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ケロテレビ年間シングルランキング2022 年間 | アルバム | CDシングル | DLシングル | BD/DVD特典CD | 音楽BD/DVD | トータルセールス | 作品・シリーズ別 | ジャンル別 1-50 | 51-150 | 151-300 | 301-500 | 501- + 【ランキング動画を見る】 http //www.nicovideo.jp/watch/sm41541379 https //www.nicovideo.jp/watch/sm41541379 順位 CD名 アーティスト タイアップ 発売日 年間売上 51 TRIGGER CHANCE 一ノ瀬トキヤ(宮野真守) うたの☆プリンスさまっ♪ 劇中歌 6/29 18699 52 Ready to be a Lady 神宮寺レン(諏訪部順一) うたの☆プリンスさまっ♪ 劇中歌 7/13 18689 53 STAR 超ときめき・宣伝部 シャドウバースF ED 11/9 18633 54 来来☆オーライ 来栖翔(下野紘) うたの☆プリンスさまっ♪ 劇中歌 7/27 18318 55 PASTEL QU4RTZ ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 キャラソン 11/23 18127 56 Rock The World/日々、織々 [Alexandros] グッバイ、ドン、グリーズ! 主題歌 2/16 17844 57 Ok, Hello World! 一十木音也(寺島拓篤) うたの☆プリンスさまっ♪ 劇中歌 5/18 17506 58 アイウエ MAISONdes うる星やつら OP 12/21 17435 59 We are DREAMERS!! - ウマ娘 テーマソング 4/27 17351 60 Your Name Little Glee Monster ヴァニタスの手記 OP 3/2 17096 61 風のゆくえ Ado ONE PIECE FILM RED 主題歌 8/10 16742 62 君よ 気高くあれ シユイ 機動戦士ガンダム 水星の魔女 ED 11/9 16692 63 Feathers of Ark/Deep Eclipse fine/Eden あんさんぶるスターズ! キャラソン 2/23 16590 64 愛をボナペティ♪ 四ノ宮那月(谷山紀章) うたの☆プリンスさまっ♪ 劇中歌 6/15 16036 65 HOLLOW HUNGER OxT オーバーロードIV OP 7/27 15614 66 Swear ~Night&Day~ Roselia BanG Dream! キャラソン 10/26 15479 67 カナタハルカ RADWIMPS すずめの戸締まり 主題歌 11/11 15432 68 Shadow Effect DiverDiva ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 キャラソン 10/5 15360 69 Eternal Light DiverDiva ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 劇中歌 5/25 15131 70 霽れを待つ/「1」 Leo/need プロジェクトセカイ キャラソン 2/16 15028 71 ひたむき SUPER BEAVER 僕のヒーローアカデミア OP 11/30 14808 72 ヒストリア ベアードアード デュエル・マスターズ キングMAX OP 8/31 14703 73 ENJOY IT! QU4RTZ ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 劇中歌 5/11 14555 74 シャル・ウィ・ダンス? ReoNa シャドーハウス OP 7/27 14536 75 青春Emergency 流星隊×Knights あんさんぶるスターズ! キャラソン 1/22 14296 76 マロウブルー IDOLiSH7 アイドリッシュセブン キャラソン 5/25 14054 77 トリッドラヴ 愛島セシル(鳥海浩輔) うたの☆プリンスさまっ♪ 劇中歌 8/10 13736 78 Infinity!Our wings!! A・ZU・NA ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 劇中歌 6/8 13529 79 Fashionable SHHis THE IDOLM@STER シャイニーカラーズ キャラソン 11/16 13455 80 ぽっぴん’どりーむ! Poppin Party BanG Dream! キャラソン 1/5 13406 81 CORUSCATE -DNA- RAISE A SUILEN BanG Dream! キャラソン 4/27 13383 82 戒定慧 Bad Ass Temple ヒプノシスマイク キャラソン 9/2 13332 83 FORBIDDEN RAIN UNDEAD あんさんぶるスターズ! キャラソン 1/19 13186 84 Future Parade 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 劇中歌 7/27 13153 85 No double dipping! どついたれ本舗 ヒプノシスマイク キャラソン 9/2 13051 86 CHAINSAW BLOOD Vaundy チェンソーマン ED 10/12 13050 87 Neunt Praeludium 一柳梨璃(赤尾ひかる)ほか アサルトリリィ 主題歌 2/9 12945 88 Tot Musica Ado ONE PIECE FILM RED 主題歌 8/10 12910 89 CROSSOVER ROTATION - アイドリッシュセブン テーマソング 8/17 12788 90 Coruscate Breeze Knights あんさんぶるスターズ! キャラソン 10/26 12685 91 虹の行方 シャイニーカラーズ THE IDOLM@STER シャイニーカラーズ キャラソン 4/13 12639 92 悪魔の子 ヒグチアイ 進撃の巨人 ED 1/10 12511 93 Acanthe Valkyrie あんさんぶるスターズ! キャラソン 5/11 12447 94 Believe 4 leaves ALKALOID あんさんぶるスターズ! キャラソン 3/23 12185 95 かたち 安月名莉子 メイドインアビス OP 8/24 12170 96 Alive ReoNa アークナイツ OP 12/7 12051 97 U millennium parade 竜とそばかすの姫 主題歌 21/8/18 12046 98 Finder Girl Trickstar あんさんぶるスターズ! キャラソン 3/9 11960 99 ギターと孤独と蒼い惑星 結束バンド ぼっち・ざ・ろっく! 劇中歌 11/6 11925 100 BOY King Gnu 王様ランキング OP 21/12/1 11853 101 ウタカタララバイ Ado ONE PIECE FILM RED 主題歌 8/10 11788 102 "FA"NTASYと! Luce Twinkle Wink☆ 異世界美少女受肉おじさんと ED 3/9 11701 103 トキメキは赤くて甘い/Packing Her Favorite/ソウソウ 辻野あかり(梅澤めぐ)ほか THE IDOLM@STER シンデレラガールズ キャラソン 4/20 11684 104 Secret Ceremony/No Time to Cast Anchor millennium parade 攻殻機動隊 主題歌 6/1 11597 105 気分上々↑↑ EIKO(96猫) パリピ孔明 ED 5/25 11535 106 Tracing Defender Straylight THE IDOLM@STER シャイニーカラーズ キャラソン 9/14 11405 107 VERY BERRY LOVE ALSTROEMERIA THE IDOLM@STER シャイニーカラーズ キャラソン 8/10 11314 108 心臓 藍井エイル ソードアート・オンライン-プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ 主題歌 10/19 11301 109 月夜の残響 - - 12/3 11299 110 Congrats!! 内田雄馬 - 9/21 11096 111 Catch the Breeze noctchill THE IDOLM@STER シャイニーカラーズ キャラソン 10/12 11089 112 燦々デイズ スピラ・スピカ その着せ替え人形は恋をする OP 2/2 11076 113 第ゼロ感 10-FEET 《第ゼロ感》 THE FIRST SLAM DUNK 主題歌 12/14 10682 114 怪物/優しい彗星 YOASOBI BEASTARS OP 21/3/24 10421 115 僕らが愚かだなんて誰が言った DIALOGUE+ 骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中 ED 4/13 10324 116 THE WAY OF LIFE RAISE A SUILEN BanG Dream! キャラソン 11/30 10269 117 浮動性イノセンス L Antica THE IDOLM@STER シャイニーカラーズ キャラソン 6/15 10183 118 あの日のことば/Growing 東山奈央 本好きの下剋上 OP 6/8 10063 119 Good mood 内田雄馬 - 2/9 9898 120 月光奇譚 紅月 あんさんぶるスターズ! キャラソン 1/19 9887 121 一閃は君が導く 放課後クライマックスガールズ THE IDOLM@STER シャイニーカラーズ キャラソン 7/13 9810 122 Awesome! まねきケチャ RPG不動産 ED 4/20 9781 123 永遠の一瞬 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 テーマソング 10/12 9678 124 空っぽの心 SARD UNDERGROUND 名探偵コナン ED 5/18 9522 125 レッド・ソール Flamme Martini THE IDOLM@STER シンデレラガールズ キャラソン 21/12/22 9518 126 LEMON SQUASH CHEERS! Crazy B×2wink あんさんぶるスターズ! キャラソン 3/9 9446 127 やじるし→ ぽかぽかイオン スローループ OP 3/2 9432 128 RAD DOGS/シネマ Vivid BAD SQUAD プロジェクトセカイ キャラソン 21/11/17 9249 129 SUISAI TRIGGER アイドリッシュセブン キャラソン 6/8 9234 130 Midnight Dancer 増田俊樹 殺し愛 OP 1/26 9217 131 わーいわいわい わいわいわい! わいわいわい ラブライブ! サンシャイン!! 主題歌 11/9 9149 132 夏に閉じこめて Poppin Party BanG Dream! キャラソン 8/31 9084 133 Sustain Memories UNDEAD あんさんぶるスターズ! キャラソン 8/17 9065 134 廻廻奇譚 Eve 呪術廻戦 OP 20/10/3 8998 135 菫/言葉にできない 坂本真綾 であいもん OP 5/25 8859 136 はじまるウェルカム 大西亜玖璃 新米錬金術師の店舗経営 OP 10/19 8824 137 フロムトーキョー/流星のパルス Leo/need プロジェクトセカイ キャラソン 11/16 8745 138 ストリート・ランウェイ ラピエサージュ THE IDOLM@STER シンデレラガールズ キャラソン 8/3 8644 139 Ambitious エラバレシ 賢者の弟子を名乗る賢者 ED 2/8 8538 140 曖昧あいでんてぃてぃ/Destiny メイビーME 怪人開発部の黒井津さん ED 2/22 8503 141 ココロ、ハレ晴レ Re vale アイドリッシュセブン キャラソン 6/15 8470 142 星環世界 CINDERELLA GIRLS!! THE IDOLM@STER シンデレラガールズ テーマ 1/12 8420 143 Cheers!デリシャスパーティ・プリキュア Machico/吉武千颯 デリシャスパーティ・プリキュア OP 3/30 8408 144 残機 ずっと真夜中でいいのに。 チェンソーマン ED 10/19 8355 145 Survivor ZOOL アイドリッシュセブン キャラソン 6/1 8264 146 熱血☆流星忍法帖 流星隊 あんさんぶるスターズ! キャラソン 2/2 8234 147 ジェリーフィッシュな君へ 大西亜玖璃 このヒーラー、めんどくさい OP 4/13 8167 148 FELICE illumination STARS THE IDOLM@STER シャイニーカラーズ キャラソン 5/11 8148 149 Lapis TrySail マギアレコード ED 4/6 7871 150 Glitter sumika カッコウの許嫁 OP 7/27 7859 年間 | アルバム | CDシングル | DLシングル | BD/DVD特典CD | 音楽BD/DVD | トータルセールス | 作品・シリーズ別 | ジャンル別
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ジブリ映画とオカルティズム ⑥ 魔女の宅急便編 『魔女の宅急便』。 角野栄子氏による児童書原作作品で、タイトルが示す通り魔女の物語である。 「魔女」や「魔法」と言えば現代において、まるで歓迎されるべき奇跡や 羨むべきその体現者のように扱われているが、本来最も忌むべき行為であり、 『聖書』では魔法を使った者は地獄に落ちて永遠に焼かれるとされている。 そもそも人間に本来そのような奇跡的な力など備わっていない。 では魔法とは何かというと、神を裏切り、悪魔に魂を売り渡して契約を結んだ者が、 悪魔に頼んで使って貰っている悪魔の力の事なのだ。 だからこそ「魔法」なのである。 これに対してはユダヤ教の時代より『モーセ五書』などで強く禁じられている。 例え神や天使を名乗る存在、仏や菩薩を名乗る存在、精霊や妖精を名乗る存在、 宇宙人や宇宙意思を名乗る存在、霊魂や動物霊を名乗る存在が相手であっても、 それと語りかけ、帰依し、契約を結んではならない。 なぜならそれは姿を変えた悪魔だからだ。 キリスト教でも「悪魔は光の天使を装って現れる」と言い、それらとの交信を禁止している。 しかし神側の命令に逆らい、自分の意のままにできる奇跡の力が欲しいという 浅薄な慾望に駆られて、禁忌を犯し、儀式によってそうしたものと交わった 忌むべき存在が、本物の「魔法使い」や「魔女」なのだ。 ☤ 中世ヨーロッパでは謂れなき男女が「魔女」の烙印を捺され、 共同体から抹殺されたり、暴行されたり財産を奪われたりしていた。 その野蠻で迷信的、残酷な行為から、それらを批判する向きがあるのは当然の事だが、 そこから更に飛躍して、魔法や魔女文化を擁護する意見すらあるのは行きすぎであろう。 そうした事を主張する輩は大抵が無神論者で、魔法なるものをそもそも信じておらず ただの迷信、文化のひとつと捉えているが、しかしその行為や儀式そのものが 大問題であるのだ。 世界的にヒットしたラノベ兼映画に、たくさんの少年少女を魔法使いに養成し 彼らを活躍させて英雄のように描く 『ハリー・ポッター』 シリーズがあるが、 ヴァチカンがこれを咎めている。 これらに対しファンは激怒して抗議し、無心論者の日本人は冷笑したが、 ヴァチカンの批判の裏には紀元前から続く、悪魔と交わる事への警鐘がある。 悪魔の力を学びこれを使う者は、もはや最後の審判で救われる見込みはない。 ただ永遠の獄炎へ続く道が伸びているのみなのである。 (尤もヴァチカンこそ…であるのだが) その魔女を、当時の眼から見ても時代遅れのオールドスタイルで登場させ、 ヒロインとして描いたのが『魔女の宅急便』だ。 表層は新生活を始めた1人の少女の葛藤と成長劇で、視聴者の共感と感動を生む 名作であるのだが、ここにも様々なオカルトワードが埋め込まれている。 魔女も元々あのような服を着ていたわけではない。 にも関わらず服装がテンプレ化したのは、それが反道徳の象徴であるからだ。 ユダヤ・キリスト教では女の天使は存在しない。 受胎告知をしたガブリエルは安産の守護天使のように見なされるようになり、 女性信者獲得のため女体化されて描かれる事もあるが、元々天使に性は無い。 さて、神であるイエスが人間として受肉し、処刑された後に 不死の「復活体」として蘇ったように、高位の天使の正体とは、 聖人の「復活体」であるというユダヤの伝説がある。 それによると天界の大戦争でルシフェルに勝利したミカエルは、 その功績により初めて肉体を得る資格を得、 神によって肉体を創造されて最初の人間アダムとなった。 (これらの事は「ヨハネの黙示録」や「ダニエル書」にそれとなく記されている。) またその子孫である第二の太祖ノアも、 その前身は「回復者」を意味する名の大天使ガブリエルであり、 生きたまま昇天した大預言者エノクは大天使メタトロンとなり、 同じく言者エリヤはサンダルフォンになったという。 つまり、これらの天使は性は無いが、その魂は「男」なのである。 (ちなみに仏教でも女の仏はおらず、極楽浄土にも女はいない。 女が行っても男に変化するのである。 観音菩薩は女性でもあるかのように描かれるが、こちらもその慈悲心を 女性に例えただけで、女性信者獲得のためにそう描かれる事が多いだけである) 女性差別のように聞こえてしまうかも知れないが、 その対極の存在、悪魔の使徒だから魔女という象徴は「女」なのである。 ☤ キリスト教では神天使、天に上げられた者たちは輝く白の衣を纏う。 その対極の存在を示す象徴ゆえに魔女は黒い衣を纏う。 神は天使をしもべとし、その対極の存在のサタンはサタンは悪霊をしもべとしている。 その雛形である魔女も使い魔を使う。 なお、ユダヤ教によればエジプトは神の対極の存在である、 魔術の蔓延る王国と化していたが、そのエジプトでは猫を重用し、 猫頭の女神などを祀っていた。 またヨーロッパでも猫はその気まぐれでずる賢く夜を好む性格から、 忠実な犬の対極に位置づけられた。 そこから黒猫は魔術使い、魔女の使徒として好まれて描かれるようになった。 ヨーロッパでは箒は家庭の平和と衛生の象徴とされている。 その対極の存在だから魔女は箒に跨る。 跨るという行為は、汚い部分を箒に押し付ける事でそれを侮辱しているのである。 ヨーロッパ(に限った事ではないが)では、夫に貞淑に尽くし、法律を守り、 地に足のついた生活を営むのが女性の嗜みだとされている。 その対極の存在だから魔女は地上の法から離れて空を飛び、 悪魔を囲んで乱交パーティを繰り広げる。 キリスト教徒が毎週神の御前でミサを行う対極を行って、 悪魔を囲んで黒ミサを行うのだ。 よく魔女が契約を結ぶ悪魔が黒山羊で描かれているのは、 聖書において善人を大人しい白い羊、悪人を気性の荒い山羊に例えているからで 白の対極の存在として黒い毛並みにし、 平和の象徴の白鳩の対極の存在として黒い蝙蝠の翼を生やさせ、 長いローブを纏った男(天使)の対極の存在として 全裸の女性の肉体として描かれている。 言ってしまえば「悪魔」の絵も「魔女」のスタイルも、 「吸血鬼」や「狼男」「ゾンビ」などと同じく、キリスト教の神や天使、聖人らの 鏡写しとなんる対極の存在として創作されたものであるのだ。 (吸血鬼が血を吸うのは旧約聖書で血を食べる事を禁じているため、 その向こうを張った存在として創作されたためであり、 光を嫌ったり十字架に弱いのは、“義の太陽”イエスの対極の存在であるからで、 狼男は悪魔の使徒の人間が獣の刻印を押捺されているので、 その逆を行って人間が獣に変じるようにしたのである。) それが示すものはキリスト教や道徳観の否定と破壊である。 黒い衣を纏い、箒で空を飛ぶ魔女のスタイルにはそうした意味がこめられているのだ。 ちなみに『魔女の宅急便』では、「黒はオンナを美しく見せる」とかいう意味不明な理屈から 最初から最後まで主人公の少女にこのスタイルを貫き通させている。 尤も、女性が自らの美を知りこれに自己陶酔し男への誘惑に使うようになったのも、 『聖書』外典によれば、元はといえば神に反逆した堕天使シュミハザが 人間に教えた事であるのだが。 ☤ 欧米の子供たちが幼い頃から『オズの魔法使い』を読んで秘教の奥義に触れ、 『ハリー・ポッター』を読んで魔法使いや魔術といういかがわしいものに対して 拒否感を抱かず、むしろ羨望するように“教育”される。 同様に『魔女の宅急便』も、視聴者に対してそういった影響力がある事は否み得ない。 そもそも日本の子供たちは西洋の度もたち同様に、物事の判断がつく以前に、 数々の魔女アニメ、魔法アニメなどを見て、無意識下に それらに対する興味や関心を刷り込まれるようになつているのである。。 例えば時代を遡れば、某黒魔術系アニメの影響で、日本中の女児がヒロインを真似して 「テクマクマヤコン テクマクマヤコン」という変身呪文を唱えた事があった。 (ちなみにこれは原作にはなくアニメ版になって追加された呪文) この一見何の意味もないように見える呪文の正体は、 ユダヤの絶対神の名を示す4文字「テトラグラマトン」の転訛である。 つまり日本中の女児がまったくそうと知らずに、“変身”するために ユダヤの絶対神の名を唱えてそれに祈り続けていたのである。 某黒魔術系アニメの影響で、日本中の男児が主人公を真似をして 「エロイムエッサイム エロイムエッサイム 我は求め訴えたり」 という悪魔召還呪文を唱えた事があった。 主人公が悪魔側の魔術師であり、悪魔召還の呪文を真似する事自体アレだが、 実はこのエロイム(エロヒム)とは別に悪魔の事ではなく、 元はユダヤの絶対神の複数形をさすヘブル語なのでである。 つまり日本中の男児がユダヤの神に求め訴え続けていた (祈りを捧げていた)わけである。 われわれ日本人は幼い頃から知らぬうち、にユダヤ、キリスト教、西洋魔術などの オカルトによって“教化”されているのである。 宮崎映画の根底をなすメッセージ、登場人物たちの行動原理も、 そうした教典に添ったものであり、日本人は幼い頃からそれを見て、 それを「自分自身の行動規範」として取り込んでいるのである。 日本のような無宗教系国家においては、ある意味宗教よりも、 アニメの哲学的、精神的な影響力は大きい。 同様に作品を通じて視聴者を感化させ“洗脳”する力も大きい。 それゆえに宮崎氏のようなトップクラスのアニメクリエイターは、単なる娯楽作家ではなく、 裏の意味において、ある意味ひとつの宗教の“教祖”ともいえる存在なのである。 ☞ジブリ考察その⑦ ハウル編 ─────────────────────────────────────
