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41話 BAD COMMUNICATION 柏木寛子と西川のり子の二人は、D-3エリア南端部に存在する、D-4エリア市街地へと続く橋を渡っていた。 病院にて触手獣人少年による襲撃を受け、同行者だったレナモンが命懸けで二人を逃がした。 レナモンの安否を気にしつつも、彼女の意思を無駄にしない為に寛子とのり子は前に進む。 「街中なら、隠れられそうな場所も多いでしょ」 「せやな。もうウチ足疲れてもうたわ……早く隠れられる場所探そ、寛子ねーちゃん」 「そうね」 二人は市街地へと足を踏み入れる。 幾つか車が路肩に停められ、店舗はシャッターが閉じられている所も有れば開店時同様の状態で放置されている所も有った。 とても静かな、不気味な表通りを寛子とのり子は歩いて行く。 その二人を、路地の物陰から窺う男が居た。 図書館にてクラスメイトとその同行者を殺害しようとしたが、返り討ちに遭い殺し損ねた、ひでである。 襲った二人を取り逃がした後、しばらく図書館内を彷徨いていたひでだったが、 図書館にはもう誰も居らず、また他に人が来る気配も無かった為、図書館を後にし市街地へと向かった。 そして今に至る。 (よーし、今度はあの人達だ……) 装備しているFN P90を携え、ひでは路地裏を飛び出し、足音を立てないようにして二人に背後から近付く。 路肩に幾つも停められた自動車に隠れながら、少しずつ、確実に銃弾が当てられる距離まで接近する。 この時、寛子の少し前方をのり子が歩くような形になっていた。 そして、ひでが適度な距離まで近付き、いよいよ二人に向けて銃口を向ける。 後は引き金を引くだけだ。ひではそう思った。 殺人への抵抗感など最早全く沸き起こらなくなっていた。 「あっ、そうや寛子ねーちゃ……」 のり子が何らかの話を振ろうと寛子の方に振り向いた。 その時、表情が凍り付いた。 寛子の背後に、車の陰から銃と思しき物を構える男の姿が見えたのだ。 「のり子?」 のり子の異変に気付いた寛子が声を掛けた。 直後、のり子は寛子の身体を押し退けた。そして手に持っていた自分の支給品である手斧をその男に向かって投げ付けた。 それと同時に、男――ひでが引き金を引いた。 どうして自分がこんな行動を取ったのか、のり子は自分自身でも分からなかった。 考えるよりも先に身体が動いていたのだ。 その気になれば、寛子を見捨てて自分だけ逃げる事だって出来た筈、だがその気にならなかったからこの行動を取った。 元々縁もゆかりも無い他人だったにも関わらず殺し合いと言う状況下で一緒に行動してくれたと言う事実が、 自分だけ逃げると言う選択肢を咄嗟の判断でのり子に取らせなかったのかもしれない。 結果、放たれた銃弾の雨に、のり子は晒された。 胸と首と頬と左目の辺りに穴が空き、肉片と鮮血がアスファルトに飛び散り、のり子の意識は消えた。 一方のひでも無傷では済まなかった。 のり子が投げ付けた手斧が彼の額に当たる。 「あ゛っ!!」 その衝撃で後ろに倒れるひで。銃撃も弾が切れた事により中断される。 手斧は刺さりはしなかったものの、額が割れドクドクと血が溢れ出す。当然激しい痛みも伴った。 「……のり、子」 のり子に命を救われる結果となった寛子はしばし状況が飲み込めず呆然としていたが、やがて状況を把握すると、 持っていたTNOKの拳銃(通称)を、のり子を撃った男の方に向けて構えた。 「よくものり子を!!」 怒声を発し、寛子は引き金を何度も引いた。 ダァン! ダァン! ダァン! ダァン! ダァン! ダァン! 「痛い!!」 一発がひでの右肩に命中し、悲鳴を上げるひで。 逆に言えばシリンダーに装填されていた六発全て撃ったのに一発しか当たらなかった。 痛みに喚き散らしながら、ひでは路地裏に逃げ込んで行ってしまった。 寛子はひでを追撃しようとして、思い止まる。 のり子をこのままにしてはおけなかった。 寛子は仰向けにアスファルトの上に横たわったのり子の元へ近付く。 「……っ」 ついさっきまで明るい関西弁で喋っていた少女は、今や左目の部分にぞっとするような穴の空いた、 物言わぬ屍と化し、アスファルトの上に赤黒い水溜りを作っていた。 開いたままの残った右目は虚空を見詰めている。 のり子は自分を助けてくれたのだ、元々は赤の他人に過ぎない、少しの間行動を共にしただけの自分を。 あの襲撃者に先に気付いたのはのり子だったのだから、のり子だけ逃げる事だって出来ただろう。 だがそれをせず、のり子は捨て身で自分を助けてくれた。 (私が、先にあいつに気付いていれば、もしかしたら) 自分が先にあの男に気付いていれば、のり子も死なずに済んだかもしれないと、寛子は悔やむ。 その場合自分が殺されていたかもしれなかったが。 何にせよ、のり子は死んだ。 いくら後悔した所で、どうにもならない事は寛子にも分かっていた。 【西川のり子@漫画/浦安鉄筋家族 死亡】 【残り 36人】 【早朝/D-4市街地】 【柏木寛子@オリキャラ/自由奔放俺オリロワリピーター】 [状態]疲労(中)、悲しみ [装備]TNOKの拳銃(0/6)@ニコニコ動画/真夏の夜の淫夢シリーズ [所持品]基本支給品一式、.38SP弾(12) [思考・行動]基本:殺し合いをするつもりは無い。憲悦とは会いたくない。 1:のり子……。 2:どこか隠れられそうな場所を探す。 [備考]※本編死亡後からの参戦です。 ※小崎史哉の外見のみ記憶し、彼を危険人物と判断しました。 ※ひでの外見は余り把握出来てません。 ◆◆◆ 「ねぇもうほんと痛い……」 裏路地に逃げ込んだひでは、額と右肩の傷の痛みに苦しんでいた。 無視できない量の血液が傷口から流れ落ち、ひでの衣服や地面を汚す。 手当てが必要な事はひでにも分かった。 「ふざけんなよぉ……どこかで手当てしなくちゃ……」 悪態をつきながら、ひでは手当て出来る場所と道具を探し始めた。 【早朝/D-4市街地】 【ひで@ニコニコ動画/真夏の夜の淫夢シリーズ/動画「迫真中学校、修学旅行へ行く」】 [状態]後頭部に打撲、背中に軽い打撲、額に傷(出血多し)、右肩に盲管銃創(出血多し) [装備]FN P90(0/50)@現実 [所持品]基本支給品一式、FN P90の弾倉(5) [思考・行動]基本:殺し合いに乗り、優勝を目指す。 1:クラスメイトと会っても容赦しない。葛城蓮(虐待おじさん)に対しては特に。 2:傷の手当てをする。 [備考]※動画本編、バスの中で眠らされた直後からの参戦です。 ※稲葉憲悦、柏木寛子の容姿のみ記憶しました。 《支給品紹介》 【手斧@現実】 小型の斧。片手で扱えるサイズ。「ちょうな」とも。 前:回答しない問題みたい 目次順 次:Exists onry sever lonesome and cruel reality 前:しょくしゅ注意報 柏木寛子 次:かさなる影 前:しょくしゅ注意報 西川のり子 GAME OVER 前:そうです僕は馬鹿なんです ひで 次:かさなる影
