約 38,610 件
https://w.atwiki.jp/er24hours-eparo/pages/14.html
16 :旬[]:2007/01/31(水) 20 56 18 ID Ik0Rp2v5 その日、神宮教授から、教授室に呼び出された香坂。 なんかやらかしたかな~?と思いながら、教授室に向かった。 『お話って何でしょうか。』 『………………。』 神宮教授は後ろを向いたまま、何も言わずに黙っている。 『…教授?』 突然神宮教授が振り返り、香坂をソファに押し倒した。 『キャアっ…!!何のマネですか!!』 『香坂くん…今夜だけでいい、私のモノになってくれ…。』 言いながら、鎖骨をなぞるように舌を這わせる。 『…嫌ですっ!!…辞めて!!離してよっ…』 香坂の抵抗も虚しく、神宮教授の舌は胸へと降りていく…。 チュパチュパと、いやらしい音が部屋に響く。 『んっ…。ハァ…も…う…辞め…』 すでに感じてしまっている自分が恥ずかしい。こんなヤツ相手に声なんか出したくない。 なのに…。 どうしても我慢出来ない。さすが、ヤりなれてる感じがする。 『体は正直だ…。なぁ、香坂くん…』 教授が、私の下着を乱暴に脱がせ、秘部に手を入れまさぐってくる…。 『……!!!』 洩れそうな声を、必死で我慢する。 教授はそれが不服なのか、今度は秘部に顔をうずめてきた。舌を使い、執拗になめ回す。 チュプ…チュプ… またしても、いやらしい音が響き始める。 『んっ…もう辞めっ…ハァァッ!!』 なんでこんなヤツなんかに感じてるの、私…。 教授のズボンがパンパンに膨れ上がっている。 『香坂くん…。』 自分のモノを取り出し、私のお尻に、自分のモノをこすりつけてくる。 すごく固くなってる…。 『ハァァァァッ!!香坂くん!!!!!!』 教授のリミッターがキレたのか、私の脚を無理やり広げ、乱暴に突っ込んできた。 『ぁぁ…ハァァッ!!んっ…久しぶりだ…最高だ!!!!!』 パンパンと音が響く。 『ハァハァッ!!んっ…あん…ぁぁ…あん!!!』 『ハァハァッんっ!!!んん!!!!!』 限界まできた教授が、私からモノを引き抜き、私のアソコに放出した。 教授も私も、肩でハァハァと息をしていた。 『最高だったよ香坂くん…』 なにが最高だったよ。と心の中で思った。 『君が妙なマネをしないように、今までの行為はビデオカメラに撮らせてもらったよ。変なことしたら、これを公表するからな。』 『え…!?』 驚いてそれ以上声も出ない。 私も感じちゃってたから、公表するつもりはないけど…。 これから、弱みを握られた私は、ずっと教授とこの関係が続くのかと思うと、ゾッとした。
https://w.atwiki.jp/opedmiroor/pages/2368.html
|THE FIFTH ELEMENT|(背景マルーン、文字白) テロップが流れると共に宇宙の光景と地球が映る中で一隻の宇宙船が地球に向かってやってくる。 エジプト 1914年。 砂漠にはとある岩の祠らしきものがあった。 ラマに乗って出かけていた子供が帰って来て他の子どもは指を指しながら叫び、乗った子供はラマから降りて祠である遺跡内へ入ると、そこには考古学者らが遺跡を調査しており。 少年「アジス!」 バッコリー教授「アジス!光を!」 ビリー「アジス 光を」 バッコリー教授「よし」 アジスは光を反射させる道具を太陽に向ける。 バッコリー教授「もう一度。3つの惑星の食でブラックホールが開き、邪悪が恐怖と混乱をもたらす。蛇を見ろ、ビリー。究極の悪の象徴だ」 ビリー「ちゃんと描きました。一匹残らず。いつ悪が訪れるので?」 バッコリー教授「これが5を表すならそれが訪れるのは…5000年毎だ」 ビリー「まだ先の話ですね」 遺跡にフードをかぶった男がはいってきて、その様子を見ていた少年の肩を掴む。 司祭「水を持って来たのか。私が2人のところへ持っていく。」 教授とビリーは遺跡に掘られた古代文字を調査し続けていた。 バッコリー教授「ここに描かれているのは人間と生の4要素だ。水、火、土、風、中心に第五の要素。第五(フィフス)の要素(エレメント)」 司祭はそれをひそかに聞いてる中で何かの薬を持ちながら独り言を話す。 司祭「主よ、彼らは知り過ぎました」 司祭はその薬の液体を袋に入れると教授とビリーの元へ行く。 ビリー「神父様。ようこそ」 司祭「コップがあるかね?」 バッコリー教授「解読しました。驚くべき内容です。歴史的発見です」 司祭「喉が渇いたでしょう。」 バッコリー教授「こりゃ、どうも」 司祭は水をコップに入れる。 司祭「まるで作戦図だ」 バッコリー教授「こっちが善、こっちが悪。これが悪に対抗する武器。私は有名人だ!」 司祭「あなたの名声に乾杯」 バッコリー教授「名声に乾杯」 3人がコップで乾杯し教授が飲む中でコップの水を投げ捨てる。 バッコリー教授「水で乾杯?鞄の中のグラッパを」 ビリーは酒であるグラッパの瓶を取り出す。 教授「ここの意味がわからない。有史以前のことかな?いや、待て」 司祭は古代文字を解読してる教授の元を離れると、大きな影が覆う。 子供「見ろよ!」 ビリーもそれに気付く。 司祭「彼らだ」 司祭がそう言うと、遺跡付近に大きな宇宙船が降り立つ。 教授「この人物は完全無欠の人間…この人物が鍵だ」 ビリーは外にある宇宙船を見る。 教授「これが神の光?一体、何のことだ?アジス、光を!それでいいアジス」 宇宙船が大きな光を発すると同時にその宇宙船のハッチが開いて中から宇宙人であるモンドシャワン人が降りてくる。 司祭「ご主人様」 司祭がそう言うと、数多くのモンドシャワン人が遺跡へと入る中でビリーはそれをスケッチする。 教授「神父さん。全く信じられない話しです」 教授はそう言い後ろを振り向くと、モンドシャワン人と向き合う。 教授「君らはドイツ人?」 司祭「あと一歩で彼が解読するところでした。お前も先代の僧侶たちも我々に忠実だった。だが戦いが近い。危険な地球に石は置いておけぬ。」 モンドシャワン人は手に仕込まれてあった鍵で遺跡の隠し部屋の扉を開く。 教授「全く、信じられん」 教授は人知を超えた事を目にしてその場で気絶する。 モンドシャワン人らはその隠し部屋へ行くと、中央には像が立っていた。 教授「第五のエレメントだ」 モンドシャワン「石を取れ」 モンドシャワンは中央の像の東西南北の方向にある置かれてあった石を取り、ケースにはめ込み閉める。 ビリーはピストルを取り出し中央の銅像を運ぶモンドシャワンの様子を見ていた。 司祭「主よ。悪が襲って来た時に我々に何の武器が?」 モンドシャワン「悪が次に襲ってくるのは今から300年後。我々もまた戻る。」 ビリー「先生!」 ビリーはピストルを片手でかまえる中で教授の目を覚まさせようとしていた中、モンドシャワンと向き合う。 ビリー「動くな!撃つぞ!」 司祭「待て!彼らは我々の味方だ」 ビリー「何が味方だ!博士が殺されたんだぞ!」 司祭「話しを聞いてくれ」 ビリー「話?」 司祭「私は君の友達だ」 ビリー「嘘だ!」 司祭「聞け!頼むから銃を下ろせ。」 ビリーが後ろに引き下がる中、後ろにあった荷物に引っかかりその弾みでマシンガンが暴発してしまいモンドシャワンに命中してしまうと隠し部屋の扉が閉まろうとする。 司祭「早く!壁が閉まります!」 モンドシャワン「お前の指令だ。次の僧侶にすべてを伝えるのだ。」 司祭「分かりました、早く!時間がありません!」 モンドシャワン「重要なのは時間ではない。生命だ」 モンドジャワンは司祭に鍵を渡す。 モンドジャワンらが乗った宇宙船が飛び立つ中で司祭が遺跡の外を出る。 司祭「仰せの通りにします!ご安心下さい!次の者にすべてを伝えます!」 司祭が鍵を掲げそう言った後、モンドジャワンの宇宙船は空へと上がる。
https://w.atwiki.jp/goyo/pages/9.html
# The after '#' parts are translator's notes. # ' Goyo ' means the poeple who has been beholden to the government. And they usually lies. # Inside '()' after the names are Japanese letters. You should use them to research on Japanese news. # This page was translated from 原発関連御用学者リスト(医学関係). # This page is not complete information. e.g.) a title of peoples. You have to research by yourself. # The translator will NOT be responsible for anything to happend to use this page. # The translator will update this page day by day. # You can research Japanese famous people in below sites. # J-Global, SPYSEE Wikipedia (ja), Wikipedia (en) . # Uncyclopedia, Kyoko News Left two sites are NOT truth information, But sometime the truth is hiding there. This list includes radiation therapy. ■Nagasaki University(長崎大学) ■NAKAGAWA, Keiichi (中川恵一) (東大)チーム中川:ヨウ素は「煮沸することで幾分取り除くことができる」し、プルトニウムは「ヨウ素のように飛散していくことがありません」 ■NAKAGAWA, Keiichi (中川恵一) 御用じゃないと言いながら電事連の小冊子に登場 ■NAKAGAWA, Keiichi (中川恵一) ビル・ゲイツと[[池田信夫]]と中川恵一そしてb… ■([[東大病院放射線治療チーム]]) (team_nakagawa) on Twitter 「ヨウ素は煮沸すれば減る」→「実験したら減りませんでした」 ■KARAKI, Hideaki (唐木英明) (東大名誉教授、獣医師、農学者(獣医薬理学)、世界健康リスクマネージメントセンター国際顧問、食品安全情報ネットワーク代表者) ■MAEKAWA, Kazuhiko (前川和彦) (東大・医・救急医学) ■YAMASHITA, Shunichi (山下俊一) (長崎大学医学部)「笑っていれば、放射能を浴びてもがんにならないから飯舘村に住んでも大丈夫」 ■YAMASHITA, Shunichi (山下俊一)2 ■YAMASHITA, Shunichi (山下俊一)3 ■YAMASHITA, Shunichi (山下俊一)4 変身!? ■放射線研究で世界に冠たろうとする山下俊一教授、独シュピーゲル誌とインタビュー ■山下俊一に「朝日がん大賞」 ■[[山下俊一通販生活インタビュー]] ■(高村昇) (長崎大学医学部) ■NAGATAKI,Shigenobu(長瀧重信) (長崎大学医学部名誉教授 財団法人 放射線影響研究所理事長) ■(重松逸造) ■(松田尚樹) (長崎大学 先導生命科学研究支援センター 教授) ■(柴田義貞) (長崎大学特任教授(放射線健康リスク制御国際戦略拠点)健康リスク学) ■(神谷研二) (広島大) ■(星正治) (広島大) ■(細井義夫) (広島大学原爆放射線医科学研究所教授、医用放射線技術学) ■(長谷川有史) (福島県立医大被ばく医療班、同大救急医療学講座助教) ■NAKAMURA,Hironobu(中村仁信) (大阪大学医学部名誉教授、彩都友紘会病院院長)「放射能は体にいい」 ■(近藤宗平) (大阪大学名誉教授) ■(久保敦司) (慶應義塾大学大学院医学研究科内科系専攻放射線医学(放射線治療・核医学) 教授) ■(浦島充佳) (慈恵医科大学准教授) ■(大谷浩樹) (首都大学東京 放射線学科准教授) ■(福士政広) (首都大学東京教授 健康福祉学部放射線学科 人間健康科学研究科 放射線科学系) ■(三橋紀夫) (東京女子大放射線腫瘍学) ■(下道國) (藤田保健大) ■(島田義也) (放射線医学総合研究所) ■(神田玲子) (放射線医学総合研究所) ■(杉浦紳之) (放射線医学総合研究所 緊急被ばく医療研究センター センター長。放射線審議会専門委員、原子力安全技術アドバイザー) ■ISHIKAWA,Masazumi(石川正純) (北海道大学医学部教授<放射線治療>) ■(米原英典) (放射線医学総合研究所 (担当企画委員) 委員) ■(柿沼志津子) (放射線医学総合研究所 放射線防護研究センターチームリーダー、原発事故調査委員会委員) ■(渡邉正己) (薬学博士 原子炉実験所・教授 京都大学・大学院・理学研究科および医学研究科・教授) ■(秋葉澄伯) (鹿児島大学医学部教授(公衆衛生学)) ■(甲斐倫明) (大分県立看護科学大教授 ICRP委員) ■(宮里達郎) (九州工業大学元学長)→ 記者が勝手に記事にした内容で御用判定されていたが、無実の可能性高い。内容参照のこと。 ■(佐々木康人) (社)日本アイソトープ協会 常務理事 ■(吉村泰典) (日本産科婦人科学会理事長) ■OKA,Toshihiro(岡敏弘) (福井県立大学経済学部教授/大学院経済・経営学研究科教授) ■(津金昌一郎) (国立がん研究センターがん予防・検診研究センター研究部長) ■(藤井博史) (国立がんセンター東病院 機能診断開発部長) ■(井口哲夫) (名古屋大大学院教授、放射線工学) ■SUZUKI,Gen(鈴木元) (医療福祉大学大学教授) ■(窪田宜夫) (茨城県立医療大学教授) ■(佐藤斉) (茨城県立医療大学准教授) ■(滝澤行雄) (秋田大学名誉教授) ■NAKAHARA,Hideomi(中原英臣) (新渡戸文化短大学長) ■NAKAMURA,Takashi(中村尚司) (東北大学工学研究科教授、サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(CYRIC)教授) ■SAKAI,Kazuo(酒井一夫) (放射線医学総合研究所 放射線防護研究センター長) ■(川島隆太) (東北大学加齢医学研究所教授、脳科学) ■(山下宏文) (京都教育大学教育学部教授) ■NIWA,Ootsura(丹羽太貫) (京都大名誉教授(放射線生物学)) ■(長村洋一) (健康食品管理士認定協会理事長、鈴鹿医療科学大学教授) ■(服部禎男) (一般社団法人ホルミシス臨床研究会理事) ■(松田裕之) (生態学者、横浜国立大学環境情報研究院教授。 専門は、生態学、水産学、環境リスク管理。) ■(ロバート) キーワード ABCC(放射線影響研究所) 原爆訴訟 IAEA、WHOのチェルノブイリ調査報告 山下俊一2 山下俊一3 東大病院放射線治療チーム 365 名前:名無しさん@お腹いっぱい。(東京都)[sage] 投稿日:2011/04/22(金) 15 34 08.05 ID 83MUr99c0 [3/4] チェルノブイリの時は学者も軍隊と一緒に現場で指揮を取ってるが。 日本じゃ保安院も東電も離れたところで会見やり過ごすのに労力使ってるだけ。 学者はデタラメを垂れ流すだけ。 388 名前:名無しさん@お腹いっぱい。(京都府)[sage] 投稿日:2011/04/22(金) 18 57 49.17 ID xCK9cc0l0 [1/2] 365 放射線生物学者とその他の科学者合計14名と共に チェルノブイリ事故の除染作業を指揮したが 13名が癌で亡くなり、この放射線生物学者も 2度の甲状腺癌を患ったそうだ。 日本の放射線専門の御用学者でこのように 率先して除染作業をする覚悟はあるのか? なくても御用学者は狩り出すべきだな。 http //diamond.jp/articles/-/11970 ところで日本に放射線関連の学者はいるが 放射線生物学者というのはいるのかな? 700 名前:名無しさん@お腹いっぱい。(千葉県)[] 投稿日:2011/06/25(土) 02 03 08.49 ID ao1nh89r0 [1/2] でも山下センセイを学長がかばうというのも異常事態でないかい。研究者生命を大学行政のトップに守って貰うなんて。 既出だけど僕らは長崎大学の教授職を解任しろとは言ってない。よその板で勘違いしているけど、 「リスクアドバイザー」職にあることで福島県民のリスクを高めていることを問題にしているのに。 まあリスクを高めることも「リスクアドバイザー」の仕事と言えなくもないが。 ところで皆さんは「出したい人より出したくない人を出す」出来レース番組ご覧になりますか?
