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ふたりの思い出 「あなたが芳野祐介先輩かしら」 あたしが目の前に立って話しかけようとも、ギターを弾くことを止めない。 「ねっ」 そのネックを弦ごと掴んで、強引に演奏を止める。 「………」 ようやく現実に返ってきて、あたしの顔を見てくれた。 「……邪魔だ」 「それは失礼。でもあなたに話があるのよ。いつになっても演奏をやめないか ら。こっちも忙しいし」 「なんだ」 艶のある低い声。顔もきれいだし、いかにももてそうだな、と癪になる。 「去年の創立者祭、飛び入り参加で、プログラムを無茶苦茶にしたという前科 があるので、前もって注意しにきたの」 前科者は黙って聞いている。 「出るなら、ちゃんと部活に所属して、プログラムに従って出てください。そ れが無理なら出ないでください」 「そんなこと言われても困る」 「どうして」 「俺は歌いたい時に歌うんだ。そん時になってみないとわからない」 「は……? わからない……?」 その返答に唖然としているうちに、相手はまたギターを弾き始めていた。 「こらっ、まだ終わってないっ」 もう一度ネックを掴む。 「なんだ……」 「そんな適当な返答じゃ帰れないの。出るなら出る、出ないなら出ない、どっ ちか決めて」 「そんなこと言われても困る。俺は歌いたい時に歌うんだ。そん時になってみ ないとわからない」 なんだ? こいつには再生機能がついているのか? 馬鹿にされてるようでふつふつと怒りがこみ上げてくる。 その神経を逆撫でするように、相手はギターをまたつま弾き始める。 「こっちだって困るのよっ! 出るのか、出ないのか、それ以外の返答は認め ない!」 そう大きな声で怒鳴りつけるしかなかった。 「………」 芳野祐介は手を止め、しばらく目を伏せて考え込む。ようやくこちらの真剣 さが伝わったようだ。 長いまつげの並ぶまぶたが、また開いた。そして決断の表情であたしを見た 。 「そんなこと言われても困る。俺は歌いたい時に歌うんだ」 「うあああぁぁあぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁ―――っ!」 キレた。 そいつの首根っこをひっつかんで、教室を後にする。 ずれいずりと廊下を引きずってい歩く。 「うおっ、芳野先輩が女に引きずられてるぞっ」 「やるなぁ……あれ、誰だっけ」 「新任の生徒会長、相楽って子よ……」 なんかいろいろ言われてるが気にせず進む。 辿りついたのは、軽音楽部の部室。 そのドアの前、ギターやドラムの音が聞こえてくる。 意味をなさない形だけのノックの後、ドアを開け放つ。 「うおおぉぉぉぉぉおおおぉぉぉ―――――――っ!」 そこには、あたしがここまで引きずってきたはずの、芳野祐介がギターを手 に絶叫していた。 自分の手を見る。すでに何も掴んでいない。 「人があんたのために頭下げて、入れてもらおうとしてんのに……」 勝手に体が動いて助走していた。 「先回りするなあぁぁぁ―――――っ!」 床を蹴って、ドロップキックを放つ。 芳野祐介の体がギターごと派手に吹っ飛んだ。 床を滑った後、むくりと起きあがり、こちらを見る。 「なんだ、生理か。それは勝手だが、俺に八つ当たりするな」 寄っていって、襟を掴んで立ち上がらせる。 「あんたがあたしを怒らせてるのよ……」 「俺が? 初対面のあんたとの間に一体何が?」 「その初対面からの短時間でずいぶんあったわ……」 軽音楽部の演奏は止んでいた。まあ、今の騒動を前に続いているほうが不自 然だけど。 あたしは、生徒会長として軽音楽部の面々に頭を下げる。 一曲でいいから、創立者祭の発表会にこの人を加えてあげてくれませんか、 と。 相手はたじろいでいる様子だった。 「たぶん、曲が先輩には合わないんじゃないかと……」 部長だろうか、ドラムを叩いていた子がそう恐る恐る口にした。 「曲?」 「音楽性、と言うか……」 「さっき、合ってたじゃない」 「いや、あんな咆哮するような曲じゃないんで……」 「具体的に何やるの?」 部長の口から挙がったのは、有名な女性ボーカルのバンド名だった。あたし も知っているが、確かに咆哮するようなバンドではない。 じゃあ、部室の隅に隠れるように立っている女の子がボーカルか。 「去年の先輩たちは、ピストルズとかやってたんで、入れたと思うんですが… …」 よくわからないが、そっちは吠えてもいい音楽なのだろう。 「そっちはできないの?」 「今から練習になるんで、間に合わないです」 あたしは腕組みし、どうしたものかと思案する。 恐らく何もせずに当日を迎えれば、また軽音楽部の舞台は乗っ取られてしま う。あたしの手から逃れ、いつの間にか部室の中心で雄叫びをあげていた先ほ どの一連の行動からも、それは容易に想像できた。 乗っ取られるよりは、先に一曲与えてあげておくほうが得策だろう。 「じゃ、今練習してるバンドの歌でいいから、一曲、あの人に歌わせてあげて くれない?」 「それで、今年は何事もなくすむんだったら……」 軽音楽部のリーダーはそう譲歩してくれた。 「ありがとう」 芳野祐介の問題が片付いたからといって、仕事が終わったわけじゃない。 試し刷りの終わったプログラムを片手に文化部の出し物にミスがないか、演目 の順番は本当に合っているのかなども調べないといけない。それが終わったら 、当日の警備をお願いしてる風紀委員会に出ないと……。 頭の片隅でやらなければいけない仕事をそらんじながら、あたしは文化部棟 を歩き回って確認をしていた。 すると、通りがかった軽音楽部の部室から騒がしい声が聞こえてくる。 またか、と思いドアを開けると、案の定、芳野祐介が部員と揉めていた。 あたしを認めた部員のひとりが、次のように訴える。 「この人、間奏になると、ドラッグにいかれてぶくぶく太り始めたとか語り始 めるんですっ 「そっちのがギリギリな感じがするだろ」 あたしは芳野祐介の背後に回って、その首を締め上げる。 「そんなギリギリ感いらないのよっ」 「いてぇーよっ」 芳野祐介はあたしの手首を掴むと、いとも簡単に引きはがしてしまう。 その時、あたしは気づいた。あ、あいつとは違うんだって。 女みたいに華奢だったあいつとは。 「どうした、痛かったか」 ぼーっとしていたのか、そんなふうに気遣われてしまう。 