約 854,567 件
https://w.atwiki.jp/ikutomisan/pages/107.html
WIKI ……製作中…… 掲示板 http //jbbs.livedoor.jp/sports/40131/ よスレの流れを汲む新興のなりきりスレ。 スレ毎に世界観が変わるのが最大の特徴。 短文を推奨している珍しいスレでもあり、参加する為の敷居は比較的低い。 パー速でロール、避難所で雑談などを行う。(暫定) 現在避難所にて絶賛設定議論中。住人も絶賛募集中。
https://w.atwiki.jp/miyanagake/pages/229.html
1/12 【今のまま】(平行世界) 今の自分とは違う自分がいた。 だるいと言うのが口癖だった。 誰かに全部やってもらうのがささやかな夢。 その時はそれを異性にやってもらうなんて想像もしていなかった。 ……嘘 本当は少しだけ、期待していた。 自分の性格はわかっているつもりだった、 でも、彼氏なんて作れないだろうな、なんて思っていた。 恋愛に積極的になる自分なんて想像できなかったし、気恥ずかしかった。 友人たちが楽しそうに理想の男の子について語る時も、少し離れていた。 『シロはどう?』なんて言われても、『だるい』としか返さない。 強いて言うならば、『お世話をしてくれる人』なんて返した気がする。 『シロは変わらないね』『いつも通りだね』と言われた。 プイッと顔を逸らし、これ以上恋話を続けるつもりはないと意思表示。 みんなはそんな私をわかっているから、それ以上追求してくることはない。 未来の私を想像して、顔が赤くなったことを知っている人はいない。 きっとその時の自分でさえ気づいていなかったと思うから。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2/12 身近な男の子なんていない。 宮守は女子校だし、今までだって縁がなかった。 そんな中、自分に踏み込んでくる男の子がいた。 昔会ったことがある、なんて言われても思い出せなかった。 でも、新しく関係を築くことで近しい関係になった。 例えば、京が私のダルダルなところを知っても私に告白してくれただろうか。 小さい頃にも私が引っ張って行ってあげていた。 再開してからもそうだ。 姉さん女房と言われそうな立ち振る舞いを心がけていた。 ああ、そうだ。 好きになったから、嫌われたくないから変われたのかもしれない。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3/12 「シロ姉、シロ姉」 「う……ん……」 「良かった、起きてくれた」 目が覚める。 どんな夢を見ていたのかも思い出せない。 気持ち悪いくらい汗をかいていることが最初にわかった。 背中がぐっしょりだ。 同時に、汗をかいている部分に気づく。 京がずっと繋いでいてくれた手が、汗でヌルヌルしている。 ああ、本当に離さないでいてくれたんだ。 まだ呆然としている頭の中に安心が芽生える。 「すごくうなされていたから起こしたんだ」 「うん、もう大丈夫」 これは本当だ。 先ほどまでの気持ち悪さが嘘のように頭がスッキリしている。 「ホントかー? まだ顔赤いよ」 「そ、それは……」 それは熱とは違う理由だ。 今でも私の手を握りしめて離さない京の掌。 ゴツくて硬い感触と、ヌルヌルとした感触。 何より、汗をかいていて恥ずかしいからだ。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4/12 「一応熱測ってよ」 「……」 言われるがままに体温計を受け取り、熱を測る。 「平熱」 「ホントだ。 汗かいたから熱下がったんだよ。 よかったよかった」 「……」 「いでででで。 なんだよ、シロ姉」 女の子に向かって汗をかいたなんて、女心がわかっていない。 さっきまでは力強く手を摘んでも気づかれなかったが、今ならばそこそこ痛いらしい。 「シャワー浴びる」 「はいはい、っと」 慣れ親しんでいるとはいえ、京に見せたい姿ではない。 せめてシャワーを浴びて体を洗い流したい。 「一緒に入る?」 「ちょっ、シロ姉……。 本格的に風邪ひいちゃうよ」 「風邪引くようなことするの?」 「しねーって」 少しからかうと居心地が悪そうに顔を背ける。 よかった。いつも通りの私たちだ。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5/12 …… … シャワーを浴びて着替えて一息ついた。 その間に布団のシーツを替えられていた時には心臓が飛び出るかと思ったけれども。 人の汗や匂いが染み付いたシーツを好きな人に変えられるほどに慣れてはいない。 「シロ姉さ」 「ん」 「最近、無理してない?」 …… 「別に」 「嘘だ。顔に出てる」 「表情、変わらないでしょ」 誰だって見抜けたことはない無表情だ。 自信がある。 「『白望の彼氏』だからわかるんだよ」 …… 京、それはズルすぎる。 「大丈夫」 「大丈夫じゃない」 「……平気」 「他の言葉にしたってダメ」 「か、変わらないでしょ」 「熱はないけど、顔赤いじゃん。 ……俺には言えないことなのか?」 急に男らしい口調になるのは反則……。 先ほどまでの風邪とは違う、胸がドキドキして止まらない。 京が焦ったような表情で詰め寄ってくるのも相まって胸が高鳴っている。 おかしい。私は弟をしっかり調教していたはずなのに、こんなの好みのシチュエーションじゃないのに。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 6/12 「俺に、言えないの?」 「……」 なおも詰め寄ってくる京に押し倒されるような形になる。 いつもはヘタレてこの辺で止めてしまうのだけれど、京は真剣な眼差しでこちらを見る。 先ほど外に出た時の服装のまま。カジュアルなシャツにダメージジーンズのビジュアル系。 そんな京に床ドンされている。 ちょっと待って 心臓がもたない 真剣な眼差し 京の湿った唇 暖かい部屋にいたせいか汗が滴り落ちる 京の匂い 「い、う」 「ん?」 「言うから」 「……そっか」 不肖不肖と言った形で退いてくれる。 ほんの少しだけ、勿体ないなんて思った。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 7/12 「私、ダルがりだから」 「確かにシロ姉ってそういうところあるよね」 「だから」 「?」 「その……」 察しが悪い わざとやっているなら後で怒る 「嫌われないかと、思って」 「……」 京が呆然とこちらを見ている ……何、その目 京のくせに生意気――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 8/12 「もー、今更じゃんかー」 「は?」 「げっ、シロ姉怒ってる?」 人が真剣に悩んでいるのに。 やっぱり最近の京は生意気だ。 またどちらが上か教えてあげないといけない。 「ごめん、言い方悪かった」 「……何」 「あー、違うんだよ。 その、シロ姉が面倒くさがりなのは知ってる。 でもさ、俺の前だと頑張ってくれてたじゃん」 「……」 顔が赤くなる。 何も言い返さない。 「服とか、髪とか、朝食とか、弁当とか、家事とか。 あげればキリがないんだけどさ」 恥ずかしいからやめてほしい。 「そんなダルがりなシロ姉が、俺のために頑張ってくれていることが嬉しくて」 …… 「その、姉みたいな立場だったシロ姉が尽くしてくれるのが、本当に嬉しくて、さ。 彼氏冥利につきるというか、ダルがりなシロ姉が俺のためにって。 いや、ほんと、なんか……」 ……やめて、恥ずかしすぎる やっぱり京はずるい 「でも、やっぱり疲れてたんだよね。 ごめん」 「別に、いい」 困った 顔の熱がひかない 京のせいだ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 9/12 「ちょっと頼りすぎてたよね。 これからは俺も頑張るから」 「別に、いい」 「そんなこと言うなって。 彼氏、なんだからさ」 ……何を今更。 「これは、私がやりたいこと」 「でも」 「でも、じゃない」 そうだ。 この言葉に嘘はない。 この気持ちにだって嘘はない。 ダルがりで全部やってもらいたい私だっている。 京のために何かをしてあげたい私だっている。 「どっちも私だから」 「えっ?」 勝手に悩んで、勝手に納得する。 きっと京は訳が分からないだろう。 それでいいと思う。 この生意気な弟分は、ちょっと振り回すくらいでちょうどいい。 「京に女にさせられたってこと」 「人聞きの悪いっ!?」 「……」 「せ、責任は取るからっ」 「な、何を言ってるの……」 ……いきなり不意打ちするのは反則。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 10/12 「京の……」 「うん」 「京のために頑張るのは、だるくない」 「それは、嬉しいな」 「女の子だから」 「そういうもんなの?」 「そういうもの」 「わからないや」 「京は女心がわからないから」 「うぐっ。 お、俺だってなぁ」 「じゃあ、今の私が何を考えているのか」 「えっ。 ……お、俺と一緒にいたい、とか」 「ハズレ」 「それはそれで寂しいな」 「正解は……」――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 唇同士がそっと触れあう ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「これが、正解」 私の顔が赤くなって、京の顔が赤くなって。 これは熱があるだけだから、京にうつったのかもしれないなんて言い訳をして。 京にゆっくりと抱きしめられた。
https://w.atwiki.jp/83452/pages/5127.html
