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いろいろな作品の二次創作SSです。 魔法先生ネギま!! 寒い朝、暖かい朝(たつにん) 楓、ハマる。 その1(たつにん) 楓、ハマる。 その2(たつにん) 寒い夜、暖かい夜(たつにん) モウハナサナイ(せつたつ) 凄く悩む女と何も悩まない女(たつにん) 雪、焚き火、山奥にて。(たつにん) ある日のふたり ~プリンの恨み編~(たつにん) ある日のふたり ~龍宮逆襲編~(たつにん) えいぽーふー(たつにん) ドラゴンクエスト 勇者、胃潰瘍になる 勇者、胃潰瘍を悪化させる ポップンミュージック ロミ夫のクリスマス(ロミ夫) 学校であった怖い話 街灯の下の少女 がんばれ新聞部。 旧校舎の闇の中で 世界樹の迷宮 世界樹の迷宮・キャラ設定/前衛編 世界樹の迷宮・キャラ設定/後衛編 ある階の私たち ~ワラの布団~ 新たな仲間 クロスオーバー それぞれのバレンタイン ハイ・ラガードへようこそ(世界樹の迷宮+α)
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このページはこちらに移転しました 桜散る場所で 作詞/313スレ29 足早に過ぎた時の流れ 思い出が僕に背をむけてゆく 見慣れたいつもの帰り道 バカ騒ぎした時間は僕らの宝物 覚えていますか?あの頃の僕ら上手く笑えなかったね 最後の最後まで君に伝えられなかった 桜咲き誇り夢を描いた少年は 空に願いを込めて幸せを願うんだ ずっと・・・ 夕焼けに染まる校舎の窓辺 こみあげる寂しさはいつもと違う感じで 言葉じゃ上手く言えないから この唄に心を込めて僕は歌うよ 「恋」をして「別れて」 廊下ですれ違っても知らないフリ さよなら 涙で滲んだ空 もう帰れない日々 それでもあなたに逢えたことが嬉しかった それぞれの道 やっと歩きだしたね 落書きだらけの思い出に 最後の春の陽射しこぼれて 未来を見つめて僕らは進むよ 進むよ また会うための指切りをしよう 今は桜散る場所でさよなら もう戻れない僕らの日々 バイバイ バイバイ
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本体名…トカゲ 宴会中に店員さんがビールと間違えてうっかり矢を持ってきてしまいそれに射ぬかれスタンド発動。 スタンド名…ピーターパン・シンドローム 能力‐このスタンドに攻撃された者は思春期のようになってしまい「大人になんかなりたくないッ」「大人はみんな嘘つきだッ」などと非常に青臭いことをほざいたり校舎の窓を叩き割ったり盗んだバイクで走りだしたりハメをはずして遊んでしまう。 しかしその効果は夜の間にしかきかず朝になると妙に冷静になり昨晩の自分の思春期な言動を思い出し死ぬほど恥ずかしくなる。 スタンド自体は夜にしか出せない。 「ハハハハッ・・・本当の恐怖は夜が明けてからだァッ!」 破壊力‐A スピード‐C 射程距離‐B 持続力‐C 精密動作性‐D 成長性‐E ※スタンド、本体ともに暴走しやすい。第2部に登場
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涼は大地と違って戦いには向かない反面、観察力と記憶力が凄まじい。 「たった1日で大陸がバラバラですよ 遥か上空から見れば、 スローモーションで割れるお皿みたいになっていたでしょうね。 人込みが大の苦手であるこの男が「初詣に行こう」とやかましい。 校舎の玄関をくぐる夏の日差しがふと、エリーと初めて逢った日を思い出させた。 「いや、コレさあ、俺の親父が『めさとトメとで遠出するなら必要になるはずだ』って、 車に積んどいてくれたんだ」。これにて、めささんの女友達に頼るしかなくなった。 「さてと」レーテル氏が自分のグラスに酒を注ぎながら、眉の片方を吊り上げる。 絵を見るのが好きな方本を読むのが好きな方も大歓迎です。 「そうでなければ私がメリアさんに成り代わることができません。