「ううん……」 首を振った後、他の打開策を講ずる。 軽音楽部にはこれ以上迷惑はかけられない。芳野祐介の手を掴んで、廊下に 引きずり出す。 「軽音楽部に入れてもらうのが無理だったら、他の部に泣きつくしかないわね ……」 「泣きつく? どうして」 「自分の立場をちゃんとわきまえなさい。現状のあなたが、創立者祭の舞台に 立つには、どこかの文芸部の助っ人、という形だけなのよ」 あたしは芳野祐介を引きずって、いろんな文芸部を回った。 どこかで一曲歌わせてあげてくれないか、と。 でも、どの部からも、絶叫の入るような品のない曲は要らないと断られた。 彼の絶叫ソングは文化部の間では有名らしい。 後ろを歩く芳野祐介は、肩を落としているのだろうか、静かだった。 「落ち込まないでね」 そう振り返る。 ん? と芳野祐介は不思議そうな顔をした。 あたしは自分を馬鹿だと思った。 この人は元々口数が少なく、そして、こんなことで落ち込むような手合いで もなかった。 それは、あいつと過ごしていた時間の……癖のようなものだった。 「あんたのほうこそ、俺なんかのために時間を潰していていいのか? もっと あんたを必要としている人間がいるんじゃないのか」 その言葉が胸に突き刺さる。 あたしは代わりの誰かの世話を焼いて……それで気を紛らわせていたのだろ うか。 ……違う。 あいつの代わりになんて誰もなれない。あいつは、あんな奴だったから…… ただ純粋で、それ以外に取り柄なんて何ひとつないような、そんな奴だったか ら、あたしは好きになったんだ。 「歌をプレゼントしよう」 脈絡のなさに、あたしはその言葉の意味を理解できずにいた。 理解するまで彼は黙って待っていた。 理解すると、それはまたあたしの神経を逆撫でする冗談のひとつと受け取っ た。 「結構」 けど、彼は譲らずに続ける。 「歌は救いにはならない。だが、支えにはなる」 あたしは泣きそうになる。 あたしが支えなんて必要としていること。 それがばれたのが、悔しい。 自分でも認めたくなかったことなのに。 芳野祐介はギターケースからギターを取り出し、準備を終えていた。 何本かつま弾く。ストラップにつけた小さなアンプからきれいな音がした。 今ラブソングなんて歌われたら、あたしはどうなってしまうかわからない。 怖かった。逃げ出したくなった。 「ワン、ツ、うおおぉぉぉぉぉいいいぉぉぉ――――――っ!」 どぐしっ! と芳野祐介を蹴り飛ばしていた。 「そんな絶叫が支えになるかっ」 「悪い。今初めて真剣に悪いと思った。選曲を誤った」 「あんたのセンスじゃ、なに歌ったって同じよ」 「今度は大丈夫だ」 「あたし、忙しいのよ。おひとりでどうぞ」 あたしは芳野祐介を残し、階段を上がり、生徒会室へ。 階段の途中で、軽音楽部の部長と鉢合わせになる。 お疲れさま、と頭を下げ合う。 そのまま通り過ぎようとしたが、あの話、どうなりましたか、と向こうから 話しかけてきた。 「あのって……芳野祐介?」 「ええ」 「どこでも門前払いよ。自業自得ね。今、一階でひとりで歌ってる。あいつに はそれがお似合いよ」 「そうですか……」 部長は重苦しくため息をついた。 「気になってんの?」 「ええ……追い出すようなことをして悪いことしたなって。でも、芳野先輩も 、悪気はなかったはずだし、音楽が好きなのは一緒ですしね」 「あんたいい奴ねぇ」 あんな奴にかける情けが残っているとは。あたしのそれはさっきすべて消え 失せたところだ。 「それで僕だけでもよかったら、一緒にやろうと思い直して・ドラムだけだっ たら、少しの時間で合わせられる自信あるんです」 「ギターとドラムだけ?」 「ええ。僕が軽音楽部の部長として、彼を助っ人として呼んだということにす れば、話は通るんですよね?」 「そりゃ、まあ……」 「それに僕も、激しい音楽、好きなほうなんです」 「あ、そ……」 こんな簡単に解決してしまうなんて。あの男を引きずり歩き回った今日一日 はなんだったんだ? どっと疲れが出て、階段の手すりにもたれてしまう。 「じゃあ、悪いけど、一曲だけお願い」 「はい」 「一曲だけよ? 二曲以上歌わせたら止めに入るから」 創立者祭当日。麻からあたしは雑務に忙殺されていた。 「怪鳥、来賓さんからの花束、どこに置きます?」 「あ、それ、事務室の前に飾っておいて」 ぱたぱたと走り回り、急いで指示を出す。 「裏門の設営から、パンフレットが足らないって来てるんですが」 「生徒会室に予備があるから、誰か持っていってあげて」 あれだけ準備したのに、山のようなトラブルが舞い込んでくる。 廊下や中庭では、創立者祭を思い思いに楽しんでいる生徒と一般客が見える 。 その中の一人が話しかけてきた。 「やっと美佐枝見つけた」 親友のサキだった。隣にユキもいて、こいつはクレープを食べている。 「礼言いなさいよ、そうやってあんたたちが楽しんでいられるのも、あたした ちのおかげよ?」 足を止めて一息つく。 「そりゃご苦労様。でもあたしたちものんきに遊んでるだけじゃないよ。ね? 」 サキがユキに目配せ。ユキはクレープを食べたまま、頷く。 「じゃ、急ぐから」 それだけの会話を交わして、その場を去る。 「会長、そろそろ軽音楽部の発表なんですけど……」 「はいはい、今行くからっ」 芳野祐介が暴走しないとも限らない。だから、あらかじめスケジュールに体 育館を見張れるよう時間を割いておいたのだ。 体育館は用意されたパイプ椅子が足らず、立ち見客が出るほどの盛況ぶりだ 。 スピーカーから響くのは、音のチェックをしているのだろうか、ノイズまじ りのギターの音。 ちょうど今から始まるようだった。 明るい女の子のボーカルで会場は賑わい、拍手の内に軽音楽部の発表が終わ る。 そして舞台袖からギターを片手に芳野祐介が出てきた。 事情を知らない観客はざわついているが、一部から拍手が聞こえてきた。校 内では有名人だから、もしかしたらファンがいてもおかしくはない。 部長がドラムの調整をして、芳野祐介と頷きあう。速いカウントが小さく響 き、スピーカーから歪んだギターの音と、それに負けないほどの特徴のある芳 野祐介の声が轟いた。 騒然とする場内は、ドラムとシンクロし、リズムのある喧騒となっていく。 振り絞るようなシャウトで曲が終わり、それにかぶさるように割れんばかり の拍手。 軽音楽部には悪いけど、それより大きな喝采だった。 