約 5,944 件
https://w.atwiki.jp/yarupokeex/pages/86.html
入手している連絡先 入速出さわ子 入速出小太郎 ジェイド・カーティス 大石蔵人 ボルガ氏 土御門元春 宮永咲 備津筆やらない夫 川神一子 アイギス 古明地こいし 古明地さとり アリス・マーガトロイド 月詠小萌 伊藤カイジ 富竹ジロウ 木下秀吉 千石撫子 宇佐見蓮子 日和田倶楽部 シャーロック・シェリンフォード 白鐘直斗
https://w.atwiki.jp/aozoraqanda/pages/14.html
希苑組 名前 能力 Q A 能力説明 ダンゲロス子 フレイムレイン 能力説明 エン・ジェル 死ぬまでセクース EA01β版 B.R.シュート 能力説明 ドリアン みんなボクのこと食べるのが好きなんだ。 能力説明 桂珪馬+夢見崎ルウク 神のみぞ知る新世界 夏川文尊 ふん、俺は降りるぜ 能力説明 高無次元 コネクション 能力説明 雛守瑞穂 貴方達は先生が守るから 能力説明 ドダイ サブフライトシステム 能力説明 ノリノリのり子 神秘の撮影会 能力説明 魔山アリスクローン覇虐王・影 エイトボール完全犯罪 能力説明 EXヒュージフェアリー レインソード 青空の会 名前 能力 Q A 能力説明 北森凛 『魂の産出』 能力説明 揖屋崎 究 カルダントレーゲ 能力説明 薄野 透流 歩法之参 喪々乃貫通女 大倉鷹久 対魔人究極念波砲 土乃笑 武 魂喰〜ドMの逆襲〜 コードネーム 範馬神多狼 ハンマの大号令 能力説明 大和 龍牙 「ここは俺に任せて先へ行けえっ!!」 能力説明 勇者アーサー 暗黒舞踏 深崎理玖 C-トランスファー 能力説明 周瑜&小喬 「赤壁の大火」 能力説明 大橋美樹 ブレイクショット 能力説明 秋山澪 ふわふわ時間 能力説明 ぽんでらいおん Bloody Ring 薄野 透霞 秘奥之壱 駆路身通床露天 能力説明 白龍 一撃必殺 能力説明 狭霧ゼンロ 楽園の凶器 能力説明 ミラクルドラゴン サンサーラ 能力説明 自立型インスタント魔導書~だれでもできるかんたんまじゅつ~ だれでもできるかんたんまじゅつ〜にゅーもんへん〜 能力説明 矢月 折 凡夫の意地 能力説明 月読三枝 魅須帝苦鎖印-ミスティックサイン- 能力説明 峰内 双 峰内流剣術・唯神風 能力説明 名も無き日本刀 エゴ・スワップ 能力説明 アトリフラート フラット・シンクロ 能力説明 結昨日蛙 Rebirtyday Song 能力説明 錫原ミツキ 贄の儀式 能力説明 くるとん12世 巨大クルトン召還 能力説明 園城寺サカナ キュービック・ルーブ! 能力説明 小石 照 愛殺 屁 恋太郎 メタンガスの塊 能力説明 山田幻 秘技乱れ時空 能力説明 イプシロン 神の蹂躙 能力説明 有江須 無有 うろたえるな小僧 能力説明 タロウ 忍法 静羅月・狂繰 能力説明 土御門 輪 土兵召喚 能力説明 リネット・ビショップ 弾丸により多くの魔力を帯びさせ、威力、貫通力、有効射程を大幅に強化する魔法 能力説明 土御門 埴 土兵召喚 能力説明 遠坂深耶 “リバース” その他 名前 能力 空乃 秘露飲 「もう・・・ゴールしてもいいよね・・・」
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/750.html
禁書シリーズの登場人物 その他のソートはこちら 人物目録内の全てのページの一覧はこちら 現在多数のページが未作成です 主要キャラクター 科学サイド(学園都市)上条の高校生徒 教師 常盤台中学 柵川中学 風紀委員(ジャッジメント) 超能力者(レベル5) スキルアウト その他の学園都市の学生 妹達(シスターズ) 統括理事会 ドラゴン 学園都市の暗部組織グループ スクール アイテム メンバー ブロック 新入生 その他の学園都市暗部の人物 その他の学園都市関係者 魔術サイド(十字教各宗派・魔術結社・他)英国(イギリス)イギリス清教(清教派)必要悪の教会(ネセサリウス) 天草式十字凄教 アニェーゼ部隊 その他のイギリス清教の人物 王室派 騎士派 上記三派に属さない組織新たなる光 明け色の陽射し その他の英国の魔術サイドの人物 ローマ正教神の右席 その他のローマ正教の人物 ロシア成教殲滅白書 その他のロシア成教の人物 翼ある者の帰還 他の組織・無所属 その他メインキャラクターの親類縁者 その他の日本の人物 その他の英国の人物 その他のロシアの人物 その他の国籍、または国籍不明の人物 人物? 実在の人物 主要キャラクター 上条当麻 インデックス 御坂美琴 一方通行(アクセラレータ) 浜面仕上 科学サイド(学園都市) 上条の高校 生徒 上条当麻 土御門元春 青髪ピアス 姫神秋沙 吹寄制理 雲川芹亜 教師 月詠小萌 黄泉川愛穂 親船素甘 災誤 常盤台中学 御坂美琴 白井黒子 婚后光子 湾内絹保 泡浮万彬 薄絹休味 食蜂操祈 寮監 柵川中学 初春飾利 佐天涙子 春上衿衣 アケミ、むーちゃん、マコちん 鴻野江遥希 大圄 風紀委員(ジャッジメント) 白井黒子 初春飾利 固法美偉 柳迫碧美 木原那由他 四葉 超能力者(レベル5) 一方通行(アクセラレータ) 垣根帝督 御坂美琴 麦野沈利 食蜂操祈 第六位 削板軍覇 スキルアウト 駒場利徳 浜面仕上 服部半蔵 黒妻綿流 蛇谷次雄 タメゾウ 横須賀 丘原燎多 絶対等速 トリック 姐御 その他の学園都市の学生 土御門舞夏 海原光貴 郭 フレメア=セイヴェルン 工山規範 微細乙愛 枝先絆理 布束砥信 原谷矢文 介旅初矢 重福省帆 釧路帷子 鋼盾掬彦 妹達(シスターズ) 妹達(シスターズ) 御坂妹(10032号) 打ち止め(ラストオーダー) 番外個体(ミサカワースト) 10777号 その他の原作で登場している妹達MNWネタによく登場する妹達 統括理事会 アレイスター=クロウリー 親船最中 貝積継敏 潮岸 トマス=プラチナバーグ 杉谷 ドラゴン 風斬氷華 エイワス 学園都市の暗部組織 グループ 土御門元春 一方通行(アクセラレータ) 海原光貴(エツァリ) 結標淡希 スクール 垣根帝督 ドレスの少女(心理定規) ゴーグルの少年 砂皿緻密 アイテム 麦野沈利 絹旗最愛 フレンダ=セイヴェルン 滝壺理后浜面仕上 フレメア=セイヴェルン メンバー 博士 馬場芳郎 査楽 ショチトル ブロック 佐久辰彦 手塩恵未 山手 鉄網 新入生 黒夜海鳥 シルバークロース=アルファ その他の学園都市暗部の人物 天井亜雄 木原数多 布束砥信 テレスティーナ=木原=ライフライン 木原幻生 木原那由他 その他の学園都市関係者 カエル顔の医者 芳川桔梗 坂島道端 亀山琉太 丈澤道彦 木山春生 鉄装綴里 