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191 名前:嵐の夜に1 :2008/09/01(月) 17 18 29 ID ??? MSの騒音で寝られないならまだしも、雨音が煩くて寝れないなんて、ホントに久々のことだった。 地球がもたない、っていうのは赤い人の口癖だけど。予報外れの豪雨のせいで、僕らの地球が割と本気で 危ないんだってことは感じてる。 ざあざあじゃなくて、ばらばらと。まるでバルカンの射撃音みたいな音が、始終部屋の中に響いているんだ。 普段なら、眠れないときはパソコンつけて動画サイトでも巡るんだけど、今日に限ってはそんな気は起こらなかった。 カッ! ドドォ――――ン…… また雷が落ちた。かなり近い。 うちは一応アースも引いてるから安全なはずだけど、さすがにこんな雷雨の中で電子機器を使う勇気はない。 エアコンも妙な異音を立ててストップしてしまった。とても寝苦しい……雨のおかげで気温が下がったのが 唯一の救いだ。湿度は無茶苦茶高いけど。 二段ベッドの上段は、空調が効いていないと本当に暑苦しくなる。なんか酸素も薄くなってるような…… そんなはずない、これは湿気が高くなったことによる錯覚だ、多分、きっと。 でも熱いし呼吸はしにくいし、僕はそっとベッドの階段を降りた。こういうときは一階の居間に行くに限る。 あそこはいつも、何でもないことみたいに隙間風が入ってくるから―― 「……あれ?」 気がつけば、ベッドの一段目が無人になっている。 猛暑による不快指数は半端じゃないから、最近は僕らも丹前一枚かけるだけで寝ている。つまり掛け布団のせいで 誰かが寝ているように見間違える、なんてことはありえない。もちろんその逆も。 僕と相部屋なのはウッソだ。あいつも下に行ったんだろうか? 一階への階段を降りる間にも、雨音は風に吹きつけられて、近くなったり遠くなったりする。ボロ家では ないけど、夜闇の中でこんな音を聞いていると怖くなる。まるで家中に音楽を響かせてる感じだ。それも パン振り最大限にした、明らかに調整不足のMIDI。たまに足場が揺れてギシギシ言うのは、豪雨のせいじゃ なくて僕の体重のせいだ。そのはずだ。 「ふう……」 一階の廊下の床板はさすがにひんやりとしていて、裸足に気持ちいい。このままここで寝てしまいたい くらいだ。自分の部屋よりいくらかはマシだろう。少なくとも二段ベッドの上段よりは、涼しいし酸素もある。 でもこんなところで寝ていたら、朝方ロラン兄さんに箒で吐き出されるだろう。いや、それならまだいい方で、 ひょっとしたら時間を選ばず帰って来るドモン兄さんに気付かれず踏まれたり、夜中に出撃する刹那やヒイロに 気付かれず蹴り飛ばされるかもしれない。……気付かれないの確定かよ、僕の妄想め。 でも『無い』とは言い切れないのが我が家クオリティ。僕は予定通り居間に行って、しばらく体を冷やそうと思った。 そのときに気がついた。玄関の靴が乱れていることに。 192 名前:嵐の夜に2 :2008/09/01(月) 17 20 10 ID ??? 大家族のうちは当然、帰った後は靴を下駄箱に入れることを徹底している。そうでなきゃ玄関は靴で 溢れ返ってしまう。たまにアルやセレーネ姉さんが靴をそのままにしているけど、即座にロラン兄さんに 注意される。アルはともかく、かなり年上のセレーネ姉さんがぶつくさ言いながら靴を片付けるのは、 何度見ても奇妙だ。『普通、立場逆だよなぁ』と、いつもシンと首を捻っている。閑話休題。 そういうわけだから玄関は結構綺麗なんだけど、さすがに何もないのは緊急時に不便なので、 サンダルが二足、常に出されている。 だけど今、玄関を見てみると、配置が乱れているんだ。二足あるはずのサンダルは一足だけしかなく、 消えたもう一足の代わりに畑仕事用のゴム長靴がある。 「ひょっとして……」 確認してみる。 ゴム長靴はこちらにつま先を向けていて、しかもついさっき雨に降られたように濡れていた。撥水性の 素材でも、豪雨に降られては限界がある。玄関の電気をつけてみれば、明らかに足跡が外から続いていた。 濡れた長靴の足跡が入ってきて、その周りには水滴がたくさん、そして玄関口には水溜り。 泥棒――最初に思いついたのはそれだった。だけど、そんなはずがない。うちのセキュリティはそんな ヤワじゃない、何しろ僕とアムロ兄さんの合作である対人識別プログラム、刹那とヒイロが趣味で敷いた 地雷原とトラップの嵐、ガロードとジュドーがジャンクの再利用で作った特殊キー、この上キャプテンサーチの おまけつきだ。変態撃退率100%は伊達じゃない。 