約 24,244 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/1947.html
空前のゆっくりペットブームから一年。 みんななんかめっきり飽きて捨てゆっくりが町の中で増殖しまくっていた。 なんかもう、すごい増殖しまくった。 ゴミ捨て場に行って5分待っていれば必ず一匹二匹のゆっくりを見かけるくらい増殖していた。 割と普通に社会問題だった。 ゆっくり関連の条例の制定が急がれていた。 「おかーしゃん!おいちいね!」 まあ当のゆっくり達はというと社会問題など知ったことではない。 このゆっくりもそんな町に放たれ増殖したゆっくり達の内の一匹だった。 親子で仲良く路地裏のゴミ捨て場にゴミ漁りに来ていた。 「ゆう…まりさがむかしたべてたごはんはこんなもんじゃなかったよ… こんなのぜんぜんおいしくなんてないよ…」 子どもと一緒に生ゴミをあさりながら死んだ魚のような瞳でまりさは呻いた。 こんな風に昔の栄華を懐かしむゆっくりは多い。 子まりさにとっては久々にありつけたご馳走だった生ゴミも 隣に居るお母さんがこんな様子ではすっかりおいしくなくなっていた。 「ゆぅ…」 子まりさは悲しそうに母の口元に咥えているにんじんの切れ端を見つめた。 「おかあさんがにんげんさんにごはんもらってたころわね こんなゴミみたいなのじゃないとぉ?ってもあまくたいたにんじんさんが…」 クドクドクドクドまりさは自分の子どもにおいしかったにんじんの料理について話を始めていた。 聞けば聞くほど子まりさはおなか一杯食べてるはずなのにおなかがすいていくような不思議な虚脱感を味わった。 「まりさのふぃあんせのれいむはとってもゆっくりしてて ほっぺもぷにぷにですりすりするととってもきもちよかったんだよ… まりさもれいむもとぉ?ってもあいしあっててまりさがれいむのことはにーってよぶと れいむはだーりんっておへんじしてくれてね…」 何の実りもないまりさの昔話の中で、このれいむの話だけは子まりさは大好きだった。 もし歯車が今と違ったかみ合い方をしていればきっとそのれいむが自分のお母さんになっていたに違いない。 「ほんとはれいむとのすっきりであかちゃんつくりたかったのにぃ…あんな…あんなすっきりでぇ…」 いつものようにまりさがさめざめと泣き始めてその話は終わった。 きっと世が世なら、そのれいむが子まりさのお母さんになったんだ。 噛み締めるように何度も子まりさは胸中で繰り返した。 「きょうこそいっぱいたべものをもらうよ!」 「がんばりょうねおかあしゃん!」 久々にやる気を見せたまりさを子まりさはうれしく思いながら一緒にえいえいゆー!と声をあげた。 「ゆぅ?んゆぅ?ん」 まりさは媚びた笑顔を浮かべながらごろりとその場に転がり足の裏や腹を見せながら 猫なで声を上げて上目遣いに八百屋を見つめた。 それを見た通りすがりの主婦達はソレから目を逸らしてそそくさと店の前を通り過ぎて行った。 八百屋の男は眉間に皴を寄せてまりさの前に立ち見下ろしながらたずねた。 「何してんだテメェ」 その声音には明らかに脅迫的な強い圧力が篭っていたがまりさは気にせずに言った。 「おにいさん!まりさおなかすいたよ!」 そういうとまた媚びるような甘ったるい声でゆぅ?んゆぅ?んと鳴きながら かわいらしくおなかを見せつつその場を行ったり来たりして転がった。 「そうか」 八百屋の親父が観念したように力なく答えたのを聞いて、まりさは確かな手ごたえを感じて目を輝かせた。 しかしまりさは油断しなかった。 ここで畳み掛けるようにアピールすることが 人間に媚びる上で重要なポイントであることを知っていたからだ。 本当に喜んでいるのを示すために目は潤ませて淵に涙を溜めて声は喜びに震わせる。 「ゆ!たべものくれるの?ありがとうおにいさん!」 「客逃げただろうが二度と来るな糞饅頭!!」 八百屋の長靴の爪先が勢いよくまりさの顔面を捉えた。 「どぼぢべ!?」 何故こんな仕打ちを受けているのかまったく理解できずに まりさは商店街をサッカーボールのようにゴロゴロと転がっていった。 餌を集めるときまりさは必ずのようにまずこの手法を試していたが 子まりさは成功しているところは一度か二度くらいしか見たことがなかった。 野良生活で表面だけでなく皮の奥まで汚れが染み付くほど薄汚れて悪臭を発するまりさに 食べ物を与えてやろうなどという物好きは中々いなかった。 「ごんなおがおじゃお゛ねだりでぎな゛いよおおおお……」 そしていつもこんな風に泣きながら怪我をしたところを自分の帽子にすりすりしながら痛みを紛らわすまりさと共にゴミ漁りに精を出すことが定番だった。 たまに怪我の程度が酷いので子まりさだけで探しに行くこともある。 子まりさは、最初からゴミ漁りをすれば痛い目にも合わないし もっと食べ物を集められるのにと言っているのだが まりさはゴミ漁りなんて最後の手段、恥を知れと言って聞き入れてもらえなかった。 「まりさはねぇ!ゆっくりこんてすとでゆうしょうしていっぱいおにいさんたちにごはんもらったことだってあるんだからね!」 そして以前町内のゆっくり限定ペット品評会で優勝したことの自慢話が始まるので 子まりさも最近ではあまり口答えしなくなり ゴミ漁りの時に使う体力を温存するためにまりさが失敗するのを待つのが日課になっていた。 子まりさはそんなまりさのことを少しも悪くは思わなかった。 いや、多少手際が悪いくらいには思っていたが、それがあるからこそお母さんなんだと考えていた。 そして子まりさはお母さんが大好きだった。 このゴミ漁りで命を繋ぐ日々の中で代わりなど有りはし無いたった一匹の大切な大切な家族だ。 嫌いになれる訳が無かった。 そうして今日もまりさと子まりさの一日はゴミを漁って過ぎていく。 「ゅ?ゆっくちちていっちぇね!」 まりさが今日は一人でおねだりに行くから待っているようにといわれたので 子まりさは待ち合わせ場所の近くのゴミ捨て場で一人でゴミ漁りをしていた。 そんな子まりさは背後から一人の若い男がじっと見つめているのに気付いて元気に挨拶をした。 別に何か見返りを求めているわけでもないが、挨拶したほうが気分がいい。 「ん、ああ」 男はびっくりしたのかそれほど悪くは無い顔の造形をゆがめて気の無い返事をすると 何か思うところでもあったのかポケットを漁り始め中から出てきた飴玉を取り出した。 「食べるかい?」 覇気の無いどこか暗い影のあるような声音で男は子まりさにその飴玉を差し出した。 「ゅ…いりゃない」 子まりさは俯いて少しの間考えてから男の申し出を断った。 このゴミ捨て場には結構食べ物がありそうだったし、子まりさが毎日食料集めに精を出しているおかげで今食料には困っていなかった。 「おにいしゃんがじぶんであまあましてゆっくちちていっちぇね!」 笑顔でそう告げて子まりさはまたゴミ漁りに戻った。 「そ、そう」 男はそれだけ言うとバツが悪そうにポケットに飴玉を戻してコートの襟に顔が半分埋まるほど首をすぼめ俯いていそいそとその場を去っていった。 子まりさはうきうきしていた。 大好きなお母さんまりさにプレゼントを用意して、今日がそれを渡す日だったからだ。 何故今日なのかというと、まあ特にこれといった理由は無い。 ただ単にお母さんが好きだってことを形にして示してみたかったのと 後町が何故だか知らないが浮かれているというかやたらとキラキラと輝いていて その上これも理由はさっぱり分からないがゴミ置き場にある生ゴミの量もたくさん増えていて余裕があった。 これから寒くなって大変なのにどうしてみんなこんなに浮かれてるのだろうかと子まりさは首を傾げた。 特に今日はすごかった。 「ゅぅ?ん、あみゃあみゃでとっちぇもおいちぃよ!」 普段は見たことも無いような白くて綺麗なクリームと 甘い甘いパンを混ぜこめたようなお菓子がゴミ箱にぽんと置かれて居たりした。 「これにゃらおかあしゃんもとってもあみゃあみゃでおおよりょこびだょ!」 他にも香ばしく甘辛く焼いたひらべったい肉の周りについてる奴や まだ僅かに桃色の射す程度に焼いた肉のこびり付いている骨。 子まりさは肉屋に吊るされている鶏は見ていてなんだか悲しくなるので大嫌いだったが、鶏肉自体は大好きだった。 皮が堅くて中はふわふわのパンが見つかった。 ほっぺについた白いクリームをぺろりと舐めて舌鼓を打ちながら お母さんもこれならきっと喜んでくれると思って子まりさはにんまりと笑った。 たくさんのご馳走をゴミ箱の中に埋もれていた真っ白な箱に詰め込んで 喜ぶお母さんの顔を思い浮かべながら子まりさは歯を食いしばり箱の端を咥えながら 煌びやかな大通りとは打って変って薄暗い路地裏を額に汗を浮かべ 同時にそんな疲れを感じさせない明るい笑みを浮かべながら進んでいった。 まりさは暗い路地の向こうのゴミ箱の前で啜り泣きながらゴミを漁っていた。 「ゆぅ?ん・・・ゆぅ?ん・・・ゅぅぅうううう…!」 普段よりも長くか細い泣き声をあげながらまりさは折角のクリスマスに こんな暗い路地裏で惨めにゴミ漁りをしている自分の身の不幸を呪った。 ちょっと前までは、まりさもあの柔らかく優しい明かりに包まれて 暖かな暖炉にあたりながら飼い主やフィアンセのれいむとおいしいケーキや 自分と同じくらいの大きさがある七面鳥の丸焼きを食べて笑いながら過ごしていたのだ。 なのに今は寒空の下でこんな汚らわしいことをしながらなんとか生きながらえている。 惨め以外の何者でもなかった。 まりさは舌を一生懸命動かしてゴミを漁りながら その合間に何度も路地の向うの大通りの方をちらりと盗み見ては目をそらした。 自分を柔らかく包んでくれていたあの優しい明かりが、何故か今の自分には眩し過ぎて直視出来なかった。 そんな風にまたまりさは路地の向こうを盗み見て、子まりさの体より大きな箱を懸命に引き摺ってくるのに気付いた。 まりさが呆然とそれを見つめていると、子まりさはまりさの目の前にまでやっとのことでやってきて満面の笑みを浮かべていった。 「おかあしゃん!いっぱいおいちいごちそうもってきちゃよ!!ゆっくちちていっちぇね!」 まりさがその箱の中身を覗き込むと大粒の涙がその頬を伝っていった。 「ゆぅ?ん…ゆゆゆぅ??ん…!」 プレゼントを見て涙を浮かべるまりさを見て 子まりさは泣くほど喜んでくれたのだと思って跳ね上がるほど嬉しくなった。 「こんなので…こんなのでごちそうだなんてなんてかわいそうなあかちゃんなのおおおおお!!」 子まりさは飛び跳ねるのをぴたりとやめた。 まりさの言っている意味が分からなくて唖然としてくしゃくしゃになったその顔を見つめた。 「こんっ、こんなほねとかわとぐちゃぐちゃになったけーきみたいなごびどーぜんの…ゆぅぅううう…! こんなのごちぞうなんがじゃないんだよおおおおおお!! ごみどーぜんでさえないよぉ!ごみ!ごみなんだよおおおおお!?」 胸の中が乾いていくような良く分からない感覚が 子まりさの中にあったほくほくとした嬉しい気持ちを砂漠に垂らした水みたいに吸い取っていった。 まりさは子まりさを哀れみ尚も捲くし立てた。 「ごべんねえええええええ!!おがあざんじぇんじぇんおいぢいぼのだべざぜであげれなぐでごべんねえええええええ!! ゆ゛う゛うううううう!!ごべんね゛えええええええええ!!!!」 そう言ってまりさは後はずっと謝りながら小さな子まりさの体に顔を埋め涙でべちょべちょになった肌を擦りつけた。 子まりさは、うん、悲しくなんて全然無かった。 お母さんが本当に子まりさのことを想っていてくれたのがわかって本当に嬉かった。 プレゼントを用意して本当によかった。 「ほんちょだ、じぇんじぇんおいちくなんかないね」 まだ口の端に残っていたクリームをペロリと舐めてみた子まりさが呟いた。 ソレはわんわん泣き喚くまりさと路地の向うから聞こえてくる雑踏の喧騒によってかき消された。 それからすぐに寒く辛い冬はやって来た。 いや、冬は既にやって来ていたと言った方がいいだろう。 ただそれまでは煌びやかな町の明かりがそれを忘れさせてくれていた。 それに食べ物もゴミ捨て場にたくさんあった。 だがあれから一週間もすると町の明かりはすっかり消えていつものように夜は人気も無く薄暗く 手に入る食べ物の量もめっきり減った。 ただ人間達が家に篭りがちになるので まりさのおねだりで無駄な時間を費やすことが減ったのは子まりさにとってはやりやすかった。 「……」 それにまりさはあの日以来どうにも塞ぎ込みがちで、いつものような昔の自慢話を余りしなくなっていた。 これも、食べ物を集めることにおいては大分助けになった。 もっとも、子まりさの心情的には全く歓迎すべきことでは無かったが。 「おかあしゃん…」 「……」 子まりさが呼びかけても、まりさは虚ろな眼差しで一瞥するだけで 何も口から発さずにまた黙々とゴミ漁りをする作業に戻った。 まりさが何を求めているのか、何がまりさを苦しめているのやら。 子まりさにはどうしてもわからなかった。 ずっと一緒に過ごしてきて、その理由がはっきりとわかったのはそれからすぐ後のことだった。 「や、やあ」 以前ゴミ捨て場で飴玉を渡そうとしてきた男が、中々食べ物が見つからず町をうろついていた子まりさに声をかけた。 「ゅ?ゅっくちちちぇいっちぇね!」 ボロは着てても心は錦。 大きな声を出すと空きっ腹に響いたが、子まりさは元気に挨拶を返した。 冷たい風に当てられ続けて林檎のように真っ赤になった頬の力強さがその笑顔に映えた。 「なんかお腹空かしてるように見えるけど…大丈夫?」 「おなかすいてるけどだいじょーぶだょ!」 おずおずと尋ねる男に子まりさは一部肯定しつつも元気に返事した。 「なんか肉付き悪そうだけど」 「ふゆのあいだはみんにゃこんなかんじだけどだいじょーぶだょ! はるさんきたらまたおなかいっぱいたべれりゅの!」 心配は要らない、と子まりさは男に向かって痩せて薄くなった胸を張って見せた。 「いや、その、良ければ食べ物とか…」 「おにいしゃんだってごはんみちゅけりゅのたいへんでちょ? まりしゃはしんぱいいりゃないからゆっくちちちぇいっちぇね!」 「でも、一人ぼっちで大変じゃないかい?」 「まりしゃひとりぼっちじゃないょ!まりしゃおかあしゃんといっちょだょ!」 弱弱しくも食い下がる男に子まりさは本当に心の底から自慢げにそう言ってまた胸を張った。 「まりしゃのおかあしゃんはね」 子まりさは自分の母をこの男に自慢してあげようと思って、胸を張ったまま口を開いた。 「たすけてねええええええええええええええ!!!」 その時だった、路地の奥からまりさの悲鳴が轟いたのは。 「おかあしゃん!?」 子まりさは慌てて駆け出した。 男も呆然とした顔をしながら子まりさの後についていった、歩いて。 「おかあしゃん!?おかあしゃん!?」 子まりさは泣き喚きながら助けを求めるまりさを見るために背中が地面につくくらい思い切り見上げなければならなかった。 「でれないのおおおおおおおおおおお!!だぢでえええええ!だぢでええええええええ!!」 まりさは、丁度まりさの体の大きさと同じくらいの口の大きさのゴミ箱にすっぽりはまって真上を見ながら喘いでいた。 完全にぴっちりと体がはまってしまったらしく身動き一つとれず、ゴミ箱を僅かに揺らすのが精一杯のようだ。 それどころかもがけばもがくほどまりさの重みの分深く深くゴミ箱へとはまっていく。 「いやだあああああああああああ!!ごんな、ごんなごみだめのながでぢんぢゃうなんでいやあああああ!! どぼぢでええええええ!!どぼぢでま゛り゛ざがごんなめにいいいいいい!! どぼぢでごんなごどになっだのおおおおおおおおおおおおおおおおお!? あ゛んなに、あんなにあだっががっだのにい!!あ゛んなにずでぎだっだどにい!! あん゛な゛にだのぢばっだのにいいい!!あ゛んなに゛ぃ!あ゛んなにぃ!! お゛いし゛いごはんがあっでえええ!!おうぢのながあっだがぐでえええ!! ゆっぐぢぢだれ゛いむ゛がいっぢょでえええええええ!!おにいざんがいでええええええええ!! あ゛んな゛にいいいい!!