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16代目スレ 2007/02/04 ゼラド「レイナー、チョコの材料が届いたみたいだよー!」 ゼフィア「量が多いのでうちの倉で保管しておいた。 放課後、各自取りに来るがいい」 レイナ「あ、はーい」 ゾンボルト家 ゼフィア「・・・・・・ム?」 レイナ「どうかしたんですか?」 ゼフィア「鍵が、あかない」 ゼラド「あ、あれ見て! 窓が開いてる!」 レイナ「まさか、泥棒?」 アイミ「チョコレートの材料が盗まれたんだって?」 スレイチェル「父上のところに注文したものか」 ルアフ「兄貴、ちゃんと戸締まり確認したのかよぉ~」 スレイチェル「本当に鍵がすり替えられているのか? もう一度確認してみたらどうだ」 ルアフ「うむぅ~、やっぱりあかないなぁ~。 変だな。一緒にしてある家の鍵なんかは大丈夫なのに、なんで倉の鍵だけ?」 ルアフ「さぁさぁどうするんだいレイナ。チョコレート盗難事件発生だよ?」 レイナ「どこから湧いて出た」 ルアフ「え~、だって、事件あるとこに探偵ありっていうじゃない」 レイナ「事件が起こったとたんに現れたあんたが怪しい。さっさと白状しなさい」 ルアフ「イヤイヤ、レイナは知らないんだよ。 探偵が事件現場に居合わせるんじゃない。事件の方が探偵のいる所を選んで起こるのさ」 レイナ「やっぱあんたのせいじゃない!」 ルアフ「ぐむぅ~。とりあえず目先の事件をどうにかしようよぉ~」 ゼラド「どうしようレイナぁ。きっともうチョコレート、盗まれちゃってるよぉ」 レイナ「盗まれたとしたら、あの窓からかしら。 でも、あの高さと大きさじゃぁ」 スレイチェル「ただの泥棒の仕業だろう。高さはロープを遣えばどうにでもなるし、 大きさの件は、たまたま体格が小柄だったか、仲間内の小柄な人間を共犯に使ったか」 レイナ「いいえ。たしかにただ盗むだけなら、誰にでも犯行は可能よ。 でも、今日ここにチョコレートの材料があることを知っていた人間はどれだけいるの? 先輩、普段この倉に価値のあるものでも置いていましたか?」 ゼフィア「いや、せいぜい冷凍したマシンセルを置いていた程度だ」 レイナ「最後に倉の戸締まりを確認したのは」 ゼフィア「今朝、学校に行く前だが」 レイナ「ここにチョコレートがあることを知っている人は?」 アイミ「昨日、わたしたちが晩ご飯を食べてるときにトロンベの人が配達に来たから」 イルス「あたしやアイミ、それにゾンボルト家の人間は全員知ってるはずだよ」 ゼラド「あたしは放課後に先輩から聞いたんだけど」 ルアフ「ふぅむ。なるほど。犯人はここにチョコレートがあることを知っていた。 さらにあの窓の大きさを考えると、かなり小柄な人物ということになるね。 少なくともレイナにはムリだねぇ。あっはっはっは」 レイナ「うるさい! でも、となると」 アイミ「なに?」 イルス「おいおいぃ~。あたしたちを疑っているのかぁ?」 レイナ「イエ。おそらく、アイミやイルス先輩に疑惑を向けることこそが、犯人の狙いなのよ」 ゼラド「それって?」 レイナ「ただ盗むだけなら、鍵をすり替える必要なんかないわ。 いいえ、そもそも鍵はすり替えられてなんかいない。これはゼフィア先輩による自作自演なのよ!」 ゼフィア「なんだと、俺がなぜ、そんなことをすると」 レイナ「ゼフィア先輩は常々、風紀委員として校内にチョコレートが持ち込まれることを面白く思っていなかった。 そこへ来て今年は自分の家の倉がチョコレートの置き場所にされたものだから、 チョコレートが盗まれたことにして、バレンタインの妨害を謀ったのよ」 イルス「おいおい兄貴~。ヒドいことするなぁ~」 ゼフィア「バカな。鍵は本当にすり替わっていて」 レイナ「鍵はいつもどこに置いていたんですか?」 ゼフィア「いつもの習慣で右のポケットの中に入れていたが」 レイナ「盗まれた覚えは?」 ゼフィア「そんな隙を見せた覚えはない!」 レイナ「だったらますます、犯行はゼフィア先輩にしか不可能になる・・・!」 ゼラド「えぇと、レイナぁ」 レイナ「は、なによ!?」 ゼラド「そのぉ、犯人、わかっちゃったんだけど」 レイナ「申し訳なさそうにいわないでよ! 逆に傷つくから!」 ゼラド「まず、みんなの証言が全部本当のことだったって考えるの」 レイナ「ゼフィア先輩がいった、鍵はすり替わっていないっていうこと? そんなの、犯人なら偽証するのが当たり前じゃない」 ゼラド「鍵に触ったのがゼフィア先輩だけだっていうなら、それでも成り立つけどぉ」 イルス「あたしも確認したなっ」 ゼラド「でも、ゼフィア先輩から鍵をスリ取れる人なんか、ほとんどいないでしょ? それこそよっぽど動揺してるときじゃないと。 そうすると、ゼフィア先輩が最初に倉の扉を開こうとした時点では、 鍵もすり替わっていなければ、鍵がかけられてもいなかったということにならない?」 レイナ「そんなバカなこと!」 ゼラド「まず扉を内側から押さえつけて密室だと思わせといて、 動揺が起こったところを見計らって窓から倉庫を抜け出して、 こっそりゼフィア先輩の鍵をすり替えておいたんだよ、きっと」 レイナ「なるほど、それなら誰にでも犯行は可能になるわね」 ゼラド「それはそうなんだけど。 ねぇ、読書感想文を書くときに、登場人物の気持ちになってみなさいって教わったでしょ? だからわたし、犯人の気持ちになってみたんだけど。 そうするとね、『鍵がすり替わってるってみんなが信じてる』っていうことを、 この目で見ないと不安で仕方がなくなるんだよ」 レイナ「じゃ、まさか」 ゼラド「もう一度確認してみたらっていわずには」 スレイチェル「もういい、ゼラド。 友に疑惑の目が向かい始めたときから、名乗り出ようと思っていたところだ」 ゼフィア「スレイチェル、なぜお前が」 スレイチェル「友よ、お前に性別イグニションの気持ちはわかるまい。 私はな、バレンタインデーが嫌いなのだ。 あぁ、たしかに私はチョコレートを渡せるし、受け取れる。 しかし私は性別イグニションだ。どこまでいっても、本当の意味でバレンタインデーに参加することはできない。 そうだ。私は憎い! バレンタインデーが憎いのだ!」 ゼラド「立ってください、スレイチェル先輩」 スレイチェル「フフ。銀河警察にでも突き出すか」 ゼラド「ううん。チョコレートの作り方を教えてください。それが罰です」 スレイチェル「残酷だな、ゼラド」 ゼラド「先輩のチョコレート、わたしは好きですよ」 ルアフ「性別イグニションの悲劇、か」 レイナ「本人の気持ち次第でどうとでもなる問題だと思うけど」 ルアフ「ゾウリムシには性別がたくさんあるらしいよ?」 レイナ「そのトリビアが、なんの救いになるっていうのよ」
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このページはこちらに移転しました 消えたプリント 作詞/364スレ124 消えたプリント 誰も知らない 何も知らず 怒る先生 嘘ばかりの世界 何が本当なのか 誰の所為なのか 消えたプリント 親が移動 それは 片づけなかった所為なのか 前しか見れない世界 何が正しいのか 何を見ればいい 俺が他の事をやっていた為に 俺が他の事を考えていた為に 同時に過ぎる別の時間 今過ぎ去っているこの時間 嘘ばかりの世界 何が本当なのか 誰の所為なのか