ギコ律「はぁ…もういいよお前。これで最後な」 足首を入念に回して、ギコ律は最高律に歩み寄っていく。その時だった。 ガシャアアアァン ガラスが砕けるような音が入り口から響き、工場内の三人は視線をそちらへ向ける。 壁に叩き付けたのだろう、下半分が粉々に砕け落ちた空き瓶を握りしめ、珍しく怒りの表情をあらわにしている瓶澪が立っていた。 最高律(あの人…みんなが言ってた大人の澪か…?) ギコ律「アンタ…もしかして、澪か…?何でこんな所に…」 瓶澪は答えず割れた瓶を捨てると、脇に抱えていた新しい瓶に持ち替え、また壁を殴る。激しい音が響いた。 ギコ律「――よくわかんないけど、アンタがめちゃくちゃ怒ってるのはわかったよ」 瓶澪「そう、怒ってる。あなたにも怒ってるし、そこの私にも怒ってる」 サンジュ「へ?」 瓶澪「さっきそこふらふらしてたらムギさんと妖精さんが話してた。――人質役の澪ちゃんもいるから大丈夫だろうって」 サンジュ「!!」 最高律「なん、だって…?――グルだったのかよ…お前ら…」 小さく舌打ちを打つギコ律。瓶澪は最高律の所へと駆け出す。 ギコ律はそれを阻もうとしたが、割れた瓶を突き出され、ノコギリを手放していた彼女は下がらざるをえなかった。 瓶澪「律…!酷い…!!」 最高律「いてて…へーきへーき…。ボコられるのは…慣れてますから…なんて」 開いてしまった傷を押さえつつ、がくがくの足で何とか立ち上がる最高律。ギコ律は無言でノコギリを拾い上げた。 瓶澪「…怒ってて何も考えてなかった…。私喧嘩できない…」 最高律「正直私も…もう限界近いんですよね…」 ギコ律「威勢良く入ってきたと思ったら後は二人そろって後退りかよ。拍子抜けだな」 最高律「ちくしょ…ん?」ガッ 積まれたがらくたの壁に追いやられた二人。最高律の踵に何かがあたってカランと音を立てた。 最高律「…へへ…なんてデジャヴだよ…。――でも、これなら…」 震える手を伸ばし、それを拾い上げる。最高律は歯を食いしばると足を踏みしめ、それを――鉄パイプを構えた。 最高律「…いける気がしてきたぜ」 学校組はいつまでたっても現れない瓶澪を心配すると同時に、帰りが遅い最高律にも不安を募らせていた。 澪「遅いな…」 和「どこまで行ったのかしら…」 梓「やっぱり街中に何か平行世界に関するものがあるんですかね?」 律「みんなで街に出てみるか?」 梓2号「学校内はともかくさすがに街の人達にこの光景を見せるのはどうかと思いますよ?」 澪「でも、もし平行世界の私達が増えつつあるんだったら、もう街中にもけっこういるんじゃ…」 唸る軽音部員達。と、 池沼唯「あー!!むぎちゃ!」 嬉しそうに声を上げる池沼唯が指さす先に、ナイロン袋を携えたギコ紬が立っていた。 唯「ムギちゃん!心配してたんだよ?」 相変わらずどこか生気の抜けた目をした紬に、唯は内心嫌な感情を覚えながらも声をかける。 ギコ紬「ごめんね、唯ちゃん」 律「あれ?連れの私はどうしたんだ?」 ギコ紬「あ、えっと…ちょっと別行動中で…たぶんすぐに来るから…」 歯切れの悪い笑顔を浮かべ、ギコ紬は軽音部の集団へと歩み寄っていく。 和「もう一人別の律に会わなかったかしら?あなたたちを捜しに行ってくれたんだけど」 ギコ紬「そうだったの?ごめんね、見てないわ。というか…凄い野次馬ね」 石ころ唯「慣れてしまえばむしろ心地よい私のために注がれるこの視線」 よく見て唯「ん」 梓「とにかく、ムギ先輩に何もなくて安心しました。律先輩達も大丈夫そうですし」 ギコ紬「――…そうね」 梓の姿を見て足を止めるギコ紬。ナイロン袋から飛び出したノコギリの柄を、何気ない所作で掴む。 律「どうした、ムギ?」 梓「…あの、気になってたんですけどそのナイロン袋何ですか?結構大きなもの入ってそうですけど、持つの手伝いましょうか?」 まさか自分の命を奪うためのノコギリが入っているなんて思いもしない梓は、何の警戒心もなくギコ紬に近づいていく。 ギコ紬「…」 梓「…せ、先輩?あの…どうしたんです――」 池沼唯「ああああああああ!!あずなああああああ!!うわああああああああ!!」 梓・ギコ紬「!?」 ギコ紬がナイロン袋を取り払ってノコギリを振りかぶろうとしたのと同時に、池沼唯が奇声を上げながら梓を引っ張って抱きついた。 唯「え、何!?どうしたの!?」 梓「ちょ…唯先輩――え!?」 遠巻きに見ていたクラスメイト達から悲鳴が上がり、梓は目の前でギコ紬がノコギリを自分に向けていることにようやく気付く。 ギコ紬「ゆ、唯ちゃんどけて!」 池沼唯「あずにゃあああああああむぎちゃああああああああいやああああああ」 梓「え…あ……え?」 澪「ひいいいいいいいい!の、ノコギリ!?」 律「お、おいムギ!何してるんだ!?」 さわ子「ちょっとムギちゃん!そんな危ないものどうしたの!?」 さすがに先生をやっているさわ子は、皆が混乱に陥る中いち早く落ち着きを取り戻し、ギコ紬に近寄ろうとする。だが、ギコ紬はそんな彼女にその刃を向けた。 ギコ紬「来ないでください!」 紬「ど、どうして!?何するつもりなの!?」 ギコ紬「おとなしく梓ちゃんをこっちに引き渡してください。二人ともよ。そうしたら他のみんなは傷つけないから…」 梓・梓2号「え!?」 廃工場組は、睨み合いが続いていた。 ギコ律「はっ…そんなフラフラでいける気がするってか」 最高律「はぁ…はぁ…へへっ。この場所、この状況――モチベーションがあがってしかたないね」 最高律はギコ律を睨んだまま瓶澪に囁く。 最高律「…向こうの澪の方、お願いできますか?」 瓶澪「…」コクン ギコ律「覚悟はできたかよっ!」ダッ ギコ律が迫る。振り下ろされたノコギリを、最高律が鉄パイプで受け、その隙に瓶澪は捕縛されたままのサンジュの元へと駆けた。 最高律(いってぇ…。衝撃で全身に馬鹿みたいな痛みが走るな…。できれば一撃で沈めたいけど…)ギリギリ ギコ律「おら頑張れよ。もう後ろはないから逃げられないぜ!」ギンッ 最高律「っ!」ドンッ 弾かれて背中を積まれた木材に打ち付け、最高律は一瞬息がつまった。ノコギリを振り上げるギコ律。 最高律(――!そうか!!) ギコ律「うらああああぁ!!」ブンッ ガスッ!! ギコ律「!?」 最高律の脳天めがけて振り下ろされたノコギリの刃は、無理矢理身をひねってそれを回避した彼女の背後の木材に突き刺さった。 ギコ律「ちっ…」 引っかかった刃をギコ律が引き抜こうとするその一瞬前に。 最高律「これで…どうだ!!」ガキッ ギコ律「なっ!?」 最高律の鉄パイプが上からノコギリを殴りつけ、その刃はさらに深く木材へと食い込んだ。押しても引いても持ち上げようとしても、ぴくりとも動かぬほどに。 ギコ律「くそっ…抜けろよ!」グイッグイッ 最高律「――ここに残ったのがお前で良かったよ」 ブンッ!ガッ!! ギコ律「ぐあっ……!!」ドサッ 最高律「ムギだったら気が引けるけど…同じ私なら…遠慮なしにぶん殴れるからな」カラン 首筋に一撃をたたき込み、ギコ律が気絶したのを確認すると、最高律もその場に崩れ落ちた サンジュ「あ…律…!」 ギコ律が倒れたことのを見てどうしたらよいのかわからぬ様子のサンジュ。 瓶澪は大股でズイズイ彼女に近づき、割れた瓶でロープを切って解放し、自分の方を向かせた。 サンジュ「あ、あ…」 瓶澪「…」パンッ サンジュ「痛い!」 瓶澪「…」パンッ 問答無用でビンタを続ける瓶澪。サンジュはびーびー泣き始めた。 サンジュ「うああああああああああん痛いよおおおおおおおおおおお!!オモニいいいいいいい!!」 瓶澪「律はもっと痛かった」 サンジュ「ひっ…」 瓶澪「あなたを助けるために泣くのも我慢して必死に堪えてた。もう一人の律も人を傷つける罪を背負う羽目になった」 サンジュ「あ…う…」 瓶澪「何で止めなかったの?何で黙ってたの?」 サンジュ「だ、だって…」 瓶澪「あなたの世界でも律はあなたのこと守ってくれていたんじゃないの?」 サンジュ「あ――」 そう、どんなに自分が煙たがられようと、律だけはいつも彼女の傍にいてくれた。こんな性格の自分に文句一つ言わずに。 サンジュ「う、うぅ…」グスッ 瓶澪「やっと自分が間違ってたことに気が付いた?」 サンジュ「うー…うぅう…ヒグッ」 瓶澪「泣いてるだけじゃわからない」 最高律「――もういいですよ…。私なら平気ですから…」 サンジュ「りつうううぅ…」 瓶澪「…」 サンジュ「グスッ…うえぇ…」 瓶澪「律が許すって言ってるから、もう責めない。でも、これだけは言わせて」 瓶澪「もうこんなことに荷担するような真似はやめて」 サンジュ「わかったよぉ…。もうこんなことしないからぁ…。ちゃんとみんなの役に立てるように頑張るからぁ…」ズビッ 瓶澪「約束できる?」 サンジュ「します、しますよ…」スンッ 瓶澪「良い子」 そう言って瓶澪はサンジュを抱きしめた。初めて感じるぬくもりに、サンジュは顔を赤くする。 それは吹き抜ける風がちょっとキムチ臭いある晴れた日の出来事だった。 唯?(ありゃ…聞かれちゃってたんだ。まぁいいや、面白いもの見れたし) 廃工場の外では、唯?がギコ紬との会話を思い出しつつ中を眺めていた。 唯?『ムギちゃん、やっぱり作戦変更?』 ギコ紬『唯ちゃん!?なんでここに…助っ人を呼びに行ってたんじゃ…』 唯?『うん、今ちょっと私のアシスタントさんにお願いしてる。もうちょっと時間かかりそうって伝えに来たんだけど…』 ギコ紬『じゃあ、私先に学校に行ってるわね。できるだけ早く梓ちゃんを処分したいから。りっちゃんも、もう一人のりっちゃんを始末してから来ると思う』 唯?『まぁ人質役の澪ちゃんがいるから大丈夫だろうね。手出しできずにのされちゃっておしまいだよ』 ギコ紬『それじゃ、頼んだわよ唯ちゃん』ダッ 唯?「――…さーて、アシスタントさんに連絡だー」ピッ 唯?「――あ、そっちどう?…へぇ、そんなに観客が?うん、じゃあ校庭を監視できる場所に…そうだなぁみんな校庭にいるなら…部室にこもってて」 携帯から聞こえてくる声に耳を傾け、唯?は無邪気に笑う。 唯?「もう最高だったよ、りっちゃんVSりっちゃん。画的にも内容も。そっちももっといろいろ楽しめるように今からちょっと呼ぶね。それが終わったら私もそっちに行くよ。――くれぐれもその助っ人さんの制御には気をつけてね」 工場を後にしながら唯?は笑う。 唯?「――下手したらみんな死んじゃうよ」 最高律「急いで学校に戻んなきゃ…。ムギが何しでかすかわからないぞ…!」 サンジュ「そうは言ってもその怪我じゃ走るわけにはいかないし…」 焦る最高律にサンジュが肩を貸し、瓶澪は捕縛した気絶しているギコ律を背負って学校へと急ぐ。 瓶澪(運動、しておくんだった…。もうキツイ…)ハァハァ 最高律「この路地抜けたら商店街だから…人目に付かないうちに学校の方に抜けるぞ」 サンジュ「律は片方おんぶしてるし、私と澪さんはよく見なきゃわからないだろうから同じ顔がいっぱいいることは気付かれにくいだろうけど…」 瓶澪「律の怪我に気付かれたらいろいろ厄介」 最高律「そういうこった。悪いね。…よし、行くぞ!」ダッ 人通りが少ないことを確認して路地を飛び出す三人。が、タイミング良くそこへ歩いてきた二人組に正面衝突した。 瓶澪(お約束すぎる) サンジュ「おいどこ見て歩いてるんだ危ないな!!謝罪と賠償ry」 最高律「おいやめろ!何もわかってないのなお前!」ヒソヒソ 純「あいたたたた…」 憂「ごめんなさい、大丈夫でしたか?」 最高律「こちらこそすみません急いでたんでそれじゃ――って…憂ちゃん!」 憂「あれ?律さんに澪さん?どうしてこんな所に…」 三人がぶつかった相手は、学校帰りに商店街へ立ち寄っていた憂と純だった。 瓶澪「知り合い?」 最高律「あぁ…この子は唯の妹さんだよ。」 純「あれ?軽音部の皆さんだったんだ」 サンジュ「こっちの子は…?」 最高律「ごめん…知らない」 純「」 憂「もしかして皆さん平行世界の――ていうか…律さんその怪我、どうしたんですか!?」 純「ひっ、ホントだ!結構血が出てまムゴッ」 最高律「シーッ!できるだけ…人目に付かないうちに、学校に戻りたいんだ。心配してくれるのは嬉しいけど…今はそっとしといてくれよ?」ヒソヒソ 純(あっ…格好いい先輩に耳元で囁かれてる私…なんか幸せ) 最高律「憂ちゃんの想像通り、私達はみんな平行世界から来たメンバーだよ。私は昨日の朝校庭で話した律だ」 憂「やっぱりそうだったんですか…。もしかしてそちらのお姉さんも澪さん、なんですか…?」 瓶澪「…」コクリ 純「ん?へ?え?意味がわかんないんですけど」 最高律「詳しい事情は後で話すからさ…ちょっと手を貸してくれないかな?とにかく急いで学校に行きたいんだけど…思うように体が動かなくて…」 瓶澪「この律運ぶの手伝って欲しい…」ハァハァ 純「え、あれ?律先輩が二人…え?」 一方緊迫した空気が流れる校庭。唯がおそるおそるギコ紬に話しかけた。 唯「ムギちゃん…?あずにゃん達に、何するの…?」 ギコ紬「…」 梓2号「ノコギリ…ってことは…嫌な予感しかしないんですけど」 律「おいおいまさか…」 梓「何でですか…?