だとすれば、これは、ウチから出て戻ってきた足跡だ。多分ゴム長靴で一回外に出て、あまりの豪雨に 引き返してきたんだろう。そしてサンダルが一足ないのは、きっと―― 「こんな夜に何してるんだ……。飛ばされちゃうかもしれないのに」 僕は呟きながら、ゴム長靴に足を突っ込んだ。 193 名前:嵐の夜に3 :2008/09/01(月) 17 22 28 ID ??? 外は酷い暴風雨だった。ともすれば本気で飛ばされそうだ。傘を差すことは早々に諦めて、僕は靴箱の中に あった合羽を着た。 七部袖のシャツを着ていたものだから、ビニル生地が素肌にはりついて気持ちが悪い。おまけに雨は容赦なく 長靴の中に入ってきて、歩くたびにぐちゃぐちゃと言う。靴下を履いてこないで正解だったみたいだ。だけど これじゃあ、長靴を履いた意味が無い。 でも戻ってサンダルに履き替えるのは、なんとなく口惜しくて、僕は合羽に長靴に懐中電灯の装備で庭の畑に 向かった。 案の定、そこには僕とは別の懐中電灯の光があった。 地面に置かれたままなんだろう、懐中電灯の光は動いていない。光に照らされた姿は豪雨に遮られている せいかぼんやりしていた。だけど遠目でもシルエットで分かる、何しろ実弟なんだから。 「ウッソ!」 大声をかけた。生半可な音量じゃ、豪雨にかき消される。 合羽姿はびくりと体を震わせて、振り向いてきた。やっぱりウッソだ。雨は合羽の内側にまで入り込んでいる ようで、顔も何も濡れそぼっていたけれど。 僕が彼に近付いていく間、豪雨は僕の合羽という防護壁さえ突破したようで、背中にじっとりと冷たいものが 入り込んできた。とっくの昔に髪は濡れて、汗と違うものが頭からだらだら流れてくる。これじゃ濡れ鼠に なるのも時間の問題だ、気持ち悪くて仕方ない。ああもう、合羽も傘も、雨のために作られたのにどうしてこう 不完全なんだ! 「何やってるんだ! 入ってなきゃ、危ないじゃないか!」 「だけどもうすぐ収穫なんですよ!」 「収穫ぅ!?」 僕は大股で歩いていった。もう長靴の中の水は気にするだけ無駄だ。サンダルで出たウッソの判断は、 確かに正しかったらしい。 「畑と自分と、どっちが大事なんだよ君は!」 「だって今日が最高の時期なんですよ!? なのにこの雨じゃ、全部落とされて食べられなくなります!」 「買えばいいじゃないか、そのくらいの損害!」 「買えばいい!?」 ウッソの声が更に大きくなった。 僕はぎくりとした。自慢にもならないけど、僕は他人の逆鱗に触れやすい。そのせいで他人が本気で怒って いるかどうかは敏感に感じ取れるようになってしまった。何が神経を逆撫でするのかも一応自覚してはいるけど、 話しているうちについ口走ってしまうものだから性質が悪い――だめだ、また他人事みたいに考えてる! 「ここまで育てるのに、どれだけ苦労したと思ってるんですか!」 「あ、いや……」 「ずっと手塩にかけて育ててきたんです、それが実って、ついに食卓に上るんですよ!? 全然興味が無い、ただ食べるだけのキラ兄さんにとってはただの野菜かもしれませんけどね!」 「うっ」 「僕の野菜とスーパーの野菜がどう違うかも分からないなら、兄さんはもう食べないで下さい!」 194 名前:嵐の夜に4 :2008/09/01(月) 17 24 51 ID ??? ぷい、とウッソは僕に背を向けて、何かの木に向かい合った。 木――いや違う、これはトマトだ。気がつけば地面には、赤いものや緑のものが散乱している。熟したものも 熟してないものも、全部豪雨で叩き落されたんだ。割れて、種まで出てしまっている。 それでもウッソは慎重にトマトの葉をかき上げて、無事な実を摘み取っていく。気がつけば彼は片手に 穴あきボウルを持っていた。台所から持ち出してきたんだろう。覗き込んでみれば、既に入っている実の中で 「赤い」と言えるのはたったの二個、あとはようやく赤み始めた緑の実。どう見ても熟していない。 「それ、まだ熟してないじゃないか」 「……」 「ウッソ!」 「……」 完全にヘソを曲げてしまったらしい。こっちのことを無視している。 僕は――自分が悪いのは分かっていたけど、やっぱり謝るのは口惜しくて――声を荒げた。 「どうして熟してないのまで採るのさ!」 「……」 「分からなきゃ、僕だって手伝えないじゃないか!」 ぴたり、とウッソは動きを止めた。そしてほんの少しだけ、僕を振り向いた。 