城南朝来 工示雅影 山岳達子 魔術サイド(十字教各宗派・魔術結社・他) 英国(イギリス) イギリス清教(清教派) 必要悪の教会(ネセサリウス) インデックス ステイル=マグヌス 神裂火織 土御門元春 シェリー=クロムウェル ローラ=スチュアート テオドシア=エレクトラ リチャード=ブレイブ 天草式十字凄教 神裂火織 建宮斎字 五和 浦上、牛深、香焼、諫早、野母崎、対馬 アニェーゼ部隊 アニェーゼ=サンクティス ルチア アンジェレネ アガター その他のイギリス清教の人物 オルソラ=アクィナス 王室派 エリザード リメエア キャーリサ ヴィリアンシルビア 騎士派 騎士団長(ナイトリーダー) ウィリアム=オルウェル 上記三派に属さない組織 新たなる光 レッサー ベイロープ フロリス ランシス 明け色の陽射し レヴィニア=バードウェイ マーク=スペース パトリシア=バードウェイ その他の英国の魔術サイドの人物 ヴァルキリー ジーンズ店主 ヴィース=ワインレッド フレイス セイリエ=フラットリー ローマ正教 神の右席 前方のヴェント 後方のアックア 左方のテッラ 右方のフィアンマ 神の力(ミーシャ=クロイツェフ) その他のローマ正教の人物 リドヴィア=ロレンツェッティ ビアージオ=ブゾーニ マタイ=リース ペテロ=ヨグディス ビットリオ=カゼラ バルビナ ロシア成教 殲滅白書 サーシャ=クロイツェフ ワシリーサ クランス=R=ツァールスキー ブラッシャ=P=マールハイスク その他のロシア成教の人物 ニコライ=トルストイ スクーグズヌフラ ヴォジャノーイ 翼ある者の帰還 エツァリ ショチトル テクパトル トチトリ 他の組織・無所属 アウレオルス=イザード アウレオルス=ダミー 闇咲逢魔 オリアナ=トムソン オッレルス エリザリーナ ロンギエ 傾国の女 アンナ=シュプレンゲル オティヌス その他 メインキャラクターの親類縁者 上条刀夜 上条詩菜 竜神乙姫 御坂旅掛 御坂美鈴 その他の日本の人物 一一一 火野神作 その他の英国の人物 いるの? その他のロシアの人物 エカリエーリャ=A=プロンスカヤ セリック=G=キールノフ ディグルヴ ソールジエ=I=クライコニフ その他の国籍、または国籍不明の人物 ステファニー=ゴージャスパレス 原石の少女 イネス ビバリー=シースルー ジョージ=キングダム ホワイトプレイヤー レッドプレイヤー 人物? スフィンクス 鈴科百合子 神裂キゴミ ゲコ太 超機動少女カナミン 実在の人物 鎌池和馬 灰村キヨタカ
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/916.html
◆このページのタグ◆ インデックス 一方通行 上条当麻 佐天涙子 初春飾利 土御門元春 姫神秋沙 御坂妹 御坂美琴 月詠小萌 現行SS 結標淡希 芳川桔梗 長編SS 黄泉川愛穂 元スレ一方通行「俺と契約して魔法少女になンねェか?」 一方通行「俺と契約して魔法少女になンねェか?」まどか「…え?」 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
https://w.atwiki.jp/cardxyz/pages/674.html
赤ノ式 使用者 [[土御門元春]] コスト無し 使用者のHPを2払う事で発動が可能。 1[[ターン]]に1度トークンを置き4つ乗った時に取り除く事で相手のLPに5[[ダメージ]]。 更新者 垣根帝督
https://w.atwiki.jp/deruta_sanbaka/pages/85.html
夜は更けてついにハワイ最終日。 某映画監督に捕まったりして一日無駄にした8人は今日はハワイを楽しむことに専念する。 「お買い物したーいってミサカはミサカは提案してみる」 「そうだね。買い物なんて出来なかったし私もしたいな」 「私は当麻といれれば何でもいいけど」 「今日は○○(青ピ)さんがなにか買ってくれると仰ってたので私もお買い物をしたいですわ」 女性陣の意見もありそれぞれのカップルで散策することになった。 ~一方通行組~ 「あれが食べたーいってミサカはミサカはおねだりしたリ。」 「わァったよ。」そう言って財布を取り出すか取り出さないかのうちに 「やっぱりこっちが良い!!ってミサカはミサカは変更したり。」 「…ホント、おめェの人生って寄り道ばっかだなァ……」 振りまわされる。 のを実は意外に楽しんでたりする。 ~土御門組~ 「なんかほしいもんあるかにゃー?」 「えーとねー、うーんとねー」 「にゃー?」 「これもいーなー、あれもいーなー」 「・・・?」 「あ、あれもいいかも。あーでもなー」 「にゃー!これなんかどうだにゃー」 雪の結晶のマークの中にハート型の石がはめ込んであるネックレス 「いいかもー、でもこんな高いものいいの?」 「いいにゃーいいにゃー(どうせ必要悪の教会からだすにゃー)」 「ありがとー」ちゅっ こっちも楽しんでいた ~青ピ組~ 「んー、これもいいですわね。」 「そうでっか、そんなら…」「いや、こちらも捨てがたい……」 「……」「これはこれでイイですし……」 「あーもう!!!これでどうやっ!?」 その手にはごくありきたりな、十字架のネックレス。 宗教的・魔術的な意味は全く含まれていない。 ここ重要。 ありきたりのとはいってもなかなかしっかりした立派なもの。 「えーっと…嬉しいのですが…その…大丈夫ですの?」 おもにお財布的な意味で。 「ええねんええねん。こういうのにケチつけたらあかんねん。」 「ありがとうですの。では……」 そういうとためらいがちに近づき、 チュッ とうとう… 青ピ硬直「へ?」 「へ?じゃありませんの。昼間私のファーストキスを奪いましたし、一緒に寝ている時点でこういうことですの。」 顔真っ赤にしている二人。 ~上条組~ アクセサリーショップの中にいる。 「これなんかどうだ?美琴に似合うと思うぞ」 「いいんだけど金属はちょっと...」 「じゃあこれは?」 上条が出したのは稲妻の形をしたストラップだ。ハワイと稲妻の関連性はほぼ皆無に近いがとにかくあったのだ。 「いいわねそれ。当麻も買おうよ」 「俺には似合わないんじゃ」 「稲妻よ。電気よ。似合わないわけないじゃない!似合わないんだったら私も似合わないってことになっちゃうじゃない」 「そんなことはありません!!美琴とこれは一緒じゃねえよ!でもまぁ、同じのってのもいいかも」 結局2人はそのストラップを購入した。 その後も色々な物を2つずつ買って持ちきれないほどにおそろいの物が増えた。 買い物終了後 「わー美琴ちゃんいっぱい買ったねー」 「実は全部当麻とおそろいなの」 「すごーい」 土御門が青ピの顔を見て 「あれ?