何か私に、恨みでも…」 ギコ紬「恨みはない…のかしら。自分でもわからないわ。あれは梓ちゃんのせいでも、唯ちゃんのせいでも、誰のせいでもないのだから…」 和「何の話…?」 ギコ紬「あれは事故だったのよ…。そう、誰も悪くないの…。でも、梓ちゃんの姿を見たら唯ちゃんはきっとあの事件を鮮明に思い出してしまう。それだけは避けなきゃ…。唯ちゃんを守るためにも…唯ちゃんのためにも…」ブツブツ よく見て紬「くるってやがる」 よく見て澪「コイツはまずいぜ」 ギコ紬「ごめんね梓ちゃん。そういうことだから、もう一度死んでね」 梓「!?唯先輩!ちょ…逃げてください!」 池沼唯「やあああああああああああああ!!」ビエェ ギコ紬「はぁ…はぁ…」ブンッ 泣きわめいて立ち上がろうとしない池沼唯に足を取られる梓。ギコ紬は目を血走らせてノコギリを振り回しながら近づいてくる。 よく見て唯「テンション上がってきた!」 律「おい待て何だこの展開!?」 澪「」 紬「澪ちゃん!失神してる暇ないわよ!」 唯「とにかくあずにゃんを守らなきゃ!ほんでもってムギちゃんを止めなきゃ!」 律「わかってるけどどうすりゃ…あれ?もうひとりの梓は!?」 デブ紬「…あっ!」 目を見開いたデブ紬の視線の先には、動けぬ梓達と荒れるギコ紬の間へ駆けていく梓2号の姿。 さわ子「梓ちゃん!」 梓「…!嘘!?」 梓2号「ムギ先輩!私が相手です!この世界の私を狙うなら、まず私から始末しやがれです!」 ギコ紬「どっちが先でもいいわ。とにかく梓ちゃんにはいなくなってもらわないと困るの」 ノコギリを構え、梓2号に突進するギコ紬。丸腰の梓2号は、退け腰になりながらも身構えた。 梓2号「や、やってやるです!」 律「馬鹿!やめろ梓!戻ってこい!」 律の警告もむなしく、勝負は一瞬で付いた。ノコギリの一撃は避けたものの、目の前でヒラついていた長いツインテールを引っ掴まれ、梓2号はギコ紬に捕まってしまった。 梓「2号!」 ノコギリが振りかぶられて、クラスメイトが、澪が、甲高い悲鳴を上げる。そんな中、梓2号は――勝ち誇った笑みを浮かべた。 梓2号「かかりましたね…」 ポン!とはじけるような音と共に梓2号の姿は白い煙に包まれた。 7
https://w.atwiki.jp/83452/pages/5126.html
______ / ナ / /X/| |\ \ | | /へ \|へ \ | | | |/ ● ● | / | | " \___/ /,,/ \ | \ \/ | 、/V/ ̄ /,,― -ー 、 , -‐ 、 ( , -‐ '" ) `;ー" ` ー-ー -ー' l l l l 和「」 唯?「やぁ、和ちゃん」 和(どうしよう…何とか話をごまかして部室に連れて行かないと…。それにしてもこの唯、変とかいうレベルじゃないと思うんだけど…) 唯?「酷いよ和ちゃん、無視するなんてさ」 和「あ、あぁごめんなさい。それよりアンタ、こんなとこで何してるの。もうみんな部室で待ってるわよ?」 唯?「知らないうちにこの教室の前にいてさ」 和「知らないうちに…(やっぱり同じね)」 ______ / ナ / /X/| |\ \ | | /へ \|へ \ | | | |/ ● ● | / | 君への愛が | " \___/ /,,/ \ 私を知らぬ間に動かした | \ \/ | 、/V/ ̄ /,,― -ー 、 , -‐ 、 ( , -‐ '" ) `;ー" ` ー-ー -ー' l l l l 和「うん、そういうのいらないから」 和「もう一人の私といいアンタといい…愛だとかなんとかそんなのばっかね…」 唯?「何の話か知らないけれど、私にとっては石ころさえもいとおしい」(AAry 和「もういいからちょっと来なさい」 石ころ唯「もう、和ちゃんは強引だね」 石ころ唯の腕をとる和。と、そこへクラスメイト達をかき分けてさわ子がやってきた。 さわ子「あなたたちどうしたの、騒がしいわよ。もうHRは終わったでしょう?」 和「さわ子先生!」 和が連れる石ころ唯の姿を見て、さわ子はすぐに状況を理解した。微妙に表情をしかめ、クラスメイト達に解散するように指示しようとする。だが―― 「よく見てろよ!!」 一同「!?」 「ふううううううううううぅう!!」 奇声とともにそこに現れたのは澪、紬、そして――唯。そう、昨晩さわ子宅に現れた三人だった。 さわ子(ええええええええぇ!?どうやって出てきたのよアンタ達いいいいいぃいい!!) 和「――…ハッ!しまった!!」 石ころ唯「ん?」 よく見て唯「んん」 姫子「あ、あ…あぁ…!」 佐々木「ひ、平沢さんが二人!!?」 「え、な、何?どういうこと!?」「っていうか、秋山さんと琴吹さんあんなキャラだったの?」ザワザワ 「ドッペルゲンガーってやつ!?」「お、お化け!?」ザワザワ シーーン… 一同「いやあああああああああああああああああああぁ!!!」 さわ子「ちょ、あなたたち!落ち着いて!!」 和「これはもう…取り返しがつかないわ…」 一方、街中を走っていた最高律は、とある場所で立ち止まっていた。 最高律「町並みも…一緒なのな」 そこは商店街。ある路地を見つめ、最高律は小さく呟いた。彼女の世界にもあるこの路地を抜けると、きっと廃工場があるだろう。 最高律(澪が連れ込まれた…あの廃工場が…) 最高律「…」 最高律(あの時もこうやって澪を探してて、あの廃工場に行ったんだっけ…) 状況が似ているからか、過去の事件と今を重ねてしまう最高律。 最高律「――…一応、見に行ってみるか」 二人が事件に巻き込まれていないことを祈りつつ、彼女は路地に向かって足を進めた。 ――そんな彼女の姿を眺める人がいた。 宿泊場から出て、街をあちこちふらつきながら学校を目指していた瓶澪だった。 最高律「…」タッタッタッ 瓶澪「…?律…?」 路地裏へと駆けていく最高律の姿を、瓶澪は視界にとらえた。 しかし彼女は最高律の存在を知らない。 故に、授業中であるはずのこの世界の律がこんな街中にいることに疑問を持つ。 瓶澪(こんなところで…何してるの…?) 瓶澪「…」 瓶澪「…」タッタッタッ 気になった瓶澪は、彼女の後を追った。 瓶澪「…」タッタッタッ 瓶澪「…」ピタッ 瓶澪「…」キョロキョロ 瓶澪「あ、空き瓶がいっぱい…」ヒョイヒョイ 瓶澪「…傷発見」ポイッ 瓶澪「…」タッタッタッ 瓶澪「…」ピタッ 瓶澪「…」 瓶澪「…迷った」 複雑に入り組む迷路のような路地の中、腕の中に綺麗な空き瓶を抱えた瓶澪は、一人ぽつんと佇んでいた。 そのころ学校では。 梓2号「…何だか騒がしくないですか?」 澪「そうか?」 デブ紬「うん、確かに何か聞こえてくる…。――悲鳴?」 律「何かあったのか?」 池沼唯「あうー」 眠っていた池沼唯も騒動に気付いたのか目を覚ます。と、そこへ和が息を荒げて戻ってきた。 紬「あれ?和ちゃん、街に行ったんじゃ――」 和「それが、大変なの。2組のみんなに異変がばれたわ」 梓「はい?」 和「今混乱してるみんなにさわ子先生が状況を説明してるわ」 律「おいおいマジかよ!?」 澪「確実に私達変な目で見られるんじゃないか?」 閉められたドアの向こうから、階段を駆け上がる足音が聞こえてくる。 春子「真鍋ー!さわちゃん先生が軽音部連れて来いって――」ガチャッ 春子「」 唯「おぉ…春子ちゃんが固まってる」 和「連れて来いって…平行世界のみんなもかしら」 春子「…へっ?あ、あぁ!そうみたいだよ。しっかし――本当に凄いなこれ。どうなってんの?」 律「それがわかれば苦労しないんだけどね」 春子「あれ?田井中と秋山は一人なの?」 律「うんにゃ。今ちょっと不在なだけ」 春子「へぇ~。どんなやつどんなやつ?琴吹みたいに見た目も全然違うわけ?なぁなぁ!」 律「何もうこの状況楽しんでんだよ!適応能力高すぎるだろお前!」 和「さわ子先生、連れてきました」 教室へぞろぞろと入っていく軽音部と平行世界のメンバーを見て、クラスメイト達は目を丸くする。 信代「ホントにいっぱいいる…」 さわ子「これで信じてくれるかしら?私がふざけているのではなくて、大まじめだということを」 信代「は、はい…」 唯「わー見て見て!私がいっぱいだよー!!」 よく見て唯「ん」 石ころ唯「おぉこれは凄いね。平凡な日々に退屈した神サマのお遊びってやつかな」 池沼唯「あー!いっぱいそっくり!」 変態和「何これパラダイス?」 さわ子「それにしても…どうしてあなたたちだけこんなことに…」 澪「こっちが聞きたいですよ…」 暗い子「…!…!!」 褐色な子(やっぱりオカルト研はこういうの好きだよね…) ちらり、と紬が時計へ目をやった。 紬「あの、そろそろ澪さんが帰ってくるんじゃないかな?迎えに行かなきゃ」 律「あぁ、そうだったな」 さわ子「澪さんって?」 澪「平行世界から来た、大人の私です。昨日は町を見て回りたいって言ったので、今日の放課後学校に戻ってきてくれるようにお願いしたんです」 佐々木(大人の秋山さん見たい!!すっごい見たい!!) 律「じゃあ校庭で待ってよっか」 さわ子「って、あなたたち全員で外に出るつもり!?」 唯「なんかもう隠してても次々出てくるから意味ないなぁって思いまして」 さわ子「い、いや、でも他のクラスや他学年の子達は何も知らないのよ!?」 唯「でも、ここのみんなみたいにもし私達の知らないところで他のみんなが同じ人間がいっぱいいるところ見ちゃったら余計ややこしいし…」 さわ子「…どうしようもないわね。でも、本当に良いの?確実に変な目で見られるわよ、あなたたち」 律「こうやってクラスメイトにもばれちゃった今となってはもう人の目なんて気にならないよ」 さわ子(悟り開いてきたわねこの子達…) 同時刻、最高律は嫌な思い出の場所、廃工場の前に来ていた。 最高律「…やっぱ同じか」 最高律(何となく流れできちゃったけど…人いそうにないな。こんな人気のない場所にいたらそれはそれで怪しいし。仕方ない、他をあたって――) 「…コ…ギ……ギ……」ボソボソ 最高律(――!!声…?誰かいるのか!?) 開放されたままの入り口から、かすかに声が聞こえてきて、最高律はその入り口の近くにあった物陰に息を潜めた。 律?「――…ギコギコギコギコ…さっきからずっと頭の中に響いてる…。勘弁してくれよ…」 紬?「私も…。でも、我慢しなきゃ…。唯ちゃんのためだもの」 最高律(――!あの二人、こんな所にいたのか。何だ、びびって損した――) 少しやつれた表情をしていると唯から聞いていたのですぐに探していた二人だとわかり、最高律は安堵して立ち上がろうとした。 が、その視界に物騒な輝きを放つノコギリが飛び込んできて、彼女は思わず足を止めた。 ギコ律「あぁ、わかってる。私達の唯のために…梓を殺す。もう躊躇わないぜ」 最高律「――!!?」 ザッ ギコ律・紬「!?」 最高律「お前ら…一体どういう話してるんだ…?」 ギコ律「ちっ……唯の予想通りか」ボソッ ギコ紬「まさかとは思ったけど、本当に来るなんて…。じゃあ、作戦変更ね…」ボソッ 最高律「ぼそぼそ言ってないで私の質問に答えろ!!」 ギコ紬「っ!!」ダッ ノコギリを手に、突如肉薄してくるギコ紬。最高律は驚き、思わず身を引いた。そんな彼女の横を素通りし、ギコ紬は廃工場を後にする。 最高律「お、おい!待――」 ギコ律「…っ!」ブンッ 最高律「!うわっ!!」 ギコ紬を追おうとして最高律は、背後に感じた気配に考える前に動いた。身をひねった彼女の脇を、振り下ろされたノコギリが通過する。 最高律「ちょ…お前ら正気かよ!?何でこんな…」 ギコ律「悪い。