約 3,454,434 件
https://w.atwiki.jp/83452/pages/384.html
さわ子「折角の冬休み、あんた達どうすんの?」 唯「何も考えてないよ~」 律「左に同じく」 澪「その時になってみないと……」 梓「こたつ」 紬「あらあらうふふ」 さわ子「やっぱり暇なのねみんな」 律「確かにその通りだが何が言いたい?」 さわ子「いやぁねー、ムギちゃんがみんなを誘って スキー行きたいって言うから、どっかな~って」 澪「おおっ!スキーか!(律に告白する絶好のシチュエーションじゃないか!)」 唯「わっ澪ちゃんすんごい反応」 律「澪はスキーめちゃくちゃ上手いからなぁ」 唯「へぇ~!そうなんだ!澪ちゃん飛んだり出来る!?」 澪「い、いや普通!普通だから!好きなだけ!」 紬「じゃあみんないいのね?」 梓「こたつがいいです」 紬「こたつも手配するわよ梓ちゃん」 梓「みかんも欲しいです」 紬「用意するわ」 梓「後、ムギ先輩が編物をして笑っていて欲しいです」 紬「検討するわ」 律「どんだけぐうたらしたいんだよ」 梓「冬弱いだけです」 唯「私も寒さだけは苦手で」 律「唯は夏の暑さにも弱いだろ」 さわ子「じゃあ決まりでいいわね?」 唯「あう~……でも私スキーなんて出来ないよぅ」 澪「大丈夫だ!初めはみんな初心者だよ!」 唯「そ、そっかな!」 律「そうさ澪先生に教えてもらえ?」 澪「かっからかうなっ……教えるけどさ」 唯「うん!」 梓「私はソリ派なんで」 紬「あらかわいい」 さわ子「そうだわ和ちゃんと憂ちゃんもどうかしらね?」 唯「憂と和ちゃんもいいの!?」 さわ子「聞いてみてくれる唯ちゃん?」 唯「うん!多分大丈夫だよ!」 澪「みんな一緒か!楽しみだな律!」 律「あぁ!合宿じゃなくて純粋に遊び行けるのがいい!」 梓「合宿でも純粋に遊んでた気がしますが」 紬「うふふ梓ちゃんもね!」 …… さわ子「これで本当に良かったのムギちゃん?」 紬「ハイ!みんなと一緒がいいんです」 さわ子「私は二人きりの方が良かったな」 紬「もう先生ったら独占欲が強いんだから」 さわ子「当たり前よ。これでも一途なのよ私は」 紬「心配しなくても浮気なんてしませんよ。先生みたいに」 さわ子「いじわるな口ね」チュプッ 紬「んっ……さわちゃん……」チュパッジュプッ さわ子「ムギちゃんの唇甘い……お菓子の味かな」ペロッ 紬「恥ずかしい……」 さわ子「大丈夫よ。誰も見てない」 紬「さわちゃんに見つめられるのがです」スッ さわ子「えっ?あっちょっとメガネ!」 紬「うふふ……やっぱり私この方が好き」 さわ子「ええ~、見えなくて困るんだけどな」 紬「今度は私からするね」 さわ子「優しくね。私だってそんなに慣れてる方じゃないんだから」 紬「ふふっ分かってます」ムニムニ さわ子「やっ……そんなにおっぱいばっかり……甘えん坊さんね」 紬「さわちゃんの胸大きくて羨ましいな」 さわ子「ムギちゃんならすぐにこれ位にはなるわよ」 紬「うふふふ、キスマークつけちゃっていいですか?」 さわ子「好きにして。私はムギちゃんのものなんだから」 紬「嬉しい……私もさわちゃんのものだよ」チュウウッ さわ子「はぁうっ……」ピクンッ …マック 澪「ちょっと気になっていたんだが、何で最近ムギだけ別行動なんだ?」 律「あれっ?澪知らないのか?ムギはさわちゃんと付き合ってんだよ」 澪「ええ!?」 唯「ウソッ!?」 梓「へぇ~へぇ~ほぉ~」 律「何だよ知ってるの私だけかよ。鈍いなみんな」 梓「ポテトMにすれば良かった」 唯「失恋しちゃったぁ……」グスグス 梓「元気出してください唯先輩」 唯「あずにゃあん!」ガバッ 梓「きゃっ」 律「ムギは何となくあっち側だと思ってたけどまさか唯までとは……」 澪「女子高には良くある事だよ律?」 律「見くびるなよ澪。私だって理解がないわけじゃないし、 生暖かい目で見守って行こうと思う」 澪「そ、そう……」 和「話は聞かせてもらったわ!」 唯「あっ和ちゃん~!」ヒシッ 和「唯~!」ヒシッ 梓「何でメガネがここに」 澪「私が呼んだんだ。スキー旅行の事もあるし」 梓(うぐぐ……私のポジションが) 和「実は最初にさわ子先生と付き合っていたのは私だったのよ!」 唯「ええ~!」 律「和!お前もか!」 澪「むしろ律の方がおかしいんじゃない?フフ……」ボソッ 和「でもまああの二人お似合いだったからね。私が身を引いたの」ホロッ 唯「和ちゃん……」 澪「大人だな和」 律「良く分からんがその方が良かったろ」 梓(そんな事言って本当は唯先輩を狙ってるんじゃ)ギリギリ …… 澪「なあ律……ようやく二人きりだな」 律「どした澪?気持ち悪いぞ」 澪「き、気持ち悪いってなんだよ!」 律「いや急に改まって言われてもって感じで」 澪「そっそうかも知れないけど、言い方ってもんがあるだろ!」 律「人に言えない悩みでもあるのか?聞いてやるぜ」 澪「いいよ!律はすぐちゃかすし!」 律「ははっ!澪ってかわいいから、ついからかいたくなるんだよな~!」 澪「かわっ、かわいい私が?」 律「だってファンクラブまであんじゃん!よっ!学校のアイドル!」 澪「はぁ……」 律「へへ~、アイドルの髪触っちゃうよ!」 澪「おい遊ぶなって」 律「ほぉ~、すげえサラサラだぁ!まるでそうめんだね!」 澪「……私が揖保の糸なら律は何だ?めんつゆか?」 律「はは!それいいな!私らはそういう感じだよなぁ!」 澪「う、うん……ふふっ!」 律「唯はあげ、ムギは沢庵、梓はネギ、さわちゃんは……」 澪「薬味だな。一味は欠かせないぞ」 律「私は七味の方がいいけどな~」 澪「七味は騒がしい感じがするんだよ」 律「まあ放課後ティータイムは誰一人欠けちゃダメだってこったな」 澪「ていうかお腹すいた」 律「何だ人がいい話っぽくまとめようとしたのに」 澪「律がそうめんとか言い出すから食べたくなっちゃったし」 律「ははっ私も」 幼律『みおちゃん!しょうらいなにになりたい?』 幼澪『みおはね~、しょうらい王子さまのおよめさんになるんだ!』 幼律『あははは!王子さまなんているわけないよ~!ガッキだねぇ!』 幼澪『む~!いるもん!』 幼律『いないって!それより夢はでっかくトラクターだよ!』 幼澪『……目の前にいるもん』ボソッ 幼律『はぁ?なに~?聞こえないよう、みおちゃん?』 幼澪『うっうるさいっ……バカ』 幼律『またはずかしがっちゃってぇ~……へっへっ、そんな子にはぁ』 幼澪『なっなに?りっちゃん……りっちゃん!?』 律『うへへへへ!よいではないか!よいではないか!』 幼澪『きゃあああぁーーー!!』 澪「はっ夢か……いい所だったのに……」 …スキー当日 さわ子「あー、着いた着いた~」 律「流石ムギ!人が少なくて穴場って感じのいいゲレンデだな」 澪「雪質もいいぞ!サラッサラのパウダースノーだ!」 紬「喜んでもらえて何よりだわ」 唯「パウダースノーって?」 澪「滑ると気持ちいい雪なんだ!きっと唯も気に入るよ!」 唯「でも雪見てると雪だるま作りたくなるよね」 梓「雪合戦も捨てがたいですよ」 澪「いやっ滑ろうよ!?」 和「唯と憂ちゃんは初心者だって分かってるけど、梓ちゃんもそうなの?」 梓「私はソリ派ですから」 憂「でも梓ちゃんソリやれる所は子供ばっかりだよ?」 梓「ソリマスターだし」 律「極めてんのかよ」 梓「唯先輩もやりますよね?」 唯「えっ?私は澪ちゃんに教えてもらうって約束したからやらないよ」 梓「なっ!?」 澪「ああ、教えるぞ唯!」 さわ子「観念した方がいいわね梓ちゃん。一人でソリはかなり惨めよ」 律「あはは~!何なら私が付き合ってやってもいいぞ梓! マスターのお手並み拝見したいからな!」 梓「うぐぐ結構です……」 唯「一緒にがんばろっ!あずにゃん!」 梓「仕方ありませんやってやるです」 唯「わ~い!えへへー!」ガバッ 梓「苦しい(だけど気持ちいい)」 憂「お、お姉ちゃん私も頑張るよ!」 紬「うふふふ」●REC …… 澪「唯そろそろやるぞ~」 唯「えへへ~、よろしくね澪ちゃん!」 …… 律「じゃあ梓には私がマンツーマンで教えてやるよ」 梓「えっ律先輩がですか?」 律「何だ?不服かぁ?」 梓「いえ我慢しますから」 律「引っかかる言い方だな……まぁいいや」 梓「これでも我慢強い子ですから」 律「そんなにイヤなのかよ!」 …… 和「憂ちゃんには私がコーチするわ」 憂「よろしくお願いします」 紬「じゃあ私はその様子をビデオに収めるわね」 さわ子「じゃあ私は一人で滑ってくるわ」 紬「あっ!さわちゃん待って……斎藤ッ!」 斎藤「はっお呼びで」 紬「悪いけどみんなの様子を私の代わりに撮影しておいて!」 斎藤「御意にございます」 さわ子「いや~、ホントまめねぇムギちゃんは」 …… 律「まずは片足スキーやってみよ~か?」 梓「こうですか?」 律「そうそう。感覚つかめるまではそれな」 梓「はぁなるほど、これなら下手に転びませんね」 律「ああ。じゃあ私ちょっと滑ってくるから」 梓「ええ~……」 律「頑張れよソリマスター!」 梓「やかましいです!」 …… 澪「次は転ぶ練習だ」 唯「ほぇ?転ぶだけなの?」 澪「スキーは危険なスポーツなんだ。転ぶ練習は基本だぞ」 唯「そっか!やってみるね!」バタッ 澪「あっそうじゃなくて手を使わずに横向きに」 唯「つめたっ!」ゴロゴロ 澪「いや転がるんじゃなくて……」 唯「これシロップかけたら食べ放題だよね!」 澪「お腹こわしちゃうよ……」 …… 和「歩く事には大分慣れてきたようね」 憂「はい何とか」 和「いやあ、すごい飲み込み早いわよ憂ちゃん。 じゃあ止まり方だけどこんな感じで」 憂「こんな感じですか?」 和「そうそう……それで曲がり方はこうね」 憂「こうですか?」 和「ああなるほどそんな感じ」 憂「なるほど?」 …… 澪「あっ憂ちゃんもう軽く滑ってるのか!?」 唯「はうぅ……私なんてまだちゃんと歩くのもダメなのに」 澪「いっいや唯は普通だ!憂ちゃんが異常なんだ!」 唯「そうだよね憂はガチャピンだもんね!」 澪「そうだ憂ちゃんはガチャピンだから仕方ない!」 …… 梓「私はいつまで片足スキーやってればいいんでしょうか……」 律「よ~、お二人さん」ズシャー 紬「あれ?りっちゃん?」 さわ子「上手いわね。流石に運動神経がいい」 律「いやスキーに関しちゃ澪の方が断然上手いんだけどな」 紬「そうなんだ」 律「うん私も教わった位だし」 さわ子「おっぱい大きいからね」 律「おっぱいは関係ないだろ」 紬「さわちゃんも大きいもんね」 律「そりゃ良かったな」 …… 唯「あう~……澪ちゃんも滑ってきなよ。私なら一人で練習してるし」 澪「気なんてつかうな。ちょっとずつ上手くなってるって唯」 唯「ほ、ほんと~?」 澪「ウソなんて言わないよ。緩い所でちょっと滑ってみるか?」 唯「うん滑る!」 澪「緩くても結構スピードは出るからな。やばいと思ったらすぐ止まるんだぞ」 唯「ひゃいっ!」ドキドキ 梓「あっ楽しくなってきたかも……ふふっ」ズリズリ 唯「わわ、わわわ……」ヨロヨロ 澪「やった!滑ってる!滑ってるよ唯!」 唯「あうっ」ドスン 澪「あっ大丈夫か唯?」 唯「みっ澪ちゃん見たぁ!?澪ちゃんのおかげだよ!」 澪「うんすごい!唯すごいよ!」 憂「お姉ちゃん!」ズシャー 唯「わっ!うい~?」 憂「大丈夫お姉ちゃん大丈夫!?」 唯「大丈夫だよ~」 澪「尻餅ついただけだって」 憂「良かった……スキーは危ないから心配で」 和「憂ちゃん待って早いわ」 憂「ごめんなさい和さん……お姉ちゃんがフラフラしてるのが見えたんで」 唯「もう~憂は心配しすぎだよぉ~」 澪(既に和より上手そうだな……) 唯「私だってちゃんと滑れるようになったんだから!」 憂「ええっすごい!やっぱりお姉ちゃんすごいよ!」 唯「えへん!と言いたい所だけど澪ちゃんのおかげ~!」ガバッ 澪「わっ!ちょちょっと唯!?」 唯「大好き!」チュッ 澪「うっわわわわわっ!ゆっ唯いいっ!」カァー 和「うは大胆ね唯ったら」 憂「……」 澪「何て事を何て事を!わ、私のファーストキスを!」 唯「えっごめん私じゃイヤだった?」 澪「イヤって言うか……なっ何でだよもう~!」 憂(落ち着け……お姉ちゃんを数えて落ち着くんだ……) 唯「良かった!じゃあ別にいいんだね!」 澪「良くなんかないもん!」 和「ちょっと唯が羨ましいかな」 憂(1……1……1……1……1……) 2