「ある程度赤みが差してるなら、あとは日に当てていれば赤くなるんです」 「……新聞が日の光で黄色くなるようなもの?」 「メカニズムは分かりませんけど、とにかく赤くなるんですよ。味は少し落ちますけどね」 それだけ言って、ウッソはまた黙々とトマトの実を摘み始めた。 僕は足早に、別のトマトに駆け寄った。雨は合羽にまでばちばちとぶち当たってくるし、相変わらず長靴は ぐちゃぐちゃと煩い。しかも僕の体温に暖められたせいか、長靴の中に溜まった水はぬるま湯みたいになって きて、更に気持ち悪い。いっそのこと裸足になってやろうかとも考えたけど、途端に土中の芋虫が思い出されて、 僕は背筋を震わせた。 「カゴかボウルくらい持ってくるんだったな……」 ウッソは最初からこのつもりで外に出てきたんだ。だから準備の良さは当たり前。普段の習慣はこういうとき に役に立つってわけか……畜生、僕はこれでも兄貴だってのに。 仕方が無いので、僕は懐中電灯を上向きに土に刺すと、左腕をぴったり体につけて、皿のようにした。 トマトの実くらいなら、いくらかこれで受け止められる。下からの光のおかげで、色も十分に分かる。 土が柔らかくなっていてくれてよかった。あとは片っ端から葉をかき上げて、実を探す。 思い出したように、風がごうと唸って、僕らを吹き飛ばそうとしてくる。僕は咄嗟にトマトの支柱に捕まって、 腰を落とした。雨が容赦なく吹き付けてくる。暑苦しいなんて冗談でも言えない。 「ウッソ、大丈夫かい!?」 「……!」 196 名前:嵐の夜に作者 :2008/09/01(月) 18 10 07 ID ??? 支援ありがとうございます。 しかしさるさん規制は手強く…続きは避難所に投下致しました。 それとマジモンの嵐のときは、当然作物より自分の命です。 ウッソの真似は危険ですのでやめて下さい。 197 名前:通常の名無しさんの3倍 :2008/09/01(月) 18 26 25 ID ??? 939 規制食らいました…本スレに代理投下をお願いします/嵐の夜に5 sage New! 08/09/01(月) 17 42 20 ID ??? 何を言っているかは聞こえなかったけど、どうやら無事のようだ。 だけどこのままグズグズしていたら、僕もウッソもいつ吹き飛ばされるか分からない。雨は全然止む気配が ないし、ほら、雷までゴロゴロ鳴ってきた。でもウッソは全部収穫するまで、絶対納得してくれないだろう。 もうこうなったら、さっさと収穫して二人で戻るしかない。僕は顔を拭うのも億劫になって、ひたすらトマト に手を伸ばした。クソ、左手が使えないのがこんなにもどかしいなんて! 家に戻ってボウルを持って来るべきか――いや、戻ったら僕のことだ、二度と出て来れなくなるに決まってる。 いくら決意しようと、状況が変わればあっさり前言を翻すのが僕という人間だ。あ、でも弟が外で一人頑張って いる状況なら――いやいやいや、そう思いながらも自分に言い訳して安全地帯に引きこもるんだ、絶対! 前例なんてこれまでいくらでもあっただろ! 「クソ……なんで、僕って、奴は!」 ここまで自分を信用出来ない奴なんて、このまま吹き飛ばされてしまった方がいいんじゃないか。そう思った 矢先にまた風が横殴りに吹いて、僕はまたも支柱に捕まってしゃがみこんだ。大風をやり過ごしながら、自分で 自分に呆れ返る。結局何がしたいんだよ、僕は! 「……さん、入れてください!」 はっと気がつけば、隣にウッソが来ていた。 僕は慌てて、摘み取ったトマトの実をウッソの穴あきボウルに入れた。合計八個、全部赤みが差したばかりの半熟だ。 「戻りましょう、そっちのキュウリは諦めるしかないです!」 そう言うウッソは、茶色の髪もずぶ濡れで。合羽は雨の衝撃を和らげることくらいにしか役立っていないようだった。 キュウリは諦める――僕は思わず向こうの畝を見た。ウッソの懐中電灯の光は向こうにまで伸びていて、 キュウリの惨状が少しだけ垣間見えた。 実が落ちているかどうかは分からない。だけど黄色い花は、地面にわんさかと落ちていた。当然のことだけど、 花が無ければ実はつかない。 「でも、まだ無事な花があるかもしれないじゃないか!」 「最初から、助けられるのはトマトとキュウリの二択だったんですよ!」 まさか、僕はトマトよりキュウリの救助をするべきだったんだろうか。