ぱらぱらと拍手が止み、照明が落とされる。 が、まだ芳野祐介に退く気配はない。 「ではもう一曲」 マイクを通してそう伝えた。 結局こうなるのか。 あたしは幕を下ろす指示を出すために、人混みを掻き分けて、楽屋となって いる体育倉庫へ向かって歩き出す。 「これからやる曲は、新しい生徒会長さんに捧げます。えーと、名前はなんだ っけな……」 客席から、さがらーと声が上がる。 「ああ、佐川さんか」 どこまで人の神経を逆撫でするやつなんだ。 「では、新生徒会長の佐川さんに捧げます。できたらみんなで歌ってほしい。 約束で俺が歌えるのは一曲までだから」 しまった、と思った。 二曲以上歌ってはいけないと釘は差しておいたが、ギターを弾いてはいけな いとは言ってなかった。 完全にあたしの落ち度だった。これでは、強引に止めることもできないじゃ ないか。 「みんなよく知ってる歌だから。有名な映画の主題歌だ。歌詞は、えーと、よ ろしく」 彼が舞台袖に顔を向ける。そこには、スケッチブックを抱えた女生徒がふた り立っていた。 サキとユキだった。 スケッチブックをめくると、そこには英語の詞がマジックで書き綴ってあっ た。 あたしの知らないところで、あいつらは……。あたしは、立ちつくし、ため 息をつくしかなかった。 「ワンッ、ツ!」 スタッカートの利いたイントロが始まる。 馴染み深い低音のライン。それは彼の言葉通り、誰でも知っている歌だった 。 みんなが思い思いにそのスタンド・バイ・ミーを口ずさむ。 やがて大きな合唱となって、体育館に響き渡った。 あたしは顔を伏せて、それを聴いていた。 芳野祐介は知っていたのか。いや、知らないはずだ。 でも、その歌は、あたしの心の奥深くまで届く。 それが……あいつの言葉なんじゃないかと思うほどに。 『……いつまでもあたしのことを好きでいてください』 そう伝えたら、泣きながらありがとうと言って…… そして、それっきりいなくなったあいつの思いのようで…… あたしはぽたぽたと床に涙を落とした。 いつまでも溢れてきて、止まらなかった。 僕は怖くないよ 君がいてくれたら 君が僕のそばにいてくれたらね
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第25弾! 3月6日版 JAEPO2013 出展記念★先行配信 (4曲) MUSIC NOV ADV EXH INF Earthquake Super Shock - SDVX Edit. - 一途な片思い、実らせたい小さな幸せ。 ケッペキショウ 過食性 アイドル症候群
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ここはイッシュ地方のとある農家。そして見張り役にはブースターが。近年木の実を奪う害獣への対策を兼ねてである。 今日も見張りを続けるブースター。そこに一匹のタブンネがやって来た。 ブースターはそれに気付くが、あえて気付かないフリをする。今のままの距離では逃げられる。確実に仕留めるためにある程度タブンネを引き付ける必要があった。 タブンネはそんなブースターの思惑など知る由も無く、沢山の木の実が実った木へと近づく。 「ミィヒヒ…あの番ポケモン気付いてないミィ。案外間抜けミィねw」そう呟き、抜き足差し足で木へと歩み寄る。一歩歩く度にパコパコ肉球の音が鳴るが、これは仕方ない。 ついに木の実の元へ辿り着き、実を手に入れるべく手を伸ばが、その手は木の実を掴む事無く、ブースターによって阻まれる。 「ミィ!!?」タブンネは驚いた。さっきまで自分に気付いていないと思っていたポケモンが今自分の手を掴んで妨害しに来たのだ。 「お前気付いていたのかミィ!一体何時からだミィ!?」タブンネは尋ねる。 それに対してブースターは答える「最初からだよ…まさか気付かれないと思っていたのかい?」「ミィ…!」タブンネは自分がまんまと一杯食わされると言う事に気付いた。 「しかもタブンネって耳の良い種族だろう?僕が近付いてくるのに気付かないとは、案外間抜けだね」自分が呟いた事を返されてしまう。それはタブンネの神経を逆撫でした。 「五月蝿いミィ!こうなったらお前を倒して木の実を持って帰るミィ!」そう言ってタブンネは捨て身タックルを放った。 至近距離からのタックルが直撃し、ブースターは転がる。「どうだミィ!これがタブンネの力ミィ!」タブンネは勝ち誇った顔で言う。 俗に言うドヤ顔で勝利を確信するタブンネ。だが、ブースターは平然と立ち上がる。全くダメージを受けた気配が無い。 「これがタブンネの力か…だろうね」タブンネと言う種族の限界を知っているかのような発言。 そのままブースターはタブンネを掴み、馬鹿力を繰り出す。「ミギャア゛ア゛ア゛!!」タブンネは痛みに耐えかねて叫ぶ。 体中の間接を折られる勢いの力を前にタブンネは成す術がない。「タ…た…すけて…ください…」苦痛に満ちた表情の中タブンネは突如命乞いを始める。 「お腹を…空かせ…た…家族…が…居る…ん…です…ミィ」空腹の家族が居る。家族の為にやったのだとタブンネは主張する。 「家族の…為…に…死ぬ…訳…には行か…ないの…です…ミィ」自分の帰りを待ってくれる人が居る。自分が死ねないのだと言うタブンネ。 「そうか…家族が居るのかい…それなら…」そう言うとブースターの表情が和らぐ、タブンネは助けてもらえると思い、安堵する。 「本当に家族を想うなら…生き恥を晒すな!!」ブースターはそう言って、渾身の力を込める。「ミギャア…ア…ァ」タブンネは体を圧し折られ、息絶えた。 ブースターはタブンネの死体をどうするか考えた。「ゴミ捨て場に捨てるか…いや、空間の無駄だ」そう考えたブースターは大文字によって火葬する事と決めた。 タブンネの死体は跡形も無く焼き尽くされてこの世から姿を消した。