https://w.atwiki.jp/sesile/pages/236.html
07/18 はい今日の出来事。 一昨日めぞん一刻打ってて酷い目にあったけど今日も行った(前提 めぞんの隣のルパンで一昨日の分取り返す。 Rioがまた爆発する。的な。 これが「JackPot出ないけど20連したよー」自慢でもしようかなと思って撮った写真。 でこれよ。閉店15分前でね。 流石に人目を憚らず頭を抱えたよね。 でもRioは10Rしかないので根性で5回消化しました。 この店は会員カードで10分長く居れるとこなんだけど、 このまま捨ててムカつく顔のおっさんとかおばちゃんが拾ったらやだなーとか思ってたら 店員がサッとなんか札入れてた。よしよし。 まぁそんで悔しい感をレシピにぶつけて建造した結果・・・ 霧島と初めましてする事に。 艦娘的には金剛級の中では一番好みかなぁ。性能は金剛に一歩及ばないけど。 妙高をLv25にして改造したらこいつを旗艦にしよう。 ゲームはつまらなくても、那珂ちゃんの事は嫌いにならないで下さい! 07/13 あついわ。クソ暑い。 はいじゃあ昨日の出来事。 仕事の用事で外出るときに車乗ったらこんなんだった。 夏は俺を殺す気だぜ・・・ エンジンかけた瞬間は43℃だった。画像はちょっと見づらいけど41℃ね。 もう暑すぎるし人少なかったから定時でみんな追い出して施錠して涼みに行った先で。 麻雀でまぁ何回か当り引くけど増えず ↓ なんかおっさんが台パンして捨てた美味しそうな台(麻雀)で何回か(ry ↓ 戦国コレク(ry ↓ 半泣きでぱちRio座ったらコレ。 なんか座るたびジャックポット引いてますけどありがとうございます。 今ホールで(かろうじて)生きてるRioは優しいの多いよね。 適度なスペックのやつ。ていうかこれとリオSpaだけだけどね。 因みにこの台の「ふたりのルーレット」って曲は俺的に BlackJack系メディアの楽曲の中で一番好きなので聞いてみて下さい。 http //www.nicovideo.jp/watch/sm15907716 後これは先週末行ったTDL。30周年だってさ。 俺も年取る訳だわ。タメだからね。 この日も日中ハンパ無く暑かった。 昼のパレード見るとき地面座ったらケツがどんどん熱くなって来て焦った。
https://w.atwiki.jp/keikenchi2/pages/1186.html
タブンネを飼っている。かわいい。 そうほざくバカな野郎が俺の友人にいたので見に行った。 何とまあ驚いた。 でっぷり太ってまさに醜悪。太り過ぎで俺のテールナーを見て挨拶しに動こうとしたがソファの上から動けていない。テールナーはキモいと小声で言いながら俺の後ろに隠れた。 「リリア、ご挨拶しなさい」 「さよなら」 「こら待て」 嫌がるテールナーを抱っこして友人に話を聞いた。その間中ずっと正にブタンネな豚はテールナーを見ていた。 「あいつもしかしてオスか?」 「そうだよ、お前のリリアちゃんを狙ってんのかもなw」 それを聞いたと同時に豚が赤面した。テールナーは怒り心頭で顔というか頭全体が真っ赤になる。湯気も出ている。 ブタンネはそれを見てさらに赤面する。テールナーはもう奇声をあげながら床を踏み鳴らしている。発狂だな。 ボールに戻す。ゴージャスボールで捕獲したテールナーの子孫だからボールはゴージャス。素敵だろ。 「リリア、少し頭冷やして」 「わりぃわりぃw俺のせいでw」 友人はそう言ったが、突如友人が凄まじい勢いで倒れこんできた。ってか吹っ飛んできた?俺も巻き込まれて飛ばされる。 犯人はブタンネだった。どうやらテールナーを戻されたのが頭に来るらしい。 「お前のせいだぞバカ」 「リリアちゃん戻すからだろ」 「てめえぶっ殺してやる覚悟しやがれ」 俺はドリボに手をかける。俺の手持ちの切り札が中で元気にしている。 「待て!タイム!タイムだ!やめろ!」 「全く…躾くらいしろっての…」 そう言いながらブタンネを見やる。すると突進の後立ち上がれなかったのか、床をひたすら舐めまわしていた。いや本当に舐めまわしてたわけじゃないよ?あくまで比喩だからね。 「ごめんな、こんななりしてるけどワガママってわけじゃないんだ、俺が餌の配分間違えて太らせてからちょっと機嫌が常に悪くてな」 「普通のポケモンは腹八分目ってんのわかってるけどな」 「…あれ?俺のタブンネダメな子?」 「いや正常。お前が可愛がり過ぎなだけで正常」 ふと思いつき図鑑を開く。 「うっわ!お前の図鑑ボッロ!」 「…てめえ俺がいつから旅してるか知らねえのか」 「イッシュじゃなかったの?」 「ジョウトから旅を始めてホウエンにも最近回って今の所渡航許可が出ている地域は全部潰した、そう言ったろ」 「あれ?そっか、すまん」 気にせず図鑑をブタンネに合わせる。ほんとボロいよなあ。この前里帰りした時にウツギ博士のところに行ったら新米に渡す図鑑がめちゃくちゃグレードアップされてて驚いたもんだ。まあこの図鑑が壊れるまで使うつもりだから羨望の眼差しは向けないが。新型のポケギアは羨ましかった。何で俺の生まれた時代はあんなポケギアだったんだ。 読み込み完了。大体の能力値が数値として表される。 スパトレのガンバロメーターを友人に見せてもらう。どうやら沖縄のようだ。それも考慮して測るブタンネとしての能力値は… 「2-0-5-6-4-0、ゴミだな」 「はぁ!?じゃあお前のリリアちゃん見せろよ!」 「リリア」 出すや否や喚き出すリリア。リリアの口に人差し指を突っ込むと、幼くして離れた母親の記憶でも蘇ったのかちゅぱちゅぱ吸い始めた。ほんと天使。まあ今も幼いんだけどね。 「リリアは…31-31-31-31-31-31」 「6Vじゃねえかよおおおおおおおお!!」 当のリリアは眠くなったのかウトウトしている。それをブタンネが見てニヤニヤしている。きめえ。翻訳機忘れたのが俺のミスだ。 「…んー、俺にフォッコのタマゴくれないか?」 「男の子の割合の方が高いけどな、フォッコは、特にタマゴだとどっち産まれるかわかんねえぞ」 「…じゃあ女の子のフォッコを」 「いいけど」 俺はまた図鑑を開く。持っていないポケモンを確認するためだ。友人がポケモンを提案してくる。 「デオキシスとフォッコ交換しないか?」 「デオキシスならレックウザと隕石叩き割ったら出てきた」 「…グラードンを捕まえる権利とフォッコ!」 「俺のグラードンは31-31-30-15-31-0の勇敢だ、そんなもんいらん」 「ぐぬぬ…!ならホウオウ!」 「いらん」 友人は完璧に叩きのめされた、という顔をしていた。 「なら俺をやる!」 「何考えてんだ、俺は正常だ」 どうしてもブタンネの機嫌を取りたいらしい友人は頭を抱えた。 そんな時、ブタンネが俺の抱えるテールナーに手を伸ばしていた。俺は思わず悲鳴をあげて飛び退く。折角腕の中で気持ちよさそうに眠っていたのに起きてしまった。 「何やってんだバカ!起こしちゃダメだろ!」 「ミブゥ!ミブゥゥゥゥゥ!!」 友人とブタンネは取っ組み合いを始めた。何が可愛いんだか。まともに立てないクソデブが足にまとわりつき、友人はその頭をペチペチ叩く。アホなんだろうかこいつら。相撲でも取れそうだ。俺の頭の中では、よくバラエティなんかで太った人を、相撲取りみたいだ、などと冗談でからかった時に使われるカウベルのようなコン、ココンコン、というBGMが流れている。 そういえばリビエールラインの木の実畑どうなったかな。ドレディアとロズレイドにたっぷりご飯の木の実とおやつのポフレ持たせたけどあいつらちゃんとやれてるのかな。 管理人の人に電話かけてみてもらうか。 ポケギアを起動しようとした瞬間目の前のくだらないいざこざに決着がついた。 「タブンネ!寝てるポケモンは起こしちゃダメだ!わかったな!」 「ブヒィ…ブゥブゥ」 完全に豚じゃねえか。腹の底から湧き上がる笑いを抑える。テールナーは大爆笑していた。怒ったり大爆笑したり忙しい奴だ。タブンネという種族そのものが嫌いだしそれだけ面白いのだろう。 「ライブキャスター鳴ってんぜ」 「えっ?ああ、ほんとだ」 俺はライブキャスターを開く。近々スーパーマサラの血を引くサトシさんのドキュメンタリー第十数弾目の映画をやるらしい。見に行けばボルケニオンというポケモンを捕獲できる権利がもらえるとか。ディアンシーの捕獲権利は欲しかったけど時間がなくてダメだったんだよなあ。 「…ディアンシーとフォッコなら交換してくれるか?」 「鮫トレだぞ」 「いいよそれでも!」 「わかった、ポケセン行ってくる」 俺は念願のディアンシーと対面できるとあって、ポケセンまで一気に自転車を飛ばした。 「フォッコ~、君の御主人様だよ」 「ふぉっこ」 「まだ話せないんだな…」 「そりゃ教えてないからな、リリアが話せるのが天啓だとでも?」 「えっへん、リリア頑張ったんだからね」 がっくりと肩を落とす友人。まあそのうち俺が教えに来てやろう。 友人の優しい性格を見抜いたのか、フォッコはもう懐いている。 「…ディアンシー、ごめんな」 ディアンシーはこくん、と頷くと、俺の手元にやってきた。 「鳴かないのな」 「昨日まではかわいく鳴いてくれてたんだけどなあ」 「べーっ!」 ディアンシーは唐突に友人に向かって舌を突き出した。 「タブンネなんかに現を抜かす頭の悪い主人に飼い慣らされて心底うんざりだったわ!これからよろしくね?ご主人様」 俺も友人も絶句した。誰も教えてないのに流暢に人語を話したのだ。俺は急いでボールに戻す。 話した事にはテールナーもビックリ。というかテールナーが一番ビックリしていた。 「…ま、まあいいだろ、それよりフォッコを育てないとな」 「んじゃああのタブンネでも殴らせるか」 友人がそう言い放つ。かわいいタブンネとは一体…うごごご 当のブタンネはどうやったのかまたソファに腰掛けていた。 「気になる?俺のブオーさんに頼んで動かしてもらったんだよ」 「かっこいい豚さんとガチな豚の夢の共演か」 寝室の扉が唐突に開く。 現れたブオーさんがマッソーポーズ。 上腕二頭筋を見せるポーズ。 背筋を見せるポーズ。 胸筋から腹筋までを見せるポーズ。 一頻り決めた後ドアを閉めた。 「なんだ今の」 「あいつかっこいいって聞くとああいうことするんだよ、シャイなんだけどな」 ブタンネはそんなブオーさんを鼻で笑い、眠りについた。 「よーし!フォッコ!初陣だ!鳴き声連発!」 「ふぉっこ!ふぉっこ!ふぉっこ!ふぉっこ!ふぉっこ!ふぉっこ!」 