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後藤P「ティ~ティロリティ~ティ~」 明石「それは違うゲームのレベルアップネタだ自重しろ後藤」 そんなこんなで NOW Makijing・・・ 【6月1週】 後藤P「おはようございまーす。あら、何かしらあれ」 君が会社に着くとシルバーアイドル初誕生記念パーティーと書かれた垂れ幕と 折り紙で作られたリングや紙ふぶきが出迎えた。 ゃゃ武内「いやあめでたいねえ、ついに我が3002プロ初のCランクアイドルの誕生だよ」 奈須チーフ「ここまで長い道のりだったでちゅ」 後藤P「社長、これは?」 武内「おお、後藤君おはよう。うちの事務所からシルバーアイドルが出たのも君のおかげ、 スカウトした私の目も間違ってはいなかったと言う事だはっはっはっ」 マキジ「おはよーございまーす」 奈須チーフ「おはようでちゅマキジちゃん、はいステータス表」 ルックス:39(+9) ボイス:37(+1) ダンス:30(-1) キャラクター:38 疲労度:60(+50) 予定:???? アイドルランク:D(ニューアイドル) マキジ&後藤P「・・・D?」 風に吹かれ垂れ幕が裏返る。裏にはエトくんおめでとうと書かれていた。 マキジとは仕事の分野がかぶっていなかたので省力されていたが彼もVシネマ方面の 仕事でこっそりと2回成功させていたのである。 武内「あー、そのマキジ君の昇格はまだ審議中なんだ。ほら先月の仕事途中で後藤Pが 抜け出したり、ノーギャラだったりしたじゃないか。それで本部の人達がこの仕事を 本当に成功したのか疑問に思っていてね。昇格がちょっとだけ先送りになったんだ」 マキジ「ショボーン(´・ω・`)」 後藤P「大丈夫よ、仕事に成功しているって分かったらちゃんと昇格できるんでしょ?」 武内「ああ、それは問題ないよ」 後藤P「それじゃあ社長、今月の仕事に入る前に」 君は手を差し出す。数枚の札を持った社長の手がそこに乗せられた。 武内「はい、20ガバス」 後藤P「そのネタもうあきたわ」 【選択肢】先月分の仕事の給料を決めてください。 Aプラン:6万5000円 オモロー!プラン:SNポイント×2万円+3万円 さあ、待ちに待った給料だ。 武内「ところで後藤君、今お金いくらもってる?」 後藤P「えーっと、2万8100円ね」 武内「ちょっと一万円貸してくれる?」 後藤P「はい」 武内社長は君から受け取った一万円を自分のポケットに入れた。 武内「先月分の給料支払い完了―」 後藤P「何よこれー!ぷんぷん」 武内「いや、むしろ怒りたいのは私の方なんだが」 後藤P「えっ?」 武内「彼女達から聞いたよ」 彼女達、ネコ姉弟が敬礼のポーズでこっちを見ているのに気づいた。 ネコアルク「隊長、あちしたちはそこの後藤Pが個人的に報酬を受け取っているのを 見たのであります!」 ネコカオス「しかも受け渡しは公道に面した場所だったのであります!」 武内「と、いうわけで君が個人的にもらったであろう報酬とリクームさんのギャラを マイナスしたらこうなりました。後藤君そういうのをもらっているPは君だけじゃない からそこについては叱らないけど、今度受け取るときはパンピーの目の届かないところで 上手くやりなさい」 後藤P「・・・」 奈須チーフ「社長に返事するでちゅ」 後藤P「・・・はい、すみませんでした」 奈須チーフ「よし、それじゃあこの話はここで終わりにするでちゅ社長」 武内「ああ、さあエト君とついでにもうすぐ昇格するマキジ君のお祝いだ!」 ワーと盛り上がる一堂。 後藤P「あれ?今週の練習はどうなるのかしら?」 マキジ「んなもん全員休みに決まってるぜ!」(疲労度60) エト「メリハリをつけて活動するのもアイドルの仕事ですね」(疲労度80) ネコアルク「P、空気嫁にゃ」(疲労度65) ネコカオス「まったくだ」(疲労度65) ORTたん「わちき、こんな事もあろうかとお祝いの歌を作ってきたわさ」(疲労度15) 確かにほぼ全員に先週の仕事と練習の疲れが見える。 【選択肢】給料マイナス一万はマジ想定外。 ビアンカ:そうね、今週は練習はお休みして皆で楽しみましょう。 フローラ:ダメよ、まだまだアイドルマスターへの道は遠いんだから。 君は疲労度的にもイベント的にも休ませた方がいいと考えた。 武内「それではエト君の出世を祝って」 奈須チーフ「皆が彼にに続く事を願って」 全員「「「「「「「「乾杯!!!!!」」」」」」」」 皆でどんちゃん騒ぎをし、マキジ達アイドルが帰った後、君は後片付けをしながら 今週中にやっておかねばならない最後の仕事に取り掛かった。 グラビア撮影 6月3週に撮影される有名少年誌の巻頭グラビアの仕事。もちろん水着もあるよ。 Vシネマオーデション 『雀鬼佐々木小次郎』シリーズのスピンオフ作品『鹿雀士』のライバル役の選考会。 これに合格した場合、7月に撮影の仕事が入る。オーデション日時は6月4週。 ゲームキャラのモデル ゲーム会社汁工房の新作ゲーム『実況冬木草野球』のヒロイン役の仕事。OPの歌と ヒロインの声の吹き込みを行う。6月の3週目から4週目に渡っての長期の仕事。 後藤P「さーて、マキジにはどれを受けさせようかしらね」 【選択肢】今日はここまで バンコラン:グラビアとVシネ ヒューイット:ゲームキャラのモデル マライヒ:グラビアのみ ラーケン:Vシネのみ 後藤P「よし、グラビアに決定っと」 水着撮影と言う事なので胸元に若干の不安を覚えつつも、これが一番確実だと思い君は グラビアの仕事のみオファーを受けた。 【自由行動イベント】 暑い、金がない、欲しいものはいっぱいだけど、だるい。 後藤P「あー、外でたくないわ。でもこうしてサボっているといつか後悔するから お外でなくちゃ。よっこいしょっと」 だるいけど外へでる。正直いってどう頑張っても一箇所が限界だ。 それに、貧乏な今はあの守銭奴のブル魔娘には絶対会いたくない気分だ。 【選択肢】 ひげ男爵:ケーキ屋は生もの扱っているから冷房効いてるわよね。 アナル男爵:本屋はもう改装済んだのかしら。 男爵ディーノ:居酒屋でウーロン茶をジョッキ飲みしたい気分よ。 君はケーキ屋フルールに着いた。仕事では最近きたばかりだが、客として行くのは 本当にひさしぶりである。 店員「いらっしゃいませー」 君を出迎えたのは初めて来た時と同じ店員だった。仕事の時に出会ったあの店長と 店員の接客の向かなさは人的災害のレベルに達しているから妥当な人選に君はホッとする。 CMのおかげだろうか、今回は全部の商品が同程度ショーケースに残っている。 シュークリーム 1個100円 ご存知回復アイテム、もう説明はいらないはずだ。 ・対幻獣決戦部隊愛用シュークリーム 1個250円 回復量及び副作用については普通のシュークリームと変わらない。ただし、こっちは 何週間たっても腐らないのだ。なぜかこの技術は弁当とサンドイッチには応用できない。 ミスシュークリーム御用達のシュークリーム 1個250円 CMに合わせて作られた期間限定商品。食べると疲労度が40回復する。 時間の経過によって普通のシュークリームになってしまう。 遠坂凛と間桐桜 商品ではない 今日も元気な二人がそこにいた。シュークリームを多めに買う様にしたおかげだろうか 前回の様にケーキの箱を奪い合う様な事はしていない。ただし、口喧嘩は酷くなっている。 凛「陸上部の諜報力を舐めんなコラァ!」桜「弓道部の攻撃力で蹴散らします!」 何で陸上部が諜報力なんだ、そして一体何の話だと興味を引かれるが、怖いので 相手にしない事にする。 うまサンド 1個800円 とことん美味しさを追求したフルーツサンド。思わず笑顔がこぼれる美味しさによって アイドルのルックスが1上昇する。時間が経つと梅サンドになってしまう。 抹茶みかん 1個800円 抹茶ケーキとみかんという味の組み合わせが難しい二つを合体させた奇跡の商品。 叫びたくなる美味しさによってアイドルのボイスが1上昇する。 時間が経過すると久本マチャミになってしまう。 いちごマシュマロ 1個800円 マシュマロの歯ざわりに近いババロアのいちごケーキ。踊りたくなる美味しさによって アイドルのダンスが1上昇する。時間が経つといちごましまろになってしまう。 関東うどん風プリンアラモード 1個800円 関東風うどんのよさ分かってもらえない店長の悲しみが生み出したいわくつきの商品。 微妙な美味しさによってアイドルのキャラクターが1上昇する。 時間が経つと関東うどんになってしまう。 フルール業務用生クリーム特大サイズ 1個5000円 フルールで使っている生クリームと同じもの。ご家庭でケーキ作りを楽しみたい貴方に。 アイドルにラッパ飲みさせると全ステータスが1下がるが疲労度上限が10上昇する。 疲労度の上限が上がればバッドイベント発動までの数値も引き上げられるぞ。 ちなみに腐らない。腹に入れば皆同じと叫びつつアイドルにねじ込もう。 でっかいドライアイス 200円 生ものが腐るのを2週間遅らせる。2週間経つと溶けてなくなる。 永久結晶 2万円 生ものがずっと腐らないのだ。アイドルにプレゼントすればほどよい涼しさと美しさ により自動回復量がアップするのだ。アウナスの弱点なのだ。 後藤P「これだけあると、買い物が大変ね」 店員「こちらをおつかいください。複数の商品購入時に便利な冬木ポリス用紙です」 後藤P「ありがと」 現在所持金1万8100円。安全に持ち帰る事を考えると1箱(6個)が限界だろう。 ドライアイスと永久結晶以外は同じアイテムを複数選択可能だ。 【選択肢】店員と冬木ポリス作者に感謝。 征服王は世界の黄昏まで止まラルクを夜通しプレイ:【 】を買う(6個まで) 後藤P「いっぱい買いたかったけど、給料がマイナスだったから腐らない シュークリーム一個でいいわ」 店員「お客様、それっておかしいですよ!!」 後藤P「そう?芸能界ならよくある事じゃない?」 店員「私なら訴えて勝てます!」 店を後にした君は店員の言う事ももっともだと思った。先月分は君の方にも負い目が あったから文句が言えなかったが、一度給料についてちゃんと交渉した方が良いかも しれない。 【自由行動イベント終了】 【ランダムイベント・諜報員ゲットだぜ】 商店街をガオーと歩く一人の女がいた。 穂群原の英語教師藤村大河、彼女は偶然拾った同僚の給料明細がなんだかすんごい事に なっている事にショックを受け自分も一稼ぎしたいと副業を求めて取りあえず近所を ぶらついてみたのだった。なお、教師の仕事を真面目にやるという選択肢は初めから 頭の中にはない。 大河「つーか、葛木先生の月給が○十万円ってどういうことよー!絶対裏で黒い金が 流れてるに違いねー!!」 商店街をきょろきょろしながら歩く一人の青年がいた。 ニューソクデやる夫、通称・やる夫。昨日までニートだった彼はカーチャンの薦めに より、最近産業の発展が著しい冬木にて仕事を探しに来たのだった。 やる夫「駄目だお、この辺じゃやる夫のやりたい仕事は見つからないお。やる夫は ジェームズ・ボンド的なモテモテで拘束時間が短くてカッコいい仕事がいいお」 商店街に溶け込んでいる一人の主婦がいた。 バッファロークソ島、ゲルマニウムグッズ集めが趣味でものの数分で魔王を倒した事 のあるこの町ならどこにでもいる女性である。いや、マジで彼女のレベルは今の 冬木なら割りと許容範囲だったりする。武装した女子高生が27祖の肉片を圧倒する こんな世界なのだから―、 クソ島「息子が真面目になったし、私もパートでも始めるかねえ」 この町の成人女性の平均そのものな彼女もまた仕事を探していた。 奈須チーフ「社長、こんな所で本当に優秀な諜報員が見つかるんでちゅか?」 武内「私の経営手腕は疑って良いけどスカウトテクは信じて欲しいなあ。後藤君も この辺で拾ってきたんだよ」 奈須チーフ「だからといってスパイをやりたがる人がそうゴロゴロと・・・」 奈須の目の前に数人の男女。ふと目があう。奈須の眼力が反射的に起動する。 奈須チーフ「いっぱいいたー!」 武内「だからいったじゃないか。さあ、他の会社に取られる前に一人は確保するよ」 臓硯「見つけたぞ、我が6464プロに必要な人材!!」 ジン「そこの君2106に入らないか?」 奈須チーフ「何でどこのプロダクションもトップが直接スカウトしているんでちゅか」 武内「いいから走る!あの人物に接触するぞ」 奈須チーフ「三人いるけどどれでちゅか!?」 【選択肢】米軍が戦うORTとうちのORTたんは別蜘蛛です、たぶん。 ゲルファンスパイ伝:伸びしろが無さそうだが無難に年長者をゲットだ! やる夫がスパイになるそうです:手間が掛かりそうだが将来が期待できる白い奴だ!! フジ隊長のスニーキングミッション:あの虎だ、色々不安だがあの虎だ! 運命の悪戯:どれも違う、三人の後ろを歩いている黒い髪の男だ! フジ隊長のスニーキングミッション:あの虎だ、色々不安だがあの虎だ! たまには萌え成分を補給しなければ。 ところで………………割と深刻な話だけどマキジ出番少ないよな。 どっちかと言えば後藤ゲー。 自由行動イベントで連れまわせばマキジの出番おおはばアーップ、 あーんどお金が一気にスカスカーです。 武内「なんでかわからん、だがあの虎からは秘められたパワーを感じる」 奈須チーフ「了解でちゅ。ターゲット捕獲!」 大河「ぎゃー、何をするきさまらー!」 こうして藤村大河が3002プロに加わった。 【ランダムイベント2・マキジ化粧デビュー】 氷室「おや、どうしたカネ蒔の字?今日は朝ごはんを食べ損ねたのかね?」 昼休みの事、氷室鐘はマキジのカバンの中にいつもの弁当箱とは別にもう一つ大きな箱 があるのに気づいて声を掛けた。 マキジ「ちゃうわい、こっちは基礎化粧品がはいってんだよ」 氷室「なん・・・だと・・・」 マキジ「何だよその反応!傷ついたぞコノヤロー」 氷室「なるほど、ついに男が出来たカネ」 マキジ「いや、後藤君がアイドルなら毎日のお肌の手入れぐらいやっときなさいって 無理やり渡して来たんだよ」 マキジがそう言った途端空気が一変した。クラスの皆が目を見開いて驚愕、気の弱い女子 は失神までしている。 男子生徒「マキジが入ってる事務所ってサギ団体じゃなかったのか!」 女子生徒「蒔寺さんがアイドルの仕事やってる所なんて見たことないんだけど」 氷室「蒔の字、彼氏ができた事を隠したいからってそんな昔の設定を使う事はないカネ」 マキジ「皆ひでー、確かに最近までテレビに出るような仕事は無かったけど、私だって 最近は仕事きてるし、やってるよ!」 氷室「ほほう、例えば」 マキジ「映画、空の境界!あれの飛び降り自殺で顔面グチャグチャになってた奴! 日曜の特撮!先週放送されたのに出てきたスイーツ女(笑)!両方私だっ!」 男子生徒「顔出てないじゃん」 女子生徒「やっぱり嘘なんだね」 マキジ「ちくしょー、んじゃフルールのCMのシュークリームプリンセスは!?」 男子生徒「そんなローカルなCM、テレビに映らんから知らん」 マキジ「地元だー!!」 万事窮す、本当の事を言っているだけなのにマキジは嘘つき少女にされつつあった。 が、そこに救いの手が差し伸べられる。 由紀香「あ、あのー私蒔ちゃんの写真集持ってるんだけど」 氷室「721(なにい)ッ、クッ蒔の字が嘘を付いている可能性は限りなく100パーに近い、 だが由紀香が嘘を付く確率は0パー、認めたくないがマキジはアイドルと言う事カネ」 マキジ「サンキュー、やっぱ困った時は由紀っちだぜ。あれ?でも私って写真集なんて 出していたっけ?」 由紀香「うん、カバンに入れてあるから出すね。うんしょ」 写真集がカバンから出された。皆がそれを見て笑った。マキジはとてつもなくへこんだ。 由紀香だけがまだ間違いに気付いていない。 由紀香「ほ、ほにゃ?」 マキジ「由紀っち、それ私じゃない」 新井木勇美写真集を見つめ意地でも綺麗になってやると決意するマキジだった。 NOW Makijing・・・ 【6月2週】 大河「後藤君おっはよー!」 後藤P「何でここに先生がいるのよ」 大河「学校にはナイショのアルバイトなのさ、そう今の私はチャーリーズエンジェル!」 諜報員藤村大河 毎ターン他の事務所に潜入しアイドル一人のステータスや覚えている訓練の情報を 得てくる。成功率は低めで潜入先をこちらが指定する事はできない。 食べ物を渡す事で一時的に成功率を上げる事が出来る。 得意気にゲッツのポーズを決める虎、君は背後に爆発のエフェクトが見えた気がした。 奈須チーフ「こないだいってた諜報員でちゅよ」 後藤P「これがそうなの?」 奈須チーフ「これがそうでちゅ。武内社長と僕が才能を感じ取ったのでちゅから 最低限の能力はもっているはずなんでちゅけど・・・。あ、これステータス表」 ルックス:39 ボイス:36(-1) ダンス:29(-1) キャラクター:37(-1) 疲労度:20(-40) 予定:6月3週にグラビア撮影 アイドルランク:D(ニューアイドル) マキジ「おはっよー!何で先生がここに!?」 奈須チーフ「やれやれ、また説明しなくちゃいけないのでちゅか」 【選択肢第一群】マキジに何をさせようかしらね。 寂:ウマウマ ガイア:にぱー カツミン:マサルさん 鎬:新世界の神 ドッポちゃん:ヤンマーニ 渋川はん:発声練習 烈:スペシャルファイティングポーズ 大河「くんくん、シュークリームの匂いがするわね」 マキジ「シュークリームを食べれば疲労度を完全回復!」 【選択肢第二群】今腐らないシュークリームが一個あるけどどうしようかしらねえ。 バキ:マキジ、あなたの為に買ってきたの。これ食べて頑張ってね。 ジャック:先生、張り込みに甘い物必要でしょ?使ってください。 ユージロー:お黙り、スイーツはここにあるけど少しは我慢しなさいメス豚ども。 一回目は苦戦していたマキジだが、ヤンマーニやウマウマの時同様にぱーも順調に 習得しつつあった。この調子なら問題ないだろう。 大河「んじゃ私はスニーキングミッションに行ってくるのだ。 あーあ、シュークリーム食べたかったなー」 奈須チーフ「心配だから今回は僕と社長もついて行くでちゅ」 諜報員大河、果たしてその実力やいかに―!? 後藤P「さてと、社長達がいない今私がアイドル達を見張っていないとね」 そう、3002プロが諜報活動を開始した今、他のプロダクションも同じ様に動いていると 考えて間違いない。そして、この事務所にもアイドルの情報を奪う為に誰かがやって 来る、あるいはもう来ているかも知れないのだ。 【オモロー!】 本日のスパイは!?:+3以上で誰も来ない、+2~+1でやる夫、0~-1でクソ島、 -2~-3で富竹、-4で氷室、-5で久我重明、-6で黒桐、-7以下でスネーク。 すわぁんじゅうなな~、にじゅいち!、59、41ィ!にじゅいち! 合計+2、ボーナスイベント発生!やる夫(第一段階)来襲! 後藤P「あら、何かしらあれは」 君は窓の外からこちらを覗く奇妙な男を見つけた。 全身真っ白、チンポかアザラシを連想させる顔、全く鍛えられていないブヨブヨの体。 マキジ「プロヂューさー、外に何かいるの?」 後藤P「ええ、今日アポを取っている人はいないし、私達の知っている人でもない。 それに加えて全身から発する無職童貞キモオタ臭・・・9割がた危険人物ね」 外の人物はしばらくビルの前をうろうろしていたが、何かを決意したらしくビルの中に 入ってきた。ズボンを降ろしながら。 |┃三 ガラッ |┃ ____ |┃/⌒ ⌒\ |┃(●) (●) \ ――‐.|┃ ⌒(__人__)⌒ \ えへへっ |┃ |r┬-| |⌒) 情報もらいに来たお! |┃ `ー ォ // (⌒ヽ・ ・ ̄ / |┃ノ / |┃ つ |┃ ( )( ) ヽ |┃/ ) |┃ (__) 後藤P「キャー、変態よー!」 マキジ「後藤ちゃんを泣かしてんじゃねー!」 メゴォ、部活とレッスンで鍛えたマキジの蹴りが男の股間にクリーンヒットする。 男は悶絶し、それ以上何も行わないまま涙目で逃げ帰っていった。 後藤P「全く・・・、何だったのかしらあれは。あら、あいつ何か本を落としていったわ。 もらっとこ」 【自由イベント開始】 後藤P「ふんふんふん、なるほどねー」 君は自宅において男が落としていった本をたった今読破した所である。 男が落としていった本は今月号の冬木のガイドブックだった。しかも、先月君が購入した モノよりも非常に分かりやすい。記事の質が上がったのもあるが、ページごとに ボールペンで書かれたメモが挟まっていたのだ。 『コペンハーゲンって所では町内で集められた不用品でバザーが開かれてるお! お金のないやる夫でも買えそうなアイテムがあるかもしれないお!』 『ここに載っている番長の間は恐ろしいところだお、あそこにいる番長達に勝てる やつなんて想像もつかないお。でもアイドルと番長が何で戦うんだお?』 『お、ここの店に面した歩道はストリートミュージシャンの人気スポットなのかお。 やる夫にも音楽の才能があればここで日銭を稼げるかもしれないけど・・・・・・・・、 音痴だから無理だお』 君は新情報により好奇心を刺激された!二箇所に行く事ができるぞ! 後藤P「今週は結構涼しいし、二箇所ぐらい回ってみようかしら」 【選択肢第一群】最初に行く場所を選んでください。 知性の神:いにしえの洞窟 飛翔の神:ケーキ屋フルール 技巧の神:本の明石屋 かませの神:居酒屋コペンハーゲン へたれの神:楽器店スイング!前 【選択肢第二群】マキジを誘いますか?(今回が誘う口実が多いので難易度低下します) 肉:マキジ、本を読んでたら面白い場所見つけたんだけど一緒にいかない?(+2以上) にく:先に一人で行って安全性とかを確認するべきね。マキジはまた今度誘いましょう。 40ゥ!7、40ゥ!ごじゅいち!56 合計11ポイント、何故給料の時にこの出目が出ない!!でもとにかく成功! 後藤P「ねえマキジ、これからストリートで実力を試してみない?」 マキジ「試すっ!」 二つ返事でオッケー、そしてお昼前に目的の場所に到着。 『楽器店スイング!』、ここは楽器店としても有名だが、ストリートミュージシャンの 集う場所としても最近人気を集めている。ここで歌う人達にあこがれて楽器を買っていく 客も少なくはないので許可さえもらえばよっぽど酷い演奏や歌じゃない限りは文句がでる 事も無い。 マキジ「すみませーん、表で一曲歌いたいのですが」 スイング店員「プワッチプワッチ!Bランク以下のアイドルなら喜んで許可するのねん! 君はアイドル?それとも一般人?」 マキジ「C、あ、いえDランクアイドルです。ところで何でAランク以下限定なんですか」 スイング店員「そりゃあ、こんな場所で有名アイドルが歌ったらえらい事になるから なのねん。例えば間桐慎二がゲリラコンサートを開いたりしたらどうなるのねん?」 後藤P「竜の牙が2、3個転がる大惨事に発展してもおかしくはないわね」 スイング店員「そういうことなのねん。