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このページは、今までのセッションでのあらすじを載せています。 第011回 パーティはマデンスタンの冒険者用”出張所”に挨拶し、護衛依頼を紹介してもらった。 護衛対象は発明家兼商人のドワーフ、ダムレット・ギムレット。彼は新開発した”有刺鉄線”の 売り込みの為にコーリオンまで行きたがっていたので、パーティは依頼を受ける事に。 またこの際サンプルを見せてもらう条件として下記の二つを頼まれた。 いずれ有刺鉄線が噂になった時、冒険者同士の口コミで宣伝して欲しい。話のタネ程度で良い 彼はマデンスタンに冒険者ギルド支部があって欲しいので、ギルド本部にその旨を伝えて欲しい その後パーティは途中大ムカデに襲われたりもしつつ遊牧の草原でタトランタのキャンプを通る。 タトランタに”謎の遺跡には近寄らない方が良い”と言ったり、タトランタとダムレットの二人に 謎の結晶を見せたり(二人とも首を傾げるばかりだった)した後にはア=クアク経由でコーリオンに。 いよいよコーリオンについたと思ったら、なぜか門番の数が増えて警備が物々しくなっていた。 通過その物は問題なかったが、なぜかこの時ダムレットはニヤリと笑った様に見えた…… 第012回 無事コーリオンに入ったパーティだが、ダムレットの最後の表情が気になって少し調査する事に。 商人ギルド支部に入ったダムレットをシーニイが猫になって盗み聞き。特に犯罪的な話こそ していなかったものの、有刺鉄線の売り込みが上手くいきそうなのを喜んでいると同時に、 ”雑談”としてコーリオン王族の血を引くマルシャル将軍が軍拡に成功したという噂話を聞いた。 一方別行動していた面々は他の冒険者パーティ(メンドークとリーガルクリーン)が衛兵たちと 揉めているのを目撃。それには介入せず、度重なる検査に腹を立てて言い争いになった事を 確認すると冒険者ギルドに向かう。そこには既にもう2つのパーティ、クリアベルとフェア&ビジネスが 既に待っていた。彼らも何度も検査を受け、なぜ衛兵たちがこんな態度を取っているのかなどを話し合う。 あまり結論らしき物は出ないまま、全パーティがそろった事で大部屋に集められ、 ギルド副長バルディッシュにそれぞれが報告していく。 まずはパーティが今までの冒険と調査結果を報告し、主に蛮族と魔神が協力してエテルとローガを 争わせようとした事が深刻な危機として受け止められた。 他のパーティの報告は以下の通り。 パーティ名:フェア&ビジネス ワマト皇国で調査した結果、有力貴族達の鍔迫り合いで国の機動性が下がっているのを認識。 何事も調整と勢力争いが必要になっている あえてファーランドを飛ばしてナナギアへ向かった。仮にナナギアがファーランドを攻め込みたかったら 可能か?と判断する為で、答えは「一応可能」 同じ目的で今度はフィーニスへ。こちらはむしろナナギア~フィーニス間の所属が曖昧な地帯が ねらい目になるのでは?と踏んだ パーティ名:クリアベル フィーニスに向かって新プロジェクトの平和性をアピール中だがあまり上手く行かなかった (特に北砦地帯の有力な公爵家には拒絶された) ナナギアに向かった結果、こちらも他国への不信感が高まっているのを確認。 こちらでもプロジェクトの受けは悪かった 最後にファーランドで調査。ベテラン冒険者エスリンの”救助屋”を手伝い、 蘇生が穢れゼロ後遺症ゼロで成功したのを確認し、大いに戦慄 パーティ名:メンドーク ファーランド公国やべえ!当分は武力衝突には到らなさそうだけど……いつかは…… 現当主の息子達、三兄弟の和解はほぼ不可能だ!末娘は力もコネも足りずに諦めている模様 ブリージアにも行ってみた。長らく続く滅びの時代で人々は国家の概念を忘れつつあり、 自分で立ち上がろうと言うカリスマや力の持ち主は見当たらない 最後はワマト皇国。ブリージア復興の為のスポンサーも探せそうだし、 ”北の大陸”と行き来する手段を探そうとする夢も盛んだった パーティ名:リーガルクリーン ザーラバードに向かう途中でローガ族に捕まり、面倒な交渉。 後に嫌疑は晴れてとりあえずローガ族との仲は改善した メリッサはある意味ア=クアクの隠れ蓑となりつつある 悪名が強まり過ぎたア=クアクよりもこちらで……と言う心理が働くらしい ザーラバードは二つの騎士団の仲が険悪になりつつある また、冒険者ギルドが独自成立している為プロジェクトの受けは良くなかった 報告完了後、今度はギルドマスターのコルセスカが登場しこの固定パーティプロジェクトの真意を明かす。 それは”穢れなしの蘇生”の噂を切っ掛けに、どんどん荒れ始めている世界を守るのが目的。 彼女は英雄が”現れるのを待つ”のではなく、”自ら育てる”事にしたのであった。 そしてコルセスカは第二の依頼を言い渡す。それは下記の3つについて自由に調べろと言う依頼だった。 ”穢れない蘇生”の詳細、及びこれによる諸々の影響について 蛮族と魔神の協力体勢について(謎の仮面男が鍵?) 謎の遺跡、装置、そして結晶について 第013回 コルセスカの英雄を育てるプロジェクトに冒険者達は容易に納得せず、質問を重ねる。 特に彼らが気にしているのは数時間前の衛兵たちの横柄な態度であり、政治的な事情に巻き込まれるのは 嫌だと言う者が少なくなかった(ただし、クリアベルの面々は関わる気がある様だった)。 コルセスカの説明は以下の通りだった。 現在コーリオン王国は王家と貴族・軍人連合の間で勢力争いがあり、王家の存在感が薄れている 後者は軍拡中であり、冒険者を商売敵と見なす軍人も居る ただしリーダーのマルシャル将軍は冒険者とギルドにはどちらかと言えば友好的 冒険者が政治のドロドロに巻き込まれない様、コルセスカは連合と話し合いを重ねていく方針 ひとまず政治面に関わらずに済みそうだと判断したパーティの面々は期限を定めた第二の依頼を こなす為に、相談の後まずナタルマに向かう事にする。途中同じくナタルマを目指す エーティナ達リーガルクリーンとも対話しつつ、ナタルマについたらすぐにマギ協会に。 そこで出会ったのはいわゆる残念美女のティファニーであり、テスの義姉でもあった! 第014回 ティファニーの話では、例の装置は魔力制御以外にも用途があったのではないかとの事。 また謎の結晶についても知っており、ナタルマのマギ協会では”虹石”と仮称しているらしい。 彼女の推測ではこれは何かの副産物でもあり、エネルギー源でもあるが、利用法がまだ分からない。 その後ローガ草原の遺跡の情報を餌にマギ協会代表グレゴリーと面会したパーティは 件の装置は正しく使えば便利で大きな力をもたらすが、使い方を誤れば人体に酷い悪影響が出ると言う 彼の推測を聞かされる(この推測を聞いた際、ラーガはとてつもない頭痛に襲われた)。 今後も会いに行く度に最新の研究結果を知らせて貰えると言う契約をし、パーティは協会を後にする。 (テスが実家の養父クレイグに顔を見せた夜の)次の日、パーティは相談と調査の結果、下記の目的を定める。 蘇生について、またネムスの両親について知っていそうなベテラン冒険者エスリンを探す ラーガが知っている”壊れた遺跡”を調査する エスリンがなぜかちょくちょくブリージアに行くらしく、つい最近も向かったそうなのでエンカウントを 目指してパーティもブリージアに向かう事になった。ラーガが昔の思い出にひっそり苦しむ最中、 彼らはいくつか届け物依頼を受けてからワマト経由でブリージアに船便で向かう事に。 第015回 無事ワマトについた一行はブリージアの商人カロリーナと出会い、彼女と同じ船に護衛として乗る。 道中アクアセンチピードを撃破してからはブリージア北西の港町、通称ポートタウンに到着。 さびれたこの町の町長は覇気のない男だったが、現地やエスリンに関してはそこそこ教えてくれた。 エスリンはなぜか格安でブリージアで活動している事が良くある。理由は聞いても教えてくれない ブリージアでは昔から凄腕の冒険者が「理由は聞くな」と言う態度で助けてくれた事が良くある 内陸部にあるブリージアの王城と城下町だった場所はいまやアンデッドだらけの遺跡 パーティはエスリンが居るかも知れないと言う理由でまずはラーガの思い出の遺跡に行き、 そこでもダメなら王城に向かう事も検討する方針を決める。だが遺跡にたどり着くと、 入口付近を調査しただけで今は蛮族の巣窟になっている事が分かってしまった。 第016回 蛮族の群れに対処しつつ遺跡を探索する事に決めたパーティ。だがやっと過去が分かるはずなのに、 ラーガは誰かが冷たい声で自分の頭の中でささやいている様にしか思えなかった。 内部は地下深くの魔法文明時代の遺跡の上に研究用の魔動機文明時代の施設があり、 魔法文明時代のエリアを見るとシーニイはおぼろげな記憶の欠片を取り戻し、妙に悲しくなった…… 二人の様子がおかしいながらもパーティは巡回中の蛮族2体を瞬殺に成功するが、 奥ではリーダーのディアボロカデットに存在を勘付かれてしまい、地の利を取った上で戦う事に。 合計6体の蛮族を倒しきるのにはかなりの時間と消耗を強いられたが、終わってみれば全員無事に勝利。 後は奥を探索するだけなのだが、ラーガの中には「引き返したい」と言う気持ちが渦巻いていた…… 第017回 遺跡の奥にはやはり、巨大な制御装置があった。しかしここの物は壊れていた……三百年前に。 ラーガは当時、親友カシュパルと共にこの遺跡を探索し、使える物を探したのだった。 そして危険を覚悟で探索した結果、装置を暴走させてしまい、毒性の何かをラーガの代わりに 浴びたカシュパルは謎の化け物となってしまった……それがラーガの失われた記憶だった。 失意のままラーガと仲間達は当時難民キャンプがあった場所におもむくが、そこは廃墟しかなかった。 しかしラーガが消えたあの時代から数年は発展した痕跡もあり、これはどういう事だ?と探してみると、 廃墟の奥に墓場を発見する。その墓場で祈っていたのはベテラン冒険者エスリン。 墓石には、カシュパルとその養子ジョッシュの名前、そしてその他難民キャンプの仲間達の名前があった。 ”名前がつけられなかった娘”の小さな墓もあった。だが唯一、カシュパルの養女テルエスの墓だけはなかった。 それもそのはず、ナイトメアだったテルエス・オールブライトは唯一生存しており、 今もエスリンを名乗って生きているのだから…… カシュパルが変異した原因を作ったラーガを、エスリンは責めなかった。代わりに彼女は忠告した。 ラーガが消えた後何があったかを知りたいのなら、早まった事はするなと…… 第018回 エスリンは語った。300年前、必死に生き延びようとしたコミュニティの話を。 同じ養子のジョッシュと恋に落ち、子を宿した事を。徐々に怪物化を堪えきれなくなっていった父がある日 変わってしまった話を。逃がされた彼女の胎児は助からず、戻って見ればキャンプの皆も死滅していた…… 以後300年、時折名前を変えながらエスリンは未だに生きている。何のためかは分からない。 ただ、彼女はテルエス・オールブライトなのだから立ち止まる訳にはいかないのだ。 その後彼女とは情報交換を行い、件の魔法文明時代の遺跡と装置について仮説を聞かされる。 あの装置は恐らく大陸中の色々な場所にあり、魔動機文明時代は各国が解析速度を競っていたかも知れない 昨今穢れ無しの蘇生が実現しているというのはエスリンが目撃し、彼女自身原因を調査中 あの装置が魔法文明時代の代物。魔法文明時代の魔術師達は穢れ無しの蘇生を望んでいてもおかしくない あの装置に貯蔵された”毒”は恐らく穢れ。それがカシュパルを異形の怪物に変化させた 上記を組み合わせて考えると、あの装置が操作する力とは”魂”ではないか?と言うのが彼女の仮説だった。 また、この際ネムスが正体を明かして彼の両親について聞く。エスリンは渋々自分は彼の母親を知っており、 ドレイクとの恋愛など止めておけと言い続け、ついにはケンカ別れした仲だったと明かした。 そして十数年前、彼女はファーランドでネムスの父ベンヤミンが単独行動していたと言う情報を 得ていたが、手がかりはそこで途切れてしまっていたのでどうにもならなかった。 だがネムスが両親も持っているはずの木製ロケットを見せるとエスリンの顔色が変わり、 「自分の勘違いだったら良い」「もし自分が間違っていなかったらドレイクのネムスを哀れむ」と 謎めいた事を言い残して立ち去るのだった。 エスリンの仮説の裏付けを得る為に、パーティはかつてのブリージア王城と城下町に向かう事に。 一旦港町で補給してから向かった現場は噂通りアンデッドの王国で、一筋縄では行きそうになかった…… 第019回 パーティは城下町に侵入し、アンデッドを避けながら王城に近づいていく。最初の方こそ 魔晶石やテンペストを発見したり、安全な休憩所を確保したりと順調だったが その内にファントム2体、スケルトンソルジャー3体と言う強敵と戦闘する羽目になる。 なんとか撃破した後は、いったん休憩所に戻って回復しようと言う流れになった。 第020回 休憩所で一晩過ごし、全快したパーティはまた王城を目指す。道中何度もアンデッドと ニアミスする事になったが、結果的には戦闘なしで王城への侵入に成功した。 王城はなぜかこちらに反応しないアンデッド達が生前の様子とうわ言を繰り返していた。 パーティは地下に研究データがあるだろうと推測し、地下を目指すと果たして隠し扉を発見する。 しかし地下の最奥の研究所を徘徊していたのは、正体不明の忌まわしきモノ。 やむを得ず戦ったパーティはこれがかつてブリージアを脅かし、ラーガの親友カシュパルがなってしまった 化け物の亜種だと確信する。そして、この化け物はまだ”人族”だったのだ……