ブタンネのAは限界まで下がる。 ブタンネはぐぅぐぅ眠っている。 「たいあたり!」 「ふぉっこ!」 「ミブゥ!」 ブタンネの腹に埋まるほど強烈な体当たりを決める。31-17-31-31-31-31か、ひかえめなフォッコだしそこまで体当たりの威力はないはずなんだがな。どんだけ弱いんだこのブタンネ。 「続けてたいあたり!」 「ふぉこーっ!」 「ミブゥェッ!」 こうかは ばつぐんだ! ブタンネはたおれた! …えっ、いや待てよ、弱過ぎだろ。 しかし経験値タンクとしての役割は果たしたらしい。フォッコの体が光り輝く。 どうやらこのフォッコは素晴らしい遺伝子を受け継いでいたらしい。 凄まじくムッチムチなのだ。 視線を奪われる俺と友人。テールナーにビンタされた。 「俺が好きなのはリリアだけだぞ~」 「う~そ~つ~き~」 両足で顔を押さえられる、というご褒美をもらいながら友人を見る。ブタンネのためにてーるなーが欲しかったはずだが、そのてーるなーを自分が一番溺愛しているようだ。 「はぁ~!かわいい!てーるなーちゃんちゅっちゅ!」 「るなぁ!」 涙目で俺に助けを求めるてーるなー。俺のテールナーがキレ気味に俺を見る。 俺はどちらのテールナーも無視し、ブタンネを見た。 思った通りテールナーではなくムッチムチなてーるなーに視線を奪われていた。汚い女たらし。俺も人の事言えないが。 「なあなあ、うちのてーるなーに名前くれよ、ニックネームなしってのもかわいそうだ」 「ムチムチだしムチりん」 「可哀想だろちゃんと考えろ」 「そんなことないよな~、ムチりん」 「るなぁ♪」 ムチりんと呼ぶと笑顔で喜ぶ。多分理解できていない。それでも喜ぶので嬉しいのだろう。 「ムチりんか…」 「あのタブンネはブタりんでいいんじゃないか」 テールナーがまたも爆笑しだす。友人もつられて笑う。ついでに寝室からも笑い声がした。ブタンネは赤面して今にも突っ込んでこようとしている。しかし悲しいかな。その体が重過ぎて突進する前にソファから転げ落ちた。 もちろんそれを見た俺たちは大爆笑。友人はふとボールを取り出して笑いながらも言った。 「もっwww戻れブタりんwwwブタりんwww」 ボールに吸い込まれるブタりん。友人は俺を連れて外に出る。 「んでどうしようっての」 「おやつちょうだい」 テールナーが話の腰を折る。かわいいので許す。ポケモンキャンデーをあげた。一袋20個入りで4000円の高級菓子、どんなポケモンも2秒で懐くがキャッチフレーズ。テールナーの大好物。 「えーっと…なにしにきたかだっけ?もちろんこのタブンネとお別れだよ」 友人はタブンネのボールの真ん中のスイッチを三回押す。アラートがなるがそのままボールを放り投げる。規定数の回転を確認したボールが開き、逆パカして廃棄物となった。まあ正しくはボールリサイクルに出され再度使用できるよう調整されてまた市場に並ぶ。 「バイバイタブンネ、さよならだ」 「ブッ!?ミブヒィッ!?」 「でも太ったのお前の責任だろ?」 俺は即座に突っ込む。太ったからかわいくないのだろう。そう思ったからだ。 「そうだけどいらないから」 ニカッと笑うその顔は悪意100%の天然産。ムチりん出してたら嫌われたことだろう。 「ブヒッ!!ブヒブヒッ!」 「うるさい!他所様のテールナーを許可もなく娶ろうとするバトルもできない穀潰しはいらないんだよ!」 ガスッ!!という音ともに蹴りが入る。太り過ぎでダメージになってないが。 「ムチりんの経験値にしたら?」 「いいね、リリアの言うとおりにしなよ」 「…よし!行け!ムチりん!」 「るなっ」 スタッ、と緑の草原に人が二人、黄色いキツネが二匹、ピンクデブ一匹。からふる。 「…ムチりんの覚えてる技は火炎放射、サイコキネシス、サイコショック、鬼火、」 「なんで同じような技二つも覚えてんだよ~、このこの~」 「るな~」 ムチりんを見て、やっぱりテールナーはかわいいと再確認する。リリアを抱っこして続きを見物する。 「ムチりん!サイコショック!」 「るなぁ!」 ブタンネの頭上…失礼、ブタりんの頭上に念道力の塊が浮かぶ。それが空中で四散し… 「ミブェッ!!!!」 ブタりんの急所に命中。お見事。 「ムチりん!続けて火炎放射!」 「るなぁ…!るなっ!!」 ほんの一瞬のタメを入れ、枝の先から凄まじい熱量の炎が噴き出る。とは言っても、タブンネ族に恨みのないムチりん。殺す程の火力はなく、バトルで出す時と同じ程度の火力だった。 だがそれは裏を返せば絶望的なダメージになる。ただひたすらに燃やされる。死ぬ事も許されないままに。 なんという生き地獄。我が子ながら天晴。 「トドメだムチりん!サイコキネシス!」 「るぅぅぅっ!なぁぁぁぁっ!!!」 空に飛ばされ、地面に叩きつけられるブタンネ。バキィッ!!という大きな音と共に倒れた。 「…おー、ムチりんのレベルアップすごいな、大文字覚えられるぞ」 「…サイコキネシス忘れて?」 「るな?」 俺は技マシンスペースから伝説のピコピコハンマーを取り出し、てーるなーの頭を1.2の…ポカン! ムチりんはサイコキネシスを忘れた! そして…! ムチりんは大文字を覚えた! 「ねえねえ、こいつ死んでるよ」 テールナーがげしげしけたぐりながら言う。少なからずお前が蹴ってることも関係してるんじゃないのか。本当に死んでるかどうかは知らないけど。 「仕方ねえなあ、ムチりん!大文字で火葬してやれ!」 「リリアも大文字」 二匹のテールナーが放つ大文字によってブタンネは跡形もないまでに燃え尽きる。 ごうごうと燃えるそれはまるで火の神を怒らせたかのよう。 うちのテールナーはバカなのかアホなのか燃やし尽くした後で火を止めておきながら、食べたかったな、と呟いた。骨まで灰にしておいてそりゃないだろう。 「結局かわいいタブンネって何だったんだよ」 「昔はかわいかったんだがなあ」 てーるなーを高い高いしながらそういう。まだ産まれたばかりのてーるなーは構ってもらえるだけで嬉しいようで、キャッキャと声を上げながら喜んでいる。 「何で私の妹の方がスタイルいいの…」 「口開けろ」 落ち込むテールナーにポケモンキャンデーをあげる。 「結局、ムチりんが一番かわいくてすごいんだよね」 「黙れ」 俺は友人を勢いのままにブン殴る。涙目のムチりんに止められなかったら今頃殴り殺していただろう。 一番かわいいのはリリアに決まってるだろ。 チクショウが。
https://w.atwiki.jp/83452/pages/15449.html
梓「ばっ、ばばバカ純! 言っちゃダメだって!」 憂「え、梓ちゃんまで……」 梓「あっ……」 憂「……そっか、ごめんね。私臭いんだ」 梓「いや、なんていうか……純も何か言ってよ!」 純「わりと、臭いなって思うようになったのは最近だよね。1ヶ月くらい前」 梓「フォローになってないよ、バカっ!」 憂「……」ドキドキ 憂(1ヶ月くらい前っていうと……ちょうどそのくらいから、お姉ちゃんとえっちするようになって) 憂(ま、まさかバレてる!? においでバレたのかな……) 憂(えっ、そんなに臭いの……ちゃんと終わったあとシャワーも浴びてるのに……) 純「なんかさー、嗅いだことない臭いだよね。正直本当に臭いのか私もはっきりとは言えないけど」 憂(……ううん、バレてはいないみたい。でも臭いって思われてる以上、いずれは疑われるかも?) 梓「と、とにかく憂は気にしなくていいからね。たとえ憂から変なにおいがしても、全然友達だから!」 憂「……うんっ」 憂(臭いなんて思ったことないけどなあ、愛液のにおい……) 憂(お姉ちゃんのだって夢中になっちゃうくらい良い匂いするし……)ドキドキ 純「うい、なに照れてんの? 顔真っ赤だよ」 憂「え、へっ? ち、ちがうよ、これはね……」 梓「憂って私のこと好きなんだ……ごめんね、友達だなんて言って。でも私、臭い人は……」 憂「私は臭いかもしれないけど梓ちゃんは痛いね」 憂(好きなのはお姉ちゃんなんだけどなあ……それは言えないよね) 憂(今夜、お姉ちゃんに相談してみようかな) その頃 唯の教室にて 澪「お弁当にきゅうりの漬けもの……」 唯「おいしいよー」バリボリ 律「そりゃよかったですな」 その夜 唯「おいしかー」パクパク 憂「ふふ」 唯「ふいー。ごちそうさまでした」 憂「わたしもごちそうさまでした」 唯「さて……憂」スス 憂「あ、ちょっと待ってお姉ちゃん?」 唯「ん?」ナデナデ 憂「あの……私って、臭いかな」 唯「んーん、とってもいい匂いだよー」ギュー 憂「そっか、それならいいんだけど……ん、嗅がないでぇ」ゾクッ 唯「……ねぇ、誰に言われたのそんなこと」 憂「えっ。あ、それは……」 唯「ねぇ、誰が憂を臭いなんて言ったの」 憂「い、言われたんじゃないの。ちょっと、自分で臭いかなって思って」 唯「憂。正直に答えないと、ひどいことするよ?」 憂「……純ちゃんと、梓ちゃんが」 唯「そっかぁ……ふぅん」ギュウッ 憂(怖い……) 唯「憂ぃ、憂はそう言われて、自分のこと臭いって思った?」 憂「……ちょっと。でも」 唯「平気だよ。憂はすっごくすっごくいい匂いだから」スゥーッ 憂「んっ……」ピク 唯「おいで、憂」 憂「あ、でもお風呂……」 唯「おいで、って言ったらどうするの?」 憂「うん……」 チュッ 唯「ん……」ギュッ 憂(トマトの味……)チュッ 唯「……ここじゃ危ないね。ちゃんとベッド行こう」 憂「うん」 ギシ ギシ 唯「今日はね、憂がすっごくいい匂いだってこと、わからせてあげるから」 憂「っ……」ドキドキ 唯「憂のこと臭いなんて言う人は、憂だろうと許さないよ」 唯「今日は覚悟してね」 憂「、うんっ……」 唯「じゃ、始めよっか」ガチャッ 憂「……」トコトコ 唯「うふふ……」パタン 憂「んっ……」ドサッ 唯「憂……ん」 チュッ チュウッ 憂(お姉ちゃん、お姉ちゃんすきっ……)チゥ 唯「ん……ちゅっ」 憂「はぁ……お姉ちゃん、もっと……」 唯「もっと、何?」 憂「キスしたい……」 唯「んー。かわいーくおねだりしてみて?」 憂「……お姉ちゃんと、ちゅーしたいな……」 唯「ふふっ」スッ 憂「ん」ピクッ 唯「……だーめ。今日のキスは、さっきのでおしまい」 憂「え……えっ」 唯「言ったでしょ? 憂の悪口を言った憂にも怒ってるって」 憂「で、でもっ、ちゅう……」ウルッ 唯「これはね、おしおきなんだよ」 唯「憂は黙って従わなくちゃいけないの」 憂「……終わったらちゅーいっぱいしてね、絶対だよ」 唯「うん♪ 憂がちゃんと耐えられたらね?」 憂「が、がんばるっ……」 唯「さてさて」ギュウ 憂「ん……」ギュ 唯「リボンとっちゃうよ」 シュルッ 憂「あっ」ピクン 唯「かわいい……」ナデナデ 憂(うぅ……頭撫でられるとちゅーしたくなっちゃう) 唯「憂はいい匂いだよ」 唯「体の隅から……奥まで」ギュウッ 憂「っぁ……」 唯「すぅーっ……」 憂「お、お姉ちゃん、あんまり嗅いじゃやだっ」 唯「どうして?」 憂「お風呂入ってないから……きたないよ」 唯「……憂、そんなにもっとひどいおしおきが欲しいのかな?」 憂「あっ……」 唯「憂はお風呂なんか入らないでいいんだよ。もっともっといい匂いになるから……」スゥッ 唯「もっと汗かいて。もっと垢だらけになって。もぉっとえっちな憂の匂いを、私に嗅がせて」スゥスゥ 憂「っ、う!」ビクビク 唯「憂の全部が好きだよ。だから憂も、憂の全部を好きになってね」ギュッ 憂「あっ、はぁ……わ、わかった」 唯「憂、手だしてごらん?」 