約 702,752 件
https://w.atwiki.jp/when_they_cry/pages/305.html
3. しばらくして、俺の顔を照らしていた淡い光が、突然何かに遮られた。驚き、俺はその何かへ視線を向ける。 「……魅音?」 そこに立っていたのは魅音だった。闇に覆われていて、表情はわからない。 いつの間にこんな所へ移動したのか。俺がそれに気付かなかっただけなのか。いずれにしろ、魅音が何をしようとしているのかわからず、俺はただ気の抜けた顔で魅音を見上げていた。 「圭ちゃん……!」 その時、突然魅音がこちらへ飛びかかってきた。いや、座ってる俺に対して、倒れこんできたという方が適切か。 人間というものは本当に驚いた時、金縛りになったように動けなくなる。俺もその例に漏れず、間抜けな顔をする以外、倒れてくる魅音に対して何をする事もできなかった。 完全に不意打ちだった。さっきの真剣な問いかけは何だったのか。俺は、相手が魅音という事から何らかの攻撃を予想し、せめてそれに備えて目を瞑って体を強張らせる。……だが、どれだけ待ってもそれらしい動きは無かった。 不思議に思い目を開ける。すると、魅音は俺の背中に両手を回し、俺の胸に顔を埋めていた。つまり、俺に抱きついた形になっているのだ。こちらに攻撃を加える様子など、微塵も感じられない。 「み、魅音……!?」 俺は何が何だが理解できず、自分でもおかしく聞こえるくらいに甲高い声を上げた。わかるのは、魅音がこちらに攻撃する意思は持ってない事と、これがいつもの魅音とのじゃれ合いとは種類が全然に違うという事だけだった。 魅音は、またしても何も喋らない。俺の胸に顔を埋めているので、どんな表情をしているのかすらわからない。そもそも、何でこんな事をしているのかすら、意味不明だ。 そして、この体勢のまま、しばらく時間が過ぎる。体内時計がすっかり狂ってるしまっていて、何分経ったかは、検討のしようもなかった。しかし、時間の経過は確実に俺を落ち着かせてくれた。 だが、落ち着きは俺に更なる動揺も与えた。今、俺は「女の子」に抱きつかれているという事を、頭がようやく理解したのだ。 心臓がトクンと跳ね上がる。……おいおい、俺は何を動揺しているんだ。女の子と言っても、抱きついてるのはあの魅音だぞ? いつ関節技を極めてきてもおかしくない。そして、まんまと色仕掛けに引っ掛かった俺を大笑いしてくるに違いない。魅音とは、そういう奴だ。だから、この状況では、俺はさっさと魅音から離れなければいけないはずだ。 しかし、何故か今日は魅音の「女の子」の部分を必要以上に意識してしまう。妙な違和感のせいか。魅音が水着を着ているせいか。さっきの真剣な問いかけのせいか。体が触れるにしても、いつもと明らかに様子がおかしいせいか。……恐らく、全部かもしれない。 そもそも、初対面の時以来、俺は魅音を女の子として意識した事は一度も無かった。気の合う親友という感じか。その男臭い性格や行動から、ほとんど男友達のように今まで接してきた。だから、今の魅音はいつもと全くの別人のように錯覚してしまう。いや、だからこそ今、魅音の「女の子」の部分を意識してしまうのかもしれない。 そして、腕に伝わる柔らかい感触が、更に俺を動揺させる。以前にコブラツイストを極められた時もそれが背中に触れたが、今回ほど気にはならなかった。だが、魅音を「女の子」として意識している今は、思春期の男子として気にならない訳が無かった。 俺の腕の形に沿って、その形を変えている魅音の大きな乳房に目を落し、俺は唾を飲み込んだ。最早、いつもの魅音がどうのこうのという余計な事は、どうしようもなく価値が無く、下らない事のように思えてくる。そんなものより、今の目の前の現実の方が、遙かに興味があった。 俺の異変を感づいたのか、魅音はようやく俺の胸から顔を離し、俺の顔を見上げた。そして、目が合う。それでようやく、今まで魅音がどんな表情をしていたのかわかった。それを見て、俺は一瞬驚いてしまう。あれ、魅音の顔ってこんなにも女の子らしかったっけ……。 魅音は、一言で言えば真っ赤だった。頬は異常なほど赤く染まり、それは頬のみに収まらず、耳にまで及んでいる。口が半開きで、目は焦点が定まらない。その動揺ぶりは、俺よりも上かもしれない。だが、それは間違いなく女の子の顔だった。 お互いに顔を見つめ合ったまま、静かに時間が過ぎてゆく。 そして魅音は、俺の表情から何かを読み取ったのか、とても小さく、意識しなければ聞き逃しそうな声で、少し俯きながら呟いた。 「……胸、……手で、さ、触っても、……ぃ、良いよ……」 「え……?」 「あ、……い、いや、あの、圭ちゃん、……私の胸、……さっきから、……き、気になってるみたいだから……。だ、だから……」 そう言って、魅音は恥ずかしそうに顔を逸らす。 それを聞いて、俺は自分の体の芯が、徐々に熱くなってゆくのを感じた。体の奥底から、情欲という名の炎が燃え上がり始めていた。心臓が、うるさいほどに脈を打っている。 「ほ、本当に良いのか……?」 俺が期待を込めて聞くと、魅音は相変わらず目を逸らしながら頷いた。恥ずかしくて、もう声も出ないらしい。 俺はその返事を確認すると、魅音の両肩を掴んで俺の体から少し起き上がらせ、所謂膝立ちの状態にした。そうして、その大きな胸が丁度俺の目の前に現れる。魅音の顔を見上げると、まだ目を瞑っていた。 魅音の肢体から突き出たその乳房を、俺は改めて観察する。スクール水着越しだが、そのボリューム感は十二分にこちらへ伝わってくる。まだ成長途上なのか、その周辺の水着の布は伸びきっていて、かなり窮屈そうだった。 心臓の脈が、更に早くなる。呼吸も荒い。いつの間にか、体中からぬめった汗が噴き出していた。それは魅音も同じのようで、水着の所々が少し黒色に滲んでいる。夏場にこんな洞窟に入っているからだろうか。いや、それもあるだろうが、少し違う。雰囲気だ。この場の雰囲気が、俺たちに汗を流させているのだ。 二人でいるには狭い、この空間。薄暗く、淡い光と闇の境界を作る電灯。俺たちの呼吸音以外は水滴の落ちる音しか聞こえず、また俺たちの声も外部には届かない。