その場合ボクが責任を取らなきゃならないから パスなのねん、ボンビ~。それじゃ君達の演奏は許可するのねん。今一人歌っている人 がいるからその後で歌うといいのねん」 後藤P「ありがとうございます」 ではここで参考までにアイドルランク一覧 AAAアイドルマスター(不在) AAトップアイドル(四天王、アルクェイド(引退)、ロア(引退)) Aブロンズアイドル(現在情報無し) 【ストリートで堂々と歌えるのはここから下】 Bゴールドアイドル(現在情報無し) Cシルバーアイドル(エト) Dニューアイドル(マキジ(実績はC相当)、ネコ姉弟、ORTたん、北極星クマクマ、ユキ) ランク外 アイドル見習い(パンダ師匠(引退?)) マキジ「楽器店の店員さん面白い人だったね、でもしばらくしたら会えなくなる気がする」 後藤P「ええ、私も何度か通っている内に別の人になってるんっじゃないかなーって 思っちゃったわ。何ででしょうね」 マキジ「まあ、いいや。お金も欲しいし頑張って歌うぜ!」 後藤P「まってマキジ、まだ前の人が歌ってるわ」 マキジ「おおっと、ホントだ。って・・・人?」 十数人の見物客が集まり結構盛り上がっている楽器店前、クラシックギターで演歌の 弾き語りをする白クマがいた。歌詞のセンスはおかしいが、ギターと声はかなり いい線行っている。 北極星クマクマ「では次が最後の曲になります。聞いてください、『ブルマ釣りの船乗り』」 ブルマ片手に男は海へ 釣ってやろうかロリマグロ 高波たって 船コケて ブルマは波に さらわれる 船もブルマも 失って 男が陸に 帰ったら 借金のこして 嫁さんドロン ジャスラック富竹「ひどい曲だなあ」 はぐれメタル富竹「でもおもしろいね」 富竹00「へぇあ」 ぺこりとおじぎをして去ろうとするクマ、ギターケースには結構な額のお金が入っている。 後藤P「会場の熱気は最高潮!皆の前に出て行くなら今よマキジ!」 マキジ「おっしゃー!見ていろ後藤ちゃん、この会場を最高に沸かせて見せるぜ!」 【選択肢】クマの歌はくまうたを参考にしてそれっぽく作りました。 マキジチャレンジ:続いて私の歌も聞いてくれー! マキジセッション:そこのクマ、もしよかったら二人でや ら な い か マキジ大暴走:皆っ、アイドルバトルを見たいかーっ! マキジ「ヘイそこのクマさん、ちょーっと待った。もう一曲私と一緒にどうだい」 メガブースター富竹「そいつはいいやぁ」 九十九式砲戦型富竹「そーれアンコール、アンコール!」 熱烈なクマコール。彼とてアイドルの端くれ、このアンコールに答えないわけには行か なかった。もちろん、投げ銭を受け入れるためギターケースもしっかりと置きなおし ている。 クマクマ「皆さんご声援ありがとうございます。それでは飛び入りしてくれたこの子と 一緒にもう一曲行きたいと思います。えーと名前は?」 マキジ「3002プロDランクアイドルのマキジ、ヨロシク!」 クマクマ「はい、どうも。えっと、僕はプラズマプロの北極星クマクマ。マキジさんと 同じニューアイドルです。それじゃあマキジさん、どういう風に合わせますか?」 マキジ「う~ん、ねー後藤ちゃん、このクマと私のコンビってどう動けばいいと思う?」 後藤P「そこで私に振る!?」 観客を待たすわけにもいかない。君は手早く二人の得意分野を生かせる指示を 出さなければならない。 今回の収入 snポイント×5000×特定倍率(正解で3倍、まずい答えで0.5倍、まあまあな答えで1倍) 【オモロー!】なお、さすがに今回はマイナスにはなりません。 ゼロ:この間ORTたんが作った歌をマキジが歌い、クマクマはそれにギターを合わせる。 イチゴウ:クマクマの即興演歌にマキジが踊りながら合いの手を入れる。 ニゴウ:流行のラブソングを一緒に歌う。 サーティーン:趣向を変えて二人にスペシャルファイティングポーズをやらせてみる。 トゥエンティー:マキジによる美味しいシュークリームの食べ方講座、助手クマクマ。 富竹の異名を持ち重力を自在に操る女性騎士「答え合わせだよ」 二人でラブソング・・・△ ボイス値の高い二人の歌は普通に好評。しかし、ジャスラック富竹に著作権料を持って いかれる。 演歌でダンス・・・△ ステータス的には確かに最悪の組み合わせ。しかしここに集まっている富竹にクマクマの ファンが多かったので一応それなりの収入は得られる。 スペシャルファイティングポーズ シュークリーム講座・・・× ここはそういう事をやる場所じゃありません。あきれた観客のほとんどが帰ってしまう。 そして、 富竹地獄「いいぞー、ひゅーひゅー」 ジャスラック富竹「著作権的にも問題なかったさぁ!」 富竹ベホマズン「ありがとう北極星クマクマ!ありがとうマキジ!」 歌うマキジとギターのクマクマ・・・○ 正解!三倍の収入ゲット、おめでとう! クマクマのギターケース一杯の小銭が手に入った。ざっと見て十万以上はある。 クマクマ「いやー、こんなにもお客さんが盛り上がったのは初めてですよ。はい、 マキジさんどうぞ」 後藤P「16万5000円ね、って全部もらっちゃっていいの?」 クマクマ「はい。見た所マキジさん達ストリートミュージック用のアイテム全然もって ないみたいだから、買い揃えるのに色々必要でしょ?」 マキジ「えー、ストリートで歌うのにお金掛かるのか!?」 クマクマ「少なくとも僕の持っているギターケースみたいにお金を投げ入れてもらえる アイテムを持っていないとほとんど収入は得られませんよ。楽器店で売ってますし また、ここで歌う気があるなら買っていかれては?では僕はこれで、いつかまた一緒に やる機会があったらその時はお願いしますよ」 クマクマはぺこりとお辞儀をして去っていった。 マキジ「後藤ちゃん」 後藤P「そうね、楽器店の店員に話を聞いてみましょう」 クマクマの言うとおりだった。楽器店内にはストリートミュージシャン用のアイテムが 販売されていた。そして、何のアイテムもなしに歌うと収入の基準数値はたったの200 である事も知った。 店員「基準数値5000なんてあの場限りの奇跡なのねん、ストリートだけで食っていける ほどこの世界は甘くないのねん。でも、うちのアイテムを買えば少しはさっきの奇跡に 近づけるかも!?」 洗ったネコ缶 2000円 誰かが置いていったネコ缶を洗っただけのもの。基準数値が+200される。 粘着Tシャツ 7000円 両面テープが張り巡らされたシャツ。投げつけられた小銭がピタピタ張り付く。 基準数値が+600される。 ギターケース 15000円 ストリートミュージックの定番アイテム。基準数値が+1000される。 ストリート三点セット 20000円 上記三点をまとめたお買い得セット。 後藤P「効率を考えると次回の為に三点セットを買うか、何も買わずストリートは今回 だけにするかの二択ね」 現在所持金18万2850円 【選択肢第一群】運命の二択。 バズーカ:三点セットを買う。 ライフル:何も買わない。(今後移動場所からスイング!前が消滅します) 【選択肢第二群】次はどこに? いにしえ:これだけお金があればリフレッシュ パワーアップできるわね。 明石屋:一気に本を買占めましょう。 フルール:マキジ、あなたのお腹にアレ詰め込むわよ。 コペン:バザーが開かれてるらしいけれど気になるわね。 悠久蒔寺幻想曲【6月】Ⅱ 悠久蒔寺幻想曲【5月】Ⅲ 悠久蒔寺幻想曲
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1: つくづく、数字と言うものは不思議な概念だと思っている。 それ自体はただの文字であり、関連付けに基づいて纏め上げたとしても、精々がただのデータ止まりだ。 だが数は、ありとあらゆる情報を記す上で、この上なく重要な概念である。数字を我々に様々な事を連想させる。 給与の多さや少なさ、会社への出勤日数、四百字詰め原稿用紙の残り文字数、エンゲル係数、人口密度等々。 それ自体はただの、古の時代にアラビアの国で生まれたただの文字である。しかし、様々な情報を表現する事が出来る。 たった十パターンしかない文字で、我々人類に様々な印象を与える事が出来る。数値が増えれば落胆する情報もあれば、減って嬉しい情報もある。その逆も然り、だ。 私は、ある数が増えて行く事に危機感を覚えていた。その数とは、地球上の人類の総数。 誰が嘯いたかは知らないが、人類は地球上における霊長の覇者であると言う。ある意味ではそうだろう。 如何なる環境でも我々人類はお目にかかる事が出来るし、果たしてこの地球上に、人類未踏の土地などあるのだろうか? 我々程、幅広い環境に適応出来る生物はいない。 我々の数は、増えて行く。だが、それに反比例して、地球の財産は減って行く。植物や、食い扶持を保つ動物だけではない。 口に出来る真水の総量も、安定して居住が可能な地上の面積も。人類の数が増えれば増える程、我々の生活は、生綿で首を絞めるように辛く厳しいものになって行く。 自明の理なのに、人々はその現実を見ようともしない。解決に、乗り出そうとしない。人は愚かだが、本能的に察しているのだ。 現況を解決するにはきっと、途轍もない痛みが伴う事を、彼らは知っているのだ。 故に彼らは、何時だって眼前の現実を見まいと勤めようとする。 糖蜜の様に甘く、桜色をした柔和な未来やヴィジョンをした、実体も中身もない上手い話にのみ飛びつき、その反対の話には見向きもしない。 こんな選択を続けていたからこその、今がある。地球の総人口は今や七十億を超え、環境の破壊の度合いも、数十年前とは比べ物にならないと言う。 我々は、強くなり過ぎた。我々は、賢くなり過ぎた。だから、天敵がいなくなってしまったのだ。 この地球上に於いて我々を一時に葬り去りうるものは、地球の怒り以外には、最早存在などするまい。 我々には天敵がいないのだ。虫に対する鳥のような。シマウマに対するライオンのような。 霊長の覇者を――地球の長を名乗るのであれば、少しの痛みに耐えるべきだ。 地球に生きる他の生き物の為に、少しだけ、席を譲ってやる位の事は、して見せるべきだ。 増えた数――世界人口――を、減らす勇気を持つべきだ。我々と同格、いや、それ以上の、食物連鎖のピラミッドの存在を、赦してやるべきだ。 私の思想が異端である事など、自覚している。人間は当然の事、人間の天敵に今後成り得るであろう存在に対してすらも、理解は得られなかった。 しかしそれでも、私は望んでいる。地球を生き長らえさせる為、人間の人口を調整する為の、新たなる霊長の覇者として君臨しうる存在を。 何故……こんな思想を持った私が、その思想を宗旨替えもさせず、曲げる事もせず、今日まで生きて来れたか。 もしかしたら私は――地球の全ての生き物の未来を守る為に、生まれて来たのかも知れない。 . 2: 一言で言えば、俺達は地球の長として君臨するのに相応しい生命だった。 高い知能を持ち合わせ、身体能力も地球のどんな生物よりも優れ、どんな生物よりも長く生きる事が出来た。 原始人は、俺達の事を神だ悪魔だと言い、時には恐れ、時には敬っていた。その時は俺達も、地球に生きる他の生命体の事を配慮し、態度を増長させる事をしなかった。 ……いや、出来なかった、と言うべきなのか。俺達は完璧であった。……ただ一つ、太陽の光を極端に苦手とする事を除いては。 今にして思えば、俺達の種族は理知的過ぎた。大人としての良識を持ちすぎていた、と言っても良いのかも知れない。 強すぎる力を発揮出来る肉体に、賢すぎる知力を内包した大脳を持ち、時の劣化を受け付けない肉体……俺達は地球における最強の種族だった。 だからこそ、一層地球の為に配慮しなければならなかった。地上に出る事をなるべく避け、最低限度の食糧の確保さえ出来れば、闇の中でひっそりと生きる事を良しとする。 俺達の種族とはとどのつまり、そう言う奴らだった。一日の半分の時間が外に出られない時間で、残りの時間は陽光を恐れ闇の中で息づく。惨めな、生物。 そんな鬱屈とした生活を、何よりも嫌っていた男がいた。天に輝く太陽に対して、反旗を翻した男がいた。 男は俺達の一族を、正真正銘地球上で最強の存在……奴に言わせれば、究極生命体(アルティミットシィング)であったか、これに近付けようと尽瘁した。 だが、俺達の一族はこれを認めなかった。陽光を浴びても問題がなくなる、と言う餌に飛びつかなかった。 男の研究していた事柄は、今以上の食糧の供給を必要とする物であり、このまま推移したら地球が死の星になってしまう事が予想出来ていたからだ。 一族は、男を滅ぼそうとした。そして逆に、返り討ちにあい、彼ら自身が滅ぼされた。 その男が強かった事もそうだ。だが、その理想……暖かな陽光の下で、思う存分その生を謳歌出来る生物になる、という理想に賛同した男の存在も、大きかった。 俺だ。自惚れと言われようが構わない、俺の存在も大きかっただろうと、俺は信じたい。 究極生命体を目指そうとする俺達の旅は、苦難の連続だった。 自らの一族に妨害された事もそうだが、その過程で波紋なる力を操る一族とも敵対した。そして何よりも最大の敵は……太陽と、地球自身。 まるで俺達が、究極生命体になる事を、地球や、其処に息づく生命の総意が、俺達の志を折ろうと計らっているのではと、思わない事もない。 永い旅路のその中で、俺達は大いなる何かの意思に負け、膝を折ってしまった。 番犬程度の役割しか期待していなかったが、一族の下を去ろうとした時に連れて行った名もなき赤子が斃された。 波紋を操る術を持つが、それ以上に人を欺く術に長けた男に、俺自身も斃された。俺も認める程の技量を持った、風を操る我らの仲間もまた、奴に斃された。 そして最後の一人――俺達の旅路の原点であり、悠久の艱難辛苦の時間の末に、究極生命体となったあの男もまた、奴と『地球』にしてやられてしまった。 俺は彼の現在を知っている。地球を放逐された彼は、宇宙の闇の中で、生命とも物質とも取れる存在になってしまい、冷たい世界を永久に彷徨っているのだと。 俺は、彼を救わねばならない。俺は再び、志半ばに倒れた仲間と共に地上に君臨せねばならない。 『呪い』を意味する名を授かって闇の中に生を授かった、俺の友よ。その名の通り仲間の一族からも忌み者にされ、太陽からも呪われた男、カーズよ。 人は、何の為に自分生まれて来て、何の為に生きるのか、悩む生物だと最近知った。俺も最近になって、その意味を考えてみた。そして、辿り着いた。 俺は――お前の理想に全てを捧げる為に生まれて来たのだ、と。 . 3: アヒルの子が、シチメンチョウの子を産む事はある。ガチョウの子を産む事だって、きっとある。 だが、俺は知っている。アヒルの子が産んだシチメンチョウやガチョウの子は、成長しても美しい白鳥には絶対にならない事を。 そして、染み一つない白い羽毛を持つ白鳥が、シチメンチョウやガチョウを産む事だってある事を。 醜いガキは、大人になってもきっと醜いままなんだ。 俺と同じ奇形共が集まるサーカスに所属していた時、俺を見る奴らの目は、俺達を蔑み、嘲笑うかのような光を宿していた。 俺達の身体を馬鹿にしていたのかも知れない。或いは知性か、それともこんな境遇か? いや、俺達の惨めな全てを笑っていたに違いない。 確かに俺は馬鹿だが、愚かじゃない。自分と他人の何処が違うか程度は、理解している。 俺はそう、醜かった。汚水が流れ、ネズミとゴキブリと数億ものダニやノミが跳梁するあの地獄の下水に俺を捨てた両親も、俺の醜い容姿を見て捨てる決意を固めたのだろう。 俺の容姿に比べれば、ヘッ、オーメンに出てくる悪魔の子、確かダミアンだったか。奴ですら可愛い姿をしてるだろうよ。 アイツはジャッカルの腹から悪魔の力で生まれて来たらしいが、それ以上に醜い俺は、男のペニスから迸る液と、それを受け止める女の嚢の合一で生まれて来たんだからな。 だからこそ、俺は全てに対し怒りを宿していた。俺は正真正銘人の胎から生まれて来た人の子だ。なのにどうして、俺の容姿はこんなに醜いんだ。 何故俺の育ての親は、人間ではなく、営業不振で閉鎖された動物園に取り残されたペンギンだったんだ。 何故俺が……、冬の寒い日にその寒さから逃れようと毛布にくるまっている時に、他の奴らはクリスマスを楽しんでいたのだ。 幸せを享受する全ての子供や大人に。何の試練だか知らないが、俺に醜い容姿を与えた神に。 俺は、呪いの言葉を吐き散らしてやりたい。黒い唾液を吐きつけてやりたい。そして、俺と同じ呪詛を叩きつけてやりたい。 そして、その容姿のせいで、享受する事も許されなかった、地上の幸福とやらをその身に受けてみたい。 他者に呪いつつ、祝福を受ける。それは嘗て、奇形サーカスにいた時に俺を馬鹿にしていた客がしていた事と同じだ。俺は、それをやってみたいのだ。 この戦いに勝ち残れば、イエスが昔使っていたとされる聖なる杯が手に入ると言うらしい。 Huuuuuhhhhhh……素晴らしい。俺のリベンジを見事に果たしてくれる事だろう。俺はこのグラスの中に、血とミンチ肉を満たし、それをぶちまけてやるのさ。 ガキがプレゼントをねだる為だけに存在する十二月の二十五日に……。中身も無い形式上のMerry Christmasが飛び交う十二月の二十五日にな!! ガキの頃に、俺は何度も考えて来た。 俺は何でこの世に生まれて来たのだろうか。俺の生きる意味は、何なのか。 今ならば……、オズワルド・コブルポッドと言う本当の名前を知った今ならば、解るかも知れない。 ひょっとしたら俺は――他人の幸福を奪い取り呪う為に生まれて来たんじゃないのか、と。 そうだ、人はいつだって、何かを奪っている。食い物も、金も、女も男も。幸福だって、きっとそうだ。許される、筈なんだ。 ……後から気付いたが、俺はアヒルや白鳥が産んだシチメンチョウでもなければガチョウでもない。 俺は、自分が他の奴からペンギンと呼ばれていた事を、今になって思い出した。 . 4: 昔、俺達パラサイトの存在について、深く哲学していた女がいた。 彼女は――田村と名乗っていたその女は、俺達と言う存在を理解する為に、様々な手段を実践していた。 学校で教師をしてみたとも言っていた。なるべくなら人間を食料とせず、彼らが食べるような食物を食べて生活してみたとも言っていた。 大学と呼ばれる場所で講義を聞いてみたとも言っていた。――女性の身体に寄生していたと言う事を活かして、子供を成し、その子供を育ててもいた。 つくづく不思議だったのは、何故田村は、其処まで自分の存在について哲学していたのか、と言う事だ。 彼女は正直、強い女性だった。性格が、じゃない。それもあるが、戦闘の腕前の方も、俺を唸らせる程だったぐらいだ。 戦えばさぞ、面白い相手だった事だろう。その願いは結局叶う事はなかったが。 それだけの力を持ちながら田村は、人間を喰らう事については消極的で、俺達パラサイトにプログラムされていた本能に従う事があまりなかった。 つまり、何だ。俺から見れば、自分に正直に生きてないような。そんな風に俺には見えた。 もっと、シンプルに考えて生きられないのかと俺は疑問だった。 俺達パラサイトは、生まれ落ちたその時から、一つの本能を組み込まれている。それは即ち、寄生した種を――この種を食い殺せ、と言うものだ。 多くの奴が、その本能に従った。俺達に備わる知性と、生物的な特色の故に、人を見下す奴も多く出て来た。それで、良かったのではないのか。 どうにも、解せない。田村は警察に射殺されたと言う。新一と、そいつに中途半端に宿ったパラサイトに子供を預け、亡くなったと言う。 田村の死に納得出来ない俺が異常なのか。彼女は、何を思い射殺されたのか。それは今でも、解らない。 ……解らなくても良いのかも知れない。俺にとっては、些末な事だ。 俺は自分に正直に生きる事にしている。 そしてその過程で、自分自身のレゾンデートルを、俺は認識する事が出来た。 嘗て田村が、パラサイト――田村玲子と言う生物の存在意義を、認識しようとしていたように。尤も、奴と俺とでは、見えていたものも違うだろうが。 パラサイトが何処から来て、何処へ行くのか考えた女は、死ぬ間際に何を悟ったのだろうか。 だが俺は生きながらに悟った。俺が、何の為にこの世に生まれて来たのか。それは、明らかな事だったのだ。初めからそれは、俺達自身に刻み込まれていた。 俺は――戦い、人と言う種を喰い殺す為に生まれて来たのだ。 今は思う。田村玲子は、何処へも行く必要なんて、初めからなかったのだ、と。 5: 【フケる事は出来なかったのか、ヒロカワ】 ヒロカワと呼ばれた男の頭の中に、そんな声が聞こえて来た。 奇妙な事である、広川と言う名前の男の視界には、声の主らしき姿は、見えないと言うのに。 【政治パーティならそれも出来たが……立場上、今回は無理だった】 【人間の社会と言うものはつくづく面倒だな、煩わしい】 【言ってくれるな、アーチャー】 ムスッとした語調で不満を漏らす、アーチャーと呼ばれた男エシディシの機嫌を、広川は宥める。 彼の姿は見えないが、機嫌を直してはいないだろう。あれでなかなか、気難しい所がある男だから。 白色のキャデラック車のリアシートに、広川は足を組んで座っていた。 彼の目にも、そして運転手の男にも物理的に視認は出来ないが、霊体化と言う状態で、エシディシも車内に待機している。広川の隣の席だ。 運転席と助手席には、フロントガラスとサイドウィンドウの両方向から、まばゆいばかりの陽光が燦々と入り込むが、後部席である。 運転手席のバケットシートと、後部のリアシートを区切る位置辺りに、真っ黒な暗幕が垂らしてあるのだ。それだけでない リアシートのウィンドウやリアガラスにも、暗幕が垂らしてあり、一切の光の侵入を拒んでいる。 おかげで車内の後部席は、其処だけが夜になったかのように暗く、書類の文字すら見る事が出来ない程だ。 当たり前の事だが、外から窓を見て内部の様子を窺おうにも、暗幕の影響でそうする事は出来ない。 波紋戦士やナチスドイツの関係者から柱の男と呼ばれ、己が肉体を骨格や内臓レベルで自由に操作出来、人を超える程の学習能力や知性を持った男達。 そんな彼らの泣き所。それが、太陽光に対する耐性のなさだった。そもそも、カーズが提唱する究極生物論とは、まず太陽の光を克服すると言う所から始まっている。 石仮面の開発とは、その為の産物に過ぎない。柱の男達と呼ばれる人種は、首魁であるカーズを除いて究極生命体に至った者は一人もいない。 つまりそれは、太陽の暖かな呪いの光を克服出来た男は、彼らを率いていたカーズ以外にいなかった事を意味する。 エシディシ達柱の男は、太陽の光を浴びると石化してしまう。石化だけで済むのならばまだ良い。肉体のダメージの度合いによっては、蒸発すらする恐れがある。 自らのそんな性質を重々承知している為か、エシディシはアーチャーでありながら、昼の間は外に出ようと全くしないのだ。行動出来ない、と言っても良い。 