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つまらない。 人が人を畏れ憎む心から生まれた呪霊 その中でも爆撃機に匹敵すると呼ばれる『特級』に位置する真人がその女に出会って最初に抱いた感想は、その一言だった。 「サンプルボイスを聞いていただき、ありがとうございます。 るりまでオナろう。淫語ロイドでキャラクターボイスを担当した、るりまです」 夜闇にも目立つ紅白の装束に身を包み、支離滅裂な言動を繰り返す女。 しかしこの世で唯一、魂の形を正確に認識できる真人にとって、目の前の女性の魂は特にあれふれた、見慣れた形をしていた。 確かに言動は普通の人間とは一線を画すものがある。 だが、刺々しい形を取ったり、或いは弱々しく萎んだり、弾むように揺れたり、魂の代謝の動きは普通の人間の女性から外れてはいなかった。 真人の知識の中で一番近い存在と言えば…この前見た映画の役者だろうか。 そう、彼女の言動は、何か別の人間を演じている印象を抱く。 この殺し合いという異常な状況下で何かを演じる、という要素だけを抜き出せば、若干興味を惹かれる物がある筈なのだが… 真人は我の事ながら、なぜこんなにも彼女に惹かれないかを考え、そして一つの答えに行きつく。 「あ、そうか。君の演技があんまりにも下手すぎるからだ。何て言うんだっけな…そう、大根役者」 ぴしり、と空気が凍る。 クッソー☆ 迫真の演技。 にんじんしりしり。 混ぜと化した先輩。 ゆうさくとトレードされた女。 覚悟浣腸。 初対面の男から受けた150キロを超える直球の指摘は彼女の地雷を見事に踏み抜いた。 ホモガキ達から名付けられた様々な不名誉な称号がRRM姉貴の脳内に溢れ出し、彼女の思考を一つの意思に染め上げる。 「―――さて、もうサービス期間は終了しても良いでしょう?」 先程から支離滅裂にして正体不明な言動だった彼女の言葉が初めて指向性を得た瞬間だった。 怒り。憎み。黒い衝動のままに他者を排除しようとする。 それは真人を生んだ、魂の代謝そのもの。 何故彼女がここまで怒っているのかまでは真人には分からないし、どうでも良かった。 ただ彼は両手を鳥の様に広げて、その殺意の到来を歓迎する。 「いいよ、戦ろうか」 デイパックから取り出した一振りの刀を腰だめに構えるRRM姉貴。 そんな彼女を目前にしてなお、真人は余裕を示すように、悠然と佇む。 「お客様ぁ?? ―――お覚悟を」 直後、白刃が煌めき、大気を裂く。 先程ゴブリンを鏖殺したときの様に、非の打ちどころのない、見事な動きだった。 本来ただの声優でしかない彼女が常人離れした一閃を放てるのは、皮肉にも彼女が何より憎悪したホモガキ達のミーム汚染の賜物なのだが。 「へぇ、呪術師でもないのに大したもんだ」 対する呪いはニィと笑みを深め…あろうことか刃の前に手を晒して見せる。 すぱり。当然のごとく、肘から上の腕が泣き別れとなる。 しかし、それでも真人は笑ったままだった。 血をダボダボとホースの様に垂らしながら、残された腕をRRM姉貴の方へと突き出す。 プロボクサーのジャブの数倍の速度だ、振り切った体勢の彼女が回避するには困難を極めた。 それでも素早く後退しつつ咄嗟にデイパックに手を入れ、バズーカを取り出そうとする判断力は称賛されるべきものだろう。 通常の人間ならば片手の間合いの外。しかし。 ぐにィ。 真人の腕が蛇の様に、人ではありえない伸び方をしてRRM姉貴の腕をつかむ。 「ンヒィッ!(絶望)」 真人の腕に掴まれた瞬間、怯えたような声を上げる姉貴。 猛烈に嫌な予感が背筋を駆け抜ける。 自分は将棋やチェスでいう詰み(チェックメイト)に嵌ったのだと、本能が告げていて。 「ま、待って…私がおまんこしてやろうか? おまんこだよ! おまんこ中出しOKだし、本当だよ。コンドームなんか、しなくていいんだよ。生ちんぽこ、おまんこにぶっさせるんだよ! からかってないよ。本当に本当―――」 「ごめん、興味ないんだ」 迫真の声で必死に説得しようとする姉貴の説得(アジテーション)。 しかし真人は冷めた薄笑いでそれを切って捨てる。 真人にとって、愛も性欲も猫が毛布に執着する事と如何ほどの違いがあるのか分からないためだ。 無為転変。真人の手の中に術式が奔り、 「壊れちゃった…私……」 ぐにぃ。ぱぁん。 【RRM姉貴@クッキー☆BB 死亡】 【残り107名】 紅白の衣装に身を包んだその身体がはじけ飛ぶ。 びちゃびちゃと地面に彼女の臓物が降り注ぎ、真人の足元を赤く染めた。 魂を操る真人の術式は、触れさえすれば対象の防御力を無視して自在にゆがめる事ができる。 それを利用して、RRM姉貴の五体を弾き飛ばしたのだ。 「ちょっと加減を間違えたかな?まぁいいか、改造人間のストックは十分だし」 独り言ちながら、切られた腕を拾い上げ、切断面に付着する真人。 すると斬られたはずの腕は一瞬で癒着し、元通りに動くようになる。 呪霊は生命力が強い。特に特級ともなれば、首だけの状態ですら生存を可能とする。 更に呪霊の中でも魂の形を唯一知覚できる真人にとって、物理的攻撃は勿論、呪力を伴った攻撃すら致命傷にはなり得ない。 魂への直接攻撃だけが、彼にとっての有効打となる。 「最初に思ったより面白い女だったかな。呪術師でもないのにあれだけ動けるなんてね」 一仕事終えた後の様に軽く伸びをしてから、真人は地面に転がるRRM姉貴のデイパックを拾い上げ、中身を確認する。 「おぉッ、バズーカか。初めて見たな。この刀も…立派な呪物だ。漏瑚にあげたら喜ぶかな」 突然自分が消え、今頃頭の富士山を噴火させて怒り狂っているであろう仲間の呪霊の顔を想像して、笑みを漏らしながら、落ちた刀も拾い上げる。 呪霊は基本的に武器を用いないのだが、折角手に入れた玩具だ。 それにバズーカは一度派手に撃ってみたいかもしれない。 そんな事を考えながら真人は粛々とデイパックに戦利品を納めていく。 「うん、まぁこんなもんか。アレみたいなお宝は無かったけど、最初の戦果としてはまぁまぁだね」 そう言ってRRM姉貴のデイパックを投げ捨てながら、真人は自分が背負うデイパックに入っている『お宝』を一瞥する。 それは指だった。乾ききっているのに何処までも禍々しい生命力に満ちた指。 当然、常人の指ではない。 その指の持ち主は両面宿儺といった。 真人と同じ特級に位置しながら、隔絶する力を持った呪いの王。 宿儺さえ復活すれば、呪いの時代が来ると言われるほどの魔神。 その顕現に必要な指の大半が今、真人の手の中にある。 「何だか宿儺の器や呪術高専が持ってるのと数が合わない気がするけど…まぁどうでもいいか。 それよりも…これをどう使ったら面白くなるかを考えた方が有益だよね」 特級呪物に位置する宿儺の指。 真人は既にこれを適当な参加者に、改造人間を使って食べさせようと考えていた。 猛毒の宿儺の指を食べて絶命するようならそれはそれで構わないし、もし生き残って宿儺が顕現したならばうれしい誤算だ。 「その時は改造人間に適当に離れた所まで運ばせてからかな~宿儺に殺されてもいいけど できるなら、俺もまだまだこの殺し合いを楽しみたいしね」 呪いの王、と言っても宿儺は呪霊の純粋な味方ではない。 天上天下唯我独尊。己の快・不快のみが生きる指針の宿儺なら、下手に甦らせれば次の瞬間真人は粉みじんになっている恐れすらある。 呪霊は死を恐れない。例え滅びたとしても人が人を憎む限り、真人は数百年後にまた現れる事ができるからだ。 だが、この殺し合いという極上のパーティーを途中で降りるつもりは、真人にはさらさら無かった。 この殺し合いはとても良い。怒り、悲しみ、憎悪…呪いが満ちる島の大気は、真人にとって心地良かったし、呪力を消費した端から与え続けている。 出来るなら最後までプレイヤーとして楽しみたい。 それが呪霊の中でも宿儺に対する執着の薄い真人にとっての結論。 ――さぁ、次へ行こう。できるなら、宿儺の器になり得る人間に会いたいな 真人はそう言って再び不吉な笑みを浮かべて歩み出す。 彼がRRM姉貴を殺した理由は、特にない。 降りかかった火の粉を払っただけとも言えるし、彼女の方から手を出さずともきっと殺していただろう。 ミルドラースに命じられたから殺すわけでも、願いを叶えたいから殺すわけでもない。 何故なら、彼は呪いだから。 呪いは人の心から生じるが、呪いは人を殺す。だから共存の道はあり得ない。 そうやって、呪い呪われ、世界は廻っていく。 【H-6 /深夜】 【真人@呪術廻戦】 [状態]健康 [装備]三代鬼徹@ONE PIECE、沖田のバズーカ@銀魂、大量の改造人間@呪術廻戦 [道具]基本支給品、両面宿儺の指15本セット [思考・状況] 基本行動方針:呪霊として殺し合いに参加する。 1:皆殺し、その過程で領域展開を取得したい。 2:宿儺の器を探す。 [備考]原作16話より参戦です 【両面宿儺の指15本セット@呪術廻戦】 特級呪霊・両面宿儺の20本の指の屍蝋のうちの十五本、特級呪物。通称「宿儺の指」。 1000年前の呪術全盛の時代に宿儺を封印した物。 最強の呪物の一つであり、宿儺の指を取り込んだ一般呪霊を特級に進化させるほどの力を持つ。 人間が取り込むことで宿儺をその身に受肉させることもできるが、 指自体が猛毒のため、取り込んだ人間はほぼ確実に死亡する。また肉体が耐えられたとしても精神が宿儺に支配される。 残りの五本の指も会場の何処かにあるかもしれない。 【改造人間@呪術廻戦】 真人の能力である無為転変により魂の形ごと肉体を変質させられた人間。 魂を弄られた人間は真人の手駒となり、真人の命令に従って動く。 一度魂を弄られた人間は元には戻らず、僅かな時間で死亡する。 また、真人の意思で剣や射出武器など応用性は多岐にわたる。 NPCなのか、元の世界で作ったストックなのかは不明(後続の書き手にお任せします) 018:異世界にまつわるあれやこれや 投下順 020:心に生まれた破れ目(前編) NATURAL BORN DESTROYERS 真人 037:殺し抗え、人であるがために るりまの刃 チョコレート味 RRM姉貴 :GAME OVER
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もう、地獄の炎が? ――ヴォルテール。臨終が近づき、死の恐怖に怯え、横で燃えているランプを地獄の炎と誤認、その時口にしたこれが最期の言葉となった ◆ 俺は、生まれてこの方恐怖を感じた事がなかった。 『スタンド』、と呼ばれる能力に覚醒してたからだと俺は思っている。この能力が常にあったからこそ、俺は恐怖がなかった。 死ぬ事自体が怖くなかったのだ。目が見えなくなったのは十歳より低い子供の頃だったが、そんな俺でも、健常者に勝つ事が出来た。 どんな奴にも勝てたし、貧しかったが故に犯罪に手を染めるしかなかった俺は、この能力で何でも出来た。 警察官だって、怖くなかった。いや、怖いどころか、奴らを殺したって俺は平気だった。 殺した人間の数は、両手の指じゃ到底足りない。盗んだ金に至っては、金庫が何個あっても足りやしない 俺は正しく、世界のどんな世間的な考えや宗教、その尺度から考えれば許されない大罪人なのだろう。俺自身だってそう思う。 だからこそ、殺される事も死んでしまう事も、俺は恐れなかった。例え俺が殺されても、俺は悪人であるし、俺を殺せると言う事はスタンド使いであると言う事だから。殺されたとしても、仕方がない事だと、割り切る事が出来た。 そんな俺が唯一、殺される事を恐れる方がいた。嫌悪され、見捨てられ、その末に制裁の与えられる事が恐ろしいと思う方が。 全盲となった俺の目にも映る、気高い華の様なお方だった。黒と言う色しか認識出来なくなった俺に、金の煌めきと山の大きさ、華の美しさを見せてくれた方。 DIO様、アウトサイダーであるこの俺の価値を認めてくれ、この俺を懐に入れてくれた、悪なる者の救世主。 このお方に殺される事、このお方の不興を買う事。それを想像した時、俺は初めて心胆が冷たくなる程の恐怖を覚えた。 この感覚をこそ、俺は、恐怖と言い、尊崇と言うのだと思った。暴力を振るわれる事を嫌がる事から来る恐怖は、ただの恐怖だろう。 だが、尊敬から来る恐怖は畏怖であり、嫌われたくないと言う思いからくる恐怖は、最早ただの恐怖ではないのだ。 俺は……『ンドゥール』は、その恐怖を失う事を、本当は恐れているのかも知れない。 俺の今までの人生で感じる事の出来なかった、尊敬と、その感情から来る恐怖。それを、DIO様は与えてくれた。 彼以外の誰かでは、到底あの感情は与えられないと言う自覚すら、俺にはあった。 俺が死ぬか、DIO様が死ぬか――尤も、こっちはあり得ないだろうが――して、俺の心に芽吹いた新鮮な恐怖が失われる事。それは、俺にとっては、何よりも恐ろしい未来であった。 ――そして、俺は今、DIO様の信頼の全てを失いつつあった。 簡単な話だ。この世界は、DIO様のカリスマですら及ばぬ、正真正銘の異境なのであるから。 今俺は、DIO様の威光も届かぬ地に、俺一人だけ存在していた。エジプトの田舎町で乞食を装いながら、この地に足を踏み入れるであろう、 星屑の戦士共を迎え撃つ準備をしていた筈の俺は、何故か、空条承太郎達の生まれた日本の冬木と呼ばれる街に飛ばされていた。 俺は、目が全く見えない。だから最初は、担がれたと思ったが、俺の感覚は馬鹿じゃない。この街が……この国が。 俺の生まれたエジプトとは根本的に違う場所である事は、嗅覚や聴覚、肌で感じる空気の感覚で確かに理解していた。 足から伝わる、冷たいながらも昼の太陽の余熱がまだ残る、土の感覚。此処が砂漠じゃない事の証拠だ。 地面には草が絨毯みたいに敷き詰められ、辺りには樹木が大量に伸びている事から、ここは林か森の中である事が解る。 植生も、根付いている鳥獣や虫の生態も違う。エジプトとは根本的に異なる地である事を、脳内に刻まれた『知識』からも、そして身体の全感覚を通して伝わる情報からも、俺は理解してしまった。 ここは、どこなのだ。 高そうだからと言う理由で、俺の杖を奪ったチンピラをゲブ神で抹殺し、その杖を拾った時に、偶然、杖と『カード』を拾ってしまった。 俺がこの世界に招かれてしまった理由は、この程度でしかない。そのカードを俺は、光を映さぬ目で眺めながら、矯めつ眇めつして見た。 十二星座の刻印されたカードであると言うらしいが、既に全盲の俺には、星座の定義を満たす星の配置すらも解らない。詮無き事だ。 ――そんな事よりも肝心な事は、ここが本当に日本であると言う事だ。 ジョースター達は既に紅海を渡ろうとしている。女教皇(ハイプリエステス)が既に、奴らを始末しに向かったと言うが、不覚を取る事も当然想定している。 そこで俺は、エジプトにジョースター一行が足を踏み入れた際に、奴らを最初に迎え撃つ尖兵の役割をDIO様から任されたのである。 その尖兵が事もあろうに、日本で聖杯戦争などと呼ばれるふざけたイベントにうつつを抜かしている。DIO様がこれを、許される筈がない。 だから、早く戻らねば……と、思うのと同時に、待ったの声が、頭の中に掛かる。聖杯……どんな願いでも叶うとされる、願望の器物。 これがあれば俺は、ジョースター達を抹殺出来るのでは、と思っていた。そして、エジプトに持ち帰れば、DIO様も喜んでくれるのでは、とも思っていた。 俺は考える。何が正しいのだろうかと。戻る事か? 聖杯を、献上する事か? DIO様は己のスタンドの能力を高める事に腐心していたとは聞いている。 聖杯は、DIO様の為に使う事が正しいのではないか? 考えが止まらない。俺にとっての正しい事とは、何なのか? それを考える度に、時間が容易く経過して行く。 ……ゾワリ、と。久しく立つ事のなかった鳥肌が、全身に浮かび上がるのを俺は感じる。 エジプトでは昼と夜の寒暖差が余りにも激しい為に、今が朝なのか夜なのかの判別が容易だったが、日本ではそうも行かない。 事実俺は、ここに招かれた当初、今が昼なのか夜なのかすらも理解出来ていなかった程だ。正直な話、今でも俺は、正確な日本の時刻を理解出来ていない。 今はきっと、夜なのだろうと俺は思っていた。 確信がある訳ではないが、そう思った訳は簡単だ。俺が引き当てたアサシンのサーヴァントが、目で見えずとも解る、恐怖の具現であるからだ。 エジプトにおいて、イスラムにおいて、夜は悪魔と不浄な鬼共の闊歩する時間帯。俺は自分が信心深いタチだとは露も思っちゃいないが、それでも、 思わざるを得ない。『俺が、盲目である事をこの上なく感謝しなければならない程の化物』が現れる時間など、夜以外にあり得ないだろうと。 「戻ったか……」 アサシンに俺が訊ねた。奴からの返答はない。奴は、無口なタチだった。いや、ひょっとしたら、喋りたくても喋れないサーヴァントなのかも知れない。 「調子は、どうだ」 やはり、無言。 「……自分の身は自分で守れる。アサシン、引き続きこの森を見回るんだ」 そこで初めて、アサシンの気配が消失した。恐怖の具現でこそあるが、奴は、俺の命令には忠実だった。 俺が、DIO様とは別種の恐怖を、あのアサシンに抱くのには、訳がある。奴は、唐突に出現するのだ。 数㎞先の存在の足音すら聞き分けられるこの俺が、存在していた、接近していた、と言う事実にすら気付かせない程一瞬に、俺のもとに現れる。 奴は音を立てない。呼吸も脈拍も、奴は封印している。アサシンの名に偽りはない、と思う一方で、常人離れしているとしか思えない俺がいる。 ……奴は一体、誰なのだろうか。『痩せた男』の名を冠する、あの、恐ろしいサーヴァントは。 ◆ ンドゥールは気付かなかったが、彼がいる森とは、冬木のある人物の私有地であった。 当然、普通人が許可なく立ち入る事は許されない。彼がそれを今まで理解していなかったのは、単純明快。 ンドゥールの命令に愚直に従っていた、アサシンのサーヴァントが、邪魔者を排除して来たからに他ならない。 しかし、アサシンの排除の手腕は、お世辞にも優れているとは言えなかった。 いや、アサシン(暗殺者)として、彼の事後処理は二流どころか、三流もよいところの手腕である。 死体は残す、生存者や目撃者も残す。正味の話、彼の後始末は、その筋の者が見たら余りの雑さに逆に驚く事であろう。 だが、アサシンの場合はそれで良かったのだ。己の撒いた恐怖の種が、人々の心に芽吹き、己を進化させる。その事をアサシンは、本能的に理解していた。 そしてそれが、マスターであるンドゥールと、己の目的の達成に近付く事を、このアサシンは解っていた。 アサシンは一種の誘蛾灯である。自分が怖いものだと理解しつつも、人は自分に近寄って来る。 人間のそんな、哀れな習性を利用し、彼は今日も進化して行く。それが、恐怖の具現である、このアサシンの存在意義であるのだから。 近付いてくる。誰かが、自分の下まで近づいてくる。アサシンはそれに気付いた。 先日、此処に立ち入って来た三名の内一人は、恐怖を与えてこの森から逃がした。 自分の姿を語る事が出来る程度には正気を保たせていたのだ。当然、誰かに話すだろう。そして当然、自分の事が気になってこの森にやって来る者がいる。 そしてアサシンの目論見通りに事は運んだ。アサシンの瞳に映るのは、先日も見た中年の男性。そして、特徴的な制服に身を包んだ人間二人。警察だった。 会話が、聞こえてくる。 「本当に、見たんです!!」と言うヒステリックな男の声。「わかりました、わかりましたから」と、それを迷惑そうに宥める警察官。 「此処から先は本当に危険だ、痩せた怪物が……!!」、成程、自分の事をしっかりと喧伝しているようだと、アサシンは思った。アサシンの描いた絵図の通り。 となれば、あの男はもう用済みだった。アサシンは、己の気配を現し、三名から見て三十m離れた地点に、ヌッと現れた。 最初に気付いたのは、アサシンが敢えて生かした男だった。数秒遅れて、警察官二名が同時に気付いた。 ガサッ、と、草の上に警察官の一人が、森を照らす為の懐中電灯を落とした。光は、確かに映していた。 ――三mにも達さん程の長躯を持った、痩せ細った何かの姿を。その姿を見た瞬間、警察官は、ゴホッ、と咳込んだ。咳と同時に、痰を吐いてしまう。苺を磨り潰したような、血色の痰を。 痩せた男が、三名から見て五m程の地点に一瞬で現れ―― ◆ いつ頃、その噂が立ち始めたのかは、定かではない。 だが、古の昔から伝わる伝承でもなければ、十年も前から広がり始めたと言うような都市伝説ではない。 この噂が人々の間で微かに伝わり始めたのは、本当にここ一週間程の話であった。 立ち入ると、人の死ぬ森があると言う。冬木の土地神様が、都市開発に怒って祟りを成していると言う。恐るべき化物が、徘徊している場所があると言う。 それが、何であるのかは誰も知らない。 正確な正体を知る者も、勿論いない。話す内容も、噂の形式(フォーマット)も、話す人間によって違うと言うデタラメぶり。 ……だが、ある一点だけは共通する。誰が何を語ろうが、その一点だけは、絶対に変わらない。 冬木の町に、『痩せた男(スレンダーマン)』が現れた。 その一点だけは、誰が語っても同じなのである。信じようと、信じまいと――。 【クラス】アサシン 【真名】スレンダーマン 【出典】都市伝説(21世紀) 【性別】??? 【身長・体重】3m、23kg 【属性】混沌・中庸 【ステータス】筋力:D 耐久:D 敏捷:EX 魔力:C 幸運:D 宝具:B 【クラス別スキル】 気配遮断:B サーヴァントとしての気配を絶つ。 完全に気配を絶てば、探知能力に優れたサーヴァントでも発見することは非常に難しい。ただし自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 【固有スキル】 自己改造:EX 自身の肉体に、まったく別の肉体を付属・融合させる適性。このランクが上がればあがる程、正純の英雄から遠ざかっていく。 アサシンは触手やスーツ、爪等を初期装備として己の身体に融合させている。人々が自分に対して抱いたイメージや噂次第で、アサシンの肉体は何処までも怪物に変じて行く。但し、基礎となる『長身矮躯』の姿を逸脱したものにはなれない。 空間転移:C- テレポーテーション。このランクになると、10~200m間を一瞬で転移する事が可能。 但しこれは、完全なる無作為な移動の時の値であり、ある人物に接近しようと言う意図を以って接近を行おうとした場合には、その当該人物から『必ず』十m以上離れた所に現れねばならないと言うルールを負う。 恐怖の殻:EX アサシンは人間が抱く、迷妄や恐怖が形を伴って現れた者。従って、このサーヴァントには精神に関する攻撃や魔術が、その神秘のランクを問わず一切通用しない。 【宝具】 『痩せ細りたる恟々の森(スレンダー・サレンダー・フォレスト)』 ランク:C+ 種別:結界宝具 レンジ:30 最大補足:100 アサシンと関連付けられる『霧に覆われた森』を再現する結界宝具。 結界の中では保有しているサーヴァントの精神耐性スキルがワンランクダウンしているものとして扱い、 対魔力C以下、或いは精神耐性に関係するスキルがEランクの状態で、この結界内で活動していると確率でEランクの精神汚染を獲得する。 この結界内においてアサシンは、己に纏わる伝承の全てを振う事が出来、全ステータスがワンランクアップしているものとして扱う。 普通の場所でこの宝具を発動すると、魔力を発動して展開する結界と言う扱いになるが、当宝具の真価は、森や林にアサシンがいた場合である。 この宝具を展開せずとも、アサシンが戦闘するフィールドが森或いは林であった場合、この結界を展開している訳でもないのに、展開されたものとしてカウント。 魔力の消費が一切なく、この宝具が発動する事でアサシンが享受するメリットを、アサシンは一身にする事が出来る。 この宝具、つまりエピソードはアサシンを語る上で欠かす事の出来ない不可分の要素であり、結界の破壊に特化した宝具でこの結界を破壊された場合、アサシンは無条件で消滅する。 『我、人の播種する恐れより来る者(ザ・スレンダーマン)』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1~30 最大補足:1~ 今なお恐怖を以って人々の間に伝播し続ける、アサシンの象徴となる能力が宝具となったもの。上記の宝具発動時にしか、この宝具は発揮出来ない。 アサシンの正体とは、人間が抱き続ける恐怖と言う感情が形を伴った殻であり、そこに異常と死と言う属性をない交ぜにした都市伝説である。 サーヴァントがアサシンを目視した場合、精神耐性スキルや対魔力スキル、幸運スキルなどの判定が発動。 判定に失敗した場合、そのサーヴァントは精神的ダメージや魔力消費の加速、身体的な状態異常を負うなどのデメリットが発動する。 この宝具による判定は、サーヴァントが目視し続けている限り行われているものとし、ずっとアサシンを視界に入れ続けている限り判定は続き、 それだけ上記のデメリットがサーヴァントに舞い込んでくる可能性がある。アサシンが距離を詰めれば詰める程、判定成功に必要な数値は厳しくなって行き、 五m程の距離で目視した場合、Aランク以上の精神耐性や対魔力、幸運スキルがない限り、確実と言っても良い程何らかのデメリットをサーヴァントに与える事が可能。 また、精神耐性や対魔力、幸運スキルの全てがDランク以下であった場合、上記の五mの距離でサーヴァントがアサシンを目視した場合、 そのサーヴァントを即死させる事が可能。勿論上記のデメリットは高次の霊的存在であるサーヴァントだからこそ、この程度で済んでいるのであり、 人間やNPCであれば、十五m程の地点で目視した瞬間即死させる事が出来る。この宝具はアサシンを『目視』した時に発動するのであり、逆に言えば、見えなければ通用しない。つまり、『初めから目の見えない相手には』、一切意味を成さない宝具となる。 【weapon】 【解説】 スレンダーマンとは2009年、アメリカのサムシング・オーフル・フォーラムと呼ばれる掲示板に立てられたスレッドで加工された、 ある画像に登場していた極めて長身の誰かがモデルとなった、正真正銘非実在の架空存在である。 この画像の製作者であった人物は、この画像のフレーバーテキストとして、目撃者の証言のような文章を書き込み、不気味なイメージを与えた後に、 加工して生み出されたこの長身の何かに、スレンダーマンと言う名前を与えた。これが、今日のスレンダーマンと呼ばれる都市伝説の原点である。 スレンダーマンの原点を調べようともしない愚かな民衆の手によって、彼の存在はミームとして爆発的に広がって行った。 サイトからサイトにコピーされて行く事でスレンダーマンの名前と姿は急速に広まり、遂には最初にキャラクターを生んだ者の手をスレンダーマンは離れ、 ある種の神話としての枠組の下、多数の書き手によって文章で綴られるオンラインの恐怖キャラクターとしての地位を確たるものとした。 伝統的な民話と、インターネットにおけるオープンソースのエートスの類似性を示す事例であるとし、吸血鬼や狼男のような伝統的な怪物とは異なり、スレンダーマンの神話はその形成過程を確認することが可能であるため、神話や民話がいかに形成されるのかということについて、有力な考察をすることが可能になると、ある大学の教授は論じた。 極めて最新の英霊であり、その出自も異端を極めるサーヴァント。 彼の正体は生物全てが持ち合わせている恐怖そのものである。人々は古来より様々な怪物の脅威に晒されたが、神や英雄と同じくそれらを生み出したのは人間である。 己が産み落した怪物に対する恐怖自体が一種の霊格となり、座に登録された存在。それこそがアサシンである。 怪人や怪物に対する恐怖を主な主原料とするアサシンであるが、己を産み出した人間への敬意が彼には全くないわけではない。 サーヴァントと言う存在で召喚された以上、彼もまたサーヴァントとしての属性を得ている為、マスターの意思を尊重し、 それ故に幾度となくマスターに害を為す存在には抵抗する。だが、あくまで怪物である為令呪であってもアサシンを十全の状態で操る事は困難である。 聖杯に掛ける願いは受肉。そして、人々が自分に期待したような、恐怖を世界中にバラ撒く事である。彼は、人に恐怖を与え、恐れさせ、殺す事をこそ自身の産み出された理由であると信じて疑っていない。人間に対しては敵意もなく、敬意すら払っているのに、スレンダーマンは殺し続ける。彼は、人間には理解不能の『敵』である。 【特徴】 3メートルと言う凄まじい、長身で、手足も胴体に比べ異常なまでに長い怪人。 顔は顔面蒼白で、目鼻や髪などは一切ないのっぺらぼう。黒いビジネススーツにネクタイを着こなす、何処か紳士然とした存在。 また、有事には背面から触手を飛び出させる事も出来、これで応戦する事も可能。 【聖杯にかける願い】 受肉 【マスター】 ンドゥール@ジョジョの奇妙な冒険 Part3 スターダストクルセイダーズ 【マスターとしての願い】 元の世界への帰還。或いは、DIOに聖杯を献上 【weapon】 【能力・技能】 スタンド・ゲブ神: 破壊力:C スピード:B 射程距離:A 持続力:B 精密動作性:D 成長性:D のステータスを持つスタンド。 ただし、これらのステータスはサーヴァントのものと同一であるとは限らない。 km単位で離れている場所からでも操作できる遠距離操作型。自在に姿を変化させる水のスタンドで、基本は鋭い爪を持つ腕のような姿をしている。 水や血液などの液体と一体化しているため一般人にも見え、砂のように水分を吸収する物の中は自在に潜って移動する事が可能。 移動スピードが非常に速く、全速力ならスタープラチナがブン投げたイギーを追い越して先回り出来る程。 遠隔操作型だが目のようなものは無く、視覚を持たない。本体が杖伝いなどで聴いた音を頼りにして攻撃を行うため、自動操縦型に近い挙動も取る。 ただしンドゥールの聴力がずば抜けている為に、、攻撃の軌道は変幻自在を極め、近接戦闘特科のスタンドですら手を焼く程厄介なスタンド。 主な攻撃方法はウォーターカッターのように標的を引き裂いたり、射抜いたりするというシンプルなもの。 切れ味は鉄をも切り裂き、パワーも人間の首を胴体から引き千切るなど、遠隔操作タイプに有るまじきスタンドパワーを誇る。 本体の周囲にスタンドを張り巡らせることで、全方位に攻撃できる結界を形成する事も可能。 【人物背景】 エジプト9栄神の一人。幼い頃から盲目の身でスタンド能力に目覚めていた為、怖いものを知らずに育ったが、 ある時出会ったDIOから生まれて初めて自分の価値を認められ、彼に強い恐怖を抱くとともに絶対の忠誠を誓った。 盲目ゆえに音や感覚で相手の位置を探り、聴覚補助用の杖を使うことで、遠くの相手の動きを地面の振動から正確に探知できる。 ジョースター一行が紅海を渡っていた時の時間軸から参戦 【方針】 決意が固まるまでは森で待機
