約 1,218,307 件
https://w.atwiki.jp/okaishonen/pages/81.html
とにかく最高のライブだった。 僕は聴きこんだアルバムの曲を唄ってもらえたこともあって、ファンの人たちと一緒になって踊った。 ライブが始まるとこんな調子だったから、舞美ちゃんたちがどうやってライブを楽しんでいるかなんて気にならなかった。 アテロビが続いていても、こんな風にライブが出来たかは怪しいから、羨ましい気持ちもなくはない。 それでも楽しめたのはBuono!の三人からも楽しいオーラが伝わってきたからだ。 愛理、雅ちゃん、桃ちゃん、最高のパフォーマンスをありがとう。 昼と夜の公演が終わり、僕は桃ちゃんに言われた通りに楽屋に向かおうと裏口に回った。 裏口では機材を運びだすスタッフさんが大勢いて、まさに今終わったんだなと実感してしまった。 さっきまでは僕も横浜BLITZの中ではしゃいでいたはずなのに、今ここにいるのはいまいちピンとこない。 まだライブが終わって後すぐとなって、体が飛び出しそうな興奮がある。 今なら何だって出来そうな気分になった僕は、帽子を目深に被ったまま警備員さんの前を通った。 当然のことながら呼びとめられ、ここから先は関係者以外禁止と機械がインプットされた言葉しか話さない印象しかない。 僕は仕方なしに帽子をとり、岡井千聖であることを証明する。 たまたま警備員さんが僕の顔を覚えていてくれたから、案外あっさりと通してもらえた。 中に入っても、後片付けをするスタッフさんの忙しさは変わらず、慌ただしく動き回っている。 スタッフさんを見ていたら、自分だけ完全にプライベートで遊びで来ていることを思って恥ずかしくなる。 手に握っていた帽子を目深に被り直して、楽屋まで走った。 Buono!の楽屋前までくるとドアをノックをしようとした手が止まった。 中からはBuono!の三人の声以外に、千奈美ちゃんや舞美ちゃんの声が混じっている。 そうか、舞美ちゃんたちが来ていることをすっかり忘れていた。 このまま、僕がノックしていいんだろうか? ふとこんな疑問が出てきてしまったのだけれど、どうしようか。 スタッフさんのこともあって恥ずかしさはあったから、急きょ桃ちゃんをメールで呼び出すことにした。 『件名:ちょっと楽屋前まで来て よm(。・ω・。)mろm(。-_-。)mしm(_ _)mく 楽屋の前まで来ているから、悪いんだけど出てきてもらえないかな? 皆には内緒ね 千聖』 中からは桃ちゃんがトイレ行ってくると言いだす声が聞こえてきた。 どうやらメールをすぐに確認してくれたみたいで、楽屋の前まで出てくれるらしい。 楽屋のドアが開き、中からきょろきょろと周りを確認する桃ちゃんの頭がみえる。 僕は桃ちゃんに最低限聞こえる声でこっちまで来てと呼びかけた。 声を聞き、桃ちゃんは僕の居場所を発見して小指を立てながら走ってきた。 「もう、普通に楽屋に来ればいいじゃん。中には舞美たちもいるんだからさ」 「僕だけ遊びで来てるようなものだから、気まずいかなぁ~と思ってさ。そうそう、ライブ招待してくれてありがとう」 「うん、そうそう、まずはそこだよ。どうだった?」 最初は呼び出されて面倒そうだった桃ちゃんも、ライブのことになると目を輝かせて食いついてきた。 ライブを見に呼んだのだから、感想は気になって仕方なかったはずだ。 僕はありのままに桃ちゃんに感想をぶつけていた。 聞いていた桃ちゃんは最高の一言を聞き、「照れるじゃん」と照れ臭そうに笑い出した。 やっぱり桃ちゃんは笑顔が最高に可愛いなぁ。 「千聖がそう言ってくれるとはねぇ~お姉さん、とっても嬉しいかも」 「桃ちゃんが僕にお姉さんって言うの聞いたのは久々だ。そう言えば、そんなこともあったかなって感じがするよ」 「もぉ~私はキッズに入った時から、あんたのお姉さんだと思ってたよ。