○○(青ピの本名)なんか顔赤くないかにゃー?」 「べ、別にキスとかしてへんぞ////」 「ば、バカですの、自分で暴露して////」 「そんなことがあったにゃー」 打ち止めは打ち止めで 「うぅ、とミサカはミサカは嘆いてみる」 「どうした?」 上条が聞くと 「ほしいもン変更しすぎて何も買ってねェンだよォ」 「そりゃあ残念」 ふと、ここで疑問がひとつ・・・ 「ところで、いつの間に打ち止めが?」 「「「「「そういえば!!」」」」」 「縛られてたはずじゃなかったかにゃー」 「自力で脱出した!ってミサカはミサカは自慢ポコッ」 「夕食の後、オレが解きに行ってやったンだよォ」 「「「「「「さすがロリコン」」」」」」 「ロリコンじゃねェっつってんだろォ!」 そんな会話をしながらホテルへ向かうと・・・ 「土御門と白雪は結構いい感じだな」 「にゃー 至福のひと時を過ごしたにゃー」 白雪は少し頬を紅色に染めて土御門と腕を組みながら 「土御門君…」 となんだかラブラブな雰囲気 「もー当麻。私たちも負けられないんだら!」 と御坂は強く上条の腕に抱きつくが、皆はなぜか目をそらす 「ん?」 と上条は不思議に思うが深追いはしない。 その時 ちょうど同じように荷物の山に埋もれつつ、運んでいる父親2人と、 それを従えて手ぶらでおしゃべりしている母親2人に出くわした。 それを見ながら4カップルの男どもは言う。 「「「「ああいう風にはなりたくねえな(ァ)。」」」」 そういいつつ、実際はもうすでに荷物運びになりつつある。 すると件の母親のほうから声をかけてきた。 「あらー、美琴ちゃん偶然ねー。」 「ホントに偶然?」当然のごとく疑う美琴。 その時、声を出そうとしたかバランスを崩しかける旅掛。 「危ない!お義父さん!」 フラグ発動。この手の親切によって建てられるフラグは老若男女をとわない。 結局 「す、すまないね当麻君。」 美琴の父親とも仲良くなってしまった上条当麻。 ちなみに彼の父親は旅掛に倍する量の荷物のために口も手も出せず、母親はニコニコと眺めているだけであった。 そして残る6人は 1 )) 上条のあの素晴らしい発言のために悪意なくこう思った。 その後、当麻は旅掛の部屋まで荷物を運んだまましばらく話しこんだ後に美琴が待つ部屋に帰ってきて…… 「……当麻、酒飲んだでしょ?」 「ふにゃー。なんかちゅきはえ見たいな話になってこちょわれにゃかったにょでしゅよー。」(なんか付き合えみたいな話になって断れなかったのですよー。) ろれつが回っていない。 そして 「おやすみー。」バタン 美琴との会話もそこそこにベッドへ倒れてそのまま寝てしまった。 美琴の方は(?????) 酒まで酌み交わした父親の対応に納得がいかない。昼間は話もそこそこに当麻に引きずられて去ったため怒っているに違いないと思っていたのだが……。 その時美琴の携帯が鳴った。 「にょわっ!」当麻を起こすとまずいため慌てて電話をとる。 相手は美鈴 「ちょっと母。急に電話しないでよー。」「ゴメンゴメン、でも報告しないとねー。」 「????」「父さん、当麻君の事気に入ったみたいよ。」 「マジで?昼間途中で飛び出したのに?」「ははー。そういうことかー。」 「は?」「ん、何でもない。後それと日本帰ったら何か連絡するかもよー。」 何でもないと言ったのは実は旅掛、美鈴との結婚の際、似たように手を引っ張って話を切り上げた事があるのである。 それと連絡と言うのは気の早い「新居探し」の件である。 「じゃーお休みー。」「ちょっ!」 美琴が何か言う前に電話は切れた。 「まあいっか。私もつかれたし。寝よ。」 最終日もかくて終わる。 翌朝………、
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/940.html
「何だよ!? 何なんだよお前!? 俺とエンゼル様の邪魔する気か!?」 火野は拡声器でひっくり返った声を撒き散らした。 「いいか? 妙なことをしたら、この子供の頭をぶち抜くぞ! こいつはボタンを押すと人が殺せるという不思議な道具なんだぞ!」 小萌のこめかみに拳銃のようなものをあてがい、喚く。 「そんなことはさせない! とう!!」 削板は、跳んだ。 高さ80メートルはあろうかというジェットコースターのコースの上から。 そして、50メートルはあろうかという驚異的な距離を越えて、何故か火野のいるゴンドラに飛び乗りこんだ。 「その子は撃つな!! 撃つならオレを撃て!!」 パーン 本当に撃つ火野。 弾は確実に削板の胸板へと直撃した。 ――はずなのだが。 「……痛え」 「ッ!?」 「痛え……が、響かねえ……!」 「な、何だお前!?」 削板は倒れない。 なぜならば。 「そんな根性のこもってない一撃は、オレの胸には響かねえんだよ! いいか……根性ってのは、こうやって示すんだ!!」 思い切り、拳を振り上げる削板。 訳の分からぬ悪寒に襲われ、火野は悲鳴を上げた。 「すごいパーンツ!!!」 「ビブルチッ//」 88 :1 [saga sage]:2011/03/07(月) 23 35 18.23 ID Awa8dqWO0 すいません間違えました 「すごいパーンチ!!!」 「ビブルチッ!?」 不思議な声を漏らし、火野は足元から崩れ落ちた。 「あ、あ、ありがとうなのですよ……」 小萌は半ば呆然としながら礼を告げる。 「ふふん、いいってことよ」 こうして、事件は幕を閉じた。 「――ってミサカはミサカは締めくくってみたり!」 「なんじゃそりゃ!?」 遊園地から少し歩いた所にある、小さなカフェ。 無事帰って来た打ち止めと、上条は話し合っていた。 黄泉川は事件の事後処理で遊園地に残っている。 御坂妹がネットワークに繋げなくなっている事について訪ねてみると、 彼女は小さな顔を下に向けて、悲しげに言った。 「ミサカネットワークを切断したのはミサカなの、ってミサカはミサカは告白してみる」 話を詳しく聞くと、原因はある一体のミサカなのだという。 「ミサカ19090号……って言っても、あなたには分からないかもしれないね。 他のミサカよりちょっぴりスタイルのいいミサカなんだけど、その子がウイルスに犯されてしまったみたいなの。 会って確かめてはいないから詳しいことは分からない。でも、共有されたあの感覚はすごく覚えがあった。 ミサカがすぐに気付いてネットワークを緊急停止したんだけど、 話を聞く前にどこかへ行ってしまったみたいなのってミサカはミサカは結論を述べてみたり」 「じゃあ、御坂妹だけじゃなくて、全員ネットワークに繋がっていない状態なのか?」 「うん。