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登録日:2010/05/10(月) 13 26 13 更新日:2021/06/12 Sat 22 38 06 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 おなにーげーむ エロゲー ゲーム テレビの消えた日 プチケロQ 梱枝りこ これはおなにーげーむである。 △メニュー 項目変更 電波は三本でしょ? 今度は唐揚げ持ってきますね。 -アニヲタWiki- 2007年8月31日にケロQの姉妹ブランドプチケロQの処女作。 値段は4000円弱とかなりお手頃。 内容はメインヒロインを凌辱・調教するのがメインな為、他のヒロインのルートはとてつもなく短い。 あるヒロインに至ってはエロ有りでも差分が一桁な程。 そして、一番上にあった通りこのゲームはおなにーげーむなので、 処女作としても凌辱ゲーとしてもかなり微妙。 ただ、一部の人達からはカルト的人気を誇る。 後、デモが異様にカッコイイ。 ◆ストーリー ――12年前。太陽系に新たな彗星が加わった。 新しい彗星はそれまであったどの彗星よりも巨大であり、 彗星の持つ磁場は、地球への最接近時に大規模な電波不通をもたらした。 通称『テレビの消えた日』 地球から電波が失われた日、主人公・美作慎吾(みまさか しんご)は家族を失った。 父の上司でもある穂坂健一によって、引き起こされた電波障害を利用した事故によって……。 事実を知った慎吾は、穂坂健一に復讐することを誓った。 12年後――慎吾はひとりの新入学生と出会う。重なり合う記憶が告げる真実。 彼女は穂坂健一の愛娘、穂坂七海(ほさか ななみ)だった。 慎吾は、彼女をおとしめる事により、穂坂健一に復讐する事を決める。 愛する人間がボロボロになれば、あの男も、自分が味わった苦しみを知る事になるだろう……と。 ◆キャラクター 美作慎吾 主人公。かなりのイケメンでモテている。 でも、ハーレム宣言しない。 穂坂七海 CV:本山美奈 このゲームのメインヒロイン。 慎吾に脅されているが実際は……。 バッドエンドではヤンデレになる。 若名真尋 CV:かわしまりの 慎吾の幼なじみで数少ない彼の理解者。 バッドエンドでトラウマになった人もいるはず。 奥山奈穂 CV:金田まひる 七海の親友で流琉の幼なじみ。 バッドエンド最大の被害者。 何もしてないのに……。 仙川流琉 声…野神奈々 しつこい様だが、生徒会の一存とは一切関係無い。 余談だが、一時期の本家Wikipediaのこの記事が一番上の様に、 「これはおなにーげーむである」としか書いて無かった。 ネタじゃなくてマジで さらに本当に余談だが昔アニヲタにこれのCGgウワナニヲスルヤメアッー。 ネタバレ 「慎吾の一家を穂坂健一が殺した」というのは真っ赤な嘘。 実際は慎吾自身が起こした事故で亡くなってしまった。 その現実から逃避するために生み出された彼の妄想が上記。 (実際に電波障害で起きた「テレビの消えた日」は実在する) そして、穂坂七海は彼が死んでいたと思っていた彼の実の妹の「美作芽生」本人。 彼女は慎吾の全てを理解しているが、彼の為にわざと罠にかかったフリをしていただけ。 あなたには見えないの? 光が差している世界が。 振り返れば見える Dally……。 キミに隠されていた真実が。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント
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消えた歴史 ◆Ok1sMSayUQ 獣道、とはそこをたまたま通った動物に踏み均され、長年の時を経て視認できるほどの道になったものを言うらしい。 博麗神社への途上もその例に漏れず、木々の間に細い路地がうねり、蛇の体のように続いている。 月面探査車が来ることができたのは神社に連なる林道の一歩手前までで、最後は結局歩く羽目になった。 車のキーを懐にしまい、殆ど先の見えない暗闇を懐中電灯で照らしながら八雲紫が先導する。 東風谷早苗もそれに習い、全員に支給されたものである、紫と同じ懐中電灯のスイッチを入れて後に続いた。 ここに来るのは三度目ではあるが、こうも先の見えない暗闇であると博麗神社に参拝客が少ない理由の一端が分かるような気がする。 守矢の神社も同じく山に本殿を構えてはいても、参拝客に配慮して道には明かりをつけているし、整備もしている。 博麗神社にはそういった配慮のようなものが見られない。ただぽつんと置いてあるだけでそれ以外の一切を行っていないのだ。 一応、博麗霊夢自身は生活のために必要な金銭は妖怪退治で得ているとは聞いている。 蓄えはないことはないだろうし、その気になれば道の整備だって行えるだろうが、どうもその気配は見られなかった。 霊夢が参拝客への興味を失っているのかもしれなかったが、実際はどうであるかは分からない。なにぶん、早苗自身は幻想郷に来てから日が浅すぎた。 だが他人に聞くことはできる。ふと気になっただけの疑問だったが、車を降りて以降の沈黙を紛らわせるにはいいと結論して、早苗は目の前にいる、 金糸の長髪を揺らして歩く背中へと向かって問いかけた。 「紫さん。博麗神社って、いつからあったんでしょう?」 「いきなりね。また無駄話?」 「はい、無駄話です」 妖怪は本質的にそうであるのか、それとも紫のひねくれた根性ゆえなのか、こちらから話を振るとどうにも小馬鹿にしたような返事が来る。 とはいってもきちんと返事をしてくれるあたり、紫はまだ誠実な部類ではあるのかもしれない。 ふーむ、と僅かに顎を傾けて紫は「確か……幻想郷縁起が編纂され始めたときにはもうあったかしら」と思い出すように答える。 「げんそうきょうえんぎ?」 「歴史書みたいなものよ。もっとも……編纂者は既にいないけど」 「それ、何年くらい前なんです?」 「稗田阿一からだから……ざっと千二百年くらいは前になるかしら」 「はぁ~……そんな昔から……」 歴史の重さだけで言えば、早苗の仕えていた二柱も同等かそれ以上ではあるが、博麗神社も由緒あるものには違いない。 しかしそれだけ昔からあるものなら、何かしら有名な神様が奉られていそうなものだったが、博麗の神が何であるのかは聞いたことがない。 いやそもそも千二百年の昔から存続していたことの方が驚きと言うべきで、一体何をどうすれば歴史に埋もれずにここまで続いてきたのか不思議でならない。 幻想郷の外につい最近までいた早苗にとっては、流行り廃りはとても早いものであり、ふとした拍子に消えてしまうものという印象が強かった。 「……なんか、よく分からないですね。それだけ強固な信仰があるのに、参拝客はいないなんて」 「博麗神社はなくてはならないものだからね。幻想を生きるものにとって、結界の恩恵がなければそれは死を意味するも同然だったから」 「妖怪の信仰を得ていたってことですか?」 「信仰……というより、利用していたってところかしらね。幻想郷では貴女達が来るまでは唯一の神社だったし、神事を利用するにはうってつけだった」 「……それ、変じゃありません?」 気がつけば、博麗神社の麓までたどり着いていた。既に石段を登り始めていた紫へと向けて、早苗は疑問を投げる。 聞けば聞くほど、博麗神社は本来の意味を為す存在には思えなかった。 神を奉り、畏れ敬っていたのでもなければ、博麗の神が幻想郷に安寧をもたらしてきたわけでもない。 妖怪と博麗の人間が勝手に取り決め、お互いに力を利用して今の幻想郷を作り上げたようにしか思えなかった。 違和感が早苗の中で急速に膨れ上がってゆく。博麗神社の歴史が、信仰の歴史ではなく、人為的に作られた歴史だとしたら。 「だって、神社を利用していたって……普通、そこの神様にお願いするものなんじゃないですか?」 「とは言ってもね。妖怪は基本的に自分よりも力が上でないと納得しないから、徳だけじゃ信仰を得るに足りなかったのよ。ただ、そこの巫女の力は強かったから……」 「それがおかしいんです! 妖怪は神を信仰しない。神も力を持たない。でも巫女の力は必要って、神社の体裁を整える理由がないですよ!」 紫の弁を遮って早苗は言っていた。神に近しい位置にいた早苗にとって、奉る神ではなく、神社でもなく、そこに仕える巫女を重要視しているかのような紫の言動が、 矛盾を含んでいるようにしか思えなかったのだ。巫女は所詮神の代弁者、もしくは依代でしかなく、それ自体が強い力があるわけではない。 仮に巫女の力が神よりも強いのだとしたら、その時点で神社という存在は意味を為さない。 なぜなら、より力の強い方が取って代わり、神の座席に居座るからだ。守矢がそうであったように。 「結界だとかなんだとか、そういう専門知識だって知ってしまえばなんでもない話ですし、第一妖怪の都合のいいように動かしたいなら手元に置いておくはずです。 要は……ええと……博麗神社があることに意味がないのに、どうして今もそこにあるんだろうって話なんです」 「それは……」 紫が言葉に詰まる。いや、答えられないというよりは、彼女自身新たに生まれた可能性について頭を巡らせているようだった。 気がつけばそこは博麗神社の麓の石段であり、ここを登れば境内だ。目的地まであと少し。 だが、そこで紫と早苗は足を止めていた。これから向かう先の不可解について、いま少し手繰り寄せる必要があったのだ。 「紫さん。