約 1,796 件
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/2011.html
18 :鎖国前のオセアニア:2013/11/03(日) 17 44 39 オセアニア暗躍の歴史みたいな物と勢力圏のお話。 嶋田さんたち不在。 19 :鎖国前のオセアニア:2013/11/03(日) 17 46 13 鎖国前のオセアニア 合衆国オセアニア。 遙かな昔、この世界に幾つか存在していたとされる古代文明勢力の一つが現在の日本やブリタニアの地で栄えていた勢力との争いに敗れた後に、流れ着いた豪州で起こしたと伝えられている、南太平洋に存在する侵略性の高い覇権主義国家。 昔から割と閉鎖的な国ではあったのだが、鎖国体制に入る150年前より以前は、この国もそれなりに海外への進出を行っていた。 欧州・アジアの列強が海外に進出していくなか、国内の開発に勤しんでいた当時のオセアニアは、日本やイングランドに出遅れながらも1700年代後半の産業革命を機に西方への進出を企図していた。 本音は近隣である東南アジア――北への浸透と拡大を図りたかったが、当時既に東洋の列強国、日本と中華連邦がその支配領域を拡大している最中であった為、 北へ向かい両国とぶつかるのは得策ではないと判断した結果、やむなく自国領ココス諸島より更に西への進出を試みたのである。 ただ、進出しようと計画しても経由地を確保していない以上インド洋へと乗り出すのは危険だ。 まだ本格的な蒸気軍艦が登場していない時代であり、下手な航海や冒険は命が幾つあっても足りない無謀な行為。その為、経由地が必要となった彼らはインドに接触を試みた。 中華連邦の体制というのは、所謂絶対王制のように一人の王が全てを決める独裁的な国家とは違って緩やかであり、国家全体との方向性が大きく異なるようなことさえ無ければ、基本的には各軍区事に独自に動けるというものだ。 言い換えれば中華中央の指示をある程度までならはね除けられるので、接触してきたオセアニアに言い値で条件を呑ませ、同国船の経由地としての立ち寄り許可を出す事も可能であった。 インド側の条件を呑んだオセアニアは、当然ながら中華と事を構えるつもりはないという意思表示として、中華中央にも挨拶に窺い、相応の贈り物をして時の天子や大宦官の御機嫌伺いもしていた。 曲がりなりにも大国であるというのに誇りは無いのかという程の低姿勢であったが、彼らは利用できる物は全て利用すればいいといった具合に割り切った考え方を持っている。 所詮外交とはそういう物。下手に出るという行為が利用できるのならば頭を下げるなど容易い事。 但し、自分たちの獲物が中華連邦であると定めた瞬間、彼らは隠していたその刃を平然と振り下ろすであろうが。 それは後々、仮想敵国として静かな対立関係となる事からも良くわかる。元より自力は中華と遜色ない物を持っているのだから。 国と国の関係はある種狸の化かし合いに似ていた。 謙っているからと言って忠誠を誓っているのでも無ければ、信頼を置いているという訳でもない。 20 :鎖国前のオセアニア:2013/11/03(日) 17 46 45 『国家間には真の友情など無く、食うか食われるかである』 それは今も昔も変わらず、油断したその瞬間に喉元を食いちぎられる。国と国との関係とはそういうものだ。 この絶対的とも言える法則に一石を投じたのが、後の大日本帝国と神聖ブリタニア帝国、そして欧州王侯貴族の連盟であるユーロブリタニアなのだが、それはまた別のお話。 こうしてオセアニアがインドという経由地を確保した同1700年代後半。 フランスに端を発した民主共和主義革命の動乱の中、彼らは帰属未定地であったチャゴス諸島の領有を宣言し南下、モーリシャスへと達したところで、同地の統治が不安定になっている事に目を付けた。 当時モーリシャスを支配していたのはフランス。その本国が革命の嵐で揺れに揺れているのだから、遠隔地……それも絶海の島嶼地域の統治など上手くいくはずもなく、現地が不安定な情勢になるのは考えるまでもない事。 無論、この状況を利用しないというオセアニアではない。 混乱のない列強(日本・中華)の勢力圏に手を出すのは危険だが、混乱の坩堝にある欧州列強の勢力圏なら話は別だとばかりに、早速現地へと送った使節に同地の詳細な状況を調査させたオセアニア政府は、 1790年5月、同地制圧を目論見36門帆走フリゲート6隻を送り込んだ。 フランス革命(民主共和主義革命)の最中、想像だにしていなかった遠隔地に対する東方からの侵略に、本国からの支援は絶望的であると判断したフランス植民地モーリシャス守備隊は、 同地に配備されていた28門帆走フリゲート4隻と、同32門2隻の計6隻でこれを迎え撃った。 しかし、砲の数でも船の性能でも劣っていたモーリシャス守備隊は、比較劣勢を覆す事無く28門フリゲート2隻が撃沈、1隻大破、1隻拿捕。 32門フリゲート1隻撃沈、1隻中破のち拿捕されるという大敗を喫し敗北。一方でオセアニア側の損失は2隻のみと、未だ4隻が健在。 海上戦力の喪失と、本国の援軍も望めず孤立したモーリシャス植民地政府は、翌1791年初頭に降伏。同年10月にはモーリシャスの領有を宣言し勢いに乗ったオセアニアは、 無事であった4隻と拿捕した2隻のフリゲートに加え、更に本国から応援として36門フリゲート5隻と補給のための弾薬を積んだ船団を派遣して北方のフランス領セーシェルを攻め落とし、マダガスカルへと手を掛けた。 かなり矢継ぎ早の無茶な拡大政策であったが、国内の開発と軍備増強を優先した結果、海外進出の出遅れと引き替えにしてある程度の無理が出来る体力が備わっていたのである。 それでも本国から海を隔てた遠隔地、離れすぎている欧州に比べればまだましな方ではあったが、決して楽が出来るような距離ではない。故に欧州で革命戦争が続いている間に自国勢力圏を広げておく必要があった。 21 :鎖国前のオセアニア:2013/11/03(日) 17 47 54 1798年、マダガスカル広域を支配するメリナ王国と接触したオセアニアは、メリナによるマダガスカル統一の支援と、既にマダガスカル統治権の主張をしていたフランスを完全排除する見返りに、貴国と友好条約を結びたいと申し出た。 現地での商行為を認めてくれるだけでいいという使節に対し、当初メリナ王アンドゥリアナムプイニメリナは警戒心を抱いていた。費用対効果を考えれば誰でも分かる事であったが見返りが少な過ぎるのだ。 普通、このような提案をされたら手放しで喜ぶか、それとも何か裏があるのかと疑いを持つというもの。 メリナ王が後者の人間であったのは、流石マダガスカルの広い範囲を支配下に収めただけの名君であった言えよう。 暗愚な王であったならば、広いこの島の過半を支配するのは不可能であったと思われる。 だが、そんな慎重な王は、思わぬ処から出された意見に、提案拒否という選択肢を潰されてしまった。 アンドゥリアナムプイニメリナ王の息子であるラダマに、オセアニアの申し出を受け入れるべきであると主張されたのだ。 息子ラダマは先進的な考えの持ち主であり、国民の教育水準を引き上げてオセアニアの知識と技術を取り入れなければ、早晩メリナは欧州の革命勢力によって植民地化されてしまうと進言してきた。 如何に我が子と言えど自らの方針に口出しすることは揺るさん。半人前のお前に政治の何が分かる。本来ならそう一笑に付して終わるはずが、彼には息子の意見を無碍には出来ない理由があったのだ。 マダガスカルの過半をメリナが支配できたのは、王の手腕もさることながら、息子の知謀のお陰でもあった。 彼が提案する歴代のメリナが持ち得なかった先進的な発想に助けられてきたからこそ、マダガスカル統一が現実性を帯びてきていたのだ。 そんな聡明な愛息子の意見と、そして欧州革命勢力の危険性を訴えるオセアニア使節に、メリナ王は「貴国の誠意を見せて貰おう」と返答せざるを得なくなる。 無碍に追い返すのは簡単だ。だが、あの希代の知謀の持ち主であるラダマが友好関係を結ぶべきと主張し、ラダマ・オセアニア使節の両者から、欧州列強と革命勢力が如何に危険であるかと連日連夜言い聞かされたメリナ王は。 (一度試してみてから結論を出してもよいか) そう考え、オセアニアと協力してマダガスカルのメリナ王国による統一と、欧州列強革命勢力の排除を目指す事となった。 結果として、この選択は間違いではなかった。 マダガスカルはメリナの名の下に統一され、援助を申し出たオセアニアからもたらされる欧州列強と遜色のない技術と教育により、王国は年を追うごとにその力を増していく。 “メリナの未来は明るい” 誰もがそう思い、メリナを強国に導いた王と、その切っ掛けを与えてくれたオセアニアに感謝した。 この間、友好条約から同盟へと段階を追って発展してきた両国の関係は、メリナの地にオセアニアの海軍基地や造船所が建設される程の蜜月関係に入っていく。 但し、それは未来に於いて太平洋を二分する大国が築き上げた本物の友情から来る物では無い、偽りの蜜月関係。 気付いたその時には最早手遅れとなってしまったメリナ王国滅亡の序章であった……。 22 :鎖国前のオセアニア:2013/11/03(日) 17 48 31 1812年欧州革命の混乱から抜け出つつあるとみたオセアニア、欧州植民地への侵攻を断念。 1813年オセアニア、コモロ諸島制圧・併合。 1817年オセアニア・メリナ、オマーン帝国影響下にあったタンザニア・ケニア・ソマリアに相次いで進出。 1822年タンザニア・ケニア・ソマリアに影響力を持っていたオマーン帝国と衝突(東アフリカ戦争) 1829年タンザニア・ケニア・ソマリアからオマーン帝国を排除。 1846年オセアニア・メリナ、アフリカ東部沿岸地域の共同統治宣言。 未開の蛮人だと見ていたマダガスカルが遥か東方にある大国オセアニアと手を組み、欧州影響圏ではなかった当時のアフリカ東部沿岸地域を勢力圏に取り込んでいく様を見ていた欧州革命勢力は、 この海の向こうからやってきた新たな脅威を前に手を拱いていてはならないと、個々の自治州が持つアフリカの植民地、また未だ植民地として組み込んでいなかった地域への武力侵攻・弾圧を積極的に進め、 1860年アフリカ大陸は東海岸沿岸部を合衆国オセアニアが。その他の全域――大陸の凡そ90%が欧州勢力圏へと分割されてしまうのであった。 (欧州勢力は、元々自国領であり革命の混乱期に奪い取られたセーシェル・モーリシャスについて最早奪還は不可能と判断し、オセアニアの支配権を認める) 無論のこと、この間に欧州革命勢力と合衆国オセアニアは数回に渡りアフリカの大地でぶつかっていたが、東から来た蛮族だとばかりに考えていた相手が自分たちに勝るとも劣らない銃やフリゲートを保有し、 独自の進化を遂げてきた文明国であったと知り、また幾度もの敗北を重ねた事と、革命後の国内発展にも尽力せざるを得ないという事情もあり、結果としてアフリカ圏の欧州による独占はできぬままに膠着状態を迎えたのであった。 一方、自国の勢力圏を一定範囲で確保し、欧州と一進一退の攻防を繰り広げてきたオセアニアであったが、1868年、突如アフリカ勢力圏を現地勢力に任せて鎖国するという、到底理解できない行動に出る。 (これにはチャンスと歓喜した欧州勢力であったが、オセアニアの東アフリカ派遣軍がメリナを完全に拠点として根付いたと知るや、やはり多くの犠牲が出ることが考えられる上、距離的に補給が難しく手を出せずじまい) 中華連邦インド軍区に得ていた拠点も全て引き払つつ、メリナ王国にのみアフリカ勢力圏を防衛可能な戦力を残し、メリナの工業化を完遂させてから去るという奇妙な方針転換もさることながら、3年後の1871年にはもう一つ大きな出来事が起こった。 オセアニアがアフリカ侵攻の拠点としていたメリナで政変が起き、王制が倒れたのだ。 それも王制を打倒したのが愛国心溢れる時の国防大臣だったというから不可解としか言いようがない。 新たに首班となった国防相は、合衆国オセアニア・マダガスカル自治政府首班を名乗り、合衆国の一部になるという亡国への道を選ぶ。そして、これに反対する国民や政治家を次々に粛正し、恐怖政治を敷いていった。 一方、大陸でもオセアニア・メリナ占領地であった地域が独立宣言を行っていた。 (タンザニア・ケニア・ソマリアの3州で構成される統一国家=合衆国東アフリカ) しかし、その実態は傀儡国家としてであり、独立した大陸の旧占領地が依然オセアニア勢力圏であることに変わりはない。 事実、メリナに駐留しているオセアニア軍と、現在は合衆国オセアニア・マダガスカル方面軍となった旧メリナ王国軍革命派が大陸の東アフリカと轡を並べて防衛に辺り、欧州勢力圏に対し目を光らせている。 それは、例え鎖国し、自国内に引き籠もったとしても、アフリカの勢力圏に手を出せば全面戦争となる事も侍さないという無言のメッセージであり、メリナや合衆国東アフリカに駐留するオセアニア軍の戦力も合わせて欧州への圧力となっていた。 1880年合衆国東アフリカ、マダガスカル自治州政府軍と共に弱体化したオマーンへ侵攻。 1889年合衆国東アフリカ、マダガスカル自治州政府軍、オマーン帝国よりイエメン地方を割譲させ講和。 1892年イエメン民主共和国独立。合衆国東アフリカの影響下へ。 こうして約100年の間陰謀を巡らせ暗躍した合衆国オセアニアは、これより永の鎖国体制に入り、アフリカの窓口であるマダガスカル自治州を残して歴史の表舞台から姿を消すことになる。 そして1940年8月8日、南太平洋にて再び猛威を振るい舞台上へと帰ってきた彼らに鉄槌が下るのは、1995年の春のことであった……。 23 :鎖国前のオセアニア:2013/11/03(日) 17 50 28 南アフリカケープタウンから出港する一隻の船。南ブリタニアへと渡るこの船の行き先は近年独立したアラウカニア=パタゴニア王国。 その貨物室に密航者と思われる襤褸を纏った一人の少女が縮こまっていた。煤と泥で随分と汚れていたが、明らかにアジア系の血を引く整った顔立ちをしている。 彼女は正体を見た。 協力者、友人、恩人、メリナを強国に導いてくれたと思っていた者達の正体を。 妙な思想を世に流布してメリナの民を煽動していった彼らの素顔を。 煽動された人々や革命軍は王宮へと雪崩れ込み、破壊の限りを尽くしていった。 父が殺された。 母が殺された。 弟も妹も家臣達もみんな殺された。 メリナは決して奴らを招き入れてはならなかったのだ。 弱いままでも平和な国で有り続けた方がよかった。 そうすれば自由も国の名も奪われることはなかったというのに……。 今は抵抗する術を持たず、親しい人々の助けを借りて逃げることしかできない。 その者たちもまた逃亡の幇助、反動分子として処刑されているはず。 悔しいっ! 一矢報いたい……っ! だが……。抗う術のない今の自分では、ただの無駄死にとなるのは目に見えている。 死ぬことは怖くない。 家族の惨たらしい死を目にしたから。 母、弟、妹、そして私の命だけはと縋る父の目の前でまず妹の首が跳ねられた。 泣き叫ぶ母と弟と私を尻目に次は父が……。その次に母と弟が殺された。 そして最後に残った私だけが助かった。 容姿が良い、若い、それだけを理由に慰み者として生かしておいてやろうという大臣は私を牢獄に閉じ込めたが、昔世話係だった侍従長の手引きでこうして生きながらえている。 最早“死”など恐るるに足りぬ。 だが。 自分を逃がしてくれた人々の想いを無駄にはできない……。 だからこそ今は逃げる。 だが……。 だがいつの日か必ず……。 憎しみの炎を宿す瞳が薄暗い室内に爛々とした輝きを放つ。 その瞳の持ち主は後に神聖ブリタニア帝国へと渡り、祖国奪還を決意して欧州貴族連盟ユーロブリタニアの門を叩くことになるのだが。 その、姓に【メリナ】の名を持つ彼女の子孫が、いつの日か祖国奪還を果たすことができたのか。 それは誰にも分からない……。 24 :鎖国前のオセアニア:2013/11/03(日) 17 52 33 終わりです。 最後の少女のように、合衆国にこのような目にあわされた人もいるというお話です。
https://w.atwiki.jp/monosepia/pages/7645.html
天皇 / 今上天皇 / パラオ +ブログサーチ #blogsearch +ニュースサーチ 太平洋戦争激戦地・ペリリュー島に上皇ご訪問記念碑建立 水戸二連隊遺族ら - 毎日新聞 - 毎日新聞 サイパン - 祈りの旅:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル版 米国 - 祈りの旅:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル版 パラオ - 祈りの旅:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル版 祈りの旅:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル版 両陛下、パラオ大統領夫妻と再会 慰霊の旅に同行 - 朝日新聞社 象徴として:第4部 天皇陛下を語る/1 慰霊、揺るがぬ意志 防衛省防衛研究所研究幹事・庄司潤一郎さん - 毎日新聞 パラオ「天皇の島」ペリリューの戦跡から考える「日本の戦争」の姿 - nippon.com レメンゲサウ大統領単独インタビュー:「日本とパラオは兄弟関係、私には日本人の血が流れている」 - nippon.com 【王室外交物語】天皇陛下の海外ご訪問 慰霊の旅と平和への願い 関東学院大教授・君塚直隆 - 産経ニュース 平和への祈り捧げて 天皇、皇后両陛下「フィリピン慰霊の旅」 - dot. 天皇陛下お誕生日に際し(平成27年) - 宮内庁 【皇室ウイークリー(番外編)】両陛下のパラオご慰問、雅子さまのトンガご訪問…皇室の方々の7カ月を振り返る - 産経ニュース 天皇陛下の「焦りにも近い気持ち」パラオ訪問の裏に - dot. 田原総一朗「天皇陛下のパラオ訪問ににじむ戦火への危機感」 - dot. 【両陛下パラオご訪問】「慰霊の旅」の集大成 示された「覚悟」 - 産経ニュース 天皇皇后両陛下のパラオ訪問 “戦後70年の傷を和らげる”と海外メディア - ニュースフィア 「両陛下の生涯を通じての仕事」戦後70年パラオ慰霊へ - dot. 【両陛下パラオご訪問】大統領夫妻とご会見 遺骨収集「加速させたい」の言葉に天皇陛下は「遺族の方が大変感謝されると思います」 - 産経ニュース 天皇皇后両陛下 パラオ滞在1泊2日のスケジュール - テレビ朝日 天皇 パラオでの海上保安庁巡視船船長室宿泊はご自身の意向 - NEWSポストセブン 天皇、皇后両陛下のパラオご訪問を検討 - ハフィントンポスト ● 天皇陛下の羽田空港でのお言葉・全文 「産経新聞(2015.4.8)」より +お言葉・全文 天皇陛下はパラオ共和国訪問にあたり、羽田空港でお言葉を述べられた。 ◇ 本年は戦後七十年に当たります。先の戦争では、太平洋の各地においても激しい戦闘が行われ、数知れぬ人命が失われました。祖国を守るべく戦地に赴き、帰らぬ身となった人々のことが深く偲(しの)ばれます。 私どもはこの節目の年に当たり、戦陣に倒れた幾多の人々の上を思いつつ、パラオ共和国を訪問いたします。 パラオ共和国は、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島共和国と共に、第一次世界大戦まではドイツの植民地でしたが、戦後、ヴェルサイユ条約及び国際連盟の決定により、我が国の委任統治の下に置かれました。そしてパラオには南洋庁が置かれ、我が国から多くの人々が移住し、昭和十年頃には、島民の数より多い五万人を超える人々が、これらの島々に住むようになりました。 終戦の前年には、これらの地域で激しい戦闘が行われ、幾つもの島で日本軍が玉砕しました。この度訪れるペリリュー島もその一つで、この戦いにおいて日本軍は約一万人、米軍は約千七百人の戦死者を出しています。太平洋に浮かぶ美しい島々で、このような悲しい歴史があったことを、私どもは決して忘れてはならないと思います。 この度のパラオ共和国訪問が、両国間にこれまで築かれてきた友好協力関係の、更なる発展に寄与することを念願しています。私どもは、この機会に、この地域で亡くなった日米の死者を追悼するとともに、パラオの国の人々が、厳しい戦禍を体験したにもかかわらず、戦後に、慰霊碑や墓地の清掃、遺骨の収集などに尽力されてきたことに対し、大統領閣下始めパラオ国民に、心から謝意を表したいと思っております。 この訪問に際し、ミクロネシア連邦及びマーシャル諸島共和国の大統領御夫妻が私どものパラオ国訪問に合わせて御来島になり、パラオ国大統領御夫妻と共に、ペリリュー島にも同行してくださることを深く感謝しております。 終わりに、この訪問の実現に向け、関係者の尽力を得たことに対し、深く感謝の意を表します。 ■ 両陛下、パラオ慰霊への異議 「BBの覚醒記録。(2015.4.8)」より / 天皇皇后両陛下が、政府の反対を押し切ってパラオに慰霊に発たれたこの日、東京では桜に、時ならぬ雪が降りかかり、靖国神社の桜の花びらをも凍えさせているのでしょうか。 英霊は果たして、両陛下のパラオ慰霊をお喜びなのかどうか、震え上がる寒気の中、午後になって雪は雨へと変わり、英霊の涙とも思えて仕方がないのです。 思えば「A級戦犯」と兵士たちを貶められた皇后陛下がいったい、何に対しての慰霊でしょう? http //reitaku29.com/kouen01.html 同じ日本人の口から「A級戦犯」という言葉や概念を、私たち日本人が用いること自体、あの激動の時代の中で死力を尽くして戦った先人・先輩の生き方を冒涜する行為だと考えます。 皇后陛下が「A級戦犯」と言い捨てられるなら、東條英機を陸軍大将として仰ぎ、死んでいった兵士の皆様方もA級というアメリカから押された故ない烙印の「戦争犯罪者」ではないですか。 天皇陛下の「平和憲法護持」発言も、あの戦争が無駄であった、というご発言と等価です。 してはならない戦争ではありましたが、追い込まれ自衛のために立ち上がった側面がありますす。あのマッカーサーですら、後に認めたではありませんか。 そして立ち上がった結果日本は無残なことになりましたが、白人による有色人種の奴隷使役の時代は終わりを告げたというメリットもあったはずです。 それを天皇陛下は無下に否定なさいますか。 それをパラオの英霊たちは喜ばれますか。 時ならぬ寒気と雪と雨に、そんなことが思われます。 日本最大の巡視船をホテル代わりに使われることで、尖閣の護りは手薄になりいったい、何をなさっているのでしょう? 船中泊の必然性は、調べてもどうにも薄く、改造費、復元費、それから陸海空三方向への護衛費と莫大です。 パラオへの慰霊自体に反対しているわけではないのです。 優先順位の問題です。パラオの前に、なぜ両陛下が靖国神社にご親拝ならぬのか、その論議が先でしょう。 パラオにいらっしゃるなら、パプアニューギニア他、まだまだ慰霊にいらっしゃるべき土地があります。 だったら「靖国で会おう」を合言葉に散った英霊の魂は靖国神社にいるはずではありませんか、何も政府の反対を押し切って莫大な国費を投じてパラオにいらっしゃらなくても。 その費用を遺骨収集にあてたほうが、実質的慰霊になりませんか? サイパンでは、公式予定になかった韓国人の慰霊碑に頭を下げていらっしゃいました。韓国人の慰霊碑の碑文には、概ね「日本の侵略により」と日本がいかに悪い国であるかが刻んであります。 そこを予定外に訪れ、頭を下げられてはその碑文の中身の肯定と同義で、国民が迷惑です。事実ならともかく、捏造の碑文に頭を下げられるなど。 よもやと思われますが、パラオで韓国人慰霊碑を訪れたりなどなさったら、内廷皇族は東宮夫妻を含めて、全滅だと思います。 GHQの思惑通り、汚染されてしまいました。 政府の反対を押し切ってまでパラオにいらっしゃるなら、その前になぜ靖国ではないのかという論議が必要ではないかということと、パプアニューギニア他を等閑視してパラオを訪れるなら、その莫大な費用は遺骨収集に当てるほうが実質的供養になるのではないか、というのが拙ブログの趣旨です。 ペリリュー島の日本軍1万人はそのほとんどが戦死。 そして、日本国外では、およそ240万人の日本人が亡くなりましたが、その半数の遺骨が未だに異国の土、あるいは海中です。 未だ半数が海外で眠る海外戦没者 約240万人の海外戦没者のうち、平成25年度末時点で収容された遺骨は127万柱。未だに113万柱が未収容のまま。 再度お断りしておきますが、パラオへの慰霊自体を否定しているわけでもなければ、パラオ側の盛大な歓迎ぶりを見るにつけ、パラオとの友好を批判する気持ちは皆無です。 彼の地にいまだ、地縛されている魂は慰められるかもしれません。 ただ、皇后陛下の「A級戦犯」発言と天皇陛下の「平和憲法護持」発言がことの重大さにもかかわらずスルーされていて、今度のパラオ騒ぎに紛れていよいよ、脇に追いやられてしまう懸念を感じます。 皇室とは天皇とは何かという根幹にも係る重大なことなのに。 それと、やはり靖国を忘れたくないのです。なぜ靖国に皇族が慰霊に出かけらないのか。 パラオに何か不明朗な形で出かけられ、莫大な国費を費やされるならその分を遺骨収集に費やして頂きたかった、というのは筋違いの願いでしょうか。 それと、そこまで晩年の執念を燃やしてパラオを訪れる気力がお有りならなぜ東宮夫妻のていたらくを放置なさっているのでしょう。 今後の皇室の行く末がかかること、緊急時としてはこちらが先ではないですか? 東宮への批判交わしに、次々と派手な動きをなさっているのではないか、廃太子廃妃の声が高まらぬように自分たちが動きまわり、東宮への天皇継承を盤石になさっているのでは、という冷めた見方をする人たちもいます。 (※mono.--以下略、詳細はブログ記事で) ★ 両陛下、ペリリュー島「戦没者の碑」前で供花 「読売新聞(2015.4.9)」より / 【ペリリュー(パラオ)=沖村豪、太田雅之】戦後70年の「慰霊の旅」としてパラオを訪問中の天皇、皇后両陛下は9日午前(日本時間同)、ペリリュー島の「西太平洋戦没者の碑」の前で供花された。 同島や南方のアンガウル島が激戦地となり、パラオ全体で日米計約1万8000人が戦死。この日は、同国のレメンゲサウ大統領夫妻のほか、ミクロネシア連邦とマーシャル諸島の両大統領夫妻、旧日本軍兵士や遺族らも供花を見守った。 両陛下は同日午前10時40分過ぎ、日本の守備隊1万人余が玉砕したペリリュー島南端にある平和記念公園の「西太平洋戦没者の碑」に到着。供花台の前で一礼し、日本から持参した白菊の花を供えられた。さらに、南の方角を望み、ペリリュー島と同様に約1100人の守備隊が玉砕したアンガウル島に向かって拝礼された。 ーーーーー ★ 「亡き戦友、認められた」 上三川の阿久津さん 砲弾や飢餓耐え、本島で終戦 「下野新聞(2015.4.9)」より ーーーーー ★ 両陛下がパラオ到着、政府主催の晩餐会にご出席 「読売新聞(2015.4.8)」より / 【コロール(パラオ)=太田雅之】天皇、皇后両陛下は8日午後、戦後70年の「慰霊の旅」で、初めて西太平洋のパラオに入られた。 +続き 9日には日米合わせて約1万2000人が戦死した激戦地ペリリュー島で慰霊される。8日夜に開かれたパラオ政府主催の歓迎晩餐会ばんさんかいでは、天皇陛下が「パラオの地において、先の戦争で亡くなったすべての人々を追悼し、遺族の歩んできた苦難の道をしのびたいと思います」と慰霊への思いを語られた。 両陛下は8日昼前、東京・羽田をチャーター機で出発し、午後4時頃、パラオに到着。レメンゲサウ大統領夫妻の出迎えや地元小学生の歓迎を受けられた。 宮内庁によると、空港で大統領は、ペリリュー島での日本兵の遺骨収集を加速するため、封鎖されている200近い壕ごうを順次開放すると伝えた。天皇陛下は「遺族が大変感謝すると思います」と話されたという。 両陛下はその後、パラオ国際サンゴ礁センターでハゼを観賞された。 パラオは終戦までの約30年間、日本の統治下にあり、今も多くの日系人が暮らす。8日午後7時50分から中心地コロールで開かれた晩餐会には、両陛下とレメンゲサウ大統領夫妻のほか、同じく日本の委任統治領だったミクロネシア連邦とマーシャル諸島の両国大統領夫妻も出席。レメンゲサウ大統領が「日本と三つの島嶼とうしょ国との友好と協調の強い絆をここに確認します」と歓迎の意を示すと、天皇陛下はあいさつで先の戦争に触れ、「貴国民に空襲や食糧難、疫病による犠牲者が生じたのは痛ましいことでした」と述べられた。 晩餐会の後、両陛下は海上保安庁のヘリコプターに乗り、洋上に停泊中の海上保安庁の巡視船「あきつしま」に移動して宿泊。9日朝、船上の甲板からヘリでペリリュー島に入られる。 ーーーーー ★ 「両陛下の生涯を通じての仕事」戦後70年パラオ慰霊へ 「dot.〔週刊朝日 2015年4月17日号より抜粋〕」より / +前半記事 両陛下が長年の悲願を果たして、パラオ・ペリリュー島へ慰霊の旅に出る。日本軍が玉砕した激戦地では、約1万人の日本兵と約1700人の米兵が命を落とした。戦争の犠牲者に寄り添う、生涯をかけた慰霊の旅。両陛下の「祈り」は、私たちに何を問いかけるのだろうか。 1945年2月、群馬県前橋市にある民家へ、戦地から一枚のはがきが届いた。 <私も馴れぬ熱地天狗様の熱にやられましたが、もう元気一杯です(中略)「決戦」は「今年」しかも今月なり 一家の総力を賭して皇国の御為に邁進。私は最先頭を突進致します> 差出人の塚越澄(きよし)さんは、44年9月27日にパラオ本島から40キロ離れたペリリュー島で戦死した。享年23。 「戦争が終わって実家に戻ると、兄の位牌(いはい)がありました。子ども好きで国民学校の教師になった8歳上の優しい兄です。涙が止まりませんでした」 そう話すのは、弟の茂さん(85)。パラオで戦死した旧日本兵の遺族や生還者でつくる、群馬県パラオ会の会長を長く務めてきた。 戦後70年の節目の、今年4月5日。高崎市にある龍廣寺での慰霊祭を最後に、群馬県パラオ会は解散した。 「苦渋の選択でしたが、2002年に1400人だった会員は270人に激減し、みな75歳以上と高齢です。連絡のつく生還者もすでに数人。慰霊祭や追悼式へ参加できる方は15人程度。組織を維持する体力がありません。それでも来春には元会員が集まり、パラオで慰霊祭を行う予定です」 戦後70年という長きにわたって平和は続いてきたが、戦争を知る世代は年々減っている。両陛下がパラオを訪れるのは、戦争の記憶が失われつつあるタイミングだ。茂さんが続ける。 「パラオは、観光客やダイバーの間では有名になりましたが、彼らに戦争の話をしても反応がない。両陛下の訪問は、私たちの悲願でした。パラオの悲劇を若い世代が学び、平和への道筋となってくれれば」 両陛下にとってパラオ慰霊は長年の課題だった。95年、「戦後50年の慰霊の旅」で長崎、広島、沖縄を訪問。そして大空襲を受けた東京の下町を訪ねた。 しばらくして天皇陛下は、激戦地のマーシャル諸島やミクロネシア連邦、パラオへの訪問を希望している、と当時の渡辺允侍従長へ伝えた。宮内庁はパラオなど3カ国の現地調査をするが、現地には両陛下が移動するための飛行場やふさわしい宿泊施設がない。実現には至らなかった。 それでも陛下の思いは強い。「では、サイパンならばどうか」とねばりを見せて、戦後60年でサイパン訪問、さらに10年を経てパラオ訪問へとつながった。 元皇室医務主管の金沢一郎氏は、かつて本誌にこう語った。 「昭和の惨劇で、命を落とした人びとへの鎮魂は、両陛下にとって生涯を通じた仕事なのでしょう」 ーーーーー ★ 両陛下、パラオ慰霊の旅へ出発 「歴史忘れてはならない」 「北海道新聞(2015.4.8)」より ★ 両陛下 パラオ慰霊の旅“激戦の地”で平和の祈り 「TV Tokyo」より / 天皇・皇后両陛下は、先ほどパラオから帰国の途につかれました。「慰霊の旅」を果たされた両陛下ですが、現地の島民たちは、今回の訪問をどう受け止めたのでしょうか?現地から中継です。勝又さん。 (※報道動画あり) ■ 今なお百万人以上帰らぬ、戦没者の遺骨収集 「BLOGOS(2015.4.8)」より / 4月8日のきょう、天皇皇后両陛下が戦没者慰霊のため、南太平洋のパラオを訪れます。 戦後70年の「慰霊の旅」として、天皇、皇后両陛下は8~9日、太平洋戦争の激戦地、西太平洋のパラオを訪問される。 戦没者慰霊を目的とした海外訪問は戦後60年の米自治領サイパン以来2回目。日米両軍約1万8000人が戦死したパラオ訪問は、両陛下の十数年来の希望で実現する。 出典 両陛下、きょうパラオへ…十数年来の希望で実現 / 戦没者慰霊での訪問は両陛下のたっての希望とのことで、現地に施設が無いので海上保安庁の巡視船を宿舎にされるなど、異例ずくめの訪問となっています。それだけ、慰霊への想いが強いものと推測されます。 第一次大戦の戦後処理の結果、現在のパラオを含む南洋諸島は日本の委任統治領となり、第二次大戦では主要な戦場の一つとなりました。この地域における戦闘の中でも、熾烈を極めた攻防が行われたペリリュー島は、米軍から「天皇の島」と呼ばれた事が知られています。両陛下にとっては因縁浅からぬ場所と言え、9日にペリリュー島の慰霊碑を訪問される事は、歴史的にも意義のある事です。 (※mono.--以下略、詳細はサイト記事で) .