ミサカが許可を出せばすぐに復旧できるけど、 その前に19090号を助けてあげないと、ウイルスが他のミサカにも感染しちゃうかもしれないからって ミサカはミサカは歯がゆい思いで足踏みしてるの」 「つまり、19090号を見つけなきゃ妹達全員が大変だってことか……」 「あの子は学園都市にいるはず。だけどネットワークが無いとミサカには見つけられなくて……って ミサカはミサカはいざという時の自分の役立たずっぷりに落胆してみたり……」 普段は天高くそそり立つ立派なアホ毛がしぼんでいる。 どうやら本当に落ち込んでいるようだ。 「何だ、学園都市にいるなら簡単だよ。な? スフィンクス」 上条は、にっこりと、少し遠くをあるくスフィンクスを振り返った。 スフィンクスが少し遠くにいるのは、打ち止めが近くにいるからだ。 「……にゃー」 スフィンクスが警戒心をあらわにして鳴いた。 「どういうこと? ってミサカはミサカはあなたの自信満々な顔を疑いの眼で見詰めてみるんだけど」 「俺にはソニャーがあるからな。近くにいる妹達を見つけるならお手の物だ」 「な、何? ソニャーって? って、ミサカはミサカはかわいらしい響きにときめいてみる!」 「ふふん、それはな……」 上条がソニャーの効能について説明しようとしたその時、 彼は気が付いた。 「いやあ、やっぱり夕方のコーヒーは体に滲みるね?」 「ほのかな甘さが疲れをほぐしていくぜよ」 すぐ後ろの席に、カエル顔の医者と土御門がいた。 「ウオ――――――――イ!!!」 「何だ? かみやん。店内では静かにするぜよ」 「過ぎたおしゃべりはマナー違反だよ?」 冷静に指摘する2人。 しかし、これが黙っていられるか。 「先生、あんた行方不明じゃなかったのかよ!?」 「自分で自分を行方不明と振れ回った覚えはないよ?」 「一週間も何しにどこへ消えてたんだ?」 「患者を探しに。いつものように往診に行ったら姿が見えなくてね?」 「何で土御門とお茶してるんだ?」 「偶然会っただけだよ。どうやら危険な場所から自分で脱出したみたいだね?」 疑問符ばかりの会話が出来上がった。 「かみやん。まだまだ全然救助できてないみたいだな。 小萌先生の件も知らないヒーローにいいとことられたみたいだし」 「知りすぎだろお前は……」 土御門は元気そうだ。 救助リストの彼の名前にチェックを入れようとした、その時だった。 曲がり角の陰から、突如として謎のキャンピングカーが現れ、 中から出て来た黒ずくめの男達に、土御門が羽交い絞めにされた。 「うわあああ! またさらわれてるところだにゃーッ!! 助けてかみやーーん!!」 「やだ」 土御門を無事送り出したところで、上条は今後の方針を決めた。 何かというと事件に巻き込まれる打ち止めを連れ回すのは得策ではない。 カエル顔の医者に彼女を預け、ソニャーで19090号の捜索をするのだ。 そうと決まれば話は早い。 上条は再びスフィンクスをしっかり捕まえると、彼女が嫌がる方向へと進む。 「にゃー……に(中略)ャ―――ッ!!!」 「お、見つけたな。おーい! お前が19090号か?」 「そうです、私が13577号です、とミサカは自己紹介します」 「う……」 「フギャ―――ッ!!!」 「19090号か!?」 「はい。あなたの10039号です、とミサカは自己紹介します」 「そ、そうか……」 「フギャ―――ッ!!!」 「19090号! 見つけたぞ!!」 そこには、誰もいなかった。 orz 打ちひしがれる上条の耳に、小さな電子音が聞こえて来た。 携帯電話を確認すると、病院に預けた打ち止めから発信されている。 「もしもし」 『はーい、打ち止めでーすってミサカはミサカは元気に名乗ってみたり!』 「分かってるって。どうした?」 『あのね、19090号なんだけど……』 「何か分かったのか?」 『具合が悪いからって、自力で病院に来たよ』 「…………」 上条の体から何かが抜けた。 膝から崩れ落ちる。 目線が低くなって気が付いた。 「……打ち止め」 『なあに? ってミサカはミサカは聞き返してみる』 「一方通行が落ちてる」
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/836.html
とある少女の騒動日記 1. 「ふあーっ、あーあ」 お昼休みも半ばに差し掛かった頃、昼飯用の焼きそばパンを食べ終えた上条当麻は大きな欠伸をした。 教室ではクラスメイトがグループで集まって談笑していたり、外を見れば運動部が部活に励んでいたりもする。教室にいる上条当麻は前者であり、前と右隣の席には青髪ピアスと土御門元春が上条に椅子を向けていた。三人のお決まりのトークタイムである。 「どうしたんやカミやん。午前中寝といてまだ寝足りんの?」 「……にゃー。昨日は深夜までうるさかったからなあ、カミやん」 金髪グラサンの土御門が意味ありげな含み笑いをしていた。 「だぁー、うっせ。昨日、布団に水をこぼしちまって、あんまり寝てないんだよ」 夜は床で寝ているとインデックスがベッドから転がり落ち、不意打ちのボディプレス。その上、体の色んなトコロが密着していまい、朝起きたら噛みつきのオンパレード。銀髪碧眼少女に朝ご飯を十二分に与えていなければ、自分まで朝食にされそうな勢いだった。 「そりゃあ災難だったなあ、カミやん。まあ、日頃の行いの罰として、それくらいは受け取ってもらわんとなあ」 「日頃の行いの罰って何だよ? 青髪」 「なははー☆」 青髪ピアスは、両手を挙げて腰をクネクネと軟体動物のように揺らしたかと思いきや、 グバァ! と金髪グラサンと共に身を乗り出してきた。 頬づえをついていた上条はその迫力に押され、思わず後ずさった。 「な、何だよ?」 不気味な笑顔を浮かべたまま接近してくる青髪男と金髪男。ツンツンとした黒髪男は言い知れぬ恐怖を感じる。 「カミやーん、先週の日曜日、ショッピングモールで手つないでた常盤台の女の子は誰なんや~? 夏休み最終日の子とまた違ってやんかー?」 「そうだぜー、カミやん。カミやんの軽率な行動は彼女いない歴=年齢の同胞(オレ)たちを裏切ることになるんだぜい?」 「なっ! あれはっ……」 「ツインテールの可愛いらしい子やったなあ。あーあ、カミやんはあと何本フラグを立てたら気が済むんや」 眉間にシワが寄った笑顔の青髪ピアスはポキポキと腕を鳴らしている。 「あ、あれは『風紀委員(ジャッジメント)』の人で、別に強制フラグイベントみたいなドッキリドキドキなモノでは全然無いですヨ!?」 「それもフラグの一つですたい。カミやんはそうやって幾つものフラグを立てては女の子を傷つけているんだぜい?」 「おい、土御門。お前何言って……」 「それは。私も賛同」 不意に後ろから声が聞こえた。 「おわぁっ!! 姫神!? いつの間に!?」 「ついさっき。何やら。面白そうだったから。何となく来た」 「……ここにも上条フラグが」 呪いの言葉を吐くように呟いた青髪ピアスを見た土御門は、ポケットから『何か』を取り出し、青髪ピアスに手渡した。 