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細胞と煉獄の燈(サイレント・シャワー) R 水/火文明 (2) 呪文 ■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。 ■カードを1枚引く。その後、相手のパワー1000以下のクリーチャーを1体、破壊する。 作者:テーメノン 評価 名前 コメント
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登録日:2018/09/07 (金) 01 18 36 更新日:2022/09/18 Sun 20 00 58NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 Lynn はたらく細胞 もう一人の主人公 クール ツナギ 伊藤静 佐藤健輔 免疫細胞 内山夕実 前野智昭 和田雅成 天然 女ザコ 好中球 日笠陽子 日野聡 村中知 柳田淳一 江越彬紀 熊谷健太郎 田中敦子 白血球 白髪 細胞 細菌退治の専門家 色白 血球 ばいばい菌だ。 出典:はたらく細胞、第1話『肺炎球菌』より、2018年7月8日から放送中、david production、アニプレックス、講談社、©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction。 ■概要 『白血球』とは人間の体内の細胞の一つだが、ここでは『はたらく細胞シリーズ』の白血球について解説する。 本編 CV:前野智昭、村中知(骨髄球)( U-1146) 熊谷健太郎(4989) 江越彬紀(2001)、佐藤健輔(2048)、柳田淳一(2626) 日野聡(好中球先生) BLACK CV:日笠陽子(1196) Lynn(8787) 内山夕実(1212) 田中敦子(司令官好中球) 伊藤静(隊長好中球) 演:和田雅成( U-1146) 人間の体内には細胞が約37兆2千億個(2018年現在の説)いると言われており、白血球は赤血球と並ぶ代表的な細胞の一つ。 白血球というのは好中球・好酸球・好塩基球・リンパ球(T細胞、B細胞)・単球(マクロファージ、樹状細胞)の総称の事であり、大雑把に言えば免疫細胞の事を白血球と呼ぶ。 しかし基本的に白血球と言われて多くの人が思い浮かべるのは好中球の事であり、 本作でも詳しい細胞以外は好中球の事を白血球と呼称するのでこの項目でも好中球の説明をしている。 好中球は血液にいる白血球の大半を占める細胞であり、外部から侵入した細菌やウイルスと戦うのが仕事。 いわば体内の警察。 『BLACK』には女性型が登場したが、『はたらく細胞』本編に登場する好中球は全て男性型で擬人化されている。 上下白の作業着に白のキャップ、髪は白髪で肌も色白どころではないレベルで真っ白という全身ホワイトマン。 知らない人からは下手をすると 手抜きか塗り忘れを疑われそうな造形。 ただし仕事の際は鬼気迫る表情でナイフ片手に細菌に襲い掛かる「細菌絶対殺すマン」となる。 『BLACK』を含め全員共通して三白眼な上に目にハイライトが無く、 顔にも常に影が入っているため、その迫力と相俟って近寄りがたい雰囲気を放つ。そのため一般細胞や赤血球から怖がられている。 しかしその外見や他の細胞から持たれている印象に反して、平素は穏やかでフレンドリーな人物像である。 食事対象は死んだ細菌やウイルス。食べきれないとマクロファージを呼んだりする。「菌汁」と書かれた食事や、普通のお茶なども飲む。 制服の二の腕には『WBC』と書かれた刺繍が入っているが、これは『White Blood Cell』の略。野球は関係ない なお本編と3巻の表紙で血小板を肩車をして遊走しているが、 実は血小板は単独では怪我をした場所には行けないので遊走できる白血球と複合体を形成し遊走しているのだ。 『BLACK』では本編では前述の通り全個体が女性。 そしてことごとく巨乳&つけてない 。 赤血球と同様に制服のトップスのデザインが異なっており、作業着ないし野戦服に近い本編に対してこちらはトレンチコートの様になっており、裾も長い。 そして どういう訳か全員とも前を留めていない ため、好中球達はみんな 谷間を豪快に露出させている 。 原作の白血球は「着崩していると有事の際に対応できない」という理由で、 蒸し風呂の如き高温下でもあの暑そうな格好をしていた(そして熱中症に陥った)が、 彼女らはそんな恰好のまま戦場に向かい細菌と戦っている。 武器も本編がサバイバルナイフだったのに対して、こちらは日本刀を使用している。 基本的には日本刀で戦うが、体内に被害を出してでも敵を倒さなければいけないと指示があればバズーカを使う。 本編中では白血球が死亡する様はほとんど描かれる事がない(ただ、3巻のアクネ菌編ではニキビの奥底に数百もの死体が投げ込まれていた)が、 今作では多数の戦死者が出ており、戦場には彼女らの遺体がゴロゴロ転がっている。 なお本来好中球は1日程度の寿命だが、どの媒体でも明らかに長期間生存している。 しかし唯一『細胞の話』では寿命が定められており、平均20日。 それ以外にも仕事をするたびにカードにスタンプが押され、スタンプの数が48個になると脾臓に呼ばれ処分される。 処分された白血球は骨髄で分化され、生まれ変わる。基本的に記憶は引き継がれない。 ちなみに作者はU-1146番のカッコいいイメージを作る際に、ウルトラマンや孫悟空のようなヒーローを意識しているらしい。 細菌もウルトラマン系のような自然界にいるようなデザインにしているとの事なので、まさしく白血球は『細菌退治の専門家』といえる。 ■登場白血球(好中球) U-1146番 本作のもう一人の主人公。右目を髪で隠した男性の好中球。 この作品のヒーロー的存在であり、解説要員でもある。実は全話数に皆勤して出演しているこの作品を代表するキャラクター。 パッと見では凄く怖い人相をしているが、実際は仕事にも他の細胞にも誠実で優しい細胞。 容姿は小説版では「真っ白な戦闘服を着た、白いぼうしに白い髪、はだの色も青白い青年」と表現されている。 肺炎球菌からAE3803を助けて以来、頻繁に会うようになりデートっぽいことまでしているほど仲良くなる。 しかし迷子になりやすくドジなAE3803に対する態度は過保護の保護者のそれであり、心配のあまりストーカーになってしまったことも。 彼女に後輩ができた頃には成長を認め見守る事もできるようになった。 実は骨髄球時代にもAE3803と出会い助けた事もある。 同じ好中球の4989、2048、2626とは「いつめんだよ」と書いた写真を撮ったほど骨髄球時代から仲良しグループ。 なお「いつめん」と一緒に目を輝かせながら「ズッ友」と書いた写真を撮った事と、一人で熱唱していたのを好塩基球に見られてしまった過去は忘れたい黒歴史。 好酸球とは同じ骨髄で育った幼なじみであり、彼女の適性と寄生虫駆除の実力をよく理解している。 しかし好塩基球の事は謎の言い回しも含めよく理解できていない。 『細胞の話』の時から登場しているが、名前が変わっていない赤血球とは違い「1116」という個体番号だった。 作中で寿命を迎え脾臓へと運ばれ新しく生まれ変わった。新たに「1117」という個体番号に。 なお「1116」は『いい色』、「1146」は『いい白』の語呂と思われる。 4989番 癖のある髪をおでこの真ん中でわけた男性。 1146とは特に仲が良い好中球であり、過去編以外ではだいたい登場しているレギュラー。 名前が四苦八苦な通り、頻繁に登場してはなんらかの災難にあっている。 2048番 こちらはサラサラした直毛を真ん中でわけた男性。 2626番 両目を前髪で隠した男性。 好中球先生 赤芽球たちに細菌の怖さを教えるためマクロファージに呼ばれてきた好中球。 ■はたらく細胞BLACK 1196番 本作のもう一人の主人公。 1146を女体化したような外見をした美女で、巨乳でありながらノーブラ。そして黒パンツ派。……白血球なのに。 原作者の清水先生は本作の白血球を「今まで読んだ漫画の中でも特に好きなデザイン」と褒めている。 ■はたらく細胞フレンド 2145番 本家の1146番によく似た白血球(好中球)。本家と違い少し前髪がカールしている。コミュニケーション能力に難のあるキラーT班長の奇行をよく目撃している。 赤血球や一般細胞と仲良くしていた事で本家のようにキラーTに殴られたりしている。(完全に自分も他の細胞と仲良くなりたいキラーTの八つ当たりである。) 仕事柄一緒に行動する事は多いがたいして仲よくもないキラーTの落とし物(スマホ)を預かるなど基本いい人である。 ■装備品 ナイフ アンチテロがモデルのナイフ。両足と腰に計6本装備している。 それとは別に投げナイフも腰にあるが滅多に使わない。稀に使って味方に当てないように練習している。 レセプター 近くに細菌がいると反応するレーダー。 範囲と音量は任意で調整可能だが、具体的にどこにいるのか特定する機能はない。 クイズ番組で使う○の奴にそっくりな見た目で、赤血球からマシなデザインはなかったのかとツッコミが入れられている。 制服 一面真っ白な制服。 細菌の血液などで汚れると免疫細胞専用の洗い場へ行き洗い落とす。 また戦闘で破れたりすると赤色骨髄や脾臓・肝臓など血球の出生や貯蔵に関わる場所へ行き新しい制服を貰う。1146の場合はLサイズを。 通常免疫細胞が貪食つまり戦闘をすると死んでしまうのだが、 本作ではそれを制服のダメージで表現し、それを交換する事で帳消しにしているのではないかという考察がある。 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 血液の中にいて、細菌の血液で真っ赤に染まるという・・・ -- 名無しさん (2018-09-07 10 11 25) BLACKのほうのCVは田中理恵さんか日笠陽子さんのイメージ -- 名無しさん (2018-09-07 14 05 10) 1146さんに限らずオンオフのキャラの変わりようがすごいのよね。周囲が引く気持ちもちょっとわかる。 -- 名無しさん (2018-09-07 16 43 41) 誰かに似ていると思ったらアレだ。HELLSINGの大尉。いやあっちはこんなに喋らないけど -- 名無しさん (2018-09-08 00 36 56) いつもお茶ばかり飲んでるのは抗菌作用で口の中を洗ってるからなんだろうか -- 名無しさん (2018-09-08 08 01 08) 連載の都合か、彼らの寿命は服の損傷に置き換わってる模様。破れたら肝臓とかで服支給してもらってる。原作5巻参照。 -- 名無しさん (2018-09-09 15 14 01) 自分がアレルギー体質のため普通の人には血の一滴の中に彼らが300~500程いるのだが自分の中には一滴に1万程彼等がいる。 -- 名無しさん (2018-09-25 09 46 05) なんだかんだいわれているが気配りができるすごく良いやつ。 -- 名無しさん (2018-10-23 09 37 48) コラボでこの人(?)がパッケージの純米大吟醸 拝盃錦(ばいばいきん)なるものが発売中。…なぜこのネーミングにw -- 名無しさん (2021-01-27 21 21 09) ↑ 風邪っぽかったら熱燗で飲むがよい -- 名無しさん (2021-01-27 21 47 43) おいおいBABYも、ちっこくて頼りなくて赤血球が好きってくらいで、武装は変わらないけど -- 名無しさん (2021-09-30 19 23 00) 名前 コメント