憂「手?」スッ 唯「そっちじゃなくて、左手で」 憂「こっち?」 唯「そう」ニギッ 憂「……」 唯「憂の手はきれいだよね」 憂「そ、そうかな」 唯「きれいだよ?」 憂「……うん」 唯「毎日洗い物とかしてくれてるのに、なんでそんなに綺麗なのかな」 憂「うーん……あんまり手荒れたりしないから」 唯「……」スゥッ 憂「ん……お姉ちゃん」 唯「はぁ……私はね、そんな憂の手が大好き」 憂「……えへへ」 唯「憂の右手は、私のためならなんでもしてくれるよね」 唯「家事も勉強も、えっちなことも」 憂「うん、なんでもする」 唯「だからすごく、たまらなく大好きなんだ」 唯「そして、そんな右手を支えてるのが憂の左手だよね」サスリ 憂「……」 唯「きっと疲れてるよ。今日はいっぱい愛してあげる……」スゥーッ 憂「お姉ちゃん……」 唯「すっごくいい匂いだよ。手だけでこんなに愛しい……」 唯「お姉ちゃんに触ってみて?」 憂「うん……」 スル… サワッ 唯「ふふ……くちびる好きだね」 憂「ううん。お姉ちゃんの全部が大好き」 唯「えへへ……すぅっ」 唯「憂の器用で頼れる右手も大好きだよ」 唯「でもこうやって、ぎこちなく触ってきて、危なっかしい憂の左手も、大好き」スリスリ 憂「……うん、私も好きだな」 唯「もっと嗅いであげる……ん」スゥスゥ 憂「あっ、ん……」 唯「感じちゃう?」 憂「うん、息が……」ピクッ 唯「かわいーよ」スッスッ 憂「ふ、ぅ……」ビクビク 唯「いっちゃう?」 憂「い、いかないよっ」 憂(でも、お姉ちゃんに嗅がれてるとこに集中したら、ほんとにいけちゃうかも……) 唯「……冗談だよ。脱がしてあげるから、触ってていいよ」 憂「うん」 唯「ふぁ」ピク 憂(……左手だけでおっぱい触るのって初めてかも)ムニムニ 唯「っ、ん……えっちぃ……」プチプチ 憂(感じてるのかな……お姉ちゃん、ボタン外すのに手間取ってる) 憂(嬉しい……) 唯「よっと。ブラもとっちゃうね」プツッ 憂「……ん」ドキドキ 唯「えへへ……憂、手はもういいよ」 憂「あ、うん……」 唯「おっぱいも意外と汗の匂いするよね。すごくえっちだよ」スンッ 憂「んっ」 唯「んーやわらかいよ……いい匂いだよ……ずっとこうしてたい」スリスリ 憂「んっく……」ビクッ 憂(お姉ちゃんの髪が先っぽに絡まって……) 憂(今日は焦らされっぱなしだからかな……これだけでもすごい気持ちいい) 唯「すっ、すっ……憂も私のおっぱい好きだよね」 憂「うん、ふわふわしてていい匂いするから……安心するっていうか」 唯「安心かあ……私は、えっちな気持ちなるけどね」スゥスゥッ 憂「私だってなるよ……んっ」 唯「……ねー、憂」 憂「ん……なに、お姉ちゃん?」 唯「そろそろ……我慢できないかも。憂のあそこの匂いが、すっごいよ」 憂「あ……す、好きにしていいよ。お姉ちゃん」 唯「うんっ、下も脱がしちゃうね……」 スルルッ 唯「……ういっ」ガバッ 憂「ひゃ……」 唯「好きだよ、大好きだよっ。憂のなにもかもが大好きっ」 憂「うん、私もお姉ちゃんが全部、大好きっ」 唯「ここの匂いもね……私には最高だよ」スッ 憂「あぁっ……んっ!」 唯「誰にも憂の悪口なんて言わせないもん……憂を傷つけたりさせないよ」 唯「私の大好きな憂は、すごく、すっごく、いい匂いだからね」 憂「……っ!」 唯「憂、ういっ……」スッスッ 憂「はあっ、ああっ」 憂(お姉ちゃんが、私のあそこ……嗅いでる) 唯「すううぅ、すっ、すぅっ」 憂(あんなに顔真っ赤にして、あんなに幸せそうに……) 憂(私のあそこ、いい匂いなんだ……っ)ジワッ 憂「っあ、お姉ちゃんっお姉ちゃあんっ」 憂(鼻息がくすぐったいっ……) 憂(なんか、すごく、すごくっ……)ゾクゾクッ 唯「憂、いっていいよ」 憂「……うんっ、いく……っ」 唯「憂のいちばん奥の匂いまで、受け止めて嗅いであげるからっ……」スンスンスン 憂「うん、おねえちゃんっ、お姉ちゃんあぁっ!!」ビクンッ プシッ 憂「んっあっ……は……」ガクガク 唯「ん……」クンクン 憂「おねえ、ちゃん……」 唯「憂……」 唯「……最高のいい匂い」 憂「う、ん……」コクッ 唯「じゃあ、さてと……」フキフキ 唯「がんばったご褒美に、たくさんちゅーしようね?」 憂「え……あ、うん、けど、まだ……」 唯「ういーっ、むちゅちゅー♪」ガバッ 憂「ん、うーっ!」 唯「んふ、ほれほれ」 憂「ふああぅ! しゃ、さわっひゃ……んむううぅっ!!」ビクンッビクンッ ―――― お風呂場 憂「はあぁ……つかれたあ」 唯「えへへー♪ うい今日もかわいかったよ?」 憂「もう……お姉ちゃんがこんなにえっち好きだなんて思わなかった」 唯「……嫌いになった?」 憂「……大好きになった」 唯「……うへへー」ギュウー 憂「はあ……でもなんで私、臭いなんて言われたんだろ」 唯「きっと何かの勘違いだよ。純ちゃんが変な香水でもつけてるんじゃない?」 憂「純ちゃんは臭くないと思うけど……」 唯「わからないなあ……とにかく二人のおしおきは確実だけどね」 憂「……あまりひどいことしないでね?」 唯「しないしない。さて、そろそろ上がる?」ザバ 憂「うん、もう寝よっか……あっ」ザバ 唯「? どうかした?」 憂「寝る前に、ぬか床混ぜないと。毎日やらないとだめなんだ」 唯「あーあれか、ぬか漬けね! あれおいしいから、がんばってね!」 憂「うん!」 唯「では私は、先にお布団の用意をしておきましょう」フキフキ 憂「よろしくね」フキフキ 唯「じゃ、私の部屋おいでねー」ガチャ 憂「うん、すぐ行くから待っててね」 台所 憂「ふー……」ヌチュヌチャ 憂「くさくないよねぇ、私は……」ヌチュヌチャ 憂(ぬか味噌は臭いのでクリップで鼻をとめながら)ヌチュヌチャ 唯「……」ニヤ ぬかみそも 憂から匂えば マッツタケ 唯ちゃん心の俳句 終わり。 戻る あとがき ※まさかお仕置きなし? おしおきを書いても、あずにゃんと純ちゃんが死んだ魚の目をして、ひたすらぬか床を混ぜているだけの シュールな絵面になるのでやめておきましたごめんなさい。
https://w.atwiki.jp/jewelry_maiden/pages/882.html
「ただいまー」 「遅かったじゃないの」 「なかなかお客さんがさばけなくてね」 「あれ、どうしたのよそのケガ!?」 「ちょっと油が跳ねちゃってさ」 「何のんびりしてるのよ、早く手当てしないと!」 「大丈夫だって」 「大丈夫じゃない! 跡が残ったらどうするのよ!」 「男にとっちゃそういうのは勲章みたいなものだから、気にしないよ」 「でも……」 「ほら、そんな今にも泣きそうな顔をしないでよ。それよりも、レッドベリルがこんなにも心配してくれることの方が、俺は嬉しいかな」 「な!? べ、べ、別にそんなのじゃないわよっ!」 「こういうことだけは素直じゃないんだからな。ほら言ってみな」 「ち、ち、違うもん! 何よ、もう知らないっ!」 「ははは、可愛いヤツめ」 「も、もう!」
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/1530.html
408 :1/7:2010/09/02(木) 20 52 14 ID ??? 【ツンデレと一緒に祭りに行ったら】 今日は祭りなので、光に誘われる正の光走性を持つ俺としては行かざるを得ない。でも、一人で行ったら途中で寂しくなって泣きながら帰る可能性があるので、かなみを誘ってみた。ぴぽぱぽ、ぷるるるる。 「今すぐ来い」 『何の話よっ』 怒られたので、簡単に説明してみる。 『なるほどね……で、なんであたしがアンタなんかと一緒にお祭りに行かなくちゃいけないのよ』 「おごってやるから。100円分だけ」 『最近のお祭りじゃ100円じゃ何もできないわよっ!』 「じゃあ200円」 『それでも一緒! 最低400円はいるわよ!』 「しょうがない。それで勘弁してやろう」 『わーい……って、アンタがあたしに頼んでるの!』 「さっきのノリつっこみを友人連中に吹聴されたくなければ、大人しく俺と一緒にお祭りを楽しめ」 『脅迫されて楽しめるわけないでしょ、ばかっ!』 それでも一応やってきたかなみはいい奴だと思う。 「まったくもぉ……なんであたしがアンタなんかと一緒に」 「とか言ってる割に、がっつり浴衣着てますよね」 待ち合わせた場所にいたかなみは、目にも鮮やかな浴衣を身に纏っていた。向日葵の模様がかなみらしい。 「わ、悪い? い、言っとくけどね、アンタに見せるために着たんじゃないからね! 今年一回も着てなかったから、折角だし着ておこうかなーって思っただけなんだから!」 「叫ぶな。耳が痛い」 「誰が叫ばしてんのよっ!」 「んじゃ、早速屋台を冷やかそうではないか」 「あっ、待ちなさいよ馬鹿。こっちはサンダルなんだから」 「そう言いながら、かなみはペンギンみたいにぺったらぺったら寄ってきた。ペンギンそのものなら可愛いのに、実際にはかなみなので残念な感じだ」 「それは悪かったわねッ!」 全力で頬をつねられ痛い痛い。 「アンタみたいに無粋を固めた普段着じゃなくて、こっちは浴衣なの。ちょっとくらいゆっくり歩いてくれても罰は当たらないわよ?」 「でも、かなみと肩を並べてゆっくり歩いたりなんてしたら恋人同士じゃないかと友達に噂とかされると恥ずかしいし」 「途中からときメモになってる! ていうか、アンタが普段からそーゆーことばっか言うから、あたしまでそーゆーオタクっぽいネタに詳しくなっちゃったじゃない! どーしてくれんのよっ!」 409 :2/7:2010/09/02(木) 20 52 39 ID ??? 「今後も色々仕入れておきます」 「そういう話じゃないっ!」 「じゃ、そろそろ行こっか」 「だから、ゆっくり歩……いてるわね。わ、分かってるならいいのよ、うん」 かなみと一緒にゆっくり街中を歩く。屋台の明かりがかなみの横顔を照らしていた。 「わー……久しぶりだけど、なんかいるだけで楽しいわね、お祭りって」 「折角だからなんか食うか? わたあめとか」 「んー……まだいい。とりあえず、色々見てまわろ?」 「あ、ああ」 にっこり笑われたりしたら、こっちの調子が崩れます。平常心平常心……よし、大丈夫。 「それにしても、人多いわねー」 「祭りだからなあ。はぐれないように気をつけろよ? はぐれたら放送で呼び出してもらうからな」 「……アンタに呼び出された日には、とんでもないことになりそうね」 かなみはうんざりした顔で俺を見た。期待には応えなければならないだろう。 「お前には分かりやすい記号が沢山あるから期待していいぞ。貧乳八重歯ツインテール、そういったキーワードを盛り込む予定だ」 「ねー、いま死ぬのとあとで死ぬの、どっちがいーい?」 「あとでお願いします」 「ん♪ あとですごく酷い目に遭わせるからね♪」 とんでもないことになってしまった。 「……はぁ。そ、それにしても本当人が多いわね」 「ああ、確かにな」 「は、はぐれたりしちゃったら困るわよね」 「? だから、そうしたら放送してもらって」 「そ、そうならないために、どうにかしたらはぐれないで済むわよね?」 「どうにか……首輪?」 「なんでいの一番にそれが思いつくっ! 普通手を繋ぐでしょ、こーゆー場合!」 「ああ。なるほど」 「なっ、何よそのしたり顔! 誰もアンタなんかと手を繋ぎたいなんて言ってないわよ! ふ、ふざけないでよっ! 