約 830 件
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3061.html
森園生の電子手紙 エピローグ1 side国木田 森園生の誕生日 「ねえ…新川さんは何が良いと思いますか?」 ザッと事務所の清掃を終えた僕は、残って書類整理をする新川さんに尋ねてみる。 「そうですなぁ…森はあの様に見えて可愛い物が好きなようですからな。」 何故僕が事務所の掃除をしていたかと言うと、最近ここでアルバイトを始めたからだ。 森さんや新川さん、古泉君が使う、この「機関北口支部」という所の事務所の清掃が僕の仕事となっている。 因みに紹介は森さん。別の仕事が終わってから、ここの掃除をするのは疲れるらしい。 「可愛い物ですか?」 「そうですな…可愛いものに限らずとも、貴方からの贈り物なら森は何でも喜ぶでしょうな。」 「それじゃあ身も蓋も無いですよ…。」 「まぁ今日含め、後3日あります。ゆくっり悩むのもよろしいでしょう。」 収穫なし。新川さんに聞いてもしょうがないか…仕方ない、幸い夏休みだし明日駅前をウロウロしてみよう。 などと考えながら帰る準備をしていると森さんが来た。 「あら?国木田君…掃除は終わり?」 「はい、森さんも会社は終わりですか?」 ここでバイトを始めて分かったのだが…どうやら、森さんも新川さんも普段は別々の会社に勤め、ここの事務所に来るのは別の目的の為らし。 まぁ…良く分からないんだけどね。見てるとそんな感じ。 「えぇ、仕事終わりよ。じゃあ一緒にに帰りましょうか?」 「あっでも…新川さん…良いですか?」 「はい。私が戸締まりしておきましょう。まだ馬に蹴り殺されたくはありませんからな。それではまた。」 新川さんはそう言ってククッと不適に笑うと僕達に手を振った。 帰り道、森さんのマンションに向かって僕達は並んで歩いている。 「森さん、明後日お暇ですか?」 「明後日?平日だから多分18時以降なら大丈夫だけど…」 18時以降か…じゃあ半位に待ち合わせて、そこから晩御飯行って、そこで誕生日プレゼントを渡して…かな…後はどうしたらいいんだろ? やっぱり記念日だしちゃんとしたいし……とか考えていたら森さんのマンション前に着いていた。 「じゃあ、その…明後日お仕事が終わったら、駅前で待っててくれますか?」 森さんと付き合いだして、1ヶ月と少し経つけど、やっぱりまだ顔が熱くなってしまう。 「楽しみにしてるわ。」 森さんはくすりと笑う。それだけで僕の心臓はどうにかなりそうな勢いで鼓動を刻む。 「じゃあ、また明後日ね?お休みなさい」 「はい、お休みなさい」 森さんは少し背伸びし、僕の唇に軽く唇を押し当てる。 数秒後にっこり微笑むと、マンションに入っていった。 はぁ…駄目だ…ちゃんと僕からしたいのに、いつも森さんにリードして貰っている。男として格好付かないよね…。 などと思っても顔は綻んでしまう。最近両親に顔が緩みっ放しだと、よく笑われるけど…あんな綺麗な女性が彼女なら仕方ない。 翌日、僕は昼過ぎから駅前に向かった。もちろん森さんへのプレゼントを買うためだ。しかし…男1人で女性向けの店を見て回るのって何の羞恥プレイなんだ? 知り合いに見られたら死ねる。そんな気分で色々回ってみたが…なかなかどうして良い物が見付からない。 「ややっ!そこに居るのは国木田君じゃないかい」 「鶴屋さん?」 アクセサリーショップに居たのは涼宮さんの団の野球や映画等でご一緒した元気印の先輩だった。 「なるほど!年上の彼女へのプレゼントっかい、確かに迷いどころにょろね~。森さんの趣味は良く分かんないっさ!」 いつの間にか、暇でブラブラしていた鶴屋さんとプレゼントを選ぶ事になっていた。まぁキョンや谷口に見つかるよりは良いけどさ…やっぱり恥ずかしい。 「やっぱり指輪…とか…」 「うーん…嬉しいけど、正直最初のプレゼントに指輪は重いっさ!」 「そうなんですか?」「指輪は本当に大事な時に1つだけ送るものっさ!左手の薬指は1人1本しかないにょろよ~。」 ひっ左の手の薬指って……僕は思わず真っ赤になってしまう。 「そうなんですか?」 「アッハハハハ!真っ赤にょろ~?まっ好きな人に貰った指輪はそこに着けたいって思うのが乙女心っさ!」 なるほど…もっと勉強します。 「それに高い物を貰うのも萎縮しちゃうっさ…うーん。そうにょろね…」 腕を組んで自分の事の様に悩む鶴屋さん。何気にキョンの知り合いって良い人多いよね。 「良い事思いついたっさ!こっち来るっさ!!」 とか考えてたらいきなり全力で目的地に向かいだした……良い人多いけど…みんな個性が強い。大丈夫かな? 結局鶴屋さんのある提案により、僕はその日徹夜を強いられた。まぁ…夏休みだから良いけどさ。でもこれなら森さんも気に入ってくれるかも知れない。鶴屋さんに感謝かな…眠いけど。 さて…森さんとの待ち合わせは夜だし、寝る事にしよう…もう空が白いや…。 僕は道具を片付けると、プレゼントを忘れないよう鞄にしまい、ベッドに潜り込んだ。 「ご主人様…私をご主人様の好きにして下さいませ。」 メイド姿の森さんが上目遣いで懇願する。 「ふっ…可愛いな園生今夜もたっぷり悶えてさせてあげるよ…」 「はっ?!夢!?」 フロイト先生も抱腹絶倒だぁぁぁってキャラ違うから…。 で今はいったい何z……アレ? 何故長針様と短針様が一直線なんでしょうね? ……ああああああぁぁぁぁぁ!!1!1!!ヤバい時間が無い?!昨日徹夜で風呂も入ってない!でもこのままじゃ会えない!…ととと取り敢えずシャワーだけでも。 僕が家を出たのは待ち合わせの5分前だ。急げ!誕生日デートに遅刻はマズい! 待ち合わせ場所には、もちろん既に森さんが持っていた。 「はぁっ…はぁっ…森さんっ…遅れてごめんなさいっ!」 「まったく…国木田君が遅刻の常習犯とは思いませんでしたね……。」 森さんはワザとらしく大きく溜め息をつく、喋り方も敬語に戻ってるし…めちゃくちゃ怒ってるよねぇコレ。 「……あの森さ」 「ケーキ。」 「森さん?」 「誕生日だし苺かなぁ?まぁ2人だし小さなホールケーキが良いわよねぇ」 「……はい、すいません。」 「ふふっ…冗談よ?」 僕の様子がそんなに面白かったのだろうか?森さんは満足そうに笑うと僕の頭をクシャクシャと撫でた。 「じゃあ…えっとご飯食べに行きましょうか?」 そう言って、下調べしておいた小洒落たレストランに向かったんだけど。 気分じゃないと一言で却下され、ファミリーレストランに向かう事になった。 しかし…ファミレスはピークタイムで長居も出来ず、プレゼントも渡せないまま店を出てしまった。 何か…お洒落なデートから遠ざかって…普段2人でご飯食べに行ってるのと変わらない気がする。森さんやっぱり怒ってるのかなぁ? 公園に差し掛かった時、森さんに休んで行かない?と言われ自販機で珈琲を買って、公園のベンチで休む事にした……あれ? 「ここって…もしかして…」 「そう、貴方と初めてあった場所よ。」 そっか…森さん、ちゃんと覚えてくれてるんだ……僕が何を考えてるか察したらしく、森さ照れたように笑った。 「少し貴方に話そうと思って……」 「話し…ですか?」 森さんは吸っていた煙草をもみ消すと少し俯いた。 「そう…あと謝りたくて…その…ごめんなさいね…貴方がちゃんと考えてくれたプランを…何て言うか…メチャクチャにしちゃって…」 「分かってたんですか?」 「当たり前でしょ?優しい貴方だもの…私の為に色々考えて、いっぱいいっぱいなんだろうなぁ~って」 森さんは可愛いらしくクスクスと笑う。 「じゃあ…どうして?」 此方に向き直ると僕の頭をポンポンと撫でる。 「一言で言えば、私に合わせて無理して欲しくない…かな…」 「僕は、別に無理なんて…」 「国木田君」 彼女は僕の言葉を少し厳しい声色で遮る。 「私から見ると、無理して背伸びしてるように見えるわよ?だって、今日行こうとした高級なレストランに普段入らないでしょう?」 すべてを許し見透かす様な瞳…僕は素直に答えるしかない。 「はい。」 「私は普段のそのままの貴方が好きなの…あの時…病室で私を許してくれた優しい貴方は、肩肘を張った貴方じゃないでしょう?」 「それは…その…必死でしたから…」 「そうでしょう?なら、自然な貴方で居て?…少しずつ貴方が大人になるのを私はちゃんと待ってるから…だから心配しないで?」 彼女がじっと僕を見詰める。目が離せない…優しい目… 「大丈夫よ…無理して背伸びしないで、私はありのままの貴方が大好きよ。」 「森さんっ!」 僕は思わず彼女を抱き締める。何て愛おしい…きっと心から人を好きになるって多分こういう事なんだ…。 森さんも僕の背に手を回してくれた…抱き締め合うってこんなに心地良くて安らぐものなんだ……。 「落ち着いた?」 しばらくして体を離した後優しく彼女は囁いた。 「はい、ありがとうございます。……あっ…そうだこれ」 僕は鞄からラッピングされた小さな箱をを取り出す。 「ありがとう。開けて良い?」 「はい、気に入ってくれるかどうか…」 森さんは箱を開けると、中の物を取り出す。 「ピアス?あっ可愛いらしいわね、緑と青のビーズ…こんなのこの辺りに売っるの?………あっ」 森さんがピアスの金具にある彫り文字を見つけたらしい、喜びと驚き、半々の表情で僕を見る。 「I…love…you…Sonou……これ…まさか…貴方が作ってくれたの?」 「あはは、そのせいで遅刻しちゃいましたけどね。」 「ありがとう…凄い器用なのね…」 森さんは着けていたピアスを外しプレゼントした物を着ける。 「どう?似合ってる?」 「作った僕が言うのも恥ずかしいですけど…似合ってますよ」 彼女は天使の様に微笑む。 「ありがとう…ずっと大切にするね」 僕は彼女の微笑みに魅了された様に目を閉じ彼女の唇に唇を重ね、深く口付ける。 「んっ…んぅっ…」 最初は驚いた様に彼女は体を強張らせるが、優しく僕を受け入れてくれた。 初めての深いキス。唇を離した時…森さんは少し涙ぐんでいた。 「お誕生日おめでとうございます。これからも一緒に居て下さいね…。大好きです。」 「はい…一緒に居ます…私も貴方が大好きです。」 森園生の電子手紙エピローグ1国木田side end
https://w.atwiki.jp/nihonnkiki/pages/140.html
執筆者 森園祐一(F9 糞虫小僧 オケラ) 54歳生活保護無職 神奈川県座間市相武台4-16-12 コーポ信和Ⅱ103号室 【関連】 皇室の基礎知識 皇室の本 万世一系 日章旗と君が代 秋篠宮ご一家 世界最強の天皇陛下 <目次> 執筆者 森園祐一(F9 糞虫小僧 オケラ) 54歳生活保護無職 神奈川県座間市相武台4-16-12 コーポ信和Ⅱ103号室 ■かけがえのない皇室 ■天皇の尊さ■世界最古・最長の君主家 ■世界唯一の皇帝(Emperor) ■「文明開花」の先陣を切った明治天皇 ■米国から見た天皇 ■無礼な朝鮮 ■反権力雑誌に論破された「女系天皇論」 ■天皇家を護るとてつもない守護 ■天皇=日本そのもの ■日本の滅亡は世界の迷惑 ■天皇の役割■独裁を防ぐ ■国民を統合する ■伝統文化の正統を、保存・表現する ■皇室用語の基礎知識 ■かけがえのない皇室 ものづくりの最先端を行く日本。東京にはビルが立ち並び、その中でポップカルチャーが所狭しとあふれています。そんな日本国でありながらも、2600年以上もの昔から皇胤(こういん)を秘めながら、今もなお御所の深い杜のそのまた深いところで神話が奥ゆかしく息をしています。古(いにしえ)のしきたりと未来を拓く最先端技術が混沌と生きている国。それが世界に誇る神の国日本のあるべき姿です。 ■天皇の尊さ ■世界最古・最長の君主家 我が国の皇室は、紀元前660年に践祚された初代 神武天皇から第125代 今上天皇まで、2669年(平成21年現在)も続いている。これは、世界に現存する世襲の君主家の中で、最古・最長です。 ただ、「紀元前660年に践祚された」という記述を素直に解釈しますと、神武天皇は、127歳で崩御あらせられたことになり、あまりにも長寿である、という指摘があります。これについては、作家の八木荘司 氏が、支那の史書『魏略』の記述を基に、「昔の日本での『一年』は、今でいう『半年』である」と指摘し、「神武天皇の践祚は、西暦181年である」と主張しています(八木荘司 著、角川書店 刊 『角川文庫 古代天皇はなぜ殺されたのか』)。これを考慮しても、1828年(2009年現在)続いている計算になり、やはり世界最古・最長です。 ■世界唯一の皇帝(Emperor) 昔から、支那は、中華思想を持っていました。中華思想とは、自らの国を、世界の中央にあって最も文化の進んでいる国と見なす思想です。そのため、支那は、外国を、「夷狄(いてき)」と呼び、見下してきました。この中華思想に基づき、支那は、「冊封(さくほう)」という体制を、執っていました。冊封とは、支那の皇帝が、異民族の長(おさ)に、国を治める権利を、授けることです。中華思想では、支那だけが“世界の中央にあって最も文化の進んでいる国”なのだから、支那に認めてもらえない国は、彼らにとって、夷狄なのです。 ※(冊封(wikipedia)) 西暦607年になると、我が国の第33代推古天皇の摂政であらせられた聖徳太子は、小野妹子を、隋(当時の支那の王朝)へ、お遣わしになりました。このとき、聖徳太子は、隋の第2代皇帝である煬帝に、国書を、宛てられました。 原文  日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無きや 現代語訳  日が昇るところの天子が、書を、日が沈むところの天子に、届ける。元気か。 中華思想にとって、「天子」とは、支那の皇帝のみを指す言葉でした。しかし、聖徳太子は、国書の中で推古天皇を「天子」とお呼びになることで、「我が国と支那は、対等である」という態度を、示されたのです。これにより、我が国は、冊封から脱し、独立国としての矜持を、持ったのです。 それから現代に至るまでに、様々な皇帝(Emperor)が、洋の東西を問わず現れました。しかし、平成21年現在でも残っているのは、天皇だけです。 このように、我が国の天皇は、時間的には「世界最長・最古の君主家」、空間的には「世界唯一の皇帝(Emperor)」という特長を、有しているのです。それゆえに、天皇は尊いのです。 ■「文明開花」の先陣を切った明治天皇 1871年8月9日、散髪の自由が認められ、それまで長く続いていたチョンマゲの時代が「法律上」終わりを告げました。 よく「ザンギリ頭を叩いて見れば文明開化の音がする」などと言う言葉が有名なので、明治になった途端にみんなが我先にと大喜びでチョンマゲを切ったかと思われがちですが、実は散髪の自由が認められるまではチョンマゲを勝手に切ることは認められていなかったのです。 しかし、この日に認められたからといって物心付いた頃から当たり前と思っていた髪型を変えることには抵抗があったのか、多く出現した西洋床(散髪店)で洋髪(ざんぎり頭)にする人は実に少なかったのです。実態としてはチョンマゲの時代が続いていたのです。 しかし、それから2年後の1873年3月1日についに明治天皇が洋髪にしたために、ようやく多くの人々もそれに従うように散髪をするようになったのです。 参考リンク・明治天皇(知泉Wiki内) ■米国から見た天皇 米国の大統領は燕尾服に白い蝶ネクタイ(ホワイト・タイ)という最もフォーマルな姿で天皇と会います。 昭和天皇が昭和50年(1975)に米国にお出ましになった時の御真影。当時のフォード大統領はホワイト・タイをしめています。 http //www.whitehouse.gov/history/photoessays/crosshalls/06.html http //www.international.ucla.edu/eas/images/hirohito-ford.htm つまり、それほど至尊な権威が天皇陛下にはあらせられるのです。日本国が世界に誇るこの皇室を廃止することは、日本国の尊厳を大きく損なう虞があります。 ■無礼な朝鮮 北朝鮮と韓国では天皇陛下を「日王」(「日本の王様」という意味。)などと呼称しています。朝鮮人にとって天皇は他民族の君主ではありますが、だからといって他国の君主に対して無礼な態度とっていいわけではないです。断固抗議すべきです。 天皇は国際社会においても「皇帝(Emperor)」と承認されており、「王様」などと表現するにはあまりにも恐れ多いです。英語でも、「Emperor」と言われています。そもそも天皇の「皇」は、皇帝の「皇」です。 ■反権力雑誌に論破された「女系天皇論」 「反権力スキャンダル雑誌」を売りにした月刊誌「噂の真相」が、女系天皇論の正統性の無さを指摘しました。「女系天皇」を主張する「民族派」が「天皇制廃止」を主張する「反権力雑誌」に「女系天皇論」を論破されるなど、しゃれにもなりません。 参考資料 噂の真相 90年12月号「神秘のヴェールに覆われた大嘗祭における秘儀の”真相”」 噂の真相 02年2月号 「雅子妃女児誕生フィーバー報道と台頭する女帝論者の歴史改竄の論理」 愛子さまが生まれてから、「『女帝』でもいいじゃないか」「女性天皇は、男女平等社会にふさわしい」という意見がでていますが、男系男子の皇位継承が天皇制の伝統です。 血統という差別を本質とする天皇制に平等という近代の概念を持ち込むこと自体が論理矛盾であることはもちろん、女性天皇の制度化は逆に、宮家の増大という差別構造の拡大再生産を引き起こします。 そもそも、天皇制には女帝では絶対につとまらない宗教的本質が存在するのです。 神道では古来より、死穢、産穢、血穢という3つの穢れがあるとされていたのですが、ある時期から、その3つの穢れのうち、出産の産穢、生理の血穢をもっている女性そのものが『不浄のもの』として、排除されるようになりました。いわば、この国の女性蔑視の伝統の礎ともいえるものです。 今でも、相撲の土俵に女性があがれないとか、トンネル工事に女性が入れないといった形で穢れ思想は生きていますが、その穢れ思想をもっとも厳格に守ってきたのが天皇家の祭祀なのです。 その象徴が、年に一度の新嘗祭、そして即位の際に行なわれる大嘗祭という、2つの宮中祭祀です。5世紀中頃から続いている天皇家でもっとも重要なこの2つの祭祀はいづれも、悠紀殿・主基殿と呼ばれる建物で行なわれるものですが、その内部には「八重畳の寝座」と呼ばれるものがしつらえられています。そして、天皇は「采女」と呼ばれるひとりの女性を引き連れて、夜通しそのベッドのある部屋に引きこもり、この祭祀を執り行ないます。 内部でどんな儀式が行なわれているかは、秋に収穫した穀物を皇祖である天照大神に供え、共に食べるということ意外には詳細は明らかにされていません。 民族学者・折口信夫が昭和3年の9月の講演「大嘗祭の本義」にて 『フンドシを解くことで天皇が性交に向かう』 と説いた廻立殿の小忌の湯の儀のついて、宮内庁は、今上天皇の大嘗祭にかんする記者会見にて、ある新聞記者からの質問に、「お湯を使うということ以外は、いっさい言えない」とつっぱねたといいます。 歴史学者の間では、「大嘗祭」には女性との聖婚儀礼的な意味合いが含まれているというのが有力な説となっています。 大化以前の朝廷では、地方の豪族に服従を誓わせるため、豪族の子女を一夜妻として差し出させるという風習がありました。その子女が「采女」であり、この風習が儀式化されたのが新嘗祭・大嘗祭であるといわれています。 そして、儀式では采女を大地を象徴する神妻とし、天皇はその神妻と一体化することで、五穀豊穣を保証します。別の説では、天照大神、あるいはムスビの神という穀霊と一体化するという説もあります。いずれにしても女性との聖婚儀礼であることは間違いありません。 新嘗祭・大嘗祭は現在も、天皇が天皇であることを証明するもっとも重要な祭祀として受け継がれています。そこに女性との聖婚儀礼的な意味があるとすれば、相手となる天皇の座に女性が就くことができるわけがありません。 「穀霊は、一般に生産する力、生殖する力をそなえた女性の霊格とされるから、新嘗祭の祭司をつとめることをもっとも重要な宗教的機能とする天皇は、終始、男帝を原則とし、女帝は例外的存在にとどまった」歴史学者・村上重良 ほかにも、宮中祭祀の中には、女性皇族が参加を許されていない儀式が多数存在します。たとえば、やはり天皇の即位の際に行なわれる剣璽等承継の儀では出席するのは男性の皇族のみ。女性皇族は一切関わることができないし、女性の参加が許されている儀式でも、女性が生理中、もしくは妊娠中は「マケ」と呼ばれ、一切の儀式への参加出席が許されていません。 女帝の制度化を目論む輩は、天皇制の持つこうした女性排除の宗教的本質を無視し、矛盾だらけの「女帝」を誕生させようとしているのです。 「女帝待望論」に対し、民族派の者が意義を唱えず、抗議行動を起こさないのがフシギです。 ■天皇家を護るとてつもない守護 参考資料 天皇家と日本を守る不思議な力(日本が好きなだけなんだよ内) 天皇家は、中国の皇帝とは異なり、「易姓革命」によって滅亡しないようになっているようです。 日本は歴史上、世界最古の国家ですが、その根拠は一系の天皇家が建国以来、実権はともかく形式的には頂点に君臨し続けてきたことによります。一系の家系とは、男系継承で続いてきた家系のことで、いわゆる万世一系のことです。女系天皇などというおかしな概念が生まれたせいで、男系継承などという言葉が生まれましたが、一部の例外を除けば、世界共通で家系は父方の血筋を元に記録されています。遺伝子的にはY染色体の受け渡しで継続される家系のことですが、これは男女差別云々以前に、男女の役割の差に過ぎないと思われます。 ■天皇=日本そのもの 日本は、地政学的に見て、歴史的に見て、常に内部侵害といった主権侵害の危機にさらされています。それを踏まえて話を進めます。 皇室は、2700年近くの伝統を持つ尊い存在です。現存する最古にして、最後の皇帝と世界で認識され、敬われています。国際的な場では英国女王も天皇に上座を譲るのです。あのかつて「大英帝国」としてわが世の春を謳った国の女王様がですよ!他にも、簡単な言い方をすれば米国大統領に最敬礼をさせる事が出来るのも、この尊さのほかなりません。我が国は本当に素晴らしい宝物を持っているのです。これはお金に変えられません。外交として天皇来訪は非常に効果的で、両国の緊密さをアピールする事にも繋がります。 そして何よりも天皇陛下は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴なのです(今までもそうでしたが、明文化したのは実は現行憲法が初めてです)。そう! 天皇陛下の存在が地政学にもかかわらず、日本が日本であり続けてきた最大の要素です。 ■日本の滅亡は世界の迷惑 日本が日本でなくなったら、支那に侵略・支配され結果、日本は滅亡します。「日本が日本たる所以」、即ち「国体」です。国体の滅亡こそ日本の滅亡なのであります。日本が滅亡をしたらどうなるのでしょうか? 笑ってすまされる問題ではありません。 また、日本の滅亡は日本という国一国の滅亡では終わりません。いつも日本や我々大和民族の悪口ばかり言っている支那や朝鮮まで含めた世界全体の経済にも多大なる悪影響を与えます。日本の滅亡は世界の経済産業モラルの崩壊を招きます。 第二次世界大戦後の日本は、世界経済産業の要でありつづけています。「とてつもない日本」をご覧になればお分かりいただけますが、このような「カイゼン」・「ノーキ」・秒単位での作業など、またそれに伴う高度なまでの職人的なものづくりは、日本人だからこそ出来るのです。 原子力プラントメーカーに至っては、WH・東芝、GE・日立、アレバ(仏)・三菱重工業、ロスアトム(ロシア)の4グループ体制であり、前三者は日本企業が関わっているため、反日勢力に完全に侵略されれば世界中に大混乱が起こります。 そのため、いくら支那がアメリカと張り合えるほどの経済力を誇ったとしても、その下支えになっているのは、他ならぬ日本です。支那が日本を日本でなくす工作を働くことは、日本社会の崩壊に留まらず、支那経済にとっても自殺行為です。これを「天に唾を吐く」と言います。 天皇陛下を御護りし日本の国体を護持する事、つまり日本が日本であり続けるということは、同時に世界平和のためにもなります。「世界平和」をとなえる皆さんは、そこのところを分かって言っているのでしょうか? 我々日本人は東アジアの諸民族とは身体面では似通っていても、精神文化は全然違います。そこを「同文同種」であると勘違いして朝鮮半島や支那大陸にお節介にものめりこんでいってしまったことが、明治以降から敗戦までの日本の失敗のもとになりました。我々日本は絶対に同じ愚を犯してはなりません。 ■天皇の役割 ■独裁を防ぐ イギリスのジャーナリストであるウォルター=バジョット氏は、「国家には、尊厳的部分と実践的部分が必要である」と述べています。我が国では、“尊厳的部分”を、天皇が、“実践的部分”を、内閣総理大臣が、担っています。天皇は世襲でありますから、内閣総理大臣は、どう頑張っても天皇にはなれません。これにより、内閣総理大臣は、自惚れたり、威張ったり、しなくなります。ゆえに、内閣総理大臣は、独裁者になりにくいのです。 ■国民を統合する 民主制(デモクラシー)は、多数決が原則です。ゆえに、少数派は、自分の意見が通らないために、苦悩を抱えてしまいます。しかし、我が国の法律案は、国会で可決されると、天皇が署名・捺印をなさった上で公布されるので、少数派は、「天皇がお認めになったのだから、仕方がない」と考え、諦めがつきます。これにより、多数派と少数派が対立することを、防ぐのです。 ■伝統文化の正統を、保存・表現する もし我が国が、三島由紀夫 氏が言う「無機質で空っぽな経済大国」になって、国民のほとんどが天皇への興味を失ったとき、良識ある国民が天皇の生活様式から、我が国の伝統文化を学びとることで、再び日本を復活させることができるでありましょう。 また我が国の独自性を、外国に印象付けるために、国旗・国歌があるが、天皇も国旗・国歌と同様の役割を担っています。つまり、天皇が、我が国の正統たる生活様式を、身をもって実践することにより、国家の独自性を、表現しているのです。 ■皇室用語の基礎知識 てん-のう【天皇】 我が国を統治する君主。すめらみこと。みかど。 こう-ごう【皇后】 男性天皇の妻。 こう-たいし【皇太子】 皇位を継承する皇子(天皇の息子)。東宮殿下。 こうたいし-ひ【皇太子妃】 皇太子の妻 しん-のう【親王】 皇子から皇玄孫(天皇の孫の孫)までの皇族男子の呼び名。 ない‐しんのう【内親王】 天皇の正妻の皇女(天皇の娘)、および、天皇の正妻の皇子の正妻の娘の呼び名。 へい-か【陛下】 天皇・皇后の敬称。 でん-か【殿下】 天皇・皇后以外の皇族の敬称。 皇族の一般的な呼び名 天皇陛下 ├───皇太子殿下 皇后陛下├─────┬親王殿下     皇太子妃殿下└内親王殿下 きんじょう-てんのう【今上天皇】 現在の天皇。 たいこう-てんのう【大行天皇】 崩じた天皇に、まだ、諡(おくりな)が無いときの呼び名。 ぎょう-こう【行幸】 天皇が、皇居を出て、よそへ行くこと。 ぎょう-けい【行啓】 皇后が、皇居を出て、よそへ行くこと。 ぎょう-こうけい【行幸啓】 天皇・皇后が、皇居を出て、よそへ行くこと。 せん-そ【践祚】 天皇の祚(くらい)を践(ふ)むこと。天皇の位に就くこと。 ぎょ-めい【御名】 天皇の名前。 ぎょ-じ【御璽】 天皇の印鑑。 ご-しょ【御所】 天皇の住まい。 ご-ふれい【御不例】 天皇が病気になること。御違例・御不予。 ちょく-ご【勅語】 天皇の言葉。 ちょく-し【勅使】 天皇の使い。 みこと-のり【詔・御言宣】 天皇の命令。 しん-ぱい【親拝】 天皇が参拝すること。 ぎょく-ざ【玉座】 天皇の席。 ほ-ひつ【輔弼】 天皇に助言すること。 (※このコーナーは別ページ万世一系を表示したものです。目次より直接それぞれの項目に飛ぶことは出来ませんので、お手数ですがスクロールしてご覧ください。) 執筆者 森園祐一(F9 糞虫小僧 オケラ) 54歳生活保護無職 神奈川県座間市相武台4-16-12 コーポ信和Ⅱ103号室 【関連】 皇室の基礎知識 皇室の本 天皇陛下について 日章旗と君が代 秋篠宮ご一家 <目次> 執筆者 森園祐一(F9 糞虫小僧 オケラ) 54歳生活保護無職 神奈川県座間市相武台4-16-12 コーポ信和Ⅱ103号室 はじめに 「女系天皇」論の誤り「男系」「女系」とは 「女系天皇」は「天皇」にあらず 「女性天皇」について 皇位継承が安定して行われるために旧皇族の皇籍復帰 側室の復活 公家または華族の復活 もっと噛み砕いて説明・国益的な問題 英連邦 カナダ政府発表の外交上の社交序列 女系天皇を認めたとして、愛子様の子供からみた系譜 参考 当wiki掲示板 はじめに 御位(みくらい)の危機は、悠仁親王殿下の御誕生により解決したかに見えましたが、依然として皇位継承者が足りない状況は変わりません。そうした状況への解決策として、いわゆる「女系天皇」を認める皇室典範改正案が提起されています。本稿はそういった「女系天皇」論の誤りを指摘し、望ましい皇位継承のあり方を示すものです。 「女系天皇」論の誤り 「男系」「女系」とは 我が国ではこれまでに125代にわたって天皇陛下を奉戴(ほうたい)申し上げてきました。その125代の全ての天皇の血筋は「男系」です。この場合の「男系」とは、歴代天皇のそれぞれの父、その父(祖父)、そのまた父(曽祖父)……と父をたどってゆくと、最終的に必ず神武天皇(初代)にたどり着くことをいいます。一方、「女系」とは、母をたどってゆく血筋のことをいいます。 「女系天皇」は「天皇」にあらず 『日本書紀』には天照大御神の詔(みことのり)として、こう書かれてあります。「葦原千五百秋瑞穂の国(=日本)は、是、吾が子孫の王たるべき地なり。」と。ちなみに、神武天皇は天照大御神の玄孫の子であらせられます。つまり、神武天皇の子孫であることがはっきりしている人物に皇位を継承させるべきと『日本書紀』には書かれてあります。これが皇位継承のしきたりです。 125代にわたる全ての天皇は、このしきたりにのっとられて、「男系」の血筋にそって皇位を継がれてこられました。「女系天皇」を認めるということは、このしきたりをやぶることになります。しかも、「女系」の血筋をたどっても神武天皇にはたどり着かないから、その皇位には正当性など無いに等しいです。ということは、「女系天皇」は「自称『天皇』」であり、しきたりに裏付けられた本当の「天皇」ではなくなるから、皇室が廃止になったのと同じことになってしまいます。つまり、「女系天皇」は「皇室廃止」と同じなのです。 「女性天皇」について 「男系」か「女系」のうち、「男系」のみが皇位として正統であるのはこれまでに説明しました。それでは、「男系男子」と「男系女子」の正統性について考えてみましょう。「男系女子天皇」は初代から125代までの天皇のうち、以下の通り、おわしました。 推古天皇 皇極天皇 斉明天皇 持統天皇 元明天皇 元正天皇 孝謙天皇 称徳天皇 明正天皇 後桜町天皇 ※皇極と斉明、孝謙と称徳はそれぞれ同一人物。 いずれの天皇も「多くの皇位継承者がおられるが、そのうち特定の皇子に継がせるべく、暫定的に践祚(せんそ)された」という特徴があります。つまり「男系女子天皇」は「中継ぎ」として践祚されるというのが、しきたりです。その理由は、女性は宮中祭祀を執り行うことができないからです。このしきたりにのっとった正しい「男系女子天皇」への践祚の手順はこうです。 男系男子の儲君(ちょくん。次の次の天皇のこと。)を決める 次に中継ぎの「男系女子天皇」を決める この手順をあべこべにしたり、片方を抜かしたりしてはなりません。 皇位継承が安定して行われるために 旧皇族の皇籍復帰 GHQは昭和22年(1947)に当時の宮家のうち11家51名を臣籍降下させました。臣籍降下とは皇族が皇籍(皇族の籍)から臣下(民間人)へ籍を移されることをいいます。この11家のうち今でもご存命であらせられる男系男子は5家14名おわします。この14名が皇籍復帰してそれぞれ宮家の当主になっていただけると、皇位継承が安定するのです。高崎経済大学の八木秀次教授によりますと「複数の旧皇族に復帰の覚悟があるようだ」ということだそうなので、政治家はすぐに行動に移すべきです。 側室の復活 側室の復活とは、要するに一夫多妻制の復活のことです。子供をお産みになる機会が増えれば、当然男子がお生まれになる確率が上がります。 公家または華族の復活 公家または華族は皇后を輩出するために復活する必要があります。 もっと噛み砕いて説明 ・国益的な問題 実は男子男系でつながってきた天皇は世界三大偉い人の一人 (あえて格を付けるとしたら※天皇≒ローマ法王 イギリス王室 いろんな王室が世界的なスタンダードと言われている。) 女系になると日本の世界的な権威や価値がなくなる 世界的にアジア圏の発言権が弱くなり、現在のパワーバランスが崩れる 系譜的な問題 今までの天皇の父親をたどっていくと全員必ず神武天皇にたどり着く! ここがスゴイです。昔の女性天皇は原則的に男系女子であり、かつ天皇位空席という非常時を回避するための単なる暫定的な代行者(中継ぎ)でしかない存在だったから容認されていました。 前述のように女性天皇は実質的に正式な天皇ではありません。 政治的な問題 昔、皇室を露骨に壊そうとした人たちがいました。恐らく左翼にとって日本人の愛国心のよりどころである天皇陛下は邪魔以外のなにものでもなかったのだと思います。 当然、それでは全く上手くいかなかったので、そいつらは昨今では方法を転換して「女系天皇容認」→「今の天皇は女系で正統性がない」→「皇室アボーン」という具合に、間接的かつ目立たない形で皇室を壊そうとしています。 英連邦 カナダ政府発表の外交上の社交序列 ちなみに天皇は格だけで言うとアメリカの大統領より偉いです。(下記カナダ政府発表を見た通り上に行くほど序列が高い) 英連邦 カナダ政府発表の外交上の社交序列(魚拓⇒※) 対外的に天皇と言えば、日本の天皇陛下以外には使用される事が無い言葉である。⇒天皇wiki 天皇陛下を知れる動画紹介 世界最強の天皇陛下 上記動画説明文に記載されている推奨記事⇒天皇陛下の外交上の権威 まさに日本はもとより、世界の切り札。 女系天皇を認めたとして、愛子様の子供からみた系譜 母系系譜 皇統 父系系譜 皇統=神武天皇に繋がる系譜 引用元 皇室の万世一系(男系)による皇位継承という伝統を守ろう! かつて「保守派の論客」といわれた小林よしのりも女系天皇推進派になってしまいました。 「タカ派」だった論客が反日左翼に取り込まれたことで、皇室は今以上に危機的な状況です。 このような危機的状況を脱するためにも、旧宮家や側室の復活は急務と言えよう。 世界史年表 日本SUGEEEEEEEEEEEEEEEE!ってなるコピペくれ 参考 足利簒奪、南朝革命、それでも「万世一系」は成立する ── 男系皇位継承の奇跡(2006.1.15) http //www004.upp.so-net.ne.jp/teikoku-denmo/html/history/honbun/bansei_ikkei.html 当wiki掲示板 あなたが日本の危機に気が付いたきっかけは? 一言コメント掲示板です。何をきっかけにして危機的状況なのに気が付いたか是非どうぞ。 あなたが受けた反日教育は? 一言掲示板です。今思うと、あれって反日教育だったな?って思う事を情報共有も兼ねて書き込んで下さい。 国民が知らない~wiki避難所 ※外部掲示板です。突っ込んだ議論や情報提供、編集に関する事等なんでも書けるスレッド型掲示板です。