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解説 humi氏(アンニュイ氏)の希望VS絶望シリーズのリスペクト大会。 投稿者はN社長氏。初投稿の大会となる。 ルール 試合全体の流れ 希望軍(狂中位~狂上位)と絶望軍(狂最上位~神下位?)によるチーム戦 各チームから1キャラずつランセレで選出し戦わせる 例外で10試合ごとに無差別戦(説明は後ほど)を行う 希望軍は3敗で脱落 絶望軍は1敗で脱落、希望軍に敗北した場合は脱落せず希望軍へ裏切る。裏切り後に敗北した場合は例外なく脱落する 最終的に相手チームを0人にした方の勝利 設定・試合後の処理 タイム:99秒 ゲームスピード:fast 2 Round開始後リアルタイムで10分経った場合は引き分けとする エラー落ち、試合が終わらない、引き分けの際は両者敗北扱いとする 無差別戦 10試合ごとに行われる無差別戦では両軍の全員からランセレで2キャラ選出し戦わせる この無差別戦で敗北した絶望軍は希望軍に裏切る(絶望軍同士が勝負した場合でも適用) 敗者復活 10体のキャラが脱落する毎に脱落したキャラからランセレで一人選出し、所属チームに復活する 復活したキャラは1敗で脱落する 今大会ではチームごとに勝利数をカウントする 希望軍の勝利数が10勝する毎に「脱落した希望軍」のみ、からランセレで1キャラ選出し復活させる 絶望軍の勝利数が50勝する毎に「脱落した絶望軍」のみ、からランセレで1キャラ選出し復活させる(裏切ったキャラの勝利カウントは絶望軍に入る) 脱落しているキャラがいない場合は次に脱落したキャラが即時復活する 出場選手 ※キャラの設定の表記抜けをブロマガで補完しているため(現在利用不可)、カラーが確認できないキャラがいたり試合での設定とは異なる可能性がある + 希望軍(63名) キャラ名 カラー 製作者名 備考 ボウケン 1p humi氏 名無しのぽろろ氏パッチ入 置きロバート humi氏 大門 12p humi氏 イカ娘 humi氏 強化パッチ S-魔理沙 10p 軟骨カレー氏 K-カービィ 12p 車掌B氏 性能変化ON 神速久那妓 8p lunatic氏 六丸都古Re-EASY- 9p 609z氏 STGf0394 6p 七紙零氏 HPLv.6 ATKLv.11 DEFLv.6 A-沖田 10p レビ24氏 心眼Lv3 魔王の凱旋使用可 コンボ補正なし 当身警戒Lv3 宝具Lv5 鴇羽舞衣EX 6p rakurai氏 ブロッキング率:10 コンボ限界値:40 灼光波即死化ON コンボ補正解除ON K_GoMyungGook 2p サクラ@さん氏 タイムアップ時life500まで回復ON パワーゲージ常時最大 3ゲージセブンス使用可 喰らい抜けダメージ 450 Freezing Knight 3p GoMyungGook氏 CJJを好む単細胞氏パッチ入 被弾ダメージ 100 Night of Starry Sky 12p NiX氏 バナナヤ 8p ワーグナー氏 Hei_F 12p FLAM氏 12P性能 1 AI技すべて使用 真剣妖夢 12p 影縫氏 石見守服部半蔵正成 Silverstar氏 モズ落とし性能 3 回避性能 天/斬 0 チートON 食らい抜けによるゲージ消費 0 自動気分入れ替えスイッチ 3 ガトチュマン STG氏 ライフ管理ON 投げ無効ON 分身の数 10 投げ永久ON 聖帝王サウザー 5p SuperMario193281氏 ドレスシンデレラ澪 10p EINZBERN氏 無敵時間設定 60 くれいじぃ繭”いーじーすたいる” 3p Digoxin氏 ゲージ自動増加 3 攻撃性能 3 防御性能 1 反撃性能 7 初期装甲値 5 装甲性能 2 幸薄観鈴 6p まるがお氏 アドヴァンスド本気京 5p 黒い鳩氏 仟弐佰伍拾八式・天土 1 三神技の壱使用可 ベガEX 12p PotS氏 123456789氏パッチ入 防御耐性有り 論外化なし AI永久スイッチ 2 ハッピーバレンタイン 11p みーご氏 Happyモード 1 ゲジマシ量 30 村娘小傘 3p ゆっくり氏 レミリア(略)重戦車 12p 1%氏 Mirage 7p BK氏 GodRay 10p Powerless氏 Sans 6p STG氏 クドラSTORM 12p ゴンドワナ氏 攻撃力補正 2.0 アーマー数 100 ゲージ増加率 2.5 オルガ・イツカ 8p STG氏 ゲジマシ 10 イオフレーム獅電改 1 G-名雪 5p rakurai氏 AIレベル 4 リコイル率 10 暁絶N 12p 十字星NKz氏 Fベロシティ制限 0 Fベロシティ脳OFF 対狂モード 2 無常の太刀 2 ゲージ自動増加 2 対狂モードAION くらい抜けON 錬成具 2 黒カウンター 2 琥珀にゃん 1p 混沌の理氏 黒瑪瑙(オニキス) 1p 混沌の理氏 ヴァルキリーまどかさん様 4p ヤンマー氏 戦乙女サキ 5p 影縫氏 剣帝レーヴェ 4p アーク灯氏 take氏パッチ入 一括設定 7 スーパーナイト楓 sudara13氏 KENDOU 7p 影縫氏 LastStarman 7p 夫氏 AILv 3 ちなつの髪の毛 Mapelao氏 超ベジット 12p オカチャンマン氏 フロン 4p stupa氏 リュウセイ氏改変パッチ入 ドクロの数:4 喰らい抜け:30 魔界公式モード スーパージョセフ STG氏 ブロッキングスイッチON 大ダメ無効値 700 体力が減るたび硬くするON ゲジマユスイッチON その他スイッチOFF 猛禽王ペットショップ 雑魚氏 設定デフォルト 冥界シャンデラ 6p 影縫氏 SACHIEL Rikard氏 Dark Cloud氏 kokuryu氏AI AIレベル 7 一括設定ON サワキちゃん 5p しげふらいど氏 同封AIパッチ入り 太刀厨 6p 影縫氏 グレート・ガイアン 5p キヰ氏 Assassin 7p Winds776氏 AI一撃使用許可 1 ブロッキング率 8 セリカ=シルフィル 11p ark氏 DEF250→120 11p性能レベル 4 3ラウンド目覚醒可 AI即死攻撃使用制限 2 即死無効設定 1 装飾品設定 2 思い出の首飾り 5F 見切り性能 0 オーバーキル無効設定 1 無効閾値 800 雷霆暁 GGG氏 完全世界ON 被ダメージ倍率 0.8 Aロック 9p aaa氏 ステ抜けOFF ダメキャン 600 食らい抜け 20 地獄拳士ギース 12p ピヨ=ブラックバーン氏 軟骨カレー氏AI 羅生門体力制限なし 二撃無効化ON チートキョン 7p 影縫氏 KARATE先生 7p kakeyぷらい氏 本来の先生スイッチON Nナインボール=セラフ 9p aaa氏 開始時PA展開 ステ抜けOFF ダメキャン設定 800 Keeper of N.E.S.T.S New 5p Flowrαlliα氏 ST回避率 1000 スイッチ全てON Aはぁと 11p aaa氏 ステ抜け設定 300F ダメキャン設定 600 + 絶望軍(63名) キャラ名 カラー 製作者名 備考 ゴッドワルド SAMSARA氏 マシロふぁんぐ lunatic氏 覚醒ON アザゼル SAMSARA氏 Tim-SkAi ver1.63 7p 八式特攻人形氏 Hastur 7p スターマン・センゾ氏 life 1000→1500 スーパーメカ翡翠・改 1p 制作者不明 破壊神ビルス 11p オカチャンマン氏 状態変化制限スイッチ 全開使用 AhojinGod 12p アメリ氏 life25 龍骨鬼 (笑)氏 TU回復設定 1 難易度設定 2 常時タイマーフリーズOFF ジャッジメント黒子 3p gazelle氏 ヨハネのペン サクラ氏 幻想殺し 8p リュウセイ氏 朧火明夜 12p 解体夜氏 3R目覚醒on 七夜葬志貴 4p STYM氏 3R目覚醒on 七夜死貴 12p 3104氏 フラペナon 3R目覚醒on 断罪者 6p Powerless氏 6P強さ調整スイッチ 4 アルファ・ゼロ 7p かませ氏 竟 Sog氏 熄癈人氏AI 自動回復ON 食らい抜けON 技強化ON 技超強化ON 鬼巫女靈夢 3p 将棋好き氏 マガツモードON Marshall スターマン・センゾ氏 ブロッキングon 蝕帝エンヴァイア 7p シィグマ氏 被弾回避可能回数 5 毒強度 2 海帝イグリード シィグマ氏 覚醒可 3ラウンド ブールブール・イージー 敵の敵氏 オロチ グレードスリー エクスキューション 6p GGG氏 禍雨心傘 Var GxRv 黒巻氏 超必殺頻度 1 防御レベル 2 TU回復無効 蓄積ダメージキャンセル値 1000 時間喰らい抜け 300F オーレリーズバリアProj耐性 0 オーレリーズバリアの耐久値 5000 DeepDeepDeep発動時%nF1デバックキー攻撃ON ケシェト 6p Mapelao氏 レベル下限値 7 ヴェートON A_Flowey piitpiiii!氏 設定全てデフォルト Rare Akuma P.o.t.S氏 狂紳士ルガール 12p ピヨ=ブラックバーン氏 AIスタイル 4 耐久警戒AI 2 根性補正値 1.0 回復感知Lv2 ON カイザーフェニックス使用制限 5 G・スクィーズ使用制限 5 マグナディウエス soruzin氏 AI待機時間 0 SB開始値 50 AI詳細オプション 2111122100 Solitary-ZERO 熄癈人氏 攻撃力倍率 1.0 AILv3 冷凍少女クーラちゃん 5p kakeyぷらい氏 即死解放ON 被弾ヘルパースイッチON Creepy-Meirin 12p Paradox氏 破滅の悪夢”こぁ” 12p 十字星Nkz氏 Try氏AI くらい抜けON 精霊光の冥衣Ⅱ 12P専用行動ON 凶悪化 3 カラー補正 0 Cryptic White Knowledge noelchanhaseigi氏 Sakuya the Ripper 5p Volcrz氏 Hecate Scarlet 9p K_NaCa氏 両儀死姫 9p カリン糖氏 ガー不対策スイッチON 回避攻撃ON アーマースイッチOFF 回避行動優先レベル:1ゲジマシ量:15 回避レベル:7 OTHK使用可 永タゲ使用可 直死使用可 魔砲少女青子 7p 駄菓子菓子氏 ギア数リセットOFF お淑やかスイッチOFF 初期ギア数 3 自動支援ビームON 脆さスイッチ 通常 高野レンSA1 SAMSARA氏 無敵追加OFF ライフ回復追加2ON エレシュキガル-Easy 12p EINZBERN氏 Romancing Fairy 12p 普通の狐氏 life 1000→700 AngleDrawSphere2 12p pkrs氏 神撫学園一般星徒-緑- rakurai氏 ゲジマシスイッチ 2 AIレベル 3 ロジカルシールド率 5 アーマーダメージ量 100 性能強化 3 Aジェダ 11p aaa氏 ゲジマシ 3 食らい抜け設定 10ヒット ダメキャン設定 1000 ステ抜け設定 30F 永続ターゲットレベル 1 無影 7p 酔狂氏 グルガン乱入率 5 ダミー機能ON 紫雷の麒麟 カリン糖氏 ゲジマシ量 15 セレス制限なし アーマーダメージ設定 ‐50 AFアンサラー SAMSARA氏 PA展開開幕ON アサルトアーマー使用可 ボルトカイン 8p にゃんぱすー氏 自然の申し子 カイン 6p リン酸トリエステル氏 カラミティカイン ゴクト・R氏 オロチ永森 7p kinomiya氏 AIレベル7/13 ストーム・イグニス ゴンドワナ氏 AIレベル1/3 レベル初期値 2 Crazy-Catastrophe 熄癈人氏 %n,親捏造,F1封印 輪廻封印 因果封印 雷雲 黒巻氏 お稽古スイッチON S_赤屍 2p piitpiiii!