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20代男性からのご相談 先日、いきなり彼女から別れてほしいと言われました。 理由を聞いたら「ほかに好きな人が出来たから」という事でした。 ただ僕自身、そういう理由を言われてもなかなか気持ちの整理はできず、今でも彼女のことが好きです。 とはいえ、自分から彼女に復縁してほしいなんて言う事はしたくありません。 もし僕の方からそれを言ったとして、そして彼女がOKしてくれたら、僕と彼女の力関係で確実に彼女の方が上になってしまうと思うからです。 だから僕としては、彼女から復縁させてほしいと言わせたいと思っています。 ただどうすればそうなるのか、なかなか分かりません。 何か効果的な方法があればそれをしたいと思っていますが、どうも復縁したいという事ばかり考えてしまってよい方法が思いつかないのです。 どうかみなさん、僕にどうすれば良いかを教えてください。 回答 力関係を考えて彼女から言わせたいというのは余り理解する事はできませんが、そうしたいなら外堀から埋めていくという方法を試してみてはいかがでしょうか。 まずは彼女との共通の友達に協力してもらう事、そしてあなた自身も変わるところから始めてみるのがお勧めです。 もう一つは、共通の友達に色々と彼女に関する情報を教えてもらう事と、あなたに関する良い情報を彼女に伝えて貰うようにすること、要はあなたに対して彼女が魅力を感じるようにすればいいのではないでしょうか。 どんなに難しいと思える状況でも、必ず解決方法があります。 無料相談窓口はこちら
https://w.atwiki.jp/tnmrtnmr/pages/34.html
(※ スクリーンショットはクリックで拡大されます。) 冷戦-終結宣言の後、種村氏から雪村氏へ再びツイート(11時頃) @yukimurari ところで、13日に送らせていただいたメールですが、はじかれず送れたままということは、今は着信拒否されず届いているのですよね。そちらから返事がなかったので確認できずでしたが、送らせていただいてます。お返事はおまかせします。 雪村氏は16日、正午ごろに以下のツイートを送っている。 @arinacchi 現在改めて確認致しましたが、8/13付の受信メール一覧に種村先生からのものは存在しませんでした。 敢えて言い添えますが、消去したりはしていません。現在も当初のまま、着信は拒否させて頂いており、解除のつもりはございません。 …入れ違い、の意味が汲み取れないですが? ついっぷるから arinacchi宛 更に雪村氏は全体へのツイートで以下のように述べている。 昨日を以って、完全にコメントを控えたかったのですが、直接質問されたのでお答えのみ追加致しました。 以降、お仕事で外出のためついった離脱いたします。昨日の宣言以降のものについてのお返事は致しかねます。 これに対し、種村氏は返信をしていない。 8月18日、3 08に種村氏が以下のツイートを残す。 秋から来年いっぱいにかけて、かなり気合い入れなきゃできないお仕事がたくさんありまして、これからはブログ中心の更新に集中したいと思います。 短い間でしたが、たくさんの方と交流できて、本当に幸せでした。ありがとうございました。 これにより、事件は沈静化。 8/19に種村氏の別アカウントと思われるものが発見される。 フォローをしている・されている人物から考えるに種村氏である可能性が高いと見られるが、非公開になっているので確証はない。 ↓ 9月にはいり、種村氏の別アカウントを確定付けるような発言を彼女のフォロワーがしている。 少年漫画家 @LAST_CROSS (笑)制服にしてアリスのパロをブログに・・・というのに1票ですー!あ、陸さん海君6歳おめでとうございますーーー☆☆ 9/10 別アカウントに種村氏の友人から以下のような返信が書かれる。 あ、起きてた(笑)良かった♪ 仕事忙しそうだけど頑張ってねー! 私もそろそろ陸海に癒されたいよぅ…(´・ω・`) 陸、海とは種村氏が飼っている猫の名前である。このツイートは後に削除されているが、その後の反応が以下の通りである。 ああ~しまった(´;ω;`) またやっちゃった…ごめん、消したよ!ツイッター難しいな(笑)名前要注意だね(T_T) .
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そう、それはとある日曜日に起きた。 その日私は休日という事もあって、11 30頃に起きた。 リビングに行く。家族は全員出かけていて、誰もいなかった。 おなかがすいたのですぐに朝食を取る事に。 置いてあった中華丼の封を開けご飯の上に注ぐ。 そして電子レンジで3分温める。 雪「いただきます」 私は食べ始めた。まず鶉の卵をほおばる。 しかし、その時事件は起きた。 ッボン! 破裂した。 雪「アツッ!!た、たまご爆弾?!?!」 その日から私はゆでたまごに恐怖を感じるようになった。
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人の心を失くしたお前は、人じゃないだろ。 ◆ 夕暮れ刻。ソラの住む部屋のあるマンションの入口前。 おどけた調子で「ハロー」とソラが声を掛けた相手は、セミロングの茶髪を靡かせる事務服の女性である。 昨日ふとしたきっかけで出会った女性であり、この時間にこの場所で再会するよう約束し、こうして律儀に来てくれたのだ。 「お疲れさん。仕事はもう終わったんだよね?」 「はい。今日はちょっと頑張って終わらせてきました。いつもはまだ残業とのことなんですけど、今日は特別です」 「経理って言ってたっけ? 数字関係はどうも苦手だからさ、決算がどうのって話せるの凄いよね」 「いえいえ、皆さんそれぞれに得意分野を活かしているだけですよ。そう言う貴方だって、今日は用が済んだら私の髪をキレイにしてくれるんですよ?」 「ふふっ、ありがとー」 「あ、そういえば今日は皆さんにも『前より明るくなったね』って言われちゃいました。なのにもっと見た目が良くなるんですから、今日はラッキーです!」 取り留めの無い会話であるが、楽しそうに受け答えしてくれる。その笑顔もまた好印象だ。 このような出会いで無ければ、もしかしたら上客となり得る相手だったのかもしれないとソラは一抹の寂しさを胸に生じさせる。 しかしそんな感情はすぐに脇に追いやり、ソラは本分である目的を果たすための質問を彼女にする。 「あ、そうそう。昨日言った通り、部屋に入る前に渡しておきたい物があるんだよね。ちょっとこっち来てくれる?」 「あれ? 部屋に入ってからじゃなくていいんですか?」 「うん、先に君に見てもらいたくてね。その後で部屋まで持っていくよ」 「ああ。そういうことですか。運ぶの手伝った方が良いですか?」 「別にいいよ。