約 488 件
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/884.html
「たく、路地裏通ろうと思ったらなぜか半蔵が戦っているからビックリしたじゃねーか!!」 浜面達が路地裏を通って近道をしようとしたら浜面がいるスキルアウトが他のスキルアウトと交戦していたのだ。 「元はと言えばこいつらは浜面を狙いで襲ってきているんだぞ!!」 「そうなのか?でもこっちには上条とアクセラが居るから大丈夫だろ。」 「っておい!俺は全然戦力にならないと思うのでせうか?」 「あ、そうだったな。でもそれでもこっちにはアクセラが居るから平気だろ。」 「なンか、俺を頼りにしてねーかァ?」 「現にそうじゃないか。って向こうが攻撃してきたぞ!!」 四人が話していたら向こうが攻撃してきた。 「ったくしょうがねェなァ。お前らは後ろに居ろ。」 「「「じゃあお言葉に甘えて。」」」 そういうと一方通行の後ろに隠れ、待機した。 「さて、スクラップの時間だぜェ!!」 一方通行は一人で戦い始めた。 「おっ!?コイツ学園都市第一位の一方通行じゃねーかか!?」 「じゃあ一方通行と浜面仕上はツンツン頭の無能力者の使いパシリってのも本当か!?」 どこから流れてくるかは知らないが、あながち間違ってはいないので一方通行は特に反論しなかった。 それと同時に下らないと思い、空高くに吹き飛ばした。 「あー……アイツラ大丈夫か?」 「アァ……ビルの金網に引っ掛かるようにしたから大丈夫だろォ……絶対なァ」 「お前がそう言うなら上条さんは安心しましたよ……いや、何かお前ら俺の使いパシリとか言われてなかったか?そこんとこ大丈夫でせうか?」 「あながち間違っちゃいねェだろ?実際新居に招かれる時、お前の言うことには逆らえねェからなァ」 「そう言うモンか?」 「そう言うモンだァ」 とある不良はゴミ箱に隠れていた。 (いやー、白いのをチラッと見たときにとっさに隠れて正解だった) 彼は仲間の中でもセコいと有名だった男。このチャンスは逃すまいとしばらく観察している。 (一方通行は能力に制限が出来たから杖突いてるときはチャンス!!) 一方通行達が何やら話してしばらくすると歩き始めた。しかもゴミ箱の中に入ってる少年の方に。 (ひゃっほう!!今日から俺が学園都市最強だ!!) だが彼の夢は叶わなかった。 何故ならツンツン頭の少年にゴミ箱のわずかな隙間を完全に塞がれてしまったのだ。 「この中に誰かいるぞ!!しかも何か物騒なモン持ってたぞ!!」 (な、何ーーーーーーーーーーーー!!!???) 結局、ゴミ箱に隠れていた不良はナイフを取り上げられ、ゴミ箱から引きずり出された後で当麻に一撃でのされた。 これで全てのスキルアウト達を片付けたと思っていた当麻達だったが、先ほどの不良とは違い周到な奴等が潜んでることなど思ってもいなかった。 一方通行はもとより当麻達も油断していた、彼らを狙う拳銃を持ったスキルアウト5名が潜伏してることに気付けないほどに。 「バカが。てめぇらも拳銃の前では無力だろ。こいつで全員ぶっ殺してやるぜ」 「殺してやるとは穏やかじゃねぇよなぁ。それに狙いも甘すぎる」 「なっ、何だてめぇぐえっ!」 自分達の知らない声が聞こえたことに驚いたスキルアウトの一人は後ろに銃を突きつけるが、長身の剣でバラバラに切り刻まれたことに驚くと同時に蹴り飛ばされてしまう。 残りの拳銃を持ったスキルアウト達は慌てて現れた男と相対する為に当麻達の前に現れしまうが、彼らには当麻達をすでに意識していなかった。 「お前さん方、そいつを突きつけるってことがどんな意味を持ってるのか、分かっててやってんだよな?」 「あぁ? 何言ってんだてめぇ!」 「……やれやれ、恨まれる覚悟も殺される覚悟も持ってねぇタダのガキか。まあ、命日にするのは勘弁してやる。その代わり、この建宮斎字がきつーいお灸を据えてやるから覚悟するのよ」 現れた男、建宮が悠然とこちらに向かってくるのを受けてスキルアウト達は一斉に発砲する。 しかし建宮にとって、闇雲に撃つ銃撃など避けるのは難しくないので、全弾全て回避すると全員の銃を、フランベルジェで使い物にならないくらいに切り刻んだ。 その後で四人全員の顔面を殴打、一人漏らさず気絶させたことで今度こそ浜面狙いのスキルアウト達は全滅した。 「た、建宮、どうしてあんたがここに?」 「それはこっちのセリフよな。ここらで乱闘があるって聞いて駆けつけてみれば……」 当麻の質問に真っ当な答えを返した建宮は、当麻達に呆れるとやや怒った感じで彼らを嗜める。 「あのなお前さん方、毎回毎回学生が嬉々として喧嘩するなんざ何考えてるのよ! 今回は事情が事情なだけに深くは咎めんがわしらアンチスキルに任せてようと思わんのか?」 「ンなことしてたら半蔵の奴がやられちまうか知れねェだろ。迅速に動いて敵をボコる、それの何が悪いってンだァ?」 一方通行の居直った態度に建宮は静かに、それでいて圧倒するほどの雰囲気を纏ってぶち切れた。 「するってぇと何か? てめぇらは我らが姫に迷惑をかけても構わねぇ、そう言いてぇのか?」 「ひ、姫ってま、まさか飾利か?」 「考えたことは無かったか? 喧嘩しても停学もお咎めも無しの状況に。全部、飾利姫が裏で情報操作して何とか誤魔化してるからだぞ」 初春は魔術絡みの仕事が無い時は、こうやって当麻達の喧嘩の揉み消しに奔走していたのだ。 そのことを知って当麻達が反省したかのような表情を浮かべたのを見た建宮は、ようやく怒りを収める。 「まあ何だ。お前さん方が無事で良かったのよ。飾利姫に会ったらお礼の一つくらいは言うんだぞ、特に白いの」 「何で俺だけ念押しすンだァ! てめェに言われるまでもねェ、ちゃんと感謝の一つはしてやンよォ」 「とにかくありがとな建宮。後のことはお前に任せても大丈夫だよな?」 「ああ、こいつらの検挙はこっちでやっておく。だからお前さん方が今から先輩からタップリと絞られて来るがいいのよ」 建宮が指差す方を見た当麻達、それを視界に入れた途端、彼らは絶句した。 「よお悪ガキ共。ここまで派手にやらかしやがったんだ、説教とお仕置き受ける覚悟は充分じゃん?」 そこにはぶち切れ寸前の黄泉川が怒りの形相で立っていたのだから。 「ンだよ黄泉川?俺達ゃァ正当防衛だぜェ?ナァ?」 「そうです黄泉川さん!!コイツラいきなり襲ってきてアクセラが来なかったら今頃病院行きですよ!?」 じとー、と。しばらく悪ガキ共の目をみると何やらため息をついた。 「今回は許してやるじゃん」 「「「ありがとうございます!!」」」 ここで無能なレベル0達は一斉に頭を下げるが、一方通行はいっこうに頭を下げようとしない。 まあ正当防衛で頭を下げる理由など無いが……と言うか下げられるべきの方である。 そんな冷静に考えている一方通行は何故レベル0達が頭を下げてるか不思議で仕方ない。 「でも本当にこれ以上知名度上げないでほしいじゃん……ああ、勉強面や部活面は違うじゃん? ケンカの方面で有名になるなんて、うちはケンカをするための高校じゃないじゃんよ。 こんなのに興味を向けるガキ共もガキ共じゃん、それに常盤台のお嬢様も三分の一も…… て!?コラー!!待てー!!」 ここにいるのは自分のチカラを使えば警備員などふりきれる者達だ。 彼らは逃げ切った後、浜面の家に集合である。 さて今までも当麻や一方通行が度々喧嘩をしても厳しいお咎めが無かったのはアレイスターや土御門のおかげだった、彼らがつるむようになるまでは。 当麻達がつるむ人間の中には彼のプランに無関係(無価値ともいう)な者、浜面のようにプランの妨げにしかならない者もいるわけで。 プランに必要な当麻や一方通行はともかくプランの妨げになる浜面、その他の者達にまで彼なりの慈悲を与えるほどアレイスター=クロウリーは甘くは無い。 ―どうして私がプランに不要な者達の保護をする必要があるのかね? そんなにやりたければ土御門、君がするといい。その分なら私は口出しはしない。 というわけでアレイスターは土御門に自由にさせるように取り計らったが、単なる厄介ごとの押し付けに他ならない。 土御門は土御門でバカップル同士でつるむようになって最初は頑張っていたが彼らの喧嘩の頻度、結果はひどいもので正当防衛だとしても目に余るほどなのだ。 それにより月夜といちゃつけないことを危惧した土御門は魔術側の事情を知って以来、正しくは2月に入ってから、初春にその手のことをやってもらうように頼み込んだ。 ―悪いな初春ちゃん。俺一人じゃああいつ等の面倒を見切れなくてな、お前さんならその点は安心だから任せてもいいかにゃー? ―そのくらいなら別に構いませんけど、出来れば、出来ればですよ? 当麻お兄ちゃん達に喧嘩は控えてもらうように言ってもらえれば助かるんですけど…… ―それが出来れば苦労は無いぜい。まあ何だ、ガキの喧嘩の揉み消し程度だ、そんなに気張らすやってくれたらいいぜよ。 このようなやり取りの末、初春が当麻達の喧嘩の揉み消しを行っているのだ。 アレイスターが黙認しているのは初春が『上条当麻の仲間全員』のフォローという至極面倒なことをやってくれているからに他ならない。 ―あの少女は私のプランの妨げになる要素は持ち合わせていない。仮にプランの妨げになったとしても消すのはた易い。泳がせておいても問題は無いだろう。 こんな黒いことを考えているアレイスターだが数年後、初春飾利という少女を甘く見ていたことを後悔することになることなど知る由も無いことである。 以上が初春が当麻達の為に奔走している件の真実である(喧嘩方面で)。 話は現在に戻り、こちらは当麻達と交戦していたスキルアウト達の拘束を始めてる建宮と黄泉川。 人数は40名ほどだったが、建宮の迅速な措置のおかげで時間はそれほど掛からず、後は護送車ならびに救急車を待つばかりである。 「ったくうちのバカ生徒どもめ、これは過剰防衛ってやつじゃんよ……」 「確かにそうなのよね。相手を骨折させるまでやるとはいくらなんでもやり過ぎよな。あいつらならここまでやらずに片を付けられそうなもんだろうに……」 二人がうんざりするものも無理の無いことで、スキルアウト達の中には顔面が変形するまで腫れ上がったり、腕や足があらぬ方向に曲がってる者もいたのだ。 それらは主に一方通行がやったことだが、彼の場合は今までの人生が人生なだけにやり過ぎのラインが他の人間と大きく逸脱しているのだ。 「今度あいつにそこら辺をちゃんと注意しないとな。心配してくれる奴らのこともそろそろ考えて欲しいじゃんよ」 「全くよな。だが、そんなガキ共を教え、諭し、導くのもわしら大人の務めだと思うのよ。そうは思いませんか? 黄泉川先輩」 「……ホントお前はアンチスキルとして行動してる時はまともだよな、建宮。食堂でのお前とは大違いじゃんよ」 食堂のおじさんとしての建宮は生徒と親しげにしてるどころか、多少なめられてる感があるので黄泉川はこのギャップに毎度驚いていたりする。 そこへ護送車ならびに救急車が到着すると建宮と黄泉川は合流した鉄装達と共にスキルアウト達の搬送を始めるのだった。 その頃、黄泉川と建宮から逃げ出した当麻、一方通行、浜面は半蔵と別れた後で浜面宅に到着していた。 「ズイブンとボロいアパートだなァ……こんなところで作って衛生上では大丈夫ですかァ?」 「居候のお前に言われたくないわ!!」 「どォでもいいだろンなこと」 「まあまあまあ、落ち着けって二人とも。少なくとも小萌先生のアパートよりはいいぞ」 「あの正体不明の個性をありったけ持ってるあの先生がか!?」 「ああ、昔よくインデックスが先生の所に行っててな。迎えにいったりしたからな……」 「それこそクダラネェだろォが、サッサといくぞ」 「俺の部屋わかんのかよ?」 「ポストみりゃ一発だろォが」 そんなことを言うとツカツカと先に行ってしまった。そんな彼を二人のレベル0は追いかけた。 「カギは俺が持ってるだろうが!!」 あのレベル5は部屋に入るためにドアを蹴散らす事を迷わない。そう思いながらレベル0の二人は追いかけたのだった。 一足先に浜面の部屋の前に到着した一方通行は鍵が掛かってることなど確認もせずに、ドアを蹴破ろうと足を上げる。 「お邪魔しまァ」 「「待てえええええええええええええええええっ!!!!!」」 そこへ当麻と浜面が到着、当麻が右手で一方通行を押さえ込み、浜面がすかさずドアの鍵を開ける。 二人の見事なコンビネーションで理由無き器物破損は免れることとなった。 「ったくてめェら大げさなンだよ、ドアの一つや二つ」 「そりゃあお前の住んでる所じゃねぇからな! 俺の住んでる所だもんな!」 「アクセラ、何でもかんでも力で解決ってチンピラの考えだぞ。そんなんで打ち止めに相応しい男になれるのか? 少なくともあいつのパパとしては認められんな」 美琴と同じく、すっかり打ち止めのパパが板について来た当麻に一方通行は舌打ちしながらも大人しく浜面の部屋へと入ることに。 「ンだよ、思ったよりも綺麗にしてんじゃねェか。ま、彼女がいンだから当たり前かァ」 「この分なら家捜ししても面白そうなのは無さそうだな。じゃあ早速チョコ作り始めようぜ」 こうして主人公トリオ3人もまた、バレンタインに向けてのチョコ作りに取り掛かることに。 こちらはバカップル仲間でただ一人、チョコを作る目処が立っていない青ピ。 半蔵の電話の切り方からとても相談できるような状況だと思わなかったので、頼れる人間が居なくなってしまったのだ。 「はァ、神はボクを見放したんかなぁ……。黒子はんがあない楽しみにしとったのに用意出来んって分かったら残念がるやろうなぁ……」 そんな失意の底にいた青ピにとって幸運だったのは、まだ彼が学校の中に居たということだった。 ただ、通りかかった相手が青ピにとって良かったのか悪かったのかは微妙ではあるが。 「ガトーショコラにチョコフォンデューにトリュフ。あー、明日が楽しみだぜ♪」 「真夜君、私はブラウニーにフォンダンショコラでいいからね~♪」 「それくらいなら何とかなりそうだよ。それより二人とも、残さず食べて……青ピ?」 通りかかったのはトライアングルカップル、明日のシステムスキャンの調整を終えて帰る所で真夜が青ピを見つけてしまったのだ。 真昼と赤音は無視して帰ろうとしたが、真夜はたとえほぼ毎日襲ってくる相手だとしても困ってる人間を見捨てられないので声をかける。 「どうしたんだよ青ピ。こんな時間に一人だなんて。俺で良かった話くらいは聞くぞ。……ってお前は嫌かもしれないけどさ」 (よ、よりにもよってボクが倒すべき相手に心配かけられるやなんて……。せやけど井ノ原弟は料理が出来るゆうてたしこれはチャンスか? せやけどボクのプライドが……) 狩りの対象の真夜に素直に話すか、それとも彼なりの矜持を選び拒絶するか、葛藤の末に青ピが答えを出す。 (って今はそんな事考えている場合じゃなかったや。プライドなんか捨てて、一緒にチョコを作るべきではないか!) 「おーい青髪聞こえているか?」 「あ、ごめん。ちょっと考え事していただけやから。それで、井ノ原弟に頼みたい事があるんやけどな。」 「一体何のようだ?」 青髪はこれまでの経緯を真夜に言った。 「なるほど、上条、アクセラ、浜面、土御門には見捨てられ、半蔵には忙しいそうだから、俺と一緒にチョコを作って欲しい訳だな。」 「そうなんや。もう井ノ原弟しか一緒に作ってくれる人が居ないから頼む!!」 青ピは土下座してまで真夜に頼んでた。 (う~ん、一緒にチョコ作っても良いんだけど、今まで青髪は俺たちの事を襲ってきていたからな…) 真夜は手伝っても良かったが、今までの事を考えたらどうするか悩んでしまった。 そんな真夜が悩んでいる時に、 「真夜君、こんなのほって置いて帰りましょ。」 「そうだぜ。こいつは俺たちに毎度邪魔してくるんだからほって置こうぜ。」 茜川と真昼が青ピの自業自得だと思ったから真夜にほって置いて帰ろうと言ってた。 (確かにそうなんだけどな。でも、) 「本当に頼む、これからお前達の事を邪魔しないから!!」 (こんな精一杯に土下座されたら断れないんだが…) 真夜が出した答えとは!! 「……わかった、でもこれからは本当に襲ってくるなよ?いいな!!」 「わっかりました!これからは『もてなかった男だったが、最近になってきたら春が訪れた』どうし!!これから仲良くしまひょ!!」 「……長いと思うよ、それ」 だが数日後、学校ではいちゃつけない三人(青髪ピアス含む)が襲ってくるとは、この時はまだ知らない。 こちらは、何とか警備員やらスキルアウトやらで逃げてきた半蔵。 「あー……死ぬかと思った……ったく何で俺だけなんだよ……」 そんなところに、本屋の扉ににチラリと。 『これであなたもモテモテ!!逆チョコ大作戦レシピ!!』というポスターが張ってあった。 「逆チョコね……まあ作ってみるかな」 こうして、恋人のいる人々は思いの人のためにチョコ作りに励む。 カカオの粉―チョコの作り方 材料 カカオの粉 80g カカオバター 60g あらかじめ室温に戻しておきます 粉砂糖 80g 粉ミルク 70g ★量は鍋に収まるくらいです。 まずカカオバター(ココアバターとも言う)で、包丁で細かく刻んでおきます。 次にカカオの粉、カカオバター、粉砂糖、粉ミルクを加え、すり続けます。カカオバターが固まるようであれば、湯煎にして、チョコレートの温度が45度~50度になるように温度管理をしながら、すります。 適宜味見をして、舌でなめらかさを確かめます。納得できるなめらかさになったら、目の細かいざるで、すりつぶすようにしながら、漉していきます。 微粒化したものを湯煎にして、チョコレートの温度が45度~50度になるように温度管理をしながら、さらに練り続けます。工業製品的には、約3日~5日間も練り続けるのですが、手作りを学ぶことを目的とする今回の場合は、1時間程度で十分でしょう。 湯煎でチョコレートを45度に保ちながら練ることで、組織を安定化させます。 ☆水が混入しないように細心の注意を払いましょう。 チョコレートを温度調整のしやすいステンレス製のボールに移し替えて冷水に浸し、チョコレート生地を一端27度(ミルクの入らないスウィートチョコの場合は、27~29度)まで下げます 再びチョコレートを湯煎で温め、30度(ミルクの入らないスウィートチョコの場合は、31~32度)にします 好みの型に流し込んで、 冷蔵庫で冷やし、チョコレートを固めます。 チョコレートが固まったら型から抜いて、できあがりです。さあ、後はあなたでラッピングしてみましょう。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「アァン?コンなのパックの後ろ見りゃ一発だなオイ」 「しゃべってないで、さっさと買ってきたもんだすぞー」 「滝壺ー!!待ってろよー!!」 ☆読者の方へ これは架空の商品です。作り方はたいてい同じですが、マジにしないで下さい♪
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/509.html
「そういえば前から気になったけど、その子ってみことの妹なの?」 「まァ、そンな感じかなァ……」 「じゃあ何でみことのことママって呼んでるの?」 一方通行は少し考えて大丈夫だと思ってから言った。 「それはただ単にコイツが勝手に呼ンでるだけだァ」 「そうなんだ。じゃあさっさと『喰わせ殺し』に行こうよ。おなかへってそろそろ動けなくなりそうかも」 「インデックス、もうちょっと頑張ってくれ」 一方通行は打ち止めのことについてもっと言ってくると思ってたのだが、あんまり言ってこなかったので少しホッとしていた。 ちなみに何故インデックスは動けなくなってきているかというと… 朝すぐに打ち止めが来てすぐにインデックスともに駄々をこね始め、ステイルが対処法を考えているうちに11時になったので朝食を食べるの忘れていたのだ。 「なァ赤髪、コイツに朝食食わせたのかァ?」 「それが…朝から二人が駄々をこねててね、対処法を考えているうちに11時になってたからで何も食わせてないんだ」 「よく耐えてたもンだなァ」 ステイルと一方通行がそんなことを話していると… 「もう動けないかも」 「ぎゃああああああああああっ!」 インデックスが動けなくなってしまった。 「しっかりするんだインデックス! 『喰わせ殺し』なら5分も歩けば着くじゃないか!」 「フカヒレ、フォアグラ、トリュフ、しゃぶしゃぶ、Tボーンステーキ、大トロの握り10人前……これが走馬灯なんだね」 倒れたインデックスが見てるものは間違いなく走馬灯ではないが、彼女にしてみたら一大事なので誰一人としてツッコミは入れない。 オロオロするステイルを見ていた一方通行は、楽しいことを思いついてステイルの肩に手を置いて囁く。 「赤髪よォ。ここはお前がこの暴食シスターを担いで『喰わせ殺し』に駆け込む流れだと思わねェか? お姫様抱っこってヤツでよォ!」 「な、ななななな何をバカなことを言ってるんだ! べ、別にお姫様抱っこじゃなくてもいいだろう! それに僕がイ、インデックスを抱きかかえるのは……」 「コイツは千載一遇のチャンスってヤツだぞ。ここでカッコいい所を見せつけてやりゃァよォ、暴食シスターもお前のこと見直すかもしンねェぞ?」 一方通行の悪魔の囁きに乗せられたステイルは恥ずかしさを押さえながらも、インデックスをお姫様抱っこして『喰わせ殺し』へと走り出す。 それを見送る形になった一打も後を追うが、その道すがら打ち止めが一方通行に尋ねる。 「あんなことするなんてあなたらしくないねってミサカはミサカは不思議そうに眺めてみたり」 「そうかァ? 俺はただああした方が面白ェことになりそうだって思っただけだ。アイツをからかったら楽しいと思わねェか?」 「んー、それはちょっと一理あるかもってミサカはミサカはあなたの意見に乗っかるついでにミサカもあなたにお姫様抱っこしてアウッ!」 「下ンねェこと言ってねェで早く来い。……それとな、何だァ、はぐれたら大変だからな、ホラ」 一方通行のステイル助言の理由を聞いた打ち止めは納得するついでにお姫様抱っこしてもらおうと思ったが、一方通行のデコピンで却下される。 代わりに一方通行が手を差し出してきたので、打ち止めは彼の意図する所を理解すると嬉しくなって手を繋いでインデックスとステイルを追いかける。 それから5分後、一打は『喰わせ殺し』に到着するがすぐには入れなかった。 「おいおいおいおい、何だ何だァ、この長蛇の列はよォ……」 「ここまで並んでるなんて予想外だよってミサカはミサカは列の最後尾で肩をがっくりと落としてみたり」 「うふふ、ステイル、ミルフィーユやガトーショコラや芋ようかんに羽が生えて私のことをお迎えに来たようだよ……」 「インデックス! そいつらのことは考えないようにするんだ! 二度と戻って来られなくなるぞ!」 『喰わせ殺し』のオープン初日とあって、食欲旺盛な学生達が数多く並んでおり一打、インデックス、ステイルは1時間待ちとなっていた。 