約 1,425,804 件
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/7379.html
登録日:009/06/11(木) 19 08 04 更新日:2024/02/05 Mon 21 05 48 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 BAMBOO_BLADE アトミックファイアーブレイド アニメオタク オタク タマちゃん バンブーブレード レッド 剣道 剣道部 大将 女剣士 実質主人公 川添珠姫 広橋涼 武礼葉 父親に似なくて良かった 特撮オタク 突き 川添(かわぞえ)珠姫(たまき) CV:広橋涼 BAMBOO BLADEの登場人物で実質的な主人公。 単行本では第1巻と6巻と14巻の表紙に登場。 室江高校の一年で、通称タマちゃん。 身長は149cm。 血液型はB型。 試合では大将を務める。 カラーはレッド。 【人物】 特撮オタクにしてアニメオタク。お気に入りは小さいころに見た特撮の『ブレードブレイバー』。 その影響で正義の味方に憧れている。 普段は口数が少ないが、アニメや特撮の話をすると止まらなくなる。 川添道場(通称タマちゃんランド)の娘で、剣道の腕前は全国レベル。 実家の道場では何人もの大人を相手に、汗一つかかないで次々と打ち負かすほどだが、 彼女の中で剣道はあくまでも「家の手伝い」であったため、中学時代は帰宅部。 道場の人達からは好かれており、大人からは「タマちゃん」子供たちからは「タマちゃん先生」と呼び慕われている。 剣道部自体には興味が無かったが、悪(外山達)から正義を守るために室江高校剣道部に入部した。 身長が小さく素直でほっぺたがぷにぷにな剣道部のエース兼マスコット的存在。 ぶっちゃけ剣道部の活動は剣道の鍛練というより世間知らずのタマにとっての社会勉強としての意味合いが大きく、 剣道部を通じた様々な触れ合いの中で大きく成長していくこととなった。 中田勇次(ユージ)とは幼馴染だが、互いに異性として意識しているかは不明。 いちおう、ユージはタマが岩堀猛にちょっかい出された時には珍しく怒気を含んだ表情を見せた。 アルバイトはアニメのDVD-BOXを買うために始めたが、父親の誕生日プレゼントのためにアニメを諦めるという優しさを持つ。 【剣道】 上に書いているように全国レベルの実力。高い集中力を持っているが、上段の使い手と対峙すると亡き母(上段の構えをとっていた)の面影を思い出し動揺する。 またブレードブレイバーとその必殺技アトミックファイアーブレイド(突き技)への思い入れが強すぎるのが原因で、突きを使う際に悪に止めを刺すかのように力が入る悪癖がある。 そのため父からは危険なのと「剣道が乱れる」ということを理由に同年代の女子への突き使用を禁止されている。 本人は上記の理由を自覚しているのだが、さすがに恥ずかしいのか父親には黙っており、父親は不思議がっている。 ちなみに本当の得意技は普通に面である。 また実力・才能・経験こそあるが、上に書いてあるように剣道は実家の手伝いレベルにしか考えておらず、「競技としての剣道」には全く関わっていなかったため、 終盤に出てきた沢宮エリナ(山田梅子。ウメ)や末野将子のような競技の中で死に物狂いの努力をしてきた全国最強の面々と比べると、 実力・剣道にかける意志の点で劣っていた。 (もっともコジロー曰く「時間の問題」であり、現時点でも全国レベルの選手と不調時でも互角。あくまで最強組>壁>全国レベルなだけで) だが逆に個人の力量・自分の道を極めるために剣道をしていた彼女たちと異なり、 幼いころから指導者としての経験を積んでいたためか他人に道を示すという点においては優れており、 当初は実力的な面で「榊心(ウラ)の新たなライバル」となることに期待していたウメも、 共に稽古をする間にウラたちとは違う「強さ」を持っていることに気付き考えを改めた。 部活でもコジローは技術指導などは基本的にタマちゃんに任している。 初心者や子供にもわかりやすく丁寧な指導をしているし、ミスにも怒ることなく的確に諭す。 力はあっても短気だったり指導は下手くそな剣道家がどれだけいることか… また精神的な部分でも多くのキャラに影響を与えている。 後に亡き母がテレビで語った言葉や室江高の面々の「タマちゃんのようになりたい」という言葉で「コジロー先生のような先生になりたい」という考えを抱き、 剣道に対する意志を固めた。 【アニメ】 アニメでは原作の設定よりも身長が更に低い145cmになっている。 まあ原作でもどんどん小さく可愛くなってたから仕方ない。 原作よりも美少女剣道という点が前面に出ていることもあり、より主役化が進んでいる。 終盤のオリジナルエピソードでは愛するブレイドブレイバーが10年ぶりに復活することになって喜んでたり。 ブレイバーのイベントで出会った少女、鈴木凛(リン)とはヲタ友達になり、 一緒にブレイドブレイバーの映画の撮影に参加しながらも試合で対決することに。 上段を使うリンに動揺し、アトミックファイアーブレードすら通じず敗北。初めての敗北と挫折を経験する。 一時は剣道を辞めようとするもユージに諭され初めての敗北と悔しさから立ち直り、 「実は上段使いだった」と唐突に新設定がついたコジローの指導で上段に対する苦手意識を克服。 そしてアトミックファイアーブレードではなく剣道としての「突き」でもって鈴木に勝利した。 その後、エピローグでは2年になっており、リンと一緒に映画見に行ったりしていた。 【BAMBOO BLADE C D】 BAMBOO BLADE CとDでは晴れて2年生となっており、 飛鈴中から進学してきたBAMBOO BLADE Bの宮本竜美(タツミ)、菊川紗里子(サリ)、谷崎繭(マユ)からは、 「タマちゃん先輩」と呼び慕われている。しかも初対面の時から。 本人は先輩になれると張り切っていたが、タツミとサリから速攻で「ちゃん」づけされる現実にショックを受けていた。 仕方ないね、タマちゃん小さくて可愛いから。 とはいえ後輩たちとは上手くやっており、特にタツミとは同レベルの漫画好きというのもあって可愛がっている。 また同じく趣味の合うマユを、その深い考察力から「宿敵」認定しているとか…アニヲタとしての話ですょ? BAMBOO BLADE Cの主要人物の鍋山沙美(サミ)の姉、鍋山一花(イツカ)が室江高校の新顧問となった関係で、 サミが所属する亀之宮高校と練習試合することとなり、一線は退いたとはいえ中学女子個人全国ベスト8だったサミとの戦いでは、 他キャラから「漫画が違う」と突っ込まれるほど激しく戦った。 その後、キリノについて行く形で飛鈴中へ出向いてBの主人公大城戸優(ユウ)と対戦。彼女の素質を感じとる。 しかしユウの紹介で出会った斎村香久耶(カグヤ)のド天然ぶりには戸惑いまくっていた。 他キャラにも言えることだが、作画がBの作画担当の亜積沙紀なのでちょっと雰囲気が違う。まあ仕方ない。 C本編ではIH神奈川県個人戦予選で勝ち進み、決勝で剣道小町の一角、そしてBでユウを下した実績を持つ柳沼粋恋を打倒して1位で本戦出場を決めた。 IHでは並いる強豪選手を寄せ付けない強さを発揮。 アニメでのライバルだったリンや、中学時代は宮崎No.2だった近藤静流にストレート勝利するなど最強組の世界へ近づきつつある様子。 近藤の見立てでは「静かな構えから、力・気合が一瞬で爆発する」「緩急の切り替えが激しい」「技の出所が読めない」とのこと。 そしてCのヒロイン兼主人公朝比奈希輝(キキ)と対決。 一進一退の激闘を繰り広げるも、幼い頃より最強を目指してきた「競技者」のキキとのあり方の差か、惜敗する。 その後キキがカグヤに手も足も出ず瞬殺された事から、やはり最強組の世界からはまだ劣っているようである。 ↓だいたいこんなん 最強組(榊・山田・末野・斎村・佐藤) 努力で越えられない壁 タマ・キキ 全国レベル・剣道小町 才能だけでは最強組に劣るわけではないのだが、結局のところ現在に至るまでの剣道に欠ける熱意と努力の差 ライバルや目標となる者の不在という環境が良くも悪くもタマちゃんの剣道に大きな影響を与えている。 本人も自覚しており、同じく天性の素質を持つユウがカグヤという目標のために全力を注ぐ姿に 自分にもそういう存在が入れば違ったのだろうかと考えたりもしている。 ちなみにタマには原作者の土塚による設定画が存在するのだが… 当時の土塚の絵が絵なので、何というか、作画が五十嵐あぐり(A)や高尾じんぐ(C)で本当に良かったと。