誰が繋ぐもんですかっ!」 「でも、はぐれたら困るからな」 わにゃわにゃ言ってたが、こっちの心が折れる前にかなみと手を繋ぐ。 410 :3/7:2010/09/02(木) 20 53 06 ID ??? 「う……」 「まあ、アレだ。役得だ」 「は、はぁ? なんだってあたしがアンタと手を繋げてラッキーって思わなくちゃいけないのよっ!」 「なんでお前が思うんだ。俺だよ。俺がお前と手を繋げてラッキーに決まってるだろ」 「え、あ、そ、そうよね。あ、あはは……」 何をあせってるのか。よく分からん奴だ。 「……ね、ねぇ。アンタはあたしと手を繋げて嬉しいの?」 「当然だろ」 「と、当然なんだ。……そなんだ。……嬉しいんだ。……へへっ、そっか」 かなみはこっそりニマニマしつつ、俺と繋いだ手を軽く振った。 「ねーねー。あたしと手繋げて嬉しい?」 「だから、嬉しいと言ってるだろ」 「役得?」 「役得だっての」 「……へへー♪」 「ものすげー嬉しそうですね」 「ぜ、ぜーんぜん! アンタなんかと手繋がなきゃいけないなんて、ほんっと最悪! ……ほ、ホントに最悪。……さ、さいあく♪」 ちらちらと繋がれた手を見ては頬を緩めてるくせに、何を言ってるのかね、このお嬢さんは。 「あ、たこ焼き! ねーねー、おごって?」 「んー……まあいいか。おっちゃん、一個おくれ」 「あいよっ。いいねぇ兄ちゃん、可愛い彼女連れて」 調子のよさそうなおっちゃんが俺と手を繋いでるかなみを見て軽口を叩いた。 「だっ、誰が彼女よ、誰がっ!」 「全くだ。こいつは一見可愛い彼女だが、実は男の娘なんだっ!?」 全力で足を踏み抜かれた。地響きで屋台に吊るしてあるランプが揺れた。 「あ、あと、信じられないほど暴力的なんだっ!?」 もう片方の足も被害に遭った。屋台自体が軽く揺れた。 「……は、はい、たこ焼きおまち。御代は……半額でいいや」 俺の隣にいる鬼に過剰に怯えてるおっちゃんに金を払い、物を手に入れる。 「まったく! 何考えてんのよアンタは! あたしのどこが男だってのよ!」 411 :4/7:2010/09/02(木) 20 53 32 ID ??? 「可愛い彼女連れてとか言われて有頂天になったんだ」 「有頂天になった末の行動じゃないっ! ……まあ、安く買えたからいいけどね。ね、どこで食べよっか?」 「んー……あ、そこの公園で食おう」 通りがかった公園の中に入る。やはり祭りとあってそれなりの人数がいたが、それでも先ほどまでいた通りと比べると多少はマシだ。 「んーと……あ、そこのベンチが空いてる。あっこに座ろ?」 「おーけー」 近くのベンチに二人して腰掛ける。狭いので肩と肩がぶつかる距離だ。 「んー、狭いわね……アンタもっと向こう行きなさいよ」 「もう既に半分尻が浮いてる状態で、さらに向こうへ行けと? 相変わらず無茶を言う。空中浮遊のスキルを手に入れたら向こうに行くから、それまでもう少し待っててくれ」 「一生待っても無理よっ! ていうか、それならもうちょっとこっち来てもいいわよ。あとで文句言われても嫌だし」 そんなわけで、もう少しだけかなみの方へ距離を詰める。肩どころか俺の半身全部がかなみとぶつかっている。あ、髪の香りが……。 「ひ、人の頭嗅ぐな、ばかっ」 俺がくんかくんかしてるのに気づいたのか、かなみは自分のツインテールを両手で持って怒った。 「あ、や、悪い。なんか甘いような、いい匂いがして」 「う……あ、アリガト」 「え、や、まあ」 なんスか、これ。 「……と、とにかくたこ焼き食おう、たこ焼き」 「そ、そうね」 包みを破り、蓋を開ける。まだ湯気が立っており、かつおぶしがうにょろうにょろ踊っていた。 「あ、つまようじが」 「ん? あれ、一本しかないじゃない。あのおじさん、入れ忘れたのね」 これは困った。解決策を一つすぐに思いついたのだが、それは流石に却下。 「……しょ、しょうがないから、共用するしかないわね」 俺の却下した案が知らず可決されていた。 「ん、んじゃ、あたしからね」 かなみはつまようじを持つと、たこ焼きをひとつぷすりと刺し、口の中に入れた。 「ほあっ、あっ、あふっ! ……んぐっ。でも、おいし」 「ほあああふ」 「えい」 412 :5/7:2010/09/02(木) 20 53 55 ID ??? 「痛いっ!?」 普通につまようじで刺された。この女超怖え。 「人を馬鹿にするからよ。ふん、だ」 「すいません」 「次はアンタがほあああふって言う番よ。はい、あーん」 マジすか。恋人食いするんですか。俺はてっきり交互につまようじを使い合うとばっかり。 「どしたの? はい、あーん」 「あの、かなみ?」 「ほら。早く口開けなさいよ、ばか」 そんな可愛く口を尖らせられては、こちらに抵抗する術はありません。 「……あーん」 「……えへ。そんなにあたしに食べさせてほしいんだ?」 「いや、それほどでも」 「食べさせてほしいって言いなさいよっ!」 「すいません殺さないでください」 「そんな話はしてないっ!」 「あまりの気迫に勘違いしたんだ」 「まったく……アンタっていつだって馬鹿よね。ばか、ばーか」 かなみは楽しそうに俺の頬をつんつんと指で突付いた。 「そんなつもりはないのに」 「えへへー。ほら、食べなさいよ、ばか」 かなみはたこ焼きを俺の前にぷらぷらとさせた。しょうがないので食べようとしたら、ふいっと動かされた。 「残念。ほらほら、こっちよこっち」 右に動かされたので顔を右にするが、今度は左に動かされた。左に動けば右に、右に動けば左に。 「食べられません」 「ほらほら。もっとがんばれ?」 「頑張りたいのは山々なんだが、間違ってかなみの頭から垂れてる昆布を食べちゃいそうで、激しく動けないんだ」 「昆布じゃなくて髪! ツンテールっ! 間違えるの何回目か分かってる!? アンタどれだけ頭悪かったら気が済むのよ!」 「そう怒るなよ、はるぴー」 「かなみだって言ってるでしょうがッ! 次間違ったら絶対殺すッ!」 413 :6/7:2010/09/02(木) 20 54 18 ID ??? はるぴーは怖いなあ。 「まったく……ほら、いーから口開けなさい。あーん」 「そんな雑あーんでは俺の心は動かせぬ」 「じゃあ……にゃ、にゃーん?」 ぽっと頬を染めつつ、かなみが猫っぽくなった。 「それは心が動きまくりです。はぐっ……あっ、あふっ!」 「あははっ。熱いでしょ? ざまーみろ」 「はぐはぐ……あふっ、ごくん。いや、熱かったがかなみが猫っぽくなったので全然問題ないので可愛いですね!」(なでなで) 「感想が混乱しすぎ! あ、あと、人の頭勝手になでるな!」 「なでていい?」 「ダメに決まってるでしょっ! ……ち、ちょっとしか」 なんか知らんが許可が出たので、かなみの頭をくりくりなでる。 「……うー」 しかし、なでると唸られるので、なかなかなでりに専念できない。 「ええと。何か気に障ることでも」 「アンタなんかになでられてるってこと自体が気に障るの!」 「む。それならもうやめ」 「でも! それでもなんかちょっと、ほんのちょこっとだけだけど、なんか嬉しいのがそれ以上にムカつくの!」 「それはもう俺にはどうしようもできないよ」 「うー……がおーがおー!」 「いや、意味が分からない」 「いかく!」 「説明されてもやっぱり分からない」 「うるさい! いーからもっとなでなさいよ!」 「おかしなことになったものだ」 「がおーがおー!」 威嚇されたので、くりくりとかなみの頭をなでる。 「んうう……うーみゅ!」 「なんか変な言語を駆使しだしましたね」 「何か言ってないと頭がおかしくなっちゃいそうなの!」 414 :7/7:2010/09/02(木) 20 54 39 ID ??? 「む。それは大変にいけないのでやっぱなでるのはやめ」 「ない!」 「……はい」 そんなわけで、しばらくかなみの頭をくりくりなでたり変言語を駆使されたりする。それにしても、変言語を駆使するかなみは可愛いと思う。 「……あによ、人の顔をじーっと見て」 「これで口さえ悪くなかったらなあ」 「ぐーぱんち!」 「ぐーぱんちは大変痛いうえ鼻血が出るので、控えていただけると幸いです」 いつものように鼻を拭きながらかなみに伝える。 「うっさい! 口も顔も性格も悪い奴には、人のことをとやかく言う資格なんてないんだから!」 「酷い言い草だ。もう死のうかなあ」 「だ、ダメ! 死ぬのは禁止!」 軽い冗談なのに、かなみは慌てた様子で制止した。 「なんて世知辛い世の中だ。唯一の脱出口を塞がれ、俺はもうどうすれば」 「う、うるさい! アンタなんてあたしに奉仕するしか生きてる意味ないんだから、ずっとあたしにご奉仕してればいいのよ!」 「なんという奴隷制度。でも一生かなみと一緒ならいいかも、なんてちらりと思った俺をどう思うか」 「え、ええっ!? ……き、気持ち悪いこと言うな、ばか!」 「悲しい限りだ。さて、ボチボチ行くか」 かなみをなでつつたこ焼きもつまんでいたので、既にトレイの上には何もない。ゴミ箱にトレイを捨て、戻ってくるとかなみが片手を差し出しつつそっぽを向いていた。 「……ほ、ほら、手。つなぎなさいよ、馬鹿」 「え。えーっと」 「ま、迷子になったら嫌だし! 他意なんかあるはずないし! ……い、いいから早くしろ、ばか!」 「は、はい」 慌てて手を取ると、かなみは立ち上がった。だが、こちらを見ようとしない。 「……い、一生なんてありえないけど、まあ、とりあえず、祭りの間は一緒にいてあげる」 「そ、そか。祭り限定とはいえ、嬉しい限りだ」 「……う、うぅー!」 「なんで俺は頬をつねられてるの?」 「うっさい! ほら、行くわよばか!」 かなみに手を引っ張られ、俺たちは再び祭りの中へ駆けていくのだった。
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/2555.html
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/23(日) 00 58 00.85 ID /z3eMNyAO [5/8] 花占い 女「……好き……嫌い……好き……嫌い」プチッ、プチッ 女「……好き……きら……あっ」ピタッ 女「……やり直し」プチッ 男「何やってるんですか勝美さあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!!!」ガバーッ 女「ぎゃあぁぁぁぁぁっ!? タカシてめぇどっから湧いて出た!?」 男「たまたま勝美を見かけたのでたまたま追いかけたらたまたま こんな河原の土手で花占いなんかしてらっしゃるから」 女「たまたま強調し過ぎだろ!! 要するに後着けてたんだろーが!!」 男「正解!! さすが勝美だねっ☆」 女「ぶち殺すぞてめぇ」 男「まぁまぁ落ち着いて。ところで誰との相性占ってたの?」 女「……占ってねぇよ」 男「占ってんじゃん!! いたいけな花をブチブチ千切りながら占ってたじゃん!!」 女「人聞きの悪い言い方すんなぁぁぁぁぁ!! そうだよ占ってたよ悪いかよ!!」 男「あら素直。いつもこうならいいのに」 女「黙れはっ倒すぞ」 男「そっかー、勝美はそんなに俺との相性が気になってたのかー」 女「はぁ!? ちげーよ舐めんな殺すぞヴォケ!!」 男「心配すんな!! どれだけ罵倒されても、俺は勝美のこと超好きだからな!!」ギュギューッ 女「や、止めろ馬鹿離せ!! だ、誰かこの馬鹿を止めてくれえぇぇぇぇぇ!!」
