約 1,994,792 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/534.html
戦うことを忘れた武装神姫 その21 珍しく悩んだ数日だった。 そして、あたし自身にとっても、大きな数日となった。 ・・・事の起こりは、朝の来客だった。 「はぁ・・・時間はありますが・・・?」 久遠以外では、久しぶりのアポ無しの訪問客。 なにやら神姫絡みのハナシ だという。 大方、修理依頼かデータ解析とか、そんなモノだろう・・・と 考えていたのだが。 応接室で待っていたのは・・・ 「お忙しい中時間を割いていただき、誠にありがとうございます。」 明らかに日本人ではない、しかし顔を知っている人間・・・ 「フェレンツェ・カークランド博士?!」 「おお、どうも。私の名前をご存じでしたか。 貴女がCTa博士ですね?」 と、差し出す名刺。紛れもなく、本物のフェレンツェ・カークランド。。。 「は、博士のような御方が、なぜここへ?」 「いえいえ、そうかしこまらなくても結構です。 礼を言うのはこちらの方 なんですから。。。」 と、彼は訪問の理由を話し始めた。 ・・・知っての通り、博士は機械と人間、すなわち神姫と人間のコミュニケ ーションに於ける研究の第一人者である。 そして、彼はあたしの研究成果、 すなわち食事機能・消化変換機能や、センサー類の研究成果を相当応用して 幾多の成果を上げることとなった、というのだ。 博士の持参した論文集に は、しっかりと引用としてあたしの論文も。。。恥ずかしいやら嬉しいやら。 博士は、心ばかりではあるが、謝礼ということで、金額の記載のない小切手 を取りだした。 「お心遣いありがとうございます、博士。ですが、あたしはあくまで自分の 趣味範囲の研究として行っているだけですので。これを受け取ることは出来 ません。 どうかその旨、ご理解いただければ。」 「そうですか・・・。」 その時、あたしは少々寂しそうな目つきをしつつ小切手をしまう博士の眼の 奥に、別の光があるのを感じた。 「・・・ところで博士、あたしの所に来た目的は・・・それだけでは無い、 と思うのですか?」 あきらかに、博士は動揺した。 「いかがですか?」 たたみかけるように問いかけると、 「やはり同じ科学者、隠し事は出来ませんね。」 博士はやられたという顔をしながら静かに話し始めた。 そう、ここへ来た 本当の理由を-。 「すごいじゃないですか。 そんな大御所から直々に指名されるなんて。」 昼休み。 事の次第を、自販機前でたまたま出会ったMk-Zに話した。 博士の話したこと、それは・・・博士の研究 -すなわち、HVIFの開発- に、 あたしも参加しないか、という事だった。 所属は東杜田技研のまま、身分 の保障も含め、何一つ不満のない待遇。 施設も、資金も、桁違いの規模。 文字通り、やりたいことがやり放題。。。 Mk-Zはしきりにハナシに乗る ようすすめるが、どうも今ひとつ気が乗らない。博士は良いお返事を待って いると言い残して帰っていったが。。。 午後。仕事が始まっても、思うように作業がはかどらない。 今の自分の仕事に、不満はない。むしろ、感謝しているくらいの毎日。 だが、このまま踏みとどまって、前へ進めなくなってしまうのではないかと いう漠然とした不満もつきまとう。殻を破り、より大きな可能性のある世界 へと踏み出すべきなのだろうか。 沙羅とヴェルナにも話したが、まだ成熟 がすすんでいない2人にはピンと来ないようで、当然っちゃ当然だが、答え は・・・出なかった。 そうこうしているうちに、数日が経過。 毎日・・・というより、日に二回はフェレンツェ・カークランド博士側から 何らかの連絡があった。あたしの所で面倒を見たことがあるオーナーへも、 研究協力の依頼・・・つーかボディ供与をした、とかいう話も舞い込んだ。 ま、そいつらは顔をちらっと見ただけで、実質はMk-Zが面倒を見たんだけ ど・・・。 なんとも身近なところにも来ているんだねぇ。。。 そんなこんなで、気が迷い、仕事は進まず停滞に次ぐ停滞。・・・気づけば、 デスクの両サイドには、書類だの資料だのが、今にも崩れそうなほどに積み 上がっていた。 「マスター、いい加減して下さい! これ以上のスケジュールの遅れは技研 の他の部署へも影響が出てしまいます!!」 あたしがぼーっとしている間、ヴェルナは懸命に仕事のスケジュール管理、 調整をこなしてくれていたようだ。片や沙羅は、散らかる一方のデスクの上 を、ちっちゃい身体を目一杯使って整頓してくれて・・・いたのだが。 「も、もうダメっす、マスター! う、うわあぁあぁぁぁあっ!!!」 ついにデスク上の積載物大崩壊。沙羅、ヴェルナともに埋没してしまった。 「あっ!! ご、ごめん!!!」 慌てて2人を掘り出す。と、ヴェルナがびっとあたしを指さして言った。 「・・・こういうときこそ・・・あの方に相談すべきではないですか?」 「そうっすよ! でないと、マスターが死んじゃいますよぉ!」 確かにろくすっぽ寝ていないし、飯もまともに食っていない気がする。。。 「うむ・・・ そうするか・・・。」 あたしからハナシを切り出すのは性格上ちょっと癪だったが、仕方がない。 デスクの上で埋まった携帯電話を引っ張り出し、ダイヤルを廻す。 こんな時に一番頼りになる・・・あいつ・・・。 「・・・あぁ、久遠か? 悪い、今夜・・・いつもの所へ来てくれないか? あと・・・エルガとシンメイもいっしょに連れてきてくれ。」 その夜、T市のいつもの居酒屋。 あたしの声が相当深刻そうだった- との ことで、わざわざ仕事を途中で切り上げ、久遠は時間を作ってくれた。早速 久遠に先日のフェレンツェ・カークランド博士とのやりとりを、詳細に説明 した。同席するエルガ、シンメイも、静かに聞いている。あたしが知る限り では、こいつらほど精神面で成熟した神姫はそうそういないと思う。まぁ、 2人とも行動に関しては、久遠同様、幼いところがあるけどね。。。 一通り話し終えたところで、久遠が口を開いた。それは、あたしではなく、 エルガとシンメイに対してだった。 「・・・だってさ。 お前らならどうする? 俺たちと同じ、大きな身体が 欲しいか?」 「にゃーは欲しい! そしたらマスターと、もっとラヴーになれる?」 エルガの発言に、流石の久遠も苦笑いしている。 「なるほどね。 確かに、エルガがおっきくなったら、ラヴーになっちゃう なぁ。 お前可愛いし。」 「うにゃはぁ。。。」 顔を赤くして崩れるエルガ。その会話に嫉妬してしまうあたし。。。 「んで、シンメイはどう思う?」 久遠が尋ねると、シンメイはしばし考え・・・ 「ラヴ・・・というより、越えちゃいけない一線を越えませんか?」 相変わらずの冷静な判断。 「なるほどね・・・。 確かに、そう言う問題も出てくるねぇ。 難しい話 だなぁ。。。 奥も深いし。。。」 久遠の答えに、あたしも、エルガとシンメイも黙ってしまった。 ・・・そこなんだよね、あたしが引っかかっているのは。今はまだアングラ 的な研究だけど、それが表に出て商業化された時、果たして「今の人間」の 理性・・・いや、生き物としての倫理がどう問われるか、HVIFを与えられた 神姫がどういう立場になるか・・・と。 もっとも、フェレンツェ・カークランド博士は、そこの所をどうすべきかを 現在いっちゃん重点的にしているというので、あたしは安心しているのだが。 ビールをきゅっと飲んだ久遠が、沈黙をやぶり改めて問いかけた。 「なぁ・・・お前らは、本当におっきくなっちゃっていいのか?」 ・・・>その22へ続くっ!!>・・・ <その20 へ戻る< >その22へ進む> <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/942.html