スコーピオンの柄が入った装飾品。銀色に輝く爪のような形をしており、鎧の一部のような印象を受ける。 「……あのー、土御門サン? その禍々しいブッタイは一体何ですう?」 「それ。通販で。見たことある」 「気が利くやないか土っちー。何や、知らんのかカミやん? これは『でこピン』用の装備品や。酒瓶も一発で粉々になるスグレモノなんやで♪」 右手の人差し指に装着すると、青髪はカシャカシャと音を立てて、でこピンをする素振りを見せていた。上条に笑顔を向けたままで。 「って、おいいいィ!! 何なんだこの空気は!? カミジョーさんが何となく『でこピン』を喰らってしまうという強制イベント突入ですか!?」 金髪グラサンは逃げ出そうとする上条の肩をつかんだ。振り返ればキラリと輝くサングラスに金のネックレス。親指を突き立てた左手。 笑顔が語っていた。 逃げられないぜい☆、と。 「そ、そんな! いくらフラグが立とうがそれから何も進展しない駄フラグオンリーばかりの不幸少年カミジョーさんですよ? ただ女の子と手を繋いでたからってテテテッイデェ!?」 上条にものの見事に土御門のヘッドロックが決まった。 「『ただ』女の子と手を繋いでたって言ってる時点で十分ムカつくんダヨ。その言葉もっぺん言ってみ? ん?」 「あががががががっ! ひ、姫神、ヘルプミー!」 だが、神様は残酷だ。 ぽん、と肩を叩かれる。 「君は。一度。制裁を受けるべき」 唯一の救世主から、死刑宣告が下った。 2. 突然、教室が静かになった。 周囲の異変に気づいた姫神と青髪ピアスは廊下に視線を向けた。 「え?」 二人は目を丸くした。 それを見た土御門も視線を向けた。 腕の力が緩んだ隙に、土御門のヘッドロックから抜けられた上条は折り曲がった学ランを戻しながら、息を正していた。 「っ、ぷはーっ。土御門、本気でやるなよ! って、ん?」 クラスメイトの視線が集まる方向へ上条は目を向けた。 上条はギョッとした。 高校の教室には相応しくない人物がいた。 そこには4,5歳程度の少女が立っていた。 「うー、ここドコー?」 不安な顔で呟く少女。背丈は1メートルもない。 黒い瞳に黒髪のショートヘアー。白いワンピースを着ていた。 少女はキョロキョロと辺りを見回す。誰かを探しているようだった。 クラスメイトの人たちが対応に困る中、一人の少女が近寄った。 姫神秋沙である。 「君は。どこから来たの? ママは?」 膝を折り、優しく話しかけた。 突然、話しかけられたことで少女は動揺した。 「……ふ、ふえっ」 「大丈夫。落ち着いて。何も。しないから」 姫神はそっと少女の頭を撫でた。 「……ほんと?」 「うん。本当」 その光景を見ていたクラスの三バカ(デルタフォース)は、姫神の評価をググッと上げている。 「優しいなぁ、秋沙ちゃん。なかなかレベル高いでぇ、彼女」 「……すっげえイイにゃー。あの少女」 「……土御門、犯罪の匂いがするぞ。お前」 「でも誰なんや。あの子。……まさか、カミやんフラグじゃないやろうな」 上条はその少女の顔を見た。 「ンなワケ無えだろ。俺も知らないよ」 見覚えは無い。先生の子どもか何かだろうと考え、『でこピン』強制イベントをどう切り抜けるか思案していたところ、 ふと少女と目が合った。 今度は少女が目を丸くしていた。 何故だろう。上条は嫌な予感がした。 「あっ。ちょっと」 姫神を通り越し、少女は走り出した。 「あれ? あの子、こっちに来とるぞ。土っちー、知り合いか?」 「いんや、知ら……」 「パパー!」 少女はそう言って笑顔で上条当麻に抱きついた。 「……………………………………………………………………………………………え?」 絶句する上条。凍りつく姫神と青髪ピアスと土御門。時が止まる教室。 「……うみゅう? どうしたの、パパ?」 無垢な少女は上条を見上げながら呟いた。 3. 「皆さーん、ここに幼稚園生くらいの女の……ってエエッー!! 上条ちゃーん! 一体どうしたのですかー!?」 「小萌センセー!! 止めんどいてください! 男には死んででもヤらなあかん時があるんです! かっ、カミやんは俺たちを裏切ったんや! 男たちの友情を弄んどったんや! 仲間のフリをして、一人で笑ってたんやー!」 昼休みが終わる五分前。教室の男子全員は一人のクラスメイトを囲んでいた。 名を上条当麻という。 右手に『幻想殺し(イマジンブレイカー)』を宿す不幸な少年。 学園都市第三位の電撃から神の御加護まで打ち消せる力を持つ彼はこれまでに数々の人知れぬ功績を生み出してきた。 一〇万三〇〇〇冊の魔道書を保有する少女の運命を、 無意識に吸血鬼の命を奪ってしまう少女の運命を、 実験で産み落とされ、殺されていくだけの少女たちの運命を、 右手一つで、絶体絶命の運命から救い出してきたのである。 だが、そんな彼の右手も現実では何の意味もなさない。 上条に抱きついた少女は、姫神と数人の女子生徒と一緒に教室の外に行ってしまい、残された男子生徒は一言も言葉を介さず、自分がなすべきことを理解した。そして行動に出た。 男たちの扉が今、開かれたのだった。 クラスメイトに囲まれた上条当麻はボロ雑巾のようにフルボッコにされ、漢泣きする青髪ピアスの鉄拳を喰らい、彼の意識は向こうの彼方へと飛んでいった。 そんな光景を、担任、月詠小萌は見たのである。 「どうしたのー、パパァ? 元気無いよ?」 真っ黒で、純粋そのものの瞳で上条を覗き込む少女。真っ黒な髪で、真っ白く燃え尽きたようにうなだれる上条。 ここは職員室の近くにある会議室。パソコン一台に、本棚にはクラブ活動に関する日誌。長方形の白いテーブルに、教室にあるイスとは2ランク高いオフィス用の椅子に三人が腰かけていた。 午後の授業は上条のクラスだったのだが、月詠小萌は「自習」と黒板に大きく書いて、現在は会議室で上条の対面に真剣な面持ちで座っていた。 「で、この子は上条ちゃんの一体何です?」 「俺にもサッパリで……」 視線も合わせず、下を俯く上条当麻。呼吸をするたびに体中に激痛が走った。クラスメイトの人たちはマジで殺る気だったらしい。 そして、上条の左腕を力強く抱きしめる少女は頬を膨らませた。またもや激痛が走る。 「もうっ! 何言ってるのー? パパはパパだよぉ!」 「………パ、パ?」 「そうだよ! 私のパパなのっ! ねー?パパ!」 上条は小萌先生を見た。体が小刻みに震えて何だか目が潤んでいるようにも見える。 「か、上条ちゃん?」 「いっ、いや、本当に知りませんよ……」 「えー!? パパ、大丈夫!? 私のこと覚えてないの? 昨日もママと一緒にお風呂に入って洗いっこしたじゃん!」 空気が死んだ。上条は再び小萌先生を見た。 「か、か、上条ちゃん?」 