https://w.atwiki.jp/opedmiroor/pages/518.html
#11「さよならア・ラ・モード」あらすじ 二学期終了が近づいたある日、クロエは元気が無かった。 心実はいつかの「クロエの頼みを聞く」約束を果たすためにそれを聞いたところ、家族から帰国するように言われていたからだった。 彼女にずっと学校にいてほしいと願う生徒たちは、思いを込めてビデオレターや手紙を贈ったものの、全て却下されてしまった。 それから、お別れ会を兼ねたクリスマスパーティーを間近に控えた喫茶コスモスに、父セルジュ・ジャン・ルメールがやってきた。 彼に帰国の理由を聞いたところ、原因は日本の正月の風習をクロエが間違って教えたせいだった。 文緒たちの補足もあって、もっと日本文化を学ぶようにとクロエはセルジュから留学を続けることを許された。 冬休みのある日。 図書館は特別開館日として開放されていた。 文緒「望月さんが撮ったクリスマスパーティーの写真、見ます?」 心実「はい。見たいです」 明音「私も」 文緒「どうぞ」 写真の束を置く。 文緒「…」 黙々と写真をめくる文緒。 明音「すごく楽しかったですよね~」 心実「本当に…クロエさんが帰らずに済んで良かったです」 ケーキに夢中な明音、そしてクロエ・ユーリヤ・野々花・心実。 ユーリヤ・ヴャルコワ。ロシア人留学生でバレエ部所属の1年生。 バレエは3才から習っており、その美しい演舞は見る人を思わず引き付けるほど。 クロエとは大の仲良しで、日本文化について語り合っている(*1)。 心実「みんな本当に楽しそうでしたよね…」 心実と一葉、明音・由紀恵・文緒がそれぞれ乾杯を交わしている。 明音「"にゅーろん★くりぃむそふと"のライブも、盛り上がりましたし…」 ライブに見入る一同。 ステージ上のにゅーろん★くりぃむそふと。 心実「ケーキはちょっとヒヤッとしましたけど…」 ギターをケーキにぶつけてしまった江藤(えとう)くるみ。 茫然とする柊真琴(ひいらぎまこと)(*2)・鍋島(なべしま)ちより(*3)・三科(みしな)果歩(かほ)(*4)・湯川(ゆかわ)基世(きせ)。 文緒「見吉さんとクロエさんのコスプレも、可愛かったですし…」 サンタ衣装で並ぶ奈央とクロエ。 明音「プレゼント交換も…」 木乃子と基世は、きのこの森と三角フラスコ ビーカーのセットを。 優木苗(ゆうきなえ)(*5)と一葉は、熊のあみぐるみとダンベルを。 東雲(しののめ)レイと野々花は、PCの電源ユニットと陶芸部で作った猿(のような何か)の置物を、それぞれ交換し合った。 文緒が最後にめくった集合写真(*6)(*7)。 明音「またみんなで集まりたいですね~」 心実「そうですね」 文緒「ぜひ」 「こんにちは~、文緒サン?」 心実・明音・文緒「?」 クロエとユーリヤが入ってきた。 クロエ「お正月に関する本を貸して下さい」 文緒「お正月の本ですか?」 ユーリヤ「街からクリスマスが消えました。今全てお正月です」 明音・文緒・心実「え?」 クロエ「ヨーロッパでは、クリスマスツリーは、1月になっても飾られてることが多いですけど、こっちでは、クリスマス過ぎたら、突然無くなりますヨ?」 明音「へぇ~、ヨーロッパではそうなんですか」 文緒「ちょっと待って下さいね」 ユーリヤ クロエ「?」 明音 心実「?」 心実「…あっという間にお正月ムードになりますよね。街の雰囲気とか、TVのCMとかも…」 文緒が本を持って戻ってきた。 文緒「お正月について知りたいのなら」 明音 心実「?」 文緒「これなんてどうでしょう」 クロエが本を手に取る。 クロエ「……」 ユーリヤ「?」 その"現代歳時記"という本には、正月に関連した用語が書かれていた。 クロエ「…」 ユーリヤ「漢字が多くて、少し難しいです…」 文緒「お2人には難しかったですかね…」 心実「…あ、クロエさん。ユーリヤさん」 ユーリヤ・クロエ・明音「?」 心実「良かったら、大晦日うちにいらっしゃいませんか?」 ユーリヤ「心実さんのお家に?」クロエ「心実サンのお家に?」 心実「はい。うちは普通の家ですけど、その分、普通の年越しを見て頂けるんじゃないかと…」 明音「おっ、いい考え! 私も行ってもいいかなぁ?」 心実「はい。もちろんです」 明音「村上先輩も、一緒に行きませんか?」 文緒「ご迷惑じゃなければ…」 心実「とんでもない! 是非、いらして下さい」 笑い合うユーリヤとクロエ。 ユーリヤ「楽しみです!」クロエ「楽しみでス!」 「ガールフレンドxxx」 12月31日、朝。椎名家・玄関前。 クロエ ユーリヤ「門松! しめ縄! おお…」 初めて見るものばかりで、クロエとユーリヤは大感激。 ユーリヤ「日本の文化、素敵です!」 クロエもここぞとばかりにスマホを取り出し、興奮しながら写真を撮りまくる。 クロエ「こんなに美しいのを見たのは初めてですヨ! トレビア~ン!!」 心実「普通のお正月飾りなんですけど…」 明音「望月先輩は来られなかったんですか? 門松を見て喜ぶお2人とか、見たがりそうですけど…」 文緒「声はかけてみたんですけど…」 エレナ(回想)「え~!? 行きた~い!! けど、大晦日は野暮用があって…」 文緒「何かと忙しいみたいです…」 心実「残念ですね…入りましょうか」 ユーリヤ クロエ「はい!」 そして5人は家の中へ。 クロエ ユーリヤ「おせち!」 クロエ「お~! 素晴らしいですね! とっても、おいしそうでス!」 母「まあ。お世辞でも嬉しいわ。日本のお正月に、興味があるんですって?」 クロエ ユーリヤ「はい!」 羽子板を見せる母。 母「こういうもの、知ってるかしら」 クロエ「それは素敵なインテリアですネ?」 ユーリヤ「ん~?」 母「違うの。これは…えーと、あ……ラケットよ」 クロエ ユーリヤ「おお!」 明音「負けると、顔に×点を描かれるんですよね」 ユーリヤ「×点?」 文緒「墨で×マークを。ペナルティなんです」 クロエ「!?」 明音「村上先輩…」 ユーリヤ「?」 明音「きっとクロエ先輩、また日本文化を誤解するようなことを想像してますよ…」 ユーリヤ「お餅とかそうでした」 クロエ「…もう間違えませんヨ…」 母「うふふ…他にはね、凧揚げとか、いろはかるたとか。あ、お手玉とか」 クロエ ユーリヤ「おお!」 クロエ「エミサンみたいですネ!」 母「ん? エミさんって…心実のクラスの相楽さん?」 心実「そうです。ジャグリングがとても上手なんですよ」 母「そうなの…だけど大勢でやるには、いろはかるたでいいかしら。ことわざも覚えられるし…みんなでやりましょうか」 クロエ「ウィ!」ユーリヤ・心実・明音・文緒「はい!」 町内会の餅つき会場。 つぐみ・一葉・鞠香が手伝いに来ていた。 鞠香「…春宮さん、熊田さん、お願い」 つぐみ「はーい」 一葉「よしきた」 一葉は杵を構え、つぐみは湯で両手を濡らす。 つぐみ「ばっちこい!」 一葉「はっ!」 つぐみ「ほいっ!」 一葉「ほっ!」 つぐみ「それっ!」 町内会一同。 そのうち1人は、喫茶コスモスを切り盛りする野々花の祖父。 野々花の祖父「いやー助かった…」 おじさん「この歳になると大変だね…」 野々花の祖父「腰に来るんだよなぁ」 一葉とつぐみの作業スピードがどんどん上がっていく。 町内会一同「…」 一葉「はいっ!!」 一葉の最後の一つきの後、つぐみが餅を軽く叩く。 つぐみ「…よしOK!」 鞠香「え? もう出来たの?」 一葉「ふっふっふ…体育会系の体力…!」 つぐみ「甘く見ないでよね!」 餅を食べにきた螺子川(ねじかわ)来夢(らいむ)。2年生にしてロボット研究会部長。人付き合いは苦手だが、ロボットと人間の共存を夢見ている。 そして彼女に同行してきたミス・モノクローム(*8)。研究の一環として感情を学ぶために聖櫻にやってきた、正体不明の少女型ロボット。彼女のメンテナンスができるのは校内で来夢ただ1人。 来夢「……食べるかい? お餅」 モノクローム「いただきます」 来夢から渡された餅を手に取る。 モノクローム「お餅のような、粘度の高いものを…」 食べた途端、モノクロームは痙攣を起こして倒れてしまう。 来夢 町内会一同「!?」 鞠香がモノクロームに駆け寄る。 鞠香「モノクロームちゃん! …窒息!? 気道を確保しないと…」 来夢「いやいや心配ご無用ご無用。何しろモノクロームちゃんは呼吸してないからね~」 顔の左側に手をかけると、モノクロームの頭の左のユニットが開く。 来夢「息が詰まることも無い訳だよ」 それを操作し終えると、モノクロームの喉元が発光。そして口から煙を吐き出した後目が光り、再起動する。 町内会一同「!?」 モノクローム「食べるのは、初めてです」 安堵のため息を漏らす鞠香・つぐみ・一葉。 ~椎名家~ クロエ「お~! カワイイ~!!」 ユーリヤ「とても可愛いです!」 心実の幼少時代のアルバムをみんなで見ていた。 クロエ「お人形さんみたいでス!」 心実「そんなに見ないで下さい!」 文緒「隠さないでもいいじゃないですか」 明音「そうだよ~、凄く可愛いのに…」 クロエ「羨ましいですヨ」 赤面する心実。 ユーリヤ「私、着物着たことありません」 クロエ「ワタシもですヨ」 母「あら、2人共似合いそうなのにねえ」 文緒・クロエ・ユーリヤ「?」 母「着せてあげたいわぁ…」 クロエ ユーリヤ「!?」 クロエ「…ノンノン! 照れまス!」 ユーリヤ「そんなの恥ずかしいです…」 母「あらそう?」 クロエ「そうですヨ…」 ユーリヤ「はい…」 母「奥ゆかしいのね。大和撫子だな?」 心実「お母さん」 母「?」 心実「うちに着物ありませんでしたっけ?」 母「心実のは親戚に譲っちゃったわよ?」 心実「…」 母「あっても小さい頃のだし、サイズも合わないわ」 明音「…そうだ」 クロエ・ユーリヤ・母・心実「?」 明音「不知火さんなら、着物をいっぱい持ってるんじゃないかな。お家じゃ、着物で過ごすことが多いって言ってたし」 文緒「お願いしてみましょうか」 不知火家。 五十鈴が電話で会話していた。 五十鈴「なるほど。私は構いませんが」 心実「OKですね」 明音「やったー!」 クロエ「お~、最高ですネ!」 文緒「良かったですね…」 ユーリヤ「本当にいいのですか?」 五十鈴「ああ。2人に似合いそうなものを出しておこう」 電話を切る。 「五十鈴ちゃんどうしたの?」 春湖が庭の手入れをしていた。 五十鈴「ちとやらねばならないことができた。春湖も手伝ってくれ」 春湖「は~い」 ~椎名家~ 母「じゃあ気をつけてね。あまり遅くなり過ぎないようにね」 一同「はい!」クロエ「ウィ!」 5人は徒歩で不知火家へ行くことに。 クロエ「五十鈴サンのお家行って着物着たら、その後どうしまショウ?」 文緒「クロエさんとユーリヤさんに、日本の年越しをお教えするのが目的ですから、お寺に行って、除夜の鐘を突いて、神社にお参りしに行きましょうか」 クロエ「ウィ~! 凄く楽しみですネ~!」 明音「クロエ先輩にはちゃんとしたことを覚えてもらわないと…また何かあるかも知れないですからね」 クロエ「…もう大丈夫ですヨ~! 煩悩は消すのですヨ~!」 笑う一同。 ユーリヤ「煩悩って、何ですか?」 文緒「煩悩とはですね、人間の持ってる悩みや欲のことです。それを払うために、お寺で除夜の鐘を突くんですよ」 クロエ「文緒サンは何でも知ってますネ! 歩く百科事典でス!」 一方、喫茶コスモスに客が来た。 野々花「いらっしゃいませ~!」 3年生の3人。 九重忍(ここのえしのぶ)。見た目はクールだが大雑把で気さく。ビリヤードの腕はプロ顔負けで、自身が旗揚げしたビリヤード同好会を部に昇格させようと頑張っている。 玉井(たまい)麗巳(れみ)。さばさばした性格のゴルフ部員。勉強は全般的に苦手だが勝負事、とりわけゴルフになると俄然熱が入る。忍とは大の仲良し同士。 有栖川(ありすがわ)小枝子(さえこ)。合唱部部長でおっとりした性格。他人の恋愛話に目が無く、恋のキューピッドを自称し相談に乗ったりしているが、逆に自身の恋愛には無頓着。 小枝子「こんにちは」 野々花「お買い物の帰り?」 忍「そうなの。困った話でね。たまにはお正月の用意をっていうから、手伝いに行ったら、麗巳がほとんどダメにしちゃって…」 麗巳「あはは…いや~めんぼくない。でもどうして失敗するのかなぁ…書いてある通りにやってるのに」 忍「あれで? 書いてある通りって…麗巳、すぐアレンジするでしょ? 砂糖の代わりにマーマレード使ったりとか…」 麗巳「砂糖とカボスの代わりになるかな~って思って…間違ってないよね?」 忍「えーっと…」 野々花「どうぞ」 忍と麗巳にお冷やを差し出す。 忍・麗巳・小枝子「?」 野々花「玉井さん、砂糖の代わりにマーマレードなんて、素敵なアイデアね~。今度早速やってみようかしら」 忍・麗巳・小枝子「え?」 小枝子「…あ…野々花さん。マスターのおじい様、どうなさったの?」 野々花「町内会の集まりで、お餅をつきに行ってるの」 忍・麗巳・小枝子「え?」 小枝子「じゃあお料理は誰が…」 野々花「ご心配なく。私が誠心誠意作りますから」 忍・麗巳・小枝子「…」 野々花の料理の腕を知っているが故に困惑する3人。 その時、新しい来客が。 忍・麗巳・小枝子「?」 「野々花。帰ったぞ」 祖父が帰ってきた。 野々花「おじいちゃん!」 野々花の祖父「お、いらっしゃい。何だ? もしかして、町内会名物きなこ餅が目当てかな?」(*9) 風呂敷に包まれたきなこ餅を見せる。 野々花の祖父「つきたてだからおいしいぞ」 忍・麗巳・小枝子「…いただきます!」 柚子の蕎麦屋"そばよし"(*10)。 軽音部の5人によるガールズバンド"にゅーろん★くりぃむそふと"のメンバーが年越しそばを食べにきていた。 ボーカル:風町(かぜまち)陽歌(はるか)。作詞・作曲が趣味で、ふと思ったことを即興で歌にしたりする。ボーカルであるが楽器演奏も得意。 ギター:江藤くるみ。常に明るく前向きな性格。演奏テクもかなりのもので、華麗な速弾きが得意。 ベース:黒川(くろかわ)凪子(なぎこ)。普段は冷静だが、ベースを握れば人が変わったようにパンキッシュになる。 キーボード:朝比奈(あさひな)桃子(ももこ)。人を疑うことを知らない素直な性格で、柚子とは幼稚園からの幼馴染。 ドラムス:蓬田菫(よもぎだすみれ)。小柄な体格に似合わずパワフル。名古屋弁混じりの珍妙な言葉遣いが特徴。 桃子「ユズちゃん家で年越しそばを食べてると、年末~って感じがする」 柚子「そう?」 陽歌「幼馴染だもんね~。いつも一緒に年越し?」 柚子 桃子「はい!」 菫「家の人放っぽっといていいがや?」 桃子「寒いから、出前で済ますって言ってました」 凪子「ふ~ん…? あれ湯川さんじゃないかい?」 陽歌「?」 凪子「陽歌のクラスの…」 菫「?」 くるみ・桃子・柚子「?」 凪子の目に留まったTVに、基世が映っている。 化学部副部長を務め、日夜実験に没頭している白衣とぐりぐり眼鏡が特徴的な2年生。 そんな彼女が、何と新物質を偶然発見したことでTV局の取材を受けていた。 基世「器具をそのままにして次の実験に取り掛かり、放置していたら思わぬ発見に繋がったというだけで、とても誉められたことでは無いのです…」 眼鏡を外して白衣の袖で拭く。 くるみ「素顔、初めて見た!」 桃子「わたしも!」 菫「お~、カワユスだのう!」 陽歌「ほんとに~!」 基世は身だしなみにはかなり無頓着だが、眼鏡の下の素顔は立派な美少女である。 凪子「つか、3人はさ…何でもりそばなの?」 くるみ・桃子・柚子は、もりそばを注文していた。 くるみ・桃子・柚子「?」 凪子「普通かけじゃない?」 菫・凪子・陽歌はかけそば。 それぞれ上にかきあげ、えび天・油揚げが乗っている。 陽歌「冬だしね~。かけそばの方があったまらない?」 柚子「江戸時代的な意味では、もりそばらしいですよ」 菫「なぬ!? そうなん!? 初耳だがや!」 くるみ「後かけそばって、後でトイレに行きたくなるかもだし~。年越しライブでそれはヤバいしね~」 凪子「別に行きたくならないけど…」 くるみ「! 裏切り者!」 凪子「裏切りって大袈裟な…」 柚子「どっちでもいいと思いますけど…」 凪子「?」 柚子「早く食べないとのびちゃいますよ?」 桃子・くるみ・陽歌・凪子・菫「!?」 そして…。 食べ終わって手を合わせる陽歌。 一同「ごちそうさまでしたー!」 陽歌「そんなこんなで、今年1年、色々あったけど…」 凪子「来年も…」 菫「よろしく!」 菫・凪子・陽歌・くるみ・桃子「お願いしまーす!!」 5人が円陣を組む。 同人誌即売会"コミコン"の帰り道、とぼとぼと商店街を行く2人。 小野寺(おのでら)千鶴(ちづる)。漫画を描くことが大好きなマンガ研究会の3年生で、大概原稿に追われており、煮詰っているかどうかでテンションが変わる。 戸村(とむら)美知留(みちる)。2年生。"トムトムミッチー"の名で活躍している有名コスプレイヤーで、その衣装制作のために日々アルバイトに精を出している。 お互い漫画を通じたオタク仲間である。 美知留「…お…先輩」 "そばよし"の前で足を止める。 美知留「おそばでも食べてきます?」 千鶴「あいにく軍資金がね~」 美知留「え? そんなに売れ残ったんですか?」 千鶴「いんや。実はさ、ちょっと見て回ったら今年はいいのが多くて、ついつい買い込んじゃってね~」 美知留「それは…良かったですね、というか、ご愁傷様というか…」 千鶴「えへ…」 千鶴の腹の虫が鳴る。 千鶴 美知留「? …はぁ…」 千鶴「心の満足感に比べたら、肉体の空腹感など!」 美知留「だっはは…あたしが奢る、と言いたいところなんですけど…あたしも今年のコスに結構注ぎ込んじゃって…」 千鶴 美知留「はぁ…」 千鶴「…? 待った」 美知留「?」 千鶴「いい匂いがするぞ」 餅つき会場で、お汁粉が振舞われていた。 それを食べにきていた木乃子とレイ。 レイは自宅に10台ものPCを持つ凄腕ハッカーで、学校に顔を出すことは少ないが出席日数は辛うじて守っている。 木乃子とは引きこもり仲間、且つゲームを通じた仲良し。 千鶴「あれ~? 姫島ちゃんと…」 木乃子「?」 レイ「?」 美知留「東雲さんじゃん」 木乃子「ああ」レイ「やあ」 木乃子「あは…どうだった、今年は…」 千鶴「売り上げ的にも収穫的にも大満足ってとこかねー」 おじさん「お嬢さんたちもお汁粉食ってきな」 美知留「?」 千鶴 美知留「はい!!」 2人にお汁粉が配られた。 千鶴 美知留「いただきまーす!」 美知留「…おいし~い!」 千鶴「あったまる~!」 美知留「あ…東雲さんとか姫島さんは、コミコン参加しないの? 好きなものいーっぱいあるでしょ?」 木乃子「いや~体力がのぉ…」 腰を叩く。 レイ「人混み面倒くさ~…」 木乃子「今日だってかったるいから、東雲ん家に食料タカリに行ったら、大晦日だってのに何にも買い込んでなくてな~。準備の悪~い」 レイ「大晦日だってのに、タカリに来るのも大概だろ…」 木乃子「同じ穴のムジナだな」 千鶴「それって、当事者同士が言うことじゃないよね…」 レイ「一緒にしないで欲しいけどなぁ…」 不知火家に着いた5人。 クロエ「とても日本的なお家ですネ~! 素晴らしいでス!」 扉を開けて出迎えたのは春湖。 春湖「いらっしゃ~い。支度はしてありますよ~。どうぞ~」 ユーリヤ「夢前さん、どうしてこちらに?」 春湖「幼馴染なので~。いつも一緒に年越しするんですよ~」 そして、その一室に招待された5人。 部屋を彩るように置かれた振袖に感嘆するクロエとユーリヤ。 ユーリヤ「これは、何かの美術展なのですか?」 五十鈴「ん? いや、単に似合いそうな着物を出しておいただけだが…」 クロエ「ワタシ、命が縮む気がしまス!」 五十鈴「?」春湖「え?」 文緒「クロエさん、こういう時は"縮む"ではなく"延びる"と言うんですよ」 クロエ「わ、スイマセン…命が延びる思いがします! 幸せですネ…」 五十鈴「それは良かった……クロエさんには、これはどうだろう」 黒い着物を勧める。 五十鈴「似合うと思うぞ」 クロエ「わぁ…!」 文緒「どれも素敵で、迷いますね…」 明音「柄と柄って、洋服だと合わせ辛いのに、着物だとどうしてこんなに綺麗なんでしょうね…」 心実「ほんとですよね…」 ユーリヤ「私はこれが好きです!」 ユーリヤが選んだのは青い花柄の振袖。 五十鈴「ふ~む。君は目が高いな。それは私の一押しだ」 明音「うん。それすっごくいいね」 クロエ「ワタシ今、さざれ石な気分でス」 五十鈴「さざれ、石?」 春湖「君が代ですか?」 明音「日本的な気分、ってことですか?」 クロエ「違います! こうやって、姉妹のお嬢さんが、仲良く美しいものを楽しむ小説がありましたヨ!」 文緒「それって、"細雪"ですかね?」 クロエ「そ、そうでした! 今日は、とりわけ間違い多いですヨ…舞い上がってますネ!」 文緒・心実・明音「うふふ…」 半纏を脱いで袖をまくり、春湖にたすきを締めてもらい、着付けの準備が整った五十鈴。 五十鈴「さあて、2人の着付けといこうか…?」 文緒がポケットからスマホを取り出す。誰かから電話が来たようだ。 文緒「?…もしもし。望月さん?」 コミコン会場のエレナ。 野暮用とは、ここでコスプレイヤーを撮影することだった。 エレナ「もうちょっとで終わりそうだから、合流できたら合流するね~」 ~不知火家~ エレナ「じゃあね~」 電話が切れる。 文緒「だそうです」 ガード下で誰かを待っている鈴河(すずかわ)凛乃(りの)。水泳部の2年生で心実のクラスメイト。 猫が大好きで言葉遣いも猫っぽく、学校に居付いている三毛猫"大将"といつも遊んでいる。 凛乃「う~寒いねぇ…ん? お、来た来た! 里琉(さとる)く~ん!!」 手を振って居場所を知らせる。 凛乃に呼ばれて駆け寄る少年のような少女…君嶋(きみじま)里琉。1年生。 言葉遣いも立ち振る舞いも兄と弟に囲まれて暮らした影響で男性的。凛乃と同じく水泳部員で仲も良い。 里琉「すいません鈴河先輩。弟がついて来るって聞かなくて…」 凛乃「連れてきてあげれば良かったんじゃないかにゃ~」 里琉「…ダメですよ。弟は今風邪気味なんで…」 凛乃「そっかぁ。外に出て酷くなったら大変だもんね~」 里琉「それに、先輩に風邪がうつったりしたら困りますから」 凛乃「にゃははは…行こっか、里琉くん」 里琉の手を握って走り出す凛乃。 里琉「え…あ…」 とあるお寺。 凛乃「おや? もうあんなに並んでる」 里琉「ほんとですねー」 クロエとユーリヤに近づき…。 里流「綺麗ですね」 凛乃「そうだにゃ~」 クロエ「?」 ユーリヤ「?」 クロエ「凛乃サン…?」 凛乃「里琉くんだよ」 里琉「君嶋です」 文緒「こんばんは」 心実「お2人も、除夜の鐘を突きに?」 凛乃「うん」里琉「はい」 凛乃「クロエさんたちは、鐘突くの初めてかにゃ?」 クロエ「ウィ!」ユーリヤ「はい!」 クロエ「楽しみです! 煩悩を消すのですヨ!」 鐘が鳴る。 一方、ここは森園神社の本堂。 秋穂「お寺さんの鐘が聞こえてきたし…そろそろ行こうか」 巫女装束に着替え終わった秋穂。 「あ~、ちょっと待って。焦ったら余計、変なことになっちゃって…」 着付けがうまくできない森園(もりぞの)芽以(めい)。 彼女はこの神社に暮らしている1年生。掃除が大好きでのんびりした性格。秋穂とは従姉妹同士で、姉のように慕っている。 また秋穂も、時々神社に手伝いに来ることもある。 秋穂「はぁ…」 背後から芽以の帯に手をかけ…。 秋穂「ほら貸して。神社の娘が、いつまでもこれではダメだよ」 しっかり結び直す。 芽以「いつもありがとう。秋穂お姉ちゃん」 秋穂「もう…仕方無いねぇ…」 クロエ「お~しょうゆ!!」 叫びながら鐘を突くクロエ。 一方エレナは…。 エレナ「かなり遅くなっちゃったわ~。急いで合流しないと…」 ~森園神社~ 境内に立ち並ぶ屋台。 リンゴ飴を食べているクロエ。 ユーリヤ「クロエさん」 クロエ「?」 ユーリヤ「お寺と神社の違いは何ですか?」 クロエ「お寺は鐘が突けて、神社はお店が出まス」 ユーリヤ「そうですか…」 苦笑する明音。 文緒「本当は、仏教と神道の違いとか、色々言いたいところですが…今回は置いておきましょうか」 クロエ「…」 後で売っている破魔矢に目が止まった。 クロエ「…!」 ユーリヤ「?」 クロエ「悪魔を射る矢でス!」 心実「あ…」 明音「…」 心実「クロエさん!」 お守りやおみくじの売店で番をしている秋穂と芽以。 秋穂「ありがとうございました」 そこにクロエが駆け込む。 クロエ「わぁ~!」 芽以「?」 クロエ「素晴らしいですネ~!」 秋穂「おや? クロエ!」 心実たちも遅れて来た。 クロエ「こんばんは、秋穂サン芽以サン!」 芽以「わざわざ、うちに初詣に来てくれたんですね」 クロエ「ウィ! さっき、煩悩も消してきました」 秋穂 芽以「?」 芽以「あ…」 秋穂「あ…」 芽以「除夜の鐘のことですね」 秋穂「まだ、年が変わるまでは少しあるし…おみくじでもどうかな」 ユーリヤ「おみくじ?」 文緒「来年の運が良いか悪いか、教えてくれるんですよ」 ユーリヤ「そうなんですか…」 明音「私引きたいです!」 心実「私も…」 文緒が引いたおみくじは…。 文緒「『勉学 怠けず励めば実りあり』…うん」 ユーリヤ「これは何て読みますか?」 明音「? 『佳き人 遠方より来たる』…恋の予感かもね、ユーリヤさん」 ユーリヤ「!? Любов?」(*11) 心実「『探し物 すぐ近くにあり』…クロエさんはどうでした?」 クロエ「ん? 『嵐が吹きても やがて収まる』…これって、最後はいいコトがあるってコトですよネ!?」 心実「クリスマスは、まさにそうでしたね」 クロエ「うん! 本当ですネ! じゃあ、来年もきっといいことが起こるでショウ!」 秋穂「そろそろ年が明けるよ」 心実 クロエ「?」 時計は午前0時目前。 胸を躍らせながらそれを見つめる一同。 クロエ「10! 9!」 甘酒を飲んでいる凛乃と里琉。 凛乃 里琉「8!」 にゅーろんのライブ会場。 陽歌・凪子・くるみ 観客「7!」 不知火家の一室で、こたつに入っている春湖と五十鈴。 春湖 五十鈴「6」 鐘を突きに来ていた一葉・真尋・つぐみ。 一葉 つぐみ「5!」 喫茶コスモスで祖父とコーヒーを飲んでいる野々花。 野々花「4!」 コンビニで買出し中の木乃子とレイ。 木乃子 レイ「3!」 どこかで写真を撮っているエレナ。 エレナ「2!」 そして森園神社。 文緒・明音・ユーリヤ・心実・クロエ「1!!」 新年を迎え、喜び合う5人。 クロエ「明けまして、おめでとうございま~ス!!」 文緒・明音・ユーリヤ・心実「明けまして、おめでとうございます!」 鈴を鳴らし、願掛けする明音・ユーリヤ・文緒。 続けてクロエと心実も。 心実「クロエさん」 クロエ「?」 心実「この前、何を悩んでいるのか教えて下さいとお願いしましたよね?」 クロエ「ウィ」 心実「もう1つお願い事ができたのですが、いいですか?」 クロエ「? いいですヨ」 心実「私、クロエさんと来年も一緒に『おめでとう』って言いたいです」 クロエ「…もちろんですヨ~!!」 大きく遅れて合流したエレナ。 エレナ「は~い、撮るわよ~」 タイマーをセットしてカメラから離れる。 そしてすかさず文緒に抱きつく。 文緒「!?」 明音・ユーリヤ・クロエ・心実「!?」 シャッター音。 笑顔の6人がカメラのメモリーに焼きつく。 終
https://w.atwiki.jp/vcard/pages/282.html