昼に行動出来ないと言う事が、何を意味するのか。それはつまり、一日の半分の時間がほぼ行動を制限されていると言う事に等しい。 単独行動スキルを持ち、マスターを離れて自主的な行動をさせられる事が利点のアーチャーで、これは致命的な弱点だ。 加えて広川はゴッサムの市政に関わる重職だ。外に出て行って行動を行う機会も多い。太陽が出てる時間だから行動は出来ない、とは言っていられないのも実情。 エシディシに対する配慮の結果が、こんな付け焼刃の陰気な策であった。 この暗幕は太陽光を遮断する為に態々広川が取り寄せ、運転手に取りつけさせたのである。 何故つけるのかと聞かれ、広川は「自分が乗っている事を他人に知られないようにする為」だとか「自分は暗い方が落ち着く」だとか言って凌いだ気がする。 我ながら苦しい理由であるとは思っていたが、エシディシの事を考えればしょうがない。これ位の恥かしい思いは、耐えるべきだった。 「私が不気味に見えるかね、マルクくん」 エシディシとの念話による会話を打ち切り、広川が不意に言葉を口にした。 運転席の辺りから、「えっ!?」と言う、動揺の声が上がり始める。 「そ、それは……」 言い淀んでいる。当然の反応かも知れない、正直に答えてしまえば何があるか、解ったものではないのだから。 「いやいや、取り繕わなくてもいいよ。私自身、自覚している。他人から見たらこんな内部の真っ暗闇な車はおかしいとしか思えないからね。でも、これが落ち着くんだ、私は」 「は、はぁ」 マルク、と呼ばれたドイツ系アメリカ人の運転手は、歯切れの悪い返事を広川にして見せる。 広川が唐突に念話を打ち切り、この運転手に対して声を掛けたのは、運転手が発する不信感を広川が敏感に感じ取ったからであった。 エシディシの言う通り、人の社会と言うものには面倒が付き纏う。取り分け、広川剛志と言う人物にはそれが顕著だ。 彼にはクリスマスもハッピーニューイヤーもなかった。彼は市政に携わる者の中でも特に高い地位にいる人物である。 こう言った人物は所謂特権階級であり、民間が汗水垂らして働いている間、ゴルフに興じ、クルーザーの上で寛いでビールでも呷っているような生活をしている……。 と、思われがちである。実際には比喩抜きで分・秒刻みのスケジュールに毎日追われ、書類に刻まれた文字や数字との睨めっこに何時間も費やし、 挙句の果てには出席したくもない市の有力者や名士達のパーティや舞踏会などに顔を出さねば行けないなど、ウンザリする程プライベートの時間がない。 それ自体はそう言った地位に立つ物の宿命だ。特権階級であると言うのは間違いではないが、彼らはそれを享受するだけの労苦と責任を背負うものである。 これらに関しては、広川自身も「そう言うものなんだ」、諦めている。……ただし、今彼が身を置いている状況は、聖杯戦争だ。 パラサイトの為に身を粉にして働いていた時期以上に、自分の為に動く必要がある戦いである。本当の所を言えば、こんな仮初の街の市政の為に動く事は、時間の無駄なのだ。 だが、動かねばならない。広川自身も自覚している。仮初の立場とは言え、今広川に与えられたロールと言うものは、聖杯戦争を自由に動きたいから、と言う理由で捨てていいものではない事を。これは事実その通りで、広川剛志と言う人物は、聖杯戦争の参加者の中で最も恵まれた立場にある人物、と言っても良かった。 今世間はクリスマスムードもたけなわと言った雰囲気に満ちているが、行政の方はてんやわんやの大騒ぎであった。 簡単である、市長選が近いのだ。ただでさえ一年の終わりの最も忙しい時期に、更に忙しくなるようなイベントが重なっているのだ。 今ゴッサム市役所は悪魔のような繁忙期で職員全員が仕事に追われている。猫の手も借りたい、と言うのはきっとあのような職場を指して言うのだろう。 こんな時期に市長選をやるなんてイカれてる、と職員が零しているのを度々耳にしている。実際問題、それはその通りなのだが。 ゴッサムシティの名士に、マックス・シュレックと言う人物がいる。ゴッサムでも有数の大企業の社長である。 年々増え続ける、ゴッサムシティに誘致される大企業の数々と、それに付随する工場。それらの操業に必要な供給電力は、年々増加の一途を辿っている。 このままではいつかゴッサムの電力は不足し、街の至る所で停電が頻発するだろう事は、市も予測していた。 シュレックはそんな今だからこそ、この街に原発を建てるべきである、と主張する原発推進派の中核に位置する人物だった。 彼は原発の建造によって見込まれる電力供給率の向上を魅力に感じるであろう、企業の組織票を武器に、市長選に打って出たのである。 但し――市長に立候補するのは、彼ではなかった。彼の傀儡と推測されている、オズワルド・コブルポッド、市民からペンギンと言う愛称で有名な男が市長になる。 曲がりなりにも市政に携わる人物である。広川はオズワルドの姿や来歴を知っている。非常に醜い容姿をした男であり、それがもとで親に捨てられた男だ。 下水道に流され捨てられたペンギンは、下水の環境で死ぬ事なく無事成長、紆余曲折を経て奇形サーカス――日本で言えば見世物小屋か――に拾われ、 其処で青年期を過ごす事になる。シュレックとはその時に知り合った仲で、シュレックはペンギンの「自分を捨てた本当の両親を知りたい」と言う願いを聞き入れた。 マックスはTVやマスコミを総動員し、既に故人となっていたペンギンの両親であったコブルポッド家の墓参りを放映させた。 この模様を映した様子は、ゴッサムでも非常に有名であった。この時に得たオズワルドことペンギンの人気と知名度を、シュレックは選挙戦に利用しようとしたのだ。 現状の推移は、シュレックの望んでいるような展開だと、推理せざるを得ないだろう。企業からの組織票は確保出来ているし、ペンギンを利用した浮動票の確保も手堅い。余程の事がない限りは、シュレックの操り人形であるペンギンの当確は揺るがない。 広川が億劫な外出をせねばならない理由は、ペンギンを陰で操るシュレック関係であった。 広川はこのゴッサムにおいて、原発の建造に反対の意思を表明している立場であった。つまり、シュレックのイメージするヴィジョンにとっては仇相手と言っても良い。 しかし、シュレックと真っ向から争ってはならない、と言う市の意向と言うものが其処にはあった。 彼は野心に満ちた男であるが、ゴッサムでも有数の企業の社長と言う立場と、街の名士として市民に対して便宜を計らっていると言う事実に嘘はなかったからだ。 『シュレックの原発建造と言う野望を頓挫させる』。今広川が帯びている使命はそれだった。但し、激しく非難してはならない。やんわりと、シュレックに諦めさせるのがベターである、らしい。 ――馬鹿げてる―― そんな事、無理に決まっている。言葉で野望を曲げてくれるような人物を、野心家などとは誰も呼ばない。 殺されでもしない限り自分の計画を中止しないような人物をこそ、人は野心家と呼ぶのだ。 広川が出張って、「お願いだから諦めて下さい」と言って「仕方ない」と言うような輩ならば、誰も苦労しない。 広川にはどうせこんな仕事、徒労に終わる事は目に見えているのだ。だがしかし、市役所での立場もある、やらねばならないのだ。 エシディシが愚痴を零すのも無理もない事だ。当の広川本人だって、愚痴の一つや二つ零したくなるのだから。 「マックス・シュレック氏の邸宅が見えました、広川様」 広川が腕を組み、心中で不平不満を漏らしていた時に、運転手のマルクがそう報告した。 広川の座るリアシートからでは、窓から外の様子を確認出来ないのだ。だから運転手に運転を頼む時には、渋滞している時には渋滞している、目的地に着いた時にはその旨を、広川に報告するよう義務付けているのだ。 「ご苦労だね、マルク君」 広川は右腕に嵌めた腕時計で現在時刻を確認する。 暗闇の中でも文字盤や針が光る時計であるので、自国の確認は容易だ。現在時刻、十時半。本来会う筈の時間より三十分以上も早いが、速く着くに越した事はなかった。 【――ヒロカワ】 右側の席に座る、霊体化したエシディシが、如何にも神妙な声色で念話して来た。 【どうした、アーチャー】 【……この館、『いる』ぞ】 目玉が零れ落ちんばかりに、広川の眼球が見開かれた。 神の悪戯としか思われない確率だった。仕事で出向いたその場所で、まさか……まさか、敵サーヴァントと遭遇してしまおうとは!! 【相手が気付いている可能性はあるか、アーチャー】 【サーヴァントの気配を察知する事自体に、特殊な才能などいらん。少なくともこの車が邸宅に近付いた時点で、相手も気付く事は容易に想像はつく】 戦い……とまでは行かずとも、どうやら一波乱起りそうな空気を、いやがおうにも感じてしまう広川。 自らのロールを利用して待ちの一手を企んでいたが、こうも早くに予定が崩れ去ろうとは。戦いは水物、とはよく言ったものだ。 【……これは、私達にとって、幸運と言うべきなのかね? それとも、不運か?】 【お前の引き当てたサーヴァントは最強だぞ。信じろ】 【失礼した。幸運だったらしい】 車内に備え付けられていた冷えたミネラルウォーターのペットボトルを手に取り、喉を鳴らして飲み干す広川。 緊張と闘争本能から来る熱は、これでもまだ冷める気配を見せる事はなかった。 6: シュレック邸の誰かが、聖杯戦争の参加者である事は、確実だった。 シュレック本人がそうなのか、それとも屋敷の中で働く使用人なのか。マスターの性格はどうなのだろう? 広川がマスターと解るやすぐに襲撃をかけるか、それとも傍観するか? 全て未知数としか言いようがない。 故に、油断は全く出来ない。現状、広川が出来る事は、見。様子見の一手だ。アーチャーの単独行動スキルを活かし、館の中を探索させる。 もしもサーヴァント及びマスターと出会った場合の処遇は、エシディシに全て任せる。万が一マスターである広川に危機が舞い込んだ場合には、当然、急いで彼の下へとエシディシが駆け付ける。急場で拵えた作戦が、これだった。 【稚拙な作戦だな】 エシディシが苦言する。 【面目ない】 【構わん、俺も予想外だった出来事だ。それに、不意打ちに対応出来ないようでは優れた存在とも言えん。お前の為に首級を上げてやるさ】 【任せたぞ、アーチャー】 【了解】 言ってエシディシは、霊体化した状態で館の中へと侵入して行く。 自分も仕事に取り掛かる時だろう。認識した広川は、マックス邸が保有する地下駐車場から邸宅の内部へと移動する。 シュレック邸の廊下を歩きながら、如何にもアメリカ的な豪邸だ、と広川は感じ入る。国土が大きいと、其処に建つ家のスケールも比例して大きくなって行くらしい。 邸宅の内装はゴシック調のそれで統一されており、中世の世界から飛び出して来たような印象を、広川に与える。 窓から庭園の様子をチラと窺って見る。噴水もあればプールもあり、運動不足解消の為のテニスコートもある家と言うのは、日本では少し想像が出来ない。 マックス・シュレックと言う人物の経済力と経営手腕の凄さと言うものを一発で知らせしめる、豪壮で立派な家であった。 ――だが、それにしても、妙だった。 「(マックス本人が来ないとはな)」 アポなしの、突然の来客であるならばいざ知らず、今回広川はシュレック側に対して、今日この日に来訪する事を知らせている。 彼も広川ごとき丸め込められると自信があったのかは知らないが、広川の申し出を快諾している。 であるならば、例えイデオロギー上対立している立場だとしても、笑顔で広川の事を迎えるのが当たり前なのだ。 なのに、シュレックが来ないのである。其処が、広川にとって疑問であった。 では――誰が広川の事を迎えに来たのか。 それは、彼自身も想像だにしていなかった人物であった。その人物は今、広川の右隣に共に歩いていた。 「しかし、日本人がアメリカの市政に携われるとは、思いもしなかったぜ」 「この為に、アメリカに帰化し、永住権を取得致しましたからな。今の地位になる前もなった後も、艱難辛苦の連続です」 「ハハハ、そりゃぁアンタ、こんな街の公務員になるからだぜ。もっとマシな所選べば良かったのになぁ」 「いやはやまったくです。後悔先に立たずとは、よく言ったものですね」 広川の横を歩く男は、一言で言えば、醜い男だった。 童話に出てくる魔女の様な鷲鼻が特徴的で、歯並びも非常に悪く、目つきも異様に鋭い。広川を見るその瞳は、陰険で湿った光を宿している。 メタボと言う言葉を使うのも気が引ける程の肥満体だ。宛らそれは、樽。出っ張った腹と、尻と胸が、ほぼ同じサイズであった。 奇妙な事にその男の手には河童のような水掻きがついている。奇形である。 何処の異次元から抜け出して来たのか、と思わずにはいられない異形の人物だった。 そんな男が広川の隣を、ペンギンの様によちよちと歩いている。これが彼の愛称の由来であった。 ペンギンこと、オズワルド・コブルポッド。それが、広川の隣の人物の名前だ。 マックス・シュレックの代わりに広川を出迎えた人物こそが、このペンギンであった。 オズワルドがマックスの邸宅にいる事自体は、それ程奇妙な事でもない。何でもペンギンと言う人物はシュレックが友誼を図る前までは、下水道に暮らしていたと言う。 言うなれば浮浪者、ホームレスだ。市長選に出立する様な男が、現住所を持たないなど、到底許される事ではない。 代わりにシュレックが住まわせてやっている、と思えば、矛盾はないだろう。 ……広川が奇妙に思うのは、これだけ広い邸宅を持ちながら、今の所ペンギン以外の住人を見かけないと言う事だった。 マックス・シュレック当人は当然の事、屋敷にいるであろう使用人や警備員の類が一人も存在しないのを見せられては、流石に不穏な空気を感じざるを得ない。 「此処が客間だ」 と、言うのはペンギンだ。それにしても、市長選の候補者とは思えない、礼節を欠いた口調である。 シュレックが「今まで教育らしい教育を受けて来なかったから、愛敬として受け取って欲しい」とフォローしていたのを広川は思い出す。どうやら彼も彼で、相当苦労しているらしい。 ペンギンから先に客間へと入室、広川がそれに続く。 柔らかなペルシア絨毯の上を歩きながら、広川は部屋の中央に置かれた赤い革張りのソファへと近づいて行く。 「かけていいぜ」、ペンギンが言った。「では」、と言葉を返し広川がソファの上に座る。 尻から伝わるスプリングやスポンジの柔らかな感覚が心地よい。最高級品である事は、疑いようもなかった。 ペンギンから広川は目線を外さない。彼の行動を逐次監視している。彼はまだ立ち上がって、特有のよちよち歩きで部屋を歩き回っていた。 「ミスターコブルポッド」 先程までペンギンに対して話しかけていたような、柔らかな口調で広川が言った。 しかし表情だけが――石のように引き締まった、真面目な表情であり、其処には親しみやすさなど欠片も見受ける事が出来なかった。 「何だい」 ペンギンは広川に背を向けていた。広川から見て真正面に建て付けられた、暖炉の近くに何故か置いてある、傘立ての所に彼はいた。 「貴方のパートナーの、ミスターシュレックは何処にいらっしゃるのです」 この邸宅に来てから感じていた疑問を率直に、広川はペンギンに対してぶつけた。 ガサガサと傘を探していたペンギンの動きが、縛られた様に停止する。 「知りたいのかい」 振り向かずに、ペンギンが言った。 「知りたいですね」 広川がすぐに返事した。客間は今、殺気を胸中に秘めながら、互いの腹の中を探り合う、魑魅魍魎の伏魔殿となっていた。 7: ピアノの旋律が、煙の様に立ち昇っていた。 上手いか、と問われれば、ピアノを弾いた事もなければ音楽の素養もない人間は、上手いのではないかと答えるだろう。 弾いた経験があり素養のある人間が聞いたら、少し練習したらあれくらいには到達出来るさと答えるだろう。 つまり、グランドピアノの前に座り、曲目を奏でる男の腕前は、普遍的な腕前、と言う事が出来る。 節くれだった太い指を、男は鍵盤から離した。曲目が終わったらしい。 男の奏でていた旋律の音響が残る部屋に、軽い拍手の音が巻き起こった。一人のものである。 「上手いもんじゃないか」 拍手の主が、演奏者に対して称賛の言葉を投げ掛けた。 嫌味か、はたまた世辞か、とも思われるだろう。だが、壁に背を預けた、褐色の肌に民族衣装めいた服装をした、逞しい身体つきをしたこの男は、 楽器の上手下手の区別がそれ程つかないのだ。男の弾いていた楽器がピアノと言う名前である程度しか、解らない。 況してやこの男――エシディシには、男が弾いていた曲の題名など、解る筈もないだろう。 「何を弾いていたんだ、お前は。モーツァルトとか言う男の曲か?」 「ショパンだ」 エシディシの問いにそう返してから、何がおかしかったのか、ふっと男は笑った。 エシディシに負けず劣らずの体格の良さをした、アジア系の顔立ちの男だ。彼ら特有の黒髪をオールバックに整えた、精悍な顔付きの人物である。 「何がおかしい」 面白くなさそうに、エシディシが言うと、「悪いな」、と後藤が軽く謝った。 「前にも一度、同じようなやり取りがあってな。思い出して笑ってしまっただけさ」 其処まで言って、ピアノを弾いていた男――後藤は、妙だな、と思った。 まさか俺が――三木の様なわざとらしい笑いではなく、自然な微笑みを浮かべる事が出来るとは、と。 ぬぅっと椅子から立ち上がり、壁に背をかけるエシディシの方を睨めつける後藤。 エシディシもその目線から顔を背ける事無く、真っ向から睨み返す。 強い。互いがほぼ同じタイミングで、同じ事を思った。 田村玲子の手によりて作られた、最強の虐殺器官(パラサイト)が。人類の文明の歴史を遥かに凌ぐ、悠久の時間を生きて来た闇の生命が。 即座に感じ取ったのである。目の前のサーヴァントは、簡単に勝たせてくれない程の強敵である、と。 「最早聞くまでもないだろうが、お前がサーヴァントなのだろう?」 後藤が聞いた。感情を聞き手に掴ませない、霞の様にとらえどころのない声だ。 「違う、と答えたらどうする?」 「そうだとしても、逃がさず殺すさ」 「奇遇だな。俺もお前の立場なら、そうしている」 二十年、いや、三十年来の友人とでも話すかのような気軽さで、エシディシは後藤に話しかけていた。 しかし、室内に渦巻く殺意たるや、尋常のものではなかった。もしも殺気と言うものが可視化出来ようものなら、きっと嵐のように部屋中を荒れ狂っている事だろう。 エシディシと後藤は、互いを一目見て理解した。話し合いで戦闘を回避出来るような相手ではないと言う事を。出会ってしまえば、何も起きない筈もなく……。 「俺がさっき弾いていた曲の題名を知っているか」 左手だけで、後藤は器用にメロディを奏で始めた。 後藤は鍵盤を見ていない。その目はエシディシに対して向けられている。エシディシもまた、後藤の方に目線を向けていた。 鍵盤を叩く後藤の手には、目もくれない。注意を逸らそうとしている事が、バレバレだったからだ。 「知らんな」 エシディシは即答する。鋼で出来た瘤のような筋肉に、ミシリ、と力が溜まり始める。 「ショパンの練習曲第三番。またの名を――別れの曲と言う」 メロディ奏でる左手の動きを唐突に止め、後藤は残像すら残らぬ速度でピアノの側板の縁を掴んだ。 そして、誰が信じられようか。ソフトボールでも投げるような軽い感覚で、後藤はエシディシの方目掛けてグランドピアノを乱雑に放り投げたのだ。 時速五十㎞以上の加速度を乗せて投擲されたそのピアノに直撃すれば、生身の人間は当然の事、耐久力に優れたサーヴァントですら無事ではいられまい。 腕を交差させ、エシディシは直撃に備えた。ピアノが激突する。粗忽者が、力の限り大量の鍵を一時に強く叩いた時の様な音と、ピアノの板部分の破砕音が、断末魔のように響き渡る。 腕の交差をエシディシは解く。無傷だった。体内で炸裂させたダイナマイトに対してもダメージすら負わない男に、この程度の一撃はさしたるダメージにもならない。 「ほう」、と後藤はエシディシに対して感心の念を覚えた。服装の割には、頑丈な奴じゃないかと思ったのだ。いや、防御力に自信があるから、あんな服装なのか、と思い直した。 「手抜きは良くねぇな」 エシディシがそう言うと同時に、破壊されたピアノの鍵や板、内部のパーツが地面に落ちる音が連続的に続いた。 無骨で不細工な音の連続の中、後藤が「そうだな」、と言い切った刹那。エシディシの姿が消えた。しまったな、と後藤は思った。 破壊されたピアノのパーツが、後藤の位置からエシディシを見るのに邪魔になる、その丁度良いタイミングをあの男に狙われてしまった。 彼の言う通り、手の内を晒したくないからと、ピアノを投げて攻撃するのは失敗だったな、と後藤は後悔した。 後藤の頭より高い所までジャンプ、そのまま彼の方へとエシディシが向かって行く。頭上からの奇襲だ。 後藤の顔面目掛けて、浴びせ蹴りを見舞おうとするエシディシ。そのまま直撃すれば、首を吹っ飛ばす程のスピードと威力を誇る。 後藤はエシディシのこの一撃に、力の限り振るわれる大斧のイメージを見た。一切の予備動作を見せる事無く、後藤が数m程の距離を飛び退く。見事な反射神経と、体重移動の妙技であった。 後藤が絨毯の上に着地する。百分の一秒程遅れて、エシディシも着地する。体勢を整えるその隙を縫って、後藤が絨毯を蹴った。 踏込の際の余りの脚力に、足が接地されていた絨毯部分が千切れ飛ぶ。後藤の姿は着地点から掻き消え、彼は肌色の風となってエシディシへと一直線に向かって行く。 ごく短距離の瞬間的な時間ならば、銃弾にすら迫る程の速度での移動を可能とする後藤の脚力。さしものエシディシも、これには目を剥いた。 何たるスピードか。宛らジャガーか、それともピューマだ。 後藤が左腕を振り上げる。この時エシディシは、見た。 彼の左腕がアメーバのような単細胞生物の如くグネグネと流動し始め、変形。人間の腕の形から、インドの刀剣のフィランギめいた形状の直剣に変化するのを。 この間、ゼロカンマを下回る。エシディシが驚いたのは果たして、その変形の速度か? それとも、関節の類が後藤には通っていないと言う事実にか? はたまた――腕を剣に変える、と言う、生前の彼の同胞が使っていた流法(モード)に似た戦法を、後藤が取ったからか? 後藤が凄まじい速度で左腕の剣を振り下ろす。避ける事は最早不可能と考えたエシディシは、この攻撃に対応しようとする。防御、と言う形で。 右拳を強く握りしめ、腕全体に力を込めた状態で、振り下ろされた左腕の剣の軌道上にエシディシは腕を配置する。 エシディシの下腕部に、後藤の剣が中頃まで食い込んで、其処で止まっている。「むっ」、と言う声が後藤の口から漏れた。 刃から伝わる感覚が、明らかに筋肉のそれではない。例えるならばそれは、何百条ものワイヤーをこより合せて作った棒。 後藤は、剣となった腕を打ち込んだ『もの』の感触から、本当に人体を斬ったのかと錯覚する。後藤の感覚では、腕ごとエシディシの身体を寸断している筈だったのだ。 エシディシの右腕に食い込んだ後藤の剣腕に、水が浸透して行くように、激痛が伝わった。