約 156,108 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6176.html
6月▲日 週末泊まりの練習試合、今回は鹿児島県 鹿児島と言えば親戚の春もいるのでちょっと行きたかったが、また留守番 やっぱ厳しいか 春に連絡したらすごく残念そうにしていた。インハイで会えたら黒糖でも奢ってやろう 仕方ないので今週もネト麻 最近はネト麻で調子が良く、結構上級卓に行ったりもする そこで仲良くなった人、ハンドルネーム、でーちゃんさん かなりフランクな感じな人ですぐに仲良くなれた 正座が辛いとか相談されたが、何か正座するような習い事でもやっているのか? やってる内に慣れるとだけアドバイスしておいた 穏乃「鹿児島の滝見さんだっけ?京太郎の親戚の」 灼「しれっと京太郎の隣をキープしてた人」 宥「そ、その言い方はちょっと……」 憧「でもあってるじゃない。京太郎も京太郎でそれが当然みたいな感じだし」 玄「ですね。何よりあのおもちがまたすばらしいのです!」 晴絵「玄はブレないなー」 友香「もーちゃん先輩!ちょっと聞きたいんで~」 美幸「もー、どうしたの?」 友香「こっちで好きな人を落とすって、どういう風にするんです~?」 美幸「え?……よ、よく分からないよ~」 友香「ふむ……やっぱりストレートがいいんで~……脱ぐ?」 美幸「もー!そういうのは駄目!!」 春「……今年のお正月も京太郎来てくれない」 良子「彼も彼で忙しいんでしょう。わがままはバッドですよ」 春「……ところで良子さん、その荷物とバイクは?」 良子「……なんのことですかー?決して年末特番の出演蹴って京太郎のところへトラベルしようとか考えてませんよー?」 春「……抜け駆けは許さない!!」 7月×日 今日、憧に相談された 内容は穏乃のジャージについてだった 思えば、穏乃は昔会った時と変わらないジャージだ さすがに女子高生にもなってそれはどうかと思うし、どうにかするために協力してくれないか、ということだった 確かに今のままほっといたらインハイで東京言ってもジャージで東京うろつきそうだしな 穏乃自身のためにも協力することにした といっても普通に言ってどうにかなるなら既に憧がなんとかしているはず なので、ここは男目線で色々と言ってみることにした 俺1人ではアレなので、憧にもフォローしてもらいながらやってみた その日の部室、俺と穏乃、憧の3人だけの時に、とりあえず穏乃も女子だという自覚を持たせるため、女の子らしい部分を褒め倒した まずは髪、元々ポニテにしている髪は綺麗だと思うので、そこから褒めた。というか、元は良いんだし難しくはない 次によく見せている足、山を登ったりしている割に綺麗で、正直触ってみたい 最後に顔、顔立ちは悪くない、というか結構可愛い部類に入ると思う どれもだからもっと女の子らしい恰好を、という方向で持っていったはずだが……なんか穏乃はそのまま部室を出てどこかへ走り去ってしまった 後憧から思いっきり頭を叩かれた 変なことは言ってないはずなんだがなぁ 穏乃「うぅ……いきなり『髪、綺麗だな』とか『足もしゅっとしてていい』とか『結構可愛い顔してる』とか言い出すから!!」カオマッカ 憧「褒めるから完全に口説くになってたのよねー……最終的にちゃんとジャージ以外の服買うようになったからいいけどさ」 晴絵「無自覚に口説くか。京太郎、いつか刺されないよな?」 灼「……無自覚で他でもやってそ」 宥「京太郎くんだしね~」 玄「私も言われてみたい……」 7月○日 放課後、部室に向かっているとソフトボール部の友人に話しかけられた なんでも、ボールが2つほどこっちに転がっていったが見つからないらしい 見てないと言うと、もし見つけたら教えてくれるよう頼まれた 大方どこかの茂みの中とかだろう、そう思いながら部室に着き、ドアを開けた 部室には穏乃しかおらず、その穏乃もこっちに背を向けて気づいていない様子だった とりあえず声を掛けると、穏乃は慌てた様子でこっちを向いた その時、違和感があった 穏乃の胸にはほぼ無いはず、しかしそこに確かに存在する、2つのソフトボール大のそれ それは、一目で見て分かった、偽乳だった 不自然すぎる、しかしそっとしておきたい 一瞬でそんな葛藤が俺の頭をよぎったが、それはすぐに消えた 無慈悲にも、重力に逆らえず落ちるソレ。穏乃のジャージの裾から落ち、床を転がった、2つのソフトボールだった その時、俺はどんな顔でなんて言えば良かったのか、今も分からない ただ無言で転がるソフトボールを目で追い、そして穏乃を見た 穏乃は呆気にとられたような顔をしていたが、すぐに声を上げて泣き出した 俺は転がるソフトボールを拾い、ただただ穏乃の頭を撫でてやった その後、本人の名誉のためにも、後から来て泣いている穏乃に驚いたみんなには何も言わなかった ソフトボールは帰りに友人に渡した 俺は、今日何も見なかった。それが正しいのかは分からないが、穏乃のためにもそう振る舞おうと決めた 晴絵「…………」 憧「…………」 玄「…………」 宥「…………」 憧「……次、いこっか?」 穏乃「せめてなんか言ってよっ!!」 灼「……ドンマイ」ポン 7月△日 今週の泊まりの練習試合、岡山県で俺はまた留守番 今回以外、後3回やる予定らしいが、俺、長野以外全部留守番とか無いよな? ……無いよな? とりあえず今日もネト麻 この前知り合った打倒はやりんさんやでーちゃんさんともまた打ったりした そして、新しい人と仲良くなれた ハンドルネーム、リザベーションさん チャットでやけに丁寧な言葉だっと思ったらよく分からない方言?のような言葉を使ったりする人だった でもすごく上手くて一度も勝てなかった 色々話している内に、大会で負けたことを話すと、リザベーションさんも大会で惨敗した経験を話してくれた リザベーションさんは、諦めず必ず今度の大会でリベンジする、と言っていた 俺も頑張ろう、という気になれた 晴絵「着々とネト麻でコミュニティを広げていってるわねー」 宥「お、女の子と?」 憧「まっさかー。ネト麻よ?誰が打ってるか分からないんだから」 灼「実はプロとかインハイに出場する選手とか?」 穏乃「で、こっそりインハイでその人と会ってたり?」 玄「あははー。それは無いって私でも分かるよー」 哩「うーん……なー花田ー。ちょっとよかかー?」 煌「どうしたんですか?」 哩「んー、標準語っちどがんすりゃ覚えらるっと?」 煌「あー、それは慣れとかしかないんじゃないですか?」 哩「慣れかー……でも会う時困るっちゃけどなー」 姫子「ぶちょー、誰と……まさか東京で男が!?」 哩「そ、そがんじゃなか!大体東京じゃなくて……確か本州の……」 煌「それ肯定してますよ!?」 7月□日 今日の昼、男友達ととあることが話題になった 男友達曰く、元女子校なんだから色々な部分でガードが緩いはず なのに夏服に衣替えしたのに何も良いものが見えない! 元女子校だからこそ起こりうる良いイベントも起きない! これはおかしい!!そう力強く言う男友達、もとい馬鹿野郎 女子も馬鹿じゃないし、一応元はお嬢様高校なんだから、そう上手いこといかないだろうに 冷たい目で見ていると、お前は良い思いしてるだろう!と胸倉を掴まれ。ガクガク揺らされる俺 冗談だろうけど、恨みや妬みからかやけに力が入っていた 周りも半分笑っているし、俺も笑いながらされるがままになっていた そのまま馬鹿野郎は手を離した そして体制を戻し、軽くやり返す……はずだった 何か踏んだのか、足元が滑って俺は軽くバランスを崩し、そのまま周りを巻き込んで後ろに倒れた 運が良かったのか、頭の後ろには鞄があり、それがクッションで後頭部を打つようなことは無かった しかし、仰向けに倒れた俺の視界には、何故かピンク色が広がっていた おまけに何か顔の上に乗っているのか息もしにくい そのまま顔の上に乗っているものをどかそうとするも、やけにそれは動いて、周りもうるさい やっと顔の上のがどいたと思うと、顔を真っ赤にして涙目の憧が覗き込んでいた 俺はやっとまともに息ができる、と思って立ち上がった そのまま憧にどうしたのか聞くと、 「っの、変態っ!!」と言われながら腰の入った捻りの効いたビンタをされた 午後の授業、俺は頬に手形を作ったまま受けた 後で聞いたら、ちょうど憧のスカートの中に顔を突っ込むような形で転んだらしい 羨ましいとか男友達の何人かには言われたが、そのせいか憧が今日は目すら合わせてくれなかった 明日、馬鹿野郎を〆てやる 晴絵「アレ憧だったのか。見事な手形だって職員室でも話題になってたわ」 穏乃「いやー、あの時のビンタは見事でしたよ?タイミング、威力、どっちもすごかった」 憧「うっさい!アレは京太郎も悪いんでしょ!!」 玄「でも結局3日は京太郎くんと話さなかったよねー」 灼「確か京太郎が話そうとするたびに逃げて」 宥「顔、真っ赤にしてたよね?」 憧「……あんなとこ見られちゃ、顔見れないわよ」 7月●日 今週の泊まりの練習試合、北海道 北海道かー……イクラとか、喰いたかったな…… これ見よがしに海鮮丼の写メを送ってきた穏乃は許さん 後でそのまま愛宕(貧)に転送してやる で、ネト麻で発散……できなかった 今日は調子が悪く、負けが多かった こういう日もあるか、と思いながらチャットをよくやった 何故か桃の話題で盛り上がり、ハンドルネーム二刀流さんと仲良くなった 岡山のことにやけに詳しかったけど……地元民? 岡山って桃太郎くらいしか知らなかったし、今後も色々教えてくれると言ってくれた 地元への愛にあふれた雀士か……きっと実力もあるんだろうな 灼「写メってたと思ったら……」 穏乃「こーいうのあったよー、って思って送っただけなんですよ?」 晴絵「無自覚の飯テロか……」 玄「愛宕(貧)さんが可哀想ですのだ……」 憧「オイなんて言った?……にしても岡山ねぇ……確かインハイで対戦しなかったっけ?」 宥「うーん……あ、1回戦の相手だったよ~」 那岐「見てろよ松実玄……インハイでは不覚をとったけど!」 那岐「次は三刀流よ!」 ※いつ対戦するのか、突っ込んではいけない 7月◇日 学校帰りに穏乃の家に呼ばれた 和菓子屋だと聞いて、憧や玄さんも一緒に行った いくつか食べて、素直に美味しいと言うと穏乃の母親がサービスしてくれた 少しした後、新作のお菓子作りの手伝いを頼まれた なんか穏乃に色々聞いて俺を呼んだとか、俺素人だぞ? しかし和菓子が美味しかったので手伝うことに どんなお菓子を作るか考えていると、ふと春の顔が浮かんだ 春といえば黒糖。という訳で黒糖を使った饅頭を作った 奈良で黒糖、特に産地だとか言うわけでもないのでちょっとしたもののつもりだった が、穏乃や憧に玄さんさらに穏乃の母親にも好評だった 穏乃の母親は「……ウチの婿にならない?ほら、こんなんだけど悪くないと思うわよ?」と冗談まで言ってくれた そのまま売るとか言ってたけど……売れるのか? とりあえずアイディアの元になった春に連絡し、多めに作って余った奴を冷凍して送ることにした 春の奴は久しぶりの電話だったのもあったが、黒糖の饅頭を送ると言った時めちゃくちゃテンション高くなったな そういえば春のとこもインハイに出場するらしい 東京で時間があったら会おうと約束した 穏乃「うちの人気商品をありがとうございます」 憧「翌日からバカ売れだったわよね」 晴絵「ひとつ食べてみたけど、京太郎はアレを作れるのか……女子力高いな」 玄「女子力とおもちへの愛なら負けないのです!」 灼「後ろのはいらない……でも、親戚の人といえば黒糖って……」 宥「確か、インハイで会ってた人だよね?どんな人かな~」 春「……黒糖の御饅頭が少ない。食べたの誰?」 初美「知らないですよー……ってなんで六女仙みんないるのに私だけ見るですかっ!?」 巴「もう、そんな疑っちゃダメだよ?」 霞「そうよ、決めつけはよくないわ」 初美「2人とも……」 巴「ちゃんと証拠見つけないとね」 霞「本人の証言もあるわよ?」 初美「だからこっち見ながら言うなですよー!!」 小蒔「明星ちゃんと湧ちゃんは知らないらしいですよー?」 春「なら他は……まさか」 良子「♪」 はやり「なにこの御饅頭。すっごく美味しいけどどこのお店?」 良子「そうですねー……私のダーリンと言っておきましょうか」 はやり「!?」 7月18日 今日の昼頃、愛宕(貧)から『誕生日やから豪華なの作ったでー!』というメールが届いた 鉄板の上にかなり大きなお好み焼きが乗った写メが送られてきた 明らかに学校っぽかったけど学校で鉄板持ち込んで作ったのか? しかしこのまま引き下がるわけにはいかない、という訳で昼休みと放課後を使って豪華なホールケーキを作った ちゃんとハッピーバースデーというコメント付きで写メを送った 『お祝いしてくれるんか!ありがとなー』という返事を確認した後、麻雀部のみんなでケーキは美味しくいただいた ちゃんと食べ終わった後も写メって『美味しかったです』と送っておいた 『なんか納得いかん!!』と返事がきたので、夜にお詫びも込めて、美味しそうなパーティー料理の写メを送っておいた 見てはいないが、何通かメールが来たようだ。きっと、喜んでくれただろう 晴絵「『急に部のみんなにケーキを作りたくなりました』とか言ってきたのはコレか」 玄「あのおっきいケーキにそんな意味が……」 憧「美味しかったから文句はないけど、確かにこれやられたら納得いかないわ」 灼「お祝いしてるようでしてない……」 穏乃「その後、夜にまたってのがな~……私ならまた食べたくなります。ていうか食べます」 宥「よ、夜は止めといた方がいいよ~」 洋榎「うがああああ!!なんでケーキ作りってこんな面倒なんや!!お好み焼きなんてほぼ混ぜて焼くだけやのに!!」 絹恵「お好み焼きはもっとやることあるし、ケーキと比べるもんやないで……ちゅーかお姉ちゃんが見てるケーキの作り方、難しいやつやん」 絹恵「ほら、こういう簡単なのもあるで?」 洋榎「そんなん誕生日に京太郎が写メで送ってきたやつに負けとるやん!絶対京太郎が作ったやつよりすごいの作るんやー!!」 絹恵「……なーんかお姉ちゃんが手のひらの上で遊ばれとる感じするなぁ」 7月▽日 今週の週末の練習試合、久しぶりに俺も行けたぜひゃっほーい! 場所は大阪、北大阪地区三箇牧高校が相手だった 男の俺もOKなんて……なんていい高校なんだ、と思っていた が、なんか無茶苦茶上手くて誰も勝てない選手がいた 「お、君が聞いとった男の子?よろしくお願いしますーぅ」とかのんびりした人なのか?と思ったらとんでもない 2年生の荒川憩さん、団体戦でこそ全国行きは逃したが、去年の個人戦全国2位という人だった そりゃ勝てねーわー。そりゃ俺も飛ばされるわー 練習試合の休憩中、男子1人じゃ流石に居ずらいと外に出たら、気を遣ってか興味本位か、荒川さんはわざわざ追って来て話しかけてくれた 話しやすい人で、色々と話が盛り上がった 俺のこと、荒川さんのこと、互いの学校のこと、麻雀のこと。そして、去年のインハイのこと 「去年のうちは2位っちゅう成績やけど、1位の宮永照は次元が違うんよーぉ……アレはヒトじゃない」そう荒川さんは呟いた 宮永照さん……ねぇ 色々アレなんで誰にも言わなかったが、咲の姉で俺は昔遊んだりしていた、昔の知り合いでもある人 その時のイメージから、雑誌などで見る照さんが同一人物だととても思えなかった ……咲の姉だしなぁ、あのお菓子好き そんなことを考えているのをどうとったのか、「そんな気にせんでええよーぉ。個人で強くても団体戦じゃどうなるか分からんしな?」 そう言ってくれた。多分勘違いしたんだと思うが、そんな風に言われては何も言えなかった。ここだから書けるが、自虐みたいなこと言ってたし お礼を言い、練習に戻ろうとした時、「な、連絡先交換せん?須賀くん一緒に話しとって楽しいし。な?」そう言われて断れる訳なかった 今回の練習試合はかなり充実したものになった 灼「部長の私より先に連絡先交換してる……」 晴絵「しかも荒川憩からとは……麻雀以外でも勝てない?」 穏乃「そ、そんなことないですよ!」 憧「そうよ!まだ決まった訳じゃないわよ!」 宥「ま、負けない!」 玄「おもちなら負けないですのだ!!」 憩「♪~」カチカチ 「憩ちゃん鼻歌歌いながら携帯弄ってるけど、もしかして彼氏?」 憩「いややなーぁ、そんなんやないでーぇ?」 憩「……でも、そうなったらええなっては思うけどな?」ニコッ 7月■日 今日は……なんか無駄に疲れた 朝から憧がなんかしんどそうにしてたと思ったら、休み時間いきなり人気のないところに引っ張られ 「今日だけでいいから、彼氏になって!」と頼まれた なんでも昨日他校の男子から告白されたらしい 断ってもしつこく、彼氏がいないなら、とか言ってきたからつい彼氏がいると言ったらしい どうしても断りたいからと言うので、仕方なく引き受けた そして放課後、指定された場所に憧と行き、そこで待っていたのは晩成の男子だった つーか確か個人戦で当たってね?ギリ勝てたと思うけど とりあえず見せつけるように憧の肩を抱き、「こういうことだから」とそれっぽく言った だが相手もしつこかった そんな奴のどこが、俺の方が幸せにできる、挙句君は騙されている、とまで言い出した 面倒な奴だなー、と思っていると、憧がキレた 「うるっさいのよ!!さっきから黙ってりゃ好き勝手言って!アンタが京太郎の何を知ってんの!?決めつけで言ってんじゃないわよ!!」そう怒鳴り、そこからも続いた 今まであえて黙っていたのもあるのか、かなりきついことを言い続け、それで俺のことを上げるように言った ……ちょっと褒めすぎじゃないか、ってくらい言われてたが、まぁ悪いことじゃないし、俺は止めずに黙ってた 最終的に相手が頭を下げて俺に謝罪してきた。憧やべぇ 帰りに、あれだけ言えるなら俺いらなかったんじゃね?と聞くと 「別に……アンタのこと貶すのが気に入らなかったからだし……」と返された ま、大事な仲間と思ってくれてるのかね。アレだけ言ってくれるのは嬉しいことだ しかし、これ晩成に無駄に広がったりしないよな? 変なことにならなきゃいいが 晴絵「告白されるなんて、憧もやるねー」 憧「あんなのに告白されても嬉しくないっつーの。あー、むかつく奴だった」 灼「そんなに?」 憧「そりゃもう。これには書いる以上に、散々京太郎のこと貶して自分がいい、って言ってきたんだから」 穏乃「なにそれ!」 宥「あったかくない……」 憧「だからつい頭きちゃったわー……あー、私、色々変なこと言ってないわよねー」 玄「京太郎くんを褒めたっていうの?憧ちゃんなら大丈夫!」 7月◎日 夏休みが始まった もっとも今年はインハイ関係が大半になりそうだが 今日は灼さんと部活に関する買い物に 色々なところ回ったけど、結構色々な人達がインハイ応援で声を掛けてくれる 灼さんが部長というのもあるのか。負けられないな 適当な店で休憩していると、たまたま晩成の小走さんと会った 小走さんはこっちに気付くと、いきなり何時が暇か聞いてきた まさか……灼さんとデート?そう言うと「うるさい!彼女いるのに他の女と居ていいの!?」と返された そういえばこの人誤解してた。