2015年思い出の8月限定ガールに会いたい☆6STEPキューピッド [8/20-8/22] 思い出の8月イベント限定ガール♪キューピッド [8/30-9/1] 思い出の9月イベント限定ガール♪キューピッド [9/29-10/1] 思い出の10月限定ガールに会いたい☆6STEPキューピッド [10/24-10/27] 思い出の10月イベント限定ガール♪キューピッド [10/28-11/01] 思い出の11月限定ガールに会いたい☆6STEPキューピッド [11/23-11/26] 思い出の11月イベント限定ガール♪キューピッド [11/28-12/01] 思い出の12月イベント限定ガール♪キューピッド [12/29-01/01] 2016年思い出の1月限定ガールに会いたい☆6STEPキューピッド [1/20-1/23] 思い出の2月限定ガールに会いたい☆6STEPキューピッド [2/16-2/22] 思い出の5月限定ガールに会いたい☆6STEPキューピッド [5/17-5/22] 2015年 [部分編集] 思い出の8月限定ガールに会いたい☆6STEPキューピッド [8/20-8/22] +詳細 期間 8月20日14 00~8月22日22 00 +出会えるガール 出会えるガール 海水浴14 SSR コスト:17 [海水浴14]椎名心実 SR コスト:16 [海水浴14]加賀美茉莉 波に乗って行きましょう、海だけに(COOLタイプの攻守特大UP) 波に乗って行かないとね(SWEETタイプの攻守大UP) SR コスト:14 [海水浴14]柊真琴 SR コスト:14 [海水浴14]不知火五十鈴 いけいけ~(全タイプの攻援大UP) 熱すぎて倒れないようにな~(COOLの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) SR コスト:14 [海水浴14]相楽エミ HR コスト:13 [海水浴14]重藤秋穂 休まず攻め込んじゃおうか!(全タイプの攻援大DOWN) 少し開放的に行ってみたいね(全タイプの守援中DOWN) HR コスト:12 [海水浴14]浅見景 HR コスト:12 [海水浴14]時谷小瑠璃 ビーチの視線を独り占めね(SWEETタイプの攻援大UP) 見失う前に片付けろよ?(POPタイプの攻援大UP) R コスト:11 [海水浴14]東雲レイ R コスト:10 [海水浴14]ユーリヤ・ヴャルコワ 溶ける前に済ませろよ~(COOLタイプの守援中UP) 悩殺させちゃいましょうか♪(全タイプの攻援小UP) R コスト:10 [海水浴14]小野寺千鶴 調子よくやっちまえ~(全タイプの攻援小UP) 肝試し14 HR コスト:11 [肝試し14]竜ヶ崎珠里椏 R コスト:8 [肝試し14]小泉由佳 とりあえず殴っちまえ!(全タイプの攻援中UP) そーれ、ビックリ攻撃だよ~!(全タイプの攻援小UP) 自由研究 SR コスト:15 [自由研究]玉井麗巳 SR コスト:14 [自由研究]上条るい 倒れないように注意していこ~(全タイプの攻援大UP) 一つずつ試していきましょう(COOLタイプの攻援特大UP) SR コスト:14 [自由研究]天都かなた SR コスト:12 [自由研究]湯川基世 喉が乾いたら、お茶をどうぞ(全タイプの攻援中~特大UP) 日々の積み重ねが成果を生みますよ~(全タイプの守援大UP) HR コスト:13 [自由研究]優木苗 HR コスト:12 [自由研究]鴫野睦 自由な発想で勝負しちゃいましょ~(全タイプの攻援中UP) さあ、どんどんと行きましょう!(全タイプの守援中UP) HR コスト:12 [自由研究]鈴河凜乃 R コスト:12 [自由研究]八束由紀恵 休んでないで、どんどん行くよぉ~(全タイプの攻援中UP) あんまり自由すぎないようにね~(全タイプの攻援小UP) アスレチック SR コスト:14 [アスレチック]姫島木乃子 SR コスト:14 [アスレチック]神崎ミコト 死ぬ気でくぐり抜けてけ~(POPタイプの守援特大UP) 縦横無尽に動きなさい!(副センバツ上位10人の攻援中UP) SR コスト:12 [アスレチック]望月エレナ HR コスト:13 [アスレチック]新垣雛菜 難関を乗り越えて行きましょ~(全タイプの守援大DOWN) バランスが大事だよね、バランス!(全タイプの守援中UP) R コスト:10 [アスレチック]川淵一美 ここはバランス感覚が大事だからね(全タイプの攻援小UP) トロピカル14 SR コスト:15 [トロピカル14]戸村美知留 SR コスト:15 [トロピカル14]夢前春瑚 バトルも南国風にいってみよ~(POPタイプの攻援特大UP) リゾートな気分でいきましょ~(全タイプの守援大UP) SR コスト:14 [トロピカル14]見吉奈央 SR コスト:14 [トロピカル14]クロエ・ルメール 早く終わらせて遊ぼうよぉ(全タイプの守援大UP) リゾートな気分で行っちゃいまショ~(全タイプの攻援大UP) SR コスト:12 [トロピカル14]甘利燈 HR コスト:12 [トロピカル14]夏目真尋 サメと共に真っ赤に染めましょ~♪(全タイプの攻援大UP) はしゃぎ過ぎて失敗しないでね(全タイプの攻援中UP) HR コスト:11 [トロピカル14]長谷川美卯 トロピカルに応援しちゃいます~(全タイプの守援中DOWN) ホームステイ SR コスト:15 [ホームステイ]村上文緒 SR コスト:14 [ホームステイ]有栖川小枝子 郷に入っては郷に従え、でしょうか(全タイプの守援大UP) 世界を取るつもりで行きましょ(SWEETタイプの攻援特大UP) SR コスト:10 [ホームステイ]時谷小瑠璃 HR コスト:13 [ホームステイ]綾小路美麗 レッツファイト! …なんてな(全タイプの攻援大UP) 最高の勝負を見せなさい!(全タイプの守援中UP) HR コスト:12 [ホームステイ]ミス・モノクローム R コスト:8 [ホームステイ]三科果歩 これが海外決戦というものでしょうか(全タイプの守援中DOWN) 終わったらパイが待ってますから~(全タイプの攻援小DOWN) ミラーガール キラ★ガール SR コスト:14 [水泳大会]望月エレナ SR コスト:14 [浴衣デート]有栖川小枝子 全力で行くわよ、いろんな意味で!(全タイプの守援大UP) ドーンと打ち上げてみよ~(全タイプの攻援大UP) +出会えるぷちガールちゃん 出会えるぷちガールちゃん [海水浴14]櫻井明音 (SR) LvMAX時の応援力効果 POPタイプの攻守UP (3.5%UP) 使用攻コストDOWN (3%DOWN) 誕生日のガールの攻守UP (9%UP) 獲得ガルUP (18%UP) センバツボーナス センター★サポート [海水浴14]神楽坂砂夜 (HR) LvMAX時の応援力効果 3年生の攻守UP (1.9%UP) 使用攻コストDOWN (1.4%DOWN) 誕生日のガールの攻守UP (4.2%UP) [海水浴14]新垣雛菜 (R) LvMAX時の応援力効果 本命ガールの攻守UP (1.8%UP) [部分編集] 思い出の8月イベント限定ガール♪キューピッド [8/30-9/1] +詳細 期間 8月30日14 00~9月1日0 00 復刻対象イベント たすけて!マイヒーロー~肝試し編~ 2014年7月31日~2014年8月14日 部活対抗★勧誘バトルカップ~アスレチックは、バトルの後で♥~ 2014年8月15日~2014年8月19日 お願い★ハンターズ~夏のフラミー捕獲大合戦~ 2014年8月20日~2014年8月26日 聖櫻学園物語~夏のドキ♥わく♪ホームステイ~ 2014年8月27日~2014年8月31日 +出会えるガール 出会えるガール 肝試し14 SR コスト:9 [肝試し14]三嶋ゆらら SR コスト:12 [肝試し14]正岡真衣 あ、ほら… 後ろから手が…(全タイプの攻援大UP) 驚かせちゃえば勝てますよ~(全タイプの守援大DOWN) SR コスト:10 [肝試し14]ミス・モノクローム SR コスト:12 [肝試し4]櫻井明音 気絶するほどの恐怖を与えましょう(COOLタイプの攻守大UP) ああほら、早くすましちゃおう!(全タイプの攻援大UP) SR コスト:12 [肝試し14]小日向いちご HR コスト:12 [肝試し14]螺子川来夢 ヒュ~ドロ~で驚かせますよ~!(SWEETタイプの守援大UP) 驚いて腰抜かすなよぉ?(POPタイプの攻援大UP) アスレチック SR コスト:11 [アスレチック]東雲レイ HR コスト:10 [アスレチック]熊田一葉 さっさと最後までやっちまえ~(全タイプの攻援大DOWN) 一気に勢いで行っちゃおうか!(POPタイプの攻援大UP) トロピカル SR コスト:11 [トロピカル]鴫野睦 SR コスト:11 [トロピカル]南田七星 全力で楽しまないとですよ(全タイプの守援大UP) 火の使い方には気をつけて~(全タイプの守援大UP) HR コスト:10 [トロピカル]江藤くるみ チャカチャカポコポコ、攻撃しましょ!(全タイプの守援中UP) ホームステイ SR コスト:9 [ホームステイ]飛原鋭子 HR コスト:12 [ホームステイ]白鳥詩織 それでは、チェックメイトといこうか(全タイプの攻援大UP) 今日はゴスペルで応援ね!(全タイプの守援中UP) HR コスト:10 [ホームステイ]月白陽子 なにかを学び取ってきてね(COOLタイプの守援大UP) [部分編集] 思い出の9月イベント限定ガール♪キューピッド [9/29-10/1] +詳細 期間 9月29日18 00~10月1日0 00 復刻対象イベント たすけて!マイヒーロー~夏祭り編~ 2014年8月31日~2014年9月14日 お願い★ハンターズ~秋のわにぽん捕獲大合戦~ 2014年9月15日~2014年9月21日 部活対抗★勧誘バトルカップ~チアダンスは、バトルの後で♥~ 2014年9月22日~2014年9月26日 聖櫻学園物語~美少女と♥はんなり修学旅行~ 2014年9月25日~2014年9月30日 +出会えるガール 出会えるガール 夏祭り14 SR コスト:9 [夏祭り14]千代浦あやめ SR コスト:14 [夏祭り14]相楽エミ 派手に打ち上げて見せてね(COOLタイプの攻援特大UP) さあ、お祭り騒ぎだよ~(POPタイプの攻守大UP) SR コスト:10 [夏祭り14]九重忍 SR コスト:15 [夏祭り14]浅見景 お祭りを盛り上げて頂戴ね(POPタイプの攻守大UP) お祭りを盛り上げちゃいましょ(SWEETタイプの攻守大UP) SR コスト:13 [夏祭り14]赤瀬川摩姫 HR コスト:12 [夏祭り14]山野こだま 先祖の霊が、ついているわよ(COOLタイプの攻守中UP) わっしょーい、がんばって~!(SWEETタイプの攻守中UP) 日帰り温泉14 SR コスト:14 [日帰り温泉14]有栖川小枝子 SR コスト:12 [日帰り温泉14]玉井麗巳 すっきりしたところで勝負よ~(SWEETタイプの攻守大UP) 勝ったら背中を流してあげよ~(全タイプの守援大DOWN) HR コスト:12 [日帰り温泉14]白瀬つづり HR コスト:11 [日帰り温泉14]竜ヶ崎珠里椏 終わったら温泉でのんびりです(SWEETタイプの攻守中UP) 風呂に放り込みますかぁ!(全タイプの守援中DOWN) チアダンス SR コスト:13 [チアダンス]林田希羅 HR コスト:11 [チアダンス]見吉奈央 アタシの本気、見せちゃうからね!(全タイプの守援大DOWN) フレー フレー ダーーリーン(COOLタイプの攻守中UP) c14 SR コスト:9 [修学旅行14]春宮つぐみ HR コスト:13 [修学旅行14]不知火五十鈴 ここでいいとこ見せておきなよ?(副センバツ上位10人の攻援中UP) 余裕を持って勝負しよう(全タイプの攻援中UP) SR コスト:11 [修学旅行14]螺子川来夢 メガトンパーンチ~(POPタイプの攻守中UP) [部分編集] 思い出の10月限定ガールに会いたい☆6STEPキューピッド [10/24-10/27] +詳細 期間 10月24日14 00~10月27日22 00 +出会えるガール 出会えるガール ハロウィン14 SSR コスト:17 [ハロウィン14]笹原野々花 SR コスト:17 [ハロウィン14]神崎ミコト なるべく怖い感じでやってみましょ(SWEETタイプの攻守特大UP) 怪我のないようやりなさい(COOLタイプの攻守中~特大UP) SR コスト:15 [ハロウィン14]東雲レイ SR コスト:15 [ハロウィン14]櫻井明音 ボクのために勝てよ、命令だぞ?(全タイプの攻援大DOWN) ファイトー!(全タイプの攻援大UP) SR コスト:15 [ハロウィン14]新田萌果 HR コスト:14 [ハロウィン14]湯川基世 さあ、絡めとっちゃいますよぉ(SWEETの主センバツ全員 副センバツ1人の攻援特大UP) マッドパワー注入~(全タイプの守援中UP) HR コスト:14 [ハロウィン14]小日向いちご HR コスト:13 [ハロウィン14]鴫野睦 憑りついちゃってください~(SWEETタイプの攻守中UP) 急急如律令… でしたっけ(COOLタイプの攻守中UP) R コスト:12 [ハロウィン14]姫島木乃子 R コスト:11 [ハロウィン14]ミス・モノクローム てきとーにやれー(POPタイプの攻守小UP) ちょっと本気を出します(全タイプの攻援小UP) R コスト:11 [ハロウィン14]浅見景 勇気を見せて頂戴ね(全タイプの攻援小UP) 牧場体験 HR コスト:12 [牧場体験]飛原鋭子 R コスト:9 [牧場体験]栢嶋乙女 たまには爽やかにやってみるように(COOLタイプの攻守中UP) よし、そのまま頑張って!(全タイプの守援小UP) 放課後デート14 SR コスト:16 [放課後デート14]上条るい SR コスト:15 [放課後デート14]クロエ・ルメール さ、早く済ませて帰りましょう(COOLタイプの攻守中~特大UP) これも寄り道の一つですか?(SWEETの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) SR コスト:15 [放課後デート14]玉井麗巳 SR コスト:12 [放課後デート14]正岡真衣 どうせなら気分よくやろうか~(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) 少しでも助けになれば~(全タイプの攻援大DOWN) HR コスト:14 [放課後デート14]竜ヶ崎珠里椏 SR コスト:13 [放課後デート14]熊田一葉 さっさと片付けて次行きましょう!(COOLタイプの攻守中UP) 上手く加減しなよ~(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守中UP) HR コスト:13 [放課後デート14]佐伯鞠香 R コスト:12 [放課後デート14]君嶋里琉 出来れば怪我しないでね(全タイプの攻援中DOWN) これも寄り道になるなのかな?(COOLの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守小UP) 体育祭14 SR コスト:15 [体育祭14]神楽坂砂夜 SR コスト:15 [体育祭14]風町陽歌 さあ、もっと高くよ(COOLの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) 慎重に行かないと駄目だよ~(SWEETタイプの攻守中~特大UP) SR コスト:14 [体育祭14]熊田一葉 HR コスト:14 [体育祭14]正岡真衣 潰せ潰せ~(全タイプの守援大DOWN) 精一杯の力を出してみます!(COOLタイプの攻守中UP) R コスト:11 [体育祭14]前田彩賀 さあ、疾風の如く!(COOLタイプの攻守小UP) アルバイト14 SR コスト:16 [アルバイト14]鈴河凜乃 SR コスト:15 [アルバイト14]望月エレナ 心配しないで、ちゃんと見てるよ!(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) ファイトマネーって出るのかしら?(SWEETの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) HR コスト:14 [アルバイト14]一色愛瑠 HR コスト:13 [アルバイト14]宮内希 よぉ~し、任せてね~(全タイプの守援中UP) 新商品を試してみましょ~(POPタイプの攻援大DOWN) チャイナドレス SR コスト:15 [チャイナドレス]村上文緒 お茶を淹れてまってますから(副センバツ上位10人の守援中UP) 料理コンテスト14 SR コスト:15 [料理コンテスト14]甘利燈 SR コスト:14 [料理コンテスト14]浅見景 スッポン!食い千切ってらっしゃいです!(副センバツ上位10人の攻援中UP) 冷める前に終わらせましょ(主センバツ全員 副センバツ1人の攻援大UP) SR コスト:12 [料理コンテスト14]椎名心実 HR コスト:14 [料理コンテスト14]霧生典子 料理と一緒で、手際が大事ですよ(副センバツ上位10人の守援中UP) 適度な栄養に、適度な運動よ(全タイプの攻援中UP) HR コスト:13 [料理コンテスト14]一色愛瑠 R コスト:9 [料理コンテスト14]栢嶋乙女 さあ、美味しくめしあがれ~(SWEETタイプの攻守中UP) ぱぱっと料理しちゃいなね(副センバツ上位10人の守援小UP) ミラーガール HR コスト:14 [あわてんぼう]小日向いちご フルーツ山盛り、力モリモリです!(全タイプの守援大UP) +出会えるぷちガールちゃん 出会えるぷちガールちゃん [ハロウィン14]望月エレナ (SR) LvMAX時の応援力効果 SWEETタイプの守援UP (4.5%UP) 使用攻コストDOWN (3%DOWN) タッチボーナスの効果UP (6%UP) 誕生日のガールの攻守UP (9%UP) センバツボーナス セクシーガールズ★キッス [ハロウィン14]相楽エミ (HR) LvMAX時の応援力効果 POPタイプの攻守UP (1.9%UP) 本命ガールの攻守UP (2.8%UP) 誕生日のガールの攻守UP (4.2%UP) [ハロウィン14]黒川凪子 (R) LvMAX時の応援力効果 COOLタイプの攻守UP (1.4%UP) [部分編集] 思い出の10月イベント限定ガール♪キューピッド [10/28-11/01] +詳細 期間 10月28日18 00~11月01日0 00 復刻対象イベント たすけて!マイヒーロー~牧場体験編~ 2014年9月30日~2014年10月14日 部活対抗★勧誘バトルカップ~体育祭は、バトルの後で♥~ 2014年10月15日~2014年10月19日 お願い★ハンターズ~秋のあらもん捕獲大合戦~ 2014年10月20日~2014年10月26日 聖櫻学園物語~恋のエプロン♥白熱料理コンテスト~ 2014年10月27日~2014年10月31日 +出会えるガール 出会えるガール 牧場体験 SR コスト:9 [牧場体験]風町陽歌 SR コスト:14 [牧場体験]月白陽子 働いた後は、お楽しみだよぉ~(SWEETタイプの攻援特大UP) 手を抜くと後が大変よ(全タイプの攻援大DOWN) SR コスト:10 [牧場体験]神楽坂砂夜 SR コスト:14 [牧場体験]時谷小瑠璃 しっかりと働いて頂戴ね(全タイプの攻援中~特大UP) 優雅な雰囲気でやるようにな~(POPタイプの攻守中~特大UP) SR コスト:13 [牧場体験]綾小路美麗 HR コスト:12 [牧場体験]夢前春瑚 爽やかに行きなさい?(POPタイプの攻守中UP) 火傷しないようにですよ~(全タイプの守援中UP) 体育祭14 SR コスト:13 [体育祭14]君嶋里琉 HR コスト:11 [体育祭14]白鳥詩織 全部本気で行かないとね(COOLタイプの攻守中~特大UP) 精一杯応援してるから~(SWEETタイプの攻守中UP) アルバイト14 SR コスト:13 [アルバイト14]朝比奈桃子 SR コスト:12 [アルバイト14]不知火五十鈴 テキパキやっちゃいますよ~(SWEETタイプの攻守中~特大UP) 仕事のつもりでキッチリな(COOLタイプの攻守中~特大UP) HR コスト:12 [アルバイト14]三嶋ゆらら HR コスト:11 [アルバイト14]飛原鋭子 運より実力で勝負しちゃお~(全タイプの攻援中UP) サボらずに片付けるようにね(COOLタイプの攻守中UP) 料理コンテスト14 SR コスト:9 [料理コンテスト14]森園芽以 HR コスト:12 [料理コンテスト14]九重忍 テキパキやっちゃいますよ~(SWEETタイプの攻守中~特大UP) 一か八かでやってみたら?(POPタイプの攻守中UP) [部分編集] 思い出の11月限定ガールに会いたい☆6STEPキューピッド [11/23-11/26] +詳細 期間 11月23日18 00~11月26日22 00 +出会えるガール 出会えるガール サバゲー14 SSR コスト:17 [サバゲー14]九重忍 SR コスト:17 [サバゲー14]村上文緒 しっかり狙って当てなさい(主センバツ全員 副センバツ1人の攻援特大UP) できるだけ援護してみますね(COOLタイプの攻守大UP) SR コスト:15 [サバゲー14]飛原鋭子 SR コスト:15 [サバゲー14]朝比奈桃子 では、作戦を開始するぞ(全タイプの守援大DOWN) わたしも頑張ってみちゃいます(SWEETタイプの攻守中~特大UP) SR コスト:15 [サバゲー14]玉井麗巳 HR コスト:14 [サバゲー14]竜ヶ崎珠里椏 よ~く狙っていかないとね(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻援特大UP) 撃って撃って撃ちまくるぜ!(副センバツ上位10人の攻援小UP) HR コスト:13 [サバゲー14]南田七星 HR コスト:13 [サバゲー14]春宮つぐみ 援護射撃をがんばりますね~(全タイプの守援中UP) 援護射撃は… あんまりあてにしないでね(主センバツ全員 副センバツ1人の攻援中UP) R コスト:12 [サバゲー14]黒川凪子 R コスト:11 [サバゲー14]森園芽以 油断してると打ち抜くよー!!!(主センバツ全員 副センバツ1人の守援小UP) なんとかやってみましょうね(SWEETの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守小UP) R コスト:11 [サバゲー14]古谷朱里 よ~し、今日は任せて~(POPタイプの攻守小UP) 紅葉デート14 HR コスト:12 [紅葉デート14]三嶋ゆらら R コスト:9 [紅葉デート14]月白陽子 勝利も綺麗に飾っちゃお~(全タイプの守援中DOWN) たまには穏やかにやってみてね(COOLタイプの攻守小UP) 民族衣装 SR コスト:16 [民族衣装]柊真琴 SR コスト:15 [民族衣装]姫島木乃子 ロシア語で応援を? え、えっとぉ~…(SWEETタイプの攻守中~特大UP) 冷凍庫空間に引きずりこめ~(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) SR コスト:15 [民族衣装]鴫野睦 SR コスト:12 [民族衣装]有栖川小枝子 ここはいつも通り、しっかりと~(COOLタイプの攻守大UP) のびやかにやってみましょ(全タイプの守援大DOWN) HR コスト:14 [民族衣装]夢前春瑚 SR コスト:13 [民族衣装]雪風真弥 戦い方も、衣装にあわせて~(副センバツ上位10人の守援小UP) 戦装束の準備はいいかな?(全タイプの守援中DOWN) R コスト:12 [民族衣装]栢嶋乙女 なんかインターナショナルによろしく(全タイプの守援小UP) 文化祭14 SR コスト:15 [文化祭14]加賀美茉莉 SR コスト:15 [文化祭14]時谷小瑠璃 さあ、お祭を盛り上げましょ!(SWEETタイプの攻守大UP) 休んでる暇はないぞ、どんどん行け~!(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) SR コスト:14 [文化祭14]東雲レイ HR コスト:14 [文化祭14]ユーリヤ・ヴャルコワ ご主人様、がんばって~(COOLタイプの攻守中~特大UP) お祭りみたいに楽しく行きましょ(全タイプの守援中DOWN) R コスト:11 [文化祭14]江藤くるみ ステージから応援歌届けます!(全タイプの守援小UP) スポーツジム SR コスト:16 [スポーツジム]天都かなた SR コスト:15 [スポーツジム]相楽エミ 大丈夫、跳べる跳べる~(SWEETタイプの攻守大UP) さあ、次もチャレンジだよ!(全タイプの攻援大DOWN) HR コスト:14 [スポーツジム]湯川基世 HR コスト:13 [スポーツジム]皆藤蜜子 さあ、しっかり動いてくだされ(副センバツ上位10人の守援小UP) もっと大きく動かないと~(全タイプの攻援中DOWN) パジャマ14 SR コスト:16 [パジャマ14]甘利燈 SR コスト:15 [パジャマ14]鴫野睦 狂瀾怒涛の惨劇を、パジャマ姿で!(POPタイプの攻守中~特大UP) 寝る前にすませてしまいましょう(COOLタイプの攻守中~特大UP) SR コスト:14 [パジャマ14]笹原野々花 リラックスしてやりましょうね(SWEETタイプの攻守中~特大UP) ケイドロ14 SR コスト:15 [ケイドロ14]椎名心実 SR コスト:14 [ケイドロ14]螺子川来夢 それでは、捕まえちゃいますよ~(COOLタイプの攻守大UP) 最新技術の威力をみよ!(POPタイプの攻守中~特大UP) SR コスト:12 [ケイドロ14]望月エレナ HR コスト:14 [ケイドロ14]朝比奈桃子 どうせなら盛り上げないとね~(全タイプの攻援大DOWN) 今日は一緒に頑張りましょう!(SWEETの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守中UP) HR コスト:13 [ケイドロ14]宮内希 R コスト:9 [ケイドロ14]君嶋里琉 ステルスを駆使していきましょう(全タイプの攻援中DOWN) 全力で行くよ、急いで(COOLタイプの攻守小UP) キラ★ガール HR コスト:14 [ボクに任せろ]東雲レイ 調子いいだろ、しっかりやれよ!(COOLタイプの守援特大UP) +出会えるぷちガールちゃん 出会えるぷちガールちゃん [サバゲー14]上条るい (SR) LvMAX時の応援力効果 COOLタイプの攻援UP (4.5%UP) 使用攻コストDOWN (3%DOWN) タッチボーナスの効果UP (6%UP) 獲得ガルUP (18%UP) センバツボーナス Let s 精神集中♪ [サバゲー14]柊真琴 (HR) LvMAX時の応援力効果 SWEETタイプの攻守UP (1.9%UP) 使用攻コストDOWN (1.4%DOWN) デート中のガールの攻守UP (2.8%UP) [サバゲー14]掛井園美 (R) LvMAX時の応援力効果 POPタイプの攻守UP (1.4%UP) [部分編集] 思い出の11月イベント限定ガール♪キューピッド [11/28-12/01] +詳細 期間 11月28日18 00~12月01日0 00 復刻対象イベント たすけて!マイヒーロー~紅葉狩り編~ 2014年10月31日~2014年11月13日 部活対抗★勧誘バトルカップ~文化祭は、バトルの後で♥~ 2014年11月14日~2014年11月18日 お願い★ハンターズ~秋のゴリりん捕獲大合戦~ 2014年10月19日~2014年10月25日 聖櫻学園物語~ケイドロ大会でガールと一緒に逃走中!?~ 2014年11月26日~2014年11月30日 +出会えるガール 出会えるガール 紅葉デート14 SR コスト:9 [紅葉デート14]上条るい SR コスト:14 [紅葉デート14]優木苗 景色に見惚れないでやりなさい!(全タイプの攻援大UP) 爽やかにやっちゃってくださ~い(SWEETの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) SR コスト:10 [紅葉デート14]クロエ・ルメール SR コスト:14 [紅葉デート14]鈴河凜乃 真っ赤に燃え上がる気分ですヨ~(全タイプの攻援中~特大UP) スポーツ気分で勝負開始~(POPタイプの攻守大UP) HR コスト:13 [紅葉デート14]重藤秋穂 HR コスト:12 [紅葉デート14]葉月柚子 さあ、無心で挑むとしよう(副センバツ上位10人の攻援小UP) 運動するにはいい季節ですよ~(POPタイプの攻守中UP) 文化祭14 SR コスト:13 [文化祭14]小日向いちご HR コスト:11 [文化祭14]掛井園美 バナナの皮をお貸しします!(SWEETタイプの攻守大UP) 御主人様、がんばって~(全タイプの守援中UP) スポーツジム SR コスト:13 [スポーツジム]見吉奈央 SR コスト:12 [スポーツジム]熊田一葉 それ~、パンチパンチ~(COOLタイプの攻守大UP) パワーアップしたとこ見せよう!(POPタイプの攻守中~特大UP) HR コスト:12 [スポーツジム]風町陽歌 R コスト:11 [スポーツジム]長谷川美卯 トレーニングの成果、見せちゃおう!(副センバツ上位10人の攻援小UP) しっかりいい汗流しちゃいましょ~(全タイプの攻援小UP) ケイドロ14 SR コスト:9 [ケイドロ14]戸村美知留 HR コスト:12 [ケイドロ14]神崎ミコト 大人しくさせてから捕まえよ~(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) さあ、逃がさないわよ~(全タイプの攻援中UP) [部分編集] 思い出の12月イベント限定ガール♪キューピッド [12/29-01/01] +詳細 期間 12月29日18 00~01月01日0 00 復刻対象イベント たすけて!マイヒーロー~妖怪仮装撮影編~ 2014年11月30日~2014年12月14日 お願い★ハンターズ~冬のコンコン捕獲大合戦~ 2014年12月15日~2014年12月21日 部活対抗★勧誘バトルカップ~キミへの魔法は、バトルの後で♥~ 2014年12月22日~2014年12月26日 聖櫻学園物語~キミと奏でるシンフォニー~ 2014年12月27日~2014年12月31日 +出会えるガール 出会えるガール 妖怪仮装14 SR コスト:9 [妖怪仮装14]九重忍 SR コスト:14 [妖怪仮装14]森園芽以 寒さを味方につけましょうか(主センバツ全員 副センバツ1人の攻援大UP) きっといいこと起きますよ~(SWEETタイプの攻守中~特大UP) SR コスト:10 [妖怪仮装14]霧生典子 SR コスト:14 [妖怪仮装14]相楽エミ 疾風の速さでやりなさい!(全タイプの攻援大UP) にゃんと空中三回て~ん(POPタイプの攻守大UP) HR コスト:13 [妖怪仮装14]風町陽歌 HR コスト:12 [妖怪仮装14]君嶋里琉 ドンドドーンって感じだよ~(SWEETタイプの攻守中UP) 何かの御加護があるといいね(COOLタイプの攻守中UP) 雪の日14 SR コスト:13 [雪の日14]浅見景 SR コスト:12 [雪の日14]綾小路美麗 気分を変えてやってみて(SWEETタイプの攻守大UP) 待たせるんじゃないわよ?(POPタイプの攻守中~特大UP) HR コスト:12 [雪の日14]雪風真弥 HR コスト:13 [雪の日14]小日向いちご 舞う雪のように華麗に(全タイプの攻援中UP) は、早く済ませましょ~~(副センバツ上位10人の守援小UP) 魔法ステージ SR コスト:13 [魔法ステージ]九重忍 HR コスト:11 [魔法ステージ]黒川凪子 ほら、さっさと済ますわよ!(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) 何が魔法だっ、甘ったれてんじゃねーーー!(全タイプの守援中UP) 合奏コンクール SR コスト:9 [合奏コンクール]夏目真尋 HR コスト:12 [合奏コンクール]西野彩音 慣れないことでも頑張らないと(COOLの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) 本番はばっちりですよ~(全タイプの守援中UP) 2016年 [部分編集] 思い出の1月限定ガールに会いたい☆6STEPキューピッド [1/20-1/23] +詳細 期間 1月20日18 00~1月23日22 00 復刻対象キューピッド 迎春☆振袖デート~今年もよろしくね♥~ 2015年1月1日~2015年1月14日 イベント攻略!キュピツアーズ~メンズユニフォーム編~ 2015年1月7日~2015年1月14日 キミとロードレース♪キャッスルキューピッド 2015年1月14日~2015年1月19日 ドリームキューピッド~おとぎの国&スク水ガール~ 2015年1月19日~2015年1月26日 イベント攻略!10STEPキューピッド~大清掃編~ 2015年1月26日~2015年1月31日 魅惑のミラーガールと出会える♪4STEPキューピッド 2015年1月3日~2015年1月7日 キラ★ガールに会いたい♥3STEPキューピッド 2015年1月9日~2015年1月14日 2015年1月20日~2015年1月26日 +出会えるガール 出会えるガール 振袖15 SSR コスト:17 [振袖15]玉井麗巳 SR コスト:17 [振袖15]加賀美茉莉 今年一年を占う勝負だ~(主センバツ全員 副センバツ1人の攻援特大UP) 一年の計は元旦にあり、だよ?