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1 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/03/15(日) 14 52 26 ID Iz+SyBIa どれだろうな・・・・・・ 2 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/03/15(日) 14 53 01 ID Iz+SyBIa ここは前スレ 1がスレタイを誤字のままで立ててしまったことによって 「どるだって何のガンダム?」という話題なり、「00に出る新ガンダム」や「2010年放送の新作ガンダム」など スレ住人達の遊び心によって「新しいガンダムであるドルダを作るスレ」となりました 現在キャラクターやMSなどの設定の投下や複数のSSが連載中! もちろん歴代シリーズの中で奇抜なガンダムを語ったり、新たな「ドルダ」を創造しても構いません まとめwiki http //www8.atwiki.jp/gundam_dollda/ 前スレ http //mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1213176857/ 3 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/03/15(日) 14 57 23 ID Iz+SyBIa スレが堕ちてたので復刻。 一応自分は前スレの354まで保存しています。 これ以下のレスは保存出来ていません。 過去ログ見れる方がいるならばお願いしたいと思います。 4 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/03/15(日) 16 43 13 ID ??? 職人も逃げてdat落ちしたスレを立て直すなんて あんた空気読めてないぜ 糞スレは死なず、ただ消え去るのみだぜ 5 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/03/15(日) 21 48 10 ID ??? もうだめぽ……展開が00と被りすぎだお…… 6 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/03/17(火) 01 08 26 ID ??? 保守 7 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/03/21(土) 22 57 07 ID ejiG1ads 保守 8 名前:通常の名無しさんの3倍[age] 投稿日:2009/03/21(土) 23 02 21 ID ??? ビッグバンガンダムの前では敵ではない。 9 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/03/23(月) 00 14 38 ID ??? あれ?あっち落ちたのか? 10 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/03/23(月) 01 27 47 ID ??? 普通に楽しく読んでた俺涙目w アナザーと新説はもうやらないのだろうか・・・ 11 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/03/23(月) 04 00 06 ID xXRwD7zp まだだ、まだおわらん!! 12 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/03/23(月) 21 47 13 ID xXRwD7zp たかがスレ一つ、ガンダムで押し出してやる 13 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/03/25(水) 16 48 52 ID ??? 保守るぜ 14 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/03/26(木) 12 38 50 ID uhRKegzA 保守るよ 15 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/03/28(土) 21 42 43 ID ??? ほ 16 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/03/29(日) 23 12 50 ID xSrBwGQq し 17 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/03/29(日) 23 13 28 ID YPurzFQy 保守 18 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/03/31(火) 13 43 53 ID d+HKQfYW ゅ 19 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/03/31(火) 13 49 46 ID ??? キバッツガンダム 20 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/03/31(火) 15 57 53 ID ??? シードのケロロ軍曹とリボーンガンダム 21 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/04/01(水) 16 02 05 ID ??? スレが駄目になるかならないかなんだ。保守してみる価値ありますぜ 22 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/04/01(水) 17 28 16 ID ??? ですよねー 職人さんカムバック! 23 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/04/05(日) 00 18 50 ID 6kRsqqzA 再びドルダの理想を掲げる為に!! 24 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/04/06(月) 17 25 42 ID 0Q67PGLD 保守するよ! 25 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/04/08(水) 00 45 07 ID cf88XLRA ほ 26 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/04/09(木) 15 35 17 ID WtLiasGg し 27 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/04/09(木) 15 38 21 ID ??? スレの初期にドルダとかのデザイン描いてた俺が通りますよ 28 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/04/10(金) 00 26 48 ID ??? 27 なんか投下してよ 29 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/04/11(土) 01 28 23 ID WwfaoI5q 27 いつでも良いのでちょくちょく来てくださいね。 スレ初期の住人はもうほとんどいませんから。 というか住人自体結構少ないので。 30 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/04/12(日) 22 53 16 ID ??? 書き込みテスト兼保守
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101 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 14 48 24 ID ??? 99 頑張れ 102 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 17 30 52 ID ??? http //imepita.jp/20080617/620850 MAS-06 ローズ 地球圏との戦争に向けて開発された火星コロニー群の主力機 MASとは Mars Action Suit の略である 主兵器のM-69tmビームライフルは火星コロニー群の優れた技術を存分に使用した最新兵器である ちなみにビーム兵器は今のところ他のコロニー群や地球ではビーム兵器自体開発されていない 他にも様々な装備が開発されている 103 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 17 42 13 ID ??? ライフル吹いたw 104 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 17 42 23 ID ??? ザクを彷彿させるデザインだな 105 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 17 45 43 ID ??? ライフルで吹いたw機体かっけえww 106 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 18 16 29 ID ??? 試しにキャラデしてみた、古参は違和感を覚えるかも知れない。 ttp //imepita.jp/20080617/643890 名前 宗谷頃奈 年齢 15 生年月日 10月4日 血液型 AB型 身長/体重 158cm/43kg 地球圏の雪原地域で暮らす純血の日本人で火星軍大尉の父を持つ。 幼い頃に家庭内暴力が原因で母親と一緒に地球圏まで逃れてきた。 そのトラウマか、人見知りが極度に激しい。眼鏡をかけているが特別 視力が悪いわけではないらしい。 107 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 18 36 48 ID ??? http //imepita.jp/20080617/666240 EA-002 グワッシュ 地球や各コロニーでよく使われるMS 元々は作業用として作られており背部の大型ブースターユニットには作業用アームがつけられている 軍用の主装備としてS01 100mmマシンガン プラズマ実体剣などがある 108 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 18 51 26 ID ??? http //imepita.jp/20080617/675670 EA-002-N ナギサカ専用グワッシュ ナギサカ専用のグワッシュ 操縦技量の高いナギサカに合わせて機体の軽量化、新兵装の追加などの変更点などが見られる 機体各所に見られる文字やコクピット部の顔は整備士達よるナギサカに対するイジメである 109 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 18 52 40 ID ??? 106 107 GJ キャラデザ上手いね MSもプチモビみたいな感じで斬新 110 :MSデザイン:2008/06/17(火) 18 54 59 ID ??? 言っておくがキャラデザの人と俺は別人だぞ 俺がキャラかいたらメカ以上に酷くなるwww 111 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 18 59 04 ID ??? いじめ酷いww ボスボロットかと思ったw 112 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 19 21 06 ID ??? なぜ軽量化とかしてんのに整備士がイジメするんだw 113 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 19 37 40 ID ??? ttp //imepita.jp/20080617/692440 名前 グレン・ベル 年齢 15 生年月日 8月29日 血液型 O型 身長/体重 163cm/49kg 頃奈のクラスメート。勉強よりも遊ぶ事、三度の飯より遊ぶ事を優先とする みんなのムードメーカー的存在。サッカー部に所属、実力も相当なものだろう。 努力家である反面、アスペルガー障害を持っており、みんなにはそれを隠している。 114 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 19 47 07 ID ??? ていうかナギサカって性別どっちよ? 115 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 20 08 02 ID ??? 76ですがなんだか盛り上がってるので本編書いてみようかと思います クオリティは期待しないでねwwwww 116 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 20 11 13 ID ??? ちなみにクラン(ナギサカ)は 72を参考に女性を想定しますたw 117 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 20 27 16 ID ??? http //imepita.jp/20080617/730110 名前 楠川煉滋 年齢 16 生年月日 5月15日 血液型 B型 身長/体重 175cm/53kg 頃奈のクラスメートであり、グレンの親友。1年前くらいまでは不良だったが、 家族でアメリカへ旅行に行った時に自爆テロに巻き込まれて以来、改心する。 成績は悪いものの、テロや紛争を防ぐために軍人になるのが夢である。 118 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 20 33 55 ID ??? キャラデザイン的にほのぼのガンダムだな 119 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 20 49 23 ID ??? http //imepita.jp/20080617/739760 名前 ギデオン・マクドガル 年齢 30 生年月日 9月13日 血液型 A型 身長/体重 183cm/67kg 火星圏調査隊の一員。クランと組んで任務をするのは「DOLL-DA」発見時が初。 私用にグワッシュを何体も所有しており、各地のジャンク屋から選りすぐりのパーツで カスタムしている事から「マスターグワッシュ」という異名を持つ。 120 :キャラデザの人:2008/06/17(火) 20 58 13 ID ??? キャラデザするにあたってリヴァイアス参考にした。 ちなみにギデオン(というか調査隊)の服は仮。 正式には決定してないのでみんなの意見を取り入れてみようと思う。 121 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 21 06 46 ID ??? んじゃ、俺も描いたので 薄くてごめんね! http //imepita.jp/20080617/758210 122 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 21 14 08 ID ??? お、なかなかいい感じじゃないか 足の描き方とか結構好みだw 123 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 21 29 14 ID ??? 122 素早いレスさんくす! 元デザイン 102がなんとなく好みなのでアレンジしてみましたが、ウケたようでなにより。 他にも見てくれた方、いたらさんくす! 124 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 21 33 15 ID ??? ドルダの色つき版でけた http //imepita.jp/20080617/770580 http //imepita.jp/20080617/770740 最後にネタバレ注意 http //imepita.jp/20080617/775520 125 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 21 34 34 ID ??? http //imepita.jp/20080617/769120 名前 伊吹・アダルベルト 年齢 17 生年月日 11月1日 血液型 A 身長/体重 156cm/44kg 帽子とポッキーがトレードマークの地球圏のL4のコロニーに住む女子工科学生。 13歳の頃に趣味で始めたプログラミングを学校に見学に来ていたソフトウェア会社 の社長に気に入られ、アルバイトをしている。メール相手である頃奈とは匿名の関係 である。 …なんだかこのスレ盛り上がってきたな、今後が楽しみだw 126 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 21 44 19 ID ??? キャラデザの人だけどクランってどういう設定にする? 今のところ出ているのは「火星調査隊」「女性」とかだけど… 後は謎の少女の設定。自分のキャラじゃないから意見を聞きたい。 それとこのスレは良スレの予感。期待あげ 127 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 21 51 00 ID ??? http //imepita.jp/20080617/781830 ヴァイス・トロニクス 調査団所属のMS整備士 ナギサカのグワッシュの塗装をした張本人である 彼自身はナギサカに惚れているが、好意ゆえにナギサカにちょっかいをかけてしまい、ナギサカ本人にはイジメだと思われている。 整備士ではあるが一応MSの操縦免許を取得しており緊急時には自ら出撃する ごめん やっぱ俺下手だわ キャラデザの人 これをリファインしてくれorz 128 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 22 14 34 ID ??? ついにアトー改が世に出るときが来たようだな…! 129 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 22 15 32 ID ??? 本編担当の人の進行次第じゃないか? 130 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 22 43 51 ID ??? http //imepita.jp/20080617/817220 とりあえずヴァイスを描いてみた。イメージを崩したらスマソ 131 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 23 06 28 ID ??? Gの影忍とブラスターマリだろ。 当時としては画期的な作品だった。 奇抜故にイロモノ扱いされてたが。 132 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/17(火) 23 33 19 ID ??? シンシア 年齢 不明(外見年齢で16前後) 身長/体重 163cm/49kg ドルダと共に発見された少女。ポジティブで活動的な性格。 記憶喪失になっており、まだ名前しか思い出せていない。ちなみにドルダは彼女の生体認証が無いと起動しない。 高校の時の美術の成績がドルダな俺が絵を書いたら酷いことになるから、無責任にも設定だけ書いてみた。 「シンシア」の名前は新シャアから取っうわなにをするやめ(ry 133 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 04 19 51 ID ??? Doll-Device Archive No.01 マーズ 現在も尚、地球では紛争が続いている。 しかし、宇宙開発は進み、宇宙コロニーが正式に居住地化するその年、 地球各国と月国家、そして各ラグランジュポイントのコロニー群による 地球圏連合によって、進宇宙暦(Advanced Space Development=ASD)が 新たな国際年号として発足された。 進宇宙暦10年(ASD10)。 人々が地球軌道や火星軌道コロニーに移り住むようになって10年が過ぎた。 地球圏連合加盟国は資金を募り、火星のテラフォーミングに力を注いできた。 そして、進宇宙暦が10年目を迎えるこの年、テラフォーミングが終了し地球化した火星に、 第一次調査隊が舞い降りた。 軌道エレベータにより地上に降りる一行。 ノーマルスーツを着用し、調査用機材と共に第一歩を踏み出す。 地表は、地球の大地と大差なかった。 「呼吸は、出来るのでしょう?」 第一次調査隊の副隊長である女性、クラン・R・ナギサカが言った。 その顔は嬉々として、希望に溢れている。 彼女には家族がいなかった。 遠い昔に、痛みと共に亡くした記憶だった。 134 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 04 23 37 ID ??? 「はい。可能です。大気正常。地球の成分とほとんど変わりません」 モニターと睨めっこを続けていた女性隊員の一人、ミランダ・ウォンが事務的にそう告げる。 眼鏡が印象的で、太陽光が反射してキツく光っていた。 そんなミランダに困ったように一瞬だけ苦笑を見せると、 クランは静かにその顔を覆い外気を遮断しているヘルメットを外した。 「…………これが、火星の空気」 肌に触れる微風。 匂いも、感触も、全てがコロニーとは違う。 「第一号を取られてしまったな」 「すみません。マクドガル隊長」 後ろから聞こえた声に、小さく肩を揺らし、クランは振り返る。 「いや、第一号は動物実験で放たれたマウス達か。私はコロニー育ちだが、やはり星は違うな」 続くように、周りの者達もヘルメットを脱いでいく。 クランに声をかけた男性。調査隊の隊長、ギデオン・マクドガルだ。 「火星の大気も人工的に創られたものだというのにな」 「そうですね。やはりそれは、火星も生きているということなんじゃないでしょうか」 見渡す限りの土色。 広がる地平線。 それらを見ながら、黄昏の時が過ぎていく。 「おーい、積み荷は全部降ろし終わったぞー」 火星の大地を眺めていた二人に、乾いた声をかけるのは、 調査隊の男性技師であるヴァイス・トロニクスである。 「医療器具もオッケーです! みなさん、じゃんじゃんケガしちゃってくださいね!」 機材の陰からひょこっと顔を出したのは、調査隊の医療担当、モモ・マレーンだ。 あっけらかんとしたその言動に、呆れる者、短く溜息をつく者、大きく溜息をつく者。 そして微笑ましく見詰めるのは、クランだった。 第一次調査隊は、この5人によって構成されている。 年齢も性格も様々だが、火星への第一歩を踏み出すために選ばれた者達なのだ。 135 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 04 25 27 ID ??? クランはギデオンと顔を見合わせる。 ヴァイスに言われ、互いに考えは同じなのか、どちらからともなく頷く。 「では、隊長、準備が整い次第、作業を開始しましょう」 「そうだな。トロニクス君、グワライダーを起動させてくれ」 「へいへい。了解」 積み荷の一つであるコンテナのハッチを開くと、中からは10メール程だろうか、 少々丸みを帯び、背部からは作業用のアームが伸びている機械が姿を現した。 モビルワーカー(MW)。重機に代わり、地球や各コロニーで工事などに使用される機械である。 コックピット式になっており、精密な作業にも適しているのだ。 「掘るんスか? 隊長殿」 「軌道エレベータ建造時に、MWで少量の土は持って帰ったそうだが足りないらしいのだ」 「了解ッス」 ギデオンの言われ、ヴァイスがグワライダーに乗り込もうと昇降ワイヤーに掴まった。 ヴァイスの視線とクランの視線が、重なる。 「……何か、言うことはないのかよ」 「え? 貴方との仕事は一度や二度じゃないでしょう?」 「チッ」 あからさまに嫌そうな顔をして、ヴァイスはコックピットへ登っていった。 「私、何か悪いこと言ったかしら」 「どんかーん」 首を傾げるクランに、モモは肩を竦めてやれやれと呟いた。 グワライダーが動き始めた。皆が下がり、それを見守る。 ただ一人ミランダだけは、未だにモニターを凝視していた。 怪訝そうに、眉が動く。 136 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 04 27 41 ID ??? 心なしか瞬きも多くなっている。 それは、モニターを睨み合いを続け疲れ目になっているわけでも、 彼女の視力が悪いからというわけでもない。 「計器の故障……ではないわ。そんなはずが」 ぶつぶつと、信じられなさそうに同じ言葉を繰り返す。 「どうかしたのか。ウォン君」 「いえ……地層の調査を行っていたところ、この先約1キロ程の地下に、熱源を……」 報告する自分自身が信じられないのか、語尾が弱々しい。 そんなミランダの言葉に、目を丸くするギデオンとクラン。 「熱源? なんのだ?」 「と、突然現れたので私も計器の故障だと思ったんですが、これは明らかに地下に建造物が」 「建造物……? まさか。ここは未開拓の土地なのよ」 ミランダの持っているモニターを覗き込む二人。 しかし、ミランダが言うとおり、モニターは地下に何かがあることを示していた。 「テラフォーミング以前にどこかの国が建造したのではないか?」 「そんな、考えられません。どこの国だと言うんです。月?」 答えのない議論。 持ち込んだ機材は、故障がすればアラームが鳴る。 そのアラームさえ故障しているというのだろうか。 「あのぉ、迷ってるなら、行ってみたらどうですか?」 問答しあっているギデオンとクランに、モモはそう告げるのだった。 作業を中断し、熱源を確認した地点へ急ぐ。 有り得ないこと。誰がそうだと信じて疑わない。 しかし、計器はそこにあると示している。 137 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 04 32 10 ID ??? 「ったく。土いじりの次は宝探しか」 「ぼやかないでよ。でも、真実なら人類始まって以来の大発見だわ」 コックピットには、ヴァイスと共に、クランも搭乗していた。 牽引しているコンテナには、機材とギデオン達が乗っている。 「火星人かよ。発見したらエヴィデンスゼロワンとでも名付けるか?」 「もう……。貴方はいつもそうやって物事を茶化す。だから彼女が出来てもすぐに別れるのよ」 「……チッ」 また、あからさまに機嫌が悪くなった。 そんなヴァイスに、困って溜息をつく。 クランは子供が好きだったが、子供のような性格のヴァイスは苦手である。 決して嫌いではないが、会話が続かない。 ヴァイスは友好的ではないが、自分から話しかけてくることもある。 だから嫌われていないと、そう信じてはいるのだが。 『トロニクス君、一旦停止してくれ』 沈黙を、ギデオンの声が救ってくれた。 グワライダーがある地点で停止する。 「私は降りて様子を見てくるわ」 「…………」 返事は、なかった。 仕方がないと、返事を待たずに、クランはコックピットを降りた。 「どうです?」 「地下30メートル程ですね。やはり何があります」 「そうか。…………MWでは埒があかないな。爆薬を使おう」 ギデオンの決断に、クランは驚いた。 「わ、私は反対です! まだテラフォーミングが終わった直後の不安定な状態なんですよ!?」 「だが、この地下建造物をそのままにしておくこともできないだろう」 138 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 04 33 48 ID ??? 「地殻を刺激したらどうするんです!? それに、今回の調査内容からは逸脱しています!!」 必死になって止めようとするクラン。 しかし、ギデオンは首を縦に振ろうとはしない。 「君とは初めての仕事だったな。副隊長を務めた回数は?」 突き刺すようなギデオンの視線が、クランを襲う。 あれだけ騒いでいたクランが、凍ったように動かなくなった。 「………………これが、就任初の任務です」 「そうか。私は16回隊長職を務めたことがある」 自信と誇り。 悔しいが、クランは勝てる気がしなかった。 「あのL4第8コロニーテロ崩壊事件の時も、コロニー内の調査にあたった」 「経験の差、と。そう仰りたいのでしょうか」 これ以上反論すれば、自分が惨めになるだけだった。 クランはギデオンの返答を聞かず、一歩二歩と、俯いたまま退いていく。 そんなクランを横目に、ギデオンは無線をオンにする。 「トロニクス君、爆薬を使用する。君はそのまま待機していてくれたまえ」 『了解ッス』 無線を切ると、ギデオンはコンテナに向かう。 気まずい空気の中、クランを一瞬見てミランダがギデオンを追った。 139 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 04 37 10 ID ??? クランは拳を握る。 拳はふるふると小さく震えていた。 「クランさん……」 「ごめんね。モモちゃん。私、まだまだね」 顔を上げるクランだが、その顔はどこか暗い。 「爆薬の使用を反対したのは、私的なことなのよ」 「え?」 「私ね。数年前、地球で家族と暮らしていた頃に、家族を失ってるの」 左腕を押さえながら、寂しそうにクランが言う。 「建物が崩れてね。……妹の15歳の誕生日だった」 モモは、かける言葉を見つからず、ただクランの顔を見ていることしかできなかった。 クランは泣いていなかったが、じんわりと瞳が滲んでいることがわかった。 クランの過去など余所に、爆薬の設置は刻々と進んでいく。 そして…… 「皆、離れろ。耳を塞げ!」 ギデオンが注意を促す。 次の瞬間、爆破のスイッチが押された。 爆音が辺りにこだまする。 粉塵が舞い、それが霧のようになっていた。 「ソウヤ君……まさか君が、ここまでする人間だったとは」 爆破されたドアの向こう側にいた男性が、震えながらも声を発した。 火星コロニー自治区代表、ブルックリン・ハミルトンである。 霧のような粉塵の中から、影だったものが姿を現す。 「これも全ては、火星コロニー独立のため!」 手にした日本刀が床を突き、鋭い音を響かせる。 現れたのは、火星コロニー群独立運動家、宗谷陽光(ソウヤヨウコウ)その人だった。 「我々、火星コロニー群独立運動団体は今この時をもって、地球圏連合に対し独立を宣言する!」 鞘を抜き、刀身を掲げる。 「ダイモスよりもたらされた技術が、我々を勝利へ導くのだ!!」 刀を高く突き上げる陽光。 ハミルトンが静観する中、陽光の周りを囲む男達の雄叫びのような歓声が、一斉に巻き起こった…… 140 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 04 39 49 ID ??? ここでCM。5人の調査隊のアイキャッチ。 つーことで急ごしらえの駄作でほんと申し訳ないですw 誤字脱字の訂正と後半の投下はまた後日! 141 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 06 00 43 ID ??? いいよイイヨウ 142 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 07 05 43 ID ??? GJいい感じだ! これからの展開にwktk 143 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 13 58 09 ID ??? GJ、テンポが良くて良い感じだ!ちょっとキャラデザしてみた。 http //imepita.jp/20080618/497490 クラン・R・ナギサタ http //imepita.jp/20080618/498120 ミランダ・ウォン http //imepita.jp/20080618/498900 モモ・マレーン 144 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 14 57 10 ID ??? 上手いねぇ 145 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 15 04 10 ID ??? 143 是非コテハン付けてくれ。このスレで一番キャラデザ上手い 146 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 15 24 34 ID ??? 絵師は限定しなくてもいいよな PC絵師も見てみたい メカもキャラももっとこいこい 147 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/18(水) 16 19 35 ID ??? 144-145 レスサンクス、今のところは…だけどなw 新キャラ貼ってみる。 個人的にはこういった民間人は描いてて楽しいな。 http //imepita.jp/20080618/583400 名前 シオン・紫藤 年齢 16 生年月日 6月9日 血液型 O型 身長/体重 166cm/55kg 地球圏L2の第3コロニーで暮らすジャンク屋の少年。12歳になるまでは一人っ子 だったので甘やかされて育てられた。至って普通の家系なのだが、ジャンク屋を しているのかと言うと「小遣いが貰えないので稼ぐしかない」との事。義妹を溺愛 するというちょっと困った義兄ちゃん。 http //imepita.jp/20080618/571960 名前 ヘルガ・紫藤 年齢 14 生年月日 3月19日 血液型 AB型 身長/体重 153cm/40kg ドイツで生まれ育った戦災孤児。10歳の頃にL2のコロニーに住む紫藤家の養子になる。 義兄のシオンと一緒にジャンク屋を営んでいる。血は繋がっていなくとも本当の兄妹より 深い絆を持つ。 148 :MS:2008/06/18(水) 16 42 37 ID ??? そろそろ謎の少女の名前を き め な い か 149 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 16 44 26 ID ??? シンシアだろ? 150 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 17 29 05 ID ??? http //imepita.jp/20080617/770580 ガンダムドルダ 調査団のクランが発見したMS 起動時にGUNDAM Dall-da と画面に表示される コクピット内部は過去シリーズにおける全天周モニターである 武装はコクピット下にあるビーム砲 肩部にあるビーム集光機にはIフィールドのようにビームを弾く効果があるようだ(実体弾は弾かない)さらに集光機からはビームサーベルのようなものを発生させる。しかし通常接近戦時は集光機から機体全体にエネルギーを送り機体全体をビームで包み、突進を行う 本機には「Doll-da システム」という物が搭載されている このシステムは本機の駆動系やエネルギーなどの全てを管制している このシステムにはいまだ解明されていないブラックボックスが存在する 151 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 17 38 21 ID ??? http //imepita.jp/20080618/630840 http //imepita.jp/20080618/630400 http //imepita.jp/20080618/630310 ドル・デー 火星コロニー軍に所属している謎のMS ドルダと同じくコクピットは全天周モニターである 武装は専用ビームライフルとビームサーベル この機体には「Dall-de」と呼ばれるドルダシステムに似たシステムが搭載されている Dall-deシステムが解放されると通常時の3倍以上のスピードを出す(それ以上という説もある) 152 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/18(水) 17 54 49 ID ??? http //imepita.jp/20080618/640000 謎の少女 シンシア とりあえずバルドの脳内にある謎の少女のイメージとして、「ひらひらした感じ」 がいいと思ったのでそうしてみた。 150-151 ドル・デーはターンX的な位置付けか? 153 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 17 58 06 ID ??? 地球側の機体を書いてみた。誰か批評ヨロ。 http //imepita.jp/20080618/641680 http //imepita.jp/20080618/641450 http //imepita.jp/20080618/641210 ガーランド 形式番号 MSAM-08 全高 17.5m 本体重量 60.2t 装甲材 発泡金属 武装 ビームサーベル M08ビームアサルトライフル(高周波ナイフ) 4連装ミサイルランチャー×2 ショルダーシールド MBMはMainButtleAsaulltModuleの略称。08は統一宇宙歴8年に製作された機体と言うこと。 整備性や操作性など総合的に非常に優秀なMSで、特に各所のスラスターにより高い運動性を誇る。 統一宇宙歴10年までの総製造機数は22機。エースパイロットに優先的に配備されているが火星コロニー群の独立戦争のために増産が決定されている。 機体色はスカイブルー。 ・ビームサーベル ショルダーシールド裏に装備。シールドに付けたままでもビームを出力できる。 154 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/18(水) 18 00 53 ID ??? 153 MSのデザインが正統派ガンダムって感じで良いね ショルダーシールドに惚れたw 155 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 18 06 48 ID ??? 153 ザクウォリアー的位置付けの機体かい とりあえず俺のやつよりはかなりマシだと思うよww 156 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 18 10 05 ID ??? 153 いい感じのデザインです!高性能量産機ぽくて ただ、ビームサーベル装備という点が気になるけど、他のメカデザインした人とは別の人? 157 :今までのMS描きました以下DAYC:2008/06/18(水) 18 11 55 ID ??? 156 俺とは別人だよ 158 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 18 16 47 ID ??? やべえぇぇwktkが止まらないww 159 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 18 25 08 ID ??? http //imepita.jp/20080618/662160 ガンダムドルチェ 正体不明のMS 160 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/18(水) 18 54 03 ID ??? 159 ちょ、RX-78w 本編に出てたキャラを補完してみた。 http //imepita.jp/20080618/672170 名前 宗谷陽光 年齢 39 生年月日 7月26日 血液型 A型 身長/体重 176cm/67kg http //imepita.jp/20080618/672680 名前 ブルックリン・ハミルトン 年齢 47 生年月日 1月31日 血液型 O型 身長/体重 187cm/122kg 161 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 19 06 01 ID ??? 160 ちょwww宗さんカワエエwwwwww 162 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 19 38 22 ID ??? さて、前回に引き続き(?)、ドルダをアレンジしてみました 奇抜じゃなくてごめんね! http //imepita.jp/20080618/703240 http //imepita.jp/20080618/704380 163 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/18(水) 20 09 28 ID ??? 162 スゴイ、是非プラモ化してほしい! http //imepita.jp/20080618/724430 ↑これアイキャッチかな? 