https://w.atwiki.jp/eirei/pages/440.html
チャールズ・エリオットイギリス(生まれは神聖ローマ帝国・ドレスデン)1801~1875統率:C 武力:C 政治:A 知力:B 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------海軍士官。外交官。植民地行政官。第二次バーバリ戦争のアルジェ砲撃などに従軍する。対清貿易商務総監を経て、アヘン戦争でイギリス領となった香港の初代行政長官となる。その後もバミューダ、トリニダード、セントヘレナの総督を歴任する。 チャールズ・カニンガム・ボイコットイギリス1823~1897統率:E 武力:C 政治:D 知力:D 文化:E 魅力:E--------------------------------------------------------------------------------アイルランドの土地差配人(土地管理者)。大尉。農業不況によって小作人との争議を行ない、周囲の村人が総出で大尉との関わりを断ったため、飢餓状態に追い込まれ、最終的に小作人らの要求を受け入れた。「ボイコット」の語源になった人物。 チャールズ・グレイイギリス1764~1845統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------第2代グレイ伯。ホイッグ党の政治家で、ホイッグ党の代表。ウェリントン公内閣を崩壊させ、第26代首相に就任する。紅茶好きで、アールグレイの由来となった。 チャールズ・コーンウォリスイギリス(ロンドン・グロブナー)1738~1805統率:C 武力:B 政治:B 知力:B 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------伯爵。インド総督、アイルランド総督を務める。アメリカ独立戦争で、イギリス軍を指揮したが、カロライナ州でのキングスマウンテンの戦い、コーペンスの戦いで敗北した。バージニアでの戦線で盛り返すが、ヨークタウンの戦いで敗北し、イギリス敗戦の契機となった。 チャールズ・ジョージ・ゴードンイギリス1833~1885統率:A 武力:B 政治:C 知力:C 文化:D 魅力:A--------------------------------------------------------------------------------陸軍少将。清国の北京に赴任し、太平天国の乱が起こると、民兵の常勝軍を率いて乱を鎮圧した。その功績で『チャイニーズ・ゴードン』と呼ばれた。その後、スーダン総督になる。スーダンでマフディー教徒の反乱が起きると、エジプト軍救出に向かうが、ハルツームでの壮絶な戦死を遂げた。 チャールズ・ロバート・ダーウィンイギリス1809~1882統率:C 武力:B 政治:C 知力:A 文化:A 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------自然科学者。人間は猿から進化したとする『進化論』を提唱し、『種の起源』を著した。これにより、宗教界から激しく批判された。ガラパゴス諸島で研究を続け、フジツボ、珊瑚礁、ハト、ミミズの研究でも知られる。 ディヴィッド・ブリュースターイギリス(スコットランド)1781~1868統率:D 武力:D 政治:C 知力:A 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------科学者。光学で業績を挙げ、王立協会の会員にも選ばれた。偏光角(ブリュースター角)と屈折率の関係(ブリュースターの法則)、二軸結晶(光学軸を二つ持つ結晶)の発見をする。万華鏡の発見者としても有名。 デイヴィッド・リヴィングストンイギリス(スコットランド・ブランタイル)1813~1873統率:B 武力:C 政治:C 知力:B 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------宣教師。当時、暗黒大陸と呼ばれていたアフリカに赴き、布教活動を行なった。ヨーロッパ人として初めて大陸の内陸部に踏み込み、ヴィクトリアの滝を命名した。3度アフリカを探検し、現地でマラリアの複合症で亡くなる。アフリカの奴隷解放にも尽力した。 デヴィッド・リカードイギリス(ロンドン)1772~1823統率:C 武力:D 政治:C 知力:A 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------経済学者。生産性を比較した「比較有利」の説を唱えて、自由貿易を擁護する立場をとった。 トーマス・カーライルイギリス(スコットランド)1795~1881統率:C 武力:D 政治:C 知力:C 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------歴史家、評論家。エディンバラ大学の学長を務める。『英雄崇拝論』において「世界の歴史は英雄によって作られる」と述べた。ほかに『フランス革命史』、『オリバー・クロムウェル』、『衣装哲学』などを著し、ドイツ文学も研究した。 トーマス・スタンフォード・ラッフルズイギリス1781~1826統率:C 武力:B 政治:A 知力:B 文化:A 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------東インド会社で働き、後にジャワ総督代理としてジャワの統治を行ない、後にスマトラ総督となる。マレー半島最南端にシンガポールを建設し、近代的な自由港を作り上げた。また、ジャングルを探検し、世界最大の花「ラフレシア」を発見した。ナイトの称号を持つ。 トマス・ロバート・マルサスイギリス(サリー州)1766~1834統率:D 武力:C 政治:B 知力:A 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------経済学者。古典派経済学の代表的な人物。過少消費説、有効需要説を唱えた。『人口論』を著し、貧困が発生する必然性を説いた。 ドロシー・ジョーダンイギリス(生まれはアイルランド・ウォーターフォード)1761~1816統率:D 武力:D 政治:D 知力:C 文化:B 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------ウィリアム4世がクラレンス公だった頃の愛妾。アイルランドの平民で、女優を生業とした。『ミセス・ジョーダン』として知られたが、結婚の事実はない。美しく機転の利く性格だった。ウィリアム4世との間に10人もの子をもうけるが、後に愛妾の関係を解消されて、パリ近郊で困窮して没した。 ハドソン・ローイギリス(アイルランド・ゴールウェイ)1769~1884統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------植民地行政官。陸軍少将。コルシカ島に派遣され、フランス人を島から追い出した。ナポレオンがセントヘレナ島に追放されると、同島の総督となる。しかしナポレオンとの関係は悪く、待遇は劣悪だったとして批判されている。 ピーター・デュランイギリス1766~1822統率:C 武力:C 政治:C 知力:B 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------食品加工業者。ブリキの缶による食品の保存法を考案して、後の缶詰を発明する。特許を得て、世界初の缶詰工場を作った。 フランシス・アルバート・チャールズ・オーガスタス・エマニュエルイギリス1819~1861統率:C 武力:C 政治:A 知力:A 文化:A 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------ヴィクトリア女王の王配。ザクセン=コーブルク=ゴータ公子。ザクセン=コーブルク=ゴータ公エルンスト1世の子。王室の無駄を削減し、王室の公報を発行した。ヴィクトリアの秘書・顧問を務め、ロンドン万国博覧会を成功させた。 フランシス・ベアリングイギリス(エクセター)1740~1810統率:C 武力:D 政治:B 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------銀行家。政治家。ベアリング准男爵。ベアリングス銀行を創設して大きな成功を収めた。対仏戦争ではイギリス戦時公債の最大引受け手となる。王立取引所保険会社やイギリス東インド会社の役員、庶民院議員などを務めた。 フレデリック・ジョン・ロビンソンイギリス(ロンドン)1782~1859統率:C 武力:C 政治:D 知力:C 文化:D 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------ゴドリッチ子爵、初代リパン伯。トーリー党の政治家。第24代首相、財務大臣、植民地大臣、王璽尚書を歴任する。 フレデリック・チャールズ・キャヴェンディッシュイギリス(サセックス州イーストボーン)1836~1882統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------政治家。自由党所属。スペンサー・キャヴェンディッシュの弟。グラッドストン内閣のアイルランド担当大臣に任命されるが、ダブリン赴任直後に民族主義者によって暗殺される(フェニックス・パーク事件)。 ベンジャミン・ディズレーリイギリス1804~1881統率:C 武力:D 政治:C 知力:B 文化:A 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------ビーコンズフィールド伯。ユダヤ人。保守党の政治家で、小説家でもある。保守党の党首。ダービー伯内閣で3度、蔵相を経験して、第40代及び第42代首相に就任する。第2次内閣ではスエズ運河を買収したが、アフガニスタンでアフガン戦争、南アフリカでボーア戦争が勃発したため、責任を取って辞任した。 ヘンリー・アディントンイギリス1757~1844統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------初代シドマス子爵。トーリー党の政治家。第17代首相。アイルランド議会を併合し、大ブリテン=アイルランド連合王国を成立させる。 ヘンリー・キャベンディッシュ(ルドルフ・アルベルト・フォン・ケリカー)イギリス(生まれはフランス・ニース)1731~1810統率:C 武力:C 政治:C 知力:A 文化:A 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------化学者、物理学者。水素の発生と水の生成を発見し、地球の比重を測定するキャベンディッシュの実験を行った。蒸気圧や熱膨張、電気などの実験記録が残り、オームの法則やクーロンの法則を先取りしたものもある。 ヘンリー・ジョン・テンプルイギリス1784~1865統率:A 武力:D 政治:A 知力:B 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------第3代パーマストン子爵。第35代、第37代首相。軍務大臣として対アメリカ戦争などを仕切る。外相、内相を務め、ロンドン会議でのベルギー独立承認、ロシアの南下政策とフランスの東地中海進出の封じ込め、アヘン戦争の指導、天津条約、北京条約の締結、インド直轄領下を行なった。 ヘンリー・フュースリー(ドイツ名:ヨハン・ハインリヒ・フュースリー)イギリス(生まれはスイス・チューリッヒ)1741~1825統率:C 武力:D 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------画家。はじめ聖職者を志し、画家への転向を志す。ロマン主義的な傾向があり、作風は歴史や神話、文学を基に、眠り、夢、死、幻覚、狂気などが主題となっている。 ヘンリー・ベネディクト・ステュアート(イギリス王位継承者ヘンリー9世)イギリス1725~1807統率:D 武力:D 政治:D 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------ジェームズ老僭王の次男で、チャールズ若僭王の弟。カトリックの枢機卿。兄とは違ってイギリス王位を主張する事無く、『ヨーク枢機卿公』と名乗った。 ポール・ジュリアス・ロイターイギリス(生まれはドイツ・カッセル)1816~1899統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:A 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------ユダヤ人司祭(ラビ)の子として生まれる。はじめ伝書鳩、後に電報を使用した通信社の『ロイター(Reuters)社』を設立する。後にロイター男爵に叙される。 ホレーショ・ネルソンイギリス(ノーフォーク州バーナム・ソープ村)1758~1805統率:A 武力:A 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------イギリス海軍提督。アメリカ独立戦争、サン・ヴィセンテ岬沖、ナイル、コペンハーゲンでの海戦を歴戦し、トラファルガーの海戦では、フランス・スペイン連合艦隊を破った。ナポレオンを撃退するが、自身も戦死してしまう。 マシュー・フリンダースイギリス1774~1814統率:C 武力:B 政治:C 知力:B 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------航海者。地図作成者。現在のオーストラリア大陸を周回して、古の大陸「テラ・オーストラリス」に因んで、大陸をオーストラリアと呼ぶことを提唱した。 メアリー・アニングイギリス(ドーセット州ライム・レジス)1799~1847統率:D 武力:C 政治:D 知力:C 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------地元で出土する化石を採集して販売していた。イクチオサウルスの全身化石、プレシオサウルスの骨格化石、ディモルフォドンの全身化石を発見する。この発見は古代生物の絶滅に関して正しい理解に導いた。 メアリー・サマヴィルメアリー・サマヴィルイギリス(スコットランド・ジェドバラ)1780~1872統率:C 武力:D 政治:C 知力:A 文化:B 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------サイエンスライター。多くの学問を学び、エディンバラ社交界では『ジェドバラの薔薇』と呼ばれた。ラプラスの著作を英訳し、自身も科学や数学に関する著作を残し、王立天文学会で初の女性会員の一人となった。 メアリー・シェリーイギリス1797~1851統率:E 武力:E 政治:D 知力:C 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------小説家、ホラー作家。無政府主義者のウィリアム・ゴドウィンとフェミニストのメアリ・ウルストンクラフトの娘。ゴシック小説『フランケンシュタイン』を完成させ、SFの先駆者であるとされることもある。 ラザフォード・オールコックイギリス(ロンドン)1809~1897統率:C 武力:C 政治:B 知力:B 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------医師、外交官。阿片戦争後の南京条約で開港された福州の領事を務めた後、初代駐日総領事に就任し、高圧的な外交を繰り広げた。後に開国後の日本事情を紹介した『大君の都』を著した。 リチャード・ウェルズリーイギリス(生まれはアイルランド)1760~1842統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------外交官。初代ウェルズリー侯、モーニントン伯。ウェリントン公アーサー・ウェルズリーの兄。アイルランド上院議員を務め、インド総督となる。積極的な領土拡大を行ない、強引な政策は本国から非難された。後に、駐スペイン大使、パーシヴァル内閣の外相、アイルランド総督、侍従長を歴任する。 ルイス・キャロル(本名:チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン)イギリス(チェシャ州ダーズベリ)1832~1898統率:E 武力:E 政治:C 知力:A 文化:A 魅力:A--------------------------------------------------------------------------------作家、数学者、論理学者、写真家、詩人。言葉遊びやロジック、幻想文学に多大な才能を発揮し『不思議の国のアリス』を著する。 ルドルフ・パイエルス(ルドルフ・エルンスト・パイエルス)イギリス(生まれはドイツ)1907~1995統率:B 武力:C 政治:C 知力:A 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------物理学者。半導体の伝導性に関する研究を行った。ヒトラーが政権を取るとイギリスに渡り、後にアメリカでマンハッタン計画に参加する。戦後はイギリスの大学で教鞭をとった。王立協会フェロー。 ロバート・ステュアートイギリス(生まれはアイルランド・ダブリン)1769~1822統率:C 武力:C 政治:B 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------カスルリー子爵。第2代ロンドンデリー侯爵。アイルランド議会、英国議会の議員を務め、連邦法の成立に尽力した。ウィーン会議ではイギリス代表を務める。ジョージ・カニングと決闘をして陸軍大臣を辞任した。後に過労で自殺を図った。 ロバート・バンクス・ジェンキンソンイギリス(ロンドン)1770~1828統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------初代リヴァプール伯。トーリー党の政治家。第22代首相。在任中に米英戦争が起こり、ガン条約で終結させる。穀物法を公布する。 ロバート・ピールイギリス1788~1850統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------トーリー党の政治家。ウェリントン公政権下で世界で初めてパトロール警官の制度を考案して実施した。後に第29代、第31代の首相を務める。第2次内閣時に、トーリー党は保守党となる。また、穀物法廃止に踏み切った。
https://w.atwiki.jp/ragadoon/pages/808.html
こちらは、Y武さんのブレトランド世界観をお借りした、GM:助動詞にいてんろく(にーてん)による、グランクレスト卓「ブレトランドanother」のページです。 オリジナルのブレトランドはこちらへどうぞ。 ブレトランドanother 人名辞典 ◆「ブレトランド挿話集」シリーズ ブレトランド・サーガ本編に登場したキャラクターに対して、そのキャラクターの別シナリオを遊ぼう、という企画です。既出キャラクターと新規キャラクターが半々ぐらいで4~5人のプレイヤーが目安です。 ※ シリーズタイトルを変更しました。 ブレトランド挿話集 第1話「遊興の街の庭園にて」2016/02/25 +レギュレーション PCのレベルは3 オリジナルのブレトランドで登場したPCの持ち込みあり。その場合はレベル3にリビルド リビルドする場合は、クラス・スタイル変更不可。それ以外の制限は特になし。 使用ルールブックは、基本ルールブック1、2、アドバンスフォース、戦記データブックまで。 ウィザードは応相談。 +今回予告 今回予告 ここはアントリア領北トランガーヌ地方の中枢都市、エスト。 ブレトランド西岸に位置する港を持ち、遊興産業で栄える村々が集まるこの地方の玄関口となっている。 人が集まり、出会い、交わり、すれ違うこの街で、今日も物語が紡がれる。 それは、温泉郷の君主様と港町の姫様の恋物語? それは、蒼き星より写りし者の日常譚? それは、見習い魔法師の奮闘記? それとも、庭園の護り手の捕物帳? グランクレストRPG「遊興の街の庭園にて」 混沌(カオス)を治め、聖印(クレスト)に至れ。 +ハンドアウト フェリーニ 用 ハンドアウト 因縁:フィオナ・アクエリアス(ロード/スタイル不明) 推奨感情 メイン:任意 サブ:任意 温泉郷ビルトの領主を務めるキミは、上司にあたる老将ジン・アクエリアスへの定例報告のため、今、北トランガーヌ地方の中枢都市エストに来ている。 報告を済ませたキミに声をかけてきたのはジンの孫娘であるフィオナ姫。 「これから、少し時間がありませんか? 貴方と行きたいところがあるんです。」 これはデートのお誘いだ。キミはその提案を快諾した。 白神陸華(リッカ) 用 ハンドアウト 因縁:新規PC①(??/???) 推奨感情 メイン:任意 サブ:任意 エルマ村の酒蔵の番人であるキミは、今、村のウイスキーの出荷先であるエストの街に来ている。 用件は、エルマ村近くの魔境で見つかった鉱石や植物のサンプルを届けに来たこと。 キミが指定された場所に行くと、そこには実地研修中の魔法学生だという「新規PC①」が現れた。 新規PC① 用 ハンドアウト 因縁:フィネガン・アーバスノット(メイジ/プロフェット) 推奨感情 メイン:任意 サブ:尊敬 推奨クラス:メイジ キミは、北トランガーヌ地方の中枢都市エストに実地研修に来ている魔法師協会(メイジ・アカデミー)に属する学生だ。 街を治める老将ジン・アクエリアスとその契約魔法師フィネガン・アーバスノットの元で、契約魔法師の仕事を学んでいる。 ある日、キミはフィネガンに頼まれて、彼の代わりにエルマ村から届くサンプルを受け取りに行くことに。そこで待っていた人物は… 新規PC② 用 ハンドアウト 因縁:植物泥棒(??/???) 推奨感情 メイン:任意 サブ:任意 推奨クラス:アーティスト キミはエストの街のはずれにある庭園「とこしえの庭」の管理人だ。 ここは、四季折々の花が咲き、エストの街のちょっとした名所となっている。 だが、最近、この庭園の珍しい植物が盗まれるという事件が起きている。 どうしたものだろうか? +PC紹介 フェリーニ ロード/アーチャー 18歳 男性 温泉郷ビルト村の領主。 北トランガーヌ総督を務める老将ジン・アクエリアスの孫娘フィオナの侍従長を務めていた過去があり、 当時から彼女に懸想する日々を送っている。 政務にはまったく興味を示さず、契約魔法師であるゲルハルトの胃痛の種である。 白神陸華(リッカ) 投影体/地球人 20代半ば 女性 ウイスキー産業の村エルマで酒蔵の番人を務める女性。 自身より強い(かもしれない)相手に勝負を挑み、自身の剣技を極めんとする求道者。 地球からの投影体であり、元の世界では前述の行動ゆえ「辻斬り」と呼ばれていたこともある。 新規PC①:カルク・アーバスノット メイジ/サイキック(亜流) 20歳 女性 エーラム魔法学園で亜流静動魔法を学ぶ女性。 同門の先輩であり、ジン・アクエリアスの契約魔法師であるフィネガン・アーバスノットのツテで、エストの街で実地研修を行っている。 常にダガー数本を周囲に滞空させている。 新規PC②:アリア 投影体/妖精 10歳 女性 エストの街のはずれにある庭園「とこしえの庭」に住み着いている妖精(リャナンシー)。 花を愛で、お茶会をすることが大好きであり、しばしば庭を訪れた者をお茶会に誘う。 +NPC紹介 アニー アーティスト/ミラージュ 17歳 女性 エストの街の貧民街に住まう少女。 妹であるベルの病気を治すため、弟のキッドと共に「協力すれば薬を提供する」と言ってきたルーヴィッドの手駒として動いていた。 ルーヴィッドの指示でPCたちを襲撃するも敗れ、その後は彼らのルーヴィッド戦に協力する。 事件後はPCたちのツテもあり、エストの街に仕官してその邪紋を活かす道を選んだ。 キッド アーティスト/ライカンスロープ 15歳 男性 エストの街の貧民街に住まう少年。 ライカンスロープの邪紋を持ち、アニーと共にルーヴィッドの手駒として動いていた。 事件後は、姉と同様エストの街に使える道を選んだ。 ベル 一般人 13歳 女性 アニー&キッドの妹。 病気で寝込んでおり(ちなみ、この病気は自然治癒はしないが普通の治療をすれば治る程度のものだったが、ルーヴィッドが アニーたちを協力させるため「治すには特別な秘薬が必要」と騙していた)、その治療のためにアニーたちが奔走しているのを申し訳なく思っていた。 事件後、病気はアリアの薬草茶によって無事に治癒する。 ルーヴィッド・グレイル メイジ/アルケミスト 37歳 男性 エストの街の先代領主(旧トランガーヌ時代)の契約魔法師。 アントリアの侵攻時の戦乱で行方不明となっていたが、エストの街の片隅に潜伏し、現体制に一矢報いるべくテロの機会を狙っていた。 専門はゴーレムの作成であり、アニー&キッドにはその材料集めを手伝わせていた。 PCたちに敗北後、フェリーニに止めを刺され、死亡する。 +あらすじ エルマ村から魔境から見つかった混沌鉱物、植物のサンプルを届けにきていたリッカは、受け取りに来た魔法師カルク(偽カルク)にそれを手渡すが、その直後同じ顔をした魔法師(本物のカルク)が現れ、またしてもミラージュの邪紋使いに騙されたことが判明する。同じころ、フィオナ姫と一緒にとこしえの庭を訪れていたフェリーニと庭に住み着いている妖精アリアは、庭から花を盗んでいる少年を見つける。 リッカとカルクが偽カルクを、フェリーニとアリアが少年をそれぞれ追いかけるが、逃げる彼らはエストの町の貧民街の裏路地に巧みに逃げ込んで追う皆を撒いてしまう。その途中で偶然遭遇したリッカたちとフェリーニ達は、合流して逃げた彼らについて調べると、この貧民街に住むアニーという少女とキッドという少年の姉弟だと分かる。 彼女らの家を訪ねると、そこにはアニーとキッドの妹であるベルという少女が病床に臥しており、アニーたちはベルの病気を治すために薬師の人の手伝いで奔走しているらしいという。家を出ると、アニー、キッドの2人が待ち構えて襲撃してくるが、取り押さえて話を聞くと、彼女らは薬師の人がベルの病気を治すための薬を作る交換条件として指定された素材を集めることを求められ、リッカの持っていたサンプルや庭園の花を盗んだのだという。また、フェリーニたちを襲撃したのもその薬師の指示だという。 薬師について調べると、その正体はこの町の先代領主の契約魔法師であったルーヴィッド・グレイルという者で、現体制に一矢報いるべくテロの準備をし、潜伏していたのだった。フェリーニたちはその潜伏先に踏み込み、ルーヴィッドと、彼がテロ用に製作していたゴーレム(アニーたちに素材を集めさせていたのはこれを作るためであった)を撃破し、テロを未然に防ぐことに成功したのだった。 ブレトランド挿話集 第2話「白銀の国のアリス」2016/02/26 +レギュレーション PCのレベルは3 オリジナルのブレトランドで登場したPCの持ち込みあり。その場合はレベル3にリビルド リビルドする場合は、クラス・スタイル変更不可。それ以外の制限は特になし。 使用ルールブックは、基本ルールブック1、2、アドバンスフォース、戦記データブックまで。 ウィザードは応相談。 +今回予告 今回予告 グリース子爵領の冬。 山間の村が、白銀に染まる様は美しい。 しかし、雪の下のさらに下、グリースを支えるその地中。 