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時間 内容 備考 2 15 今日俺祝日だって知らんかったわ 正社員なのになぜ知らない 3 13 みんなだったらタクシー乗るか歩くかどっち?自分は初めて歩くし道合ってるか分からない 4 23 電車乗ってたら前に座ってる人が混んでるのにも関わらず酔って横になって寝てるおじさんがいた なんでそこまで飲む 5 15 財布の金だけ抜いた。ちゃんとな。礼儀だから 5 56 道が分からねえ 6 13 人間性と所得は関係ないから 以外と持ってたりするから 現に53万入ってたからね 俺の財布に入ってるよ 馬場とかね 7 08 見にくいよね、俺の文章 すごい見にくい 7 42 歩道橋の上に幽霊とかいたらどうしようと思った 信号待ちが面倒 7 55 うわっ歩道橋の上に変な人いるってなっているのかな 二人すれ違った 携帯に向かってしゃべっている どうせ二度と会わないし、どう思われてもいい 9 17 たこあげ今週末にリベンジする 存分に走るため河川敷で上げようと思う 9 59 占い師の民を信じて、年始に凧が上がらなかったので運気が低いと書いてあったから、上げて戻そうと思う 10 38 もちろん手作りです 11 11 歌 チェリー 11 28 50m先に女歩いているけど人間かな幽霊かな 11 57 後姿はキレイ OLかな 12 23 悲しいモンスターの可能性あるで 女性ホルモンの民 12 42 追いつきたくねえ 早く曲がってくれ 健志は速い 13 24 東京の街並みなんてどこも同じだよね 発見はない 13 50 あの人ずっと歩いているなどんだけ家遠いねん タクシーで帰れや 15 10 横から追い越すために無言になる 16 12 若い子だと思うよ 16 23 髪の毛鬱陶しいな 16 35 終電無くなって歩行で帰るの3回目 16 55 夜歩いている女性声かけたらいけると思うの俺だけ?ふらふらしてるし 18 00 こんなとこ通ったことない 18 53 後ろ振り返ったら女の子まだ歩いてたわ 相当歩いてる 19 51 斜め後ろから並走しよう 20 18 この時間女性の一人歩き多いな 束縛 俺は絶対に許さないけど 彼氏いないのかな 21 25 まだ歩いてる 怖いんだけど 22 00 どんだけ歩いているんだ 相手も思っているのかな 22 ?? 高田健志みーつけた 23 56 準決勝ですよ準準準 絶縁した 24 30 厳選したら化け物が出た 25 01 地区大会決勝で止めてる 25 15 名前は高田健志にした 栄冠やってる中で一番強い選手 25 46 マップ確認 一応板橋区 26 18 今の風で異世界に飛ばされた 26 29 そのうち知らない世界に迷い込んでいく リ0みたいな 26 48 異世界でも放送する 27 07 女の子いなくなった 歩いている気がする 27 19 歩いてるな 27 29 くまみこ面白いな 可愛い はいペド いいじゃん 27 55 熊の絵が無理だけど 女可愛いから帳消しや 28 25 分かってきた!遠い!30分以上かかるな 29 38 前にカップルがいる いらつく 30 23 ヒロアカ面白いね 主人公がめっちゃ強くなるみたいな 努力が蹴散らされるのが面白い 32 35 また場所を見失う 32 50 あもうここか! 33 00 最寄り駅に到達 近くに行くまで分からなかった 33 33 駅からちょっと遠いんですねだからその分家賃が安い 33 59 パトカー止まってるけど君、何一人で喋っているんだって言われたらどうしよう 34 26 君は高田健志くんじゃないか!って言われる 言われないよ 34 50 さっきの女性めっちゃ歩いてるなアホちゃうか 35 14 良く見る組み合わせなんだけど男2女1良く見ない?何してるのあいつらは エロいことしてるの?11だったら分かるじゃん 39 51 コンビニ行く前に警察いたからミュートした 41 12 沖縄第二刑務所いい思い出だわ 41 30 糖尿心配して炭酸やめてピルクル飲んでたけど今日ひさしぶりに飲む 高校時代は朝茶飲むと腹壊すから炭酸 朝飯も炭酸 ファンタとコーラ カロリーオフはだめ 43 00 家に常備されててなくなったら自動販売機に1.5Lのがあったので、2、3日でなくなりそれを毎回買っていた330円で 44 14 田舎に行ったら自動販売機の所見に行くわ 44 50 今日メロンソーダ買った 42 26 ケツの筋肉がつりそう 46 35 中学生時代は炎天下で1時間走ってたのに 47 02 年取っていいけど4にたくない
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毎日新聞(愛知版)8月25日朝刊 広告掲載企業 毎日新聞(茨城版)8月25日朝刊 広告掲載企業 毎日新聞(東京版)8月25日朝刊 広告掲載企業 関連ページ 毎日新聞(愛知版)8月25日朝刊 広告掲載企業 第01面:日立建機(題字下)、ソニー損保(中枠カラー)、毎日検定バンク(小枠)、YKKap(極小枠) (3段分割で)誠文堂新光社、文化出版局、三栄書房、新人物往来社、光文社、芸術新潮 第02面:双葉社(5段) 第03面:文芸社(5段) 第04面:(5段分割で)歌舞伎で語る源氏物語(毎日新聞社)、週刊エコノミスト 第05面:日本直販(5段) 第06面[広告]:JT(15段全面カラー/分煙) 第07面:AC(5段) 第08面:(5段分割で)山田養蜂場、木谷製茶場、純選堂、河本食品、山田養蜂場(2つ目) 第09面:サンマリエ(5段) 第10面:毎日小学生新聞(中枠)、(2段分割の求人広告で)日之出鋼管、シービーエス(group-c.co.jp)、 JR東海物流、ミック(クレーン)、ソクナ(sokuna.co.jp) 第11面:(2段分割で)毎日告知板(広告募集)、近鉄タクシー(求人)、名大社、内藤一水社、アド大広名古屋 第12面:アイペット(5段/ペットのための医療保険) 第13面:Fリーグ(4段1/4/フットサル) 第16面:第79回都市対抗野球大会(5段/日本野球連盟、毎日新聞社、スポーツニッポン) 第17面:プロミス(5段1/5) 第18面:ミツカン(5段/酢の里) 第19面:中京高等学校(5段/第53回全国高等学校軟式野球選手権大会 出場(カンパ広告) /主催:日本高等学校野球連盟、後援:全日本軟式野球連盟、毎日新聞社、朝日新聞社)) 第20面[愛知]:中部毎日広告社(小枠)、(3段分割で)岩田農園、(求人で)竹本電気工事、江南幼稚園 第21面[広告]:アリコジャパン(15段全面モノクロ) 第22面:サンデー毎日(小枠)、(5段分割で)カノウ科学、ウェスティンナゴヤキャッスル(毎日系列) 第23面:(3段分割で)ウェブクルー、アダプトゲン製薬、天華廟、毎日新聞中部社会事業団、グランドギャラリー 第24面[テレビ]:全国服飾教育者連合会A・F・T「色彩検定」(3段カラー)、sposa di MATSUEDA(小枠) 折込:ハローサービス(増改築)、ウイルコ(白髪染め)、プラージュ(理美容) 全24面、折込3枚。全面広告はJT(カラー)とアリコジャパン(モノクロ)の2つ。 「01,04,10,11,16,19,20,22,23」面には毎日新聞社の自社広告(主催・系列含む)があり、 「01,02,03,05,06,07,08,09,11,17,18,21,23」面には毎日新聞への常連広告が見受けられます。 毎日新聞(茨城版)8月25日朝刊 広告掲載企業 1、日立建機㈱、YKKap、ソニー損保、毎日検定バンク、誠文堂新光社、文化出版局、三栄書房、新人物往来社、光文社、芸術新潮 2、双葉社 3、文芸社 4、クラブツーリズム、椿山荘、加美乃素本舗(秋の観劇ご招待会) 5、毎日新聞社、聖教新聞社の本 6、JT(分煙を考えること)全面広告 7、阪急交通社 8、小林製薬(全面広告) 9、TBSラジオ 10、求人特集「JOB毎日」 求人広告:エスケークリーンサービス㈱、全軽連、平和交通㈱、新聞之新聞社、アイング㈱、合同ビルサービス㈱ 日本教育新聞社、日興自動車㈱、川上管財㈱、みすず産業㈱、栄和建物管理㈱、興産管理サービス㈱、㈱青学サービス、日高産業㈱ 11、自然夫婦の生活論(毎日新聞社、大和ハウス工業株式会社) 14、株式会社アイペット(ペット保険) 15、F.LEAGUE 16、㈱いいもの王国(全面広告) 17、プロミス 18、第79回都市対抗野球大会 19、㈱ジョウコウ 20、阪急交通社(全面広告) 21、日本直販 22、Newsがわかる、大成広告社(求人情報) 求人情報:軽急便㈱、冨士自動車㈱、中央三井ビジネス㈱、新星自動車㈱、エスシーエスピー㈱ 日本テクノ協力会、日電協、㈱U.S、富士警備保障㈱、㈱若葉ネットワーク 東光サービス㈱、㈱西武総合企画、小学館ドラゼミ本部、㈱ダイエー、ヘルパーステーションハーモニー、㈱マイスター60、東電パートナーズ㈱ ファースト・ファシリティーズ、㈱カマタビル綜合管理、㈱デリバネット、屋形船濱田屋、㈱綜合セキュリティシステムズ、東洋管財 東邦警備保障㈱、ロイヤルワラントギャラリー、㈱エスティエス、太陽情報㈱、大協警備保障㈱ 23、DELL 24、森下仁丹㈱ 25、スペイン政府観光局(全面、PRのページ) 26、アリコジャパン(全面広告) 27、㈱駅ビルハウジングセンター、JTB、社会福祉法人親愛会、(有)谷中石材、(有)石の流通センター 28、村上学園グループ、DMBパイロットスクール、朱学院、服部栄養専門学校、ECCジュニア 29、金GOLD、柿の葉すし本舗たなか、東京電子専門学校、㈱グランドギャラリー、毎日フォトバンク Blue Note、COTTONCLUB、MotionBlue、自然科学観察コンクール 30、ケンコー、ビックカメラ、白十字、毎日フォーラム、TOKYO FM 毎日新聞(東京版)8月25日朝刊 広告掲載企業 01面:日立建機株式会社(題字下)、YKKap、毎日検定バンク、ソニー損害保険株式会社(ソニー損保) 新潮社「芸術新潮」、光文社「小説宝石」、新人物往来社「歴史読本」、三栄書房「GENROQ」、文化出版局「季刊銀花」、誠文堂新光社「農耕と園芸」 02面▲双葉社「誘拐」 03面▲文芸社「O型自分の説明書」 04面:KAMINOMOTO(宝塚歌劇 宙組公演2000名様ご招待)、クラブツーリズム株式会社(錦秋の北海道)、椿山荘(目白シンラート2008) 05面:毎日新聞社「週刊エコノミスト」、聖教新聞社「グラフSGI」 06面☆JT(全面カラー) 07面▲阪急交通社トラピックス(福建省アモイモニターツアー) 08面★小林製薬「グルコサミン&コラーゲンセット」(全面モノクロ) 09面▲TBSラジオ 10面■毎日新聞社広告局(JOB毎日)(半面相当) 日興自動車㈱、新聞之新聞社、川上管財㈱、栄和建物管理株式会社、興産管理サービス、㈱青学サービス、 日高産業株式会社 ビル管理部、平和交通株式会社、みすず産業株式会社、合同ビルサービス㈱、日本教育新聞社、 全軽連、エスケークリーンサービス㈱、アイング株式会社 11面:”自然夫婦の生活論”(毎日新聞社、大和ハウス工業株式会社) 14面▲株式会社アイペット(ペット保険「うちの子」) 15面:F.LEAGUE(フットサル) 16面★いいもの王国(全面モノクロ) 17面:三井住友銀行グループ「プロミス」 18面▲第79回都市対抗野球大会(主催:日本野球連盟、毎日新聞社 後援:スポーツニッポン新聞社) 19面:株式会社ジョウコウ 20面★阪急交通社(魅惑の中欧)(全面モノクロ) 21面▲日本直販 22面■大成広告社(JOB+クリエイト)(8段通し相当) ㈱カマタビル綜合管理、大協警備保障㈱、太陽情報株式会社、㈱エスティエス、ロイヤルワラントギャラリー、 東邦警備保障㈱、株式会社若葉ネットワーク、ファースト・ファシリティーズ㈱、軽急便㈱、冨士自動車株式会社、 中央三井ビジネス株式会社、新星自動車㈱、エスシーエスピー株式会社、日本テクノ協力会・日電協、富士警備保障㈱ 東光サービス㈱、:㈱西武総合企画、㈱デリバネット、東洋管財㈱、㈱U.S、屋形船 濱田屋、小学館ドラゼミ本部、 東電パートナーズ㈱、株式会社マイスター60、」、ヘルパーステーションハーモニー、株式会社ダイエー、 ㈱綜合セキュリティシステムズ、DELL株式会社、 Newsがわかる(3段通し)、毎日新聞社「弱き者の生き方」 24面▲森下仁丹株式会社「ビフィーナS」 25面☆スペイン政府観光局(毎日新聞社広告局) 26面★アリコジャパン 27面▲毎日広告社(イベントコンサート情報)、 チュウニクラブ、北区文化振興財団(北とぴあ国際音楽祭2008)、板橋区文化・国際交流財団(堀内孝雄コンサートツアー)、 全国伝統的工芸品センター、(有)ロッキープロモーション(ラジオ村音楽会)、労音府中センター、風工房(島津亜矢リサイタル) 翠雲堂 28面▲ECCジュニア、村上学園グループ、服部栄養専門学校、朱学院(中国占星術)、DMBパイロットスクール 29面:自然科学観察コンクール(毎日新聞、自然科学観察研究会、文部科学省、オリンパス工業)、 柿の葉すし本舗たなか、 東京電子専門学校、株式会社グランドギャラリー、国立科学博物館、毎日フォトバンク Blue Note TOKYO、COTTONCLUB、MotionBlueYOKOHAMA 30面:TOKYO FM(J-POPフェスティバル)、ビックカメラ、ケンコー、白十字、毎日フォーラム 以上。 ★:全面、■:半面、▲:5段通し。☆、□、△はそれぞれの大きさでカラー。 今日の東京、久しぶりの30面です。 全面カラーはJT、スペイン政府観光局。 スペイン政府は毎日新聞社のこと、知っているんですかね? スペインへの旅行者が減っても文句言えない気もします。 他、今日は全面が多いですね。 小林製薬、いいもの王国、阪急交通社、アリコジャパン、と全面が合計6です。 また10面が毎日新聞社広告局、22面が大成広告による求人広告。 27面が毎日広告社によるイベント広告。すべて列記しました。 27面は財団法人のコンサートなどが多いですね。なぜでしょう? 関連ページ 2008年 毎日新聞に広告を出していた企業 2008年毎日新聞紙面数 ECC Fリーグ JR東海 TOKYO FM YKKap いいもの王国 アダプトゲン製薬 アリコジャパン オリンパス クラブツーリズム グランドギャラリー ジョウコウ ソニー損保 ダイワハウス デル ビックカメラ ブルーノート東京 プロミス ミツカン 三栄書房 中京高等学校 全国服飾教育者連合会 全軽連 加美乃素本舗 双葉社 国立科学博物館 天華廟 小学館 小林製薬 山田養蜂場 岩田農園 文化出版局 文芸社 文部科学省 新人物往来社 新潮社 日本直販 日立建機 服部栄養専門学校 朝日新聞 木谷製茶場 村上学園 東京都板橋区 東拓建設 東洋管財 松枝衣装店総本店 柿の葉すし本舗たなか 森下仁丹 椿山荘 河本食品 白十字 聖教新聞 近畿日本鉄道 駅ビルハウジングセンター
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本店:大阪市中央区伏見町四丁目1番1号 エレコムダイレクトショップ/エレコムわけありショップ 【商号履歴】 エレコム株式会社(2001年4月1日~) エレコム・テクノロジー株式会社(?~2001年4月1日) 株式会社萩崎工務店(1948年6月3日~?) 【株式上場履歴】 <東証1部>2013年3月8日~ <大証JASDAQ>2010年4月1日~2013年4月30日(上場廃止申請) <ジャスダック>2006年11月22日~2010年4月1日(取引所閉鎖) 【合併履歴】 2001年4月1日 エレコム株式会社 【沿革】 当社(形式上の存続会社 エレコム・テクノロジー株式会社、旧商号 株式会社萩崎工務店、昭和23年6月3日設立)は、平成13年4月1日を合併期日として、エレコム株式会社(実質上の存続会社、昭和61年5月28日設立)を合併し、商号をエレコム株式会社と変更いたしました。この合併は、実質上の存続会社であるエレコム株式会社の単位株制度採用を目的としたものであり、合併により、同社の資産、負債及び権利義務の一切を引継ぎました。合併前の当社は休業状態にあり、合併後におきましては実質上の存続会社であるエレコム株式会社の事業を全面的に継承しております。このため、以下の記載事項については特段の記載がないかぎり、実質上の存続会社であるエレコム株式会社について記載しております。 昭和61年5月 家電量販店向けOA家具メーカーとして大阪市都島区に設立。パソコンデスクの本格販売を開始 昭和61年11月 東京都板橋区に東京営業所を開設 昭和62年3月 OAアクセサリーの販売を開始 昭和63年10月 入力装置マウスを発売 平成3年7月 販売会社として大阪府南河内郡美原町(現 大阪府堺市美原区)にエレコム販売㈱を設立 平成4年9月 ELECOM COMPUTER PRODUCT INC.(アメリカ)を設立 平成5年12月 通信販売事業を目的として、東京都豊島区に㈱ホームダイレクトを設立(議決権比率:90%) 平成6年4月 LANEEDブランドでLAN事業に参入 平成6年10月 エレコム販売㈱と合併、資本金を5,140万円に増資、本社を大阪市中央区瓦町に移転 平成6年12月 大阪府岸和田市にエレコム物流㈱を設立(議決権比率:100%) 平成7年3月 資本金を9,540万円に増資 平成8年3月 資本金を1億990万円に増資 平成8年8月 埼玉県越谷市に物流センターを開設 平成8年9月 埼玉県越谷市に㈱ホームダイレクトの本社を移転 平成11年3月 ELECOM COMPUTER PRODUCT INC.を清算 平成11年12月 資本金を1億3,490万円に増資 平成12年3月 エレコム物流㈱を清算 平成13年4月 エレコム・テクノロジー㈱と合併、同時に商号をエレコム㈱に変更 平成13年5月 物流拠点を統合し、東京青海に新物流センターを開設 平成13年8月 本社を大阪市中央区伏見町に移転 平成13年9月 東京支社を東京都千代田区に移転 平成15年2月 ELECOM UK LIMITED(イギリス)を設立(議決権比率:100%) 平成15年7月 ELECOM KOREA CO.,LTD(韓国)を設立(議決権比率:100%) 平成15年8月 ㈱ホームダイレクトの当社保有全株式を譲渡 平成16年4月 宜麗客(上海)貿易有限公司(中国)を設立(議決権比率:100%) 平成16年9月 ELECOM Deutschland GmbH(ドイツ)を設立(議決権比率:100%) 平成16年12月 ELECOM ITALY s.r.l(イタリア)を設立(議決権比率:100%) 平成16年12月 ロジテック㈱(東京都千代田区)の株式7,500株を取得、子会社化(議決権比率:100%) 平成18年5月 ELECOM ITALY s.r.lを清算 平成18年7月 大阪市西淀川区に西日本物流センターを開設、青海物流センターを東日本物流センターに改称 平成18年7月 ELECOM EUROPE B.V.(オランダ)を設立(議決権比率:100%) 平成18年11月 ジャスダック証券取引所に株式を上場。資本金を6億1,790万円に増資 平成18年12月 資本金を6億6,484万円に増資 平成19年2月 ednet AG(現 ednet GmbH)の株式1,000,000株を取得、子会社化(議決権比率:100%) 平成19年3月 ELECOM Deutschland GmbH を清算