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] タマちゃん「コナンのクラリッサって人、許せませんね・・・。」 -- 名無しさん (2014-01-06 00 20 39) あの世界…上には上が多すぎたんだよなぁw -- 名無しさん (2014-01-06 00 36 22) ↑そもそもタマちゃんの剣道は本気で競技に勝つ為の剣道とはベクトルが違ってたからね。 -- 名無しさん (2014-01-06 15 01 55) 一応ロリと言っていいんだろうか かわいい -- 名無しさん (2014-01-16 19 51 13) 同人誌のエース…と呼べるほど、バンブレそのものの薄い本がない。出るのはタマちゃんばかりだが -- 名無しさん (2014-01-20 00 26 04) 大城戸 優とあったら互いにどんな反応するんだろうなぁwというか、最終回の優とタマちゃんが戦ったらどうなるんだろ…。 -- 名無しさん (2014-01-25 17 02 15) ↑さすがにそれならタマ優勢でしょ。優が合わせる前に取られると思う。三年後の優ならヤバいだろうけど…対面したら互いに年齢間違えて、その後互いにショック受けるだろうなぁwww -- 名無しさん (2014-01-25 17 09 46) てか合わせれても今はまだ地力に差があるから勝つのは困難だと思う。吉本兄やカグヤとの戦いでもそうだし。 -- 名無しさん (2014-01-25 17 18 48) 全国最強クラスかと思ってたら井の中の蛙でしたな展開もやり様によっては今程叩かれなくて済んだのかなと思う。心を宿命のライバルみたいな演出しといて実際の実力の差は歴然とか途中で路線変えたとしか思えないレベル。 -- 名無しさん (2014-06-21 09 07 56) バイトの話が好きだったがな。 -- 名無しさん (2014-06-21 09 22 08) 宿命のライバルではないけど、運命で結びつけられてはいたな。まあ、漫然と(?)剣道やってた当時のタマが全国最強と同格だったらそれはそれでね。 -- 名無しさん (2014-06-21 09 35 04) ↑あそこからタマ自身が目指したいモノってのが見えてきたからね。ウラが相手じゃないにしても成長のためにもあの敗北は必要だったかと -- 名無しさん (2014-06-21 09 41 45) 負けた時の、「負けました……」って笑顔で言うタマちゃん、めちゃくちゃ好き。全体的に13巻、最高過ぎた。 -- 名無しさん (2014-07-11 01 57 16) 家が部員達に「タマちゃんランド」と呼称されてる所で笑った。 -- 名無しさん (2014-07-11 07 10 16) 最強組更新すべきじゃない?BBAからBBC6巻までの展開だと榊、山田、斎村でしょ -- 名無しさん (2016-05-25 15 54 29) 「天体戦士サンレッド」とのコラボ漫画でウサコッツと縁があり、サンレッドアニメ版では台詞なしチョイ役で出てたっけか -- 名無しさん (2016-06-12 20 52 48) 一応最後に全国準優勝までいったみたいだけど、とりあえずフォローしてみた感がある -- 名無しさん (2019-08-18 14 19 54) あれ?本当の主人公はコジローじゃなかったっけ? -- 名無しさん (2019-12-04 17 47 55) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bakiss/pages/1122.html
幻想郷最大トーナメントに向けて、各自が準備を進めているその頃。 ―――神奈川県川崎市。いつもは善と悪の壮絶な闘いが繰り広げられている公園に、数人の人影。 「…どういうことかしら、これ」 「うーん…」 「急に四人もいなくなったと思ったら、ねえ…」 レッドさんの恋人・かよ子さん。 ジローとコタロウの雇い主にして扶養主・ミミコさん。 そしてフロシャイム川崎支部の戦闘員1号・2号。 彼らの手には、一通の手紙。差出人はそれぞれサンレッド・望月兄弟・ヴァンプ様である。 内容はかいつまんで言えば<少し留守にします。必ず戻ってくるので心配しないでください>とのことだ。 「まあ、ウチの人だけじゃ頼りないけど、ヴァンプさんもいるなら安心ね」 「そうですよね。ジローさんやコタロウくんだけじゃともかく、ヴァンプさんがいるんだもの」 「そうっすよねー。ヴァンプ様も一緒なら、滅多な事はないですよ」 「羽根を伸ばして旅行でもしてるんじゃないですかねー、ははは」 ははは、と四人は笑い合った。 こういう時にモノを言うのは、普段の行いと社会的信用である。 悪の将軍ヴァンプ。すっかり保護者扱いされているのであった。 ―――そして、幻想郷。 白玉楼に絶賛居候中のレッドさん御一行。 「さあ皆さん。特にレッドさんとジローさんは今日に備えて、たーんと食べて下さい!」 すっかり料理当番となったヴァンプ様が持ってきたのは山盛りのご飯に、特大のステーキとトンカツ。 「テキにカツ、ですよ。ははは」 「わーい、いただきまーす!」 コタロウが元気よく手を合わせて、早速ステーキとトンカツをケチャップ塗れにしていた。 トーナメント本戦まで、あと三日に迫っている。 今日は本戦出場者を決定するための予選会が開かれるのだ。 「何しろ参加者の人数が当初の予定を大幅に超えてるのよ。ちょっと数を絞らないとね」 幽々子はそう言って、肉を口に放り込む。その途端、目を丸くした。 「あら、このお肉ってばすっごく柔らかくて美味しいわ!ヴァンプさん、どんなお肉を使ったの?」 「いえいえ、普通のお肉ですよ。ただ、ステーキは事前にパイナップルの搾り汁に漬け込んでおいたんです。そう すると酵素の働きで驚くほど肉質が柔らかくなるんですね。トンカツは最初に強火でしっかりと揚げて肉汁を閉じ 込めてから、弱火でじっくりと二度揚げしたんです。これなら分厚くても中までしっかりと火が通りますし、肉汁も タップリでジューシーな仕上がりになりますよ」 「なるほど、手間をかけたからこその美味さというわけですね。感動で思わず大阪城と合体してしまいそうです」 妖夢がよく分からない褒め方をするが、その顔は素直に<美味過ぎる>と告げていた。 「うふふ。いっその事、ヴァンプさんと結婚しちゃおうかしら。そしたら毎日美味しいご飯が食べ放題ね」 「もう。幽々子さんったら、こんなおじさんをからかっちゃダメですよ~(ポッ)」 そうは言うけど満更でもなさそうな御二人である。 まさかのヴァンプ様×ゆゆ様。 誰が得をするんだろうか、このカップリング。 「くっだらねー…」 そんなやり取りを冷やかに見つめて、メシをかっこむレッドさん。 ふと、先程から一言も発していないジローと目が合った。 「何だよ。いつになく無口じゃねーか、ジロー。メシも進んでねーし」 「これは失礼。少々、考え事をしていたもので」 「トーナメントの事か」 レッドは箸を置いて、顎に手を付く。 「なるようにしかならねーよ。当たって砕けろだ」 「そうだよ、兄者。ほら、ぼくの分もあげるから頑張ろうよ!」 ケチャップで真っ赤になったトンカツを一切れ差し出すコタロウ。そんな弟に苦笑しつつ、その小さな頭にジロー はそっと手を置く。 「当たって砕ける気はないですよ、コタロウ。やるからには、勝ちにいきますとも」 ―――そして空に月が昇る頃。 白玉楼の大庭園は、その広大な敷地を埋め尽くさんばかりの人妖で溢れ返っていた。 この全員が、トーナメントに参加を表明した者達である。 「えー。こんなにたくさん集まってくださり、まことにありがとうございます」 彼らの眼前では、いつの間にやら用意されたお立ち台に登った幽々子が挨拶を行っていた。 「さて、皆さん!この中で最強は誰なのか知りたいかー!?」 「「「「「おーーーーーーっ!!」」」」」 何百人という参加者から一斉に上がる雄叫び。 「賢者イヴの秘宝が欲しいかーーーっ!?」 「「「「「おーーーーーーっ!!」」」」」 まるで昔懐かしのクイズ番組のノリである。 「ったく、何だよこれ…」 早速イライラしてきたレッドさんであった。 「まるでノーテンキな女子校生の集会じゃねーか、おい」 「しかし…そこかしこから、強大な気配を感じます」 ジローは戦慄を隠しきれず、額に浮き出る汗を拭った。 「あなたもそれは分かっているでしょう、レッド」 「確かにな…」 その辺りは認めざるを得ない。軽く探ってみただけでも、八雲紫やレミリア・スカーレットに匹敵する怪物的な力 をいくつも感じ取れる。 「どっちにしろ優勝するには避けて通れねーよ。当たっちまったら、ブッ倒すだけだ」 「そうですね―――乱暴な言い方だが、間違いではない」 そう。 