氏 耐久設定 30 アーマー周期 8 2Pカラー弱体化OFF 杉浦ロマネスク DAEMON サクラ氏 真・阿修羅 6p kakeyぷらい氏 真の神 羽入 10p Xボックス アルフライト氏 ほむほむ kira氏 即死スイッチ全てON 回復阻止ON 被弾ダメージ 200 ダメージキャンセル 200 ストライカーセレクト 杏子 朱鷺宮神依 11p 匿名スマブラー氏 エビルディオ りゅりゅう氏 被弾後無敵時間スイッチ 5 吸血使用可 弱体化スイッチON 弱体時”毒”スイッチ 1 設置ヘルパースイッチON ドクオ 12p サクラ氏 AIレベル 3 モード3 強化 4 設置技の利用 2 軸使用率 50 切り払い率 100 爆弾攻撃 4 童貞玉使用可 君が泣くまで殴るのをやめない使用可 ゲージ回復 3 3ゲージ技項目すべて制限なし 初期ゲージ 3000 憶えたぞ ON 関連大会 【MUGEN】第2回希望vs絶望リスペクト大会【絶望精鋭編 狂中位~???】 コメント 名前 コメント マイリスト
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259 名前:怪盗キンケドゥ・クリスマス決戦編 四の一投稿日:2006/12/23(土) 02 29 44 ID ??? 次の日。 予報通り、雪はやんでいた。しかし空は灰色の雲に覆われたままである。 『今日は一日曇りとなるでしょう』 天気予報のキャスターは、相変わらずの笑顔を貼り付けていた。 「やだねぇ、ただでさえ日が落ちるのが早いのに」 「雪のない冬なんて、クリープを入れないコーヒーみたいなもんだよな」 TVの天気予報を見て、ジュドーとガロードが愚痴る。 「ガロード、表現が古いぞ」 とツッコミながら、アムロが新聞を読んでいる。他、ヒイロは既に火消しのバイトで家を出ており、ロランとシーブック以外の兄弟は起きていない。 「あれ、二人とも、今日は早いですね。兄さんは嬉しいですよ」 「へへへ、まーね」 「俺達だって早起きするときもあるんだよ、ロラン兄」 二人にすれば、ファラ先生がメチャメチャ怖かったから、などとは言えるはずもない。 しかし昨日の騒動を知っている人間が一人、ここにいるのである。 「なんだ、ファラ先生に絞られたのか?」 シーブックが何気なく言うと、二人はそろって顔を引きつらせた。 (ホントこいつら分かりやすいな…) 260 名前:怪盗キンケドゥ・クリスマス決戦編 四の二投稿日:2006/12/23(土) 02 30 36 ID ??? 「なんで兄貴が知ってるんだよ!?」 「なんでって、昨日俺の目の前を爆走してったじゃないか。改造車とトナカイソリで」 「見てたんなら助けてくれたってさぁ!」 「俺らサンタのファラ先生にギロチンやられたんだぜ!? トラウマにもなるっての!」 シーブックの脳裏に、サンタコスチューム(ミニスカート仕様)のファラ先生がギロチン(いわゆる延髄切り)をしている光景が浮かぶ。 必死に頭の奥に追いやった記憶である。 「うわあああ! サンタファラなんて、せっかく忘れてたのに!」 「そうか? なかなか可愛いじゃないか」 にこやかなアムロの言葉に、朝の空気が凍りつく。 (アムロ兄、本気で言ってんの!?) (兄貴…エロ大名とは思っていたけど、ここまでとは…) (絶対ウッソはアムロ兄さんの背中を見て育ってるよ…) などとやっていると、窓の外から、 シャン、シャン、シャン… 『げぇっ!! ファラ!!』 見事に二人は体を震わせ、我先にと朝食にとりかかる。 「あれはクリスマスの鈴の音じゃないんですか?」 「そうと分かっててもダメなんだよっ! 鈴の音って時点でアウト!」 「情けないぞぉジュドー=アーシタ! 女に怯えるとはなぁ!」 『だったらアンタも一度ギロチンにかかってみろや!!』 やはりいたギンガナムを、二人は外へ放り出す。 ちょうどそこにファラのトナカイソリが走ってきて、見事に跳ね飛ばしていたようだが、シーブックは何も見なかったことにした。 というかサンタファラの記憶は封印したい。 兄弟家の朝は今日も平穏であった。 261 名前:怪盗キンケドゥ・クリスマス決戦編 四の三投稿日:2006/12/23(土) 02 31 53 ID ??? 怪盗キンケドゥ本部(即ちシドの骨董屋地下)では、盗賊たちが集まっていた。集合をかけたのはトビアである。 キンケドゥ=シーブック、トビア、ウモン、キッド、シド。メンバーが一人いないだけで随分寂しく思えるものだ。 「二人の反応の記録を辿ってみたんだが…」 キッドがディスプレイの表示を切り替える。キンケドゥは昨夜のヒイロを思い出した。 「昨日の17時02分にゾンドとX2が起動、反応ロストが16分。場所はジュピター日本支部近く…随分遠くまで行ったもんじゃの」 「トビア、一体何があったんだ?」 「…………」 トビアはうつむき、震えていた。しかし意を決したように顔を上げると、一気に昨日の顛末をしゃべりだした。 ジュピターを調べよう。そう言い出したのはザビーネだった。 全員に話してから動こうとトビアは言ったのだが、ザビーネは聞かなかった。聞かないだけでなく、 『君はキンケドゥの指示がなければ動けないのかね? それでは奴にベルナデットを取られてしまうぞ』 ベルナデットを持ち出され、トビアは完全に頭に血が上ってしまった。 彼女がキンケドゥに好意を持っていることは、トビアも知っている。彼女にいいところを見せたいという下心があったのだろう、トビアはゾンド・ゲーで出た。ジュピター日本支部に行くためである。 だが、もう少しで着くというところで、迎撃部隊と鉢合わせしてしまう。 まるで待ち伏せしていたとしか思えないタイミングだった。バタラがわらわらと出てきた。 動転しながら、それでもショットランサーを撃っていた。ここで逃げてはベルナデットに笑われる、と半ば脅迫じみた思考をしていた。 そこに、さらに熱線が飛んできたのだ。見ればザビーネがバスターランチャーを構え、自分に狙いをつけていた。 「ザビーネさん!? どうして!?」 「単細胞はいい加減に直すべきだな、トビア君」 「どうしてあなたがそっちに!?」 「私は私が主と定めた者のために働くのみだ」 「じゃあ、僕らを裏切るっていうんですか! カロッゾパンは、セシリーさんはどうするんです!」 「……グッドラック」 そして――ゾンド・ゲーは破壊された。 262 名前:怪盗キンケドゥ・クリスマス決戦編 四の四投稿日:2006/12/23(土) 02 33 14 ID ??? 「セーフティーシャッターがなければ墜落の衝撃で即ミンチでした。僕はあれのおかげで脱出できて、シャクティさんに拾われたんです」 トビアの話が終わると、沈黙が降りた。 ザビーネがX2を持ってジュピターに寝返ったのだ。そのダメージは、物資・人材・精神、全てにおいて計り知れない。 中でもキンケドゥの受けた精神ダメージは大きかった。 「何故だ、ザビーネ…あんたはパンの道を極めるんじゃなかったのか」 呆然と呟く。 兄弟子であり、仲間であり、ライバルであった男が、業者に入るなどとは信じられなかった。 しかし、ならばトビアの負った傷は何だというのだ。昨日の姿は。 X2がここにないのは何故だ。 「しばらく俺たち、動かない方がいいな」 キッドが言う。引き続きキーボードを叩いており、その表情は陰になって見えなかったが、声のトーンから十分に類推できた。 「ああ。ザビーネのこともあるが、昨日警察に匿名のリークがあった。カロッゾパンが俺達の隠れ蓑だって、な」 「カロッゾパンが? どうして」 「普通に考えりゃ、X2使ってるのがザビーネだってジュピターにばれたんだしな。あいつが何にも言ってなくても、カロッゾパンが関係あるかもって思うだろ」 「じゃあ、リークしたのはジュピターってことですか?」 「確定じゃないけどな。怪しいってだけで」 厄介なことになった。全員の思いはそれだ。何のためにザビーネが裏切ったのか、そんなことを考える余裕はない。 キンケドゥは溜息を一つついた。 「怪盗キンケドゥ、活動休止だ。ここに集まることもしない方がいい。いつでも証拠になり得るものは処分できるようにしとかないとな。…が、シド爺さん、情報収集は引き続き頼む」 「キンケドゥ…」 「俺はリィズを助けるまでは、キンケドゥでいなければ…」 言いかけて、気がついた。 リィズを助ける。これはシーブックの目的である。それに仲間を巻き込んではいけない。あくまでこれは自分の目的で、皆は善意で協力してくれているだけなのだから… 「よし、了解じゃ。任せておけ」 キンケドゥの思考を遮るように、シドが頷いた。 目を丸くするキンケドゥ。シドはにやりと笑っている。 「ま、情報戦なら俺だってちょっとしたもんだしな。俺も手伝うぜ、爺さん」 努めて明るく、キッドが言う。キーボードを叩く手は休めない。 「では、ほとぼりが冷めたら活動再開じゃな。それまでにザビーネを懲らしめておかんと」 からからから、とウモンが笑う。 「そうですね。僕も一発くらい殴り返したいですし」 いつもの元気さで、トビアも言う。 「…………いいのか、みんな?」 問いかけて、慌てて言い直す。 「いや、頼んだのは俺だし、嬉しいんだが…表の生活のこともあるし、これは元はといえば俺の…」 「水臭いぜ、シーブック」 キッドはキンケドゥを『シーブック』と呼んだ。キーボードを叩き続けており、やはり表情は分からない。 「ここで抜けるような覚悟で盗賊しちゃいないって。俺らにだってそれなりの目的がある。それに俺らが抜けたら、お前はどうするんだよ。一人でリィズちゃんを助けられるか?」 「…………」 言葉に詰まるキンケドゥ。 カシャッ、と最後のキーを叩き、キッドは振り向いた。紛れもなく笑顔で。 「気にすんなよ。仲間だろ?」 その言葉に、トビアら三人も笑顔で頷いた。 263 名前:怪盗キンケドゥ・クリスマス決戦編 四の五投稿日:2006/12/23(土) 02 34 20 ID ??? シドの骨董屋からの帰り道。バス停までの短い道のりを、シーブックとトビアは一緒に歩いていた。 「ごめんなさい、キ…シーブックさん」 トビアが謝ってきた。何のことかはすぐにピンと来た。 「やっちまったのは仕方ない。これから、動くときはまず全員に宣言すること。いいな」 「はい」 「それと、俺はセシリー一筋だから安心しろ」 「……はい」 「そうだ、セシリーに連絡してないな、お前が無事だって」 「セシリーさんも昨日のこと知ってるんですか!?」 「お前の叫び声を聞いたんだよ。驚いたぞ、あのときは」 「??? 叫び声?」 首をかしげるトビア。シーブックは苦笑した。 トビアにはニュータイプの自覚がない。シーブックもセシリーも彼の能力に気付いてはいるが、積極的に能力を開発させようとは思っていないし、トビアの両親もNT能力には全く無関心だ。 身近な人物が誰も言い出さなければこんなものなのだろう、とシーブックは思っている。 こうして一つの犯罪結社は存続を決定した。社会道徳上は大変好ましくない出来事である。 だが当人たちにとっては、これ以外の選択肢を考えることなどできなかった。 そう、この時点では。 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。このページにつけられたタグ キンケドゥ・ナウ ザビーネ・シャル シーブック・アノー ジュピター セシリー・フェアチャイルド トビア・アロナクス ファラ・グリフォン 怪盗キンケドゥ クリスマス決戦編 長編
