約 115,900 件
https://w.atwiki.jp/83452/pages/12217.html
梓「しました」 純「ふーん」 梓「しましたよ」 純「そっか! やるじゃん!」 梓「純も入るよね?」 純「えっ、なんで!?」 梓「え? 入らないの!? むしろそれが何で!? 唯先輩ファンクラブだよ!?」 純「だからなんで私が憂のお姉ちゃんファンクラブに入らないといけないのさ」 梓「裏切り者ぉ!」 純「え? 裏切りもなにも私はそもそも澪先輩に憧れてるし……澪先輩かっこいいよねー」 梓「唯先輩に抱きつかれたくせに! バカ純バカ純!」 純「な、なんなの……なんでそんな必死なの」 梓「だ、だって……」 憂「澪先輩のファンクラブに人数で負けたくないらしいよ」 純「あー……ってそれは無理でしょ」 梓「ひどい!」 憂「ひどい! あやまって!」 純「ご、ごめん…………」 憂「純ちゃんも入ろうよ。楽しいよ!」 純「でも……」 純(あぁー……あんまり興味ないとか言ったら怒るんだろうなぁ) 純「てかさ、ファンクラブって何するの? どうせけいおん部がいつもやってるようなお茶会でしょ?」 梓「主な活動内容は~、はい会員NO.1詠唱して!」 憂「はい会長!」 憂「我々の活動目標は、写真をとったり録音したり、スキンシップをとりながらお姉ちゃんという存在に少しでも近づくことです!」 梓「そうだねそうだね。素晴らしいね」 純「す、すとーかー集団じゃん……ひぃっ!」 梓「違うよ! 愛でてるの!」 憂「うんうん! 実に生産的なファンクラブだよ!」 梓「えへへ、憂はわかってるね~、さすがゴールド会員!」 憂「えへへ~……」 憂(ま、ほぼ無理やり入らされたんだけどね……) ―――――回想―――――― 梓「憂入るよね? ファンクラブ」 憂「え? ファ、ファンクラブって…………」 梓「はいるよね? はいるでしょ!? 唯先輩のこと大好きだもんね!」 憂(うっ、なんか嬉しそう……今更そういうのにはあんまり興味ないのに……) 憂「だ、大好きだけど……」 梓「でしょ!? ほらこれ、会員証だよ! かわいいでしょ!」 憂「うん……可愛いね」 憂(この手作り感……一生懸命つくったんだろうなぁ……) 梓「憂が入ってくれたら心強いよ~」ニコニコ 憂(こ、断れない! これ断ったら絶対傷つくよ!) 梓「えへへ~」 憂「は、入ります……はいらせてください」 ―――――――――――― 純「で、いま会員何人いるの?」 憂(そ、それは聞いちゃだめ~!) 梓「えっ!? ええっと……その……20人くらいかな!!」 憂(水増しした! 10倍に膨れ上がってるよ!) 純「わぉ、結構いるんだ。やるじゃん。じゃあそれで頑張れば?」 梓「うぅ……」ジワ 憂(あぁ……梓ちゃんが泣きそう……!) 純「なにさその顔。だから私あんまり興味が」 憂「じゅ、純ちゃん! お昼ごはん! 今日のお昼ごはんおごってあげるから!」 純「え!? マジ!? いいの!?」 憂「う、うん! だから……お願い! お願い~!」 純「そっかーそういうことなら~、し、しかたないな~あはは。焼きそばパンでいいよ!」 憂「うん……お昼に購買いこうね……」 憂(あぁ、私のお小遣い……) 梓「よっし! 会員ゲット! 憂ナイスだよ!」 憂「ありがとうございます会長……」 憂(なんて嬉しそうな……良かった……) 梓「純には早速会員証をあげよう。はい」 純「ん、ども……えぇ~こんな微妙なデザイン……あれ? 会員NO.2って……んあ?」 梓「あっ!」 憂「ぬ、抜け番なの! ついこの間会員NO.2が諸事情でやめちゃって!」 梓「そ、そうそう!」 憂「もうっ、梓ちゃんが見栄はるから……」ボソボソ 梓「ご、ごめん……」ボソッ 憂「なんですぐバレル嘘つくの」ボソッ 梓「だってぇ……」 純「あー、まぁどうでもいいんだけどさ。コレ特典とかあんの?」 梓「もちろんあるよ!」 憂「えっ、あるんだ……それ知らなかったなぁ」 梓「まず会員特典その①」 梓「会長であるわたしを通して憧れの唯先輩とおしゃべりできちゃいます」 憂「……」 純「ふーん」 梓「その②!」 梓「唯先輩グッズをプレゼントしちゃいます」 憂「……なにを勝手に」 純「プレゼント?」 梓「ただし! このプレゼントをゲットするには!」 梓「ファンクラブポイントを集めてもらいます!!」 純「うわぁめんどくさ」 憂「ポイント?」 梓「会員証の裏をみて!」 純「あっ、スタンプカードみたいになってるんだ」 梓「30ポイントあつめたらグッズと引換だよ」 憂「あぁこれスタンプカードのつもりだったんだ……ちっちゃいカレンダーかとおもった……」 梓「ポイントの集め方は2つ!」 梓「まず1つ目は唯先輩の写真をもってくること」 梓「それを私が鑑定して得点をつけるよ!」 梓「素晴らしい唯先輩なら一気に3ポイントあげちゃう!」 純「写真をとればいいんだ? 憂は超有利じゃん」 憂「う、うん……そうだね……」 梓「2つ目の方法は、私と唯先輩のふたりきりの時間をつくり出すのにさりげなく協力すること!」 純「あんたの私腹を肥やすためのファンクラブなのはわかった」 憂「梓ちゃん……そんなにお姉ちゃんのこと……」 梓「と、とにかく! ポイントを集めて! 交換!」 純「べつにグッズいらないんだけどな~」 梓「むぐ……」 純「写真とかとるのめんどくさいし……もう一個のほうはもっとめんどくさいし」 梓「な……そ、そんなことないよ……むぐ、憂は!? 憂はグッズほしいよね!?」 憂「私もそんなに……」 梓「うそぉ!? 手作りグッズだよ!」 憂「ならなおさら……あ、ごめ……」 梓「ちょっとまってよ! それじゃあ意味ないじゃん! 私なんのために夜更かししたの!」 純「しらないって……」 憂「……夜更かしして会員証がこの出来……」 梓「うぅ……ううう!!」 憂(あ、泣いちゃう……) 純「ちょ、まった! 泣かないの! まるで私らがいじめてるみたいじゃん!」 梓「ううああああ!! にゃああ!!」 憂「わ、わかった! 写真とってくるよ!」 純「ちょっと憂、あんたここで梓甘やかしたらどんどんつけあがるよ」ボソボソ 憂「で、でも……」 梓「うにゃあぁぁぁっぁ……唯先輩……唯先輩……」 梓「うぇぇぇん……せっかく、せっかくつくったのに……唯先輩……」 純「……」 憂「純ちゃん……私たち、大人にならなきゃ」 純「うん……少しくらいなら付き合ってあげよっか……」 梓「え!? ほんと!?」 純「なにケロっとしてんの」 憂「と、とりあえず明日家にある写真もってきてあげるよ」 梓「わー! ほんと!? ありがと!」 純「でさ、グッズってどんなの? みせてよ」 梓「それはポイントあつめてからのお楽しみ!」 翌日 梓「唯先輩可愛いよぉおお。憂ありがとー」 純「……もうかれこれ1時間もながめてるけど……」 憂「……それ一昨年くらいのかな」 梓「にゃああもうこの写真とか最高! えへへっへへ」 憂「うん。私もそれ結構好き」 梓「にひ、ニヤケ顔がおさまらないよ」 純「…………そうなんだ、じゃあ私ジャズ研いくね」 梓「ストップ!」 純「あーもう何よ! あんたのニヤケ面みてたら無性に腹立つんですけど!」 梓「この写真」スッ 純「ええい! その写真がどうした!」 梓「写真……コレ見て、これ……うふ、うへへ、えへへへへへっ」 純「……まぁ、可愛い寝顔だと思うよ……たぶん。涎の跡とか……」 梓「でしょ!? でしょおお!? 可愛いなあああ唯先輩っ」 純「梓のツボがわからない……」 梓「ふにゃあ! この半目のとかすごいね! 劇的瞬間を捉えられた唯先輩だね! ふふふ」 憂(こんなボツ写真で喜んでもらえるとは思わなかった……) 梓「ねぇ純! 他にもみる!? みるでしょ!?」 純(き、きもぉ……なにこのテンション、普段と全然違うじゃん) 純「別に特別見たいわけじゃないけど……」 梓「え? ……え? それ本気? 唯先輩写真を見たくないって本気?」 純「だ、だってそもそもそんなに興味ないし……」 梓「うそ、ファンクラブ会員としてありえないよ。純って変わってるね。もう部活行っていいよ」 梓「あーもっと写真ほしいよおお! 家中の棚を唯先輩アルバムで埋め尽くしたいいい!!」 憂「ま、またもってくるから……今日はそれで我慢して……」 純「じゃ、じゃあ会長……お大事に……」 梓「ああぁあ! 唯先輩唯先輩!」 憂「それで梓ちゃん。ポイントとやらは……」 梓「あ! 忘れてた!」 憂「……」 梓「じゃあ今日もってきてくれた写真をポイントに換算しまーす」 憂「お願いします」 梓「その前にもう一度鑑賞。んー、これは良い、これもいい。おぉやっぱこれもいい!」 梓「被写体がいいとカメラマンの腕どうであれやっぱブレないな~、さすが唯先輩!」 梓「いや、でもこの写真は……うふふ、うふふっへへへ」 梓「唯先輩……唯先輩……はぁ……にゃふ」 憂「早くして……この後夕飯のお買い物するから……」 梓「待ってね。あ、会員証だして」 憂「うん」 梓「じゃあスタンプ押しときまーす」 =゜w゜= =゜w゜= =゜w゜= =゜w゜= =゜w゜= 梓「はい5つでーす! おめでとー!」 憂「えっ!? なにこの変なスタンプ」 梓「猫だよ?」 憂「猫……あぁ、そっか」 梓「私は唯先輩のあずにゃんだからね」 憂「そ、そうだね……」 梓「じゃあ私そろそろけいおん部いこっと」 憂「悠長にこんなことしててよかったの?」 梓「いいの。今日は三年生のほうが遅い日だから」 憂「じゃあね。がんばってね会長」 梓「うん! 憂もがんばって写真とりまくってね!」 憂「わかったよ。家ではなるべく自然なお姉ちゃんを撮してみる」 梓「じゃあ私はラブラブツーショットでも撮っちゃおうかな、なんてね! えへへ」 部室 梓「皆さんもっと練習しましょうよ!」 律「へいへーい」 紬「でも今日はけっこういい感じじゃなかった?」 澪「うん。いまの演奏で90点くらいかな。梓もいい感じだった」 梓「だめですよ! ライブも近いんですし、しっかりしてください」 唯「えへぇ~あずにゃんは努力家だねぇ~」 梓「そうやってだらだらしてるから本番で急に飛んだりするんです!」 梓(こい……抱きついてこい……!! いつもどおり!!) 唯「もー怒っちゃってー、もーあずにゃんはー」 梓「唯先輩はいくらなんでもやる気なさすぎです!」 梓(こうやって個人的に煽っておくと……むふふ) 唯「えー、でもうまくいったじゃーん」 梓「きょ、今日はうまくいっても明日はわかりません」 梓(あと少しかな……) 唯「だって今日はもう疲れたよー」 梓「お茶のんで数回合わせただけじゃないですか! なんでそれだけで疲れるんですか」 唯「むぅ…………あ! そうだ!」 梓「はい?」 唯「体力補給~」ギュウウ 梓「んにゃ~」 梓(きたぁ! やった! ん~いい匂いふわふわあったか唯先輩!) 梓「んふぅー……」 唯「ぎゅー」 梓「あぁ……くるひっ、にゃっ!? おかしくなっちゃいます……」 唯「あずにゃ~ん」 梓「うへ、うへへへ……にへ」 梓(もー! 離してください! さっさと練習しますよ!!) 唯「なんか息荒いね?」 梓「にゃふー……あったかーい」 梓(ほら、暑いんで! 時間ももうあんまりないですよ!) 唯「あったかいよねー」 梓「にゃー……いい気持ち」 唯「だよねー」 梓(……あれ?) 2
https://w.atwiki.jp/yuiazu/pages/1831.html