雪に非ざる白銀に、魔法の力と、少しの陰謀。 それらを混ぜたら出来たモノは… グランクレストRPG「白銀の国のアリス」 混沌(カオス)を治め、聖印(クレスト)に至れ。 +ハンドアウト ※前提条件 ゲオルグは所用によりラキシス村から出掛けています。 留守の間のラキシス村諸問題の対処は、妹のルルシェおよび契約魔法師のヒュースに任せられています。 ルルシェ・ルードヴィッヒ 用 ハンドアウト 因縁:ゲオルグ・ルードヴィッヒ(ロード/キャヴァリアー) 推奨感情 メイン:任意 サブ:任意 キミの兄、ゲオルグ・ルードヴィッヒの治めるこの国にも冬が来た。 元々山間の土地であるグリースの地、冬となれば多少の雪が積もるぐらいは珍しくもない。 けれど、キミは館の窓から、一面が白銀に染まる村を見て思った。 流石に、これは少し異常ではないだろうか? ゲオルグ不在の今、村に迫る問題の対処は、ルルシェとヒュースに任せられている。 お兄様の期待に応えなくては。 ヒュース・メレテス 用 ハンドアウト 因縁:オリバー(一般人/鉱夫) 推奨感情 メイン:任意 サブ:任意 グリースの筆頭魔法師として政務に精を出すキミにミスリル鉱山の鉱夫オリバーから、ある報告が届けられた。 最近、ミスリル鉱山に投影体が出没するようになり、採掘に支障が出ているとのことだ。 ミスリルはグリースの経済の基幹の1つである。 このまま放置しておくわけにはいかない。 クリステル・カンタレラ 用 ハンドアウト 因縁:シアン・ウーレン(メイジ/アルケミスト) 推奨感情 メイン:任意 サブ:任意 キミは諜報結社「ヴァルスの蜘蛛」の一員である。 現在、グリース子爵領ラキシス村付近は近年稀に見る大雪に覆われている。 しかも、ティスホーンの武術大会の裏で暗躍していた魔法師、シアン・ウーレンがラキシス村方面に向かったという目撃情報がある。 キミの今回のミッションは、この情報を手土産にラキシス村の面々と協力し、この村に何が起こっていたのか、その情報を持ち帰ることである。 新規PC① 用 ハンドアウト 因縁:アリス(一般人?/謎の少女?) 推奨感情 メイン:任意 サブ:任意 推奨クラス:プロジェクション 昨日まで、キミは元いた世界で、いつもと変わらず過ごしていた。そして、今日も。 …そのはずだった。 気付いたら、そこは洞窟の中。自分の身に何が起きたというのだろう? そしてここは、どこだろう? 戸惑うキミに、手を差し伸べたのは、1人の少女だった。 新規PC② 用 ハンドアウト 因縁:坑道内の気配(??/???) 推奨感情 メイン:任意 サブ:不安or脅威 推奨クラス:なし(アーティストorプロジェクションが自然か? メイジなら自然魔法師?) キミはラキシスのミスリル鉱山で、警備のために雇われている。 時折出没する夜盗の類などは、キミの敵ではないが、ここのところ、どうにも坑道内で投影体が現れ、キミが駆り出されることが多い。 しかも、坑道内に何か強大なモノがいるような、そんな気配を感じる。 これは久々に、大仕事の予感がする。 +PC紹介 ルルシェ・ルードヴィッヒ ロード?/メサイア? 16歳 女性 グリース子爵、ゲオルグ・ルードヴィッヒの妹。 その聖印には混沌を浄化する能力がないため正規の君主としては認められていないが、兄をしのぐ圧倒的なカリスマから、 グリースに多くの人々をひきつける要となっている。 今回は雪のせいでやる気(レベル)が低下していた模様。(中の人談) ヒュース・メレテス メイジ/サモナー 20歳 男性 ゲオルグ、ルルシェ兄妹に仕えるグリース子爵領筆頭魔法師。 もともとは兄弟子ヤヤッキーの捜索のため、ラキシスを訪れたが、そこで出会った彼らに興味を持ち、卒業を待たずして側近となった。 優秀な召喚魔法師であり、シャトンも元々は彼がこの世界によびだしたケット・シーである。 クリステル・カンタレラ アーティスト/ミラージュ 不明 女性 情報結社「ヴァルスの蜘蛛」に所属するアーティスト。 ミラージュとしての変身能力もあって、優れた諜報、情報収集能力を持つ。 今回はティスホーンで事件を起こした魔法師シアン・ウーレンがラキシス村に向かったと聞き、それを追って村を訪れる。 新規PC①:神崎恭一 投影体/地球人 27歳 男性 異世界(現代日本)から投影されてきた青年。 投影元の世界では自衛官を勤めており、銃などの心得はあったようだが、投影時に一緒に出現した武器は何故か斧。 突然異世界に飛ばされて戸惑いながらも、そこで遭遇した同じ境遇の少女、アリスと共にルルシェたちと出会い、 アトラタン世界について知っていくこととなる。 新規PC②:シャトン 投影体/妖精 不明 男性 偉そうな口調で話すくるみ色の毛のケット・シー。 以前、ヒュースが召喚魔法で召喚したことがあり、再び、今度は召喚魔法に依らずにアトラタンに投影された。 そのままラキシス村に居着いたため、村のミスリル鉱山の警備という形で村と協力しながら生きている模様。 +NPC紹介 アリス 投影体/地球人 12歳 女性 地球、北欧の雪に覆われた村からラキシス村のミスリル鉱山に投影されてきた少女。 鉱山内に設置されていた石碑(シアン・ウーレンが設置した「投影体の『想像力を具現化する力』を増幅する装置」)に触れたことにより、 自身の「帰りたい」という願いを故郷の風景を歪んだ形で再現することで具現化してしまい、ラキシスの大雪の原因となっていた。 事件後は、元の世界のへの未練よりもこの世界への興味が勝っているらしく、ラキシス村で始めて見る様々の物に目を輝かせる日々である。 +あらすじ 情報結社ヴァルスの蜘蛛のアーティスト、クリステルは、同じくヴァルスの蜘蛛に所属する新聞記者、アンナから「シアン・ウーレンがラキシス村に向かったとの情報がある。何をしようとしているのか調べてほしい。」との依頼を受け、ラキシス村に向かう。 地球から投影された自衛官、神崎恭一はラキシスのミスリル坑道内で目を覚ました。自身の身に起きたことに戸惑いながらも同じく坑道に異世界から飛ばされてきた少女、アリスと出会い、出口を探すことに。同じころ、ラキシス村の領主の館ではヒュースとルルシェに坑道から投影体が出現しているとの報告が入り、彼らは坑道に向かう。 坑道出口付近で、駆けつけたヒュース、ルルシェと、鉱山の警備人であるシャトン、(ルルシェ親衛隊の1人に変身して潜り込んでいた)クリステル、加えて、ちょうど出口を見つけて外に出ようとしていた恭一は共闘して混沌から湧いて出た骸骨の群れを撃破する。 恭一とアリスを領主の館に迎え入れて話を聞くと、坑道の壁に何箇所か魔方陣のようなものが彫られていたとのことで、それがこの状況(ラキシス村の大雪と、投影体の出没)を引き起こしているのだろうと推測した彼らは、坑道の調査に向かう。 坑道の奥に行くとそこには見慣れぬ石碑があり、彫られている文面と魔法師であるヒュースの見立てから、おそらく投影体の願望を具現化する装置なのではないかと推測された。また、この時、今まで(領主の館で会話していたとき)アリスが「帰りたい」という気持ちを強く持ったときに雪が強くなったことを思い出し、雪の原因がアリスにあったことが判明する。 ここで、アリスが自分が迷惑をかけていたことを自覚し、ますます帰りたい気持ちを強くしてしまったことで、彼らの眼前にはその想いの具現である氷雪の巨人が現れる。巨人は皆に襲い掛かるが、戦いの末巨人は撃退され、恭一、クリステルらによる説得で、アリスが前向きにこの世界を楽しんでみることを決意したことで、ラキシス村の大雪は解決したのである。 ブレトランド挿話集 第3話「天使たちの五線譜」2019/07/14 今回予告・ハンドアウト セッション記録 ◆「ブレトランド開拓記」シリーズ ブレトランド・サーガ本編「ブレトランドと魔法都市 第2話「伝統国家の契約事情」」に登場したPC、グラン・マイアを中心に、伝染病に伴う焼き討ちで滅んだ村「ヴィルマ村」の復興を描くキャンペーンです。 ブレトランド開拓記 第1話「焼け跡の村よ、こんにちは」2018/2/4 今回予告・ハンドアウト セッション記録 ブレトランド開拓記 第2話「新たなる訪問者たち」2018/2/25 今回予告・ハンドアウト セッション記録 ブレトランド開拓記 第3話「魔境少女の影」2018/3/25 今回予告・ハンドアウト セッション記録 ブレトランド開拓記 第4話「華の街、文化の祝祭」2018/4/22 今回予告・ハンドアウト セッション記録 ブレトランド開拓記 第5話「過去を識る頃に」2018/7/1 今回予告・ハンドアウト セッション記録 ブレトランド開拓記 最終話「混沌の明日に祝福を」2018/9/9 今回予告・ハンドアウト セッション記録(前編) セッション記録(後編) ◆「ブレトランド異聞奇譚」シリーズ ブレトランドを舞台に、他システムを遊ぶY武さんのセッション「ブレトランド異聞録」のブレトランドAnother版です。他のシステムを使って、ブレトランドで単発セッションをします。原則として、PCは新規キャラクターです。 ブレトランド異聞奇譚 第1話「橋城の魔王戦争」2019/2/2 使用システム:ナイトウィザード3rd 今回予告・ハンドアウト セッション記録 ブレトランド異聞奇譚 第2話「魔法の深淵に、ようこそ」2019/05/06 使用システム:魔法探索RPG ロスト・メモリア 今回予告・ハンドアウト セッション記録 ブレトランド異聞奇譚 第3話「- - - - - -」20--/--/-- 使用システム:未定 今回予告・ハンドアウト セッション記録
https://w.atwiki.jp/bi-to/pages/26.html
よくわかんなくなった人のための用語解説※現状でわかるまでのネタバレを含んでいます 「この世界」BETAに侵略され人口が大幅に減ってる世界江戸幕府が存在しない、現在も征夷大将軍が存在するなど歴史に元の世界と若干の差異があるあと日本が日本帝国になってるため日本の軍も帝国軍と呼ばれる 「元の世界」まぁ現実世界と思えばおkあんなリア充は存在しないだとかあんなハチャメチャやる教師は存在しないだとかそういった意見はお引取り願いますそれから君が望む永遠の水月ルートの後ということになってる 帝国斯衛軍将軍家とその血縁者を警護するための部隊服がチャイナドレスっぽい BETA読みは「べーた」よくBEATとかBAETとかBATEと間違えられるこの世界に存在する宇宙からやってきた人類の敵さまざまな種類があり、分かっていることは炭素系生命体でBETAの異種間に共通する特徴が全く見られないことらしいBETAの中の光線種(レーザー種)が航空兵器を打ち落としまくるせいでBETAに対して制空権を握ることが出来ず戦術機が生み出される原因となるこの手のロボットが出るアニメやらなんやらの敵にしては弱い方だがやたら数が多いのが最大の問題にして脅威あとこの世界の科学力がそれほど高くないってのもあるがでもゼオライマーとかイデオンとかマジンカイザーとか真ゲッターでもあれば一機で殲滅できるよね・・・ないものねだりしても仕方が無いのでこの世界の人は戦術機に乗りながらがんばって戦ってます 戦術機この世界で作られた巨大ロボット全長は基本的に18m前後でUC79のMSと同程度兵装は実体剣や実弾がすべてでビームサーベルやらビームライフルなんかのビーム兵器は存在しない(ただし荷電粒子砲は作ってる)しかし戦術機が装備できるミサイルはあるスパロボで言うところのガチガチのリアルロボット系なのでチート発動は望めませんこの世界では戦術機のパイロットのことを衛士という大量の数を相手にするのでバカスカ撃ちながら戦うのが基本戦術っぽいアサルトライフルの弾幕は殆ど無駄撃ちって言ってたけどあれだけ多いと仕方ないね・・・ 因果導体この世界の因果情報(起こった事)を元の世界に持ち込む存在この因果導体になったことで人の死や怪我などの因果を元の世界に持ち込んでしまうため元の世界に戻る方法を見つけたタケルちゃんは元の世界で暮らすことができなくなってしまう オルタネイティヴ計画BETAとの接触で発案された計画1~5までありそれぞれ目的が違う現在対BETA計画のオルタネイティヴ4を実行中アンリミテッド編ではこれが失敗して人類の一部を地球外の居住可能と思われる惑星に逃がし、のこったBETAをG弾で掃討するオルタネイティヴ5が発動された G弾BETA由来の素材で作られた爆弾核爆弾より強力だが被爆地点では重力異常やら草木が自然生育しないなどの現象が起こる人への健康被害もあるらしく横浜基地はその実験も兼ねているこの世界のアメリカ軍が好んで使用したがるそのため最新のアメリカ製戦術機のラプターもG弾運用を前提とした装備 00ユニット機械の体に人間の魂を宿らせた存在これを1体作るために一人の人間を犠牲にしなければいけない他、素体の候補者も選ぶ必要があるため成功までにかなりの人数が犠牲になったとかこの世界ではBETAに捕まってた純夏が00ユニットになる見た目は素体である純夏と見分けがつかないくらい精巧量子伝道脳という世界最高のコンピューターが頭脳になっておりハッキングとかもやりたいほうだいらしいそれから相手の心を読むリーディング能力と自分の心で思い描いたイメージを相手に伝えるプロジェクション能力が使えるこの世界では超能力が科学的に解明されてるんだね・・・ ネイティブアルタースクライドでググれ A-01部隊夕呼先生直属のオルタネイティヴ4遂行のための部隊通称は隊長の名前と代々女性隊員で構成されていたことからイスミ・ヴァルキリーズただしタケルちゃんの編入によって代々女のみの伝統は崩されるしかし名前は変わらないまりもちゃんによって鍛えられた訓練兵が代々所属している部隊員にはタケルちゃんを除いて公表されていないが00ユニット素体候補者を選抜するためという目的もある ゲロマズドリンク酸味の強いプリンみたいな味がする(byタケルちゃん)栄養ドリンク初めて飲んだタケルちゃんの反応は「ゲロマズッ!」だったが柏木の反応を見るにこの世界の人的には美味しいのかもしれない ※ネタバレギリギリのとこまでしか書いてなかったり説明が適当だったりするので 詳しく知りたい人はマブラヴオルタのまとめwikiの用語解説読んでくだしあ それからマブラヴオルタまとめwikiの文章も勝手に引用したりしてますが許してね? 登場人物(解説は進行状況によって変わるかも)※現状でわかるまでのネタバレを含んでいます 白銀 武このゲームの主人公で通称タケルちゃん、そして声が保志平和な日常を送っていたが、ある日このBETAだらけの世界に呼び出され大変なことに一度はこの世界の終末を体験し、その後何故かこの世界に飛ばされた日に記憶の一部と鍛え抜かれた肉体を持ち戻ってくる神奈川出身だが別に周りの物を原子レベルで分解して特定のものに再構築する能力はもってない天然で女たらしの気があるがこれは恋愛原子核のせいby夕呼先生この世界に来て因果導体になり色々悲惨な目にあうけどがんばってますそして適度に物分りが悪いお陰でプレイヤーに説明を聞かせてくれるA-01部隊配属後のポジションはB小隊の突撃前衛で階級は少尉コールサインはヴァルキリー10伊隅大尉の戦死後はB小隊長に任命され突撃前衛長にコールサインはヴァルキリー2になった 鑑 純夏このゲームの表のヒロインでタケルちゃんの幼馴染兼嫁アホ毛のような触覚(誤字じゃないよ?)を動かすことが出来る他、一撃で人間をしばらくの間再起不能に陥らせる必殺パンチ「どりるみるきぃぱんち」を放つことが出来る武をタケルちゃんと呼ぶのは純夏だけだが何故か浸透しまくっているこの世界でBETAに捕まり脳と脊髄だけにされていた所を発見され、保護?される後に人類の切り札である00ユニットにされる 御剣 冥夜元横浜基地207訓練部隊B分隊所属このゲームのもう一人の主人公兼裏のヒロイン元の世界では世界的規模の財閥である御剣財閥の次期頭首この世界では一般人・・・と思われていたが将軍家の縁者であることが発覚で、その後将軍家の縁者どころか将軍の双子の妹であることが発覚元の世界で刀で金庫ぶった切ってたあたりこの世界でも刀一本で要撃級までなら戦えるかもしれないOPとかの紫の戦術機は冥夜のだからな!なんかすごく主人公機っぽいけどそれは裏の主人公機だからって理由だ!こっちでも某UFOロボみたいな師匠に剣術を教えてもらったかは不明だが剣術に長けるA-01部隊配属後のポジションはB小隊の突撃前衛で階級は少尉コールサインはヴァルキリー11 榊 千鶴元横浜基地207訓練部隊B分隊の分隊長元の世界で委員長だったためこの世界でも委員長と呼ばれる本スレでも散々ネタキャラ扱いされてるけど基本的にいい奴だからな!雄叫びに定評がある「うおおおおおおおおおおおお!!!!!」あと彩峰とはなんだかんだ言って仲いいよねスパロボに出たら間違いなく指揮持ちA-01部隊配属後のポジションはA小隊の強襲掃討で階級は少尉コールサインはヴァルキリー7 彩峰 慧元横浜基地207訓練部隊B分隊所属ピートがやたら嫁だと主張する人物しかしその真偽は定かではない好物はヤキソバとヤキソバパンそしてどっかの変態がクリスマスにヤキソバパンで祝ってたらしいが正直(ry委員長と性格が正反対で良く喧嘩しているそれは元の世界でもこの世界でも同じでも結局なんだかんだいって仲は(ry格闘能力に長けるがどっかのダンディみたく戦術機でも背負い投げできるかは不明A-01部隊配属後のポジションはB小隊の突撃前衛で階級は少尉コールサインはヴァルキリー12参考資料663398798_791.jpg 珠瀬 壬姫元横浜基地207訓練部隊B分隊所属極度のあがり性を努力で克服した泣く子も黙るスナイパー類稀なる狙撃能力の他に自らの髪をブーメランにして攻撃したり鞭にして標的を掴むなどの能力を持つ多分このゲーム中でも一番ありえない髪型をしているがガンダム試作二号機みたいな髪型やガーベラ・テトラみたいな髪型の人やらどっかの最初からクライマックス声で死神なガンダムに乗ってる人のようなおさげを2本ぶら下げてる人もいるからツッコまれないらしいあと父親がトロンベ声で親バカA-01部隊配属後のポジションはA小隊の砲撃支援で階級は少尉コールサインはヴァルキリー9 鎧衣 美琴元横浜基地207訓練部隊B分隊所属人の話を聞かないが空気は読めるボクっ娘元の世界では男ということになってるが実際のところ怪しい訓練小隊ではムードメーカーだったがA-01小隊に配備されてからは個性溢れ過ぎる人たちのせいでその個性も薄まり気味サバイバル能力に長けるけど生かす機会が少(ryちなみにメインキャラにも関らず専用ソングが無い(まりもちゃんにすらあるというのに・・・)A-01部隊配属後のポジションはA小隊の制圧支援で階級は少尉コールサインはヴァルキリー8 神宮司 まりも横浜基地衛士訓練学校の教官で軍曹元の世界では白陵柊学園3年B組の担任教師おそらくこのゲームで一番ネタにされているある意味可哀想な人地雷ゲー大全にマブラヴオルタが載ったときも(でも地雷じゃないよ?)表紙を飾ってくれた元衛士で教官なので今でも戦術機の操作技術は衰えていないこのゲームの中でも1、2を争うくらい人間が出来ている気がする今はどっかの炎神に転生してぱっくんちょしてるらしい最近は元に戻ったときの出番合体ばっかだけど 香月 夕呼横浜基地の副司令で実質的に最高権力を握るそしてオルタネイティヴ4の責任者元の世界では白陵柊学園3年D組の担任教師この世界でタケルちゃんを207訓練小隊に入れたり因果導体のことをこの世界で唯一知ってる人あと説明やらなんやらの影響かこのゲームで一番セリフが多い(保志声がフルボイスでついてたら別だったかも)解説するととんでもなく長くなるからもっと知りたきゃまとめwikiでも参照してくれ・・・ 社 霞オルタネイティヴ4の関係者人工的に作られたESP能力保持者で人の心を画や色のイメージとして読むリーディング能力と人にイメージを伝えるプロジェクション能力を持つ寝るとき以外つけているウサ耳のようなものとウサ尻尾のようなものの用途は不明オルタネイティヴ4関係者のリーディングを防ぐものかと思ったら違うっぽい肩に「ALTER NATIVE」と書かれているがネイティブアルターとの関連性は不明 伊隅 みちるA-01部隊の部隊長でA小隊長階級は大尉でポジションは右翼迎撃後衛声がカテジナさんやらクインシィの人だが寝返ったりしないし極度のブラコンでもないそしてやたらかっこいいあと乙女チックなことも言う完璧主義者で委員長がもう少しでこうなりそうらしいたまの発言から推測して2001年12月の時点で23歳みたいですゲロマズドリンクを美味しいと感じる一人甲21号作戦で帝国軍の艦隊を守るため凄乃皇弐型を佐渡島ハイヴを巻き込んで自爆させ戦死元は君がいた季節の登場人物でその時と声違うらしいよ?だがそっちの声は知らないがこっちの声を全面的に支持するコールサインはヴァルキリー1 宗像 美冴A-01部隊のナンバー3の実力を持つC小隊長階級は中尉でポジションは左翼迎撃後衛風間少尉との百合ップル疑惑があるが狙ってやってるフシがある水月の天敵中の人が劇場版Zのロザミィ役をやってるが未だに理由が分からんコールサインはヴァルキリー3風間少尉の救出作業中に隠れていた要撃級に攻撃され大怪我 風間 祷子A-01部隊のC小隊制圧支援で階級は少尉タケルちゃん曰くこの小隊の良心早食いが得意で趣味はヴァイオリンゲロマズドリンクを美味しいといっているが味覚が崩壊しているわけではない(はず)中の人がスパロボに出たがってるらしいがこれ参戦させれば解k(ryコールサインはヴァルキリー4凄乃皇弐型の倒壊に巻き込まれ大怪我 涼宮 遙A-01部隊のオペレーターで中尉水月と同期で親友で茜の姉総戦技評価演習中の事故で両足の切断を余技なくされたが擬似生体移植で日常生活には支障がないほど回復しているが、そのため衛士適正検査に落ちてオペレーターになる酔っ払うと基地内の車両のタイヤをパンクさせる性癖を持つ元々は君が望む永遠の登場人物あと霞と声が同じコールサインはヴァルキリーマム横浜基地のBETA襲来の際の反応炉停止作業中で闘士級に襲われ戦死 速瀬 水月A-01部隊のナンバー2の実力を持つB小隊長階級は中尉でポジションは突撃前衛長遙と同期で親友入隊したてで突撃前衛になったタケルちゃんを目の敵にしている人1(悪意は無い)その上酔っ払うと人に絡むタイプなのでタケルちゃんかわいそうです伊隅大尉の死後は部隊長を務める元々は君が望む永遠の登場人物こっちでは元の世界のような昼ドラ展開になってないためか髪型は元の世界における3年前のままコールサインはヴァルキリー2伊隅大尉の戦死後のポジションはA小隊長に任命され右翼迎撃後衛にコールサインはヴァルキリー1になった横浜基地にBETA襲来の際反応炉を破壊するために自爆 涼宮 茜A-01部隊のC小隊強襲掃討で少尉元207訓練部隊A分隊の分隊長遙の妹、あと委員長と親友で同期そのためB分隊と同じ時期に総戦技評価試験を受けたがB分隊が一度落ちたためB分隊より2ヶ月早く任官した突撃前衛の座を狙っていてタケルちゃんを目の敵にしてる人2(もちろん悪意は無い)水月にあこがれているため姉の遙よりも水月に性格が似ている元々は君が望む永遠の登場人物元の世界の鬱展開が無かったお陰かこの世界だと性格が若干変わっている(´_J`)コールサインはヴァルキリー5横浜基地BETA襲来の際に負傷 柏木 晴子A-01部隊のC小隊砲撃支援で少尉元207訓練部隊A分隊所属で茜やB分隊の人と同期マブラヴではチョイ役で出番が少ない上にセリフに色がついていなかったがサプリでいい意味での普通の人という地位を確立したためかセリフに色がついているたぶんこのゲームで一番出世した人もうすぐ徴兵年齢の弟がいる甲21号作戦で伊隅大尉の援護のために凄乃皇弐型の前でBETAと戦っていた所を要塞級の攻撃を受けて戦死コールサインはヴァルキリー6 月詠 真那帝国斯衛軍第19独立警備小隊の隊長で中尉元の世界では冥夜の侍従長をしていた冥夜のことを任務抜きに大切に考えていることはこの世界でも変わらないショタ属性持ちだが美琴の都合でその設定は忘れられがち 3バカ月詠さんの部下3人組常に3人で行動するなど元の世界と共通点もあるが元の世界ではとんでもなくバカなのにこの世界だと至って真面目という大きな違いがあるまとめて3バカと呼ばれることが多い大抵の場合こちらから見て左から同じ順番で並んでるため区別しやすい神代 巽3バカ一号褐色肌 巴 雪乃3バカ二号グル目 戎 美凪3バカ三号おだんご頭あと委員長並に眉毛が太いが気にされない パウル・ラダビノッド国連軍横浜基地の総司令で階級は准将みんな大好きな若本 煌武院 悠陽日本帝国の征夷大将軍冥夜の双子の姉煌武院家のしきたりのせいで生まれてすぐ冥夜が御剣家に養子に出されたためクーデター事件まで冥夜と顔を合わせたことは無かった元の世界では2001年時点で故人 沙霧 尚哉12.5クーデター事件の首謀者で帝国軍の大尉彩峰父の部下で彩峰と婚約者だった衛士最強候補クーデター事件の最中月詠さんの武御雷と交戦して戦死声はみんな大好きな子安武人 イリーナ・ピアティフ横浜基地のオペレーターで中尉夕呼先生の秘書も務める顔にマイクが貼り付いている 京塚 志津江横浜基地の食堂のおばちゃんで階級は臨時曹長料理の腕は超一流で多分横浜基地で裏の権力を握る3バカより明らかにセリフが多いのに何故かセリフに色がついていない 穂村 愛美横浜基地の衛生兵何故かは不明だがマナマナと呼ばれ恐れられている昔は最強のソルジャーだったとか実は今でも現役とか色々な噂があるが定かではない元々は君が望む永遠の登場人物ちなみに下の文章はマナマナとは関係ない大型種のBETAなら大丈夫だろうと思っていたら人間大の緑髪に襲われた スタブの出入り口から徒歩1分の通路で突撃級がバラバラにされて倒れていた 足元がぐにゃりとしたので下を見ると小型種BETAの死体の山だった 戦術機にかぶりつく戦車級が襲撃され、目が覚めたら歯が抜かれていた BETAの死体でBETAに突っ込んで倒れた、というか轢いた後からBETAを武器にする ハイヴが緑髪に襲撃され、小型種も「大型種も」全員レイプされた ベントからモニュメントまでの10mの間に緑髪に襲われた。 要塞級に乗れば安全だろうと思ったら、列車級の乗客が緑髪だった BETAの1/3が緑髪遭遇者。しかも小型種が人間に噛み付くという都市伝説から「兵士級ほど危ない」 「そんな危険なわけがない」といって出て行った要撃級が5分後血まみれで戻ってきた 「何もしなければ襲われるわけがない」と手ぶらで出て行った兵士級が腕と皮を奪われ無残な姿で戻ってきた 最近流行っている戦闘スタイルは「モニュメント戦術」 モニュメントを手に持ってBETAに殴りかかるから 反応炉から半径200mは緑髪にあう確率が150%。一度襲われてまた襲われる確率が50%の意味 緑髪出現地点における戦闘による死亡BETAは1回平均3000000体、うち約200000体が大型種。 伍長このゲームの真のヒロイン相棒とともに素敵な笑顔でプレイヤーの心を癒してくれるみんなが大好きなマスコット的存在表示名は門兵1だが親しみを込めて伍長と呼ばれる本名は非公開中国系っぽい反応炉の停止作業中の遙を護衛していた所を頭をもぎとられ戦死・・・はしない、伍長は不滅です 相棒伍長の相棒階級は非公開だが多分伍長伍長とともに素敵な笑顔でプレイヤーの心を癒してくれる伍長がマスコット要員なら相棒は笑顔要員表示名は門兵2で本名は非公開アフリカ系っぽい反応炉の停止作業中の遙を護衛をしていた所を闘士級に襲われ戦死・・・するはずがないエロゲ至上で類稀なる素敵な笑顔を見せてくれる2人 - -
https://w.atwiki.jp/familiar/pages/4112.html