164 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 20 19 15 ID ??? 163 賛辞の言葉ありがとう! そちらのイラストはまさにアイキャッチって感じでいいですね 物語の続きもきになるね 165 :MSデザイン:2008/06/18(水) 21 10 37 ID ??? 俺はもう引退か……短い間だった 166 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 21 13 18 ID qodLxfeU 普通に考えてGガンに出てくる雑魚ガンだろ。 167 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 21 17 22 ID ??? もしやドルダは可変MSかな? 168 :sage:2008/06/18(水) 21 17 28 ID 9uAM9G1W 166 なにがよ? 169 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 21 19 10 ID ??? 167 ネタバレ http //imepita.jp/20080617/775520 170 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/18(水) 21 52 38 ID ??? 165 いやいや!俺はあくまでアレンジしかできん しかも筆がめちゃくちゃ遅いんだ そんなこと言うなよ… 171 : ◆59FQTvUDNo :2008/06/19(木) 00 19 59 ID ??? しまった!地球じゃビーム実用化されて無かったんだ…。読み返して気が付いた。ローズのデザイナーさんマジスマソ。うっかりしてますたorz 明日ガーランドのライフルのデザインやビームサーベルなど、細部を変更して再うpします。地球の一般量産機も明日の夕方ごろうpする予定。 172 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 03 04 30 ID ??? 何だこのスレw とにかく絵師の方々がGJすぎる。 自分は絵なんて10年単位で書いてないぐらい下手だから世界観設定を煮詰めてみるよ。 ・これまでの世界観設定のまとめ コロニーへの移民開始から10年。 移民開始に合わせて進宇宙暦に改暦。 地球には複数の国家が存在。月にも国がある。 地球、月、(地球軌道の?)コロニーによる地球圏連合。 地球圏では紛争があり、テロ事件もある。 コロニーは地球軌道と火星軌道にある。 火星は地球圏連合の火星開発公社によるテラフォーミング完了直後。 主人公達は最初の調査隊として地上に降りる。 火星地上は無人のはずだが、過去に到達していたと推測される人類の遺物がある。 火星コロニーが独立戦争を開始。 火星コロニーの技術水準は高く、ビーム兵器が実用化されている(他の地域はプラズマ兵器止まり?)。 作業用ロボットのMW(モビルワーカー)が地球、コロニーを問わず用いられている。 こんなもんかな。 じゃあいよいよ設定を補完していこう。 …まず一番大きいやつなんだが、 テラフォーミングにかかる時間、ギデオン(30歳)がコロニー育ちであることを考えると10年は短い。 ってことでストーリー開始時点で進宇宙暦50年を提案する。 まあこれでもテラフォーミングには足りない気がするしはじめからコロニーと同時進行はきついから、 コロニーよりも前にテラフォーミングを始めてたことにしよう。 テラフォーミングのための宇宙ステーションがコロニーに発展したということで。 流れとしては 火星は数ヶ月かかるほど遠いので、長期滞在できる施設ができるまで無人ミッション中心。 調査、テラフォーミング、火星軌道上のステーション建造を行う。 ↓ 有人探査の実績を重ねつつ、ステーションを完成させて有人ミッション本格化。 ちなみに地上より宇宙の方が地球行きに燃料を食わないので、 地上はまだ基地を作らずたまに探査しに降りるくらい。 ↓ 開発の拡大を続け、コロニーへの移民開始。 ↓ 最初は1つだったコロニーも増える。 この頃にテラフォーミング完了。ストーリーの開始時点。 軌道エレベーターも完成し、地上の開発が始まる。 眠いから他の設定はまた次の夜考えるわ。 ちなみに自分は基本的に後付で設定作るつもり。 ストーリー職人や絵師の皆さんが考えた設定を深めていくぜ。 あ、細かいキャラ設定とメカ設定は別の人頼む。 173 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 03 11 08 ID ??? 自分の中でのシンシアのイメージ ttp //ranobe.com/up/src/up278953.jpg 174 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 12 51 33 ID ??? 何だこのスレのクオリティw 175 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/19(木) 13 00 47 ID ??? 時間が出来たので書き込みしてみる 173 うはwカワエエ! てゆか俺なんかより全然上手いw 176 : ◆59FQTvUDNo :2008/06/19(木) 19 38 36 ID ??? 昨日批評を書いてくれた人達㌧クス。 ライフルとちょっとした修正をしてみた。 http //imepita.jp/20080619/701500 http //imepita.jp/20080619/703420 http //imepita.jp/20080619/701240 ガーランド 形式番号 MSAM-08 全高 17.5m 本体重量 60.2t 装甲材 発泡金属 武装 D-2ダガー M-1Fアサルトライフル 4連装ミサイルランチャー×2 ショルダーシールド MBMはMainButtleAsultModuleの略称。08は統一宇宙歴8年に製作された機体と言うこと(統一宇宙歴はまだ揺れるみたいなので暫定)。 整備性や操作性など総合的に非常に優秀なMSで、特に各所のスラスターにより高い運動性を誇る。 統一宇宙歴10年(仮)までの総製造機数は22機。エースパイロットに優先的に配備されているが火星コロニー群の独立戦争のために増産が決定されている。 機体色はスカイブルー。 ・D-2ダガー シールドの裏に装備。通常のナイフとしても利用できるがプラズマを纏わせる事で裁断力が著しく向上する。だがバッテリーの消費が激しいので多用は出来ない。 177 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 20 44 59 ID ??? こんばんは本編の人です 172の方、考察ありがとうございます 58でガンダムドルダは2010年放送wのガンダムということで 単純に進宇宙暦10年としたのですが確かに10年は短い気がしますね 2010を逆にして進宇宙暦0102年ならどうでしょうか SFは奥が深いのでまたポカやらかすと思いますがその・ 178 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 20 47 33 ID ??? こんばんは本編の人です 172の方、考察ありがとうございます 58でガンダムドルダは2010年放送wのガンダムということで 単純に進宇宙暦10年としたのですが確かに10年は短い気がしますね 2010を逆にして進宇宙暦0102年ならどうでしょうか SFは奥が深いのでまたポカやらかすと思いますがその時はどうぞ指摘お願いしますw キャラや機体の絵師のみなさん、いつも楽しみに見させてもらってます 設定を全部拾いきれるかはわかりませんがこれからも投下の方よろしくお願いしますね ではCM終わり。アイキャッチは日本刀を構えた宗谷。 179 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 20 49 32 ID ??? 宇宙を翔る十数機の戦闘機。 モビルアーマー(MA)。地球圏の各国の軍が運用しているロボット。 即ち、兵器である。 「なんだこれは!? こんなMA、見たことがないぞ!」 地球圏連合火星コロニー駐留軍所属のMA、イーグルクロウのパイロットの一人は目を疑った。 宙域に現れた機影は、 未確認の正体不明機。 「人型? 前例がないぞ。こんな機体!」 地球圏では、人型の機動兵器は存在していなかった。 バランス制御や材質の問題が生じ、地球圏では人型の機動兵器は開発されなかったのである。 人型の機動兵器はない。 その先入観があるためか、イーグルクロウのパイロットは驚きを隠せないのである。 接近してくる正体不明機のその手には、銃らしきものが握られている。 攻撃の意思があるという、明確な表れだった。 「各機、警戒を行うな。目標は……」 言い終える間もなく、コックピットは爆炎に包まれた。 正体不明機から放たれた、一条の光。 それによって、次々とイーグルクロウは撃墜されていく。 「ヒャハハハハハ! こりゃあ爽快だぜェ!」 正体不明機。その1機を駆るパイロットが、意気高らかに声を上げる。 かつての火星の地のような深紅の、まるで薔薇のような色彩の機体。 MAS-06ローズ。火星コロニー群の独立を訴える者達によって結成された火星コロニー義勇軍の機動兵器。 モビルアーマーではなくモビルスーツ(MS)と分類を持つ、機体だった。 180 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 20 51 10 ID ??? イーグルクロウを全滅させ、ローズはまた移動を始める。 『スウィフトさん。ソウヤ殿がつい先程宣言を!』 「ククッ。そうか。とうとう始まるか」 口角が上がり、ニヤリと怪しそうに笑みを浮かべる。 ニコラス・スウィフト。この男もまた、地球に反旗を翻した者の一人だった。 グワライダーと人力によって、一時間程で瓦礫の撤去は終了した。 眼下には、人工物だと一目でわかる外壁が姿を見せている。 爆発は、その外壁の一部にまで到達しており、内部への進入が可能となっていた。 そうなれば、ギデオンはこのまま内部の探索まで行うだろう。 制止は無理だと、クランは諦めていた。 しかし、ただで諦めるつもりは、彼女にはなかった。 「隊長、建造物の中を調査するというのでしたら、私一人でいかせてください」 「なんだと?」 「この件は、今回の調査任務の対象外と考えます。隊長である貴方が、任務外のことを?」 考えを曲げるつもりはない真直ぐすぎる視線。 そして、クランの意見も、間違いではなく正しいのである。 「隊長、計器の扱いに長けているミランダさん、技師であるヴァイス、医療担当のモモちゃん」 「君が行くのが、妥当というのか」 「各々の役割を適切に分担した結果です」 興味がないと言えば嘘になる。 だが、便宜上任務の一部としなければ、職務放棄に変わりないのだ。 「わかった。許可しよう。私より、細身の君の方が活動範囲は広そうだ」 頑なだった者同士、どちらが折れなければ決着はつかない。 建造物を発見した際のいざこざが、教訓として刻まれていた。 181 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 20 52 14 ID ??? 決着がついたその時を見計らったのか、クランの前にロープが投げられる。 投げたのは、開いたコックピットから顔を出したヴァイスであった。 「やるんならさっさとやれ。俺はそろそろ昼飯が食いたい」 「了解」 ヴァイスのぶっきらぼうだが、優しさを含んだ言い方に、ク 182 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 20 53 32 ID ??? 決着がついたその時を見計らったのか、クランの前にロープが投げられる。 投げたのは、開いたコックピットから顔を出したヴァイスであった。 「やるんならさっさとやれ。俺はそろそろ昼飯が食いたい」 「了解」 ヴァイスのぶっきらぼうだが、優しさを含んだ言い方に、クランは笑った。 ロープを装着すると、足場を確認しながら、徐々に下へ降りていく。 ヴァイス、モモ、ミランダ、そしてギデオンが、クランを見守る。 ロープを軽く引き、張りを保ちながら、クランは一歩一歩確実に、外壁に空いた穴へと急ぐ。 (やはりこれは、人が作ったもの……) 間近で見る外壁は、自分達が普段目にする建物の素材と、何ら変わらないように思える。 クランは上にいるグワライダーを見た。 グワライダーから伸びるロープは、まだ余裕がある。 グワライダーから自分を見ているであろうヴァイスに合図を送り、クランは穴の中へ降りた。 「ロープを。ゆっくりと降ろしてください」 無線を使って、ヴァイスに指示を送る。 返事はなかったが、ロープに繋がった自分が静かに下に向かうので、安心する。 建造物の中は、空いた穴から入る光だけしかなく、内部がどれ程の広さなのかも把握できない。 クランは落ちた瓦礫の上に着地する。 瓦礫の下の床は頑丈なのか、落ちてきた瓦礫でも大した損傷はない。 クランは空いた穴を見る。 (天井だけが壊れた? 天井の壁は、床とは違う材質?) 老朽化して脆かった、というわけではないように感じる。 「扉……ハッチ」 想像でしかないが、どこかで確信している。 クランは、ライトを点けた。 目の前に飛び込む、情景。 「これは……!!」 片膝をつき、王の前で一礼をする騎士のように。 巨大な人型の機械が、そこにはいた。 183 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 20 55 13 ID ??? ロープを外し、クランは恐る恐るそれに近付いていく。 地球人類が住むこの世界のどこにも、人の形をした巨大な機械は存在しないはずなのに。 「貴方は誰? 何処から来たの?」 幼い子供に問いかけるように、クランは呟いた。 そして、あるものを見付ける。 胸部らしき場所に、アルファベットの羅列。所々掠れており、全てを読み解くことはできない。 「これは、地球の、ものなの?」 本当に、月かどこかの国が、この建造物を造ったというのだろうか。 アルファベットを、目で追う。 「ドール、ディーエー……ドルダ?」 綴られたその言葉を呟く。 機械に触れようと手を伸ばす。 しかし次の瞬間、天井に亀裂が入った。 天井が崩れる。 そう思ったクランの中に、記憶がフラッシュバックする。 『お姉ちゃん!!』 『シンシアぁッ!!』 叫ぶその声は、崩れ落ちる壁に掻き消される。 記憶と重なるように、建造物の天井も、落下してくる。 クランは、意識を手放した。 ハッと覚醒した時には、自分は運良く人型の機械の間に倒れていて。 助かったことを感謝しながらも、落ちた天井と衝突したはずなのに、 横に倒れただけでほぼ無傷に近いそれを心底不思議に思い眺めている。 184 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 20 57 33 ID ??? クランは先程とそれが、一つだけ違っていることに気付く。 胸部が、開いているのだ。 「コックピット……? モビルアーマーなの?」 人が乗っているのだろうか。 クランはゆっくりと、コックピットらしきそこへ近付いていく。 もしも敵意がある者が乗っているなら、気絶している時に殺されていたはずだ。 そう考え、クランは中を覗いた。 「えっ……!?」 中には、少女がいた。 年齢は、15か16。亡くした妹に近い気がした。 自分と同じように気絶しているのか、或いはもう死んでいるのか。 「うっ……」 「生きてる。貴女、大丈夫!?」 生きていることがわかり、思わずクランは近寄っていた。 外傷がないことを確認し、体を揺する。 すると、少女は静かに、瞼を開いた。 「…………あなた、だれ?」 虚ろな表情で、そう問われる。 クランは少女が無事なことに安堵し、口を開いた。 「私はクラン。クラン・リザレクター・ナギサカ」 柔らかい口調で、そう名乗る。 『ナギサカ君、聞こえるか!?』 今度はこちらから訊き返そうとしたが、ギデオンの声が飛び込んできた。 「は、はい! 聞こえます」 『無事なようだな。良かった。上で大変なことが起こった』 「地上で何かあったんですか?」 『いや、もっと上だ。火星コロニーの独立強硬派が武装蜂起した』 185 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 21 01 21 ID ??? ギデオンの言葉を聞き、クランに緊張が走る。 以前から火星コロニーでは民衆が独立を訴えていた。 火星のコロニーは決して豊かとはいえず、移民を開始して100年以上経過した今も、 管理、統括を行っている地球圏連合の食料自給の制限によって貧困にあえいでいる。 過激な運動家がいるのは知っていたが、まさか武装蜂起にまで発展するとはと、 クランの表情が暗くなった。 「わかりました。……ロープは大丈夫みたいですね。至急戻ります」 外を見て、まだロープが垂れ下がっているのを確認して、クランはそう返した。 『頼む。強硬派の機動兵器、人型らしい。 それが軌道エレベータのステーションにも向かっているらしいのだ』 「人型……? 了解しました」 人型と聞いて、すぐにこの機体が浮かんだ。 この施設は、火星コロニーの独立派が建造したものなのか。 ならこれは、火星の兵器なのか。 「……来る」 「え?」 「近付いてる」 少女が、言った。 ギデオンの話を聞いていたのだ。 強硬派がステーションに向かってるということ言っているのだろう。クランはそう思った。 しかし、それは少し、違っていた。 開いていたコックピットハッチが閉まっていく。 「な、何を!?」 次々と点灯していくモニター。 「起動システム正常……うぅっ」 「どうしたの? 大丈夫!?」 呻く少女に、クランが声をかける。 しかし少女は、クランの声が聞こえないのか、無視をするのだった。 186 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 21 03 25 ID ??? 機体が大きく揺れ、クランは少女が座るシート脇にやむを得ず滑り込む。 しがみつき、揺れに耐えるしかない。 「駄目……思い出しては駄目……駄目……」 クランは呪文のように、そう繰り返す。 暗く狭い空間に閉じ込められた悪夢のような記憶。 それが彼女を恐怖させていた。 機体が立ち上がり、両翼のように展開していたシールドが、体を包むように前部に展開する。 そして、一気に飛び立った。 「ぐっ……ああああっ!!」 肉体にかかる負荷に、クランが叫ぶ。 機体はそのまま上空まで飛翔を続け、火星を離脱することを示していた。 どれくらいの時間が経ったのだろう。 自分が死んでいないことを理解して、瞼を開く。 体を包むような若干の浮遊感。 「宇宙……!?」 クランが驚きの声を上げた。 モニターに映る景色は、地上のものではない。 機体は、宇宙にいた。 「接近する機体を確認。殲滅する」 モニターがこちらに向かってくる数機のMS、ローズを映し出す。 「何をするの……?」 嫌な予感がして、クランが少女に問う。 少女は、冷たく、まるで人形ような瞳で、それらを見ていた。 機体の腹部が、エネルギーを収束を始める。 そして次の瞬間、巨大な光の渦が、ローズに向けて放たれた。 「ああっ…………」 眼前の光景に、クランは自分の目を疑う。 光の渦は数機のローズを包み込み、そして消し去ってしまった。 187 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 21 04 59 ID ??? 「私は……わたしは……くっ、うああああああ!!」 ローズを消し去った直後、突然、頭を押さえ少女は苦しみ始めた。 何が起こったのか。 何が始まるのか。 苦しみもがく少女を見ながら、クランはただ得体の知れない不安に、震えた。 To Be Continued... 188 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 21 09 50 ID ??? 177と 181の書き込みが完全に反映されてませんのでスルーしてください 今回もまた誤字脱字の見直しをしてません 前半も訂正している時間がなかったので、誤字脱字を見付けたらじゃんじゃん指摘してくださいw 今日は木曜洋画劇場も火星を舞台にした映画ですね %0 189 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 21 42 30 ID ??? 188 乙 とりあえず急遽イーグルクロウの設定作ってみた http //imepita.jp/20080619/777411 EMA-03 イーグルクロウ 人類がMSを運用する以前から使用されていた機体。元々は宇宙コロニー開発用に開発された 武装は二連装キャノン 本機はMSに比べ汎用性に欠けており現在では一線を引いているもののその生産性と整備性から現在でも生産は続けられている 190 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 22 00 55 ID ??? http //imepita.jp/20080619/777600 ガンダムドルダ【Doll-da】 ドルダシステムを解放したドルダ。外装が剥がれ本体が出現する 通常時より機動性は格段に上がっている 武装は肩部ビームガトリングガンとビームサーベル ビームサーベルは出力調整でより巨大なビームブレイドにすることができる システムは10分間だけ解放され時間がくれば強制的に外装が自動的にはり付く(解放時は外装同士がくみ合わされ巡航形態になり、自動的に動く) 191 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/19(木) 22 13 52 ID ??? 今、隙を見て書き込んでる 明日にでもニコラス投下するわ それと、本編GJ!詳しい感想も後ほど 192 : ◆59FQTvUDNo :2008/06/19(木) 22 21 16 ID ??? 本編さんGJ! 189に完全に先を越されたがちょっと落書きしてみた。 イーグルクロウをデザインしてみたけどなんか駄目だ。俺には奇抜さが無さすぎる。 http //imepita.jp/20080619/801570 193 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 23 26 36 ID ??? バリアを張りながらビームキャノンでなぎ払い、近くの敵はビームを展開して体当たりをするドルダ… かっこいい戦い方と思うのは俺だけじゃないはず… 194 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/19(木) 23 28 45 ID ??? 本編の人、ちょっと気になった事を書いておくので見て欲しい。 ・火星側はビーム(勝手に荷電粒子砲と解釈)の技術が実用レベルで発展している上に保有している量産型MSがビームライフル実装。 ・地球軍はビームも使えないしMSも使えない(ワークローダーみたいなのしか無い)。 これじゃ幾らなんでもパワーバランスが酷すぎないか? 地球軍がMSくらい保有してないとマズい希ガス 他はGJ。wktkが止まらないwwwwwww 195 :MSデザイナー:2008/06/19(木) 23 33 06 ID ??? 194 いやこの設定作ったのは俺なんだがwwww 196 :MSデザイナー:2008/06/19(木) 23 49 45 ID ??? ノーマルスーツデザインしてみた 下手だから誰かうまくアレンジしてくれると助かる http //imepita.jp/20080619/857010 197 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 01 04 48 ID ??? ふう…ようやく描けた みんなGJです!特に足付きMAはイカス! さて、今回はドル・デーです ドルダの赤いライバル機 ドルダの速そうなイメージと対極の重厚なフォルムにしてみました http //imepita.jp/20080620/029020 http //imepita.jp/20080620/030670 ノシ 198 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 01 27 40 ID ??? ドルダのメカデザよ Gガンやシド・ミードを越えてみせろ 199 :172:2008/06/20(金) 01 59 17 ID ??? 178 なるほどw 放送予定が元ネタだったとは。 0102の方が変にきりが良い数字じゃなくて自然でよさそう。 194 これはあれだ、奇抜なガンダムなんだから人型にこだわらないことで作品の奇抜さを発揮しても良いはずだ(ぇ とにかく地球側の出方に期待だな。 185 食料自給制限→不足分を地球圏から輸送→割高でしわ寄せは火星市民に という流れが見えるな。 これは隠れて生産してるやつや密輸してるやつが火星側にいそうだ。 独立派の資金源かも。 自分たちで生産させれば楽なのにわざわざ自給を制限しているということは、 地球側は火星コロニーの命綱を握って言いなりにしておきたいのだと考えられる。 ってことは火星コロニーの技術でぼろもうけしつつ、 相応のものを火星コロニーに還元しないで懐に収めてるな。 それで火星コロニーの発展が進まずに地球からの開発支援だよりで、100年経っても貧困が続くわけだ。 アフリカのどっかでありそうだな。 それとも技術はあるから、それなりに裕福な層も多い中国みたいな感じかな。 食料という点で考えると、テラフォーミングが完了した段階で蜂起したのは 地上での食料生産を地球の管理下に置かれる前に何とかできることと、 地球側が開発を進めなくても自分たちで勝手に食料が生産できる段階になったことという 2つの利点が考えられるな。 200 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 03 46 28 ID ??? 地球側の主力兵装はリニアカノン辺りが良くないか? ビーム兵器は発射までのタイムロスが有り連射が効かないが撃たれて仕舞えば回避は不可能に近いが減衰率もあり近距離に強く威力有りって感じで 対する地球側は初速が速く連射が可能で減衰率も低くが機動兵器サイズでは威力に問題がある。因みに重力下では弾速が速過ぎる為扱いにくい武装である(火器管制システムで修正できていが激しい運動中では修正仕切れない) 突っ込み処満載だがこんなのどうよ
https://w.atwiki.jp/gundam_dollda/pages/232.html
211 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/12/19(土) 23 50 59 ID ZUbYaM0Q ワ 212 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/12/23(水) 04 38 01 ID 15BAzPq1 ブ 213 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/12/23(水) 05 39 38 ID DcaO0mUY チン 214 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/12/29(火) 12 26 00 ID Gfei4d7r GDルダ 215 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/12/31(木) 03 08 30 ID ??? ガンダムでRPG 一家に一機が当たり前になるほどMSが普及した時代。その増えすぎたMSを地球連邦政府は スペースコロニーへと移動させた。MSは家庭の顔で財産の象徴とも言うべき存在であり、市民はこれに猛反発。 一部の過激派がスペースコロニーに移住されたMSを奪取。それらを用いて、連邦軍に攻撃を仕掛けた。 本来は時に車となり、時にクレーンとなり、売れば大金が手に入る。様々な市民の生活を快適にするものであったが、 この事件をきっかけに凶悪な巨大兵器と化したのだ。 畑田舎に住んでいるクリス・J・剛田は人類史上初のMSを開発した祖父から人類最初のMS・ガンダムを受け取る。 「このガンダムをお前に託す。ガンダムで全てのMSを破壊してくれ。 戦争の原因となったMS、市民と政府の確執を生んだMS、市民同士の確執を生んだMS、その全てを破壊してほしい。 それがワシに出来るせめてもの償いじゃ」 クリスはガンダムに乗って旅立った。旅先では政府から攻撃を受けたり、過激派にスカウトされながらも、 兵器屋から兵器を買ったり、エンジンを改造したり、メカニックを仲間にしたりして今日もMSを破壊し続けている。 216 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/12/31(木) 19 01 15 ID NVFcNvCZ メタルサーガみたいなゲームだな。 217 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/01(金) 01 41 33 ID gEUk9s+Z 明けましておめドルダ 218 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/02(土) 12 56 39 ID z2kPcLlO クリス・J・剛田ってジャイ子? 219 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/06(水) 01 55 33 ID LdKh7huZ それは気づかなかった。 220 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/01/06(水) 02 06 02 ID ??? http //www.gundam.info/topic/3073 221 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/10(日) 22 52 21 ID VE4N4dut 220 これはなかなか・・・ 222 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/11(月) 20 11 31 ID iGyXrFcB 220 ゼロカス!ゼロカスじゃないか! 223 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/14(木) 15 58 48 ID XKummPPp 下界のドルダとコクーンのドルダ 224 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/18(月) 05 08 25 ID hfSpVUfN 保守シュッポシュッポ 225 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/21(木) 00 43 14 ID VmQUT7/u 保守が書けない 226 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/23(土) 18 43 57 ID TV0Xv9Mi 機動戦士スーパーウルトラファイナルギャラクシーガンダムだろJK ラスボスをタイトルに持ってくるなんて斬新すぎる 227 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/24(日) 12 03 19 ID dPMrAm8w セイントペガサスガンダム 脳波をコスモと表現するんだぜ 228 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/24(日) 19 55 50 ID dPMrAm8w 【ビームハンド】 普段は存在しない右腕からビームで出来た腕で敵を焼き尽くす。 一撃必殺の威力を持つが、燃費の悪さと隙の多さから 好まれて使用されない。 229 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/25(月) 23 53 58 ID Zd4q6REf 229 人間って右利きのほうが多いからむしろ左手に装備したほうが良くないか? でも久しぶりにオリジナル兵器案を見たな。 ここは乗ってみよう 【デネブ・コンタクト】 超長距離の通信を可能にする通信装置。かなり大型だが従来の数千倍の能力を持つ。 通信対象と通信対象との間にこれを搭載した衛星または機体が存在すれば使用可能 その通信可能範囲は0,5天文単位。0,2天文単位内であればリアルタイムで通信可能。 中継点を増やせば通信距離も伸びるがリアルタイムではなくなるしノイズも増える。 今までとまったく違う原理で通信しているためジャミングの影響を受けないが、まだ対応する機体や基地が少ないという問題点もある 名前の由来は白鳥座のデネブ。 ガンダムって結構通信をおろそかにしてる気がするので通信装置を即興で考えた。 ……そろそろガンダムも太陽系から離れて銀河系に飛び出すべきではないだろうかと考え始めた。 230 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/01/26(火) 21 43 49 ID ??? 223 あれは何と言うか興味深い話だった 「奇跡」を連呼する割には口で言うほどそれを信じてない感じがしたし まあテーマとしても物語としても12の方が好きだが MSを召喚獣みたいな位置づけにしてファンタジー風ガンダムってのもアリかな SDっぽくなるけど 231 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/27(水) 20 51 45 ID p427oAiX 230 バイクにならなかったらOKだと思う。 232 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/27(水) 22 49 22 ID DsRvUhFA そうなるとキャラ原案は野村だな シルバーアクセを大量につけたパイロットスーツになるのか 233 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/01/28(木) 16 45 55 ID ??? ファスナーとベルトが異常に多いんじゃね? ベルト地獄はキラの私服でやってたが 234 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/01/31(日) 13 16 51 ID Y4fkiMpl 【ザック・バラン】 ザク系の最新型(宇宙世紀とは別物) 主流のビーム兵器ではなくレーザー兵器を多数装備している。 【カソラ・セトル】 遠距離支援用機体。レールガトリングガンを装備している。 衝撃に耐えるために通常より丈夫に設計されている。 235 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/02/05(金) 23 40 25 ID cJjyQuhW あんまり奇抜なパイロットスーツになると軍の規律が云々とか上司から言われそうだな。 バイクか。あれ、Vガンにそんな感じのがあった気が。 234 ザックバランか、名前が面白い。 でもレーザー兵器の方がビームより強い気がする。 レールガトリングガンは機体以前に銃身が溶けるだろw 236 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/02/06(土) 14 03 48 ID ??? ん、溶けないようにガトリングなんじゃないか? 237 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/02/08(月) 05 34 49 ID MjaU9+H6 【ガンバード】 ガンキャノン と ガンタンク のおともだち。 へんけいすると とり みたいになるよ。 238 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/02/10(水) 22 17 29 ID SceDyeZV あれ、そんなやつクロスボーンにいなかったっけ? 239 名前:237[] 投稿日:2010/02/10(水) 23 19 22 ID oEI/OM2u 238 それは知らなかった でもガンキャノン、ガンタンクの派生はもっと増えていいよな 240 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/02/12(金) 00 47 28 ID 2/NE0wx2 後方支援としてガンタンクは強力だよな。 ただ量産型は泣くほど弱い。 241 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/02/12(金) 18 23 42 ID ??? なんかのゲームだと量産型の方が強いんだけどね>ガンタンク 242 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/02/13(土) 00 06 35 ID ??? それギレンの野望シリーズだから~ 量産型だと3機一纏めだから砲門数が3倍なのです 243 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/02/13(土) 17 09 36 ID ??? 230から一発ネタ 王「……というわけで勇者よ、魔王を倒しに行ってくれ!」 勇者「いやいや、冗談きついでしょう。軍隊送ってくださいよ。 なんだって俺みたいな民間人が魔王に挑まなきゃならんのです」 王「もちろん国を挙げてサポートはするつもりだ。軍も送る。 しかし、『これ』を使えるのはお前の血筋だけでな――」 勇者「なんですかコレ。古そうな剣ですね、もう使えませんよ。 だいたい銃があるこのご時世に剣って……」 王「これは剣ではない」 勇者「はい?」 王「わが王国に伝わる“白い悪魔”の神話を知っているか? 神聖な存在でありながら、その戦いぶりの烈しさから 畏怖を込めて“悪魔”と呼ばれた、護国の精霊よ」 勇者「はあ、あのおとぎ話ですか。雷の矢と焔の剣を携えた 白い巨人がどうのこうの、でしたっけ。よく聞かされましたよ。 うちのご先祖がそのとき活躍したそうな」 王「さよう。そして、この古ぼけた剣にしか見えぬものこそ 伝説の守護精霊“ガンダム”の召喚デバイスなのだ。 勇者の血を引く者だけが、白い悪魔を従え得る―― そして、魔王を倒せるのはガンダムの力のみ」 ゆえに勇みなき勇者は立たねばならない。 ゆえに彼は悪魔の力を借りて戦わねばならない。 ゆえに世界は、その肩に運命を託さねばならない。 白い悪魔が、再び歴史に姿を現す。 Machina Sanctus GUNDAM “ E ” 機動英雄譚 ガンダムE 血筋だけで重すぎる使命を押しつけられた、DQNで無精者の勇者が 逃げたり挫折したりしながら本物の“英雄”になっていく…みたいな話だろうか。 244 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/02/17(水) 22 18 57 ID IObVyU8u 確かにファンタジーをやるのも面白そうだ 245 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/02/22(月) 02 15 08 ID eunEsQ0B サイバーパンクかスチームパンクしてるガンダムが見たいです 246 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/02/25(木) 15 51 37 ID ??? 【オーザック】 アイザックの後継機のデータを盗んで開発したMS 247 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/03/07(日) 00 44 12 ID ??? 246 なんかおいしそうな名前だな。 248 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 01 51 40 ID ??? 【スザク】 正式名称はスペリオル・ザク。 略称から連想するものは人によって異なるだろう。 なんか火の鳥っぽいものを思い浮かべる奴もいれば 生身で自動機銃を避けまくる変態の場合もあるらしい。 性能はハイザック・カスタムの上位互換といったところか。 249 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 02 28 47 ID ??? 【ザクロ】 人類が宇宙に進出する前に開発された機体。 当時はMSと呼ばれておらず、すでに十分なほどの情報技術すら 全高約17mに及ぶ巨大ロボットを前にして複雑な制御は出来なかった。 常時接続されたケーブルによって動くが、一歩歩いただけでオーバーヒートしてしまう。 見た目はプロトタイプ・ザクを5段階くらい劣化させたデザインとなっているが、 当時の子供たちにこの機体に強い憧れを抱かせた。 スペースコロニーと地球の戦争が始まる頃には 当時の子供たちは両サイドの権力者となっており、この機体は すべての始まりとして永遠に語り継がれるだろう。