私達は、あることが当たり前になりすぎていて、どうしてあるのか、を考えてこなかったんじゃないでしょうか」 「……認めましょう。確かにおかしい。どうして私達は、歴代の博麗の巫女を博麗にいさせたのか」 「……もしかして、理由、忘れてたり?」 「というより」 紫がそこで初めて早苗の方に向き直った。 暗闇の中に照らし出された紫の表情は、若干強張っているようにも思えた。 「覚えてないのよ。何があったか、は覚えていても、どうしてそういう考えに至ったか、は覚えてない」 「それって……」 「結果だけ覚えている。過程は覚えてない。そう、分かりやすく言うなら……歴史の丸暗記ね」 それが意味する事態。ゾッとするようなひとつの悪寒を覚えた早苗に対して、紫は自身信じられないというように両腕で体を抱え、首肯していた。 幻想郷には、矛盾がある。その矛盾を覆い隠すために、何者かが仕掛けていた事柄。それは。 「私達は、記憶を改竄されている。もしくは……忘れさせられている」 予想はできた言葉だったとはいえ、紫の一言が胸に突き立ち、じわりと浸透してゆくのが感じられた。 今ある記憶が偽物であるかもしれないという可能性。こうやって考えている自分が、紛い物の記憶によって形作られているかもしれない可能性。 我知らず胸に手を当てていた早苗は、搾り出すように反論を口にする。 「可能性のひとつ……ですよね?」 「ええ、可能性の一つには違いないわ。でも、あり得ないとは言い切れない」 妖怪の大賢者という肩書きを持っているだけに、否定しない紫の言葉が尚更胸に突き立った。 そう、記憶の改竄と考えればいくらか辻褄が合うことがある。 殺し合いの始め、知らぬうちに全員が一箇所に集められていたことがそうだ。 集められる直前までのことを早苗自身覚えていない。 そもそも記憶の改変などを行えるのかという疑問は、こんな状況になっていること自体が答えとなる。 「だから、私達は私達の歴史を知る必要がある」 早苗の内に生じた暗雲を振り払うように、紫は鋭い口調で言い切り、石段の途中で足を止め、顔を上げて境内の方へと向けた。 恐らくは紫にとって……いや、幻想郷にとっての始まりであろう場所。妖怪も神も飲み込み、桃源郷の原初となった神社。 そこにこそ秘密が隠されていると確信しているかのように、紫の声は凛として響いていた。 大妖怪であり、賢者。肩書きを思い出し、そうなのだろうと雰囲気を以って実感した早苗はするすると不安が抜け落ちてゆくのを感じていた。 それまで不明瞭だった道が示され、目の前を覆っていた霧が晴れてゆく感覚だった。 のらりくらりと自分をからかっていたかと思えば、鋭い洞察力で物事を言い当てる。 可能性の一つと釘を刺したものの、ようやく見えた可能性には違いなかった。 「まあ、言い方は大袈裟だけれどね。覚えていないことを思い出せれば敵の意表をつけるかもしれないってことよ」 「というと?」 「覚えていないということは、覚えていられると不都合ってことよ」 「……つまり、幻想郷の歴史の中にこそ永琳って人の弱点があるってことですか」 「あいつが首謀者だと決まったわけでもないけど。というより、あいつはほぼ間違いなく白――」 そこまで言ったとき、「おーい! そこの胡散臭いの、紫だろー!?」という調子っぱずれに元気のいいハスキーボイスが木霊していた。 む、と不機嫌そうに唇を釣り上げる紫。邪魔されたのが気に入らなかったのか、それとも胡散臭いと言われたのが気に入らなかったのか。 多分、どちらもだろうと思った早苗は苦笑しつつ、声の主の方角へと振り向いた。 「珍しいのと一緒だな? 早苗もいるのかー!? っていうかなんで私の服着てんだよ!?」 ぶんぶんと手を振りつつ現れたのは、早苗もよく知る人間、霧雨魔理沙だった。 * * * 「博麗神社に行ってみてもいいか?」 霧雨魔理沙の発した一言に、因幡てゐは内心肝が冷える思いを味わった。 人間の里に仲間を探しに、と目的を伝えた直後の寄り道提案。 これだから人間というやつは、とてゐは軽く苛立ちを覚え、そしてそれ以上に因縁の場所であることに怯えを感じていた。 まだ誰かを騙しきれると根拠もなく思っていた始まりの地。今となっては遠い昔にすら思える、パチュリー・ノーレッジを殺害してしまった場所だ。 その博麗神社に魔理沙は行ってみたいのだという。行きたくないという抗弁を拳を握り締めることで抑え、 てゐは「なんであんなとこに」と出来うる限り冷静な声で喋りかけた。 「そもそもまだ言ってなかった話になるんだが……霊夢が殺し合いを進める側に回ってる、って話はしたな」 「……まあ。あの能天気巫女がやってるなんて信じられないけど」 「ウソ言ったってしょーがないでしょ。実際、私と魔理沙は何度か戦ってる。友達だって……殺された」 「わ、わかってるよ。実感がないだけだって!」 フランドール・スカーレットが重い口を開き、怒りに震えるように七色の羽を上下させる。 気分を害せばロクなことにならないと直感したてゐは慌ててフォローに回るが、 フランドールは溜息をひとつついただけでそれ以上何も言うことはなかった。 「続けるぞ。てゐの言う事にも一理はあるんだ。なんで霊夢がこんなことをしてるのか。私には分からん」 「分かる必要なんてないでしょ。あいつは……」 「フラン」 魔理沙が強く名前を呼ぶと、フランドールは納得がいかない様子ながらも渋々黙り込んだ。 どうやら想像以上に霊夢との確執は強いものになっているらしい。とんだ貧乏くじを引いたかもしれないと感じたが、 このハズレだらけのくじを引かないという選択肢はなかったのも事実で、だったら深く突っ込まない方がいい、というのがてゐの結論だった。 もう何もない。何も残されていない自分には、こうしてのそのそと隅にでもいるしかないのだ。 「ともかくだ。あいつは理由もなしにこんな決断をしたとは思えない。だから私は知りたいんだ。霊夢が殺し合いをするって決めた理由を」 「その理由っつーのが神社にあるって言いたいわけね」 「かもしれないってだけさ。いつもの勘だよ」 「……知ってどうするのよ。知ったところで、どうせまた霊夢とは戦うんでしょ? 説得だって無理そうじゃない」 フランドールも頷く。まさか同意を得られるとは思わなかったが、ともかくこれで反対の大義名分は立った。 もっとも、反対の理由は自分とは違うだろうとてゐは思っていた。 魔理沙の言うことをよく聞いているあたり、信じられない話ではあるがこの吸血鬼は魔理沙に懐いている。 実力など天と地の差があるはずなのに、特に縛り付けているわけでもないのに、フランドールは『まるで友達のように』接している。 内情はおおまかにしか分からないものの、恐らくは霊夢と魔理沙を接触させたくないのだろう。 自分は違う。自らの罪状を暴き出されるのが怖く、保身を求めているだけだ。 魔理沙のように問題を解決したいと思っているのでもなければ、フランドールのように友人を心配しているわけでもない。 あれだけ痛い目に遭わされておきながら、事ここに至って自らの安寧しか考えていない自己中心ぶりには失笑を通り越して呆れるしかない。 でも、とてゐは自分以外の何に報いればいいのだと誰にでもなく問いかけた。 仲間もなく、家族もなく。全てを失くしてしまった我が身に、他者のために行動できる気力など残っているはずがなかった。 別に見返りを求めているわけではない。見返りを求めずとも行動できる誰かがいなくなってしまったのだ。 自分から裏切り、あるいは裏切られ。気付いたときには何もかもが灰燼に帰していた。 やり直す気概も持てなかった。やり直すには、あまりに遅過ぎた。 「……霊夢のためじゃないかもしれない。正直に言うと、私は私のことしか考えていないのかもしれない」 誰のためにも動けず、諦めきっているてゐに呼応するように、魔理沙はそう言っていた。 お人よし馬鹿の魔法使い。そう思い込んでいただけに、魔理沙の言葉は意外に感じられた。 怪訝に首を傾けたてゐに「霊夢なんて、もう説得もできないって分かってる。いやもう、したくもないってすら考え始めてる」と魔理沙は重ねた。 「よく分からないんだよ、自分でも。あいつは、香霖を殺して……でも、友達だった奴で……いい奴だったんだよ。つい昨日まで。 昨日まで、私ら縁側で一緒にお茶飲んでたんだぜ? でも急に皆を殺し始めて、それが当然だって言い張って…… 何があったって訊いても異変だからの一点張りで……もうあいつ、化け物になっちまったんじゃないかって……」 戸惑いと、憎しみと、信じたいという気持ちの混ざり合った声はどこか淡々としていて、しかし空気を震わせる力があった。 