約 27,624 件
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/2035.html
「ここは……どこだ?」 見渡す限り、全てが暗闇に覆われた空間。 今俺は立っているのか? ひょっとしたら浮いているんじゃないのか? それすらもわからない。そもそもなんでいきなり、こんなところにいるんだ? なんなんだここは? 閉鎖空間か?? …… ガシャンッ! …… …… 前方がフイに明るくなる。光の元を探すと、一箇所にだけ明かりが照らされている。 そうだな、ここから距離にして、10mほどだろうか。 その光に照らされた先には……白い布のようなものを被り、佇んだ人影が1つ。 オバケ? なのか? 白オバケ(俺が勝手に命名)は、ほとんど向こうを向いてしまっていて、 正面がどうなっているのか、あまりわからない。 かろうじて、右の目の部分に穴が開いているのが見えた。 おそらく左の目も同じようになっているのだろう。 とりあえず今の手がかりはアイツだけだ。 としたらやる事は1つしかないだろ? 「おい! ここはどこなんだ!? おい!!」 精一杯の声で白オバケに向かって何度も叫んでみる。だが聞こえてないらしく、全く反応がない。 そっちに向かって走ってみる。……が、一向にヤツとの距離が縮まらない。 やがて俺は息をきらしてそのまま立ち止まってしまった。 ちくしょう、どうすりゃいいんだ? 白オバケは右手(布の中なのでおそらくだが)を目の前まで真っ直ぐ上げ、そこで停止した。 なにをするつもりだ? もうなにがなんだかわからない。 とりあえず俺をここから出してくれないか? ……相変わらず反応なし。こんなところに飯なんてあるはずもないし、俺、このまま死ぬのか? そんな事を考え始めている時だった、白オバケの身体が急に光り始めた。 最初はぼんやりとだったが、時が経つにつれ、その光はどんどん強くなっていく。 「おい! なにするつもりなんだ! おい! 聞こえないのか!」 その光のせいで最早まっすぐソイツを見ている事ができなくなった俺は、 片手で目を覆い、もう片方の手で必死に白オバケを捕まえようと手を伸ばす。 返事ナッシングの白オバケは強い光を帯びたまま、俺に気づいたのか、こちらを振り向k…… ガタン!!! ……頭が痛い。ゆっくり目を開けると、自分の部屋の天井が見える。 どうやらベッドから落ちてしまったらしい。 ……夢……か……。 それにしてはリアルな感じだった気がする。 しかし、我ながら変な夢を見ちまったもんだ。 もしフロイト先生が今の時代に生きていたら、ぜひ相談してみたいね。 布団に戻りながら時計を見る。まだ午前4時を過ぎたばかりくらいだった。 起きてる時間がもったいない、俺はすかさず二度寝を開始した。 「珍しいわね、遅刻ギリギリじゃない」 頬杖をついたまま、席に座ったばかりの俺に後ろからハルヒが話しかけてきた。 まさか、今朝見た夢のせいで目覚めが悪かった、なんて口が裂けても言えるわけがない。 ガキじゃあるまいし。 まぁ、たまにはな。 「へぇ~? 怪しいわね」 目を細めながら口元を緩めるハルヒ。 「どうせあんたの事だから、今日は妹ちゃんが起こしてくれなかったとか、 変な夢を見たとか、そういうくだらない理由でしょ?」 大変失礼な事を言ってくれる。たまにはぎりぎりまでゆっくりしたい日もあるってだけだ。 「あっそ」 口をへの字にしてそう俺に返すと、また窓の外を見始めた。 ……まぁ実際、後者は正解なわけなのだが。 相変わらず、妙なところで鋭いやつだ。今に始まった事じゃないがな。 「は~……」 鞄の中身を机の中に入れていると、不機嫌そうなハルヒの溜息が聞こえた。 「退屈」 そう、この日もこんな、何事もない1日だった。 ……はずだった。 ──放課後 部室に入る前にノックをし、マイエンジェル朝比奈さんの返事がない事を少し残念に感じつつ、 ゆっくりドアを開いた。 中にはパイプ椅子に座って、いつものように難しい本を読みふけっている長門有希の姿があった。 「よぅ」 いつものあいさつを交わした俺だったが…… 次の瞬間、俺は自分の目を疑うことになった。なぜかって? その長門が、微笑を浮かべながら小さく俺に会釈し、こちらを見つめていたからだ。 とりあえず後ろ手に扉を閉めた。どうした? 長門? 俺の顔に何かついてるか? ペタペタ顔を触る俺に 「違う」 一言だけを俺に返し、また本に目を戻す長門。 万年無表情のお前が微笑を浮かべているなんてよっぽど俺がおかs…… 微笑を浮かべた長門? ……既視感にかられた。ちょっと待て! 「おい! 長門!」 びくっとして俺をおそるおそる見てきた。 ──ああ、すまん、いきなり大きな声を出したりして悪かったな。 「ちょっと、聞いてもいいか?」 黙ってうなづく長門。その両目にはありありと恐怖の色が濃く出ている。 ……そんな表情は、お前には似合わないはずなのに。 「お前は人間ではなく、宇宙人に作られた対ヒューマノイドインターフェースだ。 魔法みたいな力も使える、そうだよな?」 またデジャヴだ。こんな事を言っている俺にコイツは…… 長門は、明らかに変な顔になっていった── 「違うのか?」 「ごめんなさい、わたしは知らない」 ある冬の日に俺が聞いた時と、全く同じ回答。 まさかとは思ったが、ここまでくれば、おそらくもう間違いないだろう。 メガネこそかけていないが、長門は、ハルヒが消失した時の、 あの長門になっていた。 落ち着け、とりあえず落ち着いて考えるんだ、俺。 長門はまだ少し困惑したような顔をしていたが、俺がいつものパイプ椅子に腰掛けると もう興味がなくなったのか、本の続きを読み始めた。 ──まず、前回のようにハルヒがいなくなったわけではない、 ついさっき授業終了のチャイムが鳴るまで、俺の後ろに座ってたんだからな。 当然、朝倉涼子もいなかった。 俺が教室から部室に来る間に世界が改変されたって可能性も0じゃないが……。 「こんにちわ。……おや? 考え事ですか?」 ドアが再度開いたのに気づかなかった、古泉がそう言いながらニヤケ顔でこちらを見ている。 ……ちょうどいい。古泉、話がある。 「そうですか。奇遇ですね、僕もあなたにお話することがあったのですよ」 言いながら前髪を指で跳ね、鞄を置くと再びドアを開いて俺を外へと促した。 俺達は自動販売機の方に足を向けた。 「お前は大丈夫なんだろうな?」 ジュースを買って椅子に腰掛け、話を始める。 「大丈夫、とは?」 もしやと思うが…… 結局俺は、カマドウマや草野球の話を一からコイツに話す事になった。 …… …… 「これではっきりしました」 俺の話を黙って一通り聞いた後の、コイツの第一声がこれだった。 「僕もあなたと全く同じ記憶を持っています、これが作られた記憶である可能性はゼロではありませんがね」 禅問答はいい。それに、俺の思い出は俺だけのモンだ。誰にも操作なんてさせねぇぞ。 「おそらく、朝比奈さんや涼宮さんも同様の記憶をお持ちでしょう、だとすれば」 俺の避難をかわすように話題を変え、 「長門さんだけが変わってしまった、と考えるのが妥当です」 誰の仕業だ? 情報統合思念体の過激派とかの仕業か? それとも長門の親玉がやったことなのか? 雪山で遭難した時のように、未知なる宇宙人の攻撃か? かぶりをふって一呼吸置いた後、ニヤケ顔をやめた古泉は静かに 「わかりません。ただ、僕の立場からひとつ言える事は──」 言葉を一旦切る古泉。言える事は? 「機関はしばらく静観するという選択肢を選んだ、ということでしょうか」 ……要するに見てるだけって事か。 「仕方ありません。我々の元々の存在意義は、涼宮さんのニキビ治療薬でしかないんです。 長門さんの性格が変わってしまったからといって、特になにもできるわけではないんですよ」 「言われてみればそうだな」 「それに、誰の仕業かもわからないのに、うかつに動くのも……というのが機関の本音ですね」 自分の所属先の事だというのに、まるで他人事のような言い方をする。 「それでですね、僕からもあなたに1つ、お願いがあります」 ほう、まぁ内容次第だな。 「簡単ですよ。今回の事で、早まった真似だけはしないでくださいね」 まるで俺が何かしでかすような言い方だな。 「前向きに検討しておこう」 政治家のような発言をした俺に 「それで充分ですよ、ありがとうございます」 そう言うと古泉は立ち上がり、飲み干してしまったコーヒーの缶をくずかごに捨て 「さて、長々と話してしまいましたね、そろそろ戻りましょうか」 その顔にはすっかり、いつものニヤニヤスマイルが張り付いていた。 「おっそーーいっ!! 3分も待ったわよ! キョン! 古泉君!」 団長席でパソコンをいじっていたハルヒは、 俺達は部室に戻って来たのを見るや否や仁王立ちし、手を腰に当ててそう言った。 ──やはりハルヒは、いなくなってなどいない。まずここで一安心といったところだろうか。 