ボルボX ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 39 59 ID X2pUolBx ○リクエストを受け、孕みっ娘な姫さまでお送りします。 王家と強力な大貴族ラ・ヴァリエール家の連帯という剣を、焼き入れをして強固に鍛えなおし、国内の封建諸侯に対しにらみをきかせ、政権の安定をもはかる。 アンリエッタとルイズの考えたその政略自体はしごくもっともなものだったが、ただその方法が非常にとっぴなものだった。 それが形をとって顕現し、夕闇のなかマントをまとって王宮の庭を歩いている。トリステインの王配、サイト・ド・ヒラガという生きた人間の形で。 「いや……政権の安定もなにも、すげー反発されてると思うんだけどね……あのタコ貴族ども、連日ねちねちと嫌味くれやがって……」 春風そよぐ王宮の庭。噴水は残照にきらめき、花壇にはとりどりの花咲きほこる。 そんな心地よい宵の口というのに、げっそりと頬がこけた感じの才人であった。 今彼が王宮で一から叩き込まれているのは、書類決済やら要人との面会やら講演内容の清書やらの仕事。要は、身重のアンリエッタの代理である。 その仕事のほとんどは、数少ない好意的な大臣や高級官吏が付き人のようにして指導してくれ、才人の手に余ったら自分の仕事のついでに片付けてくれるのだが。 そのうえ基本的な教養まで何時間も教育される毎日だった。 が、それらの苦労など、宮廷や在野の貴族たちからの嫉妬と蔑視にくらべればなにほどのものでもなかった。あれこそ針のむしろである。 平民あがりの自分がアンリエッタと結婚して『夫君殿下』になり、ルイズを愛妾に迎えるという無茶苦茶な成りあがりっぷりである。貴族たちの嫉視は、それはもうすごいものだった。 こんにちはの代わりに侮蔑の視線をなげられ、そのくせ口ではあからさまな追従、しかし嫌味をそこに混ぜられる。その後で、卑しき身分のくせにこちらをへりくだらせるとは礼儀知らずと陰口を叩かれる。 陰険すぎるコンボに、何度も切れかけたが、今となってはおいそれと怒気を発することさえ慎まねばならないのだった。 平民からは意外な喝采をあびているのと対照的である。巷に流れる与太話では、才人はじつは東方から来た異国の王子だが、あえて平民身分でアンリエッタに求婚した流れになっている。 荒唐無稽かつ無責任なうわさ話はともかく、結婚の事実はあって、平民寄りとされていたアンリエッタの評価を裏付けた形であり、才人もすっかり平民の英雄とまつりあげられているのだった。 しかしながら。 最近では貴族と平民双方から〈幸運な〉という称号を名前の前につけられつつある少年は、実のところそこまで自分が幸福とは思えないのだった。 (むしろ、今は三人ともそれぞれ、微妙に不幸な気がするんだけどね。お、アニエスさんだ) 庭で銃士隊員数名をひきつれて待っていたアニエスが、さっと敬礼した。 「陛下のおわす離宮まで、殿下の警護を勤めさせていただきます。 それと昨晩、ラ・ヴァリエール殿の部屋に置き忘れていたという手巾を、ことづかってお持ちしました。これにございます」 一夜ごとに交代で二人の部屋をおとなう才人だった。ただ、かならずしもそこで眠るわけではなく、寝室は王宮内に用意されているので、少女たちと会った後たいていはそっちに帰る。 それはともかく、才人は落ちつかなげにアニエスに言う。 「や、やめてくださいよその言葉遣い……」 「了解しました。いようサイト、風雅な夜だな。 死ね」 217 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 40 36 ID X2pUolBx 剣の弟子に対し、完全な無表情で口だけ動かすアニエス。才人は頭をかかえた。 アンリエッタの妊娠が発覚して以来、アニエスは才人に話しかけるとき語尾に「死ね」をつけるようになったのであった。 今から向かおうとしていた離宮の部屋で、大きなお腹を抱えているはずのアンリエッタを才人は恨みたくなった。 ちなみに、お腹が目立ちはじめた時期のルイズも別の部屋にいる。 (だって姫さまとルイズが示しあわせて、俺に内緒で避妊薬[水魔法の産物]を飲むのやめてたんだよ……) 結果、まずアンリエッタが一発引き当ててしまったわけである。数ヵ月後にルイズ。 まさか一国の女王と大貴族の娘ができちゃった婚(上品に言えば授かり婚)に持ちこむとは、周囲のだれも思わなかったろう。才人自身が寝耳に水だった。 (姫さまの勅命で、怪しげな儀式に人間をささげてた教団を片付けて帰ってきたら、あの人子供できてたもんな……) もういろいろと勲功が蓄積されていたので、今回の功で貴族としての位が昇格、爵位授与される→どうにかこうにか結婚の資格がぎりぎりなくもないかも、という話→信じがたいことにラ・ヴァリエール家の後押し、という流れ。 宮廷内外の轟々の反対を、連合を強めた王家とラ・ヴァリエール家が力技で押し切った感じになった。 才人が呆然としているうちに、いっそ感嘆するほどの強引さでありえなく思われた状況が成立したわけである。 意外に律儀な性格なので、責任を取ること自体は文句なかったのだが。 しかし何かがおかしいと気づき、ルイズに問いただしてみたところ、しどろもどろな逆ギレの言葉の中から、内緒で避妊薬を抜かれていたことが発覚したしだいである。 (まあそりゃ、フラフラしてた俺が悪いと言われりゃそれまでだけどさ。これでも双方の了解を得たうえで、配慮を忘れず双方に真剣だったつもりだぜ) ルイズにしろ姫さまにしろナチュラルに俺の意思は抜きで話を進めてくれちゃってさ、ほんと高貴な女性ってやつは……とこぼす。 この内心の独白を世の男どもが知ったら、間違いなく才人の命はあるまい。 要は真剣に二股だった。二人が配偶者と愛妾となった今、それも公的に認められたものになってしまった。現代日本では考えられないことである。 しかし才人にとって、ことはそう簡単に「ハルケギニア万歳」と言えるものではない。 彼だって現代人の常識的感覚をいまだ強く持っている。 (ルイズが愛妾って、ようするに二号さんには違いないんだよなぁ……) どこかもやもやした気分で、宵闇濃くなりまさるイチイとヒイラギの並木道を歩き、離宮に向かう。 ともに歩く警護のアニエスが、その表情をみとがめて横から声をかけてきた。 「どうした? たそがれた顔をして。なにか悩みでもあるのか? とりあえず死ね」 「いえ、……まことに勝手ながら、なんだかルイズが可哀想かなと」 218 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 42 12 ID X2pUolBx 首をかしげて眉をひそめたアニエスだったが、すぐ「ああ」と納得した表情をみせた。 「いや、私も平民あがりでよくは知らんが、国王の愛妾というのは宮廷内でも相当に序列が高いはずだぞ。大貴族にとっても、自家の娘が王の愛妾になるのは悲願の一つというではないか。 ハルケギニアの歴史でも、王の寵をほしいままにして権勢をほこった愛妾の話など珍しくもないと聞き及ぶことだし。 いいから死ね」 「いや、俺、国王陛下じゃなくてただの『夫君殿下』だし」 「さあね、とおからず王配から国王に正式に昇格させられるかもしれん。どのみち王家とラ・ヴァリエール家は、貴様をかすがいとしていっそう強く結びついたわけだ。 王家と国内最強の大貴族の強固な連合、それに利用された身とでも思っておけ。ラ・ヴァリエール殿の内心は知らないが、彼女とてこの状況を受けいれたのであろう。 さっくり死ね」 全部あまりに淡々と言われすぎて、アニエスに気遣われたのか一貫して死を願われているのか判断がむずかしい。 才人は遠い目をして宵の空をながめた。アニエスが平然ときびすを返す。 「さて着いたぞ。私はこれで」 ………………………… ……………… …… 才人は白い柱廊を歩いて部屋に向かう。 トリステイン王家で代々、王族が子を産むために使われてきた離宮の一室。シルクとモスリンとビロードの部屋。色は白に薄ピンクにベージュやエクリュ。 クリームのような柔らかさに満ちた部屋に才人は踏みこんだ。 アンリエッタは妊婦服をまとい、マホガニー材の机についていた。手持ち無沙汰にか仕事をしていたらしい。 書類の中には女王のサインや国璽が必要なものもあって、それは才人がえり分けて運んでいくのだった。この夜も少年は書類をたずさえている。 揺れる燭台の火の下で、紙に目を通している彼女のお腹は大きい。 才人が入っていくと、少女は少年を見て、どういう表情を作ったものかわからないという表情をした。 喜び、恥じらい、拗ね、愁いなどが交じり合った複雑な顔である。 「あなた」 もう半年近いけど、その呼び方は微妙に慣れねえな、と才人は苦笑気味に思う。 自分はまだ、結婚相手を「姫さま」と呼ぶ癖が抜けていない。 「こんばんは。今日も仕事、どうにか終わりましたよ。 女官たちに聞いた話だと、昼間にルイズと喧嘩したとか」 219 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 42 49 ID X2pUolBx 単衣のバスローブのように身頃を紐でとめるつくりの、ピンクの薄い妊婦服を着た女王陛下が、そっぽを向いて拗ねた声を出した。 「あなたには関係ありませぬ」 「……明日には仲直りしてくださいよ」 才人は苦笑いする。妊娠して離宮にこもってから、主君と腹心の少女二人は、完全に昔のような関係をとりもどしているようだった。しょっちゅう一緒にいて、ごくまれに争いもする。 というより、最近のアンリエッタが、お産も近いからかいろいろと精神が不安定になっているのだった。 気弱になったり、癇癪を起こしたり。必然的に、そばにいるルイズとはよくぶつかるということらしい。まあ、基本的に仲はいいが。 「また、そんなものを……」 才人の手にあるものを見て、アンリエッタが眉をひそめた。憤懣を混ぜた愁いの表情になる。 一筋の煙をくゆらせる香炉だった。才人の知っていた範囲でたとえれば、アラビアあたりの魔神が出てきそうなやつである。 竜涎香や麝香、それにさまざまな秘薬を混ぜて調合した閨の香である。 「すぐそこでいつもの侍女さんが持たせてくれました」 「またあの人! 一度、よく言い聞かせなければ」 「怒ったらだめだって。俺も頼んでるんだから」 泣きそうな顔でアンリエッタが黙りこんだ。やたら楽しそうな才人がたたみかけるように香炉を持ち上げて示す。 「アンだってこれ好きじゃんか」 「嫌いです! その香も、あなたも大嫌いだわ」 うーん。今日は特に心が弱ってるらしい、と才人は見当をつけた。 椅子のそばに歩み寄って、卓の上に書類と香炉を置く。顔をそむけようとする少女の頬に手をそえて自分のほうをむかせ、唇を奪う。 不満そうに固く引き結ばれていた花弁のような唇が、ややあってほどけるように開いた。 少し長めのキスの後、才人は口を離して、うつむいて震えている若妻に問いかける。 「ごはんとかちゃんと食べました? 今夜も、いつでも始められるよな」 「こんな……いつもすぐ、こんなことばかり」 「すぐしたがるのは、姫さまじゃないかよ」 220 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 43 25 ID X2pUolBx 才人は手を伸ばして、妊娠服の裾から手を入れた。 グチュ、と濡れて柔らかく熱い感触。素裸に薄絹の妊娠服をはおっているらしかった。 「ひゃんんっ」 「ほら、もう最初からとろっとろ。お風呂のあと、下着もはかずに期待して待ってたんだろ。 じゃ、ベッドに行こうよ」 ………………………… ……………… …… 天蓋つきの大きなベッドは、四隅にベージュ色のビロードの分厚いカーテンが垂れている。 その中で、弱められた枕頭のランプが、淡いパールピンクの明かりをもたらす。 部屋の離れた場所は陰影に占拠されるていどの、たよりない光。 高貴な者の閨のために調合された香が、くゆる煙となって香炉からたちのぼり、人の秘奥までわけいる濃香をほの暗い部屋に満たしている。 少年はベルトをはずして服とブーツを脱ぐ。裸になって驚くほどに柔らかいベッドに腰かけると、才人の尻がシーツに沈んだ。 そのまま少年は、ベッドの傍らの床にひざまずいたアンリエッタの奉仕を受けていた。開いた脚の間で上下する栗色の頭をなで、その髪をさらさらと手の指ですく。 アンリエッタの奉仕は、最初から憑かれたような激しさだった。 はしたなく音をたてて肉棒をねぶっている。 「ぢゅぷ、はふ、ん、ちゅる」 始まったばかりなのに、もう何度も犯されぬいた直後のような表情。紅潮した顔を完全にとろかせながら、口唇で熱烈に男のものに尽くしている。 薄い妊婦服を透かして、おぼろに華奢な肩のラインが見えていた。その下でつややかに盛り上がる乳房が、大きくピンクの服を押し上げている。 少女はうすもも色の小さな舌をぬめらかに肉棒にからめ、亀頭をすすりあげていく。 「そんなにしたかったんですか?」 からかいを含んだ才人の問いかけに、奉仕の口を離し、溶け崩れそうな危うさを感じさせる声で少女があえいだ。 「知っているくせに……!」 ふたたび顔を伏せ、羞恥を忘れたいかのように奉仕を激しくしてくる。 念入りに躾られてきたとおり、手でしごきながらちろちろと舌で裏筋を掃き、もう一方の手をそえて袋を揉みほぐす。 奉仕しているだけなのに、アンリエッタはそうしながら息をはずませている。 少女のこみあげる渇望と焦慮が、肉欲にかすみがかった瞳の奥に見えた。 221 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 43 57 ID X2pUolBx 桜色の唇が、肉の実のようにふくらんだ亀頭にかぶせられ、やんわりと締めつけてきた。 肉棒にそって、口内で舌を艶かしくおどらせながらそのまま唇を上下させる。 喉奥までみずから肉の猿ぐつわを受け入れ、吸いあげる。 男の肉に口内を満たされ、部屋の香に混じるくらくらするような男臭をいっぱいに吸い込む。 アンリエッタの瞳がじわんとうるんで揺らめき、ほころびるように目元が弛緩していく。 「あ、すごいえっちな顔してる」 才人の手が、顔の前に落ちかかっていた少女の前髪をさらりとかき分けて、淫らな奉仕に没頭するアンリエッタの顔がよく見えるようにしてきた。 熱い頬に少年の手をそえられて、その視線にさらされ、彼の仔を宿した少女は羞恥に眉をさげ、長いまつ毛を震わせる。 見ないでと言うように哀しげにまぶたを伏せ、真っ赤な顔を上下させていっそう男肉に媚びていく。 「ちゅる、ん、む、ぢゅ」 愛戯のためあがなわれた奴隷のように、夫の前にはべり、ひざまずいて口だけで懸命に奉仕していく。 男の肉を吸うことで自分もまた肉情に頬を染めながら、アンリエッタはもどかしげにみずからの妊婦服の紐に手をかけ、わななく指でそれをほどいた。 ピンクの薄衣がはらりとまくれ、前がはだける。ランプの光が孕んだ裸身に照りそえられ、妖美な光景をかもしだした。 ほっそりした上体で、そこだけ豊麗に円やかな二つの乳房は、もともと大きかったのが妊娠してさらにサイズ増量している。 アンリエッタは両乳房を下から持ち上げるようにして、肉棒をその谷間に包みこんだ。腰かけている才人の下腹で、乳房の先が押しつぶされる。 「っと……」 才人は乳房の谷間に自身をはさまれて、思わず腰が浮くほどに射精欲を刺激された。 アンリエッタの体が火照っているからか、胸脂肪も蒸れて温かかい。かすかに汗がにじんだ乳肌から伝わる、絹をぬらしたようななめらかな感触。 男のものに直に心臓の鼓動が伝わる。すべやかな温かい肉に包まれ、才人の興奮がいやがおうにも高まっていく。 「おっぱいすげーぷりぷりに張ってる。それだいぶ母乳たまってますね、後で出すの手伝いますよ。 ……のど鳴らしたのが聞こえましたけど。やーらしーなぁ、ほんと。先のほうでもうコリコリしてるのが、俺の腹に当たってるし」 言葉でなぶられ、屈辱と羞恥を伏せた目にきらめかせて、アンリエッタの呼吸が浅く速くなる。すっかり欲情しているのは確かなのだった。 というより、もうずっと淫火を消してもらえていない。 内ももに、先刻せっかくふきとった愛液がとろっと垂れるのを感じた。 「はやく終わって、わたくしにもして……」 体の暗く熱いうずきに耐えきれず、ほんのかすかに声をもらした。 「え、なんです?」とききかえす才人に答えず、唾液でぬめり光る桜色の唇を、またも亀頭にかぶせる。 彼に好まれるやり方のひとつ、先のほうにやわらかな舌をからめて亀頭を重点的に責める愛撫をほどこしていく。 222 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 44 32 ID X2pUolBx ミルクをふくんでたぷんと重い乳房で肉棒をつつみ、両手を乳房の横にそえて揺すりたてていく。 じんじんする敏感な乳首を男の下腹にこすりつける形にもなり、いっそうアンリエッタの表情が淫蕩なものになっていく。 愛液を幾筋もながしている内股を、もじもじとすりあわせる。 そうしながら、男の先端のみを執拗にぢゅるぢゅるとねぶり尽くす。 「う、うわ、すげー……っくそ、やべ……」 すぐ出しちまうかも、と才人のうめきが頭上からふってきた。 息つぎも忘れて激しい口唇愛撫を彼にほどこしながら、アンリエッタは朦朧とそれを聞く。 腫れた乳首が少年の下腹でこすれ、たまらないむず痒さをともなう快感があり、ついでそこでじわっと温かいものが漏れた感覚があった。 母乳が出るようになってから、そこは痛痒いほど感覚が鋭敏になっている。 手で乳肉を揺すぶるようにうごかし、肉棒を谷間にはさんだまま、ほうけたように乳首を男に自分からくにくに押しつけていると、才人の手がアンリエッタの髪を撫でた。 「きょ、今日は飲んでほしいんですが。もうすぐ出ますんで。 その後すぐご褒美に、お豆かみかみしてあげますから。最近好きでしょ」 それを聞いてぶるりと、腰がわなないた。 唇を離し、「あ、あふ……」と悩ましく目を伏せ、紅潮した顔であえぐ。 奉仕を止めて、呼吸に肩を上下させているアンリエッタを見て、何で止めるの? という顔を才人がした。が、すぐ納得した表情になる。 「あー……もしかして、想像して興奮しちゃいました?」 頭上から聞こえるからかうような少年の声に、茹だった頭でぼんやり反論する。 「だって、あなたが、いやらしいことを言いますから……」 「いや、それ何かちがうでしょ? しかも姫さま、こっそりおっぱいこすりつけて自慰してたでしょうが。わかるんですってば、俺の下腹にミルクちょっとこぼしちゃってるし。 責任転嫁せずちゃんと言ってもらおうじゃねえの。ほらアン、なにを想像して興奮したのか言ってみなよ」 「――んひいぃっ!」 いきなりきゅっと、にじんだ乳汁にぬめり光る膨れた両乳首をつままれ、アンリエッタの喉から甘い悲鳴がもれた。 プチュと白い母乳が、才人の指に柔らかくつぶされてわななく乳首から噴いた。 才人はそのまま、つまんだ乳首を上下させて、温かいたわわな乳肉で自分のものをこすらせる。 濡れ乱れた鳴き声をあげ続け、少年の前にひざまずいたまま、今夜最初の懇願を口にさせられた。 「ひぃ、や、やめて、お乳止まらなくなりますっ、あふぅっ……!」 223 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 45 07 ID X2pUolBx 「あ、ほんとだ。ぴゅぴゅって出た。 えっちの時の母乳ってさ、なんかおっぱいから搾るイメージがあったけど、乳首だけでも案外出るんだよなあ。考えてみれば牛乳だって乳首を搾るんだし。 アンがちゃんと言うまでずっと、こうしておっぱい使わせてもらうから。言えなかったら、前みたいにここだけ使ってから俺は帰るよ?」 「そんなぁ、あ、くぅ、やめて、気をやってしまいます、ううう……っ」 二つの白い牝肉を、淫らな玩具のように使われて肉棒をしごかされる。 アンリエッタが苛められる乳首からさらに母乳をにじませて力なく肩をふるわせた。 肉情に染まった顔を少年に向けて、いやいやするように首を振る。 「くう……ふ、あっ……、前に言ったではないですかぁ、あんん、切ないの、お乳だけで気をやらされるのは……」 この前のときはひどかった。 両手を後ろで、柔らかい白絹のスカーフをつかって縛られ、ひざまずかされて、今のように両乳首をつままれて乳肉を『使用』された。 二回彼が出すまで、母乳をぽたぽたこぼし涙をにじませながら、亀頭を懸命にねぶって奉仕した。 才人が終わるまでにアンリエッタも何度か達してしまった。 まさか拘束された手をほどかれた後、そのまま「じゃーねー」と帰られるとは思わなかった。 ほがらかに手を振って帰っていく才人を呆然と見送った後、けっきょくドロドロになった女肉の疼きにどうしても耐えかねて、自分で股間をなぐさめることになった。 涙を枕にこぼしながら延々と一晩中、朝に侍女が入ってきてシーツを取り替えようとするまでずっと。 潮や愛液でぐっしょり濡れたシーツを見ても、その中年の女官はなにも言わなかった。 ただお湯とタオルを持ってこさせて、羞恥に顔をおおい幼児のように泣いているアンリエッタの体を拭いてくれたのだった。 あんな悲惨な夜は二度とごめんである。 「じゃ、どうすればいいのかわかるだろ? ほら、言ってよ」 乳房をなおさら激しく上下させられる。さらに才人が腰を突きあげ、ぷりぷりした肉で本格的に自身のものをこすりはじめた。 つままれた乳首から搾りだされた母乳が、少年の指を白く濡らしてぽたぽたとこぼれる。 部屋のねっとり肢体にからんでくるような濃香に、孕んだ若妻からしたたる乳汁の匂いも混じっていく。 少女の悲鳴が止まらなくなる。 疼痛さえある敏感な乳首を、手綱でも引くようにつままれたときから、心はとうに折れかけていた。 そのうえ乳汁をたたえて張った乳肉の谷間を激しく犯され、アンリエッタは舌をこぼしてひっきりなしに鳴く。 才人の腿に腕をおいて、夫の腰にすがるように手をまわしながら、白いのどをそらして哀願の目で見上げる。 「い、言います、言いますう、 興奮しておりました、ひふっ、ん、いやらしいことを考えて興奮しましたぁっ」 224 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 45 37 ID X2pUolBx 「どんなことを考えたって?」 「お乳もうやめてえ、ん、ん、あなたの精を飲ませていただいてっ、そ、それからご褒美に、お口でしてもらうことをぉ…… あああ、言ったでしょう? なんれっ、もうおちち引っ張らないでぇ」 「んー、もっと具体的に言えるだろ、ほら」 「とめてくださいましっ、あ、い、イきそ、う…… …………とめてよぉ……お豆を咬んでもらうことです、いつものようにわたくしの牝おちんちんを、ひっ、う、ばかぁ、いっぱいしゃぶっていただくことですっ! ひくっ、いや、イくぅ、んんんんんんっ……」 いつものように卑語を言わされ、直後には、望まなかったやり方での絶頂を申告する声が響く。 前をはだけられて薄く体にまといつく妊婦服が、アンリエッタが腹をゆするように身をよじるたび、さやさやと衣ずれの音をたてる。 ようやくのことで乳首を解放され、上体をあずけるように才人の股ぐらにへたりこむ。 と、才人が左手でアンリエッタの肩を押さえ、右手で自身のものをしごきながらベッドから腰を浮かせた。 先端を、少女の頭の上に押しあてる。 「く、こっちも出すから……!」 直後に、ぶぴゅりと精液が噴き、びちゃびちゃとアンリエッタの栗色の髪を白く汚していく。 どろりと粘る精液が、頭皮にまで滲みこんで顔に落ちてくる。「ああ……」とあえぎ、その熱さに目を閉じて身を震わせる。 夫、というより主人にマーキングされながら、若妻の乱れた吐息につやめくすすり泣きが混じる。 「いや……なんで、飲ませてくれると言いましたのにぃ……」 かそけくうめく少女は、そろそろ自分がなにを言っているのか分からなくなりつつあるようだった。 つままれていた乳首がじんじんと呪わしく痺れ、頭からかけられた精の臭いが淫熱を高めて思考力を奪う。 ふらふらと首がすわらず揺れていた。 酔い痴れたように完全にぺたんと床に座りこんだアンリエッタの肩から、するりと薄衣がすべりおちた。 「先にたまったおっぱいを搾ってあげるからベッドに上がって」と才人の声が聞こえた。 ………………………… ……………… …… 225 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 46 12 ID X2pUolBx ともに全裸でベッドの上に向かい合ってすわる。 重い腹をかかえたアンリエッタは、しどけなく脚をくずして柔らかいシーツに座りこみ、淫熱をもてあますように胸を上下させて息をついていた。 才人はその胸に顔を寄せる。 ミルクに濡れそぼつ右の乳頭を口にふくみ、勃起してもやはり本質は柔らかいその赤肉を舌でころがして吸いあげる。顔の前にある張った乳肌を、爪で軽くそっと掻いた。 牛や山羊にくらべると薄味のミルク。 肌に噴いている快楽の汗の味も混じるそれを吸いあげながら、手をそえて乳腺炎防止もかねて丹念にマッサージする。 たわわな乳房を手で下からゆすりあげて、奥のほうに残る乳汁まで出していく。 ……まず右乳房、それから左乳房を搾る予定だったが、才人に右の乳を搾られて我慢できなくなったのか、気がつくとアンリエッタが自分で左の乳をさわっていた。 こぶしを口にあてて嬌声をこらえながら、反対の手で左乳房を自分でもちあげ、くにゅくにゅと乳首を指先でつまんでいじっている。 「……っ、……ふ……」 ぴゅっぴゅと白い乳汁を絞り出すたびに、押し当てたこぶしの隙間からふっ、ふっと息が漏れている。 アンリエッタの、艶情に光なくとろけた目がどこか眠たげに細められ、精液がたらりと髪から一筋こぼれていく。 枕頭の桃色の明かり。 それに照らされて淫麗にぼうと輝く、妊娠した若い牝の体。 シーツにこぼれる乳汁の薄い白さ。 香炉からたちのぼる閨の香煙が、熟れた官能香を部屋に満たす。 それとは別に、孕んだ若妻の体から立ちのぼるマーキングされた雄の精の臭い、そして牝の発情の匂い。 情夜、というべき妖しい宵。 才人は乳首を前歯でちょっと噛み、さざめくように弱々しく体を揺らす少女の反応を楽しんだあとで、ちゅーっとひときわ強く吸いあげた。 薔薇色に染まる腹の大きな裸身がなまめかしくおののき、アンリエッタがふるんと吸われる乳房をゆすった。 そのまま才人が口を放すと、奥から吸いだされた右乳房の最後の母乳がぴゅぅ……と幾筋か噴きこぼれる。 あふ、と息をもらし、濡れた瞳をぼんやりとうるめかせるアンリエッタが、催促するように左乳房をもちあげた。 そこに顔を寄せながら、才人はからかう。 226 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 46 42 ID X2pUolBx 「待ちきれなかったのかよ? 自分で搾るなんてさ」 アンリエッタのとろけた顔が恥じらいを浮かばせた。 けれどもそれとは別にたおやかな腕が伸べられ、才人の首にまわされてその頭を引きよせる。 はやく吸って、とばかりに震える乳首を男の唇にふくませようとしながら、切れ切れに甘い媚声でアンリエッタは言い訳した。 「だって、お乳が、もよおして……」 ……わ、わかっちゃいたけどこの人やらしー体だな、と思いつつ才人は左乳首も口に含んでやる。 乳首を前歯でかすかにはさんでやや強く吸うと、弱いシャワーのように口の中にミルクがひろがった。切なげな悦びの鳴き声が、とぎれとぎれに才人の頭上で聞こえる。 アンリエッタが自分である程度出していたため、左乳房はそう時間がかからないと思われた。 左乳房を吸いながら、才人は手で右乳房を愛撫する。 それは練り絹のような感触になっており、握りしめると指が埋まりそうである。乳汁を完全に出し切ってしまうと、張りつめていた乳房がふんわりと柔らかくなるのだった。 そのある意味でもっとも女の柔らかさを体現する肉を、楽しむようにタプタプ揉みたてていく。 「ぅ……くぅん……ふっ……」 また達しそうになっているのか、きゅっとアンリエッタが才人の頭を抱きしめる。 幸いにも左も終わるころだった。息ができなくなる前に、才人はジュルジュルと激しく吸いあげる。じゅわぁと最後のミルクが搾り出された。 少女の声が吸われるのと同様に一気に、あわせて溶け崩れている。 「うぁんん、ひんんんっ……おちち、きもちいい、ぁああ、いくぅ…………んんむっ!?」 