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太陽ホールディングス 本店:東京都練馬区羽沢二丁目7番1号 【商号履歴】 太陽ホールディングス株式会社(2010年10月1日~) 太陽インキ製造株式会社(1953年9月29日~2010年10月1日) 【株式上場履歴】 <東証1部>2001年1月18日~ <店頭>1990年9月14日~2001年1月17日(東証1部に上場) 【沿革】 昭和28年9月 東京都港区芝浜松町において設立者川原廣眞(故人)により印刷用インキの製造販売を目的に資本金100万円で太陽インキ製造株式会社を設立、創業。 昭和36年12月 埼玉県新座市に新座工場を設置。 昭和44年6月 プリント配線板用レジストインキの開発に着手。 昭和45年8月 メッキレジストインキ及びエッチングレジストインキの販売を開始。 昭和47年6月 エポキシ樹脂系熱硬化型二液性ソルダーレジストインキの開発に成功、販売を開始。 昭和47年7月 本社を東京都板橋区南常盤台に移転。 昭和48年5月 エポキシ樹脂系熱硬化型一液性ソルダーレジストインキの開発に成功、「無臭性ソルダーレジストインキ」の名称で特許出願、販売を開始。 昭和50年6月 社団法人日本プリント回路工業会主催のJPCAショーに紫外線硬化型ソルダーレジストインキを出展、発表。 昭和57年3月 埼玉県嵐山町に嵐山工場(現嵐山事業所)を設置。 昭和59年6月 JPCAショーに現像型ソルダーレジストインキを出展、発表。 昭和60年11月 現像型ソルダーレジストインキが画期的な発明品として評価を受け、第一回埼玉工業技術大賞を受賞。 昭和61年6月 JPCAショーに現像型エッチングレジストインキを出展、発表。 昭和63年9月 大韓民国に合弁会社「韓国太陽インキ製造株式会社」を設立。 平成2年3月 嵐山事業所に技術開発棟を建設。 平成2年9月 店頭登録銘柄として株式を公開。 平成2年12月 米国ネバダ州に販売子会社「TAIYO AMERICA, INC.」を設立。 平成3年12月 埼玉県嵐山町平沢に新工場用地を取得。 平成4年2月 東京都練馬区羽沢に本社ビルを建設。 平成4年3月 本社を東京都練馬区羽沢に移転。 平成5年11月 アルカリ現像型ソルダーレジストインキの基本特許が、日本において成立。 平成6年3月 嵐山事業所に仕上棟を建設。 平成6年12月 ISO 9001の認証を本社、嵐山事業所、新座事業所で取得。 平成7年2月 米国販売子会社「TAIYO AMERICA, INC.」を製造販売子会社とした。 平成8年9月 台湾に製造販売子会社「台湾太陽油墨股份有限公司」を設立。 平成10年3月 台湾製造販売子会社「台湾太陽油墨股份有限公司」操業開始。 平成10年7月 「韓国太陽インキ製造株式会社」の株式を合弁先から追加取得(持分割合が40%から90%へ)し連結子会社に、併せて商号を「韓国タイヨウインキ株式会社」に変更。 平成10年8月 販売子会社「太陽インターナショナル株式会社」を設立。 平成11年1月 販売子会社「TAIYO INK INTERNATIONAL(SINGAPORE)PTE LTD」を設立。 平成11年1月 販売子会社「TAIYO INK INTERNATIONAL(HK)LIMITED」を設立。 平成11年4月 本部制を廃止し、カンパニー制を導入。 平成11年8月 子会社「日本太陽株式会社」を設立。 平成12年1月 QS-9000の認証を本社、嵐山事業所、新座事業所、日高倉庫で取得。 平成12年1月 ISO 14001の認証を嵐山事業所で取得。 平成12年4月 執行役員制を導入。 平成13年1月 東京証券取引所市場第一部に株式上場。 平成13年3月 埼玉県嵐山町平沢に物流倉庫付設の嵐山北山事業所を竣工。新座事業所を廃止。 平成13年7月 技術サービス子会社「TAIYO INK(THAILAND)CO., LTD.」を設立。 平成13年11月 機能別カンパニー制を廃止し、事業別カンパニー制を導入。 平成13年12月 中華人民共和国に製造販売子会社「太陽油墨(蘇州)有限公司」を設立。 平成15年1月 ISO 14001の認証を本社、嵐山北山事業所で取得。 平成15年12月 「有限会社森谷梱包」を買収し「有限会社太陽物流」として子会社化。 平成16年3月 販売子会社「太陽インターナショナル株式会社」を吸収合併。 平成16年5月 「有限会社太陽物流」を「太陽物流株式会社」に組織変更。 平成16年7月 事業別カンパニー制を廃止し本部制を導入。
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東京21区の紹介 中央部 千代田区 皇居および、永田町/霞ヶ関/丸の内を擁し、建前上は政治、経済、行政の中心地。政治が共同体の影響を強く受け、経済は未だ正常化していない現状では、名目以上のものではない。 しかしながら神保町/秋葉原を内包する三角地帯は共同体社会の中心地であり、また共同体を合議により取り纏める『税理省』もこの区にあるため、ある意味で政治、経済、行政の中心地としての役割を保っている。 中央区 世界災害当時に大きな被害を受けた。かつては大企業の本社や銀行が集まり、経済的に活気があったという。 銀座は高級商店街/歓楽街の面影を辛うじて保っているが、目の前に最終防衛線が敷かれ、戦場の徒歩圏に位置するため、客層には変化がある。 港区 世界災害当時に甚大な被害を被った。白金/麻布/赤坂/六本木/青山/臨海副都心(お台場)が含まれ、いくらか陰りが見られるものの現在においても富裕な地域である。 反面、共同体社会との相性が悪く、まるで当てつけのように現代の政治犯収容所たる通称『ライズヘイブン』『ノーザンクレイドル』が設けられている。 台東区 上野/浅草など、東京の下町であり、活気がありながらのどかな地区。 まるでなにかに守られているように世界災害の被害が最小限に抑えられ、現在においてもトラブルが少ない。 文京区 東京大学/湯島天神/後楽園/東京ドーム。 東部 江東戦時統制地域(戦時統制区) 世界災害と大侵攻で共に甚大な被害を被った悲劇の地区。江東区役所とその周囲は要塞化され、最終防衛線の重要拠点として『戦場』と接している。 深川、工業/住宅地、『有明』。東京ビッグサイトはある種の象徴として、二度の奪還作戦が展開されたが、いずれも失敗している。 墨田区 直球の下町。世界災害以降、治安の悪化が深刻化していたが、2014年を境に急速に改善されている。現在では東京の平均とほぼ同等。 国技館を擁するが、本来の役割で使われることは稀である。 江戸川区 葛飾区 柴又/亀有/柴又帝釈天。 余談だが、某派出所漫画が単なる日常の誇張になってしまう東京の現状は恐ろしいものがある。 西部 渋谷区 渋谷/原宿/代官山。かつての若者の街。 新宿区 現在でも大規模な商業地帯だが、輸送コストが極めて高騰して以来、商業自体が下火である。とはいえ、一回りするだけで必要な装備品が揃うなど、利点も多い。 世界災害当時、悪意の津波により袈裟懸けに両断された都庁が、放棄されたままの姿で今も断面を晒している。 神楽坂、四谷など、歴史ある土地もある。 杉並区 中野区 サブカルチャーの中心地であったが、神田トライアングルにごっそり引き抜かれ、あまり宜しくない。 南部 世田谷樹海 かつては『23区』最大の人口を誇った地域。現在は猫と得体の知れない化物が徘徊する戦場のひとつである。 世界災害以降急速に増大する多摩樹海に対抗するために火を使っていたが、大規模な火災が発生。一旦は世田谷に浸透した樹海を灰燼に帰すも、結局は繁殖力の前に押し潰される。 目黒区 閑静で文化的な住宅街であったが、世界災害当時は電車を初めとする交通機関が麻痺した結果、多くの餓死者を出した。その教訓から、装甲列車の駅が早期に作られた場所。 桜の名所でもあり、世界災害の経緯から、付近に墓地が作られている。 大田区 世界災害では甚大な被害を被った。田園調布、漁師街、優れた技術の町工場など、様々な要素が混在する。 行方不明が多い、反人類系ロッジの拠点があるとの噂、温泉地帯であるなど、いろいろと怪しい。羽田空港は放置された結果、使用不能なほど荒れ果てている。 品川区 北部 荒川区 西日暮里/尾久/町屋。 北区 桜の名所飛鳥山。 豊島区 池袋/大塚。埼玉行きの装甲列車が出る唯一の地域。 足立区 江戸時代からの交通の要衝。現在では陸の運送屋が集まり、街を形成している。 自然が豊富だが、樹海を彷彿とさせるために2018年の基準でいえば少々『不気味』である。 板橋区 住宅街。生きた人間のための『棺桶』が乱立する『共同墓地』で有名。 練馬区 普通の住宅街。 世界災害以前はアニメ関連企業が集まっていた。最近では一風変わった銃器その他の装備で荒稼ぎしているらしい。著作権は忘却の彼方にブン投げているに違いない。
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MJスポット一覧 MJ wikiでは今後、MJ Arcadeがプレイできる店舗は、「MJスポット」と呼ぶことにします。 注意事項: ★台数は「論理数」です。今後「節電」と称してサテライトを止めている場合があるので注意(これはエムジェイ・ネットでも同じ)。 ★2019年1月14日版より、「整理ポスト」を割り当てました。 このポストにある店舗は、近日閉店が確実な店舗一覧を移動させています。来店はお早めに!! ★ラウンドワンの店舗ではMJACがクイズマジックアカデミー同様全店撤去の可能性があります。 そこで2022年12月6日より、MJ wikiではラウンドワンジャパン(旧:ラウンドワン)の店舗に関しては特別の扱いを行います。 1:すべてのラウンドワンジャパンの店舗を要注意ラウンドワンで扱います。 2:撤去、閉店の店舗は隔離しました。 ★文面の常用漢字化に伴い「筐体」は「きょう体」で統一します。 ★重要★ 警告:クレジットサービスの記載は禁止します。 理由は、MJACおよびほかのオールドットネット機器の運営に影響を及ぼす恐れが高いからです(最悪の場合、オールドットネット強制切断もありうる)。 セガでは、「ゲームは一物一価」の考えが非常に強いので、クレジット変換基板の使用やコインセレクタの変更は一切認めていません。 クレジットサービスの定義は: ◆クレジット変換基板を使ったサービス ◆コインセレクタの変更(ex.セレクタを50円用に取り換えるもの)を伴うサービス) クレジットサービスの定義から外れる例: ◆電子マネー使用時に限りxxcr あるいは 1crはxx円。この場合は表記します。 ◆オペレータのスタッフが立ち合いでクレジットを追加する場合。 記入方法 店舗名の記号については、こちらを参照願います。 北海道/東北 北海道 札幌市 北海道その他 北東北3県 宮城県 山形県 福島県 関東 東京都 東京山手線内 荒川区、品川区、渋谷区、新宿区、台東区、中央区、千代田区、豊島区(、港区、文京区) 23区その他 足立区、板橋区、江戸川区、大田区、葛飾区、北区、江東区、(杉並区、)墨田区、世田谷区(、中野区)、練馬区、目黒区 多摩地区・山梨県 神奈川県 埼玉県 埼玉県中央部 (さいたま市を含む) 埼玉県西部 埼玉県東部・北部 千葉県 千葉市 東葛・葛南地区 北総・房総地区 茨城県 栃木県 群馬県 信越/北陸 ◆北陸地区は令和6年能登半島地震の影響に注意すること。 新潟県 長野県 北陸3県 東海 ◆岐阜県、愛知県にある「ファンタジアン」の店舗は、OPがなくなることが決定しているので「整理ポスト」参照。 愛知県 名古屋市 尾張地区 三河地区 静岡県 岐阜県 三重県 近畿 大阪府 大阪市大阪府その他 ◆堺市は「大阪府その他」参照。 兵庫県 近畿圏その他 京都府・滋賀県・奈良県・和歌山県はこちらを参照 中国/四国 広島県・岡山県 山口県・山陰2県 四国4県 九州/沖縄 福岡県 佐賀県・長崎県 熊本県・大分県 九州南部・沖縄3県 要注意のラウンドワン MJ Arcadeはラウンドワンの店舗での撤去は顕著です。 特にアミューズメントパークがギガクレーン化されたラウンドワンの店舗は撤去の可能性が高くなっています。 それらを一括して表記します。 要注意ラウンドワン 撤去・閉店店舗 MJ Arcadeでは今後店舗の閉店、稼働不振、きょう体の著しい老朽化、そしてセガ自体が終息する方向なので、それに伴い大量撤去が見込まれます。 そのため、MJ5Rまでの撤去状況とは別に一括して掲載することとしました。 大きくなりだしたので、本項目は2022年2月1日以降随時記載とします。以前のものは別途記載する予定です。 特に2021年以降ラウンドワンでは顕著なので、2022年12月6日より、ラウンドワンの撤去閉店は隔離します。 ★すべてのセガエンタテインメントの店舗は、オペレータの法人格が違うので2020年12月閉店。 ★すべてのラウンドワンの店舗は、オペレータの法人格が違うので2023年5月閉店。 MJAC撤去・閉店店舗(東日本) 東京都は下記参照。 MJAC撤去・閉店店舗(東京都) MJAC撤去・閉店店舗(中日本) MJAC撤去・閉店店舗(西日本) MJAC撤去・閉店店舗(ラウンドワン) 閉店が確実な店舗は一括してこちらにまとめました。 整理ポスト ★MJ5EVO~MJ5R稼働終了までの撤去状況は別館(wiki3)へ移動しました。
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ハーバー研究所 本店:東京都千代田区有楽町一丁目12番1号 【商号履歴】 株式会社ハーバー研究所(1991年12月~) 株式会社晴耕社(1976年5月~1991年12月) 【株式上場履歴】 <大証JASDAQ>2010年4月1日~ <ジャスダック>2004年12月13日~2010年4月1日(取引所閉鎖) <店頭>2003年6月11日~2004年12月12日(店頭登録制度廃止) 【沿革】 昭和58年5月 東京都豊島区西池袋一丁目44番10号に、栄養補助食品の販売を目的にハーバー株式会社(資本金15,000千円)を設立 昭和58年8月 ビタミンを中心とした栄養補助食品の通信販売事業を開始 昭和58年11月 美容オイル「スクワラン」を中心とした「デイリープラス・シリーズ」を発売し、基礎化粧品の通信販売事業を開始 昭和62年2月 商号を株式会社ハーバー研究所に変更し、本社を東京都豊島区西池袋二丁目36番10号に移転 昭和62年6月 北海道苫小牧市植苗にハーバー株式会社を設立(出資比率33.3%)し、製造部門を移管 平成2年4月 販売代理店株式会社中部ハーバーへ資本参加(出資比率9.0%) 平成2年12月 北海道苫小牧市新開町に一貫製造ラインを完備した新鋭工場が完成し、ハーバー株式会社は同地に移転 平成3年10月 本社を東京都豊島区池袋二丁目40番12号に移転 平成3年12月 株式会社晴耕社(昭和51年5月設立)を100%子会社化し、同社の商号を株式会社ハーバー研究所に変更 平成4年3月 ハーバー株式会社(昭和62年6月設立)を100%子会社化 平成4年3月 販売代理店有限会社京都ハーバー(現 株式会社京都ハーバー)へ資本参加(出資比率14.3%) 平成4年4月 株式1株の額面金額を50,000円から500円に変更するため、形式上の存続会社である株式会社ハーバー研究所(旧株式会社晴耕社)と合併 平成5年4月 販売代理店株式会社ハーバー広島(現 株式会社中四国ハーバー)へ資本参加(出資比率15.0%) 平成7年2月 本社を東京都板橋区西台四丁目3番28号に移転 平成9年8月 本社を東京都新宿区西新宿一丁目23番3号に移転 平成10年6月 植物油を原料とする化粧品の製造販売会社として日本スクワラン株式会社を設立(出資比率99.7%)し、同年10月に100%子会社化(平成14年3月保有全株式を売却) 平成10年8月 札幌市中央区の札幌そごうに初の「ショップハーバー」を出店し、全国有名百貨店での店頭販売を開始 平成11年4月 株式会社ハーバー北海道、株式会社ハーバー仙台、株式会社銀座ハーバー、有限会社ハーバー新潟の子会社4社から営業の全部を譲受け(全社、清算) 平成11年4月 株式会社中部ハーバーの増資により出資比率増加(出資比率34.9%) 平成11年4月 株式会社ハーバー広島(現 株式会社中四国ハーバー)の増資により出資比率増加(出資比率34.6%) 平成11年4月 株式会社京都ハーバーの増資により出資比率増加(出資比率35.7%) 平成11年4月 株式会社ハーバー大阪(現 株式会社関西ハーバー)に資本参加(出資比率34.8%) 平成11年10月 ベースメイクからポイントメイクまで13種54品目の「ピュアメイクシリーズ」を発売し、メイクアップ化粧品分野に本格的に進出 平成12年1月 株式会社九州ハーバーから営業の全部を譲受け(株式会社九州ハーバーは清算) 平成15年1月 メイクアップ化粧品全品を無添加無機顔料化 平成15年6月 ジャスダック市場に株式上場 平成16年5月 本社を東京都千代田区有楽町一丁目12番1号に移転。物流センターを千葉県香取郡多古工業団地内に移転 平成16年10月 販売部門の北海道カンパニー、東北カンパニー、銀座カンパニー、九州カンパニーを分社し、100%子会社株式会社銀座ハーバーを設立。物流部門を分社し、100%子会社 ハーバーメディカルコスメティクス株式会社(現 ハーバーコスメティクス株式会社)を設立 平成16年12月 日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場 平成17年1月 米国オレゴン州ポートランド市に、100%子会社 HABA LABS USA INC.設立 平成17年11月 東京都千代田区に持分法適用関連会社のプライムハーバープロダクツ株式会社を設立 平成18年7月 北海道苫小牧市に、100%子会社 株式会社ネイチャービューティラボを設立。東京都千代田区に、100%子会社 株式会社ビューティジーンを設立 平成19年3月 石川県金沢市に持分法非適用関連会社の株式会社CRDに出資