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一番奇抜なガンダムってどるだ?2 1 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/12(金) 17 26 08 どれだろうな… まとめ http //www8.atwiki.jp/gundam_dollda/ 2 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/12(金) 17 27 49 ここは前スレ 1がスレタイを誤字のままで立ててしまったことによって 「どるだって何のガンダム?」という話題なり、「00に出る新ガンダム」や「2010年放送の新作ガンダム」など スレ住人達の遊び心によって「新しいガンダムであるドルダを作るスレ」となりました % 3 : 2が何故か切れたorz続きです。:2008/12/12(金) 17 29 19 現在キャラクターやMSなどの設定の投下や複数のSSが連載中! もちろん歴代シリーズの中で奇抜なガンダムを語ったり、新たな「ドルダ」を創造しても構いません 基本的にはsage進行で。 下に行きすぎたと思ったらageてください。 前スレ http //mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1213176857/ 4 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/12(金) 17 57 07 1が 3で 「ドルダ」を創造しても構わない なんてカッコつけるから、 このスレはネタにもならない正にゴミになってしまったな せめて、ネタになる要素は残しておけよ 元々昔どっかであったような話題なんだからさ 5 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/12(金) 18 34 02 テンプレを貼っただけなのに文句言われても そういう文句は前スレでテンプレ案が出た時に言えクソが 6 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/12(金) 19 08 27 とりあえず 1乙 7 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/12(金) 19 24 46 5 まあそんなに真っ赤な顔せんでも…… マヌケが 8 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/12(金) 20 47 00 1 乙 4 5 7 お茶いかがですか? 9 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/12(金) 21 23 03 1 乙です 新スレ記念age 10 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/12(金) 21 29 44 皆立てられなかった中 1は唯一立てられたんだしな、とにかく乙 11 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/12/12(金) 22 48 46 お久しぶりです、 1乙です! wikiの更新をしておきました。 12 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/12(金) 23 16 42 ドルダをスクラッチしてみたいんだけど、全体像とかありますかね 13 :本家ドルダ:2008/12/13(土) 02 48 25 Doll-Device Archive No.06 トークス 第28コロニーの民間ポートに、1隻のシャトルが入港する。 休戦協定の呼びかけを受けた周辺のコロニーから、 代表としてドルダ追撃部隊の三名が出席することになった。 マイケル、ターニャ、ニコラスである。 そして、シャトルの操縦しているのはディランだった。 ディランは淡々と管制との受け答えをしつつ、誘導に従いシャトルを着船させた。 「じゃあ行ってくる。後を頼むよ。ディラン」 操縦席に顔を出したマイケルが、ウインクと共にそう言った。 ディランは無表情のまま、「了解した」と返す。 マイケルは少しだけ残念そうな顔をして、トボトボと先に降りたニコラス達を追った。 エプロンでは二人の男女が、マイケル達のことを待っていた。 「ようこそ第29コロニーへ。私は今回仲介役を務めます、クラン・R・ナギサカと」 「ギデオン・マクドガルです」 社交辞令の笑顔と共に差し出される手。 マイケルは快くそれに応じると、クラン達の顔をまじまじと見た。 「ナギサカ、マグドガルというと、もしや第一次火星調査隊の?」 「そうです。ご存知で?」 マイケルの言葉に、穏やかな口調で返すクラン。 14 :本家ドルダ:2008/12/13(土) 02 51 33 そんなクランの顔を見ながら、マイケルは満面の笑みを向ける。 「勿論だよ。僕等は君達が火星から謎のモビルスーツと一緒に逃げてきてからずっと追っていたからね」 楽しげに、マイケルは言った。 途端、クランとギデオンの顔が強張る。 目の前にいるのは、何度も命を狙われた相手。 よく見れば、柄の悪そうな男は、敵意を剥き出しにしてこちらを睨んでいる。 「今回の休戦協定に向けた会談と、その件は関係がありません。混同されぬように」 念を押すように、三人を見ながらギデオンが告げる。 「あ、あの時は、私達も生き延びることに必死でした」 「あぁ、わかっているよ。スウィフト君も、事を荒立てないように」 ニコラスを見て、ギデオンが言う。 注意を受けたニコラスは、機嫌が悪そうに舌打ちをした。 マイケル達は一通りのボディチェックの後、仲介役の二人の案内で地球圏連合軍側の待つ一室へと向かう。 ギデオンはドアをノックし、皆と入室した。 室内には、軍服を着た屈強な男達。 そして、一人着席し、目を瞑って沈黙するメリリヴェイルがいた。 「では、火星コロニー義勇軍の方々も、席にお着きください」 15 :本家ドルダ:2008/12/13(土) 02 57 34 クランがそう言うと、マイケル達は腰をかけた。 対峙するメリリヴェイルと、マイケル、ニコラス、ターニャ。 話し合いがこじれれば一触即発となるかもしれないと、クランは息が詰まりそうだった。 そんな心配を振り払い、クランはギデオンと目を合わせる。彼が頷くと、4人へ順々に書類を配っていった。 「今回の休戦協定に関する資料です。各項目をご確認ください」 クランは戻ると、ギデオンと共に腰を降ろした。 目を通す両軍の者達。 眼鏡のレンズ越しに見えるメリリヴェイルの瞳は、一見して落ち着いているように感じる。 しかし、傍観するギデオンは、彼女に違和感を持っていた。 (初回にして、合意に結びつけるとは思ってはいないが……) 彼女から伝わってくる空気は、自分達を拘束したあの時から変わっていないように思えて仕方ない。 政府の名を借りた公社からの、ごり押しの休戦協定。 納得できないこともあるだろう。 だが、それだけではない。 自分だけしか信じていない、頑なさが見えた。 「訂正箇所がいくつかある。言って構わないか?」 メリリヴェイルが顔を上げると、ギデオンと目が合う。 不意のことで、思わずギデオンは視線をそらす。 「構わないか?」 眉を顰め、強めの口調で再度訊く。 「す、すまない。仰ってくれ」 16 :本家ドルダ:2008/12/13(土) 03 03 29 「指揮系統が分断され、各コロニーの連絡さえままならない今、 この“両軍の即時停戦”という項目は削除するべきではないか?」 鋭い視線がクランとギデオンを捉える。 二人の顔が曇った。 「この休戦協定、範囲を狭めるべきだと考えるが。地球圏連合軍と火星コロニー義勇軍ではなく、 第29コロニーの地球圏連合軍と周辺コロニーの火星コロニー義勇軍という形ではどうだろうか」 「自分達だけ見逃してもらおうと?」 メリリヴェイルの提案に、つまらなさそうにマイケルが言う。 「駐留軍の総司令がおられるこのコロニーは、いずれは貴軍の攻略対象になるだろう。 それを後回しにしてもらえないだろうと、頭を下げて頼んでいるのだ。何か不服か?」 ハーフムーンを離脱して第29コロニーに逃げ込んだ一部艦隊に、追撃は驚くほど少なかった。 そして、第29コロニーも、コロニー一斉制圧以降火星コロニー義勇軍の攻撃はない。 今まで攻めてこなかったのだから、これからもそうするべきだ。 遠回しにそう言っている。 (この司令代理殿、悪びれもせずによく言うね) 思わず、口角が上がってしまう。 退屈していたマイケルの興味が、少しずつ引かれていった。 第29コロニーの駐留軍は、火星コロニー義勇軍によるコロニー制圧の侵攻の際に交戦し、辛くも勝利した。 17 :本家ドルダ:2008/12/13(土) 03 08 13 ローズの多くは地球圏連合軍に接収され、義勇軍のパイロット達は軍施設内の収容所に送られている。 その後、ハーフムーンから逃げてきた艦隊を受け入れ、今に至るのだが。 (時間が欲しいのか……何か策があるのかな) 泉のように興味が湧き出す。 顔がにやけそうになるのを、堪えるのに必死だ。 目的、計画、メリリヴェイルが今どんなことを考えているのさえ気になってしまう。 表情を作る筋肉が、とうとう、緩んだ。 「あだッ!?」 しかし、脇腹に突かれる痛みに一瞬にして顔が歪む。 「ダーリン、そろそろこっちも、条件を提示した方がよろしいんじゃなくって?」 呆れ顔のターニャが、低い声で言った。 「そ、そうだね。こちらも、休戦協定を飲むにあたって、条件を出したいと思う」 堅い表情に戻り、マイケルは言った。 双方、一筋縄にはいかない。 クランの顔が、暗くなった。 「仰ってください。ルシェッタ司令代理、構いませんか?」 クランが訊くと、短く息を吐いて、メリリヴェイルは頷いた。 「このコロニーにいる我が軍の捕虜を解放してほしい」 マイケルの提示した条件に、否、マイケルの言ったある単語に、メリリヴェイルの眉が動いた。 18 :本家ドルダ:2008/12/13(土) 03 14 57 「“捕虜”? 貴軍は正規軍ではない。コロニー独立を訴える者達が武装した、ただのテロリストだ。 貴軍がモビルスーツと称している機動兵器に乗っていたパイロット達は、犯罪者と相違ない。 この会談を設けたのも、犯罪者である貴官等に配慮して、こちらと対等であることを示すためだ」 だいぶ、気が立っているようだ。 メリリヴェイルが声を荒げる。 (本性が出たね。メリリヴェイル・ルシェッタ……) 隠すこともせずに、マイケルは笑う。 「このアマ! この期に及んで、自分達が強者とでも思ってんか? アァッ!?」 今まで黙っていたニコラスが、遂に大声を上げた。 「若造が、舐めた口を利くな……!!」 唸るように言いながら、メリリヴェイルはニコラスを睨みつける。 ぶつかり合う両陣営。 (やっぱり、駄目なの……?) クランは、心の中で呟いた。 呟くことしか出来なかった。 マイケルが、腕にはめた時計を確認する。 そして、ゆっくりと口を開いた。 「この交渉は決裂だね」 立ち上がるマイケル。ターニャもそれに続く。 ニコラスも、メリリヴェイルに向けたきつい視線をずらし、席を立った。 19 :本家ドルダ:2008/12/13(土) 03 20 15 彼等の不可解な行動に、ギデオンは嫌な予感を走らせる。 (まさか……) そう思った瞬間、室内を揺れが襲った。 ざわめきが広がる。 「さて、先刻言った通り、捕虜は解放させていただくよ」 「な、なんだと!?」 マイケルの言葉に、メリリヴェイルは動揺し声を上げた。 余裕綽々と胸ポケットにかけたサングラスをつけるマイケル。 ターニャとニコラスも同様だった。 「君達はちょっと油断しすぎかな。僕達のシャトルを民間の港に停めさせたのも、 僕達だけに注意を置いて、シャトルの操縦士には監視をつけなかったみたいだしね」 マイケルは足を曲げ、踵に手をやった。 (靴……閃光弾か!?) ギデオンが直感したのも束の間、 「それと、ボディチェックはもっと厳しくね」 マイケルはそう一言付け足して、手にした靴底らしき物体を床に投げつけた。 辺り一面に、一瞬にして眩しい光が放たれる。 混乱の最中、遠ざかる足音と、ドアの開く音。 騒ぎに掻き消されながら、どこかでメリリヴェイルの声がする。 恐らくマイケル達を追うように命令をしているのだろうが、 屈強な兵士達はその肉体を生かせず慌てふためくしかなかった。 20 :本家ドルダ:2008/12/13(土) 03 54 45 騒然とした空気が収まったのは、閃光弾の効果がなくなった数分後のことだった。 部屋に兵士が入ってくる。 「通路でも閃光弾を使われ、振り切られました……」 情けない報告。 メリリヴェイルは悔しさに拳を震わせる。 「収容所の犯罪者共は!?」 「た、たった今、脱走されたと報告が……」 鬼のような形相のメリリヴェイルに気圧され、隣にいた部下は声を震わせる。 長い溜め息の後、メリリヴェイルは静かに立ち上がった。 「アレを使う。コントロールルームに伝えろ」 「ですがあのシステムはまだ完全では……」 「試運転を兼ねる。攻撃が可能ならそれでいい。操作は未熟で構わん」 メリリヴェイルの言葉に押し切られて、部下は了解する。 そのまま、メリリヴェイルはドアに向かって歩いていく。 そして、クランとギデオンを見た。 「もう二度と、こんなふざけた茶番は開かないことだな」 吐き捨てて、メリリヴェイルと部下達は退室していった。 直後、机を激しく殴る音が、室内に響く。 クランだった。 「ナギサカ君……」 クランの行動に、驚くギデオン。 (私のしようとしていることは、ただの夢物語なの……) 21 :本家ドルダ:2008/12/13(土) 03 58 37 焦りと悔しさが滲む。 ギデオンの携帯端末が鳴った。 発信者はヴァイス。何事かと、ギデオンは通話に出る。 「どうかしたか? ……なんだと!?」 ギデオンの声に、クランは振り向いた。 「シンシア君が、撃たれた……!?」 「えっ……どういうことですか!?」 言葉を失うギデオンに、詰め寄るクラン。 状況を把握できず、二人は立ち尽くしたまま。 第29コロニー内の、とあるモビルワーカー整備用ドック。 公社の所有する施設の一つだ。 そこに、ドルダはあった。 「ヴァイスさん、コーヒーを持ってきました」 見上げながら、ミランダが声をかける。 ドルダの他に、3機のモビルスーツ。 ローズの原形があるが、ところどころ別のパーツに換えられている。 その作業をしていたのがヴァイスだ。 「サンキュ。ちょうど休憩しようと思ってたところだ」 ヴァイスが降りて、コーヒーの入ったコップを受け取った。 「いえ、そんな……」 照れながらミランダが言う。 チラッと、ヴァイスを見ると、彼は自身が改造を施していたモビルスーツを眺めていた。 ミランダも、彼と同じものを見る。 22 :本家ドルダ:2008/12/13(土) 04 03 17 「モビルスーツ。最初はサッパリだったが、段々と掴めてきた」 「楽しそうですね。兵器なのに」 「使わなきゃでっかい機械の塊さ。いじり甲斐のあるな」 ミランダは、あぁこの人は機械が好きなんだと、表情から理解した。 自分が得意としている分野とは違うが、自分も機械は好きだった。 彼の考えに共感できる。 だから、訊きたいことがあった。 「ヴァイスさんは、この紛争、どう思います?」 「紛争、か。俺にはよくわかんねぇ」 頭を掻きながら、ヴァイスは言った。 「ただ、スゲェ嫌なんだ。みんなが仲良くできねえのが」 「仲良く?」 ヴァイスの言葉に疑問が湧く。 「地球圏連合が火星コロニーに圧政を強いてるのはわかってる。 だがよ、火星コロニー独立派のやり方に賛成なんかはできやしねえ」 「クランさんみたいなこと、言うんですね……」 クランは、そのどちらも間違っていると思ったから、 地球圏連合軍と火星コロニー義勇軍の間に立って、 今、休戦協定を取り付けようとしている。 クランが休戦協定の仲介役になったと聞いた時、ミランダはクランのしようとしていることが理解できなかった。 火星コロニー民としては中流の生まれのミランダだが、 23 :本家ドルダ:2008/12/13(土) 04 06 41 それでも火星コロニーの生活レベルの低さは知っている。 そのせいで両親は働き詰めで、喧嘩も多かった。 自分のこともろくに構ってもらえず、食卓で交わされる政府に対する愚痴も嫌というほど聞いた。 だから、地球圏連合というものに、ミランダは疑念がある。 (そんな私が、政府の管理下にある公社の第一次火星調査隊に参加したのは……) 縋るような目をして、ミランダはヴァイスを見る。 「俺はクランみたいに立派な考えはねえさ。俺はただ、ジャンク屋としての流儀を通したいだけだ」 モビルスーツを見ているままのヴァイスは、ミランダの視線に気付かない。 「ジャンク屋ってのは、宇宙開発の進むこの時代、ジャンクのある場所ならどこにでもいてさ」 そう語るヴァイスの表情は、先程のモビルスーツのことを話す時と一緒だった。 「俺はそんな奴等に命を救われた」 「命を……?」 「馬鹿やって、宇宙を漂流したことがあった。酸素も食料も尽きかけて、 俺は、あぁこのまま死ぬんだ、何もない空間で独り腐っていくんだって。 そんな俺を拾ってくれたのは、偶然通りかかったジャンク屋の船だったんだ」 当時を思い出すと、その時の感覚が蘇ってくる。 24 :本家ドルダ:2008/12/13(土) 04 09 39 孤独。恐怖。絶望。人間のあらゆる負の感情が現れる。 そしてそれすらも無くなって、最後には漠然とした死の予感だけが残った。 「でも、俺は生きてた。缶詰に入った味の薄い離乳食みたいなペーストを貪ってた」 ミランダは心配するが、過去を語るヴァイスは思いの外明るくて。 「そのまま俺は、ジャンク屋の世話になって、メカいじりの技術を学んだ。 アイツ等は施しを受けない。でも、困ってる奴は助ける。たまに喧嘩はするけどな」 ジャンク屋だって、決して豊かな生活をしているわけではないのに。 そう言って、ヴァイスは笑った。 「だから俺は、助け合えない、どっちかが正しいなんてやり方は、賛成できねえ」 「そう……ですか」 ヴァイスの意志は強い。 クランと似ているようで、違う考え方。 聞けただけで良かったと、ミランダは思った。 「あのっ、ヴァイスさん。もし、私が……」 言いかけたその瞬間、ドアが開く。 「シンシアじゃねえか。どした?」 「お姉ちゃんがいないから、寂しくて」 「ドルダを見に来たってわけか」 恥ずかしそうに頷いて、シンシアが駆け寄ってくる。 25 :本家ドルダ:2008/12/13(土) 04 13 30 ジャンク屋の精神が刻まれるヴァイスには、もうシンシアにもドルダにも不信感はない。 そこにいるもの、あるものを、受け入れてしまっている。 「そういやミランダ、さっき何か言おうとしてたよな?」 「何でもありません。もう……いいんです」 一度伏せた目を上げ、笑う。 その笑顔は、どこか悲しげで、ヴァイスはかける言葉に困ってしまった。 そんな時、 「いやああああああ!!」 ドアの向こうから、絶叫が木霊する。 それは少女の声。ヘルガの悲鳴だった。 直後、ドアが開き、何者かがドッグ内に入ってくる。 見知らぬ少年が銃を構え、自分達に向かって一直線に突き進んでくる姿が見えた。 危険だと認識するその前に、少年が手にした銃から、弾丸が放たれる。 「危ないッ!」 シンシアが叫び、ミランダの前に飛び出した。 ヴァイスが、ミランダが、その光景の一部始終を目撃する。 シンシアが、凶弾に倒れた。 26 :本家ドルダの人:2008/12/13(土) 04 27 37 (ここでCM。アイキャッチは倒れるシンシア) 前スレに投下すると途中で容量オーバーになってしまうのでこちらに。 1さん新スレ乙です。 まさか2スレ目に突入するとは。 前スレではドルダのメカイラストも投下され、まだまだ絵師さんもいるご様子。 ドルダスレは終わりませんねぇ。 wikiで自分の作品を読んでいてふと気付いたのですが、アイキャッチの文まで入ってるのですね。 「アニメって設定なんだからアイキャッチがなくちゃ」というただのお遊び的な要素でレスに書いていたのですが……w バルドさんこんなところまでまとめてもらって感謝です。 1~3話は()で表記してあるのですが4、5話ではないようなので、 地の文と混同しないよう区別するために今回のレスから自分で()しておきますね。 後半の投下はまた後日。 27 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/12/13(土) 16 59 57 本家ドルダ乙です!個人的にマイケルは良いキャラです。 今回はついに火星軍の方々と対面ですね!シンシアピンチ! 4、5話のアイキャッチの文に()を入れておきました。 キャラデザの方についてですが、 すでにマイケル・ミッチェル隊の面々とダンのデザインは決まっています。 ただ、肝心のテンプレを無くしてしまって一から全キャラ修正を入れる事になってしまいましてorz 落書き(顔だけ)で宜しければうpしてみます。 28 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/14(日) 14 11 35 1 スレ立て乙です!! このまま流れてしまうのではと不安でしたがよかったです。 本家ドルダの人乙です!! 和平交渉は決裂しましたか…… まぁ、ここで成功していたら話が進まないですけどね。 とりあえず両陣営にもっと交渉がうまい人を連れて行けと。 さて後半ではシンシア達に一体どんな事態が巻き起こるのか? 29 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/14(日) 20 04 38 前スレではあんまり見かけなかったが名無し増えてきたなw いい傾向だw 30 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/14(日) 21 10 17 前スレ産めないの? このまま落とすの? 31 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/15(月) 13 37 06 誰かドルダの全体像イラ持ってる方、うpしていただけませんか・・・ まとめも探したけどなかったんで… 32 :31:2008/12/15(月) 13 39 03 自己解決しました、すんません 無視してください 33 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/15(月) 21 36 33 どうも、新スレ立ってたんですね 挨拶遅れました、 1&本編の人乙っす ちょっとリアルで忙しかったのと展開が収拾つかなくなってきて間空きましたが、明日か明後日には投下できると思います ウィ○ドの方もあるんだけどね… じゃあスレ汚しすいませんでした 34 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/16(火) 21 44 27 絵師さん来るのかなwktk 35 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/17(水) 00 34 14 まとめトップのタイトルロゴが「DOOL-DA」になってるんだが「DOLL-DA」じゃないのか? 36 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/12/17(水) 17 50 13 35 ロゴを修正しておきました。 前よりハッキリとしているのは汎用性を考慮しました。 37 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/12/17(水) 17 51 36 36の追記 35氏、ご指摘感謝します。 38 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/17(水) 18 39 31 Dがより強調されてるんだな 乙! 39 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/19(金) 02 18 13 お久しぶりです。投下します。 ぶっちゃけもうヤケクソですw 40 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/19(金) 02 19 14 新説ガンダムドルダ 第七話 夢のあと どこからが夢で、どこまでが夢なのだろう… アレスに戦闘の意思はない。ただ、ドルダに搭乗した少女から行われるであろう攻撃から身を守りつつ、現場より離脱しようと考えていた。 これからのことについて少し、ティモールやベイトと話す必要がある、と、冷静になった頭でやっと考えることが出来たのだった。 やがて、外にいるクランの方を一瞥すると、戦闘機形態に可変し、離脱しようとする。 戸惑うクランは、身の安全の為に再びドルダに搭乗せざるを得なかった。 その刹那… ガンダムドルチェの放ったロングレンジビームライフルの閃光が、二機の合間を通り抜けて行った。 「はいはーい、ケンカはヤメね♪」 エリスが心から楽しそうに笑いながら言う。 「どういうつもりだ!?」 対照的にデイヴは険しい表情を見せる。 「どうもこうも。ケンカ両成敗って言葉、知らない?」 「そういうことじゃねえ!今から何をするつもりだ!」 「戦うの」 「何!?」 「戦うのよ、デイヴ。死を怖れてはならないわ。それはいつでも私達の隣にあるもの。ただ純粋に、死を想えたらどんなに素敵かしらね」 「答えになってねえってんだよ!この中二病が!」 たまらず激昂するデイヴ。それ言っちゃダメっすよ… エリスは気にする様子もなく、巧みにドルチェを駆る。 「使い方違う気もするけど…とにかく、あなたは座ってるだけでいいから」 今は、ね…意味深なことを言いつつ、ドルチェはビームレイピアを抜き放ち、ガンダムマルスへと振りかぶる。 「!」 アレスは瞬時にマルスを変形させ、ビームサーベルでそれを受け止める。 「へぇ…なかなか」 ニヤリと笑うエリス。いやな笑みだ。 「何者だ!」 語気鋭く言い放つアレス。 「ご機嫌よう、アレス」 「!何故俺の名を知っている!?」 「何故も何も。いつも会ってたじゃない?私達は」 バチッ!サーベルとレイピアが互いを弾く。 「夢の中でね!」 「戯言を!」 アレスは、ビームブレイドを発生させた脚で廻し蹴りを放つ。 「昨晩も。覚えてない?」 ドルチェはひらりと舞うような動きで、いとも容易く避けてみせる。 「最後の最後まで、呼びかけたつもりなんだけどね!」 体勢を立て直したドルチェが、レイピアによる突きを繰り出す。 41 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/19(金) 02 20 08 「!」 アレスは紙一重でその突きを見切り、機体をわずかに転身させ、再び蹴りを放つ。 嘲笑うように攻撃を避けるドルチェ。 流麗で変則的なその動きに、アレスは苦戦を強いられていた。 (あのパイロットも、俺と同じ夢を見ていただと…!?) 一方デイヴは、自らの体にかかるGに歯を食いしばりつつも、そんなことを思っていた。 「その機体は一体何だ!」 ビームライフルを撃つマルス。 「ガンダムドルチェ。覚えてない?」 ひらりと身をかわし、背部に装備されたビームキャノンを撃つドルチェ。 「あなたの家族を…そしてシンシアを、殺した機体じゃない!」 エリスは心から嬉しそうに笑い、再びロングレンジビームライフルを放った。 最大出力のそれは容赦なく収束し、マルスを襲う。 (早い!あれだけの出力を、チャージもせずに…!) だがマルスとて、半端な機体ではない。 稀代の天才であり、そして宇宙一の変人…少年自身の祖父、ティモール・ルナーク博士の誇る最高傑作だ。 進宇宙歴102年現在、MS最速の名を欲しいままにしているこの機体にとって、回避という動作はそう難しいことではない。 ビームライフルを連射しながら、アレスが言う。 「シンシアを…!?まさか、貴様!」 「アッハハハハ!よく避けてくれたわぁ!フフッ、そうよ、そのまさかよ!」 それなんてひろし?なんてツッコミはスルーの方向で。 「貴様ァー!!」 ガンダムマルスのメイン武装、カメラファンネルが、ガンダムドルチェに牙をむく。 蝶のように舞い、蜂のように刺す八基のすれが容赦なくドルチェを襲う。 「アッハハハハ!そうでなくちゃ!楽しいわぁ!そうよね、ドルチェ?」 襲い来るファンネルに臆することもなく、少女は純粋に歪んだ笑みを見せる。 「…!」 一方ドルダに搭乗した謎の少女は、再び起こった激しい頭痛に苦しみもがいていた。 「くっ……ああああああ!私は…わたしは…」 「どうしたの!?シンシア、シンシア!」 とっさに口に出た妹の名。クランは少女を心配しながらも、自らが妹の名を口にしてしまったことに気づき口を噤む。 「くっ…うう、シン、シア…?」 苦痛に顔を歪めながらも、少女は「シンシア」という名に反応を見せる。 「シンシアって、わたしの名前?」 「そう。貴女はシンシア……私の妹よ」 それは全ての真相が明らかになってない今、言うべきではなかったのかもしれない。 彼女を傷付ける可能性もある。 否、それはただの都合のいい言い訳だと、クランは自嘲した。 (ただのエゴね。自分の妹を、この子に重ねて) 再び寂しそうに、少女を見つめるクラン。 ) そんなクランに向かって、少女は微笑みを浮かべた。 「お姉ちゃん」 「!!」 クランの目尻に、じわっと涙が滲む。 黙ったまま、クランは再び、少女を、シンシアを抱き締めた。 しかし、ずっと抱き合っているわけにはいかない。 クランはシンシアを離すと、迷いを振り払って、向き合う。 42 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/19(金) 02 20 54 「シンシア、貴女はこれを、ドルダを動かせる?」 「ドルダを…?お姉ちゃん、一体何を…」 「アレスを…私達の弟を、助けるの!あの白い機体から!」 「アレ…ス?」 「そうよ、あなたの弟。あんなに仲が良かった、あなたの弟よ!」 MSやテラ・フォーミング、コロニー開発等、科学技術は栄えているが、人々の生活水準を鑑みると、荒んでいると言えるこの時代。 家族が無事に、全員揃って、平和に暮らすことなど、滅多にないことであった。 例えばデイヴィッド・リマー。例えば宗谷頃奈(そうやころな)。例えばアレス・ルナーク。そしてクラン・R・ナギサカ。 度重なる食糧危機、紛争・事変の勃発、天災… いつしか人々は、絆というものを忘れかけていた。 自らが生き残る為には、まず隣人を騙せ… 親が子にそう教える世界。 だからこそ、だからこそ… 人々は皆誰しも、人というものに疑念を抱きつつも、心の何処かで、家族、あるいは友人の絆というものに憧れていた。 クランが、アレスが、「家族」というものに異常なほどの執着を見せる原因が、世界そのものにあったのだった。 「知ら、ない」 「!」 「知ら…ない…!わたしは…アレスなんて、知らない…」 「シンシア!」 「知らない、知りたく、ない…」 知らないというより、忘れたがっている…? クランはシンシアの表情から、そのような意志を読み取った。 「お願い、シンシア。今は思い出さなくてもいいから!あの紅い機体を、助けてあげて!」 クランにはわかっていた。 自らの願いが、少女をシンシアに重ねること以上のエゴで、そして自らが業の道を歩み始めていることに。 自分勝手な願いの為に、シンシアを、そしてドルダの未知なる力を利用しようとしている… (私はッ…本当に、ダメね…) クランは自らの言動に吐き気を覚えていた。 空に唾を吐きたい気分だった。 けれど、そんなものより大切なものが、今彼女を支えている原動力となっていた。 「お願い…」 静かに涙を流しながら、クランが言う。 「……」 静寂が、二人を包む。冬の雪風よりも、氷と闇の世界よりも、冷たさを知ったうえで… 「…わかった」 小さく呟くシンシア。その瞳に迷いはなかった。 「Doll-daシステム、起動。ビームジェネレーター、展開」 魔神ドルダの参戦により、三つ巴の戦いが幕を開けようとしていた… 43 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/19(金) 02 21 40 宇宙を駆けるファンネルからの猛攻を巧みに避けるドルチェ。 先程のデイヴとディックとは異なり、エリスは心底楽しそうだった。 「アッハハハハ!鬼さんこちら、手のなるほうへ~」 言いながら宙返り、二基のファンネルを避け、背部のビームファトランクスで撃ち落とす。 刹那、ビームサーベルを構えたマルスが、ドルチェの頭部を捉えた。 「!」 白い残像が、サーベルに貫かれる。 ドルチェはしなやかな動きで、マルスに足刀蹴りを入れる。 「くっ!」 「格闘戦用でしょ?しっかりしてよね~」 クスクスと笑い、ドルチェは匙状をした奇抜な刃を取り出す。長い柄と、柄の先端に取り付けられたスプーン状の幅広の刃からなる武器だった。 「させるか!」 アレスは力を振り絞り、マルスのビームガンブレードのトリガーを引く。 そしてドルチェの後方からは、二基のファンネルが襲いかかっていた。 「未完成なんだけどなぁ…ま、いっか」 エリスが呟くと、それまでドルチェの下半身を覆っていたドレススカート状のパーツ… 否、ファンネルが舞い、宙でシールドを形成する。 「何!?」 形成されたシールドファンネルが、マルスの攻撃のすべてを弾く。 「まずまずね、アレス。でも」 今度は暗く笑うエリス。 「これで終わり!」 匙状の実体刃にビーム粒子を纏わせた武器、ビームスコップが、マルスの命を刈りとろうと踊り出る。 「そんなもの!」 ガキィィィン!二刀流でビームスコップの斬撃を受けとめるマルス。 「ああああ!」 叫ぶアレス。空いた方の手で、ビームレイピアを構えるドルチェ。 「見苦しいよ、アレス」 レイピアをマルスに向けて、静かに振り下ろす。 瞬間、アレスはありったけの力を込めた。 「ああああぁぁぁぁぁ!」 「!」 渾身の力で、ビームスコップを弾く。 自由になったマルスを阻むものなど、もう何もない。軽やかにレイピアを避ける。 「お前は…お前だけは、絶対に倒す!」 「世界の声を、聞きたくないの?」 「黙れ…黙れェェ!」 マルスは手足合わせての四刀流で、豹のようにドルチェに飛びかかる。 「!」 マルスのしなやかな獣の動きに、意表をつかれるエリス。 その時、それまで沈黙を守っていたデイヴが、エリスのコクピットに身を乗り出し、ドルチェを…否、シールドファンネルを操ってみせた。 マルスの全力を強かに受け止めるシールドファンネル。 44 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/19(金) 02 22 23 「デイヴ、あなた…」 「ハァ、ハァ、ハァ…」 デイヴ自身、自分が何をしたのか、何が起こったのか理解出来なかった。 「それでこそ、私のデイヴ」 余裕を取り戻したエリスが言う。 「勘違いするな」 冷たく言い放つデイヴ。 「俺は、この無駄な戦いを終わらせたいだけだ。もうやめろ!」 「心配しないで、すぐに終わるわ」 エリスが再び笑う。 「彼が死ぬことによってね…!」 再びビームスコップを構えるドルチェを、自身のシールドファンネルが阻む。 「させない、と言ったはずだ」 「デイヴ…!」 悲しそうな、けれどその口元にわずかな苛立ちを含ませ、エリスは言う。 と、そこに… 「!」 ガンダムドルダによって放たれた一閃のビームキャノン。 「ドルダ…!」 少女の中で、苛立ちが憎しみへと成長しつつあった。 後編へ続く 45 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/19(金) 02 23 22 七話後編は明日の夜には投下出来ると思います そんなわけでサヨウナラ 46 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/12/19(金) 21 06 07 エルト氏GJです! 今回は前編後編に分けてるんですね ティモールはアレスの祖父だったとは… 47 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/19(金) 23 03 53 特に意味はないんですけどねw あと色々調子に乗ってすいませんw 今から後編書き始めるんで、また後で投下します 48 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/20(土) 00 47 47 後編 「!待って!ここで待機しよう」 フィリア・シュードは地下遺跡ポイントで起こっている戦いにいち早く気づいた。 前進をやめ、停滞するカナリヤ。 「一体何が起きているんだ…」 顔を曇らせるギデオン。 モモは不安そうに怯え、ヴァイスは相変わらず黙っている。ミランダは焦り、ディックは息をのんだ。 「何てことだ…デイヴとナギサカさんは、この状況で一体…」 フィリアが呟く。 その場の全員が、あまり良くない結末を想像する他なかった。 「クソッ…!」 突然ディックが、ゲイリーの胸倉を掴み怒鳴る。 「何であの時止めた!」 ひっ、小さく言い怯えるゲイリー。弁明を始める。 「わ、私は、皆の安全を考えて…」 「やめなよ、中尉」 たしなめるネルネ。しかしディックはネルネの手を払うと、ゲイリーを殴ろうと拳を振り上げる。 その時… パン!ディックは自らの頬に走った痛みに目を丸くする。 「今はそんなことをしている場合じゃないでしょ!?そんなこともわからないの!?」 フィリアが、ディックの頬を打ったのだった。 「……ッ!」 ディックは乱暴にゲイリーを突き放すと、駈け出して行った。 「あ、あの…」 不安そうにフィリアを見るモモ。 「ごめんね…」 フィリアには、ただ曖昧に謝ることしか出来なかった。 忌々しそうに襟元を正すゲイリーと、唖然とするネルネ、ミランダ。 そんな中、一人ギデオンは行方不明となった自らの部下のことを考えた。 (ナギサカ君、無事でいてくれ…!必ず君を連れ帰る!) ああ、これほどまでに、自らの無力さを感じたことがあっただろうか… (祈ることしか出来ないのか、我々は…!) カナリヤの一同は、戦場を見つめながら、ただただ祈ることしか出来なかった。 49 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/20(土) 00 48 34 光が、ドルダを包む。時代の刹那に輝く光が… ビームフィールドを纏い、ドルダは真っ直ぐドルチェへと向かう。 「フッ…そういうこと…」 ドルダのビームソードと、ドルチェのビームスコップが火花を散らす。 「やはり、あなたは失敗作だわ、シンシア!“DOLL”としての使命を見失うあなたに、ドルダは相応しくない!」 一見華奢に見えるドルチェ。しかし、そのパワーはドルダと比べて遜色のないものであった。 「…ッ!」 顔を歪めるシンシアに、ニヤつくエリス。 「歯向かおうというの!?この私に!?あなたの新しい“姉”に!?“家族”に!?」 シンシアは、一瞬だけ戸惑う。「家族」という言葉に反応したのだった。 しかしすぐに気を取り直し、強い瞳でドルチェを見据える。 「関係、ない」 静かな、強い意志が感じられる。 「私は…私の為に…お姉ちゃんの為に、戦うの!」 ビームスコップを弾いたドルダは、腹部のビームキャノンを収束させ、ドルチェに放つ。 「くっ…!」 エリスの顔が、焦りに支配される。 ビームキャノンがドルチェの右肩を掠め、大きな隙が出来る。 ドルダはそのままビームソードを構え、ビームフィールドを展開したまま突進する。 「はああああぁぁ!」 叫ぶシンシア。ビームソードを、ビームスコップが再び迎える。 一方、ガンダムマルスに乗ったアレスは… (クランを、守らなければ…) 真っ先に考えたことは、唯一の肉親とも呼べる存在である、クランを助けることであった。 (そうだ、あの時とは違うんだ…俺が、クランを守る!) ガンダムマルスは、その力を振り絞り、ドルチェに向けて再びファンネルを放つ。 四基しかないそれは、変則的な動きでドルチェの元へと向かう。 「!」 エリスの鋭い眼光が、マルスのファンネルを捉える。 シールドファンネルが、マルスのカメラファンネルのうちの二基とぶつかり合う。 そしてシンシアも、マルスのファンネルを自らへの攻撃と判断したのか、ビームフィールドで対応し、空いた方の手でマルスに向けてバスターライフルを放つ。 「くっ!」 バスターライフルの閃光を避けたマルスは、ドルダとファンネルに応戦しているドルチェへと突っ込む。 「俺が…俺が!」 四刀流の構えで、ドルチェに飛びかかる。 驚愕のエリス。 「クランを、助ける!」 シンシアではなく、クランの名を叫び、ドルチェの体を強く打った。 「くっ…ああああああ!」 吹っ飛ばされるドルチェ。中破もしていないが、今の一撃で戦闘を続行できる状態ではなくなったようだ。 (ここまでか…!厄介なことになったわねッ…!) エリスが小さく舌打ちするのと同時に、デイヴが再び身を乗り出し、拡声器のスイッチを押す。 50 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/20(土) 00 49 16 「デイヴ!何を…」 「聞こえるか!」 「「!」」 同時に反応を示す、クランとアレス。 「もうこんなことはやめよう!俺達が、これ以上争ってどうなるってんだ!」 クランは、その声を思い出す。 二年前の、テロリズム・イヤーの悲劇。 ガンダムドルチェに蹂躙され、命を落とした家族。 けれど、そんな中、最後まで諦めずに自分と弟を救ってくれた軍人… 「あなた…デイヴィッド・リマー、さん…?」 答えが返ってきたことに、嬉々とするデイヴ。 「!そうだ!君は、クラン・R・ナギサカだろ!?」 「ええ!」 「貴様…!」 アレスは、デイヴの声がドルチェから聞こえたことに憤る。 「貴様が何故、その機体に乗っている!!」 「!」 再びドルチェに攻撃を加えようとするマルス。 「やめて!」 ビームサーベルを構えたマルスを、ドルダが羽交い締めにする。 「答えろ!貴様が何故、その機体に乗っている!」 「答えろも何も…いきなりコイツが現れて俺をこん中に入れやがったんだよ!」 律儀に答えるデイヴ。ひろしとは違った。 (デイヴィッド・リマー…どこまで俺をバカにするつもりだ!?) 表情を険しくするアレス。 しかし、アレスは心の何処かで知っていた。 二年前の自分の弱さの全てを、デイヴへの怒りとしてぶつけている、己の弱さを… 『助けてよ、軍人さん!お願いだから、僕はどうなってもいいから…!』 『ダメだ!ここにいたら巻き込まれる!君と彼女を連れて逃げるぞ!』 『でも、シンシアが…!』 『済まない…!今は君達の命の方が、大事だ…!』 『シンシア、シンシアぁっ!』 『シンシア!姉さん!』 『お姉ちゃん!』 ドドドドド…崩れ落ちる建物が、生者と死者を無情にも分けて行った…