わたくしめにも全く身に覚えがないものでして、と言おうとして、上条当麻は口を噤んだ。 上条当麻は記憶喪失だ。 彼は七月二八日以前の記憶がない。 自分は無実だと信じたいだが、記憶がないために『上条当麻』は身の潔白を証明できないのだ。その上、今までの事件を振り返ると過ちが起きてもおかしくない事態に幾度となく遭遇したことがある。記憶が無くなる以前にも、同じような状況が起きていたなら、何らかの拍子で若気の至りを冒してしまったのかもしれない。そう考えると上条はますます塞ぎこんでしまった。 少女の顔を見る。 キラキラと輝く大きな黒い瞳に肩にかかるほどの黒い髪。白いワンピース一枚に赤い皮靴。日にあまり浴びていないような透き通った肌。成長すれば結構な美人になりそうだ。 ん? その顔をじっと見ていると、上条は誰かに似ているような気がした。顔の輪郭と目つきが知り合いの誰かに似ている。 そんなことを考えていると、 「ほ、ほほ、本当に、上条ちゃんの……娘なのですか? あ、相手の方は一体誰なんですかー!? し、しかもママと一緒にお風呂に入ったなんて、き、昨日も、なんて、じゃあ、いっつも上条ちゃんは、ふぅ~」 顔を真っ赤にした小萌先生はその場で気絶してしまった。刺激が強すぎる妄想は彼女の精神をパンクさせてしまった。 上条はもう一度、少女を見た。 「……あのさ」 「ん? なぁに? パパ」 「もう一度確認するけど、俺の、娘、なんだよな?」 「うんっ! 私はとうまパパの娘だよっ!」 とびきりの笑顔で返事をする娘。幼い子の笑顔は、なんて可愛らしいのだろう。 「……そうか、そっか」 「もーう、パパったらー、何か今日はおかしいよ? 風邪でもひいたのー?」 上条当麻は『以前の自分』に一言、言ってやりたかった。 アンタ、スゲェよ、と。 4. 午後の授業を抜け出した上条は、第七学区にある大きな公園に来ていた。 上条はベンチにぐったりと腰かけ、青空を見上げていた。 隣には美味しそうにアイスを食べる白帽子の少女。初め、垂れたアイスクリームが白いワンピースを汚さないか冷や冷やしていたが、食べ方を見る限り大丈夫そうである。上条の思考は止まっていた。先ほど買った抹茶アイスが七〇〇円だったことがショックなのではない。 「ねえ、パパも食べる?」 自分をパパと呼ぶ、『上条ミカ』と名乗る少女が原因だった。 クリクリとした大きな黒い瞳に黒髪のショートヘアーの可愛らしい少女。つばの長い白い帽子に純白のワンピース、着色されたリンゴのように赤い皮靴を履いている。 もちろん今の上条の記憶には無い。乙姫のように「お兄ちゃん」と呼ぶ親戚はいたが、流石に「パパ」と呼ぶ知り合いはいなかった。 というか普通はいないと思う。かつての上条当麻は一体何をしていたコーコーセーなのか、恐怖すら感じていた。 「な、なあ、ミカちゃん」 アイスを舐めながら、少女はこちらを振り向いた。 「もへ? なあに? パパ」 「……ママは、何処にいるんだ?」 そういうとにんまりと笑った少女は、ミカと名乗る少女は言った。 「あともうちょっとで来ると思うよ?」 太陽のように輝く笑顔。日差しが照らす少女の笑顔はとても可愛かった。上条は思わず見惚れてしまう。口の周りに付いた抹茶色のクリームをハンカチで拭きとった。インデックスの対応とはうって変わり、優しくその頬を触る。ハンカチごしに伝わる柔らかさは心地良かった。 「えへへ、ありがとう。パパ」 上条は無意識に頭を撫でていた。そんな自身の行動も驚きつつも、上条はそれを受け入れていた。これが子を持つ父親の愛情というやつな―――――――――――――― 「上条さん?」 唐突にそんな言葉を投げかけられた。 慌てて正面を見ると、そこには二重まぶたが印象的なショートヘアーの女の子がいた。 「い、五和? 何故ここに?」 縞模様のタートルネックネットにベージュ色のジャケット、紺色のデニム素材のジーンズ。豹柄のベレー帽を被った五和がそこにいた。頬を若干染めつつ、慌てた素振りで上条を見ていた。 「お久しぶりです。あ、あの今日はですね、あ、ええっとぉ……」 「あ、五和お姉ちゃん!」 と、少女はアイスをベンチに置くと、五和の足にしがみ付いた。いきなりの行動に二人は驚く。 「おいっ、ミカちゃん。五和を知ってるのか?」 「うん! ママの友達だもん!」 「えっ、あ、えと、ママ?」 「………何だ、天草式の仲間の子だったのか。その子」 「え、ええっ!? そうなんですか? 私、知りませんよ?」 「は? でも、ミカちゃんは五和を知ってるみたいだぞ?」 「……この子、『ミカちゃん』っていうんですか?」 訝しげに五和は少女を見て、腰をかがめた。頭を撫でながら、笑顔で五和は少女に問いかける。 「ねえ、ミカちゃん。パパとママのお名前は分かる?」 至極当然な質問。しかし、少女は奇妙な顔つきで大きく首をかしげていた。白い帽子が風に揺れる。 「何言ってるの? ママはママしかいないじゃん」 「ごめん。ミカちゃん。お姉ちゃんド忘れしちゃった」 少女の目の前で手を合わせて片目を瞑る五和。こういうやり方もあるのか、と上条は五和の臨機応変さに感心していた。上条も幾度となく母親の名前を聞いたのだが、上手くはぐらかされていた。幼稚園程度の少女に話しをはぐらかされる上条の話術も問題はあるが、もしも本当に彼女が上条の娘だったならば、母親の名前すら知らないというは不自然なので、それ以上追及できなかったということも事実である。 「ママの名前は―――――――――」 その時、少女の声を遮るように五和の背後から、聞き覚えのある女の声が聞こえた。思わずその声に五和と上条は振り返る。そこには―――――――――― 「―――――――――捜しましたよ。上条当麻」 「あ、神ざ……」 「あ、ママ!」 この瞬間、世界が止まった。
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/848.html