じあわ゛ぜだっだどにいいいいいいいい!! れ゛いむ゛ううううう!!おにいざあああああああああん!! ゆ゛ばあ゛ああ゛ああ゛ああ゛あああ!!」 こんな時でも、いやこんな時だからこそだろうか。 まりさはやはり昔のことを思い出して泣いていた。 「おかあしゃんがんばっちぇね!ゆーえしゅ!ゆーえしゅ!」 子まりさはまりさを助けようと、ゴミ箱を押してみたりまりさの舌を咥えて引っ張り出そうとしてみたりしたがびくともしなかった。 「だ、大丈夫か…あ…!」 「だぢっ…ゆ…!」 ついてきた男とまりさの目が合った。 まりさは男の顔を見てはっと息を呑み目を潤ませた。 「お、お、おにいざぁあああああああああああああん!!」 「まりさ…!」 二人が頭上で衝撃の再開を果たした中、子まりさは必死にゴミ箱を押していた。 「おにいざああああああんあいだがっだよおおおおおおおおおお!!」 まりさは以前まりさのことを飼っていた男の顔を見てボロボロと涙を零した。 あまりに涙を流すのでゴミ箱の中が涙で一杯になって溺死するのではないかと思われるほどだった。 「おかあしゃんいまだちてあげゅかりゃがんばっちぇねええええええ!!げほっ、げほっ」 子まりさは叫びすぎてむせた。 「ま、まさかまた会えるなんて…よかった!無事だったんだな!」 男もこの運命的な再会に胸を熱くしているようだった。 ぎゅっと拳を握り締めて口元に笑顔を浮かべている。 「おにいざああああああん!!どぼぢでま゛り゛ざのごどずでだのおおおお!?」 「ゅ!?しゅてたにょ!?おかあしゃんのことしゅてたにょ!?」 再開を果たした男に対してまりさは長年の疑問を大声でぶつけた。 その母の言葉を聞いて信じられないという表情を浮かべた子まりさは男をキッと睨みつけた。 まりさの昔話を聞くたびにまりさが恋しそうに、その素晴らしかった頃の思い出を語るので 子まりさはてっきり飼い主の男は素晴らしい人物で、しかしまりさとは死に別れでもしたのかと信じていた。 だからまりさの言った捨てた、という言葉が子まりさには信じられなかった。 「それは、ほら、引越し先がペット禁止だったし…その…」 「ぞうだっだんだねえええええええええ!!ま゛り゛ざのごどぎらいになっだんじゃないんだねえええええ!!」 男は後ろめたそうに答えたが、まりさはその答えに大いに満足したようで感激でさらに咽び泣いた。 「う、うん、まりさのこと嫌ったりしてないさ!今でも大好きだよ!」 男はほっとした様子でそのまま天まで昇っていきそうなほど舞い上がっているまりさに合わせて言った。 「じゃあまたいっじょにぐらぜるんだねえええええええ!?」 「いやそれは、その下宿で一人暮らしだしペットは無理だけど、あ、うん、一緒に遊んだりは出来るよ!」 男はまりさの問いに一瞬バツが悪そうに目をそむけたがすぐに調子よく頷いてそう返した。 「うれぢいよおおおお!!まだむがぢみだいにぐらぜるんだねえええええ!! れ゛い゛む゛!れ゛い゛む゛どもまだあえ゛るのおおおおお!?」 「あ、そのう、れいむは…ああうん、またきっと別のいいれいむに会えるよ 今助けてやるからな!」 そう言って男は一歩踏み出して、ゴミ箱の汚れを見て嫌そうな顔をして一瞬立ち止まった。 子まりさには、男の発する言葉も、所作も、その何もかもが胡散臭く感じた。 「まっちぇねぇ!!!!」 ゴミ箱の横に居た子まりさは小さな体を命一杯強張らせて男に向かって鋭く叫んだ。 「え?」 「ゆ、ゆ?」 男は子まりさのその小さな体に似合わない気迫に気圧されて一歩退いた。 「ど、どうしたんだい?」 男は怪訝な表情を浮かべて子まりさに尋ねた。 「おにいしゃん、まりしゃたちはおにいしゃんにたすけりゃれにゃくてもだいじょーぶだよ」 子まりさは心を落ち着け、男に対して最も伝えたいことを言った。 「え、でも」 「ゆ?なにをいってるの?なんなの?ばかなの?」 そしてそのことを証明するために子まりさは動き始めた。 子まりさは男とまりさを無視して、ゴミ箱の淵にたっぷり中身の詰ったゴミ袋の先を引っ掛けた。 ゴミ袋の重さに引っ張られて僅かにゴミ箱が傾く。 下に下りた子まりさはそのスキマに小さな木の棒を差し込んだ。 ものによってはしゃぶると食べ物の味のする木の棒でゴミ捨て場でたまに見つけてはしゃぶったりしていた。 それを咥えて、子まりさは必死にゴミ箱を持ち上げようと踏ん張った。 そうして少しスキマが大きくなると、近くに寄せておいた小さなゴミをまたスキマに噛ませて 少しずつ少しずつスキマを大きくしていった。 やがて、傾きの限界に達したゴミ箱はドサリと音を立てて倒れて、その衝撃で中のゴミとまりさはゴミ箱から吐き出された。 脱出できたことを喜ぶ余裕さえなくまりさは呆然とした表情で子まりさを見つめていた。 子まりさははあはあと息を切らせながら目に涙を浮かべて、そして胸を張った。 「まりしゃたちはだいじょーぶだよ、まりしゃたちはおにいしゃんがいにゃくても、いきてけりゅよ それじぇみょおかあしゃんがしゅきで、いっちょにいちゃいならなら、ずっとずっといっちょにいてあげちぇね それかりゃ、もうおかあしゃんをきずちゅけりゅのはやめてね もうぜっちゃいはなれちゃりしちゃだめだよ おやくしょくちてね」 そう言うと後は黙り込んで子まりさは男の目をじっと見つめた。 「ぼ、僕が…僕は…」 男は震えながら後ずさった。 この男とまりさのやり取りを聞いて子まりさは気が付いたのだ。 母が何故ああも哀れに苦しんでいるのか。 そして母があれほど苦しんでいるのを何故子まりさにはわからなかったのかを。 子まりさはこのゴミ溜めのような場所で生まれてそしてこのゴミ溜めのような場所でずっと育ってきた。 だから地に足がついているから今の生活は大変だとは思うけど苦しいとか不幸だと思ったことはなかった。 だけれどまりさは違った。 まりさはペットとして、きっと子まりさが夢にも見ないような素敵な生活をしてきたのだ。 だから、今の生活になじめない、地面に足をつけることができない。 まりさのことが子まりさにはまるで肉屋の軒先に吊るされた鶏のように見えた。 ずっと前、まりさと子まりさが物乞いをしに肉屋の前に並んだとき子まりさはわあわあと泣いてしまったことがあった。 吊るされている鶏さんがかわいそうでかわいそうで涙がぽろぽろこぼれてきたのだ。 まりさはその鶏と同じだ。 地面に、今自分が住まう世界に足をつけることができれば楽になれるのに 昔の生活がまりさの体を縛り付けて天井から吊るされているみたいに宙ぶらりんになっているのだ。 もがけばもがくほど、その縄はまりさの体に食い込んでまりさのことを苦しめる。 もしかしたらその縄は断ち切ることができるかもしれない。 上から誰かが引き上げるか、それとも下から誰かが引っ張ってあげてその縄を断ち切るかすれば、あるいは。 断ち切るのは彼か、子まりさか。 子まりさはただただじっと男を見つめた。 子まりさは男が子まりさの視線を振り切ってまりさを連れて行くというならそれでもいいと思った。 自分達は自分達だけで生きていけることを示した。 それでも一緒に居たいのか、同情心で悪戯にまりさを期待させて、そしてまた捨てたりしないのか。 まりさのことを傷つけないと誓えるのか。 それが知りたかった。 男は何も言わずにきびすを返して走って立ち去った。 「まってねおにいさん!!おにいさああああああああああん!?」 まりさの呼び止める声も聞かずに男はすぐに雑踏にまぎれて消えていった。 結局男はまりさを絡め取る縄を断ち切ってはくれなかった。 なら自分が断ち切ろう、そう子まりさは強く心に誓った。 「おかあしゃん…」 もう昔のことなんて忘れて、ゆっくりしていいんだよ。 そう言おうとした子まりさは気が付くと宙を舞って暗闇の中に押し込まれた。 「どぼぢでおにいざんにあんなひどいごどいうのおおおおおおおおおおお!?」 子まりさの体はまりさによって倒れたゴミ箱の中に押し込まれていった。 中に入っていた尖ったゴミが子まりさの皮を引き裂く 暗いゴミ箱の奥から、目を剥き歯茎を見せて鬼のような形相を浮かべるまりさを見ながら まりさを絡め取る縄を断ち切れるのは男でも、自分でもないということを子まりさは悟った。 まりさはその縄が切れてしまうことを何より恐れている。 だからどんなに手を貸そうとも下からではいくら引っ張っても歯を食いしばり必死に縄を護り逆に自分を傷つける。 護り抜いた縄をいつか誰かが引っ張り上げてくれることを信じている。 その縄が切れればもう上へといけないと知っている。 そしてそんな細い細い可能性いっそのこと断ち切ってしまった方が楽だということを認めない。 あんなに細い細い糸を断ち切るまいと必死に体に絡めている。 糸が細ければ細いほど鋭く、体に食い込み痛みは増すというのに。 なんて救いがないのだろうか。 子まりさは、自分ではもうどうにもならないということを知って嘆いた。 子まりさは薄れいく意識の中で、大通りに向かい痛ましいまでにお兄さんを呼び続けるまりさの声をを聞いてその行く末を案じて涙した。 涙は上に昇ることなく生ごみに紛れ染み込み臭いや汚れと混ざり合って汚液となってゴミ箱から流れ染み出していった。 この涙が報われることなど、ないんだろうな、きっと。 産まれて初めて達観というものを覚えて、子まりさの意識は途絶えた。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2258.html
空前のゆっくりペットブームから一年。 みんななんかめっきり飽きて捨てゆっくりが町の中で増殖しまくっていた。 なんかもう、すごい増殖しまくった。 ゴミ捨て場に行って5分待っていれば必ず一匹二匹のゆっくりを見かけるくらい増殖していた。 割と普通に社会問題だった。 ゆっくり関連の条例の制定が急がれていた。 「おかーしゃん!おいちいね!」 まあ当のゆっくり達はというと社会問題など知ったことではない。 このゆっくりもそんな町に放たれ増殖したゆっくり達の内の一匹だった。 親子で仲良く路地裏のゴミ捨て場にゴミ漁りに来ていた。 「ゆう…まりさがむかしたべてたごはんはこんなもんじゃなかったよ… こんなのぜんぜんおいしくなんてないよ…」 子どもと一緒に生ゴミをあさりながら死んだ魚のような瞳でまりさは呻いた。 こんな風に昔の栄華を懐かしむゆっくりは多い。 子まりさにとっては久々にありつけたご馳走だった生ゴミも 隣に居るお母さんがこんな様子ではすっかりおいしくなくなっていた。 「ゆぅ…」 子まりさは悲しそうに母の口元に咥えているにんじんの切れ端を見つめた。 「おかあさんがにんげんさんにごはんもらってたころわね こんなゴミみたいなのじゃないとぉ〜ってもあまくたいたにんじんさんが…」 クドクドクドクドまりさは自分の子どもにおいしかったにんじんの料理について話を始めていた。 聞けば聞くほど子まりさはおなか一杯食べてるはずなのにおなかがすいていくような不思議な虚脱感を味わった。 「まりさのふぃあんせのれいむはとってもゆっくりしてて ほっぺもぷにぷにですりすりするととってもきもちよかったんだよ… まりさもれいむもとぉ〜ってもあいしあっててまりさがれいむのことはにーってよぶと れいむはだーりんっておへんじしてくれてね…」 何の実りもないまりさの昔話の中で、このれいむの話だけは子まりさは大好きだった。 もし歯車が今と違ったかみ合い方をしていればきっとそのれいむが自分のお母さんになっていたに違いない。 「ほんとはれいむとのすっきりであかちゃんつくりたかったのにぃ…あんな…あんなすっきりでぇ…」 いつものようにまりさがさめざめと泣き始めてその話は終わった。 きっと世が世なら、そのれいむが子まりさのお母さんになったんだ。 噛み締めるように何度も子まりさは胸中で繰り返した。 「きょうこそいっぱいたべものをもらうよ!」 「がんばりょうねおかあしゃん!」 久々にやる気を見せたまりさを子まりさはうれしく思いながら一緒にえいえいゆー!と声をあげた。 「ゆぅ〜んゆぅ〜ん」 まりさは媚びた笑顔を浮かべながらごろりとその場に転がり足の裏や腹を見せながら 猫なで声を上げて上目遣いに八百屋を見つめた。 それを見た通りすがりの主婦達はソレから目を逸らしてそそくさと店の前を通り過ぎて行った。 八百屋の男は眉間に皴を寄せてまりさの前に立ち見下ろしながらたずねた。 「何してんだテメェ」 その声音には明らかに脅迫的な強い圧力が篭っていたがまりさは気にせずに言った。 「おにいさん!まりさおなかすいたよ!」 そういうとまた媚びるような甘ったるい声でゆぅ〜んゆぅ〜んと鳴きながら かわいらしくおなかを見せつつその場を行ったり来たりして転がった。 「そうか」 八百屋の親父が観念したように力なく答えたのを聞いて、まりさは確かな手ごたえを感じて目を輝かせた。 しかしまりさは油断しなかった。 ここで畳み掛けるようにアピールすることが 人間に媚びる上で重要なポイントであることを知っていたからだ。 本当に喜んでいるのを示すために目は潤ませて淵に涙を溜めて声は喜びに震わせる。 「ゆ!たべものくれるの?ありがとうおにいさん!」 「客逃げただろうが二度と来るな糞饅頭!!」 八百屋の長靴の爪先が勢いよくまりさの顔面を捉えた。 「どぼぢべ!?」 何故こんな仕打ちを受けているのかまったく理解できずに まりさは商店街をサッカーボールのようにゴロゴロと転がっていった。 餌を集めるときまりさは必ずのようにまずこの手法を試していたが 子まりさは成功しているところは一度か二度くらいしか見たことがなかった。 野良生活で表面だけでなく皮の奥まで汚れが染み付くほど薄汚れて悪臭を発するまりさに 食べ物を与えてやろうなどという物好きは中々いなかった。 「ごんなおがおじゃお゛ねだりでぎな゛いよおおおお……」 そしていつもこんな風に泣きながら怪我をしたところを自分の帽子にすりすりしながら痛みを紛らわすまりさと共にゴミ漁りに精を出すことが定番だった。 たまに怪我の程度が酷いので子まりさだけで探しに行くこともある。 子まりさは、最初からゴミ漁りをすれば痛い目にも合わないし もっと食べ物を集められるのにと言っているのだが まりさはゴミ漁りなんて最後の手段、恥を知れと言って聞き入れてもらえなかった。 「まりさはねぇ!ゆっくりこんてすとでゆうしょうしていっぱいおにいさんたちにごはんもらったことだってあるんだからね!」 そして以前町内のゆっくり限定ペット品評会で優勝したことの自慢話が始まるので 子まりさも最近ではあまり口答えしなくなり ゴミ漁りの時に使う体力を温存するためにまりさが失敗するのを待つのが日課になっていた。 子まりさはそんなまりさのことを少しも悪くは思わなかった。 いや、多少手際が悪いくらいには思っていたが、それがあるからこそお母さんなんだと考えていた。 そして子まりさはお母さんが大好きだった。 このゴミ漁りで命を繋ぐ日々の中で代わりなど有りはし無いたった一匹の大切な大切な家族だ。 嫌いになれる訳が無かった。 そうして今日もまりさと子まりさの一日はゴミを漁って過ぎていく。 「ゅ?ゆっくちちていっちぇね!」 まりさが今日は一人でおねだりに行くから待っているようにといわれたので 子まりさは待ち合わせ場所の近くのゴミ捨て場で一人でゴミ漁りをしていた。 そんな子まりさは背後から一人の若い男がじっと見つめているのに気付いて元気に挨拶をした。 別に何か見返りを求めているわけでもないが、挨拶したほうが気分がいい。 「ん、ああ」 男はびっくりしたのかそれほど悪くは無い顔の造形をゆがめて気の無い返事をすると 何か思うところでもあったのかポケットを漁り始め中から出てきた飴玉を取り出した。 「食べるかい?」 覇気の無いどこか暗い影のあるような声音で男は子まりさにその飴玉を差し出した。 「ゅ…いりゃない」 子まりさは俯いて少しの間考えてから男の申し出を断った。 このゴミ捨て場には結構食べ物がありそうだったし、子まりさが毎日食料集めに精を出しているおかげで今食料には困っていなかった。 「おにいしゃんがじぶんであまあましてゆっくちちていっちぇね!」 