(SWEETタイプの攻守中~特大UP) SR コスト:15 [振袖15]甘利燈 SR コスト:15 [振袖15]天都かなた ハッピーヘルイヤーァァァアアアア!(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻援特大UP) 今年もしっかり応援するからね~(全タイプの守援大DOWN) SR コスト:14 [振袖15]椎名心実 HR コスト:14 [振袖15]綾小路美麗 初夢では勝ってましたから~(COOLの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) 最初から決めて見せなさい(主センバツ全員 副センバツ1人の守援中UP) HR コスト:13 [振袖15]正岡真衣 R コスト:12 [振袖15]掛井園美 少しずつ動いていきましょう(全タイプの守援中UP) 出だしを大事に行きましょう(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守小UP) R コスト:11 [振袖15]白瀬つづり 新年への決意をこめちゃいましょ~(全タイプの守援小DOWN) 駅伝大会 HR コスト:12 [駅伝大会]川淵一美 万全の状態でやりましょう!(全タイプの守援中DOWN) メンズユニフォーム SR コスト:16 [メンズユニフォーム]神楽坂砂夜 SR コスト:15 [メンズユニフォーム]浅見景 どんどん動いて行きなさい(COOLタイプの攻守大UP) 普段通りにやればいいのよ(全タイプの攻援大UP) SR コスト:15 [メンズユニフォーム]櫻井明音 SR コスト:12 [メンズユニフォーム]鴫野睦 凛々しく行ってみないとね(全タイプの攻援中~特大UP) いつもより気をつけましょう(COOLの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) HR コスト:14 [メンズユニフォーム]森園芽以 HR コスト:13 [メンズユニフォーム]吉川繭子 しっかりお手伝いしま~す(主センバツ全員 副センバツ1人の攻援中UP) さあ、バッチリ行こうか!(全タイプの守援中DOWN) R コスト:11 [メンズユニフォーム]小倉愛 強めにいってみましょ~(全タイプの攻援小DOWN) ロードレース SR コスト:15 [ロードレース]柊真琴 SR コスト:15 [ロードレース]重藤秋穂 まずはゆっくりからですよ~(副センバツ上位10人の攻援中UP) まずは流れを掴もうか(COOLタイプの攻守中~特大UP) SR コスト:14 [ロードレース]九重忍 HR コスト:14 [ロードレース]川淵一美 一気に決めちゃいましょうか(全タイプの守援大DOWN) きちんと準備してからね(全タイプの守援中DOWN) R コスト:11 [ロードレース]林田たまき 一緒に頑張りましょうね(全タイプの攻援小UP) おとぎの国 SR コスト:16 [おとぎの国]村上文緒 SR コスト:15 [おとぎの国]風町陽歌 時間通りに済ませましょう(COOLタイプの攻守大UP) これを食べてしっかりね~(全タイプの攻援大UP) HR コスト:14 [おとぎの国]夢前春瑚 HR コスト:13 [おとぎの国]蓬田菫 上を目指していきましょ~(主センバツ全員 副センバツ1人の守援中UP) あいつ、ぶっ潰すだがやブーーー!(POPタイプの攻守中UP) スク水15 SR コスト:16 [スク水15]浅見景 SR コスト:15 [スク水15]甘利燈 (SR) 一つずつクリアしていきましょう(SWEETタイプの攻守大UP) ドバーっと派手にですよぉ(副センバツ上位10人の攻援中UP) SR コスト:14 [スク水15]見吉奈央 息を止めて一気にだね~(COOLタイプの攻守中~特大UP) 大清掃 SR コスト:15 [大清掃]相楽エミ SR コスト:14 [大清掃]柊真琴 さあ、張り切ってやっちゃお~(主センバツ全員 副センバツ1人の守援大UP) しっかり片付けちゃってくださ~い(SWEETタイプの攻援特大UP) SR コスト:12 [大清掃]神崎ミコト HR コスト:12 [大清掃]森園芽以 面倒くさがらずにやらないとねぇ(全タイプの守援大DOWN) 最初から全力で行きますよ!(全タイプの守援中DOWN) R コスト:9 [大清掃]李春燕 知識も大事アルね~(全タイプの守援小DOWN) キラ★ガール SR コスト:12 [突然に…]望月エレナ SR コスト:12 [ゲーマー]姫島木乃子 こっそりいっちゃうよぉ~(SWEETタイプの守援特大UP) この勝負、実況してしんぜよ~(POPタイプの守援特大UP) ミラーガール SR コスト:14 [2人でおつかい]笹原野々花 (SR) 落ち着いてやれば大丈夫よ~(副センバツ上位10人の攻援中UP) +出会えるぷちガールちゃん 出会えるぷちガールちゃん [振袖15]時谷小瑠璃 (SR) LvMAX時の応援力効果 POPタイプの攻援UP (4.5%UP) 本命ガールの攻守UP (6%UP) デート中のガールの攻守UP (6%UP) 獲得ガルUP (18%UP) センバツボーナス Let s 精神集中♪ [振袖15]飛原鋭子 (HR) LvMAX時の応援力効果 全タイプの攻援UP (2.9%UP) 使用攻コストDOWN (1.4%DOWN) 誕生日のガールの攻守UP (4.2%UP) [振袖15]白瀬つづり (R) LvMAX時の応援力効果 SWEETタイプの攻守UP (2.4%UP) [部分編集] 思い出の2月限定ガールに会いたい☆6STEPキューピッド [2/16-2/22] +詳細 期間 2月16日18 00~2月20日22 00 復刻対象キューピッド ときめきバレンタイン♥あま~いプレゼントをきみに 2015年2月1日~2015年2月12日 イベント攻略!キュピツアーズ~猫コスカフェ編~ 2015年2月7日~2015年2月12日 ~ひんやり雪遊び~キャッスルキューピッド 2015年2月12日~2015年2月17日 ドリームキューピッド~職業体験15&トロピカル~ 2015年2月17日~2015年2月24日 イベント攻略!10STEPキューピッド~大将の一日編~ 2015年2月24日~2015年3月1日 魅惑のミラーガールと出会える♪4STEPキューピッド 2015年2月2日~2015年2月12日 キラ★ガールに会いたい♥3STEPキューピッド 2015年2月8日~2015年2月12日 プリズムガールに会いたい♪3STEPキューピッド 2015年2月19日~2015年2月24日 キラ★ガールに会いたい♥3STEPキューピッド 2015年2月21日~2015年2月24日 +出会えるガール 出会えるガール バレンタイン15 SSR コスト:17 [バレンタイン15]上条るい SR コスト:17 [バレンタイン15]戸村美知留 早く済ませて、次よ、次!(主センバツ全員 副センバツ1人の攻援特大UP) あま~いパンチ、お見舞いしちゃえ!(POPタイプの攻守中~特大UP) SR コスト:15 [バレンタイン15]神楽坂砂夜 SR コスト:15 [バレンタイン15]葉月柚子 勝てばいいことがあるかもね?(COOLタイプの攻守大UP) 勝負は甘くないですからね~(全タイプの攻援大DOWN) SR コスト:14 [バレンタイン15]朝比奈桃子 HR コスト:14 [バレンタイン15]佐伯鞠香 チョコを食べて、頑張りましょー(SWEETの主センバツ全員 副センバツ1人の守援特大UP) チョコレートパワー!(SWEETタイプの守援大UP) HR コスト:13 [バレンタイン15]江藤くるみ R コスト:12 [バレンタイン15]南條クミコ バレンタインデー、キーック! あれ?(全タイプの守援中UP) バレンタイン取材、いってみよう!(COOLタイプの攻守小UP) R コスト:11 [バレンタイン15]栢嶋乙女 チョコ食べて、元気出してけよ~(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守小UP) 天体観測15 HR コスト:12 [GW15]三嶋ゆらら あの星みたいに輝こ~(全タイプの攻援中UP) 猫コス15 SR コスト:16 [猫コス15]クロエ・ルメール SR コスト:15 [猫コス15]時谷小瑠璃 華麗なステップで行きますヨ~(SWEETの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) 猫の手ならたくさんあるぞ~(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) SR コスト:15 [猫コス15]村上文緒 SR コスト:12 [猫コス15]新田萌果 さぼらずやりましょうね(全タイプの守援中~特大UP) トロトロハートを届けますにゃあ♪(全タイプの守援大DOWN) HR コスト:14 [猫コス15]林田希羅 HR コスト:13 [猫コス15]東雲レイ 爪でひっかいちゃうにゃ~!(POPタイプの守援大UP) バリバリに引っかいちまえ~(全タイプの攻援中DOWN) R コスト:11 [猫コス15]大山真由里 ネコパンチで一撃にゃ!(全タイプの攻援小DOWN) 雪遊び15 SR コスト:15 [雪遊び15]櫻井明音 SR コスト:15 [雪遊び15]小日向いちご まずは落ち着いて行かないとね(主センバツ全員 副センバツ1人の攻援大UP) ぴょんぴょんドカーンと攻撃です!(SWEETタイプの攻守中~特大UP) SR コスト:14 [雪遊び15]ミス・モノクローム HR コスト:14 [雪遊び15]南田七星 トライアル&エラーが基本です(全タイプの守援大DOWN) どこでもキラキラしちゃいましょ~(全タイプの攻援中DOWN) R コスト:11 [雪遊び15]高崎瑠依 クールに決めちゃってね(全タイプの守援小DOWN) 職業体験15 SR コスト:16 [職業体験15]優木苗 SR コスト:15 [職業体験15]姫島木乃子 あの人もジャブジャブしちゃいましょ~!(主センバツ全員 副センバツ1人の攻援大UP) 勝っても負けても撮るからな~(POPタイプの攻守中~特大UP) HR コスト:14 [職業体験15]湯川基世 HR コスト:13 [職業体験15]皆藤蜜子 息を合わせて行きましょう(POPタイプの攻守中UP) 勝ったらご褒美あげるわよぉ~(COOLタイプの攻守中UP) トロピカル15 SR コスト:16 [トロピカル15]玉井麗巳 SR コスト:15 [トロピカル15]不知火五十鈴 ちょっと気をつけて行かないとね~(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) 最後まで盛り上げて行くようにな(主センバツ全員 副センバツ1人の攻援大UP) SR コスト:14 [ケイドロ15]笹原野々花 R コスト:11 [ケイドロ15]武内未美 いい報告を期待してるから~(SWEETタイプの攻守大UP) アロハのテンポを忘れずにね(全タイプの守援小DOWN) 大将の一日 SR コスト:15 [大将の一日]月白陽子 SR コスト:14 [大将の一日]時谷小瑠璃 休憩は充分? なら、行きましょ(主センバツ全員 副センバツ1人の守援大UP) さあ、堂々とやってくるんだ~(POPタイプの攻援特大UP) SR コスト:12 [大将の一日]天都かなた HR コスト:12 [大将の一日]綾小路美麗 あら、あそこを狙えばいいみたい~(SWEETタイプの攻守大UP) 特別に手を貸してあげるわ(全タイプの攻援中DOWN) R コスト:9 [サーカス体験]雪風真弥 一軍の将を演じて見せよう(全タイプの守援小DOWN) キラ★ガール SR コスト:13 [偶然に]椎名心実 SR コスト:13 [2人で宿題]風町陽歌 協力して早くすませましょう(全タイプの守援大UP) 勉強の成果、見せちゃわないと!(全タイプの攻援大UP) プリズムガール SR コスト:10 [落ち葉掃除]森園芽以 いつも通りにやれば平気ですよ~(SWEETタイプの攻守大UP) +出会えるぷちガールちゃん 出会えるぷちガールちゃん [バレンタイン15]重藤秋穂 (SR) LvMAX時の応援力効果 3年生の攻守UP (4.5%UP) 本命ガールの攻守UP (6%UP) 誕生日のガールの攻守UP (9%UP) 獲得ガルUP (18%UP) センバツボーナス ★☆部長バースト☆★ [バレンタイン15]螺子川来夢 (HR) LvMAX時の応援力効果 POPタイプの攻援UP (2.9%UP) 本命ガールの攻守UP (2.8%UP) タッチボーナスの効果UP (2.8%UP) [バレンタイン15]森園芽以 (R) LvMAX時の応援力効果 全タイプの攻守UP (1.4%UP) [部分編集] 思い出の5月限定ガールに会いたい☆6STEPキューピッド [5/17-5/22] +詳細 期間 5月17日18 00~5月22日22 00 復刻対象キューピッド 僕らの無人島体験記♥ 2015年5月1日~2015年5月14日 イベント攻略!キュピツアーズ~農業体験編~ 2015年5月7日~2015年5月14日 ドリームキューピッド~選択授業&ケイドロ~ 2015年5月14日~2015年5月21日 ~プリズンカフェへようこそ~キャッスルキューピッド 2015年5月21日~2015年5月26日 ドキドキ☆ポットチャンスキューピッド~サーカス体験編~ 2015年5月26日~2015年6月1日 魅惑のミラーガールと出会える♪4STEPキューピッド 2015年5月5日~2015年5月14日 キラ★ガールに会いたい♥3STEPキューピッド 2015年5月2日~2015年5月7日 2015年5月17日~2015年5月21日 デートガールに会いたい♪3STEPキューピッド 2015年5月10日~2015年5月14日 プリズムガールに会いたい♪3STEPキューピッド 2015年5月23日~2015年5月26日 +出会えるガール 出会えるガール 無人島 SSR コスト:17 [無人島]櫻井明音 SR コスト:17 [無人島]不知火五十鈴 さあ、サバイバルマッチスタートです!(POPタイプの攻援スーパー特大UP) 基礎からしっかり積み上げたか?(COOLタイプの攻守大UP) SR コスト:15 [無人島]上条るい SR コスト:15 [無人島]春宮つぐみ 無事に帰らないとダメよ(COOLの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) こつこつ確実にやって行こう(POPタイプの攻守大UP) SR コスト:14 [無人島]望月エレナ HR コスト:14 [無人島]霧生典子 最後まで生き抜いたら勝ちよ~(SWEETの主センバツ全員 副センバツ1人の攻援特大UP) こういう時こそ規律を守ってね(COOLタイプの攻援大UP) HR コスト:13 [無人島]古谷朱里 R コスト:12 [無人島]山野こだま それ~、捕まえちゃえ~(全タイプの攻援中UP) 落ち着いて、よ~く見てくださいね~(SWEETタイプの攻守小UP) R コスト:11 [無人島]竜ヶ崎珠里椏 無人島でもついて行くっす!(全タイプの守援小DOWN) GW15 HR コスト:12 [GW15]佐伯鞠香 勝負はボランティアじゃないよ!?(全タイプの守援中UP) 農業体験 SR コスト:16 [農業体験]天都かなた SR コスト:16 [農業体験]飛原鋭子 華麗に決めてみせましょ~(SWEETの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) 努力は必ず実ると信じよう(全タイプの守援中~特大UP) SR コスト:15 [農業体験]玉井麗巳 SR コスト:12 [農業体験]朝比奈桃子 腰を入れるのがコツだよ~(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) 麦の穂を刈るように、ですよ~(SWEETタイプの攻守中~特大UP) HR コスト:14 [農業体験]西野彩音 HR コスト:13 [農業体験]岩本樹 大きな声で、高らかに~(SWEETタイプの攻守中UP) 今だ!一気に突入せよ!(全タイプの守援中DOWN) R コスト:12 [農業体験]小野寺千鶴 まずはよく見るところからだね(全タイプの守援小DOWN) 選択授業 SR コスト:16 [選択授業]上条るい SR コスト:15 [選択授業]小日向いちご チームワークでやらないとね(全タイプの攻援大UP) 思いっきりジャンプです!(全タイプの守援大UP) HR コスト:14 [選択授業]栢嶋乙女 HR コスト:13 [選択授業]川淵一美 絶好球見逃すなよー(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守中UP) 勝つところをイメージしてね(主センバツ全員 副センバツ1人の攻援中UP) ケイドロ15 SR コスト:16 [ケイドロ15]クロエ・ルメール SR コスト:15 [ケイドロ15]葉月柚子 勝利をいただきに参上です!(全タイプの攻援中~特大UP) 張り切って行っちゃいましょう!(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) SR コスト:14 [ケイドロ15]鴫野睦 相手の動きに惑わされないように(COOLタイプの攻守中~特大UP) プリズンカフェ SR コスト:16 [プリズンカフェ]甘利燈 SR コスト:15 [プリズンカフェ]笹原野々花 頭からムシャァっと食べちゃいますねー!(POPタイプの攻守中~特大UP) ご飯が冷める前に終わらせてね~(全タイプの守援中~特大UP) SR コスト:15 [プリズンカフェ]ミス・モノクローム SR コスト:14 [プリズンカフェ]姫島木乃子 応援も腹話術なのです(COOLタイプの攻援特大UP) これを飲めば勝利間違いなしだぁ~(POPタイプの攻守大UP) HR コスト:14 [プリズンカフェ]三科果歩 R コスト:11 [プリズンカフェ]山田はな 先輩の為に発酵してますよ~(全タイプの攻援中DOWN) 悪いことすると、閉じ込めちゃうぞー(主センバツ全員 副センバツ1人の守援小UP) サーカス体験 SR コスト:15 [サーカス体験]不知火五十鈴 SR コスト:14 [サーカス体験]相楽エミ 軽快な動きで勝負してみよう(全タイプの攻援大UP) リズミカルにやっちゃお~(POP副センバツ上位10人の攻援大UP) SR コスト:12 [サーカス体験]ユーリヤ・ヴャルコワ HR コスト:12 [サーカス体験]李春燕 華麗に飛んでいきましょう!(SWEETタイプの攻守中~特大UP) バランスを極めるアル!(全タイプの守援中DOWN) R コスト:9 [サーカス体験]前田彩賀 皆の力、今こそ見せつけるのだ!(COOLの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守小UP) キラ★ガール SR コスト:13 [動画撮影]相楽エミ SR コスト:13 [実験成功]湯川基世 ばっちり決めちゃってよね~(全タイプの守援大UP) どど~んと大成功です(全タイプの守援大UP) ミラーガール デートガール SR コスト:14 [ドレス試着]月白陽子 SR コスト:14 [ゲーム三昧]姫島木乃子 気持ちも体も引き締めて行きなさい(COOLタイプの守援特大UP) よし、この決着はゲームでつけるぞ!(POPの主センバツ全員 副センバツ1人の攻守大UP) プリズムガール SR コスト:14 [時間通り]浅見景 映画みたいにやってみないと(SWEETタイプの攻守大UP) +出会えるぷちガールちゃん 出会えるぷちガールちゃん [無人島]笹原野々花 (SR) LvMAX時の応援力効果 3年生の攻守UP (3.5%UP) 使用攻コストDOWN (3%DOWN) デート中のガールの攻守UP (6%UP) タッチボーナスの効果UP (6%UP) センバツボーナス ふわふわらっぴんぐ [無人島]雪風真弥 (HR) LvMAX時の応援力効果 2年生の攻援UP (2.9%UP) デート中のガールの攻守UP (2.8%UP) 誕生日のガールの攻守UP (4.2%UP) [無人島]綾小路美麗 (R) LvMAX時の応援力効果 1年生の守援UP (2.4%UP)
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/2906.html
「…んっ…ふぁっ…あっ…そうか…」 夢か…既に忘れてしまったが、起きるのが残念な夢を見ていたらしい。 「……おはよう。」 黒猫の縫いぐるみにキスし、私はベッドを出た。 [おはようございます。 昨日の猫のおかげで素敵な夢を見る事が出来ました。] と彼にメールを打ってみる。朝からは迷惑かも…と思わないでも無いが一通位良いわよね。 憂鬱なはずの月曜日の朝も気分よく過ごせる。恋や愛だのは気の迷い何て言うけど…それ以上に素敵な物だと改めて思う。 などと妄想しても、私達はまだ付き合ってもいないのが現状だ。[片想い中が一番楽しい]なんて何かで読んだ気もするが、やはり好きな相手に遠慮無く好きと言える両想いが私はいい。 っと…考えながら歩いていたら駅を通り過ぎかけた…危ない。いくら気分が良くても、朝から遅刻して上司にブチブチ言われるのは精神衛生上よろしくない。 と言うか倍ムカついて古泉かあたりに嫌がらせしたくなる。とか下らない事を考えていると彼から返信があった。 [おはようございます♪朝お早いんですね。 そう言って貰えると僕も嬉しいです。ではお仕事頑張って下さい。] 彼からメールがあるだけで、通勤ラッシュの電車内でも気分良く過ごせる。嬉しいような、息苦しいような…本当に不思議な気持ちね…。 私はもう自分では大人のつもりだのに…社会人として働き、ある程度恋愛を経験し、体だって…そこそこ許した事もある。 流石に枕営業とか、上司に取り入るために体を使うなどと下劣な行為はしたことはないが……って思考がそれてるわね。 そう私は大人のつもりでいた…しかし、この様は何だ?恋愛感情に支配され、彼の事ばかり考え、あまつさえ彼のメール1つで一喜一憂している。まるで子供ね…。その思考さえ、今の私にとっては不快ではなかった。 それからはいつも通り出社し仕事をこなした。見た目に違わず真面目に授業を受けているのだろう…残念ながら彼からメールは無かった。 昼休み どこでお昼を食べようかとウロウロしていると新川に会った。 「あら新川?珍しいわね…どうしたの?」 「この辺りに美味い店があるらしいので昼食にと思いましてな。…時にあら新川は戴けませんな…チープ過ぎますので。」 「そう…ぶち殺すわよ?」 「失礼しました。」 私が最高の妖笑に新川は冷や汗を流している本当に失礼な…。 っと…彼も昼休みなんだろうメールが来た。 [今日和。 よろしければ、今夜少し電話出来ますか? 何か声が聞きたくなっちゃいまして…。] 彼からの電話ならいつでも大歓迎だ。 [もちろん大丈夫ですよ? 帰宅したら此方から電話しますね。] 隣からククッと押さえ込んだような笑い声がする。新川が居るのを忘れていた……不覚だ。 「………何よその生暖かい視線は?」 「いえ、微笑ましいと思いましてな。とても優しい良い表情をなさる。普段からそういう表情をなさっていれば、機関でも会社でも……」 「良いのよ、彼にだけ見せて上げるものなんだから。」 「クククッ…ハハハハッ!これはやられましたな…まさか貴女自らノロけるとは…御馳走様でした。」 ………私の顔は恐らく真っ赤になっているだろう。だが彼への気持ちを否定するのは嫌だし……何も言い返せなくなってしまった。 「……じゃあ私は急ぐから…。」 逃げよう…これ以上話しても私が負けそうだ。 機関でも会社でも、大人の女キャラなのにこれでは恋する乙女キャラだ…全面否定出来ないのが悔しいが仕方ない。恋をしてしまったのだから。 就業。 今日は機関の集まりも無いのでさっさと帰って、彼とゆっくり長電話でもしよう。 とか考えながら帰宅していると、最寄り駅のすぐ近くの交差点で古泉を発見した。今日は機関の連中と良く会う日らしい。 「あっ森さん仕事終わりですか?ご苦労様です。」 「ありがとう。ところで今日、国木田君元気そうだった?」 横断歩道の前に並んで古泉と話す。 「何かソワソワしておられましたね…っと言うか森さん、涼宮ハルヒの監視のついで言ってますけど…最近国木田君の事しか聞いて無くないですか?」 「気のせいよ。」 「まぁ…貴女から恋愛相談を受けた時点で想像は出来ましたが…。」 そう…私は割と最初の時点で古泉に年の差の恋愛等、色々と話を聞いて貰っている。一応彼と同い年だし、何かと参考にはなった。 「恋愛は自由だと思いますが、まさか貴女がここまで彼に熱を上げるとは…僕にとって誤…」 「古泉っ!!」 響くブレーキの音。 小型のトラックが古泉に突っ込んで来たのだ。何とか古泉を突き飛ばしたが……私自身はどうやら避けきれなかったらしい。 「森さん!森さん!!しっかりして下さい!」 古泉が必死に私を呼んでいる…。 でも私は自分がどういう状況なのか分からない…取り合えずあんたが無事で良かった…。そうだ…。「古泉…」 「森さん?!良かった…すぐ救急車が」 私は古泉の口に指を当て言葉を封じる。 「国木田君…に…こん…や…電話…出来…く…てごめ…なさ…って」 私の意識はそこで途絶えた。 「ふぅ」 …夕食を終え、部屋に戻った僕はベッドの上に置いてあった携帯を手に取る。 酔った所を介抱する。……まるでドラマか恋愛小説の様な出逢いだった。 見ているだけでドキドキしてしまう程綺麗な大人の女性。 森 園生さん。 その夜中メールが来て、少しずつメールするようになって…仲良くなっていった。 それで谷口にメールを見られて、紹介してくれって泣きつかれたっけ…まぁ、その谷口のお陰で森さんとデートする事になったんだけどね。 『やったぁ!』 『その…大切にしますね。』 ゲーセンで黒猫の縫いぐるみを2人でとった時のはしゃぐ森さんの可愛い声と、照れた様な微笑みが僕の頭から離れない。 普段のメールでは凄くクールで知的な感じだけど、会って話すと、可愛い一面もあって…でも大人の落ち着いた余裕もあって……うぁ…ダメだ…また心臓がバクバクし出した…。 やっぱり好きになっちゃったのかなぁ?でも、僕みたいな子供を森さんは相手してくれるだろうか? 森さんにしたら、弟と遊んでいるような…そんな気分じゃないだろうか? と少しネガティブな事を考えながら、今日のお昼に約束した森さんからの電話を待っていた。 暇を持て余していると携帯に知らない番号から着信があった。誰だろう? 「もしもし?」 『もしもし、古泉です。突然失礼致しましす。』 何で僕の番号知ってるんだ?あっ…キョンにでも教えて貰ったのかな? 「珍しいね?どうしたの?」 『急を要するので手短に言います。地図を送りますので、今すぐ地図にある病院まで来ていただけますか?』 いつも爽やかな笑顔を浮かべている姿からは想像も出来ないような、焦って冷静さを欠いた声。ただ事ではない気がして僕は了承した。 『ありがとうございます。では…。』 すぐに地図がメールで送られてきた。 以前キョンが入院していた場所だ。嫌な予感がする。 「ちょっと出掛けてくる!」 リビングでくつろぐ両親に声をかけ、僕は玄関を出ると自転車に飛び乗った。 そうだ…森さんに連絡しないと…。 [ごめんなさい。 少し用事で出掛けるので終わったら連絡します。] メールを送り、また僕は自転車を走らせる。 でも、古泉君が僕を病院に呼び出すって何だろう?キョンに何かあったのかな? 病院の駐輪場に自転車を停め入り口に向かうと古泉君が待っていた…。 「お待ちしていました。」 僕に気が付くと駆け寄って来る。正に血の気の引いた青い顔だった。あの古泉君がこんな風になってしまうなんて…一体何が? 「落ち着いて聞いて下さい。」 ゆっくりと深呼吸し…意を決し僕を見据える。 「森さんが、交通事故に遭われました…。」 頭が真っ白になる。「ごめん…もう一度…」 「森園生さんが交通事故に遭われました…現在手術中です。」 ……古泉君は今何て言った?森園生さんが交通事故に遭って手術中? 森さんが事故に遭った…って事だよね…それで手術って……。 「森さんは?!森さんは大丈夫なの?!」 思わず古泉君の肩を掴んで叫んでいた。古泉君は何かを堪える様に押し黙っている…。その姿が益々僕を不安にさせる。 「ねぇ!答えてよ!お願いだから!森さんは助かるんだよね!?ねぇっ!?」 古泉君が震えている…急に顔を上げると感情を剥き出しにした表情でまくし立てた。 「わかりません…わかりませんよ!分かるはず無いでしょう?! 目の前で血だらけで倒れてて、遺言みたいに貴方に電話出来なくてごめんって、その後どんなに呼んでも動かなくって…僕は何も出来なくて…そんな何も出来なかった僕に…僕に分かるはずが無いでしょう!?」 こんな古泉君は初めて見た。そうだ…彼だって怖いんだ…そう思えると少し冷静になれた。 「ごめん。急に取り乱して…。」 「いえ…僕の方こそ大変お見苦しい所をお見せしました。どうかご容赦ください。取り合えずこちらに。」 古泉君に案内され、手術室の前まで行くと老紳士風の男性がじっと祈るように座っていた。その男性は僕達に気付くと立ち上がり、一礼する。 「よく来て下さいました。これで森も心強いでしょう。」 「あの…すいません貴方は?」 「これは失礼致しました。私は新川と申します。森の同僚と思っていただいて結構です。」 「僕のバイト先の正社員さんみたいなものですよ。」 そう古泉君が補足してくれた…。あっ…そうか…。そう言えば僕は焦っていて〈古泉君が何故森さんを知っているのか?〉とか〈何故僕を呼んだのか?〉全然考えてなかった。なるほど、森さんの知り合いだったんだ…。 「すいません…少し失礼します。」 少し落ち着いたけど、森さんの事を考えると泣き叫びそうになった。 少し外の空気吸おう。病院から出て、近くにあった自販機でスポーツドリンクを買い一気に飲み干す。…そう大丈夫…亡くなったんじゃない。手術中なだけだ。 ふと、スポーツドリンクを買った自販機の隣に設置された煙草の自販機が目に入る。 何故か分からないけど、僕は引き寄せられる様に自販機にお金を入れ、森さんが吸っていたのと同じ銘柄の煙草を購入した。 幸いオマケに小さなライターが付いていたので、口にくわえて火を着けてみる。 「うっ…ゲホッ」 苦しい。でも森さんが隣に居た時と同じ匂いがする。 「森さん…大丈夫…だよね…」 僕はその場で少し泣いた。 「気持ちは分かりますが、未成年が煙草を吸うのはいただけませんな…。」 急に声を掛けられ、驚いてそちらを向くと…心配して来てくれたのだろうか?そこには新川さんが居た。 新川さんは僕が持っている煙草の箱を見て少し驚いた顔したが、すぐに温和な優しい笑みを浮かべた。 「大丈夫です。貴方も古泉も、もちろん私も森を心配しております。責任感の強い彼女が私達を裏切りましょうか?いえ、決してそのよう事はございません。 戻りましょう…貴方に出来る事は、彼女が気付いた時に笑顔を見せて上げる事でございます。」 「はい。ありがとうございます。」 新川さんの言葉に僕はまた少し泣いた。 手術室の前に戻ると手術中のランプが消え古泉君が待っていた。 「お帰りなさい。さっき少し聞いたのですが森さんは命に別状は無いようです。詳しくは後で先生に伺いましょう。新川さんはその他の手続きをお願いします。」 そう説明する古泉君は森さんが無事で落ち着いたのか、少しいつもの様子を取り戻したようだった。 「森さん…」 僕は顔を見つめ、手を握る。森さんの頭には包帯、腕には点滴が付き、痛々しい姿だが、静に眠る彼女の寝顔は言い表せない程に綺麗だ。 