外からは、何か間違いが起こらない限り、誰も入って来ない。つまり、俺たちが何をしようと、邪魔をするモノは存在しない。完全な、閉鎖空間。そんな場所で、俺たちはこれから卑猥な行為に走ろうとしているのだ。 さっきまでこの場を支配していた重い空気は、いつの間にか撫子色に濡れていた。 「……そ、それじゃ、いくぞ」 言うが、魅音は何も応えない。俺はその無言を了承と受け取った。 そして、自らの右手をゆっくり、魅音の胸へと近づけてゆく。途中、右手だけでなく、地面に置いていた左手も緊張でガクガクと震えた。これが本当に自分の手なのか、鉛でも入っているのではないかという程、力を入れないと動かない。だが、乳房との距離は着実に狭まっている。魅音の顔をチラチラと見上げた。さっき以上に、顔をトマトのように真っ赤にしながら、俺の手が触れるのを待っている。それを見て、俺の手は更に痙攣した。 距離は後数センチ、数ミリと縮まり続け、……そして、遂に右手が魅音の左胸に触れる。 「……ぁ」 触れた瞬間、魅音の口から切ない声が零れた。俺はそれに仰天し、そのまま体中が固まってしまう。何か変な事をしてしまったのではないか。何か間違った事をしてしまったの ではないか。と、明らかに普通では無い事を既にやっていると言うのに、そんな矛盾した思考が俺の脳内を駆け巡った。 だが、右手の平からは、確実にその感触を感じる。 ……柔らかい。それが、まずの第一に思った印象だった。じんわりと魅音の汗で濡れた水着の感触の向こうから、柔らかさが手の平全体に伝わってくる。五指一本一本で、魅音の温かい体温を感じる。それは、これまで一度も触れたことのない柔らかさだった。 そして、次第に俺の中で、次のステップへ進みたいという欲望が大きくなって来る。そう、魅音への心配よりも、自分の手の平にもっと強くこの新鮮な感触を味わわせたいという気持ちが勝ったのだ。 俺は無言で右手に力を込めた。 「……! ……ぁ、圭ちゃ……」 魅音が驚いたような声を上げる。まだ、その段階までは覚悟をしていなかったらしい。だが、俺はそんな事は既に気にならなくなっていた。 魅音の左胸は、俺が力を込めた通りに形を変え、俺の右手には、込めた力が強さに比例して柔らかさが跳ね返ってくる。その感触は触れるだけよりも遙かに心地よく、俺は無我夢中で手を動かした。初めの一回、二回はゆっくりだったのが、次第に早くなり、もう何回揉んだのかわからない。いや、そんな回数に気を取られるよりも、右手に伝わる快感を少しでも大きく楽しみたかった。 「……ぁん」 魅音は、俺が揉む力を強めるたびに、掠れるような声を出した。魅音の顔を見上げると、何かに耐えるように目を瞑り、口は半開きになっている。俺はふと手の平の中心に伝わる柔らかさの中に、少しだけ硬いモノがある事に気づいた。何だろうと一旦手をどけてその部分を見つめると、水着の下から突起物のようなモノが浮き出ている。位置的に、それは魅音の乳首に違いなかった。そう、魅音は俺に乳房を揉みしだかれて、感じているのだ。 それも、喘ぎ声を洩らす程に。 それを理解した時、俺の中で僅かに残っていた、魅音に対する遠慮の壁が崩れた。地面で弄んでいた左手を、魅音の右胸へと這わせる。そして、両手で一斉に揉みしだき始めた。 「んぁ……ん!」 魅音の喘ぎ声が更に強くなる。その反応が妙に面白く、俺は両手を動かすたびに魅音の顔へ目を向けた。魅音は、額から大量の汗を流し、口を大きく開け荒い呼吸をし、俺が乳房を強く揉むと、そこから大きな喘ぎ声を上げた。 だがそれは、揉んでいる俺も似たような状態だった。体はいたる所が汗でぬめり、顔中から玉のような汗が噴き出し、半開きになった口からは生ぬるい息が荒く漏れる。手で胸を揉んでいるだけだというのに、自分で自慰行為に耽る時よりも、遙かに気持ちが高ぶり、興奮していた。 「…………ぁあ」 突然魅音がこちらへ倒れこんでくる。とうとう膝に力が入らなくなったらしい。再び、最初の抱き合うような形になる。魅音は、肩で息をしていた。俺の胸に柔らかさと、僅かの水着の感触が伝わる。見ると、魅音の胸がそこに押し当てられていた。潰れた乳房は魅音の呼吸に合わせて細かく動き、その度に俺の胸が擦り上げられる。それは、たまらない気持ちよさだった。 「……うっ?!」 その時、俺の股間に電流のような刺激が走った。見れば、俺の水着の膨らんだ部分に、魅音の太ももが触れたのだ。俺は、今頃になって自分の陰茎がガチガチに勃起している事に気付いた。魅音の乳房を揉むことに夢中で、全く気付かなかったのだ。 魅音の太ももは、柔らかい上に汗をかいているせいでヌルヌルとしていて、そのひどく艶やかな感触は、水着の上からでも十分に伝わってきた。 「……圭ちゃんの、ここ……硬くなって、動いてる……」 魅音が、自身の太ももに触れたまま、ビクビクと震えてる俺の股間を凝視し、そんな事を言う。俺は、顔から火が出る程の恥ずかしさを感じた。平常時でも凝視されるのに抵抗があるというのに、こんな勃起した状態で見られるなんて……。 だが、それは凝視だけに留まらなかった。 「……じ、じゃぁ、……だ、出させて、……あげようか?」 「えぇっ……!?」 俺は訳の分からない音程の声を出した。 「だ、だって……、すんごいビクビクしてるし……。……だ、大丈夫だよ」 そう言って、魅音は突然俺の水着の腰丈部分に手を掛け、下に降ろそうとする。 「ぅ、あ、ちょ、ちょっと待った……!」 俺は魅音の手を掴み、間一髪でそれを防いだ。何が大丈夫なのか意味不明だ。 ここまでやっておいて、今更何を言っているんだとは、俺自身も思う。だが、これ以上先に進むのは、どうしても抵抗があるのだ。それは、単純な羞恥心からだけではない。相手が普段いつも一緒にいる、魅音だからというのが理由の大部分を占めていた。つまり、これ以上の段階に進んで、普段の付き合いに影響が出ることに一種の恐怖を感じたのだ。その恐怖は、興奮しきっていた俺の体を、一瞬で冷静に戻す程に強かった。 馬鹿な考えかもしれないが、今までの行為なら、まだ引き返せると思ってる。