約 2,568,734 件
https://w.atwiki.jp/houji/pages/169.html
【南橘北枳】(ナンキツホクキ) 意味 人間は環境によって、よくなったり悪くなったりするということ。 故事 ■登場人物 晏嬰(アンエイ):斉の政治家。霊王に謁見しに来た。 霊王(レイオウ):楚の君主。斉と晏嬰を侮っている。 (晏嬰が霊王に謁見中に、役人が斉出身の罪人を捕まえてきた場面) 役人「霊王様!罪人を捉えて参りました!」 霊王「その者は何者なのだね?」 役人「斉の出身の泥棒です」 霊王「(あざ笑いながら)斉の者は礼儀正しいのではなかったのかね? それとも、斉の者は盗みが性分なのかね。」 晏嬰「王は江南に生える橘(たちばな)という高級な樹を見たことがありますか? この木を江北に植えると橘にはならず、棘のある枳(からたち)になります。 これは土と水が違うためです。 斉の人も斉にいれば盗みはしません。しかし、楚に来れば盗みをします。 何故でしょうか?それは、楚の風土のせいでございましょう。」 霊王「(い、言い返せない・・・)」 (出典:『韓詩外伝』 巻第十) 解説 原文を訓読したことわざとして、 「江南の橘江北に移されて枳となる」がある。 備考H23年度第2回漢検1級(五)四字熟語にて出題 関連リンク:橘 枳
https://w.atwiki.jp/wiki7_mikawa/pages/15.html
雑学 四文字言葉 農家では種をまく時期とされ、童謡では夏も近づく、とされる5月2日ごろをなんという? 八十八夜 俳句で音数が17音に足りないことを特になんという? 字足らず 1981年のミスユニバース日本代表に選ばれた経緯を持つ、女性写真家といえば? 織作峰子 キューバの鉱山の名前が付いたラム酒にライムジュースを加えたカクテルといえば? ダイキリ カマンベールといえば、どこの国のチーズ? フランス 2005年10月に民事再生法適用申請した、固定電話サービス「CHOKKA」で知られる通信会社はどこ? 平成電電 元は音声やセリフ回しの??をいった言葉で、転じて物事の??を意味するようになったものは何? めりはり 現地では「マヌカン・ピス」という、ベルギー・ブリュッセルの中央広場にある男の子の像は何? 小便小僧 紀元前500年頃から存在しているスケバン刑事の武器でもある行って戻ってくる玩具は何? ヨーヨー 「詰める」という英語に由来するスーパーマーケットで客が買った商品を袋に詰める台を何という? サッカー 新商品を開発する際に既存の設備や技術を利用するといった企業活動において見られる相乗効果を何という? シナジー 北斗神拳もこれにあたる、学問・技芸などの奥義や技法を教え子の一人だけに伝えることをいった言葉は何? 一子相伝 インディアンの部族名がついた頭の中央だけ前から後ろまで髪を残す髪形は○○○○刈り? モヒカン クチナシやコーヒーといえばアカネ科の植物ですが、サザンカやお茶といえば何科の植物? ツツジ科 送電線を雷の直撃から守る避雷針の役割を果たす、送電鉄塔において一番上を走っている線を何と言う? 架空地線 ショウガ科の植物、ウコンの根元から抽出したものは、○○○○茶? ガジュツ 2003年の流行語にもなったベストセラー『バカの壁』を著した医学博士は誰? 養老孟司
https://w.atwiki.jp/kesha/pages/8.html
アニメ・ゲーム/四文字言葉 アニメ・ゲーム四文字言葉の問題と解答です。 問題の投稿をお願いします。 問題の追加は今ある問題の下にどんどん追加していってください。 すでに投稿してある問題の投稿はなるべく避けてください。 間違った問題・未完成の問題の修正、ダブっている問題の削除等も気づいた方はお願いします。 皆で見やすい問題集を作っていきましょう。 Q.アニメの勇者シリーズ第4弾は『○○○○マイトガイン』? 金 黄 察 警 令 勇 急 者 指 特 A.勇者特急 Q.『テレビを消しなさい』というエッセイも執筆している漫画家で『あさってDANCE』『ありがとう』で知られるのは? 塔 直 麻 樹 本 桂 山 森 木 亜 A.山本直樹 Q.マール星の王子に妃に選ばれた春日エリを説得するため地球に来たマール星人の起こす騒動を描いたアニメは? ジ エ ロ モ ャ チ イ ン プ 公 A.チンプイ
https://w.atwiki.jp/niconico_rta/pages/621.html
FC/PCE(オーロラクエスト おたくの星座 IN ANOTHER WORLD) ○通常ルート プレイヤー 動画 タイム 投稿日 備考 めし太郎 sm23290052 6 16 44" 2014年04月09日 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/4229.html
43◆第三放送 勇気凛々は待っていた。 スナック菓子を食べながら待っていた。 ゲームセンターと服屋の間の、細い通路に置かれたベンチに座って、 狭所に隠れるように待つ勇気凛々のそばには、スナック菓子の袋と置手紙があった。 置手紙は、「戻ってくるまで待っていて」。 話だけをするつもりじゃないだろうに、わざわざそう書いてあった。 従いたくなかった、従いたくなかったけれど……勇気凛々は、待つことにした。 待つほうが正しいだなんて、絶対に思いたくない。 けれどそれでも、今回だけは、 勇気凛々は、紆余曲折と一刀両断の二人の世界を、 彼らが二人だけで世界を書き切ってしまうことを、尊重した。 だって彼らは、ほかならぬ勇気凛々のためにそれを選択するのだから。 止められるわけがない。 これを止められる奴がいたら、よっぽどの馬鹿かヒーローだ。 「……」 スナック菓子をつまんで口に運ぶ。 涙辛い味も通り過ぎて、今はただ乾いた味だ。 置き手紙には、優柔不断が死んだことも書いてあった。 いま食べているスナック菓子の袋は、優柔不断のデイパックから調達したものだという。 開始当初に食料品を調達していたのが最終戦メンバ―の中では優柔不断だけだったのは勇気凛々も確認している。 だから本当の事だ。 死ぬところを見たわけでもなく、死んだと声で告げられたわけでもなく、 何もできないまま、勇気凛々を助けてくれた青年は、スナック菓子を残して本当に死んだ。 勇気凛々には何もできなかった。 思えばなにもできなかった、あのときも、あのときも、あのときだって。 むしろ迷惑をかけ、邪魔して、間違ってばかりだった。 なんでこんな自分が生き残っているのだろうか。 死ななかったし、死ねなかったのだろうか。 スナック菓子を口に含んで噛みながら、ずっとそればかりを考えていた。 でもやっぱり答えを出すことも出来なくて、ただ気が遠くなるくらいに時間だけが過ぎていって、 時計はないからどのくらいだか分からないけど、少なくとも、スナック菓子の数だけは減っていって。 