約 42,368 件
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3582.html
第十八章 佐々木 卒業式も終わった3月中旬。大学の合格発表が行われた。 佐々木はもちろん合格した。流石だね。伊達に3年間勉強に身を費やしていた訳じゃない。 朝倉は予定通り、高校卒業後に海外の両親の元へと行くと言うことで俺たちの前から姿を消した。 俺はと言えば……簡潔に言うと、落ちた。いや、落ちたというのは正確じゃないな。 補欠合格という曖昧な立場だ。合格したものの、他の私立大学等に行くために入学を辞退する人間が毎年多少居るので、次点の不合格者を補欠と言う形で「仮合格」させる。しかし、国内でも有数の超一流大学だから、毎年補欠で入学できるのは1人か2人なのだという。だからこの場合「落ちた」と同義な訳だ。 「キョン、残念だよ。キミとまた一緒に学舎に通いたかったのだが」 「……そうだな。約束を守れなくて、すまない」 いよいよ向こうに出発する佐々木を見送りに来ていた俺は、搭乗待合室脇の喫茶店で佐々木の搭乗時間まで談笑していた。 「補欠でも一応合格だったのだから、僕との約束は守ってくれたと思うよ。一年前のキミからは考えられないほど、学力の面では成長したしね」 「だが結局は落ちたのと変わらないからな。俺としては納得いかない部分もある。お前はそれで良いのか?」 俺の質問に佐々木は寂しそうな微笑みで応え、目の前の紅茶を一口啜った。 「ところでキョン。キミはこっちの大学の2次募集に応募したと聞いた。一年浪人して、再チャレンジすると 言う手もあったと思うのだが」 佐々木の真剣な目つきを真正面に受けて、俺はつと目線を外した。 「う~~ん、それも考えたんだが、やっぱりやめとく。あの地獄の一年をもう一度繰り返すのは願い下げだ。お前や朝倉が一緒にいてくれたから俺は頑張れたのであって、一人でアレをもう一度出来るかと言われれば、そりゃ無理だ、と言う結論になるな」 「……そうか。それがキミが選んだ道ならば、僕としても何も言うことはない」 「まあ、地方大学とはいえ一応国立の工学部だからな。かえってこっちの方がしがらみが無い分、やりたいテーマを見つけられるかもしれんしな」 くくっ、と喉を鳴らす佐々木。あれ?俺なんか変なこと言ったか? 「そのポジティブな姿勢が、キミがキミだと言える証明なのかもしれないな。試験は何時なんだい?」 「来週早々、だそうだ。ま、何とかしてみせるさ」 「じゃあ、キミはこっちで4年間の大学生活を送るつもりなんだね」 「4年かどうかは知らんが、そういうことになるな」 「僕も、長期休みの時にはこちらに帰ってくるつもりだ。その時はまた、お付き合いしてくれないか」 「ああ、もちろんだ。今年は勉強漬けだったから、来年はあちこち遊びに行こうぜ」 「キョン、キミの心遣いには感謝するよ……ああ、いけない。もうそろそろ時間だ」 佐々木は荷物を持って立ち上がった。 「キョン、今までありがとう」 勘定を済まして出てきた俺に、佐々木はまるで慈母のような笑みを浮かべながら手を差し出してきた。 俺も佐々木の小さな手を握り返して、しっかりと握手を交わした。 「お礼を言わなければいけないのはこっちだぜ。お前もがんばれよ。頑張って、良い医者になってくれ」 「……そうだキョン。忘れ物があったよ」 もうすぐ搭乗口、ここから先はチケットが無いと入れないので見送りもここで終わりだ。 気をつけて行けよ、と声を掛けようとした瞬間、佐々木はふと何かを思い出したような顔で、とんでもないことを口にした。 「何だと?これから家に取りに帰ると言うわけにはいかないぞ?」 「それなんだが……悪いが、耳を貸してくれないか?」 何だ?大声では話せないようなものか?俺はちょっと屈んで、佐々木に耳を向けた。 頬に当たる、柔らかな感触。あれ、この感触は……?って、佐々木!? 「これは君への忘れ物だ。今度こそ大学に受かるよう、おまじないだ」 おまじないねぇ……って、丁度一年くらい前にも、反対側の頬に同じ事されなかったか、俺? 相手は佐々木ではなくハルヒだったが。 「それと」 佐々木は両手で俺の首に手を回し、いきなりキスしてきた。 さ……佐々木さん?貴方はこの公衆の面前で、一体何をされてるんでしょうか? 目の前に、顔を真っ赤にして目を瞑った佐々木が居る。 柔らかい唇の感触と、さっき佐々木が飲んでいた紅茶の甘い香りが、俺の脳細胞を麻痺させていき、周りのざわめきが遠くなっていく。 ああ、もうこうなったらどうにでもなれ。 俺もゆっくりと目を閉じて、佐々木の体に手を回した。 と、その時、体に違和感を感じた。 何だろうこの感覚は。 何かが、変わっていくような……そう、気づかずに少しずつずれていた体の骨が、整体を受けて元の位置に戻っていくような、不思議な感覚。 佐々木とのキスを続けながら、おれは頭の片隅でそんなことを考えていた。 名残惜しそうに顔を離す佐々木は、潤んだような目で俺を見つめている。 逆に俺は恥ずかしくて、そんな佐々木をまともに見られなかった。 しばらくして周りのざわめきが戻ってきた頃には、俺は茹で蛸のように真っ赤になっていた。 ああ、俺は一体なんて事をしちまったんだ?? 思わず頭を抱えうずくまる俺に、佐々木は事も無げにこういった。 「そしてこれが、僕が涼宮さんに返すことを忘れていたものだ。悪いがキョン、彼女に返しておいてくれ」 「涼宮さん?……ハルヒのことか??」 まるで場違いなその言葉に、俺は現実に引き戻された。 え、お前からハルヒに返すもの?何のことだ。しかもそれがその……キス?? お前が何を言っているのか、せめて俺に判るように説明してくれないか? しかし佐々木はそんな俺の疑問に応えることはなく、荷物を抱えると搭乗口に向かって歩き始めた。 「さよなら、キョン」 たったそれだけの言葉を残して。 第十九章 誤解へ
https://w.atwiki.jp/sasaki777/pages/18.html