洒落にならない幻覚を見始めたインデックスの名前を呼ぶステイルだが、それが奇跡的にも『喰わせ殺し』の店長の耳に入ることに。 「聞き覚えのある名前だと思ったが本当にインデックス嬢ちゃんじゃねーか! 久しぶりのわりには元気ねーじゃねーか、腹減ってんのか?」 「て、店長さん、久しぶり、なんだよ……。それよりもわたし、お腹ペッコペコでし、死にそうかも……」 「そいつぁ大変じゃねーか! よっしゃ、今からすぐに食わせてやっからな! おいてめぇら、個室に4名様ご案内しろぃ!」 『喰わせ殺し』の店長は店員に指示を出したのにも関わらず、インデックスとステイルをまとめて担ぎ上げると店内に入って行った。 いきなりの順番無視に並んでいた客達は一斉に怒り出すが、 「あァ? ガタガタ抜かしてっとテメェらまとめてスクラップにすンぞ。命の危機だ、黙って見逃せ」 学園都市最強の一睨みと『命の危機』というフレーズに客達の暴動は未然に防がれる。 一打は後を追うように店へと入り、店員にインデックス達が運び込まれた個室へと案内されることに。 「おおっ……ここは天国なんだね……チョコレートの泉があるんだよ……。」 「確かにここは天国だがあれは神様ではなくチョコレートフォンドュだ!!」 「こちらでございます。」 「どうもありがとう」 そうやって個室に入り、 「それじゃ行ってくるんだよ!!」 「さっきまでの君は何処に!?ってこら!!そのまま肉にかぶり付こうとするんじゃない!!」 「相変わらず食べ物の事になるとすごいねってミサカはミサカは思いつつ、ダッシュでハンバーグを取りに行ってみたり!!」 「走るンじゃねェ!!……ったく、はしゃぎやがって……。」 とそこに店長が 「いやー、記念すべき学園都市での営業初日にあの娘が来てくれるたぁ感激だぜ!!」 「俺に同意を求められても何も起きねェゾ?ああ、そう言えばアイツの知り合いのパーティーやりてェンだけどよォ、団体って何時頃からいい?」 「あの娘の知り合いのパーティー?じゃあ八時くらいになっちまうけど構わねえかい?」 「オウ、恩に着るぜェ。」 「ん~、そろそろ着くかな~?」 「美琴おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 「あっ、きたきた、当麻ー!!私はちょっと遅れた…いいっ!?」 「すまん!!余計なのも連れてきちまった!!」 上条の後ろには 「恨み晴らさずおくべきかー!!」 「殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せえええええッ!!」 「あの巨乳は誰だー!!紹介しないと三十回殺す!!」 「絹旗まで呼びやがって!!マジで死ぬかと思ったんだぞ!!」 「上条当麻!!お前は黄泉川先生に頭下げさせておいてまだ物足りないか!!ここで殺す!!」 「半蔵様の敵は私の敵いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいッ!!」 さっき一掃した者達が追い掛けてきているのだ。 「な、何よこれッ!?」 「ただの逆恨み!!それに上条さんだって半分位蹴散らせたんだから誉める場面ねッ!!」 ちょうどその頃、海原が居なくなったことで暇になった五和と建宮はのんびりしていた。 「それにしても五和。お前さん何でメイドの格好なのよ?」 「え? ああっ! そういえば土御門さんの妹さんのしごきから抜け出してそのまま来たのを忘れてました!」 「しごき? 確かお前さんは護衛対象の学校の講師として派遣されたはずなのよな。何でそんな愉快なことになってるのよ?」 五和曰く、繚乱家政女学校は講師だろうと最初の一週間は学校側の優秀な生徒の研修を受けるのが慣わしらしい。 それには建宮も同情したが、ちゃっかり海軍用船上槍を持ってくるあたりは流石だと感心した。 「じゃあ私はそろそろ戻ります。土御門さんの妹さんも怒ってるでしょうし、それより何より護衛対象から離れすぎというのも問題ですから」 「俺もそろそろ……って五和、何か聞こえないか?」 「何だかあちらの方から叫び声が……こ、この絹を引き裂くような叫び声は当麻さん!」 そこに偶然にも上琴とそれを追っかける連中(厳密には当麻のみ)の騒ぎ声が聞こえてきた。 五和は当麻の叫び声だけを脳内変換した上で聞き取り、先の海原のような連中に追っかけ回されていると確信を得て海軍用船上槍を構え直す。 「これってチャンスですよね。当麻さんに危害を加える連中を二度と立ち上がれないように叩き潰し、そんな私に当麻さんが惚れる……いけます!」 「あー、五和ちゃん五和ちゃん。そこに御坂嬢がいるってことは考えんのかよ?」 「本当なら即殺します。けど私の勇姿を見せつければあのブッサイク貧乳ビリビリ中学生も負けを認めるでしょう。いい女の私は余裕がありますから♪」 いい女はそんなことしねぇのよ、建宮はそんなことを思ったが五和に余計なことを言って大変な目には遭いたくないので黙ることにした。 海軍用船上槍を構えた最凶メイドが、当麻をシメる会の生き残り達を狩る為に戦場(?)に赴く。 一方、緊急事態に陥った上琴はというと当麻をシメる会の残党からひたすら逃げていた。 最初は美琴が超電磁砲で片付けると提案したが、街中ということもあって中断することに。 そして二人は建宮が先ほど人払いの魔術を解除してしまった当麻の高校の近くの公園に逃げ込む。 「と、当麻、ゴメン、私そろそろつ、疲れて……キャッ!」 「いきなりゴメンな! 美琴が走れないなら俺が抱っこしてお前の分まで走ってやる!」 「うんっ♪」 疲れた美琴を気遣い、当麻は彼女をお姫様抱っこして逃走を続行する。 突然のお姫様抱っこに嬉しくなった美琴が当麻の胸板にスリスリすると、追いかけてる連中の怒号が公園一帯に響き渡る。 そこへ当麻の携帯が鳴ったので、手が塞がってる本人の代わりに美琴が電話に出た。 「もしもし?」 『ありゃ? もしかして御坂嬢? 上条当麻の携帯にかけたはずだがもしかして二人一緒なのよな?』 「確か建宮さん、ですよね。今それどころじゃなくって私達、変な連中に追いかけられてるんです」 『それなら承知してるのよ。そっちに五和が向かってるから後のことはあいつに任せればいいのよね』 電話の相手の建宮から五和の名前が出た時、美琴は心の底から嫌な気持ちになったがその後の建宮の言葉に安心することに。 『心配は無用よな。五和の目的はあくまでお前さん方を追っかけてる連中だ。二人は五和に気にすることなく逃げちまえば問題ないのよ』 「分かりました。じゃあ当麻にもそのように伝えておきます。でもその後のあの女の処分はどうするんですか?」 『それもちゃんと考えてるのよ。こっちのことは気にせずに、二人は無事に逃げ切ってデートを楽しんでくれればいいのよな♪』 そう言って建宮が電話を切った後で美琴は当麻に電話の内容を分かりやすいように伝えた。 当麻もそれを了承すると、後ろを振り返ることはせずに逃げることに集中し始めた。 「さて、と。そろそろ約束の時間のはずだが、おっ、来た来た」 「悪い悪い。ちょっとシステムスキャンに時間取られて遅れたじゃん」 「気にすること無いのよな黄泉川先輩。俺は女性を待つのは全く苦にならんのよ」 建宮の前に現れたのは黄泉川で、アンチスキルのジャケットを羽織っていた。 黄泉川は持っていたもう一着のアンチスキルのジャケットを建宮に渡した。 「ほぅ、なかなか似合うじゃん。新人アンチスキルとは思えない決まりっぷりで私もちょっと驚いてるじゃんよ」 「いやいや、そんなこと無いのよね。それに俺はアンチスキルの流儀は知らないのよ。黄泉川先輩、ご指導ご鞭撻をよろしくお願いするのよね」 「クリスマスで見たあんたの動きなら荒事に関しちゃ問題無いから特に教えることは無いじゃん。……にしても鉄装の奴はまだ来てないのか」 実は建宮、黄泉川に勧められてアンチスキル入りすることになったのだ。 最初は渋っていた建宮だが、初春から魔術師としてのカムフラージュに悪くないと言われたので受け入れることに。 研修を始めようとした黄泉川だったが、まだ全員揃っていないので出来ずに困っていると近くから爆発音が聞こえてきた。 「な、何だ! もしかして事件じゃん? 建宮、悪いけどいきなり実習だ。心してかかるじゃんよ!」 「了解なのよな!(五和、派手にやり過ぎなのよね……)」 かくして建宮のアンチスキルとしての活動はこうして幕を開けることに。 その一方で爆発音がした場所では五和によるショータイム(五和無双ともいう)が始まっていた。 「ここを通す訳にはいけません!!諦めて下さい!!」 「誰だ貴様、邪魔するなら力ずくで通ってやる!!」 「ならば仕方ありません。後悔しても遅いですよ!」 そういって五和は海軍用船上槍を構え直し、当麻をシメる会の残党を倒し始めた。 そして数分後… 「あっという間に片付いてしまいましたね。さてと、当麻さん~何処にいるんですか?」 そう言って五和は上条を追いかけてしまった。 その直後。 建宮と黄泉川が爆発音が聞こえた場所にたどり着くと… 「凄いことになってるじゃん……ってここに居る奴らってうちの学校の生徒じゃん!」 「(五和、やり過ぎにも程があるだろ……)確かにうちの学校の生徒なのよね」 どういう状況かというと… 五和の海軍用船上槍によって当麻をシメる会の残党の全員が地面に倒れていたのだ。 「どうせ小萌センセの生徒のせいだと思うじゃん」 「(小萌……確か上条当麻のクラスの担任だったな)で、これはどうするのよね?」 「とりあえず全員、病院に運ぶじゃん」 この後、他のアンチスキル達も呼んで倒れている全員を運んだのだった。 ちなみに、他のアンチスキル達が向っている間に人が集まっていた。 何故かというと…最近上条の高校は、超電磁砲の彼氏が居ることや、学園都市最強が通っているなどで有名になっているのだ。 そのころの上琴はというと… 「とりあえずここにいれば大丈夫だろ。」 「そうね、でも本当に当麻の家に居て大丈夫なの?前なんか五和という人がドアを壊して入ってきたじゃない」 そう。二人とも走るのに疲れてとりあえず上条の部屋に居るのだ。 「大丈夫だろ。多分五和は建宮が何とかしてくれてるはずだし」 「そうね。そういえばまだ昼食食べてなかったね。当麻、何か作ってあげる」 「美琴の手作りでせうか。じゃあ楽しみに待ってよ♪」 「よし頑張っちゃうぞ~♪」 そう言って美琴は昼食を作るため、キッチンに向かった。 そのころ、五和はというと… 「当麻さん~どこに居るんですか~?」 五和が上条を探していると… 「やっと見つけたんだぞー」 土御門舞夏に見つかってしまった。 「げ、見つかってしまいました!」 「今度は逃がさないんだぞー」 「(何でよりによって土御門さんの妹さんに見つかってしまうんですか!)わ、私は用事があるのでこれで…」 「だから逃げるんじゃないって言っているんだぞー」 五和は舞夏から逃げるのに精一杯になってしまったので、上条を追うことが出来なくなってしまった。 そのころ、建宮はアンチスキルの仕事をしている時に偶然、五和が舞夏に追われている光景を見てしまった。 「何か凄いことになってるのよね……」 「ほらよそ見してないで働くじゃん」 「分かったのよね」 取り敢えず野次馬をどかすことにした。 「ほれほれ、邪魔になるからさっさと行くのよね!!」 「こうゆう時はテープを張るじゃん」 そういって健宮にテープを投げ渡す黄泉川 「わかったのよね。」 うおー!!とか言いながらちゃちゃっと終わらせた。 「おっ、結構速いじゃん。」 「建宮斎字!!仕事とプライベートは分ける男なのよね!!」 「何言いたいかは分かんないけどとりあえず救急車呼んでほしいじゃん。」 「そんな必要ございません!!天使黄泉川先生が居てさえくれれば!!」 「半蔵様はさっさと寝てください。」 「うっ…ん?浜面、お前何処に行くんだ?」 「キリがいいし滝壺迎えに行って、ついでにデートでもしようかなと思って。」 その言葉に倒れている生徒達がゾンビのように唸りながら起き上がってきた。 「貴様も旗男か…」 「いや、俺は滝壺にしか愛注がないから!!」 「「「「「「「その発言が旗男だって言ってるんだよ!!」」」」」」」 「うおお!?ここは逃げる!!ハハッ!!負け犬上等ォォォおおおおおおおおおおおおおおおおおおう!!」 今度は浜面狩りが始まった… 「すまん建宮、やっぱり救急車は呼ばなくていいじゃん…」 「そのようなのよね…」 と、建宮は携帯をしまうのだった。 そのころ、土白はというと… 「月夜、今日はオレのおごりだにゃー!」 「ありがとう元春、じゃあ何を食べよっかな~♪」 土白は昼食を食べるためにファミレスに居た。 そんな時、白雪が窓の方を見ていたら… 「元春、あれって舞夏じゃない?しかも、誰かを追いかけてるよ」 「ほんとだにゃー誰を追いかけ…」 土御門の言葉が止まった。 (な、何で五和が舞夏に追われてるんだ?) 土御門はありえない光景を見て吹き出しそうになった。 「何があったんだろうね」 「さあ?(今度、舞夏に会ったら聞いてみよっと。)と、とりあえず頼もうか?」 土御門は口癖を忘れるほど驚いていた。 「何か口癖ブッ飛んでるよ?」 「にゃ、にゃー?そ、そうかにゃー?」 「浮気したら……ね?」 「にゃー!!浮気何てしませんから!!これはカミやん神様仏様に誓うぜい!!」 「さすが元春!!チュッ!!」 「にゃーもう幸せ過ぎておかしくなっちまいそうだぜい…」 とっくのとうにおかしく成ってる土御門をほっといて 「ここかき氷無いのかな~?」 「にゃんれすと!?さすがに冬には売ってないぜい!!」 「そーだよねー、ねえねえ、今夜のパーティーはかき氷売ってるかな?」 「にゃぜにかき氷にこだわるんだにゃー?」 「前にも言ったと思うんだけど私どんな季節でもかき氷を食べるよ(分からない人は 第三章『とあるバカップルの協奏曲』第一編『押し掛け気味な女達』1 をチェックしてね♪)。だからおめでたい日にでも食べたいなーなんて」 「一応アクセラが会場予約したらしいから聞いておくかにゃー。」 そう言って土御門はアクセラに電話をかけた。 「アクセラ、聞きたいことがあるんだにゃー」 『何だァ?』 「パーティ会場する所ってかき氷売っているかにゃー?」 『聞いてみねェと分かンねェなァ』 「じゃあ聞いてくれると嬉しいぜよ」 『分かった、ちょっと待ってろォ』 そういって一方通行は店長に聞きに行った。 数分後… 『おい土御門、一応あるらしいぞォ』 「ほんとかにゃー分かったにゃー」 『ところでこンな時期にかき氷かよォ!おまえよく食えンなァ』 「いや、俺じゃなくて月夜だぜい。月夜は1年中かき氷を食うらしいからにゃー」 『さすが雪女だなァ。後今日のパーティ8時からだからなァ』 「分かったぜよ。それと……今度月夜のこと雪女って言ったらタダじゃおかねぇぞ」 『おい、それはどういう』ブツ 土御門は電話を切った。 「月夜、一応かき氷はあるらしいにゃー」 「ほんと!?よかった」 「とりあえず頼もうにゃー」 そういって土白は昼食を食べることにした。 一方、電話を切った後の一方通行は… 「何か最後すげー殺気が立ってたンだが…」 「どうしたのってミサカはミサカはあなたの顔色が悪いのを気にしてみたり」 「何でもねーよォ」 一方通行は、最後の土御門の殺気が立っていたのが気になっていた。 ちなみに、土御門は一方通行が月夜のことを雪女って言ったことに殺気立ったのかと言うと… 最近、月夜が周りから雪女って言われているのが嫌になってきたのだ。 「本当に大丈夫なのってミサカはミサカは再度心配してみたり」 「大丈夫だから、ってテメーの食べ物食われてるぞォ」 「食べないでってミサカはミサカは膨れてみたり!」
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/1048.html
<ロンドン・とあるカフェ> シェリー「……」 シェリー「……」 シェリー「いた」 シェリー「この近くの教会に、アニェーゼ部隊が一網打尽にされてるわ」 シェリー「でも、エリスの目だけじゃ様子がよく分からねえな……」 シェリー「エリスの探索機能はこういう時にすごく便利だけど……」 シェリー「…………」 シェリー「単独行動だと、あれね」 シェリー「独り言が多くなってちょっと痛々しい感じになるわね」 シェリー「とにかく、行くか」 <とある教会> シェリー「見張ってるのは騎士派の奴らか」 見張り「む……貴様、シェリー=クロムウェルだな!?」 シェリー「そうよ。中の修道女を返して貰いに来たの」 シェリー「私は騎士派の野郎共が嫌いなんだよ。邪魔するなら――」 見張り「そうか。入れ」 扉<ギギー 見張り「こっちだ」 シェリー「……あれ? 何このトントン拍子」 見張り「とにかく、この惨状を見てくれ」 シェリー「惨状? まさか、貴様らアニェーゼたちを……!?」 アニェーゼ「ほらほら。私達全員見てますよ。つっつかれて喜んでるところ見られてますよ」 騎士1「あふん! 見られてる! ボク恥ずかしい! でも……(ry」 アンジェレネ「あ、あの、痛いですか? 本当ですか? えっと、もっと踏んで良いですか?」 騎士2「あ、あ、あ、アンジェレネ様最高です! もっとお願いします!!」 ルチア「……車輪に轢かれて喜ぶなんて、変態ですか?」 騎士3「そんな、はずは、うひんっ!」グニッ ルチア「変態ですね?」 騎士3「はい!」 シェリー「何だこの惨状は」 見張り「我等騎士派、謀反者の清教派を確保したと思ったら、二百人のシスター達に見事調教されてしまったのだ……」 見張り「頼むから、早く連れて帰ってくれ……」 アニェーゼ「おや? もしかして助けに来てくれちまったんですか?」 シェリー「そのつもりだったけど、随分元気そうじゃない」 ルチア「はい。私達、最近肌がツヤツヤです」 アンジェレネ「シェリーさん……」 アンジェレネ「私、ここ数日のシスター・アニェーゼの生き様を見ていて、何かに目覚めてしまったみたいで……」 アンジェレネ「踏んでいいですか?」 シェリー「いいわけねえだろ!」 アニェーゼ「ま、そういうわけで、私達は無事ですよ」 シェリー「っつかよ、何で騎士派の連中がアニェーゼ部隊を襲ったのよ?」 ルチア「王室の方々が攫われた影響ですね」 アンジェレネ「王族の皆さんは、ローマ教皇に会いに行ったんですよね。つまり、ローマ正教のトップ……」 アニェーゼ「魔術的な罠があるかもしれないから、『清教派』からも何人か護衛が行っていたんです」 ルチア「にもかかわらず、女王陛下も王女様方も、あっさり攫われてしまいました」 シェリー「なるほど。それで『清教派』に『騎士派』が因縁吹っかけたわけか」 アニェーゼ「たまたま槍玉にあげられちまったのが私達なんですよ。全くいい迷惑です」 アンジェレネ「騎士団長さんが不在で、このブタ共にもまとまりがなくなってしまったみたいです」 シェリー「……ブタ共?」 アンジェレネ「あ、『騎士派』の皆さんのことです。こう呼んであげると喜ぶんです」 シェリー「そうかよ……」 アニェーゼ「さて。調教も済んだことですし、帰ってもう一度禁書目録奪還の作戦でも練りますかね」 アンジェレネ「ああ……この、変態のゴミの皆さんともお別れなんですね」 ルチア「アンジェレネ、日常に帰りましょう。きっとここ最近のことは後で忘れたくなります」 アニェーゼ「ほらほら、帰りますよ」 アンジェレネ「はぁーい……」 シェリー「……え? 解決?」 ■■■■救助リスト(抜粋)■■■■ ===イギリス清教=== アニェーゼ部隊 アニェーゼ=サンクティス 【解決済】 シスタールチア 【解決済】 シスターアンジェレネ 【解決済】 他約200名 【解決済】 ===学園都市=== 御坂勢力 御坂美琴 【解決済】 妹達(学園都市組) 【解決済】 妹達(10033-17500) 【解決済:一方通行】 妹達(17501-20000) 【委託:一方通行】 白井黒子 【解決済】 初春飾利 【解決済】 佐天涙子 【解決済】 エツァリ 【解決済】 ショチトル 【解決済】 <謎のキャンピングカー内> 土御門「リドヴィアから話も聞けたし、さっさと次へ行くぜよ」 上条「本当に失敗談を聞いてただけだったな。もう電話で良かったんじゃねえのか」 土御門「……その発想はなかったぜよ」 上条「そうか……なかったのか」 土御門「それじゃあ、今度はビアージオを追って行ったオリアナのいるヴェニスへ向かうんだぜい」 上条「ビアージオはヴェネチアで何をする気なんだ?」 土御門「それを確かめて、阻止するのがカミやんの仕事ですたい!」 上条「それはそうだけど……」 上条「いや、騙されないぞ。俺はそんな仕事始めた覚えはない」 <ヴェニス> 上条「お、オリアナがどういうわけかヴェントに土下座してるぞ」 オリアナ(土下座)「……」 ヴェント「……」 土御門「動じなくなったな、カミやん」 オリアナ「あ、あら? どうして君たちがこんな所にいるの?」 上条「仕事だ」 土御門「割り切ったな、カミやん」 上条「それよりオリアナ、聞きたいことはこっちの方にこそ山ほどあるぞ」 オリアナ「……何かしら?」 上条「ローマ教皇を助けるためにここまで来たお前が、どうしてヴェントに土下座なんだ」 土御門「土下座しに来たのか?」 オリアナ「違うわよ……」 ヴェント「そのエロ女、よりによってビアージオと間違えて私を罠に掛けやがったのよ」 上条「え、どこら辺を間違えて……?」 オリアナ「ちょっと、十字架のアクセサリーチャラチャラしてるところが似てて……」 上条「オオオオオイ!?」 土御門「お前は十字架がらみの取り返しのつかない勘違いが多いな!」 上条「姫神に謝れ!」 オリアナが「あの時の子……ゴメンね☆」 ヴェント「私は」 オリアナ「というのは半分冗談で、ちゃんと事情があるのよん」 上条「半分は本気だったんだ」 土御門「十字架が鬼門なんだにゃー。使徒十字に一番関わっちゃいけない魔術師だったんじゃないのか」 オリアナ「私は確かにビアージオの奴を捕えるつもりで、罠を仕掛けてたのよ」 <回想・とある寺院> オリアナ「ビアージオは相当厄介な魔術師。魔術で真っ向勝負は分が悪いわね」 オリアナ「そこで!」 オリアナ「この学園都市特製すごい罠(トラーップ)で、ビアージオの奴を生け捕りよん!」 オリアナ「これの凄いところは、か弱いお姉さんでも一人で好きな場所にセッティング出来て、自在に敵を生け捕りに出来るってとこで……」 オリアナ「……単独行動だと若干独り言が増えて痛々しい感じになるわね」 オリアナ「……ん? 魔術師の気配?」 ヴェント「やれやれ……ここね。教皇のオッサンが捕まってるのは」 ガシャーン ヴェント「な、何だ!? 罠!?」 オリアナ「」 オリアナ「とんでもない人を間違えて捕まえちゃったン!」 オリアナ「何で!? あのポンコツちっともまともに働かないじゃない!」 