いやまぁ、長門がこんな事になっているし、それどころじゃないってのはわかっているが。 それにしても、ハルヒは長門の異変に気づいていないのか? 朝比奈さんはというと──まだ来ていないようだ。 こんな時せめて、古泉なんぞとは全くレベルも次元も違う あなたのエンジェルスマ~イルで、少しでも安らぎを得たかったんですが……。 「すみません、あまりにも外が暑いので、たまにはジュースでも、と」 笑顔を崩さず古泉が平謝りする。相変わらずのハルヒに対する低姿勢ぶりはさすがとしか言いようがない。 「それで、あたしにはお土産はないわけ!? キョン?」 ハルヒさ~ん? どうしてそれを俺にだけ言うのかなぁ~? 「まったく! 気が利かないんだから」 さっきから俺達のやりとりをおどおどしたような顔で見つめていた長門だったが、 俺の視線に気づくや否や、頬を少し赤らめ、すぐに開いていた本に目を戻した。 以前も感じたが、そんな仕草をする長門はちょっと──いや、かなりかわいいと思う。 実際照れ屋なのか注目されるのが苦手なのかはわからんが。 こうしていると普段の稲妻のような読書速度も、こころもち落ちているような気がする。 「んもうっ! みくるちゃんはまだなの!? 今日は重大発表があるっていうのにっ!」 そう大声で叫ぶハルヒによって、俺は現実に引き戻される。 腕を組んだまま、アヒルのようになったその口から、プリップリ怒っているのが丸わかりだ。 それにしても重大発表ときたもんだ、何かまたろくでもないことを思いついたか。 ヘタをすれば閉鎖空間の原因になっていたかもしれない未来人こと 朝比奈さんはその30分後くらい後にやってきた。 「すみません~、3年生は今まで、テストが…その…あって…」 やはりハルヒとは違う、なんというか、その温かみのある話し方もステキです、朝比奈さん。 「そうなの? ならちゃんと事前報告しなさいっ!」 罰ゲームとでも言いたいのか、手に持ったハリセン(どこから持ってきた?)で朝比奈さんの頭を軽く叩くハルヒ。 「ぅぇ~、ごめんなさい~」 朝比奈さんは素直に謝った。テストなら仕方ないですし、全く気にしなくてもいいですよ。 ハルヒよ、もっかいやったら許さんぞ、その場で乱闘だ、大乱闘スマッシュブラザーズだ。 朝比奈さんを守るためなら、俺は性欲だってもてあましてやる。 「意味わかんないわよ、バカキョン」 呆れた顔をしながら冷たいツッコミを入れないでくれ。 ひとつため息をついた後、全員を見渡し、今度は目をキラキラさせながら 「それでは! 今日は重大発表があります!」 本当はまだ長門に聞きたい事が色々あるのだが…… そんな事はおかまいなし、天上天下唯我独尊女は おどおどしている人数が2人に増えたこの部室で、こう言った。 「今週末! 海に行くわよ!!」 2 -歪んだ記憶-へ
https://w.atwiki.jp/tukinokaze/pages/205.html
⑦夢と現実の世界~第三十一話~ テルキとオリマーは昨日言ってた方角へと進んだ。 オ「特に何も見当たらないな…」 テ「僕の見間違い…?;」 オ「もう少し進んでみよう。」 テルキとオリマーはとある水場の上空にいる。 テ「あ!オリマーさん!あれ!」 オ「ん?あれは!」 そこには、墜落した宇宙船があった。 オ「宇宙船…中の人は!?」 テ「急いで降りましょう!」 オ「ああ!」 ドルフィン号は着陸した。 テルキとオリマーは急いで宇宙船に駆け寄った。 オ「おーい!大丈夫ですかー!?」 テ「返事がありませんね…」 オ「入口が開いてないということは、まだ中にいるはずだ!」 ドンドン オ「おーい!」 オリマーはドアを叩きながら中に呼びかけた。 テ「本当に中に人がいるんでしょうか?」 オ「いないはずがない!たとえ空の上で脱出したとしても、ドアが開いていないのはおかしい!」 テ「でも全然反応がないし…」 オ「…こうなったら!」 オリマーはドルフィン号へと走り出した。 テ「どうしたんですか?」 オ「強引に突破する!」 テ「えぇ!?まさか紫ピクミンで!?」 オ「そうだ!紫に破壊してもらう!」 テ「それで修理代だとかなんとかって言われたらどうするんですか;」 オ「それよりも生死の方が心配だ!そんなものは2の次だ!」 オリマーは紫ピクミンを思いっきりドアに投げた。 バギッ! ドアは勢いよく壊れた。 テ「あーあ…;」 オ「大丈夫ですかー!?」 オリマーは宇宙船内に入っていった。テルキも続いて入った。 テ「…誰もいませんね。」 オ「そんなはずは…」 「ぅ…」 テ「オリマーさん!今誰かの声が!」 オ「ああ!」 紫「オーッ!オーッ!」 オ「紫?」 紫ピクミンが何かを指差していた。 テ「オリマーさん!」 その先には、人が倒れていた。 オ「大丈夫ですか!?」 「…貴方は…?」 オ「私はオリマーと言います。大丈夫ですか?」 「大丈…夫です…。」 オ「とりあえず、私の宇宙船で手当てをします。紫ピクミン。連れて行ってくれ。」 紫「ピクー。」 紫は4匹がかりで丁寧にその人を連れて行った。 そして治療完了。 「ふぅ。ありがとうございました。助かりました。」 オ「助かってよかったです。」 「あ、紹介が遅れました。私はシャドーと言います。」 テ「見た感じ、20代位の男性…?」 シ(シャドー)「はい。23です。ところで君は…?」 テ「僕はテルキ、15才です。」 オ「ところで、どうしたんですか?」 シ「敬語なんてやめてください。私の方が下なんですから。」 オ「あ、ああ。わかった。それで、どうして墜落を…?」 シ「私は、自分の星から旅に出たんです。」 オ「旅に?」 シ「はい。もう8年になります。」 テ「8年も…」 オ「8年前といったら丁度テルキ君くらいか。」 テ「ですね。」 オ「でも、どうしてその年で旅を?」 シ「…私は星を追い出されたのです。」 オ「何!?」 シ「私は濡れ衣を着せられたのです。」 オ「追い出されるほどの濡れ衣なのか?」 シ「はい。」 テ「どんなのですか?」 シ「私が着せられた濡れ衣は…サツジンです。」 テ「サツジン…」 オ「何故君が犯人扱いを?」 シ「たまたま現場に居合わせてしまったんです。そして、犯人が私に銃を渡し、銃口を自分に向け、ジサツしたんです。」 オ「犯人がジサツ!?」 シ「はい。だから、その場に残ったのは私だけ…だから、犯人扱いされたのです。」 テ「ひどい…」 シ「警察は私の話なんか聞いてくれませんでした。」 オ「だが、色々調べれば何か証拠があるはずだ!犯人とは関係なかったんだろう!?」 シ「…いえ。犯人は、私の友人でした。」 オ「友人…?」 シ「だから、動機はいくらでもあると言われました。そして私は、何も聞いてもらえずに星から追放されました。」 テ「・・・」 シ「でも、捕まって牢獄よりはマシです。自由に旅ができるんですから。」 オ「食料はどうしていたんだ?」 シ「行き当たりばったりの星で補充しました。どんな星でも絶望的な状況だと食べ物はあるものです。」 テ「それじゃあ、今回もこの星に着陸しようとしてたんですか?」 シ「はい。でも…」 オ「でも?」 シ「でも、空中で何かに襲われたんです。」 オ「襲われた?何かって何だ?」 シ「わかりません。でも、ものすごいスピードでした。避けることが出来ずにぶつかってしまって…」 テ「そして墜落してしまったんですね。」 シ「はい…」 オ「だったら、しばらくは私たちと共に行動しないか?」 シ「え?」 オ「食料も大量にある。」 テ「それに、ここには危険な生物もいますし、一人でいるより安全です。」 シ「…ありがとうございます。…でも、気持ちだけで十分です。」 オ「しかし…」 シ「私は一人で生きていくと決めたのです。」 オ「そうか・・・わかった。」 シ「先ほどは助けていただき、ありがとうございまいした。私はこれで失礼します。」 オ「ああ。くれぐれも気をつけてくれ。」 シ「はい。では。」 シャドーはどこかへ行ってしまった。 その時に消えた様に見えたけど、多分段差でもあったのだろうと二人は気にしなかった。 テ「大丈夫でしょうか?あの人…」 オ「確かに心配だが、本人がああ言う以上、止めるわけにもいかん。私たちは私たちでここらの探索をしよう。」 テ「はい!」 残り50日 続く
https://w.atwiki.jp/tukinokaze/pages/203.html