この場に立ったからには、相手が誰であっても退くわけにはいかないのだ。 「さて、それでは幻想郷最大トーナメント予選を開始します!ルールは簡単、相手を殺しちゃわない限りは何でも ありのバーリ・トゥード!武器の使用も一切禁じません!医療班として優秀なスタッフも待機しておりますので、 ガンガンやっちゃいましょう!さあ、質問があるなら今のうちにどうぞ!」 「―――予選の方式は?」 その声はざわめきの中でもはっきりと響き渡った。 すうっと、小さな影が上空へと舞い上がる。 「どうやって、本戦出場者を決めるのかしら?」 レッドとジローは、顔を見合わせる。 「あいつ…やっぱり、来てやがったか」 「そのようですね」 妖しく輝く月をバックに、彼女は悠然と大地を見下ろしていた。 レミリア・スカーレット―――紅き吸血姫。 「それは、私から説明しましょう」 彼女の問いに答えたのは、幽々子ではなかった。幽々子の背後、何もないはずの空間がぱっくりと裂ける。 そこからひょいっと、何気なしに一人の女が現れた。 八雲紫―――境界の妖怪。 その何気なさこそが、何よりも不気味だ。 「こんばんは、皆さん。今大会の主催者の一人にして参加者の一人、八雲紫です―――レミリア・スカーレット。 本戦出場者の決定方法について、だったわね」 「そうよ。勿体ぶってないでさっさと教えなさい、この若造りババアが」 レミリアからの悪態に特に気を悪くした様子もなく、紫はくすりと笑う。 「口で説明するより、やった方が早いわ―――こうするのよ」 瞬時―――全てが、巨大なスキマに呑み込まれた。 何もかもが暗く冷たいスキマに喰われていく中、妖怪の賢者の声だけが耳に届く。 「私も含めて、参加者は全32のブロックにそれぞれ無作為に振り分けられるわ―――そして、トーナメントは総勢 32名で行われる。ここまで言えば、分かるでしょう」 「バトルロイヤルって事だね」 そう言い放ったのは、額から長い角を突き出させた長身の鬼―――星熊勇儀だ。 「要はそのブロックで、最後まで立っていた一人だけが本戦に出場できる。そういう話だろう?」 「は。分かりやすくていいじゃないか」 彼女の傍にいた、小さな鬼―――伊吹萃香も余裕の笑みを浮かべる。 「文句はないみたいね?なら、始めましょうか…予選、開始よ」 声が遠ざかり、暗闇の先に光が射す。 そして――― 気付けばレッドは、石畳の上にいた。 「ここは…神社か?つっても、ボロボロだな」 目の前には朽ち果てた社。足元の石畳も、所々が剥がれ落ちていた。 茫々に生い茂った雑草が、風に吹かれて寂しく揺れている。 「ここが、俺の割り振られたブロックってわけか…」 目を凝らすと、神社を中心として半透明の球形結界が張られている事に気付いた。 半径およそ100m程だろうか?どうやら、この中で闘えという事らしい。 結界に近づき、試しにコツコツと叩いてみるがビクともしない。本気を出せば壊せないこともないだろうが、さて どうするか? <一応言っておくけど、そんな事をしたら失格よ?> 「…どっから見てんだよ、スキマババア」 <どこからでもよ。この幻想郷で、私に見えない場所はない> 妖怪の賢者は、平然と言い放つ。 <さて、ではいきましょうか―――予選、開始よ> 宣言と同時に、レッドの眼前に異形の影が徒党を組んで現れる。 明らかに人間以外の姿をした者。特に人間と変わりなく見える者。 人間の姿を基本としつつ、人間ではありえない部分を持つ者。 ひゅう、とレッドは緊張した様子もなく、だらけきった態度で軽く口笛を吹く。 「早速お出ましか。群れてる所を見ると、大した連中でもねーな」 「作戦といってもらいたいね」 妖怪達の中の一匹が、そう言った。 「最初は手を組んで、邪魔な奴から倒す…バトルロイヤルの定石だろう?」 「ほー。まずは力を合わせてヨソ者の俺をやっちまおうってわけか?」 「そういう事さ。悪く思うなよ」 「いやいや、お構いなく―――」 バキバキと、レッドは拳を鳴らした。 「そういう事なら俺も、遠慮なくブッ飛ばしてやるからよ」 烈火の闘気が迸り、レッドを取り囲んでいた妖怪達が一斉に顔を引き攣らせる。そして、悟った。 例えば鬼の双璧。 例えば境界の妖怪。 例えば究極加虐生物。 眼前にいるのはそんな上級妖怪と比しても決して劣らぬ、真の怪物だという事実に。 覆しようのない階級制度(ヒエラルキー)。 それを一瞬で、拳を交わすまでもなく骨の髄まで、本能で理解させられた。 「さあ、来いよ。雑魚妖怪AからG」 くいくいと手招きしながら、レッドは壮絶な笑みを浮かべた。 恐怖と焦燥に耐え切れず、一団の中でも一際巨大な体躯を持つ妖怪が丸太のような腕を振り翳しながら突進する。 それに引きずられるようにして、各々が叫び声を上げながらレッドに飛びかかった。 対してレッドは拳をグッと握り締めて、大きく振りかぶり、前に突き出す。 発生した衝撃波は大地を割り、群れをなした妖怪達を一瞬で弾き飛ばした。 まさに圧倒―――正しく巨象と蟻の闘いだった。 倒れた妖怪達は、突如出現した黒いスキマに呑み込まれて消えていく。 「おいおい、どうなったんだよ。まさか、負けたら死ぬとか問答無用のルールじゃねーだろな?」 <そんな事はしないわよ。倒れた者は白玉楼に戻して、手厚く治療してあげるわ> 「そりゃ安心だ…つーか、あんたも闘いの真っ最中なんじゃねーのか?呑気に解説してていーのかよ」 <いいのよ。もう全員ブチのめしてあげたから> 「おい…まさか主催者権限で、自分のブロックに楽な相手ばっか割り振ったんじゃねーだろな」 <心外ね。ゲームは正々堂々やるから楽しいのよ。ズルして勝っても面白くもなんともないわ> 多分本心だとは思うが、今一つ信用できない。何しろ八雲紫は、胡散臭さの塊のような女なのだ。 その気になればどんなイカサマも思いのままの<境界を操る程度の能力>。 言った端から平然とインチキをしそうな気もするのだ。 <さて、あんまりあなたにばっかり構ってても贔屓になるからこの辺で失礼するわ。健闘を祈ってるわよ> 言いたい事だけ言って紫の声は消えた。 「…やっぱ、ヤな女」 レッドは舌打ちして、足元の小石を蹴り飛ばす。 その時。 「ふふん。ヒーローだけあって、思ったよりやるわね」 背後から響く声。振り向けば、そこには四人の少女がいた。 一人目は青い服に青い髪、青い瞳と青ずくめのヒンヤリしてそうな幼子。 「あたいは氷の妖精チルノ!」 その隣には、昆虫のような羽根と触覚を生やした少女。 「ボクは蛍の妖怪リグル・ナイトバグ!」 彼女らの頭上には、羽根帽子を被った赤髪の少女が悠然と佇む。 「私は夜雀の妖怪ミスティア・ローレライ!」 そして一切の光を拒絶する闇を纏い、呆けたように笑う幼き妖怪。 「最後に宵闇の妖怪ルーミアなのかー!」 ビシィッ!と謎の四人組はポーズを決めた。 「「「「我ら<頭脳派四天王>!」」」」 そう―――人は彼女らを<バカルテット>と呼ぶ! 言うまでもないが<バカのカルテット>の意である。 レッドは四人にスタスタと近づき、脳天に一発ずつチョップをかました。 「ぎゃふん」 「扱い酷っ」 「ITEッ」 「救命阿なのかー」 「はい、終了」 ピクピク痙攣しているバカルテットを放置して踵を返し、社の前に立つ。中に向けて声を張り上げた。 「いるんだろ?そこに。レッドイヤーは高性能だからな。その中で小競り合いやってたことくれー分かってるよ。 隠れてねーで、出てきな」 「隠れていたつもりはありませんよ」 朽ちた社から現れたのは、赤いスーツを纏った長身の青年。その手には、銀でコーティングされた日本刀。 「精神統一していたんです。乱れた心であなたに勝てるわけがありませんからね」 「そうか―――やる気十分ってわけだな」 <銀刀>望月ジローは、天体戦士サンレッドを真っすぐに見据える。 レッドはその鋭い眼光を、真っ向から受け止めた。 此処で出会った運命の皮肉を嘆くつもりも、呪うつもりも二人にはない。 「ま、こうなっちまったもんはしょーがねーな…一応言っとくが、わざと負けてやる気はねーぞ」 「結構。道はこの剣にて、自ら斬り開こう」 ジローの身体から、濃密な霧が立ち昇った。それは唸りをあげて渦巻き、大地を抉り空を斬り裂く。 眩霧(リーク・ブラッド)―――強力な吸血鬼がその力を振るう際に見られる現象だ。 幻の霧を纏い、ジローは柄を握る手を顔の高さにまで上げて、自然体で銀刀を振り上げた。 古くより現代に伝わる一撃必殺の剣―――示現流・蜻蛉(トンボ)の型である。 対して、レッドは。 「―――変身」 短く呟くと、その全身が光に包まれた。太陽の如く光の中で、その姿が変化する。 だらしないTシャツ短パンから、ヒーローとしての真っ赤な戦闘服に0.001秒で蒸着。 