世話のかかる弟が増えたなって」 「世話がかかるとか言うけど、ベリーズのメンバーからみたら桃ちゃんこそ世話のかかるお姉ちゃんだよ」 「言ってくれるねぇ~私はあんたよりもしっかりしてるつもりだけどねぇ~」 桃ちゃんはそう言って腕を組んで、片方の口をうんとつり上げて不敵に笑い出す。 僕も負けじと桃ちゃんと同じポーズをして、鼻についた笑い方をして「どこが」と一言返す。 「あらあら、お姉さんは何でもお見通しなんですからね。舞美のことを好きなんだって千聖?」 「どこで聞いたのか知らないけど、それがどうかしたの?」 舞美ちゃんのことを話題に上げられるのはすごく勘弁してほしい。 それで怖気づいたら桃ちゃんの思うつぼなので、僕はゲキハロで培った演技力をフルに発揮させて見得をはる。 「それがどうかした? 面白いこというじゃない、ぼうや。私は舞美があんたをどう思ってるかも知ってるんだから」 「へぇ~じゃあ教えてもらいたいな」 「教えてあげてもいいけど、あんたがショック受けそうだからやめておくね」 「本当かな? 知らないくせにそう言って僕を騙そうとしているんじゃないの?」 「本当に知ってるから言ってるの。舞美は私の友達でもあるんだから、知ってて当然じゃない」 桃ちゃんが舞美ちゃんと仲がいいとは初耳だ。 確かにちょくちょくみかけていたけれど、友達にはあんまりみえなかったな。 いっつも桃ちゃんが一方的に舞美ちゃんに話しかけている場面しかみていないせいかもしれないけど。 「友達の桃ちゃんは何を知っているって言うのかな?」 「舞美があんたを好きってことよ・・・はっ、しまった・・・内緒にしておくはずだったのに」 自分で言った後、事の重大さに気づいた桃ちゃんは口を手で塞いでその場で地団駄を踏みはじめた。 「迂闊だったわ、あんた姑息ね」 「いや、ただ単に桃ちゃんが馬鹿なだけだと思うけど・・・」 「まぁいいわ。あんたも成長したってことで褒めてあげるから」 精一杯の強がりをみせる桃ちゃんは、これはこれで可愛いのでほおっておく。 「私がライブに呼んだっていうのも、それに関連したことっていえば関連したことなんだけどね」 「あ、そう言えばどうして僕を呼んだのかははっきりしてなかったもんね」 「あんたをね、舞美に相応しい男かどうか試してあげる」 桃ちゃんはまた腕を組んで偉そうにこう言うのだった。 ←前のページ 次のページ→
https://w.atwiki.jp/okaishonen/pages/85.html
横浜の街を男の子と並んで歩くなんて、とってもロマンチックで胸躍る展開なのにそうはならない。 なれるはずがない。 たとえるなら、いとこの男の子に憧れのお姉さんとして好かれていたのが、久しぶりに会ってみたら別のいとこを好きになっていた、というところか。 千聖もいつまでも子供ではないのだから、好きな女の子ができて当然だし、私がそれを束縛する理由があってはならない。 なのに、そう割り切れない自分が二人の恋路の応援を拒否している。 二人がうまくいけば、きっと私から離れていってしまう気がして、心配でたまらない。 相思相愛だけにお互いの気持ちがわかったら、すぐにでも結ばれるだろう。 恋人となった二人が、私がいくらメールをしても相手をしてくれないことや休日に会ってもくれない、そんな気がするのだ。 二人の性格を考えればそれはありえない、と言い聞かせても自分には悪い方向にしか先が予想できない。 どうしてこうも私って人間はネガティブなんだろう、そう思わずにはいられなかった。 「ねぇ、千聖はいつまでも変わらずに私をお姉ちゃんって思ってくれる?」 「え? そ、そりゃ~まぁね。桃ちゃんはいつまでも僕のお姉ちゃんだよ。大丈夫」 駅から離れ、ネオンの光が届かない場所まで歩いてきていた。 小さい私たちではそんな場所を歩くのが心許ないけど、星の光をじっくりと見上げるにはこちらの方が都合がいい。 ネオンのギラついた光よりも、弱々しくても温かい自然の光が今はほしかった。 「本当かなぁ。あんた、最近だとえりかちゃんによくお姉ちゃんって抱きついてるじゃん」 「なぁんだ、桃ちゃんも結構みてるんだね。