つい昨日まで、普通の友達だった。この一日が長過ぎて、忘れそうになっていた事実。 魔理沙だけではない。フランドールも、自分も……つい昨日までは、平和を謳歌し、日常を笑って過ごしていたはずだった。 「でも化け物だって認めてしまったら、もう私は霊夢を、何も感じずに殺しちまう。友達を殺すのって哀しいはずなのに、哀しいとも思わなくなって…… そう思いたくないから、せめて理由が知りたかったんだ。なんで香霖が殺されなきゃいけなかったのか。本当に異変のためだけに犠牲になったのかをな」 「魔理沙、それって」 「……霊夢は、許すにはもう殺しすぎたよ」 フランドールが息を飲む。てゐも、一瞬だけ見せられた冷たさに全身が総毛立っていた。 お人よしなどではない。どこにでもいる、喜怒哀楽を併せ持ち、感情を手放しきれない、本当にありふれた人間だ。 恨みもするし、理由なく誰かを助けたりする。そういう存在なのだと理解していた。 「でも、悔しいからって、哀しいからって……感じることをやめて、誰かに押し付けるってわけにはいかないんだ」 だが、普通でありながら魔理沙はやはり強かった。 これから先、必ず訪れるであろう苦しみから目を背けず、受け止められるように精一杯足を踏ん張っている。 それはてゐの脳裏に、あのときの藤原妹紅の姿を思い出させた。 敢然と、勇敢に、『感じることをやめてしまった』であろう蓬莱山輝夜に立ち向かい、人間として生きようとしていたあの姿を…… 人間のくせに。ただの嫉妬心だとは分かりきっていたが、それでもてゐは魔理沙を羨まずにはいられなかった。 吸血鬼を味方につけて、逃げ出したりもしないで。この心根が少しでもあれば、鈴仙を説得できたかもしれなかったのに。 鈴仙・優曇華院・イナバのことを忘れられず、まだ未練を残している自分に辟易して、 情けない我が身を再三確認したてゐは博麗神社に向かうのはもう決定事項だろうと諦めていた。 これほどの覚悟を持った魔理沙に、口先だけの言葉が通じるわけがないし、論破されるに決まっている。 だから言い出される前に、自分から譲歩してみせることがてゐの最後の尊厳の保ち方だった。 「わかったよ。付き合うよ、神社まで」 「私も……その、さっきは生意気言って悪かったわ」 「ばーか。まだ自暴自棄だと思ってたのかよ、お前」 言うや、魔理沙はフランドールの頭を乱暴に撫でる。手のひらを押し付けるようにぐりぐりとされ、前傾姿勢になったフランドールが「ちょ、ちょっと!」と慌てる。 しかし悪い気分ではないらしく、腕を跳ね除けることはせずぱたぱたと羽を動かすだけだった。 こうしてみると友達と言うより姉と妹のような関係に見えてきて、恐ろしい吸血鬼という印象が薄れてくる。 「私の命は私だけのもんじゃないからな」 「わ、わかったから! その、もうちょっと……」 「……くく、なっさけないの」 人間にいいようにしてやられている吸血鬼がおかしく、てゐはいつの間にか口に出してしまっていた。 当然、言葉を聞きつけたフランドールの目がてゐに向いていた。恥ずかしい現場を見られたからなのか、陶器のように白い肌に赤みが差していた。 「笑った!」 「あ、いや、その」 「笑ったなぁ!」 「ま、魔理沙! 先行ってるから……」 やばいと思い、逃げ出そうとしたときには手遅れだった。 妖怪兎ごときの身体能力では為す術がなく、がー、と飛びついてきたフランドールに組み伏せられて頬をつねられていた。 手加減はしてあるのかさほど痛くはなかったものの、これをどうにかできる術もなかった。 魔理沙はその様子を見ながらケタケタと笑っている。助けてくれる気はないらしかった。 「仲いいなお前ら。じゃ、こっちはお先に」 「ちょ、ちょっと待って魔理沙」 「別に! あれは! ちょっと慣れてなかっただけなのよ! 分かってる!?」 「わ、わかったから! 引っ張るのやめれー!」 笑いっぱなしの魔理沙が手を振りながら先に行く。 餅のように伸びきりつつある頬を他人事のように見つめながら、てゐはさほどフランドールに恐ろしさを感じなくなりつつある現状を不思議に思っていた。 つい先ほどまでは、あんなに恐れていたのに。彼女の子供のような行動を垣間見たからなのかもしれなかったが、それを含めても安心している自分の心が信じられなかった。 無論こんなもの、一時の気まぐれにつき合わされているだけなのかもしれない。こんな遊びなど、一瞬のうちに壊れてしまうことを嫌になるほど経験もしてきた。 なのに、それなのに。どうして安らぎを求める。どうして日常を求めようとする。 もう戻ってくるものも、取り戻せるのもないと分かっているのに―― 「いだだだだだ! ギブ! ギブギブギブ!」 「ふん、分かればいいのよ分かれば。……魔理沙、追いましょ」 てゐがタップして降参したところで、フランドールはようやく満足したのか高慢ちきにそう言うとすたすたと先を歩いていってしまう。 こういう部分はレミリア・スカーレットの妹かと鈍い感想を結んで自分も立ち上がろうとしたところで、不意に戻ってきたフランドールが手を差し出してくる。 立て、ということらしかった。 何も言わず、てゐはその手を取る。フランドールも何も言わなかった。 それで、十分だった。 じゃれている間に魔理沙とは距離を離されてしまったらしく、フランドールと並んで小走りに森を進む。 先ほどの出来事があったからなのか、フランドールに話しかけてみるかという気になり、てゐは思ったよりも気軽に「ねぇ」と声を発していた。 「なんで霧雨魔理沙と一緒に? 最初からいたわけじゃないんでしょ?」 「うん。でも、出会ったのも偶然で、ついていこうってことになったのも偶然だった」 やはり最初は気まぐれだったらしい。吸血鬼がそのようなものであると知っていたてゐには当然の納得だったが、分からないのはそこからだった。 「なんで今も一緒に?」 力が強く、プライドが高い故に、吸血鬼は同格に扱われることを嫌う。 それはつまり、上下の関係は認めても横の関係は認められないということだ。 魔理沙はずけずけとした物言いで踏み込んでくるから吸血鬼とは反りが合いにくいものだと思っていた。 だからこそ不思議だったのだ。フランドールがこんなに懐いているというその事実が。 「友達だから……ってのもあるけど、今はそれだけじゃない。色々なことを知ることができるから」 「知る? そりゃまあ、あんたは引きこもりだったからそうなんだろうけど」 「そうじゃなくって……なんというか、魔理沙といると、分かり合えるんじゃないかって気になるの。感覚を共有できるというか」 自身形にならない言葉にもやもやしているのか、フランドールは手のひらを開いたり閉じたりしながら紡ぐ。 てゐには尚更理解の出来ない言葉ではあった。分かり合える。いい言葉ではあるが、そんなことがあるはずがないとてゐは知っている。 差別し、いがみ合い、騙しあい、呪い合い、誰かが誰かを見下しながら続いてきた歴史は千数百年にも及ぶ。 誰も解決しようとはしなかったし、そうしようとした者は長過ぎる時間の中で潰されるか、さもなくば支配者の立場になるだけだった。 それだけ現在を変えることは難しい。妖怪の間に根付いた『自分は他者よりも優れている。だから自分は偉くあるべきだ』という認識と、 高位の存在になることで得られる優越感と実利の存在は大きい。人間ごときに変えられるわけがないのだ。 フランドールは分かっていないだけだ。この幻想郷を取り包む現実を。 「これだ! って言葉にならないのよね……でもさ、分かるんだ。自分が何をしちゃいけないとか、こういうときどんな感情が生まれるのか、みたいな」 「そりゃ、あんたが……物を知らなさ過ぎるだけだよ」 「かもしれない。でも……それでも、私には分かった。誰かが死ぬって、怖いことなんだって」 自分ではなく、誰かが。確かにフランドールはそう言った。 「……仲間が殺されたからでしょ? 八雲藍っての」 「それもあるけど……違う。はっきり感じたのは『香霖』ってやつが殺されたとき。魔理沙の家族みたいなやつなんだけど、 出会ったこともないし私には何の関係もないのに、そいつが殺された瞬間、怖い、って思ったの。 誰かが死んだら、そいつを大切に思ってた誰かの、ハートから何かが抜け落ちる。いなくなる。それが怖い、って思った」 喪失感のことを言っているのかとてゐは考えたが、そんな単純な言葉でくくれるようなものではないように感じていた。 