こっちの唯のためなんだ。抵抗しないなら殺しはしない」 最高律「殺すだとかそのノコギリとか…そういう物騒なのはやめにしようぜ。何か事情があるなら相談に乗るからさ」 ギコ律「相談してどうにかなる話じゃないからこういう手段取ってるのがわかんねぇのかよ」 最高律「訳わかんないぞ!何で唯のために梓を殺さなきゃいけないんだよ!?」 ギコ律「説明できる話じゃないし、説明したところでお前には理解できないよ」 最高律「…そうかよ。じゃあ私にできるのは何故か知らないけど馬鹿みたいな行動取ろうとしてるお前を止めることだけみたいだな」 ギコ律「あっそう。邪魔するんだ?…なら、行動不能になるまでボコるしかなさそうだな」 最高律「やれるもんならやってみな。伊達に大人の男達相手に戦ってないぜ」 身構える最高律を見て、ギコ律は積まれたドラム缶の傍へと歩いて行く。 ギコ律「これ見てもそんなに強気でいられるか?」 そして、ドラム缶の陰へ手を伸ばし、思い切り引いた。たたらを踏みながら現れたのは、捕縛された澪だった。 最高律「!?み、澪…!!」 澪?「りつー!たすけてー!!しにたくないよー!!」 あからさまにうろたえる最高律。ギコ律は捕縛した澪?の肩に手を置いて、昨晩の会話を思い出していた。 唯?『まず必ず戻るって約束していた二人が帰ってこなかったら、私達は絶対心配になると思うんだよね』 ギコ律『そんなもんなのか?』 唯?『うん。りっちゃんとか和ちゃんあたりは責任感強いからね。きっと探そうとか言い出すんじゃない?』 唯?『特に、平行世界からきたりっちゃんは澪ちゃんに――正確にはサンジュちゃんだっけ?――きついこと言っちゃったんでしょ?絶対罪悪感を覚えてると思うな。一番に探し出そうとすると思うよ』 サンジュ『は、はは…』 唯?『しかもうまい具合にここはあのりっちゃんの思い出の地でもあるわけだからね。もしかしたら来るかもしれないね、ここ』 ギコ紬『そうなの…?凄く詳しいのね、唯ちゃん』 唯?『私に不可能はないのです!ま、そういうことだけど…とりあえず三人は私が助っ人連れてくるまでここで待機しててよ。仮に私が来るまでに誰かに見つかるようなことがあったら…』 ギコ紬『その時は分散しましょう。私は学校に一足早く向かうわ。りっちゃんは探しに来た人の足止めお願いできる?』 ギコ律『あぁ、任せとけ。――澪はどうする?』 唯?『あ、サンジュちゃんにはとっても重要な役があるよ!まぁ、見つかったときしか出番ないんだけど…』 サンジュ『な、何したら良いんだ?』 唯?『ひ・と・じ・ち・や・く!』 …… 最高律「ひ、卑怯だぞ!」 ギコ律(ビックリするぐらい頭の切れる唯だな…。こりゃ完璧だわ。絶対手出してこないぞ、アイツ。――同じ自分だからよくわかるよ) サンジュ「りつーりつー!」 ギコ律「ま、言いたいことはわかるよな?抵抗したら澪は…。そうなったらお前が悪いんだからな。コイツが私らの所にノコノコやってきたのも、お前らが追い出しちまったのが原因なんだから」 最高律「…っ…」 ギコ律「そういうことだから、とりあえず…」スタスタ ドカッ 最高律「痛っ…!」 ギコ律「動けないようにしますか。殺すのは気分の良いもんじゃないし…」バキッ 最高律「ぐ…澪は、関係ないだろ…!放してやれよ!!うあっ!!」ゴッ ギコ律「関係あるとかないとか以前に、放しちゃったらお前抵抗するじゃんか。自分の性格は自分が一番知ってるんだよ」ドゴッ サンジュ(わ、私は悪くないぞ…。勝手にやってきたアイツが悪いんだからな…!) 場面変わって学校では。 唯「んー…澪さんも遅いね」 律「なんかこうも次々現れないと不安になってくるな…」 梓2号「もしかして本当に元の世界に帰れたんでしょうか?」 佐々木「見たかったなぁ…大人な秋山さん」 和「…っていうか、なんで2組のみんなまで一緒について来てるわけ?」 春子「この状況を見た他の生徒の混乱を押さえるために簡単な事情説明に回っているだけであって、決して面白いから野次馬しているだけというわけじゃないからな!」 和「おもしろがってるだけでしょ…」 さわ子「でもまぁ、実質みんなのおかげで混乱は最小限に抑えられてる訳だし、悪くないと思うわ」 澪「抑えられてるというか、呆然としてる感じですね」 デブ紬「やけに視線を感じるわ」 変態和「ね、ねぇ唯四人衆。ちょっとお願いがあるの…」 唯「何?」 池沼唯「あうー」 石ころ唯「私は人の願いを叶えるために生まれてきた」 よく見て唯「へぇ」 変態和「四人でこう…私を包み込んでくれないかしら。ちょっとでいいから」 唯四人衆「これでいいの?」ギュッ 変態和「ヘヴンッ!!!!!!!!!!!1!!!!!!11!!!!」ブバッ 梓「唯先輩達から謎のスプラッタが!!」 澪「ひいいいいいいいいいいいいい!!」 律「こんなときに訳のわかんないことすんな」 廃工場では、ずっと暴行に堪え続けてきた最高律がギコ律の蹴りを腹部にもらい、くぐもった呻き声を上げて崩れ落ちていた。 ギコ律「かなり頑張ってたけど今のは効いただろ」 最高律「っ…げほっげほげほっ!!」 ギコ律「やっぱ腹が一番辛いよなっと」ドボッ 最高律「かはっ」 サンジュ「ひっ…」 追撃とばかりに、手をついて咳き込んでいた最高律の腹を蹴り上げるギコ律。思わずサンジュは目をそらした。 ギコ律「…ん?」 腹を蹴り上げた足の白ソックスに、赤いシミが付いた。苦しげに肩で息をしている最高律に目をやると、手で押さえている下からブラウスに浮いた赤が覗いていた。 ギコ律「何だお前…そこ怪我でもしてたわけ?」 最高律「はっ…はあっ…はあっ…。――…澪を、離してくれ…」 サンジュ(何だよ…何なんだよアイツ…頭おかしいだろ!!) 6
https://w.atwiki.jp/miyanagake/pages/191.html
1/18 【シンデレラ】(平行世界) 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID nodoka 髪を美容院で整えて、お化粧して、バッグも買って、服も下着も用意しました!! 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? いろいろと気遣いができるともっといいけど、のどっちにそれを期待するのは酷 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? 普段からやってないことをやろうとするとボロが出るからやめときーな 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? のどっちが普段やってること……自演? 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? 何事もほどほどにってことやねん 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID nodoka 水筒女子とかの方がいいんでしょうか 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? 多分大人はそんなに気にしないと思うよ 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? 相手次第としか言えない 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? 水筒女子に惹かれる気持ちもわかる 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? お弁当とか作れないっしょ? 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID nodoka お弁当なら作れますよ。料理は得意です! 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? う、嘘ぉ…… 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? 【朗報】のどっち、麻雀以外の特技が発見される――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2/18 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? 弁当はやめとけ、相手のデートプランが崩れるかもしれない 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? 高級レストランとか予約してたら問題だからね 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? アピールポイントにはなると思うけれど、大人のデートだと難しいよね 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? 今回じゃなくていいでしょ。次はお弁当作ってきますって言うだけでポイント稼げる 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID nodoka わかりました! 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? 気楽になー 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? 力抜けよー 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? 応援してるぞー 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? デート中はこのスレ見るなよー 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID nodoka みなさん…… 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? お礼なら全部終わった後でいいから行ってこい! 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID nodoka はいっ! 名前:以下、名無しに変わりまして雀士がお送りします 投稿日: ****/**/ ** ** ** ** ID ??? 〜その後、のどっちの姿を見たものはいなかった〜――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3/18 原村和です……。 「ヒフッ、デュフ、ハフッ」 過呼吸になりそうなくらい緊張してます。 前回のお見合いから大体一ヶ月くらい。 やり取りはラインのチャットと通話だけです。 それでも一ヶ月もやり取りをすれば通話くらいは慣れていたのですが、実際に会うとなればもうだめそうです。 何度も自分の姿を見直して、バッグを漁り、挙動不審になりながらも待ちます。 「と、とりあえず座りましょう」 駅前にベンチがあったので、タオルを敷いて座ります。 こういったさり気ないところは住民さんに教えて貰ったところです。 気にしない女の子の方が好みの男もいると聞きましたが、最後に決めたのは自分です。 「(須賀君にちょっとでも可愛い姿を見せたいじゃないですか!)」 