住所 住所とは、各人の生活に最も関係の深い一般的生活の場所、全生活の中心地(生活の根拠地)を指すものと解されています。 住民基本台帳法上の住民の住所は、地方自治法第10条第1項でいう住所と同一であり(住民基本台帳法第4条)、民法第22条と同じく、その市町村区の区域内における各人の「生活の本拠地」をいうことになります。尚、その場所が、生活の根拠地として認められるかどうかは、居住するうえでの客観的な条件が備わっているかどうか、または本人がその場所を生活の中心とする意思があるかどうかを総合的に考慮し判断されると考えられます。 居所 「住所」と類似の概念に「居所」があります。 これは、人が多少の間継続して居住するが住所までには至らない場所をいうことになります。 民法第23条には、居所について「住所が知れない場合には、居所を住所とみなす。」と規定されていますが、この規定は地方公共団体の住民の住所には適用されず、居所をもって住民基本台帳法上の住所とすることはできません。 住所に関する学説 また、住所に関し学説は複数認めるものもありには、ありますが、住民はその属する市町村区において、選挙その他の権利を行使し、また住民税その他の義務を負担するものであるため、単数(住所は一つ)に限られると解されております。 住所を認定する基準 住所の認定については、あらゆる場合に該当する具体的な基準というものはありませんが、各般の客観的居住の事実を基礎とし、これに当該居住者の主観的居住意思を総合して決定することになると考えられます。 以下、関連条文を記載致します。 住民基本台帳法第4条 (住民の住所に関する法令の規定の解釈) 第4条 住民の住所に関する法令の規定は、地方自治法 (昭和22年法律第67号)第10条第1項 に規定する住民の住所と異なる意義の住所を定めるものと解釈してはならない。 地方自治法第10条 第10条 市町村の区域内に住所を有する者は、当該市町村及びこれを包括する都道府県の住民とする。 2 住民は、法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の役務の提供をひとしく受ける権利を有し、その負担を分任する義務を負う。 民法第22条 (住所) 第22条 各人の生活の本拠をその者の住所とする。 民法第23条 (居所) 第23条 住所が知れない場合には、居所を住所とみなす。 2 日本に住所を有しない者は、その者が日本人又は外国人のいずれであるかを問わず、日本における居所をその者の住所とみなす。ただし、準拠法を定める法律に従いその者の住所地法によるべき場合は、この限りでない。
https://w.atwiki.jp/sasaki_ss/pages/1545.html
ep.06 二人だけの記憶 (side sasaki) 『機関』の対応は素早かった。翌々日つまり木曜日に橘さんが外部協力者だと紹介した学生数人と一緒に来て、 私の私物と届いたロッカー箪笥を同じマンションの別室に運んでくれた。何でも『機関』が監視用に確保していた 部屋を引き払うのは位置や設備の関係で問題があったのだという。朝倉さんの部屋との相対位置や何の設備なのかは 知らない方が良さそうだ。 代わりに別の階の角部屋が『偶然いつでも入居できる状態で空いていた』ので、私達はその部屋に住むことになった。 「ここは予備の部屋です。これ以上は内緒ですよ」 橘さんはそう言って片目をつむる。なるほど、これ以上の事情も訊かない方が良いということか。 家具屋が寝具やら箪笥やらカーペットやらを、家電量販店の配達が家電製品一式を、さらに引越し業者がキョンの荷物を 持って来たので、あっという間に生活できるようになった。 キョンと私がしたのは、橘さんが出してくれた車で足りない食器類や小物などをホームセンターに買いに行ったくらいだ。 まるで新婚気分だが、それにしてもダブルベッドはやり過ぎだ。おかげでその晩は二人とも緊張して良く眠れなかった。 食事は当面朝倉さんの部屋で一緒にとることになった。いい機会なので朝倉さんに料理も教わっておくことにする。 次の日に私は高校の編入試験に連れて行かれた。キョンが言うには、消える前の私は関西の有名進学校に通っていた そうだ。確かに編入試験は楽勝で、私は翌週から大学からそんなに遠くない都立高校に通うことになった。 都立高校は制服がなく校則も厳しくないので、私は思い切ってキョンが買ってくれた指輪をつけていった。 それが話のネタになったのか、すぐに数人のクラスメイトと仲良くなり、まずまずの高校生活をスタートさせることができた。 頑張ってキョンの後輩にならないといけない。 キョンは相変わらず朝倉さんと一緒に大学に通っている。一部では依然として夫婦扱いされているのがちょっと不満だが、 せめてこのくらいは朝倉さんがいい思いをしてもいいだろう。 そして、私の記憶が戻る日が遂にやって来た。その方法は簡潔にしてベタなものだった。 ありがちなパターンなら、さしずめここは眠り姫よろしくキスになるのだろうが、残念ながら違う。 乙女らしい躊躇いと動物的な本能とのせめぎあいの中で逡巡した末に決意した私が、キョンに初めてをあげた後、 まどろんで目覚めた時に記憶が戻っていることに気がついたのだ。 なるほど、キョンとつながれば良かったのか。分かってしまえば呆気ないものだ。安直設定だとか何とか言われそうだが、 誰にも分からなかったのだから文句を言われる筋合いはないだろう。 最初から分かっていたら私だってこんなに悩まなかったろうし。 記憶が次々と湧き上がってくる。物心ついた頃からキョンの前で消えるまでの記憶。中学でキョンと出会い、別々の高校に 進学して離れ離れになり、再会して世界の分裂の危機を乗り越え、愛を告白して二人の気持ちが通じ合い、閉鎖空間に 閉じ込められ、キョンの言葉を無視して勝手に結論を出し、私は消えた。 記憶が戻ったことは嬉しかったが、思い返してみると楽しいことより辛いことが多かった。