約 182,744 件
https://w.atwiki.jp/777townforandroid/pages/1630.html
デザイン 機種 パチスロコードギアス 反逆のルルーシュR2 アニメーション あり スキル効果 30%の確率で次ゲームに中段チェリーが成立する 消費SP 34 入手方法 スキルフィギュアガチャ(限定) LvMAX経験値 ? 限界突破素材 アーニャ(小悪魔) x 1 限界突破先 アーニャ(小悪魔)+1 限界突破元 備考
https://w.atwiki.jp/tohorpg/pages/146.html
[部分編集] 東方壊異譚コンテンツ一覧 東方壊異譚TOP 武具 装飾品 アイテム ダンジョン ボス攻略1 ボス攻略2 イベント攻略 協撃図鑑 小ネタ・FAQ キャラクター 主人公/紅魔郷/妖々夢/永夜抄/風神録/地霊殿/その他 小悪魔(こあくま) [部分編集] 爪系スキルと汎用弾幕技しか持たない上、地力が低く強敵を相手にするのは難しい。 弱点が少ないのは評価できる点か。 キャラクター名 小悪魔(こあくま) 出没場所 『紅魔館』地下にある大図書館 タイプ 悪魔-中衛 半減属性 魔 弱点属性 神 仲間になる条件 パーティにパチュリーがいる状態で話しかける。 特殊能力 『小悪魔の献身』細やかな気配りでパチュリーの喘息の発作を予防する 成長傾向 バランスタイプ。腕力が高め。魔力も意外と低くないがSPは少なめ。 備考 総評 他の多くの中ボスキャラと同じくスペルは少なめ。能力的にも特に強くはなく、彼女が嫁だ、という人でなければパチュリーの喘息予防以外の目的で連れていく理由は特にないだろう。 ▲ページ上部へジャンプ 覚えるスペル [部分編集] スペル名 属性} 範囲 消費 霊撃 備考 習得LV 集中弾幕 弾 単 80 2 11 集中弾幕-HARD- 弾 単 130 3 拡散弾幕 弾 全 90 2 11 拡散弾幕-HARD- 弾 全 160 3 妖爪撃 斬 単 90 2 妖爪一閃 斬 単 140 3 妖爪乱舞 斬 単 180 4 はじめての大玉 魔 全 200 3 混乱付与 魔の障壁 補助 全 240 2 魔属性防御付与 ▲ページ上部へジャンプ
https://w.atwiki.jp/llss/pages/677.html
元スレURL 希「小悪魔と鬼」 概要 節分のぞぱな タグ ^東條希 ^小泉花陽 ^のぞぱな 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/touhouvision/pages/77.html
《小悪魔》 No.009 Character <第一弾> GRAZE(2)/NODE(2)/COST(1) 種族:妖怪 (自動γ): スペルカードがプレイされ、その効果が解決された場合、ターン終了時まで〔このキャラクター〕は「戦闘修正:+1/+1」を得る。 攻撃力(4)/耐久力(2) 「図書館では静かにお願いしますね」 (SP-13:「ここは危険ですよ」) Illustration:うらき~ (SP-13:ティルム) コメント ノードとコストが軽い割にそれなりに高い攻撃力を持つ。 (自動γ)については、スペルカードが解決されてからでないと戦闘修正を得られない点に注意。 具体的には、耐久力3の状態で人界剣「悟入幻想」の目標となると、先に3点ダメージを受けた後に+1/+1を得るので、得る前に落とされることになる。 時符「プライベートスクウェア」と凄まじいシナジーを形成する。毎ターンノーコストでプレイする事が出来る為、ノード2コスト1にして攻撃5耐久3というステータスでの毎ターンの攻撃が可能となる。第十弾で登場した式符「飛翔晴明」であれば攻撃6耐久4にもなる。 また速攻デッキと相性の良い神術「吸血鬼幻想」や騒符「ノイズメランコリー」を後からプレイした場合はさらにステータスが上昇し、その速攻デッキとの親和性の高さから、以上のカード等と共に一つの速攻ギミックとして組み込まれるほどである。 逆に、スペルによる強化が行えなければグレイズ2という決して低リスクとは言えないグレイズ値が災いして、他の小型アタッカーに一歩及ばないスペックしか発揮出来ないので注意。 それでも、ノード2から攻撃4で殴りにいけて蓬莱人形/1弾に相打ちを取られないスペックはなかなかのものと言えるのだが。 2008年5月2日より、ルールサマリー加筆に伴うテキスト変更が加えられた。 収録 第一弾 スターターデッキ地 (SP-13) 関連
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1885.html
この物語は、幻想郷の日常を淡々と描写したものです。過度な期待はしないでください。 原作キャラ崩壊、独自設定、パロディーなどなんでもあり。 良いゆっくりは食べられたゆっくりだけだ。 以上に留意した上でどうぞ。 パティシエールな小悪魔 幻想郷の霧の湖に浮かぶ紅魔館。 そのキッチンでは、小悪魔と呼ばれる少女が、午後のティータイムに出すお茶請けを準備していた。 紅魔館の通常の食事は、専属の妖精メイドやメイド長である十六夜咲夜が用意するのだが、小悪魔は 手の空いたときなどに、主であるパチュリー・ノーレッジのためにこうしてキッチンに立つ事があった。 理由の半分は、趣味でもあるお菓子作りなどの料理が好きだからなのだが。 赤いロングヘアーを後ろで軽く結わえて、メイド長から借りたエプロンをして、気分はすっかり菓子職人 である。 小悪魔は、スコーンを焼こうと思っていた。 ビスケットに似たスコットランド伝統の菓子であり、英国式ティータイムの紅茶には欠かせないものだ。 そんな考えとともに、人里の加工所から届けられた赤ちゃんゆっくりの10匹入りパックを取り出す。 パックはダンボール製で、外見は卵の10個入りパックに似ているが、中にはピンポン玉ほどの大きさの ゆっくりれいむの赤ちゃんが詰まっている。 同じ日に生まれた姉妹だろうか、パックにはつい先日の採取日と、れいむ種との種類が記載がされていた。 内側にはゆっくり捕獲袋と同じように、ゆっくりを強制的にゆっくりさせる材質が使われているのか、 騒いだりすることもなく、おとなしく眠っているようだ。 加工所生まれの無菌培養された赤ちゃんゆっくりは、もちろん生で食べても美味しいのだが、一手間加える ことによってさらに美味しくなり、料理のレパートリーも増やせる便利食材なのだ。 加工所と箱の中で十分ゆっくりしていた赤ちゃんれいむ10匹は、健康状態も問題ない。 パックをあけて逆さにすると、ころころとテーブル上のトレーの中に転がってから、暫くすると目を覚まし 小悪魔に向かって挨拶をした。 「「「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!!!」」」 「はーい、皆さんおはようございます。ゆっくりしていって下さいね」 にっこり笑って挨拶を返す小悪魔は、まるで保母さんのようだ。 「ゆゆっ?おねえちゃんはゆっきゅりできるひと?」 「もちろんですよ。これから皆さんには、ゆっくりおいしいお菓子になってもらいまーす」 「ゆーっ!おかし!おかし!」 「おいしいおかしちょうだいにぇ!」 「ゆっくりれいみゅにだべさせちぇ!」 小悪魔の返答に対する赤ゆっくりの反応をみると、どうやら自分たちの運命が良く分かっていないようだ。 おいしいお菓子という単語のみに都合よく反応し、ぴょんぴょんと跳ねておねだりをしている。 さすがは温室育ちの餡子脳だろうか。 ちなみに加工所で慣らされているので、両親が居ない事を疑問に思ったりはしない。 「まずは皆さんに、甘くて美味しい飲み物を差し上げます。長旅でおつかれでしょう?」 そういうと小悪魔は、赤ゆっくりの上から砂糖を混ぜた牛乳をかけてゆく。 「ゆゆっ!ちべたいにゅ!」 「べたべたー!あまあまー!」 「みゅーん、あまくておいちいよ!」 「しっとりー!」 「ぺーろ、ぺーろ、しゃぁわせー♪」 赤ゆっくりは砂糖入りの甘い牛乳を気に入ったようだ。 その皮は牛乳を吸い込んで、つやつやのもち肌になっている。 「次は皆さんをさらふわにしてくれる、魔法の粉をかけますよ」 傍らにおいてある小麦粉とベーキングパウダーの入ったざるを持ち上げてとんとんと叩くと、 赤ゆっくりの上に白い粉が降りかかった。 