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タイトル グルメ細胞の謎!!(ぐるめさいぼうのなぞ) シリーズ エア編 話数 292話 収録 トリコ33巻 掲載誌 WJ2014-42 概要 エア編20話目。宴の最中にNEOが急襲し、鉄平に小松の心臓が潰されてしまう。 登場人物 トリコ 小松 ココ サニー ゼブラ ブランチ 鉄平 茂松 カリウ ボンレス マッピー ディナー ノッシュ ダルマ仙人 オクトちゃん ←291話 →293話
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細胞の体積が増加すると、細胞内の濃度は減少して細胞の浸透圧も減少する。 それに対して、細胞の体積が減少すると、細胞内の濃度は増加して細胞の浸透圧も増加する。つまり、細胞の体積と浸透圧は反比例することになる。 細胞の浸透圧を 、細胞の体積を とおくと、以下の式が成立する。 pV=k(k:定数) つまり、細胞の体積と浸透圧に関しても、「ボイルの法則」が成立する。
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超細胞バエ二タリア コモン 水 5 2000 セルブレイン ■ドレインダウン (指定されたクリーチャーが召還されるとき、このクリーチャーをタップしても良い。そうした場合、そのクリーチャーを召還するコストを1少なくしても良い) DD-セルブレイン このクリーチャーがタップされたとき、カードを2枚引いてもよい。そうした場合、手札を2枚山札の一番下におく。 (F)ふふふ……ニタニタニタリア♪ 作者:すまいる 新能力ドレインダウン。 パワーで2コスト、ドレインダウンで1コスト、能力で2コストの計算。 評価
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「……最後にもう一度確認しよう」 醒徒会会計監査、エヌR・ルール先輩は念を押してなのか先程告げた内容をもう一度簡易的に繰り返す。 青色のマッシュルームヘアーとサングラスを掛けたその相貌は、何を考えているのか今一分からない。 早瀬君と違って、俺にとっては少し苦手なタイプだ。 あの時、モバイル手帳で呼び出され招集された俺達は醒徒会室に来ていた。 ……正直、運が悪いとしか言えなかった。 だって俺は今日パーティ加入の申請書を出したばかりなのに。 現在はラルヴァ討伐に向けての作戦会議の真っ最中だ。 ……といっても、喋っているのはルール先輩と撫子先輩を含む3人のリーダーだけだけど。 どうやら今回の作戦は俺達だけが赴かされる訳ではないらしく、他にも2つパーティが集められていた。 1つは、大学生らしき屈強な体格と眼帯を付けた青年男性がリーダーの7人パーティ。 もう1つは、撫子先輩達と同い年であるらしい気位の高そうな女の子がリーダーの4人パーティ。 何れも自信に溢れた優秀そうな面持ちのメンバー揃いだ。 「“スパローホーク”」 「はいよっと」 「“ダイアンサス”」 「はい」 「“クルセイダー”」 「はい、ですわ」 「本作戦に参加するパーティは以上の3つ。今回のメインアタッカーは“ダイアンサス”と“クルセイダー”。“スパローホーク”は他パーティのサポート役となる」 息が切れるという事を知らないのか、呼吸を置く間もなく喋り続ける。 「討伐対象はカテゴリーデミヒューマン下級C-2泥人形。相当な数が確認されているが力は弱く現代兵器も効くレベルだ。君達なら充分対処可能だろう」 ……ルール先輩は何処と無く不機嫌そうに見える。俺の勘違いかもしれないけど。 「対象地区はI県の放棄されたゴーストタウン。建造物は年季が経っていることもあって脆く崩れやすいので留意をしておくように」 はい、と3人のリーダー達が返事をする。 「……以上が必要通達事項だ。何か質問はあるか?」 沈黙によって答えを示す。 「よろしい……転送能力者は屋上に待機させてある、準備が整い次第出撃してくれ」 こうして、非日常が始まった。 ☆ 「おい、少年」 屋上に向かって撫子先輩達と移動している途中で、“スパローホーク”のリーダー格らしい男性に話しかけられる。 「な、何でしょうか」 俺よりも身長が20cm近く高いところからナイフのように鋭い単眼の左目で見下ろされて、少し後ずさってしまう。 「ちょっと世間話でも……悪いね彼女達、少年をちょっと借りてくよ」 「お話とは私達に聞かれると困るものなのですか?」 撫子先輩はそう聞き返してくれる。 「おう。男同士の語らいだから女の子は駄目」 「……分かりました、手短にお願いします」 「はいよ」 あの、俺の意思は……。 ガッといきなり肩を組まれる、ひぃっ。 「俺は大学部4年生の狩山猟兵。お前は?」 「ど、堂下です」 「よし、堂下」 肩を組んだ状態でグッと顔を近付けて来る。 「デフォルトで両手に花とはお兄さん羨ましいぞ。俺のパーティときたら全員むさ苦しい野郎共だから潤いが無いの何の……1人そっち方面に目覚めちゃったのも居るし」 「そ、そうなんですか」 「まぁ、俺の事なんだけどな」 「っ!?」 「泣きそうな顔で逃げようとせんでいい、冗談だ。……1人目覚めたのは本当だが」 「お、驚かさないでください……」 すっごい怖かった。 「あの、お話ってなんですか?」 「そう固くなるなって……お前、ラルヴァを殺りにいくの慣れてないだろ?さっきも1人だけ緊張してる様子だったから心配になってな」 あぁ……見事にバレてるし。 「大丈夫だ。泥人形といやぁ、カテゴリーこそデミヒューマンだが……ハッキリ言って滅茶苦茶弱い。知能も低ければ動きも鈍いし攻撃もただ殴ってくるだけだ」 醒徒会の会計監査さんも言ってただろ、と付け足す狩山先輩。 「お前らみたいな新米でも楽に倒せる典型的な雑魚だよ。捕らえたのを学園生徒の練習相手とかにも使ってるぐらいだしな」 ……そうか、狩山先輩は俺を励まそうとしてくれてるのかな。 「それにお前の仲間や“クルセイダー”、それに俺達も付いてる。自分で言うのもアレだが、俺達は頼りになるぜ?ラルヴァ討伐実績も上から数えたほうが余裕で早いしな」 「有難う御座います……あの、励まそうとしてくれてるんですよね」 「……そうだな、お前ら高等部ルーキーの面倒を見て必要なようなら仲裁するよう醒徒会からも指示されてるし」 ん?仲裁って何だろう? 「坂上さん! 貴方、これからラルヴァを倒しに行くという自覚が有りますの!? さっきからあの役に立たなそうな男のほうをチラチラと……見ていて不快なんですのよ!」 「……甘利には関係の無い事だろう。そう声を荒げないでくれ」 突然、通路の先からそんな声が聞こえてくる、 「あっちゃー、出発前からかよ……」 「え、何なんですか?」 「お前んとこのリーダーと“クルセイダー”のリーダーが喧嘩してんだよ。元から仲が悪いってんで、結束を深める意味でこの2パーティが討伐に選ばれたってのに……」 撫子先輩が喧嘩というよりも、どちらかといえば相手方に難癖を付けられているように感じたけど……。 っていうか、原因の役に立たなそうな男ってもしかしなくても俺だよね、こんなとこでも迷惑掛けてるよ俺。 「甘利、またマイマザー?」 「誰が貴方の母親ですか」 我がママ、って事じゃないかな……多分。 「とにかく、1人を相手に2人掛かりで口論しようという訳かしら。この甘利リス(あまり りす)、受けて立ちますわよ」 「甘利先輩、僕達もご助力します!」 「必要有りませんわ。貴方達はラルヴァ討伐に備えて体力と気力を大事になさい」 「……」 「あー、ストップ! そこまでにしとけよー。出発の時間も迫ってんだからな!」 睨み合っていたユリ先輩と甘利先輩?を狩山先輩が止めに入る。 俺も止めなきゃ……こんなところで言い争っても仕方ない。 「あの、撫子先輩、ユリ先輩。熱くなり過ぎないようにしましょう、これからラルヴァ討伐に行くんですから」 「私は熱くなどなっていない。ただ絡まれていただけだ」 撫子先輩は拗ねたように言う。 「なんですって!? ……いえ、ラルヴァ討伐……そうですわね。坂上さん、こういうのはどうかしら」 「何だ」 「今回の討伐で泥人形を倒した数で勝負しましょう。負けたほうは今後一切勝った相手に逆らわない、という条件で。……それとも勝負を受ける自信なんてないかしら?」 「……良いだろう、その条件で受けてたつ」 「ふん、その生意気な態度はいつまで続けられるのやら。……最終的なカウントと判断は中立であるスパローホークの先輩方、お願い致します」 「ハァ、ったく。仕方ねぇな……受け持ってやるよ。ただし、勝負相手への妨害やラルヴァを助けるような真似はするなよ。本来の目的を見失うな」 「分かっています」 「結果が楽しみですわね」 狩山先輩はやれやれといった様子で受諾、勝負が成立してしまう……いいのかな、それで。 「あの、良かったんですか。狩山先輩」 「しょうがねぇだろ、あそこで止めたって火に油注ぐだけだ。どっちが勝ってもあいつらなら酷い命令はしないだろうし、もしした場合は俺が仲裁する」 それに、と狩山先輩は続ける。 「一緒に背中合わせて戦う内に友情が芽生えるかもしれないだろ」 「……楽観的過ぎませんか?それ」 「前向きなんだと言い換えてくれ。俺、ポジティブシンキングが常だから」 「尚更不安になってきたんですが」 「あぁもう聞き分けのない子ね! そんなに嫌なら隣のタカシ君ん家の子になりな!」 「なんで怒ったお母さんみたくなってるんですか!」 「ハッハッハッハッハ! 中々良いツッコミだな堂下、才能有るぜ……ほら、もうそろそろ屋上に着くぞ。心の準備は出来たか?」 「ろくに出来ませんでしたよ……」 でも、少し気は楽になったかもしれない。 撫子先輩と甘利先輩の勝負が気掛かりだけど……。 バン、と屋上の扉が開放された瞬間に風が乱れて吹き荒れる。 右腕で顔をガードしつつ、屋上に出ると。 「……ヘ、ヘリコプター?」 なんでこんなところに。 「あぁ、俺のパーティが使うんだよ。