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東京都新宿区。 今朝、刺青男の事件が発生したが、すっかり現場は片づけられている。 現場が交通量の多い交差点であった為、時間を要したとはいえ、優先されて残骸は撤収された。 やっぱりかぁ。トド松は溜息をつく。 帰宅しようと地下鉄などを使用する為、足を運んでみたが運転を見合わせている状態だった。 当然だ。 トド松のいたアルバイト先がキャスター(ヨマ)によって襲撃された。 表では『ガス爆発』として報道されている。実際は違う。それ以上の理由が思いつかないだけなのだ。 しかし『ガス爆発』ならば、周辺の警戒をしなくてはならない。 地下鉄なんて以ての外だ。 電車という公共交通機関を手段として失った人々は、バスやタクシー、迎えに来て貰うなど。 様々な別手段で解決しようとする。 トド松には、それらが叶わなかった。 一刻も早く渋谷区から脱出したい。悠長にバスを待っているなんて、余裕は一切ない。 渋谷区内にランサー(ヴラド)もキャスターも、まだ居るに決まっていた。 トド松は焦りが募る。 仕方なく、徒歩で隣の新宿区から空いた交通手段に頼る為、移動する事にした。 トド松のように途方に暮れた人々が、自力で隣駅まで向かう姿はチラホラ見られた。 珍しい光景ではない。 『ねぇ、トッティ。ちょっとお話ししたいことがあるのだけど』 「僕でよければ何だって聞いてあげるよ」 先ほどの素っ気ない態度がなかったかのように、トド松のサーヴァント・セイバーが尋ねる。 彼女の思考は、ケーキみたいな甘ったるい類ではない。 そうとは知らぬトド松は、至って普通の対応をした。 『初対面のヒトと会う時には、何をすればいいのかしら。特別なにかするもの?』 「ええと。それってつまり、誰かと会うってこと?」 この『東京』にもセイバーが交流を深めた相手が出来たのだろう。 セイバーが「ヒトじゃないけどね」と付け加えたのを聞き流してたトド松。 彼は、少なくとも前向きな姿勢を受け答えをした。 「うーん………その人の家にあがらせて貰うなら、何か手土産があるといいかな」 『手土産? モノじゃないといけないの? それに………何が欲しいか分からない時はどうすればいいのかしら』 「気持ちの問題だよ」 『気持ち?』 「訪問先に感謝を込める意味も含まれているからね。ちょっとした物でも構わないんだ」 『ふぅん』 セイバーは漠然とした想像しかしてない。ピンと来ない、釈然としない。 果たして、そういうもの(手土産)は本当の本当に『ちょっとした物』で構わないのだろうか? その辺に落ちている石ころを手土産にするなんて、セイバーも凄く失礼と思えた。 人喰い相手なら死体を持って行けばいい。 しかし……あの刺青男は、何を欲しているのだろうか。 分からない。どうしたものか。 途方に暮れていた霊体化しているセイバーとトド松の脇に、一台の車が停車する。 何者かが彼ら(正確にはトド松のみ)に呼びかけた。 「ちょっと君!」 「えっ……な、なに……!?」 見知らぬ人間から声をかけられトド松は動揺する。 常識的に怪しい。不審者だ。 もしかしたら後部座席から、如何にもなヤクザが登場して誘拐されたりするんじゃないだろうか。 自分に限って、そんな事ある訳。そうトド松が不安を過らせる中。 運転席からトド松を呼びかけた人物が、携帯電話で何かを確認してから「やっぱり!」と言う。 「現行犯逮捕! 急いで!!」 逮捕!? えっ、えぇ!!? なんで!?!? 声をかけたのは私服警官だったのだ。 本来の目的は、刺青男とその仲間の捜索。巡回パトロールの最中なのだろう。 しかし、トド松は全く身に覚えない罪で逮捕されようとしていた。 自分は先ほどまで殺されかかった。生死の淵を彷徨った身だというのに、何の不幸か。 セイバーに警察のお世話にならないよう警告していたトド松本人が 警察のお世話になる滑稽な結末を見せつけたところで。 トド松は、必死に訴える。 「僕は何もしてません! さっきまで渋谷区の方でバイトをしてたんです!!」 「しかしねぇ、どう見たってこれは君でしょ」 警官が携帯の液晶で見せつけたのは、完璧全裸の露出狂の画像だ。 その人物の顔は、トド松そっくり。 否、違う! トド松だからこそ違うと分かった。 赤の他人の、初対面の人間からすれば『六つ子の誰がどれか』なんて区別がつく訳ない。 それでもトド松はハッキリと言う。 「か……カラ松兄さんだーーーーーー!!!」 マスターのピンチに行動すらしないセイバーは、取り囲む『警察』に対し、密かな企てを立てていた。 ◆ 東京都渋谷区内。 セイバーことナイブズが到着した時には、後の祭りの状態だった。 事件が発生したのは、代々木公園ではなく少し離れた位置にある珈琲チェーン店『スタバァコーヒー』。 警察の話を耳にしてみると、事件はガス爆発として処理されそうになっている。 実際は違うのだろう。 人智の超えた戦闘を現実主義の生贄達はどう判断するべきか、決めあぐねているだけだ。 事件に関しては仕方がない。もう過ぎた事は流すしかなかった。 問題は――神隠しの少女。 そのサーヴァントと思しきキャスター…… が。 こればっかりはナイブズも呆れを通り越していた。 何と、キャスターと思しきサーヴァントは平然と実体化を続けていたのである。 しかも、ご丁寧に代々木公園から魔力は感じる。間違いようも無い。 ただ。ここまで露骨ならば、きっと代々木公園に罠を仕掛けている可能性が高い。 公園内は、やはり異変がない。実体化して視認しようものなら、キャスター(らしきサーヴァント)も魔力に反応するだろう。 偵察としては、ここまでが限度であった。 ―――感じられない。 ナイブズも『直感』で察しているに等しい。 きっと恐らく――いや、絶対に代々木公園には。さらに正確に示すならばキャスターの近くに。 マスターはいるはずだ。 それが神隠しの少女とは断言できないが……… 『何も感じない』 微量な魔力ですら、そこにはない。漠然とした深い闇のような靄が漂う空気だけは、感じ取れる。 所謂――納得が得られなかった。 ―――どうしたものか。 というのも。 ナイブズは他の主従の存在も確認していたのだ。 これもまた、代々木公園近くにある私立大学の周辺で待機している紙袋を被った謎の男。 傍らには幼女。 その幼女がサーヴァント・ライダーなのである。 キャスターに動きがない為、ナイブズは謎の覆面男の様子を伺う。 「……神隠しについて私に話してくれた。しかし、納得がいかない」 男は静かに、それでいてどこか熱の籠った口調で語る。 幼女に例の『神隠し』の噂をしているようだが、話を聞くに彼が広めた訳ではなさそうだ。 何者かが意図的に噂を広めている。 それこそキャスター自身が最悪広めてもおかしくない。 しかし、マスターであるアイリスの考察を聞いたナイブズは、少々思うところがあった。 「神隠しの少女とは果たして『悪』なのか? それはフェイク! どうやら『彼女』は意図的に噂を広めているようだ。 この話で奇妙な点とは、そう! 噂を広めれば広めるほど、他人に悪影響を与える事なのですよ!!」 覆面のマスターの話を、幼女はポカンと聞いている。 彼女は内容を理解しているか怪しい程の幼女だ。話を聞いたフリ。分かったフリをしている可能性が高い。 奇跡ながら覆面のマスターの言い分は、筋は通っているのだ。 噂を感染させていき、神隠しに合う範囲を広める類。 だとすれば……『神隠し』の仕掛けを理解した存在は、必ずこういう手段を取る。 わざと『神隠し』の噂を広める。 ナイブズはアイリスの話を思い出していた。 既に『神隠し』に出くわした人間が『神隠し』を回避するには、永遠と噂を広めないといけない。 広めるだけならSNSなどの交流サイトで幾らでも可能。 だが、出くわした人間が『マスター』であった場合。 他のマスターも同様『神隠し』に合わせようと、一種の攻撃手段として取る可能性が高い。 ―――ならば。この男に噂を伝えた者が、マスターだろう。しかも、既に『神隠し』と邂逅した。 「つまり! 『彼女』は悪なのです! 神隠しを利用し、人々を陥れようとする悪!! どうやら私は『彼女』を倒さなければならないようだ。一度は助けてしまったが、悪ならば容赦はしない!」 いささか、曲がった解釈をしているようだが。 それでも覆面のマスターが言う人物が、人々を神隠しに合わせる危険を与えているのは確かだ。 価値観はどうあれ、見る目はあるらしい。 尤も……… 「あのー、そこの人? ちょっと話いいかな」 「ふぇ?」 当の本人の見た目が問題だらけだった。 もしかしなくても、私立大学の関係者が不審者の通報をしたのだろう。 先ほど原因不明の事故が発生した為、現場周辺を巡回していた警察官が覆面のマスターを確保する。 ナイブズが自ら手を下さずとも自滅しそうに感じられる覆面のマスターは「ちょ、待って!」という制止も聞かされず。 あっという間にパトカーに乗せられ、連行されてしまったのだ。 体を張ったお笑い芸人のドッキリ番組じゃあるまいし。 訳の分からぬ退場をしたマスターに、ナイブズだけではなくそのサーヴァントである幼女もポカンとしていた。 正直なところ。 覆面のマスターが邂逅したというマスターも興味はあるが。 ナイブズは、わざわざ幼女にそれを尋ねるのは気が退けた。 その幼女の方はというと。 しばし、どうするべきかと悩んだ様子をしてから、移動を始めた。 霊体化もせず、黙々と歩み続けた彼女が向かった先こそ――代々木公園。 ナイブズ同じくキャスターの魔力を察知したらしく。興味本位で足を踏み入れるようだった。 幼女が全く警戒なしに公園内部に突入したのは、つい先ほど自分がここで遊んでいた為である。 彼女は、ここが陣地ではなく。罠も仕掛けられていないのを理解している。 ―――無警戒とは。知能は低いか? ナイブズは幼女をそう判断しつつ、霊体化したまま便乗の形で公園へ進んだ。 皮肉にも幼女が先行する為。罠があれば、向こうが先に引っ掛かるだろう。 例の事故のせいで、すっかり人の姿は無い。 平日とはいえ、この時間帯にも何人かの人々がいるであろうと想定されるが、人っ子一人いない。 霊体化しているナイブズには認知できなかったが。 幼女は、錆ついた香りを感じ取った。 この世のものではない臭い。異界の匂いを。それを辿って公園内を進んでいく。 視えた。 平然と実体化を続けるキャスターと、その奥の草むらに潜む『闇』が。 至近距離で感知したからこそ言えるものだが、果たしてアレがマスターなどと規格外な現象があるのか? 否。 現実は、そうだった。 キャスター・ヨマが実体化を続けるのには理由が含まれていた。 彼は『光』の魔法使い。 太陽の光を浴び続ければ、魔力や損傷が回復する。 快晴だった空模様が不機嫌になってきたのに、キャスターは舌打ちをした。 天候なんてのは自然現象だ。どれだけ不満を漏らしても、変化が訪れる訳ではない。 実は、それもヨマとは異なるキャスターの宝具の影響だと、この時点では予想すらされていなかった。 「おい、クソザコ」 「………っ」 闇そのものと思しき存在は、少女の形をしている。 自身のサーヴァントに恐怖を抱いているらしいソレは、高圧をかけるヨマに睨むことすら出来ない。 むしろ、彼女は暴力は愚か、恐怖すら自らの手で与えようとは出来なかった。 少女に構わず、ヨマの話は続く。 「あのマスター……お前の姿が視えた……だったら。そのまま消しや良かった……そうだろう? 何、仕留めそこなってんだよ………一々、俺に構って欲しいのか? お前……死にてぇのか??」 「い…………いや……」 「はぁ?」 少女の否定に、ヨマは苛立ちと怒りが混じった声で威圧した。 この神隠しの少女は、確かに聖杯が欲しい。聖杯の力で人間に戻りたかった。 そういう願いが、欲望があるというのに。 「どれが嫌なんだよ……殺される事か? まさか……誰も殺したくありません………なんてバカ抜かさねぇよな………」 「ご、ごめんなさい! ごめんなさい………」 「謝れとは言ってねぇ………どっちにしろ………お前は殺すんだよ…………」 マスターを殺害すると宣言しているのなら、成程――少女が怯える理由は分かる。 だが、一体どういう理由でマスターの殺害を目標にするサーヴァントがいるのだろうか。 その辺りの共感は、ナイブズにも不可能だった。 方針が支離滅裂な彼らを前に、幼女が行動に出る。 新手のサーヴァントに接触しようと(幼女の場合は遊ぼうと)子供レベルのスピードでヨマに近付く。 やはり、幼女は警戒心すら抱いていない模様。 身体能力も年相応のソレであった。もはや英霊なのかすら怪しい。 幼女に気付いたヨマは、彼女の行動や彼女自身に声をかけることなく。 彼は薄く口を開いたまま、手をかざす。その手に集った光の力が、幼女の体に命中する。 呆気なく殺した。 まるで人間が家畜を殺すかの如く、無抵抗だった。 神隠しの少女は悲鳴を漏らす。手で顔を覆って、悲劇的な光景から目を逸らそうとした。 ……が。 幼女は平然と立ち上がる。傷はすでに完治していた。 少しくらい手ごたえあるようだと気付いたヨマは、そのまま連続で光の弾幕を放つ。 あまりに一方的過ぎる。 ヨマの方は上機嫌に高笑いをし、攻撃を続けるが、幼女は対抗する術がないかのようだった。 ならば何故、特攻してきたのか? 少なくとも――幼女は聖杯戦争を遊びだと思っている。 先ほどから幼女が捜索をしているアサシン(アイザック)に関してもそう。 一方的にやられてしまっただけで終わったので、その『続き』がしたいと幼女は望んでいた。 何故なら、まだ彼女は自身が常時発動している呪いではない。 もう一つの宝具を発動していなかったのだ。 ナイブズも気付く。 幼女は攻撃を受け続けているのではなく――『魔力』を蓄えていた。 「………なっ―――!?」 突如として出現。否―――召喚された存在に、ヨマも、霊体化するナイブズも戦慄が走った。 彼らは本能的に『ソレ』は、この世に存在するあらゆる生物を凌駕する……憎悪の象徴だと受け入れる。 明確な生物名は不明。 爬虫類の仲間のようで、ひょっとしたら竜種の一つかもしれない。悪夢のような生物だった。 召喚された後、常時変化を続ける肉体、甲羅の装甲が厚みを増す。 巨大な頭蓋にある悪意に満ちた瞳が眼光を放った。 小規模な山のような体格をした怪物の上に、幼女は騎乗している。 この史上最悪の不死身の爬虫類に騎乗した記録が残されているが故に、幼女はライダーとして召喚されたのだ。 ヨマの攻撃を受けた部位は、とっくの昔に修復してあった。 人智を越えた怪物の登場に対し、ヨマも冗談半分ではなく本気で相手しようと構える。 次の瞬間。 怪物は、巨体に似合わぬほどの速さでヨマの頭上に移動していた。 「―――」 ヨマは何か言葉を発したかもしれない。だが、遅いうえに聞き取れなかった。 そのまま怪物は、ヨマに頭突きをかます。 一撃。 公園内に舗装された地面は大きく凹み、クレーター状の陥没が刻まれる。 ヨマの傷は癒えない。最悪な事に――怪物が巨大な為、その真下に落ちたヨマがいる場所は『日影』になっていたのだ。 そこに、大陸が動いたかのような音が聞こえた。それは――言葉。 「相変わらず……耳触りな奴らだ………」 「………ん……だと……!?」 喋ったのは、紛れもなくその怪物である! 人の言語を発したのだ!! ヨマが驚愕している内に、怪物の前足が頭部に押しつけられていたヨマに襲いかかる。 重装甲の甲羅と刺殺する為だけのかぎ爪がある前足は、ヨマの体を横に裂こうとしていた。 勢いをつけ、払い飛ばされる。 ナイブズが「不味い」と思う。 既にこの怪物が登場した時点で、相当状況は酷いものだが――彼が感じたのは、そういう問題ではない。 代々木公園にある木々に衝突したヨマの肉体は、どうにか繋がっている状態。 しかし、ヨマも黙ってはいない。 彼が宝具を解放すると同時に、ナイブズは自然と霊体化を解く。 ――――マテリアル・パズル『アデルバ』―――― ヨマの体に光が集中する。光を蓄積し、そして光そのものに姿を変化する奥義『光刺態』。 その間――ヨマの肉体は光そのものとなって為、先ほどの損傷は回復しきっている。 怪物はそれを静観していた。 ヨマが「死ね」と合図をすると、魔法によるレフ盤を作成し、怪物へ投げ飛ばす。 怪物の方は、幼女を背に乗せたままレフ盤に衝突したのだった。 『光刺態』のヨマに体当たりを噛ます怪物だが、ヨマは平然とする。 『光刺態』は物理攻撃を無力化する。魔力のない怪物の猛攻など、ヨマには何ら障害にもならなかった。 ただ、攻撃するだけならば。 レフ盤は怪物の頭部を切り裂き、幼女に襲いかかる。損傷は即座に回復するが、ヨマの追撃が続く。 雨のような弾幕。 そして、巨大な矢のようなエネルギー。 怪物と幼女は、それを受けて立つ。 