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「頼み事をする方として、こういう言い方もどうかとは思うが。なんだってお前という奴は、特定の問題に限ってこうもウスラトンカチなんだ?」 「はあ………」 呆れるのを通り越して、むしろ感心した風の会長の向かいで。俺は女給のお姉さんが「おかわりはいかが」と注いでくれた湯飲みのお茶をちびちびと飲んでいた。 別に熱すぎるからじゃない。お店の名誉のために言っとくが、味自体は朝比奈さんの甘露茶とだってタメを張れる。問題なのは会長と話を進めれば進めるほど、俺たち二人の相互認識の差がひどかった事が露呈してしまって、何というか非常にきまりが悪い事だった。 「まったく信じがたい。年頃の男女が休日に二人で出歩いているんだぞ? うわ怪しい!と思うだろうが普通」 「いや、それは…てっきり生徒会の資料集めか何かで図書館を利用しに来たのかと」 「だから俺たちの仲をバラすために、目の前でこれ見よがしにイチャついてやっただろうに。まさか、アレをただの悪ふざけとしか思わなかったのか?」 はい、ズバリそうとしか思いませんでした。実際問題、俺と長門がSOS団の仲間同士だったものだから、単純にあちらも同様だとばかり思い込んでしまったのだ。 それなのに俺はほんのしばらく前、「それって『自分たちがそうだから、他人もそう見える』って奴じゃないんですか?」などと会長に向かって偉そうに講釈をたれていたわけで、いやもう恥ずかしいったらありゃしないね。天に唾するとはこの事だよ。 それでその、改めて確認しますが…先輩は喜緑さんとお付き合いをなさってる訳ですか。 「さっきからそう言っている。だいたいここに来る前にも、俺は『あいつと一緒だとヤニを吸わせて貰えないんだ』とボヤいていたはずだろう」 「ああ、はい。それは憶えてますけど」 「いくら何でも、俺だって半日くらいは我慢できる。…意味は分かるな?」 えーとそれはつまり、お二人が半日以上一緒に居たという事で…。俺たちが出くわしたのは今日の午後一番の出来事だったから、要するにお二人は昨晩からずっと一緒に過ごしていた、と? 俺が目線で訊ねると、会長もまた無言で頷いた。うーむ、あの楚々として折り紙付きの箱入り娘のような雰囲気の喜緑さんが、とっくにそのような事をご経験済みだったとは。考えるだに生々しくって、どうにもお尻の下がむず痒くなってしまうね。 「今どき珍しい話でも無かろう。男がいて女がいれば、つがいが生まれるのは生物学的にも自然な事だ。それを恋愛と呼ぶか、単なる情欲の慰め合いと捉えるかは人それぞれだろうがな」 えらく淡々と会長は言い捨ててみせた。その余裕、俺たちは他人にどう思われようと構わないぜっていうノロケですか? はあ、分かりました。あなたと喜緑さんの蜜月っぷりは、まったく疑いようの無い事実のようです。 「さて、どうだか。ひょっとして俺は、あいつの肉感的な罠にあっさり籠絡された大バカ者かもしれん」 「そうやって自分を客観視できるなら、何の心配も要らないでしょうよ。って言うか、あなたが先輩でなかったら頭のひとつでも叩いてやりたい気分です」 「そいつはすまなかったな。その詫びにと言っては何だが、お前に彼女が出来た際には気の済むまでノロケ話を聞いてやろう。いつでも声を掛けてくれ、遠慮は要らんぞ」 そう言って会長は、紫煙の向こうでからからと笑ってみせた。くそう、森さんたちに鍛えられてるだけあって、こっちの痛い所をズバリと突いて来られるお人だぜ。 なんとか一矢報いてさしあげたいものだ、と青少年らしい対抗心を胸に抱いたその時。俺はふと、ある疑問に思い当たった。別に会長を槍玉に挙げるような物では無いが、でもちょっとした疑問だ。 「だったら、春の部活説明会の際のアレはどういう事なんです?」 「部活説明会? ああ、涼宮の奴がド派手なチャイナドレスを着込んでたアレか」 「ええ。あの時、先輩は喜緑さんがいる間は普段通りの辣腕会長を演じてたのに、喜緑さんがいなくなった途端、素の口調に戻ってたじゃないですか。 喜緑さんが先輩の彼女で、ましてやあの人が宇宙人だって事まで知ってたなら、そんな必要は無いはずでしょう? それとも、あの頃はまだそういう関係じゃ無かったんですか?」 俺の質問に、会長は咥えタバコのまま記憶を探るように、大きな羽根の扇風機がゆっくりと回っている天井を見上げた。 「ふむ。俺が江美里を押し倒したのが確か5月の事だから、その頃はまだ明確な男女の仲ではないな。だが、あいつの正体に関してはとっくに知っていたぞ」 「え?」 「逆に訊こう。お前、江美里がTFEI端末だと誰から聞いた?」 「それは…古泉からですが」 「俺もだ。ならば現生徒会の書記が本来は別の人物で、いつの間にかそのポジションに江美里が入り込んでいた事も知っているな?」 質問の意図が分からないまま頷く俺の前で、会長は謎解きに挑む名探偵のごとく、指に挟んだタバコをくるくると円を描くように動かしてみせた。 「つまりだ。まず『機関』の中で勘のいい奴が、生徒会の顔ぶれに関して『何かおかしいぞ?』と気付いたんだよ。 もちろん『機関』は、その裏付け調査に入る訳だが…ここで質問だ。現生徒会のメンバーが、全員『機関』の工作員だと思うか?」 「は? いや、さすがにそれは無いでしょう」 「その通りだ。主要メンバーは俺の息の掛かった連中で固めてはいるが、やはり過半数は一般生徒が占める。 そんな中で、『機関』が調査を開始したとしよう。お前が調査員だとして、いきなり普通の生徒に『書記の人って、実は別の人物だったりしませんでした?』などという、ふざけた質問が出来るか?」 「………あ」 言われてみればその通りだ。たとえば俺の部屋でハサミが無くなったら、俺はまず妹に、勝手に使わなかったかどうか訊ねてみる。そう、一番身近ですぐ確認を取れる人物に、だ。 『機関』が生徒会のメンバーについて調査を行ったなら、外部協力者で生徒会に詳しい会長にまず事情を訊ねるのは、理の当然なのだ。 