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鎌倉幕府の将軍 2(確定) ○ 藤原頼経 (4代目) 藤原頼嗣 (5代目) ☓ 藤原頼通 (平安末期) 藤原頼長 (平安末期)
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すっかり日も暮れた頃。 「有沢、お前はこれからどうするつもりだ?」 「まだ決まってないわ、高校もまだ卒業できてないし。」 俺と有沢は屋上にある大きな貯水槽の上に座っていた。 「・・・将来の夢とかは?」 「困ってる人を助けられる職業がいいわね、医者とか弁護士とか。」 「無理だろ、その体じゃ。」 「自分の事は自分で分かってるつもりよ、だから・・・。」 俺は封筒を有沢に投げ渡した。 「・・・海軍の将軍がやってるギルドがある、そこならお前でも十分やっていけるだろう。」 「どういう意味?」 「お前は普通の人間じゃない、今は大丈夫でもいつかは制御が効かなくなる。」 「そんなの分からないわよ、私だって・・・。」 「常に進化し続ける力はいずれ自分で抑えきれなくなる、俺だってそうだった。」 「・・・。」 「安心しろ、あのギルドにはそういう奴が集まってる。」 「・・・分かりました、考えておきます。」 「強制はしない、よく考えて自分で結論を出せ。」 戻る
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新SD戦国伝 大将軍列伝 【しんえすでぃーせんごくでん だいしょうぐんれつでん】 ジャンル リアルタイムシミュレーションRPG 対応機種 スーパーファミコン メディア 12MbitROMカートリッジ 発売元 ベック 開発元 ベック、テクノサイト 発売日 1995年4月21日 定価 9,800円 判定 なし ポイント 武者頑駄無シリーズ5作目が題材オールスターゲームの側面を持つ SDガンダムシリーズリンク 概要 特徴・評価点 問題点 総評 概要 SDガンダムのシリーズの一つである武者頑駄無を題材としたゲーム。 シリーズ第5作である『伝説の大将軍編』を題材としており、ストーリー展開もプラモデルの取説付属の漫画であるコミックワールドに準じた展開となっている。 このゲームが出た当時の武者頑駄無シリーズは第7作である『超機動大将軍編』が展開されていた。 特徴・評価点 インターフェースやメッセージが徹底して純和風に統一されており、非常に個性的。 数字は全て漢数字、「ダメージ」は「痛手」、「はい/いいえ」は「うむ!/いかん!」に置き換えられているなど、なるべく横文字を廃する武者頑駄無の世界観(*1)をよく再現していて、雰囲気をより高めてくれる。 例えば「120のダメージを受けた」という意味のメッセージは「一二〇の痛手を受けた」と表示される。 ステータスやキャラクター・技の名前は全て原作に準じた漢字で表記されており、当時のゲームとしては圧巻の漢字の種類。 フォントも見栄えのいい楷書体が用いられており、細部までこだわりが感じられる。 戦闘アニメのON・OFFが設定できる、文字表示速度の変更ができるなど、当時にしてはシステム面が優秀で、痒いところに手が届く。 昨今では当たり前ながら、当時はスーパーロボット大戦シリーズを始め、未実装のゲームも多かった。 シナリオは通常合戦30章+特別合戦20章を合わせた全50章で、キャラゲーとしてはかなりのボリューム。 特別合戦は一定の条件を満たすことによって攻略が可能となるシナリオ。「民家で話を聞く」など発生条件はそれほど難しくないため、普通にプレイしていても大半は出現させることができる。 要するに側道だが、中には時空の歪みによって過去の世界へタイムスリップし、他シリーズの話に介入するというストーリーもある。 ゲームオリジナルのクロスオーバーであり、過去の武者達と轡を並べて戦う光景はファンにとっては感動もの。 敵味方合わせて100体を超える(*2)数多くのキャラクターが登場。マイナーどころもおさえている。 主役の頑駄無陣はもちろん、風車の百式とうっかりざくれろといったコメディリリーフも登場。 前作である『地上最強編』からも多くのキャラクターが続投している。 原作でも続投した蒼龍頑駄無や紅龍頑駄無に留まらず、飛銀や射鋭、大蛇飛駆塞虫や九尾犬といった『伝説の大将軍編』で出番のなかったキャラクターまで登場する。 前述の過去編のシナリオにより、『風林火山編』の「新生武者五人衆」「風林火山四天王」などの過去シリーズの主役級キャラクター達、更には漣飛威、璽悪、剣舞風荒などの過去の闇軍団のキャラクターまで網羅されている。 殺駆三兄弟とスイカ割り対決をするシナリオまで用意されている。 次回作である『七人の超将軍編』からのキャラクターも登場。鉄斗羅が闇軍団の一員として登場するなど、芸が細かい。(*3) 緻密に書き込まれたグラフィック。 コミックワールドやプラモデルのデザインに忠実に、巧みなグラデーションによって独特の光沢を残した見栄えのするキャラクター。 戦闘アニメは同時期のスパロボのように、キャラクターに武器やエフェクトを重ねることで動かしているように見せる疑似アニメーションだが、エフェクトが綺麗でテンポが良いため中々見応えがある。 同時期のスパロボと違い、全てのキャラできちんと武器のグラフィックが個別に用意されており、武器が表示されない・武器の重ね方が不自然といった不満がほとんどない。刀でさえグラフィックを使い回しているキャラは一人もいない。設定にある武器が全て採用されているわけではないが、雑魚キャラですら一人一人きちんと武器のグラフィックを用意している丁寧な作りは本作の作り込みを表しているといえる。 敵味方を交互に動かすターン制ではなく「セミリアルタイム」を採用している。 敵味方関係なく「俊敏力」の高さに合わせて行動順が巡ってくる。画面上ではユニットアイコンにカウントダウンを表示することで視覚化しており、カウントが0になったユニットから行動可能になる。 大技を使えば次のターンが回ってくるのが遅くなり、何もせず待機すれば早く回って来るため、無駄な行動は控える必要がある。 また行動順の早い敵から撃破したり、状態異常によりカウントを鈍化させることができたりと、立ち回り次第で有利な状況に持ち込めるバランスは概ね好評。 ステータスが意外なほど細かく設定されており、キャラゲーでありながら本格的なS・RPGにも劣らないほど。 HP、MP(*4)、攻撃力、防御力、技の攻防力、命中率、回避率、移動力、俊敏力、クリティカル率、出撃コストの11種類。 前述の通りこのゲームは独特の表記を用いているため実際はMPは「心力」、クリティカル率は「気合度」などの表記だが、ここでは一般的な単語に訳している。 見せかけだけの死にパラメータもなく、全て重要な要素として機能している。 加えて後述の属性、武器、必殺技、術法がキャラクターごとに全て異なるため、それぞれ違った個性を持っている。 キャラクターごとに防御属性、武器ごとに攻撃属性が設定されており、属性相関を意識することで有利に戦える。 弱点に応じた武器や術法を選択することで大ダメージを与えられるうえ、敵も炎魔忍軍、氷魔忍軍など属性別に編成された部隊であることが多く、一つの攻撃属性で一貫性を狙いやすいのもポイント。 単にダメージを与えるだけではなく、相手の心力を削ったり、麻痺・凍結・毒などの状態異常を付与する追加効果や、「氷嵐焼尽弾」のように炎と氷を兼ね備えた複合属性攻撃も存在し、当時にしては凝ったシステムと言える。 攻撃方法は通常攻撃、必殺技、術法の三つに分かれ、バリエーションが極めて豊富。 通常攻撃はキャラクターごとに1~3種類の武器が決まっており、威力や属性はそれぞれで異なるが剣、槍、弓、銃、砲の5種類に大別されている。 剣は隣接位置しか攻撃できないが命中率が高く、攻撃を受けた際に反撃することができる。弓の射程は銃や砲に劣るが飛行敵に対して特攻を持つ。砲は最も射程が長いが命中率が悪い……など一長一短でバランスがとれている。 必殺技は強力かつ任意に使用することができるが回数に制限があり、シナリオ中に回数を増やす手段はないため、使いどころを考える必要がある。 術法は強力だが心力を消費する。心力は0になると気絶状態になってしまうデメリットがあるため、乱発は危険を招くが、戦闘中でもアイテムで回復できる。 通常攻撃は攻撃力、必殺技は技量、術法は心力によって威力が左右されるため、どの攻撃に適しているかはキャラクターによって異なり、状況に応じた使い分けが要求される。 難易度はかなり高い。敵の能力が高めで中盤から範囲攻撃も使うようになるうえ、AIも賢いと隙のない難しさ。 火影坊、爆妖飢などの広範囲攻撃を持ったキャラクターが頻出する辺りから顕著になる。 全体的に命中率が高めであり回避に信用を置けないうえに、反撃は1マス固定であるにもかかわらず遠距離攻撃をしてくる敵が非常に多い。そのため「回避率の高いキャラを単独で進ませ、一通り回避・反撃したところで全軍で叩く」といった安易な戦法は通用しない。 一定距離まで近付かないと反応しない敵も多く、万全の布陣を組んで近寄ってきた敵を迎え撃つことも難しい。 逆に言えばマップごとの構成が非常に練られているということでもあり、上級者なら歯ごたえのあるプレイが可能。どうしても駄目ならば、何度でも挑戦可能なマップでレベルアップに励むこともでき、初心者でも安心である。 キャラの出撃に兵糧(コスト)がかかる。強力なユニットであるほどコストが高いため、何も考えずにいるとすぐに金欠になる。さらにマップから撤退する際にも兵糧を使う。一方で、出撃可能人数に余裕があれば待機キャラを援軍として呼び出すことも出来る。 戦闘力の低いキャラクターにも何かしらの個性や長所があり、完全な「死にキャラクター」は少ない。(*5) 百式やざくれろは身分が「忍者」であるため壁や屋根の上を移動できる特性を持つほか、百式は技量が高めなため必殺技なら意外に高いダメージを与えることができたり、ざくれろは味方キャラクターで唯一の毒属性攻撃を覚える。 射鋭は貴重な飛行キャラクターであるためアイテム回収に役立ち、飛銀や鵬猟角も頭数の少ない序盤では十分な戦力、竜尖角や號雷角は数少ない範囲攻撃持ちであるなど。 また、このゲームでは回復アイテムを自分だけではなく隣接するユニットに対しても使えるため、戦わずに回復役に徹することもできる。 BGMやSEの質が良く、好評。 闇皇帝や黒魔神など闇の化身との戦いで流れる禍々しくもハイテンポな曲は人気が高い。 ただし戦闘が終了するとBGMも切り替わるため、戦闘曲を1ループ聴ける機会は少ない。 高い難易度への救済か、移動力無限や免許皆伝(レベルMAX)になれる裏ワザコマンドが存在する。 主人公が倒されるとゲームオーバー。 こうなるとタイトル画面に戻り、最後に記録した巻物からやり直しとなる。 問題点 マスクデータが非常に多い。 武器や必殺技にはそれぞれ命中率や威力が個別に設定されているのだが、それらをゲーム中に参照することができない。参照できるのは攻撃の属性のみ。 例えば「急所突き」や「滅多突き」などの技名が並んでいても、どちらが強いのかプレイヤーには分からない。(*6) 命中率も表示されない。威力は体感で覚えることもできるが、攻略本なしに命中率の差を把握するのは極めて困難。 上記の「氷嵐焼尽弾」のような複合属性もゲーム中では無属性として表示される。 「夜に使用すると威力が上昇」といった隠し効果も存在するが、普通にプレイしていると最後まで気付かないこともある。 バランスも考慮してかなり細かく設定されているだけに、より惜しいものがある。 一応攻略本にはそれらのデータも掲載されているので確認は可能。また、説明書内にも少しだけ載っていたりする。 