「本気でいくぞ、ジロー」 「来なさい、サンレッド」 レッドは悠然と、ジローに向けて歩み出した――― 吸血鬼の剣士は迫り来るヒーローを見据えたまま、微動だにしない。 一歩。 また、一歩。 距離が縮まるたびに、身体がひりひりと焦げていくようだった。 サンレッドが放つ闘気は、日光に弱い吸血鬼にとっては猛毒も同然だ。 吸血鬼の源泉である黒き血の魔力を阻害し、焼き尽くす太陽。それが天体戦士サンレッド。 それでも、退く気は全くない。 (―――次か) ジローは呼吸を整え、その瞬間を待ち受ける。 サンレッドを相手に最初の一太刀を外せば、もはや勝機はあるまい。 望む所だ。ジローはそう思った。 元より示現流は、二の太刀を持たぬ一撃必殺の剣―――全てを焼く烈火の剣だ。 ―――太陽すらも、斬ってみせよう――― 不退転の決意と覚悟を以て、吸血鬼の剣士は太陽の戦士へ向け、渾身の一撃を振り下ろした。 「―――チェストォォォォォォッ!」 髪の毛一本ほどの狂いもなく、真っすぐに突き進む刃。 その太刀筋はまさしく示現流の真髄―――<真・雲耀(うんよう)>に達していたといっていい。 彼の長い吸血鬼としての生においても、最高にして至高の一閃。 だがその時、もう一つの閃光が銀刀と交錯する。 キィン―――と。 甲高い音色と共に、銀刀の刀身が半ばからへし折れた。 ジローは剣を振り抜いた姿勢のまま、茫然と立ち尽くす。 視界には折れて宙を舞う刀身。そして、左手を振り上げた姿勢のままのサンレッド。 音すら遥か置き去りにした斬撃を見切り、手刀で叩き折った――― 言葉にすればそれだけだが、神業というより他にない。 レッドは更にもう一歩踏み込み、固く、硬く、堅く握りしめた右拳を真っすぐに撃ち抜く。 咄嗟に力場思念(ハイド・ハンド)により、ジローは前方に不可視の防壁を展開する。 その強度は、銃弾はおろか大砲すら無効化する―――だが。 太陽の戦士の鉄拳はそれを軽々と突破し、吸血鬼の心臓を真上から打ち据えた。 カタパルトから撃ち出されたような速度でジローの身体が吹き飛ばされ、社へ叩き付けられる。 その破壊力を示すかのように、社は跡形もなく倒壊した。 (…勝てないな、これは) 社の残骸と砂埃、そして己の血反吐に沈み、ジローは痛感した。 積み重ねてきた百年の歳月も修行も、何もかも無にする理不尽なまでの暴力。 生まれてくる世界を間違ったとしか思えない、常識も理屈も足蹴にする怪物。 それが、天体戦士サンレッド――― だが。 「グッ…」 焼けるような痛みを訴える心臓を無視して。 もはや限界だと主張する全身を意志力で捻じ伏せて。 折れた銀刀を握り直して。 ジローは立ち上がり、再びサンレッドに向けて切っ先を向ける。霞む視界。歪む世界。 それでも、彼の瞳は太陽の戦士を確かに捉えていた。 「よせよ、ジロー。それ以上やったら、いくら吸血鬼でも死んじまうぞ」 「…バカな男…なんですよ…私は」 一言ごとに血を吐きながら、そう答えた。 言葉とは裏腹に、自嘲の響きは一切ない。 「人間だった頃から頑固で…融通が利かない…吸血鬼になって百年を越えても全く変わらない…三つ子の魂百 までとは、よく言ったものです…能があるとすれば、少しばかり剣を嗜んだくらいです」 その剣も、通じなかった。 「けれどね…本当に私は諦めの悪い男でして…勝てないと分かっていても、退きたくないんですよ」 「賢者の秘宝…か?」 「それもありますし…単純に、負けず嫌いだというのもあります…」 すうっと、大きく息を吸い込んだ。 「無理をしてでも立ち上がれる内は、倒れたくない―――それだけです」 「秘宝なんざ、俺には興味ねー」 レッドはそう吐き捨てた。 「欲しいってんなら、俺が優勝してお前に渡してやるよ。だから、もう倒れとけ」 乱暴な言い草だが、彼なりにジローを慮っているのだろう。それくらいは分かる。 だからといって、それで考えを改められるようなら苦労はない。 「…さあ、もう一勝負といきましょう」 返事はない。レッドは何を思うのか、マスクの上からでは計り知れない。 (こんな所で意地を張ったまま死んだら…本当に大バカ者だな…) 靄がかかったような意識の中で、何故か多くの思い出が次々に蘇った。 祖父の事。 軍人時代の上官の事。 人間・望月次郎の死。 吸血鬼・望月ジローの誕生。 それからの百年。 最愛の母との離別。 最愛の弟の誕生。 成長した弟と共に神奈川県川崎市にやってきて、アヒル口の少女の世話になった。 そして、今は―――幻想郷にいる。 (走馬灯か?) これはいよいよまずいかもしれない。そう思った時、先日の妖夢とのやり取りが想起された。 ―――私が心配してるのは、あなたが死んだら悲しむ人がいるんじゃないか、という事です とんでもない毒舌少女だが、その時ばかりは、確かにジローを心配してくれていたのだ。 自分は彼女に、こう答えた。 ―――私にはまだ<使命>が残っていますから。それを果たすまでは、死んではならないんです 「…使命」 ふっと、力が抜けた。銀刀が手から滑り落ちる。 大地に仰向けに倒れ込む。真上に望む月は、ただただ美しかった。 まるで、今は亡き彼女のように。 どくん。 血が波打つ。 彼女から託された血。それに秘められた使命。 そして、自分の愛する者達。 「私は…正真正銘の愚か者になる所でしたね…」 己の人生の中で、命を賭けてでも何かを成し遂げねばならぬ時はあろう。 全てが終われば灰も残らぬような闘いに身を投じねばならぬ時も来よう。 だが、それは―――今ではない。 自分が何らかの物語の主人公として、その血の一滴まで流し尽す――― そんな日が、いつか来るかもしれないが――― それは、今ではない。 「サンレッド」 どこか清々しさを感じさせる微笑を浮かべ、ジローは己を見下ろすレッドに親指を立てた。 「応援しますよ―――どうか、優勝してください」 レッドもまた、親指を立て返した。 ―――天体戦士サンレッド・トーナメント本戦出場。
https://w.atwiki.jp/teltel55/pages/410.html
コジコジ ●8点 さくらももこ原作のファンタジー作品。 皆に愛されるマスコットキャラクターを目指す、メルヘンの国の不思議な住人達の日常を描く。 可愛らしい・ほのぼのとしたデザインと毒のある設定・会話のバランスが絶品。 荒唐無稽な世界観のようでいて、コンプレックスと個性の狭間で悩む登場人物達の姿は 現代日本そのものを戯画化したものだと思わされ興味深い。 やかん君をはじめとする、セカイ系では絶対描けない思春期のバカバカしくも繊細な心情描写は必見。 どこか身につまされるキャラクターが見つかったら、もうこの作品からは抜け出せないだろう。 ちなみに西日本展開のコンビニ「ココストア」のマスコットキャラとして既にコジコジはデビューしており いち早くCMでアニメ化がされていた為、本作のスポンサーもココストア一本だった地域では、 CMまで含め30分全てコジコジ尽くしだった。
https://w.atwiki.jp/hmmarimo/pages/51.html
茂野吾郎 SHIGENOW.SEN 佐藤寿也 SATOWBC.SEN 眉村健 MAYUMUW.SEN 野呂 NORO.SEN 松尾 MATSUO.SEN コジロー KOZIRO.SEN 天童辰夫 TENDOH.SEN
https://w.atwiki.jp/trivia-mike/pages/3517.html
コジコジはコジコジだよ! 詳しくはCOJI-COJIだよ‼︎
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/2011.html
オコジョさん 登場動物 登場人物 コメント 宇野亜由美先生による漫画作品。『LaLa』などに連載され、「しあわせソウのオコジョさん」というタイトルでアニメ化もされた。 登場動物 コジョンド:コジョピー サンド:ネズミ(ちょろり) まるくなる必須。 オオタチ:タッチン コジョフー:コジョルー トゲデマル♀:ピョンキー トゲデマル♂:ピャンキー エイパム:チビマモ エモンガ:ヒャッホー ガーディorハーデリア:太郎丸 キテルグマ:クマ校長 キュウコン:老キツネ オーダイル:ワニ先生 コダック:カモノハシ ジャローダ:アナコンダ カエンジシ♂:ライオン君 リングマ:ヒグマ君 ザングースorデカグース:マングース番長 ハブネーク:ハブ番長 登場人物 ソーナノ♂orラブカス♂:佐伯シュン ソーナノ♀orラブカス♀:佐伯トモコ ヤドン♂:槌谷揺 ズルズキン♂:長谷川 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る エモンガ:ヒャッホー エイパム:チビマモ ガーディ:太郎丸 リングマ:クマ校長 キュウコン:老キツネ ワルビル:ワニ先生 ヤングース:マングース番長 ハブネーク:ハブ番長 -- (ミキ) 2016-08-26 06 50 50 リクエストコーナーに記載されていたものをページ作成しました。 管理人も作品の中身には詳しくありませんので、加筆お待ちしております。 -- (管理人) 2011-07-01 01 49 51