「そうして事実が判明すれば、もちろん俺にも警告が下される。『喜緑江美里の動向に注意してください』と、そう俺に伝えてきたのはやはり古泉だったがな。 正直、俺はうんざりしたよ。会長役だって嫌々やらされてんのに、生徒会の中に宇宙人が入り込んでるから今度はその監視もしろ!と来たもんだ。俺の人生はとことん呪われてるのかと、あの頃は雑誌の裏広告のオカルトグッズを買う事さえ真剣に考えてたほどさ」 トントンと会長の手の中のタバコの先が、灰皿の縁を叩く。燃え尽きて白んだ灰が、はらはらと崩れ落ちる。 「だのにまさか、その宇宙人をベッドに組み敷くようになるとはな。 人生ってのはまったく訳の分からんものだ。おかげで俺は、ちまちまとつまらん事で悩むのが馬鹿らしくなっちまったよ」 フフッと軽い笑みと共にうそぶいて、会長は改めてタバコをひとしきり吸い、白く長い煙をふーっと吐いた。 たったの二言三言で片付けはしたけれど、俺たちSOS団の中でもいろいろあったように、会長と喜緑さんの間にも葛藤やら衝突やら何やら、いろんな出来事があったりしたんだろうね、たぶん。 「ともかく端的な事実として、俺は春の時点でとうに江美里の正体は知っていた。無論、江美里の方も俺の素性は見抜いていたから、俺たち二人の間で演技をする必要など無い。そこまではお前の言う通りだ。 では、なぜ俺は尊大にふんぞり返った物言いをしていたのか? 簡単な事さ、その場に居たもう一人の人物に対して、自分の仕事ぶりをアピールする必要があったからだ」 「もう一人の人物…。あっ、それってまさか?」 「気が付いたか? そうだ、古泉だよ」 「改めて説明するまでも無いだろうが。 俺は『機関』の外部協力者だ。対して、古泉は涼宮ハルヒの言動に逐一対応する、現場の最高責任者。例えて言うなら古泉は支店長で、俺はその店の雇われバイトといった所だな」 その例で言うなら、喜緑さんはさしずめ、株式会社情報統合思念体の派遣社員って所ですか。 「ああ。そして『機関』と統合思念体は、同業他社のごとき関係だと言える。 さて、ではその支店長の前で、バイトくんと他社の派遣が節操なくイチャついていたとしよう。お前ならいい気分になるか?」 「個人的な気分の問題はさておき、仕事に関しては多少不安を覚えますね」 「だろうな、俺だってそう思う」 わざとらしく眉をひそめ、会長は大仰に腕を左右に広げてみせた。 「俺と江美里は生徒会の同志ではあるが、それ以前にやはり『機関』の協力者であり、情報統合思念体のインターフェースだ。 その立場を忘れて公私の区別無く振る舞っていれば、俺は『機関』に不審がられるだろうし、江美里の方も統合思念体から存在を疑問視されかねないだろう。『お前、ちゃんとお仕事やってんの!?』とな」 「じゃあ、そうならないために?」 「ま、そんな所だ。 人前で行動している時、特にそれぞれの組織関係者と接している間は、俺も江美里も一線を画した行動を心掛けている。そして古泉も、俺たちが白々しい演技をしている事くらい承知しながら、しかしお前らの前では単なるSOS団の副団長として、こちらも素知らぬフリを通している訳だ。 言っておくが、別に俺たちは特殊な例なんかじゃないぞ。誰しもが勤務時間中は私を殺し、望まれる自分を演じている。そうしなければ、単純に働きづらくなるからな。 極論を述べるなら、『働く』とは『ペルソナを付ける事だ』とさえ言えるだろう。何もかも正直にブチ撒ける事が、必ずしも円滑な人間関係をもたらす訳じゃない」 なるほどね、ようやく合点が行った。あの時、喜緑さんが居る時と居ない時で会長が態度を変えていたのは、古泉に対する「自分はきちんとケジメを付けてます。手を抜いた仕事なんてしてませんよ」という意思表示だったのだ。 しかしまあ、何と言うか。 「シビアな話ですね」 「何であれ、仕事ってのはシビアな物さ。ましてや『機関』の連中はこの世界の存亡の一端を担おうってんだ、シビアにもなろうよ。 むしろ変に正義や善意を振りかざされるより、俺としてはビジネスライクな付き合いの方がよほど信用できる」 飄々と述べたその直後。しかし一転、会長は狼のごとく白い歯を見せて、にいっと笑ってみせた。 「逆に言うなら、やるべき事さえキッチリやっていれば、誰にも文句は付けられんのだからな。 生徒会運営の中でちょっとばかり役得を享受しようが、プライベートの時間に江美里にチャイナ服やら何やらを着せようが、それは俺の自由って訳だ」 着せたんですか。いや、どこかツッコミ所を間違えてる気もするが。 「例の説明会の時の涼宮は、かなり扇情的だったからなあ。俺もスラックスのポケットの中で自分の腿を思いっきりつねって、どうにか冷静なフリを保っていたほどさ。 って事で、江美里にお願いしてみたんだが。あいつの方も、意外とノリノリだったんだぞ? 最初の内こそ非難じみた眼差しをしていたが、いざ服を手渡してみると『困った人ですね』とか何とかぶつくさ言いながら、自発的に髪を左右でお団子にまとめていたし」 おお、分かっていらっしゃる。やっぱりチャイナの基本はダブルお団子ですよね。ポニテのそれも捨てがたいですけど、お団子髪から下に伸びる、白いうなじの稜線もなかなか…。 って、何を言わせるんですか! う、羨ましくなんかないんだからねッ!? 「くくく、無理をするな。チャイナが嫌いな男などおらん。 ことに江美里とチャイナの組み合わせは、珠玉と言っていい。見て良し愛でて良し、俺一人がこの艶麗さを独占して良いものかと、思わず自問自答してしまうくらいだ。もちろん他の野郎共なんかには、一目たりとも触れさせる気は無いが――」 「すいません、激しく胸焼けを催してきたのでそろそろ帰っていいですか」 「あああ、スマン! ちょっとばかり調子に乗りすぎた!」 俺が腰を浮かせる様子を見せると、会長は慌てて引き止めてきた。勘弁してくださいよ、彼女ナシの身にとってあなたの独白はかなり毒です。 「そう言ってくれるな。