あの後、古泉君と新川さんは各々帰宅したが、僕は無理を言ってここに残らせて貰った。時刻は午前3時。 普段ならとっくに夢の中だが…眠れる筈はない…僕は森さんが目を覚まして僕の名前を呼んでくれるまで、絶対にこの手を離さないつもりだった。 それは、そう言えば両親になんて言い訳しようと考えている時だった。 「んっ…うんっ?」 僕の握っている手がピクリと動き、ずっと聞たかった女性の声がする。 意外に平気そうに体を起こした彼女は不思議そうに僕を見る。 「国木田…君?」 もう抑えられない…「森さん!森さん!森さん!」 僕はここが夜中の病院だと言うのを忘れ、ただ泣きながら彼女にすがり名を呼んだ。 「ありがとう…国木田君…」 僕が握っていた手で彼女は僕の頭を優しく撫でてくれた。 「んっ…んうっ?」 ここは何処だろう?私は見慣れない天井を見てボンヤリ思い出す。あっ…そうか…私トラックに跳ねられたんだ…。 思い出してきたら何だか全身が痛む気がする。あぁ最悪…国木田君との電話、楽しみだったのに…。 ……ふと私は右手が熱いのに気づく…誰かが握っているのだろうか?ちょっと動かしてみる。 うん…やっぱり誰か握ってる。誰だろう? 意外に傷は浅いのか、背中に痛みをかんじるも、私はやけにあっさり体を起こす事が出来た。 しかし、私は自分を見つめる真っ直ぐな、今にも泣き出しそうな瞳に呆然とすることになる。 「国木田…君?」 私を見つめる彼の瞳から大粒の滴がこぼれ落ち…やがて堰を切った様に溢れだす…。 「森さん!森さん!森さん!」 彼は私にすがりつき小さな子供の様に泣きじゃくる…。そう私を…心配してくれたのよね? 「ありがとう…国木田君。」 私の手は無意識に彼の頭を撫でていた。 「その…ごめんなさい!!」 冷静になって、自分が何をしていたかのを自覚してしまったんだろう。国木田君は土下座する勢いで平謝りしていた。 ……許しません。もっと抱きついていて欲しかったで…って違う! 「いえ、気にしないで下さい。貴方が心配して下さっていたのが深く伝わってきましたから…。」 それは本心だ、好きな異性に心配される。それだけである種の醜い独占欲が満たされる。 さっきの彼の涙に偽りは無いと思う。そう…私は一時的に…だが彼の心を独り占めに出来たのだ。目眩がしそうな妖しい満足感がある。 「森さん…大丈夫ですか?お医者さん呼びましょうか?」 彼の心配そうな声が妄想から引き戻してくれた。 「はい、大丈夫です。でも…貴方こそ寝た方が良いと思いますよ?」 泣いたから…だけではないであろう真っ赤な目を覗き込みながら私は彼に優しく笑ってみせた。 「大丈夫です。だからその…もう少し…いや…その…今夜は…ここに居させて下さい。」 「……えっ…?!」 彼の言葉に思わず掠れた声にならない声を漏らした…一晩中…彼がそばに居てくれる。これは何のご褒美だろう? 「あっ…そっ…その分かり…ました。その…ありがとうございます…もう少し眠らせていただきますね。」 私は自分の真っ赤なになった顔隠すため、彼から顔を背けベッドに横になった。 程なく規則正しい寝息が聞こえてくる。ずっと気を張り詰めていたのだろう……どうやら彼は眠ってしまった様だ。 私は首だけを動かしてそちらを見てみる。泣きはらし、涙の跡が残るまま安堵の表情を浮かべて眠る彼。 「バカ…そんな顔されたら、ドキドキして私が眠れないじゃない…」 私は口の中で彼に向かって不平を呟いてみた。 ………私もいつの間にか眠ってしまっていたのだろう。気付くと横に彼の姿は無く、時計の針はオヤツの時間の少し前を指していた。 「気分は如何ですかな?」 「新川…。いいの仕事は?」 「はい。まぁ…今朝方気が付かれたのは国木田君から聞きましたから、大丈夫だとは思いましが…やはり心配でしてな。」 「ありがとう…。その彼は?」 新川が少しニヤけたのは気のせいだろうか? 「今頃学校で居眠りでもしているでしょう…なに、心配は要りません。それよりも貴女は自分の体を心配なさい。」 何だかお父さんみたいだと思い、それを告げると「私はまだこんな大きな娘が居る年では無い」と言われた。新川って本当はいくつなんだろう? 「さて回診の医師がそろそろ来るでしょうから、私は一度失礼します。何か必要な物はありますか?」 そうね…必要な物…私が持っていた鞄はベッドサイドにあり、中身も無事だった。 携帯も財布もある…。どうせ機関の病院なのだろうから生活用品も必要ないだろう。後は…あっ…そうだ。 「そうね…私の部屋のベッドの上に黒猫の縫いぐるみがあるの。それを持って来てくれる?」 「承りました。女性の方に持って来て頂きましょう。」 「貴方が行くのじゃないの?」 新川は優しく「信頼して貰えるのはありがたいですが、紳士が淑女の部屋に入るのはマナー違反でございます。」と笑い、信頼出来る人に頼むし、私も共に行くから大丈夫だと言ってくれた。 「しかし意外に可愛らしい所があるのですな…ひょっとしてそれが無いと眠れないとか…?」 「違っ!あれは彼が私に……わたし…」 何を言っているんだ私は…。 「なるほど、それは確かに必要ですな。」 そう言うとニヤニヤと音が聞こえそうなほど、ニヤニヤしながら新川がは出ていった。………失態だ。 19時…医師の回診が終了し、縫いぐるみの他に「どうせ禁煙と言っても吸いそうだから、この前で吸え」と大きな空気整浄機を持って来てくれた新川も帰った。 しかし、新川は肝心の煙草を持って来てくれていなかった……嫌がらせだろうか? 傷は深く無いと言え、まだ病院内をうろうろする事が出来るほど私の体は思う様に動かない。 幸いにも、私の病室は個室でお手洗いが設置されていたので不自由が無かったが………暇だ。 テレビもいい加減見飽きるし、国木田君からはメールが来ない。まぁ、病院内では電源OFFが常識だから彼も遠慮してくれているのだろう。 ……しなくても良いのに…ねぇ?彼お見舞いに来てくれるかしら?と黒猫の縫いぐるみと会話しているとノックの音がする。 「はい。」 私は慌て縫いぐるみをベッドの中に隠すとドアに向かい応えた。 「失礼します…ごめんなさい面会時間ギリギリに調子はどうですか?」 彼が来てくれた。 「はい、お陰様でこの病室内では不自由しない程には回復しました。」 「あの…これは?」 彼は無駄に大きな空気整浄機を指す。 「新川が禁煙でも私は吸いそうだからと置いて行ったんです。でも煙草は無いんですよ…嫌がらせですよね?」 私が苦笑して見せると彼もクスリと笑い返してくれた。………事故に遭って良かったと思う私は不謹慎だろうか?彼はパイプ椅子に座ろうとしたが、急に立ち上がりジーンズの後ろポケットに手を入れハッとした表情になる。 「良ければ、これ吸いますか?」 そう言って彼は私に煙草とライターを差し出す。私の吸っている銘柄…でもどうして? 「ありがとうございます。…でもどうして?」 「何となくですよ、何となく…。」 何故か彼は顔を赤くし誤魔化す……一本だけ吸われた、私が吸っている銘柄の煙草。 紅潮した彼の顔。 ねぇ…国木田君…私は期待してもいいの? せっかくなので私は空気整浄機をつけ煙草をくわえる。 「どうぞ」 彼がぎこちない手つきで着けてくれたライターから火を貰い。ゆっくり吸い込む…。 こんな美味しい煙草は初めてかも知れない。 「ありがとうございます…何だか格別に美味しい気がします。」 自然に笑みがこぼれてしまう。彼は優しい表情で私を見ていた。 「さて、面会時間も終わっちゃいそうですし、そろそろ行きますね?」 彼は私が煙草を吸い終わるのを待っていたようなタイミングで立ち上がり、ドアに向かう。 「国木田君!」 思っていたより大きな声が出てしまい自分でも驚いてしまう。 「その…ありがとうございます。」 「はい、お大事に…………また明日。」 また明日?彼は明日も来てくれるというのだろうか?やっぱり私は不謹慎だ…事故にあったのに嬉しくて泣いているなんて。 それから彼はメールや電話の代わりに、毎日面会時間終了の30分前に来てくれる。 私と少し話し、私が煙草を吸い終わるのを見てから帰る。 ……ふと「煙草が煙たくないか」と聞くと、彼は「森さんが煙草を吸う姿が格好良くて好き」 と照れたように笑っていた。 私の傷も治りかけ明日から自分1人で入浴が許される事になり、そろそろ退院が見えて来そうな頃……私は主治医からある話を聞かされる。 ねぇ…国木田君……これは事故に遭ったのに嬉しいと思った私への罰なのかしら? 続く
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3010.html
「…んっ…ふぁっ…あっ…そうか…」 夢か…既に忘れてしまったが、起きるのが残念な夢を見ていたらしい。 「……おはよう。」 黒猫の縫いぐるみにキスし、私はベッドを出た。 [おはようございます。 昨日の猫のおかげで素敵な夢を見る事が出来ました。] と彼にメールを打ってみる。朝からは迷惑かも…と思わないでも無いが一通位良いわよね。 憂鬱なはずの月曜日の朝も気分よく過ごせる。恋や愛だのは気の迷い何て言うけど…それ以上に素敵な物だと改めて思う。 などと妄想しても、私達はまだ付き合ってもいないのが現状だ。[片想い中が一番楽しい]なんて何かで読んだ気もするが、やはり好きな相手に遠慮無く好きと言える両想いが私はいい。 っと…考えながら歩いていたら駅を通り過ぎかけた…危ない。いくら気分が良くても、朝から遅刻して上司にブチブチ言われるのは精神衛生上よろしくない。 と言うか倍ムカついて古泉かあたりに嫌がらせしたくなる。とか下らない事を考えていると彼から返信があった。 [おはようございます♪朝お早いんですね。 そう言って貰えると僕も嬉しいです。ではお仕事頑張って下さい。] 彼からメールがあるだけで、通勤ラッシュの電車内でも気分良く過ごせる。嬉しいような、息苦しいような…本当に不思議な気持ちね…。 私はもう自分では大人のつもりだのに…社会人として働き、ある程度恋愛を経験し、体だって…そこそこ許した事もある。 流石に枕営業とか、上司に取り入るために体を使うなどと下劣な行為はしたことはないが……って思考がそれてるわね。 そう私は大人のつもりでいた…しかし、この様は何だ?恋愛感情に支配され、彼の事ばかり考え、あまつさえ彼のメール1つで一喜一憂している。まるで子供ね…。その思考さえ、今の私にとっては不快ではなかった。 それからはいつも通り出社し仕事をこなした。見た目に違わず真面目に授業を受けているのだろう…残念ながら彼からメールは無かった。 昼休み どこでお昼を食べようかとウロウロしていると新川に会った。 「あら新川?珍しいわね…どうしたの?」 「この辺りに美味い店があるらしいので昼食にと思いましてな。…時にあら新川は戴けませんな…チープ過ぎますので。」 「そう…ぶち殺すわよ?」 「失礼しました。」 私が最高の妖笑に新川は冷や汗を流している本当に失礼な…。 っと…彼も昼休みなんだろうメールが来た。 [今日和。 よろしければ、今夜少し電話出来ますか? 何か声が聞きたくなっちゃいまして…。] 彼からの電話ならいつでも大歓迎だ。 [もちろん大丈夫ですよ? 帰宅したら此方から電話しますね。] 隣からククッと押さえ込んだような笑い声がする。新川が居るのを忘れていた……不覚だ。 「………何よその生暖かい視線は?」 「いえ、微笑ましいと思いましてな。とても優しい良い表情をなさる。普段からそういう表情をなさっていれば、機関でも会社でも……」 「良いのよ、彼にだけ見せて上げるものなんだから。」 「クククッ…ハハハハッ!これはやられましたな…まさか貴女自らノロけるとは…御馳走様でした。」 ………私の顔は恐らく真っ赤になっているだろう。だが彼への気持ちを否定するのは嫌だし……何も言い返せなくなってしまった。 「……じゃあ私は急ぐから…。」 逃げよう…これ以上話しても私が負けそうだ。 機関でも会社でも、大人の女キャラなのにこれでは恋する乙女キャラだ…全面否定出来ないのが悔しいが仕方ない。恋をしてしまったのだから。 就業。 今日は機関の集まりも無いのでさっさと帰って、彼とゆっくり長電話でもしよう。 とか考えながら帰宅していると、最寄り駅のすぐ近くの交差点で古泉を発見した。今日は機関の連中と良く会う日らしい。 「あっ森さん仕事終わりですか?ご苦労様です。」 「ありがとう。ところで今日、国木田君元気そうだった?」 横断歩道の前に並んで古泉と話す。 「何かソワソワしておられましたね…っと言うか森さん、涼宮ハルヒの監視のついで言ってますけど…最近国木田君の事しか聞いて無くないですか?」 「気のせいよ。」 「まぁ…貴女から恋愛相談を受けた時点で想像は出来ましたが…。」 そう…私は割と最初の時点で古泉に年の差の恋愛等、色々と話を聞いて貰っている。一応彼と同い年だし、何かと参考にはなった。 「恋愛は自由だと思いますが、まさか貴女がここまで彼に熱を上げるとは…僕にとって誤…」 「古泉っ!!」 響くブレーキの音。 小型のトラックが古泉に突っ込んで来たのだ。何とか古泉を突き飛ばしたが……私自身はどうやら避けきれなかったらしい。 「森さん!森さん!!しっかりして下さい!」 古泉が必死に私を呼んでいる…。 でも私は自分がどういう状況なのか分からない…取り合えずあんたが無事で良かった…。そうだ…。「古泉…」 「森さん?!良かった…すぐ救急車が」 私は古泉の口に指を当て言葉を封じる。 「国木田君…に…こん…や…電話…出来…く…てごめ…なさ…って」 私の意識はそこで途絶えた。 「ふぅ」 …夕食を終え、部屋に戻った僕はベッドの上に置いてあった携帯を手に取る。 酔った所を介抱する。……まるでドラマか恋愛小説の様な出逢いだった。 見ているだけでドキドキしてしまう程綺麗な大人の女性。 森 園生さん。 その夜中メールが来て、少しずつメールするようになって…仲良くなっていった。 それで谷口にメールを見られて、紹介してくれって泣きつかれたっけ…まぁ、その谷口のお陰で森さんとデートする事になったんだけどね。 『やったぁ!』 『その…大切にしますね。』 ゲーセンで黒猫の縫いぐるみを2人でとった時のはしゃぐ森さんの可愛い声と、照れた様な微笑みが僕の頭から離れない。 普段のメールでは凄くクールで知的な感じだけど、会って話すと、可愛い一面もあって…でも大人の落ち着いた余裕もあって……うぁ…ダメだ…また心臓がバクバクし出した…。 やっぱり好きになっちゃったのかなぁ?でも、僕みたいな子供を森さんは相手してくれるだろうか? 森さんにしたら、弟と遊んでいるような…そんな気分じゃないだろうか? と少しネガティブな事を考えながら、今日のお昼に約束した森さんからの電話を待っていた。 暇を持て余していると携帯に知らない番号から着信があった。誰だろう? 「もしもし?」 『もしもし、古泉です。突然失礼致しましす。』 何で僕の番号知ってるんだ?あっ…キョンにでも教えて貰ったのかな? 「珍しいね?どうしたの?」 『急を要するので手短に言います。地図を送りますので、今すぐ地図にある病院まで来ていただけますか?』 いつも爽やかな笑顔を浮かべている姿からは想像も出来ないような、焦って冷静さを欠いた声。ただ事ではない気がして僕は了承した。 『ありがとうございます。では…。』 すぐに地図がメールで送られてきた。 以前キョンが入院していた場所だ。嫌な予感がする。 「ちょっと出掛けてくる!」 リビングでくつろぐ両親に声をかけ、僕は玄関を出ると自転車に飛び乗った。 そうだ…森さんに連絡しないと…。 [ごめんなさい。 少し用事で出掛けるので終わったら連絡します。] メールを送り、また僕は自転車を走らせる。 でも、古泉君が僕を病院に呼び出すって何だろう?キョンに何かあったのかな? 病院の駐輪場に自転車を停め入り口に向かうと古泉君が待っていた…。 「お待ちしていました。」 僕に気が付くと駆け寄って来る。正に血の気の引いた青い顔だった。あの古泉君がこんな風になってしまうなんて…一体何が? 「落ち着いて聞いて下さい。」 ゆっくりと深呼吸し…意を決し僕を見据える。 「森さんが、交通事故に遭われました…。」 頭が真っ白になる。「ごめん…もう一度…」 「森園生さんが交通事故に遭われました…現在手術中です。」 ……古泉君は今何て言った?森園生さんが交通事故に遭って手術中? 森さんが事故に遭った…って事だよね…それで手術って……。 「森さんは?!森さんは大丈夫なの?!」 思わず古泉君の肩を掴んで叫んでいた。古泉君は何かを堪える様に押し黙っている…。その姿が益々僕を不安にさせる。 「ねぇ!答えてよ!お願いだから!森さんは助かるんだよね!?ねぇっ!?」 古泉君が震えている…急に顔を上げると感情を剥き出しにした表情でまくし立てた。 「わかりません…わかりませんよ!分かるはず無いでしょう?! 目の前で血だらけで倒れてて、遺言みたいに貴方に電話出来なくてごめんって、その後どんなに呼んでも動かなくって…僕は何も出来なくて…そんな何も出来なかった僕に…僕に分かるはずが無いでしょう!?」 こんな古泉君は初めて見た。そうだ…彼だって怖いんだ…そう思えると少し冷静になれた。 「ごめん。急に取り乱して…。」 「いえ…僕の方こそ大変お見苦しい所をお見せしました。どうかご容赦ください。取り合えずこちらに。」 古泉君に案内され、手術室の前まで行くと老紳士風の男性がじっと祈るように座っていた。その男性は僕達に気付くと立ち上がり、一礼する。 「よく来て下さいました。これで森も心強いでしょう。」 「あの…すいません貴方は?」 「これは失礼致しました。私は新川と申します。森の同僚と思っていただいて結構です。」 「僕のバイト先の正社員さんみたいなものですよ。」 そう古泉君が補足してくれた…。あっ…そうか…。そう言えば僕は焦っていて〈古泉君が何故森さんを知っているのか?〉とか〈何故僕を呼んだのか?〉全然考えてなかった。なるほど、森さんの知り合いだったんだ…。 「すいません…少し失礼します。」 少し落ち着いたけど、森さんの事を考えると泣き叫びそうになった。 少し外の空気吸おう。病院から出て、近くにあった自販機でスポーツドリンクを買い一気に飲み干す。…そう大丈夫…亡くなったんじゃない。手術中なだけだ。 ふと、スポーツドリンクを買った自販機の隣に設置された煙草の自販機が目に入る。 何故か分からないけど、僕は引き寄せられる様に自販機にお金を入れ、森さんが吸っていたのと同じ銘柄の煙草を購入した。 幸いオマケに小さなライターが付いていたので、口にくわえて火を着けてみる。 「うっ…ゲホッ」 苦しい。でも森さんが隣に居た時と同じ匂いがする。 「森さん…大丈夫…だよね…」 僕はその場で少し泣いた。 「気持ちは分かりますが、未成年が煙草を吸うのはいただけませんな…。」 急に声を掛けられ、驚いてそちらを向くと…心配して来てくれたのだろうか?そこには新川さんが居た。 新川さんは僕が持っている煙草の箱を見て少し驚いた顔したが、すぐに温和な優しい笑みを浮かべた。 「大丈夫です。貴方も古泉も、もちろん私も森を心配しております。責任感の強い彼女が私達を裏切りましょうか?いえ、決してそのよう事はございません。 戻りましょう…貴方に出来る事は、彼女が気付いた時に笑顔を見せて上げる事でございます。」 「はい。ありがとうございます。」 新川さんの言葉に僕はまた少し泣いた。 手術室の前に戻ると手術中のランプが消え古泉君が待っていた。 「お帰りなさい。さっき少し聞いたのですが森さんは命に別状は無いようです。詳しくは後で先生に伺いましょう。新川さんはその他の手続きをお願いします。」 そう説明する古泉君は森さんが無事で落ち着いたのか、少しいつもの様子を取り戻したようだった。 「森さん…」 僕は顔を見つめ、手を握る。森さんの頭には包帯、腕には点滴が付き、痛々しい姿だが、静に眠る彼女の寝顔は言い表せない程に綺麗だ。 あの後、古泉君と新川さんは各々帰宅したが、僕は無理を言ってここに残らせて貰った。時刻は午前3時。 普段ならとっくに夢の中だが…眠れる筈はない…僕は森さんが目を覚まして僕の名前を呼んでくれるまで、絶対にこの手を離さないつもりだった。 それは、そう言えば両親になんて言い訳しようと考えている時だった。 「んっ…うんっ?」 僕の握っている手がピクリと動き、ずっと聞たかった女性の声がする。 意外に平気そうに体を起こした彼女は不思議そうに僕を見る。 「国木田…君?」 もう抑えられない…「森さん!森さん!森さん!」 僕はここが夜中の病院だと言うのを忘れ、ただ泣きながら彼女にすがり名を呼んだ。 「ありがとう…国木田君…」 僕が握っていた手で彼女は僕の頭を優しく撫でてくれた。 「んっ…んうっ?」 ここは何処だろう?私は見慣れない天井を見てボンヤリ思い出す。あっ…そうか…私トラックに跳ねられたんだ…。 思い出してきたら何だか全身が痛む気がする。あぁ最悪…国木田君との電話、楽しみだったのに…。 ……ふと私は右手が熱いのに気づく…誰かが握っているのだろうか?ちょっと動かしてみる。 うん…やっぱり誰か握ってる。誰だろう? 意外に傷は浅いのか、背中に痛みをかんじるも、私はやけにあっさり体を起こす事が出来た。 しかし、私は自分を見つめる真っ直ぐな、今にも泣き出しそうな瞳に呆然とすることになる。 「国木田…君?」 私を見つめる彼の瞳から大粒の滴がこぼれ落ち…やがて堰を切った様に溢れだす…。 「森さん!森さん!森さん!」 彼は私にすがりつき小さな子供の様に泣きじゃくる…。そう私を…心配してくれたのよね? 「ありがとう…国木田君。」 私の手は無意識に彼の頭を撫でていた。 「その…ごめんなさい!!」 冷静になって、自分が何をしていたかのを自覚してしまったんだろう。国木田君は土下座する勢いで平謝りしていた。 ……許しません。もっと抱きついていて欲しかったで…って違う! 「いえ、気にしないで下さい。貴方が心配して下さっていたのが深く伝わってきましたから…。」 それは本心だ、好きな異性に心配される。それだけである種の醜い独占欲が満たされる。 さっきの彼の涙に偽りは無いと思う。そう…私は一時的に…だが彼の心を独り占めに出来たのだ。目眩がしそうな妖しい満足感がある。 「森さん…大丈夫ですか?お医者さん呼びましょうか?」 彼の心配そうな声が妄想から引き戻してくれた。 「はい、大丈夫です。でも…貴方こそ寝た方が良いと思いますよ?」 泣いたから…だけではないであろう真っ赤な目を覗き込みながら私は彼に優しく笑ってみせた。 「大丈夫です。だからその…もう少し…いや…その…今夜は…ここに居させて下さい。」 「……えっ…?!」 彼の言葉に思わず掠れた声にならない声を漏らした…一晩中…彼がそばに居てくれる。これは何のご褒美だろう? 「あっ…そっ…その分かり…ました。その…ありがとうございます…もう少し眠らせていただきますね。」 私は自分の真っ赤なになった顔隠すため、彼から顔を背けベッドに横になった。 程なく規則正しい寝息が聞こえてくる。ずっと気を張り詰めていたのだろう……どうやら彼は眠ってしまった様だ。 私は首だけを動かしてそちらを見てみる。泣きはらし、涙の跡が残るまま安堵の表情を浮かべて眠る彼。 「バカ…そんな顔されたら、ドキドキして私が眠れないじゃない…」 私は口の中で彼に向かって不平を呟いてみた。 ………私もいつの間にか眠ってしまっていたのだろう。気付くと横に彼の姿は無く、時計の針はオヤツの時間の少し前を指していた。 「気分は如何ですかな?」 「新川…。いいの仕事は?」 「はい。まぁ…今朝方気が付かれたのは国木田君から聞きましたから、大丈夫だとは思いましが…やはり心配でしてな。」 「ありがとう…。その彼は?」 新川が少しニヤけたのは気のせいだろうか? 「今頃学校で居眠りでもしているでしょう…なに、心配は要りません。それよりも貴女は自分の体を心配なさい。」 何だかお父さんみたいだと思い、それを告げると「私はまだこんな大きな娘が居る年では無い」と言われた。新川って本当はいくつなんだろう? 「さて回診の医師がそろそろ来るでしょうから、私は一度失礼します。何か必要な物はありますか?」 そうね…必要な物…私が持っていた鞄はベッドサイドにあり、中身も無事だった。 携帯も財布もある…。どうせ機関の病院なのだろうから生活用品も必要ないだろう。後は…あっ…そうだ。 「そうね…私の部屋のベッドの上に黒猫の縫いぐるみがあるの。それを持って来てくれる?」 「承りました。女性の方に持って来て頂きましょう。」 「貴方が行くのじゃないの?」 新川は優しく「信頼して貰えるのはありがたいですが、紳士が淑女の部屋に入るのはマナー違反でございます。」と笑い、信頼出来る人に頼むし、私も共に行くから大丈夫だと言ってくれた。 「しかし意外に可愛らしい所があるのですな…ひょっとしてそれが無いと眠れないとか…?」 「違っ!あれは彼が私に……わたし…」 何を言っているんだ私は…。 「なるほど、それは確かに必要ですな。」 そう言うとニヤニヤと音が聞こえそうなほど、ニヤニヤしながら新川がは出ていった。………失態だ。 19時…医師の回診が終了し、縫いぐるみの他に「どうせ禁煙と言っても吸いそうだから、この前で吸え」と大きな空気整浄機を持って来てくれた新川も帰った。 しかし、新川は肝心の煙草を持って来てくれていなかった……嫌がらせだろうか? 傷は深く無いと言え、まだ病院内をうろうろする事が出来るほど私の体は思う様に動かない。 幸いにも、私の病室は個室でお手洗いが設置されていたので不自由が無かったが………暇だ。 テレビもいい加減見飽きるし、国木田君からはメールが来ない。まぁ、病院内では電源OFFが常識だから彼も遠慮してくれているのだろう。 ……しなくても良いのに…ねぇ?彼お見舞いに来てくれるかしら?と黒猫の縫いぐるみと会話しているとノックの音がする。 「はい。」 私は慌て縫いぐるみをベッドの中に隠すとドアに向かい応えた。 「失礼します…ごめんなさい面会時間ギリギリに調子はどうですか?」 彼が来てくれた。 「はい、お陰様でこの病室内では不自由しない程には回復しました。」 「あの…これは?」 彼は無駄に大きな空気整浄機を指す。 「新川が禁煙でも私は吸いそうだからと置いて行ったんです。でも煙草は無いんですよ…嫌がらせですよね?」 私が苦笑して見せると彼もクスリと笑い返してくれた。………事故に遭って良かったと思う私は不謹慎だろうか?彼はパイプ椅子に座ろうとしたが、急に立ち上がりジーンズの後ろポケットに手を入れハッとした表情になる。 「良ければ、これ吸いますか?」 そう言って彼は私に煙草とライターを差し出す。私の吸っている銘柄…でもどうして? 「ありがとうございます。…でもどうして?」 「何となくですよ、何となく…。」 何故か彼は顔を赤くし誤魔化す……一本だけ吸われた、私が吸っている銘柄の煙草。 紅潮した彼の顔。 ねぇ…国木田君…私は期待してもいいの? せっかくなので私は空気整浄機をつけ煙草をくわえる。 「どうぞ」 彼がぎこちない手つきで着けてくれたライターから火を貰い。ゆっくり吸い込む…。 こんな美味しい煙草は初めてかも知れない。 「ありがとうございます…何だか格別に美味しい気がします。」 自然に笑みがこぼれてしまう。彼は優しい表情で私を見ていた。 「さて、面会時間も終わっちゃいそうですし、そろそろ行きますね?」 彼は私が煙草を吸い終わるのを待っていたようなタイミングで立ち上がり、ドアに向かう。 「国木田君!」 思っていたより大きな声が出てしまい自分でも驚いてしまう。 「その…ありがとうございます。」 「はい、お大事に…………また明日。」 また明日?彼は明日も来てくれるというのだろうか?やっぱり私は不謹慎だ…事故にあったのに嬉しくて泣いているなんて。 それから彼はメールや電話の代わりに、毎日面会時間終了の30分前に来てくれる。 私と少し話し、私が煙草を吸い終わるのを見てから帰る。 ……ふと「煙草が煙たくないか」と聞くと、彼は「森さんが煙草を吸う姿が格好良くて好き」 と照れたように笑っていた。 私の傷も治りかけ明日から自分1人で入浴が許される事になり、そろそろ退院が見えて来そうな頃……私は主治医からある話を聞かされる。 ねぇ…国木田君……これは事故に遭ったのに嬉しいと思った私への罰なのかしら? 続く
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4454.html