♪~ 梓「あれ、唯先輩からメールだ」 from 唯センパイ sub あずにゃん! 2011/11/10/11 58 27 -------- あずにゃん、お 梓「…お?」 梓「…」ピッピッ、プルルルルル 唯『あ、もしもしあずにゃん?』 梓「はいそうですけど…さっきのメール、何です?」 唯『あれね、うーんとその…何て言うか』 梓「もう、意味わかりません」 唯『もうちょっと待って!』 梓「?まったくいつも意味ふm」 カチッ 0 00 唯『あずにゃん!誕生日おめでとう!!』 梓「えっ…本当だ11日になってる…あ、ありがとうございます」 唯『…えへへ、本当は0時になったら一番にメール送ろうとしてたんだけど』 梓「間違って途中で送信しちゃったんですね」 唯『さすがあずにゃん!分かってるぅ』 梓「…そのくらい、ずっと唯先輩を見てきたんですから分かりますよ」 唯『そう言ってもらえると嬉しいな』 唯『それにね、今回は間違えちゃって良かったなって思うんだ』 梓「…そうですか?」 唯『だってね、あずにゃんの17歳最後の言葉と、18歳最初の言葉を聞けたんだよ』 唯『世界で一人だけの幸せ者だよ』 梓「な、何恥ずかしいこと平気で言ってるんですか///」 唯『だって、本当に嬉しいんだもん』 梓「もう…///」 唯『来年も、私だけに聞かせてくれる?』 梓「来年っていうと」 唯『あずにゃんも同じ大学に入って、同じ寮に住んで、一緒に…』 梓「…一緒に来年の誕生日を過ごせますかね」 唯『過ごせるよ、絶対』 梓「…ありがとうございます。受験近いですけど、私頑張ります。絶対受かって見せます」 唯『ふふ、あずにゃん、待ってるからね』 梓「はい…」 唯『あずにゃん?』 梓「また、唯先輩が忙しくなければでいいんですけど…近いうちに会えますか?」 唯『んふふ、また寂しくなっちゃったの?子猫ちゃん』 梓「だって…唯先輩と話してると…」 唯『窓から外見てごらん』 梓「………!」 唯『あずにゃんの事だもん。私にも分かるよ』 唯「ハッピーバースデー!あずにゃん!」 おしまい さすが!唯先輩Gujjobu!! -- (あずにゃんラブ) 2013-01-07 18 08 31 かっこいい… かっこいいです唯先輩! -- (名無しさん) 2013-01-08 01 57 43 名前 感想/コメント: すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/2501.html
唯先輩の部屋に入るのは、もう今日が最後。 だから、出ていくのも最後。 唯「……なんで?」 半年も保たなかった理由。 それはちゃんとあるんだけど、どう言ったらいいのか。 それを言ったら、もしかしたら唯先輩は この先誰とも優しくし合う事が出来なくなってしまうかも知れない。 私のほうも、我慢できなくなったから、としか言いようがない。 唯「ねえ……あずにゃん、どうして……?」 唯先輩は目に涙を溜めているけど、 もうそれも精一杯可哀想なフリをしているようにしか見えない。 そんな小賢しい人じゃないってわかっていても、 そう思ってしまうくらい冷めきった私の感情。 唯「ねえ、なんで?私が何かしたなら謝るから……」 とうとう涙は零れた。 それを見ても全くほだされる気配のない自分に驚いた。 一時はあんなに夢中になって全身全霊で愛情をぶつけた相手なのに、 一度そう決めたらこんなにドライになれるんだ、私って。 唯「やだ。やだやだ……。別れたくない。別れたくないよぉ……」 唯「あずにゃんお願い……」 ―そういうところが嫌なんです 唯「う、う……」 全く、我ながらなんて冷たい声。きつい言い草。 唯先輩、いや、他の人にもこんな言い方をしたことはなかった。 嫌、と言ったけど、嫌いになったわけじゃない。 甘ったれなところは嫌いじゃなかったし、それはむしろこの人の愛嬌のはず。 唯「……えへへ」 唯先輩は、「泣いて駄々をこねるのをやめる」という意思表情なのか、 大粒の涙を流しながら、笑顔になってない笑顔を見せた。 前の私ならそこに悲痛を感じたんだろうけど、今は不細工にしか見えない。 ―私の心はもう決まってますから そう言うと、唯先輩はまた泣き出した。 今度は声をあげて。 それからすぐに床にうずくまって顔を隠し、 泣き顔を見られて叱られないように泣き続けた。 半年前……私が高校2年の夏、唯先輩は告白してきた。 他の先輩達が日直や掃除で遅れたその日、 部室には私と唯先輩の二人だけだった。 私と唯先輩は何気ない会話をしていて、ふと、言葉が途切れた。 私が次の話題を考えるともなく考えていると、 唯先輩は何の脈絡も無しに、突然言った。 唯「す、好きっ。あずにゃん……あずにゃんの事好き!」 言い終えて、私はもちろん、唯先輩自身も驚いていた。 唯先輩は口を開けたまま目を見開いて茫然としていた。 その様子を見て、いつもの「好き」とか「可愛い」とは別の意味だとわかった。 慕情が堤防を破って溢れたような、そんな告白だった。 唯先輩は立ち上がって、しばらく部室の中を行ったり来たりした後、 唯「あ、あの、だから、えっと……つ、付き合って。付き合ってくれない?」 と言った。 顔を真っ赤にした唯先輩を見て、私は思わず了承してしまった。 唯先輩は大喜びして抱きついてきた。 スキンシップはいつものことだけど、この無償の抱擁を今まで以上に享受できて、 恋人という肩書きに甘んじればもう意固地になって拒む必要もないんだと思うと、 私は嬉しくなった。 それから私はあっという間に唯先輩の虜になった。 今までもほとんど虜みたいなものだったけど、 恋人としての唯先輩の仕草、声、温もりは私の知らないものだった。 こんなに可愛い人だったんだ、唯先輩は。 私はそれを知って、青春を全てこの人に捧げようと思った。 最初の二ヶ月は、本当に幸せだった。 他の先輩達や、純や憂に関係を隠していることも、 幸せという至上のデザートに添えられたミントの葉程度のお飾りでしかなかった。 交わす言葉、見る風景、聞く音楽、それから二人での演奏、 全てが新鮮で斬新で、どんな娯楽も及ばないほどだった。 三ヶ月目になって、私の恋心に綻びが生じ始めた。 唯先輩と過ごす時間が増えた事で、 私は今まで知らなかった唯先輩の可愛いところを知ることができた。 でも、同時に、恋人にならなければ一生知り得なかったであろう、 唯先輩の嫌な部分も見えるようになった。 ひとつだけ。 たったひとつだけだったけど、 それは私の中の「平沢唯」を壊すには十分だった。 最初は見て見ぬふりをしたけど、目を逸らしきれるものではなかった。 次に私は、それを受け入れようとした。 でも私の小さい身体と心では無理だった。 元々唯先輩は完全無欠な人じゃない。 そもそもそんな人はどこにもいない。 欠点がそのまま愛嬌になる、それが唯先輩だ。 だから欠点を愛せない私がダメな子なんだ。 私は自分を責めるようになった。 すると、唯先輩と居るだけで、私は苦しくなった。 唯先輩が無垢な顔で私に愛情を示すたびに、 自分の卑小な心を責め立てられているような気がした。 それが続くと、唯先輩に会うのが億劫になり、 可愛いと思えた仕草も声も、肌の温もりも、嫌悪の対象になった。 唯先輩の無限とも思える愛情を享受するには、私という存在は小さすぎる。 一分の欠陥を唯先輩全体に当てはめてしまうような私に、恋人の資格はない。 いや、それは自己犠牲に見せかけた自己弁護だ。 本当は、私に生まれた愛情が、 あっけなく消えるのを認めたくなかっただけだ。 自分が酷薄な人間であるという事実から逃げたかっただけだ。 私はどこまでも醜い人間だった。 私の身体の上で腰を振る唯先輩を見ても、 私はもう愛しいとは思わなくなっていた。 ただただ、乾いた嫌悪感だけがあった。 それを自覚して、私は決断した。 「唯先輩と別れよう」 唯「うううう……別れたくないよぉ……」 ――泣いてもダメです 唯「なん、で……なんで……?」 ――ごめんなさい。冷めちゃったんです 私がそう言うと、唯先輩一際大きな声で泣いた。 その声が部屋の中に響き渡る。 ほとんど赤ん坊みたいな泣き方。 憂が出掛けていて良かった。 冷静にそう思う自分に、私はまた嫌になる。 唯先輩は顔を上げて、私の腕を掴んできた。 唯「お願い!あずにゃんお願い……! 別れるなんて言わないで!私、ちゃんとするから!」 ――離してください 唯「もっとあずにゃんのこと可愛がるから! 優しくするし、私ももっと可愛くなるように頑張るから!」 そういう事じゃないのに。 唯先輩はもう、「平沢唯」としてこれ以上ないほどに可愛くなっている。 でも私には、その可愛さは欠点のマイナスが反転して、 より大きな欠点にしか見えない。 唯「やだよぉ……。離れたくないよぉ……」 唯先輩は私の首に腕を回し、力一杯抱きしめてきた。 一瞬、私が嬉しくなるのがわかった。 嫌気が差していたはずの抱擁。 唯先輩の、最上の愛情表現。 泣き声からではなく、肌から伝わる愛情と懇願。 嫌になるのはわかってるけど、短い間でも私の青春に輝きをくれたこの人に、 最後くらいは、その愛情の一部でも返してあげなきゃいけないのかもしれない。 ――唯先輩 私が呼ぶと、唯先輩は腕の力を緩めて私の顔を見た。 私は涙を拭ったあとに、ゆっくりと唇を重ねた。 唇を離して、私は言った。 ――泣いても喚いても、もう無理なんです。 だから、これで……最後にしましょう 唯先輩はまた大粒の涙を流して、それから観念したように無言で頷いた。 私はぐずる唯先輩のティーシャツを脱がせた。 もう見慣れた乳房が露になる。 私はそれにそっと触れる。 初めて触った時、私はそこから途方もない母性を感じた。 それは今も変わらない。 唯先輩はしゃくりあげながら、私の服の中に手をいれてきた。 ――……っ、ん…… いつもは恥ずかしくてあまり声を出さないようにしてたけど、 今日くらいは……最後くらいは素直になってあげよう。 唇を重ねると、くっついた頬に唯先輩の涙が伝った。 唾液と涙が混ざって、妙な味がする。 唇が離れると、頬も離れた。 それでも私の頬に涙は残る。 ――あ、れ……? もう唯先輩とは離れたはずなのに、新しい涙が跡を作った。 私と唯先輩はベッドに移り、毛布にくるまって、その中で裸になった。 乳房を吸って、背中をなぞって、キスをして、 そうしていると、あれだけ冷めていた私の心は温かくなり、 理性の稜線がぼやけていった。 唯「やだよ……。あずにゃんとずっと一緒にいたいよ……」 唯先輩はまだごねている。 ――ダメです……。さっき約束したじゃないですか 唯「……うん。そう、だよね……」 唯先輩は涙を拭いて、溜息をひとつ、それから私の上に跨った。 ああ、嫌だ。嫌だ。たまらなく嫌だ。 下から見上げる唯先輩。 乳房と、その間から覗く顔。 目を閉じたくなる。耳を塞ぎたくなる。吐き気すら覚える。 唯「い、くよ……」 唯先輩は自分の性器を私の性器にあてがって、それから腰を振り始めた。 唯「んっほおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!」 唯「んおっ!んおっ!おっほおおおおおおおおおおお!!!」 唯先輩は怪獣の成体のような奇声を発して、腰を振った。 この声を聞いてしまっては、どれだけ普段可愛くても、 ついさっきまでほだされそうになっていても、一瞬で現実に引き戻される。 唯「おごっ!あず、んほほおおおおお!!あずにゃんんんんん!!」 あぁ、くそ。醜い。醜い。 どうしてそんな声を出す。 もっとしとやかに、ためらいがちに、健気に鳴けないのか。 ――どいてください 唯「おほぉ!?」 もう限界だ。一秒たりとも聞いてられない。 私は伸ばしていた足を引き戻し、唯先輩のどてっぱらを思いっきり蹴飛ばした。 唯先輩は書くのもおぞましい悲鳴をあげてベッドの上から転げ落ちた。 私は急いで服を着て、足早に唯先輩の部屋を出た。 外に出て唯先輩の部屋を見上げると、明かりは点いたまま。 その中から、子供のような泣き声が聞こえる。 大丈夫。もう迷わない。 私は寒空の下、 コートの中にかつて恋心であった鉛のような不快感を隠して、家路についた。 おわり 戻る