笑顔でそう告げて子まりさはまたゴミ漁りに戻った。 「そ、そう」 男はそれだけ言うとバツが悪そうにポケットに飴玉を戻してコートの襟に顔が半分埋まるほど首をすぼめ俯いていそいそとその場を去っていった。 子まりさはうきうきしていた。 大好きなお母さんまりさにプレゼントを用意して、今日がそれを渡す日だったからだ。 何故今日なのかというと、まあ特にこれといった理由は無い。 ただ単にお母さんが好きだってことを形にして示してみたかったのと 後町が何故だか知らないが浮かれているというかやたらとキラキラと輝いていて その上これも理由はさっぱり分からないがゴミ置き場にある生ゴミの量もたくさん増えていて余裕があった。 これから寒くなって大変なのにどうしてみんなこんなに浮かれてるのだろうかと子まりさは首を傾げた。 特に今日はすごかった。 「ゅぅ〜ん、あみゃあみゃでとっちぇもおいちぃよ!」 普段は見たことも無いような白くて綺麗なクリームと 甘い甘いパンを混ぜこめたようなお菓子がゴミ箱にぽんと置かれて居たりした。 「これにゃらおかあしゃんもとってもあみゃあみゃでおおよりょこびだょ!」 他にも香ばしく甘辛く焼いたひらべったい肉の周りについてる奴や まだ僅かに桃色の射す程度に焼いた肉のこびり付いている骨。 子まりさは肉屋に吊るされている鶏は見ていてなんだか悲しくなるので大嫌いだったが、鶏肉自体は大好きだった。 皮が堅くて中はふわふわのパンが見つかった。 ほっぺについた白いクリームをぺろりと舐めて舌鼓を打ちながら お母さんもこれならきっと喜んでくれると思って子まりさはにんまりと笑った。 たくさんのご馳走をゴミ箱の中に埋もれていた真っ白な箱に詰め込んで 喜ぶお母さんの顔を思い浮かべながら子まりさは歯を食いしばり箱の端を咥えながら 煌びやかな大通りとは打って変って薄暗い路地裏を額に汗を浮かべ 同時にそんな疲れを感じさせない明るい笑みを浮かべながら進んでいった。 まりさは暗い路地の向こうのゴミ箱の前で啜り泣きながらゴミを漁っていた。 「ゆぅ〜ん・・・ゆぅ〜ん・・・ゅぅぅうううう…!」 普段よりも長くか細い泣き声をあげながらまりさは折角のクリスマスに こんな暗い路地裏で惨めにゴミ漁りをしている自分の身の不幸を呪った。 ちょっと前までは、まりさもあの柔らかく優しい明かりに包まれて 暖かな暖炉にあたりながら飼い主やフィアンセのれいむとおいしいケーキや 自分と同じくらいの大きさがある七面鳥の丸焼きを食べて笑いながら過ごしていたのだ。 なのに今は寒空の下でこんな汚らわしいことをしながらなんとか生きながらえている。 惨め以外の何者でもなかった。 まりさは舌を一生懸命動かしてゴミを漁りながら その合間に何度も路地の向うの大通りの方をちらりと盗み見ては目をそらした。 自分を柔らかく包んでくれていたあの優しい明かりが、何故か今の自分には眩し過ぎて直視出来なかった。 そんな風にまたまりさは路地の向こうを盗み見て、子まりさの体より大きな箱を懸命に引き摺ってくるのに気付いた。 まりさが呆然とそれを見つめていると、子まりさはまりさの目の前にまでやっとのことでやってきて満面の笑みを浮かべていった。 「おかあしゃん!いっぱいおいちいごちそうもってきちゃよ!!ゆっくちちていっちぇね!」 まりさがその箱の中身を覗き込むと大粒の涙がその頬を伝っていった。 「ゆぅ〜ん…ゆゆゆぅ〜〜ん…!」 プレゼントを見て涙を浮かべるまりさを見て 子まりさは泣くほど喜んでくれたのだと思って跳ね上がるほど嬉しくなった。 「こんなので…こんなのでごちそうだなんてなんてかわいそうなあかちゃんなのおおおおお!!」 子まりさは飛び跳ねるのをぴたりとやめた。 まりさの言っている意味が分からなくて唖然としてくしゃくしゃになったその顔を見つめた。 「こんっ、こんなほねとかわとぐちゃぐちゃになったけーきみたいなごびどーぜんの…ゆぅぅううう…! こんなのごちぞうなんがじゃないんだよおおおおおお!! ごみどーぜんでさえないよぉ!ごみ!ごみなんだよおおおおお!?」 胸の中が乾いていくような良く分からない感覚が 子まりさの中にあったほくほくとした嬉しい気持ちを砂漠に垂らした水みたいに吸い取っていった。 まりさは子まりさを哀れみ尚も捲くし立てた。 「ごべんねえええええええ!!おがあざんじぇんじぇんおいぢいぼのだべざぜであげれなぐでごべんねえええええええ!! ゆ゛う゛うううううう!!ごべんね゛えええええええええ!!!!」 そう言ってまりさは後はずっと謝りながら小さな子まりさの体に顔を埋め涙でべちょべちょになった肌を擦りつけた。 子まりさは、うん、悲しくなんて全然無かった。 お母さんが本当に子まりさのことを想っていてくれたのがわかって本当に嬉かった。 プレゼントを用意して本当によかった。 「ほんちょだ、じぇんじぇんおいちくなんかないね」 まだ口の端に残っていたクリームをペロリと舐めてみた子まりさが呟いた。 ソレはわんわん泣き喚くまりさと路地の向うから聞こえてくる雑踏の喧騒によってかき消された。 それからすぐに寒く辛い冬はやって来た。 いや、冬は既にやって来ていたと言った方がいいだろう。 ただそれまでは煌びやかな町の明かりがそれを忘れさせてくれていた。 それに食べ物もゴミ捨て場にたくさんあった。 だがあれから一週間もすると町の明かりはすっかり消えていつものように夜は人気も無く薄暗く 手に入る食べ物の量もめっきり減った。 ただ人間達が家に篭りがちになるので まりさのおねだりで無駄な時間を費やすことが減ったのは子まりさにとってはやりやすかった。 「……」 それにまりさはあの日以来どうにも塞ぎ込みがちで、いつものような昔の自慢話を余りしなくなっていた。 これも、食べ物を集めることにおいては大分助けになった。 もっとも、子まりさの心情的には全く歓迎すべきことでは無かったが。 「おかあしゃん…」 「……」 子まりさが呼びかけても、まりさは虚ろな眼差しで一瞥するだけで 何も口から発さずにまた黙々とゴミ漁りをする作業に戻った。 まりさが何を求めているのか、何がまりさを苦しめているのやら。 子まりさにはどうしてもわからなかった。 ずっと一緒に過ごしてきて、その理由がはっきりとわかったのはそれからすぐ後のことだった。 「や、やあ」 以前ゴミ捨て場で飴玉を渡そうとしてきた男が、中々食べ物が見つからず町をうろついていた子まりさに声をかけた。 「ゅ?ゅっくちちちぇいっちぇね!」 ボロは着てても心は錦。 大きな声を出すと空きっ腹に響いたが、子まりさは元気に挨拶を返した。 冷たい風に当てられ続けて林檎のように真っ赤になった頬の力強さがその笑顔に映えた。 「なんかお腹空かしてるように見えるけど…大丈夫?」 「おなかすいてるけどだいじょーぶだょ!」 おずおずと尋ねる男に子まりさは一部肯定しつつも元気に返事した。 「なんか肉付き悪そうだけど」 「ふゆのあいだはみんにゃこんなかんじだけどだいじょーぶだょ! はるさんきたらまたおなかいっぱいたべれりゅの!」 心配は要らない、と子まりさは男に向かって痩せて薄くなった胸を張って見せた。 「いや、その、良ければ食べ物とか…」 「おにいしゃんだってごはんみちゅけりゅのたいへんでちょ? まりしゃはしんぱいいりゃないからゆっくちちちぇいっちぇね!」 「でも、一人ぼっちで大変じゃないかい?」 「まりしゃひとりぼっちじゃないょ!まりしゃおかあしゃんといっちょだょ!」 弱弱しくも食い下がる男に子まりさは本当に心の底から自慢げにそう言ってまた胸を張った。 「まりしゃのおかあしゃんはね」 子まりさは自分の母をこの男に自慢してあげようと思って、胸を張ったまま口を開いた。 「たすけてねええええええええええええええ!!!」 その時だった、路地の奥からまりさの悲鳴が轟いたのは。 「おかあしゃん!?」 子まりさは慌てて駆け出した。 男も呆然とした顔をしながら子まりさの後についていった、歩いて。 「おかあしゃん!?おかあしゃん!?」 子まりさは泣き喚きながら助けを求めるまりさを見るために背中が地面につくくらい思い切り見上げなければならなかった。 「でれないのおおおおおおおおおおお!!だぢでえええええ!だぢでええええええええ!!」 まりさは、丁度まりさの体の大きさと同じくらいの口の大きさのゴミ箱にすっぽりはまって真上を見ながら喘いでいた。 完全にぴっちりと体がはまってしまったらしく身動き一つとれず、ゴミ箱を僅かに揺らすのが精一杯のようだ。 それどころかもがけばもがくほどまりさの重みの分深く深くゴミ箱へとはまっていく。 「いやだあああああああああああ!!ごんな、ごんなごみだめのながでぢんぢゃうなんでいやあああああ!! どぼぢでええええええ!!どぼぢでま゛り゛ざがごんなめにいいいいいい!! どぼぢでごんなごどになっだのおおおおおおおおおおおおおおおおお!? あ゛んなに、あんなにあだっががっだのにい!!あ゛んなにずでぎだっだどにい!! あん゛な゛にだのぢばっだのにいいい!!あ゛んなに゛ぃ!あ゛んなにぃ!! お゛いし゛いごはんがあっでえええ!!おうぢのながあっだがぐでえええ!! ゆっぐぢぢだれ゛いむ゛がいっぢょでえええええええ!!おにいざんがいでええええええええ!! あ゛んな゛にいいいい!!じあわ゛ぜだっだどにいいいいいいいい!! れ゛いむ゛ううううう!!おにいざあああああああああん!! ゆ゛ばあ゛ああ゛ああ゛ああ゛あああ!!」 こんな時でも、いやこんな時だからこそだろうか。 まりさはやはり昔のことを思い出して泣いていた。 「おかあしゃんがんばっちぇね!ゆーえしゅ!ゆーえしゅ!」 子まりさはまりさを助けようと、ゴミ箱を押してみたりまりさの舌を咥えて引っ張り出そうとしてみたりしたがびくともしなかった。 「だ、大丈夫か…あ…!」 「だぢっ…ゆ…!」 ついてきた男とまりさの目が合った。 まりさは男の顔を見てはっと息を呑み目を潤ませた。 「お、お、おにいざぁあああああああああああああん!!」 「まりさ…!」 二人が頭上で衝撃の再開を果たした中、子まりさは必死にゴミ箱を押していた。 「おにいざああああああんあいだがっだよおおおおおおおおおお!!」 まりさは以前まりさのことを飼っていた男の顔を見てボロボロと涙を零した。 あまりに涙を流すのでゴミ箱の中が涙で一杯になって溺死するのではないかと思われるほどだった。 「おかあしゃんいまだちてあげゅかりゃがんばっちぇねええええええ!!げほっ、げほっ」 子まりさは叫びすぎてむせた。 「ま、まさかまた会えるなんて…よかった!無事だったんだな!」 男もこの運命的な再会に胸を熱くしているようだった。 ぎゅっと拳を握り締めて口元に笑顔を浮かべている。 「おにいざああああああん!!どぼぢでま゛り゛ざのごどずでだのおおおお!?」 「ゅ!?しゅてたにょ!?おかあしゃんのことしゅてたにょ!?」 再開を果たした男に対してまりさは長年の疑問を大声でぶつけた。 その母の言葉を聞いて信じられないという表情を浮かべた子まりさは男をキッと睨みつけた。 まりさの昔話を聞くたびにまりさが恋しそうに、その素晴らしかった頃の思い出を語るので 子まりさはてっきり飼い主の男は素晴らしい人物で、しかしまりさとは死に別れでもしたのかと信じていた。 だからまりさの言った捨てた、という言葉が子まりさには信じられなかった。 「それは、ほら、引越し先がペット禁止だったし…その…」 「ぞうだっだんだねえええええええええ!!ま゛り゛ざのごどぎらいになっだんじゃないんだねえええええ!!」 男は後ろめたそうに答えたが、まりさはその答えに大いに満足したようで感激でさらに咽び泣いた。 「う、うん、まりさのこと嫌ったりしてないさ!今でも大好きだよ!」 男はほっとした様子でそのまま天まで昇っていきそうなほど舞い上がっているまりさに合わせて言った。 「じゃあまたいっじょにぐらぜるんだねえええええええ!?」 「いやそれは、その下宿で一人暮らしだしペットは無理だけど、あ、うん、一緒に遊んだりは出来るよ!」 男はまりさの問いに一瞬バツが悪そうに目をそむけたがすぐに調子よく頷いてそう返した。 「うれぢいよおおおお!!まだむがぢみだいにぐらぜるんだねえええええ!! れ゛い゛む゛!れ゛い゛む゛どもまだあえ゛るのおおおおお!?」 「あ、そのう、れいむは…ああうん、またきっと別のいいれいむに会えるよ 今助けてやるからな!」 そう言って男は一歩踏み出して、ゴミ箱の汚れを見て嫌そうな顔をして一瞬立ち止まった。 子まりさには、男の発する言葉も、所作も、その何もかもが胡散臭く感じた。 「まっちぇねぇ!!!!」 ゴミ箱の横に居た子まりさは小さな体を命一杯強張らせて男に向かって鋭く叫んだ。 「え?」 「ゆ、ゆ?」 男は子まりさのその小さな体に似合わない気迫に気圧されて一歩退いた。 「ど、どうしたんだい?」 男は怪訝な表情を浮かべて子まりさに尋ねた。 「おにいしゃん、まりしゃたちはおにいしゃんにたすけりゃれにゃくてもだいじょーぶだよ」 子まりさは心を落ち着け、男に対して最も伝えたいことを言った。 「え、でも」 「ゆ?なにをいってるの?なんなの?ばかなの?」 そしてそのことを証明するために子まりさは動き始めた。 子まりさは男とまりさを無視して、ゴミ箱の淵にたっぷり中身の詰ったゴミ袋の先を引っ掛けた。 ゴミ袋の重さに引っ張られて僅かにゴミ箱が傾く。 下に下りた子まりさはそのスキマに小さな木の棒を差し込んだ。 ものによってはしゃぶると食べ物の味のする木の棒でゴミ捨て場でたまに見つけてはしゃぶったりしていた。 それを咥えて、子まりさは必死にゴミ箱を持ち上げようと踏ん張った。 そうして少しスキマが大きくなると、近くに寄せておいた小さなゴミをまたスキマに噛ませて 少しずつ少しずつスキマを大きくしていった。 やがて、傾きの限界に達したゴミ箱はドサリと音を立てて倒れて、その衝撃で中のゴミとまりさはゴミ箱から吐き出された。 脱出できたことを喜ぶ余裕さえなくまりさは呆然とした表情で子まりさを見つめていた。 子まりさははあはあと息を切らせながら目に涙を浮かべて、そして胸を張った。 「まりしゃたちはだいじょーぶだよ、まりしゃたちはおにいしゃんがいにゃくても、いきてけりゅよ それじぇみょおかあしゃんがしゅきで、いっちょにいちゃいならなら、ずっとずっといっちょにいてあげちぇね それかりゃ、もうおかあしゃんをきずちゅけりゅのはやめてね もうぜっちゃいはなれちゃりしちゃだめだよ おやくしょくちてね」 そう言うと後は黙り込んで子まりさは男の目をじっと見つめた。 「ぼ、僕が…僕は…」 男は震えながら後ずさった。 この男とまりさのやり取りを聞いて子まりさは気が付いたのだ。 母が何故ああも哀れに苦しんでいるのか。 そして母があれほど苦しんでいるのを何故子まりさにはわからなかったのかを。 子まりさはこのゴミ溜めのような場所で生まれてそしてこのゴミ溜めのような場所でずっと育ってきた。 だから地に足がついているから今の生活は大変だとは思うけど苦しいとか不幸だと思ったことはなかった。 だけれどまりさは違った。 まりさはペットとして、きっと子まりさが夢にも見ないような素敵な生活をしてきたのだ。 だから、今の生活になじめない、地面に足をつけることができない。 まりさのことが子まりさにはまるで肉屋の軒先に吊るされた鶏のように見えた。 ずっと前、まりさと子まりさが物乞いをしに肉屋の前に並んだとき子まりさはわあわあと泣いてしまったことがあった。 吊るされている鶏さんがかわいそうでかわいそうで涙がぽろぽろこぼれてきたのだ。 まりさはその鶏と同じだ。 地面に、今自分が住まう世界に足をつけることができれば楽になれるのに 昔の生活がまりさの体を縛り付けて天井から吊るされているみたいに宙ぶらりんになっているのだ。 もがけばもがくほど、その縄はまりさの体に食い込んでまりさのことを苦しめる。 もしかしたらその縄は断ち切ることができるかもしれない。 上から誰かが引き上げるか、それとも下から誰かが引っ張ってあげてその縄を断ち切るかすれば、あるいは。 断ち切るのは彼か、子まりさか。 子まりさはただただじっと男を見つめた。 