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登録日:2018/12/05 (水) 00 26 14 更新日:2024/06/19 Wed 10 31 21NEW! 所要時間:約 17 分で読めます ▽タグ一覧 FGO Fate TYPE-MOON おもしれー女 ばくだんいわ アサシン クリプター チョロイン ツインテール ネタバレ項目 パイセン ポンコツ マスター メッチャ危険な野生動物 ランサー 人間嫌い 伊瀬茉莉也 先輩 可愛くカッコよく冷徹 困ったひと 怪文書 愛すべきバカ 残念な美人 水着鯖 眼鏡 紅の月下美人 自爆 芥ヒナコ 虚淵玄 負けたらギャグ要員 隠れ巨乳 雛芥子 全ては過ぎし日の夢 求め続けた、たった一つの祈り 『Fate/Grand Order』の登場人物。 CV.伊瀬茉莉也 プロフィール 身長:160cm 体重:49kg 出身地:日本 特技:歴史学(年代と地域に偏りあり)、薬草学、動物の餌付け 好きなもの:読書、トレッキング(シーズンオフに限る) 嫌いなもの:騒がしい雰囲気、人混み、他人からの詮索 概要 かつてのカルデアAチームの一員であり、クリプターの一角。 ロストベルトNo.3「人智統合真国シン」、通称中国異聞帯担当。 時計塔で魔女学として知られる植物科の出身者で、元々はカルデアの技術者だったが、レイシフト適性があったため、Aチームに組み込まれた。 ……と、いうことになっていたが、それは嘘であった。 これらの記録は全てマリスビリーによって用意された偽りの経歴であり、彼女がどこから来た何者なのかはマリスビリーしか知らない。 ただし、ペペロンチーノは何か気付いていた様子。 Aチーム在籍時は、他のメンバーとはほとんど会話せず、常に文庫本を読んでいたという。 ダ・ヴィンチちゃん曰く「日がな一日、物陰で本を読んでいるのが幸せ、という女性」。 何故か健康診断を拒否していたらしく、ロマニは困っていたそうな。 カドックによれば「人嫌いだが付き合いはいい方」との事だが、これは単に誰に対しても一定の距離感を保ち、人付き合いをそつなくこなしていただけで、 「敵対するほどの悪印象を避けつつも、友好的にさせるほどの好印象も持たせない」という程度の関係を全員と構築していた。 常に本を読んでいたのも実際は「関わりたくない」というポーズであり、誰も見ていないところでは常に他人を警戒し、誰に対しても全く心を許してはいなかった。 サーヴァントはライダーを強く希望してたらしいが、実際に契約しているのはセイバー・蘭陵王。 ライダーを希望していたこと自体が嘘だったのか、それともライダーを召喚する必要がなくなったからなのかは定かではない。 蘭陵王はヒナコに忠誠を誓っており、関係としては良好。ただし、マスターとしてはレベルの高くないヒナコが蘭陵王の足を引っ張ってしまっている状態。 クリプターとなった後も異聞帯の領土争いには全く興味を示さず、勝手にやればいいと会議への出席も面倒がっている。 本人によれば、「今度こそ最後まであそこにいたい」というのがその理由らしい。その結果として自分の異聞帯が消えることになっても別に構わないという。 当然カルデアにも興味はなかったが、コヤンスカヤが主人公の毒殺のために中国異聞帯由来の毒を使ったため、解毒剤を入手するために中国異聞帯に乗り込まれる事態に。 これ以前からコヤンスカヤのことは「国を滅ぼすことしかできない女」と呼んで蛇蝎の如く嫌っている。 ダ・ヴィンチちゃんは記録を見る限り話し合いで解決できる余地があると思っていたが、上述の通りカルデアでの態度はただのポーズだったため思惑は外れ、異聞帯に侵入したカルデアを早々に殺しにきた。 なんとしてでも排除したいらしく、異聞帯の王である始皇帝の命令も無視する有様。 しかし、項羽に対してだけは別人のようにしおらしい態度を見せ、「項羽様」と呼んでいる。 始皇帝の命令を無視した罰として項羽が自害を命じられそうになった時はそれまでの雰囲気から一転、怯え切った顔で即座に恭順の姿勢を見せ、項羽の命を嘆願している。 そして『儒』と認定されたカルデアの排除を決定した始皇帝の元、蘭陵王と共にカルデアと戦うが、敵に回ったコヤンスカヤのブービートラップで瀕死の重傷を負ってしまう。 しかしコヤンスカヤは仕留め損なった事に狼狽。蘭陵王をヒナコに近づけないように指示したが、奮闘虚しくヒナコのもとに辿り着いてしまう。 それを見たコヤンスカヤは「詰んだから逃げなさい」と珍しくガチの忠告をしてくる。 あの駄狐にそれほどまで言わしめるヒナコの正体は……… ※注意※ この先には『人智統合真国シン』の重大なネタバレが含まれています。 「ただ貴方と巡り会うためだけに、この異聞帯を訪れた者にございます、項羽様」 芥ヒナコというのは偽りの名。 真の名は虞美人。汎人類史において、項羽の愛人として伝えられる女性。 この世界では2000年以上の時を生き続ける精霊種であり、「真祖」に近しい存在。(*1) 始皇帝によれば、彼女たちこそが真人と呼ばれる存在であるらしい。 2000年に渡り人間から疎んじられ、憎まれ続けていたため、彼女もまた人間を嫌悪している。 異聞帯の争いに興味がないのも当然。そもそも人間でない彼女にとってみればどの人類史が生き残るかなど、心底どうでもいい事柄であったのだから。 愛する項羽と共に消えることもできず、人類の版図が広がるにつれて居場所もなくし、最早生きることに疲れ切っていたが、 最後まで自分の行く末を案じていた項羽のために、彼が嘆かずともすむような終わりを迎えたいという一念のみで長い放浪を続けていた。 そんな中、マリスビリーは虞美人に目を付けた。 その頃のマリスビリーはレイシフトが人間では不可能だった時のため、不老不死の精霊種である彼女を切り札としてカルデアに招聘したのである。 「芥ヒナコ」という偽装を纏い、かつ人類の活動圏から遠く離れた南極に存在するカルデアは彼女にとっても都合がよかったため、虞美人はマリスビリーの誘いに乗り、カルデアの技術者として籍を置くことになった。 しかし、マリスビリーの予想に反してレイシフトは人間でも可能なことが証明されたため虞美人を特別扱いする必要がなくなり、結果としてAチームに収まることになった。 希望していたサーヴァントがライダーだったのは、項羽の該当クラスとして最も有力だったからという仮説が出ている。(*2) また、蘭陵王とは彼の生前からの知り合いであり、数少ない人間の友であった。 主君に疎まれ、毒杯を呷ることになった蘭陵王に対し、望むなら蘭陵王にそれを強いた者共を血祭りにあげるつもりだったが、彼はそれを望まなかったため、彼女も自制した。 そして虞美人に最後の望みを問われた蘭陵王は、「叶うならばまた貴女と巡り会いたい」と口にし、その望みを覚えていた虞美人は蘭陵王を己のサーヴァントとして召喚したのだった。 なお蘭陵王にもライダー適正があるため、最初からライダーとして蘭陵王を呼ぶはずがセイバーで召喚されていたという説もある。 苛立ちに任せて人間など滅びろと貶すヒナコも、蘭陵王が生前守る国や民を持っていたことを思い出すと詫びを入れており、お互いの立場を尊重しあう意味でその主従関係は決して悪くなかった。 蘭陵王も勿論彼女の内面を知っていたため、瀕死の重傷を負っても頑なに力を使うことを拒むヒナコ/虞美人に、自らの身を捧げるから項羽とともに生き残れと進言。 「人を食って生き残る」という人間の嫌いな側面そのものの所業を最初は拒否したものの、最後はそれを受け入れて蘭陵王を喰らい、遂にその正体を現した。 能力は真祖クラスなだけあって凄まじい。 描写が確認できるそれまで唯一の真祖だったあーぱー吸血鬼が3割の力でサーヴァント4体分・2人のサーヴァントを相手にできると言われていたが、蘭陵王を喰らい、力を取り戻した虞美人は間違いなく出力MAXであり、平気で大技を連発してサーヴァントを6人+1人要するカルデアをボロボロに追い込んでいる。(*3) ダ・ヴィンチちゃんによれば、地球そのものからマナを吸い取っているため魔力が尽きることがないからこそ、このような滅茶苦茶が通るとか。 怒りと憎しみのままにカルデアを皆殺しにしようとするが、始皇帝より「目的を見失うな」と諫められたことで矛を収め、咸陽へと戻っていった。 実は始皇帝とは真人としての自分の肉体を調べさせる代わり、それが終了したなら項羽の身柄を頂戴するという取引を交わしており、 汎人類史で天下泰平のためにその手を血に染めた項羽を戦いから解放する、というのが彼女の目的であった。 それを忘れてただ暴れるのが貴様の望みかよ、と始皇帝は虞美人を諫めたわけである。 そして契約を果たし、項羽を始皇帝から譲り受けた虞美人は、そのまま項羽と共に静かに生きられればそれで良かった。 だが、カルデアが永世秦帝国の泰平を脅かす以上、項羽はそれを捨ておくことは出来ない。 それを悲しみながらも、虞美人は最後まで項羽の傍にいるため、戦いの場に戻る。 その戦いの中、コヤンスカヤが隠蔽していた空想樹を目覚めさせてしまったため、始皇帝は妄言と切り捨てていた異聞帯の話が真実だと知った。 異聞帯の話が真実だと知れば、始皇帝は戦おうとするだろう。そうなれば、項羽は戦いに駆り出される。 それを防ぐため、虞美人は空想樹を始皇帝の目が届かぬように隠していたのだった。 剪定された己の世界の不備と、むざむざと存在証明を否定された汎人類史の惰弱さを天秤にかけ、どちらが生き残るべきかを戦いによって決着することを決めた始皇帝は、先に膝をついたことで敗北を認め、己の世界の消滅を受け入れようとする。 しかし、虞美人がようやく見出した安息の地を守るため、項羽はその決定に異を唱え、カルデアを排除しようとする。 が、すでに限界を迎えていた項羽の躯体は戦闘に耐え切れず、機能を停止した。 項羽を失った虞美人は怒りと憎しみのままに暴走し、空想樹に自身を吸収させてその場にいる全てを消し去ろうとする。 しかし、始皇帝の協力を得たカルデアに敗れ、空想樹は切除された。 虞美人もまた、自ら個としての形を捨てたことで怨念に成り果て、この末路を哀れんだ項羽の想いも理解せず、またあの方を嘆かせてしまうと後悔のままに消え果てようとする。 だが、 なんだ。末期の悔悟が何かと思えば。項羽の嘆きを止めるなど造作もないことではないか 英霊となれ。天仙の女よ 人類の守護。それは項羽が志し、誇りとしたもの。その道を妻が選ぶならば、その行く末を嘆かれることは決してないだろうと、始皇帝は告げた。 そして、ただ一人項羽の真実を知る虞美人がその知識を英霊の座に持ち込んだならば、項羽が魔王としてではなく、人類の守護者として認定される可能性がある。 そうなれば、もう一度再会できるかもしれない。 始皇帝からそう諭された虞美人は返答することなく姿を消した。 英霊となるということは抑止力の走狗となり、憎んだ人類を守護する存在となるということ。 彼女がその屈辱よりも項羽への愛をとるならば、再会の日は遠くはないだろう。 そして……。 あのね、よくもまぁ抜け抜けと…… よりにもよってお前が私を召喚するなんて、いったいどういう神経してるの!? ふん、まあいいわ。縁があったのもまた事実。 サーヴァント、アサシン。その契約に応じてあげる。 彼女はそれを受け入れ、座もまたそれに応えた。 元クリプターにして、カルデアの「先輩」は、一人のマスターとの腐れ縁に応じ、汎人類史の守護者として共に戦う心強い味方として生まれ変わったのである。 虞美人(殺) レアリティ:☆4 ILLUST:toi8 身長:160cm 体重:49kg 出典:史記、漢書 地域:中国 属性:秩序・悪 性別:女性 ロストベルトNo.3クリア後にストーリーガチャに恒常追加。 ピックアップ時であれば未クリアでも引ける可能性がある。 ◆ステータス 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 C A+ D A+ E C+ 身長体重は宝具を使用する度に若干変動する。あまり真面目に肉体を再生するつもりがないらしい。 ◆スキル ○クラス別スキル 気配遮断:B サーヴァントとしての気配を絶つ。隠密行動に適している。 加えて精霊種としての特性上、自然環境での効果は大幅に増幅され、逆に人工環境での効果は減衰する。 〇保有スキル 受肉精霊:A 自然界とマナを共有できる精霊種であるため、魔力を自らの体内に蓄えるのではなく、外界から無尽蔵に汲み上げることが可能。 ただし“人型”という形態に縛られている以上、供給は無限でも出力に限界があり、実際に行使できる魔力量は人型の英霊としての領域に留まっている。 仙界羽人:A 道教思想に語られるところの仙人であり、不老不死。 その肉体を維持するために自然界からの干渉が及ぶため、結果として彼女は人型という形態に縛られているともいえる。 吸血:C 動植物を問わずあらゆる生命体から一定量のエネルギーを剥奪し自身で利用することが可能。 厳密には吸血行動とは異なるが、この能力のために吸血種として認識され、歴代の代行者たちから迫害を受けてきた。 ◆宝具 『呪血尸解嘆歌(エターナル・ラメント)』 ランク:C+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~20 最大捕捉:100人 滅びの定めにすら見放された、我が永遠の慟哭…!空よ!雲よ!憐みの涙で命を呪え! エターナル・ラメント。 自らの肉体を破棄することで限界を超えた魔力を暴走させ、呪詛による異常気象を引き起こした後、改めて肉体を再構成するという荒技。 霊核を環境と共有している精霊種ならではの自爆攻撃といえる。 要はメガンテ。その気になればすぐ爆ぜるところは完全にばくだんいわのそれ。 ゲーム中の性能はBuster属性全体宝具。 自身の様々な状態を解除するリセット効果の後、全体への防御無視攻撃を放つ。 さらに自身にBuster強化、敵へ呪いをそれぞれ5ターン付与。 ◆性能(殺) 極低ATKと極高HPの耐久特化型アサシン。 カードはクレオパトラ、加藤段蔵に続くBuster2枚、Quick2枚、Buster全体宝具のランサー型配分。 最大の特徴はこれでもかと言わんばかりにNP効率に特化したスキル構成。 自身に5TのNP自動獲得と1T弱体無効を乗せるスキル1「受肉精霊A」、相手のチャージを確立で減らしつつスキルマで27のNPを獲得出来るスキル3「吸血C」がポイント。 QuickとArtsのNP効率も高めな為、上記の2つのスキルと組み合わせればあっという間に宝具発動可能に。 スキル2の「仙界羽人A」も、高い耐久性をさらに伸ばせる5Tの持続回復とスキル1をデバフから守れる1T強化解除耐性付与と中々優秀。さらに強化クエストをこなすことで強化解除耐性が3Tに延長され攻撃バフが新たに付く。 また、スキル1と2は最大強化で再使用可能までの時間が5Tまで短縮出来るため、常時HP1000回復 NP10%獲得状態を保てる様になる。 宝具性能は全体攻撃宝後に2000の固定ダメージを与える呪いと、自身へのBusterバフ。呪い系統の中では高めの数値なので、呪厄持ちと合わせると中々に凶悪。 ただし、「自身の体を一度壊してから再構成する」という宝具の設定に合わせてか、攻撃発動前に弱体状態と強化状態の両方を解除してしまう。 前者はともかく後者が結構な曲者で、宝具回転率の高さから宝具を連射したくなるが、宝具効果以外乗せづらいのがネック。 その分、宝具効果のBusterバフは魔力放出スキル並の高補正かつOCで強化出来る。スキル2を使ったターンであれば、バフ類を保持したままで発動出来る可能性が高い事は頭に入れておくと役に立つかも。 (あくまで解除耐性は確率なので、スキルマでほぼ確定にしない限り解除されてしまう事もある) 短所はクラス補正と自身のステからくる火力面の低さ。宝具回転率は確かに高いものの、素の火力は同レアリティアサシン内でも最低クラス。 アサシンとしては珍しくBusterが多いので、一見マーリンと合わせやすい様に見えるが、上述の様に宝具攻撃前に盛ったバフが剥がれてしまう(残るのは宝具前の自己Buster強化のみ)。 これ故に「サポーターでバフを乗せまくって宝具乱射」という戦法が少々し辛いのが難点。 宝具OC重視で『魔性菩薩』『火炎伯爵』、純粋に宝具を強化する目的で『黒の聖杯』『ヘブンズ・フィール』等で火力面を補うのが良いか。 エジソンのスキル「概念改良」も、スター発生率アップは解除されてしまうもののOCを増やす効果は解除より先に処理されるので問題なくOCが増やせる。 また、「こちらを強化」するのではなく「相手を弱体化」させる方向性も有り。セミラミスのスキル3や諸葛孔明の宝具でダメージを上げることが出来る。 バフ解除を防ぐスキル2をスキルマまで育てているのであれば、CT明けである5ターン間隔で宝具を撃つという用法もある。強化クエストをクリアすれば耐性が3T持つようになるのでよりこの戦法が現実的になる。 高いNP効率と宝具回転率の良さを潰してしまう様に見えるが、同キャラ重ねによる宝具レベル強化を行えば、NP溢れを押さえつつOCを狙う運用も可能。 この方法なら、先述のマーリンを始めとするバフ系サーヴァントのサポートをふんだんに受け、超高火力宝具による一掃と高い体力を活かした耐久戦も出来る。 弱点を挙げるとするなら 限定☆4鯖を複数体必要とする事 だろうか。 攻撃モーションは双剣を使った舞うような剣技と、吸血種特有の血を使う攻撃。 宝具も自身から魔力と共に大量の血を放出し、敵に向けて血の雨を降らせるグロテスクさと美しさが入り交じる演出。 ◆カルデアに来てからは? ○マイルーム 相変わらず人間嫌いで、その態度は非常に刺々しい。本人曰く「異聞帯の事は根に持ってるし忘れる気はない。」との事。 しかし、ストーリーを経た後に座に来たので色々と吹っ切れており、どこか楽しげなセリフも多い。 また仮初めの立場だったとは言え、元はカルデアの人理修復チームの一人だったので主人公に「自分が先輩だ」とマウントを取ろうとする可愛らしい姿も見られる。普段からマシュやBBに先輩センパイと言われてるので、これはこれで新鮮 そのためファンからの通称も「パイセン」が定着している。先輩と呼ばれるのは稀。 絆LVは当初凄まじく上がりにくいがある一線を越えてからはあっという間の、まさにツンデレにしてチョロイン。 自分がサーヴァントになるきっかけとなったフリーダム朕様こと始皇帝に対しては、相変わらずの型破りっぷりに驚き半々呆れ半々の反応。 人間嫌いの多い鬼種系サーヴァントに対しては、純粋な興味から話をしたがっている。もちろん、項羽を所持している場合は……? ○イベントクエスト ◇雀のお宿の活動日誌~閻魔亭繁盛記~ 初登場より年が明け2019年。元旦からスタートしたイベント「雀のお宿の活動日誌~閻魔亭繁盛記~」のプレイ条件が 何故か二部三章をクリアしている事 だった為、「早速先輩もギャグ要員デビューか?」と人類悪後輩達は期待した。 そしてエステルーム建築後、クエスト「虞美人アンチエイジング」が解禁。 やっぱりな。 舌切り雀の紅閻魔が経営する旅籠「閻魔亭」の元・常連客で、数百年前からよくマッサージを受けに来ていた事が判明。 店員の雀の名前を覚えていたり、友人である紅閻魔とは「ぐっちゃん」「えんまちゃん」と呼び合ってたりと妙な人の良さを見せた。(ちなみに異聞帯でもコヤンスカヤに「ぐっちゃん」と呼ばれるシーンがある) 更には旅館の手伝いをしていたフィンに話しかけられた途端「あんちえいじんぐ」の邪魔をするなと 怒気と共に自爆(宝具)準備 をしてみたり、 そのフィンが連れてきた謎の衛士長改め謎のマッサージ師に対し驚愕とツッコミのあまり偉そうな口調が崩れてただのヒナコになったり、 挙げ句その謎のマッサージ師の暗殺拳(マッサージ)を受け「こんな悲鳴を上げたのは項羽様前以外では初めて」「くっ、癒やせ!」など迷言を乱発。 今までいそうでいなかったリアクション芸人という立ち位置を得てしまった(ちなみにこのクエスト、地味に謎のマッサージ師こと老李書文の強制ソロ体験クエでもある)。 ◇見参! ラスベガス御前試合~水着剣豪七色勝負! 本人は水着になった訳ではないが、イベント本編ストーリーではファラオカジノ攻略のキーキャラクターとして登場。 項羽様との夜駆けの余韻を堪能していたところを強引に勧誘されたため不機嫌ではあったが、案の定というかなんというかカジノでボロ負けしていたらしくその鬱憤を晴らすべく主人公らに協力。 お仕事の内容はカジノ内で盛大に自爆して警備担当責任者である不夜城のキャスターを無力化すること。 この役割に思うところはあったようだが、なんやかんやでパイセンはノリノリで爆ぜてくれた。 その後に解放された追加シナリオ「回想~開運!ひなげし鑑定団」では、ボロ負けの経緯が明らかに。 ルーレットに熱中していたが、もともと性格が賭博に全然向いていなかったこともあって、完全にマズイ流れに乗ってしまっていた。 一緒にいた項羽様は未来演算によりルーレットの玉が投げられた瞬間にどのマスに落ちるかが分かっていた(*4)のだが、 「自分が手伝ったら不正行為になる」「妻が求めているのは利潤ではなく遊興」「妻は悠久の命の倦怠を忘却していることだろう。まるで初々しい娘子のよう」と(若干のろけ気味に)優しく見守るのみ。 これだけなら良かったのだが、実は軍資金としてかつての私物である歴史的価値の計り知れない品々をダビデ主催の即興オークションでばら撒いていたことが判明。 歴史的遺物が何の記録も残さずに散逸しかねないと、孔明が止めに入る事態に発展すると先輩は逆ギレ。 「うるさい! ではどうやって今宵のカジノの戦費を賄えというのだ? 貴様が肩代わりしてくれるのか?」 「そんな下らん事情で最古の青磁器とか放流してたのかこの馬鹿仙女!」 戦闘後、なおも 「何でよ! カジノっていうのはお金を湯水のように稼いでは使う場所なんでしょ!?」 「なんで人間どもだけ許されて私だけが咎められるの? またしても虞美人差別!?」 と、ごねる先輩であったが項羽様の「これも潮時と弁えてはどうか」「今宵の賭け事、もう汝は一回たりとも勝てぬ」という敢えての忠告を受けてようやく撤退。 項羽様の「ひとつ街の外へ遠駆けに出ようではないか」という提案にのって、二人で夜の荒野へと去っていくのであった。 ちなみにこの展開、「黒の7じゃなくて赤の7なんだが…」のくだりから夜駆けのくだりまで、 シナリオ公開前に言い当てた預言者がいた 。 ○幕間の物語 サーヴァントとして召喚可能になってから半年と経たないうちに、幕間の物語『午後はカルデアおもいッきり虞美人──奥さんそりゃあんたが以下略──』が実装。タイトルにツッコんではいけない。 必要な絆レベルは3。開幕早々後輩(マスター)をパシるという先輩っぷりを見せつけてくれる。 一方、そうして奔放に振る舞う傍らで、元は敵同士である人物に召喚されたことに当惑しており、サーヴァントとしてどうマスターと付き合うべきか悩んでもいた。 頼るべきは旧知ということで、虞美人はカルデアに召喚された蘭陵王(*5)に相談したところ、「仙女としての正体がバレた途端に開き直ってしまう悪癖」と無防備すぎる服装を見直してみては?と助言される。 マスターとの生前の確執については誰に相談すればいいだろう、と二人で疑似サーヴァント達に聞いて回ったところ、自分と同じく“召喚先で生前の因縁の相手に出くわした経験のあるサーヴァント”を紹介され……。 ちなみに、「マスターとしてのレベルは高くない」と上述したが、実態はそれどころではないことが発覚した。具体的にはあのスパルタクスの狂化が剥がれて素で突っ込みを入れるレベル。 