上空からラルヴァをバーン、とな。カッコいいだろ?」 狩山先輩がそう説明してくれる。 ってことは、多分あのヘリも一緒に転送して向こうで乗り込むんだろう。 乗り物に乗ってラルヴァと戦うパーティも有るとは聞いてたけど、実際に見るのは初めてだ。 「準備はよろしいですか?」 そのヘリの傍から女性の声。 外見からして大学生くらいかな、ユリ先輩を大人にしてもっと無感情にした感じだ。 「俺達はいつでもどこでも安心サポートの24時間対応だぜ。ところで彼女、この後お茶でも一緒にグボハァッ!?」 「こら猟兵ちゃん、女の子を困らせたら駄目でしょん。ゴメンなさいねぇお嬢ちゃん、“スパローホーク”行けるわよん♪」 「野太い声でその言葉使いは止めてくれって言ってるだろトラウマになるってのこのホモ野郎」 ……狩山先輩が言ってたそっち方面に目覚めた人ってあの人かな。 「……はぁ。この方達で大丈夫なのかしら……“クルセイダー”もOKですわよ」 「大、ユリ。行けるか?」 「……はい」 「うん」 「分かった……“ダイアンサス”、問題有りません」 「了承しました。では、転送致します」 言うと同時に、辺りが不思議な青い光に包まれる――これは、転送の光だ。 ラルヴァ討伐は対象地区が学園内や近場の場所でもない限り、こういった転送で現場へと送られる。 中等部の時にも何度かこれで送り出された。 屋上の俺達を含めた一区画が青い光で満たされると、不意に視界が白く染まって……。 ☆ 「着いたな」 左隣に居た撫子先輩が呟く。 目の前には、無人ビルや放棄された集合住宅など無数の廃墟で形作られた灰色の世界が広がっている。 「少し臭うね」 撫子先輩の右隣、俺の反対側に立っているユリ先輩が鼻をくんくんと動かして顔をしかめる。 「腐臭だろうな。放棄されたものが腐敗したものと、後は……」 「泥人形のものですかね。あれの悪臭は広範囲まで届くらしいですから」 「詳しいな」 「えぇ、まぁ。人よりは少しだけ詳しい方だと思います」 ラルヴァが怖いから沢山調べて詳しくなった、ってだけの情けない理由だけど……。 「さーてと、お仕事開始と行きますか」 少し離れた位置の狩山先輩がこの場に居る全員に行き渡る声で言う。 “スパローホーク”の他のメンバーは既にヘリに乗り込んでいるようだ。 「両パーティ、あんま無茶すんなよ。モバイル手帳の通信回線も開いとくように! ラルヴァもサポートもこの“鷹の目”こと狩山猟兵様に任せとけ!」 「アタシ達“スパローホーク”が空から見守ってるわよん!」 そっち方面の人(仮称)もヘリの中から身を乗り出して叫ぶ。 それに顔を顰めながら、叱咤激励の意味も込めてなのか先程よりも大きい声で気合を入れるように狩山先輩は吼える。 「死なない範囲で頑張れよ、ルーキー共!」 言い終えたのか、満足したような顔で右目の眼帯を外しながらヘリに乗り込んでいく狩山先輩。 それと同時に機体上部のローターが旋回を始め、空気を巻き上げ始める。 ……なんか、嵐みたいな人だ。 「わたくし達も行くとしましょう」 「はい、甘利先輩!」 「“ダイアンサス”の方々も、もう勝負は始まってるんですのよ?」 「ああ、分かっている」 こっちはこっちで火花が散ってるし……。 甘利先輩達は走ってどんどん先に進んでいく。 「大、手を出せ」 「?」 「大の能力は自分の手に触れている人間にしか使えないんだろう? なら、常時手を繋いでおけばいつでも発動可能だ」 「あ、はい……って、えぇ!?」 繋ぐの!? 撫子先輩の……手……あの、白魚みたいな綺麗で長い指の……柔らかそうな掌に……。 「何だ、私の手では不満か。繋げないのか」 「いえ! そんな事はないです、是非繋ぎましょう!」 手を差し出すと、撫子先輩の手に俺の手が繋がれる。 あぁ、生きてて良かった……。 ユリ先輩のほうから何か凄い視線が向けられているような気がするけど流石に殺されはしないだろうし大丈夫だろう。 ……大丈夫だよね?不安になってきた。 喜んでばかりという訳にもいかないので、繋がれた手に集中する。 攻撃力は『一撃切断』が有れば必要ないだろうから……体力、防御力、速度を浅く広く強化する。 「んっ……どうも慣れないな、この感覚は」 「す、すいません」 「君が謝る事ではないだろう。むしろ感謝しているくらいだ」 「撫子先輩……」 「はいはい、良い雰囲気出してないでさっさと行くよ。甘利に負けちゃう」 「「なっ、良い雰囲気になんてなってない(いません)!」」 「……はぁ。先が思いやられる……」 ☆ 「これで6匹目……!」 ズバ、っと撫子先輩の能力で作られた桃色の爪が泥人形を切り裂く。 左右に両断され崩れ落ちるそれは、地面に到達するのを待たずにただの泥と化す。 6体目の泥人形を倒した撫子先輩は、ふぅと息を吐く。 「私が倒したのも含めると8匹だね」 これは傍らに立っているユリ先輩の声。 そう、ユリ先輩もラルヴァを2匹も倒していた。 およそ攻撃には向かなそうな『対象束縛』能力で。 あの白い縄で泥人形を縛り、そのまま……なんというか、まるで空き缶のようにグチャっという感じで縛り潰していた。 泥に包まれているから分かり辛いとはいえ、人型のデミヒューマンである泥人形が全身を絞殺されていくのは視覚的にかなりグロく……。 今度からユリ先輩を絶対に怒らせないよう心に刻んだのは言うまでもない。 「ふふふ……これで邪魔者は居なくなった……」 「人の心を読まないでくださいユリ先輩。それと撫子先輩へのセクハラは全力で阻止しますから」 「くっ……私のハーレムを創造する日は遠い」 「そんなの目指してたんですか!?」 「冗談。私は撫子一筋」 「あの、お前達が何を言っているのかよく理解出来ないのだが」 「撫子先輩は理解しなくていいんです。そのままの貴方で居てください」 「……?」 撫子先輩は何処までも純粋だった。 『ほらほら、ラブコメはそこまでにしとけというか羨ましいから止めろお兄さん独り身だから悲しいの!』 そう突っ込んでくるのは狩山先輩の声。 勿論、この場に狩山先輩は居ない。 声が聞こえてくるのは“ダイアンサス”全員のモバイル手帳からだ。 『そこから北東に1体居るぞ、気を付けろ!』 狩山先輩はリーダーだけあって指揮担当らしく、上空のヘリの中から索敵担当の能力者が発見した俺達の近場のラルヴァをこうして通信で教えてサポートしてくれている。 俺達だけじゃなくて“クルセイダー”にも同じ事を平行してやっているみたいだ。 「よし、行くぞ!」 俺やユリ先輩をしっかりと脇に抱えて持ち上げ、駆け出す撫子先輩。 廃墟から崩れ落ちた瓦礫の山を難なく避けて軽やかに移動していく。 ……先程と違って手を繋いでいないのには理由がある。 撫子先輩は手加減こそしているものの、強化を施された肉体での移動はかなり早い。 顔に風が当たり髪が乱れ、繋いだ手が軋む。 気を抜いたら振り落とされそうになるということも有り、手を繋いで高速移動をするのは危険だと判断したからだ。 女の子に抱えられるというのも情けなかったが、これはこれで悪くなかった。 その……肩が丁度撫子先輩の胸に当たってるし。 「居た!」 視認すると同時に抱えていた俺とユリ先輩をゆっくりと下ろし、俺と再度手を繋ぎ合わせ強化された体で走り出す。 前方のラルヴァはこちらに気付いて戦闘態勢を取ろうとするがもう遅い。 ユリ先輩の縄に縛り上げられ、到達した撫子先輩の爪に触れて抵抗する術もなく切断される……この間僅か10秒にも満たない。 「これで合計9匹目、だ」 やっぱり、撫子先輩もユリ先輩も凄い。 あっという間にもうこれだけのラルヴァを倒してしまった。 俺は怖くて強化を維持し続けるだけが限界なのに。 2人だけじゃなくて、他のパーティも凄いんだけど。 狩山先輩の連絡では、“クルセイダー”が俺達と同じくらいの接戦で“スパローホーク”は既にそれの2倍近くのラルヴァを倒しているそうだ。 凄いな、皆……。 そこまで考えて、ある疑問が湧いてくる。 「……狩山先輩から次の指示が来ませんね」 「変だね。今まで倒したらすぐ連絡が来たのに」 「何かあったのだろうか?」 「こっちからの通信は出来ないのかな」 「うむ……どうも通じていないようだな」 何か言い様の知れないものが脳を巡る。 俺に予知能力なんて無いのに……虫の知らせって、こういう事を言うのかな。 段々体が震えてくる。 撫子先輩がギュッと手を握ってくれるが、それでも震えは治まらない。 「落ち着いて。大丈夫」 ユリ先輩も励ましてくれる。 いつもはからかったりばかりしてくるのに……。 「少し、進みましょう……嫌な予感がします」 ☆ 「坂上ちゃんパーティ、9体目撃破したわ」 「OK、良くやってくれてるみたいだな。じゃあ次の指示を」 「……ちょっと待って、おかしいわ。ねぇ、猟兵ちゃん」 「何だ?それとその呼び方止めろ」 「んもう、つれないわねん……勘違いかもしれないんだけど、一応聞いてもらえる?」 「良いから早く言えオカマ」 「今回の敵って泥人形よね」 「今更何言ってやがる。実際もう俺達だけで15匹、ルーキー含めれば33匹は殺したじゃねーか」 「だからこそおかしいの」 「勿体ぶってねぇで早く言え。怒らないから」 「その……今の索敵で、泥人形の反応が空中に有ったのよん。泥人形は空を飛ばないし、アタシだって今まで誤認なんてした事無かったのに」 「……おい、確かお前の異能って電波を使った索敵だったよな」 「えぇ」 「何処に反応が有った、それ」 「北西に3km、甘利ちゃん達の近くね。念の為猟兵ちゃんの『視力強化』されてる右目で確認して欲しくて……って猟兵ちゃん!? 何が見えたの!?」 「おい、アレってまさか……“クルセイダー”へ通信は!?」 「……駄目、ノイズが混じって全然通じてないみたい!」 「クソッ!ヘリをすぐ向こうに飛ばせ!手遅れになるぞ!」 ☆ 「甘利先輩、そこにも居ます!」 「入れ食い状態ですわね、っと。……ふぅ、これでわたくし達が仕留めたのは10体目ですか。探せばまだまだ居そうですわね」 「あ、甘利先輩! た、たたた大変です!」 「何ですの、いきなりそんなに慌てて……見苦しいですわよ。また新しい泥人形が来ましたの?」 「あそこです! あっちの空に変な火の玉がっ……うわ、動いてる!」 「あぁ、カテゴリーエレメント下級C-1放浪炎じゃ有りませんの……安心なさい、ただの雑魚ですわ」 「そ、そうだったんですか。なんだ、良かったぁ……」 「ええ。移動し続けるだけで害意もなく、触れてしまっても軽い火傷で済む程度。でも、少しおかしいですわね……放浪炎が確認されたなんて報告は有りませんでしたのに」 「学園側の手落ちじゃないですか? 狩山先輩からの指示も無いし……ゆらゆら動いてて気持ち悪いから僕が消しちゃいますね」 「……!? 待ちなさい、攻撃しては駄目!」 「え――が、ハ?」 ☆ 進んでいる最中。突如、前方からドガァァァン!と破壊の轟音が響いてくる。 それと時を同じくして、恐らく同一の場所から硝煙と火柱が上がる。 「……何、あれ!?」 「やっぱり何か有ったんだ、急ぎましょう!」 「ああ、分かっている!」 音が響いてきた方向は、先行していたダイアンサス以外の2グループが居た筈だ。 無事で居てください、皆……! ☆ 「放浪炎の突然変異体、彷徨炎……ね。攻撃しない限り放浪炎と外見の見分けが付かないのも厄介だな」 「か、狩山先輩……!」 