明かり一つつけない暗闇の中、長門はじっと喜緑江美里と正座のまま対峙していた。キョンたちが来て以降、 この状態のまま四日にらみ合っている。 窓からたまに飛んでいくヘリコプターのライトが見えた。 と、ここで喜緑江美里が閉じていた目を開けて、 「どうやら始まったようですね」 「状況を」 長門が確認を求める。 現在彼女は情報操作能力を封じられている。情報統合思念体との通信も喜緑江美里によって完全に封じられ、 ただの人の形をしたものに情報だけが封じられた状態にされていた。そのため、外部で何が起きているのか 全く把握することができていない。 「この星の有機生命体には我々では理解できない矛盾した行動を取ることをご存じですか?」 「…………」 「わたしたちにとってはそれは単なるエラーに過ぎません。ですが、実に興味深いことですが、彼らはそれから 目的を達成しようと試みます。そして、場合によってはそれを成し遂げてしまう。通常ではそれはあり得ないはずですが 矛盾行為を仕掛けられた相手がさらなるミスリードを起こし、結果的に願いを成就させる。エラーでエラーを 呼び起こす。情報統合思念体には到底理解できない行為です」 「答えになっていない」 長門は喜緑江美里のはぐらかした態度に自分の内部にエラーが発生していることに気がつく。 彼女はさらに、 「現時点ではあなたに具体的な情報をお伝えすることはできません。わたしの主からの命令である以上、 わたし自身には拒否するということ自体ありえませんので」 「理由を教えて欲しい」 「それも言えません。ですが、あなたの主もこの処置に対して対抗手段を執らないところを見ると 半ばあなたの拘束状態を受け入れているのではないでしょうか。恐らく別の派閥との調整段階で あなたに好きに動かれては困るのでしょうね」 「…………」 長門は沈黙を続けることしかできなかった。 不意に気がつく。内部で起きているエラー。それがいらだちというものであることに。 ~~~~~~~ 指令室では、各職員が緊張の面持ちで事態の推移を見守っていた。 部屋の壁にはスクリーンが貼られ、そこにプロジェクターから日本地図が映し出されている。 各机の上には、十台近い液晶ディスプレイ、さらに多数の電話、そこに各職員が全員マイク付きヘッドフォンをつけ 座り情報の整理と報告に努めていた。 森園生が指揮を執り閉鎖空間内部で神人と戦っているときにはこのような司令室は存在せず、せいぜいパソコンと 電話が置かれた簡素な部屋に過ぎなかった。当時は閉鎖空間に入った後は超能力者にその対処を任せた状態になるため、 この場から指示を出す事なんてなかった上、通信不能だからできもしなかった。 だが、通常世界に神人が発生する現状に対応するために新しい最高責任者がこれらを用意させた。 全ては状況把握と各関係部署との連携に努めるためである。しかし、当然のことながら設置されたのは二日前で 誰もこのシステムを使う訓練など受けていない。ここにいる全員が素人の状態だった。 (この状態で対応しなければならないとは……) 部屋の一番後ろに陣取っている最高責任者の横に立っていた新川は内心で愚痴をこぼした。 このような状況で神人への対処は初めてである以上、どんな事態が発生してもおかしくない。 つまりは今まで積んできた経験は全て無効になり、今はこの最高責任者の指示に従うしかないのだ。 状況が違うとはいえ、外部からやって来た人間にあっという間に乗っ取られてしまっている。 そして、その問題はすでに起きていた。 「……超能力者全員との連絡は取れたか?」 『依然三名とは連絡が取れません』 「いつも連絡を取っていないのか?」 『今までと同じ連絡手段を使っていますが……』 「なるほどな……」 職員と最高責任者のやりとり。いつもは神人が出れば即座に全員に連絡が行き渡り、閉鎖空間へと向かっていたが、 今回は神人発生から10分経とうとしているのに未だに3人と連絡が取れていない。他7名はすでに連絡が取れ 迎撃に向かうと通告があった。 しかし、神人の歩み、そして世界の流れは止まってはくれない。 『神人と思われる物体は、現在高度20000で室戸岬南東60kmを速度300ノットでなお北上中。 直進した場合、本土までの上陸時間は25分です』 『浜松と小松から航空自衛隊の要撃機が上がったと機関統合情報部から通達がありました』 「やはり上がったか。当然の対応だろう」 飛び交う情報。各職員の言葉には戸惑い・焦りが混じり、経験不足が火を見るよりも明らかだ。 「本部に連絡。敵の対応は我々が行う。支援要請があるまで手を出さないように言え」 『了解』 「超能力者たちは上がったか?」 『まだ一人も迎撃に向かっていません』 「……遅い。今までの怠慢ぶりがよくわかるというものだ」 嫌みを言い放つ最高責任者に新川が、 「皆不慣れな状態です。手慣れた自衛隊と一緒にするのは酷でしょうな」 「自らの立場を考えてから言いたまえ。仮にも君たちは世界の命運を握ってきたんだぞ?」 とりつく島もないことを悟ると、新川はこれ以上の反論をやめておくことにした。ダメと決めつけている相手に 説得することなんて馬に念仏を唱えることと同じだからだ。 別の話に切り替える。 「システムは構築されたばかりです。監視班から涼宮ハルヒの動向に異常が検知されていないことを考えると、 エラーで神人を誤認しているだけとは考えられないでしょうか」 「この探知システムは空自の自動警戒管制組織から情報を得ている。これが間違いならば、日本の防空体制を 疑うことになってしまうぞ? その辺りは問題ない。要撃機が上がっていることから、防衛省も神人の発生を 確認していると言うことになるからな」 自信満々に言い返す最高責任者。 新川は部屋の前面におかれているスクリーンに目を向ける。ここから南方に神人の反応が示され、 それはまっすぐ北上し自分たちのいる場所目指している。一方で東側から航空自衛隊の要撃機の反応が 神人向けてまっすぐ向かっていた。表示されている情報によれば、最初の機はあと20分後に会敵するとされていた。 と、ここで地図に7つの反応が浮かび上がり、それらが各々神人に向かい始めた。神人に最も近い場所から 二人、やや離れた場所から三人、さらに離れた場所から二人のチームで向かっている。 『超能力者、迎撃に上がりました。神人に近いグループからA/B/Cと呼称します。神人との接触予測時間は Aが10分後、Bが16分後、Cが20分後です』 「ようやくか。君はどう思うかね?」 最高責任者の問いかけに、新川は、 「迎撃についてですか。それなら問題はないでしょう。この高度での戦闘は経験はありませんが、そもそも――」 「そうではない。連絡が取れない三人についてだよ」 痛いところを突かれて、しばらく黙りになる新川。超能力者とこれだけ長時間連絡が取れないという事例は かつて存在していなかった。構築されたばかりのこのシステムとは違い、連絡手段は携帯電話という既存で オーソドックスなものを使っているため間違いようがない。さらに―― 「報告書を確認した限りでは、超能力者は神人の発生を自力で探知できるそうじゃないか。にもかかわらず 連絡が取れないと言うことは、向こう側がそれを拒否していることにならんか?」 「……憶測ではものは言えません」 「ふむ。確かにその通りだ。使える戦力でどうにかするしかないな」 最高責任者は椅子に体重をかけて、やれやれと愚痴をこぼした。 と、ここで戻ってきた森園生が司令室に入ってきた。 「遅れてすみません!」 走ってきたのか肩で息をしている。 それに対して、最高責任者は横目でそれを見て、 「……戻ったか。では君のお手並み拝見といかせてもらおう」 その言葉に、森園生は一旦顔をしかめたが、すぐに引き締め直し近くの机へ行き超能力者たちに指示を出し始めた。 ~~~~~~~ 古泉は超能力を発動させ、上空二万メートルを飛行していた。この高度を飛べるかどうか不安はあったが、 どうやらこの赤い球体が守ってくれているらしい。何の支障もなく飛ぶことができている。 『……こちら司令室。古泉、聞こえる?』 耳に装着した無線機から森園生の声が聞こえてきた。前回までとは異なり、今回は中央の指令にきちんと 従う必要があるため、無線機を渡されていた。同時に発信器にもなっていて装着次第自分たちの居場所をすぐに 司令室に伝えることができるようになっている。 「ええ森園生さんよく聞こえていますよ。指示をお願いします」 『こちらで誘導します。指示通りに飛んで』 「わかりました」 そのまま方位や高度を指示されつつ、古泉は飛行を続けた。眼下には雲の切れ目から町の明かりが見える。 彼自身、まさか生身で地球が丸いとわかるほどの高さから見下ろすことになるとは思ってもみなかった。 ほどなくして、彼のそばにもう一つの光球が出現した。近くにいた男性の超能力者が司令室に誘導されて ここまで上がってきたのだ。彼も超能力の行使には問題が出ていないようで、ぴたりと古泉のそばにつけてくる。 「この距離で戦闘するのは初めてだ! そっちは大丈夫か?」 「ええ! 恐らく問題ないと思いますよ!」 「俺たちが一番離れているらしい。急ごう!」 「わかりました!」 そう言葉を交わすと、二人は一直線に海の向こう側にいる神人に向けて加速を始めた。 ~~~~~~~ 司令室では、不慣れな指示が続いていた。苦心のやりとりで何とか最短の場所にいる超能力者のAチーム二人を 神人との接触ポイントまで2分の場所に誘導できていた。 『Aチーム、神人を目視で確認。迎撃に移ります』 「どうやら海上でカタをつけられそうね」 森園生はスクリーンを眺めながらほっと安堵の表情を浮かべた。まだ二人の超能力者しかたどり着けていないが、 それでも神人の移動速度を落とすことは可能だろう。その間に、残りの者も到着しいつものように倒すことが できるはずだ。 だが、最高責任者はまだ楽観視していないようだ。 「たどり着いたのはいいが、倒すことはできるのか? やられる心配もしておいた方がいいと思うが」 「問題ありません。海上であれば、閉鎖空間と変わりなく戦闘行為を行えます。後は彼らに任せれば片付きます」 最高責任者はそうかと椅子に身体を預けた。 森園生は確信していた。ここまで来れば大丈夫。あとはいつものように彼らが倒してくれる、と。 念のため、神人と接触した超能力者にも、 「神人との接触後はあなたたちに任せるわ。こちらからの指示は気にせず対処して」 『了解。まあ後は任せてくれ』 そこで連絡がとぎれた。声を聞く限り、向こう側にも問題はなさそうだ。これならもう安心して任せられる。 ふと、ここで連絡の取れなかった三人のことを思い出し、 「三人とは連絡は取れた?」 『いえまだ取れていません』 森園生にとって現在の頭痛の種はこちらの方だった。超能力者の職場放棄。こんな事態は今までなく、 逆に連絡が取れなくても向こうから勝手に立ち上がって閉鎖空間に入ってくれていたというのに。 ――間違ってもそれを悪用しようなんて思うなよ? ふと、彼女の脳裏に先ほどの自動車内での古泉たちのやりとりが蘇った。 だがすぐに頭を振ってかき消す。そんなことはない。そもそも神人を倒すのを拒否すれば、最終的には 世界の終わりにつながる可能性もあり、全く意味をなさない行為といえる。 ……不意だった。指令室内にピーという音が鳴り響く。 「どうしたのっ!?」 『Aチームの超能力者二人の反応が消えましたっ! 神人と接触した直後です!』 その返答に森園生がスクリーンを見上げると、神人のいた場所に赤い×が二つ点滅し、 一方で神人は全く減速することなく北上を続けていた。 「や……られた……?」 あまりのことに森園生の頭は混乱で満たされてしまった。あの×マークは発信器の反応が消えた―― つまり、超能力者に何らかの問題が発生した事を意味している。神人が北上を続けている以上、 迎撃に失敗――返り討ちにあったという可能性が極めて高い。 指令室内の全員――いや最高責任者以外が皆驚愕していた。超能力者が神人に敗北。 またしても今までなかった事態だ。涼宮ハルヒから与えられた立場を考えれば、 それ自体がありえないとも判断していた。 だが、現実に今目の前で神人の進撃阻止失敗が起きている。 森園生は持ち前の頭の柔らかさをフル活用させ、強引に気持ちを切り替えた。 「Bチームを急いで神人の元に! 残りも――」 『神人、G岬東5kmを通過後、進路を北西に変更しました! このままでは三分後に市街地に突入します!』 ここに来て進路変更。森園生に絶望感がよぎる。いや、Bチームの超能力者四人はもう神人の目前に来ている。 ぎりぎりで神人を迎撃できるはずだ。 しかし。 「空自の要撃機は今どこにいる?」 『神人をすでにレーダコンタクト。すぐに迎撃できる体制にいるようです』 「わかった。なら、こちらの作戦を放棄。以降の対処は空自に移管する。通達を出せ」 最高責任者の指示。だが、森園生は到底それを受け入れられるわけがなかった。 「待ったください! Bチームはすぐ近くにいます。市街地突入前に対応が可能です!」 「勝てるというのかね? 先ほどは何もできずに二人やられてしまったようだが」 その最高責任者の指摘に、森園生はうっと言葉に詰まる。確かにAチームは一秒すら神人を抑止できなかった。 Bチームは4人だが可能だという保証はどこにもない。しかし、それは空自の要撃機も同じ事だ。 「現行の兵器で神人を倒した実績は存在しません。それを考えれば、超能力者による迎撃の方が遙かに 市街地への突入を阻止できる可能性が高い!」 「それで失敗して、市街に甚大な被害が出れば責任は我々が負うことになる。そんなリスクは認められない。 幸い空自は神人の迎撃を行いたがっているようだ。だったら、それに任せればいいじゃないか。 それで失敗すれば彼らの責任であって我々のではない」 保身。彼の頭には今どうやって自分たちの責任を低くできるかだけが詰まっているようだ。 この考えに森園生は激怒しそうになるが、いがみ合っている場合でもない。さらに組織に属する一員としては 上司の命令に逆らうわけにはいかないのだ。 「……わかりました」 彼女は苦渋のうめき声と変わらない了承を出した。それを確認して、職員が指示を出し始める。 森園生は一方で古泉たちに連絡を取り始めた。 ……撤収の指示を。 ~~~~~~~ 「撤収!? どういう事ですか!?」 古泉は森園生からの指示に戸惑いが隠せなかった。神人はまだいる。彼に与えられた能力はそれをずっと告げている。 にもかかわらず撤収? 訳がわからなかった。 『神人の迎撃は航空自衛隊に移管されたわ。わたしたちの仕事は終了よ。あとは彼らに任せるしかない』 「無理です! 神人を倒せなければ、どれだけの被害が出るかわからないんですよ!?」 『いい? これは最高責任者による決定事項なの。わたしたちにそれを覆す権限はないわ。今すぐ地上に戻り、 超能力の使用を停止しなさい』 「できません!」 古泉にとってこの指示は到底受け入れられるものではなかった。理由は正義感や仕事に対する忠誠心からではない。 自衛隊の能力を馬鹿にしているわけではないが、あの街一つを易々と壊滅できる神人を倒せるとは思えず、 確実に神人は市街地に突入し、大きな損害をもたらすだろう。万一、そうなれば死傷者は前代未聞の規模になる。 そして、いつか涼宮ハルヒは自分の力に気がつき、無意識下で神人を生み出していたことに気がつくかもしれない。 その時が来たら、この大虐殺に等しい行為を彼女は自分の責任だと理解するはず。それの大きな傷に彼女が 耐えられるとは思えない。 涼宮ハルヒを守りたい。彼の中には強くその感情が芽生えていた。そのためにもどうしても神人を倒さなければ ならないのだ。 「森園生さん。残念ですが、その命令は聞けません。僕はこのまま神人の元へ向かいます」 『……いい古泉? よく聞きなさい。今超能力者三人と連絡が取れず行方不明なの。神人が出ている状況にも 関わらずよ。この意味――わかるわよね?』 古泉の目が驚愕に見開かれる。 つまり超能力者三人が自らの任務を放棄してしまったということだ。連絡が取れないというのは説明にならない。 なぜなら今の自分のように、レーダなどがなくても超能力者は神人の存在を感じることができるのだから。 その存在を知っていながら、何もしなかった。これは明確なる反乱行為だ。 この状況下で古泉まで命令違反を犯せばどうなるのか。超能力者に対する風当たりはますます強くなっていくだろう。 それこそキョンが指摘ていたエゴによる超能力の行使を疑われる。それがどんな結果を生み出すのか 彼の頭はそれを推測するには十分すぎるほど発達していた。 しかし、だからといってこのまま見逃すわけにも―― と、ここで気がつく。話していて注意が逸れていたが、さきほどまで感じていた神人の気配がなくなっている。 同時に森園生からの通信が入り、 『安心しなさい。神人についてはたった今自衛隊が撃破したのを確認したわ。その存在も完全に消滅している。 もうあなたがそうやっている理由はないわ。早急に撤収して。いいわね』 「……了解」 古泉はもう訳がわからなかった。通常空間で神人が現れ、超能力が使え、さらに神人の掃討を拒否する超能力者に、 それを倒すなと命令する機関、そして超能力もなしに神人を倒してしまった自衛隊。 今までと違いする事態に彼はしばらく呆然と月明かりの元を飛んでいることしかできなかった。 ~~~~~~~ 『神人の消滅を確認しました』 『空自による攻撃と同時に消滅した模様です』 『現在周辺空域に不明物体は存在していません』 超能力者による神人撃退失敗に続いて、更なる追い打ちが司令室にいる最高責任者以外の全員を唖然とさせた。 一瞬にして自衛隊による武力行使で神人が消え去ってしまったのだ。 「終わったようだな。どうやら今まで我々は超能力者というものを過大評価しすぎていたのかもしれん」 「……どういうことですかな?」 横に立っていた新川が疑問の言葉を口にする。最高責任者は続ける。 「今までは閉鎖空間という特殊性のために、神人掃討は超能力者に頼らざるを得なかったということだ。 しかし、今回の一件ではそれらは神人の移動を食い止めることすらできず、自衛隊によってあっさりと 排除ができてしまった。これが現状というものだよ。閉鎖空間というものが存在しなくなった今、防衛省や政府と つながりの強い機関内部の人間は考え方を大きく変化させていくだろうな。おっと、命令を拒絶した超能力者三人に ついても大きな再検討の材料とされることだろう」 この言葉に、新川や森園生は何も反論できなかった。その通りだったからだ。 と、ここでスクリーンに二つの反応が蘇ったことに森園生が気がつく。先ほど消息を絶ったAチームからの発信が 出るようになっているのだ。 「こちら司令室、二人とも無事なの!?」 『……ああ。一瞬で二人ともやられてしまい情けない限りだ。正直何が起きたのかもわからない。気がついたときには 二人とも海面に向かって落下を続けていた状態だった』 「報告は後でいいわ。神人への対応はすでに完了済みよ。今すぐ最寄りの場所に撤収し、こちらに帰ってきて」 『了解した』 通信を終え、森園生は大きくため息をついた。二人の無事が確認されたおかげで、最悪の最悪という二番底は 回避できた。今の状況ではこれだけでも非常に大きな救いのように感じられる。 ここで最高責任者は立ち上がり、 「さて作戦も終了したのでわたしは自室に戻らせてもらうよ。あとの処理はよろしく頼む。こちらは機関の上層部と いろいろ調整しておかなければならないことができたのでね」 そう言い残すと司令室から出て行った。 森園生はただうつむいたままその姿を目で追うことすらできなかった。 ~~~~~~~ 「今回の件については、世間への一般公開はなし……か」 「まあ仕方のない話だと言えるね。防衛省の方ではいったい何を撃墜したのかさっぱりわかっていないようだから。 入手した情報の限りでは、ミサイルを使用して攻撃し着弾の確認と同時に神人は消滅したらしい。 それこそ残骸な何もなく、本当にそこに何かがいたのかすらわからないくらいにね」 森園生の眼前では、下手な恋愛シーンが延々とスクリーンに映し出されている。深夜の映画館。 彼女は今多丸圭一とともにその観客席に座っていた。とはいっても、二人で映画を見に来たわけではない、 「悪いわね。危ない橋を渡らせちゃって」 「気にすることはない。自分の仕事を円滑に進めるためだ」 森園生は多丸圭一と多丸裕に密かに上層部の動きについて探らせていた。昨日の神人との戦闘の際に 司令室にいなかったのもそのためだった。 「今回の一件で上層部はどう動いているの?」 「第一に超能力者に対する再評価を求める声が強まっているようだ。主に強硬派がその流れを主導している。 多数を占める派閥内にもそれに同調する姿勢が出てきている。まだ動きは流動的だが、こっちの現場に対する 干渉と圧力が強まるのは確実だろうな」 「場合によってはわたしたちの部署を完全に解体して再構築もありえるか……」 「やっかいなのは機関の外側だ。防衛省では、何であれ神人撃退を自分の管轄である自衛隊がやってのけたことに 強気な姿勢を見せている。今までは機関側が閉鎖空間の存在を盾に介入を拒んできたが、 それがなくなった今、向こう側も介入を要求してくるだろう。このまま涼宮ハルヒに対しても接触を図る恐れが」 「彼らはどれだけデリケートな問題か理解していない。そんなことをすれば、何が起きるか……」 森園生はいらだちをぶつけるように、唇をかんだ。 多丸圭一は続ける。 「あと、超能力者についてだが、こっちは面倒ごとになりそうだ。特に行方をくらましていた三人については もっか機関の統合情報部が捜索している。発見後は、こっちには引き渡さず向こうで尋問を行う予定だそうだ。 上層部も恐怖感を感じているんだろうな。今までは閉鎖空間限定だった超能力――あの神人を凌駕できるほどの武力が、 現在では使い放題。さらに反逆に等しい行為を取る者まで現れた。歩く核兵器みたいに見えるんだろう。 できるだけ早急に管理下に置くつもりのようだ」 今まで自分たちの手の中にあったものが次々と奪われていく。多丸圭一の言葉に彼女はそんな感覚を持ってしまった。 しばらく二人の間で沈黙が流れる。 四方に設置された男女の葛藤に塗れた声が周囲を包み込んだ。 と、多丸圭一が視線をスクリーンへと向けたまま、 「今回の一件、どうもきな臭い感じがしてたまらない」 「どういうこと?」 「あくまでも推論だが、事件を整理すると強硬派に都合のいい形で事態が進んでいるように思えるんだ。 最初の空港爆破事件では、結果として強硬派の息のかかった人間を機関の主流派が牛耳っていた我々の元に 送り込むことができた。これは難しい問題に関わりたくないという主流派上層部にその微妙な立場を求める人間が いなかったことに加え、組織再編はやむ得ないという情勢を巧みに利用した結果さ。さらに、次の神人襲撃で 今度は我々の無力さが完全に露呈した。政府との太いパイプを持っている強硬派がその後押しを受けて さらに介入を強めることができるようになった。このままではじきに涼宮ハルヒに対する部署全てを掌握される ことになるだろう」 「そして、最終的には超能力者全員を掌握し、涼宮ハルヒに自由に干渉できるようになる。 確かに彼らの悲願達成になるわね」 「それだけじゃない。超能力者と涼宮ハルヒを手に入れられれば、もはや機関という組織に留まる理由もなくなる。 それこそ戦力も権力も兼ね備えた強大な組織のできあがりさ。裏から政治を操ったりすることぐらい造作もないだろう」 「でも、だからといって事件そのものを主導しているとまでは言えないわ。この状況をただ利用しているだけに すぎないだけとも言えるから。そもそも超能力者も有していない彼らがそんなことをできるとも思わない。 TFEI端末が協力しているなら話は別だけど……」 「あくまでも推論さ。今回の事件で一番の得をしているのは強硬派であり、漁夫の利という言葉を排除して考えれば、 最も怪しい存在だと言える」 その言葉に、森園生は目を細めて不信感を強める。多丸圭一の推論が正しければ、これは完全なる権力争いだ。 機関内での地位向上を狙ってここまでの事態を引き起こしたというなら、もはや狂っていると言わざるを得ない。 森園生は上映終了を待たずに立ち上がり、 「いろいろありがとう。悪いけど引き続き二人で調査の継続をお願い」 「わかった」 ~~~~~~~ 事態が一気に加速したのは翌日の夕方だった。 森園生は最高責任者に呼び出された。 「何かご用でしょうか」 「先ほど機関の上層部の会議があってね、そこでの決定事項を伝える」 その言葉に、森園生の背筋にぞくり嫌な感触が走った。 最高責任者は続ける。 「検討の結果、現状において神人掃討に超能力者は必要ないと判断され、一時全員を拘束することになった。 すぐに部下に対して指示を出したまえ。行方不明の三名以外はすぐに確保できるだろう?」 「……そんな!」 愕然とする森園生。連絡の取れない三人であれば、明らかな任務放棄に当たるためそれもやむ得ないと思っていたが、 きちんと仕事をこなしていた者たち全てを拘束するなんて理解に苦しむ話だった。 「待ってください。そんなことをすれば、超能力者たちの危機感を煽るだけです! ただでさえ不安定な情勢下で 彼らの協力まで仰げなくなれば――」 「上層部は彼らを戦力と認知するのはやめたんだよ。むしろ、その逆だ。機関に対して敵性の存在になりえると 判断した。逃げている三名以外、勝手なことをやられる前に機関の完全な監視下に置く。手遅れになる前にな」 「……手遅れとはどういう事ですか?」 憮然と訪ねる森園生に、最高責任者は、 「三名は反乱分子の可能性が極めて高いのだ。神人の発生を認知しておきながら、それをあえて無視し、 危機的状況下を作り出した。世界の安定を望む機関にとってそれは許し難い行為だ。よく考えてみたまえ。 今まではそんな気配がなかった彼らが、能力の無制限開放状態になったとたんに、一度に三人も離反した。 つまり同様の事例がほかの超能力者にも起きる可能性は極めて高いのだよ。そうなる前に拘束するべきだ」 「しかし――」 「決定事項だ。これ以上の説明はしないし、反論も許さん」 そう言って彼は食い下がる森園生を一蹴する。 (そんなことをすれば彼らの疑心暗鬼は決定的なものになる。確実に機関に対して不信感を募らせるはずだわ。 でも、上層部が決めた以上どうすれば……) 知らず知らずに森の手に力が入る。どうにかしなければならないのに、いい手が浮かばない。 そんな自分の無力さにただ歯がゆかった。 と、ここで電話の着信音が鳴り響く。すぐさま最高責任者が懐から携帯電話を取り出し、話を始める。 最初はいつものように不遜な口調で喋っていたが、会話が進むうちにみるみると顔色が変わっていった。 五分程度だろうか、森園生に聞き取れない程度の声で続けていた通話を終えると、最高責任者は森をにらみつけ、 「どうやらキミたちが超能力者を野放しにしたツケが出たようだ」 「……どういう事ですか?」 「先ほど機関の統合情報部から連絡が入った。行方不明だった超能力者三名が見つかったようだ。 しかも、発見された場所にはほかの超能力者全員がいて、事実上の籠城を行っている。 どうやら機関に対して反旗を翻す気満々のようだな」 森園生は驚きのあまり声も上げられなかった。事態は彼女の考えていた状態より遙かに進んでいた。 最高責任者の言うとおり、全員そろっている時点で彼らの意志はほぼ統一されていると見るべきだろう。 もちろん機関に対する不信感でだ。 ふと気がつく。全員と言うことはそこには古泉もいるはず。なのに、彼女には全く連絡をしてこなかった。 そうなると彼もまた機関に…… 最高責任者は立ち上がると、 「念のためわたしも現場に向かおう。すでに周辺は機関の部隊が押さえている。準備が整い次第、 突入して全員拘束する」 そう言って彼女の脇を通り過ぎて、部屋から出て行こうとする。 彼女はとっさに、 「待ってください」 「ん?」 その呼びかけに足を止める最高責任者。 森園生は続ける。 「今まで4年間彼らとはともにやってきた間柄です。手荒な真似をして、余計な溝を深めたくありません。 わたしに説得させてください」 「できるのかね? そもそもキミは拘束には否定的じゃなかったのか?」 「組織の決定であれば仕方がありません。わたしにできるのはそのぐらいですから。彼らを説得し、穏便に機関への 投降を促します。ただ一つだけお願いが」 「言ってみたまえ」 森はキッと最高責任者に決意のこもった視線を向け、 「彼らに対して人道的な扱いを求めます。決して危険物ではなく、人間として扱っていただきたい」 その言葉に彼はふむとあごに手を当てると、 「わかった。彼らは今までで最大の功労者とも言える存在だ。キミの言うとおり、丁重に扱わせてもらうよ。 もっとも限度というものがあるがね」 そう言いながら彼女の肩に手を置いた。彼の身体の一部が自分にふれた瞬間、今まで感じたことのないほどの 強烈な不快感が生まれた。 ~~~~~~~ 森園生は機関の施設から飛び出ると、すぐさま自分の自動車に乗り籠城の現場へと向かう。 最高責任者から伝えられている情報によれば、ここから自動車で20分ほどの木造の古びたアパートの一室に 超能力者たちはいるらしい。 彼女は説得役を申し出たとはいえ、まだ拘束という処置には納得していなかった。 すぐに携帯電話を取ると、多丸裕に連絡を取る。この性急な動きに疑問があるのだ。 『……ああ、こっちでも確認しているよ。どうやら強硬派がごり押しに近い形で押し切ったみたいだね。 上層部も事を荒立てるのは嫌だったみたいだけど、超能力者を野放しにしている恐怖感の方が強かったみたいだ。 それから機関外――政府からの圧力もかなりあるみたいだね。神人と同レベルの戦力がほっつき歩いているのを 何とかしろと耳にたこができるぐらい言ってきている』 「やっぱり強硬派か……ほかには?」 『今回の事件の首謀者についてなんだけど、やはり強硬派周辺で活発な動きが出ているのがわかったよ。 防衛省や一部国防族との間でかなり金が流れたみたいだし、非公式にTFEI端末と接触していたことまでは 突き止めた。でも証拠とまで行かない。しらを切られればそれまでの情報さ』 「わかったわ。引き続き調査をお願い」 『了解』 そこで多丸裕との連絡を終え、次に新川につなぐ。 『状況は聞いております。どうやら面倒な事態になっているようですな』 「ええ、このままだと機関と超能力者の対立は決定的だわ。そして、強硬派が事実上の機関の実権を握るのもね。 そこで頼みがあるの」 『なんなりと』 「場合によっては、超能力者たちを説得せずに逃がすわ。今から行って脱出の準備を整えてほしいの。 周囲にはすでに機関の特殊部隊が包囲しているはずだけど、できる?」 『彼らもおおっぴらには動けないでしょう。警察沙汰にはしたくないでしょうからな。突破はそう難しくないかと』 「ならお願い。あくまでも準備だけにとどめておいて。最終的にはわたしがどうするか責任を負うわ」 『……あまり気負わないでください。あなたにまいられてしまえば、あとは強硬派の思うつぼになってしまいますので』 新川の言葉に、森園生はふっと笑みを浮かべると、 「ありがと。でも大丈夫よ。このくらいでへばるほどヤワじゃないわ。脱出の件、お願いね」 『わかりました。お任せ下さい』 そこで通話を終えると、森は一気にアクセルを踏み込み、現場へと自動車を加速させた。 ~~~~~~~ 自動車で20分走った後、超能力者たちが籠城しているアパートの前にたどり着いた。 ここのアパートは超能力者の一人が暮らしている場所だった。二階の角部屋、そこに彼らがいる。 森園生は周囲を見渡す。特に包囲されているような様子はなかったが、あちこちにスモークシールドの 貼られた大型のワゴン車が数台散らばって停車していた。恐らくあの中に機関の制圧部隊がいるのだろう。 配置から考えて、命令があれば即座に突入できる状況と彼女は判断する。 彼女は懐から携帯電話を取り出すと、通話のボタンを押した。相手は古泉だ。 『…………』 すぐにつながったが、向こうからは何も声が返ってこない。 森園生はアパートの敷地を歩きながら、 「わたしよ。古泉聞こえている?」 『ああ、森さんでしたか。これは失礼しました。誰かが森さんを騙ってこっちの様子を探ろうとしているのではないかと 思いましたので』 「そのくらい警戒して当然の状況だから気にしていないわ。それより、そっちはどう?」 『僕を含めてみんなぴりぴりしていますよ。特に行方知れずだった三人の話を聞いてからは特に。 周囲にも不審な車がたくさん止まっていますし、このままだと一悶着あるのは確実ですね』 「いい古泉、よく聞いて。今からわたしがあなたたちの部屋に入るわ。大丈夫、捕まえに来たわけじゃないから。 建前は説得しにきたことになっているけどね」 森園生の言葉に古泉はいったん待ったをかけると、周りの超能力者達に確認を始める。 ほどなくして、 『わかりました。森さんなら大丈夫ということでみんなOKしてくれましたよ。ただ張り詰めている状態ですから できるだけ言動には注意してください』 「それは心得ているわ。じゃあ、いったん切るわよ」 そう言って携帯電話の通話を終わらせ、アパートの階段を登り、角部屋前に立つ。 森園生はいったん深呼吸すると、小さめに二度扉をノックした。 しばらく無反応だったが、ほどなくしてゆっくりと扉が開き、古泉が顔半分だけ覗かせてくる。 彼女はいったん路上の大型ワゴンの方に視線を向けるが、特に動く気配はなかった。 すぐさま半分だけ開いた扉からすり込むように、部屋の中に入る。 玄関のそばのキッチンを抜けて奥の和室に入ると、そこには行方不明だった三人を含めた超能力者全員が そろっていた。古泉以外は畳に座り込んで警戒心に満ちあふれた視線を森園生に向けてきている。 彼女は一人一人の顔を見て、余計な人間が混じっていないことを確認すると、 「最初に言っておきたいけど、わたしはあなたたちの味方よ。拘束しに来たわけじゃないから安心して」 そう安心させようとするが、すぐに一人の男性の超能力者が、 「……信じられるかよ。外にはやばい連中がいるみたいだってのに」 悪態をつくように言ってきた。 とりあえず彼女はこのままにらみ合っていても仕方がないので、話を進めることにする。 「まず行方不明だった三人について聞きたいんだけど、今までどこにいたの?」 「それについては話がややこしくなるかもしれませんので、僕が事前に聞いた代表して話します。 第三者の方が感情が混ざらずに的確に説明できると思いますし」 そう彼女の脇に立った古泉が言う。 森園生は頷いて了承のサインを送ると、彼はゆっくりと話し始めた。 「話はそんなに複雑ではありません。あの神人が南方から襲来してきた日、三人は何者かによって 拉致されていたんです。それも別々の場所で行われ、一カ所に集められました。単なる偶発的な物取りや誘拐ではなく 明確に超能力者を狙った犯行と断言して良いでしょう。その後五日間に渡り拘束状態が続きましたが、 やむえず超能力を使って拘束状態を脱し、監禁場所から逃げ出してきた。その後ほかの超能力者に連絡を取り、 この場所に逃げ込んだというわけです」 「その後、全員がここに集まった理由は?」 「拉致されたときに、超能力者の扱いについて話しているのを耳にしたそうです。どうやら僕らのことを機関は 危険視していていずれ全員を同じ状態にする必要があると。すぐに全員に連絡して、ここに集まったというわけです。 ばらばらではまた拉致されてしまうかもしれませんからね」 「何でわたしに連絡しなかったのよ?」 この森園生の言葉に、古泉は困った顔を浮かべて、 「したかったんですが、うかつに連絡してこちらの居場所を突き止められるかもしれないと思いできなかったんです。 いえ、頼りにしていなかったわけではありません。ですが、相手は機関の上層部ですからね。 盗聴でも何でもやってくるはずです」 「確かに……」 彼女はあごに手を当てて考え始めた・ 拉致。森園生はこの言葉に反応した。この状況下でそんなことを実行する勢力といえば機関強硬派以外にあり得ない。 そうなると、やはりこれは仕組まれたことということになる。いや、もしかしたらこうやって一カ所に集まることさえ 彼らの狙った事だったのか。監禁している間にわざと不安を煽るような情報を与えたのもそのためかもしれない。 次々と彼女の頭に疑惑がよぎっていく。 古泉は逆に彼女に対して、 「今度はこちらからお伺いしたいんですが、実際のところ機関は僕たちをどうするつもりなんでしょうか? ここで得た情報は伝聞に過ぎないものが多いので確定したものが欲しいんですよ」 「概ね、あなたたちの把握している通りよ。