勇気凛々は最後の一つを取った。 ――その最後のスナックが、不意に横からかすめ取られる。 「え?」 「もぐもぐ」 驚いて横を見れば、そこには見たことのない存在がいた。 「え?」 驚いて目を瞬かせて、やはりそこには見たことのない幼女がいた。 「もぐもぐ。ねーおねーちゃん、これおいしいね」 「だ、誰ですかあなた!」 「うん、すっごくおいしいよ。まえもどこかで食べた気がするあじ」 「ちょっ、と、話……を?」 驚いて手を伸ばすと、よく出来た3D映像だとか、霊だとか、そういう可能性は霧散した。 ぷに、とその頬には触れることができた。――生きていた。 突然現れた第三者、第三放送の直前に現れたそれは、 幼稚園児が切るようなかわいげなフリルのピンクの服を着た、小学生前後の黒髪の幼女で。 「だれだろうね」 「……え?」 「わたしはだれなんだろう。なんで“ずっとここにいる”んだろう。 わたし、じゅうなんねんも、なにを“待っている”んだろう。わかんないんだよね、わたし」 「待って、いる……?」 「うん。“じぶんを無くして ゆめのなか”。ここはわたしのゆめのなか。 わかっているのはみっつだけ。 ひとつはわたし、どうやらスナック菓子が大好きだってこと。ふたつめは、わたしはここからでられないし、 ここに来たひとの前にあらわれることができるのは、のこりがふたりになったときだけなんだってこと」 そして。彼女こそが。 「それで、みっつめは」 「三つ目は――きまりごと。ここに来た人は自分を失くす。そういうルールで、きまりごと。なんだよね」 この娯楽施設の管理人であり、この世界の、ルールだった。 「……紆余さん!」 「あっ、もうひとりだー。こんにちは」 「ただいま、凛々ちゃん。そして……無我夢中ちゃん」 ゆえに。 ボロボロになりながら遅れてその場に現れた少年は、 無我夢中を、ルールを真っ直ぐに見つめて、宣言する。 「いきなりで悪いけど、無我夢中ちゃん。 僕らは、君の求めている二人じゃないんだ。だから――ここを出させてもらうよ」 紆余曲折の声が言いきられるとともに、放送が始まった。 ◆ マイクテストも必要ないでしょう。なんなら放送も、必要がないくらいですね。 もう生き残りは一か所に集まって、誰が生きていて誰が死んでるのかまるわかりなんですからねえ。 それでも仕事は仕事、事務的にまずは死者から♪ 青息吐息 傍若無人 切磋琢磨 優柔不断 そして、一刀両断。 以上が今回、死亡した四字熟語です。いやあ、楽しませてもらいましたとも。 あとは禁止エリア、これはもうただの追加情報みたいなものですね。 C-1 C-2。 ここが今回指定される禁止エリアです。 残っている施設部分の全てとなりますから、生き残ったお二方はお早めに逃げ出してくださいね。 さて、第三放送もこれにて終わり。 生き残りはたった二人となりまして、もう放送の条件以下の人数しかおりません。 おめでとうございます。もうあなたたちがスピーカー越しの私の声を聞くことはないでしょう。 あとは最後のひとりになるまで―――― ……え? 三人いるって? 突然もう1人、ボーナスキャラじみて現れたと? それはびっくりですねえ、さぷらいずですね♪ なーんてね (舌打ち) 知っているんでしょう、もう聞いたんでしょう、傍若無人から。 紆余曲折さん、あなたの持っているその紙に――すべて書いてあるんでしょう? なら私がわざわざ説明することもないんじゃあないですかねぇ? ああまあ、それでも事務ですので説明はしますとも。 その子は無我夢中。 かつて誰かにこの場所に置いてけぼりにされ、それからずっと誰かを待つ少女。 待っているうちに、誰を待っているのかも、自分が誰なのかも忘れてしまった、四字熟語。 そう、この娯楽施設は、彼女の……彼女の、夢の中に作られた施設です。 そして私は、彼女の夢から覚めるための出口を、とある場所に隠しました。 たった今からそれを解禁します。 通れるのはオヒトリサマだけですが。 最後の希望にすがって、せいぜいサガシテクダサイナ。 うーん棒読み。……教えるの厳禁にしたはずなのに、 もう解かれてるんだからつまらないですよねぇ。これでラスト二人を絶望させて、 どんなに信じあった二人だろうと殺し合いで終わらせるってのが常套手段だったんですが……。 ま、いいですよ。消化試合を許せるくらいには、今回の実験は面白かったですし。 データもたくさん取れて大満足、結果も上々で研究は大躍進。 主催として参加者に、少々出し抜かれるくらいのご褒美はあげてもいいでしょう♪ あ、でもひとつだけ。紆余曲折さんにはお願いです。 “まだ教えないでくださいね”? それは私が、ちゃんと直接。内々に伝えたいので。 もし私の最後の楽しみを奪ったら……許しませんよ? では、お待ちしております ◆ 「……という、ことなんだ」 「……そうなんだー。じゃあ、おわかれだね」 「また私が話に加われない流れですかこれ?」 ◆ カーペット地の床。 紆余曲折と勇気凛々が並んで歩く。 どちらも何といったらいいのか分からないといった様子で、非常にぎくしゃくしている。 おあずけ状態の勇気凛々については、どちらかといえばむかむかしている。 その後ろを、しばらく無我夢中はひょこひょこと、名残惜しそうに付いてきていた。 でも、娯楽施設の入り口。 一刀両断が少し前にガラスを切り倒して侵入した中央入口まで来たところで、 小さな少女の足は止まり、それ以上は進まなかった。 「あー。ここまでかー」 「……そうだね。君は施設から出られない。待たなきゃいけないから。 でも僕たちは……生きるためにここから出なきゃいけない。君をまた、置いていく」 「私は話に置いてけぼりです」 「えー。せっかくひさしぶりに人に会えたんだから、あそびたかったなあー。 前のおじさんたちはあそんでくれたのに、おにいちゃんたち、せっかちだよ」 間の抜けた声で話す無我夢中の姿は霊体じみて消えゆく。 「き、消え……!?」 「うん、おねーちゃん。わたしはまた消えるの」 施設から二人が出ていくことで、出現条件が満たされなくなり、またフラグが立つ前の状態に戻るのだ。 勇気凛々が驚く横で、もう“知っていた”紆余曲折と無我夢中の反応はそう大きくは無かった。 「ごめんね、無我夢中ちゃん。いつかきっと、また来るから」 「え? こんなところにどうしてわざわざくるのー?」 もっともな疑問を投げる無我夢中に、紆余曲折は目を逸らしながら言う。 「それが、約束(ルール)のひとつ、だからね」 「……?」 「助けてあげてくれと書かれたんだ。僕のしらないところで勝手に書かれた僕への連絡事項にさ。 だから僕は、君の事を助けなきゃいけない……まあ、できたら、だけどね……」 「びみょうにだんていてきじゃないあたりがちょっとこわいね~。