どうそれどころではないかは本編に任せるが、彼女は元来人間嫌いで他人を頼るという発想自体が無かった上、自分自身も強い上にいくらでも再生できる不死身でノーガード自爆特攻なんでもござれ状態だったため、まるで戦略というものを身に着けてこなかったのである。 にしても、FGOを始めて1週間経っていないマスターでももっとマシな采配をするはずなのだが… 他方、項羽が絡むと人間嫌いの本音を押し隠して一肌脱ぐこともあり、項羽がひたすら畏怖の対象となるばかりだった汎人類史で内助できなかったことを悔やむそぶりも見せる。 ちなみにこの幕間、虞美人がパシった(もちろん金は払っていない)雑貨の代金は主人公が自腹で出して項羽が返済、という形だったのだが、 返済の時に主人公が項羽に水増しして請求していたことが最後に発覚。 珍しく主人公がケチな悪事を働いているシーンが見られる。 尤もお金が欲しいというよりかは気付かない項羽をからかっていただけらしく、ちょろまかした差額はそのまま残しており後にちゃんと返却はした。 このほか、バレンタインイベントによれば吸血鬼との関連が深いヴラド公やカーミラのことはよく思っていないらしい。 具体的には「吸血鬼」として見られている彼らと、吸血種として同一視されるのが我慢ならないらしい。 本人は吸血鬼呼ばわりされる事を嫌い否定しているヴラド三世とは直接会えばどうかは分からないが、 自身で若い女の血を啜っているカーミラについては完全に地雷ど真ん中で「はっきり言って嫌い」と言い切っている。 虞美人(槍) 言っておくけど、この姿は浮かれたからじゃないわ。 私が夏を満喫することを項羽様が望んだから。 言わば愛の水着よ。 わかる? 私の邪魔をするってコトは項羽様に文句をつけるってコトよ。 そんなヤツがいたら容赦なくぶっ刺すから、よろしく ◆スキル ○クラス別スキル 対魔力 B ランサーのクラススキル。 ○保有スキル 夏の受肉精霊:A+ 受肉精霊であることはもちろん変わらない。 が、水着に霊基が変化したことにより、その在り方が若干夏寄りに最適化されている。 マナの吸収効率が、夏らしい自然……すなわち避暑地の湖畔の水や燦々たる日光……からであればあるほど高くなる。 吸血種のイメージにあるまじきスタイルになるが、もちろん彼女は気にしない。 別に嗜好が変化しているわけではないので、 「暑いわね!」とかぶちぶち文句を言いながら日光浴などをしている姿が見られる。 覇王の姫:EX 詳細不明。スキル名から推察するに項羽の伴侶であったことが反映されたものか。 在りし日の舞:EX かつて項羽の前で行っていた剣舞のスキル。 人の文化が嫌い、真似をするなどくだらない、という信念はあれど、項羽のためならばそれを曲げるときもあるのだ。 客観的に上手いかどうかは知らない。 他者にどう評価されるかなど知らない。どうでもいい。 ただ、ときには舞うことが必要だったというだけ。 彼がどう評価してくれたのか、どんな表情を浮かべてくれたのかは、彼女のみが知る。 それは大切な記憶として、このスキルと共に彼女の霊基の奥に刻まれている。 このスキルは本来は封印されており、また、項羽が近くに存在しないと使用不可能。 今回は彼の槍を貸し与えられた衝撃でこのスキルの封が解け、それにより彼の槍が一種の代わりとして機能しているために使用できる。 今は槍舞としてアレンジされている。 ◆宝具 『夏魔必滅槍舞(アンチフリング・ロンド)』 項羽様より託されたこの槍は、夏の魔物を尽く撃滅せしめよう。 我が呪いは、ただその意に従うのみ! 舞い咲き散り狂え! 在りし日の雛芥子が如く! 『夏魔必滅槍舞』! 『夏魔必滅槍舞』 ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1~10 最大補足:20人 アンチフリング・ロンド。 フリングとは俗語で『浮気』や『一夏の恋』、転じて夏の魔物のことをここでは指す。 項羽に貸し与えられた、項羽の愛の具現化である、(と当人は思っている)槍による、対・夏の魔物専用強制排除ムーブ。 極端な決めつけによる男性特攻を持つ。 虞美人には武術や戦術の心得などないが、項羽への愛が盛り上がった結果、かつて彼の前で踊った剣舞のことを思い出した。 それを利用しようと思い立ち、さらに槍舞としてアレンジしたのがコレである。 結果としてなぜかポールダンスっぽくなってしまった。 元の宝具『呪血尸解嘆歌』と同じように自らの肉体を破壊しながら魔力を暴走させて異常気象を起こすものだが、項羽の槍を軸とした槍舞の動きにより「回転」のベクトルが与えられることで、結果的に血の雨ではなく竜巻型の呪詛が発生することになる。 永遠の嘆歌(ラメント)が形を変えた、死の輪舞(ロンド)。 ゲーム中では単体の男性特攻宝具で、呪いとやけど付与がオマケで付く。 「夏の避暑地! 項羽様とのバカンス!」 かくして気合一閃、霊基を水着に変貌させた虞美人であったが、よんどころない事情により項羽はカルデアに残ることになったのであった。 ──第一章・終── ○人物 項羽様とのバカンスを気取り水着になったパイセン。それでいいのかクリプター。あ、良かったわ しかしプロフィール段階で夢は挫折。 うじうじしていたが特異点調査をさっさと終わらせれば良いと開き直りようやくやる気を出したパイセンだった。 こうして先輩は山のキャンプ場で色々な意味での期待を背負い奔走する。 2020年の水着イベントで水着になったパイセン。 本人は浮かれていないと宣っているがやっぱり浮かれている。そらそうだ といっても項羽様のバカンスのために特異点解決を優先しているため事件解決の手がかりにならないようなイベントには出てこない。そのため出番は「夜」が中心。 そこかしこにホラー映画における『お約束』として即死トラップが仕掛けられている非常に厄介な特異点だったのだが、 マスターを含む他の人達がお約束を多少なりとも知っていて回避するのに対し、そんなこと知る訳が無いパイセンは容赦なく地雷を踏み、毎回死ぬ。 しかしパイセンなので死んでも10秒くらいしたら生き返ってくるので犠牲が出ない。 尽くホラー要素をシリアル化してしまった''ので、マスター的にはある意味清涼剤だった。 ◆性能(槍) 獲物を持ったおかげでATK値が2000近く上昇したパイセン。カード構成はアサシン時と変わらず、カード性能も良好 一方でスキルは自己強化しかなかったアサシン時と異なり多少だが味方のサポートも効くようになっている。デレの証拠 「夏の受肉精霊」はガッツにNP獲得量アップが付加されたもの。NP獲得量アップは「水辺」「日差し」の条件を満たすたびに追加付与される。 そしてガッツは最短CT6とこの手のスキルにしては短めながら復帰時HPが5000に達するという超高性能ぶり。死んでもすぐ蘇るパイセンらしい。 「覇王の姫」は味方1人へのNP配布スキル。ランサーでは割と貴重な効果であり、更に自身にターゲット集中を付与する。NP配布量は20と普通。 どちらの効果もかなり便利。ターゲット集中で被弾が集中するが、パイセンにはガッツがあるので潔く死んでもらおう。 「在りし日の舞」は自身のQuickアップと味方全体のクリティカル威力アップ。 Quickアップはそれなり程度の効果だが、クリティカル威力アップは50%と全体サポートとしてはトップクラスの高性能。自分にとっても味方にとっても打点確保に貢献する。 宝具は上記の通り。先達と異なりOCで特攻は伸びないので宝具チェインを気にする必要は特にない。 総じてアサシン時と異なり滅茶苦茶取り回しの良い優良サーヴァント。宝具効果で男性アーチャーやバーサーカーに高い打点を出せるのが強い。それ以外へはバフが少ないこともあり宝具火力は少し物足りないが、ターゲット集中など光るものがあるので守りながら戦うにはもってこい。要は項羽様と組ませろという圧力である。大人気ねえ そしてランサーパイセンにはまだ語っていない、大きな強みがある。 配布サーヴァントである。 配布サーヴァントである。 大事なことなので2回言いました。 そしてこのイベントの参加条件は第1部序章クリア。 存在そのものがネタバレなパイセンが突然新米マスター含めた全カルデアに現れる盛大なバグ誕生である。 特に第2部まで進めていない場合、本人はコフィンの中で冷凍されているはずなのにサーヴァントになった人が水着着てはしゃいでるという意味不明な状況となっている。 ただあくまで第1部時点ではヒナコは登場すらしていない為ネタバレの問題は無いのだろう。 とはいえ流石に大人ダ・ヴィンチちゃんは物語の都合上顔を知っているため彼女の前に現れる時はグラサンをかけている。 それでバレないと思ってるのかと言いたいところだが実際何故かバレなかった。 ???「ダヴィンチちゃんは人の顔がわからない」 ともかくパイセンは配布サーヴァントなので育成が容易。火力不足という点も配布サーヴァント故に宝具5が簡単に達成できるのでかなりマシになる。そういう意味でもとてもちょろい扱いやすい1騎となっている。 ◇『虚数大海戦イマジナリ・スクランブル ~ノーチラス浮上せよ~』 上記の水着イベントの少し後のイベント。 愛しの項羽様がメインキャラクターの一人として登場するのだが、項羽様が異変を予知して行動を開始した際、パイセンは当然の如く同行を申し出る。 しかし項羽様は様々な要素を加味して演算した結果、同行は断った。 ~ 完 ~ パイセンは2000年以上生きた仙人としての矜持も恥も外聞も投げ捨て、全身で泣き喚いてダダを捏ねるという奇行に走るが、 流石に項羽様本人に言われた事ゆえに強く逆らう事ができず、結局同行は諦めた模様。 …というのがイベント冒頭にて、「パイセンはどうしたの」と聞かれて項羽が語った。 本人は全く登場していなく、ちょっと話に出ただけなのにこの面白さである。 なお同イベントでは中盤から「水着であること」の概念を利用した作戦が実行され、何人かの水着サーヴァントが出撃するのだが、残念ながらパイセンは出てこなかった。 ◆余談 人嫌いではあるのだが、マテリアルによると人間という生き物自体は嫌いでない模様。 強い生物が弱い生物を食らって生きる弱肉強食の自然の摂理は大いに肯定しており、人間もそうして生きるのなら嫌う理由はない。 嫌いなのは、自然を破壊する程の人間の文明の拡大や、生きるためではない殺生をも行う人間の所業である。 偽名の由来は雛芥子(ひなげし)のアナグラム。 雛芥子は、虞美人が自決した血から生えたと言う伝説があるため、虞美人草の別名がある(虞美人→虞美人草=雛芥子→芥雛子→芥ヒナコ)。 芥ヒナコの名前は当初から明らかにされていたが、 雛芥子を意識したかのような名前 今までのタイトルで主役(or敵役)サーヴァントが出るところにマスターである彼女自身が出ている さらに中国異聞帯の担当 …ということもあり、「虞美人と何らかの関係のある存在ではないか?」という予想は元々ファンの間でもかなり有力に推測されていた。 一方でイラストから垣間見える犬歯などから「実は死徒ではないのか」という説も有力視されていた。実際には両方だった上に死徒なんてレベルじゃない大物だった訳だが。 また、Lostbelt3の配信前までは前回のクリプターの最期から、彼女の未来を不安視する声も少なくはなかった。 そんな中、いざ配信という段になって今回のシナリオ担当がFate/Zeroでもおなじみの虚淵玄であることが公表され、 被害者の会の中の人たちからも幸せになれないと力説されてしまう。 おまけにライター当人がツイッター上で、 「ZERO以来久々のFateワールド。しかも今回は外伝ではなく本編の一端を担わせていただくとあって殊更にハッスルいたしました。」 ……と、不穏極まるつぶやきをしてくれたおかげで「さようならヒナコちゃん」と彼女の将来を不安視するどころか絶望視する人も出てきていた。 結果的に、彼女も死亡したと言えばそうともいえる結果ではあったが、むしろ救いのある繋がりに至ったので、プレイヤー一同は胸をなでおろすこととなった。もうちょっと虚淵先生を信じてあげよう。 ガチャ的にはスト限であり、Lostbelt3を攻略するまで彼女を通常召喚する事はできないが、ピックアップで引く事は可能なため、理論上ヒナコ/虞美人とともに人理修復をするマスターがいてもおかしくないということである。 Lostbelt3前のヒナコは鯖化した虞美人を見てどう反応するのだろうか。ペペロンチーノが過労死することは想像に難くない あと多分マシュやダ・ヴィンチちゃんも凍ったはずのマスターが目の前に出てきて頭を抱える そして上述の通り配布サーヴァントとして全カルデアに押し寄せることになった。ロマニ頑張れ。 とはいえ自分がチーム・Aやクリプターである事は隠そうとはしているらしく口に出すことはないし、なんだかんだで顔を隠してバレないようにはしている為、大きな混乱にはなってないのだろう。 ヒナコと虞美人は雰囲気が全く違う上、カルデアには似たような顔のサーヴァントが大量にいる事情も後押ししているか。 パイセンはネタバレに配慮できる女。 ユーザーの間では本性が知れるや否や早速ギャグ時空の仲間入りさせられ怪文書が作られたりしていたが、公式が上述の素材を提供したことでその傾向が加速。 出てくるだけで絶対面白いことになるという美味しいキャラが定着しつつあり、年末特番ではイラストレーターのtoi8氏がガチャで爆死するヒナコを描いている。 そして1800万DL記念での星4サーヴァント配布の対象に勿論虞美人は含まれるため、今度は箱詰めされるパイセンとかプレゼントボックスに入るだけで面白いとか本人が何もしていないのにネタになってしまった。 なお、そのような主にギャグ方面での人気とスト限という希少性からか公式が発表した配布での選択キャラではトップ人気だった。 2000万DLでは恒常星5サーヴァントのいずれか1騎の配布という特大イベントが開催される。そして項羽は恒常星5。 もうこれだけで何が起こるか、多くのマスターは予想が付くだろう。 主人公に対して項羽を交換しろ、と脅したりせっついたりする姿が描かれる…なんてのは序の口。 星4配布の時にそうであったのと同じく、項羽とセットで「無料」という札を張ってプレゼントボックスにぶっ込まれたり、 違う鯖を交換されて血涙を流したり、ここでも本人は特に何もしていないのにネタになっていた。 Lostbelt4プロローグや、その後出会うクリプターにも「ヒナコの仇」と言われたりするため、 クリプター間の間では死んだもの扱いされていることが判明した。しかも仲間の1人には「当然の死」まで言われてしまった。(*6) 彼等からすれば完全な裏切り者にも等しいので、そう思われないだけマシだろう。 カルデアに馴染んで定期的に笑いを提供するウーマンになってるなんて口が裂けても言えない。 その後カルデアに回収された仲間であるカドックとは再会したようだが、カドックによれば「ルームメイトが実は宇宙人だったみたいな感覚」とのこと。そらそうなるな。 多くのクリプターと交流した後のゴッフも彼女のことは「ある意味」別格扱いであり、メッチャ危険な野生動物と言われ、「遭遇したのが事故みたいなもん」とバッサリ切り捨てられてしまった。 そして遂にアーケードにも実装。 しかも実装当時は本編でいう「第一部六章」の時系列だというのに水着姿で平気で登場した。素の自分が実装されてない上に項羽様すらまだいないのに…。 挙句「自称カルデア職員で先輩を名乗るサーヴァント」として不審者扱いされている始末。 どうやら後輩を鍛えるためにやってきたらしい。はた迷惑な…。 なおカルデアに確認しようにも通信ができない事と、一応グラサンをしているからバレてはいない様子。 なお『月姫』の世界においての彼女はというと、真祖はほぼ全滅したが疑似真祖とも言える吸血種は生き残っていることが明言されており、恐らくそちらでも生き残って隠遁生活を送っていると推測される。 追記・修正をお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 月姫の世界に彼女はいたのだろうか・・・・? -- 名無しさん (2018-12-05 00 42 28) シトナイの例を見るに、彼女がイベントに参加する頃には参加条件が2部3章以降クリア、なんてイベントが増えてるんだろうな… -- 名無しさん (2018-12-05 06 53 01) 月姫世界にいたとしてもアルクにぶっ殺されるんじゃ… -- 名無しさん (2018-12-05 07 17 42) 一応月姫世界にもアルク以外の真祖もいるんじゃなかったか?純度が低いらしいが -- 名無しさん (2018-12-05 08 12 10) ゴルドルフの女性評があながち間違いじゃないのがなんとも -- 名無しさん (2018-12-05 09 10 49) オフェリアがシリウスライト使用して死亡→蘇生後の肉体の核(?)。今回ヒナコが使用しなかったのは、そもそも爆発事故程度で死んでない→蘇生してないから持ってなかった。ってことかな? -- 名無しさん (2018-12-05 09 16 02) シリウスライト持っていたら、神父辺りが回収しに来そうなところだしね -- 名無しさん (2018-12-05 09 39 33) 普通看板サーヴァントが出てくるところに本人が出てたり、偽名っぽいなと思ってたけど、名前も虞美人→虞美人草=雛芥子→芥雛子の直球ストレートなアナグラムだったわけだな -- 名無しさん (2018-12-05 09 44 23) マスターとしては令呪の扱いとか指揮とかでぐだーずに遅れを取り、本体での戦闘では力任せのぶっぱ乱打というだいぶ雑な戦い方のあたり戦いにだいぶ向いてない感 -- 名無しさん (2018-12-05 09 54 52) カドック未満の用兵はさすがにマスターに向いてなさすぎる。しかし3割くらい始皇帝の偉業を讃える項目やんな -- 名無しさん (2018-12-05 10 09 12) そりゃ、真祖って基本ぶっぱしかしないというかしてりゃ勝てる規格外だし(偏見 -- 名無しさん (2018-12-05 10 16 12) 初戦闘時の霊脈のバックアップで毎ターン宝具ブッパがデフォだからね。むしろ2戦目はなんでやらなかったんだろうっていう。 -- 名無しさん (2018-12-05 10 20 27) 始皇帝が真人たるそなたが我を忘れて戦う姿は見るに堪えない(意訳)って言われておとなしくなって、それ以降は項羽第一な為、下手に暴れると傷つける可能性もあったからかも -- 名無しさん (2018-12-05 10 25 29) 虞先輩はそもそも死んでないから蘇生もしてない、ってなると余った1人分の蘇生権は誰に行ったのやら -- 名無しさん (2018-12-05 11 18 12) 名前からして日本人っぽいようで違うだろうとは思ってたけどね。にしてもマリスビリーの謎が増えたというか・・・。 -- 名無しさん (2018-12-05 11 56 23) シリウスライトを持ったまま(一応)こっち側についたとなると、この先シリウスライトvsシリウスライトが生じる可能性もある訳だ。 -- 名無しさん (2018-12-05 15 37 32) >彼女がその屈辱よりも、項羽への愛をとるならば、再会の日は遠くはないだろう……って、まさか一週間で来るとは思わなかった -- 名無しさん (2018-12-05 16 58 02) ↑退場時にまったく来る気配すらなかった人類悪の魔性菩薩の前例もありますからなぁ...() -- 名無しさん (2018-12-05 17 05 19) ぐっさん爆殺したレフが凄いのでは?と思ったが「これでこのままコフィンの中で眠るならそれもいいか…」くらいの感じで仮死状態的な感じでグースカ眠ってたのかもしれない -- 名無しさん (2018-12-05 19 22 39) 実際クリプターはほんとに気付いていなかったんだろうか…カドック、オフェリアは気付いてなかったかもだけど、ペペはセリフ的に確実に気付いてるだろうし、残る3人もそこが知れないからなぁ… -- 名無しさん (2018-12-05 21 32 25) ↑3 一応キアラはイベ最終話で 「彼女のようにアルターエゴに~」みたいな感じで一言言ってはいたぞ。 mala -- 名無しさん (2018-12-05 23 39 26) まぁ4日後にと2部Pick2勢よりさらに早かったんだけど -- 名無しさん (2018-12-05 23 41 00) ↑今イベント回想してみたらそんなことも言ってたね...それがフラグとは思わず失念してたわ...しかし個人的な感覚かもしれないけど、胸部あたりの肌色面積が多いせいか、なんか魔性菩薩よりエロく見えるなこの娘 -- 名無しさん (2018-12-06 00 35 12) 殺人鬼T君ときゃっきゃしているアルクを見せたい。コメントしてほしい。 -- 名無しさん (2018-12-06 06 32 08) 座では特別待遇だったりするんだろうか むしろ実家みたいなもんか -- 名無しさん (2018-12-06 13 16 20) 普通なら大分イキり展開のはずなのにパイセンの節操なさと項羽様LOVE❤️度のお陰で違和感ZEROなのがすげえや -- 名無しさん (2018-12-06 13 39 28) ↑ 項羽様のためと言う土台が一切ブレないので手段はいくらでも節操無くして良い -- 名無しさん (2018-12-06 16 27 45) ライダーを強く希望してたのはワンチャン項羽あり得るって思ってたからなんだろうか 実際は自分で推薦しないと座にもいなかったらしいし、ライダーの場合下手したら劉邦や韓信が来たかもしれないので長恭くんよくやったゾ☆ -- 名無しさん (2018-12-06 19 28 33) 絆礼装の文言が素晴らしく尊い・・・ -- 名無しさん (2018-12-06 20 20 23) 蘭陵王がセイバー枠で召喚されたのってもしかしなくても馬のせい…? -- 名無しさん (2018-12-06 20 24 09) 負けたらギャグ要員な絵が結構投下されて草ァ!!絆を上げるとなんやかんやで面倒見はいい感じだな -- 名無しさん (2018-12-06 22 45 17) ↑ちょっと前のTwitterでのカドックがこんな扱いだったなぁと思い出してちょっとしみじみしたw 今からでも遅くないからカドック戻ってこい… -- 名無しさん (2018-12-06 23 19 04) 今年のクリスマス礼装はぐっさんがサンタコスして項羽がトナカイ役やってるな、間違いない -- 名無しさん (2018-12-07 09 33 22) ぐっちゃんは台詞的に中々のポンコツさんだからなぁw -- 名無しさん (2018-12-07 15 43 07) ストーリーにおいてはブッチ切りの極悪最強エネミー。石割らないで勝てる奴なんてこの世に存在しないと断言出来る。 -- 名無しさん (2018-12-07 17 36 55) 普通に勝ったから印象に残ってないわ。韓信の方がずと -- 名無しさん (2018-12-07 21 09 06) ミス。韓信や衛士長の方がずっと強い -- 名無しさん (2018-12-07 21 09 52) よりによってとか言ってるが虜美人呼ぶ奇特なマスターなんてほぼ一卓やろ…… -- 名無しさん (2018-12-07 21 46 54) 1戦目は例えばキルケーやメディアで呪い解除、マーリンで無敵付与、その他スタン系とかでなんとか足止め等でどうとでもなるよ 特に前2人は宝具連射で高速ダメージソースにもなるし 個人的には皇帝の方がキツかった -- 名無しさん (2018-12-08 00 18 42) と言うか普通に配布の護法少女がぶっ刺さるもんで1戦目は特に苦労せず倒せるはず。極悪なのは衛士長。無敵貫通持ち アホみたいなクリ倍率でキャスターすらワンパンマンしてくる様はガチで恐怖。 -- 名無しさん (2018-12-08 00 22 28) スタン系?あの状態の虞美人にスタンは効かんはずだが… -- 名無しさん (2018-12-08 00 38 00) まぁ初見で勝つのは難しいかも。撤退して対策していけば余裕だが -- 名無しさん (2018-12-08 00 47 25) アルクが鯖実装されるかカーニバルファンタズム2(仮)あたりで絡みが見たい -- 名無しさん (2018-12-08 15 47 29) ↑3 うん、衛士長と耐性関連混ざってたわ・・・ うろ覚えで書くもんじゃねーな・・・ 護法少女・三蔵・キルケー -- 名無しさん (2018-12-10 00 29 12) メディア等々宝具を連発出来るタイプでぶっさすのが一番無難なんだろうな -- 名無しさん (2018-12-10 00 30 21) さて、サーヴァントになった途端にギャグイベントが待ち受けているわけですが…!! -- 名無しさん (2018-12-10 08 20 10) ↑参加資格がアナスタシアクリアまでだから今回はお預けじゃない?特攻鯖の欄にもいないし -- 名無しさん (2018-12-10 09 33 51) あーぱー吸血鬼ほどの出力は無いだろうけど真祖強すぎぃ -- 名無しさん (2018-12-10 10 30 48) 人理焼却から乗り切ったのも、特異点を修復出来たのも、ゲーティア達魔神柱を倒せたのも、全てヒナコ先輩がいたからじゃないか! -- 名無しさん (2018-12-14 03 00 10) キュアショコラを従えるレモネードパイセン -- 名無しさん (2018-12-15 10 04 34) 早速ギャグ時空に投入されていく先輩 -- 名無しさん (2019-01-04 00 01 51) 友達いたんですね先輩 -- 名無しさん (2019-01-04 01 58 15) くっ!癒せ!