フランドールは恐れている。恐らくは、虚無や、暗黒に近いなにか。復讐心や悲しみといった感情でさえ塗りつぶせなくなるなにかを。 感情にさえ置き換えられないもの――それは、てゐに死に掛けたときのことを思い出させた。 一人寂しく死ぬという実感を覚えたときの、あらゆるものに置き去りにされた感覚。あの時は全てが消失してしまった、そんな気分だった。 「だから私、そんなことしたくないんだ。誰かに怖さを押し付けるってことを。むかつくことも、ヤなこともある。 感じるのは別にいい。感じないのは生きていない証拠だから。でも、だからってそれを押し付けていい道理はない」 「魔理沙の言葉じゃない」 言って、てゐは笑った。――感じることをやめて、誰かに押し付けるってわけにはいかないんだ。 結局はフランドールも魔理沙と同じ結論に辿りついていた。種族も違えば、そもそもの考え方だって違うはずなのに。 何もかもが違うはずなのに、そうした垣根を乗り越えて同じ結論に達した。それぞれに考え、道は違いながらも。 フランドールの言う『分かり合える』とはそういうことなのかもしれない。 だったら、とてゐは新たに生じた身の内の疑問に耳を傾ける。 自分も、誰かと分かり合えるのか? 感じることさえやめなければ、誰かに押し付けようと考えなければ。 難しい話で、千年の歳月を経て身も心も汚れきった自分には困難な話なのかもしれない。 いや、不可能なくらいだろうとてゐは思った。分かり合おうとするには、自分は誰かを裏切り過ぎた。 不実を不実とも感じず生きてきたこの身体には、信じることですら重たすぎる。 「そうだけどさ――あ、魔理沙いた!」 木々に囲まれた道の先。博麗神社に連なる石段の麓で、魔理沙は何事かを騒いでいた。 誰かがいるのか? そう思ったてゐの脳裏に、嫌な予感が走る。 唾をごくりと飲み下し、足を止めた自分に気付かず、フランドールは「魔理沙ー!」と近づいてゆく。 「ねぇねぇ、誰かいるの?」 「お? 遅いぜ吸血鬼。夜が昼なんだろ?」 「私は低血圧なの……ん、あれは……」 「あっちの胡散臭いのは分かるな? で、あっちが最近こっちにやってきた新入りの――早苗だ」 魔理沙がここからは見えない石段の上を指差し、確かに『早苗』と言った。 早苗。東風谷早苗? 名前から即座に姿を、そして罪をなすりつけようとした事実を、 一度ならず二度裏切ろうとした事実を思い出したてゐの心臓が跳ね上がり、強烈なめまいにも似た感覚を起こさせていた。 息苦しくなり、これまで目を背け続けていた『罪の清算』という言葉が、裁かれるであろう未来がむらと沸き立ち、擦り寄ってくるのを感じる。 今度こそ、早苗は自分を許しはしないはずだ。 先ほどの魔理沙の言葉を確認する限り、早苗の他にはあのときの面子はもういないのだろうと確信できる。 しかもそのうちの一人は死亡をも確認している。上白沢慧音。殺し合いを否定し、なんとか皆を取りまとめようとしていた半人半獣。 何があったのか、逃げ出したてゐには知る由もなかったが、恐らくは……瓦解したのだ。あのときの集団は。 その結果慧音は死に、他の面子もバラバラとなった。――その誰もが、お互いにお互いを憎みながら。 裏切られた連中が次に為すことは何か。てゐには分かりきっていることだった。 復讐される。この一語が脳に突き立ち、殺されるという恐怖が再び身体を支配するのを感じていた。 今はなにもしていない。何もしたくないなどという言い訳が通じるはずもない。仕返しをするのに、相手の理由や事情など知ったことではない。 殺されるならまだいい。あっさりと、楽に死なせてくれるならまだマシだ。 だがこの地獄に等しい一日を生き延び、憎悪を頼りにして生きているであろう早苗は、まず控えめに言っても血に飢えた獣に違いない。 一撃で、などという生易しい話ではない。恐らくはじっくりと、恨みを晴らせるくらいには時間をかけて嬲り殺す。 助けてくれる味方なんていない。魔理沙もフランドールも、所詮は数刻前に出会ったばかりだ。 加えて、自分は事実という事実をひた隠しにしてきた。悪者だと知れれば味方をしてくれる道理などどこをつついても出てきやしない。 いやだ。てゐは同情の余地もない視線に見下されながら殺される光景を想像して絶望の悲鳴を上げた。 誰も助けてくれない。不憫にさえ思ってくれず、殺されて当然という顔しかしてくれない。 自業自得。今まで支払いを避け続けてきたツケがここで来ただけのこと。そうだと自分でも分かりきっている。 でも、それでも嫌なのだ。たった一人で、寂しく死ぬというのは。耐えられないことだった。 「――てゐ?」 気配が近くにないことを感じて、フランドールの赤い目がこちらに向けられる。 赤い目。血の色をした目。自分の未来を暗示する目……! 先ほど交わした会話も、不思議な安心感も、全て消し飛んでしまっていた。 怖さを押し付けるなんてしたくない。そう語ってくれたのは、自分が悪を為してきた妖怪だと知らないから。 嘘をつき、隠し、欺こうとしてきた自分を許してくれるはずなんかが、ない。 殺される。 制裁を、制裁を。 そんな声が、数百年以上の昔から、自分達弱者を虐げてきた声が聞こえる。 仕方がない。生き延びるためには仕方がなかった。虐げられないためには、先にこちらが欺くしかなかった。 制裁を、制裁を。 だが、それは所詮弱者の理屈。弱いから裏切っても許されるという法はない。 いや、法があったとしても許しはしないだろう。あらゆる手段を用いて、復讐は為される。 痛みは恨みとなり、恨みはさらに大きな痛みになる。そうしていつか、こちらに返ってくる。 制裁を――! 「嫌だっ! わ、私は……!」 何を言葉にしたかったのかも分からず、てゐは悲鳴にならない悲鳴を張り上げ、今来た方角を逆走し、逃げ出していた。 自分が弱いことなど百も承知だ。その上で裏切り続けてきたことも。 でも、死にたくなかった。たった一人で、みじめに殺されるのはいやだ。 逃げることで、さらに一人になってしまうことを分かっていながら、それでも殺されるという未来が怖く、てゐはまた無明の闇へと戻ることを選んだ。 * * * フランドールは、突如として脱兎の如く駆け出したてゐの行動を呆然とした面持ちで見つめていた。 嫌だと絶叫し、化け物でも見るかのような表情を一方的に見せつけて森の奥へと消えてゆく。 何に触れた? さっきまでは普通に会話を交わし、笑ってさえいたてゐが、どうして、いきなり。 戸惑う魔理沙と、何が起こっているのか分からないという様子の紫と早苗を尻目に、フランドールは「待って!」と駆け出していた。 体調は本調子に戻っている。目は若干見えは悪いものの、行動に支障を来たすレベルではない。 「何があったんですか!?」 その背後から、早苗が息せき切って駆け下りてくる。ちらと視線を移してみると早苗の顔色はお世辞にも良さそうとはいえない。 体調が良くないのか? 咄嗟にそう思い、続けてフランドールが思ったのはそんな状況であるのに必死になっていることだった。 てゐと何か関係があるのではないか。直感し、フランドールは一度足を止め「てゐが逃げ出したの!」と叫んでいた。 「てゐ……? 因幡てゐさんですか!?」 「知ってるのかよ!?」 大声で魔理沙が問い質すと「知ってるも何も」と早苗も大声で返す。 「私と一緒にいたことがあるんです! でも、その時ちょっとしたすれ違いから揉めてしまって……」 「耳が切れてるのはそれが原因かよ!?」 「耳……? いや、それは……」 「なんでもいい! とにかく、てゐはあんたといざこざがあって、それで別れたんでしょ!」 乱暴な物言いにも関わらず、早苗は怒ることもなく「ええ」と頷いた。 てゐの過剰に怯えた態度。早苗のことをよく知らないフランドールからしてみれば、 早苗が全面的に悪いのではないかと思う気持ちもあったのだが、そう思い込んでしまうのは危険だとこの一日で培った経験が言っていた。 「因幡てゐ……?」 早苗の後に続いてやってきた紫が訝しげに語る。 フランドールにとってはあのときの……八雲藍と森近霖之助が死んで以来の再会となる。 正直今でも好印象を持っているとは言いがたかったが、悪い妖怪ではないという認識くらいは自分の中にもあった。 そう、藍が身を挺して守った主が悪いとは思いたくないし、魔理沙だってそう言っていた。 胸のわだかまりは抜けないし、気に食わなくもあるが……悪を為そうとして為すような妖怪ではない。 だから紫と一緒にいたのであろう、この早苗という奴も敵ではないはずだ。 