でも、後悔はしていない。 それにこの記憶はキョンと私だけのものだ。私の素性を知っている少数の人たちですら、この記憶は持っていないのだから。 私は自分が男子に対してだけ妙な男言葉で喋っていたことも思い出した。それは弱くて脆い自分を隠すために故意に被った ペルソナだった。キョンと結ばれた今となってはそんなペルソナを被る必要は無いのだが、私の記憶が戻ったことを彼に 示すのに一番相応しいのがその口調だろう。 私は毎朝しているように目覚まし代わりのキスをした。 「んあ……ああ、朝か……」 寝ぼけたキョンの反応に思わず笑みがこぼれてしまう。 「くっくっく、お目覚めかな、キョン」 「ああ……佐々木、何でお前が俺の部屋にいるんだ。ああ何だ夢か……」 中学の頃の夢でも見ていたんだろうか。悔しいのでほっぺたを引っ張ってやった。 「むぉが!?」 「夢じゃないよ。ここは僕達の部屋じゃないか」 「ああそうだったな……え?」 キョンの目が大きく見開かれる。私は悪戯っぽい笑みを返してあげた。 「お前、記憶が戻ったのか?」 「うん、戻った。全部思い出したよ」 キョンは表現不能な叫び声と共に飛び起き、気がつくと私は彼にしっかりと抱きしめられていた。キョンの時間で二年前、 私の時間で三週間前に抜け出したこの腕の中に、私は戻って来ていた。 「すまなかった。君に二年間も辛い時間を過ごさせてしまったね」 「いいんだよ、佐々木。もうそんなことはどうでもいいんだ。バカ野郎、心配させやがって……」 あとはしばらく二人とも言葉にならなかった。私はもう一度キョンに抱いてもらった。構成情報と一般知識だけの空っぽの 私ではなく、彼との記憶を共有している私として、本当の意味での私の初めてを彼に奪ってもらったのだ……いや、 とりつくろうのはやめよう。動物的本能に屈しただけだってことを認める。 二度目の行為の後、肌を寄せ合いながら私はある提案をした。 「ねえ、キョン、今の男言葉は僕が無理矢理作ったペルソナだってことは理解しているかい?」 「ああ、前は分からなかったが俺もそれなりに人生経験を積んだからな。今は理解できるぞ」 「今の僕にはもう必要の無いものだってことも?」 「いや。そうなのか?」 「うん、君との思いを遂げた今となっては、このペルソナは必要ないんだ。昔言っていただろう。恋愛は精神病だって。 このペルソナはその言葉どおりに自分を恋愛対象外として欲しいから作り上げたものなんだよ。でも、僕は今君に恋して しまっている。君を心から愛してしまっているんだ。だから、最早こんな小難しい男言葉を操る必要は無いのさ」 「そうか? 俺は前の佐々木らしくて好きだけどな」 「君って奴は相変わらずだな。僕の言ったことをちゃんと聞いていてくれたのかい?」 「聞いてたさ。お前がもう男言葉を使わないというのであればそれで構わん。どっちの言葉を使おうがお前はお前だからな。 それで俺の気持ちが揺らぐことは無いぞ。ただ、男言葉のお前の方が饒舌だからな、そっちも捨てがたいんだよ」 私は男言葉をやめると宣言するつもりだったのだが、キョンの言葉ですっかりその決意が揺らいでしまった。 「まあ、それは俺の趣味だからな。短い期間とはいえお前のキャラは周囲に認定され始めているから、急にキャラが変わる のは気味悪がられるだろう。こうして二人きりで話す時だけに限定して使ってくれればいいってのが俺の案だ」 「くっくっく、分かった。そうさせてもらうよ」 私は辛うじて上から目線の回答をしたが内心は圧倒されていた。 この二年間の人生経験でキョンはいつの間にか私を追い抜き、大人になっていた。 朝比奈さんが言っていたように成長したのだ。私は取り残されてしまったのだと思い知らされた。 私は思い詰めた顔をしていたのかもしれない。キョンはいつものように私の頭をポフポフと軽く叩いた。 「仕方ないだろ。物理的にお前は二歳俺より若いんだから。ま、お前ならすぐに追いつくさ」 「むぅー」 悔しいのでキョンにしがみつき、盛大に甘えてあげた。まだまだ私は子供だ。当分はキョンにかなわないだろう。でも、これは これでいいのかもしれない。無理に前の私に戻らなくてもいいのだから。 記憶が戻ってみると、いくつか大きな違いがあることに気付いた。 SOS団やその周囲の人達は、私を含む佐々木団のメンバーの記憶が無いだけで基本的には変わっていない。 無口で無表情な長門さんも、多弁でにこやかでどこか慇懃無礼な古泉さんも私の記憶と大きな違いはなかった。 多分、朝比奈さんもそうなのだろう。 大きく変わっているのは、かつての佐々木団のメンバーの状況だ。 恐らくもう会えないのは九曜さんだ。長門さんが言ったように天蓋領域は消滅してしまったので、そのインターフェースで あった九曜さんも消滅したのだろう。 藤原君もあれ以来一度も姿を見せていないそうだ。私が消滅したときに未来ごと消えてしまったのか、単に既定事項に 干渉する必要が無くなって時間遡行しなくなったのかは分からない。 一番信じ難いのは記憶にある橘さんと今の橘さんが同一人物であることだ。『組織』がなくなっているのは当然だろうが、 『機関』の人間として現れたのはキョンも驚いたそうだ。個人的には一生懸命だがややドジっ娘気味で空回りしがちだった 昔の橘さんよりも、今の冷静で堅実な橘さんの方が見ていて安心できる。 ただ、今の橘さんもキョンのことが好きみたいだ。三人で話していて、ふと気がつくと彼女の目がキョンを追っている ことが何度かあったから。橘さんの基本スペックは以前よりも高くなっているので、『機関』の人という点を割り引いても ちょっと不安だ。 その橘さんに両親の名前を知らせて調べてもらった。結果は子供のいない夫婦として関西の某所で暮らしているとのこと。 会いに行きたかったが向こうは私の存在を知らない。いつか機会があったら眺めるくらいにしよう。 いよいよキョンと一緒に彼の実家に行く日が来た。高校生の私を何と言って紹介するのだろう。 けど、その前に私達は京都で新幹線を降りた。