腕怪我してるでしょ? じゃあ、こっち来て」 ちょいちょいと手招きし、女性を日陰側へと連れて行く。 どこからか女の子の声が何かを歌うのが聞こえてくる。曲はトロイメライだが、歌詞なんてあっただろうか。 奇天烈な歌を耳にしながら歩みを進め、建物の影に二人が覆い尽くされる辺りまで着いた時、そこには金髪碧眼の少女が笑顔を浮かべていた。 「こんにちは! あ、こんばんはでしょうか?」 「…………あれ? 私、何してるんだ?」 「さあ、何でしょう?」 ぴたりと、女性の顔から笑顔が消える。 まるで催眠から解けて正気に戻ったかのように、女性の顔は力が抜けきっている。 唖然としたまま立ち尽くす女性に向けて、ソラは肩を抱いて顔を近づける。 「んぁ……は!? お前、何でここにいる、」 「うん、今ので十分だよ。ありがとね」 「え、ちょっ」 途端に、女性の顔は驚愕と憎悪に歪んだ。 下手に騒がれると面倒なので、鳩尾に思い切り一撃加えて気絶させる。 ぐったりと寄りかかってくる女性を抱え、ソラは少女へと顔を向けた。 「よし、用は済んだよ。じゃあ片付けてくるから、ちょっと待っててねキャスター。ううん、可符香ちゃん」 ◆ ソラ――怪人ファントムが聖杯の獲得を志す上で、厄介事が一つある。 高い魔力を持つ者、ソラ達の言葉で言えば「ゲート」である者が、ファントムの手で、絶望のどん底に突き落とされた時。その者は新たなファントムを生み出して死ぬ。 この原則は恐らく、冬木に集ったマスター達が相手でも同様なのだろう。 問題は、ファントムとは元となった人物のそれと異なるとはいえ明確な自我を持った怪物であり、また程度の差はあれ戦闘能力も持っていることだ。 ソラが魔力を持つマスターの殺害を実行すれば、至極単純な死への恐怖という絶望のためにファントムが生み出される。 そしてそのファントムは、きっとソラの思い通りには動いてくれない。大方、聖杯への物欲を抱いたがためにソラの新たな競合相手として立ち塞がるだろう。 厳密に言えば生命体ではない英霊はともかく、マスターを倒そうとすれば新たなライバルを無駄に生み出しかねないのだ。 しかし、この課題を解決する手段を持つ者はすぐ側にいた。 他でもないソラのサーヴァントとして現れたキャスターである。 初めてキャスターのステータスを見た時、思わずソラは頭を抱えたものだった。キャスターを名乗りながら、彼女は本物の魔法など使えやしない。そして身体能力も平凡な女子高生と何も変わらないときた。 ファントムであるソラに魔法使い(キャスター)を味方にしろと言い、それでいてまともに戦力にならない。酷い嫌味だとしか思えなかった。 それでも、彼女の持つ宝具の一つはソラにとって好都合な代物だった。 キャスターを象徴する代物であり、キャスターの名前をそのまま冠した宝具の名。 それを人は、『フウラ・カフカ』と言う。 ◆ 深夜。街外れ。 その女性が次に目を覚ました時、傍に立っていたのは緑の怪物が一体だけ。 「えっと……もしやその姿はグレムリンさんでしょうか?」 「ごめいとーう。別に機械に悪戯する趣味なんて無いけど」 「ですよね。本当は人間達を陰から支えてくれる、私達と共にあるべき妖精さんですから」 「妖精じゃなくて、これでも人間のつもりだけどね」 その満面の笑顔に、ソラは得物を振り下ろす。 一振りの刃が放つ鈍色の輝きで、彼女の視界を埋め尽くす。 一秒後には、綺麗な赤一色に染まったことだろう。 ◆ キャスターから肉体の一部分を移植された相手は、その人格を『風浦可符香』という少女に上書きされる。これがキャスターの宝具の効果である。 ファントムの誕生を望まないソラにとっては非常に助かる効果である。 仮に魔力の素養を持つマスターであっても、頭に希望だけをたっぷり詰めた人格を宿した『風浦可符香』ならば、死の瞬間においてさえ絶望することは無い。 それどころか、別の要因で絶望する羽目になったとしても『風浦可符香』となればその瞬間に絶望は希望に塗り潰され、ファントムの誕生は防がれる。絶望が希望に変わり、新たに魔法使いとなるのである。 『風浦可符香』は、これから魔法使い(キャスター)になることが出来る。だから彼女はこのクラスで召喚されたのかもね、とソラは一人納得した。 相手を殺さず野放しにするとしても、『風浦可符香』は便利な相手である。 少なくとも、『風浦可符香』の善良な人柄がソラと敵対するようなことは無い。いや、恐らく相手が善人だろうと極悪人だろうと『風浦可符香』は友好的に接するだろう。 そんな彼女が相手なら、ソラは無意味な軋轢を生じさせずに済む。少なくとも、下衆なファントム共を相手にするよりは幾分か気楽だ。 更に一度『風浦可符香』となった相手は、事情を軽く説明すればソラ達に協力を仰ぐことも可能である。当然だ、他でもないキャスターの分身も同然なのだから。 その精神を征服するという意味で、ソラはキャスターを介して他者を制圧できる。相手が街の住人だろうがマスターだろうが、それこそサーヴァントだろうが、一度『風浦可符香』となってしまえばソラの物だ。 そして宝具の効果は、たった今一人の女性――マスターとして聖杯戦争に参加するはずだった彼女によって実証された。 彼女と出会ったのは昨晩のことであった。先手必勝とばかりに暗殺者のサーヴァントを差し向けてきて、結果としてソラ一人に見事に返り討ちにされた。 敗因を挙げるならば、不幸にも暗殺者のサーヴァントが戦力としては低級――精々フレイムと同等か――であったため、またソラを只のか弱い「人間」と勘違いしてしまったためといったところか。 こうして身を守る手段を失ったマスターの女性を、ソラは実験の材料とすることにした。 自慢の得物で二の腕にほんの少し傷を付けて、調達したキャスターの血液を傷口から無理矢理注ぐ。その数秒後、マスターの女性はソラの蛮行に対する怒りではなく、粗暴さなど微塵も感じさせない明朗な表情をソラに向けた。『風浦可符香』による乗っ取りは一先ず成功である。 翌日はごく普通の日常生活を送らせてみた。どうやら『風浦可符香』は休むことなく活動していたようだ。多少の性格の変化には周囲も気付いたが、その程度で済んで何よりだ。 キャスターと対面させてみたところ、途端に正気を取り戻した。『風浦可符香』である者同士が接触した場面に限り、宝具の効果が一時的に切れるというのは本当のようだ。 最後の仕上げに、再び自らの人格を封じられた彼女を『風浦可符香』のまま殺害した。結果として、ファントムは生まれなかった。