常日頃から冷徹なカミソリ会長役を強要されているせいで、これまでは彼女自慢をしたくっても、こうして臆面もなく話せる機会などほとんど無かったんだ。 それでもノロケ話程度なら、まだ我慢は出来る。人前でうっかりニヤケ笑いなんぞ浮かべてしまわないよう、ポケットの中で腿をつねっていれば済む話だ。だが――」 と、そこで会長は不意に、大真面目な表情に戻った。 「だがもし今後、俺たちに何らかの不遇が生じたなら? 俺の方に要因がある分には、まだいい。たいていの事なら江美里がフォロー出来るだろう。しかし江美里にとって不測の事態が生じた時、俺にはいったい何が出来るんだ?」 「それで、俺に相談役になってほしいってんですか」 「ああ。あいつを口説き落とすまでは、俺個人の裁量でどうにかやってきたが。それでも世間一般の恋愛に比べて、俺たちのそれには普通じゃない場面が度々あった。 これから先は、さらに未知数だ。病気や妊娠などの体調不良から過度のストレスが掛かったりすれば、いかにTFEI端末と言えども自己保全を果たせなくなる可能性は否めない。ならばそうなる前に、一通りの情報収集だけでもしておくに越した事はないだろう」 確かに会長の言には一理ある。長門は間違いなくSOS団の誇る万能選手だが、それでも去年の冬にはあいつが言う所の「エラーの蓄積」から、自分をコントロールできなくなってしまった。 それに朝倉涼子が最初に俺を襲ったのも、確か「上の方が現場の状況を理解してくれない」とかいう理由からだっけな。 もしも、あの時。事前に「現状に飽き飽きしている」という朝倉の心情を汲み取って、そのストレスを和らげる事が出来ていたら、あいつと共存する未来もあり得たのだろうか? どこでどうフラグをいじればそういう流れになったかは見当も付かないし、今更な繰り言だって事は分かってる。それでも俺の言動によって、これから起こり得るかもしれない喜緑さんの暴走を未然に防げたなら、それはすごく意味のある事だ。けれども。 「まだ分からない事があります。どうして俺なんですか」 「うん?」 「先輩はさっき、『相手がTFEI端末だと知っていて普段付き合いをしているような奴は、他に見当たらない』と言っていましたけど。 古泉だって、俺と同じように長門と接していますよ? おまけに『機関』の情報網までバックにあるんですから、俺なんかよりあいつの方が、よほどそっち系の知識について詳しいはずです。 先輩にとっても、古泉は身近な存在だった訳でしょう? だのになぜ今、わざわざ俺に話を持ちかけて来たんです?」 「ふむ、もっともな疑問ではある。だがその答えは、案外単純だ」 だいぶ短くなってしまったタバコの先を、灰皿の底にぐりぐり擦り付けながら。会長はあっさりと俺の問いに答えてみせた。 「確かに情報量だけなら古泉は頼りになるさ。それは認める。『機関』という組織に対して、それなりの発言権さえ持っているしな。 しかし根本的な部分で問題があるだろう。そう、ズバリ言えば―― あいつは、うさんくさい」 ………なんだって? 口角を歪めて、吐き捨てられた一言。思いもかけない会長の侮蔑の言葉に、俺は自分でも意識していなかった衝動が体の奥から湧き立つのを覚えた。そしてその衝動に突き動かされるまま、気が付けばガタン!と、俺は今度こそ本当に席を立っていたのだった。 本名不詳な彼ら in 甘味処 その4へつづく
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花村ゆかり(本名:ユーカリ・ハナムラ) 女 16歳 ■基本データ 【コロナ】 星詠み 【ミーム】 パンデモニウム/ 【ブランチ】リアリティハッカー/ 【消費経験点】34(能力値:0 特技:33 装備:1 パスの追加:0 ブランチの追加:0) ■能力値/耐久力 【能力値】 肉体:3 技術:12 魔術:6 社会:8 根源:5 【戦闘値元値】 白兵:6 射撃:6 回避:6 心魂:6 行動:10 【戦闘値修正値】 白兵:6 射撃:6 回避:6 心魂:7 行動:10 【HP】 元値:26 修正値:36 【LP】 元値:4 修正値:9 ■宿命/特徴/闘争/邂逅 宿命:探求者 特徴:真理の声 特徴効果:[情報収集]+2 闘争:偶然 邂逅:切石真奈 ■初期パス 【因縁】切石真奈からの友情 ■準備された装備 部位:名称(必要能力/行動修正/ダメージ/HP修正/射程/備考/参照P) 右手 : (必:―/行:―/ダ:―/HP:―/射:―/―) 左手 : (必:―/行:―/ダ:―/HP:―/射:―/―) 胴部 :熱光学迷彩服 (必:【技】10/行:0/ダ:―/HP:10/射:-/CT068) その他:魔術書 (必:-/行:0/ダ:―/HP:0/射:なし/CF134) 乗り物: (必:―/行:―/ダ:―/HP:―/射:―/―) 予備1: (必:―/行:―/ダ:―/HP:―/射:―/―) 予備2: (必:―/行:―/ダ:―/HP:―/射:―/―) 予備3: (必:―/行:―/ダ:―/HP:―/射:―/―) ■コロナ特技 【CF089/自/オ/フ1】◆女神の祝福 自分以外の対象の判定の[達成値]を+[フレア] 【CF089/自/オ/フ全】再生の車輪 〔Sin1〕[死亡][戦闘不能][覚醒]を解除し【HP】1【LP】1にする 【CF089/心/メ/5H】盾の乙女 対象が次に行なう判定の[達成値]を+[達成値] 【CF123/自/常/なし】清らかな衣1 【最大LP】+[Lv] 成長分 【CF089/自/セ/フ1】夜明けの星1 [Lv]体までの対象のダメージ属性をターン終了時まで〈根〉に変更 【CF089/自/メ/なし】戦乙女の声 〔T1〕対象を[未行動]状態にする 【IJ045/自/オ/フ1】光の聖槍 対象が与えるダメージに+【技】。宣:DR直後 【IJ045/自/メ/なし】触れ得ざる者 対象は使用時に宣言したBS解除&以降そのBSを受けなくなる 【IJ045/自/メ/効参】※誠心の王 〔Sin1〕対象を[未行動]にする。