前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/side by side ― 分岐点 ― 時は遡って同日7時過ぎ、上条宅 「お前…土御門?なんでまたこんな朝早くに?」 「よっカミやん。朝も早いが、元気かにゃー?」 上条が休日にしては珍しく朝早くに目を覚まし、朝食も食べられず、何をするかで暇を持て余していた時に上条の家を来訪したのは、彼と同じクラスメートでデルタフォースの一角、土御門元春だった。 「……お前がこんなわけのわからねータイミングで俺に会いにときは大体、妙な厄介事をもってくるよな」 上条の言った通り、土御門が上条の元によくわからないタイミングで来る時は大体厄介事絡みだ。 それは彼、土御門が魔術、科学の今の世界を分かつ両陣営から息のかかっている多重スパイという背景があるからなのであるが… とにかく土御門がもってくる厄介事ではろくな事が起きたためしがない いきなり眠らされて強制イギリス行き然り、飛行中の超音速旅客機からの落下然り。 「いやー、相変わらずカミやんは察しがよくて助かるにゃー。全くもってその通りぜよ」 「はぁ……で、今回は一体どういう厄介事なんだ?できたら短期間で終わるものがいいんだが…」 今の上条には今までと違って美琴がいる。 だから長期間にわたるものや、外国へ渡ってくれなどというものはできる限り御免被りたかった。 「いや、残念ながら今回のはそれは無理だ。……というか、わからないと言った方がいいかもしれない」 突然土御門の口調や雰囲気がいつものふざけたものではなく、真剣なそれになる。 その変化を肌で感じ、彼の言葉を聞いた上条は一瞬、背筋が凍る。 「何…?」 「おっと、だからと言って嫌だとは言わせないぜ?……まぁ、カミやんには断れないだろうがな」 「……一体何が起きたってんだよ、もったいぶってねぇで教えろよ」 「じゃあ、今回起きた事件の内容を単刀直入に言おうか。以前ここに居候していたシスター、インデックスがさらわれた」 「何だと!?」 インデックス、以前上条の家に居候して、その歳以上の旺盛すぎる食欲で上条家の家計をこの上なく圧迫した張本人てある少女。 そして彼女がもつ完全記憶能力で、十万三千冊もの魔術世界においては非常に危険な魔導書をイギリス清教に記憶させられた悲痛な過去をもつ、銀髪シスターである。 彼女は戦争を終えた後は、フィアンマによって持ち去られた霊装で多大な負荷をかけられたため、静養のために学園都市には戻らずイギリスに残っていた 無論、それは新たな首輪などをかけられないように、彼女の身の回りの世話役をステイルと神裂がするという上条が出した条件の下での了承だった。 上条とステイルは決して仲はよくない。 だが、インデックスのためという状況下ではステイルはとても上条が信頼できる人間ではある。 「あいつは…ステイルは何してたんだよ!!」 「あいつはちゃんと任務を全うしてたさ。……だが一旦外出許可のでたインデックスと教会の外をでたところを、インデックスを狙う複数の手練れの魔術師に狙われたらしい。あいつは今意識不明の状態だ」 ステイルの得意とするルーンの魔術は周りに貼り付けたルーンの札の枚数に比例する。 なので準備万端の状態で戦いをする場合は遺憾なくその実力を発揮できるが、逆に奇襲などをされた場合、体術の得意でない彼は案外脆い。 さらにもう一人の付き人である、絶大な戦闘力をもつ聖人の神裂はその時は別の任務のため外国へ飛んでいたらしい。 つまり敵はそれを踏まえた上で、インデックスに付いているのがステイルだけの時を狙ったのだろう。 「……」 「そこでだカミやん。お前はイギリスへ渡って、事態の収拾にあたってもらいというのが上からの依頼なんだが…どうだ?」 「……お前は始めに期間はわからないと言ったな。それは事態の収拾がつき次第ってことか?」 「あぁ、場合によっては数日で帰れるかもしれないし、数ヶ月もかかるかもしれない。因みに今敵の情報はほとんどと言っていいほどないらしい。……だから、短期間ってのは恐らく無理だ。長期間になるのを覚悟しろよ」 敵は奇襲とは言えステイルを打ち負かす程の手練れ。 しかも恐らく、インデックスの守りが薄い時を狙って襲撃をかけるあたり、用意周到に準備をしているだろう。 滅多なことでボロは出さないと思った方がいい。 「もっと言うと今の必要悪の教会には、未だに戦争の事後処理に追われてる奴も少なくない。今回の事件も大方フィアンマに心酔してるやつらの仕業だろうしな。かく言う俺もその事後処理に追われている内の一人なわけだ。だからここでカミやんの出番ってわけだ」 「…………わかったよ、行くよ、俺。どうせ俺には拒否権も無いんだろうけどよ」 本当に拒否権などもなかったたろうが、そんなものはなくても上条は行っただろう。彼にとってはインデックスも彼女の美琴と並ぶ程大切な存在だ。 さらに今恐らくインデックスは助けを求めている。 上条にはこれだけでも決意の決め手になり得る。 「わかった、その件に関しての詳細な書類などはお前に渡しておくから自分で目を通しとけよ?あと、こっちで用意した飛行機の出発は明日の昼頃だ。……しばらく離れるわけだから部屋の掃除でもしておくといいにゃー」 それだけ言うと土御門は何事もなかったかのように上条に背を向け、家の玄関から立ち去った。 「またイギリス、か。……アイツ怒るだろうな」 こうなると気になることと言えばやはり美琴のことである。 以前、上条は美琴に対してある約束事をして、さらにバレンタインの日でも心の中である誓いをした。 今回のことはそれが一度だけでなく二度も破られることになる。 これはもちろん喜ばしいものではない。 むしろ簡単に決めたにも思われるが、あの選択は苦渋の選択だったと言える。 今上条にとっての美琴との約束はほぼ"絶対"に近いのだから。 「今日は美琴は約束があるんだったよな……じゃあやることないし、土御門の言うとおり部屋の掃除でもするかな」 今日約束があるという美琴に上条がこんな朝早くにこのことを教えたら、自惚れじゃなく、まず間違いなく自分のもとに来ると上条には断言できた。 だから今は連絡するべきではない。 美琴には自分だけじゃなく彼女の友達ももっと大切にしてあげてほしいと上条は願っていたからだ。 「…って土御門の言うとおりだと今日で、しばらくは学園都市ともおさらばじゃねぇか。戦争の時の二の舞にならないようにちっとばっかしキレイにしておくか」 先の戦争の時には、いきなり土御門にイギリスにほぼ強制で連行され、遠出のための掃除や準備なしに二週間以上も部屋を空けたため、帰ってきた時の部屋の状態が凄まじかった。 ものは辺りに散らかり、インデックスの食べ散らかした食べ物のカス、被りに被った埃。 どれも処理するのが大変であった。 上条はその以前の部屋の惨状を頭に思い浮かべて、早速部屋の掃除へと取りかかった。 同日17時頃、上条宅前 美琴はファミレスで後輩達と別れ、ようやく上条の家に着いた。 ファミレスから上条の家までは遠くはないが、近くもない距離であり、美琴は走ってきたがすぐには着けず、多少の時間はかかってしまった。 「やっと着いた…えと、ここでいいのよね…?」 彼女が上条の部屋に行ったのはホワイトデーの一度きり。 若干の不安を覚えつつも美琴は部屋のインターホンを押す。 ピンポーン、というインターホンの無機質な音がなり、少しの間をおいて部屋の中からバタバタと人の動く音が聞こえた。 「ガチャ……あれ?美琴?なんか早くないか?」 「当麻が急ぎの用だって言うから、ちょっと言って抜け出してきたのよ!」 「はぁ…まぁいいけどよ。