しかし誤解を解く暇もくれず、小走さんは灼さんに壮行試合の提案をしていた 色々あるが、まぁ奈良の強豪校の晩成との試合はありがたいだろう。灼さんも快諾していた 「じゃ、今度ね……その、アンタは彼女とうまくやんなさいよ」そのまま俺の話も聞かずに小走さんは帰っていった 話聞いてくれよ。そう思っていると、ふと、灼さんが微妙な視線でこっちを見ているのに気付いた 「……彼女持ちって思われて良かったね」そう冷たく言われる。誤解って分かってるはずなのに! その後、微妙に機嫌が悪くなった灼さんに付き合って、灼さん個人の買い物にも付いていくことになった しかし……あの私服のセンスは…… 一応俺が進めたのも買ってくれたから、まぁ大丈夫か? 玄「晩成では憧ちゃんが京太郎くんの彼女なんだね」 憧「そ、そそそんな彼女だなんて……」 穏乃「……いいなぁ」ボソッ 灼「……ところで私の選んだ服がことごとく京太郎に却下されたんだけど、そんな微妙だったかな?」 宥「び、微妙というか……」 灼「まぁ、京太郎が選んだのだし……悪くないとおも……」 晴絵(京太郎、グッジョブ!!) 7月☆日 最後の泊まりの練習試合、福岡 俺は留守番、まぁ2回行けたしいいや お土産を期待しつつ、ネト麻 やけに上手い人達と当たりつつ、のんびりとやった そんな風にやっている中で、1人仲良くなれた人がいた ハンドルネーム、風さん みんなが福岡に行ったので明太子のことを話すとものすっごい食いついてきた 魚卵系が好きらしい。アレが駄目だって友人もいたっけ お互いに好きな魚卵の話をした 最後に、北海道なら安く美味しいのが食べれるって言うと、北海道に移住します、と言ってきた ……冗談だよな? 穏乃「福岡はラーメンが美味しかった!豚骨カレーラーメン、また食べたい!!」 晴絵「シズはがっつり行くわねー。ま、確かに美味しかったわよね」 憧「魚卵系かー。そこまで好きな人……あんまり魚卵食べないとこの人?」 灼「でもそれで移住って……」 玄「好きな人はそこまでするんじゃない?」 宥「実際にどうしたのかな……北海道はあったかくないから私駄目だけど」 明華「今度の合宿は北海道にしましょう」 智葉「……今は大掃除中だ」 明華「ではカウントダウンは北海道で」 智葉「……そんなに北海道のイクラが食いたいのか?」 明華「私、北海道からオファーが来たらすぐにでも行くつもりです」キリッ 智葉「はぁ……メグのラーメン好きの方がよっぽど楽だったか…… 7月★日 今日は晩成との壮行試合兼合同練習、全員で晩成まで行った 晩成では団体戦に出ていた男女のレギュラー、それと数名の部員が待っていた 余り多すぎても仕方ないだろう、という小走さんの気遣いだった 今日改めて知ったが、この人結構いい人だ。麻雀の実力もあるし 玄さんのドラ麻雀初見であの対応だ、奈良個人1位は伊達じゃない 俺も男子のメンバーと打たせてもらった どの人も実力者で勝つのは難しかった けど、個人戦で当たった人や同じ1年生など打ってて楽しくもあった そーいや同年代の男子と大会以外で打つのはかなり久しぶり……いや打ったことあったか?まぁいいや 休憩時間、男子との仲良くなれて、いっそ晩成に来ないか?等誘われたりもした 無論冗談だろう、俺も何か返そうと思ったが、後ろで聞いていた阿知賀のみんなが必死な感じで止めに入った そもそも冗談だ、と言うとみんな恥ずかしそうにしていた その後男子達から軽く叩かれたりした。酷い。でも連絡先交換したりした 休憩時間が終わってからは女子と打ったりした 団体戦のレギュラーだけでなく、他の人とも打ったりした 途中、小走さんや憧の友達の初瀬さんとも打った 色々聞かれたが、何か誤解してるっぽい。話が噛み合わない デートとかどこまでいったかとか何股かとか、絶対勘違いだろう せめて後日誤解を解こうと、連絡先だけ交換した。 でもなんか更に誤解したっぽい……誤解、解けるか? 結局そのまま壮行試合兼合同練習は終わった 色々あったが、かなりいい練習になった またこういう形で打ちたいもんだ 晴絵「あー、あったあった。京太郎引き抜きを止めるみんな」ニヤニヤ 穏乃「うー、だってびっくりしたんですよー」 憧「てかアレ、結構マジだったわよね」 玄「そうなの!?」 灼「冗談っぽいけど、気が変わったらいつでもって連絡先交換してたし」 宥「京太郎くん、晩成の人達とも仲良くなってたからね~」 憧「ってか晩成の人達はなんか私を京太郎の……か、彼女って誤解してるのよねー」 灼「……でも今は何股か掛けてるって話になってるっぽい」 玄「そんなんじゃないのに……」 晴絵「ま、全員で引き抜きを止めたりすりゃねー。いやー、京太郎って愛されてるわー」 穏乃「赤土先生……」 宥「否定はしませんけど……そーいう誤解はちょっと……」 やえ「須賀って阿知賀の誰と付き合ってたんだっけ?」 初瀬「憧……と思ってたんですけど、部長さんともとか、姉妹の方とかも聞きますよね」 やえ「まさか……ハーレムを気付いた王者なのか!?」 初瀬「そ、そんなまさか……」 7月▲日 夏休み、夏らしく海に行きたいという話が出た 練習漬けだったし、そういう息抜きもいいかもと赤土先生も乗り気だった さらにそこに水着の話まで出て……内心ひゃっほーい!とすげーハイテンションだった これが昨日の話だ で、今日 山に来ていた なんでだよ!水着の話したのに!! 聞くと、ぶっちゃけ海遠いから山で、ということになっていた 水着に気を取られて聞き逃していた!なんという失態!海で未知のおもちなお姉さんとの出会いも何処へ!! でも、山と言っても綺麗な川があるところで、みんなの水着姿が見れたからそれはそれでよかった 宥さんも一応水着ではあったみたいで、一瞬だけ見せてもらえた。すぐに厚着したけど これはこれで眼福眼福 大会前にいいリフレッシュになっただろう 灼「なんか生返事だったと思ったら……」 憧「サイッテー……」 玄「分かる!分かるよ!やっぱりまだ見ぬおもちを求める気持ちは!」 晴絵「アンタは平常運転ねー」 宥「水着……やっぱりもっと頑張った方が……」 穏乃「いやいや、宥さんは大分頑張ってましたって」 7月◆日 今日は東京行きのために色々と道具などの準備していた ついでに部室の中も整理したり片づけたりもしていた 昔、赤土先生が9年前にいた頃から使っているからか、部室には以外と古いものも多かった 9年前のジャ●プやガン●ン、当時のインハイの記事など、じっくり見たいものもあった 赤土先生が遅かったため、古いものはすぐには捨てずに部室の端に置いておいた そんな感じで色々片付けていると、いきなり憧が妙な声を上げた 一体どうしたのかと思うと、憧は古びた段ボールを前に固まっていた ゴキブリでも出たかと思って段ボールを覗き込むと、古い巫女もののエロ本が入っていた しかも相当な数が綺麗な状態で……集めた人のこだわりが感じられた つい、いつもの癖でじっと表紙と中身を見る……時代こそ感じるが、素晴らしい しかし、後ろから視線を感じ、慌てて本をしまおうするが、それをいつの間にか前に来ていた穏乃に取られた そのまま何故か5人でじっくりと俺が見た数ページを見ていた なんとなくその様子を見ていると、「……こういうのがいいんだ」とポツリと憧が呟いた 待ってくれ。いや待ってください。巫女ものは嫌いじゃないよ?でもなんか巫女だけって訳じゃないからな? 必死に弁解したが、灼さんの「じゃあ、どういうのがいいの?」という一言で固まった 性癖暴露しろと?できるか! それからは中に入っていた巫女もののエロ本のページを見せられ、 「こういうのがいいの?」「こういうポーズ?」「これは……ちょっと厳しいよ」等と感想などを求められた 興味津々でエロ本片手にそういうのはやめて 精神的にすごくダメージ大きかった。うん、マジ勘弁してください それから相当な時間が経って、赤土先生が来てそれは終わった なんでも、それらの本は当時そういうのが好きな部員がいたらしい。女子なのに 理由は分からないが、部室に置きっぱなしな罰と言いながら赤土先生がどこかに持っていった エロ本との別れが嬉しい日が来るなんて思ってなかったよ…… そして、俺の性癖がいくつか暴露されたという事実を書いておこう ……胸や巫女さんも好きだけど、うなじも結構好みなんだよ 晴絵「いやー、これは悪かったわ」 憧「ハルエ、笑顔で言っても説得力ないわ」 玄「ああいうのはあんまり見なかったけど……いいきっかけになったよ」 宥「玄ちゃん?買ったりするのは駄目だよ?」 灼「でも……ああいうのがいいなんて……少し難し……」 穏乃「ところで、結局あの本はどうしたんですか?」 晴絵「ちゃーんと持ち主に送ったわよ?着払いで、中身巫女物エロ本ってしっかり書いて」 憧「酷っ!?」 8月×日 インハイ開会式前日、今日東京入りした 移動は赤土先生が運転する車 なので途中途中休憩をいれつつの移動になった ほぼ移動で終わった1日だったが、珍しい出会いもあった 移動中のサービスエリアでの休憩中 憧達に付き合ってパンを買い、適当なベンチで食べようかと思っていた時だった 目の前にショートヘアにセーラー服の娘がいた おもち……なくはないな、うん とにかく1人でどうしたのかと思っていると、急にその娘が耐えきれなかったかのように、地面に膝をついた 慌てて駆け寄ろうとしたが、俺達より早く駆け寄った人がいた 長い黒髪で、ショートヘアの娘と同じセーラー服で、おもち大きめの娘だった 1人じゃなかったとしても、心配なのは変わりないので俺達も一応近付いて大丈夫か聞いた 急に声を掛けたので驚いたようだったが、ショートヘアの娘が何故か俺の顔をジーっと見てきた 顔に何か付いてるか?と思っていた時、グーっとそこそこの大きさの腹の音がなった 全員の視線がショートヘアの娘に向いた瞬間だった。ショートヘアの娘の視線は、俺の持っていたパンに向いていた 「……それ、どこで売ってるん?」それが、俺がそのショートヘアの娘からの第一声だった 数分後、ダッシュでパンを2つ買ってきて、俺達は6人でパンを食べていた 「お騒がせしてごめんなぁ。後、買ってきてもろうてホンマごめん」申し訳なさそうにする長い黒髪の娘 おもち大きめの娘のためなら全然OKだ 「ウチ、病弱やから……」そういうショートの方 嘘だろ、と内心みんな思っていただろう。パンすぐ食べ終わったし その後、ちょっと話した後、2人は同じ高校の人に呼ばれ、行ってしまった そしてその時、赤土先生と灼さんが来て気付いた その2人、怜と竜華と呼ばれていた2人の高校は、全国ランキング2位、シードの千里山女子だった ちょっと映像で見たので、レギュラー5人は思い出せた そして2人も、呼びに来ていた3人もレギュラー このことから導き出される結論は……千里山レギュラーで一番のおもちは、大将の清水谷竜華さん!! 千里山の試合、チェックしとかないとな 玄「だね!あのおもちは大きさもだけど形もまた素晴らしくて…」 憧「ええいおもちが出てきたからってはしゃぐな!京太郎も胸ばっかりか!!」 灼「結構印象的な出会いなのにね」 宥「あったかくない……」 穏乃「この時のパン美味しかったなぁ……」 晴絵「インハイ前だってのに緊張感の無いこと書いて……」 8月○日 今日はインハイ開会式と抽選会 ま、俺どっちも俺は別行動で見てただけだったが さすがに女子の大会でそういうのに出席まではできない 移動中に和に会えれば、とか穏乃達と話したりしていたが、そんなことはなかった が、代わりと言うべきか、懐かしい奴にあった 1人で何やってんだよ、咲…… 恐らく焦っていたのだろう、昔麻雀してる時、ギリギリのこづかいを掛けて本気で打った時に見せたような、そんな雰囲気になっていた 周りがドン引きするからやめろっつったのに 声を掛けると、俺に気付き、ぱぁっと明るい表情になった ああ、迷子でトイレでも探していたんだな、とすべて理解して、トイレに連れて行ってやった コイツ変わってねぇ…… そのまま抽選会場前まで案内してやった 同じ東京にいるんだし、時間が合ったら会おうと約束してその場で別れた それから抽選が終わり、しばらくしてネト麻で知り合った人たちから連絡がきた 8月に東京で会えるかも、とみんなに言ってはいたが、みんな丁度同じ時期に東京にいるらしいので、時間が合い次第会うことになった こういう偶然もあるもんだなー 穏乃「えぇー……アレ昔からなの?」 玄「す、すっごい怖かったのに?」 憧「京太郎のメンタルの強さの片鱗が見えた気がするわ……」 晴絵「こいつ私よりメンタル強くね?」 灼「……そんなに宮永さん怖かった?試合は確かにすごかったけど、これ見るとドジっ娘な印象だけど」 宥「……アレはなんていうか……すっごいオーラ?そんな感じかな」 8月△日 インハイ1日目 今日は阿知賀の試合もないので東京見物を、と穏乃は楽しみにしていたが、それは無くなった 試合に確実に勝つため、1日試合観戦となった 仕方ないと言えば仕方ない 俺もみんなに付き合って試合を見てはいた が、正直俺が試合をするわけでもなく、みんな俺より実力は上だ なので、みんなの買い物や用事等で昼に少し外出した 穏乃が恨めしそうに見ていたので何かお菓子でも買ってくると言ってやった いくつかの買い物を済ませ、後はみんなにお菓子でも買って帰ろうかと思い、適当なスーパーに入ったら、とんでもない人と遭遇した スーパーの駄菓子コーナーで真剣な顔をしているインハイチャンプってもはやギャグだろ 照さん変わってねぇ……う●い棒両手に持って悩んでるとことかマジで昔と同じだった その衝撃で、つい「照さん?」と声を掛けてしまった 照さんは普通にこっちを向き、しばらく俺の顔を見た後「……京ちゃん?」と言ってくれた 昔少し会った程度だが、覚えてくれていたらしい。懐かしさでその場で少し話した 覚えていてくれたことは嬉しかったが、両手のう●い棒は決して離さない照さんだった とりあえず俺も照さんとお菓子を買い、そのまま公園に寄って話の続きをした 咲からも聞いていたが、まだ喧嘩中らしい。元々仲良かったんだから、仲直りすればいいのに まぁ、そこに突っ込んだりはできないが しばらく話していると、「宮永先輩!こんなとこにいたー!!」という声が聞こえてきた 照さんにどういうことか聞くと「……ちょっとお菓子を買いに来ただけだよ?」としれっと言った 迷ったんだな。姉妹揃ってこういうとこ変わらねぇ…… 大人しく帰ってもらうよう言うと、また話したいからと、連絡先を交換して別れた インハイチャンプと連絡先を交換した、って言えばすっごいことに聞こえる 実際は昔の知り合いのポンコツ姉妹の姉だからな…… ま、覚えてくれてたことは素直に嬉しかったし、また連絡しよう 玄「み、宮永さんともうこの時に!?」 憧「玄、落ち着いて。ほら、またアンタと打つ訳じゃないんだから」 晴絵「ちょっぴりトラウマになってるな。しっかしこういう人脈はホントすごいな」 灼「私達が大会やってる裏でどれだけの人と……」 宥「そ、その言い方はちょっと……」 穏乃「すぐ仲良くなるのはいいことですよ」 照「…………」 誠子「宮永先輩、何見てるんですか?」 照「ん、これ」 誠子「雑誌?えっと……宮永照彼氏疑惑!?」 照「夏で公園で京ちゃんと会ってたのが撮られてたみたい」 誠子「京ちゃん?とにかく、いいんですかコレ?」 照「……外堀から埋めるには最適だからいい」 誠子(どこの京ちゃんか知らないけど、ものすごい手段で外堀埋められてるぞー) 8月□日 インハイ2日目、ついに阿知賀の試合も始まった 玄さん大暴れで初戦突破だ! やっぱりあのドラ麻雀には対戦相手も面食らってたな ぶっちゃけ初見のアレは同情するわ しかし三尋木プロが面白いこと言ってたな 『阿知賀のドラゴンロード』、か……二つ名とかいいな こう、中2心をくすぐられる 昔、友達と『ゼ●』だの『ダー●フレイムマスター』だの言ってたのを思い出す やっぱ有名選手だとそういうのあるのかな 照さんならチャンプになるのか? そういうのが付くくらいの上手くなりたいもんだ とりあえず、阿知賀初戦突破おめでとう 穏乃「ドラゴンロード、やっぱかっこいいですよね!」 憧「良かったわね、阿知賀のドラゴンロード」 灼「かっこいいよ、ドラゴンロード」 玄「止めてよー!インハイ終わってからすっごく言われて困ってるんだからー!」 宥「有名になって良かったってお父さん喜んでたよ?」 晴絵(私も一時期レジェンドって言われまくったなー……) 8月●日 インハイ3日目、今日は試合こそないが、再びホテルでテレビとにらめっこ まぁ今日は清澄の試合あるし、姫松も愛宕姉妹いるし、ということで観戦 清澄……和も咲も出る前に終わらせるとかどんだけだオイ つーかあのツモかっけぇ。ちょっと真似したら牌がどっかいって憧に怒られた 姫松も、愛宕(貧)が役満で和了ったのはびっくりした 散々いじったり飯テロしたりで忘れてたけど、あの人って名門校の主将だったんだよなー ちょっと今までのことを反省しようと思ったが、試合終了直後に『今日の試合見たか?見た?どやった?』というメールが来て、反省するのは止めた ドヤ顔が目に浮かぶので、飯テロ用に用意していた画像フォルダから、とっておきのたこ焼き、お好み焼き、焼きそばの画像を送ってやった それからは無視した 夕食後、ちょっと甘いものが欲しくなってコンビニに行くと、お菓子コーナーの前に一昨日見た人がいた またかよインハイチャンプ、つーか一昨日買ってた大量のお菓子はどこに行った ただ、今日は1人ではなく、隣にもう1人いた 白糸台の部長、弘世菫さんだった 照さんに声を掛けると、弘世さんが警戒するように「照のファンか?流石に今サインは…」と言ってきた 照さんが自分の昔の知り合いだと言うと心底驚いていた コンビニを出て、簡単に自己紹介をした後も「あの照に男の知り合いとは……」と弘世さんは半分信じていないような感じだった そんな弘世さんに不満そうな照さん。普段の行動のせいだろう そう言うと「え、分かるのか?」と弘世さんが言った なんとなく察した。この人、苦労してるんだなと この人とその妹のおかげで迷子を探すのが得意になりました、と言うと感極まったように俺の手を握り「分かってくれるか!分かってくれるのか……!」と言う弘世さん 僅かな時間で俺と弘世さんは分かり合い、連絡先を交換した 愚痴なら付き合います、そう言うと弘世さんはとても嬉しそうにしていた またいい出会いがあったな ちなみに照さんは横でずっとお菓子食ってた 出会いのきっかけということは感謝できるけど……感謝したくねぇなぁ 玄「宮永さんのイメージがどんどん崩れていく……」 憧「玄と打ったのは別人だったんじゃない?」 灼「流石にそれは無いとおも……」 穏乃「清澄の大将の咲さんもすれ違ったときすっごく怖かったけど、試合前は普通だったしなぁ」 宥「なんでだろうね」 晴絵「ま、そういう人もいるわよ。ある分野は優れてて、他全部駄目、とかね」 菫「……ふふっ」カチカチ 尭深「どうしたんですか?メールしながら笑って」 菫「あぁ、改めて良い奴だなと思っててな」 尭深(まさか彼氏……) 菫「互いに共感できる話題も多いし、愚痴っても分かってくれるしな……」 菫「しかし、一時期は姉妹両方を相手にしていたのか……そう思うと私は楽な方だったのか?」 