この考えは正しいのか、と一度問い返してみて大丈夫だと結論付ける。 自分は、しっかりと感じている。感情に振り回されず、分かろうとしている。 誰かのせいにするな。感じることをやめるな。そして、誰が何をするのかを分かって、哀しくならないために行動しろ。 いなくなってしまうのは、とても怖いことだから―― 「私、てゐさんともう一度きちんと話し合いたいんです。紫さん、行かせてください」 「……あの子、何度も嘘をついてきたのでしょう? 今回逃げ出したのも、自分の命が惜しいだけなのかもしれない」 「おい紫、嘘ってなんだ?」 「かいつまんで言うと、因幡てゐは一度早苗に罪を擦り付けようとしたのよ。パチュリー・ノーレッジ殺しの罪を」 「パチュリー……!?」 魔理沙が、そこで一度自分の方を見ていた。パチュリー、の名前を聞き、むらと熱が膨張するのを自覚していたが、 我を見失うほどの感情はどうにか抑えることができた。 まだ結論は出すな。許せないと思う前に、考えろ。必死に言い聞かせ、壊したくなる気持ちをこらえる。 我慢する必要はあるのか? 歯を食いしばっている最中、何度もそんな声が聞こえたが、それでも、とフランドールは反論する。 友達だったパチュリーがてゐに殺されたのだとしても、騙していたのだとしても。怨念返しで解決するものはない。 一度てゐに手を差し出した瞬間。暗闇の中で、首輪の爆発からてゐを助け出した瞬間。寂しさに怯えていたようなあの顔がまやかしだと思いたくない。 博麗霊夢のように問答無用で殺し合いを仕掛け、何も感じなくなったあの瞳とは違う。 必ず、何かがあるはずだった。 「……大丈夫。パチュリーが死んだのは……許せない、けど……だったら、なんで、って、聞く」 「フラン……」 だが、口に出してしまえば、やはり許せないと思ってしまう。 恨みはそう簡単には消えてくれない。自分に、本の面白さを誇らしげに紹介してくれた魔女を奪った事実は許せるものではない。 だから、許せなくとも納得するしかない。納得して、どうすれば哀しくならなくなるかを考えるしかない。 「えっと、あの、そっちの子は……」 「パチュリーの友達。紅魔館の、フランドール・スカーレット」 口調から雰囲気を察したのか、不安顔で尋ねた早苗に対し、魔理沙がフォローをしてくれた。 それだけで少しは重みが減るような感覚があった。自分にはこうして助けてくれる人がいる。 この怒りも、魔理沙が少し請け負ってくれる。分かち合える。だから分かろうとすることができる。 一人じゃない。その思いをもう一度温め直し、フランドールは大丈夫という視線を早苗に注いだ。 「話、戻すわよ。私は因幡てゐを追うのは賛成しないわ」 「嘘つくやつは何度でもつくって言うんでしょ、あんたは」 「かもしれないわね」 あえて紫が反対意見を言っているのは、涼しい顔をしているのを見れば明らかだった。 だがこれも紫なりに考えて、感じた結果なのかもしれない。いたずらに労力を費やすことの意味を問い質している。 それはそれで自分達を守るための理屈だと考えたフランドールは、しかしそれでも反論する。 「私は、嘘の回数じゃなくて理由が知りたい。それだけ」 視線を紫に移し、はっきりと見据えてフランドールは言った。 もう少し言いようはあるはずではあった。自分は『分かる』ための努力をしている。 それを伝えられれば良かったはずなのだが、伝える術が見つからない。まだ自分は、『分かる』を言葉に出来ていない。 だから今はやりたいことを示すだけで終わらせることにした。紫がそれで納得するとは、思えなかったけれど。 「……私もフランドールさんと同意見です。嘘をつくからって、それが悪であると私は信じたくないんです」 「そうでなけりゃ、嘘つきは生きてちゃいけないって理屈になるな」 早苗の後を引き取り、魔理沙は意地悪く続けた。 日常から茶化してくだらない嘘をついている魔理沙ならではの言葉に、紫が苦笑を漏らす。 一本取られた、という風のどこか清々しい笑いに、フランドールは紫も変わったのか、と不意にそんなことを思っていた。 今まであった硬質な雰囲気はなりを潜め、自分達の言葉を確かめようとしている空気がある。 ひょっとして、最初からこうなると分かってあえて反対していた……? わけもない直感がフランドールを貫いた瞬間、紫がこちらを向いて笑みを深くする。 「馬鹿は伝染するものね。それもこんな短時間で」 自分の心を見通したような発言に、やはりこの女は大妖怪だという実感が湧き、どこか怖れにも似た気分を覚えていた。 紫を論破したつもりが、その実試されていたことに気付いたのは魔理沙もらしく、一本取られたのはこっちだ、と小声で呟く。 「……? えっと?」 分かっていないのは早苗ただ一人らしく、きょとんとした面持ちで周囲を見回していた。 「気にしないで。賛成はしないけど、反対する理由もないだけのこと。私も行きましょう」 「いいのかよ」 「早苗のサポートが必要でしょう。足の速い貴女達二人は置いておいて、早苗は体調が万全ではないもの」 「いや、それは大丈夫で……」 言おうとした瞬間、こほんと早苗が咳き込んだ。どうやら風邪を引いているらしい。 人間はこういうところが不便だ。ただ、風邪を引いた人間は優しくしてもらえると聞いたことがある。 そこは羨ましいと脈絡なく思っていると、魔理沙が肩を叩き「んじゃ、先行すっか。サポートは必要か?」と言ってきた。 「大丈夫よ、問題ないわ」 しっかりと『魔理沙の方』を見返してニヤリと不敵な笑みを返す。 風邪は引かなくても、気にはかけてもらえる。 いや、いつでも気にかけてもらえるなら自分は年中風邪であるのかもしれない。 時として迷い、躊躇い、間違ったことさえさせる心は不安定で、妖怪といえども不完全にさせてしまう病気だ。 けれども、その病気は自分の中に他者を自覚させ、他者がいてこそ形作られる自分を認識させる。 スター。妖夢。藍。香霖。それぞれに思い出のある名前を呼び起こし、次は正しくいられるように祈る。 霧雨魔理沙と一緒にいられるように。霧雨魔理沙のような友達をもっと作るために。 「そんじゃあ行くぜ! フラン、走るぞ! てゐをとっ捕まえるんだ!」 「あ、魔理沙さん! これ!」 「お?」 スタートを切ろうとした魔理沙に、早苗がなにかを投げ渡す。 片手で器用にキャッチした魔理沙の手には、人形が収まっていた。 「……アリスの、人形?」 「預かり物です」 深く言う暇はないと知っている早苗は簡単に済ませたが、魔理沙にはそれで十分なようだった。 もう一度空中に放り投げ、落ちてきたところを再度掴む。 久しぶりに晴れ渡った笑顔を見せた魔理沙は、こちらまでが元気になるような笑顔で―― 「アリス、『借りる』ぜ。死ぬまでな」 恐らくは、悪友に向けて言ったその一言が、フランドールにはとても素敵なものであるように思えた。 162 KIA pictures 時系列順 163 消えた歴史(状態表) 162 KIA pictures 投下順 163 消えた歴史(状態表) 156 ウサギは寂しくなると死んじゃうの 霧雨魔理沙 163 消えた歴史(状態表) 156 ウサギは寂しくなると死んじゃうの フランドール・スカーレット 163 消えた歴史(状態表) 156 ウサギは寂しくなると死んじゃうの 因幡てゐ 163 消えた歴史(状態表) 159 信仰は、はかなき者達のために 八雲紫 163 消えた歴史(状態表) 159 信仰は、はかなき者達のために 東風谷早苗 163 消えた歴史(状態表)
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一月一日 学校町北区 神社にて 初詣に訪れた人の波 その中を、一人の青年が歩いていた …日本人ではない、明らかに西洋人だ 腰まで伸ばされた長い金髪をうなじの辺りでくくった、人形のように整った容姿の青年 歩くだけで、周りの女性の9割が振り返る そんな、美青年だ 女性の視線を集めて居る事を、青年はまるで気にしていない様子だった きょろきょろ、興味深げに、境内の様子を見回して 何かを、見つけた途端 ぱっ、と嬉しそうな表情をして、それに駆け寄っていく それは 犬耳の、メイド姿の、女性で 何やら話し掛けながらそちらに駆け寄った青年に、犬メイドが迷惑全開の表情を浮かべていて -----あぁ、痛い外人か その瞬間より、女性達の視線は、青年から外された 「えぇい、付いてくるなっての」 「どうしてだ?乙女」 「……目立つんだよ、お前と居ると」 「??」 あぁ、もう、自覚のないバカは 自分の後を、護衛でもするのだとでも言うようについてきているヘンリーが、首をかしげている様子に 無自覚ほどタチの悪い物はない、とパスカルはため息をついたのだった 続くかどうかわからない 前ページ次ページ連載 - 悪意が嘲う・悪意が消えたその後に