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250 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 04 05 11 ID ??? 既出かもしれないけど、メダロットみたいなMSとかは? コックピット付きの骨格があって、上から各部位に装甲を取り付ける感じで。 戦況に応じてパーツを換装可能、骨格が無事ならパーツが破損しても少ない手間で修理可能、 Vガンやインパルスみたいにパーツ投擲可能、同様にパーツパージからのオールレンジ攻撃可能など… 251 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/03/08(月) 14 19 46 ID ??? パーツは細かく分けてもいいかも 従来は胴体、コア、足、機体によってはバックパックの3~4つだけだったけど 左腕、右腕、頭部、左足、右足 みたいにすれば汎用性上がるかも その分装甲は紙になりそうだけど 252 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/03/14(日) 19 09 27 ID 2adjV1VV いっそのこと人型じゃないとか……いや、だめか 253 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/03/16(火) 21 56 19 ID ??? 徐々に盛り上がってきたな 後日何か投下するか 254 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/03/20(土) 13 46 29 ID tar5G/Vh 機動戦士ガンダムI(インセクト) ・主人公機のインセクトガンダム/TYPE-Aはカブトムシみたいなデザイン ・ライバル機のインセクトガンダム/TYPE-Bはクワガタみたいなデザイン 地球国家フォレストと宇宙国家C.O.S.M.O.の対立を描いた作品。 255 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/03/26(金) 17 41 56 ID 58BXnGFE ho 256 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/03/30(火) 21 28 58 ID Nh7MTc/y SILYU 257 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2010/04/08(木) 11 52 30 ID zReUrSFX やはりここはおっさん主人公で行くか 厨機体に乗るおっさん主人公 部下からは厨機体なんて時代遅れと揶揄される というのはどうだろう 258 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/04/08(木) 12 19 33 ID ??? ヒュッケバイン 黒はまだしも白は言い訳できない仕様になってる てかパイロットがNTだった時点でもう完璧アウトだろ 259 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/04/08(木) 13 40 11 ID ??? ヒュッケが初登場した第4次では最初に機体名とカラーリングが変えられたがカラーリングの中にトリコロールカラーがあったな… しかも主人公はNT技能取得しちゃうしいろんな意味でカオスだった 260 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/04/09(金) 01 09 53 ID ??? 突然ですが投下 奇抜の定義がわからんので適当に ガンダムAsh(アッシュ) Story1 墜ちてきたガンダム 統一暦50年――地球とスペースコロニー間で起きた戦争がコロニー側の勝利に終わって五十年。そして、その後に生じたコロニー国家間での主導権争いに一応の決着が着いて5年。 世界は多少の悲劇はあるものの、概ね平和だった。 そんな中、とあるコロニーでの出来事。 コロニー国家「アルティア」の王、アウグスト・レヴァンテインはいつものように数十人いる侍女とエロい事をしながら過ごしていた。 年齢は二十代半ば、金髪碧眼の貴公子然とした容姿。見てくれは相当に良いものの、アウグストはどうしようもなくスケベであった。 その日も侍女たちと全裸でツイスターゲームなんかをしていたのだが、何故かいまいち没頭できなかった。普段なら、あんなポーズやこんなポーズを取って侍女たちにキャーキャー言われるのが楽しいのだが、どうにも気持ちが昂ぶってこない。 原因は何だ!? と考えると部屋の外が五月蠅いことが思い当たる。 「はて? 今日はなにかあったかね?」 イベントを企画した覚えは無かったし、何か催しが有るとも聞いていない。 うーむ。と全裸でブリッジしながらアウグストは自分の記憶を探る。 ちなみに記憶力は良い方である。5分で辞書を一冊暗記できる程度の記憶力は有るので忘れてはいないはずだった。 「陛下、がんばってー」 侍女たちの声援が飛んできたので頑張ってみるが何も思い出せない。 「うーむ、困ったぞ」 全裸で逆立ちしてもダメだった。 結局、何も無かったことしか思い出せずアウグストは無力感に打ちひしがれそうになった、その時だった。 いきなり部屋のドアが開いて、息せき切って大臣が飛び込んできたのだ。 「陛下、大変です! 開発中のガンダムが盗まれましたっ!!」 挨拶もなしに大声を出す大臣はちょっと嫌だなぁ。とアウグストは思ったのだった。 それから少し経って地球―― クロセ・ハルマはのんびりと朝飯を食いながら、テレビを見ていた。 見ているチャンネルはアルティア公共放送である。 アウグストとかいうアルティアで一番偉い奴が権力で番組を好き勝手しているため、倫理観を無視して18禁番組を放送(しかも朝っぱらから)しているという有り得ない放送局だ。 261 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/04/09(金) 01 11 19 ID ??? アウグストという人曰く「受信料払わせるんだから、それくらいサービスするのが当然だ」ということでこんなことになっているらしい。 まぁ、その話は置いといて。 とりあえず,今クロセは18禁番組ではなく、ニュースを見ていた。 なんだかんだ言っても一番、報道番組がちゃんとしているのもアルティア公共放送なのである。 これもアウグストという人物の手腕なのか? 疑問は尽きない。 とりあえずニュースだけ見て、クロセは一応の社会情勢を掴んでおくのが日課だった。 もっとも、クロセの仕事に社会情勢などは殆ど絡んでこないのだが、何事も知っておくことに越したことは無いというのがクロセの持論だった。 「さて、片づけるか」 ニュースも終わり、食事も終わったクロセは食器をキッチンに持っていく。 一人暮らしだから当然である。しかし、時折寂しくもなる。 洗い物でもしてから、仕事の準備でもしようかとクロセはキッチンシンクの前に立ち、蛇口を捻り、水を出し始めた、その時だった。 外からゴゴゴゴゴゴオォォォォォォォという隕石でも降ってきそうな音が聞こえてきた。 余りにも漫画とかアニメっぽい音なので、そんなわけ無い。隕石なわけがあってたまるものかと思いこもうとしたが無理だった。 クロセは正直、物凄い嫌な予感がしていたのだ。もう無理だ! 自分の気持ちはごまかせない!! ……とりあえず、机の下に隠れることにした。 ほどなく襲ってきたのはちょっとシャレにならないほどの地響きと、激突というか殆ど爆発みたいな音。 机に隠れていた良かった。 家具のほとんど倒れていて、部屋の中は大惨事になっている。 持ち家なのでまだ良いが、借家だったらめんどくさかっただろうなぁ。と家の中の惨状から、どうでも良いことを思って現実逃避……いや、駄目だっ!! まずは外の様子を確認しなければ! 幸い壁が崩れて、非常にオープンな家になっているので、閉じ込められたりということは無くなった。それに家から出やすくなったぞ♪ …………そう思わなければ、やってられない…… うん……とにかく、家の外に出よう。 クロセは崩れた壁から外に一歩、二歩、三歩……と進み、そして恐る恐る振り返った。 「……………」 ……とりあえず、結論から言えばモビルスーツが一機、家の隣のガレージ兼仕事場に突っ込んでいた。 続く 262 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/04/09(金) 21 38 13 ID ??? 257 おっさん「肩にバルカンつけて手からビームをかき消すフィンガーをつけて合計110門ぐらいビームのついてるオールレンジ攻撃つけて相手のサイコミュを乗っ取る機能をつけてください」 部下「ぼくのがんがえたさいきょうのガンダムをやるのやめてもらえませんか? お下がりにもらった痛いMSの制作費で予算がもう残ってませんよ」 263 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/04/09(金) 22 12 16 ID ??? ガンダムⅡ 主人公が異様に呼び名にこだわる 主人公「ツーや2号機やセカンドやMk-2ではありません」 主人公「ガンダム『ツヴァイ』です。よろしいですか?『ツヴァイ』ですよ『ツヴァイ』。ちなみに腰についてるロケット砲の名前は『シュツルムファウスト』です」 主人公「ガンダム『ツヴァイ』が呼びにくいのならキングガンダムやロイヤルガンダムと呼んでくれても結構です」 264 名前:機動戦士ガンダムーン[sage] 投稿日:2010/04/15(木) 16 20 42 ID ??? 星暦0150年― 旧世紀末期における核撤廃は一時的なものでしかなく、それの持つ莫大なエネルギーは 人の感情に密接した破壊の魔法だった。魔法に支配された人類は果てる事のない 宗教、文化、人種などの対立において、再び、また再びと核の魔法に溺れていった。 やがて魔法が星を覆い尽くした時、果てようとしていたのは核ではなく人だった。 辺りは崩壊したビルや高速道路、数多のゴミの山、壮大な排気ガス。 枯れ果てた大地より追放された人類が移住した先は月だった。 すでに必要最低限の文明を開拓していたが、月の議会ではこれが大きな問題となっていた。 「我々はこれでいいのか!?地球の次は月と来た!今の我々の技術をもってすれば半世紀あれば地球時代の文明を取り戻せるぞ!!」 「流石ですね、これなら市民の希望にも迅速に対応できるでしょうね!!」 「シィ―ット!少しは会話の裏を読め!これだから新人は…」 「このままではまた歴史を繰り返すぞ!ご先祖様の二の舞となるのだ!!」 「だからこそのスペースコロニーではないのですか!?惑星ではなく人工衛星で生活させる事で環境を維持する!!」 「そうですよ!そのスペースコロニーがあるではないですか!!」 「間抜け」 「無能」 「おい、貴様ら…暴言は慎め」 「確かにスペースコロニーは素晴らしい文明の賜物だ。しかしながら生活する上で必要な資源はどうする!?大半は地球に依存しているんだぞ!!」 「その中でも特に重要視されるのが水だろう。水がなければ人間が生きていけないし、食品や機械なども水が必要な物もある」 「水…ですか。確かに年々地球の海は公害に汚染されていきます。採取可能な純水も、人口に比べて、間に合っていません!」 「ああ、知ってるよ。そのせいで治安が悪化してる。そのエピソードとして…なぁ、聞いてくれよ!この間俺が野球中継見てる時に臨時放送で…」 「黙れ、私語を慎め!貴様の私情なんて知らないし興味もない!!・・・どうする?これらの件について」 「そうだな、まずは人口削減だ。我々は今、絶滅の危機に立たされていると言っても良いだろう」 「と言うと?」 「一定水準の学力、体力、人間性を下回る奴らはクズだ!奴らは何の取り柄もなく、そのくせ文句ばかり吠えやがる!バイオ燃料にでもしちまえ!!」 「それはあんまりですよ…。ただでさえ月・コロニー両市民の暴動は年々悪化するのに…それこそ蛙の子は蛙。人の子は人ですよ。」 「いや、実際に考えて社会に貢献しないで水の無駄遣いをしている奴らがいる。燃料にでもした方が人類のためだろうよ」 「だが社会に貢献したくても出来ない奴らもいる…そういう物たちのために動くのが政治家の務めじゃないのか?」 「馬鹿野郎ー…政治家ってのはなー…適当にぺちゃくちゃ喋ってハイハイ言ってれば金が入って美味い飯食える最高の職だ!」 「支持率最下位の奴がよく言うよ…メンタルでいえばお前も立派なバイオ燃料さんだ」 「何だとぉ!俺はな、お前みたいなヘイコラしてる奴が一番嫌いなんだ!」 「静粛に、人口削減について他に案はある方は?」 「こういうのはどうだろう。そいつらを火星に移住させて開拓させれば…いや、それじゃ話が振り出しに戻るな」 「・・・・・・他には?」 「・・・無ければ集計を取ります」 「賛成…賛成…賛成…賛成…反対…賛成…反対…賛成……賛成6、反対2で、可決します」 「決まりだな」 「残念だったな…保守する暇があったら改革しろって事だ!」 (こんなの…おかしいです…言い返せないけど…要は圧政ですよ……) 続く 265 名前:129[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 04 30 48 ID ??? ここには初めて書き込みます。 空想ガンダムスレで勝手に新しいガンダムを考えてた未熟者です。 http //c.2ch.net/test/-/shar/1250861852/1 以前はこのスレでSS職人さんを募集していたんですが、なかなか集まらず、仕方なしに自分で書いてみたものの、あまりの酷さに自己嫌悪に陥った上、規制食らってスレはさらに廃れてしまいました。 情けない話なのですが、今まで考えた設定とかをどるだとして書き替え、こちらで書いても大丈夫でしょうか? もし許されるなら、SS職人さんも探したいのですが… 266 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 16 02 58 ID ??? 265 ついこの間までこっちも過疎ってたから是非とも書いてくれ
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201 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 03 52 41 ID ??? 補足 リニア兵器は弾が大気圏離脱速度を越えてしまうので弾道は上に向かうって聞いた事がある 202 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 04 49 53 ID ??? 電磁加速兵器云々を見るたび思うのだがコロニーレーザーのような超大型のレールキャノンとかあったら楽しそうだよなあって思う 砲身が長ければ長いほど加速できるのだから極限までの加速が可能なレールガンとかすごそう。 203 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 08 14 34 ID ??? 202 マスドライバー並みのリニアキャノンみたいなもんか そういやガンダムでマスドライバーを攻撃兵器にした例ってあまりないな 204 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/20(金) 10 47 02 ID ??? http //imepita.jp/20080620/381240 ニコラス・スウィフト ちょっと凶悪なイメージがあったのでそれっぽくしてみた あ、あと本編読んでて思ったがシンシアは 173の.verの方が イメージに近いな 205 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 11 37 36 ID ??? 204 悪人過ぎるw 206 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/20(金) 12 26 41 ID ??? またもや登場は当分先になるであろう新キャラを貼ってみる。 http //imepita.jp/20080620/429180 名前 V-01 年齢 2 生年月日 4月1日 身長/体重 50cm/10kg http //imepita.jp/20080620/429970 名前 V-02 年齢 1 生年月日 10月6日 身長/体重 50cm/10kg L4のコロニーに本社を構えるソフトウェア会社・水月より発売されている 伊吹が開発したAI(人工知能)プログラム。「V」とは「Variable」の略称であり、 開発に使用したスクリプトの規格である。MSやMAにインストールする事も可能。 01は主に射撃補助、02は主に回避補助を得意とする。 207 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 18 22 18 ID ??? wikiが欲しくなってきたな 208 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 20 02 11 ID ??? この作品じゃガンダムってどういう位置付けの機体なの? 209 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/20(金) 20 36 04 ID ??? とりあえずwiki作ってきたよ http //www8.atwiki.jp/gundam_dollda/ 今のところ編集は誰でも出来るので 誰かwikiの編集が上手い人、手伝ってくれ 210 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 20 46 34 ID ??? 一番乙な 209ってどるだ? 211 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/20(金) 21 15 53 ID ??? ところで、この作品の正式タイトルってどうするよ? やっぱりU.C.じゃないから機動戦士は使わないだろ 副題を入れないにしても 「ガンダムDOLL-DA」、「ガンダムD」という最低2択あるしな あと、誰かタイトル決まったらでいいから「ロゴ」作ってくれ Wikiが華やかになるし、映像化する時に必要だから 212 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 21 19 21 ID ??? 新シャアだから新機動戦士ガンダム Dolldaでいいじゃない 213 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 21 25 19 ID ??? そういやDolldaの他にガンダム出ないの? 今ふと火星を舞台にしてるってことでガンダムマルスとかいうのがいてもよさそうだと思ったんだがw 214 :MSデザry…以後DAYC:2008/06/20(金) 21 31 24 ID ??? 213 ドルチェがいます 215 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 21 36 32 ID ??? 214 159か…忘れてますた。すまんw 216 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 22 40 20 ID ??? 浮上 217 : ◆59FQTvUDNo :2008/06/20(金) 22 55 46 ID ??? 213 そいつデザインしてみる。 明日の昼過ぎには完成させるつもり 218 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 23 00 53 ID ??? 大量にガンダムがいるのは正直好かん 219 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 23 06 22 ID ??? 最大5体で 220 :DAYC:2008/06/20(金) 23 08 57 ID ??? クソッ!デザインと本編のスピード差が激しすぎるから投下するべきか迷うwww 強化型ドルダとか後継機とか既に案はむちゃくちゃ出来てるのにww 221 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 23 15 34 ID ??? 落とせ、落とせ!!! その方がいい 222 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/20(金) 23 26 04 ID ??? 落とす方を薦める 俺だって案は結構あるから気にするなw どうせ過疎ってるんだったら投下して活性化したほうがいい 223 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 23 30 49 ID ??? 過疎? お前どんな速いスレにいんの? 224 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 23 32 39 ID ??? 217 マジかw ならカラーリングは赤中心で頼むわ あとキュリオスのシールドみたいなギミック希望 注文多くてすまん 225 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 23 37 45 ID ??? 本編の人は設定全部拾えるかわからんて言ってるんだし好きに投下すれば良いのよ 226 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/20(金) 23 40 13 ID ??? 223 新シャアだとVSスレとかIDスレとかね 227 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 23 41 10 ID ??? トンファーとかハルバード装備してる機体とか斬新 228 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/20(金) 23 42 15 ID ??? まぁ…アレだ 勝手に価値観押し付けてたんだったら悪かったorz 222の三行目は忘れてくれw 229 : ◆59FQTvUDNo :2008/06/20(金) 23 44 25 ID ??? 224 把握。 ただ色塗りは期待しない方がw一応善処はしてみるけどw 230 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/20(金) 23 46 03 ID ??? ファンネル系の武器にカメラを付けるとかどうよ? 231 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 23 46 54 ID ??? そういやドルダにはファングついてんだよな 18によると 232 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 23 55 54 ID ??? 206 AIか! 戦闘が華やかになりそうだな。 プログラムなのに画像があるのは初音ミクみたいなものかな? 233 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/20(金) 23 56 38 ID ??? 231 それは00に出るドルダのことだよ 234 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 00 01 51 ID ??? 233 00セカンドシーズン→ガンダムドルダって続くための伏線かw 235 :172改め設定考証:2008/06/21(土) 00 02 12 ID ??? 233 なるほど。 ガンダムDoll-daは00からそのまま続いている世界観で、 00にも顔見せで出てるんだな。 つまり 00:コロニー建造中 ↓ 移民開始 ↓約100年 Doll-da というわけか! 236 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 00 20 07 ID ??? そしてDoll-da→U.C.へ… 237 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 00 47 17 ID ??? 他の作品との関係はない方がいい稀ガス そういうしばりは奇抜さがなくなると思う 238 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 00 58 27 ID ??? 縛るも何も縛ってないから兵器さ 239 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 01 04 40 ID ??? まあ、やるなら劇中劇みたいな感じにするとかどうだ? ガンダム00がドルダの世界で実写ドラマになってるとかw 240 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 01 10 32 ID ??? ガンダムフリーダムとフリーダムガンダムみたいなもんだろう 241 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 01 39 59 ID ??? まあまずドルダにおいてのガンダムの位置づけと意義、何機あるのか~とかを考えないとな 242 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 02 08 26 ID ??? 241 とりあえず当面の位置づけとしては、 謎の施設で謎の少女とともに発見された謎のMSなんだろうな。 まあこれ以上はストーリー次第か。 何機あるかはどうにでもなりそうだけど。 243 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 05 59 01 ID ??? Doll-Device Archive No.02 ステーション 少女は、静かに深い闇からの覚醒を果たす。 視界に映るのは、白く広がる天井。 少しばかり視線をずらすと、自分を見守り続ける女性の顔が見えた。 「あなた、だれ?」 そう尋ねると、女性は困ったように笑った。 そして、優しい眼差しで少女を見る。 「クラン・リザレクター・ナギサカよ。さっきそう名乗ったでしょう?」 「さっき……?」 少女は、眉を顰めた。 クランの言っていることに、覚えがない。 そんな少女の反応に、クランの表情も変わる。 「まさか、何も覚えていないの? 火星の地下で貴女に会ったこと」 「火星、地下…………うぅっ!」 クランの言ったことを自分の中で思うと、頭痛が走った。 痛みに少女は呻き、額を押さえる。 「平気!? モモちゃん! モモちゃん!!」 少女を心配して近寄る。 体を支えると、少女は苦悶の顔で、こちらを縋るような目で見た。 「思い出そうとすると、頭が痛くなる……怖い」 ゆっくりと額から下ろされた手は、震えていた。 244 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 06 02 42 ID ??? 深刻な、自身に起こっている異変に、少女は震えている。 そんな少女に、クランは親心のような感情が、胸を締めつける。 親心。否、妹を思う姉の心。そう言った方が正しい。 ありし日の、まだ生きていた頃の妹と、少女を重ねて。 しばらくして、少女は再び眠りについた。 クランは部屋を出た。 此処は、火星軌道エレベータのステーション。 少女が気絶したその後、クランはなんとか火星で発見した機体を操縦し、 ステーションに戻ったのだった。 クランは驚いた。MWなどの作業機械とは操縦系統が全く違うだろうとは思っていたが、 人型の機体であるにも関わらずその操縦が非常に簡略化していることに。 簡略化といっても単純というわけではないが、操縦方法を覚えるのは楽であった。 (やはり、独立派が開発した機体なのかしら) 頭に浮かぶ疑問。 あの機体の破壊力は凄まじいものだった。 腹部から放たれた光は、今までに見たこともない兵器で、クランは心の底から畏怖した。 一瞬にして数機のローズを消し去ったそれを開発したのが、火星コロニーの独立強硬派だとしたら。 だが、クランはその考えを拭う。 そうだとしたら、少女が同じ人型の機体を攻撃するはずがない。 そもそも、地下のあの施設をどうやって建造したというのだ。 工事により発生する熱源を、宇宙から観測されてしまうではないか。 クランは結論の出ない憶測を、続ける。 245 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 06 05 15 ID ??? 「クランさん!」 そんな中、後ろから声をかけられ、クランは振り返った。 「モモちゃん……」 「クランさんも、格納庫に? あの子はどうなんですか?」 「えぇ。一度目が覚めたんだけど、また眠ってしまって」 クランは、モモに先程の経緯を説明する。 クランと出会ったことも、火星を飛び出し宇宙で大暴れしたことも、何も覚えていない。 それに加え、思い出そうとすれば頭痛が起こるということを。 「うーむ……専門じゃないですから詳しくはわからないですけど、記憶障害の一種かな」 「記憶障害……」 「言葉は普通に喋れるなら、恐らく自分に関係していることだけとか」 何か思い出したくない記憶でもあるのか。 クランはまた、悩んだ。 少女は一人だった。一人で地下に眠っていた。 飲食はどうしたのだろう。そんな疑問も浮かんだ。 だがそれよりも、クランの頭の中を占めるのは、少女が独りだったことだ。 あの機体のパイロットとして、あそこにいたのか。 しかし、年端もいかない少女を、あんな場所に置くのは非道なことだと、クランは思った。 やがて、格納庫に到着する。 格納庫には、残りのメンバーがいた。 「この機体、どうです?」 操縦が出来たといっても、完璧というわけではなく。 なんとも情けない格好で鎮座しているそれを見ながら、クランが訊く。 「なんとも言えん。戦闘機から発展したものをMAと呼ぶが、これはそれとも違う」 ギデオンが複雑な面持ちでそれに答える。 246 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 06 09 07 ID ??? 胸部付近で何やら作業していたヴァイスも、諦めた表情で降りてきた。 「レーザーカッターを使ってみたが駄目だな。傷はつけられたが……」 肩を竦めて、技師としての自信を喪失してしまっている。 クランは、機体に近付いた。 ヴァイスがつけたという傷を見付けると、そこで起こっている光景に驚く。 「これは……なに?」 傷の周りを、小さな光の粒が呼応している。 「ナノマシンなんじゃねぇかとは思うんだ」 「ナノマシン? ナノマシンが今まで不治とされていた病気を治療したってニュースは知ってるけど」 「機械の修復ができるナノマシンが実用化されたなんて聞いたことがない」 「オーバーテクノロジーの塊ですね」 クランとヴァイスが会話の中に、ミランダが入ってきた。 携帯用のモニターを片手に、彼女も機体の調査をしていたのだ。 「機体はそのナノマシンによって、ブラックボックス化しているようですね」 パタンと音を立てて、モニターが閉じられる。 ミランダも、お手上げ状態だった。 「解析は不可能です。トロニクスさん、ナノマシンを採取することはできませんか?」 「いや、やってみたがな。気化するみたいに消えるんだ」 「じゃあ、私達の周りもナノマシンが充満していると?」 「そうかも知れん。だがこうやって普通に息してるんだ。人体に害はないさ」 「そうですね。あの、この修復の過程についてなんですけど……」 話題についていけなくなり、クランはそそくさとその場を後にする。 そして、未だに機体を眺めていたギデオンの近くに寄った。 247 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 06 15 10 ID ??? ギデオンの表情は先程と変わらず、心境も複雑そうだった。 「あんなに地下に興味を持っていたのに、どうかされたんですか?」 「何もかも初めて尽くしでね」 「16回、隊長職を務められたんじゃ?」 「事実は経験より奇なり、さ。おかしな事態だよ」 あまり大袈裟なことは口にするのではないと、ギデオンは思わず自嘲した。 クランはクランで、根に持っていたことの仕返しができて、少々嬉しそうである。 クランの顔を見られなくなったギデオンは、話題を変えるためか、 ずっと黙っていたモモに顔を向けた。 「マレーン君、スタッフを呼んできてくれと頼んだのだか」 そう訊けば、モモは困った顔をして、口を開く。 「おかしいのはこのロボットだけじゃないんですよぉ」 泣きそうな顔をして、情けない声が口からでる。 「スタッフの人、どこにもいなくて……」 「いない? どういうことだ?」 「わかりませーん!!」 再度訊かれ、モモは怒ったようにそう返す。 そう、本当にわからないのだ。 「機体を運ぶ時、通信できないことがわかってライトを点滅させて誘導してくれたのに」 「我々がここに上がってくる時もアナウンスがあったよ。だが、顔を見たわけではない」 「どういうことでしょう? 私達が火星に降りる時は、確かにいましたよね……」 まるで幽霊か幻にでも遭ったかのように、自信のなさそうな口調でクランが言う。 ステーションといっても、まだ一般に向けて公開されていない施設。 今いるはずの関係者は自分達と、施設管理を火星開発公社から任された火星コロニー民のはず。 火星コロニー民。そう考えた時、クランとギデオンに、嫌な予感が走った。 248 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 06 19 53 ID ??? 「皆、集まってくれ。どうやらステーションも不穏な雰囲気だ」 「考えたくはないけれど、ステーションのスタッフにも独立派がいるかもしれない」 疑心暗鬼だといい。 クランはそう願う。 しかし、その願いは叶わなかった。 「その通りだ。公社の火星調査隊の諸君!」 格納庫に響く、若い男性の声。 ドアが開くと、銃を持った十数人の男達が流れ込んでくる。 そして、銃口が一斉に、クラン達へ向けられた。 第1火星コロニー。 そこは、火星コロニー独立を訴える運動家達、 今は火星コロニー義勇軍と化した者達に占拠されていた。 代表官邸の執務室では、陽光と数人の部下が言葉を交わす。 「蜂起は成功。各コロニーに駐留していた軍は次々と降伏しています」 「そうか。でなければ話にならない」 幸先の良い報告を聞いても、陽光の顔は険しいままだった。 それは、これだけで全てを満足したわけではないということの表れだろう。 「我々の火星移民は希望に溢れているはずだった。しかし、蓋を開ければ食料自給の制限」 日本刀の鞘の先が、また大きな音を立て床を突く。 「全ては火星にある! 我々が独立すれば、火星の占有権を主張すると地球圏連合は恐れたのだ!!」 陽光が声を荒げる。 「そのせいで我々は100年もの間、貧困にあえいできた。 しかし! 今、そこから脱出しなければならない!!」 また鞘が床を突く。 部下達は一斉に、陽光に向き直る。 249 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 06 25 07 ID ??? 「全ては火星コロニー民のため!! 全ては火星コロニー独立のため!!」 「支配者達から自由を奪い取れ!! 自分達で物を生み出すのだ!!」 部下達はその言葉の復唱を続ける。 声が枯れるまで。息が出来なくなるまで。 そんな時、一本の通信が、陽光の元に入った。 『ゲェッゲッゲッゲ。何やら派手にやっとるようじゃの』 執務室の大型スクリーンに映し出されたのは、老人だった。 「プロフェッサー・ティモール。何か用か」 『儂が開発したMSはどうかと思っての。ゲゲッ』 「至って順調だ。駐留軍の部隊を圧倒していると続々報告が入ってきている」 『当たり前じゃッ!!』 老人、プロフェッサー・ティモールの怒号が、執務室に轟いた。 音が割れる程のそれに、部下達は思わず耳を塞いだ。 『全ては儂の頭脳とダイモスの遺跡にあったロストテクノロジーの賜物! 儂の人型機動兵器構想は正しかった。それなのに地球の馬鹿共は……』 「地球の学会を離れ、火星圏で研究を続けていた貴殿の昂ぶる熱意は、私も買っている」 ただ一人陽光だけは、ティモールの言動に表情一つ変えないでいた。 「それで、地球圏侵攻のための艦隊はどうなっている」 決して強気の姿勢を崩さない陽光。 それは、大型スクリーンに映る老人に対しても同じだった。 『ゲッゲッゲ。各コロニーからジャンク屋を集めて現在鋭意建造中じゃ』 「了解した。ジャンク屋達も火星コロニー民。くれぐれも酷使はしないよう頼む」 『ゲェッゲッ! ヨウコウ、鬼のようなお前でもコロニーの民にはその涙を見せるか……』 ティモールは、いやらしく笑った。 『安心せい。丁重に扱っておる。ではこれで通信を終了するぞ』 一方的に、通信は切れた。 嵐が過ぎ去った後のように、胸を撫で下ろす部下達。 250 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 06 26 27 ID ??? 陽光は、深く息を吐いた。 「食えん爺だ……」 しかし、利用できるのものは骨の髄まで吸わなければ、勝つことはできない。 真に討つべき敵は、火星圏にはいないのだから。 251 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 06 33 30 ID ??? ここでCM。アイキャッチはピンチのクランと険しい表情の宗谷。 今回も前半のみです。いかかでしょうか。 みなさんのアイデアが良すぎて頑張って拾おうと必死ですw 火星圏と地球圏のパワーバランスですが、地球側が圧倒的不利なのには理由があります って今回ちょっと匂わせたのでわかりますねw ドルダ以外のガンダムについてですが ドルチェを“現”地球製のガンダムとしてドル・デーと共に出そうと考えています では後日、後半の投下の時にお会いしましょうノシ 252 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 14 01 29 ID ??? なんか、新しいレスが見れない 200くらいまでしか なんでだろう?てす 253 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 14 02 31 ID ??? 解決しました なんだったんだろう… 254 :DAYC:2008/06/21(土) 16 07 20 ID ??? 誰かドルダを立体化してくれないかな デュナメスのシールドとか使えそうだけど 255 :DAYC:2008/06/21(土) 16 25 17 ID ??? http //imepita.jp/20080621/585430 ゼーレ・ポピー 火星コロニー軍に所属する中尉 赤いMS ドルデーを操縦する天才パイロット 「選ばれし騎士」を自称する その自称に恥じない実力を持っている 記憶がない 256 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/21(土) 21 52 52 ID ??? http //imepita.jp/20080621/777360 プロフェッサー・ティモール 火星コロニー独立運動団体の切り札であるMS開発の第一人者。 元々は地球で人型機動兵器の研究をしていたが学会で受け入れてもらえず 火星圏で研究を続け、遂にMSの実用化に成功した 本編を見るに、凝り性で頑固な正確であると推察される。 http //imepita.jp/20080621/778090 ディラン・クロス 火星圏出身の少年兵。