https://w.atwiki.jp/aandj/pages/93.html
メック×GJ ヤマモト あ、会長、そろそろ副会長の交替を Gustuv・Joker そだね rumiere いや…ヤマモトさんのままでw ヴィオラ・ルバート あった!ガーリック3000 Gustuv・Joker 次はルミちゃんだなwww カティル を!どこだっ!? ヴィオラ・ルバート ヴェネツィア倉庫外 rumiere ………………… ヤマモト 私からも推薦しますw rumiere |_・)チラ カティル 3kか・・・まぁ、買うかなw Gustuv・Joker 副会長になったら、俺の強烈な愛を受け取ってください。 メック・リンガー 了解 ヴィオラ・ルバート ww Gustuv・Joker orz rumiere www カティル w フリート×ファンダレル ファンダレル フリートさん? 対象外だったりしてw フリート ヒドイ・・・遊びだったのね。。。 ファンダレル それはやめれ~ シルヴィ・ヴァン ニヤリ ファンダレル なんでシルヴィさんいつも食いつくの?w シルヴィ・ヴァン 生産活動してると刺激が欲しくなるんです ルビー教授 (そおいうお話が大好きなんですね^-^ ディアネ・コリーニ 刺激の種類がちょっとアレですよねw ファンダレル 気持ちは判りますが外を当ってくださいw シルヴィ・ヴァン え~w シルヴィ・ヴァン ;; ルビー教授 ナカシタ@0@ シルヴィ・ヴァン TT フリート ひどい男ね ファンダレル ああ、どうすれば・・・オロオロ ルビー教授 懲罰委員会です`0´ ディアネ・コリーニ ヴェネに集合?w ルビー教授 ちょっぴり遠い(*ノノ) ディアネ・コリーニ かなり遠いよ;; ファンダレル 事件は現場で起こってるんです!!ということでソファラでおねがいします。 Gustuv・Joker ピヨピヨ ルビー教授 (ー∇ー)ノシ ディアネ・コリーニ ソファラは近いよw ファンダレル あれ? シルヴィ・ヴァン 現場といったらファマです!;; ルビー教授 ファマなら近いですねぇ ディアネ・コリーニ ファマ遠いですw ファンダレル やばい、ソファラ遠いという方向でうやむやにしようと狙ったんですが ルビー教授 2箇所に集合で、電話会議ですねぇ^-^ シルヴィ・ヴァン ディアネさん検事、教授弁護人でOK? ディアネ・コリーニ 二役もするの?w ディアネ・コリーニ 混乱しちゃうよw ルビー教授 ダレの弁護?σ(^∇^;) シルヴィ・ヴァン いえいえ、 シルヴィ・ヴァン 私ですw ルビー教授 ぉ~^-^ ディアネ・コリーニ じゃあダレルさんは毎度のことでフリートさんかな? ファンダレル ちょっと待ってくださいw ファンダレル 毎度ってなに?w シルヴィ・ヴァン w ディアネ・コリーニ いや、だって、ほらw フリート 話が全くわからん。。。 シルヴィ・ヴァン ねぇw ファンダレル ↑ほら、シルヴィさん笑ってますよ。。 ファンダレル 情状酌量を・・・ ルビー教授 @0@; ファンダレル お慈悲を・・w ディアネ・コリーニ 慈悲ってw ルビー教授 それでは・・・ルビー教授に100万円プレゼントの刑≧∇≦b Gustuv・Joker なんか、チョコボが出てきたw シルヴィ・ヴァン w シルヴィ・ヴァン 判決出てるし ファンダレル いや、シルヴィさんの希望通りしなさいという判決出たら、今度は私が泣きます ファンダレル 教授のは論外としてw ルビー教授 @0@ ディアネ・コリーニ まあたまには禁断の扉を開けるということでw ファンダレル なんですか、その懐柔するような論理は?w シルヴィ・ヴァン 機会があったら、楽しませていただきますw ディアネ・コリーニ シルヴィさんが求めてるのに、応えて上げなきゃw
https://w.atwiki.jp/monosepia/pages/1210.html
ページ下方に放り込みログあり 2ちゃんねる / 2ch:国内政治・政治家 保存スレの原稿レスを読みたいときは、下方に保存のスレファイルを開いたら「全部」あるいは「最新50」をクリックすると2ch現行URLに跳びます。
https://w.atwiki.jp/springwater/pages/14.html
TRIGGERでの審査員やセミナー講師、プロジェクトの監修など、学術面にてご指導・ご支援を頂いている先生方です。 杉山 愼策 先生 立命館大学 大学院 経営管理研究科 教授 池尾 恭一 先生 慶應義塾大学 大学院 経営管理研究科 ビジネススクール 教授 恩藏 直人 先生 早稲田大学 商学部 教授 片平 秀貴 先生 丸の内ブランドフォーラム 代表 蟹瀬 誠一 先生 明治大学国際日本学部教授 学部長 廣江 彰 先生 立教大学 経済学部 経済政策学科 教授 古川 一郎 先生 一橋大学 大学院商学研究科 教授 三木 光範 先生 同志社大学 大学院工学研究科 教授(工学博士) 杉山先生以下五十音順 当ホームページ掲載の記事、写真、イラスト等の無断掲載を禁止します。 Copyright (C) SpringWater. All rights reserved.
https://w.atwiki.jp/rodhhouse/pages/1196.html
7. izlude_in 171,164 ビュート教授#iz804 (前略) 人魚について (前略) [ビュート教授] 泣いていた人魚の涙を とめてきてくれたのね。 さすがだわ! 表情符號 0 [ビュート教授] それで、どうしてその人魚は 泣いていたのかしら? '‐あなたはビュート教授に ことの一部始終を報告した‐ [ビュート教授] ええええ!? 美しい人魚は 美しくなくなる呪いをかけられた魚人で 呪いが解けて、美しい姿を取り戻して 喜んで海に帰って行ったですって? 表情符號 23 [ビュート教授] …… 美しさとは何か、 考えさせられる話だわ。 表情符號 9 [ビュート教授] あ、そうそう! そういえばあなた、 人魚の呪いを解いたお礼に 新しいアイテムの製法を 教えてもらったんですって? [ビュート教授] 製法は、助手に伝えて 研究工房で作れるようにしておくわね。 作りたくなったら 私に話しかけてちょうだい。 [關閉] IZ_1QUE → 15 任務更新 71970 → 201470 {獲得經驗值 3,000,000 及 JOB EXP 1,000,000 任務完 任務完結後對話
https://w.atwiki.jp/tsgeneral/pages/148.html
02-520 :アリス ◆Alice.9wCE:04/04/25 17 09 ID 92LbVAjI アリスの娘たち~ フレイ/永遠の時とともに ---------------------------------------------------------------- 「………As Time Goes By…」 ジャスのメロディーに乗せた歌声が、照明を落とされた一画にこだまする。 ウェーブのかかった長いオレンジ色の髪に明るい緑色の瞳。胸元の大きく開いた デザインの暗赤のドレス着た アリスの娘 の一人が歌っている。 1週間だけのクラブが、夜の食堂で開かれていた。 船内では、人類が地球で暮らしていたころの文化を再現するという目的で、様々な イベントが催されていた。とはいえ、老朽船の維持に必要なギリギリの人口では、 あまり大掛かりで人手のかかるイベントはめったには開かれない。しかし、主催側 としては準備にあまり手間がかからず、利用側としては個々人が思い思いに楽しめ る人気のイベントとして、数ヶ月に1度は行われていた。アルコールを含む軽い飲食と 音楽、ゲーム、そして着飾った 娘 たちとの会話。ともすれば単調になりがちな船内 に潤いを与える、夜の憩いの場だった。 今宵のホステスはフレイとフローラ、アヤカとアヤノの4人の 娘 たちが勤めていた。 歌い終えたフレイが、カウンターに腰掛ける。 「編集長……、じゃなかった。マスター、水割りね」 ホストスタッフは船内娯楽誌の編集部員たちが勤めていた。編集長は臨時クラブの マスターとして、カウンターで客に出す飲物を作っていた。一日の作業を終え、訪れる 客の中には酔って暴れたり、娘たちに絡んだりとトラブルを起こす者もいる。 そうした場合に場を収めるのがマスターの本当の役割だった。増設されている監視ユ ニットを通して、普段よりもアリスが細かく注意を向けてはいたが、小さなトラブルを穏 便に済ませるには、人の手が必要であり、臨時マスターの編集長はその手の手腕が 長けていた。 02-521 :アリス ◆Alice.9wCE:04/04/25 17 10 ID 92LbVAjI 「また飲むのかい?さっき中和剤を飲んだばかりだろう?」 「歌うために飲んだのよ。どうせ直ぐに誰か寄ってくるから、飲んでおきたいのよ」 アルコールは気分を高揚させる。フレイとっても例外ではなかった。 普段はアリスが割り振る伽の相手だったが、クラブにいる間は「合意があれば いつ誰と寝てもいい」そういう暗黙の了解があった。だから男たちはこの時とばかり に娘たちを口説き、ひとときの交わりを獲ようとするのだった。したくなければしなく てもいい……でもフレイは抱かれるのが嫌いではなかった。 フレイには 7艶(いろ)のフレイ というあだ名があった。 娘 たちにはそれぞれ個性 があったが、特にその特徴が際立っている 娘 には、半ば公然と呼ばれるあだ名が あった。男を絡めとる2本の脚、巧みな愛撫で翻弄する2本の腕、二つの豊かな乳房、 そして快感の絶頂へと導く秘所。それが 7艶 の由来。そしてフレイをそんな体に作り 上げた人物がいた。 「相変わらず。歌だけは苦手みたいだな」 「教授!どうしてここに?!」 「来てはいけないかね?」 「いえ、そんな……。お久しぶりです」 フレイは体が疼き、期待で胸が膨らんでいくのを感じていた。 彼こそが不感症だったフレイの性感を目覚めさせ、セックスを愉しむアリスの娘として 完成させた人物だった。性転換中に起きたトラブルで失われた、フレイの快感中枢系 を再生し、薬剤を用いて丹念に脳との関連付けを続けたのだ。 教授はフレイが生まれる前から、科学技術部のリーダーを務める天才で、アリスのメ ンテナンスを始め、船内のさまざまな機器の研究開発を取り仕切っていた。だからこそ、 性転換装置のプロである伝助医官にもできなかった、難問を解決できたのだ。 02-522 :アリス ◆Alice.9wCE:04/04/25 17 12 ID 92LbVAjI 「久しぶりだな。元気かね?」 「はい、教授は?お加減が良くないとは聞いていましたが」 「まあ、ぼちぼちだな」 「あの……」 「わかっている」 「では、こちらへ……」 フレイは教授を控えの部屋へ招いた。臨時のクラブである食堂のすぐ隣には、伽を勤める為 に用意された部屋があった。普段でも待ち合わせに使われることの多い食堂区画だったから、 利便性の上からも それ 専用の部屋が元々用意されていた。 部屋に入るなり、フレイは教授に抱きすがった。 「教授、お薬。……薬をください」 薬……フレイの性感を目覚めさせた薬。性転換直後の敏感で繊細な感覚が最も高められる 時期にあって、年上の姉の執拗な調教にも反応することの無かった快感を目覚めさせた 媚薬 。 今のフレイには、劇薬に近いため、扱いを心得ている教授からしか与えられない薬。それはどん な性技でも味わうことのできない、 自分が壊れて行く感覚 をフレイにもたらす、極上の快感を 与える薬だった。 「ああ、用意してある。でも、これが最後だぞ」 「最後でもいいです。私を壊して!」 教授はカプセルを口に含むと、口移しでフレイに与えた。教授はフレイの快感を高 める方法を熟知していた。フレイは恍惚とした表情で教授のキスを受け入れ、一刻 も早く効果を得ようと、カプセルを噛み砕いた。 「……苦い」 「こんなに淫乱な娘になりおって……」 「教授が、私をこんなにしたんです。お忘れですか?」 「そうだったな。後悔してるか?」 「いいえ。それが私の、今生きている理由ですから。教授が下さったんです、私の人生……」 02-523 :アリス ◆Alice.9wCE:04/04/25 17 14 ID 92LbVAjI この船では誰もがそれぞれの役割を持っている。性感の無い……伽を勤めることの できない アリスの娘 など何の価値も無い。口に出す人はいなくても、フレイはそう 思い詰めていた。フレイは自分の居場所が無くなるのではないかという不安に押しつぶ されそうになっていた。だからこそ 廃人になるかもしれない というリスクを犯してでも、 教授に救いを求めたのだった。 「いつもみたいに、抱きしめて下さい……」 劇薬だけに、効き始めに強い不安感と孤独感がフレイを襲う。 その間は体を震わせながら、誰かにすがっていなくてはとても耐えられない。 教授はフレイを強く抱きしめ、少しでも不安感を和らげるために、オレンジ色の髪を優しく なでていた。やがてフレイは全身の皮膚がピリピリとして、体の奥底からジンジンと熱く なって行く高まりを感じていた。 フレイの体の震えが納まっていくのを見て取った教授は、フレイをベッドに移す。 「脱がせるぞ。照明は消さないからな」 「はい、教授の好きなようにしてください」 教授はわざと乱暴にフレイのドレスを剥ぎ取る。教授はいつも殊更にフレイを乱暴に扱う。 それは 治療 を施していた時のことを思い出させる。強い刺激と被虐感が、フレイの心と体を 翻弄し、性感を目覚めさせるのに効果的だったからだ。もちろんフレイだって、ただ乱暴に扱わ れるのは嫌だった。そのために性転換したとはいえ、単なるオモチャとして、弄ばれるだけの 存在では悲しすぎる。しかし教授は、乱暴なだけではなかった。無愛想ではあったが、フレイの ために心を砕き、何の知識も持っていなかったフレイに、様々な知識と技術を教えてくれた。 それは例え伽が勤められなかったとしても、それ以外で生きて行くだけの意味を、フレイが見出 せるようにしてくれたのだった。教授は、粉々に打ち砕かれていたフレイの心と身を再構成し、 生きる術を教えてくれた神であり、全てだった。 02-524 :アリス ◆Alice.9wCE:04/04/25 17 15 ID 92LbVAjI 教授の手で素肌を晒されていくフレイは、前に会った時よりも白髪の増えた髪を見つめながら、 出会ったばかりの頃を思い出していた。 「……感じない?」 「ええ、このコ。どんなことをしても、気持ちよくならないみたいなんです。触れられたりするのは 解るみたいなので、神経がやられているわけじゃない見たいなんですけど……」 「ふむ、伝助医官のファイルによれば、身体的には何の問題もなさそうだがな……。 では服を脱ぎたまえ」 「今ここで、ですか?」 フレイをかばうように姉が問い返す。 「ああ、そうだ。下着も全てとって全裸になるんだ」 「でも、他にも人が……」 「別に君が脱ぐわけじゃない。その子を治したいんだろう?」 姉は心配そうにフレイと教授を交互に窺う。 (お姉さま困ってる。私の顔を見てる……。みんなに心配ばかりかけている、私は悪いコなんだ……。 せめて言われたことぐらいは……) フレイは意を決して、やわらかい素材でできたブラウスを脱ぎ、はいていたキュロットも脱いだ。 下着といっても、まだほとんど膨らんでいないフレイの胸には必要がなく、上着を脱いだフレイは 小さな布1枚しか身につけていなかった。フレイは未発達の自分の体を、初対面の教授に晒す羞恥心 で顔を赤くしていた。 「……下も取るんですよね?」 「ああ、もちろんだ。感じないんだろう?」 「ええ、でも……」 デビュー前の 娘 の裸体など、そうそう見れるものではない。好奇心に駆られた他の研究員たちの 視線が、フレイに突き刺さってくる。フレイは、怯えるように震えながら、最後の一枚に手をかけた。 しかし自然と涙が出てきて、それ以上手が動かない。 不意に立ち上がった教授が着ていた白衣を脱ぎ、フレイに頭の上からかけた。 「もういい。羞恥心はあるようだな。別の部屋へ行こう」 02-579 :アリス ◆Alice.9wCE:04/04/30 20 43 ID 4d6i+aix 教授は2人を自分の研究用の個室に招じ入れた。端末からアリスを呼び出し、 フレイの過去のデータをまとめるように命じた。ディスプレイに表示された医療 データを見ていた教授は、やがてこう告げた。 「この子は、しばらく私が預かろう」 「ええっ?でも、このコはまだ性転換してやっとひと月なんです。まだお勤めで きるような時期ではありませんし、第一男の人に預けるなんて」 「別に伽をさせるわけではない。治療のためだ」 「その、一緒となると……。パートナーの方とはどうなさるんですか?」 「私にはパートナーはいない。この研究用の個室で暮らしている。隣の保管庫 を片付ければ、この子用の個室も作れるだろう。部下に用意させる」 「しかし……。この子にはまだ覚えなきゃいけないこととかありますし」 「では、毎日ここへ通わせるかね?」 