オリアナ「マニュアルはどこにやったっけ? えーと、まず解除して……」 オリアナ「こ、今度こそ間違えずにあの男を……」 フィアンマ「やれやれ。まさかこの俺様が出て来る事になるとはな」 ヴェント「! フィアンマ!」 フィアンマ「昔のよしみだ。俺様が解放してやろう。感謝するんだな、ヴェント」 ヴェント「ハッ。何を寝ぼけたことを。アンタなんかに助けられるまでもな」 ガシャーン フィアンマ「」 ヴェント「」 オリアナ「」 オリアナ「ピャー!!!」 オリアナ「な、何でこうもみんな同じ罠にはまるの?」 オリアナ「こういうアレなの? 決まった運命なの?」 オリアナ「お姉さん、縛るのは好きだけど運命に縛られるのはあんまり……」 ヴェント「オイ……このナメた真似してくれたの、どうやらアンタのようね……」 オリアナ「…………」 オリアナ「あわばばばばばば」 <ヴェニス・道端> オリアナ「と、言うわけだったの」 上条「ありがとう、何も分からなかった」 ヴェント「その後私がこいつを追っかけまわして、さっきやっと追い詰めて土下座させたところよ」 上条「いや、それはちょっと何か」 土御門「深く突っ込んでる時間が無いんで、悪いけど話を進めるぞ」 オリアナ「学園都市製のものを使えば、魔術師も簡単に防衛出来ないと思って使ってみたのよ」 オリアナ「ビアージオだし、あの程度のトラップで引っかかってくれると思ったんだけど……」 上条「関係ない大物が釣れちゃったみたいだな」 ヴェント「はた迷惑な野郎ね」 上条「あれ? それでフィアンマは?」 ヴェント「ああ、あいつなら何か魔術師に拉致されていくのを見たわ」 上条「何ですと!?」 オリアナ「忙しかったから放っといちゃった」 上条「そんな『網棚に折りたたみ傘忘れちゃった』みたいなノリで言われても!」 ヴェント「ま、あいつなら大丈夫でしょ。そこらの魔術師とは桁違いだし」 上条「そうか? ……でもなあ」 土御門「心配する義理もないだろうに、カミやんは相変わらずだにゃー」 上条「よし、大体分かった。それで、オリアナ」 オリアナ「ん? なあに?」 上条「ビアージオがいる寺院を教えてくれ。行くから」 オリアナ「教えてもいいけど、彼らはとっくに別の教会へ逃げちゃったと思うよ?」 土御門「ヴェネチアにはでかいのだけで五箇所教会堂があるからにゃー」 上条「でも、そもそもあいつって今はローマ正教からも罪人扱いなんじゃなかったか?」 オリアナ「まあね」 オリアナ「それでも、熱心な部下は多少いたみたい」 土御門「それよりも、ローマ教皇を人質に取ってるんだからにゃー。誰も逆らえないぜよ」 上条「ああ、ローマ正教の魔術師を使うために教皇を攫ったのか」 土御門「命知らずというか無謀ですたい」 オリアナ「何か、なりふり構わない印象だったわよ、見た感じ」 上条「あいつ、今更何する気なんだ……?」 オリアナ「結局その狙いすら掴めなかったし……」 オリアナ「ビアージオ本人も捕まえられてないし、教皇も助け出せてないし……」 オリアナ「こんなんじゃ、リドヴィアに嘲られちゃう……」 上条「リドヴィアも似たような惨状だったから、多分何も言えねえよ」 オリアナ「それにしても、案外ビアージオって捕まらないものね」 土御門「『右席のほうが雑魚かったわねん。お姉さんがっかり』」 ヴェント「……ふーん?」 オリアナ「え!? ちょ、ちょっと! 変なこと言わないでよ!? 今の私じゃないわよ!」 ヴェント「上等じゃない。こちとら腐っても神の右席を名乗っていた身」 ヴェント「雑魚いかどうか、かかっておいでぇーん?」 上条「うわ、やばい。ヴェントさんでかい船呼ぶ気だ」 土御門「逃げるぞカミやん」 オリアナ「ちょっとおおおお!」 <ヴェニス・とあるリストランテ前> 建宮「皆、グラスは持ったか!?」 五和「はい!」 野母崎「はい」 対馬「ええ」 浦上「いえす!」 香焼「はい!」 諫早「はいよ」 牛深「おう!」 他「はーい!」 神裂「……ふふ」 建宮「それじゃ、」 天草式「「「カンパーイ!!」」」 カチーン☆ 上条「……走りながら偶然通りかかったら何だこれ」 上条「天草式と神裂が酒飲んでイカスミスパゲティ食べてる」 土御門「何かの打ち上げっぽいにゃー」 五和「って、うわああ!? お、おしぼりさん!! 上条使います!?」 上条「いや、おしぼりさんも、上条さんなんか渡されても困ると思いますよ」 上条「天草式の連中は、神裂を助けるために立ちあがって、逆に捕まったんだよな?」 土御門「そのはずだぜい」 上条「じゃあなんでヴェニスで酒盛りなんだ」 土御門「神裂ねーちんが助けたんじゃないのかにゃー」 上条「その神裂を助けたのは誰だ」 土御門「ねーちんは捕まってなんていなくて、一時的に連絡が取れなかったとかでいいんじゃないか?」 上条「俺に同意を求めるなよ。そうなのか?」 土御門「ぶっちゃけ、酔っ払った五和と天草式がねーちんを巻き込んでひと騒動起こすかもしれなかったなんて思ったけどただの幻想だったぜい」 上条「幻想だったのか」 土御門「悪いけど、天草式には何事も無くイカスミパスタ食っててもらうとするぜよ」 上条「何でヴェニスで?」 土御門「ヴェニスのイカスミは別格だとか何とか」 建宮「行け! 五和! 今こそなんちゃらメイドを着こなしてアタックなのよな!!」 五和「メ、メイドさん! 堕天使チラ上条を着たおしぼりが私を差し出したらどう思いますか!!」 対馬「テンパりすぎよ、五和」 上条「よう、神裂」 神裂「少年……お久しぶりです」 上条「ステイルは一緒じゃないのか?」 神裂「あの子とステイルがどうしているかは分かりません。私だけわがままを言ってこちらに」 土御門「そりゃまたどうして?」 神裂「あの子を助けに出掛けた私を助けようとして捕まった天草式を助けるためです」 上条「……ん?」 上条「あの子を助けて私を助け……ん?」 神裂「あの子の元へ向かう途中、天草式が捕えられたとの情報を得まして」 上条「お前だけ引き返したのか」 神裂「後をステイルに任せて、騎士派の手中にあった彼らを無事保護したところなんです」 土御門「あいつら、完全に足手まといだにゃー」 上条「しーっ」 上条「で、必要悪の教会の裏切り者って誰だ? リストにあったけど」 土御門「ギクッ」 神裂「……それはですね」 神裂「私とステイルが。あの子を追いかけるつもりだったから『仲間のもとへ行く』とだけ告げたんです」 神裂「それがそのまま音信不通になってしまったものですから」 神裂「仲間のもとへ行くつもりが、行方不明。ということで」 神裂「『必要悪の教会』の裏切り者のせいだという話になってしまったようですね!」 土御門「そんな事情があったとは!」 上条「成程、完全に納得した!」 五和「あ、あの……おしぼり使います?」 対馬「五和、それおしぼりじゃなくて教皇代理の頭」 上条「神裂は、インデックスを攫った奴がどこにいるのか知ってるのか?」 神裂「それが……ステイルと別れた時にはまだ発覚していなくて」 土御門「仕方ない、どうにかして探し出してやるぜよ」 上条「おう!」 土御門「ラスボスの待つ運命の場所を求めて旅立つことになった上条当麻!」 神裂「長かったが後半妙に早かった旅も終わりを告げようとしていますね!」 上条「俺は、必ず奴を見つけ出し、皆を助けてみせる!」 上条「俺たちの戦いは、これからだ!!」 ■■■■救助リスト(抜粋)■■■■ ===イギリス清教=== ロンドン女子寮 神裂火織 【解決済】 オルソラ=アクィナス 【解決済】 天草式十字凄教 建宮斎字 【解決済】 浦上 【解決済】 五和 【解決済】 牛深 【解決済】 香焼 【解決済】 諫早 【解決済】 野母崎 【解決済】 対馬 【解決済】 他44名 【解決済】 ===ローマ正教=== 神の右席 フィアンマ 【誘拐:魔術師】 ヴェント 【解決済】 アックア 【解決済】 ===学園都市=== 御坂勢力 御坂美琴 【解決済】 妹達(学園都市組) 【解決済】 妹達(10033-18000) 【解決済:一方通行】 妹達(18001-20000) 【委託:一方通行】 白井黒子 【解決済】 初春飾利 【解決済】 佐天涙子 【解決済】 エツァリ 【解決済】 ショチトル 【解決済】 土御門「カミやん、〆に困ったら『俺たちの戦いはこれからだ』って言うの、もうナシだからな」 上条「ちょっと言ってみただけだよ。あ!」 土御門「どうした?」 上条「ステイルが道端に倒れてる!」 ステイル「はぁ……床冷てぇ……」 神裂「一体ステイルの身に何が!?」 上条「ステイルは無事なのか!?」 土御門「その答えを、カミやんは見つけられるのか!?」 上条「俺たちの戦いは、これからだ!!」 ■■■■救助リスト■■■■ ===イギリス清教=== 必要悪の教会 禁書目録 【救助立候補:シェリー=クロムウェル】 ステイル=マグヌス 【床が冷たい】 ===学園都市=== 御坂勢力 御坂美琴 【解決済】 妹達(学園都市組) 【解決済】 妹達(10033-18100) 【解決済:一方通行】 妹達(18101-20000) 【委託:一方通行】 白井黒子 【解決済】 初春飾利 【解決済】 佐天涙子 【解決済】 エツァリ 【解決済】 ショチトル 【解決済】
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/299.html
これまでのまとめ 元祖上条当麻(竜神さん):アメリカ →中の人と外の人が入れ替わってしまった。黒幕(アレイスター)を探るため、科学、魔術、両サイドの目から逃れ、第三勢力を探す旅に出る。期限は一週間。 土御門元春:イギリス →アレイスターから上条当麻探査の命をうけ、命令を実行するかたわら。上条勢力を影から操り、上条さんを安全に保護しようと画策する。 御坂美琴:北極海 →北極海で白井黒子と共に天草式の一団と遭遇。魔術と科学の連合軍結成か? インデックス:イギリス →聖ジョージ大聖堂で上条の帰りを待つ。 海原光貴:学園都市 →学園都市と必要悪の教会との戦争に巻き込まれないように、ショチトル達と学園都市を脱出する予定。 結標淡希:学園都市 →無職の居候ニートになる。 上条サイド ―アメリカ ラスベガス― 竜神当麻はネオンなどの電飾で派手に彩られた、大通りを歩いていた。 ここはアメリカ。冷戦に気を取られているうちに、科学技術においても、 魔術においても、世界に置いてけぼりにされた負け犬の国。 街に使われている電飾の技術ですら、学園都市で使われているものに遠く及ばない。 学園都市の繁華街を見慣れている上条からすれば。 この街の風景は、映画の中の世界に迷い込んだか、過去にタイムトリップしたかの様な錯覚すら覚える。 上条『そういやお前、姿を変えるとか言ってたけど。本当にそんな事できるのか?』 竜神『何言ってんだ?もう変わってるだろ?』 上条『は?』 竜神は、上条に理解させるため、近くにあった衣料店のショーウィンドゥに向かって手を振って見せた。 衣料店は、すでに閉店していたようで、照明が落としてあったが、 店員が中で作業をしているらしく、シャッターが落とされていなかった。 ガラスに映った人影がこちらを向いて、にこやかに手を振っている。 その姿は……。 上条『う、海原光貴?』 上条のリアクションを確認して、竜神は再び歩き始める。 ガラスの向こう側にいた女性店員が怪訝そうな顔でこちらを見ていた。 竜神『そう。正確には、海原光貴の皮を被ったアステカの魔術師の姿だな。 覚えてるだろ?お前がぶん殴ったアイツだ』 上条『ああ。そうか。あの時確かに俺はアイツの変身を打ち消した……。 アイツが使ってた魔術をお前が使ってるのか? でも、あれって確か、護符だか何だかが必要なんじゃなかったっけ?』 竜神『そうらしいな。でも、俺には関係ねえんだ。 大雑把に言うと、魔術ってのは、魔力って名のインクを、霊装って名の筆記用具に移して空間に絵(幻想)を描く様なものなんだ。 俺達の幻想殺しは、絵(幻想)そのものの構成を完全に読み取れるから、その再現も簡単にできる。 お前の右手がスキャナーで俺の右手がプリンターだな。 お前はスキャニングした絵(幻想)を反転させて相手の絵(幻想)にぶつけてるから、見た目上無かった事にできるわけだ。 相手が使った霊装(筆記用具)が、鉛筆だろうが筆だろうが最新鋭のプリンターだろうが関係ない』 上条『ますますチートだな』 竜神『それでも。利用できるもんは、利用するべきだろ』 上条『そりゃそうだけどよ。 あれ?でも、俺の幻想殺しって霊装も壊せたよな』 竜神『霊装を作るのにも魔力は必要なのさ。 例えるなら、指にインクをつけて直接、キャンバスに絵を描くようなもんかな。 指で触れただけで魔力が発生するって話は大覇星祭の時に聞いただろ? インクの染み込んだ紙から無理やりインクを剥したら、後に残るのはボロボロになった紙だけだ。 だからこそ逆に、魔力の通ってない物は壊せない。 アドリア海の女王の護衛艦隊は壊せなかったろ?』 上条『ああ、なるほど』 竜神『理解できたな?じゃあ行くぞ』 上条『行くってどこに?』 竜神『ここさ』 そう言って竜神が見上げた先に、とある大きな建造物があった。 数々の電飾に彩られ、まるで昼間のように輝いているそれは、上条当麻にとってはまるで縁のない施設だった。 不幸の塊である彼は決して近づこうとも思わない。 大人の娯楽が詰まった天国であり、同時に地獄でもあるその施設の名は……。 上条『カジノ!?ちょっと待て!何する気だテメェ!』 竜神『んー。何がいいと思う?ポーカーかな?いや、対人じゃない方がいいか。 だとするとスロット辺りが妥当かな?』 上条『不幸の申し子上条さんがギャンブルなんかやったら、あっという間に身包み剥されちゃうでしょ! 何考えてんのこの子!?』 竜神『そう思うだろ?でも違うんだな、これが』 上条『は?…………はっ!まさかテメェ!?』 竜神『ふっふっふっふっふっ。聞いて驚け! 今の竜神さんは不幸ではないのだ!』 上条『何……だと……。 ってかお前、上条さんがこれまで打ち消してきた幸運とか神のご加護とかも』 竜神『そう、複製できちゃうんだな、これが』 上条『嘘だろ?』 竜神『嘘じゃない。 しかも何と、今現在の竜神さんの幸運は、神の右座であり聖人でもある、 あの後方のアックアと同じレベルなのだ!』 上条『何だってー!!はっ。 そういえば、俺、確かにアイツに触った事あるわ……』 竜神『何をするにしても、先立つ物は必要だろ? 今日、ここで軍資金を荒稼ぎしてから旅に出る』 上条『マジか!?』 竜神『マジだ。さあ行くぞ!これまでの不幸のツケを、一気に返してもらおうじゃないか!』 上条『お、おうー!』 こうして竜神当麻は、欲望渦巻く、賭場へと足を踏み入れていった。 御坂サイド ―北極海― 天草式十字凄教の上下船の船内で、ささやかな晩餐会が行なわれていた。 上座には教皇代理の建宮斎字が陣取り、続いて、ゲストである御坂美琴と白井黒子が乙女座りをしている。 五和を除いた天草式の面々も一緒だ。 建宮「二人の回復を祝って、かんぱーい」 一同「かんぱーい」 建宮はナミナミと注がれた日本酒を口に含むと、御坂達に向き直り、話しかけた。 建宮「いやー。本当に無事でよかったのよな。 女教皇様から”空から女の子が二人降って来るので、急いで回収して下さい” なんて、訳の分からん要請があった時は、空いた口が塞がらんかったけどよー」 御坂「この度は助けていただいて、ありがとう御座います」 白井「感謝いたしますの」 建宮「いいってことよ。 我等の教義は”救われぬ者に救いの手を”だからよ。 女教皇様の教えに従ったまでよな」 御坂「いえ。お陰で命拾いしました」 建宮「お前さん方のくれた情報に比べれば、これ位安いもんよ。 こちらが感謝したいくらいなのよな」 御坂「建宮さん達はアイツの、上条当麻のお知り合いなんですよね」 建宮「知り合いなんてもんじゃねえのよ。 時に命より大事なものを救われ、時に命を互いに託して共に戦った。そういう仲なのよな」 御坂「そうなんですか……」 建宮「上条当麻が生きていて本当によかった。 我等はアイツに返しきれんほどの恩があるのよな。我等がこの海に留まっていたもの、その為。 せめてアイツの遺体だけでも見つけて両親のもとに返してやりたい。その一心で必死に海をさらっておったのよ。 五和なんてぐしゃぐしゃに泣きながらも、手を休める事をしなかったくらいなのよな……」 白井「…………」 建宮「しかし、生きていると分かった以上、こんな所で油を売ってる暇は無いのよな。 とっとと、その魔術結社をあぶりだして、上条当麻を保護するだけのことよ!」 建宮は、盛り付けられていた豚ばら肉の串焼きを掴むと、豪快にがぶりとかぶりつき、笑みを浮かべた。 まるで肉食獣が笑ったかのような獰猛な笑みを。 御坂「私達も一緒に行かせてください。 私達は学園都市の超能力者です。きっと力になれます」 建宮「……本来なら、魔術師同士の争いに学園都市が介入するのはご法度なのよな。 でも、第三次世界大戦の影響でその縛りがゆるくなってる。 しかも、今回は学園都市の住人である上条当麻の救出が目的。学園都市には介入する権利があるのよな。 ……うん、いいだろう。我等に助力してくれるか?」 御坂「はい!」 白井「承知いたしました」 建宮「にしても、五和のヤツはどこいったのよ?一番喜んどったのはアイツだろうに」 下座の末席にいた少年が返事を返す。 香焼「五和なら部屋に篭ったっきりです」 建宮「何してんのよ?」 香焼「何か、”こんな顔、上条さんに見せたら幻滅されちゃう!”とか言って化粧品とか漁ってました。 部屋の中で、回復魔術とお化粧を繰り返してるみたいです」 建宮「ぶっー!何やっとんのよアイツは……」 建宮は口に含んだ日本酒を豪快に噴出しかけた。女性陣の冷たい目線が突き刺さる。 どうやら五和は、泣きはらしてしまって、真っ赤に腫れた目元が気になってしょうがないらしい。 香焼「僕が呼びに行きましょうか?」 対馬「ほっときなさい。そういう年頃なのよ」 香焼「でも、もうすぐミネラルウォーターのストックが切れそうなんすけど……」 建宮「ちょっと待て!あんだけあったストックがもう無くなったのか!? 一体どれだけ回復魔術を繰り返してんのよ!」 香焼「やっぱり、呼んできましょうか?」 対馬「……私も一緒に行くわ」 香焼と対馬に羽交い絞めにされた五和が合流したのは、それから五分後の事だった。 酒の席であったのもあり、一同は大いに盛り上がり、何度も乾杯を交わした。 上条当麻が無事であるように。 この旅が実りあるものであるように。 科学と魔術の出会いが互いの幸せに繋がるように。 何度も何度も願いを込めて。 目指すは北アメリカ大陸。現在上条当麻が踏みしめているのと、同じ大地だ。 ローラサイド ―イギリス 聖ジョージ大聖堂― ローラ=スチュアートはモニター越しに獲物である男と対峙していた。 不敵な笑みをつくり、相手の呼びかけに応える。 ローラ「それで、こんな夜更けに何の用件がありけるの? 睡眠不足は乙女の大敵たりけるというのに」 アレイスター「ふむ。時差をわきまえるならば、本来このような時間帯に通信するべきではなかったのだが。 用件が用件であった為に、仕方なくこうして連絡を入れたのだ。 急を要する上に、そちらの了承を得ずに進められるものでもなかったのでな。 不興をかったのならお詫びする」 ローラ「別にかまわぬのよ。こちらも戦後処理に追われておりしところなのだから」 アレイスター「お気遣い感謝する。では用件なのだが。 上条当麻の特別捜索本部を学園都市に設置する事に決定した」 ローラ「一学生の為にそれは大げさではならぬの? 戦争による行方不明者など数多く居るというのに」 アレイスター「そうでもない。周知の通り、かの少年は第三次世界大戦終結の立役者だ。 事実を公にするわけにはいかないにしても、かの少年が英雄であるという事実は変わるまい」 言うまでの無く。学園都市、必要悪の教会双方がすでに上条当麻探索を開始している。 これは、今まで水面下で行なわれていたものを、公に行なうという宣言に過ぎない。 ローラ「ふんふん。それで?その報告だけ、という訳ではなきけるのであろう?」 アレイスター「特別捜索本部の設置にあたって、禁書目録をはじめとした必要悪の教会の部隊をこちらに派遣していただきたい」 ローラ「…………」 アレイスター「別にそちらの領分に踏み込むつもりは無い。 ただ、かの少年が置かれている状況によっては、こちらの科学捜査だけでは見つけられない場合がある。 そちら側のテロリストなどに囚われていた場合など特にだ。 故に、必要悪の教会にも協力を依頼したいのだが、どうだろうか?」 ローラ「捜索だけであらば、イギリスでも出来ようものなのに、何故学園都市まで足を運ばねばならぬの? 他の魔術組織の反発を招く恐れがありけるのでは?」 アレイスター「なに、本部を一つにまとめた方が、情報のやり取りがスムーズになり、より効率的に事が進む。 それだけの事だよ。 そちらとこちらの通信形式が異なる以上、直接口頭で情報を伝達した方が、齟齬が少なくてすむ。 それに、今十字教のパワーバランスは大きく崩れている。 最大勢力たるイギリス清教に反発するものなど、そうはいないだろう。いたとしても無視できるレベルだ」 アレイスターには二つの目的がある。一つは禁書目録。上条当麻を学園都市に繋げ止めておく為の首輪だ。 二つ目は、意図的にイギリス清教と接近する事によって、魔術世界においてイギリス清教を孤立させるのが狙いだ。 戦勝国であるイギリスが敗戦国であるローマ、ロシアに疎まれるのは当然の成り行きであり。 そのイギリスがさも当然のように魔術世界を取り仕切るようになれば、両者の溝はさらに深まる。 加えて、経済的に圧倒的に優位に立っている学園都市が、 戦後復興支援という形でローマ正教とロシア成教との経済的結びつきを強くすれば、イギリス清教は完全に孤立してしまう。 魔女狩りという逆転の一手が、ローラの持つジョーカーであるなら。 いや、ジョーカーであるがこそ、そのカードをきるタイミングは慎重にならざるを得ない。 これは、イギリスを囲い込み、カードをきるタイミングを失わせる為の布石なのだ。 もちろん、ローラはその事を十分に理解している。 その上で、この条件に乗ることで得られる利益とリスクを天秤に掛ける。 禁書目録を貸し出すだけならば、問題ない。遠隔制御霊装は、今ローラの手にある。 あれさえ奪われなければ、禁書目録を奪われる心配はほとんどない。 送り出された部隊は、ある意味人質としての価値を持つのだろうが、アニェーゼ部隊などの末端の少数宗派を使えばリスクは軽減されるはず。 政治的な問題については、すでに手を打ってある。致命的な状況の悪化は避けられるはずだ。 そして、アレイスターの提示した条件には、それらのリスクを加味した上で、それを無視できるほどのうまみがある。 ローラ(”学園都市に自由に行き来する”そのための大義名分ができる。 