全体的に攻撃が外れやすく、命中値が高いキャラで命中率の高い技を雑魚敵に対して使った場合でも攻撃が連続で外れる事がままある。 回数制限のある必殺技が外れた場合も回数が減ってしまうため、心力回復手段がある術法主体キャラに対して、必殺技主体キャラは若干不遇である。 「死にキャラクター」は少ないものの、脇役を終盤まで第一線で活躍させるのは難しい。 前述のキャラクターのほか、千生頑駄無や天地頑駄無など、後に『七人の超将軍編』で活躍するはずのキャラクターですらやや厳しくなってくる。 次代を担うはずの発展途上の若武者が現時点で主役級の能力を持つのもおかしいため、ある意味で絶妙な原作再現とも言えるかもしれない。 なぜか爆流頑駄無のみ、育てれば終盤まで前線で戦って行ける能力の高さを持っている。 爆流、千生、天地は助けることで仲間になるが、荒鬼は助けてもそこでお別れという人選は謎である。 ちなみに雷鳴は未来の世界で飛駆鳥と共闘するシナリオの会話シーンにのみ登場。獣王も特別合戦第十九章のクリア後に愚悪殿村(ぐあでんむら)の民家のジムと入れ替わる形で登場するのみで、ユニットとしては登場しない。 また、鉄斗羅は設定通り敵ユニットとして登場するが、仲間には加入できない。ただし、烈光頑駄無で会話する事によって戦わずに離脱させることが可能。 火属性以外の「~鬼」系の術は誰かしら使えるユニットがいるのだが、なぜか火属性の「火炎鬼の術」のみは使える味方ユニットが存在しない。 終盤になると序盤のマップには戻ることができず、前述の経験値稼ぎができない。 そのため終盤に参入したキャラクターはその時点での能力が高くない限り、そのまま二軍入りすることも。 BGMの出来は良いが、種類はそれほど多くなく、紫電鬼や四軍団長などの中ボス用の曲が欲しかったという声も多い。 武神頑駄無が内部データは存在しているがゲーム中に出現しない。 特別合戦20章の出現条件が厳しい。 通常合戦30章をクリアするまでに特別合戦を計17章以上クリアしていることが条件。 20章を除いた19分の17もの隠しシナリオを発見しなければならないのである。猶予はたった二つだけ。 中には「殺駆雲斎の偽物がひしめく中、本物の殺駆雲斎に一回で話しかける」「仁宇or将頑駄無で漣飛威を説得後、三代目大将軍で闇将軍を倒す」など難度の高いものもあるため(*7)、初見で達成するのは意外と難しい。 特別合戦20章は真の最終決戦とも言える重要かつ熱い展開となっているため、「特別合戦を三つ見逃したばかりに最終決戦をプレイすることができない」というのはあんまりである。 + その内容 「光と闇の最終決戦!!」 歴代の頑駄無軍団と闇軍団が時空を超えて集結し、五大将軍と闇皇帝、黒魔神、黒魔神闇皇帝、闇帝王が激突するという壮大なストーリーとなっている。 復活した闇の化身が一堂に会する姿はシリーズ11作目である『ムシャ戦記 光の変幻編』にて描かれたが、今作はそれに先駆けており、当時はかなりのサプライズであった。 さらにこのマップに登場する本作オリジナルの真のラスボスは、デザインが伝説の大将軍までのSD戦国伝のラスボス(*8)を合体させたオマージュ的なものになっている。 そしてこの真ラスボスが、24年後に発売された「LEGENDBB 新世大将軍」のコミックワールドにサプライズで登場。まさかの逆輸入となった。 総評 シミュレーションRPGとしてはオーソドックスな内容だが、高水準なバランスでまとまった作りになっており、武者頑駄無への愛を感じるストーリーやキャラクター関連の作り込みは、SDガンダムファンから高評価を受けている。 本作のシステムは『新SD戦国伝 機動武者大戦』に受け継がれている。
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壱 弐 参 極 名前 アノ尼将軍ノ亡霊 (あのあましょうぐんのぼうれい) セリフ 壱 「よいですか、あなた方の命は鎌倉殿の為にあるのです」 弐 「その働きを私は評価いたしましょう」 参 「さああのお方の為に闘いますよ」 極 「刃向かうものはみな追放いたします!」 解説 鎌倉幕府の創業を助ける手助けをし、その後念願叶って平家を滅ぼし夫が東国の主、鎌倉殿となり、息子が暗殺されると京から将軍を招き自ら後見として幕政をみ、尼将軍といわれるようになる。 レアリティ 必要法力 攻 防 知 壱 SSR 34 8040 6680 5180 弐 8680 7210 5590 参 9380 7790 6040 極 11250 9350 7250 術式名 属性 MAX Lv 効果 専:守る権力 土 10 敵全体の攻防ダウン お邪魔戦術式 発動率 攻撃力アップ 中 備考:
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偉人/偉大な将軍 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 名前の表記はゲーム内のものを尊重。 アルファベット表記のリンクより、英語版Wikipedia該当ページへ、 日本語表記より、日本語版Wikipediaへ、黒字は現時点で該当ページなし。 以下、アルファベット順 Arminius アルミニウスローマ帝国に抵抗したゲルマン人のケルスキ族の族長。-Auitzotl アウイツォトル(八代目君主)大規模な征服を行ったアステカ帝国の皇帝。-Belisarius ベリサリウス東ゴート族からローマを奪回し、西地中海各地でもローマ帝国の領土を回復させたビザンティン帝国の将軍。-Bernard Montgomery バーナード・モントゴメリーシチリア島でジョージ・パットンと共にドイツ軍と戦ったイギリスの将軍。ノルマンディー上陸作戦も指揮した。-Boudica ブーディカ ※BtSには(当然のことだが)登場せずローマ帝国の侵攻に抵抗したブリタニアの女王。-Cao Cao 曹操三国時代最強の「魏」を建国した。軍事政治の天才にして詩人。-Chandragupta Maurya チャンドラグプタ・マウリヤマウリア朝を創立、拡大させたインドの王。-Charlemagne シャルルマーニュ ※指導者になったためBtSには登場せずカール大帝。ロンバルト族、サクソン族、アヴァール人、フリージア人を平定し、教皇からローマ皇帝の冠を授かったカロリング朝の指導者。-Charles Martel カルロ・マルテルイスラム軍を撃退したフランク王国の宰相。シャルルマーニュの祖父。-El Cid エル・シド11世紀頃のスペインの英雄。ムラービト朝のベルベル人と戦いレコンキスタの先駆けとなった。-Erwin Rommel エルヴィン・ロンメル第二次大戦にてドイツ・アフリカ軍団を率いた名将。「砂漠の狐」の異名を持つ。-Eugene of Savoy サヴォイ公オイゲンスペイン継承戦争でフランスと戦い、オスマントルコの侵攻も阻止したオーストリア帝国の将軍。-Francisco Pizzaro フランシスコ・ピサロインカ帝国を滅ぼしたスペインのコンキスタドール。-Gaius Marius ガイウス・マリウス志願制など共和制ローマにおいて大きな軍事的改革を起こした将軍。-George Smith Patton ジョージ・パットン戦車軍団を率いてナチスドイツを撃破したヨーロッパ戦線の猛将。-Georgy Zhukov ゲオルギー・ジューコフ満州で日本の関東軍、後に欧州でナチスドイツとも戦ったソビエトの将軍。-Geronimo ジェロニモアメリカ合衆国に反抗したアパッチ族の最後の指導者。-Gustavus II Adolphus グスタフ・アドルフ三十年戦争で活躍したスウェーデンの国王。機動力を重視した戦術でカトリック勢力を苦しめた。-Hamilcar Barca ハミルカル・バルカハンニバルの父。ローマ軍への徹底抗戦を主張し続け戦場では不敗を誇った。-Heinz Guderian ハインツ・グーデリアン第二次世界大戦で緒戦から快進撃を続けたナチスドイツの将軍。電撃戦の生みの親。-Hernan Cortes エルナン・コルテスアステカ帝国を滅ぼしたスペインのコンキスタドール。-Horatio Nelson ホレーショ・ネルソンイギリス救国の英雄。トラファルガー海戦でフランス海軍を撃破してナポレオンの野望を挫いた。-Isoroku Yamamoto 山本五十六真珠湾攻撃を指揮した大日本帝国海軍の司令官。-Ivan the Terrible イワン雷帝タタールの勢力を駆逐し国内でも過酷な圧制をしいたロシアの皇帝。-Jalaluddin Muhammad Akbar ジャラルディン・ムハンマド・アクバルアクバル大帝。ラージプート族を平定しインド亜大陸の大半を征服したムガール帝国の皇帝。-Jayavarman II ジャヤバルマン2世初代君主 ※BtSには登場せずクメール王朝を実質上建国した王。-Jeanne d Arc ジャンヌ・ダルクイングランドの侵略からフランスを救った聖人。-Khalid ibn al-Walid ハリド・イブン・アル・ワリド別名「アッラーの剣」。メッカのクライシュ族の騎兵隊長、後のイスラム帝国の将軍。初期のイスラム帝国の拡大に大きく貢献した。-Leonidas レオニダス1万のペルシャ軍を相手に300の軍勢で戦い、玉砕したとされるスパルタの指導者。-Lysander リュサンドロスぺロポネス戦争でアテネ軍を破ったスパルタの指導者。-Michiel de Ruyter ミシェル・ド・ロイテル英蘭戦争で活躍しイギリス、フランスからオランダを守ったオランダ海軍提督。-Nebuchadnezzar II ネブカドネザル2世新バビロニアの国王。空中庭園を造成。ユダ王国を滅ぼしてユダヤ人をバビロンに連行(バビロン捕囚)。-Oliver Cromwell オリバー・クロムウェルピューリタン革命を起こし国王を処刑し、さらにアイルランドやスコットランドにも侵攻したイングランドの護国卿。-Pachacuti パチャクテククーデターにより即位し事実上インカ帝国を打ち建てたとされるインカ帝国皇帝。-Ptolemy I Soter 救済王プトレマイオス1世 ※BtSには登場せずアレクサンドロス大王の側近。エジプトのヘレニズム国家プトレマイオス朝の初代ファラオ。-Robert E. Lee ロバート・E・リー南北戦争で活躍した名将。劣勢な南軍を率いて北軍を苦しめた。-Sargon サルゴンアッカド王朝の創設者。メソポタミアのほぼ全域を最初に同一の支配のもとにおいた。-Scipio Africanus スキピオ・アフリカヌスハンニバル率いるカルタゴ軍を破ったローマの将軍。-Subutai スブタイロシア遠征などモンゴル帝国の拡大に大きく貢献した将軍。-Sun Tzu 孫子有名な兵書「孫子」を著した中国戦国時代の将軍。-Timur ティムール別名「破壊公」。チンギスハーンの後継者を自称し、ティムール帝国を創設した。-Vercingetorix ウェルキンゲトリクスガリア人諸部族を団結させて共和制ローマによるガリア征服に抵抗した。//当時のローマは帝政ではないので修正 William the Conqueror 征服王ウィリアムイングランドを征服しイングランド王国の基礎を築いたノルマンディー公。-Zhuge Liang 諸葛亮三国志に登場する伝説的な名軍師。蜀の劉備を補佐した。 計44人(BtSでは40人) 間違いやリンクミスなどがあれば、訂正していただけるとありがたいです。 一応、Wikipediaで統一していますので、それ以外へのリンクはその旨明示してください。