農業に関しては家族の誰より詳しい ウッソなら、トマトの収穫もぱぱっと終わらせることが出来ただろう。僕が何も知らずに手を出したから―― クソッ、また僕は間違ったことを! 198 名前:通常の名無しさんの3倍 :2008/09/01(月) 18 27 29 ID ??? 940 規制食らいました…本スレに代理投下をお願いします/嵐の夜に6 sage New! 08/09/01(月) 17 44 21 ID ??? 「大丈夫、キュウリの実はトマトほどヤワじゃありません。枯れた後の雌花なら、豪雨にも耐えれます!」 「本当かい!?」 「ええ、多分!」 「保証が欲しいところだよ、そこは!」 「仕方ないじゃないですか、植物の生命力はいつだって僕らの予想を裏切るんです! 機械とは違うんですよ!」 ああ、耳の痛い言葉だ、畜生! ウッソ、君、絶対まだ僕に怒ってるな! 僕はウッソと一緒に家に駆け戻った。家に入って玄関を閉めた途端、豪雨の世界は急に遠ざかったように 思えて、僕はふうっと我に返ったような気がした。 もう御免だ、こんなこと。正気の沙汰じゃない。嵐の時は家に篭って大人しくゲームでもやってるべきだ。 それもこんな夜中に出歩いて、自分の命よりトマトの心配なんて! 「キラ兄さん、合羽脱いだらガス入れて、タオル二人分準備して下さい」 「え? ……あ、うん」 と生返事をするが早いか、ウッソはひらりと合羽を脱いで水を切り、ボウルも持って台所に向かっていった。 僕は言われたままに合羽を脱ぎ、靴箱にかけた。長靴も逆さにして水を切る。そのうちウッソが戻ってきて、 長靴とサンダルと二人分の合羽をタライに入れて階段を上っていった。十三歳の小柄な体にはアンバランスな 大きさのタライなのに、妙に手馴れた動きだ。 ひょっとして、いつもこんなことをしているんだろうか? そういえば予報外れの豪雨は幾度もあったけど、 その翌日の朝食には大抵いつもより青い野菜が並ぶ。 考えているうちに寒気がきて、僕はひとつくしゃみをした。ああ、そういやガス入れてタオル用意って 言ってたっけ……。 僕はガスのスイッチを入れ、洗面所からタオルを二枚取って、そのうち一枚で自分の体を拭こうとして ぎょっとした。いつの間にか足が土まみれになっている。素足は最後まで出さなかったのに。豪雨は土―― というか汚れをたっぷり含んでいたのかもしれない。 そうこうしているうちに、階段下の方で、とさりと音がした。どうしたのかと見に行ってみれば、 バスタオルが二枚床に無造作に落ちている。 「……ウッソ?」 「しっ。風呂場に持って行って下さい、僕もすぐ行きますから」 階段上から、そんな返事。 何をしているのかと見上げた僕は、目を疑った。ウッソは雑巾で、自分の水の足跡を拭き取りながら降りてきている。 はっと僕は自分の周りの床を見た。体はきれいになったけど、床は僕が歩いてきた後がくっきり濡れている。 バスタオルを掴んでみれば、一枚が若干濡れている。ウッソが自分の身を拭いた名残に違いない。 呆然としている間に、ウッソは一階に無事降りてきて、僕の足跡まできれいに拭き取っていった。そして、 風呂に入ろうと促した。 僕はウッソと一緒に、何も考えられないまま風呂場に入った。着替えを用意しなかったのに気付いたのは、 シャワーを浴びてしまってからだった。 そしてウッソは多少機嫌を直してくれたのか、こんなことを話してきた。 「今日のこと、秘密にしてください」 「な、何で?」 「だって豪雨が来るなんてこと、空を見てれば分かったはずですから」 199 名前:通常の名無しさんの3倍 :2008/09/01(月) 18 28 30 ID ??? 941 規制食らいました…本スレに代理投下をお願いします/嵐の夜に終 sage New! 08/09/01(月) 17 46 35 ID ??? 話を聞いていくと、要するに、自分が豪雨の中で頑張ったことは『ことが起こってしまった後に慌てて 奔走した』だけのことで『ことが起こる前に万全の準備をしておく』のが本来あるべき姿なのだという。 後手に回ってしまったのはウチの畑の責任者としてあるまじきことなのだと。 そんなに恥ずかしがることだろうか? こんなに、風に吹き飛ばされそうになりながらも頑張ったっていうのに。 「でも、準備してれば、トマトもキュウリももっと助かってました」 「自然は僕らの予想を常に裏切るんじゃないの?」 