は草 -- 名無しさん (2019-01-04 11 05 59) 「項羽様以外にこんな悲鳴を漏らすなんて…」ってえっちなことしたんですね(某勇者風) -- 名無しさん (2019-01-07 21 38 52) あぁ、一応最新シナリオの超シリアスなラスボスなのにもうこんなにポンコツになってしまって…… -- 名無しさん (2019-03-20 23 51 07) スパさんに叛逆思考を捨てさせた女。なおその経緯 -- 名無しさん (2019-03-21 09 51 41) 考えてみると芥ヒナコって漢字にして並び替えるとほぼそのまんまになるんだよな(雛芥子の別名が虞美人草)マリスビリーはなんだってこんな名前に… -- 名無しさん (2019-05-20 11 54 01) ↑もうマリスビリーが「それも私だ」しても驚かない -- 名無しさん (2019-05-20 12 27 20) スパさんの軍師面を見られる貴重な逸材(精一杯の脚色) -- 名無しさん (2019-06-28 03 39 52) カジノで爆死(比喩抜き) -- 名無しさん (2019-08-17 00 17 15) イベントに出る度伝説を作る女(愛すべきバカ的な意味で) -- 名無しさん (2019-08-17 08 01 00) マイルーム進行不能バグで「ついに後輩の部屋まで占拠し始めた」とか言われててダメだった -- 名無しさん (2019-08-21 19 53 33) まさかエクストラでまだ出番があろうとは。しかもさらに面白いとは。 -- 名無しさん (2019-08-27 16 28 07) なお、彼女に続いてバナーになったペペさんも半分彼女のせいで人外疑われた模様。もっとも真相はペペさんが例外だっただけだけど -- 名無しさん (2019-10-29 00 10 05) 姉(偽)、母(偽)、後輩(偽)と偽者だらけのカルデアにおける唯一の真実、先輩(パイセン) -- 名無しさん (2020-01-08 16 25 49) カルデアエンジョイ勢 -- 名無しさん (2020-07-05 19 09 59) 強化クエストで強化解除耐性が3ターンに延長 攻撃バフ追加、強化解除耐性が伸びたからバフ維持して宝具ブッパし易くなった -- 名無しさん (2020-08-11 13 09 24) ↑3何だこれ地獄かね? -- 名無しさん (2020-08-12 10 09 54) 特異点Fをクリアしたマスターなら余裕で貰える水着配布キャラとなった元クリプター -- 名無しさん (2020-08-14 21 22 16) 負けたらギャグ要員という言葉が似合いすぎる御方であり、味方になってからの方が明らかにエンジョイしている元敵キャラであり、生きている頃よりも生を謳歌している稀有な鯖。ついにはイベントの主役にまで登り詰めたパイセンの姿に僕は笑いが止まりません。 -- 名無しさん (2020-08-15 12 13 29) なんで水着を1章クリア前配布可能にしちゃったの……? -- 名無しさん (2020-08-20 23 54 13) ランサーにすることでパイセンの爆散芸とランサーが死んだ!!を両立できるようにしてて草生える -- 名無しさん (2020-08-21 06 29 06) なんだかんだと知恵袋をやっているが、芸人としての幅も(明後日の方向に)広げてしまうパイセンに隙は無かった。 -- 名無しさん (2020-08-21 10 55 37) 毎晩殺されてるのに即ひょっこりとか完全にギャグ扱いされてる・・・ ぐっさんの明日はどっちだ -- 名無しさん (2020-08-21 11 26 28) パイセン無料配布 -- 名無しさん (2020-08-24 00 59 15) 虞 美 人 薄 命(物理) -- 名無しさん (2020-08-24 11 31 32) どんどんポンコツ化が進むぐっちゃんパイセン(だが、それがいい) -- 名無しさん (2020-09-01 22 52 02) 第一印象が孤独そうな人だったから、パイセンの人間関係が広がっていくとなんだか嬉しくなってくる -- 名無しさん (2020-09-06 11 08 10) あくまでガイアからアラヤに鞍替えしただけという境遇や、主人公やマシュの死後も生き続ける・1000年後に後悔しても今生きることを選んだ旨の発言から、星の寿命まで彼女の人生はまだまだ続くのは伺えますね -- 名無しさん (2020-10-29 23 13 30) もう直接出てこなくても面白いなこの人 -- 名無しさん (2020-11-27 23 36 18) はじけるヒナコ様の香りを味わいたい -- 名無しさん (2021-02-26 07 13 36) 彼女が描かれてる礼装の「ビューティフル・ドリーマー」が殺ミラさんと相性いいのは何の皮肉か -- 名無しさん (2021-02-26 07 58 46) 毎夜死ぬパイセン、再び。昨年よりもかなり早い復刻、これは2部6章後に何かある…とかなんとか -- 名無しさん (2021-05-19 17 22 06) いきなり現れては先輩&教官面する不審者と化したアーケードパイセン -- 名無しさん (2021-08-10 11 05 41) ↑アーケードサイドのマスターからしたら「この自称先輩はなに!?」だよなあ -- 名無しさん (2021-08-10 14 54 21) とうとうアンケートですらネタを提供する様になったよこの人…w -- 名無しさん (2022-01-09 20 27 33) アーケードでの記憶持ち組が色々制約とか下準備がいるのに、お出かけ感覚でポンと遊びに来て帰る。なんなのこの方。 -- 名無しさん (2022-01-28 14 22 16) 公式漫画ではマシュや主人公とともに人理の修復を達成したパイセン。 -- (2022-06-18 08 51 05) ポンコツトンチキ面白爆発女な面しか見せないからついつい忘れるけど人間や殆どのサーヴァントにとっては足元に及ばない圧倒的な上位存在なんだよな一応……いやそういう目でこの人見るの無理だけど -- 名無しさん (2022-06-25 16 39 27) ぐっさん面白センパイキャラで定着してしまった。 -- 名無しさん (2022-06-25 18 23 01) シリアスな時はクールでセクシーなお姉ちゃんなんだが、喋ると一気に… -- 名無しさん (2022-08-28 11 08 54) サーヴァント化してるからというのもあるが基本的に人外として振舞ってることもあって、カドックと異なり本来の意味で先輩マスターとして頼られることは余りないぐっ様よ -- 名無しさん (2022-08-28 11 46 28) 他のクリプターがそれぞれ応報の末路の末散ったり、味方化してもシリアスな雰囲気自体はそのままの中、この人だけ味方化した挙句スナック感覚でパンパン破裂する面白トンチキ奥さんになってしまったせいで他6人との落差が酷い。ある意味優遇されてるとも言えるが -- 名無しさん (2023-02-10 20 00 23) 今サーヴァント名乗っているけど、カルデアが夢幻と消えてぐだが元の生活に戻っても魔術協会が襲ってきたりしたらひょっこり助けにきそう。ついでにカドックの元にも助けにきそう。 -- 名無しさん (2024-06-19 10 31 21) 名前 コメント
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143. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/03(木) 15 44 10.58 ID uKUOt4SKo 人がいないんでちょっと投下 十年前…あの日の夜 皆、泣いていました 先輩も、姉さんも、兄さんも、イリヤさんも、ランサーさんも… 先生は、どこか遠くへ行ってしまいました 私たちに日常を取り戻すために 私達を幸せにするために 1人で、たった1人、犠牲になりました 本当なら、私か、イリヤさんの役目だったのに 皆、泣いています 悔しくて、自分の無力さが、とても悔しくて でも、私は泣きませんでした まだ、諦めていないから まだ、「ハッピーエンド」を諦めていないから だって、私は… 先生が、大好きだから――― After epilogue 桜、咲け 〜聖杯解体闘争秘話〜 続く…のかな? 150. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/03(木) 16 04 02.53 ID uKUOt4SKo 聖杯戦争終結から、2年後… 私は高校を卒業して、倫敦の時計塔でエルメロイ先生の生徒として魔術に励んでいます 本来、私の素質は【封印指定】にされるかもしれないという危機があったみたいですが おじさまが、各方面に便宜を払ってくれたお陰で私は此処にいられます エルメロイ「では、今日はここまでとしようか」 エルメロイ先生が立ち上がる 毎日2時間、私は先生と個人授業を受けている 理由は、やっぱり私の特性 【封印指定】にはならなかったものの、それを無視してでもサンプリングしたい人はいるみたいで、此処に来た当初は、色々ありました 先輩や、姉さん、そして倫敦で知り合ったルヴィアさんの助けのお陰で今まではなんとかなりました でも、もう守ってばかりの自分は嫌なんです おじさまが助けてくれた命と、与えてくれた日常、そして今も心の中にしまいこんでいるこの想い 全部、全部、おじさまが私にくれたもの なのに、私はおじさまに何一つだって返していないんだから だから、私は倫敦にいます 初めは、皆から反対されました もう、桜を酷い目に会わせたくない――― 桜は、もう辛い思いをしなくていい――― 先生はそんなことを望んでない――― 違う、違うんです 私の想いは中々伝わらない でも、2人だけ…私の想いを受けてくれました もう、サクラは本当にダメね――― もっと、自信を持ちなさい、貴女は私と同じなんだから――― 主を想うその気持ち、どうして踏みにじることが出来ようか――― 徐々に、身体が大人になっていくイリヤさん おじさまが、内緒で調整してくれたそうです いつも、私を守ってくれるランサーさん おじさまの最期の頼みだそうです やっぱり、私は今もおじさまに守ってもらっている だから 私は、魔術の修練に励む 時には、エルメロイ先生に叱られながら 私は、励む ―――おじさまを幸せにするために 視点選択 1.士郎 2.凛 3.慎二 4.ルヴィア ↓1 151. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) 2012/05/03(木) 16 05 51.56 ID IoipdgPxo 2 153. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/03(木) 16 17 59.10 ID uKUOt4SKo 151 選択:凛 今、私は倫敦で研究に明け暮れている 先生を幸せにしたい――― 桜の決意が、私にはとても眩しかった その想いが私を突き動かした 正直、諦めていた もう、先生は助からない 大聖杯の扉は完全に閉じている あれほどの魔力と憎悪の塊 きっと先生でも、その魂を保つことは不可能 だから、あの日 私は泣いていいた 泣く事しか出来なかった 前を向けなかった でも、桜は違った あの子は泣かなかった 大好きな人のはずなのに 初めは、我慢しているのかなって思った でも、それは違った 1人で倫敦までやってきた 私、反対した だって、もう貴女を苦しませたくないから 先生はそんなことを望んでない――― でも、桜に宿る意思の強さはとても強かった その想いが2年間どこか燻っていた私の想いを動かした きっと、それはあの二人も… アレを理解し解析できるまで、少なくてもあと7年… でも、もう私も諦めない ―――妹の「ハッピーエンド」を見せられないでどうして姉が務まるのよ…! 5年後… 156. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/03(木) 16 35 24.67 ID uKUOt4SKo 聖杯戦争終結から7年後… その出会いは唐突でした ???「マトウサクラですね?」 スーツに身を包んだ麗人と言ってもいいのだろう そんな人が私の前に立っていました 私には、見覚えがない ???「あの男…一体何人の愛人を作れば気が済むのですか…」 溜息を吐くその人 愛人…?一体何のことだろう ???「貴女もそうではないのですか?あのイカれた貴族の…」 その人が、言葉を言い切る前に、私はその人の頬を叩いていました きっと、人を叩くのは生まれて初めてだったのかもしれません でも、許せなかった あの人の悪口を言う事は… 驚き、目を瞬く、男装の女性 正直、怖い どこか、この人には絶対に叶わないとも思っている それでも私は、虚勢を張りながらその人を睨みつける おじさまだけは私が守るんだから――― 「おじさまは、そんな人ではありません――!」 場が、静寂に包まれる ふと、女性の空気が柔らかくなるのを感じる なぜか、笑っているみたいだ ???「申し訳ありません、昔の私に似ていたものでして」 バゼット「私は、バゼット・フラガ・マクレミッツ、バゼットと呼んでください」 そうして、語ったのは先生との思い出話 バゼットさんも先生の教え子だったみたいだ どこか意気投合する私と、バゼットさん そして、私は思ってしまう ―――あぁ、この人はダメな人だ 聖杯戦争から10年後――― 157. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2012/05/03(木) 16 37 52.09 ID hDGpPFe80 会っていきなりダメな人かよwwww 159. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) 2012/05/03(木) 16 50 59.95 ID tWWtOGry0 流石ダメットさんやでぇ… 160. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) 2012/05/03(木) 16 54 14.39 ID +0H0zFDv0 いつも通りのダメットさんである 161. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/03(木) 16 59 06.73 ID uKUOt4SKo さて、少し出かけるので、続きはまた今度 5時過ぎにはキャラ製作を 10年後のステータス 衛宮士郎:家系判定:1(6) 才能判定:6 特性判定:0 【剣】 保有スキル:【衛宮の一族】【魔術使い】【固有結界】 間桐桜: 家系判定:8 才能判定:9 特性判定:9 【虚無】 保有スキル【間桐の一族】【架空元素】 遠坂凛: 家系判定:7 才能判定:9 特性判定:6 【転換】 保有スキル:【遠坂の一族】【宝石魔術】【五代元素】 間桐慎二: 家系判定:8 才能判定:5 特性判定8 特性:【吸収】 保有スキル:【間桐の一族】【錬金術(西洋)】【蟲使い】【翅刃虫】 857. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/13(日) 11 07 03.14 ID e/mccEjmo 第五次聖杯戦争から9年後 聖杯解体闘争まで後1年… 先輩と、姉さんが結婚式を挙げました 私がいて、兄さんがいて、イリヤさん、エルメロイ先生、ルヴィアさん、バゼットさん 本当にささやかな、小さな挙式 私達は魔術師ですけど、私と姉さんの希望で教会にしました やっぱり、ウェディングドレスは女の子の憧れだから 魔術師と親交のある教会で挙式を上げる先輩と姉さん とても幸せそうな二人、そんな二人を見ると私も心が暖かくなります 私を見た姉さんの顔がちょっとだけ曇りました きっと、まだ気にしてるんだと思う 二人で一緒に結婚式を挙げようと言ってくれた姉さん でも、私は首を横に振りました これから一年、とても忙しくなる… もしかしたら、無事に済まないかもしれない それなら、少しでも幸せを感じていて欲しかったから 凛「ごめんね、ありがとう桜…」 私は姉さんを抱きしめます 最近の姉さんは、私より泣き虫になっています だから、私は姉さんが安心出来るようにこう言います ―――来年は、私のことを祝ってね? 聖杯解体闘争まであと十二ヵ月… 860. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/13(日) 11 26 46.62 ID e/mccEjmo 聖杯戦争から10年後 聖杯解体闘争 桜は何年振りかに日本の…冬木の土地に足を着けた 桜だけではない 士郎、凛、信二、イリヤ、エルメロイ?世も傍らにいる そして、彼らだけではない ルヴィア、バゼットもまた桜達の願いを聞き入れ、この地に降り立った 目的はただ一つ この日の為に、十年間を過ごしてきた 冬木に眠る大聖杯の解体 そして… 凛「解体の術式、開放の術式も万全だわ」 エルメロイ「後は、儀式を完成させればいい」 ルヴィア「唯、その為にはシェロ、サクラ、貴方達のどちらも欠けてはなりません」 士郎と、桜は頷く 桜は、大聖杯を空ける「鍵」として 士郎は、大聖杯を全て壊す「鍵」として この聖杯解体に於いて、重要なのはこの二つ 今回に限り、協会も黙認した 聖杯解体は、協会が正式に出した命令でもある これには、凛達も驚いた エルメロイ?世が言うには、魔道元帥がそれを許可したのが大きいらしい なんでも、「まだ報復を与えていない」と、不思議な事を口にしていた だが、同時に秘密裏に聖杯解体を阻止する魔術師はいるかもしれない 根源の到達が叶う手段の一つとしてなら、嬉々として襲いかかるだろう だからこそ、万全を期している 桜達は、準備を終え大聖杯が眠る円蔵山の地下大空洞へと潜っていく そして、直ぐに全員が驚愕の眼を開く 大空洞を降りたその先には 無数の、魔術達の死骸が転がっていた――― 直後コンマ ???判定 成功で固有結界発動 解析した神秘:+∞ 861. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/05/13(日) 11 30 37.97 ID 5rOFzTQIO どれ 863. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/13(日) 11 44 37.11 ID e/mccEjmo 861 判定:∞ 固有結界発動:無限の神秘(残骸) 凛「嘘…でしょ」 凛を初め、場にいる全ての人間が絶句する 死骸の転がる先には、白く眩い外套を着た―――― 骸骨がいた それは一体ではない 二体、三体、四体…一〇体、一〇〇体、一〇〇〇体、一〇〇〇〇体… もはや、数える意味は無い 大空洞を埋め尽くさんとする無限の骸の兵達は、その手に様々な神秘を手にしている 光眩い騎士王の剣をもっていれば、神牛を繋いだ戦車に跨り、 またある骸は赤き呪いの槍を携え、あたある残骸は幻獣を侍らせる どれもこれも、殆どの者が見覚えがあるのだろう そう、あれは全て貴方が解析した神秘達 1=∞ 貴方が無限に神秘を解析すれば、無限の貴方達も神秘を解析する 終わらない矛盾、終わらない螺旋 それが、貴方の心象風景を大聖杯が具現化した固有結果―― 慎二「冗談じゃないよ!衛宮凛!!どういうことだいこれは!」 凛「私だって解らないわよ…これは固有結界?」 ルヴィア「それにしては、規模も維持も大きすぎませんこと!?」 三者三様にうろたえる 当たり前だ、こんなことは誰も予期できない エルメロイ「地脈から吸った魔力を維持に充てているのかもしれない…」 イリヤ「きっとお兄様ならやりかねないわ」 皆の顔が青ざめる… だが、一人だけ臆することなく前に進まんとする者がいた 凛「桜!?」 桜は、無限の残骸を前に足を進めて行く そして、また従者である弁慶と共に――― ――――先生。今、会いに行きます 直後 貴方判定 成功で抑止の… 桜の想い:+1 凛の想い:+1 士郎の想い:+1 慎二の想い:+1 イリヤの想い:+1 864. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北陸地方) 2012/05/13(日) 11 46 20.47 ID qKL6pdPAO あ 865. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/13(日) 12 11 15.41 ID e/mccEjmo 864 判定:0 結果:貴方の仕掛け発動(抑止力) ???「顔を上げなさい―――シンジ」 一閃の風が骸を粉微塵に吹き飛ばす その手は、祈りの光を集めた最強の幻想 最も尊き聖剣の中の聖剣 慎二「まさか…『セイバー』!」 セイバー「逞しくなりましたね、シンジ」 セイバー「聖杯に招かれた『セイバー』として、また貴方の剣となりましょう」 そう、そこに立つのは噂に違わぬ高潔な武人、誰もが知るであろう騎士王の姿が セイバー「それに私だけではありません」 どこか、含み笑いを浮かべる『セイバー』と 響き渡るは雷の蹄 ???「「AAAAALaLaLaLaie!!!」 神の血を与えられし神牛が骸を粉々に踏み荒らす 凛「まさか…『ライダー』!?」 ライダー「おう、小娘…では無くなったな凛よ、我が盟友よ、良い面構えになった」 ライダー「我が臣下、ウェイバーよ。貴君もまた、余の下した大任をよくぞ成し遂げている」 『ライダー』はエルメロイ…ウェイバーへと身体を向ける、途端に跪くウェイバー ウェイバー「王よ…!ありがたき幸せ!」 ライダー「まぁ…世に知れ渡る『騎士王』と、『征服王』がいればこの程度些細な問題だが…」 ライダー「どうやら、暴れ足りない輩もおるらしいんでのう!」 にやりとする『ライダー』 突如、空間と共に裂ける白骨の兵達――― ???「イリヤー!元気してたって…大きくなったじゃない!」 ???「ご主人様ー!良妻デリバリー再びお届けに上がりました☆」 紅蓮に上がる炎と、貫かんばかりの氷塊が、骸を塵すら残さない イリヤ「『バーサーカー』!!!」 士郎「『タマモ』!!!」 貴方達を守護するは、人類史上を飾る英霊と、世界そのもの 貴方が用意した、貴方へのカウンター 桜の直ぐ側には、常に桜を守り続けた優しい影――― アサシン「桜殿…此度、『アサシン』として限界しました、この『アサシン』めをどうかお使い下さい」 ???「ありがとう…『アサシン』さん!」 直後コンマ 大聖杯判定 成功で固有結界維持 解析した神秘:+∞ 866. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山形県) 2012/05/13(日) 12 12 14.19 ID Q9izWXYco 負ける気がしない 867. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) 2012/05/13(日) 12 15 37.11 ID 6sgb3qRGo 少年漫画のラスボス戦みたいだ 869. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/13(日) 12 35 33.15 ID e/mccEjmo 866 判定:∞ 結果:固有結界維持 だが、再開の祝いをしている暇は無い 更に増え続けるは、無限の骸骨達 ライダー「さて、何ともつまらぬ兵どもだ、なあ騎士王よ」 セイバー「えぇ、これがあの男のなれの果てであったとしても、もっと風情はあったでしょうに」 『ライダー』から光が包まれる、この熱砂の風景、蒼に染め上がる天、そして、控えるは最強の兵団 ライダー「おーい!凛!」 『ライダー』は、背中で凛を呼ぶ ライダー「よくぞ、諦めなかった。それでこそ、我が友よ」 凛「当たり前じゃない!―――任せたわよ『ライダー』」 そして一人、『ライダー』へと侍る男 ウェイバー「王よ、もう追いていくと言うのは無しにして頂きたい」 ライダー「よかろう、ウェイバー!余と共に、皆と共に!この風景を焼きつけよう!」 貴方の世界が、『ライダー』に侵食される 無限の骸を飛ばすは、『ライダー』と、彼が統べる勇士たちが駆け抜けた大地 ライダー「目も口も耳も持たぬ、骸の兵よ。ならばその身に刻み込め!」 ライダー「これぞ!我が王道!我が至宝!イスカンダルたる余が誇る最強宝具!」 ライダー「『王の軍勢なり』!!!」 『 然り! 然り! 然り! 』 熱砂の野原に広がるは、歴戦を潜り抜けた兵士達 一人、一人が一騎当千の古兵 なれば、数への不利は無し―――! ライダー「此の度の戦!最果ての海を目指すものではない!」 ライダー「誰もが祈る幸福へと手を伸ばし、足掻く者たちへの試練!」 ライダー「ならばこそ、我ら無双の軍勢がその梅雨払いをしようではないか!」 『 然り! 然り! 然り! 』 その熱量を極大させる『ライダー』と軍勢 熱量が無限を越えた時、『征服王』の号令が降される ライダー「蹂躙せよ!」 『 AAAAAAAALaLaLaLaLaLaLaie!!! 』 征服王の、一夜限りにして、三度目の’夢’が始まる ―――そして、残された者達は、先へと進んでいかんとする 直後コンマ 大聖杯判定 成功で固有結界維持 解析した神秘:+∞ 870. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) 2012/05/13(日) 12 37 07.97 ID AWk9r2iuo あ 871. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/13(日) 12 54 42.22 ID e/mccEjmo 870 判定:∞ 結果:固有結界維持 征服王の固有結界により、消滅した骸達…と思われたが 「――――――」 「――――――――――――」 「―――――――――――――――――――」 尚も、無限に増殖するは無限の骸達 タマモ「うぇー…あれならまだアメーバの方が可愛げがありますねー…」 バーサーカー「でも、ストレス発散になりそうね」 どこか、緊張感に欠ける二人の会話 だが、その骸に一つだけ異彩を放つカタチが存在した 肉があり、ヒトの形をもち、その右手には煌めく騎士王の聖剣が――― セイバー「皆さんは先に―――」 慎二「行けよ、桜」 バゼット「ここは、私達が食い止めます」 慎二、バゼット、『セイバー』が桜達を先へと促した バゼット「あの肉つきは、私と、間桐君で相手をします」 セイバー「わかりました、御武運を―――」 慎二「先生、10年前は何も出来ませんでしたが…」 慎二「今日こそは、見てもらいますよ…僕の成果を!」 徐々にその数を増やしていく骸の兵隊 その数は、天の逆月にまで達しよう だがその身を震わし覚悟せよ無数の残骸 汝らが刻むのは目映い剣 紺碧と白銀の戦装束に身を包んだ理想の具現 ―――ここに 未来を願い、過去を振り切った、最強にして不落の――― 約束された勝利を手にする者が存在する セイバー「此処へと至れる者は、未来の祝福を願う者達だけが手にする権利だ」 セイバー「私にも、貴様らにも踏みにじる余地は無い」 セイバー「それを、”無謀”と嘲笑うなら―――」 セイバー「その”醜態”ここで払わせよう―――!」 『セイバー』の光が洞窟を照らす中 慎二は、後ろを振り向かず、桜に一言だけ声を掛けた ―――桜、幸せになれよ 直後コンマ 大聖杯判定 成功で固有結界維持 解析した神秘:+∞ 872. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) 2012/05/13(日) 12 55 18.23 ID AWk9r2iuo はいじゃないが 874. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/13(日) 13 15 31.24 ID e/mccEjmo 872 判定:∞ 結果:固有結界維持 大聖杯までは後少し…走り続ける、桜とその一行 だが、イリヤと凛、ルヴィアがその足を止める 尚も、後ろから迫るは、無数の骸 イリヤ「行きなさい、サクラ」 ルヴィア「えぇ、必ずやタイトルを掴みなさい」 それに呼応するかの如く、振り返る『バーサーカー』と『キャスター』 バーサーカー「そろそろ、私も動きたいし、飛ばすわよ、イリヤ!」 イリヤ「やっちゃえ『バーサーカー』!」 タマモ「ご主人様が、そこの赤いのとどうなってるかについては後でたっぷり問いただせて貰いますね」 タマモ「ですが、今はちょっとだけ本気モードで行きますよ!」 士郎はどこか苦笑して、凛は、少し気まずそうにしている 『キャスター』と『バーサーカー』が桜へと声を掛ける タマモ「桜さん、女は度胸です!ファイトです!ついでにもう一つファイトです!」 タマモ「男性の趣味は…ごにょごにょですがー…恋する乙女なら同盟ですよ!」 バーサーカー「私ね、IFとか、もしもって大好きなの」 バーサーカー「それが今、現実になるならちょっと…本気出すわよ」 バーサーカー「だから、あなたも頑張りなさい」 静かに頷く桜 そして、また走り出す 凛「 桜!!! 」 凛が、大きな声を上げて桜を呼びとめる 振り返る桜 凛はどこか晴れた笑顔を迎えている 凛「次は、貴方の結婚式なんだから」 凛「しっかりやんなさいよ」 桜も笑ってしまう、やはり姉は姉だと… ―――はい、姉さん 先に進むと分かれ道があった… 桜の選択 1.士郎と別れる 2.ランサーと別れる ↓2 875. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) 2012/05/13(日) 13 18 37.83 ID AWk9r2iuo 1 876. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/05/13(日) 13 21 49.95 ID pdbLkiw+o 1 877. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/13(日) 13 41 50.53 ID e/mccEjmo 876 選択:1 結果:士郎と別れました 士郎「俺はこっちから行くよ」 若干、険しそうな道へと掛けて行った士郎 髪は、白くなり、肌も浅黒いが、根は変わってないようだ 桜は、『ランサー』と『アサシン』を連れて行く 徐々に見えてくるのは、『ダンサー』が破壊した大聖杯への入口… ???「よくぞ、此処まで来た」 背筋を、鋭利な刃物でなぞられた様な感覚にざわめく桜 声の聞こえる方向へと振り向けば、そこにいるのは黒きカソックに身を包んだ亡霊… 綺礼「一度は諦めたアレの産声をまた聞けるかもしれないと思えば」 綺礼「地獄からでも這いあがれる者だ」 桜は、驚かない 予感はあったのだ ―――この男が邪魔をする、と 直後、綺礼の背後へと『アサシン』が迫る 黒く塗られたダガーが綺礼の首を寸断する だが、それは叶わない 綺礼の手にした黒鍵がダガーを挟む アサシン「桜殿、此処はハサンめにお任せを」 桜は、強く頷く きっと、『アサシン』さんなら大丈夫 ずっと私を守ってくれた『アサシン』さん ―――私は、信じます。だから、絶対にまた会いましょう その信頼、必ずや――― そして、弁慶と共に走り去る桜 『アサシン』は、それをただ見送る 髑髏の仮面からでは表情は伺えない 綺礼「まさか、この身でサーヴァントを相手にするとは」 綺礼「骨が折れる」 アサシン「暗殺者如きのこの私が」 アサシン「怪物退治の誉れを頂けるとはな」 アサシン「この身に勝る幸福など無い」 綺礼の黒鍵と、アサシンの『ダガー』 両者が火花を散らし、交差する 1「休憩します」 888. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/16(水) 22 57 41.23 ID jVkOhpOFo 最近、研修が激しくて再開できず申し訳ありません。 マッドアフター続き 士郎は駆け足で険しい地下の通路を進む 通路の先に開けた空洞が広がる 「貴様が来たか、偽物」 士郎の前に現れたのは金色の鎧を身に纏まった英雄 英雄王ギルガメッシュ ギルガメッシュから発する気は、明らかに受肉しているものである 「ギルガメッシュ…!」 士郎は双剣を構えて相対する 士郎の頬から汗が伝う 好くて相討ち 所詮、英雄ではない自分では――― 直後コンマ:???判定 成功で… 右に避けろ:+4 889. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/05/16(水) 22 58 06.87 ID fzLrPIuco ほい 890. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/16(水) 22 59 31.76 ID jVkOhpOFo 889 判定: 結果:増援 「己の未熟さに嘆くのは勝手だが、その前に右に避けろ」 英雄王へと放たれる一条の矢 ギルガメッシュは、鬱陶しくその矢を払う 「『アーチャー』!?、どうして此処に!?」 「貴様に話す義理はない、さっさと行け」 相変わらずの辛辣さ だが、今はこれほどまでに頼りになるのではないだろうか 「助かる…」 『アーチャー』に背を向け立ち去っていく士郎 それを見送る『アーチャー』の顔はどこか楽しげだ 「自ら絶望に足を踏み入れ、狂ったか『偽物』」 「何、己の甘さにとことん嫌気が刺しただけさ」 「為らば、潔く我に殺されるか?」 『アーチャー』は笑う それは先程のような見送る笑顔ではなく いつものように、どこか不敵な、余裕を持った――― 「随分と、慢心しているようだが一つ忠告しよう」 ―――既に景色は変わっている 紅く暮れる空を見れば、錬鉄を続ける巨大な歯車 枯れた大地を見下ろせば、無数に突き刺さる剣の丘 ―――行くぞ、英雄王。武器の貯蔵は充分か? 892. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/16(水) 23 03 50.85 ID jVkOhpOFo 大空洞の入口 慎二の挑戦は苛烈を極めていた 無限の残骸が神秘を携える そして、率いるのは肉を持った貴方のカタチをした『人形』 幸い残骸は『セイバー』の奮闘で持ち堪えている 慎二が、蟲を操り『人形』を喰い破かんとする 「――――」 『人形』は広域に魔術を展開して蟲を焼き尽くす また、死角から襲いかかるバゼットの攻撃も、境界外套の堅牢さを貫けない そして『人形』から振るわれるのは騎士王の聖剣 攻防共に、隙を持たない『人形』は十年前と変わらない 慎二も、バゼットも共に煤にまみれ、埃にまみれ 拵えた高級なスーツは台無しだ だが、その闘志は更に燃え上がる 「ねぇ、アンタの奥の手でさぁ…「アレ」倒せるんだよな?」 「あれが、【宝具】を解放すれば」 「ですが、『人形』であったとしても、したたかな面は変わらないようですね」 『人形』は聖剣を手にしているが、その真名を解放してはいない 『人形』が真名解放出来るかどうかも解らない だが、出来なくても攻防共に優れた『人形』には不利はない 直後コンマ:慎二VS『人形』 1に近いほど慎二優勢 9に近いほど『人形』優勢 連携:-1 翅刃虫:-1 893. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/05/16(水) 23 04 11.78 ID fzLrPIuco ほい 895. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/16(水) 23 07 39.47 ID jVkOhpOFo 893 判定:6 結果:『人形有利』 次回宝具判定 慎二とバゼットの二人掛かりの連携を持ってしても、『人形』を貫けない 汗を拭い、スーツの誇りを叩く慎二 「全く、本当にダメなヤツだねぇキミh…」 何か言い終わる前に鼻を押さえる慎二 さも、当然と言ったように涼しい顔のバゼット 慎二から鼻血が綺麗に垂れている 「ちょっと! ちょっと! ちょっと!」 鼻を押さえて抗議する慎二、はて?と首を傾げる 「いや!今、殴ったよね?僕の顔殴ったよね?」 「僕じゃなきゃ死んでたよ!マジでさぁ!」 慎二がバゼットに喚いているところを襲いかかる『人形』 直後コンマ:『人形』判定 成功で宝具 解析した神秘:+3 896. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/05/16(水) 23 07 50.37 ID fzLrPIuco ほい 900. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/16(水) 23 11 17.72 ID jVkOhpOFo 896 判定:0 結果:クリティカル ※約束された勝利の剣解放 「―――――」 『人形』の右手から強烈な魔翌力…聖剣から光が収束されていく 『人形』が大きく振りかぶり、標的である慎二とバゼット だが、その足が止まる 足に絡みつく、巨大な百足のカタチをした蟲 「とっておきってやつを見せてあげるよ」 慎二は、ポケットから鉱物を取り出すと、『人形』に向けて投げる 当たった瞬間、粉々になる鉱物 空気を漂いながら、粉が『人形』の外套に触れると… 「――――!?」 徐々に、外套が劣化していく 「僕の創った新作の蟲でね」 「バクテリアが凶暴になったようなものさ」 慎二の用いた蟲は、微生物クラスの大きさで、魔翌力を基に活動する 境界外套も、魔翌力で編まれた礼装 まさに、蟲にとって恰好の得物 直後コンマ: バゼット判定 クリティカルで… 斬り抉る戦神の剣:+9 901. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/05/16(水) 23 11 28.09 ID fzLrPIuco ほい 905. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/16(水) 23 23 38.50 ID jVkOhpOFo 901 判定:0 結果:クリティカル フラガラック発動 ※本編でもクラスB以上の宝具は全て判定:+9になるのでどうぞ選んでください だが、食い破らんとする蟲に構わず、宝具を解放する『人形』 今まさに、慎二達へと光の奔流が向けられる―――! 「やっぱり、『人形』如きじゃこの程度だねぇ」 「全く、歯ごたえも何も無い」 既に、バゼットの手には、己が持つ、最強の切り札が帯電している 拳を握り、標的の心臓へと構える 「”後より出て先に断つもの”」 囁きかけるように、バゼットは球体に息吹を掛ける 「”斬り抉る戦神の剣”――――!」 からん―――と落ちる『人形』が手に持った聖剣 徐々に、身体を蟲に蝕まれていく『人形』はただ一言も発さぬままその形を無にしていった 「後は、任せたよ…衛宮」 「必ず、あの人を救ってあげなさい」 戦況選択 1.士郎&桜 2.『アサシン』VS言峰綺礼 3.『アーチャー』VSギルガメッシュ ↓2 906. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) 2012/05/16(水) 23 24 13.81 ID p7S02wlzo 2 907. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) 2012/05/16(水) 23 24 21.13 ID Y0XX4Bsbo 3 908. ◆G0vndwBJQ. 2012/05/16(水) 23 25 59.53 ID jVkOhpOFo 選択:3 結果:『アーチャー』VSギルガメッシュ 今日は、ここまでにします。 お疲れさまでした。 しまった…7代目のことすっかり忘れてた! 明日には…更新再開d(ry 496. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/10(火) 21 20 03.32 ID ASKLrh6Jo これの続き始めます http //www58.atwiki.jp/earthcell/pages/149.html 慎二達の激闘が行われた同時刻 洞窟の奥底では、2騎の英雄が死闘を繰り広げる 一騎は、世界に唯一の王の中の王にして、この世の全ての財を手に入れた大英霊 一騎は、誰も知らない名も無い英雄にして、その手に全てを生み出す錬鉄の英霊 相反する二つの魂は、己の存在を確固たるものとするために、その魂を削りあう エミヤ「どうした、英雄王。貴様の財宝とはその程度か?」 ギルガメッシュ「我を愚弄するか!贋作者!」 ギルガメッシュが宝具を展開すれば、エミヤが宝具を錬成して、破壊する 展開の速度よりも、錬成の速度のほうが速い――― 致命的な相性の悪さが、この戦いにて初めて露見された ギルガメッシュ「貴様―――!」 激昂するギルガメッシュが宝物庫から一つの武器を取り出す だが… エミヤの結界が… エミヤの鷹の如き鋭き眼光が武器の露出すら許さない―――!! I am a born of my sord――― 右手に現れるのは、螺旋を描いた一本の剣 剣は捻れて矢に変わり、弓兵としての真骨頂を見せつける エミヤ「偽・螺旋剣―――!」 瞬速の矢は、轟音を響かせる ギルガメッシュ「よもや―――!」 そう口にした時には、既に英雄王の右手は宙を飛んでいた ギルガメッシュの驚愕するも束の間…! エミヤは、たった一節を唱えていた エミヤ「壊れた幻想―――」 そして、続く爆音は空間そのものを炎をで覆った――― 燃える空間の中 一人、赤い外套を熱風で靡かせ、エミヤはいつか見た空を幻視する ―――先生、不出来な生徒を頼みます おわり 502. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/10(火) 22 35 57.71 ID ASKLrh6Jo 鋭い金属音が火花を散らす 金属の音を辿れば、一方は黒鍵、そして片方は黒塗りのダガーナイフ 黒鍵を投げ…敵を射殺さんとするのは、外道に堕ちた聖職者――…その名は言峰綺礼 漆黒のダガーを投げ…敵を刺殺さんとするのは、忠なる黒衣の暗殺者――その真名はハサン・ザッハーバ 拮抗する戦いの中、ハサンは綺礼の力に驚愕するばかりだ この男、歳で言えば三十を越し、肉体の絶頂期は遠に過ぎている… されど、この男の身体能力は老いても尚、益々盛かんなり まるで、今この時が、絶頂期でも言うような… 綺礼「完全な形を以って受肉を果たすとは…」 綺礼「アンリマユも、粋な計らいをしてくれたか」 綺礼の投げた黒鍵が、ハサンの肩口を掠る 油断は無い…しかし、英霊であるハサンが一介の代行者に遅れている 否、その認識は直ぐに捨てる… それは必然… そう、単純にこの男が強すぎるのだ 故に英霊である自分と真正面から相対できる そして、自分は幸運だ…と、ハサンは心の中で笑う そんな豪の者と、相間見て渡り合うことが出来る 敵の虚を突くために、機を窺い確実に殺すことが 『アサシン』の本分であり性分であるはずが… らしくない、とハサンは自嘲する だが、遅れを取ることだけは許されない そして、負けるわけにはいかない 我が主人、間桐 桜が 「また会おう―――」 一介の暗殺者である自分に、そう言ったのだ その契りを反故することだけは罷りならない それが、十年前にあの少女を守れなかった後悔でもある そして、今その後悔を晴らす時が来たのだ 503. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/10(火) 22 41 50.26 ID ASKLrh6Jo 駆ける足はほぼ同時 綺礼が右脚を蹴って跳躍する 一歩踏めば、五歩進む『箭疾歩』 目を瞑る暇も無く、ハサンへと距離を詰める綺礼 ハサンも、勝負を決めに来た綺礼に対して、迎撃を選択する 回避を選べば、即殺されるであろう――― 長年にわたり暗殺を生業にした彼だからこその直感がそう告げたのだ 黒い布で封じ込められたハサンの右腕が今…開放される 綺礼の左足は大地と一体化し、震脚が大地を揺らし地面を割る ハサンの右腕の布が剥がれ、 折りたためられた右腕が羽ばたくように天へと延びる ハサンから、強烈な魔力の解放を感じた綺礼は臆することは無かった だからどうした…そう言わんばかりに綺礼は大地から得た力と共に加速する ハサンの宝具…その真名は『妄想心音』 中東の古い呪術によって生み出された悪魔シャイターンの腕を己の腕として繋げたもの 人を呪殺する。唯それだけに特化した暗殺宝具 綺礼が狙うは八極拳の奥義…八大招・立地通天砲 顎先を打ち抜き、脳漿を空中に舞わせるその一撃は 霊格が首にあるサーヴァントには必殺となろう ハサンの鏡が綺礼を写す、反鏡存在から擬似的な心臓を抽出する 本物と相違ない二重存在であれば、鏡が砕ければ心臓も砕け散る 自分と相違ない心臓を見た綺礼は笑う 選択を誤ったな『アサシン』よ…それでは私を殺せんよ 何故なら、この身体に心臓は無い 故に、ハサンの宝具は無意味でしかない だが、たった一つ…たった一つの例外が、言峰綺礼を狂わせた 504. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/10(火) 22 43 20.40 ID ASKLrh6Jo そう、それは…あの男… 選択を誤ったのは貴様だ、代行者 そう、あの男は…この場において粋な例外を施した 『―――妄想心音』 右掌に置いた心臓を握りつぶす『アサシン』 勝利を確信した綺礼 あとは、この腕を伸ばすだけ――― だが、伸ばせない 身体が動かない 血液が急速に冷めていく まるで、心臓が止まったような…握りつぶされたような… ――何故だ?私には”心臓”が無いはずなのに… その自問は、直ぐに氷解する 自分が先ほど漏らした言葉、『アサシン』が呟いた一言 粋な計らいを… 受肉を… 受肉、心臓が動かない不完全なものでは決してない 五体の全てが満足に、内臓の一つも欠陥は無い そう、完全なる受肉を綺礼は果たしていたのだ――― 悟った瞬間に口から大量の血を吐きだす綺礼 そして、底なしの泥を孕んだ眼を開けたまま絶命した ダガーを拾い、仕舞い込んでいくハサン 後は、主の無事を祈ること それが、彼の出来る事だ ―――桜殿…どうかお気をつけて。そしてあの男とまたお会いしましょう 510. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/11(水) 22 25 21.51 ID 16als014o 桜と別れて、どれだけ経っただろうか アーチャーと別れて、どれだけ経っただろうか 衛宮士郎は一人、大聖杯の最深部へと向かう 徐々に、道は道でなくなり岩肌は剣山のように鋭くなっていく 桜と弁慶もまた、道なき道を進んでいく 奥に行けば行くほど、不快感は強烈になっていく なんだろうか…この不快感は、 怒り?悲しみ?悔しみ?妬み? それはまるで、この世の全ての悪を空気に纏わせたような――― 士郎もまた不意に桜たちが感じる不快感に襲われる だが、それを士郎は懐かしいと感じた その不快感は、誰かの意識と同じものだったから それは、救済を求めそのために天秤であろうと志し 最後には奇跡に縋るしかなかった男の嘆き そして、その不快感の正体は彼らの頭上から突如降ってきた 弁慶「!?止まれぃ桜ァ!!!」 弁慶の制止の声が洞窟に響き渡る だが、遅かった 桜と士郎は、奇しくも同じ時間に、天上から降る黒き泥に飲み込まれた おわり 519. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/13(金) 21 24 43.55 ID f294q9q2o 衛宮 士郎は泥濁した意識から徐々に覚醒する ここは…一体? 自分の身体を確かめてみる…五体満足であることは確認できた では、肉体的には無事なようだ 思慮に耽るうちに、ぼやけた視界は輪郭を露わにしていく そして、意識と視界がはっきりしたころに聞こえた声 ――起きたかい、士郎? 懐かしい声が聞こえた、それはあり得ない 視界に男の姿を捉える、そんなことはあり得ない 目の前にいる男は、草臥れたコートと煙草の匂いが沁みたスーツを着ていた その姿に覚えがある…否、忘れるはずがない 憧れて、志して、衛宮士郎という人間の原形となったあの男 あの男の理想が綺麗だったから、それになりたいと願った その男の名前は…衛宮 切嗣――― 切嗣「久しぶりだね、士郎」 どうして…爺さんがここに? 切嗣「そんな事は、どうでもいいんだ」 切嗣「士郎、どうして正義の味方をやめたんだい?」 切嗣「どうして、あの日の誓いを忘れたのかい?」 違う!違うんだ切嗣!決してあの日の誓いを忘れたわけじゃない…! ただ…どうしても…守りたい人が出来てしまったのだ…! 切嗣「それでは、人は救えない」 切嗣「愛する者であれ、それが正義の為なら、切り捨てなければならない」 切嗣「士郎なら、それが解るだろう」 切嗣の言葉に気付けば拳を握りしめている士郎 それは―――! 切嗣「士郎…やっぱりお前は、正義の味方になれないよ」 切嗣「所詮は、僕のイミテーション…贋作だ」 切嗣の腕が、コートの中へと招かれていく その手には、魔術には似つかわしくない近代兵器 やめてくれ…やめてくれ爺さん! 切嗣「僕は、こんなことをさせる為に、君を拾ったわけじゃない」 ゆっくりと、コンデンターの引鉄が引かれていく 520. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/13(金) 21 26 32.29 ID f294q9q2o 桜の意識が徐々に覚醒する 一体…ここはどこ? 階段を上がり続ける桜 だが、いつまで経っても出口が見えない 早く、おじ様を見つけないといけないのに――! 愛しの人を助けるために、永い長い階段を駆け続ける だが、突然足が動かなくなった、そして、声が…聞こえた 痛いよ――苦しいよ――― ふいに、桜の裾が何者かに引っ張られる 嫌――もう嫌――― 桜の全身が強張る 知っている、その思いも、その嘆きも どうして―― どうして誰も助けてくれないの――― やめて!それは私じゃない! ―――桜、貴方も私 桜 を助けてくれないの? 桜が裾を引っ張る方へと振り返る 眼に映るのは、懐かしい自分、全てを憎悪したあの時の自分… ――ねぇ、桜。どうして貴女だけ幸せになるの? 小さな桜が、桜へと問い詰める 違う…違うの! ――どうして、私 桜 だけがこんなに苦しい想いをするの? 違う…!私は貴女を見捨てない! 桜の叫びを聞いた小さな桜の目と声が、桜を責め立てる ―――嘘つき!! ―――じゃあ、今すぐ私 桜 を助けてよ! 桜は、耳を閉じた 必死に頭を振る、あの地獄が思い起こされれないように だが、頭を振れば振るほど、過去の記憶が呼び起こし、桜を蝕む ――私 桜 をあの地獄から取り戻してよ! ―――私 桜 を乱暴する人から、救ってよ! ―――姉さんにも!お母さんにも!お父さんにも会わしてよ!! 桜は、一歩も動けず、その場に膝を崩す そして、ただ涙を流しながら懺悔を口にする ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい 足が動かない、進めない、何も出来ない… 怖い、このまま前に進むことが怖い… 521. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/13(金) 21 27 06.35 ID f294q9q2o ――――救けて…おじ様… 531. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/15(日) 13 38 03.83 ID qJWSjfnPo 私は、無限に殺され、無限に生かされ続ける 最早時間の概念が無い、このつまらない空間 私の無聊を慰めてくれるのは君だけだ ???