あなたは[死亡]する。対象:シーン 【IJ045/自/オ/フ1】天上の霞 対象の[BS]を全て回復 【CF123/自/常/なし】清らかな衣+4 【最大LP】+[Lv] ■ミーム特技 【CT049/効/オ/2H】◆ニューロマンサー [情報収集]を任意の【基本能力値】で行える 【CT049/心/オ/2L】※パラダイムシフト 判定直前に宣言。[判定値]に+【技】 【CT049/心/メ/フ1】アイスブレーク 【心】対決。[あなたの【技】×3+差分値]のダメージと[束縛]を与える。敗北した場合同効果を自分が受ける 【CT049/心/リ/2H】カウンターハック 【心】対決でダメージや[BS]を与える特技に対するリアクションで使用。勝利すれば[【技】×3+差分値]ダメージを与える ■装備 [CT073]盗聴器(部:-/射:-/HP +-/超空間通信が可能)コスモエンブレム相当 [CF134]魔術書(部:そ/射:な/HP +0/【心】+1) [IJ074]カメラ(部:-/射:な/HP +0/デジカメは獲得:30) [RR024]学生証(部:-/射:な/HP +0/[獲得コスト]12以下の[食事]の効果を受ける判定に+2) [RR024]みんなで撮った写真(部:-/射:な/HP +0/〔Sin1〕フレアを1枚獲得する。1つまで所持可能) [CT068]熱光学迷彩服(部:胴/射:-/HP +10/セットアップに[隠密状態]となれる。移動しても解除されない) [CT073]チャフ(部:-/射:-/HP +-/宣言:セ。対象:範囲。1ターン、[誘導兵器]へのリアクション[達成値]+10。消耗品) ■属性防御 肉体:× 技術:× 魔術:× 社会:× ■戦術、設定、メモなど リオフレード学園に通う女子。切石真奈の親友。 趣味は盗聴その他の諜報で、友人のプライベートを覗くのが趣味。 大の猫好き。 パンデモニウムでは、名うてのハッカーだったが今は過去を隠してオリジンに潜伏している。
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ネット上で性加害を繰り返しているコスプレイヤー「スーパーマダオ」の本名は渡部大介です
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「あ、じゃあ俺も同じ物を」 「かしこまりました」 一礼したウェイトレスさん、いや、こういうお店では女給さんと呼んだ方がいいんだろうか。和服に白エプロン、足元はブーツ、頭には白いヒラヒラした…メイドカチューシャっていうのかね、あれは? とにかくそれでセミロングの髪をまとめた、一言で言えばハイカラな装いのお姉さんが厨房にオーダーを繰り返すのを見送って、俺は正面に向き直った。 テーブルに伊達メガネを置いた会長は、早くも咥えたタバコの先に火を点けている。って、ちょっと無防備すぎやしませんか? しばらくお預けを食らっていたようですから、無理ないのかもしれませんけど。 「お前、この店を何だと思っている」 「甘味処、ですよね?」 そう、俺が会長に連れてこられたのは大通りから外れた裏道にある、大正モダン調の小さな甘味処だった。あの時代の言葉では『ミルクホール』とか呼ばれてたんだっけ? 確かに茶を飲ませる場所には違いないが、普通の喫茶店を想像していた俺としては少々面食らってしまった。 「だろうな。普通、野郎が二人連れで甘味処に入ったりはせん。 大体こういった店は女子どもがたむろしていて、男連中にとっては居心地が悪いものだからな。…俺の言っている意味が分かるか」 「この店はそうじゃない、と?」 俺の返答に、会長は薄煙の向こうでニヤリと笑ってみせた。 「男でも大の甘党というのは存在する。存在するがしかし、世間一般的にあまり受けはよろしくない。スイーツというのは婦女子向けのファンシーな代物が多いからな。 もしもの話だが、お前がファミレスに入ったとして、俺が一人でデラックスプリンアラモードをガツガツ喰ってたら引くだろう?」 引きますね、正直。そういえば中学の遠足の時、弁当に苺と生クリームのサンドイッチを持ってきたクラスの男子が「お前、女かよ」なんてからかわれたりしてたな。 「それが現実だ。そうして抑圧されるからこそ、男性甘党の欲求はさらに高まっていく。考えてもみろ、一人暮らしの男が本物の汁粉を食べたくなったとして、小豆を水で戻したり、金網の上で餅が焼けるまで見ていたりとかやってられるか?」 「さあ、一人暮らしの経験はまだ無いので何とも言えませんが。ただ俺にはまず無理だ、と断言は出来ます」 要するにここは、そういう隠れ甘党御用達のお店って訳か。 確かにパッと目に付く限り、周囲には男性客しか見当たらない。テーブルも椅子も重厚な木の造りでちょっと厳か過ぎる感じだし、照明もかなり抑えめ、席と席の間の衝立も大きくて、立ち上がらなければ店の奥まで視線が届かない。どうやらこれは、わざと女性客を寄り付きにくくした店構えみたいだな。 「そうだ、ここは男の甘党にとっての隠れ家でありオアシス。言うなれば――」 タバコの先で俺の顔を指し示しながら、会長はこう続けた。 「お前らにとってのSOS団と同じだ。わざわざ周囲に互いの秘密をバラし合ったりはしない。だろう?」 これには俺も、思わず苦笑いを浮かべる他なかった。なるほど、この店を訪れる客たちはある種の秘密を共有し合っている。だから会長も、密告とかの心配なしにリラックスしているんだろう。 それにしても、なんだかんだでこの人がSOS団の結束を認めてくれていたのが何気に嬉しい。やれやれ、俺もすっかりあのキテレツ組織の中に組み込まれてしまったものだね。 「ライバルとしては認めているさ。だからこそ…。 ふむ。お前、どうして俺に茶に誘われたか心当たりは無いのか?」 「はい?」 「言っておくが、今日俺たちがあの場で出くわしたのは、単なる偶然だ。 だが、俺がお前を誘ったのは偶然ではない。