https://w.atwiki.jp/okabyou_hr/pages/65.html
おか病で組まれている主な関係を独断と偏見でざっくり紹介 by ほーり (ちゃんとした関係ページ誰か作って) バスコン バース先生とコンフィさんのCP。なんと子供も居る。あんまり甘々してる感じはない。おか病ナンバーワンのCP(色んな意味で)。 ヴォルトキ ヴォルケとトキマちゃんのCP。甘~いイチャラブエンドと束縛監禁メリバエンドが存在する。すぐいちゃつく。 げーまーず 雨と巳音ちゃんの関係。同年齢でゲーム好きという共通点を持つ二人。実況してる。巳音ちゃんが物理的を距離を詰めてくる。恋人ではない。成人すると同居し始めてなりゆきで結婚してそれから好きだって気づく。 仏頂面組 瀬ちゃんとプラハ・シーシキンのCP。私はTLでよく見る。中々進展しない。 アクアト アクア先生とアトラ先生のCP。アトラ先生がよく竹刀持ってるイメージだけどきっと仲は良いんでしょう。 不死鳥三兄弟 スター先生とヨーハンさん、フェニックスさんの兄弟。窓ガラスは割るもの。 親友組 雨とヴォルケ、トキマちゃんとアミカちゃんの二組。ヴォルトキの親友への愛が凄い。 浮アミ 浮世君とアミカちゃんのCP。甘酸っぱい。 Cジュス C・K先生とジュスティス先生のCP。ただただ応援したい。 エレ朱 エレさんと朱狼先生のCP。ゴライアスのうちうち。進展してほしい(個人の感想です)。 パルチル パルフェさんとミチルさんのCP。年齢差とかではなく患者と医者という立場的な事案CP。告白まだですか(野次馬)。 薬剤師組 パルフェさん、C・K先生、ジュスティスさん、イデア先生の薬剤師カルテット。 グラサン組 エレさんとパルフェさんとドロップ先生、ドーレスト先生のグラサン四人組。教祖はエレさん。 エリリオ エリヤとリオネッタさんのCP。芸術家(音楽)×芸術家(人形製作)というやばそうなCP。 絶望組 堀ちゃんと九垓先生のコンビ。友達。飲み友達。何故こんな物騒な名前が付けられているのか、まだ明かされていない。(親同士がさぼってるだけ) 志花 志希先生と花ちゃんのCP。た の し い。か わ い い。
https://w.atwiki.jp/tukuri-hajime/pages/4.html
メンバー一覧(2013/3/12現在) 創一 D コジロー 蓬莱寺 esura 毛虫 ディアブ郎 めんぼう †魅華ヱ屡† ネス りかん 小太りメガネ aria noindent non 豚マルクスぼうや nashiko 寝玉葱 ピヨ スガヤ ゆきむら ここを編集
https://w.atwiki.jp/sousakud/pages/4.html
【先生】紅丸也 べにまるを元にして色々所々盛ってます、身長とか年齢とか() 名前 紅 丸也(べに まるや) CV 小西克幸(イメージ) 髪型 後ろで一本しばりのくせっ毛、ちょいたれ目 年齢 29歳(微妙なお年頃) 身長 165(朝起きた時+6)(上げ底+3)=最大174 教科 理科(全般)・国語(現文など) 部活 理科班顧問・演劇部副顧問 性格 基本はフレンドリー~騒がしい。図太いくせに変なところで打たれ弱い。ゆるーいようにみえて、それなりに真面目。タバコは吸いません。頭ぽんぽん常習犯。昼飯は驚異のラーメン率。ビーカーでチキンラーメン食べてる姿が目撃される。白衣着用。 演劇部の顧問も兼用してる。 副顧問だけど国語も担当のためよく顔出しに来る。でも理科班の活動もかかさない。よく爆発してる() たまに三文芝居がかったアニメの台詞言い始める()。厨二先生。新作ゲームチェックに余念がない。つまりは、アニメゲーム好きのあかん先生だが、ゲームは学校に持ってこない(家が近くのため生徒とゲームしたいときは下校後取りに帰る) 腕につけてる時計代わりの妖怪ウォッチはリアル妖怪ウォッチともっぱらの噂。たまに、ジバニャン、と何もいない空間へと名前を呼びかけている(ただの危ない人とも言う)。 髪留めは相方(幼なじみ男)からもらった星座の髪留めゴムつけてる。 朝起きた時の身長が171cmまでのびる体質、夜に近づくにつれて低くなってくる。身長を気にしているため、こっそりシークレットブーツで高くしている(合計174)。 身長については、最高の174がハイキューのスガさん、最低の165がオドロキくんの身長と同じという完全なる背後の趣味() 後付け設定。 教師の赤城飛鳥先生は小さい頃からのご近所さん。兄ちゃん→あーちゃん→飛鳥→アカシロ先生と呼び方が変わっている。なぜか仕事も同じになってしまった腐れ縁。正直仲はたぶんかなりいい。最近、色んな後付設定のせいで丸也さんの内情が大変() 丸也が現在どうttryである諸悪の根源、箱入り息子張りに飛鳥が気にかけた結果、もうすぐ魔法使いというとんでもない状態に陥っている。 ちっちゃな頃から、特撮、ヒーロー、ロボットなどに憧れていた。アニメゲームが昔から大好き。 15歳あたりでは不良と呼ばれるギザギザハートの持ち主だった。高校時代ではギザギザハートながらも、飛鳥の助力と、スラムダンクでいう安西先生のような存在の、校長先生に出会う。そこで考えを改めた彼は、校長先生の元で働きたいと必死に猛勉強して教師を目指す。念願かなって、無事校長先生の元で教師をするようになる。 いつからか校長先生らぶすぎてどうしようもなくなっている。 正直、モテない() (モテない理由が、某幼馴染の妨害のためという設定後付あり。ひどいな飛鳥()) それぞれの人物との過去 新発田凛 高校の時の一年先輩。 りんさんと呼び続けて幾星霜、帰り道の買い食いをしながら一緒に帰った記憶が一番思い出として残っている。りんさんの物怖じしない言い方がとても好きで、きがつけば、りんさんりんさんと後を追っかける犬みたいになっていた。りんさんが人としてとっても好き。 砂カケル 高校の時の一年先輩。 先輩なんだけれど、後輩みたいな同級生みたいな存在。怪しい薬品を大量に持っていたため、すーさんの所に入り浸っていろんな調合や配合を楽しませてもらっていた。それがきっけで仲良くなる。しばらく音信不通になっていたが、先生として再会。以前のおどおどとした様子がなくなり、今は丸也にとって改めて先輩という存在でもある。 赤城雫 飛鳥の弟、飛鳥、丸也含めて三人兄弟みたいに育ってきた。 20140919 そんなまさかの半固定相手定着。 アカシロ先生とお付き合いはじめましたー。 どうしてこうなった。葛藤の理由はこれだったのかまるやくん。 半固定っていうか、この子嫉妬がひどいから半固定とかできてないバカ!!← まあ、色々あるみたいですが、なんだかんだ仲良くはやっているみたいです。 アカシロ先生苦労かけますがよろしくお願いしますー(礼) 魔法使いは回避したらしいよ。 #繋がれ創作男子の輪 ・派生もろもろ 無接点ルート 赤城先生と先生になってから初めてあった設定のルート。幼なじみがおらず、家庭崩壊時結構すれた。その後校長先生のおかげで先生になるも、精神的には通常より子供っぽい。生徒の前では落ち着こうとしているけど、すぐかっとなる。ヤンキーにみられること多い。チョコボー大好き。 赤城先生とは色々イライラいざこざあったものの、なんだかんだで、お付き合いはじめました。こいつも通常と同じくどうttry() にょた化 名前の通りにょたになる!変わるときはアカシロ先生と一緒にかわるけど、二人とも百合百合しいほんと!!にょた赤城先生美人すぎるからがんばって守るっていってる()← 以下追加設定ごっちゃり。 高校の時、突然家庭崩壊。飛鳥を頼ろうとした所飛鳥は恋愛にいっぱいでそれに気づかずに、ぐれる()その後にお互い向き合う時があり、ようやく仲直り。 その後校長先生とも会い、先生を目指すという夢も持ち、自分の人生と向き合っていくことになる。 高校との時に丸也宛のラブレターを飛鳥に渡してもらおうとした女の子は、飛鳥が丸也過保護のため、丸也にその気持ちを伝えることなく終わっている。 飛鳥曰く、高校時代に吹っ切れたことがきっかけで、結構もてていたらしいのだが、ほぼ全部飛鳥がその目をつぶしたとかなんとかいう設定あったっけ() 教師になってから、丸也大人の恋をする。彼女が結婚することで、告白するも片思いで終わっているが、彼にとってはとても大切な思い出になっている。 ところで、こうして総括して年代を巡ってみた結果、丸也は飛鳥に対する意識が少しおかしい。飛鳥は丸也に対して過保護、いっそ狂気じみたものなのだけれど、それを当たり前の事としてとらえてしまっている節があり、飛鳥に対する意識はかなり麻痺している。っていうか、最終的に丸也自身も飛鳥に対して当たり前のような独占欲のようなものを働かせるので、うーーーーーんってなっている(背後が)