これを逃すのは惜しいのよ。そう甘くはないのだろうけど、うまくいきけば学園都市攻略の糸口が掴める。 ふふふっ。それほどまでに、幻想殺しの少年を手放したくないと言いけるの?) ローラは唇をゆがめ、歪んだ笑みをつくる。獲物の首はもうすぐそこだ。 上条サイド ―アメリカ ラスベガス― 上条『うおぉぉぉぉぉ!すっげぇぇぇー!コインがザクザク出てくるよ!』 カジノの一番端の台で、竜神当麻はひたすらスロットを打ち続けていた。 竜神『まあ、こんなもんだろうな。 大天使が使用してた、第六感の情報を操作する術式を使えば対人のゲームも楽勝なんだけどな。 あまり目立ちたくないし、これでいいだろ?』 上条『俺がギャンブルで勝てる日が来るなんて、考えもしなかったぞ! 一回だけ福引が当たった事あったけど、イタリア旅行なんてまともに出来なかったしな』 竜神『ああ、あれか?どうせあれも出来レースだと思うぞ』 上条『出来レース?』 竜神『お前をアドリア海の女王にぶつける為の、統括理事会からのささやかな贈り物ってとこだろ?』 上条『あっ……。なるほどな。 学園都市がやったんなら、コンピューター制御の抽選結果をいじるのも、簡単なわけか……』 竜神『そう言う事。 目的地まで連れていけば、上条さんの不幸が勝手に巻き込んでくれるだろうからな。 ……さて、このへんで切り上げるか』 上条『えっ。なんでだよ?まだまだ勝てそうじゃね?』 竜神『勝てるだろうさ。それこそ、このカジノを破産させるくらいな。 でも、俺達の目的は当面の軍資金を稼ぐことだ。これ位が潮時だろ?』 上条『ああー。確かにそうだな』 竜神『それに、お前に体が戻ったら。 今日稼いだ金はどうせ全部なくなっちまうよ。 どっかに落っことしたり、盗まれたりしてな』 上条『不幸だ……。こんな大金を前にして、ただ見ている事しか出来ないなんて……。 俺の金なのにぃぃぃ!』 竜神『俺の金だ』 上条『当分のインデックスの食費がこれでまかなえると思ったのにな……』 竜神『あれか?インデックスに日本の文化に慣れ親しんで貰おうって言うお前の策略か?』 上条『そう!アイツ、食に対する好奇心だけは人一倍だからさ。 色んな日本食食わせてやろうと思ってんだけど……。 金が足りないんだよ。 いっつも、もやしばっか食卓に並んでるからな』 竜神『なんだかんだで、アイツは幸せそうだけどな。 俺と初めて会った時なんか、腐りかけの野菜で作った野菜炒めをめちゃくちゃうまそうに食ってたぞ』 上条『はあ?んな物食わせんなよ!! ……いや、確かにアイツなら何でもうまそうに食うんだろうな。はぁー』 竜神『無理しなくても、お前の出来る範囲でいいんじゃねえか? アイツの為に心を込めて作ったご飯なら、なんだって喜ぶさ』 上条『そうなのかもしれねえけどさ……』 そうこうしている内に、竜神はコインの換金を済ませていた。 日本円にしておよそ三百万円分のドル紙幣の束を無造作にポケットにつっ込む。 上条『無用心じゃないか?』 竜神『仕方ないだろ?バックとかアタッシュケースとか持ってないんだから。 財布に入りきるような量じゃねえし』 上条『んー、それもそうか』 竜神『じゃあ。祝杯といきますか。 今夜はモーテルに戻って寝るだけだし』 竜神の視線が近くにあったバーへと向かう。 上条『テメェ!未成年はアルコール飲んじゃ駄目って小萌先生が言ってたろ!!』 竜神『そうだっけか?ってかお前小学生かよ。 まっ、俺はたまに土御門と飲んでたけどな』 上条『まじか……』 竜神『最近アイツも忙しいみたいだし、お前は誘われる事が無かったみたいだけどな』 上条『だとしてもだ!上条さんの体で悪い事するのは許しません!!』 竜神『はいはい。お前に免じて、今日はノンアルコールにしておくよ』 竜神は空いていたカウンターの椅子に腰掛けた。 カジノの中もそうなのだが、全体的にセレブな感じで、平凡な家庭の庶民である上条当麻は少し気後れしてしまいそうな雰囲気だ。 竜神『んー。ノンアルコールの飲み物ってなにがあるっけな? 適当にビールとか頼んだ方が無難なんだけどな』 上条『未成年の飲酒ダメ絶対!!」 竜神『はいはい』 竜神「じゃあ、ヴァージン・マリーを」 竜神はやってきたバーテンダーに英語でオーダーを出す。 上条『ヴァージン何だって?」 竜神『ヴァージン・マリー。 ブラッディー・マリーがウォッカとトマトジュースをベースにしたカクテルで。 ブラッディー・マリーのウォッカ抜きがヴァージン・マリー。 ようするにただの野菜ジュースだ』 上条『へー』 竜神『っつかそれくらい記憶にあるはずなんだけどな。 普段使わない記憶領域だからもう忘れてんのかな』 上条『俺が知るわけないだろ?』 「処女の血をお望みかぁ?少年」 カウンターの左隣の席に座っていた酔っ払いの男が日本語で話しかけてきた。 横目でその姿を確認してみる。 高級ブランドのスーツを着崩していて、いわゆるちょい悪親父といった感じだ。 だらしなくカウンターにもたれかかり、顔だけこちらを向けている。 上条『おい!上条さんの不幸センサーがビンビン反応してるぞ』 竜神『ああ俺もだ。でも、無視すると、この手の手合いはさらにアグレッシブになるぞ』 上条『……頑張れ!!竜神当麻!』 竜神『はぁー』 竜神は男の方に向き直り、相手をしてみる。 竜神「よく俺が日本人だって分かったな。おっさん」 「そんなのは、見ればわかるさ。 これでも人を見る目はあるんでな」 竜神「そっか。おっさんも日本人だよな?」 「ああ。そうだ。俺はミサカ、御坂旅掛つーれっきとした日本人だー」 竜神「御坂……」 旅掛「まったく、こっちの人間は俺の顔みるとすぐ中国人だなんだとか勘違いしやがるんだ……。 日本人全員が愛想笑い浮かべてる訳ねーだろってんだ! 大体、移民街の治安を良くしてくださいって言われたってさー。 その移民を受け入れてんのはお前の国だろ。 移民だってご飯食ってくために希望をもってテメェらの国にやってきてんだよ。 そいつらを、安い給料で働かせる事で儲けてんのはお前の国のお偉いさん達でしょうが。 だったら、移民を受け入れないで国を回す制度か、 移民が教育と給料のいい仕事が受けられるような制度を考えてみせろってんだよ、ちくしょーう!!」 上条『このおっさん何でキレてんだ?」 竜神『さあ?大方こっちのアメリカ人に中国人と間違われたんだろ? こっちの人間にはアジアンなんてどれも一緒に見えるだろうからな。 ”愛想笑いを浮かべてたら日本人”みたいな適当な見分け方しか出来ないんだよ』 上条『へー。まあ俺も外国人の顔の違いなんて分かんないからな』 旅掛「ところで、お前さん。何者だ?原石……じゃないよな」 竜神「…………」 旅掛「あれー。だんまりか?」 竜神「さあな?なんなんだろうな?」 注文の品が運ばれてきた。野菜スティックの添えられた真っ赤な液体だ。 竜神は適当にチップを払う。 バーテンダーの白人男性が、”すみませんね”とでもいいたげに愛想笑いを浮かべてから、立ち去っていった。 竜神はセロリのスティックをつまみながら、旅掛の様子を窺ってみる。 旅掛は頭を抱えて悩んでいるようだった。 旅掛「おっかしいなー。飲みすぎたかな。 今まで外した事はなかったのに」 竜神「凄い特技だなそれ」 旅掛「言ったろ。人を見る目はある」 竜神「仕事でアメリカに来たのか?」 旅掛「ああ、そうだ。俺の仕事はな。 世界に足りないものを示す事だ」 竜神「具体的には何してんだ?」 旅掛「なんでもさ。国にゴミが溢れてるなら。 ゴミがなくなる仕組みを作る。 そういったアイディアを与える統合コンサルタントってところか」 竜神「そんな仕事があるんだな。面白そうだ」 旅掛「楽しくなけりゃやってけねえさ。妻と娘にもほとんど会えないしな」 竜神「娘さんがいるのか?そりゃ大変だな」 竜神は適当に質問しながら、グラスの中身に口をつけた。 旅掛「いるぞ。可愛いー娘が。美琴ってんだけどな」 竜神「ぶっ!」 思わず口の中のものを噴出してしまった。慌ててナプキンでふき取る。 竜神「すまん。……アンタの娘って御坂美琴か?学園都市第三位のビリビリ」 旅掛「おっ!知ってんのか?美琴も有名人だな」 上条『このおっさん、美琴の親父さんかよ! 母親があれで、父親がこれか……」 竜神・上条『美琴には絶対酒飲ませないようにしよう!うん!』 娘を知っている人間に会えた事がよっぽど嬉しかったのか、旅掛はすっかりご機嫌だ。 旅掛「見てくれよ、これ。かっわいーだろ?」 そう言って携帯を差し出してきた。 待ちうけ画面に美琴と美鈴さんの姿が写しだされている。 美琴が体操服であるところを見ると、どうやら大覇星祭の時に撮った写真らしい。 竜神「そうだな」 旅掛「やらないからな」 竜神「(それは写真をって意味なのか?それとも嫁にって意味なのか?) 大事な娘なんだな」 旅掛「当たり前だ。それこそ目に入れても痛くないな」 旅掛はおもむろにカウンターの上にあるバッファロー・ウィング(鶏手羽)に手を伸ばす。 どうやら、旅掛のオーダーではなく。その向こうに座っているガタイのいい黒人男性のおつまみのようだ。 黒人男性は、その左隣に座っている、これまたガタイの良い白人男性との会話に夢中らしく。 自分のおつまみが盗まれていることに気がついていない。 竜神「娘さんとは連絡取れてんのか?」 上条と竜神の脳裏に、ロシアでの情景が思い出される。 VTOL機に乗り、ベツレヘムの星に現れたシスターズ。 その内の一人は御坂美琴ではなかったのか? もしそうなら、あの後彼女達はどうなったのだろうか? そもそも、彼女達は何故あの場に居たのか? 様々な疑問が不安に変わっていく。 美琴は無事なのだろうか? 旅掛「そういやー最近電話してないな。 でもなー。学園都市に掛けると国際料金になっちまうんだよなー」 上条『御坂ん家って金持ちじゃなかったけ? 電話料金くらいどうとでもなりそうなもんだけどな……」 竜神『お小遣いが少ないんじゃね。美鈴さんに財布の紐を握られてんだろ? うちの親父も似たようなもんだし』 上条『ああー。お父さんって大変なんだな』 旅掛はしばらく携帯とにらめっこした後、意を決して、携帯を操作し始めた。 どうやら御坂に掛けるつもりらしい。 旅掛「おっ!美琴ちゃん?―――そうですよー。パパですよー」 どうやら美琴は自由に電話に出られる環境にあるらしい。 ほっと胸をなでおろしたのも、束の間。旅掛が二本目となるバッファロー・ウィングに手を伸ばした。 上条『おい!やばいんじゃねえか?』 竜神『ああ。気付かれたな』 自分のおつまみが盗まれている事に気がついた厳つい黒人男性が、旅掛の方を睨みつけている。 とうの旅掛の方は、それに気付かず、久し振りの我が子との会話を暢気に楽しんでいた。 その態度が、さらに黒人男性の癇に障ったらしく。立ち上がり旅掛に対し罵声を浴びせ始めた。 二メートルはあろうかという巨体が、酔いどれ親父の前に威圧的に立ちはだかる。 連れと思しき白人男性は、その後ろで囃したてている。 この場を穏便に収める気は微塵もないらしい。 上条『英語の分からない上条さんでも分かりますよ。やばいって! さっきから放送禁止用語連発してるよ!あの兄ちゃん!!』 竜神『さすがにファックとかキルとかは分かるよな……。 にしても、おっさんは暢気だな。まだしゃべってるよ』 上条『いや!早く助けねえと』 竜神『わかってる』 その時、黒人男性が、左手で旅掛の肩に掴みかかり。右腕を振り上げた。 竜神は咄嗟に旅掛の前に躍り出る。 竜神『天草式対衝撃翌用術式、展開!』 旅掛の顔面にきまる筈だった男性の拳は、間に入った竜神の右手によってあっさりと止められた。 竜神「悪いのはこのおっさんかもしんねーけどさ。ちょっと気が短すぎんじゃね?」 男性の目が、驚きで見開かれる。 渾身の一撃が、こんなにもあっさりと、 しかも、見るからに喧嘩慣れしていない優男に止められるとは思っていなかったのだ。 酔いで赤らんでいた男性の顔が、怒りでさらに真っ赤に変わっていく。 竜神『術式解除。天罰術式発動』 突然、黒人男性が白目をむき倒れこんだ。 怪我をしないように、竜神はその男性を受止める。 意識を失った男の体の重みが、ずっしりと竜神の体にかかった。 上条『おい!天罰って!』 天罰。9月30日、前方のヴェントが使用した、大規模制圧用に天使の術式だ。 使った対象に対して敵意を抱いている者を問答無用で昏倒、仮死状態へと追い込む脅威の術式。 竜神『安心しろ。もう解除してあるから、その内目覚める。 それに俺の存在を知ってるやつなんて、この世にほとんどいないからな。 今ので倒れたのはこの男だけだよ』 連れが突然倒れた事に驚いていた白人男性が、我に返ったのか怒りの声を上げた。 今にも竜神に殴りかかりそうな雰囲気だ。 竜神「飲みすぎだ。介抱してやってくれ」 竜神はそう英語で告げると、黒人男性の体を突き飛ばし、連れの白人男性に押し付ける。 100キロはあろうかという重みに耐え切れず。白人男性は後ろによろけた。 竜神はその隙に、後ろに座っている旅掛に向き直る。 竜神「おい!おっさん!行くぞ!」 唖然としていた旅掛の手を取り。 竜神は入り口に向かって走りだした。 バーを出て、カジノ内の人ごみを掻き分けながら、突き進む。 視界の端に、黒服サングラスのSPらしき男達が耳にあてたイヤホンを通して、なにやら通信しているのが写った。 上条『あのー。さっきから黒服きた男の人達が、すっげーこっちを見てるんですが……』 竜神『だな。大方、俺達がカジノを出たところで、取り押さえる算段なんだろうさ』 上条『それってやっぱりマフィアとか、そんな感じの人達のところに連れてかれるんだよな』 竜神『どうなんだろうな。とにかく、この場は逃げ切るぞ!』 上条『逃げるってどうやって!酔っ払いのおっさん連れて逃げられんのか!?』 竜神『こんな時はこれだ!表裏の騒静(サイレントコイン)』 表裏の騒静(サイレントコイン)かつてオリアナ=トムソンが使っていた術式だ、 使用者を追いかけようとする者の”追いかけようという意思”そのものを失わせる。人払いを応用し構成した魔術。 カジノを出た二人は、あえて大通りを直走る。 通りを歩いている通行人達に紛れ、出来るだけ追っ手が見失いやすい環境を作るのが目的だ。 目の前に回りこまれそうになる前に強引に進路を変え、追っ手を撒いていく。 表裏の騒静(サイレントコイン)の効果は自分の背に位置する人間すべてに及ぶ。 故に、たとえ遠回りでも、前方を取られなければ掴まることはないのだ。 十分ほど走ったところで、二人は足を止めた。 追っ手を完全に振り切れた保障はなかったが、何せ酔っ払いも一緒だ。 急激な運動で、急性アルコール中毒にでもなられたら困る。 竜神「はぁはぁはぁ、おっさん大丈夫か?」 旅掛「ゲホッ。ああ。大丈夫だ」 そういいながら旅掛は地面に座り込んでしまった。 酔いはすっかり醒めてしまっているらしい。 竜神「そうか」 旅掛「しかし、こんなに走ったのは久し振りだ。俺も歳かな」 竜神「酒飲んでてそこまで走れりゃ十分だろ?」 旅掛「はっはっはっは。礼を言うよ少年。 あの男を昏倒させたのも、追っ手を振り切ったのも、君がやったんだろ?」 竜神「わかるのか?」 旅掛「わかるさ。具体的に何をしかたまでは理解できないけどな」 竜神「へー。さすがは美琴の親父さんだな」 旅掛「ん?君はうちの娘の知り合いか?」 竜神「ああ、友達だ」 旅掛「そうか……。でも、何で学園都市の学生がここにいる?……それに原石は全て回収されたはず……」 竜神「ちょっと訳ありでな。学園都市から逃げてる最中なんだ」 旅掛「何か問題でも起したのか?」 竜神「これから起すんだ」 旅掛「…………」 竜神「じゃあな、おっさん。気を付けて帰れよ」 竜神は旅掛に手を振り、その場をあとにしようとした。 旅掛「待ってくれ。礼がしたい。俺が泊まってるホテルで飲みなおさないか?」 竜神「んー。相棒に酒は止められてんだ。コーラなら付き合うぜ」 旅掛「なんでも奢ってやる。改めまして、俺は御坂旅掛だ」 竜神「俺は竜神当麻だ。よろしく」 地面に座ったままの状態の旅掛と握手を交わし、そのまま助け起こした。 立ち上がった旅掛は、竜神の顔を見据えつぶやく。 旅掛「さぁて、君に足りないものは何かな?」 御坂サイド ―北極海― 竜神がスロットに興じている頃。 御坂美琴は五和と共に船の甲板で涼んでいた。宴会ムードの船内の熱気で、体が火照っていたからだ。 白井黒子は連続テレポートの疲れから、再び眠りについてしまった。今は寝室で休んでいる。 木造の船が冷たい海を突き進む。 ちょっとした高速船くらいの速度が出ているにも関わらず、船上の揺れは大した事がない。 ひょっとしたらこれも魔術というものの効果なのかもしれない、と御坂は分析していた。 五和「やっぱり、外は冷えますね」 御坂「うん。でも少し気持ち良い」 五和「そうですね」 御坂「ここの人は皆良い人ばっかりね」 五和「ええ。私の自慢の仲間です」 御坂「そっか。……上条当麻は天草式の恩人って言ってたわよね?」 五和「はい」 御坂「……私もね。アイツに、頼みもしないのに命を救われたクチなのよ」 五和「上条さんにですか?」 御坂「そう。私と私の妹達を助ける為に、ボロボロになりながら学園都市最強の能力者と戦ってくれたの……。 普通さ。そんな大事件に巻き込まれる事なんて、人生に一度あるかないかってとこじゃない。 だからかな。私はアイツにとって少しは、その、と、特別な存在じゃないかって、思ってたの」 御坂は船のふちに寄りかかり、うつ向き気味に海を眺める。 五和「…………」 御坂「でも、違った。アイツは今まで何度も、 いろんな人や国を助けて、いろんな人の人生を叩いて直してたんだよね……。 私の思い上がりだったのかな……」 五和「それは違うと思いますよ」 御坂「へ?」 五和「御坂さんと上条さんがどういう関係か知りませんが。 上条さんにとっては特別な人の筈です。 というより、上条さんには特別な存在が多すぎるんですよ。みんなそうなんです」 御坂「どういう事?」 五和「私が上条さんと一緒に過ごした時間は短かかったですけど、はっきり分かった事があります。 上条さんにとって、派閥とか国とか世界がどうとかって話は、どうでもいい些細な事なんです。 ただ、自分の周りにいる人達が笑顔でいられる事が何より大切なんですよ。 その為なら、上条さんは命を掛けて戦います。 今までそういう所を何度も見てきましたから、断言できます。 上条さんはあなたの笑顔がみたいから戦ったんだと思いますよ。 それって十分特別って事だと思うんですけど。違いますか?」 ”だからさ、お前は笑ってていいんだよ”。 御坂は、あの日病室で、去り際に上条からかけられたその言葉を思い出す。 自分の中の胸のつかえを、きれいに取り除いてくれた。暖かい言葉を。 御坂「そうなのかな……」 五和「きっとそうです」 御坂「そうね。ありがと」 五和「いいえ。どういたしまして。 ……それで、つかぬ事をお聞きしますが。 御坂さんは上条さんとはどういったご関係なんですか?」 御坂「えっ!私!?ってかアンタはどうなのよ!!?」 甲板の二人がガールズトークを繰り広げているかたわらで、船内の野郎共もまた静かにヒートアップしていた。 壁にコップを当てて、聞き耳をたてていた建宮斎字が小声で呼びかける。 建宮「おー!!ついに御坂嬢と上条当麻との関係が暴露されそうなのよな!!」 その言葉に、一同の”おぉぉー!!”という反応が小声で返ってくる。 部屋の奥で、夕飯の食器の片付けをしていた対馬が「片付け手伝え馬鹿共!」と小言を投げかけた。 男達のこういった行動に対して、若干あきらめの様なものが混じった声色だった。 建宮「いやいや。今は片付けよりもこっちが優先なのよな。 なにせ女教皇様に続き二人目のライバルの登場やもしれんのよ!!」 男達はそれぞれ”そうだ!そうだ!”と頷いている。 夕食の後だというのに、もうポテトチップスを広げて、つまみ始めている香焼が、建宮に質問を投げかけた。 香焼「もしライバルが増えたらどうするんすか? やっぱり僕達は五和を応援するんすよね?」 チッチッチッと人差し指を振りながら、建宮は応える。 建宮「我等は少女達を応援する。ただそれだけよな」 野母崎「しかし、具体的にはどうやって応援するんだ? 見たところ御坂嬢には五和や女教皇様のような武器は備わっていないように思えるが……」 建宮「フッフッフッフッフ、抜かりはないのよな。 実は先日、件のデザイナーが、御坂嬢にぴったりの新作を発表してんのよ! これを見よ!!」 建宮はノートパソコンを広げ。某デザイナーのホームページを一同に見せ付ける。 一同「これは!ビリビリ雷様メイドだと!?」 その画面には、どう見てもトラ柄のビキニ水着にしか見えない、エセメイド服が映っていた。 ポイントは角のついたカチューシャらしい。 著作権とかいろいろ大丈夫なのだろうかと思わなくもない。 建宮「そう。エレクトロマスターの彼女が着るにふさわしい最高の嫁入り衣装なのよな。 体の起伏など、この露出の多さがきっちりカバーしてくれるはず!!」 「お待ち下さいまし!!」 一同が声のした方を見ると、そこには先ほど寝入ったはずの白井黒子が立っていた。 別室で寝ていた彼女がこの部屋にいるという事は、テレポートを使ったのだろうか。 白井は険しい顔で建宮達のほうを睨んでいた。 白井「話は聞かせていただきましたの」 建宮「いや、これは……」 建宮達の背中に嫌な汗が流れる。 白井「甘いですわ!!既成品などで、お姉様を彩ろうなどと。 そこはオートクチュールで攻めるべきですの!! 大体、それでは露出が少なすぎますし、エレガントさにかけていますの!」 建宮「……はぁ」 白井の気迫と意外性に、思わず建宮達はたじろぐ。それにもかまわず、白井は一方的に自分の要求をたたきつけた。 白井「幸い、そのデザイナーを懇意にしている者が、学友におりますので。 その者を通して早急にオートクチュールのビリビリ雷様メイド服お姉様カスタムを作らせますの!!」 建宮「お、おう!」 ”これより露出少ないって、ただの紐じゃね”とか”あの娘ってそっち系なのか?” などと男性陣がこそこそ話していると、香焼が”あっ”っと間の抜けた声を上げた。 一同が香焼の視線を追うと、そこには前髪にビリビリと電気を走らせた雷様と、その後ろで真っ赤になってもじもじしている五和が立っていた。 御坂「アンタ等は!何やってんのよ!!」 広範囲に電撃の槍が降り注ぐ。天草式の面々はちりぢりになって一目散に逃げようとしたが、入り口に御坂が立っているので逃げられない。 アイコンタクトで対馬に助けを求めてみるも、いい気味だとばかりに無視された。 白井「お、お姉様!お待ち下さいまし。黒子はお姉様の為を思って……」 御坂「こんな服を私に着せんのの、どこが私の為だ!!」 御坂は白井にピンポイントで電撃を浴びせる。 白井「あぁぁぁぁ。そんなぁぁご無体なぁぁぁぁぁぁぁ」 白井は床に転がり、身を捩じらせながらヒクヒクしている。 