この痛みは、何だ。強い酸性の液体をかけられた様なこの痛みは。 打撃や斬撃、銃撃と言ったショックや痛みには強いパラサイトとは言え、身体を構成する細胞に直接影響する痛み――今回の様な場合は話は別である。 特に、一つの身体に五つのパラサイトが集まり、統率者である後藤というパラサイトが、四つのパラサイトを統制する後藤にとって、今回の様な自体は深刻だ。統率を維持出来ず、大幅に動きが制限される恐れがあった。 急いで剣の左腕を引き抜き、十m程の距離をエシディシから離す。 サーヴァントの捕食は、そう簡単には行かぬかと歯噛みするエシディシ。やはり反射神経に優れるサーヴァントであると、身体に舞い込む異変に気づくのも速いらしい。 柱の男と呼ばれた者達が得意とする、経口以外に栄養素を摂取出来る捕食。彼らは身体を構成する細胞の全てが捕食器官としての役割を持ち、消化液の分泌を可能とする。 つまり、彼らはその手で相手の肉体に触るだけで、相手の身体を溶かし、削り、その栄養素を皮膚から摂取出来る。 NPCならばともかく、サーヴァント、特に三騎士クラスの捕食は、好条件が揃わない限りは狙いに行けない。エシディシはそう認識した。 しかし、迂闊に攻撃を叩き込むのは、かえって危険であると言う認識は、後藤に植え付ける事には成功したようだ。 況してや後藤は肉体を武器に変形させて攻撃するサーヴァント。幾ら武器に変形するとは言え、結局は自分の肉体の形状を変えていると言う事実は覆らない。 つまり後藤は――偽りの霊長の殺人者は、エシディシと言う偽りの原初の一を相手取るには、強い不利を強いられるのだった。 今度はエシディシの方が後藤の方に突っ込んで行く。後藤の剣の一撃を喰らった右腕のダメージは、既に回復していた。 俺の身体に触れれば捕食される事を薄らと認識し始めただろう、と言う公算に基づき、強気に攻める姿勢に切り替えたのだ。 実際エシディシのこの読みは当たっており、後藤は逃げるように後方へと跳躍。追いすがるエシディシから更に距離を取る。 エシディシからバックステップで距離を離した後藤は、着地後、再度彼は後方へと跳躍する。 だが跳躍に用いた力から計算すれば、このまま行けば彼は壁に激突する――かに見えた。 後藤は跳躍中に体勢を整え、両足から壁に接地。すると彼は、壁を器用に足で蹴って、天井に向かって鋭い角度で急上昇。 エシディシが頭上を見上げる。そして見た。八~九m程はあろうかと言う高さの天井まで到達した後藤が、その左脚で何かを蹴り抜いたのを。 後藤が地面に落下するその隙を狙って、直接身体に血管を打ち込んで怪焔王の流法をお見舞いしてやろう、エシディシはそう考えた。 しかし、着地の瞬間を狙って攻撃されるだろう事は後藤も読んでいたらしい。彼は何と右脚一本で、天井にコウモリの如くぶら下がっていた。 エシディシは後藤の右足を目を凝らして見てみる。脚部を猛禽類に似た形に変形させている。鋭い爪を天井にがっきと喰い込ませ、今の状態を維持しているらしい だが今の状態ならかえって好都合。相手の動きが目に見えて制限されているのが明らかであるからだ。 今こそ、あのサーヴァントにアーチャーの由来を見せつけてやる時だった。怪焔王の流法による、溶岩弾の様な熱血を奴目掛けて放ってやるのだ。 後藤目掛けて腕を伸ばした、その時だった。 天井から床目掛けて、勢いよく水が散水され始めたのだ。突然の出来事にエシディシは面食らい、反射的に水から遠ざかろうとする。 が、冷水は殆ど部屋全域をカバーする程の量であり、この室内で戦う限り逃れる事は出来なかった。 エシディシが水に対して硬直した、その一瞬を狙い、後藤は天井を蹴り地面に勢いよく急降下。着地する。 彼は天上へと向かう際に、スプリンクラーの止水部を蹴り抜いていたのだ。結果、溜まっていた水が勢いよく放水された、と言う訳である。 壊れたスプリンクラーから、水の紗幕が噴出する。降り注ぐ水越しに見る互いの姿は、豪雨の中で物を見ている様に煙っていた。 後藤としては、左腕に付着したエシディシの消化液を洗い流すのと、着地する為の隙を作る以上の意味を、スプリンクラーの破壊に求めていなかった。 しかし後藤は知る由もないだろうが、エシディシにとってこの散水は非常に厄介な意味を持っていた。 消化液が洗い流されるだけならば、まだ良い。最も彼にとって困るのは、怪焔王の流法の効力が半減する事だ。 摂氏五百度にまで沸騰させた血液を放射する宝具、怪焔王の流法。直撃すればサーヴァントであろうともただではすまないが、水で洗い流されれば効力は落ちる。 この散水が何分続くかは解らないが、今の状況のように連続的に水を浴びせられている状況では、直接体内に熱血を打ち込みでもしない限り、 怪焔王の流法は本来の力を全く発揮出来ないと言っても良い。消化液と怪焔王の流法の効果が共に落ちる……今の状況は、エシディシにとって非常に悪いものだった。 今の状況なら消化液もさして怖くないと判断した後藤が、水を吸って重くなった絨毯を蹴り、エシディシへと弾丸のように向かって行った。 間合いに入る前に右腕も、左腕の様なフィランギ状の直剣に形状変化させている。 右腕の剣を左から右に薙ぎ払い、エシディシの首を刎ね飛ばそうとする。身体を大きく屈ませ、これを回避するエシディシ。 それを見た後藤が、左腕の剣を上段から落雷の様な勢いで振り下ろす。右方向に横転し、これも回避。 エシディシが体勢を整え立ち上がろうとする、その瞬間を狙って、後藤が右のローキックを彼目掛けて放っていた。 どうやら後藤の肉体変化は両腕だけでなく両脚にも及ぶらしい。膝より下が、サーベルに似た曲刀の形状に変化していた。 バッ、とエシディシが膝立ちの状態からジャンプし、ローキックを回避。後藤が蹴り足を元に戻す前に、彼の胸部にドロップキックをエシディシは叩き込んだ。 砲弾にでも直撃したような衝撃を叩き込まれた後藤は、床と水平に吹っ飛んで行く。背部から壁に激突、ぶつかった方の壁は崩落する。 壁に激突し、それを破壊する程度では蹴られた勢いは殺し切れないらしく、そのまま更に隣の部屋まで素っ飛んで行く。 結局後藤は吹っ飛んだ先の部屋の壁に激突する事で、漸くその勢いが止まった。彼が吹っ飛ぶのを受け止めた壁に、蜘蛛の巣に似た亀裂が生じている。恐るべき、エシディシの蹴りの威力よ。 タッ、と、今も降り注ぐスプリンクラーの散水のせいで、水を吸ってしまい苔のようになってしまったペルシャ絨毯に着地するエシディシ。 キャスターやアサシンのような脆弱なサーヴァントなら蹴りを見舞ったあの時点で勝負ありだったろう。しかしエシディシに、勝利の確信はなかった。 手応えが薄かったからだ。筋肉を蹴ったと言うよりは、板金で作り上げたプロテクターを蹴ったような感覚だった。 ダメージは与えられたかも知れないが、クリティカルヒットには程遠かろう。やはり、熱血を叩き込む他はあるまい。 倒れ込んでいる後藤の方へと駆け寄ろうとしたその時、ダァンッ、と言う衝撃音と同時に、視界の先で倒れ込んでいた後藤の姿が掻き消えた。 それと同時に、先程まで彼が背を預けていた壁が粉砕される。壁を、陸上競技のスターティング・ブロックの要領で蹴り飛ばし、加速を得たのである。結果、壁は壊された。 『あ』の一音を口にするよりも速く、後藤は攻撃が届く間合いに侵入していた。エシディシはまだスプリンクラーの散水が続く部屋から出れていなかった。後藤は、エシディシとスプリンクラーの壊れた部屋で戦う利を逃したくなかったのだ。 移動する過程で、後藤は右腕の形状を変化させていた。ギリシャ神話のポセイドンが持っているトライデントに似た、三叉の切っ先を持った長さ数mの槍状に、だ。 エシディシの素手の攻撃が届かないアウトレンジから攻めるよう、方針を変えたらしい。 トライデントと化した右腕で、エシディシの心臓を貫こうとする後藤。エシディシの口の端が、ニヤリと吊り上る。 切っ先が皮膚を裂き始めるか否か、と言う所で、何とエシディシの上半身が、粘度の棒を曲げるが如くグニャリと弧を描き始め、後藤の一撃を回避したではあるまいか!! 柱の男が得意とする、間接と言うものを無視した極端な肉体操作。後藤の顔に驚愕の相が刻まれたのは言うまでもない。この回避の仕方はまるで―― 「お前、まさかパラサイ――」 後藤が全てを言い切る事はなかった。エシディシは後藤の右腕の、トライデントの切っ先以外の部分を掴み、そのまま背後を向く。 グンッ、と後藤の身体が急上昇する。アーチのような軌道を描きながら、後藤はエシディシに、絨毯の上に強かに顔面から叩きつけられた。 掴んでいた後藤の腕を離し、倒れ込んでいる後藤の方へと走るエシディシ。顔面に血管を突き差し、沸血を注入してとどめを刺そうと言う算段だ。 先程腕を掴んだ時にそうしなかったのは、訳がある。恐らく後藤は、意識的に首より下を硬化させられると判断したからだ。 四肢は勿論の事、胴体も、血管は刺さるまい。だから、顔面に突き差そうとしたのである。 エシディシの意図を読んだ後藤は、即座にトライデントと化させた右腕を縮ませ、元の腕に戻す。 エシディシの両手の爪が、蓋を開けるようにパカリと持ち上がり、其処から血管が飛び出して来た。 と、後藤の左腕が、プレス機で潰されてしまったかのように平べったい、ぺっちゃんこの状態になった。 平べったい腕の表面積が、後藤の身体全体をカバー出来るような大きさになるや、厚さ一cm程の、その硬質化した肉の盾で、エシディシの血管を防御する。 血管が突き刺さらない。クニャリと折れ曲がってしまったのだ。まるで、鋼板にパスタを突き刺すかのようだった。 「味なマネをッ!!」 声を荒げながら、エシディシは後藤に対して右脚によるローキックを見舞った。 肉の盾と変じさせた左腕で攻撃を防ぐ後藤。だが血管針とは根本的に衝撃力が違い過ぎる攻撃だ。 痛みは防げても、衝撃は防げない。蹴り足の衝撃が叩き込まれた方向に、後藤はサッカーボールのように吹っ飛ばされる。 壁に背面から叩き付けられる後藤。体勢を整え、立ち上がった時には、エシディシが既に接近していた。 肉の盾によるガードが下がった所を狙い、エシディシが顔面に右拳の一撃を叩き込んだ。衝撃に耐え切れず、壁が崩落。後藤が矢の如き勢いで吹っ飛んで行く。 壁一枚を破壊する程度では到底勢いを殺し切れなかったらしく、吹っ飛んだ先の壁をも崩落させ、勢いを殺し切れぬまま、まだ素っ飛んで行き、エシディシから見る見る内に遠ざかる。 追撃を加えんと接近しようとするエシディシ。素っ飛んだ先に、壊れたスプリンクラーから降り注ぐ水はない。 エシディシが全力を出せる環境だ。地を蹴りかけるが――急停止する。確かに其処には、水は降り注がれてない。代わりにもっと厄介な物が降り注いでいた。 天空に光り輝く、冬の太陽。地上に冬が訪れようとも、太陽は陽光を燦々と送り続けるだけ。後藤が崩落させた壁には、陽光を採光する為の窓ガラスが建て付けられていた。 「……」 後藤はテニスコートのコート上にまで吹っ飛ばされていたらしい。 三階の高さから突き落とされても彼は平然としており、黙然と言った体で佇立し、エシディシの方を睨みつけていた。 復帰が速すぎる。陽光の当たらない位置にまで近づき、エシディシも後藤を睨みつける。そして同時に、心中で臍を噛んだ。何て面倒な方向に殴り飛ばしたのだ、と。 究極生命体(アルティミットシィング)に至っていないエシディシにとって、陽光は最大の敵である。太陽の下では彼の行動は、大幅に制限されるどころの話ではない。 そもそも行動が出来なくなるのだ。スプリンクラーが水を降り注がせる環境よりも、これは致命的であった。 ――俺がどんな戦い方をするのはバレても良い、最悪使う宝具だってバレても良い。だが太陽を弱点とする、と言う泣き所だけは知られてはならん!!―― エシディシと言うサーヴァントは、一日の半分は全力を出せない時間があり、一日の半分は自身やマスターが殺される以外に滅んでしまう要因が付き纏う時間があるのだ。 これが、何を意味するのか? 打たれる対策が多すぎると言う事を意味するのだ。昼間に襲撃をかけられるだけで、そもそも厳しいものがある彼にとって、 この弱点をたった一人に知られるだけでも、後々に禍根を残す事となる。だから、この状況を何とかして乗り切る必要があった。 後藤に太陽が弱点であると言う事を知られずに。……どうやって? 「何故来ない」 後藤が呟いた。彼からしたら疑問に思う他ないだろう。 あれ程、スプリンクラーが壊れ、水を止め処なく噴出させていた部屋から出たがっていたエシディシが、テニスコートの上に躍り出て、戦おうとしない。 後藤からしたら不審に思うのは、無理からぬ事だった。エシディシは、この心理を利用する事とした。 エシディシは両手の指を後藤の方へと向け、両手の爪をパカッと持ちあがらせ、其処から血管を露出させる。 そして其処から、赤黒い沸血を散弾銃のような勢いで放射しまくった!! 初めて見る攻撃の手段に、後藤の目が見開かれる。 同時に、考えた。エシディシはこれを狙っていたのだと。どのような攻撃か、肉の盾で防御するのは危険と考えたか、飛び退いて攻撃を躱す後藤。 全天候型のテニスコートに血液が降りかかる。ウレタン樹脂製のコートがグズグズに溶け始め、独特の匂いが立ち込め始めた。 成程、そう言う攻撃か。後藤はすぐに、エシディシの血液の謎を看破した。 「お前のクラスはアーチャーか?」 後藤がエシディシに向かって言い放つ。当てずっぽうだ。 「そう言うお前はセイバーか?」 エシディシは質問に答えず、こう言った。此方も当てずっぽうだ。当然、後藤は己のクラス名を言わない。 当然の判断だった。自分が不利になるような情報は、あえて相手に教えないのが、戦の常である。 ややあって、後藤が一歩、此方目掛けて近づき始めた。エシディシは動かない。今度は二歩。やはりエシディシはそれを許した。 もう一歩、後藤が動く。此処で再び、灼熱の血液を散布した。後藤が走る。銃弾もかくやと言う程の速度だった。 放たれた血液を彼は追い越す。虚しく血液は、嘗て彼が歩いていたコート上に撒き散らされるだけだった。 目論見は、恐らく成功したとエシディシは考えた。 彼の目的は、後藤に自分がアーチャーのサーヴァントだと思い込ませる――実際これに関しては事実だが――事だった。 アーチャーと言うクラスは飛び道具による中~遠距離射程の攻撃が主で、接近戦に持ち込まれると脆い、と言うサーヴァントが多い。 だが、エシディシは主に近~中距離射程での戦闘を得意とするサーヴァント、近距離でも比類のない強さを発揮する男だとは、後藤も馬鹿ではない。気付いているだろう。 しかし、向こうも考える筈だ。アーチャーを相手に、距離を取って戦うよりはマシだ、と。だったら近接戦闘に持ち込んだ方がマシだ、と。 そう思わせる為に、エシディシはわざとらしく熱血を撒き散らした。陽光の当たる場所から、当たらない場所へと近づけさせる為に。 ドォンッ、と言う音が下の階から聞こえて来た。一回の壁を後藤がブチ壊した音である。 崩壊させた壁の先の部屋から、天井を破壊して移動、エシディシがいる階の床を壊しながらダイレクトに現れる。エシディシはそう当たりを付けた。 だが、来ない。後藤の身体能力ならば二秒もあればエシディシの所に到達出来る筈なのに、七秒経っても現れない。 何をモタモタやっている。と愚痴った所で、気付いた。この館にいるのは、俺達だけじゃなかっただろう。他に誰がいる。広川と、後藤のマスター。もしかして奴は――。 「チィ!! 俺様の勘も鈍ったもんだぜ!!」 盛大な舌打ちを響かせて、エシディシが思いっきり床を踏み抜き、床を崩落させる。 今回に限っては、相手の方が少しだけ上手だった。英霊の座でのんびりしてドタマまで腐らせやがってと自分を罵倒しまくるエシディシ。 考えてみれば、当たり前の話だ。相手のクラスがアーチャーで、接近戦を挑めば消化液による防御が待ち受けている厄介なサーヴァントが。 自らの主から距離を取っているのであれば。誰だってマスターを狙いに行く事に。 8: 「知りたいのかい」 振り向かずに、ペンギンが言った。 「知りたいですね」 広川がすぐに返事した。客間は今、殺気を胸中に秘めながら、互いの腹の中を探り合う、魑魅魍魎の伏魔殿となっていた。 「ジョーズって知ってるかい、アンタ」 傘を物色しながら、ペンギンが訊ねて来た。 「スティーヴン・スピルバーグの、サメの映画ですか」 「そう、それだ。でっかい人喰いザメが、平和なビーチで人を喰う話さ」 「その映画が、何か?」 話が読めないので、広川が再度訊ねる。 「あのデカいサメ、人を喰うから悪役みたいに思われてるがな、本当は自分の縄張りを悠々と泳いでただけなんだぜ? 人間が勝手にテリトリーに入って来たから、噛んだだけなんだ。其処には悪も善もクソもないんだ」 「……」 「可哀相な奴だよなぁ、あのサメ。腹が減ってたから人間を喰っただけなのに、図体がデカくて醜いだけで恐れられて、よってたかってリンチされて。まるで……俺みたいだ……」 最後の言葉は、演技ではなかった。万斛の思いが、その言葉に込められていた。 「で、シュレック氏は何処に――」 「シュレックなんていねぇよ!! 俺の呼び出したジョーズが使用人ごと喰っちまったさ!!」 声を荒げてペンギンがそう叫ぶと、彼は傘立てから一本の傘を取り出し、その先端を広川に合わせた。 パァンッ!! ペンギンの叫び声を上書きする程の炸裂音が、客間の空気を切り裂いた。銃声である。『広川』の方から響いて来た。 「ぐっお……!?」 呻き声を上げて、ペンギンが、手に持っていた傘を床に落とした。傘は開かれており、その一部に黒点が空いていた。 傘の先端の照準は、尚も広川の方に向けられている。広川はこれを第六感か、それとも虫の知らせか。兎に角不吉と考え、急いで左に飛び退いた、瞬間の事。 ペンギンが落とした傘の先端から、バララララと言う銃声を連続的に鳴り響かせ、何十何百発もの鉛のホローポイント弾が広川の立っていた方向に放たれた!! 「ぐっ」、と、広川の方も苦痛に呻吟する。右肩の筋肉をスーツやシャツごと、弾丸が抉ったのだ。ビュッ、と血液が噴き出た。 熱した火箸を押し当てられたような痛みに、広川の顔が苦痛に歪む。生前、ショットガンで胸の辺りを打ち抜かれた記憶がフラッシュバックする。 あの時は即死だったから痛みも何も感じなかったが、今回は銃で撃たれる、と言う感覚を堪能出来る。こんな痛み、二度と堪能する事など御免蒙る。広川の感想がこれだった。 痛みに耐えながら、広川は右手に持っていたベレッタの照準を、ペンギンの頭に合わせた。 聖杯戦争での、サーヴァントどうしではなくマスターどうしでの戦いに備え、用意しておいた拳銃が功を奏した。 いくらゴッサムと言えど一市民が拳銃を所持する事は簡単な事ではないが、身の安全を護る為とでも言えば、広川の立場の場合にはどうとでもなる。 拳銃を購入する為のルートや資金程度なら、問題はない。だが、銃弾を当てられる技量となると、話は別だ。 その証拠に、ペンギンに命中した銃弾だ。頭を狙った筈なのに、ペンギンが血を流している箇所は、左の肩だった。 銃弾を放つよりも速く、ペンギンが傘を開いたせいで、銃弾が傘に当たったせいだった。傘の膜程度は貫くのはたやすいが、それで絶妙に弾道が逸れてしまったのだ。 尤も、万全の状態でも、広川がペンギンの急所に銃弾を命中させられていたかどうかは解らない。何せ彼は、銃の扱いに関してはこと初心者であるのだから。 「公務員って奴は、全体の奉仕者じゃねぇのかい……!!」 「腐ったリンゴを処分するのも仕事ですよ。心辛い事ですがね、ペンギンさん」 「ペンギンじゃない、コブルポッドさんと呼べ!!」 「必要ない。貴方は此処で死ぬ」 言って、トリガーに力を込めようとした、その時。 広川の背後で、ボグォンッ、と言う破壊音が生じた。ベレッタの銃声よりも大きなその音に驚き、音源の方を振り向くと其処には居た。 幅数m程の大穴を壁に開けさせ、ゆっくりと客間へと入り込む、ビキニパンツの大男の姿が。 「おおよく来た!! 見ない間に水も滴る良い男になったじゃないか!!」 ペンギンの言葉通り、闖入者――後藤の身体は、不自然な程水で濡れていた。先程までプールで泳いでいた、と言われても信じる事が出来るだろう。 ペンギンのサーヴァントである、セイバー・後藤と、広川の目線が交錯する。「馬鹿な、アンタはッ!?」 上擦った調子の声が上がったのは、広川の方からだった。後藤も、エシディシの時ですら見せる事はなかった、誰が見ても解る驚愕の表情を浮かべ、広川の事を見ていた。 まさしく彼らが浮かべている表情こそが――死人が蘇った瞬間を目の当たりにした人間のそれなのだった。 「驚いたな……ショットガンでアンタは死んだ筈じゃないのか」 久々に知己にでも会ったような口調で、後藤は語り掛けて来た。 元居た世界の事を思い出す広川。ただ、あの場所とこの場所で違う点は、今後藤は体中から殺気を漲らせて、広川の事を見ているという点。 直剣の形状に変形した左腕が、いやがおうにも広川に恐怖と言う感情を想起させる。 「そう言う後藤さんも、何でこの場所にいるんだ……?」 「サーヴァントとして呼ばれた、と言う事は、そう言う事なんだよ、広川さん。あの少年にしてやられた。存外、パラサイトと言う存在はか弱い生物だったよ」 「何喋ってんだ後藤!! とっととソイツを殺しちまうんだ!!」 「――と言う訳だ。悪いな広川さん、アンタには生前世話になったが……出会った場所が悪かったと思って、諦めてくれ」 言って後藤が、広川の方目掛け、地面を蹴って急接近。 剣の間合いに入るまであと七m程、と言った所で、その地点の天井が、崩落。エシディシが客間に推参した。彼の身体もまた、ずぶ濡れの状態だった。 後藤の対応は一瞬だった。攻撃対象を即座に広川からエシディシへと切り替え、剣と化させた左腕で、下段から上段へと、ツバメが飛び上がるようにして斬り上げる。 身体を僅かに半身にさせる、と言う最小限度の動きでこれを回避するエシディシ。 剣の切っ先が頂点に達したと同時にエシディシは、開いた二枚貝のように持ち上がった両手の爪から、沸血を霧状に散布させた。 摂氏五百度と言う高熱を内包した血色の霧を、後藤は、右腕を胴体をカバーする程の面積の肉の盾にする事で防御。 肉の盾から煙が上がる、しかし、後藤は堪えた様子はなかった。それ所か寧ろ、左腕を剣から、細長い鞭状に変形させてから、四m程サイドステップで距離を取り、 鞭と化した左腕をエシディシに叩き付けて反撃に転じる始末だった。エシディシは、広川の居る方向にサイドステップする事で、鞭の先端から逃れる事に成功。 鞭の先端が石材で出来た床に当たる。パァンッ!! と言う音が生じると同時に、着弾点が砂糖菓子の用に破裂した。 人外魔境の戦いに、ペンギンが目を奪われ、呆然としている事に気付いた広川。 この機を逃さんと、彼はベレッタの照準を再びペンギンへと合わせる。