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/2319.html
87 名前:1/6[] 投稿日:2012/06/05(火) 00 43 28.15 ID Liy+GJVG0 [3/9] お題作成機より:幼馴染・お風呂・夢 ~前編~ 「ふぃ~……疲れたぁ…… 今日も練習ハードだったぜ……」 「……そういやお袋、今日から旅行だっつってたな。風呂入るのめんどくせ~…… とり あえず、一旦寝ちまうか……」 ガチャガチャ、ガチャ。 「あれ? 鍵開いてたんか? おっかしーな……」 ガチャッ。 「誰かいるの? 親父か?」 『あ、お帰り、タカシ』 「どわっ!? かっ……かかかかか……かな姉!?」 『どわっ、って何よ。人を化け物みたいな扱いすんな!!』 「い、いやその……何だってウチにいんだよ。びっくりするじゃんか」 『何よ? あたしがアンタんちにいちゃ悪いわけ? こんな美人のお姉さんが来てあげて るって言うのにさ』 「ケッ。ふつーそういう事自分で言うかね」 『なっ、何よ。そういう生意気な事言う奴にはこうしてやるんだから』 グリグリグリグリグリグリグリグリ 「あいててててて!! ウメボシやめやめ!! 年老いても相変わらず攻撃力たけーんだから」 『人をババア扱いするな!! 花の女子大生を目の前にしてなんて失礼な。それもまだ未 成年だってのに』 「そこで自分で自分の事を花の女子大生って言っちゃうあたりが痛いんだよな~。しかも、 その言葉自体昭和臭プンプンだし。やっぱババアなんじゃあいふぇふぇふぇ!!」 『これ以上失礼な事言うと、アンタの事ほったらかして帰るわよ。せっかくおばさんに頼 まれて、面倒見に来てあげてるのに』 「テテテ…… 面倒見に……って事は、かな姉が世話してくれるってことか?」 『そーよ。感謝しなさいよね。普通、なかなかいないわよ。いくら幼馴染って言ったって、 こんな風に家に来て世話してくれる女の子なんてなかなかいないんだから』 「別に、世話してくれなんて一言も言ってない気がするんだけど……」 88 名前:2/6[] 投稿日:2012/06/05(火) 00 43 58.75 ID Liy+GJVG0 [4/9] 『ごちゃごちゃ言うな!! 全く、アンタ一人にしとくと、どうせお風呂もロクに入らず 汚いまんまで寝ちゃったり、ご飯だってコンビニ弁当やカップ麺で済まそうとするでしょ? そういうのって体に良くないんだからね』 「一応、練習終わったらシャワー浴びてるよ。学校の部活と違って、施設も充実してるし」 『ほぉー。さっすが、プロリーグのユースチームに所属している名選手は、言う事が違うねえ』 「茶化すなよ。同年代でトップチームに上がってる奴だっているし、俺なんてまだレギュ ラー確約すら出来てないんだから」 『そうやって自分をくささないの。まずは自分なりに努力して精一杯頑張る事が重要なん だから。そうすれば、結果は必ず後から付いて来るって。それが思うとおりの結果かどう かは、まあ別としてね』 「何だよ、それ。全然慰めにもなってねーじゃん」 『べっつに、アンタを慰めようとして言った訳じゃないもん。ほら。お風呂沸いてるから、 とっとと入って来なさい。その間にご飯作っとくから』 「飯って……もしかして、かな姉が作んの?」 『何よ、その、もしかしてって。当然でしょ? おばさんに頼まれたんだから』 「いや、だってさ。かな姉の飯って、炭とか謎の粘液の固まりとか……」 『いつの時代の話してんのよ!! あ、あたしだってそれなりにスキルアップしてるんだ から、ちゃんと料理くらい出来るってば。アンタが言ってんのはそれ、あたしが中学の時 に初めて作った奴でしょ』 「だって、以来かな姉の飯って食った事なかったし……」 『そりゃそうでしょ? 何だってアンタなんかの為に、頼まれもしないのにわざわざ料理 してあげなきゃなんないのよ。意味分かんないし』 「まあ、そうだけどさ。ただ、だから印象にないっていうか、それがトラウマになってるっていうか」 『じゃあ、むしろ楽しみに待ってなさいよ。今日でそのトラウマ、払拭してあげるから。 汚名挽回よ』 「いや、かな姉。それじゃあむしろ、汚名を重ねるだけだから」 『――!! わっ……わざと言ったのよ。そういう誤用、流行ってるみたいだったから…… 突っ込む方が無粋だっての』 「へー。女子大生が、ねえ。そんな間違いした上にごまかすとか、超恥ずかしくね?」 89 名前:3/6[] 投稿日:2012/06/05(火) 00 44 22.24 ID Liy+GJVG0 [5/9] 『う、うるさいわねっ!! いいからとっとと風呂入れってば!! 言っとくけど、衣食 住の権限持たせたら、女は怖いんだからね』 「分かったよ、全く…… しかし何ていうか、色気もへったくれもねえな」 『なっ…… 何よそれ!! どういう意味よ!!』 「いやー。せっかく出迎えてくれるんだったらさ。お帰りなさい。お風呂にする? ご飯 にする? それとも……なーんてやってくれたら、かな姉でもまだ興奮するんだけど」 『そ、そんな恥ずかしい事誰がするか!! 大体そんなの、お嫁さんでもいないっての。 マンガとか萌えアニメの見過ぎじゃないのアンタ。あー、キモイ。キモ過ぎ』 「はいはい。たかが冗談にそこまでムキになって怒んなくてもいいのに」 『うるっさい!! アンタが怒りの琴線に触れるような事言うから悪いのよ。もう、バカ!!』 バタンッ!! 『…………ハァ…… お疲れ様って、労ってあげようと思ったんだけど、なかなか上手く いかないなあ…… おまけに、色気ないとか言われちゃうし…… あたしってそんなに、 女として魅力、ないかなぁ……』 「ハァ…… また余計な事言っちまったなぁ……」 「いや。こういうのって、環境として恵まれ過ぎって分かってはいるんだけどさ。なんつー か、かな姉前にすると、つい言っちまうんだよな…… 照れ臭いっていうか……しかも、 去年辺りからどんどん女っぽくなって来てるし……」 『タカシ』 「どわっ!?」 バシャッ!! 『どーしたのよ? 何暴れてんの?』 「何でもない何でもない。つーか、いきなり風呂場に来んなよ。びっくりするだろ」 『男のクセに、何照れてんのよ。バカじゃないの?』 「う、うっせーな。バカって言うなよ。それよか、何の用だよ?」 『うん。あのさ。お湯加減、どうかなって確信しに。熱過ぎたり温かったりしなかった?』 「い、いや。ちょうどいい。っていうか、俺、熱い風呂好きだし」 90 名前:4/6[] 投稿日:2012/06/05(火) 00 44 45.14 ID Liy+GJVG0 [6/9] 『知ってる。だから、ちょっと熱めにしといたんだけど、昔と好みが変わってるかもって 思ったりもしてさ。でも、前のまんまだね』 「ま、まあこういうのはそんなに変わるもんじゃねーし。つか、用ってそれだけか?」 『ううん。もう一つあるの』 「まだあんのかよ。何だよ、一体」 『あのさ…… えっと、その……』 「何だよ。ハッキリしないな。かな姉らしくもない」 『うっさいわね。ちょっと勇気が必要なのよ。えっと……だからさ。その……言うわよ?』 「早くしろって。焦らされるの、好きじゃねーし」 『わ、分かったわよ。もう…… えっとね。あの……その……タカシの背中……流してあげよっか?』 「は? ちょ、ちょっと待てよ。何考えてんだよかな姉!! 背中流すって、その……」 『……入るわよ。いい?』 「いや、ちょっと待って!! 俺、まだいいとも何とも――」 カラカラカラ…… 「どわっ!?」 『…………な、何よ? その……あんまり、ジロジロ見ないでよね……』 「い……いや。だって、その……か、かな姉……バ、バスタオルって……」 『し、仕方ないでしょ。その……服着て浴室に入るわけ、いかないじゃない。だから……』 「で、でもヤバいだろさすがにそれは。もし、動いてる最中に外れたりしたら――」 パラッ…… 「って……え……?」 『キャッ……やああああっ!!』 「お……おわああああああっ!!」 『んっふふふ。ジャーン』 「は……はい?」 『ざーんねんでした。何期待してんのよ。バーカ。変態エッチスケベ。中が全裸の訳ない でしょ? ちゃんと水着くらい着用してるわよ』 「いや、その……いつの間に?」 『つい今さっき、取って来たのよ。真向かいなんだから、準備に、5分と掛からないし』 「……そ、そりゃそうだけどさ。何でわざわざこんなイタズラ仕込んでんだよ。趣味悪いぞ」 91 名前:5/6[] 投稿日:2012/06/05(火) 00 45 10.16 ID Liy+GJVG0 [7/9] 『そ、それはアンタが悪いのよ』 「俺が? 何でさ?」 『だって、人の事色気が無い色気が無いって言うから。相手が誰であれ、そういうのって 悔しいじゃない。女として。だから見返してやろうと思ってやったんだけど、なかなかの 効果はあったみたいじゃない』 「こ、効果って何がだよ?」 『アンタの慌てっぷり見てたら、十分あたしの色香に迷ってたみたいだし。どお? 18歳 の魅惑的なボディーが見られなくて残念だったでしょ? ざまあみなさい』 「(……っていうか、水着でも十分すぎるくらい色っぽいんだけど…… そっか。かな姉、 やっぱ気にしてたのか)」 『大人しく降参したって言いなさいよ。ほれほれ』 「分かった。負けたよ。かな姉は十分色っぽいさ。これでいいだろ?」 『むー。何か投げやりな言い方が気に食わないけど、まあ童貞君の照れ隠しだと思って大 目に見てあげますか』 「何だよ。バカにしたように言うけど、かな姉はどうなんだよ? 人の事偉そうに言えんのか?」 『んなっ!? おっ……女の子にそういう事聞くんじゃないわよこのバカ!! いくら幼 馴染だからって、失礼にも程があるっての!!』 「分かった。悪かったから怒るなよ。売り言葉に買い言葉で、つい聞いちまっただけだからさ」 『つい、じゃないわよ。もう…… 大体、誰のせいで彼氏作らないでいると思ってんだか……』 「はい?」 『ふぇっ……? い、今のなし!! なしだから、聞いた事全部忘れなさい!! いいわね?』 「……いやその、何だか分かんないけど、かな姉がそういうならいいよ。忘れても」 『そうよ。絶対忘れなさい。大したことじゃないんだから気にしちゃダメ。いいわね?』 「分かってるよ。約束するから、そう何度も言わなくてもいいって」 「(つか、そこまで念押しされると、却って気になるっつーのに……)」 『よし。分かったなら、湯船から出なさいよ。洗ったげるから』 「え? マジで背中流すつもりなの?」 『当たり前じゃない。他に何の用事があって、アンタの入ってる風呂に入って来なくちゃ いけないのよ』 92 名前:6/6[] 投稿日:2012/06/05(火) 00 45 41.51 ID Liy+GJVG0 [8/9] 「いやその……さっき、俺がバカにした事への見返しだとばかり思って…… だから、そ の目的はもう果たしたわけだし……」 『ダメよ。眠いからって適当に洗って出られたら、アンタの男臭い匂いが充満するでしょ? 環境汚染よ、そんなの』 「だから、もう一度シャワー浴びて来てるし。それに、ガキじゃないんだから、一人で洗えるって」 『ダメ。信用置けない。大体アンタね。女の子が背中流してあげるなんて、世の中の男子 が妄想しても果たせない夢なのよ? それがごく自然に受けられるんだから、自分の生ま れ持った幸運に感謝しなさいよね』 「ちぇっ。分かったよ。じゃあ、湯船から出るから、何かタオル取ってくれよ。前、隠すからさ」 『へぇ~…… タカシも、そういうの恥ずかしがる年頃になったんだ。ちっちゃい頃は、 平気で裸でウロウロしてたくせに』 「それって、ホントにガキの頃じゃんか!! 大体、かな姉は見ても平気なのかよ? 一 応言っとくけど、これってかな姉にも配慮してお願いしてんだからな」 『バッ……バカ言わないでよね。誰がタカシの粗末なモノくらいで動揺したりすんのよ? 有り得ないってば』 「かな姉」 『なっ……何よっ!! 変な笑い浮かべて』 「あのさ。顔、真っ赤にして強がっても、全然説得力ないんだけど」 『ちっ……違うわよっ!! 誤解しないでよね? これは単にお風呂の中が暑くて顔が火 照ってるだけで、別にあんな事で顔真っ赤にしたりしないんだから』 「分かった分かった。とりあえず、タオル取ってくれよ。下手に見せると、今度は逆に露 出狂扱いされかねないし」 『そ……そりゃあ、見せびらかしたりすればね。ほら、タオル』 「サンキュー。そっぽ向いてるって事は、やっぱり見えるの、恥ずかしいんじゃないの?」 『だから違うって言ってるでしょっ!! アンタが見られたくなさそうだったから遠慮し てるだけよ。別に私は……そんなの、一向に構わないんだから』 「はいはい。それじゃ、出るよ」 ザバッ…… 続くよ