数で劣る火星圏は少年兵を起用することは 珍しくない。彼の場合、自ら兵に志願し、現在は地球人としてテロ活動を している。ちなみに楠川煉滋の経験した「自爆テロ」は彼が主犯。 しかし、実際に自爆したのは彼ではないらしい。 257 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 21 53 35 ID ??? 254 腹部ビーム砲はストフリかな そういえばこのスレの本編以外は誰でも投下していいのかな? 258 :バルド ◆oa4CABeVT2 :2008/06/21(土) 22 08 34 ID ??? 誰でもいいと思うよ 259 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 22 26 07 ID ??? まぁ自分勝手に絵を落とすスレみたいになってるからSSも勝手にすればいい 260 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 22 51 34 ID ??? 確かにw てかドルダ熱冷めてきたみたいだね皆 261 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/21(土) 23 56 38 ID ??? 進行が遅いとどうしてもgdgdになっちゃうから書き手は何人かいた方が良いとオモフ。 262 : ◆59FQTvUDNo :2008/06/21(土) 23 58 55 ID ??? マルスのデザインが定まらない…明日に持ち越し 263 :設定考証:2008/06/22(日) 00 44 46 ID ??? 249 もう地球へ向かう準備とは。火星側は用意が良いな。 まあ、火星から地球へ数ヶ月かかることを考えると早いほうがいい。 問題は何故地球へ向かうかだ。 地球から増援が来るまでの時間を考えると、来る前に火星圏は制圧できる。 そうなれば長旅で疲れた敵を撃退するだけで、自分たちで勝手に暮らしていけばいい。 そうしないということは、地球側でドルチェが出てくるというバレから考えて 火星側が地球のMSの存在を知っていて、それを脅威と見なしているということかな。 「真に討つべき敵」というのが気になるぜ。 264 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/22(日) 01 08 10 ID ??? 261 書き手はリレー方式がベストってことかな? 265 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/22(日) 16 52 09 ID ??? age 266 :試しに書いてみるだ:2008/06/22(日) 20 56 03 ID ??? 分厚いスーツ越しですら、冴えた空気を感じている。 白銀に光る肌を眺めながら、クランはゆっくりと月の大地に降り立った。 弛んだコードを引き寄せた。ぴん、と張りつめたのを確認して、背部からエアを吐き出しながら彼女は飛んだ。 「ナルコレプシー、こちら01よ」 『オーケー、聞こえてる。デブリには気を付けろよ』 メットに響く音声はクリア。この低い男性の声は、オペレーターのカナンだろう。 「ルナリアンはきれい好きだわ、私たちと違ってね」 か弱い声が割って入った。 『クラン』 「シンシアも。何をそんな声を出すの?」 『ちがうの。いってらっしゃい』「……行ってくるわ」 これで三回目ね、と頭の中で数える。一回目はノーマルスーツを着た時、二回目は自分たちの船――ナルコレプシーを出る時。 (心配してくれてるのかしら) あの子の感じている事は分からないわ……、とクランは声には出さずに呟いた。 火星の地下遺跡でシンシアを発見してから、クラン達は命からがら火星軍から月へと逃げ出して来た。 その追撃の際に破損した、ナルコレプシーの通信機類の代わりに、今クランが目と耳と口となっている。 つまり、偵察と交渉だ。 近くに地球側の施設があると知り、救助を求める為に。 267 :試しに書いてみるだ:2008/06/22(日) 20 59 40 ID ??? 本編の人じゃないんだけど、謎の少女の名前を勝手にシンシアにしてしまった…… 初投下でよくわからないんだがこんな感じでおk? 268 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/22(日) 23 51 46 ID ??? 267 GJ 269 : ◆59FQTvUDNo :2008/06/23(月) 00 05 52 ID ??? http //imepita.jp/20080622/860290 下書きうp。ガンダムの顔って難しいんだな。かなり書き直した。 明日こそはライフルとシールドをデザインしなくては。 267 おkおk。上手い 270 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 01 20 12 ID ??? 267 269 本編の人 GJ そういや俺はナルコレプシーじゃないかと一時期悩んでたwww 271 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 02 30 55 ID ??? まさか検尿でスレ検索する日が来ようとは・・・ 272 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 02 31 24 ID ??? 誤爆したスマソ 273 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 15 21 09 ID ??? なんという過疎…おもわずageしてしまった このスレは確実に落ちる 274 : ◆59FQTvUDNo :2008/06/23(月) 15 59 24 ID ??? 急に過疎ったw 275 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 17 54 41 ID RC9jpmhm 保守 276 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 17 55 00 ID ??? じゃあ俺の妄想投下していい? 先にでてきたガンダムマルスについての電波なんだけど、ファンネルにカメラってのから電波を受信 本編の人が設定拾うの大変かと思い自重してたんだが ガンダムマルス 可変・探索・狙撃型MS 昔ドルダの存在を脅威に感じていた存在が開発していた、ドルダの地下遺跡を調査及びドルダの回収、破壊を目的とした機体 その為探索能力に長け、狙撃・離脱戦法を得意とする。 接近戦に関してはガーランドに劣る 装備 センサーシールド…センサー内蔵型のシールド。サダルスードが持ってるみたいなの 但し刺突攻撃ができるよう先端は尖っている ビームサーベル…一応一本背中あたりにある ビームダガー…主に投擲用。二本腰に装備 カメラファンネル…カメラのついたファングみたいなの。主に攻撃用ではなく地下遺跡調査の為に使用 センサーシールドと内部のセンサーとリンクしており、広範囲の探索が可能 もちろん攻撃用としても遜色ない。八個でよくね? ビームピストル…二本。デュナメス参照 スナイパーライフル…主力武器(のはず)狙い撃つ!(はいはい) あとは捕縛用のクローみたいの。個人的にはジャベリンが四つのクローを形成って今思いついた まあキュリオス+デュナメス+サダルスードみたいな。 敵でも味方でも好きにして。でもパイロット日本人はやだな。漢字名はもうごちそうさまです 絵は後日投下するかも あと叩いてくれていいよ。ただのオナニーだから 277 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 18 00 46 ID ??? あ、あと装備にテールブースター追加。 さすがにゴテゴテしすぎか… でもドルダに対抗できねーもん 278 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 18 39 57 ID ??? 一部のメカ以外、ほぼオリジナルで書いてもいいかな? 279 : ◆59FQTvUDNo :2008/06/23(月) 18 42 49 ID ??? 276 出来ればマルスの設定は作らないで欲しいんだけど… 280 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 18 52 40 ID ??? ドルダは途中で強化改修なりドルダシステムが作用したりで奇抜になるといいな 頭が3つついてるとかすべての武器を体内に格納してるとか 281 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 19 01 35 ID ??? 278 却下 282 :276:2008/06/23(月) 19 17 59 ID ??? 279 マジかwすまん。 じゃあ名前変えるわ、まあ思いつかないんだけどw 283 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 19 22 27 ID ??? 一部を残すなんて言わずに完全オリジナルで書いたほうがいいんじゃないか。 284 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 19 24 35 ID ??? 283は 278宛で 285 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 19 24 56 ID ??? 278 ドルチェに関しては賛成 286 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 19 41 24 ID ??? この流れはとりあえず本編の人とキャラデザ&メカデザの人を待とうぜ 287 : ◆59FQTvUDNo :2008/06/23(月) 20 39 37 ID ??? どゆこと?最初から始めるの? 288 :DAYC:2008/06/23(月) 21 02 07 ID ??? とりあえずドルチェ書き直してくれる人はいつでもどうぞ ドルチェは流石にやっつけすぎたわ 289 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 21 09 42 ID ??? 287 いや、意見を仰ぐという意味で 今までのは今までのでGJ 290 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/23(月) 23 29 21 ID ??? 過疎 そういや本編の人がいないと機能しないよな、このスレ 色々忙しいんだろうけど ドルダは宇宙の塵となってしまうのか… 291 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/24(火) 00 06 51 ID ??? 絵描くの下手でも適当に妄想MS描いて投下して良いスレは此処ですか? 292 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/24(火) 00 33 47 ID ??? こんばんは本編の人です 後半はまだ出来てないので今は投下できませんサーセンw でもこの流れを見ると投下は早めの方が良いようですね 自分はできる限り投下されたキャラやメカの設定は拾うようにしていますが 物語のプロットがすでに出来ているので全ては拾いきれないと思います キャラメカもそうですが、本編のSSも自由に投下すれば良いと思います それこそ私が書いた 76のあらすじなども気にせず「これがドルダだ!」というものをw それではまた後日! 293 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/24(火) 00 53 14 ID ??? おぉ、ポチポチ打ち込んでたら本編の来てたw お邪魔じゃなければしばらくつづけてみたいと思いますが、取り敢えず投下してみます。 なるべく設定等沿おうとは思いますが、ストーリーはパラレルみたいな感じで。 294 :試しに書いてみるだ:2008/06/24(火) 00 54 05 ID ??? 266 クランとナルコレプシーが通信を行えるのは、ノーマルスーツの腰から伸びた、緊急時の通信用コードのおかげだった。 命綱の役割も果たすそれが伸びる範囲は約1km以内。艦に搭載されていた月面図では、この近くに施設があるはずだったが――。 (何も無し、か) 地球所属である月ならばそうそう死にはしないだろうが、助けがなければ緩やかな死を待つのみである。 O2だって無限ではない。 クランには、急にメットが息苦しいものに思えてきた。 『クラン、大丈夫か?』 「大丈夫よ。それより、付近の警戒をきちんとしなさい。私ももう大分離れてるのよ」 『分かってるよ。なあ、本当に――』 「行ってくる」 通信を切り、クランは大地を蹴る。彼女の身体が、ゆっくりと旋回しながら宙を舞う。 星空。 蒼い影を残しながら、地球が流れていった。 「……感傷に浸る暇は無いのよ」 まず生きる事を考え、次にシンシアをどうするかを考え、それから―― 目には見えないはずの、「やるべき事の山」が高く積もっている様が見えるようで、クランはうんざりした。 だが、それすらも今は許されない。まだ偵察任務は終わってはいないのだ。 星空に目を走らせる。 295 :試しに書いてみるだ:2008/06/24(火) 00 55 09 ID ??? 星々の冷たい光が、身体を突き刺すようだった。 「ウサギもカグヤも居ないのね」 呟きはナルコレプシーには届かない。今は通信を切っていた。 やかましいカナンの声を、今は聞きたくなかった。 「異常無し。ついでに目標の施設も……。うん?」 一周して月面と向き合った身体を星空に向き直す。 一瞬、視界の隅に光の筋が通った気がした。記憶が正しければ、それはMSのノズルフラッシュだ。 二つ、三つ。 「……来る? ナルコレプシー!」 『勝手に通信を切るな! どうした』 光は更にもうひとつ増える。規則的に動くそれは、流れ星などでは決してない。 (そうであれば、願い事を叶えて欲しいものだ……!) 内心で愚痴を溢しながら、カナンへと報告する。 「ノズルフラッシュを三機……いえ、四機確認した!」 『月面軍所属機の可能性は!』 「そんなこと――もう遅い!」 まだ小さくはあるが、MSの形が肉眼で見える程に接近していた。 舌打ちしながら、クランはすぐにナルコレプシーの方へ身体を向ける。強くエアを噴射させる。 コードを手繰りよせながら、彼女はナルコレプシーへと飛んだ。 296 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/24(火) 03 47 29 ID ??? 291 ここですね 292 乙です 294-295 GJ 297 : ◆59FQTvUDNo :2008/06/24(火) 06 37 21 ID ??? 291 スマソ 298 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/24(火) 10 26 02 ID ??? 297 291に悪意はないと思うのだがw それとお前さん上手いぜ メカデザの人もGJ 単純な絵のうまさじゃなくて求められてるのはあくまでデザインだ さて、自らのオナニーで投下したガンダムの名前何にすっかなwww 299 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/24(火) 16 20 37 ID ??? 保守 300 :通常の名無しさんの3倍:2008/06/24(火) 16 25 26 ID ??? 300
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171 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/10/12(月) 00 11 10 ID ??? 初期のミノムシ見てから思ったんだけど脱皮するガンダムって新鮮じゃない?薄汚れた外部装甲を脱ぎ捨てて、脱皮直後のセミみたいに緑に輝く本体が出て来るの。 越境の地から掘り出された謎のガンダム、ドルダ。 だがその姿は凄惨であった。象徴たる二本のアンテナは折れ、装甲はボロボロ。ブースターすらまともに点火しない始末。 だが贅沢を言わない主人公。ガンダム特有の反応の早さや戦術、地形を駆使して、襲い来る敵を次々と退けていく。 しかし喜びもつかの間、敵の精鋭の卑劣な攻撃に、遂にドルダは膝を付いてしまう。 動かないドルダ。 襲い来るビームの嵐。 ついにビームの直撃を受けたドルダは、その外部装甲を破き、新たな姿に「脱皮」する。 172 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/10/13(火) 01 10 37 ID ivzGNsxH パージじゃなくて脱皮って言うのがいいな。 ようやく追い詰めたと思ったら自分たちの攻撃で相手の真の姿が暴かれる。 敵にしてみればこんな嫌な相手は初めてだっただろうな。 そしてしばらくすると新しい外部装甲を身に纏う。 たとえ百回破壊しようと、百回「脱皮」し生まれ変わるドルダ。 うむ、奇抜だ。 ミノムシドルダは全身リアクティブアーマー。そんな考えが浮かんだ。 173 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/10/17(土) 00 55 26 ID z+bVaxkL ホシュ 174 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/10/18(日) 02 52 39 ID 0r3/hZ0W 『機動戦士ガンダムホシュ ~第一話 ひとりぼっちの戦争~』 「ええい!なぜあれは落ちない!!」 火星の衛星、ファボスにある施設を攻撃している艦隊、その司令官が机を叩いた。 最近になって発見されたこの施設は火星のテロリストの基地だとされ、駐留軍は圧倒的戦力を持ってこれを制圧せんとした。 しかし攻撃開始からすでに1時間が経過しているというのに、いまだなんの報告も上がってこない。 「戦況はいったいどうなっている!?前線からの報告はまだか!!」 「本宙域は現在強い電波妨害状態にありますゆえ、まだ」 「おのれぇ。大体たかだかテロリスト相手に何をしているのだ!!」 再び司令官が机を叩いたとき、一機のグワッシュが前線より帰ってきた。 「あれは誰の機体か!?」 「あれは……セジュ・ドドイン少尉の機体です。あ、ドドイン少尉より緊急入電!」 「読め!」 「はい!『敵は未確認の新型機を用い、あの施設を保守している模様。現在の兵力では太刀打ちできず』です」 「なにぃぃ……?」 司令官のこめかみに青筋がぴくぴくと浮かび上がる。 「なぜこれだけの戦力がありながら太刀打ちできんのだ!!いったい新型機とは何だ!!」 「分かりません。しかし報告によれば新型は、ガンダムタイプのようです。それも、たった1機」 「な、何だと!!」 驚愕した司令官が再び何かを叫ぼうとした時、レーダーを担当していたオペレーターが悲鳴を上げた。 「敵施設方向より高エネルギー反応!!ビームです!」 「何!!か、回避だ!!」 「だめです、間に合いません――――!!!」 火星の衛星ファボスに突如現れたガンダムタイプ。 たった一機で駐留軍を退けるほどの力をもつこの機体の正体は!? 次回機動戦士ガンダムホシュ 「慰めの報酬」 再び戻るそのときまで、生き残れホシュ! 175 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/10/20(火) 23 34 29 ID h68L9BWC 『機動戦士ガンダムホシュ ~第二話 慰めの報酬~』 衛星ファボスでの戦闘から既に一週間がたった。 その間にも何度か小規模な攻撃は行われたが全て施設を守る謎のガンダムに防がれていた。 流石の駐留軍も既に攻撃する気を失い、今では周囲を包囲しているだけである。 「だけど、いつまでもこのままじゃいけないよな」 指令席の上に行儀悪く座っていた男がぼりぼりと後頭部を掻く。 この男はスー・アンコウ。一週間前の戦闘で戦死した司令官の代わりを臨時的に務めている。 「上はなんて言ってる?」 スーは信頼するオペレーターに尋ねた。 「現状を維持せよ、だそうです。上もあの機体に手を焼いているそうですよ」 「だろうなぁ。はぁ、しばらくは退屈な宇宙船暮らしか……で、あの機体について分かったことは?」 「はい、今のところ判明している事は超がつくほど高い防衛能力を持つこと、エネルギー補給は基地から受けていること、一定範囲いないまで近づかなければ攻撃してこないことです」 「こっちが攻撃しない限りは、だけどね。はぁ、結局収穫無しか」 スーは再び後頭部を掻くと、コンソールに映されたあの機体を見た。 ガンダムタイプの特徴であるV字型のアンテナとフェイスを持ってはいるが、その形状はどのガンダムタイプとも似ていないものだ。 全身を覆う巨大な球状の外殻に、その隙間から生える無数の触手。 そして施設と直結している巨大なコード。 「なんど見ても奇妙な機体だな……おまえも大変だな。そんな辺鄙な場所を守らされて」 スーは何気なくそうつぶやいた。 すると映し出された機体はこちらをみておそらくメインカメラであろう部分を光らせた。 「なんだ、俺も変わらないってか?お前は言葉が分かるみたいだな。はは、んなわけないか」 しかし再び機体はメインカメラを光らせ、首を横に振った。 これにはスーも驚いた。 「お前、言葉が分かるのか?」 機体は大きく頷いた。 176 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/10/20(火) 23 36 27 ID h68L9BWC それを見た途端、スーの中にひとつの名案が浮かんだ。 (言葉が分かるなら、本人に直接聞いた方が早い!) そう考えたスーはすぐに機体に質問しようとしたが、突然、画面が揺らいで映像が消えてしまった。 「な、何だ?」 思わず口から出た疑問には、オペレーターが悲鳴混じりに答えた。 「し、指令!本艦がコントロールを受け付けません!!」 「はぁ?」 あまりのことに唖然とするスーの前に、またあの機体が現れた。 「ああ、なるほどな」 「指令、これは一体!」 「慌てんな、俺たちは招待されたんだよ」 「はい!?」 驚くオペレーターをよそにスーは画面の中の機体を見た。 「んじゃ、いまからそっちに行くわ」 スーがそう答えると、機体は再びメインカメラを光らせた。 謎の機体に招待され、一対一で対話することとなったスー。 そしてスーは機体の悲しき使命を知る。 次回機動戦士ガンダムホシュ 「未知との遭遇」 再び戻るそのときまで、生き残れホシュ! 177 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/10/21(水) 17 05 05 ID ??? 171 俺の陽炎ガンダムがまさにそんなのだから止めてけれ 178 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/10/21(水) 20 59 45 ID ??? 西暦2477年― 勉強、スポーツ、芸術。どれをとっても成績優秀のアイザー・シィは 両親の期待に反発し、家を飛び出す。やっと自立したと思いきや、 彼にはやりたい事が何も無かった。手当たり次第に就職活動し、 内定した会社はMS製造企業"リアル・ストロベリー"。彼はそこで MSの設計を担当していた。 宙翔(ちゅうしょう)37年(西暦2482年に相当)― 増えすぎた人口をスペースコロニーに移民させて200年余りが過ぎようとしていた。 地球と宇宙はそれなりに安定を保ってはいたが、大きな問題が発生した。 急速な人口増加にスペースコロニー増設が間に合わなくなってしまったのだ。 それにより、各地の治安は乱れていった。本来、それを取り締まるはずの 地球連邦政府ですら、不穏な空気で充満していた。そんな中、日本地区を拠点に とある宗教団体が"非性交の美学"、"武力による性交の阻止"を提唱。 「すべての原因は増えすぎた人口だ」「これ以上の繁殖に何の意味も無い」 「よって子作るべからず、逆らうものは女神"ソフィア"の裁きを下す」 最初はただの絵空事として捉えていた連邦政府だったが、彼らはカリスマだった。 この時代に、彼らに入信する事はむしろ自然な成り行きだった。 月軌道暦212年(宙翔40年に相当)― 主張だけで止まらず、過激な手段で繁殖を阻止する彼らは"アンセックス"と呼ばれた。 だが地球連邦も黙って見ているはずは無く、それ相応の武力を以ってアンセックスと 向き合う事にした。それが大きな対立構造となり、戦争が勃発。 スペースコロニー"ランニング・アイ"で暮らすアイザー・シィは26歳になっていた。 両親との関係は改善しており、親子三人で暮らしていた。ある日、アイザーは少年時代 の頃のアルバムをめくってみた。そこには幼馴染の女の子と親友が二人、アイザーを 含めて、4人の少年少女が元気な笑顔で映っていた。写真の下にはペンを持ちなれて いない子供の字でこう書かれていた。 「わたし、おおきくなったらアイザーとけっこんしたいな」 「おれは おやじのあと をついで りっぱな エースパイロットに なるんだ」 「ぼくはりっぱながくしゃになる、そしたらもっとせかいがへいわになるよ」 少女の書いた文字が現代との矛盾に痛みを感じた。もう、戻れないあの頃。 子供たちの夢は無垢だ。無垢では生きていけないが、無垢だからこそ人は成長できる。 しかし、今を見ろ。結婚は出来ないし、子供も生まれてこない。そうでなくとも、戦争により 職を奪われ、資産を奪われ、資源を奪われているではないか。今の時代は 未来を閉ざすことで、夢を見ることすら出来ない。そんな時代が許せなかった。 かつて、目標がなかったアイザーはやりたい事を見つけた。 かつての友と再会すること、そして、この戦争を終わらせること。 半年後、アイザーはリアル・ストロベリーを退社して、地球連邦軍に志願した。 西暦2487年、物語はここから始まる。 179 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/10/21(水) 21 16 52 ID ??? もうガンダムなのかどうか怪しい感じだけど ただ保守するだけじゃ寂しいから好き勝手やってみた 軽くネタバレすると 178の最終回(ラストバトル)は 153(所々、誤差あるけど)で ファイヤーガンダムとブリザードガンダムはアイザーが設計したもの ネーミングセンスが幼稚なのは、アイザーが 「未来の子供が 歴史の授業で ガンダムの画像を見た時に 夢を与えるため」 という理由にしてみた 180 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/10/26(月) 18 21 51 ID C/Q4a8wS GJ 大人向けなガンダムだな。 181 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/10/30(金) 01 22 33 ID p12DP4qU ほしゅ 182 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/11/06(金) 18 53 57 ID BsijRp1/ ほしゅ 183 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/11/10(火) 13 28 19 ID 6NaI2mET 保守 184 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/11/14(土) 03 53 37 ID yN4TLFCC ジ 185 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/11/14(土) 10 36 51 ID ??? ダブルガンダムでファイアーブリザードを打つ訳だね 186 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/11/15(日) 09 44 02 ID ??? それイナズマイレ… おや、誰か来たようだ 187 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/11/19(木) 17 36 15 ID rpTvUH7r 保守 188 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/11/23(月) 22 47 11 ID f/j7V9GK ジ 189 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/11/23(月) 23 04 00 ID ??? ン 190 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/11/23(月) 23 13 05 ID ??? ク 191 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/11/23(月) 23 15 40 ID ??? ス 192 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/11/23(月) 23 18 54 ID ??? Ⅳ 193 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/11/24(火) 18 24 39 ID JG+brmrq ゲ 194 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/11/25(水) 16 08 00 ID qUXc9CxD ガンダムⅩⅢ 195 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/11/27(金) 18 03 04 ID qmsacKph 防衛 196 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/11/30(月) 00 33 41 ID afrcZGW3 ガ 197 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/11/30(月) 00 34 46 ID afrcZGW3 ン 198 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/12/01(火) 19 24 21 ID +c8qCHNs ダ 199 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/12/02(水) 04 32 10 ID gfSPIIl/ ー 200 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/12/03(木) 18 47 58 ID bsIKU+YN ロ 201 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/12/03(木) 18 49 08 ID bsIKU+YN ボ 202 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/12/06(日) 11 13 02 ID RUQuAJR3 それパワプロ 203 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/12/09(水) 23 16 11 ID fc+qxH/p ダブルオーライザーかな。消えるのは分身殺法よりもひどいとおもう。 204 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/12/10(木) 16 28 26 ID ??? そんなもんシュピーゲルの足元にも 205 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/12/10(木) 17 10 52 ID ??? ク 206 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/12/12(土) 02 58 43 ID I/aKl/u8 ッ 207 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/12/12(土) 21 39 06 ID ??? キ 208 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/12/13(日) 01 28 13 ID ??? ー 209 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2009/12/13(日) 15 04 49 ID ??? モ 210 名前:通常の名無しさんの3倍[] 投稿日:2009/12/17(木) 18 26 56 ID 2aI6lGww ノ
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801 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/11/30(日) 02 21 50 ID ??? 「それを早く言わんか、バカタレ!全員速やかに帰還せよ!」 通信が切れる。安心の溜息をもらす面々。特にゲイリーなどはそれが顕著であった。 「やるじゃねえか、オッサン。教授を黙らせちまうなんて」 ディックからの通信が入る。 「クソオヤジからオッサンへ昇格できて光栄であります、中尉殿。しかしあのジジイの口は悪意製造機だな。おしゃぶりでもはめとけっての」 相変わらず皮肉を続けるデイヴ。しかし、その顔は作った真剣さではなく、本当に真剣な表情そのものだった。 「さて、こっからどう帰るかねえ…ラーグ中尉とネルネ…だっけか?俺とアイツのMS、引っ張って行ってくれよ」 「誰が貴様なぞを!出撃前、私のドグッシュを…その…」 顔を真っ赤にするネルネ・ルネールネ。 その顔の赤さは怒り半分、恥ずかしさ半分といったところだろうか。 「構わない。デイヴィッドは俺が。君はディックを頼んだ」 「…えっ!?いや、その私は…」 何故か慌て出すネルネ。女性というのは、よくわからないものだ。 「そ、その、デイヴィッドを運んでも…」 言い終わる前に、シヴォーフのムウシコスがデイヴのグワッシュを支える。 「離脱する!」 シヴォーフとデイヴ、ネルネとディック、そしてゲイリーは帰還するべく、その場を離れようとした。 「逃すものか!」 アレスはドルダと戦いながらも、彼ら第七次調査団を全滅させるという、ティモールの命令を実行することを忘れはしなかった。 ドルダの放つビームキャノン、手に持った方のバスターライフルの閃光を巧みに避けつつ、ビームガンブレードの照準を彼らに向ける。 「落ちろ!」 放たれるビームライフルの雨が、殿を務めていたデイヴとシヴォーフを襲う。 (当たるものか…俺は言うんだ、彼女に…帰ったら、結婚しようって…!) 必死にビームライフルを回避しようとするが、その一撃がムウシコスに直撃する。 「うわあああああ!」 動きを止めたムウシコスを襲う無情な攻撃。 憐れ、シヴォーフ・ラーグはその名の通り、宇宙の塵と消えてしまった。 かたやデイヴのグワッシュは、奇跡的に、本当に奇跡的にだが、ムウシコスの爆散の影響を受け誘爆することなく吹っ飛ばされるだけで済んでいた。 「オッサン!」 「デイヴィッド!」 同時に叫ぶディックとネルネ。しかし、彼らとデイヴとの距離はあまりにも離れ過ぎていた。 助けに行こうとするが、ゲイリーの制止を受け、なす術もなく二人は帰投するしかなかったのだった… 「つくづく運のいい…しかし貴様も終わりだ!」 もはやデイヴを撃つことに何の躊躇いも戸惑いもなく、アレスは引き金を引こうとする。 が… またしてもガンダムドルダがそれを阻む。 今度はバスターライフルをマウントし、大型のビームソードを抜く。 両肩のジェネレーターからもビームサーベルを発生させ、マルスに対抗する為接近戦を主流に切り替えることにしたようだ。 802 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/11/30(日) 02 22 45 ID ??? 「!」 ドルダは腹部のビームキャノンを放ち、マルスに向けてビームソードを振りかざす。 マルスはビームキャノンを避け、ビームガンブレードをドルダに向ける。 バチッ!ビームソードとビームガンブレードが火花を散らす。 マルスはドルダの攻撃を巧く防げた…かに見えた。 刹那、ドルダは体勢を変え、ビームソードを持っていない方の肩を突き出す。 ドルダの肩にあるビームサーベルがマルスを襲う。 「シールドが!?」 間一髪でその斬撃をセンサーシールドで阻むことに成功したマルス。 しかし、ドルダの圧倒的なビーム出力の前に、マルスのセンサーシールドは溶解してしまう。 (クッ!まずいな…) 両手を振り上げた状態のマルス。中段に大きな隙が出来る。 「ビームキャノン、収束…発射!」 叫ぶ少女。 「ダメええぇぇぇ!」 しかし、その声よりも深い悲しみを知っている叫び声の主が、少女の操縦を阻む。 「お姉、ちゃん…?」 信じられないといった顔をする少女。 ああ、そんな顔をしないで…クランは少女を見つめ、自らのしたことを悔いたがすぐに気を取り直し少女に問う。 「通信のスイッチは、どれ!?」 「何を…」 「いいから!答えて!」 その昔、自らの妹を叱った時のことを思い出しながら、クランは語気鋭く言い放つ。 その迫力に気圧された少女は観念したのか、一つのスイッチを指差し、黙り込む。 クランは身を乗り出して、通信のスイッチを押す。 「アレス!あなた、アレスね!?こんなことはもうやめて!もうこちらに敵意は無いわ!お願い!」 「「!」」 今までの比にならないほどの驚愕を見せるアレス…そしてデイヴ。 「聞こえるでしょう!?応答して、アレス!」 アレスは少しの逡巡の後、応答する。 「クラン…なのか!?何故あなたがここに…!」 「事情は後で話すわ!とにかくこれ以上争うのはもうやめましょう!」 「だが、その機体は…」 優しさと決意が入り混じった声で答えるアレス。 「アレス。お願いだからお姉ちゃんの言うこと、聞いて?」 不意に、クランが、鬼気迫る迫力の全てを抑え、肉親に向ける情愛をありったけに込めて、自らの弟に語りかける。 「姉、さん…」 ドルダとマルス…二機のガンダムは、火星の暁の空に沈黙するのだった。 偶然に偶然が重なって、二機の死闘を見守ることになっていたデイヴに衝撃が走る。 いや、デイヴィッド・リマーがこの場所に居合わせたことはそもそも偶然なのだろうか。 偶然という必然が、運命という言葉に言い換えられ、デイヴの前に立ちはだかる。 「クラン…アレス…どっかで聞いたことがあると思ってたら、あの時の…」 過去の傷痕が痛み、デイヴは親友のフィリアにすら見せたことのない涙をその目に浮かべた。 803 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/11/30(日) 02 23 51 ID ??? (二年前の、あの事件の…俺が、俺が助けられなかった…!) 二年前…そう、クラン・R・ナギサカの妹、シンシアが死去した(と思われる)のも二年前。 デイヴィッド・リマーが軍を退役し、簡易居住惑星地区で飲んだくれのニートになったのも二年前… 悲しみに顔を伏せるデイヴ。しかしハッと面を上げる。 (まさか、あのガンダムもここに…) 二年前の悲劇の役者達…彼らが一挙にこの地へ集結しているという運命。 しかし、それには一人、役者が足りなかった。 そう、ガンダムドルチェである。 二年前の事件を引き起こした機体、純白の美しさを持つその機体が、デイヴの思惑通り約束の地へ近づきつつあった。 「そんな、ウソ、だろ…?」 白き舞姫のように流麗に、舞うようにしてガンダムドルチェはデイヴのグワッシュの元へ向かってくる。 「来るな…!」 冷や汗がとめどなく流れる。 「来るな…!」 首を振り、両手を突き出し拒絶の意を示す…が、なお近づく機体。 「来ないでくれえぇっ!」 デイヴの望みとは裏腹に、ガンダムドルチェはグワッシュのコクピットをこじ開け、デイヴをその掌に乗せる。 「来るな、とは随分な挨拶ね」 少女の声。但し、シンシアと思しき少女の澄んだ声を天使と形容するならば、こちらは美しさというものを熟知した、悪魔の声と形容出来る。 「ずっと、あなたに会いたかったの。デイヴ」 ドルチェのハッチが開き、デイヴを招き入れる。 操縦席には、金の髪に漆黒の瞳を持つ美しい少女。 「私はエリス。宜しくね、デイヴ」 運命の序曲は終わり、歯車が回転する。 五話 終 六話に続く 804 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/11/30(日) 02 25 55 ID ??? 今回は若干短くなりました。あと00のセリフがちらほら。遊んでみたw 読者さんざまあwって感じの展開なつもり。 