いち早く危機に気付いたのは、ペンギンのサーヴァントである後藤だった。 ポップコーンが破裂するような銃声と同時に、銃弾が放たれた。ペンギンに当たるまで残り三m弱と言う位置で、銃弾が肉の――いや。 パラサイトの膜に包まれ、無害化される。パラサイトの右腕をペンギンの方へと延長させ、銃弾の軌道上に後藤が配置したのだ。 漸く、自分に先程訪れていた危機に気付いたペンギン。彼は慌てて傘立てから、武器を忍ばせているであろう傘を探そうとする。 【勝てそうか!?】 広川が念話で、エシディシに応答を求める。 【やってやれない事はないが、時間帯が悪すぎる。奴は自由に邸宅の外も動けるが、俺はそうもいかん。それに、武器の所有量では、あの醜いデブの男の方が勝るぞ】 【では夜なら勝てると言う事か?】 【当たり前だ、夜ならばあんな紛い物に負ける道理はない】 【なら時間を改めよう。この場は退くぞ】 【歯痒いが、仕方がない】 【地下駐車場で待つ】 【解った。時間を稼いでおこう】 電瞬の会話であった。 広川はすぐに走り始めた。客間の扉を蹴破って廊下に躍り出て、目的地である、車を停めてある地下駐車場へと一目散に向かって行く。 「アイツを殺せ、後藤!!」、ペンギンががなり立てた。それを、何とも冷めた目で見つめるエシディシ。まるでガチョウか、ガキがわがまま言ってるみたいじゃないか、と呆れ果てている。その上真名まで口にするなど、余程頭に来ているらしい。左肩の銃痕の痛みを忘れる程に。 物の試しに、エシディシはペンギン目掛けて沸血の弾丸を射出する。 しかし、そうは簡単に狙わせてはくれないらしい。弾丸はひとつ残らず、後藤のパラサイトの膜に防がれてしまう。 この状況下では、マスターを狙う事は徒労以外の何物でもなかろう。機会を逃すのは歯痒いが、マスターの命令と思い、諦める事にした。 「また来るぜ」 言ってエシディシは、先程広川が座っていたソファを後藤の方へと蹴り飛ばしてから、客間から走り去って行く。 その場から微動だにしない後藤。時速百km以上の加速度を得たソファに胴体から激突するも、まるで彼は答えない。その場に彫像の如く立ち尽くすだけだった。 「お前だって手抜きをしてるじゃないか」 そう言ってから、後藤もエシディシを追跡し始めた。 怒りに震えるペンギンだけが、客間に取り残される体となった。 9: 「車から出ろ、マルク君!!」 鬼のような形相でそう叫ぶ広川の気魄に気圧されたマルクが、慌てて運転席から車外へと降りた。 車にキーが刺さっているのを見て、「よし!!」と頷く広川。すぐに運転席に乗り込み、キーを回し、イグニッションさせる。 そしてチェンジレバーをPからDに変えるや、直にアクセルペダルを踏み抜き、駐車場から退散する。 余りにも一瞬の出来事であった為、その場にポカンと佇むマルク。今の彼は哀れな事に、広川が何をしたのか想像を廻らす事すら出来ずにいた。 そんな状況の中、エシディシが、邸宅に向かう事の出来る通路から駐車場へと勢いよく現れた。遅れて、両腕を幅広の大剣に変化させた後藤が躍り出た。 互いが互いを睨み合う。動いたのは後藤だった。 彼は残像が残る程の速度でその場から消え去り、そのスピードを維持したまま駐車場を縦横無尽に駆け巡った。 壁を蹴り、天井に飛び上がったかと思うと、その天井を蹴り、垂直やら斜め四十五度と言う鋭い角度で地面に急降下。 ジグザグに床の上を走ったり、弧を描いて走って見たり、と。全てはエシディシを惑わし、幻惑させる為の動きだった。 常人であれば誰もが後藤の動きを捉えられず、成す術もなく攻撃を受けてしまう事であろう。 だがエシディシは冷静に、状況に対応した。 両手両足の爪をパカリと開かせ、其処から血液を大量に噴出させる。駐車場全域が、血色の霧で満たされたのは、ほんの二秒程。 釜茹でにされているかのような苦悶の悲鳴が上がり始めた。後藤ではない、マルクのものだった。彼の服は燃え上がり、皮膚やグズグズに溶け始めていた。 大量の血を流し絶叫するマルクであったが、後藤は流石にタフだった。が、流石の彼も五百度と言う地獄の空間は堪えるらしく、苦しそうな表情を動きながら浮かべていた。 しかし、彼にはこの状況を脱する確信があった。当然である、何故ならこの場所にも、『スプリンクラー』はあるのだから。 地下駐車場全域に設置されたスプリンクラーが、全て作動。再び水の紗幕が部屋に満ちる。今回の場合は、本来意図された正しい作動の仕方をしたと言えるだろう。 「チィ、熱で作動するのかアレは!!」 エシディシも此処に来て漸く、スプリンクラーの仕組みに気付いたらしい。 だがもう遅かった。状況は完全に悪化した。言うまでもなく、後藤の方は好転している。怪焔王の流法を封じられるだけでなく、消化液の効力も下がるとみて良い。 後藤を相手に直接的な肉弾戦を持ち込もうとするほど、エシディシも愚かではない。此処は、乗り切るしかなさそうだ。 嘗て、自らを打ち倒した波紋戦士がやってのけた様な、詭道の弁舌を以ってして。 「次にお前はこう言うだろう――」 それは、自分を斃し、風の流法を操る最高の戦士を斃し、究極生命体(アルティミットシィング)を地球から追放した、究極の食わせ物が十八番としたペテンだった。 「『逃げる工夫より戦う工夫をしろ』、とな」 「逃げる工夫より戦う工夫をしろ……ぬ……」 エシディシが指摘した通りの言葉をマンマと口にしてしまい、面白くなさそうな表情を浮かべた。 同時に、エシディシに対して改めて強い警戒心を抱き直した。まさか、心すら読む事が出来るのかこの男は、と本気で信じていた。 「貴様のような若造には解らんだろうがな、直接切った張ったをするだけが戦いじゃないんだぜ?」 「俺が怖いから強がっているのか? アーチャー。俺を倒すには直接切った張ったをするしかない」 「笑えない冗談だけは一丁前に吐くじゃないか、セイバー」 無表情で、強かにエシディシの怒りのツボを突く後藤に、沸々と怒りを煮立たせる。 パラサイトの男の言う通り、シンプルに強いこのセイバーを屠るには、彼を直接粉々にするしかないのだ。 それを行うには、余りにも揃っている状況と条件が悪すぎるのだ。だから今は、機が熟すまで待つ時。その時が、この怪物の身体がバラバラに四散する時なのだ。 後藤の姿が掻き消える。先程まで立っていた、石材の床に、すり鉢状のクレーターが生じる。それ程までの力で、後藤が踏み込んだのだ。 百分の一秒程の速度で大剣の間合いに到達した後藤が、それをエシディシ目掛けて脳天から振り下ろした。 大剣の刃がエシディシの額に触れた――その瞬間の事だった。彼の姿が、大剣を振り下ろした軌道上から消え去ったのは。 完全に大剣が振り下ろされる。しかしこの場所には、血と臓物を桶をひっくり返したように撒き散らしながら、『ひらき』になっているエシディシの姿は存在しない。 この場にいるのは、芋虫のようにその場に蹲るマルクと、自分だけ。冷静に、状況を推理しようとする後藤。 どうも自分のように、超スピードで消え去った訳ではないらしい。となれば、あのアーチャーはどうやって消えたのか。即座に、理由を思い付いた後藤。それは最早、確信に近かった。 「令呪、か」 今頃何処かを車で走っている広川の事を考える後藤。 人間の頃から大胆不敵な面がある奴とは思っていたが、虎の子の令呪をこんなに早く消費するとは、中々どうして、大した奴だと改めて後藤は評価した。 「直接切った張ったをするだけが、戦いじゃない、か」 その言葉の意味を考える後藤。この男にとっては、直接殴り合い、斬り合い、撃ち合う事が戦いであったが、エシディシにとってはそれだけが戦いではないらしい。 あの男のようにペテンやブラフを駆使する事も、また必要な要素かと後藤は認識した。生前は考えもしなかった事だが、今になってそれを理解するとは。 もしかしたらもう少しそう言った事柄に重きを置いていれば、自分の内臓に錆びた鉈を振り下ろしたあの少年を相手に、不覚を取る事はなかったのかも知れない。 冷たい水が、後藤の身体に降り注いでいた。 冬と言う季節も相まって、身体が切れるのではないかと言う程の冷たさが身体に舞い込んでいるが、この程度の寒さは苦にならない。 ふと見ると、広川の役員付運転手をしていた、マルクと言う男が、「う……あ……」、と言いながら地面に蹲まり、ミミズのように蠕動しているのが見えた。 今ならば喰らう機会なのかも知れないが、何だかそんな気には後藤はなれなかった。彼はマルクの脳天に、大剣を振り下ろした。 彼の頭はザクロのように割れ、其処から血とプリンのような質感の大脳が零れ出た。後藤なりの、優しさだったのかも知れない。 【MID TOWN FORT CLINTON/1日目 午前】 【セイバー(後藤)@寄生獣】 [状態]魔力消費(小)、肉体的疲労及びダメージ(極小) [装備] [道具] [所持金]マスターのペンギンに依存 [思考・状況] 基本:戦う 1. もう少し作戦とやらを練って戦うか…… 2. 聖杯戦争……退屈はしなさそうだ [備考] ※広川組がマスターであると認識しました ※もう少し慎重に戦ってみようかと考えています ※エシディシの身体に迂闊に触れると危険だと解りました。もしかしたら、太陽が弱点なのでは、と言う事を薄ら気づき始めているかもしれません 【オズワルド・コブルポッド@逆転裁判シリーズ】 [状態]左肩に銃による負傷、魔力消費(小)、広川に対する強い殺意 [令呪]残り三画 [装備]黒い紳士服 [道具]武器を仕込んだ傘 [所持金]シュレック邸にある大量の資金 [思考・状況] 基本:聖杯をぶちまける 1. 広川と言う男を絶対に殺して見せる 2. 聖杯戦争を勝ち残る [備考] ※広川組をマスターであると認識しました ※広川によって左肩を撃たれました ※広川に対して強い殺意を抱いております ※シュレック邸の住民を、家主のマックス・シュレック含めて全員皆殺しにしています ※原作で飼いならしていたペンギンや、奇形サーカスの仲間がゴッサムにいるかどうかは、お任せ致します ※現在はシュレック邸にいます 10: 「痛み分け……と言うのは甘い見通しか」 キャデラック車を運転しながら、広川が歯痒そうな表情でそう言った。その表情は、決して抉られるように右肩に刻まれた傷のせいだけではなかった。 今も其処からは、血液がドクドクと溢れ出ていた。 「相手のサーヴァントの真名や戦い方をお前から聞ける、と言うのは大きいと言えば大きいが……こちらは令呪を失ったからな。それに、俺の戦い方も、向こうは解ってしまっただろうし、やや俺達の方が不利だろうさ」 暗幕が垂れ込められたリアシートで、水に濡れたエシディシが重苦しい表情で現状を憂いていた。 彼に言われて、広川が自分の右手に刻まれた令呪を見た。令呪が一画失われている、と言う事実は揺るがなかった。 車内に今すぐ戻れ、それが令呪を以てアーチャーに下した命令だった。切り札の令呪を無駄に使ったと考えるべきなのか。 それとも危機を脱する為に必要な仕方のない消費だったのか。広川には如何判別すべきなのか、解らない。 予め広川が、後藤の索敵範囲外まで車で移動し、其処に差し掛かったと同時に、令呪を用いてエシディシを空間転移させる。 その作戦自体は、上手くいったし、窮地を脱する為と考えたのならば、見事な策だっただろう。だが、こんな序盤で令呪を消費してしまった、と言う事実が重くのしかかる。 無論、令呪を一切使う事無く脱落するよりかは遥かにマシなのだが、そう考えても、割り切れないものがある。 「そう悔やむな、ヒロカワ。夜だ。夜を待て。俺がその力を十全に発揮出来る、闇の時間を心待ちにしていろ」 釈然としない広川の気持ちを汲んだエシディシが、直に彼をフォローした。 細かい所で気配りの出来るこのアーチャーを、広川は重宝している。人間の上に立っていたと豪語する種族の男の割には、中々マメな男だった。 「……アーチャー」 「何だ」 神妙な声音でそう呟いた広川に、エシディシはそう返した。 「あんな醜い男には負けてられん。勝つぞ」 「ははは、やはり気が合うな。俺も、他人に侮辱されたらやり返さないと気が済まないタチでな」 ――俺が怖いから強がっているのか? だと、あの若造め。 エシディシは、スプリンクラーから水が降り注ぐあの地下駐車場の出来事を思い出すだけで、業腹な気持ちになるのだ。 時間帯に恵まれただけの小僧に、あそこまで馬鹿にされるのは、我慢が出来ない事なのだ。闇の一族としてのプライドが、それを許さない。 エシディシの筋肉が、ミシリと言う音を立てて膨張した。内部で、抑えきれぬ怒りの念で煮え滾る血液が循環しているのがエシディシにも解る。 今は、想像の中だけで、後藤の顔面に、怒りで沸騰した自らの熱血を打ち込む位で、自らの溜飲を下げる事にしたエシディシ。 やがてこの想像を現実の光景とするその時を夢見、今はまだ、太陽の光に雌伏の意を示してやる事にするのだった。 【MID TOWN COLUMBIA PT/1日目 午前】 【アーチャー(エシディシ)@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]魔力消費(小)、肉体的ダメージ(小) [装備] [道具] [所持金]マスターの広川に依存 [思考・状況] 基本:聖杯戦争に勝ち抜き、宇宙を漂う同胞と、座にいる部下を呼び戻す 1. 一筋縄ではいかない奴らが揃っているな、やはり…… 2. 太陽、やはり憎い奴だ [備考] ※ペンギン組がマスターであると認識しました ※夜まで待機の姿勢でいます ※三騎士クラスの相手には、自らの十八番である全身の細胞を用いた消化は厳しいかもと思っております ※後藤に対して強い怒りを抱いてます 【広川剛志@寄生獣】 [状態]右肩に銃による負傷(ペンギンの物よりはダメージは低い)、魔力消費(小)、肉体的疲労(小) [令呪]残り二画 [装備]スーツ [道具]ベレッタM92 [所持金]現金数万円、クレジットカード [思考・状況] 基本:聖杯を手に入れ、アーチャーの望みを叶えると同時に、生命の調整を行なう 1. アーチャーが本領を発揮出来る夜まで待機する 2. ペンギンを何とかして葬る [備考] ※ペンギン組をマスターであると認識しました ※ペンギンによって右肩を撃たれました。但し、ペンギンの物よりはダメージは軽微です ※帯銃しています ※令呪を一画消費しました ※現在キャデラック車を運転し、シュレック邸から遠ざかっています。何処に向かっているかはお任せします BACK NEXT 006 S(mile)ing! 投下順 008 Feel A Fear 時系列順 BACK 登場キャラ NEXT 000 Lights,Camera,Action! 広川剛志 029 Doppelganger アーチャー(エシディシ) 000 Lights,Camera,Action! オズワルド・コブルポッド セイバー(後藤)
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757 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/01(金) 00 10 41 ID QuW3Whcc0 786 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/01(金) 19 22 58 ID QuW3Whcc0 813 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/01(金) 22 52 37 ID QuW3Whcc0 5 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/04(月) 18 00 09 ID DxkaIgE.0 41 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/06(水) 09 22 34 ID avFWzJ0w0 79 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/06(水) 20 07 28 ID avFWzJ0w0 101 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/07(木) 17 17 21 ID QUpHfQYU0 115 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/07(木) 20 05 30 ID QUpHfQYU0 183 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/09(土) 08 03 27 ID ugPAb/ao0 202 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/09(土) 20 45 47 ID ugPAb/ao0 362 :アイドル審議会黙示録 ◆M14FoGRRQI:2009/05/12(火) 21 30 06 ID VqB6GJeo0 370 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/13(水) 08 09 14 ID .ke4AT7o0 405 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/14(木) 18 59 13 ID 0nELOPM20 535 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/16(土) 20 57 26 ID cg5g43j.0 757 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/01(金) 00 10 41 ID QuW3Whcc0 【9月1週】 後藤P「おはようでござる」 君は事務所に到着し早々、 奈須チーフ「でちゅハンマー!」 後藤P「ぷげらっちょ!」 奈須チーフにハンマーで殴られた。 後藤P「いきなり何するでござるか奈須チーフ!」 奈須チーフ「だまるでちゅよ、社長はもっと怒っているでちゅよ」 武内「やあ後藤君。今日は待ちに待った給料日だね。ちょっと今回の審査は厳しくいこうかなあ」 何か社長の後ろに炎的なオーラが見える。マキジを始めとしたアイドルは近寄りがたい 雰囲気を察し、いつもは命令しないとエト以外は応接室とかでくっちゃべっているのに 挨拶もそこそこにスタジオに向かっていく。 後藤P「あー、それじゃあ拙者もマキジに今週の訓練指導しないとなっと」 武内「その前に給与についてが先だよ」 逃げ出そうとする君の頭をぐわしと掴む社長。君は必死に頭を回転させ彼らが怒っている 原因を考えるが先月は仕事は成功していたし、皆で全国ツアー見に行った時は二人ともいつも 通りだった。君には何も思い当たる所が―あった。 武内「はい、今月の査定ね」 仕事:大成功1件=7ポイント 経費:マネキンが侵入者の足どめに使われる=3ポイント、ORTたん達へのシュークリーム=1ポイント 減額:秋葉流=マイナス5ポイント 合計6ポイント ゴールドアイドルの相場:1ポイント=3万円=15ガバス 武内「幸い誰にも見られてなかったみたいだから良かったけれど、本来減給じゃ済まない所だからね」 後藤P(マキジー!社長にチクったでござるかー!!) ミナミの帝王「後藤はん、ここはがつんと行く所でっせー!」 こんな時でもミナミの帝王の効果で給料交渉が有利に!選択肢が追加された! 【シンゴー!】 アンテナ良し:この評価で十分 テレビ良し:秋葉流のマイナスが大きすぎると文句を言う(目標値+3) 俺ツヨシ:裸で何が悪い!秋葉流のマイナスを無しにしてくださいと主張する(目標値+6) 786 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/01(金) 19 22 58 ID QuW3Whcc0 41ィ!25、ろくじゅ!さーん!40ゥ! 合計+9!説得成功! 君は荒ぶる鷹の様に舞い上がり、三歩分後方に着地すると同時に額を地面に擦りつけた。 これぞスカイハイ・ジャンピング・土下座だ! コルネリウス・アルバはこの芸で大スターに登りつめたと言われているぞ! 後藤P「反省しているでござる反省しているでござる反省しているでござる」 武内「わ、わかった。確かにこの減給額は大きすぎるね。だから頭を上げて」 と、言うわけで本人も反省していて実害も無かった事なので秋葉流の減額が-5から-3になった。 武内「訂正後の合計は8ポイント。今月の振り分けはどうするかい?」 【選択肢】残金25万5150円と80ガバス、そしてこの後は仕事の選択 半々:12万円と60ガバス 金こそが全て:18万円と30ガバス ファミ通大好き:6万円と90ガバス 813 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/01(金) 22 52 37 ID QuW3Whcc0 武内「はい、それじゃあこれが今月分」 君は18万円と30ガバスを受け取った。 給料交渉も終わり、いよいよ仕事の選択である。 【CDデビュー】 君が武内社長に相談したところ、今のマキジならばCDを出してもいいと言う事だった。 ただし、CDデビューというものは難しいものであり、ヘタすると赤字になり君やマキジ の懐が痛んだり最悪事務所が傾くかも知れない。必要なのはマキジ自身の実力と 作詞家との相性・・・とにかく大変な仕事である。しかし、メリットも多い。 この難易度の高い仕事を大成功させたならマキジは一躍時の人である。 そしてこの仕事は2回分の成功とみなされる。 9月1週~9月2週の2週間を使っての中期の仕事になる。 9月1週:作詞家探し・歌のテーマ決定 9月2週:レコーディング・結果発表 【ORTたんの友達としてテレビに出演】 先の全国ツアーで大活躍した6人のアイドル達。 その一人ゴールドアイドルのORTたんの特集が組まれる事になった。 めでたい話だねえ。その際、3002の仲間の一人が出演する事となったのである。 9月1週の仕事。 【マキジ・オブ・ザ・ハボリム(仮)】 映画の仕事第3弾。あの監督は相当マキジを気にいったみたいである。 今回の仕事はゾンビ物。マキジに与えられる役は・・・主役! 主役ともなればもうごまかしは効かない果たしてマキジは女優として本物か!? なお今回の映画の原案には元四天王のワラキア氏の協力があるらしい。 9月2週の仕事。 【新車発表会のイメージガール】 発明家としても有名な超大物俳優コルネリウス・アルバ氏の開発した 『スーパーウルトラデラックスファイナルロマンシングドラゴンマシーン』 のお披露目にイメージガールとして参加。