戦うことを忘れた武装神姫 その29 これは、リゼがウチに来て間もない頃のお話- 。 ・ ・ ・ ・ ・ 「よっこいしょっと。」 大きい方のバイクのタンクを外す。満タンにしていたため、重い・・・。 あっ、しまった! 置き場を考えていなかった! ・・・と。 「ここの傘立てが丁度いいのではないですか?」 足元から声が響いた。 シンメイである。 「あらら、いつの間に。」 「マスターが外に出られたときからずっとここにいますよ。」 シンメイが指す方向には、傘立て代わりにしているビールケース。 「そうか、これを使えば良かったんだな。 ありがと、助かったよ。」 タンクを置いて工具をごそごそと漁っていると、傍らのシンメイがじーっ と俺の手元を見ている。。。 ふむ。 「おいでよ。エンジンまだかけてないから、火傷する心配も無いだろう。」 プラグレンチを引っぱり出したところで手を差し出すと、シンメイは満面 の笑みをたたえて飛び乗ってきた。 相変わらずメカ物が好きなんだなぁ、 こいつは・・・。 汚れない位置に乗せて、プラグを外す。 「もう3万キロ目前・・・。 いつ見ても、とてもそんなに走ったバイク には見えませんね。」 「まぁね。 こまめにショップでも面倒見てもらっているから。 ほい、 外れたぞ。」 プラグをシンメイに渡す。 「良い焼け色ですね。 ですが、マスターにしては珍しく交換をしばらく さぼっていましたね? この端子の具合・・・ これではエンジンのレス ポンスも悪くなっていたはずですが。」 うはw お見通しだ。 「この子、まだまだ走り続けたいっていっています。 その声にマスター もしっかりと応えてあげて下さいね。」 「はいはい、もちろんですよ。」 シンメイから渡されたプラグを見ながら、こりゃさすがに、とちょっぴり 反省。 その後新しいプラグを工具に取り付けて・・・ ふと思いついて プラグを入れたところで手を止めた。 「やってみるか?」 大した作業ではないが、これだけの大物相手はシンメイにとって初めての 経験。大きな瞳が更に大きく、輝いた。 「いいんですか? 本当に・・・!!」 「あぁ、かまわないよ。 まずは人の手のトルクで締められる所まで締め て、それから・・・1/2回転だね。」 「わかりました! 人の手のトルクで締められる所までですね・・・」 シンメイはちょっと考える素振りを見せる。おそらくトルクの計算をして いたのだろう。 その後両手でレンチをクルクルと廻して締め込んだ。 「器用なもんだねぇ。」 締め込み具合は全く問題なし。 そこで、14mmスパナを渡した。 「できるかな? 重いよ。」 「大丈夫で・・・きゃっ!!」 さすがに14mmは重いようだ。 俺はスパナを支え、シンメイにはトルク のかけ具合に集中させる。 珍しく緊張した、しかし大変に楽しそうな顔 でスパナを廻すシンメイ。 無事プラグレンチは1/2回転。。。 「はい、お疲れさん。 大変よくできました。」 「私にもできたんですねっ! ありがとうございます、マスター!」 ぎゅーっと俺の腕に抱きついてくるシンメイ。 ここまで喜んでもらえる なら小さな事だけどやらせた甲斐があるってものだ・・・って、いつまで 抱きついているんですかシンメイさん。。。 「あのさ・・・バイク組みたいんだけど。」 「あ、も、申し訳ございません!」 「そんなに頭下げなくても良いから。 バーパッドに座ってな。 さてと。 ・・・まずはタンクを載せて・・・。」 チョイチョイと組み付け、数分で復元は完了。 ガソリンチューブを繋ぎ、 エンジン始動。 「あぁ、いい音・・・。 また遠くへ行きたくなりますね。」 「全くだ。 そうだ、ちょっと試走がてら一回りしてこようか。」 「はいっ!! は、はわわっ!!!」 立ち上がった途端、バイクの振動もあってかバランスを崩して落ちそうに なったシンメイをキャッチ。 「え、えへへ・・・」 「ごめんね、思わず手が汚れたまま握っちゃったよ。。。」 「いえ、気にしないで下さい。 それより早く行きましょう。皆に気づか れる前に、秘密のデートですよ!」 今日はシンメイ、ずいぶんとノリノリだなぁ・・・と思っていたら。 「あー!!! ヌシさん、ずるいー!!」 むくれっ面のリゼがヘルメットの中に入っていた。 「だぁっ!! なんでそこにいるんだっ!」 「この中で寝てたらいつの間にか外に出てたんだよ。 もちろん、あたし もつれていってくれるよねっ!!」 リゼが入っているのに気づかずヘルメット持ち出してたんだな、俺・・・。 ポケットのシンメイを見ると、仕方ないですねと言うかの如く首を振る。 ヘルメットを取り、リゼをシンメイとは反対のポケットに入れようとした のだが、リゼはメーター部分に座りたがった。 この時がリゼにとっては 初のバイク。そう、リゼはこいつのポテンシャルをなめていたのだ。。。 「マスター、希望通りそこへ座らせてあげましょう。」 ポケットのシンメイが、ちょっと悪戯っぽい笑みを浮かべた。 「・・・だな。 ウチの洗礼でもあるし。」 何のことかピンときていないリゼだったが、ひとまずバイクというモノに 乗れるうれしさできゃあきゃあ言っている。 改めてヘルメットを被り、バイクに跨る。エンジンは十分に暖機済み。 ゆっくりと住宅街を抜ける。 「リゼ、落ちるなよ。」 「こんなんじゃ落ちないよっ! 風が気持ちいいね、ヌシさんっ!!」 こやつ、このバイクを完全に侮っているな。。。 誇り高きこいつをなめてかかっていることに、ちょっとむっとした俺。 それは、シンメイも同じであったらしい。 通りに出る直前の信号待ち で、シンメイはくいくいと俺をつつき、どこからか取りだしたゴーグル を装備し、親指を立てた。 「やるのね。りょーかい。」 通りに出る。 昼下がりとあって交通量は少ない。次の信号ですり抜け をして先頭に出る。 「リゼ、落ちたくなければどこでもいいから掴まれ。 いいなっ!」 ちょっと口調を強めて言ったこともあり、何かよく解らない顔付きなが らもリゼは指示に従ってくれた。 右手を捻りエンジンの回転を上げ、 信号が青に・・・クラッチミート! 一瞬フロントを浮かせ一気に加速する。こいつが出た当時、この排気量 ではストックで最も強烈な加速をするバイクと謳われた脚は、現在でも 十分通用する。 下手なハイブリッドスポーツバイクより、ずっと速い。 その調子で信号を二つ三つ過ぎた頃、リゼの様子がおかしいことに気づ いた。 急遽コンビニへ止める。 「大丈夫か?」 「ぬ、ヌシさん・・・・・・ 怖かったよぉ~~~!!!!!」 声をかけるなり、シンメイがいるのも気にとめず、わんわんと俺の腕に しがみついて泣き出した。 「・・・ちょっとやりすぎたかな?」 「大丈夫ですよ、すぐに慣れます。 ささ、リゼ。 わかったら一緒に ポケットへ入りましょうか。」 「うん、そうする・・・。」 「私たちも通った道ですから。 もう泣かないで。」 「えぐっ、えぐっ・・・。」 俺はそっとリゼをシンメイと同じポケットへ入れてやると、再びバイク を走らせ始める。 シンメイが一緒なら、もう大丈夫だろう。 その後、俺は世話になっているバイク屋へもちょいと立ち寄りつつ軽く 一回りして家へと戻った。 帰る頃には、リゼもだいぶこいつの加速に 慣れた様子。 よしよし。。。 「リゼ、もう乗るのやめるか?」 「ううん。 もう慣れた。 さっきはびっくりしたんだよ、あんなにも すさまじい加速できるなんて知らなかったし。 でもね、シンメイにも 教えてもらって、あたしもこの子のことが解ってきたからっ! だから、 あたしも・・・今度から連れていって!」 「いいですよ。一緒に行くのも、楽しいものですから。ね、マスター!」 「し、シンメイ・・・ここは俺が答える所だろう。。。」 「気にしない、気にしない!! あ、今度はリゼにもゴーグルか何かを 買ってあげて下さいね。」 妙に嬉しそうなシンメイ、そしてリゼ。 かくして、俺の所の全員が、バイクに乗る神姫となったのであった。 <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/25497.html