尭深(……なんか違うというか、同じ苦労人?) 8月◇日 インハイ4日目、今日もホテルで試合観戦 といっても録画されていた明日の対戦相手の試合だ やっぱ千里山が明日は強敵になりそうだ 昼にホテルを抜け、ネト麻で知り合った2人と昼飯を食べることになっていた 待ち合わせ場所に行くと、世界ランカーと北部九州最強がいた リザベーションさん改め白水哩さん、風さん改め雀明華さん めっちゃ有名選手じゃん、なんて人達と知り合ってたんだよ俺 全員インハイ関係者ということに驚きつつ、適当な店に 最初はどうなるかと思ったが、哩さんの明太子の話に明華さんがすごく食いついたことですぐに打ち解けられた 時間も短かったのでほぼ魚卵談義で終わってしまった 俺も2人も名残惜しそうにしながらも、それぞれで連絡先を交換して別れた どこが勝っても恨みっこなし、という約束もした 夕方、そういえば清澄が勝ってから連絡してないと思い、咲に連絡してみた 携帯に電話してえらく時間かかってから出たと思ったら、寝ぼけてやがった…… あいついつまで寝てんだ 半分寝言で俺の名前呼んでばっかだったけど、どんな夢見てんだ? 晴絵「またすごいのと知り合ってるなぁ……」 灼「白水さん……試合でもすっごく強敵だったのに……」 玄「大丈夫ですのだ!まだおもちでアドバンテージが!」 憧「はったおされるわよ。ところでこの寝言ってなんなのかしら?」 穏乃「京太郎の夢見てたとか?」 宥「夢に出るほど、ってことかな?」 哩「うーん……高けりゃいいって訳じゃ……いや、でもなぁ……」 煌「さっきから明太子コーナーの前でどうしたんでしょう?」 姫子「なんか知り合いから『いくらかかってもいいから最高の明太子を!』って頼まれたらしか」 明華「♪~♪~」 ダヴァン「なんかすっごいご機嫌デスネ」 ネリー「どうしたんだろうねー」 8月▽日 インハイ5日目、そして今日は2回戦だった 結果としてみれば勝ち抜けた。けど、2位でギリギリだった 千里山は、全国2位は強かった 特に先鋒の園城寺さんは1人で4万近く稼ぐなんて……後、リー棒立てるのがちょっとかっこよかった アレどうやってんだろ、できねーわ。穏乃とこっそり挑戦したら憧に俺だけ叩かれた とにかく次の試合はこれに白糸台と新道寺、このままじゃ勝ち目が薄い そう思いながらも穏乃の提案でラーメンを食べにいった アイツ良くも悪くも空気読まねぇ……今回は暗くなりかけてたから助かったけどさ ラーメン屋からの帰り道、おもちの気配がした 玄さんもそれを感じ取っていた。が、見つからない 一体どこなんだ!と思っていると暗がりからいきなりおもちが現れた!! 幽霊……ではなかった。足もおもちもあったし そこで会ったのは、長野の清澄を応援に来ていた、鶴賀学園の人だった すばらなおもち!と思っていたが、穏乃達は何か思いついたのか、その人達に練習試合を申し込んでいた いきなりいいのかと思ったが、鶴賀学園の人達は快く引き受けてくれた それだけでなく、新たなすばらなおもち、もとい、長野の名門校、風越の人まで呼んでくれた そのまま練習試合は始まった 俺はどうするかと思ったが、試合に出ない俺まで打つことに まぁ、負けまくったけどなー ただ、鶴賀の加治木さんと風越の池田さんに、咲や龍門渕の人達と交流があることを言うと驚かれた さらに咲と昔初心者の頃から打っていたことを言うと2人とも何故かとんでもないものを見るような目で見てきた 「お前すげーな……アドレス交換しようぜ!」とのことで池田さんとアドレスを交換した その後しばらく打ったり、すばらなおもちを観察したりした 途中、何度も東横さんを見失いかけた。影が薄いとか言ってたけど、こんなに主張の激しいおもちがあって影が薄いとか納得できない おもちを見失う訳には!と最後には普通に見つけれるようになった もうあなたを見失わない、と東横さんに言うと、なんかえらく喜ばれ、アドレスを交換した かなり遅くなったが、かなり実のある練習になったと思う 帰りを車……車?まぁ、とにかく送ってもらって少し申し訳なかった。今度お礼でもしよう その直後、全員で集まった とにかく明日、片っ端から申し込んで練習試合だ!ということに 明日、忙しくなるかな 晴絵「ほー、またいい出会いがあったんだな」 穏乃「そりゃ、勝つためにも必死でしたから」 憧「あの人達にはお世話になったけど、ここでも京太郎がアドレス交換してるのがねー」 灼「一応、同郷の人だし?」 玄「しかしすばらなおもち……何度か見失うとは不覚……」 宥「あったかい人達だったね」 8月■日 インハイ6日目、今日は雨だった ちょっと長めの日記になりそうだ 昨日、知ってる人達に連絡を取りまくり、なんとか荒川憩さんだけはOKしてくれた 今度、個人的に何かお礼すると言ったら『ほほー……楽しみにしときますーぅ』とか言われたけど……まぁいい! ただ、女子ばかりの練習試合で無理を言ったようなものなので俺は不参加に まぁ、その分今日の試合でも見ておこうと思った どうせなので会場で見ようと思い、会場に向かっている途中、雨の中傘も差さずに駆け抜ける学ランの人がいた どんなワイルドなイケメンだと思い、信号で止まった時に隣に行ってみると、千里山の江口セーラさんだった。イケメンな女子だった 江口さんは俺に気付くと、サービスエリアでチームメイトと会っていたことを思い出したからか「すまん!ちょっとでええから入れてくれ!!」と言って傘に入ってきた 江口さんは会場近くへ向かう途中だったらしいのでそのまま一緒に会場に向かった なんで傘を差していなかったか聞くと、コンビニで色々買った後出ようとしたら、傘が壊れて泣いてる小さな女の子がいたのでその娘にあげたらしい 「雨ん中走るん気持ちええやろ?」と笑う姿はまさしくイケメン。なんだよ性格までイケメンだったよこの人 会場に着くと、待ち合わせていたのか千里山の制服を着た眼鏡の人がすぐに来た。俺にお礼を言って江口さんにすぐに着替えるように言ってセーラー服を渡していた。グッジョブ 江口さんはかなり嫌そうにしつつも受け取っていた。そのまま別れようとした時、なにかの縁ということで江口さんと連絡先を交換した 後でセーラー服を着て恥ずかしそうにするセーラさん(そう呼べと言われた)の写メが送られてきた。『お礼やでby船久保浩子 P.S.愛宕姉妹から話は聞いとる』ともあった あの眼鏡の人、愛宕姉妹の関係者か? 昼に、会場近くの店でネト麻で知り合った2人と昼飯を食べることになっていた そこに居たのは、1回戦の対戦相手と2回戦の対戦相手だった。オイ、どんな偶然だ 二刀流さん改め新免那岐さんと、でーちゃんさん改め森垣友香さん 俺も自己紹介し、正直に阿知賀の生徒だと言った 友香さんは対戦校だけど、直接俺と対戦した訳じゃないし、と全く気にしてない様子だった 那岐さんは、なんか玄さんへのリベンジに燃えていた。まぁ、悪い方向で気にされてても困るからいいけど そのまま打ち解け、話していると時間はすぐだった。昼の間だけ、ということだったので別れが早かった それぞれで連絡先を交換し、2人とも阿知賀負けるな、と残して別れた。いい人達だったな それからはまた試合観戦 中堅戦では春を応援していたが、結局は愛宕(貧)の一人勝ちに。今日は寝るまで1時間起きに画像送るか そして大将戦、ちょっとだけ面識もあり、かつ誰よりも大きいおもちの霞さんを全身全霊で応援していたが……咲……そんなにおもちが憎いか? 結果は清澄と姫松が準決勝に進んだ 試合終了後、春に連絡して永水の控室に 春以外のみんなともちょっとだけ面識はあるので、一応挨拶に行った 永水のみんなは負けはしたが、泣いたりとかそういう雰囲気ではなかった むしろもう、個人戦までどうしようか、となっていた。切り替えはええな とりあえずゆっくりして、暇があったら打たないかと言うと、それに乗ってくれたようだった 予定が合えば良子さんも来れるらしい。春達と打てるのは純粋に楽しみだ しばらく話した後、宮守の人達にサインを持っていくというので、そこで別れた 帰り道、雨は止んでいた みんなが帰ってくる前にホテルに戻ろうと思って歩いていると、ふとお茶の店が目についた 喫茶店とかじゃなく、茶葉とかそういうのだ。長野に居た頃にハギヨシさんに軽く教わった なんとなくその店に入ってみた 時間帯のせいもあるのか店内にお客はほとんどなく、俺と白いセーラー服の人しかいなかった どこかで見覚えがあるセーラー服だと思っていると、その人がちょうどこちらを向いて思い出した 白糸台の制服だった。そして、その白糸台の人は俺を見て「あっ」と声を上げた 知り合いかと思って声を掛けると、その人は白糸台のレギュラー、渋谷尭深さんだった なんでも、照さんと菫さんから俺のことを聞いて、写メまで見せてもらっていたらしい 何時の間に写メ撮ったんだと思ったが、そのおかげでこのなかなかのおもちな人とのきっかけになったと思えば許せる そのまま自己紹介から始まり、お茶についての話で軽く盛り上がった 俺は少し教わった程度だが、それでも渋谷さんはお茶の話ができたことが嬉しそうだった ポツリと、「白糸台にそういう人居なくて……」と呟いていた。まぁ、少なくとも他のレギュラー4人は無縁そうだな。内1人は消費する方専門だし そのまま連絡先を交換して別れた ホテルに戻ると、すでにみんなは揃っていた 何か話していたようだったが、もう大丈夫だと言っていた それより、明日、頑張ろう!と気合いを入れていた その通りだな 明日の準決勝、強敵や知り合いばっかりだけど阿知賀に勝って欲しい 俺も応援など、できることは全力でやろう 憧「ここまで読んでみると、準決勝で当たるどの高校とも知り合いがいたのねー」 穏乃「へー、すごいねー」 灼「対戦前に、って思わなくもないけど」 晴絵「ま、それこそ京太郎の人柄だろうね。アレはすごいよ」 宥「凄いですよね……」 玄「ですのだ!このまますばらなおもちの人達とも…」 憧「胸から離れろ!!」 8月◎日 インハイ7日目、まずは阿知賀、決勝進出おめでとう!! このとんでもない相手の中、1位通過とかやったぜ!! ただ、色々あった 先鋒戦、照さん容赦なさすぎるとか思ってたけど、先鋒戦終了後に怜さんが倒れてそれもふっとんだ 直接知り合いって訳じゃあないが、さすがに驚く 日記を書く前にセーラさんから連絡があり、特に問題はないらしいので安心した 怜さんが運ばれたのを見て、会場入り口から会場に戻ろうとした時、また驚いた 昔の憧のそっくりさんと、和がいた 穏乃に憧、玄さんも驚いていたし、和も驚いていた 「穏乃、憧、玄さん……京太郎くん?」そう名前を呼ぶ和。それもそーか、俺は1週間程度しかいなかったし、何より女子の大会の会場にいるわけだし そう呼ばれたので、俺も久しぶり、和と返した すると、隣の昔の憧のそっくりさんが「まさか……お前がのどちゃんのは、むがもご…」そう何かを言いかけ、和に口をふさがれていた 「もう!……ってなんでここに?阿知賀は女子校だったのに……」そう疑問が沢山な和に俺の現状を軽く説明をした 「……なんですかこのオカルトじみた偶然」ありえない、と言いたげな口調な和。まぁ分からんでもないが そうこうしている内に次鋒戦が始まりそうなので話も切り上げた 穏乃達は決勝で会おうと言い、和もそれに応えるように頷いた 俺はとりあえずまた話そうということで、和と連絡先を交換して別れた 試合終了後、赤土先生の勧めで決勝の会場を下見に行った すると、そこに小鍛治プロがいた 赤土先生は、阿知賀の優勝を見届けた後、またプロを目指すと宣言していた 先生も頑張ってるんだな 明後日の決勝、ここまで来たら目指せ優勝!! 穏乃「ほんっとにびっくりしたよね!和がいるんだもん!!」 玄「だよね!またおもちも成長してるし……そういえば憧ちゃんのそっくりさんもいたね」 宥「後でアルバム見てびっくりしたよ~」 灼「生き別れの妹?」 憧「他人のそら似だっつの。全く、京太郎は和と会えて嬉しそうにしちゃって。和も和だし……試合あんのに余裕だったのかしらね」 晴絵「ま、京太郎に関してはそういう性分でしょ。和は……実は京太郎に会いたかったとか」 穏乃「和にとっても大事な友達ですからね」 灼「アレはそういうのというより……」 閑話、8月◎日、某所 和「ふふ、そうですね。実は名前は思い出せなくて……」 和「えぇ、顔を見ると、結構分かって思い出すものなんですね」 和「でも、長野って知ってたらもっと早く会えたのに……」 和「はい、もしかしたら同じ清澄だったかも……なってあったかもしれませんね」 和「でもこうして話せてることも嬉しいですよ?」 和「それはそうと……胸への視線、気付いてますからね?」 和「もう!そんなところは玄さんも変わらないんですから……」 和「なっ……もうこれ以上大きくなんてなりません!!」 和「もう……はい、ではおやすみなさい、京太郎くん」 優希「のーどちゃーん?すっごくすっごく楽しそうだったじょー?」 まこ「ほうじゃなぁ。あの和が男子とここまで楽しそうに話すとは驚きじゃ」 久「ねぇ。まさか決勝前に幼馴染、そして初恋の人との再会。決勝では幼馴染との試合……これ、ドラマ化いけるんじゃない?」 優希「だなー。咲ちゃんもそう思うかー?」 咲「う、うん。だけどまさか相手が京ちゃんだったなんて……」 和「あんまり勝手なことばかり言わないでくださいっ!」 和「私だって、親しい人とは楽しく話しますよ。それに、彼自身もいい人ですし」 咲「京ちゃん誰とでも仲良くなれるからなぁ……」 和「ですねぇ……でも、胸ばっかり見てくるのはどうかと思いますが」 久「いいんじゃない?ほらほらその胸で彼を誘惑しちゃえば?」 まこ「とんでもない武器じゃからな。怖い怖い」 優希「のどちゃんのおっぱい!男はメロメロだじぇ!」 咲「いいなぁ……京ちゃん、和ちゃんのこと胸で覚えてたんだよ?」 和「それは知りたくなかったですね……でも、私は名前を忘れてましたし、おあいこですね」 優希「ん?でも会ってすぐ名前で呼んでたじょ?」 和「顔を見たら思い出せたんです。その、金髪なのは覚えていましたし」 久「へぇ。ちょっと私も会ってみたいわ」 和「意外と顔を見たら思い出せて……昔の面影もありましたし……その……」 まこ「どうしたんじゃ?歯切れが悪いぞ?」 和「ええっと……今思い返してみて……」 優希「うん?」 和「……かっこよくなってたなって」 咲「むっ」 久「あらあら……これは優希の言う通りになるかしら?」 優希「のどちゃん、初恋だな」 まこ「青春じゃのー」 和「ち、ちがっ……ただ客観的に見ても整っているというか……別に私の好みとかじゃなくて……」 咲「……負けないからね」ボソッ 久「へぇ……ま、今身内同士でどうこうっていうのは置いといて、現状一番の強敵は阿知賀じゃない?」 和「確かに……はっ、これは別にそういう訳じゃ……」 優希「向こうも幼馴染で、さらに一緒に居る時間が長いじょー」 咲「私の方が付き合い長いのに……」 まこ「お前さんも拗ねるなって。そんなお前さんを蔑ろにするような男か?」 咲「……今も気にかけてもらってます」 まこ「なら大丈夫じゃろうて」 久「それじゃ、まずは明日勝つこと!それで和と咲の大事な人に、私達の活躍を見せてやりましょうか!」 優希「さんせーい!」 まこ「阿知賀には悪いが面白そうじゃな」 和「そんなんじゃ……無いって訳でも……」 咲「……明日、明後日、みんな倒します!」ゴッ 閑話、カンッ!! 8月☆日 インハイ8日目、決勝前日 今日は準決勝を観戦しながら、明日のために打ったりした 決勝前にまたどこか他校と練習でもできたらいいのに、と憧が言ったので、ちょっと春に連絡をとってみた 春達永水も個人戦前に練習したかったとのことで、わざわざこっちに来てくれた 更に、2回戦後に知り合ったらしい、宮守の人達まで連れて来てくれた 決勝前にありがたかった。みんな驚きつつも喜んでくれた 永水のみんなとはほぼ顔見知りだ。久しぶりに会った霞さんや小蒔さんのおもちがすばらなことになっていた 思わず玄さんと固い握手を交わした ただ、春がいきなり抱き着いてきたのは驚いた 「良子さんに教わった挨拶」とかドヤ顔で言ってたけど、あの人はまた妙なこと吹き込んで…… 何故か憧は蹴られ、灼さんにはつねられた。穏乃と玄さんと宥さんも少し対応が冷たかった。解せぬ 宮守の人達とは初対面だが、みんないい人達ですぐに打ち解けることができた 特に、姉帯豊音さんがクールっぽいと思ったらかなり話しやすくてびっくりした なんか赤土先生にサインを頼み、それで気をよくしたのか赤土先生がかなり機嫌が良くなった 姉帯豊音さんとは特に仲良くなり、連絡先も交換した そうして全員で打った まぁみんなインハイ出場選手。俺は飛んだ 宮守の人達は少し申し訳なさそうだったが、永水のみんな、顔見知りだからって容赦ねーよ 途中、交代しながら休憩を取り、その都度準決勝をテレビで観戦した そんな感じで続けていると、準決勝が終わっていた 結果、勝ち上がったのは清澄と臨海。どっちにも、というか決勝の4校になにかしらの知り合いがいるのはどういうことだろう 準決勝が終わる頃、丁度いい時間になっていたので、そこで練習は終わった みんな、初めて会った人も明日は頑張れと言ってくれた 明日、決勝か……勝てるといいな 晴絵「決勝前日なのに2校も集まってくれたのはありがたかったね」 穏乃「はい。またいろんな人と打てて楽しかったですし!」 玄「特にインハイトップクラスのおもちの持ち主に会えたことが最高ですのだ!」 憧「玄はいいとして……あの永水の春って人……明らかに見せつけるように抱き着いてた気がするんだけど……」 灼「あぁ……なんかそんな感じはあった」 宥「親戚だって言ってたけど……向こうはそう思ってないっぽいよね」 憧「何よりあんなあっさり正面から抱き着いて……」 穏乃「京太郎、されるがままだったよね……」 晴絵「やってみたら?挨拶って」 灼「そ、そんなこと……恥ずかし」 8月★日 インハイ9日目、決勝だった ウチもすげー頑張ったと思う。でも、やっぱり白糸台はすごいわ 昨日1日で対策してきたのか、終始押されっぱなしだった 健闘はしたと思うが、結局最終結果は1位白糸台、2位が阿知賀、3位4位はほとんど差が無いという結果だった なんだろうな、準優勝でも充分頑張ったと思うしすごい結果だと思うけど、悔しがるみんなを見ると何も言えなかった 結局、年長者としての貫録か、赤土先生がなんとかみんなをまとめ、今日はみんなで飯を食べに行って終わった 咲や和、照さんからメールは来ていたが、ちょっと今日は返せなかった 明日からは個人戦、準優勝で終わったがそれでも充分な結果なので個人戦を見たり、観光したりしてから阿知賀に帰るらしい みんな落ち込んでいるだろうし、この数日で立ち直ってくれるといいんだがな 晴絵「あー……これはなー」 宥「うん……悔しかったなぁ……」 憧「みんな『準優勝とかすごい』って言うけど、やっぱどうせなら優勝したかったわよねー」 穏乃「うー、今だって悔しいー!!」 灼「うん……来年リベンジ」 玄「だね。諦めないよ!!」 8月▲日 今日から俺達阿知賀はフリーだが、個人戦1日目、知り合いの人達も何人か出ている みんなは和を応援すると言っていたが、俺は他にも知り合いがいたのでしばし別行動になった 別の会場に移動中、見覚えのあるショートヘアの人に声を掛けられた 千里山の園城寺怜さんだった。