「確か性質は『電波欺瞞』。だからモバイル手帳の通信もアイツの索敵もおかしくなるって訳かよ……反則過ぎるぜ。炎なら炎らしい性質にしとけよ」 「狩山先輩、わたくしは……」 「“クルセイダー”の生き残りはお前だけか、甘利。まぁ、さっきので“スパローホーク”も俺以外全滅した訳だが……あいつら、生きて帰れたら徹底的に鍛え直してやる」 「一度逃げましょう!それから学園に応援を要請して……」 「無理だな。お前は肉体強化能力者じゃないし、俺だって常に右目の視力が良くなるだけの力だ。今みたいに隠れる事は出来てもあれから逃げ切る事なんて出来やしない」 「そんな……」 「いや、待てよ……一つだけ助かる方法が有るな」 「何です!?」 「お前だけ逃げろ。“ダイアンサス”、あの『他者強化』能力持ちの少年のところにな。対象は1人限定らしいが、強化された奴に捕まって逃げれば何とかなるだろ」 「そ、それじゃあ狩山先輩は」 「あのラルヴァ、彷徨炎には特殊な習性が有るんだよ。俺が牽きつければ、感知出来るところにお前が居ない限り追っては来なくなる」 「……」 「直にここも気付かれる。俺が奴に攻撃したら脇目を振らずに足を動かせ、逃げる事だけに集中しろ。いいな」 「……了解しましたわ。貴方のご好意に感謝致します」 「そうだ、それでいい。……あぁっと、くれるのなら感謝よりももっと即物的なものが良いね。帰ったらデートでもしてくれよ」 「えぇ。それくらいなら」 「約束だぜ?……さてと、そろそろ行くぞ!」 ☆ 到着、した。到着はしたけれど。 眼前には、爆発が起きたのか炎上してボロボロになったヘリとあちこちに横たわる“スパローホーク”と“クルセイダー”のメンバー達。 そして、こっちへ向かって一目散に走る甘利先輩、構えた短機関銃を目標に掃射するあちこちに火傷を負った狩山先輩、それと対峙し弾丸を受け続ける人型の燃え盛る炎。 あれは……! 「彷徨炎……!?」 昔、資料を調べていた時に見た覚えが有る。 カテゴリーエレメント上級C-1、彷徨炎。 古来より人魂、鬼火、ウィルオウィスプと呼ばれ伝承される放浪炎の突然変異体或いは上位種に位置付けられるラルヴァ。 何らかの要因で突然変異を起こしたのか、それとも放浪炎が生き続ける内に進化を遂げたのかすらラルヴァの研究学者間でも詳しくは判明していない。 というのも、色々な理由が有るからなのだとそこには記されていた。 その存在自体が過去数度しか確認されて居ないほど希少な上に、偶発的にしか発見出来ず、遭遇したとしても咄嗟に生け捕りなど不可能な強さを誇っているからだ、と。 そんな上級ラルヴァが、なんで今、此処に、こんな時に……! あの爆発も、この惨状も恐らく、絶対にアレが起こしたものだろう。 俺達の到着に気付いたらしい険しい表情の狩山先輩は、一瞬だけ俺に視線を向けアイコンタクトで意思を伝えてくる。 そういう心得が無くとも、何を言わんとしているかぐらいは分かる。 ただ「甘利を連れて逃げろ」、と。 瞬間、紅蓮の炎で形作られた魔人……彷徨炎が己を攻撃する外敵に対して右腕を振るう。 爆音と業火のうねりを上げるその腕は、炎の金槌と化して狩山先輩に振り下ろされそうになり――。 不意に、頭を過ぎる。 ラルヴァ討伐を前にして緊張していた俺を励まそうとしてくれた狩山先輩。 撫子先輩の天敵で少しばかり嫌味だけどメンバーに慕われていた甘利先輩。 横たわる他パーティのメンバー達も。 多分、皆良い人達だ。 ……俺が今選択しようとしている道は至難を極めることになるだろう。 “ダイアンサス”のメンバーも危険に晒してしまうだろう。 ……それでも。 見捨てる事なんて、出来る筈もない! 「先輩ッ!」 「ああッ!」 これは2人の先輩に向けた言葉だ。 それを分かってくれたのかユリ先輩も頷いて肯定の意思を示す。 「……ッ!」 炎の金槌が振り下ろされ狩山先輩に直撃する直前。 現れた白色の縄が彷徨炎を捕らえようと襲い掛かる。ユリ先輩のものだ! これで捕らえられれば、撫子先輩の能力で倒せる……! 幾ら強いとしても、これを決めれば倒せないラルヴァなんて! ガチ、っと音を立て、非実体である彷徨炎を魂源力で構成された縄が縛り上げる! 「やった……!」 進んで、来た。 『対象束縛』の能力に捕らえられながら、なお。 悔しそうな表情で訪れる最期を待っていた狩山先輩も、振り返らずに走り続ける甘利先輩も無視して。 そこで、ふと思い出す。 資料の中の彷徨炎の項目、そこに載せられていた特殊な習性。 カテゴリーエレメント上級C-1のCというアルファベットが示すのは、知能。 Sで人間以上の知性を持ち、Aで人間と同等、Bで動物レベル、そして……Cは単細胞生物並。 故に、このラルヴァはいくら強くとも知能は単細胞生物並な訳だ。 そして、その1という数字が表すのは危険度。0が一番低く友好的で、5が最も危険で凶暴。 危険度の中において1は低いほうだ。定義の条件は『刺激しない限り無害』。 そう、刺激さえしなければ。 『刺激しない限り無害』。逆に言えば、それは一度刺激をしてしまえば即座に攻撃的に変貌するという事。 彷徨炎は、それに特化しているのだと。 ただ、己に攻撃した者を認識し次第に殺戮する。それが、彷徨炎の習性。 単細胞生物並の知能である彷徨炎は本能に従い、例え今まで自分と対峙していた者を無視してでも、直前に攻撃してきた者を何よりも優先して迎撃する。 つまり、次に狙われているのは……! 「ユリ先輩ッ!」 不味い……肉体強化も近接戦闘の訓練もしていないユリ先輩があれに襲われたら! 幸い、ユリ先輩と彷徨炎の間には俺達……撫子先輩が居る。 今強化すべきステータスは唯一つ。この場の何よりも早い、速度――! 「撫子、先輩ッ!」 「……ッ、はぁぁぁぁぁっ!」 ユリ先輩に向かって縛られた体で突進する彷徨炎。 その視界には、俺達が入っていないのであろう。 速度を強化された撫子先輩の『一撃切断』を当てるのはそう難しくはなかった。 あまりの速度に振り落とされそうになったが、不恰好なのを承知で撫子先輩の胴体に両腕を回してしがみ付き強化を維持し続ける事も出来た。 なのに。 ガキィン!と劈くような鋭い音が耳に入る。 恐る恐る瞼を上げ、見えたものは。 「何……だと……ッ!?」 驚きの声を発する撫子先輩。 「そん、な……」 爪が、砕けていた。 彷徨炎を引き裂き、切断する筈だった桃色の爪、『一撃切断』が。 紅蓮の炎に触れた部分が、全て。 そして、先輩の言葉を思い出す。 『ただ、これは私よりも弱いラルヴァ……魂源力密度の低いラルヴァにしか効果が無いようなんだ。そういう意味では、あまり人に誇れる能力ではないのだが』 そういう、ことかっ……! 「……ッ!!!」 悲嘆する暇などない、撫子先輩を後ろから思いっきり突き飛ばす! 直後、炎上の爆音と共に俺達の元居た場所が炎の杭で打ちつけられる。 「な、……!」 「俺を抱えて逃げて!」 「だが……!」 「早く!」 「……っ、分かった!」 即座に俺を持ち上げて走り出す撫子先輩。 彷徨炎は……よし、追ってきている! このまま、あれを皆から引き離して逃げ切れられれば……! 「……追ってきているな」 「ええ!このまま逃げ切りましょう」 「それは、どうだろうな」 「え……?」 その言葉に疑問を抱き、再び後ろを見る。 ……変わっていなかった。ただ、さっきよりも距離を詰められているということ以外は。 「嘘でしょ……!」 未だユリ先輩の『対象束縛』は解けていない。俺の『他者強化』で撫子先輩の速度だって強化しているのに! 何で追い着かれそうになっているんだ!? ……いや、待て。なんで俺は今、喋れていた? 撫子先輩が今まで走っていた速度なら、喋る余裕なんてない筈なのに。 「何で」 「君が持たない」 俺の疑問に撫子先輩が先手を打って説明を始める。 「私が全力で走ればアレから逃げ切れられるだろう。だが、その速度に君の体は耐えられない」 そんな……! 「君が大丈夫な範囲の速度で逃げたところでどちらにしろ追い着かれる。だから」 ……撫子先輩が何をしようとしているのか、気付いてしまう。 「まさか」 「私はラルヴァに詳しいほうではないが、あれの習性は見ていればよく分かった。攻撃してきた者をひたすら追ってくるというものだろう?」 ……っ! 「君は、あのラルヴァに攻撃していなかったな」 嫌だ。 「私はこれから、君を置いて出来る限り遠くまであれを牽きつける」 嫌だ。 「強化されていない私の足ではまず追い着かれるだろうが、その時は建物の中に入って時間を稼ぐ」 嫌だ。 「その間に、君は狩山先輩や甘利と合流して逃げろ」 嫌だ。 「危険な目に遭わせてすまなかったな、大」 嫌だ。 「直に追い着かれる。次の曲がり角で君を下ろすぞ」 撫子先輩は、口を閉じる。もう言う事はない、ということなのか。 ……これでいいのか、俺は。 嫌だ。 ……また逃げて隠れて、人に押し付けるのか。 嫌だ。 ……撫子先輩を失くして、いいのか。 そんなのは……! 「嫌だッッッ!!!」 「!?何を……!」 「そんな要求、受けられる訳が無いでしょう!」 「っ、今更!……私の言う通りにしろ!」 「お断りです!俺は、貴方に付いていくって決めたんだ!地獄だろうが何だろうが!怖くたって、辛くたって!どんなに醜くてもしがみ付いて絶対に離してやるもんか!」 「大……!ならどうするっていうんだ!」 「倒します!」 「どうやって!私の能力も通じなかったんだぞ!?」 「それは……!」 思い出せ。思考しろ。 何が足りない。何が要るんだ。 考えろ、考えろ、考えろ! 撫子先輩の能力は、何故効かなかった? 発動させる為に必要な物は一体なんだ? ……そうだ。答えは在る。 俺の能力はなんだ。この力は何の為のものだ。 今やるべき事は、唯一つ! 「分かりました」 「何を!」 「アイツを倒す方法」 「無理だ!」 もう一度だけ、後ろを見る。 彷徨炎との距離は僅か20m程度。猶予も躊躇う時間もない。 「……撫子先輩。俺は5秒数えた後に一度強化を切ります。そうしたら、即座に反転してアイツに『一撃切断』を当ててください」 「どういう事だ?また能力を使ったところで、倒せる訳が……」 「大丈夫です。俺に任せてください」 撫子先輩の眼を、強く見つめる。 有りっ丈の思いと力を込めて。 「……分かった、大。君を信じる」 「有難う御座います」 「カウントは私がしよう」 「助かります」 「5」 ……精神を集中する。 「4」 今強化しているのは速度。 「3」 それを維持しつつ、いつでもすぐ切れるようにしておく。 「2」 俺が次に強化するのは、もっと異質なものだ。 「1」 今まで一度も強化したことなんてなかった。 「0」 速度を切ると同時、撫子先輩は反転する。彷徨炎は射程圏内。 俺も、力を込める。 そう……撫子先輩の、魂源力を強化する為に! 「ハァァァァァッ!!!」 常より巨大化した5本の鉤爪が、彷徨炎に届き――! そこで、俺の意識は途切れた。 ☆ 「ん……」 目が覚める。 ここは……俺の部屋、だよね? 軋むベッドに食卓テーブル、小型のデジタルテレビと衣類の仕舞ってあるクローゼット。その他諸々見慣れた家具。 啓吾に無理やり貼られたグラビアアイドルのポスターまで有るから、間違いない。 「え、夢オチ?」 違うよね?あれだけ大変な思いをしたのに夢だったの? どこからどこまでが?まさか全部? 「そ、そんな馬鹿なぁぁぁぁぁっ!」 