姉は黙らざるを得なかった。科学研究部のあるブロックはフレアたちのいる 中央ブロックとは農業区画を隔て、さらに後部居住ブロックも越えた機関部側 にあった。船体を縦断する交通システムは、先週老朽化が原因の事故で使え なくなっており、修理が完了するまでまだ2ヶ月はかかるということだった。 加えてセキュリティの厳しい科学技術部と機関部への立ち入りは厳しく制限さ れており、今日だってここへ来るまで手続きを含めて2時間半もかかった。 その間、フレイはずっと好奇の目に晒されることになり、心配した姉は何度も 人目に付かない場所で休憩を繰り返しながら、ようやくたどり着いたのだ。 毎日通ってくるなんて論外だった。 02-580 :アリス ◆Alice.9wCE:04/04/30 20 45 ID 4d6i+aix 「お姉さま、私大丈夫です。心配しないで」 「フレイ……。わかりました。教授、このコをよろしくお願いいたします」 そういうと深々と頭を下げた。フレイの手を握り、それでも心配なのか、最後に フレイをぎゅっと抱きしめ、中央ブロックへと帰っていった。 「アリスの姉妹のパートナー関係は、特別とは聴いたことがあるが……、 君たちはいつもあんなに、相手を思いやるものなのかね?」 「お姉さまはいつも私のことを第一に考えてくれるんです。大切な時期だからって」 「そうか、では私もなるべく君の事を考えているようにしよう」 服を脱げと言った時に顔を赤くした時以外、あまり表情の変化が見られないフレイに、 教授は疑問を感じながらも、姉がしていたようにフレイの手を握りながらたずねた。 「私が怖いかね?」 「よく……、わかりません。だってまだ会ったばかりだから……」 「では、私のことから話そうか……」 教授はフレイに自分の略歴と、今手がけているプロジェクトの話などをかいつまんで 説明した。フレイは黙って聞いていたが、自分の何倍もの時間をこの船の中で過ごし てきた教授の話は、難しくてよくわからなかった。 「……以上だ。何か質問は?」 「教授。教授は今、幸せですか?」 「何だって?」 予想外の質問に、教授は聞き返した。 「私、お姉さまや他の人たちにもたくさん心配かけているんです。私、誰の役にも立っ ていない。迷惑かけているだけなんです。誰かのために役立つことが、この船で暮ら す人の幸せだって、お姉さまは言っていたけど、それならたくさんの人の役に立って いる教授は、とても幸せなのかなって……」 02-581 :アリス ◆Alice.9wCE:04/04/30 20 47 ID 4d6i+aix 「君は、いま自分が幸せではない、と思っているんだね?」 「よく解りません」 「ふむ……」 教授は、この娘が快感を感じない以上に、もっと根本的問題を抱えているので はないかと感じていた。 部屋が準備できるまでの間、教授はフレイに部屋のものは何を使ってもよいから と言い残し、科学技術部の執務室で溜まっていた事務的な作業を片付けていた。 教授は数時間後に「準備ができました」との部下の報告を受けた。仕事の区切り が良いところで作業を一度中断し、フレイを自室から用意された部屋へ移そうと 個室へと戻った。フレイは教授が部屋を後にしたときのまま、椅子の上に座った ままだった。教授は確信に近い不安を感じながら尋ねてみた。 「ずっと、そうしていたのかね?」 「はい。ここで待っていろ、と教授がおっしゃったので」 フレイは表情を変えずに答える。 「……のどは渇いていないかね?」 「はい」 「お腹はすいているかな?」 「はい、少し」 「トイレへは行きたくないかね?」 「はい、行きたいです」 「わかった、ではまずトイレへ行って、その後で飲み物を少し飲んだら、食事にしよう」 「はい」 質問の間、フレイはほとんど表情をかえなかった。 (思ったとおりだ。この子には快感どころか、情緒表現とそれに伴う動作そのものが 非常に弱い。だから感じたことを動作で表現することができないんだろう。だとすれば、 これは私の領分ではないな。まだ伝助先生のほうが適任と思えるのだが……) 02-582 :アリス ◆Alice.9wCE:04/04/30 20 50 ID 4d6i+aix 結局教授はその日執務室へは戻らず、自室でフレイと簡単な食事を済ませると、 いくつかの簡単な質問をした。見慣れない機械が部屋にたくさんあるせいか、 時折小型の表示器などが明滅するたびに、フレイは落ち着かない様子を見せた。 1時間かけてようやく問診を終え、結果をレポートにまとめて伝助医官へとメールし、 早々にフレイを用意された隣室へ寝かせた。そしてヴィジホンで伝助医官を呼び出し、 自分の所見を簡単に伝える。 「……以上です。先生、私には手に負えそうもありません。いえむしろ、 アリスの娘 をたくさん診てきている、先生のほうこそ適任なのではないかと思うのですが?」 「レポートは読んだ。君の所見は的確だとワシも思う。だが、いろんな意味で、 これは君が適任ではないかとも思っておる」 「なぜです?確かにここでも薬物治療なら行えますが、心までは治せません」 「フレイには、自分が無い。白紙状態じゃ。彼女に必要なのは楽しいときには楽しいと感じ、 悲しい時には涙を流すことなのじゃ」 「ですから、それは私には……」 「キミは昔、アリスに人格を持たせることに成功したではないか」 「人格と呼べるほどのものではありませんよ。そう見えるだけで、単なるフロントエンド、 インタフェースです。端末用のクライアントですから、アリス本体に人格があるわけじゃ ありません。そもそも管理コンピュータに人格など不要です。勝手な判断や思い込みで 処理を始めでもしたら、大変なことになりますからね」 「いいのじゃよ、それで。フレイはコンピュータではない、生きている人間じゃ。 アリスと違ってやりがいがあるだろう?」 「そんな乱暴な。第一私に子供の面倒を一日中見ていろ、とでも言うのですか?」 02-583 :アリス ◆Alice.9wCE:04/04/30 20 52 ID 4d6i+aix 「子供子供というが、この船では誰もが作業に従事し、役割を果たしておる。 あの子だってきちんと基礎過程は修了し、暫くはしっかりと仕事についておったのだぞ」 「それは、普通の場合でしょう?第一、15歳以下は見習いです。それに、性転換を終えた ばかりのアリスの娘は子供同然だと、おっしゃっていたのは先生ではありませんか」 「あの子は頭が良いし従順だ。言われたことは忠実にこなせるし、逆らったりすることも 無い。一日中付き添ってやる必要はない」 「自分でトイレにも行けないんですよ?」 「トイレの場所を教えなかったからじゃろう?」 「……確かにそうですが、頭が良いのならば自分で、それに部屋のものは何でも……」 「何でも使って良いと言ったが、その中に用を足せるものは無く、その部屋でおとなしく 待っていろ、と命じた。そうじゃろう?」 「……おっしゃるとおりです」 「あの子に何かを教えることは確かに難しい。言われたことしかできんからな。笑えといえば 笑うことはできるが、それは単に他人がやっているのを見て真似ているだけじゃ。 しかし、そうなってしまった原因は……」 「先生、そちらで患者か誰か、苦しんでいませんか?」 「いや?」 「おかしいな、確かに泣き声のようなものが聞こえたような気が……」 教授はもう一度耳を澄ませると、微かだが確かに聞こえる。それはどうやらフレイの寝ている、 隣の部屋からのようだった。 「先生、また明日ご連絡します。とにかくそちらで彼女の受け入れをお願いします」 02-584 :アリス ◆Alice.9wCE:04/04/30 20 55 ID 4d6i+aix 教授は隣の部屋のドアを開けて中に入った。照明の落とされた部屋のベッドから、 確かにすすり泣く声がする。 「どうしたんだ!どこか具合でも悪いのか?」 教授はつい大声を出して、毛布に包まり震えているフレイに近寄った。 「ごめんなさい! ごめんなさい!ボクが悪いんです!ボクがあの時、モニターを 見落とさなければ!」 「なにを言っているんだ?寝ぼけて怖い夢でも見たか? アリス、少しだけ明るく してくれ」 暗闇から少しだけ明るくなった照明で、目を真っ赤に泣き腫らしたフレイの呆け た顔が浮かび上がる。 「……誰? ボ……、私……。 教授?」 「目が覚めたか? ひどい汗だな。タオルを取ってくる」 教授は腰掛けたベッドから立ち上がろうとすると、意外なことにフレイは教授の 左手を両手でしっかりと握って離そうとしない。すぐ戻るからと言いかけた教授に、 フレイは俯きながら小さな体を振るわせ、 微かな声で教授に懇願する。 「……お願いです。少しのあいだ、手を離さないでいてください」 あまりに小さな願いに、教授は無言でフレイを自分に引き寄せ、しっかりと抱き しめた。一瞬、フレイは体をびくんとさせたが、やがて自分からも教授にしっかり と抱きついて、嗚咽に体を震わせていた。 (こんな小さな子が、声を殺して泣くとは…。一体、この子に何があったのか?) 02-585 :アリス ◆Alice.9wCE:04/04/30 20 57 ID 4d6i+aix 「落ち着いたか?」 「取り乱してすみませんでした。教授」 ようやく落ち着いたフレイを自室に連れて戻った教授は、温めたミルクを与えて、 フレイの不安要因となる部屋中の表示機器類を片っ端から消したり、テープを 貼り付けたりしていた。 「さて、さっき見た夢の内容を話してくれるかな?」 「……思い出せません」 「フレイ。私は君を責めたりはしない。この部屋にはアリスのモニタもない。話し てくれないか?」 「……」 教授はフレイが夢でうなされたのは、彼女の過去に原因があるのではないかと 推測したが、端末にアクセスしようにも、モニターの表示にまたフレイが反応す るかもしれないと思うと、本人に直接尋ねるしかない。 「質問を変えよう。君は今何歳かね?」 「12歳です」 「12?生まれたのは?」 「2年前です」 「……君の元の名前、性転換前の名前は?」 「ジュン」 「では ジュン 君。仕事をしていたそうだが、何の仕事かね?」 「EVA(船外活動)です」 「パートナーの名前は?」 「……」 「…… ジュン 君のパートナーの名前は?」 「……ト、……トオヤです」 「トオヤ君も、EVA要員だったんだね?」 「……そうです」 02-586 :アリス ◆Alice.9wCE:04/04/30 20 59 ID 4d6i+aix 「さっきは、トオヤ君のことを思い出していたのかな?」 フレイはそう尋ねられると、はっとしたように目を見開いたが、すぐに下を向き、 やがてまた声も出さずに泣き始めた。 「思い出させてすまない。今日はもうやめておこう。部屋へ戻ってもう寝なさい」 教授は自分の探究心を優先させたこと後悔した。フレイがなかなか椅子から立 とうとしないため、手をとって立ち上がった。しかし、フレイはぎゅっと教授の手を 握り締めて、立ち上がろうとはしなかった。 「……私、一人で寝たことが無いんです」 (うっかりしていた。12歳で、しかもひと月前に娘になったばかりなら、普段寝る ときには常にそばに誰かいたに違いない。一人で寝かせたのも不安要因のひと つか……) 「わかった。一緒に寝よう。君のベッドでは私には小さすぎる。わたしのベッドで 良いかな?2人では少し狭いが」 フレイはこくんと頷いて立ち上がった。教授に手を引かれ、続きの小さな部屋に 入ろうとしたが、入り口で立ち止まってしまった。 「踏まれると困るものもあるからな」 そういうと教授はフレイを抱き上げ、乱雑に散らかされた狭い部屋の中を埋め尽 くす、得体の知れないガラクタ群を器用に避けてベッドにたどり着き、フレイを横 に寝かせた。教授も上着を脱ぎ、フレイのすぐ隣に横になる。 02-587 :アリス ◆Alice.9wCE:04/04/30 21 00 ID 4d6i+aix 「あの……教授。手を……握っていて、くださいますか?」 「ああ、いいとも」 「それと……、今日はできれば……その。あ、明日はちゃんとしますから……」 フレイは少し顔を赤くしながら、教授を上目遣いに見る。 (バカな、こんな子供に……)教授はフレイの言わんとしている事に気づいたが、 それを明確に否定すると、せっかく開きかけたフレイの心の扉が再び閉じてしま いかねないのではないか?とも思った。同時にこんな小さな子供のうちから、 そういったことを学んでいかなければならない、娘たちの境遇にも憐れさを感じた。 「君は治療中だ。治るまではそんなことは考えなくていい」 そういうとフレイは安心したように、教授の手をしっかりと握り、目を閉じた。教授が フレイの髪を撫でてやると、安心したのかすぐに寝息を立て始めた。 (この子は決して感情が無いわけではない。自分を表現することを知らないのか、 それとも何かの原因で自分を閉ざしてしまったのか……) そう考えながら、教授もやがて深い眠りに落ちていった。 03-154 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/10 00 17 ID 8ln9eMp1 ピピピピピ……。起床時刻を告げる電子音が部屋に鳴り響く。 教授はベッドから手を伸ばそうとしたが、右手が思うように動かせなかった。 目を開けて横を見ると、小さな子供が自分の手をしっかりと握り、すやすやと眠り 続けている。 (何で子供が……? ああ、そういえば……) 教授は反対側の手を伸ばし、アラームを止めながら昨夜の事を思い出した。 (やれやれ……) 教授は、まだはっきりとしない頭を左手で掻きながら、フレイの寝顔をぼんやりと 見つめた。目じりからかすれた白い筋が伸びている。 教授は彼女が声も出さずに泣いていたことを思い出し、乾いた涙の痕をを指で辿った。 「んん……」 フレイがゆっくりと目を覚ました。教授の顔を見て一瞬驚いたような表情になったが、 すぐに安心したような顔になり、教授ににっこりと笑いかけたかと思うと、今度は顔を 真っ赤にして毛布に隠れるように俯いた。 泣いているか虚ろでいるか、という印象しか持っていなかった教授は、彼女が目の 前でくるくると表情を変えたことに、少し驚いた。 「起こしてしまったかな?君は寝ていたければ寝ていてもいい」 「いいえ。教授が起きられるのでしたら、私も起きます」 しかし、しっかりと教授の手は握ったまま、なかなか離そうとはしなかった。 「こんなものしかないが、何も食べないよりはマシだろう」 二人は教授が部屋に保存していた携行軽食で、朝食を済ませた。 教授が着替えて執務室へ行こうとすると、フレイはどうしても一緒に行きたいと言う。 執務室には他にも人がいるし、何かあったときは、部屋のヴィジホンを使って呼び出 してかまわないから、と言ってもどうしても付いて行きたいといって、きかなかった。 03-155 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/10 00 19 ID 8ln9eMp1 教授はあきらめて、フレイを執務室に連れて行くことにした。好奇心旺盛な部下 達を別の部屋に移し、用件が有る時は必ずヴィジホンで教授に入室の許可を得 てから入るようにと命じた。フレイは部屋の隅でおとなしくして、じっと教授のする ことを見つめていた。決して邪魔をすることはしなかったが、教授は黙って見つめ 続けられるのが気になって仕方なく、また用件のたびにヴィジホンで呼び出される 煩わしさに、痺れを切らしかけていた。やはり部屋に戻らせようかと真剣に考え始 めた時、ちょうどフレイの姉が部屋を訪ねてきた。 「よかった、迎えに来てくれたのだな」 「え?迎えに来たって、何のことでしょうか?私はこのコの着替えとか身の回りの ものを、持ってきただけなのですけど」 「ゆうべ伝助医官に、あの子はやはり私の手に負えるものではないので、引き取っ てくださるように、御願いした筈なのだが?」 「その伝助先生から今朝早く、フレイは当面教授に預けるほうが良いので、あのコ の身の回りのものを届けるように、と言われたのですけど……」 「待て。先生に確認してみよう」 教授は直ぐに伝助医官のいる診察室へヴィジホンをかけたが、肝心の伝助医官は 手術中のためでられない、と助手から告げられた。 「困ったな。手術が終わるまで待つか……」 「それが私、この後お勤めがあるので、すぐに戻らないといけないのですけど」 「ん?君はその子の世話をするのが、仕事ではないのか?」 「もちろん本来はそうですけど、フレイが教授のところにお世話になることになった からと、アリスがもうローテーションの中に私を組み込んでしまいましたので……」 03-156 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/10 00 20 ID 8ln9eMp1 「ま、とにかくその子は連れて帰ってもらおう。伝助医官には私から話しておく」 「あの、このコを治してくださるんじゃないんですか?」 「私!ここにいちゃ駄目ですか?」 