⑦夢と現実の世界~第二十六話~ 『機械の森』 オ「よし。ついたな。」 テ「…あの時みたいにダマグモキャノンはこないんですね。」 オ「来られても困るな…」 テ「ですね;」 タタタタタタ 前方から誰かが走ってきた。 オ「あ、あれは…」 ル「オリマーさん…」 オ「ルーイ君!」 そう。その誰かとは、ルーイなのだ。 そして、その後ろを大量の青ピクミンがついてきた。 オ「おぉ!青ピクミン!ルーイ君が見つけたのか!?」 ル「オリマーさん…失礼します…」 オ「え?」 ルーイは青ピクミンを掴み、オリマーに投げた。 オ「うわ!ル、ルーイ君!何をするんだ!」 ピピーッ ピーッ オリマーが笛を吹いても青ピクミンは離れようとしない。 オ「どうゆうことだ!ルーイ君!」 ル「…オリマーさんを…この星から追い出します…」 オ「何!?」 ル「青ピクミン…倒すんだ…」 青「ヤー!ヤー!」 オ「く…!」 赤「ピクー!」 赤ピクミンが青ピクミンを攻撃し、オリマーから離れさせた。 テ「オリマーさん!大丈夫ですか?」 オ「テルキ君…君が赤ピクミンを…。」 テ「ルーイさん、どうしたんでしょう?」 オ「わからん…。おい!ルーイ君!何故私を追い出そうとするんだ!」 ル「…ゲキニガスプレー。」 赤「ピク!!!」 赤ピクミンは全員埋まってしまった。 オ「何!?ゲキニガスプレーはピクミンに使うとこのような効果が!?」 テ「オリマーさん!感動してる場合じゃないですよ;」 オ「おぉ。そうだったな…」 ル「…ゲキカラスプレー。」 青「ウゥー!ピクー!ピクー!」 オ「まずい!テルキ君!一回空に逃げるぞ!」 テ「え!埋まった赤ピクミンは!?」 オ「残念だが今引っこ抜き作業をしてるとやられる!それよりも、一回逃げて対策を立てるんだ!」 テ「ハイ!わかりました!」 テルキとオリマーはドルフィン号に走っていった。が、ドルフィン号の前に、ドルフィン初号機がとまっていた。 オ「初号機!ルーイ君はやはり初号機できたのか…」 テ「とりあえずドルフィン号に乗り込みましょうよ!」 初「…サセマセン。」 初号機は探査ポットを外し、オリマーたちの邪魔をしだした。 オ「おい!何をしている!どくんだ!」 初「オリマー…倒す…」 テ「オリマーさん!様子が変です!」 オ「まるで別人…別機械?のようだ…」 ル「ここまでです…」 オ「ルーイ君!」 ルーイとゲキカラ使用の青ピクミンに囲まれてしまった。 テ「オリマーさん…もう駄目ですよ…」 オ「く…。諦めるな!何か活路があるはずだ!」 テ「その活路はどこにあるんですか…」 オ「う・・・」 テ「活路なんかないじゃないですか…」 オ「ある!絶対あるんだ!だから…途中で諦めてはいけないんだ!」 ル「…終わりです…青ピクミン。」 青「ヤー!ヤー!」 青ピクミンはオリマーたちに襲い掛かった。 テ「うわぁ!」 オ「この…!うおー!」 オリマーは思いっ切り体を動かし、青ピクミンを振り払った。 オ「うおぉー!」 オリマーは素手で青ピクミンを攻撃し始めた。 テ「オリマーさん…」 オ「テルキ君!駄目なんて言葉はな、最後の最後に使うものなんだ!何もしていないくせに最初から諦めてはいけない!」 テ「…」 (すごい…。こんな状況でも…まだ諦めないなんて…) オ「うおー!!!」 (僕も…こんな風に…なりたい…。いや…) テ「なるんだ!うりゃー!!」 テルキも青ピクミンを振り払った。 テ「オリマーさん!僕…諦めません!」 オ「…よし!青ピクミンを振り払いつつ、活路を見つける!」 テ「はい!」 赤「ピクー!」 青「ワー!」 突然赤ピクミンが青ピクミンに攻撃をした。 ル「赤ピクミン…どうして…?」 初「…!サッキ埋メタ赤ピクミンガ全員デテキテイマス!」 オ「なんだって!?」 テ「そうだ!ゲキニガスプレーをピクミンにかけても、一定時間しか効かないんだ!」 初「ソ、ソンナノハデータニアリマセン;」 オ「よし!赤ピクミン!倒さない程度でかかれー!」 赤「オー!」 初「ルーイサン;」 ル「大丈夫…こっちはゲキカラスプレー…あれ?」 青ピクミンはゲキカラスプレーが切れた。 ル「あ・・・」 オ「ルーイ君。ここまでだ!」 テ「力では赤ピクミンの方が上…決着つきましたね。」 テルキの言ったとおり、赤ピクミンが勝利した。 ル「…」 タタタ… ルーイはその場から逃げようとした。 テ「あ!逃がしませんよ!」 テルキがジャンプしてルーイの足にしがみついた。 ル「あ…」 ドテッ ルーイはこけてしまった。そして、ルーイが持っていたカバンらしきものから何か出てきた。 テ「あれ?これは…?」 オ「これは!ゴールデンピクピクニンジン!」 ル「ぁ…しまった…」 ルーイはゴールデンピクピクニンジンを隠すように拾っていった。が、赤ピクミンに取り押さえられた。 オ「ルーイ君。どうゆうことか説明してもらおう。」 ル「…」 オ「ルーイ君。何故このようなことをしたんだ?」 初「オリマーヲタオセトイワレタカラデス。」 ル「あ…馬鹿…」 オ「私を倒せと?誰にだ?」 ル「…」 しばらく沈黙が続いた。 残り51日 続く
https://w.atwiki.jp/sitsu1/pages/64.html
精巣(睾丸)で生成され男性生殖器から放出される白濁した粘液のこと。 多くはティッシュペーパーやコンドームに包まれ燃えるゴミとして処分されるが、稀に繁殖目的として用いられる場合もある。 長さ0.05mmで、しっぽの長いオタマジャクシのような形をしている。 受精能力を保持する限度時間は40〜72時間強といわれる。 同精液・精子 対愛と温もりの小さな卵
https://w.atwiki.jp/rozen-yuri/pages/368.html
今日は部活が無く、久々に早く帰れる。 帰ったら今日は雛苺とのりに会いに行こうかな、そんな事を思いながら巴は校門へと向かっていた。 どっちかと言えばメインは雛苺よりのりだったりするのだが。 ちなみにジュンなんて正直どうでも良い、のりの服に付いてるホコリみたいな物だ。 「あれ…?」 やがて校門まで来ると、そこに見間違えるはずの無い愛しいのりの姿が合った。 少し駆け足でそこまで駆け寄っていくと、のりが気が付いてくれて手を振ってくれた。 「こんにちは…もうこんばんはかな? 巴ちゃん」 「こんばんは、のりさん。どうしたんですか?」 「私も今日部活休みで、早く帰れたから迎えにきたのよ」 「え…迎えに、ですか?」 のりが迎えに来てくれた、その事で幸福感が胸が満たされていく。 今日が部活休みで本当に良かった、一緒に下校できるなんて夢みたいだ。 「あ、のり!」 「え?」 そんな夢心地でいると、不意に後ろから第三者の声が聞こえて来て誰かが巴の脇をすり抜けて行った。 それはそのままのりに駆け寄り、のりも幸せそうな笑顔でその女性の頬を撫でる。 いきなりの第三者出現に、巴は頭が追いつかずその女性とのりを交互に見比べる。 「のり、来てくれたのね」 「ええ、部活も無かったから。今日は一緒に帰ろうねめぐちゃん」 「あの…のり、さん? その人って…」 ようやく口を開けることが出来、そう尋ねるとめぐちゃんと呼ばれた黒髪の女性が巴の方を向いた。 その顔にはどこか見覚えがあるような気もするが今一つ覚えていない。 「…あなた、えーっと…」 「? のり、この人ってどちら?」 「めぐちゃん、会った事無い?」 「…ちょっと記憶に無いわね」 こっちは薄っすら覚えている気があるのだが向こうは全く記憶に無いらしい。 ちょっとムカついた。というかさり気無くのりの腕に抱き着いてるし。 「この子は巴ちゃんって言う、ジュン君の幼馴染なのよ」 「…じゃあのりの幼馴染、と言うことでもあるわけね」 のりって、呼び捨てか。そんな事を心の中で毒づく。 そんな心中もつゆ知らずのりは顔をめぐから巴に向けてきて、巴は即座に笑顔へ戻す。 「この子は柿崎めぐちゃんって言うのよ。数ヶ月前に退院して学校に戻ってきたんだけど…」 「そう言えばそんな生徒がいるって聞いたような…。…それで、二人はどういう…」 そんな人とのりがどうして知り合いなのか。 巴がそう尋ねると、めぐは更にのりと密着度を高めて笑顔で口を開いた。 「私達、付き合ってるのよ」 「…そう、付き合って…えええぇぇ!?」 めぐの発言を聞いて、巴はまるで鈍器で思いっきり殴られたようなショックを受けた。 固まっている巴に気付く様子も無く、めぐはのりを見上げる。 「そろそろ帰りましょうよ。お腹空いちゃった」 「そうね。それじゃ、またね巴ちゃん」 何とか意識を戻し、手を振ってきたのりに巴もロボットのように手を振る。 「はい、また今度…」 別れの挨拶を交わすと、のりとめぐは巴に背を向けて腕を組んだまま遠ざかっていく。 「めぐちゃん、今日もうちで晩ご飯食べていくでしょう? 何食べたい?」 「う~ん…じゃあ、グラタンが食べたいかな。マカロニの」 「分かった。途中で買い物してくけど、いい?」 「もちろんよ。楽しみだなぁ」 キャッキャウフフ、そんなピンクのオーラを撒き散らしながら小さくなっていく二人。 冷たい北風が吹き、残された巴は風に吹かれながらその場に固まったままだ。 「あれ? 柏葉じゃないか。どうしたんだそんなとこで…ヒィッ!!」 やがてジュンが校門まで来て巴に気付いたが、怒りのオーラを発する巴に恐怖を感じてしまった。 「…許せない…のりさんは私がずっと狙ってたのに…それをいきなり出てきて奪うなんて…許せないわあの泥棒ネコ…」 「柏葉…柏葉、さん…?」 恐る恐る、と言った様子で話し掛けて来たジュンに気が付き、怒りの篭った視線をソレに向ける。 