https://w.atwiki.jp/gone0106/pages/212.html
第百六話 やっぱり、俺の中に生きていたんだ! 投稿者:兄貴 投稿日:10/02/06-00 18 No.4277 世界は知った。 遠い銀河の果ての物語。 青く輝く小さな星の無法者。 世界を紅蓮に染めた男が銀幕突破して現れた。 「さあ・・・・約束を果たそうじゃないか!」 現れた男は既にフラフラのボロボロだった。 だが、その事をツッコム者はなかなか現れなかった。むしろその姿こそ、画面に映った男らしいと、よけいに興奮したからだ。 その己をどこまでも信じきった瞳とドリル、そして大グレン団のマークを背負っていれば、それはもはやシモン以外の何者でもない。 ネギに向って叫ぶシモン。 すると観客は興奮を抑えきれずに大歓声を上げた。 「「「「「「「「「「シモォーーーーーーン!!!」」」」」」」」」」 会場が一瞬で揺れた。 足元から徐々に響き渡って一気に弾けるその現象は、世界各地で起こっていた。 「・・・・えっ?」 「「「「「「「「「「「「シモーーーーン!!」」」」」」」」」 「「「「「「「「「「「グレンラガン! グレンラガン! グレンラガン! グレンラガン! グレンラガン!」」」」」」」」」」 「・・・・・は、・・・はあ?」 一斉に鳴り響くシモンコールとグレンラガンコール。 シモンが現れた瞬間、会場のボルテージが最高潮に達し、彼らは一丸となってとにかく叫んだ。 「このやろー! 待ってたぞ、シモン!」 「大グレン団ステキーーーッ!」 「僕も将来ガンメン乗りになるーーーッ!」 「私を天の向こうに連れて行ってーーー!」 「ヨーコに会わせろォ!」 「どうせならグレンラガン持って来いよー!」 「俺は誰だって、言ってーーッ!」 好き勝手に会場中のあちらこちらから、意味不明な言葉が叫ばれた。 「・・・・・・・えっ?」 現れた瞬間にこの状態、状況を飲み込めず流石のシモンもポカンとしている。 そして・・・ 「ど、どうなって・・・・えっ? しかも何でグレンラガンのことを・・・・」 自分の名前だけではない。何と会場はグレンラガン、大グレン団、この世界の住人が知っているはずのない単語を叫んでいるのである。 わけも分からずシモンが戸惑っていると、会場のど真ん中に立っているシモンの目の前に、シモンに指名された男が観客席から飛び降りてきた。 「シモンさん。ようやくここまで来ましたよ」 そしてもう一人・・・ 「ったく~、兄ちゃんの所為で血が滾ってたところや。ほんまええタイミングで来てくれたな~」 ネギと小太郎、いや・・・ 『おお~~っと、シモンの登場により、待ちきれなくなったナギとコジローが飛び出してきたァ! 彼ら既にやる気満々です!』 ナギとコジロー。世界の英雄打ち破った両雄が、開始の合図を待ちきれずに降り立った。 「なんつ~、映像に、演出や! 兄ちゃん、こんなんずるいで~?」 「でも、これで燃えなきゃ男じゃないよね」 「まっ、燃え滾りすぎて困るぐらいやけどな!」 既に拳に力を入れて、二人は今すぐにでも飛び掛ってきそうなほど、興奮している。 まるで胸の中にある熱いものを、今すぐぶちまけてやりたい、というように見える。 「ちょっと・・・どういうことだよ・・・これ・・・・」 会場の熱気、ネギたちの興奮、そして突き刺さる熱い眼差し。 今まで何があったのかをまったく知らないシモンには、いきなりこんな光景を見せられても理解できるはずがない。 「シモンさん・・・・アレ、見てください」 「・・・ん? ・・・・・ん?」 するとネギが首を傾げるシモンの背後にある巨大なオーロラビジョンを指差した。 そこには・・・ 「ん? って・・・ニア!? えっ、グレンラガン? ヨーコやキタンたちも・・・えっ、何で!? 何でこんな映像が流れているんだよ! えっ、しかもこれって・・・テッペリンを落としたときか?」 グレンラガンの足元で、仲間たちにもみくちゃにされている、少年時代の自分と、その隣に居るニア。大グレン団のメンバーと心の底から喜びを分かち合っている時の映像だ。 抱き合い、手を叩き、酒を浴びるように飲み、声が枯れ尽きるまで騒ぎ通した、最高の一日。 シモンも鮮明にその時を覚えていた。 「ちょっ、・・・何でこんなのが流れてるんだ!? しかも、何で全員で見てるんだよ!?」 「それを聞きたいのは僕たちの方ですよ。本当は、今日流される映像は、紅き翼の物語だったはずなのに、何故かいきなりシモンさんたち大グレン団の物語が流されたんですよ?」 「・・・・えっ? ・・・あっ、・・・そういえば・・・・・」 決勝戦以外に、超重要なことを忘れていた。 シモンの記憶フィルム・・・・自分は昨晩仲間と・・・・間違えて・・・・そして間違えられた自分のフィルムは・・・・・・ 「なっ・・・・・なっ・・・・なっ・・・・」 ネギの指摘に、ようやく全ての謎が一本道に繋がった。 しかしそれは分かったからといってどうなるものでもない。 ただ・・・・とにかく叫ぶしかなかった・・・ 「なんだってーーーッ!?」 その直後、流されていたシモンの記憶映像が止まった。 それが誰の意思なのかは知らない。だが、観客たちは何故か気にならなかった。それは、もっと気になる存在が目の前に現れたからだ。 そして、遠い空の向こうに居る仲間たちは・・・ 「「「「「「「「「ぬあにいいいいいいいいいいいいいいいッ!!??」」」」」」」」 政府の巡洋艦に乗せられ、オスティアへ向う帰り道。 先ほどまでシモンと共に戦った仲間たちは、飛行船内にあるモニターの前で、全員が卒倒していた。 「ちょっ、どういうことだコラァ!?」 「お、俺たちが一番最初に見る予定だったやつじゃねえか!? 何で俺たちを差し置いて、こいつらが見てるんだよ!?」 「そ、そうか・・・リーダーが間違えたフィルムをそのまま・・・・」 「な、なんという・・・・」 「そ、そんなァ!? 私も見たかったのにーーーー!」 「ロ、録画・・・デキマセンデシタ」 「そりゃあ、私もだっての!? 記憶の映像化? 世界同時公開? 何なのそれはァ!? つーかなんで私たちが見れないんだよーーーーッ!?」 「・・・・・・・モウ・・・・終わっチャッタノ?」 「あ、・・・頭が痛くなってきました・・・・流石に・・・だから早めに回収しないとと・・・・」 「い、いいのかよ・・・サウザンドマスターの物語じゃなくて、あのクソッタレ野郎の記憶映像なんか放映して・・・・」 「驚いたさね・・・たしかにあの若造・・・世界に名を轟かせたさね・・・」 「な、な・・・な・・・う、うらやましすぎますわ!? 何故、こんなに大変な目にあった私たちが見れなくて、他の方々が見れるのですか!?」 「なんでよー! 私だって、兄貴の歴史を見たかったよーッ!」 「兄貴さんの・・・私も・・・・興味ありました・・・・」 「おやおや、僕も見たかったな~。残念だったね、サラ」 「も~~、何でだよ~! 踏んだり蹴ったりじゃないか~!」 今すぐにでも、モニターをぶち壊すほどの勢いで、全員が暴れだし、僅かに戦艦が揺れるほどの騒ぎにまで発展した。 「「「「どちくしょーーー! グレンラガンが・・・ヨーコさんが・・・どちくしょーーーッ!!」」」」 「ふ、不公平ですわ! 私だって見たいのに・・・この様子では恐らく木乃香さんも見ているはず・・・こんなところでとんでもない差が・・・・」 「なんだよ~~、私だってシモンの話を楽しみにしてたんだぞ~。それがもう終わってるなんて卑怯じゃねえかよ~」 「ぶ、ぶ~~~む・・・・」 「やれやれ、騒がしいのう」 「まったくだ。あんな男の歴史なぞ見ても・・・そもそも、セラス総長も会場に居られたはず、なのに何故こんなバカなことを・・・・」 「エマ団長~、強がり強がり」 「なっ、わ・・・・私は別に興味ないぞ!?」 「ふざけんなっての! 私は見たかったんだよーー! 大体、妹の私たちやグレン団を差し置いて、なーんで、見ず知らずの奴らが先に見ちゃってるんだよーーッ!!」 もはや収拾がつかない大騒ぎ。 あまりの騒ぎのために、一時戦艦の警報がなりそうになったぐらいである。 新生大グレン団を中心に、自分たちの戦っている間に起こった出来事に、誰もが口をそろえて文句の嵐を口から吐き出す。 