えりかちゃんはえりかちゃんだよ。エッチなのがたまにキズだけどさ」 「私なんかよりもよっぽどお姉ちゃんらしいもんね。えりかちゃんはえりかちゃんって言っても、えりかちゃんの方がいいんでしょ?」 「やけに引っかかる言い方だなぁ~大丈夫だって。桃ちゃんは友達みたいなお姉ちゃんでいいじゃない」 友達、か。 お姉ちゃんの前に友達がつくんだ。 えりかちゃんには本当のお姉ちゃんと接してるみたいに甘えたりするくせに。 いくら℃-uteのメンバーでいつも一緒でも、キッズに入りたての頃みたいに甘えてきてほしい。 桃ちゃん、桃ちゃんって飽きるくらいに言ってほしい。 口では友達みたいなお姉ちゃん、と言ったところで私なんかよりも℃-uteのメンバーをとるくせに。 舞美にしたってそうだ。 「彼氏が出来ても、桃との友情は変わらないよ。ずっと友達」 女同士の友情って脆いってよく聞くよね、と話を振ったときに聞かせてくれた言葉である。 舞美は恥ずかしさを感じても、最後までやり遂げる意志の強い子だ。 私も舞美にあわせて、「やだぁ~嬉しいこと言ってくれるじゃん。桃も一緒だからね」と返しておいた。 嘘をつくので下手な舞美のまっすぐな言葉を忘れることができそうにない。 なのに、私は二人とも去ってしまわないか心配でならないからこそ、こうして念を押しての確認に入っているのだ。 「千聖、友達なら友達で困ったことがあったら相談しろよぉ。舞美のことなら私がよく知ってるんだからさ」 不安を押し殺し、私はありったけの力で自然な笑顔になるよう努めていた。 少しでもお姉ちゃんらしく振舞おうと精一杯の努力だった。 ←前のページ 次のページ→
https://w.atwiki.jp/with_momochan/pages/19.html
桃ちゃんの詩集 また ゼミ論をここにアップ blankimgプラグインエラー:ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。
https://w.atwiki.jp/okaishonen/pages/80.html
会場に入り、チケットで指定された席のある二階の階段をあがっていく。 Buono!のライブだけあって、会場内にはあらゆるところにファンの人たちが群がっている。 中には僕がコンサート中にステージからたまにみかける、コスプレをしたファンの人たちもちらほらいる。 他にも暴走族が着る特攻服に『夏焼雅』と刺繍した人や自作のTシャツを着ている人も多い。 皆の気合いがコスプレから伝わってくるようで、僕も今日は三人をいっぱい応援してあげたくなった。 よし、思い切り声を張り上げて応援してあげなくっちゃ。 席についた僕は、桃ちゃんに会場に着いたことを知らせたくてメールを送ってみた。 ライブ開始が近いから携帯をいじっているヒマなんてないだろうけど、知らせないよりは全然いいと思う。 『件名:会場についたよぉ~ 桃ちゃん、Buono!一周年おめでとう。(*・∀・)ノ゙ 。+・。゚ * 。・+。・゚*゚ オメデトォ ♪♪♪♪ 会場の中はもう満員のお客さんでいっぱいだよ。 今日のライブの成功を祈ってるよ。期待してるからね 千聖』 メールを送り終えた僕は、することもなくなり会場の中をぐるっと見まわしていた。 男のファンの人たちが大勢いる中で、ひと際目立つ可愛い女の子たちをみつけて目が奪われてしまう。 桃ちゃんたちを見にきたのに何をやってるんだ、と自分でも思うけれど、悲しいかな、男の子だから気になって仕方ないのだ。 僕は手前にいる少年っぽい顔つきでショートカットの女の子から観察してみた。 どことなくベリーズのキャプテンに似ていて、笑顔や仕草なんて本人そのものに見えるから見入ってしまう。 その隣にいるのは千奈美ちゃん、そのさらに隣にはりーちゃん、奥には舞美ちゃんとなっきぃまでいる。 待てよ、似た人がこんなに大勢集まるわけはないんだから、そうなるとあそこにいるのは本人たちか。 