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止マラナイ! ◆NIKUcB1AGw 『全員聞こえているかな? まずは君達におめでとうと言ってあげるよ』 午後6時ちょうど。一秒のずれもなく予定時間ぴったりに、放送は始まった。 マイクを通した主催者の声は、当然湖のリングにいる四人の参加者にも届く。 悪魔超人・悪魔将軍。完璧超人・オメガマン。戦闘機人・ノーヴェ。そして「元」人間の超能力者・古泉一樹。 四人はそれぞれ胸中に異なる思いを抱きつつ、放送に耳を傾けていた。 ちなみに、メモを取る用意をしているのはノーヴェだけだ。古泉の右腕はあらかた再生したとはいえ、まだ指先が揃っていない。ペンを握るのには不都合だ。 悪魔将軍とオメガマンは、端からメモを取ろうという意志が感じられない。 共にノーヴェがメモを取っているのに、なぜわざわざ自分まで、と思っているのが傍目からもよくわかる。 (なんか理不尽だ……) 心の内に不満を抱くノーヴェだったが、そんなことはお構いなしで放送は進行していく。 まず告げられる重要項目は、禁止エリア。だがこれは、彼らの現在地である湖の近くが指定されることはなかった。 長期的に見た場合はともかく、今すぐ脅威になることはない。 とりあえずの安堵を抱くノーヴェだったが、それもほんのわずかな間のこと。 放送はすぐさま次の重要項目、死者の発表に移る。 『朝比奈みくる』 最初に呼ばれたのは、この場の参加者のうちオメガマン以外の三人がその死に大きく関わった女性の名前。 その名を聞かされて特に大きな反応を見せたのは、やはり古泉だった。 すでに死んでいるのはわかっているからといって、衝撃が小さくなることはない。 むしろ彼女の死に様が脳裏に蘇り、古泉の心にどす黒い何かが溜まっていく。 対照的に彼女を殺害した張本人である悪魔将軍は、もとより無表情であることを差し引いても涼しい顔である。 『加持リョウジ 草壁サツキ 小泉太湖 佐倉ゲンキ』 そこから数名、彼らとは縁の無かった名前が並ぶ。 強いて挙げるなら、主催者との接点になるかと思われていた草壁サツキの名前が呼ばれた程度だ。 『碇シンジ』 二人目の知った名前は、悪魔将軍が与えた恐怖に心を蹂躙された少年。 彼の死を告げられたノーヴェは顔をしかめ、悪魔将軍は「ふん」とつまらなさそうに鼻を鳴らす。 『ラドック=ランザード ナーガ 惣流・アスカ・ラングレー』 続く三人は、やはり一同が関わらなかった参加者たちの名前。 『キョンの妹』 (彼女も……亡くなられてしまいましたか……) 十人目に名を連ねたのは、古泉の知る少女だった。知っているとはいっても、古泉から見た彼女は単なる「友人の妹」。 合宿などである程度長い時間は共有しているが、たいして深い関係ではない。 それでも、知り合いが死ぬというのは堪えるものだ。 (せめて兄が変わり果ててしまったことを知らずにいられたのが、幸いといえば幸いでしょうか……) そんなことを考えながら、郷愁に浸る古泉。だが彼のそんな思考は、次の瞬間木っ端微塵に砕け散る。 『以上十名だ』 「え?」 古泉は、思わず声に出して叫んでいた。死者の発表がこれで終わりなはずがない。 まだ一人、あと一人呼ばれていない男がいるではないか。 (なぜ……キン肉万太郎の名前が呼ばれないのですか!) 自分が殺したはずの男が、死者として発表されない。その現実に、古泉は大いに混乱する。 そこへ、さらに追い打ちをかけるような情報が主催者から告げられた。 『ただ―――残念なお知らせというか、改めて君達全員肝に銘じてほしい事があるんだ。 最初の説明で言ったよね? 僕達に逆らっちゃいけないってさ。』 草壁タツオの声は言う。自分たちは何度か会場に出向いていると。 そのことは悪魔将軍たちもよく知っている。何せ、ついさっき会場へ降り立った長門有希と接触したばかりなのだから。 だが、彼らの興味をひいたのはその次の発言だ。何でも今回の死者には、主催者に反抗したことによって死亡した者が含まれているらしい。 (我々はあの小動物を拷問しようとしたが、制裁と呼べるほどのものは受けなかった。 となると、主催者に殺されたという奴はそれ以上のことをしたのだろうな。 そうだな……。主催者に問答無用で襲いかかるぐらいのことはしたか) 悪魔将軍が思考を巡らしている間に、放送は終わりを告げる。それに合わせて、将軍はいったん思考を打ち切った。 考えるべきことはいくらでもある。だが、それは後回しでもいい。今は、それよりも優先すべきことがある。 将軍は巨体をゆっくりと進め、古泉の眼前に移動した。 「古泉、私の言いたいことはわかっているな」 「ええ。キン肉万太郎の件、ですね」 「そのとおりだ。今回の放送で、奴の名前は呼ばれなかった。私は、主催者の連中の監視はかなりの高レベルだと考えている。 先程の我々に対する素早い行動を見ても、それが裏付けられよう。つまり、キン肉万太郎が死んでいないことは確実。 古泉、お前はしくじったのだ」 将軍の重厚な声を聞きながら、古泉は焦りを募らせる。敗北という失態を万太郎を殺すことで帳消しにしたはずが、それができていなかったのだ。 悪魔将軍の性格を考えれば、どんな罰が与えられてもおかしくない。それこそ、命を奪われることすら十分に考えられる。 (まずいですね……。ここで死ぬわけにはいきません。かといって、口先でごまかせるような状況でもありませんし……) 必死に頭脳をフル回転させる古泉だが、そう都合よく妙案は浮かばない。 ガイバーという鎧の上からでもうかがえるほどに、古泉は狼狽していた。 だが悪魔将軍が次に放った言葉は、古泉が予想だにしないものだった。 「そう不安がるな、古泉よ。何も取って喰おうというわけではない。 今回は奴の死亡を疑わず、確認を怠った私にも責任がある」 「え?」 将軍から放たれた思いも寄らぬ言葉に、古泉の緊張は一瞬緩む。 だがそれは、本当に一瞬のことだった。 「だから……一撃で勘弁してやろう!」 「なっ!」 悪魔将軍は再生したての古泉の右腕をつかみ、砲丸投げの如く回転をつけて彼の体を宙に放り投げる。 わずかに気を抜いた瞬間を突かれ、古泉は混乱していた。ガイバーの能力を使って飛行するという考えにもいたらない。 だがたとえ古泉がそれに気づいていたとしても、この技を防げたかどうか。 それほどまでに、将軍の行動は迅速だった。 古泉の体を空中へ放り投げた将軍は、自らもそれを追うように跳躍する。 そして、落下する古泉の体に飛び乗るという離れ業を見せた。 さらに将軍は、古泉の頭部と足を掴む。 そして162㎏の体重を古泉の胴体に集中させ、キャンバスへと落下した。 「地獄の九所封じNo.1! 大雪山落とし!」 「うあああああ!!」 将軍の宣告と、古泉の悲鳴がほぼ同時に湖に響く。 「古泉! うわ、なんだよこれ!」 すぐさま古泉に駆け寄ったノーヴェは、古泉の状態を目の当たりにして驚愕する。 もともと黒いガイバーⅢの装甲だが、その背中の部分がさらにどす黒く変色していたのである。 「将軍! 古泉に何をしたんだよ!」 「地獄の九所封じ……。九つの急所を順に破壊していく、私のとっておきだ。 何、心配するな。ガイバーである古泉なら、その内回復する」 将軍に詰め寄るノーヴェだが、将軍はまるで相手にしない。 事実、彼の言うとおりに古泉の背中は徐々に再生を始めていた。 だがそれは、彼に新たな苦痛をもたらすことになる。 「う……うあああああ!!」 古泉の口から、再び苦悶の声が漏れる。 地獄の九所封じとは、攻撃した部位を完璧に破壊する技だ。 破壊された部位は完全に感覚を失い、何も感じ取ることができなくなる。 では、その破壊された部位が再生されればどうなるか。当然、感覚も戻ってくる。 そしてその感覚には、「痛覚」も含まれているのだ。 「が……あああああ……!!」 古泉とて、このバトルロワイアルに参加させられてからというもの様々な痛みを味わわされてきた。 だが、「回復することによって生じる痛み」など異常なことこの上ない。 未知の感覚に古泉は苦しみ、恥も外聞もなくわめき散らす。 「ひどいじゃないか、将軍! たしかに今回のことは古泉のミスかもしれないけど、あそこまですることは……!」 「ひどい? 笑わせるな、ノーヴェよ。悪魔がひどいことをして、何の問題があるというのだ?」 「なっ……!」 「将軍の言うとおりだな。それとも、優しい言葉で慰めてでも欲しかったのか? グオッフォッフォッフォ!」 将軍の言葉に、反論できないノーヴェ。そこにオメガマンの嘲笑が追い打ちをかける。 「ちっ……!」 ノーヴェはただ舌打ちをし、奇妙な痛みに苦しみ続ける古泉を見つめることしかできなかった。 ◇ ◇ ◇ 数分後。一同は回復したノーヴェのウイングロードで橋を作り、湖の南・F-9の岸に移動していた。 古泉は自力で歩ける程度には回復したものの、まだ苦しいらしく断続的に肩を上下させていた。 「さて、古泉にノーヴェよ。貴様らに新たな指令を与える」 二人の配下の前に仁王立ちしながら、悪魔将軍は言う。 「水の流れから考えて、キン肉万太郎が生きているならばここから東の川岸に流れ着いた可能性が高い。 貴様らにはこれよりそこへ赴き、今度こそ確実に奴を殺してきてもらう」 「ちょっと待ってくれよ、将軍」 将軍から下された指令に、ノーヴェはすぐさま異を唱えた。 「湖からそのまま川に流されたら、禁止エリアになってるE-10に突っ込む可能性があるだろ? もしあいつがそうなってたらどうするんだよ」 「少しは頭を使え、ノーヴェ。その可能性はないに等しい」 「なんでそう言えるんだよ?」 「だから頭を使えといっているだろう。主催者どもは最初のルール説明の時、首輪が発動する条件として禁止エリアへの侵入を挙げていた。 つまり禁止エリアに入っていたのなら、キン肉万太郎は死亡しているはずなのだ」 「いや、だからさ。もう死んでたらあたしたちが殺すなんてできないじゃないか」 「やれやれ、ここまで言われてまだわからんとはな」 まだ頭上に疑問符を浮かべているノーヴェに対し、オメガマンが失笑を漏らす。 「うるさいな! お前は黙ってろ!」 思わず怒鳴りつけるノーヴェだったが、それでオメガマンが黙るはずもない。 「いいか、今は放送直後なんだぜ? あいつが湖に落ちた時間を考えると、順調に川を流された場合放送前に禁止エリアに到達しているはずなんだ。 そうしたらどうなる? さっきの放送で名前を呼ばれるはずだろう」 「あっ!」 「ようやくわかったか。あいつの名前が放送で呼ばれなかったってことは、イコールどこかで陸に上がったってことなんだよ」 「そうか、そうだよなあ。あー、なんでこんな簡単なことがすぐに理解できなかったんだ!」 「まったくだ」 「うるさい! 自分で言うのはいいけど、他人に言われると腹立つんだよ!」 「さて、そろそろいいか?」 問答を続けるノーヴェとオメガマンの間に、将軍の声が割って入る。 「貴様らに与える時間は、次の放送までだ。次の放送でもキン肉万太郎の名前が呼ばれなかった場合……私の我慢もそれまでだ。 貴様らには、役立たずとして死んでもらう」 「そ、そんな! いくらなんでもそりゃないだろう!」 「黙れ!!」 たまらず抗議の声をあげるノーヴェ。だが将軍は、それを一喝する。 「少し目をかけてやったぐらいで調子に乗るな。悪魔超人にとっては実力こそが全て。 役立たずの部下など、この悪魔将軍には必要ないのだ! すでに貴様らには、十分に情けをかけてやった。 それでも結果が出せぬと言うのなら、命で償うのが当然のこと。 人間界には『仏の顔も三度まで』という言葉があるそうだが、悪魔に仏と同じレベルの慈悲を期待されてもらっても困るのだ」 「ぐっ……!」 将軍の放つ、圧倒的な威圧感。それを目の当たりにして、ノーヴェは一切の反論ができなくなってしまう。 一方それとは対照的に、これまで沈黙していた古泉がここで口を開く。 「任務の件は了承しました、将軍。ですが、俺からも一つ質問させてください」 「なんだ?」 「俺たちがキン肉万太郎討伐に言っている間、将軍たちはどうなさるおつもりですか?」 「そのことか。ちょうど今から説明しようと思っていたところよ」 そう言うと、将軍は自分の荷物から地図を取り出す。 「私とオメガマンは、ここに向かうつもりだ」 悪魔将軍が指さした地点。そこは、G-7の採掘場だった。 「採掘場、ですか。そこは……」 「うむ、貴様とキョンとやらが待ち合わせをしていた場所だ。すでに待ち合わせの時刻は過ぎているが、この環境では予定通り行動できる可能性は低い。 現にこうして、貴様は待ち合わせの時間になっても指定した場所に行けていないのだからな」 「つまり、彼も遅れてやって来る可能性がある……ということですね」 「そういうことだ。奴が来たのなら、私の部下として使えるかどうか見極めさせてもらう。 来ないようなら、そのまま周辺の探索に移る」 「んー、でも……。古泉との待ち合わせなのに将軍たちが行ったら、そのキョンって奴は警戒するんじゃないのか?」 「別に問題はない。目的は奴を仲間にすることではなく、配下に置くことだ。 抵抗するようなら、力ずくで言うことを聞かせてやればいい」 「だな」 悪魔将軍の発言に、さも当然とばかりにうなずくオメガマン。そのやりとりに、ノーヴェは額にうっすらと汗を浮かべてしまう。 「何か異論はあるか、古泉」 「いえ、ありません」 その返答は、偽らざる古泉の本心だった。 もはや「彼」は、自分にとって敵なのだ。悪魔将軍にどのような扱いをされようと、良心が痛むことはない。 むしろ、将軍に逆らって腕の一本でも潰してくれれば万々歳だ。 とはいっても、自分同様ガイバーとはいえ本来ただの高校生である「彼」がそこまで出来る可能性は低いが。 宝くじで一等が当たる確率といい勝負だろうか。 「それでは……そうだな、集合場所は博物館としておくか。時間は放送ギリギリまでは待つが、出来れば一時間前には来られるようにしておけ。 