登録日:2011/12/21 Wed 16 00 15 更新日:2024/04/14 Sun 18 10 09 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 ウェルク ウェルクストラ コマンド ジム ライトアーマー 事務子 典型的なアレ 天使 島田フミカネ 武装神姫 軽白子 駒子 鬱子 ウェルクストラとは、武装神姫のうちの一体。天使コマンド型である。 愛称としては軽白子、駒子、事務子、ウェルクなど。 元々はフミカネが神姫は人類が滅んだ後の未来で代理戦争を続けている存在という脳内設定のもと、 アーンヴァル部隊のバリエーションの一つ"アーンヴァル・ソルジャー"として描いていたもの。 アーンヴァルがロケットっぽいのに対してこちらは宇宙服っぽい。また、同じセンター分けである。 そのため、開発時は名前が"アーンヴァル・コマンド"だったが、まぎわらしいためにお手伝いさんという意味のウェルクストラになった。 ○フィギュア 2008年10月4日発売。コナミが武装を少なくして値段を安くするという試みで始めた"ライトアーマー"シリーズの記念すべき第1弾。 素体は1stのものだが、改良されて可動面などが良くなった物が使われている。 ライトなので武装は少なく、大きさも小さめとなっている。交換フェイスは眠り顔。何気に神姫初である。 相方ヴァローナと同じく1弾ズの妹的な立ち位置であるので武装の親和性も高い。 リペイントとして黒バージョンも発売しているが、こちらはメイン黒に青紫のカラーリングであるのでテンペスタと相性がいい。 ぜるのんのように軍人系の神姫なので、アーンヴァルを隊長に多々買って部隊を組んだ紳士も多い。 ○漫画 ヒブソウシンキでは"めい"として登場。よくヴァローナのヴリードと絡んでいる。 ヴーちゃんのときはマスコット妖精的ポジション。 2036lightでは"カレン"として登場。弱気であるが射撃精度が高く、怯えて撃った弾が全弾命中するほど。 ○バトルロンド SF'09にて、前情報なしに案内役の"ウェンディ"として登場。 しかし実はデータとして復活したアルテミスにハッキングされよりしろとなっており、 自分では開けられないセキュリティをプレイヤーに解除させるように誘導した。 アルテミスが軍事衛星を目指して旅だったあとは起動不可に陥ったが、アルテミス消滅後に無事復帰。 プレイヤーをマスターと錯覚しており、一緒にSFの冒険をしたと思っていた。 同イベント中にプレイヤーキャラとして開放。 性能面では素体の能力はすべて平均的というぶっちゃけ困るパラメータ。 しかし短剣の準備が早かったりミサイルの威力が強かったのでそれなりに使用された。 いままでに居そうでいなかった典型的なロボットキャラと思ってバトルに参加させると… 「がんばれとか気をつけろとか、言うのは気楽ですよね」 なん…だと……?と思ったマスター多数である。 そう、彼女は実はロボ娘タイプではあるが、卑屈・鬱屈した性格をしているのである。 なんだか戦場に出撃する汎用量産機の中にはきっとこういうこと考えてる奴がいるんだろうなぁ…という性格。 この印象から"鬱子"と呼ぶ人が出るほど。 普段はロボット的な考えの目立つ思考回路をしており、 味覚をオフにしろとか同じ顔の人間を3人くらいしか量産しないのは不効率とかを普通に言ってくる。かわいい。 自身を使い捨てのモノだと思っており、何かにつけてマスターが自分を手放すんだろということを言ってくる。 極めつけは、親密度の低いときにリセットしようとすると「以前にもあったような気がします」と言ってくる。初回でも。 CSCの選別のために何度もリセットするようなマスターには心をえぐられた人もいただろう。 意味の見出せないバトルは好きではないようで、戦う意味をよく相手に問うている。 やがて"マスターのために戦う"という答えにたどりつき、バトルを"お互いをわかりあえる唯一の場"と言ったりもする。 実際は親密度でセリフが変わらないからよくわからないことになるがな! ちなみに、攻撃の掛け声は「行くっ!」である。断じて「イクッ!」ではない ちぇぇぇぇい!といい、なぜFL製は掛け声が特徴的なのか… もとがアレなためにデレを見るのが楽しみな神姫である。MAXになると「何でもしますから!」と言ってくれる…ゴクリ。 ○バトルマスターズ DLCで武装(銃剣)のみ参戦。残念ながら素体は登場していない。 FL製は初代白黒を除けば彼女らのみが未参戦という悲しい事態となっている。 もうFLにはスペースはないと思うか、優遇されているから希望が大きいと思うかはあなた次第である。 追記・修正は特製スペシャルドリンクを飲みほしてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] いわゆる鬱デレってヤツかな、思いっきり優しくしてあげたい -- 名無しさん (2016-06-15 17 53 26) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/516.html
戦うことを忘れた武装神姫 その17 ・・・その16の続き・・・ ・・・リゼは、始めから劣勢だった。 気持ちの整理が付かぬまま、サイトウに威嚇されるかの如く急かされて、 ひとまずの武装とその他の袋を持たせただけで試合開始となってしまったの だ。徐々に防戦一方となるリゼを、久遠は腕を組んだまま、黙ってモニター 席で見ていた。 リゼの戦い方に、久遠は勘づいていた。 リゼが、本気で戦えない理由に。 -リーダー、なぜそんな姿で戦うのですか? ・・・相手は、リゼのかつての仲間、リーダーであったストラーフ・・・。 しかし、そこにはリゼの知るリーダーの姿は無かった。アームどころか搭載 できる限界をはるかに超えているであろう様々な武装から、雨あられの如く 繰り出される、力任せとも取れる技と砲撃。地に足を着ければ、建物に仕掛 けられた爆薬で、降り注ぐ瓦礫。 ここまで攻撃されても、直接相手の「本体」へダメージを与えるような攻撃 を、一切しないリゼ。装備品を狙い投擲、砲撃と、手を変え品を変え、でき る限りの反撃はしているようにも見えたが。。。 相手の反撃に、かけらも 役に立たず。 逃げ回る形になったリゼが呟いた。 -私のことを忘れてしまったんですか? 美しさのかけらもない、がむしゃらな攻撃。ついに、リゼの左リアアームに 炸裂弾が命中し、ちぎれ飛んだ。 衝撃で飛ばされ、壁にたたきつけられる。 敵のストラーフは、背後の建物に大量のミサイルを撃ち込み・・・ 「うわああぁあぁっ!!」 リゼは、瓦礫の中へと埋没してしまった。文字通りの、瞬殺とも言える早技。 