機関上層部は超能力者の全員拘束を決めたわ。理由は一つに神人討伐に 超能力者は不要であると判断したこと、もう一つに神人と同じレベルの力を持つものを放置し置くわけにはいかないと いう理由から。実際にこの場所はすでに見つかっていて、今すぐにでも機関の制圧部隊が乗り込んできても おかしくないわ」 森園生の言葉に、ここで若い女性の超能力者が一人立ち上がり、 「機関はあたし達を裏切ったのよ! 今まであれだけ協力してきたのに、使えないとわかったとたん 危険人物として始末しようとしているんだわ!」 抗議めいた声を上げる。 森園生は沈めるように手を振ると、 「落ち着きなさい。焦る状況なのは理解しているけど、怒鳴ったって始まらないわ」 「ですが、このままではいずれ機関の特殊部隊あたりが突入してきて僕たちが捕まってしまうんでしょう? その後の扱いがどんなものになるかは大体想像がつきます。超能力が行使できないような酷い扱いを受けるのは 確実でしょうね。どんなに妥協しても、元の生活には戻ることはできないはずです」 古泉が女性の超能力者に代わって答えてくる。 森園生は考え始めた。 計画的に行われた超能力者の拉致。 演出された超能力者の任務放棄。 強硬派の介入。 ………… ………… ………… これらのことから考えて彼女がやるべきことはもはや一つしかなかった。 すっと彼女は超能力者達の前に一歩踏み出すと、 「実はわたしはあなたたちに黙って拘束されなさいと説得する役目を負ってここに来たの。でも今の話を聞いて 考えが完全に変わったわ」 その言葉に、室内の超能力者たちはざわめく。説得については最初からあまり乗り気ではなかったが。 それに構わず彼女は携帯電話を取り出すと、新川に連絡を取り始める。 『そちらの様子はどうですかな?』 「腹は決まったわ。全員ここから脱出させる。このままだと確実に強硬派の思惑通りになるから。 そっちの首尾はどう? 時間がかかるならどうにか突入を遅延させられるように試みるけど」 『ちょっと待ってください。よっこらせっ……と』 と、ここで突然和室の床の畳が一枚めくれ上がった。そして、そこから新川が顔を出してくる。 一階の住人を追い出して天井を破っていつでも階下に降りられるようにしていたのだ。 森園生は関心を通り越して半ば呆れ気味に携帯電話の通話ボタンを切って、 「……相変わらず仕事が早いわね」 「慣れていますので」 新川はにこりともせずに答える。そして続ける。 「さあみなさん、ここから降りてください。一階からさらに床下にあるマンホールを通って下水道に入ります。 その後の機関の息のかかっていない隠れ場所もすでに用意できていますので、ご安心下さい」 この言葉に超能力者たちの表情が一様に明るくなった。突入目前で絶望的になっていたところに、 脱出ルートが確保されたのだから無理もない。 超能力者たちは次々とそこから一階へと下りていく。みな森園生に一礼してから去っていった。 信頼してくれているという表情に、彼女もほっと一安心して胸をなで下ろした。 部屋の中に森園生と古泉しかいなくなった時点で、新川がせかすように、 「さあお二人も早く。外の動きが活発です。どうやらしびれを切らせたボスがやって来たみたいですな」 だが、森園生はそれに対して首を振って、 「悪いけど、わたしはここに残るわ。誰かが残っていないとまずいでしょ。さ、古泉はとっとと行きなさい」 その呼びかけに、古泉も真似をするかのように同じく首を振って、 「僕もここに残ります。森さんだけ残すのは何というか――気分的にあまりよくありませんし、 それに一人の超能力者も確保できなかったのでは立場がないでしょうから」 「……本気なの? ここに残っていたらどんな目に遭うかわからないわよ?」 「一人だけなら大丈夫でしょう。万一、僕が捕まった後拷問にでもあえば、その情報がほかの超能力者達にも 伝わるかもしれません。そんなことになれば、ますます捕まえるのが困難になりますからね」 森園生はふうっと大きなため息を吐くと、説得は無理かと判断し、 「わかったわ。新川、ほかの人たちを早く逃がしてあげて」 「しかし……」 「いいから。こっちのことは心配しないで。多少のことで音を上げない自信ぐらいあるわよ。今までどれだけの 修羅場をくぐってきたのか、今までさんざん話してきたでしょ?」 彼女の口ぶりに、新川はわかりましたと一言残し、階下に去っていった。すぐさま畳を元の位置に乗せ、 突入後少しでも脱出路の存在を知られないようにしておく。 ………… その後静かな沈黙が二人を包んだ。一定の張り詰めた緊張感が五感を鋭くし、刻まれる時計の針の音が 妙に大きく部屋に響き渡る。 ふと、外でばたばたと大きな足音が聞こえ始めた。さらにワゴン車の扉が開かれる音も四方から聞こえてくる。 森園生はいよいよかと身構えた。 と、ここで彼女は一つだけ古泉に今のうちに確認したいことを思い出し、 「そういや、あんたはなんでここに来たの? てっきり涼宮さん達のそばにいるものだと思ったけど」 その指摘に古泉はくくっとのどを鳴らして、 「だからこそ、ここに来たんですよ。あの人達のそばにいれば、機関内部のごたごたに巻き込んでしまうことに なりますからね。僕としてはそれは大変不本意――いや、絶対やってはならないことなんです。 この事件は僕の中で片付けて、それで終わりにしたい。それが僕の心からの願いです」 「そう……全く本当に一高校生になったわね。昔とは大違い」 「昔話は勘弁してくださいよ。耳が痛いですから」 そんなことを談笑しているうちに、玄関の扉が蹴破られ、真っ黒な戦闘服に身を包み、手に小型の自動小銃を 構えた人間が次々と突入してきた。二人とも抵抗の意志はないと両手を挙げて、それを平然と受け入れる。 制圧部隊はしばらく部屋をくまなく調べていたが、ほかの超能力者達たちがいないことを確認すると、 部隊のリーダが森園生に、 「おいほかの連中はどこにやった!? 答えろ!」 「自分で探せば?」 そうしらばっくれる。だが、すぐに彼女の足下の畳にリーダが気がつくと、彼女を強引にどかせて そこをあけた。ぽっかりと空いた穴からは階下の部屋の畳が見えることを確認すると、 大きく舌打ちしたリーダは無線機で、 「逃げられた! 一階で待機しているものは突入場所の真下の部屋を探せ! 残ったものは周辺を捜索しろ!」 そう指示を出した後、すぐに部屋から出て行った。 代わりにあの最高責任者が部屋の中に入ってくる。激怒に染まりきったその表情はまるで ゆであがったタコのようだと森園生は思った。 彼はその表情のまま彼女に怒りの視線をぶつけると、 「……お前は自分が一体何をやったのかわかっているのか……!?」 そうドスのきいた声を上げてくる。だが、彼女はこの程度の脅しで動揺するタイプではない。 逆に全開の微笑みを見せて、 「さあそれはどうでしょうか。少なくともこれはわたし自身の明白な意志に基づいた行動なので」 それに対して、最高責任者はちっとわざとらしい舌打ちをし、 「わからんな。どうしてそこまで連中を信じられる? 奴らはあの馬鹿でかい化け物と同じだけの力をもった 存在なんだぞ? しかもいつ暴発してもわからないんだ。管理下に置くのは当たり前のことだというのに……!」 そう地団駄を踏んだ。 一方の森園生は少しだけ笑みを崩すと、 「……少なくとも、あんたの思惑通りに事が進むのを阻止できたのは満足しているわ」 そう言い放った。 これにはますます額に神経を浮かべた最高責任者だったが、やがてふんっと背を向けると、 「まあいい、一人確保できただけでもよしとしておいてやる。だが、貴様の行動は明らかな反逆行為だ。 機関上層部に報告させてもらう。それ相応の処分は覚悟しておけよ。おいこの二人を拘束しろ」 そんな捨て台詞を吐くと、そのまま外に出て行ってしまった。 森園生は古泉とともに手錠をはめられながら、 (まああのいけ好かない男のいうことも理解できるんだけどね。みんな、頼むから暴走したりしないでよ……) ~機関の動乱 その3へ~
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/4154.html
明かり一つつけない暗闇の中、長門はじっと喜緑江美里と正座のまま対峙していた。キョンたちが来て以降、 この状態のまま四日にらみ合っている。 窓からたまに飛んでいくヘリコプターのライトが見えた。 と、ここで喜緑江美里が閉じていた目を開けて、 「どうやら始まったようですね」 「状況を」 長門が確認を求める。 現在彼女は情報操作能力を封じられている。情報統合思念体との通信も喜緑江美里によって完全に封じられ、 ただの人の形をしたものに情報だけが封じられた状態にされていた。そのため、外部で何が起きているのか 全く把握することができていない。 「この星の有機生命体には我々では理解できない矛盾した行動を取ることをご存じですか?」 「…………」 「わたしたちにとってはそれは単なるエラーに過ぎません。ですが、実に興味深いことですが、彼らはそれから 目的を達成しようと試みます。そして、場合によってはそれを成し遂げてしまう。通常ではそれはあり得ないはずですが 矛盾行為を仕掛けられた相手がさらなるミスリードを起こし、結果的に願いを成就させる。エラーでエラーを 呼び起こす。情報統合思念体には到底理解できない行為です」 「答えになっていない」 長門は喜緑江美里のはぐらかした態度に自分の内部にエラーが発生していることに気がつく。 彼女はさらに、 「現時点ではあなたに具体的な情報をお伝えすることはできません。わたしの主からの命令である以上、 わたし自身には拒否するということ自体ありえませんので」 「理由を教えて欲しい」 「それも言えません。ですが、あなたの主もこの処置に対して対抗手段を執らないところを見ると 半ばあなたの拘束状態を受け入れているのではないでしょうか。恐らく別の派閥との調整段階で あなたに好きに動かれては困るのでしょうね」 「…………」 長門は沈黙を続けることしかできなかった。 不意に気がつく。内部で起きているエラー。それがいらだちというものであることに。 ~~~~~~~ 指令室では、各職員が緊張の面持ちで事態の推移を見守っていた。 部屋の壁にはスクリーンが貼られ、そこにプロジェクターから日本地図が映し出されている。 各机の上には、十台近い液晶ディスプレイ、さらに多数の電話、そこに各職員が全員マイク付きヘッドフォンをつけ 座り情報の整理と報告に努めていた。 森園生が指揮を執り閉鎖空間内部で神人と戦っているときにはこのような司令室は存在せず、せいぜいパソコンと 電話が置かれた簡素な部屋に過ぎなかった。当時は閉鎖空間に入った後は超能力者にその対処を任せた状態になるため、 この場から指示を出す事なんてなかった上、通信不能だからできもしなかった。 だが、通常世界に神人が発生する現状に対応するために新しい最高責任者がこれらを用意させた。 全ては状況把握と各関係部署との連携に努めるためである。しかし、当然のことながら設置されたのは二日前で 誰もこのシステムを使う訓練など受けていない。ここにいる全員が素人の状態だった。 (この状態で対応しなければならないとは……) 部屋の一番後ろに陣取っている最高責任者の横に立っていた新川は内心で愚痴をこぼした。 このような状況で神人への対処は初めてである以上、どんな事態が発生してもおかしくない。 つまりは今まで積んできた経験は全て無効になり、今はこの最高責任者の指示に従うしかないのだ。 状況が違うとはいえ、外部からやって来た人間にあっという間に乗っ取られてしまっている。 そして、その問題はすでに起きていた。 「……超能力者全員との連絡は取れたか?」 『依然三名とは連絡が取れません』 「いつも連絡を取っていないのか?」 『今までと同じ連絡手段を使っていますが……』 「なるほどな……」 職員と最高責任者のやりとり。いつもは神人が出れば即座に全員に連絡が行き渡り、閉鎖空間へと向かっていたが、 今回は神人発生から10分経とうとしているのに未だに3人と連絡が取れていない。他7名はすでに連絡が取れ 迎撃に向かうと通告があった。 しかし、神人の歩み、そして世界の流れは止まってはくれない。 『神人と思われる物体は、現在高度20000で室戸岬南東60kmを速度300ノットでなお北上中。 直進した場合、本土までの上陸時間は25分です』 『浜松と小松から航空自衛隊の要撃機が上がったと機関統合情報部から通達がありました』 「やはり上がったか。当然の対応だろう」 飛び交う情報。各職員の言葉には戸惑い・焦りが混じり、経験不足が火を見るよりも明らかだ。 「本部に連絡。敵の対応は我々が行う。支援要請があるまで手を出さないように言え」 『了解』 「超能力者たちは上がったか?」 『まだ一人も迎撃に向かっていません』 「……遅い。今までの怠慢ぶりがよくわかるというものだ」 嫌みを言い放つ最高責任者に新川が、 「皆不慣れな状態です。手慣れた自衛隊と一緒にするのは酷でしょうな」 「自らの立場を考えてから言いたまえ。仮にも君たちは世界の命運を握ってきたんだぞ?」 とりつく島もないことを悟ると、新川はこれ以上の反論をやめておくことにした。ダメと決めつけている相手に 説得することなんて馬に念仏を唱えることと同じだからだ。 別の話に切り替える。 「システムは構築されたばかりです。監視班から涼宮ハルヒの動向に異常が検知されていないことを考えると、 エラーで神人を誤認しているだけとは考えられないでしょうか」 「この探知システムは空自の自動警戒管制組織から情報を得ている。これが間違いならば、日本の防空体制を 疑うことになってしまうぞ? その辺りは問題ない。要撃機が上がっていることから、防衛省も神人の発生を 確認していると言うことになるからな」 自信満々に言い返す最高責任者。 新川は部屋の前面におかれているスクリーンに目を向ける。ここから南方に神人の反応が示され、 それはまっすぐ北上し自分たちのいる場所目指している。一方で東側から航空自衛隊の要撃機の反応が 神人向けてまっすぐ向かっていた。表示されている情報によれば、最初の機はあと20分後に会敵するとされていた。 と、ここで地図に7つの反応が浮かび上がり、それらが各々神人に向かい始めた。神人に最も近い場所から 二人、やや離れた場所から三人、さらに離れた場所から二人のチームで向かっている。 『超能力者、迎撃に上がりました。神人に近いグループからA/B/Cと呼称します。神人との接触予測時間は Aが10分後、Bが16分後、Cが20分後です』 「ようやくか。君はどう思うかね?」 最高責任者の問いかけに、新川は、 「迎撃についてですか。それなら問題はないでしょう。この高度での戦闘は経験はありませんが、そもそも――」 「そうではない。連絡が取れない三人についてだよ」 痛いところを突かれて、しばらく黙りになる新川。超能力者とこれだけ長時間連絡が取れないという事例は かつて存在していなかった。構築されたばかりのこのシステムとは違い、連絡手段は携帯電話という既存で オーソドックスなものを使っているため間違いようがない。さらに―― 「報告書を確認した限りでは、超能力者は神人の発生を自力で探知できるそうじゃないか。にもかかわらず 連絡が取れないと言うことは、向こう側がそれを拒否していることにならんか?」 「……憶測ではものは言えません」 「ふむ。確かにその通りだ。使える戦力でどうにかするしかないな」 最高責任者は椅子に体重をかけて、やれやれと愚痴をこぼした。 と、ここで戻ってきた森園生が司令室に入ってきた。 「遅れてすみません!」 走ってきたのか肩で息をしている。 それに対して、最高責任者は横目でそれを見て、 「……戻ったか。では君のお手並み拝見といかせてもらおう」 その言葉に、森園生は一旦顔をしかめたが、すぐに引き締め直し近くの机へ行き超能力者たちに指示を出し始めた。 ~~~~~~~ 古泉は超能力を発動させ、上空二万メートルを飛行していた。この高度を飛べるかどうか不安はあったが、 どうやらこの赤い球体が守ってくれているらしい。何の支障もなく飛ぶことができている。 『……こちら司令室。古泉、聞こえる?』 耳に装着した無線機から森園生の声が聞こえてきた。前回までとは異なり、今回は中央の指令にきちんと 従う必要があるため、無線機を渡されていた。同時に発信器にもなっていて装着次第自分たちの居場所をすぐに 司令室に伝えることができるようになっている。 「ええ森園生さんよく聞こえていますよ。指示をお願いします」 『こちらで誘導します。指示通りに飛んで』 「わかりました」 そのまま方位や高度を指示されつつ、古泉は飛行を続けた。眼下には雲の切れ目から町の明かりが見える。 彼自身、まさか生身で地球が丸いとわかるほどの高さから見下ろすことになるとは思ってもみなかった。 ほどなくして、彼のそばにもう一つの光球が出現した。近くにいた男性の超能力者が司令室に誘導されて ここまで上がってきたのだ。彼も超能力の行使には問題が出ていないようで、ぴたりと古泉のそばにつけてくる。 「この距離で戦闘するのは初めてだ! そっちは大丈夫か?」 「ええ! 恐らく問題ないと思いますよ!」 「俺たちが一番離れているらしい。急ごう!」 「わかりました!」 そう言葉を交わすと、二人は一直線に海の向こう側にいる神人に向けて加速を始めた。 ~~~~~~~ 司令室では、不慣れな指示が続いていた。苦心のやりとりで何とか最短の場所にいる超能力者のAチーム二人を 神人との接触ポイントまで2分の場所に誘導できていた。 『Aチーム、神人を目視で確認。迎撃に移ります』 「どうやら海上でカタをつけられそうね」 森園生はスクリーンを眺めながらほっと安堵の表情を浮かべた。まだ二人の超能力者しかたどり着けていないが、 それでも神人の移動速度を落とすことは可能だろう。その間に、残りの者も到着しいつものように倒すことが できるはずだ。 だが、最高責任者はまだ楽観視していないようだ。 「たどり着いたのはいいが、倒すことはできるのか? やられる心配もしておいた方がいいと思うが」 「問題ありません。海上であれば、閉鎖空間と変わりなく戦闘行為を行えます。後は彼らに任せれば片付きます」 最高責任者はそうかと椅子に身体を預けた。 森園生は確信していた。ここまで来れば大丈夫。あとはいつものように彼らが倒してくれる、と。 念のため、神人と接触した超能力者にも、 「神人との接触後はあなたたちに任せるわ。こちらからの指示は気にせず対処して」 『了解。まあ後は任せてくれ』 そこで連絡がとぎれた。声を聞く限り、向こう側にも問題はなさそうだ。これならもう安心して任せられる。 ふと、ここで連絡の取れなかった三人のことを思い出し、 「三人とは連絡は取れた?」 『いえまだ取れていません』 森園生にとって現在の頭痛の種はこちらの方だった。超能力者の職場放棄。こんな事態は今までなく、 逆に連絡が取れなくても向こうから勝手に立ち上がって閉鎖空間に入ってくれていたというのに。 ――間違ってもそれを悪用しようなんて思うなよ? ふと、彼女の脳裏に先ほどの自動車内での古泉たちのやりとりが蘇った。 だがすぐに頭を振ってかき消す。そんなことはない。そもそも神人を倒すのを拒否すれば、最終的には 世界の終わりにつながる可能性もあり、全く意味をなさない行為といえる。 ……不意だった。指令室内にピーという音が鳴り響く。 「どうしたのっ!?」 『Aチームの超能力者二人の反応が消えましたっ! 神人と接触した直後です!』 その返答に森園生がスクリーンを見上げると、神人のいた場所に赤い×が二つ点滅し、 一方で神人は全く減速することなく北上を続けていた。 「や……られた……?」 あまりのことに森園生の頭は混乱で満たされてしまった。あの×マークは発信器の反応が消えた―― つまり、超能力者に何らかの問題が発生した事を意味している。神人が北上を続けている以上、 迎撃に失敗――返り討ちにあったという可能性が極めて高い。 指令室内の全員――いや最高責任者以外が皆驚愕していた。超能力者が神人に敗北。 またしても今までなかった事態だ。涼宮ハルヒから与えられた立場を考えれば、 それ自体がありえないとも判断していた。 だが、現実に今目の前で神人の進撃阻止失敗が起きている。 森園生は持ち前の頭の柔らかさをフル活用させ、強引に気持ちを切り替えた。 「Bチームを急いで神人の元に! 残りも――」 『神人、G岬東5kmを通過後、進路を北西に変更しました! このままでは三分後に市街地に突入します!』 ここに来て進路変更。森園生に絶望感がよぎる。いや、Bチームの超能力者四人はもう神人の目前に来ている。 ぎりぎりで神人を迎撃できるはずだ。 しかし。 「空自の要撃機は今どこにいる?」 『神人をすでにレーダコンタクト。すぐに迎撃できる体制にいるようです』 「わかった。なら、こちらの作戦を放棄。以降の対処は空自に移管する。通達を出せ」 最高責任者の指示。だが、森園生は到底それを受け入れられるわけがなかった。 「待ったください! Bチームはすぐ近くにいます。市街地突入前に対応が可能です!」 「勝てるというのかね? 先ほどは何もできずに二人やられてしまったようだが」 その最高責任者の指摘に、森園生はうっと言葉に詰まる。確かにAチームは一秒すら神人を抑止できなかった。 Bチームは4人だが可能だという保証はどこにもない。しかし、それは空自の要撃機も同じ事だ。 「現行の兵器で神人を倒した実績は存在しません。それを考えれば、超能力者による迎撃の方が遙かに 市街地への突入を阻止できる可能性が高い!」 「それで失敗して、市街に甚大な被害が出れば責任は我々が負うことになる。そんなリスクは認められない。 幸い空自は神人の迎撃を行いたがっているようだ。だったら、それに任せればいいじゃないか。 それで失敗すれば彼らの責任であって我々のではない」 保身。彼の頭には今どうやって自分たちの責任を低くできるかだけが詰まっているようだ。 この考えに森園生は激怒しそうになるが、いがみ合っている場合でもない。さらに組織に属する一員としては 上司の命令に逆らうわけにはいかないのだ。 「……わかりました」 彼女は苦渋のうめき声と変わらない了承を出した。それを確認して、職員が指示を出し始める。 森園生は一方で古泉たちに連絡を取り始めた。 ……撤収の指示を。 ~~~~~~~ 「撤収!? どういう事ですか!?」 古泉は森園生からの指示に戸惑いが隠せなかった。神人はまだいる。彼に与えられた能力はそれをずっと告げている。 にもかかわらず撤収? 訳がわからなかった。 『神人の迎撃は航空自衛隊に移管されたわ。わたしたちの仕事は終了よ。あとは彼らに任せるしかない』 「無理です! 神人を倒せなければ、どれだけの被害が出るかわからないんですよ!?」 『いい? これは最高責任者による決定事項なの。わたしたちにそれを覆す権限はないわ。今すぐ地上に戻り、 超能力の使用を停止しなさい』 「できません!」 古泉にとってこの指示は到底受け入れられるものではなかった。理由は正義感や仕事に対する忠誠心からではない。 自衛隊の能力を馬鹿にしているわけではないが、あの街一つを易々と壊滅できる神人を倒せるとは思えず、 確実に神人は市街地に突入し、大きな損害をもたらすだろう。万一、そうなれば死傷者は前代未聞の規模になる。 そして、いつか涼宮ハルヒは自分の力に気がつき、無意識下で神人を生み出していたことに気がつくかもしれない。 その時が来たら、この大虐殺に等しい行為を彼女は自分の責任だと理解するはず。それの大きな傷に彼女が 耐えられるとは思えない。 涼宮ハルヒを守りたい。彼の中には強くその感情が芽生えていた。そのためにもどうしても神人を倒さなければ ならないのだ。 「森園生さん。残念ですが、その命令は聞けません。僕はこのまま神人の元へ向かいます」 『……いい古泉? よく聞きなさい。今超能力者三人と連絡が取れず行方不明なの。神人が出ている状況にも 関わらずよ。この意味――わかるわよね?』 古泉の目が驚愕に見開かれる。 つまり超能力者三人が自らの任務を放棄してしまったということだ。連絡が取れないというのは説明にならない。 なぜなら今の自分のように、レーダなどがなくても超能力者は神人の存在を感じることができるのだから。 その存在を知っていながら、何もしなかった。これは明確なる反乱行為だ。 この状況下で古泉まで命令違反を犯せばどうなるのか。超能力者に対する風当たりはますます強くなっていくだろう。 それこそキョンが指摘ていたエゴによる超能力の行使を疑われる。それがどんな結果を生み出すのか 彼の頭はそれを推測するには十分すぎるほど発達していた。 しかし、だからといってこのまま見逃すわけにも―― と、ここで気がつく。話していて注意が逸れていたが、さきほどまで感じていた神人の気配がなくなっている。 同時に森園生からの通信が入り、 『安心しなさい。神人についてはたった今自衛隊が撃破したのを確認したわ。その存在も完全に消滅している。 もうあなたがそうやっている理由はないわ。早急に撤収して。いいわね』 「……了解」 古泉はもう訳がわからなかった。通常空間で神人が現れ、超能力が使え、さらに神人の掃討を拒否する超能力者に、 それを倒すなと命令する機関、そして超能力もなしに神人を倒してしまった自衛隊。 今までと違いする事態に彼はしばらく呆然と月明かりの元を飛んでいることしかできなかった。 ~~~~~~~ 『神人の消滅を確認しました』 『空自による攻撃と同時に消滅した模様です』 『現在周辺空域に不明物体は存在していません』 超能力者による神人撃退失敗に続いて、更なる追い打ちが司令室にいる最高責任者以外の全員を唖然とさせた。 一瞬にして自衛隊による武力行使で神人が消え去ってしまったのだ。 「終わったようだな。どうやら今まで我々は超能力者というものを過大評価しすぎていたのかもしれん」 「……どういうことですかな?」 横に立っていた新川が疑問の言葉を口にする。最高責任者は続ける。 「今までは閉鎖空間という特殊性のために、神人掃討は超能力者に頼らざるを得なかったということだ。 しかし、今回の一件ではそれらは神人の移動を食い止めることすらできず、自衛隊によってあっさりと 排除ができてしまった。これが現状というものだよ。閉鎖空間というものが存在しなくなった今、防衛省や政府と つながりの強い機関内部の人間は考え方を大きく変化させていくだろうな。おっと、命令を拒絶した超能力者三人に ついても大きな再検討の材料とされることだろう」 この言葉に、新川や森園生は何も反論できなかった。その通りだったからだ。 と、ここでスクリーンに二つの反応が蘇ったことに森園生が気がつく。先ほど消息を絶ったAチームからの発信が 出るようになっているのだ。 「こちら司令室、二人とも無事なの!?」 『……ああ。一瞬で二人ともやられてしまい情けない限りだ。正直何が起きたのかもわからない。気がついたときには 二人とも海面に向かって落下を続けていた状態だった』 「報告は後でいいわ。神人への対応はすでに完了済みよ。今すぐ最寄りの場所に撤収し、こちらに帰ってきて」 『了解した』 通信を終え、森園生は大きくため息をついた。二人の無事が確認されたおかげで、最悪の最悪という二番底は 回避できた。今の状況ではこれだけでも非常に大きな救いのように感じられる。 ここで最高責任者は立ち上がり、 「さて作戦も終了したのでわたしは自室に戻らせてもらうよ。あとの処理はよろしく頼む。こちらは機関の上層部と いろいろ調整しておかなければならないことができたのでね」 そう言い残すと司令室から出て行った。 森園生はただうつむいたままその姿を目で追うことすらできなかった。 ~~~~~~~ 「今回の件については、世間への一般公開はなし……か」 「まあ仕方のない話だと言えるね。防衛省の方ではいったい何を撃墜したのかさっぱりわかっていないようだから。 入手した情報の限りでは、ミサイルを使用して攻撃し着弾の確認と同時に神人は消滅したらしい。 それこそ残骸な何もなく、本当にそこに何かがいたのかすらわからないくらいにね」 森園生の眼前では、下手な恋愛シーンが延々とスクリーンに映し出されている。深夜の映画館。 彼女は今多丸圭一とともにその観客席に座っていた。とはいっても、二人で映画を見に来たわけではない、 「悪いわね。危ない橋を渡らせちゃって」 「気にすることはない。自分の仕事を円滑に進めるためだ」 森園生は多丸圭一と多丸裕に密かに上層部の動きについて探らせていた。昨日の神人との戦闘の際に 司令室にいなかったのもそのためだった。 「今回の一件で上層部はどう動いているの?」 「第一に超能力者に対する再評価を求める声が強まっているようだ。主に強硬派がその流れを主導している。 多数を占める派閥内にもそれに同調する姿勢が出てきている。まだ動きは流動的だが、こっちの現場に対する 干渉と圧力が強まるのは確実だろうな」 「場合によってはわたしたちの部署を完全に解体して再構築もありえるか……」 「やっかいなのは機関の外側だ。防衛省では、何であれ神人撃退を自分の管轄である自衛隊がやってのけたことに 強気な姿勢を見せている。今までは機関側が閉鎖空間の存在を盾に介入を拒んできたが、 それがなくなった今、向こう側も介入を要求してくるだろう。このまま涼宮ハルヒに対しても接触を図る恐れが」 「彼らはどれだけデリケートな問題か理解していない。そんなことをすれば、何が起きるか……」 森園生はいらだちをぶつけるように、唇をかんだ。 多丸圭一は続ける。 「あと、超能力者についてだが、こっちは面倒ごとになりそうだ。特に行方をくらましていた三人については もっか機関の統合情報部が捜索している。発見後は、こっちには引き渡さず向こうで尋問を行う予定だそうだ。 上層部も恐怖感を感じているんだろうな。今までは閉鎖空間限定だった超能力――あの神人を凌駕できるほどの武力が、 現在では使い放題。さらに反逆に等しい行為を取る者まで現れた。歩く核兵器みたいに見えるんだろう。 できるだけ早急に管理下に置くつもりのようだ」 今まで自分たちの手の中にあったものが次々と奪われていく。多丸圭一の言葉に彼女はそんな感覚を持ってしまった。 しばらく二人の間で沈黙が流れる。 四方に設置された男女の葛藤に塗れた声が周囲を包み込んだ。 と、多丸圭一が視線をスクリーンへと向けたまま、 「今回の一件、どうもきな臭い感じがしてたまらない」 「どういうこと?」 「あくまでも推論だが、事件を整理すると強硬派に都合のいい形で事態が進んでいるように思えるんだ。 最初の空港爆破事件では、結果として強硬派の息のかかった人間を機関の主流派が牛耳っていた我々の元に 送り込むことができた。これは難しい問題に関わりたくないという主流派上層部にその微妙な立場を求める人間が いなかったことに加え、組織再編はやむ得ないという情勢を巧みに利用した結果さ。さらに、次の神人襲撃で 今度は我々の無力さが完全に露呈した。政府との太いパイプを持っている強硬派がその後押しを受けて さらに介入を強めることができるようになった。このままではじきに涼宮ハルヒに対する部署全てを掌握される ことになるだろう」 「そして、最終的には超能力者全員を掌握し、涼宮ハルヒに自由に干渉できるようになる。 確かに彼らの悲願達成になるわね」 「それだけじゃない。超能力者と涼宮ハルヒを手に入れられれば、もはや機関という組織に留まる理由もなくなる。 それこそ戦力も権力も兼ね備えた強大な組織のできあがりさ。裏から政治を操ったりすることぐらい造作もないだろう」 「でも、だからといって事件そのものを主導しているとまでは言えないわ。この状況をただ利用しているだけに すぎないだけとも言えるから。そもそも超能力者も有していない彼らがそんなことをできるとも思わない。 TFEI端末が協力しているなら話は別だけど……」 「あくまでも推論さ。今回の事件で一番の得をしているのは強硬派であり、漁夫の利という言葉を排除して考えれば、 最も怪しい存在だと言える」 その言葉に、森園生は目を細めて不信感を強める。多丸圭一の推論が正しければ、これは完全なる権力争いだ。 機関内での地位向上を狙ってここまでの事態を引き起こしたというなら、もはや狂っていると言わざるを得ない。 森園生は上映終了を待たずに立ち上がり、 「いろいろありがとう。