時間が余るようであれば、貴様らで判断してするべきことを決めろ。私の指示がなければ動けないわけではないだろうからな」 「了解しました」 将軍の指示に、古泉は素直にうなずいてみせる。 「では、これより別行動に移る。吉報を期待しているぞ」 古泉とノーヴェは東へ。悪魔将軍とオメガマンは西へ。それぞれ歩き始める。 だが、将軍はふいにその足を止めた。 「おお、そうだ。私としたことが忘れるところだった。ノーヴェ、こちらへ来い」 「ん? なんだよ」 いざ出発と気合いを入れたところで呼び止められ、ノーヴェはいかにも不満そうな顔で将軍に駆け寄る。 「とっておきのアドバイスを、貴様にくれてやろう。耳を貸せ」 「本当か!」 一転、明るい表情に切り替わるノーヴェ。 「いいか、よく聞け」 ◇ ◇ ◇ 夜の闇に包まれた森の中、二人の超人が無言で進んでゆく。 (全く、悪魔将軍と二人きりとはな……。今のコンディションでは1対1で戦っても勝てん。 あっちもそれがわかっているから、平気で俺に背中を見せていやがる。くそっ、忌々しいったらないぜーっ!) 苛立ちをそらそうと、オメガマンは意味もなく夜空を見上げた。すると彼の視界に、空を突き進む何かが映る。 「将軍殿、何かが飛んで来るみたいだぜ。すぐ近くってわけじゃあないが、それなりに近い場所には落ちそうだ。 どうする、見に行くか?」 「放っておけ。ここは戦場だぞ? 飛び道具が外れて、あさっての方向に飛んでいくことも十分にあり得る。 そんなものをいちいち気にしていたらきりがないわ」 「それもそうだな」 オメガマンの提案を、悪魔書軍は一蹴。オメガマンの方も将軍の言い分に納得したらしく、それ以上話を広げることはなかった。 「それよりもオメガマンよ、貴様には聞きたいことがあったのだった。いい機会だ、道すがら聞かせてもらうぞ」 「聞きたいこと? 俺が持っている情報は、さっき全部まとめて話したぜ? 今更何を……」 「いや、まだ聞かせてもらっていないことがある」 それは、オメガマンにとって話すまでもない些細なこと。だが悪魔将軍にとっては、おのれの世界観すら揺るがす重大なこと。 「貴様、なぜ悪魔騎士の亡骸をその身に宿しているのだ?」 【F-8 森/一日目・夜】 【悪魔将軍@キン肉マン】 【状態】健康 【持ち物】 ユニット・リムーバー@強殖装甲ガイバー、ワルサーWA2000(6/6)、ワルサーWA2000用箱型弾倉×3、 ディパック(支給品一式、食料ゼロ)、朝比奈みくるの死体(一部)入りデイパック 【思考】 0.他の「マップに記載されていない施設・特設リング・仕掛け」を探しに、主に島の南側を中心に回ってみる。 1.古泉とノーヴェを立派な悪魔超人にする。 2.強い奴は利用、弱い奴は殺害、正義超人は自分の手で殺す(キン肉マンは特に念入りに殺す)、但し主催者に迫る者は殺すとは限らない。 3.殺し合いに主催者達も混ぜ、更に発展させる。 4.強者であるなのはに興味 5.採掘場に向かい、キョンとの接触を試みる。 【ジ・オメガマン@キン肉マンシリーズ】 【状態】ダメージ(中)、疲労(小)、アシュラマンの顔を指に蒐集 【持ち物】デイパック(支給品一式入り)×3、不明支給品1~3、5.56mm NATO弾x60、マシンガンの予備弾倉×3、夏子のメモ 【思考】 1:皆殺し。 2:今は悪魔将軍に従う。だが、いつか機を見つけて殺す。 3:完璧超人としての誇りを取り戻す。 4:スエゾーは必ず殺す。 5:スバルナカジマンにも雪辱する。 ※バトルロワイアルを、自分にきた依頼と勘違いしています。 皆殺しをした後は報酬をもらうつもりでいます。 ※Ωメタモルフォーゼは首輪の制限により参加者には効きません。 ◇ ◇ ◇ 悪魔将軍とオメガマンが言葉を交わし始めたのと、ほぼ同時刻。 古泉一樹とノーヴェは、湖の畔を北上していた。 「古泉、本当に大丈夫か? なんなら肩貸すぞ?」 「いえ、お気遣いなく。本当に大丈夫ですので」 後ろを歩く古泉のことを、心配そうに見つめるノーヴェ。だが古泉は、彼女の手助けを丁重に断る。 「そうか。無理はするなよ」 「ええ。お気遣いは素直に受け取っていきます」 なおも古泉に声をかけるノーヴェの顔は、いかに夜といえども妙に暗い。 それは決して、古泉の体調に対する不安だけが原因というわけではなかった。 もっとも、もう一つの不安も古泉に関するものではあるのだが。 「…………」 「どうかしましたか、ノーヴェさん」 「いや、なんでもない」 今度は逆に、古泉がノーヴェを心配する。しかし、ノーヴェは素っ気ない言葉でそれをはねのける。 今、彼女の頭の中には、別れる直前に将軍に言われた言葉が渦巻いていた。 ◇ ◇ ◇ 「古泉に対して、警戒を怠るな」 耳元で将軍がささやいたその言葉は、刃物の如くノーヴェの心を深く切り裂いた。 「い、いや、ちょっと待ってくれよ。なんだよそれ。なんで古泉のことを……」 「奴はお前と違い、積極的に私の元についたわけではない。今のところは恐怖でつなぎ止めてはいるが……。 いつか反旗を翻すかもしれぬ。警戒しておくに越したことはない」 「……考え過ぎじゃないのか? 今更あいつがあたしたちを裏切るわけ……」 「他人を信じるな、ノーヴェよ」 納得がいかない様子を隠そうともしないノーヴェに、将軍はきっぱりと言い放つ。 「悪魔とは孤独なもの。仲間を作るなとは言わぬが、信じすぎてはならん。 他人などというものは、いつ裏切るかわからぬからな。最後に信じられるのは、自分だけよ」 「……いくら将軍でも、今度ばかりは言うこと聞けないよ。あたしは古泉を信じる!」 いやなものから目を背ける子供のように、ノーヴェはがむしゃらな走りで将軍の前から立ち去る。 将軍はその後ろ姿に、苦々しい視線を送っていた。 「愚か者が……。足をすくわれても知らぬぞ……!」 ◇ ◇ ◇ (たしかに古泉は、あたしと違って強さを求めて将軍の下についてるわけじゃない。 目の前で友達を殺されたり、ひどいこともされてる。けど……将軍はともかく、あたしを古泉が裏切るとはどうしても考えられない。 あたしたちはもう、仲間なんだから。ああもう、こんなぐちぐち悩むなんてあたしらしくないな……。 そうだよ、悩むくらいなら直接本人に確かめればいいんだよ! きっと古泉なら、あたしの望む答えを返してくれる!) 考え抜いた末に、ノーヴェは一つの結論にたどり着いた。そしてそれを、即座に実行に移す。 「古泉!」 「ノーヴェさん」 だが、発言のタイミングが古泉とかぶってしまう。数秒の気まずい沈黙のあと、改めて古泉が口を開いた。 「お先にどうぞ、ノーヴェさん」 「い、いや、いいよ。先に古泉が話してくれ」 「ですが、俺の話は少々伺いづらいことについてなので……。そちらの話を先に済ませてしまった方がいいと思うのですが」 「いや、それはこっちも同じなんだ。だから先に話していいぞ、古泉」 「わかりました、では失礼して……」 咳払いを一つ挟むと、古泉は単刀直入に話題を切り出した。 「ノーヴェさん。あなたはこのまま、悪魔将軍の下にいるつもりですか?」 「!!」 古泉のその言葉に、ノーヴェは金槌で殴られたかのような衝撃を受けていた。 それでも極力冷静を装い、ノーヴェは言葉を返す。 「どういう意味だよ」 「どうもこうも、そのままの意味ですが」 「……なあ、古泉」 じわじわとこみ上げてくるいやな予感を抑え込みつつ、ノーヴェは古泉に語りかける。 「お前が将軍を気に入らないってのは、わからないでもない。ひどいこともたくさんされたしな。 だけど、それはあたしたちに力がなかったからだ。もっと強くなれば、将軍を見返してやることも出来る。 だから今は変なことを考えずに……」 「俺はあなたのことについて聞いたんです、ノーヴェさん。俺の話は聞いていない」 冷徹さが入り交じった声が、ノーヴェの言葉を遮る。 ノーヴェは、周囲の気温が急に下がったかのような錯覚さえ感じていた。 「あたしは強くなりたい。これ以上大切なものを失わないために。これ以上悔しい想いをしないために。 だから強くなるために、今は将軍に従う。それだけだ」 「そうですか……」 古泉が、一歩距離を詰める。 「本当に、残念です」 その刹那、古泉は迷うことなくノーヴェに回し蹴りを叩き込んだ。 「ぐっ!」 回し蹴りを、腕でガードするノーヴェ。だが直撃を避けた代わりに、大きくバランスを崩してしまう。 「古泉、てめえ……。まさか本気で裏切るかよ!」 「……」 吠えるノーヴェだが、古泉はそれに応えない。ただ、黙々とノーヴェに対する攻撃を続ける。 「ふざけるなよ! あたしとお前は仲間だろう! なんで戦わなきゃいけないんだよ!」 なおもノーヴェは、古泉に訴えかける。だが、やはり古泉は応えない。 そしてその直後、ガードをかいくぐり古泉のアッパーカットがノーヴェの顎を捉えた。 「……っ!」 ノーヴェの体が、わずかに宙を舞う。そのまま、彼女は地面に叩きつけられた。 「殺すべき敵に従うことを選んだ人間を、仲間と認めるわけにはいきません」 薄れゆく意識の中で、ノーヴェは古泉のそんな言葉をたしかに聞いていた。 ◇ ◇ ◇ 古泉一樹は、苦しんでいた。 心臓が痛いほどの頻度で脈動している。 ガイバーになって消滅しているはずの消化器系が、嘔吐感を訴えてくる。 頭がインフルエンザにでもかかったかのように熱い。 「ぐ……あ……あ……」 古泉の口からは、意味のない言葉が漏れる。本当に何の意味もない行為だが、それでも何らかの行動をしなければ気が狂ってしまいそうなのだ。 自分を仲間と呼び、信頼してくれた相手を裏切った。そして、気絶するまで痛めつけた。 その事実は、古泉の心に多大なストレスをもたらしていた。 こうするのがベストだった。今後また、悪魔将軍が自分に別行動を許してくれるとは限らない。 彼の監視下から逃れるには、今やるしかなかったのだ。 ましてやこれは、一度は死んだと思ったキン肉万太郎と改めて接触できるチャンス。 是が非でも、彼と接触して協力を取り付けたい。 そのためには、ノーヴェの存在は邪魔にしかならない。だから倒した。 だがいくら理屈で納得しようとしても、罪悪感は消えてくれない。 ノーヴェは、自分が襲われても本気で戦おうとはしなかった。 もし彼女が本気だったのなら、こんなに早く決着はついていなかっただろう。 それ以前に、古泉が勝てていたかどうかも怪しい。 ノーヴェは、心の底から古泉を仲間と認めていたのだ。だから、仲間と戦うことをよしとしなかった。 そこまで自分を信頼してくれた相手を裏切った。説得に耳を貸さず、一方的に叩きのめした。 なぜだ。なぜこんなことになってしまった。 「悪魔……将軍……!!」 やり場のない感情を憎悪に変え、古泉は絞り出すように憎き男の名を口にする。 悪魔という言葉すら生ぬるい、他者に害しかもたらさない邪悪の権化。 あの男との接触が、自分の全てを狂わせた。あいつさえいなければ、自分がこんなに苦しむことはなかった。 あふれ出す憎しみに全身を焼かれ、古泉は関節がきしむほどに拳を握る。 (後悔させてあげますよ、今一度俺を自分の目の届かぬところに置いたことをね……。 必ずや、いずれあなたを地獄に送ってさしあげます……) 激しく燃えさかる憎悪の炎を胸に、古泉はゆっくりと歩き出した。 当面の目的は、キン肉万太郎を見つけ出すこと。 殺すためではない。悪魔将軍に立ち向かう同志として手を組むためだ。 ノーヴェは、そのまま放置しておく。 彼女を生かしておけば、いずれ悪魔将軍に自分の裏切りが伝えられてしまうだろう。 それを考えれば、本来はここで彼女を殺していくのがベストだ。 だが、出来ない。今の古泉には、これ以上彼女を傷つけられない。 可能ならば自分の叛意を悟られぬまま、不意打ちの一撃で気絶させたかった。 だがノーヴェも、わずかながら古泉の裏切りを予想していたらしい。それ故に、不意打ちというわけにはいかなかった。 彼女の古泉に対する信頼を考えると、悪魔将軍の入れ知恵だろうか。 後悔は残るが、すでにやってしまったことをどうこう言ってもどうしようもない。 (出来ればもう、あなたと会わないことを祈りますよ。特に、敵同士としてはね) 袂を分かった少女への複雑な思いを胸に、ガイバーⅢの漆黒の体は夜の闇に溶けていった。 古泉は気づいていない。 悪魔将軍への憎しみを募らせるほど、自分の心が憎き相手に近づいていっていることに。 自分の行為が仲間の信頼を裏切るという点で、自分を激怒させたキョンの行動と同質であることに。 古泉は知らない。 皮肉にも彼が捜す相手である万太郎は、ちょうど同じ頃に憎しみへのこだわりを捨てたことを。 今の彼と万太郎の精神が、相容れないものとなっていることを。 だが彼には、もう後退も停止も許されてない。 