「わーっ、きれいだにょ!」 「さらさらできもちいいにゅ」 「おねえしゃん、これでれいみゅたちふわふわになれるにょ?」 赤ゆっくりたちは、白い粉が積もるトレーの中でぴょんぴょんと跳ね、キャッキャッとはしゃいでいる。 「そうですよー。さらさらのふわふわになるには、この粉をよーくお肌に馴染ませてくださいね」 そう言いながら小悪魔は、赤ゆっくりを手でころころと転がし、ベーキングパウダーを皮に刷り込んだ。 「ゆゆっ、くすぐったいにゅ!」 「おねえちゃん、れいみゅもやってー」 「れいみゅもふわふわになりたいにょ!」 「けほっけほっ、ちょっとむせたにゅ…」 粉を吸ってむせたのも居るみたいだが、小悪魔は気にしないで次の作業に移る。 赤ゆっくりを鉄板のちょっと浅いトレーに載せ換え、レンガ製のオーブンの前に連れて行く。 「ここは乾燥室みたいなもので、濡れちゃった皆さんを乾かしてすっきりさせてくれます。 ちょっと暑いけど、がんばって我慢してくださいね? 皆さんが大きく膨らんでふわふわの立派なスコーンになれたら、おやつの時間にしましょう!」 「「「「「ゆーっ!!!」」」」」 赤ゆっくりたちは喜んで返事をした。勿論、スコーンとは何のことか、まるで分かってはいない。 はしゃぐ赤ゆっくりたちに向けられた小悪魔の笑顔は、まるで天使のようだ。 そして、ミトンを着けた小悪魔の手によってオーブンの鉄の扉が開かれると、トレーが中に入れられ、 扉がしっかりと閉められた。扉には小さな窓が開いているが、中は薄暗い闇に包まれる。 そして、オーブンの下の釜に薪をくべて、火の勢いを強くした。 昼夜の寒暖の差で実を熟し甘みを増す果物の様に、ゆっくりも「ゆっくり」と「ゆっくりできない」の ギャップが大きいほど美味しくなると、小悪魔は思っている。 ゆっくりは苦痛によってゆっくりできないと感じると、餡子脳内に現実逃避のための脳内麻薬のような 旨味物質を出す。要するに、持ち上げた後に落とせばそれだけ甘みが増すのだ。 とはいえ、赤ゆっくりたちを慈しむ気持ちに嘘は無い。 美味しい料理に必要なのは、食べさせてくれる食材と、食べてくれる人に対する愛情なのだ。 「これでよし。と」 小悪魔は、砂時計をひっくり返すと、スコーンが焼きあがるまでの間にトッピングの準備をはじめた。 まずは、同じく加工所から届けられた箱から、ゆっくりありすを取り出す。 こちらは直径15センチ程だろうか?赤ゆっくりよりは大きいサイズだ。 「ゆっくりしていますね、もう午後ですよ」 小悪魔が呼びかけるとぱちっと目を覚し、ぼよんぼよんと跳ねながら挨拶する。 「ゆゆっ、ゆっくりしているわ!」 周りを見回したありすは、赤レンガ造りのキッチンが気に入ったのか、早速おうち宣言を始めた。 「ここはとかいはのありすにぴったりのばしょね! おねえさんはめいどかしら?ありすのゆっくりぷれーすで、やとってあげてもよくってよ!」 加工所で生まれ育ったありすは、人間の恐さを知らない。そこでは、人間は自分の下僕だった。 自分が育てられた場所さえ、恐ろしい加工所の中だったと認識していないのだ。 ましてや、目の前にいるお姉さんが悪魔の眷属で、ここが吸血鬼の住処などとは夢にも思わないであろう。 「ふふっ、生きが良いですね。そういう子は嫌いじゃないですよ?」 勿論、小悪魔は饅頭の戯言にいちいち怒ったりはしない。 にっこりと、慈愛に満ちた笑顔である。 小悪魔はゆっくりありすが十分ゆっくりしていると感じたので、早速作業に移った。 コンロの上で予め熱したフライパンに、ありすを乗せた。足である下顎から、じゅぅっと音がする。 「ゆ゛げぇぇぇぇーーー!あぢゅぃぃぃぃーーー!!やべでぇぇぇぇーーー!!!」 みっともない叫び声をあげるありす。小悪魔はフライ返しでその頭を押さえつけ、下顎を焦がしていく。 ぎゃーぎゃー五月蝿過ぎるので、ちょっと転がして口のほうまで焼いた。 とはいえ、焦がしすぎてはいけない。 クリーミーなカスタードの滑らかさに、ほんの少しキャラメルの芳ばしさが漂う辺りの火加減が難しい。 「ぶぐぅぅぅぅぅーーーー!!」 満足に口も利けなくなったありすは、涙を流しながら小悪魔を見つめている。 その表情は、どうして?と問いかけているようだ。 小悪魔は丁度良い塩梅を見極めると、さっとありすを火から降ろし、テーブルに置いた。 既に足と口の部分は焦げてしまい、飛び跳ねることも叫ぶことも出来ない。 ぶるぶると震えるそれの額に、小悪魔はナイフを突き立てると、頭頂部をくるっと一周切り取った。 「ゅっ!ゅぅ……!ゅっ……」 それに対してありすは、頭を切り裂かれる痛みに耐え、泣きながら震える事しか出来ない。 「さて、どうでしょう?」 頭頂部を取ると、黄色いカスタードクリームが見える。 甘い香りに、かすかに芳ばしいキャラメルのエッセンスが混じる。 「ぅ゛ゅっ!…」 スプーンを差し込んで一掬いすると、ちょっと舐めてみた。 「甘みと舌ざわりはまずまずですね」 図書館へ持っていく頃には、甘みはさらに増すだろうと小悪魔は思った。 「さて、次の子を用意しなきゃ」 ひゅーひゅーと虫の息のありすはとりあえず置いておき、小悪魔は箱からゆっくりぱちゅりーを取り出した。 こちらもありすと同じく、15センチほどの大きさだ。 箱の中で強制的に眠らされていたが、机の上に出して暫くすると目を覚ます。 「むきゅーん!?ここはどこ?あなたはだれ?」 「私はパチュリー様の使い魔で、小悪魔と言います。大図書館の司書をさせてもらってるんですよ?」 「!!むっきゅぅぅーん!ぱちゅりーのつかいまなのね!ごほんをもってきて!ゆっくりいますぐよ!」 挨拶する小悪魔に、勘違いしたゆっくりぱちゅりーは喜色満面になって命令を下す。 ちょっとは疑ったりしないのだろうか?小悪魔はゆっくりぱちゅりーのゆっくりらしい反応に嘆息した。 パチュリー様の形を模したゆっくりとはいえ、この大きさでは大した知恵もなさそうだ。 加工所では親から学ぶ機会も無いので、何も分からなくても仕方が無いのかもしれない。 「大丈夫ですよ、これから大図書館にご案内します。ゆっくりしていってくださいね」 「むきゅーん!ゆっくりはやくしてね!こあくま!…って、へんなおなまえね?ほんとうのなを おしえなさい!」 小悪魔はちょっと感心する。やはり、ゆっくりぱちゅりー種の好奇心は、他の種より強いようだ。 「それは、禁則事項です。 真の名は、真の主以外には教えちゃいけないっていうのが、小悪魔的物語世界の常識ですよ?」 小悪魔は悪戯っぽく言った。 「むきゅ?しんのあるじって…?」 「はーい、お喋りはここまでです」 小悪魔は天使の微笑みでそう言うと、ゆっくりぱちゅりーの帽子をとり、 「むきゅ!おぼうしとらないでぇーーーー!」 頭頂部に金属のパイプを突き刺した。 「むぎゅぅぅぅぅぅぅぅ!」 白目を剥いて痙攣するゆちゅりー。 小悪魔は、パイプの上から飛び出している取っ手を、ゆちゅりーの中に押し込んでいく。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 ゆちゅりーの中では、パイプの反対側から針金で出来たかき混ぜ棒が、広がりながら飛び出す。 小悪魔は押し込んだ取っ手の先を、ハミングしながら手で揉むようにくるくると回した。 「美味しいホイップクリームになぁーれ♪」 「ゅ゛っ!ゅ゛っ!ゅ゛っ!ゅ゛っ!ゅ゛っ!ゅ゛っ!ゅ゛っ!」 ゆちゅりーの中身は生クリームだが、普通は一部の成分が沈殿して片寄っていたり、固まっていたりする。 こうして空気を入れながらホイップすることで、ふわふわのホイップクリームになるのだ。 こちらも、あまりかき混ぜ過ぎてはいけない。 撹拌し過ぎると、脂肪分が再び分離してバターになってしまうのだ。 ゆちゅりーは、既に中身が撹拌される痛みで意識が飛んでいる。 このままにしていても、暫くは動けないだろう。 小悪魔は適度にホイップした後、再びかき混ぜ棒をパイプの中に引っ込めると、ゆちゅりーの頭から抜いた。 そして、頭頂部の穴に、パイプの代わりに星型の穴が開いた口金を差し込む。 パイプに付いたホイップクリームをちょっと舐めてみる。 こちらはありすのカスタードほど甘くない。苦痛を感じる前に気絶してしまったのだろうか? ぶるぶると痙攣しているゆちゅりー。まあ、放っておけば次第に適度な甘みになるだろう。 「よし、完成!」 