流石に見かねた五和が恐る恐る止めに入る事にした。 五和「み、御坂さん。それくらいにしないと白井さん死んじゃいますよ」 御坂「大丈夫よ。これ位いつもの事なんだ・か・ら!!」 五和「はわぁ。どうしよう。……あっ!御坂さん携帯!携帯電話が着信してるみたいですよ!!」 白井の断末魔と電撃の音で判りづらくなっていたが、音が止むと御坂の携帯から着信音が聞こえてきた。 御坂は、はぁーと溜息をつき、気を落ち着かせると。 カエルを模した形の携帯電話を手にする。 御坂「あっ!父からだ。ごめんちょっと話してくるわね。 あと、黒子には後でじっくり話しがあるから待ってなさいよ!」 そう言い残して、御坂は再び甲板へと戻っていった。船内にいた皆が安堵の溜息を漏らす。 建宮「ある意味女教皇様より恐ろしいのよな」 諫早「恐妻あるいは鬼嫁といった感じじゃったな」 野母崎「攻める路線を間違えたのでは?」 建宮「うむ。改めて計画を練り直す必要がありそうなのよな」 甲板に出た御坂は、携帯を見つめていた。父からの電話は久しぶりだ。 もしかしたら学園都市を飛び出してきた事を、どこからか聞きつけてきた可能性もある。 覚悟を決めて通話ボタンをプッシュする。 旅掛「おっ!美琴ちゃん?」 美琴「お父さん?」 旅掛「そうですよー。パパですよー」 美琴「今どこにいるの?」 旅掛「ん?アメリカのラスベガス。カジノの中だな」 なんだかろれつが回ってない上に、スピーカーから周りの雑音が響いてくる。 カジノ内の酒場からでも掛けているのだろうかと、御坂は推測した。 美琴「アンタもしかして酔っ払ってる?」 旅掛「ん?ちょっと飲んだかなー」 美琴「はぁー。この前お酒止めるっていってなかってけ?」 旅掛「そうだっけ?」 美琴「まあいいわ。で?どうしたの?」 旅掛「いや、特に用があるわけじゃないんだけどな。娘の声が聞きたかっただけ」 美琴「なんだ」 旅掛「なんだとは酷いな。あれ?もしかして心配事とか抱えてるのか?」 妙に鋭い父の言葉に、うろたえそうになる。動揺を表に出さないように気を払いながら答えた。 美琴「そんなもん、あるわけないじゃない」 旅掛「ならいいんだけどな」 さっきからスピーカーの雑音に混じって、男性の声が聴こえてくる。 興奮した感じの英語でまくし立てている。要約すると”クソJAPがぶっ殺すぞ!!聞いてんのかコラ!?”といった感じだろうか。 待て、この場合のJAPとはうちの親父の事ではないのか?そう不安になってきた。 美琴「ちょっと。さっきからそっち、騒がしくない?」 旅掛「そうか?あっ――――――――――――[悪いのはこのおっさんかもしんねーけどさ。ちょっと気が短すぎんじゃね?]―――――――――[おい!おっさん!行くぞ!]」 突然通話が切れ。スピーカーからツーツーという発信音だけが流れてきた。 慌てて掛け直そうとするが、繋がらない。携帯をよく見ると圏外になっている。 洋上を航海する船の上では仕方のないことかもしれないが、今はそんな事を考えている余裕が無かった。 父がカジノでトラブルに巻き込まれたかもしれない。しかも、電話口から聞こえてきた日本語の声に聞き覚えがあった。口調が変わっていたものの、あの声の主は……。 美琴「…………海原光貴?」 訳がわからなかった。 本物の海原光貴は今も学園都市にいるはずだ。 そもそもカジノに入り浸るような性格ではない。 だとすると、学園都市を離れる前に接触してきたあの男という事になる。 何故あの男が父の側にいるのか……。 それとも、自分の聞き間違えなのだろうか……。 確かめなければならない。できるだけ早く父と連絡をとらなければ、手遅れになるかもしれない。 幸い、今この船はアメリカに向かっている。 飛行機をチャーターすれば、すぐにラスベガスまでは辿り着くはずだ。 美琴「あぁぁーもう!次から次へと問題ばっかりぃ!一体どうなってんのよ!!」
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/2260.html
みんなで「上琴SS」をリレー形式で書いてもらったらカオスだった [ルール説明]・魔術サイド、科学サイド関係なく、あらゆる人物に「上琴SS」を書いてもらう・書き方はリレー形式で行う事・トップは「上」条当麻 アンカーは御坂美「琴」・一人当たりの行数制限は、3~6行程度とする・上条当麻、及び御坂美琴についてよく知らない者でも、想像で書いてかまわない・ただし、どれだけ無茶な展開になっても、「夢オチ」を使ってはならない・最後は必ずハッピーエンドにする事 [注意事項]・リレー形式のため、話の内容がgdgdになる可能性有り・書き手によっては、強引な展開や無茶苦茶な展開になる可能性有り・そもそも「上琴」を理解していない者や、理解した上で破局をさせようとする者もいる・あまり期待してはいけない [最後に]今回のプロジェクトは、今後科学サイドと魔術サイドが手を取り合い、平和を築く為に必要不可欠な事だ。我々は敵ではない。同じ地球上に存在する生命体なのだから。上琴推進委員会会長 アレイスター=クロウリー 第1創者 上条当麻(よく分かんねぇけど……とりあえず俺と御坂が出てりゃいいんだよな…?)何だか嫌な予感がする。不幸の達人上条さんには、今日が「不幸な日」か、それとも「すごく不幸な日」か、それが何となく分かるのだ。本日はおそらく後者だろう。 何故なら…「ちょっとアンタ! 待ちなさいよ!」なんて声が後ろから聞こえてくるから。第2創者 土御門元春(…それはどう考えてもフラグなんだけどにゃー。これを不幸と割り切るカミやんをぶん殴ってやりたいぜい)「ようミコチー。どうかしたのかにゃー?」「どうもこうもないわよカミやん! アンタ何で全然メールの返信してくれないのにゃー!?」「あー…すまんかったぜい……ちょっとケータイの調子が悪くてにゃー……」そう、カミやんのケータイは、日頃の不幸や度重なる戦いでもうボロボロだったのにゃー。第3創者 姫神秋沙(これは。新しい携帯電話を買いに行く。っていう展開でいいのかな?)御坂さんは。上条君の携帯電話を手にとってみた。「これはひどいわね。もう。買い換えた方がいいんじゃない?」「確かに。でも俺。新機種ってよく分からないから。御坂さんも一緒に来てくれないか?」「仕方ないわね。あ。せっかくだからスマートフォンにしたら?」「そうするかな」こうして二人は。携帯電話を買い換えるために。ショップへと出かけたのだった。第4創者 神裂火織(す、すまぁとふぉん?? 困りましたね…機会は苦手なのですが…… 携帯電話はコンビニエンスストアでも買えるのでしょうか…?)コンビニエンスストア。二十四時間年中無休であらゆる商品が買えるという、とても便利な量販店です。当然、携帯電話も置いてあります。「御坂さん、そのすとーまふぉんというのはおいくらぐらいするのですか?」「そうですね…何しろすまーふぉとんはとてもすごい携帯電話ですから、二十万円はします」「うーん…少々値は張りますが、背に腹はかえられませんね」彼は少し悩みましたが、まとーふぁすんを買いコンビニエンスストアを出たのです。第5創者 建宮斎字(プ、女教皇様!! ツッコミどころが多すぎるのよ!!)「ありがとうな御坂美琴。おかげで助かったのよ」「別にこれくらい大した事じゃないのよ」「けどこのままさよならってのもアレよな…… そうだ! 良かったらこの後何か食いにいかないか? お礼と言ったらなんだが、俺が奢るのよ!」「えっ!? じゃ、じゃあお言葉に甘えるのよ……」第6創者 吹寄制理(全く、何で私がこんな事しなくちゃいけないのよ!)「ファミレスでいいよな?」「それはいいけど上条、貴様お金は持ってるの?」上条は常日頃から貧乏自慢をしている。20万もの大金を使った後で、「人に奢る」なんて愚行、経済的にもできない筈だ。「…情けない話だけどさ、実は親から仕送りしてもらう事になったんだよね。 これで日の丸弁当からのり弁当にクラスチェンジできますよ。 だから好きなもの頼んでくれ」好きなもの…ねぇ…第7創者 ステイル=マグヌス(……………)ミ|トパイ 第8創者 黄泉川愛穂(それだけじゃ足りないじゃん! 若いんだからもっと食べなきゃ駄目じゃん!?)「それからハンバーグセットのライス、あとコーンポタージュとシーザーサラダと、デザートにティラミスも欲しいじゃん!」「なら俺は、ミックスピザに塩ラーメン、ミニ天丼に軟骨の唐揚げ、あとコーラを頼むじゃん!」やっぱり子供は、いっぱい食べなきゃいけないじゃん!第9創者 結標淡希(ていうか全然いちゃいちゃしてないじゃない……少し話を進めるか)料理が運ばれてくるまでの間、二人は雑談していた。昨日見たテレビの事、好きな芸能人の事、今日学校であった出来事……そんな他愛ない会話の中、彼はとんでもない事を聞いてきた。「そういえば御坂、貴女って好きな人はいるのか?」第10創者 ミサカ10032号(何故ヒロイン役がミサカではないのですか、とミサカは複雑な気持ちでタイピングします)「そ、それはどういう意味なのですか、と御坂はドキドキしながら聞き返します」「ただの興味です。言いたくないのであれば無理には聞きません、と上条はお姉様の動揺っぷりに若干引きます」「いえ、言います。言わせてください、と御坂は興奮しながら立ち上がります。 御坂が好きなのは―――」「お待たせしました。コーンポタージュと軟骨の唐揚げです、と店員は空気を読まずに割って入ります」第11創者 絹旗最愛(何だか超盛り上がりに欠けますね……ここは私が超面白くしてやりましょう!)一世一代の告白を邪魔された御坂は、超ふてくされていました。「あ、あの、御坂さん? 良く分かんないけど、超機嫌直してくださいよ」それでも御坂は機嫌が直りません。なので、「ほら、超あーんしてあげますから」「!!! し、仕方ないですね。 それで超許してあげます」御坂の機嫌がちょっとだけ超直りました。第12創者 オルソラ=アクィナス(それでは書かせていただくのでございますよ)「それからハンバーグはオニオンソースでお願いしたいのでございます」「御坂さんはハンバーグがお好きなのでございますか?」「そうでございますね。それから携帯電話は最新の物にした方が宜しいかと思うのでございますよ」「大丈夫でございます。実は親に仕送りしてもらっているのでございますよ」第13創者 一方通行(……? 何で会話が巻き戻ってやがンだ?)「つゥか、ンなこたァどォでもいいンだよオリジナル! テメェはあーンすンのかしねェのか!」「するに決まってンでしょォが三下ァァァ!!」「じゃァほらよ!」三下はスプーンでコンポタをすくい、強引にオリジナルの口へとねじ込ンだ。「……うめェか?」第14創者 サーシャ=クロイツェフ(……第一の自問自答ですが、私はこの二人についてほとんど情報が無いのに大丈夫なのでしょうか?)「第一の回答ですが、とても美味です。 しかしそこには、『あなたに食べさせてもらった』という付加価値が大きく関係しています」「第一の質問ですが、それはどういう意味ですか?」「第二の回答ですが……それは言えません」やはり再び告白するには、彼女も時間が必要なようです。第15創者 佐天涙子(あ~も~!じれったいなぁ!! ここはひとつ大胆に……)「それってもしかして……御坂さんが俺のこと好きだからって意味か!?」「そうよ! 私は上条さんのことが好きなの!!」「そうだったのか! 実は俺も出会ったときから御坂さんのことが好きだったんだ!」「嬉しい!! 私達両想いだったのね!!」二人は付き合い始めました。 第16創者 初春飾利(さ、佐天さん!! 二人を早くくっつけたいのは分かりますが、ちょっと強引すぎですよ!!)衝撃の告白から一週間。お二人は学園都市でも有名なカップルになっていました。何しろ御坂さんは常盤台の超電磁砲。有名人ですからね。「今日はどこへデートに行きたいですか?」「私は上条さんとならどこへでも♪」今日もお二人はラブラブデートへと出掛けるのでした。第17創者 エツァリ(なんですかこれは。 拷問ですか?)「ではアステカ展などいかがですか?」「素敵! 一度行ってみたかったの!!」こうして二人は、第12学区で開かれている、アステカ展覧会へと出かけたのです。第18創者 カエル顔の医者(若い人がデートする場所には思えないんだけどね?)「これは太陽の石のレプリカね? 確か未来の予言が書かれているとかいう?」「未来…か……俺達はこの先どうなっていくんだろうね?」彼にそう聞かれて、彼女はポツリと呟いたんだね?「…わ、私はこれからも、君の隣で歩いていきたいんだね…?」その言葉で、彼も決心したようだね?「み、美琴!! 聞いてほしい事があるんだね!?」第19創者 白井黒子(ウケケケケ!! そうはさせませんわよ類人猿が~~~~~!!!!!)「実は…実はわたくし! お姉様以外にも20人の女性とつきあっていますの!!」「な、なんですって!? 許せない! 私のことは遊びだったのね!!」「えぇそうですの!! だけどわたくしは……」「触らないで!! もうアンタの声なんて聞きたくもないわ!! さようなら類人猿、もう会うこともないでしょうけどね!! 私には…私には黒子がいるんだから!!!」第20創者 浜面仕上(ぇぇえええ!!? なにこの展開!! これをどう修正しろってんだよ!!)大体あれから1時間が経ったころ、将来を誓い合おうとした二人は破局した。もともとは大将の浮気がげんいんなのだから仕方ない。ろくでなし。第21創者 レイヴィニア=バードウェイ(浜面のヤツ、結局修正してないじゃないか。 っていうか縦読み……)上条はトボトボと歩き、何とか自分の寮へと帰宅した。「おかえりとうま! ……どうかしたのかな、ひどい顔してるんだよ?」ドアを開けたインデックスは、上条の顔を見るなり何かあった事に気付いた。上条自身は自覚していなかったが、この世の終わりのような表情をしていたのだ。「嘘…ついちまった……」第22創者 雲川芹亜(嘘、か。 やや強引だけど…まぁ仕方ないか)「嘘って…どういうことだけど?」「俺…今日、美琴にプロポーズしようとしたんだ。 でも…急に怖くなったんだけど…… 俺と一緒になったら、美琴まで不幸にしちまうんじゃないかって……」「だから…だから嘘をついたってことなのかな! わざと短髪に振られるために!!」「……そう…だけど………」 第23創者 五和(私と上条さんの絡みを書こうとしたのに……そんな空気じゃありませんね……)「上条さんはそれでいいのですかなのかな!! 私の知ってる上条さんはそんなに弱虫じゃないはずですなんだよ!!」「…インデックスさん……」「いつも私を助けてくれた、あの上条さんはどこへ行ったんですかなのかな!!!」「そう…ですね……こんなの俺らしくないですよね!!! インデックスさん!!俺、急用ができたので行ってきます!!」「うん! 行ってらっしゃいなんだよ!!」そう言って見送るインデックスさんの瞳からは、大粒の涙が落ちていたのでした。第24創者 打ち止め(ミサカはお姉様のほうを何とかしなくちゃ!ってミサカはミサカは張り切ってみる!)ショックを受けて呆然としているお姉様に、ある人が声を掛けたの、ってミサカはミサカは解説してみる。「よォお姉様。何こンな所で落ち込ンでやがンだ、って一方通行は一方通行は話しかけてみたり」「…実はこれこれこういうことがあったの、って御坂は御坂は今日一日の事を思い出しながら説明してみる」「アホか! あの人が本気でンな事言う訳ねェだろォが!! あの人が愛してンのはお姉様だけなンだからよォ!! 一方通行が愛してンのは打ち止めだけってのと同じ様になァ、って一方通行は一方通行は自分で言って照れてみたり」第25創者 番外個体(うわぁ、最終信号……自分で書いてて恥ずかしくないのかな)「そ、それじゃあ、あの人が言ってた事って…」「あァ嘘だろォな。 何か理由があンだろォけどよ」「み、御坂ちょっと急用思い出した! それじゃあね!!」「おォ、頑張れよおねーたま。 さてと、それじゃァ一方通行はその辺の幼女でも捕まえて、お医者さンごっこでもしますかァ!!!」この後第一位は、無事警備員に捕まり、学園都市の平和は守られたのでした。 ギャハ☆第26創者 麦野沈利(あ゛ー…めんどくさい)幻想殺しが走る。超電磁砲も走る。はたして二人は無事出会うことはできるのかしら。 続く。第27創者 滝壺理后(むぎの、いくらなんでも適当すぎる)みさかは北北西からかみじょうの信号をキャッチしていた。「こっち」同時刻、かみじょうもまた、みさかの信号を南南東からキャッチしていた。「こっち」第28創者 月詠小萌(上条ちゃんは色んな人から愛されているのですね。先生は嬉しいのですよ)お空はオレンジ色に染まり、太陽さんもそろそろおねむの時間。お顔を紅く照らされながら、二人はようやく巡り合えたのですよ。「…御坂ちゃん……」「上条…ちゃん……」第29創者 インデックス(うぅ…この展開は腹が立つけど、次が最後だからまとめにはいらなきゃいけないんだよね……)とうまと短髪はお互いに見つめあいながら、喉がカラカラに渇いていくのを感じていたんだよ。「とうま! 私はとうまに言いたいことがあって来たんだよ!!」「待ってくれ短髪! ここは俺に言わせてほしいかも!!」とうまは大きく息を吸い、そして……第30創者 御坂美琴(ここここの展開って、ややややっぱり「アレ」ってことよね!!!?)「美琴…俺とけっこn※ アンカーが書いてる途中で気絶【ふにゃー】したため未完
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/1606.html
「ふうん。私ったら一ヶ月半も眠ったままだったのか。海の底で意識が無くなったはずなのに、ここが現世で良かったわ」 御坂美琴は再びベッドに横たわって顔だけを横に、すなわち、この部屋に今いるインデックス、白井黒子、御坂妹、神裂火織を見て、なんとも細い笑顔を浮かべている。 しかし、即座にハッとして、 「で、あの馬鹿は?」 「大丈夫だよ。とうまも助かったから」 「そう、良かった」 インデックスの返答を聞いて、安堵の溜息を一つ。再び、笑顔も戻る。 一度、視線を天井に向けて、 「で、あいつはアンタに謝れたの?」 美琴は何気なく聞いた。 美琴が上条当麻を助けよう、と思った理由のひとつは、インデックスに謝罪させるためだったからだ。 それが叶っているかどうかは知りたいことである。 知りたいことではあるのだが、インデックスに目を合わせられない、というのは微妙な乙女心と言ったところか。 白い天井を見上げて美琴はレスポンスを待つ。 誰も何も言わなければ、この白い空間に響くのはデジタル時計の音だけになる。 「ん?」 なんだか思っていたよりもレスポンスが遅過ぎる。と言うか返事が来ない。 「どうしたの?」 思わず、再び視線をインデックスに向けた。 そこに居るのは当然、インデックスなのだがどうも様子がおかしい。 (変ね? この子が『あいつは助かった』って言ってたのに……って、ちょっと待って、何か表現がおかしくない?) 美琴は思う。 確かにインデックスは『とうまも助かった』と言った。 『も』と言うことは、美琴同様に、という意味であり、それはすなわち、命に別状はない、と見て構わないことだろう。 しかし、何かが引っかかる。 「ね、ねえ……まさか、あいつはまだ……」 嫌な予感が過ぎる。美琴本人は一ヶ月半、意識不明だったわけだから、もしかしたら上条も、と考えても不思議はないし、というか、命に別状がないだけで、無事じゃない可能性があるのではないか、とか疑ってしまう。 「ち、違うよ! とうまは元気だから! 目が見えなくなったり口が利けなくなったり手足がなくなったりとかじゃないから!」 手をばたばた振って、美琴の悪い予想を否定するインデックス。 「五体満足、なのね?」 「う、うん! もちろんだよ! 短髪と違って、とうまはもう自分の足で動き回れるようになってるし、ちゃんとごはんも食べられるようになってるんだよ!」 ふむ、と美琴は思う。 とりあえず身体的に問題はなかった、ということだけは分かった。 ところが、それでもインデックスは『無事に』と口にしていない。 つまり、命には別状ないし、体もいたって健康なのかもしれないが、どこかに異常があることになる。 それはどこだろう? 答えは既に出ている。 「……もう一回聞くけど、あいつはちゃんとアンタに謝罪した?」 今度は、まっすぐにインデックスを見て問いかける。 「……………………………………………………………………まだ」 随分と長い間があって、ようやくインデックスが絞り出した声を漏らした。 「……………………………………………………てことは、また?」 「うん……あ、でも今回は大丈夫なんだよ! 記憶はちゃんと戻せるんだよ!」 深刻な美琴の声に、肯定はしつつも即座に、元気付けるように声を上げるインデックス。 それは自分にも言い聞かせていることなのだが、それに関しては自覚なし。 「そうなの?」 「はい、と、ミサカはお姉さまの疑念を振り払います」 美琴の確認に答えたのは、今度は御坂妹の方だった。 その事務的で平坦な言葉には、一片の迷いもなく、漲る自信が宿っていた。 「で、インデックスさん? あなたはここで何をしているのでしょうか?」 翌日、再び、上条当麻の病室を訪れたインデックスは、お見舞い用に飾ってあった花瓶を上条のベッドの横にある小さな三段引き出しの上に置いて、空っぽになった小さなテーブルでレポート用紙に何やらボールペンを走らせていた。 「あなたの記憶を、彼女があなたと関わった記録を書いてもらってます、と、ミサカは現状報告します」 答えたのは、インデックスと供に現れた御坂妹だった。 どうやら夕べもインデックスは御坂妹の病室に泊まったようである。 「俺の記憶?」 「そうなんだよ。とうま! 私ととうまの回顧録をパーフェクトクールビューティーがとうまの頭に書き込むんだよ!」 「は?」 「厳密にはミサカではなく、ミサカが用意する学習装置(テスタメント)が入力します、と、ミサカは補足説明します」 はじけんばかりの笑顔で答えるインデックスと、淡々と呟く御坂妹は、手持ちのノートパソコンをソファーに座り、太ももの上に置いて、広げて、何やら打ち込んでいる。 「で、あなたも何をやっているので?」 「私にも、あなたと過ごした記録があります。それをまとめています、と、ミサカは一心不乱に打ち込みながら答えます」 回答している時点で一心不乱とは言えないのだが、それは言うまい。 「ええっと、てことは俺の頭に、君たちが俺と一緒だった過去を入力する、と?」 「その通りです、とミサカは肯定します。ご安心ください、と、ミサカはあなたの不安を取り除きます。