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01 この悪夢が消えるまで ▶イヴ&ローク タイトルリスト ▶登場人物リスト 1 ▶登場人物リスト 2 第一章 イヴのアパート → 殺人現場(ゴーラム・コンプレックス) なまえ 所属 階級 イヴ・ダラス NYPSD コップ・セントラル殺人課 警部補(LT) フルネーム/愛称/通称 生年月日 血縁者 ダラス/警部補(LT)おちびさんロークの巡りさん 2028年01~02月生れ? 03 不死の花の香り 9章03 不死の花の香り 12章17 切り裂きジャックからの手紙p.479 初登場 関係のあるタイトル 01 この悪夢が消えるまで 03 不死の花の香り08 白衣の神のつぶやき23 過去からの来訪者34 悪夢の街ダラスへ なまえ 階級 マンディ イヴの悪夢にしばしば登場 フルネーム/愛称/通称 生年月日 血縁者 あの子/助けられなかった女の子 2054~20545生れ 初登場 関係のあるタイトル 01 この悪夢が消えるまで 01 この悪夢が消えるまで 1章01 この悪夢が消えるまで 7章 なまえ 所属 階級 ジャック・ホイットニー NYPSD コップ・セントラル捜査局 部長 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 ホイットニー部長 妻 アンナ・ホイットニー娘 リンダ・ホイットニー 初登場 関係のあるタイトル 01 この悪夢が消えるまで テレリンク 02 雨のなかの待ち人30 残酷なめぐりあい なまえ 所属 階級 ライアン・フィーニー NYPSD コップ・セントラル電子探査課(EDD) 警部 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 フィーニー 妻 シーラ・フィーニー 初登場 関係のあるタイトル 01 この悪夢が消えるまで なまえ 所属 階級 ハリソン・ティブル NYPSDタワー 本部長 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 ティブル 妻 カーラ・ブレイズ・ティブル 初登場 関係のあるタイトル 02 雨のなかの待ち人 02 雨のなかの待ち人不正シンプソン本部長の後任 広報 なまえ 所属 階級 キョン・ビーヴァートン NYPSD広報 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 初登場 関係のあるタイトル 35 偽りの顔たち IAB(内部調査部) なまえ 所属 階級 ドナルド・ウェブスター NYPSDIAB(内部調査部) 警部補(LT) フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 ウェブスタードン 2023~2027年生れ? 初登場 関係のあるタイトル 08 白衣の神のつぶやき 33 裏切り者の街角 医療(Medical) なまえ 所属 階級 シャーロット・マイラ NYPSD コップ・セントラルMedical プロファイラー精神分析医 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 マイラチャーリー 1997~1998年生れ 夫 デニス・マイラ娘 ジリアン 初登場 関係のあるタイトル 01 この悪夢が消えるまで 02 雨のなかの待ち人 p.17807.5 報復は真夜中の秘めごと 犯罪研究所(ラボ) 鑑識・科学捜査班(ラボ) なまえ 所属 階級 デッキー・ベレンスキー NYPSD コップ・セントラル鑑識 チーフ フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 ベレンスキーディックヘッド 初登場 関係のあるタイトル 03 不死の花の香り なまえ 所属 階級 アーサ・ハーヴォ NYPSD コップ・セントラル鑑識 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 ハーヴォ髪と繊維の専門家髪の毛の女王繊維の王女スピードと効率の女神 初登場 関係のあるタイトル 20 赤いリボンの殺意 43 歪んだ絆の刻印 なまえ 所属 階級 スージー・Q NYPSD コップ・セントラル鑑識 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 初登場 関係のあるタイトル 03 不死の花の香り 遺留物採取班(掃除屋) なまえ 所属 階級 ドーソン NYPSD コップ・セントラル遺留物採取 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 初登場 関係のあるタイトル 41 孤独な崇拝者 法医医学研究所(ラボ) なまえ 所属 階級 ガーネット・ドゥインター NYPSD コップ・セントラル法医医学研究所 法人類学者 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 ドゥインター 2022~2023年生れ 娘 ミランダ・ドゥインター 初登場 関係のあるタイトル 39 堕天使たちの聖域 42 紅血の逃避行46 邪悪な死者の誤算54 名もなき花の挽歌 モルグ(検死局/検視局) なまえ 所属 階級 リー・モリス NYPSD コップ・セントラル検死局(検視局) 主任検死官(1~53巻)主任検視官 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 モリス 兄 初登場 関係のあるタイトル 04 死にゆく者の微笑 29 冷ややかな血脈 なまえ 所属 階級 ポーター NYPSD コップ・セントラル検死局(検視局) 検死官(1~53巻)検視官 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 初登場 関係のあるタイトル 42 紅血の逃避行 捜査局(Detective Bureau) なまえ 所属 階級 ジャック・ホイットニー NYPSD コップ・セントラル捜査局 部長 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 ホイットニー部長 妻 アンナ・ホイットニー娘 リンダ・ホイットニー 初登場 関係のあるタイトル 01 この悪夢が消えるまで 02 雨のなかの待ち人30 残酷なめぐりあい 殺人課 なまえ 所属 階級 イヴ・ダラス NYPSD コップ・セントラル殺人課 警部補(LT) フルネーム/愛称/通称 生年月日 血縁者 ダラス/警部補(LT)おちびさんロークの巡りさん 2028年01~02月生れ? 03 不死の花の香り 9章03 不死の花の香り 12章17 切り裂きジャックからの手紙p.479 初登場 関係のあるタイトル 01 この悪夢が消えるまで 03 不死の花の香り08 白衣の神のつぶやき23 過去からの来訪者34 悪夢の街ダラスへ なまえ 所属 階級 ディリア・ピーボディ NYPSD コップ・セントラル04 死にゆく者の微笑巡査殺人課 02 雨のなかの待ち人巡査巡査04 死にゆく者の微笑巡査イヴの助手17 切り裂きジャックからの手紙巡査3級捜査官 イヴのパートナー フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 ピーボディ 2034/射手座 父 ジャック・ピーボディ母 フィービー・ピーボディ弟 ジーク・ピーボディ 初登場 関係のあるタイトル 02 雨のなかの待ち人 14 イヴに捧げた殺人17 切り裂きジャックからの手紙20 赤いリボンの殺意33 裏切り者の街角 なまえ 所属 階級 カーマイケル(1~53巻)カーミカエル NYPSD コップ・セントラル殺人課 捜査官 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 初登場 関係のあるタイトル 03 不死の花の香り なまえ 所属 階級 デイヴィッド・バクスター NYPSD コップ・セントラル殺人課 捜査官 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 バクスター 2023年前後生れ? 