桃ちゃんはそんな事ちっとも教えてくれなかったぞ。 舞美ちゃんたちに背中を向けて、どういうことか考え込む僕宛てに桃ちゃんからメールが届く。 『件名:期待しちゃいなぁ( ̄ー ̄)ニヤリッ おぉ~ちゃんと来てくれたみたいで嬉しいよ(●* 凵<p喜q)*゜・。+゜ 今日は記念日だから、最高の日にするんでヨロシク!! ちゃんと見ておくんだよぉ~ライブが終わった後、楽屋で待ってるからね 桃』 慌てて携帯を開いて確認するけれど、メールにも舞美ちゃんたちが来るとは一言も書いていない。 関係者席にいるんだから事務所の人は知っているはずだし、桃ちゃんが知らないはずはないんだけれどおかしいな。 わざと僕を驚かせたいから教えないとかいう事なら、質の悪い悪戯で笑って許せない。 会ったら桃ちゃんにビシッと言ってやらなければいけないな、と決心する。 桃ちゃんは自分では結構大人だと言い張るくせに、やってることは案外子供じみたものが多い。 昔はあれで案外お姉さんやっていたのに、今ではすっかりよく喋るうるさいキャラクターで通っている。 僕にしたってやんちゃな部分が未だにあるけれど、桃ちゃんの場合は周りが大きくなるにつれて子供な部分が強調される。 そのせいなんだろうか、僕は次第に桃ちゃんがお姉ちゃんに見えなくなってしまった。 次第に仲の良い異性の友達に思えてきて、気づいたら舞美ちゃんを好きになっていたというわけだ。 一番の原因はやっぱり二人が別のグループに入って会えなくなったのが大きいんだとは思う。 待っている間は随分長く感じられたけれど、あっという間にライブ開始の時間となった。 幕が上がり始め、今や会場全体が期待と緊張のピークに達し、三人の登場を今か今かと我慢しきれずにいる。 メンバーの名前を呼ぶファンの人たち数人に釣られて、輪唱みたいにメンバーの名前が会場に響く。 がやがやと騒がしい中でようやく幕が上がりきり、メンバーが見えてきたと思ったら、いつのもの位置に三人がいない。 三人はどこと慌てていると、ギターを持った愛理、ベースを持った雅ちゃん、ドラムを前にして座っている桃ちゃんがいた。 予想外のことに皆が驚いている間もなく、三人の演奏で熱いライブが始まった。 ←前のページ 次のページ→
https://w.atwiki.jp/ura2ch/pages/74.html
裏2ちゃんねる
https://w.atwiki.jp/okaishonen/pages/82.html
桃ちゃんはシャワーを浴びたり、着替えやメイクで準備があるからと先にここへ向かっていなさいと指定してきた。 その場所はここから歩いて数分のみなとみらいだった。 何でも舞美を好きなら男としてエスコートできるかが見たいのだそうな。 私を舞美だと思ってしっかりやらないとダメだからね、とも言っていたから本番のつもりで頑張らないとだ。 今は桃ちゃんとのことに集中しなくてはと考えると、余計に舞美ちゃんの顔が思い浮かんでしまう。 桃ちゃんの言っていたことは本当なんだろうか? 舞美ちゃんが僕を好きだって言っていたことが事実なら、嬉しすぎて飛び跳ねてしまいたいくらいだ。 でも、相手が桃ちゃんだからどこまで信じていいか、そこが考えものではあるんだ。 みなとみらいまではあっという間で、こんな考え事をして歩いていてもすぐに着いてしまった。 あとは桃ちゃんがすぐに来てくれればいいだけだ。 「お待たせ~ちょいとスタッフさんが送っていくからとか言ってくれるの断るのに時間かかっちゃって」 あれから、もう一時間近く待たされたあげくにようやく桃ちゃんが現れた。 桃ちゃんは私服に着替えると、何だか高校生に見えないからどうも”お姉さん”と言われるとしっくりこない。 衣装のままの方がよっぽどよかったくらいだ。 「遅いぞ。散々待ったんだぞ。いくら女の子が着替えとかに時間かかるからって遅いじゃん」 「ごめんごめん。でも、これくらいで怒るとはまだまだお子様だね」 遅れてきたくせに、人を子供扱いして笑うなんて失礼な”お姉さん”だ。 