目で殺す、という言葉が事実ならば間違いなくこの視線でジュンは殺されていただろう。 巴はジュンの両肩を掴むと、さっきと変わらぬ視線で目を覗き込んだ。 「ヒッ…! ぼ、僕が何か…」 「…桜田君。これから言う事に正直に答えなさい。嘘吐いたり誤魔化したりしたら私の閻魔刀(=竹刀)が血を吸う事になるわ…」 「は、はい!」 死にたくない一心でジュンは何度も首を縦に振る。 「…一つ。あのめぐとか言う女とのりさんが付き合ってるって言うのは本当? 本当だったらいつ頃から?」 「ほ、本当だ! 確か夏休みぐらいから…」 「夏休み…そんな前から…全然気が付かなかったわ…」 巴の両肩を握る手に力が篭り爪が食い込んでいく。 「い、痛い! 手を離して…!」 「…まだ話は終わっていないわ。あなたや真紅達は誰も反対しなかったの…?」 「べ、別に姉ちゃんの恋愛事情なんて僕も真紅達も関係無い…イタタタタ!」 関係無い、と言った所で更に力が強まる。 「…何で止めなかったの…! 何で私に言わなかったの…!!」 「何でって、わざわざ言う必要も無いかなと思って…!」 「…そう…」 そこで手を離し、ジュンは痛む肩を擦りながらもやっと解放された事に心底安堵した。 しかし巴は肩に下げていた竹刀袋から竹刀を取り出し、腰に構えてジュンを見据える。 約束とは違う巴に、ジュンは恐れをなして後退りしていく。 「安らかに眠るがいいわ…」 「か、柏葉! ちゃんと答えただ…」 「恋路を邪魔する者には死を!!」 ジュンの言う事も聞かず、巴の疾走居合が炸裂しジュンの断末魔が辺り一帯に響き渡った。 ―※―※―※―※― 翌日、めぐが昼休みにクラスメートと談笑してると声を掛けられた。 「柿崎さん、他のクラスの人が呼んでるわよ」 「私を?」 クラスメートが指差す方向には確かに黒髪の女生徒が立っていて、彼女は確か昨日校門で会った人物だ。 その女生徒は険しい表情でめぐを睨んでいるように見えて、めぐは少し首を傾げる。 めぐは話していたクラスメートに手を振り、彼女が待っている廊下へと出て行った。 「私を呼んだかしら? えっと、確かあなたはのりの幼馴染の…」 「…柏葉巴、よ。柿崎めぐさん」 名前を覚えていなかったのが癪に障ったのか、一層表情が険しくなる。 「そうそう柏葉さん。それで、何か…」 「…話っていうのは、のりさんの事なんだけど…」 「のり? のりがどうかした?」 「…のり、のりって、あなたのが年下なんだからせめて“さん”付けぐらいしたらどうですか…?」 最初は何で怒っているのか全く分からなかったが、のりについて食って掛かって来る態度を見て、ははあと合点がいった。 つまり、この巴も自分と同じ。違うのは付き合うことが出来たか出来なかった事。 めぐは少しだけ口の端を上げると澄ましたように口を開いた。 「別に良いじゃない。カップルでお互いどう呼び合おうが勝手じゃない」 「親しき仲にも礼儀あり、って言葉知らない?」 「だって会った時からのりって呼んでるのよ。今更変えるのもおかしな話だわ」 「会った時からね…。言っておくけど、あなたより私の方がよっぽどのりさんとの付き合いが長いんだから」 「恋人の座は私が貰ったけどね」 「ぐっ…!」 勝ち誇っためぐの台詞を貰って巴の表情が歪んだ。 だがそれでも巴は口撃を止めようとしない。 「…で、でも、私は昔の可愛い可愛いのりさんの姿を見てるんだから。幼稚園の頃ののりさん、可愛かったなぁ。今でも可愛いけど」 「それなら前にアルバムで見せてもらったわ。確かに可愛かったわね」 「だけど、結局写真でしょう? 私はリアルタイムよ」 「…リアルタイムね…」 どこか勝ち誇ったような巴だが、めぐは大して興味を抱かず聞き流していた。 その態度が気に入らず、巴はカチンと来てめぐの顔を睨む。 「…何よその態度。何とも思わないの?」 「過去は過去、今は今でしょう? 違わない?」 「っ…! ま、負け惜しみね」 「負け惜しみを言ってるのはどっち?」 相変わらず余裕たっぷりのめぐに、巴の血管はブチ切れ寸前だ。 今ここに竹刀を持ってこなかったことを心底後悔していた。 ふと時計を見ると、もうそろそろ昼休みが終わる時間。 こんな不毛な言い争いをしていてもしょうがないと、めぐが勝ち誇った笑みを浮かべて口を開いた。 「じゃあ、あなたは生まれたままの姿をしたのりを見たことある?」 「…生まれたままの…って、な、な、な…!」 めぐの台詞を聞いて、巴の顔が一気に真っ赤になっていった。 それを見て笑みを深くし、更に追撃を行なっていく。 「のりの肌はやわらかくて温かくて…。顔を胸に埋めるだけで天にも昇るような気分だったわ」 うっとりした表情をして巴の顔を覗き見ると、赤かった顔が更に赤くなっていっている。 めぐは頬に手を当てて恍惚とした表情で続けていく。 「手を動かすと可愛い声で『めぐちゃん、めぐちゃん…』って潤んだ目で私を求めてきて…あの時ののり、本当に可愛かったなぁ…」 そこで区切って巴を見ると、顔はこの上なく赤く目は焦点が合っておらず、どこを見ているのか分からない常態になっていた。 この辺にしておいてあげるか、とめぐは巴の肩を叩いた。 「お子様には刺激が強すぎた? ま、そう言う訳だから。それじゃあね」 耳元でそう呟き、意気揚々とクラスに戻っていった。 残された巴は未だに脳がショートし、何も考えられない状態だ。 やがて予鈴が鳴り、巴を探しに来た由奈が見つけて駆け寄ってきた。 「巴、何してるの? もうすぐ授業始まるわよ」 「…のりさんが…のりさんがそんな…」 「…巴?」 「…生まれたままののりさん…裸の…」 刹那、破裂音が鳴り響き大量の鼻血が巴から噴水のように噴き出した。 そのまま巴は後ろへぶっ倒れ、危うく頭を打ち付けるところで由奈に抱きかかえられた。 「と、巴ー!! 誰か保険医の先生呼んでー!!」 「…のりさんが、そんな…すごく、いやらしいです…」 ―※―※―※―※― 貧血で部活を休み、フラフラしながら校門に向かうと昨日と同じようにのりが校門に来ていた。 違うのは、既にめぐがのりと一緒にいるところだ。 人目も気にせずイチャイチャするな、そんな事を思いながら校門に向かう。 「あら、巴ちゃん。…どうしたの? 顔色悪そうだけど…」 「いえ…大丈夫です…」 ふとめぐを見ると、見せ付けるかのようにのりと腕を組んで密着度を高めてニヤニヤと笑みを浮かべている。 それにカチンと来て、巴は真剣な表情になるとキッとのりの目を覗き込んだ。 「…私、諦めませんから」 「え?」 「いつか、必ず私に振り向かせてみせますから。…それじゃのりさん、柿崎さん、失礼します」 宣戦布告、そんな台詞を吐いて毅然とした態度でその場を後にした。 残されたのりは頭にハテナマークを浮かべて巴の後姿を見つめる。 「どういう意味…? めぐちゃん分かる?」 「さあ。のりは深く考えなくいて良いわよ。それより、早く帰りましょう」 めぐがのりの手を握ったまま先に歩き出し、それにつられる様にしてのりも歩き始めた。 その手の感触を感じながら、さっきの巴に心の中で返答する。 (奪える物なら奪ってみなさい。その勝負、受けて立つわ) と。 ちなみに、めぐが巴に言ったのりのエッチな話は今の所フィクションである。 想像しての内容だったが、巴には効果てきめんだったようだ。 そしてこれがノンフィクションになるのは、もう少し先の話…。 終わり
https://w.atwiki.jp/seisaku/pages/263.html
皆が当たり前のように魔法の力を振るう世界。人は生まれながらに自分の得意な魔法を持っているという。 それをたくさん持つものも居れば、一つしか持たないものも、先天的には一つも持っていないもいる。 ただ、人として生まれたからにはみな魔法使いになるべく努力し、それを極めるべく努力しなくてはならない。魔法の力を社会に役立て、貢献しなくてはならない。 魔法が使えない人間は役立たずとされ、その状態が続けば罪人扱いされる。 罪人は常に一定量存在する。才能もなく努力もしない人間にとって、魔法の習得は困難を極める。 満十五歳までに魔法の習得が出来なかった者は、そこで罪人と認定され、生前の名前と記憶、肉体を奪われてしまう。ただし自我は残るため全く意思のない人形にされてしまうという訳でもない。 記憶と肉体を奪われたものは、魔法で作られたかりそめの粘土の体を与えられ、人形・奴隷として様々な魔法使いの下で使役される。奴隷の仕事はきわめて単調で単純なものが多い。 主人公ヘソは肉体と記憶を奪われた罪人。 彼(彼女)の魂は人形造りを生業とする男、グスタフによって拾われ、きわめて精巧に作られた粘土の器に入れられた。 粘土はその精製自体も難しいが、それを人形の器として練り上げるのは、優れた魔法使いにしか出来ない芸当だった。グスタフは「ヒトガタ」に属する魔法の天才だった。 グスタフは主に人形を造り、人形を売ることを生業にしていたが、なかでもお気に入りの人形は手元に置いていた。特に一番のお気に入りの人形は、自分の娘のように可愛がるのだった。 