学習装置は元々、学園都市の能力開発装置を応用したもので、耳から直接電極を刺して稼動させますが、それは、能力開発時にあなたも経験済みのはずです、ではなく、この学園都市の入学条件を知っているはずですから、記憶はなくても、そういうことがあったことは認めるはずです、と、ミサカは懇切丁寧に説明します」 「まあ……この町にいる時点で、それはそうなんだが……」 「学習装置の安全性については問題ありません、とミサカは保証します。なぜならミサカ自身に使用されたからです、と、ミサカは実体験を遠い思い出のように語ります」 経験者は語る、というやつだ。 しかも御坂妹は、クローン体であり、生命の理に基づいて生まれた者たちと比べると、どうしても体調的に弱い部分がある。 しかし、そんな御坂妹だからこそ、文字通り身をもって学習装置の安全さをアピールできるのだ。 「し、しかしなあ、それだと俺の記憶というか、君らだけとの記憶しか入力できないんじゃないか?」 「うん知ってる。だから、私たちだけじゃないよ。短髪もくろこもこもえもあいさもかおりもサーシャもシェリーもオルソラもアニェーゼもルチアもアンジェレネもオリアナもいつわもエリザードもリメエアもキャーリサもヴィリアンもレッサーも協力してるよ。……って何か女の人ばっかりだし、ちょっとむかつくかも」 白いシスターの目がとっても怖くなって、上条は身震いする。 身に覚えはないのに、なぜか、あのシスターのあの表情は直感的に非常によろしくない気がする。 「同感です、と、ミサカは、あまりのあなたのフラグ乱立ぶりに辟易します」 ……いや、それは今の俺ではなくて、前の俺ですよね? というか前の俺! どんだけ羨ましい目にあってんだーーー!! と、ツッコミを入れたが最後、なんとなく命の危険が真近に迫ってきそうな気がしたので、心の中でだけ絶叫する上条当麻。 もし、記憶を失う前の彼が二人ともいたならこう言って、焼け石に水の反論をしたことだろう。 ステイルと偽海原光貴と建宮斎字は? ちなみに数多くの女性と確かにお知り合いの上条当麻ではあるが、それは全て別に、ギャルゲーのように幼馴染だったり出会いがしらにぶつかったり突然声をかけられたり木の影から見られていたり事ある度に勝負を挑まれたりしたわけではなく、清々しいくらいとっても命と紙一重の危険な目にあって生き残った成果だったりするから、それが羨ましいかどうかは正直、疑問を感じるところではある。 もちろん、今の上条当麻はそれを知らない。 って、あれ? 一つだけ実話なのでは? 「ああ! なんて素晴らしい空間! お姉様が! お姉様が二人もわたくしを囲うなんて! これもひとえにお姉さまの身を案じて一ヶ月半を一人寂しく過ごしてきたわたくしへのご褒美なのでしょう!!」 上条が滞在している隣の病室では、同じように御坂美琴と白井黒子が、上条当麻との回顧録レポート作成に勤しんでいた。 この二人はさすがに用紙にボールペンというアナログではなく、手持ちのノートパソコンでキーボードを叩いている。 叩いているのだが、実のところ、叩いているのは白井黒子だけであって、御坂美琴はベッドに横たわったまま、傍にいる自分のクローン・妹達の一人、一〇〇三九号に口述筆記させていた。 なぜなら、美琴はまだ、キーボードを叩くどころか、ペンを持つ以前に、自力で起き上がることさえできないくらい体力が回復していない。 何と言っても、美琴が覚醒したのは前日の晩で、それまで一ヶ月半、まるで動かなかったのだ。栄養点滴だけでは当然追いつかず、ようやく、今日の朝、オモユを口にできた程度。これで動けという方が無理である。喋ることさえ、結構億劫なのだが、今の美琴ができるのはここまでだ。 「ねえ黒子……あんたのハイテンションは諦めるけど、ちゃんと言われたことやってんの……?」 美琴が呆れて呟くと、 「もちろんですわ、お姉様! あの腐れ類人猿との回顧話などものの数行で終わりますもの!」 「だあー! それじゃ意味ないじゃない! 妹達の一人が言ってたでしょうが! あいつと一緒に居たときのことを覚えている限り、詳細に書かなきゃいけないって!」 「むぅ。ですが、わたくしとあの殿方だけの接点となれば、八月二十一日の夜と大覇星祭前のビル崩壊から救われた二つしかありませんの。あとはお姉様もご一緒でしたから、別段、わたくしが書く必要は無いのではないかと。お姉様と一緒にいたときであれば、わたくしよりもお姉様の方が、詳しく書けるのではなくて?」 「ななななななな何言ってんの黒子! 私とあいつは別に、その、何と言うか……」 「それでも、あなたにも詳しく書いてもらいます、と、ミサカはあなたの目をまっすぐ見つめて懇願します」 美琴がどもると同時に、ミサカ一〇〇三九号はじとっとした声で白井黒子に希望する。 「う……お、お姉様と瓜二つのあなたに促されるとわたくしとしても何と仰いますか……逆らえないと言いますか……」 多少顔を赤くして、妙に鼓動が加速する白井黒子はしどろもどろしている。 ちなみに、白井黒子に妹達のことを教えたのは御坂妹だ。 上条の部屋に移る前に、この病院にいるあとの三人の内、今日の調整が済んでいた一〇〇三九号をを呼んだ。満足に動くことができない美琴のフォローのために。 それゆえ、どうしようもなかったのである。 自分と一〇〇三九号という二人の御坂美琴そっくりの存在と出くわした白井黒子は、すでにこの件に大きく関わってしまっている。 昨日までであれば、御坂美琴第一だったため、周りにまで気が回らなかったのだが今日からは違う。 御坂妹と会っていることは当然記憶に残っている。 いずれ、追求されるなら、と考え、他言しない、という条件の下、妹達のことを説明した。 ただし、実験のことや最終信号、そして最近増えた番外個体のことは伏せて、自分たちが美琴のクローンであること、噂にあったレベル5の軍用量産モデルであること、というところまで、で。 さて、なぜ一〇〇三九号が白井黒子にも再度、記録作成を依頼したのか。 その理由は、 「これを見てください、と、ミサカはあなたにパソコンモニターを突きつけます」 「はい?」 なんとなく、やさぐれている雰囲気を醸し出す一〇〇三九号に従って、白井はモニターに映し出された文章を読んでみると、 「…………………………お姉様、これは惚気話でございますか……?」 「ぶっ!」 「そういうことです。お姉さまとあなたたが一緒にいるときに、あの人と接点があったならば、あなたの記録の方が客観的かつ適切に処理できるからです、とミサカは砂を吐きながら嘆息します」 「何でそうなるのよ! わ、私はちゃんと事実関係に基づいて!」 「その割には、私から見てもこれは主観が混ざり過ぎているように思えますわよ。何ですの? この『何でも解決してくれるヒーローのように』とか『何かこっちを意識しているみたいで』とか『本当に嫌われていたらどうしようと思いつつ』とか。もしかして、こちらの方も、逐一訂正しておられるのではないでしょうか?」 「その通りです、と、ミサカは呆れて首肯します」 確か、この病院の防音施設は完璧なはずなのだが、いきなり、うぎゃー!!、という叫び声とかビリビリとかバリバリとか、遠くから聞こえたような気もするが、聞かなかったことにしよう、と、隣の部屋にいる上条は心の底から思う。 これに関わるのもなんとなく身を滅ぼしそうな予感がしたから。 「はぁーい。みなさぁーん。大変、嬉しいことに上条ちゃんが無事発見されましたー」 とある高校の教室。その教壇で見た目小学生の月詠小萌はパンパンと手を叩きながら、教室中に甘ったるい、まだ子供らしさが残る声を響かせていた。 同時に、歓声とどよめきが上がる教室。 ここは上条当麻が所属するクラスだ。 「しかぁーし! 非常に困ったことに今、上条ちゃんは記憶喪失にあります! ですから、それを治すために、皆さんに『上条ちゃんとの思い出話』を最低原稿用紙五枚で書いてもらうのでよろしくですー!」 一見、軽いノリの小萌であったが、ここは学園都市だ。 学園都市に住む全員が、記憶喪失も直せるほど医療技術は発達しているだろう、と考えても不思議はない。 ええー、と不満の声も多少聞こえるが、それでも、この人物が言えば、クラス中はそれで纏まる。 「まあ、あんな奴でもいちおークラスメイトだし――」 言いながら、その人物は立ち上がり、教壇に向かいながら、一度顔を洗うように両手で表情を隠し、その両手を一気に上げて頭の後ろへ回して、耳に引っ掛けていた髪を完璧なオールバックの形に整え直した後、さらにいくつかのヘアピンでそれを固定していく。 彼女は本気だ。 クラスの誰かが叫んだ。 「――吹寄おでこDXッッッ!?」 「さあ!! この私が、後からあの馬鹿にまとめて渡してくるから気合入れて書くのよ!!」 振り返った巨乳女子高生・吹寄整理の仕切り屋魂にはゴウゴウと音を立てて燃えていそうな炎が宿っていた。 そして、教室が妙な迫力に包まれる中、学校指定のセーラー服よりも巫女装束の方が似合いそうな、上条当麻とは浅からぬ因縁を持つ者の一人、姫神秋沙は淡々とペンを走らせている。 しばらくして「にゃー! カミやんと言えばこれだにゃー!」とか「おうおう、ワテもそう思いまっせ」とか言う叫び声が、「貴様ら! これは上条当麻の記憶じゃなくて、人間性だろうが! 間違っていないけど間違ってるわ!」という叫びと供に妙な衝突音を響かせていた。 月詠小萌は教壇で自身もペンを走らせながら、なんとなく思った。 (上条ちゃんは幸せですねー、こんなにも上条ちゃんのことを心配してくれている人たちに囲まれているんですよー) その瞳には嬉しさのあまり、光るものがあったのだが、それに気づく者はいない。 神裂火織は本気で悩んでいた。 ここは上条当麻と御坂美琴が入院している病院の待合室。 むろん、神裂も上条当麻の記憶の1ピースをになっているので協力しなければならない。 持っているのが、白紙の巻物に毛筆というところが、なんとも説明し辛いところではあるのだが、これが幸いして、彼女に近づくものは誰もいない。 正確に言えば、近づきたくない、が本音だろう。 その隣にはテレビ電話付けっ放しの状態で、電源が入っているノートPCがある。 そこに映し出されている光景は、 『おいオルソラ! てめえ、全然違う方に話が言ってるじゃないか! あのガキとの回顧話が何をどうやったらお鍋の焦がさずに済むか、に変わるんだよ!』 『そうは申されましても、私としてはそれがとっても大切なのですよ、シェリーさん』 『シスター・アンジェレネ。それは今日の朝食の話です。あの男のこととはまったく関係がありません』 『そ、そうは言いますけどシスター・ルチア! あなたの文章もそれは主への感謝の意でしかないと思います!』 『あ、あのオリアナさん……? 本当にそのようなことを彼との間であったのでしょうか……?』 『なあに顔を真っ赤にして。さすがは第三王女・ヴィリアン様、真性のお嬢様なのかしら。うぶな子を見るとお姉さん、どきどきしちゃう』 『お母様、それは何か違うような……? 別に私たちはあの男に救われたわけではありませんわ。私の知性が――』 『ここではエリザード女王と呼ぶのじゃエメリア。というか、おぬしのは美味しいトコ取りだっただけではないか。おい、キャーリサ。おぬしのは文章ですらないぞ』 『はぁ……何で軍師の私がこんなことを……こういうものはそもそも書記の仕事であって……』 『ステイル、それは上条当麻への悪口だと思うんですがね?』 『君も人のことは言えないと思うよシスター・アニェーゼ。それはどうやって上条当麻を打倒しようかという作戦メモに過ぎない』 『第一の質問ですが、それは恋文じゃないですか?、と五和さんに問い質します』 『ち、違いますよ! ちゃんと上条さんとの回顧録です! サーシャさん!』 『そうですか? わたくしの目にもそれはラブレターにしか見えないのですが?』 『れ、レッサーさんまでー!!』 広い聖堂に集まり、ぎゃあぎゃあ言いながら何をやっているんだろう、と神裂は頭を抱えている。 自らの筆は自信はあるのだが、画面の向こうがこれでは本当に大丈夫なのだろうか。 『プリエステス!』 突然、自分を呼ぶ声が聞こえてきた。 画面を見れば、一匹の人の姿をしたクワガタ、もとい、建宮斎字の顔が画面いっぱいに映し出されていた。 『……なにやら、かなり失礼なモノローグをされてませんでしたか? プリエステス』 「気のせいです。して、何の用で?」 『いえ、是非、ここにいる連中に、参考のためにプリエステスとあの少年の回顧録を拝見させていただきたく、お声をかけさせていただいた次第ですのよ。でないとまともに完成しそうにありませんのことよ』 建宮の言葉には説得力があった。 確かに目の前のモニターを見れば、不安に駆られても仕方がないし、彼の気持ちも理解できる。 そして神裂自身も、一応は誰かに自分の文章を確認してもらいたかった。 入ってはいないと思うが、主観が入っていては意味がないからだ。 「では――」 言ってモニターに神裂が書いた回顧録を映し出す。 それを、じっくり拝見する向こう。 しばしの沈黙。 ややあって、周りは皆、納得したように頷いて、静かにペンを走らせるようになった。 自分の文章が、いい影響を与えたことに、神裂は、少し頬を紅潮させながらも満足げな笑みを浮かべて巻物を仕舞う。 しかし、 『プリエステス』 「ん?」 まだクワガタが映っている。神裂は静かに問うた。 「何か?」 至極真面目な表情で建宮が答える。 『堕天使エロメイドの件がございませぬが、それはマズイのではございませんか? 少年との回顧はありのままを伝えねばならないとお聞きしたのですが――』 神裂火織は迷わなかった。 一度深呼吸し、伏せた瞳の努めて冷静な表情で優雅な笑みを浮かべつつ、 建宮の顔面を記憶ごと粉砕する力を込めて、PCのモニターに強烈な鉄拳をめり込ませた。 一週間が経過した。 ようやく御坂妹の元に、上条当麻と関わりがあった人たち全てからの記録が届いたのだ。 神裂の分は手渡しで、クラスの分は吹寄整理が持ってきて、海外の分はEメールで送られてきて、美琴と黒子の分は御坂妹が直接取りにいった。一方通行と打ち止めの分はミサカネットワークが知っているので、御坂妹が代筆した。 記録としては、上条当麻が高校に入ってからのものであり、それ以前は含まれていない。 これは、上条当麻が両親にだけは記憶喪失のことを隠しておきたかったからだ。 ただでさえ、親元を離れて寮生活している上条当麻だ。それだけで両親に多大な心配をかけている。 だからこれ以上迷惑をかけたくない、という思いがはたらいたのだろう。 「ねえねえ、これでとうまの記憶が戻るんだよね?」 インデックスは嬉々として話しかけている。 「その通りです、とミサカも自然と笑顔になれます」 むろん、笑顔になっていない。 「じゃあ、とうま、明日は私のことを覚えてるとうまなんだよね?」 「そうなるかな?」 「……嬉しいかも」 「いきなりしおらしくなるなよ」 「だって仕方がないんだよ……私は…………」 昼間までのテンションはどこへやら。 インデックスの胸には再びこみ上げるものがあった。 涙も自然とこぼれてくる。 「なあ、俺、本当に何も悪いことしてないの? なんだか、君の顔見てると、すっごい悪いことしてる気がしてならないんだけど?」 上条は苦笑を浮かべるしかできない。 確かに見た目だけなら『聖少女』っぽい純粋な少女が泣いているのだ。これは効く。 「ん~~~そう言えば、私に酷いことしたかも」 「ええっ!?」 右手人差し指を頬につけ、小首を傾げるインデックス。 「あは、何をしたかは思い出して話すんだよ!」 なんて小悪魔っぽい笑顔のインデックスがきびすを返して走って病室から出て行く。 釈然としない上条。 「お、おいインデックス!」 呼び止められたインデックスは背を向けたまま、ぴたりと足を止めた。 しばし沈黙。 「……約束だよ」 「え?」 「明日になったら絶対に私のことを思い出していて……約束だから……」 上条の返答を待たずにインデックスは飛び出していく。 今日の行き先は、小萌のアパートだ。 御坂妹が今日は個室に戻れないから、ということだから。 二人残される上条当麻と御坂妹。 上条当麻は何故か、インデックスの約束という言葉が気になった。 なぜかは分からない。 漠然と、忘れてはいけない何かを突きつけられたような気がした。 御坂妹は自身の個室へと戻ってきた。 大量の書類が入った鞄と、キャリーケースに入った学習装置を取りにきた。 ようやく今晩、上条当麻の記憶が戻る。 上条当麻には伝えてある。 記憶は戻るが、今回の、目を覚ましてから今日まで過ごした記憶も消えることはない、と。 そういう記憶回復であることを伝えていた。 周りから見れば、とてもそうは見えないのだが、御坂妹は意気揚々と部屋を出る。 しかし―― 「ようやく君と話せる機会を得たよ。ここ最近、ずっとあのシスター少女が君の傍にいたからね。正直、あの子に、これ以上絶望感を与えるのは忍びなかった」 御坂妹が病院の自室を出たところで、背後から、普段は聞いたことも無いような真剣で重低音の声をかけられた。 「残念だが、それを大目に見ることはできない」 即座に、彼女は振り返る。 そこに居たのは、カエル顔の医者だった。 しかし、醸し出す雰囲気がいつもの『優しいお医者さん』ではなかった。 壁側の左半身を影で覆われ、鋭く睨みつける右目の眼光もさることながら、左目は完全に影の中の光と化している。 そこに居たのは、文字通り、冥土帰し(ヘブンキャンセラー)という二つ名に恥じない佇まいの迫力漲る漢(おとこ)だった。 「御坂くんのときは確証があったから、医者として医療以外の技術に頼れなかったから、見逃してあげたけど、今回はそうはいかない」 硬直していた御坂妹の体に自由が戻る。 「何故です? と、ミサカは尋ねます」 声はまだ震えていた。 本来感情に乏しいはずの彼女の声が、畏怖で震えていた。 この医者には全てが筒抜けだったことを突きつけられたからではなく、もっと別の何かが彼女に畏怖を与えているのだ。 「僕が、君がやろうとしている方法を思いつかなかった、と本気で思っているのかい?」 「え……?」 「――『学習装置』を利用した記憶回復、それを本気で、この僕が見落とした、と思っているのかい? と、聞いたんだ」 言いながら、ヘブンキャンセラーは重い足取りをものともせず、ゆっくり近づいていく。 カツン、カツン、という靴の音が、さらに重さに拍車をかけていくというのに、さらに彼の影を濃くしていくというのに。 「実際に、あなたはこの方法を提示していません、と、ミサカは反論します。もし、この方法を思いついたのであれば、あなたほどの医者であれば、間違いなく採用します、と、ミサカは確信をもって主張します」 そう。 確かにヘブンキャンセラーはそういう医者だ。 患者を助けるためであれば、医療技術に有効であると判断できれば手段は問わない。 それは、患者の負担が軽ければ軽いほどいい、というだけで既存の手術法ではなく、独自の手術法を編み出し、心臓手術を部分麻酔で成功させたことでも分かるし、脳に致命的な障害を受けた者を、クローン一万体近くのネットワークを電極チョーカーで繋ぎ、多少、体に障害が残ったとしても、それでも平常どおりの生活に戻せるほど、回復させたことでも証明されている。 「その通りだ。だからこそ、そんな僕が見落としたと本気で思っているのだとしたら、君自身が冷静ではないことを暴露しているようなものだ」 !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!?! 今度こそ、御坂妹は完全に固まった。 「君は、いや、正確には、君を含めたミサカネットワークは、周りと違って冷静なつもりでいたのかもしれない。それはこの一ヶ月半を、あの少年と、あの少女の、危険な状態を目の当たりにして、なお、的確な処置が取れていたから、そう自負できたのかもしれない。しかしだね、こと『学習装置による記憶回復』に関しては、残念ながら致命的な見落としをしている。だから止めたまえ。人の命を助ける、というのは容易いものではない。熟慮に熟慮を重ねて、それでいて慎重に行動できなければ、逆に命を奪ってしまうものなのだよ」 ヘブンキャンセラーは『慎重』と『大胆』は相反するものだとは考えない。 そもそも、言葉の意味的にも対義語ではない。『慎重』の対義語は『軽率』で『大胆』の対義語は『小胆』だ。 だからこそ手段を選ばないでいられる。 それはヘブンキャンセラーである彼の真の能力とも言えるだろう。 「どういう意味ですか? と、ミサカは再度尋ねます」 学習装置が内蔵されたキャリーケースを脇に抱えて、まるでヘブンキャンセラーと対峙するような雰囲気で問う御坂妹。 対するヘブンキャンセラーは、そんな彼女の目をまっすぐ、ある意味、睨みつけて、 「君は、その『学習装置』がどんなものかを知っているはずだ」 静かに呟く。 「……『知識』を直接脳に入力する装置、と、ミサカは以前、ミサカが施されたことを思い出しつつ即答します」 「――やはり、冷静さを欠いている。僕が聞いたのは『取扱い』だ。しかし君の答えは『機能』だったよ」 御坂妹はヘブンキャンセラーの言葉にハッとした。 「要するに、君は学習装置の『特性』だけに目が行ってしまっていて、学習装置の全体像を完全に失念している。誤解の無いように言っておくが、君が想像しているとおり、学習装置による記憶回復は理論上可能だ。複数の関係者による『記録の照合書類』を読み取って、対象者の脳に書き込めば、間違いなく回復する。たとえ、それは擬似記憶でしかないとしても、本人にはその自覚は無い。『実際に体験した』という記憶にすり替わる。『空気が美味しい』とか『人がスシ詰め』とか言った『抽象的な表現』は分からないかもしれないが、『味覚』や『嗅覚』は体験が無くとも理解できるようになっているのと同じように」 御坂妹には狙いはまさにこの説明だった。 このことに関しては、九九八二号という、レベル6シフト計画の実験で命を落とした御坂妹の姉で証明されている。 美琴と供に行動した九九八二号は『初体験』であるにも関わらず紅茶やアイスクリームの味をちゃんと理解できていた。 また御坂妹自身も操車場での戦いを終えた翌日に、やったこともないブランコの『立ち漕ぎ』を遊びに来ていた子供たちに披露することができたのだ。 「しかしだね、その学習装置は『電気』で動く」 「あ……!」 「しかも、書き込む際は耳から直接電極を刺して入力する。つまり、書き込んでいる間中、脳には直接、電磁波が浴びせられることになる。それも強い電磁波が、だ」 御坂妹は理解した。 自分の計画の致命的な欠陥を理解した。 「学園都市の脳開発や君たちへの知識入力ですら、三十分内で留めているんだよ。今回の少年の記憶入力にかかる時間を算出しているのかい?」 「……二時間、と、ミサカは震えながら返答します」 「君は、そんな長時間を彼の脳が耐えられると思っているのか?」 彼女は答えられなかった。 沈黙の肯定が答えだった。 「そういうことだ。まあ、だからと言って気を落とす必要は無い。今回、集めた『記憶』を彼に話してやればいい。母親が子供に読んで聞かせる絵本のように、寝る前にでも毎日ね。