アルバ氏を始めとした大物とお近づきになるチャーンス! 9月3週の仕事。 【穂群原の歌姫】 「あのさ蒔寺さんって一応アイドルやってるんでしょ?最近私達の通っている学校が 色々ときな臭い事は知ってるわよね。貴方の歌声で対立しあっている部活に平和を 説いてくれないかしら?だいじょーぶ、危ない事なんて何にもないから」 依頼人は遠坂凛。学園のマドンナ的存在でありマキジの親友でもある。 マキジも「ようやく私がアイドルとして学校で認められたぜ!」とかなり乗り気なようだ。 9月4週の仕事。 後藤P「CDデビューを選ぶと9月1週と2週の他の仕事が出来なくなるでござるな」 武内「なるべく多くの仕事が出来るように出来るだけ被らせずに交渉してきたんだけどね。 CDを出す時期というのは簡単には動かせないからどうしても被ってしまうんだよ」 後藤P「そういうもんでござるか」 奈須チーフ「オリコンチャートとかベストテンとか大人の事情でちゅよ」 仕事を一通り見た途端君の持っているロアの書の一冊が輝きだす。 後藤P「うおっまぶし」 ???「私はロアの書の霊、突然だが各仕事のおおよその目標値を教えよう!」 CDデビュー:ボイス55~95、ダンス・ルックス・キャラクターそれぞれ40~80(レコーディングまでの選択で大きく変化) ORTたんの友達としてテレビに出演:キャラクター60 マキジ・オブ・ザ・ハボリム(仮):ルックス65、ダンス55 新車発表会のイメージガール:ダンス65 穂群原の歌姫:ボイス60、好感度6/10 ???「上記の数値はこの数値を下回っているとナベアツで不利になるという目安だ! ただし不味い選択肢を選んでいたりマキジにバステがあったり疲労度が高い場合はこの限りではないぞ。 新車発表会に必要なのがダンスなのが意味不明?私にも良く分からん、でもダンスが必要なのだよ」 一通り言うとロアの書の光は失われ場を静寂が支配した。 武内「…後藤君」 後藤P「はい」 武内「便利だねソレ」 奈須チーフ「後で僕にも貸してほしいでちゅ」 【選択肢】9月の仕事を選んでください。仕事を被らせちゃやーよ。 チェンジゲーッタースイッチオーン:【 】をやらせる。(マキジ・オブ・ザ・ハボリム(仮)、新車発表会のイメージガール) 5 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/04(月) 18 00 09 ID DxkaIgE.0 まだCDデビューは時期尚早だと君は判断、業界人とのコネが得られそうで マキジの実績も積める仕事を引き受ける事にした。 後藤P「と、言うわけでCDデビューは保留、来月まで待ってほしいでござる」 マキジ「えー!後藤君のバカ侍!ヘタレP!秋葉流!」 ネコアルク「おやおや、珍しくあの二人の仲がおかしな事になっているぜい」 ネコカオス「夫婦喧嘩はネコも喰わないのだ」 奈須チーフ「はいはい、サボるな。お前らも今大事なとこでちゅよ。 一発屋で終わらない為にも声とボディラインに磨きをかけておくでちゅ」 エト「ところでマキジ、秋葉流とは何の事だ?」 マキジ「…」 後藤P「ノーコメントでござる」 ルックス:75(-3) ボイス:82(+1) ダンス:69(+2) キャラクター:73(+6) 疲労度 0(自動回復で相殺) 仕事:9月2週に映画撮影、9月3週に新車イメージガール アイドルランク:B(ゴールドアイドル)、次の仕事成功でランクアップ。 (可能な訓練の内実行済みのもの) ウマウマ、ヤンマーニ、発声練習、にぱー、マサルさん、ゴッドボイス、 ドナルドエクササイズ(中級) 、ねるねるねるね、 スペシャルファイティングポーズ、ドナルドチェアエクササイズ、 (可能な訓練の内未実行のもの) 新世界の神、画太郎ばあちゃん、地球最後の日、ドナルドエクササイズ(初級)、 サタデーナイトフィーバー、バックステッポ、ケンジャの舞 【選択肢】 小杉十郎太:【 】をやらせる。 宮村優子:何のメリットも無いけれど休ませるとか言ってみたりして。 41 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/06(水) 09 22 34 ID avFWzJ0w0 今日のトレーニングはバックステッポ。 君はソルの役でマキジをサポートする。 黒桐「良く間違えられるけど、バックステッポするのはソル使いのブロントさんじゃなくて 彼と戦った恥知らずのカイ使いなんだ」 式「ふーん」 黒桐「でも今ではブロントさん自身も華麗なバックステッポの使い手だとして 伝わっているからナイトがカカッと華麗にバックステッポするのも間違った用法ではないとされているよ」 後藤P「いいでござるか、これから拙者がハイスラで突っ込むから マキジはバックステッポでかわすでござるよ」 マキジ「お、おうっ!」 後藤P「ハイスラァ!」 マキジ「ぷげらっ!」 一回目のハイスラを普通に喰らい壁際に転がるマキジ。 バックステッポの道は一日にしてならず。ブロン道はシグルイなり。 後藤P「まだまだぁ!立ち上がるでござるよマキジ!そして拙者のハイスラを完全に避ける までこれの繰り返しでござる!」 マキジ「な、なあ、これってアイドルになるのに必要なのかな?」 後藤P「ねるねるねるねとかやっといて何を今さら!とりあえず習得すれば必要かどうか―ウッ!」 マキジ「ど、どうしたんだプロデューサー?いきなり黙って」 後藤P「ハイスラァ!」 マキジ「ぷげらっ!」 マキジが君のフェイントを織り交ぜたハイスラを回避出来るようになったのは10回目だった。 これでマキジも今日から立派な恥知らずのカイ使いだ! 後藤P「んじゃ次はハイスラをスカした拙者にアルバファイアのポーズを決める練習でござる」 マキジ「まだあんのかよー!」 【大河の成果】 マキジとの練習を切り上げ武内社長達と3人で彼女の話を聞いた時、 君はその発言を疑った。理屈ではその通りなのだが、何故か間違っている気もする。 大河「皆がお望みの情報、邪気眼王の正体はちゃんと見極めたわよ。 これまでの彼に対するヒント、『前の事務所では力を発揮出来なかった』、 『四天王の両儀式と似た動きをする』、『デビューは夏祭りだから移籍はその少し前』、 『うちの蒔寺さんに並みならぬ思いを抱いている』、この情報全てに該当するアイドルが一人だけいるわ」 奈須チーフ「それは誰でちゅか?」 大河「邪気眼王の正体はズバリ、元プラズマプロの白純リオよ!」 最高の笑顔でゲッツポーズの大河。武内社長と奈須チーフはその答えになるほどと首を縦に振り納得している。 【選択肢】 ユズ:なにもおかしい所は無い。きっとこれが正解なのだろう。 アツロウ:いや、大河は間違っている。 79 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/06(水) 20 07 28 ID avFWzJ0w0 大河が言ったNANAYAの正体のヒントの数々、そしてその条件を満たしているリオ。 確かに他にそんなアイドルはいないならリオとNANAYAをイコールで結んでもいい。 でも君は何か納得がいかなかった。 後藤P「あいやまたれい」 大河「どうしたのよ後藤君」 後藤P「本当に白純リオ殿が邪気眼王なのでござろうか?」 大河「何よー、私の情報収集と推理が間違っていたって言うの? そんな事言うからには私が間違っているという確証とかあるの?」 【大河が纏めた邪気眼王の情報】 『前の事務所では力を発揮出来なかった』、 『四天王の両儀式と似た動きをする』、『デビューは夏祭りだから移籍はその少し前』、 『うちの蒔寺さんに並みならぬ思いを抱いている』 【君が知るリオの情報】 『プラズマプロのPや社長から厳しい事を言われていた気がする』、 『四天王のモノマネをやっていた』、『龍神祭の時点でプラズマの看板はクマクマになっていた』、 『マキジと一緒の仕事で四天王にまったく太刀打ち出来ず大失敗していた』 後藤P「ぐぬぬ、確かにこれだけ共通点があると同一人物と考えてもよさそうでござるが」 【選択肢】 くらえ!:リオが邪気眼王ではないと言う証拠・証人を示す【 】(メイク本、タイガーの情報収集結果(邪気目王NANAYA情報、インタビューVTR)、武内社長) 待った!:どう考えてもパンダ師匠だと言ってみる。 すんまそん:大河の推理をひっくり返す材料がないので土下座。 101 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/07(木) 17 17 21 ID QUpHfQYU0 君は自身が感じた違和感を元に証拠を並べていった。 まずはメイク本。 後藤P「こんな本出すぐらいかわいいニューハーフのリオ殿が学ラン着たとしても あんな風に化けれるものでござろうか?」 大河「リオちゃん胸無いし出来ない事もない」 続いて大河が得た邪気目王の情報。 後藤P「この情報はリオ殿がプラズマにまだいた頃からあったでござる、 つまり2106に邪気眼王が入ったのはリオ殿引退より前!」 大河「う、うー、そうだ!きっと邪気目王というトラップの偽情報を元にリオは邪気眼王に改名したのよ!」 トドメにインタビューVTRと武内社長。 後藤P「ここでの発言をもう一度聞いてみるでござるよ。武内社長、この声はリオ殿でござるか?」 武内「うーん、僕の知るリオ君ではないねえ。声を作っているのかもしれないけど」 後藤P「それに発言内容もリオ殿にしてはオカシイでござる」 大河「どこが?」 後藤P「藤村先生の仮定だとNANAYAがマキジの事を何度も口に出すのは 仕事で敗れて恨んでいるからでござるよな?でも、リオ殿がマキジと一緒の仕事で 失敗理由は主に四天王のプレッシャーでござるよ」 大河「へっ、そうなの?」 武内「ああ、そうだったね」 大河「そんじゃさ、邪気眼王がリオくんじゃないなら誰なのよ」 後藤P「…さあ?」 君の発言により、ほぼ白純リオで決まっていた邪気眼王の正体は再び分からなくなってしまった。 リオも違うんじゃないかとまでは分かった。しかし、リオ以上に怪しい人物がいないのも事実。 大河「それじゃあ今回も邪気眼王の情報探し直してこようか?」 【選択肢1・大河の行動指定】 アントキのエノキ:こうなったらリオなのかそれ以外の誰かなのかはっきりさせてやる。 アノコロのヤモリ:それよりも四天王の情報だ。 アンキモをハフリ:今週は出かけずにスパイ対策していてください。 【選択肢2・スパイ大集合】全国ツアーで散っていた人もほぼ戻って来た。ガム一年分食べた黒い人は歯医者です。 オモロー!:+1以上で誰も来ない、0~-2でクソ島、-3~-4で氷室、-5~-8で黒桐、-9以下でスネーク。 【選択肢3・いちごましまろ】この残飯どうしようか? ボロンゴ:マキジにやる。 プックル:大河にやる。 チロゲレ:もう少し寝かせておく。 115 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/07(木) 20 05 30 ID QUpHfQYU0 購入してから一カ月前後かそれ以上たった生菓子を大河に与え四天王の情報を集めさせる。 大河「もぐもぐ。スッパくて甘くっておいしーい!それじゃあ行ってくるわね、 ところでここにおいてあったガム知らない?」 ナベアツさん「明石が休業中だから私が代わりに説明するよ!先週ガムはじゅーめーに 全部食べられたからもう一個も残ってないよ!定期的に食べ物をやるかガムを再度入手しないと 大河がパワーダウンするかも!」 そして、40ゥ!7、よんじゅさん!じゅご!40ゥ! 合計+9!スパイは来なかった。 ナベアツさん「調子戻ってきた?」 以前も言っていたと思うがナベアツさんはsnシステムを管理する妖精だ! ロリ百合にハァハァしている様な心の汚い人には羽の生えたオッサンに見えるぞ! 君にはナベアツさんはどう映っているかな? 【自由行動ターン】 君の元に一通の手紙が届いた。 告知:9月より『本の明石』は『本はやらない』に店名を変更しました。今後ともよろしくお願いします。 後藤P「ひょっとして喧嘩売られているのでござるかこれは?」 【選択肢第一群・マキジ】 そこには元気に走り回る後藤君の姿が!:誘う(推奨値+6) もうヘルペスで秋葉流はしないよ:誘わない 【選択肢第二群・移動先一】最初の移動場所 キ:いにしえの洞窟で赤いのと握手 ン:うどんに定評のあるケーキ屋 タ:喧嘩売ってる名前に変わった本屋 ロ:コペン神拳 マ:楽器店前で小銭稼ぎなのねん 参:自宅で読書とか(後藤カスタマイズ) 上:自宅でゴロゴロ(自由ターン終了) 183 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/09(土) 08 03 27 ID ugPAb/ao0 久しぶりのコペン、だが君は随分と商品が減った事に気付く。 後藤P「ここにあったエナジーボンボンとゲルマニウムブレスレットは?」 ネコさん「この間の龍神祭りで韋駄天番長って人が全部持ってちゃってねー、 あれ希少品だから中々再入荷出来てないのよ。ごめんね」 (売り切れあるいは買う必要の無くなった商品) セグウェイ、モトラド、虎竹刀、古着、ミナミの帝王、切嗣、ゲルマニウム、ボンボン。 歯磨きガム(ダンボール入り) 10ガバス 甘いものの取りすぎが気になるあなたに、お口の中リフレッシュ! 低ガバスでの定番商品が必要だと思いリクームさんのが無くなった後追加された。 出品者コペン店長 スイフリーの略 20ガバス 皆さんご存知のこの本。めぐりめぐってこのバザーにやってきた。出品者明石 ネジ 20ガバス てっぺんの部分に小さくrizudonと書かれてある。 出品者大河 ニューソクデやる夫 飲食料5000円 やる夫「ううっ…、結局アイドル達と何のフラグも立てられず…、帰って来たら 6464プロからは無断欠勤を理由にクビにされたお…。しかも全国ツアーでは タダ働きだったから貯金も無いお…スピースピー」 コペン店長「そこの白メタボ、商品棚で寝るな。もう注文しないのなら清算して帰ってもらいたい」 やる夫「ヒィッ、店王!ごめんなさいだお、実はお金全然足りないのだお。何とかツケに」 コペン店長「コペン豪掌波!」 やる夫「ひでぶっ!」 ネコさん「皿洗いか警察か好きな方選んでね」 やる夫「皿洗いでお願いしますお」 【選択肢1・買いたいもの】残金43万5150円と110ガバス リリーホワイト:【 】を買う。(商品数が少なくガム以外軽いものばかりなので今回は制限なし)(歯磨きガム(ダンボール入り)、スイフリーの略、ネジ、ニューソクデやる夫) リリーブラック:欲しいものが無かったので帰る。 【選択肢2・移動先】 はなす:どうくつ しらべる:ほんや どうぐ:がっきや とびら:ケーキや たたかう:おうち(ごとうカスタム) コマンド:おうち(ターンえんど) 202 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/09(土) 20 45 47 ID ugPAb/ao0 後藤P「そんじゃ、これとこれとこれとこれをお願いするでござる」 ネコさん「無料でラッピングするけれど必要?」 後藤P「お願いするでござる」 君は頭にリボンと領収書を張り付けられたやる夫を連れ、ヘルペスの後ろに乗せてやる。 (残金43万150円と60ガバス) 後藤P「はい、このガムの箱持って」 やる夫「お金払ってくれてありがとうだお。でもあんた誰だお?」 後藤P「…覚えてないでござるか?3002の後藤でござるよ」 ~~~~~~~~~回想中~~~~~~~~~~~ やる夫「えへへっ、情報もらいに来たお!」 後藤P「キャー、変態よー!」 マキジ「後藤ちゃんを泣かしてんじゃねー!」 ~~~~~~回想終了~~~~~~~~~~~~~~~ やる夫「お前ヤローだったのかお!何でメイクして女言葉なんて使ってたんだお!」 後藤P「仕事上必要だったのでござるよ」 やる夫「うっ…うっ…今までやる夫はホモヤローをオカズにしていたのかお… この町に来てから全く良い事が無いお…やる夫の主役補正はどこにいったのかお…」 なんかむかついたので君はモトラドのアクセルを吹かし猛スピードで後ろのやる夫を振るい落そうとする。 が、先月の事もあり警察沙汰になりそうなのは不味い やる夫を落としたら彼に持たせている アイテムも落ちてしまうと思い落ちそうになるギリギリで思い直した。 やる夫「ごめんなさいだお、でもそれならますます助けてくれた意味が分からないお。 もしかしてお前もやる夫の裸で夜な夜な―」 君はモトラドのアクセルに力を込める。 やる夫「ギバーップ!ギバーップ!」 後藤P「君を助けたのは借りを返す為でござるよ」 やる夫「借り?やる夫の裸体に5000円分の価値があるのかお?」 後藤P「そっちじゃ無くて君があの時落としていったガイドブックでござる。 あれのおかげで5000円以上の物を得たでござるよ。それにORTたんの世話を してもらった恩もあるでござる」 やる夫「じゃあ差額をさっさと払うお!」 マキジ並みに口の悪い荷物持ちを連れ、こんなの助けるんじゃ無かったと 考えながら気がつけば本屋だ。 「本屋明石」改め「本はやらない」、こんな名前にしてしまうなんてやっぱり 明石は怒っているのだろうか。 後藤P「これから本屋行ってくるけれど」 やる夫「やる夫は漫画ぐらいしか本は読まないからここで待ってるお」 後藤P「やる夫君ちょっとこの眼鏡掛けてみるでござる」 やる夫「ホモヤローにはこのバイクと荷物はもったいないお、これを売って当面の 生活資金にするからさっさと行ってくるお」 (ホモヤローにはこのバイクと荷物はもったいないお、これを売って当面の 生活資金にするからさっさと行ってくるお) 窃盗未遂犯の首根っこ捕まえながら君は恐る恐る店内に入る。 後藤P「こんにちはでござる明…し?」 やらないの店長「いらっしゃ…い?」 そこに明石はいなかった。君は見知らぬ男を見て、男は君達を見て動きを止める、 そして残された男が凍りついた時間を打ち砕く。 やる夫「ら”ぁぁああぁああぁぁる”っだぁぁあぁぁぁああぁあぁ」 やらないの店長「ら”っだぁぁぁああぁる”っだぁぁあぁーらーぁぁあ”ーーぅ」 君に首根っこ掴まれていたやる夫の突然の咆哮。そしてそれに答える店の男。 やる夫「れっでっでっでれぇれれっでっでっれっでっでっでれぇれれっでぇぃ れっでっでっでれぇれれっでっでっれっでっでっでれぇれれっどぅぅぇえ」 ???「れっでっでっでれぇれれっでっでっれっでっでっでれぇれれっでぇぅ れっでっでっでれぇれれっでっでぇれっでっでっでれぇれれっ」 ___ / ヽ ./ ???? ヽ .| ????? | . | (__人__) .| ラッダッダッダラーラダララッダー | |r┬-| | ララダララーラララッダーララダラダーァ | `ー ´ / ラッダッダッダラーラダララッダー ヽ ヾ / ララダララーラララッダラァァアアィィェ ゝ ( / ヽ ( / ヽ /\ \ ̄・ ̄ヽ、|_|_______ノφφφ~ヽ ( ( ヨ||=||=||=||=(゚∀゚)=||=ηη=||=━━━━!!!!! ヽ◎。_。_ノ ̄ ̄ ̄\_ノ ̄ ̄ ̄ヽφφφ__ノ ___ / \ / ⌒ ⌒\ / ,(⌒) (⌒)、\ ラッダッダッダラーラダララッダー | /// (__人__)/// | ララダララーラララッダーララダラダーァ \ ` ヽ_ノ / ラッダッダッダラーラダララぅあぉぅ ヽ , __ , イ ララダララーラララッダラァァアッー! / |_"____ | l.. /l´ガム箱 `l ヽ 丶-.,/ |_________| /`ー、_ノ / / やらないの店長「たちつたちつたつ」 やる夫「たーったったー たちつたちつたつ」 やらないの店長「たーったったー」 明石どこいった。 【選択肢】新店長(端役)、先に本屋来た場合は普通に応対してくれるはずでした。 恋のabc:二人を無視して本屋内を物色する。 愛のいろは:二人と一緒に歌い明かす。 青春の123:やらないの店長に明石の行方を聞く。 362 :アイドル審議会黙示録 ◆M14FoGRRQI:2009/05/12(火) 21 30 06 ID VqB6GJeo0 アイドル審議会、それはアイドルの仕事成否を確認し各事務所にランク認定と 各種サポートを行う施設。冬木最強の権力者である葛木メディアであろうと その決定には逆らえない。 「セイバー、両儀式、白レン、ついでにワカメ。この四人に加え翆星石を始めとした トップアイドルとブロンズアイドル、今年これだけのメンバーが揃ったのは奇跡と 言ってもいいですよ。しかも、ワカメのおかげで彼女達はいつ潰しあってもおかしくない。 分かりますかオッパイスキーさん、歴代最強かも知れないアイドル達の運命が 僕達の手に掛っているんですよ!なのに何が不満なんですか!」 「オッパイが足りないんだよ、メガネスキーちゃん」 アイドル審議会の頂点に立つ五人のフェチマスター。 同じ立場にありながらメガネスキーとオッパイスキーの現状に対する反応は余りに違っていた。 近々動き出すであろうアイドルバトルに対し全くやる気の見せないオッパイスキーと それに激を飛ばすメガネスキー。 「十年前は良かった。アルクェイドと銀様のオッパイはまさに俺の理想とするそれだった。 今だから言えるが俺は彼女達をアイドルマスターにする為に色々と贔屓していたんだよ。 メガネスキーちゃんがロアに贔屓していたぐらいにね」 「なっ、何言ってるんですかオッパイスキーさん僕は今も昔も平等に審査してましたよ!!」 「隠さなくてもイイって、俺とメガネスキーちゃんの仲だろ?それに俺達が欲望に忠実に 審査した方が結果として実力以外の要素の採点が平均化されて上手く回っているって ガチムチスキーさんも言っていたよ~」 「ああそうですか、で、今回はオッパイが不作なんですか?」 自分が不正を行っているかのような話の流を何とかして変えたいメガネスキーは話を オッパイの方に修正する。 そして、オッパイスキーが再び表情を曇らせて語りだすのを見てこれはこれでウザイなと 後悔するのだった。 「はあ~、正直いって胸だけで言えば最悪だね。他が良いだけに胸の無さだけが際立ってるんだよ。 四天王にもそれに挑むメンバーにも今のところCカップ以上がいないって奇跡にも等しい喜劇だ。 いつから神様は貧乳派になったんだよ。あーあ、メガネスキーちゃんはいいよねー、君には 202000のユキがいるし」 「諦めないでください!明日にもオッパイスキーさん好みのアイドルがAランク以上に 上がってくるかもしれないじゃないですか。まだ見ぬオッパイの為にも仕事してください」 「えーめんどい。今日の所はメガネスキーちゃんがやってよ」 必死の説得にも機嫌を直さずぷいとテレビの方を見てしまうオッパイスキー。 