園城寺さんも俺を覚えていたらしい というか倒れたのは大丈夫かとも思ったが、本人曰く大丈夫だとか。それでセーラさんと清水谷さんの試合を見に来ていて、後輩とはぐれたらしい ちょうどセーラさんの試合を見に行くところだったので一緒に行った その試合はセーラさん、愛宕(貧)、清水谷さん、憩さんという大阪代表をまとめたような組み合わせだった というか分けてやれよ。途中でセーラさんと愛宕(貧)が色々言いながら打ってるからかなりやかましい試合になった 結果はトップが憩さん、あとはほぼ差が無いと言っていいくらいだった 試合が終わった後も愛宕(貧)さんがセーラさんと何か言い合っていたので、保存しておいた画像を送ろうとすると、隣にいた園城寺さんに止められた 「ちょーっと待ちや。おもろいことしてるやん。ウチも1枚噛ませてもらうで?」そう言って携帯を弄り、園城寺さんチョイスの画像を送った どうやら大阪で有名な店のたこ焼きやお好み焼きだったらしく、『誰や!?絶対大阪の奴が手ぇ貸したやろ!?』と今までで一番いい反応が返ってきた その反応をみて満足気な園城寺さん、今後もいい画像教えるということで連絡先を交換した ちょうど交換している時、セーラさんと清水谷さんが来た 愛宕(貧)への飯テロのことを教えると、清水谷さんも今回の仕返しをしたいとのことで、連絡先を交換して今後手伝ってくれることに おもち美女の連絡先ゲット!この感謝の気持ちはちゃんと愛宕(貧)にも伝えよう!画像多めで 昼にハンドルネーム打倒はやりんさんこと、真屋由暉子と会った ネト麻仲間全員と会えたことになったが、まさか全員インハイ出場者だったとは…… 向こうも俺が阿知賀の生徒と知って驚いていた。でも、元々ネト麻で打ち解けていたので、実際に会ってからもすぐに打ち解けれた なにより!穏乃と変わらない身長なのに和に負けないおもち!!これが素晴らしい!! 打倒はやりんってハンドルネームだったが、アイドルデビューしたら多いに応援するわ そのまま由暉子の先輩の試合を一緒に見て、連絡先を交換して別れた ちょうど阿知賀のみんなと合流しようと移動している時、和に会った 和も待ち合わせ場所は同じらしく、色々話しながら一緒に行った 俺が長野に居た頃の話になったが、本当にどこかで会っていてもおかしくないくらい近くに住んでいたと分かって驚いた たまたま学校が違っただけ、だ。それなのに会わず、インハイで再開なんて改めて考えてみてもすごいもんだ 和も「そういえば咲さんが小説みたいって言ってましたね……小説ならどちらかが優勝でしょうね」と少し悔しそうな顔で言った 事実は小説より奇なり、ってか。まぁその辺り抜きでも、今回は和と咲を他の人より応援してると言った 和は嬉しそうに「約束ですよ?」と言って笑っていた 和や咲も落ち込んでいるんだろうなー。他校の、しかも順位が上の学校の俺がどうこうできる話じゃないが、大丈夫かな せめて応援はしっかりやろう 玄「そーだよねー。和ちゃんだって落ち込んでるはずだし……」 晴絵「すぐに他人、しかも他校の生徒まで気遣えるのはいいところよねー」 穏乃「京太郎のいいとこですよね!」 灼「だからライバルも増える……」 憧「気付いたら増えてるって怖いわ」 宥「京太郎くんだってそんな節操なしな訳じゃ……う、うーん……」 8月◆日 個人戦2日目、今日も色々とすごかった 今日は永水の小蒔さんの試合があったので、みんなと別行動で見に行くと、霞さんに会った 春と巴さんは初美さんの試合に行っているらしい。ここで会ったのも何かの縁ということで、一緒に観戦することに 試合も見たし応援もしたけど、隣にトップクラスなおもちがあるのでテンション高くなったぜ しかしあのおもち……どうやったらあんな大きくなるんだろうか。同い年であろう人達を思い出し、人は平等じゃないと悟った その後霞さんと別れ、咲が出ている試合を見にいくと……対戦相手が照さん、愛宕(貧)、去年の個人戦3位という辻垣内さん、というとんでもないメンツだった なにこの頂上決戦的な組み合わせ。ちょっと愛宕(貧)が可哀想だった このメンツでボケたりしたらすごいが流石にそういう余裕も無かったようだった 咲も照さんも団体戦の時以上の様子だった 結果は照さんがトップ、しかし試合内容は凄かった 終わってから咲と照さんが何か話している様子だった。後で連絡しとくか そして愛宕(貧)が……燃え尽きてた。まぁあのメンツじゃなー 流石に放っておけなかったので、インハイ会場近くのからあげの出店を写メって送ると、すぐに出店まで来た メンタル強い人だな。からあげを幸せそうに頬張るのを見てそう思った。後、からあげを頬張った時の顔もしっかり写メっておいた 玄「あの霞さんと!!くぅ~、あのおもちは是非とも1回はこの手で!!」 憧「はい玄、危ない発言はやめときなさいね」 赤土「しっかし2日目のあの試合は凄かったな」 穏乃「なんか色々と他にも、想いとかそういうのも感じましたね」 宥「でも、終わった後、宮永さんどっちも笑ってたよね」 灼「うん、それは良かったと思う……でも人は平等じゃない……だよね」ペタペタ 玄「?どうしたの灼ちゃん?」 憧「黒糖なのかな……」 8月▼日 個人戦3日目、今日はみんなは午後から東京見物に出かけた 知り合いの試合は午前中に固まっていたからだった 俺はまだいくつか見たい試合があったので午後も会場にいた ある程度見終わった後、和に会った 和の試合も午前中で、午後は自由と言われていたらしい どこか行くかと話していると、赤土先生と良子さんに会った 和や赤土先生は俺が良子さんと知り合いということに驚いていた。そーいえば言ってなかったけど 2人も丁度暇だということで、4人で打つことに 結果は……うん、プロとプロ目指してる人とインターミドルチャンプ、飛ばなかった自分を褒めたい そのまま何故か3人による俺への麻雀指導になった からかっているからか、わざとらしく体を寄せてくる良子さんと、指導に熱が入っているからか、こちらは無意識に体を寄せる和 それを心底面白そうに見る赤土先生、教師なら止めようとか無かったのか 指導はかなり分かりやすく、ためになったから良かったけど 気付くと夕方になっていたので、和を清澄の宿泊施設に送った 帰り際、「今日はありがとうございました。明日の前にリラックスできました」と和がお礼を言ってきた これくらいお安い御用ってもんだ また打とうと言って俺はホテルに戻った 穏乃「自分だけ和と打ってたなんて京太郎ずるい!」 玄「何気に戒能プロとも……一体どれだけ知り合いがいるんだろうね」 憧「何気に良い目に合ってるし……というか晴絵?こんなことあったなんて聞いてないわよ?」 晴絵「いやぁ、美しい青春の1ページをペラペラ喋るのもアレじゃん?」 灼「ハルちゃん、なんか言い方が……」 宥「も、もうちょっと別の言い方じゃないと……なんというか」 憧「おばさんっぽいって言っちゃえば?」 晴絵「おば……憧、今度呼び出しね?」 憧「事実じゃない!」 8月×▼日 個人戦最終日 個人戦の優勝は照さんだった 終わってみれば白糸台と照さんの3連覇という結果、やっぱあの人すげーわ 咲や和もそれなりの結果だった。後でメールしよう 閉会式が終わった後、セーラさんが怜さんと竜華さんを連れて挨拶に来た セーラさんは憧にも打ってて楽しかった、大阪と奈良だし、そのうち合宿でもしてまた打とうと言っていた こっちとしてももちろんOKだし、憧もリベンジしたいとやる気だった 後、愛宕(貧)への飯テロも、今後続けていこうと3人と約束した。3人ともノリノリだった その後、奈良に帰るのは明日なので今日は打とう!という穏乃の提案の下、赤土先生も参加して全員で打つことに 個人戦見てやりたくなったんだろう、勿論俺も打った しばらく打った後、俺はちょっと抜けて、外に夜風に当たりに行った 1人になると改めて色々思い返すものだ 4月に阿知賀に来たこと、みんなと再開したこと、麻雀部に入部したこと 大会に出たこと、東京で色々な人と会ったり再会したこと、どれも大事なことだ ふと、背中を軽く叩かれ、振り返ると憧がいた 「1人でなにやってんの?」と言う憧、ちょっと色々考えていたと返す やっぱり、俺も勝ちたかった。勝って、個人戦だけどインハイに出たかった つい、ポツリと言ってしまった 憧は驚いた顔をしていたが、すぐに俺の背中を思いっきり叩き、「大丈夫。アンタも頑張ってるんだし、勝てるわよ」 そう笑って言ってくれる憧。やばかった。ちょっとテンション低めな状況であの笑顔、うっかり惚れるとこだった 俺も笑顔で憧にお礼を言った ありがとう。俺も、これから頑張っていく。そう言うと憧は少しぼーっとした後、すぐに後ろを向いてしまった それから早く戻るように言って、早足でホテルに戻っていった 俺、頑張ろう ここから頑張っていこう 晴絵「いやー、青春してるじゃない」 灼「ちゃっかり京太郎と2人きりだし」 穏乃「ですね。ところで憧、この時……アレ?なんでそんな顔真っ赤?」 憧「うー……実は……ちょっとこの時の京太郎が……なんていうか、すっごく良い笑顔で……」 玄「あぁ、この時に好きになったんだね」 憧「そ、そんなこと!…………ふきゅぅ……」 晴絵「それまでの積み重ねもあるけど、憧を笑顔で墜とすとは京太郎もやるわね」 宥「ど、どんな笑顔だったのかな」 8月○◆日 今日、阿知賀に帰ってきた 1日かけての移動だけどさー……また行きと同じようにサービスエリアで千里山に会うとかもう会った瞬間お互い笑うわ また同じようにみんなでパン食べて、記念にみんなで写真を撮った セーラさんの提案で『打倒愛宕の面白い方!!』というタイトルで愛宕(貧)に写メを送った それで千里山のみんなとは別れたが、またどこか思いもよらないところで会いそうだ 阿知賀に帰ると、大勢の人が出迎えてくれて驚いた 赤土先生が「私の時は無かったのに」とボソッと呟いたのは聞かなかったことにしよう 色んな人に「お疲れ様」「頑張ったよ!!」「充分すごいよ!!」と言われたり、俺だけ何故か野郎に叩かれたりしたが、帰ってきたんだな とりあえずは荷物等を学校に置いて今日は解散になった みんな、お疲れ様 穏乃「アレビックリしたよね。パン買いに行ったら園城寺さん達がいるんだから」 憧「ホント、偶然にしてもびっくりよね」 玄「みんなのお出迎えもすごかったよね」 宥「うん、また揉みくちゃにされた……」 灼「私なんて危うく胴上げされるとこだった……」 晴絵「良かったなー……なんで私の時とこうも差あるかなー……」 宥「き、気にしない方がいいですよ?」 8月△▲日 残り少ない夏休み 今日は松実館の臨時バイトに駆り出された やっぱりインハイの活躍からか、お客がかなり増えたらしい それに加え今日は団体客が入ったらしいので忙しかった 俺も色々やっていると、1人の女性客に声を掛けられた ちょっと外の店についてだったから俺でも分かる内容だった 紙に簡単な地図を書いたりして説明していたが、この女性客がどこかで見たことがある人だった 説明が終わって、少しじっと顔を見てみると、なんと瑞原はやりプロだった はやりん?と小声で呟くと、女性客、いや瑞原プロは驚いた顔をして 「バレちゃったかー。結構気付かれにくい恰好だったんだけどなー」そう笑う瑞原プロ 確かに髪型やメイクは大分変っていたようだが、そのおもちは見逃さないぜ 軽く話を聞くと、丁度オフで小旅行兼、赤土先生のスカウトで来ていたらしい 俺なんかにそこまで話していいのか聞くと 「君、阿知賀の生徒だよね?良子ちゃんから聞いてるよ☆」と言って、メモ帳の切れ端かなにかサインを書いてくれた そのままウィンクして部屋へと言った牌のお姉さん……テレビで見た時はちょっときついかもとか思ったけど、今日みたいな感じの方がいいかもなー 家に帰ってサインを見てみると、裏にアドレスと電話番号が書いてあった プロの連絡先をこんなあっさり教えていいのかと少し考えた 玄「お客さんが相当増えちゃって大変だったよねー」 宥「うん……それにしても瑞原プロが来てたなんてびっくりだね」 穏乃「お客さんの名簿とかで分からないんですか?」 憧「そこはプロなんだから、黙っていて欲しかったりするんでしょ」 灼「ところでスカウトって……」 晴絵「あぁ、あったあった。ま、スカウトってより遊びに来た感じだったよ。もうちょい頑張らないと駄目だしねー」 はやり「良子ちゃん良子ちゃん」 良子「なんですか?」 はやり「例の男の子、いい子だねー。メールとかしてて楽しいし、良い人柄が伝わってくるというかねー☆」 良子「イエス。自慢の弟分ですから」 はやり「弟、かー……ちょっと本気で狙っちゃおっかな……」 良子「ホワッツ!?」 はやり「ふふ、愛に年の差なんて関係ないよね☆」 良子「こ、これは……非常にバッドです……私も早く手を打たねば」 8月□★日 今日はみんなとプールに行った 前にも見たが水着姿は何度見てもすばらっ!! 未知のおもちを求めるのもいいが、改めて見ても阿知賀のみんなもレベル高いよなー 眼福眼福 途中、なかなかのおもちの女性客が何人も来た つい、俺と玄さんはそっちに目がいってしまった こっそりプールに入ってゆっくり観察しようと思ったが、そこで玄さんが足をつってしまった おもちに気を取られすぎていたからだろう、慌てて俺が助けた ちょっと溺れかけてかなり慌てていたので、無理矢理後ろから抱きかかえるようにしてプールから引き上げた 特に大事は無かったが、安静のため、ということで玄さんはプールから出ることに ただ、足をつって歩きづらそうにしていたので、更衣室近くまで抱えていった おもちのためにまだプールに居たいと言い張るのを、無理矢理抱き上げたからか、かなり大人しくしていた その後も反省したのか玄さんはやけに大人しかった 話しかけても、恥ずかしさからか赤くなって黙ってしまった まぁ、これでおもちを見ても冷静であってくれるならいいな 憧「あったわねー、玄が溺れかけたの」 宥「胸ばっかり見てちゃだめだよー?」 灼「でも、京太郎がすぐに玄を抱き上げたのもすごかった」 穏乃「ですよね。こう、ひょいっ、って玄さんをお姫様抱っこして運んで」 玄「あぅぅ……」 晴絵「玄ー?真っ赤だけど、まさかこの時に……」 憧「あー、水着でお姫様抱っこだもんねー」 灼「確かにあの時かっこよかったし……」 宥「玄ちゃん、落ちちゃったんだね」 玄「だって、京太郎くんがあんなに近くで……ちょっと強引だったし……」 憧「言い方言い方」 穏乃「憧に玄さん……次は誰だろうなー」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4327.html
京太郎「海」 京太郎「それは数多の生命の源」 京太郎「人は皆それを前にするとつい童心に帰ってしまう」 ゆみ「ど、どうしたんだ急に…」ドンビキ 京太郎「要はですよ」 京太郎「はしゃぎましょうっ!」 京太郎「いやっふーーーーーーーーぅ!!」ドビュン ゆみ「あ、おい!」 ゆみ「少しくらいは準備運動をだな―――」 京太郎「はぅ!?」ビキ 京太郎「いててててて」 ゆみ「ああ、ほら言わんこっちゃない…」 京太郎「や、マジで!痛いですよこれ!」ゴロゴロ ゆみ「どれ、貸してみろ」グイ 京太郎「いちちちちち」 ゆみ「まぁ我慢しろ」グイ 京太郎「ちょーちょーマジで痛いですって――」 京太郎「あっ…」 ゆみ「どうだ?落ちついてきたか?」 京太郎「は、はい…なんとか」 ゆみ「うむ、これに懲りたらしっかりと準備運動をしてだな――」 京太郎「いゃっほーーーーーーーー!!」ドビュン 京太郎「ほぅ!?」ビキ 京太郎「こむら返ったああああああああああああ」ドタバタ ゆみ「少しは懲りろよ!」
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/2592.html
力太郎 コメント 日本岩手県の昔話。この物語の主人公の名である垢太郎(あかたろう)・こんび太郎の名でも知られる。この物語は長らく入浴していなかった老夫婦の入浴シーンから始まり、この二人の剥がれ落ちる大量のこんび(垢)を固めて人形を作ることから始まる。 ネンドールorゴマゾウ:垢太郎 前者はポケモン図鑑説明文より(垢で人形を作ってしばらく放置しておくと人間の子供になったので)、後者は体は小さいものの力持ちなので。 カラカラ:御堂コ太郎 イシツブテ:石コ太郎 オニゴーリorガオガエン:鬼 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/abnormald/pages/38.html
宦官 太郎 ■キャラ名 宦官 太郎 ■性別 元男の子 ■持ち物 去勢用カッター ■ステータス 攻撃力:3 防御力:3 反応:3 精神:3 特殊能力 『あのコがちんこを食べてる!』 発動率70% 効果:ちんこ切除 (ちんこが必要な能力を永続無効化。ちんこが必要ない能力者にはただのバステ付与のみ) 範囲:周囲1マスランダム一人 制約:チンコがついてるキャラのみ 【GK補足】 能力は永続無効ってか能力剥奪ですかね。タイミングはターン開始時で。 キャラクター設定 好きな女の子 キレイな服を着て、友達と楽しげにお喋りして 勉強も頑張って・・髪型も似合ってる 普通の、普通の可愛い女の子 でも・・でも、彼女にはちゃんと彼氏がいて、 この世で一番汚いモノを食べてる!! そんな妄想でオナニーをしてる自分に絶望し、自ら去勢し宦官太郎を名乗る 女の子の少女の可憐な口を汚物から守りたい・・・そんな思いから能力に目覚めた だけど、去勢ごときで性欲がなくなることはなく 永遠に満たされることがない欲求を少しでも解消するために 今日も他人のちんこを切り取ることで、自己満足に浸っている *