今日のトッピングは、キャラメルの風味が芳ばしく香る、とろけるように甘いカスタードクリームと、 ホイップしたふわふわの生クリームだ。 一方、オーブンの中は、予め100度ほどに余熱がしてあった。 この程度ならサウナと同じで、急にやけどしたりすることはない。 赤ゆっくりたちはちょっと暑すぎると思いながらも、適度にすっきり乾燥すれば、また美味しい飲み物と おやつの時間が待っていると、優しいお姉さんの言うことに間違いはないと信じてゆっくりとしていた。 「ゆーっ、あついにぇ」 「でもがんばってゆっくりするにょ!」 「ここからでればおやつのじかんだにゅ」 ここで、赤ゆっくりたちの体に変化が起こり始めた。 ベーキングパウダーの発泡作用によって、皮が膨らみ始めたのだ。 「ゆゆっ、れいみゅおっきくなってきたよ!」 「ほんとだ、れいみゅもぷくーってふくらんだよ」 「ふわふわだにゅー」 「しゅごいにぇ、あっというまにおねえちゃんだにょ」 薄暗い中でも隣の様子はかろうじて分かる。皆、外敵を威嚇するときのようにぷっくらと膨らんできていた。 口の中に空気をためて膨らんだときと少し違うのは、目や口などが膨らんできた周りの皮に押されて、開き にくくなってきたことである。 この時点でも、赤ゆっくり達にはまだ喜んでいる余裕があった。 発泡した皮の断熱効果によって、体内の温度はそれほど上がっていないのである。 しかし暫くして… 「ぐみゅ、ぐるじいにゅ…」 「あ、あづいにょ!」 「もががが」 「ゆぅぅ~」 「ゆっくりできにゃい…」 皮が膨らんできて苦しくなってきたと同時に、周りの温度がどんどんと上がってきた。 まさに焼けるような熱さである。 しかし、すでに元より2倍程に膨らんだ体では、飛び跳ねたりはおろか満足に動くことも出来ない。 目も口も皮の中にめり込んで見えなくなってしまった体を、その場で震わせることが精一杯であった。 こうなってしまうと、中の餡子を吐き出すことも出来ず、目と口をぎゅっと瞑って耐えるだけである。 ぱんぱんに膨らんでいく皮に押された髪の毛やリボンはポロポロと取れ、チリチリと焼けていく。 「ぐみゅぅぅぅ!」 「ぷぴゅるるる」 「ゅ゛っ゛…!ゅ゛っ゛…!」 「…」 熱さと痛みに耐え切れなくなり、ゆっくりと意識を失っていく。 赤ゆっくりたちは、(小悪魔の)希望通り、美味しいお菓子になったのだった。 「そろそろかな…」 小悪魔は砂時計の砂が落ちきったのを確認すると、手にミトンをはめてオーブンの扉を開けた。 むわっとした熱気と共に、小麦の焼ける香ばしいにおいが漂ってくる。 かすかに甘いミルクと餡子の香りも混じっている。 トレーに取っ手を差し込んで取り出すと、そこには黄金色に焼けた10個のスコーンが並んでいた。 「上手に焼けましたー!」 小悪魔は嬉しくなって喝采をあげる。 その笑顔は、トレーをオーブンに入れる前よりさらに嬉しそうであった。 そしてトレーを机に置くと、スコーンになってしまった赤ゆっくりを1つつまんでみる。 「あつっ!」 と、ちょっと涙目になりながらも、手の中でふーふーと冷ましたスコーンを一口味見してみた。 「うーん、美味しい!」 「これならパチュリー様も喜んでくれますね」 ベーキングパウダーによって膨らんだ皮は、外側がかりっと香ばしく、中身はふっくらとしていい焼け具合 である。 そして中心の餡子は、熱々でありながらも瑞々しく、しっとりと上品な甘みがする。 簡単な料理ほど奥が深いというか、失敗するとすぐに判ってしまうものだが、今回は大成功といっていい。 小悪魔は上々の出来に満足すると、用意した茶器とともにワゴンに乗せ、主のいる大図書館に運んでいった。 「小悪魔、ご苦労様」 大図書館の扉をノックして開けると、そこには返事をしたパチュリーと共に、意外な人物が居た。 紅魔館の主、レミリア・スカーレットと、妹のフランドール・スカーレット。吸血鬼の姉妹である。 「今日のお茶の時間は、ご一緒させていただくわ」 「よろしくね小悪魔。」 小悪魔はワゴンの下から予備のティーカップを出しながら、お茶の準備をする。 「今日はゆっくりれいむを使って、スコーンを焼いてみました。 ちょっと多めに焼いてしまったので、召し上がってくださる方が居て丁度良かったですよ」 そう言う小悪魔に、レミリアが面白そうに声をかける。 「へぇ、カスタードクリームのゆっくりありすや生クリームのゆっくりぱちゅりーじゃないのね?」 普段はカリスマらしく高貴に振舞うレミリアだが、親友であるパチェと一緒の時には和んでいるようだ。 パチュリーは、「ぱちゅりー」の話題に、ちょっと嫌そうにジト目でレミリアを見ながら、 「あれは生で食べるのが一番なのよ、焼いたら凝固するか溶けるか、いずれにしても美味しくないわね」 素で返した。 「カスタードとホイップクリームは、トッピングでご用意しました」 小悪魔はそう言って、ゆっくりありすとゆっくりぱちゅりーを机の上に並べる。 「良い匂い!」 キャラメルの芳ばしい香りに、フランが思わず声を上げた。 そうこうしているうちに、お茶会の準備が出来る。 「「「「頂きます」」」」 全員で手を合わせ、神への感謝を捧げる。 悪魔が神に祈るのか?などと思うなかれ。 外の世界の非常識は幻想郷の常識。 そもそも多数の神が普通に暮らす幻想郷で、神を信じるも信じないも無いだろう。 ここでしか見られない、ゆっくりなる珍妙な生物も、きっと神が我々に与えたもうた自然の恵みなのだ。 もしかしたら試練なのかも知れないが。 「あれ?この子まだ生きてるみたいだよ、ほら」 フランはスコーンを手にとって割ってみた。 半分になった餡子を見ると、プルプルと微妙に振動しているように見える。 「餡子まで完全に火が通らないように焼き上げましたから、この子達の意識は今でも絶望と恐怖を 感じているんですよ」 「なるほど、それで甘くて新鮮なのかー。もぐもぐ」 フランはスコーンをぱくつきながら、宵闇の妖怪のような口調で感心する。 周りの皆はその様子を見て微笑む。 「こっちのも美味しそうだね」 フランはゆっくりありすの頭にスプーンを差し込むと、カスタードクリームを一匙掬ってみる。 「ゆ゛ぐぅぅぅぅぅ……」 それまで目を瞑って黙っていたありすだが、流石に中身のカスタードクリームをかき混ぜられると、 目をかっと見開いて苦悶の悲鳴を漏らす。 「甘ーい!」 スコーンにカスタードクリームをつけて食べたフランは、あまりの甘さにびっくりしているようだ。 「こっちはどうかな?」 今度はゆっくりぱちゅりーを逆さにすると、スコーンの上でぎゅぅっと絞った。 逆さになった頭頂部の口金から、真っ白なホイップクリームが、むりむりっと押し出されてくる。 「む゛ぎゅぅぅぅぅぅん!!」 スコーンにホイップクリームのデコレーションを楽しむフラン。 その手で押しつぶされているゆちゅりーは、命の元を搾り取られ、白目を剥いて悲鳴を上げる。 「あははっ!楽しい!」 フランは、妙な効果音付きのクリーム絞り器を気に入ったようだ。 「なるほど、トッピングの容器も含めて全部生きているのねえ。 ヨーロッパ貴族の諺にも、“民百姓は生かさず殺さず”っていうのがあるわ」 「それは江戸時代の殿様の台詞じゃないの?それにこの場合の意味とちょっと違うような…」 レミリアの薀蓄にパチュリーがすかさずツッコミを入れるが、それを気にせずレミリアはスコーンを食べる。 「外はこんがり、中はふっくらしていて、中々のものね。 スコーンに餡子はどうかと思ったけれど、しっとり甘くて、これはこれで幻想郷らしい味がするわ」 レミリアもゆっくりれいむの餡子味スコーンが気に入ったようだ。 中身の餡子の甘みに、トッピングの必要は感じないらしい。 真っ赤な紅茶を飲みながら、ゆっくりとスコーンを味わっている。 「生かさず殺さずかぁ、そういう加減って、難しいんだよねえ」 フランが呟きながら嘆息する。 そんなレミリアとフランの様子を笑って見ながら、パチュリーもゆっくりぱちゅりーを手に取ると、 スコーンの上でぎゅっと絞る。 「ゅ゛っ…!ゅ゛っ…!ゅ゛っ…!」 スコーンの上にちゅるちゅると描かれるホイップクリームの模様を見ながら、パチュリーは思った。 人間の食材になるために生まれてきたこの脆弱なる生物を、せめて残さずに美味しく頂く事が、我々に 出来る贖罪なのだと。 餡子入りのスコーンに載せたホイップクリームの味は、控えめな甘さだった。 