https://w.atwiki.jp/83452/pages/12218.html
唯「あずにゃんもあったかあったか大好きだねー」 梓「唯先輩の抱っこ大好きですー」 梓(なっ! 口がいうこと聞かない!?) 唯「おぉ。今日は素直だねぇー。えへへー、あずにゃんぎゅーっ」 梓「んぅー唯先輩もっとぉー」 梓(うわああ! 恥ずかしいいいい!) 唯「甘えんぼあずにゃんも可愛い~」 澪「お、おい! いつまでやってるんだ」 律「梓もあれだけ言っときながらなんで抵抗してないんだよ!!」 紬「梓ちゃん猫さんみたいね」 梓「えへへへー」 梓(これじゃ私がおねだりしてるみたいだよ……) 唯「あずにゃんすりすりー」 梓「にゃあぁん」 梓(うぅ、そっか……私、唯先輩に夢中になると本当の自分が隠せないんだ……) 唯「さぁて! 補給完了~♪」 梓「えっ、もう!?」 唯「ん?」 梓「ま、まだ……もうちょっと」 梓(おかしい! こんなの私じゃないいいい!) 唯「えーあずにゃん寒がりー」ギュウウ 梓「ふにゃん……あったかー……」 梓(あったかーじゃなくて!) 唯「なーんか最近あずにゃん変わったよねー」 律「だんだん唯に毒されてきたか」 澪「梓ぁ……練習するんじゃなかったのか……?」 梓(ふぅー、なんだかなー) 唯「えへぇ~♪ うりうりー」 梓「にゃあん♪ 唯先輩ったらぁ、やめてくださぁい♪」 梓(ま、いっか……幸せだし!) また翌日 梓「あのね……私のおきにいりの唯先輩の写真がね……」 梓「……でね……が………………かわいくてね……」 梓「たまらないね……くう…………さらに……もう……」 梓「すごすぎ…………で……そうおもうでしょ……」 梓「どうして………… すき…………はー!」 梓「…………だきしめて……ねるときも……まくらのした」 梓「……でしょ…………すばらしい……!」 梓……うつくし………………あれ! もうこんな時間だ!」 梓「ちょっとしゃべりすぎたね」 梓「私の写真の自慢をおとなしくきいてくれたお礼に ……これは気持ちだよ!」 憂「あ、ありがとう……」 純「よくわからない人形を手に入れたんだけど」 梓「私の手編み唯先輩人形だよ!」 純「なんかコレ呪われそうな顔してるね」 憂「こらぁっ! 純ちゃん!」 純「ご、ごめっ! 無神経でした!」 梓「……天使の笑顔」 憂「そ、そうだよね! かわいいよね! 梓ちゃん編み物も上手なんだね」 純「たしかにうまくけど、そもそものセンスが……」 憂「こらぁっ!」 梓「いいもん! これからどんどんうまくなるから!」 梓「だから会員のみんなは今後のグッズを楽しみにしててね!」 純「えぇ……もっと役に立つものがほしいなぁ……」 憂「純ちゃんは現物主義だね」 梓「これもすごく役に立つよ!」 純「何に使うのさ」 梓「…………にゃふ」 憂「……」 純「でもポイント得点はもっとすごいものなんでしょ?」 梓「うん! それはもう!」 憂「た、たのしみだなー!」 純「お金?」 梓「お金には変えられない素敵なものだよ……」ウットリ 憂「そんなすごいものをよく手放す気になれるね」 梓「うふふ、だから二人ともせっせとポイント集めにいそしんでね」 純「あ、そういや来るときちょこっと唯先輩の写真とってきたよ」 梓「えっ! 見せて!」 純「ん、携帯だけど。ほら」 梓「お、おぉお……なんて眠たそうな顔!! これは……すごい良い! 画質がおしいけど良い!」 憂「わ、私も持ってきた! 梓ちゃんが気に入りそうなの!」 純「あ、何対抗意識燃やしてんのさ」 憂「えへへ、なんだか面白くなってきて」 梓「みせてみせて! みせてみな!」 梓「うわぁ! どれもこれも……うわぁああ一軍メモリアルアルバムにふさわしいのばっか!!」 純「……」 憂「い、いちぐん……なに?」 梓「なにこれ! んんっ! ふにゃあ!」 憂「ちょ、ちょっと、何興奮してるの……」 純「憂、あんた一体どんな写真もってきたの?」 憂「ふ、ふつうにだらだらしてるとこをおさめた物だけど……」 純「いつもの光景だけでこのはしゃぎよう……」 梓「このシャツの馬鹿げた文字が唯先輩の可愛さに磨きをかけてるよね。さすが最高のセンスの持ち主」 梓「私も今度買ってみよう」 梓「あ、会員の指定服をこれにしようかな……あ、いいかもそれ……うふふ」 純「絶対そんなの着ないから」 憂「私もあのシャツはちょっと……」 梓「うーん、でも私が真にもとめる写真はないなぁ……」 憂「え、求める写真? どんなの?」 梓「え? 聞きたい? あーでもどうしよっかなー」 純「言いたそうだから聴いてあげていいよ」 梓「これ言っちゃうとポイント集めが楽になるしなー」 憂「教えて教えて!」 憂(早くポイント集めきって解放されたい……) 梓「そう、私が真に求める唯先輩写真。それは!」 梓「とってもカッコイイ唯先輩なんだよ!」 純「また難しいものを……」 憂「難易度Sだね」 梓「うん……滅多に見せない唯先輩の真面目でクールな一面。それを私は切り取りたい」 梓「そして写真立てに入れてにゃふふ、ずっと朝も昼も夜も眺めにゃふふふっ」 梓「えへへっ、かっこいい唯先輩は私のこときっと『梓』ってよぶんだよえへへへ」 梓「それでしなやかな指で私の顎をクイっとあげて、えへっ、えへへ」 梓「そのまま……そのまま……あぁぁん、だめですよぉ唯先ぱぁい!」 憂「……帰ろっか純ちゃん」 純「梓、もしそのカッコイイ唯先輩の写真とやらを撮ってきたら」 梓「うんうん! スタンプ好きなだけ押してあげる!」 憂「!」 憂(かっこいいお姉ちゃんを撮れば解放!) 純「へぇ……じゃあちょっと張り付いて……って唯先輩がかっこいい顔するわけないじゃん。あほくさー」 梓「……するもん」 憂「……するもん」 純「なにその顔」 梓「純はわかってないね」 憂「ほんとだよ。お姉ちゃんだってたまにはビシっと……キリっとクールに……あれ?」 梓「どったの?」 憂(これほんとに難しいかも……) 梓「とにかく、自然にかっこいい唯先輩だからね! 頼み込んで表情作ってもらうなんてなしだからね!」 梓「あと唯先輩と話す際は私をとおして」 憂「どっちみちお姉ちゃん演技なんて出来ないよ」 純「私はもう諦めた。地道にポイントあつめる」 梓「むぐ……ま、まぁそれもありかもね」 純(てかめんどくさいし……毎朝パシャっととらせてもらえばそれで終わるし……) 憂「私はスーパーショット頑張ってみるよ。もちろん普通の写真ももってくるけど」 梓「期待してるよ。じゃあ二人とも今日の分ポイントつけるね」 純「あ、そっか。もう一気に10ポイントくらいよこしなって」 憂「どきどき」 梓「ふむぅ~、純のはたしかに良い写真なんだけど。なにより画質がねー、手ぶれもダメダメ」 純「き、厳しいんだ。もっと絶賛するかと……」 憂「意外とね……マニアってそういうものらしいよ」 梓「うーん、まぁ~、おまけにおまけして1ポイントかなー、てかもっと撮ろうよ」 純「つ、次は頑張ります」 憂「どんまい純ちゃん!」 梓「で、次は憂ね」 純「憂はいいよねー撮り放題だし」 憂「これが環境の差ってやつだよ」 梓「ふにゃー可愛い~、にゃふ~ん」 憂「どうでしょうか会長」 純「これさっきも見たじゃん!」 梓「はにゃー……いいなー、これいいなー」 梓「あぁ、こっちも可愛い。ちゅっちゅ~」 純「しゃ、写真にキスしてる……」 梓「キス鑑定もしらないの?」 憂「……」 梓「キスしたときの幸福度で価値がきまるんだよ!」 梓「よってこの写真は単体で3ポイントはかたいね」 梓「さすが私の一軍候補だよ。」イソイソ 憂「こら、返しなさい。それ私にとっても結構大事な写真なんだけど」 梓「か、かえすっていうか! これはファンクラブ全体の財産だよ!」 梓「だから会長の私が責任をもって……」ゴソゴソ 純「がめついなー」 憂「……」 梓「と、とりあえずポイント換算!」 梓「……10個スタンプ押しときまーす!」 |=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=||=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=| | | | | || | | | | | | | | | |GOAL 憂「またこのスタンプ……」 純「すごっ! もう半分きてるじゃん!」 梓「憂は熱心なファンだからね」 憂「ま、まぁそういうことにしていて……」 梓「えへへ、明日が楽しみだなぁ」 憂(これ、よく考えなくても梓ちゃんしか得してない……) 夜 憂「うーん、どうしよ」 憂「カッコイイお姉ちゃんなんて……」 唯「ういういー、どうしたの?」 憂「あ、うん。ちょっとね」 唯「あ、そうだ。きいて憂ー。最近あずにゃんがねー」 憂「梓ちゃん?」 唯「素直になったんだよー私になついてるんだよーあのツンツンなあずにゃんがだよーすごいよー!」 憂(懐いてるっていうかもう……狂信者だよお姉ちゃん) 唯「ごろごろーってしてあげたら喜ぶの!」 憂「そうなんだ」 憂(お姉ちゃん梓ちゃんのこと好きなのかな……好きだよね?) 唯「なにか考え事ー?」 憂「……ねぇ、お姉ちゃんは梓ちゃんのこと好き?」 唯「え? うん! 大好きだよー!」 憂「そっかぁ」 唯「え? 憂もあずにゃんのこと大好きだよね?」 憂「う、うん……」 唯「喧嘩でもしたの?」 憂「違うよ、ただ……」 憂(お姉ちゃんの言う好きと梓ちゃんの好きは違うかもしれない……) 憂(あれ、そういえば梓ちゃんの口から好きって言葉はきいてないなぁ) 唯「ういー?」 憂「ううん、なんでもないよ」 憂(ファンクラブのことは一応梓ちゃんにきいてから伝えよう) 唯「変な憂ー。あ、お腹すいた」 憂「うん! 待っててね!」 憂(はぁ……今晩も写真選びしなきゃ……) 数日後 梓「……むむっ!」 純「会長の目付きが変わった!」 憂「こ、これはどうですか!」 梓「すごい! 笑顔のパワーが溢れてる!」 梓「これ一枚でみんなの心にお天道様がのぼるね」 純「たしかにこの笑顔はえぐいね。瞬殺だよ」 梓「でしょ!」 純「憂のお姉ちゃんは誰に対しても笑顔なんだよ!」 純「そういうことができるのってほんとに心の底からぽかぽかな人だけだよね!」 憂(だんだん毒されてきてる……) 梓「じゃあそういう純の今日の成果は?」 純「じゃじゃん! 今日はデジカメもってきましたー! これでパチリといただいたよ」 梓「楽しみ! はやく見せて!」 純「まずこのおはようの先輩」 梓「むふっ! 今日も輝いてるなぁ唯先輩」 憂「朝御飯に好物たべるとこんな感じなんだよ」 純「そして休み時間に寝ている先輩!」 梓「ふにゃああ! 私の好きな寝顔だ! どうやってとったの!?」 純「他の先輩に頼んでみました!」 梓「さすがの行動力!」 憂「純ちゃんポイント稼ぎ必死だね」 純「そりゃあグッズとやらが気になるからね。気になって授業が身に入らない!」 憂「グッズは私が先にもらうから!」 純「負けないし!」 梓「純がその日その日の唯先輩を撮って、憂が唯先輩の過去の写真を持ってくる」 梓「私の布陣に死角なしだね。うんうん」 純「さぁ梓会長。ポイントを!」 憂「私も私も!」 梓「おっけーおっけー待ちなさい」 純「どきどき」 憂「どきどき」 梓「さて、会員No,2 あとちょっとだよ頑張れ」 純「!」 3