涼宮さんに会いに行くために。 大学の近くの喫茶店で再会した涼宮さんはトレードマークのカチューシャこそなくなっていたが、私の記憶にある姿より 一段と綺麗になっていた。相変わらず元気で声が大きいが無邪気とも天真爛漫ともいえる言動は消え、良く言えば大人な 雰囲気に、悪く言えば少し陰があるように見えた。 キョンとぎごちなく仲直りの握手をして再会を喜んでいたが、私を紹介されると少し淋しそうな顔をした。 どうやら私の名前も姿も彼女の記憶には一切無いらしい。あったらあったで困るのだけど。 「ねえ、あたしキョンと二人だけで話がしたいんだけど、いいかな?」 涼宮さんの言葉にキョンも含めて誰も異議は唱えなかった。過去を知っている私はちょっと不安だったが、不必要な 揉め事を起こすこともないだろうと思い、同意した。 二人を残し、古泉君と長門さんと私は店を出た。その途端、古泉君の携帯が鳴る。 「はい……何ですって? 閉鎖空間!?……侵入できないって。まさか……」 私は心臓が凍り付いたような寒気を覚える。この世界の時間で二年前の、私の時間で二ヶ月足らず前に発生したものと同じ。 あの時消えたのは私。今、中にいるのはキョンと涼宮さん。まさかキョンが消える? それとも涼宮さんが新しい世界を 作ろうとしている? どちらにしても私の存在そのものの危機ということだ。 でも、今の私には自由になる力は何もない。できることは最愛の人が戻ってくるのを祈るだけ。 (side kyon) 「やっと誰にも邪魔されず二人だけになれたわね」 ハルヒが穏やかな口調で言う。こいつもずいぶんと性格が丸くなったんだななどと悠長なことを考えていた俺だが、 ふと俺に笑みを向けているハルヒの背景がおかしいのに気付いた。何年経っても忘れるはずがない灰色。 これは閉鎖空間だ。恐らく閉じ込められているのはハルヒと俺だけだろう。 何となく分かる。二年前の閉鎖空間と同じ匂いがするからな。神人は出てこないだろう。 どうすりゃいい。二年前のと同じだと古泉達が侵入できても、神人を倒して崩壊させることはできない。 あの時は佐々木が消えた。今回消えるのはどっちなんだ。俺か、ハルヒか。俺が消えたら佐々木はどうなるんだ。 『機関』が今のようにあいつの世話をしているのは俺がいるからだ。俺がいなくなっても当面世話はしてもらえるかも しれない。だが、あいつは独りぼっちになってしまう。この先、ずっと。 悩んでも仕方がない。できることからやるしかない。今回ハルヒに会いに来た目的をまずは果たそう。 「ハルヒ、すまなかった」 俺は床に座って頭を下げた。謝ってすむことならいくらでも謝ってやるさ。 どんなに卑屈になっても、どんなに惨めになってもいい。 俺は何としてもここから帰還し、守らなければならない奴がいるんだ。 「何のことよ?」 ハルヒの呆けたような声が降ってくる。 「お前に酷いことを言って傷付け、お前を振ったことだ。すまなかった。あれは俺の誤解だったんだ」 俺はそれだけ言って神の審判を待った。恐らくは怒りの言葉を。虫が良いかもしれないが、許しの言葉も僅かに期待して。 だが、代わりに降ってきたのはハルヒのくすくす笑いだった。 「やっとハルヒって呼んでくれたわね。バカキョン」 「は?」 顔を上げると、ハルヒは先程の微笑を浮かべたまま俺を見ている。 「あんたさ、何であたしさっき『誰にも邪魔されず二人だけ』って言ったと思う?」 げ……いや、まさか……そんなことが…… 「お前ここが何だか分かってるのか?」 「もちろんよ。だってあたしが自分の意思で作ったのよ。この閉鎖空間」 皆さんは自分の呼吸はともかく、血流や神経系統が停止するというのを実感したことがあるだろうか。 俺はある。まさにハルヒの言葉を聞いた瞬間の俺がそうだった。 「何そのマヌケ面。まあ仕方ないわね。あんたさ、あんたに振られてからあたしが閉鎖空間作らなくなった理由分かる? そりゃ最初のうちは落ち込んでたわよ。でもね」 「……分かっちまったんだな?」 ハルヒは真面目な顔で頷いた。 「うん、分かったのよ。あたし気付いたの。あんたのお陰でね。あんたに言われた鈍感野郎の話も全部事実だったって」 「そうか……」 「あたし、あんたに振られたショックで死のうと思ったのよ。あたしだって、こんなだけど、一応恋する乙女 だったんだからね。初めて会った中学の頃からずっとあんたのことを想ってたのよ。ま、もうそれはいいわ。 それで、あたしなんか死んじゃえばいいって思った瞬間に、何かがどっと頭の中に流れ込んできたのよ。以前にも 似たようなことがあったけど、それは何かがどっと流れ出ていく感じだった。でも今回は同じような事象だけど方向が 逆だった。前回がイクスプロージョンだとすれば、今回はインプロージョンって感じかな。あたしが何者なのか、 あたしは何をやってきたのか、そしてあんた達がやってきたことも全て理解したわよ。まさに驚愕の一言だったわね」 ハルヒが驚愕したのは当然だろうが、俺もそれに勝るとも劣らない驚愕の嵐の中にあった。 「だから、佐々木さんのことも分かったの。あんたが話してくれた通りのことが起こったんだってね。あたしのせいで 佐々木さんを消しちゃったって」 「……」 情報フレアは出なかったのか。いや、出たら宇宙人や未来人が観測できるはずだ。ハルヒはインプロージョンつまり爆縮に 例えたな。外に漏れていくのではなく、外から自分へ吸い込んだといえばいいんだろうか。 そしてハルヒは成長したんだ。何もかも知ってな。 『機関』がやってきたことはハルヒをいわば無知で無垢なままにしておくことだった。 俺があんなことをしたせいでハルヒが成長したとは怪我の功名という奴だ。まさに幸運以外の何物でもない。 一歩間違えば世界が崩壊しかねなかったわけで、自分でもあの時はガキだったと痛感する。 「あんたが謝る必要は無いのよ、キョン。本当に謝らなきゃいけないのはあたしなんだからね」 「いや、俺のことはどうでもいい。