子まりさは男が子まりさの視線を振り切ってまりさを連れて行くというならそれでもいいと思った。 自分達は自分達だけで生きていけることを示した。 それでも一緒に居たいのか、同情心で悪戯にまりさを期待させて、そしてまた捨てたりしないのか。 まりさのことを傷つけないと誓えるのか。 それが知りたかった。 男は何も言わずにきびすを返して走って立ち去った。 「まってねおにいさん!!おにいさああああああああああん!?」 まりさの呼び止める声も聞かずに男はすぐに雑踏にまぎれて消えていった。 結局男はまりさを絡め取る縄を断ち切ってはくれなかった。 なら自分が断ち切ろう、そう子まりさは強く心に誓った。 「おかあしゃん…」 もう昔のことなんて忘れて、ゆっくりしていいんだよ。 そう言おうとした子まりさは気が付くと宙を舞って暗闇の中に押し込まれた。 「どぼぢでおにいざんにあんなひどいごどいうのおおおおおおおおおおお!?」 子まりさの体はまりさによって倒れたゴミ箱の中に押し込まれていった。 中に入っていた尖ったゴミが子まりさの皮を引き裂く 暗いゴミ箱の奥から、目を剥き歯茎を見せて鬼のような形相を浮かべるまりさを見ながら まりさを絡め取る縄を断ち切れるのは男でも、自分でもないということを子まりさは悟った。 まりさはその縄が切れてしまうことを何より恐れている。 だからどんなに手を貸そうとも下からではいくら引っ張っても歯を食いしばり必死に縄を護り逆に自分を傷つける。 護り抜いた縄をいつか誰かが引っ張り上げてくれることを信じている。 その縄が切れればもう上へといけないと知っている。 そしてそんな細い細い可能性いっそのこと断ち切ってしまった方が楽だということを認めない。 あんなに細い細い糸を断ち切るまいと必死に体に絡めている。 糸が細ければ細いほど鋭く、体に食い込み痛みは増すというのに。 なんて救いがないのだろうか。 子まりさは、自分ではもうどうにもならないということを知って嘆いた。 子まりさは薄れいく意識の中で、大通りに向かい痛ましいまでにお兄さんを呼び続けるまりさの声をを聞いてその行く末を案じて涙した。 涙は上に昇ることなく生ごみに紛れ染み込み臭いや汚れと混ざり合って汚液となってゴミ箱から流れ染み出していった。 この涙が報われることなど、ないんだろうな、きっと。 産まれて初めて達観というものを覚えて、子まりさの意識は途絶えた。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3080.html
空前のゆっくりペットブームから一年。 みんななんかめっきり飽きて捨てゆっくりが町の中で増殖しまくっていた。 なんかもう、すごい増殖しまくった。 ゴミ捨て場に行って5分待っていれば必ず一匹二匹のゆっくりを見かけるくらい増殖していた。 割と普通に社会問題だった。 ゆっくり関連の条例の制定が急がれていた。 「おかーしゃん!おいちいね!」 まあ当のゆっくり達はというと社会問題など知ったことではない。 このゆっくりもそんな町に放たれ増殖したゆっくり達の内の一匹だった。 親子で仲良く路地裏のゴミ捨て場にゴミ漁りに来ていた。 「ゆう…まりさがむかしたべてたごはんはこんなもんじゃなかったよ… こんなのぜんぜんおいしくなんてないよ…」 子どもと一緒に生ゴミをあさりながら死んだ魚のような瞳でまりさは呻いた。 こんな風に昔の栄華を懐かしむゆっくりは多い。 子まりさにとっては久々にありつけたご馳走だった生ゴミも 隣に居るお母さんがこんな様子ではすっかりおいしくなくなっていた。 「ゆぅ…」 子まりさは悲しそうに母の口元に咥えているにんじんの切れ端を見つめた。 「おかあさんがにんげんさんにごはんもらってたころわね こんなゴミみたいなのじゃないとぉ〜ってもあまくたいたにんじんさんが…」 クドクドクドクドまりさは自分の子どもにおいしかったにんじんの料理について話を始めていた。 聞けば聞くほど子まりさはおなか一杯食べてるはずなのにおなかがすいていくような不思議な虚脱感を味わった。 「まりさのふぃあんせのれいむはとってもゆっくりしてて ほっぺもぷにぷにですりすりするととってもきもちよかったんだよ… まりさもれいむもとぉ〜ってもあいしあっててまりさがれいむのことはにーってよぶと れいむはだーりんっておへんじしてくれてね…」 何の実りもないまりさの昔話の中で、このれいむの話だけは子まりさは大好きだった。 もし歯車が今と違ったかみ合い方をしていればきっとそのれいむが自分のお母さんになっていたに違いない。 「ほんとはれいむとのすっきりであかちゃんつくりたかったのにぃ…あんな…あんなすっきりでぇ…」 いつものようにまりさがさめざめと泣き始めてその話は終わった。 きっと世が世なら、そのれいむが子まりさのお母さんになったんだ。 噛み締めるように何度も子まりさは胸中で繰り返した。 「きょうこそいっぱいたべものをもらうよ!」 「がんばりょうねおかあしゃん!」 久々にやる気を見せたまりさを子まりさはうれしく思いながら一緒にえいえいゆー!と声をあげた。 「ゆぅ〜んゆぅ〜ん」 まりさは媚びた笑顔を浮かべながらごろりとその場に転がり足の裏や腹を見せながら 猫なで声を上げて上目遣いに八百屋を見つめた。 それを見た通りすがりの主婦達はソレから目を逸らしてそそくさと店の前を通り過ぎて行った。 八百屋の男は眉間に皴を寄せてまりさの前に立ち見下ろしながらたずねた。 「何してんだテメェ」 その声音には明らかに脅迫的な強い圧力が篭っていたがまりさは気にせずに言った。 「おにいさん!まりさおなかすいたよ!」 そういうとまた媚びるような甘ったるい声でゆぅ〜んゆぅ〜んと鳴きながら かわいらしくおなかを見せつつその場を行ったり来たりして転がった。 「そうか」 八百屋の親父が観念したように力なく答えたのを聞いて、まりさは確かな手ごたえを感じて目を輝かせた。 しかしまりさは油断しなかった。 ここで畳み掛けるようにアピールすることが 人間に媚びる上で重要なポイントであることを知っていたからだ。 本当に喜んでいるのを示すために目は潤ませて淵に涙を溜めて声は喜びに震わせる。 「ゆ!たべものくれるの?ありがとうおにいさん!」 「客逃げただろうが二度と来るな糞饅頭!!」 八百屋の長靴の爪先が勢いよくまりさの顔面を捉えた。 「どぼぢべ!?」 何故こんな仕打ちを受けているのかまったく理解できずに まりさは商店街をサッカーボールのようにゴロゴロと転がっていった。 餌を集めるときまりさは必ずのようにまずこの手法を試していたが 子まりさは成功しているところは一度か二度くらいしか見たことがなかった。 野良生活で表面だけでなく皮の奥まで汚れが染み付くほど薄汚れて悪臭を発するまりさに 食べ物を与えてやろうなどという物好きは中々いなかった。 「ごんなおがおじゃお゛ねだりでぎな゛いよおおおお……」 そしていつもこんな風に泣きながら怪我をしたところを自分の帽子にすりすりしながら痛みを紛らわすまりさと共にゴミ漁りに精を出すことが定番だった。 たまに怪我の程度が酷いので子まりさだけで探しに行くこともある。 子まりさは、最初からゴミ漁りをすれば痛い目にも合わないし もっと食べ物を集められるのにと言っているのだが まりさはゴミ漁りなんて最後の手段、恥を知れと言って聞き入れてもらえなかった。 「まりさはねぇ!ゆっくりこんてすとでゆうしょうしていっぱいおにいさんたちにごはんもらったことだってあるんだからね!」 そして以前町内のゆっくり限定ペット品評会で優勝したことの自慢話が始まるので 子まりさも最近ではあまり口答えしなくなり ゴミ漁りの時に使う体力を温存するためにまりさが失敗するのを待つのが日課になっていた。 子まりさはそんなまりさのことを少しも悪くは思わなかった。 いや、多少手際が悪いくらいには思っていたが、それがあるからこそお母さんなんだと考えていた。 そして子まりさはお母さんが大好きだった。 このゴミ漁りで命を繋ぐ日々の中で代わりなど有りはし無いたった一匹の大切な大切な家族だ。 嫌いになれる訳が無かった。 そうして今日もまりさと子まりさの一日はゴミを漁って過ぎていく。 「ゅ?ゆっくちちていっちぇね!」 まりさが今日は一人でおねだりに行くから待っているようにといわれたので 子まりさは待ち合わせ場所の近くのゴミ捨て場で一人でゴミ漁りをしていた。 そんな子まりさは背後から一人の若い男がじっと見つめているのに気付いて元気に挨拶をした。 別に何か見返りを求めているわけでもないが、挨拶したほうが気分がいい。 「ん、ああ」 男はびっくりしたのかそれほど悪くは無い顔の造形をゆがめて気の無い返事をすると 何か思うところでもあったのかポケットを漁り始め中から出てきた飴玉を取り出した。 「食べるかい?」 覇気の無いどこか暗い影のあるような声音で男は子まりさにその飴玉を差し出した。 「ゅ…いりゃない」 子まりさは俯いて少しの間考えてから男の申し出を断った。 このゴミ捨て場には結構食べ物がありそうだったし、子まりさが毎日食料集めに精を出しているおかげで今食料には困っていなかった。 「おにいしゃんがじぶんであまあましてゆっくちちていっちぇね!」 笑顔でそう告げて子まりさはまたゴミ漁りに戻った。 「そ、そう」 男はそれだけ言うとバツが悪そうにポケットに飴玉を戻してコートの襟に顔が半分埋まるほど首をすぼめ俯いていそいそとその場を去っていった。 子まりさはうきうきしていた。 大好きなお母さんまりさにプレゼントを用意して、今日がそれを渡す日だったからだ。 何故今日なのかというと、まあ特にこれといった理由は無い。 ただ単にお母さんが好きだってことを形にして示してみたかったのと 後町が何故だか知らないが浮かれているというかやたらとキラキラと輝いていて その上これも理由はさっぱり分からないがゴミ置き場にある生ゴミの量もたくさん増えていて余裕があった。 これから寒くなって大変なのにどうしてみんなこんなに浮かれてるのだろうかと子まりさは首を傾げた。 特に今日はすごかった。 「ゅぅ〜ん、あみゃあみゃでとっちぇもおいちぃよ!」 普段は見たことも無いような白くて綺麗なクリームと 甘い甘いパンを混ぜこめたようなお菓子がゴミ箱にぽんと置かれて居たりした。 「これにゃらおかあしゃんもとってもあみゃあみゃでおおよりょこびだょ!」 他にも香ばしく甘辛く焼いたひらべったい肉の周りについてる奴や まだ僅かに桃色の射す程度に焼いた肉のこびり付いている骨。 子まりさは肉屋に吊るされている鶏は見ていてなんだか悲しくなるので大嫌いだったが、鶏肉自体は大好きだった。 皮が堅くて中はふわふわのパンが見つかった。 ほっぺについた白いクリームをぺろりと舐めて舌鼓を打ちながら お母さんもこれならきっと喜んでくれると思って子まりさはにんまりと笑った。 たくさんのご馳走をゴミ箱の中に埋もれていた真っ白な箱に詰め込んで 喜ぶお母さんの顔を思い浮かべながら子まりさは歯を食いしばり箱の端を咥えながら 煌びやかな大通りとは打って変って薄暗い路地裏を額に汗を浮かべ 同時にそんな疲れを感じさせない明るい笑みを浮かべながら進んでいった。 まりさは暗い路地の向こうのゴミ箱の前で啜り泣きながらゴミを漁っていた。 「ゆぅ〜ん・・・ゆぅ〜ん・・・ゅぅぅうううう…!」 普段よりも長くか細い泣き声をあげながらまりさは折角のクリスマスに こんな暗い路地裏で惨めにゴミ漁りをしている自分の身の不幸を呪った。 ちょっと前までは、まりさもあの柔らかく優しい明かりに包まれて 暖かな暖炉にあたりながら飼い主やフィアンセのれいむとおいしいケーキや 自分と同じくらいの大きさがある七面鳥の丸焼きを食べて笑いながら過ごしていたのだ。 なのに今は寒空の下でこんな汚らわしいことをしながらなんとか生きながらえている。 惨め以外の何者でもなかった。 まりさは舌を一生懸命動かしてゴミを漁りながら その合間に何度も路地の向うの大通りの方をちらりと盗み見ては目をそらした。 自分を柔らかく包んでくれていたあの優しい明かりが、何故か今の自分には眩し過ぎて直視出来なかった。 そんな風にまたまりさは路地の向こうを盗み見て、子まりさの体より大きな箱を懸命に引き摺ってくるのに気付いた。 まりさが呆然とそれを見つめていると、子まりさはまりさの目の前にまでやっとのことでやってきて満面の笑みを浮かべていった。 「おかあしゃん!いっぱいおいちいごちそうもってきちゃよ!!ゆっくちちていっちぇね!」 まりさがその箱の中身を覗き込むと大粒の涙がその頬を伝っていった。 「ゆぅ〜ん…ゆゆゆぅ〜〜ん…!」 プレゼントを見て涙を浮かべるまりさを見て 子まりさは泣くほど喜んでくれたのだと思って跳ね上がるほど嬉しくなった。 「こんなので…こんなのでごちそうだなんてなんてかわいそうなあかちゃんなのおおおおお!!」 子まりさは飛び跳ねるのをぴたりとやめた。 まりさの言っている意味が分からなくて唖然としてくしゃくしゃになったその顔を見つめた。 「こんっ、こんなほねとかわとぐちゃぐちゃになったけーきみたいなごびどーぜんの…ゆぅぅううう…! こんなのごちぞうなんがじゃないんだよおおおおおお!! ごみどーぜんでさえないよぉ!ごみ!ごみなんだよおおおおお!?」 胸の中が乾いていくような良く分からない感覚が 子まりさの中にあったほくほくとした嬉しい気持ちを砂漠に垂らした水みたいに吸い取っていった。 まりさは子まりさを哀れみ尚も捲くし立てた。 「ごべんねえええええええ!!おがあざんじぇんじぇんおいぢいぼのだべざぜであげれなぐでごべんねえええええええ!! ゆ゛う゛うううううう!!ごべんね゛えええええええええ!!!!」 そう言ってまりさは後はずっと謝りながら小さな子まりさの体に顔を埋め涙でべちょべちょになった肌を擦りつけた。 子まりさは、うん、悲しくなんて全然無かった。 お母さんが本当に子まりさのことを想っていてくれたのがわかって本当に嬉かった。 プレゼントを用意して本当によかった。 「ほんちょだ、じぇんじぇんおいちくなんかないね」 まだ口の端に残っていたクリームをペロリと舐めてみた子まりさが呟いた。 ソレはわんわん泣き喚くまりさと路地の向うから聞こえてくる雑踏の喧騒によってかき消された。 それからすぐに寒く辛い冬はやって来た。 いや、冬は既にやって来ていたと言った方がいいだろう。 ただそれまでは煌びやかな町の明かりがそれを忘れさせてくれていた。 それに食べ物もゴミ捨て場にたくさんあった。 だがあれから一週間もすると町の明かりはすっかり消えていつものように夜は人気も無く薄暗く 手に入る食べ物の量もめっきり減った。 ただ人間達が家に篭りがちになるので まりさのおねだりで無駄な時間を費やすことが減ったのは子まりさにとってはやりやすかった。 「……」 それにまりさはあの日以来どうにも塞ぎ込みがちで、いつものような昔の自慢話を余りしなくなっていた。 これも、食べ物を集めることにおいては大分助けになった。 もっとも、子まりさの心情的には全く歓迎すべきことでは無かったが。 「おかあしゃん…」 「……」 子まりさが呼びかけても、まりさは虚ろな眼差しで一瞥するだけで 何も口から発さずにまた黙々とゴミ漁りをする作業に戻った。 まりさが何を求めているのか、何がまりさを苦しめているのやら。 子まりさにはどうしてもわからなかった。 ずっと一緒に過ごしてきて、その理由がはっきりとわかったのはそれからすぐ後のことだった。 「や、やあ」 以前ゴミ捨て場で飴玉を渡そうとしてきた男が、中々食べ物が見つからず町をうろついていた子まりさに声をかけた。 「ゅ?ゅっくちちちぇいっちぇね!」 ボロは着てても心は錦。 大きな声を出すと空きっ腹に響いたが、子まりさは元気に挨拶を返した。 冷たい風に当てられ続けて林檎のように真っ赤になった頬の力強さがその笑顔に映えた。 「なんかお腹空かしてるように見えるけど…大丈夫?」 「おなかすいてるけどだいじょーぶだょ!」 おずおずと尋ねる男に子まりさは一部肯定しつつも元気に返事した。 