……でも、うん。じゃあ、やくそくね!」 「うん、約束だ」 「「ゆびきりげんまん。紆余曲折は必ず、無我夢中を助ける」」 ――嘘ついたら? ――ハリセンボン呑ます! ――魚なんですか……? と、小さな約束が交わされて。 そして――本当の本当に舞台装置でしかない彼女は、 そこで再び煙のように施設の空気に溶けて消えた。 娯楽施設が禁止エリアになる。 娯楽施設から、生者が消える。 遺されたのは未熟な少年と、消えた少女よりは少し大きく、でも幼い少女。 そしてたった3エリアの、駐車場。 ◆ 「それで」 口を閉ざしていた鈴留めのポニーテール、勇気凛々は切り出す。 「私は何から聞けばいいんですか、紆余さん」 「――だいたいのことは、悪いけど教えられない。 この傍若無人からの連絡事項も、見せることは今禁じられちゃった」 紆余曲折がぺらり、と懐から紙を出す。 勇気凛々の所に赤い目印をつけた傍若無人の特別名簿、 その裏に書かれたクリティカルな情報は、たった今主催から共有を禁じられてしまった。 曰く、そのほうが楽しいからというレベルのひどい理由で。 「ごめん。本当にこれに関しては、ごめんと言うしかないと思う。 せめて今、先に言ってしまえば、凛々ちゃんへのダメージも少しは減らせると思うんだけど……」 「回りくどい言い方にしかなってないですよ、紆余さん。 もう分かりましたから。“私がなんで傍若無人に守られてたのか。”これは言えないってことでしょう? 私にだけ伝えてはいけないとされる情報はこれくらいだと思いますし」 「いや、その……さっきの女の子のこととかも、たぶんダメなんだよね……」 「……え? あの子と私になにか関係があるんですか? それこそおかしい話、ですけど……だって、確か奇々怪々は……」 「あーあー、えっと! そこを詰めすぎると怒られそうだから、ちょっと待った!」 慌てふためいた紆余曲折に勇気凛々は閉口する。 もう追求しない方がいい話題だと判断したのだろう。正解だ。 紆余曲折は今のうちとばかりにまくしたてる。 「……奇々怪々は嘘は言ってない。彼女の言葉は確かにルールだった。 でもね、ルールにはいつだって、抜け穴があるものなんだ。隙のないルールなんてない。 ひねくれた解釈をして……自分の都合のいいように捻じ曲げることが、いくらだって出来る」 ルールってものはそういうものなんだ、と一拍。 「その上で。僕がいま、とりあえず言えるのは、……脱出口の場所だけなんだ」 「さっきの放送で、もう解かれてると言われていたやつですか?」 「うん。まずは脱出口の場所に行こう。推理も道ながら話すし、そこまで行けば話せることも増える」 「……釈然としませんが、そう言われては返す言葉も……いえ」 歩き出した紆余曲折を追いかけようとした勇気凛々が、足を止める。 「ひとつだけ。加えて訊いてもいいですか、紆余さん」 「答えられることなら答えるよ」 「一刀、両断さんは」 その四字熟語を呟くと、紆余曲折が目を見開いた。 「あのひとは……どうやって逝ったんですか」 「……」 「それに……優柔不断さんのことも。何か聞いていたらでいいんです。教えてくれませんか。 みんなに生かされた私が……生かしてくれた人がどうやって死んだかを。 どんな言葉を最後に言ってたのか、どんな表情で逝ってしまったのかを、知らないままだなんて。 嫌です、そんなのは。私は、私は……守られてばっかりだったけれど。 だからこそ、私を守ってくれた人のことを、全部背負いたい。それが私の、勇気凛々(いきかた)なんです」 胸を張って言われた紆余曲折は、伏し目がちにため息を吐く。 「……そうだね。僕の配慮が足りなかった。それについても、道すがら話すよ」 「はい」 「だから、行こう。もう僕は、周り道をしたくない気分なんだ」 「わかりました。で……どこに行くんですか?」 「A-3。僕の推理が正しければ、そこに脱出口はあるはずだよ」 A-3といえば地図の左下であり、娯楽施設からもっとも遠い場所だ。 見たところ駐車場しかないし、意識的にも立ち寄る意味がまったくないエリア。 何かを隠すにはもってこいの場所といえるだろう。 それでいて、残り3エリアになるまで禁止エリアにもなっていない。 さらに言えば、傍若無人の初期位置もこのエリアだったことが、特製地図から読み取れる。 「確かに……これだけ状況証拠がそろえばもう決まりといってもいいですね」 「それだけじゃないよ。もう一つ、確定的なヒントが、この紙には書いてあった」 曰く――“脱出口に至るチャンスは、参加者全員に存在していた”。 「これを踏まえて、すべての要素を照らし合わせれば。 脱出口はA-3エリアにある、“あるラインの上”に間違いなくあることが分かるんだ」 「……?」 「と言っても、タクマさんから聞いてなかったら、僕も思い至らなかったんだけどね……」 紆余曲折は言いながら、傍若無人の名簿の一点を指差す。 顔写真付き名簿に載せられたひとつの四字熟語。 オレンジのヘルメット風帽子を被った、チャイナ服の小柄な老人――東奔西走。 彼の初期位置はA-2と書かれており。 そして、そのルール能力は――“東西にしか動けない”。 東奔西走は、“初期位置の東西にしか、自力では動くことが出来ない”。 つまり。 脱出口に至るチャンスが、参加者全員に存在しているのならば。 東奔西走が“ひとりで”脱出できるような位置に脱出口が無ければ、おかしいのだ。 「きっと、外周に近い茂みの中だと僕は思う。 普通は探さないし、どう手をつければいいのかも分からないところだから。 どういう形で開いてるのかは分からないけど、それは実際に見てみようってことで――」 「……はい」 いろいろあったけど。 もう行こう。 紆余曲折が差し出した手を、勇気凛々は握った。 【一刀両断 死亡】 【無我夢中 フラグ消去のため再退場】 【残り――二名】 別れ言葉 前のお話 次のお話 遊戯終了 前のお話 四字熟語 次のお話 別れ言葉 紆余曲折 遊戯終了 別れ言葉 勇気凛々 遊戯終了 用語解説 【無我夢中】 あることにすっかり心を奪われて我を忘れてしまうさま。 長い期間この作品を書いてきましたが、筆者もまた無我夢中だったのかもしれません。 そして、この作品の登場人物もまた違う意味で無我夢中でした。というオチ。 とはいえただの夢では、終わりません。 本編一覧へ 四字熟語ロワTOPへ 非リレーロワTOPへ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/554.