中身はドロドロでダメダメなのは自覚してますよっ! それでも、ちょっとでもよく見せたいんです! 新品の服でオシャレしてきたと伝えたい。そのためには汚れもない方がいい。 あなたのために頑張ったってわかってほしい。そのために少しの手間は惜しまない。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4/18 「(恋する女の子って、こういう気持ちなんですね)」 学生時代には考えられなかった感情。 一般の女の子たちがこうして恋愛話に花を咲かせている中、私は全く関係のないことをしていました。 その時は『恋愛なんかに浮かれる気持ちなんてわかりません』と思っていましたが、そんな考えがバカらしくなるくらいのふわふわとした気持ち。 「こういうことだったんですね」 ちょっとでもよく見られたい。 可愛いって言って欲しい。 喜んでほしい。 そうやって日々を過ごすことが、女の子たちの青春。 だから今、とっても楽しいです。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5/18 _ , 、 /ィ--∨ .- 、 __/ , , } l \ ` ー-, | /{ { l | | . /_/ | / 从 ,-}/、 |l | / 从 -rォⅥ /rォ- }イ { _` ̄´ { {rI ゞ ,}' ゞ } }∧ Y {{ |Y } 从∧ _ 八{ 「l | || | | | Ⅵ 、 ` ー` イ / ' 「よっ、和! { ー '' ' | /^〉 「//}` ー ´r'-、 | ' ノ_,」// | |/()| 待たせちゃった?」 . /´ //////∧_ r '///>- 、 ∧ _人 イ///////∧-}//////////> 、 {//\___「///////// ∨////////////∧ |////()/}//////////{/////====/// //| ////// //////////(_)//////////|////| ,'//////イ/////////////////////l|////| ////////j//////////////////////|////| {////////{//////////////////////|////| ∨//////イ////////////////////// ///∧ マ//// |//////////(_)///////// {//////}  ̄ |/////////////////////,イ///// | |/////////////////////} 〉/////| |////////////////////{ {//////| //////////////////////∨///// } //==///////////////==/\///イ ,>─. .──- .ィ─-、._ __┌.、/ \/ | | ∨′ . . . ', }. ,ゝ / ト、 ∨ ゙i { / ,.! ! ! . .| .| | | ', ! ! } ',;;;;ィ゙ ヽ ! .{ { | | | 」| .| | ィ‐十ト| | } } \ / |/{ |.!.| {斤人|ヽj\| .レ゙リリル ノ ィレ′ ヽ .{',从|レィ==、 ィ==x .リ/ |」| ├┤| 沁 ノ/ ! | . .|',| 人 r─‐┐ ハ/ / | | . .| | |> , `.-- ' ,∠// /! | 「いいえ、今来たところですよっ!」 | . .| | . |ィ‐=_,,} ー {.__//゙ /_.| i| |... | | ! リ.| {_ __.//゙ / ヽ!| | . .| .| ! / /_,ヽ.∠ィ'/ /─=|| | . .| .| / /─'、,..ィ‐-、_,..| | |_ || | . .| .i! ../. . . . | ∨ ゙< 小. | . .| .{ ! ∨ . ヽ`>、 ∨ |. ) |. . | | { . } ! ! | .. |∧ ', . . . i. ..ノ| | リ | ../ ヾ.\__, 人 ,.イ〃.ノ/ ゝ | `ーイ / | /゙_.∠.ィ゙/ | \.|_ / ! ,ィ゙ {" ∧ \ } / ∧――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 6/18 声が裏返ったらどうしようだとか、ちゃんと喋れなかったらどうしようという悩みは一瞬で解決しました。 彼の姿を見た途端、自然と笑みが浮かんできました。 それにそれにっ、なんだか恋人みたいなやりとりじゃないですか! 憧れですよ! 「須賀君こそ、お仕事で疲れていませんか?」 「ダイジョーブ! デートの日は元気になるだろっ!」 「そういうものなんですね」 「しかし和は綺麗になったよね。 高校時代は可愛いって感じだったのに、今は立派な美人さんだよ」 「お、お世辞はやめてくださいっ」 「えーっ。多分みんなそう言うと思うんだけどなァ」 ジーッと私を見て爽やかに笑う須賀君は、高校生の時を思い出します。 一番初めて会った時からコミュ力が高い人でしたが、ますますそれに磨きをかけたんでしょうか。 それにしても、どこか女慣れしてますね……。 ま、まぁ須賀君もこの歳になって初めてのデートってわけではないでしょうし、それはそうですよね。 ……むっ。なんだか知らない女の人にムカムカします。 「のどかー。笑ってー」 「ひゃっ。し、下から覗き込まないでくださいよ」 「だって何か考え事してウンウン唸ってるんだもん」 「そ、そうでした?」 いけないいけない。 須賀君の前だけでも『可愛くて愛想の良い原村和』でいなければいけません。 心がけを忘れないで、気をつけましょう。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 7/18 「今日は俺がデートコース決めちゃってるけどいいよね?」 「はい。 ふふっ、期待していますよ」 「おう、任せとけっ」 自信満々に言いだす須賀君に笑みがこぼれます。 もう、そういうところは変わっていないんですね。 先導してくれますが、手をつないだりはしてきません。 ま、まぁまだ早いですよね。初めてのデートですし。 ただちょっと憧れていたので肩透かしというかなんというか。 それにこの年齢になっちゃうと手をつないでのデートも恥ずかしいですよね。 ああっ、なんで私は甘酸っぱい青春を送らなかったんでしょうか! 「そんなに歩かないようにするよ」 「いえっ、頑張れますよ」 「そう? まぁそれは次の機会だね」 あんまり歩くコースだと落ちきった体力が響くのでちょっと安心しました。 しかしこれは完全に手慣れてますね。 でもそんなところにちょっとドキドキしちゃいます。 もう、卑怯ですよっ!――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 8/18 …… … 「水族館なんて久しぶりにきました」 「大人になっちゃうと来ないよね。 まっ、高校生でもあんまり来ないか」 須賀君に案内してもらったのは水族館。 やっぱり鉄板でしょうか? ディズニーランドとかは今の時間からだと遅いんですかね。まったくわかりません! 「須賀君って魚好きなんですか?」 「え、エビは好きかな?」 「それ、食べ物のことですよね。 合宿でエビばっかり食べていたのは覚えてますよ」 「うげっ、なんで!?」 そんな思い出話が懐かしくて楽しい。 私にとって一番楽しかった時期ですからね。 須賀君と一緒にいたのはわずか半年くらいですが、彼の人となりの良さは知っています。 いなくなってからわかる大切な存在。 身勝手な話ですが、いなかったからこそ印象に残ったのかもしれませんね。 それほど次の年で彼の存在の重要さを知ることになったのですから。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 9/18 「いやー、和に覚えていてもらえるなんて光栄だよ」 「そんな大したことじゃないですよ」 「そうでもないよ。 こういうのって嬉しい」 「そ、そうですか」 チラッと横顔を見てみたら、本当に嬉しそうに笑う須賀君がいました。 そんな笑顔を見てドキッとしてしまいます。 やっぱり卑怯です。 「まっ、俺も人のこと言えないんだけどさ」 「?」 「次、ちょっと見てみようぜ」 「は、はい」 言われるがまま先導してもらうと、何かのショーが始まるみたいです。 須賀君は席を取ってくれて、見やすい席の方に私を案内してくれました。 「ほらっ」 「あっ……」 _____ / \ / 丶 / ヽ | _ ○ \ .| // ;ー、| | ○ `´/ | | / | | / / | / / / \ノー-- ⊥__ ,, -‐' \ノ そこには、よちよちと歩くペンギンたちの姿。 「ペンギンかわいいだろ!」 これ以上ないドヤっとした顔を見せる須賀君の顔を真正面から見られません。 だって、真っ赤になってしまって恥ずかしくて俯いてしまっているんですから。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 10/18 覚えていたんですね。 懐かしい思い出。 エトペンを持って麻雀を打っていた日々。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 11/18 「卑怯です」 「の、和?」 俯いてちょっと涙が出ちゃいます。 もう、思い出攻撃なんて卑怯じゃないですか。 須賀君はダメダメです。 女の子を泣かせちゃうんですから。 「ちょっと嬉しくて泣いちゃいました」 「そ、それならよかった」 「良くないです。 乙女の涙を見たんですから、罰があります」 「いいっ!?」 「ふふっ、アイス奢ってくださいね」 誤魔化すようにねだります。 だって、恥ずかしいじゃないですか。 だから私もあの時のように、優希のようにあなたに甘えてもいいですよね?――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 12/18 …… … 「アイス買ってきたよ」 「た、食べさせてください」 「えっ」 「ううっ……」 「ほれ、あーん」 「あーん」 「美味しい?」 「ふふっ、須賀君が買ってきてくれたから美味しいです」 「なんだそれ」 気づけば堅い雰囲気はどこにやら、素直に須賀君に甘えられるようになりました。 恋人でもないのにこうするのはおかしいかもしれませんが、泣かせた罰なんだから許されますよね? 「この後はどうするんですか?」 「ウインドウショッピングして、そのままそこらのレストランに行こうかなって」 「ふふっ、期待してますよ」 「任せとけ!」 本当に素直に、須賀君に甘えられる時間。 とっても幸せ。 このまま時間が止まって欲しいなんて、そんな子供みたいなことを考えてしまう。 ああ、幸せです。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 13/18 …… … 須賀君との楽しいウインドウショッピング。 時間を忘れて楽しんでしまいました。 手鏡だとかの小物も揃えないといけないですね。 須賀君、私より女性のブランド物に詳しいのが嫉妬しちゃいます。 調べてきてくれたのか、それとも経験なのかはわかりませんけどっ。 