飽きっぽい彼にとって、お気に入りの人形は常に変化した。しかしここ数年、彼の一番のお気に入りの人形はずっと「ヘソ」という人形だった。 ヘソは彼が自分の生涯の最高傑作と自負する人形だった。 「ビン詰め(様々な物を瓶に包む魔法使い)」から、じきじきに選んだ最も輝く宝石のような魂を選び、何年も天塩にかけて精製した粘土の器に入れたのだ。 そして焼成された「ヘソ」は人と見まごうばかりの出来だった。 グスタフはヘソを可愛がった。しかしヘソは愛玩人形としては、出来が良すぎた。人形はただおとなしく主人のいうことを聞いて可愛がられていれば良い。ところが、ヘソは違った。ヘソはわがままをいい、時には口応えをした。 グスタフの優れた器が、彼の魂のポテンシャルを必要以上に引き出してしまったのだ。 ヘソは人形としては分の過ぎた知恵を持ち、自分の存在に疑問を抱くようにすらなった。 そしてヘソはグスタフに尋ねるのだった。 「私は何。僕は誰? 私は男? 僕は女?」 ヘソの自我が芽生えた(復活した)瞬間だった。 グスタフは激昂した。人形の癖に口ごたえするのかとヘソの頭を力任せに殴りつけた。頭がひしゃげるほど壁にたたきつけた。しかしヘソは粘土なので痛みを感じなかった。 「それがお前の限界なのだ」とグスタフは言った。 「お前は人形。人間ではない。だから私の傍でおとなしくいればいい。分の過ぎたことを言わなければ、多少のわがままを言っても気にはしない。むしろそれくらいは私の望むところなのだ。だが、それ以上は許しておくわけにはいかない」 人形師グスタフの呪縛が、人形であるヘソの中に生まれた自我とせめぎ合っていた。 ある日、瓶詰め職人のマーラウスがグスタフの家にやってきた。マーラウスはグスタフの家に出入りする唯一の人間だった。彼によって瓶詰めされたものは新鮮で質が高く、グスタフはこの老人から、様々なものを買っていた。食糧、雑貨、仕事道具、そして罪人の魂など。 彼は愛らしいヘソが戸に出ると、まるで孫を見るようなしわくちゃの笑顔で、いつも珍しい外のものを見せてくれた。 「なにこれ?」 へそは小さな悲鳴をあげておずおずと尋ねた。それは小さな小瓶の中でうごめく、蛇のような鳥のような獅子のような動物だった。老人は目を細めてビンの蓋を開けて、 「こいつか? こいつは、ドラゴンの出来損ないじゃよ」 「どらごん?」 「なんと! お前の「父親」はドラゴンの事も教えてくれんとな」 「教えてくれないわ」 「ドラゴンというのはな、この世界にはいない動物のことじゃよ」 「ここにいるわ」 「こいつは作られたのじゃ。妄想を生業とする魔法使いが形を考え、絵師がそれを紙に起こし、錬金術師が肉体を造り、医師がそれを組み立てた。我々の想像より生まれた我々にとって理想のペット。それがドラゴンだ」 ヘソには良く分からなかった。が、目の前のドラゴンは多分に彼女の興味を引いた。 「ねえ、わたしこれ――」 「ダメだ」 気が付くとグスタフが背後にいた。ヘソの瞳から光が消えた。 「マーラウス。これは一体なんだ。ヘソに変なものを見せるな」 「変なもんとはなんだ。コンセプトもデザインも一流どころが関わっているドラゴンだ。ほら、言葉だって――」 『へそくらいちゃんと洗えよ』 その小さな竜はヘソの腹の辺りを一瞥して言った。 「すごい! 喋る!」 「お前は向こうへ行ってなさい!」 グスタフは半ばヘソを突き飛ばすようにして、強引に家の中へ入れた。 グスタフはヘソが外の物に触れることを極力嫌っていた。マーラウスとのちょっとした会話も許さなかった。 夕食時、グスタフが買った豚の腸詰を開くと、そこには親指大の小さな小瓶が入っていた。腕のいい瓶詰め職人はものの大きさに関係なく、それを自由に持ち運ぶことが出来る。 蓋を開けると、ビンから一抱えほどあるドラゴンがにゅっと出てきた。 あの老人は、食事の支度を人形がやることを見越して、豚の中に隠してくれたのだ。 「こ、こんにちは」 ――その日からヘソには話し相手が出来た。とはいえ、このドラゴンは常になにかイライラした様子だった。話らしい話は出来ず、一人でああでもないこうでもないとブツブツ漏らしては、ため息をついてふてねばかりしていた。 「一体何に怒っているの?」 と尋ねると、 『俺にさ』と言った。 「自分に怒っているの?」 『お前には分からんだろうさ。あんた悩みなさそうだもんな』 へそは自分の中に沸き起こる初めての感情を理解していた。 「悩みあるよ」 「嘘付け。人形ごとき」 「あるもん!」 半ば叫んでいた。 ドラゴンは自らをクロと名乗った。 「クロ……短くて覚えやすい名前ね」 「あんたに言われたくない。大体、たった今考えた名前だ」 「名前ってそんな適当でいいのかしら?」 「あんたに言われたくない」 「あら、私の名前は適当じゃないわ。パパは名前には拘る人なの。名前はその人の本質を表す大事な言葉なんだっていつも言ってる」 「なら、俺のつけた名前は我ながら上出来ってことになる」 「そうかしら? あなたはどちらかというとシロ・チャ・アカ――」 「おいおい本質云々はどこ行ったよ。」 「――あ、でもお腹の毛はちょっと黒い」 「だから見た目の話はよせ。アンタのパパの言葉を借りるなら俺はクロ、マックロなのさ」 クロは自分をこの世で最も不純な生き物だと言った。様々な生き物を掛け合わせて、人間の手で作られた それは、さながら美しい様々な色の絵の具を一度にぶちまけて混ぜたようなものだと。 どんな鮮やかな色も、一度に混ざり合えば濁り汚く黒ずんでしまう。 「俺は――或いは俺達は、多分もとは別の何かだった。もっと澄んだ何かだった」 キメラと呼ばれる複合魔法によって作られる獣は、人間を凌ぐ知恵と言語、魔法を操り、獣のそれを遥かに上回る運動性能を持つというが、同時に寿命はひどく短かったり、ちょっとした環境の対応などにはひどく弱いという。 「初めて鏡で自分の姿を見たとき、俺はその場で舌を噛み切ってしのうと思ったよ。というか実際そうしたんだけど、ドラゴンの生命力ってヤツで簡単には死ねなかった」 「かわいそうね」 「人形に同情されちゃ世話ないね」 そしてクロはヘソをまじまじ見つめた。 「でも、ま、正直アンタがちょっと羨ましいかな」 「え?」 「アンタは俺と逆だ。誰も踏み込んでいない真っ白な新雪みたいだ。アンタのパパが人形に執着する訳、ちょっと分かる気がするぜ」 クロは部屋の窓に近づくとその口で器用に施錠をはずした。 「――ほら、ご主人様がお呼びだ」 「待って。クロ、どこいくの?」 「長々と愚痴を聞いてくれて有難うよ。これ以上の悩み相談は専門家にでも頼むとするよ」 「待って!」 ヘソはクロを捕まえて言った。 「行かないで!お願い」 ――何をしているヘソ! 呼んだらすぐに来いと何度言えば分かる! 最近のお前はわがままが過ぎるぞ。 階段を上ってくる乱暴な足音。 「おい、人形さんよ! ご主人様はひどくおかんむりだ。仕事に帰らないとアンタ壊されるぜ」 「いい、壊されてもいい……」 「なんだって?」 「私、このままパパに閉じ込められて暮らす位なら壊された方がいい……」 その表情を見て、クロは自分の目を疑った。 「まさかアンタ……泣いてる?」 「クロ……私、私が誰だか知りたいの」 与えられた体。与えられた名前。 目を開いた時には、自分の周りにあった狭い箱庭の中で、ただ一つぽっかりと穴が空いて満たされなかったもの。私が私であるという証明。 「パパは言ったわ。パパに私は誰なのって尋ねたら、私はパパの娘だって。私はパパの娘。でも それは、それだけで、私は私なのかしら? 私は、私は」 「待て、落ち着け。ヘソ! このままじゃ見つかる」 支離滅裂なことを口走るヘソに、クロは叫んだ。しかしときすでに遅しであった。 痛みとはなんだろうと考えたことがある。服を編んでいるグスタフが、指に謝って刺した細い針。しかし自分の指にさしてみても、あの赤い血は流れてこなかった。パパは人。私は人形。人形は痛みを感じない。 では私は一体どうして人形なのだろう。人形に生まれたのだろう。 それはまるでデジャ・ビュだった。 「――ヘソ、パパは悲しいよ。ヘソ」 ヘソの背中は大きなかなづちで殴られ、握りこぶし大のへこみが出来ていた。常人ならば明らかに致命傷である。でもヘソの表情は全く平然としたものだった。 「お前を信じていたのに。お前はとてもいい子でずっと、ずっと仲良く暮らせると思っていたのに、お前はパパを裏切るんだね」 「パパ、パパ、私は一体――」 「黙れ!」 グスタフはヘソを一喝した。その瞳にはもはや憎悪と嫌悪の感情がどす黒い渦となっていた。 「奴隷の魂など、やはり所詮は落伍者の魂だ。その体はお前には過ぎたものだった。すぐに取り出して廃棄してやる」 一歩踏み出したグスタフの眼前を噴出す一陣の炎が過ぎていった。 「この!」 ドラゴンを睨みつけるグスタフ。 「――逃げるぞ」 その言葉にヘソははじかれたように腰をあげた。 