「なんか肉付き悪そうだけど」 「ふゆのあいだはみんにゃこんなかんじだけどだいじょーぶだょ! はるさんきたらまたおなかいっぱいたべれりゅの!」 心配は要らない、と子まりさは男に向かって痩せて薄くなった胸を張って見せた。 「いや、その、良ければ食べ物とか…」 「おにいしゃんだってごはんみちゅけりゅのたいへんでちょ? まりしゃはしんぱいいりゃないからゆっくちちちぇいっちぇね!」 「でも、一人ぼっちで大変じゃないかい?」 「まりしゃひとりぼっちじゃないょ!まりしゃおかあしゃんといっちょだょ!」 弱弱しくも食い下がる男に子まりさは本当に心の底から自慢げにそう言ってまた胸を張った。 「まりしゃのおかあしゃんはね」 子まりさは自分の母をこの男に自慢してあげようと思って、胸を張ったまま口を開いた。 「たすけてねええええええええええええええ!!!」 その時だった、路地の奥からまりさの悲鳴が轟いたのは。 「おかあしゃん!?」 子まりさは慌てて駆け出した。 男も呆然とした顔をしながら子まりさの後についていった、歩いて。 「おかあしゃん!?おかあしゃん!?」 子まりさは泣き喚きながら助けを求めるまりさを見るために背中が地面につくくらい思い切り見上げなければならなかった。 「でれないのおおおおおおおおおおお!!だぢでえええええ!だぢでええええええええ!!」 まりさは、丁度まりさの体の大きさと同じくらいの口の大きさのゴミ箱にすっぽりはまって真上を見ながら喘いでいた。 完全にぴっちりと体がはまってしまったらしく身動き一つとれず、ゴミ箱を僅かに揺らすのが精一杯のようだ。 それどころかもがけばもがくほどまりさの重みの分深く深くゴミ箱へとはまっていく。 「いやだあああああああああああ!!ごんな、ごんなごみだめのながでぢんぢゃうなんでいやあああああ!! どぼぢでええええええ!!どぼぢでま゛り゛ざがごんなめにいいいいいい!! どぼぢでごんなごどになっだのおおおおおおおおおおおおおおおおお!? あ゛んなに、あんなにあだっががっだのにい!!あ゛んなにずでぎだっだどにい!! あん゛な゛にだのぢばっだのにいいい!!あ゛んなに゛ぃ!あ゛んなにぃ!! お゛いし゛いごはんがあっでえええ!!おうぢのながあっだがぐでえええ!! ゆっぐぢぢだれ゛いむ゛がいっぢょでえええええええ!!おにいざんがいでええええええええ!! あ゛んな゛にいいいい!!じあわ゛ぜだっだどにいいいいいいいい!! れ゛いむ゛ううううう!!おにいざあああああああああん!! ゆ゛ばあ゛ああ゛ああ゛ああ゛あああ!!」 こんな時でも、いやこんな時だからこそだろうか。 まりさはやはり昔のことを思い出して泣いていた。 「おかあしゃんがんばっちぇね!ゆーえしゅ!ゆーえしゅ!」 子まりさはまりさを助けようと、ゴミ箱を押してみたりまりさの舌を咥えて引っ張り出そうとしてみたりしたがびくともしなかった。 「だ、大丈夫か…あ…!」 「だぢっ…ゆ…!」 ついてきた男とまりさの目が合った。 まりさは男の顔を見てはっと息を呑み目を潤ませた。 「お、お、おにいざぁあああああああああああああん!!」 「まりさ…!」 二人が頭上で衝撃の再開を果たした中、子まりさは必死にゴミ箱を押していた。 「おにいざああああああんあいだがっだよおおおおおおおおおお!!」 まりさは以前まりさのことを飼っていた男の顔を見てボロボロと涙を零した。 あまりに涙を流すのでゴミ箱の中が涙で一杯になって溺死するのではないかと思われるほどだった。 「おかあしゃんいまだちてあげゅかりゃがんばっちぇねええええええ!!げほっ、げほっ」 子まりさは叫びすぎてむせた。 「ま、まさかまた会えるなんて…よかった!無事だったんだな!」 男もこの運命的な再会に胸を熱くしているようだった。 ぎゅっと拳を握り締めて口元に笑顔を浮かべている。 「おにいざああああああん!!どぼぢでま゛り゛ざのごどずでだのおおおお!?」 「ゅ!?しゅてたにょ!?おかあしゃんのことしゅてたにょ!?」 再開を果たした男に対してまりさは長年の疑問を大声でぶつけた。 その母の言葉を聞いて信じられないという表情を浮かべた子まりさは男をキッと睨みつけた。 まりさの昔話を聞くたびにまりさが恋しそうに、その素晴らしかった頃の思い出を語るので 子まりさはてっきり飼い主の男は素晴らしい人物で、しかしまりさとは死に別れでもしたのかと信じていた。 だからまりさの言った捨てた、という言葉が子まりさには信じられなかった。 「それは、ほら、引越し先がペット禁止だったし…その…」 「ぞうだっだんだねえええええええええ!!ま゛り゛ざのごどぎらいになっだんじゃないんだねえええええ!!」 男は後ろめたそうに答えたが、まりさはその答えに大いに満足したようで感激でさらに咽び泣いた。 「う、うん、まりさのこと嫌ったりしてないさ!今でも大好きだよ!」 男はほっとした様子でそのまま天まで昇っていきそうなほど舞い上がっているまりさに合わせて言った。 「じゃあまたいっじょにぐらぜるんだねえええええええ!?」 「いやそれは、その下宿で一人暮らしだしペットは無理だけど、あ、うん、一緒に遊んだりは出来るよ!」 男はまりさの問いに一瞬バツが悪そうに目をそむけたがすぐに調子よく頷いてそう返した。 「うれぢいよおおおお!!まだむがぢみだいにぐらぜるんだねえええええ!! れ゛い゛む゛!れ゛い゛む゛どもまだあえ゛るのおおおおお!?」 「あ、そのう、れいむは…ああうん、またきっと別のいいれいむに会えるよ 今助けてやるからな!」 そう言って男は一歩踏み出して、ゴミ箱の汚れを見て嫌そうな顔をして一瞬立ち止まった。 子まりさには、男の発する言葉も、所作も、その何もかもが胡散臭く感じた。 「まっちぇねぇ!!!!」 ゴミ箱の横に居た子まりさは小さな体を命一杯強張らせて男に向かって鋭く叫んだ。 「え?」 「ゆ、ゆ?」 男は子まりさのその小さな体に似合わない気迫に気圧されて一歩退いた。 「ど、どうしたんだい?」 男は怪訝な表情を浮かべて子まりさに尋ねた。 「おにいしゃん、まりしゃたちはおにいしゃんにたすけりゃれにゃくてもだいじょーぶだよ」 子まりさは心を落ち着け、男に対して最も伝えたいことを言った。 「え、でも」 「ゆ?なにをいってるの?なんなの?ばかなの?」 そしてそのことを証明するために子まりさは動き始めた。 子まりさは男とまりさを無視して、ゴミ箱の淵にたっぷり中身の詰ったゴミ袋の先を引っ掛けた。 ゴミ袋の重さに引っ張られて僅かにゴミ箱が傾く。 下に下りた子まりさはそのスキマに小さな木の棒を差し込んだ。 ものによってはしゃぶると食べ物の味のする木の棒でゴミ捨て場でたまに見つけてはしゃぶったりしていた。 それを咥えて、子まりさは必死にゴミ箱を持ち上げようと踏ん張った。 そうして少しスキマが大きくなると、近くに寄せておいた小さなゴミをまたスキマに噛ませて 少しずつ少しずつスキマを大きくしていった。 やがて、傾きの限界に達したゴミ箱はドサリと音を立てて倒れて、その衝撃で中のゴミとまりさはゴミ箱から吐き出された。 脱出できたことを喜ぶ余裕さえなくまりさは呆然とした表情で子まりさを見つめていた。 子まりさははあはあと息を切らせながら目に涙を浮かべて、そして胸を張った。 「まりしゃたちはだいじょーぶだよ、まりしゃたちはおにいしゃんがいにゃくても、いきてけりゅよ それじぇみょおかあしゃんがしゅきで、いっちょにいちゃいならなら、ずっとずっといっちょにいてあげちぇね それかりゃ、もうおかあしゃんをきずちゅけりゅのはやめてね もうぜっちゃいはなれちゃりしちゃだめだよ おやくしょくちてね」 そう言うと後は黙り込んで子まりさは男の目をじっと見つめた。 「ぼ、僕が…僕は…」 男は震えながら後ずさった。 この男とまりさのやり取りを聞いて子まりさは気が付いたのだ。 母が何故ああも哀れに苦しんでいるのか。 そして母があれほど苦しんでいるのを何故子まりさにはわからなかったのかを。 子まりさはこのゴミ溜めのような場所で生まれてそしてこのゴミ溜めのような場所でずっと育ってきた。 だから地に足がついているから今の生活は大変だとは思うけど苦しいとか不幸だと思ったことはなかった。 だけれどまりさは違った。 まりさはペットとして、きっと子まりさが夢にも見ないような素敵な生活をしてきたのだ。 だから、今の生活になじめない、地面に足をつけることができない。 まりさのことが子まりさにはまるで肉屋の軒先に吊るされた鶏のように見えた。 ずっと前、まりさと子まりさが物乞いをしに肉屋の前に並んだとき子まりさはわあわあと泣いてしまったことがあった。 吊るされている鶏さんがかわいそうでかわいそうで涙がぽろぽろこぼれてきたのだ。 まりさはその鶏と同じだ。 地面に、今自分が住まう世界に足をつけることができれば楽になれるのに 昔の生活がまりさの体を縛り付けて天井から吊るされているみたいに宙ぶらりんになっているのだ。 もがけばもがくほど、その縄はまりさの体に食い込んでまりさのことを苦しめる。 もしかしたらその縄は断ち切ることができるかもしれない。 上から誰かが引き上げるか、それとも下から誰かが引っ張ってあげてその縄を断ち切るかすれば、あるいは。 断ち切るのは彼か、子まりさか。 子まりさはただただじっと男を見つめた。 子まりさは男が子まりさの視線を振り切ってまりさを連れて行くというならそれでもいいと思った。 自分達は自分達だけで生きていけることを示した。 それでも一緒に居たいのか、同情心で悪戯にまりさを期待させて、そしてまた捨てたりしないのか。 まりさのことを傷つけないと誓えるのか。 それが知りたかった。 男は何も言わずにきびすを返して走って立ち去った。 「まってねおにいさん!!おにいさああああああああああん!?」 まりさの呼び止める声も聞かずに男はすぐに雑踏にまぎれて消えていった。 結局男はまりさを絡め取る縄を断ち切ってはくれなかった。 なら自分が断ち切ろう、そう子まりさは強く心に誓った。 「おかあしゃん…」 もう昔のことなんて忘れて、ゆっくりしていいんだよ。 そう言おうとした子まりさは気が付くと宙を舞って暗闇の中に押し込まれた。 「どぼぢでおにいざんにあんなひどいごどいうのおおおおおおおおおおお!?」 子まりさの体はまりさによって倒れたゴミ箱の中に押し込まれていった。 中に入っていた尖ったゴミが子まりさの皮を引き裂く 暗いゴミ箱の奥から、目を剥き歯茎を見せて鬼のような形相を浮かべるまりさを見ながら まりさを絡め取る縄を断ち切れるのは男でも、自分でもないということを子まりさは悟った。 まりさはその縄が切れてしまうことを何より恐れている。 だからどんなに手を貸そうとも下からではいくら引っ張っても歯を食いしばり必死に縄を護り逆に自分を傷つける。 護り抜いた縄をいつか誰かが引っ張り上げてくれることを信じている。 その縄が切れればもう上へといけないと知っている。 そしてそんな細い細い可能性いっそのこと断ち切ってしまった方が楽だということを認めない。 あんなに細い細い糸を断ち切るまいと必死に体に絡めている。 糸が細ければ細いほど鋭く、体に食い込み痛みは増すというのに。 なんて救いがないのだろうか。 子まりさは、自分ではもうどうにもならないということを知って嘆いた。 子まりさは薄れいく意識の中で、大通りに向かい痛ましいまでにお兄さんを呼び続けるまりさの声をを聞いてその行く末を案じて涙した。 涙は上に昇ることなく生ごみに紛れ染み込み臭いや汚れと混ざり合って汚液となってゴミ箱から流れ染み出していった。 この涙が報われることなど、ないんだろうな、きっと。 産まれて初めて達観というものを覚えて、子まりさの意識は途絶えた。
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/3771.html
507 名前:NPCさん :04/05/21 00 26 ID ??? キャンペーンのGMやってて、 ヒロインに熱上げているPCのために ありがちな「ヒロインの婚約者」を出した。 ヒロインの婚約者は以下の通り ・極めて誠実 ・不幸な運命に翻弄されるヒロインのために(出来る範囲で)努力してた ・戦闘能力皆無 ・(ヒロインが自分から)婚約者の元を離れていた ・無論必死で探してましたとも と言う人物だったが、(まんまカムランだな) ふと、この婚約者の立場になって考えてみたら 自分じゃどうにもなんない事件に巻き込まれて 遠く離れてることを余儀なくされた婚約者が どこの馬ともしれないやつ(PC1)とくっついたら……、と考えると 哀れで仕方がなくなり、つい最後の最後で結局PC振っちゃった。 ごめんね、そのPCのPLさん。 スレ17
https://w.atwiki.jp/androidnetrunner/pages/205.html
imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 #49 Cyber Exodus (サイバーラッシュ) #50 #51 Neutral (中立) Resource (リソース) Install Cost (インストールコスト) 2 Influence Value (影響値) 0 Card Text Your maximum hand size is increased by 2. カードテキスト (日本語) 君の手札の上限に+2。 Flavor Text "I m just thankful that the brain damage is reversible. With the support of the city of New Angeles, I hope to be on my feet and back to practicing my art very soon." - Kate "Mac" McCaffrey フレーバーテキスト (日本語) 「脳へのダメージを元に戻せる点にはとにかく感謝ね。ニューアンゼルスの市の支援もあるし、早く元気になってまた腕を見せたいわ」- ケイト・“マック”・マキャフリー Illus. (イラストレーター) Mauricio Herrera
https://w.atwiki.jp/yoroduya/pages/230.html
「だれだっけ」はないんじゃね?(笑 メガネ… そりゃまきむらに聞いたら 中坊のめがねーちゃんがデフォですが? ここは敢えて 吉川とかともちゃんとか答えとくべきなのか?(いや だからな… ASINが有効ではありません。 アマゾンうろついてたらみっけた すげー写真が怖い…帽子の通販だった あと こころ 桑島さんが気になるので どなたかお持ちだったら教えてください ついでに 私信 朗読 宮沢賢治名作選集~「注文の多い料理店」「よだかの星」「どんぐりと山ねこ」~ チェック済み? 出来よかったら(宮澤賢治が好きなので)くれ!と 言おうと思ったんだけど(笑 うん はぶは当分 アニメ化しなくていい… この娘が気になるーと思ったら…ぐっさん? どんな罠だ バンブーブレード 第1話 1をFoooooで見る 見てる場合じゃないんだけどねぇ ←だから仕事しろって
https://w.atwiki.jp/monass/pages/473.html
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/2786.html