それまでじっと、教授と姉のやり取りを見ていたフレイが、突然叫ぶように会話 に割り込んできた。フレイは教授をじっと見つめた。言葉には出さないものの、 今にも泣き出しそうな目が ワタシハココニイタイ と訴えていた。2人はらしから ぬ大声と険しい表情に驚いた。刹那訪れた沈黙を破ったのは姉だった。 「フレイは、ここにいたいの?」 姉の問いにフレイは黙って肯いた。 「いや、しかし私には他に仕事もあるし、毎日この部屋についてこられるのも困る。 今日はどうしても一緒にいたいと駄々をこねるから、連れて来たが……」 「このコが駄々をこねたのですか?一緒にいたいって?」 「ああ、そうだ。どうしてもというから仕方なくな。だから今日はこの部屋に部下は なるべく入れないようにしている。おかげで仕事がはかどらん」 「そうですか。姉の私ですら、そんな風に言われたことは……。このコが聞き分け ないなんて、きっとよっぽどのことなんです。ここで治療してあげてくださいません か?いえ、かわいそうなコですから、せめて人並みに笑ったり泣いたりできるように、 なってさえくれれば……」 「いや、しかし……。だいいち、昨夜は泣いていたぞ。今朝だって私の顔を見て にっこりとだな……」 「泣いた……ですって?このコが?」 「ああ、もっとも大声出して泣くわけではないが……。君は知らなかったのか?」 03-157 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/10 00 22 ID 8ln9eMp1 フレイの姉は、がっくりと肩を落としたかと思うと、すぐに真剣な表情で教授に 向き直り、深々と頭を下げた。 「私はこの子が泣いているのを見たことが、いえ、気がつかなかったのかもしれ ません。私も教授ならきっとこのコを普通の娘にすることができると思います。 どうかよろしくお願いします」 教授は厄介ごとを抱える気はなかったが、フレイの無言の訴えと、姉の真剣な に、無碍に拒絶することもできず、とりあえず1週間だけという約束で、フレイを 預かることにした。 その夜の夕食後、教授はフレイにすぐ戻るから先にベッドで寝ているように、 といって自分は執務室に戻った。フレイに盗み聞きをされないようにドアをロック し、伝助医官にヴィジホンをつないだ。 「おお君か、フレイを預かってくれることにしたそうじゃな。よろしく頼むよ」 「1週間だけですよ。第一、何をすればいいんです?」 「薬物治療をするんじゃなかったのかね?」 「快感を感じないという話だったので、交感神経系を活性化させる薬を使おうと考 えていましたが、あんな子供にそんなもの使えませんよ」 「従順で人身無垢な少女を自分の好みの性奴隷に育てる。男の願望そのものじゃな」 「ふざけないでください!だいいち、12歳とはどういうことですか?娘になるには13歳 を過ぎて、自分の将来を決められる年齢になってからでしょう。そもそもいったいあの 子に何があったんです?」 「ふむ、君にはきちんと説明をしておくべきじゃろう。では順番に説明しようか……」 03-158 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/10 00 24 ID 8ln9eMp1 フレイ(ジュン)は、生後まもなくの各種適正テストを極めて優秀な成績でパスし、 いち早く年上のパートナーと組んでEVA(船外活動)助手として従事していたと いう。しかし、最初のミッションで事故に遭ってパートナーを失い、自身も大怪我 をしたとのことだった。彼はパートナーを失ったショックで心にも深い傷を負い、 感情を失ってしまったかのようだった。そのため、体の治療を兼ねて性転換槽に 入れ、心の初期化も同時に行ってはどうか、ということになったのだという。 「……知ってのとおり、性転換槽は再生槽と基本的なシステムは似たようなもの じゃ。肉体の復活と同時に、転換中の深層催眠と、転換直後に起きる激しい情動 の波が、もしかしたらあの子をの感情を取り戻すのではないか?と考えたのじゃよ」 「……それで、失敗したわけですか?」 「厳しいな。じゃが、実際のところ見てのとおりじゃ。若すぎる肉体が予想よりも早く 転換を終えてしまい、予定よりもずいぶんと早くに転換槽から出さざるをえんかった」 「それで、感情を取り戻すどころか、普通なら泣いたり怒ったりして周りを困らせるよう なこともしない、一見 聞き分けのいい 子になってしまったと?」 「あの子の不幸は単純ではない。希望と意欲で一杯の初ミッションで大切なパートナー を失い、自分は重傷を負った。その精神的なショックから立ち直れないうちに、得体の 知れない真っ暗な水槽の中に一人で閉じ込められた。そして目が覚めてみたら女の体 になっていたというわけじゃ。しかも、新しいパートナーとして組まされた姉からは、連日 娘としての教育 を、慣れない体で黙って受け止めていたのじゃ」 03-159 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/10 00 25 ID 8ln9eMp1 「……酷い話だ」 「あの子の姉を責めてはイカンぞ。彼女は何も知らない。今まで話した事情を 知っているのは、ワシと評議長などのごく一部、そして君だけじゃ」 「あの子は? あの子はどこまで自分に起きた事を理解しているのですか?」 「そんなこと、あの子に聞けるか?事故で君はパートナーを失い、大怪我をした ので、性転換槽で治療する以外に方法が無かった、としか言っておらん」 「……」 「ま、こちらにあの子を置いていても アリスの娘 として生活せざるをえん。 だから暫くは治療と称して、君のところにでも置いていたほうが、あの子にとって 少しは楽じゃろうと思ったのじゃ」 「そういうことなら仕方がありませんね。もうひとつ聞いていいですか?」 「なんじゃ?」 「その発端となった事故なんですが、原因は何だったのですか?あの子に責任 があることなんですか?」 「あの子の責任?まさか。原因は宇宙塵の衝突じゃよ。相対速度は優に光速の 10%近くあった。船体の防御システムでも弾き飛ばせんかった、ということだそうじゃ」 「そうですか……」 教授は、少なくともあの子に事故の責任が無い、ということを聞いて安心した。 (おおよその事情がわかったからには、あの子に無理に過去の話を聞く必要もあるまい……) 03-160 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/10 00 26 ID 8ln9eMp1 部屋に戻り、教授がドアを開けると、フレイがドアのすぐ内側に立っていた。 「どうした?トイレか?」 「いえ……その……。違います」 「では……。もしかしたら、私を待っていたのかね?」 フレイは顔を赤くしながら、こくんとうなずいた。 「そうか。風邪をひくぞ、そんな格好では」 「はい……。すみません」 「あやまることはない。寝ようか」 「はい。……あの」 「なんだね?」 「私、ここにいても良いんですよね?私が寝ている間に、どこかへ連れて行かれ ているなんてこと、無いですよね?」 フレイの目は潤んでいたが、訴えるかのように表情は真剣だった。 「そんなにここに、いたいのかね?」 「はい……」 フレイはまだ何か言いたげだったが、教授は薄着のままの格好が気になり、 フレイを抱き上げて寝室へと歩きながら言った 「安心するといい。君は暫くここにいていい。だが、できれば留守番ぐらいは、 早くできるようになって欲しいが……」 フレイは顔を真っ赤にしながらこくんと頷いた。 教授は昨晩のように、部屋の散らばる障害物を避けてベッドにフレイを寝かせ、 自分もフレイの隣に横になった。毛布の中で、伺うようにフレイの指が教授の 手の甲に触れる。教授は苦笑しながら、フレイの手をそっと握ると、フレイも しっかりと握り返してきた。 消え入るような声で、フレイが言う。 「……ありがとうございます。おやすみなさい」 「おやすみ……」 普段は単調な音が繰り返すだけの夜の寝室に、2回目の二重奏が静かに 奏でられていた。 03-297 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/24 00 31 ID ZGZOtVhJ ******************************** 酒場の喧騒が換気口を通じて、微かに伝わってくる。ついさっきまでいた自分 の場所。しかし今は裸でベッドの上にいて、教授に抱きしめられている。ほん の数十分前には想像すらしていなかった至福の時間。教授の薬を飲むと、忘 れていたたくさんのセピア色の過去が鮮やかに色を取り戻す。出会ったばかり の頃のぶっきらぼうで若い教授と、 7艶のフレイ とあだ名される淫女になった 今の自分。裸の自分を責めたてる老いた教授と、教授の手を握り締めて眠りに ついた幼い頃の自分。ばらばらの時間の中に散らばる、二人の思い出がモザ イクのように同時に甦ってくる。フレイは両手を教授の頬に添えて、自分から教 授にキスをする。教授はいつも無表情でこのキスに応えるけれど、フレイはその キスの仕方が、もっとも教授を喜ばせることを知っていた。 教授はフレイの裸の腰にまわした手をずらし、ゆっくりと肉の亀裂に指を這わせる。 「はあああぁっ!!」 薬によって性感を高められた体に、思い出に浸っていたい自分の意思とは無関係 に、震えるような快感が押し寄せてくる。触れられた教授の指から、全身の毛が逆 立つような痺れが広がっていく。 「はぁ、はぁ……」 「もうビショビショだぞ、フレイ。そこに四つん這いになって、お前の性器をもっと良く 見せるんだ」 「はぁ、はぁ……はい、教授……。くっ」 急激に全身を襲い始めた快感に、誰かにすがっているのがやっとのフレイは、何とか うつぶせになって両手と両足に力を入れ、教授の言われるままのポーズをとった。 教授の目の前にフレイのもっとも恥ずかしい部分が晒される。教授はフレイの下の 唇を広げ、指を差し挿れる。 「くぅぅっ!」 03-298 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/24 00 33 ID ZGZOtVhJ 腕から力が抜け、腰を教授に突き出した格好になってしまう。 「まだ指を入れただけだぞ、フレイ。もう少し我慢しろ」 「はぁ、す、すみません、教授。でも、力が……」 ちゅぷちゅぷという恥ずかしい水音が喘ぎ声に混じっていく。教授がゆっくりと 指を出し入れすると、そのたびにフレイの中心から、愛液が滲み出してくる。 「はじめは少しも感じなかったのにな……」 「教……授が、私の……体に、刻んだんです。快、感の……回路」 「お前に刻んだ回路は、ここだけではないだろう」 教授は手を伸ばして、フレイの乳首を弄り始める。 「きゅううん!!」 刺激された部分が、教授が指を出し入れしている穴の、まだ届かない奥の塊と つながっているような感覚に悶える。刺激された乳房の頂点にあるスイッチが、 接続された回路を伝って下腹部を加熱していく。燃える様に体が火照りだしてい るのに、意識だけははっきりとしていた。教授との様々な思い出が脳裏をよぎる。 この体はもう薬を必要としないほど開発されていた。しかし、まだ心の準備ので きていないうちに、体が勝手に快感を直接脳に送り込んでいく、この感覚が好き だった。教授の処方した薬無しでは得られない、文字通り心と体を引き裂かれる ような快感。教授だけが自分の心と体をばらばらにし、蹂躙することができたの だった。自分の最も愛する人に自分の全てを捧げ、征服されることが一番の悦び だった。 「はぁ、はぁ……。きょ、教授。く、ください……」 「何をだ? はっきり言いなさい」 「きょ……教授の、モノを、わ……私の、中に……」 「まだおねだりするには早いぞ」 そういうと、教授は男根を模した器具を膣内にゆっくりと押し込んでいった。 「ふっ、ふぁあああああ!」 03-299 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/24 00 35 ID ZGZOtVhJ フレイは胎内を蹂躙してい異物に絶頂を覚え、天井へ向けて突き出していた 下半身も、ベッドの上に崩れ落ちた。その自らの衝撃がその異物をして、さらに 刺激を与える。 「くあぁぁぁ!」 「イキっぱなしか?フレイ。だがこんなものではないぞ」 そういうと教授は器具の底にあるスイッチを入れた。ブーンという振動とともに、 フレイの快感中枢をさらに刺激していく。絶頂による痙攣が体全体にまで及び、 だらしなく開いたフレイの口から涎が垂れ始める。 「あ、あ、や、やめ、きょ、教……授、わ、わた……し、こ、われちゃ」 「安心しろ、私がまた組み立ててやる」 そういうと、教授はフレイを抱き上げ、口唇を舌で犯し始めた。 最愛の人物からの濃厚なディープキスで、フレイはようやく体の快感と心の快 感が同期し始めたが、その幸福感に包まれてゆっくりと気を失っていった。 ******************************** フレイを1週間だけ預かるという約束は、1ヶ月に延び、更に一月、もう一月と 延長され、いつの間にか1年が過ぎようとしていた。その間にフレイは、教授が 指揮する科学技術部の様々なプロジェクトの手伝いをするようになり、いつしか 一人前の研究員として、遜色の無いほどの能力を開花させていた。また失われ ていた感情表現も、教授が開発したアリスのシステムに接続できるクライアント 型の擬似人格(アリステア)と遊んでいる内に、少しずつ取り戻してきているよう に見えた。相変わらず教授以外の人間には人見知りをするものの、一緒にいる ことの多い教授の執務室付きの部下達には、単なる愛想笑いではない笑顔を見 せるようになっていた。無口で控えめだが、教授の助手として言われたことはそつ なくこなす。そして時折見せる、はにかんだような笑顔。フレイはいつの間にか、 科学技術部のアイドル的な存在になっていた。そして長らく研究と執務に没頭し 続け、人との交わりから遠ざかっていた教授にとっても、フレイの存在は次第に 大きな物へとなっていた。 03-300 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/24 00 36 ID ZGZOtVhJ そうして、フレイの13歳の誕生日に、教授はフレイと数人の部下を連れ、公園 で小さなパーティーを開いた。フレイは初めて見る園内の大きな木や芝生や池 に目を丸くして驚き、放し飼いにされている小動物達と戯れ、声を出して喜んだ。 教授は普段は控えめでおとなしく助手を務めているフレイが、子供のようにはしゃ いでいることに、驚いていた。そしてこんなにも明るく、元気に走りまわれるほどに 感性を取り戻したフレイに、深い感慨を覚えていた。 ウサギを追い掛け回して遊んでいるフレイに、部下の一人が声をかける。 「いやびっくりだね、フレイちゃんがこんなに元気な子だったなんてね」 「ごめんなさい。ちょっとはしゃぎすぎたでしょうか?」 フレイはちょっと顔を赤くしながら、抱き上げたウサギの頭を撫でていた。 「いや、そんなことは無い。本当は子供はそれが自然なんだ……。もっと早くここに 連れて来るべきだったな」 教授は目を細め、やさしくフレイの頭を撫でた。 そんな時だった。教授たちがやってきたのとは反対側の区画から、見覚えのある 人物がやってきた。教授が記憶の糸を手繰っていると、その人物はフレイたちに 近づいて来た。 「久しぶり。元気そうね、フレイ」 「お姉…さま……」 フレイがそう言うまで、教授はその人物が誰であったのかを、すっかり忘れていた。 メールなどで時折近況をやり取りをしていたものの、教授とは事務的な内容だけで、 実際にはほとんどフレイに対応を任せていたため、直接会うのはこれで2度目だっ たからだ。 「教授。無沙汰しておりました。フレイが大変お世話になっております」 「いや、そんなことは……。どうしたんだね?急に」 「ええ、教授にフレイをお預けして約1年。この子も13歳になりましたし、様子を見に 伺ったのです。執務室のほうに聞きましたら、こちらだといわれましたので」 03-301 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/24 00 38 ID ZGZOtVhJ 「ああ、見てのとおりすっかり元気になった。このとおり自然に笑えるようにも なったし、私の優秀な助手として立派に仕事もこなしている」 優秀な という教授の言葉に、フレイは少し頬を赤くして、教授に隠れるように 寄り添う。 「そうですか。じゃあ、もう戻っても平気よね?フレイ」 「え?」 「なんだって?」 二人は思わず聞き返した。フレイが教授の手をぎゅっと握る。 「実は……、伝助先生に聞いたんです、フレイのこと。フレイの病気は体のせい じゃなかったそうですね」 「いや、しかし……」 「この子ももう13歳になったことですし、そろそろ娘としての生活に戻っては、 と思ったのです。