ってなわけでサヨウナラ 805 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/11/30(日) 15 20 02 ID ??? GJです! まさか、アレスが弟だったとは… 戦闘に緊迫感があって良いですね! 806 :通常の名無しさんの3倍:2008/11/30(日) 21 20 58 ID ??? エルト投下乙! 807 :本家ドルダ:2008/12/02(火) 00 07 05 ID ??? Doll-Device Archive No.05 ジャイアントマン 翌日。 クラン達はカナンとヴァニラと共に、とあるホテルを訪れていた。 カナンが口にした、会わせたいという人物。 ホテルということは、火星開発公社の人間ではないのか。 何者なのか知らされぬまま、クラン達はカナンとヴァニラについていくしかなかった。 「ミランダさん、大丈夫かしら……」 心配そうにクランが呟く。 「病気じゃないですし、疲れが残っちゃっただけですよ」 「まぁ、シオンとヘルガの相手してるって言ってたしよ」 ミランダのことを気にかけるクランに、モモとヴァイスが言葉をかけた。 クランは「そうね」と、少し暗い面持ちで笑みを浮かべる。 クラン達を地球圏連合軍の拘束から解いた人物に招待されたのは、調査隊の面々とシンシア。 ミランダは体調不良を理由に同行を辞退し、紫藤兄弟と共に保養施設に残っている。 何故、シンシアまで呼ばれたのか。 ドルダに乗っていたということは、報告書にも記入しなかったし事情聴取の時も話してはいない。 火星コロニー義勇軍と戦闘したことすら、言ってはいないのだ。 そのことに関して疑問を持つクランやギデオンは、カナンとヴァニラを完全には信用していなかった。 808 :本家ドルダ:2008/12/02(火) 00 11 17 ID ??? ギデオンは前を歩くカナンとヴァニラに、疑惑の眼差しを向けている。 カナンとヴァニラは受付を通り過ぎ、そのままホテルスタッフの利用するフロアに続くドアを開いた。 面会の相手は、ホテルの関係者か。 カナンとヴァニラは、エレベーターの前で立ち止まる。 ドアが開くと、そこは複数の座席がある個室のようになっていた。 「みんな、席についてくれ。ここからはエレベーターで移動となる」 カナンに言われるがまま、ギデオン達は座席についた。 座席には、シートベルトが付いている。 カナンとヴァニラがシートベルトを固定するのを見て、ギデオン達も同じようにする。 エレベーターのドアが閉まると、カナンは座席のコントロールパネルを操作して、エレベーターを発進させた。 動きだす、座席付きのエレベーター。 密室の箱。それは、どこへ向かうのだろうか。 それに乗った者達は、どこへ向かっていくのだろうか。 「低重力ポイント、抜けましたわ。ここから重力が軽くなりますからご注意を」 しばらくして、後ろの席にいるギデオン達に顔を向け、ヴァニラが言う。 浮遊感。髪や衣服が少しずつ重力に反していく。 「長いな。まだかかるのか」 「スマンね。あの人は変人でな」 809 :本家ドルダ:2008/12/02(火) 00 14 48 ID ??? カナンはククッと笑って、ギデオンに返した。 (変人……。公社や政府の者ではない? しかし、何故この男、ここまでフレンドリーなのだ) 自分達を地球圏連合軍の拘束から解放した人物。 そして、公社の役員を私的に動かせるとなると、かなりの大物と見ていいだろう。 ギデオンは、小さく呻いた。 解せないことが、多すぎる。 「到着しましたわ。シートベルトは外してもらって結構です」 ヴァニラに言われた通りにする一同。 ドアが、開いた。 カナンとヴァニラが先に部屋に入る。 「なっ……!?」 「えぇっ……!?」 それに続いたギデオンとクランは、思わず声を上げてしまった。 「なんだなんだ? って、うぉっ!?」 「どうかしたんですかぁ? って、ひゃあ!?」 立ち止まる二人の間から覗いてみたヴァイスとモモが同じように声を上げる。 (大物だとは思ったが……) (なんて、巨大……) 呆然となるギデオンとクランをよそに、カナンとヴァニラは振り返り、 「紹介しよう」 「わたくし達のマスター。ジャイアントマンですわ」 カナンとヴァニラが横へ退く。 退く前から、ギデオン達はその存在に圧倒されていたが。 810 :本家ドルダ:2008/12/02(火) 00 20 21 ID ??? 見上げなくてはならないのは、決してその人物が低重力下で浮いているからだけではない。 (ジャイアントマン? ファットマンの間違いだろ……) (メタボリック将軍……いやいや、症候群です) ヴァイスもモモも、開いた口が塞がらなかった。 「ん~、一人足りないみたいだけど~」 「ミランダ・ウォンは、体調不良で欠席ですわ」 「そ~か~。なら、5人だけでいいね~」 間延びした口調の男。 それはゆっくりと回転し、ギデオン達にその全貌を見せた。 その際に浮かんでいるクッションや菓子の袋にぶつかって、それが四方八方に飛んでいく。 常軌を逸した巨漢。人の想像を絶する、超肥満体。 部屋にいたのは、横はもちろん太く、縦も2メートルを越す長身の男だった。 「5人ていうのは~、後ろにいる小さなパイロットさんもだからね~」 ジャイアントマン。そう紹介された巨漢の言葉に、クラン達は騒然となる。 「こ、この子はパイロットでは!」 「庇わなくても平気だよ~、クラン・リザレクター・ナギサカ君。 別に僕は、その子を食べたりとかはしないからね~」 ジャイアントマンは、何とも言い得ぬ笑みでそう言った。 招待された5人が、横に並ぶ。 それでも、ジャイアントマンの幅には及ばなかった。 811 :本家ドルダ:2008/12/02(火) 00 24 05 ID ??? 「ジャイアントマン……聞いたことがある」 何かに気付いたギデオンが、ゆっくりと口を開いた。 「地球圏連合政府発足の当時からその風格を現し、今も尚各界に影響を与えることのできる大富豪。 通称ジャイアントマン。彼の本名や容姿、その他の素性は誰も知らないと言われている人物だ……」 有り得ないモノを見たような顔をして、ギデオンはそう話す。 じんわりと汗をかき、驚きや、恐れを抱く感情すらあった。 (発足当時って、このデブいったいいくつだよ……) 顔を引きつらせながら、ヴァイスは思った。 ギデオンもクランもヴァイスもモモも、圧倒されっ放しでジャイアントマンを眺めている。 たがシンシアだけは、じいっとジャイアントマンを見詰めるだけ。 表情は変わらず、クラン達のような驚きは見受けられない。 そんな落ち着いた様子のシンシアを目にして、ギデオンも平静を保とうとする。 「その世界の黒幕が、我々にご用とは?」 なんとか口に出来たのは、一番に訊きたかったことだった。 この様子だと、シンシアに、火星で見つかったモノに興味があるようだが。 「ん~、ただ挨拶をしておきたかっただけ、かな~」 812 :本家ドルダ:2008/12/02(火) 01 01 40 ID ??? ジャイアントマンの言葉は相変わらず間延びしていて、だが意味深長な言い方だった。 「挨拶だけって、それだけでこんなとこに連れてきたのかよ!?」 「僕は出不精でね~。こんな体だからろくに外出もできないんだよ~」 ヴァイスの怒声にも動じず、ふわふわと浮きながらジャイアントマンは言う。 「ジャイアントマン、ふざけないで頂きたい」 「ジ~ム~。親しい人には、Giant Manの頭文字を取ってGM(ジム)って呼んでほしいな~」 「我々は貴方と、それほど親しくはない!」 普段冷静なギデオンが、声を荒げた。 既に苛立っているヴァイス、そして堪忍袋の緒が切れてしまったギデオン。 モモは柄にもなく萎縮し、クランはジャイアントマンに不信感を募らせている。 「ジム。さっさと言っちまったらどうなんだ? あんたのワガママに付き合ってほしいって」 歯切れの悪いジャイアントマンに呆れてか、カナンが助け舟を出した。 「ああ~、ダメだよカナン~。僕はみんなにこれからどうしたいかを訊いてからそれを言いたかったんだ~」 ジャイアントマンは言い付けを聞かない子供のように駄々をこねた。 「これから、どうしたいか……?」 疑惑の眼差しを向け、言ったことをクランが復唱する。 813 :本家ドルダ:2008/12/02(火) 01 06 11 ID ??? 「そ~。進宇宙暦になって102年。世界は火星にまで生活の場を広げた~。でも見てごらん。 地球圏でも火星圏でも、やっていることは戦争、紛争、武力衝突……僕は飽きちゃったんだ~。 いくら僕がいろんなところに顔が利くといっても、民衆をどうにかすることなんてできない。 だから君達に託したいと思ったんだ~。僕が望む、新しい世界っていうものをね~」 巨体をくるくると回転させ、ジャイアントマンはそう語る。 しかし、そんなことを言われても、どうしようもない。 「そんな世界を変えれるような力。私達には……」 「あるさ~。君達が持ち帰った、ドルダだよ~」 クラン達、それにシンシアも、ジャイアントマンの言葉に再び騒然となった。 当てずっぽうで言ったようにも取れる発言であったが、ジャイアントマンは口調に反して至って真面目そうに見えた。 「クラン・R・ナギサカ君。君はこの火星圏を、どう思うかい~」 真っ直ぐ瞳が、クランを見る。 火星コロニーの民衆を力で押さえつける地球圏連合。 そして、圧政から解放されようと決起した火星コロニー義勇軍。 「君はどっちの支持をする~?」 「……支持はしません。私はどちらも、間違っていると思います」 814 :本家ドルダ:2008/12/02(火) 01 11 37 ID ??? 暗い表情で、クランは言った。 「私は地球圏の生まれです。火星圏に来て、火星のコロニーが酷い状態なのは、一目でわかりました。 裕福なのは、地球圏出身の政府や軍の関係者だけ。火星コロニーの人達は、火星圏では力を生かせないで、 少しでも豊かな生活のために火星圏から離れたアステロイドベルトにまで出稼ぎに行かなくてはならない」 それが、クランが見てきた火星圏の住民の現実だった。 語るクランの表情は、まるで自分のことであるかのように、辛そうである。 「でも、だからといって、それで地球圏連合を武力で排斥していい理由にはなりません」 クランも、その真っ直ぐな瞳を、ジャイアントマンに向ける。 その瞳の映るのは、火星圏の未来への憂いだけではなかった。 クランの中にある過去。自分だけの力では、どうすることもできなかったあの日々。 それがクランの見てきた、必死に生きる者達の姿に重なる。 「もし、あなたが言うように、どうにかできるというのなら……私は、その全てを解決していきたい!」 言うだけしか出来ないが、クランは力強くそう言うのだった。 815 :本家ドルダの人:2008/12/02(火) 01 13 23 ID ??? ここでCM。アイキャッチは全面に巨体を張り出したジャイアントマンさんと、両脇にカナンとヴァニラ。 今日は前半のみ。戦闘もありません。 クラン達が戦場に出る理由をそろそろ決めなくてはならないと思い、こんな展開です。 中立って大変だよなぁと考えつつ、某大天使ご一行様にはならないようにと。 どうでもいいですが、宮野真守さんご結婚おめでとうございます。 後半はまた後日。 816 :571:2008/12/02(火) 17 34 17 ID ??? 本編ドルダの人乙です&GJ!! わぁ~、ジャイアントマンさんが他人に思えない~。 冗談です。本気にしないでください。 某大天使様ご一行wwww まぁ、確かに中立貫いてますね。逆に敵の敵も敵ですけど。 宮野真守さんご結婚なされたんですか!!? それはおめでたい。 ではでは ↓はスルーしてもかまいません。 現在エルトさんの新説ドルダの世界観で外伝を執筆中……なんですが、いつ投下できるか分かりません。 なので忘れた頃に来るかもしれませんが、そのときは生暖かい目か冷たい目で見ていてください。 817 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/03(水) 12 46 25 ID ??? 真昼間にこんにちは 本編の人 投下乙&GJです!俺の書くクランと違って芯がしっかりしてますね… 571 久し振りっす。投下、楽しみにしてます で、新説ドルダいつまでダラダラとこの展開が続くんだよって話ですが、七話までで一区切りつけます 八話から新章に突入する予定なんで、マジですいません 818 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/04(木) 00 47 13 ID ??? 夜にも今晩は 六話書いてたら相変わらずフリーダムなことになっちゃってて… ドルチェの設定投下します。571氏、何度もすいません、それと不快に思われたら申し訳ないです DOLL-002CE ガンダムドルチェ 所属:第七次調査団 パイロット:エリス、デイヴィッド・リマー 武装: ビームレイピア×1 ロングギガビームライフル×1 背部追尾ビームファトランクス×2 ビームスコップ×1 シールドファンネル×12(30) 詳細: デイヴの過去に関係する、純白のガンダム。まるで眠り姫のような美しさを持つ。 ロングギガビームライフルは最大出力時においては長大な射程距離と絶大な威力を誇る。 出力の調整が可能で低出力時にはマシンガンとしても使用可能。 また、恐ろしいほどの射撃精度を誇る。 これは主に両手で使用するものなのでシールドを装備することが出来ず、その代わりシールド型のファンネルを搭載している。 シールドファンネルは攻撃能力を持たない反面平面状で、ビームを増幅、反射させる性質を持つ。 その性質を利用し、ビームを反射させることで攻撃への転用が可能。 さらに筒状にしたシールドファンネルの中でビームを反射・増幅させて放つという離れ業もある。ただし使用後はシールドがぼろぼろになってしまう。 本来ならこれを使いこなすのは至難の業だが、デイヴの状況判断能力がそれを可能にする。 通常時は折り畳んだ傘のような形状でドルチェの腰から下を覆っており、控え目なドレススカートのような形状を持つ。 また、背部に取り付けられた追尾ビームファトランクスは敵を追尾する性質を持つビームを発射する。 この時、発射されたビームが左右に分かれ発射されるので、背中から羽が生えたように見える。 接近戦時には主にビームレイピアと、奇妙なスプーン型の武器を使用する。 ビームスコップと呼ばれるこの武器は、長い柄に実体の匙状の刃を取り付けたものにビームを纏わせて使用されるという変わった武器。 また、本機に搭載されている「Doll‐CE」システムはパイロットを補助する。 一部の火器管制をドルチェ自身(またはエリス)が行い、シールドファンネルを全機使用することが出来るようになる。 このシステムによってパイロットは戦闘に集中することが可能となる。 イメージ:ケルディム+ナドレ 819 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/04(木) 00 53 42 ID ??? 連投すいません。 まず、571氏の協力無しにはドルチェのアイディアは思い浮かばなかったので感謝です。 改善点として、 まずレーザーファトランクスは、レーザーを武器転用出来るんならビームいらなくね?って以前ウィ○ドスレで誰かが言ってたんで… それと、アナザーの人の考えたビームスコップをこいつに持たせたいという個人的なワガママです。 これにより、アレ?武装多くね?→じゃバルカンとキャノン削って素敵なアイディアなライフルとファトランクスの威力上昇を図りました。 指摘やら要望やら苦情やらはいつでも受け付けますので。 それではサヨウナラ 820 :本家ドルダの人:2008/12/05(金) 02 17 55 ID ??? 最近は設定の投下がなくて寂しいですねぇ。 キャラクターとか機体とか、楽しみなんですが。 そんな本家ドルダ第5話の後半は、ローズに新型の武装が配備されるお話です。 571さん 新説の外伝、楽しみにしてます。 エルトさん 新説はバトル、バトルの連続で一度読んだはずの二つ作品だというのに、 新たにリメイクされた展開にハラハラしっぱなしです。 新章も楽しみです。 CM終わり。アイキャッチはクランとジャイアントマンの対峙。 821 :本家ドルダ:2008/12/05(金) 02 22 42 ID ??? ジャイアントマンは、「う~~~~~~ん」と長い間唸っていた。 そして、その重そうな瞼を開いて、クランを見た。 「わかったよ~。なら君に、機会をあげよう~」 自分が一番優位であるかのような、横柄な態度。 否、彼は優位なのだ。 ジャイアントマン。この男がどれほどの力を持っているか。 漠然としかわからないクラン達でも、彼からプレッシャーのようなものを感じ取っていた。 「機会……とは?」 「君が言う、全てを解決できるかもしれない機会さ~」 ジャイアントマンの言葉に、クランは眉間にしわを寄せる。 「このコロニーには、駐留軍の司令部、宇宙要塞ハーフムーンから逃げてきた部隊がいる。 君達が会ったルシェッタ大佐のことだね~。今は司令代理なんて名乗ってるけども~」 ギデオンがハッとする。 「まさか陥とされたのか!? ハーフムーンが……」 宇宙要塞ハーフムーン。 月を割った、半月のようなボウル型の小惑星。 火星圏における地球圏連合軍火星方面駐留軍の最重要拠点である。 いくらローズの戦闘力が強大といっても、イーグルクロウや戦闘艦の配備数では決して劣っていないはずだ。 822 :本家ドルダ:2008/12/05(金) 02 27 25 ID ??? それが破られたと知って、ギデオンは愕然となる。 「主だった高官達は戦死。ハーフムーンの司令だったアーロン・キム少将が重傷を負った。 ルシェッタ大佐は艦隊司令で、ハーフムーンを放棄してこのコロニーに逃げてくる際に、 キム司令から駐留軍の司令代理を務めるようにと略式だが任命されたという経緯らしい」 事情を知るカナンが説明を加える。 駐留軍の司令官と少数だが艦隊が生存しているのは、不幸中の幸いといえる。 だが、火星コロニー義勇軍のその戦力と手際の良さには、感服せざるを得ない。ギデオンはそう思った。 「火星コロニー義勇軍は、司令やハーフムーンの艦がここにいるのは知っているはずだ。 だが未だに再攻撃の類がないというのは、そこまで重要視してはいないということだろう」 「目的は宇宙要塞そのものだと?」 「さあ? 民間人の俺にはわからんよ」 はぐらかすようにカナンは笑った。 ギデオンも、これ以上の質問は意味はないと、口を閉じた。 「それで、私に何が出来るというんです。そんなことを教えてまで」 睨むような疑いの眼差しで、クランはジャイアントマンを見る。 「仲介役になるのさ~、君が。休戦協定のね~」 823 :本家ドルダ:2008/12/05(金) 02 30 35 ID ??? 「休戦協定……!?」 鋭かったクランの瞳が一転、驚きに見開く。 とんでもないことを言う。 クラン達はジャイアントに驚かされっ放しであった。 「けど、これはすげえことだぜ。そんなことが出来るならさ!」 まだ了承もしていないのに、躍起になってヴァイスが言う。 「そ、そうですよ! もし成功したら、誰も怪我したり、死んだりしません!」 今まで黙っていたモモも、必死そうに声を張り上げた。 「二人共! これはそんな簡単な問題じゃないのよ! もし交渉が決裂して、戦闘にでもなったらどうするの!?」 「……そうしたら、守るよ」 クランの言葉に、端でじっとしていたシンシアが、声を発した。 シンシアのその表情は、堅い意志を見せ、そして最初に出会った時のようなどこか冷たい影があった。 しかし、その冷たい影も、ゆっくりと消えていく。 顔を向け、しっかりとクランを見るシンシアには、姉を想う妹の瞳があった。 「もう逃げられんよ。ナギサカ君」 諦めたような苦笑をして、ギデオンもクランを見る。 クランは、迷った。 だが皆の後押しに、不安が残る中、静かに首を縦に振る。 824 :本家ドルダ:2008/12/05(金) 02 34 04 ID ??? 「ありがとう~。じゃあ僕達は準備に進めるよ~。しばらく待機してもらうことになるけど、よろしくね~」 満足したのか、ジャイアントマンはにこやかにそう言った。 「じゃあ、俺がみんなを送ってく」 カナンが先導し、調査隊とシンシアはエレベーターに再び乗った。 笑顔で、それを見送るジャイアントマンとヴァニラ。 完全にドアが閉まり、エレベーターは発進していく。 「……欠席した子。出身はどこだっけ~」 「ミランダ・ウォン。生まれも育ちも、純粋な火星圏民ですわ」 笑顔を消したジャイアントマンが訊き、またこちらも無表情になったシンシアが返答する。 「世界は、このちっぽけな火星圏は、どうなるかな~」 「ジムったら。最低な道楽ですわね。ふふっ」 第29コロニーから近く、火星コロニー義勇軍の中継地点となったコロニーがあった。 第33コロニー。 このコロニーもまた、独立派の武装蜂起後すぐに制圧されている。 調査隊の乗った輸送船を第29コロニーに逃がしてから数日。 このコロニーには、マイケル・ミッチェル隊が追撃部隊の補充要員と追加装備が運ばれてくるのを待っていた。 825 :本家ドルダ:2008/12/05(金) 02 38 06 ID ??? 「ニコラス・スフィフトだ」 「ダン・デボンであります!」 そんな第33コロニーに、遂に補充要員がやってきた。 ニコラス、ダン。ドルダの圧倒的な力に敗れた、二人。 「他3名、着任した」 格納庫。 輸送船から降りてきたニコラスとダンは、出迎えにきたマイケル・ミッチェル隊の面々と挨拶を交わす。 「ようこそ。凱旋かな、ニコラス君」 「茶化すな、狸」 睨むニコラス。 マイケルはやれやれと笑う。 「ローズ5機、並びに追加と新型の装備を持ってきた」 「うん。確かに、受領したよ」 乱暴に、ニコラスは書類代わりの情報端末をマイケルに渡す。 受け取ったマイケルは、顎に手をやってその情報を確認していく。 (他の3人は素人か。実戦経験は、駐留軍の配備が少なかったコロニーを制圧した1回のみ……使えないな) 小さく息を吐く。 「他の3人は、どうしたの?」 「長旅に疲れたらしい。船ん中でおネンネしてるよ」 「なんだそれ。はあ~……ヨウコウ様は何を考えてるんだが」 本格的に戦力にならないと、マイケルは頭を抱える。 それに関してはニコラスも同意しているようで、ばつが悪そうに視線を泳がせた。 826 :本家ドルダ:2008/12/05(金) 03 10 14 ID ??? 「ですがミッチェル隊長。お言葉ですが、そちらの隊こそ……」 言い辛そうにダンがターニャ達を見る。 目が合ったターニャは、軽く笑い、ダンに近付いた。 「なんだい? 言ってごらんよ」 「いえ……女性や子供が戦場に出るのは、相応しくないと思いまして」 その瞬間、平手が飛んだ。 気持ちいいほどの破裂音が辺りに響く。 ダンはしばらく、理解が出来なかった。 その光景を目撃したニコラスも、唖然とする。 ダンの頬は真っ赤に腫れ、ターニャは自身の右手に息を吹きかけていた。 「アタシはさ、火星圏の外れで賊とドンパチやってたこともあんのさ」 「は、はひ……」 「あんたがお優しいのはわかるよ。けどねぇ、戦場に出る相応しい資格ってのはなんだい?」 「ひへ、貴女は相応ひいと思いまふ……」 ジンジンと痛む頬に、ダンは涙した。 ニコラスが咳払いをする。 「連れが要らんこと言ったようだな。詫びるぜ」 「わかってくれりゃいいのさ。アタシ達は生きるために戦ってる。それはあんた達だって変わらないだろ?」 ターニャに言われて、ニコラスは素直に頷いてしまった。 ニコラスは戦うことが好きだった。 827 :本家ドルダ:2008/12/05(金) 03 14 55 ID ??? スラム街でストリートファイトに明け暮れたあの日。 生きるために闘う。賭け金をコイン一枚でも多く稼ぐために。 固いパンと薄味のスープですら、口に出来るかもわからない日々だった。 (そんな時、俺はあの男に、ヨウコウ・ソ・ 828 :本家ドルダ:2008/12/05(金) 03 17 19 ID ??? 827訂正 スラム街でストリートファイトに明け暮れたあの日。 生きるために闘う。賭け金をコイン一枚でも多く稼ぐために。 固いパンと薄味のスープですら、口に出来るかもわからない日々だった。 (そんな時、俺はあの男に、ヨウコウ・ソウヤに出会ったんだ) スラム街に現れた、腰に日本刀を差した時代錯誤で小綺麗な男。 荒んだ目をしたスラム街の住民達に臆されもせず、ニコラスだけを目指して歩いてきた。 “君の力を借りたい” そう言って、その真っ直ぐで熱い瞳を向けてきた。 (変わらねえのか。どいつもこいつも) ニコラスはマイケルを見る。 飄々として、掴みどころのない。 実力はあったが、組織内でも評判は悪かった。 (ガキ共も同じだ。あの頃の俺と) ストリートファイトが、モビルスーツでの戦闘になっただけのこと。 賭け金が、火星コロニー民の自由に変わっただけのこと。 少年兵を戦場に置くのは、決してこのマイケル・ミッチェルという人物が非情だからではない。 そう考えを改めた。 「ダン! てめえも他人の心配なんざしてねえで自分の心配をしろ!」 そう強くダンの背中を叩く。 「ス、スウィフトさんもひぼいですよぉ!」 829 :本家ドルダ:2008/12/05(金) 03 28 04 ID ??? ダンは頬と背中の痛みにまた泣いた。 そんなニコラスとダンのやりとりを眺め、マイケルは笑みを浮かべる。 「それにしても、追加装備はともかく、新型装備か。僕達に試験運用させるってねぇ……」 呆れたようにマイケルが言う。 「アウノウンMS……ガンダムなんてのが現れたからな。出たとこなんだろ」 輸送船から運び出されたコンテナが、ゆっくりと開いていく。 「ガンダム。アレのコードネームか。ふざけた名前だ……けど、気に入ったよ」 コンテナには、ニコラス達が言うローズの新たな武装が搭載されていた。 「銃と剣、両方の特性を併せ持つビームガンブレードが5。白兵戦用の特殊装備、ナインテールが2。 そして大型の盾であるアームシールドが1。それと追加装備で通常の盾と連装ミサイルを持ってきました」 頬の痛みもだいぶ収まり、ダンが報告する。 「ビームガンブレード。小型ではあるがこっちでもビームを固定できるようになったとはね」 「だがガンダムにはビームは効かねえ。雑魚用の武器さ」 「出力は上がってるんだろ? これは僕とターニャ、タオマオが使おう。それとダン君、君も使いたまえ」 ダンは「ハッ」っと敬礼する。 ターニャも了解し、タオとマオも小さく頷いた。 830 :本家ドルダ:2008/12/05(金) 03 31 30 ID ??? 「ナインテール。9枚の刃を連ね、熱したその刃で機体を溶断する変則的な軌道が特徴の武器、か」 どうしたものかと、腕を組む。 「扱いが難しいね。君が使うかい? ニコラス君」 「いや、俺にはあのデカいシールドをくれ」 「わかった。じゃあ僕とディランとで使おう。ディラン、やれるかな?」 マイケルはディランに顔を向ける。 ディランはその鋭い表情を崩さずに、ディランを視線を返した。 「了解した。どんな武器でも使いこなしてみせる」 「頼もしいよ」 迷いなく答えるディランを、マイケルは信用しているようだった。 無口でほとんど表情がないタオとマオという兄弟もそうだが、少年にしては些からしさというものがない。 (ソウヤの野郎にあぁ言った反面、こいつ等を死なせるわけにはいかねぇか) じっと、ニコラスはディランを見る。 「なんだ」 ニコラスの視線に即座に反応するディラン。 それには少々、ニコラスも驚いたようだ。 「いや、俺も、俺だけじゃねぇ。補充された兵全員、お前に背中を任せても大丈夫か?」 「俺が少年兵だから危惧しているのか。安心していい。同じ仲間なら銃を向けたりはしない」 淡々とディランが答える。 「その代わり、あんた達にも俺の背中を預ける」 831 :本家ドルダ:2008/12/05(金) 03 35 43 ID ??? 表情は変わらなかったが、そう言うディランに、マイケルは少しだけ彼の見方が変わった。 ニッと笑うと、ディランに近付いていく。 「あったり前だろォがよッ!」 思い切り力の入った張り手が、ディランの背中を叩いた。 これにはディランも、目を見開いた。 「スウィフトさんの感情表現はアグレッシブすぎです。あのディランという少年に同情します……」 震えながら、ダンが呟いた。 和やかなムードの中、ターニャが持っていた携帯端末に連絡が入る。 直ぐ様応答するターニャ。 「みんな、向こうが先に動いたようだね。オープンチャンネルで呼びかけを行ってるらしいわ」 ターニャが言うと、マイケルやニコラス達は一斉に気を張り詰めさせた。 そして、張り詰めているのは、マイケル達だけではなかった。 「休戦協定……そんなもの、飲めるわけがない」 自室で、メリリヴェイルは恨めしそうに唸った。 政府からの達しという、火星コロニー義勇軍との休戦協定の提案。 「そんなものを受け入れてしまえば、劣勢である我が軍は事実上敗北を認めたようなもの」 ギリリ、と食い縛った歯が音を立てる。 「抵抗を続ける他の部隊も、次々に降伏していると聞く」 832 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/05(金) 03 37 12 ID ??? まさか、本編の人と被るとは…! 妙なシンクロになんか感激、エルトです。 今から投下、は出来ないよなあ… 833 :本家ドルダ:2008/12/05(金) 03 41 37 ID ??? 司令代理としての重責。 政府から案に従うか、反撃に転じるか。 今、公社が代行して付近のコロニーにいる火星コロニー義勇軍に呼びかけているようだが。 公社といえば。メリリヴェイルの脳裏に、数日前の出来事が蘇る。 「奴等に、いいようにはさせん!」 カナンという男が口にした味方というのはこうことかと、怒りに机を叩く。 「ここ最近、地球圏との通信状態が著しく悪い。増援も期待できんとは……!」 メリリヴェイルは、悔しさに、呻くようにそう言った。 例え増援を呼べたとしても、到着するのに数ヶ月はかかる。 その間に敗北は目に見えている。 「あのシステムさえ……あのシステムさえ実戦に導入できれば」 だが、彼女はまだ、諦めてはいない。 メリリヴェイル・ルシェッタ。 その瞳は、野望に燃えていた。 To Be Continued... 834 :本家ドルダの人:2008/12/05(金) 03 43 25 ID ??? 第5話投下終わりです。 エルトさん、投下どうぞ! ではまた後日。 835 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/05(金) 03 47 14 ID ??? 本編の人 投下GJ&乙です! 途中で割り込んでしまってすいませんでした。メリリヴェイルの動向が気になりますね。 ではお言葉に甘えていきます 836 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/05(金) 03 48 10 ID ??? 新説ガンダムドルダ 第六話 招かれざる客 デイヴィッド・リマーは昨晩静かに床に就いた。 ここ二年間のニート生活時に比べると、遥かによく眠れた。 ただ、いつもの夢だけは相変わらずデイヴの意識の中に入り込むことを忘れはしなかった。 一人の少女が、悠久の時を眠る。 初雪のように白い肌に咲き誇るは、薔薇のように美しい唇。 少女には恐らく感情というものはない。眠ってはいるのだが、目を覚ましたとて、美の権化がただ在るだけだという印象を与える。 あまりの美しさに、そっと触れようと手を伸ばす。 決して遠くはない距離にいる少女に触れるには、少しの時があれば十分だろう。 しかし、あまりにも遠い。あまりにも永い。 その時間さえ愛おしく思えるほどの美しさ… そして、指先が少女の面を捉えた刹那… そして今彼は気づく。目の前の少女、エリスと名乗る少女こそが、夢の中に出てくる少女であったことに。 「お前…」 突然の出来事に混乱するデイヴの冷や汗は止まらない。 先ほどマルスのカメラファンネルで受けた傷の痛みに苦しんだことなど、遥か遠い昔のことのようだ。 デイヴの頭の中を様々な疑問が駆け抜けた。 襲いかかって来たアンノウン(ローズのことだ)は一体何者なのか。 目の前で戦っていたガンダムは一体何なのか。 そしてそれに乗るパイロット…クランとアレスという少女と少年の名。(二年前のデイヴの記憶の中ではクランは少女と呼べる年齢だ) 何故彼ら姉弟がそんな機体に乗って、こんなところで(ああ、あまつさえ俺の目の前で!)争っていたのか… 見たこともない装備と技術の数々。圧倒的な性能。 そして今自らの前に導かれるようにして現れたガンダムドルチェ。 二年前の悲劇を起こした機体が何故…? エリス。自分にずっと会いたかったといった少女。 今までの26年間、みずからの両親と親友のフィリア以外からの誰からも、ただの一度もそんなことを言われたことはない。 新鮮な気持ちのまま、デイヴはエリスによって、ドルチェの甘美なる純白の世界に引きずり込まれようとしていた。 そんな彼女が、何故俺の夢の中に…? 今世界で何が起ころうとしているのか、デイヴは世界の、宇宙の声を聞いたような気がした。 837 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/05(金) 03 49 07 ID ??? 「ああ、デイヴ、デイヴ。私は今、あなたに会えてとても嬉しいの。ね。だからそんな顔をしないで?」 シンシアと…また、ドルダを駆る謎の少女がしてみせたように、わずかに首をかしげて微笑みかける。 それはまさに、悪魔の微笑み。 いや、決して醜いというわけではないのだ。あまりに美しすぎて。あまりに眩しすぎて。 けれど彼女の笑みは、本当に純粋な、または正義の心を持つ者が一目見たなら、なんていやな笑顔なんだろう、と言うかもしれない。 今のデイヴはそのどちらでもなかった。 ただただ静かに、その美しさに呑まれ、けれど必死の思いで自我を保ったまま、少女に問う。 「お前は何だ…そしてこの機体は…?」 「運命よ」 言い終わる前にエリスは言う。まるでこの世に存在するすべての「動き」と呼べるものを止めてしまうような、氷の声で。 「あなたがフィリア・シュードと再会した時から運命の序曲は始まっていたの。そしてクラン・R・ナギサカ、アレス・C・ナギサカと再会した時、そして」 ここで一旦言葉を切り、再びその唇は言の葉を紡ぐ。 「私との出会いが、運命を加速させる」 毒りんごのような笑み。 再び口を開くデイヴ。 「お前は…この機体で何をしようとしている…!?」 すると少女は、ああ、と気楽そうに頷き、答える。 「私は歯車。偉大なる意志の僕。その役目を果たすだけの存在。そしてあなたは」 またも、言葉を切る。 「選ばれし者。私のパートナー」 「…ふっざけるな!」 激昂するデイヴ。 「何が歯車だ!何が運命だ!じゃ二年前お前が地球で起こしたあの悲劇も運命だったとでも言うのかよ!」 「ええ」 「…っ!」 こともなげに答える少女。やがて心から悲しそうな顔をして言う。 「ああ、デイヴ、デイヴ。悲しいわ、お願いだからそんな事を言うのはやめて」 しかしその表情は、真の賢者なら、人の機微というものに敏い者なら、あるいは太宰風に言うと、美醜についての訓練を経てきた人なら… その表情は、簡単に見抜くことが出来る。 しかし、それさえ計算して。それさえわざとである少女。続けて言う。 「あなたが悲しいと、私も悲しいの」 「だったら今すぐここから降ろせ。俺はもう金輪際厄介事はゴメンだ。ニートやってた方がまだマシってもんだ」 もう、誰とも関わらない…デイヴは再び固く決意したのだった。 フィリア、ディック、シヴォーフ、ネルネ、ゲイリー… そしてクラン・R・ナギサカとその妹弟、父母。 最後に自らの両親の顔を思い浮かべ、デイヴはうつむき涙する。 そんなデイヴを優しく抱き締めるエリス。 「大丈夫、あなたは私が守るから…」 悪魔の優しさに捉われた中で、デイヴィッド・リマーは再びまどろみの夢を見る。 838 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/05(金) 03 50 02 ID ??? 一方クラン・R・ナギサカとアレス・ルナークはそれぞれの乗る機体を沈黙させ、向かい合っていた。 その沈黙を破るのはクラン。 「アレス、とにかく今はお互い色々と気になることがあると思うの。降りて話をしましょう」 「…わかった」 アレスは思っていた。姉・クランの先ほどの呼びかけは、ドルダを恐れるあまり自らが作り出した幻聴なのではないかと。 しかし、改めてその声を聞いて。二年前、力を渇望したがゆえに袂を分かつこととなった姉と再び向き合う。 先にドルダのハッチが開き、ノーマルスーツを着たクランが出てくる。 呼吸は出来る、先程のミランダ・ウォンとのやり取りを思い出しながらヘルメットを外す。 美しい艶のある長い赤髪が露になる。 (…!) それを見て決心したアレスもまた、マルスのハッチを開け、火星の大地に降り立つ。 同様にヘルメットを外すと、そこには幼さを残しながらも凛々しい瞳を持った弟の姿があった。 「…ああ!」 クランは思わず弟を抱き締める。 本当の、家族の温もり。クランはドルダを駆る謎の少女に抱いたのとはまた別な親愛の念を、弟に対して抱く。 アレスもまた、忘れかけていたモノを思い出し、一瞬目を丸くしたものの、その温もりに全てを委ねた。 「アレス、ずっとあなたを探していたの…」 「クラン…姉さん…」 クランは今まで感じた恐怖の全てを置き去りにしたまま、アレスに言う。 「ね、アレス。これからは二人で暮らしましょう。私達は、たった二人の家族なのよ」 言った後、謎の少女のことを思い出し頭が疼く。けれど、その痛みさえ… しかしアレスは、本当に、本当に精一杯、こみあげてきそうな何かを抑えて、深呼吸してから言う。 「クラン、姉さん!俺は見つけたんだ。シンシアと…姉さんともう一度会えるかもしれない方法を!あなたと別れてから二年間、ずっとずっと探していたんだ。 姉さん達と俺と、三人で暮らせる日々を…」 胸の中に洪水のように溢れる想いの全てを、抱きとめてくれるであろう姉にぶつける。 けれど、クランは… 「もういいの、アレス。あなたがいてくれたなら、私はこれ以上何も要らない!あなたがこれ以上危ない目に遭うのは、私には耐えられない。だから…」 言いかけたクランに、アレスは意外そうな、焦点の合わない瞳でクランを見つめる。 「クランは…姉さんは、シンシアに会いたくないの…?」 「それは…」 口籠るクラン。会いたくないと言えば、嘘になる。 けれど、こうして。火星開発公社の情報網を頼みの綱に、弟を探してきたのだ。 やっと会えたアレスを、もう失いたくないという気持ちの方が大きい。 839 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/05(金) 03 51 40 ID ??? 「だったらクラン。俺と一緒に行こう?」 手を差し伸べるアレス。 「二人でシンシアを…姉さんを、助けるんだ」 「アレス!」 クランが叫ぶ。ああ、もう戻らない過去に、これ以上囚われるのはやめて…! 次の瞬間、ドルダのコクピットハッチが開き、シンシアと思しき謎の少女が二人の前に姿を見せるのだった。 「雲行きが怪しくなってきたな…」 呟くギデオン。テラ・フォーミング後の火星に、初めての雨が降ろうとしているのだろうか。 ところで、半ば空気と化していた第一次調査隊を登場させられるのは嬉しい限りで。 「クランさんから連絡、来ないですか?」 モモが心配そうに言う。 ミランダは先ほどから通信機器をいじり、音信不通となっていたクランへのコンタクトを試みている。 ヴァイスはというと、黙ったまま腕を組んで、壁にもたれかかっていた。 ふとヴァイスが顔を上げると、見知らぬ飛空挺がその影を見せていた。 「隊長、アレは…?」 驚く調査隊の面々。 ただ一人、ギデオンのみがその飛空挺のことを知っていた。 「あれは…カナリヤ…?」 「カナリヤって何ですかー?わかりませーん!モモにもわかるように説明してくださいよー!」 「公社の飛空挺だ。我々を救援に来てくれたのかもしれない。信号を送ってみよう、ウォン君!」 ミランダに言うギデオン。 「でも、クランさんは…?」 戸惑うミランダに、ヴァイスが言う。 「本当にアレが俺達を助けに来たってんなら、アイツの捜索にも協力してくれるはずだ。とにかく今は人手が欲しい。俺は隊長に賛成だな」 比較的冷静なヴァイスだったが、内心はヒヤヒヤものだった。 「…わかりました」 ミランダはそう言うと、通信機器をいじるのをやめ、カナリヤに向けて救援信号弾を放った。 840 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/05(金) 03 52 59 ID ??? 「!」 最初にその信号弾に気づいたのはフィリアだった。その操縦を止めさせる。 「待って!今誰かが救援信号弾を…!」 フィリア・シュード達第七次調査団も、ディック、ネルネ、ゲイリーの三名を保護した後、デイヴの捜索を行っていたのだった。 「構わん、落ちこぼれのグワッシュだけを探せばよいのだ」 冷たく言い放つはスメッグヘッド教授。 「しかし教授!もしかしたらあれがデイヴからの合図なのかもしれませんし…」 「シュード君、君の目はふし穴かね?アレはグワッシュに搭載された信号弾とは別のものだ」 「遭難者ならなおのこと…」 「我々以外にこの火星に誰かがいるとでも言うのかね!とにかく我々は今そんな些末なことにかかずらっている暇はないのだ!」 「いいじゃないですか、教授。行きましょう」 論争中のフィリアに助け舟を出したのはディック。 「中尉…!君までそんなことを言うのかね!?」 「今はとにかく情報が欲しい。もしかしたらこれがアイツに繋がる情報になるのかもしれない。 