https://w.atwiki.jp/83452/pages/14797.html
憂「ここがいいのかな?あずにゃん?」クチュクチュ 梓「さ、最高に気持ちいいです…唯先輩」 憂「えへへ~あずにゃんは可愛いなぁ、もっと気持ちよくしてあげるね~」クリクリ 梓「ぁん!…ゅいせんぱい…らめぇ…ぁん」 純「どうしてこうなった」 落ち着け私…どうしてこうなったのか…それは… …………………… 平沢家 夜 憂「いらっしゃい~純ちゃん梓ちゃん」 純「やっほー」 梓「こんばんわ、憂」 憂「うん、さぁ入って~」 純「おじゃま~」 梓「お邪魔しまーす。でも、よかったの?今日憂の家で泊まっても」 憂「うん、お姉ちゃんも大学に行っちゃって、寂しいからね~」 純「今日は私達がいるから寂しくないよ」 憂「えへへ、ありがと、純ちゃん」ニコニコ 純「梓も唯先輩がいなくて寂しいんじゃないの~?」 梓「そ、そんなことないもん!どっちかというと唯先輩がちゃんと生活できてるか不安だよ」 憂「お姉ちゃん頑張ってるみたいだよ~友達もできたようだし」 梓「へぇー私達も新軽音部頑張らないとね!」 純「部長ガンバ!…ところでさ、私こんなの買ってきちゃったんだよね~」 梓憂「?」 純「じゃ~ん!お酒です!」 梓「私パスで」 純「はやっ!」 憂「純ちゃんそれどうしたの?」 純「へへへ、実はね、家から持ってきました!」 憂「結構いっぱいあるね~これは…チューハイっていうのかな?」 純「うん、お父さんが毎日飲んでるやつ。たくさんあったからもってきちゃった」 梓「ばれたら怒られるんじゃないの?」 純「細かい事は気にするな~」 梓「はぁ…純らしいね」 純「晩御飯食べたら皆で飲もうね」 梓「私は飲まないから」 純「ぶー梓はつれないな~」 憂「まぁまぁ…とりあえずご飯にしよっか」 梓「そうだね」 純「憂の料理楽しみだな~前の時もすごく豪華だったし」 憂「えへへ、今回も二人のために頑張ったよ」 食後 純「美味しかった~」 梓「やっぱり憂は料理上手いね」 純「私もこのくらい作れるようになったらなぁ」 憂「今度教えてあげるね、純ちゃん」 梓「私も憂に教えてほしいかも」 憂「いいよ~」 純「よーし、じゃあ今回はドーナツもないし、お酒でも飲みますか~!」 梓「はいはい、私は飲まないから」 憂「私は…少しだけいただこうかな?…」 純「おぉ!憂ノリいいね~梓とは大違い」 梓「むっ」 憂「先に食器片付けるから、先に飲んでてね」 純「りょーかい!」 カポシュ 純「…飲むね」 梓「好きにすれば」 純「…ゴク…」 梓「…どう?」 純「なんていうか…とても言葉にしにくいんだけど…」 梓「…ゴクリ」 純「…ただのジュースだね、普通に美味しいよ」 梓「…とかいって私に飲ませようとしてるんでしょ?」 純「本当だって、全然お酒っぽくない!騙されたと思って飲んでみ?」 梓「…ゴクリ…わかった」 カポシュ 梓「…ゴク」 純「どう?」 梓「…あまい」 純「でしょ?ほら!私の言った通り!」 梓「ほんとだね、でもこれなら飲めるかも」 純「よーし、じゃあ乾杯しよーじゃないか~」 憂「おまたせ~、あ、梓ちゃんも結局飲んでるんだね~」 梓「これは…純に言われて飲んだだけだもん!」 純「はいはい~」 憂「えへへ~」ニコニコ 純「で、梓も飲むの?」 梓「…飲む」 純「じゃあ皆でのもっか!はい、これ憂の」 憂「ありがと、純ちゃん」 カポシュ 純「よ~し!じゃあ新軽音部の成功を願って…かんぱ~い!!」 憂梓「かんぱ~い」 ゴク… 憂「飲みやすいね~美味しいかも」 純「でしょ?まだまだあるから今日は飲み明かそ~!ってか梓もう二本目?」 梓「だってあまいもん…これ美味しいね」 純「まぁいっか、よし!のもうのもう!」 梓憂「オー!!!」 ゴクゴク ゴクゴクゴクゴク ゴクゴクゴクゴク ウィ~ ゴクゴクゴクゴク 純「結構のんだね~」 憂「だね~えへへぇ」ニコニコニコニコ 梓「…ゴクゴク」 純「梓飲むねぇ~よっ!流石は部長!」 梓「…ゴクゴク」 カポシュ 梓「…ゴクゴク」 憂「梓ちゃんファイト!ファイト!」 純「ちょ、梓飲み過ぎ~」 梓「…だまれ」 純「へ?」 憂「梓ちゃんファイト!ファイト!」 梓「…誰も私の気持ちなんて分からないんだよ…もう飲むしかないの」 純「う、うん…梓?」 憂「えへへ~梓ちゃんファイト~!」 梓「…グスッ…唯せんぱいぃ…どうして私をほっていっちゃったのぉ…」 純「ほうほう…梓、唯先輩の事好きだったもんね~」 梓「好きなんかじゃ足りないくらい好きだから!これはもうラブ、アイラブ唯先輩! …ゴクゴク」 純「おぉ!いうね~暴露しちゃえ暴露しちゃえ~」 憂「梓ちゃんの暴露話聞きたいなぁ~えへへ~もっともっと」 梓「実はねー初めは澪先輩が好きだったんだよね~純と同じで。かっこいいしね、あの先輩」 純「だよね~澪先輩かっこいいよね~で?どうして唯先輩に移行したの?」 梓「…知りたいの?」 純「まぁね~」 憂「梓ちゃんの全て知りたいなぁ~」ニコニコ 梓「まぁ唯先輩と付き合っていくうちに好きになっていったのかもしれないけどさぁ~あの抱きつきは正直せこいよね…唯先輩のふわふわな感じが直接伝わってきて…もうとろけそうになっちゃうよ」 憂「お姉ちゃんあったかいよね~私もお姉ちゃん大好き!」 純「うん、なるほど~で、好きからラブになったのはいつなの?」 梓「ん~実は最近なんだよね~」 憂「うんうん」 梓「卒業式にさ、私のために曲作って演奏してくれたんだよね…それでさ…永遠に一緒だよ…とかさ…もう考えただけでも…」 梓憂純「キャ~~!」 梓「んで、それで落ちちゃったわけ、それから唯先輩にぞっこんだよ」 純「んじゃさ~今から唯先輩に電話しなよ~」 梓「いいよ~」 純「ノリばつぐん!梓最高!」 憂「わぁーい、梓ちゃんとうとう告白するんだね~」 梓「なんでやね~ん!…ただ話すだけだよ~」 梓「ではかけま~す」 プルルルル~ 憂純「ドキドキ」 唯『…もしもぉし…ふわぁ…あずにゃん?』 梓「唯先輩、今暇ですか?」 唯『暇もなにも…もう一時だから寝ちゃってたよぉ~』 梓「夜分遅くにすみません、唯先輩の声が聞きたかったので」 唯『えへへ~私もあずにゃんと喋りたかったよぉ~久しぶりだね、あずにゃん』 純「好きです、好きですっていわなきゃ!梓!」 憂「告白!梓ちゃん告白だよ!ファイト~!!」 梓「もぉ、二人とも黙っててよぉ」 唯『あずにゃん…?誰かと一緒にいるのかな?』 梓「はい、実は純と憂の家でお泊りしてて」 唯『楽しそうだねぇ~でも早く寝ないとダメだよ~』 梓「はい、あの…唯先輩…?」 唯『ふわぁ…なにかな?』 梓「えっとですね…大好きです」 憂純「キャ~~!!」 唯『えへへ~ありがとあずにゃん。私も大大好きだよ』 梓「じゃあ私は大大大好きです」 唯『…じゃあ私はあずにゃんの事、大大大大好きっ!』 憂「梓ちゃん!告白!告白!」 純「付き合ってくださいっていわないと!梓!」 梓「…ありがとうございます、唯先輩。元気がでました。夜遅くにすみませんでした。では…」 唯『うん!またおしゃべりしようね~ばいば~い、おやすみ~』 ガチャ 憂純「あぁあ~」 梓「これでいいんだよ、唯先輩の前ではちゃんとしないと」 純「でも~せっかく盛り上がってたのに~」 梓「だって…振られたら怖いし…」 憂「…そうだ~!梓ちゃんちょっと待っててね~」 梓「え?うん」 トタトタ 純「どうしたんだろうね~憂」 梓「分からないよ…はぁ…唯先輩可愛かったなぁ…寝起きの唯先輩の声…いいなぁ」 トタトタ 憂「おまたせ~あずにゃ~ん」 梓「ゆ、唯先輩!?」 純「おぉ~唯先輩だぁ」 憂「えへへ~私だよ~あずにゃん」 梓「唯先輩!」 タタタタ ギュゥー 憂「よしよし、あずにゃんは甘えん坊さんだなぁ~」 梓「だってぇ…唯先輩に会いたかったもん」 憂「私もだよ、あずにゃん」 純「おやおや~ラブラブですなぁ」 梓「唯先輩!唯先輩!」 憂「あずにゃん!あずにゃん!」 純「…」 なんか、酔いがだんだんと冷めて来たような…まぁいっか 純「…お二人さんラブラブならキスしちゃえばぁ~?」 梓憂「…!」 憂「…あ、あずさち、いや違った…あずにゃん…する?」 梓「…唯先輩がよければ」 憂「う、うん。じゃあするね…?あずにゃん?」 梓「…はい…ん」 憂「…」 チュッ 憂「……ん」チュ 梓「…んん…」チュパ 憂「……ぁ…ん」チュパ 梓「……ぁ……ぁ」チュパ チュパ クチュ 純「!?」 憂「…?」チュパ 梓「ぁん…ゆいしぇんぱい…好きです…」チュパ クチュクチュ 純「ちょ、まさか梓が始めちゃうとは…」ジュン 純「…なんか私もおかしくなりそう…」 憂「…んん」チュパ チュパ 梓「ぁ!…ぁん…ゆいしぇんぱい…あいしてます…」チュパ クチュクチュ 憂「…っぷはぁ…あずにゃんなにやってるの?」 梓「…ハァハァ」クチュクチュ 憂「あずにゃんはエッチだなぁ~このエロにゃんめ~」 梓「…もっと貶してください…唯先輩」 純「」ジュンジュン 憂「私が手伝ってあげようか~?」 梓「!…お、お願いします!」 憂「いいよぉ~」クチュクチュ 梓「ぁん!唯先輩!気持ちいいです! だめぇ…気持ちいいよぉ…」クチュクチュ 憂「えへへ~」 憂「ここがいいのかな?あずにゃん?」クチュクチュ 梓「さ、最高に気持ちいいです…唯先輩」 憂「えへへ~あずにゃんは可愛いなぁ、もっと気持ちよくしてあげるね~」クリクリ 梓「ぁん!…ゅいせんぱい…らめぇ…ぁん」 ……… こういうことだったんだよね… あはは…私バカみたいだ… まぁいっかぁ… ジュンジュンしてるし…私も… 純「私も混ぜて~」 憂「えへへ~純ちゃんもして欲しいのかなぁ?」 純「私は憂、ちがった、唯先輩のをしてあげるよ」 憂「ありがと~じゃあ…はい」 純「いくね」 クチュクチュ 憂「…ぁ…やん…いいよ…純ちゃん」 純「えへへ~」 クリクリ 憂「いいよぉ…なんか…きもちいいよ…私も梓ちゃんのに」 クチュクチュ 梓「やぁ…らめぇ…わたしもじゅんに」 クチュクチュ 純「ひゃっ…あ、梓…気持ちいいよ…憂…いくよ」ジュン クチュクチュ クチュクチュ クチュクチュ 梓憂純「ぁん…らめぇー!」 チュンチュン チュンチュン ガチャ 唯父「ただいま~」 唯母「憂、今帰ったわよ~」 唯父「あれ?友達が来てるのかな?」 唯母「ほんとね、靴が二つ多いわね」 唯父「憂ー、いま帰ったぞ~」 ガラッ 憂「むにゃ…むにゃ…純ちゃん…だめだよぉ…」 純「うーん…梓…もう…いけないよぉ…スー」 梓「…むにゃ…まだまだ…やってやるです…スー」 唯父、母「…どうしてこうなった」 寝ます 戻る
https://w.atwiki.jp/yuiazu/pages/2073.html