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ミッション概要 敵のロボット兵器戦隊が 市街地に侵入しました。 以前出現したものと比べ、 微妙に大きさが違うようです。 おそらく、カスタムタイプと思われます。 注意してください。 マップ 開始地点 市街地1 高架下 協力プレイ制限 限界設定 武器 耐久値 EASY/NORMAL 19 1228/614 HARD 43 2629/1314 HARDEST 68 3753/1876 INFERNO 無制限 無制限 登場する乗り物 出現位置 戦車 開始地点のすぐ前 ヘリ タワーの頂上 出現する敵 出現数 備考 第一波 新型歩行戦車ディロイ・カスタム 6 攻撃モード 全国のEDF隊員によるアドバイス ディロイ・カスタムのお披露目ミッション。 攻撃方法はディロイと同じだが、脚が短かいタイプと足が長いタイプがいる。 極端に足が短いタイプは建物に登れない。 また、移動速度が異常に速いタイプはレーザーの狙いが滅茶苦茶という特徴がある。 市民がディロイ・カスタムに襲われている。市民がいる間に素早く攻撃していこう。 市民出現ポイントが複数あり、覚えるなりパターンを組むなりすることで難易度が大きく変化する。 狙われた場合、外周よりもビル街に逃げ込んだ方がダメージを受けにくい。 なお、ヘリに乗りたい時は爆発物や戦車でタワーを破壊する必要がある。 陸戦兵 その1 【武器】ルシフェルS、スパローバスターなど 【アーマー】4000~ 開始地点すぐ近くの短足ディロイをショットガンで倒す。 その後外周へ移動しながらミサイル撃ち逃げで削っていく。 ディロイに接近された場合、ビル街に潜伏したりショットガンで本体を撃って凌ごう。 ペイルウイング 速攻 【武器】レーザーランスΣ、デモニック・ランス 【アーマー】2000~ 市民がいる間に接近してディロイの足先をランスで突くだけ。 ディロイに接近すると追加の市民が沸くこともあるので恐れずに接近しよう。 もし市民がいなくなったら、ビル街に潜伏して攻撃のチャンスを待つ。 エアレイド 速攻 【武器】150ミリ砲Q 【アーマー】3500~ 市民に構っているディロイの足先を150ミリ砲で攻撃するだけ。 ほとんどのディロイは150ミリ砲一発で倒せるが、一部のタイプは二発必要。 協力プレイ
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スターリングラード-1942(市街地) 有名なスターリングラードの戦い。 枢軸側は戦車に恵まれている。性能は対歩兵相手には十分だろう。しかし装甲は薄いので油断は禁物。 旗本に突っ込むとあっさりやられる。 連合側は歩兵が主体となる。戦車には肉薄攻撃か対戦車砲で何とかしよう。 枢軸側登場兵器 Ⅱ号軽戦車 38(t)軽戦車 sdkfz.251装甲兵員輸送車 PAK36対戦車砲 連合側登場兵器 T-40軽戦車 M1937対戦車砲
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第六十五話≪悲哀を乗り越えて≫ 葛葉さんと一緒に、中山さんの死体を道路脇の草むらの上に安置した後、 路上に落ちていた、私が中山さんに渡した小型のリボルバー拳銃を拾い、 中山さんのデイパックの中から、小型リボルバーの予備弾薬を抜き取り、自分のデイパックの中に入れる。 抜き取るのは予備弾薬だけにした。食糧等はそのままにした。 中山さんの身に着けている衣服は血塗れで、手足は傷だらけで酷い状態だったけど、 顔は比較的綺麗だった。まるで眠っているみたいな死に顔だった。 そして、私と葛葉さんは、当初の予定通り、幹線道路を辿って市街地へ向かう事にした。 横たわる中山さんに二人で手を合わせ、その場を後にした。 そして今、私と葛葉さんは海の見える幹線道路の上を歩いている。 私は上下二連式の散弾銃、葛葉さんは単発式の狙撃銃をその手に持ちながら、 周囲を警戒しつつ進んでいる。 私達は忘れていたのだ。今自分達が置かれている状況を。 三人で雑談を交わして少し楽しい気分になり過ぎていた。和み過ぎていた。 既に何十人もの人が命を落としている、そして殺人者が何人もいる殺人ゲームの舞台に自分達はいるのだ。 そして首にはめられた首輪で、このゲームの運営に命をも握られている。 その事よく自覚していたつもりが、自覚が少し足りなかった。 だから――中山さんは命を落としたのかもしれない。 歩きながら、葛葉さんが沈痛な面持ちで話してくれた。 私達を襲い、そして中山さんを撥ね殺した赤い車――その運転手の事を。 聞けば、その運転手は葛葉さんがこのゲームが始まって、初めて遭遇した参加者で、 そして、初めて襲い掛かってきた参加者らしい。 緑色の長い髪の、白い半袖のカッターシャツに紺色のスカートの、若い人間の女性だそうだ。 あの赤い車で襲い掛かってきた時は、何故か野球帽のような物を頭に被っていたらしいけど。 そして葛葉さんは、悲しみと怒りが入り混じったような、複雑な表情のまま続けた。 あの女性は、自分の事を狙っていたのかもしれない、と。 中山さんは自分を庇って車に撥ねられた、つまり、中山さんは、自分のせいで死んだようなものだ、と。 葛葉さんは両目に涙を浮かべながら言った。 でも、そんな葛葉さんの考えを、私は優しく否定した。 確かにあの車は葛葉さんを狙っていたのかもしれない。でも、中山さんは自分の意思で葛葉さんを助けたんだと思う。 だから、葛葉さんは気に病む事など何も無いと、そんな風に考えてしまったら、中山さんが返って悲しむだけだと、 そう葛葉さんに語り掛けた。 その瞬間、葛葉さんは私の胸に抱き付き、まるで堰を切ったかのように泣き出した。 私は泣きじゃくる葛葉さんの頭を撫でてあげる事しか出来なかった。 きっと、ずっと罪悪感を感じていたのだろう。責任感を感じていたのだろう。 16歳の、まだ子供と言っても過言では無い少女にとって余りにも酷な現実。 そして、こんな状況を作り出すように仕向け、自分は涼しい顔で高見の見物と洒落込んでいるであろう主催者に、 更なる怒りが湧いた。 そして今、私達は市街地に向け歩いている。 仲間を集めて、この狂った理不尽な殺人ゲームを終わらせる方法を見つけるために。 ◆ 中山さんが死んでから、私はずっと自分を責め続けていた。 中山さんを撥ねた赤い車を運転していたのは、私がこのバトルロワイアルが始まって最初に出遭い、 そして最初に襲い掛かってきた人物だった。 最初は私達三人を狙って車で突進を仕掛けて来たのだろうが、その時私の姿を確認したらしい。 どうやらあの古城で私を取り逃がした事を忘れてはいなかったようだ。 そして次の突進は、間違い無く私を狙ったものだった。 あのままであれば、私は今頃、こうして立ってはいないだろう。 中山さんが、私を突き飛ばしていなかったら……。 私は助かった。けど、身を挺して私を助けてくれた中山さんは、命を落とした。 あの車は走り去った。私が撃った銃弾を何発も浴びながらも。 私は生まれて初めて、心の底から他人を憎んだ。 あの緑髪の女性の事を、憎悪した。 だけど、次第に憎悪よりも、別の感情が湧き起こるようになっていった。 中山さんは自分を助けようとして命を落とした。 中山さんは……自分のせいで命を落としたようなものだと、思い始めるようになった。 自分を責めずにはいられなかった。罪悪感を感じずにはいられなかった。 でも、自分の中でのみ抱え込むのが、とても辛くなって、つい、菊池さんにその事をもらした。 決して慰めて欲しかった訳でも、同情して欲しかった訳でも無かったけど――。 菊池さんに優しく叱られた。 確かにあの車は私を狙っていたのかもしれない。でも、中山さんは自分の意思で私を助けたんだと思う、と。 私は気に病む事など何も無いと、そんな風に考えてしまったら、中山さんが返って悲しむだけだ、と。 その言葉を聞いた瞬間、何だか、とても安心したような、救われたような気がして。 涙が抑えられなくなった。気が付いた時には、私は菊池さんの胸の中で泣いていた。 なぜだろう。どう見ても私と同年代の女の子のはずなのに、 まるで自分よりも何十歳も年上の人から諭されているような、そんな気持ちだった。 私と菊池さんは再び市街地に向けて歩き出した。 まだ立ち止まる事は出来ない。 同じくこの殺し合いに呼ばれた、知り合いの二人にも再会していない。 何としても、このゲームから脱出してやる。 中山さんや、既に死んでいった大勢の人達のためにも、生き延びる。 