https://w.atwiki.jp/yuimugi/pages/228.html
涙。クッキー。あなたとわたし。 部活も終わった、いつもの帰り道。 他のみんなとは別れて、今はムギちゃんと二人きり。 …というか、そうしてもらったんだけどね。 今日は私にとって、とっても大事な日だから。 「む、ムギちゃん!」 もうすぐ夕日も沈んでしまいそうな でもまだ、暖かい色で景色が染まっている時間。 だんだん日も長くなってきたのかな。なんて思う。 一ヶ月前は、少し暗くて、ちょっぴり肌寒かったから。 その時もこんなふうに二人っきり。 たしか場所も、ちょうどここらへんだ。 「……なに?唯ちゃん」 少しだけ、こわばっているのが分かるムギちゃんの声。 それを聞いて、ただでさえ高鳴っている心臓が。 もっともっと、と。急かすようにうるさく動く。 今の私でさえそうなんだ。 きっとあの時、ムギちゃんはもっとドキドキしてたに違いない。 ……すごいな。ムギちゃん。 私だったら、きっと無理かな。 でも、今度は私の番だから。私が、気持ちを伝える番だから。 頑張らなくちゃって。ひとつ、ふたつ。大きく深呼吸して。 「あのね、渡したいものがあるの」 ―――――― ―――――――― 「あの…そのね……」 「…これ、受け取って欲しいの!」 あれはちょうど一ヶ月前のバレンタインの日。 そう言ってムギちゃんが取り出したのは とっても綺麗にラッピングされた、可愛らしい小包。 「かわい~!なんだろ~!」 「チョコレート。唯ちゃんに渡したくて」 あれ?でも今日部活の時もすっごく美味しいチョコレート、持ってきてくれたよ? 「これはね、唯ちゃんのために用意したものなの」 「…私の手作りだから、美味しくないかもしれないけど」 「ムギちゃんの手作りなのに、美味しくないわけないよ!ありがと~!」 まだこのときは、きっと皆に用意してるんだろうって。 そんなふうに思ってたんだけど。 「それと、もう一つ。…唯ちゃんに、聞いてほしいことがあるの」 「なになに~?」 「私ね、唯ちゃんのこと……好きなの」 「私もムギちゃんの事好きだよ~!」 ムギちゃんが、急にこんなことを言い出して。 「ふふ…ありがとう。でも、私の好きは、その好きじゃないかも」 「もちろん、お友達としても大好きよ」 「でもね、それだけじゃないの。私の好きは」 たまに見せる、とっても真剣な顔をしていたから。 なんだか、目を逸らせなくなって。 「唯ちゃんのこと見てるだけで、考えてるだけで、すごくドキドキして」 「いっつも目で追っちゃったり、気づいたら唯ちゃんのこと思ってたり」 「…できたら、もっと一緒に居たい」 「手を繋いだりとか、二人で遊びに行ったりとかして」 ここまで言われたら、鈍感な私でも。 …そうじゃないって、さすがに分かる。 「もっと唯ちゃんのことを知って、もっと私を知ってほしい」 「……そういう、好き」 「え…あ、あの、わたし…」 言葉がうまく出てこない。頭がうまく回らない。 「ごめんね。急にこんなこと言って。どうしても、伝えたくなっちゃったの」 「聞いてくれて、ありがとう」 分かるのは、うるさいくらいに心臓が跳ねてるってことだけ。 「私、びっくりして、すっごくドキドキしてて」 「その、今すぐちゃんとお返事できそうにないよ…」 「うん。大丈夫。ゆっくりでいいから、ね」 「それに…その、無理にお返事しなくても大丈夫だから…」 「え……?」 どうして、そんなに悲しそうに、そんなに苦しそうに。 そんなことを言うのか、分からなくて。 「私が、自分のわがままで気持ちを伝えたの」 「唯ちゃんに、気持ちが伝わっただけで、私は十分」 「そういう好きだって、思ってもらえなくても、その時は…」 「……今までみたいにいいお友達でいれたら、嬉しいな」 ムギちゃんは、笑っているのに、何だか今にも泣き出してしまいそうに見えて。 そんな顔は、見ていたくなくて。 「当たり前だよ!嫌いになんてなったりしないよ!」 「…そうね。唯ちゃんは、そう言ってくれるって思った」 そんなところも好きなの、って。そう言ってくれたけど。 その声が、その表情が、胸を絞めつけたような気がした。 「…チョコ、受け取ってくれてありがとう。私の想いを聞いてくれて、ありがとう」 「それじゃあ……また明日ね!」 そう言って、ちょっと駆け足で駅に向かうムギちゃん。 まだ私の胸はうるさいくらいに鳴っていて。 心も体も何だかフワフワしていて。 また明日ね、って返すこともせずに その後ろ姿を、ぼうっと眺めていることしかできなかった。 ―――― 「おはようみんな」 「おっす~」 「お、おはようムギちゃん」 次の日、学校であったムギちゃんは、本当にいつも通りで。 昨日のことは、夢か何かなんじゃないかって。そう思いもしたけど。 「どうしたんだ唯? なんか緊張してないか?」 「そ、そんなことないよ~。なにいってるのさりっちゃん」 ムギちゃんを見るだけで、それだけでドキドキしちゃって。 それが、夢なんかじゃないんだよって、そう教えてくれる。 そんな私の様子を、分かってるはずなのに。 それでもやっぱりムギちゃんはいつもどうりだった。 「そっかー?まあいいんだけどさ」 「ふふ、変な唯ちゃん」 それからというものの、ムギちゃんを意識しちゃって。 教室にいるとき。部室にいるとき。帰り道になっても。 なぜか目を逸らしちゃって。上手く話せなくて。いつもみたいにくっつけなくて。 そんなことを繰り返すたびに、どうしたらいいのか分からなくなっていって。 そんなつもりは全然ないのに。何だかよそよそしくなってしまった私たちは。 なんだか喧嘩でもしたみたいで。 そんなんだから…… 「なあ唯、最近どうしたんだよ?」 「え…。なにが?」 「なにがって、ムギのことだよ。……喧嘩でもしたの?」 「そうですよ。何だかぎこちなくて、お二人らしくないですよ」 皆にまで、心配かけちゃった。 「なんか最近の唯、変だぞ」 「ムギもなんか、唯に対して遠慮してるって言うか…」 「大丈夫だよ。喧嘩なんてしてないから」 「でも…」 私だって、ホントはそんなことはしたくなくて。 ずっと見てて。もっとお話したくって。いつもみたいに抱きしめたくて。 喧嘩なんてする訳ない。だって、嫌いになんてなるわけないんだもん。 一緒にいるだけで、楽しくて、嬉しくて。 笑った顔を見るだけで、胸があったかくなって。 とっても優しくて、あったかいムギちゃんが好き。 いつでもニコニコしてて、楽しそうなムギちゃんが好き。 いつも皆を見守ってくれてるムギちゃんが好き。 そんなムギちゃんを見るだけで、私の心は弾んで。 私に笑いかけてくれるだけで、何だか幸せな気持ちになるから。 「…そうだよ。だって……」 「…唯?」 分かってたんだ。多分あの時から。だって、あの時の胸の高鳴りは。 どうしようもないくらいに、嬉しかったから、だから。 ムギちゃんのことを好きだって思うときと、同じ音がしてたんだから。 「だって、わたし。ムギちゃんのこと大好きなんだもん!」 好きだったんだ。きっと、もうずっと前から。 それは、ムギちゃんの言う好きと、おんなじもので。 好きって言ってもらわないと。 どう思ってるのか、って。考えるキッカケをもらわないと。 自分の気持にもちゃんと気づけないなんて。 そのせいで、大好きな人に、辛い思いをさせちゃって。 おバカさんだな。わたし。でも… 「うん!わたし、ムギちゃんのこと大好き!」 「おおう!?いきなりどうした」 もうちゃんと分かったから。ちゃんと向き合えるから。 「ごめんねみんな。でも、もう大丈夫!」 「…よくわかんないけど、吹っ切れたみたいだな。いい顔してる」 「ようやくいつもの唯先輩に戻りましたね」 「うん。ありがと!」 「なんもしてないけどな!」 私がこの後どうしたらいいのかも、ね。 「ふふふ。私はこれからもっとムギちゃんと仲良くなるのです!」 「ははは!なんだそれ」 「でも、いいことじゃないか」 「そうですね。いいことです!」 もうあの日から、だいぶ経ってしまってたけど。 でも、もう少しで。私の気持ちを伝えるのにぴったりの日があったから。 「それでさ。ちょっとお願いがあるんだけど…」 ―――― ―――――――― 「あれ、お姉ちゃん?」 「…うい?ごめんね。起こしちゃったかな?」 もう日付も変わってしまって、私が起きてるのが珍しいような時間。 そんな時間に台所から音がするものだから、起きてきちゃったんだろう。 「ううん。大丈夫。お姉ちゃんだったらいいんだ」 「なにか作ってるの?……この匂い、クッキー?」 「えへへ。あたり~」 どこか懐かしいような甘い匂いと。 ちょっと、その匂いには似合わない、汚れちゃった台所と。 ……欠けちゃった、御世辞にも美味しそうじゃないクッキー。 「全然うまく出来なくてね~」 普段から憂に頼りっぱなしのつけが来たなぁ。 今度からもっと料理のお手伝いをしよう。 「よかったら、手伝おうか?」 「ありがとね、憂。でも大丈夫!」 憂の心遣いはとっても嬉しいけど。 「これは大事なものだから」 「え…?」 「とっても大事な人にね、私の大事な気持ちを伝えるためのものなの」 「だから、最後まで自分で頑張りたいんだ!」 今回は、ごめんね。ちょっとだけ、わがままを言わせて。 「お姉ちゃん……。分かったよ!頑張って!」 「ありがと、憂! 美味しく出来るようになったら、憂にも作ってあげるね」 「楽しみにしてるね!」 (お姉ちゃんがこんなふうに頑張ってると、なんだか私も嬉しい) (でも……ちょっとだけ。そんな風に思ってもらえる人が) 「…羨ましい、な」 「ん?なにか言った~?」 「ううん、なんでもないよ~」 「何かあったら遠慮無く言ってね。あと、夜更かしし過ぎちゃだめだよ?」 「わかったよ~」 さて、もう一頑張りしますか! ―――― ―――――――― 「はい!これ。…受け取ってもらえるかな?」 頑張って包んでみたんだけど、ムギちゃんがくれたものよりも やっぱりだいぶ見劣りしちゃうかな。 