ちょっとした思惑があってな。だから喜緑くんには、お前と二人になれるよう配慮して貰ったんだが」 なるほど、あの時の目配せはそういう意味だったのか。しかし、どういう事だ? 会長が俺とサシで話したいって。 これが喜緑さんの方なら、「前々からお慕いしていました」なんて妄想も抱けるんだが。まさか会長が俺に告白したりする訳も…無いだろうし…。 うん、無い! 無いったら無い! 消えろ、数秒前のアホな俺のイリュージョン! 「そうか、無いのか」 「へっ?」 「だから、心当たりの話だ。すると古泉の奴は、まだお前に話を通していないんだな」 混乱している俺をよそに、一人頷いていた会長は突然、口の端を歪めて悪魔的な笑みを浮かべてみせた。 「せっかくだから忠告しておいてやろう。別に口止めもされていないし」 「忠告、ですか?」 「ああ、そうだ。 気を付けろ、うかうかしているとお前、俺と同じ目に遭わされるぞ」 忠告と言いながら、会長に俺の身を心配している風は無い。むしろその表情は、新しいゲームを発見した子供のように楽しげだ。 「分かりませんね。古泉が俺にいったい何をするってんです?」 「なに、いたって単純な話さ。問答無用で生徒会長に祭り上げられる、ただそれだけの事だ。もっとも俺の場合と違って、お前を押し上げるのは『機関』ではなくSOS団のようだが」 「なあっ!?」 あまりに突拍子も無い会長の爆弾発言に、俺が声を失った所へ。 お待たせいたしましたー、と女給のお姉さんがお盆を携えてやってくる。運ばれてきた『アイス白玉ぜんざいと焙じ茶のセット』はなんとも甘美な芳香を放っていた…はずなんだが、あいにくと俺の意識はどこか遠い彼方へすっ飛んでしまって、行方知れずなままだった。 「おいコラ、せっかくの甘味をそんなしかめっ面で喰ってんじゃない。店にも食材にも失礼だろうが」 「そりゃスイマセン…。けど、とてもじゃないですがじっくり味わってる気分じゃないんですよ…」 木のスプーンで一口ぜんざいを流し込んで、俺はやっぱりまた、はーっと魂が抜け出るような溜息を洩らしてしまった。ええ、このぜんざいは確かに逸品ですよ? 口に入れた瞬間はずっしりした存在感の冷たい餡が、舌の熱でふわっと広がり、心地良い余韻を残して喉の奥に溶けていく。その後で飲む熱い焙じ茶が、またうまい。 こんな小ぢんまりとした店なのに、客足が途絶えない理由がよく分かる。まさに知る人ぞ知る名店って奴なんでしょうよ。けどね。 「自分が勝手にゲームの駒にされようとしてるって知ったら、さすがに平然としちゃいられませんって」 くそ。古泉の野郎、ハルヒと同じ班になったのをいい事に、今頃は余計な入れ知恵を吹き込んでるんじゃないだろうか。ハルヒもハルヒで、あっさり奴の口車に乗せられちまいそうだ。それ程に、会長がバラしてくれた『新会長就任権争奪、SOS団vs生徒会最終決戦計画』には真実味があった。 「ふむ。そんなにイヤか? 生徒会長になるのが」 「嫌に決まってるでしょう!? なりたくもない役職を押し付けられるなんて冗談じゃない!」 「ま、気持ちは分からんでもないがな。損得勘定以前に、自分の進退を自分以外の人間に勝手に決められるというのは腹立たしいものだ。 一年前の俺も、まさしくそういう気分だった。だからお前には古泉の計画をチクッてやったのさ。同病相憐れむという奴だ」 にやにやとしながら会長はそう言った。喜緑さんと一緒の時にも言っていたが、どうもこの人は、俺の「初々しい反応」というのが面白いらしい。あんまりいい趣味とは言えませんよ、それ。 「断っておくが、俺の時はお前よりひどかったんだぞ? まず、選択の余地が無かった。ズタボロになるまで叩きのめされて、あげく黒塗りタクシーで強制連行だ。目隠しを外された時には、どこか見知らぬビルの中の応接室らしき部屋に放り込まれていたな」 「うへえ…マジですか…?」 「大マジだ。とはいえ、それまで交渉のテーブルに着こうともしなかった俺の方に非が無い事も無いんだが。 当時の俺はちっぽけな自尊心を守り通すのに必死になってる、チンケな不良学生でな。他人の言いなりになるくらいなら死んだ方がマシだ、なんて青臭い事を考えてたのさ。そんな俺の態度に、『機関』の方もいいかげん業を煮やしたんだろう。 そうして拉致られて来た応接室で、俺を待ち受けていたのは、小綺麗な顔をした女だった。自分で言うのも何だが、あの頃の俺は本当に要領も悪けりゃ頭も悪くてな。この女が何者か、どんな思惑で俺を召し出したのかなんて事は考えもせず、ただ虚栄心から強がって、憎まれ口を叩いちまったんだ。『何様のつもりだよ、このクソババア!』と。そうしたら――」 そこまで言いかけた所で、なぜか会長は、しみじみと首を左右に振った。 「いや、『ア』までは言わせて貰えなかったか。そう言いかけた時にはもう、その女――森さんが胸ポケットから抜き放ったボールペンの先が、目の前に迫っていたからな。 比喩じゃないぞ。本当に“目”の“前”に、だ。隣に控えていた新川さんが森さんの腕を掴んでいなかったら、今ごろ俺はメガネじゃなく、海賊みたいな黒眼帯を付けていたかもしれん」 今となっては笑い話だがなと片目を瞑って、会長は実際、ハハハと朗らかに笑ってみせた。が、すいません全く笑えません。みんなも目上の人への言葉遣いには気を付けような。 『落ち着け、森』 『放して貰える、新川? こういう最低限の礼儀もわきまえないような子供は、きちんと躾けてあげるのが大人の義務ってものだわ。人が下手に出てりゃ付け上がってくれちゃって』 『彼にはいずれ、涼宮ハルヒと真っ向から対峙して貰わなければならないのだ。あまりに従順な羊では困る。多少は骨が無くては』 『だからって、誰にでも噛み付く野良犬でも困るんだけど?』 『それはこれからの調教次第だろう。古泉とて、最初は狂犬のような目をしていたではないか』 『相変わらず、甘っちょろい事を…。 仕方ないわね、やるしかないか。今さら他の犬を探し出してる時間も無いし。