今日突然お伺いしたのは、そのことを相談しに参ったのです」 「だが……。この子はまだ13歳だし……その、まだ早いのではないかね?」 「でも、もう性転換してから1年以上経つわけですし、元気になったのであれば、 教授にこれ以上後迷惑をおかけするのも、申し訳ありませんし……」 「別に、私は迷惑などしておらんが……」 「お姉さま、わたし、教授と一緒にいたいんです。駄目ですか?」 「フレイ。あなたは教授のパートナーでも助手でもないのよ。 アリスの娘 なの。 自分でそう選んだんでしょ?」 「……わたし、好きで娘なんかになったわけじゃない!!」 「何を言っているの、フレイ。 娘 になるには……」 教授はフレイの姉を手で制した。 「君、ちょっと向こうで話さないか? フレイ、みんなと一緒に遊んでいなさい」 一瞬、フレイは教授の顔を見上げて目を見たが、直ぐに顔を赤くして、下を向いた。 03-302 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/24 00 39 ID ZGZOtVhJ 「でも教授……」 「いいから、二人だけで話がある。みんなと遊んでいなさい」 「はい……」 フレイは教授と姉の顔を交互に見比べたが、2人の表情を見てあきらめ、助手 たちのいる木陰へと走っていった。 教授は、フレイの姉を伴って、公園の一角に設けられた東屋の長椅子に腰掛けた。 フレイの姉も自然木で作られたテーブルを挟んで教授の向かいに座る。 「君が伝助医官から、何を聞いたのかは知らん。しかし……、あの子は……。 フレイはまだ完全ではない。……私は、まだ治療は必要だと思っている」 教授は自分では意識してはいなかったが、いつの間にか生活の中心となっていた フレイを、手放したくないという思いが強くなっていた。 このままフレイをずっとそばにおいて置けたなら……そんな無意識の願望が、根拠 の無い言葉を口にさせていた。切れが悪く、口ごもった物言いの上に、自分を見て 話さない教授に、姉は何かを感づいたかのように言う。 「あのコが、そんなにお気に召しましたか?」 「なんだって?」 「私、知っているんです。教授は私たち 娘 との逢瀬を、ずうっとなさっておられない そうですね」 「君は何を言って……」 「教授のご趣味に口を挟むつもりはございません。しかし、私はあのコの姉として、 あのコが不幸なことになるようなことがあるとするなら、それを黙って見過ごすわけ にはいかないのです」 教授には、姉が何を言っているのか訳が判らなかった。しかし、何か自分がフレイに 酷いことをしていると、姉が誤解しているのではないかということだけは解った。 03-303 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/24 00 41 ID ZGZOtVhJ 「……君は何か勘違いをしている。私はフレイに娘としての奉仕などさせては いない。第一、まだ子供だぞ!」 「確かにフレイはまだ子供です。でも、13で伽を勤めた娘が過去にいなかった わけではありません。それに、もともと教授はあのコに快感を取り戻させる治療 を、なさっていたのではありませんか?」 「私がフレイにしていたのは、感情を取り戻させることとか、科学知識を身につけ させることであって、快感などではない」 「でも、教授は毎日あのコと一緒に寝ていらっしゃるそうではありませんか」 「それは……、まだ一人では寝られないというからであって……。な、何を?」 姉はすっと教授の直ぐ隣に座りなおし、教授の手をとった。 「かわいい子ですから、情が移られるのはわかります。でもあのコは誰かの 独占物ではありません」 「無論だ。フレイには自分で、自分の居場所を決める権利がある。さっきだって、 私のところにいたいと言っていたではないか」 「そんな詭弁を。教授らしくありませんわ。もちろん教授には感謝しております。 あのコがいなくなったら寂しいでしょう。でもその埋め合わせは、私がいたします。 何でしたら今からでも……」 そういうと、姉は教授の手に添えていた手を自分の胸元へと導いた。 大胆にカットされたデザインの服の隙間から、直接膨らみに触れさせる。 「毎晩、というわけには参りませんが、できる限り代わりを務めさせていただきま す……。それにフレイを一人前にしたら、 娘 としての勤めからも解放されます し、そうしたら残りの人生を、教授に差し上げてもかまいません」 密着させた姉の体から漂う、甘い香りが教授の鼻腔をくすぐる。 「や、やめたまえ」 教授は抵抗しようとするが、意外にも姉の力は強かった。生まれてから、ほとんど 肉体労働などせず、体を鍛えているわけでもない教授よりも、毎日文字通り体を 張って勤めている彼女たちは、華奢に見えても力は強かった。 03-304 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/24 00 42 ID ZGZOtVhJ 「あんな子供よりも私のほうが、きっと教授を満足させることができますよ」 「やめるんだ!」 しかし力で僅かに勝る姉は、空いているほうの手を教授の頭の後ろに回し、 目を閉じて唇を近づけようとした。 「お姉さま!やめて!!」 長椅子の上に折り重なるように横になった2人が、唇を重ねようとするその瞬間、 叫び声とともに、フレイが教授たちの間に割って入った。 「お姉さま!やめてください!!」 フレイは目に涙をいっぱいに浮かべて教授にすがった。 「フ、レイ? ……他の方たちと、遊んでいたのではないの?」 フレイに突き飛ばされるように、床に座り込んでしまった姉が半ば呆然として尋 ねる。 「ごめんなさい、本当は隠れて見ていました。でも、教授が……。嫌がっている のに、お姉さま……酷いです!ううぅっ、うっ、うぁあん!!」 教授は声を上げて泣き始めたフレイに驚いた。フレイが声を殺して泣いていた のは、教授のところへ来て最初の数日だけだったからだ。その後は悲しそうな 顔を見せることはあっても、一度も涙など見せたことは無かった。教授はフレイ をそっと抱きしめて身を起こし、泣きじゃくるフレイの頭を撫でた。そして床の上 に座り込んだままのフレイの姉にいった。 「君、今日のところは引き取ってくれないか?これ以上フレイを刺激するのは、 この子のために良くない」 「でも……」 「君がフレイの身を案じてしたことだということは、私もわかっている。後でフレイ にも良く言い聞かせておこう。君は誰かに命じられて、引き取りにきたわけじゃ ないだろう?」 03-305 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/24 00 44 ID ZGZOtVhJ 「はい、……私の独断です」 「そうか。ではフレイの今後については、今夜にでも伝助医官にも相談して決め よう。それまでは、私を信用して預からせてもらえないか?私がフレイを虐待な どしていないということは、今ので解ってもらえたと思うが」 「……ええ、それは。……わかりました。今日はこのまま帰ります」 姉は立ち上がって乱れた服を直し、まだ泣きじゃくっている妹へ話しかけた。 「フレイ、泣かせてごめんなさいね。あなたを連れて帰るつもりだったのだけど、 まだ暫くは教授のお世話になりなさい。でも、元気になったあなたを見ることが できて良かったわ」 そういうと、持ってきたバッグの中から小箱を取り出すと、テーブルの上に置いた。 「これは13歳になった、あなたへのプレゼントのつもりで持ってきたの。後で開け てね……。では教授、失礼いたします。フレイをよろしくお願いいたします」 姉は深々と頭を下げて、中央ブロック側の出口へと歩いていった。 途中、一度だけ振り返って、こちらに向かってもう一度お辞儀をして、 帰っていった。 03-306 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/24 00 45 ID ZGZOtVhJ フレイが泣き疲れて眠ってしまったため、教授はフレイを背負って科学技術部 へ戻ると、自分のベッドへ寝かせようとしたが考え直し、ほとんど使われていな かったフレイの部屋のベッドへ寝かせた。夕食の時間になってもフレイは起きな かったため、いつでも起きて食べられるようにと、いつもの備蓄携行食と飲み物 を部屋に置いておいた。教授は置手紙をして、伝助医官へ今後のことを相談す るために執務室へ向かった。 数時間後、自室へ教授が戻るとフレイは起き出していて、教授の机で 飲み物を飲んでいた。 「お帰りなさい、教授」 「ただいま。今日は疲れただろう?そのまま眠っていても良かったのだぞ」 「ええ、でも……」 「安心しなさい。さっき伝助医官とも相談してみたのだが、まだ暫くはここにいて 良いことになった。」 「本当ですか?」 フレイはまだ涙の跡が残る頬をほんのりと赤くし、瞳を輝かせた。 「ああ、本当だ。しかし、今日は二つびっくりすることがあったな。フレイがあんな に元気にはしゃぎまわったり、動物と遊んだりすることができたことだな。はじめ て人間以外の動物を見ると、怖がるものも多いのだが……」 「ライブラリでしか見たことが無かった自然が、あんなにすばらしいとは思わな かったので……。もうひとつはなんですか?」 「うむ、君の姉さんにな。まさか アリスの娘 に押し倒されるとは思わなかった。 少しぐらい体力づくりをしておくべきだったな。ははは……」 教授がそういって笑うと、フレイもつられて声を出して笑った。 03-307 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/24 00 46 ID ZGZOtVhJ 「教授、私も今日とってもびっくりしたことが、もうひとつあるんです」 「ん?何かな?」 フレイは顔を赤くしながらソファに腰掛けた教授の横に座りなおした。 「今日、教授は初めて私の名前を……、 フレイ って呼んでくださったんです。 『 フレイ 、みんなと一緒に遊んでいなさい』って…」 「……そうだったか?」 「ええ、それまで私のことは 君 とか ちょっと としか呼んでくださらなかったん ですよ。それに他の人に私のことを言う時だって、 あの子 とか この子 とか しか……」 フレイはちょっと拗ねたように言う。 「そうか、そうだったか……それはすまなかったな」 「いえ、いいんです。ちゃんと呼んでくださったんですから……」 フレイは顔を赤くしながら、頭を教授にもたれかけさせる。教授はこの時フレイが、 自分に対して恋愛感情を持ち始めていることを、はっきりと感じた。 「……そ、そうだ。お姉さんからプレゼントをもらっただろう?開けてみたかい?」 フレイは急に表情を曇らせて、頭を振った。 教授は立ち上がって、フレイの部屋から昼間渡された小箱を持ってきて、フレイの 前においた。 03-308 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/24 00 47 ID ZGZOtVhJ 「開けてごらん。お姉さんだってフレイのことを心配して、わざわざやってきたんだ」 「でも……、姉さまは私と教授を引き離そうとしたんですよ」 「いいから」 しぶしぶながらフレイは小箱を開けると、中から少し古ぼけた銀色のアクセサリが 出てきた。 「よくわからんが、首飾り……かな?確か君の姉さんも似たようなものを身につけ ていた様な……。でも綺麗じゃないか、よかったな」 フレイが装飾の施された丸い飾りについている突起に触ると、ふたが開いた。 「ふうん、凝った作りだな。中に何か入ってるのかね?」 「いいえ、何も」 娘が身に着けるアクセサリのことなど、教授は知る由も無いだろう。 しかし、例えほんの僅かの期間であっても、プレゼントしてくれた本人と一緒に過ご した事のあるフレイには、それが何であるかも、空っぽの中身に何を入れるのかも 知っていた。そして、なぜこれを姉がくれたのかも。 だから教授のありきたりな言葉にも、はっきりとこう答えることができたのだ。 「明日、お姉さんにヴィジホンをかけて、お礼を言いなさい」 「はい、教授」 03-345 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/27 01 29 ID YBLZkC6r 公園で姉に誤解されてから、それまでは何も言わなかった教授は、 無用な詮 索を受けるから という理由で、フレイとは一緒に寝ないようになった。フレイが 夜中にそうっと忍び込んだが、気づかれて追い出されたこともあった。フレイに とって、いちばん心の安らぎを感じるリズムを聞くことができたのは、教授が昼 食後に執務室のソファで仮眠をとる時だけだった。もちろん、添い寝することな どかなわなかった。フレイは執務室で一緒に食事をしたあといったん部屋を出 て、教授が寝入った頃にそうっと戻った。そして起こさないようにゆっくりと教授 の隣に座り、気づかれないように慎重に教授の手に自分の手をそっと重ねた。 そして2人の心臓の音まで聞こえそうな静かな部屋の中で、時間が過ぎていく のを惜しんでいたのだった。教授のセットした目覚まし時計の表示を時々気に しながら、時刻が迫ると静かに部屋を抜け出し、ドアの外で教授が目覚めるの を待った。秘密の行為は、執務室付の助手たちの誰もが知っていたが、フレイ の大切な時間を邪魔するようなことはしなかった。むしろ昼寝中にもかかわらず、 教授の手を煩わせようとする者を阻むために、積極的に協力してくれたのだった。 しかし、そんなささやかな時間もすぐに終わる時が来た。ついうっかり教授の寝息 にフレイも眠気を誘われ、アラームが鳴るまで眠り込んでしまったのだ。慌てて 飛び起きて教授のそばを離れたが、明らかに教授は気がついていたようだった。 顔を真っ赤にしてうつむき、なんと言い訳したものかわからず、フレイはもじもじし ていたが、教授はにっこりとしながらこう言った。 「せっかくの昼寝なのに、目覚ましの音で起きるのも無粋だな。助手がいるのだ から、時間になったら起こしてもらうことにしよう。私は眠りが深いので、起こすの は大変かもしれんが、頼むよフレイ」 フレイは、言葉が出ないながらも何度も大きくうなずき、これで 一緒に昼寝して も怒られない! と思い、嬉しくなって部屋を飛び出していった。暫くして執務室 の外から、何人かの歓声と拍手が聞こえてきたが、教授は何を騒いでいるのか 見当がつかず、気にしないことにして、大量に溜めてしまった事務作業を再開した。 340 03-340 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/27 01 15 ID YBLZkC6r ---------------------------------------------------------------- 公園での一件から1週間後、再びフレイの姉が教授を訪ねてきた。 先日の失礼な言葉のお詫びにと、手作りの菓子を持ってやって来た。 教授は、 娘たちはこんなものも作るのか と感心したが、自分も昔アリスの娘と 一夜を過ごした時に、手作りのチョコレートをもらったことを思い出した。 「フレイはいま実験中だが、もう終わってる時間だと思う。直ぐに結果を報告に やって来るはずだ。座って待っていなさい」 教授はそういってソファを勧め、自分も向かい側に座った。それならお茶会にし ましょうと姉がいうので、助手にお茶の準備をさせた。 ふと、思うことがあって教授は尋ねた。 「君は、まさかカフェインとか大丈夫だよな?」 「ええ、ご安心ください。多少でしたらアルコールも平気ですから」 「そうか、ならば良かった。フレイに誤解されるようなことがあっては大変だからな。 ははは」 「まぁ、フレイのヤキモチはご迷惑ですか?」 「そのことなんだが……。よく解らんのだが、やはりフレイには……、いや、君たち 娘には特定の異性を独占したくなるとか、つまり、恋愛感情というか……、そういう のがあるのかね?」 ヴィジホンなどでのフレイとのやり取りから、教授の人となりをなんとなく理解して いた姉は、不躾な教授の不器用な質問に、苦笑しながらもはっきりと答えた。 「それはもちろんあります。教授にはございませんの?」 「いや、愚問だったな。忘れてくれ」 「お疲れのようですわね。来週中央ブロックの食堂で、恒例のクラブが 開かれる予定になってますわ。もちろん私もホステスを務めることなっております。 たまには羽を伸ばされてはいかがですか?たっぷりとサービスしますわよ」 03-341 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/27 01 16 ID YBLZkC6r 「いや、その手のイベントは苦手でね。実は艶事もあまり興味が無い。つまらん 人間だと思うかもしれんが、私は何か物を作ったり調べたりする事の方が好きで ね。