ナイブズは、怪物と殺人者の蚊帳の外。 しかし、彼が実体化したのは――例の神隠しの少女に関してだった。 戦闘に加わっても構わないが……ナイブズが実体化をし、確かめれば異常の塊である。 彼ですら至近距離にいる少女を認知するには、直接目にしなくては存在が危うく、見失う。 優柔不断な少女を、今すぐ切り裂くのは一向に構わない。 神隠しをする以外では無力ならば、ここで終わらせても良いのだ。 だが――― 怪物が発生させる衝撃波、ヨマが乱れ撃つ弾幕。 それらを受け流したナイブズは、少女の眼前に立つ。 少女も、自らを視認出来る存在を受け入れがたく、恐る恐る尋ねてきた。 「あの………私の姿が…………」 怪物の方はともかく、ヨマの方はすっかり少女の安否を考慮していないらしい。 流れ弾であるヨマの攻撃は、乱雑に少女の方にも飛ばされていた。 手にしていた刃でそれを弾きつつ、ナイブズは問う。 「どうするつもりだ」 「………その……それは………」 「俺を殺すか、それとも死ぬか」 違うな。ナイブズは訂正した。 「どちらかしか選べないぞ」 「………!」 少女は、ついに決断しなければならないのだと察した。 聖杯戦争は恐ろしい。人を死なせるのも、消させるのも。本当は嫌だ。 カナエに恐怖を抱いたのではない――カナエの存在が消えるのが恐ろしかったから。 もう、そういう光景も、人の死も起こしたくはない。繰り返したくなかった。 一方で、聖杯を諦めたくなかった。 どうしても聖杯は欲しい。聖杯で人間に戻れたならば、それはどんなに素晴らしい事だろう。 もうこのような想いはしなくて良いのだ。 だけど……けれど……分かっている。どちらかしか選べない。 眼前のセイバーは、冷酷な現実を突き付ける。 少女が。 漸く、一歩だけ前進する。 「…………私は……聖杯が欲しい…………でも………………止めます…… ………………人が死ぬのは……………………………もう………いや…………」 どうにかしてキャスターを止めなくては。 彼はあの怪物と対峙し続けるように、恐ろしく強い。 だから……自分が死んでも構わない。 最悪、自分が死ぬしかないのだろう。 別にナイブズを前に恐れをなした訳ではない。最初から彼女の中で答えは決まっていた。 それを決断できなかっただけ。前進する切っ掛けが欲しかっただけ。 体を震わせる少女に「そうか」と、ナイブズは至って驚く様子もなかった。 「運が良かったな。俺のマスターはお前の始末を命じてはいない」 「………え?」 彼らの傍らでは、相変わらず恐ろしい戦いが繰り広げられていた。 件の怪物は不気味な再生を続け、ヨマを追い詰めている。 強靭な牙と巨体の尋常ではない速さによる攻撃を、怪物がしかけた。 対して『光刺態』となったヨマは、姿を消す。 霊体化のような類ではなく――光の屈折を利用した視覚妨害の一種である。 レフ盤もヨマ同様に消滅をするものの、確かに存在している。 動きを止めた怪物が、次々と手傷を負って行く。最終的にヨマが狙うのは――怪物の甲羅に乗る幼女だ。 瞬間。 怪物が笑った。 この怪物の恐ろしい点は言語を語れるように、知能が優れているという点であった。 かつて、人工知能相手に高度な語り合いを交わせたように、ヨマの行動も読めている。 怪物自身。ライダーに召喚された身である以上、ライダーの死こそが自らの消滅だと察している。 故に。怪物は、肉体を変化させた。 先ほどの構造上、背後に届くはずのなかった頭部が、急激な肉体変化により背後に存在しているだろうヨマを捉えた。 本能的なもので感じ取ったヨマの気配を頼りに、怪物は暴力的な顎でヨマを噛み砕く。 屈折の効果を失ったヨマの姿が露わになると同時に。 ヨマは大量の血を吐く。 丁度、上下半身を別つように怪物の牙はヨマの体を貫いていた。 そして――怪物の口の中は『影』だった。 「がっ…………! この、野郎……!!」 異常な攻撃が続いた。 怪物の口内に牙のような、針のような、ともかくヨマの下半身を剣山に突き立てるかの如く生えて来る。 だが、ヨマも黙って死を受け入れるような殺人者ではない。 まだ『光刺態』の効力が残る腕で、怪物の頭部に攻撃をしかける。十分な至近距離だ。 周囲を飛び交うレフ盤も続け様に攻撃してきた為。 怪物は一旦、グロデスクな口を解放したのだった。 生々しい有様になったヨマの肉体が現れるが、構わない。日の光を浴びれば――― 叶わなかった。 天はヨマに味方はしない。 どこからか漂ってきた厚い雲が太陽を隠したのだ。 暗黒が現れたかのような大いなる影が、ヨマだけではなく怪物や幼女、ナイブズも影に包む。 雲の向こうでは、燦々たる太陽が照りつけているだろうが。 今は違う。この状況下では『光刺態』も自動的に解けてしまうのだ。 「は……何故だ………どうして、今は夜……じゃねぇ……昼間……だろ………なんで、影が―――」 呆然とするヨマに怪物が圧し掛かった。 前足だろう部位で、全体重を押し付けると骨や筋肉が砕ける音が不気味に響き渡る。 その残骸をゴミのように遠くへなぎ払った。 神隠しの少女は心底怯えに満ちた声を漏らす。 凛然とした怪物だけが、健在していた。 ヨマを葬れば、自然と次のターゲットが何になるか分かる。 ナイブズの存在は視認しているようで、憎悪に満ちた瞳がそちらを伺えば、やや間を置いて。 「人間ではないのか」 怪物から憎悪が消えたようだが、生物的な殺意だけは残されている。 ナイブズも、いつ刃を振るっても構わぬように体勢を取っていた。 「人でない癖して人に飼いならされて。お前は哀れだ」 ナイブズは何かを察して、刃は収める。 冷笑する怪物に対して、彼は酷く淡白に答えた。 「俺は――『考えた』だけだ」 「考える?」 「あぁ、そうだ。それだけだ。お前とは違う」 人を憎悪しても、人を滅ぼすべきか。感情に従ったのではなく、至極冷静に判断したのだと。 過去もそうだったように、今も変わらない。 ナイブズの主張に「そんな必要などなかろう」と怪物は山が動いたような声で話す。 「お前のように『自分で選んだ』と抜かして、人間に飼われた奴が居たな。奴がどうなったか、聞きたいか?」 自棄に饒舌に語る怪物。ナイブズは背を向けた。 「俺には関係ない」 怪物は気に食わなそうに鼻を鳴らし――消滅する。 魔力の問題だ。 幼女と、彼女のマスターの魔力は限界だ。恐らく、ヨマとの戦闘で使い果たしてしまったのだ。 怪物もそうだが。幼女も姿を消している。 恐らく霊体化をしているだけだろうが、ナイブズも深追いするつもりはない。 地獄の化物が居なくなったのを安堵する神隠しの少女に、ナイブズは声をかける。 「俺のマスターは、お前を保護すると言う。少なくとも『神隠し』の被害を広めない為らしいが」 「……えっと?」 保護。 という表現が、今一少女には想像できないものだった。 しかしながら『神隠し』の被害を抑えるのを協力してくれるのなら……? 少女が頷く。 「……わかりました………」 ◆ 東京都渋谷区。ここに構える私立大学にて。 聖杯戦争のマスター、カナエ=フォン・ロゼヴァルトは決して呑気に講義へ出席しているのではない。 理由の一つとして、大学内で『神隠し』の噂を広めること。 カナエもどの程度の広め具合で『神隠し』から免れるか分からない以上。 安全を考慮する為に、十分と呼ぶほど話を広める事に成功していた。 いささか、目立った行動に違いない。 仮にカナエのいる大学内で、他のマスターがいればカナエに狙いを定める事だろう。 現時点では、それらしい人物はいないとカナエのサーヴァント・ランサーは教える。 ……何よりも。 「まだ居るのか」 『うむ……俄かに信じがたいが、そのようで』 あのキャスター(ヨマ)はまだ渋谷区内に存在していた。 しかも、書き込みの予告通り代々木公園付近で。 最悪……神隠しの少女が同行している可能性もありえたが、カナエの一件で向こうも警戒しているはず。 一方。 カナエとランサーはある事実に確信を得た。 「奴は、昼間に多くの敵を滅ぼす算段か……」 キャスターの攻撃には『太陽』の恩恵が含まれているという。 ランサーが怪物(吸血鬼)の影響に犯されたが故に得た、皮肉な情報。 一連の戦闘を回想すれば、すとんと空洞に収まるような話だった。 キャスターは何故か高い位置を維持し続け、店内にいたランサーを追撃しようとはせず。 常に『太陽』の光を浴びれる場所にあり続けたのだ。 ならばこそ、弱点は―――『夜』。 とはいえ、キャスターも馬鹿ではないはず。夜になれば代々木公園から撤退する。 ランサーは拘置所で補充した魔力が尽きただけで、余力は有り余っていた。 太陽がなければ、不死身を連想させるキャスターも打破が可能。 日が完全に沈む手前。夕刻。 それまで『神隠し』の噂を広め続け、ニュースなどを確認しておけばいい。 「さっき、でっかいトカゲが代々木公園にいたんだけど見たか!?」 「はぁ~~~? なんだそれぇ」 「マジでミニチュアのゴジラって感じでさ! 誰かが作ったもんかな、アレ」 他愛のない噂をする男性らを尻目に、カナエは久々に刺青男の話題に目を通した。 すると。 現在、板橋区の方で目撃情報が相次いでいるらしい。 幸か不幸か、カナエのいる渋谷区や住まいのある港区とも無縁の場所。 SNSでは共犯者と思しき女子高校生が話題になっている。しかも、彼女の住所まで公にされていた。 あまりの悪意に、カナエも流れに逆らいたい程だ。 それでも。 神原駿河……包帯まみれの男……金髪の少女………桐敷沙子……… もう一人のフードを被った………! カナエはその人喰いの『瞳』に注目せざる負えなかった。 ◇ 東京都千代田区。 ここにあるは警視庁。日本警察の総本山と呼べる場所である。 流されるまま、トド松は人生でも見学でしか目にしたくない警視庁内部に足を踏み入れていた。 人手は、割と多くいるように感じる。 普段ならこれ以上の警察関係者がいるのだろうが……そんな感傷に浸る余裕はない。 トド松は、身に覚えのない罪で捕まってしまった。 むしろ、実の兄の犯罪を知って、ある種の放心状態だった。 トド松の心情などお構いなしに取り調べが行われようとした矢先。 「葛飾区から渋谷区を数分で移動するなんて、物理的に不可能ですよ~~なにやってるですか~~」 「………そ、そう……でしたっ、申し訳ございません!」 冷静に分析してくれた若い美形刑事のお陰で、トド松は無実は証明された。 された……は、いいのだが。 一体どうして兄は犯罪行為に及んだのだろう。 日ごろから、痛々しい兄だが…… まさか「俺の†ビューティフル・ボディ†を見てくれ、カラ松ガールズ!」とか何とか抜かして全裸になったのか。 絶対泥酔レベルの所業だ。幾ら痛くても、犯罪ラインは理解している。 そう、トド松は願っていた。 絶望の取調室から、待合室に移動したトド松。 そこで、美少年にも美少女にも見える若い刑事に聞かされた話では。 カラ松は改造車(カラ松 A GO GO!)で都内を暴走したあげく、その姿は全裸だったという。 何時ぞやのレースのノリで公道を走ろうとしたのか。 トド松も呆れて言葉を失う。 普段なら「痛いよね~」「馬鹿なの!?」と突っ込みをする場面だが。 もはやカラ松は、犯罪者として警察に目をつけられている。 お先真っ暗。 しかも容姿の似ているトド松や他の兄弟にも影響が待ったなしだ。 事実、トド松は逮捕(無実は証明されたが)されてしまったレベルである。ギャグでは済まされない。 若い刑事の方は呑気に部下と話をしていた。 「あまりに似ているので区別がつかないです。はんべ~なにかあるですか~~」 「えっ……ガムテープなら」 「よーし、確か『チョロ松』でしたね~~」 「あ、あっ! 僕は『トド松』です! トド松!!」 若い刑事なりの区別なのだろう。 『トド松』とペンで書いたガムテープを、トド松の服に張りつけてきた。 あまり良い気分ではないが、普通の人じゃ区別はつかない。仕方ないと受け入れる事にしたトド松。 「そうそう」若い刑事はついでのようにトド松に尋ねる。 「燕尾服を着た男の人に覚えはあるです?」 「燕尾服? いえ……僕はありません」 「そうですか」 詳しい話は聞けなかったが、燕尾服を着た男は何か重要人物なのだろう。 無論、嘘偽りなくトド松は覚えがなかった。だからこそ、訳がわからない状況にあった。 ところで。 トド松もだが、若い刑事も気になっていたらしく、部下に問うた。 「そこで気絶している人はなんです?」 待合室のベンチで横になっている男性……?が居る。 しかも、頭に何故か紙袋を被っており。その姿は全裸のカラ松並に不審者の貫録がある。 嗚呼と部下が答えた。 「私立大学付近にいた不審者らしいのですが、連行中に気絶したとか何とか……すみません、あまり知りません」 若い刑事は「へぇ」と納得したようで、それ以上の言及はしなかった。 その時。 警視庁管内に緊急連絡が鳴り響く。 トド松ですら、それが『不吉』を知らせる鐘の音である事を察する。 長身の部下は「あぁ刺青男、怖い」と呟いているが、若い刑事はどこか愉快そうだった。 「僕たちは行って来るです~ここでもう少し待ってて欲しいです」 「あ、はい」 彼らは捜査一課の人間であっても、性犯罪を取り締まる係の人間ではなかったのだろう。 次に現れる刑事は、カラ松を連れて来るのか。 あるいは別の兄弟を連れて来るのか。 ただ。 それほど、カラ松の事件がショッキングだったとはいえ。 トド松はすっかり忘却していた。 彼のサーヴァント・セイバーのことを……… ◆ 同じく東京都の千代田区にある警視庁内。 トド松のいる場所から離れた階層にある、刺青男の対策本部にセイバーはいた。 霊体化しているセイバーにとっては厳重警戒は無意味に終わるものだ。 忙しなく刺青男の情報を集計し、まとめている眼鏡をかけたデスクワークの警官は「はぁ」と溜息を漏らしている。 きっと、彼も刺青男の捜査に加わりたい熱意があるか。 嫌々行う書類担当に厭きを抱いているのか。 そのどちらもあって不満がありそうな雰囲気を露わにしていた。 広々とした会議室を大胆に使用し、捜査は行われているよう。 セイバーは迷いこんだ子供のように踏み入れた。(無論、霊体化したまま) すると本部が一気に慌ただしい場所へ変貌する。 「目撃情報だ! 場所は板橋区■■■!!」 SNSではとっくの昔に広まっていた情報を、漸く公表したのは信憑性の問題だ。 関係者は新たに書き込まれるホワイトボードの情報に、ざわめく。 刺青男の共犯者と人質が発表された。 包帯まみれの男(しかも鎌を手にしている)。 神原駿河という女子高校生。 身元不明の金髪の少女。 「女子高校生が共犯者!?」 「脅されているだけかもしれないが………」 「捜査員は現場に急行! 今度こそは取り逃すな!!」 室内を犇めいていた人々が雪崩れるように移動を始めた。 どさくさに紛れ、セイバーは実体化を解く。 皆の意識が集中していたとはいえ、セイバーの容姿は酷く目立つ。 七色の宝石がぶら下がった枝のような翼、金髪、しかも少女。衣服も並より幼さを醸しだす。 捜査資料の視認を始めたセイバーは、神原駿河の自宅住所を目に通す。 目撃情報が相次いだ板橋区の位置。 刺青男、フードの人喰い、神原駿河、包帯男、金髪の少女、桐敷沙子……… 「おい、子供がいるぞ? どこから入ってきたんだ!」 セイバーに気付いた人間が、やれやれといった様子で彼女の体を持ち上げ、強引に退出をしようとする。 が―――次の瞬間。 その人物の頭部が吹き飛んだ。 言いかえるなら『破壊』される。 断面から血の噴水が溢れ返る光景に、残っていた人々は茫然とするばかり。 一体何が起きた? 何の攻撃なのだ? 誰もが『少女による犯行』とは思えないだろう。 セイバーは溜息をつく。 「やっぱり警察って邪魔ね。私、やっと気付いたわ。トッティも気にしている通り、邪魔ばっかりするじゃない。 どーしてアイチとかいう主催者は警察の存在を排除しなかったのかしら。ルーラーと同じくらい邪魔よね?」 セイバーはいよいよ理解したのである。 警察を警戒するべき、ではなく。 警察そのものが邪魔、なのだと。 聖杯戦争の邪魔をする。マスターを容疑者として確保する。 考えれば考えるほど邪魔な存在だ。恐らくルーラーも警察と同じく一々自重しろと申しつける邪魔な存在なのだろうが。 ルーラーが居ないからこそ、警察の存在が際立ち。より一層、邪魔に思えてならない。 哄笑しながらセイバーは決心した。 ―――『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力-one unknown coin-』――― 暴風のように人間を破壊するセイバー。 彼女にとってみれば「きゅっとしてドカーン」な感覚。呆気ないほど躊躇なく殺害をする能力。 少なくとも。 この室内にいた人間は、全て『破壊』された。 「邪魔だから『破壊』してあげるわ! これって『手土産』になるかしら?」 彼女の疑問に答える声はなかった。 ◇ 東京都葛飾区。 先ほどまで露出狂の騒動が発生していた場所で、アサシンこと零崎曲識は携帯を確認する。 SNSの書き込み。 例の神隠しに関してのものに、新たな進展があった。 それがあったのは大分前のこと。 カラ松の事件で意識を向けられており、曲識もつい目を離してしまっていた。 「ふむ」とSNSの内容に目を通し、彼はマスターである飛鳥に言う。 「マスター。そろそろ帰った方がいいかもしれない。もう、このような時間だ」 曲識から携帯の時刻を見せられ、飛鳥は少しだけ日常に引き戻されたような錯覚に陥る。 この東京ではアイドルではないが、中学生であり。 偽りとはいえ家族が存在する。彼らは飛鳥の帰宅が遅れれば心配するだろう。 刺青男が――まだ捕まっていないから……… 嗚呼。どうして彼の事を想うのだろう。 我ながらどうかしている、と飛鳥は残念な心情のまま言う。 「やはり中学生の身であるボクには、最低限な事しかできなかったようだ。こればかりは申し訳ない」 「いやいやいや! カラ松ガール。君は十分な働きをしてくれた! ……あぁ、その本当にアリガトウゴザイマシタ」 確かに飛鳥は服を買う財力はないし、このまま飛鳥の家にカラ松を匿える身分でもない。 むしろ、それを行えば飛鳥の家族にカラ松が通報されかねない。 だけど――飛鳥は『サンダル』だけは買えた。 非常な安価な。多分、海辺で履くような質素なサンダル。 