【一日目/午後/F-8浜辺沿いの幹線道路】 【菊池やと】 [状態]:健康、市街地方面へ移動中 [装備]:ミロクSP-120(2/2) [所持品]:基本支給品一式(食糧1/3消費)、12ゲージショットシェル(50)、S W M36”チーフスペシャル”(5/5)、38S WSP弾(50) [思考・行動] 基本:殺し合いの転覆。或いは脱出。そのために仲間を集う。 1:襲われたらまず説得、駄目なら戦うか逃げる。 2:首輪を外す方法も探す。 3:何で10代の頃の身体に戻ってるの……? [備考] ※運営側による盗聴の可能性を知りました。 【葛葉美琴】 [状態]:左頬に掠り傷(治癒中)、緑髪の女性(新藤真紀)に対する憎悪、市街地方面へ移動中 [装備]:十三年式村田銃(1/1) [所持品]:基本支給品一式(食糧1/3消費)、11.15㎜×60R弾(ポケットに11、デイパックに22)、出刃包丁 [思考・行動] 基本:殺し合いはしない。 1:絶対に、生き延びる……。 2:首輪に盗聴器が内蔵されている事を他参加者に知らせる。 3:知人(四宮勝憲、朱雀麗雅)と合流したい。 4:襲われたら戦う。 [備考] ※運営側による盗聴の可能性を知りました。 Back 064ARENA~行軍~ 時系列順で読む Next 066[[]] Back 064ARENA~行軍~ 投下順で読む Next 066[[]] Back 058騎士を演じた男 菊池やと Next 069日没、そして闇が訪れる Back 058騎士を演じた男 葛葉美琴 Next 069日没、そして闇が訪れる
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10ページ目 男「……は? 広島が……?」 男「市街地が消し飛んだ、っていうんですか? 一瞬で?」 司令「あぁ。君は両親が広島にいたろう」 司令「一応、伝えておこうと思ってな……」 男「あ、ありがとう、ございます……」 男「失礼します」バタン 男「畜生……!」 男「あの時……後ろの奴を落としていれば、きっと……!」 男「くそっ!」 次へ トップへ
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水統王の里? アクア二ウムという魔法装甲や魔法具に使われる資源がとれるらしい。 機関による襲撃が二度あった。現在は、かなり復興している。 闘技大会のスタジアムはここにある。 国のいたる所に噴水などの水に関わるオブジェなどが存在する 中央近代都市部には機関の水の国支部が存在する 首都はフルーソ Phosphorusという人気の喫茶店がある ディストン植物園という大きな観光名所の植物園がある またNo.50と思われる人 物によって大きめの噴水の一つがひどく強化されてしまっている。 水没遺跡ミルタニア 北西部に存在する規模の大きい遺跡群 元は古代の都市のようだが今はほぼ湖の中に沈みかけている この忘れさられた遺跡が生まれた経緯は、どうやら古代兵器の暴走によるものらしい 暴走し、膨れ上がった水の魔翌力は、都市そのものを喰らったのだ 元々盆地だったのが災いし、完全に湖が出来てしまったのだった 水面は浅いため、まだ建物の残骸などは確認できる 近代都市 ミール・シュタイン 国の中央部にある都市、企業ビルや高速道路が所せましと並んでいる 自然は少なく、様々なデジタルモニターや、自動で動く道路など、ハイテク尽くしだ 流石に〝星の国〟とまではいかないが、主要国の都市たる技術力と人口数を持っている 【旧市街地 近代化される前の市街地、建物は朽ち果てたものが多く、不良やギャングの溜り場になっている】 【噴水広場 数少ない自然があるエリアであり、中心部の大きな噴水は一見の価値あり】 【地下倉庫街 地下に広がる企業などの物資がある倉庫街、人通りはすくない】 【道路 一般の4車線式道路と、その上を走る陸橋型高速道路がある】 【エアポート 飛空艇が停泊する事のできるいわば空港である】 【都市庁 街の中心部にある大きなタワー、中では都市の様々な公務が成されている、警備も厳重である】 アクエリアス・ブリッジ 【都市と都市を結ぶ、海の上に広がる巨大な橋、全長は10kmはありそうだ】 【車道だけではなく、しっかりと歩道も大きくスペースを取られ、観光名所としても有名だ】 【ここから望む夜景は優美の一言であり、夜間はカップルたちで賑わう】 機関のテロの標的になり、現在は修復の為に一時的に通行できなくなってる
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メダル オブ オナー ヴァンガード - Medal of Honor Vanguard シングルプレイ攻略 - BEHIND ENEMY LINES 任務 1. 丘を制圧せよ 2. 農家を制圧せよ 3. 市街地へ向かえ 4. マグナソン軍曹を探せ 5. マグナソン軍曹を守れ 6. マグナソン軍曹を下ろせ 7. 協会を脱出せよ 勲章入手条件 ウェポンエキスパート Kar98kライフル、MP40短機関銃、StG44アサルトライフルを入手する マークスマンアワード 15人の敵兵の頭を撃ち抜く クリア手順 準備中
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8話 貴方の眼差しはとても怖いの 「と言う訳でね井田さん、私はこの殺し合いをどうにかして潰したいと思うんですよ」 「それは良い。俺も協力しよう」 白い髪を持った雌の黒竜へレーネと、警官井田亮太は市街地の一角にある、 CDショップ内でこれからの行動について話し合う。 「んで、まず最初にこの首輪…これを何とかしないと…」 「しかし、無理に外そうとすれば爆発するだろ」 「そうなんですよね…だからまずは――首輪のサンプルが欲しい所、です」 「サンプル…か…」 参加者を縛り殺し合いを強要させている一番の要因と思われる、首にはめられた金属製の首輪。 主催者に反旗を翻すにも、この爆弾内蔵の首輪を解除しなければ何も出来ないだろう。 へレーネは機械いじりが趣味だったので、内部構造さえ分かれば何とか出来る自信があった。 「首輪を手に入れるには…首をちょん切るしかないですよねぇ」 「怖いな」 「…その辺に死体でも転がっていると良いなあ」 「やめて。その台詞だけ聞くと危ない奴に思える」 「ふっ」 へレーネは「大沢木小鉄」と書かれたリコーダー、 亮太は不気味な人形を取り出す。説明書には「青田くん」とあった。 それぞれの支給品だが殺し合いで役に立つとは思えない代物である。 「……」 「……」 「良し、捨てよう」 「そうだな」 へレーネと亮太はリコーダーと青田くんを捨てた。 「何か青田くんが私の事見てる気がするんだけど」 「気のせいだ気のせい、おっと目が合ってしまった……早く行こう」 「うん…武器捜さないとね…一応私、炎吐けたり爪と牙があったりするけど、井田さん丸腰ですもんね」 青田くんの視線を感じつつ、へレーネと亮太は武器になる物を探しに向かう。 【早朝/G-2市街地:路上】 【へレーネ@オリキャラ】 [状態]健康 [装備]無し [持物]基本支給品一式 [思考・行動] 0:殺し合いを潰す。首輪を調べたい。 1:井田さんと行動、武器を探す。 [備考] ※特に無し。 【井田亮太@オリキャラ】 [状態]健康 [装備]無し [持物]基本支給品一式 [思考・行動] 0:殺し合いを潰す。 1:井田さんと行動、武器を探す。 [備考] ※特に無し。 ※大沢木小鉄のリコーダー@浦安鉄筋家族と青田くん@浦安鉄筋家族はG-2市街地に放棄されました。 ≪支給品紹介≫ 【大沢木小鉄のリコーダー@浦安鉄筋家族】 支給者:へレーネ 大沢木小鉄のリコーダーで、大巨人(事故により記憶を失ったプロレスラー)を召喚出来る。 しかし本ロワでは大巨人がいないためただのリコーダーと化している。 【青田くん@浦安鉄筋家族】 支給者:井田亮太 大鉄がゴミ捨て場から裕太のプレゼントのため拾ってきたかなり不気味な人形。 一度は順子に捨てられたが仁とフグ夫の二人が拾って裕太にプレゼントし、現在に至る。 人形なのになぜか成長する(赤ちゃんの青田君に髪の毛が生えて、重くなっている)。裕太はとても大切にしているが、 順子はかなり怖がっており、この人形の目を見ると些細なことでもパニックになり思考能力が停止してしまう。 モデルは作者の家にある同型の人形。 ≪オリキャラ紹介≫ 【へレーネ】 21歳の竜種の雌。白髪に黒い身体の竜人体型の竜で美乳。 機械いじりが趣味で大抵の家電製品の構造を把握している。炎を吐けたりする。 丁寧語とタメ口が混じった独特な口調で話す。殺しに対し余り忌避感が無い。 【井田亮太(いだ りょうた)】 23歳の警官の青年。幼少時誘拐され命懸けで救ってくれた警官に憧れ、警官になる。 一年前に大捕物で左腕に深い傷を負い今も傷跡が残る。熱くは無いが正義感は強い。 体術が得意。銃の腕は余り良く無い(練習しているが実を結ばない)。 007:どみそ 目次順 009:ねこねこ血みどろ日和 GAME START へレーネ 023:煉獄炎 GAME START 井田亮太 023:煉獄炎
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前ページ次ページルイズと無重力巫女さん チクトンネ街から少し出ると旧市街地の入り口があるが、そこから先は殆ど人気が無い。 人々が集う飲食店や酒場も無いここは、既に放棄されて久しいと言っても良いくらいの場所であった。 唯一目につくものと言えば、かつては多くの人を迎えたであろうアーチが立てられた入り口とその真下に作られている一つの台座だ。 旧市街地へ入ろうとするものを拒むかのような古びたアーチにはどんな事が書かれ、台座の上にはどんな像が置かれていたのだろうか。 それを知る者はこの場におらず、知っている者もきっとここへ戻ってくることは無いだろう。 文字通り死した大地とはこの街の事を示すに違いない。今のここは活気を失い、座して滅びを待つ者たちの吹き溜まりだ。 こんな場所へ何の用事も無しに訪れる者は、きっと余程の変わり者ぐらいであろう。 しかし、今日は始祖が気まぐれにも救済の手を差し伸べたのか、二人の少女がこの街へ入ろうとしている。 孤独死を静かに待つ老人の如きそんな場所に、ルイズと魔理沙の二人は佇んでいた。 「レイムの居場所はわかったけど…何でよりにもよって旧市街地に来なきゃいけないのよ」 魔理沙の後ろにいる彼女はそう呟き、旧市街地の入り口を軽く見回す。 ルイズの顔には苦虫を踏んでしまったかのような表情が浮かべており、入りたくないというオーラが身体から漂っている。 ある程度トリスタニアを知っている彼女は、ここがどれ程危険な場所なのか把握していた。 犯罪者や浮浪者の溜まり場であり、尚且つ崩壊寸前の建物が幾つも放置されているという立ち入り禁止の土地。 実際は立ち入り自由なのだが、ルイズは意識してこの旧市街地に近寄る事を今の今まで避けていた。 しかしそんな彼女とは対照的に、ルイズの前にいる魔理沙は楽しげに口を開く。 「へ~…トリスタニアってこんな場所もあるのか。今の今まで知らなかったよ」 彼女はそう言うと顔を上げ、自分たちよりも十メイル程上にある木造のアーチと、そこに取り付けられている赤錆びた鉄看板を見つめる。 風雨に晒されるばかりか虫に喰われた箇所が痛々しいアーチは、いつ崩れてもおかしくは無い。 そしてアーチの上部にある広いスペースに取り付けられている鉄製の看板には、きっと歓迎の言葉が書かれていたのだろう。 しかし、それもまた数十年の歳月をかけてアーチより更に汚れ、今では屑鉄として処理されるしかないガラクタと化していている。 一見すればお化け屋敷の入り口だと錯覚してしまうそれを魔理沙は興味津々といった目で見つめ、一方のルイズは嫌悪感たっぷりの瞳で睨みつけていた。 「しっかし相当古い所だよな~。幻想郷にある数多の廃屋が結構まともだと思えてくるぜ」 上げていた顔を下ろし魔理沙がルイズに向かってそう言うと、すぐにルイズは口を開く。 「ふーん…それほどの良い家ばかりなら是非とも見せてくれない?ここより酷かったらタダじゃ済みませんけど」 隣の少女へ嫌味を含めて送ったルイズの言葉はしかし、「おっと、そう言われると自身が無くなってしまうな」と呆気なく返される。 ここで自分の言葉に乗ってくれるかと思っていたルイズは、ムッとした表情を浮かべて魔理沙を見やる。 そんな自分とは対照的にニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべる魔法使いを見て、彼女は不満気な顔のままため息をついた。 「ユカリのヤツ…まさか適当な事言って、あたし達から今のレイムを引き離してるんじゃないのかしら?」 ルイズはそう言って、ここへ至るのまでの経緯を軽く思い出そうと脳内で時を巻き戻し始めた。 ◆ ゛霊夢は今旧市街地にいる。行くというのならできるだけ早く行った方がいいわよ?゛ ついカッとなったルイズに足を踏まれ続けていた八雲紫は、痛みに耐えながらも二人にそう教えていた。 当初はルイズがあまり役に立たないという事で、姿を消した霊夢を追いかけるなと警告した大妖怪。 しかし、戦力外扱いされた本人はそれで見事に憤り、結果自分をけなした妖怪にキツイ一撃を与える事に成功した。 本当は拳骨をお見舞いしたかったが失敗し、半ば自棄的に足を踏みつけたのが功を成したと言える。 両者一歩も引かぬ光景を魔理沙が傍観する中、ルイズはこれからの決意を紫に伝えたのだ。 それを聞いて根負けした…ワケでは無いのかもしれないが、紫は微笑んだのである。 まるで戦場へ赴く事を決意した我が子を見る母親の様に、優しくも何処か遠い場所を見つめているかのような微笑みであった。 「そこまで言うのなら教えない、と言うワケにはいきませんわね」 紫はこちらを凝視するルイズに向けてそう言って、今の霊夢がいる場所を教えてくれたのだ。 いつもと違いやけにあっさり話してくれたことに二人は疑問を持ち、一回だけ魔理沙がその事について尋ねていた。 「珍しいな?いつものお前なら難しい言葉でも出して退散すると思ったんだが」 黒白の質問に、紫は鼻で笑いつつ丁寧に答えてくれた。 「知ってるかしら?貴女達を含めた周りの者たちが思うほど、私は悪質ではありませんの」 無論、仏の様に優しくもありませんけどね。最後にそんな言葉を付け加えた後、紫はその口を閉じた。 その後、彼女は「少し用事があるから」という理由で自ら開いたスキマを使ってその場を去ってしまった。 一体何の用事なのかと一時は訝しんだのだが、それを考えるよりも優先すべき事がありすぐに忘れてしまった。 その優先すべき事を消えたばかりの妖怪から聞いたルイズは魔理沙と一緒に、チクトンネ街からある場所へと向かった。 日が暮れるにつれて人混みがきつくなっていく通りを抜けた彼女らは、ここ旧市街地までやってきたのである。 ◆ そして時間は戻り、廃墟群の前にたどり着いたルイズと魔理沙が入り口の前で佇む今に至るのであった。 「…まぁ紫の言う事が本当かどうかは知らないが、すごい所が街中にあるもんだな」 ルイズの言葉にとりあえず肯定の意を示しながらも、魔理沙は旧市街地の入り口周辺を見回している。 とりあえず応えてみたという魔理沙の言葉に目を細めるが、まぁ彼女が驚くのも無理は無いと感じていた。 ブルドンネ街やチクトンネ街と比べやや古い空気を残す街並みは、時代に取り残された証拠と言っても過言ではない。 