お前に酷いことを言ったのは事実だし、お前の気持ちに応えてやれなかったのも……」 「うん……でも、もういいのよ。あんたは十分苦しんだでしょ。あたしは自分が自覚していることをあんたには 言えなかった。あんたに罪の告白ができないまま、一生抱えていこうと思ってた。 それで釣り合うかどうか分からないけどさ、あたしとあんたはこれでおあいこよ」 「ハルヒ……」 ハルヒはにこりと柔らかい笑みを浮かべた。以前の笑顔が天真爛漫な真夏のひまわりだとすれば、今のは気品のある春の 満開の木蓮のように見えた。だが、その笑みはすぐに消え、ハルヒはまた真面目な顔で俺を見据えた。 「でも、佐々木さんのことは、あたしが一生背負っていかないといけないことよ。古泉君に佐々木さんが現れたことを 聞いて少しは肩の荷が下りたけど、彼女はこの世界で文字通り天涯孤独になってしまったわけで、どんなに謝っても すまされることじゃないわ。だから、キョン、勝手なお願いだと思うけど、あんたに佐々木さんをお願いするわよ。 もうあんたは団員とは思ってないかもしれないけど、あの時に遡って最後の団長命令だと思ってちょうだい」 ハルヒの口調はいつもどおりだったが、俺には何となく無理をしているように思えた。 「本当にいいのか、ハルヒ。お前はそれでいいのか?」 「は? 何バカなこと言ってるのよ、バカキョン。あんた以外に誰が佐々木さんの面倒を一生見れると思ってんのよ」 「いや、そうじゃなくてだな……」 「あたしは大丈夫。力の制御も含めてばっちりよ。だってあたしは涼宮ハルヒよ、SOS団の団長なのよ。そこらの 女子と一緒にされるなんてまっぴら御免よ。その気になればいくらでもいい男なんか見つけられるわ。あんた以上の いい男をね」 ハルヒはわざとアヒル口をしてからくすくすと笑った。俺もつられてぎごちない笑顔を作る。 「ぷぷぷ、何て変な笑顔するのよ、もうっ」 ハルヒは静かに立ち上がり、俺にも立つように促した。 「ねえ、キョン、あんたにあと二つお願いがあるのよ。これは命令じゃなくてお願い」 「何だ」 いいだろう。何でも聞いてやろうじゃねえか。一緒に消えてとか死んでとかじゃなければだがな。 「じゃ、まずひとつめ。あたしが自分の力を完全に認識しているのは誰も知らないわ。そう願ったからね。 だけど、あんたにだけは知っててほしいのよ。キョン、あんたはこれからもずっとあたしの『鍵』でいて」 ハルヒは俺が『鍵』であるということも理解しているのか。 「自分のことは分かってるし、暴走や間違いをしないようにフェイルセーフの仕組みを自分の中に作ることはできるの。 でも、万が一、あたしが何かの理由でどうしようもなくなった時にあんたに抑えになってほしいのよ。 別に、あたしがそう願えばいいだけなんだけどね、あんたの同意が欲しいの」 俺に躊躇う理由はなかった。 「いいぞ。今の俺がお前にしてやれるのはそれくらいだしな」 「そんなことはないわよ。あたし達は仲間でしょ。これからも」 ハルヒは手を差し出し、俺はその手を握り返す。何年ぶりだろうな、このハルヒの手の感触。 こんな瞬間が来るとは思ってもいなかった。しかも閉鎖空間の中でなんだぜ。信じられん。 「ああ、またみんなと楽しくやろうな。時々はこっちに帰って来るぞ」 「佐々木さんも連れて来てね」 「いいのか?」 「もちろんよ。というか、今は彼女の方が相対的には力を制御できない状態なのよ。このまま放っておくわけには いかないでしょ。 佐々木さんの力をどうするかがあたし達のこれからの課題よ。そのためにもあんたが一緒にいて欲しいのよ」 やれやれ、何てことだ。昔、佐々木の方が力を制御できるなんてほざいていた奴がいたが、現状はどうやら逆じゃねえか。 ま、世の中どう転ぶかわからんということだ。 「で、二つめ。そしてこの閉鎖空間での最後のお願い」 「何だ?」 ハルヒは何も言わずに俺に抱きつき、胸に顔を埋めてきた。つややかな髪からいい匂いが立ち上って妙な気分になりかける。 いかんいかん冷静になるんだ。 「……これまでありがと、ジョン・スミス。あたしの初恋の人」 「ハルヒ……」 思わず抱きしめてしまいそうになったが、ハルヒはすっと俺から離れ、にししと鶴屋さんばりの楽しそうな笑顔を浮かべた。 「なーんちゃってね。これからもよろしくお願いするわよっ、キョン」 「さ、帰りましょ。皆心配してるわよ。特に佐々木さんがね」 閉鎖空間は思ったよりも相当に小さかったようだ。何せ十メートルそこそこの高さから崩壊を始めたんだからな。 (side sasaki) 私達は店の外でなす術もなく待機していた。また古泉君の携帯が鳴る。 「はい……消滅した? 何故です?……不明? はい……はい、では」 携帯をしまうと古泉君は困ったような笑顔で長門さんと私を見回した。 「閉鎖空間が消滅したそうです。お二人とも無事に戻って……」 そのとき、店の扉が開いて何事もなかったような顔でキョンと涼宮さんが出てきた。 二人ともさっきよりもずっと穏やかな顔をしている。何があったんだろう。少なくとも悪いことではないと私は信じたかった。 「ほれ、佐々木」 キョンは私の名前を呼び、腕を差し出す。私は一瞬ためらったが、キョンの顔を見て安心してその腕にしがみついた。 涼宮さんが真っ先に私達を冷やかす。その笑顔に先程の陰はなく、何故か私を気にかけてくれているようにさえ思えた。 その夜は宴会になり、京大SOS団のメンバーである長門さんと古泉さん、それに大阪から鶴屋さんと小さい朝比奈さんも 来て大騒ぎになった。私は唯一の高校生なので最後まで素面だったことを強調しておきたい。 その晩は京都に泊まり、翌日キョンの実家に行く。キョンのご両親は私が高校生だと紹介されても別に驚きもせず歓迎して くれた。キョンの能力はどうやら母親譲りらしい。お母様はキョンが中学の頃、私に似た同級生を家に連れてきたような 気がするとおっしゃっていたからだ。キョンは気のせいだと言い張っていたけど。 幸いにして私はお母様に気に入られたらしい。私に身寄りがないことを告げると、早く結婚してやれとまで言ってキョンを 固まらせた程だ。