「何を騒いでいるんだ君は……もう大丈夫なのか?」 不意にそんな声が聞こえてくる。 透き通るような声色。凛々しい口調。 「って、えぇ!?なんで撫子先輩が俺の部屋に!?」 「あぁ……大はどこまで覚えている?」 「どこまで?」 「あの後だよ。あのラルヴァ……彷徨炎を倒した後、君は魂源力を使い過ぎて気絶してしまったんだよ」 「そうだったんですか……」 夢オチじゃなくて良かった……。 ……そういえば、結局撫子先輩はなんで此処に居るんだろう。 質問しようとして、顔を向ける。 そこには、制服にエプロン姿の美しい撫子先輩が居た。 「どうした?」 「あの……どうしてエプロン?」 「一日半も寝込んでいて腹が減っているだろうと思ってな。医者から今日の朝には魂源力が回復して目覚めると聞かされていたし、朝食を作っていたんだ」 ……撫子先輩の手料理だって!? 「有難う御座います!喜んで頂きます!」 「そうか、ならまずは顔を洗って口を濯いでから、だな」 「はい!」 時刻は朝の7時。 食卓テーブルに並べられた撫子先輩お手製の朝食を美味しく頂きながら会話する。 「えっと、あれからどうなったんですか?」 随分抽象的な質問になってしまったけど、具体的な事が言える筈もないので仕方ない。 胡瓜の漬け物を食べようとしていた撫子先輩は、一度箸を置いて「どこから説明したものか」と説明を始めてくれる。 「気絶してしまった君を抱えてユリ達と合流して、通信機能の復活したモバイル手帳で学園に救助を要請して助けてもらったんだ」 そうだったのか。 「幸いにも死人は出なかったようでな。学園に到着した後は狩山先輩のような重傷者は病院に運ばれ、君や私のような軽症者は自宅療養になったという訳だ」 「なるほど」 「それと、甘利との勝負には私が勝った事になったよ。泥人形を倒した数はあちらのほうが1体分多かったが、首級は彷徨炎のほうが上だしな」 「相当強かったですもんね、あれ」 「あぁ。それを倒したという事で、学園でも話の種程度にはなっているようだ」 「何だか恥ずかしいですね」 「ふふ、そうだな。それに君の『他者強化』、消耗が激しいとはいえ他人の魂源力の強化まで出来るとは思わなかったぞ」 「俺もあれまで試した事なんてなかったから、内心不安もあったんですけど……やらなきゃ、と思ったら出来たというか」 「それは凄いな……」 その後も、食べながら色々と話した。 学園の事。自分の事。友人の事。 食べ終わって「ごちそうさまでした」と合唱して、歯磨きも一緒にして(撫子先輩はマイ歯ブラシ持参)。 なんというか、とても幸せな時間だ。 何だか胸がドキドキする。顔も熱いし。 一緒に居ると楽しいし、話してると嬉しい気分になる。 あの時は撫子先輩が居なくなるのが凄く嫌でかなりの無茶もしてしまった。 今まで自覚はした事なかったけど、もしかしてこれが恋というモノなんだろうか。 ……今なら勢いで言えるかもしれない。 「あの、撫子先輩」 「何だ?」 「す、すすすすす」 「煤?」 「す、すすすすき」 「薄?」 「す、好きな食べ物ってなんですか撫子先輩っ!?」 やっぱり駄目だった。俺のヘタレ。 「私か?洋食よりも和食が好みだぞ」 俺の心など知る由もなく、撫子先輩はそう答えてくれた。 ……でも、今はこれでいいのかもしれない。 急ぐ必要なんてないんだ。 多分これからも、こういう日々が続いていくんだろう。 撫子先輩とユリ先輩と。 啓吾と道程と中館さんと。 狩山先輩や甘利先輩とも有るかもしれない。 ゆっくり、一歩ずつ進んで行こう。 「……よし、学園に行くぞ!」 「はい!」 そうして、俺は撫子先輩と一緒に足を踏み出した。 第2輪へつづく 【Dianthus 第1輪 3/3】 登場キャラクター PC 堂下大丞 狩山猟兵 坂上撫子 甘利リス 吉明ユリ NPC エヌR・ルール ゲスト ラルヴァ 泥人形 放浪炎(名称のみ) 彷徨炎 トップに戻る 作品投稿場所に戻る
https://w.atwiki.jp/imcb_2009/pages/17.html
東京大学 分子細胞生物学研究所、 英称はInstitute of Molecular and Cellular Biosciences, the University of Tokyo) 略称は分生研、IMCB。 ちなみにIMCBとググるとシンガポールの似たような研究所が先にhitしてしまいます・・・(泣)。 1953年8月1日に応用微生物研究所が東京大学附置研究所として設置されました。 その応用微生物研究所(応微研, IAM)がより広い分子生物学の研究を推進するため、 1993年4月1日に分子細胞生物学研究所に改組さました。 ですが、後援会やメールサーバーの名前に未だ残っています。 大部分の研究室は東京大学弥生キャンパス(本郷)内に所在します。 本館 生命科学総合研究棟(新棟) 総合研究棟 IML棟(インテリジェント・モデリング・ラボラトリー棟) 所在地(IML棟はBの隣(上)の建物) 各研究室へは分野(研究室リンク)へ。 「Wikipedia」より一部改変
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私はプロフィールにあるとおり、生卵が好きです。 白いご飯に生卵をかけ、ちょっと醤油をおとしてガツガツと一分以内に食べるたまごかけご飯が大好物でした。 我々が食べる卵は、ほうっておいても、いつまでも生卵のままです。 時期がくると腐るだけです。 しかしそれが受精卵になると、時期がくるとヒヨコになってでてきます。 なんという生命の不思議! この章では、生卵からヒヨコまでの、発生の期間を中心に考えていきたいと思います。 たまごはあんなに大きくても一つの細胞です。(もっともその大部分は栄養分で、実際にヒヨコになるのは、ほんの小さなところですが) 前章で大多数の卵子は、減数分裂の結果テロメアが0になり、分裂能力を失った細胞と考えました。 それが精子というテロメアMAXの細胞と合体することにより、テロメアが完全復活し、細胞分裂が開始されると考えました。 発生の初期受精卵は、成長をせずに分裂だけをする、卵割という細胞分裂を行います。 そのためこの時期一つ一つの細胞の大きさは、だんだん小さくなります。 ボールに仕切りをいれ、細かくわけていくイメージです。 2006/04/22 (月) 7 28 卵割の期間、細胞はものすごい早さで分裂します。 通常の細胞分裂は、分裂と分裂の間に、成長をするための時間が必要ですが、卵割期はDNAの複製だけをしたら、すぐ次の分裂にはいるのです。 卵割期に必要なもの(たんぱく質やmRNA)は、卵形成の時、母親が用意してくれているのです。 卵子という巨大な細胞に仕切りをいれていくのですから、卵子が全く均質でない限り、新しくできる細胞には、差が生じることになります。 実際この時期に将来の身体の向き(どっちが頭でどっちがお尻になるかというような)は決定しているようです。 母親が用意してくれたものの中に、かたちを決める遺伝子が存在していて、その濃度が卵子の中で非均質になっているのです。 ですからある程度卵割が進んだ時点で(これは生物の種によって、違いがあるようです)細胞は分化をしていることになります。 現在、発生生物学という分野の学問では、その遺伝子や、それから作られるたんぱく質などの、解明が進んでいるようです。 しかしまだわからないことも、たくさんあります。 細胞が分化しているといっても、(実際それを確かめる実験も行われています。例えば発生時に、細胞を移植することにより、頭が二つあるオタマジャクシなどを、実験的に作り出しています)それを直接的な方法で、判別することはできないのです。 この時点では分裂能力も残っていて、機能細胞になっていないので、外見上特徴的な変化は見られません。 それではいったい何が変化して細胞の性質がかわっていく(分化していく)のでしょうか? それはたんぱく質合成の際に、発現する遺伝子が変化していくのです。 第4章 白血病でも少し考えましたが、ここでもう一度詳しくとりあげてみましょう。 2006/04/23 (日) 22 47 細胞が各々の特徴的な形質を示し、実際に機能するようになるまでには、何回も分裂を繰り返す必要があります。 その間に段階的に、遺伝子発現のパターンが、変化していると考えられます。 まず卵割期に、身体の軸が決定されているようです。 身体の軸とは、人間の感覚でいえば、上下、前後、左右の三軸です。 最初に身体全体のおおまかな形を決め、それから個々の組織や器官を作りあげていくようです。 遺伝子でいえば、例えば頭になるような情報が発現されます。 その遺伝子にスイッチをいれるには、それを誘導する因子が必要です。 その物質を母親が卵子の中にたくわえてくれていて、その濃度の違いにより、将来の頭になる部分と、お尻になる部分の向きが決定されます。 遺伝子の情報が、発現されていることになります。 そしてその情報の発現をきっかけにして、次の遺伝子にスイッチがはいります。 前後(背腹)の軸が決まります。 これにより頭の背中側とお腹側、お尻の頭側とお腹側という、大きく四つに細胞の性質がわかれたことになります。 このようにして、細胞は段階的に、次々と分化をしていくのです。 ここで大事なことは、その細胞は各々どんどん分裂していることです。 頭の背中側に決まった細胞が変化するのではなく、その細胞から新しい細胞が、どんどん分裂してできて、器官や組織を形成していくのです。 その器官や組織は必ず頭の背中側になるのです。 少しややこしい言い方ですが、つまり新しくできる娘細胞には、母細胞の記憶が移るということになります。 どのようなカラクリで記憶が移るのでしょう? まず考えられる方法は、DNAに目印をつけることです。 遺伝子には、その情報を発現するのに必要な、調整領域があります。 そこの部分の塩基同士の水素結合がほどけ、そこからRNAポリメラーゼが、遺伝子の情報を読み取っていくわけです。 その調整領域の塩基配列に、特異的に結合するたんぱく質があれば、その部分の遺伝情報は読まれないことになります。 そして遺伝子には、系統的な順位があり、その系統内では、段階的に情報が発現されていきます。 2006/04/25 (火) 7 38 このような遺伝子を制御するたんぱく質を作る情報が、それぞれの遺伝子にコードされています。 そのたんぱく質を細胞分裂の際、娘細胞に持たせれば、母細胞の記憶は娘細胞に受け継がれることになります。 これが私が第4章 白血病で考えたシナリオで、つまり細胞は自分の運命の選択肢がだんだん狭くなっていって、何段階もの分化の後、最終的に自分の運命が決まるという考え方です。 しかし今回娘細胞に記憶を移すのに、もう一つ方法があることに気が付きました。 それは自分が使ったmRNAを、娘に伝える方法です。 DNAの遺伝子部分には、イントロンという情報的に意味の無い部分が含まれています。 最初RNAポリメラーゼが読む情報には、このイントロン部分も含まれています。 これをスプライシングという過程を経て、成熟したmRNAに作り変えていく必要があります。 このスプライシングをする時、mRNAに対して相補的なRNAの存在が、必要なのではないでしょうか? 