「あ、すねた。レディがデートに遅れたら、そこは心配するくらいじゃないと。はい、減点」 「な、何が減点なんだよ。そっちこそレディだなんて大人ぶってるけど、似合わないから」 「笑うなぁ~あんたは舞美相手でもそんな言い方するんですか?」 「す、するもんか。舞美ちゃんは桃ちゃんみたく意地悪しないから。ちゃんとデートするから」 何だか、とっても子供同士の喧嘩じみてきた。 いくらお互いにキッズに入ってから六年が経とうとも、心は小五と小二のままなんだなぁとつくづく思った。 タイムスリップした錯覚まであるし、こりゃもう舞美ちゃんを想定してのデートなんかなりっこない。 僕らは結局ふざけあったまま、桃ちゃんが食べてみたいっていう高級そうなレストランに入った。 「ねぇ、こんな高そうなお店入って平気? 僕、お金ないよ」 「そんな心配はいいの。お姉さんを信用しなさい。これくらい、お姉さんがちゃんと払ってあげるから」 桃ちゃんは何度も横浜には来ているのに、プライベートで遊びに来たことはないから憧れていたらしい。 だからだろう、桃ちゃんは落ち着かずにきょろきょろ周りを眺めては、感動の声を洩らす。 いいねぇ、すごい、お洒落、この単語しか知らないみたいにずっと話している。 これらの言葉が出るたびに桃ちゃんと同じものを見るけど、僕の場合はとても落ち着かない気分になるだけだ。 一品目の料理が運ばれてきて、テーブルに並んでいるのに食べる気が起きない。 「千聖、お腹すいてるでしょ? 遠慮はいいから食べなって。たまにはこういうのも食べてみるもんだよ」 僕が食いしん坊だからって遠慮してしまうのに対し、桃ちゃんはおいしそうに頬張っている。 一口一口を噛み締めながら、料理のおいしさに酔いしれてしまっている桃ちゃんは、やっぱり子供だ。 足をばたばたとさせて行儀が悪いったらありゃしない。 「もう、人が食べてるの見てないで食べな。あんたが食べないならいただいちゃうよ」 「はいはい、これは僕の分だからあげません。桃ちゃんは次がくるまで我慢できないなら、お皿食べちゃえば?」 「よぉし、じゃあ食べてみちゃおうかな。あ~ん、って食べるか。お皿はさすがに食べられません」 桃ちゃんのノリツッコミも健在で、二人とも変わってるようで変わらないことにまた喜びを感じてしまった。 これではどんなにいいところにでかけても、僕らにかかっちゃ高級料理も台無しになってしまうのかな。 「ここ、綺麗な夜景が見られて最高でしょ。私ね、こういうところでいつか彼氏とデートしたかったの」 「へぇ~叶うといいね。桃ちゃん可愛いからすぐにみつかるよ」 「ありがとう。当分は仕事があるから無理かもね。今日のデートは言うならば、その穴埋めってところかな」 夜景をみながら、桃ちゃんはどこか遠く眺めつつ独り言みたくつぶやく。 その横顔は普段はみられない大人っぽい一面を強烈にみせてきて、こうしてみると意外と大人かなと思ってしまう。 桃ちゃんに彼氏か、それは考えたくもない話だ。 もうとっくにふっ切ったはずの淡い恋心がふつふつと湧き上がってくる。 あの頃は伝えきれなかった言葉を今なら伝えられそう、そういう雰囲気があるのが原因かもしれない。 「舞美だって、きっとこういうところ連れてきたら一発だよ。あの子は意外とロマンチストだからね。王子様とか憧れてるよ」 「うん、乙女だよね。舞美ちゃん、ピンク好きだし。色んなところでそういうのわかる」 「まぁね。うっかり口滑らせちゃったけどね、舞美はあんたに真剣だよ。これはチャンスだと思うから、頑張りな」 「舞美だって、きっとこういうところ連れてきたら一発だよ。あの子は意外とロマンチストだからね。王子様とか憧れてるよ」 「うん、乙女だよね。舞美ちゃん、ピンク好きだし。色んなところでそういうのわかる」 「まぁね。うっかり口滑らせちゃったけどね、舞美はあんたに真剣だよ。これはチャンスだと思うから、頑張りな」 舞美ちゃんが僕を好きだっていうのは、どうやら本当らしい。 