素足でアスファルトを歩み続ける、どこかの修行僧のような体験をカラ松が回避する手助けをしたのだ。 とはいえ。 飛鳥の貴重な資金を使用したのだ。曲識は「後でマスターに金を返すんだ」とカラ松に言いつけ。 流石にカラ松のアサシン・明も同意している。 痛々しい当のカラ松も、中学生相手に有難味を感じるほど哀れな有様だ。 ところで。 曲識は、明に尋ねる。 「コートのアサシン……いや、『元』コートのアサシンとでも呼ぼう。これから予定はあるだろうか」 「予定? いや、特にはないが」 「そうか。何。聖杯戦争に関係ある件で少し時間を貰えるか、それを聞きたかったんだ」 明も現実に引き戻された気がする。 マスターの露出狂事件も十分ショッキングだったとは言え、聖杯戦争とは無縁な事に費やしてしまった。 カラ松と飛鳥も、聖杯戦争なる非現実的な単語に体をビクリと跳ねる。 格別、空気を壊すつもりで曲識も言った訳ではないのだろう。 冷静に、明は問う。 「だったら、マスターも交えて話合うべきじゃねェのか」 「それが少々難しい。見てくれた方が早いな」 曲識が飛鳥の携帯を使用し、ある『噂』に関してのページを開いた。 そのまま、それを明に渡す。 内容を確認した彼は、少々驚きの色を浮かべながら納得した。 「しかし、どうやってコイツを捕捉出来た?」 「僕の『音楽家』の勘。としか言いようがない。生憎、僕もこれほど情報が集まるとは想定外だ」 確かに理由としては納得できないが。 普段ならば明も「凄ェ!」「でかした!」と称賛していた場面だろう。 それに、曲識の言う想定外の理由も、色々と分かる気がしたからだ。 一連の様子を眺めた飛鳥は、邪魔にならないタイミングで尋ねる。 「ボクたちはボクたちで、大人しく家に帰った方がいいようだね」 曲識は頷く。 「そうしてくれると有難い。最悪、何かあれば念話で令呪の使用を呼びかけるかもしれないが…… マスター、もうしばらくコレを貸しては貰えるだろうか」 携帯電話を差して問う曲識に「構わないよ」と飛鳥は答えた。 順調に会話する彼らを見て、カラ松も渋々自らのサーヴァントに聞く。 「あ、アサシン。令呪?の使い方は前、話した通りでいいんだったよな?」 使用を体験した身ではない為、その確認だろう。 飛鳥同様。彼も彼なりに、最低限努力の姿勢を見せているのだ。 明は「あァ」と返事をする。 「その時は頼んだ」 「お……OK」 カラ松個人としては、令呪だろうがなんだろうが、戦争に関わりたくも無い思いで一杯だった。 だが、マスターの身分を持つ以上。嫌がおうでも関わるハメになる。 けれども、カラ松の今後を想像するだけで、先は真っ暗に思うが…… 聖杯戦争は始まっている。 既に刺青男も、人喰いも、殺人鬼も、皆がみんな踊り狂うように暴れているのだ。 飛鳥とカラ松は、その渦中へ飛び込むべきか。 遠くから静観・傍観するだけに終わるか。そのどちらかしか選べない。 (ボクは…………) わかっている。 二宮飛鳥は、本当はもう気付いているのだ。己の本心に。 だけど、果たしてそれは正しいのか? 怖いと思うし、不安にも思う。だけどそれはきっと自己防衛本能だと理解していた。 飛鳥がもどかしい想いを胸に秘めたまま。 二人のアサシンがどうやら何か目的があるらしく、飛鳥とカラ松に別れを告げた。 飛鳥は何かを書き込んだノートの切れ端をカラ松に渡す。 「ボクの連絡先だ。携帯電話の方はアサシンが持っているけどね」 「でかした! ……じゃない。ナイスだ、カラ松ガール! フッ。やはり、ナイスガイなロンリーオンリーウルフにも手が差し伸べられたものだ」 なんて痛々しい反応をするカラ松を見たら、連絡先を教えるべきではなかったのかもしれない。 ……が。ここでカラ松はある問題に直面した。 コートの前開き部分を抑え込む事で、露出してはならぬ場所が視えるのを避け。 なおかつ、サンダルを履いて歩け、二宮飛鳥の連絡先を入手したものの。 どうやって帰宅すればいいのだろうか? 葛飾区から自宅のある板橋区。 『カラ松 A GO GO!』を使えばあっという間の距離だが、徒歩で帰宅するにはかなりの距離。 徒歩で帰ろうにも『この状態』で長時間うろつけば、流石に不審者として再び通報されかねない。 「一体どうすれば良いんだー!」 本日二度目のカラ松の叫びである。 飛鳥も「えっと」と財布の中身を確認した。 彼女が考えたのはタクシーだった。それなら一目を気にすることなく移動するのは可能だろう。 勇気を出して、停止していたタクシーの運転手に声をかけて尋ねる。 すると、ここから板橋区へ向かうには5000円以上の料金がかかるとのこと。 非常に申し訳ないことに飛鳥は、それほどの現金は所持していない。 まるで無力だ。 飛鳥は思う。 彼女でも、決してカラ松を見捨ててもいいんじゃないかと悪魔の囁きを聞いても。 どうにか同盟相手の手助けはしたかった。だけど、何もできない。 行動しようにも……これじゃ、無力も同然ではないか。と…… 「なぁ、アレやばくね!?」 「火事でも起きてんの?」 その時。 人々が不審者であるカラ松を差し置いて注目していたものがあった。 これのお陰で、カラ松は怪しまれてないのだろう。 「板橋ですげー火災起きてるんだって。しかも刺青ヤローの仕業とか……」 「マジ!? どんだけだよ、アイツ――」 刺青男……? 胸の脈動を感じながら、飛鳥は自然と――あそこへ向かおうかと興味を覚えていた。 違う気がする。 飛鳥は思う。 彼はきっと、火事なんて起こさない。 アサシン(曲識)が助言する通り、飛鳥に彼の共感や理解など不可能なのに。 いいや。無実だ。彼は正真正銘の殺戮者なんだ。ボクにもそれは判る。 確かめなければ……確かめなくては……… 「あ……あぁ………」 火事の噂を耳にして、反応を起こしたのは飛鳥だけではない。 カラ松が痛々しいソレではなく、顔面蒼白になって身を震わせていた。 「俺の………家が………」 「え?」 □ 東京都葛飾区不動高校。 もう、あと一つの授業が終わればホームルームの時間となって、下校時刻だ。 ある一年生の教室でアイリスは、彼女のサーヴァント・ナイブズから念話を受ける。 正直に奇跡的だった。 ナイブズでもその――神隠しの少女を感知するのは困難だったという。 最悪、高度の感知能力を持つサーヴァントでしか捕捉できるか否かな、異常な存在。 少女のサーヴァント・キャスター(ヨマ)も感知が困難だった。 ああだこうだ、暴言を吐露しながらもヨマが神隠しの少女と同行していたのは ヨマ自身も少女を感知出来ず、どこかに逃げられては困る存在だったからだ。 『マスター。お前は喋る大トカゲというのを、どこかで聞き覚えはないか』 ナイブズからそのような情報を聞き、ひょっとしたら……とアイリスは一つ連想したものがあったが。 正直『アレ』が召喚されていようものなら、ナイブズでも相手が難しいのではと思う。 まだ刺青のバーサーカーの方が優しい。 他にもその大トカゲに騎乗していた幼女や、神隠しの少女のサーヴァント。 『神隠し』に合ったと思しきマスターの存在などが確認された。 情報を確かに集めつつ、アイリスがずっと悩ましくしている点があった。 それは神隠しの少女をどこに置くべきか。 真っ先に思いついた場所が一つある。 葛飾区にある『東京拘置所』だ。 ここは情報が遮断されているし、囚人たちは『神隠し』の噂を聞く機会も少ないだろう。被害者が出ないはず。 だが、少女を拘置所に身を隠すようになんて、流石のアイリスも止めた。 それこそ『財団』のような所業だと思う。 何より―――どうやらここで囚人の不審死が発生したという事件が、小さくニュースサイトに掲載されていた。 恐らく、サーヴァントが行う『魂食い』の可能性が高い。 逆に……既に『魂食い』をした場所に、犯人のサーヴァントが現れる事は無いかも……? 【[編集済み]事件の再審。被告人 フエグチヒナミ、無罪の可能性が浮上】 『東京拘置所』関係のニュースと言えば、その一つくらいしか他にはない。 しかし、ここが安全かと問われれば難しい。 先ほど噂で、遠野英治が病院で目覚め、そのまま早退したという話を聞いてアイリスは思いつく。 ならば――『病院』だ。 不動総合病院。 ここであれば、拘置所ほどではないが『神隠し』の噂をする場所でも、広まる場所とも言い難い。 少なくとも、アイリスの知る範囲の話だ。 もっとちゃんとした場所を確保するべきだろうが、一先ずここに少女を隠すようナイブズに伝える。 正直な話。 こうも簡単に少女を保護できたのは、アイリスにとっても予想外だったのだ。 ひょっとしたら、少女も自分と同じように聖杯を欲しがっているなら、抵抗もありえた。 少女も少女で、彼女なりの決断をしたのだろう。 神隠しの少女。 話をしてみたい節はあるが、それが叶わないのが非常に残念に思うアイリス。 不動高校にチャイムが鳴り響く。 ついに下校時刻だ。 学生寮で私服に着替えてから、まずは――遠野英治の自宅周辺の撮影でもしようか? 悩んでいるアイリスのところに生徒たちの騒ぎが耳に入る。 向こうの――板橋区で火災が発生したという話。 そこに刺青男が現れたという噂。 また不動高校一年生の少女が、彼の共犯者ではないかという信憑性が定かではないもの。 葛飾区内で大槍を持った女が暴れている。 騎士のコスプレをした男が、大槍の女性と対峙している。 そんな話。 「………」 アイリスが踵を返した。 学生寮へと真っ直ぐに帰宅。カメラを手にして、江戸川区へ向かった。 「まだ……貴方と会うのは先になりそうね」 アイリスの意志は確かなものだった。 聖杯が欲しい。願いに対する欲が並の人間よりも強い。 だからこそ、刺青男と――アベルと対峙するのは避けられないと確信している。 ならば……『もう一度』彼に勝つのだ。 ゲーム上とはいえ、一度は勝利したアイリスだから言える。 聖杯の為に、アベルに勝利するには――まだ無理だ。『棺』の破壊をしなければならない……… 自由への障害に『彼』がいるなんてのは、過去の皮肉ではないか。 だけど、次は失敗しないようにすればいい。 前回はきっと。暗殺を拒んでしまったのは……失敗だったのだ。 アイリスは、彼女のやるべき方へ進んで行く。 【三日目/夕方/葛飾区】 【アイリス=トンプソン@SCP-Foundation】 [状態]魔力消費(微)、神隠しの物語に感染 [令呪]残り3画 [装備]SCP105-B [道具]携帯電話、勉強道具 [所持金]そこそこ余裕がある [思考、状況] 基本行動方針 聖杯を獲る。 1:神隠しの噂に関する書き込みに注目しておく。 2:安藤潤也、遠野英治、アダムの自宅周辺を撮影する。 3:『棺』の捜索のため情報を集める。 4:神隠しの少女(あやめ)を匿える場所を探す。 [備考] ロールは不動高校一年に留学してきた学生です。 神隠しの物語に感染しました、あやめを視認することができます。 あやめを視認すると同時に神隠しのカウントダウンが始まります。 →神隠しの少女(あやめ)がマスターではないかと推測しております。 また現実世界で神隠しの少女(あやめ)を視認する事が危険だと推測しています。 聖杯戦争について歪曲された情報しか持っていません。 安藤潤也と神原駿河の住所・電話番号を入手しました。 新宿区の事件とフードを被ったのサーヴァント(オウル)と桐敷沙子の存在を把握しました。 また、桐敷沙子が『人ではない』と確信しております。 葛飾区にある不動高校の学生寮に住まいを持っております。門限は夜10時(22時)までです。 遠野英治の住所を把握しました。 ライダー(幼女)とライダーのマスター(平坂)、キャスター(ヨマ)の特徴を把握しました。 また、ライダーの宝具『SCP-682』の特徴を把握しましたが、SCP-682であると確信していません。 神隠しに合ったマスターの存在を把握しました。 東京拘置所で発生した不審死について把握しました。サーヴァントによる魂食いと判断しています。 板橋区でアベルが出現した噂を知りました。 ◇ 飛鳥とカラ松は、居てもたってもいられず。自力で現場へ向かったのだ。 中学生とコート一枚羽織っただけの不審者。 誰も彼も、刺青男の存在や火災の規模へ関心が向かい。 雪崩れるように移動する人々に隠され、二人の存在は浮いたものではなくなっている。 何より―――異常な光景を目にしたのだ。 空を飛ぶ大槍を携えた女性。 炎を纏い、大槍がビルなどの建物を破壊しながら葛飾区から板橋区方面へ向かう姿…… 都内を徘徊する不審者なんかより、彼女が注目されてしまった。 「ランサーだ!」 驚愕と興奮が混じった声で飛鳥は叫ぶ。 マスターである彼女は、遠目ながらもクラスやステータスを視認していた。 「うあぁ………」 あんなものと戦わなければならないのか。 カラ松は街を破壊しながら移動する狂った半神に絶望する。 彼は飛鳥とは違い、恐怖だけが渦巻いていた。 どうやらランサーも板橋区へ向かっているようだった。急がなくては、飛鳥は走り出す。 しかし、葛飾区から板橋区まで足で移動するなんて無謀だ。 それでもカラ松と飛鳥は、それぞれの理由で足を動かしていた。 興味本位で現場へ向かう人々。事件の真相を掴む為に、急行する報道陣。 現場に急行する救急車や消防車。刺青男の噂を聞きつけてか、パトカーもちらほら居る。 必死で駆け抜け、どれほど経過しただろう。 人々は再び動揺の声を挙げた。 再びランサーが遠目から確認できた。大槍はより一層巨大化しているように感じられる。 ランサーは何かを追跡しているかのように思えた。 飛鳥も、ソレが刺青男なのか。それすら確認出来ず終いである。 「駄目です! ここから先は火の手が回っております! 皆さん、避難して下さい!!」 彼らは漸く、東京都北区に到着した。 しかし、どうやら板橋区の炎がこちらまで猛威を振るっているらしい。 消防隊員が市民に避難を呼びかけ続けている。 同時に彼らの懸命な消火活動は、無為に終わろうとも行われていた。 だが、カラ松は黙っていられない。この先には、家が、そこには兄弟たちが――…… 「俺の家は――どうなったんだッ!!?」 「な、君!? なんだその格好は!」 現場に居合わせた警察官が露出狂を確保しようとするが、そんな状況ではない。 家は? 兄弟は? 無事な訳がない。それでも確かめずにはいられない! 混乱するカラ松の代わりに、飛鳥はどうにかフォローしようと考えた。 「あの……どうやら、入浴中に避難したらしくて。こんな状態らしい」 「ん? あぁ、そうだったのか。おーい、誰か毛布を持ってきてくれ!」 この状況では警官も納得したらしく、酷い姿のカラ松は毛布のお陰で大分良くはなった。 むしろ、一変し。哀れな被害者として人々の目には映る事だろう。 カラ松は何とか警官に聞く。 「……い、板橋……今、板橋の方はどうなって………」 「あそこから避難してきたのか。そりゃ大変だったな……あそこはほとんど全焼に近い状態だ」 「………っ!!」 板橋が全焼。 自分の家も、デカパン博士の『デカパン研究所』も、何もかもが――消えた。 炎を撒いたアヴェンジャーとしては、別にカラ松を不幸にさせたい一心で行った所業ではない。 彼の殺戮者・アベルとの戦闘における些細な被害としか受け流していない。 だけど。 カラ松や、彼のような被害者たちには冗談では済まされない。 こんなもの納得できない。 幾ら偽りであったとしても、安心できる家や家族を失ってしまったのである。 対して、飛鳥は違う。 飛鳥はカラ松に何一つしてやれない。家族に相談して、ある程度の支援を施せるかもしれないが。 そんなもの意味はなかった。 感謝をしてくれても、飛鳥を妬ましく思う事だろう。 飛鳥は少女でしかない。そんなものに耐えられるほど出来た人間ではない。 未熟な人間だ。 しかし、思う。 自分は――優しい世界で生きてきたのだ、と……… だからこそ、聖杯戦争に不安を抱くのは当然なのだ。ずっと、そこで暮らしてきた。 飛鳥もカラ松と同じく、現場から避難を余儀なくされる。 彼女の方はここらの住人ではないが、そのまま避難所に案内された。 悲しみと恐怖、孤独、空虚に満ちた人々で溢れ返っていた。 最初はこんなものだろう。 いづれは、刺青男に恨みを抱いたり、やるせない苛立ちを誰かにぶつけたり、不満を漏らしたり…… 地獄のような光景が続く事だ。 きっと、明るい気分にさせようとライブを行えば、逆に帰れと罵倒されるに違いない。 「くそ……! なんなんだよ!! 警察は早くあいつを捕まえてくれよ!」 違う。 刺青男は――火災なんて起こしていないはず。 彼は蛮人であり勇敢な殺戮者なのだ。 ここで沢山の生贄を殺し尽くしたに違いない。だけど……飛鳥は手を握り締める。 こんな事はしていない。 自然と『彼』を調べていた飛鳥だから分かる。 彼は優しい感情なんてないし、どこか良心が残っている訳でもない。 だけど――何故だろう。どこか惹きつけられる魅力は、確かだった。ただの犯罪者なんかじゃない。 彼は確実に人類を殺戮するが、今回のような所業は行わない。 こればかりは無実なのだと――それを主張する勇気も、立場も、飛鳥にはなかった。 鞄の中から、どこかの誰かに似た名無き人間から貰った香水を取り出す飛鳥。 「……志希」 キミも『彼』が怖いと思うだろうね。 ボクもそうさ。 きっと『彼』はこの世の誰よりも、あるいはどの英霊よりも恐ろしい。 それでもボクは『彼』と向き合わなければならないんだ。 同じ舞台に立つ役者として……かな? ボクはまだまだ未熟だ。人間としても、アイドルとしても。 ヘルマン・ヘッセも云っていたかな。 『卵は世界』だとね。生まれる為には殻<セカイ>を破壊しなければならない。 ボクは……… 「ボクは―――行くよ」 卵の中は安全さ。 だけど、それじゃいつまで経っても飛び立てない。 ボクは往こう。誰でもない、ボク自身の為に。 例え誰が望んでいなくても、『彼』がどうでも良くとも。ボクは納得していないんだ。 こんな人々の受け入れ方は……駄目だ。知るべきなんだ、聖杯戦争というものを。 手段は分からない。暗雲がかかって光すら望めない。 それでも。 ボクは彼らに『伝えたい』。誰かに『伝えたい』んだ。アイドルがファンに歌を届けるように―――……… □ 殻<セカイ>を壊して、鳥は飛び立つ。 ◆ 「気のせいか」 曲識は周囲を見回していた。 彼は、枯れ草に鉄錆を混ぜ合わせたような独特な香りが鼻についたような気がした。 その正体は、単純に都会の悪臭か何かだと判断する。 