「美味しいわね、今度はゆっくりみょん種も使ってみてはどうかしら? あれはクリームチーズだから、スコーンにもきっと合うわよ。」 パチュリーに褒められると共に、次回のお茶菓子作成の助言をもらった小悪魔は、今日一番の笑顔で返事を した。 「はい!ありがとうございます!!」 「食材を残さず食べるのが贖罪とは言ったけれど……」 少々うんざりした口調のパチュリー。 「これはちょっと甘すぎるんじゃないの?」 それに答えるのは、こちらもうんざりした感じのレミリア。 「これ」とは、テーブルの真ん中に載っているゆっくりありすだ。 真っ青になった顔色でぶるぶる震えるのに合わせて、くりぬかれた頭頂部から覗くカスタードクリームも、 プルプルと波打っている。 ちなみに、ゆっくりぱちゅりーのホイップクリームは、好評のうちに売り切れている。 「すみません、まさかこんなに甘くなるとは。この子、よっぽどストレスに弱かったんですかね?」 小悪魔が謝る。予想よりも甘くなりすぎてしまったようだ。 「匂いだけで、もうおなか一杯だよ」 フランも持て余し気味のようだ。 「仕方ないわね、咲夜!」 「お呼びですか、お嬢様」 レミリアの呼びかけと同時に、背後にすっと現れる咲夜さん。瀟洒で完璧なメイドある。 「ついでだからあなたも、お茶をご馳走になりなさい」 何のついでなのかはよく分からないが、レミリアの命令でお茶会の参加者が一人増える。 小悪魔は、咲夜の分の紅茶を煎れ直した。 「では、失礼します」 咲夜さんは席に着くと、スプーンでありすの中からカスタードクリームを掬うと、スコーンに付けて食べる。 「美味しい!甘くて美味しいですよこれ! キャラメル風味のカスタードクリームに、和風の餡子が良く合います!」 とたんに相好を崩し、笑顔で喜ぶ咲夜さん。文字通り花が咲いたようだ。 レミリア以下数名は、見ているだけで胸焼けしそうなのだが。 「意外と甘党なのね、咲夜って」 意外そうにパチュリーが言う。 「流石は自称10代ね」 レミリアは感心したように言う。 どう見てもレミリアの方がお子ちゃまなのだが、これでも500年は生きている。 「自称ではありません、本当です。自分の時間は自分でコントロール出来ますから」 正直なのかはぐらかしているのか、意味深に答える咲夜さん。 「そういえば、小悪魔って年幾つだっけ?」 尋ねるフランに、小悪魔はにっこり笑って答える。 「それは、禁則事項です」 終 あとがき: 前作、辻斬り妖夢譚では、虐待描写が薄かったのとゆっくりが全然「ゆっくり」って言ってないのに 気が付いたので、今回は色々頑張ってみた。 by 神父 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3344.html
糸の切れた人形のように小悪魔はぐったりとイスに座り込んでいた。 目の前にはゆっくりありすがゆっくりまりさに頬ずりしている。 「下品な女・・・」 小悪魔は口だけを動かす。 「ゆ?おねーさん、こいびとのまりさのわるぐちはやめてよね」 「あなたですよ。この阿婆擦れ」 小悪魔はゆっくりぱちゅりーを少し強く抱きしめ、ゆっくりありすを睨みつける。 「この阿婆擦れ、絶対に殺してくださいって言わせてやる」 小悪魔は小声で呟く、それはゆっくりまりさとイチャイチャするゆっくりありすには届かなかった。 小悪魔が仕事の合間に見つけた暇つぶし、 それはゆっくりの世話だった。最近見つけたもう使われていない掃除用具入れを掃除し、 主のパチュリーから少しばかりの賃金と休日をねだり、改装したご自慢の飼育部屋だった。 丸っこい可愛い文字で「ゆっくりのお部屋」と彫られ、ゆっくりパチュリーとゆっくりまりさが描かれていた。 ファンシーなプレートまでドアに飾っていた。二週間前までは、 小悪魔が飼っていたのは、 屋敷の前で日向ぼっこをしていたゆっくりまりさ、 人里のゆっくり屋で売られていたゆっくりありす、 その帰りに拾ったボロボロのゆっくりぱちゅりー、 だった。 三匹は最初、平等にエサを与えられ、平等に相手をされていた。 しかし、小悪魔はボロボロのゆっくりぱちゅりーを不憫に思い、 傷を治療をしてやったり、帽子を縫ってやったりしてやったのがよくなかった。 「ぱちゅりーはズルい!!」 意地汚いゆっくりまりさはすぐにゆっくりぱちゅりーに嫉妬した。 「やめなさい、ぱちゅりーは傷ついてたから治療してあげたのよ」 小悪魔は何度も言って聞かせたが、このゆっくりまりさはそれまでかなり不条理な世界で育ってきたのだろう。 ゆっくりぱちゅりーを不満のはけ口にしていた。 ゆっくりありすはというとゆっくりまりさに気に入られたいがためにゆっくりまりさに味方していた。 小悪魔は仕方なくゆっくりありすとゆっくりまりさをゆっくりぱちゅりーから遠ざけるため部屋に透明の仕切りを作った。 それでも二匹はゆっくりぱちゅりーに汚い言葉を投げつけた。 小悪魔がゆっくりぱちゅりーを庇えば庇うほど、二匹の行動は激化していった。 ゆっくりまりさも自分に同調してくれるゆっくりありすが居る事で良心は停止してしまっていた。 小悪魔が仕事で忙しかった日、二匹は仕切りに向かって体当たりした。 仕切りはグラつき、もう一度体当たりを受け、仕切りは倒壊した。 小悪魔がニコニコとエサを持ってきた頃にはゆっくりぱちゅりーは酷く痛めつけられ震えていた。 すぐさま、小悪魔はゆっくりまりさを払いのけ、ゆっくりぱちゅりーを抱きかかえる。 「誰、こんな事した子は?まりさ?!」 「ゆ!まりさじゃないよ・・・」 ゆっくりまりさは余所見をして答える。 「じゃあ、誰なの!!」 「とかいはのありすだよ。だってまりさがそのこのこときらってるんだもん!!」 ゆっくりありすはゆっくりまりさに頬ずりをする。 小悪魔はその日、一生懸命作ったプレートをゴミ箱に捨てた。 代わりに小悪魔が用意いたのは一斗缶と握り拳ぐらいの小石だった。 ゆっくりまりさを一斗缶に縛り付ける。極簡単な魔法で小石を焼け石に変える。 ゆっくりまりさはやめろと喚くが、小悪魔には聞こえない様子だった。 コトン、熱せられた小石を一斗缶の中に落とす。 もう一つ、コトン 次第に一斗缶の温度が上がってくる、今でちょうど人肌程度、 無論、ここで辞めるつもりなど毛頭ない。 「おねえさん、はやくこのなわをほどいてね」 「・・・」 コトン、返事をするように真っ赤な小石が一斗缶の中に落とされた。 「ゆぎゅ!!!ゆぎぃぃ!!」 ゆっくりまりさが痛がる様を少しでもよく見たいのだろうか、 小悪魔の目は目玉が飛び出るほどに開けられている。 ギョロっとした目でゆっくりまりさが悲鳴を上げる様を見ている。 口元は緩み、今にもケラケラと笑い声が聞こえてきそうだ。 「やめなよ。おねえさん、まりさがいやがってるでしょ!!」 「ゆぎぃ!!そう・・・だよ。はやくやめて・・・ね」 二匹は抗議をする。しかし、ゆっくりありすは熱いのが嫌なのか一斗缶から随分離れた場所に居る。 「まだお喋りに余力が残っているのですか、売女が。でしたら、もう少々熱を上げさせてもらいましょう。恋で焦がれていたいでしょ」 それからゆっくりまりさは右の頬が壊死するまで高温の一斗缶に縛り付けられていた 最後は悲鳴を上げる事すらできず、ただ白目を向いているだけだったが 翌日、また一斗缶と小石が用意された。 ゆっくりまりさは逃げようと努力はしたが、あっさり捕まってしまう。 「お、おねえさん、まりさがだめなところがあったらおしえてね。まりさ、ゆっくりなおすよ」 引きつりながらも明るく笑ってみるまりさ、 右の頬は動かず、左右非対称の気持ち悪い笑みだが、まりさには精一杯の行動だった。 小悪魔は無言で一斗缶にゆっくりまりさを縛り付ける。今度は左の頬を一斗缶にあてがう。 「なおすから!!まりさのわるいところなおすから!!」 コトン、小悪魔の返事は焼けた小石を一斗缶に落とす事だった。 昨日の繰り返し、ゆっくりまりさが熱いと騒ぎ出し、ゆっくりありすが心配し小悪魔にやめる様に抗議し、 小悪魔が小石を落としそれに答える。 昨日のようにまたゆっくりまりさは白目を向き気絶する 「そんなに心配ならもっと寄って慰めてあげてくださいまし」 ゆっくりまりさを心配そうに、しかし離れた場所から見守るゆっくりありすに小悪魔は声をかける 「私が怖いですか?あなたの愛ではここまで来れないのですよ。