なのに素直に喜べない僕がいて、一方ではこの場で飛び上がって喜びを表したい僕もいる。 「何、浮かない顔しちゃってさ。舞美はあんたを好きで、あんたも好きなんでしょ。違う?」 「そりゃまぁ」 「違うのぉ? はっきりしないねぇ。ま、私も複雑な想いではあるんだけどね」 ここで僕を正面から捉えて、桃ちゃんんは瞬きもしないでじっとみつめてくる。 「入った頃はあんたは私を好きそうだったし、しょっちゅう一緒にいたから今でも好きだって思ってたからさ」 「・・・ど、どうしてそれを?」 「女の勘かな。っていうか、当たってたんだ。はは、ったくこのませたガキんちょは」 桃ちゃんがにっこり笑って、僕の頭をくしゃくしゃにかき回してくる。 可愛がっていた弟が遠くにいってしまって寂しいのを、こうやって愛情を伝えてきているみたいだった。 ←前のページ 次のページ→
https://w.atwiki.jp/okaishonen/pages/62.html
インディーズ時代、今思い出してもあの頃がこのお仕事を始めた中で、最も辛い日々だったと思う。 先にデビューしたBerryz工房と比べると、私たちは正直いって待遇面ではあまりいいとはいえなかった。 キッズで活動を開始したのは一緒なのに、私たちはいつまでも予備軍のままバックダンサーをしていた。 それを考えると、今となってはあの頃に自分たちを応援してくれる人がいるのが信じられない。 だから、舞美ちゃんたちがステージに立つと、お客さんいなかったらどうしようか、と不安になっていたのも頷ける。 そう、彼女たちが小さくもれっきとしたコンサート会場で歌っている間、私たちに与えられたステージはデパートである。 デパートのステージですら、私たちには大きい会場に思えたこの時期に、℃-uteをまとめる人がいた。 今はもう芸能人をやめて、一般人に戻ってしまった彼女。 いなくなった彼女こと村上愛は、℃-uteでは数少ないお姉さん的存在で、誰からも頼りにされていた。 しっかり者だったというのもあるんだろうけれど、千聖はめぐにはかなり懐いていた。 メンバーの心の変化をよく観察し、アドバイスをくれることが多く、年長者なのにえりかちゃんに舞美ちゃんも頼っていた。 頼りにされると、つい頑張ってトークも歌も踊りも一番になろうとしていた人。 彼女に憧れと尊敬の念を千聖は込めていて、つい抱きついていたりした。 「舞ちゃん、お疲れ様。今日は本当に楽しいステージになったね」 「うん、今日はよかった。お客さんのノリもよかったし、気分は最高かも」 「わかるわかる。今日のお客さんはいつもよりいっぱい回転してたしね。グルグルさ」 千聖はその場で回転するお客さんのモノマネを始めた。 千聖はモノマネが大好きで、当時から藤本さんの真似はよくやっていて、この前のソロイベントでも唄っていた。 声から唄い方、どれもが藤本さん本人が唄ったのかと錯覚してしまった。 でも、ステージで唄うのは私が大好きな千聖なものだから、頭が混乱しておかしな感覚だった。 千聖の歌声はとても綺麗なのに、私は悲しくなるばかりだ。 だって、声変わりしたとき、千聖はもう藤本さんみたいにはもう歌えないんだから。 「こらこら、こんな人が通るところで回転してたら危ないぞ」 廊下なこともあって、通りがかりの人がずっと行き交いしていたが、千聖を避けて歩いてくれていた。 そんな気遣いをされているとは気づかない私たちは、面白いと笑いあっていた。 そこへ、あのめぐの登場というわけである。 めぐは千聖の回転を止めると、腰に手をおいて鼻息荒く注意をしてきた。 「ご、ごめんよぉ~そんなこと考えてなかったよ。てへへへ」 「てへへじゃないよ。あんたって子は。今日のステージのことで褒めてあげようと思ったのに」 めぐが褒めてあげるといった途端、反省の色をみせていた千聖が急に明るい顔に戻った。 あぁ~嫌な予感がしてきた。 私を蚊帳の外にして、千聖の奴はきっとめぐばっかりに気をとられてしまうだろう。 