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 4 作品 ■▲▼ 十人十色 49 名前:十人十色~その1~ [] 投稿日:03/04/01(火) 19 51 ID FD1F/khJ 人間が十人いた ある人間は空を飛ぶことを願った ある人間は最高の力を持つことを願った ある人間は素晴らしい知能を持つことを願った ある人間はこの世を支配することを願った ある人間は永遠の愛を願った ある人間は永久不変の美貌を願った ある人間は平和な世の中を願った ある人間は楽しみの耐えること無い一生を願った ある人間は孤独を願った 50 名前:十人十色~その2~ [] 投稿日:03/04/01(火) 19 55 ID FD1F/khJ そして、ある人間は永遠の命を願った 人の数だけ夢はある どの夢も美しい そして平等だ そう、平等。 どんな夢にも叶う権利はあるし それは犯されることはない だからあなたが今思っている夢は 誰にも邪魔される権利は無い どうせ一度きりの人生 自分の夢のためにバカになっていいんじゃない? 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 桜散友別 51 名前:桜散友別 [] 投稿日:03/04/01(火) 23 35 ID V1L3w4Xe 桜並木の桜が散り始め、僕らもお開き。 卒業式直前に咲いた桜はもう散り始めた。 今まで事あるごとに四字熟語を造語した。 今回は桜散友別(おうさんゆうべつ)という言葉を考えた。 桜も散れば友、仲間とも別れる。 この言葉を思いついたのは、今日の朝方だった。 卒業式後にかける何かいい言葉はないかと模索した。 朝もやのかかる町の中、桜並木道を走り抜けた。 五枚からなる桜の花が、ひらひらと舞い花びらが一枚ずつ離れた。 友達が花びらに見えた。 不意に涙があふれた。楽しい思い出も喧嘩も失恋さえも美化する、 時の力に驚きながら丘の上で朝日を見た。 友達といれば楽しかった。思い出が増えるたび色々と造語をした。 楽思心刻(らくししんこく)。ありふれた楽しい時の思い出を心に刻むこと。 廃心友優(はいしんゆうゆう)。心が廃れているときほど友の優しさがしみる。 常席親友(じょうせきしんじゅう)。常に隣には親友がいた。 言い表せない思い出もあった。夜中の丘で天体観測。みんなでハモった社会の授業。 告白の順番を決めた、真剣勝負の柔道の授業。僕は結局三位だった…。 そんな日々を過ごした仲間とはこの後何度会えるだろうか。 一人で新しい世界を旅するのは怖いが、今の僕はきっと平気さ。 友達と交わした夢があるから。 「友限会社」をつくろう。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 六畳独間の焼きそば 52 名前:六畳独間の焼きそば(1) [] 投稿日:03/04/02(水) 00 00 ID B6qcszYB さてこれから焼きそばを作りながら、新しい慣用句でも考えてみようかな。そ うだ四字熟語がいい。そうだそうだそだ四字熟語ってのはいいね。熟って言葉 がなんだか焼きそばに合ってるよ。うふふふふふふ。でもあれだね。新しい熟 語って言い方はあれだね。変だね。熟してないのに熟語ってのはね。いいんだ。 だって、未来には熟するかもしれない言葉なんだからね。つまり、あれだよ。 「未熟晩成」ってことだ。ああ、早速一番目から素晴らしいのができたなぁ。 これは幸先いいぞ。幸先が、いいぞ。「幸先良好」ってとこだ。おお、これも 素晴らしいよ。素晴らしいよ、僕って。うふふふふふ。だいたい、あれなんだ よね。出来てすぐに熟しちゃうってのもあるんだしね。新しい熟語、いいじゃ ないの。そうそう。すぐに熟しちゃうってのもある。つまり「早熟少年」ね。 ちょっとこれは滑ったかな。あははは。まぁ、いいよね。うん、いいよ、いい よ、僕。誰にだって失敗作くらいある。誰だって失敗作くらい産むさ。「完壁 無用」ってところだね。さて、こんなことしている場合じゃないぞ。まずは豚 肉を切ろうかな。これ、安かったんだよね。うふふふふふ。スーパー「寿美田 屋」で1パック百五十八円で買っちゃったんだよね。うふふふふふふ。特売だ ったんだよね。うふふふふふふふふ。「特売豚肉」だね。でもこれは四字熟語 じゃないよな。うん、ないない。「特売牛肉」でも「特売鳥肉」でも何にでも 使えちゃうもんね。四字だったら何でもいいんじゃね。問題あるよね。でも四 字じゃないといけないのは、どうなのかな。差別じゃないのかな。うーん。こ っちのキャベツも1玉五十円の特売だったんだけど、「特売キャベツ」はだめ なんだよね。仲間外れなんだよね。四字じゃないからね。ふざけるな! って いうべきだよ、お前はね。なぁ、キャベツよ。お前はいうべきだよ。ふざける な! ってね。僕はどうでもいいんだけどね。それでもちょっと義憤は感じた。 53 名前:六畳独間の焼きそば(2) [] 投稿日:03/04/02(水) 00 04 ID B6qcszYB 「義憤空転」。まぁ、それはどうでもいいとしてね。次にはソースを作ってお くんだよね。中華スープを少量に、砂糖と醤油を少々加えて、ケチャップとウ スターソースをドバダバっ、と入れるんだよね。この、ドバダバっ、てのが気 持ちいいな。実は、この作り方で焼きそばを作るのは初めてなんだよね。昨日、 仕事場で、同僚の相崎さんの「女性自身」を読ませてもらってたら、お、「女 性自身」ってのも四字だね、これってあれなのかな、やっぱり、あれなのかな、 男性器のことを「男性自身」っていうようなものなのかな、ああ、ちょっとド キドキするね、まぁ、そのあれだ、その「女性自身」の中に、わぁ、「女性自 身の中」だって、なんだかわくわくしちゃうね、「女自穴中」。ちょっと強引 かな、これは。まぁ、そのあれだ、その雑誌の中に、正しい焼きそばの作り方 の記事がね、載ってたんだよね、それを見てその通りに初めて作るわけだけど、 これでもしもマズいのが出来たら、どうすればいいんだろうね。今まで僕が我 流で作ってた焼きそばのほうがオイシかったりしたら、僕はそれをどう理解し たらいいんだろうね。「正統敗北」「我流勝利」。うふふふ。それはそれでお もしろいかもしれないね。いいぞ、いいぞ。「正統惜敗」「我流圧勝」。どう なるんだろ。どうなるんだろ。ああ、いいね。なんだかわくわくドキドキが大 きくなってきたぞ。「心臓期待」ってところだ。お、いいじゃない。「心臓期 待」。これは今度の入試問題にも使えそうな感じだね。生徒が間違えて「心臓 が期待で膨らむこと」なんて答えてくれそうだね。膨らむんじゃないんだよね。 いつも膨らんでる以上に膨らむわけではないもんね。ただドキドキするだけな のに、「心臓が期待で膨らむこと」だなんて答える生徒はバカだよなぁ、あは あはははは。なんて妄想膨らませても、僕は無職だからちょっとブルーになっ たよ。「青色無職」。さてさて、ゴマ油を少量入れてソースの出来上がりだ。 54 名前:六畳独間の焼きそば(3) [] 投稿日:03/04/02(水) 00 05 ID B6qcszYB 「正統調合」だね。