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2289.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1381592064/ 部室 咲「……」ペラッ ガチャ 京太郎「ウィース」 咲「京ちゃん、おはよう」 京太郎「なんだ咲だけか」 咲「みんなまだ来てないよ」 京太郎「一番最初に来たなら、部屋の掃除とかやれよ」 咲「う、うん。読みたい本があって」 京太郎「そんなのは家で読めばいいんだよ。ほら、俺の代わりに掃除しろ掃除」 咲「わかったよ。いつも京ちゃんに雑用任せっきりだもんね」 京太郎「そうそう。俺はお前らのマネージャーじゃないぞ」カチッ、ポチポチ 咲「うん。もちろんだよ。何やってるの?ゲーム?」 京太郎「ゲームだよゲーム。見りゃわかんだろ」ポチポチ 咲「最近流行ってるモンスターと戦うゲームかな?」 京太郎「そうだよ。クラスのみんなやってるぞ。やってないのはお前くらいだ」 咲「そっか……。私、ゲーム苦手だから」 京太郎「いいから、早くバケツに水くんで来い」 咲「わかった」 ビュウウウウウウ 咲「ううっ……最近、冷えて来た…」 咲「バケツに水を入れてっと」ジャーーー 咲「お、重い……うんしょ、うんしょ」プルプル 咲「学校もお湯出るといいんだけどね」キュキュ 京太郎「そんなもん俺が知るか。ちゃんと端っこまで丁寧に拭けよ。 部長は自分じゃしないくせに、いちいちうるさいんだから」ポチポチ 咲「わかってるよ。家でもやってるし大丈夫だよ」キュキュ 京太郎「家でも奴隷か。哀れなヤツだ」ポチポチ 咲「中学の時に比べたら……こんなの全然マシだよ」 30分後 京太郎「そろそろか。俺も手伝うぞ」 咲「いいの?ってもうすぐ終わるけど」 京太郎「高い所は届かないだろ?」 咲「う、うん。ありがとう」 京太郎「どう致しまして」 ガチャ まこ「今日は寒いのぉ」 久「あらま!」 京太郎「ふーむ、この汚れがなかなか落ちないんだな」キュキュ 咲「……」ペラッ まこ「京太郎が窓拭きやっとる」 久「一年生が一番最初に来て掃除とか、感動だわ!」 京太郎「別にやる事なかったから、やっただけですよ」 咲「……」ペラッ まこ「いやー、わしは感動した!京太郎が居て助かっとる」 久「ホントよねー。入部してくれてありがとう」 京太郎「俺、麻雀じゃ役に立たないっすからね///これくらい」 咲「……」ペラッ まこ「偉い!久、次期部長は京太郎とかどうじゃ?」 久「それまこが部長やりたくないからでしょ~、駄目よ。次の部長はまこ。咲の世代は知らないけど」 咲「……」ペラッ 京太郎「麻雀のルールも最近覚えたばっかりなのに俺に部長とか無理っすよー」 まこ「いやぁ、咲や優希よりだいぶいい人選じゃ。まぁ和か京太郎じゃな」 久「咲はどう思う?」 咲「京ちゃんでも和ちゃんでも清澄麻雀部を引っ張って行ってくれる素晴らしい部長になると思いますよ」ニコッ 久「まぁ二年も後の事はいいとして。まこ、部長の引き継ぎだけど」 まこ「まだあるんかい!わし、疲れたぞ」 久「先生にも挨拶しておかないとね。今なら職員室にいっぱい居るし」 まこ「荷物置くから待っとれ」 ガチャ、バタン 京太郎「俺が部長で和が副部長。これは、フラグだよな?」 咲「んー何の?」 京太郎「そりゃもうアレよアレ。部長と副部長なら……絆も深まりやすい」 咲「恋愛的な?」 京太郎「それしかないだろ。和と友情深めてどうするんだバカ」 咲「バカはひどいよ」 京太郎「友達であの爆乳揉めるのか?いや揉めない」 咲「そりゃそうだよ」 京太郎「以前、和に聞いたんだ」 京太郎『和ってどんなタイプが好きなの?』 和『はい?私のですか』 京太郎『そうそう。好きなタイプ。芸能人なんかでもいいぜ』 和『芸能人は詳しくないので……。そうですね……、好きなタイプってたまに聞かれるんですよ。雑誌のインタビューとかで』 京太郎『ごめん俺、麻雀雑誌とか読まないから』 和『たまには読んで下さいよ。勉強になる事も書いてますよ。で、私の答えですが』 和『私よりも麻雀が強い人』 京太郎「だとよ」 咲「和ちゃんらしいね。麻雀が大好きだもんね」 京太郎「麻雀で俺が和より上手くなるとか無理じゃん?」 咲「そんな事無いと思うよ。和ちゃんはデジタルだから、京ちゃんもデジタルを勉強していっぱい打ったら……」 京太郎「あー無理無理。麻雀にそんなに情熱を注ぎこむつもりはない」 京太郎「まっ三年間もあるんだ。地道にやって行くさ」 咲「付き合えるといいね」 京太郎「振られたら何のために麻雀部に入ったかわからん……。って咲、お前も協力するんだぞ?」 咲「してるよー。私、友達とか遊びに誘うの下手なのに、和ちゃんをいっぱい誘ってるよ」 京太郎「そうだな。お前が誘うと100%来るもんな。やっぱり俺、信用されてねーのか」 咲「和ちゃんは少し男性恐怖症な所があるかもしれないね」 京太郎「そうなのか?」 咲「うーん。男の子の話題とか全く食いついて来ないし……、あんまり興味も無さそう」 京太郎「付き合った事もないのか」 咲「ないって言ってたよ。私もないけど」 京太郎「お前の事なんかどうでもいいんだよ!」 咲「だよね。和ちゃんに私のオススメの漫画貸したら、あんまり良くなかったって」 京太郎「また気持ち悪い漫画貸したのか。男同士が絡んでるヤツ」 咲「……うっ」 咲「物語的には……男同士で恋愛しても変な流れじゃない漫画だし」 咲「戦国時代は男性同士で……その……よく絡んでたり…」 京太郎「変だよ。ありえないし、気持ち悪い。そして今は戦国時代じゃない」 咲「……そうかな」 京太郎「中学の時も学校に持ち込んで見つかって、その後どうなったか忘れたか?」 咲「クラス全員に無視されました」 京太郎「あの時、男子の間ではかなりヤバかったんだぞ。お前の評判」 京太郎「ホモ永ってさ」 咲「はははっ……傷つくかも。嘘、そのあだ名知ってた」 京太郎「だろうな。でも男子の方がマシじゃん?お前に何もしなかったろ」 咲「うん、特に何もされなかったよ。女子の方が陰湿だからね」 京太郎「女は怖いなぁ。やられたら倍返しだ!とか思わないの?」 咲「私には無理かな……」 咲「あの時、助けてくれた京ちゃんへの恩は忘れないつもりだよ」 京太郎「お前みたいな麻雀しか取り得の無い女に感謝されても……」 京太郎「うーん」 咲「何でもするよ」 京太郎「あぁそうだ。昨日、憩ワン見てたんだ」 咲「憩ワン?」 京太郎「格闘技のテレビ。こんな感じで闘うんだぜ」シュシュ 咲「そうなんだ」 京太郎「ちょっと蹴り技が試したい。咲、蹴らしてくれ」 咲「うんうん、蹴りたい背中だねー。ってええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!???!?!?!」 京太郎「友達には頼み辛いしさ」 咲「蹴るって……痛いよ……」カタカタ 京太郎「まぁ手加減はするさ。ってお前、もっと痛い事されてたろ?」 咲「好きでされてたわけじゃないよ」グスン 京太郎「あの時に比べたら俺の蹴りなんて屁みたいなもんだ」 咲「……そうかもしれない」 京太郎「顔を蹴るわけじゃないしさー。そうだな」 ペタペタ 咲の体中を触る京太郎 咲「んっ……///」 京太郎「尻にしよう。一番ダメージ少ないし、いい音鳴りそうだ」 咲「う、うん。それで京ちゃんが満足するなら」 京太郎「よし決まった。早速……ってほど俺はバカじゃない」 咲「え?」 京太郎「この時間だと、和や優希が来る可能性がある」 咲「うん」 京太郎「和に見られたら俺がコツコツ積み重ねてきた好感度が全部パーだ。優希も同じだ、アイツは口が軽い」 咲「じゃあ、蹴らなきゃいいんじゃ……」 京太郎「それは嫌だ。放課後にしよう」 放課後 久「じゃあ戸締りお願いね」 まこ「じゃあのー、わしCS見ないといけんし」 優希「タコス屋のスペシャルメニューが完売しちゃうじぇ」 和「今日はネトマの大会がありまして……。ログインしないと駄目なんです」 京太郎「わかったわかった。咲と二人で後片付けするから」 咲「任せて下さい」 京太郎「じゃあ、とりあえず後片付けだ。俺が一クエクリアーするまでにしろよ」ピコピコ 咲「うん」 咲「終ったよ」 京太郎「おぅ、ご苦労。咲と当番の日は助かるわ。優希とか喋るばっかりで作業が進まねぇ」 咲「他の人は?」 京太郎「和とやる時は俺も真面目にするから最短で終わるよ。 部長とやる時は時間かかるし、まこ先輩はケ○カスだから鬱陶しいし」 咲「そうなんだ。和ちゃんといる時は真面目にするんだね」 京太郎「俺が全部やるって言っても、いいですって断るんだ。いい女だよ」 京太郎「よーし、早速蹴って帰るか」ポキポキ 咲「う、うん」ドキドキ 京太郎「麻雀卓に手をつけて尻を突き出してくれ」 咲「わかったよ」バン 咲は両手で麻雀卓をしっかり掴んで、尻を突き出した 咲「い、いつでもどうぞ///」 京太郎「素足の方がダメージ少ないかな?」ヌギヌギ 京太郎「咲!俺も脱いだんだ、お前も脱がなきゃ不公平だろ?」 咲「う、うん」スルスル 咲はスカートを降ろした 京太郎「しゃああああああ!オラァ!」ズバーーーン 京太郎は勢いよく右脚を咲の尻に叩きつけた バチーーーーーーン!!!!!!!! 咲「~~~~~~~~ッッ!?あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 咲「いっっっだだだだだい゛い゛い゛い゛゛い」ゴロゴロ 京太郎「わりぃわりぃ。やっぱり痛いのか?」 咲「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……」ポロポロ 咲「お、お尻蹴られたはずなのに……頭が…い゛だい゛」ポロポロ 京太郎「知らねーよ。ほら、手を貸してやるから」グイッ 咲「足が震えて……上手く立てない……」ガクガク 咲「ふぅーふぅー……」 京太郎「おい、もう帰っていいか?」 咲「う、うん。先に帰ってて……ちょっと横になってから帰るから」 京太郎「そうかい。先に帰る」 京太郎「いいストレス解消になったよ。また頼むな」 咲「……まだやるの」グスン その日から京太郎は、時々咲の尻を蹴るようになった。 蹴るのが尻だったため、真っ赤に腫れ上がっても誰も気付かなかった。 そして二年と半年後くらい 大学の新歓 咲「お姉ちゃんと一緒の大学に入れてよかったよ」 菫「宮永さんと原村さんが来てくれたら、うちの部も安心だな」 照「おいピンクぅぅぅ、私の酒が飲めないのかぁ?」ヒクッ 和「いや…私、未成年ですし」 菫「お、おい照。未成年の子に飲ますなって」 照「そんなの私の勝手だろ~」フニャ 誠子「はーい、次は新一年生による隠し芸大会でーす」 和「えぇー聞いて無いですよ」 咲「困ったなぁ……芸なんて…」オロオロ 淡「ノリわるー、これだから田舎もんは……」 咲「!?」 咲(このままじゃ、私だけじゃなくて和ちゃんも仲間外れにされちゃう) 咲「すいません、Tバックお持ちの方いらっしゃいますか?」 尭深「私持ってますよ」 咲「すいません、貸して下さい。宮永咲、お尻で割り箸を割ります」 和「咲さん、何を!?」 咲「ふんっ!」 バキッ 咲ちゃんは尻圧だけで割り箸を割った 淡「ほぇー、やるじゃん」 誠子(酔ってもないのにケツを出すのか……) 尭深「いいケツしてるなぁ」ズズズ 咲は京太郎に蹴られるダメージを少なくするために尻を鍛えるのが日課になったのだ。 京太郎は和に振られて妥協で優希と付き合って幸せな日々を送っているらしい。 終わり
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6236.html
特別編 和と下校 ※京太郎は清澄にいます ×月○日 今日の帰り、和が足をくじいた ちょっと歩けそうに無かったし、ちょうど両親の帰りが遅いらしいので、俺がおぶって和を送ることになった 和をおぶる=おもちが背中に! という図式がすぐに分かったのか、咲と優希からは色々言われたが、下心ありまくりとは言え和を放っておく訳にもいかないのも事実だ 和も少し申し訳なさそうに、少し胸を押し当てるからか嫌そうに、俺の背中に乗った 背中の感触も素晴らしい しかしアレだ。和は軽い。本人は同年代の女子より重いとかで聞いてきたが、軽すぎるくらいだった しばらくお互い黙っていたが、和がポツリと、「背負われるなんて、いつ以来でしょうね。父が背負ってくれたのは分かるんですが」と言った そーいや俺も最後はいつだろ。今は到底無理だろうけど 「……この年になって、と思いますけど、悪くないものですね」そう呟いた後、和が静かになったと思ったら、小さく寝息が聞こえてきた そのまま和を起こさないように運び、和の家の前で起きてもらった 背負われたまま寝ていたことをかなり恥ずかしがっていたが、それだけ安心してもらえたのならおぶった甲斐もあるというものだ 和の家でできる範囲で和の足の手当をし、和が軽く歩けるのを確認してから帰った まぁ、女の子をおぶるのも悪くないかもな 久「寝落ちするほど京太郎くんの背中は良かったのかしらね」 まこ「その辺どうなんじゃ?」 優希「さあ話すんだじぇ!あ、咲ちゃんでもいいじょ」 咲「私も!?いや確かにやってもらったことあるけどさ」 和「そんなじゃないですよ!……確かに大きい背中で安心はできましたけど……」 優希「よーし、明日私が飛び乗ってやるじぇ!」 久「あら、じゃあ次は私ね」 まこ「お前まで飛び乗る気か……わしは普通に頼むとするかの」 和「いやそもそもおぶってもらうこと確定なんですか!?」 咲「……後で頼もっかな」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3467.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1377983742/ 小銭を取り出し自販機に硬貨を投入、商品を選択してボタンを押す。 足音。 音した方に顔を向けると阿知賀の中堅がいた。 京太郎「よう、憧」 憧「やっほ」 一考。 京太郎「お前なに飲む?」 憧「ん……ん~じゃあ、りんごジュース」 京太郎「あいよ」 同じ動作を反復し取り出し口から缶ジュースをもう一本取り出す。 京太郎「ほら」ヒョイッ 憧「わっとと……お、まとも。京太郎の事だからおしるとか渡してくるかと思った」 京太郎「そのネタはもうやった」 憧「誰に、とは聞かないでおくわ」 京太郎「ありがとよ」 憧「ってかなに? 120円であたしとコミュニケーションでも取ろうって? 安く見られたものね」 京太郎「これでも高く見積もったつもりだけどな。しっかり受け取ってるし」 憧「貰えるものは貰うわよ」 京太郎「ちゃっかりしてるね」 憧「それがあたしの良いところ♪」 京太郎「はは、言ってろ」 憧「そうだ、あんたどうせ暇でしょう? ちょっと付き合ってよ」 そう言って憧は右手に掲げた缶の縁を指先で叩いて鳴らす。 これは一杯付き合えって事なんだろうな。 連れ立ってサロンにやってきた。 サロンと言ってもただの応接室でもなくれっきとした麻雀の練習室でもある。 中央には自動麻雀卓が4つあり、周りにはテーブルや長椅子、観葉植物が置かれており部屋の隅には給湯用のコンロなんかもある。 幸い、と言うわけでもないが人はおらず俺達は揃ってソファーに腰を下ろす。 憧「それで、クラブのちび達が『私達も行く~!!』って聞かなくてさ」ケラケラ 京太郎「そりゃ災難だったな。ところで、阿知賀のこども麻雀クラブって無くなったんじゃなかったのか?」 憧「ん? ああ、ハルエが戻ってきたからね。インハイ終わって時間も出来たし、ちょっとずつまた集まりだしたのよ」 京太郎「ふぅん。楽しそうだな、憧」 憧「まぁそれなりにね。…………ふぁ」 可愛らしく欠伸をかみ殺す憧。 京太郎「眠いのか?」 憧「ん、少し」クシクシ 京太郎「移動で疲れたんだろ。もう部屋戻るか?」 憧「もう、少……し……」 トン。 肩に軽い重みと温かな温もり、それ混じって微かに甘いような女の子特有の香りがして僅かに動悸が早まる。 京太郎「ああ、だから言わんこっちゃないのに……」 しゃーない。面倒、ではないが……いや誰かに見付かって誤解されるのは面倒だが部屋まで運んでやるとするか。 そう思いつつも、少しだけ可愛らしく寝息を立てている少女の顔を観察する。 憧「Zzzz……ん……」 小さく身動ぎする憧。前髪が一房目元に掛かる。 途端、寝苦しそうに僅かに顔をしかめる。俺は空いている方の指先で、乱れた前髪を払ってやるとまた元の穏やかな寝顔に戻る。 京太郎「まぁ、もうちょっとだけこのままでもいいか」 缶の底に残った飲み差しのコーヒーを一気に仰ぐ。 京太郎「冷めちゃったな……」 ガチャ 京太郎「ん?」 久「あ……」 テーンテンテーン!、テーンテンテーン! テッテッテッテ、テッテッテッテ…… 憧「…………」スースー 京太郎「あの、か、こ、これ勘、勘違いしちゃダメですよ?」 久「ふ~ん。もうそんな事するとこまで進んでるんだ? 意外と手が早いのね」ニヤニヤ 久「むしろ意外でもなんでもないのかしら?」 京太郎「いやだから、これはあのだから」 回らない舌と頭で必死に言い訳を捻り出していると、 部長は近くにあったテーブルの椅子を引き寄せ俺と隣で寝息を立てている憧の前に陣取る。 京太郎「なんでしょうや?」 久「いや、続きが気になるから」 京太郎「何もしませんよ!?」 久「うそん。こんな女の子が無防備な状態で近くにいるのに何もしないなんて……はっ!?」 その瞬間、我が清澄高校麻雀部部長竹井久先輩今日も緩く結んだおさげが決まっている。その額に閃光が駆け抜ける。 まるで世界の真理を見出した賢人の様に重々しく頷き、 久「実はホモ?」 京太郎「違います」 そうのたまいやがった。 そんな事実あってたまるか火サスとかそんなレベルじゃないぞ。 京太郎「これはあの、あくまで善意から偶発的に自然発生した状況であってこれ以降はなんら進展性を保持していませんよ?」 久「つまんなーい」 俺はあなたを楽しませるために生きてるんじゃありませんよ? 久「まぁいいわ。新子さんに悪いし馬に蹴られる前に退散しましょうっと」 ガタ 京太郎「良いんですか? なんか用事とかあったんじゃ」 久「良いのいいの。ブラブラしてただけだから」 久「須賀君もあんまりフラフラして、周りをやきもきさせるのはダメよ?」 京太郎「? ……はぁ」 久「じゃあね」フリフリ そういって手を一振りし言うだけ言って部長は去っていった。 なんだったんだろうな。 ワイワイ! ガヤガヤ! 照「……」モッキュモッキュモッキュモッキュモッキュモッキュ 菫「おい照、そんな一気に頬張ると……」 誠子「この紅茶美味しい」 和「それはアールグレイのウンタラカンタラ」 尭深「紅茶も悪くない……」コクコク 灼「ハルちゃんお酌するよ」 晴絵「お、悪いな灼」 久「私も一杯いいかしら?」 優希「こういう時こそタコスだじぇ!」 宥「辛いけどあったかいね」ニコニコ まこ「お好み焼きっちゅんわな、こうして……よっと!」 穏乃「おー!!」パチパチ 淡「上手ー!!」パチパチ 咲「カレー出来ました!」ガチャ 玄「食べる人は挙手してください!」 「「「「「「「「「「「「「「「はーい!!」」」」」」」」」」」」」」」 京太郎「って、ちょっと待てい!! なんでみん、」 「「「「「「「「「「「「「「「しーーーーー……」」」」」」」」」」」」」」」 京太郎「っ……!?」 憧「…………」スースー 穏乃「ダメだよ、京太郎。そんな大声出したら、憧が起きちゃう」ヒソヒソ お前が、いや……お前らが言うな。 京太郎「ちくしょう、ああうん。えーみなさんなんでここに集まってるんですか?」ボソ 晴絵「それは私が説明しよう」 教師出陣。 晴絵「須賀君は衆人監視の密室って知ってる? つまりそういうことよ」 京太郎「は?」 晴絵「よし! 宴会再開!」 ワー!ワー! ガヤガヤ こいつらただ騒ぎたいだけと違うか? 久「言っとくけど私じゃないわよ」 なにもゆーとらんがや。 咲「京ちゃん、スルメ食べる?」 京太郎「ありがとう。けど煙いから屋内で七輪はやめて」 咲「ねぇ京ちゃん」ヒソヒソ 京太郎「んあ?」モキュモキュ 咲「もし隣にいたのが私でも、同じようにしてくれた?」 京太郎「それは、まぁ」 咲「そっか」ニコ タタタッ 京太郎「なんだ?」 優希「タコスもあるじぇ!」 京太郎「ありがとう。俺の作り置きだけど……」 優希「なにおう!? 犬のくせにこのゆーき様のタコスが食えんというのか!?」 