「これは……」 「クッキーだよ。ムギちゃんのために作ったんだ!」 「…私の、ために?」 「そう。ムギちゃんのために! それとね、聞いてほしいことがあるの」 なんだかあの日のムギちゃんみたい。 そのムギちゃんは、緊張しているような、少しだけ悲しそうな。 それでいて、何かに期待しているような…。そんな不思議な表情をしているけど。 このまま言ってしまわないと、ドキドキしすぎて言えなくなっちゃいそうだから。 「あれからね、いっぱいムギちゃんのこと考えたんだ」 「そしたらさ。ちゃんと自分の気持が分かったから」 聞いて欲しい。私の気持ち。 「あの時、ちゃんとお返事できなくてごめんね」 「私も、ムギちゃんのこと、好きだよ!」 おんなじなんだ。私も。あなたと。 「私ももっと、ムギちゃんと一緒に居たい」 「いろんなことして、いろんなお話しして」 「もっと私のこと知って欲しくて、もっとムギちゃんのこと知りたい」 「きっとね。私の好きも、ムギちゃんとおんなじ好き!」 ちゃんと言えた。私の気持ち。 「…あ、あれ?ムギちゃん!?」 大きく見開いた目に、大粒の涙を貯めて。 すすり上げる声と一緒に、それはこぼれ落ちた。 「ご、ごめんね……。わたし、その…」 「びっくりして、怖くて、でも、すっごくうれしくて…」 「頭の中ぐちゃぐちゃ、で…。その、あの…」 「……唯ちゃんに、嫌われたって。そう思ってたから……」 ……そりゃそうだ。嫌いにならない、なんて言っておいて。 あんな風によそよそしくしてたら、私だってそう思う。 やっぱり、辛い思いをたくさんさせたんだなって。そう思って。 気がついたら、ムギちゃんを抱きしめてた。 「…!唯ちゃん…」 「ムギちゃんが謝ることじゃないよ。悪いのは私」 ごめんねって気持ちを込めて、優しく頭を撫でてあげる。 ……こんな時に、ムギちゃんの髪は柔らかくて気持ちいいなんて。 そんなことを考えてしまうのは、それだけ好きだから、ってことにしてほしい。 「私が謝らないとね。ごめんねムギちゃん」 「嫌な思い、いっぱいしたよね…。ホントにごめんなさい」 もう、絶対。こんなことはしないから。 「ううん。いいの……。もう、大丈夫」 「でも、ホントに?……ホントに、私のこと…好きなの?」 「ほんとだよ~。じゃあ、証拠を見せてあげる!」 私はまだ少しだけ涙の残ったムギちゃんの唇に、自分のそれを重ねる。 初めてのその感触はとっても柔らかくて。暖かくて。 でも、やっぱり。少しだけ、涙の味がした。 「…ね?」 「……うん」 ムギちゃんの顔は真っ赤だ。まあ、私もきっとおんなじだけど。 「じゃあ、あらためて。……ムギちゃん。好きです。私とお付き合いしてください」 「はい。喜んで!」 なんだかムギちゃんのこんな笑顔を久しぶりに見た気がする。 やっぱりムギちゃんには柔らかくてあったかい笑顔が似合う。 だからいつまでも、こんな風に笑っていて欲しい。 私が、ムギちゃんを笑顔にできることが、とっても嬉しい。 「ねぇ、もらったクッキー、食べてもいい?」 「いいけど、ここで?」 「うん。…だめ?」 「いやぁ、だめというかなんというか。上手くできてないから…」 そうこう言ってるうちに、包みは開けられてしまったわけだけど。 …そういえば、すっごく綺麗にできてて、美味しかったな。ムギちゃんのチョコ。 私のは、いかにも普通のクッキーで、ムギちゃんのチョコとは比べものにならない。 「うう……恥ずかしいです」 「そんなことない。とっても可愛く出来てるよ」 「うん。味も、すっごく美味しい!」 「ホントに?……無理してない?」 味見もしたけど、美味しいって思ってもらえるか、すっごく不安だった。 「唯ちゃんが、私のために作ってくれたのに。美味しくないわけないよ」 「…そうだ。証拠見せてあげる」 「? どうやって……んっ」 もう一つ、クッキーを口に含んだムギちゃんに。 私の唇はふさがれてしまって。 柔らかい感触と一緒に、それに負けないくらいの とっても柔らかい甘みが口の中に広がった。 「…ね?」 「……ほんとだね。美味しい」 それは、キスのおかげなのか。 ムギちゃんが、美味しいって言ってくれたからなのか。 確かなのは、さっき私がしたことは 結構恥ずかしいことなんだなってことで。 「恥ずかしいね、なんだか」 「でも、とっても素敵じゃない?」 「…うん。そうだね!」 初めてのキスは、涙の味だった。 きっと忘れない。もう好きな人に、悲しい思いをさせないように。 自分の気持ちを忘れないように。 二度目のキスは、甘いクッキーの味。 ずっと忘れない。このキスをした時みたいに、私も、彼女も。 いつまでも、お互いに好きでいられるように。 「ねえ、ムギちゃん。もう一回、してもいい?」 「…うん!」 もう一度、私たちは唇を重ねる。今日という日を忘れないように。 すっごくドキドキしてる。ムギちゃんも、おんなじだ。 三度目のキスは、とっても優しくて。 それだけで心が満たされるような。 とっても不思議な味がした。 おしまい 戻る
https://w.atwiki.jp/83452/pages/2795.html
唯「なあに?」 梓「先輩は…」 憂「お姉ちゃーん!」 梓「っ…」 唯「あ、憂!どしたの?」 憂「純ちゃんと出掛けてた帰りなの!…梓ちゃんこんにちわ!」 梓「う…うん、こんにちわ」 唯「あり?何か買ったの?」 憂「うん!これ!」 梓「それって…」 唯「ストラップ?私たちのと色違いだねえ」 憂「おそろいにしようと思ったんだけど…被っちゃったんだね…」 梓「……」 唯「どーしよっか…あ、そういえばあずにゃん、さっき何か言おうとしてなかった?」 梓「あ…もういいんです…ええと、私…先に帰ります!今日はありがとうございました!」 唯「あずにゃん?もう帰っちゃうの?」 憂「じゃあね梓ちゃん!また明日!」 唯「あずにゃん…?」 憂「お姉ちゃん、今日は楽しかったの?」 唯「うん…」 憂「今度私たちも二人で映画見に行こうか?」 唯「うん…」 憂「今日はご飯何にする?お姉ちゃんの好きなものでいいよ?」 唯「…ごめん憂、私あずにゃんにストラップ渡してくる!あとご飯はカレーね!」 憂「…お姉ちゃんのばか」 梓(私…なに舞い上がってたんだろ…バカみたい…) 唯「あーずにゃーん!」 梓「先輩…どうしたんですか?」 唯「これ!渡すの忘れてたよ!」 梓「…憂の付ければいいじゃないですか」 唯「だーめ!あずにゃんとおそろいって決めたんだから、これは二人で付けるの!」 梓「…先輩は」 唯「ふえ?」 梓「先輩は、私のこと、どう思ってるんですか?」 唯「どうって…もちろん大好きだよ?」 梓「分かりました…また明日」 唯「うん!またね!」 梓(大好きか…私…どうすればいいんだろ…) 月曜日 梓(はぁ…結局昨日は一睡もできなかったなあ…) 紬「それで昨日はどうだったの?」 梓「きゃああ!?だから急に出てこないでください!」 紬「いいからいいから♪ 唯ちゃんとは上手くいった?」 梓「まあ…楽しかったですけど…なんていうか…」 紬「梓ちゃん?しっかり言いたいことは言わないと後悔しちゃうわよ?」 梓「わかって…ますけど…」 ガチャ 律「今日のお菓子はなにかしら唯さん!」 唯「今日はシュークリームの予感がするわ律さん!」 澪「おまえらいい加減にしろよ…」 梓「唯先輩…」 紬「…澪ちゃんりっちゃん、私たち3人で職員室に呼ばれてたわよ?」 澪「え?そんな話聞いてないぞ?」 律「なんで唯と梓は呼ばれないんだよーぶーぶー」 紬「いいからいいから♪…梓ちゃん、頑張ってね?」 梓「え、あ、はい…」 唯「…また二人っきりになっちゃったねえ」 梓「あ、はい…」 梓(言わなきゃ…唯先輩にホントの気持ち…自分に正直にならなきゃ…) 唯「あ、そうだ!ストラップのことだけど」 梓「え…」 唯「じゃーん!憂のとあずにゃんの、両方つけたんだ!」 梓「プッ…それ、すごい持ちにくくありません?」 唯「うぅ…確かに…」 梓(やっぱり唯先輩は、いつでも唯先輩なんだな…そこがいいところなんだ) 梓「…あの、先輩に伝えたいことがあるんです」 唯「ん?なあに?」 梓「私、唯先輩のこと…大好きです」 梓(い、言っちゃった…) 唯「ありがと!私もあずにゃんのこと大好きだよ?」 梓「え?いや、そういうことじゃなくて…私が言ってる大好きっていうのはもっと…」 唯「大好きは大好きでしょ?」 梓「あー、ええと、ずっと一緒にいたいっていうか…もっと深い意味っていうか…その…」 唯「あずにゃん…そんなに私のことを…ありがとお!」ギュッ 梓「うぅ…」 梓(このままで…いいの…?ダメに決まってる!だったら…) 唯「あずにゃーん、かわゆいよう~」 梓「先輩!」 チュッ 唯「ん…!」 梓(キス…するしか…!) 唯「へ?あ、あずにゃん?な、な…?」 梓「これが私の気持ちです…本気なんです!」 唯「あずにゃん…」 梓「私、先輩と一緒にいると、すごく楽しいんです!ずっと一緒にいたいんです! だけど…その笑顔を他の人に向けられるのは、やっぱり耐えられなくて…だから、だから…」 唯「わかったよ、あずにゃん」 梓「え…」 唯「私、今まであずにゃんの気持ちに気づいてなかったよ…でもやっとわかった…」 梓「先輩…」 おい聞こえないぞ! ちょ、押すなバカ! もっと…もっと先に進まなきゃ梓ちゃん! お姉ちゃん… 梓ちゃん意外に大胆ねえ… 唯「ん?なんか廊下が騒がしいねえ」 梓「は!まさか…」 唯「みんななにしてんのー?」ガチャ 律「ゆ、唯!これはだな澪が」 澪「わ、私はただ歌詞の参考に」 紬「唯ちゃん構わないで続きを」 憂「……」 さわ子「若いっていいわねー」 唯「憂にさわちゃんまで!」 梓「な、なんで皆いるんですかあ…」 梓(せっかくいいところだったのに…台無し…) 律「しかし、キスまでするとは…」 澪「けっこう…いいかも」 律「は?」 紬「そ、それで唯ちゃん、なんて言おうとしてたの?」 憂「お姉ちゃん…まさか…」 唯「うん、皆にも聞いてもらいたいんだけどね?」 梓(唯先輩…?) 唯「あずにゃんは、私に求めてたんだよね…もっと構ってほしいって!」 梓「え?ま、まあ…」 唯「だから私、あずにゃんと今までよりさらに仲良くします! だから皆とはちょっとだけ距離が空いちゃうかも…」 律「…それは、ええと」 紬「お付き合いするってこと?」 唯「うーん、お付き合いっていうか…二人で一緒にお菓子食べたり遊びに行ったり…」 澪「それって付き合うっていうのか?」 梓(先輩…やっぱりわかってない…) さわ子「でも唯ちゃん、あんたたちはキスまでしちゃったのよ?それがどういうことか分かる?」 唯「えへへ~仲良しの証拠だよね~」 さわ子「ダメだわこの子…」 紬「でも唯ちゃん…」 梓「もういいんですムギ先輩、私、本当の気持ち伝えられたし」 紬「梓ちゃん…」 梓「それに私、多少意味は違うけど唯先輩にわかってもらえたし、それでいいんです」 紬「まあ、梓ちゃんがいいなら…」 梓「それにあきらめたわけじゃないですし!」 憂「なにを?」 梓「う、憂…」 憂「梓ちゃんてお姉ちゃんのこと…そんな風に思ってたんだ…」 梓「あ、ええと…」 憂「私より先にキスするなんて…負けないから」 梓「え?ど、どういうこと?」 紬「あらあらまあまあ♪」 唯「あずにゃーん!皆でケーキ食べ行こう!私がおごってあげるから!」 梓「あ…はい!」 梓(まあいいか…唯先輩と一緒にいられるなら) END 戻る