マスターの女性に魔術師の素養が無かったのかもしれないが、ここは『風浦可符香』の人柄ゆえだと考えよう。 ポジティブも度が過ぎてないか、と思わず苦笑したくもなったが、終わりよければ全て良し。 ◆ 昼下がり。昨日の夜の後始末を終えたソラは、広場に置かれた椅子に腰かけティータイムに洒落込んでいた。 ソラもキャスターも腹を空かせているわけでは無く、それどころかソラには味覚すら無いのだが、そこはまあ気分というものだ。 テーブルの上にはアイスのレモンティーを注いだグラスが二つ、皿に乗せられた幾つかのドーナツ。ドーナツはすぐ側に見える屋台のショップから買ってきたものだ。 対面に座って幸せそうにドーナツを頬張るおかっぱ頭の彼女に、ソラは語りかける。 「そろそろ戦争も始まるだろうから改めて聞くけどさ。キャスター、僕は人間に戻りたいって思うだけだよ。こんな怪物の身体で終わらされた人生をちゃんとやり直したい、ただそれだけ。これって変かな?」 「え? 勿論変じゃないですよ。願いを抱くことは誰にだって許された権利です。だからマスターの願いも等しく正解です!」 「だよね。だから僕は聖杯が欲しい。他の人間を蹴落としてでもね。でも、君はそう思わないんだよね?」 「はい。せっかく奇跡の願望器と称される逸品ですよ? マスターだけでなく皆の願いが叶えて世界は幸せで満ち溢れるなら、それがベストな選択です。だから、聖杯さんはマスターも含めた皆のために使った方が良いと思うんです!」 「まあ、それも良い考えだね」 別に他の人がどうなろうと構わないけどなあ。そもそも一番の犠牲者は僕なんだし。 そんなことを思いながら、しかし口には出さずにソラはドーナツをまた一口齧る。 ソラが食べているのはチョコレートを塗られたオールドファッション。プレーンシュガーにしようかとも一瞬だけ考えたが、あの日あの時に決別した指輪の魔法使いを思い起こさせる一品を選ぶ気にはなれなかった。 結局、キャスターがプレーンシュガーを選んだせいで意味の無い考えになってしまったが。 表面に出さないソラの不快感には構わず、彼女は向日葵のごとく明るい笑みを振りまいてる。 包帯と眼帯の痛々しさも、笑顔の眩しさの前には些末な事である。 「でもさ、聖杯ってのは一人分の願いを叶えるのが限界じゃないの? だからこうして戦争なんかするわけだし」 「そうとは言い切れません。例えば、ドーナツをこうして千切って皆で同じ味を共有するように、聖杯のエネルギーを分散させればいいんですよ。国一つの歴史を変えて余りあるなら、きっと世界中の人間と共有できます」 「仮に出来るとしてさ、皆の願いは中途半端な叶い方になるんじゃないの?」 「心配はいりませんよ。万が一足りなかったとしても、私達が手順を踏めばもう一度聖杯さんを呼び出すことだって出来ますよ。儀礼というのはいつの時代も繰り返されるものですから」 「また聖杯戦争を始めて、誰かを犠牲になるってわけね。僕は別にいいけど、それで皆は納得するのかな? 代わりに願いを叶えても納得してくれないかもしれないよ」 キャスター自身に願いは無い。いや、他人が願いを叶えることがキャスターの願いと言うべきか。 博愛主義のような思想となれば聖杯戦争など断固拒否とでも言い出しそうなものだが、予想に反してキャスターは肯定的だった。 その真意を知るために、ソラは質問を投げ掛け続ける。 怪訝な表情のソラに臆することなく、キャスターはその日本人離れした顔つきを真っ直ぐにソラに向けた。 「いいえ。ここにいる皆さんは英霊、それぞれの願いを叶えるための概念に等しい存在です。だから皆さんの願いを叶えた時点で、皆さんの本懐は果たされたと言えるんです」 「うん、英霊はそうかもしれないけど、マスターの側はそれで納得するのかな。それこそ、僕が昨日やっちゃったあの人とか。僕が今いちいちこんな話してるのも、ここが一番気になるからだし」 「そうですねえ……いえ、やっぱり大丈夫だと思いますよ」 「聖杯で生き返らせるから、とか?」 「それ以前の問題ですよ。人の生涯は、誰のものであっても全て輝かしい軌跡です。つまり人は皆、命を終える時に貴く尊い英霊となれるんです。だから英霊の受肉が聖杯で実現できるように、マスターだった人々もまた聖杯によって幸福な世界に甦ることが出来るんです」 「ふーん。昨日の出来事のせいで心変わりするんじゃないかと思ってたけど、やっぱり本気で言ってたんだ。まあ、今のその張り付いたような態度も演技かもとは思うけど」 「やだなあ、真剣勝負の場で無意味な嘘を吐く人なんているわけないじゃないですか」 「別に何でもいいけどね、僕の邪魔にならなければ。皆のための聖杯ってのでも、別に構わないよ」 「そうです。手を繋いだ世界中の人類の希望の象徴、それでこそ聖杯なのです。聖杯さんを皆で使うためにも、これからは一緒に頑張りましょうね、マスター!」 「て言っても、頑張るのは基本僕だけど」 生じる犠牲を願いのために已む無く妥協するというよりも、そもそも聖杯戦争のネガティブな側面すら彼女はポジティブに解釈する。 成程、超ポジティブ少女とは良く言ったものだ。 本当に全ての人々が彼女の理屈に納得させられるかは正直なところ怪しいと思うが、今ソラの敵とならず、また一人を手に掛けたソラを非難しないなら十分だ。 勿論、ソラは本当に他の人々と聖杯を分け合おうなんて発想には微塵も共感してはいないが、口に出すだけ無駄だろう。 それを差し引いてもちょっと付いていけないとも思うけどさ、と呆れ交じりの視線で、ストローでレモンティーを啜る少女の顔を見つめる。 平凡な顔つきだけどパーマのかけ方次第でいくらでも化けるな、と全く無関係なことを頭の片隅で考えたのは職業病ゆえか。 「ん? 私の顔に何か付いてますか?」 「ううん。何でもない」 それはともかく、出来ればあまりヒヤヒヤさせないでもらいたいものだ。 周囲の人間は自分達に興味など無いようであるため無用な警戒は不要だが、やはり心臓に悪い。 こうしてソラに気を揉ませるのは、キャスターの持つ二つ目の宝具――これもまた『フウラ・カフカ』と言う名なのだが――の効果だ。簡単に言えば、キャスターが常に外見を変化させ続けているためである。 この宝具にキャスターのステータスの特性を併せれば、敵対する相手にキャスターの正体が特定される懸念をする必要性はかなり薄まる。 