かっこいいね。見とれちゃうね。ほれぼれするね。もしか したら我流、負けるかもね。焼きそば作る前にこんな高揚感、味わったことは なかったもんね。もしかしたら相崎さんの「女性自身」を見て作ってるからド キドキするのかしら。うん、このゴマ油の香りって、ちょっと相崎さんの匂い に似ているかもね。相崎さんの名前は香子なんだよね。いいねいいね。香子い いね。改めてこうやって目の前に字面を思い浮かべてみると、清々しいほどい いね。「香子清風」だね。風だね。ああ香ぐわしいね。ゴマ油って、本当にい いよ。それより香子さんのほうがいいんだけどね。この焼きそばを香子さんと 二人で食べられたらどんなにオイシく感じられるんだろうね。そこの炬燵に二 人で座って、向かい合って同じ正統焼きそばを食べるんだ。見つめあいながら、 炬燵の中で足と足とが触れあって、ああ、いいな。「愛情物語」って感じだね。 なんだかドッグフードにそんなのあったような気がするけどね。「愛情物語」。 ナイスだね。クライマックスを感じるね。葛藤の予感もするのが玉にキズだけ どね。「葛藤玉傷」。でも、あれだね。こんな独り言を書きつけながら、僕は なんだかんだいって独りなんだよね。六畳一間は、独りでは広すぎるんだよね。 「六畳独間」。うーむ何て読むんだろう。今度のテストに難読熟語として提出 してみたいね。さーて、さてさて。ようやく麺を焼くぞ。この麺だけは特売じ ゃなかったんだよね。どこにでも売ってる八十円の蒸し麺。卵の黄色が目に映 えるよね。「女性自身」によると、焼きそばってのは、麺は炒めるんじゃなく て、焼くんだそうだよ。熱したフライパンに、麺を入れて、入れたら、そのま ま、かきまわすんじゃなくて、じっと焼くんだって。我流の僕はかきわまして たんだけどね、かきまわすと麺がべちゃべちゃになっちゃうんだって。でもあ れはあれでオイシかったんだけどね。この僕だからこそ、かきまわしてもオイ シいのが作れたのかもしれないよ。天才の僕だから。なんちゃって。「我流引 水」かな。さーてさてさて。フライパンが煙を吐き出したぞ。「灼熱地獄」な らぬ「灼熱天国」だね。いいね。いかにも熱い料理の始まりってムードだね。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 厨房哀歌 56 名前:厨房哀歌 [] 投稿日:03/04/02(水) 14 47 ID JfM2oE1E 場所が場所ゆえ 誹謗中傷 暴言巣窟 勝利宣言 隠蔽工作 実は泣いているのさ 自作自演 だれもが俺の敵だ 孤立無援 四面楚歌 自己責任 毛を逆立たせて頑張ってみても 支離滅裂 捏造公演 度を越えた 経歴詐称 バレちまった 無為無職 いつでも俺は 天下無敵 いつも言われる 脳内無敵 じゃあね もう来ないよ 落ち宣言 負犬家路 やっぱりリロード 廃人厨房 厚顔無恥 んーかなりショックだ俺落ち後の 住民発言 嘲笑爆笑 電源切って 布団に入る 我涙濡枕 波に揺られて寝入る 天下夢想 発言削除 はいて捨てたいこの場所から逃げろ 自己厨心 大どんでん返しはきっと来る 妄想爆発 事が事だけ2ch以外に逝く所なし 我故必死 にっちもさっちも動きがとれず 睡眠不足 言動不審 そして俺は叫ぶ 縦 読 気 付 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 二極一対 58 名前:二極一対 [] 投稿日:03/04/02(水) 16 16 ID 7Fyk44nf 二 掛ける 四 東方 西方 南方 北島さぶちゃん 今しばらくは 極端な鼻の穴とパンチパーマ 日本の心知る感じ方 一方 異国情緒ある南の島は 列島のSouth 海鳴り沖縄 対になり混ざる日本文化 模倣が基本 開国 海国文学 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 回転木馬 59 名前:回転木馬 [sage] 投稿日:03/04/02(水) 18 27 ID hi3JaYPH 街の片隅の寂れた遊園地 土埃で汚れた機械達の中に あなたがいた 深い眼差しで景色を眺めるあなたが私の心を捉えるのは時間の問題で 何時しか私はあなたに恋をしていた あなたは何時も私を黙って迎えてくれた ガラス玉の様なその目を覗く度その目は私を映し その時私は始めて満たされる様な そんな気持ちになったのです 優しいあなた 美しいあなた 私はもう恋と言うよりも愛していたのかもしれません 月日は流れます もうあなたはいません 私は今あなたの影を探していくつもの木馬を作っています でもあなたが見えないんです あなたはいないんです 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 現在時刻~面接~ 60 名前:現在時刻~面接~ [] 投稿日:03/04/02(水) 18 51 ID 1gwoQTX2 己自信には説明不要 明日の努力は別名苦悩? 足元スカスカ設定不能 過去の履歴の弁明不毛 してはならぬ宣戦布告 村上みたくキレても一目瞭然、エンセン凄く 退く証言 パラレル 剥がれぬ 周章狼狽 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 彼と彼女 61 名前:彼と彼女 [sage] 投稿日:03/04/03(木) 04 38 ID RwE4AUui …四字熟語中… 二字 一字 二字 一字促音 一字拗音 聞き取れない濁音 不敵な二字促音促音 一字強音促音 飛ぶ鳥を落とす勢いの四字 一字 次 第 に 強 く 気化する無数の字 さりげなく三字 赤子のような二字 また四字熟語ムラムラ 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 4 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/hirireorikyara/pages/277.html