だが、ここから先は、どうしても禁断の領域のように思えてしまう。それは、普通の付き合いだけなら絶対日に出る事のない、生殖器を使うからかもしれない。 「さ、さすがにそれはやめておこうぜ……」 しどろもどろになりながらも、とにかく俺は一旦の中止を魅音に呼びかけた。 「……どうして?」 だが、想定外の返答をされ、俺は戸惑い、同時に驚愕する。魅音は、ここから先の行為へ進むことに、何の疑問も持たないというのか? 「ど、どうしてって、……その、何というか」 「脱ぐのが恥ずかしいの? ……だったら、大丈夫だって」 それだけを再び言うと、魅音は突然力を込めてこちらを押し倒してきた。完全に力が抜けていた俺は、それに対して何の抵抗をすることもできなかった。 背中に地面が触る。気づけば、俺は魅音に馬乗りの体勢で押さえつけられていた。 「お、おい魅音……!?」 「……大丈夫。大丈夫だって……」 魅音は俺の呼びかけには全く反応せず、うわ言のように大丈夫という言葉を繰り返している。気のせいかだろうか。それは、まるで自分に言い聞かせているふうに見えた。 俺はふと淡い光の中に浮かぶ魅音の顔を見て、またしても違和感を覚える。その顔からは、明らかに何らかの使命感のような物と、僅かの怯えを感じるのだ。性欲のあまりに暴走しているとか、そう言った類の物は、魅音の表情からは間違っても感じられない。それは、今の魅音の行動とはどう考えてもチグハグで、だからこそ俺は強烈な違和感を覚えた。 ――そして俺は何となく確信する。今の行動は魅音の本意ではないのではと。何かの目的のために、仕方なくやっている事ではないかと。 「……っ!?」 だが、そこで思考は中断される。俺の陰部に、突然何かが押し当てられたのだ。 「……ほら、こうすれば、お互い裸にならなくても大丈夫……」 魅音の言葉は、やはり震えていた。 魅音が何をしたのかわからず、俺は自分の未だに勃起している股間を見下ろす。一瞬、そこから魅音の体が生えているように見えて驚く。……いや、違う。魅音は、俺の股間に、自分の股間を押し当てているのだ。 「な……、何やってんだよっ……?」 「大丈夫……。私の……、女の子の大事な所で、気持ちよくしてあげる……」 もはや、魅音に俺の言葉は伝わらない。自分の目的の達成以外、眼中に無いといった感じだ。 「……ぅあ……み、みお……」 魅音の股間が、更に強くギチギチと俺の股間に押し当てられる。その折に、一番敏感な先端部分が、魅音の股間の妙に柔らかい部分で擦られ、俺は思わず喘ぎ声のような物を出してしまった。それは、魅音の割れ目だったのかもしれない。 体は、燃え盛る様に熱く。心臓は、壊れてしまうのではないかと思う程に鼓動した。 これが魅音の本意ではないという事はわかっている。だからこそ、止めさせなければいけないという事も、理解している。だが、自分の股間に、たった二枚の布を隔てて、魅音の、女の子の大事な部分が触っているという事実が、不覚にも俺の冷静な思考を破壊し、何も考えられないでいた。 「……じゃあ、動くね……」 魅音が、そんな事を言ったかもしれない。音が耳から入っても、それが何なのか脳味噌が正確に働かない。 だが、股間への刺激に変化が起こると、間抜けな事に、脳味噌はイの一番にそれをキャッチした。 「……ぅぁあっ!」 自分の陰部へ初めて加えられる、他人からの積極的な運動。その強すぎる刺激に、俺の口から無意識に悲鳴のような声が漏れた。 俺の股間を、柔らかい物が激しく擦り上げる。更に、俺自身の水着も、自身の特殊な感触で俺の肉棒を擦ってくる。それらは、撫でるように先端と裏筋を上下し、自分の手だけでは絶対に得られない快感をこちらへぶつけてきた。 ぼんやりとした視界の先では、魅音が自分の体を大きく上下させているのが見える。その様子は、まるで本当に性行為をしているように見え、俺の中の邪な妄想を激しいものにした。 「……圭ちゃんの、……また硬くなってるよぉ……」 俺の上で揺れている魅音が、今にも空気に溶けそうな声を零した。 「はぁっ……ぁあっ……!」 それに呼応するように、俺も激しい息継ぎをする。 そしていつからか、それまで水着が擦れる音だけが無機質に鳴っていた俺たちの接触部から、新たにグチュグチュと瑞々しい音が鳴り始めた。それは始め、俺の先走り汁だけだと思った。だが、違った。接触部をよく見ると、俺の肉棒がある部分以外もビチョビチョに濡れていて、何より魅音の水着の股間部分も、陰部を中心に、円のように広く真っ黒に滲んでいるのだ。だからその音は、俺の先走り汁と魅音の愛液が混ざり合って鳴っているに違いなかった。 ふっと、突然視界から光が飛んだ。魅音か俺の脚が、傍らに立ててあった懐中電灯に触れ、倒れてしまったらしい。倒れた懐中電灯は、グルグルと回って窟内を不規則に照らし、それが止まったかと思えば、なんと俺たちの接触部を強い光で照らした。そのお陰で、今まで薄暗くしか見えなかったその部分が、ハッキリと見えてしまう。それは始め、強い羞恥心を俺に与えた。しかし、股間と股間が擦り合う激しい動き、そしてその間で伸びるネバネバとした透明の糸を見ている内に、羞恥心を超える興奮を俺に与えてきた。 「……はぁっ……うっぁ……、み、魅音……も、出る……」 段々と、自分の肉棒から明らかな限界を感じ始め、俺は掠れた声で魅音に言う。 「……だ、大丈夫! だ、出しても、良いよ……」 その大丈夫は、これまでよりもやけに強く言っているように聞こえた。 と、急に股間への刺激が更に強くなる。魅音が体の動きを強めたのだ。それに連動して、接触部のグチュグチュとして音も、早く激しくなった。 そして、体の奥底から射精への願望が込み上げ、……遂に、俺の肉棒は限界を迎えた。 「……ぅ、ああっぁあぁ……! ……はぁ……はぁ……」 瞬間、落雷を受けたかのような衝撃が、俺の体を走る。だが、その衝撃は一気に引き、今度は目の前が真っ白になった。何も考えられず、何も喋られない。ただ、荒い息だけが俺の口を通る。所謂、放心状態というヤツかもしれない。 股間部に目を落とす。水着の肉棒を包んでいる部分が、真っ黒に染みている。射精した精子の量がよっぽど凄まじかったのか、水着の中に閉じ込められた精子で自分の肉棒がグチャグチャになっているのを感じ、少し気持ち悪かった。だが、水着の中の俺の肉棒は、嬉しそうにビクビクと震えている。 魅音は、そのまま動かず、肩で息をしていた。俯いているので、どんな表情をしているかはわからない。 4へ続く