時と共に増え続ける人口によって不便になる水回りの環境や狭い通りは、人々を新しい街へ移住させるきっかけともなったのだから。 ハルケギニア大陸の主な国々の首都や王都にも旧市街地はあるが、トリスタニアの様に明らかな廃墟化はしていない。 ガリアのリュティスは幾年もの工事で平民たちの不満をある程度取り除き、ゲルマニアのヴィンドボナでは家屋を取り壊して工場を作った。 聖都ロマリアでは最近になって難民たちの生活場所になり、アルビオンのロンディニウムには今も多くの人々が暮らしている。 そんな中であっという間に過疎化が進み、犯罪者や働く気のない浮浪者たちのたまり場となった場所は、ここトリスタニアだけだ。 更に旧市街地自体はいまだ原型を保っている事と多くの人が今も出入りしているという理由で、立ち入り禁止の看板さえ立てられない現状。 碌な整備もされないせいで通りも建物も荒れに荒れた今では、何も知らない異国の人間が見れば驚くのも無理はない。 何せハルケギニアでも有数の観光名所である王都の中に、場違いとも言える廃墟が存在しているのだから。 しかし観光客の中にはこういう場所が好きだという人達がいる事を、ルイズは雑学の一つとして知っていた。 (実際に目にするのは初めてだけど、コイツの性格を知ってると墓荒らしの類かと思えてくるわね) 初めて訪れる旧市街地にワクワクを隠せない魔理沙を見ながら、ルイズはそんな事を思っていた。 魔理沙が旧市街地をこの街の名所(?)の一つとして見ていたが、その一方でルイズはあまり縁起の良くない場所と思っていた。 先程呟いた言葉が示すように、今更ながら紫の情報は本当なのかと疑い始めていたのである。 最初に聞いたときは早く霊夢の所へ行かねばと急いでいたが、ある程度落ち着いた今ではその気持ちも薄らいでいる。 そして、段々と冷静さを取り戻す彼女はぽつぽつと思い出していた。ここ旧市街地に関するあまり噂の数々を。 肝試し気分で深夜にここを訪れた若者たちが浮浪者たちに襲われ、そのまま帰らぬ身になったという話。 地下水道に潜むゴーストや、謎の病原菌が蔓延しているという都市伝説の類。 当時の王家が隠したという財宝が、今もどこかに隠されているという美味すぎる噂。 他にもあるかもしれないが、少なくともルイズが知っている旧市街地の噂はそれ程多くは無い。 だが腰を入れて探そうと思えば…百科辞典一冊分は無いにしても、それなりの情報は手に入れられるだろう。 それ程までにこの場所は怖ろしいくらいに怪しく、暇つぶしのネタにもってこいの土地であった。 しかしルイズからして見れば絶、ここは対に近寄りたくない忌み嫌われた場所なのは違いないのだ。 本当ならば自分の前にいる異世界人にもそれを教えたい所であったが、彼女はそこで悩んでいた。 (どうしよう…コイツに教えたらもうレイムを捜すどころじゃ無くなる気がするわ) もしも目の前の相手が魔理沙以外の人間なら、ここの噂を聞いて予想通りの反応を見せていただろう。 例えば、若者たちが行方不明とかゴーストの話を聞かせれば多少なりとも自分の気持ちを理解してくれるに違いない。 だが、魔理沙やこの場にいない霊夢の二人にそんな事を話しても、それで怖がるという場面が想像できないのである。 むしろそれで怖がる自分を馬鹿にしたり、予想よりもずっと斜め上の反応を見せてくれるのではないかと危惧していた。 霊夢は鼻で笑ってくるだろうし、魔理沙に至っては話を聞き次第本当かどうか確認しに行くだろう。 実際にそうなるかどうかはわからないが、少なくともルイズはそういう事になるなと予想していた。 自分の話に斜め上の反応を見せてくれるかもしれない二人の姿を想像し、ルイズは無意識に呟いてしまう。 「言えるワケ無いわよね、面倒事になるのなら…」 「お、面倒事ってなんだ?何やら随分と面白そうな話がありそうじゃないか」 あまりにも意味深すぎる彼女の言葉に対し魔理沙が反応するのは、必然としか言いようがなかった。 「えっ?――あ、うぅ…」 まるで子供の様に無邪気な瞳で見つめられるルイズはしまったと後悔しつつ、どう答えようか迷ってしまう。 思い切ってここの噂を話そうか、もしくは何でもないと言って誤魔化すか。 正直言ってどちらの方を選んでも良くない事が起こりそうだと、この時の彼女は薄々感じていた。 仮に噂話を教えてしまうとなると、この黒白が唐突な探検を始める事は碌に考えなくとも予想できる。 かといって何もないと言えばこちらの根が折れるまで問い詰めてくるだろうし、そうなればここで立ち往生してしまう。 旧市街地へ来たのはあくまでも霊夢の捜索をする為で、都市伝説の真相を確かめに来たのではないからだ。 どんな言葉で返そうか迷っている彼女は、ふと先程の出来事を思い返す。 それは霊夢の様子がおかしくなった直後に、ガンダールヴのルーンが光り出したことであった。 (何でルーンが光ったのかわからない…けど、良くない事が起こりそうな気がするわ) 彼女は心の中で呟きつつ、自分の心が不安に包まれていくのを感じてしまう。 契約直後とワルドの魔の手から救ってもらった時以外、あのルーンが光ったところを今まで見たことが無かった。 不思議に思ったが本人曰く、自分の能力に関係していると言っていたのでそれが答えなのかもしれない。 しかし契約直後はともかくとしてアルビオンの時にはそれを光らせ、見事な剣術を見せてくれた。 何であの時にガンダールヴの力が働いたのだろう?あの日から二ヶ月近くも経つが、ルイズは今でも疑問に思っている。 当の本人にそれを聞いてもわからないと言っていたし、幻想郷に帰った時も答えらしい答えは見つからなかった。 ただ…異変解決の為に霊夢と一緒に自分の世界へ戻ろうとした直前、紫はこんな事を言っていた。 「この答えは今出てこないが、後で自ずと出てくるかもしれない」と。 (今回の事…もしかして、それが答えに繋がるのかしら?) ほんの少しだけ過去の出来事を思い出していたルイズは、何回か瞬きをしてから現実へと意識を戻す。 そして後悔する。面白い情報を探り出そうとしている黒白の魔法使いが、すぐ傍にいたことを忘れていたのだ。 「何を黙ってるんだルイズ?黙ってても私は何処へも行かないぜ」 自分の返事に期待しているであろう魔理沙の言葉に、彼女はため息をつきたくなった。 知り合いが大変な目に遭ってかもしれないというのに、この魔法使いはくだらぬオカルト話に浮かれている。 他人との付き合い方も幼少の頃に学ばされたルイズにとって、あまり見過ごしておける人間ではなかった。 (でもここで喰いかかると色々面倒な事になりそうだし…どうしようかしら) 呆れてはいるものの、答えがみつからない事にルイズが頭を悩ませている時―――゛彼女゛は現れた。 まるで突風のようにやってきた゛彼女゛は燃え盛る炎の様な髪を揺らし、ルイズへと近づいていく。 考え事をしているルイズは背後から来る気配に気づかず、ルイズの方へ視線を向けている魔理沙も同様であった。 人々の活気と雑踏が遠くから聞こえるこの場所で靴音を鳴らし、赤い髪の少女はルイズたちへ近づいていく。 ルイズと同じデザインのローファーを履いた足で、ある程度近づいた少女はスッと息を吸い込み…ルイズたちに話しかけた。 「あらあら?何かと思えば…ヴァリエールと怪しげな黒白が肝試しの準備をしてるじゃない」 背後からの声にルイズは驚いた。まるで灼熱の中で踊る炎の女神を連想させる、美しいその声に。 そして何より、どうして声の主である゛彼女゛がこの様な場所へとやってきたのだろうかという疑問を覚えてしまう。 ルイズと同じタイミングで気づいた魔理沙も声の主を見てから、意外だと言いたげにアッと声を上げる。 この世界…というより魔法学院へ来てからというものの、゛彼女゛の赤い髪を忘れたことはなかった。 