このままでは、再び大混乱がおきるかもしれない。 だが・・・ 「たしかにうらやましいけど・・・・でも、僕たちも・・・人から見たらそう映るんじゃないのかな?」 「「「「「「「「「えっ?」」」」」」」」」 瀬田の言葉に、混乱がピタリと止んだ。 「僕たちはシモン君の伝説を見ることは出来なかった・・・でもね・・・僕たちはシモン君と一緒に、新たな伝説を創ったじゃないか」 伝説を見るのと創るの・・・どちらがいいか? そんなもの答えるまでない。 瀬田の言葉に、自分たちの成したことを改めて気づいた彼らは、僅かな沈黙の後・・・・・ 「「「「「「うおおおお! そうだア! 俺(私)たちを誰だと思っていやがるゥッ!!!!」」」」」」 もう一度騒ぎ出した。 結局戦艦の警報がなり、遠い空の向こうは大騒ぎだった。 「なるほど。俺が居ない間にそんなことがあったなんてな」 そして、舞台は同じように興奮が冷めやまらぬ、オスティアへ戻る。 「シモンさん・・・・今までどこに?」 「・・・・ちょっと伝説を創りにな・・・・」 「・・・・・・・サラさんは?」 「ああ、ちょっとメカタマがぶっ壊れてな。どうやら戦いに参加するのは無理みたいだったから、俺一人で来たよ」 「・・・・・・その怪我は?」 「気にすんな、いつもの無茶さ」 まったく答えになっていない、アバウトな回答。 相変わらずシモンらしい。 そして・・・・ 「・・・・・・なら・・・・・・記憶は?・・・・・」 語尾が若干弱かった。 シモンが来てくれたのだから、それでいい。 シモンの怪我も、サラが居ないことだって、今なら目を瞑る。 だが、それだけは気になった。 いや、気になるのはネギだけでない。当然小太郎も、観客席に居るアスナや木乃香や刹那たちも、皆同じである。 不安そうに見つめる皆の視線に、シモンは小さく笑い・・・ 「俺を誰だと思っている」 全国ネットを通して、ぶちまけた。 「シモンさん!!」 青年の姿だろうと、構わず涙を浮かべるネギ。 「く~~、ようやく帰ってきたようやな、兄ちゃん!」 震えを抑えることの出来ない小太郎。 そして・・・・ 「やっぱり!! じゃ、じゃあ・・・・あそこに居るのは・・・・」 「ほ、・・・・ほんまに・・・・」 「私たちの知っている・・・・」 そう、彼女たちの知っているシモンだ。 アスナや木乃香たちは笑顔と涙の入り混じった表情で、今すぐにでも闘技場に飛び降りて、シモンに飛びつきたいぐらいだった。 だが・・・それは阻まれる。 シモンの言った、「俺を誰だと思っている」は・・・・ 「「「「「「「「「ウオオオオオォォォォォォーーーーーーーーーッッ!!!!」」」」」」」」 世界の心を一瞬で鷲摑みにする、大ファンサービスのようなものになってしまった。 「シモーン! ついでに口上もなんか言ってくれーー!」 「合体よ、合体! 私と合体してーーッ!」 「グレンラガンを召喚しろーーッ!」 「ブータってどこに売ってるのー? 私もペットに買いたいーーッ!」 もはや、この会場の熱気と興奮を止めることなど誰にも出来はしない。 「うっは~~、すごいや、シモンさんってば!」 「ああ~~んも~~、ずっきゅーんや。ウチの心にもうずっきゅーんや!」 「あれです! そうですあれです! シモンさんが人気者になったのは少し不満ですが、周りに熱気を伝染させてしまうこの感じ! もう、あれは間違いなくシモンさんです!」 鳴り止まぬ大歓声と、シモンコールにアスナたちは嬉しそうに周りを見渡して、ゾクゾクした。 「へっ、記憶がねえとか色々あったらしいが、あのド派手なパフォーマンスは、あの熱血バカ以外にありえねーな」 「へーー、千雨ちゃんもシモンさんのことを知ってたんだー! 正直私たちは、シモンさんのことそんなに知らなかったけど、やっぱありゃあ、カッコいいわ~、アキラもそう思うでしょ?」 「えっ? 裕奈、別に私は・・・でも・・・学園祭のときとか、シモンさんのああいう熱いところは、今日ようやく納得できた気がしたよ。ああいうバックグラウンドがあったなんて・・・」 「う~ん、木乃香や桜咲さんが好きになるのも分かる気がするわ~」 「・・・それはいいとして・・・茶々丸・・・何故震えているでござるか?」 「お気になさらず・・・ただの・・・・・武者震いです!」 「うっひょ~~、老若男女獣魔ロボット、あらゆる種族に影響を与える、シモンさんクオリティーは健在って事だね~!」 「うん、ハルナの言うとおり・・・・あれが・・・・ネギ先生がお父さんと同じように憧れた・・・・もう一人の目標の人!」 あれが、シモンだ! 私たちはもっと前からあの人の友達だったと、まるで心の中で自慢するかのように、鼻が高く、皆誇らしげだった。 「だーはっはっはっはっは! 相変わらず、ずるいぐらいオモシレーじゃねえかよ、アイツ!」 「うむ、まさかいい年して妾もここまで興奮するとは思わなんだ・・・・」 「ええそうね・・・だから・・・・そろそろ認めたら、偽エヴァ?」 「う、うるさい・・・だ、誰が・・・あんなダサい男・・・・私の本体が・・・ほ、ほ・・・惚れたり・・・などするものか・・・」 この一部始終をVIP席で見下ろしながら大爆笑しているリカードたちの傍らで、顔を真っ赤にしながらシモンをチラチラと窺う偽エヴァが居た。 「がっはっはっは、もう素直になっちまっていいんじゃねえか~? シモン復活シーンからヤバかっただろ?」 「そ、そんなことはない! 適当なことばかり言っていると、八つ裂きにするぞ!?」 「顔真っ赤にしても、全然怖くないわよ?」 「だだ、黙れ!? この私が易々と惚れたりなどするものか! 私を誰だと思っている! ・・・・・・・・」 「「「だはははははははははははははははは!!」」」 「し、しま・・・いや・・・今のは意識したわけではなく、・・・だ、誰だって言うではないか!」 「メロメロじゃの~、恋はいつでもギガドリルじゃな」 「・・・・ハリケーンじゃなかったかしら?」 偽エヴァの言葉に説得力が無いことなど一目瞭然だった。彼女に、今正に現実世界でシモンのことを想って身悶えたり、ちょっとアホな子になっている本体を見せたらどんな反応をするのか、少し興味もあるところだった。 「く、・・・おのれ貴様ら・・・・ん? あのアホはどこへ行った?」 「はっ? そういえばラカンがいねえ・・・・・って、うおッ!?」 「あのアホいつの間にあんなところに!?」 先ほどまで一緒にここに居たラカンが、いつの間にかこの場に居ないことに少し不思議に思い、リカードたちが辺りを見渡したところ・・・ 『お、おおおおーーーーっと、これはどういうことだ!? なんと、英雄ラカンが、現れました!!』 なんとこの興奮冷め止まらぬ囚人観衆の中、ラカンはシモンたちの居る闘技場に突如飛び降りた。 「いよう、ボロボロじゃねえか。何があったんだ~?」 「・・・ラカン・・・・」 「だがまあ、とにかくド派手な登場かましやがって」 このサプライズには観客も大喜び。 すると現れたラカンはニヤニヤしながらシモンに近づいてきた。 「シモン。テメエの・・・いや、テメエらの伝説は、しかと目に焼き付けたぜ!!」 力強く言う言葉に、シモンは頷いた。 すると、ラカンは突然ネギと小太郎の肩に手を回し、シモンに告げる。 「だがな・・・ここに居る小僧は・・・・弟子びいきを差し引いてもだ、・・・能力・・・才能・・・修練・・・力・・・そして、テメエの大好きな気合・・・どれをとっても、世界最強クラスだ! コジローにいたっても同じだ! どうしてテメエがそんな状態かは知らねえが、テメエがズタボロの状態で相手をしなきゃならないのは・・・・そんな二人だ!」 今のシモンの何故か分からぬがボロボロの姿を見ながら告げる。まるで確認するかのように。 だが、そんな確認は無意味であることなどラカンは知っている。 案の定、シモンは「だからどうした?」と言わんばかりの表情である。 「ああ・・・知ってるぜ! だけど逃げねえよ! 退き下がることしないさ。お前も俺の過去を見たなら知ってるだろ?」 そう、ラカンの問いに対してシモンは・・・ 「逃げねぇ 退かねぇ 振り向かねぇ それが俺たちグレン団の心意気だ!!」 満点の回答をした。 「だーーーはっはっはっはっはっはっはっはっ!! 当ったり前だ! 聞いてみただけだよ、大馬鹿野郎!!」 ラカンの口元が心底嬉しそうにつりあがった。 ラカンの笑い声と共に、観客からも「おお!」という声が漏れる。 そして、ラカンはネギと小太郎の肩から腕を放し、そしてその場から一歩下がって、彼らに促した。 「じゃあ・・・・テメエら・・・・・燃え尽きるまで戦いやがれ!! ここはお前たちのためだけに用意された舞台だ!!」 するとラカンは審判の女性を腰に担ぎ、闘技場から飛び出した。 『えっ、ちょっ、ラカンさん! 