深秘録ネタバレ注意 オカルトボ-ルを集めたら、外の世界への穴が開いてしまいました。 ,--‐‐‐‐v‐‐-、 : ,, ヽ、 : ハッo+0*O*0+ッハ,, : ,; `7‐ξ∀3_‐..,;ヽク,、: ,、'`冫〈 //ヽヽ 〉,、ヽ : iく;ノ , ;;;シ`'"ヘ,;;, ヽリハ;ヽ : ./シ刕,((/ ヽ))ミー、 : /ノノ;ゝ、 /`、 ,;ヽヘヽ : i`,、ゝ, ノ/__,. 、__ヘ i/j : rノノ(○), 、(○) ',;;ヽ;,;ハ : / o フ ノ(ヒ_] ヒ_ン `,'。フ : (ソレi'"" ,rェェェ、 ". ハヘ, ;;ヽ : 〈 V.ゝ!'" ,___, "' iノゝi : y';;!;! |,r-r-| . ノノヽ;ハ : `、_.淼. ヽ _ン ノ淼ノ : (;;;リ;;ゝ `ニニ´ . ハ;;vj;ヘヽ : .|X|>,、_____, , ,.イ .|X| : ゝ、;)ハ ` ー---─ ´ノ;;,;v;;ノ,,;;;レ : 幻想郷の人たち、大迷惑じゃない! ,. -─- 、 / \ / `、 . l l . l l . 、 / . \ / . ` ー- -‐´ _jI二ニニ冬, ,. ´ `゙汝 × 刈i _人人人人人人人人人人人人人人人人_ Ⅸ 忖 > < , ′ Ⅵ >うわぁあああああああああああああ!< φ Ⅷ > <... W 筏  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄_ {i{ }. { 炫 _人人人人人人人人人人人人人人人人_ ‘, ,小 > <. 圦 , 勺 >そんなばかなぁああああああああ! < 、 在 > <. うx、 坏  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄ 〕iト ., ,. 些 ~¨¨¨~´ ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、 ,; `7‐ _‐..,;ヽク,、 レiく;ノ ノノノノヘ,;;, ヽリハ;ヽ /ノノ;ゝ、ノノノノ/`、 ,;ヽヘヽ 穴の向こうから悲鳴が聞こえる…まさか、外の世界に巨神が現れたのか!? rノノ(ヒ_] ヒ_ン )',;;ヽ;,;ハ ;ソレi'"" ,___ , "" ハヘ, ;;ノ ;!;! ヽ _ン ノノハ ゝ ハ;; ` ー---─ ´ ,--‐‐‐‐v‐‐-、 ハッo+0*O*0+ッハ,, ,、'`冫〈 //ヽヽ 〉,、ヽ ./シ刕,((/ ヽ))ミー、 i`,、ゝ, ノ/__,. 、__ヘ i/j / o フ ノ(ヒ_] ヒ_ン `,'。フ いいえ、深秘禄のラスボスを見て 〈 V.ゝ!'" ,___, "' iノゝi 秘封二次創作者達が悲鳴を上げているだけです。 `、_.淼. ヽ _ン ノ淼ノ .|X|>,、_____, , ,.イ .|X| ,. -─- 、 / \ _人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_ / `、 >俺の脳内設定がぁああああああああああ! <. l l  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄. l l _人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_. 、 / >この公式設定どう組み込めばいいんだよぉおおお! <. \ /  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄. ` ー- -‐´ ,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、 ,; `7‐ξ∀3_‐..,;ヽク,、 iく;ノ , ;;;シ`'"ヘ,;;, ヽリハ;ヽ /ノノ-一 ー-`、 ,;ヽヘヽ 二次創作者はいつも大変ね。 rノノ(ヒ_] ヒ_ン )',;;ヽ;,;ハ 神主さんの思い付きに振り回されて。 (;ソレi'"" ___ ""'ハヘ, ;;ヽ y';;!;! ノノヽ;ハ (;;;リ;;ゝ ハ;;vj;ヘヽ ゝ、;)ハ ` ー---─ ´ノ;;,;v;;ノ,,;;;レ 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ohomodachi/pages/336.html
「頑張れ!」 概要 「起きなさい」などの定番台詞と同時に仰った。 それによって頑張った者がいるかどうかは不明。 関連項目
https://w.atwiki.jp/new-genre/pages/165.html
【ウチキンシザーズ】新ジャンル:内気魔王【同情3課】 1 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/27(水) 23 22 34.57 ID lkyWRqw40 神様「スレ内の主な登場人物の紹介さね」 魔王→勇者以外に内気。王様が大嫌いで勇者が好き。小心者で実はM。 部下→魔王の部下。クールを気取った重度の特撮オタク。給仕さんが好きなんだと思います。 給仕→城内の給仕さん。お姉さまでレズ。部下さんとは昔からのクサレ仲。 勇者→エロスを極めし勇気ある者。魔王みたいな娘は好み。実は何でもそつなくこなす女キラー。 僧侶→クーツンな僧侶さん。勇者のことが好きだけど・・・ 武闘家→ドSだけど王様は嫌い。僧侶の妹だけど血は繋がってない。魔王と何故かそっくり。下ネタ要員。 巫女→僧侶達の即席パーティーに同行中。一番、マトモな人。ポコロコ並の幸運がある。 王様→魔王と武闘家のストーカー。ドMで勇者とは違ったベクトルの変態。厳重な警備をやすやすと潜り抜け魔王に会いに来る。 【これは書き手の人によって変更可な設定ですとも】 部下「かなり久しぶりですな・・・」 神様「・・・スイマセンデシタ」 部下「まあ・・・それはともかく・・・新ジャンル内気魔王を私達の提供でお送りします」 神様「へちょい鬼火と共に奴らはやってくる・・・かも!」 2 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/27(水) 23 23 41.19 ID lkyWRqw40 前スレ http //ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1163945770/l50 避難所 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1161446006/ まとめ http //www12.atwiki.jp/new-genre/pages/122.html (設定はあくまでデフォなんで変更は可です。多少、ぶち壊したってイインダヨー) (ちなみにSSに感想を言ってくれると書き手の人の励みになるし少しは過疎をどうにかできるやもです) (SS書いてくれる人はもちろん保守してくれる人ももちろん絵師の人ももちろん・・・要するにスレ住人は歓迎でつ) 現在中のあらすじ 勇者は魔王と僧侶が好きだけど魔王が好きなことを押し通したいために 魔王の城で下働き。そしてかなり馴染む。実によく馴染んでいるぞ!ジョナサンの体は(違 一方、僧侶は武闘家と巫女さんで勇者を捜す旅に。 キャラの想いは交差するー・・・とかなんとか。 3 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/27(水) 23 26 00.52 ID lkyWRqw40 【君の姿はボクに似ている?】 魔王「ふえ・・・なんだか・・・その・・・ひ、ひしゃしぶりでしゅねぇ・・・(噛んだ)」 神様「久しぶりだから皆、変わってるかも」 魔王「そ、そんな・・・そんなことないですよぉ・・・ねぇ・・・?」 部下「あー・・・深夜アニメもいーやもなー・・・」 給仕「・・・百合秋田」 英霊「食べ過ぎるのも・・・あれです」 勇者「・・・女なんかキョウミねぇ・・・」 魔物「・・・四肢で這いずるのはやめよう」 魔王「・・・ふええええええええええええん!!」 神様「時間とは残酷なり・・・むーざんむーざん・・・」 4 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/27(水) 23 28 47.83 ID lkyWRqw40 【そんなわけで復活】 僧侶「・・・旅がまた始まった・・・?」 巫女「みたいですねぇ・・・でーたが読み込まれてます・・・」 僧侶「・・・でも・・・あまり進んでるようには見えない・・・」 巫女「宿にいる場面が多いからですよ」 僧侶「・・・愚昧は・・・?」 巫女「王様が先ほど、参上して逃げてますよ」 僧侶「・・・相も変わらず・・・」 巫女「勇者さんと早く会えるといいですね」 僧侶「・・・うん・・・」 巫女「・・・顔が笑ってませんよ・・・?」 僧侶「気のせい」 5 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/27(水) 23 32 27.71 ID lkyWRqw40 【ワタシはロンリーラビット】 部下「おや・・・呼び出しが・・・魔王様。少々、お待ちください・・・」 魔王「は、はい・・・」 魔王「・・・」 魔王「・・・」 部下「ただいま、もどりまし・・・気絶してる・・・」 神様「一人にしちゃダメだヨ。寂しいと死んじゃうから」 部下「魔王様はウサギですか」 7 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/27(水) 23 35 28.96 ID lkyWRqw40 【チルドレンハート】 魔王「・・・あの・・・部下さん・・・?なんで大きい角をつけて・・・」 部下「ええ、実はワタシはネイティブですので」 魔王「ね・・・ネイチブ・・・?」 部下「AM弾で擬態能力が奪われます」 魔王「ふえ・・・え・・・?」 部下「映画版ではただのワームです」 魔王「わ・・・ワムウ・・・?」 若魔「風に帰った戦士のことですかねー」 給仕「頭痛い・・・」 8 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/27(水) 23 48 29.39 ID lkyWRqw40 【仮面のメイド ベル】 給仕「まずは鳥、これ全部を一枚おろしィ!!」 若魔「イヤアアアアアアアアー!!」 給仕「次はそのおろした鳥をこんぐらいに切って!塩コショウで下味をつける!」 若魔「この数はイヤーーーー!」 給仕「そんで次に昨日の残ってた野菜とひき肉を巻いて軽く焼く!」 若魔「こんな数を焼くのはイヤーーーー!」 給仕「そして疲れを癒すために私は魔王様に抱きつくーーー!!」 魔王「ふええええええええええ!!!?ふえ・・・」(カクン まおうはきぜつした 若魔「それはちゃいまんがな」(ビシッ 9 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/27(水) 23 54 30.22 ID lkyWRqw40 【SKILL】 将軍「いくぞおお!魔物!英霊!ショウグーーーンチェンジアタアアーーーック!」 魔物「チェンジ!魔物!うおおおおーー大雪山おろしーーー!」 英霊「チェンジ!英霊!勝利を約束された剣!行きましたよ!将軍さん!」 将軍「チェンジ!将軍!ショウグンビィーーーーム!」 将軍「・・・とまあこれがお前らとワタシでやるコンビネーション攻撃だ」 魔物「無理です」 英霊「ご飯まだですか」 魔王「あ、あのぉ・・・その・・・ええっと・・・もういいですかぁ・・・?」 将軍「・・・うわーーーーーーーーーーん!」 16 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 00 41 10.29 ID suEITM+10 【従順純情】 勇者「ええーっと・・・おお。この下着は・・・シルク・・・」 魔王「ふえ・・・?勇者さん・・・?何してるんですかぁ・・・?」 勇者「!!(まずい!このままじゃ魔王ちゃんに・・・そうだ!) やー・・・実は給仕さんに畳んでタンスに入れとくのやっといてって・・・」 魔王「そ、そうなんですかぁ・・・で、でも・・・その・・・わ、私の下着をそんな風に握っちゃヤですよぉ・・・///」 勇者「あ、ごめんね・・・」 魔王「や、そ、そんなぁ・・・//」 勇者「じゃ、じゃあ俺は次の仕事を・・・」 部下「・・・その服の下に隠している物はナンだ・・・」 勇者「・・・てへ」 魔王「あ・・・ゆ、勇者さんも着るんですかぁ・・・?私の・・・?」 勇者「!!!!!!!!!!?」 17 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 00 46 59.18 ID suEITM+10 【純情柔順】 僧侶「・・・次はそっちを持ってください・・・」(ゴシゴシ 巫女「はいはい・・・自慢の髪ですねぇ」 僧侶「まぁ・・・」(ゴシゴシ 「勇者・・・例えばどんな子が好み・・・なんですか・・・」 「そうだなぁ・・・髪が長い子かな・・・でも僧侶はまだ短いな!まだ好みってほdモルスァ!」 「バカ・・・!」 巫女「僧侶さん?」 僧侶「え・・・?は、はい・・・?」 巫女「でも・・・本当に綺麗な髪ですね・・・」 僧侶「ありがとう・・・でも・・・巫女さんの髪もいいと思いますよ・・・」 巫女「・・・や、やだなぁ・・・褒めたって何も出ませんよぉw」 18 :猪(病気がち) :2006/12/28(木) 00 52 35.81 ID Wl5Ag3g3O 給仕「クリスマスが終わった…そしてこれから正月…ハァ…」 部下「なに溜息ついてるんだ?」 給仕「あんたには解んないでしょーよ…この時期の給仕という仕事の忙しさは…」 部下「そんなにか?」 給仕「おせち料理はもちろん、いろんな魔族が挨拶にくるから内装、年賀状、お年玉、末には魔王さまの着付けまであるのよ…」 部下「…魔族に不必要なものがいくつかある気が…」 給仕「倉庫にある2メートルは有ろうかというくそ重い門松とか引っ張りだして来なきゃいけないし…あぁ…気が滅入る…」 部下「…手伝える物があれば協力するぞ?」 給仕「あー…いや、いいわ。あんた不器用だからほとんど無理かも」 部下「な!?」 給仕「あ、あれなら大丈夫かも」 部下「なんだ?なんでも言ってくれ」 給仕「お年玉お願い、あと年賀状かな。あー…仕入れ忘れてた…じゃあお願いね!」タタタ… 部下「その二つ特に要らないだろ…」 19 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 00 52 37.03 ID suEITM+10 【嫌なものは嫌だからしょうがない】 武闘家「いやああああああああああ!来ないでよおおお!!」 王様「ワシをののしってくれたら帰るヨーーーー!」 武闘家「ほ・・・本当・・・?」 王様「ウンウン」 武闘家「・・・こぉおおんの資本主義の豚ああああああああ!!」 王様「ああ!もっともっとぉーー!」 武闘家「うう・・・この・・・ド低脳がァーーーッ!!」 王様「ああーーーん!もっとーーー!」 武闘家「うう・・・もういいでしょ・・・?」 王様「いや、もっと」 武闘家「ふえええええええええええん!!」 20 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 00 58 46.15 ID suEITM+10 【オラクルガールズ】 巫女「ふぅー・・・とりあえずお祓いは終わりましたよ」 村人A「すいません・・・ほら。ちなみ。お礼」 村人B「・・・ありが㌧」 村人A「うはw」 僧侶「・・・宗教は違えど・・・神からもらった力には変わりはないですね」 巫女「ですねー 神通力とかも」 僧侶「そう・・・例えば・・・当たりつきアイスとか勝手に当たりかどうかとか分かっちゃうし・・・」 巫女「そうそうw」 武闘家(それはひょっとしてギャグで言ってるの・・・?) 23 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 01 03 14.56 ID suEITM+10 【誰か私を泣かせてよ】 魔物「将軍の訓練は大変でしてねー」 魔王「は、ははっは・・・はい・・・」 魔物「いつも生死を分けるような特訓ばっかりで・・・」 魔王「う・・・ふ・・・ええ・・・」 魔物「訓練で死んだらどうするんですかと言いたいわけですよー・・・」 魔王「あううううう・・・ふえ・・・ふえっぐ・・・」 魔物「魔王様?