砕け散る。 元々は形を保っていた筈の無機物たちが、強大なる力の乱舞によって砕け、空気中に塵となって舞っている。 もしも並の格闘家たちがストリートファイトに興じていたとしても、こうはなるまい。 まるで、これではゲリラ戦でも行われたような惨状だ。 それも一方がその絶大な力で押しているわけではなく、双方が超人と呼ぶに差し支えなき力を存分に振るっているから質が悪い。 紅色の狐が、ひらりひらりと身をかわす。 優雅で流麗なものとはかけ離れた、とことん戦闘行為の為に極められた、粗雑ながらも確実な回避の動作。 つい一瞬前まで顔面があった場所を、鋭い拳が打ち据えていく。 狐に致命的な傷こそ与えないものの、万一回避を誤ればどんな惨状が待っているかは想像に難くなかった。 いや、それ以前に。 それほどまでに強力な老人の攻撃を連続してかわしながら、息をあげていない狐がまず、明らかに異常だ。 スーパーの鮮魚コーナーに並んでいる、『死んだ魚』のように濁った亡者の瞳――決して光の灯らない瞳で無感情に老人を見つめ、一手一手の攻撃を危なげに、しかし確実にかわしていく。 老人の動作は確かに卓越していて、まさしく武技を極めし戦士であることが窺える。 その証拠に、行動に支障はないとはいえ、紅き狐は全身へと打撲を受けていた。ダメージは決して零ではない。 彼女の手にかかってきた数多の存在が見たなら、思わず感嘆の声を漏らさずにはいられないかもしれない。 あの生物兵器と、ここまで対等に渡り合うなんて。 「…………、」 狐の挙動を待たずに、拳士は次なる一手を繰り出す。 相手に何一つとして行動を許さないその戦闘スタイルは、紅狐と互角以上に戦うことのできる有効なそれだ。 何せ、狐は軍部が公認するほど強力な生体兵器ではあるものの、老人のような武道家とは決してイコ―ルでない存在なのだから。 「確かに、見事な身のこなしだ。お主ほどの逸材は、捜したってそうそう見つかるまい」 手を休めぬまま、老人――東奔西走は語る。 狐はそれに耳を貸しているのか貸していないのか分からない。 感情の起伏が限りなく乏しいこの紅狐にも知能はあるだろうが、感性まで備わっているとは限らないのだ。 それはきっと、本人にしか分からないことなのだろう。 東奔西走は目の前の狐がどういった存在であるかを知らないゆえ、そこまで意識を回すことは当然不可能だ。 それに、言葉が通じているかどうかは、大した問題ではない。 言葉が通じないのなら実力で語り聞かせればいいだけ。 戦いに生きるものはそうでなければならない。 「だが、な」 狐の腹部へ、正拳の一撃がヒットする。 久しくなかった手応えだが、それは非常に浅い一発となってしまった。 この程度の当たりなら、町中の不良やごろつきでも問題なく反撃を返してくるだろう――東奔西走が、『並』であったなら。 当然、『敵』を抹殺せんと狐は反撃をしようとするが、行動が開始されるよりも早く東奔西走はより鋭い一撃に切り替える。 付け入る隙など与えない。 一手一手に意味がある。 たとえば何てことのない、大したダメージにすらならなかった先の正拳突きでさえ、次への連結の意味を含めての計算された打撃。 何も考えずに避けるだけでは、隙など見出せる筈もない……!! 「――お主は欠けている。お主には、魂が足りぬ」 紅色の狐・小神さくらは強者だ。 多少腕の立つ格闘家であっても、大抵はその並外れたスペックをもって無理矢理押し潰して終わらせてしまう。 散弾で何度か撃たれても倒れず、無論銃弾の一発や二発ではその生命を奪う一因にすらなることはできない。 そんな彼女がいまこうして押されている理由とは、即ち技術面だ。 攻撃を避けるのだって、全てその身体能力に頼っている。言ってしまえば、技術もへったくれもないごり押しということ。 現に彼女の動きは東奔西走の激しい攻撃の中で、攻撃を避けてこそいれど流麗な動きとはいえぬそれへと変化しつつあった。 もしも小神さくらという兵器が更に進化を遂げて、もっと確固たる自我を植え付けられたなら話は違ってくる。 東奔西走の攻撃を力押しではなく技術でかわし、彼の猛攻の抜け道を計算して行動できたなら、戦況は互角には持ち込めた筈だ。 いわば、職人と機械。 同じ作業を延々繰り返す機械は確実性こそ保証されていても、永遠に同じ場所に止まったまま決して進めない。 その点職人ならば年月を重ねるごとに技は進化を遂げ、確実性では勝てずとも、やがてその技は唯一のそれに肉薄していく。 「そのような、心の宿らぬ戦い方で」 さくらは逃れつつも、東奔西走の急所を狙う。 鍛えられたその肉体を一撃で貫けるかどうかは怪しいところだが、さくらの力も人間としては間違いなく規格外に位置する大きさ。 内臓を抉るくらいは期待できるかもしれない。 そこで生まれた隙に更に付け込んで一気にペースを奪い取れば、老人一人ごとき殺すのは造作もない話だ。 ごくごく機械的に、さくらは東奔西走抹殺の算段を組み立てていく。 体内の臓器の位置など大体の察しは付く。 仮に臓器を捉えられずとも兵器の拳で打たれれば、老いた肉体でまったくの無傷とはいかない筈。 さくらは東奔西走の上段蹴りが剛、と轟く音を聞きながら、その片腕を老人の胸の中央めがけて突き出した。 「…………!?」 がしぃぃっ、という快音が響く。 さくらは相も変わらずの濁った瞳のまま、目元を訝しむようにぴくりと動かした。 感情の機微と呼べるほど大層なものではなかったが、その機械思考にノイズを走らせるだけの効果はあったようだ。 東奔西走は小神さくらの殺人拳を腕の中央付近から掴み取り、自らの身体へのダメージを最小限に抑えたまま、身動きを封じていた。 さくらは引き抜こうとするも、東奔西走の追撃がそれを許さない。 相手の肉をも裂きかねない、小神さくらの鋭き手刀が彼の腕を潰さんと放たれるが、インパクトを受けたのはさくらの方だった。 まるで、巨大なハンマーで打ち上げられたような衝撃を感じた。 テニスボールにでもなったような、これまで感じたことのない感覚。 痛みよりも衝撃が大きい。 ごぎゃりという嫌な音は、しっかりとさくらの耳に入っていた。 「――――この東奔西走を、破れると思うな!」 東奔西走の打った打開策は限りなく単純だ。 目の前の機械のように冷徹な狐の行動をこれまでの打ち合いから推察するに、まずは不自由な片腕をどうにかせんとする筈と分かった。 後は単純、さくらが僅かにでも隙を見せたところで思い切り人体の急所の一つ、『顎』をアッパーカットで打ち抜く。 どんなに優れた格闘家であろうとも、人間の枠に収まっている限りはこの一撃を無傷で済ませることはどう考えたって不可能。 東奔西走だって、今撃破した紅狐に同じ攻撃を喰らっていたなら、手痛いダメ―ジになっていたことは間違いない。 根拠は、さくらの腕を掴んでいた左腕にある。 小神さくらの腕自体は見かけ通り少女のそれだったが、引き抜かんとする力は予想を超えた強さだった。 力が無かったなら、より高い威力での一撃を打てた。 しかも、直撃とはいかずとも腕に接触してしまったあの手刀もまた、少女の肉体からは考えられない威力だった。 骨がやられていないか不安になる――折れてはいないだろうが、鈍痛はしばらく消えないかも知れない。 しかし処置はまだ出来ない。 何故なら、 「……なん、と」 ――小神さくらは、付近の電線の上にて屹立していたからだ。 漫画や映画に代表される忍者のイメージと、まったく同じ光景。 両手を広げてバランスを取ろうとするでもなく、紅き狐はただ冷淡に佇みながら、あの濁った瞳で東奔西走を見据えていた。 瞬間、不覚にも背筋へ寒気を感じた。 