https://w.atwiki.jp/totegao/pages/38.html
ID りーのみ 中の人 たまねぎ雀士 スカイプ &skype_status(スカイプID)←全部半角で 所持キャラ(持ってない奴を消せばおk) imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 ハヤテ imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 ティナ imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 ガイ imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 テリシア imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 ミリィ 所持武器(持ってない奴を消せばおk) ショットガン M3 SUPER90・WINCHESTER・REMINGTON サブマシンガン MP5K(初期)・MP5 SD6・MP40・INGRAM・TOMMY GUN・K7・P-90 アサルトライフル AK-47・TAR-21・M4 A1・G36・FAMAS スナイパーライフル WIN M70・L96 A1 サブ USP9(初期)・COLT45・DOUBLE BARREL 近接 CU-BK7(初期)・CU-BK9・チョコスティック(期間限定)・コテツ・スティックキャンディー(期間限定)・キャンディハンマー(期間限定) 特徴など ついにデジタル雀士の筆頭格、たまねぎ雀士さんも紙男に参戦。 紙男でもデジタル派かと思いきや、衣装を趣味で選ぶなどまさかのアナログぶりを発揮している。 名前
https://w.atwiki.jp/wiki-journey/pages/65.html
長野県の県都! 交通 JR東日本 篠塩線・信越線 (千曲市)-塩崎稲荷山-篠ノ井-今井ニュータウン-川中島-安茂里-長野 魚信線 豊野-信濃浅野-立ヶ花-(信州中野市) 長野電鉄 志賀高原本線 電鉄長野-市役所-権堂-善光寺下-電鉄本郷-信濃桐原-信濃吉田-朝陽-信大附属中-信濃柳原-(須坂市) (20120401廃線)屋代線※現在な屋代線代替バス ご覧。 (千曲市)-岩野-清野-象山口-松代-金井山-大室-信濃川田-若穂-綿内-(須坂市) しなの鉄道 信越南線(東しなの線) (千曲市)-篠ノ井 信越北線(北しなの線) 長野-北長野-三才-豊野-(飯綱町) バス 長電バス 屋代線代替バス(岩野西〜屋代高校は昼のみ土口経由) 須坂駅〜松代駅〜屋代駅 川中島バスぬアルピコ交通 http //www.alpico.co.jp/traffic/docs/obon2012nagano.pdf http //www.alpico.co.jp/traffic/docs/長野地区2016お盆ダイヤ.pdf 娯楽! 信濃善光寺
https://w.atwiki.jp/www-iris/pages/1955.html
【名前】 電脳きのみ 【読み方】 でんのうきのみ 【登場作品】 「4.5」 【詳細】 「4.5」に登場するウッドマン専用のキーアイテム。 電脳植物の種。 本作ではインターネット上の各地に、草が何本か茂っている箇所があり、ウッドマンが電脳きのみを持った状態で訪れるとイベントが発生。 ウッドマンが手持ちの種を植えてやることで、地中(?)の養分を吸い上げ、瞬く間に大木へと成長する。勝手にこんな植林なんかして大丈夫なのだろうか 成長した電脳植物からはマイナスイオンが放たれ、ウッドマンの最大HPを上げてくれる。 ウッドマンの強化には必須のアイテムなのだが、種が落ちている場所と草が茂っている場所はそれぞれ別、 更に種の数(=茂っている箇所の数)は実に24個と、上げ切るのは中々に一苦労。 その分、全ての種を植え終えれば、最大HPは圧巻の1500。全ナビ中堂々のトップタイであり、本人の重厚な外見に相応しい高耐久力を得られる。 また、場所さえ分かっていれば、短時間で一気に最大HPを上げられるのも利点。 ちなみに、ゲーム内の季節に合わせて、育った電脳植物の葉の色も変わるという小ネタがある。
https://w.atwiki.jp/wpaa/pages/126.html
12 23 00 昼のかめい連 ┗┻━┛┗┻━┻┛┗┻┻━┻┻━━┻┻┛┗┻━━┻┻━┛ ─=ニ二  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄""" ── __  ̄ ̄ ̄二二ニ=- ┏━━┓ """ ̄ ̄ [[コード]] ┃━━┫ -=ニニニニ=- ┃━━┫ ┣━━┫ ┃ ━ ┫ 同じ瞬間(とき) 同じ空の下で ノハヽ☆ _,,- " ┃┏┓┃ 幸せに笑ってる _ ,(ー^*/^),- "; ;, ┗┫┣┛ そんな 狼 がいいな。。。 / ,_O_,,- " ; o-o、 ;; ;, ┃┃ (.゙ー ", ;,; ; ;; , ┏┻┻┓ _,,- , ", ; ; , , ┃ ━ ┫ _,,- , ", ; ; , 狼◆かめい連 ┃┏┓┃ http // ┗┫┣┛ http // ┏┫┣┓┏┳━┳━━┳━┳━┳━━┳┳━━┳━━┳━┳┓ ┃┗┫┃┃ ┏┫┏┓┃┃┃┃┃ ━┫┃ ━ ┫ ━┫ ┃┃ ┃┃┃┃┃┃┗┫┏┓┃┃┃┃┃ ━┫┃┏┓┃ ━┫┃ ┃ ┗┻━┛┗┻━┻┛┗┻┻━┻┻━━┻┻┛┗┻━━┻┻━┛ [[ こ~ど ]] ,、_,,.;., ´ ̄`ヽ ,.、.