な、何か泣かせるようなことしましたっけ・・・?」 将軍「・・・」(デンドンデンドンデンドンデンドンデッデッデー) 魔王「あうううう・・・ふえええええええええええん!!」 24 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 01 07 28.51 ID suEITM+10 【そして二人は踊りだす】 若魔「・・・『全部、おろし終わるまで休憩なし』・・・で・・・すいません・・・手伝ってもらってえー・・・うう」 魔王「い、いいんですよぉ・・・お仕事、少し抜け出したかったんで・・・」 若魔「・・・(・・・私に妹がいたら・・・こんな子だったのかな・・・)」(ザク 魔王「わか、わわわわわ若魔さん・・・ふ・・・ふえええ・・・」 若魔「え?なんですか?」(ドクドク 魔王「ふええええええ・・・ゆ・・・び・・・指・・・ふえ」(カクン 若魔「指・・・指・・・・・・・・・!!!?」(ドクドク まおうはきぜつした わかまは78のダメージをうけた わかまはもだえくるしみぜつぼうをかんじている 25 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 01 11 29.59 ID suEITM+10 【神様花梨】 神様「やっほー魔王ちゃんー」 魔王「ふえ・・・きゅ、給仕さんに作ってもらったんですかぁ・・・そのタマゴサンド・・・」 神様「いんや。勝手に調理室の冷蔵庫から漁って作ったんだヨー」 魔王「ふええ・・・お、怒られませんかぁ・・・」 神様「大丈夫、大丈夫ー『私がやりました by魔王』って紙を置いといたから」 魔王「ふえええええええええ!!?な、なんでそんにゃことするんですかぁ!」(噛んだ) 神様「うん・・・なんとなく・・・っと・・・給仕さん来たよー・・・一、二の散」(バッ 魔王「ふええ・・・あうう!ひ、一人で逃げちゃ・・・あう・・・ふええええええええええん!」 給仕「魔王様ハッケーーーン!勝手に卵とパン使っちゃうなんて悪い子めー」 魔王「あううう・・・ふええええええええええん!!」 給仕「・・・お仕置きだーーーw」(ズキュウウン ズキュウウン ズキュウウン) 魔王「むぐぐぐぐぐ!!!////」 26 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 01 16 12.07 ID suEITM+10 【ザ・グレイトフル・スピリット】 英霊「・・・参ります」 勇者「どうぞ」 英霊「・・・ッでええい!」 勇者「突きから横に薙ぐつもりみたいだけど・・・こうする!」 将軍「いやぁ・・・二人の剣の腕はすごいですな」 魔王「勇者さん・・・ふえ・・・かっこいい・・・」 勇者「えー?マジ・・・(ガツッ)ゴゲッ!!!」 英霊「えああ!?す、すいません!?打つつもりでしたけどいきなり構えを解いたのでみね打ちで止めたんですけど・・・」 勇者「イヤー・・・よかった・・・君のスカートの中まで見れて」 英霊(こ、この人・・・手加減はしたとしても顎に食らっておきながら正気で尚且つ私のスカートの中まで見て・・・只者じゃない!!) 魔王「・・・勇者さん・・・ダメですよぉ・・・!」 27 :猪(子持ち) :2006/12/28(木) 01 16 13.23 ID Wl5Ag3g3O 25 いつの間にか給仕キス魔だなぁw 魔王のキスの回数は半端なさそう 28 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 01 20 35.93 ID suEITM+10 【神聖変人王国】 王様「全てのナオンはワシのもんじゃーーー!!」 王妃「・・・あなた・・・」 王様「ハッ!!・・・もしかして鞭ですかーーーーッ!!?」 王妃「Yes、Yes、Yes!Oh my god・・・あなたのバカァーーー!!娘までもいるのにィーー!」(パシィン! 兵士A「・・・久々な出番にも関わらず・・・」 兵士B「全然、変わんないなぁ・・・そりゃ。8切り」 兵士A「ゲ」 娘「アブッ・・・バブ・・・」 29 :おみくじ(既知) :2006/12/28(木) 01 22 36.76 ID Wl5Ag3g3O 28 ゲェー!! そういや娘いたんだっけか! すっかりわすれていたす 30 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 01 25 49.48 ID suEITM+10 【皇国で守護者】 部下「まままま魔王様・・・だだだ大丈夫ですか・・・うぐ」 魔王「ふえええ・・・なんでよりによってこんにゃ・・・さぶぶ・・・寒いところに風邪薬の草がが・・・」 部下「ヌーク草・・・でで・・・したっけけ・・・ぐ・・・」 魔王「そ、そんな名前でしたねぇ・・・きゅきゅきゅ給仕さんの風邪をなおなお・・・ふえ・・・」 部下「魔王様!?だ、ダメです!寝ては・・・ね・・・いかん・・・いかん・・・!」 (・∀・)デ! 部下「い・・・いば戻ったぞ・・・」 給仕「・・・ゴメン。風邪もう治っちゃった・・・あはは・・・」 魔王「・・・ゲホッゲホッ・・・ふえ・・・へーちょ・・・」 部下「ゴホッゴホッ・・・」 給仕「・・・あんたらが風邪ひいちゃったね・・・」 若魔「風邪ひきが1人から2人になりましたね」 31 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 01 30 30.90 ID suEITM+10 【インガ20】 武闘家「そう言えば・・・ずっと道具袋に入ってるこれ・・・なんだろう・・・」 武闘家「・・・なんだろこれ。飴玉かな・・・・・・食べちゃえ」 (・∀・)デ! 僧侶「・・・愚妹。道具袋に飴玉みたいな物が入ってたと思うけど・・・ あれは間違っても・・・口にしちゃあダメよ・・・巫女さんがお祓いしたらしいけど・・・ 人の体の中で成長する妖魔の卵って聞いたから・・・」 武闘家「・・・・・・・・・え・・・で・・・な、何・・・どどど・・・どうな・・・るの・・・?」 僧侶「卵は体の中である程度、熟したら外に出て一気に成長して・・・ 宿主を・・・まぁ・・・その・・・・・・あれ・・・よ・・・その・・・ちょ・・・ちょめちょめして・・・ ・・・をし終わったら・・・他の女の人に卵を・・・」 武闘家「・・・・・・・・・え・・・え・・・え・・・」 巫女「あれれ~?買っておいた飴玉がないよ~?・・・妖魔の卵は・・・大丈夫みたいだけど」 32 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 01 37 24.21 ID suEITM+10 【今日、午後未明・・・ゴドラ・ビラ国の敵対国のペガッサキュラソ国、国民全てが一日、眠りすごしたと言う事件が・・・】 部下「・・・つまり魔王軍と手を組みたいと」 「そう・・・ワシ等の国とオタクらが手を組めば・・・世界はすぐに手中に収まるはず」 部下「・・・では・・・まず手始めに・・・敵対国に花火を起こしましょう」 「?」 部下「・・・今頃、敵対国は大騒ぎですな・・・もっとも・・・騒げる口があれば・・・いや・・・騒げる力が残っていればですが」 「・・・やりおったな」 部下「我々は立ち塞がる全てを殲滅する。その為にここに来たのですよ・・・魔王様。どうなされますか?」 魔王「あ、あの・・・その・・・ええっと・・・ふえ・・・ニンジンのジュースは・・・」 店員「はい。キャロットジュースですね。かしこまりました」 魔王「・・・ふえ・・・で、な、なんの話でしたっけ・・・」 部下「・・・」 「・・・」 33 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 01 41 38.86 ID suEITM+10 【虎よ、虎よ!】 僧侶「・・・これは・・・ホワイトタイガーって言う虎の一種・・・なんだけど・・・聞いてる・・・?」 武闘家「え?何?いきなり喧嘩売ってきたから・・・コンニャロ!」 タイガー「ガルルル・・・!」 武闘家「(あれ・・・なんか・・・この眼・・・そうか・・・こいつもはぐれ者なんだ・・・)私もあんたと一緒・・・なんだ・・・」 タイガー「お前みたいな人生の負け犬と一緒にするんじゃねーよ。火星探査船にひかれて死ねっ!!」 武闘家「・・・」 僧侶「愚妹・・・?どうしたの・・・?行くわよ・・・」 武闘家「・・・近頃の虎って・・・しゃべるんだ・・・」 僧侶「・・・頭は悪いと思ってたけど・・・」 武闘家「・・・とりあえず・・・」 「プリンセス・4の字固めェエエエ!」 「ガルルルル!!?グアウンギャウン!」 「愚妹・・・!?」 34 :猪(子持ち) :2006/12/28(木) 01 47 24.43 ID Wl5Ag3g3O 将軍「ちょ…もはやキャラ紹介に入ることはおろか、抗議さえさせてもらえんのか…」 35 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 01 48 39.79 ID suEITM+10 【1年C組 ウチマ先生!紅は園生に植えても隠れなし】 魔王「じゃ、じゃあ・・・ここを読んでくれますかぁ・・・?あ、あの・・・ええっと・・・その・・・」 (先生の教科書→しょうがくいちねんせーのこくご) 僧侶「・・・先生・・・誰かに読んでもらいたければ・・・はっきりと・・・」 魔王「ふえええ・・・は・・・はい・・・あ・・・あの・・・その・・・じゃ、じゃあ勇者君・・・」 勇者「えーと・・・上から65-59-80かな・・・?」 (勇者の頭の上→ロマサガ2の電球) 魔王「ふええええええええええええ!!!!////」 僧侶「その読めじゃない・・・!!!」(メメタァ 武闘家「・・・(なんで私と同じなのー・・・・・・・・・)」 巫女「?」 (後ろの張り紙→まんがライフだー) 36 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 01 53 47.83 ID suEITM+10 【君と共に】 給仕「・・・何?年賀状でも書いてんの?」 部下「予約だ」 給仕「・・・一応、聞いておくけどなんの予約よ」 部下「Vシネマ、ボウケンジャーVSスーパー戦隊のビデオのだ」 給仕「・・・進歩しなよ」 部下「いいじゃないか・・・さてさて・・・来年のライダーは電車か何かがモチーフらしいが・・・どう転ぶかが・・・」 給仕(・・・まーたそんな眼でぶつぶつ言ってさ・・・でも・・・昔から変わらない瞳よねぇ・・・) 部下「メビウスは・・・80に・・・団次郎が出るとかなんとか聞いたが・・・」 給仕(・・・まあ・・・こいつに合わせられるのは私だけなんだけどね・・・) 部下「ん・・・?どうした?にやけて」 給仕「いやぁ・・・あんたがあまりに進歩しないもんで笑ってた」 部下「!」 38 :猪(カビ) :2006/12/28(木) 02 00 22.14 ID Wl5Ag3g3O 37 乙です! 毎回ずいぶんな量投下してくなぁ… 53 :猪(ベース) :2006/12/28(木) 10 47 18.87 ID Wl5Ag3g3O 給仕「悪いんだけど門松出してきてくれる?」 若魔「はいー」 (倉庫) ゴソゴソ 若魔「あれ?おかしいな…見つからない…」 若魔「あんな大きいものがなくなるはずないんだけどな…」 ガラガラ 将軍「む、誰か居るのか?」 若魔「し、将軍さん!どうしたんです?こんなところに用事ですか?」 将軍「うむ、地獄のランニングコースを作るのに材料を集めているのでな」 若魔「そうですか…あの、門松見ませんでした?」 将軍「門松?なんだそれは」 若魔「あ、いや知らないならいいですよ、では失礼します…あぁ…どうしよう…」 将軍「門松…?」 魔物「将軍様!こちらの竹槍はどこに仕掛けましょう!」 将軍「なんだその竹槍は?3本まとめてあるな…不格好だ…解体し…」 将軍「いや、そのまま使おう、向こうに仕掛けてくれ」 魔物「了解です!」 54 :黒豆(五粒) :2006/12/28(木) 11 08 41.15 ID plxpQqP8O 給仕「・・・」(┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣") 56 :書初め(合格祈願) :2006/12/28(木) 11 33 55.46 ID Wl5Ag3g3O 若魔「あのー…」 給仕「あら、どうしたの」 若魔「門松って何のために出すんですかね?」 給仕「えーと…確か元旦に神様を招き入れるため、だったかしら」 若魔「じゃあ…私たち魔族は門松飾らなくてもいいんでは…?」 給仕「…」 給仕「い、いいのよ!キリストの誕生日にもパーティーやったんだから!」 給仕「それより門松は飾ったの?」 若魔「あ…いえ、あの…見つからなくて…明日、設置しますね」 給仕「明日は駄目よ、29日は二重苦って言ってその日に出すのには適さない日なんだから」 給仕「それから31日も駄目よ、前日に用意したってことは神様を疎かにするってことになるんだから」 若魔「く…詳しいですね(姑みたい…)」 給仕「今姑みたいと思ったわね?」 若魔「ギクッ!」 58 :白菜 :2006/12/28(木) 11 54 19.80 ID SFcyaqkd0 魔王「あ、あの」 将軍「・・・」 魔王「…ど、どうかしたんですか?」 将軍「…た…よ」 魔王「ふぇ?」 将軍「…また…ですよ…」 魔王「ふぇ???何がですか???」 将軍「…フフフッ…キャラ紹介からまた消えましたよっと…」 魔王「!」 59 :長ネギ :2006/12/28(木) 12 04 28.21 ID SFcyaqkd0 将軍「…今お気づきになられたようで…良いですねぇ、主役は、必ず載りますからねぇ …しかも先頭で…キャラ紹介に載るとか載らないとか、心配した事なんて無いのでしょうなぁ」 魔王「ふ、ふぇぇ、すいません」 将軍「…いやぁ、別に魔王様のせいではありませんから…」 魔王「だ、大丈夫ですヨ、将軍さん!」 将軍「…」 魔王「し、将軍さんは必要ななヒトです!」 将軍「魔王様…(ウルッ)」 魔王「そりゃ確かにそんな鎧着てるくせに地味だけど!」 将軍「!」 魔王「ときにはに熱血で暑苦しい位なのに地味だけど!」 将軍「!!」 魔王「最近じゃ巫女さんにも負けるほど地味だけど!」 将軍「!!!」 魔王「それでも将軍さんは必要なってふえええええ!将軍さぁぁぁん!?」 将軍「うわああああああああああああああん」 62 :黒豆(七粒) :2006/12/28(木) 13 42 32.01 ID plxpQqP8O 将軍「いいよなぁ・・・お前は・・・」 ビコンビコンビコン 将軍「変身」 (ヘンシン、チェンジ、キックホッパー) 63 :おせち(3,000円) :2006/12/28(木) 13 58 33.89 ID Wl5Ag3g3O 62 部下「い…いいな…お前は…(変身できて)」 64 :黒豆(八粒) :2006/12/28(木) 14 28 01.20 ID plxpQqP8O 将軍「お前も一緒に地獄におt」 部下「キャラ紹介に載らないぐらいならやっぱりイヤです」 しょうぐんはしずかにいきをひきとった 86 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 23 06 37.47 ID suEITM+10 【ウチキナデシコ七変化】 若魔「す、すいません魔王様、ジュース持ったままぶつかって・・・って気絶してる・・・」 給仕「着替え出しとくから・・・後で謝んなさいな」 若魔「はい・・・」 給仕「じゃーまず・・・あれ・・・普段着がない・・・・・・メイド服は・・・ある・・・」 若魔「・・・」 給仕「メイド服ってのもいいわねぇ・・・次・・・そのゴスロリっぽいの」 若魔「「はぁ」 部下「魔王様ー・・・って何をしてるか、お前らは」 給仕「てへ」 魔王「ふえ・・・あれ・・・確かぶつかって・・・って・・・ふええええええ!?