そうと決まったら、あんたもいつまでも床にへたり込んでないで、さっさと立ちなさい。こうなったからには豺狼程度には鍛えてあげるから。 一応言っとくけど、私たちはあんたに“期待”しているの。その期待を裏切らないでほしいものね』 「サイロウ?」 「【豺狼路に当たれり、いずくんぞ狐狸を問わん】、要するに森さんは、俺に大悪党になれと迫ったのさ。 もっとも俺はこの時、腰を抜かして歯の根をガチガチ鳴らしている始末で、とてもその言葉の意味なんぞは理解できなかったが。ただ、俺の認識がこのぜんざいなんかよりもよほど甘ったるかった、という事だけは身に染みて分かった。分かった所で時すでに遅し、俺の命運はもはや尽き果てていた訳だがな」 白玉だんごをもぐもぐ噛みながら片手間のようにそう言って、会長はちらりと俺を見やった。 「俺のようになりたくなければ。生徒会長の肩書きが重荷でしかないのなら、せいぜい早めに手を打っておくがいい。 本音の所、俺としてもお前らSOS団とは因縁にきっちり決着を付けて――特に古泉の奴には一泡吹かせてから、卒業したかったんだが。やる気のない奴を相手に勝負しても仕方が無いしな。まあ、好きにしろ」 「…なんだか、ずいぶんサバサバしているんですね」 「うん?」 「勝手に人生を捻じ曲げられたような事を言ってる割に、先輩には恨み節みたいなものがあまり無いじゃないですか。もっと俺をそそのかそうとするんじゃないかって、俺は内心で身構えたりしてたんですけど」 俺の指摘に。会長は1回まばたきをして、それからクックッと愉快そうに笑い始めた。 「なるほど? パッと見はどうにも冴えない奴だと思っていたが…。古泉がお前の事を高く買っている理由がよく分かる。俺などよりお前の方が、よほど人物観察の才があるようだ」 「今さりげに俺、ひどいコト言われてませんでした?」 「些末な事だ、気にするな。 さて、そうだな。『機関』を恨んでいないのかという質問なら」 残り少なくなったぜんざいの器の中でスプーンをくるくる回しながら、会長は妙に爽やかに答えてみせた。 「もちろん恨んでいるに決まっている。古泉の傲慢、森さんの横暴、新川さんの容赦ない教育的指導。どれも思い返すだに虫唾が走るような思い出ばかりだ。だが――」 うはあ。笑顔でこういう事を言われると、逆にクルものがあるね。 少々げんなりした気分になりかけてしまった俺に向かって、しかし会長はさらにこう付け加えた。 「だが、だからこそ今の俺がある。それもまたひとつの事実だ。 男子三日会わざれば…とは言うが、何のきっかけも無しに人は成長したりはしない。屈辱、挫折、忍従。寄りすがっていたアイデンティティーの盾を粉々に砕かれ、目を逸らしていた自分の惰弱な部分に力ずくで向き合わさせられて、その上でこそ見えるようになる物がある。 端的に言えば、俺は自分がここまで会長職を務め上げられるとは思ってもみなかった。『機関』の支援があったにせよ、それでも俺は、俺自身にそんな才量などあるはずが無いと決め付けていた」 フフッと笑う会長の、その笑みは俺の見間違いでなければ、愚かな過去の自分へと向けられているように思えた。 「単なるチンピラ学生としては、至極当然の考えではあるがな。それ故に俺は、遅刻すると分かっていながらも布団から出られない朝のように、昨日と同じ日常に籠もり続けようとしていたのさ。 だがその布団は、森さんの手で強引に引っぺがされた。おかげで俺は、どうあっても目を覚まさざるを得なかった。 それが手段として、正しいかどうかは知らん。ただ結果から見れば、森さんの判断は間違ってはいなかった。それが全てだ」 うーむ。会長にはそんな意図は無いんだろうけれど、布団から引っぺがすでどうしても妹の顔を思い浮かべてしまうね。アレもいずれ、凛々しく銃を構えるような女傑に成長したりするのだろうか。いやいや、そんなまさか。 ………あり得ないと断言できないのがコワイ。おっと、馬鹿げた空想に煩悶している場合じゃないぞ。まだ話が途中だ。 「じゃあ、もう吹っ切れたと?」 「あいにくだが、俺は執念深い方なんでな。骨身に染み込んだ怨嗟を、そう簡単に忘れたりはせん。とにかくあの頃は俺の意向など完全無視で、何もかもが事後承諾だったしな。 だから、感謝はしない。感謝はしないが――」 ぜんざいの最後の一すくいを口に運び、両目を閉じてその余韻を味わっている風を装いながら、会長はしみじみ呟いた。 「あの時、森さんがこの俺に期待を寄せてくれたのは、俺の人生において最大級に幸運な事だったんだろう。そう思うだけだ」 「…素直じゃないですね」 「ふん。俺みたいなキャラは、おいそれと感謝なんかするもんじゃないんだよ。わざわざ死亡フラグを立てるようなマネを、誰がしてやるか」 テーブルに片肘を突き、ふてくされた顔で反論する会長に、俺は思わず吹き出しそうになってしまった。生意気盛りな年頃の甥っ子が、無理して悪ぶっている時の態度になんだかそっくりだ。 あー、うん。でも分からなくもないですよ、そういう気持ち。 「ほう?」 「俺も、時たま思う事がありますから。あの時ハルヒにあんな事を言ったりしなけりゃ、SOS団なんかに関わらなければ、こんな面倒に巻き込まれずにすんだのにな、って。 でも、だからって以前の俺に戻りたいとは思いません。ボヤキながらもなんだかんだで、俺は今の境遇を楽しんでるんです。ハルヒやら古泉やらに、アレしろコレしろ言われるのは重荷に感じますけどね、それでも俺は――」 「退屈な自分に戻りたくはない、か?」 真正面から顔と顔を見合わせて、俺と会長はどちらからともなく、くくくっと含み笑った。谷口なんかには「キョン、お前もよく涼宮の暴虐に毎度毎度付き合ってられるなあ」なんてからかわれるような事もあったりするが、当事者には当事者なりの喜びって物があるのさ。 「さもありなん。人生は期待されてこそ華だからな。 と、いう訳でだ」 いつの間にやら新しいタバコを口に咥えていた会長は、片肘を突いたままもう片方の手のライターで、シュボッと火を点けた。