才人が顔をあげ、アンリエッタの肩をつかんで唇を急に重ねた。 少年が口にふくんでいた、少女自身のミルクを口うつしされる。 一瞬驚きに見開かれたアンリエッタの瞳がすぐに揺らめき、夫の腕に身をまかせながらのどを鳴らして自身のそれを飲む。 ミルクと共に口内にすべりこんできた才人の舌を、胸での切ない絶頂の余韻とともに味わわされる。 香炉からくゆる香りが、ますます深く体にどろどろした淫情を植えつけていく。 唇をようやく離され、紅艶に染まった顔をうつむかせてあえいだのも束の間、息つぎのあとでまた強引に唇を奪われ、今度は自分が舌を吸われる。 頭の中にかかる温かい蒸気は、クリームがかった肉色。 (におい、においがだめ) 室内に充満する香。秘めやかな息づかいと桃色の明かりの中で、何よりもその濃厚な香りがアンリエッタの情火をあぶるのだった。 この呪わしい香が、最近はいつも情交に使われてづんと脳裏を痺れさせる。 227 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 50 39 ID X2pUolBx 結婚する前に、蒸し風呂で肌を重ねたときも、媚薬めいた甘い花々の香のなかだった。 けれど宮廷で調合されたこれは、自分で使ったあのときの植物エッセンス主体のあれとは違う。 (こんな、淫らがましい) 竜涎香、麝香、黄熟香そしてほかの様々な香を混ぜ、特別な霊薬だか何かを入れてあるこれは、結婚した王族のため調合される秘伝の香だということだった。 世継ぎをもうける子作りに、効果を発してきたという。 動物の分泌物が主体の香。 植物の香より、はるかに直截的で、獰猛で、さまざまな匂いが複雑にからみあっている。 花実が熟れ腐れていくような濃く甘いにおい。 発酵が進んだヨーグルトのようなにおい。 精液のような。 腋臭のような。 汗のようなにおい。 それらが渾然と混じり、溶け、淫らなやるせなさを体奥から呼び覚まそうとする。 官能を強引に引き出して、男と女を雄と牝に戻すための、高貴なくせにこの上なく淫猥な香。 ぷは、と才人がようやく唇をはなし、つかんでいたアンリエッタの肩をそっとベッドの上に倒す。 妊娠した彼女のために用意された、深雪のように白く柔らかいシーツの中に横たえられながら、アンリエッタは執拗にまつわりつく匂いから逃れようとするかのように首をふった。 お腹の大きくなった少女は肌をほんわり上気させながら、乳房の下で自分の体を抱きしめ、惑溺したように艶かしく身をよじって哀しげな声を出す。 甘ったるいほど、その声はとろけている。 「ああ……このお香はやっぱりいやぁ…… もうみんな嫌いです、侍女たちも、侍従長も、あなたも、なんでみんなしてわたくしをこんな……こんなみだらな女にさせるのぉ…… やや子をつくる務めは、ちゃんと果たしたではありませぬかぁ……」 アンリエッタはとうに腹に子を宿しているのだが、二日に一度か三日に一度の情交では、かならずこの香の中で抱かれ、執拗に体に覚えさせられていた。 いまではもう、この香をかがされるだけで肉欲に身がただれ、じわっと脳裏がうるんでしまう。 (出産間際で精神が弱くなってるのもあるんだろうけど、姫さまさすがにそれは被害妄想……かな?) 才人は首をかしげた。 いつも香を渡してくれる女官は、あまり感情を表にださないながらわりとお茶目な性格の気がする。別の女官たちも、すれ違うたびにときどき笑いをもらしてるし。 228 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 52 35 ID X2pUolBx 「いやほら、姫さまが産まなきゃ王家直系は断絶だし。みんな王家のために頑張ってくれてるわけです」 「ですから、やや子ができた後なのにこの香を使う必要はないではありませんかっ」 アンリエッタの抗議に、才人は真剣な顔になって親指をぐっと立てた。 「いや、産まれるまでが勝負ですから」 「そ、それ何の答えにもなっておりませ――ひゃううううっ」 とうにべとべとの股間に、才人の手が差し入れられ、少女の秘部を浅くかきまわした。たったそれだけで口を封じられる。 ヌチャヌチャと水音をたてられ、腰をよじりながら脚を閉じてそれをどうにかとどめようとする。 もちろんそんなことで指が止められるわけもなく、蜜をこぼして腰がびくびく震えだしたころ、責めが中断された。アンリエッタの朦朧とした脳裏に才人の声がとどく。 「ほら、約束どおり口でしてあげますって。脚開いて」 ………………………… ……………… …… このあえかなる春の夜。薄くたゆたう香の煙。 艶情が溶けだして満ちたような室内の空気。 豪奢な寝台の上であお向けに横たわり、開いた脚の間に顔を埋められてすすり泣く少女の声。 「ぅ、ふぅ、イク、またイくぅぅ……」 嫌味なほどに柔らかいシーツの海で溺れるように、アンリエッタは才人ににがっちり押さえつけられた腰以外をくねらせて泣き悶える。 孕んだ腹の向こうで自分の股間に埋められている少年の頭を手でおさえ、黒髪に指をつっこむようにしてかき回し、紅潮した内股をビクビクと震わせて愛液を大量に噴きこぼす。 才人に両太ももの内側をおさえつけられて脚を押しひらかれ、もうずっと勃起しているクリトリスを執拗に口唇で愛撫されていた。 最初に口だけで包皮を丹念に剥かれたときからもう駄目で、首をふって絶頂に鳴かされた。 それから延々と歯と舌、または歯と唇の組みあわせで、肉悦のためにある器官を甘やかに咬みしだかれ続けた。 強烈すぎる刺激に、最初は何度も勝手に腰がはねて反抗しようとしていたが、今ではすっかり屈服して快楽を受けいれ、弱々しくわななくのみだった。 舌でころがされる小さな肉の粒の下では、蜜壺が鮮紅色の粘膜をクチャクチャとさみしげにうごめかせ、壊れたように噴く蜜が尻の谷間をとおって垂れ、その下のシーツまで濡らしている。 229 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 53 26 ID X2pUolBx 「ぁ、あぅ、あんんん、イクぅぅ……イっておりますう……」 鋭い絶頂を間断なく叩きこまれ、焦点が合わなくなった瞳を宙にさまよわせながら、アンリエッタは呆けたようにそれしか言えなくなっている。 重ねられる絶頂にゆるく痙攣する体は、官能の汗にしっとり濡れ、薔薇色に染まって香気をただよわせる。 肉豆を責められると、最初こそ泣きわめくように暴れようとする肉体も、長く続くとあきらめて麻痺し、くったり快楽にひたるのが常だった。 このまま続けられると、最後にはたぶん気を失うだろう。もう意識は半分とんでいる。 ……それでもやはり今のアンリエッタの体は、完全には満足できないのだけれど。 と、才人が唇から糸をひいて顔をはなした。 完全に絶頂の反応が鈍くなったので中断したのである。 「気持ちよかった?」 「……ぁぁぁ…………はいぃ……」 よだれを桜色の唇に光らせ、けだるげにぴくぴく身を震わせながらアンリエッタは陶然とつぶやいた。 解放された腰がシーツに皺をつけるように、なよやかにうねる。 その淫麗な痴態に、才人が当てられたようにう、と固唾をのみ、ややあって提案した。 「刺激変えてみます?」 ………………………… ……………… …… 「いやあ、そんなところはいやぁ!」 アンリエッタはうつぶせになってお尻を上げ、上体は大きなクッションに腕をまわして抱きつく格好。 そのままアヌスに舌をはわされていた。汚辱感と羞恥、それに相乗するぞわぞわとした妖しい感覚。 少年の思惑どおりに、必死にクッションを抱きしめながら乱れた声をあげて、鮮烈な反応を示してしまう。 肉豆咬みにつづき、玉なす肌の真裸を、異質の快楽で上気させられる。 牝尻の双丘を手でむにりと割りひらいて女肛を愛撫していた才人が、舌をはなして言った。 「ほら、ベッドにひざついてお尻ちゃんと上げて。そうそう、お腹に負担かけないよーに。 こっちだって気持ちいいってことを、以前にさんざん体に覚えさせてあげただろ。ほら、足の指きゅっと握りこんでるし」 「ちがう、ううぅ、ちがいます……」 230 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 54 07 ID X2pUolBx その否定が嘘だと、自分でもよく知っている。 お尻への責めはなるべくしないで欲しかった。子宮責めとは少し違う形で、アンリエッタは自分というものを見失わされてしまう。 以前にそこを執拗に調教された期間があった。 それから、そこに触れられるたびに拒否感を示しながらも、責められながら体が勝手にぞわぞわと変質して屈服しはじめ、罪深い快楽を得てしまうようになった。 ことに、そこを犯されながら前をいじられる責めを受けると、黒い悪魔的な感覚の絶頂が止まらなくなり、最後のほうではくりかえし潮を噴いて、ときには失禁さえしてしまう。 このときは、表面を舐められているだけだったけれど、そこがもうひくひく蠢いているのは自分でもよくわかるのだった。 「じゃ、前も一緒にしとこうか。 あ、ここ腫れてる。お潮だいぶ溜まってる?」 「ひぃんっ」 ぬぷんと蜜壺に指を入れられ、恥骨裏に指をひっかけられた。 とたんに腰から走る電流に舌をつきだし、艶めく唄をうたわされる。 指で膣内の敏感な一点をこすられながら、また男の舌でアヌスを愛撫されだす。 悪寒に似た性感が、剥いたゆで卵をふたつ並べたような美しい尻肉をわななかせる。 アンリエッタはこの呪わしい肉悦で鳴かされるのは耐えられないとばかりに、ぎゅっと抱きしめたクッションに顔をうずめた。 白鳥の羽毛をつめたモスリンカバーのクッションは、少女の体を優しく受けとめてくれる――が、あの淫香はやっぱり布を通して頭のなかに入ってくるのだった。 涙に目をうるませてくらくらする香を吸いこみ、下半身をいいようにされて恥悦を味わわされる。 匂いに脳髄まで犯され、お尻の穴を舐められながら恥骨裏を指でこすられる責めに、たやすくアンリエッタの肉が蕩け崩れる。 「ィ……くぅ……」 クッションから離した可憐な唇をふるわせ、悦楽と恥ずかしさに煮えた声をつむぐ。 蜜をよだれのように噴きこぼしながら、才人の指を引きこむようにクチュクチュ咀嚼していた蜜壺が、絶頂に痙攣してきゅうきゅうと締まった。 ……が、少年の責めはまったく変わらなかった。 その締めつけをほぐすようにさらに指を突きこみ、震える膣内のざらざらした一点を執拗に掻いていく。 膣での絶頂にあわせて固く締まっている女肛もぬるぬる舐めしゃぶられて、アンリエッタがとうとう惑乱した声をあげた。 「あひ、やああぁ、今き、気をやっておりますのにぃ、おしりだめぇ、 やだ、くる、噴いてしまうぅ……ん、んんんんんんんんっ!」 231 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 54 46 ID X2pUolBx 無意識にぐぐっと腰を背後に突きだし、才人がこすりやすいように体が協力してしまう。 尿道をジュッと潮がかけあがって、少女は白くくるめくような絶頂にのみこまれた。 「ぉ、ぉあ、ああああああああ、 ま、またこんなぁ、ひ、ああああ、んーーっ……!!」 「っと、ほんとに一杯出るな……あーあ、俺ぐしょぐしょ。 お尻をびくびくさせて、後ろに飛ばしちゃって。それ恥ずかしくないのかよ?」 「は、はずかひいぃ、くぅぅぅんっ、とめひぇ、とめてぇ……」 言葉責めに被虐感を刺激され、アンリエッタの瞳がいっそうとろんと濡れる。 クッションに抱きついたまま、背をそらして流麗な曲線をえがき、猫のようにしなやかに尻を高く上げ、プシャプシャと潮を後方に噴いてしまう。 止まない絶頂に、子をやどした腹までをブルブルと胴ぶるいさせていた。 ………………………… ……………… …… 陶器の香炉からくゆる煙は、濃い乳色の霧のよう。 かすみと出でては、もやと溶け、甘く、また重く苦しく、少女を責めさいなんでいる。 アンリエッタは柔らかすぎるベッドの上に膝立ちになり、重なる絶頂での消耗と腹の重さによろめきながら、カーテンにしがみついて鳴き続けていた。 目覚めてはいたはずなのに、潮を噴かされたあとの記憶が少し飛んでいた。 いまは後ろから才人に抱きしめられている。彼の両手が腰の前に回されて、アンリエッタの股間でぐちゅぐちゅ動き続けていた。 栗色の髪を鼻先でかきわけるようにして、才人がたおやかなうなじに唇をおしあて、きつく吸い上げてくる。 同時に赤く剥けたクリトリスをつままれて膣口を指先でかき回され、重い腹をゆすってカーテンをぎゅうと握りしめる。 「ああ駄目、いき、イきますう、あああっ、ああ……」 白いのどを反らし、アンリエッタは乱れきった声をほとばしらせた。 こてんと首が前にうなだれ、すがりつくベージュ色のビロードのカーテンに頭をおしあてる。 ベッドのシーツ、力なく震える少女のひざの間にはぼたぼたと蜜がねばり落ちていた。 「準備、ちょっとできすぎかな、コレ。じゃ、そろそろ入れますんで、お尻ちょっと突き出して。 今日も優しくするからさ」 待ちかねたというふうな才人の声に、のろのろと頭を上げて、どこか諦めた者の悲哀をただよわせてつぶやく。 232 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 55 51 ID X2pUolBx 「あ……また、『やさしく』……」 抱きしめられたまま、ぬる……と膝立ちで背後から侵入される。 あふっ、と押し出されるように息がもれた。 ここ最近いつものように、才人のものが蜜壺をいたわるように慎重に入ってくる。膣道の七分目ほどまで入って、それは止まった。 「んっ、ん」 アンリエッタはまぶたを伏せ、静かな侵入者を受けいれる。 ぬちゅ、ぬちゅ、と、本当にそぉっと抽送される。以前のように乱暴なことは決してされない。子宮口に触れることさえなく、すぐ肉棒は引き戻される。 枕頭の明かりのように、淡い桃色の情交。 抱かれる若妻は、熱く火照った肌をぽうと薔薇色にそめたまま、絶望と艶情のこもった吐息をついた。 少女がもろい雪の結晶でもあるかのように、少年がゆっくり繊細に腰を動かしてくる。 そのくせ上のほうでは、アンリエッタのきゃしゃな首筋や肩を、きつく吸ったり咬んだりして、痕をつけようとしているのだった。 なめらかな肌が、男の乱暴な口づけによって痛々しいほどにところどころ変色している。 数日前の夜のキスマークも、まだかすかに残っているはずだった。 それなのに、すぐまた新たなしるしを付けられ、少女は伸びあがるようにして切れ切れに乱れた声をあげる。 切なげに鼻を鳴らして首まわりに口づけを受けていくアンリエッタに、才人が背後から満足そうにささやいた。 「いやー実は、ずっとこうして痕をつけたくってさ。 だって前まではえっちしても、姫さますぐ次の日とか公務があったから、見えるとこは強くキスできなかったし。 でも今はほら、こうして子供うむために離宮にいるから人目につかないもんね」 アンリエッタの苦悩も知らず能天気な言い草に、しぜんと押し殺した怒りのこもった声がもれる。 「……わたくしは世話役の侍女たちに、いつも見られて恥ずかしいのですが」 「え? あ、ああいや、そういえばそうだよな。って、もしかして朝のお風呂とかも一人じゃ入らせてもらえないとか?」 まさかと思ったのだが、アンリエッタに背を向けられたままこっくり首肯され、才人は顔を赤らめた。 「……つーことは、髪や体にこびりついた俺のせーえきとか全部見られてるのか……そうだよな、考えてみればアンの世話からシーツ交換とか全部あの人たちの役目だし。 ……きゅ、急に恥ずかしくなってきたぞ……」 233 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 56 28 ID X2pUolBx 「わたくしのほうがずっと恥ずかしいですわ! わたくしだって嫌なのですっ、でも侍従長にまで『わがままを言ってはいけません、お世継ぎまで宿した玉体に何かあればどうします』と怒られて……! だからほとんど一人では行動できないし、あなたは少ししかそばにいてくれないし、たまに来てくれたと思ったらいつも意地悪ばかり!」 なんだか妊娠してから、逆に王宮内の立場が弱くなった気がする。自由のほうは、これはもう完全に奪われているのだった。 金の籠で大切に飼われる小鳥のように。 涙声でのアンリエッタの訴えに、才人はあわてた。 「ご、ごめん。でも、本当に仕事覚えるのが忙しいんだよ。 だいたい、元はといえば姫さまが、ルイズと示しあわせて、二人してこっそり避妊薬飲まなかったのが原因だろ」 と、才人は腕の中のアンリエッタが細かく震えだしたのに気づいた。様子がおかしい。 怯えたようなかぼそい声が才人の耳にとどいた。 「……こうなったことを、やはり怒っているのですね? 無理もないのはわかっているのですが、でも、あなたはルイズが一番だし……わたくし、いつ捨てられるか怖かったので、だから」 本当に出産前後は精神が不安定な時期であるらしい。個人差もあるだろうが、少なくともアンリエッタはかなり振幅が大きいようだった。 思いもかけない話が飛び出してきて、才人は先ほどにもましてうろたえた。 「ち、違うって。どちらが一番とかじゃ……」 たしかに、才人はルイズに対し深い情愛がある。が、アンリエッタに対しても、それとはまた微妙に違う種類の情を抱いているのだった。 才人にはうまく言えないが、ルイズは『そばにいたい人』。アンリエッタは『そばにいてやりたい人』という感覚である。 どうにかしてなだめにかかる。 「え、えっと、そんなことないってば。ほんとに」 けっきょく才人の頭では、ろくな言葉がとっさに思い浮かばない。口のうまい男がまったくうらやましいものである。 うまく話すことはあきらめ、後にすることにして、才人はもっと直截的な方法でなぐさめる。 またキスを首筋にほどこしながら、結合部をぬちゃぬちゃと揺すりたてていく。 「あ、や、またそんな……!」 アンリエッタはたちまち元通りに情火を燃え上がらされ、眉を切なく下げて恨み言をこぼす。 簡単に黙らされてしまう自分の体がいちばん恨めしい。 後ろから抱きしめてくる才人の腕に、恨めしさと安心感を同時に抱きつつ、アンリエッタは桃色のもやがかかった脳裏で哀しげに思う。 234 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 57 03 ID X2pUolBx (また……あのように抱かれるのね) ………………………… ……………… …… 長い夜。 波のようなしわがよったシーツの上で、一枚の羽を扱うようにそっと抱かれていく。 時間をかけられて、高まりきっている性感を、さらに薄皮を一枚一枚剥くように丁寧に。 少女が懸命にしがみつく滑らかなビロードのカーテンが、夜のなかで白くおぼろに揺れる。 物憂い快楽に、かすかなあえぎが弱々しくもれる。彼女の浸されきった官能の毒がしたたるような声。 ランプの弱光とその影に妖艶な夜気が満ちている。 「……ぁっ……ぁ、ぃ……」 才人のものを浅く埋められた蜜壺から、肉棒のカリが引き出されるたびにどろりと蜜がねばり落ちる。 女の媚肉が、出て行こうとする男肉ににゅにゅるとからみつき、引きとめようとする。 アンリエッタの栗色の髪にべっとりこびりついていた精液が、とろーりと一筋、生え際から額に垂れてきていた。 「ぃく……」 何度も訪れるようになった穏やかな法悦の境地に、またじんわり上らされ、媚毒に溺れきった表情で報告する。 その間にもぬちゅりぬちゅりと抽送され、熱い息を吐いて次のおとなしい絶頂にとろとろと上らされだす。 ときおり桃色に茹だった全身が痙攣する。 「く……また、いく……」 乳房を背後からまわされた夫の手にこねられて、柔媚な肉がむんにゅりとゆがみ、ぷくんと膨れた乳首が白い乳汁をにじませた。 胸での淫感に膣内が連動し、なおさら多くの蜜が分泌されて肉棒に吐きかけられる。 あまりにも正直な反応を示して、ぶるぶるとカーテンにすがりつくアンリエッタに、才人は訊いた。 「気持ちいい?」 「あ……あ……きもちいい……つらいぃ……」 アンリエッタのぽうっと血の色を透かしてしとどの汗で濡れた肌は、湯気さえほかほかと立ちのぼりそうなほどだった。 そろそろすっかり出来上がってきたなあ、と才人はその凄艶なさまを見て思う。 忘れずに腰をゆったり送り、アンリエッタに蓄積する快感を与えていく。 235 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 57 53 ID X2pUolBx 「あ、自分で腰使ったらだめだってば。いいから任せといてよ」 ふらふらと後ろに突きだされて揺れてきた少女の腰を、言葉でとどめる。 アンリエッタが淫熱に朦朧とした声を発した。 「……もういいでしょう、もう……」 深く挿入されて子宮口を小突かれ、重い絶頂を味わわされて体を満足させてもらっていたのは、もう半年近くも前のことだった。 あの苛烈な責め、男の手にがっちりとらえられ、女体の芯を小突きまわされて強引に味わわされる、重く深い法悦の境地。 それを、「大事な体だから」という理由で、もうずっと与えられていない(似たような理由で、子宮を揺らすようなアナルセックスも禁止)。 女の肉にさんざん刷りこまされて、男に激しく責められなければ完全には満足できない体にされているのに。 そのくせ閨の情交だけは三日とおかず続けられ、体をずっと火照ったままにされている。 肉豆を転がされることで、乳房を搾られることで、指や舌で恥辱的にアヌスを愛撫されることで何度も達しながらも、最後のとどめだけは刺してもらえないのだった。 そして挿入されているときが一番つらい。天国がそこに見えているのに、煉獄にとどめおかれるようなものだった。 「ん、そうだな、そろそろやめようぜ。二人ともいっぱい楽しんだしね」 「そうじゃないの、ぁぁ、わかっているくせに! ねえ、ほんの少しだけ、奥まで……激しくして」 「それはだめですってば。あ、そろそろ出ますよ」 「ゆるして、ゆるしてくださいまし、そんな浅いところいや、ちゃんと動いてええ…… あ、びくびくして、ん、熱い、イクぅ、んん、いくぅ」 膣口のあたりだけでくちゅくちゅと肉棒をしごかされ、必死に精液をもらおうと吸い付く粘膜。 男のものが脈動し、亀頭しか入っていない状態で、とぷとぷと精液を蜜壺に注ぎいれた。 あさましくすするように膣道がうねって精液をこきゅこきゅ飲む。アンリエッタが身をわななかせて、熱い精を秘肉にしみこまされるだけで起こされたもどかしい絶頂を受け止める。 「俺も気持ちよかったー。ありがと」 才人にちゅ、ちゅと優艶なうなじに口付けられ、そこからさざ波のような快美感が走る。 淫らに少年の亀頭を咀嚼する蜜壺のなかで、精液と蜜が混じったものがクチャクチャと鳴る。 思考がふつりと煮え、アンリエッタは首をふって腰を後ろに押しつけるようにしゃくった。 「いやぁ……終わらせないでっ、まだわたくし」 本当のところ、続けたところで救いがあるわけではなかった。それでも、いつも求めてしまう。 才人も一定の興奮をたもっている証に、彼のものは萎えていなかった。 じゃ続けるよ、とささやかれ、ず、ずとまた弱い動きを再開される。 236 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13 58 34 ID X2pUolBx すぐにアンリエッタの脳裏に薔薇色のもやがたちこめる。 だらしなくよだれを口の端からこぼして、少しでも多く快楽を受け取ろうと尻を後ろに突きだそうとする。 だが、今度はがっちりと腰骨のあたりを手でつかまれた。 「だめだって。激しいのは禁止です」 「そんなぁ、う、う、ひん、奥、もっと奥にきてくださいまし、 や、ああん、あ……ああ……」 アンリエッタの腰を固定したまま、膣口の肉の輪状の粘膜で、亀頭だけを少年がしごいてくる。 浅く執拗に、延々と。熾火をちろちろとあおりたてるように。 濃霧のようにアンリエッタの体から淫気がくゆり、香炉の煙とからみあって室内にふりそそぐ。 「ぅぅぅ……イくぅ……」 涙を紅潮した頬に流して歯をくいしばり、臨界点の向こう側へゆっくりと越えさせられる。絶頂の一線をいつのまにか、ふらりとまたぎ、また一歩さがってこちら側に戻ってくる感覚。 あまりに簡単に来るそれは、腹が重くなりだしてからのこの数ヶ月、香をかがされながらまったく激しい責めをしてもらえず、限界まで煮つめられた体がじれったい責めに順応した結果である。 だがそれは、本当に気休め程度のごくうすい絶頂で、かえって肉をただれさせるのだった。 「んん……イきます……ひっく、くるしいのぉ……」 無惨なほどの官能香のなかで時間の感覚がぼやけていく。どのくらいつながっているのかよくわからず、ただ薄明かりの中でじっとりと、気だるい絶頂にひたらされる。 肌を紅艶に染めて、重い腹を震わせ、はひ、はひとあえぐ。 気がつくと前に手をまわされてクリトリスに触れられている。 「そ、それ、強くしていいですから……あ、やだ、なんでそんな……!」 もう、肉豆さえいじめてもらえない。包皮を戻されてその上からゆるゆると、ほとんど力を入れないかすかな触り方で揉まれているだけ。 けれども、理性を飛ばすにはじゅうぶんだった。 「――もう嫌ぁぁっ! なんで、なんでもっと動いてくれないの、思いきりして、奥まで乱暴にしてええっ」 あ、来た。そう才人はつぶやいた。途中で癇癪を起こされるのも慣れっこである。 「駄目ですって」と拒否しながら、相も変わらず浅く、またはゆっくり動いて少女を鳴き悶えさせる。 「奥にはもう赤ちゃんいるだろ? 大切な体に何かあったらこまるしさ」 「少しくらいならかまいませぬっ、ん、んんん、くぅ、 ふぁ、いま気をやっているのかそうでないのかわからなくなっておりますぅ、ひっく、たすけて、こんなのはいやあっ!」 237 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14 00 02 ID X2pUolBx 「と言われても、御典医や侍従長さんからきつく言われてるしさ。激しい性行為厳禁って」 「ラ・ポルトなんか悪魔のおやつになればいいんだわ!」 「そ、それはちょっとひどい言い方のような……」 じっさい婚姻の儀の後、才人がラ・ポルトに会ったとき侍従長は、大切に育ててきた姫君を孕ませた悪虫の首をこの手で締めてやりたいという目をしながら、こまごました注意を与えたのである。 いわく、少しでも腹部に負担がかかるような性行為は厳禁。深い挿入一般は禁止。女性上位も念のため避けろ。 また才人にとっても、なにせ女性を孕ませたなど初めての経験である。アンリエッタとの行為で、それまでさんざん無茶をやってきたことを忘れたように、慎重に抱くことにしていた。 「あまりわがまま言うなよな」と才人はつぶやき、右手でアンリエッタの腰をつかみながら、左手で肉豆を包皮の上からつまみ、軽く圧迫する。 美少女のますます濡れ乱れていく声を聞きながら、むらむら湧きおこる嗜虐心のままささやく。 「ふつうの女の子は、丁寧に抱かれて満足するんだってば。アンだって結婚して最初のころは、優しく抱いてもらえるようになったって喜んでたじゃないか。 たった数ヶ月で、また乱暴にされたくなったのかよ? さっき、周りにみだらな女にさせられたみたいなこと言ってたけど、違うだろ? ほら、もともとえっちな女の子だって認めてみろよ」 「認めました、何度も何度も認めたではありませんかぁ! 認めるからはやくしてっ、後生だからぁ!」 「んー。どこをどうされたいのか、具体的に言ってくれたら気がむくかも」 「……おま○、こ……おま○こぐちゃぐちゃにして、やや子の部屋まで突いてっ、あなたのおち○ぽを奥のほうでしゃぶらせてぇっ! ひっ、えっく、次は何を言えばよろしいのぉ? もうなんでも言います、なんでもしますから、今夜こそお情けをくださいましぃぃ……」 花からこぼれる露のような涙をぽたぽたこぼす。 カーテンを引っ張って揺らし、羞恥もなにもかも忘れて血を吐くような叫びで、教えられた知るかぎりの卑語を使って懇願する。 ここ最近いつもと変わらない流れだった。 