「そろそろ飯食うかー」 「そうですね」 そんな幸せな時間。 「あれっ、須賀君?」 「あっ」 そんな中、一人の女性が声をかけてきました。 見た目はかなりの美人さんで、スーツを着て堂々としています。 ちゃんと働いている女性の雰囲気は、とても格好良く見えました。 「あら、デート中なの?」 「そうっすね」 「それじゃお邪魔しちゃ悪いわね。 ふふっ、今度社内で噂しちゃおうかしら」 「勘弁してくださいよー」 そんな風に和やかに話す須賀君を見て、胸がチクリと痛みます。 女性と須賀君の会話は本当に何気ない世間話で、私に気を使って直ぐに切り上げてくれました。 逆にそれが私の心に響きます。 私みたいな生活ではなく、ちゃんと毎日を過ごしている女性を見て、楽しい気持ちはどこかに飛んで行っていましました。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 14/18 ああ、やっとわかりました。 私は須賀君にふさわしくないです ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 15/18 何を今更って話ですよね こうやって色々な事を隠して、上辺だけを整えて須賀君とデートしてるだけです。 今日のために買った小綺麗な服も、大人の女性の方ならみんな当たり前のように持っているもの。 今までちゃんと努力をしてきた人に敵うわけがないです。 いいえ、敵ってしまってはいけないんです。 そんな事をしたら、努力をする人なんていなくなっちゃいますもんね。 須賀君は言いました。 インターハイで活躍する私たちと同じようにもう一度頑張りたいと思った、と。 その結果、ハンドボールのプロになった須賀君。 何もしていなかった私。 最初から釣り合う人なんかじゃなかった。 夢を見させてくれた。 須賀君にはもっとふさわしい女性がいる。 それはきっと、仕事もできて、美人で、私なんかとは違ってまっとうな人生を送ってきた人。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 16/18 「ごめんごめん。 同僚がこんなところにいるとは」 「いえ、お仕事大変ですよね」 須賀君に気取られないように笑顔の仮面を貼り付けて。 きっとバレていないはずです。 「……あー、和。 ちょっと付き合ってほしいところがあるんだけど」 「はい?」 「ご飯食べる前にさ、ちょっとイルミネーションでも見ないか?」 「もちろん、大丈夫ですよ!」 それでも、少しだけ夢を見るのは悪い事でしょうか。 今日だけ、ほんの少しだけ楽しめれば満足ですから。 ふふっ、シンデレラみたいですね。 シンデレラと違うところは、シンデレラは見た目が汚くて心が綺麗。 私は見た目を小綺麗にしても心が汚い、というところですかね? それなら魔法はもう直ぐ解ける時間です。 きっと、そこで本当に別れを告げられるんでしょう。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 17/18 「和。 結婚を前提に付き合ってくれ」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 18/18 私たちを包む夜のイルミネーション 須賀君が伝えてくれた言葉はまるで魔法のよう 私は理解できず、呆然とする まっすぐに私を見据える須賀君 時計の針が止まった気がした――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 続く
https://w.atwiki.jp/utauuuta/pages/916.html
ぼくときみとへいこうせかい【登録タグ ぴぽぱP(ゆきちゅー) ほ 曲 白鷺めろと 重音テッド】 作詞:ぴぽぱP(ゆきちゅー) 作曲:ぴぽぱP(ゆきちゅー) 編曲:ぴぽぱP(ゆきちゅー) 唄:白鷺めろと・重音テッド(重音テト) 曲紹介 ぴぽぱPの6作目。カササギコンビによる男子デュエット。 紅白UTA合戦2010参加曲。 歌詞 特別なことなんてなかった 別に僕じゃなくてもよかった ただ僕には君だと思った それだけ…それだけ… 傷つけあうことだけが僕たちの 存在理由になってしまって こんなに傍にいるのに 決して交わらない 2つの影は 何度何回何度何回 繰り返せば気が済むの そして僕はまた君を探すよ きっかけなんてとうに忘れた どうせ大したことじゃなかった ただ僕には君しかいなかった それだけ…それだけ… ずっと1人だったお互いに (僕も君も今もこれからも) 残酷すぎるほど(僕と君と)似てるね この手を離して バイバイ それで終われればよかったのになあ 何度何回何度何回 繰り返せば気がつくの そして僕はまた君を探すよ 揺れる揺れる揺れる 世界 ブレるブレるブレる 視界 伸びた直線は 平行に あんなに傍にいたのに 決して交わらずに永遠に溶けてく 何度何回何度何回 願ったって叶わない だけど僕はまだ君と…君と… (PIAPROより転載、一部動画内歌詞表示採用) コメント 凄く良い曲だと思います…!全体的に好きな曲ですね(^^) -- 黒金 (2012-01-08 19 26 19) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/utauuuta/pages/5302.html
【検索用 へいこうせかいにうそふたつ 登録タグ Synthesizer V mucell へ 曲 重音テト】 作詞:mucell 作曲:mucell 編曲:mucell 唄:重音テト(UTAU、SV) 曲紹介 コンピCD『ウソのつきかた』収録曲。 歌詞 (「ウソのつきかた」XFD動画概要欄の配布歌詞より転載) 暗い瞼の奥に潜む 私を呼ぶ声 懐かしい声の音 「どこにいるの?」 見渡しても影形もない 「君はまぼろし?」 湖の水面を見てみたり 井戸の奥まで叫んでみたり その存在を確かめようと 不意に振り返ってみたり 背中合わせに聞こえる 何か引っ掛かる 温もりと綺麗なまでに 並んだ音 反芻した声に呼びかける 「君は誰だ、一体何者なんだ」 ぼやけて映る声が反射する 「僕は僕だ、君こそ一体誰なんだ」 見えない影と瓜二つの声 喉の真上から「君」の声 重なる音に手と手繋ぐように 探るの、君の行方を 生み出されたものを並べて 気づけば溢れていた音 そうか君の声はここから 聞こえていたんだね もし、目の前に現れたら 「初めまして、僕の声」 そんな妄想もほら、音と共に 歌にしてしまおうか 反芻した声と声を合わせ 重なるメロディライン 君とのボーダーラインを 消し去るように歌いあげる 嘘みたいな未来がきっと 生まれるはずだから 見えない影と瓜二つの声 喉の真上から「君」の声 重なる音に手と手繋ぐように 探るの、君の行方を 不可能だって分かっても その「もし」を信じちゃってさ 高らかに声を張り上げて 音を重ね手と手合わすように 「そんなこと考えるなんて 君はじつに馬鹿だなあ!」 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/miyanagake/pages/212.html
1/7 【専属マネージャー】(平行世界) きんにくー、きんにくー。 どうやればすごくなれるのか検索ー! 「ふむふむ」 インターネットを見ながらウンウン唸る。 キョータローのマネージャーもどきのことをしながら色々と調べ物をしているんだ。 「運動の仕方にも色々とあるんだね」 麻雀にも様々な定石があるように、筋肉を鍛えるのにもやり方があるらしい。 「ねぇねぇキョータロー。 ゆーさんそうんどうってなに?」 「有酸素運動な。 継続的に負荷をかけること。 簡単に言えばランニングとか」 「無酸素運動もあるの?」 「そっちは筋肉を鍛えるような奴。 一時的に負荷をかける運動かな」 「へー、キョータローってそういうの知ってるんだ」 「高校までは根性論を押し付けてくる教師が多かったけど、大学はそういうとこ理論的でなァ」 ふーん……。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2/7 「キョータローはぶつかり合いに弱いよね」 「まァ他の人に比べれば体力もある方じゃないんだが」 「じゃあ全部ダメダメじゃん!」 「うぐっ」 「今日はあわいちゃんが見張っているから、一緒に軽く運動しよっか!」 「一緒にって、淡は運動できないだろ」 ´ \__ / マ三三三三三三ニ=- / / \ ∨ /⌒> 三三三ニ=- ,′ ヽ \三三三ニ=- / _/ │ ∧ . | ニ二 -=ニ\三三三ニ=-. / / /│ '| |\ . . i |\  ̄`丶三三三 __/ / / │/│ | . |\ . | \三三 _/´/ / /| \| | | | |│ . | 八 ー―‐=ニマ三\ マ三 厂| |∨// 人 レl | ト-| | |│ . │ \ \ `マ三) }三__,,... -┤│レ/゙∨ /\l |_|斤テ外八 ^ト--|/--│ ー=ニ二 `マ /_三 ││|{ {. / ∧ンリ 乂ツ \|斗テ外、.| 卜、 丶、______ く_三三 | ∨\八 { / Y / / , 乂)ツ 》│ | /\ \≫==≪\ マニ三__,,,... -‐ヘ_ \,,>\∨廴_,人 / / / リ│ │ >ー──=ミ〃 `ヽ∨ニ三 「ムー!!」  ̄ \__,)) ヽ ∠/_7 イ /⌒)丿 \_ノ{ -‐~‐- }ノ三三 ≧=‐ -=≦ / ∧|/ / ,.二二二二∨|\___/| ̄ -= / / 厂∨ / -――=マ 〉| | ((⌒´ ∨ 〈 ∨/l. │ `ーヘ ∨| │ `、 ヽ、____丿 \ \ 「もしかして、構って欲しいのか?」 「あわ」 「なんだ、そうならそうすりゃいいのに」 くすくす笑うキョータロー。 もう! カノジョのあわいちゃんにそんなこと言うんだ! 「ちょっとそこで寝そべってよ」 「?」 「うりゃ!」 うつ伏せになったキョータローに思いっきりのしかかる。 どーだ! まいったか!――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3/7 「まいったかー!」 「淡はホント軽いのな」 「女の子に重いなんて言ったら減点だよ!」 キョータローに思いっきり乗っかってみる。 勢いをつけてダイブしたはずなのに、全く動じない。 「このっ、このっ」 「おー、おー。 軽い軽い」 「じゃーこのまま腕立て伏せとかしてみてよ!」 「それくらいヨユーだって。 でもいいのか? 大体の負荷、わかっちゃうよ」 「へ?」 「淡の体重」 ババッと勢い良く離れる。 ひどい! 「減点だよ!」 「教えてあげたのに減点なの?」 「もーちょっと乙女心を理解しないとダメかな!」 「へいへい。あわいさまーお許しをー」 「うむ」 仕方ないなー。許しちゃおー!――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4/7 「じゃー、足押さえてあげるから腹筋しなよ!」 「えー、ここじゃ負荷かけられないし」 「さっきからフカって何?」 あわいちゃん的には腹筋なんて体育の時間でやる腹筋くらいしかわからないんだ。 あれなら誰でもできると思うんだけどなー。 「小中学校の腹筋とか思い浮かべてるっしょ」 「うん」 「ちゃんと鍛える時には、回数より重りなんかで筋肉に負荷をかけなきゃ意味ないんだ。 