曲識と明は葛飾区から距離を取り始めていた。 サーヴァントの足を以てすれば、短時間でこれほど移動するのは造作もない事。 遠くの方面で、何やら黒煙が立ち上っているが、明は一先ず話を進める。 「代々木公園か……」 明もまた日本にいた人物だ。 その名に覚えがあるし、それが渋谷区にあるのも記憶に残っている。 例の神隠しに関する書き込み……あれが事実ならば、キャスターが陣地を張っている可能性がありえた。 「コイツの攻撃手段が『神隠し』というのが厄介だな。直接、相手をするよりもマスターを狙った方がいいかもしれねェ」 今は影響がないが、サーヴァントも『神隠し』しない保証はなかった。 特殊な能力を持つ相手を、無暗に刺激するよりかは。 いっそのこと相手にはせずマスターを狙う作戦……普通なら曲識が「悪くない」と返事をしそうだが。 引っ掛かりがあるようだ。 「『元』コートのアサシン。『少女』を何だと思っている?」 「サーヴァントだろ。お前もそう思って、俺に情報を差し出した筈だ」 「サーヴァントと判断するか、それも悪くない。 僕はてっきり彼女は『アサシン』かと思っていた。『キャスター』というのは……まぁ一理あるだろうが」 「……そうだな」 神隠しが本領と聞けば、明も曲識と同じく少女が『アサシン』ではないかと思う。 現に、この二人は同じ『アサシン』なのだが。もう一人くらい『アサシン』が召喚されていても……無い話ではない。 実際、書き込みで返事をした内容に使用されたクラスは『キャスター』。 どうにも、曲識は受け入れがたいらしい。 「クラスを疑うにしても『神隠し』の能力は分かっている。警戒する必要はない」 「必要はあるぞ。キャスターなら、僕たちは陣地の破壊を優先するべきだ。候補は勿論、代々木公園。 最悪、既に罠を張られている可能性は否めない。だが、それはキャスターであった場合だ」 「……だが、陣地そのものが『神隠し』の領域を示しているかもな」 「ふむ、その辺りは不毛の論争になりそうだ。話を切り替えよう」 決して明も曲識も、真っ向勝負ができないサーヴァントではない。 しかし『神隠し』という特殊な能力を相手に、真っ向勝負など難しい話だった。 簡単に行くか? 無論。曲識もそうは思っていない。 むしろ、彼は――神隠しの少女を殺害する意思が強かった。 少女しか殺さない殺人鬼。少女趣味。 だからこそ、あえて――神隠しの少女を殺害する隙を狙っている。 曲識は続けた。 「マスターを狙う作戦は上手くいく保証はない。最悪、サーヴァントに捕捉された場合の作戦を決めておこう」 あまり信頼しきっていない相手に手の内を見せるのは、明も気が引ける。 同盟を組む以上、ある程度の情報公開は止む負えないとしても。 最小限の情報だけ明は告げる事にした。 「俺は……真正面からある程度やりあえる。お前は『音』でどこまで戦える?」 曲識は少々思い詰めた様子で答える。 「生憎。衝撃波を出せる楽器が手元にない。可能なのは、警察にしたような心身操作ぐらいだ。 尤もそれを敵に行うか、あるいは……」 「?」 「いや、止そう。敵に精神操作を遮断するスキルがあっては、僕にも操作(足止め)が不可能だ。 それ以外では音で足音をかき消し、気配遮断の精度を高められる」 曲識にも明を音で操り、戦闘させる。 そんなスタイルも取れたのだが、明は曲識を信用しきってはいない。許しはしないだろう。 明の方も、曲識の『音』に警戒している筈。 サーヴァント故、可能な長距離移動だったがついに終わりが見えた。 明が既に日が暮れ始めた空の下。あれだろうと指示す。 「見えたぞ。代々木公園だ。……何か様子が変だな。既に戦いが終わった後か?」 気配遮断を纏ったままアサシンたちは渋谷区へ到着した。 周辺にいる彼らから聞けば、把握はできるだろう。 ……が。 情報は嫌というほど入手できるこそ、訳の分からなさが広まって行く。 明も奇天烈な化物を相手にしてきた戦士であるが、それにしたって異常なものだった。 「でけェトカゲに女の子が乗っていたらしい。ライダーにしても変な奴だ」 「女の子か。悪くないが、果たして年頃はどの程度だ?」 「幼稚園児ほどの子供……少女というよりは『幼女』だな。神隠しの少女とは別人だろう」 「幼女……」 少女を殺害するのをモットーとする曲識でも、幼女というのは微妙だった。 何でもかんでも幼い女の子だけであればいい訳ではない。 言語が理解できるかも怪しい年頃の子ども……悪くないが…… 今は、神隠しの少女だ。 大トカゲに騎乗した幼女の目撃がある以前に、この渋谷区内でガス爆発が発生したと聞く。 少なくとも、まだ近辺にサーヴァントが潜伏してても可笑しい話ではない。 下品な『青』が痛々しい『赤』へ、そして『黒』に塗り替えつつある頭上。 空は厚い雨雲に覆われている。 隙間から夜空が見え隠れするが、今晩は美しい月が望めないようだ。 曲識はふと呟く。 「天候が崩れ始めたのは最近らしい」 「天気? なんだ。変な話の切り出し方をしてきて」 聖杯戦争とはあまりに無縁な天気の心配なんて、明は一切していない。これは当然だろう。 曲識も、格別確証を得たつもりではない。 世間話程度のつもりなのだ。 「一部地域では氷点下を観測したと云う。あまりに『春』らしい気候とは思えない。 もしかすればサーヴァントの仕業……それも悪くない」 「何が言いたい。まさか、天候を操るサーヴァントが居るとでも?」 「そうではないんだ。『元』コートのアサシン。僕たちはある可能性について語り終えていない」 「どうして先にそれを話さなかった」 むしろ渦中へ到達する以前に話し合うべきだろう。 明が曲識に対する疑心を強める一方、燕尾服を着こなす音楽家は至って冷静だ。 「あまりに低い可能性だったからな。正直、話す必要性がないと僕は判断してしまった。 マスターやサーヴァントをただ捜索するのも飽きるだろう。その暇つぶし程度に聞いて欲しい」 例えるなら音楽を嗜むように。 曲識が話そうとしているのは――些細な天候の変化がサーヴァントの仕業では? と云う。 それ程、信憑性のない話。 そういう意味だ。 明は仕方なしな様子で、言葉を傾ける程度にしようと判断する。 「神隠しの少女が『マスター』という可能性だ」 「それはないだろう」 「だから、僕も話さなかったんだ」 成程。明も頷いた。 「しかし……少女のサーヴァントがキャスターで、あのような書き込みをしたのなら。それはそれで合点がいく。 僕が『あの噂』に注目したのは、少女の『詩』とそれを称賛する内容が理由だ」 数多の噂の中で、例の噂だけが浮いている気がした。 それが曲識が書き込みをした動機。 曲識も、少女こそがマスターで、サーヴァントが傍らにいるのを想像できたが。確証はない。 可能性の一つでしかない。 現実的に考えれば『怪異』そのものがマスターになるのは規格外だった。 「その説に自信はねェのか」 「悪くないと思うくらいだ」 曲識の返答では程度の具合すら測れない。結局、自信がないのだ。 明も「まァ。最悪ありえるか」としか聞き流していなかった。 だからこそ、マスターと思しき群衆の方に視線を向け、魔力の程度を伺うのに意識を集中してしまう。 気配遮断を纏っているとはいえ、彼らも実体化している以上。視認は出来る。 何かの切っ掛けがあれば、人々にも目に入る。 そして―― 「おい……お前ら………何、してやがる……?」 低確率の可能性。 それに気付いた時には、明は近くのビルの屋上から見降ろす魔法使いの姿を視認した。 ―――あれは杖! まさか……キャスター!? だが、公園から離れている。どうしてここにまで!? 明は、疑問が尽きないものの。今は、曲識に教えてやるべきだった。 夕刻。 この時間は太陽も月もある。 故に、どちらの恩恵も受けづらい絶妙な時間帯でもあった。 それでも光はある。 明が発見したキャスター・ヨマは戦闘態勢を取ろうとしている。 咄嗟に、明は丸太を出現させ、曲識に伝えた。 「キャスターだ! まさかと思うが『神隠し』のサーヴァントかもしれないぞ!!」 「……確かめてみよう」 確かめる? 律儀に「神隠しの少女のサーヴァントか?」なんて質問をするんじゃねェだろうな。 と、明は曲識に不安を覚える。 予感は的中しなかった。ある意味、それを凌駕する内容だった。 「あの噂を書き込んだのは、お前か? 随分と彼女の『詩』を褒めていたようだが、彼女にそれを伝えたのか? 折角の機会だ。お前の代わりに僕が彼女に、お前が書き込んだ噂の内容を教えてやろう」 よりにもよって。 先ほどまで幼女と怪物相手に苛立っていたヨマに対し、 曲識の挑発的な発言は決定的な理性の切れを引き起こすものであった。 静かな怒りを込めた声色でヨマが答えた。 「殺すぞ………!」 「良し。『元』コートのアサシン、奴は間違いなく『神隠しの少女』のサーヴァントだ」 明は素直に思う。―――酷ェものを見た。 かくして予想外な形で戦闘の火ぶたは切られる。 ――――『串刺城塞(カズィクル・ベイ)』―――― 猟奇的な槍の投擲によって、ヨマは貫かれた。 そう。 曲識も『キャスター』や『神隠しの少女』に意識を向けすぎたせいで、記憶の片隅に追いやっていた。 決して、忘れたわけではないが。警戒を疎かにしていた。 ランサー。 神隠しの噂に書き込みをした、他の主従の存在。 満を持して真紅の武人が、殺人鬼と戦士……それから魔法使いの前に登場を果たす。 「他愛も無し! 恩恵も得られぬ身ではこの程度か、汚らわしい魔術師。 ならば―――そこの新手よ。貴様らの方は骨のある奴か、否か……!!!」 怪物じみたランサー相手に、明の持つ丸太はあまりに場違いな武器だ。 それでも、明はどこかでランサーに丸太が通用するかもしれないと感じ取る。 そして、音楽家でありながら殺人鬼でもある曲識は、最悪最低な状況下であってもマイペースに口上を告げた。 「零崎を始めるのも、悪くない」 時系列順 Back 正義の輪舞 悪の祭典 Next 続・桜田門外の変 投下順 Back 正義の輪舞 悪の祭典 Next 続・桜田門外の変 ←Back Character name Next→ 020 トド松の不安をよそに聖杯戦争は開始する 松野トド松 026 続・桜田門外の変 セイバー(フランドール・スカーレット) 024 世界 止めて アイリス=トンプソン セイバー(ミリオンズ・ナイブズ) 020 トド松の不安をよそに聖杯戦争は開始する カナエ=フォン・ロゼヴァルト ランサー(ヴラド三世) 平坂黄泉 ライダー(SCP-053) あやめ キャスター(ヨマ) 023 松野カラ松の弥縫策 二宮飛鳥 アサシン(零崎曲識) 松野カラ松 アサシン(宮本明)
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活動内容に災害救助活動が入っている内閣府所管のNPO法人その10 全国特定非営利活動法人情報の検索 に格納されているNPOのうち、活動内容に「災害救助活動」を含み、かつ、内閣府所管のNPOをピックアップしている。 担当者 next49 終了 NPOリスト 特定非営利活動法人日本NPO協会 東京都 港区赤坂6丁目13番6号 赤坂キャステール206号 なし なし 特定非営利活動法人雪比友心協会 神奈川県 横浜市神奈川区白幡向町17番26号 なし なし 特定非営利活動法人画像診断協会 東京都 台東区北上野2丁目24番9-505号 なし なし 特定非営利活動法人南九州山岳救助隊 鹿児島県 鹿児島市谷山中央4丁目4951番地 なし なし 特定非営利活動法人国際交流協会 アジャップ ジャパン 神奈川県 横浜市中区末吉町2-26-1 セードル横浜702 なし なし 特定非営利活動法人SALA NETWORK 東京都 府中市是政4丁目8番地の12 「東北関東大震災動物救護活動等支援義援金」の募集の紹介 なし 特定非営利活動法人日本予防医学協会 新潟県 新潟市 なし なし 特定非営利活動法人日本レスキュー・サポート・ネットワーク 東京都 渋谷区初台2丁目4番12号グレース初台201 なし なし 特定非営利活動法人食育健康増進協会 香川県 高松市屋島西町678番地70アルファシティ屋島 四番館613号 なし なし 特定非営利活動法人ロードピア ジャパン 東京都 中央区日本橋小舟町3番7号 なし なし 特定非営利活動法人犬文化創造ネットワーク 東京都 目黒区自由が丘2丁目2番 なし なし 特定非営利活動法人循環社会推進機構 東京都 中央区新富1丁目1番6号 なし なし 特定非営利活動法人住環境機構 千葉県 市原市 なし なし 特定非営利活動法人PFIジャパン 東京都 文京区春日2丁目12番9号 なし なし 特定非営利活動法人国際ボランティア支援センター 東京都 杉並区永福1丁目38番9-23号 あり(支援活動中) なし 特定非営利活動法人ジャパンヘスティア協会 福岡県 福岡市中央区薬院1丁目10番14号 なし なし 特定非営利活動法人環境・安全・教育支援機構 埼玉県 日高市武蔵台6丁目8番地6号 なし なし 特定非営利活動法人チャイルド基金 東京都 品川区上大崎二丁目10番34-2-311号 なし なし 特定非営利活動法人成年後見サポート二十一 東京都 東久留米市氷川台一丁目23番17号 なし なし 特定非営利活動法人アビリティ・デザイン・サポート 兵庫県 神戸市東灘区本山南町4丁目1番28号 なし なし 特定非営利活動法人園芸アグリセンター 東京都 中央区京橋三丁目12番7号 なし なし 特定非営利活動法人国際青少年体育協会 東京都 大田区雪谷大塚町7丁目20番の208 なし なし 特定非営利活動法人関西環境とインフラを考える会 奈良県 奈良市右京4丁目9番地の13 なし なし 特定非営利活動法人事業家賛助会 東京都 文京区本郷5丁目1番15号 なし なし 特定非営利活動法人日本ソフトインフラ研究センター 東京都 千代田区九段南三丁目4番14号ナカノ九段南ビル なし なし 特定非営利活動法人地域住民の安全生活応援団 東京都 八王子市石川町544番3 なし なし 特定非営利活動法人グリーンフィールド・ネットワーク 愛媛県 松山市 なし なし 特定非営利活動法人あすか社会改善センター 東京都 足立区綾瀬七丁目13番18号 なし なし 特定非営利活動法人海に学ぶ体験活動協議会 東京都 港区海岸3丁目26番地1号 なし なし 特定非営利活動法人交通安全推進会 東京都 板橋区大山東町27番14-307号 なし なし 作業のやり方 まず、上の担当者の項目に担当者名(任意のハンドル名でよい)を記入し、保存する。そのページは担当者が責任を持って編集すること。 その後以下の記入例に従って、NPO法人の情報を記入していく Googleなどで、該当のNPO法人のWebサイトを探す Webサイトに義捐金の受付やボランティアの募集が書いてあるかを調べる 記入例 団体名&Webサイト 住所 義援金の受付 ボランティアの募集 特定非営利活動法人日本災害救護推進協議会 神奈川県 川崎市多摩区宿河原6丁目19番28号 なし なし |[[特定非営利活動法人日本災害救護推進協議会 http //www.jaea.org/page1/ea_index.html]]| 神奈川県 川崎市多摩区宿河原6丁目19番28号 | なし | なし | 団体のWebサイトがあるならば、「団体名&Webサイトへのリンク」にリンクする 住所はリストのまま Webサイトに義捐金の受付について書いてあれば「あり」、書いていなければ「なし」を記入 Webサイトにボランティアの募集について書いてあれば「あり」、書いていなければ「なし」を記入する