所詮は年中欲情女の勘違いですよ」 それでもゆっくりありすは動かないでいた。 自分をまず守らなきゃ、ゆっくりありすは選択をし、自分の命を生きながらえさせた。 その選択が正しいかどうかは後で分かる事となる。 両頬が壊死してしまったゆっくりまりさから笑顔が消えた。 笑えなくなったのだ。顔が全く動かない。喋る事には不便は無いが、表情を作れなくなってしまった。 ブスッといつも不機嫌そうな顔をしているゆっくりまりさ。 「ブサイクな顔がよりブサイクになりまして、そんな事では誰も買ってくれません事よ。売女さん」 小悪魔がゆっくりまりさの帽子を奪い取るとヒステリックに何度も踏みつけた。 ボロボロになった帽子をゆっくりまりさの頭の上に載せる。 「まあまあ、前衛的なお帽子ですこと。ブサイクには勿体無いぐらいです」 だんだんと自分達の待遇が悪くなってくる。エサは減り、部屋の掃除もされなくなった。 かける言葉も刺々しくなり、ゆっくりまりさは毎日苛められる。 ゆっくりぱちゅりーはテーブルの上で二匹を見下ろすように飼われている。 クッキーや紅茶、美味しいものばかり毎日食べさせてもらえている。 すると、ゆっくりありすは態度を一変させる。ゆっくりパチュリーに媚を売り出したのだ。 「ぱちゅりー、ありすにもクッキーちょうだい」 ぷいとぱちゅりーは身体をありすとは別の方向に向ける。 「ねぇ、ぱちゅりー、あやまるからぁ。ごめんなさい、ゆっくりゆるしてね!」 それを見て気分がよくないのはまりさだ。 「ありす?」 不安そうにゆっくりありすを見つめる。仲違した、ぱちゅりーはそう思った。 しかし、共犯関係はそう簡単に崩れるものではなかった。 小悪魔が部屋に戻ってくると、ぱちゅりーが死んでいた。 テーブルの上から落ちたのだ。そして、その死体をありすとまりさは食べている。 小悪魔はすぐに死体に集る二匹を蹴り飛ばした。 仕掛けておいた監視用の魔法の鏡を起動させる。 この鏡は数時間前に映した様子をもう一度再生する事ができる。 「ねぇ、ぱちゅりー、ありすとすっきりしない?」 「むきゅ?すっきり?」 「そうよ。とってもきもちいいのよ」 ぱちゅりーは野生だったが、今まですっきりした経験は無かった。 所謂、処女だった。それは体力的な問題、不運な境遇が原因だった。 決してすっきりししたくないわけではなかった。 今は毎日食事が取れ、病弱とは言え体力はかなり付いた。そして境遇は。 形の良いゆっくりありす。ペットショップで売られていた美しいゆっくりありす。 今までは自分を苛めていた嫌な存在だったが、そんな関係も終わった。 目の前にいるのは自分とすっきりを望む綺麗なゆっくりありす。 「むきゅー、そこまでいけないわ」 「ちょっとまっててね」 かかった。ありすは急いで小悪魔が用意したクッションを持ち出す。 「ここにとびおりればいたくないよ!!」 「むきゅー、ありすってかしこいね!!」 そして、ぱちゅりーは飛んだ。 ありすはクッションを別の場所に投げ捨てる。 糸の切れた人形のように小悪魔はぐったりとイスに座り込んでいる。 目の前には先ほど蹴ったゆっくりありすがゆっくりまりさに頬ずりしている。 痛かったねなどと痛みを慰めあっている。 「下品な女・・・」 小悪魔は口だけを動かす。 「ゆ?おねーさん、こいびとのまりさのわるぐちはやめてよね」 「あなたですよ。この阿婆擦れ」 小悪魔はゆっくりぱちゅりーを少し強く抱きしめ、ゆっくりありすを睨みつける。 「この阿婆擦れ、絶対に殺してくださいって言わせてやる」 小悪魔は小声で呟く、それはゆっくりまりさとイチャイチャするゆっくりありすには届かなかった。 まりさは嬉しかった。ありすは裏切ったわけじゃない。 ありすはあの憎たらしいぱちゅりーをやっつけてくれた。 とても嬉しかった。まりさは目を覚ます。大好きなありすが傍にいると思って。 「お早い御起床で、この鈍間。お食事は何になさいますか?生ゴミ?泥?それとも肥溜めから糞尿でもすくって参りましょうか?」 目の前にいたのは小悪魔だった。逃げないとまた酷い事をされる。今まで忘れていた事が蘇る。 どうして、ゆっくりしていたんだろう。ぱちゅりーを殺して小悪魔が黙っているわけ無いじゃないか、 必死に身体を動かすが、どうにも動かない。いや、動こうとするととても痛い。 「いひゃい」 声がおかしい。大きい声が出せない。 「あひふ、ひゃふひぇて」 クスクスと小悪魔は笑った後、ギョロっとした目でまりさを見つめ、説明した。 「足はこの通り、切り取らさせていただきました」 目の前に置かれたのは今まで自分の底だった部分、ゆっくりでは足と呼ばれる部分だ。 円く切り取られている足、まりさは吐き気がする。 人間だって自分の足が切り取られて見せ付けられれば恐怖のあまり嘔吐するだろう。 「あと、口元を縫い付けさせていただきました。それと」 口元が縫い付けられていて思ったような声が出せない。 急に小悪魔が消える。よく考えれば視界が狭い。 「左の眼球を摘出させていただきました」 まりさは小悪魔の元から逃げ出し、ありすを探す。 「あひふ、あひふ、ほひへ」 「ゆー?まりさ?」 眠気まなこのありすにも分かる。まりさがおかしい。 小悪魔がありすのところまで来て説明する。 「あなたのパートナー、私が壊して差し上げました、如何でしょう?髪もイカしますでしょ?」 「あ・・・ああ」 ありすは目に一杯の涙を浮かべている。 髪は所々無残に切られ、目をなくし、口を縫われ、 「綺麗でしょ?パートナーの容姿を褒めてあげて下さいまし。都会派の阿婆擦れ、ほら、笑ってくださいまし、フフフ」 元々焼かれている頬とボロボロの帽子、ありすはまりさに何の好感も持てない。 「愛していると言ってあげてくださいまし、あなたが愛したせいでこうなったんですから」 ありすの頬にまりさの焼けてゴツゴツした頬を押し当てる。 次第にありすの顔が青ざめていく。そして、まりさがありすに呼びかける。 「あひふ、ひゃふへへ」 「し、しらない!!こんなかいぶつしらないよ!!こんなのありすのまりさじゃないよ。はやくでていってね!!」 せきを切りありすがまりさを拒絶する。 「あひふ、まひははほ。まひははほ」 「そうです。これはあなたが愛したゆっくりまりさですよ。しっかりしてくださいまし、壊れるにはいささか早うございますよ」 「じゃあ、まりさなんていらない。こんなのありす、いらない!!」 そう言うと、ありすは何度もまりさに体当たりを繰り返す。 「あひふ、ひゃへてへ!!」 「うるさいよ!!おまえなんてゆっくりできないよ!!はやくしんでね!!」 何十回、何百回と体当たりを繰り返し、ようやくまりさは動かなくなりました。 「それでは最後はあなたですよ。皆様あちらであなた様がお死にになるのをお待ちしていますよ」 ゆっくりありすは最期に。 「ころしてね」と力なく言ったが、それから三ヶ月も拷問は続いた。 by118
https://w.atwiki.jp/kodamasuru/pages/172.html
小悪魔の惨劇 J02-035/N カード名:《小悪魔の惨劇》 キャラ名:「リン」 LPリミット:10% キャラクターシンボル:クラブ 属性:イグラ END:- あなたは自分の山札の上から3枚カードを公開する。その中からキャラクターカードすべてをアルバムに置き、イベントカードをシャッフルして自分の山札の上に戻す。 「外見が可愛いからって舐めたら痛い目見るぞー」 ブースターパック「咎狗の血」で登場したリンのキャラクターカード。 カード効果により、自分のデッキの上は必然的にキャラクターカードではなくなるため、イベントカードを引きたい時や、キャラクターカードを引きたくない時に効果を使うこととなる。 イベントカードを多めに採用したデッキや、イベントカードによるLPアップを狙いたい場合に使いたい1枚である。
https://w.atwiki.jp/dreamself/pages/1006.html
中国が空気なら、彼女は紅魔館の背景だ 図書館の司書という噂もあるが、あの大味な弾幕を見る限り 地道で丁寧な仕事をしているとはどうにも思えない。悪魔だし こぁだけに一部にコアなファンを持つらしく、出現回数こそ少ないものの 夢の中で出現する時は結構目立つ役回りを演じている気がする 01-408 01-791 01-911 01-951 02-163 02-593 02-845 02-876 02-903 02-921 02-932 以上、計11件