彼女の濁った瞳はさっきまでの交戦でさんざん見ている筈なのに、改めて目を合わせてみるとよく分かる。 あれは――『死者』の目だ。 あんな目をした『人間』を、東奔西走は見たことがない。 四字熟語になったことで一部の記憶に欠損が出ているが、それでも断言できる。あれは、怪物であると。 「…………」 さくらのやっていることは、決して達人芸ではない。 東奔西走の猛攻をひたすらにかわし続けたのと同じように、持ち前の身体能力を駆使して強引にバランスを維持しているだけだ。 そこに『理屈』なんて欠片もない。 出来ることだから出来る。 たったそれだけの理不尽の下に、小神さくらは立っている。 忍者のように、幽鬼のように。 「…………」 身体状況、把握。 疲労・支障なし。 負傷・ 全身打撲、支障なし。 腹部へのダメージ、支障なし。 足へのダメージ、やや行動に支障あり。だが殺人続行の上で支障なし。 脳へのダメージ、脳震盪。だが、視界さえ使えれば戦闘続行に支障なし。平衡感覚など、自力で補う。 その他のダメージ、下顎部粉砕骨折。会話行動に大きな支障はあるだろうが、そもそも殺戮遂行の上で会話行為など不要。 よって、結論――戦闘および殺戮・続行。 「――――」 小神さくらは冷淡な動作で、高所からクロスボウの矢で東奔西走を射らんとする。 流石にその動きをくい止めることは出来ないが、ボウガンの矢ごときこれだけの間合いがあれば脅威でも何でもない。 十分に避けられる。 更に、回避の為に用いた運動をそのまま転換し、小神さくらの『着地点』を狙った重い一撃を打ち込むことも十分に可能。 そう、さくらは転落死も有り得る高所から、ボウガン発射後即座に飛び降りることを決行していたのだ。 超人的な身体能力を持っているとはいえ元は人間。無茶な着地を試みれば、骨が砕けるのは当然。 さくらは空中を落ちながらも、東奔西走の動きをしっかり濁りきった両の眼で捉え、彼の意図を機械的に認識する。 速い。 無策に受け身を取っては、老人の一撃が自分の頭を砕く。 ならばと、さくらはまともな人間であれば馬鹿馬鹿しいと一笑に伏すような行動を、平然と試みた。 「二段跳び、じゃとッ!?」 二段跳び――それこそ格闘ゲ―ムの中のような話であって、現実には到底無理とされる馬鹿馬鹿しい技術。 さくらはそれをやってのけた。 東奔西走は一瞬思わず瞠目したが、すぐにその仕掛けに気付く。 如何に生体兵器である小神さくらであれど、流石にそこまでの超人的技能は持ち合わせていない。 彼女がやったのは、単なるくだらない取捨選択だ。 クロスボウの矢ではなく、クロスボウ『本体』を落下しつつ片手で掴み――地面へと着地する直前に、全力で地面へと叩きつける。 本体は無惨な姿を晒しているが、この取捨選択は完全な妙手だった。 もしも武器を失うことを躊躇でもしていたら、東奔西走の渾身の一撃を無防備な体勢で直撃することになっていたのだ。 そうなれば――さしものさくらとて、ひとたまりもない。 東奔西走もまた戦闘勘を存分に働かせ、さくらのトリックを瞬時に見破り、死角へと逃れたさくらへ拳を打――てなかった。 (東奔西走……ルール、能力……!!) ぎり、と東奔西走は歯噛みする。 さくらのいる位置は、ほんの僅かではあったが東奔西走よりも『北側』だったのだ。 ほんの僅かの差異が、東奔西走の手を否応なしに鈍らせる。 ル―ル能力の制限がなければ、これほどに大きな隙を曝すことはなかった。 とことん、東奔西走は四字熟語として貶められたこの肉体を呪いたいと心から思った。 「…………」 さくらはディパックから『あるもの』を取り出した。 それは本体を失ったクロスボウの矢だ。 その殺傷能力はわざわざ試さずとも、その鋭い切っ先が、光を反射しておこる金属光沢が無言の内に語っていた。 さくらは躊躇無くそれを振り下ろす。もちろん、素手で。 《東西にしか移動できない》ルールの縛りによって、一瞬だが確かな隙を作ってしまった東奔西走は避けようとするが、遅い。 クロスボウの矢の鋭い切っ先が彼の胸板を裂いて、真っ赤な液体を漏らさせていた。 「っっ……!」 傷口は決して深くはない。 あと一瞬対処が遅れていたなら致命傷だったかもしれないが、とりあえず今のところは問題ないようだった。 東奔西走は矢を振り下ろしたことで位置が若干ながら変動したさくらへ、迷わず重い一撃を打ち込む。 それは彼女の手元の棍棒へと吸い込まれ、無惨にもクロスボウの矢はその棒状の部分から真っ二つにへし折れてしまった。 だが手はある。 クロスボウの矢を、更にディパックから取り出す。 本体を捨てたのは別に無我夢中だったとかではなく、この矢単体であっても殺人用途で十分に利用可能と判断したからでもあった。 刺し貫く。 狂い無く急所を狙ったその一撃は、回避を取っていたとはいえ東奔西走の左腕を、またも浅くではあるが確かに裂いていた。 あれでは掠り傷だ。 やはり急所を突かなければ――さくらが再び矢を東奔西走へと向けようとしたその刹那、老人の姿は視界から消えていた。 「…………? 、――――!!??」 いや、違う。 東奔西走は、全速力で小神さくらの懐へと踏み入っていたのだ。 これは危険な賭けだった。さくらの反応速度が想定より僅かにでも速ければ、一撃の代償として手痛い傷をもらう可能性がある。 しかし、この狐を沈められるならば。 そう考えた東奔西走は捨て身の一手として、この方法を選んだ。 強烈な速度で叩き込まれた正拳突きが、そのまま威力を殺せずにさくらの肉体をくの字に曲げさせて、彼方へと吹き飛ばした。 あまりにも呆気ない幕だったが、東奔西走としては珍しく冷や汗を流すに足るだけの戦いだったと、いえる。 命を奪えたかどうかはわからない。 ただ、当面の脅威は去ったといっていいだろう。 「さて、のう――」 安堵の息を漏らした途端、痛みを思い出した。 結局本来の用途での使用とならなかった矢によって切り裂かれた胸。命にも行動にも支障はないが、処置しておきたい。 腕の掠り傷もそうだが、化膿されては困る。 (ユキコたちは、大丈夫かのう……) 処置も施したいが、まずは合流が先だ。 彼は現在彼女・狭山雪子がどんな状態であるかを知らない。 知らないが、何となく言いしれぬ胸騒ぎだけは感じていた。 しかし、どうにもできない。 自分の無力を痛感しながら、東奔西走はかつて別れた、今はもう壊れてしまった少女を探して歩き出した。 四字熟語VS生体兵器――勝者、四字熟語・東奔西走。 【C-6/市街地/一日目/昼】 【東奔西走@四字熟語バトルロワイヤル】 [状態] 疲労(中)、胸に裂傷(命・行動に支障なし)、左腕に掠り傷(行動に支障なし) [服装] 特筆事項なし [装備] なし [道具] 基本支給品一式、ランダム支給品×2 [思考] 基本:殺し合いを潰す。 1:一先ずは狭山雪子と他二名に追いつく。