私、審判なんですけど!?』 「バーカ。あそこにいたら、巻きこまれんだろ?」 そして審判の女性を担いだラカンは観客席までジャンプして、そしてどこから取り出したのか、超巨大な大太鼓を準備した。 そして闘技場に居る三人に、そして会場中に、そして全世界の視聴者へ向けて、開始のゴングを鳴らす。 「いくぜ、決勝戦・・・・始めええええええええええーーーーーーーーーーッ!!!!」 ラカンが素手で叩いた太鼓が破裂して、闘技場に大音量のゴングが響き渡った。 そして審判の女性も慌ててマイクを持ち直し、もうどうにでもなれという気持ちで、叫んだ。 『さあ、もはや話が勝手に進んでいます! しかし、皆様も既にその気になっている様子! ここで邪魔をするのは野暮ってものだ! もう、どうにでもなれ! お互い死ぬ気で戦いなさい! 決勝戦の開始です!!』 「「「「「「「「「ウオオオオオォォォォォォーーーーーーーーーッッ!!!!」」」」」」」」 さあ、ショータイムの始まりだ。全員一瞬たりとも目を背けるなと、会場中の想いが響き渡る。 だが、それは当事者の彼らにとっても同じこと。 「さっそくいくで、狗族獣化!!!!」 「・・ふっ、超銀河ァ!!!!」 そして・・・・ 「解放・固定(エーミッタム・エト・スタグネット)!! 『千の雷(キーリプル・アストラペー)』!! 掌握(コンプレクシオー)!! 術式兵装(プロ・アルマティオーネ)!!」 「ん?」 『おーっと、ナギ選手いきなり来ました! 準決勝のラカン戦と同じ技!』 試合開始と同時に全員いきなり大開放! 白銀の光に包まれて、全身がスパークするネギ。 流れる空気が痺れるように痛い。コケ脅しには見えない 「雷天大壮(ヘー・アストラペー・ヒューペル・ウーラヌー・メガ・デュナメネー)!!!!」 天に轟く稲妻を、自らの体内に全て取り込み、己自身を雷神と化したネギの新技。 初めて見たシモンにすら、その脅威を一瞬で感じ取ることが出来た。 『さあ、きたきたきたきたァ!! ナギ選手の変身技! そして、コジロー選手の獣化による本領発揮!! グレンラガンのない、シモン選手! 大グレン団の仲間無しで、これを乗り切ることが出来るのか!? その答えは彼のドリルに詰まっている!』 魂のぶつかり合いが始まった! だが、そんな中、シモンは自分の体の異変に気づいた。 (体が・・・重い・・・・) 超銀河の光が弱い。 いつものように、無限に溢れ出す力も感じない。 それも当然だ。彼は既にガス欠状態なのである。 ギガドリルブレイク、ギガドリルマキシマム、超銀河ギガドリルブレイク、ギガドリルブレイク新生大グレン団スペシャル、おまけに大人数との大喧嘩に加えてチコ☆タンとの戦いによる疲労と怪我が、既にシモンをギリギリまで追い込んでいた。 しかし・・・ (だからって・・・折れるわけにはいかねえよな・・・) 決して弱音を口に出さずに、残りの螺旋力と気合に賭けて彼は構える。 (何分持つ・・・・・・でも、その数分だけは耐えてくれ!) 全ては目の前に居る・・・・ (俺を目指した奴らに、精一杯応えられるまで!) 彼らの想いに応えるためだ。 (ペース配分なんか考えるな。配分するほど残ってないんだ。) その想いに正面からシモンはぶつかっていく。 (ネギの変身は見たことない。やばいのか? ラカンに勝ったんだ、当然だ。だが、ラカンに勝つってことは、妙な特殊能力とかそういう類のものじゃない。能力じゃなくて性能・・・単純なパワーアップのための変身だ!) シモンは変身したネギの力を、頭の中で分析し、一瞬で行動に移る。 (ゴチャゴチャ考えるな! 力勝負なら先手必勝だ!! この数分に、今の俺の全部を出し切る!) 自らの状態を考え、短期決戦に臨む。 「いくぞ、坊主共!!」 まだ、動いていないネギたちより早くに、シモンは動いた。 そして、それは間合いをつめるのではない。開始位置から前へ行かずに、その場でドリルを振り上げ、地面に向って突き刺した。 「スパイラルギャラクシー(渦巻銀河)!!」 『おおーっと! シモン選手がドリルを大地に突き刺した瞬間、闘技場内四方八方からドリルが出現して伸びたァ!?』 突如出現したドリルが、上下左右に当たり構わず伸び、闘技場を埋め尽くし、ドリルの宇宙が広がった。 『こんなもの食らったら、流石のナギ選手とコジロー選手は・・・・って、えっ!? これは!?』 しかし、シモンの創り出した宇宙は砕け散った。 ドリル銀河が広がったかと思えば、それは一瞬で消えた。 「なっ!?」 次々とドリルが消えて、視界が広がると、宇宙の中央でネギの拳が既にシモンを捕らえていた。 「な、・・・なにッ!?」 「シモンさん! 今の僕の疾さは・・・時を刻みます!!」 『で、でたァァ! 神速超速電光石火! ナギ選手の雷速瞬動が、シモン選手の技の発動の瞬間に突き刺さったァァ!!』 「が、がはァ」 思わぬダメージに、シモンの技は消されてしまった。 「うお・・・は、・・・は・・・」 「速い! 流石ネギ先生!」 気づいたときには、腹部に突き刺さる拳の痛みと、ふっとばされて宙に舞っていることしか分からなかった。 正直、反応出来る出来ない以前に・・・ (み、見えなかった!?) ネギ同様、疲れているとはいえ、あらゆるスペックが桁外れに上昇しているはずの超銀河モードのシモンが、ネギの攻撃を避けるどころか、何も見えなかった。 『たまらず吹っ飛ばされるシモン選手! しかし、ナギの追撃の手は止まらない! おおーーっと、コジロー選手も現れた!』 「助かったで、ナギ! お前が技消してくれたおかげで、一瞬防御で耐えるだけで助かったわ!」 シモンの技が一瞬で消えたために、小太郎も大したダメージを食らうことなく健在である。 吹き飛ばされたシモンに、獣神と雷神のタッグが容赦なく攻め立てる。 「雷速瞬動!!」 「なら俺は、獣速瞬動!!」 光の速さと獣のスピードが、闘技場を駆け巡る。 「こ、これは!?」 正直、ネギのスピードは目に見ることすら不可能な技だ。だが、目に見えなくても心を落ち着かせれば、流れを感じ取ることぐらいは出来たかもしれない。 だが、小太郎の動きがそれを邪魔させた。 小太郎の動きも自分の想像を遥かに上回るほどのスピードである。しかし、目に見えないほどではない。 (くっ、注意が散漫になる・・・・・) そのため、目に見える小太郎の動きばかりを追いかけてしまい、視界に映すことの出来ないネギにまで対処が出来なかった。 「いくで、兄ちゃん! まずは俺からや! 狗音噛鹿尖乱撃!!」 「っつう!?」 まずは、小太郎だ。 小太郎の腕から発せられた大量の狼の群れが、スピードに乗ってシモンに迫り来る。 これを全て対処するのは不可能である。 「兄ちゃんのドリルは確かに厄介や! しかし、欠点がある! それは一撃必殺なところや! こうやって足使っての連打には、ドリルが重くて対処が出来ん! 突き刺す、振り下ろす、なぎ払うかのどれかや!」 「!?」 動き回りながら指摘する小太郎。若干シモンの顔が歪んだ。 「へっ、・・・だからどうした! それに一番重要なのを忘れてる! ドリルは・・・・突き立て捻じ込むものなんだよ!! なめんじゃねえ!」 「それも知っとるで!」 「むっ!?」 『おおおーーーっと、カウンター気味に突き刺したシモン選手のドリルが空を切る! コジロー選手が更にスピードを上げた!』 「俺らは兄ちゃんをなめてなんかないで! だからこそ、手段も方法も構わず、容赦なく攻め立てるんや!!」 「っつううう」 「いくで、狗音爆砕拳!!」 小太郎の攻めに防戦一方のところに、がら空きとなったシモンの腹部まで踏み込み、彼は狗神を集中させた拳を一気に振りぬく。 「超螺旋フィールド!!」 とっさの螺旋の防壁だ。 だが、溜める時間もない上に、残りの螺旋力で張れるフィールドの強度はたかが知れてる。 小太郎の拳は、シモンのフィールドを粉々に砕き、その勢いでシモンのどてっぱらに渾身の一撃を叩き込む。 「――――ッ!?」 『キマッタァ!! コジローの渾身のボディーブローが炸裂ゥーーーッ!! 悶絶ものの一撃にシモンは溜まらず吹き飛ばされる!!』 腹を押さえながら苦痛に顔を歪めるシモン。 だが、吐き出しそうになる胃液を押さえ込み、懸命に態勢を立て直そうとする。 (くそっ、もう防御も使えない・・・このままじゃ・・・だけど・・・悶絶しても・・・骨が折れようと・・・俺はまだ意識がある・・・意識がある限り・・・・) だが、その時・・・・ 「心が折れない限り・・・・奇跡は起きる! そんなもの何度も教えてもらいました!」 「なっ!?」 シモンが吹き飛ばされた先には、既にネギが居た。 「全てが終わるまで、僕たちは欠片の油断もしたりしませんよ!」 「こ、・・・この・・・」 「雷速瞬動!!」