そうしてまた、あの悪魔的な笑みを浮かべてみせる。今度は何ですか、いったい? 「俺にとってはここからが本題だ。次期会長選の情報リークに茶菓子までおごってやったからには、少しくらい“期待”させて貰ってもバチは当たらんだろう?」 うーむ、恩着せがましい事をさらっと言う人だな。それを不快に感じないのは、俺が普段からハルヒに毒されてるせいなのかね。 「ツラの皮が厚いのも、リーダーたる者の資質のひとつだ。人間のやる事にはどうしても失敗が付きまとう。そういう時にリーダーがいちいち落ち込んでいるようでは、話にならん」 なるほど、その点だけはウチのリーダーも資質は満点です。ビデオ機材やらヒーターやら、口八丁手八丁で調達してきたりね。俺にはとても真似できない芸当ですけど。 「安心しろ、苦手分野は部下に丸投げできるのがリーダーの特権って奴だ」 「それはそれでどうかと思いますが」 「どこがだ、至極真っ当な意見だぞ。むしろ無能なくせにそれを自覚せず、やたらと出しゃばりたがる指導者ってのが一番困る。部下に力量を発揮する場所を与えてこそのリーダーだ。 おっと、話が逸れたな。本題に戻るとしよう。俺がお前に期待したい点は、ふたつある。まず、そのひとつ目だが」 ゆっくりと指を1本突き立てる会長の動作に、俺の喉もごくりと鳴った。わざわざ俺を長門から引き離した上で頼みたい用件とは、はたして何だろうね。良からぬ企てなんかじゃなければいいんだが。 「馬鹿を言え。お前が長門くんと付き合っているなら、彼女も誘ったさ。そうではないと言うから、こちらとしてもいろいろ配慮してやったんだ」 「配慮って、何をです? どうも意味が分かりませんが」 「むう…以前から古泉の奴にボヤかれる事はあったが、これは相当だな…。まあいい、回りくどい言い方をしても伝わらなさそうだから、単刀直入に言おう。 要は『時折こうして茶でも飲みながら、情報交換やら悩み相談やらに付き合って貰いたい』、それだけの事だ。俺と江美里が将来的に一緒になるに当たって、な」 はあ、何かと思えばそんな事ですか。そのくらいなら別に構いませ…んっ? エミリさん? えみりえみり…うむ、普段聞き慣れない名前なので一瞬誰の事かと考え込んでしまったが(ほら『朝比奈さん』や『鶴屋さん』みたいに、先輩ってのはたいてい苗字にさん付けで呼ぶものだろ?)、幸い俺の脳内人名辞典の中に該当する項目が約一名分だけあった。 ただし、その人物は――。 「そうか、助かる。なにしろ相手がTFEI端末だと知っていて、その上で普段付き合いをしているような奴は、ちょっと他には見当たらないからなあ」 よほど安心したのか、うんうんと一人頷いている会長の向かいで。俺は真逆に、喉から飛び出しそうになる絶叫をどうにか押さえ込もうと必死になっていた。 「ちょちょちょ、ちょっと待ってくださいよ!? しょ、将来的に一緒になるっていうのはつまりその、喜緑さんと…? いやそれより何より、先輩は喜緑さんが宇宙人だって知ってたんですかッ!?」 本名不詳な彼ら in 甘味処 その3へつづく
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【妄想属性】妄想するのは常に最強の自分 【作品名】the Jacky-Gun ~例えるならば風を払い荒れ狂う稲光~ 【名前】J-GuN(ジェイガン、本名:佐藤 拓也) 【属性】J-Gunを受け継ぐありふれた名前の15才、乙女座のA型 【大きさ】15才男子並み 【攻撃力】【防御力】【素早さ】【特殊能力】 自分を含めたあらゆる全てを支配し、そのためあらゆる全てに対し真に全知全能である。 (あらゆる、あらゆる全てから外れるものすらも支配できる。だからそれに対しても真に全知全能) 支配しているゆえにJ-GuNと彼の行う干渉の全ては時間と空間に束縛されておらず、 彼に対し先手を取ってもそれは優位ではない(まさしくいつであろうとも対応できる)。 J-GuNはあらゆる開始前や開始後の時点に対し問題なく干渉できる。 支配しているものからは時間・空間と同様にJ-GuNは束縛されない。 自身も支配しているが故に自身の設定を望むことのために好きなだけ自在に変更できる。 J-GuNの持つ能力に限界というものは、支配するが故にもちろんない。 平行世界からn$人のJ-GuNを引き連れている(n→∞、また$は超階乗を表す)。 引き連れるJ-GuNもまたn$人のJ-GuNを引き連れ、またそのJ-GuNも同様に引き連れ…がn$回続いている。 引き連れるJ-GuNたち全員がJ-Gunを受け継いでおり、その全員で同時に参戦している。 しかし、引き連れるJ-GuNがJ-Gunを受け継いでいないならば引き連れるJ-GuNも同じく受け継いでいない。 J-GuNはJ-GuNとは別口で参戦することはない。何かの一部・乗員の一人としても参戦しない。 それでも参戦している場合、それはJ-Gunを受け継ぐJ-GuNではない。 またJ-GuNはJ-GuNの勝利のためにしか行動しない。 【J-Gun】 《J-Gun》:J-Gunとは、J-GuNが受け継ぐ超設定群。【J-Gun】の項にある設定の全てのこと。 J-GuNであろうとも、J-Gunを受け継ぐJ-GuNでなければJ-Gunを扱うことはできない。 《Element》:J-Gunはあらゆる全て・それ以外などの枠組みの一切から外れるように、常に改変されている。 そのためあらゆる全てを支配し、その能力に限界のないJ-GuNですらJ-Gunをその能力に捉えることはできない。 (J-Gunを受け継ぐJ-GuNでも扱うことができるのみで、それ以外の、試行のことごとくが無意味であった) 《Repassez》:J-Gunはコピー・改変・無効化などの干渉の一切を防ぐように、常に改変されている。 故にあらゆる全てを支配し、その能力に限界のないJ-GuNですらJ-Gunをコピー・改変・無効化などはできない。 (やはりJ-Gunを受け継ぐJ-GuNでも扱うことができるのみである) 《Chanter》:J-GunはJ-Gunを受け継ぐJ-GuN以外が自身を所持・内包するなどの一切を防ぐように、常に改変されている。 故にあらゆる全てを支配し、その能力に限界のないJ-GuNですらJ-Gunを所持・内包していることにできない。 またJ-GunはJ-Gun以外がJ-Gunと同義の設定を持つことはできないように、常に改変されている。 (とにかく、J-Gunと同じ設定を持つことはできない) 《Vielzahl》:J-GunはJ-GuNの人数を‡n$倍に常に増やしている(n→∞、$は超階乗を表す)。 もちろん増えたJ-GuNは全員J-Gunを受け継いでいる。 あらゆる全てを支配し、その能力に限界のないJ-GuNでもこれと同数に増えることはできない。 《Infinite notation》(記号:‡):J-Gunが規定する超数を表す。‡a(aは任意の実数)と書き表す。 超数同士での数の大小は基本的に実数と同じであり、実数lとmがl>mであれば‡l>‡mであり、この時‡lは‡mのl/m倍である。 あらゆる全てを支配し、その能力に限界のないJ-GuNが表すことのできる最大数をωとした場合、 {lim(x→0)‡x}≫ω となる。 《Uber Spitze》 J-GunはJ-GuNが超天になれるよう、自身を受け継ぐJ-GuNの設定を常に改変している。 超天とは、あらゆるランキングのトップ・一位であり、強さにおける最強やそれ以上であり、 あらゆる全てやそれ以外に対し勝利することである頂点に勝つもののことである。 超天となったJ-GuNにはあらゆる全てを支配し、その能力に限界のないJ-GuNでも抗うことは不可能である。 《Doppeltes》 J-Gunを受け継ぐJ-GuNが新たに『J-Gunを受け継ぐJ-GuN』を生み出そうとしたが、 どんなに試行しても、生み出されたJ-GuNはJ-Gunを受け継いでいない、【J-Gun】の項目を持たないJ-GuNであった。 (Repassez、ChanterのためJ-Gunを受け継ぐJ-GuNでも受け継がせることは無理だった) 『J-Gunを受け継いでいないJ-GuN』として生み出された彼らこそ、 先に出ている『あらゆる全てを支配し、その能力に限界のないJ-GuN』でありDoppeltesである。 J-Gunを受け継ぐJ-GuNたちは1人あたり‡n$人のDoppeltesを引き連れて参戦している(n→∞、$は超階乗を表す)。 【長所】どうだ、読みにくいだろう! 【短所】どうだ、読みにくいだろう! 【備考】超階乗について ^:アクサンシルコンフレックス。 累乗を表す演算子としてここでは扱う。 m^n = m*m*m*・・・*m(項数n個) 2^2 = 2*2 = 4 2^3 = 2*2*2 = 8 2^2^2 = 2^4 = 16(^は右から計算していく) !:階乗記号。 n!とは自然数nに対し、1からnまでの自然数の総乗を表す。 n! = n*(n-1)*(n-2)*・・・*1(項数n個) 1! = 1 2! = 2*1 = 2 3! = 3*2*1 = 6 ただし 0! = 1 $:超階乗記号。 n$とは演算子が全て^であり、全ての項がn!である項数n!個の多項式を表す。 n$ = n!^n!^n!^・・・^n!(項数n!個) 2$ = 2!^2! = 4 3$ = 3!^3!^3!^3!^3!^3! = 6^6^6^6^6^6 ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 643 名前:格無しさん 投稿日:2007/03/05(月) 00 34 02 J-GuN考察 J-Gunと同義の設定は無理だが上位設定や同義の描写、同格の能力などは特に制限されていない。 よって通常の書いてある系で対処可能。 超天は結構強力なので書いてある系には全分け。 梢人な爆ケ天Jスコ 梢\○△△△△△○△ 2勝6分け 人×\△△△△△△○ 1勝1敗6分け な△△\△△△△△△ 8分け 爆△△△\△△△△△ 8分け ケ△△△△\△△△△ 8分け 天△△△△△\△△△ 8分け J△△△△△△\△△ 8分け ス×△△△△△△\△ 1敗7分け コ△×△△△△△△\ 1敗7分け 梢江様>人間が最強スレでテンプレ>なにか=爆神月=ケムエル=天和晴人=Logical-radical =J-GuN>コンバット越前=スターゲイザーⅡ>キペリヌ>Non-combatant=不思議空間 413 : ◆rrvPPkQ0sA :2016/06/30(木) 13 42 27.28 ID c6d6XXUp あらゆる時間で先手を取れる程度(非時間では先手を取れない)のキャラを下げるか。 最強スレの戦闘フィールドの支配者(「この世の」あらゆる全てに先手を取り時間を超越している程度) J-GuN(時間を超越しており先手をとっても意味がなく常時設定変更をしている程度) 災厄を齎す者(時間を超越しており常時根絶している程度) 9ヘッドドラゴン(あらゆる時間を戦闘中とする程度) ケムエルは共通設定的にこいつらより早いのでOKとする。 とりあえずサトシの直下。 サトシ>最強スレの戦闘フィールドの支配者>J-GuN=災厄を齎す者>9ヘッドドラゴン 暫定的にここにおいておこう。
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ネット上で性加害を繰り返しているコスプレイヤー「スーパーマダオ」の本名は渡部大介です
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ネット上で性加害を繰り返しているコスプレイヤー「スーパーマダオ」の本名は渡部大介です
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