クロとヘソが人形師の家を出るのは容易ではなかった。グスタフは力の強い魔法使いだった。 彼の家には彼の僕たる人形達が大勢いて、その家にいる限りは、彼の意のままに操られる。 そんな人形達の中にマユという人形がいた。マユはヘソが作られる前はグスタフの一番のお気に入りだった。 「ここを出てどこへいくというの? ヘソ」 「私は私を探しにいくの。私は人形なんかじゃない。きっとどこかに自分の本当の姿があるわ」 マユは笑った。彼女は目鼻の表情は動かないのに、眉毛だけがよく動いた。それは確かに笑みの形をしていた。 「いいえ、私もあなたも人形。それがかろうじて私達がこの世に存在するための楔なのに、あなたはされさえ放棄するというのね」 クロの放った炎人形の服を焼く。 「悠長に話すな、ヘソ。 どの道もうアンタに道はない。人間だろうが、人形だろうが関係ない。生きるか、死ぬかだ」 マユを尻目に、家から出る人形の少女。戸をくぐり門をくぐる。グスタフの敷地から出るのは 初めての経験だった。 ああ、なんて澄んだ空気だろう。これが外の世界。 肺に吸い込んだ空気を思いっきり胸に入れた瞬間、あたかもそれが牙を向いたかのように激痛となった。 生まれて初めての痛み。粘土の体では感じたことのない、ヘソにとって言葉には表せない、形容し難い感覚。 ヘソは腹を抱えてダンゴ虫のようにうずくまった。 その現状をクロはいち早く理解していた。 「――そういえば人形師の連中にはこんな「保険」があったわな。道理でこんな良く出来た人形なのに」 苦虫を噛み潰したようなクロ。視線の先にはグスタフ。 「この子は特別さ。本当に親子のように思っていたんだ」 彼の手のひらには筒状の細長い粘土が握られていた。 「これはお前と私を繋ぐ絆だ」 「へそ……」 「――の尾」 呆然と呟くヘソにクロが付け加えた。 グスタフは言った。さきほどの剣幕が嘘のような優しい目で。 「これを握った瞬間、お前は痛みを感じただろう。 これは人形であるお前が感じられる唯一無二の痛みだ。親である私からお前へ、届けられる人間らしい痛みだ」 ぐっと力が込められ、ヘソはまたうずくまる。体の芯に響くような鈍い痛みが、体の中を駆けずり回っていた。 「私のところへ戻れヘソ。お前は自分のしようとしていることが分かっていない」 「イヤだ……私はもうここにはいたくないの、パパ」 「お前のようなものが外の世界へ出るということが、どれほど過酷なことか。ヘソよ分かってくれ、私はお前のためを思っていっているのだ。お前は私の元にいてくれさえすれば、永遠と変わらぬ幸福な生活を得ることが出来る。何も考えなくていい。ただ日々、私の人形でいてくれればいい。私の為にあり、私のために動いてくれればいい。それは全く難しいことじゃない。そうだろう?」 そうだ。 ヘソは痛みの中で考えた。自分がなぜこんなに必死になっているのか。一瞬分からなくなったからだ。 自分の心。自分の中に生まれてくる衝動の正体。何故、父のもとにいるのがいやなのか。飼われるのがイヤなのか。愛されているのに、与えられているのに。 それで何故幸福ではないのか。 それは――すぐに思い返すことが出来た。 プツン、とへその尾が切れる。 その瞬間、彼女の体から痛みは消え、彼女の体は人形師の束縛を離れた。 そう、その瞬間、彼女は少なくとも「人形」ではなくなった。 「あ――」 魔法の弁を失い、グスタフは連れていた人形の制御も同時に失う。 「いまだ!」 クロが炎で牽制する。ヘソは立ち上がって逃げる。 先ほどの痛みで体はまだじんじんしている。 それなのに嘘のように体が軽かった。 パパ、私は嫌なの。 パパがくれたこの頭が言うの。 もっと知りたいって。 パパがくれたこの体が言うの。 もっと動きたいって。 走れ。 走れ。 走れって。 束ねられた弦の束縛から解放された人形は今まさに手に入れた自由な肢体を思いっきり前後に振って、自らの求める明日へと駆け出していったのだった。
https://w.atwiki.jp/agu-agu/pages/49.html
それは一瞬の出来事だった・・・ 偶然とはいえ南天騎士団の大部隊と遭遇してしまい、乱戦となってまった戦闘がようやくこちらに傾きかけた・・・そんな最中に起こった本当に一瞬の出来事だった・・・ 「ラ、ラムザ!・・・イ、イヤァァァァァァ~~~~ッ!!」 誰かが叫んでる・・・ 一本の細い矢が愛しい人の背中に突き刺さっている・・・ 心のどこかにいるもう一人の私が他人事のように「ああ、あれは致死傷だ・・・何をしても無駄ね・・・」と語りかけてくる そこでようやく叫んでいるのが私だと理解する 必死に私を押しとどめようとする敵を切り捨てながら駆け寄ろうとするが中々縮められない自分の足がもどかしく思える ひたすら愛する人の元に駆け寄ろうと目の前に塞がる敵兵と言う障害を排除する 視界がぐにゃりと歪んだ・・・ ああ、きっと涙で歪んでいるんだろう・・・ そうもう一人の私が静かに分析する・・・ 間に合わない・・・、手遅れだ・・・、もう遅い・・・、お前は護れなかった・・・ もう一人の私は冷酷で、残忍で、・・・そして・・・絶望的な事実を私に叩きつけてくる・・・ 戦闘は私がラムザの下についたと同時に終わった・・・ 敵は撃退できたがこちらの敗北だった・・・ 私以外の主要メンバーが死んでいた・・・ 戦闘が終わり、辺りを静けさが包む・・・ 生き残った仲間たちが戦闘の後始末をする間もアグリアスはラムザの遺骸を抱き、泣いていた。 それから数日して主要メンバーが抜けた一行は櫛の歯が落ちるように一人、また一人と離れていった・・・ 本来、副隊長たるアグリアスがラムザが抜けた穴を埋めるべく活動をしなければならなかったが、彼を失ってからの彼女はまるで壊れた操り人形のようだった・・・。 自然解散したラムザ一行だったが当然ながら残っていた軍資金はそれぞれの功績に合わせて分配されることになっていた 当然、隊の主力であり副隊長だったアグリアスにはそれこそ一つの家族が7年は遊んで暮らせるだけの資金が渡された それらの資金で戦闘が行われた裾野の近くに小さな農園を作り、簡素ながら小さな祠を建て、仲間の遺灰を収めた。 3軒ある納屋のうち1軒の地下には仲間が忌み嫌い誰も引き取らなかった聖石を埋めた。 農園の手入れをする以外、ただ何をするでもなくボーっと風に揺れる草原を眺めて過ごす・・・そんな日々が続いた。 そんなある夜、アグリアスは夢を見た・・・ 目の前にラムザの形をした何かがいる・・・ 彼女が大好きだった笑顔を浮かべ、目の前に立っている・・・ だが、その笑顔を見ていると何故か安堵よりも嫌悪感が湧き上がってくる・・・ 「お前は何者だ・・・なぜ、私の夢にその格好で出て来る・・・」 『・・・・』 「・・・私を笑いにきたのか?かつては戦女神などと呼ばれ、敵には恐れられ、味方には頼もしく思われた者が今では無力な女になったことを・・・」 『・・・・・』 「それともたった一人、愛する男を護れなかった愚かな女を慰めにでも来たのか?」 『・・・・・』 「何とか言ったらどうだ!」 しばらくして、その何かは語りかけてきた・・・ 『汝、力なき乙女・・・汝は力を欲するか?』 「・・・・誰だ・・・」 『我はキャンサー・・・汝の願いを言え・・・我には其を叶える力がある・・・』 「ふっ・・・、そうやって私をルカヴィにするつもりか・・・」 『・・・否、我は汝の一人の男への愛に応じただけ・・・』 「・・・愛・・・愛・・・か。・・・幼き頃は「愛する人さえ無事であれば他には何も要らない」という侍女たちの会話を耳に入れるたびに不思議に思ったものだ・・・」 『・・・・・』 「だが、いまはどうだ?・・・この人を・・・、ラムザを失っただけで私は絶望し、この世の全てを憎もうとしている・・・」 『・・・汝は復讐を求め、我と契約するか? ・・・我にはこの世界の全てを敵に回してもその復讐を遂げる力もある・・・』 「・・・今更、今更復讐をなしたところで・・・ラムザは蘇ってこない・・・。いや、彼が愛したこの世界を否定することなど・・・私には出来ない・・・」 『では・・・汝は、その男を蘇らせる為に我と契約するか? ・・・我にはこの男を蘇生し、再び汝と同じ時を過ごさせる力もある・・・』 「・・・魅力的だな・・・だが、それは私の都合だ・・・ラムザは・・・ここで死すべき運命だったのかもしれない・・・。 今となってはそれを曲げるつもりなどない・・・」 『・・・では、汝は何を求め、我と契約するか?』 「・・・私は・・・私は・・・もう一度あの時をやり直したい・・・あの日、私がラムザとそして仲間を失ったあの日から・・・」 答えを伝えた途端、暴力的なまでの量の光がアグリアスの視界を塞ぎ・・・次に気がついた時、彼女はあの日、行軍していた道に立っていた・・・ 「どうしたんですか、アグリアス様?」 「ボーっとしちゃって・・・あ~、またラムザ隊長との逢瀬を思い出されていたんですか?」 