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/1720.html
登録日:2009/09/10 Thu 19 50 19 更新日:2024/09/23 Mon 17 30 09NEW! 所要時間:約 2 分で読めます ▽タグ一覧 Machico こぁ ここぁ ショートヘア モブ モブキャラ ロングスカート 三澤紗千香 中ボス 会沢紗弥 使い魔 公式設定ではショートヘア 司書 名無し 名無し同盟 名脇役 大森日雅 天沢カンナ 小倉結衣 小悪魔 小澤みのり 山本紗織 従者同盟 悪戯好き 悪魔 悪魔っ娘 春日望 村上奈津実 東方 東方Project 東方紅魔郷 櫻弥恵 気まぐれ 石原愛依梨 紅魔郷 紅魔館 羽 羽根 赤髪 麻倉もも 小悪魔とは東方Project第6作『東方紅魔郷』の4面中ボスを務める悪魔である。 こぁ かわいいよ こぁ 【概要】 種族 悪魔 二つ名 不明 能力 不明 テーマ(道中)曲 ヴワル魔法図書館 紅魔館の名も無き住人。 図書館を進行中の霊夢達に攻撃を仕掛けてくる。 本来、悪魔は幻想郷内では吸血鬼と同等の力を持つ強大な種族なのだが、その中では力の弱い方なので小悪魔と呼ばれるとのこと。 神主曰く、髪型はショートヘアーで性格は気まぐれ・悪戯好き。後先を考えずに行動する性格らしい。 基本的に沢山いる雑魚キャラの一人で、作中内では会話も無ければ立ち絵も無い。 だが東方三月精にて、図書館で給仕をしている小悪魔らしきキャラが描かれた。 勘違いされやすいが「ヴワル魔法図書館」とは単なる曲名であって紅魔館内の図書館の名前ではない。 【二次設定】 カップリングはパチュリーや美鈴、フランドール、大妖精等。 紅魔館内にいるからか紅魔館に住まう面子以外と絡む事は殆ど無く、外へ出かける描写もあまり見られない。 主人のパチュリーと違って彼女は病弱なもやし娘ではないので、単に図書館内の雑務が多すぎて気ままに外へ出られないだけ…なのかもしれない。 愛称は『こぁ』、『リトル』。 昇進して中悪魔になったら『ちゅあー』って呼ばれるのかもしれない。 図書館の司書や、出不精なパチュリーの身の回りを世話をしていたりする。 本来の設定と異なり、性格は真面目で礼儀正しく、紅魔館随一の常識人。 図書館の本を盗みに来る不届き者(魔理沙)を見つけると本を守るため果敢に挑むが、力量差で毎回のように返り討ちに合うのもお約束。 …寧ろこの二次設定が普及・浸透してしまっていて、原作での性格は殆ど見られない。 というのも、神主による上記の設定が発表されたのが二次創作方面でのキャラ付けが終わった後だったので仕方ない。 そんな彼女がパチュリーに従う理由は以下のように様々な説が見られる。 パチュリーに召喚された恩義により自らの意思で従っている魔導書などに封印されていたが実体を得る形で召喚されたパターン。ほのぼの系・純愛系に多い。 何らかの契約により従っている求人募集などで自ら紅魔館へやって来て、妖精メイドのように住み込みで働いているパターン。日常系・ギャグ系に多い。 パチュリーと勝負して負けた結果、しぶしぶ従わされている元々紅魔館にひっそりと住み着いていたが突如現れたパチュリーに実力行使され、彼女の部下として働く事になったというパターン。シリアス系にて見られる事がある。 パチュリーに召喚された直後に悪魔らしく(?)勝負を挑んだが、こっ酷く負けたために部下になったという即落ち2コマ的なパターンもある。 元々はレミリアの使い魔だったがパチュリーが勝手に手懐けて自らの支配下に置いた上記とほぼ同じだが、レミリアとも絡めたい場合はこちらのパターンが使われる。こちらも主にシリアス系だがレミリアのキャラ付けによってはギャグ寄りになる事も。 18禁作品では無防備なパチュリーにハァハァして合意を得ることなく暴走したり、一途に健気に想い続けて自らを慰めたり、 パチュリーに実験か何かで弄られて涙目だったり、大好きな主人(パチュリー)と快楽を得るために急に生やしたりと、キャラは作者によって様々。 悪魔だからかサキュバスor淫魔キャラとして扱われる事も多く、その手のネタが出るのは確実!そうコーラを飲んだらゲップ出るっていうくらい確……やっぱり6~7割ってことで。 彼女自身が何を司る悪魔なのかわからないので、エッッなネタに使いやすいのだと思われるが…ある意味「悪戯好き」という公式設定はこういった部分で生かされているのかもしれない。 まぁ何はともあれ、二次創作方面の彼女は割とエッッ寄りなキャラが多い。紅魔館のスケベ枠担当 描く絵師によってロングヘアーだったりショートヘアーだったり、巨乳だったり貧乳だったりとかなり姿が異なる(三月精で登場したのは短髪、だがウドンゲッショーでは長髪)。 しかし二次創作でのキャラ付けはロングヘアーが多数派を占めており、東方二次創作の全盛期においてはロングヘアー以外は存在しないのではと思えるほど極端であった。 今でも彼女の髪型についてはロング以外は描かない派、公式準拠でショートだけを描く派と分かれているが、 昔こそショートだったがパチュリーのように髪を伸ばしてロングにしたという設定で描いたり、その逆で伸ばしてたけどショートにする形で切った変則パターンもあったりする。 基本的に小悪魔は1人だけしか現れない事が多いのだが、沢山いる=モブという事でか複数人で現れる場合もある。 モブ扱いの場合は見た目こそ同じだが、性格や趣味嗜好がそれぞれ異なるといったキャラ付けがなされやすい。 中にはロングヘアーの方が姉で、ショートヘアーの方が妹という風に描かれていることも。その場合ショートの方は『ここぁ』と呼ばれるようだ。 場合によっては小悪魔とよく似た服装を着たショタっ子の小悪魔が現れる事もあり、竿役として活躍していたりも… 東方キャノンボールでの小悪魔 使用キャラとしては浴衣版だけが実装。CVは麻倉もも。 いつもの姿の彼女はストーリー等で使う立ち絵こそ用意されていたが、通常版としての小悪魔が実装される事はなかった。 ちなみにこのゲーム内での彼女のキャラ付けは二次創作でよく見られる真面目で礼儀正しい系であり、髪型はロングヘアー。 浴衣版の実装から2ヶ月も経たない内に同ゲームはサービス終了となったため、小悪魔が使えた(愛でられた)期間はかなり短い。 …とても可愛かったのに非常に勿体ない事である。 追記、修正よろしく △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] パチュリーのおまけみたいに薄い本に出して魔法で生やすテンプレやめてほしい -- 名無しさん (2014-11-26 01 29 16) 小悪魔「ちゃんとした名前が欲しいです」湖の大妖精・名無しの本読み妖怪「あきらめなさい!」 -- 名無しさん (2014-11-26 09 18 44) 個人の趣味で描いてる同人誌に対して赤の他人が「やめてほしい」は傲慢がすぎると思う -- 名無しさん (2018-05-24 17 21 19) 4年前の書き込みにそんな事言われても・・・ -- 名無しさん (2018-05-24 17 55 18) アーマードこぁタグカッコいいの多いからすき -- 名無しさん (2018-05-24 21 05 53) 中悪魔になったらちゅあーなら大悪魔でダイアーさんだな -- 名無しさん (2018-08-21 23 46 43) >神主曰く、髪型はショートヘアー これのソース未だに見たことない -- 名無しさん (2023-12-24 05 10 20) ↑神主による髪型設定のソースはどこから出たものなんだろうな…近年の東方公式漫画で小悪魔らしきキャラが出た時はショートヘアーだったから公式的には小悪魔=ショートヘアーなんだろうけど -- 名無しさん (2024-01-05 05 49 51) 可能性があるのは紅魔郷りどみ辺りかもしれないけど、ゲーム画面のドットもよく見るとロングと言うよりはショートないしボブ、長くともセミロング位と言うのは見た覚えがある。当時のPCモニタと今のディスプレイじゃ解像度が段ちだからそれ由来でわかりにくかったのかもしれないけど -- 名無しさん (2024-01-05 07 07 15) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2204.html