゙、 ゙、 /l ,; ,. ,; r "⌒ヽ, 走れ 狼 ! ヽト、;.,、 ,.; ,,._;; ) ゴールまで一直線ですよ!? ┏━━┓ 、;.,_ , , |l! r ゞ,,; ☆ノハヽ ┃━━┫; ;., ")ノ/、;.,i, /⌒ヾi! ,/、;.,. リリd*`ー)ニ㌻ ┃━━┫ ,.;.,、_,. 、 /^ヽっ ,.ィ、_ ┣━━┫ ,/、;.,. .,; ., ; ;., " 7 ヘ ,.( ⌒)ー ゙; `亥 ┃ ━ ┫ jl / w ;、.,;l| `X´ ; ,(^ン.; ; ㌧‐ " ヽ ┃┏┓┃v从/|、wv从/l ;., 〉 ;/‐、; ; ;イ´ ;_..; ) ┗┫┣┛/lノル ノルバlj ゙.; ヾ,.) ハ; ノ , ;゙ヽ,;.,ヾ ┃┃ Nw/〃レ ヘ lル /v ・; `,゙ ; ミ; 〉 ,____ハ ┏┻┻┓  ̄ ̄``゙゙ ――-- ┃ ━ ┫ 狼◆かめい連 ┃┏┓┃ http // ┗┫┣┛ http // ┏┫┣┓┏┳━┳━━┳━┳━┳━━┳┳━━┳━━┳━┳┓ ┃┗┫┃┃ ┏┫┏┓┃┃┃┃┃━━┫┃ ━ ┫━━┫ ┃┃ ┃┃┃┃┃┃┗┫┏┓┃┃┃┃┃━━┫┃┏┓┃━━┫┃ ┃
https://w.atwiki.jp/p2mattari/pages/630.html
11月23日(日) SH さん 主催 (28H、368) 昼の気まぐれ開催です。 私の大嫌いな砂漠ですw 昨日と時間が違いますのでご注意ください。 【募集開始】 14:45 【ラウンド開始】 15:00(又は16名集合時) 【グレード】 GF 【コース】 砂漠 【ティ】 レギュラー 【ホール数】 9H・OUT 【タイム】 ロング 【相手の選択】 日本限定 【グループ名】 まったり キャラ・装備は自由です。 都合の付く方は、どなたでもどうぞ! 結果・コメント 主催者:SH さん みなさんお疲れさまでした。 班さん優勝おめでとうございます! 同スコアの方々もGJ! shさんどんまいです! 私の真似をすると〈砂漠×〉が付きますよw 明日は世間は祝日のようですが、自分は仕事ですので開催できません。 また来週の土日に都合がつけば開催しますのでよろしくお願いします。 本日はご参加ありがとうございました。 優勝者:班 さん 皆さんおつかれさまでした~&ありがとうございます! 予想GUYに寄りまくりました(;・∀・) ただ7Hのホーミングパーは・・・w 純正ノーミスのmさん少さんGJです! 最近私の死期が近いんじゃないかと危惧しておりますが(*1)) SHさん主催お疲れさまでした~ 名前:こくないのだれか さん 砂漠お疲れさまでした~ 班さん優勝おめで㌧♪ 最近どうしたんですか><らしくないですねw 他のみんごるばかりやってたら下手になってきました⊂⌒~⊃。Д。)⊃ SHさん主催お疲れさまでした~ 名前:m さん お疲れ様でした~ 班さん優勝おめで㌧♪ 純正ノーミスだったので満足ですw こっそりドラコン2つとも(σ´∀`)σゲッツ!! SHさん、主催お疲れ様でした~ 名前:少 さん お疲れ様でした。班さん、優勝おめでとうございます! 今回はJI率が良くて、難なくプレイができました(´∀`) SHさん、主催乙でしたー。 名前:こくないのだれか さん 班さん優勝おめでとう(≧∇≦)ノ 相変わらずお強いですねぇ♪ ものすごく久しぶりに参加させていただきましたが・・やっぱり駄目ですね、ついていけませんw SHさん主催乙でしたm( __ __ )m 名前:彩 さん お疲れ様でしたー 班さん優勝おめ~♪ 最近調子いいですねww 寝起きで初プレイのわりには、がんばれましたww SHさん主催おつかれさまでしたー 抹さんお久しぶりですね~w(・∀・)ニヤニヤ 名前:こくないのだれか(塩) さん 班さん優勝おめ~! 寝起きじゃツーパット2回もするわけだ JI率も4割以下…w SHさん主催お疲れ様でした~ 名前:リ(RE) さん お疲れ様でした~ 班さん優勝おめでとうございます! 調子は良かったのですが3、4Hの連続ボギーで終了しました…orz SHさん主催お疲れ様でした。 大会写真
https://w.atwiki.jp/pokesle_manual/pages/51.html
「ヤチェのみ」を持ってくるポケモン(ドラゴン)一覧
https://w.atwiki.jp/tradingfigure/pages/215.html
柚原 このみ 製品情報 全高 10.3cm 全幅 6.5cm パーツ構成 本体 台座 1 登場作品 Venus Idol Project
https://w.atwiki.jp/when_they_cry/pages/306.html
4. とんでもない事をした後だと言うのに、頭の中では、この水着のこと、お袋にどう説明しようとか、ゾンビ鬼はどうなったのかなとか、そんなどうでも良い事ばかりが巡る。自分でも不思議だ。 しかしそれは、一時の単なる現実逃避だった。脳味噌が処理限界を超えたせいで、オーバーフローを起こしていたのだ。その証拠に、呼吸が次第に落ち着きを取り戻すと、それに比例して恐怖という感情が俺を支配した。もちろん、それは日常が壊れてしまう事に対する恐怖だ。 今、俺たちがした事は、どう考えても普通のことじゃない。異常で、非日常的な事。こんな事をすれば、もう今まで通りの付合いなんて出来る訳が無い。会う度に今日の事がチラつき、普通の友達として振舞える訳が無い。つまり今日の事は、今までの日常を捨てる事と同議なのだ。 そして、解決する方法は一つしかない。つまり、新しい日常を作ること。だけど、それが今までのように温かで、心地よい日常になるとは限らない。冷たく、居心地の悪い日常になる可能性だって十分にある。だからこそ、今までの日常が大好きだった俺は、恐怖に震えているのだ。 この場を包んでいた撫子色はとっくに消え失せ、またしてもあの沈黙の闇が降りはじめる。 だが、今度はそれはすぐに砕かれた。 「……ぅっく……ぇっく」 魅音が、突然泣き始めたのだ。俯いた顔を両手で覆い、震えて涙を零している。 「……ごめんね……。