もはや古泉一樹は―― 止マラナイ 【E-09 湖畔/一日目・夜】 【古泉一樹@涼宮ハルヒの憂鬱】 【状態】疲労(中)、ダメージ(中)、悪魔の精神、キョンに対する激しい怒り 【装備】 ガイバーユニットⅢ 【持ち物】ロビンマスクの仮面(歪んでいる)@キン肉マン、ロビンマスクの鎧@キン肉マン、デジタルカメラ@涼宮ハルヒの憂鬱(壊れている?)、 ケーブル10本セット@現実、 ハルヒのギター@涼宮ハルヒの憂鬱、デイパック、基本セット一式、考察を書き記したメモ用紙 基本セット(食料を三人分消費) 、スタームルガー レッドホーク(4/6)@砂ぼうず、.44マグナム弾30発、 コンバットナイフ@涼宮ハルヒの憂鬱、七色煙玉セット@砂ぼうず(赤・黄・青消費、残り四個) 高性能指向性マイク@現実、みくるの首輪、ノートパソコン@現実? 【思考】 0.復讐のために、生きる。 1.悪魔将軍と長門を殺す。手段は選ばない。目的を妨げるなら、他の人物を殺すことも厭わない。 2.キン肉万太郎を見つけ、仲間になってもらう 3.時が来るまで悪魔将軍に叛意を悟られなくないが……。 4.使える仲間を増やす。特にキン肉スグル、朝倉涼子を優先。 5.地図中央部分に主催につながる「何か」があるのではないかと推測。機を見て探索したい。 6.デジタルカメラの中身をよく確かめたい。 【ノーヴェ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【状態】 気絶、疲労(小)、ダメージ(中) 【持ち物】 ディパック(支給品一式)、小説『k君とs君のkみそテクニック』、不明支給品0~2 【思考】 0.もっともっと強くなって脱出方法を探し、主催者を蹴っ飛ばしに行く。 1.悪魔将軍の命令に従い、キン肉万太郎を殺す? 2.ヴィヴィオは見つけたら捕まえる。 3.親友を裏切り、妹を殺そうとしたキョンを蹴り飛ばしたい。 4.タイプゼロセカンドと会ったら蹴っ飛ばす。 5.強くなったらゼクトール、悪魔将軍も蹴っ飛ばす? 6.ジェットエッジが欲しい。 時系列順で読む Back 詐欺師兎は脱出に至る鍵を手にして笑う Next 将軍様へのGE・KO・KU・ZYO 投下順で読む Back 詐欺師兎は脱出に至る鍵を手にして笑う Next 将軍様へのGE・KO・KU・ZYO 憎らしさと切なさと心細さと 悪魔将軍 将軍様へのGE・KO・KU・ZYO ジ・オメガマン ノーヴェ Grazie mio sorella. 古泉一樹 I returned
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公式HP:「DRAGON・BLOOD」ttp //www.cc.rim.or.jp/~lyma/ サークル名:[[]] 単行本(成人) No. タイトル 発行日 収録作品 1 DRAGON・BLOOD! 死者 アーデル編 1994年3月 2 姫将軍シェラハ 1998年2月 3 キャスター玲子 1999年7月 レポート(1)~(7) 花も嵐も 4 BAD MOON 2000年2月 蘭の花影 5 CHANGE(1) 1999年12月 File 1 謎の性転換薬事件 File 2 ストーカー男誘拐事件 File 3 パンしゃぶ嬢失踪事件 File 4 美人探偵失踪事件 File 5 産婦人科脅迫事件 File 6 アイドル脅迫事件 File 7 謎の美女博士事件 File 8 謎の性転換薬事件・解決編 6 CHANGE(2) 2000年10月 File 9,10 美少女シンガー脅迫事件(前後編) File 11 レースクイーン盗撮事件? File 12~14 続・謎の美女博士事件(前中後編) File 15 大団円!? 第07小隊 第07小隊BLACK ver. 7 悠久の刻 2000年4月 scene 1~10 あとが 8 Yu-Ki 2001年6月 Act1~9 あとがき 9 D.D. ディーディー 2001年11月 ACT1~7 あとがき 10 新装版 CHANGE(1) 2002年08月 11 新装版 CHANGE(2) 2002年08月 12 亜弥 2002年12月 亜弥 vol.1~最終回 あとがき 13 聖王女フェリシア(上) 2002年11月 14 聖王女フェリシア(下) 2003年04月 15 瑠璃・玻璃 2003年12月 瑠璃・玻璃 第一話~最終回 16 ヒメカ 生徒会長姫香 2004年10月 ヒメカ 生徒会長姫香 第1話~第8話 エピローグ あとがき おまけ四コマ 17 仮面の騎士オレアナ 前編 2004年11月 仮面の騎士オレアナ 1~10 18 仮面の騎士オレアナ 後編 2004年11月 仮面の騎士オレアナ 11~20 19 隷嬢アナ恭子 2004年12月 隷嬢アナ恭子#1~8 20 ウルザの館 2005年11月 ウルザの館 EPISODE ONE~FOUR 保健医 北条朝未 第1話~最終話 BAD MOON… 21 WWL 2006年03月 W.W.L.1~9 22 type-H タイプエッチ 2006年9月 アマリア エリシア ウルミア つかさ part.1 つかさ part.2 亜樹 鈴花 まり子 システィナ あとがき 同人誌 97年夏コミ 一般向け! LUMINARY 22. たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」 死者アーデル編 の第四話。 陰謀の黒幕がエイクマン伯爵と死者アーデルと称する魔導士である ことがわかり、リマはそれをその眼で確かめようと。 しかしその時、ドナルの身体に異変が・・・。 B5・\500 成年向け! ニセDRAGON・BLOOD! 2 3/4 たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」のアダルトバージョン。 相変わらず主人公のリマちゃんがひどい目に遭ってます。 今回は帝都視察と称して、とある老人の福祉施設へ 連れて行かれる話の最終話です。 B5・\1000 ニセ悪魔城ドラキュラ X コナミのゲーム「悪魔城ドラキュラX」をテーマにしたエロパロ。 マリアが主人公のコミックとリサのイラストで構成されてます。 マリアはリヒター配下のミノタウロスとワーウルフに、 リサは宗教裁判と称して、ひどい目に遭わされてます。 B5・\500 97年冬コミ 成年向け! For ADULT ニセDRAGON・BLOOD! 3 たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」のアダルトバージョン。 相変わらず主人公のリマちゃんがひどい目に遭ってます。 今回は帝都視察の第二弾で、浮浪者街へと連れて行かれてしまいます。 B5・\1000 ニセFRONT MISSION 2 スクウェアのゲーム「FRONT MISSON 2」をテーマにしたエロパロ。 リーザが主人公のコミックとエイミアのイラストで構成されてます。 リーザとサユリはホードマン司令官によって、 オビファルピンという薬を打たれ・・・。 B5・\500 98年春レヴォ 成年向け! For ADULT ニセBIOHAZARD(R)2 カプコンのゲーム「BIOHAZARD2」をテーマにしたエロパロ。 クレアを主人公にしたコミックと、いくつかのイラストで構成されてます。 警察署内に逃げ込んだクレアを待っていたモノは・・・。 B5・\500 98年夏コミ 一般向け! LUMINARY 23. たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」 死者アーデル編 の第五話。 ドナルの身体に異変が起きた時、突然エルフのデライが落ちてきた。 瞬動中に突然、放り出されたというのだが・・・。 B5・\500 成年向け! For ADULT ニセDRAGON・BLOOD! 4 たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」のアダルトバージョン。 相変わらず主人公のリマちゃんがひどい目に遭ってます。 トカマク達がリマの寝所に連れてきたモノは、なんと犬だった。 リマは、それを避けたいが故、乳首とクリトリスにピアスをされた上、 トカマクの家畜となる契約を結ばされる。しかし・・・。 B5・\1000 臭作さんといっしょ エルフのパソコンゲーム「臭作」をテーマにしたエロパロ。 時間的にイラストと前島香織のマンガしか間に合わなかった(^^; 臭作に呼び出された香織は、公園で・・・。 B5・\500 98年冬コミ 一般向け! LUMINARY 24. たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」 死者アーデル編 の第六話。 エイクマンの居城のあるシュラインは、死の街と化していた。 そこには数万のゾンビが・・・。 B5・\500 成年向け! For ADULT ニセDRAGON・BLOOD! 5 たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」のアダルトバージョン。 相変わらず主人公のリマちゃんがひどい目に遭ってます。 アードネイ王とエルマー姫を歓迎の宴の最中、 リマは昨夜のことを思い出す。 犬のブリーダーのセオドアに「犬の芸」を仕込まれた上・・・・。 B5・\1000 臭作さんといっしょ・改 エルフのパソコンゲーム「臭作」をテーマにしたエロパロ。 夏の「臭作さんといっしょ」に高部絵里編2編を追加して「改」とした。 突然、絵里の部屋にやってきた少年たち。 少年たちは臭作に言われて来たという・・・・。 B5・\1000 99年春レヴォ 成年向け! For ADULT ニセゼルダの伝説 PROLOGUE 任天堂のゲーム「ゼルダの伝説・時のオカリナ」をテーマにしたエロパロ。 ガノンの魔手を逃れ、カカリコ村に身を隠していたゼルダであったが、 大工の親方の息子に・・・。 B5・\500 99年夏コミ 成年向け! For ADULT ニセDRAGON・BLOOD! 6 たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」のアダルトバージョン。 相変わらず主人公のリマちゃんがひどい目に遭ってます。 「城の解放日」に皇家ゆかりの牝犬として 「犬の品評会」に出されることになったリマ。 自身、信じられない思いの中、会場に四ツで踏み出すのだ。 そして最後には・・・。 B5・\1000 ニセゼルダの伝説・真章 任天堂のゲーム「ゼルダの伝説・時のオカリナ」をテーマにしたエロパロ。 設定的には、「ニセゼルダの伝説 PROLOGUE」の続き。 ようやく親方の息子の元から逃げ出してきたゼルダであったが、 今度はコタケ・コウメの実験台に・・・。 B5・\500 99年冬コミ 一般向け! LUMINARY 25. たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」 死者アーデル編 の第七話。 エイクマンの望みは、リマを手に入れることであった。 しかし、その望みも虚しく、エルヴィンに殺されてしまう。 そして、 死者 アーデルの目的が明らかに・・・。 B5・\500 成年向け! For ADULT ニセDRAGON・BLOOD! 7 たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」のアダルトバージョン。 相変わらず主人公のリマちゃんがひどい目に遭ってます。 「城の解放日」にさせられた契約を履行するために、 エルマー姫に連れ回されるリマ。 そして最後に連れて来られたのが、養豚農家であった・・・。 B5・\1000 00年春レヴォ 成年向け! For ADULT つれづれ草 in Cレヴォ27 オフセットで出そうと思った本が間に合わなかったので Cレヴォ限定ののコピー本である。 コピー本のため、再版(?)の予定はないので、 HP上に再録しておきます。 B5・\200 00年夏コミ 一般向け! LUMINARY 26. たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」 死者アーデル編 の最終話。 リマの能力の秘密が紐解かれ、 死者 アーデルは更にリマに対し 都市の住民すべてのマナを使った強紋呪文を使う。 しかし、ドナルの死・・・それがリマの能力を解放する・・・! B5・\500 成年向け! For ADULT ターンA. サンライズの「ターンA」をテーマにしたエロパロ。 キエル・ハイムと入れ換わり、地球人として生活するディアナ・ソレル女王 であったが、リリイの陰謀(笑)により野戦病院で働くことになった。 しかも、担当は元囚人の負傷兵たちだった・・・。 