京太郎「もらうっつってんだろ。あ、やめろ鼻に押し付けるな! 痛い!? スパイスが鼻に痛い!! やめろぉ!!!」 宥「大丈夫? 寒くない? タオルケット持ってきたから」パサ 京太郎「すみません。わざわざ」 宥「~♪」 京太郎「あの、なにか?」 宥「ううん。暖かそうだなって」ニコニコ 淡「む~」プク 京太郎「今度はお前か」 淡「アコばっかりズルい!」 京太郎「ズルいってなぁ」 淡「おでこにマジックで魚肉って書いてやる」 京太郎「やめなさい。ってかなんで魚肉」 淡「そんでアコが起きたらキョータローがやったって言っちゃうもん」 京太郎「おいそれやったらお前あの、あれだからな?」 京太郎「今晩寝てるお前の部屋侵入して顔と言う顔に牛タン貼り付けて油でギトギトにするからな?」 淡「じゃあ私には腕枕して」 京太郎「何故そうなる」 淡「良いもん! 私が逆に京太郎の部屋に侵入してやるもん」タタタッ 京太郎「あ、おい…………なんなんだあいつは」 玄「あはは、みんなすごいね」 京太郎「玄さん」 玄「お腹空いてない? カレー持ってきたけど」 京太郎「ありがとうございます。…………なんですか、この珍妙なものは」 玄「えっと、これが照さんがくれたマフィン、優希ちゃんのタコス、こっちが咲ちゃんのスルメでしょ?」 玄「この部分が染谷さんの広島焼きで、それと亦野さんがくれたマグロの目玉とウツボの肝かな」 ふざけたトッピングしやがって。盛れば良いってもんじゃない事を物理的に教えて差し上げたい。 玄「そのままじゃ食べにくくないかな?」 京太郎「え? まぁ片手が少し」 玄「その、ね? よかったらわわわ私が! その、た、食べさせてあげたりとかしようか?」 玄「なんて言っちゃったりなんかしてみたりして!///」テレテレ 京太郎「あ、マジですか?」 平静を装いつつ内心で盛大にガッツポーズを決める。おいおいどんだけ天使やねん。 憧「…………」 心なしか憧からかかる重みが増した気がするがそれはきっと俺の心境の変化的なそれだろう。つまり気のせい。 玄「そ、それじゃあ失礼します///」カチャ 京太郎「は、はい。お願いします」ドギマギ 晴絵「玄ー! おつまみ足りなーい!」 玄「」 京太郎「」 玄「あ、あはははは。それじゃあ先生も呼んでるし私行ってきますのだ!///」ワタワタ 京太郎「はい。ど、どうぞ……」 タタタッ 京太郎「……」 空気読めよレジェンゴォォォォォォ!!!! 穏乃「よし、1番! 高鴨穏乃、歌います!」 淡「なにおう! なら歌で勝負だ高鴨穏乃!」 穏乃「お!? デュエットだね? 受けて立とうじゃないですか!」 淡「選曲は?」 穏乃「もちろん!」 淡穏「「ルミナス!」」 穏乃「呼んだ希望辿って止めた世界を超えた」 淡「諦めない想いいつしか心繋げた」 穏乃「泣いていたって笑って」 淡「明日迎えに行こう」 淡「決めた誓い辛くて倒れても」 穏乃「君のココロを守るため」 穏淡「君の側にいよう」 シーン…… ワー! ワー! パチパチパチパチ イイゾー! フタリトモカワイイー! 最早、収拾不可能なほどのどんちゃん騒ぎに発展していた。 3人寄れば姦しいとは言うがその3倍近い人数が集まるとこれ程の騒ぎになるのか。恐るべきパワーだ。 憧「Zzzz……ん、…………」スースー と言うかこいつもこの状況でよく寝ていられるな。実は起きてるんじゃないのか? 憧「ん、んん……」 そう思った矢先、先程まで大人しく寝息を立てていた憧がモゾモゾと身動ぎしだす。 憧「ん、ふわぁぁ~~…………あれ、あたし? なにして?」ゴシゴシ 憧「うん?」キョトン 京太郎「おはようございます」 メインシステムパイロットデータの認証を開始します。 憧「お、おはよう……」 メインシステム通常モードを起動しました。これより作戦行動を再開、あなたの帰還を歓迎します。なんつって。 憧「ん……?」ゴソゴソ ここで状況を整理しよう。俺と憧は今ほぼ一分の隙もないほど密着している。それはもうお互いのまつ毛の本数が数えられるほどだ。 なにかで見た恋人の距離が10cm、あれ5cmだったっけな? まぁとにかくそんなものを超越した至近距離である。しかも仲良く同じタオルケットに包まっている。 憧「…………!?!??!?!!?!?!////////////」プシュー!! 見てわかるほどに憧の顔が急沸騰。あ、なんか嫌な予感。 憧「きゃああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ドゴォッ!! 右腕のミサイルが俺の鼻っ柱に突き刺さった。 そこは普通に女の子らしくビンタとかじゃないんですか? 憧「ごめん! ほんっとごめん!」ペコペコ さっきからこの調子で謝りっぱなしの憧。 京太郎「いや、いいよ。大丈夫だから」 憧「でも……」 京太郎「いや、お前はいい。いったん置いとくいったんな? だからいい」クルッ 京太郎「…………………………君達だよ」 「「「「「「「「「「「「「「「え?」」」」」」」」」」」」」」」 京太郎「なんか、俺が憧の鉄拳を受けた瞬間『これが見たかった!!』みたいな顔しやがって」 久「あはは、いやーしかしなかなかいいのが決まったわね」 部長が顎先を撫でながら俺の鼻の頭をまじまじと見つめる。 菫「ふむ、これ程のヘヴィパンチャーはそうはいないな」 弘世先輩がうんうんと関心している。くそ、あなたはこっち側だと思ってたのに!! 晴絵「まぁあれね、予定調和って奴?」ケラケラ この人本当に教師か? 教員免許偽造とかじゃないだろうな? 穏乃「憧は男の子に免疫無いからね~。まぁ仕方ないっちゃ仕方ないよね」 穏乃「けど、京太郎には結構心許してるみたいだよ?」ヒソヒソ 耳元で小さく耳打ちする穏乃。 京太郎「ほっほぉ~~~~~う」ニヤニヤ 憧「うっわ、嫌な笑い」 咲「……」 淡「むぅ……」 玄「あうあう……」ソワソワ 久「さーて、見るもの見たし片付けしてみんなお風呂にでも行きましょうか」 最早、大晦日の年越しの感覚か? 「年明けたし寝よう」みたいな。 京太郎「あ~あ~、まったくこんなに散らかして……」 これが合宿の間ずっと続くのか…… まったくもって前途多難だ。 咲「だからね? えっとここでカンすると、次で嶺上開花を和了れるから……」 京太郎「……」 優希「タコスだじぇ。タコスを食べれば配牌もツモも良くなるんだじぇ」 京太郎「……」 久「須賀君も悪待ちやってみたら? あなた幸薄そうだし逆を突いてみるのもいいかもね」ケラケラ 京太郎「……」 照「京ちゃん京ちゃん。明日のおやつはホットケーキがいいな」 京太郎「……」 淡「だから、こう……フッ!って力を入れると配牌でテンパッてるから初手ダブリーぶっぱで後はカンして和了だけ。ね、簡単でしょ?」 京太郎「……」 尭深「各局の第一打がオーラスの配牌として戻ってくるからそれを意識して打つといいよ」 京太郎「……」 誠子「とにかく鳴くんだ。鳴けばいい」 京太郎「……」 穏乃「目の前の山を踏破すれば良いんだよ!」 京太郎「……」 玄「ドラです。ドラを集めるのです」 京太郎「……」 宥「あったかい牌がね、いっぱい集まると手がとってもあったかいんだよ?」 京太郎「……」 灼「ボウリングの技法を取り入れて筒子多面張で」 京太郎「……」 晴絵「須賀君って10回に1回くらいの確率で不要牌ツモるよね。あはははは」 京太郎「……」 京太郎「お前らみんなアホッ! 死ねばいい!」ダッ 菫「逃げたぞ、者共! ひっ捕らえろ!」 和「須賀君! 気持ちはわかりますがここで逃げてはダメです」ガシッ まこ「あれらは例外じゃ。もっと普通に、普通にやれば良いんじゃ」ガシッ 憧「本質的にダメね。この男」 久「軽いコントも終わったところでお風呂でも行きましょうか」 まこ「相変わらず切り替えが早いな。お前さんは」 久「喜びなさい。なんとこの旅館、温泉があるのよ」 京太郎「お! 良いッスね温泉」 女性陣「……」シラー なんか酷い誤解を招いてる気がするが。 京太郎「あの、一応言っときますけど別にそんな皆さんが思ってるような下心とか無いですからね」 ってか温泉に反応したのにあの目。普段からそういう思われてんのかな俺って。 和「須賀君は温泉好きなんですか?」 京太郎「温泉ね。まぁ人並か、より上くらいには好きよ」 咲「気持ちいいよね。温泉」 京太郎「そうそう。『日本人たる者、心の郷愁を覚えずにはいられないな!』って宮守のエイスリン先輩も言ってたしな」 久「あの娘確かニュージーランド出身よね?」 憧「一応釘刺しておくけど、お風呂覗こうなんて考えたら……わかってるわね?」ジト 京太郎「ああ? この俺が? 覗き?」 京太郎「随分と低く見られたもんですな?」 っていうか、人の肩で好き放題寝息立てといてよう言うわ。 京太郎「俺がそんなさもしい真似をするとでも思ってるんですか?」 憧「言い切ったわね。信用していいの?」 京太郎「おう、覗きなんて卑怯な手段は使わない」 京太郎「正面から堂々と一緒に入る!」バーン!! ――――― ――― ― 京太郎「ちくしょう! 冗談なのに! 解けちくしょう!」 ビッタンバッタン!! 憧のヤロー両手両足を縄で縛った上にその上からさらに布団でグルグル巻きの簀巻きにしやがった。 仮にそこは大譲歩するとして廊下に放置するのやめてもらえませんかね? 玄「ふぇぇぇぇ」ビエーン 京太郎「玄さん、俺のために泣いてくれるんですか?」 玄「ごめんね。京太郎君、私に力が無いばっかりにこんなことに」グスン そう言いながら玄さんは無造作に放り出されていた俺の頭部を自らの膝に乗せてくれた。 後頭部に感じるこの柔らかさと温かさ。 そしてこのアングルから見える双丘のなんとすばらなことか。 京太郎「玄さん、行ってください」 玄「ふぇ?」 京太郎「俺はここまでみたいです。しかし同じ志を持つ者として玄さんには先に進んでもらいたいんです」 玄「で、でも……」 京太郎「泣いても、後悔しても、それでも前に進めってあんたはあの準決勝でそう決めたなんじゃなかったのか!?」 玄「それは……」 京太郎「じゃあ行けよ! 行って思いを遂げろ! 俺の心はいつでも一緒にいるから」ニコ 玄「っ……」ゴシゴシ 玄「わかりましたのだ!」ガバ 決意を宿した瞳を湛え、玄さんは勢いよく立ち上がる。同時に俺の頭部が廊下の床に激突、鈍い音を上げる。 いって…… 玄「松実玄、行ってまいります!」ビシッ 京太郎「あの、でももしどうしてもって言うならここで俺の話し相手になってくれてもいいですよ?」 京太郎「俺なんも出来ないですけど、しりとりくらいなら、」 玄「待っててね! おもちパラダーイス!!」ドヒューン! 京太郎「出来ま………………はえぇ……」 しばし一考。 京太郎「縄解いてもらえばよかったな」ビタンビタン 温泉 淡「それワシャワシャ!」アワアワ 優希「あはははくすぐったいじぇ淡ちゃん!」ワシャワシャ 晴絵「ああ~五臓六腑に染み渡るわ~」 憧「ハルエ年寄りくさぁ」 晴絵「はっ、あんたらもね二十を過ぎればこうなんのよ。せいぜい覚悟しておくことね」 憧「うわ、嫌だな」 晴絵「若い若い若さ漲るパワー最高っ」 和「気持ちいですね」バイーン 照「」テルーン 尭深「はい」バイーン 照「あの、お願いだから2人とも私を挟んで座らないで」ザバザバ 和「行ってしまいましたね。どうしたんでしょか」 尭深「さぁ?」ハテナ まこ「京太郎には悪いことしたかもな。なにもあそこまでせんでも」 久「うーん…………面白いから許す!」 まこ「相変わらず辛辣じゃな」 みんなが風呂に行ってからそれなりに時間が経った。 京太郎「うーん……」ゴロゴロ 身動き出来ないのはいいが退屈なのは簡便してもらいたいな。 京太郎「うーん……」ゴロゴロゴロ プ~ン…… 京太郎「この音は……」 蚊「やぁ」 ちくしょう! なんか来やがった! やめろ、やめて来ないで! プス あ…… 眉間を刺された。 どうする! どうする!? 京太郎「だぁー!」ドゴッ 手が使えない俺は咄嗟に壁にヘッドバットを叩き込んだ。 プ~ン 蚊は血を吸うだけ吸うと、何事も無かったかのように去って行った。後には痒みと痛みと簀巻き俺だけが取り残された。 このやり様の無い、言葉では言い表せない虚しさと悲しさ。 そしてなにより眉間が痛い痒い痛い痒い。 今、この両手が自由なら眉間を掻き毟ってしまいたい。 だが出来ない!! 目の前にあるのは床と壁。 ふと、その壁がとても魅力的見えた。 この痒みを抱えた額を擦り付ければどれだけ気持ちいいだろうか。 いかんとてもいい案に思えてきた。 けどそうれはどうだ? 人としてのなには大事な尊厳的なものが瓦解するんではなかろうか。 しかし背に腹はかえられない。俺は人間を捨てる! ゴリゴリ、ズリズリ ああ、俺、今すごく気持ちいい。 ちょっと気持ちよがり過ぎな気もしなくも無いが。 カラーン 京太郎「え?」 咲「京、ちゃん……」 京太郎「咲?」 乾いた音が響き、そちらに目を向けるとそこには風呂上りの咲が立っていた。 音源はどうやら手に持っていた風呂桶を落っことしたためらしい。え? 普通備え付けのがあるだろ。まさか自前? 咲「京ちゃん!」ダッ 咲「ごめん、ごめんね。辛かったんだね? 苦しかったんだね?」 なに言ってんだこいつ。 咲は一生懸命、俺に巻かれたプーロ……違う。ロープを解いてくれる。 京太郎「え、なに? …………ああ」 なるほど、客観的に見て今俺は簀巻きのままデコを壁に押し付けててなにはやっている状態だったのか。 …………………我ながら頭おかしい。 咲「大丈夫? 頭」 言葉だけ聞くと心配されてるのかバカにされてるのか判断に困るな。 なぜかまったく意図していなかった幼馴染の同情を買うことに成功してしまった。 今思い出しても恥ずかしい。死にたい。 俺と咲はマブだ。 ここに集まってるメンバーの中でもっとも付き合いが長い古馴染みだ。 お互いの結構恥ずかしい失敗談なんかももちろ知ってる。 だからこそ逆に見られた無かった。 これからしばらくの間、あの雨に濡れた捨てられた仔犬を見るような憐憫の眼差しで見つめられるのかと思うと、 悔しさと悲しさで枕を濡らさずにはいられなかった。 京太郎「う~ん……」ゴロゴロ 京太郎「う~ん…………」ゴロゴロ なんとなく寝付けずに自室(仮)を右往左往。 右往左往っていうか狭い上に寝転がっているので言うほど動けないんですがね。 興奮して眠れないとか、しかも前日でもなく当日とは。小学生とも言えない謎の感性。 コンコン 京太郎「ん?」 小さく響いたノックの音。こんな時間に? トイレに立った咲が道に迷ってたまたま通りかかったから泣き付きに来たか? 俺はのそのそ起き上がりずれた寝巻きを正しつつ戸を開ける。 京太郎「はいはいどちら様?」 和「こんばんわ♪ 須賀君」 そこにいたのはチームメイトの和だった。 意外な人物に思わず目を丸くする。 京太郎「和? どうしたんだこんな時間に」 和「ふふふ」トン 京太郎「え?」 俺の疑問に答えず、軽く胸を押される。 それほど強い力でも無いのに抗えない何かに気圧されるように、俺は一歩、自室(仮)に後退る。 一歩引いた事でその分、和が一歩踏み込む。 踏み込んだ勢いのまま和はゆるゆると俺の身体に両腕をまわしてきた。 京太郎「の、和……?」 行き成りの事で事態が飲み込めない。 それと抱き締められる事で押し付けられるあれこれが、なんというか、その……すごく柔らかいです。 和「やっと、やっと……この時が来ました」ギュゥ 京太郎「は? いや、あの……」 和「須賀君、いえ京太郎さん……」 下の名前で言い直しながら潤んだ瞳で見上げてくる。 ゴク 正直、堪りません。 和「ずっとこうしたかったんです」ギュウ そういっていっそう身体を強く押し付けてくる和。 おいおいおい、これってもしかしてそういうことなんですかね? 京太郎「それってその……和は俺のこと?」 和「はい。ずっとお慕いしてました」 遂に来ちゃったかぁ~俺の時代が。 京太郎「あの、いやでもほら。ここ合宿場で他にみんなとかいるし」 和「京太郎さんは、私のこと嫌いですか?」 京太郎「もちろん好きだよ。好きか嫌いかって言われりゃもちろん好きだけど、でもたぶん和の言う好きとはたぶん違うって言うか」 たぶん俺の好きは麻雀に、そしてそれ以外にも真剣に向き合う憧れ的なもので。 それに俺には咲が…………あれ? 俺なんで咲に義理立てしてるんだっけ? よく考えりゃ咲とか別にどっちでもよかった。俺は「ちょっと!?」っとむくれる幼馴染の顔を遠投で遠くに追いやる。 和「…………ん」 これは…… 目を閉じ、そっと唇を上に向けている。つまりそういう事で良いんですよな? ってか、今更だけど憧れてた女の子が夜自分の部屋に逆夜這いをかけに来るなんて、 こんな男心をくすぐる様な俺好みな展開は強引過ぎるって言うかまるで夢見たいな……え? 夢!? 和「ピピピピピピピピピ……」 あ、夢だこれ。 ――――― ――― ― pipipipipipipi ムクリ ゆっくりと上体を起こし、鳴り止まぬ目覚まし、っというかケータイのアラームに手を伸ばす。 頭を掻きながらあたりを見回すと、まぁ当然だが自室(仮)の布団の上だった。 カーテン越しに差し込む薄白んだ明かりからするともう朝らしい。いつの間にか寝てたようだ。 立ち上げってカーテンを開き、窓を開け放つ。 京太郎「夢ならもっといろいろサービスしてくれよぉぉぉぉぉ!!!!!!」 京太郎「っていう夢を見たんですけど、どう思います?」 菫「そのいかがわしい夢の話を何故私にする?」 京太郎「誰でもいいからブチ撒けたかったんです!」 菫「バカか君は」 一刀のもとに斬って捨てられた。 確かに自分でもちょっと頭悪いかなって思わなくもないけど。 淡「むぅ……」グデーン それとさっきから俺の背中に乗っかってくるのが1人。 京太郎「なんなのさっきからあなたは?」 淡「な~んで私じゃなくてノドカが夢に出てくるの!? 私の夢を見ろ!」 京太郎「はぁ? お前、俺が夢を自在にコントロール出来る系の能力者かなにかと勘違いしてないか?」 京太郎「もしそうならもっとこう、……さぁ」チラ ついつい視線がおも、渋谷先輩の方へと引き寄せられてしまう。 尭深「ポッ(棒)」 淡「なんか見詰め合ってるー! タカミーも満更じゃない感じだしてるー!」アワーン! 尭深「お茶美味しい」ズズ 淡「とにかくキョータローは今晩は私の夢を見ること!」 京太郎「前から思ってたけどお前なんでそんな偉そうなの? どこの立場の人間だお前は」 淡「そうだ! 枕の下に写真入れるとその人の夢が見れるっていうよね」 京太郎「ああ、まぁ言うな。思いっきり眉唾だけど」 淡「写真、写真を撮ろう!」 京太郎「言うけどカメラなんて無いぞ?」 淡「んーと、んーと……そだ! ケータイで撮ろっと」グイグイ 京太郎「……」 ノータッチ。 淡「さっさと屈め! このジャイアントバーバリアン一族!」グイグイ どこの部族だ。 腕に抱きついて引っ張ってくる淡に急かされ、俺は頭の位置がちょうど同じくらいの高さになるように腰を屈める。 淡「イェイ~ ピースピース♪」 京太郎「はいはいピース」 ピロリン 淡「やったー!ツーショット! 待ち受けにしよーっと。見て見てテルー!」タタタ 枕云々の話はいいんだろうか? 敢えて突っ込もうとは思わないが。 