……ぅっく、こんなことしちゃって、……ごめんね、圭ちゃん……」 そう俺に対して謝罪を繰り返しながら、痛々しくすすり泣いた。 そう、魅音もまた恐怖に襲われているのだ。俺と同じく、日常の崩壊への恐怖に。とすると、やはり魅音の一連の行動は、本人の意ではなかったのだ。何かの目標のために、仕方なく行い、その結果、恐怖に耐えかねて涙を零しているのだ。 ――いったい、どうして。当然、俺はそれが気になった。こんなことをすれば、いつも通りの付き合いが出来なくなる事くらい、誰でもわかるはずだ。なのに、どうして。どうしてそのリスクを背負ってまでこんな行動に走ったのか。それが気にならない筈が無かった。 だから、俺は質問した。 「……魅音、……どうしてこんな事をしたんだ?」 そう、魅音を驚かさないように小さな声で、そっと問いかけた。 すると、魅音は嗚咽混じりの声で、ゆっくりと答え始めた。 「わがまま、……みたいな物だよ。私の、勝手な……」 数瞬の間。 「……ただ、女の子として見て欲しかっただけ……。別に、男友達みたいな付き合いが嫌いな訳じゃないけど、……でも、圭ちゃんだけには私を女の子として見て欲しかった……。私、圭ちゃんが……本当に好きだったから……だから、こんな事をしちゃったんだ……。私の体を使って……圭ちゃんに無理やり女の子だと認めて貰おう、って……。 ……ぇっく、……馬鹿だよね、私。……そんな事したって、良い事無いに決まってるのにさ……。……でも、いつまでもこの状況が続くの……、好きな人に女の子と認められないのが……耐えきれなくって……ぅっく……。……本当に、ごめんね……」 それだけを言うと、再び魅音は静かに泣き始めた。 この時俺が受けた衝撃は、ちょっと言い表せない。驚きだとか、後悔だとか、そんな色々な感情が、俺の中を一気に突き抜けたのだ。 でも、一番強く、明確に俺の中を支配した感情がある。怒りだ。自分に対する怒りが、自分の中で大きく燃え上がった。 俺は、これまでとんでもない思い違いをしていたのだ。魅音が何も言わないのを良い事に、勝手に男友達として付き合ってきた。時折魅音が見せていたであろう、女の子らしい部分なんて無視して、勝手に男友達である園崎魅音を作り出していた。魅音が感じていたことなんて考えもせずに。魅音が思っていたことなんて知りもせずに。完全にこっちの都合で、魅音の「女の子」の部分を見ないでいた。 何てことだろう。俺が勝手に居心地が良いと思っていた日常は、魅音にとって耐えられない物だったのだ。だからこそ、今日、魅音はその日常を壊してきたのだ。そして、そこまでされてようやく、俺は魅音の「女の子」の部分に気づいた。 何て、大馬鹿野郎……! 魅音が、しきりに大丈夫と言っていたのを思い出す。あれは、やはり自分に言い聞かせていたのだ。これまでの日常が壊れても、きっと新しい日常は素晴らしい物になる。だから大丈夫と、魅音は必死で自分に言い聞かせていたのだ。すぐにでも逃げ出したくなる自分を抑えて。……それ程までに、魅音は俺に「女の子」の部分を気付いて欲しかったのだ。 この鍾乳洞に入ってからした、魅音の問いかけの意味も、完全に理解する。恐らく、俺があそこで魅音を女の子として認めているような事を言えば、そこで踏み留まったに違いない。今のような事にはならなかった。つまり、あれが最後のボーダーラインだったのだ。だからこそ、期待外れな俺の返答に対してあんな、泣きそうな顔をしたのだ。あぁ、これで私は今迄の日常を壊さなければならない、と……。 そこまで理解すると、俺の中は魅音に対する謝罪の念でいっぱいだった。今すぐにでも、この場で地面に頭を打ちつけて、何十分でも土下座をしたかった。知らぬ間に仲間を傷つけ続けていたという事実は、それ程までに俺の心を抉り、そして俺を自責の念に駆り立てたのだ。 だが、思う。謝罪だけで、果たして魅音の心は洗われるのかと。何故、魅音は今日の事をした? 俺に今日までの事を謝罪させるため? いや、違う。俺に、魅音の女の子の部分を認めさせるためだ。だったら、俺がすべき事は謝罪だけではない。謝罪だけで終わってはならない。――恐怖に身を震わせながらも戦った魅音を、認めてやらなければならないのだ! ゆっくりと、俺はその場から立ち上がった。魅音は、ふとこちらへ顔を向ける。その顔は、目の周りをすっかり真っ赤に泣き腫らしていた。 俺は、その目をしっかりと見据え、――そして、魅音の頭に手を乗せて、優しく撫でてやった。魅音の目が、驚きの色で染まってゆくのがわかる。 「……すまなかった、魅音。本当に、……すまなかった。……俺、魅音の事、何にも考えちゃいなかった。本当に、とんだ大馬鹿野郎だ……!!」 「……い、いいよ圭ちゃん、そんなの……」 魅音は、遠慮がちに目を伏せる。 「俺、……今度から、魅音の女の子らしい部分もちゃんと見ようと思う……」 「え……」 俺の言葉に、魅音は本当に驚いた顔をする。その目には、少しの喜びが垣間見えた。 「今更、……本当に今更かもしれない。だけど、今度からは、魅音にもそういう「女の子」の部分があるという事を、……認めようと思う。今まで俺は、勝手に魅音の事を誤解していた。女の子らしい部分なんて、これっぽっちも持ち合わせていないと、勝手に思い込んでた。……それは、本当に魅音を傷つけていたと思う。本当にすまない事をしたと思う。……だから、その罪滅ぼしになるかはわからないけど……、俺は、今までの考え方を改め ようと思う」 「圭ちゃん……」 魅音の濡れた瞳に、みるみる歓喜の色が満ちてゆく。だが、それはすぐに闇に覆われた。 「……でも、あんな事しちゃったから、もう今までみたいに遊べないよ……。私、今までの日常も大好きだった……。圭ちゃんに、女の子と認められないことが嫌なだけで、みんなと遊ぶのは大好きだった……。なのに、あんな事をしたから……。一つを手に入れたら、もう一つが離れちゃう……。……両方とも欲しいのは、我儘なのかなぁ……?」 俺も、魅音と同じ気持ちだった。今までの日常は、絶対に手放したくない。いや、手放すもんか。折角、魅音への誤解が解けたんだ。