B5・\1000 NISE FF9 Garnet. スクウェアのゲーム「Final Fantasy 9」をテーマにしたエロパロ。 母の暴走を抑えられない王女ガーネットは、ベアトリクスの勧めに従って リンドブルム王の助けを得ようと、城を抜け出すが・・・。 B5・\1000 00年秋レヴォ 成年向け! For ADULT NISE FF9 Garnet. 改定版 スクウェアのゲーム「Final Fantasy 9」をテーマにしたエロパロ。 00年夏コミで出した本の改定版。トーンとページ追加、イラスト追加等です。 母の暴走を抑えられない王女ガーネットは、ベアトリクスの勧めに従って リンドブルム王の助けを得ようと、城を抜け出すが・・・。 B5・\1000 00年冬コミ 成年向け! For ADULT ニセDRAGON・BLOOD! 8 たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」のアダルトバージョン。 相変わらず主人公のリマちゃんがひどい目に遭ってます。 アードネイへ戦地訪問するために帝都を離れたリマは、ある都市で エルマーとあるゲームをさせられる。 それは、あるマジックアイテムをつけて、街に放り出されることだった。 そのアイテムとは、身につけた者が豚として認識されるものだった・・・。 B5・\1000 ニセDRAGON・BLOOD! 2 - 統合版 - たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」のアダルトバージョン。 相変わらず主人公のリマちゃんがひどい目に遭ってます。 これは過去に出した「ニセDB 2」と「2 1/2」と「2 3/4」をひとつに まとめて、11Pほど追加したものです。 今回は帝都視察と称して、とある老人の福祉施設へ連れていかれ・・・。 B5・\1000 01年春レヴォ 成年向け! For ADULT つれづれ草 in Cレヴォ29 DOA2本が間に合わなかったので、Cレヴォ限定のコピー本である。 でも今回は、なぜかオフセット本です。ペラい本なんだけど(^^; HP上に再録しておきます。 B5・\200 01年夏コミ 成年向け! For ADULT ニセDRAGON・BLOOD! 9 たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」のアダルトバージョン。 相変わらず主人公のリマちゃんがひどい目に遭ってます。 アードネイへ戦地訪問するために帝都を離れたリマは、ある都市で エルマーとあるゲームをさせられる。 妊娠避けの口実として『バグ』の卵を産みつけられ、そして更に ゲームの罰ゲームとして、リマは・・・。 B5・\1000 NISE DEAD OR ALIVE 2 テクモのゲーム「DEAD OR ALIVE 2」をテーマにしたエロパロ。 母の敵を探すエレナは、その原因がDOA大会にあることを知る。 DOA大会へ出場するために、あるマフィアにその実力を示すが、 薬を使われ、とあるショーに引き出されてしまう。 ステージの上で、エレナは・・・。 B5・\1000 01年秋レヴォ 成年向け! For ADULT つれづれ草 in Cレヴォ30 なぜか恒例になってきた、Cレヴォ限定のコピー本である。 HP上ですが、再録しておきます。大した情報でもないので(笑) B5・\100 01年冬コミ 成年向け! For ADULT ニセDRAGON・BLOOD! 10 たいらのマンガ「DRAGON・BLOOD!」のアダルトバージョン。 相変わらず主人公のリマちゃんがひどい目に遭ってます。 エルマーたちの策略により、いよいよ『畜娼』として ロバに身を売ることになってしまったリマ。 しかし、ロバは荷役夫たちの所有物なので 仕事を貰いに行かなければならない。 リマの懇願の末、9頭のロバに対し1cpで身体を売ることになった。 ところが、荷役夫たちは検査をしたいと言い出し・・・。 B5・\1000 冬コミ新刊 『ニセDRAGON・BLOOD! 14』 CHANGE! チェンジ1・2 著者 たいらはじめ 発売日 2002年12月25日 本体価格 1,143円+税 恥姦!2 / あざみ野圭二・さだこーじ・たいらはじめ・りゅうき夕海・御国紗帆・大波耀子・田嶋はる・土居坂崎・南野琴・飛野俊之・毛野楊太郎 痴漢と野外調教、屋外プレイを中心にした大満足のシリーズ第2弾! 男なら一度は憧れるイケない行為を堪能できる痴漢陵辱アンソロジー。 998円 (本体価格950円) ISBN 4-344-80525-9 出版日:2005/02/24 詳細へ 液s!-エキス- / GRIFON・こうのゆきよ・さだこーじ・たいらはじめ・りゅうき夕海・雅川犬丸・御国紗帆・高松誠人・田嶋はる・土居坂崎・飛野俊之・毛野楊太郎 汁、シル、液…。あらゆる液体プレイを網羅した姦淫シリーズ。たいらはじめ、龍牙翔、飛野俊之、毛野楊太郎、高松誠人らが執筆。 998円 (本体価格950円) ISBN 4-344-80552-6 出版日:2005/04/24 詳細へ 母乳! / GRIFON・PARADISE“D”・きらら萌・さだこーじ・たいらはじめ・りゅうき夕海・高松誠人・大波耀子・田嶋はる・南野琴・舞登志郎・毛野楊太郎・龍牙翔 巨乳・美乳・母乳…“おっぱい”好きのための“おっぱい”にこだわったセクシーアンソロジー! 998円 (本体価格950円) ISBN 4-344-80561-5 出版日:2005/05/24 詳細へ 公衆女教師 / GRIFON・あうら聖児・きらら萌・こうのゆきよ・さだこーじ・たいらはじめ・高松誠人・田嶋はる・土居坂崎・飛野俊之・毛野楊太郎 誰もが一度は抱く、イケナイ想い。皆の憧れ・女教師アンソロジーが登場! 和姦・輪姦・調教、あなたのお好みの先生は? 998円 (本体価格950円) ISBN 4-344-80581-X 出版日:2005/06/24 詳細へ 恥姦!3 / あうら聖児・あざみ野圭二・きらら萌・こうのゆきよ・たいらはじめ・雅川犬丸・高松誠人・土居坂崎・南野琴・飛野俊之・毛野楊太郎 痴漢と野外プレイ、調教プレイが目白押し! 乱れる美女がたっぷり詰まったシリーズ第3弾! 998円 (本体価格950円) ISBN 4-344-80612-3 出版日:2005/08/24 詳細へ 家族交姦! / OKAWARI・あうら聖児・きらら萌・こうのゆきよ・さだこーじ・たいらはじめ・りゅうき夕海・影乃いりす・高松誠人・上里竹春・大波耀子・飛野俊之・毛野楊太郎 母娘、姉妹を重ね餅! 禁断プレイを凝縮した姦淫アンソロジー。ハードコアシチュエーション満載で大満足の一冊。 998円 (本体価格950円) ISBN 4-344-80628-X 出版日:2005/09/24 詳細へ けものみち / あうら聖児・きらら萌・こうのゆきよ・さだこーじ・たいらはじめ・高松誠人・土居坂崎・南野琴・飛野俊之・毛野楊太郎・惑星ぎゃらが うしちち娘やネコミミ娘を調教! あんなことやこんなことして、ペットみたいに可愛がっちゃう獣人凌辱アンソロジー。成人コミック。 998円 (本体価格950円) ISBN 4-344-80653-0 出版日:2005/10/24 詳細へ 闘少女凌辱! / 井上純弐・たいらはじめ・IRIEYAMAZAKI・さだこーじ・あうら聖児・きらら萌・高松誠人・飛野俊之・鈴好明・土居坂崎・惑星ぎゃらが・雅川犬丸・南野琴 皆の憧れ“闘う女の子”がセクシー攻撃! 大好評のアンソロジーシリーズ。 998円 (本体価格950円) ISBN 4-344-80743-X 出版日:2006/04/25 詳細へ 愛母乳液 / 井上純弐・あうら聖児・土居坂崎・たいらはじめ・こうのゆきよ・きらら萌・さだこーじ・飛野俊之・惑星ぎゃらが・鈴好明・高松誠人・鈴木音吉 人気の母子アンソロジー。大好きなお母さんが貴方に…!? 1,155円 (本体価格1,100円) ISBN 4-344-80775-8 出版日:2006/06/24 詳細へ type-H / たいらはじめ 大好評連作シリーズ、ついに単行本化! クールなエロスが燃えあがる! 998円 (本体価格950円) ISBN 4-344-80830-4 出版日:2006/09/22 愛母乳液/アンソロジー/幻冬舎 cover illst[希有馬・きらら萌]/レイヤーズ・ママ[あうら聖児]/父親は単身赴任で母子二人[土居坂崎]/type-H[たいらはじめ]/スウィートマザー[こうのゆきよ]/ママカノ[きらら萌]/仮面[さだこーじ]/反応連鎖[飛野俊之]/ママ アイ ウォント トゥセックス[惑星ぎゃらが]/My Mother Sweet[鈴好明]/巨乳メイド[高松誠人]/お母さんと一緒[鈴木音吉] 闘少女凌辱!/アンソロジー/幻冬舎 表紙イラスト[井上純弐]/裏表紙イラスト[南野琴]/燃えよ美剣[あうら聖児]/闘将!王娘ちゃん[土居坂崎]/潜入捜査[さだこーじ]/type-H [たいらはじめ]/カース アニマルズ[IRIE YAMAZAKI]/バトリズム[雅川犬丸]/WIN or LOSE[きらら萌]/STARBLAZE[飛野俊之]/The TALES OF LADYOWL[惑星ぎゃらが]/涙・百合奈[高松誠人]/Wrestle Fake![鈴好明]
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137 名前:あなたがいないなら何もいらない ◆3AtYOpAcmY [sage] 投稿日:2013/07/16(火) 13 26 37.00 ID myC89GS/ [2/8] 「くそっ!」 帰りのリムジンの中で、操は毒づいていた。 「姉貴は狂っている!」 「今さらだな」 対して清次は、厳然とした態度でいる。 「それよりもこれからのことだ。 翼さんは愛知県警に手を回したと見える」 「ああ、そう言ってたもんな」 「ひとまず俺は翼さんに競り負けたことになる。 警視庁とそれを所掌する内務省に圧力をかけて再捜査させよう」 「警視庁? 管轄外じゃないのか」 キョトンとした顔の操に、清次が諭すように語る。 「あのな、篠崎は誘拐されて殺されたんだ。 そうだとするなら、拐かされたのはどこだ?」 途端に、彼はハッとした表情になる。 「そうか、東京だ!」 「そ。だから愛知県警だけじゃなくて警視庁のヤマでもあるわけだ」 と、人差し指を立てながら彼は続ける。 「それに警察庁長官や警視総監は退官後に政界に転身する男が結構多い。 そのままじゃ重光章止まりだ、大綬章は貰えない。 長い間国に奉公してきた見返りがそれじゃあんまりにも寂しいよな。 今の奴も確か知事だか国会議員だかに出馬したがってるそうな。 それなら俺のフィールドだ、八雲の支持なしで国民党の公認も推薦も得られるわけがない」 「しかし、他の党から出馬することは……?」 「どこの党がある? 進歩党なんて労組依存の左翼政党に落ちぶれてしまったし、平成奇兵隊なんか地元の大阪以外ではパッとしない風任せの寄せ集め集団だ。 何より、警察官は保守的な考えの持ち主が多いから、もしそんな政党から、もしくは市民党とか無党派とか謳って出馬すれば、母体の支持さえ失っちまうだろ。 嫌でも俺の言うことは聞かなきゃならん」 「どうなるかな。 まあ、俺にはキヨに頼る以外ないわけだけど」 「だな」 頷き、話を変える。 「とりあえず腹拵えをしよう。 車中だからそんなに大したものは出せないが」 とのたまいつつ、ランチボックスを取り出す。 その中には、スモークサーモンやカルパッチョなどのサンドイッチが並んでいた。 「ありがとう。もらうよ」 「どうぞどうぞ、そのためにうちの下女に作らせたんだから」 二人でサンドイッチにパクつく。 138 名前:あなたがいないなら何もいらない ◆3AtYOpAcmY [sage] 投稿日:2013/07/16(火) 13 27 28.79 ID myC89GS/ [3/8] 「しかし、翼さんがあっさり歌ったのは意外だったな。 気づいていてわざと聞かせたとはね」 今しがたローストビーフのサンドイッチを持っていた手をチャイナドレスのスリットに伸ばし、そこを捲って太腿に装着しているホルスターから拳銃を取り出す。 「いざとなったらこれでゲロさせにゃいかんかと思ったが、持ってくるまでもなかったな」 操は驚いた顔で拳銃を見る。 「本物か」 「勿論。ワルサーPPK、ドイツ製の半自動拳銃だな。軍や警察にも人気がある歴史ある代物だし、フィクション作品にも数多く登場している」 「007とか名探偵コナンにも出てるな。