悪いけど引き続き二人で調査の継続をお願い」 「わかった」 ~~~~~~~ 事態が一気に加速したのは翌日の夕方だった。 森園生は最高責任者に呼び出された。 「何かご用でしょうか」 「先ほど機関の上層部の会議があってね、そこでの決定事項を伝える」 その言葉に、森園生の背筋にぞくり嫌な感触が走った。 最高責任者は続ける。 「検討の結果、現状において神人掃討に超能力者は必要ないと判断され、一時全員を拘束することになった。 すぐに部下に対して指示を出したまえ。行方不明の三名以外はすぐに確保できるだろう?」 「……そんな!」 愕然とする森園生。連絡の取れない三人であれば、明らかな任務放棄に当たるためそれもやむ得ないと思っていたが、 きちんと仕事をこなしていた者たち全てを拘束するなんて理解に苦しむ話だった。 「待ってください。そんなことをすれば、超能力者たちの危機感を煽るだけです! ただでさえ不安定な情勢下で 彼らの協力まで仰げなくなれば――」 「上層部は彼らを戦力と認知するのはやめたんだよ。むしろ、その逆だ。機関に対して敵性の存在になりえると 判断した。逃げている三名以外、勝手なことをやられる前に機関の完全な監視下に置く。手遅れになる前にな」 「……手遅れとはどういう事ですか?」 憮然と訪ねる森園生に、最高責任者は、 「三名は反乱分子の可能性が極めて高いのだ。神人の発生を認知しておきながら、それをあえて無視し、 危機的状況下を作り出した。世界の安定を望む機関にとってそれは許し難い行為だ。よく考えてみたまえ。 今まではそんな気配がなかった彼らが、能力の無制限開放状態になったとたんに、一度に三人も離反した。 つまり同様の事例がほかの超能力者にも起きる可能性は極めて高いのだよ。そうなる前に拘束するべきだ」 「しかし――」 「決定事項だ。これ以上の説明はしないし、反論も許さん」 そう言って彼は食い下がる森園生を一蹴する。 (そんなことをすれば彼らの疑心暗鬼は決定的なものになる。確実に機関に対して不信感を募らせるはずだわ。 でも、上層部が決めた以上どうすれば……) 知らず知らずに森の手に力が入る。どうにかしなければならないのに、いい手が浮かばない。 そんな自分の無力さにただ歯がゆかった。 と、ここで電話の着信音が鳴り響く。すぐさま最高責任者が懐から携帯電話を取り出し、話を始める。 最初はいつものように不遜な口調で喋っていたが、会話が進むうちにみるみると顔色が変わっていった。 五分程度だろうか、森園生に聞き取れない程度の声で続けていた通話を終えると、最高責任者は森をにらみつけ、 「どうやらキミたちが超能力者を野放しにしたツケが出たようだ」 「……どういう事ですか?」 「先ほど機関の統合情報部から連絡が入った。行方不明だった超能力者三名が見つかったようだ。 しかも、発見された場所にはほかの超能力者全員がいて、事実上の籠城を行っている。 どうやら機関に対して反旗を翻す気満々のようだな」 森園生は驚きのあまり声も上げられなかった。事態は彼女の考えていた状態より遙かに進んでいた。 最高責任者の言うとおり、全員そろっている時点で彼らの意志はほぼ統一されていると見るべきだろう。 もちろん機関に対する不信感でだ。 ふと気がつく。全員と言うことはそこには古泉もいるはず。なのに、彼女には全く連絡をしてこなかった。 そうなると彼もまた機関に…… 最高責任者は立ち上がると、 「念のためわたしも現場に向かおう。すでに周辺は機関の部隊が押さえている。準備が整い次第、 突入して全員拘束する」 そう言って彼女の脇を通り過ぎて、部屋から出て行こうとする。 彼女はとっさに、 「待ってください」 「ん?」 その呼びかけに足を止める最高責任者。 森園生は続ける。 「今まで4年間彼らとはともにやってきた間柄です。手荒な真似をして、余計な溝を深めたくありません。 わたしに説得させてください」 「できるのかね? そもそもキミは拘束には否定的じゃなかったのか?」 「組織の決定であれば仕方がありません。わたしにできるのはそのぐらいですから。彼らを説得し、穏便に機関への 投降を促します。ただ一つだけお願いが」 「言ってみたまえ」 森はキッと最高責任者に決意のこもった視線を向け、 「彼らに対して人道的な扱いを求めます。決して危険物ではなく、人間として扱っていただきたい」 その言葉に彼はふむとあごに手を当てると、 「わかった。彼らは今までで最大の功労者とも言える存在だ。キミの言うとおり、丁重に扱わせてもらうよ。 もっとも限度というものがあるがね」 そう言いながら彼女の肩に手を置いた。彼の身体の一部が自分にふれた瞬間、今まで感じたことのないほどの 強烈な不快感が生まれた。 ~~~~~~~ 森園生は機関の施設から飛び出ると、すぐさま自分の自動車に乗り籠城の現場へと向かう。 最高責任者から伝えられている情報によれば、ここから自動車で20分ほどの木造の古びたアパートの一室に 超能力者たちはいるらしい。 彼女は説得役を申し出たとはいえ、まだ拘束という処置には納得していなかった。 すぐに携帯電話を取ると、多丸裕に連絡を取る。この性急な動きに疑問があるのだ。 『……ああ、こっちでも確認しているよ。どうやら強硬派がごり押しに近い形で押し切ったみたいだね。 上層部も事を荒立てるのは嫌だったみたいだけど、超能力者を野放しにしている恐怖感の方が強かったみたいだ。 それから機関外――政府からの圧力もかなりあるみたいだね。神人と同レベルの戦力がほっつき歩いているのを 何とかしろと耳にたこができるぐらい言ってきている』 「やっぱり強硬派か……ほかには?」 『今回の事件の首謀者についてなんだけど、やはり強硬派周辺で活発な動きが出ているのがわかったよ。 防衛省や一部国防族との間でかなり金が流れたみたいだし、非公式にTFEI端末と接触していたことまでは 突き止めた。でも証拠とまで行かない。しらを切られればそれまでの情報さ』 「わかったわ。引き続き調査をお願い」 『了解』 そこで多丸裕との連絡を終え、次に新川につなぐ。 『状況は聞いております。どうやら面倒な事態になっているようですな』 「ええ、このままだと機関と超能力者の対立は決定的だわ。そして、強硬派が事実上の機関の実権を握るのもね。 そこで頼みがあるの」 『なんなりと』 「場合によっては、超能力者たちを説得せずに逃がすわ。今から行って脱出の準備を整えてほしいの。 周囲にはすでに機関の特殊部隊が包囲しているはずだけど、できる?」 『彼らもおおっぴらには動けないでしょう。警察沙汰にはしたくないでしょうからな。突破はそう難しくないかと』 「ならお願い。あくまでも準備だけにとどめておいて。最終的にはわたしがどうするか責任を負うわ」 『……あまり気負わないでください。あなたにまいられてしまえば、あとは強硬派の思うつぼになってしまいますので』 新川の言葉に、森園生はふっと笑みを浮かべると、 「ありがと。でも大丈夫よ。このくらいでへばるほどヤワじゃないわ。脱出の件、お願いね」 『わかりました。お任せ下さい』 そこで通話を終えると、森は一気にアクセルを踏み込み、現場へと自動車を加速させた。 ~~~~~~~ 自動車で20分走った後、超能力者たちが籠城しているアパートの前にたどり着いた。 ここのアパートは超能力者の一人が暮らしている場所だった。二階の角部屋、そこに彼らがいる。 森園生は周囲を見渡す。特に包囲されているような様子はなかったが、あちこちにスモークシールドの 貼られた大型のワゴン車が数台散らばって停車していた。恐らくあの中に機関の制圧部隊がいるのだろう。 配置から考えて、命令があれば即座に突入できる状況と彼女は判断する。 彼女は懐から携帯電話を取り出すと、通話のボタンを押した。相手は古泉だ。 『…………』 すぐにつながったが、向こうからは何も声が返ってこない。 森園生はアパートの敷地を歩きながら、 「わたしよ。古泉聞こえている?」 『ああ、森さんでしたか。これは失礼しました。誰かが森さんを騙ってこっちの様子を探ろうとしているのではないかと 思いましたので』 「そのくらい警戒して当然の状況だから気にしていないわ。それより、そっちはどう?」 『僕を含めてみんなぴりぴりしていますよ。特に行方知れずだった三人の話を聞いてからは特に。 周囲にも不審な車がたくさん止まっていますし、このままだと一悶着あるのは確実ですね』 「いい古泉、よく聞いて。今からわたしがあなたたちの部屋に入るわ。大丈夫、捕まえに来たわけじゃないから。 建前は説得しにきたことになっているけどね」 森園生の言葉に古泉はいったん待ったをかけると、周りの超能力者達に確認を始める。 ほどなくして、 『わかりました。森さんなら大丈夫ということでみんなOKしてくれましたよ。ただ張り詰めている状態ですから できるだけ言動には注意してください』 「それは心得ているわ。じゃあ、いったん切るわよ」 そう言って携帯電話の通話を終わらせ、アパートの階段を登り、角部屋前に立つ。 森園生はいったん深呼吸すると、小さめに二度扉をノックした。 しばらく無反応だったが、ほどなくしてゆっくりと扉が開き、古泉が顔半分だけ覗かせてくる。 彼女はいったん路上の大型ワゴンの方に視線を向けるが、特に動く気配はなかった。 すぐさま半分だけ開いた扉からすり込むように、部屋の中に入る。 玄関のそばのキッチンを抜けて奥の和室に入ると、そこには行方不明だった三人を含めた超能力者全員が そろっていた。古泉以外は畳に座り込んで警戒心に満ちあふれた視線を森園生に向けてきている。 彼女は一人一人の顔を見て、余計な人間が混じっていないことを確認すると、 「最初に言っておきたいけど、わたしはあなたたちの味方よ。拘束しに来たわけじゃないから安心して」 そう安心させようとするが、すぐに一人の男性の超能力者が、 「……信じられるかよ。外にはやばい連中がいるみたいだってのに」 悪態をつくように言ってきた。 とりあえず彼女はこのままにらみ合っていても仕方がないので、話を進めることにする。 「まず行方不明だった三人について聞きたいんだけど、今までどこにいたの?」 「それについては話がややこしくなるかもしれませんので、僕が事前に聞いた代表して話します。 第三者の方が感情が混ざらずに的確に説明できると思いますし」 そう彼女の脇に立った古泉が言う。 森園生は頷いて了承のサインを送ると、彼はゆっくりと話し始めた。 「話はそんなに複雑ではありません。あの神人が南方から襲来してきた日、三人は何者かによって 拉致されていたんです。それも別々の場所で行われ、一カ所に集められました。単なる偶発的な物取りや誘拐ではなく 明確に超能力者を狙った犯行と断言して良いでしょう。その後五日間に渡り拘束状態が続きましたが、 やむえず超能力を使って拘束状態を脱し、監禁場所から逃げ出してきた。その後ほかの超能力者に連絡を取り、 この場所に逃げ込んだというわけです」 「その後、全員がここに集まった理由は?」 「拉致されたときに、超能力者の扱いについて話しているのを耳にしたそうです。どうやら僕らのことを機関は 危険視していていずれ全員を同じ状態にする必要があると。すぐに全員に連絡して、ここに集まったというわけです。 ばらばらではまた拉致されてしまうかもしれませんからね」 「何でわたしに連絡しなかったのよ?」 この森園生の言葉に、古泉は困った顔を浮かべて、 「したかったんですが、うかつに連絡してこちらの居場所を突き止められるかもしれないと思いできなかったんです。 いえ、頼りにしていなかったわけではありません。ですが、相手は機関の上層部ですからね。 盗聴でも何でもやってくるはずです」 「確かに……」 彼女はあごに手を当てて考え始めた・ 拉致。森園生はこの言葉に反応した。この状況下でそんなことを実行する勢力といえば機関強硬派以外にあり得ない。 そうなると、やはりこれは仕組まれたことということになる。いや、もしかしたらこうやって一カ所に集まることさえ 彼らの狙った事だったのか。監禁している間にわざと不安を煽るような情報を与えたのもそのためかもしれない。 次々と彼女の頭に疑惑がよぎっていく。 古泉は逆に彼女に対して、 「今度はこちらからお伺いしたいんですが、実際のところ機関は僕たちをどうするつもりなんでしょうか? ここで得た情報は伝聞に過ぎないものが多いので確定したものが欲しいんですよ」 「概ね、あなたたちの把握している通りよ。機関上層部は超能力者の全員拘束を決めたわ。理由は一つに神人討伐に 超能力者は不要であると判断したこと、もう一つに神人と同じレベルの力を持つものを放置し置くわけにはいかないと いう理由から。実際にこの場所はすでに見つかっていて、今すぐにでも機関の制圧部隊が乗り込んできても おかしくないわ」 森園生の言葉に、ここで若い女性の超能力者が一人立ち上がり、 「機関はあたし達を裏切ったのよ! 今まであれだけ協力してきたのに、使えないとわかったとたん 危険人物として始末しようとしているんだわ!」 抗議めいた声を上げる。 森園生は沈めるように手を振ると、 「落ち着きなさい。焦る状況なのは理解しているけど、怒鳴ったって始まらないわ」 「ですが、このままではいずれ機関の特殊部隊あたりが突入してきて僕たちが捕まってしまうんでしょう? その後の扱いがどんなものになるかは大体想像がつきます。超能力が行使できないような酷い扱いを受けるのは 確実でしょうね。どんなに妥協しても、元の生活には戻ることはできないはずです」 古泉が女性の超能力者に代わって答えてくる。 森園生は考え始めた。 計画的に行われた超能力者の拉致。 演出された超能力者の任務放棄。 強硬派の介入。 ………… ………… ………… これらのことから考えて彼女がやるべきことはもはや一つしかなかった。 すっと彼女は超能力者達の前に一歩踏み出すと、 「実はわたしはあなたたちに黙って拘束されなさいと説得する役目を負ってここに来たの。でも今の話を聞いて 考えが完全に変わったわ」 その言葉に、室内の超能力者たちはざわめく。説得については最初からあまり乗り気ではなかったが。 それに構わず彼女は携帯電話を取り出すと、新川に連絡を取り始める。 『そちらの様子はどうですかな?』 「腹は決まったわ。全員ここから脱出させる。このままだと確実に強硬派の思惑通りになるから。 そっちの首尾はどう? 時間がかかるならどうにか突入を遅延させられるように試みるけど」 『ちょっと待ってください。よっこらせっ……と』 と、ここで突然和室の床の畳が一枚めくれ上がった。そして、そこから新川が顔を出してくる。 一階の住人を追い出して天井を破っていつでも階下に降りられるようにしていたのだ。 森園生は関心を通り越して半ば呆れ気味に携帯電話の通話ボタンを切って、 「……相変わらず仕事が早いわね」 「慣れていますので」 新川はにこりともせずに答える。そして続ける。 「さあみなさん、ここから降りてください。一階からさらに床下にあるマンホールを通って下水道に入ります。 その後の機関の息のかかっていない隠れ場所もすでに用意できていますので、ご安心下さい」 この言葉に超能力者たちの表情が一様に明るくなった。突入目前で絶望的になっていたところに、 脱出ルートが確保されたのだから無理もない。 超能力者たちは次々とそこから一階へと下りていく。みな森園生に一礼してから去っていった。 信頼してくれているという表情に、彼女もほっと一安心して胸をなで下ろした。 部屋の中に森園生と古泉しかいなくなった時点で、新川がせかすように、 「さあお二人も早く。外の動きが活発です。どうやらしびれを切らせたボスがやって来たみたいですな」 だが、森園生はそれに対して首を振って、 「悪いけど、わたしはここに残るわ。誰かが残っていないとまずいでしょ。さ、古泉はとっとと行きなさい」 その呼びかけに、古泉も真似をするかのように同じく首を振って、 「僕もここに残ります。森さんだけ残すのは何というか――気分的にあまりよくありませんし、 それに一人の超能力者も確保できなかったのでは立場がないでしょうから」 「……本気なの? ここに残っていたらどんな目に遭うかわからないわよ?」 「一人だけなら大丈夫でしょう。万一、僕が捕まった後拷問にでもあえば、その情報がほかの超能力者達にも 伝わるかもしれません。そんなことになれば、ますます捕まえるのが困難になりますからね」 森園生はふうっと大きなため息を吐くと、説得は無理かと判断し、 「わかったわ。新川、ほかの人たちを早く逃がしてあげて」 「しかし……」 「いいから。こっちのことは心配しないで。多少のことで音を上げない自信ぐらいあるわよ。今までどれだけの 修羅場をくぐってきたのか、今までさんざん話してきたでしょ?」 彼女の口ぶりに、新川はわかりましたと一言残し、階下に去っていった。すぐさま畳を元の位置に乗せ、 突入後少しでも脱出路の存在を知られないようにしておく。 ………… その後静かな沈黙が二人を包んだ。一定の張り詰めた緊張感が五感を鋭くし、刻まれる時計の針の音が 妙に大きく部屋に響き渡る。 ふと、外でばたばたと大きな足音が聞こえ始めた。さらにワゴン車の扉が開かれる音も四方から聞こえてくる。 森園生はいよいよかと身構えた。 と、ここで彼女は一つだけ古泉に今のうちに確認したいことを思い出し、 「そういや、あんたはなんでここに来たの? てっきり涼宮さん達のそばにいるものだと思ったけど」 その指摘に古泉はくくっとのどを鳴らして、 「だからこそ、ここに来たんですよ。あの人達のそばにいれば、機関内部のごたごたに巻き込んでしまうことに なりますからね。僕としてはそれは大変不本意――いや、絶対やってはならないことなんです。 この事件は僕の中で片付けて、それで終わりにしたい。それが僕の心からの願いです」 「そう……全く本当に一高校生になったわね。昔とは大違い」 「昔話は勘弁してくださいよ。耳が痛いですから」 そんなことを談笑しているうちに、玄関の扉が蹴破られ、真っ黒な戦闘服に身を包み、手に小型の自動小銃を 構えた人間が次々と突入してきた。二人とも抵抗の意志はないと両手を挙げて、それを平然と受け入れる。 制圧部隊はしばらく部屋をくまなく調べていたが、ほかの超能力者達たちがいないことを確認すると、 部隊のリーダが森園生に、 「おいほかの連中はどこにやった!? 答えろ!」 「自分で探せば?」 そうしらばっくれる。だが、すぐに彼女の足下の畳にリーダが気がつくと、彼女を強引にどかせて そこをあけた。ぽっかりと空いた穴からは階下の部屋の畳が見えることを確認すると、 大きく舌打ちしたリーダは無線機で、 「逃げられた! 一階で待機しているものは突入場所の真下の部屋を探せ! 残ったものは周辺を捜索しろ!」 そう指示を出した後、すぐに部屋から出て行った。 代わりにあの最高責任者が部屋の中に入ってくる。激怒に染まりきったその表情はまるで ゆであがったタコのようだと森園生は思った。 彼はその表情のまま彼女に怒りの視線をぶつけると、 「……お前は自分が一体何をやったのかわかっているのか……!?」 そうドスのきいた声を上げてくる。だが、彼女はこの程度の脅しで動揺するタイプではない。 逆に全開の微笑みを見せて、 「さあそれはどうでしょうか。少なくともこれはわたし自身の明白な意志に基づいた行動なので」 それに対して、最高責任者はちっとわざとらしい舌打ちをし、 「わからんな。どうしてそこまで連中を信じられる? 奴らはあの馬鹿でかい化け物と同じだけの力をもった 存在なんだぞ? しかもいつ暴発してもわからないんだ。管理下に置くのは当たり前のことだというのに……!」 そう地団駄を踏んだ。 一方の森園生は少しだけ笑みを崩すと、 「……少なくとも、あんたの思惑通りに事が進むのを阻止できたのは満足しているわ」 そう言い放った。 これにはますます額に神経を浮かべた最高責任者だったが、やがてふんっと背を向けると、 「まあいい、一人確保できただけでもよしとしておいてやる。だが、貴様の行動は明らかな反逆行為だ。 機関上層部に報告させてもらう。それ相応の処分は覚悟しておけよ。おいこの二人を拘束しろ」 そんな捨て台詞を吐くと、そのまま外に出て行ってしまった。 森園生は古泉とともに手錠をはめられながら、 (まああのいけ好かない男のいうことも理解できるんだけどね。みんな、頼むから暴走したりしないでよ……) ~機関の動乱 その3へ~
https://w.atwiki.jp/nihonnkiki/pages/273.html
執筆者 森園祐一(F9 糞虫小僧 オケラ) 54歳生活保護無職 神奈川県座間市相武台4-16-12 コーポ信和Ⅱ103号室 ※以下は、今後記入すべき内容のプロット(このページは未完成です) ■皇統無私の伝統 「仰せの通、身に欲なく、天下万民をのみ慈悲仁恵に存じ候こと、人君たるものの第一の教云々」 たまたま、その秋、殿下は京都に御旅行になり、京都御所内にある仙洞御所に一週間御滞在になったことがある。京都御所内には数棟の土蔵があるが、そのうちの一つ、別に目立たぬ普通のお蔵のようではあるが、これが所謂東山御文庫で皇室にとっては非常に大切なお蔵である。扉には勅封が施されてあり、毎年秋季に東京から特に侍従が差し遣わされ、開扉の上、約一ヶ月かかって内贓品を曝涼するのが例となっている。内蔵されているものは御歴代の宸翰、旧記の類である。 殿下の京都御滞在が、ちょうど、この曝涼期間であったため、一日、殿下はお蔵拝見においでになった。私もお供をしていたため内部を拝見する機会を得たのであるが、多くの陳列品のうち、たまたま私の眼にうつったのが光格天皇の御書簡であった。 明治天皇より三代前の光格天皇は幼少僅か九歳で閑院宮家から入って帝位を継がせられ、御先々代、後桜町上皇(女帝)の並々ならぬ御訓育を多年に亙り受けさせられた次第であるが、おん年二十九歳のとき、その上皇に対して、したためられた御書簡がこれであった。別にゆっくり拝読したわけではなかったが、 「仰せの通、身に欲なく、天下万民をのみ慈悲仁恵に存じ候こと、人君たるものの第一の教云々」 のお筆の跡に、私は一瞬電撃を感じた次第であった。大江戸城によって天下を睥睨する徳川幕府全盛の時代にあって、三十六峰に包まれた、ここ京洛の地、清くさやけき御所のうちには、人知れず寂かに天下万民をのみ念とせられる御精神が脈々として皇統のうちに流れていた長い年月のあったことを初めて知り、私はおのずから身の引き締まるのを覚えた次第であった。 右の御書簡の外、いろいろなお歌を拝見しているうちに、私は大いに覚るところがあった。東山御文庫に充満する空気は「無私、ただ、くにたみを念(おも)う」の一言に尽きる、と私は観たのである。 その夜、京都市民の盛大な提灯行列が催され、一群また一群と数万の人々が仙洞御所の御門前を通り、万歳の声は広い御苑内を埋め尽くした。殿下は提灯片手に御門のところに立たせられて歓呼の声にこたえられ、私もお側におったが、そのうちに私の両眼から玉のような涙が次から次へと出てきて、何ともしようがない。いくら暗がりでも、あたりの人に余り恥ずかしいので、私は提灯の列を横切って反対側の人のいない芝生に逃れでて遠慮なく泣いた。殿下は、この万歳の声を、どんなお気持ちでお聞きになっておいでになるだろうかと思うと、涙が止まらない。今日の昼、ごらんになった東山御文庫内の烈々たる芳香は、いま殿下を厳しく且つ暖かく包んでいるに相違ない。いま聞えるこの万歳の歓呼の声は、結局は歴代の聖天子の御余徳に対する京都市民の感謝の声ではないか。積徳の余栄に、いま、このお若い殿下が酔われてはならぬ、と思うと、居ても立ってもいられない気持ちになった。 ~木下道雄(元侍従次官)著『宮中見聞録』京都東山御文庫の章より引用 (第119代 光格天皇より第117代 後桜町上皇に宛てた宸翰・現代語訳)寛政11(1799)年 (後桜町上皇)仰せの通り、仁君は仁を本といたし候事、古今和漢の書物にも数々これある事・・・(中略)・・・仰せの通り、何分自分を後にし天下万民を先とし、仁恵、誠信の心、朝夕昼夜に忘却さぜる時は、神も仏も御加護を垂れ給ふ事、誠に鏡に掛けて影をみるがごとくにて候。・・・(中略)・・・御厚意御念、此の御書付、実に実に有りがたく有りがたく存じまいらせ候。 (昭和天皇、宮内記者の質問への返答)昭和52(1977)年8月 国体というものは、日本の皇室は、昔から国民の信頼によって万世一系を保ってきたのであります。・・・(中略)・・・また(歴代天皇も)国民を我が子と考えられてきたのであり、それが皇室の伝統であります。・・・(中略)・・・日本の皇室は、世界の平和と国民の幸福を祈っていると言うことでは、昔も今も変わっていないと思います。 ■「国民(くにたみ)を治らす(しらす)」~天皇統治の本義とは何か 災害を見舞われる天皇皇后両陛下(写真) 「しらす」(治らす=知らす、「しる」の尊敬語)とは、国民の事情を知ること。(西洋的な「国民を支配する」概念とは完全に別個) 初代天皇(神武天皇)の諡号は「ハツクニシラススメラミコト(初めて国を「知らす(治らす)」天皇)」 皇室のあり方を体現された仁徳天皇 ■天壌無窮の神勅~日本書紀の伝える天皇統治の起源 天照大御神から国を「しらす」ご命令を受けて天下った皇室のご祖先 神武天皇のご即位 天壌無窮の神勅にみる予定説http //d.hatena.ne.jp/jinkenvip/20070105/1167993109 ■祭祀と統治の聖なる統合 古代においては、世界のあらゆる民族/国家において、祭事(まつりごと)は政事(まつりごと、政治)であった。 日本においては、この古代の祭祀と統治の統合の伝統が、現代も脈々と受け継がれている。 権力と権威の分離の伝統 ■皇室の起源と歴史について 神武即位紀元の由来(辛酉革命説) 欠史八代の実在性 戦後のマルクス主義(唯物史観)派の王朝交代説を排す 上記3項目は、歴史問題の基礎知識を参照して下さい。 昭和21(1946)年元旦の「新日本建設に関する詔書」(所謂「人間宣言」)の誤解を解く ■参考リンク 竹の間~竹田恒泰氏(旧皇族竹田宮家)ホームページ 人間宣言と木下道雄
https://w.atwiki.jp/jibunno/pages/375.html
ナオ 【モーレツ☆にゃん×2 クリニック 女医とナースがマンモスギザエロE】【アトリエかぐや】(2013-09-27) 自分の名前を呼んでくれるエロゲを探せPart23 193 名前:名無したちの午後:2013/09/29(日) 10 20 05.93 ID zQjpifzx0 【モーレツ☆にゃん×2 クリニック ~女医とナースがマンモスギザエロE→~】 【アトリエかぐや】 (ほぼコンプ済) 主人公 吉川尚(ヨシカワ ナオ) 苗字変更可/名前変更可 江口怜亜(cv大和さくら) 「尚くん」※あなた→キミ 森園くるみ(cv青井美海) 「尚くん」※キミ 栗原マロン(cvかわしまりの) 「尚くん」《「吉川くん」》※キミ 《 》は2回のみ。 全国の「ナオ」さんオメデトンヽ(´ー`)ノ ※「ナオ」は名前を変更しなければHシーンで多く呼ばれますのでぜひどうぞ。 ※「ヨシカワ」は序盤の日常会話でマロンが2回呼ぶだけですので残念でした(´・ω・`)扱いにします。 ※苗字や名前を変更すると苗字や名前の「ヨシカワ」や「ナオ」で呼ぶべきところが 「キミ」「あなた」になったり、テキストから消えたりしますのでご注意ください。 ※バッドエンドのみ、確認していません(バッドエンドを見なくてもCG・回想は100%埋まります)。 ★「尚くん」と呼んでいるのにテキストミスで「尚」の表記になっているところが何か所かあります (逆にテキスト表記では「尚くん」なのに「尚」と呼んでいるところも1か所確認)。 「尚」の表記は修正パッチが出るようなことがあれば修正されるかも? 【恋色マリアージュ】【ま~まれぇど】(2012-10-26) 自分の名前を呼んでくれるエロゲを探せPart21 465 名前:名無したちの午後:2012/10/29(月) 21 41 44.35 ID Yiox8hAI0 【恋色マリアージュ】[ま~まれえど] 主人公 琴城 直(コトシロ ナオ)・・・名前変更不可 森川美穂乃(CV 本山美奈) 「旦那様」「あなた」「直さん」「直」 秋吉ねここ(CV 御苑生メイ) 「ぼっちゃん」「直さん」「ご主人様」 ルリアティス・T・御厨(CV 遠野そよぎ) 「お兄様」「直さん」 鷹宮久遠(CV 松井彩夏) 「直くん」「直ちゃん」「直」 美穂乃は当初「名前を呼びたくないから」と「旦那様」呼びだが、デレるとずっと「直さん」になる。 従ってHシーンではずっと「直さん」 全国の「ナオ」さんオメデトンヽ(´ー`)ノ 【ママしぼり^2 (ママしぼりの事情)】【コンプリーツ】(2008-02-29) 自分の名前を呼んでくれるエロゲを探せPart12 247 名前:名無したちの午後 :2008/04/04(金) 23 52 04 ID kBlspW4k0 そしてタイミングよく母さんとS○Xのゲームの報告をば。 【ママしぼり^2(ママしぼりの事情)】 コンプリーツ 主人公 保原 尚(ホバラ ナオ)・・・変更不可 保原尚子 「尚」「尚くん」「茂くん」 丸森洋子 「尚くん」「茂」 梁川理子 「尚くん」 角田典子 「保原くん」 CVは北都南しか判かんないです。ここの作品は相変わらずの薄さの様で。 パートボイスじゃないのに喘ぎの全く無いHシーンとか...。あんまりおめでたくないですけども、 全国の「ナオ」さん&「ホバラ」さん&「シゲル」さんオメデトンヽ(´ー`)ノ 【Sweet rooM ~やって!やられて!?お姉ちゃん~】【ディーゼルマイン(同人)】(2007-12-14) 自分の名前を呼んでくれるエロゲを探せPart13 219 名前:名無したちの午後 :2008/09/08(月) 07 57 38 ID fnt/cauK0 【Sweet rooM ~やって!やられて!?お姉ちゃん~】 ディーゼルマイン(同人) 主人公 ナオ …変更不可 真悠梨 (CV 綾奈まりあ) 「ナオ君/(御主人様)」 ※一度だけ脈絡なしに「ヒロ君」あり 詩央梨 (CV 天川みるく) 「アンタ/ナオ/(御主人様)」 全国の「ナオ」さんオメデトンヽ(´ー`)ノ 【ANGEL TYPE】【minori】(2005-03-25) 自分の名前を呼んでくれるエロゲを探せPart5 159 名前:名無したちの午後 :2005/03/27(日) 23 04 15 ID TNL+wfmb CG回収残ってるがヒロイン4人攻略終了したので報告 【ANGEL TYPE】 【minori】 主人公 藤代 尚 (フジシロ ナオ)・・・名前変更不可 川原砂緒 (cv手塚まき) 「尚」 佐倉詩希 (cv夢咲朱花) 「尚君」 (「藤代尚さん(1)」「尚(1)」) 柚月未憂 (cv鈴田美夜子) 「尚さん」 (「藤代尚さん(3)」「藤代さん(1)」) 希崎 恵 (cv浅野麻里亜) 「尚」 (「藤代尚君(1)」) 古坂有花 (cv星川未流来) 「藤代君」 川原真名 (cv春乃いちご) 「藤代さん」 宮 智子 (cvまきいづみ) 「尚君」 設楽 章 (cv中澤歩) 「藤代」 (「藤代尚君(1)」「藤代少尉(1)」) 宮 七雄 「尚君」 柚月重治 「藤代君(1)」「藤代さん(2)」 柚月祖母 「藤代さん(1)」 全国の「フジシロ」さん 「ナオ」さんオメデトンヽ(´ー`)ノ 【です☆めた ~半熟ヴァンパイア死亡YOU戯~】【Sincere】(2004-11-26) 自分の名前を呼んでくれるエロゲを探せPart8 709 名前:名無したちの午後 :2007/02/02(金) 18 40 13 ID 2VlVFxul0 714 名前:名無したちの午後 :2007/02/02(金) 22 06 23 ID 2VlVFxul0 前に簡易報告したヤツの詳細 【です☆めた ~半熟ヴァンパイア死亡YOU戯~】【シンシア】 主人公 勝間尚(カツマ ナオ)…変更不可 ルネストセデス (cv一色ヒカル) カツマナオ、ナオ 永森要 (cv楠鈴音) 尚君 領家音央(cv木葉楓) 吸血鬼さま、ご主人様、尚 ファラン (cv榎津まお) 尚さん 原田諒子 (cv飯田空) 尚ちゃん 原田ほのか (cv茶谷やすら) 尚 小日向景 (cv如月葵) 勝間さん、勝間様、勝間尚 全国の「カツマ」さん、「ナオ」さん、改めてオメデトンヽ(´ー`)ノ