それだけでも充分、彼の助けになるはずだ」 ヘブンキャンセラーの表情はいつもの『カエル顔のお医者さん』に戻っていた。 患者に不安を与えない。『町のお医者さん』に。 しかし、御坂妹は何も言えなかった。 自信を持って、少年を救えると信じていたことが粉砕されて、絶望してしまっていた。 クローンという人工生命体に心が宿ることは悪いことではない。 むしろ、それは上条当麻が、御坂美琴が、一方通行が、芳川桔梗が、あの実験に関わった『人の心を持っている』者、みんなが望んだことだった。 もっとも、だからと言って、このような『絶望』では、あまりに哀れ過ぎる。辛過ぎる。酷過ぎる。 もし、この場に『上条当麻』がいたならば。 そんな『幻想』をぶち壊してくれたことだろう。 しかし今、『彼』はいない。 御坂妹を命がけで救ってくれた『彼』は、いないのだ。 御坂妹の瞳から一滴、液体がこぼれる。 床に小さなしずくが月の明かりを反射して弾けた。 こんな悲しい涙はいらなかった。 こんな苦しい思いは抱いてほしくなかった。 もし、この場に『上条当麻』がいたならば、そう言ってくれたに違いない。 だが、現実は無情だ。 どんなに望んでも『上条当麻』はもういない。 どんなに望んでも『上条当麻』はもう二度と帰ってこない。 御坂妹は脇に抱えた学習装置が落ちたことに気づいていない。 自身も崩れて床に座り込んだことに気づかない。 震える体で、いつの間にか両手で顔を覆って。 初めて知った喪失感。 こんなに重く辛いものだと知った『心』。 しかし、彼女が何をしたのだと言うのだろうか。 大切な存在を失わなければならないほどの大罪を犯しただろうか。 カエル顔の医者は思う。 世界は確かに件の少年によって救われたのかもしれない。 それなのに、いまだ件の少年の周りは救われてはいない。 『不幸』は少年の元に集まるのかもしれないが、少年以外の周りまで巻き込んではなかったはずだ。 少年が『不幸』を背負う代わりに、少年の周りは幸福が溢れていたはずなのだ。 いや違う。 幸福は待っていても、やってこない。 救われたければ、救われるのを待っていたところで報われない。 それが『この世界』だ。 世界は都合よくできていないのだ。 しかし、『ミサカ』が嘆き悲しむことを誰よりも気に喰わない男が、世界で、たった一人だけいる。 その男は、『ミサカ』を助けるためであれば何でもする。それも、できないことでも無理矢理実行したほど、『上条当麻』に勝るとも劣らない、しかし『上条当麻』とは正反対の、学園都市一優等生の大馬鹿者だ。 「つーことはだ、電気を使わずに、体内の生体電気から脳内を読み取ることができりゃァ、問題ねエってことだよなァ?」 カエル顔の医者がいた向こう側、御坂妹の背後から声がした。 それは、地獄の底で捕らえられたヒロインを救うために颯爽と登場した主人公とは、あまりにもかけ離れた声だった。 「ったく、クローンどものネットワーク経由であのガキの元にたったひとつだけの情報が流れてきて、しかもソイツがあのガキども全体の総意だっつーから、やって来てやったンだが、なンだァ?」 恐る恐る御坂妹は振り返る。 愕然とした顔で肩越しに振り返る。 その眼前には細身の少年。 狂ったように白く、歪んだように白く、澱んだように白く。 どう考えても、場違いな存在。 どう考えても、この場に居る方があり得ない存在。 どう考えても、逆にヒロインを地獄の底で捕らえていそうな存在。 「俺にヒーローを助けろってか? 散々、不相応なことをやってきたが、これ以上はあり得ねえンじゃねエのか、オイ?」 自他共に認める、絶対にラスボスの方が相応しいはずの、最後の希望(アクセラレータ)がそこにいた。
https://w.atwiki.jp/mousouyomi/pages/2890.html
【妄想属性】オリジナル 【作品名】プロバビリティの迷宮 【名前】建宮率子 【属性】確率の支配者 探偵 【大きさ】成人女性並み 【攻撃力】拳銃所持 【防御力】不滅。あらゆる全てによっても、消え去る事もなく、死ぬこともない。 例え、彼女自身が滅び消え去る事を望み、実行しようとしても、あらゆる環境・存在・時間・空間がそれをなかったらことにする。 また、彼女の身体が変調をきたしても、すぐに治る。 【素早さ】成人女性並み 【特殊能力】あらゆる全ての確率を自由自在に操作することができる。 確率を100にすればどんなことでもおこすことができるし、 存在の確率を0にすることにより、その存在を消すさえできる。 【長所】ピアノの演奏は超一流の腕前 【短所】事件が起きる前に全てを解決してしまう。 422 格無しさん sage 2007/08/24(金) 07 52 20 420 確立の操作にかかる時間は? 任意なら成人女性並で即時発動能力の壁辺りになるだろうが 423 格無しさん sage 2007/08/24(金) 07 59 17 防御高いからもうちょっと上じゃね? 446 格無しさん sage 2007/08/24(金) 19 26 55 422 かかる時間は任意で即時 608 格無しさん sage 2007/09/04(火) 11 24 30 建宮率子が治せる変調ってのは具体的にはどういった範囲の効果だ? 例えば眠らせ攻撃なんかは眠ることは別に体の異変じゃないから防げない? 609 格無しさん sage 2007/09/04(火) 18 12 41 眠くもないのに急に寝るのは変調、か? いずれにせよ攻防高すぎるからもっと上だと思う。 622 格無しさん sage 2007/09/05(水) 23 57 45 試しに建宮率子考察 あらゆる系防御なので単純な攻撃しかできない奴にはまず負けない。 初手を勝率100%とすればその時点でほぼ勝てる。 戦闘前行動の壁から下がる。 ×プロヴィデンスガンダム改 開始からコンバット系なので無理。 ×真サルーイン 変調耐性はそれほどでもないので操作負け。 ×停止して動く者 同上の理由で停止→勝利されて負け。 ×法則支配者 先手取られて勝利負け。 ×ジャイアン ジャイアニズムで負け。 ×パブロ・ピカソ 優先負け。 ×ソレ夫妻 ジャイアン同様。 ×闇・遊戯 無条件負け。 ?リフレクト星人改 テンプレ破壊しても死なない。剣も効かない。決め手なし? ×狂える角鹿 無理。 ○幻想を消し去る者 ガチ勝負になるが銃殺勝ち。 ×IT巫女 常時なので無理。設定改変負け。 ○オカマさん 余裕。 ×知恵の道化師 設定改変負け。 ×ウォ○ト・ディズ○ー 常時なので無理。 ×恩師 無理。 ×大河内 隅田川之輔 無理。 反応遅いので特殊なのが出てくると致命的。 このあたりは特殊&高優先度なのが多いのでもっと下だが 常時発動能力の壁下は実力勝負なのが多いので常時発動能力~メタあたりだろうか。 785 格無しさん sage 2007/09/30(日) 11 33 16 建宮率子 考察 攻防あらゆる系で反応成人女性並みなのでIの下 超適当考察だな!
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/809.html
ちょっとした驚きも含めてレッサーの聴取は無事終了、すでに木山、姫神、闇咲は用事があるとのことで教会を後にしていた。 その他の面々も他の場所へ移動しようとしたが、ある一つの組み合わせが気になって動こうとしなかった。 ある一つの組み合わせとは初春とヴィリアンで、教会の外でジッとしているのだ。 (ああ、どうしましょう。まさかあんな単純なことを言うのがこんなにも緊張するだなんて……) 「あの~ヴィリアンさん。そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ? 私はどんなことがあってもヴィリアンさんを嫌いにはなりませんから」 「初春……ありがとう。で、ではっ、あ、あなたに、お、お願いがあります。わ、わわわ私の妹になって下さいっ!」 ヴィリアンの言葉に事情を全く知らない者達、そして初春はビックリして言葉にならなかった。 「えっとヴィリアンさん、それは冗談とかじゃないですよね?」 「も、もちろん本気で言ってます。で、ですから私の妹になって下さいっ!」 ヴィリアンは緊張しながらももう一度言った。 「べ、別にいいですけど、どうしてですか?」 「初春を見ていたらなんか初春の姉になりたくなって…」 「そうなのですか。別にヴィリアンさんの妹になってあげてもいいですよ。」 「ありがとうございます。それでは私は飾利と呼んでいいですか?」 「いいですよ。なら私はヴィリアンお姉ちゃんと呼びますってなんでいきなり抱きつくのですか!?」 ヴィリアンは初春をいきなり抱きついた。 「だって飾利が私の妹になってくれたからつい抱きつきたくなってしまって。」 「分かりましたからそろそろ離れてくれませんか?」 と初春がいうと、ヴィリアンは初春を抱きつくのをやめた。 ちなみに、ヴィリアンが初春に抱きついているとき、遠くで三人(特に神裂とシェリー)が羡ましいと思っていたが、今回は仕方なくしかも抱きついているのがヴィリアンなのであきらめていた。 「第三王女まで飾利の妹フラグが立つとは……恐るべし飾利」 「全くだね、それに王女なら最終手段の『不敬罪』という武器があるからね……」 「飾利姫……それならいっそおでぐび!!」 健宮の言う事がわかったので、取りあえず殴っておいた。 「そんじゃあ終わったことですしレッサー、荷物の後片付けをしに行きますよ~」 「くう!!本当に手伝うんですか!?」 「あったりまえよ、私と当麻の聖なる夜を邪魔したんだから♪」 「くうっ……では最後にひとつだけ質問よろしいでしょうか?」 「何よ?くだらない質問だったら焦がすわよ♪」 では、と怖がりながらも区切り。 「じゃああの子は誰ですか!?あなた方の子供か何かですかぁぁぁあああああああああああああい!?」 まさか今さら打ち止めのことを聞かれるとは思っていなかったので、上琴は面倒臭そうにしつつも簡潔に答えた。 「まあ、そんなようなものだな。最初はすっげー途惑ったけどさ、今じゃあもう慣れっこっていうか当たり前だし」 「あのさレッサー。私達と付き合っていくならあんまり細かいこと気にしちゃダメよ。あの子は私と当麻の娘のような子、分かった?」 「は、はい……(娘のような、ですか。良かった、本当の娘じゃなくて良かった。これならまだチャンスが……!)」 レッサーは知らない、上琴と打ち止めが3人揃えば立派な親子にしか見えなくなることに。 上琴はレッサーの質問に答えたので今度こそ、引越しを始める為に移動しようとするが初春が頭を下げてきたことに驚く。 「か、飾利? どうして頭なんか下げてるんだ? 悪いことなんて何もして無いだろ?」 「いえ、本当なら当麻お兄ちゃん達の引越しのお手伝いしたかったんですけど、ジャッジメントの仕事があるので……」 「気にしなくていいわよ、そんなこと。こっちにはレッサーがいるし、飾利もジャッジメントの仕事、久しぶりなんでしょ?」 美琴が言ったことは事実で、初春はここ最近、絹旗を代理にとか出していてジャッジメントの仕事に出ていなかったのだ、まともに。 その理由はネセサリウスのサポートとかに大忙しだったことなのだが、そんなことは固法や黒子には言えるわけが無い。 「明日にはシェリーさんもイギリスに帰るので今日からしばらくは大人しくしようと思ってます。魔術絡みの事件も起きそうに無いですし、当麻お兄ちゃん達の仲も安泰ですから♪」 「つーことはアレかァ? てめェはもう俺達をからかったり、脅したりしねェンだな? 最近の怖い初春にならねェンだな?」」 「は、はい……。でも仮にカップルの皆さんの仲を引き裂くような真似をするような人達がいたら一方通行さんの言う『私』に戻りますけど」 初春が大人しくすると宣言したことで何名かが喜んでいるような気がしたが、彼女はそんなことは気にしなかった。 それを聞いていた絹旗がクリスマスパーティ前日のいじり甲斐のある初春を思い出し、ついつい『アレ』をやってしまう。 「じゃあ飾利はこれをやっても超酷いことはしないということですね♪ そーれっ!」 『アレ』、すなわちスカートめくりが久々、本当に久々に初春に炸裂する。 いきなりのことで初春は反応が遅れたが、事態を呑み込んで顔を真っ赤にさせ、涙目でポカポカと絹旗を叩く。 「な、なななな何するんですか最愛さーん! ひどいですよーーっ! 皆がいる前でーっ!」 「あはは、超ゴメンゴメンです(なんかこうゆう飾利って超落ち着きます)」 絹旗は魔術に絡む前の初春に戻ったことを嬉しく思っていた、冗談抜きで。 ちなみに絹旗が思っていた感想を抱いていた者は意外と多いというのは秘密である。 「まったく絹旗のいたずらにも困ったものです。しかし飾利のあのいじり甲斐のありそうな態度、悪くありませんね」 「くっ! せっかく飾利の新しい一面を見たというのに明日には帰るのかよ……。絶対、学園都市に戻ってやる! ……なあ、神裂。足元が赤くねぇか?」 「そういえばそうですね。私達は特に何もしたわけでは……建宮? しっかりしなさい建宮!」 「か、飾利姫の、し、縞パン……。な、何という、は、破壊力か……。こ、これで、し、死んでも悔いは……無いの、よな」 神裂とシェリーの足元に赤い血溜まりを作ったのは、初春のスカートの中身にやられた建宮の鼻血だった。 初春は神裂とシェリーが騒いでることに気付き、建宮に起こった出来事をすぐさま理解すると耳まで真っ赤にさせて、 「た、建宮さんに、み、見られちゃった……。う、うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんっ!!!」 猛ダッシュでその場を後にした、運動オンチらしからぬ素晴らしい走り方で。 これを境に初春の『裏モード』は少しの間ではあるがなりを潜めることになる。 時は少し過ぎ、学舎の園のとあるオープンカフェ、そこには異様な光景が。 「どうした? もう昼過ぎだというのに一時間もだんまりとは。そうゆうのはあまり感心しないな。私は貴様と白井の付き合いについて話したいだけなのだが」 (怖い! なんやこの美人、めっちゃ怖いわ! 美人やけど! というか何でボクだけこないな目に遭わされなあかんの! 不幸やーーーーーーーーっ!!) そこには『ゴゴゴゴ……!』という効果音が聞こえてきそうなオーラを纏った寮監と、髪の色と同じくらい顔を青くさせている青ピの2ショットが展開されていた。 青ピはこんなことになった経緯を胃に穴が開きそうな感覚を覚えながらも、何とか思い出していた。 「黒子はん遅いな~」 青髪ピアスは待っていた。今日もデートである。 だが肝心の黒子がなかなか来ない。とそんな時。 「ぐがぁ!!○○ざまぁぁぁああああああああああああああああああああああ!!」 「く、黒子はぁぁぁああああああああああああああああああああああああん!!どないしたんや!?」 青髪ピアスが絶叫するのも無理はない。なぜなら黒子は死闘の中から帰った来た兵隊のようだ。 いや、あながち間違っていないかもしれない。 「白井、よくも私の罰から逃れようとしたな……」 「ひぃ!!」 そこには常盤台の寮監が立っていたからである。 「お、おおおおおおおお、お許しください寮監様!!」 「問答無用」 ゴキィッ!!と黒子の首から音がしたからだ。 「く、黒子はぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああん!!」 青ピの絶叫を無視して、寮監は気絶した黒子を担ぎ上げた後で青ピに命令する。 「今から私はこの馬鹿者を寮まで運ぶ。貴様は私が指定するオープンカフェで待っていろ。白井との付き合いについて聞きたいことがあるからな」 寮監の言葉に青ピはただただ頷くことしか出来ず、彼女に言われるがままに指定されたオープンカフェに向かうことに。 ちなみに罰とは心理掌握と一緒にやることになった常盤台中学と寮のトイレ掃除で、二人で分担して行っていたのだが黒子だけがたまらず逃走したのだ。 理由は簡単、青ピとのデートがある為だが今回ばかりは相手が悪かったようだ。 「すまんな、待たせてしまって。さて、貴様が白井と恋人関係になった男だな。嘘偽り無く貴様達の付き合いについて聞かせろ」 それから一時間、青ピは今もこうして寮監を前に沈黙し続けているというわけだ。 しかしさすがに一時間も黙っていられるわけにもいかないので、寮監から青ピに尋ねることに。 「……このような態度では言いたくても言えないようだな。失念していた、許せ」 「へっ? あ、そない謝らんでもええと思うんですけど……。ただ、ちーとばかし怖いなぁ思うて……スンマセンでしたーーーっ! 相手美人さんやのにっ!」 「ふっ、貴様はどうやら正直者のようだな。それに少しばかり変わり者のようだ。成程、白井の恋人というのも納得できる」 青ピはいつの間にか寮監が纏っていた恐ろしいオーラが無くなっていることに気付くが、それが自分のせいだとは全く思っていない。 そして寮監が次なる質問を青ピにぶつける。 「ところで白井が貴様に迷惑をかけてはいないか? あいつは能力は高いしジャッジメントをしているが私にとっては問題児だ。きっと貴様にも迷惑をかけていると思ってな」 「迷惑、ですか? そないなことありませんよ。確かに黒子はん、積極的過ぎますけどそれもあの子の愛情表現や思てますし。それに」 「それに、何だ?」 「ボクは黒子はんと知り合うてホンマに幸せです。感謝こそすれ迷惑なんてこれっぽっちも思てませんから。……ってなんや、こないな真面目なん、ボクのキャラちゃうんやけどな~」 青ピの素直な返答を聞いた寮監は、密かに黒子の男を見る目が間違っていないと思っていた。 見た目は頼りなさげだが、芯がそれなりに通っていて、黒子のことも大事に思っている、それが寮監が抱いた青ピのイメージだった。 「そうか、それならば安心だ。これからも白井のことを宜しく頼む」 「は、はぁ……」 寮監に認められたということの意味が全く分かっていない青ピはただただ呆気に取られるばかりである。 しかしいい話はここまでで、ここからが青ピにとっての不幸の始まりだったりする。 「そういえば貴様、上条当麻を知っているか?」 「カミやんですか? 知ってますよ。なんたってボクとカミやんとつっちーはデルタフォース呼ばれてますから! せやけど何でそないなことを?」 「実はな、白井に何度聞いても貴様のことは聞けずじまいでな。私としては第三者から見た貴様のことを知りたいと思っていたんだ。そうか、上条と知り合いか」 そして寮監は迷わず携帯を取り出し、以前に会った時にいざという時の連絡を取りたいという理由で電話番号を交換していた当麻に電話をかける。 「もしもし上条か。私だ。急な呼び出しで済まないな」 『ああ、寮監さんですか、お久しぶりです。ところで何かあったんですか?』 「いや何、ちょっとした私用だ。白井の恋人について貴様から話を聞きたいと思ってな。つっちーとやらも連れて来てくれるか? 時間は取らせないから安心していい」 『俺としては別に構いませんけど、美琴も今一緒でそのつっちーも一緒ですけど今から押しかけていいんですか?』 「御坂も一緒なのか。……本当なら貴様とつっちーとやらだけが良かったんだが仕方ない。御坂も連れて来るといい。場所は○○○というオープンカフェだ。御坂に聞けば分かるはずだ。ではまた後でな」 そう言って寮監は当麻との電話を切ると、当麻達が来るのを穏やかな気持ちで待つことに。 しかし彼女は知らない、当麻と土御門からもたらされる青ピの情報に自分の抱いた青ピに対する好奇心を若干後悔するなどとは。 一方、当麻達はというと寮監からの呼び出しについて考えることにした。 「この議題について、土御門はどう思う?」 教会を出た上条はすぐさま土御門に質問した。 「ぶっちゃけ言っちまうと何もわからん。だいたい俺はその寮監の事を何も知らんぜよ。はい次美琴ちゃんどうぞー」 「寮監は普段は規律に厳しくて、少しでも騒いだらあの世行きだったわ……」 「でも根はいい人だったぜ?」 「なるほど、って事はその寮監殿は多分青ピを恐怖のそこに落とし入れ、青ピから何かを聞き出し、 それで何か俺達に聞きたいんじゃないかにゃー?」 「まあ確かにデータが少ないとそこまでよね…」 そう言って頭を抱える三人。ちなみに 「うう…私は全然話についていけない」 白雪も着いてきていた。 その四人を後からつけてる槍を持った少女と、レベル5と幼女、レベル0と病弱のカップルがいた。 「むむむ、ここからじゃ何言ってるか聞こえませんね…」 「何話てるか聞きたい!!ってミサカはミサカはわがままを言ってみる!!」 「分かってんなら駄々こねてるんじゃねェよ」 「はまづら、何でみさか達は新居の荷物を放っておいてどこにいくんだろ?」 「それを知るために後を付けてるんだよ」 残った者達もそれぞれに行動を始めることに、まずは対馬と浦上。 「とりあえず寮に戻りましょ。昼食を摂って、後のことはそれからということで」 「そうだね。ん? 寮監さんからメールだ。えっと……対馬、私達の予定が決まったみたい」 「どうゆうこと?」 「白井さんが罰のトイレ掃除から逃げ出さないように見張って欲しいって」 対馬と浦上、せっかくの日曜日が黒子のとばっちりでかなり潰されることに。 続いてこちらはインデックスとステイルだが、インデックスがいるだけで予定は決まったようなものである。 「インデックス、僕らはどうしようか?(まあ、きっと昼飯だろうけどね……)」 「とりあえず喰わせ殺しでご飯食べて、それからとうまとみことの新居に行くんだよ。場所はみことに教えてもらったからバッチリだし」 上琴がどこかに行ってしまったのでインデックスは喰わせ殺しで昼食を摂ることにした、ステイルを伴って。 ステイルはインデックスの行動パターンを把握してる自分をちょっと誇らしく思うと、上琴新居二号がどんなものか興味を持つのだった。 「ほらほら二人とも、超諦めて行きますよ。お兄ちゃんとお姉ちゃんに超頼まれた引越しのお手伝い、超きっちりこなすんですから」 「とほほ……。せっかくヴィリアン様のお供をしたかったのに~。でも御坂さんが怖いから仕方ありません……」 「なんでわしまであのバカップルの引越しの手伝いをしなけりゃならんのよ……。わしもプリエステス達と一緒に飾利姫を見守りにゲフッ!」 上琴にお願いされて引越しの手伝いをする絹旗、美琴に強制的に引越しの手伝いをさせられるレッサー、絹旗に無理矢理手伝わされることになった建宮の奇妙なトリオ。 そのトリオの中でもひときわ異彩を放つ建宮が文句を言うが、当然ながら絹旗に殴られることに。 「今の建宮を飾利に近づけるのは超危険ですからね。義理の姉妹として親友として飾利のパンツを見て鼻血を出した建宮には色々と超聞きたいですし」 (というかパンツを見ることになったのも元はと言えば絹旗、お前さんのせいなのよね。