母細胞は分裂の際、自分が使用した成熟したmRNAと、相補的なRNAを、娘にわたしているのだと考えました。 すると娘細胞は、母と同じ遺伝情報しか、発現できないことになります。 仮に他の部分の遺伝子を読んでも、スプライシングできないので、成熟したmRNAにすることができないという考え方です。 この方法でも母細胞の記憶は、娘細胞に伝えることができます。 するともっと大きな、生物の細胞には、全てのmRNAの鋳型が存在しているという仮定が必要になりそうですが、それについてはまた考えることにします。 娘細胞に記憶を伝えるには、このような二つの方法があると思います。 しかしこれは細胞分裂時に、娘細胞の形質が変わると考えてのことです。 どうも私は勘違いをしていたようです。 細胞の形質が変わるのは、細胞分裂の間期、たんぱく質合成期の可能性もあることに気が付きました。 そうなると細胞の形質が変わってから分裂することになるので、娘細胞には自動的に記憶が伝わるのかもしれません。 2006/04/30 (日) 22 03 そうなると私がこれまで考えてきた、細胞の分化のパターン図① この新しい考え方で、もう一度発生と分化編スタートです。 今まで考えてきたことも、無駄ではないと思いますし、明らかに違うということもないと思います。 まず卵割期ですが、受精卵の内部組成が不均一であれば、こういうことも考えられます。 図② 3回の分裂でできる8個の細胞全ての形質に、差が生じる場合です。 しかし人間を例にとると、分化全能性のあるES細胞は、8細胞期くらいまでの細胞といわれているので、 図③のようなパターンもあるはずです。 これをモザイク卵と調節卵とよぶのだそうですが、一般的に胎生の哺乳類は、卵黄が小さい等黄卵なので、調節卵の傾向が強いと思われます。 だから一卵性の双生児の方も、それぞれ完全な成体に成長することができるのです。 対してカエルなどの両生類は、二つにわかれた時点で、それぞれの細胞にハッキリした特徴がでるようです。 受精卵が二つにわかれた時点で、そのそれぞれが完全なる個体となることはできないようです。 つまりこういうことです。図④ 私は今まで図⑤のように考えていました。 このAの部分に分化全能性があり、それが残ったものが生殖細胞になると。 しかしモザイク卵では、どこかで分化全能性を回復させなければいけないということになります。 2006/05/03 (水) 11 27 しかしこのように考えられないでしょうか? 受精卵は確かに巨大な細胞です。 でも核まで巨大である必要はないように思えます。 細胞質が巨大で、そこにいっぱい母親が用意した物質がつまっているのです。 卵割期の間は、核のDNAによるたんぱく質合成はなく、母親由来の物質(たんぱく質やmRNA)により細胞分裂していきます。 ですから細胞質の不均質さにより、細胞の性質はそれぞれ変わりますが、核内のDNAには変化がなく、皆同じであると考えることもできます。 つまり卵割期の細胞には、分化全能性はあるが、細胞質中の物質が足りなくなるため、一人前の個体になることができないということです。 胎生の哺乳類では、4分割くらいまではギリギリ物質が足りるのでしょうが、卵生の生物は、2分割の時点で成体になることが、できなくなるのでしょう。 10回くらい分裂して、細胞の数が1000を超えた頃から、活発に核内のDNAによる、たんぱく質合成が行われるようです。 それまでのどこかの時点で、核内のDNAも目覚め。核の分化、本当の意味での細胞分化がスタートするのだと思います。 そしてやはり最初は、分化全能性を持った生殖細胞と、生殖細胞にだけはなれない細胞(体細胞)とに分化していくと思います。 また細胞質中のいろいろな物質の濃度や、割球内での位置関係により、その後の分化の方向も、自動的に決まっているのでしょう。 動物の発生では、桑実胚期(分裂回数5~6回)の頃、内部に卵割腔というすきまができ、さらに分裂回数を重ねると、卵割腔は発達し、胞胚期をむかえます。 そして生物の種類により決まった場所から、原腸陥入がおこります。 この原腸陥入までは、有性生殖をする動物の基本形のようなものです。 この段階は例えていうと、ゴムマリの空気がぬけて、へこんだ状態のようなものです。 重力という物理的な要因により、生じやすい形であるような気がします。 2006/05/04 (木) 21 50 カイメン動物がこのような形で、それに触手をつけたり、逆さになったり、少し複雑になったのが、クラゲやイソギンチャクなどの、刺胞動物であるといえます。 物理的要因により生じやすい形を、酵素などの化学物質の活用で、強制的に作りあげるようになったのが、多細胞生物の進化の始まりだと思います。 原腸陥入した形は、へこんだ部分に海水がはいるので、栄養を効率良く摂取できるという利点がありそうです。 ちなみに葉緑素を持ち、自ら栄養を作り出せる能力を持った細胞群は、胚胞をあまり大きくする必要がなく、導管という形で、栄養の通り道だけを作り、海藻から陸上に進出して、植物に進化していったものと思われます。 葉緑素も持たず、多細胞化にも取り残された細胞は、他の生物から栄養をもらう菌類になり、多細胞化しても、カビやキノコくらいが、進化の限界点なのかもしれません。 またずぅっと一匹狼でとおして、単細胞で生活している原生動物類も、現在でも生息しています。 さて話を動物の発生に戻しましょう。 桑実胚期の頃には、核内のDNAにも差が生じている可能性が強いと思います。 DNAによる遺伝情報は、段階的になっていて、ある情報が発現して作られるたんぱく質によって、次の情報が発現するというようなしくみになっていると思います。 それは細胞周期の間期、つまりDNAの情報に基づき、たんぱく質がさかんに合成されている時期におこります。 だから細胞はグングン分化することができるはずです。 しかしテロメアがあり、分裂能力のある間は、細胞には外見上の変化は見られません。 分裂するのに必要な情報が、主に発現しているからです。 核内DNAは、情報発現を促進する酵素や、逆に抑制する酵素などを合成し、非可逆的に、そして生物によりだいたい一定のペースで、分化の度合いをすすめていきます。 2006/05/05 (金) 20 06 一度情報の発現を制限する酵素を作ったら、それ以降何度分裂してもその酵素は作られ続け、制限をうけた系統の細胞になることはできなくなるのでしょう。 また一度使ったmRNAを核内に持ち、記憶として残している可能性もあります。 それらが一定のパターンでおこるのは、最初の受精卵の細胞質の成分が、生物により一定であるからだと思います。 細胞の分化は、最初はこの細胞質の成分により、そしてそれをきっかけに、核内DNAによる系統的な方向ですすみます。 さらにもう一つ重要なことは、細胞個々の相互関係による変化です。 ある細胞から情報伝達物質が、細胞外に分泌されます。 その情報をうけとることのできる細胞も決まっています。 また近接の細胞は、同じ種類のものが集まるという性質もあり、これらの複雑な相互関係により、だんだんと生物の形が作られていきます。 原腸陥入した部分が新たな体腔となるような生物には、その構造により細胞が三つに大きく分かれます。 内胚葉、中胚葉、外胚葉で、それぞれの胚葉から特定の器官や組織が作られるようになります。 概ねこのレベルまで進化した動物は、有性生殖をすると考えられるような気がします。 そしてここからは、我々人間も含めた、脊椎動物を中心に考えていきましょう。 脊椎動物では、原腸陥入に続き、神経誘導という現象がおこります。 陥入により裏打ちされた部分の外胚葉の細胞から、神経系の器官が形成されていきます。 私はこの神経細胞が、最も早く機能細胞になると考えています。 誘導時期が早いこともありますが、最も早くに必要とされる器官であると思われるのです。 最も早く分化の方向が決まる生殖細胞は、成体になるまで必要のない細胞です。 また原腸陥入は、消化器系の器官ができるきっかけですが、これも自分で栄養がとれるようになるまでは、使われない器官です。 2006/05/07 (日) 19 59 胚の段階で神経器官が早く成熟すれば、それを使い発生のコントロールができるようになるはずです。 特に脊椎動物にもなると、中枢神経系も発達してきます。 神経系による身体全体の管理、これが神経胚以降の発生を考える上で、非常に重要なポイントになっていると思います。 すなわち高等な動物である脊椎動物の発生は、 ①遺伝子による細胞個々の性質の決定 ②細胞同士の相互関係による集団としての機能 ③神経系による全体的な管理 以上の三つの要素を考えることが、必要になってくるのです。 そしてこの順番は、発生の順であるとともに、進化の順でもあるのです。 ヒトとサルでは、DNAの塩基配列は5%程度の差しかないといわれています。 ほとんど同じたんぱく質を使っていることになるのです。 それでいて、一目でわかるハッキリした個性が現れるのは、②そして③が大きく両者で違っているためだと思います。 その全てのキッカケとなるのが、受精卵内部の物質組成の不均質です。 すでに受精卵の段階で、将来どの部分がどの器官になるか、あらかた決まっているようです。(予定運命) 教科書によくでている、カエルやイモリの卵を例にとると、図⑥のようになっています。 両生類の卵は端黄卵なので、図で上側(動物半球)の方が、下側(植物半球)より分裂速度は早いそうです。 そして上の右側が将来神経になる領域で、この部分は原腸陥入により、移動してきた細胞(原口背唇部)による誘導をうれることになります。 最も活動的な領域と考えていいと思います。 2006/05/10 (水) 21 48 発生がさらに進むと、神経領域から神経板が形成され、それが管状となります(神経管)。 神経管は陥入した細胞群(将来脊索になる部分。脊椎動物では大半が退化する)とともに、尾側に伸びていき尾芽胚となります。 そして神経管の頭の側から順に、大脳、間脳、中脳、小脳、延髄、脊髄の中枢神経系が形成されていきます。 この尾芽胚の時点で、カエルではオタマジャクシとして孵化します。 つまり幼生です。 そしてさらに発生を続け、カエルという成体に成長します。 またこの尾芽胚の時期は、ヒトからサカナにいたるまで、皆その形はほとんど同じです。 それ以降の成長により、それぞれの種としての特徴が、ハッキリと現れてくるのです。 私はこれから神経胚から尾芽胚にかけて、神経系の細胞は完全分化し、機能細胞となり、器官として身体全体を管理するようになる、そしてそれ以降の成長には、この神経系の管理システムが最も強く影響を与える、このように考えることができると思っています。 神経系の細胞に続き、いろいろな細胞も機能細胞となり、いろいろな器官や組織が形成されていきます。 そして人間では、受精から十月十日後に、母親の胎内から卒業して、一個の独立した生命体として認知されます。 神経胚ができてから、かなりの時間が経過しています。 さらに生殖能力をもった、一人前の成体になるには、約十年の年月が必要です。 いわゆる成長期です。 次章では、この成長期について、考えていきたいと思っています。 2006/05/12 (金) 22 48 「3. 成長期」へ >