生殺しに耐えかね、途中からは乱れた痴態をさらしながら、苛烈な責めを乞う。 いつも今のようにアンリエッタの理性が切れると、才人が調子に乗ってさまざまなことを言わせるのであった。 「生まれつきの淫らな体」だと認めさせられ、「寝室では夫にすべてをささげて隷従する」ことを言葉と行為で永久に誓わされている。 そこまでしても、才人が以前のように激しくしてくれることはなかった。泣いて懇願を繰りかえし、それでも延々と浅く優しく犯される夜。 そんな悲惨な淫夜でも、いつのまにか快楽に中毒させられていた体を、香と何ヶ月もの焦らしで完全に開花させられたアンリエッタは、絶えず求めざるをえないのだった。 今も両手で腰をがっちり固定されて、興奮の限界に達してわななく蜜壺をゆったりと犯され続けている。たまに奥まで入っても、けっして子宮まで行くことなく肉棒が引き戻される。 体をはとうに沸点まで達しているのに、決して煮立ててもらえない。とろりとろりと穏やかに上りつめて、アンリエッタは甘鳴きして乞いつづける。 「奴隷にでもなんにでもなりますからして、これ以上わたくしを嬲らないでぇ、あ、あああん、……いくぅ……、 ひふっ、……なぶって、嬲ってよぉ、後生だから以前のように嬲ってえぇ……」 238 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14 00 53 ID X2pUolBx 「どっちですか? いじめられたいのかそうじゃないのかわからないんですが」 「え、ひぁ、ぁ……あれ? ひっ、くぅん、また、いくぅ…… ……あああ、わからない、もうぜんぶ訳がわからないぃぃ……」 もちろん才人には、支離滅裂なアンリエッタの言葉の意味はわかっている。 でもまあ、うん、可哀想だけどほんとに乱暴にしたら危ないかもしれないし、このまま見とくかなと才人は思っているのだった。 建前だけど、建前でも大事である。ちなみに本音は、単に見ときたいだけ。 (慎重な行為をしてたのは最初は本当に、おっかなびっくりだったからだけどさ…… でもそのおかげで姫さまがここまでエロいお嫁さんになったのは、嬉しい誤算だなあ) 正直、トリステイン有数の麗人が自分の腕の中でここまでくねり悶えるさまは、見ているだけで楽しい。 玲瓏たる美貌。 女らしい曲線をえがく優美な体。 少女と成熟した女性のはざまの年頃で、双方の魅力を併せもって色香をただよわせる、上品で優しく、しとやかで、凛然として、楚々たるレディの代表みたいな人。 親しい者しか知らない別の一面では、わりとおてんばで、我が強くて、時々まわりが見えず、感情的で激しくて、そのくせ寂しがりやでひどく弱い人。 (そばにいてやりたい、なんて思う一方でなんだけどさ。 いじめたくもなるんだよなぁ、つい) 「っく……く、いく……堪忍してぇ、 なんれもいいからとにかくどうにかひてぇ、あたまのなかがとけておりまふぅ……」 少女はぬちゅぬちゅと抽送を受ける腰をぶるりと振るわせる。つながったところから、発情の証である蜜を休みなくこぼし、惨めにシーツを濡らしている。 完全に惑乱してカーテンを引っ張り、アンリエッタはもつれてきた舌を懸命にうごかして慈悲を乞う。 「すこしだけでいいのれす、ほんのすこし、ほんのちょっとらけお情けをくださひぃ……」 「少しね。それでいいんなら」 才人がそう言うと、腰を進めておずおずと肉棒を進めてきた。 戸惑うようにひさかたぶりの男の肉をむかえた奥付近の膣肉を押しのけ、亀頭が子宮口をねっちりと押す。 あまりにも強烈に焦がれて求めずにはいられず、それでももらえるとはほとんど期待していなかった刺激。 それがいきなり与えられて、アンリエッタの舌がこぼれ、瞳の焦点がぶれた。 「〜〜〜あっ、」 じゅわぁと白く脳裏がうるみかけたところで、すぐに肉棒がひっこんでいく。 子を宿した女の芯がいまのノックで一段と強烈に疼きだしたのに、である。 ビロードのカーテンに顔を埋めて、ついに本格的に泣き出したアンリエッタの体を、才人があらためて抱きしめ、また腰をゆるやかに使い出す。 239 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14 01 34 ID X2pUolBx 爛熟しきった肉体をさらに追いこまれ、少女がとうとう獣のように乱れた叫びをあげて体をゆすった。 重い腹を動かさせないよう、少年が後ろからその熱い肌をしっかり抱きとめている。 汗と精液で湿った栗色の髪が横にふりたくられた。子供に戻ったような狂乱した懇願が涙とともに宙にふりまかれる。 「いやぁ、ゆるひて、どこまでっ、どこまですればゆるひてくださるのぉ、 またいく、うごかひたらいや、あ、なんで、とめないれ、うごいてぇ、んく、んんん、イく、ひっく、あぁ、たすけてぇ、 もぉあなたに全部ささげたれはありませぬかぁ、わたくひなにものこってないぃ、いじめたってなにもでてきませんん……」 ………………………… ……………… …… 淡いランプは枕元。 若いつがいが体位を変え、正常位で結合している。 悲惨なほど熟れとろけきってクチャクチャ開閉していた秘肉を一回シーツでぬぐわれ、それからまた少女は浅く優しく犯されている。 ベッドの上に横たわり、大きな腹を上にむけて脚を開かれ、くぷくぷと物ほしそうに亀頭に噛みつく膣口を堪能されていた。 きゅっと指が丸まりっぱなしの足が、宙でときどき生々しく痙攣する。 香炉の香に負けないほど、淫艶な香気を桃色の汗肌からくゆらせた少女。 いっそ眠たげに頭を横だおしにして、瞳を肉のまどろみに潤ませ、もう絶頂の報告も懇願もアンリエッタは口にしていない。 そのかわり、ひとさし指と中指を口に入れてペチュペチュとねぶる音が室内にひびいている。先ほど、のろのろと自分の髪にこびりついていた精液をすくいとった指だった。 まるで、どれだけこいねがっても与えられない強烈な絶頂の、せめてもの埋め合わせにしようとするかのように。 魂を飛ばしたように、意思の光の消えかけた瞳の焦点はどこか遠くをさまよっている。 ほつれて汗で額にはりついた髪。 にじんだ母乳をたらりと流し、ふるんと柔らかく揺れる白い乳房。 淫猥な波を形づくるシーツの上で、ときおり孕んだ裸身がもぞもぞ動く。 「ん、三回目きそう……今日はこれで最後にするから」 才人がアンリエッタに声をかける。 返事がないため、彼は身をのりだして、腹部に体重をかけないよう注意しながら、覆いかぶさるように若妻の顔をのぞきこんだ。 姫さま? と至近でよびかけてみるが、いとけない子供のように指をしゃぶる音しか返ってこない。 それでも、横を向いていた顔がのろのろと上を向いて、細められていた目が開かれ、焦点が合っていないながらも才人を見る。 少年は愛憐の情をそそられ、幾筋もの涙で汚れている紅潮した頬に右手をのばし、涙をぬぐおうとした。 240 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14 02 15 ID X2pUolBx がぶ。 「いでででででででで!?」 才人は手におもいきり噛みつかれて悲鳴をあげた。 激烈な心情をこめて、アンリエッタがぎりぎりと歯を少年の手にくいこませている。 「ででででで! ま、待ってくれ! 悪かった、意地悪したのは悪かった!」 ふーっ、ふーっ……と息をつきながら、アンリエッタがようやく男の手から口を離す。 完全に目の色が変わっている。 身をおこし、少女の歯型がくっきりとついた手をおさえて、才人はため息をついた。 「わかったよ……ちょっとだけだからな」 細心の注意をはらって、腰をじりじりと進める。 子宮口を再度こじったとき、アンリエッタののどから喜悦の声がほとばしった。 鮮やかに淫艶な花が開いたように反応が変わる。 「ゃあああああっ、あ、ふ、やっと、きてくれた、のですね」 柔熱い膣奥の肉が、にゅるにゅると巻きつき、なかなか訪ってくれなかった男に拗ね甘えるように引きしぼる。 う、と才人は奥歯をかみしめた。予想以上の心地よさにそうやって耐える。 (そりゃ俺だって、奥までしっかり入れるほうが好みだよ) 子宮口に亀頭をぐりぐり押しつけるように、腰を押しまわす。 嬉しそうに瞳をとろかせ、「きもちいい、きもちいい」とあまりにも素直に鳴く少女の声が、どんどん甘やかに透き通っていく。 アンリエッタが才人の腰に自分の脚をからみつけた。 「あふ、ふ、イく、きもちいいの、イクう、小さいのいっぱいくる、んん、んく」 奥をこじられるだけで何ヶ月分もの溜まっていたものが次々来ているのか、手で乳房の下を抱くようにして、少女は肉の歓楽に細かく震え続けている。 先ほどまでの静かに煮立てられる絶頂とは別の種類のもの。強引なほど次々と与えられる、男に責められる味に完全に酔い痴れている。 望まれるとおりぐりぐり圧迫してあげながらも、おなか大丈夫かな、と才人は心配になって、赤子を宿したアンリエッタの丸い腹をそっと撫でる。 なにが引き金になったものか、その瞬間に濡れた媚肉がにゅるにゅる、きゅきゅと肉棒を巻きこんで奥に引きこもうと締まった。 241 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14 03 23 ID X2pUolBx 「わ、うわ、出る……!」 才人はやけくそのように、どくどくと脈動しはじめた肉を子宮口に押しつけ、亀頭がそこの輪をくぐってしまいそうなほどぐりぐりと押しこんでいく。 押し付けられる先端からびゅ、びゅ、と打ち出された精液が、そのままじんわりと子宮にしみていく。 肉をぐぐっと収縮させて艶かしい悦びを全身で告げ、アンリエッタが大きく達する。 「あ、くる、きておりますぅ、くぅん、イきますぅ、っ、んんんんんんんーーっ!!!」 「わっ、こ、こら、いきむんじゃない!」 アンリエッタが何ヶ月ぶりかで味わう深い快楽。強烈に白く五感がくるめき、子宮が緊縮する。 丸くなったお腹が張り、痛みが走る。それさえも心地よい。 気がつくと潮まで断続的に噴いて、才人の下腹を濡らしていた。 「はっ……かひゅ……はひっ……はーっ、はひっ……」 激しい絶頂に、過呼吸気味になって新しい涙をこぼす。 羞恥心さえ溶けて、濡れそぼった色の違う恥毛どうしをからめるように、自分から腰をわずかに揺すった。 くちゅ、という音と共に、クリトリスがこすれて腰がしびれ、夫の腰に脚を巻きつけたままうっとりとシーツに弛緩した身をあずける。 温かいミルクの海に沈むような余韻。 自分の中で、脈打ちながらしぼんでいく少年のものの感触が愛おしい。 才人が腹をおそるおそる撫でてきた。 「は、破水するかと思った……」 「あなたぁ……」 艶麗に崩れてトロトロになった体と思考。 子宮までささげた相手に、何もかもゆだねて甘えきった声で、アンリエッタはゆらめく瞳を夫に向けた。 甘ったるく麻痺しかけた腰を自分から揺すり、結合部をすりつけてニチュニチュかすかに粘った水音をたて、余韻を堪能しながらおねだりする。 「今のがもうすこし、欲しいの……」 「さ、さすがに危険っぽいから……あのさ、俺だって意地悪ばかりで焦らしてたわけじゃないって。 いろいろな意味で怖いんだって……いま姫さまの体、反応が良くなりすぎてるから。さっき子宮、ぎゅっと締まったろ。 そっちの体心配だし、万が一のことがあったら俺も間違いなく首飛ぶし」 そう言ってアンリエッタの腹を撫でたまま、才人がちゅぷ、と萎んだ自身のものを抜いていく。 孕み腹をさすっている才人の手の上に、そっと少女が手のひらを重ねる。 余韻で赤い顔に、芽生えつつある母性のにじむ微笑をうかべる。 242 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14 04 12 ID X2pUolBx 「あ……蹴っておりますわね……」 「驚いたんじゃねえかなぁ…… とにかくアン、みんな無事に産んでほしいんだから。正直実感わかないけど、俺にとってもそりゃ自分の子供だもん。 ええとそれと、ルイズとどっちが一番とかそういうのじゃなくて、なんていうのか二人とも、いや、とにかく、……ちゃんと愛してるってば」 その言葉に、アンリエッタの目が潤みをたたえてとろんと揺れる。 幸せそうな微笑みが、「母」から「妻」の、というより「女」のそれに変わる。 「んん……はい」 そう言って少女はやや身を起こし、シーツの上をゆっくりとはいずって、ベッドの上に尻をついて座っている才人のほうに頭をむけた。 「……姫さま? あ、ああ、清めてくれるんだっけ」 少年の脚の間でしどけなく横臥しながら、萎れてちぢみかけた男性器を、白魚のような指でそっと下から持ちあげ、顔を寄せる。 才人に言われて、最後には舌で清めさせられるのは、いつものことである。 今夜は最後にちゃんと愛してもらえた。だから、言われなくても自分からする気になったのだった。 体にしっとりととろみを帯びて、アンリエッタは才人のものを濡れた薔薇の花弁のような唇にふくんだ。 しぼんで粘液にまみれたそれを、いとおしむように口内でクチュクチュ転がして綺麗にしていく。 いまだにくゆる香の中で、奉仕自体に陶然となってしまうが、すぐにそれを終わらせて唇を離す。また欲しくなってしまっても、さすがに与えられることはないだろうから。 「あ、ありがとさん」 戸惑う才人の声。 アンリエッタは少年の太ももに頭をもたせかけて見上げ、香気たちのぼる芙蓉のような笑みをうかべる。 意識しない秋波。 「だって、わたくしはこの先、夜はあなたにこうして仕えなければならないのでしょう? さんざん淫らなことを言わせておいて、ほんとうにひどい人。許しませんからね、一生」 手をそえてちゅ、ちゅ、と才人のものに口付ける。 けぶるような媚態を見せながら、艶然とつぶやいた。 「あなたとのやや子、わたくしがんばって産みますから、 そうしたらご褒美に、昔のようにいっぱい抱いてくださいましね……」 243 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14 05 01 ID X2pUolBx 才人が沈黙した。 「…………あのさ、わかっててやってんの? それ」 「え? ……あれ、また大きく……?」 「すみません、久々に今夜はもう一回だけしたくなりました。 っていうか、おさまりつかない」 「だって、先ほど三回で終わりと……? え?」 ………………………… ……………… …… 「もういや、もういやああ……!」 またベッドの上でクッションを抱かされてうつぶせに組み敷かれ、少年の手で片腕を背中にねじあげられるように拘束されたアンリエッタが、乱れた泣き声を上げた。 後ろから浅く犯され、また延々と膣口で亀頭をしごかされている。アヌスも指先で軽く刺激され、妖しい快感を添えていた。 腰を高く上げたまま、重い腹をゆすって身悶える。 せっかく少しなだめられた淫情の火は、とっくに再燃させられていた。 拘束されていない片腕を必死にクッションにまわし、甘美すぎる拷問にあえぎながら、許しを乞うしか出来なくなるまでに戻されている。 クッションに押しつけてむにりとつぶれた乳房の先が、情欲のひどい疼きと共にまたじんわりと母乳をにじませ、布地を濡らしている。 「あ、えっと、俺出る。これで終わりにするから」 「ああ……せめて、せめて最後にもう一度お情けを……いや、抜かないでぇ、 あ、かけないで、熱い、んんん、イきます……っ」 女肛に少年の指先がもぐりこみ、浅くツプツプと出し入れされながら、背中に精液をびちゃびちゃとかけられていく。 それだけで汗の珠を噴いた背をくねらせ、アンリエッタはすっかりおなじみになった浅い絶頂に達する。 肉棒を奪われた蜜壺が、さみしそうに膣口を開閉させてぷちゅぷちゅ蜜をシーツにこぼした。 同じくひくつくアヌスに指をずずっと埋められ、抜き差しされる。ぞわりと鳥肌立つような魔性の快楽に、アンリエッタはせっぱつまった声をあげた。 「ひっ、い、いや、お尻はもういりませぬっ、抜いてっ」 「今日もう終わりだし、サービスで。ほら、こっちも触ってあげるから」 244 :ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14 05 33 ID X2pUolBx 才人がそう言うと片腕を拘束していた手を離し、少女の腰の下に手を入れて肉豆に触れてきた。 蜜壺からあふれてきている愛液にまみれたそれの包皮を剥かれ、赤剥けした小さな肉をぬるぬると揉みほぐされる。 指で犯される女肛が連動するようにわななき、相乗する快楽に美尻がはねあがる。 汗に濡れたきれいな栗色の髪を振りながら、アンリエッタはシーツをかきむしるようにして媚声をしぼらされた。 すぐに、何度目かの申告が乱れ蕩けた声でひびいた。 「ひ、ん、ううぅ、ぅ、イくぅぅっ」 発情しきった肉が、恥辱的な絶頂をもどかしげにむさぼった。 アンリエッタの股間の二箇所に触れていた指が離れる。 がっくりと首をうなだれさせて余韻と羞恥、それに情欲で熱くふるえるため息をつく。 この絶頂もやはり、かえって体を追い立てるだけだった。 なだめようとしているのか精液をすりこもうとしているのか、才人が精をかけられた震える背中を撫でてくる。 パールピンクのランプに照らされる裸身が、汗に濡れ光りながらもぞもぞとうごめく。 アンリエッタは手足をちぢめて体の下のクッションを抱きしめ、大きな孕み腹をかかえるように丸まったまま、ウサギのように震えてすすり泣き、甘く溶かされた声で呪った。 「ひっく……うう…………うぅ……ひとでなしぃぃ……」 体が淫欲にすっかり燃えさかっている。完全にもとの木阿弥だった。 いつもと同じくドロドロの状態で、決して満たされないまま、また次に才人がこの部屋をおとなう時を待ち焦がれるしかない。 次の夜もおそらく、この深い官能香と柔らかいシーツの海のなかで溺れさせられ、罪深い肉をよじって優しい愛撫に悶えるのだろう。 「まあまあ。えっと、順調ならあと一ヶ月くらいで出産かー。 出産後どのくらいで御典医から激しい行為OK出るかわからねえけど、たぶんそれからまた一ヶ月くらいかな。 それからなら、いくらでも姫さまの希望通りに出来るって。なんならまた全部言うこと聞いてあげますから」 「…………いやあ……あと二ヶ月なんて、その前にわたくし気が、気が触れておりますぅぅ……」
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/1518.html
281 :ひゅうが:2013/02/16(土) 02 46 26 提督たちの憂鬱支援SS――「牧野侍従日誌」その1 ――本稿は、情報公開法(昭和12年法律第70号)及び軍機保護法(昭和12年法律第72号改正)に基づき、1966(昭和41)年に公開された第2次欧州大戦(1939-1944)および太平洋戦争(1942-1944)関連機密資料のうち、比較的A級機密内容が乏しくかつ帝国の中枢部に近い資料と呼ばれる、いわゆる「牧野侍従日誌」(牧野伸顕内大臣備忘録日誌)を抄録したものである。 当初は公開まで40年(A級2種1類機密)を予定されていたものの、いわゆる「田中上奏文事件」に伴い時の政府及びさる筋の強い意向によって重要資料として公開が決定されたものである。 これには存命している文武官最高位者である嶋田繁太郎侯爵(元総理大臣・元帥海軍大将)をはじめとする人々の好意も含まれていることを付記しておく。 なお、原文は旧仮名遣いであるが、本稿においては公開時に同時公開された解説付き新仮名遣い版を採用した。 ――昭和17年7月12日 快晴 風なし。路面が融けそうな暑さ。 朝より主上の御機嫌極めて麗しからず。 矢張り先日の事件(註:7月7日に発生した「バシー海峡貨客船『ベンジャミン・F・トレイシー』爆沈事件」のこと。)以来の心労ありしか。 明治帝にならい可能な限り電力の無駄を避けておられた主上も使用に賛成された。 朝食は残さず召し上がる。 282 :ひゅうが:2013/02/16(土) 02 47 10 正午過ぎ、嶋田新総理が参内。 慌ただしい就任につき参内の時間がとれなかったことを謝す。 以下問答。 主上「先の事件以来米国の対日世論は硬化していると聞く。改善の道はないか。」 嶋田「目下外交当局と共に努力を重ねております。近衛公(近衛文麿前首相のこと)が特使として訪米の意向を示しており、華盛頓(ワシントンD.C)にて国務省当局者と折衝が行われております。しかしながら野村大使(註:野村吉三郎駐米大使のこと。7月7日、大使館の七夕会において暴漢に銃撃され大使館員と共に負傷)の傷も軽からず、交渉はうまくいっておりませぬ。 こちらが一歩譲ればあちらが十歩も二十歩も踏み込んでくる始末で。」 主上「たとえばどのようなことであるか。」 嶋田「一昨日発表されたハル長官通告(註:いわゆるハルノート)における基地査察要求を横須賀・呉および『攻撃に関連すると思われるすべての基地』に対し適用すると明言しております。これに対する妨害は合衆国への攻撃とみなすと。これは、日本全土の基地に対するものかと問い合わせたところ、大統領府のキム・フィルビー補佐官からその通りとの回答を得ました。」 主上「なんと。」 絶句さる。主戦派と目される嶋田首相にいささかの先入観を覚えておられた様で、外交当局の交渉内容はここではじめて知られた由。 嶋田「お察しの通り、これは軍事力を伴い日本本土へ進駐せんとする要求であります。これに現政権の退陣が付記されておりますが、これが私を含めた内閣のみであるのか、恐れながら陛下にも関わりまするか――」 私「嶋田総理。それ以上は。」 嶋田「失礼。しかし陛下の副署さる親書が記者の面前で付き返されるかの如き(註:新内閣成立時に嶋田首相から公式親書が送られたが、野村大使から直接手渡されようとした親書はロング大統領により記者団の面前ではたき落され地に落ちた。)を見る限り、彼らは我が帝国に関し呆れるほど無知であるのか、そうでなければ限りない悪意を抱いているとも考えられましょう。」 主上「ともかく努力をせよ。新渡戸(註:新渡戸稲造国際連盟名誉理事)以来の太平洋の友好時代はそれほど軽いものではないと信じる。ぎりぎりまで軽挙妄動は控えよ。」 283 :ひゅうが:2013/02/16(土) 02 47 55 嶋田「御意のままに。陛下。最後に少しよろしいでしょうか?」 主上「なにか?」 嶋田「陛下。私は軍人であります。しかし軍人ほど戦(ゆっさ)の恐ろしさは知っておりまする。私は日本海大海戦で生死の境をさまよい、先の欧州大戦においてはヴェルダンやヴィットリオ・ベネト会戦(1918年10月24日―同11月3日)において間近にかの地獄を目撃しております。 太平洋を隔てし隣国どうしがぶつかればどちらが勝っても傷は深いでしょう。 可能な限りこれは避けるべきですが――」 主上「だが、何か?」 嶋田「陛下。日露の戦を思い出して下さい。我が帝国は日露の戦や欧州大戦で大きな被害を受けましたが、彼らは軍が半壊するかのような経験はしておりませぬ。」 以後、二三のやりとりをし、嶋田総理は退出す。 主上の顔色悪し。 ――昭和17年8月1日 雨天 土砂降り。 午前10時より御前会議。 東郷(東郷茂則)外相より報告。米国は本邦との交渉を拒否。甲案及び乙案を拒否し「ハル・ノート」の即時全面受諾を要求。 (註:7月20日より米国は外交官同士の交渉を拒否。通告と称し記者を前にした発表にて対日外交文書を発している。国際連盟代表部における『ケナン・ホブキンス工作』をはじめとする非公式会談はあるも国務省と大統領府内に深刻な意見対立が生じており、交渉は進展せず。 そのため7月25日を期し、東京より台湾・フィリピンおよび満州からの二段階撤兵と常設国際戦争仲裁裁判所特使査察を基本とした『対米回答甲案』が発表された。同乙案は駐日大使ジョセフ・グルー氏と駐独合衆国大使ジョージ・ケナン氏に対し非公式手交される。) 284 :ひゅうが:2013/02/16(土) 02 48 59 ホブキンス補佐官(註:ハリー・ホブキンス大統領補佐官)はハル・ノート細則を発表し、同時に真珠湾基地およびサン・ディエゴ基地・キャビデ軍港・上海駐屯地などに臨戦態勢を発令したと発表さる。 北京政府(註:張学良軍閥)は機関紙「中華報」において「東亜1000年の平和のため日本を中華大家族に復帰せしむべし。しからざれば『きかん坊には殴ってでもしかりつける』べし」との「叱責傭懲論」を発表したとの報告。 松岡特使(松岡洋祐臨時特使)の報によると「中華への賠償」として「琉球台湾回収」を基本条件とし、西日本保障占領を張学良は要求せり。 暴論極まりなし。彼らは19世紀列強か。虚栄心のみ肥大化せしか。 主上、悲嘆を隠し得ず。 大英帝国は仲介要請を拒否せり。 まさに四面楚歌なり。 かくて開戦決す。 以下問答。 嶋田「誠に遺憾ながら、アメリカと戦い、彼らを打ち破るしか道はなしとの結論に至りました。」 主上「総研も同じか。」 嶋田「はい。ここで米国の要求に屈せば南洋諸島をはじめ南方や沖縄、さらには西日本は米支が占領下となりましょう。 しかしながら早期に東亜の米国戦力と支那北京軍閥を打倒すれば保障占領可能戦力は喪失できましょう。」 主上「ただ打倒するのみか。戦とは相手があろう。華盛頓(ワシントンD.C)に日章旗を立てでもするのか。」 嶋田「それは無謀にございます。現在帝国陸海軍は早期の太平洋からの米国戦力駆逐をもってアラスカへ侵攻。現状製造実験段階にあります新型爆弾および噴進弾道弾をもって五大湖工業地帯への『確定的破壊能力』投射能力誇示によりまして『帝国を滅ぼそうとすれば破滅的な結末を迎える』ことを明示、講和誘導という流れを考慮しておりまする。」 (註:この段階において、帝国陸海軍は太平洋上における米支軍撃滅作戦・中部太平洋侵攻作戦「Z号作戦案」と、アラスカ侵攻計画「星号作戦案」、その後のカナリア諸島を基地とした東海岸通商破壊戦計画と米本土攻撃計画「捷号作戦案」を立案していた。 このうち「捷号作戦案」は対独開戦時の日英共同戦略目標攻撃計画「V作戦」の予備計画を改訂し、「Z作戦案」は1930年代末から検討されてきた航空撃滅戦案を小改正したものであった。立案期間が非常に短期間であったことからも単独での対米開戦が想定外であったことを如実に示しているといえよう。) 主上「勝利すれど敗北すれど、傷は深くなろう。本当に道はないのか? アメリカ合衆国大統領に(註:天皇名義での)親書を出しても良い。」 嶋田「無理でしょう。すでにアメリカは我々を露骨に敵視しています。ここで陛下がどんなに平和を望まれても、彼らは聴く耳を持たないでしょう。」 この後主上、嶋田総理、同様の問答を続く。 嶋田総理、苦渋の表情極まれり。 暫しの後、主上、頷かれ離席され、明治大帝の御製を詠まる。 「四方の海 皆同胞と想ふ世に など波風のたち騒ぐらむ」と。 一同恐縮し敬礼す。 嶋田総理の「開戦だ。」の一言にて散会す。 一部紙において「百年戦争何をか辞せむ」との言ありとの件につき余は嶋田総理と暫し談す。 嶋田総理より皇后陛下が為に細君より仕立ての和洋着物類献上さる。 また、嶋田総理より家伝の上下(註:嶋田家家伝の太刀と脇差)を主上へ預けられる。 いざという際に切腹せんとする意思なり、なぜ誰もかれも生き急ぐかと陛下涙す。 (註:この数年、東郷平八郎元帥や乃木希典将軍をはじめ陛下は師を多くなくしていた。また、訪英時に親しく交わったジョージ5世もこの5年前に崩御している。)
https://w.atwiki.jp/nocry/pages/269.html