それ故に他の生徒たちが呟いていた゛彼女゛の名前と、持っている二つ名もしっかりと覚えている。 「それを羨む事は無いけれど、もう学院に帰らなくて大丈夫かしら?」 目の前の二人がそれぞれリアクションを見せた所で゛彼女゛こと、キュルケは尋ねてきた。 浅黒い肌に似合うその美貌、怪しげな微笑を浮かべながら。 「き…キュルケ!」 「ハロローン、今夜も良い双月が見れそうねヴァリエール」 急いで振り返ったルイズがその名を呼ぶと、キュルケは右手を軽く上げて挨拶をする。 驚愕の態度を露わにしている彼女と比べ、余裕綽々といったキュルケの顔には笑みが浮かぶ。 怪しげな雰囲気を放ちながら何処か他人を小馬鹿にしているような嘲笑にも似たソレを見て、ルイズは顔を顰める。 ルイズとキュルケ。この二人の仲が悪いという事は、魔法学院の中では知らない者の方が少ないくらいだ。 何せ先祖代々争ってきたのだ。犬と猿、ウツボとタコの間柄と同じく゛相性の悪い組み合わせ゛なのである。 それでも新しい世代である二人の仲は何も知れない者が見れば、それ程悪いというものではない。 どちらかの機嫌が悪くなければ軽く話し合う事はあるし、同じ席でお茶を飲むこともあった。 少なくとも今の所は、かつてのように恋人を奪い合ったりその果てに殺し合うという事は無くなったのは確かだ。 最も、今の状況では殺し合いといかなくても、両者の間で壮絶な口喧嘩が起こりそうな雰囲気があった。 「何しに来たのよ。派手好きなアンタがこんな所に来るなんて」 「別にぃ~?ただチクトンネ街で遊んでたら、眼の色変えた知り合いが旧市街地へ走って行ったからついつい…」 自分の質問に肩を竦めながらしれっと答えたキュルケに、ルイズは唇を噛みそうになるがそれを堪える。 ただでさえ厄介な状況に陥っているうえに追い討ちをかけるかの如く現れた今の彼女は、予想外のイレギュラーだ。 そして彼女の言葉から察するに、どうやら自分と魔理沙を追いかけてここまで来たのだとすぐにわかる。 軽く驚いた表情を浮かべたままのルイズは、今回の事に彼女が首を突っ込んでくるのではないかと危惧していた。 魔理沙への返事を一時保留にしつつどう答えようかと思ったその時、後ろから余計な声が聞こえてきた。 「おぉ、誰かと思えばいつもタバサと一緒にいるヤツじゃないか」 「ちょっ…!?あんた!」 よりにもよってこんな時に空気を読まない魔理沙の発言に、ルイズは血相を変える。 いくらなんでも自分とキュルケの間に流れる雰囲気を察せれると思っていたが、全くの期待外れであった。 黒白に「ヤツ」と呼ばれたキュルケは笑みを崩さないものの、その体から発する気配に変化が生じる。 今まで穏やかだったそれに、弱火の如き僅かな怒りが混じり込む。 魔法は使えないが、メイジであるが故に相手の魔力を感じられるルイズは思わず舌打ちしたくなる。無論、魔理沙に向けて。 霊夢が消えたうえにこれから彼女を捜そうという時にキュルケが絡んでしまうと、もはやどうしたら良いか分からなくなってしまう。 それを避けようとしていた矢先に魔理沙の言葉である。舌打ちどころか鞭打ちでもしてやりたい欲望に駆り立てられる。 生憎にも鞭を持っていないのでしたくてもできないが、場違いな発言をした黒白に怒鳴る事はできた。 「アンタ、この場の空気も読めないの!?わざとアイツを怒らせるような事言って!」 今まで堪えていた分も合わせて怒鳴ったルイズであったが、魔理沙は涼しげに対応してくる。 「いやぁー悪い悪い、名前は覚えてたし悪気は無かったんだがなぁ」 「どこが「悪気は無かった」よ?さっき喋った時に嬉しそうな表情浮かべてたじゃない」 キュルケを「ヤツ」と呼んだ時の彼女の顔を思い出しながら、ルイズは言った。 痛い所を突かれたと感じたのか、魔理沙は左手で頭を掻きながらその顔に苦笑いを浮かべてしまう。 しかしそこからは反省の色が全く見えず、ルイズは歯ぎしりしそうになるのを抑えつつ怒鳴り続ける。 「大体ねぇ、今からレイムを捜そうっていう時に何で真面目になろうって思わないの!?」 「それはお前が、ここら辺の面白そうな話を知ってると思ったからさ。実の所霊夢よりも、そっちの方が気になってるんだぜ?」 「…~っ!アンタってヤツはホント…」 悪びれることもなくそう言い放った魔理沙にキツイ一発でもかましてやろうかという時であった。 突如二人の間に挟まれるようにして、キュルケが話に割り込んできたのである。 「ねぇねぇ、あの紅白ちゃんが消えたってどういう事かしら?何か気になるんですけど?」 その言葉に応えようとした瞬間、相手が誰なのか気づいたルイズは目を見開いてサッと口を止めた。 右手で口を押えたものの直前「あっ…!」と小さな声が漏れてしまい、その様子を見ていたキュルケはニヤニヤと笑う。 まるで相手の言質を取った悪徳商人が浮かべるようなそれを見せながら、彼女はゆっくりとルイズに近づいていく。 意味深な笑みを浮かべて近づいてくる同級生にルイズは後退ろうとするが、相手の足の方が速かった。 後ろへ下がろうとする前にゼロ距離と呼べるほどまでに近づいたキュルケは、ルイズを見下ろすような形で口を開く。 「そういえば…貴女達をチクトンネ街で見た時、あの娘の姿は無かったわね…―――――何かあったの?」 「そ、それをアンタに言う義務が何であるのよ。普通はな、無いでしょうが…!」 いつも詰め寄られる時とは違いあまりにも距離が狭いため、ルイズは言葉を詰まらせながらもそう答える。 それに対しキュルケはただただため息をつくと、今度は魔理沙の方へ視線を向けた。 「お、この私に質問かな?」 「まぁ、そうね。普通の子供なら簡単と思える質問だから…正直に答えてくれる?」 「あぁ良いぜ?何でも言ってみな」 キュルケが質問をする相手を変えた事にルイズは戸惑いを隠しつつ、面倒事にしないで欲しいと心の中で魔理沙に願う。 ここで今の状況を全部知られてしまえば、赤い髪の同級生はなし崩し的に自分から巻き込んでくるだろう。 常に面白い事を探求し一日一日を情熱的に生きる彼女なら、絶対的な興味を示すことは間違いない。 それ程までに自分と霊夢たちが解決するべき゛異変゛は非日常的であり、色んな意味で壮大なのである。 しかしルイズからしてみれば、その゛異変゛はできるだけ誰にも知られたくないものであった。 一部の人間にはある程度話していたが、それでも最低限自分と霊夢たち幻想郷の者たちだけで解決しようと決めていたのである。 もし異変とは無関係な人間にこの事が知られてしまえば、今以上に面倒な事になるのは目に見えていた。 (素直に教えるとは思えないけど、頼むからキュルケが絡んでくるような事言わないで頂戴…!) そんな事を必死に願う彼女を他所に、魔理沙とキュルケの話は続く。 「じゃあ聞くけど、あの紅白ちゃん…もといハクレイレイムは何処に行ったのかしら?」 「別にどうって事無いぜ?ただ昼食先のレストランでルイズと口論した霊夢が勝手にいなくなっただけさ」 ついに始まったキュルケの質問にしかし、魔理沙はあっさりと嘘をついた。 どうやらあまり面倒事にしたくないのは彼女も同じらしく、薄い笑みを浮かべて疲れたような表情を作っている。 しかし、微妙に勘の鋭いキュルケがそんな嘘を簡単に信じる筈もなく、怪訝な表情を浮かべて口を開く。 「本当にタダの喧嘩なのかしら?チクトンネ街を走っていたこの娘は大分必死な顔してましたけど?」 すぐ傍にいるルイズの頭を指差しながら、尚も質問し続けるキュルケに対し、魔理沙は肩をすくめて言った。 「まぁあの時のコイツも霊夢も相当イラついてたからな、あの後冷静になって怒りすぎたと思って走ってたんだよ」 同居人である私はその後をついていっただけさ。最後にそんな言葉をつけ加えてから、これで良いかと言わんばかりに肩をすくめる。 二度の質問をしたキュルケは三度目を行わず、はぁ…と短いため息をついた。 