この物語は、幻想郷の日常を淡々と描写したものです。過度な期待はしないでください。 原作キャラ崩壊、独自設定、パロディーなどなんでもあり。 良いゆっくりは食べられたゆっくりだけだ。 以上に留意した上でどうぞ。 パティシエールな小悪魔2 幻想郷の霧の湖に浮かぶ紅魔館。 そのキッチンに居るのは、メイド長の十六夜咲夜と小悪魔と呼ばれる少女だ。 今日も紅魔館は平和であり、昼食の片づけが終わってすぐ、ちょっと時間の空いた小悪魔は、レミリアお嬢様の ためのお菓子を作る咲夜さんの手伝いをしていた。 咲夜さんのお菓子作りを見学して、参考にしたいという意図もあったのだ。 今回作るのも、当然のようにカスタードプディングらしい。 「小悪魔はカラメル作りをお願いね」 「はい」 咲夜さんは小悪魔に指示を出す。 咲夜さん自身は、里の加工所から取り寄せた粉末状のゼラチンを、水と一緒に鍋に入れ、コンロで暖めている。 小悪魔もその隣に立つと、鍋に水と砂糖を入れ、かき混ぜながらコンロで暖める。 温まるにつれ、砂糖水から水飴に変化し、更に茶色いカラメルになると芳ばしい香りを放つようになる。 「うーん、いい香りですね」 そんな事を言う小悪魔に、咲夜さんは目でOKの合図を送る。 小悪魔は火から鍋を下ろすと、テーブルに用意してある金属製のカップの中に、カラメルを少量ずつ入れた。 その数15個。 レミリアお嬢様の分にしてはずいぶん多いが、大部分は咲夜さんが部屋で飼っている“ゆっくりゃザウルス”と 中庭の“ゆっくりれみりゃ”と呼ばれる“おぜうさま”達の分だろう。 どちらがメインだか分からないな、と、小悪魔はクスリと笑ってしまうが、幸い咲夜さんには気付かれなかった ようだ。 「♪~」 咲夜さんは、大きなボウルに入れたこれも里の加工所製のカスタードクリームに、鍋の中の溶けたゼラチンを 注ぎ、鼻歌を歌いながら混ぜ合わせている。 そして、ゼラチン入りのカスタードクリームをお玉で掬って、先ほどのカップに入れてゆく。 小悪魔は竹串を使って、カップの中に浮いてきた気泡をぷちぷちと潰していった。 これは出来上がった後の見栄えに影響するのだ。 暫くは二人で気泡潰しを行った。 「後は冷蔵庫で冷やすだけね」 咲夜さんはそう言うと、金属製のカップをトレーに載せたまま冷蔵庫に仕舞う。 冷蔵庫の最上段には、やはり寝ているチルノフがチラッと見えた。 チルノフはゆっくりの亜種だが、体から冷気を放出するため、冷蔵庫の冷却のためによく使われている。 たまに冷蔵庫の中の食材を餌として与えれば、よく働いてくれる。実際は寝ているだけだが。 「流石、手際が良いですね」 感心する小悪魔に、咲夜さんは言った。 「まあ、毎日のように作ってるからかしらね。 お嬢様と違って、あの子達は食欲旺盛だから大変よ?」 あの子達というのは、当然ゆっくりゃの事だろう。 それについて語るときの咲夜さんはニコニコとして、本当に嬉しそうだ。 そうなのだ、以前ゆっくりれみりゃなる不思議生物が現れた当初は色々あったのだが、紆余曲折の末、現在は 咲夜さんが部屋で飼えるのは一匹だけ、後は中庭で放し飼いが数匹だけというお嬢様が決めたルールがある。 紅魔館で飼っているゆっくりれみりゃは、勝手な外出が禁止され、人里に迷惑をかけたり、変なものを食べたり しないように管理されていた。 それは、レミリアお嬢様が気まぐれで肉まんを所望されたりするからであり、中庭でれみりゃが増えすぎた場合 には、美鈴さんが適当に間引いて里の加工所に卸したりするからでもある。 そのおかげで、紅魔館産のゆっくりれみりゃは、希少な上に美味であると人里でも評判であった。 ちょっと話が逸れたが、とにかく咲夜さんは現在、中庭で突然変異として生まれた、緑色の怪獣のきぐるみを 着た様に見える、ゆっくりゃザウルスという珍種に御執心らしい。 片付け終わった小悪魔と咲夜さんは、それぞれの仕事に戻る。 加工所製のカスタードクリームは品質も安定しているので、お菓子作りも簡単に失敗無く出来るようになった。 咲夜さんはメイド長として様々な仕事をこなす多忙の身だ。 お菓子作りだけにそんなに時間は割けないのだろう。 確かに、ゼラチンを混ぜてから冷やして固める製法は、滑らかな舌触りと高い弾力を両立できる。 だが、ゼリーに似てつるっとしたその食感は、とろけるようなクリーム本来の深い味わいとはちょっと違う。 そもそもプディングとは、イングランド地方伝統の、蒸したり焼き固めて作る料理の総称である。 その中身はカスタードに限らず、挽肉や野菜に塩コショウを加えて焼き固めた料理も、プディングと呼ばれる。 そういう意味では、咲夜さんの作るプリンは、本来のカスタードプディングとは別の料理といって良いだろう。 そこで小悪魔は、クリーム・ブリュレに挑戦しようと考えた。 クリーム・ブリュレとは、カスタードクリームを焼き固めたフランス菓子で、要するに焼きプリンの一種だ。 加熱によってカスタードクリーム内の蛋白質を凝固させ、適度に水分を飛ばす。 とろけるように柔らかく、コクのある、本格的な焼きカスタード・プディングを作ってみたくなったのだ。 翌日、メイド長から貰ったエプロンを身に着けると、赤いロングヘアーを後ろでまとめ、リボンで縛る。 ちょっとポニーテールっぽく見えるいでたちで、小悪魔の気分はパティシエールモードに切り替わる。 小悪魔は料理に対してポリシーがある。 それは、なるべく素材本来の風味を生かすこと。 そのためには、新鮮な素材を用意する事と、素材との対話を通じて、その持ち味を見極める事が重要だ。 素材との真剣勝負、それによって調理方法も工夫する必要がある。 料理は半分趣味とはいえ、いや、趣味だからこそ、なるべく妥協せず、丁寧な作業をする事に拘りがあるのだ。 小悪魔は、里の加工所から仕入れた箱から、ゆっくりありすを取り出すと、深めのトレーに移した。 大きさは注文どおり、直径10cm位、数は6個だ。 強制的にゆっくりさせられる箱から開放された最初のありすは、暫くすると目を覚ました。 「ゆっくりしていってね!」 その声で、他のありす達も目を覚ます。 「ゆゆっ!ゆっくりー!」 「とかいはー!」 「ゆっくりしているわ!」 「ゆぅ…ゆぅ…」 まだ寝ぼけているのも居るみたいだが、小悪魔はぱんぱんと手を叩いて言った。 「はーい、注目! ようこそ紅魔館へ。これから皆さんには、ゆっくり美味しいお菓子になってもらいまーす! ちょっと大変かもしれませんけど、頑張ってくださいね」 「なにいってるの?おかしはなるものじゃなくておねえさんがもってくるものよ!」 「きゅうじがかりはとかいはのありすにはやくおかしをもってきてね!」 「おかしをもってくればゆっくりしてあげてもよくってよ!」 「はやくここからだしてね!ゆっくりできないよ!」 「さっさとゆっくりさせてね!」 てんでに自分勝手な事を言い始めるありす。こちらの言う事は半分も理解していないようだ。 まだ加工所の飼育室に居るつもりなのだろう。 加工所生まれのありす達は、所定の大きさになるまで、職員によって手塩にかけられ愛情一杯で育てられる。 思うが侭ゆっくりとしていたありす達は、まさか自分達が食用として育てられていたとは思ってもいない。 牧場から出荷される家畜は、本能的に自分の運命を察して抵抗するというが、この頭の中まで全身クリームの 饅頭達には、そんな危機感は皆無らしい。 まあ、勘違いしたままならそれでも良いか、と小悪魔は考え直す。 いきなりゆっくりさせなくするのではなく、他の方法を試そうと思ったのだ。 「では皆さん、長旅でお疲れでしょうから、お菓子の前に、ゆっくりサウナに入りませんか?」 にっこり笑って提案する小悪魔。 「さうな?」 対してありす達は、げげんな顔で首、というか体全体を傾げる。 「あれ? 皆さん都会派なのに、サウナ風呂をご存知無いんですか? とってもゆっくりしてすっきり出来るし、美容にも良いんですよ?」 「もっ、もちろんしってるわ!」 「さうなぶろはとかいはのありすにぴったりよね!」 「うつくしいありすがさらにうつくしくなっちゃうわ!」 「さすがとかいはのおねえさん、ゆっくりすっきりさせてね!」 「きがきくわね、ゆっくりはやくさうなにいれてね!」 ゆっくりすっきりという単語に食いつくありす。