ちなみに同棲しているのは私が大学に入るまで伏せておく予定だ。 中学二年生になった妹さんは随分と背が伸びて胸以外は朝比奈さんそっくりの美少女に成長していた。 自分の妹の美醜というのは測り難いのかもしれないが、キョンは彼女の容姿を評価対象外にしていたと思う。 でも、元々顔立ちはいい子だったので、こうなるのは当然といえば当然か。 もしかすると、彼女の子孫が朝比奈さんだったりするのかもしれない。 翌朝、東京に帰る前に、私はキョンの自転車の後ろに乗ってある場所に向かった。中学の頃、こうして塾に通っていた ことを思い出す。この世界では二人だけの記憶になってしまったけど、一生忘れられない大切な思い出だ。 これから行うのはささやかな儀式だ、この世界では失われた過去と訣別し、新たな人生のスタートを切るための。 キョンが自転車を停め、私はその場所の前に立った。そこは私の家があったはずの場所。 キョンと一緒に勉強したり語り合ったりした部屋も、思い出の品物もそこには無かった。 梅雨晴れの強い日差しに照らされたそこは、何年も前から空き地のままだったかのように草が生い茂るに任せた場所だった。 既に聞かされて分かっていたことだったが、厳しい現実を突き付けられて私は思わず眩暈を覚える。 でも、よろめいた私をキョンが後ろからしっかりと支えてくれていた。 「大丈夫か、佐々木?」 「うん、だって、これからもずっと君がこうして支えてくれるんだろう?」 「もちろんだ。もう絶対に離さないからな。もう二度とあんなことは御免だ」 「僕も絶対に離れたくないよ。もう二度とあんなことはしない」 儀式は終わった。再び彼の自転車の後ろに乗って戻る道すがら、私はある提案をした。 「ねえ、キョン」 「何だ?」 「こうなった以上、僕が佐々木という姓でいる必然性はないと思われるんだ」 以前のキョンなら意味が分からんと素っ気無い答えが返ってきたはずだが、今のキョンは違った。 「ああ、そうだな。でもあと三年待ってくれ」 「三年?」 「そうだ。お前が二十歳になったら誰の同意も必要なく両性の合意のみで婚姻届が出せるからな」 「え……それって……」 私は自分でカマをかけておいて自爆したらしい。 「何だ、お前が言い出したことだろ? 不満か?」 「もう……そんなわけないじゃないか」 私はキョンの腰に回した腕に力を込め、顔を押し付けた。 「大好きだよ、キョン」 この世界の過去に存在していない私。そんな私がこの世界に存在する証はこれから生きて残していくものだけだ。 でも、大丈夫。きっと生きていける。 この世界で一番愛している人と一緒に、この世界で二人だけしか持っていない記憶を携えているのだから。 終了です 44-99「―佐々木さんの消滅―」 44-99「―佐々木さんの消滅―ep.00 プロローグ」 44-101「―佐々木さんの消滅―ep.01 消失」 44-120「―佐々木さんの消滅―ep.02 訣別」 44-134「―佐々木さんの消滅―ep.03 二年前の少女」 44-157「―佐々木さんの消滅―ep.04 彼女の想い」 44-182「―佐々木さんの消滅―ep.05 特異点」 44-235「―佐々木さんの消滅―ep.06 二人だけの記憶」 .
https://w.atwiki.jp/sasaki_ss/pages/1377.html
くっくっく、では君に脳トレの課題を与えよう。 まず両方の手の平を前へ向けて握り拳を作ってくれたまえ。 猫パンチのような格好になるはずだ。 可愛いね。 いや、決してからかっている訳ではないよ。 それから右手を三角形に、左手は四角形に動かしてみよう。 右回りでも左回りでも構わないよ。 リズムは右手が1,2,3 左手が1,2,3,4となるはずだ。 どうだい?出来た? どんどんズレていくだろう?くっくっくっ… コツはね、頭の中で右に三角形の、左に四角形のラインを前もって引いておくのさ。 そのラインに沿って手を動かせばバラバラにならずに動かせるはずさ。 未来の為に行動予定を前もって立ててから動く。 人生と似ているね。 でも、出来たからと言ってそんな得意満面の顔をしないでくれたまえ。 これは初歩だよ。 次は応用編だ。 右手は三角形、左手は四角形に動かしながら手を動かすリズムに合わせて 今度は指も右手は1,2,3と左手は1,2,3,4と数字に合わせて順番に立てていってみてくれたまえ。 同時に4つの事をしている訳だからパニックになるのは仕方がない事だ。 まずは整理しながらゆっくりやってみる事だね。 では、頑張ってくれたまえ。 佐々木の雨、時々気紛れ保守シリーズ http //www10.atwiki.jp/sasaki_ss/pages/1363.html へ
https://w.atwiki.jp/seiyuumatome/pages/177.html
佐々木未来=森谷こころ=桃川春香=稀咲美海 主な出演作品 探偵オペラ ミルキィホームズシリーズ(エルキュール・バートン) けものフレンズ(ロイヤルペンギン) D.C.III ~ダ・カーポIII~(葛木姫乃) ナゾトキネ(柳澤なつこ) しばいぬ子さん(しばいぬ子さん) マイリトルポニー ~トモダチは魔法~(ラリティ) 18禁ゲーム 作品タイトル HP ブランド 発売日 キャラ名 Hシーン 備考(淫語) 夕凪荘のS級の彼女たち ○ MOONSTONE Cherry 2022/10/28 車谷暢 有 森谷こころ名義 花鐘カナデ*グラム Chapter 2 花ノ香澄玲 ○ NanaWind 2022/06/24 綾世奏 - 森谷こころ名義 フタマタ恋愛 ○ CRYSTALiA 2022/04/28 海野宮子 有 森谷こころ名義 花鐘カナデ*グラム Chapter 2 花ノ香澄玲 ○ NanaWind 2021/11/26 綾世奏 - 森谷こころ名義 海と雪のシアンブルー ○ CUBE 2021/04/30 松木衣良 有 森谷こころ名義 Re CATION ~Melty Healing~ ○ hibiki works 2020/07/22 椿日菜子 有 森谷こころ名義 俺の姿が、透明に!?