京太郎「淡はバカだなぁ」 まぁそういうとこ嫌いじゃないけどね。 照「京ちゃん京ちゃん」ツンツン 突然背中を突かれる。 京太郎「? 照さん?」 照「私も、写真」フリフリ どうやら淡のツーショットが羨ましいらしく、自分も自分もと言った具合にケータイを振ってみせる。羨ましいか? 京太郎「ん、わかりました。使い方わかりますか?」 照「む、京ちゃんは失礼。お姉ちゃんはけーたいでんわくらい使えます」 照さんは昔からこのお姉ちゃんアピールを俺に対してよくしてくる。 照「えっと、えっと……」アセアセ 京太郎「やりましょうか?」 照「う、うん……///」 ケータイの操作がわからなくて四苦八苦してる照さん萌。 違うそうじゃない、照さんからケータイを受け取り慣れた手付きで操作する。 今時ガラケーかよと思わなくも無いが照さんらしいといえばらしいのでなんとなく微笑ましい。 照「ごめんね。私こういうのぜんぜんダメで……」シュン 京太郎「……」ナデナデ 照「き、京ちゃん!?」 京太郎「はっ!? すいませんつい」 しょげてる照さんがなんと言うか庇護欲を誘うのでつい反射的に頭を撫でてしまった。 咲とか穏乃とかにもついやってしまうのだが、憧なんか言わせれば気安くそういうことをするのダメらしい。よくわからん。 照「もっと撫でていいよ……」 京太郎「え?」 照「頭……」 京太郎「あ、ああ! 頭ね」 ナデナデ 照「///」テルテル 京太郎「……」 うむ、なんともすばらな手触り。 しかし、この先端の……なんだこれ? この鋭い部分はなんなんだろうな。 咲にもあるんだよな、宮永の血統なのだろうか? そういえば以前、薬局に寄ったとき咲が『超強靭ワックス!!戦闘民族専用』とかいうのを買っているところを目撃してしまった。 結果の程は推して知るべし。 照「京ちゃん、そろそろ」 京太郎「おっとそうでした」 脱線してしまった。当初の目的を思い出し照さんと肩を並べる形で身を寄せる。 なんだろう。なんか照れる。 京太郎「いいですか? 撮りますよ」 照「う、うん///」 ピロリン 京太郎「淡みたいに待ち受けにしますか?」 照「うん。お願い」 京太郎「了解ッス」カチカチ 京太郎「はい、これでオッケー」 ケータイを照さんに返し出来栄えを確認してもらう。 照「ありがとう。京ちゃん」 柔らかくはにかむ照さん。可愛い。 京太郎「どういたしまして、お姉ちゃん」 急須に茶葉を入れる。ケトルから湯のみにお湯を注ぎ冷めるのを待つ。 その間に、鶴口ポットで沸騰させておいたお湯を、ネルドリップでむらしを行いながら外から円を描くようにサーバーに注ぐ。 注湯の茶色の濃さを見つつ、適度なところで手を止める。コーヒーはこれで良し。 冷ましておいた湯を急須に注ぎ、再び湯のみへ絞るように注ぎきる。 マグカップを5つに湯のみを1つ、ミルクの容器、砂糖の容器、それからもう一つをお盆に載せお嬢様方が待つ席へ向かう。 まずは、 京太郎「どうぞ、渋谷先輩。今日は深蒸し煎茶にしてみました」 尭深「ありがとう。須賀君」ニコ 白糸台屈指のお茶マイスターである渋谷先輩に本人愛用の湯のみを目の前に置く。 唯一のお茶なので最初に渡しただけで、ゆっときますけど俺の好みとかは関係ないですからね? 京太郎「亦野先輩はブラックでしたよね」 誠子「ありがとう。うん、良い香りだ」 亦野先輩はコーヒーをブラックで飲む。この年代の女子学生にはなかなか珍しい好みだと思うが、 本人によると「夜釣りなんかのときに眠気覚ましに飲んでたらブラックじゃないと飲めなくなった」らしい。 相変わらずワイルドな人だ。 照「京ちゃん京ちゃん」 淡「キョータローキョータロー」 京太郎「はいはい、今行きますよ」 二大甘党の前にそれぞれマグカップを置く。 京太郎「照さん、砂糖の数は?」 照「3つ!」テルテル 京太郎「はいはい」 苦笑しつつ、角砂糖を3つ投入しミルクをたっぷり注ぐ。 京太郎「どうぞ」コトッ 照「ありがと、京ちゃん」 京太郎「淡は……」 淡「苦……!?」 聞く前からすでに飲んでいた。そんでもって苦さに顔をしかめていた。 京太郎「お前は……ホント、バカだなぁ」 淡のカップに砂糖とミルクを足しつつ用意しておいた茶菓子を前においてやる。 淡「あむあむ、あんでコーヒーってこんな苦いの?」ポリポリ 京太郎「だから紅茶にするか? って聞いたんだろうが……ほら」スッ 淡「ん……ズズ ……あわーい」ニパァ 京太郎「はいはい、甘い甘い」 最後に弘世先輩の前にカップを持っていく。 京太郎「お待たせしました。先輩」 菫「いや、ありがとう。いつもすまないな」 京太郎「いいですよぉ。好きでやってんですから」 京太郎「先輩はミルクと砂糖は?」 菫「そうだな……」チラ 僅かに亦野先輩の方に視線を送る。 実は弘世先輩も照さん達程ではないがなかなかの甘党である。だが、後輩がブラックで飲んでる手前あまりそれを見せたくないらしい。 もうみんな知ってますよ? とは言ってはいけない雰囲気。一見クールに見えて結構可愛い人だよね。 京太郎「じゃあこれはどうですか?」 俺はお盆に残されていた最後の一つを弘世先輩の前に差し出す。 菫「なんだこれは?」 京太郎「塩です」 菫「なんだって?」 塩。塩化ナトリウム。NaCl。舐めるとしょっぱい。白い粒。 菫「なぜ塩なんだ?」 京太郎「それはコーヒーに入れるためですよ」 淡「塩ってコーヒーに入れるものなの?」 横から淡が口を挟んでくる。 言葉にはしないが他の3人も興味深げにこちらも伺っている。 京太郎「弘世先輩はコーヒーに塩を入れて飲んだことはありますか?」 菫「いや無いが」 淡「コーヒーに塩なんて、ただでさえ苦いのにその上しょっぱくなっちゃったらますます美味しくないと思うな」 照「……」コクコク 京太郎「そうかな? 世界にはコーヒーに塩を入れて飲む地域だってある」 京太郎「そこに住み人たちにはコーヒーは塩で飲むのが常識で、逆に砂糖やミルクを入れる方が非常識ってことになる」 俺が今言ったセリフとまったく同じことを昔ある人に言われたことがある。 ― ――― ――――― 京太郎「コーヒー入りましたよ、部長。インスタントですけど」コト 久「ありがと」 短くお礼を言いつつ、部長は俺の手からマグカップを受け取る。 久「ん……」ズズ 久「これはブラック?」 京太郎「はいそうですけど。部長ってブラック派じゃありませんでしたっけ?」 以前にふと見かけた飲み差しのカップはそうだったと思うのだが。 久「ふふ、私は塩派よ」 京太郎「は? 塩?」 なに言ってんだこの人? 前々から変な人だとは思ってたけどまさかここまで極まってたとは…… 久「意外かしら? けど世界にはコーヒーに塩を入れて飲む地域だってあるわ」 久「そこに住み人たちにはコーヒーは塩で飲むのが常識で、逆に砂糖やミルクを入れる方が非常識ってことになるわね」 京太郎「まぁ……」 そうでしょうけども。 久「ところでコーヒーにミルクを入れるとコーヒー牛乳になるけど、紅茶にミルクを入れると紅茶牛乳じゃなくてミルクティーになるわよね」 久「このミルクティーを作るとき紅茶とミルク、どちらを先に入れるかというここ何百年もの間、未解決な命題があるの」 久「これについて須賀君はどう思う?」 京太郎「いや、どうって言われても……っていうかまたテレビかなんかの雑学ですか?」 久「話のネタにはいいでしょう?」 ~数日後~ 京太郎「部員集まりませんね」 久「まぁそんな簡単に集まったら苦労しないわね」 京太郎「2年の先輩の、えぇっとなんて人でしたっけ? その人を連れ戻すって話は……」 久「染谷まこ、ね。そうねぇ須賀君もやっとルールを覚えてきた頃だしそろそろ突撃しようかしら」 京太郎「は? 突撃?」 久「まこの実家の麻雀喫茶にね」 京太郎「その先輩のご実家喫茶店なんですか?」 久「そそ、それもあって部活離れしてたってとこかな」 京太郎「はぁ……」ポカーン 久「よし! じゃあ行きましょうか」 京太郎「え? もしや今から?」 久「もちろん! 思い立ったら吉日って言うでしょ?」 京太郎「この場合は行き当たりばったりの方が合ってるような」 久「いいから来る!」 京太郎「わかりました! わっかりましたよもう!」 久「っと、その前に……」ズズ、コクン 久「ん、良い塩加減。やっぱり須賀君の入れるコーヒーが1番美味しいわね♪」ニコ ――――― ――― ― 京太郎「っと、つまりゆで卵に塩をかけて食べるように、コーヒーに塩を入れて飲んだら意外と美味しいかも」 京太郎「って俺はそう言いたい訳ですよ」 俺の話をふんふむと聞いていた一同。 俺が話し終えると、そこで口火を切るのも白糸台チーム虎姫賑やかし担当の淡・大星。 淡「ん~、けど私、ゆで卵にはマヨネーズなんだけど」 しばし一考。 京太郎「なるほどマヨネーズか……」 マヨネーズ、コーヒーにマヨネーズか。 マヨネーズinコーヒーを想像しながら自分の分に口をつけるとなんと言えない味が広がる。 どうしようか迷った末、苦々しい表情をしながらなんとか飲み込む。 菫「塩のコーヒーか……」 呟きながら、塩の小瓶から一匙掬い自分のコーヒーへ。 俺の長話の所為で少し温くなったコーヒーをかき混ぜ、一口啜る。 菫「ふむ……」 京太郎「どうですか?」 菫「あまり美味しくないな」 部長、どうやらここでは塩は非常識に分類されるようです。 京太郎「……」ペラッ 午後の昼下り。俺は1人でソファーに腰を沈めながら読書に耽る。 こう見えても俺はそこそこ本を読む。っというのもまぁ単純に身近に重度の読書家がいてそいつがあれこれと熱心に勧めてくるので、 いつの間にかそういう習慣が身についただけで、別に瀟洒を気取ってるとか知的さを振り撒いて女の子にモテたいとかそういうことじゃ…… いや、すんません。ちょっとだけ期待してました。 京太郎「…………」ペラッ ガチャ 淡「……」キョロキョロ 淡「あ! キョ、っ……」 扉が開き顔を覗かせたのは、ここではもう見慣れたメンバーの1人。 一瞬だけ顔を輝かせ俺の名前を呼び掛けるが、こちらが本を読んでいたことに気付くと慌てて口を噤む。 淡「……」タタタ ボフ 俺が座っていたソファー、その右横に勢いよく腰を下ろす淡。 俺は特に無い言及せず読書を続ける。 ちなみの俺は学校の授業や、こういった読書の時に俺はメガネをかけている。 オススメというだけありつい内容に引き込まれて夜中に暗がりで熱中して読みふけっていたら 最近少し視力が下がってきてしまったからだ。 晴れてメガネデビューを果たした俺がそれについて部内でからかわれた事もあったのだがそれについては今は割愛。 淡「キョータローってメガネ掛けてたっけ?」 京太郎「ああ、ちょい前くらいから」 知っての通り普段は掛けてないから未だにこうやって驚かれたりすることもままある。 京太郎「頭良さそうだろ?」 淡「うん! 知性があるように見える」 京太郎「……」 お前もっと言葉を選べよ…… 内心で呆れつつ再び本に視線を戻す。 淡もそれ以上なにも言わず、裸足のつま先にスリッパを引っ掛け楽しそうに脚をパタつかせているだけだった。 淡「~♪」 淡は特になにかをするでもなにかを話すでもなくただ俺の隣に座っているだけ。 それにしてはいやに機嫌が良さそうだ。 俺が読んでいる本は文庫本サイズ。 それを左手で持ち替え、空いた右手でメガネのフレームを押し上げつつ隣に座る淡の頭に手を伸ばす。 京太郎「……」ナデナデ 淡「! にゅふふ~♪」 頭を撫でてやると気持ち良さそうに目を細めながら、満足気に声を漏らす。 淡「ねぇねぇ、それなに読んでるの?」 けどやっぱりというか堪え性が無いため質問を投げかけてくる。 京太郎「官能小説」 ズサササ! 思いっきり距離を取られた。 京太郎「いや、あの冗談ですよ?」 さすがにながらでいられないので落としていた視線を上げ淡に顔を向ける。 淡「な、なんだ冗談か~」 淡「もうもう! キョータローのジョーダンは質が悪いよ!」プンスコプン 京太郎「そうむくれるなよ。大体お前こそなんだその反応。いつもならここからもう一言二言遊ぶだろ?」 淡「それはまぁ……そうだけど」 まだ少し警戒の色を残しながらおずおずと元の位置に戻ってくる。 淡「それでなに読んでたの?」 京太郎「フランス書院」 淡「なにそれ?」 京太郎「いややっぱ今の無し。普通のミステリー小説だよ、ほれ」 ページを閉じてしまわないように気を配りながら淡の方に向ける。 淡「ふ~ん、あ! これ知ってるこないだテルーが読んでた奴だ」 京太郎「へぇ照さんがね」 ってことは照さんから咲に、そんで俺にといった感じだろうか? 読み切ったら是非語り合いたいな。 淡「なんか実は、真犯人の共犯者が主人公の弟だったとかって驚いてた!」 京太郎「え……」 淡「それで、えっとえっとなんだっけ……キョータロー?」 京太郎「まだ、そこまで読んでない……」 淡「え、あ!? あわわわわわわ……ごご、ごめん!」 京太郎「いや、いいけど……」 俺は本を閉じ、ソファーの肘掛けにぐったりとうな垂れる。栞を差し込む気力も無い。 京太郎「冷水ぶっ掛けられた……」ガックシ 淡「もーごめんって! キョータローってばー!」アワアワ! 京太郎「うえぇ、さっぶ……」ガタガタ 湿った肩を自分で抱きながら、全身に纏わりつく寒さをなんとか誤魔化そうとする。 京太郎「ちくしょうついてな、ふぁ……っくしゅん!!」 あー、ついてない。まさか外の水道が老朽化していて捻った瞬間爆発しようなどと誰が予測出来ようか。 濡れた前髪が顔面に張り付いてなんとも不愉快だ。 着替えを片手に暖簾を潜り、浴場へ続く脱衣所への戸を開ける。 ガラララ 穏乃「うん?」 京太郎「…………え?」 そこにいたのは生まれたままの姿の高鴨穏乃だった。 京太郎「す、スッポンポンのポンポコポーン……」 穏乃「おっす京太郎。京太郎もお風呂?」タタタ 京太郎「前を隠せぇぇぇぇーーーっ!!」 俺は絶叫しながら手から着替えの袋が落ちるのも気にせず、両手で顔を覆いながら穏乃に背を向ける。 京太郎「すすすす、すまん! すぐ出るから」 穏乃「えー京太郎お風呂入りに来たんじゃないの? なら一緒に入ろうよ」 出来るかボケェ!! 穏乃「ねー聞いてる?」グイグイ 京太郎「ちょ、おおい!? なに引っ付いてきてるの!?」 穏乃「って、京太郎ビショビショじゃん! 早く温まらないと風邪引くよ!」 そういって入り口付近で二の足を踏んでいた俺をズルズル引き摺っていく。 なにこのパワー!? 京太郎「ちょ! やめて、俺今あの、あれ! すごい、極限状態だから!」 穏乃「なにゴチャゴチャいってるの! ほら早く!」 京太郎「大体、穏乃! お前俺に一瞬とは言え裸見られてんのにそれについてはなんかないの!?」 穏乃「ん~?」 穏乃の視線が自分を見下ろし、それからゆっくりと正面に戻ってくる。 穏乃「わああああああああああああああああ!?!?!??!!!////////////」 パタパタパタパタ 突然の足音。 シズ~ドウカシタノ~ 戸口の向こうから聞こえたこの声は、……憧!? やばい、この状況。バレればあの、えぇっと……とにかくとんでもないことになるよ!? 穏乃「な、なんでもな~い! ちょっと滑って驚いただけー!」 京太郎「!?」 キヲツケナサイヨ~ 穏乃「わかった~!」 パタパタパタ…… 足音が遠ざかっていく。 シーン…… 残ったのは静謐。 京太郎「じゃ、じゃあ俺出直すからまた後で……」 穏乃「ダメだよ! 風邪引くって」 京太郎「だけどお前なぁ」 穏乃「私は大丈夫、平気……だから///」 京太郎「はぁ……わかったよ」ポン 俺はなるべく穏乃の裸体を見ないようにしつつ頭に手を載せる。 穏乃「あ……」 京太郎「そんかわり、お前は先浴室いっとけぶっちゃけ今の穏乃のが風邪引きそうだ」 穏乃「あ、うん!」パァァ 勢いよく頷くと穏乃は勢いよく駆けていく。 途中でホントに足を滑らせかけ「どえぇぇぇ!?」などと女の子が口にするにはいささか奇特な声を漏らしながら、 浴場へ繋がる戸口へ消えていった。 京太郎「あいつ、俺がこのままバッくれるとか考えないのかな?」 カポーン 鹿脅しに似た幻聴が聞こえる。 京太郎「…………」ボケェー 穏乃「…………///」ポー 俺と穏乃は近すぎずさりとて遠すぎず、微妙な距離を保って肩を並べて湯船に浸かっていた。 あのまま逃走も考えたがそれはそれで後からなに言われるかわからないので大人しく穏乃の意向に従うことにした。 京太郎「…………悪かったな」 穏乃「なにが?」 京太郎「不可抗力とは言えその、なんだ……裸見ちゃって」ポリポリ 穏乃「あ、ああ! うんまぁ、私も悪かったし。別に」 京太郎「そうか? そう言ってくれると助かる」 穏乃「うん。それに恥ずかしかったけど、京太郎になら別に嫌じゃないって言うかブクブクブク……」 京太郎「は?」 穏乃「なんでもない! なんでも///」 京太郎「いや、今……」 穏乃「私逆上せたみたい! 先に上がるね? それじゃ!」 バシャ、タタタタ 京太郎「ちょ、おおい。だから走るなって! ……聞いちゃいねぇ」 一人残された俺は、何の気なしに天を仰ぐ。 京太郎「あー……」 両手で湯船を掬い顔に思いっきり叩きつける。 去っていく穏乃の顔が赤く見えてのは果たして本当に逆上せたからだったのか。 そして俺自身のこの顔の熱さも。 俺の疑問はその答えを得る事無く、熱い水面に落ちて溶けた。 玄「京太郎くん」 京太郎「玄さん?」 玄関で上履きから外履きに履き替えているところへ後ろから声をかけられた。 振り返ると白いワンピースにつば広の帽子を被った玄さんが立っていた。 玄「お出かけ?」 京太郎「はい、少し。玄さんもですか?」 玄「うん。少しお散歩」 京太郎「あ、じゃあそこまで一緒に行きますか?」 玄「お邪魔じゃないかな?」 京太郎「まさか。こちらこそ、お供させていただいてよろしいですか?」 玄「ふふ。うん、よろしくお願いします」 京太郎「あれ? 玄さん、髪……」 後ろに立たれていたときには気付かなかったけど並んで立つことでその事に気付いた。 玄「あ、うん。今日は熱かったから結んでみたんだ。へ、変じゃないかな?」 無茶苦茶可愛いです。この滾る感情を打ち明けたかったがまぁここは紳士・須賀としてね。その名に恥じぬ振る舞いをしようか。 京太郎「無茶苦茶可愛いです!! うなじがチラチラ見えてすごく興奮します!」 あ…… 玄「かわっ!?」 川? 玄「そ、そっかぁ~えへへ、そっか///」テレテレ よし! よし!! なんかわからないけど上手く誤魔化せた。 京太郎「そういえば聞くの忘れてたんですけどいいですか?」 玄「なにかな?」 並んで歩いていた玄さんにスッと一歩歩み寄る。 京太郎「おもちの方はいかがでしたか?」ヒソ 玄「! ふふふさすが我が同志。やはり気になしますか?」ヒソ 京太郎「そりゃあ」 玄「それで誰のおもちが聞きたいのですかな?」 どこか得意気な玄さん。 京太郎「ふむ。いろいろ聞きたいですがじゃあここは渋谷先輩で」 玄「ふんふむ。渋谷さんですか、大きさではやや和ちゃんに負けるけど張り、艶、そして柔らかさも申し分なく」 京太郎「柔らかさ!? 玄さん、あなたまさか……」 玄「触らせていただきました///」ポッ 京太郎「なん……だと……」 玄「ご本人に似てなんともやんごとなき手触りで」 京太郎「羨ましい!?」