勝利を確信したのか、妙な盛り上がりを見せるサイトウ側。対して、静まり 返る久遠側。 埋もれてしまったリゼは、目に涙を浮かべ・・・動けなくなっていた。 -暗い・・・ あの頃の記憶が・・・ あの頃の、哀しい記憶が・・・ -だからこそ、リーダーとは戦いたくなかった・・・ -こんな姿のリーダーを見ることになるなんて・・・ 「もう・・・だめだよ・・・」 瓦礫の中から、久遠に呟くような声で、通信を送るリゼ。 「やっぱり・・・ 戦うことを忘れたい・・・ こんなに、痛くて悲しい だけの事なんて・・・」 しばらくの沈黙のあとに、久遠は静かに言った。 「なぁ。 なんでお前はあの日、記憶を残してもらったんだ?」 -今、それを後悔している- 「まさか、今のように昔を思い出して、悲しむためだったのか?」 -それは、違う- 「何か、大事なモノがあったんじゃないのか?」 -大事なモノ。。。 あの日の暖かい言葉- 「それに、今のお前は『名無し』じゃないだろう?」 -今のあたしは、リゼ- 「あの日の、俺たちとの約束を忘れたのか?」 -!! 忘れるもんか!- 「忘れたなら、ここで終わりにしてしまう。 忘れていなければ・・・」 -そうだ。 あたしは、まだ、いける・・・!!!- 「『リーダー』に、表舞台に立てるようになった姿を見せつけてやれ。」 -・・・! あたしは・・・ あたしは・・・!! しおれていたリゼの目に、光が戻る。 「負けない・・・絶対に負けない・・・!」 瓦礫の下敷きになったリアアームの右腕に、全電力が注がれる。瓦礫が持ち 上がり、状況確認をしに登ってきていた「リーダー」の足下が揺れる。 「あたしは、リゼなんだ! 『名無し』のストラーフなんかに、絶対に負け ないっ!!」 瓦礫が吹き飛び、リゼが現れた。飛び退いていったん待避する敵ストラーフ。 「あたしは、世界一カッコイイ神姫になるんだっ!!」 大きく叫ぶと、リゼは今までにない素早い動きでセットポイントへ戻った。 その姿に、ギャラリーが沸いた。 間近で観戦していたかえでとティナは、 涙すら浮かべている。 瓦礫の山に立つリゼは、今までとはうって変わった 強い意志を持った -あの日、CTaに「記憶を消さないで」と頼んだときと、 同じ強さの- 紅い瞳に変わっていた。 その姿に、サイトウも少しは驚いたようだったが、自らのストラーフの強さ に自信があるのだろうか、 『・・・ふん、こうでないと。 よーし。お前もいったん下がれ。あいつが 装備を整えて出直すまで、ちょっと待ってやれ。』 と、余裕の表情で、サイトウはストラーフに命じた。 「了解しました、Mr.サイトウ。」 相手ストラーフも、一旦セットポイントへ。 「よくできました。 しっかり覚えていたね。」 セットポイントへ戻ったリゼに、久遠が声をかけた。 「へっ、忘れるもんか。 ・・・ありがとうよ、ヌシさん。」 ちょっと嬉しそうな目つきをしたリゼの耳に、 「そうでなくちゃ。あたしが治した神姫じゃないぞ。」 と、別の声が入ってきた。 「CTaのねーちゃん!?」 そう、久遠のモニター席に突如やってきたのは・・・白衣姿のCTaであった。 「いつの間に来たんだ?」 「ついさっき着いたばっかりだよ。」 久遠に訊かれたCTaは、答えながら一体の騎士子-先に逃げ出した、ディサ- を取り出した。 「あっ! 何で姉様がもっているんですか?」 その姿に、イオが驚き尋ねる。 「詳しいことはあとだ。 ・・・リゼ、よく聞け。」 通信用のマイクを久遠からひったくり、CTaはリゼに伝えた。 「いいか。 今の『リーダー』には、プロテクトをかけて無理矢理サイトウ をオーナーと認識するようにしてあるらしい。 その所為で、本来の性能の 半分も出せていない- 、その分を武装とトラップで補っているだけなんだと。 ・・・何が言いたいか、解るな?」 「ふっ、よ〜く解ったよ、CTaのねーちゃん。」 「その呼び方は止めろ。 それから、だ。今まで一度も伝えていなかったけ ど、お前の身体、換えられる所は、全部特殊アラミド樹脂に置き換えてある から。関節も合金入れて強化済みだよ。」 「へっ?」 リゼも、そして久遠も、目が丸くなった。 「確かに・・・言われてみればエルガなんかに比べても、若干とはいえど、 重かった気がするなぁ。」 久遠がエルガを手にとって呟く。 「考えてみ。あれだけの攻撃喰らって、今のお前の身体・・・」 CTaに言われて、今一度自分の身体にチェックをかけるリゼ。 -損傷箇所、 本体には・・・ 「無傷だ・・・。」 驚きを通り越して、リゼは感動すら覚えた。 「あんたを最高にカッコイイ神姫にするって言った以上は、それ相応のこと はしてあげないとねー。」 そう言うと、CTaは一息ついて、一言二言久遠に耳打ち。にやり笑みを浮か べた久遠は、マイクを受け取ると、改めてリゼに声をかけた。 「さぁて・・・ リゼ、ここからが本番だろ?」 その声に、リゼは・・・黙って頷いた。 目に貯めた涙に感づかれないよううつむき加減のまま、自らの背中に着けた リアアームを外した。 さらには、身体の各部に取り付けていた装甲パーツ も捨てた。 ギャラリーがざわめく。 自らの装備を捨てるなんて・・・ 本当に勝負を 諦めてしまったんだろうか・・・ ぐっと涙を拭いたリゼは、傍らに無傷で残っていた自らの装備袋の中から、 妙な物体を取りだした。見た目は、何かのエンジン模型。しかし、妙な配線 がゴテゴテとくっついている。 それをリアアームを外したハンガーへ取り 付け、配線類を自らのボディへ接続。 接続が終わり、再び顔を上げたリゼ。そこには、小悪魔のような笑みを口元 にたたえた、いつもの姿の・・・ 久遠の「リゼ」が立っていた! ・・・>続くっ!!>・・・ <その16 へ戻る< >その18 へ進む> <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/487.html
戦うことを忘れた武装神姫 その13 ・・・その12の続き・・・ 「おつかれー! いやー、お見事!」 シールドが解除され、久遠がイオに手をさしのべる。イオは酒瓶を片手に持った まま恥ずかしがりながら駆け寄ろうとするが、瓦礫に足を取られ見事転倒。さら には、手にした酒瓶の栓が開いてしまい、頭から酒をかぶってしまう。 「ふえぇ・・・やってしまいました〜。」 半泣きで酒臭いイオの姿に、わき上がる笑い。と、かえでが、ギャラリーをかき 分けて近づいてきた。その姿に先に気づいたイオが、 「はじめまして、かえでちゃん。 お話はリゼから聞いています。ちょっと変な 形にはなっちゃったけど、敵はとったつもりです。」 酒臭いまま久遠につまみ上げられ、かえでにご挨拶。かえでは目を輝かせていた。 「すごかったです、イオ・・・さん! あんな技、見たことも聞いたことも無い ですよ!! もう、あんなにかっこよくやってくれるなんて・・・ 本当に ありがとうございます!!!」 久遠と顔を見合わせて苦笑いのイオ。 「え、ええ・・・まぁ・・・。 夢中でしたから・・・。」 「それはそうと、どこかこいつを洗える場所ないかなぁ。」 「えー! 私、洗われるんですかぁ?」 「洗わんでどうしろと。このままだとベトベトになっちゃうぞ。」 「あの・・・拭けば大丈夫ですから・・・」 「だーめ。 あ、そこに給湯室があるんですか? ちょっとお借りしますー。」 気づいた店員の案内で、給湯室へイオを連れていく久遠。 「あ、だめです! 洗っちゃうと翼が傷む・・・いえ、その・・・きゃー!!! 