「だからって、俺まで巻き込むなよ」 そう言わないでくれたまえ、君と話すことだけが私の生きがいなのだから いや、もう生きてはいないのか? ???「アンタ、本当に可笑しな奴だな」 ???「俺の魂の記憶だけ残して、全部昇華させるとか」 ???「物好きにもほどがあるだろ」 まぁ。どうにも昇華の方法が歪だったせいか、 はたまた私の性故か どうやら、下は面白いことになっているらしい ???「あれ、アンタの生徒なんだろ?」 ???「助けてやんねぇのかよ?」 私の出来る限りのことはしたよ これ以上は何も出来ん それに――― あの程度で堕ちるなら、私の授業では落第点だ ???「ハッ…アンタ、見てくれの割には存外甘いんだな」 さてと、午後のティタイムの時間だ 君も一緒に付き合ってくれたまえ ???「此処に時間は無いって言ったの自分じゃねぇか…」 おわり 537. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/16(月) 00 09 37.21 ID FHYLQExTo 同調開始―――! 士郎の手から現れる左右対称の双剣 それを切嗣へと投げ、銃の砲塔を自分から逸らす 切嗣「僕を倒すのかい…士郎」 切嗣「君の理想…正義の味方であるこの僕を」 切嗣はもう片手にキャリコを取り出し連射する 士郎は再び双剣を投影して、銃弾を弾きながら防いでいく ―――確かに、俺は爺さんの目指した正義の味方にはなれなかった……… 切嗣に接近して双剣を振りかぶる士郎 切嗣「踏み込みが甘いよ、士郎」 切嗣「固有時制御『二倍速』―――!」 剣を振り上げた瞬間、切嗣の姿が士郎の視界から消える 体内の時間流の加速…初めて見た、衛宮切嗣の魔術 むなしく空振る双剣 地面を弾いた反動で、双剣は手を離れて空を舞う 切嗣は、コンデンターを構えその銃口を士郎へと向ける その銃が放つ弾丸こそ、一撃必殺の魔弾 衛宮士郎が知らない、衛宮切嗣の魔術師殺したる所以 既に銃身は、士郎の頭へと向けられている ゆっくりと…切嗣の指に掛かる引鉄が引かれていく 士郎は切嗣を見ないまま、片膝をついて地面を観ている 切嗣「残念だよ、士郎…これでおしまいだ」 538. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/16(月) 00 10 06.09 ID FHYLQExTo ――――だが…切嗣が描いた週末は否定される 539. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/16(月) 00 10 53.20 ID FHYLQExTo 引鉄を引く瞬間だった 切嗣の背中を襲った二つの衝撃 切嗣「な…何!」 切嗣を襲った二つの衝撃の正体 それは、士郎が地面に弾いた二本の双剣 士郎は低い姿勢から半回転して切嗣へと身体を向ける 士郎は己の両手に二本の剣を投影する ―――切嗣…俺は…! 背中を血に染めながら、引き金に指を掛ける切嗣 だが、それより早く、士郎の双剣が振り上げられる ―――俺は…愛する人達の味方になるって決めたんだ―――! 衛宮士郎と衛宮切嗣 いつしか互いが背中合わせになる ―――君は、僕には出来なかったことが出来たんだね 士郎は振り向かずに立ち上がり歩を進める 言葉はあえて口に出さない 振り向いたら、それは未練となるから… この先で待つ恩師のために、士郎は振り向かない ―――安心した 衛宮 切嗣は泥に戻りながら、立派に育った息子の背を見送った 540. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/16(月) 00 13 58.61 ID FHYLQExTo 自分の影に絶望する桜 徐々に、心が影に支配されていく ―――ごめんなさい… ―――何に謝っている? ―――ごめんなさい…! ――――何故謝っている? ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ―――謝るのは自分に責任があるから ごめんなさいごめんなさいごめんなさい ―――謝るのは自分に非があることを認めているから 桜は涙を流して諦めを口にする ―――こんな私が…おじ様と一緒になんか… 桜が誰かの名前を口にした時… その時、自分の心に一筋の光が見えた この十年間、自分が何故、涙を流さなかったのか… そうだ…だって自分は諦めてなんかいないのだ ―――誰もが幸せになれるハッピーエンドを…! 桜は、顔を上げる そこには、幼い…絶望した自分の姿があった その眼はどこまでも絶望を憎悪を孕んでいた 桜はそんな少女の身体を強く抱きしめた 541. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/16(月) 00 15 06.14 ID FHYLQExTo ―――ッ!! 抱きしめた瞬間 その少女から発せられる灼熱が桜を焦がしていく ―――ずっと…辛かったよね だが、離さない ―――誰も…助けてくれなかったよね その身体を絶対に離さない ―――こんなことが…ずっと続くことが怖かったよね この子は苦しんだ。誰も味方がいない世界で苦しみ続けた でもね――― 桜は慈愛に満ちた表情で少女に笑顔を渡した 昔…大切な人がしてくれたように それでも、前に進んで、惨めでも歩みを止めなければ――― そう…そうすれば…きっと――― きっと幸せになれるから――― 抱きしめた少女の瞳が潤んでいく 初めての涙は頬を流れるだけだった だが、その少女は徐々に声を上げて涙を流す そうだ、あの時の自分は知ってほしかったのだ 苦しい…助けてほしい…と誰かに知ってほしかったのだ そして、知りたかったのだ… どうすれば、この苦しみから解放されるのかと そして、桜は、幼き桜に告げたのだ 前に進めと…立ち止まるなと そうして、桜は階段を上っていく その手には、幼い桜の手を握っている もう、迷いはない 必ず、この手でハッピーエンドを掴んでみせる――― そして、桜は階段の最上階へと辿り着いた おわり 552. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/16(月) 22 18 03.92 ID FHYLQExTo 階段を駆けあがり、ドアを開いた桜 どうやら、最深部に辿り着いたようだ 既に士郎とランサーはいるようだ 後ろを振り向けば、もう幼い自分はいない 目の前には、大聖杯が見える だが、その行く手を阻むのは、無限の残骸達… ランサー「ようやく、儂の出番が来たようじゃな」 ランサーは薙刀を手に握り、名乗りを上げる ランサー「我が名は古今無双の古強者!武蔵坊弁慶なり!!」 ランサー「否!それは我が名に非ず!この名を世に轟かせんが為に、使わせて頂いた!」 ランサー「我が名は常陸坊海尊!!主を捨てておめおめ生き延びつづけた愚か者よ!!」 ランサーは残骸を薙刀で薙ぎ払う ランサー「此処は儂に任せて先に行け!」 ランサーは、士郎と桜を背にして告げる たった一騎で無限を相手にする その事実が士郎と桜の歩を鈍らせる ランサー「何を怯えておる!」 ランサー「貴様等が行かずして、誰があの男を救うのか!」 ランサーの檄が二人の背を押した 士郎「行くぞ…桜」 士郎はランサーの漢気を信じた 桜「ランサーさん…絶対に死んじゃ…嫌ですから!」 桜は、十年…守り続けてくれた強さを信じた ランサーは振り向かず、一人でに微笑んだ 十年前、ランサーはあの変人極まった主と約束した そして、今… 生前、そして十年前の後悔を晴らす時が来た ランサー「今こそ!我が宿願を果たす時が来た!!!」 ランサー「我が主とあの男の教え子の未来の為!!この海尊!!!」 ランサー「仁王の如く!!立ち塞がらん!!」 553. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/16(月) 22 19 08.38 ID FHYLQExTo そして… ウェイバー「いけぇ!!!」 ライダー「AAAAALaLaLaile!!!!」 ライダーとエルメロイが固有結界の中で仲間と死闘を繰り広げ セイバー「約束された―――勝利の剣!!!」 セイバーが眩い聖剣を手にして、残骸を葬り去り イリヤ「やっちゃえバーサーカー!!」 バーサーカー「OKイリヤ!派手にやるわよ!」 キャスター「私も今日はノリにのっちゃいます!」 バーサーカーとキャスターが背を合せて駆逐する 凛「片付けきらないわね!もう!!」 ルヴィア「ミス・トオサカ!」 凛「しま…!?」 凛の背後に残骸が襲い掛かる だが、その残骸は一発の弓矢によって砕かれる アーチャー「もう余裕がないのか、凛」 凛「アーチャー!?」 アーチャー「背筋が曲っているなんて君らしくないな」 凛「上等じゃない…!」 アーチャー「フッ…それでこそ、凛だ」 凛「こんなに苦労したんだから…」 凛「ハッピーエンドじゃ許さないわよ、桜!!」 慎二「僕は頭脳派だってのに!」 バゼット「頭脳を使うよりも、殴った方が早く敵を処理できます」 慎二「もっと効率とかさ!!」 バゼット「そんなのだから、人に好かれないのですよ」 慎二「余計なお世話だよ!」 慎二「ったく…桜のヤツ…この兄を此処まで面倒かけさせやがって」 慎二「さっさと幸せになれっていんだよ!」 士郎「投影開始…」 士郎が投影したのは、十年前にアーチャーが最後に見せた歪な短剣 士郎「桜、準備はいいか?」 桜は強く頷いた 数々の人の想いを込め二人はかつての恩師に再開する 554. ◆XFKJOt0a3Y 2014/06/16(月) 22 20 11.62 ID FHYLQExTo ???「どうやら迎えが来たようだぜ」 黒いなにかが貴方に声を掛ける ほう、予想よりは早かったようだ ???「なぁ、アンタさ」 うむ、どうしたのかね? ???「アンタ、充分に罪を償ったと思うぜ」 罪?何の事だろうか ???「誰も許してくれないって思うんなら」 ???「十年話し相手になってくれた礼だ」 ???「オレが許してやるよ」 ???「だから、ハッピーエンドでいいじゃねぇか」 ―――この世全ての悪が許したんだから ―――もう、救われちまえ 内側から開く音が聞こえる 外側から背を押される ――――光が飽和していく 桜「―――おじ様!!!」 久々に感じる、本当に久々に感じる人のぬくもり 貴方を抱きしめて涙を流し続けるのはかつての教え子 貴方は、静かに桜の頭を優しく撫でる ―――うむ、こういう時はなんというべきだろうか 辺りを見渡せば、いつの間にか知った顔に囲まれる ―――なるほど、皆、十年もすれば老けたようだ そうして、貴方はいつもの調子で皆に伝える ―――諸君、ただいま…と言わせてもらおう マッドアフター 『桜咲く 聖杯解体闘争』END おわり 555. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/06/16(月) 22 22 20.24 ID L1O64dQs0 乙! 556. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/06/16(月) 22 23 17.38 ID TEnqn8ob0 乙、文句なしのハッピーエンドだ 557. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/16(月) 22 24 57.37 ID XC93cTd9O 乙乙!
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300年前の小聖杯戦争概要 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ャ――z / / .三三三三三三三ト、,,_> ! l.ヘヘ i i. i i iヽ==イ| i i i //./l/. 、,,___/三三三ニ .lー ''''" ̄ ̄"  ̄ ̄`'、 .ヘヘ>、三三三ニ 〉,,_` ´ .!ヘヘヘ,, -‐ ''''ニニ''''.‐-< /./! `ー' _,,〉三三三 . ∠,,、 -z ,r――― ''" . \ \三ニ メ\`ーヒ´ 、 ´ {_二_} . ヘ、-ェ'チ/ヽ/'''"" 、 '"´,、ィ / . ..\  ̄''"\\\/i,ク,ヽ , -ィー'7_ヽミーュ,,!i/ミ `ヽ// />‐ 、 '" ,、 '" ツ / |^l .\` γ⌒ヽi´`ー-f、、_ヽ´_! ノ_,,, 、´/ ニヽ` , ,,_!i_ヘ,/ .., ヘー‐ { 、-' ,、 '´ / / /'''',,,," 彡 .三\ { リ ,,. ./ー 、〉´ , , ヽ. く,_` ―´ , 、 、 , >.ヘ-、 . | ,、 '´ / / `゙^ _,| │ .三三ヽ. `ー;.チ / ヘ,,/r! , _!_! >、` ´,< ノ.ノ ` テヽヽ_ヘリ .'´ / /l/ .,/,_ | .三三ニ ´二ヽ、リ \! !/、 ,>=、'、 . ! i リ,.=.ニ. ヽ リ '" ... ヘ./´二ニ. .// l_,'" | .| .三三ニi 二ニニ〉 . `!リ,,_/f´r,`ヽiヽ,| __ |/,i´i´、 `i!、 ,!.イ .. ヘ 二ニニ 三三三...;‐i {_,l゙ .... ........ . . .三三 i ̄\ニニi _,,---,-|!,, __{ミ,O ソノ_ノ. ヽヘ.ヘ.,,Oノ'ニ'リェ----.,,,ハ ニ/" ,/二 . lニ ニl . .. . .... .. ... .... .. .  ̄ ̄`|`i `!ニ!´i l f i!_ `_〃`ヲ ´ , ヘ ,ヘ`ヽェ,_ヘ_.ノ }l } } l_l_l_|ニ| i ̄il ― .〈/!_| .. . . .. . .... .. .. ――/-' _,リニ.!r―-ー,,_, 、  ̄- ´/ ==i ロi_,=.ヽ,, r―‐f-=ェ-, ̄_ . i.ニ\--!.;‐i |^l ... ... .. ... ... .. .---ェ'i<ニニニリ >_,´-,,、シr ーr/` ̄´ ` ̄´ \rヘi,,┘ヽ . リ!二ニ lニ ニl /'''',,,," 彡 . .. . .... .. ..三三ニ| _二二/ハ . 〈´_,,, ` i`'''〉〒〒〒〒〒、´レ i' . / !ニニ...〈/!_| `゙^ _,| │..... . .. .. .. .. . .... 三三/'`ー イ リ、 / ̄i !i. }.〈H_l-_l_H!_H_H l.〉/_/〉<, . リ、 ` ,,_ニイ三三三 . .,/,_ | .. .三ニ/ γ⌒ヽハ,_、.イ ! ! ヽヽ !〉=、 ヽ´ ̄ハ ̄`、ノ .// / ノ>,,,_ /7' >-ト、 ヽ、 ニ三 l_,'" | .|... ... .. . 三ノ. { ノ i \,>=イ´ フ´ l>-‐T ̄T‐- <.ヘ,,/./ ノ.リ /`" ,´ i _ 、 三 {_,l゙ . .. . ....ニ_,/ ヘ,__ ノy―-ヽ ノ, リ / ____ヽ l!、 ヽ> ,, /‐ェ 、〉、 ノ ,, ` ... .. .. .. .. . ..../ _/, i'///. 、´f i ./´>.―.<`\i ` ,、`>.´\\ }  ̄ _ヽ、 ヽ .. .__./" >'  ̄ ̄`>、´./--、≧ .'_/ `>{---}<´ ヽ, ィ´_,, -_\\ノヽ.....、__\ヽ ... ... .. . ニ /三三三三三 / ,、 ヽ //iョェ,''ーェェェェェ'',ェョ´ ヽ 〉 _,,  ̄.7三/ 三\,, ,,, _,,.-ー''''"゙゙"´゙''``'‐.、、.___________________________________,,.--ー''''''"゙゙''"´``'''"´``'‐''"´ ... .. .. . ... ... ``'‐.、,,.. .. . ... . .. . . . .. . ... ,,,,-‐'゛``'、,,-‐'゛ ... .. .. . ... ... .. . .. . .. ... .. .. . ... ... ゙゙゙゙''''''''''‐-- 、 ,,,,,___,,.--ー''''"゙゙`゙''ー-、_,,.--庁ー''''''"゙゙" ;;; ; .............;;;;; ; ; ; ; ; ;... .. .. . ... ... .、丶"''' 、丶、`丶.'.;';' ; ';' ; ';'.. .;';' ; ';' ; '" ;;; ;i;;ii i;;i ̄|rニユ l |l i i 二i, .;';' ; ';' ; ';'; ,. '' ';; ; ;; 爿| . ....;';' ; ';' ; ';'; ,. '' ';; ; ; ;; . ....;';' ; ';' ; ';'; ,. '' ';; ; ; ;; . ....;';' ; ';'`,,,,-‐'゛ ; ';'; ,.二.ll.| . 二 ̄ ̄|=,ィ'⌒ニニエニニil]1lー-il]|_三rーilil ̄|─r‐┬||irr-、v冖v" ;;; ; ; ; ; ; ; ; ; ; " ;;; ; ; ; ; ; ; ; ; ;...;;.;;ii i;; ; ;..; |l巫||、_,|斤il]il]|_三rーilil ̄|─r‐┬|i、_r-lT┐┬il]il]|_三rーilil ̄|─r‐┬r'⌒ヽ'' ,. ,. '' ;';' ; ';' ; ';';゙゙゙゙'''‐- 、 ,,,,,__韭| | .. .. |巫|il]il]|_三‐┬ lil「l ̄|i、_r lil「l韭l《fニニll ̄'' ;~'',;''゚ ;~'',;'', ;~,;''゚ ;~゚''゚ ;~'',;'',;''゚ ;~,;, ‐''"~ ̄~`''‐ ,.、t''T叮 i¬-、韭| |l ;...;;.;.;ii i韭lllll" ;;; ;|韭韭|ニニエニニエニニエ ; ;;';' ; ';' ; ';'; ,. '' ,.ィ;| ̄冂ilrーilil┬ li┬; ; ; ;; ,.‐' ;ニ´ィ 爿ヱ;' ;|I|:・:|I-lT┐┬━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 皇国日本のセラエノ町で起きた通称『星屑戦争』 セカンドオーナーのミカサが、黒幕(ムスカ)に土地の霊脈に聖杯(器)を埋め込む事を黙認。 何者かに誘導されるように我々は操られていたかもしれない ムスカの目的:この小聖杯戦争で勝ち、更に上位の本物の聖杯戦争への戦力ゲット 聖杯を手に入れた経路は不明。何者かが裏で画策 キバヤシ監督役に、参加者は各ページ参照 聖杯戦争の内容は地獄だった 絶望的な状況もまた誰かの手で操られている気がしてならない。 ミカサ、田中ぷにえを殺害、谷口に殺人未遂 黒幕ムスカ早期死亡 この小聖杯戦争には、ムスカの他に真の黒幕がいる 白黒の熊(ウォッチャー)出現=モノクマ? 6騎分の魔力が溜まった聖杯を強奪、塵塚怪王の権限 塵を集める権能により超巨大隕石群が地表に降り注ぐ事が発覚 ミカサ、谷口、眼駄無、セイバー(ポルックス)、サーヴァント(クルサースパ) 彼らの協力で、聖杯を取り戻す。 聖杯に、塵塚怪王の消滅を願えば総てが解決する だが…谷口、塵塚怪王を自ら倒し。セイバーの願いを叶えたいと言い出す 眼駄無、親友谷口のため立ち上がる 敵だった魔術師も協力(夜神はやて?) そして… 塵塚怪王を倒し、彼らは世界を救った しかし!! 事件が起きる(ウォッチャーは無関係?) セラエノ町は魔都と化し、聖堂教会と魔術協会の手によって霊的な封印がされる 【涼宮ハルヒ】がこの大惨事の原因 谷口が町を離れた時に、セカンドオーナー眼駄無が襲撃を受けた 谷口は自殺し、眼駄無も魔術汚染と火傷跡が残った 生き残りは眼駄無、一人だった キバヤシには、【プリーン】という受肉した英雄がいる 彼女に手紙を託し、キバヤシとサーヴァントは事態の収拾に向かう 眼駄無、錯乱し怒り狂うも、夜神はやてや皆に連絡 汚染された町をどうにかしなければ 正義の心を持つ者に届ける事を祈…ここで血によって途切れる 名前 コメント
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[#世界VライバーZooo] 基本情報 ルーム https //www.showroom-live.com/VCHET2G_0349 名前 ハレイ・シュレイダルト 番号 0349 ニックネーム ハレイ ファンネーム †同胞† ルーム挨拶(入室) やっはれい ルーム挨拶(退出) おつしゅれ Twitter https //twitter.com/audition5shuray Pt対象ツイまとめ https //twitter.com/i/events/1390299953075953665?s=20 マシュマロ https //marshmallow-qa.com/audition5shuray YouTube 配信タグ #オタV #オタV決勝 ファンアートタグ #ハレイ巡回済 ◉事故枠の多さではオデ中でピカイチではなかろうかと常々思っている。 目次 詳細情報自己紹介 配信タイムテーブル予定 活動の記録スタートダッシュ期間 予選イベント期間 準決勝イベント期間 決勝イベント期間 本選後の消息 用語・名言集 ファンアート 詳細情報 自己紹介 ハレイ・シュレイダルトと申します。 長いんでどうぞハレイと覚えてください。 無理せずまったりと、けれど油断せず走れればいいな。 のんべんだらりんまったりを信条に、オタトークを中心に推し語りをダラダラと、時にガチ泣きしながらお届け。 無言の時はきっと消しゴムハンコ彫っているので、つついて配信に戻してください(΄◉◞౪◟◉`) どなたさまも一度チラ見していただければ幸いです。 ◉立ち絵は湊谷 鈴さんに描いて頂きました!! みんな、鈴さんをすこれ!!!! ●コメントは全部読みます(読み逃しは許して) ●お名前読みます→読めなかったら教えてほしい ●あとはハレイをいじるなりBGM扱いするなり、のんびりお過ごしください ◯ファンマ †‡(ダガー、ダブルダガー) 覚悟を決めて、先へ進むよ 配信タイムテーブル 予定 日付 配信開始 配信終了 星集め 星捨て 備考 5/9 9 30 13 00 20 00 5/10 20 00 5/11 20 00 5/12 20 00 5/13 20 00 5/14 20 00 5/15 9 30 13 00 20 00 5/16 9 30 13 00 20 00 5/17 20 00 22 00 5/18 20 00 22 00 5/19 14 00 16 00 18 00 20 00 活動の記録 オタクを自認する 優しい語りかけが特徴的 消しゴムハンコが得意 ファンマはオタク+中二病的なもの twitterでの「ウザ絡み」が多い。(初対面も先輩も構わず突撃する) そのため交友範囲は広い 名前の由来は「晴れ」が好きなところから。「シュレイダルト」は、ペンネームを色々さがしていた時に出会った偶然の産物。参加当初からこの名前で参加していたが、初配信時、「周りが普通の名前(人の名前っぽいものとか)で驚いた」と言う旨、話している(なんかこう、片仮名名前が多いのかと思ってたんや!!!) 決勝に駒を進めた時用のネタとして語尾「にゃん」配信を温存していたが†同胞†に唆され実行。本人の予想以上に反応があり困惑する。 スタートダッシュ期間 スタダ当初から同じオーデに出ているこのルームを巡回し「箱推し」を公言し始める 深夜の枠で「自分は面白いのか」を自答すると言う(何聞かされてるのかわからない)枠を行う。本人は相当悩んでいたようだが、その際たまたま過去にオーディションに参加していた湊谷鈴さんがルームに訪れ、オーディション当時の状況や、その際のWIKIで大笑い。オーディションを続けることにする。後日、この縁もあり、湊谷さんへ立ち絵を依頼、使用する スタダ最終日前日深夜、5万ポイント達成していない事実に対して「予選もどうせすぐ落ちるしわたしはもういい」という趣旨の発言をする。†同胞†が奮起し星集めに走る中、あと少しというところで通りかかったリスナーにくす玉ギフトを投げられ、たまや達成。涙腺崩壊して泣き崩れた。この時の「わたしはもういい」発言についてとあるリスナーは「ダウナーでやっていた配信者より深く沈んでいた」と証言している 通りかかったリスナーにお礼を言うべく探していたがしばらく会えず、後日他のオデ参加者のルームで遭遇し、全力でお礼を言った 予選イベント期間 推し語りを基本的に行う。配信環境がスマホしかないため延々と喋り倒すAVANTYという土曜夕方17時に配信されていたラジオがお気に入りで、「聞き耳を立てて各界の著名人のお話を聞く」スタイルといい教授のお人柄といいBGMといい好きすぎる!とベタ褒め。ただリスナーに視聴していた者はいなかったため、コメントは止まったままであった オーデ参加者に乞われ、「健康保険(国保メイン)」の枠をとる。本人的にはそういう役所事務系の話がしたくてうずうずしていたが、リスナーに難しい話題と言われて以降披露していない おうた枠にて推しアーティストであるSound Horizonのアルバム『Roman』収録曲をフルで歌い切る(更新無しで2時間半歌い続けた) 湊谷さんに依頼していたイラストのほか、GIFを提供してもらったため、PCでの配信を決意。実家つよつよPCでの準備を始め、予選終了2日前に立ち絵の紹介とGIFでの受肉を果たす。 最終日、巡回しているZooo1期生先輩のルームフォローしていない事が発覚。カマキリネタを振ろうとしていた先輩の出鼻をくじき、「数少ないルームフォローしてる奴なのに」と嘆かれた(だって見かけたら行くし!!