即ち、今後はキャスター自身に偵察活動をさせる選択肢も考慮に入れられるのである。 今回に限っては事に及んだが、本格的に聖杯戦争が開始されたら大ぴらには動けまい。片や姿を晒せば嫌でも目立つファントム、片や戦闘能力皆無のサーヴァント。 上級のサーヴァント――それこそインフィニティーに並ぶほどの――と真っ向勝負をすれば確実に敗北する程度の実力しかない以上、素直に大人しくせざるを得ないのが実情だ。 ならば、当分の間は情報収集に徹するのが吉。表面上ソラはただの美容師として、またキャスターもただの十代の少女として、また頃合いを見て幾名かの『風浦可符香』を配下として、冬木の街で生活するのが無難というもの。 そして、かつて白い魔法使いを討ち取った時のように、見据えた敵の付け入る隙を見つけたら確実に物にする。それが叶うかどうかは、自分だけでなくキャスターの立ち回りにも懸かっているのだ。 頼むよー、と今度は期待の籠もった目を向けて、その感情に気付いているのかいないのかキャスターはまたにこりと笑い、ツインテールが小さく揺れた。 「じゃ、食べ終わったらキャスターは……今日の所は、僕の家にでも戻ってなよ。まだ君を動かす理由も無いし、僕もとりあえず仕事しとかないと」 「むむう。私だってマスターの力になりたいんですけど……」 「適材適所ってやつだよ。それにその内お使いとか頼むだろうしさ」 ああ、全く彼女が来てくれて良かったとソラは心から思う。 どこまでも、彼女はこの醜いファントムを安心させてくれる。 それは戦略眼としての観点だけではなく、ソラがソラのアイデンティティを自認する切欠としての意味でもあった。 「っ――!!」 「どうしたんですかマスター? なんだか顔が怖いですよ?」 「あぁ……うん、気にしないで。ちょっと嫌な事思い出しただけ。ちょっと、ね」 「そうですか……きっとマスターも辛い思いをしてきたのでしょうね。でも大丈夫です! 八百万の神達が人々へ救済を齎したように、マスターにもまた相応しい癒しが訪れると決まってますから!」 「ふふっ」 真ん中分けの長い黒髪の女の子が視界に映し出された時、ソラは一瞬その肢体に鋏を思い切り突き刺してやりたい衝動に駆られた。自分の傷を抉る相手に全力で反発するのは、生物として当然の反応だ。 瞬きする間に一つ結びの髪と泣き黒子の女の子へと変わった頃には、既に衝動も沈静化している。これもまた、外敵の無い状況では平静さを保てている証拠である。 そして今度は妙に目つきの悪い女の子になっている。キャスターの在り方の不安定さにおぞましさを抱き、口を開けば甘言しか吐き出さない、知ったような顔で人の心の隙間に入り込もうとする人柄に気色悪さを抱く。 理解の及ばないナニカを受け入れないで嫌悪し、しかし感情を表出させず上手に付き合っていく。ごくごく普通の生き方だろう。 この子はいつだって、ソラが至極まともなんだと自覚させてくれる。なんと素晴らしい話であることか。 指輪の魔法使いに徹底的に絶望させられたソラにとって、キャスターは存在自体が希望であった。 彼女に癒された今だったら、ソラを否定した彼にも返事だって出来る。たとえ、彼にはもう届かないのだとしても。 ◆ ほらね? 僕は人間(ソラ)だよ。 【マスター】 ソラ@仮面ライダーウィザード 【マスターとしての願い】 滝川空という人間に戻る。 【weapon】 ラプチャー ファントム化した時のみ装備する。 鎌のような一対の剣。組み合わせて鋏のようにも使える他、投擲武器にもなる。 【能力・技能】 グレムリン ファントムとしての真の姿。 身軽で俊敏な動きが特徴であり、狭い場所や高い場所を素早く移動する。 ファントムは魔術によって生み出された産物であるため、サーヴァントにもダメージを与えることが可能。 特にグレムリンはファントムとしても上級であり、低級のサーヴァントなら自力で倒せるほどの実力を持つ。 なお、死の直前に賢者の石を失っているため進化体への変身は不可能。 滝川空 生前の滝川空は美容師として生計を立てていたため、女性のヘアカットと接客トークが得意。 また連続殺人鬼としての素顔を長らく特定されなかったことから、証拠隠滅の技量も持つと思われる。 【人物背景】 上級ファントムの一人。本来失われるはずだった人間としての自我を残したままファントムとなった異端の存在。 ファントムの名である「グレムリン」と呼ばれることを嫌い、頑なに「ソラ」という名を自称する。 人間であると自覚しながらファントムの肉体を持っていることを嘆き、再び人間に戻る手段の発見のために暗躍した。 最終的にはファントムの頂点に立つワイズマン=笛木奏に対して反旗を翻し「賢者の石」と呼ばれる魔法石を入手。 賢者の石に大量の魔力を注入するために無差別破壊行為を行うが、仮面ライダーウィザード=操真晴人に賢者の石を奪回された挙句に敗れ、死亡した。 ファントムとなる前は「滝川空」という人間であり、美容師として生計を立てていた。 同時に、過去にある女性と破局したトラウマから「白い服を着た長い黒髪の女性」ばかりを数十人も手に掛けた連続殺人鬼でもある。 トラウマはファントム化した後も健在であり、条件を満たす女性を見かけた時は課せられた任務を放り出してでも自身の手での殺害を試みる。 【方針】 当面は下調べに徹し、自分達の正体を極力知られないようにする。 キャスターの宝具は必要に応じて使用させる。実戦ではソラ自身が矢面に立つ。 【クラス】 キャスター 【真名】 風浦可符香@さよなら絶望先生 【パラメーター】 筋力E 耐久E 敏捷E 魔力E 幸運A+ 宝具A 【属性】 混沌・善 【クラス別スキル】 陣地作成:- 魔術師として自らに有利な陣地な陣地「工房」を作成可能。 キャスターは通常の「工房」を作成する能力を持たない。そもそも彼女にとっての陣地とは一つの場所を指すのではない。 道具作成:E 魔術を帯びた道具の代わりに「キャスター自身の一部」と呼べる物を作り出す。 尤も常識を外れた再生能力は持たず、「常人より身体の回復が若干早い」というレベルの解釈をするためのものでしかない。 【保有スキル】 ポジティブ遺伝子:A++ 極限まで昇華されたポジティブシンキングは、既に常人の思考を逸脱している。 効果は「精神汚染」のスキルとほぼ同様であり、他の精神干渉系魔術をシャットアウトする。 本物の精神錯乱を起こしているわけではないため、他者との意思疎通自体は差支えなく可能である。 