だからこんな管理職よりも、ただの研究員に戻りたいと思うことがよくあるよ」 「科学技術部にはそういう方が多いようですわね。ふふふ」 「まぁな、しかし笑い事ではなく、最近のあの子にどう接していいのか、良くわから なくてな。アリステアみたいなAI人格なら、都合が悪くなったら、リストアしてやり 直しもできるんだが……」 「フレイはコンピュータではありませんわ」 「それはそうだ。フレイも公園の一件以来、以前と比べ物にならんほど明るく、 社交的になったのはいい。が、その一方で気に入らないことがあると無言で私を 攻めるんだよ。思い当たることが無いので、どう対処したものか……」 「どんな風に、ですの?」 「先日、昼寝から目を覚ましたら、フレイが真っ赤な顔をしてそばに立ってたんだ。 時間が来て目覚ましが鳴り続けていたのに、なかなか起きなかったらしくてね。 それで笑ってごまかそうとしたのだが、今にも泣き出しそうなほど怒っている様子 だったので、 これからは時間になったら、フレイが起こしてくれ といったら、余計 に腹に据えかねたのか部屋を飛び出して行ってしまってね。 それ以来、昼寝から私を起こすのはフレイの役目になったのだが、あの時いったい 何の用事があって、私が起きるのを待っていたのか、未だに言ってくれないんだ」 「まぁ……」 03-342 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/27 01 19 ID YBLZkC6r 教授の昼寝事件 の事は、その当日にヴィジホンでフレイから聞いていた。 しかし、同じ出来事でありながら、半ば興奮して嬉しそうに話してくれたフレイと、 今目の前で頭をかきながら悩み事を打ち明けている教授とでは、どうしてこんな にも食い違った話をしているのだろう。そう思うと姉は、こみ上げてくるものを抑え 切れなくて、とうとう腹を抱えて笑い出してしまった。 「笑い事ではないぞ……」 教授の抗議にもかかわらず、たっぷり1分以上は笑いが止まらなかった姉は、 何とか呼吸を整えて座りなおし、咳払いをひとつした。 「失礼いたしました。でもそのことでしたら、お気になさることはありませんわ」 「君は、何か知っているのかね?」 「いえ、別に何も……。そうですわね、フレイのご機嫌を治したいのでしたら、 いっそのことお抱きになってはいかがですか?」 教授は手に持ったカップを取り落としてしまった。 「まぁ大変、やけどしてしまいますわ」 そういって姉は持ってきていたハンドタオルを出して、教授の濡れてしまった部分を 拭き始めた。 「いや、自分でやるから……」 教授はそういって姉の手からハンドタオルをとろうとした。 「あら、遠慮なさらなくて良いのに……」 その時、ドアが開く音がしたので教授がそちらを見ると、フレイが呆然と立ちつくして いた。 教授は立ち上がって声をかけようとしたが、フレイは目から大粒の涙を流し始めた かと思うと、抱えていたファイルを放り出し、走っていってしまった。 03-378 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/29 17 26 ID X1v7ALNA (やった!これならきっと褒めてくれる!!) フレイは自分で考えた船体防御装置の改善実験計画を、教授に提案していた。 初めての提案書で不備な点はあったが、 やってみなさい と許可してくれた。 実験は難しいものだったが、3度目のトライで無事成功した。フレイは一刻も はやく教授に知らせたくて、執務室まで小走りでやってきた。息を整えてドアを ノックしようとしたら、中から姉の笑い声が聞こえてきた。 (あれ?お姉さま来ているんだ。何の用事だろう?) 一瞬、また連れ戻しに着たのではないかという、不安が頭をよぎったが、 前回のこともあるし、先に教授からその話があるだろうと考え直し、ドアを開けた。 「!!」 ドアの向こうで、教授が照れくさそうに頬を染め、姉の手をとっていた。 (教授……。お姉さま……) フレイは、はらはらと涙がこぼれてくるのを抑えられなかった。そしてその場に いたたまれなくなり、自分の部屋へと駆け出していた。 「……随分なタイミングですわね、教授」 「君のせいだぞ」 「あら、共犯ですわよ」 「……どうすれば良いと思う?」 「ここは私にお任せください」 「かえって、こじれないだろうか?」 「そうですわね……。教授が照れくさそうに私の手を取り、迫っているシーンを 目撃されてしまった事について、教授ご本人が言い訳したならば、ますますこじ れるのではないでしょうか? さらに付け加えれば、男女間のもつれの解決には、 アリスの娘である私のほうが、経験と技術において、より適任かと思いますが?」 姉はもう教授の説得方法を心得ていた。 「……君に任せよう」 03-379 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/29 17 27 ID X1v7ALNA 「フレイ、いるの?」 姉は完全に閉まりきっていなかったフレイの部屋のドアをあけて、中に入った。 照明の落とされた薄暗い部屋のベッドの上で、フレイはうつぶせになって泣いて いた。姉はフレイの傍に腰掛け、肩にそっと手を置いた。 「どうして泣いているの?フレイ」 「だって、教授が……。お姉さまに……。教授はやっぱり、……お姉さまが、 好き……なんでしょう?」 「どうしてそう思うの?」 「だって、お姉さまは昔、教授と……」 「あら、知っていたの?でも教授は覚えていないみたいよ。だって、気が付いてる? 教授は私のことを 君 としか呼ばないわ。あなたはなんて呼ばれている?」 「……フレイって」 「そうね、教授は人の顔とか名前を覚えるのが苦手よね。だから関心のある人しか、 名前で呼んだりはしないわ。昔からそう」 「……お姉さまは、私の知らない教授を知ってるんですね」 「でも、この一年間ずっと、教授のそばにいたあなたの方が、私よりももっとたくさん のことを知っているわ」 「……そうかしら?」 「フレイは教授があなたよりも、私のほうが好きだと悲しいのね?」 「それは、だって……」 「フレイは教授を愛しているんでしょ?だから教授を独占したいと思っている」 03-380 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/29 17 28 ID X1v7ALNA 「そんな……。私……」 「いいのよ。それは大切な感情だわ。だから、自分の中に閉じ込めていては駄目よ。 いつまでも悲しい思いをしたくないのであれば、教授にはっきりと 愛している って 言いなさい」 「でも、教授はお姉さまに……」 「さっきのことを気にしているの? あれはあなたの誤解よ。教授が手に持っていた 紅茶をこぼしたの。それで私がタオルで拭こうとしたら、教授が 自分で拭くから って、私からタオルを取ろうとしたのよ。その時にあなたが部屋に入ってきたの」 「……ほんと?」 「ホントよ。ウソだと思うのなら、あとで教授の服の匂いを確かめてみなさい。 私の香水の匂いよりも、紅茶に入っていたブランデーの匂いがするから」 「……でも、……私、子供だし、体だってこんなだし……」 「すぐに女らしい体になるわよ。でもそんなことを気にしているの?」 「だって……、この前、公園で……」 「……公園で?」 「たってた……」 「? 何が?」 「教授の……アソコが……。お姉さまに、抱きつかれてた時……」 「!!!!」 フレイの姉は幼い妹の意外な言葉に面食らっていた。 「……ソ、そうね。でもそれは……、男の人だったら自然な反応なのよ」 「そう、なの……?」 フレイは、男としての生活期間が極端に短かった。そもそも船で生まれた男は 性徴剤を飲んでからでなければ、セックスだって不可能なのだから、そういうこと に全く気づかなかったとしても不思議ではないのかもしれない、そう姉は思った。 03-381 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/29 17 30 ID X1v7ALNA 「そうよ、だからフレイだって、ムードたっぷりに教授に迫れば、きっと大丈夫よ」 「でも、前に一緒に寝ていた時だって、私が抱きついても、たってなかったわ」 「あー、そうねぇ……。やっぱりフレイには、まだ早いかもね」 「…………」 「あのね、フレイ。あなたにはちゃんと教えてあげられる時間が無かったけど、 セックスだけが愛を確かめる方法じゃないわ。愛しているって言うのはもっと、 そうね……。思いやりとか、言葉とか仕草とか、そういういろんな要素をたくさん たくさん積み重ねたものなの。逆に言えば、セックスをしたからといって、その人 を愛しているとは限らないわ。だって、私たちの仕事は何?」 「……よく解らない」 「そうね、まだフレイと教授の間には、それがわかるほどの積み重ねが足りないのよ」 「どうすればいいの?」 「それは自分で考えなさい。あなたと教授の間に積み重ねるものなのだから。 でもひとつ、コツを教えてあげるわ」 「なあに?」 「失敗することを怖がらないこと。失敗してもあきらめないこと」 「実験と同じね」 「そうね、そのとおりよ。それがわかっているのならば、もうフレイは自分の方法を ひとつ、見つけたことになるわ。でも焦らずに。教授を困らせては駄目よ。ゆっくり 時間をかけて少しずつ積み重ねていけばいいわ」 「わかった。ありがとう、お姉さま」 「いい子ね、フレイは。やっぱり教授に預けてよかった」 そういって姉は妹をしっかりと抱きしめた。 03-382 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/29 17 31 ID X1v7ALNA 「どうだったね?」 「ええ、ちゃんと解ってくれましたわ。自分の部屋に待たせていますから、行って あげて下さい」 「そうか。それは良かった。さっきフレイが落として行ったファイルを見たが、実験 の結果も申し分無い。防御可能な最大相対速度は光速の10.012%。見事に目標 を達成している。あの子にはやはり才能があるようだ」 「教授はフレイを、やはり優秀な助手としてしか、見てくださらないのですか?」 「……ん、そ、それは……」 「フレイは教授のことを愛していますわ。でも自分は教授に愛されていないかも しれない、という不安を抱えています」 「し、しかし……」 「フレイは教授が考えてらっしゃるほど、子供でもありませんし、大人でもありま せんわ。でも成長を必要としているのは確かです」 「だが、正直どうすればいいのか、私にも解らないんだ」 「教授は大人ですし、今はフレイのパートナーです。あの子をどう受け止めるの かは、教授がお決めになればよろしいのです。誰もそのことに異を唱えるものは おりませんわ。ご自分とフレイを信じて、正面から向き合っていただけませんか?」 「う、……うむ。そうだな」 03-383 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/29 17 32 ID X1v7ALNA 「さ、部屋へ行ってあげてください。あ、そうそう」 姉はテーブルの上に置いてあったブランデーの瓶をとり、教授の白衣の染みに、 しずくを少したらした。 「な、なにを……」 「オマジナイですわ。フレイと教授が仲良くなれる」 「そ、そうか。効くのかね?そんなのが」 「それはもう、効果のほどは十分に」 姉はいたずら娘のように、ウィンクをして見せた。 「君は不思議な人だな……。私の知らないことをいろいろ知っているようだ。 今さらで申し訳ないが、名前を教えてくれないか?」 「まぁ、やっぱりお忘れでしたか、 カズヤ さん。私の名前は エリ ですわ。 今度はチョコレートを持ってうかがいますわね」 「私の名前を知っている? エリ ? チョコレート……。君は!」 目の前の人物は教授が忘れかけていた、初めて肌を重ねた相手だった。 「思い出した、確かにあの頃の面影が……」 「もう10年も前ですわね。でも今は、過去の私よりも、現在のフレイのことを 考えてあげてください。 さぁ……」 思い出を懐かしむ間もなく、教授はせかされるように執務室を出た。 03-384 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/29 17 33 ID X1v7ALNA 照明が落とされた部屋のベッドの真ん中に薄着のフレイが座っていた。 ノックもせずにはいる教授を咎めもせずに、両手を教授に向かって差し出した。 教授は無言でベッドに腰掛け、フレイの望むままにしっかりと抱きしめた。フレイ は教授から微かに香ってくるブランデーの匂いを確かめると、体を離して教授 の目をしっかりと見つめた。 「フレイ、さっきのことなんだが……」 「教授。私、教授を愛しています。教授は私を愛してくださいますか?」 澱みのない口調ではっきりと告白したフレイに、教授も意を決して答えた。 「もちろんだ。愛しているよ、フレイ」 瞳に溢れる涙で、フレイの視界が歪み始める。フレイは教授の両の頬に手を添えた。 「教授、私幸せです」 「ああ、私もだ」 愛の言葉を確かめると、フレイは自分から教授に唇を重ね、二人はゆっくりとベッドに 横になった。フレイは、覆い重なるように下半身を教授にぴったりと重ねて確かめた。 幼いながらも柔らかなその感触に、教授は戸惑う。 「フ、フレイ……」 「すみません、教授。でもこうして、しっかりと抱きしめて欲しかったんです」 「あ、ああ。それならばいい……」 (たぶん教授は、まだ自分のことを子供だと思っているんだろう。だから私に何もしない のかもしれない。でも姉さまが言うとおり、これからゆっくりと確かめていけばいい。 焦らなくても、いつかはきっと……) その夜から、二人はまた手をつないで眠るようになった。 03-389 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/30 03 09 ID GrANgsY6 フレイが教授に告白してから、ひと月が経った。2人の性的な関係は、その後 も全く進展していなかった。しかし、心のつながりはより深くなった……とフレイ は感じていたし、毎日が充実していた。科学技術部での一日も、船体防御装置 の実験の成功以来、次第に複雑な業務をさせられるようになった。しかも最近 では、教授から実験調査の計画書を渡され、教授の代行をも務めさせられたり するようになった。研究員の中には 若すぎる、しかも『娘』に教授の代行ができ るわけはない と反対する者もいたが、教授は これはあくまで臨時であり、委細 漏らさず状況は把握している。フレイの指示は私の支持だと思え といってフレイ を代行の任に据え、自分は何か別の研究に没頭するようになっていた。 フレイは 自分は頼りにされているんだ と思い、毎日がとても大変にはなったも のの、アリステアや執務室付きの助手にも助けられ、必死になって教授の信頼 に応えようと努力した。 また教授は、週に一度の休日もフレイの勉強時間に充てる様になった。フレイを 連れて船内の各所を連れて回り、どのブロックで何が行われているのか、各部 の役割はどうなっているのかということを、フレイに教えて歩いた。娘を連れて歩 いては目立つため、フレイには男の格好をさせた。 そしてフレイの実験成果が生かされ、改良中の船体防御区画を見学していた時 のことだった。教授はフレイに尋ねた。 「男に戻りたくはないか?」 「え?」 「男に戻れば、私の助手として、ずっと私の傍にいることができる。が、フレイが娘 である以上、いつか私の元を離れ、娘としての仕事に就かなくてはならない」 「男に戻るなんてことが、できるのですか?」 03-390 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/30 03 11 ID GrANgsY6 「君はもともと、自分の意思で娘になったわけではあるまい。不幸な事故が原因だ。 だが君はまだ若い。才能もある。もう一度性転換槽に入り、男に戻れば、 私は君を正式に助手として私の手元に置いておくことができる」 「……考えさせてください」 「うむ、そうだな。しかし、できるだけ早いほうがいい。私はこれから中央ブロックの 伝助医官の所へ行って来る。君を男に戻すには、装置の制御プログラムを大幅に 変更しなくてはならないし、いろいろ薬品類の準備等も必要だろうからな」 「ええ、でも……」 「先に帰っていてくれ。留守番を頼む」 「はい……。行ってらっしゃいませ」 「……というわけです、先生。前例はありませんが、私は十分に可能だと考えて います」 「ふん、無理じゃな」 「なぜです!何か問題があるとでもいうのですか?」 「わしの口から言ってもワカランじゃろうからな。フレイの姉に聞いてみるといい」 「エリ……いや、彼女に何がわかるというんです。これは純粋に技術的な…」 「技術的な問題は、この際関係ない。