梓編 梓「明日は唯先輩とお出かけか…」 梓「この服で大丈夫だよね?」 梓「………」 唯『あずにゃん、子供っぽい服装だね』 梓「こんな事を言われたらどうしよう?」 梓「やっぱりもっと大人っぽい服にしないとせっかく唯先輩と出かけるのに」 梓「あの服はどこにあったかな?あれならきっと唯先輩も『あずにゃん、大人っぽいね』とか言ってくれるに……」 梓「………」 梓「私、何張り切ってるんだろ」 梓「唯先輩と2人っきりで出かけるだけだよ」 梓「今までも2人っきりで出かける事はあったしちょっと動物園に行くだけ」 梓「唯先輩が動物園の無料チケットがあるから一緒に遊び行こうって誘ってくれただけ」 梓「うん…うん…だから普段と同じような格好で良いんだよ」 梓「そうそう、こういうので大丈夫なんだよ」 梓「……大丈夫、大丈夫」 梓「…あそこの動物園はそんなに大きくないからゆっくり見てもお昼過ぎに全部見終わっちゃう」 梓「そのまますぐに解散って事にはならないよね」 梓「その後に唯先輩とお昼食べたりショッピングしたりするかも」 梓「そうすると半日以上は唯先輩とずっと一緒にいる事になる」 梓「…駄目…駄目、やっぱりこんな格好じゃ駄目だよ」 梓「もっと可愛い服じゃないと」 梓「可愛い服着て行けば唯先輩もきっと喜んでくれる……かな?」 梓「…唯先輩と2人っきりで出かけるの久しぶりだしきっと喜んでくれるよ」 梓「唯先輩ならきっと笑顔を見せて喜んでくれるよ」 梓「うん…唯先輩なら…」 梓「明日の唯先輩とのお出かけ楽しみ」 終わり 唯編 唯「あずにゃんとお出かけ~」 唯「あずにゃんと動物園~」 憂「お姉ちゃん、嬉しそうだね」 唯「だってあずにゃんと久しぶりに2人っきりでお出かけだよ」 唯「楽しみだよー」 唯「動物園のチケットをくれたお母さんに感謝だよ」 憂「梓ちゃんもお姉ちゃんとのお出かけ楽しみにしてるって言ってたよ」 唯「本当!?」 唯「それじゃ気合い入れて洋服を選らばなきゃ」 唯「お洋服~お洋服~」 憂「ふふっ、お姉ちゃん頑張って」 唯「これ何か良いかも」 唯「でもこっちかな」 唯「久しぶりにあずにゃんと2人っきりでお出かけだもんね」 唯「何を着ようか迷っちゃうよ」 唯「明日あずにゃんに会ったら一番に抱きついてあげて」 唯「それから一緒に手を繋いで動物園の中をゆっくり見て回って」 唯「見終わったら一緒にランチ何か食べに行ったりして」 唯「ランチ食べたら一緒にショッピングとかに行ってお揃いのアクセサリーとか買ったりして」 唯「あずにゃん、私は今から凄く楽しみで仕方ないよ」 唯「早く明日にならないかな~」 唯「その前にお洋服~お洋服~」 唯「あずにゃんとお出かけのお洋服~」 唯「あっ、これ何か良いかも」 終わり 当日、ペアルックだったり…… -- (名無しさん) 2014-04-24 22 11 41 名前 感想/コメント: すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/yuiazu/pages/1836.html
梓誕・二日目!ご奉仕唯先輩! 1 11月12日、休日。 私、中野梓はMAXバーガーで唯先輩とお昼ごはん中です。 梓「……」モグモグ 唯「……」 梓「……」ゴクン ズゾゾー 唯「……」 梓「…………」チラ 唯「…」ニコッ 正確には私だけが食べていて、唯先輩は私の隣に立ってる、ですけど。 カウンターではムギ先輩がニコニコしながらこちらを見ているのがわかります。 あと律先輩と澪先輩も離れたところからこちらを伺っていますが、バレバレです。 憂と純まで一緒にいます。 梓(うう……///) ヒソヒソ クスクス そして、とある理由から私たちは先輩たち以外からも注目を集めています。 正直言って、とてつもなく恥ずかしいです。 梓(どうしてこんなことに……) 2 回想。 11月11日。私の誕生日。 夜、私の家、寝室にて。 梓「先輩たち、それに憂と純もあんな大きな誕生パーティ開いてくれて…」 梓「ほんとに楽しかったなー…。プレゼントもいっぱいもらっちゃった!」 梓(それにしても……唯先輩のプレゼント) ~~~~ 唯『あずにゃん、誕生日おめでと~っ!これ、プレゼントだよー♪』 唯『おおっと、今開けちゃだめだからね!帰ってからのお楽しみ!』 ~~~~ 梓(薄い箱だけど…何が入ってるのかな。ノート?)フリフリ 梓「それでは…唯先輩、プレゼント開けますからねっ…!」ドキドキ カパッ 3 梓「……」 梓「……………猫、耳?」 梓「…はぁ」 梓「期待してたわけじゃないけど…あれ?なんだろこの紙」 『 これはとてもブルジョワなネコミミです! このネコミミをつけている間、あずにゃんはお嬢様です! 大事に使ってねv 』 梓「…はい?」 梓「……」スチャ 梓「……にゃん♪」ニャン 鏡「にゃん♪」 梓「なにやってんだろ、私……寝よ」 梓(……期待なんて…してなかったもん) そのときは唯先輩がまたふざけてる、ぐらいにしか思ってなかったのに、 まさかあんなことになるなんて…… 4 11月12日。 今朝のこと。 梓「すぅ…すぅ……」 prrr prrr 梓「んん…電話?憂からだ……もしもし」 憂『おはよう梓ちゃん。ごめん、まだ寝てた?』 梓「ううん、いいよ。昨日はありがとね」 憂『どういたしまして♪そういえば梓ちゃん、お姉ちゃんからのプレゼントは見た?』 梓「唯先輩?あー……。相変わらず、だったよ。ところでさ、今日約束してたよね。集合いつにする?」 憂『……。そうだねー、それじゃあ…今から梓ちゃんの家にいってもいい?』 梓「今から?別にいいけど…ちょっとはy」 憂『ほんと?じゃあすぐそっち向かうね!……あ、一言だけいいかな?』 梓「えっ、うん」 憂『……すごいよ?それじゃあまたねっ』プツッ 梓「…すごいって……何が?」 5 梓「何をそんなに急いでるんだろ…って、10時過ぎてるじゃん。支度しないと」 ピンポーン 梓「うそっ、まだ着替えてもないのに!はいはーい」トタタタ ガチャ 唯「お迎えにあがりました、お嬢様」 梓「」 梓「人違いです」バタン 唯「ああんっあずにゃん開けてー!!」 なぜか唯先輩が来ました。 タイトで真っ黒な燕尾服を着て。 ヘアピンをはずしていつもより綺麗に整えた髪形で。 いつもより、どことなく大人な表情で。ってか私よく見てるな…… それがあまりに……りりし…もとい、イメージが違ったので、 ドアを閉めて唯先輩が泣きつくまで本当に誰だかわからなかった、なんて言えません。 6 梓「はぁ…何なんですかその格好。一気に目が覚めましたよ」 唯「えー?ちゃんと書いたよ?このネコミミをつけている間、あずにゃんはお嬢様です!って」 梓「読みましたけど。それと唯先輩がその格好で私の家に来ることに何の関係が…」 唯「だからー、あずにゃんはお嬢様なの!お嬢様には執事がつくでしょ?それで、私が執事!」フンス 梓「メイドじゃなくてですか?」 唯「メイド服は前に着たから別のがいいかなーって、えへへ」 梓「わからないけどわかりました…要はこれが唯先輩の誕生日プレゼントですね」 唯「そゆこと!今日はいっぱいご奉仕しちゃうよ!」 梓「あ、ありがとうございます…?」 唯「よろしくお願いします、お嬢様」キリッ 7 唯「では早速、お召し物を」 梓「いやいやいやいや」 唯「お任せください…!!」ワキワキ 梓「いやいやいやいやちょちょちょっ!できます、ひとりでできますからぁ!!」 …… 梓「……もうお嫁にいけない」クスン 唯「最後にブルジョワの証、ネコミミをつけて完成!かわいー♪」 梓「もう好きにしてください……」 8 唯「それではお嬢様、本日はこのあとお食事の予定です」ペコリ 梓「出かけるんですか?別にいいですけど」ノ ⌒ [ネコミミ] 唯「えっ」 梓「え?」 唯「なんでネコミミはずしちゃうの…?」 梓「…出かけるんですよね?」 唯「でもネコミミはお嬢様の証なんだよ…?」 梓「え、外でつけろってことですか?嫌ですよ!」 唯「大丈夫だって、あずにゃんとっても可愛いもん!!似合ってる!」 梓「これはいくらなんでも恥ずかしすぎます!ぜ~~ったいつけませんからね!!」 唯「……うぅ、プレゼントなのに……」ウルッ 唯「ネコミミあずにゃんお嬢様~~♪」 梓(し、視線を感じる…///) 9 唯「お待たせいたしました、こちらです」 梓「食事って……MAXバーガーじゃないですか」 唯「でも私のおごりだよ!」 イラッシャイマセー 唯「どうぞお座りください」ガラッ 梓「あ、ありがとうございます」 唯「お嬢様、何にいたしましょう?」 梓「えーと、じゃあチーズバーガーとバナナシェイクで」 唯「む~~……」 梓「唯先輩?」 唯「もっとお嬢様が執事に言うみたいにして欲しいな~…唯、食事をここに!みたいに!」 梓「なんですかそれ…先輩にそんな失礼な真似できませんよ」 唯「気にすることないよ!執事だから!それに今あずにゃんは私と同い年なんだし!」 梓「そういう問題じゃないです!」 10 唯「お嬢様ぁ~~」キラキラ 梓(うっ……) 梓「……こほん。こ…これ唯。食事を用意なさい!」 唯「……わぁ♪はい、お嬢様!」 ?「「ブフッwwww」」 梓「!?」バッ 律「あ、いけねっ」サッ 純「やばっ」ササッ 澪「はぁー、バカ…」 憂「あはは…」 梓(先輩たち!?憂に純まで…計られたっ…!) 唯「シェフ!お嬢様がチーズバーガーとバナナシェイクをご所望だー!」パンパン 梓「ちょっ…やめてください唯先輩!恥ずかしいですって!」ヒソヒソ 紬「かしこまりましたー♪」 梓「ムギ先輩まで!?」 11 回想終わり。 そんなわけで、ネコミミが執事を侍らせてハンバーガーを食べているわけですから、 当然注目を浴びています。 ヒソヒソ シツジダー クスクス ネコミミダー ユイアズー ピローン♪ ていうか写真撮られてます。 梓(これ、へたな罰ゲームよりずっと恥ずかしいよぉ…///) 梓「……ところで、唯先輩」 唯「何でしょうか、お嬢様」 梓「それはいいですって…。唯先輩は食べないんですか?」 唯「執事ですから」 梓「はぁ…」 唯「……」 12 梓(今日の唯先輩、黙っていれば……その)モグモグ 唯「…」ジー 梓(なかなか……なんだよね。喋ったらいつもの唯先輩だけど)ズー 唯「はぅ…」ゴクリ 梓「…………やっぱり唯先輩も食べませんか?」 唯「へっ!?いやいやわたしはおなかすいたなーとかそんなことおもってないですから!」 梓「もう」クスッ 梓「……それじゃあお嬢様から命令です、一緒に食べましょう。何にします?」 唯「お、おぉ……天使…!」ジーン 唯「みなさーん!この人お嬢様なだけじゃなく天使ですーー!!」 お願いですからほんとに黙ってください… 13 その後は、「偶然」居合わせた先輩たちに憂や純、バイトを終えたムギ先輩と一緒に、 時々からかわれながらいつもみたいに遊びました。 唯先輩は私の周囲を守っていました。それたぶん執事じゃなくてSPです、唯先輩… そして夕刻。今日は解散です。 梓「じゃあね、憂。また学校で」 唯「また明日ねー!」 憂「うん、バイバイ」 梓「ふう、なんだか二日間も誕生日祝ってもらったみたい…。ただいまー」 母「お帰りなさい」 唯「お世話になりまーす」 梓「って唯先輩!?なんでまだいるんですか!」 唯「え?今日は泊りがけでご奉仕だよー。ちゃんと連絡済みです!」 母「いらっしゃい唯ちゃん。それじゃあ早速で悪いんだけど、一緒に晩御飯作りましょうか?」 唯「お願いいたします、奥様」キリッ なんということでしょう。