* 「ちなみに聞くけど、どれがアンタのお目当て?」 がたがたと安定のない丸テーブルの向かい側からチャトラが身を乗りだし、尋ねた。興味と言うよりはすっかり好奇心、正直なところ出歯亀むきだしである。きしきしと歯をむき出して笑うところへ、あの娘、とラズは視線で示した。 「どれ?」 「おさげの」 「おさげのコ?」 「いや。その隣の」 あのちょっとぷっくりした娘か。 「こっちむかねェかな」 そう呟いたところへ丁度くるりと注文を取るために示した娘がふり向き、おお、とチャトラが品のない声を上げた。 一応声はひそめている。 「面食い」 「面食いか?」 「めちゃくちゃ可愛いコちゃんじゃね?」 隅に置けないなと肘でつつかれ、仏頂面になった。照れただけなのだが素直にてらうのもいただけないと思う。 ラズが非番の時間に、意気投合したチャトラと連れ立って街へ繰り出したのだった。夕飯も兼ねている。 チャトラはもちろんラズのことをまるまる忘れていた。意見が今ひとつかみ合わないなと内心首を傾げ、問い詰めたうえでの真相だった。 聞いたときには、もちろんショックではあったけれど、以心伝心とでも言おうか。もともとの人好きのするラズの性格と、人懐こいチャトラの性格の歯車がうまいぐあいに合ったのだろう。すぐにまた仲良くなった。 今日は、ラズが現在ぞっこん狙い中の酒場の娘を二人で眺めに来たのだ。 ちなみに洋菓子店の娘とは、ふたつき前にあえなく終わった。実にあっけない最後だった。 「いくらアタシが忙しいから会えないって言ったからって、本当に会いに来ないってどういうことなの」 洋菓子店の娘はぶりぶりと怒った。 「せめて連絡のひとつくらい寄越したっていいでしょう」 自分からは連絡ひとつ寄越さなかったくせに、なんて言い分だとちらと思いはしたけれど、元来ラズは押しが弱い。すまなかったと謝った。 会いに行かなかったことは確かだ。それは謝る。しかし自分は君に、実は言付けを頼んでいたのだ。会えないと言われたけれど、ヒマを見つけて会いに行くよと手紙を書いた。ところがその手紙を託した人間が、言づける前に事故にあってしまった。事故にあって、しかも記憶を失ってしまったんだ。悪気はなかったんだが。 「莫迦にしないで」 ひととおりラズの弁解を聞くうちにますます眉を逆立てた娘は、平手を一発叩き込んで莫迦にしないでよ、と繰り返した。 「言い訳にしたってもうちょっとうまい理由思い付けないの」 そうしてぽかんと口を開けたラズの前から去っていった。次の日には別の男とよろしくやっていたようだ。 終わった。 ひと晩しくしくと泣きながら、ラズは浴びるように酒を飲んだ。 よくよく思えば自分の美しさを鼻にかけるいけ好かない娘だった。他の男に色目を使っていたのもいただけない。尻軽だからやめろと周りからとめられていたじゃないか。会うたびあれが欲しいこれを買ってとねだられて懐もさびしかった。彼女は俺とは釣り合わない娘だったんだ。しょうがない。 それを世間一般では負け台詞、というのだけれどそんなことはどうでもいい。 明け方あたりから丸一日地獄を見たこともどうでもいい。 立ち直りも割と早かった彼はすっぱりと過去は諦めた。尾は引いていない。 そうしてたまたま寄った酒場の娘に一目ぼれをした。 同じ轍を踏む、という言葉も今のところラズの辞書にはない。 「念のために確認するけどさ」 目の前でチャトラが大きなマグをぐいと傾けてから口を開いた。中身は大の男でもひっくり返りそうに強いものだ。寒さをしのぐためになるべく強い度数のものを冬はよく飲んだのだとチャトラは言った。 この年から将来が恐ろしいなと見ながらラズは思う。 「アンタの好みは何だっていってたっけ」 夕飯後に勤務のあるラズは、同じマグでもかなり軽い食前酒を飲んでいる。 「家庭的で、控えめで、大人しくて、料理が上手なコ」 指折り数える目の前でチャトラが目をむく。 「……あのな」 たっぷり数呼吸黙った後で、おずおずと彼女が尋ねた。 「さらに念のために聞くけど、それ、シャレで言ってるんじゃないよな?」 「割と本気だぞ」 「あのね……」 呆れた顔になり、白目をむいてチャトラが背もたれに倒れた。 「オレの目には相当方向ぶっ違いにしか見えないんだけど」 「そうか?」 「家庭的で、控えめで、大人しくて、料理が上手なコは、こんな時間こんな場所で働いてないと思うんだよね」 「そうか?」 「……」 応えると胡乱な目を向けられてしまった。ややあってぼそりとオレ、アンタがなんでフラれるのか判るような気がする、と呟いている。 言い返そうとしたところへ丁度料理が運ばれてきてしまい、たちまち両名の頭からしばらく娘のことは飛んだ。 「そういやさ」 肉汁のしたたる串焼きを食べながら、ラズが尋ねる。 「ん?」 「なんか、前のこと思いだしたりとかしてんのか?」 「前のことなァ」 首を捻って一瞬チャトラが複雑な顔をした。目にしてしまったなとラズは思う。あまり触れられたくない話だったかもしれない。 「いや、お前が言いたくないなら俺聞く気はないし」 「……もう一度どこか角に頭ぶつけて、都合よく全部思いだせたら便利なのにな、とかは思う」 「思いだしたいか」 「……どうかな……。まるっきり昔のことなにもでてこない、ってんなら必死になって思いだそうとするのかもしれないんだけどさ。前の記憶はあるだろ。途中ぬけてて妙にスカスカ気持ち悪ィけど……、でもまァ、思いだせないってことはそんなに大事なことじゃあなかったのかな」 聞いて一瞬ラズの胸が詰まった。大事なことじゃあない。お前は今そう言ったのか。 「皇宮にいたときのこととか、ちょっとずつ教えてもらってるしな」 「陛下に?」 「へいか?……いや、洗濯場のオバさんたちとかさ。厨房の調理のオッサンたちとか……あと庭師のジィさんも結構いろいろ教えてくれる」 「なんて」 「なんてって……お前と一緒にこの木を剪定したんだぞ、とか。なんかなるべく忘れてるってバラすなって言われてるから、知ったかな顔して頷いてるだけなんだけど。けど、ああそうか、オレこの枝の剪定手伝ったのかとか、まぁとりつくろってても判るだろ」 「……」 チャトラは最初、ラズにもそうして取り繕おうとした。かみ合わないなとラズが気がついたのは、娘への手紙を渡してくれたのかと聞いたからだ。 「オレが忘れてること知ってるのってごく一部の人たちだけで……、へいかだろ。あと三補佐のひとと……ダインさん。侍従長と……部屋に出入りしてるひとたちもちょっと知ってるかな。あんまり三補佐のひとたちとかダインさんとは会わないし。侍従長のオッサンからは、いろいろ『れいぎ』ってヤツを言われたかな。あとは、なんか本棚の整理の仕方とか、そういうのは教わりなおしたけど……、ああ、へいかが言ってたんだよ」 「……なんて」 「だから、無理に思いださなくたっていい、みたいなことをさ」 忘れると言うことは、忘れるだけの理由があるのだろうよ。 そう言われたのだと彼女は言った。 「結構なぐさめみたいなこと言ってくれるんだよね」 「……慰めか……」 それは本当に慰めなのだろうか。俯きそうになった顔をマグを呷ることでごまかして無理に笑った。そうして皇帝自身が己に言い聞かせているのではないか。 「ああ、あとノイエさん」 補佐官つながりで思いだしたのだろう。あのひと、と言うところへああ、とラズも頷いて見せる。 「一緒に出かけてるらしいな」 「出かけるって……。そりゃたしかに一緒にメシ何回か食いに行ったけど、その程度だぜ?アンタとこうしてメシ食ってるのとなんも変わらない」 でも、と一瞬食べる手を止めて、チャトラが宙を睨んだ。 「あのひと、オレと会ったとき初めましてって言ったんだけど」 「うん」 「初めてじゃないような気がする」 「……それは、」 「思いだしたとかそんなのはないんだ。けど。なんつぅの?勘?なんかこのひと知ってたっぽいなぁって、でもじゃあなんでこのひとオレに初めましてって言ったのかなとか。あんまり聞けないよね」 「……」 どうしてだろうな、と言ってラズはあいまいに笑った。真情を打ち明けてはノイエに闇討ちされそうだ。 「あとな、ダインさんもそんな感じ……へいかも、ちょっと」 「陛下」 「ここみつき、毎日顔合わせてるんだし、はじめてに思えるも思えないもないんだけどな。そもそも六年雇ってもらってたみたいだし。目が覚えてて当然なんだろうけど」 「……ああ、」 「知っているって言うか……なんかな」 においが、とチャトラが呟く。におい?聞き返すと説明に困ったのか、彼女がううんと腕を組んだ。。 「懐かしいようなにおいなんだよね」 言っている意味判る?視線を合わされて、思わずラズは逸らしてしまった。直球で聞かれても自分には答えようがないのだ。他人が口を出す問題ではない。皇帝が伝えないと判断したのなら、その結果も皇帝に任せるべきだ。 だからよく判らないなとラズは言った。 「俺は、皇宮でも遠くからお姿を見るだけだから」 「そっか」 なんだかねェ、と首を捻りながらチャトラが苦笑いする。 「今いる相手に向かって懐かしいとか……変な感じだよな?でも、なんていうか、姉ちゃんと同じようなにおいなんだ」 においといってもきっと彼女の言っていることは、嗅覚ではなくもっと別の感覚なのだろうと思う。 「けどへいかって、すごくいいひとだよね」 「……いいひと?」 言われた意味が今一つ理解出来なくてラズは訝しんだ。以前の彼女は、そんな表現をしたろうか。 「だってさ。縁もゆかりもないような、そこいらの馬の骨のオレを、いきなりたいそうな屋敷で雇ってくれてるわけだろ」 「そうだな」 「オレ、へいかに雇ってもらえてよかったと思うよ」 感謝してると微笑まれて、いきなり涙がこぼれそうになり、ラズはとうとう俯いた。自分が何を望んでいたのかよく判らないけれど、そんな言葉を聞きたかった訳じゃない。 もしかすると感謝の言葉をかけられて、皇帝も諦めたのではないか。 ラズ?と向かいから不審そうに聞かれて、やっぱり振られた彼女のことを思い出した、とラズは答えた。本当のことは言えない。それでも涙の理由は誤魔化せるだろうと思う。 あなたはなんて嘘つきなんだとラズは心の中で主君を罵った。 嘘をついていることを自分で痛いほど理解している確信犯の嘘つき。 ついこの間まで年が明けるだの生誕祭だの年末期末の書類整理だの、てんやわんやだった気がするのに、雪の合間に枝葉のつぼみが膨らみ始めている。 そろそろ春のきざしだ。 それでもまだまだ暖かさがやって来るには時間がかかるようで、体にも顕著に表れている。年末、続けてノイエの功労会のあと、そうして発作を起こして倒れてから、ずっと体のぐあいは芳しくなくて、ぐずぐずと引きずったまま少し無理を押して執務をしては数日寝込む、と言ったどうしようもない日々を皇帝は送っていた。 どうしようもない。皇帝本人が早く起き上がりたいと願っても意のままにならないのだから、本当にどうしようもない。 その皇帝が寝込んだ部屋へ、見舞いと称してシュイリェの女がチャトラを伴って顔を出していた。見舞いと言うよりはこのところ続くみぞれ交じりの雪の日々に、外に遊びにも出られない退屈を皇帝のところで紛らわそうとしている魂胆である。 同じように退屈していたにもかかわらず、部屋を抜け出すこともままならなかった男は、割と訪れを歓迎した。気がまぎれることは助かる。 「いつものようにごほんをよんでくださいませ」 見なれた絵本を差し出して女がねだった。 「ちゃとらは、よんでくれませんの」 言われて首をすくめるチャトラと、皇帝は一瞬目を合わせた。無理、と口が動いている。 「へいかが読むように読んでくれって姫さん言うんだもんよ」 それは確かに難しいかもしれない。仕方がないねと絵本を受け取りながら、字の練習になるだろうからお前も一緒に覚えなさいと皇帝は言った。頷き、体を起こした男の寝台の横に座り込むシュイリェの女の、さらに横にチャトラも陣取る。 その間近さに眩暈がした。 既視感、という名前だった気もしたけれど。 視線を落としてそのどうしようもない感覚を追い払い、むかしむかし、と皇帝は最初の頁から読み進める。時折ぱちんと暖炉の薪が爆ぜる音の他は午後の皇宮はとても静かだった。 「……すてきなおはなしですわ」 裏表紙をはた、と少し芝居がかって閉じると、うっとりと聞き入っていた女がほうと溜息を吐いた。 「わたくし、やっぱりこのおはなしがいちばんにすき」 「……オレ、なァ」 ちゃとらもそうでしょう?同意を求められて困った顔になったチャトラは、すぐには頷かないで唸った。 「しっくりこねェんだよな」 「どのあたりが?」 「だってこの話、途中でブッ千切れてるよな?……蛙の王子が窓から部屋を覗き込んで、泣いて、好きだった娘の幸福を祈りました。おしまい。……それは判るけど、その後がないってのが……なんか納得いかないって言うかさ。魔法が解けたって書かれてるわけでもないし、娘が王子に気付いたのかどうかも判らないし」 へいかはそう思いませんか、とたらいまわしに今度は皇帝がチャトラから同意を求められ、 「――各々の裁量に任せる、と言ったところではないかな」 絵本の縁をなぞりながら答えた。 「わたくしはきっと、まほうはとけたとおもいますわ」 シュイリェの女が言った。 「そうでなければかなしいですもの。まほうがとけたおうじに、むすめはきっときづくはずです」 「……でもそうなったら、王子と娘と花婿と三つ巴になんね?」 チャトラが唸る。 「娘が困るような気がする」 「――魔法が解けない方が幸せなこともあるかもしれぬよ」 皇帝は呟く。 「うつつが必ず正しいとも、幸福であるとも限らぬ」 まぁなぁ。しっくりこないまま頷きかけるチャトラへ、それでも、と女は言い募った。 「それでもわたくし、おうじはきっとしあわせになれるとおもいます」 「魔法ねェ」 テーブルの上の水差しと盛られた果物かごへ目をやって、 「使えたら便利だよな」 籠からひとつ、よく熟れた赤い実を取り出してくるくると指の上で回す。 「こうして、杖振って呪文唱えるだけで、何でもできるんだろ。腹減ったときに食い物出てきたり、喉が乾いたら冷たい水が出てきたり、寒い時に上着出てきたりするんだぜ」 「ちゃとらはゆめがないわ」 頬を膨らませてシュイリェの女が言った。 「どうせ、まほうをつかえるなら、にんげんにはできなさそうなことを、おねがいしたほうがいいわ」 「……どんな?」 「わたくしは、まっしろくておおきなとりになって、そらをたくさんとびたいのです」 うっとりと夢を見たままのような表情で女は言った。とおいくににもいけるのよ。 その中に、自分の祖国も含まれているのだろうか。聞き流しながら皇帝はふと思った。恐らくもう二度とは踏めない生まれた土地へ、戻りたいと思っているだろうか。 「へいかは、いかがなさいますか」 見やっていると、不意に我に返ったような顔になって、女が言った。 「私ですか」 そうだな。 くだらない、魔法なんてありませんよと答えるか、笑って誤魔化すか。してしまっても良かったのだけれど、なぜか男は女の問いに乗ってやろうと言う気になった。なにより切って捨ててしまっては、大人気ない。絵本の縁を相変わらずなぞりながら、男はしばし考える。 もし自分に魔法がつかえたなら、 「そうだね」 ――お前の笑顔がもう一度見たいけれど。 ほつれた糸のようにふと本音が出た。女の横に座る彼女へ、伏せていた目を上げて真っ直ぐに射抜いてやる。王子は娘の幸せを祈って自ら姿を消すだろう。幸福な花婿と、花婿以上に幸福な花嫁のためにきっとどこかへいってしまうだろう。 けれど、と男は思う。 せめて姿を消す前にもう一度だけ、陰からで良い、あのあけすけな笑顔を見ることは許されないだろうか。 視線をまともに受けたチャトラが神妙な顔をして、笑顔、と口の中で噛み砕いて何度も繰り返した。えがお。 ……そう、仕方がないね。 しばらくまじまじと彼女を眺めたあとに、男は苦笑し手元へ視線を戻す。戯言でしかない。おとぎ話のように呪いは解けない。 魔法の言葉はお前に通じないから。 塔の上から町並みを見下ろす。 深呼吸をすると、突き刺すほどに冷たい空気が肺に入りこんで気持ちが良い。なまぬるく温められた部屋のなかはいい加減にいやだった。 こうして見ると皇都をぐるりと守り背負い込むように建てられた柵壁も、その向こうに見える湿原も、さらに向こうの青い山並みも実にまがいもののように見える。実際にその場を訪れる機会も、触れる機会もないようなものだったから、自分にとっては書き割りでも似たようなものだ。 ヘコむとアンタはここにくるよな。 そんなことを言われたような気もする。住み慣れた場所での人間の行動などというものは、そんなに変わり映えのするものではなくて、割と読まれてしまうものらしい。とくに自分はお前のように、木に登ったりシーツに潜り込んだり壺の裏に隠れたりできないから。言いかけてずいぶん音が遠いことに気がついた。 水の中を歩いているようだなと思う。 おかしい、そう言えば本当に向こうに見える景色が、滲んで平面に浮き重なっているように見える。絵画の世界のようだ。吸い込んでいる空気が徐々になまぬるいものにもどっていって、常と変らぬ緞帳の気配。自分の寝室だった。なんだ、夢を見ていたのか。 うんざりした。部屋にいる。 今はいったいなんどきなのだろう。 そこまで思って、そっと額に当てられた掌を感じる。知らぬ間に汗をかいていた皇帝にはとても乾いたものに感じた。目を開けるより前に腕が上がって、その小さなてのひらを握る。 きゅ、と握り返される感触。 皇帝とちいさく耳元で呼ばれた。 呼ばれたなと思った次の瞬間、ぎょっとして男ははね起きた。急激に起き上がった体はぎしぎしと軋み、かたはの体は引き攣り悲鳴を上げていたけれど、そのとき男に痛覚はなかった。 掌の持ち主を凝視する。 いきなり起き上がった男に驚き、目を丸くして口を開けていたチャトラがややしてアンタ、と少しずつ強張った肩を落としながら言った。 「アンタいきなり起きあがるなよ。こっちが驚くじゃねェか」 「――お前、は、」 すこし怒ったような照れたような、だのにどこか端の方で笑っているような声音。遠慮会釈なく真っ直ぐに見返してくる川の澱み色。 続く言葉は声にならなかった。おののき、かすれてしまう。 どうせ落胆するなら、最初から期待しない方がずっとましだ。だが今お前は皇帝とよんだな。へいか、ではなく皇帝と。 どうしてここにいる。お前は誰だ。 誰だと聞かれてチャトラは困った顔をした。 何と答えて良いものか考えているようにも見えた。それからそっと握っていた男の手に頬を寄せる。寄せてオレだよ、とぽつんと呟いた。 「他になんて言ったらいいのか判らない」 答えられて心拍が上がる。眩暈がする。息が詰まって皇帝は小さく喘いだ。 どうしたらいいものか。こんなことは都合のいい夢でしか起こりえないにちがいないのだ。 ああそうかこれは夢だ。だったらそろそろ覚めてくれ。長引けば長引くほどにえぐる傷みはいや増すから。 困惑する皇帝の前で、オレだよとチャトラはもう一度言った。 「オレなんだけど。オレじゃない」 オレじゃないんだけど。でもちょっとだけオレ、で。 言葉にうまくできなくて唸る彼女を見つめ、それから握った掌へ目をやってときに、と男は言った。 「ん?」 「話を聞く前にまず触れても良いだろうか」 「……なんで確認するんだよ」 むつけたように呟いて、チャトラの方から手を伸ばす。ぎゅと首に腕を回されて、いったいどうしたことかと男は思った。 「私に触れても怖くはないのか」 ややしてためらったのちに皇帝は尋ねた。そうだと言われることは無言の拒絶よりも怖かった。 「こわくないよ」 くぐもった声でチャトラが応える。 「私が触れても――怖くはないか」 「こわくないって」 息で小さく彼女は笑った。苦笑いのようにも見えた。 「でも悪ィ。オレだけど、オレじゃないんだ」 さっきも言ったな。どういう意味かと男がかすれた声で尋ねると、ほとんど思いだせてないのだとチャトラは答えた。 「なんか、ほんとうにちょっと。ぶつ切りである感じで」 「――少し、」 「……アンタ、昼間にオレに言ったよね」 男の胸に顔をすりつけながらチャトラは言った。 昼間確かにお前の笑顔が見たいと、真っ直ぐに彼女の深淵を覗き込んで男は言った。覚えがある。 「あのあと部屋に戻ってから、なんか、……手紙って思った」 「――手紙――?」 「オレ、どっかに大事な手紙かくしたって。どんなのだったかとか、どこに隠したのかとかぜんぜん判らなかったんだけど、たしかにどこかに隠した気がするって思って。記憶飛ばす前、ラズから言付けたのまれてて、もしかしたらラズの手紙かなっても思ったんだけど、でも。でもラズのじゃなくてオレの手紙、あった気がして」 つっかえ、つっかえ、 「前のオレのこと、今のオレは忘れちゃってるけど、でもオレはオレなんだから、隠し場所とかそういうの、絶対どこかかぶってるんじゃないかって思って。……あっちこっち掘ったりひっくり返したり、登ったりとか……おかげで今まで時間かかっちゃったんだけど」 明け方だよ。自分自身に呆れたようにチャトラが笑う。無駄なことをしているかもしれないと思った。隠した場所が判らない。気のせいかもしれない。何となく気になる、それだけでここまで必死に探す理由が思いつかない。 だのに部屋へ戻っても眠れなかったのだと言った。 どうしても探さなければいけない気がしたのだと。この脅迫のような切羽詰まった思いは一体何なのかと、怯えながらそれでも夜中の皇宮をうろついた。 「後宮の奥庭の沼っ端に、木箱が埋めてあった」 ごそと懐から一通の薄汚れた封筒を取り出して、チャトラが言った。 「きれいな木の実とか、切れた飾り紐とか、押し花とかと一緒に、……これでてきた。……オレがアンタからもらったよね、」 取り出された書き付けに皇帝は見覚えがあった。 自分の傲慢ゆえに彼女を傷付け、一度彼女を手の届かない遠くへ追いやったことがある。 名前しか知らない町で無事に暮らしていると報告を受けたとき、そうかと答えた。思わず書き綴っていた。離れてしまった彼女へ、あのときから伝えたい一言があった。 もう二度と会えないと思っていた彼女へ、今と変わらずに伝えたい一言があった。 「オレ、なんでこの手紙をアンタからもらったのか記憶にないけど」 「――」 「でもこれオレのだって見た瞬間思った。……アンタがオレにあてて書いた手紙だって」 乱れた文字で走り書いた付箋。どうかお前が幸せであるようにと籠めた祈り。あのときから何と己の進化しないことか。 苦笑し、受け取ろうとした皇帝の指を避けてだめ、とチャトラはまた懐へ手紙をしまった。 「これ、オレの」 「――」 「オレのなんだよ」 言いながら男を見上げたまなこにみるみる涙が揺蕩う。すぐに溢れて涙はつうつうと頬にこぼれた。 笑おうとして失敗し、無様な笑顔になっている。ごめんといってチャトラは顔を拳でぬぐった。 「オレ、アンタがオレのこと、どれくらいたいせつにしてくれてたかって忘れてる。たぶんたくさん、抱え切れないくらい、あったかいもやさしいも貰ってたのに、全部忘れてる」 悔しいと言って彼女は泣いた。 その彼女を抱き寄せる。 そんな些細なことはどうでもいい。男は耳元へ吹き込んだ。 細かく震える彼女がどうしようもなく愛おしい。腕に力を籠めながら、やはり片腕は不便だなと思った。安心させてやれるほど強く抱きしめてやれないと言うものは。 抱きしめた彼女の体から、土埃のにおいがした。どれだけ探し回ったのかと思う。 「すごく悔しくて……、本当はすっかり思いだしてアンタに会いたかった。作り話であるような、こう、一気に思いだすとかなんでオレにはないんだって思って……オレの頭のつくりが悪いから、出てこないのかなとか思って」 しかしこうしてお前は腕の中に戻ってきたじゃあないか。男は思う。これ以上何を望むと言うのだろう。 「ごめん。……ごめんな。……アンタのこと忘れててごめんな」 しゃくりあげる頬に手を当てて、男は彼女の顔を覗き込んだ。 「なぜお前が泣く」 「……だって。アンタはきっとすげェ我慢したんだろうなって思った。悲しいとか、思いだせとか言えばいいのに、一言も言わないで我慢してたんだろうなって思った。オレがもしアンタに忘れられたら、とても悲しいよ」 手放せないぬくもり。 繰り返し繰り返し男は吹き込む。 「お前がこうして腕から逃げぬ。――それ以外のことはもうどうでもよい」 目を閉じ皇帝は長く静かに息を吐いた。腕の中の猫はじっと聞いている。安堵のため息だなと思った。 そのまま皇帝はチャトラとたがいの鼓動を聞くように、呼吸すら恐れて静かに身を寄せ合っていた。半刻。もしくは一刻はゆうに経っていたのかもしれない。 それでもまだ暁てまえの闇は濃くひそやかで、皇宮は一帯しんと寝静まっている。 月も既に傾いたか、窓から見える空は墨を流したように黒かった。上下も判らないような黒の中、自分の腕の中にあるぬくもりだけが息づいている。軽く数度言葉を交わしたかもしれない。寒くはないか、だとか。眠いのなら寝ても良い、だとか。 あんまりに腕の中の彼女が大人しくじっとしていたので、寝てしまったものかと覗き込んでまじろいでいる瞳を見止めた。考え事をしていたようだった。なに、と小さく尋ねてくるのへ、眠ってしまったかと思ったと男は応えた。 「寝てないよ」 囁くようにチャトラが言った。 「なんか思いだせないかって考えてた」 「よいと言っているのに」 「……そうだけど。けど、やっぱ思いだした方がいいか悪いかって言ったら、思いだした方がいいだろ」 「あまり思いだされると私が困る」 良いことばかりでもあるまいにと思いながら、皇帝は言った。 「……困る?」 「たくさん泣かせた」 赤く腫れぼったい瞼に唇を当て、皇帝はしのび笑った。すべて思いだして逃げられてしまうかもしれないじゃあないか。 「オレが?」 今更なんじゃねェの?からかう喉元に口付ける。上へゆき顎と頬へふれて、鼻先へとうつし、なんだよいきなり、と不満げな声を出された。 「品の良い言葉で言うなら、『がっついている』のだ」 言って唇を重ねる。具合悪いのにありえないだろ普通、と文句を吐く唇は塞いでしまうに限る。あらがうかと思ったチャトラは、困った顔をしながら受け入れようとして、 「うわ、ちょ……ッ」 裾から差し込まれた男の冷えた指に小さく声を上げた。ここまで来て今さらだろうと男は不自由な体で彼女を抑え込む。女になったら抱くと言った。都合よく彼女は忘れてしまったかもしれないが、あいにくこちらは覚えているのだ。 釦を器用にはずし、シャツの袖を抜きながら相手の顔を窺った。本気で嫌がっているならやめようと思う。随分苦労すると思うが。 先と変わらず困った様子は見せていたものの、いやだやめろと言う声はない。拒まぬのなら奪ってしまうよ。もう待てそうにない、囁いてやるとますます困った顔になってチャトラはうつむいた。だってアンタ、だとか具合が、だとかぶつぶつ呟いている。 「――私が?」 「熱……でてんじゃねェか」 「冷たいよりはましだとは思わないか」 「そもそも具合悪くて今日も一日寝てたんだろ……!」 「本調子ではないけれど、そんなにやわではないよ」 言いながら自分でどうだかと思った。虚言癖もたいがいだ。しかし、仮にながらえにながらえ、蝋燭の炎が未練がましく白煙を上げながらなお最後の輝きをともすような命だとしたら、いっそ最後に派手に散らして腹上死も悪くはないと思った。 言うと呆れて目をすがめられてしまった。ばかじゃないのと断言される。 「アンタはいいかもしれないけど、上で死なれる相手はたまったもんじゃないだろ」 「――では加減するとしよう」 「解決になってねェ!」 喚く唇をもう一度塞ぐ。塞ぎながらゆっくりと彼女の体を寝台の上へ押し倒した。おい、と男の体を押しかけた拳が中途で諦め、袖口を握る。口調とはうらはらに、拳が細かく震えていることに気がついて、彼女がひどく怯えていることに気がついた。 怖いかと男は尋ねた。離した唇から白く糸が引いて、ごしごしと拭った慣れない様子にぞくりとする。怖くない。彼女は言った。普段の大人びて気を張った彼女からは考えられないほど、かすかな湿りを帯びた声だった。 オレ、アンタがすることだったら、なにも怖くないんだ。 ことんと呟いた本音なのだろう言葉に、素直に煽られる。男を知らない体でそれだけの殺し文句が言えれば上等じゃないかね?しのびやかに笑って、むき出した鎖骨へ齧りついた。赤い噛み痕を残しながら、自分がこれだけ女と言うものを大事に抱きたいと思ったことが、ついぞあったろうかと皇帝はふと思った。 生まれついた環境と己の境遇で、幼い頃から女と言うものに苦労した覚えが皇帝にはない。むしろ逆だった。興味を失うほど周りに傅く女どもは多くいて、その彼女たちがこちらが望むより前から手取り足取り「指南」してくれた。なるほど確かに覚えた当初はその快楽に夢中になりもした。女に乗り上げ、または身を任せ、つかの間のうたかたに酔いもした。 けれどそれは一過性、顧みるとえらく虚しいものばかりで、やがて時折訪れる後宮以外で皇帝は女へ手を出さなくなっていた。