本当にごめんなさい!!!) 準決勝イベント期間 方言枠を行う。全力の東北なまりや「しゃべればしゃべたて〜」の早口言葉をサラーッとこなす。九州地方の方言「すいとーよ」を披露するも「水筒?」「出納?」などと言われしょげる。(アクセントなんてわかるか!!) RTA走者の推しについて語る。配信を見て欲しいからか、Twitterにてシェア情報を流すようになった おうた枠にて突然「色気のある歌い方が課題」と言い出す。「偏食」「吉原ラメント」を課題曲としてよく歌っている 狐火黒乃さんのファン。配信中に狐火黒乃さんが来られ、さらに社長が来られた際、推しトークをしたいようだが、そもそも言葉にならず、狐火さん本人にも「社長は気にしないで」とたしなめられる結局言いたかったことをまとめると「狐火黒乃と言うコンテンツを見出し作りだした社長はすごい」。 名前の由来確認から、一部リスナーにはおおまかな年齢がバレている。 Zoooオデ3大芸人枠の一角(ほかの二人は0229号ちゃん、みなぽん@鮫べラス) 5/16 ゴリゴリゴリ美ゲームコラボ(ゲリライベント上位特典)「お絵かきの森」30分に参加 【勾玉ざくろ×涌井キュリア×ハレイ・シュレイダルト×天月まこも】 準決勝最終日に夜間もおうた枠をとり、期間終了後大号泣して枠を閉じる。そのまま眠れず一晩あかしたことから、その日以降ドライアイの症状に悩むことになる。 準決勝終了時順位15位。 最終結果15位。 審査員特別賞を受賞し、決勝へ駒を進める。 決勝イベント期間 ドライアイの症状により家族に激怒された †同胞†の求めに応じ寝起き配信を行うも、Zooo研究生がきていた事に気がつき青ざめる(決勝だもんね、そりゃおいでになるわ…ああああやらかした‼︎‼︎)一部リスナーからは「夜更かししているからだ」「#はよ寝ろハレイ」などの愛のある?お叱りが飛んだ おうた枠の際、泣きの一回と称してアプリを再起動したところ無事に起動できて喜ぶ。その勢いで手を机にぶつけた。最初の一曲を歌った後に啜り泣きのようなものが聞こえたが、本人はくしゃみを我慢しただけと言い張るものの、あれは痛みを堪えていたのである。痛かった。 配信に来ていた配信者をオデ参加者として紹介しそうになる 長い配信生活により「ハレイ・マルマルダルト」になる 軽率にRT等で運動するツイを出し、腹筋腕立て伏せ各400回近くを記録してしまい、配信開始早々にすすり泣いた。(6/7無事に終了したが歌いやすくなる副産物に気づき枠はやらないが継続することに) RTAの推しに認知される 全国的に気温が高いといわれている日にもかかわらず、クーラーを途中まで付けず歌枠を実施。天然なのか鈍感なのかわからない様相を呈す。 リスナーさんの名前を呼び間違える。最終的には違う方を違う方の名前で呼ぶ。もうダメである。 決勝最終日前日に軽率にプロポーズする枠をとる。この準備のため、カウント枠を飛ばしかけた。 OBS設定の「メディアソース」を使用せずにBGMを流していたことが判明。 歌枠にて、プツプツとノイズが入る原因を究明したところ配信時に使用しているスマホが原因と判明。決勝最終日に新しいスマホにすることを決める。フリーダム。 最終日ハゲ祭り開催。遺伝はlemonの最後あたりにちらりと現れた。マイクを転ばせてしまい、リスナーの鼓膜をないないする。 オデ終了時点20位 最終結果19位 結果発表後、おつかれさま会開催。 本選後の消息 6/22を以て配信終了、フリー枠移行。お世話になりました。 Twitter移行先 @schradart1533 ルーム移行先 https //www.showroom-live.com/e3fef5628930 フリー枠でもオタク元気にしてました 2022/8/31 無期限休止。おつしゅれ、また会おうね。 用語・名言集 どんぶりメイド…立ち絵完成までは海鮮丼アイコンだったため、Twitter上でカトウ・シュクレティと仲良くなった際についたあだ名。わんこシュガーに行くたび呼ばれるし自称している。 泣くぞ?泣くからな!?…暴走する†同胞†にギフトを投げられ、感情が高ぶると出てくるかわいい。2パターンの派生が見れる。 パターンA 「いや、泣かないけど」…まだ笑える範囲。 パターンB:「泣」…気持ちが溢れ出る。 マッチョマックスペレー…MMペレー、またはMMPなど。「突然!マッチョマン」に登場するマッチョ化できる薬。マッチョマンの主人公が作成し、回収している。時折配信内でリスナーから提供されているがハレイがマッチョになる気配はない。BGMとして採用したいんだけどどこに申請出せばいいのあれ。 Zoooオデ3大芸人枠…某ニャンディさんが自身の枠内で発言した事に端を発する。「ハレイさんは今後有名になるかもわかりませんよ、Zoooオーディションの3大芸人の一人ですから」 ずーおでずー…「世界VライバーZoooオーディション参加中!」というはずが「世界VライバーZoooオデZooo参加中」と言ってしまったことから。本人としては「多分眠かったんだよね」と振り返っている ファンアート 千択きりこ画 当該ツイート Twitter用画像です。本画像はページ最下部に配置してください。
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「こんばんは、この辺初めて?」 ディーヴァが振り向くと、人の良さそうな笑みを浮かべる顔が視界に入った。 年齢は20代前半からせいぜい30といったところ。艶のある黒髪を左右に流し、その隣に右手を緩く掲げている。 昭和五十五年。 日本はイラン革命に端を発する第2次オイルショックの混乱真っ只中にあり、政財界は第1次の教訓を生かして、影響を最小限に押し留めていた。 来日していたディーヴァは人間社会の喧騒を意に介することなく、冬木市内を散策。 深山町を歩き回っている内に日が落ち、夜中の海浜公園から冬木大橋を眺めていた時、彼が声を掛けてきた。 「いやー、ガイドブック持ってるから声掛けちゃったんですけど」 「……」 如何にも親切そうな調子で続ける。 気のない様子で男の顔を眺めていたディーヴァの姿が一瞬、消えた。 次の瞬間、雪の様に白い顔と、泉のような青い眼が視界に大写しになり、男は僅かに身を引いた。 「…まずそう」 小麦色に焼けた顔を覗き込み、眉を寄せてディーヴァは短く言う。 口調には嫌悪もあったが、それ以上に憐みが込められていた。 大粒の藍玉が歪む様を見て、男は首を傾げる。 「キャスター!いるー!?」 頭だけもたげて背後にめぐらし、何者かを呼んだ。 給仕を呼んでいるみたいだ、と戸惑う男の両腕がだらりと下がる。 表情が抜け、ゆっくりと向きを変える。まもなく陽炎のような足取りでディーヴァの傍を離れていった。 彼は現在の自分に一切の疑問を感じていない。 その精神は既に活動を止めており、彼方から差すエメラルドの視線によって人形のように操られているだけだ。 男の姿が消えた園内で、入れ替わる様に女が一人、ディーヴァに近づいてきた。 胸元が大胆に開かれた衣装を纏う女だったが、俗っぽさは微塵も感じさせない。ワインレッドのドレスは優美な線を描き、背景が現代の街並みであることだけが惜しい。 美しい顔には今、冷たい色が宿っている。 先ほど名前を呼ばれたキャスター…ワインレッドの女は腰に手を当てている少女の前に立つと、呆れたように大きく息を吐いた。 対するディーヴァも純白のドレスに身を包んでいる。上半身は同色のケープで覆われ、胸元を飾る青い薔薇がワンポイントを添える。 血塗れたような真紅に負けず劣らずの派手な衣装だが、彼女は違和感なく着こなしている。 「大声でサーヴァントを呼ぶな。…用があるなら念話を飛ばせ」 キャスターはディーヴァがナンパされた時点で実体化。呼ばれた時点でミトコンドリアのコントロールを奪い、男を催眠状態に陥れたのだ。 放埓なマスターの振舞いに対して、彼女は終始気を揉まされっぱなしだった故に。 従属させるべくミトコンドリアに干渉を試みたことがあったが、ディーヴァの細胞核は尋常の生物とは異なり、キャスターのコントロールを容易く弾いてしまう。 マスター替えも考えてはいるが、依代として考えた場合、翼手の女王を手放すのは惜しい。せめて彼女と同等の魔力供給を見込めるはぐれのマスターが現れる事を今は祈る。 「だって、つまんないんだもん」 自儘な振舞いを窘められたディーヴァは口を尖らせる。溜息をつくと、小石を蹴る様な動きをする。 「せっかく面白そうなお祭りに参加してるのに、誰とも遭わないし」 「キャスターだって早く同衾相手を見つけたいでしょう?」 ディーヴァの子供の酷薄さを湛えた微笑に、キャスターは忌々しげに鼻を鳴らして応じる。 彼女が保有する『完全生命体』は核遺伝子を持たない完全なミトコンドリア生物を産み出そうとした逸話が、宝具に昇華されたものだ。 生前―マンハッタン封鎖事件以降、ミトコンドリアが覚醒した事例は確認されていない―なら、分身と適合した女性に完全体を生ませる事が出来た。 しかしサーヴァントとなって枷が嵌められたEve――キャスターは「メリッサ・ピアス」の殻を得た結果、分身による寄生が制限され、完全体の出産には魔力で構成された肉体で受精する必要がある。 もっとも精子を入手できればいいのであって、発動に性行為は必要としないのだが、その事を伝えても、ディーヴァは愉快気に笑うだけだろう。 ――これが翼手か。 人間の側には立ち得ないが、Eveに組する事もない。味方とするにはこちらと協調する気が無さすぎる。 稚気に富んだ女王は勿論、彼女に好き放題させている騎士達も期待はできない。 首尾よく聖杯が手に入ったなら、ミトコンドリアの反乱を抑え込める連中への対処も考えよう。 海浜公園の敷地から出ていこうとしたディーヴァが声を掛けようと顔を向けたとき、栗色の髪が宙に溶けていた。 眉を顰めたディーヴァが念話を飛ばしても、応じる気配がない。頬を膨らませて叫んでも、公園が鈴の鳴るような声を吸い込むきりで甲斐が無い。 ―嫌われちゃったか。 何が可笑しかったのか青薔薇の少女は笑みをこぼすと、さながら獲物を待ちわびる狩猟者のように、アトラクションを待ちかねる童女のような足取りで未だ眠らぬ新都を目指す。 【クラス】キャスター 【真名】Eve 【出典作品】パラサイト・イヴ 【性別】女 【ステータス】筋力C 耐久C 敏捷E 魔力B+ 幸運D 宝具A++ 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 陣地作成:D+ 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。 出産に相応しい「分娩室」を形成できるほか、大量の魔力を用意すれば、より安全度が高い「肉のドーム」を形成することが可能。 道具作成:EX 魔力を帯びた器具を作成できる。 後述の宝具以外は何も作成できない。 【保有スキル】 怪力:A 一時的に筋力を増幅させる。魔物、魔獣のみが持つ攻撃特性。 使用する事で筋力をワンランク向上させる。持続時間は“怪力”のランクによる。 飛行:B 後述スキルにより、空中を自在に飛ぶ。 飛行中の敏捷値はスキルランクで計算する。 ネオ・ミトコンドリア:A+ 細胞核を支配する能力を得たミトコンドリアを保有している事を示す。生産したエネルギーを使って多彩な効果を発揮できる。 キャスターは他者に宿るミトコンドリアに干渉することで、対象のゲル化や人体発火を引き起こす。 対魔力スキルによって干渉を無効化されることに加え、標的が魔獣や魔物など通常の生物でない場合、効果を軽減されてしまう。 姿を変えることが出来るが、クラス補正によって、ゲーム版でいう第1形態と第2形態を行き来する事しかできない。 【宝具】 『古き世を喰らう新生児達(ネオ・ミトコンドリア・クリーチャー)』 ランク:D~C 種別:対生物宝具 レンジ:1~40 最大捕捉:30人 レンジ内に生息する生物を"NMC"に変化させる。 NMCに変化した生物は、いずれも奇怪な外見に変貌を遂げ、体格や殺傷能力が向上。なかには特殊能力を発現する個体もある。 基本的に優れた生物ほど強力なNMCになる。 ネオ・ミトコンドリアスキルと同様、標的が魔獣や魔物など通常の生物でない場合、効果を軽減されてしまう。 『完全生命体(アルティメット・ビーイング)』 ランク:A++ 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 受精することで宝具が発動。完全体のサーヴァントを妊娠、陣地内部で出産する。 この時に生まれる生物は通常のNMCと違い、肉体の全てがネオミトコンドリアで構成されている。 最初は赤ん坊のような姿をしているが、人間一人分のエネルギーで戦艦一隻を沈める爆発を起こすなど、規格外の能力を持つ。 完全体は時間経過やエネルギー補給によって4段階まで成長。その度にステータスが変化していく。 完全体・第一形態のステータスは以下の通り。 【ステータス 筋力D 耐久D 敏捷E 魔力A+ 幸運E スキル 飛行:D 天性の肉体:A 単独行動:A+ ネオ・ミトコンドリア:EX】 【weapon】 変形させた自分の肉体。主に巨大化させた両腕と鋭い爪。 「NMC」 ネオ・ミトコンドリア・クリーチャー。 進化したミトコンドリアに肉体の主導権を奪われたことで異常進化、奇怪な外見・能力を得た生物。 キャスターの死後に一部がNYを離れ、アメリカ全域に散っていった。 【人物背景】 およそ10億年を生き延びた結果、宿主の身体を奪うまでに至ったミトコンドリアDNA。 生化学者・永島利明の手によって培養され、Eve1と名付けられた彼女は細胞核に反乱を起こし、人類の支配を目論む。 日本において完全生物を誕生させる事を試みるが、最期は永島の手によって殺害された。 数年後、聖夜を迎えたアメリカ・マンハッタンにて復活を遂げる。 人類に対し再び宣戦布告したEve――ミトコンドリアの女王は、同時期に超能力に目覚めた女性警官・アヤ・ブレアの手によって討伐された。 【聖杯にかける願い】 受肉。 【マスター名】ディーヴァ 【出典】BLOOD+ 【性別】女 【Weapon】 なし。 【能力・技能】 「始祖翼手」 人間の血を啜る類人猿。体長5メートル程度の鬼や悪魔に似た生物だが、平時は人間に擬態している。 翼手は体内に備わる第5の塩基によって、驚異的な身体能力や再生能力を発揮する。 蜂でいう「女王」と、働き蜂にあたる「シュヴァリエ」が存在しており、ディーヴァは5人のシュヴァリエを従える双子の女王の一人。 生まれついての翼手。 【人物背景】 19世紀に発見された謎の生物のミイラ「SAYA」から生まれた双子の片割れ。 初代ジョエルによって人間として育てられた姉・小夜とは異なり、実験動物として扱われていた為、人間の価値観について理解が薄い。 些細な偶然から姉・小夜と邂逅。彼女の歌声を褒め称えた小夜によって、ディーヴァと名付けられる。 初代ジョエルの誕生日に小夜の手で塔から解放されたディーヴァは初代ジョエルの関係者を皆殺しにした後、世界中に翼手禍を振り撒いている。 好き嫌いが激しく、無闇に一般人を襲う事はない。 32話にて宮城リクを強姦する前から参戦。 【聖杯にかける願い】 手に入れてから考える。 【把握媒体】 キャスター(Eve): スクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたシネマティックRPG。その一作目。 Eveのキャラについては瀬名秀明氏の原作小説も参照。 ディーヴァ: テレビシリーズ全50話。本格的な登場は23話から。 DVD、およびバンダイチャンネルでの視聴が可能。
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燃える、燃える。 島が、金が、命が燃えてゆく。 「い、嫌だ...」 私は震える喉で声を絞り出す。 死にたくない。 私はまだありあまる金を、バイカル湖から溢れんばかりの全ての金を使い切りたい。 だが、命乞いをしようとも奴らは、職業・殺し屋は止まらない。 当然だ。 殺しの権利を安く買いたたく逆オークション。そんなリスク無用の痴れ事に興じる奴らが、そんなことの為に命を賭けられる奴らが、金の力に惑わされるはずもない。 私の莫大な金の力が効かない奴らはまさに天敵としか言いようがない。 「イワノフぁぁぁ!!」 殺し屋の男が雄叫びと共に右の拳を振るう。 その時、私の見たものは...奴の右腕の枷に彫られていたのは、東洋の教典だったろうか。 そしてその瞬間、私は理解した。 これまで神ですら私を裁けないと思っていたが、それは間違いだった。 私は実は裁かれる者だったのだ―――そう、神(ポーフ)に。 そして、神はついに私の命を潰さんと目前にまで迫った。 ☆ 「クックククク....ハーハハハハハハッッッ!!!」 私は腹の底から愉快だと笑い声をあげる。 そう。あの時、私は神に裁かれるはずだった。 それがどうだ。あの恐ろしき殺し屋共は何処へと消え去り、私の命は繋がれ。 更には、戦いに勝ち残れば勝者の願いを叶える願望器まで手に入るというではないか。 「結局、神は屈したのだ。金の力に...このイワノフ・ハシミコフの力に!!」 やはり金こそが最強の矛であり盾である。 金さえ払えば、戦士だろうが女だろうが兵器だろうが土地だろうが、神羅万象地球上に存在する如何なるものでも手に入る。 金さえ積めば、殺人だろうが人身売買だろうが、如何な罪を犯そうとも赦される。 金さえあれば―――神すら、その前に頭を垂れる。 「私に聖杯とやらを直接渡さなかったのは、神であるためのせめてもの抵抗かもしれんが...なに、そこはソレ。すぐにでも貴様が金に屈したことを証明してやろう。 そうは思わんかね、アーチャー」 私は背後の英霊、アーチャーに嗤いかける。 「私は私の思い通りにならないやつらが大嫌いだ。その点、キミはわかりやすくていい。 英霊の身でありながら、御大層な大義名分ではなく金に従い金の為に戦う素晴らしい存在だ。お陰で交渉がつつがなく進んだというものだ」 「ま、ずっとそうやって生きてきたんでね。契約金分はしっかり働きますよ」 私は彼の肩に手を置きながら観察する。 私の言動にも顔色ひとつ変えず、己が金の走狗であるのを平然と肯定する。 その様子から、この男が根っからの傭兵であるのは容易に窺い知れた。 これはグルガ以上に『当たり』の駒かもしれない。 グルガ―――私が主催する裏格闘技トーナメント、ロシアン・コンバットの絶対王者を務めてきた男。 奴は強かった。私を良きパートナーと認識していたかはわからなかったが、牙を剥くこともなく私の見たい死合いを幾度も見せてくれた。 だが、奴の唯一の欠点は抑えが効かないこと。 一度本気になれば、命すら平然と奪うファイトスタイルは私の渇きを癒してくれたが、一方で命惜しさに奴を本気にさせまいとBook(イカサマ)をする闘技者が増えたのも事実。 もしも奴が英霊として呼ばれ、肝心な時にあの癖が発露してしまえば私自身にも危険が及ぶかもしれない。 奴に比べて、骨の髄まで傭兵であるこの男は、聖杯戦争を勝ち抜く上ではこれ以上なく心強い存在になるだろう。 徹頭徹尾金の関係であるため、金が切れればそこで終了してしまうだろうが、幸いにも私は大金持ち。 勝ち抜いた暁には百億だろうが千億だろうが一兆だろうが払うことができる。 そんな契約金を払えるマスターがどれほどいるだろうか?いや、いない。 このイワノフ・ハシミコフを差し置いて、いるはずもない。 「待っていろ神よ、そして職業・殺し屋どもよ!この戦いを勝ち残り示してくれようぞ!最強の力は私の金であることをな!!」 ☆ 「......」 何度目かわからないマスターの高笑いを眺めながらも、俺の心は一糸も乱れなかった。 平和ボケした連中はもちろん、そうでない奴から見てもこのイワノフ・ハシミコフという男が下衆であることには変わりないだろう。 だが、それがなんだ。 聖者だろうが愚者だろうが、人間は殺す時には誰だって殺す。 理想を掲げ。大義名分を掲げ。 それを成す為にに相手が邪魔だから排除する―――突き詰めればそれが全てだ。 そこに私情を挟めば目が濁り、心がどよめき、屍を晒すだけだ。 その点で言えば、金はわかりやすい。 命がけで捻りだした一億だろうが、片手間に払われる一億だろうがそこには何の差もない。 多い方が正義。感情が介入できない、ただそれだけのシンプルな強さだ。 己の力量と釣り合った金額を見極めれば、屍を晒すことなく人生を謳歌できる。 英霊となった身で人生云々を語るのもおかしな話かもしれないが。 とにもかくにも。 金の前には性格云々は何の意味もなさない。 欲っする金を払えるかどうか。余計な柵のないただそれだけの世界だ。 だから俺は雇い主が誰であろうと構わない。 公明正大を掲げ虐殺と餞別を繰り返す日陰者だろうが。 絶対女王制を掲げ弱者の拠り所となる使い捨ての英雄だろうが。 金食礼讃を謳う、人心掌握に長けた社長だろうが。 俺は俺の要求する金を払える奴の下に着くだけだ。 それは、英霊となった今も変わらない。 【クラス】 アーチャー 【真名】 火防 郷@血と灰の女王 【ステータス】 変身前 筋力:D 耐久:D 敏速:D 魔力:D 幸運:C 宝具:D (変身時)筋力:B 耐久:B 敏捷:C(スラスター使用時はB) 魔力:C 幸運:C 宝具:B 【属性】 秩序・中庸 【クラススキル】 単独行動:B マスターとの繋がりを解除しても長時間現界していられる能力。 2日は現界可能(吸血鬼として人の血を吸えば期間を延ばせる) 対魔力:C 魔術に対する抵抗力。一定ランクまでの魔術は無効化し、それ以上のランクのものは効果を削減する。 サーヴァント自身の意思で弱め、有益な魔術を受けることも可能。 この英霊は特に炎の系統の魔力に対しての耐性が高い。 【保有スキル】 吸血鬼(ヴァンパイア):A 魔力を一定量消費し変身することができる。 伝承の吸血鬼とは異なり、日光を浴びても消滅することは無い。 また、霊核を傷つけるか破壊されない限り死ぬことは無い。 ただし、変身することができるのは夜のみである。 その為、昼は例え暗闇においても人間体のままでしか戦うことが出来ない。 死ぬと遺灰物(クレメイン)という手のひらサイズの心臓を遺し、それを食した英霊は一際強力な力を手に入れられる。 変身体:A このアーチャーが変身した姿。 頭部からつま先まで纏われた燃え盛る鎧に、身体中に仕込んだナイフや銃や地雷など、近接においても遠距離においても十分な力を発揮できる。 また、身体から出る炎を利用して簡易的な陽炎を作り敵を惑わすこともできる。 沈着冷静:B 如何なる状況にあっても混乱せず、己の感情を殺して冷静に周囲を観察し、最適の戦術を導いてみせる。 精神系の効果への抵抗に対してプラス補正が与えられる。特に混乱や焦燥といった状態に対しては高い耐性を有する。 直感:B 戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を「感じ取る」能力。 長年の戦場で培ってきた観察眼と経験値は己の危険を的確に知らせてくれる。 【宝具】 『W・M・D(ウェポンズオブ・マス・ディストラクション)』 ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ: 最大捕捉:100 変身体の時にのみ発動できる宝具。この宝具は一夜のうちに一度しか使えない。 数多の大砲やミサイルなどを一斉掃射することで敵を撃ち滅ぼす。 【weapon】 人間体の時は、傭兵の経験を活かし、銃火器やナイフの扱いに長ける。 【人物背景】 男。金の為に場所を問わず戦う傭兵。 一番新しい職業は食糧輸出会社・ゴールデンパーム。 表面上は気安い好漢だが、その裏では傭兵らしく非常に冷静沈着且つ冷徹。 人を殺すことに躊躇いがなく、如何な状況でも情に支配されることもない。 常に金の支払いの良い雇い主のもとに就いている。 容貌はゴリラに似ており、本人もわかりやすい容姿を売りの一つにしているのか、ゴリラと呼ばれてもまったく気にしていないどころか受け入れている。 その為、あだ名は「ゴリファイア」「火ゴリ」「ゴリさん」などゴリラにちなんだものが多い。 火山灰を浴びて吸血鬼となり、以降はゴールデンパーム社長:ユーベン・ペンバートンを王にするという契約のもと戦っている。 【サーヴァントとしての願い】 イワノフを生還させ、己も受肉し大金を貰う。 【把握資料】 漫画 血と灰の女王 6巻以降の登場。 現状の主な活躍は6、11、12、14、15巻が中心となる。 【マスター】 イワノフ・ハシミコフ@職業・殺し屋 【マスターとしての願い】 生還し、自分を殺そうとした職業・殺し屋たちを始末した後は思う存分に金を使い欲望を満たす。 【能力・技能】 莫大な金。金は力なり。 【人物背景】 ロシアの石油王。超が付くほどの大金持ち。 貧困で育った彼は、成り上がったことで絶大な自信と欲望を抱くようになる。 己の自己(エゴ)を見開かすのをなによりの愉しみとしており、己に逆らう者には容赦なく経済制裁をはじめとした罰を与え、なにがなんでも屈させようとするほどのエゴイスト。 その為、普段は紳士的な態度で接しているが、興奮すると後先が見えなくなり、重大な問題が起きても「金で解決すればいい」とかなり短絡的になる。 ロシアン・コンバットという裏格闘技大会に執心しており、己の金の力で創り上げた最強の闘士・グルガの力を通じてイワノフ自身の力を見せびらかすのを愉しみとしていた。 だが、プロレスラー:アイアン・ペガサスこと天野和馬を半ば強制的に参戦させ、死に至らしめたことで彼の命運が決まる。 天野和馬の娘、天野メイが敵討ちの為に、イワノフ自身が与えた20億の賞金で雇った職業・殺し屋の二人により、グルガとイワノフは激闘の末に命を断たれることに。 イワノフが縋った金の力も、約20億の依頼金を8万円で買い取った卑しい狂人共には通用しなかった。 【参戦時期】 赤松に顔面を砕かれる寸前。 【把握資料】 漫画 職業・殺し屋 7~9巻『ロシアン・コンバット』編