心の問題じゃ。フレイは 男に戻りたい と君に言ったのかね?」 「いや……。しかし、 考えさせて欲しい と。あの子にとっても男に戻ったほうが、 今よりもずっと良いはずでしょう?」 「それを決めるのはフレイ本人じゃし、正式にはフレイの姉の同意も必要じゃよ。 君は臨時のパートナーであるからして、何の決定権もない」 「……それなら、彼女を説得すれば良いと言う訳ですね。解りました。 彼女は今どこに?」 03-391 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/30 03 13 ID GrANgsY6 「病室におるよ。ここに入院しておる」 「どこか悪いところでも?」 「本人に聞くんじゃな。ワシの口からはな……」 「そんなに悪いのですか?」 「君は何歳になったかね?」 「はぁ?28、いやもうすぐ29歳になりますが、それが何の関係があるんです?」 「彼女、エリは君と同い年じゃろう? 忘れたのかね?」 「だからなんだと……。は、まさか?」 「うむ、もう長くはないじゃろう。花の命は…短いのでな。見舞ってやってくれんか?」 アリスの娘 たちの寿命は、教授たち性転換を経験しない人間よりもずっと短かった。 性転換時に肉体に過度のストレスがかかるのが一応の原因とされていたが、本当の ところは解っていない。教授はそのことを忘れていた。 教授が病室に入ると、エリは閉じていた目をゆっくりと開いて教授を見つめた。 「起こしてしまったかな?」 「カズヤさんの声が、ここまで聞こえてきていましたから」 「すまんな、騒がしくて……。顔色が良くないな、先週はあんなに元気だったのに」 「……私の人生の中で、あんなに楽しかった時間はなかったわ」 2人は公園でフレイと3人で過ごした時のことを思い出していた。 突然エリが 公園でランチを一緒にしましょう と連絡してきたのだった。教授は多忙を 理由に断ろうかと思っていたが、エリの熱心さに押し切られる形になった。 「あの時は正直迷惑だと思ったが、今は行って良かったと思っている」 (我ながら口下手だ……)と教授は思ったが、エリはくすりと笑って言った。 03-392 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/30 03 14 ID GrANgsY6 「毎日毎日こき使われている、フレイがかわいそうだと思ってね。たまには羽を 伸ばさせてあげなきゃ。カズヤさんは、のめりこむタイプだから」 「いや、私はフレイの将来を考えて…」 「フレイを、男に戻すの?」 「あ、ああ。そうすれば私の傍にずっといられる。娘のままでは、私とは離れて 暮らさなければならない。仕事だって、あの子には才能がある。できればその 才能を伸ばしてやりたい、と思ったのだ」 「そうね、私には判らないわ。どちらがフレイにとって良いのか。でもそれは、 あの子が決めることだと思うの」 「しかし…いや、フレイだって本当は男に戻りたいと思っている筈だ」 「そうかしら?」 「違う……と言いたそうだな」 「どうかしらね。でもね、ひとつだけお願いがあるの。どちらを選ぶにしろ、フレイ に決めさせてあげてくれないかしら? あの子の選択を大切にして欲しいの。 決して諭したり、説得したりするようなことはしないで」 「しかし……」 「私の最後のお願いぐらい、聞いてよ」 「…………」 「そんな顔、カズヤさんらしくないわ。そうだ、帰ったらフレイに渡して欲しいもの があるの」 エリは体を起こして、枕元の引き出しから、中が細かく区分けされたピルケース を取り出し、教授に渡した。 「性徴剤。フレイの2次性徴を促進させる薬よ。これは28日分。ここから順番に、 毎日一錠ずつ飲ませるの。一日のうち、いつ飲んでもかまわないけど、時間は 決めて飲ませてね。偽薬が入っているけど、それは飲み忘れたりしないように するためのものだから、気にせずに毎日飲ませて。無くなったら伝助先生に言 えば、次の分を下さるわ。3ヶ月もすれば、誰が見ても魅力的な女性の体にな るわよ」 03-393 :アリス ◆Alice.9wCE:04/05/30 03 16 ID GrANgsY6 「つまりフレイに薬を飲むか、それとも装置に入って男に戻るかを選ばせる、 ということか?」 「そう、2つにひとつ」 「わかった。しかし、これは君が直接……」 「フレイには私のことは言わないで。あの子が、悲しむから」 「しかし、言わなかったとしても、いつかは知る事になる。君に会えなかったことを、 後悔すると思うんだが」 「私がフレイに教えることはもう何もないわ。それに大事なことは、みんなカズヤ さんが教えてくれたから」 「フレイの選択の結果によっては、私が教えたことなど……」 「あら、どちらを選んだとしても、フレイにとって一番大切なのはあなたが教えた ことだわ。もっと自信をお持ちになって」 「そうだろうか?」 「フレイが素敵な女性に成長した姿を、見ることができないのは残念だけど、 最後にカズヤさんに会えたから満足よ」 「エリ……」 「疲れたから少し寝るわ。私が眠るまで、手を握っていてくださらない?」 「ああ、いいとも」 教授は横になったエリの手を、両手で軽く握り締めた。思ったよりも冷たいエリの 手に、残された時間の短さを悟った。 「ふうん、あたたかいのね。フレイがいうとおり、とても落ち着くわ。安心して、眠る ことができる……」 そういうと、エリは目を閉じた。 エリの訃報が届いたのは、教授が執務室に戻って、すぐのことだった。 06-658 :アリス ◆Alice.9wCE:04/10/11 18 51 11 ID CwNEQ1Px エリの葬儀は質素で簡単なものだった。突然の空虚感を埋めるだけの思い出がなかった 教授は、ただぼんやりとエリの亡がらを納めた棺を見つめていた。彼女のことはほとんど 知らなかったが、入れ替わり立ち代り弔問に訪れる人々の数と想いが、彼女の生きた証な のだと、教授は思った。 やがて、最後の別れの時刻が近づいた時、フレイは教授に言った。 「あの、少しだけお姉さまと、2人きりにさせていただけませんか?」 「……ああ、わかった」 教授はフレイの頭を撫で、一緒に詰めていた医療厚生部の世話係と部屋を出た。 フレイにはどうしても確かめたいことがあった。教授が部屋の扉を閉めるのを見てから、 姉の棺を開けた。そして首にかけられたままのアクセサリを手にとった。 一番大切なも のを中に入れて、強く願えばきっとかなう…… そう娘たちが信じて身につける、大切な 品。フレイはまだ透明な輝きを失っていないアクセサリの、小さな突起に触れてふたを開 いた。 中には古ぼけたプリントが収められていた。全体が変色し、ところどころ消えかかって いる人物像は、まだ少年の面持ちの若い頃の教授だった。リサイクルが基本の船内では、 こうしたプリントも一時的な仮の媒体でしかない。色褪せて掠れかけた……しかし大切に していたであろう、想い人の写し絵。たぶん姉が娘になった頃から、ずっと大切に持ちつ づけていたに違いない。だが姉の願いは教授に届いていたのだろうか? フレイは自分のアクセサリを握り締めた。おそらく姉がずっと身に付けていたのは、本当は こちらだったはずなのだ。姉がなぜそんなことをしたのか、フレイはそれが知りたかった。 「お姉さま……?」 問いかけても、もう答えてくれることは無い。フレイはまだ姉の死を受け入れられなかっ た。別れの言葉も交わすことなく、突然逝ってしまったのだから……。 でも、フレイは姉に問わずにいられなかった。 「お姉さま、どうして?」 06-659 :アリス ◆Alice.9wCE:04/10/11 18 52 22 ID CwNEQ1Px 『教授の 今 はフレイのもの、だから大切にしてね……』 そう姉に答えられた様な気がした。 姉は自分に残された時間が長くない事を悟っていた。そして新しい妹が自分と同じ願いを 持ち始めたことにも気がついていた。だからこそ、その願いがかなうようにと、想いを込 め続けたアクセサリを、フレイに託したのだ。そして自分はその代わりに、新しいアクセ サリにプリントを移し替え――過去の教授だけは自分のものにして――姉は逝ったのだと、 フレイはそう思った。 フレイはアクセサリのふたを閉じ、胸の上で組まれた姉の手にそっと握らせた。 役割を終えたものは、再び船の循環サイクルに戻される。それは人も同じだった。だから 葬式といっても、埋葬も墓標もない。その代わりに、教授とフレイはエリの遺髪を収めた 小さなカプセルを受け取った。そして2人は、比較的危険の少ない船体後部のEVA区画 へ行き、そこから船外へと出た。 銀河の中心に近づきつつある船の周囲は、星々の光で満ちていた。船の前方、藍色の闇に 浮かぶ光の点が、2人を見守るかのように輝きを増す。 「きれい。あの時は……、恐ろしいと思ったけど」 「人が地球という星の表面に住んでいた頃、海で亡くなった人は海へ葬る慣わしだったの だそうだ。だから星の海で亡くなった人も、こうやって葬るんだよ」 そういうと教授は、カプセルを星屑の集まる中心へと送り出した。フレイもそれにならっ た。遠ざかっていく2つの小さな輝きを見送ると、フレイは教授に言った。 「教授。私、決めました。男には戻りません。 アリスの娘 になります」 「うむ。そういうと、思っていたよ」 「とめないのですか?」 「それが、エリとの約束だったからね。『フレイの選択を大切にして欲しい』と、そうい っていた」 「そうですか……。あの、教授。お姉さまは、その、教授のことが……」 「ああ、知っていたよ。いや、やっと気が付いた、というべきかな。あの時、エリの冷た くなりかけた手を握った時にね。そして、昔仲良く学んだ仲間の中に、同じ瞳をしていた 人物がいたことも、たった今思い出したよ……」 06-660 :アリス ◆Alice.9wCE:04/10/11 18 54 09 ID CwNEQ1Px 「教授……」 「ここで、別れることにしよう。エリが亡くなった以上、私の元にいるわけにはいかない。 君には新しいパートナーが待っている。部屋の物は、後でそちらに届くように手配しておく」 「そんな急に! 教授、私はまだ……」 「3ヵ月したらまた会おう。その時は私も、君を一人前の 娘 として見ることにする」 そういうと、教授はエアロックへ向けて歩き始めた。 フレイは大切な人との相次ぐ別れの悲しみに、その場に崩れるように座り込んでしまった。 流れ落ちる涙で、銀河の輝きも滲んで見えた。 (教授…… 君 だなんて、あんまりです!!) フレイの声にならない叫びが、散り散りとなって星々に吸い込まれていくようだった。 **************************************** 「フレイ!どうした?しっかりしろ!」 「え?あ、……教授??」 慌てたような教授の声で、急に現実に引き戻された。涙が頬をぬらしていて、目頭もひり ひりとしていた。 「あれ?涙?こんなに……?」 「大丈夫か?少しやりすぎてしまったか……」 教授が側にあったタオルでフレイの顔をぬぐってくれた。まだ薬が効いているせいか、柔 らかな布地が触れるたびに、ゾクゾクするような感覚が背筋をはしる。 「突然ぼろぼろと涙を流し始めたんでな、びっくりしたよ」 「……エリ姉さまのことを、思い出していたんです」 そういうと、教授は複雑そうな顔をした。教授はお姉さまの話をすると、今でも少し暗くなる。 でも私がお姉さまのことを思い出している時は、教授にも一緒に思い出して欲しい。 それが唯一私のできる、恩返しだから……。 でも教授の 今 は私のもの。だから教授の首に手を回して、ベッドに押し倒すように覆い 被さりキスをして、確かめるように自分の腰を教授に押し付けた。 06-661 :アリス ◆Alice.9wCE:04/10/11 18 55 12 ID CwNEQ1Px 「ねぇ、教授。今度は初めて抱いてくださったときのことを、思い出させてくださいませんか?」 「あ、ああ。さすが 7艶のフレイ だな。切り替わりも早い」 「お嫌いですか?こんな私は」 「いや、私にも責任があることだ。嫌いじゃないさ」 そういうと、教授はベッド脇のコンソールのスイッチを操作して、部屋の明かりを消した。 「見られるのは好きじゃないんだろう、あの時は確かそういってたな」 「そうですね。あの時の私は、変わり始めた自分の体にまだ慣れていなかったんです。小 さな胸も、刺激されても感じない体も、恥ずかしかった」 「今は立派に成長した。こうして背中をなでられるだけで、感じるようにもなった」 「私、あの頃のままでいれたらよかったな、と思うことがあります」 「…………」 教授はわざと触れるか触れないかの微妙さで、首筋から裏門へと続く道筋を指で辿る。そ れだけで体の中心を貫くような快感が私の体を走る。一度醒めた筈の体が、灯りを燈され たように、再び熱くなっていく。 「はぁ……、教授……。今は、十年前なんですよ……」 「そうだったな……」 そういうと、教授は私の腰に手を回して、2人の体の上下を入れ替えた。そしていきなり 私の扉を開こうと、熱くなった肉の鍵を、私の鍵穴にあてがった。 「初めての時は、痛かったのではないか?」 そういって動けないように、私の肩をベッドに押し付けて侵入を果たす。硬いドアをこじ開け るような、少し擦れるような痛みを感じたけれど、賓客を迎える肉の廊下は、すっかり準備 ができていたので、教授は抵抗なく奥の間にまで達してしまった。 「はぁぁぁっん!」 痛みも快感に変えてしまう教授の薬が、私の口から嬌声を漏れさせる。 「喘ぎ声だけは、昔から変わらないな」 そういうと教授は腰を使い、私の体の奥深いところに眠る、記憶の扉をノックし始めた。 06-719 :アリス ◆Alice.9wCE:04/10/21 20 46 57 ID IMFPSjQ6 **************************************** 今日は約束の日。あれから3ヶ月目。私は朝からずっとそわそわしていた。妹のフロー ラに笑われながら、2週間も前から念入りに準備して、今日のこの日が来るのを待ちわび ていた。ルージュも引いた。耳に小さな飾りも付けた。腰まで届くほどに伸びた長い髪を、 丁寧に梳いてリボンも付けた。下着はやっぱり白がいいと思う。あまり派手でないレース 飾りのついた揃いの上下。それとガーターベルトにストッキング。服はずいぶん悩んで、 髪の色よりも少し薄いオレンジクリーム色のブラウス。そして瞳と同じ、緑の胸当てのあ るスカートにした。私なりに考えた 教授が好ましく感じる であろう、コーディネート のつもりだった。 「どう?フローラ。おかしくないかな?」 「リボンが曲がってますわね。それに、髪の色も後ろの方が少しまだらになってますわ」 「え、本当? どうしよう……」 「まだ時間には十分ありますから、服を脱いでください。髪を染め直しましょう」 「わかった。お願いするわ」 私のオレンジ色の髪は、染めた色だった。 あれは教授と暮らすことになったばかりの頃だった。教授が薬品を使って小さな爆発実験 をして見せたとき、私は驚いて後ろにあった棚に頭をぶつけ、中にあった薬品をかぶって しまったのだ。教授のすばやい処置で、大事には至らなかったものの、赤みがかったセミ ロングの髪はボロボロになってしまった。薬がかかったところは焦げ落ちたり薄茶色に変 色していた。しかも慌てた教授がそばにあった、ありったけの布で頭全体を強引にふいた ものだから、薬が直接かからなかった部分までまだら模様になってしまい、なんとも情け ない姿になっていた。そのときの私はあまり気にしなかったのだけれど、教授は違った。 私も含めて周囲のみんなが『髪なんてすぐに伸びるから、しばらくはそのままにしてお いて、伸びたら中央ブロックへ行って整えればいいのでは?』と言ったが、教授は『この子 は女の子なんだぞ!』との一言で、皆を納得させた。私はこのとき初めて、自分が女にな ったのだいうことを強く意識した。たくさんの異性に囲まれ、事ある毎に特別扱いをされる アリスの娘 ……。 06-720 :アリス ◆Alice.9wCE:04/10/21 20 50 43 ID IMFPSjQ6 それまで私は、単なる治療を受けに来た患者であり、子供だったから特別扱いを受けて いるのだと思っていた。でも、少しぐらい髪が痛んだ程度で、こんなにも違う扱いを受ける。 些細なことでも心配してくれる教授たちに、うれしさを感じながらも、ただの男だったら違っ たのかもしれないと思うと、なぜか寂しさを感じた。 教授はアリスのデータバンクを使い、過去から現在に至るまでのあらゆる女性の髪形の データを抽出した。そして、レーザースキャニングした私の髪の状態の詳細データと どの 髪型が最も似合うか、24時間以内に回答せよ との一文を加えて、科学技術部の全員に 転送した。普段から忙しい人たちに、こんなことで煩わせてしまうことが、私は心苦しかった。 だけど根は親切でまじめな人ばかり集まっていたからか、中にはシミュレーション結果を 加えて回答してくれた人もいた。