不可視の薬と数奇な運命 ○ HULOTTE 2020/03/27 待雪霧 - 森谷こころ名義 僕の未来は、恋と課金と。~Charge To The Future~ ○ Sonora 2019/02/22 西園寺菜々 有 森谷こころ名義 D.C.Ⅲ DreamDays~ダ・カーポⅢ~ドリームデイズ ○ CIRCUS 2017/09/29 葛木姫乃 有 森谷こころ名義 タユタマ2 -After Stories- ○ Lump of Sugar 2017/04/28 湯ノ花菜乃 有 稀咲美海(きさきみかい)名義。 神頼みしすぎて俺の未来がヤバい。 ○ Hulotte 2017/03/24 赤城鈴奈 有 森谷こころ名義 D.C.III With You ~ダ・カーポIII~ ウィズユー ○ CIRCUS 2016/09/30 葛木姫乃 有 森谷こころ名義 間宮くんちの五つ子事情 ○ CUBE 2016/02/26 間宮京花 有※ 森谷こころ名義。※初回特典パッチ 果つることなき未来ヨリ ○ Frontwing 2015/11/27 モーリン - 桃川春香名義 D.C.III P.P. ~ダ・カーポIII プラチナパートナー~ ○ CIRCUS 2014/04/25 葛木姫乃 有 森谷こころ名義 D.C.III R ~ダ・カーポIIIアール~X-rated ○ CIRCUS 2013/05/31 葛木姫乃 有 森谷こころ名義 現在のオススメ
https://w.atwiki.jp/yonsaku/pages/29.html
佐々木虎太郎 キャラデザイン:日暮 名 前:佐々木 虎太郎(ささき こたろう) 身 長:173cm 性 別:男 血液型 :O 誕生日 :4月13日 所 属:春里高校二年 出 身:四咲市市外(田戸・小春寮) 投・打 :右投右打 守備位置:センター 家族構成:現在寮生(祖父、両親、兄、弟、弟、妹) 得意科目:英語、理科系 苦手科目:数学 趣味特技:一人旅、山登り、早口言葉 性格 「虎ちゃんって気軽に呼んでなァ!」 「ええやん、ええやん。ワイそやかてボケたい時もあんねん」 「怖いなぁ。そないに睨まなくても」 一人称は「俺」「ワイ」。 二人称は「お前」「君」「自分」。親しくない人 年上には基本的に「~さん」「~クン」。親しい人には基本名前呼びか時折あだ名。呼び方は気分で変わる。 なまりの少ない関西弁を話す。基本「俺」だがテンションが上がると「ワイ」。割合まろやかな関西弁だが荒ぶると辛辣に当り強くなる模様。本人は周りを怖がらせたくないらいらしく穏やかにしゃべろうとしている節がある。なまりが薄くなったのもそのせい。活舌がかなりいい。 春里高校二年生。関西圏からきた春里のオヨバレ選手である。現在は小春寮にて生活している。野球に関していえば親に進められそのまま続いているとは本人の弁。中学生の頃の野球部で「下の学年の成果が上の学年の成果として取り上げられた」。またその頃の「何もしていない上級生がさも自分がこの部を育てたと言わんばかりの事をした」。以上のことから春里の不具合を自分達の代まで引きずったらその時に治すとしか考えていない。決して問題に気づいていない訳ではなく「自分達の問題は自分達で解決しろ」というスタンスである。なお野球に関して手を抜いている訳ではなくその時の精一杯としてはやっているが無茶なプレー(怪我をするような)は絶対にしない。去年の一つ上の先輩、花守の怪我の件から更に慎重になった。 基本的に明るく表情豊かにしている。自分の思いは素直に伝えるタイプ。なお、気持ちに嘘偽りはなくただ単にそういえば行ってなかったなぁなんて気持ちはもちろんある。同級生に対しての仲間意識は強く感じており若干、過保護気味。モンペ。肯定マン。それでいいんだよーそれで、お前がしたいなら、お前がいいならそれでいいんだよって言う。意見の肩代わりだってする。おせっかいやきに見える一面が多い。独占欲なども強い。ツッコミが多いが実を言えばボケ派。 基本的に明るいムードメーカーであるものの実質は良くも悪くもなリアリスト。しかも徹底的で悲観的なリアリスト。それを一切人に見せないだけで根底はだいぶ暗いし皮肉屋。態度の差もそこまで他人が気にしてわかるものではない。「自分たちの成果を他人が我が物顔すること」が一番の地雷原である。故に、無駄な頑張りをしない。評価ある時にしかしない。時折みせる冷たく見える態度もその内である。 年上にはさっぱりとした態度。同級生のような馴れ馴れしさはあまりみせなくこれは後輩に対してもである。無駄に自分自身に踏み込まれるのを嫌う。コミニケーション能力事態は高いので人の輪の中心にはいるが、本業で言えば助言やひっかきまわすような役目の方ができる。物事の達成のためならば「ひどい」と思われるような役目も請け負える。 家族とは離れて過ごしており時折、寮で電話をしている。自分からかけてると言うよりは向うからかかってきている。家族仲事態は悪くなく弟からも慕われている。親からも頼られているようではあるが本人としては兄の方にそういう事は言ってほしい模様。 「春編」。葛西に対しては放任。自分への害が本当にない限り普段の態度で接している。彼が変えようとしていくもの、ことに関してはいいことだとは思っているしそれで改善されるのがチームとしていいなら万々歳。しかし、それをやるなら好きにどうぞなのである。協力を求められようと自分は今はこの状態でいい、故に今から葛西がはじめることを手助けしようとは思わない。むしろその点で言えば邪魔とさえ思う。彼にとって今年の評価は自分にはあまり関係のない話なのだから。葛西が来ない場合二年生の綻びに手をかけるのは自身だったと自覚している。 プレイスタイル等 センター 右投右打 パラメーター 体力 機動 守備 投力 打力 技術 分析 精神 合計 6 8 7 7 6 6 6 7 53 試合中はかなり声を出すほう。ちなみにテンションは通常時とさほど変わらない。 打者として塁に出た時にリードをおおくとりバッテリーにプレッシャーをかけるなどしていく。盗塁も好きである。 人間関係 メモ 名前の由来は佐々木小次郎+タイガースより 「例えばの話よく漫画でもあるやろ?チームの戦力を足し算にする掛け算にするて。でもな、どう足し算にしても掛け算にしても1なんて意味なんてないやん?」 「才能ないやつがオーバーに頑張りすぎるからそんなことなんねん。自分の事からまずやりゃあいいのに他人の世話役なんて清々しいほどの自滅ではた迷惑やなぁ」 3年になるまでに分析に2ふる