なな、なんですか、この格好はぁ・・・!?///」 89 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 23 13 36.05 ID suEITM+10 87 待たせてゴメーヌ・・・ 武闘家「あんまり遅いと嫌われちゃうぞ。早くてもダメだけど」 僧侶「どこで教育を間違えたんだろう・・・」 90 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 23 18 00.62 ID suEITM+10 【Cat ear mode 1 】 魔王「・・・」(ぼへー 勇者「・・・魔王ちゃん?どうかしたの?」 魔王「キス・・・してください・・・」 勇者「キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)゚∀゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)-_)゚∋゚)´Д`)゚ー゚)━━━!!!!」 魔王「勇者さん・・・//」 部下「おおおおおおお!!!!?なななあなあslばーぶr-mぶらkkえんd!?」 給仕「旅行中で出会った吸血鬼の爪の垢を煎じて飲ませてみましたー」 部下「とめ!とめ!とめれーーーー・・・って・・・?吸血鬼だと・・・?」 「おわーーー!!ままま魔王ちゃん!?最初は首の噛み付いて・・・まだ俺は・・・したことが・・・」 「ちゅうちゅう・・・」 「あれ・・・眩暈が・・・」 91 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 23 23 57.42 ID suEITM+10 【Cat ear mode 2 】 部下「勇者は貧血寸前・・・魔王様は慣れない血での反応で・・・」 給仕「・・・ネコの耳が・・・うっしゃーーーー!!マジもんだーーー!ハァハァ」 部下「・・・吸血鬼の二次感染だと身体に微妙な変化が出る・・・だったが・・・」 給仕「・・・じゃあ・・・私がアンタに噛まれれば耳が・・・」 部下「(・・・!!!?)ブバッ!!!」 給仕「!!!?ちょ・・・!いきなり吐血・・・しないでよ!?」 魔王「勇者さん・・・好きだから・・・もっと血を吸わせてください・・・ちゅうちゅう・・・///」 勇者「アハハ・・・アハ・・・あれ・・・意識が・・・」 神様「貧血!貧血ゥッ!」 92 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 23 34 27.50 ID suEITM+10 【17 星 意味:希望】 僧侶「巫女さん・・・ブラは・・・?」 巫女「え?ブラってなんですか?」 武闘家「・・・・・・むぅー・・・」 神様「揉めば大きくなるヨ」 武闘家「何も言ってない」 神様「アイアンクローでも大きく・・・ってハッ!」 武闘家「あんたで試してやるわヨーーーーー!!!」 神様「あだだだだだ!タマ姉---!!」 武闘家「誰ヨそれ!」 巫女「へぇー・・・僧侶さんは最初、そんな胸なかったんですかー」 僧侶「まぁ・・・愚妹と同い年ぐらいの時・・・でも・・・それから伸びてった・・・」 93 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 23 42 11.81 ID suEITM+10 【Can t say I m realy normal】 魔物「てーへんだー!魔王様!」 まおうはきぜつした 魔物「ああ!い、いきなりだったから・・・」 魔王「ふえ・・・・・・・・・あ・・・そ、それで・・・なんですか・・・?」 魔物「城内女職員の下着が・・・消失しました」 給仕「誰よー・・・全く・・・ねー」 勇者「ホント、ホント・・・全く・・・」 魔王(ふえ・・・給仕さんと勇者さん・・・?今日の服は厚いんですね・・・) 部下「・・・(・・・まともとは言えんな・・・)」 94 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 23 48 47.96 ID suEITM+10 【1年C組 ウチマ先生!病む身より見る目】 魔王「じゃ、じゃあ後ろからプリントをあ・・・あつ、集めてきてくれませんかぁ・・・? や・・・!す、すいません・・・!集めてきてくださいなんて・・・」 (先生の髪の上→ぽえ) 部下「 後 ろ の 生 徒 集 め て 来 い 」 (部下の服装→連邦軍の制服で) 魔王「ふええ・・・僧侶さんは全部やってありますねぇ・・・」 僧侶「問題はやるものですから」 (何故かメガネをかける僧侶) 魔王「将軍さんは・・・ふええ・・・め、『目立ちたい、目立ちたい、私は地味じゃない、私は』・・・ふえええ・・・」 将軍「・・・」 (ジョジョにフェードアウトしていく将軍) 魔王「給仕さんは・・・・・・ゆ、『勇者強気攻め・部下女装受け』・・・ふえええええ・・・・・・こ、こんな絵を描いちゃ・・・ふえ・・・///」 給仕「てへ」 (骨でできたペンを握る給仕) 魔王「ええっと・・・勇者君のは・・・わ、私と勇者君の相合傘・・・だ、ダメですよぉ・・・っ/// 勇者「てへ」 95 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/28(木) 23 57 59.25 ID suEITM+10 【I、I、You 愛】 僧侶「・・・」(カリカリカリ 武闘家(・・・何、書いてるんだろう・・・) 僧侶「・・・」(カリカリカリ 武闘家「・・・じー・・・!?」 勇者ヌッコロス、ヌッコロスと心の中で思ったのならば既にヌッコロしている 勝手にいなくなってバカバカバカバカバカバカバカバカ女の敵、ゲロ以下のにおいがプンプンする 変態!変態!変態! 武闘家(・・・うわぁ・・・;) 僧侶「・・・」(カリカリカリ だけど・・・寂しいよ・・・勇者・・・どこ・・・ 武闘家「・・・(ジャマしちゃ・・・悪い・・・よね・・・) 僧侶「・・・」(カリカリカリ 96 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/29(金) 00 07 14.09 ID PpVTvhTS0 【過去の遺産】 部下「む・・・?この書類・・・随分、前のだな・・・」 魔王「ど、どれですかぁ・・・?あ・・・本当ですね・・・確か・・・部下さんが配属される・・・ま、前でしたっけ・・・?」 部下「ですね・・・ええっと・・・アウーディッシュ(仮名)・・・?なんだ、こりゃ・・・」 魔王「誰でしょうねぇ・・・」 部下「・・・どこかで見た筆跡で・・・」 魔王「・・・将軍さん・・・に似てますねぇ・・・」 部下「しかし・・・微妙に字体が柔らかい気も・・・」 給仕「・・・ラーメン・・・麺、伸びちゃった・・・何度も呼んでるのに・・・」 若魔「食べちゃいましょうよ」 この後、空腹の魔王と部下でした。 97 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/29(金) 00 14 21.89 ID PpVTvhTS0 【葱の乙女達の昼下がり ドンパッチソード 】 給仕「うーん・・・もしかして・・・」 魔王「ふえ・・・?あ、あの・・・給仕さんどうかしたんですかぁ・・・?」 給仕「ネギが見当たらないんですよ・・・細切りにして使うのに・・・」 魔王「・・・も、もしかしてあれですかぁ・・・?」 給仕「?あれ?」 将軍「真の武人はなんででも戦える!このネギでもだ! 今回はこのネギで剣道をしろぉお!!」 給仕「・・・( д )」 魔王「ああ・・・ね、ネギさんが曲がって・・・ふえ・・・ネギで一本、取って・・・」 若魔「あ・・・先輩、ダッシュで向かってった」 98 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/29(金) 00 21 38.02 ID PpVTvhTS0 【葱の乙女達の昼下がり くしゃみでほぼ全裸 】 「ん?給仕か。悪いが勝手にネギを・・・(ガッ!!)おぐはっ!!」 「将軍さーーん!」 若魔「ありゃー・・・先輩、手が先に動いて・・・」 魔王「痛そう・・・です・・・」 給仕「・・・ハァー・・・で・・・ネギあれじゃ使い物にならないし・・・どうしよ・・・ 若魔「良ければネギをつれてきますよ!」 (・∀・)デ! 若魔「はい。ネギ君」 「あのぉ・・・僕は学校があるので・・・あははー・・・」 給仕「それ違う!!!!!」 魔王「ふえ・・・!!知らない人ですよおぉぉ・・・」 100 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/29(金) 00 32 53.74 ID PpVTvhTS0 【注意)ダンジョン侵入中】 雑魚「・・・誰だ!・・・気のせいか・・・」 蛇「動くな」 雑魚「ヒッ!(ドゴッ)グハァ・・・」(ドサッ 蛇「・・・よし。ここのエリアは大丈夫だ。好きに宝箱を漁るなりなんなりしていいぞ」 武闘家「ありがとー」 僧侶「・・・」 巫女「・・・なんでだんぼーる持ってきているんですかねぇ・・・」 「HQ!HQ!応答せ・・・グハァ!」 「ここは大丈夫だ・・・おっと・・・もうすぐボスの部屋らしい」 「ありがとー」 「・・・」 101 :おせち(12,000円) :2006/12/29(金) 00 35 35.51 ID lrOZHAkpO 100 ちょwwwwwwwwwwwwww 102 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/29(金) 00 37 43.57 ID PpVTvhTS0 【この手を。手をとって】 魔王「ふえええ・・・っと・・・で、できましたぁ・・・!」 将軍「マフラーですか・・・私もするんですよ。鎖を編みこんだマフラーで・・・首元を守るのに・・・」 魔王「ゆ、勇者さんにさささ、早速、渡して・・・来よ・・・///」 将軍「・・・うわああああああああああああん!!」 魔王「ゆ、勇者ひゃん・・・これどうぞ・・・///(噛んだ)」 勇者「お。ありがとう・・・・・・?なんか変わった生地だね」 魔王「は、はい・・・確か給仕さんが用意してくれて・・・」 勇者「・・・これ・・・確か・・・ちょっとしたカブトムシの腸のスジを利用したやつだ・・・」 魔王「・・・ふえ」(カク まおうはきぜつした 勇者「魔王ちゃんーーーーー!?」 104 :ミツバ :2006/12/29(金) 00 39 47.52 ID bCBRQRyg0 >>102 GJ!! 105 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/29(金) 00 41 39.22 ID PpVTvhTS0 【1年C組 ウチマ先生!晴天ほめるには日没を待て】 武闘家「センセー!追試どうにかしてー!」 (後ろの張り紙の文字→『え~っ!いきなり31人って言われても!』) 魔王「ふええ・・・むむむむ、無理ですよぉ・・・ふえええ・・・」 武闘家「どうしても・・・!?」 (後ろの張り紙の文字→戦車のミス) 魔王「ふえええええ!そ、そんな顔を近づけて 言わないでくださいよぉ・・・・・・無理れしゅ・・・(噛んだ)」 武闘家「・・・ふえええええええええええええええん!!」 魔王「ふえええええええええええええええん!!」(つられたのと同時に泣き声で) 給仕「イヤー・・・先生と武闘家ちゃん見てると楽しいワー」 部下「・・・」 106 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/29(金) 00 47 32.73 ID PpVTvhTS0 【故郷がない男】 給仕「じゃ。この縫い物頼むわよー」 勇者「はいはいー・・・じゃ。どれ・・・」 勇者「・・・・・・・・・ッ・・・指に刺しちゃったか・・・血が・・・」 勇者「・・・」 (おい、てめえ!給料もらってきたんだろ!?よこしやがれ!) (ああん?お前の寝る場所は外だよ!てめえを中に置くより酒瓶置いたほうがいいからな!) (チッ・・・風邪なんかひきやがって・・・迷惑だなぁ・・・おい) 勇者「・・・指の次は・・・背中か・・・」 勇者「・・・痛い・・・な・・・」 107 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/29(金) 00 54 56.71 ID PpVTvhTS0 【How much is your life】 魔王「ゆ、勇者さん・・・あ、あの・・・な、何してるんですかぁ・・・?」 勇者「ああ。魔王ちゃん。給仕さんからメイド服とかの補修を頼まれてね・・・」 魔王「そ、そうですかぁ・・・?ぁ・・・そ、その・・・」 勇者「うん?まだ何かある?」 魔王「その・・・ゆ、勇者さん・・・と、とっても・・・あの・・・暗くてジメジメしているところを・・・ 見ているような瞳をしていて・・・その・・・な、何か・・・か、かわいそうで・・・」 勇者「・・・魔王ちゃん・・・」(ギュッ) 魔王「ふえ!!ふええええええええええええええ・・・!!////」 勇者「・・・少しだけ・・・こうさせて・・・くれるかな・・・」 魔王「ふ、ふえ・・・は、ははは・・・はい・・・・・・・・・///」 108 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/29(金) 01 00 20.81 ID PpVTvhTS0 【魔王城に見学しに来たらしい】 クー痴「いいね・・・うん。例え微乳でもいいよ」 魔王「ふえええええええええええええええええん!!」 部下「だ、誰かあの人間を追い出せ!」 給仕「あの子・・・私より上・・・」 部下「何がだ!!?」 先生「すいません・・・うちの生徒が・・・」 魔王「たす・・・た・・・ふえ・・・ふえええええええええ・・・ふあ・・・」(ビクン クー痴「落ちました」 部・先「こらああ!!!」 109 :1 ◆4zgCWEtm.A :2006/12/29(金) 01 06 42.56 ID PpVTvhTS0 【真っ赤な誓い】 僧侶「ぐぅ・・・強い・・・」 中ボス「それはそうだ!何せ私はカブトガニの魔物だからな!私は!貴様の心を折れればそれでいい!」 僧侶「私は・・・勇者に会うって決めている・・・そう・・・絶対・・・だから・・・進む!」 <サバイヴ、Awakening、Absord Queen・Evolation King 武闘家(ええーーー!!?何!?『登場する漫画を間違えた』みたいな気持ちなんだけど) 巫女「そ、僧侶さん、かなりパワーアップして・・・」 中ボス「え・・・もしかして敗北フラグですかーーーーー!!!?」 僧侶「Yes・・・」 <ロイヤルクリムゾンストーム 僧侶「でええええーーい!」 中ボス「知らなかった・・・知らなかったーーー!!近頃の僧は・・・剣を使うなんてーーー!」(ドーン 僧侶「・・・プロデュースは神様」 武闘家(やっぱりか、アンニャロメーーーーー!!) 120 :おせつ :2006/12/29(金) 04 18 03.75 ID Bjo3MWpVO 気付くの遅れた 33 ハヤテ乙 タマかよ… 98 ちょwwww それにしても1はネギま好きだな…w 俺モ出シテクレネーカナ~ ドーヤッテ出スンダッテ話ダガ…(´・ω・`) 127 :おせち(150㌦) :2006/12/29(金) 08 37 59.20 ID 4I/TGBHM0 通りすがり(元住人)が置き土産 魔王様の成分解析結果 魔王様の96%は愛で出来ています。 魔王様の3%は柳の樹皮で出来ています。 魔王様の1%はミスリルで出来ています。