「……そりゃ、そうですけど」 トマトみたいに真っ赤な顔の弟を見ていたら、なんとなく彼の気持ちが分かるような気がしてきた。さっきの 水跡処理も、自分のことを気付かれたくないって気持ちだったんだろう。 そう思ったら、僕の心の中がすっと落ち着いていった。それが分かってしまった。 クソ、どれだけダメ兄貴なんだよ僕は。自分よりも弟の方が、細かいことに気がつくからって……! 「それじゃ今度から、厳しいと思ったら僕も使ってよ」 「え?」 「どうせ君がこういうことしてるって、分かっちゃったからね」 意外なものでも見るような目で、ウッソは僕を見た。僕はその目から逃げるように、鏡に映った僕自身の顔も 見ないようにして、シャワーに手をかけた。 分かってる。これはウッソのためじゃなくて、僕自身のために口にした言葉なんだって。 弟に直々に頼まれたら、いくら僕でも逃げることなんて出来なくなる。きっと、多分――いや、絶対。 自分のダメさをなんとかするために他人の声にすがるという最低な行為を、僕は一見優しい言葉で包み込む。 兄としてのプライドを保つために、頼ってくれと、使ってくれと言う。 だけどこんな豪雨に出て行く弟を心配しているのは、僕の本心だ。……そう思いたい。 「それじゃ、僕の野菜とスーパーの野菜の違いを分かってくれたら、頼らせてもらいます」 「あはは……そこ、根に持つね」 翌朝、僕はシンに話を持ちかけ、アスランとラクスと久々にムウさんにも協力を頼んで、一日限りの 対ギンガナムさん用朝食防衛戦線を張った。 結果? 想像に任せるよ。 ただ一つ言えるのは、青みが消えていないトマトの方が、真っ赤なトマトよりも甘かったってことだけさ。 おわり
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作者 司馬遼太郎 時代 幕末維新 昭和戦前 主人公 白蝶貝採取者 富永有隣 大楽源太郎他 ジャンル 歴史小説 書籍情報 単行本 文藝春秋 短編4本全1巻 木曜島の夜会(1977年4月20日)(木曜島の夜会、有隣は悪形にて、大楽源太郎の生死、小室某覚書) 文庫化 文春文庫 短編4本全1巻 木曜島の夜会(1980年9月1日) 新装版 文春文庫 短編4本全1巻 木曜島の夜会(2011年8月4日)
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後ろには気をつけな
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○月×日 22:32 視聴覚室横階段前 「……………」 その視線に、殺意に気付いて 黒服Hは、一瞬、ほんのわずか眉をひそめた 校舎の外……窓の向こう側、はるか、はるか遠くから こちらに向けられる、殺意交じりの視線 (……ったく、連中、押さえつけられなかったのか…) どうする? 黒服Hは考える どの契約者が差し向けられたのかは、知らない だが、恐らくは無関係の者を巻き込む事に躊躇しない者が選ばれているはずだ 無関係の者達と一緒にいる事は、保険にはならない …いつでも、対処できるようにしなければ スーツのポケットに入れた携帯にかすかに触れながら…外からの殺意に警戒していることを悟られないようにしたまま、「13階段」を見あげるのだった to be … ? 前ページ次ページ連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者
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概要 優蜜社製の最新型シミュレーター。宇宙飛行士養成学校に置かれていても不思議ではない、かなり本格的なシミュレーターである。 白鳳女学院における設置状況 稼働環境を可能な限り安定させるという名目で、白鳳女学院本校舎の地下に設置されている。 ヨット部が使用しているのは、2部屋36系統であり、内、18個が単座式で、3列に並んでいる。 性能 ディスカス4型は、土台に固定されているものの、訓練生に本物同様の加速と重力を感じさせる重力/慣性制御システムを個別に装備し、実際の操縦感覚を再現することができる。 大気圏突入時のブラックアウトによってデータ通信が繋がらなくなるといった所も含めて完全に再現されている。 また、シミュレーター内部も、実機同様に作られている。