まさか家族までグルだったなんて…… 14 それから、唯先輩とお母さんの作ったご飯を食べたり、テレビ見たりして、 あと、お風呂でも…ああ、恥ずかしくて思い出したくありません。 そして。 唯「添い寝も仕事の一つです!」 梓「だろうと思ってましたよ…ていうかもういいじゃないですか。パジャマだし日付も変わりますし」 唯「そう?じゃあいつも通りね!あぁ真面目にするの疲れた~~!!」グデー 梓(そんなにいつもと変わらなかったけど…) 梓「でも、なんでこんなことしようなんて思ったんですか?」 唯「ん?えーと、私ね、いいプレゼントが思いつかなかったの」 唯「それで、私をプレゼント!ってしようかなって思ってたら、さわちゃんがそれなら…って」 梓「ああ、それであの格好だったんですね」 唯「ちなみに執事のことはクラスの友達にマンガ借りて勉強しました!」 梓(そこはムギ先輩のほうが適任なんじゃ……) 唯「ねえあずにゃん、似合ってた?」 梓「……まあまあですね。執事としては赤点ですけど」 唯「え~!ひどいー!」 15 唯「ふぁぁ…む。…ねえ、あずにゃん。今日は楽しんでくれた…?」 梓「はい。ちょっと恥ずかしかったけど…楽しかったです」 唯「そっかぁ、よかった……ネコミミだって、お風呂入るときまでつけてたもんねー…」 梓「う…そ、それはずっとつけてたから忘れてて……」 唯「……私も、あずにゃんがプレゼント喜んでくれて嬉しいよ。…ありがとね」 梓「もう、なんで唯先輩がお礼いうんですか」 唯「なんでだろうね…わかんないや、ふふ…」 梓「……唯先輩。私、唯先輩の誕生日、ぜったいたくさんお祝いしますからね」 唯「わぁ…それは…楽しみ、だぁ……」 唯「……」 梓「…唯先輩?」 唯「んん……くぅ……」 16 梓「寝ちゃった…」 目の前の寝顔を眺めながら、今日一日を振り返る。 梓(いろいろあったけど、今日は楽しかったなあ…) どんな形であれ、身の回りの人たちにあれこれしてもらうのは、 それだけ大事に思われてるとわかって、嬉しいです。 そして、唯先輩。 振り回されて恥ずかしい思いしたり、無茶言われたりしても、 ついつい言うことを聞いて、何かとそれに付き合ってしまう私は、 つまりはそういうことなんだろうなと、改めて思います。 口に出すつもりはないですけど。 だから、 梓「唯先輩、お疲れ様。これは私からのご褒美ですよ」ボソッ なんて言い訳して、欲張りな私は、もう一つだけ、唯先輩からプレゼントをいただきました。 ☆ HAPPY BIRTHDAY AZUSA! ☆ 実にいいゆいあずです? 描写がうまい -- (むむ) 2011-12-14 23 45 39 何はなくともあずにゃんには猫耳は必要不可欠www -- (名無し) 2012-03-17 10 28 31 ハンバーガーを食べて読んだら腹一杯ww 梓「」ユイセンパイカワイイ 唯「」ハンバーガー! -- (名無し) 2012-04-17 11 19 46 この猫耳を付けた天使は、後にあずにゃん天使と名付けられたと言う……。 -- (名無し) 2012-05-15 12 15 46 ハンバーガー食べてるあずにゃんを見ながら唯は腹を空かしてたと思うwww梓「」モグモグ 唯「」キリッ(あずにゃんばっかり食べてる〜)>< -- (名無し) 2012-07-09 11 34 19 読み応えあってよかった -- (名無しさん) 2012-12-26 20 32 29 あずにゃんかわいい -- (名無しさん) 2012-12-26 20 32 50 最高だよ!!あずにゃん恥プレイあずにゃん以外他客以外はみんなグル。 -- (あずにゃんラブ) 2013-01-07 21 40 55 この後、猫耳をつけたあずにゃんはひこにゃんをライバル視をしたとかしないとか…… -- (名無し) 2013-04-20 12 03 21 名前 感想/コメント: すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/25438/pages/4566.html
純「……直接聞けば?」 梓「無理無理! そんなの絶対出来ない!」 純「あの人なら包み隠さず教えてくれそうだけどね」 梓「で、でも……」 梓(面と向かってそんなこと訊くの恥ずかしいもん……) 純「……めんどくさいわねあんた」 梓「な、なんで分かったの!?」 純(梓、日を追うごとに口が軽くなってる気がするわ……) 梓「お願い! 親友のよしみで私に読心術を教えて!」 純「いやいや、まずなんで私がそんなの持ってる前提なのよ」 梓「だって純、いつも私の気持ちをずばり見抜くじゃん」 純「……何も言うまい」 純「唯先輩のことなら憂に訊いた方が良いんじゃない? あの子なら何でも分かるでしょ」 梓「そっか! 憂なら唯先輩がどんな話をしてるか分かるもんね!」 梓(唯先輩、家では私のこと、どんな風に話してるんだろ……?) 梓「……」ポワポワポワ 梓「~!」ブンブン 純(恋って本当に病なのね……頭の) 梓「憂~」 憂「梓ちゃん。どうしたの?」 梓「唯先輩って、その……」 憂「なーに?」 梓「わ、わ……」 憂「わ?」 梓「悪いことを唯先輩がしたら、どんな風に怒ってる!?」 憂「えっ、どうしたの急に」 梓「ほ、ほら、唯先輩っていつも悪いことたくさんしてるからさ、どんな風に怒ったらいいのかなって」 憂「うーん……。お姉ちゃんを怒ったことないからなぁ。ちょっと分かんないや……」 梓「あはは、だよねぇ……。憂と唯先輩、いつも仲良しだもんね」 憂「そうなんだ~。この前もね、お姉ちゃんったら……」 純「……で、自分の話の代わりに延々とのろけ話を聞かされたと」 梓「うぅ、憂にすら嫉妬する自分が情けない……」 純(その辺の良識みたいなのはあるんだ……) 梓「っていうか、こういう話って本人相手じゃなくても恥ずかしいんだね……」 純「あ、梓ってそういうタイプだったんだ。てっきり私と話してるから、そっちは平気なのかなって思ってた」 梓「何か、純とって何話しても緊張感無くなるんだよね」 純「褒め言葉として受け取っとく」 梓「そういう訳だからさ、教えてよ読心術」 純「まだ引きずってたんだ……」 梓「お願い! もうこれしか道がないの!」 純「……じゃ、しょうがないし教えてあげるよ」 梓「ほんと!? どうやるの!?」 純「唯先輩に思いっ切り抱き着いて熱いキスを交わしたらお望みの質問の答えがペッ!?」バコッ 梓「バカ純」 なかのけ! 梓「はぁ、上手くいかないなぁ……」 梓「……だめだめ! こんなことでめげてちゃ唯先輩と結ばれない!」 梓「今はネットで何でも調べられる時代なんだから。技術を活用しなくちゃ!」 梓「『唯先輩 気持ち 見抜く方法』……」 梓「検索結果無し!? どうして!?」 梓「そっか、固有名詞じゃなくて特徴で調べるんだった……」 梓「『天然 先輩 ショートヘア 可愛い 気持ち 見抜く方法』……」 梓「あった! 天然女性の……好意を持つ『男性への』仕草や言葉遣い……!?」 梓「ふざけんなです! 唯先輩は男なんて好きになるはずありません!」 梓「……」 梓「ないんですからぁ!」 梓「こ、こんなサイト宛になんないです!」 梓「どうせモテない人間を釣るために適当千万をでっちあげた妄想のかまたり……かたまりに決まってます!」 梓「はぁ、とはいえこれ以外に頼る宛も無いしなぁ……」 梓「ん、『漫画やドラマを参考にしてみる』のも手……?」 梓「良い創作物はリアリティを追求するために、人の動きをよく観察してる……。なるほど、確かにこれは一理あるかも……」 梓「そうと決まれば、早速家の恋愛ものを見てやるです!」 『あなたが好きです。こちら二ノ宮亜美。大和圭介、応答せよ』 梓「はぁ、あだち充先生ののラブコメは素晴らしいです……」 梓「私も唯先輩とこんな恋をしてみたいなぁ……」 梓「………………」 梓「うにゃあああ!!!」 梓「普通に物語の世界に浸っちゃってた! 観察が目的だったのに!」 梓「しかも始終ぶっ続けで読んじゃったせいでもう丑三つ時……」 梓「今からまた読み返すわけにもいかないし……」 梓「……またネットに頼るしかないかぁ」 梓「でもさっきみたいなろくでもないサイトに引っかかるのは嫌だから……」 梓「『気持ち 見抜く方法 漫画』っと……」 梓「これなら大丈夫!」 梓「あった! 『人の気持ちを見抜く方法が判明するwwwww』」 梓「こういう掲示板は飾り気がない分信ぴょう性が高い時もあるんだよね」 梓「早速読んでみよっと。なになに……」 1 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 国民的漫画のジョジョさんが言うんだから間違いない https //i.imgur.com..... 4 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 早速好きな子に試してみるわ 7 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 4 通報した 9 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 4 はい公然猥褻罪 18 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 4 なんで今日まで生きてたんだ 梓「このURLにヒミツの画像があるのかな。カチッと」 梓「…………!?」 梓「このオカッパの人、あ、あああ、汗を舐めてる!?」 梓「そんな恥ずかしい真似出来るはずが無いです!」 梓「汗をかいた唯先輩、私が唯先輩のおでこを舐めて……」 梓「……」 梓「汗かいた唯先輩、艶やかかも……」 梓「でも、これ本当なのかなぁ……」 梓「……自分の汗を舐めるの気持ち悪いけど……」 梓「私は唯先輩が好き私は唯先輩が好き」ペロッ 梓「……しょっぱい。じゃあ」 梓「私は唯先輩が嫌い、大っ嫌い」ペロッ 梓「……!?」 梓「心なしか苦い、気がするッ!?」 梓「ということはこの噂、『真実』ッ!?」 梓「いけない、深夜の変なテンション出ちゃった」 梓「でも、汗を舐めるなんて真似、やっぱり恥ずかしい……」 梓「それにもし退かれちゃったら……」 梓「……ううん、どうせこの気持ちがばれちゃったら退かれちゃうんだ」 梓「この位恥ずかしいのが何です! 唯先輩の気持ちを知るためなら清水からだって飛び降りてやるです!」 梓「やってやるです!!」 よくじつ! 純「やっほあず……何くちモゴモゴさせてんの?」 梓「んーっと……読心術の下準備?」 純「一晩で何があったのアンタ」 梓「ふふ、これで唯先輩の心が確かめられる……。ふふ、ふふふふ……」 純(たとえ無駄だと分かっていても) 純(明らかに道を誤ろうとしてる親友を止めるべきなのだろうか……) 純(……別にそこまで深刻なことじゃなさそうだし、まあいいや) ぶかつご! 律「もう今日はこの辺にして帰ろうぜ」 澪「そうだな、もう陽がくれてきたし」 唯「帰りにアイス食べてこうよ~」 紬「いいわね。私あれにチャレンジしてみたかったの、レッドホットチリペッパー味!」 唯「おぉ、ロックだね!」 澪「アイスには不向きだろその味……」 梓「あ、あの……」 唯「? あずにゃん、どったの裾掴んで」 梓「きょ、今日のアイスは、出来れば三人で行って欲しくて……」 紬「唯ちゃんと二人で話したいの?」 