とりあえず中に入れよ」 上条はため息混じりに応対して、美琴を部屋の中へ招き入れる。 そのおざなりとも言える対応には美琴もムッとくるが、ここは場所が場所なだけに電撃はなんとかこらえ、部屋へと足を運ぶ。 「お、お邪魔します……って、あれ?なんか前よりも妙に部屋片づいてない?」 「ん?あ、あぁまぁそうだな…」 上条の部屋は大掃除でもしたのかと思うくらい片づいていた。 前には乱雑に置かれていた雑誌やマンガ類は本棚にきちんと整理整頓されて置かれ、埃の被っていた家具類には今は全く被っていない。 あとは生活に必要最低限の家具の家具以外はみな片付けられ、以前彼女が来た時に比べてなんとも殺風景な部屋になっており、ただの掃除にしては片付けられ過ぎている。 これだけ物を片付ける理由。 美琴には一つしか考えられなかった。 そして極めつけは部屋の隅に置かれている旅行用の大型のカバン。 「アンタまさか…またどっか行くとか言うんじゃないでしょうね?」 「………」 上条は何も答えない。 ただ美琴からの視線から目を逸らし、座れと言わんばかりにガラステーブルの横に座布団を置き、その対面に上条が座る。 「ちょっと……そうなの!?なんとか言いなさいよ!!」 「……とりあえず座ってくれ」 「はぁ!?アンタ、こんなときでもはぐらかすわけ!?私はアンタの彼女なのよ!?ちゃんと話しなさいよ!!」 「ちゃんと話すから!!…とりあえず今は座ってくれ」 上条の怒鳴り声に感情が高ぶっていた美琴も気圧され、上条の言うことをきいて彼の対面の位置に座る。 しかし、それでも彼への厳しい視線は止めない。 そして上条を睨みつけつつ、彼の言葉を待つ。 「……お前の想像通り、俺は明日の昼頃に学園都市を発ち、イギリスへいく。しかも今回はすぐには帰ってこれそうにないらしい」 「ッ!!」 「何でか、とかお前なら思うよな。理由は今イギリスにいるインデックスがさらわれたらしい」 美琴とインデックスは二学期が始まってすぐの日以外にも何度か顔を合わせている。 そして先の戦争の時、上条を助けに美琴がロシアに渡り、その戦争に何で彼が絡んでいるのかを知る過程で、上条にとって彼女が大切な存在であることも知った。 さらにその時魔術の世界の存在も知り、それとインデックスの関係性についてまではまだ美琴は詳しくは知らないものの、それでも上条が今回イギリスへ行く大義名分のようなものは何となく理解できた。 しかし言ってしまえば外国のことは所詮外国のこと。 理解はしても納得はできなかった。 「それでも…それでも、それは当麻が行かないとダメなことなの?確かにあの子が当麻にとって大切な子ってのは知ってる。でも向こうの人達だけじゃ解決できない問題なの?」 「……俺の右手、幻想殺しはあらゆる異能の力を打ち消す。それはあっちの世界でも例外じゃない。だからこの俺の力が必要になるときがあるかもしれない」 「でもそれはあくまで可能性の話でしょ?当麻が絶対行かなきゃならないなんてことにはならないじゃない!」 「……確かにそうだ。でも俺はインデックスが誰かに狙われ、誰かの助けを求めてるなら、そんな話は抜きでも行きたい」 「……それで当麻が傷つくかもしれないのに?」 「あぁそれでもだ」 十月のある日の夜の上条の姿を思い出した。 体の所々に電極や包帯をつけ、ボロボロになりながらも一つの信念に基づいて"仲間"を助けに戦いに向かった彼の姿を。 上条は無茶や無謀のように思える問題にも諦めず、立ち向かう。 誰かが助けを求めているなら、例えそれがどこの誰とも知れないような人でも喜んで命懸けで助けにいく。 自分の時もそうだった。 後から話を聞けば、一方通行と戦ったあの日の前日では"今"の彼と自分とは初対面だったらしい。 そして出会って一日の"他人"を救うために本当に命懸けで学園都市最強と戦った。 確かに上条は今は自分を大切に思ってくれているだろう。 実際大切にされている、愛されているという自覚はある。 そんな今でも、やはり彼の行動理念は変わらない。 大切であるはずの自分を置いていってでも、助けを求めている人のもとへ行く。 それが上条当麻という人格を支える源。 心底納得したわけではないが、そんな彼を止められるわけがなかった。 もし自分に同じように、例えば大切な後輩などが狙われれば、彼に止められようとも助けにいくだろうから。 彼の助けに行きたいという気持ちが多少なりともわからなくもなかったから。 「そう…私が何を言っても行くのね…」 「………ごめん」 「別に謝罪の言葉なんていらない。でも一つだけ、これだけは約束して」 「なんだ?」 彼には何を言っても止められない。 自分がついていくと言っても、彼の性格から考えてほぼ確実に拒否されるだろう。 自分が上条の立場でも同じことを言うだろうから。 だから、だからこそのたった一つの約束だけはさせる。 「当麻は絶対生きて私のとこに帰ってくること。いくら誰かのためとは言え簡単に命を投げるようなまねはしない。わかった?」 怪我もせずに無事に帰ってこいと言うのも彼には難しい相談だろう。 だからせめて、生きて帰ってくると約束させる。 待つ女なんて柄でもないし、その待つ時間はとても心苦しいと美琴は思う でも、生きていれば、また会える。 生きてさえいれば怒ることも、話すことも、笑うこともできる。 それは美琴が出せる最低条件。 「あぁ、約束する…」 「……あと、浮気は厳禁だからね」 「しねぇよ!大体、俺はいつも事故だって言ってるだろ!」 「アンタのは事故とは思えない頻度なのよ!……ったく、私みたいな可愛い彼女がいるんだからしっかりしてよね」 「自分で可愛いって言うなよ…」 「あら?当麻が前に可愛いって言ってくれたからじゃない?」 「ぐっ…いや、それは俺が言うからいいのであってだな…」 「じゃあ私は可愛くないのね?そっか私は可愛くないのかぁ…軽く傷つくなぁ…」 「……あぁもう!!お前は可愛いよ!俺が悪かったよ!」 上条のヤケクソ気味な対応を見て美琴は笑う。 さらに楽しそうに笑う美琴に便乗して上条もまた笑う。 そこに先ほどまでの重苦しい雰囲気は既になく、いつもの彼らのそれがあった。 しばらく会えなくなる二人だから。 今ある時を楽しむように。 今ある時を惜しむように。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/side by side
https://w.atwiki.jp/toaruindexpsp/pages/70.html
土御門は強い。 パートナー五和 理想完遂 一流の悪党 でやったらTA4 30切った けど先制動作で銃打つかブロックしないとゲージが溜まらないのが難点 -- (天草式の一味) size(80%){2011-03-20 09 28 37}