それに仮に遭難者がアンノウンのパイロットだとしても、捕虜にして色々と問い詰めることが出来る」 「…くっ!」 口を噤むスメッグヘッド。やがてぶっきらぼうに言う。 「…好きにせい!その代り私はこの件に関しては一切関与しない!」 「ありがとうございます!」 頭を下げるフィリア。その後でディックに小さくウインクをしてから礼を言う。 「ありがとう、中尉」 「…っス」 顔を赤らめるディック。…お年頃なのであった。 やがてカナリヤは低空飛行へと移行し、ギデオン達第一次調査隊の元へ降り立った。 デイヴはエリスに言われるまま、二つある操縦席のうちの一つに座る。 「…あの二機に何かするつもりなのか?」 「んー、場合によっては。今の私はただの監視者(ウォッチャー)」 「…俺をどうするつもりだ?」 「心配しないで?あなたをさらったりはしないわ。ただ、あなたの調査団に私も加えてもらうだけだから」 「そんなこと、あのジジイが黙っちゃいねえぞ」 「この機体…ドルチェをチラつかせればスメッグヘッド教授なんてお手の物」 「知られたらマズイんじゃないのか?」 「まさか。これは人の手の届かない領域の物だから。アレと違ってね」 全天周モニターに映るマルスを顎で差し、エリスは薄く笑う。 「だったら尚更マズイじゃねえか」 「どうして?人間ごときに理解できるシロモノじゃないのよ、ドルチェは」 デイヴの顔が険しくなる。 「…お前、一体何者だ…?」 「初めて聞いてくれたわね。嬉しい!」 「はぐらかすな。答えろ、お前は何者なんだ」 「待って。今はまだその時じゃないわ。いつかあなたにも全てを話す。決してあなたを信用してないわけじゃない。もう少し待って」 「ハッ!信用も信頼もしてくれなくていいから、サッサと帰してくれよ」 「まだそんなことを言うの、あなたは…?」 少女は再び悲しそうに言うと、そっとデイヴに口づけた。 「…っ!」 悔しそうな男の顔を、再び悪魔が押さえつける。 841 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/05(金) 03 54 06 ID ??? 「シン、シア…!?」 ドルダから降りてきた少女を見て、アレスは驚き、そして大いに喜ぶ。 「シンシア!」 クランの制止も聞かず、シンシアの元へ駆けるアレス。 「会いたかった…シンシア、ずっとずっと、貴女だけを探していたんだ…!」 困惑の少女を余所に、アレスは涙する。 (やはりティモール…いや、ルナーク博士の言う通り…!) もはやアレスにとっては、目の前の少女が本物の姉であろうとなかろうと関係なかった。 偽物でも幻でも構わない…夢よ、醒めないで… 泣きむせぶアレスに少女の残酷な一言が突き刺さる。 「あなた、誰?」 目を丸くするアレス。ああ、やはり彼女は…僕の、姉さんでは… わかってはいたことだが、実際に言われるとやはりツライものがある。 「放して。私はお姉ちゃんと一緒にドルダに乗るの」 「「!」」 驚愕のアレスとクラン。 「行こ、お姉ちゃん」 ゆっくりとアレスを振りほどき、クランの手をとってからドルダの元へ行こうとする少女。 悲しみと混乱が、再び世界を支配する。 第七次調査団のカナリヤに、捕虜として連行された第一次調査隊の面々。 唯一フィリアだけがその待遇に異議を唱えるが、傲慢なスメッグヘッド教授によって阻まれたのだった。 その尋問に、フィリアとディックが当たり、数分の時が過ぎていた。 ちなみにスメッグヘッドは相変わらずデイヴの、いや、グワッシュのミッションレコーダーを鋭意捜索中である。 「だからぁ!モモ達は怪しい者じゃないんですよぉ!早くクランさんを探さなきゃって言ってるじゃないですかー!」 モモ・マレーンがふくれっ面で二人に抗議する。 続いてギデオンが、出来るだけ落ち着いた態度で二人に事情を説明する。 「確かに我々は、あなた方同様地球本社の者ではなく、公社のコロニー支社の者です。しかし、人命がかかっているのです! 勝手なお願いであることは承知の上です。どうか捜索に協力していただきたい!」 そう語るギデオンの瞳には、強い意志が宿っていた。 (私には16回の隊長職の自負と、プライドがある…調査隊の全員を無事生還させるのが私の仕事だ!) 「事情はわかりました」 真っ直ぐなギデオンの目を見て、フィリアは本能的にギデオンを信頼に足る人物だと判断する。 「現在我々もまた同様に、一名の隊員を捜索中です。あなた方の探される方の捜索にも、善処いたしますよ」 「本当ですかぁ?ありがとうございます、お姉さん!」 はしゃぐモモ。溜息をつくヴァイス。しかしその口元は微笑んでいる。 842 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/05(金) 03 55 05 ID ??? 「あの…僕は一応、男なんだけど…」 困ったように言うフィリアに驚きを見せる調査隊の面々。 「えぇ!?ご、ごめんなさい…」 「いやいいんだよ。慣れてるから」 慌てるモモに優しく答えるフィリア。 なんだか顔が赤くなるモモ。乙女の初恋というやつだろうか。スイーツ(笑) そんなやり取りの中、ミランダが口を挟む。 「ここが、現在我々の捜索しているクラン・R・ナギサカ氏が最後にいたと推測されるポイントです」 端末のデータを示すミランダ。机に火星の地図と共に、座標が映し出される。 「オイ、これって…」 ディックが言う。 「シュード主任、俺達がアンノウンと交戦してた場所じゃないか…!?」 その場にいる全員の鼓動が速くなる。これは紛れもなく、そしてどうしようもない、運命なのだろうか。 「とにかくもう一度行ってみよう!今ならその未確認機体同士の戦いも終わっているかもしれない!」 進路を変更するカナリヤは、約束の地へと向かう。 冷たくつき放されたアレスを見て、エリスは冷やかに笑う。 (だから言ったのよ、アレス。あの娘じゃなくて、私のところに来ればいいと) さて、と…予想通りの展開を見守って、エリスは思う。 (でもいいの。私にはデイヴがいるから。さあ、アレス、次はどう出るの?) ドルダに乗る少女。クランは立ち尽くしている。アレスは… 再び、ガンダムマルスへと搭乗する。 (そう、あなたはやっぱり戦うことを選んだのね…) エリスは薄く笑い、ドルチェを起動させ、高らかに叫ぶ。 「ガンダムドルチェ、デイヴィッド・リマー!これより介入行動に入る!」 「!」 困惑のデイヴを余所に、白き舞姫が戦場へと踊り出る。 六話 終 七話に続く 843 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/05(金) 03 56 08 ID ??? ってなわけで六話でした。それではおやすみなさい 844 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/05(金) 17 09 26 ID ??? エルト&本家ドルダの人投下乙! 支援age 845 :571:2008/12/05(金) 17 26 55 ID ??? おお、家に帰ってきたら2つも更新されてる!! 本家の人にエルト氏、GJです!! 本家ドルダは本当に先が読めなくなってきましたね。 てっわーい!!ナインテールとアームシールドが採用されてる!! 僕にはまだ帰れる場所があるんだ、こんなに嬉しいことはない。 新説ドルダ エルト氏乙です! エリス悪女の才能ありすぎ。ある意味非常に怖い。 アレス、クラン、シンシア。 この三人救われるのかな?というかアレスってもしかしてシスコン? ではでは 846 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/05(金) 23 35 51 ID ??? 500KB近いし、そろそろ次スレの季節だね 847 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/06(土) 00 20 53 ID ??? テンプレ考えなきゃだな ドルダだけじゃなく、 1の意志を継いで「一番奇抜なガンダム」も語っていきたい 848 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/12/06(土) 13 58 31 ID ??? 丶 ` .,e .,,lll゙′ みなさん、乙です。 .,,zl ,,l゙,,,,,,,,,,,,_ ,,,rl゙°‘^ `"゚゙|lllll,a, お久しぶりです、バルドです。 .,,ォ ″ .~ h,,、 最近、ネトゲ気味でしたがやっぱりここが ,rl″ ,,,,lli,, 恋しいみたいです。盛り上がったり過疎ったりと .,r″ ,,,, ゙゙lllll* 大変でしたが、このスレも1000を行こうとしているの 、 、l゙ . ll′ ェ ,,゙f,、 ですね。嬉しいです。キャラデザの設定投下は $ ` ll゚l〟 ,, l,,.、 . l, ` ゙゙lllll,, もう少しお待ちください。 ,l . l yll,,,,,q ゙゙llllllョ,,, ,,, 廴 ` .ll.゙゙ト ll、 l,.径,,,ll゙゙!l,, ll,llllillllllllllllL .廴 ` ,,l゙`、 .゙l,illllllllli、.゚ llll,.゙lll,l,l !゙,l゙`丶 、 l,, リ ,,l゙_,,lll′ . 《ll!゙lllll! `゙ ゙llllll゙,l″ ` ,l°ll゙ぃ| ,ilレ゙~ .l llll,, i,、 .ll,iト ,,l".,l,,l .私 .il゙’ 、 . l、 ,` ゙f,,. ゙"__,,,、 ,il゙l′ ,l″,Fll゜ .゙″ lil .,ll゙l,! ,l ll,,,゙゙゙°. ゙ 廴.,,fl゜ .,l゙lq° .,l゜.,,il″,l゙,,rllllilll"゙ N,,,,,ll l ,il゙,illl ,,i´ .゙゙l,,, .,lレ″ .l゙” .,,il° .,llll゙.,ll,lll ゙^ .あ ,,i゙゙゙N,,_ ″ .,,rl″ ,,ill .,llll, 、 “ .,,ill″ ゙゙ l*i,,,,、 ,,,rt “`.,,,wl  ̄l llll゙% `_,,r广 .゙゚゚≒,,,_ ` .,,wl广 _,xt广 .゙ !ll ゙ “` ` .,,,llll゙゙゙゙≒ ,,rl″、,,,ll ”、 』 ,,ll゙゜ ll ,,r _ lll, 、` _,,,,,,xll,,,,,,_ 丶 _ ″ .ll .,,ll!lll゙° l, ゙l,, _,,,,wrl  ̄` l| `”゙ ━m,,,,_ ,√ .,l" l゙’,l° .l゜ ゙゙ll″ _,,,,ywll,,,,,,_、 ゙” =ri,,_,「 、 .,″ .,″ ,,l`` ゙f,ler!  ̄ .l°  ̄“━ri,,,,,_、 .,゙ ` ,l° ″ . 广 .″ . ″ ゙” ・ ″ ゙ 849 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/06(土) 16 02 09 ID ??? AAw 850 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/06(土) 18 07 18 ID ??? 1に貼るテンプレこんな感じ? ここは前スレ 1がスレタイを誤字のままで立ててしまったことによって 「どるだって何のガンダム?」という話題なり、「00に出る新ガンダム」や「2010年放送の新作ガンダム」など スレ住人達の遊び心によって「新しいガンダムであるドルダを作るスレ」となりました 現在キャラクターやMSなどの設定の投下や複数のSSが連載中! もちろん歴代シリーズの中で奇抜なガンダムを語ったり、新たな「ドルダ」を創造しても構いません まとめwiki http //www8.atwiki.jp/gundam_dollda/ 前スレ http //mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1213176857/ 851 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/07(日) 05 52 40 ID ??? 850 GJ いいと思うよ あとは 2あたりにプロローグと現在ある作品、作者あたりを列挙すればなお良いと思う 852 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/07(日) 12 28 10 ID ??? タイトルと作者列挙はいるか? 他のSSスレ回ってみたがそういうのしてるとこないし、まとめ見れば早いだろう プロローグだって本家ドルダのプロローグと化してるじゃん 853 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/07(日) 13 36 59 ID ??? 他所は他所、うちはうち。 854 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/07(日) 19 19 10 ID ??? うちはうちならテンプレは 1のみでいいな 855 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/08(月) 00 07 56 ID ??? まあ何でもいいか 次スレ立てられる人の判断に任せた 856 :571:2008/12/09(火) 16 46 38 ID PfuZJrVY 立てようと思ったが「このホスト~」で立てられませんでしたOTZ 誰か立てられる人お願いします。 ところでスレタイはこのままでいいのか? それともドルダをメインにした方がいいのか? とにかく立てれる人お願いします。 では 857 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/12/09(火) 17 43 34 ID ??? お久しぶりです。 571氏 このスレは他の創作スレとは違って雑談スレみたいな感じだから 今のスレタイ+【】でいいのでは? 858 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/12/09(火) 17 46 46 ID ??? 訂正をお詫びします。 ×雑談スレみたいな感じ ○創作スレ+雑談スレみたいな感じ 859 :エルト ◆hy2QfErrtc :2008/12/09(火) 22 57 44 ID ??? どうも。 自分の方でもスレ立て試みたのですが無理でした… あしからず 860 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/12/09(火) 23 24 58 ID ??? どうやら私の方でも駄目だったみたいです。 861 :616:2008/12/09(火) 23 34 14 ID ??? みなさんお久しぶり ちょっと忙しくなってきたのであまり顔出せませんが、 時間を見てちゃんと本編も新説も読んどきます http //uproda11.2ch-library.com/src/11140410.jpg モールド増やしてドルダ描き直してみました ローズ案とマルス案も近いうちにアップします 862 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/09(火) 23 59 11 ID ??? どうみても1st。 角張りすぎ 863 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/10(水) 03 54 36 ID ??? 862 861が?それとも奇抜なガンダムが? 864 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/10(水) 07 06 54 ID YjsWo1ay 肩がSガンダムとF91を足して割ったような感じだが、リアーが斬新かもしれない 865 :571:2008/12/10(水) 16 26 54 ID mTaGIEVY 616氏 GJです!かっこいいですねドルダ。 肩のビーム集光機のデザインもいいです。 866 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/12/10(水) 19 42 13 ID ??? 616氏 乙です! 良い具合に兵器っぽさとロボットっぽさが出てますね! 867 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/12(金) 01 35 15 ID ??? 明日の夕方頃スレ立て挑戦してみるわ 868 :通常の名無しさんの3倍:2008/12/12(金) 12 57 36 ID ??? 867 頼んだ…俺もダメだったorz 869 :867:2008/12/12(金) 17 31 26 ID ??? 立ちました 一番奇抜なガンダムってどるだ?2 http //mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1229070368/
https://w.atwiki.jp/gundam_dollda/pages/131.html
501 :通常の名無しさんの3倍:2008/07/23(水) 21 05 43 ID ??? まとめサイトとかないの? 502 :通常の名無しさんの3倍:2008/07/23(水) 21 24 55 ID ??? まとめサイト作った人が来なくなったしよくわからん 503 :通常の名無しさんの3倍:2008/07/23(水) 23 06 44 ID ??? 501 209 504 :通常の名無しさんの3倍:2008/07/24(木) 14 31 36 ID ??? そういや 1はこのスレの展開についてどう思ってたんだろうか 505 :通常の名無しさんの3倍:2008/07/25(金) 19 10 34 ID ??? ホシゅ 506 :通常の名無しさんの3倍:2008/07/25(金) 19 35 53 ID ??? 504 やっぱGガンダムのカニガンダム とかいうレスを期待してたに違いない 507 :通常の名無しさんの3倍:2008/07/25(金) 20 11 02 ID ??? 職人さんorメカデザの人マダー? 508 :通常の名無しさんの3倍:2008/07/27(日) 00 20 31 ID ??? テムジン 509 :通常の名無しさんの3倍:2008/07/27(日) 00 23 53 ID ??? http //wktk.vip2ch.com/vipper90729.jpg お久しぶりです。 パソコンで描いてみました。 本編、外伝無視でこんなんいたらいいなー的なの考えました。 名前考えてません。批判お願いします。 ここんとこずーっと忙しかったんで、また時間見て本編とかのも描いてみます。 510 :DAYC:2008/07/27(日) 17 46 30 ID ??? メカデザだけどなにかオーダーある? 511 :通常の名無しさんの3倍:2008/07/27(日) 19 35 42 ID ??? 509 乙!なんかイメージ的にこっちのがマルスっぽいな。あくまで私見だが 名前かー、今後の展開次第だから本編の人やアナザーの人に考えてもらったがいいかな 火星に続いて月まで絡むとかいう展開ならガンダムセレーネとかガンダムアルテミスとかかな?w 510 久しぶり。強いて言うならドルチェかなあ 512 :通常の名無しさんの3倍:2008/07/29(火) 01 37 41 ID ??? 過疎 このスレ俺以外に何人住人いるんだろうか 513 :通常の名無しさんの3倍:2008/07/31(木) 01 02 41 ID ??? 保守 514 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/02(土) 22 07 47 ID ??? age 515 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/02(土) 22 10 18 ID ??? ドルドルドルドルドルギラーン 516 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/03(日) 00 06 23 ID ??? {俺がガンダムだ}とカミングアウトしたひとこんな奇抜なガンダムは後にも先にもないだろう。 517 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/04(月) 13 38 18 ID ??? age 518 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/04(月) 14 38 53 ID ??? どるだ吹いた 良スレage 519 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/06(水) 07 04 46 ID ??? age 520 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/08(金) 01 28 31 ID ??? age 521 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/08(金) 07 22 11 ID ??? 一番奇抜なガンダム・テドルダ ・股間に顔がある ・その顔面がコックピット ・通常頭のある部分にはビームキャノン ・マスクが割れて接近戦のとき噛み付き攻撃 ・腕が脚より長い ・手はカニバサミ ここまで考えた 522 :DAYC:2008/08/08(金) 10 00 39 ID ??? 521 そ れ だ 523 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/10(日) 18 50 30 ID Vdj/y0cH 保守 524 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 08 56 45 ID ??? age 525 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 10 10 24 ID yLyjAwQq イージスの変形に思わず吹き、更にストライクを捕まえたときは大笑いしたが… 521読んだらそんなの序の口なんだな。 526 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 18 46 53 ID 54Y+TR03 age 527 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/14(木) 00 31 59 ID ??? 各種イラストをZIPでくれる猛者はいないかのう 528 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/14(木) 21 41 47 ID ??? age 529 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/15(金) 12 07 53 ID ??? ガンダムテドルダ 謎に包まれたMS どうやらドルダとは違う機体のようだが…… 530 :DAYC:2008/08/15(金) 12 08 32 ID ??? 貼り忘れたorz http //imepita.jp/20080815/435780 531 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/15(金) 12 18 47 ID ??? バルキリーに見えた 532 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/15(金) 13 47 07 ID ??? 530 アムドライバー思い出した 533 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/17(日) 15 54 35 ID ??? 521 頭にライフルって遊戯王に似たようなのいたよな なんとかドラゴンて 534 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 21 21 14 ID ??? 主題歌作詞した ドルダ!ドルダ!ドルダ!空の彼方に踊る影、白い翼のG(ry 535 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 01 14 13 ID ??? ドルダよ~風に乗って~ 536 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 00 55 27 ID ??? age 537 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 05 36 57 ID ??? 1 猿人戦隊ゴーオンガンダム ガンダム本人「どるどるだ~!」 538 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 21 06 21 ID ??? 本編の人他が消えてしまった… 539 : ◆59FQTvUDNo :2008/08/22(金) 23 18 47 ID ??? 飽きたな… 540 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 01 29 57 ID ??? age 541 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 03 17 57 ID MvON8HJf セルヴィー 542 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 04 37 24 ID ??? 539 何を今更w てか他にもオリジナルのガンダム考えるスレ出来てたし皆そっちに行っちゃったのかな? 543 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/27(水) 21 38 15 ID ??? あ 544 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/28(木) 08 40 57 ID ??? age 545 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/28(木) 20 16 00 ID ??? 539 おまえ元々ほとんど来てないじゃんw 546 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/31(日) 06 12 17 ID ??? 頑張ったよ。みんな 547 :通常の名無しさんの3倍:2008/08/31(日) 22 15 48 ID ??? まあ、皆もっと職人を誉めてたらもっと盛んになってたかな、と。 あと設定投下に対する否定的でない反応? やっぱり人間何かしら反応が欲しいもんだしな 結局一部の人々のオナニーになって終わってしまった、と。 546 うん、皆頑張ったね 548 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/09(火) 19 37 34 ID ??? さよならドルダ 549 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 23 49 12 ID ??? ドルダ 550 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 00 55 16 ID ??? 誰かがまとめたらまた職人さんも戻ってくれるかもしれないよ? 551 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 01 59 48 ID ??? 550 どうなんだろうな… 個人的にはこのスレ大好きだったんだが まとめかー、最近忙しいからちょっとできないんだよな… 結局他人に頼るしかないってのが何とももどかしいな… 552 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 14 32 20 ID ??? 551 それは自分も同じ事だけど、ここがもし落ちちゃったら今以上に過疎化するんじゃないだろうか? コツコツ保守しておかねば 553 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/21(日) 13 03 36 ID ??? ☆ゅ 554 :通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 12 36 45 ID ??? ドルダ、復活――― 555 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/04(土) 18 05 32 ID ??? そして誰も居なくなった… 556 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/12(日) 05 25 28 ID ??? マジで誰もいなくなったな… 557 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/15(水) 22 38 41 ID ??? ガンダムドルダ、出る! 558 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/17(金) 21 36 09 ID 5yZ9/wUD まだだ!まだ終わらんよ!!! 559 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/17(金) 21 38 18 ID ??? 我々が愛したドルダは死んだ、なぜだ! 560 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/17(金) 22 36 16 ID ??? 558-559 同志達よ! ガンダムドルダ、出撃する! 561 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 12 03 38 ID cVhV7c3C 必ず帰還しろ!! それ以外は許さん!!! 562 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 16 12 11 ID ??? ドルダ!目標を笑わかす! 563 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 00 01 10 ID SJ3GfisW ドルダマイスターは一人じゃない!! 564 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 18 18 22 ID ??? てこでも動かん!! 565 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 20 05 10 ID ??? 私だけが落ちる訳が無い。貴様のスレも連れて行く。 保守 566 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 23 45 58 ID ??? ドルダああああああああ 567 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/27(月) 18 10 21 ID ??? ホジュ 568 :通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 17 08 00 ID ??? 必ず本編の人が来ると信じてる。 569 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/10/30(木) 17 11 41 ID ??? おしゅ 570 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/10/30(木) 20 07 32 ID ??? もういいから最初から作ろうぜ 571 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/10/31(金) 00 47 55 ID ??? ふむ、それもいいかもしれないな。 本編の方たちも蒸発してしまったし・・・ とりあえず今何人いるんだ? カウント!!! まず1 572 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 11 02 47 ID ??? ふ、分かってたさ。 誰も来ないかもしれないことぐらい。 ジーク・マーズ!! 573 :議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 18 51 34 ID ??? ドルダ、私は帰ってきたぞ! 2 574 :573:2008/11/03(月) 18 59 03 ID ??? 時間あれば最初から作るかもしんない。 まあ俺SF疎いからその辺は誰かがサポートしてくれればの話だが 別スレでもSSやってるんで出来るかどうかはわからんが、スレ復興の為に尽力しようと思わないでもないぜ! キャラとお話変わるかもだけど、本編の人ベースでいってみるかも。 アナザーとのクロスオーバーもいいかもしれないと思ってる。 575 :571:2008/11/05(水) 17 15 18 ID ??? 人がいるなら復興できるはずだ! MSの設定は新しく考えるか今まで出された案を工夫してつかったりすれば出来るかもしれない。 それならよくやってますし、自分で出来ますし。 SSは任せます。 MSやキャラのデザインが大きな問題なんですけど…… 576 :573:2008/11/05(水) 20 21 30 ID ??? 575 絵やデザインは別に要らなくないかい? 俺はなくていいと思うけど あと路線としてはナギサカさんとデイヴをダブル主人公みたいに考えてるんだが… まあここに顔は出せるんだけどSS書ける時間がいつとれるかはわかりません 出来るだけ頑張ってみるけど 577 :573:2008/11/06(木) 03 50 45 ID ??? 眠れなくてついさっき軽く本編とアナザーに目を通したんだがクオリティ高すぎてワラタw アナザーの人の世界観、文章力ヤバいな 本編の人はキャラデザメカデザのフリーダムさを矛盾無くまとめる能力がすげえw なんか自信無くなってきたわ… 世界観を煮つめるとこから始めたいんだけど、意見を聞かせてほしい 例えば地球と火星の関係、コロニー等について キャラは、 クラン・ナギサカ シンシア デイヴィッド・リマー あたりは固定で、あとはオリジナルでいくかも フィリアとヴァイスなんからキャラ立ってるから多分登場 ガンダムは、ドルダ、ドルチェ、マルス、あと一機くらいなんかかな 長文すみません 578 :571:2008/11/06(木) 18 10 35 ID ??? 576 確かに絶対必要ではないですけどね。 世界観を煮詰めるですか。 とりあえず本編とかのをまとめると 地球と火星コロニーの状況は 地球……地上でもいまだ紛争が起こっており、しかし宇宙開発には力を入れており、 火星や地球の軌道上にコロニーを設置している。 地球至上主義で、コロニーに対する態度や政策は冷酷の一言。 それが火星や軌道上の各コロニー反感を植えつける原因となる。 軍事力に関しては膨大で、長い間にわたって火星やコロニーから搾取してきたため資源や資金も豊富。 ただしコロニーの力を軽視している傾向がある。 火星……正しくは火星軌道上のコロニー郡。 火星開拓のために設置されたコロニーだが今では多くの人が住んでいる。 食糧の自給が困難で地球から輸入しているがその値段は通常の価格よりも遥かに高い。 長らく地球の圧政下にあり、地球に対する不満や不信感は頂点に達している。 地球に対して面従腹背を貫き、裏では火星の資源を横流ししたり アストロイドベルトから資源衛星を持ってきてそこから資源を調達したりしている。 そのため資源はそれなりにある。また技術力も高い。ただし資金が無い。 火星のテラフォーミングが終了し、食糧の自給が可能になった。 コロニー……こちらは地球軌道上のコロニー。 大体火星と同じ状況下だが、資源が無い。 ただしこちらのコロニーは長く存在しているため、いくつかの企業が存在し、工業用コロニーもある。 長らく地球の圧政に耐えてきたため、火星コロニーには同族意識がある。 こんな感じでしょうか? もう少し細かいとこまでいけますがあまり細かすぎるとオリジナルが入れにくくなるので。 ドルダ、ドルチェ、マルス……もう一機ですか、考えてみます。 579 :573:2008/11/06(木) 22 55 24 ID ??? 578 嫌な言い方かもしれないけど、俺はむしろ絵やメカデザ等の設定等が本編の人の負担を増やしたんじゃないかと思ってる 絵やメカデザは立て直ってから考えよう あと、わかりやすくまとめて下さって乙です 助かりました。 ちょっと自分の中で整理したいんで、もう少し時間を下さい 580 :571:2008/11/07(金) 17 17 52 ID ??? 分かりました。 581 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/11/07(金) 22 32 34 ID OeZwnTkI お久しぶりです。 しばらく画力向上のため、PCをしていなかったのですが やっぱりここが気になってしまって戻って参りました。 579 確かに一理ありますね。 実際、ちょっと自分の趣向が入ってたところもあったので。 とりあえず私のオリキャラは本編に登場させなくてもいいです。 ドルダ世界には存在するだけでモブのような扱いで構いません。 582 :191:2008/11/08(土) 00 56 16 ID ??? 581 どうも、お久しぶりです。まず一言、すいません。 579は書き込んだ後少し言い過ぎたかと。そのことについて、まず謝らせて下さい。 調子のいいお願いかもしれませんが、これからもたまに顔を見せて下さると嬉しいです。 で、とりあえず一話書いたんで(といっても、アナザーの人の改編っぽいですが…)意見を仰ぎたいです。 ってなわけで、投下します 583 :573:2008/11/08(土) 00 58 57 ID ??? ちょ、ヤベ、名前欄ミスったorz 新説 ガンダムドルダ 第一話 運命の序曲 深い深いまどろみの底で、見た夢。 それは、決して開けてはならない、パンドラの箱… 一人の少女が、悠久の時を眠る。 初雪のように白い肌に咲き誇るは、薔薇のように美しい唇。 少女には恐らく感情というものはない。眠ってはいるのだが、目を覚ましたとて、美の権化がただ在るだけだという印象を与える。 あまりの美しさに、そっと触れようと手を伸ばす。 決して遠くはない距離にいる少女に触れるには、少しの時があれば十分だろう。 しかし、あまりにも遠い。あまりにも永い。 その時間さえ愛おしく思えるほどの美しさ… そして、指先が少女の面を捉えた刹那… 世界が、崩壊した。 ディヴィッド・リマーはそこで目を覚ました。 「クソ…!またあの夢かよ…!」 デイヴは忌々しそうに頭を掻き、水を飲もうと立ち上がる。 汗をびっしょりとかいた所為で、ひどく喉が渇いていた。 寝台にはシーツもなく、あちこち綿のはみ出たマットが剥きだしになっている。作業着と黄ばんだ下着を一緒くたに丸めたのが枕代わりであるらしかった。 床には空き瓶と空き缶が散乱し、部屋に据付と思わしき冷蔵庫は開け放しで、乱暴に放り込まれたビール缶に、バスケットシューズが覗いて見えた。 これが、ディヴィッド・リマーの住処。唯一、誰にも気を使わずとも過ごすことのできる場所だった。 お世辞にも清潔であるとは言い難い水道水を、一気に飲み干してから、時計を見る。 ひどく不快な気持ちで、すっかり目も覚めてしまった。 584 :573:2008/11/08(土) 00 59 52 ID ??? 「…半端な時間だな」 昨日、いつ床に着いたのかはよく覚えていない。 確か、いつもどおり正午に起き、大家の催促を逃れてパチンコ屋へ出かけた。 負けも勝ちもせず夜になって、行きつけのバーでカードに興じ、負けが込んできて、店主に追加の酒を頼んだら店から追い出された。 その後の記憶はぼやけて、なにやら悪態を付いていたかもしれず、通行人に絡んでいたかもしれない。 酔いが回りすぎて、デイヴィッドは自分が何を言ったのかさえ覚えていなかった。 時間は九時半。但し夜のほうだ。 この感じだと、ほぼ丸一日寝ていたようだ。 「まあ、構わねえさ」 玄関には大家の書置きがあったが、それを丸めて捨て、デイヴはいつものように夜の街へと繰り出して行った。 フィリア・シュードは戸惑っていた。 仕事で新たな人材が必要となり、その処遇を上から任されたので、自らが適任と判断した旧友を誘うことに決めた。そう、ここまでは良かった。 「何でこんなに臭うかな…デイヴ、君は本当にこんなところに住んでいるの…?」 現在フィリアがいる場所、それは人類が火星開拓のために築き上げた簡易居住惑星であった。 