チャイナドレスでワルサーPPKって、どっかのロマノフ王朝専門の強盗殺人犯みたいだな」 「あの犯人は劇中でコレを使用していた時にはチャイナは着ていなかったがな」 「『財界のラスプーチン』にはぴったりだな」 巷間言われている仇名を、本人の前で口にする。 気にした風でもなく、蘊蓄を語り始めた。 「実際のラスプーチン暗殺に使われたのはピストルじゃなくてリボルバーだがな。 この銃で実際に死んだのは、そう、ヒトラーが自殺に使うほど愛用していた。 あとは韓国の朴正煕大統領を暗殺するのにも使われた。 まあその時は途中でジャムって、銃を別のものに取り換えたと聞くが」 「そうか。俺にも一丁貸してくれればよかったのに」 あの場に銃があったと知って、彼は不満げだ。 「駄目だ。貸してたら間違いなくソウは撃っただろ」 「当たり前だ、血祭りにしてやる」 「だからだよ。 人を殺すときはもっと慎重にやれ、翼さんを見習ってな」 「悔しいけど、姉貴は計画的だよな」 「問題は目的だが、ある程度の推測はできる。 親父さんも一枚噛んでたりするんじゃないのか?」 「知っているのか?」 「篠崎のことをよく思っていなかったことだろ、そりゃ知ってるさ。 俺にまで愚痴ってきてたんだから」 「嫌っていたなあ、親父は」 顧みて、嘆息する。 「あれでも一応妥協案は出したんだが、と言ってたが」 「亜由美を愛人にして別に本妻を迎えろ、だろ。 誰がっ!」 「殺されずに済んだとしてもか?」 「非常識な提案を受け入れる道理はない。 それこそ、親父じゃあるまいし」 「気持ちはわからんじゃないがね」 139 名前:あなたがいないなら何もいらない ◆3AtYOpAcmY [sage] 投稿日:2013/07/16(火) 13 28 14.76 ID myC89GS/ [4/8] その時、BBが鳴り出した。 「半川……栄。親父さんからだ」 発信元を確認して、ディスプレイを見せる。 「俺に代わってくれ」 「駄目だ。こういう時は感情的になっちゃ駄目なんだ」 そのまま着信に応じる。 「はい、八雲清次です」 「清次くん、元気かね」 「お蔭様で」 「それで、操も一緒なんだろ?」 「ええ」 「早く帰ってくるように伝えてくれ。 そうだ、君が連れてきてくれないか」 人から見れば清次が操に振り回されている形なのに、構う様子もない。 (俺も人のことは言えんが、随分半川社長も無体な御仁だよ) 以前読んだ海音寺潮五郎の「悪人列伝」にあった、 「生まれながらに最上位にある人は、人に奉仕されても奉仕する習慣がない。 従ってその人々のモラルは一般の人のモラルとはおそろしく違っていて、人を犠牲にすることに全然平気なのである」 という一節が、思い浮かんだ。 (まあ、俺は好きでやってるから構わんがね) メニューキーから保留を選択し、静かに苦笑してから、操に伝える。 「帰れとさ」 「嫌だ。あの女もいるだろ」 「そらなあ」 「顔も見たくない」 決して悪くなかった、いやむしろ良すぎるくらいに良かった姉弟仲を知っているから、会いたくないという意思より「あの女」という三人称に、彼の姉に対する好感度が極度に悪化したことを再認識した。 その返事を聞き、通話口に戻った。 「その気はないようです」 「どうしてだね?」 「もう知ってるでしょう?」 険しい言葉に、栄は詰まりそうになったが、少しの時を挟んで、何とか応じることができた。 「知ってるんだね、清次くん」 「ええ、知ってますよ。僕も操くんもね」 「それでは、君だけでも来ないか? 君とも話をしたい」 何のつもりなのか。 暫しの思案の末、彼は承諾した。 「わかりました」 「では、待ってるよ」 そこで通話は切れた。 それを確認した彼は、操に告げる。 「俺だけでも来いというから、行くことにした」 「大丈夫なのか」 「取って食ったりしないだろうよ。 翼さんや親父さんとは、このことできっちり渡りを付けなきゃならんだろうから、会わんわけにもいかんだろう」 「だが……」 「心配するなって。 ほら、残り全部やるから、腹一杯にして元気出せ」 ロブスターのサンドイッチを一つ手に取り、操の口の中に押し込む。 「自分で食えるってば」 「つれないな」 そう冗談めかして呟き、人差し指で操の頬を軽くつついた清次は、運転席に向かって下知する。 「止めろ、俺はここで降りる」 即座に、キャデラックは路肩に寄せて停車した。 「俺はタクシーに乗るから、お前は彼を俺の家まで連れてくれ」 「承知しました」 そして操に向き直り、連絡事項を伝える。 「帰ってくるまで俺の部屋で寛いでいてくれ。下女は自由に使え。ホームバーにあるものは、好きに飲んでいいぞ」 「了解」 ドアを自分で開け(それだけ押っ取り刀だったということである)、降りる。 彼はすぐさまタクシーを拾いにかかっていた。 140 名前:あなたがいないなら何もいらない ◆3AtYOpAcmY [sage] 投稿日:2013/07/16(火) 13 30 13.49 ID myC89GS/ [5/8] たっぷりとチップを弾んだ料金を支払い、タクシーを降りる。 「八雲だ、私が来ることは聞いてあるね?」 柵越しに門番に話しかけた。 「はい、お嬢様より伺っております。どうぞ、お入りください」 荘厳な鉄製の門扉が開かれ、彼はスペイン風コロニアル様式の邸宅に入っていった。 「清次くん、よく来てくれたね」 車寄せのところで、栄が待っていた。 「誕生会以来ですね、栄さん」 このような自らの言い回しに、清次は短い間に長い歳月を経たかのような感覚を覚えた。 「昼食はもう済ませたかい?」 「ええ」 無駄のない簡便な返答には、優雅への憧憬、そして僅かな嫌悪が仄めいていた。 「では、腹ごなしにビリヤードでもしないか」 「久しぶりですね」 今よりもずっと小さかった時分には、清次は栄ら半川家の面々と遊戯などを楽しむことも多かった。 「では、こちらへ」 そうして邸内を連れ立って進む。 「懐かしいですね。まだあったんですね」 指差した先には、オリーブがあった。 相変わらずその木は専従の庭師によってよく剪定され、よく維持されていた。 「昔は大きく感じたんですけど」 だが、もう戻れない。あの頃には。 「君も大きくなったということだよ」 小さくて、楽しくて、清らかだったあの頃には。 撞球室に二人は着いた。 「入り給え」 ドアを開け、中に入る。 「これでいいですか?」 キューラックにあった中の一本をおもむろに手に取る。 「ああ、構わんよ」 肯きつつ、彼もまたバットを掴んだ。 141 名前:あなたがいないなら何もいらない ◆3AtYOpAcmY [sage] 投稿日:2013/07/16(火) 13 32 08.34 ID myC89GS/ [6/8] 「今更ながら、凄い格好だね」 栄は、チャイナドレスを着てキュー・スティックを手にしているその姿を見やる。 「ですよね。でも、うまく化けられているでしょう?」 「ああ、君が女ならこの場で手籠めにしていたところだ」 「もしくは僕とあなたの両方がバイだったら、ですね。 SMとか乱交とか青姦とか強姦とか獣姦とかは試したことありますけど、さすがに男とはようやりませんわ」 「さらっとすごいこと言ってるね」 「あなたも同じ穴のムジナでしょう」 「はは、一本取られたね。 今度乱パでも一緒にやるかい?」 「お、いいですね。 竹会長とか鳥井議員とかも誘って、今度一緒にやりましょうよ」 「やっぱり気の置けない面々だといいね」 「勝手がわかっていますからねぇ。 同じサチリアジスでもタイガー・ウッズなんかは男にもホールインワンしてたみたいですけどね。 僕はカサノヴァよろしく女のポケットだけにショットを決めていきますよ」 ラシャを見定め、清次は3番と5番の球を狙う。 「そういえば、この頃は君のご家族はどうしているかね?」 ティップが手球を突いた。 「別に変わりありませんよ」 手球はまず3番に当たり、方向を変えて5番に当たる。 「うちの親父なら財界活動だか何だかで栄さんとお会いする機会の方が多いんじゃないですか」 「いくら何でもそんなに頻々と経営者同士の会合が開かれてるわけじゃないよ」 「知ってますよ。それよりもなお少ない、と言ってるんです」 それぞれサイドとコーナーに的球は吸い込まれていった。 「翼さんにも同じこと訊かれましたよ、親子なんですね」 「大抵の場合、親子というのは似るものさ。喜びや悲しみ、様々な感情を分かち合うことができる、それが家族というものであり、麗しき美徳というものだよ」 続いて、栄が打つ。打った球は、これまたそのままポケットの中に入っていった。 「それが、憎しみといった醜いものであろうとね」 142 名前:あなたがいないなら何もいらない ◆3AtYOpAcmY [sage] 投稿日:2013/07/16(火) 13 34 04.17 ID myC89GS/ [7/8] 台に背を向け、清次は栄と向き合う。 「やっぱり、あなたの意向もあったんですね」 「勿論だとも、翼だけの考えじゃない」 エプロンにキューを置き、清次は挑戦するかのように台詞を吐いた。 「こんなことをして、操が折れるとでも思いましたか」 「折るさ、折ってみせる。 戦争とは外交の延長線上にあるものだからな」 対する栄は、キューを手にしたままもう片方の掌を苛々と叩いている。 その様を見た時、清次は危ういものを感じた。 「クラウゼヴィッツですか」 「小林よしのりじゃないぞ?」 「操も殺しますか? 篠崎を殺したように」 「彼女に愛を誓わせたように、新しい愛を新しい伴侶に誓わせる。どうやってでもな」 「無理でしょうな。今でも、操は篠崎のものです」 と嫌味たらしく首をすくめ、その言葉に応じる。 「おい、何と言った。もう一度言ってみろ。操が、私の息子が、あの女のものだと? あの卑しい女のものだと?」 「ええ、篠ざ……」 突如として、フェラルが清次の顔を攻撃する。 「巫山戯るのもいい加減にしろ!」 不意を突かれた彼の鼻っ柱に当たり、鼻腔には忽ちにして鼻血が溢れだした。 もんどりうってうつ伏せに倒れこんだ彼を、さらに栄は突いた。 「さっきから聞いてりゃ他人事みたいに!」 後頭部を、背中を、腰を、尻を。 「そもそもお前があの雌豚を最後まできっちり飼育してりゃこんなことにはなってなかったんだろうが!」 ようやく打撃が止み、彼はゆっくりと立ち上がる。 持っていたバーキンからラルフ・ローレンのハンカチ(さすがにこればかりはメンズのものであった)を取り出して鼻血を拭い、栄に声をかけた。 「気は済みましたか」 「はあ、はあ……。君なら、分かってくれると思ったがね」 「何をです」 「君が普通よりももっと近親相姦を忌み嫌っているのは知ってるよ」 栄の言わんとするところを、清次は掴み兼ねた。 「私の貴賎相婚を憎む気持ちも、君の近親相姦を憎む気持ちと同等以上に強いだろう。私にしてみれば」 一呼吸。 「貴賎相婚より近親相姦のほうがまだマシだ」 話の趣旨は理解できたが、それに賛同しかねることを、清次は沈黙することで示した。
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死楽国の人々 毒川マイケル(どくがわまいける) 将軍・27歳・♂・約170ニョッキ 愛称はミッキー。外遠部の温泉街出身。前将軍の私生児で本来なら将軍になどなれる身分では無かったが、他の後継者が次々と謎の死を遂げたため、13歳にして将軍となる。基本的に不在。町中をぶらぶらしている。 椎ノ木アズサ(しいのきあずさ) 秘書・20歳・♀・約170ニョッキ 腐女子。将軍に変わり雑務をこなす秘書である。楽国出身の忍。大老だった祖父亡き後何故かそのまま秘書の座に納まった。基本的に男物の服しか着ない。三度の飯よりホモが好き。薄い本を自ら書いていたりもする。勤勉であり、目をつけた男性がいる国の言葉は独学で学び、ある程度話せる。三度の飯よりホモが好き。 李リューシア(りーりゅーしあ) 典医・26歳・♀・約175ニョッキ 将軍が健康優良児過ぎて暇をしている典医。最近アイドルプロデュースを始めた。カラテの達人でもあり、彼女に刃向かった者はハイクを読む結末を迎える。三度の飯より女装男子が大好き。実はチンコン王国にいる医師のシャオホンは彼女の弟であり、死楽国のスパイである。 百地アイル(ももちあいる) アイドル・20歳・♂・約165ニョッキ 国を盛り上げるために選ばれたアイドル。蒼馬ランチアとユニットを組んでいる。実は忍びで、死国代表の死影、百地サンタの三男坊である。アイドル時はちゃんと女の子ぶってるが、普段はしゃべり方が乱暴でわりと男の子。ガチムチが大好き。惚れっぽい。 蒼馬ランチア(そうまらんちあ) アイドル・20歳・♀・約160ニョッキ 国を盛り上げるために選ばれたアイドル。百地アイルとユニットを組んでいる。実は忍で、年齢も偽っており本当は24歳。失踪した兄が残した借金を返すために働いている。お金が大好き。おっぱいがおおきい。