「めぐぅ~千聖ね、今日はうまく出来たよぉ~千聖、頑張ったよね?」 「うん、頑張った。偉いね、この前よりも歌がすごく上手くなってるしさ」 「ありがとぉ~めぐ大好き」 予感的中。 めぐには私には見せたこともない甘えん坊な一面を覗かせる千聖。 めぐが千聖を男の子だと知っていたか今となっては不明だけど、ボーイッシュで可愛いと弟のように可愛がっていた。 めぐにあって私にないもの、包容力という母性的なものが千聖にあんな顔をさせるのか。 すぐに諦めるつもりはないにせよ、私にはかけている部分ではある。 それを小学生時代の私に求めるとなると、ちょっとどころではなく酷な気がする。 「舞美ちゃ~ん、遊ぼうよぉ~」 「どうしたの、舞ちゃんは。今日はやけに甘えん坊だね。何かあった?」 「ううん、そうじゃないけどさ。つまんないんだもん」 「しょうがないな~舞ちゃんは。何して遊ぶ?」 千聖がめぐに甘えている間、私は自分のお姉ちゃんのもとへ行くことが多かった。 この頃は千聖が舞美ちゃんに恋しているなんて思わなかったから、私は血の繋がったお姉ちゃんみたいに甘えた。 ハローモーニングの撮影があった時、私は風船割りゲームの最中に怖くなって抱きだしたことがある。 耳元に風船が破裂する甲高い音が響き、つい泣き出してしまったのだ。 そこへ「大丈夫?」と声をかけてくれたのが、舞美ちゃんだったのである。 泣きじゃくる私の顔を下から覗き込み、優しく怪我はないかと親身になってくれた。 それがあって、デビューできずにキッズのままでいたことも影響して、私は舞美ちゃんを本当にお姉ちゃんだと思った。 ”家族”と言ってもいいくらい、小さい時から苦楽をともにしてきた仲間なのだ。 お姉ちゃんでいてほしかったのに、舞美ちゃんは私から千聖を奪おうとしている恋敵になってしまった。 「舞美ちゃん、花火ずっとみていたいね」 「うん、こんなに綺麗な花火は初めてかも」 もう花火が綺麗にも思えなくなってきた。 めぐに邪魔され、今度は舞美ちゃん、どうして私の前にはこんなに邪魔が入るの? 意地悪な運命だね、千聖。 私はこんなにもあなたを想っているのに、あなたは私のことをちっとも想ってくれていない。 もっとあなたを振り向かせるにはどうしたらいいの? あなたから舞美ちゃんを引き離すには私じゃ無理なのかな・・・ 私の切ない苦しみも、夜空に咲く花火みたいに美しく散ってしまえばいいのにね。 私はこんなに苦しくてもきっとあなたを忘れることは出来ないんだろうな。 ね、せめてあなたの手に私の手を添えるくらいは運命でも邪魔はしないよね。 「舞ちゃん、どうしたの? 手当たってるよ?」 「馬鹿、のせてるの。今だけはこうしてていいでしょ」 「うん。舞ちゃん、花火もうすぐ終わりだね。来年こそ浴衣姿みせてね」 「どうせ私にはお世辞のくせに」なんて意地っ張りな私はつい嫌味をいってしまう。 「違うよ。舞ちゃんには似合うと思ってるからだよ。ね」 ズルイ、千聖が私のおいた手から自分の手をぬいて、上から被せてきた。 包み込むような力強さでギュッと握ってくれる。 しかも、来年はあなたに浴衣姿をみせなきゃって思わせるとびっきりの笑顔でだ。 やられた、こういう笑顔に私は弱くて、めぐのことも舞美ちゃんのことも許してしまえるのだ。 溜息をつきながら、私は強く握ってくれた手の温もりを感じつつ、来年のプランを今から考えていた。 来年こそはあなたと二人っきりで花火がみたいから。 ←前のページ トップページ
https://w.atwiki.jp/shinchan_chokinbako/pages/35.html
まちかどの信ちゃん 1976年3月製作(「協和」) 同資料では「スポーツ」とされているが、「野球」に「まちかどの信ちゃん」という説明書付きのものがある。 野球 サッカー ツナギ服 ジーパン
https://w.atwiki.jp/marowiki001/pages/2242.html