そして次の日。もちろんはさみで調髪などできない教授は、 徹夜でレーザー加工機の改造とプログラミング調整を仕上げ、私を執務室に呼んだ。 さすがに疲れの隠せない教授だったが、皆から集めたアンケートの結果をディスプレィに 表示させて分析結果を説明し、その中のひとつをさして言った。 「私はこの髪型が良いように思うんだが、君はどう思う?」 「ええ、かわいいですね。ありがとうございます」 科学技術部の総力を挙げて(?)選んでくれた結果に、異存はなかった。 しかし、教授の表情は晴れなかった。 「何か問題が?教授」 「いや、髪形に気をとられて、何色にするかを皆に聞かなかったんだ」 確かにまだらの部分は髪全体に及んでいたから、染めないことには格好がつかないかも しれない。 「そうですか……。では教授が決めてください。教授が選んでくださった色なら、何色でも うれしいです」 「ううむ……」 私はにっこりと答えたが、教授は濁った表情をさらに澱ませて、考え込んでしまった。た っぷり10分ほど固まっていた教授だったが、おもむろに端末に向き直り、なにやらデータ を表示させて分析を始めた。小一時間ほど過ぎて、あんまり退屈だったので転寝(うたた ね)しかけた私に、教授は明るい表情でこういった。 06-721 :アリス ◆Alice.9wCE:04/10/21 20 53 10 ID IMFPSjQ6 「何度かシミュレーションした結果、やはりこの色がいいと思うのだが、どうだろう?」 ディスプレイを見ると、オレンジ色の髪をしたショートカットの私が、こちらを見てにっ こりと笑っていた。 「え……ええ、教授が選んでくださったのなら……。き、綺麗な色ですよね」 オレンジ色とはまったく想像していなかった。これまでに船で生まれた人の髪の色は、 黒だったりこげ茶だったりがほとんどで、せいぜい色素不足で金や白銀、それとごく稀 にフレイのような赤しかいなかったからだ。オレンジ色の髪の人なんて聞いたことがな かった。 「そうだろう!スペクトル解析を何度も繰り返したんだ。染色して出せるもっとも綺麗 な色はこの色しかない筈だからな。フレイという名前にもぴったりだ」 教授は満足げに言ったが、当然といえば当然。薬で変色してしまった部分と、元の赤 い髪の、ちょうど中間ぐらいの色あいだったのだから。しかしこのことは「フレイ頭髪事 件」として、あっという間に船中に伝わっていた。妹のフローラも、私と会う前から知って いた。フローラは初めて会ったその日に、その話を当事者である私も知らない事まで脚 色たっぷりに詳しく語り、『そこまで大切にしてもらえてたなんて』と羨ましがった。 けれど私が、『でもね、真っ暗闇の中で重たい防護服を着て、顔にも保護フードを付け て、船体外壁部品の加工もできる大型装置の出すレーザーに怯えながら、自分の髪が 焼け焦げる臭いを我慢していたのよ』というと、『それはお気の毒に……』と少しだけ同情 してくれた。 「……はい。できましたわ、お姉さま」 鏡の中の私は、明るく輝くようなオレンジ色の髪をしていた。 「どうやったの? いつもより綺麗に染まってるわ」 「じつは、『今日のために』ってお姉さまの大切な方から、新しい染色剤を戴いてたんで すよ。髪だって梳くだけじゃなくて、こうしてウェーブをかけたほうが素敵でしょう? まさにフレイ……炎のように美しい髪ですわね」 私は、鏡を見ながら後ろ髪に両手をやり、ぱぁっと払うように広げた。 教授のくれた色、波立つ長い髪が、部屋の照明を受けてきらきらと輝いた。 06-722 :アリス ◆Alice.9wCE:04/10/21 20 55 21 ID IMFPSjQ6 「それから、そのガーターベルトとストッキングはさっきの服には合わないと思います。 色は白でいいと思いますけど、こちらのソックスにしてはどうでしょう?」 そういって、妹は膝丈ぐらいの、ワンポイントのついた靴下を履かせてくれた。 「そうね、あなたが言うならきっとそうだわ」 フローラは妹とはいっても、性転換した順番でそうなっているだけのことで、とっくに 娘の仕事 を勤めていた。フローラは伝助医官の指示で、独りになってしまった私と 新しいパートナー として、一緒に暮らし始めたのだった。別れのつらさに落ち込んで、 他人への興味を全く失っていた私を、フローラは根気よく慰めてくれた。そして、教授 との再会の時に備えて、娘として必要な事を私に教えてくれたのだった。 だから本当は、私のほうが妹なんだと思う。 「これなら完璧。きっと教授も喜んでくださいますわ。では参りましょうか?」 「え?フローラは着替えないの?」 出かける時にはいつも念入りに身支度をするフローラは、まだ部屋着のままだった。 「私は、単なる付き添いですから。それに、お姉さまの想い人の前で、あまり目立つ 格好をするわけにはまいりませんわ」 「やっぱり地味かなぁ」 「その素敵な髪が、お姉さまの魅力を十分に惹きだしてますわよ」 「うん……。ありがとう、フローラ」 教授のいる科学技術部へは、長い道のり……の筈だった。 フローラに手を引かれながら考え事をしているうちに、いつの間にか教授の執務室 の前に立っていた。部屋の戸をノックしようとした妹に、私は思わず繋いでいた手を引 っ張る。 「どうかしましたか?お姉さま」 「……いえ、ごめんなさい。なんでもないわ」 フローラはくすりと笑って、部屋の戸をノックする。 06-723 :アリス ◆Alice.9wCE:04/10/21 20 57 51 ID IMFPSjQ6 『どうぞ』という教授の応じに引き寄せられるように、私は戸をあけた妹よりも先に中に 入る。でも、一歩踏み入れたその場所から、私は一歩も動けなくなってしまう。 どうしたのだろう? あんなに毎日、会いたくて会いたくて仕方が無かったのに、私は 教授のそばに近づくことも、顔を見ることも出来ずに下を向いてしまう。 「かけたまえ。今お茶を入れさせよう」 「はじめまして。私はフレイ姉さまの妹で フローラ と申します」 「うむ、私はこの科学技術部の責任者をしている。皆は 教授 と私を呼ぶが、君にも そう呼んでいただけるとありがたい」 「はい、教授」 聞き様によっては おまえに名乗る名などない といっているようにも思える、教授なり の自己紹介だが、不思議と今までそれでトラブルになったことは無いらしい。教授の人 名に関する、極端なまでの物覚えの悪さはつとに知れ渡っており、『何しろ教授は自分 の名前さえ覚えていないらしいからな』などという人もいるぐらいだったからだ。 でも、それは他人への関心の薄さからではないだろうか? あれから3ヵ月。もう教授 の中に、私はいないかもしれない。ただ傍らにいるだけでは満たされない、強い想いが あることに気づいてしまった私は、教授のそばを離れて娘となる道を選んでしまった。 だけど教授には、務めを放棄した元助手のことなんて、記憶にすらないかもしれない。 もしそうだったら、私は、私は……! 「……ではお姉さま、わたしはこれで失礼します。教授、お姉さまをよろしくお願いいた します」 妹の言葉に、私ははっと我にかえった。いつの間にか、当たり障りの無い会話も、座を 失する妹の挨拶も終わっていた。私の前にはとっくに冷たくなってしまった紅茶のカップ が、手付かずのまま置かれていた。 「……ええ、気をつけて。フローラ」 私は小さな声で言うのがやっとだった。妹は何かを言いかけようと私の肩に手を伸ばそ うとしたが、教授が先に席を立ち、部屋の戸を開けたので、何も言わずに戸のほうへ歩い ていった。二言三言、丁重な挨拶を交わして妹は執務室を後にし、教授は部屋の戸を閉 めた。そして教授は無言で私の前に置いてあった手付かずのカップを取り、紅茶を淹れ なおしてゆっくりと私の隣に座った。 06-724 :アリス ◆Alice.9wCE:04/10/21 21 00 25 ID IMFPSjQ6 どうしよう、なんて言えばいいんだろう。どうして教授は何も言ってくれないんだろう……。 やっぱり私のことなんて、忘れてしまったのだろうか? わたしは、不安で縛り付けられた 想いを、心に絡みつく鎖の隙間から、搾り出すように言った。 「……教授、お久しぶりです」 「元気だったか?フレイ」 名前で呼ばれたことが、私の呪縛を解き放った。 「教授!!」 私は教授に思いっきり抱きついた。教授もしっかりと私を受け止め、抱き返してくれた。 「教授、私……」 「お前のことを忘れた日はなかったぞ、フレイ」 私の凍りかけていた心を強い衝撃が貫き、感情が行動に繋がることを抑えきれなかった。 永遠とも一瞬と感じる、激しく濃厚なキスと抱擁に、ようやく体の震えが治まった。 「キスがうまくなったな」 「練習しましたから……」 言ってから、私はしまったと思った。教授に隠し事の出来ない自分が恨めしい。もちろん 相手は妹のフローラだけど。しかし教授も 誰と? と尋ねるほど無粋じゃなかった。 「見違えたよ、フレイ。綺麗になったな。すっかり娘らしくなった」 「ありがとうございます、教授。ほら、教授の下さった染料で髪もこんなに」 そう言って私は教授の腕を解いて前に立ち、さっき部屋でやったように、自分の髪をぱぁ っと広げて照明にかざした。そしてスカートの裾をちょっと持ち上げて、くるりっと回って、今 の自分を精一杯アピールする。 「仕種も娘らしくなったな」 「ええ、でも……。私には娘としてはまだ、足りないものがあります」 そう、私は治療のためにここへ来た。私が教授の元に戻って来たのは、初めてここに来 た時と同じ理由。でも今度は単なる治療だけじゃない。娘として初めての相手は教授以外 に考えられなかった。 「そ、そうだな……」 「まだ、迷っておいでですか?」 06-725 :アリス ◆Alice.9wCE:04/10/21 21 02 47 ID IMFPSjQ6 「ま、まぁな。私はこれから いけないこと をしようとしているのではないか、という気が してな。それに普通ならば歳の近い……」 「 いけないこと ……? 私がそれを望んでいたとしても、ですか?」 私が教授の目をじっと見つめて言うと、教授は迷いを断ち切るように椅子からすっと立 ち上がり、私の手をとった。 「部屋へ行こうか。準備はできている」 今度は私のほうが戸惑う番だった。自分から望んだ事とはいえ、これから自分にされる ことが怖くないわけじゃない。普段は控えめで、慎ましやかなフローラだって、肌を重ねる ときはあんなにも乱れて、貪るように求め合おうとする。そんな体に、これから自分はなろ うとしているのだ。教授の手によって……。 3ヵ月前まで私が暮らしていた部屋、いまはベッドと小さなテーブル以外何もない部屋。 ベッドに腰掛けて懐かしむように、シーツをなでていると、教授は小さなカプセルとコ ップを差し出した。 06-727 :アリス ◆Alice.9wCE:04/10/21 21 04 28 ID IMFPSjQ6 「さぁ、これを飲みなさい」 「これは……?」 「酵素の一種だ。脳にある感覚受容体を活性化させる」 「これを飲むと感じるようになるんですか?」 「効果は一時的なものだ。だがこれを飲んで何度か……その、刺激を受けているうちに、 薬がなくても、快感が得られるようになるはずだ」 私はカプセルを口に含み、少しどろっとした甘い液体を飲んだ。 教授は空のコップを受け取り、テーブルの上に置くと、私の隣に座った。 私は教授に頭をもたれかけさせて、眼を閉じた。 「私、教授に忘れられてしまったのではないかと、ずっと不安でした。メールを出しても、 返事を下さらなかったし……」 「なんと返事を出したものか、わからなくてな。しかし、新しい染料を送ったではないか」 そういって教授は私の髪を手で梳いた。 「でも、フローラが見せてくれた瓶のラベルの文字は、教授のではありませんでしたわ」 「フレイは賢いな」 「誤魔化さないでください」 「怒った顔も可愛いぞ」 「もう!……んっ!」 抗議を続けようとした私を、教授は文字通り 口封じ した。 教授の舌と私の舌が絡み合う、貪る様なキス。自分からは決してしなかった教授が、 こんなキスをしてくれるなんて意外だった。 「……んむ、はぁ……。きょ、教授、どこでこんなキスの仕方を?」 「練習したからな。つい先ほどのことだが」 やっぱり教授にはかなわない。
https://w.atwiki.jp/hako-niwa/pages/12.html
1928年 - 誕生 1952年 - 京都大学理学部数学科卒業 1952年 - 奈良育英高等学校教諭(数学担当) 1955年4月 - 天理大学講師 1959年9月 - カリフォルニア大学大学院留学(フルブライト留学生 1961年1月まで) 1962年4月 - 天理大学助教授 1962年4月 - ユング研究所(スイス)留学(1965年1月まで) 1969年4月 - 天理大学教授 1972年4月 - 京都大学教育学部助教授(教育心理学科 臨床心理学講座) 1975年 - 京都大学教育学部教授(教育心理学科 臨床心理学講座) 1980年4月 -京都大学教育学部長(1983年3月まで) 1987年5月 - 国際日本文化研究センター教授併任(1990年3月まで) 1988年 - 京都大学教育学部教授(大学院 臨床教育学講座) 1990年6月 - 国際日本文化研究センター教授(専任 京都大学教育学部教授併任) 1992年3月 - 京都大学名誉教授(定年退官) 1994年4月 - 国際日本文化研究センター名誉教授 1995年5月 - 国際日本文化研究センター所長(2001年5月まで) 2002年1月 - 文化庁長官(第16代 2007年1月まで) 2007年7月19日 - 永眠
https://w.atwiki.jp/souku/pages/1140.html
《公開済》SNM000661 シナリオガイド 公式掲示板 探偵と犯罪者、死者。見えないなにかが、きっといる教室。 担当マスター かわい家 主たる舞台 空京大学 ジャンル ミステリー 募集スケジュール 参加者募集開始日 参加者募集締切日 アクション締切日 2010-06-13 2010-06-15 2010-06-19 リアクション公開予定日 募集時公開予定日 アクション締切後 リアクション公開日 2010-06-30 2010-07-02 2010-07- サンプルアクション (シナリオ参加者の方にお願い、サンプルアクションの具体的な内容を補完していただけないでしょうか)(サンプルアクション名の下の四角をクリックするとでてくる「部分編集」をクリックすると登録できます)(もしくはサンプルアクション登録用掲示板へお願いします。) 教授の独り言に注目する。 + ... [部分編集] ▼プレイヤーの意図 仲間と連携して、ミステリの探偵らしく教授の犯罪を暴く。 ▼キャラクターの目的 教授の独り言に注目する。 ▼キャラクターの動機 捜査の最初の段階として、教授の言葉を糸口に、なにか異常事態が起きていることを察知する。 ▼キャラクターの手段 教授の意味不明な独り言をきき、それについて質問したりして教授を心理的に揺さぶる。 怪談を各自一つ提出していただければ、後はPCが事件を暴くシチュエーションを(推理も含めて創作して)自由にお書きください。* 百物語を完成させて、教室で怪異を起こす!? + ... [部分編集] ▼プレイヤーの意図 ミステリはおいといて、怪談の会を楽しみたい。 ▼キャラクターの目的 百物語を完成させて、教室で怪異を起こす!? ▼キャラクターの動機 オカルトが好きなので怪異を体験、披露したい。怖い話で、きゃーきゃー騒ぎたい。 ▼キャラクターの手段 とっておきの怪談を提出して、みんなを怖がらせ、自分も他のPCの怪談を体験し、思いっきり怖がる。 仲間と協力して全員で百話を披露して、その後、起こる? 怪異も体験する。 怪談は1PCにつき、一つ以上、いくつ提出されてもOKです。どんどん創作して、教室をホラーハウスにしてください。* 教授のたくらみを成功させる。 + ... [部分編集] ▼プレイヤーの意図 やっぱり、悪役を楽しみたい。教授側になって殺人を隠蔽する。 ▼キャラクターの目的 教授のたくらみを成功させる。 ▼キャラクターの動機 犯罪にカンづき、隠そうとする教授をフォローする。後で、教授を恐喝したりするつもりだ。 ▼キャラクターの手段 教授の様子から犯罪にカンづき、それを暴こうとする捜査陣を妨害する。捜査陣の発言をさえぎったり、なにげに教授に協力者であることをアピールする。 (PC的に難しいかもしれませんが、悪役側も他のPCと協力しあったほうが、アクションの成功率は高まると思います。) 怪談を各自一つ提出していただければ、教授側につきたいPLは、自分のPCらしい捜査妨害方法を(創造して)自由にお書きください。教授は自分の協力者には寛容ですが、あくまで講義中ですので、常識的に度外れた行為はNGです。* その他補足等 [部分編集] 【タグ:SNM かわい家 ミステリー 正常公開済 空京大学】