……っといかんいかん、また飾利姫の縞パンを思い出して鼻血を出す所だった) (天草式十字凄教で教皇代理の地位にいる建宮斎字、実は変態でしたか……。そして建宮を容赦無く殴れる絹旗さん、やりますね) 建宮とレッサーが何を考えているとかそんなに興味の無い絹旗は大好きな上琴の役に立てるとあって、思いのほか嬉しそうにしているのだった。 そして残るは神裂、シェリー、ウィリアム、ヴィリアンの4人が目指す先、それは第一七七支部方面である。 「あ、あの、神裂。私達はどうしてコソコソとしなければいけないのですか? 飾利なら押しかけても歓迎してくれると思いますが?」 「それは私達がよく知ってる方の飾利です。ですが、大人しくすると言った矢先のあの子の態度。普通に押しかけたら恥ずかしがって追い出されるでしょう」 「なるほど。さすがは飾利のお姉ちゃん歴が私より長いだけありますね、神裂。私も見習わなくては」 シスコン(初春限定)の神裂を見習おうとするヴィリアン、それがいかに大間違いなことだと知らずに。 そんな二人を少し離れた場所から見ているのはシェリーとウィリアムである。 「なあ、あんたの恋人さ、神裂に毒されてる気がすんだけどいいのかい?」 「それはそうなのであるが……。ヴィリアンのあんなに楽しそうな笑顔を崩したくはないのでな。しばらくはしたいようにさせるのである」 「そうかい。ま、私は私で楽しませてもらうからいいけどさ。私の知らない飾利、なんかイメージだけで可愛がりたくなってくるよ♪」 ウィリアムはシェリーという魔術師を腕は立つが少々性格に難ありと位置づけることに。 その間にも神裂による間違ったお姉ちゃん講座がヴィリアン相手に展開されていた。 「いいですかヴィリアン様。これはストーキングではありません。お姉ちゃんとして飾利を見守ってる、立派な行動なのです。恥ずかしがらずに飾利の行動を見守り、愛でるのですよ」 「はい、とても勉強になります。ああ、これが飾利のお姉ちゃんというものなのですね(飾利には私のことは『姉様』と呼んでもらいましょうか? その方がしっくり来そうですし)」 神裂の道案内の元、シェリー、ウィリアム、ヴィリアンは順調に第一七七支部へと進んでいた。 寮監から連絡を貰って5分後、当麻達はとあるオープンカフェに到着するが青ピと寮監の楽しげな2ショット(第三者視点で)に途惑うことに。 「「なんなんだあの楽しげな状況…」」 上琴は寮監と青ピの楽しげな2ショットを見て呆然としていた。 「カミやん、カミやん達が言ってた感じには見えないんだけどにゃー。」 「その前に俺たちもあの楽しげな状況を見て驚いているんだけど。」 「そうよ。いつもは規律に厳しく、少しでも騒いだらあの世行きなのにあんな感じなところを見ていてら驚くのも当たり前だもん。」 美琴が寮監のことをそう話したそのとき!! 「御坂、私をそう思っていたのか?」 いつの間にか寮監が美琴の後ろにいた。 そして、美琴が後ろを向こうとしたとが、美琴は寮監にヘッドロックされ気絶した。 「で寮監さん?いきなり何のようでせうか?」 当麻は美琴が気絶しても冷静でいた。 また当麻は気絶した美琴を背中にのせた。 ちなみにこのとき土白はというと… (*1) 土白は美琴が気絶したのに冷静なのかに驚いていた。 「呼んだ理由は白井の彼氏のことを第三者から聞きたかっただけだ。」 「そうですか。」 「それでこの金髪のほうがつっちか?」 「そうです。名前は土御門と呼びます。」 「つ、土御門元春と呼びますにゃー。よろしくぜよ。」 土御門はまだ動揺していた。 「そうか。で、そちらは?」 「白雪月夜と呼びます。元春の彼女です。」 月夜は土御門が動揺したおかげで安心していた。 そして、やっと本題に入った。
https://w.atwiki.jp/saikyoumousou5/pages/1007.html
【妄想属性】オリジナル 【作品名】プロバビリティの迷宮 【名前】建宮率子 【属性】確率の支配者 探偵 【大きさ】成人女性並み 【攻撃力】拳銃所持 【防御力】不滅。あらゆる全てによっても、消え去る事もなく、死ぬこともない。 例え、彼女自身が滅び消え去る事を望み、実行しようとしても、あらゆる環境・存在・時間・空間がそれをなかったらことにする。 また、彼女の身体が変調をきたしても、すぐに治る。 【素早さ】成人女性並み 【特殊能力】あらゆる全ての確率を自由自在に操作することができる。 確率を100にすればどんなことでもおこすことができるし、 存在の確率を0にすることにより、その存在を消すさえできる。 【長所】ピアノの演奏は超一流の腕前 【短所】事件が起きる前に全てを解決してしまう。 ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 422 格無しさん sage 2007/08/24(金) 07 52 20 420 確立の操作にかかる時間は? 任意なら成人女性並で即時発動能力の壁辺りになるだろうが 423 格無しさん sage 2007/08/24(金) 07 59 17 防御高いからもうちょっと上じゃね? 446 格無しさん sage 2007/08/24(金) 19 26 55 422 かかる時間は任意で即時 608 格無しさん sage 2007/09/04(火) 11 24 30 建宮率子が治せる変調ってのは具体的にはどういった範囲の効果だ? 例えば眠らせ攻撃なんかは眠ることは別に体の異変じゃないから防げない? 609 格無しさん sage 2007/09/04(火) 18 12 41 眠くもないのに急に寝るのは変調、か? いずれにせよ攻防高すぎるからもっと上だと思う。 622 格無しさん sage 2007/09/05(水) 23 57 45 試しに建宮率子考察 あらゆる系防御なので単純な攻撃しかできない奴にはまず負けない。 初手を勝率100%とすればその時点でほぼ勝てる。 戦闘前行動の壁から下がる。 ×プロヴィデンスガンダム改 開始からコンバット系なので無理。 ×真サルーイン 変調耐性はそれほどでもないので操作負け。 ×停止して動く者 同上の理由で停止→勝利されて負け。 ×法則支配者 先手取られて勝利負け。 ×ジャイアン ジャイアニズムで負け。 ×パブロ・ピカソ 優先負け。 ×ソレ夫妻 ジャイアン同様。 ×闇・遊戯 無条件負け。 ?リフレクト星人改 テンプレ破壊しても死なない。剣も効かない。決め手なし? ×狂える角鹿 無理。 ○幻想を消し去る者 ガチ勝負になるが銃殺勝ち。 ×IT巫女 常時なので無理。設定改変負け。 ○オカマさん 余裕。 ×知恵の道化師 設定改変負け。 ×ウォ○ト・ディズ○ー 常時なので無理。 ×恩師 無理。 ×大河内 隅田川之輔 無理。 反応遅いので特殊なのが出てくると致命的。 このあたりは特殊&高優先度なのが多いのでもっと下だが 常時発動能力の壁下は実力勝負なのが多いので常時発動能力~メタあたりだろうか。 785 格無しさん sage 2007/09/30(日) 11 33 16 建宮率子 考察 攻防あらゆる系で反応成人女性並みなのでIの下 超適当考察だな!
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/2343.html
とある世界の名作劇場「シンデレラ的なヤツ」 むかしむかし、シンデレラという とてもうつくしい むすめがいました。ですがシンデレラは、いつもいじわるな ままははと あねたちに いじめられていたのです。シンデレラ 「あ~もう! 何で私がこんな事【いえのそうじ】しなくちゃいけないのよ!!」意地悪な継母 「ほう…口答えとはいい度胸だな御坂。門限を破ったのはお前のはずだが?」シンデレラ 「あ…すみません……あと一応、私の名前はシンデレラでお願いします……」意地悪な姉A 「おいシンデレラ、部屋の隅に埃がたまってるわよ。 ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い・ね」意地悪な姉B 「くすくすっ。 掃除もろくにできないなんて、シンデレラは本当に役立たずねぇ。 居候のくせに、ちょっと奉仕力が足りないんじゃないかしらぁ?」シンデレラ 「いや、ハマりすぎでしょアンタ等!!」意地悪な継母 「まあいい。私達はこれから、城の舞踏会に行ってくる。お前は掃除を終わらせておけ」そう、いまおしろでは ぶとうかいがひらかれているのです。うわさでは、おうじさまが およめさんを えらぶために かいさいしたのだとか。こんきを のがした ままははは、たまのこしに のろうと ひっしです。3にんが いえを でたあと、シンデレラは おおきく ためいきを つきました。シンデレラ 「はぁ~…私も舞踏会行きたいなぁ…… あっ、いや、べ、別に王子のお、おおおお嫁さんとかそんなのには興味ないんだけどね!!? ただ私は、綺麗な服を着たり、豪華な料理が食べたいだけなんだから!! それだけ!! それだけよ!!!」だれに たいしてかは わかりませんが、シンデレラは いいわけを しました。シンデレラは ツンデレラ だったのです。シンデレラ 「……何て言っても無理か…綺麗なドレスなんて持ってないもんね……… でも…やっぱり行きたいな………」??? 「その願い、叶えてあげるんだよ」シンデレラが ポツリとつぶやくと、どこからともなく こえが きこえてきました。ふりむくと、そこには しろいふくをきた まほうつかいが たっていたのです。魔法使い 「今から短髪を、お城に連れてってあげるんだよ」シンデレラ 「えー…? アンタが…?」魔法使い 「むっ! そこはかとなく馬鹿にしてるね? 私の頭の中には、10万3000冊の魔道書が入ってるんだよ!」シンデレラ 「じゃあ、本当にアンタが何とかしてくれるの?」魔法使い 「それは無理。魔力がないから、私には魔法は使えないの」シンデレラ 「……………」魔法使い 「そ、その代わりに私の弟子が魔法を使うんだよ!!」シンデレラ 「弟子…?」魔法使いの弟子A 「……カボチャの馬車のお婆さん。ガラスの靴をくださいな」シンデレラ 「ダメダメその人は!」魔法使い 「何で? シンデレラなら、これ以上の人材はいないかも」シンデレラ 「いやいやいや! その人がでてきたら、私の存在意義がなくなっちゃうから! どっちがシンデレラか分かんなくなっちゃうから!!」魔法使い 「むぅ…短髪はワガママなんだよ。 まぁ、仕方ないから、もう一人の弟子を紹介するんだよ」 魔法使いの弟子B 「当然。禁書目録の頼みとあらば、無碍にする訳にはいかんな」シンデレラ 「えっと…こちらは?」魔法使い 「彼は『黄金練成』っていう、自分の思い通りに現実を歪める魔法を使うんだよ」シンデレラ 「うわぁ……」まほうつかいのでしBは、くびすじに はりを さしながら じゅもんを となえました。魔法使いの弟子B 「カボチャを馬車に。用途は移動。車輪は四輪。外装は絢爛豪華に。 ネズミを白馬に。毛色は佐目毛。スタミナは極力無限大。 ボロの服をドレスに。種類はイブニングドレス。生地はサテン。細かく宝石を散りばめよ。 トカゲを浜面に。髪は茶髪。服装はジャージ。顔は適当で十二分」すると、カボチャはばしゃに。 ネズミははくばに。ボロぬののようなふくはどれすに。 トカゲはけらいの はまづらになりました。浜面 「いやいやいや! 俺だけ何で名指し!? 顔が適当ってのもおかしくね!?」シンデレラ 「別にいいじゃない。運転手が必要なんだから。アンタ乗り物運転するの得意でしょ?」浜面 「こんなローテクでアナログなもん、運転した事ねぇよ!!」魔法使い 「ついでにこれもあげるんだよ。 はい、ガラスの靴」シンデレラ 「あっ、綺麗……」魔法使い 「あ、そうそう短髪。 魔法は12時になったら解けちゃうから、急いだ方がいかも」シンデレラ 「ゲッ!マジで!? ちょっと!急いで出発して!!」浜面 「ちくしょう分かったよ! どうして女ってのは、こう人使いが荒いんだ!?」シンデレラは、おおいそぎで おしろへと むかいました。いっぽう、おしろの ぶとうかいかいじょうでは、おうじさまが ためいきを ついていました。王子 「不幸だ…」メイド 「おいおい、どうかした王子ー? これはお前の為に開かれた舞踏会だぞー」王子 「結婚相手探すったってなぁ…自分がモテない事ぐらい自分で分かってますよ。 それに、ここに集められた人たちだって、迷惑だろうしさ」メイド 「……王子は少し、自分を過小評価しすぎだぞー」おうじさまは じぶんに じしんがありません。招待客A 「王子様。私と。踊って欲しい」招待客B 「私の手を取って頂けると、大変嬉しいのでございますが……」招待客C 「お、お、お、王子様!! おしぼりをどうぞ!!」なので、かのじょたちに なんど さそわれても、「どうじょうしてくれている」としか おもえなかったのです。しねばいいのに。と、そのときです。 おしろの とびらが ギギギッとあきました。浜面 「いいか? もう一度確認しとくけど、12時までだからな」シンデレラ 「分かってるわよ!」かいじょうに シンデレラが あらわれると、「あのむすめはだれだ」と まわりは ざわつきはじめました。王子 「え~と……どちらさんでせうか?」シンデレラ 「べ、別に誰だっていいじゃない。それよりもアンタ、舞踏会なのに誰とも踊らない訳?」王子 「あ、いや、そういう訳じゃないんだが―――」シンデレラ 「し、し、仕方ないわね!! と、特別に私が、あああ相手になってあげてもいいけど!!?」シンデレラは、おうじさまを めのまえにして うえからめせんです。王子 「…いや、別にいいよ。そもそも俺、このパーティーにあんまり乗り気じゃn」おうじさまが ことわろうとしたしゅんかん、シンデレラは おんそくの 3ばいいじょうの はやさの コインをとばしてきました。(これを せんもんようごで 「レールガン」といいます)おうじさまは あわてて それを みぎてで うけとめます。シンデレラ 「特別に! 私が! 相手になってあげてもいいけど!?」王子 「あ…はい……お願いします………」 ふたりは てをとりあいながら ダンスをしました。ですが、おうじさまは しゃこうダンスが あまり とくいではありません。シンデレラ 「ちょ、ステップ違うわよ!」王子 「し、仕方ないだろ!? あまり慣れてないんだから!」シンデレラ 「…アンタ王子よね?」そのとき、おうじさまが うっかりシンデレラの ドレスのすそを ふんでしまったのです。ふたりは たいせいをくずし、うしろに たおれこみそうになりました。シンデレラ 「キャッ!」王子 「危ね!」ですが かんいっぱつ、ふたりはもちこたえました。しかし そのかわり……シンデレラ (ち、近い!! 顔が近い~~~!!!)ふたりの かおが ほぼ0きょりまで ちかづいていたのです。まるで このまま キスできそうなじょうきょうに、シンデレラは ギュッとめをつぶりました。ですが、そのときです。 ゴーン!という かねのねが むじょうにも なりひびきます。それは、12じをしらせる とけいのおとでした。シンデレラはハッとして、いそいで はしりだしました。王子 「お、おい! 急にどうしたんだ!?」シンデレラ 「ゴメン! もう帰らなきゃ!!」ほうとうは かえりたくありません。 ですが じかんは まってくれません。もうすでに まほうは とけかかっていて、ドレスも ボロのふくに もどりつつあります。とちゅうで ころんでしまい、ガラスのくつが かたほうぬげてしまいましたが ひろっているひまはありません。シンデレラは いそいでばしゃに のりこみました。王子 「おい! ちょっと、忘れモン!!」おうじさまは おとした ガラスのくつを ひろいました。みぎてで。すると ガラスのくつは こなごなに くだけてしまったのです。おうじさまは まっさおになりました。王子 (ヤ、ヤバイ! まさか異能でできた靴だったなんて…… やっぱり弁償しなきゃだよな…けど、すげぇ高そう……)すると シンデレラが ぜんそくりょくでもどってきました。シンデレラ 「ゼィ…ゼィ……アンタ何やってんのよ!!! ゼィ…こっちはもう時間がないんだから!!! ハァ…ハァ…余計な事しないでよね!!!」王子 「わ、悪い!! 必ず弁償するから!!」シンデレラ 「んなこといいから!! はいこれ!!」そういうと、シンデレラは もうかたほうの くつをさしだしました。シンデレラ 「今度は壊したりしないでよ!? もう予備はないんだから!」そういいのこし、シンデレラは ふたたび ばしゃに のりこみました。王子 「な、何だったんだ…?」 つぎのひ、おしろのつかいが くにじゅうを かけまわっていました。もくてきは あのガラスのくつの もちぬしを さがすことです。このことは くにじゅうでわだいとなり、「そのくつに ピッタリあった おんなのひとは、おうじさまと けっこんできる」なんて ウワサまで とびかっているほどでした。そして おしろのつかいは、シンデレラのいえまで やってきました。城の使い 「…ふむ。 どうやらこの家にいるご婦人方には、この靴は合わないようですね」ままははと あねたちが いくら ギュウギュウおしこんでも、ガラスのくつに あしが はいりません。おしろのつかいが あきらめて かえろうとした そのときです。シンデレラ 「ちょ、ちょろ~っと待ってくれないかしら? も、もしかしたらなんだけど…私なら履けるかもしれないんだけど?」じしんまんまんにいうので、おしろのつかいは シンデレラに ガラスのくつを はかせてみました。するとなんと、ピッタリだったのです。城の使い 「おお! 貴方こそ我が主の探している御方に間違いない! 申し訳ないが、城までご同行願えるか?」シンデレラ 「ま、まぁ仕方ないわよね! 向こうが会いたいってんだから!」こうして、シンデレラはおしろへと つれていかれました。このまま うまくいけば おうじさまと けっこんして ハッピーエンド…となるはずなのですが、そう かんたんには いきません。おしろにつくと、シンデレラは とんでもないものを まのあたりにします。なんと シンデレラのほかにも、ガラスのくつの サイズが ピッタリあう じょせいが、9968にんも いたのです。しかも みんな、シンデレラと かおがそっくりだというから おどろきです。シンデレラのそっくりさんA 「王子と結婚するのはミサカです、とミサカは宣戦布告をします」シンデレラのそっくりさんB 「フザケンナ、とミサカは怒りをあらわにします」シンデレラのそっくりさんC 「まぁまぁ落ち着いてください。 どうせ選ばれるのはこのミサカなのですから、とミサカは余裕でたしなめます」シンデレラのそっくりさんD 「残念ですがそれはありえません。 何故ならこのペンダンの分、ミサカの好感度が一番高いからです、 とミサカはあの人との愛の結晶を見せびらかします」シンデレラ 「なにこれ……」ほんものもふくめ、9969にんの シンデレラ。おうじさまは このなかから、ほんとうの シンデレラを さがすことはできるのでしょうか。王子 「う~わ~……」メイド 「どうするんだー? 全然見分けがつかないぞー」おうじさまは たりないあたまで かんがえました。そのけっか、ひとつ めいあんが うかんだのです。王子 「そっか! この中で、レールガンを使えるヤツが本物だ!」あのときの レールガンを おうじさまは わすれていませんでした。きょうふというのは、からだに しみつくものなのです。さすがの そっくりさんたちでも、レベルは2~3ていどです。レベル5の ひっさつわざ、レールガンはうてません。こうして、おうじさまは ほんものの シンデレラをみつけたのでした。 王子 「やっと…見つけたよ……」おうじさまの しんけんなかおに、シンデレラは ふにゃーすんぜんです。なぜなら あとは、おうじさまの プロポーズを のこすのみだからです。王子 「実は…その……お前に渡したいモノがあってさ……」シンデレラ 「なななな何かしら!!?」おうじさまが とりだしたのは エンゲージリングではなく、ガラスのくつでした。シンデレラ 「えーと……これは?」王子 「ほら、昨日お前の靴を壊しちゃっただろ? だから職人に頼んで直してもらったんだよ。 一応、ウチにも優秀な魔術師がいるからさ」職人 「ちなみに、直したのは俺なのよ」シンデレラ 「…………つまり、これを渡すためにわざわざ私を呼んだと…?」王子 「あー…俺が悪いのに、そっちから来てもらったのは、本当に申し訳ないと思ってる。 けど、一応俺王子だからさ、城を出るだけでも、手続きがかなり面倒なんだよ」シンデレラ 「あーなるほどねー。そりゃ仕方ないわよねー」シンデレラのあたまから バチバチとひばなが はじけとびます。さぁ、そろそろ オチのじかんのようです。シンデレラ 「ふっっっざけんなぁぁぁ!!! くそ馬鹿ああぁぁぁぁ!!! 何のためにもう片方の靴を残したと思ってんのよおおぉぉぉぉ!!!!!」王子 「ぇぇぇええええ!!? いやだから、靴を直してもらうためだろ!!? サンプルがあった方が直すのにも手間取らないし!! てかマジでやめて!!! そんなにたくさんのコイン、王子さんの右手一本じゃ防ぎきれませんのことよ!! 死んじゃう!!! 俺死んじゃうから!!!!!」シンデレラ 「一遍死ねぇぇぇ!!!!!」王子 「ギャー!! 不幸~だぁ~!!!」こうして、おうじさまと シンデレラの おいかけっこが はじまりましたとさ。めでたしめでたし。 CASTシンデレラ 御坂美琴王子 上条当麻意地悪な継母 寮監意地悪な姉A 麦野沈利意地悪な姉B 食蜂操祈魔法使い インデックス魔法使いの弟子A サンドリヨン魔法使いの弟子B アウレオルス=イザード浜面 浜面仕上メイド 土御門舞夏招待客A 姫神秋沙招待客B オルソラ=アクィナス招待客C 五和城の使い 騎士団長シンデレラのそっくりさんA ミサカ19822号シンデレラのそっくりさんB ミサカ10353号シンデレラのそっくりさんC ミサカ15467号シンデレラのそっくりさんD ミサカ10032号職人 建宮斎字舞踏会での 青髪ピアス 一方通行 アックア エキストラの皆さん アニェーゼ=サンクティス アンジェレネ(五十音順) 諫早 ヴァリアン ヴェント 牛深 エイワス エリザード オッレルス オティヌス 垣根帝督 上条詩菜 上条刀夜 木原数多 木原病理 テレスティーナ=木原=ライフライン キャーリサ 黒夜海鳥 駒場利徳 災呉 杉谷 ステイル=マグヌス 削板軍覇 滝壺理后 竜神乙姫 月詠小萌 土御門元春 テッラ 服部半蔵 ビアージヲ=ブゾーニ フィアンマ フレメア=セイヴェルン 冥土帰し マーク=スペース マリアン=スリンゲナイナー マタイ=リース 御坂旅掛 御坂美鈴 結標淡希 闇咲逢魔 横須賀 芳川桔梗 黄泉川愛穂 打ち止め ルチア レッサー 学園都市の学生達 イギリス清教の魔術師達企画・脚本・監督 アレイスター=クロウリー助監督 ローラ=スチュアート