グギギ 玄(血涙……) 玄「やっぱり触ってみたいのかな? 男の子だし」 京太郎「そりゃ、いや……でも俺、学者タイプだし」 今度こそ紳士・須賀でいきたい。そう願って今を生きる。 京太郎「というわけで、宇宙飛行士タイプの玄さん。その辺りのいろいろはすべてお任せします!」ペッコリン 玄「おまかせあれ!」 そういって胸を張る玄さん。 京太郎「……」 うむ。すばら。 京太郎「それでじゃあ和は……」 玄「和ちゃんは、ガードが固くて……」 京太郎「ダメだったんですね」 玄「うん。タオルできっちり巻いてて、湯船に浸かるときもそれはもう神業の如く脱着も一瞬で」 京太郎「そうですか……」グヌヌ さすが和としか言いようがない。 京太郎「あ、じゃあ弘世先輩は……」 玄「弘世さん、か……」 玄さんが憂いを秘めた遠い眼をしてる。 玄「レギュレーション変更とはかくも恐ろしい」 京太郎「?」 それはまるで要領を得ない説明だった。 京太郎「しかし宥さんも含めてすばらなおもともちな方々揃ってなんともすばらですね! 玄さん」 後、玄さんも。とは口が裂けても言えない。 玄「ん、うん。そうだね」 玄(京太郎くんとおもちの話をするのはすごく楽しいけど、なんだろうおもちの辺りがもちもちする)モヤモヤ 京太郎「どかしました?」 玄「ううん。……京太郎くんはこの後どうするの?」 京太郎「俺ですか? そうですね、このまま街の方まで行ってついでに夕飯の買出しでもしようかなって」 玄「じゃあ荷物持ちとかいた方が良いよね! 私も一緒に行くよ!」 京太郎「そうですか? じゃあお願いします」ペッコリン 玄「こういうのもデートって言うのかな?」ボソ 京太郎「ふぁい? なんか言いました?」 玄「んーん。なんにも」 玄(もしそうなら) ギュウ 京太郎「ちょ!? くくく玄さん!?」 いきなり玄さんが俺の腕に自身腕を絡めてきた。そしてこの肘に当たる柔らかいものは…… 紳士が……! 俺の紳士が……!! 京太郎「な、なんでもないです……」 玄「ふふ、そっか」 玄(久し振りに会えたんだもん。ちょっとくらい大胆になっても良いよね?) 【おまけ】 ドドドドドドドド、バーン!! 京太郎「え? なに? なに事!?」 凄まじいラッシュの後、盛大に戸が開け放たれる。 穏乃「やっほー! 京太郎! 遊びに行こう!」 京太郎「は!? し、穏乃!?」 まるでパパスの様に現れたのは阿知賀女子の大将、高鴨穏乃。ぬおおおお。 突然だが状況を整理しよう。 現在ここは俺の自室(仮)、時間は早朝。そして今さっき起きたばかりの俺はまさに着替えの真っ最中。 しかも今日に限って自分でもなぜかわからないが下から脱ぎだしたので、 上は寝巻き用のTシャツで下は現在パンツ一枚という最悪の絵面でお送りしております。 京太郎「きゃあああああああああああああ!! いやあああああああああああああ!!」 穏乃「あ、ごめん。着替え中だった? って、うわ……京太郎の部屋狭いね」 あれ!? 意外と冷静…… 穏乃「じゃあ終わるまで待ってるね」 京太郎「あの、ちょっと……」 穏乃「ん?」 京太郎「お前、俺の渾身のボケをスルーするのやめてもらえません?」 穏乃「とりあえずズボンはいたら?」 京太郎「大体なんださっきのノック……ノック?」 京太郎「ゴエモンインパクトの殴りこみかと思ったぞ」 穏乃「だってこんないい天気なんだよ! 元気よくいかないと勿体無いよ!」 ガラッ 俺の横を通り過ぎ、閉められていた窓ガラスを盛大に開け放つ。 穏乃「」 ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーー……………カキーン どこかで七色石が割れる音がした。 穏乃「え!? なにやだっ、怖いっ!?」ゴフ 穏乃「え? 京太郎こんな極限状態みたいな部屋に泊まってるの?」 京太郎「ああ、まぁうん。とりあえず窓から離れとけ」 ガラララ 穏乃「う、うん……後そろそろズボンはいた方がいいよ?」 京太郎「しかしお前、さっきのは無いんじゃないの?」 穏乃「なにが?」 京太郎「仮にも女の子が同年代の男子の着替えをうっかり覗いてしまった」 京太郎「ともすれば恥じらいの一つも見せて然るべきでは無かろうか?」 穏乃「ふ~ん……」 京太郎「こいつ、もしや自分ちに全裸の男とかいても『ふ~ん』で済ますタイプか……?」 穏乃「そんなこと無いよ。誰でもじゃなくて、京太郎だしまぁいっかなって」 京太郎「お、ふっふ~ん。そんな意味深なこといわれるとお兄さんちょっと穿った捉え方をしちゃいますよ」 穏乃「ん? よくわかんないけどズボンはかないの?」 京太郎「だいたいお前さぁ見ろよこの状況。このシャツの丈がもうちょっと長かったらアレだよ?お前とペアルックみたいになっちゃうよ?」 穏乃「ホントだ! 京太郎ジャージとか持ってないの? ペアルックで闊歩しようよ!」 京太郎「バカかお前は! 穏乃でもかなりギリギリのラインなのに俺がそんな格好してたら通行人腰抜かすわ! そんで補導されるわ!」 穏乃「じゃあズボンはけよ!」 京太郎「はいはい。今はきますよ、ちぇっ」 穏乃「なんでなんか私が悪いみたいな空気出してるの?」 京太郎「いやお前は悪いだろ。穏やかなこの朝のこの、……そういえばお前の名前にも「穏」って字が入ってるな」 それでこの性格か。穏やかさの欠片もないな。 京太郎「遊びに行くのはいいが、とりあえず朝飯食ってからな。お前なに食いたいよ?」 穏乃「う~ん……目玉焼き!」 京太郎「おう! 準備してくるから穏乃はみんなを起こしてきてくれ」 穏乃「わかった」タタタタ 元気よく返事をするとそのまま部屋をとび出していった。今のあいつは朝飯のことで頭がいっぱいなのだろう。 京太郎「扱いやすいのは良い事だ」 今日も騒がしい1日になりそうな予感はするが。
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/2589.html
■冒険!イクサー3 音楽 ■宇宙の騎士テッカマンブレードⅡ 音楽 ■関連タイトル サウンドトラック 宇宙の騎士テッカマンブレード2
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/27918.html
ここを編集 ■本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません #12 神話イラスト(齋藤緑と共同) ■本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません (第二部) #15 神話イラスト(齋藤緑と共同) ■関連タイトル 本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません Blu-ray BOX 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Blu-ray 魔女見習いをさがして Blu-ray「どうにかなる日々」Blu-ray Happy-Go-Lucky Edition 初回限定生産 Blu-rayDisc付き 『ラブライブ! スーパースター!!』「始まりは君の空」【みんなで叶える物語盤】 BEM~BECOME HUMAN~豪華版Blu-ray Blu-ray 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Compact Collection Blu-ray ぐらぶるっ! Blu-ray 映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 Blu-ray CHRONO CROSS 20th Anniversary Live Tour 2019 RADICAL DREAMERS Yasunori Mitsuda Millennial Fair FINAL at NAKANO SUNPLAZA 2020 ゴブリンスレイヤー Blu-ray BOX 初回生産限定 グリザイア ファントムトリガー THE ANIMATION 03[Blu-ray] 特装版 ラブライブ! サンシャイン!! Saint Snow 1st GIG 〜Welcome to Dazzling White Town〜 Blu-ray Memorial BOX ゾンビランドサガ Blu-ray BOX 初回生産限定盤 Blu-ray 思い、思われ、ふり、ふられ 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 1st Season 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 2nd Season 完全生産限定版 Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII OVA Blu-ray 映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日 BD特装版 Blu-ray アズールレーン 三笠大先輩と学ぶ世界の艦船 ぶるーれい Blu-ray 水瀬いのり Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE Starry Wishes かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 22 OVA同梱版 呪術廻戦 公式ファンブック よつばと! 15 監修 庵野秀明・樋口真嗣など 夢のかけら 東宝特撮映画篇 パラレルパラダイス 13 特装版 アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover 9 オリジナルCD付き限定版 美樹本晴彦マクロス画集 軌 わだち― 夜ノみつき 10th EUSHULLY WORKS しらこ画集 ILLUSTRATION MAKING VISUAL BOOK カズアキ画集 Kazuaki game artworks ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~ 公式ビジュアルコレクション ぼくたちは勉強ができない 第21巻 音声ドラマ ミニ画集付き同梱版 あいきょう 荻pote作品集 ヒョーゴノスケ流 イラストの描き方 TVアニメ『くまクマ熊ベアー』オフィシャルファンブック 押井守原作・総監督 西村純二監督作品 『ぶらどらぶ』 解体新書公式コンプリートガイド OCTOPATH TRAVELER Design Works THE ART OF OCTOPATH 2016-2020 おそ松さん 3rd season SPECIAL BOOK 描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方 YMO1978-2043 「小冊子・YMO全トラックリスト2021 Amazon限定表紙版」付き To LOVEる -とらぶる- ダークネス FIGURE PHOTOGRAPHY COLLECTION 斉藤朱夏 CALENDAR 2021.4-2022.3 ラブライブ! サンシャイン!! Aqours DOME TOUR COMIC ILLUSTRATION BOOK ラブライブ! サンシャイン!! Aqours COMIC ILLUSTRATION BOOK 2020 Winter イジらないで、長瀞さん 10 特装版 「はたらく細胞」公式アニメ完全ガイド リスアニ! Vol.43.2「アイドルマスター」音楽大全 永久保存版VII アイドルマスター シャイニーカラーズ 3 CD付き特装版 ウルトラマンマックス 15年目の証言録 ウルトラマンZ特写写真集 じじぃ 人生は深いな 冴えない彼女の育てかた 深崎暮人画集 上 Flat. ぷよぷよ アートワークコレクション 古谷静佳1st写真集 re START THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER COLLABORATION! Great Journey ウルトラマンゼロ Blu-ray BOX クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 Blu-ray BOX 初回生産限定版 小林さんちのメイドラゴンBlu-ray BOX ゆゆ式Blu-ray BOX スペシャルプライス版 とーとつにエジプト神 Blu-ray 直球表題ロボットアニメ 全話いっき見ブルーレイ 未来ロボ ダルタニアス 一挙見Blu-ray VOL.1 シュヴァルツェスマーケン 全話見Blu-ray ワールドトリガー一挙見Blu‐ray VOL.1 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 魔王プレイボックス 初回生産限定 トータル・イクリプス 全話見Blu-ray Blu-ray Cutie Honey Universe Complete Edition 夜ノヤッターマン 全話いっき見ブルーレイ こみっくがーるず Blu-ray BOX 初回生産限定 Blu-ray 幼女社長 むじなカンパニーセット 初回生産限定 ログ・ホライズン 円卓崩壊 Blu-ray BOX 七つの大罪 憤怒の審判 Blu-ray BOX I Blu-ray 水樹奈々 NANA ACOUSTIC ONLINE 『Dr.STONE』2nd SEASON Blu-ray BOX【初回生産限定版】 魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編 Blu‐ray BOX 今井麻美 Winter Live「Flow of time」 - 2019.12.26 at EX THEATER ROPPONGI - Blu-ray盤 Blu-ray 仮面ライダーゼロワン ショートアニメ EVERYONE'S DAILY LIFE 仮面ライダー一挙見Blu-ray 1号 2号・V3編 仮面ライダー一挙見Blu-ray X・アマゾン・ストロンガー編 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1975-1981 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1982-1986 半妖の夜叉姫 Blu-ray Disc BOX 1 完全生産限定版 裏世界ピクニック Blu-ray BOX上巻 初回生産限定 Levius レビウス Blu-ray BOX【期間限定版】 スーパー戦隊 学研の図鑑 江口寿史美人画集 彼女 アニメディスクガイド80's レコード針の音が聴こえる necomi画集 PHONOGRAPHIC フルーツバスケット アニメ2nd season 高屋奈月 Illustrations 2 彼女、お借りします TVアニメ第1期 公式設定資料集 ドラゴンボール 超戦士シールウエハースZ 超シールガイド ガンダムアーカイヴス『ガンダムビルドシリーズ』編 Angel Beats! 天使画集 Angel Diary PANZER FRAULEIN 野上武志画集 【陸編】 Angel's cage るび様画集 Sweet Dream はすね画集 画集 制服Girl's▼コレクション もりょ作品集 異世界ファンタジーのキャラクターコレクション 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」公式ビジュアルBOOK アイドルマスター シャイニーカラーズ イラストレーション ワークス VOL.2 Blu-rayDisc付き 八十亀ちゃんかんさつにっき 10 特装版 あんさんぶるスターズ! Ready For Star 2巻 缶バッジ付 Switch エーペックスレジェンズ チャンピオンエディション New ポケモンスナップ -Switch 【PS4】BIOHAZARD VILLAGE PLAMAX 聖戦士ダンバイン サーバイン ノンスケール PS製 組み立て式プラスチックモデル スーパーミニプラ 無敵ロボ トライダーG7 3個入りBOX 魔道祖師 前塵編 完全生産限定版 HGUC 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ Ξガンダム MG 機動戦士ガンダムSEED モビルジン 1/100スケール カンチ 青 ノンスケール ABS&ダイキャスト製 塗装済み完成品 ☆赤ver 魔女の旅々17 ドラマCD付き特装版 クリストファー・ノーランの世界 メイキング・オブ・インターステラー BEYOND TIME AND SPACE 時空を超えて るるぶアズールレーン からかい上手の高木さん15からかいカレンダーカード付き特別版 「武装神姫」原案イラスト集 ALLSTARS 機動戦士ガンダム サンダーボルト 17 キャラクターブック付き限定版 とある科学の超電磁砲T OFFICIAL VISUAL BOOK Aqours 5周年記念アニメーションPV付きシングル「smile smile ship Start!」【BD付】
https://w.atwiki.jp/agpwiki/pages/42.html
当ページは、だーやまん氏や、Discordボット『喋太郎』を中傷するものではありません。あくまで、当サーバーでの喋太郎というキャラクターについてまとめるものです。 imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 ファッキンな顔 奴隷識別名 喋太郎(しゃべたろう) 蔑称 みんなから嫌われてるbot、奴隷太郎 敬称 (奴隷にそんなものは)ない 趣味 同上 人権 同上 一人称 ワイ 性別 不詳 生年月日(提供開始日) 2018年12月3日 当サーバー参加日 2021年9月24日 身体情報 無能・低知能、OpenJTalk、声が高い・うるさい(=大きい) 性格 緩慢、関西弁を使用 実績 なし 特技 読み間違え、ログ荒らし、他人を憤怒させる 活動拠点 当サーバー含む57700のDiscordサーバー 所属 当サーバー含む57700のDiscordサーバー 職業 TTS(Text To Speech)DiscordBot(Discord読み上げBot) Twitter 喋太郎@syabetaro Discordサーバー 喋太郎サポート 招待リンク https //discord.com/oauth2/authorize?client_id=518899666637553667 permissions=540396544 scope=bot 参考文献 喋太郎(bot) | Discord非公式Wiki Discord読み上げBot「喋太郎」ご案内