心配そうなアリシアと何故かニヤニヤするラヴィアンがこちらを覗き込んでくる 「あら?どうしたの?三人とも?急に立ち止まっちゃって・・・」 「アグリアス、そんな所で立ち止まるのも良いけど・・・急がないと明後日までにドーターにつけないわよ?」 レーゼやメリアドールがそう言いながらこちらに近づいてくる 「お~い、姐さん~。野イチゴが一杯熟してるとこ、見つけたぜ~!」 「そうそう、皆の分をとって来るから軽く休憩しねえか~?」 お調子者のムスタディオも、隊を裏から支えるラッドもいる・・・ 「おや?戦女神様もお疲れになる時があるのか・・・」 「兄さん、そういうのはよくないよ・・・大丈夫?アグリアス、どこか具合が悪いの?」 マラークがこちらをからかい、それを嗜めながらラファが心配そうに顔色を覗き込んでくる 「いや・・・なんでもない・・・少し考え事をしていただけだ・・・」 なんでもないと口では言いながらも周りの状況がつかめず混乱する頭を必死に落ち着けようとする 「ほらほら、さっさと野イチゴとって来い、ラムザとアグリアスのほうは俺が何とかしておくよ」 「はっはっはっ、ベイオウーフ殿もレーゼ殿とご一緒に摘みに行かれてみてはいかがかな?」 年長者組はのんびりと会話している・・・ あともう数刻もすればこの仲間たちは・・・・ラムザは・・・・ 「・・・あれ?アグリアス、どうかしたのかい?」 ・・・懐かしい・・・二度と聞こえなくなった声が耳に響く・・・ 「ああ、ラムザ・・・か・・・なんでもない・・・」 「そうですか・・・ラッドたちが戻ってくるまで各自休憩しましょう。町に足が生えて逃げるわけじゃないですから焦ることは無いでしょうし」 「そうだな・・・」 「今日はもう少し進んだら休みましょう・・・先行した偵察隊の報告では綺麗な泉と野営できる十分なスペースがあったそうですし・・・」 「・・・そうだな・・・」 (そこで我々は敵と遭遇してしまった・・・どうすれば・・・どうすればあの惨劇を起こさないで済むのだろうか・・・) 「ところでどうですか、その首飾り・・・気に入ってもらえましたか?」 いわれて始めて自分が首飾りをしていることに気がついた・・・キャンサーの聖石をした首飾りを・・・ 「あ、ああ・・・」 「よかった・・・本当はあぶないかもしれませんが・・・でもやっぱり好きな人には綺麗でいてほしいですし・・・アグリアスにとても似合うと思ったから・・・」 「ふふ・・・ありがとう・・・」 こんな幸せの時間が長く続かない事を知りながらも私は・・・私はこの幸せがいつまでも続くことを願わずには居られなかった・・・ どこか違う次元の狭間だろうか・・・ 漆黒の闇の中・・・大きな水晶に手をかざしながら、中に浮かぶアグリアスの横顔を眺める女性がいる・・・ 真っ黒なフードを被り、女は優しい笑みを浮かべる女性・・・だがその笑みにはどこか狂気が渦巻いて見える・・・ 「可愛い私のアグリアス・・・沢山夢を見なさい・・・貴女が望む世界・・・私が作ってあげるわ・・・うふふ・・・」 「沢山の幸せを知り、沢山の絶望と悲しみを知りなさい・・・」 そう言いながら闇に浮かぶ水晶を覗き込みながらフードを被った女は微笑むのだった・・・ 「貴女が本当の幸せを掴めたとき・・・私の役目は終わるのだから・・・」 どこからとも無く吹いた一陣の風が女性を覆っていたフードを揺らす・・・ フードからは亜麻色の髪がさらりと姿を見せた・・・
https://w.atwiki.jp/tukinokaze/pages/209.html
⑦夢と現実の世界~第三十五話~ 『攫いの水辺』 オ「ふぅ。やっと帰ってこれたな。」 テ「疲れましたねー;」 オ「おっと、あの穴の名前を決めていなかったな。」 テ「随分と不気味な穴でしたよね…」 オ「よし。あの穴は、『透明の住処』だ。」 テ「そのまんまですね。」 オ「うるさいな…」 テ「そういえば、最後に回収したアレは何でしょう?」 オ「そうだな…。よし。今日は早めに切り上げて、ドルフィン号内で調べてみるか。」 この日の探索はここで終了した。 上空 テ「オリマーさん。何かわかりましたか?」 オ「3分前に調べ始めたばかりだぞ…」 テ「あれ?そうでしたっけ?」 オ「まったく…君も随分とせっかちだな。」 テ「えへ☆」 オ「いや、えへじゃなくて…。ホントに君は性格変わったな…」 テ「そうですか?」 オ「ああ。最初に会った時なんか…な…」 テ「何ですか?」 オ「その…アレだよ」 テ「はっきり言ってくださいよ;」 オ「と、とにかく、変わったのだ。」 テ「…--」 オ「それより!今はこれを調べるのが先だ。」 テ「…」 オ「なんだね?」 テ「いえ…」 しばらく沈黙が続き、オリマーが驚いた顔をした。 テ「どうしたんですか?」 オ「テルキ君。…これはすごいぞ」 テ「え?」 オ「これは、生物を造る事が出来るんだ!」 テ「生物を…?」 オ「わかったぞ…わかったぞテルキ君!」 テ「何がですか?」 オ「機械だけで動いていた理由だ!」 テ「え?機械だけでって…あの機械ダイオウとかがですか?」 オ「ああ!おそらく彼は、これを見つけたんだ。これは、何かに取り付けると、勝手に生物と化し、何もなくとも動き出すんだ。」 テ「つまり、これを機械に取り付けたから、機械ダイオウは動き出した…と?」 オ「ああ!」 テ「でも機械ダイオウは、血が流れて、生きていたんですよ?」 オ「これは生物にする。つまり、血液も何もかも造る事が出来るんだ!」 テ「じゃあ、これで機械生物を…」 オ「それだけではない。更に、これを取り付けた人物に絶対服従になるらしい。」 テ「そんな都合がいいものがあるなんて…」 オ「だが、そこで新たな問題が発生する。」 テ「なんですか?」 オ「これは…一体誰が造ったのだ?」 テ「え・・・?」 オ「そして、肝心の事…何故これをつけるだけで動くんだ?血液が流れ出すんだ?」 テ「結局謎が残るんですね…」 オ「ああ…やはり、彼に聞きたいことが山ほどあるようだ。」 テ「今日会ったのに…」 オ「それを言うな;…それに、彼はなんだか悲しそうに見えてしまった…」 テ「5年以上前の記憶がないんでしたっけ?」 オ「ああ。彼も彼なりに大変なんだろう。…もしかしたら、記憶がないからこそ機械を作って自分の身を守っているのかもしれん。」 テ「やっぱりオリマーさんはすごいですw」 オ「え?」 テ「あんな奴の事でもちゃんと考えて…尊敬します」 オ「…」 ゴンゴン オ「ん?」 突然、何かがドルフィン号を突付いた。 オ「コイツは…」 それは、機械型のオウムだった。 テ「確かマシンマスターが機械の森に来いって言う伝言を伝えるために使った奴ですよね!」 オ「ああ!」 機械オウム「40日後……オマエタチトサイゴノショウブガシタイ…」 オ「最後の勝負?」 機械オウム「テルキ…オマエハモトノセカイニモドリタインダロウ?」 テ「何で知って…?」 機械オウム「ボクニカテバ…カエルホウホウヲ…オシエテヤル」 テ「元の世界に…帰る方法…」 機械オウム「40ニチゴ…『荒れた野原』デ…マッテルゾ…」 機械オウムは地図を落とし、遠くに飛んでいった。 オ「…テルキ君!元の世界に戻れるチャンスだ!」 テ「でも…あんな奴のことなんか信用できません!」 オ「だが、あいつが元の世界のことを知っているということは、本当に戻れる方法を知っているかもしれん!君は戻りたいのだろう!?」 テ「…」 【最近…元の世界のことなんて考えてなかった… ここしばらく、オリマーさんやピクミンたちと過ごして… とっても楽しかった… 僕の気持ちは…どっちなんだろう? ここに残りたいのか…帰りたいのか…】 オ「テルキ君。迷う必要はないだろう?」 テ「え?」 オ「君は元の世界に帰るべきだ。」 テ「でも…」 オ「…40日後。私が意地でも奴を倒して、君を元の世界に戻す!」 テ「オリマーさん…」 オ「さて、40日後、頑張るぞ!」 テ「・・・はい!」 残り49日 続く
https://w.atwiki.jp/tukinokaze/pages/200.html