梓「そ、そうです!」 律「唯は良いのか?」 唯「あずにゃんのお誘いなら断れないよ~」 紬「じゃあ今日は三人で行きましょう。早く行かないとレッチリ味売り切れちゃうかもしれないし」 澪「それは絶対無いと思うぞ……」 私、支援を受けるのが夢だったの~♪ 律「じゃあな唯、梓」 唯「ばいばーい」 梓「ま、また明日」 律「じゃあアタシはいつも端っこにあるミューズフレーバーってやつにしよっかな」 澪「石鹸みたいな味になりそうだなそれ」 律「折角だから澪も何かチャレンジしろよ」 澪「やなこった。私は安定志向でレモンにする」 律「えー、あそこのレモン苦いのによく食べれるな」 澪「律の子供舌にはひょっとしたら合わないかもなっ」 律「何をぅ」 紬「あらあらあらあら」 唯「それで、私としたい話ってなあに、あずにゃん?」 梓(ふ、二人きりだと緊張が……) 梓(でも、ここまで来ちゃったんだから、やるしかない!) 梓「あ、あの、唯先輩。おでん食べますか?」 唯「なんでこんな季節に!?」 梓「実は最近、おでんがマイブームでして……」 梓「余計に多く作っちゃったから、おすそ分けをしようかな、なんて……」 唯「随分季節はずれなブームだねぇ」 唯「待って、ってことは、そのおでんあずにゃんの手作り!?」 梓「そ、そういう事になりますね……」 唯「食べる食べる! あずにゃんの手作りごはん、一回食べてみたかったんだ!」 梓(本当は、さっきこっそり買って来たコンビニのおでんなんだけどね……) 梓(うぅ、心が痛む) 唯「いっただきまーす! あむっ……んー! 近くて便利な味がする!」 梓「どんな味なんですかそれ」 唯「しかし、やっぱこの時期におでんはきついねぇ。汗かいてきちゃった……」 梓(つ、ついに来た……!) 梓「ゆ、唯先輩!」 唯「なぁに?」 梓(こっちを向いた、今……!) 梓「す、すみません!」ペロッ 唯「…………ほぇ?」 梓(や、やっちゃった……!) 梓(しかも思いっ切り深く、二秒位やっちゃった……!) 梓(唯先輩のおでこの感触がまだ残ってる……) 梓(ま、まずは落ち着いて、汗の味を確認しないと!) 梓(唯先輩の汗の味、汗の味……) 梓(ど、どうしよう、何だか格別な味がして、嘘かほんとか判別がつかな……) 梓(……あれ、真偽? 何についての?) 梓(……そういえば私、まだ何も質問してないような……) 梓(あれ、じゃあ今、私がしたことって、唯先輩の汗をただ舐めただけじゃ……!?)カァァ 唯「あ、あずにゃ……」 梓「ち、ちちち違うんです! 別に深い訳は無いんです、他意もひらめも無いんです!」 唯「いや、えっと、あの……」 梓「ご、ごめんなさいぃ! あの、汗は美味しかったです~!!」ダッ 唯「……あ、あずにゃーん!」 梓(最悪です……絶対唯先輩に気持ち悪がられてます) 梓(おまけにとんでもない捨て台詞を口走っちゃった気がするし……) 梓(どうやって明日顔を合わせたら良いんだろう……) 唯「おーい、あずにゃん、おーい!」 梓「ゆ、唯先輩!?」 唯「荷物忘れてたよあずにゃん。はい、カバンとむったん」 梓「あ、ありがとうございます……」 梓(どうしよう、目が合わせられない……) 唯「……あーずにゃんっ」ダキッ 梓「うにゃん!?」 唯「ふい~、暑くてもあずにゃんの抱き心地は最高だよー」 梓「ひ、人に見られちゃったら大変ですよ」 唯「大丈夫大丈夫、ただのスキンシップだから」 唯「やっぱり女の子同士、スキンシップは欠かせないよねっ」 唯「だからあずにゃんからしてくれたの、スゴい嬉しかったよ。一緒になれたような気がして」 梓「唯先輩……」 梓(よかった、スキンシップって解釈してくれたんだ、気持ち悪がられてないんだ。よかった……) 唯「首筋に隙アリっ」ペロッ 梓「ひゃっ!? ゾクッとしましたよ唯先輩!」 唯「おやぁ、あずにゃん首筋が弱点なのかな? こちょこちょこちょ~」 梓「ひゃっ、や、やめてください唯先輩~!」 唯「それとも猫ちゃんみたいに首元がいいのかなぁ? それゴロゴロ~」 梓「も、もー!」 あずにゃん! 梓「やられっぱなしじゃ気が済まないです!」ペロッ 唯「残念、私こちょこちょは効かない質なんだよ~」 梓「な、なんですって……!?」 唯「ふっふっふ、最強の盾にあずにゃんが敵うはずもなし!」 唯「とどめだあずにゃん~!」 梓「うわあああああああ!」 律「あんまりにも遅いもんで来てみたら……」 澪「道端で何やってるんだあいつら!? 早く止めないと……」 紬「まぁまぁまぁまぁまぁまぁ」 唯「じゃああずにゃん、また明日~」 梓「さようなら、唯先輩!」 唯「ふぃ~、今日もあずにゃん分をたくさん貰っちゃったよ~」 唯(…………あずにゃんのベロ、あったかかったなぁ) 唯(ほんとにただのスキンシップだったのかな、それともいつもの仕返しか、それとも……) 唯(……………………) 唯(『猫っぽい子 身体を舐める 気持ち』っと) 唯「……毛づくろいのことじゃなくってぇ」 終わり 最後までお付き合いくださりありがとうございました! 支援、反応も嬉しかったです! またけいおんSSが、かつての勢いを取り戻していきますように…… 戻る
https://w.atwiki.jp/83452/pages/10293.html
すいぞくかん! 梓「あの、唯先輩……」 唯「どしたの?」 梓「憂と純がいるんですけど……」 唯「ええっ」 梓「ほら、むこうの水槽の前……」 唯「ほんとだ……」 梓「見つかったらばれちゃいますよ、どうします……?」 唯「んー。とりあえず、髪型交換しよっか」 梓「はい?」 唯「はい、髪留め」さっ 梓「あぁ、なるほど、髪型交換ってそういうことですか……」ばさっ 唯「やっぱりあずにゃんは髪下ろしててもいいね、うんうん!」 梓「昨日の夜も髪下ろしてたじゃないですか」ぱちんっ 唯「外で見るとまた新鮮って言うかあ、かわいいーっ!」ぎゅっ 梓「あの、唯先輩、髪結びますからおとなしくしてください、あと目立ちます///」 梓「えっと……、こんな感じですかね?」きゅっ 唯「ふふん。どうですかねあずにゃんさん」 梓「……いいです、すごく可愛いです」 唯「えへへー//」 梓「(照れる唯先輩かわいすぎるもっと恥ずかしがらせたい)」 唯「あずにゃんのほうがかわいいよお!」だきっ 梓「あぁあ人が見てますってば!///」 ~~~~~ 純「なんか向こうに騒がしい人たちいるね」 憂「純ちゃん見て!イワシの群れすごい!きれい!」 純「ん?うん、すごいね」 憂「お姉ちゃんと梓ちゃんにも見せてあげたいなぁっ」 純「また今度来ようよ、みんなでさ」 憂「そうだねーっ」 純「お、見てよ憂、カニだよカニ」 憂「カニだねー」 純「あのさ憂……、実はわたし……」 憂「え?」 純「カニだったんだっ」チョキチョキン! 憂「……あ、うん、そーなんだ……?あはは……」 純「その反応が一番辛いよ……」 純「んっ?ふれあいコーナー……?」 純「……う、憂!」 憂「なになに?」 純「アレ!なまこ!なまこ触れるんだって!!」 憂「えっ……なまこ? 怖くない……?」 純「だいじょぶだいじょぶ! いってみようって!」 憂「純ちゃん一人で行ってきてよ……」 純「えー? ……じゃあ行かない」 憂「……じゃあ行く」 純「憂はやっぱりやさしいねー」 従業員「なまこです。手に乗せますねー」ひょいっ 純「えっ、ちょっ、ひぃいぃい……」ゾワワッ 憂「じゅ、純ちゃんどんな感じ?」 純「う、ういっ、パスっ!」ひょいっ 憂「きゃっ、わぁあぁあ……」ゾワワッ 純「「ぷにっ」で「ぶよっ」で「てろっ」って感じだよね!」 憂「ちょっと純ちゃん早くとってよぉっ、わたしついてくだけのつもりだったのにぃい……」 純「ごめんごめん」 憂「もう……」むすっ 純「ごめんってば」 憂「……でも、なまこに触るのなんて貴重な体験したかも」 純「そうそう! 人生なんでも経験だよ、将来なまこ触った経験がなにかに活かされるかも知れないんだよ?」 憂「そんな状況はたぶんいつまでもやってこないと思うよ」 純「いや、ないとは言い切れないね」 憂「じゃあ例えば?」 純「うーん……」 憂「言えないんじゃない」 純「いやいや、例えばさ、海の生き物の博士になったら、そういう研究もするかもじゃん?」 憂「じゃあその時は「ぷにっ」で「ぶよっ」で「てろっ」が役に立つのかも知れないんだね」 純「まぁ、その、可能性はね? なきにしもあらずだよ」 憂「そうかもねー」 純「……うぅ、次!イルカショー見に行こう!」 ~~~~~ ざぶーん! 唯「あずにゃんあずにゃん、イルカさんすごいね!」 梓「どうやってあんなに高くジャンプしてるんでしょう……」 ばしゃっ、ばしゃっ、ばしゃっ 唯「おおっ、三頭同時ジャンプ!」 ばっちゃーん! 唯梓「きゃーっ!」ビチャッ 唯「しぶきが飛んできたーっ!不意打ちだよっ!」 梓「あはは、結構ぬれちゃいましたね」 梓「ほら、こっち向いてください、拭いてあげます」 唯「んー。……おぉーっ」 梓「もう、イルカばっかりみてないでくださいよ……」フキフキ 唯「じゃああずにゃんだけ見ようかな?」くるっ 梓「なっ//」 唯「むふふーっ」じーっ 梓「な、なんで少しずつ顔近づけてくるんですかぁっ!///」 唯「なんででしょーっ♪」ずいっ 梓「あぁもう、人がたくさんいますってば!///」 唯「みんなイルカショー見てるよ、だいじょーぶ……」ずずいっ 梓「うぅうぅぅぅ……!///」 ~~~~~ 純「おぉー、イルカショー、もう始まってたね」 憂「すごーい……」 純「あ、後ろのほうに居たほうがいいよ、水かかるから」 憂「そうだねー、空いてるし」 ばっちゃーん! 純「あ、向こうの人たち水かかってる」 憂「でもそれも楽しそうだよね」 純「平和だねー」 憂「平和だねー」 純「そろそろ全部回ったね」 憂「もう帰ろっか?」 純「んー、じゃあどっかで晩ご飯でも食べに行く?」 憂「あ、いいねいいね」 純「じゃあミスド!ミスドーナツいこうよ!」 憂「ドーナツはご飯じゃないよ?」 純「いやいや憂、しょうゆポンデリングは日本の食卓に革命をもたらすね……!」 憂「えっ?いまそんなのあるの?」 純「新商品だよ」 みすど! 純「ラッキー、タイミングよく100円フェアやってる」 憂「あ、ほんとだ、しょうゆポンデリング」 純「海苔かかってんだよね、海苔」 憂「海苔かかってるねー」 純「じゃあわたしはー、フレンチクルーラーにー、オールドファッション……、と」ヒョイヒョイ 憂「そんなに取って食べきれるの?」 純「はっ」 純「しまったっ……、つい取りすぎちゃったっ!」 憂「戻すのはよくないし、わたしと分けて食べよっか」 純「ありがとういー……」 憂「別に、全然だよー」 純「あ、じゃあハニーチュロもう一個いいかな?」 憂「純ちゃんドーナツ好きだね」 純「まぁね!」 純「んぐ。ねぇ、明日はどうする?」 憂「あ……、まだ純ちゃん、泊まってってくれるんだよね」 純「まぁ、憂のお姉ちゃん帰ってくるまでは、ね。……あーん」ぱくっ 憂「よかった。……純ちゃんは行きたいとこある?ほら、今日はわたしの行きたいとこいったし」 純「うーん、そうだなー……」 憂「買い物でも行く?夏も近いし、新しい服とか」 純「あっ!それだっ!……水着買いに行こう!」 憂「水着……。そうだね、ちょうどいいし、いこっか」 純「……ちょうど、いい、ね……」じろっ 憂「純ちゃんそればっかだね……」さっ 純「いやぁ、お恥ずかしい」じろじろ 憂「……えっち」 純「羨ましい限りだよ……」 ひらさわけ! 