濡れるのはイヤーーー! だめーーーーー!!! だぇ・・・ ブクブク・・・」 給湯室から響いたイオの叫びが、徐々に小さくなる。イオ、戦場から洗浄へ。。。 ・ ・ ・ ・ ・ と、こちらサイトウ側では、ちょっとした異変が。 「おい・・・早く戻ってこい!」 がっくりとうなだれたままのディサ、サイトウがいくら呼びかけてもフィールド の縁から、それ以上サイトウに近づこうとしなかった。 「いい加減にしろ。 ・・・仕方ない、あいつを回収してこい。」 「イエス、マスター。」 軽装の兎子がディサの回収に向かう。 「ディサ、命令です。今すぐ戻りなさい。」 「・・・。」 兎子が差し出したてを払いのけるディサ。 「ならば、強制執行します。」 「触らないで!」 その声に、兎子、サイトウだけでなく、近場にいたギャラリーも静まり返った。 「もう・・・私はあなたの神姫であることが我慢できません!」 立ち上がったディサは、唖然とするサイトウに向かい、きっぱいと言い放った。 「あの日、彼の『黒』が、あなたをクサレ扱いした理由がよくわかりました。」 「お前、何が言いたいんだ? 俺に向かって何を言っているのか、わかって いるのか?!」 「・・・やはり、私は貴方の神姫ではありません。 さようならっ!」 止めようとする兎子に肘鉄を喰らわせ、その隙に、あっという間にその場から 逃走。 自慢の足の速さで、あっというまにいなくなった。 「待て! どこへ行く!!」 追いかけるサイトウ、しかし多すぎる程のギャラリーに阻まれてディサを見失 ってしまう。 あまりに一瞬の出来事に、何が起こったかギャラリーも把握が 出来なかったらしい。。。 「くそっ・・・。」 舌打ちをしながらサイトウが戻ってきた。 「マスター、どういたしますか? 追跡しますか?」 兎子が尋ねる。 「一体ぐらいいなくなっても気にしねぇよ。 代わりはいくらでも居るんだ。 それより、次はお前に行ってもらうからな、準備しておけよ。」 「了解しました。」 兎子は、黙々と準備にかかる。 ・・・が、応援団の呼びかけにも返答が出来 ない程、明らかに動揺を隠せないでいるサイトウに、一抹の不安を覚えていた。 ・ ・ ・ ・ ・ 「相変わらず水が嫌いなんだから。」 モニター席で待つリゼが呟いた。横ではエルガがエルゴブランドの神姫ドリンク、 ロボビタンRをすすっている。 「にゃーはおフロ、好きだよ?」 「エルガ、貴方のことではないんですよ。・・・どうやらいつものイオに戻った ようですね。」 クレイドル上では、シンメイが出番に備えて装備を整える。 「そ、そんな軽装でいいんですか?」 その姿を見たティナが驚きの声をあげた。 「いいんです。私は、武具を使うことを好まないので。これで十分なんですよ。」 シンメイが装着したのは、黄色くペイントされた狗駆と心守のみ。どちらも手が 加えられており、薄く削られて、のっぺりとした見た目になっている。 「メカニックは手先が命ですからね。 道具・工具類を器用に扱えない万武は、 滅多に使わないんです。」 最後にセットするヘッドユニットも、通常のものとはちょっと形が違っていた。 色といい形といい、それはまさしく・・・狐。 しっぽも狐型に改造されている。 シンメイが装備と同期を取る。 と、胸の所にぽわーっと浮かび上がる緑の十字、 狗駆には「安全第一」の文字。 最後に、工具箱を背中に装備。 「おぅ、お待たせ。 ・・・シンメイ、やっぱこの装備なんだ。」 洗濯されて半ば放心状態のイオを手に久遠が戻ってきた。久遠は、ぐったりして いるイオをリゼとエルガに任せ、シンメイを手に乗せた。 「私にとっての、最強の装備をしたつもりです。」 「だな。 うん、あいかわらず似合っているよ。 良い良い。」 「久遠さん、これ、なんて装備なんですか?」 興味津々のティナ。かえでは持参したカメラで手に乗るシンメイを激写している。 「名前は・・・どうする?」 「そうですね・・・『工臨壱式』なんてどうでしょう。」 「ふむ、・・・自分の型式名に引っかけたのか?」 「・・・。」 ぽっと頬を赤らめて無言になるシンメイ。だが、しっぽは嬉しいのか、パタパタ と反応。。。 久遠がモニター席からフィールドへ向かおうとする・・・と、色が黄色ベースと 目立つこともあり、またもやワラワラと人垣が出来る。 「写真撮影は全試合終了後におねがいしまーす!!」 ついに、店員が全員動員され、誘導や整理を始めた。久遠が見回すとありえない ほどの人数になっている。 「な、なんだこりゃ・・・」 「どうやら、『妙な連中が勝っている』と、ネット上なんかで祭りになっている みたいです。私たちもこんな事はじめてでして。。。 不手際申し訳ない。」 久遠を誘導する店長が教えてくれた。 (・・・そういや、この試合は公式で中継もされているんだっけ。。。) 今更ながら、恥ずかしさがこみ上げてきた久遠であった。 ・・・>続くっ!>・・・ <その12 へ戻る< >その14 へ進む> <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1073.html
戦うことを忘れた武装神姫 - type_S -03 皆様、こんばんは。 神姫との生活、いかがお過ごしでしょうか。 キャッキャウフフも、ドキドキハラハラも。そして、夜の生活も。 それぞれに、それぞれの生活があることでしょう。 しかし。 世の中には、本当は怖い神姫との生活というものもあるのです。 今宵は、その一部をご紹介しましょう・・・。 ・ ・ ・ ・ ・ ~めざまし神姫・Phase-2:ハウリンの場合~ 朝。 目覚まし時計の電子音が部屋に響く。 「・・・。」 布団から手がぬっと出てきて、器用に目覚まし時計の電池を外した。 電子音が止まると、再び手はずるずると布団の中へ。 「相変わらず器用ですね・・・って感心している場合ではありませんね。」 ベッドサイドに立っていたハウリンは、静かにまくらでよだれを垂らす男の顔の横へ立った。 「マスター、起床の時間です。」 ぺちぺちと小さな手で男の頬を叩くも、反応無し。ハウリンはもそもそと耳元へよじ登り、囁くように、しかし先よりも大きな声をかける。 「朝ですよ! もう、起きてくださいっ!」 だが、男はすやすやと穏やかな寝息を立てたまま。 「・・・。」 その寝顔に、一瞬見入ってしまったハウリン。ポッと頬を染めるも、すぐさま首を振って次の作戦を考える。 「あ。 以前、マスターと見たDVD! あれの真似をしてみましょう。。。」 ハウリンは耳元に膝をつくと。 「・・・はむっ」 男の耳たぶを甘噛み。 男が、一瞬ぴくりと反応した。 「・・・ふぉれふぁ・・・ひいへはふへ・・・(これは・・・効いてますね・・・)」 はむっ、 はむっ、 はむっ・・・ 数分間は続いただろうか。 ハウリンが自ら噛みやすいように出す唾液で耳たぶがヌレヌレになり、はむはむと噛む音がぴしゃぺちゃと卑猥な響きに変わった、その時だった。 「ぅわあぁあぁあぁぁあぁあぁぁぁっ!!!!!!!!!」 大絶叫と共に、男が飛び起きた。 投げ出されたハウリンは空中で見事に姿勢を変え、男の腿へしゅたっと着地。 「おはようございます、マスター!」 「はぁ、はぁ、はぁ・・・お、ハウリンか・・・。おはよう。今日は君がめざまし当番だったよね。」 と言うなり、男はため息ひとつ。 「どうされました?」 「いや、その・・・この前一緒に見たAVのシーンが夢になってな・・・耳をはむはむとしゃぶられる強烈な夢d・・・」 その時、股間のテント状の部分をじっと見つめるハウリンの視線に気づいた男。 ・・・顔を赤らめて、もじもじするハウリンと目が合う。 ・・・気まずい雰囲気。。。 「あの、どうも申し訳ありません・・・あのDVDのように耳をはむはむすれば、すんなり起きると思ったのですが・・・」 「ちょ・・・それ違う! なんだその豪快な取り違いはっ!!!」 「すみません!!!」 「・・・でもな。 そんな夢を見てしまうくらいに君のはむはむは上手だっt・・・はっ! 今・・・」 ふと気づくと電池を抜いたままの時計が傍らに。 ということは・・・大慌てで、腿に乗るハウリンを再び投げ出し。机上の腕時間を確認。 いつもの出勤時刻・・・15分前。 「やっべーーーー!!! 遅刻、遅刻するっ!!!」 ベッド上でちょっとポーズしてみるハウリンには目もくれず、バタバタと男は仕度を整え始めた。 悶々としたまま、ろくに仕事も手に付かない一日を過ごすハメになった男だったが、寝起きの悪い自分のために必死に考えてくれたハウリンを当然怒ることもできず。 夜もまた、悶々と過ごす独り身であった。。。 神姫との生活。 それは、快楽と地獄が紙一重なのかも知れない。 >>次の話を読んでみる>> <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1088.html
戦うことを忘れた武装神姫 - type_S -06 皆様、こんばんは。 神姫との生活、いかがお過ごしでしょうか。 キャッキャウフフも、ドキドキハラハラも。そして、夜の生活も。 それぞれに、それぞれの生活があることでしょう。 しかし。 世の中には、本当は怖い神姫との生活というものもあるのです。 今宵は、その一部をご紹介しましょう・・・。 ・ ・ ・ ・ ・ ~めざまし神姫・Phase-4:ストラーフの場合~ 朝。 目覚まし時計の電子音が部屋に響く。 「・・・。」 布団から手がぬっと出てきて、器用に目覚まし時計の電池を外した。 電子音が止まると、再び手はずるずると布団の中へ。 「うふ、うふふ・・・。」 電池の外された目覚ましの隣で、寝息をたてる男の顔をニタニタしながら見つめるストラーフ。 もぞもぞと近寄って、男の頬をつついたり、鼻先をつまんだり。 しかし、男に起きる気配は・・・無し。 「ヌシさんの寝顔・・・かーわいい~。 えへ、えへへ・・・」 起きそうもないことを確認したストラーフは、ごそごそと男の布団に潜り込む。 ぽこっと頭だけを出し、 「添い寝ー!」 と、しばらくゴロゴロと悶えたかと思うと、男の頭によじ登りどこからか取りだした「登頂記念」と書かれた旗を立ててみたり。 眠り続ける男と(一方的ではあるが)戯れて、時折頬を赤らめたりしつつ・・・ やがて、本当に添い寝してしまった。 男と並び、心の底から安心しきったような穏やかな顔付きで、すぅすぅと小さな寝息を立てるストラーフ。。。 ・・・数時間後。 「はっ!!!!!」 男が飛び起きた。 傍らの目覚ましは・・・針が動いていない。 壁に掛けられた時計を見るや、男は絶叫。 「やっべーーー!!! 遅刻どころの騒ぎじゃなーい!!!!」 時刻は午前11時。 「ちょ・・・ストラーフ! お前が今日の目覚まし当番だろ?!」 「むにぃ・・・おはよう、ヌシさん。 ・・・起こしたよ? ほっぺたつついて。」 「ガーッデーム!!! 何しても良いから起こせと言ったろうが!!!」 「えー。 でもでも・・・」 「あー、もうっ! それどころじゃないz・・・」 慌ててベッドから降りようとして勇み足となりそのまま転倒、前転しつつ部屋のドアにぶちあたる男に、上方に掛けられていた時計が落下、見事に頭に命中。 しかしさっと立ち上がり、寝間着から着替えようとするも、ズボンの片側に両足を突っ込んでしまい再び転倒。。。 その惨劇をケラケラと笑いながら見ていたストラーフ、 「・・・あのさぁヌシさん。 今日は旗日だよ。」 と、頭を押さえつつ悶える男に卓上カレンダーを差し出した。 男はひったくるようにカレンダーを手に取り、携帯電話の日付と照合。。。 ぎぎぃ・・・と、怒りと悲しみの入り交じった目でストラーフを睨み付けた。 「お前・・・なんで先に教えなかったんだ?」 「だって。 知っていると思ったし。 それに・・・ヌシさんと添い寝もしたかったし・・・」 サイドテーブルの上でもじもじするストラーフに、つり上がった目尻がすぐさま下がる男。 「・・・なんだよ。 それなら夜のうちに言えばいいのに。 全く。。。」 男はストラーフを手に乗せて、指でそっと頭を撫でてやった。 ストラーフは目を細め、小さく頷いた。 ・・・と、ストラーフはふと思いだしたかのように、悪戯っ子の笑みを浮かべて男に言った。 「それにしてもヌシさんの慌てっぷり、すごく面白かったよ。 うまく填めた甲斐があったってもんよ。 また今度も上手く罠に填めるから、もっともっと慌ててみてねっ!」 もしかして・・・ウチはストラーフに、神姫に弄ばれているのか・・・?! 突然、虚しさに襲われる男。 ウチ、神姫を飼っているのではなくて、神姫のおもちゃにされているのでは。。。 考えているうちに、男は怒る気すらも失ってしまった。 神姫との生活。 それは、主従関係が逆転することもある、恐ろしい日々。。。 <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2275.html
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/451.html
戦うことを忘れた武装神姫 その10 ・・・その9の続き・・・ 「両者、神姫をフィールドにセットして下さい。」 ジャッジマシンの音声に従い、久遠はフィールドに歩み寄る。 M町の筐体は、立体フィールドが実際に構築される最新型のCMU-381型。広がるは・・・人間サイズのキッチン。にやり口元に笑みを浮かべる久遠。 「こりゃ初戦は・・・エルガで決まりだな。」 神姫達も異論なし。 「じゃぁ、頼むぞ。」 「にゃーん! まーかせてー!!」 エルガと、各種装備・得物のつまった箱をフィールドの指定箇所にセット。対するサイトウは、2体分の装備を組み合わせた白子をセット。 「両者、準備はよろしいですか? では、フィールドを閉じます。」 フィールドバリアがおろされる。 久遠たちは、モニター席に移動。ここからは指示を出すことも可能で、待機神姫用のクレイドルもある。。。 「それでは、本日の第1試合・猫爪『エルガ』VSアーンヴァル『アスタ』、試合開始いたします。」 静まり返るギャラリー。フィールドでは、にらみ合うエルガとアスタ。 「Ready-・・・ GO!!!」 試合開始。 キッチンフィールドは最近追加されたもののようで、サイトウの白子・アスタもやや不慣れな様子。 接近が困難と判断したのだろうか、アスタはセットポイントから斜め上後方へ移動した。さすが過剰なほどの重装とだけあり、上昇速度も相当速い。間合いを取りつつ、フィールドの全体を確認する- 、遠距離を得意とする白子のセオリー通りの戦い方・・・ ・・・なのだが。 「にゃっはー!!!」 アスタの上昇速度を上回る勢いで、床から飛びかかるエルガ。 「な、なにっ!」 「そーれっ!!」 あっという間に追いつくとヤンチャオを振りかざす。慌てるアスタ、サイドバーニアを全開にしなんとか避ける。 「ありょ? ・・・おーーー!!!」 一方の避けられたエルガは、戸棚に向かって一直線・・・かと思いきや。 「あらよーっとなのですよー!」 ヤンチャオを器用シンクの突起に引っかけ、クルリと向きを変える。 勢いそのままに、姿勢がまだ整え切れていないアスタへ向けて突撃。 