⑦夢と現実の世界~第二十三話~ 『出会いの谷』 今日は『出会いの谷』に着陸した。 オ「久しぶりだなー。」 テ「まぁ、久しぶりって言っても4日位しかたってませんけどねw」 オ「そうだな…。だが、色々な事があって、まだそれだけしかたっていないのが信じられんな。」 テ「そうですねー。あ、オリマーさん。」 オ「ん?」 テ「今日から、また探索の手伝いをさせてください。」 オ「手はもう大丈夫なのか?」 テ「完璧じゃないから、足を引っ張るかもしれませんが、ピクミンに指示をだすのに支障はありません。」 オ「そうか。だが、無理はするなよ。」 テ「はい!」 二人は手分けして赤、黄、紫ピクミンをそれぞれ、20、15、5と出した。 オ「そろそろ紫を増やしたいものだが…紫ポンガシクサがない…」 テ「そーいえば白と青ってまだいませんね。」 オ「紫のように洞窟にいたりするのかもしれんな。」 テ「じゃあ、じゃんじゃん洞窟に入りましょう!」 オ「ああ。だからこそこの谷にきたんだ。森の方は随分と探索したからな。」 テ「僕はあんまりしてない気が…」 オ「気にするな。行くぞ。」 テ「はぁ~い…」 テルキとオリマーはしばらく歩き、やがて地下への入口を見つけた。 オ「よし!いくぞ!」 テ「はい!」 地下1階 テ「何がいるんでしょうね?」 オ「青、白ピクミン希望だな。」 テ「そうは行かないと思いますけどね。」 オ「…」 ひゅーーー オ「何だ?」 テ「あ゙ー!」 オ「え?」 ドッカーン 二人の近くが爆発した。そして、ピクミンが少し減ってしまった。 オ「な…なにが…?」 テ「オリマーさん!タマコキンです!」 オ「く、また厄介な…」 テ「こんな時こそオリマーさんの腕の見せ所ですよ!」 オ「よーし…。って君も戦えー!」 テ「あはは…やっぱり;」 機械ダイオウの時のように、二手にわかれ、両方から攻撃し、タマコキンを倒した。 テ「さっさと運んじゃいましょう!」 オ「ああ。」 タマコキンを運び、その階を探索した。 オ「うお!?なんだこれは!?」 テ「どうしました?」 オ「テルキ君。これは一体…?」 そこには、パソコンがあった。(無論とても大きい) オ「これは、超重ギガンティスよりも重そうだな…」 テ「だとしたらこれを運ぶのは無理ですね…」 オ「うむ…。残念だ…」 二人はガッカリしながら次の階へ進んだ。 そしてどんどん進み、最深部にたどり着いた。 オ「広い部屋だな。」 テ「オリマーさん…あの真ん中にあるのって…」 オ「ん?あれは!ダマグモキャノンじゃないか!」 部屋の中央に、まだ動き出していない状態のダマグモキャノンがいた。 オ「とりあえず隠れられる場所を…って何もないじゃないか!」 テ「これじゃエネルギー弾でやられますよ!」 オ「しっかり対策を考えてから行動しよう。」 テ「はい。」 テルキとオリマーはどう戦えば犠牲がでないかを考えた。 その頃 『機械の森』 初「ルーイさん。オリマーさん見ツカリマセンネ。」 ル「…」 ルーイは静かに首を縦に振った。 ルーイは、昨日の夜ここの星に到着し、朝行動を始めた所だ。 一人での探索は危険だと言い、初号機は探査ポットでついてきている。 初「モシカシタラここにはイナイかも知れませんネ。」 ル「…移動」 そう言うとルーイは初号機本体に向かって歩いていった。 ?「見ーっけたw」 ル「?」 後ろから声がして、ルーイと初号機は振り向いた。 マ「僕はマシンマスターって言うんだwよろしくねw」 初「ヨロシクお願いシマス。私はドルフィ…」 マ「ドルフィン初号機。そしてそっちがルーイだよね?」 ル「!」 初「ナ、何故私タチノ名前ヲ…?」 二人(一人と機械…?)は驚いた。無理もない。 マ「いやー、会えて嬉しいよw」 初「マズハ、答エヲオ願イシマス。」 マ「それはね…w秘密w」 初「秘密…ジャナクテ…」 マ「それより、君たちはこの子達を探してるんじゃないかな?」 草むらの影から青ピクミンが出てきた。 初「オオ!アレハまさしく青ピクミンデス!」 マ「オニヨンは君たちの上にいるよ。」 ルーイが上を向くと、確かに青オニヨンがルーイの上を飛んでいる。 マ「そこで、君たちにお願いがあるんだ。」 初「ナンデショウ?」 マ「オリマー。そしてテルキを倒してほしい。」 初「エェ!?オリマーさんタチヲ!?」 ル「…無理。」 マ「勿論、タダとは言わないよ。ルーイ…」 残り52日 続く
https://w.atwiki.jp/tukinokaze/pages/202.html
⑦夢と現実の世界~第二十五話~ ドルフィン号内 オ「おっと。すっかり忘れていた。」 テ「どうしたんですか?」 オ「機械ダイオウを調べるんだった。」 テ「あ、そうでしたね。」 オ「よし。今日は徹夜で調べてみるか…」 テ「駄目ですよ!明日はマシンマスターと戦うんですから!早く休まないと…」 オ「しかし、これについて調べれば、奴がどんなものを使っていて、それはどんな性質があるのかがわかる。そうすれば、奴の攻撃なども少しはわかるようになる。」 テ「…じゃあ、あと一時間ですよ。」 オ「ありがとう。じゃあ、さっそく調べてみよう。」 オリマーは機械ダイオウの分解を始めた。 オ「なかなか頑丈だな…紫ピクミンに手伝ってもらわないと分解も難しい…」 船内にいる紫ピクミンたちにも手伝わせ、徐々に分解していった。 テ「随分と細かい機械ですね。」 オ「ああ。これを一つ一つ調べるのは大変だな…」 そして、全ての分解が終わり、調べる事にした。 オ「まずは、機械ダイオウの背中の部分だ。」 ・・・・・・・・・・・ 結果 オ「…ただの機械だ。」 テ「え…」 オ「う・・・む・・・。つ、次だ!次は、機会ダイオウの舌だ。」 ・・・・・・・・・・・ 結果 オ「粘着性のあるものを塗っただけのただの機械だ。」 テ「またただの機械ですか…」 オ「…次!機械ダイオウの顔の部分だ!」 ・・・・・・・・・・・ 結果 オ「これまたただの機械だ。」 テ「…」 オ「この分だと全部ただの機械…?い、いや、そんなはずはない!次だ!」 しかし、どこを調べてもただの機械だった。 オ「ただの機械しかないのに、どうして動くんだ…!?」 テ「オリマーさん…僕もう眠いです…」 オ「う…あ、あと一個だ!我慢してくれ!」 テ「はい…」 オ「ラストは、機械ダイオウの胃袋と思われる部分だ!」 ・・・・・・・・・・・ 結果 オ「…こ、これは…!」 テ「またただの機械ですか?」 オ「…これは…なんだ…?」 テ「え?」 オ「この機械は、まるで生きているかのようだ。極僅かだが、息をしている!」 テ「き、機械が息を!?」 オ「更に、この機械の厚さは10cm。この中に、血液らしきものが見られる!」 テ「えぇ!?」 オ「戦闘中に食べたピクミンたちは、この厚さ10cmの機械の中に取り込まれ、溶かされた…そういった感じだろう。」 テ「溶かされた…ってなんか…;」 オ「しかし、機械ダイオウ自体はもう動かないのに、何故これだけは動いているんだ?」 テ「もしかして、最初は機械ダイオウの全ての部分がこの機械のように生きていたんじゃないですか?」 オ「何!?」 テ「そして、ピクミンが倒した事によって、呼吸や血液の流れが止まる…つまり、普通に生き物の生命活動が終わったような感じなんじゃないですか?」 オ「そして、生命活動が終わった機械はただの機械に戻り、たまたまこの部分だけ生命活動が終わらずに…とゆうよりも壊れずにが正しいな。それで、壊れずに、いまだに呼吸をし、血液が流れている…と?」 テ「そうじゃないと、ここだけが生きていても、機械ダイオウ自身があんなに活発に動き回れるわけないです。」 オ「しかし、こうは考えられないか?」 テ「え?」 オ「この部分が生きていて、その他の機械に命令を出していた…では駄目か?」 テ「それは無理じゃないですか?いくら命令をしても、機械自身に動く力がないと…。ただの鉄の塊に何を言っても無駄ですから。」 オ「うむ…じゃあ何故…?」 テ「そういえば、ドルフィン初号機は喋るんですよね?あれはどういう原理ですか?」 オ「あれは、意志を持つようにプログラムしている。…といっても、私が造ったわけじゃないから、詳しくは分からないが…」 テ「う~ん…ドルフィン初号機とはやっぱり違いそうですね…」 オ「ああ。だが、また新たな疑問ができてしまった。」 テ「え?」 オ「何故あいつはピクミンを食べるんだ?」 テ「はい?」 オ「普通のダイオウデメマダラなら、食用としてピクミンを食べるのは普通だろう。生きるためにな。だが、機械ダイオウが食べる必要はこれっぽっちもないのだ。」 テ「確かに…。でも、それもプログラムされていれば…」 オ「いや、プログラムするような機械がどこにもないのだ。」 テ「…ということは?」 オ「テルキ君が言ったように、全てが生きていないと、あのように動くのは不可能ということだ…」 テ「…本当に生きて…?」 オ「だが、あくまで推測に過ぎない。できれば、これを造った本人に聞きたいが、あの調子じゃまともに聞いてくれそうにない。」 テ「一回捕まえて聞くしかないですね。」 オ「あの機械っ子を捕まえる事なんか出来るものなのか…」 テ「機械っ子って…そんな可愛いもんじゃないですよ。」 オ「この前地下で見たときに思ったのだが、身長が君と同じ位だし、よく思えば声も高めだ。つまり、まだ子供ということだ。」 テ「子供…」 オ「もしかしたら、テルキ君と同い年かもな。」 テ「同い年なわけないですよ!あんなやつと一緒にしないで下さい!」 オ「いやいや、可能性があると言っただけだ。」 テ「まったく…」 オ「さて、これ以上機械ダイオウについては調べられそうにないな。」 テ「じゃあもう寝ましょうよ。僕ホントに眠いです…」 オ「ああ。スマナイな。つきあわせてしまって…」 テ「いえ。いいですよ。結構色々と分かることもありましたし…」 オ「そうか…。じゃあ寝るか。」 テ「はい。」 残り51日 続く