もちろん、回数を増やせば持久力は増えるけど、パワーは増えない」 「つまり?」 「ダンベルみたいなものがないと筋肉を鍛えにくいの」 「ふーん……」 だからキョータローは試合だけじゃなくて筋トレも頑張ってるんだ……。 いつもみんなが試合している横で体作りしている理由がわかったよ。 「つまらなくない?」 「慣れればそこそこかな。 ハンドやってる方が楽しいけど」 「そーだよね! 私も牌譜見てるより麻雀打ってる方が楽しいもん!」 私としても筋トレしてるキョータローより思いっきりハンドボールをやっているキョータローの方が見ていて好きだもん。 だって、楽しそうだからね。えへへ。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5/7 「でも、実践に勝る経験はないよ!」 「その通りなんだけど、今の俺じゃ試合以前の問題だからさ。 来年、再来年のことも考えて今は体作りに専念だ。 今思いっきりやってる人たちだって、今までの積み重ねがあるから楽しめてるんだしね」 ムー、彼女が彼氏の格好いいとこ見たいってだけなのにー! 「だから、その、ちょっと待ってくれ」 「あわ?」 「必ず淡に相応しい男になるから、もーちょっとだけ待ってくれ」 キョータローは照れてこちらを見ない。 ……いきなり何言い出すのさ。 そんなこと考えなくていいのに。キョータローは今のままでもいいのに。 もしそんなことを考えるような奴がいるならぶっ飛ばしちゃうもん! でも _, -──- .,_ '´ `丶、 / \ , / \. / . / ヽ ′ / / `、. .' / /, // /| | ` i . / 」_ ′/ | | i| . i. i | j/, /イ`メ、 | 小 || ト.! j .| ∨/ / |/ ヽ | ァT丁l | | ノ i| V j 抖竿ミ ノ ノ ,ノイjノ | i___ ____彡' , i| i| j 八| x x /ィ竿ミ 刈 | } ̄¨ え≠ / 八 i|/l | | x x / ノ | ′ 「(嬉しいなっ!)」 / -‐ ' ハ 八 ト、 ヘ.__ ` 厶 イ ノ/ __,.斗‐=≠衣 ヽ八\ 丶.__ソ . イ(⌒ソ イく jア¨¨^\ \ \ >-=≦廴_ ア /ノヘ\ 斗ァ'′ \ \ ヾ. \___ ⌒ヾく<,_ `ヽ )ノ/圦 | 、\ ヽ 、∨tl `ヽ . ∨ V\ i { `| Vi \ ハ i } | } i } ∨,} }≧=- | 辻_V\`i} i } | /} iハ} 辻ノ ノ ¨〕V//リ iノ ////V〔 ¨〕――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 6/7 …… … 私もキョータローのために何かしてあげたいな。 麻雀を頑張るのは前提だよ! 今までは疎かにしちゃってたけれど、ちゃんと麻雀部に頭を下げて、思いっきり打たせてもらっている。 同時に、ちょっと抜け出しちゃったりもするけど、許してー! 「男の子の意地、か」 よく言われる、男の子が女の子に負けたくないって意地っ張りなところ、あれがそうなんだろう。 前までは麻雀でしか物事を考えられなかった。 だから、男は弱い。そうとしか思えなかった。 でも今は……。 / / // . 〃 . iト、| . | ヽ ヽ ヽ 乂 .′ / ,イ . / ! . i| | . |\ . ハ .′ i`ーァ′/ ! . i | . | | . | \ . ヽ . ____ i-‐ ´ . .′ !/ . ′| . | | . | | . | \ .  ̄| ̄ ̄ `ヽ /i| |. | | . | | . ! | . |_,,-‐====‐\ . | . | . i j〃 . i| |. |‐===┼- | j -‐ \ . . | . | . | / . i| {. ! \八 . | jノ , -‐ __,,.⊥ . } . | . 人 ′ . 八 Ⅵ ≫=ミ、 . ! ≫≦Y⌒'マハ 、 . .′ . | . .\ i . i . \{ハ 《 )i ハ\{ ″{ .) i } } 》 . / . /! . \ .\ | . | . i '. ヾ い; jj 八∨乂 _;ノ ノ . / . | . .`ー- | . | . | . | . l'. V辷ク ゞ゚-‐ ' . / . / . | . . | . | . | . | . |ハ / . / . / . . | . . | . | . | . | . | . , / . . .′ . / . | . . . | . | . | . | . | . / ,. ,イ . / . 人 . . . . 「キョータロー、かわいい!」 |.. i | . | . | . | ゝ. 、 ノ .′ // / . / . . / \ .\ . l 从 . | . | . { / > . { /' / . / . . ′ \ .\ . 乂{ \. !\〉、 \_/ . . 〕jッ。. . ィV`ヽ /. / . . / \ .\ . . `\ \{ \;/ . . //{{ ` ´ | |│ ,// . . / \ .\ . . これがボセイホンノーってやつなのかな。 見守ってあげたくなる。 支えてあげたくなる。 キョータローと出会ってから新鮮な気持ちだらけだ。 心がふわふわ踊っている。――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 7/7 「そうだ!」 いいこと思いついた! やっぱりこうやって女の子らしく支えてあげれば、キョータローは喜んでくれるよね! そうとなれば、やることは一つ。 「おべんとーを作ろう!」 キョータローに食べてもらうためにお弁当を作って、持っていく。 ふふふー、そんな経験ないだろうから喜んじゃうよねー! でも私、料理したことない……。 / \ _人_ ' ` 、 \ Υ'/ / / ト、 丶 / / / | | | Χ } .′ il / | | \ | / `、 リ | i | _|l__∧ト、八 | メ´ ニニ / } | | | || `>x、\| 斗チ芋ミ、∨ ,′j | |l l|斗示芋ミ、 ''h! } ,′ , |l 八 И'h! } 乂___ノ / / || \| 乂__ノ /i/i/ / /l| 「まっ、なんとかなるでしょ!」 .八 ゝ /i/i/i i / / / / | ‘,\ ハ r ア /l/ / / | ト、 込、 _ノ // ,イ l| |l l\ \> .,_ /∨ /l| 八_ |ヽ. 八l_\ \-─=ー ァ--< / / 八 { \ `ヽ | | ./ /´ ハ 〕 { 〉 ,′ / ` ヽ \∧ | |/─、_ / |∨ __ Ⅴ__=| / 〕\ \ | | Y´ \\.ノ (`ヽ \\) | ,′ \ 丶 インターネットで調べてー、料理の本なんか見ちゃってー。 ふふふー、こういうのがコイビトっぽい感じだよねー。 よーし、キョータロー! 待っててねー! カン!
https://w.atwiki.jp/83452/pages/5128.html
ギコ紬「えっ!?い、いない!?」 チチチ… ニャーニャー カサカサカサカサ 梓「――!?なんかいっぱいおる!!」 ギコ紬の足下に、小さな梓が五人集まって胸を張っていた。 梓達「ミニマムあずにゃんずです!!!!!」バーン 唯「何あれ欲しい」 ミニマム梓1号「突撃!」 3号「にゃー」ダッ 4号「ふみゃ」ダッ 5号「チチチチ」テテテッ ギコ紬「あ!?な、何を!!ちょっ…やっ!!」 ミニマム梓1号の号令に3,4,5号がギコ紬の服の中へと突入する。 2号「何リーダーぶってんのかなぁ~?命令とか聞いてられないね~」カサカサカサ グオオォンザクッ!!! 一人別行動を始める2号の目の前に、くすぐりに身をよじったギコ紬のノコギリが振り下ろされた。 2号「Oh…」 1号「死にたくないでしょ?」 2号「ちぇ。しゃくだけど命は惜しいもんね」カサカサ 1号と2号もギコ紬の服の中へ侵入した。ギコ紬はくすぐったさに足が震え、うまく身動きが取れずにいる。 ギコ紬「ちょ…やめっ…んっ!!」 律「なんかわかんないけどチャンスだ!今のうちにムギを止めるぞ!」 デブ紬「任せて!」 ノコギリを奪おうと駆ける軽音部のメンバー(澪除く)。だが、ギコ紬の方もなんとかノコギリを振るって、皆の接近を拒む。 デブ紬「くっ…せめて一瞬でも隙が作れれば…」 1号「ごめんなさいこれ以上未開の地へ進むのは私も胸が痛いです」 ギコ紬の服の中からくぐもった声が聞こえてくる。 紬「でも状況が状況だから――」 梓(許可するつもりですか!?なんか私が気まずくなっちゃいますよ!?) 唯「――ハッ!そうか!ひらめいたよ!」 まじまじとギコ紬を観察して何か頷いていた変態和の腕を引く唯。そして、他の唯達へのアイコンタクト。 変態和「へ?」 唯四人衆「そおい!!」ギュッ 変態和「いとをかしっ!!!!!!!!!!!!!!!11!!!!1!!!!!!!!」ブシャアアアァッ ギコ紬「な、何!?」ビクッ デブ紬「マンボッ!!」ブンッ ギコ紬「も゛っ!!!!!」デュクシッ ギコ紬は恐ろしい勢いで吹っ飛んで動かなくなった。 さわ子「見事に気絶してるわ」 律「何という恐ろしいコンビネーション…」 紬・和(…何だか凄く複雑な気分) 梓「ちょっと待ってください。あのムギ先輩には2号達が…」 ミニマム梓1号「心配にはおよばないよ」キリッ 唯「あー!ちっちゃいあずにゃんだぁ!!おいでおいでー」 3号・4号「にゃー」 澪「特別って…こういう意味だったのか」 1号「はい…さすがに異様な光景だから気味悪がられるかと思ってたんですけど、それ以上に異常な出来事が起きましたから、思い切って解禁しました」 梓「っていうか、いつのまに復活してたんですか澪先輩」 さわ子「あのー…梓ちゃん一人潰れてたわよ…?」 ギコ紬を拘束したさわ子が、ミニマム梓の一人をつまんで持ってきた。 2号「」 1号「あぁ、2号なら平気ですよ。生命力異常ですから」 さわ子「それにしても…どうしてムギちゃんはこんな真似を…。野次馬もビックリしすぎて固まっちゃってるし」 梓「もう一度死んでくれって言われました…」 律「もう一度って…」 紬「じ、じゃああの私は…もしかして、梓ちゃんを…?」ガクガク 1号「――ありえなくもないですよ…。平行世界は無限にあるんです。私みたいなのもいるんですから…」 紬「…」ウルッ 梓「ム、ムギ先輩がそんなに気にすることないですよ!」 唯「そうだよムギちゃん!この世界のムギちゃんはおっとりぽわぽわで優しいムギちゃん、それは間違いないんだもん!!」 よく見て澪「イイハナシダナー」 かなりショックを受けてしまった様子の紬を慰める皆。そこへ―― 憂「皆さん!」 憂が校門から息を切らせて走ってきた。 唯「あ、憂ー!」 憂「お姉ちゃん、大丈夫?どこか怪我してない?皆さんも…ノコギリを持った紬さんに出会ったりしませんでした?」 梓「あ、あー…そのムギ先輩ならついさっきみなさんの活躍で取り押さえたよ。でも、何で憂がそのことを?」 憂「そっか…なんとかなったみたいだね。私と純ちゃん商店街に寄ってたんだけど、そこで平行世界の律さん達に会って…。 事情を聞いたら、律さん達もノコギリを持ったもう一人の律さんといざこざがあったそうなんです」 和「もしかしてムギ達を探しに行ってくれた律かしら?