今までの日常を壊すなんて、勘弁ならない。 だから、俺は言ってやった。 「……大丈夫」 「……え?」 「大丈夫、今までの日常も壊さない。簡単なことさ。……忘れれば良いんだ、今日の事を。そうすれば、日常は壊れない。俺の魅音への誤解も解ける。……両方、手に入れられる」 「で、でも、そんなこと……!」 「無理だとは俺も思う。強烈な体験だったからな。でも、忘れるように努力するんだ。そもそも、俺が最初から魅音の女の子らしい部分に気づいていれば、こんな事が起きる必要はなかった。つまりイレギュラー。いらない事なんだ。だったら、忘れてその存在を消せば良い。頭の中から消せなくても、俺たちが今日の事を無かったように振る舞えば、それで良い。幸い、今日の事は、俺たちしか知らないんだからな。それで消える。それで今日は無かった事になる。……それで、元通りの日常になる」 魅音は驚いていた。驚いて、ぽかんと口を空けていた。だけど、しばらくすると、深く頷いて、「……うん」と言った。だから、俺も頷いて笑った。 そして、最後にどうしても言いたかった事を言うために、口を開く。 「……魅音の、あの問いかけに対する俺の返答だけど、……あれは、魅音が女の子らしくないからああ言った訳じゃない事をわかって欲しい。例え、レナや沙都子や梨花ちゃんが同じ質問をしても、俺は全く同じ返答をしていた。それを、覚えておいて欲しい……」 あの返答には、何の邪な気持ちは無い。俺の本心が込められていた。だから、それを誤解されたまま放置するのは、どうしても辛かったのだ。……今更になって、魅音がどんな気持ちだったかを、少し理解した。 「うん、わかった……」 魅音は、再び頷いてくれた。そして、続ける。 「あれは、私の質問の仕方が悪かった。だから、質問を変える……」 そこで、数秒の間を開けると、魅音は恥ずかしそうに俯いて、ゆっくり呟いた。 「――私の事、女の子としてどう思ってる?」 「え……? そ、それは……」 それを聞いた瞬間、思わず俺は顔が真っ赤になり、答えに詰まった。しどろもどろになりながら、何とか答えを返そうとした、……その時。 「圭一くん!! 魅ぃちゃん!! そこにいるんでしょーー!!?」 突然、窟内にレナの声が響き渡る。俺たちは同時にその場で飛び上がった。 何故、レナがここに!? ここに入る所を見られたのだろうか!? それとも、自力でこの場所を見つけたというのか!? いや、そんな事はどうでも良い。大事なのは、レナがこの場所を見つけたという事と、俺たちが今非常にピンチだという事だけだッ! 「……あぁ、やっぱり」 魅音が、そんな事を呟く。 「ん……? 何がやっぱりなんだ?」 「去年もここで似たような事で遊んだって言ったでしょ? 実はね……、その時、鬼には見つからなかったんだけど、レナには見つかってたんだ。あれには驚いたね、あの子自力で見つけたみたいだったから」 「なっ……!? じゃ、じゃあ、何でこんな所を隠れ場所に選んだんだよっ!? 鬼はレナだってわかってただろッ!?」 「いや~、去年の事だし、さすがに場所は忘れてると思ったんだけどねぇ。鍾乳洞はここ以外にもまだいくつかあるし。でも、そっちは隠れるにはちょっと不便で、ここが一番都合が良いんだよねぇ」 隠れるのに都合が良いからこそ、レナはここに俺たちがいると踏んだのではないか。レナの記憶力を少し馬鹿にしてないかなど、突っ込みたい事は山々あったが、今はそれどころじゃない。というか、そんな場所であんな事をするなんて、魅音は心臓に毛でも生えてるのではないか。 「でも、おかしいな……。私だけならともかく、何で圭ちゃんまでいるとわかったんだろ……」 「そんな事はどうでもいいっ! とにかく、逃げるぞっ!」 「逃げるって……どうやって? 出口は一つしかないんだよ?」 魅音はもうとっくに諦めてるらしい。だが、俺はそれを鼻で笑った。 「おいおい、たったこれだけで詰みと思うなんて、どうしたんだ部長さんよぉ? 駄目だぜ。全然駄目だ。まだまだチェックメイトには至ってない。そして、確率がゼロパーセントじゃない限り、いや、例えゼロパーセントでもそこへ突っ込んで確率ごと叩き壊すのが部活メンバーってもんだろ? ほら、行くぞっ!!」 そう言うと、俺は傍らに転がっていた懐中電灯を引っ手繰り、電源を消した。そして、魅音の手を掴み、レナがいると思われる入口方面へ駈け出した。 出口まで二十メートル程の地点。果たしてレナはそこにいた。こちらは少し闇に眼が慣れたために視認できたが、向こうは足音のみでこちらの存在に気づいたらしい。 「よぉ、レナ。よくここに気付いたな」 「あはははは。だって、圭一くんたちったら、本当にわかり易い手がかりを残してってくれたんだもん。あんな物があれば、誰でも気付いちゃうよ」 「ん? そんなもん残したっけな?」 「サンダルだよ、圭一くん。あれが落ちていたから、レナはここに気付けたんだよ、だよ?」 「さ、サンダルぅ!? いや、確かに落としたが、あれからどうやってここに気付いたんだ!?」 「開始八分くらいかな。サンダルが見つかった場所、その時はサンダルは無かったんだけど、その場所で妙に不自然な物音がしたんだよね。前の方から音がしたと思ってそこを確認に行ったら、そこに行き着く前に今度は後ろから音がして、レナはついその音に釣られてそっちに確認行っちゃったんだよね。前の方の音がした場所を確認せずに。そして、後の音を確認しにしばらく走ったんだけど、誰もいなかった。誰かがいたという痕跡も特に無かった。で、そこでようやくレナは気付いたんだ。あれは罠だったんだって。あの時はあちゃーって思ったよ。まんまとやられちゃった訳だから。 で、急いで元の場所に戻ったんだ。あそこに誰かがいたのは確実な訳だから。そうしたら、サンダルが落ちてるのを見つけたの。男の子用だったから、すぐに圭一くんのだと確信した。そこで、レナは少し考えた。何で圭一くんのサンダルがここに落ちてるのかなって。あまりにも不自然だったからね。サンダルを脱いでこんな場所を歩きまわれば足が痛いだろうし、サンダルは壊れてる訳でもない。何より、圭一くんは頭が良いから、こんな痕跡を残すような真似をするのは、考えられない。