純「たっだいまー」 憂「おかえりー」 純「……おかえりー」 憂「ただいま♪」 純「……なにこの新婚さんみたいなやり取り」 憂「なんかいいよねー」 純「う、うん」 純「さてさて寝る準備まで出来た訳ですが……」 憂「な、なに?純ちゃん」 純「なんで枕が並んでんのさ?」 憂「昨日みたいにいっしょに寝ようかなーって」 純「もう開き直ってるよね」 憂「えへへ」 純「えへへじゃないよもう……」 憂「だめ?」 純「……だめじゃないけどさ」 憂「やった」 純「憂ってさ、いっつもお姉ちゃんといっしょに寝たりしてるの?」 憂「え、別にそんなことないよ?」 純「そうなんだ?なんかすごいくっついて来るからてっきり」 憂「もうお姉ちゃんに甘えるような歳じゃないよぉ」 純「あー、確かに」 純「どっちかというと憂が甘やかしてるよね」 憂「うんうん、もう甘えてくるお姉ちゃんが可愛くて可愛くて……!」 純「お姉ちゃんっ子なのはいつまでも変わらないんだ」 憂「お姉ちゃん大好きだからねー」 純「妬けちゃうよ、ほんとに」 憂「それに、純ちゃんには甘えやすいし」ぎゅっ 純「な、なにさ」 憂「純ちゃんはわたしの中でちょっと特別なんだぁ」 純「特別って?」 憂「えっとね、なんていうか、純ちゃんは純ちゃんなんだよ」 純「ふーん……、まぁ、わたしにとっても憂は憂だし」 憂「そうそう、だから特別なんだよ」 純「よくわかんないけどなんか嬉しいからいいや」 憂「うん、それじゃ純ちゃん、おやすみなさい」 純「おやすみ、……寝相悪いから気をつけてね……」 にちようび! 純「んぁ……」ぱちっ 純「いまなんじ……」チラッ 純「ごじまえ……」 純「ういは……」 憂「……すぅ……すぅ……」ぎゅうー 純「うん」 純「寝返りうてないわけだよ……」 純「どれどれ……」じっ 憂「んぅ……」 純「かわいい寝顔じゃないの」 純「ケータイケータイ……、ぴろーん」ピローン♪ 純「待受に設定して……と」カチカチ 純「憂のケータイにも送信」 ♪アンドゥトロワァ- 純「よし」 純「二度寝しよーと……」 憂「ん……」ぱちっ 憂「なんじだろ……」 パカッ 憂「しちじかぁ……おきなきゃ……。あれ?めーるだ……」 憂「純ちゃんから?」カチカチ 憂「あっ……、もう……///」 憂「……」 純「むにゃ……」 憂「えいっ」パシャッ 憂「添付して……返信!」 ♪ジュンジュワー 憂「……よし、朝ごはん……お味噌汁作ろっと」 ~~~~~~ なかのけ! 梓「……」 唯「……ぁz……むにゃ……」 梓「(今、わたしの目の前には唯先輩の唇がある……)」 梓「(そして唯先輩は眠っている……この状況で唯先輩を恥ずかしがらせる方法は……)」 梓「(……例えばこんなの)」 ―― ―――― 梓「唯先輩ちゅっちゅ」 唯「んー……?……な、なにしてるのあずにゃんっ!?///」ドキドキ 梓「おはようのキスです、唯先輩」キリッ 唯「あ、あずにゃ……お、おはよ////」 ―――― ―― 梓「(いい……!)」ハァハァ 梓「(あぁでも!……寝込みを襲うとか!……恋人のすることじゃ……)」 梓「(いやいや、キスぐらいいいよね?だってこのままじゃ生殺しだよ……)」 唯「んぅ……」もぞもぞ 梓「(きゃあああ唯先輩の匂いが胸が唇が急接近でもうきゃあああ//)」 梓「(あぁもうだめ……まるで吸い込まれるように……あと5センチ……4センチ)」 梓「(さ、さんせんち……にせんち……吐息がぁあぁあ……////)」 梓「(あと、い、いっせん――)」 唯「」ぱちっ 梓「うわぁあ!?おおおおはゆいせんぱいございます!?!」ビックゥ!! 唯「……あずにゃん……あさからげんきだねぇ……」ぎゅっ 梓「あ、ごめんなさい……」 唯「ううん……。……いま、もしかしてあずにゃんちゅーしようとしてた?」 梓「え///」 唯「ぜったいそうだよねえ、おはようのちゅーしようとしてたよねえ」 梓「そ、そんなことないですっ!///」 唯「そうなの?……じゃあ今しよっか」がばっ 梓「え、ちょっと唯せんぱい?!ね、寝ぼけてますよねっ!?どうして手をおさえつけ……!」 唯「にげられないよー、んふふふふー」ギシッ 梓「あ、ぁあぁああ……もう……///」 唯「はむっ……ちゅー……」 梓「んっ……ちゅ……//」 唯「ぷぁっ……はぁ……」 梓「はぁ……はぁ……、もう、逃げませんから、離してくださいよ……」 唯「えへへ、ごめんごめん……」ぎゅっ 梓「ついでにわたしの上から降りて貰えると嬉しいんですけど……」 唯「ええ?やだー……」 梓「もう、ちょっとだけですよ……」 唯「うん、ちょっとだから……。……やっぱりおきてるあずにゃんのほうがちゅーもたのしいね……」 梓「はい?……」 梓「えっ、ちょっと、どういう……!///」 唯「……むにゃ…………」 梓「……寝ちゃったし……おもい……」 4
https://w.atwiki.jp/83452/pages/1061.html
~一ヶ月後 律「ところでだ」 澪「どうしたんだ、練習しないのか?」 律「澪、梓 お前ら付き合ってるんだよな?」 澪「ああ///」 梓「そうですが」 律「これまでは聞かないでいたんだが」 紬「あなた達ぶっちゃけどこまで進んだの?」 澪「す、進んだって・・・///」 紬「A?B?それともC?」 梓「いやいやいやいやいや」 紬「何が違うのよ!」 紬「愛し合ってる二人ならそれが自然よ!」 チクリ 『愛し合ってる』に少し胸が痛んだ。 澪「アイシアッテル///」 梓「その・・・」 梓「手を繋ぐまでいきました」 唯「えっ?」 律「えっ?」 紬「えっ?」 澪「それに私たちは映画館デートもしたんだぞ///」 梓「そうですよ」 紬「内容を詳しく話して」 澪「えっと、まずは昼食をとって」 梓「その後に映画を見に行きましたね」 澪「見終わった後は洋服の買い物に行ったよな」 梓「ええ、そうでしたね」 紬「それでその先は?」 澪「その先って・・・それで終わりだぞ」 梓「夕ごはんまでには帰らなければいけなかったですしね」 紬「・・・ハァ」 紬「それじゃあ何の映画を見たの?」 梓「それはあれです」 澪&梓「ハリー・ポッター」 そう答えた後、ムギ先輩から恐ろしい波動が出た、気がした。 紬「それは友達って言うのよ! と・も・だ・ち!!」 紬「あなた達付き合ってもう一ヶ月もたつのよ!」 紬「それなのにまだ手を繋いだだけってどういうことよ!」 唯「ムギちゃん怖い・・・」 紬「これじゃありっちゃんや唯ちゃんととってたスキンシップのほうが遥かに激しかったじゃない!」 梓「!」 なんでなんだろう。 唯先輩に抱きつかれていた自分を思い出して、私は・・・。 澪「私たちには私たちのペースがあるんだ」 澪「今のままでも十分お互いの気持ちがつながってるよな梓?」 梓「・・・」 澪「梓?」 梓「! はっ、はい! なんでしょう?」 澪「どうしたんだ?」 梓「すみません・・・少しぼーっとしていました」 私のこころの中ではひとつの疑問が渦巻くようになっていた。 決して周りには言えない疑問。 私は本当に澪先輩のことを恋愛対象として好きなのかと。 そんなある日、唯先輩が放課後こなかった。 音楽室に行って聞いてみると学校自体を休んでいるみたいだった。 前も風邪で休んでいたことがあったので今回も風邪引いたのかなと思った。 紬「唯ちゃんったら今日のテスト休んじゃってだいじょうぶだったのかしら」 律「むしろ唯のやつそれで休んだんじゃないのか」 澪「いくらなんでもテストくらいで学校を休まないだろう」 紬「それにそんなことで休もうとしたら憂ちゃんにおこられちゃうわ」 澪「そういえば梓、憂ちゃんはなにか言ってなかったのか?」 梓「熱っぽかったから休ませたそうですよ」 澪「そうか」 律「まあたまには欠席することくらいあるさ」 律「そのおかげで今日のお菓子は量が増えたし♪」 必要以上に特には誰も気にしていないようだし、私も特には気にしていなかった。 風邪が流行っているのか教室でもちらほらと空席が見えていた。 ~一週間後 ガチャッ 梓「こんにちはー」 律「おー」 紬「いらっしゃい」 梓「今日も唯先輩はきてないんですか?」 澪「ああ・・・もう一週間になるな」 律「流石に心配になってきたな 今日辺りお見舞いにでも行くか」 紬「私友達の家にお見舞いに行くの夢だったの」 澪「どんな夢だよ・・・」 律「そういや憂ちゃんは何か言ってたか?」 梓「唯先輩の風邪が長引いてるとしか」 澪「あーやっぱり風邪か」 紬「最近流行っているわよね」 律「私たちも気をつけないとな~」 澪「そうそう他人事じゃないぞ 気をつけろよ梓」 梓「はい」 その日もいつも通りに練習をした。 ただやはり唯先輩がいない軽音部には活気がなく、活動を早々と切り上げてお見舞いに行くことにした。 ピンポーン 憂「はーい」ガチャッ 梓「唯先輩のお見舞いに来ました」 律「唯のやつは大丈夫なのか?」 憂「お姉ちゃんは風邪ひいて寝込んでいます・・・」 澪「やっぱりそうか・・・」 澪「今唯が寝てるようならまた後日来ることにするけど今大丈夫そうか?」 憂「ちょっと待っててくださいね」 憂「今起きていますのでみなさんお姉ちゃんに会ってあげてください」 律「ほいよ」 紬「お邪魔します」 憂「っとその前に」 梓「?」 憂「みなさんに風邪をうつしちゃいけないのでマスクとビニール手袋をどうぞ」 みんな「で、できた子だ」 コンコン 憂「お姉ちゃん入るよー」ガチャッ みんな「おじゃましまーす」 唯「おーみんなよく来たねぇ」ゴホゴホ 憂「それじゃあ私は下で家事続けてるね」 そこにはベッドに寝込んで入る唯先輩がいた。 机の上にはあまり箸が進んでいないお粥と封を来られた飲み薬の袋があった。 ふと私は力なく病床についている唯先輩を見て言いようの無い不安感に襲われた。 律「ん? どうした梓、真っ青だぞ」 唯「ひょっとしてあずにゃんも風邪ひいてるの?」 そこで私は我に帰った。 いけないいけないとカブリを振って唯先輩を見つめた。 梓「いえ・・・なんでもありません」 律「それにしても唯が元気ないとどうも調子狂っちゃうよな~」 こんなのはとっさに出た言葉に過ぎない。 言いようの無い、得体の知れない不安感はまだまだ継続中だった。 紬「唯ちゃんお見舞い品よ~」 律「うわー」 澪「これは」 梓「すごいですねぇ」 ムギ先輩がずっと袋に入れていたそれを取り出すと皆顔の色が変わった。 中から出てきたのはメロンだった。 まるまると大きく、完璧に熟しきっているであろうメロン。 きっと私たちが値段を聞けば死に目にすら送るのをためらうほどの超高級品なんだろう。 唯「おー」 唯先輩は目をキラキラさせて言葉を失っているほど感動している。 私たちですらあのメロンには心を奪われるほどなのだから甘いもの好きの唯先輩にはまるでお菓子の家のように魅力的すぎるのだろう。 唯「ムギちゃんありがとう!」 紬「いえいえ~」 唯「私今すぐ食べたいよっ」 唯「みんなで食べようよ!」 澪「だがこれは切る必要があるぞ」 律「それに私たちが帰ってからなら取り分が多くなるぞー」 唯「ううん、私はみんなといっしょに食べたいよ」 梓「それじゃあ私は憂に切ってもらうように言ってきます」 紬「お願いしますね」 私はそのずっしりとして身がつまっていることを全体で主張しているメロンをもって憂のところに行った。 3