どうやらアスタは、装備が大きすぎるためすばやい動きが出来ないらしい。 『アスタ!上から来るぞ! 撃て、撃つんだ!』 叫ぶサイトウ、しかし、銃をかまえる前にエルガが追いつき-。 「おくさーん! 今日の晩ご飯は何ですかー!!!」 エルガが取り出したるは、なんとしゃもじ。 両手で持つしゃもじを一気に振り下ろす。 斜め後方からの強烈な一撃。 「ぐはっ!!」 アスタはシンクのカドにたたきつけられ、ブースター1基破損。補助翼にも大きな損傷を受けることになる。 「『とつげきしゃもじ』が決まったな・・・。」 モニターで観戦する久遠が、ぼそっと呟いた。この技、エルガと久遠が調理中に、つまみ食いをして逃走を図るリゼを仕留めるためにエルガが編み出した技。。。 「い、いたそー・・・」 と、リゼ。・・・しょっちゅうこの技を食らってる為であろうか、その痛みを想像し、顔を思わずしかめる。。。 幸いにも、アスタは下に落ちることなくシンクの上へと転がった。バーニアと損傷した補助翼をすぐに捨て、LC3がベースと思われる長銃を構えた。 「set・・・ファイア!」 床に降り立ち、テーブルに登ろうとこそこそ走り回るエルガに狙いを定め、LC3とは思えぬ速射で打ちまくる。 しかし。 「ほーいほいのほいさっさー。」 軽快かつ挑発的なステップで、エルガは弾を避ける。 「くっ・・・何故そこまで速く動けるっ!!」 「にゃっにゃんにゃー。 それは企業秘密なのでーす。」 「なぜ、何故だっ!!」 実際、エルガの足は、久遠の神姫の中で最も速い。だが、、弾が当たらない理由は別にあった。 「あいつ・・・戦闘の基本わかってんじゃねぇか。。。」 サイトウはエルガの動きにうめいていた。 エルガは、アスタが撃ち始めた瞬間から、死角となる位置を選んで走っているのはもちろん、どんな床面であっても一切飛び上がらずにいたのだ。 飛び上がった瞬間は、飛行装置を装備しない神姫にとってはもっとも無防備な瞬間のひとつでもある。それをエルガは、本能的に知っていたのだ。 その様子に、久遠はここでようやくCTaの言っていたこと -戦うことを忘れていても、戦いを忘れてはいない- を、理解した。 「なるほどね。。。 うん、うん。。。 となると・・・。」 こいつらなら、勝てる。 『エルガ、竹串だっ!! 右にあるぞっ!』 久遠は通信用マイクを掴んでエルガに声をかけた。 「にゃにゃ? ・・・あっ! わかったのですー、にゃーさん!」 降り注ぐ弾を避けつつ落ちていた竹串を拾い上げると、アスタめがけて投げつけた。 「甘い、甘い!!」 さっさっと、鮮やかに竹串を避けるアスタ。だが反撃されているということは、攻撃方法を読まれている裏返しでもある・・・そう感じたアスタは、弾種を速射から高エネルギー弾に変更し、改めて狙いを定めた。 「これなら・・・仕留められる!」 エルガが身を隠すイス全体が消滅するレベルにセットし、引き金を- 『あっ!!! アスタ! 撃つな!!!』 叫ぶサイトウ。しかし、遅かった。 引き金が引かれた瞬間。 LC3改、爆発。 爆風でとばされ、食卓の上にどさりと落ちるアスタ。装備はボロボロ。 LC3改の銃口に竹串が深々と刺さっていたのである。長銃であるが故の死角となっている真っ正面から、見事な投擲で竹串を突っ込んだエルガ。。。 「串カツと焼き鳥の作り方教えて置いて良かったよ。」 「ま、マスター、これは違うと思うんですが・・・。」 モニターを見ながらほっと胸をなで下ろす久遠に、イオが突っ込みを入れる。 「ちっ・・・。 アスタ、9Xを使え! 早くしろ!上がって来るぞ!!」 一方のサイトウは、舌打ちをしつつアスタに指示を出し続ける。だが相当のダメージを受けたようで、なかなか立ち上がらない。そうこうしているうちに、エルガもテーブルに上がってきた。 「こ、こんな情けない試合になるとは・・・っ!」 立ち上がるアスタ、手には自動小銃・・・ 「ほいさっ!」 を取り出したと同時に、エルガは再び竹串を投げ、すっぽりと銃口に。 「な、ななな?!」 自動小銃を捨て、ハンドガンを取り出す・・・と今度は爪楊枝。出す銃出す銃に、エルガ次々に竹串、爪楊枝を差し込み、使用不能としてしまった。 「にぇっへっへ・・・ もうおしまいですかぁ?」 取り出す銃が無くなった頃、アスタはテーブルの隅に追いつめられていた。背中の羽根はすでに使用に耐えられない。最後に残された、黒子の武器でもある剣を取り出した。 「そんなもんは怖くないのですよ。 でざいんないふって知ってるかにゃ? あれはもっと怖いんだよー。」 どうやら以前、シンメイに脅迫されたときのことを言っているようである。 久遠も脅迫された、あのエンゼルパイ事件のこと。。。 エルガにとってもトラウマとなっている様子。。。 「ほんとーに怖いモノって何かを、にゃー教えてあげましょうかぁ?」 妙な目つきで、にじり寄るエルガの手には・・・SUS製のおたま。 「そぉれっ!!!」 かぁん!!! 剣よりもリーチが長いため、余裕の攻撃。剣をいざ投げんと構えた格好のまま、白目をむいて・・・ アスタは倒れた。 「アスタ、戦闘不能。 勝者、猫爪・エルガ!!!」 ジャッジメカが勝負の終わりを告げた。 エルガの勝利に、ギャラリーは大きな歓声を上げた。 ・・・>続くっ!!>・・・ <その9 へ戻る< >その11 へ進む> <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2350.html
MMS戦記 登場MMS MMS戦記に登場する主な神姫を紹介します。 戦闘機型MMS「飛鳥」 :フロント・ライン社製 :主兵装備 霊刀 千鳥雲切×1本 flak171.5mm機関砲×2挺 三七式一号二粍機関砲×1門 三十六式航空爆弾×2発 増加燃料タンク×2基 2030年代中盤、長大な航続距離、重武装、優れた旋回・格闘性能により、バトルロンドの各戦闘機型MMSに対し圧倒的な勝利を収めたことから、当時の武装神姫から「ゼロファイター」の異名で恐れられた。しかし、2040年代以降、各メーカーの新鋭航空MMS機の大量新規投入から旧式化し戦闘力の優位は失われたが、個人レベルのカスタムやチューニングで乗り切っている個体も多数存在する。 防御装備は設計においてもほとんど考慮されることはなかった。バトルロンドにおいて防弾装備の必要性が痛感されていたにも拘らず要求の追加すら行われていないのは、将来戦闘機型MMSへの搭載が一般化すると判断されていた2mm級機銃弾に耐えうる防弾装備は非常に重いことから、中途半端な防弾装備を施すよりは軽量化を図り、速度や運動性などを向上させることで被弾確率を低下させた方が合理的と考えられたためである。 アーンヴァル天使型MMSから発展した技術として、全面的な沈頭鋲の採用、徹底的な軽量化と空気力学的洗練、主翼翼端の捻り下げ、空戦フラップ、落下式増槽などがある。これらは高い旋回性能の実現にも大きく貢献している。 軽量化による高い余剰馬力のため、高速度と高い運動性能、長大な航続距離、2mm機関砲搭載の大火力を併せ持ち、ベテランの神姫が扱えばバトルロンドの黎明期において無敵ともいえる活躍を見せたことから、バトルロンド初期の優秀戦闘機型MMSと言われる。飛鳥は徹底した軽量化による機動性の向上が重視して開発されたため、装甲板などが搭載されておらず、ドラッケン戦闘爆撃機型MMSなど同世代の武装神姫に比べ、被弾に弱かった。後述のように初戦から防弾の不備はたびたび使用している神姫からの指摘もあったが、対策は後回しにされ、その後の改修でもしばらく防弾装備はされなかった。 