今日の所は諦めたメガネスキーは彼に読ませるはずだった原稿を広げ自分で読み上げる。 「えー、現在悠久蒔寺幻想曲はまだ投票結果が決まっておりません。 『恋のabc:二人を無視して本屋内を物色する。』が三票、 『愛のいろは:二人と一緒に歌い明かす。』が三票、 『青春の123:やらないの店長に明石の行方を聞く。』も三票。 見事に割れています、どうか投票をお願いします」 オッパイスキーは借りて来たAVを見ていた。今日のオカズは『巨乳大作戦Ⅳ』。 【選択肢】皆様に手間を掛けさせてしまい申し訳ありません。どれも残り2票で決着。 恋のabc:二人を無視して本屋内を物色する。 愛のいろは:二人と一緒に歌い明かす。 青春の123:やらないの店長に明石の行方を聞く。 370 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/13(水) 08 09 14 ID .ke4AT7o0 ここは型月板、あの二人にこれ以上主導権を握らせておくのはマキジにも 悪い気がするので君は二人を極力見ない様にして本を物色する。 冬木市観光名所○月号 3000円(消耗品) 冬木市の名所を面白おかしく紹介している本。9月号の題材は全国ツアーメンバー対四天王。 もういける場所はないけど行動回数増加効果は残ってる。 正しい文章の書き方 450円 文書作成の際の注意点が一通り書いてある教養本。これを読んだ人物が作文や作詞を 行うと良くも悪くも人並みのものが出来上がるだろう。 ―以上2冊。明石がいた頃に比べ余りに少なかった。と、いうか改装時に拡張したコーナーも 軒並み無くなっておりこれでは普通の本屋である。 後藤P「この品揃えは何でござるか新店長」 やる夫「んっ…久しぶりだけどお前の乳首のコリコリ感は変わってなくて安心したお…」 やらないの店長「お前のも凄いコリコリだろマブダチ的に考えて…」 後藤P「新店長ー!」 やらないの店長「アアーッ!・・・ふう。どうした武士風のお客さん?」 後藤P「アイドル育成に役立つ本が以前に比べ少なすぎるでござるよ」 やらないの店長「そんな本がいくつも見つかるわけ無いだろ常識的に考えて。 前の店主ならそんな本を揃えていたかも知れないが俺が買い取ったのはこの店舗の敷地 だけだからな。だから多少の品揃えの違いは了承して欲しいだろ個人差的に考えて」 この顔の長い本屋、本屋としては明石に決して劣ってはいない。 寧ろ以前は置いていなかった資格関係の本や起業ノウハウの本は現代人のニーズに沿っている。 しかし、そんな本屋は君の望むところでは無い。安くておいしい和食の作り方とか 面白そうな本はあったがどれも君のスキル開発にはティンと来なかったのである。 もっとダメな本はどこにいったのか。 後藤P「前の店長は頼めば拙者好みの本をピンポイントで揃えてくれたでござるよ。 どうせこの本屋は拙者やアイドル関係者しか来ないでござるからそうした方がいいでござるよ」 やらないの店長「なん…だと…」 後藤P「知らなかったのでござるか?前の店長はどうやって経営が成り立っているの だろうって思うぐらいアイドル御用達つーか拙者御用達だったでござるよ」 やらないの店長「道理で客が来ないと思っただろ常識的に考えて。…ん?」 ハズレ物件を得てしまい、スラムの駐車場の収入で食っていくつもりが破滅してしまった 人並みに呆然としていたやらないの店長だったが、ふと何かに気付いたらしく常人の3~4倍 はある長い顎に手を当て君をじっと見つめる。 やらないの店長「二色の髪に侍口調、そんで女の子並みに手入れされている顔のここの常連。 ひょっとしてあんた後藤さんか?引き継ぎ情報的に考えて」 後藤P「いかにも。後藤でござる」 やらないの店長「『もうお前に興味は無い、私は別の手段で上を目指す。お前は 後藤として精々マキジと共に頑張っていけ』ここの前の店長からの伝言だ。 確かに伝えただろ、俺には何の事だか分らないけどな」 【選択肢】ここで買った荷物もやる夫が持つお!(残金43万150円と60ガバス) 水虫:冬木市観光名所○月号を買う。 魚の目:正しい文章の書き方を買う。 インキン:両方を買う。 イボ痔:本を買わずに礼だけ言って帰る。 405 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/14(木) 18 59 13 ID 0nELOPM20 君は2冊の本を買ってやる夫と共に帰宅。(残金42万6700円と60ガバス) 9月号を読破。 富竹らによる四天王と全国ツアーメンバーの戦力分析が書かれてあった。 式とNANAYA、セイバーと翆星石、慎二とちゅるやさん、白レンと残り全員が 戦った場合の予想がされていたのだが、具体的な数字が全く書かれていなかった為 単なる四天王ヨイショ記事になってしまっている。実際戦った訳でもないのに どの記事も「さすが四天王は格が違った」という言葉で締めくくられているという徹底ぶり。 しかしそれでも君の行動力が刺激され次週の移動回数が+1された! 後藤P「この記事を作ったのはだれだぁ!」 正しい文章の書き方を読破。 今すぐに役立つわけでは無いが、そう言った何かが起こった時に多少役に立ちそうな 技能が身についているのでほどほどに有利っぽい気がしないでもなかった。 この本で君が学んだ基本的な事はこういう常識が欠けた人に教えれられるかもしれない。 後藤P「値段相当の効果を実感しているでござる!」 スイフリーの(略を読破。 伝説となったバブリーズのルールの穴を突いた圧倒的物量作戦に感化され 君の金銭感覚が底無しになった。以後買い物時に購入上限がなくなるぞ! 極端な話、代金が足りていればシュークリーム100個購入とかもありだ! カゴや口や足や服の中に荷物を挟み込み根性で持ちかえるのだ! 後藤P「はとこー!」 3冊読み終わった所で日が沈み寝る時間である。 やる夫「お布団敷いて置いたお」 後藤P「ありがとうでござる。では、御休みでござる」 やる夫「オヤスミだおー」 後藤P「いやいやいや、思わず流してしまうとこだったでござる。やる夫殿、 ここで寝泊まりしてもらったら困るでござるよ」 やる夫「家賃払って無いから住む所も追い出されたお、実家に帰る電車代も無いお。 ホモヤローがやる夫を5000円で買ったアイテムだと思ってここに置いてくれれば 何の問題も無しだから今後ともヨロシクだお!(キリッ)」 後藤P「(キリッ)じゃないわよっ!・・・でござる」 思わず女言葉が出る程に君は怒った。この白メタボ見た目以上に駄目人間だった。 【選択肢】 グレムリン:職が見つかるまでという条件で住ませてやる。 キングコング:帰りの電車代として1万円渡して今すぐここから追い出す。 ガバリン:やらないの店長に押し付ける。 535 :悠久蒔寺幻想曲 ◆M14FoGRRQI:2009/05/16(土) 20 57 26 ID cg5g43j.0 『0120-○○○-××××~本の買い取りもやらない~』 君は店名変更のチラシに書いてあった番号に電話する。 やらないの店長「はい、本はやらない」 後藤P「その店名変えた方が良いでござるよ、実はかくかくしかじかで」 やらないの店長「まるまるうしうしってわけか。よし分かった、やる夫は俺が引き取る」 後藤P「いいんでござるか?」 やらないの店長「俺達は合図無しで最終鬼畜な仲だからな。あいつの我がままに 付き合えるのは俺ぐらいだろ、あんたもそう思うだろ?」 一時間ほどしてセグウェイに乗った白長顎が君の家に到着する。 そしてやる夫を見るや否やベースを取り出し顎をしゃくりながらあの歌いだし。 やらないの店長「やる夫ーっ!ら”ぁぁああぁああぁぁる”っだぁぁあぁぁぁああぁあぁ」 やる夫「ら”っだぁぁぁああぁる”っだぁぁあぁーらーぁぁあ”ーーぅ」 やらないの店長「れっでっでっで」 後藤P「やめれ、近所迷惑でござる」 やらないの店長「ああ、すまない。とゆーわけだやる夫、住む所ないならうちで働け」 やる夫「うっうっ、いつもいつもありがとうだおやらない夫。それで給料は?」 やらない夫という名前判明「今は無理だが本が売れれば払ってやるだろ、資産的に考えて」 やる夫「…大丈夫なのかお?」 やらない夫「前の店長が売り上げ不振の果てに売りに出した店だからな、 俺達も頑張らないと半年足らずで二人ともホームレスだろ前例的に考えて」 セグウェイに乗って帰っていく顎魔人やらない夫店長と走って追いかけるやる夫店員。 二人の未来に幸あれ。 【定期イベントとか無いけどランダムイベントがありますよー】 やる夫をクビにした6464プロ、つまり彼に代わるスパイが6464に加わったという事である。 臓硯「カカカ、お主には期待しておるぞ」 雁夜「君には来週から3002プロを偵察、可能ならば破壊活動してもらいます」 ???「フハハハハ、愛などいらぬ!」 非常なる聖帝サウザーの様な事を言うこの男、一体何者なのか!? それは次週明らかになる!! Now Makijing… 【9月2週】 マキジ「プロデューサー、CDデビューはまだなんだぜ!?」 後藤P「今は我慢でござるよ、マキジ」 エト「そうだぞ、まずは目の前の映画撮影に集中しておけ」 マキジ「へいへーい」 ルックス:77(+2) ボイス:82 ダンス:74(+5) キャラクター:78(+5) 疲労度:25(+25) 仕事:マキジ・オブ・ザ・ハボリム(仮)今週!イメージガール来週! アイドルランク:B(ゴールドアイドル)、次の仕事成功でランクアップ。 (可能な訓練の内実行済みのもの) ウマウマ、ヤンマーニ、発声練習、にぱー、マサルさん、ゴッドボイス、 ドナルドエクササイズ(中級) 、ねるねるねるね、 スペシャルファイティングポーズ、ドナルドチェアエクササイズ、 バックステッポ (可能な訓練の内未実行のもの) 新世界の神、画太郎ばあちゃん、地球最後の日、ドナルドエクササイズ(初級)、 サタデーナイトフィーバー、ケンジャの舞 【選択肢】 どようびどようび~:【 】を実行させる さいたまさいたま~:休ませる 悠久蒔寺幻想曲【9月】Ⅱ 悠久蒔寺幻想曲 前半総まとめ講座 悠久蒔寺幻想曲
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おのさか まさや カバー曲一覧 曲名 収録・音源 他ボーカリスト 愛をとりもどせ!! ADM - Anime Dance Music produced by tkrism - 小林ゆう We Wish You A Merry Christmas ヘタリア World Series サウンドワールド 甲斐田ゆき,小西克幸,杉山紀彰,高戸靖広 最強〇×計画 ADM - Anime Dance Music produced by tkrism - 後藤友香里 種をまく日々 ブリコン ~BLEACH CONCEPT COVERS~ 2 ちいさい秋みつけた THE PRINCE OF TENNIS 2009.9.6 HOLY GROUND in ARIAKE COLOSSEUM DAYS Walkin’ Loopin’ Party 小林ゆう Butter-Fly ADM - Anime Dance Music produced by tkrism - ぱんでみっく!! ADM - Anime Dance Music produced by tkrism - 後藤友香里,小林ゆう マジLOVE1000% Walkin’ Loopin’ Party 後藤友香里,小林ゆう You got game? Walkin’ Loopin’ Party READY!! Walkin’ Loopin’ Party 後藤友香里,小林ゆう
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運営技術委員会 第●回運営技術委員会 6月3日(火) @樋口邸 21 30~ 議題 第63回定期演奏会反省 第63回定期演奏会チケットについて 2008年度前期活動反省 新入生歓迎委員会反省 新入生歓迎合宿予算 ゲスト 63定ステージマネージャー 梶谷さん 63定ロビーマネージャー 金澤さん 33期チケット責任者 露崎さん 33期特別会計(イベント) 黒岩さん 34期新歓企画委員長 中村君 文責 33期団長 後藤陽介 第●回運営技術委員会 5月27日(火) @井佐邸 21 30~ 議題 2008年度前期活動決算 2008年度後期活動予算 第65回定期演奏会選曲方針 文責 33期団長 後藤陽介 第●回運営技術委員会 5月8日(火) @樋口邸 23 00~ 議題 2008年春合宿決算 第63回定期演奏会レセプションについて 文責 33期団長 後藤陽介 第●回運営技術委員会 5月5日(火) @黒田邸 21 30~ 議題 第63回定期演奏会マニュアル 第63回定期演奏会プログラム 文責 33期団長 後藤陽介
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※一部結果が不正確かも・・・ 第4節 2008/8/03 vs アンビュランス 0-2 GK 笹田 DF 古川 DF 林 DF 佐藤 DF 府川 MF 浜野 MF 渡辺 MF 久米 MF 後藤 MF 星川 FW 東郷 府川- 福井、古川- 松本(高)、久米- 米内 第3節 2008/7/20 vs ホワイトベアーズ 1-0 後藤(1) GK 松本(高) DF 古川 DF 林 DF 佐藤 DF 府川 MF 福井 MF 渡辺 MF 浜野 MF 星川 MF 後藤 FW 東郷 府川- 清藤、古川- 南目、渡辺- 園田、福井- 松本(恭) 第2節 2008/7/6 vs HKS 2-4 米内(1)、OG(1) GK 松本(高) DF 小松 DF 林 DF 古川 DF 府川 MF 園田 MF 藤本 MF 米内 MF 後藤 MF 福井 FW 伊東 府川- 棚橋、園田- 杉山、藤本- 桜井、古川- 清藤 第1節 2008/6/22 vs 麒麟 0-3 GK 松本(高) DF 松本(恭) DF 林 DF 辻 DF 府川 MF 福井 MF 渡辺 MF 久米
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14.速度差最大値 「お、警察も強硬手段に移る気か」 え? 強硬手段? 何する気? 咄嗟にサイドミラーを見てみる。パトカーが一台、元から速いのに更に急加速して近づいていた。本来なら安全優先で追跡を断念しそうな速さだが。 「よし、跳ね返すか。シマリス君、しっかり掴まって!」 後藤さんがそう言った途端急ブレーキをかけた。みるみるスピードメーターの針が下がって法定速度近くまで落ちる。本来はこの速さで走るんですよ。と思った途端後ろから凄い衝撃と音がした。さっきのパトカーが追突したのだ。無理もない。だがそれによって俺達の乗ってる車は再度加速、パトカーは一台失速。見事に後藤さんが狙った通り(多分)になった。 だが今の衝撃によるシートベルトの事故防止のロックの衝撃も凄かった。シートベルトが体にめり込んだんじゃないかと錯覚したほどだ。ひょっとしたら錯覚じゃないかも。 「うぉ……、肋骨折れてても不思議じゃないかも……」 「安心しろ、本当に折れてたら喋れるような状態じゃない。なんなら後で肋骨にチタン仕込めばいい」 腐った海の匂いがする防御方法だな。 「それにしても警察しつこいな。もう追跡をやめてもおかしうおっ」 しんにゅぐえっ、おっとだいき、おかしうおっ。最近のトレンドは最後まで言い切らないことなのかな。だが何だ。今度は何が起きた。 「勝手にカーブしやがる、タイヤが撃たれたか!? いや、そうじゃない、この道は!」 結局何だ。 「だ、大丈夫で……」 「伏せろ!」 後藤さんがブレーキを踏みながら俺を頭から押さえつけた。その途端フロントガラスが割れ、車体に銃弾が当たる乾いた音が連続して聞こえた。そして電柱か何かにぶつかったのだろう、幸いブレーキをかけていたので大した衝撃ではなかったがドンと衝撃が走って車は止まった。 「何が起き……」 「まだ伏せて!」 後藤さんが俺の頭をまた押さえた後、今度は後ろから爆発音が聞こえた。しかも3度。 頭が押さえつけられていたので何が起きたかわからなかったが、それから何秒後だろうか。体感では単位は分だが実際は秒だろう。爆発音がやんだので後藤さんと一瞬に頭を上げ状況を確認する。 まず後ろの爆発で何があったかを確認したが、その光景は何があったかが一目瞭然。榴弾によってパトカーが3台ともひっくり返っていた。パトカー近くの地面が円状にめり込んでいる。 「マジかよ」 「大丈夫だ、狙撃班でグレネードランチャーを装備してるのは遠藤だけで支給されたのは3発だけだ」 誰だよ遠藤って。つか後藤さんに続いてまた藤かよ。んにしても藤って凄いな。なんでこんなに名字にありふれてんだ。 「とはいえRPGが飛んでくる可能性がある。車も動かんしひとまず出よう」 無言で首を縦に振りドアノブを引き、屈みながら外に出た。 「車を盾にするのは不安がある。さっさと移動だ」 俺の後に続いて車から出てきた後藤さんがビルとビルの間を指差した。 「こそこそ隠れてんじゃねぇ! とっとと出てきてぶち殺されろ!」 「?」 突如女性の叫ぶ声がしたと思ったら銃撃が再開された。それと同時に大体察しがついた。 「ひょっとして遠藤って人女ですか、それとあっちのビルから撃ってきてるんですか?」 後藤さんが車によしかかりながらハンドガンのスライドを引き、キリッとした表情で俺を見た。 「ああ」 何だ今の言い方。 次へ トップへ
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【芸能事務所エーチーム2ちゃんねる】伊藤英明の男気&色気が「さらにスゴい!」 映画『3月のライオン』後編 伊藤英明(エーチーム所属) 男気&色気が 「さらにスゴい!」 映画『3月のライオン』4月22日(土)から“愛の後編”が公開 現在、“闘いの前編”が公開中の映画『3月のライオン』。いよいよ4月22日(土)から“愛の後編”が公開となることに合わせ、男気×色気が「さらにスゴい」ことになっているという、伊藤英明(エーチーム所属)演じる後藤正宗 九段の場面写真が到着した。 本作は、孤独な将棋のプロ棋士・桐山零(神木隆之介)が、島田開 八段(佐々木蔵之介)、宗谷冬司 名人(加瀬亮)など、人生を背負った個性豊かなプロ棋士たちとの壮絶な闘いを繰り広げていく。 なかでも、伊藤さん演じる後藤について、SNS上ではスーツや着物から垣間見える屈強な肉体に「色気が尋常じゃない」「これは香子も夢中になるの納得」との声が寄せられ、対局シーンを始めとする後藤の恐ろしい存在感には「怖えーしカッケー!」「目力よ!!!」「ガン飛ばし合いシーンとか最高か」「迫力に黙らされてしまった、後藤の信念はこれなんだなって納得した」「オラオラ感すらかっこいい」とそのハマり役ぶりを絶賛する声が続出。 今回、そんな伊藤さん演じる後藤の男気×色気あふれる姿を切り取った写真が一挙到着。『海猿』シリーズをはじめ肉体派のイメージがある伊藤さんだが、本作で演じる後藤は、恐ろしい眼力と存在感で周囲を威圧し、ガチンコ対決も厭わない強面プロ棋士。その一方で、入院中の妻を足しげく見舞い、大切に思う一面も。かと思えば、零の義姉である香子(有村架純)ともつかず離れずの大人の関係を続けている複雑なキャラクターだ。 大友啓史監督は「後藤というキャラクターの面白さはうそがないところ。妻への愛も香子への想いも本当で。伊藤英明という俳優の魅力は、屈強であると同時にきわめて繊細なところだと思うんですね。そんな彼が演じる後藤なら、自分の感情と真正面から向き合い、散々もがくはずだと(思いました)」と大絶賛を贈る。 また、ひと足先に前後編イッキ見した観客からは、「一番衝撃的だったのは伊藤英明の後藤。圧倒的な迫力と強さ、でも人間味があって凄かった。グッときた」「後編の伊藤英明がすっごい良くて、それ観るためにも前編から観てほしいですね」と、すでに惜しみない称賛の声が上がっている。後編では、伊藤さんのキャスティングが決まった後、新たに大友監督が書き込んだドラマチックなシーンもあるとか。ついに主人公・零との直接対決も描かれるだけに、前編でノックアウトされた世の女性陣は、後編の「さらにスゴい伊藤英明」も要チェックだ。 『3月のライオン』は【前編】が公開中、【後編】は4月22日(土)より全国にて公開。 ⇒映画「3月のライオン」公式サイト ⇒伊藤英明の男気&色気が「さらにスゴい!」『3月のライオン』後編 | cinemacafe.net ⇒【エーチーム噂】伊藤英明&佐々木蔵之介の色気がヤバすぎてスクリーン爆発するレベル|エーチームオーディションに関するあれこれ ⇒【芸能事務所エーチーム噂】伊藤英明の男気&色気が「さらにスゴい!」 エーチームグループオーディションに関するQ&A ⇒【芸能事務所エーチーム評判】伊藤英明の男気&色気が「さらにスゴい!」 | エーチームグループオーディションの評判と噂 ⇒【エーチーム噂】伊藤英明の男気&色気が「さらにスゴい!」- エーチームオーディション/エーライツデビュー - Yahoo!ブログ ⇒伊藤英明 | A-Team.Inc(エーチーム) ⇒エーチームグループオーディション|所属タレント|伊藤英明 ⇒伊藤英明とは - はてなキーワード ⇒エー・チームとは - はてなキーワード 映画『3月のライオン』予告編 3月のライオン エーチーム エーチーム 伊藤英明 エーチーム 評判 エーチーム2ちゃんねる エーチームって エーチームグループ 噂 エーチーム噂 伊藤英明 伊藤英明 映画