「そう…じゃあ単なる喧嘩で、貴女達はこんな辺鄙な所へ来たってワケかしら?」 「結果的にはそうなったな。もっとも、こんな所を知らなかった私としては良い勉強になったよ」 口から出る言葉に落胆の色を隠したキュルケに向けて、魔理沙はキッパリと言い切る。 二人に挟まれる形でお互いの様子を見ていたルイズはキュルケの方を睨みつつも、心の中で親指を立ていた。 無論、向ける相手は自分の後ろにいる魔理沙だ。 (ナイスよマリサ!アンタ、やればできるじゃないの) 口に出せはしないが、うまい事誤魔化してくれた黒白にとりあえずの感謝を述べる。 色々と面倒事が片付き、学院に帰ったらしつこく聞かれるかもしれないがそれは後で考えればいい。 今回の異変を解決する霊夢ならどんなに問い詰められようが、真実を教えることはないだろう。 そして霊夢や自分程とも言えないが、自分のたちの秘密を教えたくないのは魔理沙も同じなのは違いない。 例えもう一度聞かれたとしても、今の様に誤魔化してくれるだろう。 先程までならそう思えなかったが、キュルケのやりとりを見た今なら信じられるとルイズは思っていた。 後は突然のゲストを丁重に返して霊夢を見つければ、事態は収束するに違いない。 狸の皮算用とも言える脳内での作戦会議に満足していたルイズはふと魔理沙に肩を叩かれた。 まるで繊細過ぎるガラス細工を扱うかのように叩かれた彼女はどうしたのかと思い、振り返ってみた。 後ろに控えていた魔理沙は薄らとした笑みを浮かべながら、右目だけを忙しく瞬かせている。。 金色の瞳に見つめられているルイズは一体何なのかと疑問を覚えたが、それは一瞬で解消されることとなった。 先程まで魔理沙を見つめていたキュルケは落胆しているせいか、目を瞑ってため息をついている。 その隙を狙った彼女は瞬きを使い、ルイズにある事を伝えているのだ。 最初はそれに気づかなかったルイズだが、魔理沙の笑みを見た途端に彼女の言いたいことが分かったのである。 彼女はある要求をしていたのだ。本人曰く霊夢よりも興味が湧くという゛面白そうな話゛を聞きたいが為に。 うまくいったら、さっき言ってた噂とやらを教えてもらうからな―――― 言葉を出せぬ今の状況であっても、魔理沙は自分の興味が向くモノに興味津々のようだ。 無言の眼差しからそれを読み取ったルイズは目を細めながらも、前向きな答えを出してみようかと考えていた。 (まぁ、キュルケを追い払った後で色々と聞かれそうだけど…どうせなら霊夢を捜しながらって条件でも出そうかしら?) 後ろの魔法使いにどんな返事をよこそうかと思っていた時、絶賛がっかり中のキュルケが話しかけてきた。 「あぁ~あ、期待して損しちゃったわ。アンタらの喧嘩如きでこんな所へ来る羽目になるなんて…」 「…そう思うのなら早く学院に帰ったらどうよ?アタシたちはレイムを見つけたら帰る事にするから」 「アンタとあの紅白の喧嘩は見れるものなら見てみたいですけど…確かに、もう帰らないと夕食を食べ損ねてしまうわね」 これ幸いと言わんばかりに畳みかけるかの如くルイズが囁く、それに従うかのような彼女は言葉を返す。 もしかすると「面白そうだからついていくわ」という言葉が出てくるかと思っていたが、そうならなかった事にルイズは安堵する。 本心はどうなのか知らないが、何かあれば必ずからかってくるいつものキュルケは鳴りを潜めている。 逆にいつもより大人しい分何を考えているのか不安であったが、それは杞憂で終わって欲しいと願っていた。 このまますぐに帰ってくれれば、面倒な事がもっと面倒な事態にならないで済むのだから。 「じゃあ私たち、これからレイムを捜しに行くから…ほら行くわよマリサ」 「出来れば置いて帰りたいが、まぁ今回は探検ついでに付き合ってやるぜ」 いつまでも自分を見続ける同級生にそう言って、ルイズは旧市街地に入ろうとする。 そして、さっきの瞬きで伝えた約束を忘れるなと言いたげな事を呟きながら魔理沙もそれに続く。 一方のキュルケは完全に興味を失ったのか、去りゆく二人に向けてただただ左手を振っていた。 ルイズの考えている通りにいけば、傍迷惑な同級生は真っ直ぐ学院に帰ってくれるだろう。 しかし、良い事が二度も続けば三度目もまた良い事になるという保証は無い。 幸運が連続で訪れた時、それを帳消しにするほどの不幸が降ってくるのだ。 サプライズ的な危機を乗り越え、消えた使い魔を捜しにルイズは旧市街地へと踏み込み――― 知り合い捜しよりもこの場所を調べつくしたい衝動に駆られた魔理沙もまた、快調な足取りでもってルイズに続き―――― 自分が想像していたものとは違う現実に、一人ガッカリしていたキュルケがさて帰ろうかと踵を返す―――その時であった。 歩き始めたルイズたちから約五メイル先にある雑貨屋だった建物の入り口である、大きな木造ドア。 雨風に長年晒され、もう取り換えられる事の無いであろう両開きのそれ。 ここへ入り込んだルイズと魔理沙にとって、特に目を見張るものでは無い廃墟の一部。 瞬間――――そのドアが物凄い音を立てて、勢いよく吹き飛んだ。 まるで上空に浮かぶ戦艦から放たれた大砲の弾が、木の小屋に直撃したかのような轟音が辺りを包み込む。 突然の事と音に二人は大きく体を震わせてその場で立ち止まり、背中を見せていたキュルケも何事かと振り返る。 内側から吹き飛んだドアは土煙を上げながら旧市街地の通りを滑り、二メイル程進んだ後にその動きを止めた。 碌な清掃が行われていない分土煙の勢いはすさまじく、ドアのある場所を中心に空高く舞い上がっていく。 夕日の所為で赤く見える土煙を凝視しながらも、体が固まったルイズはぎこちない動作で魔理沙に話しかける。 「何よ…?アレ…」 「……さぁ、何なんだろうな?」 対する魔理沙も驚いているのか、目を丸くしたままじっと佇んでいる。 全く予想していなかった事に二人の体は動かず、まるで石像になったかのように静止していた。 しかしそこから離れたところにいたキュルケだけは驚いただけで済んだのか、ルイズたちの方へゆっくりと近づいていく。 何が起こったのかと言いたげな表情を浮かべて近づく彼女であったが、ふとその足が止まる。 キュルケだけではない、呆然としていたルイズと魔理沙の二人も、何かに気づいたかのような表情を浮かべる あんなに勢いよく舞い上がった土煙はあっという間に薄くなり、旧市街地に静寂が戻り始めていく。 そんな中、三人は煙越しに人影を見つけたのである。 地面に倒れたドアの上に尻餅をつくかのような姿勢のまま、人影は動かない。 すぐ近くにいるルイズたちの目にもぼんやりとしか映らず、誰なのかすらわからないでいる。 そして二人よりも遠くにいるキュルケの目には単なる黒いシルエットにしか映っていないのだ。 一体何なのだろうかと彼女は訝しむが、それは以外にも早くわかる事となった。 突如ドアが吹き飛び、ルイズたちの視界を遮るかのような煙が舞い上がって十秒が経過しただろうか。 最初は勢いよく舞ったものの、徐々に薄くなっていった砂煙は初夏の風に煽られて一気に消し飛ばされてしまった。 それによって単なるシルエットにしか見えない人影は姿を隠し切れず、三人の前にその正体を曝け出す。 直後、ルイズと魔理沙の二人は目を見開きアッと驚いた。 人影の正体。それは、一人の少女であった。 土にまみれても尚華やかさを失わない、赤く大きなリボン。 汚れてはいるが確かな清々しい白色の袖は、服と別離している。 黄色のリボンに控えめな白のフリルを飾った赤い服は彼女が巫女である事を示す、証拠の一つ。 ハルケギニア大陸では滅多にお目にかかれない黒髪は、土を被ってもその艶やかさを保っていた。 ルイズと魔理沙、そして二人の後ろにいるキュルケは知っていた。 何せ黒髪の少女の名を、三人はすっかり頭の中に刻み込んでいるのだから。 「……レイム!」 