左半身を失ったことも大きい。単純に生殖活動の欲求よりも、己ひとりをまかなうだけで体は精いっぱいだったのだ。 その自分が。内心語散ってやれやれと首を振る。二十歳前後の娘にこうまで煽られる。 重症だな。 噛み痕を次第に下へずらしながら若木のような肢体を撫でさする。熟柿にはほど遠い、若木のような体。しかしいずれはこれも成長し、立派な女になって、たゆとう船となろう。その前に自分がすべて頂いてゆこうと思った。 吸いつくようなといいたくなる肌触りが心地良くて、何度もつかず離れず、角度を変えて唇をなぶりながらまだほとんどふくらみのない胸をまさぐった。頂をひねり押しつぶし指ではじいていると小さく猫が喘いだ。伸びやかに腕の中で背を反らす。その背へ掌をやり、背の骨をたどって尾骨をなじる。ひくんと鳥肌をはしらせるのへ、たまらず吐息が男の唇の端からこぼれた。 股のあわいに手をすべらせると、あ、と小さな声が上がって、すがるように男の手首へチャトラの手が伸びた。とどめようとし、また堪え、とどめようと思い直す、恥じらいが前後する態を眺めながら、男は伸ばされた指のひとつひとつに口付けた。それから手首をたどり、肘の後ろへ舌を這わして肩口から喉元を通り、小さく開いた口許へ唇を重ねる。 舌を吸いなぶってやるとたちまち彼女の意識は上部へ戻って、そのあいだに男は湿りを帯びる陰唇へと指をなすった。しばらくかき撫ぜていると、くちくちと水音が寝台をかこむ緞帳内に響き、下唇をいつの間にか噛んでいたチャトラがふ、と息をはく。 初めての女が相当に面倒くさいことは皇帝も承知で、痛みや不快を伴うのであれば十分にほぐれた相手であるほうがよほど楽だ。手間もいらない。 だのにいま無性にお前を抱きたいと思うのは、ぜんたいどうした心持ちだろう。 まとわりつく己の夜着は無造作に脱ぎ捨てていた。膝まで降ろした彼女の下着も唇で食んでさらにずり下ろす。 すべらかな肢体に頬ずりする。食ってしまいたいと言う表現が、今まで皇帝は理解できなかったけれど、いざ目のあたりにしてみると、食ってしまいたいとしか言い表せないものだなと思った。 倒した体のうえに圧し掛かり、己の下腹部をゆるゆると彼女の太腿へ擦りつけた。十分にきざしていたそこを感じ取ったチャトラが焦れた息を漏らす。違和感はあるだろう。きっと痛いと思う。囁くと困ったように彼女が笑った。 苦笑だったのかもしれない。いまさらだろうと言うたぐいの。 視界にとらえ、男は彼女の片足を押し上げて静かに陰茎を数度滑らす。ぬるとした感触にまたしばし躊躇うと、伸ばされた彼女の手がおずおずと男のそれへふれた。 入れろよと彼女は言った。 ここまで来て焦らすなと。 指で扱かなくともかちかちに張りつめている己を握り、ふっくらと開いた猫の陰唇へ、かしらをゆっくりと潜り込ませる。ひくんと一瞬肩を張った彼女が、様子を窺っているとゆると力を抜く。静かに呼吸するそれへ、合わせるようにゆっくりと男は腰を進めた。未通な上に小柄な体は男の侵入を感じ取ってきゅうきゅうに拒み、ただでさえ押し入れることが困難なところを余計に締め付ける。 痛いか。男は言った。中途までいれて今更な気もしたが、気がかりなことはしょうがない。 「……うん、」 しばらく顔をしかめ考える様子を見せていたチャトラが、極力体を緊張させないように気を配りながら答えた。 「べつにそんなに痛くは」 そこまで答えてふあ、と背を逸らす。男が不意に腰をひらめかせたからだ。恥骨が彼女の尻に当たり、突き立てた男の芯がずくりと疼いた。 全部入ったよと男は言った。 「……うん」 いつの間にかきつく瞑っていた瞼を開き、指をすべらせ男が狭間に食い込んでいることを彼女自身が確認する。本当だ、とまた仕方なさそうに笑った。 「動いてもいけそう、」 促すところへ、腰をゆるやかに前後させる。あう、と押し上げられた呼気がふいて、しかし彼女にたいして快楽はないだろうなと男は思った。慣れの問題だ。よほど自慰に耽っていた人間ならいざ知らず、最初から「狂ったように身悶える」ほうが難しいように思えた。皇帝が思うに、九割九分それは男という単純なものを喜ばせるための女の演技だ。 そこまで屁理屈が頭に並べたてられているのに、それでも自身を抜き差しし駆り立てられるようにチャトラの体へ耽ることを皇帝はやめられなかった。まるで青年期のようではないかと思う。こうまで飢えていた覚えもないのだけれど。 男の動きに添ってのけぞっていたチャトラが、ふと目玉を動かし男の顔を真正面に覗き込んだ。恥ずかしそうに視線を逸らしかけ、また覗き込む。 緑青の瞳孔に、情欲に猛った自分がいることに皇帝は気がついた。彼女からは言ったどんな様子に見えているのだろうと内心嗤いながら、魅入られるように彼女の瞳孔の中の自分を睨みつけた。 ふき出すような悦びの波が下腹部から背筋を走り、うなじあたりでちりちりと焼け付く。よじれるように二波、三波が襲いかかって、耐えすごし、呻きながら男は突きあげる角度を変えた。 どうしようもなく残されたただ一本の腕が、チャトラの体を這う。どこまで撫ぜても飽きのこぬ肌触りに、おののいて男は深く己を突き刺した。 ああ、と深く充足のため息をチャトラが吐いた。簡易に引きよせられる快感は彼女の体にきざしてはいなかったけれど、奥底のところで満ちた呼吸だった。そうしていいよ、と彼女は言った。我慢しなくていい。無茶苦茶にしてもいい。 つながりが解けることを恐れるように、皇帝は深いところに差し入れたまま彼女へ唇を寄せ、それではお前が苦しいだろうにと言った。 「へいき」 濡れた唇がつややかだ。 「アンタが入ってるってだけで、気持ちが良い、」 ……降参だと。 この猫は、どこまで自分にしゃっぽを脱がせれば気が済むのだろうと男は思った。計算尽くではあるまいね? 体を抱え直し、あらがえずがつがつと腰を打ち付けながら、男は上り詰めることに一心になった。気をゆるめればすぐにでも持っていかれそうな締め付けに、まだだ、まだもう少しと啜りあげ、舐めまわした。転がるように汗がふきだし、下になるチャトラの体へはたはたと散った。そうして水滴を散らし濡れる肌の態にますます煽られた。 ぐっと彼女へ屈みこんだ拍子にとうとう抑えがきかなくなって、ふ、と知らず唇から呻吟がこぼれる。なお揺らめく腰に震えがはしり、皇帝は自制を手放した。 数度に分けて己の精が、彼女の最奥へ脈打つのが判る。 鼓膜のさらに奥のところでどくどくと血流が走り、鼓動まで聞こえる。手綱の取れない荒い呼吸に翻弄されて、倒れ込むように寝台へ沈んだ。それでも彼女を押しつぶさないようにと、片腕に力を込めることだけは忘れない。 腹上死はできなかったな、だとかどうでも良いことを思った。 遠くでよだかの鳴声がする。 徐々に呼気が静まるそのうち、いたわるように背中を撫ぜられる動きに男は気がついた。ああ、と汗のしたたる顔で見下ろすと、見上げる彼女が口を尖らせる。 「――どうした」 「アンタ無駄に気を使いすぎ」 こんなときくらいのっかかっていいんだぜ。 言って彼女は足を上げ、男の腰に絡めてぎゅうと引きよせた。 「――チャトラ」 「ん?」 大人しく寄せられたまま邪魔な髪をかき上げ、男は彼女の瞳をのぞきこむ。なに、と尋ねる額へ唇を付けて、 「ありがとう」 皇帝は言った。 「……」 しんと真面目な目になってチャトラが皇帝を見返す。見返した彼女がなにか言いたそうに思えたので、しばらく言葉がまとまるのを待っていると、やがてどういうこと、と小さく聞かれた。 「お前がいてよかったと思う」 「……」 胸に発した言葉をそのまま伝えることの難しさ。 言いながら唇がわなないた。見られたくなくて彼女の肩口へうずめた鼻先に、懐かしいにおいがする。うん、と遅れてチャトラが頷いた。 「オレも、アンタがいてよかった」 聞き流してしまうにはあまりに惜しくて、かき分け出した耳朶へ口を寄せる。もう一度、と男は言った。同じ言葉を繰り返してはくれないか。 アンタが好きだよ。チャトラは繰り返した。それだけは忘れたくないんだ。 聞きながら、おさめていた陰茎を彼女のうちからすると抜いて皇帝は横になる。拍子に割り開けたはざまからつと白濁がたれて、彼女が少し赤面した。いまになって恥ずかしさ一気に襲ってきたらしい。 痛みはないかと男は聞いた。うん、とチャトラが頷きながらもみくちゃになっていた毛布へもぐりこむ。 「……なんかまだはさまってるような感じはある、けど」 毛布に隠れた痩せぎすの体を、そのまま引きよせる。そうしてなおもう一度、と皇帝はねだった。 「え」 「飽きるまでお前の声が聞きたい」 ……アンタが好きだよ。 胸に繰り返す彼女の体を抱きしめ、そうだな、と皇帝は小さく呟き返していた。手放す機会をまた失った。周りはまたかと呆れるだろうか。しかしこの囁きがあまりにも心地良くて、自分は金輪際彼女を遠ざけようとは思えないだろう。 もうそれでもいいかと思う。悪いがこのぬくもりだけは死守してしまうことにした。 そうして、ずっとお前は私の側にいろ。 (20111206) ----------------------------------------------------------------
https://w.atwiki.jp/furusato-jijyu/pages/13.html
こんな川です
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/4331.html
700: 影響を受ける人 :2016/12/18(日) 21 41 02 1:ham様 零編にライトニング・フォックスが参加 時系列無視です。 ―シュチュエーション:01 “オニグモ”初登場 とある空戦ウィッチ視点― 空が落ちてきた。そう、表現した方が良かった光景だった。 自分は現実味が感じられなくて呆然としていて、仲間に助けられるまでそのままだったろう。 “オニグモ” 後に名前がつけられたソイツは、我が物顔で戦場を蹂躙していく。 だけど、 「お、おきいですね。」 ワタシの横に並んだウィッチが呟くのが聞こえて、 「あ、ナオ。」 「一番貰いだ!」 雲を突き抜けた“オニグモ”を、背後から同じように雲を突き抜けたウィッチが、 「デカすぎて、堪えてねぇのか!?」 “オニグモ”に衝突してそのまま貫通した。 あまりにも現実離れした攻撃方法に、その場にいた敵味方、全員の動きが止まったと思う。 そんな空気の中で横に並んでいたウィッチが飛び出して、 「なら止めは!」 西洋剣を振りかぶり、 「私が!」 “オニグモ”を、 「頂きます!!」 上下に分断した。 「「「「「えぇ~・・・」」」」」 えっと・・・ なんなの!? 危機的状況から脱したのはわかるけど。全く意味が解らない!? 「おい、イリス! 人の獲物、獲るなよ!!」 「え? でも。動きが止まったし。狙いやすかったし・・・」 「くっそ~・・・ ティナの奴に自慢してやりたかったのに。」 「えっと。ごめん?」 「はぁ。次に行こう。」 去っていく二人は、まったく見覚えが無い二人。 後に知ることになるけど。扶桑皇国が誇る最高齢の、最強のウィッチが育てた弟子たちだと知った時は納得できたものだ。 今では一ファンとして彼女等の動向を確認している。 701: 影響を受ける人 :2016/12/18(日) 21 41 34 ―シュチュエーション:02 とある戦場 黒田剛己目線― まったく。どれほど切り裂き、突き倒したのか。数えるのも馬鹿らしくなるくらい戦ってきた。 祖父より譲り受けし扶桑号。 沢山の敵を葬ろうとも、まったく切れ味が劣る事は無い。 また、修練した槍術が考えるよりも早く体を動かす。 「しかし減らんな。」 「そりゃそうでしょ。」 共に大型を狩っていた小野寺が答える。 両手に斧持ち、片方は肩に当てていた。流石に連戦であるだけに、体力自慢が揃っている我が隊でも、疲労は隠せない。 っと、 「失礼しますニャアアアァァァァァ・・・・・・……!」 真横を突風が通り過ぎて行った。 すでに何度もあっているので驚かないが、相変わらず凄まじき速さで駆けていくな。 そして中型の陸戦ネウロイ相手に大立ち回りだ。 彼女はとにかく俊敏と言って良い。 飛蝗の様に跳ねまわり、飛ぶように大地を駆け、両肘の近接武装で切り刻む。 初めて見た時は度肝を抜かれたな。だって“キャタピラ走行”ではなく、“己の足で走る”のだから。 お。仲間が追い付いたみたいだな。 「アイネ殿、早すぎであります!」 「援護が追い付かないでしょ!」 扶桑人の一人が近くに落ちていた岩石を手に取って、そのまま円筒状シールドに装填。 そして連続した轟音が響いたかと思えば、遠くの大型が中央から吹き飛んだ。 「ごめんニャァ!」 「後で言いつけるからね!」 最後の一人は円盤を従えて、戻ってきた仲間が引きつれている小型を殲滅する。 時折中型が混ざるが、くるくる回ってあしらい。ドリル状のシールドでもって突いていた。 すばらしい。 目の前で展開される戦闘に興奮が止まらない。 ぜひとも我が隊に入れたいが、上層部は許してくれないだろう。それでも交渉する気だが。 「負けられん! このまま抉るぞ!」 「了解!」 702: 影響を受ける人 :2016/12/18(日) 21 42 05 ―シュチュエーション:03 ヘルミオーネの苦労&視点― 「まったく・・・」(このままアイネは敵を撹乱。)(カノ。残弾は?) 『アイニャ~』『そこら辺の岩石を拾っているでアリマス。飛距離と威力が犠牲になっているでありますが・・・』 「とりあえず地上は良いわね。」(そう・・・ 一応カノは、そのまま大型メインに殲滅。)(マイルズは援護を続行。) 『了解でアリマス!』『なんか。御守が癖になってる気がするけど・・・』 「ドミニカは・・・」(ルチアナ、状況は?) 『とりあえず蹴散らしているよ。』『大将がいい感じに動いてくれるので狙撃が楽です。』 「わかった。ティナ!」(ドミニカ、申し訳ないけど中型殲滅してくれない? いい加減どうにかしたい。)(リリィはどこ?) 『出番だな!』『わかった。とりあえずバズーカ乱射で良いだろう?』『今ドミニカに魔力を補給しています。』 「右から襲い掛かって! メインに“ウシアブ”よ!」(残弾には注意してね。)(回復し終わったら後方待機。) 『よし! 全部蹴散らしてやる!!』『ああ、わかってる。』『うん。』 「こら! ティナ、指示に従って!」(ルチアナごめん。ティナが・・・)(アイネ突っ込み過ぎ。下がって。)(カノ、散弾攻撃で怯ませて。)(マイルズごめん。右翼が不味い状況。) 『え~』『解ったニャ。』『了解。まだ余裕があります。ああ、敵さん。そこから左に・・・いい感じ。』『了解。横からかき乱せばいい?』 「ああもう。こっちこないでよ!」(文句言わない!)(そうして。ああそれと重砲隊が撃つみたいだから気を付けて。) 『あ。お前ら逃げるな!』『あれ? ネウロイが皆こっちにきたよ??』『なんで私を避けるように動くんだ!!』『大丈夫ですか!?』『大丈夫!』 「避けた仕打ち落とした。心配してくれるのは、マイズルとルチアナだけね・・・」(ドミニカの圧力が強すぎたのかしら?)(仕方がない。リリィは足止め。)(ティナ。別にあなたが脅威として見られているわけではないと思うわ。) 『ちっ・・・』『了解です。シールドで斬ればいいかな?』『まてぇぇぇぇ!』 「・・・忙しいよぅ。」 703: 影響を受ける人 :2016/12/18(日) 21 42 42 ―シュチュエーション:04 とある戦場 大久保小毬視点― 凄いとしか言いようがない光景を私は目にしている。 たった一人のウィッチが来たと思ったら、とにかく射撃。射撃。射撃。 とにかく引き金を引き続けているのです。 弾薬箱を背負っていないのに、尽きることの無い弾幕。 機関銃が引っ込んだと思ったら、墳進砲を構えているし。そうかと思えば機関砲を取り出す。 時には爆弾をばら撒いたりもしている。 とにかく、休むことなく戦い続けている。 体力、もつのかな? 「小毬さん。弾薬の補給を。」 「あ、はい!」 いけない。よそ見していちゃだめだ。 ワタシは戦いが皆の様に上手くはない。だから他の面で頑張っている。 弾薬運搬の任務も、納得して受けた。 それでも一人が持てる量と言うのは限られている。もっとたくさん運搬できればと、考えていた。 その回答を、目の前のウィッチがもっていた。 「すげぇな。あいつ。」 「疲れないのかな?」 竹井さん、その感想はどうかと・・・ 私も気になりますけど・・・ 「でも。」 「美緒。なんか気が付いたのか?」 「さっきからシールド張ってない様に見えるんだけど?」 言われてみればそうかも。 あのウィッチは回避はしても防御はしていない。しなくても回避能力が高いから必要ないのかな? あ。白い綺麗な人が来た。 「ドミニカ。魔力大丈夫?」 「そろそろ補給が必要だな。リリィは?」 「私は大丈夫だよ。じゃぁ、魔力分けるね。」 「おう。頼む。」 魔力の譲渡? なんでそんなのが必要なんだろう?? そんな事を疑問に思っていたのですが、後に事情を知って愕然としました。 あの人は、自分だけの巨大な異空間倉庫と言うの持っているのだそうです。 そして、その維持には沢山の魔力が必要なのだとか・・・ 自分には真似できない。守りを疎かにしてまでなんて・・・ 704: 影響を受ける人 :2016/12/18(日) 21 43 25 ―シュチュエーション:05 自然の驚異 黒田剛己視点― もう。何も言えんな。 「すげぇ・・・」 「ぅぃ。」 隊員全員が目の前の光景に圧倒されている。 今回増援に来たウィッチは、硬い煎餅をバリバリ食べる変な奴だった。 鉄の棍を持ち、使い魔を所有していないのにも拘らず、陸戦ストライカーを起動させる事ができる。 何でも精霊の力だと言うが・・・ 「竜巻まで発生させる事ができるのかよ・・・」 圧巻とはこの事だな。自然の驚異を、目の前で暴れさせている光景を見ると。 この戦闘区域に対する航空戦力の展開が遅れるとわかり、誰しもが絶望と呆然をしていた。 かくいう私自身も、さすがに今回は無事に乗り切れるとは思っていなかったのだ。 だが、急遽応援に来たリベリオンのウィッチが、根底からひっくり返してしまった。 ―空に敵だけ? だったら飛べる状況にしなければいい。― 言うは易し、やるのは難しい。 だが彼女は共にやってきたブリタニアのウィッチと共に竜巻を製造してしまった。 僅か5分で。しかも7本も竜巻を発生させている。 竜巻は地上のネウロイする巻き込み、進撃を止めた。 いやはや・・・ どういう事を学べば、あんな事ができるのだ? っと。伝令が来たな。なになに・・・ そうか、さすがに長時間の竜巻運用は出来ないか。 考えてみれば当たり前だな。自然の驚異を意図的に発生させ、操るなど、相当無理をしなければならない。 航空戦力も十分な数が来てくれているようだ。 ならば、次の仕事は自分等がする! 「総員、よく聞け! 今から1分後に竜巻が消える。 そうしたら重砲隊の全力射撃。及び航空部隊の爆撃がある。 終了次第残敵を掃討するぞ!」 「「「「「応!!」」」」」 くくく・・・ 我が戦を、武術を、礼の代わりに見せて進ぜよう! 「サラ、大丈夫?」 「っ! あぁ・・・」 「やっぱり喉が・・・ ワタシの【回転】も使ったのに。」 「済まない。 ぅっ!」 「喋らないで。一旦後方に下がって、先生の喉飴を貰いましょう。」 「うん。」 「舐めるのよ? 硬いからって、歯で砕いちゃだめよ?」 「だめ、なのか?」 「駄目でしょ。」 705: 影響を受ける人 :2016/12/18(日) 21 43 59 ―シュチュエーション:06 とある訓練場 ウィルマ視点― 「はーい。今日の訓練はここまでだよー」 「「「「「はーい!」」」」」 ふう。今日も訓練大変だった。あ、隊長さんだ。 「どうだった?」 「皆いい子ですね♪ よく聞いて、良く質問してくれます。」 「そうか・・・」 隊長さんが視点をずらして、私と一緒に訓練していた隊員さんを見た。 「ええ。思った以上に成長していますね。これならいつでも前線に出れます。」 「そうか、それは良かった・・・と言えばいいか。」 隊長さんの顔がすぐれてない。やっぱり学兵を連れていくことに抵抗があるのかな? 私自身としても、10歳を超えるぐらいから訓練して、14~15歳くらいで軍隊に入った方が良いとは思うけど・・・ ここ扶桑皇国だと、ウィッチでいられる期間がとても長いから、事情も違うしね。 どうした物だろう。 私は前隊長さんが問題を起こした、この部隊の鍛え直しを依頼された。 だからこうして先生から教わった事を、自分なりの解釈と、教え方で指導している。 ある意味、この学兵の子達が一番弟子ともいえるのかな? まあいいか。 「隊長?」 「・・・すまないが、我々はこのまま本土に帰還する。」 隊長さんの言葉に皆が一瞬だけ呆気にとられ、すぐさま詰め寄ってきた。 「どういう事なんですか隊長!」 「私達、ようやくまともに連携が出来るようになったのに。」 「前隊長に認めてもらえるくらいに剣術も上がりました!」 学兵の子達も抗議するけど、隊長さんは首を振るだけ。 そして理由が告げられ、皆肩をとして去っていく。 のこされたのは隊長さんと私だけ。 「すまない。せっかく鍛えてもらったのに・・・」 「ううん。上官に従うのも、下士官の務めですから。」 「そうか。」 私は気にして無いよと言う風に笑うと、隊長さんの顔も少しだけ明るくなった。 「それに・・・」 「それに?」 「本土。故郷を守るのも大事な事ですから。」 「そうですね。ああ、そうだ。貴方も本土に帰還するように言われています。長くは戦えない体なのでしょう?」 「ええまぁ・・・」 私の傷。皆がトラウマを背負った傷。自分では納得をしたつもりだけど、やっぱり・・・一緒に飛びたかったなぁ。 っと、まだ隊長さんが何か言いたそう? 「もし、時間が有ればいいのですが・・・ もう少し付き合ってはいただけないでしょうか。あの子等の笑顔を取り戻したあなたの手腕を見たいのです。」 「いいですよ!」 さあ。まだまだ、がんばるぞ! 706: 影響を受ける人 :2016/12/18(日) 21 44 41 ―シュチュエーション:07 とある戦場 加東圭子視点― いや~ウチの隊長は元気だね~ 『おりゃぁ!』『あ! とられた!!』 「あの・・・加東副隊長。」 応援の子も凄いね~ 『ふん!』『それなら、こっちはこの大きい奴のだ!!』 「うわ・・・ “アホウドリ”が真っ二つ・・・」 「いや。応援の子。射撃も凄いよ・・・」 ああ。何もしないって楽だわ~ 「副隊長。現実逃避しないで指揮をお願いしますよ。」 「あ、うん。とりあえずあの馬鹿二人の援護ね。」 「「「「了解!」」」」 と、真面目に指揮をしてみるけど・・・ 応援のカールスラント人らしきウィッチ。とんでもない力量ね。 射撃は数発で敵を的確に粉砕。斬撃でもすれ違いざまに、流れる様に真二つ。 まさに天才と言って良いわね。才能あるのって羨ましいわ~ 『はっはー! どうだ!!』『むきぃー! 本場扶桑の剣術で負けるわけにはいかないのよ!』 『剣術は扶桑で習ったけど?』『え。我流じゃないの?』 『師匠自身は、我流だって言っていたけど。』『どういうことなのよ・・・ っていうか師匠って誰?』 『師匠の名前は九曜葛葉だけど?』『・・・え″?』 そう言えば。天皇陛下にお仕えする侍従長であり、最高齢ウィッチが、お弟子さんをとったって聞いていたけど・・・ あの子がそうだったのね。あの戦闘力も納得。 っていうか。智子の様子が? 『葛葉様の弟子!?』『そうだけど?』 ああ。智子の使い魔がキツネだから、その繋がりで白天九尾を進行しているのよね。 そのモデルといえる人物を尊敬してたっけ・・・ 『あわわわ・・・』『おいおい! 何蛇行しているんだ!! 危ないぞ!』 ありゃ不味いわね。完全に意識し過ぎて、身体が動いてないわ。 さっさと援護しないと。 707: 影響を受ける人 :2016/12/18(日) 21 45 53 ―シュチュエーション:08 とある基地 早良ミチル視点― 大陸から御撤退の日。自分の心境は複雑だ。 竜宮部隊を全滅させた自分が、安全に本土に戻れる。 本当は嬉しい・・・はずなのに、どうしても胸の奥がもやもやしている。 理由はわかりきっている。不甲斐無い自分だけが生きて帰る事に対し、隊長達の遺体一つ、遺骨も・・・ 「死んでしまえばよかったのに。」 そうだ。自分が死んでしまえばよかった。 ぽとりと、吸わないままだった煙草が、手から落ちた。 「・・・はぁ。」 拾い上げるが、もう喫える長さではない。 仕方なく灰皿に投入し、灰を片付ける。 実家に帰る機会もあるだろうと総隊長はいっていたが、自分は帰る気がしない。 帰って・・・何をすればいいというのか。 「・・・はぁ。」 溜息しか出ない。 空を見上げても、雲と青い空が見えるだけだ。 「あのぉ。」 「え、あ?」 ボーっとし過ぎていたか? 接近に気が付かなかった。 目線を向けると、見たことも無い軍服を着た少女がいた。 「すまない。なんだろうか?」 「お隣座っても良いでしょうか?」 何というか、ポワポワしている感じがする。 初対面の人に対して何を思っているんだか、自分は。 ん? 「じー」 「・・・なにか?」 「お悩みの様なので。」 「まあ。それなりに悩んでいますよ。色々と・・・」 何というか、掴み所のない娘だな。 それから色々声をかけてきたので、今日は暇だし、律儀に答えていたのだが・・・ いつの間にか竜宮隊に所属していた事や、その部隊が全滅した事。 その原因が自分にある事を洗いざらい話していた。 話すつもりなんてなかったのに、自然と口から出ていた。 後で思ったのだが、この子。誘導尋問をしていたように思う。 更に独特の雰囲気が、何というか・・・安心できた。 抱擁と言えばいいのか・・・ とにかく、安心できたのだ。 「なるほど。だとするなら、やっぱり家族に会うべきですよ。」 「そうだろうか?」 「話を聞く限り、私が思う限りでは、しっかり話を聞いて下さいます。 お父様はしっかり最後まで聞いて下さるでしょうし。お母様は支えて下さりますよ。 それに、なによりも。 妹さんを泣かせたいのですか?」 「違う! 私は、私はあの子を泣かせたいなんて思っていない!!」 私は、叫んで否定していた。 睨み付ける様に彼女を睨んで叫んだことに対し、慌てて謝罪をする。 「いえいえ。本音をようやく言って下さったので、こちらも安心ですよ♪」 「本音・・・」 「貴方は頑固です。ですから、少しは周りを見た方がよろしいですよ?」 そうだ。そうだったな。 皆に言われ続けていたじゃないか、自分の頑固は長所であり短所だと・・・ 708: 影響を受ける人 :2016/12/18(日) 21 46 32 ―ミチル。少しは頭を柔らかくしろよ!― 飯井隊長・・・申し訳ありません。自分は、また間違える所でした。 「すまない。ありがとう。」 「いえいえ。どういたしまして。心のケアもするのが、医療ウィッチの務めですので。」 医療ウィッチだったのか。 彼女は笑顔でうなずくと席を立って、そのまま去った。 自分はそのまま隊長室に行き謝罪をすると、拳骨一つを貰った。 どうやらあの医療ウィッチは、隊長がお願いしてきてもらったのだとか。 やれやれ。坂本達の事は言えないな。 ―シュチュエーション:08 某所 夢幻会― 辻「いや。凄い戦果ですね。」 山本「いきなり出現した新型大型ネウロイを、真二つか・・・」 近衛「竜巻操作って何なんだ?」 倉崎翁「ドミニカ嬢の武器要求をドンドン叶えてやらんとな!」 辻「予算はそれほどありませんので、ホドホドにお願いしますよ。」 倉崎翁「ウィッチが持てるものに限定するわい。安心せい。」 東条「陸戦三人娘、このまま内にいて欲しいな。」 牟田口「いや。高速娘の使い所が・・・」 山本「うーん。大砲娘は航空母艦に乗せて、大砲代わりにできんか?」 古賀「固定砲台みたいになるだけだし、相手は空を飛ぶから意味ないと思う。」 九曜「大陸から撤退したら、皆返すつもりですので。」 辻「なんか、扶桑海決戦まで残りそうな気がしますが?」 九曜「恐ろしいこと言わないでください・・・」 以上となります。 せっかく頂いたネタは、暇を見つけたら書こうかと思います。