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寄生獣 ◆ew5bR2RQj. 田村玲子は走っていた。 膝をへその辺りまで上げながら疾走する姿は、まるでオリンピックに出場する陸上選手のようである。 黒いミニスカートから下着が見え隠れしているが、彼女にそれを気にしている素振りはない。 それどころか、全力疾走しているにも関わらず彼女は無表情だった。 無表情を顔面に貼り付けた美女がオリンピック選手並の速度で疾走する様は、見る者が見れば笑いを誘うのかもしれない。 だが、彼女にはふざけているつもりは一切なかった。 「そこまでだ」 空から降りてくる声。 同時に彼女の目の前を、木の上から着地した者が塞ぐ。 「随分と手こずらせてくれたな、だが、もう終わりだ」 あくまで冷静を装いながら、目の前にいる者は言葉を紡ぐ。 だが、実際は燃え滾るような憤怒を隠していることに玲子は気付いていた。 寄生生物は特殊な脳波を発しており、同じ寄生生物ならばそれを受信することができる。 特に殺意や怒りははっきりと伝わってくるため、彼女は必死に逃げていたのだ。 「……その左腕はどうしたのだ?」 目の前に降りてきたのは、後藤だった。 「志々雄という人間に斬られた」 後藤の姿は化け物そのものだった。 全身の筋肉が露出したような姿で、両脚はまるでダチョウのようだ。 右腕は肘から下が枝分かれしていて、それぞれが鎌のような形状を取っている。 この時点で、彼が他の参加者とコミュニケーションを取る気がないことが伺えた。 そして、左腕はない。 その理由を語る口調は淡々としたものだが、内側にはやはり屈辱感が渦巻いている。 最強だと自負していた彼が、よりにもよって人間に遅れを取ったのだ。 無理もないだろう。 「お前の片腕を斬り落とす程の人間か、興味深いな」 「ああ、だがお前に研究させる暇はない、あの人間は俺が殺す」 「元からそのつもりはないさ、そんな人間に私が勝てると思うか?」 「そうだな」 今は完全ではないが、後藤は五体の寄生生物からなる存在だ。 その強さが他とは一線を画することは、彼を産みだした彼女自身が一番よく理解している。 そんな彼を圧倒した人間に興味はあるが、戦闘にもつれ込めば確実に負けるだろう。 「それで……お前はどうしようというのだ?」 幼児に尋ねるような、そんな口調で問いただす玲子。 しばらくした後、後藤が自分の子供のような存在であることを思い出して自嘲した。 「さっきも言っただろう、志々雄を殺す」 「万全の状態で負けたのだろう、今のお前が勝てるのか?」 「確かに今の俺では勝てないだろう、だからこうやってお前を追ってきたのだ」 耳元まで裂けた口が、嗜虐的に歪む。 「田村玲子、お前の頭を寄越せ」 やはりか、と玲子は脳内で思考する。 自分より格上の存在に宣戦布告されたにも関わらず、彼女さは冷静を崩していない。 展望台を去った後、彼女は舗装された道路を使って市街へと向かった。 特に理由があったわけではないが、強いて言うならば他の参加者が多そうだからだろう。 道中は誰にも会わなかったが、もうすぐ市街に辿り着くというところで一つの死体を発見した。 ルパンとの約束があるため捕食はしなかったものの、他の参加者の痕跡があったことに彼女の心は震えた。 多くの参加者が脱落しているとはいえ、未だ半分近くが生き残っている。 答えそのものは導き出せずとも、ルパンのように切欠を授けてくれる参加者はいるかもしれない。 いや、いてもらわなくては困る。 あんな退屈な人間の道楽に参加させられたのだ、これくらいの報酬は期待してもいいだろう。 そんなことを考えながら、彼女は歩行を再開しようとする。 いや、再開しようとして足を止めた。 寄生生物が発信する脳波を受信し、思わず足踏みをしてしまったのだ。 泉新一が死亡した以上、この脳波の主は後藤以外に有り得ない。 この脳波が殺意で色濃く塗り潰されていることに気付いた時、彼女は来た道を逆走しだした。 脳波の受信半径は三百メートル以内であり、つまり半径三百メートル以内に後藤がいるということ。 自分では抗いようのない存在が、明確な殺意を抱いて迫ってきている。 逃げない理由はない。 その後は森林部を利用して撒こうと奔走したが、やはり後藤は戦闘に特化した生物だ。 あっという間に追い付かれてしまった。 「そうか」 後藤の姿を見た時、彼女は一瞬でその目的を理解できた。 彼は元来から好戦的な性格であったが、その攻撃性は人間へと向けられていた。 それが同族である自分に向けられたとなれば、その理由は限られてくるだろう。 「分かった」 それが当然のことであるかのような軽い口調で、玲子は自らの命を捧げる旨を示す。 いや、実際に彼女にとってこれは当然の決断であった。 左腕を失ったとしても、まだ後藤は四体の寄生生物を統合している。 それに対し、自分は頭部にいる一体だけ。 規格外といってもよく、真正面から戦ったとして万に一つの勝ち目すらない。 故に抗うことは無駄。 逃げ切れなかった時点で、既に彼女にとっては詰みなのだ。 「抵抗しないのか、まぁ構わん」 不満そうに玲子を一瞥した後、後藤は枝分かれして触手のようになった右腕を伸ばす。 その触手は死刑台のギロチンにも等しかったが、彼女は何の感慨も抱くことはない。 ――――お前さん達が人間の言葉を理解出来んのは、上手く擬態して人間を楽に食っちまう為か? ――――そんな理由じゃ……さぁみしいだろ ない、はずだった。 「一つだけ聞かせてほしい」 玲子の言葉に、伸びてくる触手がぴたりと止まる。 「なんだ?」 「私を取り込んだ後、お前はどうする?」 質問を投げかけた瞬間、後藤は嘲るように玲子を見る。 「決まっているだろう、志々雄真実を殺す」 「その後は?」 「……そうだな、そろそろ参加者も淘汰されてきた頃だ 今、生き残っている人間どもは、それなりの力を持った者たちだろう」 一呼吸置いた後、咆哮を上げるように猛々しく後藤は言った。 「そいつらを一人残らず殺す! 前に貴様は言っていたな、我々は何のために生まれてきたのだと 俺にとっては戦いこそが生きる意味だ! 目的だ! そのためにもお前の頭を取り込ませてもらう!」 叫ぶと同時に、加速した左腕が襲う。 無表情を貼り付けたまま、迫りくる触手を見据える玲子。 ――――お前さん達の頭が良いのは、人間とこうして話をする為……って思いてぇじゃねぇか 彼女の顔から、一本の触手が伸びた。 「どういうつもりだ」 研ぎ澄ました牙のように尖った双眼で、後藤は自らの左腕の先端を見る。 そこは輪切りにでもされたかのように先端が欠け、ゴポゴポと血液が零れ落ちていた。 「悪いな、後藤」 「どういうつもりだと聞いている!」 「気が変わった、ただお前に喰われるのはやめだ」 斬り落とされた肉片が後藤の右腕に戻るのを見ながら、玲子は変形させた顔面をゆっくりと戻す。 「何故だ!」 「さぁ、私にもよく分からない」 怒り心頭の後藤を、たった一言で一蹴する玲子。 「だが、一つだけ言えることがある」 「なんだ……!」 「人間の社会には司法という制度があり、罪を犯した者は裁かれる そして償いきれぬ大罪を犯した者には、法の裁きという名目で死刑が下される」 「何が言いたい!?」 「やり過ぎた個体は、同族からも弾き出されるということだ」 玲子の顔面が再び変形し、先端に眼球を貼り付けた二本の触手が蠢く。 「戦うために同族を襲う個体などあってはならない、お前はやり過ぎだ、ここで私が死刑を下す」 抑揚のない淡々とした口調。 その内側に確固たる意思があることに、彼女自身も薄っすらと気付いていた。 先程語った言葉に、嘘偽りは一切ない。 だが、それだけでは後藤に立ち向かう理由にはならなかった。 玲子が後藤に立ち向かった一番の理由。 それは後藤が全ての参加者を殺すと語った時、不意にルパンの顔が頭に思い浮かんだからだ。 何故彼の顔が浮かんだかは分からないが、後藤が言葉通りの行動を起こすならばルパンにもその凶刃を及ぶのだろう。 その光景を想像した時、全身の毛が逆立つような悪寒が走った。 万に一つの勝ち目が無かったとしても、立ち向かわなければならないような気がしたのだ。 「そうか……まぁいい、一度はお前と戦ってみたいと思っていた」 「随分と自然な笑い方だな、人間らしさが板についてきたじゃないか」 激情に駆られていたはずの後藤の顔は、いつの間にか愉悦に歪んでいる。 笑うという動作は、猛獣が獲物を見つけた時に牙を見せる様から来ているらしい。 今の後藤の顔を見て、思わず納得してしまう。 万に一つの勝ち目はないが、億に一つの勝ち目ならばあるかもしれない。 後藤の右腕は喪失し、玲子は咲世子の鍛え上げられた肉体を得ている。 実力的なアドバンテージならば、確実に狭まっているはずだ。 あとは創意工夫次第。 寄生生物でも指折りと評された頭脳に、合計三人分の支給品。 咲世子から奪ったファムのデッキや、侍風の男が残した二つの道具。 これらを有効活用すれば、億に一つの勝ち目を掴むことができるかもしれない。 否、掴まなければならないのだ。 「ルパン、これは正当防衛に入るだろう?」 「何を言っている?」 「いや、なんでもない」 「そうか、それでは行くぞ!」 裂けた口から牙を剥き出しにしながら、後藤は勢いよく地面を蹴り上げた。 ☆ ☆ ☆ 「ああ……もう!」 シャナの機嫌は最悪だった。 役に立たない参加者を駆逐しようと西に向かったのが、今から半日以上も前の話。 鬱蒼と生い茂る森林や山中を駆けずり回ったが、苦労に見合った対価を得ることができなかったのだ。 生きている参加者は一人もおらず、人と呼べるのは美術館前の惨殺死体だけ。 真司との接触で元から機嫌を損ねていたため、今の彼女は苛立ちが最高潮に達していた。 (そう、無駄足踏んだからイライラしている) 自らに言い聞かせるように、シャナは心中で言葉を述べる。 自分自身を納得させようと必死な、そんな物言いであることに彼女は気付いていなかった。 ちょうど山頂に到着した辺りの頃だろうか。 太陽が空の頂点に達すると同時に、禁止エリアと死者の名を告げる二回目の放送が始まった。 一回目の時と同様、禁止エリアを覚えるためだけの放送。 死者の名前や数など、路傍に転がる小石とも大差ない。 そう、思っていた。 『泉新一』 一番最初に告げられた死者の名前。 鈍器で思い切り殴られたような強い衝撃が、彼女の頭蓋を走り抜けた。 数秒の間、シャナは茫然自失する。 そして意識が戻った時、去来したのは燻るような怒りだった。 「……」 新一と一緒に過ごした時間は三時間にも満たない。 一時的に共闘していたものの、最終的に喧嘩別れのような形で袂を分かった。 だから、彼が死んだところで自分が感傷に浸るはずがない。 そもそもフレイムヘイズは死を超越した存在ではあり、感傷などとは無縁の存在である。 真司の戯言が目立っていたが、冷静に振り返れば新一の言葉も癪に障った。 むしろ、死んで清々すると言ってもいいくらいだ。 「なんで」 そのはずなのに、胸の中にあるもやもやが消えない。 路傍に転がる小石のはずなのに、何故か切り捨てることができない。 (なんで、なんでよ) なんで―――― 「……バカじゃないの」 そう、吐き捨てる。 新一に向けて言ったのか、自分自身に向けて言ったのか。 彼女には、よく分からなかった。 「死んじゃったら、終わりじゃない」 お人好しで無鉄砲な新一のことだ。 翠星石か真司の身代わりになったのか、あるいは自分より格上の相手に返り討ちにあったか。 どちらにしても、彼が”バカ”であることに変わりはない。 死は全ての生物が最終的に辿り着く到達点であり、存在の力が喰われることはまるで違う。 それでも居なくなるということに変わりはない。 死ねば人は記憶や記録になり、いずれはそれすらも無くなってしまう。 だから、自分の命だけは絶対に捨ててはいけない。 自分の命と対等のものなどこの世にはない、そんなもの在ってはならないのだ。 「あぁ、もう、ムカツク」 混迷に陥っていく思考を放棄し、シャナはずかずかと歩き出す。 右手には槍、左手には盾を添えてながら。 新一が死んでも、彼女の目的は変わらない。 多くの参加者と接触し、その人物が役立ちそうなら生かし、そうでないなら殺して首輪を回収する。 そして、城戸真司はいつか殺す。 間近にあった樹木の枝を槍で切り払い、彼女は鬱蒼と生い茂る森の中に進んでいった。 それから彼女は会場の北西エリアを散策し、同時に色々な施設を回った。 劇場、美術館、廃洋館、展望台。 だが見つけたのは惨殺死体と首輪、美術館にこれ見よがしに飾られていたカードキーだけ。 短い時間で多くの施設を回る必要があったため、各施設の細かいところまでは調べていない。 もしかしたら他にもあったのかもしれないが、それを探している余裕はなかった。 (なんで誰も居ないのよ……) 今のシャナは、森の中を通って市街部に向かっている。 市街部には施設が集中しており、参加者の多くはそこにいるのだろう。 力のない参加者が西側に潜んでいると予測したが、どうやらアテが外れたようだ。 弱い癖に生意気だと、シャナは心中で毒づく。 歩きやすい道路を使わなかったのも弱者を炙り出すためだが、やはり誰にも会うことはなかった。 「……音?」 静寂を保っていた森の奥から、木の枝が折れるような音がシャナの耳に届く。 フレイムヘイズでなければ聞き取れなかったであろうほど小さな物音なため、だいぶ遠くにいるのだろう。 市街部とは逆方向に行く形になるが、他者との接触の機会とあれば逃す術はなかった。 相手に気取られぬよう、気配を消しながら進むシャナ。 近づいていく内に、物音ははっきりと認識できるようになっていく。 先ほどまで音源は移動していたようだが、今は物音ともに一箇所に止まっている。 代わりに男と女が会話する声が届いていた。 この時間帯まで生き残っているとなれば、両者ともそれなりの力は備えているのだろう。 役に立つ参加者であることを期待しながら、シャナはゆっくりと歩を進める。 そして、ついに声の主が視認できる位置まで到達した。 (あれは田村玲子?) 出会った時と服装は違っているが、あの顔は間違いなく田村玲子だ。 頭部を変形させ人を喰う寄生生物。 首輪の解除に役立たない危険人物と判断し、一度は抹殺しようとした参加者だ。 槍の柄を深く握り締め、シャナは田村玲子の影に隠れている参加者を見る。 その人物が役立ちそうなら保護、役立たないなら田村玲子ごと抹殺。 そんな算段の下、彼女は視線を逸らす。 そして、絶句した。 (なんなの、あれ) 左腕が欠けていて、代わりに右腕の肘から下が二つに裂けている。 全身の筋肉が剥き出しになっており、それを隠すための衣服は殆ど無い。 申し訳程度にズボンを履いている程度だ。 他にも口が避けていたり、目が四つもあったりと、その異様を枚挙する手段には事欠かない。 恐怖を抱くことはなかったが、あまりのグロテクスさに気分を害してしまう。 紅世の徒でもあそこまで趣味が悪い者はなかなかいない。 (あれも寄生生物なの?) 会話を聞いている内に、あの生物の名前が後藤であることが判明する。 田村玲子の口から、後藤が寄生生物であることも語られた。 だが、寄生生物にしても後藤は異質過ぎる。 泉新一に田村玲子と二人の寄生生物をシャナは見てきたが、彼らは変形できるパーツが一箇所だけだった。 しかし、後藤は何箇所も変形している。 もしかしたら全身が寄生生物と化しているのかもしれない。 これだけでも十分異様だが、後藤を最も異様であると思わせているのはその精神だ。 泉新一や田村玲子は会話する余地があったが、後藤にはそれが全くない。 彼の眼光は戦闘狂が放つものであり、彼自身も自らが戦うために生まれてきたと告げている。 僅かに言葉を交わしたら、すぐにでも襲い掛かってくるだろう。 役に立つかどうかの問題ではない。 後藤を蔓延らせておいたら、首輪の解除に役立つ参加者も皆殺しにされてしまう。 何としてでも、ここで抹殺するべきだ。 (でも、あれに勝てるの?) 贄殿遮那があれば、今すぐにでも殺しに行っただろう。 だが今の彼女の得物は、使い慣れない長槍と盾だ。 泉新一や田村玲子とは応戦できたが、あれに対抗できるかどうかは分からない。 首輪解除に役立つ人間を生かすために戦って、自らが死んでしまっては元も子もないのだ。 (どうするべきなの) 田村玲子は最初は黙って喰われるつもりだったが、最終的に決裂したようだ。 一触即発と呼ぶに相応しい状況であり、すぐにでもこの周辺は戦場になるだろう。 フレイムヘイズとして、彼女が取る行動は―――― ☆ ☆ ☆ 田村玲子、後藤、シャナ。 一人の寄生生物に、一体の寄生生物、そして一人と一体に深い関わりを持ったフレイムヘイズ。 彼ら、彼女らが一同に介した時、起こりうる出来事とは―――― 【一日目夕方/D-6 森林部】 【田村玲子@寄生獣】 [装備]篠崎咲世子の肉体、黒の騎士団の制服@コードギアス 反逆のルルーシュ [支給品]支給品一式×3(玲子、剣心、咲世子)、しんせい(煙草)@ルパン三世、手錠@相棒、不明支給品(0~2)、双眼鏡@現実、 ファムのデッキ@仮面ライダー龍騎、首輪×2(咲世子、劉鳳)、着替え各種(現地調達)、シェリスのHOLY隊員制服@スクライド、 黒の騎士団の制服@コードギアス 反逆のルルーシュ [状態]ダメージ(大)、疲労(小)、数カ所に切り傷 [思考・行動] 0:後藤を殺す。 1:新たな疑問の答えを探す。 2:茶髪の男(真司)を実際に観察してみたい。 3:正当防衛を除き、人を食わない。 4:ルパン……? ※咲世子の肉体を奪ったことで、彼女が握っていた知識と情報を得ました。 ※シャナ、茶髪の男(真司)を危険人物だと思っています。 ※廃洋館で調達した着替え各種の内容は、後続の書き手氏にお任せします。 【後藤@寄生獣】 [装備]無し [支給品]支給品一式×3(食料以外)、前原圭一のメモ@ひぐらしのなく頃に、不明支給品0~1、カツラ@TRICK、カードキー、知り合い順名簿 三村信史特性爆弾セット(滑車、タコ糸、ガムテープ、ゴミ袋、ボイスコンバーター、ロープ三百メートル)@バトルロワイアル [状態]疲労(中)、左腕(三木)欠損、ダメージ(小) [思考・行動] 0:田村玲子を殺し、その身体を取り込む。 1:会場内を徘徊する。 2:志々雄真実を殺す。 3:強い奴とは戦いたい。 [備考] ※後藤は腕を振るう速度が若干、足を硬質化させて走った際の速度が大幅に制限されています。 【シャナ@灼眼のシャナ】 [装備]:ゲイボルグ@真・女神転生if...、ビルテクター@仮面ライダーBLACK [支給品]:基本支給品(水を一本消費)、首輪(剣心)、カードキー [状態]:健康、力と運が上昇、イライラするんだよ…… [思考・行動] 0:後藤を抹殺するか、それとも…… 1:首輪を解除できる人間とコキュートスを探す。首輪解除が無理なら殺し合いに乗る。 2:首輪解除の邪魔になるような危険人物には容赦しない。 3:市街部に行く。 4:真司に対する苛立ち。彼が戦いを望まなくなった時に殺す。 5:玲子の首輪に関心、次に会ったら殺す。 6:主催者について知っている参加者がいれば情報を集める。 時系列順で読む Back 飢える魂 Next 0/1(いちぶんのぜろ) 投下順で読む Back 急転直下 Next It was end of world(前編) 130 運命の分かれ道 田村玲子 140 寄り添い生きる獣たち 127 死せる者達の物語――I continue to fight 後藤 113 惑いのフレイムヘイズ シャナ
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相原光一はバックから水を取り出し、少しだけ飲んだ。 先程の惨劇を目の前にして平常心を保てる人間などいないだろう。 嘔吐物を出すような真似はしたくないので水でそれを防ぐ。 「ったく… なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだ!」 ペットボトルのキャップを閉めつつ、愚痴を漏らしてしまった。 光一はつい数時間前まで平和な高校生活を送っていた。 それが一転して殺し合いという異常な状況に身を置いている。 「早く家に帰りたいよ…」 そんなことを呟きながら、バックの中から信用できる人間を探すために名簿を取り出す。 信用できるのは星乃結美、水澤摩央、二見瑛理子、咲野明日夏、栗生恵くらいだ。 名簿にはデスコーピオンやシャドームーンといった変な名前の参加者もいた。 殺し合いを宣告された場所にいた怪人に違いないと思うと背筋が凍った。 「とりあえず、みんなを捜すことから始めよう」 二見達を捜す決意をし、この場を後にしようとしたその時であった。 ムカデのような意匠を持つ怪人が目の前に現れたのは―― 「一匹目の獲物か。殺してやるっ!!」 言葉を発すると、怪人は全速力で駆け出す。 運悪く光一には武器として使える物は支給されていなかった。 そんな状態で大きな槍を持つ怪人と戦えば死ぬのは確定。 生命の危機を感じた光一は逃げるが―― 「うわっ!!」 数歩走り出したところで無様に転倒してしまった。 振り返ったら怪人は残り5mほどの距離にいた。 このままでは殺されてしまう。 今から飛び起きて逃げてもそれは変わらないだろう。 (僕はここで死ぬのかよ!) -パンッ!パンッ!- 光一が諦めたその時、銃声は鳴り響いた。 そして、ムカデリンガーはよろめき、動きを止めた。 「大丈夫か!?」 「は、はい!」 声の主は銃を構えた男、後藤慎太郎だった。 鴻上生体研究所が開発した生体強化スーツシステム、仮面ライダーバース。 後藤はそれの装着であるが、セルメダルがないため変身できない。 そんな彼もこのエリアに飛ばされてしまった。 後藤に支給されたのはBW-01ディクテイターという拳銃。 それから発射されるエネルギーコーティングされた弾丸には、 ムカデリンガーを少しよろめかせるほどの威力は十分にあった。 「よくも邪魔をしてくれたな!貴様もガキも俺が地獄に送ってやる!」 獲物狩りを邪魔されたムカデリンガーは後藤に怒りと殺意を向ける。 (今の俺はバースになれない。あの少年を連れて逃げるにはこれしかない!) 懐から出した青い缶のプルトップを開け、投げつける。 缶はウナギのメカに変形し、ムカデリンガーの首に巻きついた。 それと同時に電流で相手の身体を麻痺させる。 その隙を利用して後藤は駆け寄り、光一の身体を起こす。 「今の内に早く逃げよう」 殺害対象の二人がこの場から去るのを、ムカデリンガーは見ていることしかできなかった。 【相原光一@キミキス】 【1日目 現時刻 深夜】 【現在地:E-8】 【状態】健康 【装備】不明 【道具】支給品一式、ランダム支給品1~3 【思考・状況】 基本行動方針:摩央姉ちゃん達を捜す。 ①後藤(名前は知らない)と一緒に逃げる。 【後藤慎太郎@仮面ライダーオーズ/OOO】 【1日目 現時刻 深夜】 【現在地:E-8】 【状態】健康 【装備】バースドライバー@仮面ライダーオーズ/OOO、ディクテイター(8/10)@ブルースワット 【道具】支給品一式、ランダム支給品1 【思考・状況】 ①相原(名前は知らない)と一緒に逃げる。 【ムカデリンガー@ビーファイターカブト】 【1日目 現時刻 深夜】 【現在地:E-8】 【状態】首にウナギカンドロイドが巻きついてる、電流で麻痺 【装備】ハンドレットフィーラー@ビーファイターカブト 【道具】支給品一式、ランダム支給品1~3 【思考・状況】 基本行動方針:殺し合いに乗る。 ①後藤慎太郎と相原光一(名前は知らない)を殺す。 000 ゲーム開始 投下順 001 Mの裏切り/狂気のゴステロ 000 ゲーム開始 時系列順 001 Mの裏切り/狂気のゴステロ 000 ゲーム開始 相原光一 GAME START 後藤慎太郎 GAME START ムカデリンガー 名前 コメント テストコメント -- 名無し (2011-07-08 01 11 10)