初登場 関係のあるタイトル 06 復讐は聖母の前で 08 白衣の神のつぶやき なまえ 所属 階級 ジェンキンソンジェイコブスン(33巻のみ) NYPSD コップ・セントラル殺人課 捜査官 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 2020前後生れ? 初登場 関係のあるタイトル 21 この邪悪な街にも夜明けが なまえ 所属 階級 ライネケ NYPSD コップ・セントラル殺人課 捜査官 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 初登場 関係のあるタイトル 30 残酷なめぐりあい なまえ 所属 階級 サンチャゴ NYPSD コップ・セントラル殺人課 捜査官 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 初登場 関係のあるタイトル 32 夜の狩人の絆 初登場 関係のあるタイトル 30 残酷なめぐりあい なまえ 所属 階級 トロイ・トゥルーハート NYPSD コップ・セントラル殺人課 巡査捜査官 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 トゥルーハート 036~2037年生れ? 母 初登場 関係のあるタイトル 08 白衣の神のつぶやき なまえ 所属 階級 カーマイケル(1~53巻)カーミカエル NYPSD コップ・セントラル殺人課 巡査 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 初登場 関係のあるタイトル 32 夜の狩人の絆 電子探査課(EDD) なまえ 所属 階級 イアン・マクナブ NYPSD コップ・セントラル電子探査課(EDD) 2級捜査官 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 マクナブ 2033~2034年生れ 23 過去からの来訪者 初登場 関係のあるタイトル 06 復讐は聖母の前で 13 薔薇の花びらの上で15 汚れなき守護者の夏 なまえ 所属 階級 カレンダー NYPSD コップ・セントラル電子探査課(EDD) 捜査官 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 初登場 関係のあるタイトル 26 殺しはオペラを聞きながら 識別処理室 なまえ 所属 階級 ヴィンス・ヤンシ― NYPSD コップ・セントラルIdent 捜査官 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 ヤンシ― 2031~2032年生れ 初登場 関係のあるタイトル 16 弔いのポートレート 分署 18分署 なまえ 所属 階級 コルトレーン NYPSD 18分署 3級捜査官 フルネーム/愛称/通称 生年月日 家族 アマリリス・コルトレーン 2027年生れ 初登場 関係のあるタイトル 22 この邪悪な街にも夜明けが 29 冷ややかな血脈 ▶イヴ&ローク タイトルリスト ▶登場人物リスト 1 ▶登場人物リスト 2 名前 コメント
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歌:重音テト 曲:____natural 译:ふり 痛みが消えるまで 直到痛苦消失为止 ウサギと亀の競争で 在兔子与乌龟的赛跑中 ウサギは 兔子在 もう寝るなと散々叩かれた 不断提醒着自己「这次可不能再睡了」 叩かれウサギは 自我提醒的兔子 もう寝れなくなって 从此再也没有半途睡过 亀はもう二度と 而乌龟也因此 勝てなくなった 再也没有赢过了 有能=普通のハードル走を 有能=一场普通的障碍跑 私は全然走れなくて 而我却完全无法跑好 そのうち 到时候一定又会 何をしたいかも湧かなくて 对自己想做什么也毫无思绪 心に重りを引きずり歩く 拖着心中的沉重艰难迈步 見放されて見放されて 被抛弃着被抛弃着 まるで 就好像 全てが私を置いてく様 一切都要把我丢下一般 間違いにすぐには 对自己所做错的事 気づけない私に居場所はないよ 没法立即察觉的我已经没有归处了啊 赦されたい許されたい 想要被宽恕想要被原谅 でも良くあろうとしても良くならない 但是即使想要做得更好却也无法如愿 世界は手を上げる 世界则举起了手 「さ、できるでしょ? 「来吧、你能做到的吧? ほら笑ってみせて」 来试着笑一个吧」 空を飛ぶ鳥たちが 当翱翔于空中的鸟儿们 飛ぶことを競いだしたら 对飞翔的本领互相较量时 生態系はどうなるだろう 生态系又会变得如何呢? 夢の中でさえ 就连在梦中 うまく飛べない鳥は 也无法顺利飞行的那只鸟 きっと自然の仕組みで 一定会从大自然的构成中 間引かれるだろう 被剔除而出的吧 抱える無能さを 当我意识到 自覚して 自己的那份无能后 抑えること 就连压抑自己 できなくて 也无法做到 そのうち 到时候一定又会 すべきことも向き合えなくて 对自己必须要做的事也无法直面 心に重りを引きずり歩く 拖着心中的沉重艰难迈步 比較されて比較されて 被比较着被比较着 まるですべてが私を蔑む様 就好像一切都在藐视我一般 あなたはいるだけで 就连仅仅存在于那的你 私の価値を殺しに来るよ 也是对我的价值的抹杀啊 赦されたい許されたい 想要被宽恕想要被原谅 でも良くあろうとしても良くはならない 但是即使想要做得更好却也无法如愿 世界は手を上げる 世界则举起了手 「さ、できるでしょ? 「来吧、你能做到的吧? ほら笑ってみせて」 来试着笑一个吧」 そのうち 到时候一定又会 何をしたいかも湧かなくて 对自己想做什么也毫无思绪 重りを引きずり歩む 拖着心中的沉重艰难迈步 そうさ 是啊 見放されて見放されて 被抛弃着被抛弃着 まるで 就好像 すべてが私を責めたてる様 一切都在责难我一般 機転がきかない 既不会灵活应变 地頭の悪い 也一点也不聪明 私に居場所はないよ 这样的我已经没有归处了啊 赦されたい許されたい 想要被饶恕想要被原谅 でも良くあろうとしても良くならない 但是即使想要做得更好却也无法如愿 私は鞭打つ 我鞭策着自己 「ねぇできるでしょ? 「你应该能做到的吧? ほら笑ってみせて」 来吧笑一个吧」 私が鞭打つ 我鞭策着 「ねぇできるでしょ? 「你应该能做到的吧? ほら笑ってみせて」 来吧笑一个吧」
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ここは更新を放棄されて消えたWIki 誰が消したのか?何が書かれていたのか? それは誰にもわからない…
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MK/SE29-24 カード名:消えた探偵服 カテゴリ:イベント 色:緑 レベル:1 コスト:1 トリガー:0 このカードを思い出にする。 【自】 記憶 あなたがレベルアップした時、思い出置場にこのカードがあるなら、あなたは自分の控え室の《探偵》のキャラを2枚まで選び、ストック置場に好きな順番で置き、このカードをストック置場に置く。 ストーンリバー「こ!! これは!! エルキュールの…!?」 レアリティ:U 劇場版 探偵オペラ ミルキィホームズ ~逆襲のミルキィホームズ~収録 ・関連カード カード名 レベル/コスト スペック 色 備考 真の変態 ストーンリバー 1/0 1500/1/0 黄 回収対応カード
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amazonで探す @楽天で #犬の消えた日 を探す! 日テレ19 00 2011.08.12 7.4% 公式HP wikipedia Hulu NETFLIX dTV PrimeVide U-NEXT TVer Paravi GYAO youtube検索 / Pandora検索 / dailymotion検索 / bilibili検索