開発元はフロントライン社。カタリナ社でもOEMでライセンス生産され、総生産数の半数以上はカタリナ社製。マジック・マーケット社のエウクランテ、カタリナ社のドラッケン、スタジオ・ルーツ社のツガルなどとともに、バトルロンドで比較的よく見られる代表的な戦闘機型MMSとして知られている。 名前の由来は日本語で地名、もしくは万葉集からとられたと思われる。 黒天使型MMS「ナイト・アーンヴァル」 :フロント・ライン社製 :主兵装備 GEモデルLC3レーザーライフル×1門 アルヴォPDW9機関銃×1挺 アルヴォLP4ハンドガン×1挺 M4ライトセイバー×2基 GEモデルRG8レールガン×1門 他 最初期の航空戦闘機型MMS、2030年代初頭に登場した航空神姫で、2040年代にはすでに旧式化しつつあるが、安定したスペックと高い兵装備搭載能力と高速度性能、機動力を買われてまだまだ第一線級の神姫である。 さすがに基礎設計から10年以上経過しているので、様々なオプションパーツや内装電子関係を入れ替えてある。カタリナ社製の火器管制ソフトを搭載しているタイプは各種さまざまなミサイルを搭載できる。反対にフロントライン社の火器管制ソフトを搭載しているタイプは光学兵器系の武装を搭載できる。見た目は一緒だが、バトルロンドの運用思想でさまざまな亜種や分化がすすでいる機種となっている。 この機体塗装が黒色に塗られたタイプは夜間戦闘に優れた「ナイト・アーンヴァル」と呼ばれ、暗視性能や各種電子装備が若干強化されている。このような夜間戦闘に優れた亜種の神姫はアーンヴァルタイプだけでなく、エウクランテや飛鳥タイプにも多々見られるので、別段珍しいことではない。 名前の由来はイタリア語で「突撃」という意味。 重装甲戦艦型MMS「ヴィクターⅠ級」 :カタリナ社・第5開発局製 :主兵装備 2連装ヘヴィ・ターボレーザー砲×3基 2連装ターボレーザー・キャノン×5基 レーザー機関砲×6基 大型ミサイルランチャー×4基 100g爆弾 大型巡航ミサイル 等 カタリナ社が開発した大型宇宙戦艦をモチーフとした武装神姫。 インペリアル級装甲戦艦型神姫を拡大・発展させさらに攻撃、防御、センサー、巡航性能、すべてを強化した上位艦である。重装甲戦艦の名に恥じない強力な外装甲と高出力エンジンが生み出す電磁シールドによって防御能力は非常に高く、巨大な巨体は耐久力も高く生半可な攻撃ではびくともしない。高出力エンジンが生み出す莫大なエネルギーは相当なスピードを誇り、アーンヴァルのASにもを追跡することもできた。全身に多数のレーザーキャノンを搭載し単体の神姫としては想像を絶する火力を持つ。さらに武装神姫の搭載も可能であり、センサー、レーダー類も優秀で高い捕捉率を持ち、戦艦、簡易空母、艦隊旗艦・司令部としての機能をも併せ持ち砲撃戦から、単艦での威力偵察、フィールド占領など数多くの運用が可能であった。 防御力、火力、耐久力、探査能力、搭載能力、巡航性能などあらゆる点で高い完成度を持ち、カタリナ社の「大艦巨砲主義」を象徴するような戦艦型神姫であったが、設計思想はあきらかに時代遅れで「力任せでそれ以外に策のない神姫」など厳しく酷評され、あまりにも戦闘能力に固執するあまり神姫の進化の袋小路に入ってしまった。このⅠ級は強力な2連装ヘヴィ・ターボレーザー砲を搭載したタイプで他にも実弾兵器を強化したⅡ級、電子戦闘やミサイルを主兵装備としたⅢ級のさまざまな型が存在する。 「ヴィクター」名前の由来は旧天使の名前、絶対勝利、絶対無敵という意味。 重装甲戦艦型MMS「ヴィクターⅡ級」 :カタリナ社・第5開発局製 :主兵装備 MKS40 2mm砲×2門 2連装ターボレーザー・キャノン×2門 レーザー機関砲×8門 大型ミサイルランチャー×4基 VLSスタンダートミサイル×4基 100g爆弾 大型巡航ミサイル 等 カタリナ社が開発した大型宇宙戦艦をモチーフとした武装神姫。 重装甲戦艦型MMS「ヴィクターⅠ級」の低コスト化計画に基づき整備されたのが本級である。武装やレーダー、各種センサー類が改められているが、統合的な性能はそのままでコストダウンが図られている。前級と同じく防御力、火力、耐久力、探査能力、搭載能力、巡航性能などあらゆる点で高い完成度を持つバランスの取れた戦艦型神姫であり、相当な数が量産されている。MKS40 2mm砲はカタリナ社の開発した艦載砲で、カタリナ社の各種艦艇型MMSに採用されている砲で、発射速度は毎分60発、全自動電気式、対空、対艦、対地両用で、ミサイルも迎撃可能な優れた艦載砲で、高速で移動する物体にも対処可能。バトルロンドでは強烈な速射性能と打撃力で、遠距離から艦砲射撃を行い、数多くの武装神姫を駆逐している。また多種多様なミサイルを搭載しており遠距離からのミサイル攻撃も可能で、攻撃目標の捜索、発見、索敵、弾着観測に味方神姫とのデーターリンクシステムを搭載している。いずれも目標から遠く離れた位置から砲撃、発射を行うので、接近戦は考慮していないが、やむをえない場合はその巨体を生かして体当り攻撃やのしかかり攻撃などの単純な質量攻撃を行う場合もある。当然、通常の神姫がこの巨大な神姫の質量攻撃を喰らった場合、ひとたまりも無く潰される。 邀撃戦闘機型MMS「ガーリオン」 :カタリナ社・第2開発局製 :主兵装備 マシンキャノン×2門 ヒートナガマキ×1本 バースト・レールガン×1丁 空対空ミサイルポッド×2基 電磁シールド×1基 ECM装置×1基 等 カタリナ社の次期主力戦闘機型神姫開発計画「XF―003」の元、カタリナ社 第2開発局が設計、開発した戦闘神姫である。機動性能、防御性能、火力共にバランスのとれた機体で、特に大出力エンジンをフルに生かした加速力、急降下性能、上昇能力は高くそれらを生かした一撃離脱戦闘を得意とした。 ガーリオン系は前期型、中期型、後期型と細かなバリエーション違いが存在するが、スペック自体にはさほどの違いはなく、武装も共通で内部のソフトウェア、姿勢制御系や火器管制、電子装備がUpしている。 集団で連携した一撃離脱戦法を得意としレーダーとセンサーによる索敵・高度差を生かした加速・銃撃による先制攻撃で相手を仕留める。近接武装にヒートナガマキを装備。戦国時代に多用されていた長巻と同じその重量と刀身長を生かし、すれ違いざまに振る、薙ぐ、突くと幅広く攻撃できた。槍と刀の中間的な武装である。 遠距離武装にはレールガンを装備。弾速と威力に優れたが連射性能が低い。 同じ武装同じ一撃離脱戦法で集団で一気に襲い掛かかる戦闘方法は集団バトルロンドでは非常に恐れられた。 戦乙女型のアルトタイプ(開発はアームズ・イン・ポケット社)は開発元とは、似たようなカラーリングと武装構成、フォルムをしているのでバトルロンドの空中戦ではしばしば両機を混合して間違えて誤認する場合などが発生し、フレンドリーフャイヤーなどの誤射などが発生し問題になったこともある。 明らかに類縁関係の遠い神姫間ですが、妙に似通った姿、あるいは似通った武装構成を持っています。またアルトタイプは日本ではどちらかというと関東地方で比較的よく見かける神姫でガーリオンタイプは逆に関西地方でよく見かけるタイプで、両者は異なった地域で異なった種において、似通った方向の進化が見られる現象が発生している。また出現した時期もほぼ同時期であることも注目されている。 全体のスペックも似たような形になっており収斂進化が起きている。 青カラーバージョン 近接攻撃が得意。 赤カラー 射撃戦闘が得意。 アルトアイネス型とガーリオン型の比較。