火星軌道と木星軌道の間には小惑星帯が存在し、そこには岩石をくりぬいて作られた安価な居住小惑星が無数にひしめき合っている。 進宇宙歴102年… 度重なる紛争や、人口爆発、食糧問題…これらの出来事を解決しようと、人類は新たなる希望を火星に抱き、テラ・フォーミングを計画してから102年… その中で、テラ・フォーミングに携わる労働者、技術者達が、作業効率を上昇させ、また自らの住居とする為地球及び火星軌道上に幾つかのコロニー群を形成していた。 進宇宙歴102年現在では、テラ・フォーミングも終了し、そういったコロニー群も一段落ついてはいた。 しかし、かつては食糧の自給が困難で地球からの輸入に頼らざるを得ず、長らく地球の圧政下にあり、人々の地球に対する不満や不信感は頂点に達していた。 そんな中、デイヴが居住しているのは、テラ・フォーミングの為の仮住居であるコロニー建造の、そのまた仮住居であったのだった。 軌道が不安定で行き来も不便であるから、これら簡易居住小惑星の地価は地球・火星間の小惑星やコロニーに比べて数千分の一である。 フィリアが訪れたのも、何々番小惑星と呼ばれる名も無き居住小惑星の一つであった。 585 :573:2008/11/08(土) 01 00 36 ID ??? 農業区画から垂れ流されるリンと流れの停滞とで富栄養化現象が発生し、居住区画の川は緑色に濁っている。 鼻にさわる臭気は、そこと、天井の大型空調機から発せられるかび臭い空気が原因であると思われた。 路肩にぽつぽつ坐っている乞食も月の大都市で見られるそれが上品に思えるほど薄汚く、立ち並んだ粗末な作りの建物からは、酔っ払いの怒鳴り声や夫婦喧嘩と思われる金きり声が響いてくる。 フィリアは自分が通行人にじろじろ見られているのを感じた。 染みが無く糊の利いた服を着ているのがフィリアだけであったこともあるが、路地の物売りの中年女性たちはフィリアを見てひそひそ囁き合い、軽蔑の言葉を漏らしている。 労働者ふうの男が馴れ馴れしくフィリアの肩を抱いて、卑猥なことをささやきながら皺だらけの紙幣をフィリアの手に押し付けた。 見当違いも甚だしい。フィリアは男の手を払って歩き出した。 後ろから怒鳴り声が聞こえたが、フィリアがある事実を告げてしまうとすぐ静かになり、少し遅れて、先ほど囁き合っていた中年女性たちが大笑いするのが聞こえた。 フィリアは小さな下宿屋の前で立ち止まった。携帯端末を操作して住所が間違っていないのを確認し、それからインターフォンを押した。 しばらく経つと、中年と熟年の中間ほどの年齢と思わしき女主人が出てきて、胡散臭そうな目つきでフィリアを眺めた。 フィリアは女主人に事情を話しながら携帯端末に映る顔写真を見せたが、彼女はのらりくらりとフィリアの質問をはぐらかし、相変わらず疑りの目でフィリアを見ていた。 フィリアはこのままでは埒があかないと考えて、女主人の手に幾枚か紙幣を握らせた。 その途端に彼女は打ち解けたと見え、フィリアを家の中に通し、「デイヴィッド・リマー」と表札に書かれた部屋に案内した。 部屋の主は居なかったが、どんな人物がここに暮らしているのかは容易に想像できる有様であった。 女主人の話によれば、デイヴィッド・リマーはここ数ヶ月ずっと働いていないらしかった。 朝から晩まで酒場や賭場へ通い、そうでなければ部屋で何もせずに飲んだくれているそうである。 部屋の使い方が汚いやら家賃の支払いが三ヶ月も滞っているやらと、女主人がいらぬことまで愚痴り始めたので、フィリアは暇を告げて逃げるように下宿屋を立ち去った。 デイヴが入り浸る界隈を訪ね歩いて、そのたびにいやらしい言葉を浴びせられながらもフィリアは根気強く彼を捜し続けた。 一見して余所者と判るフィリアがからかわれないでいるためには、会話を交わすごとに財布を軽くしなければならなかった。 586 :573:2008/11/08(土) 01 02 13 ID ??? さて、幾分かの時間と金を使い知り得た情報を元に、フィリアが辿り着いたのは、とある賭博場だった。 ふーっと深呼吸をし、扉に手をかける。先ほどの住民達からの態度にはもうだいぶ慣れてはいたが、やはり気持の良いものではない。 意を決して開けた扉の先は、大乱闘の真っ只中であった。 その中心にいる人物…よく見知った顔の男を見て、フィリアは溜息をつく。 「るせえっつてんだよ!俺はイカサマなんざしてねえ!」 叫ぶ旧友、デイヴとそれを取り囲む男達。なんだか大変な場所に居合わせてしまったらしい。 殴る、殴られるの乱闘が続き、やがて床に打ち伏せられるデイヴ。多勢に無勢だ。 「このアル中が!調子に乗ってんじゃ…」 毛むくじゃらの大男が酒瓶を振りかざす。 「ねえぞ!」 ヒュン!フィリアは考えるより先に体が動いてしまっていた。 ありったけの力を振り絞り、デイヴを抱え、そのまま共に横転する。 「なんだあ?」 虚しく空を切った酒瓶の割れる音と、男達の疑問の声。 フィリア・シュードは、美女と見紛う外見を持ちながらも、いざという時の度胸と瞬発力についてはまさに天賦の才を持つ男であった。 「フィリア…?」 途端に怪訝そうな表情になるデイヴ。 「何でお前が…」 「危ない所だったね」 薄く苦笑いをしながらデイヴに言う。 「久し振り、デイヴ」 「クソ!なんだってんだよ!邪魔しようってんならてめえも容赦しねえぞ!」 男達が激昂する。 やれやれ、フィリアは思う。どうしたものか…金で大人しく引き下がりそうな雰囲気ではない。 となれば、道は一つだ。 「話は後で!逃げるよ!」 言い終わらないうちに、フィリアはデイヴの手をとり、全速力で駆けだす。 男達が何か叫びながら追ってくるが、さすがに自らの界隈、周辺を知り尽くしたデイヴの案内でなんとか逃げおおせた。 息を荒くしながら、床に座り込む二人。その場所は、とある廃工場だった。 「で?何でお前がこんなとこにいるんだよ」 尋ねるデイヴ。その息はまだ荒い。 「うん、単刀直入に言うよ」 疲れた表情のフィリア。長ったらしい前置きや、久闊を叙そうといった考えはもう無いらしい。 「実は、第七次調査団として火星に派遣されることになったんだけれど、MSパイロットの枠が一つ空いているんだ」 「テラ・フォーミングはもう終了したんだろ? 何でわざわざ調査団なんか送るんだよ?」 パイロット枠の件には触れず、デイヴは思いついた疑問を口にする。 587 :573:2008/11/08(土) 01 03 29 ID ??? 「そういった視察も火星開発公社(ウチ)の仕事だからね。そのために連邦から資金援助も受けてるし。まあ、ほかにも色々と事情がね。だからさ――」 「悪いが、他を当たってくれ」 即答のデイヴ。そして続ける。 「俺にそんな大層なご大役、向いてねえよ」 「デイヴ!」 フィリアが叫ぶ。 「…しかしフィリアはメカニックチーフで参加するわけか。まあ、なんだ。お前も相当に出世したな。たしか引き抜かれたんだろう? 連邦にいたころより給料だって――」 「デイヴ! 四方山はもう止めようよ。僕は、君を誘いに来たんだ」 デイヴは口を噤んだ。フィリアの様子が思いのほか真剣味を帯び始めてきたからである。 「君は、今のままの境遇で本当にいいの! 軍を抜けて、こんな辺境で夢も希望もない人生を続けるの! ここは空気も悪いし、人間だってみんな性根が薄汚い。 こんな、食べるために生きるのか生きるために食べるのか定まらないところにいれば、いつかきっと、デイヴは駄目になる!」 「もう充分駄目人間さ」 「だったら、これから立ち直ろうよ! 飲酒と放蕩と伊達気取りなんてすっぱり止めて、もっと、地に足付けて将来を考えることにしよう!」 「今の時代、地球は立ち入り禁止だぜ」 「だから、火星に行こうと言ってるんだよ! 火星には大地があるし、安定した職だってある! 調査団が解散した後のポストは僕が用意するし、君の借金だって、僕が立て替えるから、昔みたいに、僕と一緒にがんばろうよ!」 お前はなぜそうまでするんだ、という藪蛇を突っつくような言葉は飲み込んだ。デイヴィッドにはその理由を三つも四つも挙げることが出来るのである。 彼は他人の性情に深く立ち入りたくなかった。 真実であるとか、理想であるとかはぜいたく品で、物事を深く考えずにだらだらと上辺だけの人付き合いをしながら、残りの人生を死ぬほど退屈に暮らしたいと願っていた。 「返事は、早めにしないと駄目か?」 「出来れば、今日中にして。早くしないと、火星の位置が変わってシャトルじゃ行けなくなっちゃうから」 「それに」 フィリアは思いついたように言い、かすかに笑う。 「さっきの騒ぎで、君もここに居づらくなったでしょう?」 「…わかったよ。行くよ。行けばいいんだろ。ったく、お前にはかなわねえよ、フィリア」 デイヴィッドは観念した。どのみち、下宿にも財布にも金が無い一文無しの彼には、強情を張るという選択肢は無いのである。 「デイヴ、ありがとう!」 フィリアはぱっと咲くような笑顔を見せて、心底嬉しげに今後の計画をあれこれと語り始めた。 一話 終 二話に続く 588 :573:2008/11/08(土) 01 09 40 ID ??? とりあえず、30分くらいでがーっと考えたやつなんで、矛盾や提案等があったら言って下さい 半分近くアナザーの人のコピペになってしまったことに関しては申し訳ないです。 世界観を出来るだけ残したままにしておきたかった、というのが理由(言い訳)です。 一応これからの流れとしては、二話で、フィリア達と別組織所属のナギサカ達がドルダを目覚めさせるって感じです。 で、デイヴを始めとするパイロット達ととりあえずドンパチ、みたいな。 これに関しても何かあれば言って下さい 今回は以上です、長文サーセンでした 589 :571:2008/11/08(土) 13 35 55 ID ??? 乙です! ちゃんとアナザーの世界観を残していていることに驚きました。 コピペについても、仕方ない、とこっちで納得します。 最初のデイヴの夢の書き方、きれいでした。そして部屋の様子がうまくあらわせてるなっと。 ナギサカ達とフィリア達とは別組織ということは「ドルダ争奪戦」? 今後の展開に期待です えーと、進宇宙暦102年とありますけど、新宇宙暦102年の間違い…なんですか? 『宇宙に進出して102年』の進宇宙暦102年と 『新しい宇宙暦になってから102年』の新宇宙暦102年と、どちらも通用しますから間違いかどうか分かりませんが…。 自分の疑問はこれぐらいです。提案とかはまだ第一話なので、もう少し進んでから考えてみたいと思います。 乙でした! 590 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/11/08(土) 14 13 55 ID ??? とりあえずwiki更新しました。 キャラデザの方で何かリクエストありましたらどうぞ。 591 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/11/08(土) 16 03 56 ID ??? とりあえず以前描いたクランのキャラデザが気に入らなかったため、 描き直してみました。以前より目が小さくなり、等身が高くなりました。 http //pig.oekakist.com/g_dollda/dat/IMG_000000.jpg 592 :571:2008/11/08(土) 16 07 26 ID ??? あれ?おかしいな何で見れないんだ? 593 :571:2008/11/08(土) 16 18 31 ID ??? ああ、wikiから見るんだ、なるほど。 594 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/11/08(土) 16 34 45 ID ??? バルド暴走中。昨日と今日は久しぶりにドルダなので気合が入ってます。 ところで、今度自分も何かSS書いてもいいですか? 595 :573:2008/11/08(土) 18 47 22 ID ??? バルド wiki更新と新・クランのキャラデザ乙です SSの方も期待してます それと、キャラデザのリクを早速wとりあえず、デイヴとフィリアあたりを 571 wikiを見た感じだと進の方みたいですが… まあ、どっちでもいいや(おい) ドルダ争奪戦…その考えは無かったなあwいただきw そして今思ったけどクランも火星開発公社の人じゃんw 自分の中では地球サイドとコロニーサイド、W主人公な感じでいきたいんですが… その辺をもう一度ちゃんと練ってから、そのうち二話投下します 596 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/11/09(日) 10 20 36 ID jsTyZzpt 明朝よりキャラデザしてみた。そしてage。 http //www8.atwiki.jp/gundam_dollda?cmd=upload act=open pageid=25 file=%EF%BE%83%EF%BE%9E%EF%BD%B2%EF%BD%B3%EF%BE%9E%EF%BC%88%EF%BE%86%EF%BD%B0%EF%BE%84%EF%BC%89.jpg デイヴ(ニート) http //www8.atwiki.jp/gundam_dollda?cmd=upload act=open pageid=25 file=%EF%BE%83%EF%BE%9E%EF%BD%B2%EF%BD%B3%EF%BE%9E.jpg デイヴ http //www8.atwiki.jp/gundam_dollda?cmd=upload act=open pageid=25 file=%EF%BE%8C%EF%BD%A8%EF%BE%98%EF%BD%B1.jpg フィリア ニートじゃないデイヴは結構お気に入り。一番悩んだのはフィリア。 女性っぽくしつつも男性っぽくするのが大変でした。 597 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/11/09(日) 10 35 13 ID ??? とりあえずスレを盛り上げるためにほぼオリジナルの外伝SSでも書きます。 文章能力はドルダですが、自分でフリーダムに貼った設定は自分で回収 しなくてはいけない気がしたので書きます。 598 :571:2008/11/09(日) 13 34 00 ID gw9BRJVK キャラデザ乙ですバルド氏。 デイヴ(ニート)とニートじゃないデイヴの腕の違いに吹いたww フィリアも女の子っぽいっス。 相変わらず絵、うまいですね。自分なんて友人の小5のときの画力orz 外伝ですか?OK!スレを盛り上げるためなら何でもやりましょう。 自分も暇が出来たら書こうかな…… ドルダの復活を示すため再びage!! 599 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/11/09(日) 14 21 42 ID ??? 学園ドルダ 「にゃーん!にゃーん!」 ―明朝6時半。黒猫を模した目覚まし時計の部屋中に鳴り響く音。それによって 少女は目を覚ました。もう朝かと言わんばかりに毛布の温もりを乞うが、目覚 まし時計の音があまりにもうるさいので仕方なく止めるしかなかった。再び眠 りに入ろうとしたが、その直前に大事なことを思い出した。 「…はっ!」 掛け声と共に布団を蹴り、起き上がる。 「いけないっ!早く朝風呂に入らないと学校に間に合わないっ!」 寝巻きを脱ぎ、下着姿になりながら狭い部屋を駆け足で風呂場へ向かう。 「あっ!そうだ!歯磨きもしなくちゃ!あと薬も!あっ、あとそれから朝食に シリアルのチョコクリスピーも!」 第一話 世界中でテロや紛争が起きていても一個人単位では平和なものだ 600 :バルド ◆lqbqZrNVoQ :2008/11/09(日) 14 22 13 ID ??? 予鈴と共に、生徒たちがそれぞれの教室に集結する。ここは進宇宙記念国際学園。 進宇宙暦0001年に設立され、以来100年の伝統を持つ由緒正しい私立校である。 先ほどの少女は高等部に所属し、電子工学科を専攻している。 「やぁ、頃奈。そっちの調子はどうだ?」 クラスメートであり、親友である楠川煉滋(くすかわれんじ)が少女に話しかける。 「うーん、やっぱりVariable言語って使いづらい。柔軟性があるけどバグの多い Variable言語より柔軟性はないけど安定性のあるfixed言語の方がウチは使いやすい かなぁ…」 少女、宗谷頃奈(そうやころな)が返す。そして、今度は頃奈が訊いてみた。 「そっちの…何だっけ?…そうだ、MSパイロット科はどうなの?」 「おお!それそれ!それ待ってたよ頃奈ちゃーん!聞いてくれベイベー!」 嬉しそうに右手をマイクのように模り、左足を机の上に乗せ、まるでロックバンドの ライブのように煉滋がはしゃぐ。何の事か今ひとつ検討もつかない頃奈。 「じ・つ・は・な…」 「?」 「皆さんご存知のEA-002 グワッシュに乗って模擬戦するんだ!授業用のMSは機能が 制限されすぎて飽き飽きしてたんだ、いよいよ本格的なMSに乗れるんだぜ!」 「おおっ!凄いよ、煉滋!いよいよ…こう…夢に一歩近づいたって感じで…!」 親友の前進に思わず頃奈はガッツポーズ。同時に歓喜の発言に後悔した。下を向き、 前髪で顔を隠し、黙り込む煉滋。 「あ…ゴメン……ね…気に障る事言ったかな…?」 頃奈がそっと気遣う。両者の沈黙は続いた。しばらくすると煉滋が前を向いた。 「…………」 「あ…」 「…引っかかったな?大丈夫大丈夫、頃奈は何も悪い事してないよ。そんな事より もうすぐ始業ベル鳴るぜ、さっ!テキストの準備だ準備!」 釣りだった。しかし頃奈は気づいていた。煉滋が内心傷付いている事に。そして煉滋 を気遣う自分を気遣ってくれていることに。そんな錬磁を見て、頃奈は胸が苦しく なった。 「…(傷付くのは俺だけでいい。頃奈は俺の親友だからこそ迷惑をかけたくない。 俺の夢は醜い夢。あの日の呪縛に囚われた愚かな夢。)…」 始業ベル開始直前に教室である噂が流れた。それは日を重ねるごとに学年で知らぬ者 はいなくなった。ただ二人を除いて。
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276 :本家ドルダ:2009/02/01(日) 18 30 54 蘇る記憶。 若かった頃のあの志。 嘘や裏切りによって、捨ててしまったはずだった。 (私は……) 今一度、彼等を見る。 ギデオンやクラン、ヴァイスだけではない。 まだ幼い子供達もまた、同じ面持ちだった。 「クッ……戻るぞ!」 メリリヴェイルは踵を返す。 慌てて追いかける部下達も目もくれず、メリリヴェイルは歩調を速めていった。 (大丈夫だろう、彼女なら……) それを見送るギデオンは、心の中でそう呟いた。 第33コロニー。 格納庫に輸送機が入った。 輸送機から降りる人影。ミランダだ。 「案外、お早いお着きだったね」 「新型を26コロニーから受領して、トンボ返りでこちらに来ましたので」 待っていたマイケルは、苦笑してミランダを見る。 「本日付けでマイケル・ミッチェル隊に配属されました。ミランダ・ウォンです。改めてよろしくお願いします」 ミランダは険しい表情を崩すことなく、小さく頭を下げた。 顔を上げる際、灯りに反射して、眼鏡が鋭く光る。 「まさか君がパイロットとして来るなんてね。実戦経験もない、シミュレーション回数も乏しい君がさ」 277 :本家ドルダ:2009/02/01(日) 18 32 34 「操縦技術に関しては問題ありません。上の判断でもあります」 「断言するねえ……」 「決意がありますから。それに自機であるブラッシュ・ローズは長距離狙撃用モビルスーツです。 前線に出ない限り、ご迷惑をおかけすることはありません。それに、私はこれで戦果を上げます」 表情一つ変えることなく、ミランダは言った。 そんな彼女に、マイケルは不安を感じる。 (まるでパンパンの風船だね。ちょっとの刺激で割れてしまう) それほどまでに気を張って、ミランダを突き動かすものとは。 ドルダは確かに脅威だ。 だが、機体は地球圏連合軍にはないとわかった。 「ガンダム。向こうでの名前はドルダだったね。あれは駐留軍には渡らず、君がいた調査隊が所有している」 「知っています。あの人達がこの戦いを止めようとしていることも」 (内緒にしておこうと思ったけど、この様子だと報告もしちゃってるなぁ……) 火星コロニー義勇軍にとっては、和平を目指す者達もただの障害か。 新型機を寄越してまで、ドルダの破壊を優先させるその意図とは。 火星コロニー義勇軍、独立派…… 自由を勝ち取るために、決起した者達。 278 :本家ドルダ:2009/02/01(日) 18 33 13 その頂点に立つ宗谷陽光。 (自らの望む手段や結果以外は認めない……ということか) 彼の信念と、今目の前にいるミランダの考えは似ているような気がする。 目的に向かって突き進む。それは構わない。 (けど、度を越した暴走は、身を滅ぼすよ……) To Be Continued... 279 :コナイ◇8GDQEpBT:2009/02/02(月) 20 49 44 本家ドルダの人、乙です!! 本当にギデオンが父親に見えてきましたww ジャイアントマン、その目的は一体……? GJです! 280 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/05(木) 11 35 09 保守 281 :コナイ◇8GDQEpBT:2009/02/06(金) 18 56 31 保守 282 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 19 59 47 あげとく 283 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 21 32 36 絵師さん、もうこないのかね。 284 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/07(土) 23 25 04 規制か飽きたかじゃね? 来ないなら来ないで誰かまとめサイト更新しなきゃだが 285 :コナイ◇8GDQEpBT:2009/02/08(日) 01 19 06 現在受験シーズンだから忙しいんじゃないか? 残念な事に更新は管理人からのメンバー登録がないとできん。 一応申請したがいつ届くか・・・ とりあえずこのスレのここまでをメモ帳に保存しとく。 286 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/08(日) 16 17 18 乙 287 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 17 55 35 保守 288 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/10(火) 23 23 29 $だ。 289 :コナイ◇8GDQEpBT:2009/02/13(金) 00 08 29 保守 290 :通常の名無しさんの3倍:2009/02/14(土) 21 46 50 アナザードルダ投下します。 291 :アナザードルダ 1/22:2009/02/14(土) 21 48 25 マリネリス渓谷の東、マルガリテフェル地方の外れには、ドーム・ディオゲネスが位置している。太古には湖であったと推定されている地方である。 やはりこのドームも他のドームと同じく、火星のテラフォーミングが完了すれば水の底に沈むことになる。 ドーム・ディオゲネスは主に羊毛と羊肉を生産している。都市部といえるようなところは運河ターミナルくらいである。敷地のほとんど全部が草原である。 このドームで生まれた者は、羊飼いになるか、さもなければ屠殺業者に就職する。識字率は人口の三割を超えず、古くからの住民はたいてい親戚関係にある。要するに火星における田舎ドームである。 そこに、仮面の聖女と呼ばれた女が暮らしていた。エウテュミアという名前である。二年前、ふらりとある村にやってきて小さな教会に住み着いた。 この教会で神父をしていた男は、テーレマコスの神学校を出たと聞くが説教が下手で、古代語の知識も怪しい。 安息日になれば、羊飼いの青年たちのいかがわしい歌に合わせて古びたアコーディオンを鳴らし、度数の強い密造酒を煽った。 時たま村人が持ってくる家畜と、コンパニヤ総本山ドーム・テンポロからの僅かな補助金で暮らしを立てていた。 そんな清貧暮らしを続けていたわけであるから、エウテュミアと名乗る女が教会の扉を叩いたとき、いくら貧しき者に手を差し伸べるコンパニヤ神父とはいえ、どう処置していいやらと暫し悩んだ。 そもそも風采からしてよろしくない。女は蝶の形をした仮面で顔を覆い、みすぼらしくはないが見たことも無い種類の白装束を纏っている。 そのとき女が聖典ほどに分厚い紙の束を出さなければ、神父といえども追い出していたかもわからない。 異端と疑われたくない五十過ぎの神父は口にするのをためらったが、エウテュミアはどうも神秘的な雰囲気を持つ女であった。 彼女が主の祈りを始めると、礼拝堂の空気が張り詰めるというよりも、やらかく安らいで行くような心地がした。億劫な早朝の礼拝でさえ、いつまでも続けていたくなる。 292 :アナザードルダ 2/22:2009/02/14(土) 21 49 50 村の神父という役職は、本来の業務とは別に、庄屋と並んで諍いごとを調停する役割も担っている。 男女間の惑わしごとでなにやら食い違いがあったやら、あそこの羊がどこぞの敷地に入ったやら、酒の上での無礼やらと、なかなかどうして多忙である。 神父は日ごろこうした話はなるべく波風立てずに当人同士に解決を任せるように取り成していたが、あるときふとした思い付きから、エウテュミアに一任してみようという気になった。 仮面で素顔を隠しているとはいえ、背格好がすらりとしていて、村人たちに評判のいいシスターである。面倒ごとを避けたいという気持ちもある。 実行に移してみると思いがけない成果を上げた。一人の村娘をめぐって争っていた青年客気の男二人が、神学校の入学生のごとく大人しくなっていた。 涙をぼろぼろこぼして悔い改める始末である。どのような手管を用いたかは知らないが、楽をしたい神父は手放しで賞賛した。 この村に一人、物狂いの青年がいた。数年前に出稼ぎから帰って以来、奇態な行動をするようになった青年であった。 羊の鳴き声が聞こえると飛び上がって、すかさず手近にある干草の塊を抱え、羊の足元に飛び込んで行くのである。 羊の足に踏みしだかれながら「我突入ス、我突入ス」とわめき散らす。出稼ぎ先の木星で何があったか知らないが、村人にとってはたまったものではない。 錯乱した彼に羊が殴り殺されたこともある。青年の唯一の肉親である母親は肩身が狭く、教会へ礼拝に通うのも、数ヶ月に一度、平日に青年を連れてこっそり礼拝堂に座るばかりである。 エウテュミアがこの青年を見たのは、彼女が教会に住み着いてひと月ほど経ったころである。 その日は礼拝堂の入りもまばらで、座っているのは、井戸端しにきた主婦や、信心屋の老婆ばかりであった。そこに、扉をそっときしませて、例の母親が青年の手を引きながら足を踏み入れた。 なにやら青年にはげましの声をかけつづけているが、神父はその哀れっぽい様子を見飽きていたので、別段気に止まった素振りを見せずに聖典の朗読を続けていた。 293 :アナザードルダ 3/22:2009/02/14(土) 21 50 47 神父はエウテュミアが立ち上がったのに気付いた。朗読中いつもつつましく横に控えている彼女にしては考えられない粗相である。神父は朗読をやめて、エウテュミアの様子を観察した。 彼女は物狂いの青年をじっと見つめていた。仮面で隠れてわからないが、どこか悲しげな眼差しをしているとも思われた。 神父が何か声をかけようと思い立ったとき、エウテュミアは静かに青年に歩み寄って彼の手を握った。神父は首を振った。青年が彼の母親以外に無反応であることを知っていたからである。 けれどもエウテュミアが手を握ってしばらくすると、青年は顔を上げ、ぼんやりした目でエウテュミアを見返した。 蝶を模った奇怪な仮面を見て思うところがあったのかも知れなかったが、青年は暫し仮面を眺めた後、何かぼそぼそ呟いたかと思えば、母親の手を借りずに礼拝堂を出て行った。 翌朝、青年は近所の老夫婦の家を訪れて、人手は要らないかと口を利いた。老夫婦は物狂いの青年の物言いを訝しく思ったが、あれこれ聞いてみるに、どうも正気な様子である。 ためしに仕事を任せてみると、青年はそつなくこなしてしまった。青年の母親は感激して跪き、涙を流しながら己の主に感謝の祈りを捧げた。 村中から人が集まってきて、青年の仕事振りを見たり、おっかなびっくり何かものを訊ねてみたりした。青年はいたって正気な人間になっていた。 294 :アナザードルダ 4/22:2009/02/14(土) 21 52 36 この事件以来、エウテュミアは仮面の聖女と呼ばれるようになった。奇跡を行い、頭の疾病を消した聖女としてたちまちに話は伝わった。 奇跡の噂は、村は元よりドーム・ディオゲネスの外、コンパニヤ総本山ドーム・テンポロにまで広まった。村には各地から青年と似たような症状に悩む者たちが集まってきた。 かつて抱いていた野心をぶり返した神父は、張り切って仮面の聖女の宣伝を行い、それと同時に、異端と見なされぬよう教会の上層部への手回しにも奔走した。 エウテュミア当人はといえば、なるべく目立ちたくないというような言葉を漏らしたが、成功の味を知った神父からしてみれば穏便に事が済むのは面白くない。 神父は彼女が時たま行った説教の言葉を編纂して経典を作った。幸いにもエウテュミアの思想は実践的であり、どれも穏便な類のものであったから、教会が異端の言いがかりを付ける余地は少ない。 神父は上京してレコヒミエントという宗派を立ち上げた。信者には仮面の聖女の居場所を知らせず、月に一度、幾人かの患者を彼女に治療させた。 ディオゲネスの住民が存外閉鎖的な気質を持ち合わせていたのが幸いし、現代に蘇った奇跡というものを神父は独り占めすることが出来た。 指導者の仮面の聖女が人前に出ないということも宗派の神秘性を高め、二年も経つと、レコヒミエントは火星で相当な勢力を持つに至った。 しかし、そうそう一人の男の思い通りに事を進ませるほど彼らの主は寛容ではない。 別な宗派の宗教的嫉妬やレコヒミエント内での勢力争いによって、成り上がり者は瞬く間に没落し、結局は以前と同じく小さな村の神父で落ち着かざるを得なかった。 今はもはや、彼は過去の栄光を反芻する世話役の一人に過ぎなかった。 295 :アナザードルダ 5/22:2009/02/14(土) 21 53 24 礼拝堂の板敷は掃き清められるようになって久しく、ぶどう酒の染みや埃の縁取りは見受けられなかった。ステンドグラスから明かりが差し込み、色とりどりの模様を映していた。 模様の上に跪いて光を浴びているのが、今や仮面の聖女と呼ばれて、栄光をほしいままにしていると思われている一人の女であった。彼女はよく通る滑らかな声で聖歌を朗唱していた。 「デウスたるおんみを讃え、主たるおんみをあかし奉る。久遠の父よ……」 やつれてしまっている神父と貧しい恰好をした村人たちが、仮面の聖女の声に合わせてぼそぼそと口を動かす。その声は歌うというより散文を諳んじるのに近かった。 レコヒミエントの主導は歌い手たちから離れて一人歩きを続けている。各地のドームに散在する信者の手綱を握るのは、神父の背後で賛美歌を聞いている男たちであった。神父は密かに彼らのことを鮫の歯と呼んでいた。 「天使(アンジョ)、天国(ハライソ)の民、権力(ちから)ある者、ケルビムもセラヒムも、断えず声をあげて歌ふ……」 ここまで歌い終えて、突然エウテュミアが仮面を押さえて苦しげなうめき声を発した。 すぐさま神父と村人たちが彼女に駆け寄ったが、エウテュミアはか細い声で喘ぐばかりで、神父たちの呼びかけに反応する様子がない。鮫の歯の男達が目配せしあい、仮面の聖女を寝室に運ぶよう指示をした。 彼らへの罵倒は口の中だけに留めて、神父は村人達の手を借りて彼女の体を持ち上げた。 ひどく軽い体である。数百万人もの信者の希望を担っているとは思われないほどか弱かった。二年も顔をつき合わせていれば愛着が沸く。己の野心に利用したという罪の意識もある。 神父はエウテュミアを休ませると、一人自室に篭って、壁の十字架に告解の文句を浴びせた。 296 :アナザードルダ 6/22:2009/02/14(土) 21 54 50 眉間の奥の凄まじい火花の嵐は静まっていた。世話人たちを退室させて一人きりになると、エウテュミアは仮面を外した。改めて見ても趣味の良くない仮面である。 しかし仮面を外して数秒経つと、耳鳴りが始まり、恐れおののく声や、何者かを罵る声が聞こえてくる。あまりに喧しくて堪えられそうもない。 エウテュミアは再び仮面を付けた。すると声が途切れ、聞こえるのは遠い羊の鳴き声ばかりになる。エウテュミアはなるべく静かに息を吐いて、仮面の脇に垂らした黒髪の纏まりから一本抜き取った。 強くしごくと指先が黒ずんだ。毛髪の先端は、ほのかな翡翠色の輝きを発している。エウテュミアは下腹にそっと手を当てて呟いた。 「シンシア、あなたなの……」 答える声はない。教皇ペトロ四郎の演説が放送されたのはその三日後である。居合わせた者たちによって、仮面の聖女が独立戦争の始まりを予言したという風説が流布された。 297 :アナザードルダ 7/22:2009/02/14(土) 21 56 42 青い惑星の地表のあちこちで光が半球形に広がる。光が止み、黒いまだらばかりが残ると、今度は幾つもの巨大な岩の塊が光の尾を引いて惑星に向かって行く。 惑星に飲み込まれる直前、岩の塊は赤く染まり、それが豆粒ほどに小さくなってしまうと、惑星の表面全体に波紋が広がる。 惑星は急速に色あせて行き、遂には灰色に覆われる。振り返り、今度は真ん丸い衛星が大写しにされる。瞬時に接近し、広い議場に変わる。 壇上には男が立ち、腕を振り上げて熱っぽい調子で何やらわめいている。都市部では奇抜な恰好をした人々が心底幸せそうな様子で歩いている。 再び宇宙空間に変わる。近づいて行く先には、機械部品を生やした歪な岩石の塊がある。洞窟の中では、汚れで顔を真っ黒にした老人や少年が小型作業MSで岩を削っている。 そこに小奇麗な服装をした紳士が現れ、不愉快そうに鼻を摘む。大通りに出ると、道端に薄汚い身なりの物乞いが幾人も座っている。 中には一族郎党の組もあり、パンの欠片を手にした子供が、目を瞑ったまま動かない父親に声をかけている。 先ほどの紳士が現れて、喧しいのか、子供をステッキで打ち据える。今度は緋色の惑星が映し出される。 『火星。そこは最後のフロンティア』 錆色の大地に気密服姿の人々が降り立つ。土を手のひらに載せると、弾力の頼りない土がぽろぽろと零れ落ちる。 時は流れ、人々が鍬を手に列を作り、土を黙々と耕している。土から芽が伸び、荒涼とした土地はしだいに緑に覆われていく。 煉瓦造りの粗末な民家が立ち並び、それらの中心に、質素ながら美しい建物が見える。その屋根の上には真っ白い十字架が突き立っている。森が出来て、草原では牧童が家畜を撫でている。 『しかし』 軍服の男たちが、穀物の袋をトラックにうず高く積み上げている。トラックから離れた道端で、農夫がそれを見つめている。農夫の子供は咥えていた指を抜き、裾を引っ張って父親に何かを尋ねる。父親は力なく首を横に振る。 『民は餓えた』 土間のテーブルで、家族が透明なスープをすすっている。主な具材はキャベツとじゃが芋で、その上に申し訳ばかりのパンが泳いでいる。 突然、一人の青年が匙を叩きつけて立ち上がる。家族の者たちが落ち窪んだ目で一斉に彼を打ち眺める。青年は己に言い聞かせるように語り続け、ぼろぼろの鞄を持って家を出て行く。 298 :アナザードルダ 8/22:2009/02/14(土) 21 58 38 場面は再び居住小惑星に変わる。先ほどの青年が、小型作業MSで鉱石を運び出している。青年の肌は黄色く、青白い者たちの中にいれば汚れていても一目で見分けが付く。 底意地の悪そうな顔つきをした労働者が、青年の小型作業MSの背を小突く。体勢を崩し、鉱石のコンテナがひっくり返る。 すぐさま監督官がやってきて、青年を引きずり出して幾度も殴りつける。青白い肌の者たちは作業を続けながらにやにや笑いを浮かべている。 作業員たちが横一列に並び、監督官から日当を受け取る。青年の順番が来て、封筒を受け取ってみるがどうも隣の作業員より厚みが少ない。 青年が口を開く。すかさず監督官の拳が飛んでくる。周りの作業員たちははしゃいでいる。 顔面の幾箇所かを赤黒く腫らした青年が道を歩いていると、あどけない顔立ちの子供らが彼に石を投げる。周りの大人たちの中にそれを止めようとする者はいない。 ここで場面は切り替わる。護衛官をはべらせて通路を歩く連邦政府高官に、記者がマイクを伸ばしている。 「未だ根強いマーズノイド差別について、何かコメントを!」 「そんな事実はないと思われます。既に差別は根絶されたという報告を受けておりますので」 「事実として迫害を受けている火星出身者がいるんですよ!」 「それはきっと見解の相違でしょう」 記者がやにわに高官の頬を引っ叩く。要人に暴行を加えた記者を護衛官が取り押さえる。 「顔に蚊が止まっていると思ったんです! これも見解の相違です!」 しかし記者は、屈強な護衛官たちにもみくちゃにされる。 『嘘をつけ! 嘘をつけ! 嘘をつけ!』 先ほど頬を叩かれた高官が細君と腕を組んで繁華街を歩いている。 細君とはいうものの、相当にふくよかな体つきなうえ、小皺を埋め尽くしてしまうまでにどぎつい化粧をし、手をかけすぎて下品に転じた類の装飾品を幾つもぶら下げている。 細君が立ち止まり、店の陳列窓を指差して夫に何か言う。高官は仕方ないという様子でため息を吐き、細君に促されるまま店内へ連れられて行く。 場面は議場に移る。例の高官の口から発せられる一言一句に、いちいちもっともであるという具合で他の高官や議員が頷きを繰り返している。火星ドーム群の住民税増額は、大多数の承認を得て議決される。 299 :アナザードルダ 9/22:2009/02/14(土) 22 01 09 失職した男性が、頭を抱えている。男性のすぐそばでは赤子を負ぶった女性が洗濯物をしている。指の皮はひび割れ、節々に鮮やかな色が覗いている。 別の子供がやってきて、「ご飯は?」と訊ねる。母親は視線を桶に向けたまま、テーブルの上の小さな黒パンを指差す。硬そうな黒パンの割れ目からは藁がはみ出ている。 家の外では、宇宙からの観光客が買い物をしている。「あら安い」「悪くないんじゃない?」と勝手なことを言いながら、あちこちの店で品物を買いあさっている。 町の教会では、中年者の観光客がしきりにシスターに言い寄っている。紙幣をシスターの体に押し付けて、何やらけしからぬことを口走ってさえいる。 そこに、温和な顔立ちをした老人が現れて中年男をたしなめる。中年男は顔を赤らめていきり立ち、大げさな身振りで老人に殴りかかろうとする。しかし老人は拳をかわして、たちまちに杖で中年男をやっつけてしまう。 ここで大仰な音楽が始まり、老人の背後にある十字架が輝き出す。 「火星の民よ、武器をとれ!」 と老人が叫んで、杖を床に一突きする。すると幾十どころか、幾百機ものガーランドが地から聳え、跪いた姿勢のそれらが画面を埋め尽くす。 「火星の民よ、立ち上がれ!」 ガーランドが一斉に立ち上がる。老人はいつの間にか三重冠を被り、白い法衣を身に着けている。 「矛を持て! 盾を構えよ!」 ガーランドが右手に持った銃剣を立て、左手のシールドを掲げる。 「今こそ我らの手で、真の自由と独立を、勝ち取ろうではないか!」 天から差し込む光が老人の法衣を輝かす。白髪も眩しいほどの光を帯びている。背後の十字架の上に鷲が舞い降り、十字架の下には蛇が絡みつく。安っぽいファンファーレとともにその輪郭が紋章に変わる。 「デハドスこそが、我らマーズノイドの矛と盾である!」 『皆様の利益と安全を守るデハドスにご協力をお願い致します』 というテロップが表示されると、 「ばかばかしい」 デイヴィッドはそう吐き捨てて映像を消した。そもそもプロパガンダになるかも疑わしい。初めの紳士、監督官、連邦高官、好色な中年男性、これら主役の四人からして同一の役者を使っている。 鬘と付け髭を変えただけである。マーズノイドにとってスペースノイドの顔は見分けが付きにくいとはいえ、視聴者を侮辱するにも程がある。 300 :アナザードルダ 10/22:2009/02/14(土) 22 24 18 「あれだけの軍備を整えられるくせに、今さら何が独立戦争だ」 寝返りを打つと、部屋の隅に少女が座っているのが見えた。肌は居住小惑星の住民よりも更に青白く、見たのがデイヴィッド以外の者であったなら体温の有無を確かめてみるに違いない。 髪の毛は、人間動物には見られぬ類の色をしている。目がちかちかする色合いである。どうみても正常な遺伝子を持つ生物とは思われない。 その人形面から喜怒哀楽は読み取れないが、どこかしょんぼりしているように感じられた。既に小一時間ほど置物同然に扱っていたわけであるから、デイヴィッド自身に憐憫の情を催させたかも知れなかった。 「糞忌々しい」 そう聞こえよがしに口にした相手は、確かな実体を持っている。 「おい、何で俺までモルモット扱いされなきゃならん」 少女は首を傾げた。まるで解せないという様子である。デイヴィッドは舌打ちをして己の愚昧さを罵った。四百年前の人間もどきに言葉の通じるはずがない。 ブラックテクノロジー全盛期についての物事は、言語体系ですら殆ど知られていないのである。 「一服してくる」 デイヴィッドは誰に言うともなく言って寝台から立ち上がった。自室は禁煙ではないが、この少女といえども最低限の礼儀は適用される。開発公社の所有物の肺機能を害しては減給で済まされない。