でも、達って言うのは――」 憂「澪さんと、大人の澪さんです。何とか律さんも取り押さえたられたみたいですけど、もう一人の律さん結構怪我しちゃってて…。 逃げ出した紬さんの事が気になってて急いでこっちに向かってたんですけど、だいぶ無理してたみたいで途中で倒れちゃったんです」 律「お、おいおいマジかよ…」 澪(大人の私って…澪さんだよな。もう一人の私は…もしかしてあの追い出しちゃったヤツかな) 憂「あと、大人の澪さんも取り押さえた律さんをずっと背負ってたんですけど、体力が持たなかったみたいで動けなくなっちゃって…。 それでもこっちの様子が気になるから、私が一足先に状況を見に来たんです。皆さん無事そうで安心しました」 紬「向こうは結構大変だったのね…」 和(こっちの解決の仕方が馬鹿みたいね…) 純「お~い…」 憂「噂をすれば――こっちの方は大丈夫だったみたいですよ!」 純とサンジュが最高律と瓶澪、そしてギコ律をほとんど引きずるような形でヨロヨロと姿を現した。 梓「ホントにみなさんボロボロって感じですね…」 サンジュ「…澪さん重いんですけど」ハァハァ 瓶澪「…大人の女は肉付きがいいの」 純「何で私が…こんな目に…」ハァハァ 最高律「――ごめんな…迷惑かけて…」ハァハァ 純「あ、いや、その、全然平気です!もっと耳元で囁いてください!」 最高律「…ん?」 池沼唯「あーりっちゃ!あー!」ダキッ 最高律「いつつ…おーどうした唯…心配してくれてたのか?」 澪「――!ひいぃ!ち、血が!血が出てる!」ガクブル 最高律「あー、気にしないで。例の傷が…ちょっと開いちゃっただけだからさ」 律「いやそれけっこう大事だぞ…。病院行くか?」 最高律「だーいじょぶだいじょぶ。そんなことより…おい、早く来いよ」 最高律に招かれて、サンジュがおずおずと皆の前へ出る。 梓「やっぱり、昨日の澪先輩だったんですね…」 最高律「いろいろ迷惑かけちゃったこと、謝りたいんだってさ」 サンジュ「…」 瓶澪「ほら」 サンジュ「……ミ、ミアネ……」 一同「?」 最高律「えっと…?」 サンジュ「ごめんって意味だよ…!恥ずかしいから言わせるな…!」 瓶澪「素直じゃないの」 サンジュ「うるさいな!」 澪「でもまぁ、反省してるみたいだし…昨日の一件は目を瞑るって事で」 サンジュ「あ、ありがと…」 律「さて一段落ついたところで、お互いいろいろあったことだし情報交換でもしといて。私はこいつを一応保健室に連れて行くから」 最高律「いてててて…引っ張らないでくれよ」 唯「うん、わかった。って…うん?」 律が最高律を連れて校舎の方へと向かう中、池沼唯が唯に急にしがみつき、ガクガク震えだした。視線は校門の外へと注がれている。 唯「どうしたの?」 池沼唯「…いやああああああぁぁ…」 唯(この子、ムギちゃんの時に思ったけど異変に敏感なのかな…?だとしたらまだ何か――) 律「はいはいどいたどいたー。通してくれよー」 姫子「あの、田井中さん。保健室、今日先生出張で閉まってるよ?」 律「なんと!」 最高律「う…応急処置できないってわかったら急にめまいが…」ハァハァ 律「うおおぉい!しっかりしろお!!」 池沼唯の異変に気付かない周りは至って平和(?)だったが、唯は非常に嫌な予感を感じていた。 ミニマム梓「唯先輩?どうかしましたか?」 2号が復活したため合体して再び元の姿に戻ったミニマム梓が、唯達の様子に気が付き声をかけた、その時だった。 澪?「…うううぅ…」 和「――!?また澪が現れたわ!」 澪「ま、また?これで何人目だよ…」 校門からふらり、ふらりと俯いたまま校庭に入ってきたのは、まぎれもなく澪だった。だが、 唯(何だろう、この嫌な感じ…) 池沼唯「やあああああああああああああぁ!!」 突然池沼唯が甲高い悲鳴を上げだし、さっきよりときつく唯にしがみつく。その場にいた全員が驚き、彼女に目をやった。 唯「え、え、え!?ちょ…どうしたの?大丈夫?」 澪?「あああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」 すると今度は今し方現れたばかりの澪が狂ったように吠えながら、顔を上げた。まるで別人――いや、人とは思えないほどに狂った表情だった。 澪?「ああああああああぁああああゲロ吐いちゃうよおおおおおおおおおおおおぉ!!」 一同「!?!?」 澪「」 さわ子「今度は何なのよ一体!?」 呆然としていたサンジュが、思い出したように呟く。 サンジュ「そうか…す、助っ人だ…。唯が呼んだ助っ人だ!!」 唯「私?」 サンジュ「違う」 池沼唯「あう?」 サンジュ「違う!」 石ころ唯「私だ」 サンジュ「違う!!」 よく見て唯「なんだ、お前だったのk」 サンジュ「違うっつってんだろおおおがあああああああああああ!!!アイツはばけもんなんだぞおおおおおおおおおお!!!」 最高律「な、何だあれ…一体何がどうなって…」ハァハァ サンジュ「そこで気絶してる律とムギの助っ人なんだよ!すっかり忘れてた!」 律「そんな大事なこと忘れてんじゃねー!…つーか、これファンクラブの人には結構衝撃的な光景だと思うんだけど――」 佐々木「大人の秋山さんも美人で素敵だけど…あの秋山さんはワイルドで新しいわ…」 律「ありなのかよ」 そんなのはごく一部で、異様な雰囲気を放つゲロ澪に野次馬達は悲鳴をあげる。それに反応した彼女は、近くにいたクラスメイト達の所へ駆け出した。 あかね・エリ「ひっ!!」 エリ「い、嫌…逃げ――」 ゲロ澪「あああああぅうううう」ギロリ ゲロ澪の人とは思えない異常な狂気に光る目つきに、思わず足がすくんでその場に腰を抜かしてしまう二人。その二人にゆっくり近づいていくゲロ澪。 梓「わ、私が狙いじゃないんですか!?」 サンジュ「アイツは目に入った人誰でも殺しちゃうようなヤツだって聞いた」 澪(どういうことなの) ゲロ澪「あああああああ吐いちゃうよおおおおおおおおおおお」 エリ「こ、来ないで!来ないで!!」 梓「っていうかやばいですよ!このままじゃ――」 クラスメイト達は恐怖に身がすくんでどうしようもない。それは軽音部員達も同じだった。だが、その中で一人若干暴走気味な人がいた。 律(――傷持ちの私も体を張って梓を殺そうとしてた私を止めた・・・!澪さんの世界の私も命をかけて人を救った・・・!) 律「異世界の私ができて、私にできないはずがない!」 姫子「た、田井中さん?」 律「そっちの私のこと頼んだ!救急箱でも取ってきて手当てしてやってくれ!!」ダッ 一人猛ダッシュする律。そして、ゲロ澪に後ろからしがみついて動きを封じた。 エリ「田井中さん!!」 律「コイツは私が押さえてるから今のうちに逃げろ!」 唯(りっちゃんそれ死亡フラグううううぅ!!) 梓(やっぱり律先輩ってそういう運命をたどる人なんですね・・・) デブ紬と紬が慌ててエリ達に駆け寄る。デブ紬はそのまま、ゲロ澪を律と共に押さえ込むことに努めた。 紬「大丈夫二人とも!?早く今のうちに!」 あかね「う、うん」 紬の手を借りて立ち上がり、その場から逃げ出す二人。 ゲロ澪「ああああああああゲロ吐いちゃうゲロ吐いちゃうよおおおおおおお」 律「コイツ力が半端じゃ――うわっ!!」ドサッ デブ紬「りっちゃん!軽々とりっちゃんを吹っ飛ばすなんて・・・。よし、こうなったら――」 ゲロ澪「あああああああ吐いty」 デブ紬「どすこい!!」ブンッ どごぉっ!! ギコ紬の意識を一瞬で奪った鉄拳が、ゲロ澪の腹部にめり込む。 デブ紬「これでどう!?」 ゲロ澪「・・・うぶっ」 デブ紬「あ☆」 よく見て唯「映像が乱れております。しばらくお待ちください」 よく見て澪「ちゃらりらりらりらら~♪」 よく見て紬「澪ちゃん作曲のセンスない」 よく見て澪「ふうううううううううううぅぅぅぅ!!」 よく見て唯・澪・紬「ふううううううううううぅぅぅぅ!!!」 デブ紬「」 変態和「大変よ!ムギが汚物にまみれて瀕死状態だわ!」 澪「」 梓2号「こっちにも余波を受けて瀕死状態の人が!!」 ゲロ澪「ううううううううううぅぅぅ」 デブ紬「」 サンジュ「あの威力で殴られたのにぴんぴんしてるぞ・・・」 唯「む、ムギちゃんを助けなきゃ!」 律「助けたいのは山々なんだけど・・・」 さわ子「近づくのには勇気がいるわね、いろんな意味で」 ゲロ澪「ああああああああああああああ」 唯「ムギちゃんがピンチだよぉ!」 変態和「いくら愛する唯の頼みといえど、生理的に無理があるわ。ごめんなさい、ムギ」 ゲロ澪が放心状態のデブ紬の腕をつかみかけた、その時! ヒュー・・・ズドーン!!ズドーン!! ゲロ澪「ああああああああああああ」 デブ紬「」 どこからともなく飛んできた火炎球がゲロ澪に直撃した。デブ紬も爆発に巻き込まれて唯達の前に転がってくる。 デブ紬「」プスプス 唯「む、ムギちゃああああああああん!!」 梓「おぉ・・・見事に汚物が消毒されてます」 池沼唯「焼き豚」 澪「というか、何だ今の!?」 ゲロ澪「ううううううううぅうう痛いよおおおおおおお」 ふらふらと立ち上がるゲロ澪。そこへ、校門から閃光のごとく走り寄る影があった。それは―― 「はぁ!!」ビシッ ゲロ澪「うううううううううぅう」 和「わた、し・・・?」 鞘に入ったままの日本刀を振るいゲロ澪をひるませたのは、和にそっくりな大人の女性だった。身にまとったジャケットには、S.T.A.R.S.の文字が刻まれている。 和?「バイオハザードに巻き込まれたわけでもなさそうなのに・・・何て人間離れした顔をしてるの」 さわ子「えっと・・・どちら様でしょうか?」 バイハザ和「話は聞いてます。ここは平行世界らしいですね。あまり信じられなかったんですけど・・・この光景見て理解できました」 和「え、あ、はい。って・・・誰からそのことを?」 ゲロ澪「うあああああああのどがあああああああああああああああああああああああ」 バイハザ和「ごめんなさい、あまりのんびり話してる暇もなさそうね。あの澪は私達が押さえます」 澪「達・・・?」 バイハザ和「さっきの火炎球見たでしょ?さすがの私もあんな常識外れの技は使えないわ」 梓「じゃ、じゃあ一体誰が――」 「私だよ」 ゲロ澪の咆哮が響く中聞こえてくる声。校門から姿を現したのは、律だった。その姿はこの世界の彼女と変わらない。 律「・・・へ?」 ぽかんとする一同を尻目に、懐からドラムスティックを取り出し、器用にそれらを回す律?。するとどうだろうか。いきなりスティックが炎を上げ――双剣へと姿を変えた。 律?「――『裏不無』」 8
https://w.atwiki.jp/gundamfamily/pages/3633.html
693 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/12/16(水) 22 18 59 ID ??? 新・東方不敗「馬鹿者がぁ!ここはそういう世界なのである!無限に広がる可能性の一つなのだぁ!!」 ドモン「し、師匠!?なぜ、新なのですか!?」 新・東方不敗「ワシはお主の師匠ではない、通りすがりの異星人なのだ」 ドモン「ど、どういうことですか!?」 新・東方不敗「そういう設定の・・・ゴフゴフ、そういった可能性のある世界もあった・・・ということなのじゃ、この世界はこの世界、よそのことを気にするでない」 アル「あ、ロラン兄ちゃんの口癖と一緒だ~」 シュウト「うん、そっくりー」 アル・シュウト「他所は他所、ウチはウチです!」 シャア「やはりロランは私の母になってくれるかもしれ(ターン)」