目次 【時事】ニュース荒木又右衛門 Araki Mataemon RSS荒木又右衛門 Araki Mataemon 口コミ荒木又右衛門 Araki Mataemon 【参考】ブックマーク 関連項目 タグ 最終更新日時 【時事】 ニュース 荒木又右衛門 新作スマホアプリ「艶麗 百人一首」が配信スタート - 4Gamer.net 剣豪・荒木又右衛門を顕彰し演武 伊賀の神社で碧燕会 - 中日新聞 剣術「新陰流」後世に 稽古も調査も 伊賀・碧燕会 | 【伊賀タウン情報 YOU】 - YOU 舞台初出演の渡辺大が『魔界転生』で宮本武蔵役に挑むーー「たくさん準備をして突っ走ろうと思っています」 - http //spice.eplus.jp/ Interview:中村吉右衛門 秀山祭九月大歌舞伎 十兵衛と松王丸 役者根性お見せしたい - 毎日新聞 コレ推し!:鳥取 荒木又右衛門記念館 鳥取市 死闘物語る武具 伝説の仇討ちや生涯を紹介 /中国 - 毎日新聞 綿密な計画で本懐遂げた剣豪・荒木又右衛門|歴史検証 この人物の光と影 - 日刊ゲンダイ asahi.com(朝日新聞社):「目玉の松ちゃん」尾上松之助、幻のフィルム見つかる - 映画 - 映画・音楽・芸能 - 朝日新聞 Araki Mataemon gnewプラグインエラー「Araki Mataemon」は見つからないか、接続エラーです。 RSS 荒木又右衛門 新作スマホアプリ「艶麗 百人一首」が配信スタート - 4Gamer.net 剣豪・荒木又右衛門を顕彰し演武 伊賀の神社で碧燕会 - 中日新聞 剣術「新陰流」後世に 稽古も調査も 伊賀・碧燕会 | 【伊賀タウン情報 YOU】 - YOU 舞台初出演の渡辺大が『魔界転生』で宮本武蔵役に挑むーー「たくさん準備をして突っ走ろうと思っています」 - http //spice.eplus.jp/ Interview:中村吉右衛門 秀山祭九月大歌舞伎 十兵衛と松王丸 役者根性お見せしたい - 毎日新聞 コレ推し!:鳥取 荒木又右衛門記念館 鳥取市 死闘物語る武具 伝説の仇討ちや生涯を紹介 /中国 - 毎日新聞 綿密な計画で本懐遂げた剣豪・荒木又右衛門|歴史検証 この人物の光と影 - 日刊ゲンダイ asahi.com(朝日新聞社):「目玉の松ちゃん」尾上松之助、幻のフィルム見つかる - 映画 - 映画・音楽・芸能 - 朝日新聞 Araki Mataemon #gnews plugin Error gnewsは1ページに3つまでしか使えません。別ページでご利用ください。 口コミ 荒木又右衛門 #bf Araki Mataemon #bf 【参考】 ブックマーク サイト名 関連度 備考 Wikipedia ★★ 関連項目 項目名 関連度 備考 参考/百花繚乱 SAMURAI GIRLS ★★★★ 登場作品 ブライド 参考/戸松遥 ★★★ キャスト タグ キャラクター 人物 最終更新日時 2013-07-14 冒頭へ
https://w.atwiki.jp/sukidanee/pages/88.html
永松ファミリー(2018/1改訂) 西 蒙御免 東 松井 繁 横綱 濱野谷憲吾 田口 節子 大関 峰 竜太 山口 剛 関脇 服部 幸男 篠崎 仁志 小結 今垣光太郎 中島 孝平 前頭 坪井 康晴 篠崎 元志 前頭 田村 隆信 宇野 弥生 前頭 下條雄太郎 守田 俊介 前頭 赤岩 善生 熊谷 直樹 前頭 山室 展弘 反論がある松ちゃんはご意見ください (参考)2017年1年間での指名回数 指名回数 選手 9回 松井 繁 5回 坪井 康晴 4回 今垣光太郎 服部 幸男 田口 節子 石野 貴之 松本 晶恵 3回 山崎 智也 宇野 弥生 篠崎 仁志 ちなみに河合 指名回数 選手 7回 毒島 誠 小野 生奈 6回 茅原 悠紀 4回 池田 浩二 菊地 孝平 川野 芽唯 遠藤 エミ 3回 寺田 千恵 石野 貴之 長田 頼宗 峰 竜太