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本日の都内の天気 曇り、ときどき雪。 ところによっては濃い霧が出るでしょう。 急な落雷や泥、溶岩にもご注意ください。 ◆ 東京二十三区は北西に位置する板橋区。住宅地の付近に屹立する給水塔に、ひとつの影が降り立っていた。 武骨な蒼の鎧で覆われた幼い矮躯。遥か上空の雲から時折漏れる陽光を浴びるそれは、まるで湖面のようにきらきらと煌いている。 影の正体は竜のランサー、メリュジーヌ。 彼女は眼下に広がる街並みに視線を向ける。 聖杯戦争がついに前奏を終え、本戦を迎えたというのに、街は平穏を保っているように思えた──少なくとも、今のところは。まだ。 辺りに視線を巡らせてみても、剣呑な箇所は見当たらない。 しかしメリュジーヌは、この付近に聖杯戦争の参加者が潜伏していると考えていた。 正確に言うと、その推測は彼女のマスターであるハルゲントによるものだ。 彼は予選期間中、日夜拠点に引き籠り、顰め面で電子端末と悪戦苦闘を繰り広げていたのだが、その甲斐あってか目ぼしい情報をいくつか拾えていた。 都内に突如として現れた電鋸頭のヒーロー『チェンソーマン』や、勢力を急激に伸ばしつつある不良集団『関東卍會』といった、今や東京を生きるものにとって一般常識と言えるほどに名の知れた存在については勿論のこと。 童女と共に出没する黒騎士や、刀を携えて夜道を歩く金髪の麗人といった根や葉があるのか疑わしい怪異譚に至るまで──慣れない電子機器を駆使してかき集めた情報は多岐に渡る。 噂話は殆どが話半分に聞き流されそうな街談巷説だったが、中には信憑性を伴って語られているものもあった。 そのひとつが、板橋区の魔法少女だ。 ──見たまえランサー。複数の情報源に裏付けを取った上で確証を得た、有力な情報だ。 拠点にてハルゲントが電子機器の画面を示しながら少し得意げな表情で言っていたことを、蒼の槍兵は思い出す。 彼曰く、板橋区の住宅地を中心とする一定の範囲内で、魔法少女が人助けをしている光景が何度か目撃されていたらしい。 どうして少女ではなくわざわざ魔法少女と言い切られているんだ? と不思議に思ったが、黒い衣服に身を包み、とんがり帽子を被って空を飛んでいたからだと聞いて、呆れた。 そりゃ魔法少女そのものだ。 聖杯から与えられたステロタイプな現代知識しか持ち合わせていないメリュジーヌでも、納得せざるを得ない。 この『異界東京都』において、そんな目立つ格好で目立つことをしでかす輩は、十中八九聖杯戦争の関係者だろう。 しかも、やっていることが聖杯戦争に関係ない人助けだなんて……、暢気すぎる。遊びに来てるのか? 隙を晒してお待ちしておりますので誰でも襲いに来てください、と言っているも同然じゃないか。 ……一応、魔法少女の側に立ってフォローすると、隠蔽工作らしきものを施した形跡もあるらしい。 見た目の派手さの割に目撃談が異様に少ないのが、その証拠だ。 きっと彼女なりに気を使って、自らの活動が露見する手がかりを限り限りまで減らしていたのだろう。 そうでなければ、こんなエキセントリックの塊みたいな人物、前奏の段階でハルゲントがとっくに把握していたはずだ。 ──ああ。その通りだ。そして実際、数少ない目撃例を私より先に聴き付けた者がいたのだろうな。 そう言ってハルゲントが示したのは、ニュースサイトの記事だった。数日前の深夜に板橋区内のとある路地裏がまるまるひとつ吹き飛んだ、と報じられていた。現場からは都内在住の女子高生の遺体が見つかっている。事故の原因としては目下、ガス爆発が疑われており、東ガスの責任者が取り調べを受けているらしい。 夜分遅くに起きた不審な破壊から、サーヴァント同士の交戦を連想するのは、考えすぎではあるまい。 それに板橋区で事件が起きている以上、件の魔法少女が関わっている可能性は大だ──そして。 ハルゲントが持ち出した資料によると、路地裏の事件以降、魔法少女は一度たりとも目撃されていない。 元から少なかった目撃例が、完全にゼロになっている。 聖杯戦争の最中であっても頑なに続けていた人助けを、まったくやらなくなっているのだ。 それが意味することはつまり。 ──死んだんじゃない? ハルゲントの報告を聞いた当時、メリュジーヌは率直な推論を言った。 ──うん。うむ。私も、その可能性が高いと考えている。 頷くハルゲント。 悪目立ちしていた参加者があっさりと倒される。バトルロワイアルの定石のような展開だ。そこに意外性や驚きは欠片もない。 しかし、それならそれで疑問が残る。 魔法少女を倒した何者かは、今どうしているのだろうか? 魔法少女と相打ちになった? あるいは次なる敵を求めて他の区に移動した? 液晶画面越しでは、探れる範囲に限度がある。 これ以上知りたければ、現地に赴くほかあるまい。 それに──だ。 あくまで魔法少女は死んだ可能性が高いだけで、確実に死んだとは言い切れない。 『目撃されない』と『存在しない』は、必ずしもイコールで結ばれるとは限らないのだから。 襲ってきた敵を返り討ちにした後で雲隠れした、なんて可能性も考慮しなければならないはずだ。 そんな低い可能性にまで思いを巡らせるのは、些か考えすぎかもしれないが、これまで周到かつ悪辣な鳥竜(ワイバーン)を何体も相手にしてきたハルゲントにとって、やって当然の想定である。この程度の警戒心を有していなければ、彼は鳥竜(ワイバーン)狩り一筋で黄都第六将の座を得ていない。 ──……奴らは路地裏の事件を境に、それまで余裕を持っておこなっていた遊びをぱったりとやめて、影を潜めているのかもしれない。 ──子供じみた遊びから、戦争への積極的な参加に、スタンスを大きく変えた……ってことかい? ──ああ、うん。そういうことだ。……むう。しかし。 ハルゲントは眉を顰めて言った。 ──そうなると厄介だ。なぜなら、 メリュジーヌの回想はそこで打ち切られた。 彼女の意識が数分前の過去から現在へと引き戻されたからだ。 周辺の空気が、いつの間にか白く濁っている。 この気象現象は── 「霧……?」 咄嗟に「ありえない」と判断する。 早朝ならともかく、時刻はとうに正午を過ぎていた。今日の天気が曇りとはいえ、太陽が一番高い位置にあるこの時間帯に、霧の自然な発生条件が満たされるとは思えない。つまり、この不自然な霧は、なんらかの魔術か道具を用いて生み出さ視界の端で鋭利な光が瞬いた。 「ッ!?」 刃物が投擲されたのかと思ったが、違った。 飛来してきたのは刃物よりももっと悍ましい攻撃──呪いである。 何千何百人の怨念が凝縮し、可視化したかのような黒の瘴気。それが突如として出現し、霧によって純白に染まりつつある風景を切り裂きながら、メリュジーヌ目掛けて駆け抜ける。 間近に迫る黒の瘴気を目にし、メリュジーヌは先ほど回想していたハルゲントの台詞の続きを思い出した。 ──しかし、そうなると厄介だ。なぜなら……竜族であれ、人族であれ、余裕を捨てた相手ほど、油断ならない敵はいないのだから。奇襲に躊躇が無くなり、最初から出し惜しみをせず全力で立ち向かってくるぞ。 「……君が言っていた通りだったな、マスターッ!」 今から飛んで避けられるか? 無理だ。飛行速度が足りないからではない。空中最速の竜(ドラゴン)に所縁があるメリュジーヌは、たとえ音速を越える攻撃であっても、その起こりを見てから避けることが可能だ。しかし今、彼女に害を為さんと迫る黒い瘴気は、銃弾や投げナイフといった物理的な範疇に収まる攻撃ではない。 それは呪い。 条件(しばり)を満たすことによって威力が跳ね上がり、因果を捻じ曲げて必中の効果を得る術式だ。 メリュジーヌを取り囲む霧が、条件(しばり)をいくつか満たした敵の領域(フィールド)である以上、これを避けることは不可能である。 故に当然の結果として、正体不明の襲撃者が放った呪いの一撃は、蒼の槍兵に命中した。 全身を走る衝撃に、体がぐらりと揺れる。 しかし── 「……ふふっ」 メリュジーヌは笑った。 その表情には、身を蝕む呪いに対する恐怖も、怯懦も見られない。 「ふはっ、あはははっははははははははははははははははははははははっはははははははっ!」 笑う、笑う、笑う──大声で、笑う。 かわいらしい声でありながら、その音量は絶大。 まるで竜の咆哮のごとき大音声が霧を震わせ、空間を軋ませる。 その佇まいから見て取れるように、蒼の槍兵は呪いを真正面から浴びたにもかかわらず、戦闘不能に陥っていなかった。 「はははっ──いいね。最初から大技を仕掛けてきたか!」 メリュジーヌのクリムゾンの瞳が、霧の向こうにいるであろう敵を睨む。 その双眸には生気が漲っており、呪いを受けたばかりだとは思えない。 それもそのはず。 冠位(グランド)の竜であるアルビオンの細胞から生まれ落ち、ブリテン最悪の魔女であるモルガンから妖精騎士の名を賜ったメリュジーヌは、その存在そのものが神秘の塊。 凡百のサーヴァントとは格が違う。 言うならばトップサーヴァント。 そんな彼女が──全ての条件(しばり)を満たした十全なものだったり、あるいはモルガン本人から放たれたものだったりしたのならともかく──この程度の呪いで戦闘不能に陥るわけがない。 人なら殺せたかもしれないが──竜は殺せない。 「本戦開始直後の初陣だ。景気づけになるよう、こちらも派手にいこう」 蒼の槍兵は両の拳を握り、構えを取った。 最強が、迫る。 ◆ 室田つばめは奇襲の失敗を悟った。 動揺で息が乱れる。いま自分の頬を濡らしてる液体が、肌に付着した霧か、冷や汗なのかさえ定かでない。 焦りすぎたか。否。これが最善策だったはずだ。 あのサーヴァントは元から確固たる意思を持ってこのエリアを訪れている様子だった。都内を無作為に散策していたら偶然通りがかっただけ、なんて風には見えない。 おそらく先日のバーサーカーとの一戦を聞きつけて、どこかからやってきたのだろう。 奴の狙いがこのエリアにあるのが明白である以上、ここを拠点としているつばめたちと会敵するのは時間の問題だ。それでもジャックの宝具が十全に効果を発揮できる夜になるまで隠れ続ける案があったが、その案は敵の姿を一目見た瞬間消えた。 聖杯戦争のマスターは、サーヴァントのステータスを視認することができる。つばめの目に映ったメリュジーヌのステータスは圧倒的だった。加えて、竜の炉心をその身に宿すメリュジーヌは全身から絶え間なく生体エネルギーを発露しており、その有様はまさに恒星。前奏段階から風の氏族長が彼女の存在を感知していたのも納得の存在感だ。あんな目立つサーヴァントが外をうろちょろしていれば、つばめたちが戦わずとも、血気盛んな他所のサーヴァントが察知して、いそいそとやってくるかもしれない。 隠れ潜む戦いをメインとするアサシン主従にとって、大乱戦に繋がりかねない火種は、断じて同じエリアに長時間いることを許容できる存在ではない。 アイツはマズい。 短期決戦で終わらせるしかない。 そう考えた結果、先ほどの奇襲がおこなわれ、そして──失敗に終わったのだ。 「ハイアングル──」 つばめが被る魔女のとんがり帽子。その庇に隠された上空から声が響く。咄嗟に上を向く。視界の先でメリュジーヌが跳んでいた。 右の拳を高く掲げ、そこから伸びるアロンダイトの鞘をヘリコプターのプロペラのように高速で回転させている。そうすることで、とてつもない推進力(アクセラレーション)を生み出しているのだ。 「──トランスファー!!」 叫びと共にメリュジーヌがおこなったのは、非常にシンプルな攻撃だった。先程の意趣返しのように呪詛を放ったのでなければ、何条もの光線を発射したのでもない。 ただの落下。 飛び蹴りだ。 たったそれだけで──地面が爆ぜた。 轟音が鳴り響き、世界が揺れる。あまりの衝撃で、近場に植えられていた街路樹は根元から吹き飛んだ。着地点を中心として発生した暴力的な風圧に全身を叩かれながら、つばめは帽子の鍔をおさえつつ、自身のサーヴァント──ジャックザリッパーを庇うように抱きかかえる。 メリュジーヌの飛び蹴りが見当違いの場所に落ちてくれて助かった。何もない地面にぶつかっただけでこの威力。もしこれが自分やジャックに直撃していたらと思うと、ぞっとする。 「くっ……!」 悔しさに唇を噛みながら、ズレかけた帽子を被り直すつばめ。 見れば、先ほどのメリュジーヌの攻撃(ハイアングルトランスファー?)で発生した爆風により、あれだけあった霧が八割ほど吹き飛んでいた。これでは丸裸も同然だ。 「一旦退くぞ!」 つばめは右手でジャックを抱き寄せたまま、左手に握っていた箒に跨った。 それはただの箒ではない。 魔法の箒。『ラピッドスワロー』。 それに乗った室田つばめ──魔法少女トップスピードは、絵物語の魔女のように自由自在な飛行を可能とする。 「逃げられると思ってる?」 晴れつつある霧の向こうから、妖精騎士の声が響く。 メリュジーヌは逃亡を図る獲物を追いかけるべく、飛行を開始した。一秒未満でマッハに到達できる彼女の飛行速度があれば、最新鋭の戦闘機とのかけっこだって楽勝だ──だが。 「……ッ!?」 メリュジーヌは目を見開いて──ともすると、先ほど呪いの奇襲を受けた時以上に──驚いた。 つばめが予想外に速かったからだ。 彼女たちが飛行を始めてから三秒が経過したが、両者の距離は縮まらない。 メリュジーヌの『現在の姿』が彼女の全力ではないとはいえ、空中において竜と速度で張り合えるなんて、常軌を逸している。 敵対者の速度に驚いたのはメリュジーヌだけではない。 つばめもまた、自慢の箒に追い縋る妖精騎士に、更なる脅威を感じていた。 「アサシ──」 つばめが言い切るよりも前に、ジャックは手元にランタンをアポートさせていた。骨董品のように古びており、煤だらけで、灯りがつくかどうかさえ怪しいが、それの用途は見晴らしを良くする照明ではない。 むしろ、その真逆だ。 「『暗黒霧都(ザ・ミスト)』」 ランタンの内部から霧が爆発的な勢いで噴出した。 それは十九世紀倫敦、地獄じみた霧の都の再現。結界で周囲一帯を包む宝具だ。 発生する霧には硫酸が含まれており、一般人が飲み込まれれば、ただでは済まない。サーヴァントであってもステータスへのデバフを免れないし、先ほどのメリュジーヌのように霧の幻惑で攻撃の軌道をしっちゃかめっちゃかにされてしまう。 発生した霧はつばめの足跡を白く塗りつぶしていき、彼女を追いかけるメリュジーヌを呑み込んだ。 「ごめんなさい、おかあさん……失敗しちゃった」つばめの胸元に顔を埋めたジャックが、先ほどの奇襲の件を詫びる。 「謝らなくていいさ。あんな規格外のサーヴァント、俺だって予想外だ」 言いながら、つばめは更に加速した。 真昼間から爆音が鳴り響いたこともあり、地上の住宅街には何事かと慌てて外に飛び出した野次馬が何人もいたが、そのうちの誰一人として、空を飛ぶトップスピードとメリュジーヌを見たものはいなかった。 両者の速度が既に、人間の動体視力の限界を超えていたからだ。 いま、板橋区の空は魔法少女と妖精騎士だけの戦場となっており、そこに割って入れる者など、いるはずが──光が、つばめの真横を掠めた。 遅れて轟音が鳴り響き、空気が裂ける。 直撃こそしなかったものの、唐突に発生した衝撃に、錐揉み回転を起こす。魔法少女の頑丈な肉体がなかったら、確実にブラックアウトしていただろう。 「雷!?」 崩したバランスを必死で元に戻しながら、今しがた発生した気象現象の名を叫ぶ。 馬鹿な。いくら今の天気が曇りとはいえ、雷が落ちるほど空は荒れていない。 まさか、あの追跡者が放った攻撃かと思ったが、幻惑の霧に呑み込まれている彼女が、つばめたちにニアピンな攻撃を放てるはずがない。 ならば、この現象にはどう説明をつける? つばめは首から上だけを背後に振り向かせた。ジャックザリッパーのマスターである彼女は、『暗黒霧都(ザ・ミスト)』の硫酸による侵食や幻惑効果はもちろん、霧そのものの視覚妨害すら例外的に受け付けなくなっている。そのため視界は非常にクリアになっていた。 まず目に映ったのはメリュジーヌ。追跡者である彼女も、先ほどの雷撃の余波を浴びたのか、ややバランスを崩した危なっかしい飛行をしていた──そして、その更に後方。 霧の外側。 そこに、なにか、いる。 「……………………悪、魔?」 『それ』が背に生やした翼の禍々しい形状を目にし、つばめが連想したのは地獄の住民の名だった。 『地獄より(フロム ヘル)』の一文で知られるジャックザリッパーの前に悪魔が現れる。なんともおあつらえ向きの展開だ。 だが実際は違う。現れたのは悪魔ではない。 それは鳥竜(ワイバーン)だった。 三本の腕を生やし、その内の一本にマスケット銃を握った、異形の中の異形。 「…………、雷轟の魔弾」 鳥竜(ワイバーン)は今し方撃った魔具の名を呟いた。 ──それは欲望の果てに竜(ドラゴン)の領域さえ凌駕した、空中最速の生命体である。 ◆ 星馳せアルスがオーロラから念話を受け取ったのは──“風の報せ”を持つオーロラは、その影響で通常のマスターよりも遥かに長大な念話距離を持つ──、彼ひとりで拠点を離れ、都内北西部を散策していた時のことだった。 『会場の中心にお城のような建物があるでしょう? 国会議事堂っていう、国作りの要所。あそこがね、迷宮になっているみたいなの』 関東卍會という組織がある。 現今の『異界東京都』において、最も勢力の強い不良集団だ。 その構成員のひとりと遭遇したオーロラは、とある情報を得ていた。 それが『迷宮化した国会議事堂』である。 まともな神経をしている者なら鼻で笑いそうな与太話だが、アルスはそれに食いついた。 『迷宮……?』 『ええ。関東卍會(かれら)の首領に召喚されたサーヴァントが魔術で作り上げたらしいわ』 できることなら、より詳細を知りたかった。 具体的にどういう迷宮なのか? 内部の構造は? 配置されている迎撃設備は? 衛兵の数は何人ほど? その防衛体制にどこか穴はないのか? ──しかし、それを探るのは不可能だった。 オーロラほどの妖精が力を振るえば、たとえ弱体化した現在であっても、脆弱な人間ひとりの意思くらい好きなだけ好き放題できるのだが、関東卍會の不良は違った。 おそらく、精神に魔術的な防衛(プロテクト)をかけられているのだろう。搾り取る情報がある一定のラインを超えようとしたら動作不良(エラー)を起こしたので捨てた。 『他人のお城を勝手に奪うどころか、迷宮に変えているなんて、どう考えても危険でしょう?』とある資産家から平和的に譲り受けたタワーマンションの一室で、有名な海外ブランド産の座椅子にゆったりと深く腰掛けながら、オーロラは念話で告げた。『同じ会場にそんな不穏分子がいるなんて、到底許容できません。このまま放っておいたら、私たちにとっては勿論、この会場にとっても有害な存在になるだろうし、早急に潰しておくべきなんじゃないかしら』 『……そういう判断は……おれには、よくわからないよ。──だけど…………、迷宮は、少し気になるかな』 アルスは言った。 それは平時と変わらない陰鬱な小声だったが、彼をよく知る者が聞けば、その心中にある好奇心を察せられる声音だった。 『それじゃあアルス、議事堂に──』 『うん……、行ってみる』 既に攻略されたものを除き、ゴールが空っぽの迷宮なんて存在しない。 迷宮が迷宮として防備を固め、内部を入り組ませ、番人を配置し、攻略難度を高めているのは、その最奥に重要な何かを秘めているからだ。 国会議事堂の場合、最奥にあるであろう『重要な何か』とは、そこを占拠した主従になる。それ自体には興味がない。 しかし、迷宮を作るほどの実力を持つサーヴァントが有する宝具──これには興味がある。とても。すごく。かなり。実に。非常に。 『……そこには、いったい何が……あるんだろうね』 『あら、それだけなら分かるわよ』 サンプルがひとりしかいないとはいえ、『彼女』の魔術を浴びた卍會の不良と接したオーロラは、知っている。 懐かしいブリテンの神秘を色濃く滲ませる術式。冬のように冷たい魔力。そんなものを自在に扱り、大規模な迷宮の作成すら可能とするレベルの魔術師なんて、オーロラが知る限りひとりしかいない。 ブリテン最悪の魔女──モルガン。 『それにしても──』 国作りの施設の支配者について自分が知っている情報をアルスに伝えている最中、オーロラはふと呟いた。 『また国を作ろうとしているなんて、よっぽど好きなのねえ。私と同じように、汎人類史(ここ)で新しい生活を始めるつもりなのかしら?』 その後、オーロラから命を受けたアルスは、国会議事堂がある千代田区へと真っ直ぐに飛翔していたのだが、その中途で横切ろうとしたとある住宅地で羽を止め、視線の先を飛ぶトップスピードとジャックザリッパー目掛けて、歩兵銃から雷轟の魔弾を撃ち放っていた──そんな風に説明すると、まるで彼が、戦いがあると知るやいなや後先考えず喜び勇んで殴り込む戦闘狂みたいに思えるがそうではない。 そんな血気盛んな性格と対極にいるのが、星馳せという冒険者(ローグ)なのだから。 