情報抹消:C 対戦が終了した瞬間に目撃者と対戦相手の記憶から、能力、真名、外見特徴などの情報が消失する。 これに対抗するには、現場に残った証拠から論理と分析により正体を導きださねばならない。 かつてキャスターの素性が多くの人々から秘匿されていたことによって付与されたスキル。 変身:E 自らのカタチを変えるスキル。 後述する宝具と一体化したスキルとも言える。 【宝具】 『赤木杏(フウラ・カフカ)』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1~∞ ――私たちの知っている可符香ちゃんは天使みたいないい子でした。 『風浦可符香』とは、ある一人の少女からドナー提供を受けた少女達が代わる代わる演じていた「共有人格」とも呼べる存在である。 言い換えれば、『風浦可符香』からドナー提供を受けた人間は全て『風浦可符香』へと変わる。 この宝具は、聖杯戦争においても『風浦可符香』の再生を実現するためのものである。 臓器であれ皮膚であれ血液であれ、キャスターから肉体の一部を移植された相手の人格は『風浦可符香』の人格に上書きされる。 (血液に関しては、開いた傷口から少量流し込むだけでも条件が達成される) NPCもマスターもサーヴァントも同様に扱われ、相手の性格や精神力、宝具の持つ能力、「対魔力」や「神性」のようなスキルなど一切の対抗要素が無視される。 そして『風浦可符香』になった者は、自分の人格が上書きされている事実を絶対に自覚出来ない。 即ち、キャスターにとっての「陣地作成」とは「他者の内面への浸食」を指しているとも言える。 ただし『風浦可符香』を演じる者が同時に複数存在出来ない都合上、『風浦可符香』である者同士(キャスターも含む)が鉢合わせた状況に限り本来の人格は復活する。 当然ながら、そのような場面においてもキャスター本人だけはぶれることなく『風浦可符香』で在り続ける。 相手に本来の人格を取り戻させたくないならば、『風浦可符香』である者同士が一箇所に集まらないように配慮しなければならない。 なおキャスターが消滅した場合に限り、聖杯戦争から全ての『風浦可符香』という人格が完全に消滅する。 『絶望少女達(フウラ・カフカ)』 ランク:E 種別:対人宝具(自身) レンジ:- 最大補足:- ――ある朝目覚めると風浦カフカは なっていた。 『風浦可符香』は2のへ組の女子生徒ほぼ全員であり、2のへ組の女子生徒ほぼ全員が『風浦可符香』である。 この宝具は常時・自動発動型であり、一つの人格が複数の人間によって共有されているという状況を再現する。 キャスターの身体は、常に2のへ組の女子生徒の誰かへと変化し続ける。ペースは不規則的であり、数秒で変化する場合もあれば丸一日固定される場合もある。 ある時は常月まといであり、ある時は木津千里であり、ある時は日塔奈美であり、ある時は加賀愛であり…… そして当然、誰の姿であってもキャスターの人格は一貫して『風浦可符香』である。 キャスターの幸運値の高さにより、変化は基本的に最適のタイミングで発生し、また変化が起こる決定的な瞬間を誰にも目撃されない。 キャスターが保有する「情報抹消」のスキルとも合わせれば、他の参加者がキャスターの正体に辿り着くのは容易な話ではないだろう。 また付随する効果として、『風浦可符香』である者は特定の対象の姿を「実在しないはずの一人の少女」の姿だと認識する。 ※キャスターは自らの姿を常に「実在しないはずの一人の少女」の姿と認識している。 ※キャスター以外の者は、自我を取り戻していない状態では自身の姿を、自我を取り戻した状態ではキャスターの姿を「実在しないはずの一人の少女」の姿と認識する。 【weapon】 特に無し。 【人物背景】 風浦可符香という人物は実在しません。 【サーヴァントとしての願い】 幸せは皆で一緒に掴むものです! 聖杯も仲良く分かち合いましょう!
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今回の歌 卒業 / 斉藤由貴(歌・三村) おいらの口癖 料理のさしすせそ さ 砂糖 し しょう油 す 酢豚 せ しょう油 そ 卒業 ズンズンズンズズン… おいらのゲタが お前のでべそ ひとりぼっちの狼さ 町のネオンが孤独を照らす 殴れあいつを 殴れ 俺から壷を奪ったあいつを ぶん殴るために切符を買ったよ 580円片道 1160円往復 HEY!乗り継ぎ乗り継ぎ乗り継ぎ乗り継ぎピースピースピース! お母さん見てる!?ピースピース!…(以下アラビア語) -- 名無しさん (2009-06-29 23 43 16) この詩を元に作曲しようとして挫折した思い出があります 松岡さんの思い出話はマジなんでしょうかね -- 名無しさん (2009-07-05 00 29 09) 名前 コメント
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(´・ω・`)やあ Justiceだよ。 とりあえず言いたいことがいくつかある。言わせてもらうよ。 ~要望的なこと~ 要望的なことがあるのなら、是非僕のほーむか冒険の所で言ってみてくれ。 まあ、手紙やささやきがベストなんだけどね。 技術力は少ない。だから、早く終わらせるのは難しいかもしれない。だが頑張るさ。 ~師匠について~ たびたび師匠と僕が呼んでいるのは・・・まあそれはいいか。いずれわかるさ。 ところでTOPの師匠の@パがあるが行ってみたかい? そこの管理人がいわば僕の師匠(実は勝手に師匠と呼んでる)のパーティーさ。 改造量はハンパない。仲間からの信頼も厚い。リアルじゃがっちりして(ry ぼくの@パをやるのもいい。だが、師匠のも見てやるのもいいだろう。息抜きとしてやってくれ。 ついでに向こうでも「Justice」の名前で通っている。あちらでは僕は副管理人だ。よろしくね。 ~荒らしについて~ まだこの@パは正直生まれたてのようなものさ。だから、人も少ない。 だが、いつかはこの@パにも人が入るようになるだろう。そしてその中には「荒らし」もいるかもしれない。 そんな奴がいたら僕に言ってくれ。さっさと抹消する。 プレイヤーが喜ぶ@パを作るのは管理人の義務だ。
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