そうなると、他者の介入が浮かび上がってくる。 とりあえず、誰かに無理やり引っ張られて、何処かへ連れ去られたのかなって仮定した。そうすると、次に誰がって問題になる。こんな場所、レナたちくらいしか滅多に来ないから、部活メンバーの誰かの可能性が高い。その時はまだ鬼は私だけだから、鬼に連れられたことはありえない。そもそも、それじゃルールが違う。じゃあ誰なのか。そこで一旦詰まった。でも、サンダルが落ちてた場所を考えたらすぐに浮かび上がってきたよ。だって あのサンダルが落ちてた場所の先と言ったら、去年魅ぃちゃんが隠れていた洞窟があるんだもの。とすると、あの洞窟に行ったんじゃないかなと仮定した。あの道の先は、この洞窟以外に目立った物は無いからね。そして、その洞窟は魅ぃちゃんとレナしか知らない。となれば、圭一くんが連れ去られたなら、魅ぃちゃんかなって目星が付いた。もちろん、沙都子ちゃんや梨花ちゃんの可能性も無い訳じゃない。でも、魅ぃちゃんの場合が一番現実的に思えた。で、洞窟を確認しに来たら案の定、ね。 多分、魅ぃちゃんが親切心で秘密の隠れ場所を圭一くんに教えて、それを信用しない圭一くんを無理やり連れてきたって感じじゃないかな? まぁ、その辺りの真相は確認しようがないけど」 それで、レナの長い長い推理披露は終わった。 「さすがだぜレナ……。ほとんど完璧だ。よくあのサンダルからここに行き着いたな」 「あはははは。あのサンダルさえなければ見つからなかったかも知れないのに。惜しかったね、圭一くん」 レナはもうこっちを捕らえたつもりでいるらしい。だが、俺は不敵に笑う。 「あぁ、完璧だな。だが、その完璧さが逆に全然駄目だ」 「……どういう事かな、かな?」 「――推理の披露は、犯人を完全に捕えてからにしろって事さ、名探偵さんよっ!!」 瞬間、俺は手に持ってた懐中電灯の電源を入れ、それをレナの目に向けた。 「……うっ!?」 レナは怯む。当然だ、長い長い会話のせいで、さぞ目が闇に慣れただろうからな。それも、この強力な懐中電灯を直接目に向けられたんだ。ほとんど何も見えない状態に違いない。 もちろん、俺たちもその光は眩しかった。だが、レナほどではない。レナのシルエットを確認できるし、それだけで十分過ぎるほどだった。 「行くぞ魅音っ!!」 「うん!」 同時に俺たちは出口に向かって駆け出す。レナはがむしゃらに手を振り回し、俺たちを捕らえようとした。だが、手の動きは十分に見えてるため、それを避けてすり抜けるのに、何の苦労もいらなかった。 「よしっ!!」 目の前を光の世界が迎える。それは、懐かしき外界の光だった。そう、俺たちは無事に鍾乳洞を脱出したのだ。 「散るぞ魅音! 俺はこっち、お前はあっちだっ!」 「わかったっ!!」 外に出た途端、魅音にそう指示を下し、俺たちは一斉に別々の方向へ走った。こうすれば、どちらかは確実に逃げられる! 息をつく間もなく走り続け、鍾乳洞のあった場所からグングン離れてゆく。もう、ここまで逃げれば大丈夫かもしれない。 が、その時、俺の脚に突然何かが引っかかった。 「なっ!!?」 そう声を上げてる間に、物凄い力でひも状の何かが俺の脚に絡み、それに驚く間もなく、俺の視界は天地逆転した。 しまった、罠だ……! それに気づいた頃には、既に俺は空中に逆さまで吊るされていた。 「をーほっほっほっほっ!!」 そして予想通り俺の目の前に現れる沙都子。レナが既に鬼にしていたのだろう。 ……ともかく、これは覆しようのない、完全な詰みだった。 「油断しましたわね、圭一さっ……ん……?」 沙都子は、突然プルプルと震えだした。今の今まで勝ち誇っていたというのに、その様子は何かに怯えているようにすら見える。顔は破裂するのではないかと思う程に真っ赤だった。 何だ? 何があったんだ……? 訳が分からず、俺はぽかんと間抜けな顔をするしかなかった。 「……ぃ、……ぃ、……いいぃぃぃいぃぃいいいいやああぁぁあぁああああ!!!!! け、圭一さんのっ、ふ、不潔ううぅうぅぅぅうぅううっ!!!!」 すると、突然沙都子はそう叫び、この場から逃げるように、俺の前から走り去った。 茫然とする俺。 「……ふ、けつ……? ……ん? あっ!!?」 ふと自分の股間部を見上げると、……そこにあるはずの布が、「なかった」。 恐らく、沙都子のトラップにかかった際に、水着に枝か何かが引っ掛かり、見事に破れてしまったのだ。 「おい……待てよ、沙都子。せめて、これ解いていけよ……! せめて、地面に降ろしてくれよ……! おい! いや、せめて大事な所を何かで隠してくれよっ! おい! もしかして、このまま晒し者かよっ……!? レナ、魅音、沙都子、梨花ちゃんっ! 誰でも良いから来てくれよっ!! いや、来ちゃまずいっ! 俺を見ないでこの縄を解いてくれっ!! というか、誰か、俺を助けてくえぇぇえええええええええっ!!!!!!」 俺の悲鳴が、山々に木霊する。だが、誰も俺を助けてはくれなかった。 あの後、レナは魅音の方向に逃げた方向へ行き、制限時間も忘れて延々と夜まで追いかけっこをしていたらしい。沙都子は、あまりにショックを受けたのか、そのまま家に逃げ帰ったらしい。梨花ちゃんは、ずーっと何処かに隠れていたらしい。それが何処かは知らない。 つまり、俺はあの状態のままその日の夜まで放置された。あの時、勝負が付いたらしい魅音たちが偶然俺を見つけなければ、命に関わっていたかもしれない。幸い、夜だったので魅音たちは俺の大事な部分は見てないと言ってるが、信用ならない。 結局、俺はそれが原因で大風邪をこじらせ、その後一週間学校へ行く事は出来なくなったとさ。 惨劇は、そうして終幕した。 朝の幕開けへ続く
https://w.atwiki.jp/argent-chat/pages/26.html
お家では何をすればいいの? 外から帰って来た時は、服をはたいてから家に入り、手洗い・うがいは必ずするようにしてください。理想はすぐにシャワーを浴びる事です。日常的には掃除をきちんとして、放射性物質が溜まり込まないように気を付けましょう!