そして我慢できないと言わんかのように、ルイズがその名を叫んだ。 少し大きな声であった為か近くにいた魔理沙は勿論、ある程度離れたところにいたキュルケの耳にも入っていた。 「レイム…?じゃあアレって…」 キュルケはその声を聞きながらもまた歩き始め、ゆっくりと二人の背後へ近づいていく。 一応気づいてはいたのか、魔理沙は首を少し後ろへ動かして歩いてくるキュルケの方へ視線を向ける。 自分の方へと目をやった彼女に気づき、少しだけ荒くなった呼吸を整えつつキュルケは話しかけた。 「何だか知らないけど、アンタたちの捜してた紅白ちゃんが見つかったわね」 「私としてはもう少し隠れてもらいたいと思ってたんだがな…?」 キュルケの問いに対して魔理沙は、知り合いが見つかった喜びよりも、楽しみを奪われたかのような落胆の言葉を返した。 さぁこれから捜しに行こう、という時にこの展開だ。さしもの魔理沙もこれにはガッカリせざるを得ない。 そんな二人のやり取りを尻目に、ルイズはもう一度口を開いて声を上げようとした。 だがその前に、゛レイム゛と呼ばれた少女は無表情な顔をゆっくりと、彼女たちの方へと向け始める。 まるで老朽化しつつある歯車のようにゆっくりとした動きに、ルイズは怪訝な表情を浮かべた。 「レイム…?」 訝しむ声に気づいて他の二人もそちらを見やり、何か様子がおかしい事に気が付く。 まさか怪我でもしているのか?゛レイム゛を見つけて最初に声を上げたルイズがそう思った時だ。 ゛レイム゛と呼ばれた少女は、五秒もの時間を使って動かした顔を三人の方へと向け終える。 夕焼けに黒髪を照らされ、尻餅をついたままの彼女は、間違いなく三人が知る博麗霊夢そのものだ。 そう、霊夢そのものであった。 鮮血のような、赤色の瞳を爛々と光らせている以外は。 前ページ次ページルイズと無重力巫女さん
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アラバスタ王国 推奨レベル19 イベント後、行動開始。 ~砂漠~ ~前半~ 宝の地図F(宝) アガール(帽子)(宝) ~後半~ コナーファ(宝) コナーファ(宝) 砂漠の服(宝) 水の匂玉(宝) 耐土布(宝) イベント後、グランドストリームアクションで街中を進んでいく。 |COLOR(red) クロコダイル(1戦目)|と戦闘。6ターン程経過で自動終了。 サンジ&チョッパーパートへ ~サンジ&チョッパー パート~ ~砂漠~ サンジとチョッパーで行動する。 岩蔵のおでん(宝) 宝の地図M(宝)(イーストブルー北方?) シルバーインゴット(宝) おにぎり(宝) コブラの腕輪(宝) NEXTの看板までたどり着くと終了。 ~ウソップ パート~ ~アルバーナ市街地~ 海賊ラーメン(宝) 砂漠のサンダル(宝) SPドリンクα(宝) |COLOR(red) ボンクレーと戦闘| 。6ターン程経過で自動終了。 サンジパートへ ~サンジ パート~ ~アルバーナ市街地~ SPドリンクα(宝) ビビの涙(宝) 水の匂玉(宝) 耐土布(宝) 墨の粉袋(宝) ~VSMr.2ボンクレー~ HP約3600 必殺技:あの夏の日のメモアール(適正レベル・装備で300前後のダメージ) ~戦闘~ サンジとのタイマンになります。 ある程度、ボス戦前でレベル上げ&スキルのレベル上げが必要です。 三点切分(TP15)をLv5まで上げ、TPが溜まり次第撃っていれば勝てます。 戦闘後、ウソップ&チョッパー操作に変わる ~VS Mr.4 ミス・メリークリスマス~ Mr.4 HP約3200 ミス・メリークリスマス HP約2800 ラッスー HP約4400(※Mr.4を倒した後にHP1000?) ~戦闘~ 恐らくこの時点ではまだウソップのレベル上げをしていないのでかなりの接戦になります。 Mr.4の気絶攻撃が厄介ですが、HPの低いミス・メリークリスマスから優先的に狙っていくと良いです。 ウソップのHPが低いため死にやすいですが、そのまま死なせるとチョッパー単体になり、なお苦戦します。 ウソップは回復&壁役に徹し、チョッパーの「刻蹄 桜」で確実にダメージを与えていこう。 ※ラッスーのHPについては以下を参照(管理人の実際のプレイより) 1.ラッスーのHPが一番低いと思いラッスーを集中攻撃しました。 2.3400~3500まで削った時点で、倒せる気配が無いので、標的をミス・メリークリスマスに切り替えました。 3.ミスメリークリスマスを撃破しました。 4.Mr.4を撃破しました。 5.残ったラッスーを攻撃し約1000ダメージ与えた時点で撃破しました。 →ラッスーのHPは4400もしくはMr4 ミスメリークリスマス両者を倒した時点でHP1000が設定される。2つの可能性があります。(要検証) といってももう検証しませんので、情報提供よろしくお願いします笑 ゾロ&ナミパートへ ~ゾロ&ナミ パート~ ~アルバーナ市街地~ スモーカーの葉巻 宝の地図N(宝)(アラバスタ王国の北) ログポース(宝) 銀コイン(宝) ヒナの鉄鑑黒檻(宝) 靴の情報メモ(宝) 金コイン(宝) ~VS Mr.1 ミス・ダブルフィンガー~ Mr.1 HP約2800 ミス・ダブルフィンガー HP約2700 ~戦闘~ 明らかにMr3&ミスメリークリスマス戦の方が難易度高いです。 どちらからでも良いですが、ダブルフィンガーから先に倒した方がいいでしょう。 ナミはサポート役に回り、ゾロがアタッカーで行けばOKです。 ルフィ パートへ |COLOR(red) クロコダイル(2戦目)|と戦闘。10ターン程経過で自動終了。 ルフィ パートへ ~ルフィ パート~ ~アルバーナ市街地~ 宝の地図O(宝)(リトルガーデンの北) クッキングキット(宝) 何かの設計図Lv2(宝) 友情の白鳥(宝) おにぎり(宝) BOSS看板まで行くとクロコダイルと戦闘。 ~VS クロコダイル(3戦目)~ クロコダイル HP約1700 ~戦闘~ 4戦目もあるので、アイテムを温存して戦おう。 詳しい戦い方は4戦目を参照。 残存HP・TPは4戦目に引き継がれるので、ある程度回復した状態でとどめを刺そう。 (HPが300前後だと4戦目の開幕で一撃でやられてしまいます) ~VS クロコダイル(4戦目)~ クロコダイル HP約3300 ~戦闘~ 必殺技:グランドデス(400~600ダメージ)防御・回避可能 状態変化状態になると次のターンにサーブルスを放ってきます。(400-500ダメ) 状態変化状態では、こちらのダメージが軽減される&ロギア系の能力で技が素通り(0ダメ)してしまいます。 この状態のときは、回復行動を優先した方が良いでしょう。 また、必殺技よりエグい攻撃「デザートラスパーダ」には要注意です。 3方向への波状攻撃なのですが、クロコダイルの目の前にいると3つの波をすべて食らってしまいます。 全部受けると1300~1500くらい持っていかれるので、その時はあきらめましょう。 (目の前と書きましたが、少し離れていても全て食らうくらいの当たり判定になってます。) アラバスタ編の最終ボス。 ドン・クリーク並に壊れた戦闘力を持っています なんといっても1500もHPをもっていくデザートラスパーダです。 デザートラスパーダからの状態変化→サーブルスとこちらのターンを挟まないで連続攻撃でHP2000以上も削ってくるので、このコンボにハマったら電源を落としましょう。 ちなみに適正レベル時におけるルフィの最大HPがおよそ2000です笑 「こりゃ無理だ」と思い管理人はBOSS前でレベルを4ほど上げて挑みました。(海賊ラーメン&骨付き肉10個ずつ) 運よく上記コンボが発動しなかったので勝てました。管理人のクロコダイル戦は結局、「運」と「ごり押し」に頼ってしまいました。 ウォーターセブンへ