小悪魔はとても分かりやすい反応に思わず苦笑してしまう。 プリンは通常、容器を半分お湯につけて加熱する。いわゆる湯煎で作るのだが、ゆっくりの場合はそれでは 皮が溶けてしまう。そこで小悪魔は、蒸して調理しようと考えた。茶碗蒸しと同じ要領である。 「では皆さん、サウナにご案内しますね」 小悪魔はそう言うと、蒸し器のかごの中にありすを入れていく。 直径30cmほどの蒸しかごは、6個のありすで一杯になった。 「ちょっときついわね」 「とかいてきじゃないわ」 「ちょっと、おさないでよね!」 「ゆっくりしていってよ!」 文句を言い始めるありす達。だが小悪魔はあくまでスマイルだ。 「これは最新式のミストサウナなんですよ。 蒸気の力で汗をかいて、皆さんゆっくりすっきり出来ますよ?」 そう言いながら、蒸し器をコンロの上にセットし、蓋をかぶせた。 蒸し器の中からは、ちょっとくぐもった声が聞こえてくる。 「ゆゆっ、すのなかみたいでおちつくわ!」 「ここでゆっくりすればいいのね?」 「とかいははさいしんのさうなですっきりするのよ!」 「あったかくてきもちいい!」 「んほぉ!」 最新の都会派体験に、ちょっと興奮気味のありすたち。 小悪魔は、「頑張ってくださいね」と小声で言いながら、コンロの下の釜に薪をくべて火の勢いを増してゆく。 前回の失敗から、ありすへ与えるストレスは、なるべくあっさり目にしようと考えていた。 クリーム・ブリュレは容器に入れたまま食べるのが前提なので、柔らかめに、つまり短めに火を通せばすむが、 表面だけが硬くならないよう、中まで火が通るように、加熱時間と温度には、細心の注意を払う必要がある。 「ゆぅーっ、あついわね」 「でもおはだがしっとりしてきたようなきがするわ」 「んほぉぉぉ、きもちいいぃぃ」 暫くすると、シュウシュウと音を立てて蒸気が上がってくる。 小悪魔は水蒸気の量を一定に保つように火加減を調整しながら、中の声に耳を傾ける。 「あづい!あづい!」 「もういい!だして!」 「おねえさん!もうじゅうぶんよ!」 「・・・」 シュウシュウ… 「もうばべでず!あぢぢぢぢ!!」 「おでがいでづ!だじでぐだざいぃぃ!!」 「おでえざん、いじばるじないでぇぇ!!」 「・・」 シュウシュウ… 「じぬ!じんでじばぶぅぅぅぅ!!!」 「だぜ!ごごがらだぜぇぇぇ!!!」 「じね!いぢばるずるばばあはじねぇぇぇ!!!」 「・」 シュウシュウ… がたがたと騒がしかったが、蒸し器の中では身動きするスペースは無い。 そのうち、騒いでいたありす達が、だんだんと静かになってきた。 「なんだが ゆ っ ぐ り じでぎだ…」 「 ゆ っ ぐ り じ で い っ で ね … 」 「 ゆ っ ぐ り … … 」 「 ゆ っ … 」 シュウシュウ… ありす達がゆっくりしてきたのは、体内のカスタードクリームが凝固してきた証拠である。 それによって身動きはおろか、喋ることさえ困難になっているのだ。 「そろそろですね」 その声に耳を傾けていた小悪魔は、そのゆっくり具合を見極めると、蒸し器を火から下ろした。 蓋を開けると、真っ赤に蒸しあがったありす達が、ぶるぶると痙攣しているのが見える。 暫く冷ました後、小悪魔は一個のありすを手に取ると、ナイフで頭頂部をざっくりと水平に切り落とした。 「 ゆ゛べ ぇ ぇ ぇ ぇ ! 」 白目を剥き、ゆっくりとした悲鳴をあげるありす。 口は勿論、全身が思うように動かない状態では、ぶるぶると痙攣するしかないようだ。 切り取られた頭頂部の穴からは、いつものクリーム状ではなく、ナイフにくっ付かずに綺麗に平らな断面に なったカスタード・プディングが見える。 小悪魔は本体の方ではなく、切り離した頭頂部のプディングをスプーンで掬うと味見をしてみる。 「美味しい!」 小悪魔は思わず声を上げる。 硬過ぎず軟らか過ぎず、舌の上でとろけるような、クリームが凝縮された濃厚な味わいだ。 蒸し焼きの加減は、大体狙いどおりの硬さといった所だ。だが、まだ完成ではない。 小悪魔は手早く他の5個の頭頂部も切り取ると、その穴をちょっと引っ張り、容器のふちのように整形する。 6つのカップ入りプリンが出来たが、そのカップはどれもが苦痛の表情を貼り付かせている そこからかすかに聞こえてくるのは、苦悶と怨嗟の声。 「い だ ぃ ぃ ぃ ぃ ぃ 」 「 ゆ゛っ ゆ゛っ ゆ゛っ ゆ゛っ ゆ゛っ 」 「う゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛」 「ど ぼ じ で ご ん な ご ど ず る の お お お お 」 それには応じず、小悪魔は棚からリキュールのビンを取り出すと、ありすの頭頂部に薄く注いでいく。 アルコール度数と糖度が非常に高い、特製の料理酒だ。 それから小悪魔は、ありす達に語りかけるようにゆっくりと喋り始めた。 「どうして…ですか? 最初から、あなた方には美味しいお菓子になってもらいます、と言ったじゃないですか。 あなた達は生まれたときから、こうなる運命だったのですよ。 加工所で生まれたあなた達は、職員の皆さんの手によって、蝶よ花よと育てられました。 それは、こうして美味しいお菓子となり、食べてくれる人へと幸せを運ぶため。 そうです、あなた達の幸せな記憶は、食べてくれる人たちへと引き継がれ、その人たちを幸せにするのです。 さあ、今こそ思い出して下さい! あなた達は、幸せになってくれる人たちのため、食べられることこそが、 至上の幸せなんです! あなた達は幸せを運ぶ使者、幸福と愛のキューピットなんですよ! 安心してください! あなた達は、私が責任を持って最高に美味しいお菓子にしてみせます! そして、私の愛する人たちと、美味しく頂くことを保証します! あなた達は生まれ変わって、全ての人たちを幸せに出来るんですよ!」 最初は告げられた真実に驚愕していたありす達だが、段々テンションが上がってきて感極まったのか、目尻に 涙を浮かべながら熱く語る小悪魔の姿に、次第に体が動かない苦痛も、頭を切り取られた痛みも忘れ、感動で 涙を流し始めた。 そして、忘れていた古の、封印されていた記憶を思い出してゆく。 そうなのだ。彼女達はカスタードクリーム饅頭。それは、人間に食べられることこそが至上の喜び。 涙を流しながら、ありすたちは原初の言葉を思い出す。 『 さ あ 、 お た べ な さ い ! 』 実際のところそれは、ありす達がストレスで甘くなり過ぎないための、小悪魔の作戦だったかもしれない。 頭にたらされたリキュールによって、酔った上で麻痺した感覚の見せた幻影だったかもしれない。 だが、そんなことはもうどうでも良くなっていた。 ありす達は、この世に生まれてきた意味を見つけたのだ。それは、悟りの境地と言ってよかった。 小悪魔の主、パチュリー・ノーレッジがこの光景を、小悪魔の説教によって解脱する饅頭達を見たならば、 思わず紅茶を噴き出していたかもしれないが、それでもいい、信じるものは救われるのだ。 小悪魔はそのありす達の様子を見ると、細い薪に火をつけ、ありすの上にかざした。 揮発したアルコールに引火し、ありすの頭に青白い炎が上がる。 6頭のありすの頭に火を灯し終えると、小悪魔はその美しい光景にちょっと見とれてしまった。 それはまるで、キャンドルライトを掲げた聖歌隊の行進のようだ。 『 ん ほ お お お お お お お ! ! ! 』 “心頭滅却すれば、火もまた涼し”という諺の通り、トランス状態に陥っているありす達は、苦痛と快感が 入り混じった感覚に、訳も分からず喜びの涙を流す。それはまさにヘブン状態!! だった。 じゅうじゅうと音がするありすの頭頂部は、リキュールの糖分と、表面のカスタードクリームが加熱され、 茶褐色のカラメルへと変化してゆく。 甘く、ちょっぴりほろ苦い、そんな芳ばしい香りが漂ってきたところで火を消すと、後には茶色くカリカリの カラメルが乗った、ゆっくりありすのクリーム・ブリュレが完成した。 「上手に焼けましたー!」 にこにこと天使のような笑みを浮かべて喜ぶ小悪魔の歓声は、ありす達が最後に聞いた祝福の言葉だった。 幸せそうに自分を食べる人間達の暖かい団欒を夢見ながら、永遠の眠りについたその顔は、どれも達成感に溢れ とても誇らしげだった。 小悪魔は誰にともなくつぶやく。 「最後は、どうか幸せな記憶を」 終 by 神父 このSSに感想を付ける