空中最速の妖精騎士と空中最速の魔法少女のデッドヒート程度では、空中最速の鳥竜(ワイバーン)が迷宮に向けている興味を惹き付けられない。 冒険者の興味を惹くのはいつだって、宝だけだ。 そしてその宝は、板橋区の空にもあった。 毒と幻惑に満ちた霧を噴出するランタン。『暗黒霧都(ザ・ミスト)』。 ジャックザリッパーの宝具であるそれが使用される場面を目にした強欲な鳥竜(ワイバーン)は 「あの宝(ランタン)が欲しい」 と思った。 ただそれだけを理由に、まるで外出中にふと空を見上げたら見つけた珍しい形の雲にスマートホンのレンズを向けるような感覚で、マスケットの銃口から雷撃を放ったのである。 そして今、アルスはつばめたち目掛けて更なる追撃をすべく、次弾を装填した。 一撃目は邪魔な霧を払うため。そして次の攻撃で決着を── 「…………ん」 再度マスケットの照準を合わせたところで動きを止める。自分とつばめの間に立ち塞がるようにして、影が浮いていたからだ。まだ『暗黒霧都(ザ・ミスト)』の霧が少し残っているため、その全貌は分からないが、シルエットだけで判断するなら 人間(ミニア)の子供のように見えた。 「……そこにいると、邪魔になるんだけど」 「邪魔してるんだよ、こっちは」 影は答える。 「先ほどの攻撃から、君の実力の高さは明らかだ。そんなサーヴァントを背中に感じながら、あの魔法少女たちを追い掛けるのは、さすがの僕でも面倒くさい──だから、優先順位をつけさせてもらうことにした」 「…………」 アルスは何も言わず、ただただ気怠そうに引金を引いた。 こうして、竜(ドラゴン)と鳥竜(ワイバーン)の戦いは幕を開けたのだった。 ◆ 雷轟の魔弾。 雷そのものを射出するそれは、威力も射程も、対城宝具に匹敵する。 サーヴァントひとりで受け止められるような代物では無い。 しかしメリュジーヌは、稲光の速度で迫る攻撃に、抵抗の意思を見せた。 「『今は知らず、無垢なる湖光(イノセンス・アロンダイト)』」 妖精剣アロンダイト。 汎人類史において円卓最強の剣士が振るった武器である。 自分の外皮と魔力からそのレプリカを精製したメリュジーヌは、目と鼻の先に迫る魔弾目掛けてそれを思いっきりたたきつけた。 メリュジーヌの迎撃を受けた雷は、鉈を振り下ろされた竹の如く縦に裂け、それぞれ明後日の方向に飛んでいく。真昼の空に鳴り響く雷鳴は、二体の最強の衝突を示すゴングのように聞こえた。 妖精騎士はアロンダイトを突き出した勢いのまま前に飛ぶ。 先の魔弾との衝突で霧は殆ど吹き飛んだ。あとはこのまま、外気に弱いアロンダイトが霧消する前に魔弾の射手を仕留めるだけだ──そんな風に考えながら僅かに残っていた霧を、完全に飛び出す。 その先に待っていたのは、視界いっぱいの炎だった。 「地走り……」 上空から響いたアルスの声と共に、灼熱がメリュジーヌを飲み込む。 「……自慢することにしてるんだ。これから……殺すやつにも」 地走り。地形に沿って走る超高熱の炎だ。 地形なんてあるはずもない空中戦において、まず使われないはずの魔具だが、それをアルスは地走りを取り出す壺から地面までの落下ルートにメリュジーヌを巻き込む形で、使用していた。 マッハを超える速度で三次元的に飛翔するメリュジーヌにこれを狙って当てるのは至難の業であるはずだが、彼はそれを当然のようにやってのけたのである。 無論、妖精剣の素材になるほどの外皮を持つメリュジーヌが、この程度の炎で痛手を負うことはない。 「雷だけじゃなく、炎まで使うのか!」 「……泥も、あるよ」 メリュジーヌとすれ違った地走りが、重力に従って下界に落ちていく。その時点でアルスの次の攻撃は完了していた。 「腐土太陽」 表面に孔が幾つも開いた土塊がアルスとメリュジーヌの間の座標に設置される。それは無数の泥を射出し、メリュジーヌが顔を上げるよりも早く、アルスの姿を覆い隠した。飛び出したのはただの泥ではない。高い圧力を付加され、刃や弾丸に成形された泥だ。 まるでひとつの軍隊が一斉に放ったかのような絨毯爆撃が、ただひとりの妖精騎士へと殺到する。ここは空中であり、遮蔽物になるようなものはない。 メリュジーヌは再びアロンダイトを精製すると、泥の大群に向かって刃を走らせた。 「カットライン──ラーンスロットォ!!」 超高速の飛翔と超高速の剣閃が混ざった残像が、泥の中で光る。 体内で大量のアロンダイトを精製してはストックし、展開しては斬り、霧消しては展開し、展開しては斬りの繰り返し。 全ての泥を斬る必要はない。避けられるものは避け、避けられないものは裂けばいいだけだ。べつに、魔力で強化した鎧で受けてもいいし、それが一番楽なのだが、何が含まれているのか分からない泥にその選択はなるべくしたくない。それにそれは、あまり最強の騎士らしくない行動だし。 カットラインランスロットで腐土太陽の猛攻を文字通り切り抜けたメリュジーヌは、いよいよ敵対者の顔を見ようとし── 「……っ!?」 ──再び地走りの炎に飲み込まれた。 まさか、アルスは地走りを複数持っていたのか。そんなはずはない。もしそうなら、もっと早く落としているはずだ。それに今回の地走りは、アルスがいるのとは真逆の下方から、メリュジーヌを襲っていた。 ならば考えられる可能性はひとつしかあるまい。 地走りが、空を走って戻ってきたのだ。 まずは地上にある標高が高めの建造物の壁面を走り、そのままてっぺんから空中に飛び出る。そして、その先にある、メリュジーヌから外れて落下中の泥の弾丸に空中で着地。一瞬後にはそれより少し上にある泥に飛び。さらにその一瞬後にはまた別の──それをひたすら繰り返し、メリュジーヌの元まで帰ってきたのである。 腐土太陽によって攻撃しながら地走りが走るための道を作るとは、いったいどれだけ深く魔具に慣れ親しめば、こんな曲芸じみた芸当が可能になるのだろうか。 もちろん先述した通り、地走りではメリュジーヌに致命傷を負わせられない。 だから、アルスが勝負に出るとしたら──予想外の炎でメリュジーヌが隙を見せた直後だ。 「ヒレンジンゲンの──」 ジュヂィッ、という音と共に、それは抜刀された。 「光の──」 雷よりも、炎よりも強烈な光が、メリュジーヌの視界を埋めつくす。 瞬間、メリュジーヌの竜としての本能が叫ぶ。あの攻撃は絶対に食らうべきではない、と。 それは最強を自負する彼女にとっては非常に珍しい警鐘だったが、だからこそ彼女は、それをすぐさま信じ、瞬く間にアロンダイトを再精製した。 「魔剣」 「『今は知らず、無垢なる(イノセンス・アロンダイト)──』」 魔剣と妖精剣が正面からぶつかり合う。 メリュジーヌが人から掛け離れた竜の妖精の身体構造を有していなければ、目が焼けていてもおかしくない光量を、魔剣から伸びる十メートルの剣身は放っていた。事実、彼女はこれだけ近くにいる魔剣の持ち主の姿すら、光に邪魔されて視認できていない。 汎人類史におけるアロンダイトは、決して刃こぼれすることのない伝説の剣として知られており、メリュジーヌが自身の外皮と魔力を組み合わせて模倣したレプリカもまた、オリジナルには及ばないものの、(外気に触れて霧消するまでの僅かな間だけだが)それなりの強度を有する。 だが、その程度では足りない。 竜鱗すら容易に切り裂く魔剣と、対等に打ち合えるはずがないのだ。 そして最強の妖精騎士は、魔剣が放つ眩い光を一目見て、その程度のスペック差を理解できない愚か者ではない。 だから──そこにさらに加重(プラス)する。 「『──過重湖光(オーバーロード)』!」 元から構成要素に魔力を多量に含むアロンダイトにドラゴンハートから放出した魔力を更に上乗せする。その一撃が、どれほど桁外れな威力をしているかなど、言うまでもあるまい。 ふたつの剣が交差し、激突点を中心に球形の凄まじい衝撃波が発生する。二体のサーヴァントは互いに逆方向に弾かれた。 メリュジーヌは空中でバランスを取り戻し、アルスがいるであろう方角を向く。パン。パンパン。三発の銃声。同数の弾丸が飛んできた。鎧に包まれた部分ではなく、外気に晒されている僅かな地肌を的確に狙っている。空中で繰り広げる立体的な攻防の最中、針の穴に糸を通すような狙撃を当然のようにやってのける狙撃手はいったい何者なのだ。 先の雷轟の魔弾とは違い、今回は見た目こそ普通の弾丸に見える。 だが、これまで理外の魔具をいくつも見せてきた狙撃手が、まさか今更何の変哲もない武器で攻撃してくるはずがない。 そんな信頼にも似た感情に基き、メリュジーヌは迫る弾丸を回避する。 「ヒレンジンゲンの──」 再び、光が世界を塗り潰す。 メリュジーヌが避けた位置へアルスが先回りし、魔剣を走らせていた。ただの偶然ではない。三発の弾丸を撃った時点で、メリュジーヌが狙った場所に移動するよう誘導していたのだ。 妖精騎士は咄嗟に身を捻りつつ、アロンダイトを振り抜いた。 「光の魔剣」 「『過重湖光(オーバーロード)』ッ!」 魔剣と妖精剣の衝突。 数秒前の焼き直しのような光景だ。 きっと数瞬後にはまたあの衝撃波が発生して互いに吹き飛ばされ。また何度かの攻防の末に剣の衝突が再発し……の繰り返しになるのだろう。 だとしたら興醒めだ。もしもそうなるなら出力差で勝てる──そう考えたメリュジーヌの耳に、光の向こうから声が届いた。 「……地走り。腐土太陽」 それは走行する炎。 それは無限に湧き出す泥。 ヒレンジンゲンの光の魔剣でアロンダイトと打ち合ってからというものの、それらふたつはメリュジーヌを襲っていない。 ならば今──あれらは、どこで何をしている? もしも。 本来なら泥を射出するために外部に向けられている腐土太陽の圧力が、内部への圧縮に用いられ。 酸素がなくとも燃焼可能な地走りが無限に圧と密度が上昇し続ける泥の中に放り込まれたら。 いったい、どうなるか? ごぼり。 粘着質な何かが泡立つような、不快な音が聞こえた──メリュジーヌの背後から。 泥の沼地? 違う。 ただの泥沼が、こんな高熱を発しているはずがない──! もしもアルスがヒレンジンゲンの光の魔剣によって世界を白く塗り潰していなければ、メリュジーヌは、圧力に耐えきれず沸騰し、赤熱して名前通りの太陽と化しつつある腐土太陽を発見することができていたかもしれない。 ──それはかつて、ひとつの市街を一瞬にして焼き払った、ふたつの魔具の同時使用である。 「──ッ!」 このままでは腐土太陽が自身の圧力に耐え切れず爆裂し、メリュジーヌは無防備な背中に溶岩弾の嵐を浴びてしまう。かと言って回避を試みれば、どうしても隙を晒さずにはいられない。光の魔剣の所有者は、その僅かな隙を狙って致命打を放ってくるに違いない。 何よりこの位置関係は最悪だ。たとえ今、腐土太陽が爆ぜたとしても、この状況を作り上げた下手人だけは、メリュジーヌを盾に無事で済む。加えて、このまま魔剣と妖精剣の衝突が生んだ衝撃波でメリュジーヌが吹き飛ばされれば、灼熱の泥沼へのダイブに直結してしまう。いったいどんな里帰りだ。 どこを見ても絶望的な未来しか残されておらず、徹底的に詰まされている。 ここはいっそのことすべてを諦めて、潔く負けを認めるべき場面なのかもしれなかった──メリュジーヌが最強の騎士でなかったら。 「はあああーッ!! フンッ!!」 力のこもった叫び声を上げ、先ほど泥の弾丸と刃に対処した際に体内でストックしていたアロンダイトの残りを一気に展開した──背中から。 何十本もの剣が背中から飛び出すその姿は、まるで翼を広げた竜にも見える。しかし、それの目的は飛行ではない。 背後の腐土太陽を刺し貫くためだ。 ただでさえ爆発寸前の不安定になっていたところに、外部から妖精剣で文字通りの刺激を与えられた腐土太陽は、ハズレの穴を刺された黒ひげ危機一髪のように勢いよく吹き飛び、四方八方に溶岩弾と粉塵を撒き散らした。 当然、それで一番被害を受けるのは、至近距離にいたメリュジーヌなのだが、腐土太陽の本来の限界(リミット)が来るよりも前に爆発を起こせた分、その衝撃と熱は軽微になっている。それに、背中から展開したアロンダイトが、そのまま盾の役割を果たしたため、メリュジーヌが負ったダメージは殆ど無いに等しい。 彼女が爆発から受けた影響なんて、背中を押されたくらいだ。 アロンダイト+魔力過重+爆発の突風。 それら全てが合わさった一撃は、光の魔剣すらも押し返す。 鍔迫り合いで負け、バランスを崩した敵対者に対し、メリュジーヌは追撃を試みたが、それが通じる相手ではない。 アルスは咄嗟に、腐土太陽の爆発で乱れた気流を乗りこなし、メリュジーヌとの距離を置く。空の支配者である鳥竜(ワイバーン)だからこそ可能な飛行である。 火山灰で視界が暗色に占められる中、ふたりは改めて対峙した。 「……。ほんと……しぶといね、あんた」 アルスは少しだけ、『鬱陶しい』という感情を乗せた声で言った。 「……退く気はないの?」 「そりゃ無理な相談だね。だって僕らは、同じ獲物を──あれ?」 メリュジーヌの口から、気の抜けた声で疑問が漏れる。 ちょっと待て。 自分は誰を追っていた? そいつはどんな格好で、どんな武器を使い、どんな戦い方をしていた? いや、そもそも──自分は、今の戦いよりも前に、誰かと戦っていたのだろうか? それら全ての記憶が、綺麗さっぱり漂白されている。 やはり先程の爆発が霊基によくない影響を与えたか、と不安になるメリュジーヌだったが、記憶の欠落は、彼女だけに起きた現象ではない。 「…………? ? ……?、??」 アルスもまた、不自然な無言で、疑問の意を示していた。 ──……なんだろう、これ。……変な感じ。 ──…………原因を考えて、対策……しようにも、原因も分からないや。 元来、人間は失敗を完全に『なかったこと』にはできない。時を巻き戻す術を持たないからだ。 だからこそ、何か失敗をした時、人は別の事柄で成功を収め、挽回を図るのである──だが、室田つばめとジャックザリッパーの場合は違った。 彼女たちには、メリュジーヌの暗殺失敗という此度の出来事を『なかったこと』に出来る術があった。 ジャックザリッパーのスキル『情報抹消』。 対戦終了後に敵対者と目撃者の記憶から、スキル保有者の情報を消失させる能力だ。 メリュジーヌとアルスがドンパチを繰り広げている間につばめとジャックを乗せたラピッドスワローが完全に逃げ切ったことで、『対戦が終了した』と判定され、スキルが発動したのである。 ──……そもそも。 記憶の欠落に違和感を抱きながら、アルスは思う。 ──おれは、何のために…………ここを、通りがかったんだっけ それだけははっきりしている。 宝を奪うためだ。 どこに? ──国会議事堂に。 それは思い出せる。 だったら、まず冒険者(じぶん)が最初にやるべきことはひとつしかない。 優先順位はつけられた。 「…………行かなきゃ」 「え? おい待て。どこに行く気だ。僕との戦いはどうする」 「…………ああ……。……あんたの宝は、欲しくないから……いいかな。……あんたの体から出しても、すぐに消えるんじゃ、おれには使えないし……」 「去り際になって僕の剣を貶すな! そもそも、これは僕の宝具じゃなくて──」 それ以上の言葉を聞くことなく、アルスは姿を消した。 メリュジーヌは追おうとしたが、やめた。 戦ったのは僅かな時間だが、それでも敵が尋常ではない飛行速度を持っているのは分かっている。火山灰の煙幕を抜けた先が無人なのは、見るまでもなく明らかだ。 それに今は──記憶の謎を明らかにしたい。 「……そういえば結局、最後まで姿が見えなかったな」 メリュジーヌは呟いて、地上を見下ろした。 住宅街は先ほどまでのどかだったが、今となっては破壊と混乱の様子が見える。それは全てメリュジーヌたちの交戦によって生じたものである。 記憶の空白のヒントになりそうなものはないかと視線を巡らせたが、見つからない。 仮にあったとしても、二体の最強の衝突により、まるで霧のように消えているだろう。 【板橋区・住宅街/一日目・午後】 【メリュジーヌ@Fate Grand/Order】 [状態]:疲労(小)、背中を中心にダメージ(小)、室田つばめ アサシン主従について、現地で得た情報の抹消 [装備]:アロンダイト×たくさん [道具]: [所持金]: [思考・状況] 基本方針:マスターに聖杯を渡し、彼が言う『最強』と戦う。 1:記憶喪失が気持ち悪い。 2:正体不明の謎のサーヴァント(星馳せアルス)とはいずれ決着をつけたい。 【星馳せアルス@異修羅】 [状態]:疲労(小)、室田つばめ アサシン主従についての情報抹消 [装備]:たくさん [道具]: [所持金]: [思考・状況] 基本方針:宝が欲しい。 1:国会議事堂の迷宮にある宝が欲しい。 【室田つばめ(トップスピード)@魔法少女育成計画】 [状態]:健康 [令呪]:残り三画 [装備]:ラピッドスワロー [道具]: [所持金]:一般的な主婦レベル [思考・状況] 基本方針:我が子に、しあわせを 【ジャック・ザ・リッパー@Fate/Apocrypha】 [状態]:魔力消費(小) [装備]:ナイフ×たくさん [道具]: [所持金]: [思考・状況] 基本方針:胎内回帰 【港区・タワーマンション/一日目・午後】 【オーロラ@Fate/Grand Order】 [状態]:健康 [令呪]:残り三画 [装備]: [道具]: [所持金]:必要なし [思考・状況] 基本方針:自分が一番! 1:国会議事堂の迷宮って危険じゃない? 早く潰さなきゃ…… 【江戸川区・マンション/一日目・午後】 【静寂なるハルゲント@異修羅】 [状態]:健康 [令呪]:残り三画 [装備]: [道具]: [所持金]:官僚なのでそれなりに [思考・状況] 基本方針:もう一度、ただの友として、彼と。 [備考] 地走りや腐土太陽を使ったせいで地上に少なからず被害が出ています。ふたつの複合使用は、メリュジーヌがピークが来る前に空中で爆発させているので、原作よりも軽めの被害になってると思いますが、そこら辺のさじ加減は後続の書き手様に委ねます。 Back←004 Baccano! Character name Next→006 序幕・百騎夜行 000 空白と逆光 室田つばめ(トップスピード) アサシン(ジャックザリッパー) 000 空白と逆光 オーロラ アーチャー(星馳せアルス) 000 空白と逆光 静寂なるハルゲント ランサー(メリュジーヌ)