狭山が南北に行ったのならば協力者を捜す。 2:傷の処置も余裕があればしておきたい。 3:出来ることならタクマを探す。 4:二人(行木団平、ジャック・ザ・リッパ―)には警戒しておく。 [備考] ※四字熟語バトルロワイヤル、死亡後からの参戦です ※ル―ル能力により東西にしか移動できません ◆ ◆ 小神さくらは、すっくと立ち上がった。 強く打ち付けられたことで胃液と僅かな吐血を催したものの、別段何でもないかのように立ち上がってみせた。 彼女は生体兵器だ。 それゆえにその生命力は常人とは一線を画しており、東奔西走の一撃をもろに受けてもどうにか生命を保つことには成功していた。 とはいえ、腹部へのダメージはかなり甚大だ。 徒手空拳でこれほどのダメージを背負う羽目になるとは、小神さくらにしたって思いもしなかっただろう。 さくらはボロボロだ。 だが、その生命を削りきるにはまだまだ足りない。 防戦一方のまま場所を移動しつつ戦った疲労も。 アッパ―カットにより脳は揺らされ、衝撃で半壊状態にある下顎も、見た目は深刻な損傷に見えるが、足りない。 腹部へのダメージは強大だが、やはりまだ足りない。 行動可能。 小神さくらは感慨も風情もなく、微塵の名残惜しささえ感じないままで、次なる獲物を今度こそ仕留めるべく歩き出した。 濁った、死んだ魚のような瞳のままで――― 【小神さくら@俺のオリキャラでバトルロワイアル2nd】 [状態] 全身打撲(活動に支障なし)、左足に裂傷(処置済、行動に若干の支障あり)、下顎が半壊、腹部にダメージ(極大) [服装] 特筆事項なし [装備] なし [所持品] 基本支給品一式、クロスボウの矢、ランダム支給品1~2 [思考] 基本:殺し合いを遂行する。 [備考] ※俺のオリキャラでバトルロワイアル2nd、死亡後からの参戦です ※支給品は確認しましたが、武器はもう残っていないようです ※クロスボウは破壊されました 時系列順で読む Back:優しくキミは微笑んでいた Next:行人不知 投下順で読む Back:空蝉 Next:行人不知 070:失踪する思春期のパラベラム『バーンアウト』 小神さくら [[]] 070:失踪する思春期のパラベラム『バーンアウト』 東奔西走 [[]]
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/4637.html
今日 - 合計 - おたくの星座の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 15時42分42秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/21772.html
おたくのビデオ HDニューマスター スペシャル・エディション 発売日:12月26日 ●録り下ろしオーディオコメンタリー(1井上喜久子 村濱章司 2山賀博之 佐藤裕紀) ○設定資料集(動画スライドショー) ○LD版予告編(1982 1985) ●特製10Pリーフレット 〇園田健一先生によるビハインド・ストーリー描き下ろしまんが 〇スタッフコメント(もりたけし、神田善美、猪股一彦、樋口真嗣) 〇寄贈コメント(ゆうきまさみ、島本和彦、樫原辰郎) 〇作品解説 〇コラム(切通理作) 1991年9月OVA発売開始。2014年12月26日、初のBlu-rayが発売。 監督 もりたけし 原案 GAINAX 脚本 岡田斗司夫 キャラクターデザイン 園田健一 美術監督 長尾仁 色彩設計 飯塚智久 撮影監督 佐野禎史 特効 永井留美子 カッティング 薩川昭夫 音響監督 藤山房伸 音響コーディネイター 中野徹 録音調整 星野敏昭 音響効果 佐々木純一 録音 平野延平、小菅康夫、粟野裕子 音楽 田中公平 制作担当 村田康人 制作進行 新宅純一 アニメーション制作 GAINAX 制作協力 スタジオ・ファンタジア 脚本 岡田斗司夫 演出 増尾昭一 コンテ 樋口真嗣 作画監督 本田雄 松原秀典 ■関連タイトル Blu-ray おたくのビデオ HDニューマスター スペシャル・エディション CD 1982おたくのビデオ
https://w.atwiki.jp/karanemi/pages/654.html
あんめいぞ・いまデウス 作品名:相州戦神館學園 八命陣 使用者:甘粕 正彦 相州戦神館學園シリーズに登場する能力。 邯鄲法における五常楽の急段。 勇気を振り絞る人間の数に応じて自身を強化する。 能力についての詳細発動条件 能力強化 使用者との関連性能力の基となった祈り 元ネタ 関連項目 関連タグ リンク 能力についての詳細 発動条件 使用者の姿に恐怖、忌避感を感じて奮起する者がいること使用者は自分の脅威と与える試練を通じて他者を正しく導こうと願っている。 急段の射程圏内に使用者の力に恐怖し、追い立てられる者がいること。 俺と甘粕、共に夢の根源にしている概念は希望であり、勇気であり、気概であり、 仁である。 それがどのような心の動きから喚起されるかが問題なんだ。 人知を超えた夢と夢、終末さながらの光景を前に彼らを如何にして鼓舞できるか。絶 望を払拭させる覚悟の根源は何になるのか。 能力強化 使用者の急段に賛同した者の数だけ人類の意志として支持者に加える中立状態でも使用者に対する恐怖、忌避感を抱いて奮起すれば使用者に傾く。 支持者が多いほど邯鄲法が強化されてゆく。取り込む勢力圏は徐々に広がる。 共に顕象させた主義の象徴がその属性を発揮して、己が無意識に支持者を取り込む ための拡大を開始する。 最初の刹那で展開された効果範囲は、両者ともに関東一円。これから徐々に勢力圏を 広げていくが、(以下略) 使用者との関連性 能力の基となった祈り 人の勇気を腐らせたくない平穏な世の中で勇気が腐らないように災厄を与える。 人を奮い起たせるために試練を与える魔王となる能力が発現した。 彼は人の勇気を愛している。何よりそれに魅せられている。だから見たくて見たく て堪らない。 安穏としたどうということもない平和の中では、勇気が真価を発揮することなどあ り得ないと思っているのだ。いや、歪み変質して堕落するとさえ断じている。 元ネタ あんめいぞ・いまデウス 隠れキリシタンのオラショに登場する句。 元々ははAmen。意味は「そうでありますように」=「斯く在れかし」。 いまデウスは隠れキリシタンにおける「神」のこと。 聖四文字 キリスト教における絶対神を表現する四文字。テトラグラマトンという。 キリスト教(旧約)における神を示す言葉であり、主(アドナイ)、神(エル、エロヒム)、全能(エル・シャダイ) ともいう。 関連項目 邯鄲法 五常楽 斯く在れかし聖四文字の能力分類。 関連タグ 相州戦神館學園シリーズ 能力 能力強化 身体能力強化 リンク Wikipedia ヤハウェ