https://w.atwiki.jp/sakuga/pages/1270.html
佐々木 敦子 【ささき あつこ】 動画工房所属。代々木アニメーション学院出身。 過去にビーボォーに同姓同名の動画マンがいたので注意。 非常に端整かつ達者な作画力を有するが、最近は寡作傾向にある。 ■金田一少年の事件簿(TV/1997-2000) 原画 62話 118話 124話 126話 144話 ■守護月天!(TV/1998-1999) 原画 4話 ■劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕(劇場/1999) 原画 ■神風怪盗ジャンヌ(TV/1999-2000) 原画 2話 ■劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI(劇場/2000) 原画 ■犬夜叉(2000~2004) 原画 61話 ■グラップラー刃牙(2001) 作画監督 5話 11話 18話 24話 原画 2話 5話 11話 ■アニメーション制作進行くろみちゃん(OVA/2001) 原画 ■グラップラー刃牙 -最大トーナメント編-(2001) 原画 6話 ■犬夜叉 時代を越える想い(劇場/2001) 原画 ■朝霧の巫女(TV/2002) 作画監督 15話 20話 原画 20話 ■WOLF S RAIN(TV/2003) 原画 28話 29話 30話 ■フルメタル・パニック? ふもっふ(TV/2003) 原画 4話 10話 ■プラネテス(TV/2003-2004) 原画 7話 ■KURAU Phantom Memory(TV/2004) 作画監督 6話 12話 18話 作画監督補佐 20話 作画監督協力 8話 10話 原画 1話 4話 12話 18話 20話 22話 24話 ■INTERLUDE(PS2・DC・PC/2004) ED原画 ■攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG(TV/2004-2005) 原画 22話 ■交響詩篇エウレカセブン(TV/2005-2006) 作画監督 13話(共同) 21話(共同) 原画 8話 27話 31話 ■鋼の錬金術師3 神を継ぐ少女(ゲーム/2005) 原画 ■獣王星(TV/2006) 原画 1話 2話 5話 ■天保異聞 妖奇士(TV/2006-2007) 原画 OP1 15話 3話 ■働きマン(TV/2006) 作画監督 5話(共同) 原画 5話 ■電脳コイル(TV/2007) 原画 2話 3話 ■おおきく振りかぶって(TV/2007) 原画 1話 7話 14話 ■ゆめだまや奇談(TV/2007) 原画 ■ヱヴァンゲリヲン新劇場版 序(劇場/2007) 原画 ■薬師寺涼子の怪奇事件簿(TV/2008) コスチュームデザイン 総作画監督 4話 6話 8話 10話 12話 作画監督 2話 13話 ■東のエデン(TV/2009) 作画監督 5話(共同) 10話(共同) 原画 5話 10話 ■さらい屋 五葉(TV/2010) 原画 6話 ■宇宙ショーへようこそ(劇場/2010) 原画 ■STAR DRIVER 輝きのタクト(2010) 作画監督 12話 原画 OP2 8話 ■夜桜四重奏 ~ホシノウミ~(2010) 原画 ■星空へ架かる橋(2011) 原画 ED 10話 ED:一人原画 ■極道の花嫁 アニメーションPV(PV/2011) 原画 ■夏雪ランデブー(2012) 総作画監督 6話(共同) ■劇場版 BLOOD-C The Last Dark(劇場/2012) 原画 ■PSYCHO-PASS-サイコパス-(2012) 原画 21話 ■翠星のガルガンティア(2013) 総作画監督(田代雅子と共同) 6話(共同) 8話 10話 12話 14話 原画 2話 3話 ■黒子のバスケ 第2シリーズ(2013~2014) 原画 50話 ■劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス(劇場/2015) 作画監督(共同) 原画 ■純潔のマリア(TV/2015) 作画監督 7話(共同) 12話(共同) 作画監督補佐 9話(共同) 11話(共同) 10話(共同) 第二原画 7話 10話 11話 12話 ■黒子のバスケ 第3シリーズ(TV/2015) 第二原画 61話 ■攻殻機動隊 新劇場版 GHOST IN THE SHELL(劇場/2015) 作画監督(共同) ■ひるね姫 ~知らないワタシの物語~(劇場/2017) 作画監督(共同) 原画
https://w.atwiki.jp/sasaki_ss/pages/1543.html
ep.04 彼女の想い (side sasaki) 目覚めたのはベッドの中だった。遮光カーテンのせいで部屋は暗い。枕元の時計を見るとまだ五時過ぎだ。 私は昨日彼が買ってくれたパジャマを着ていた。彼がベッドに運んで、朝倉さんが着替えさせてくれたのだろうか。 床に敷いてある布団は空だった。寝具は乱れておらず、そもそも人が寝ていた形跡が無い。 喉の渇きを覚えた私はよろよろとベッドを降りてキッチンに向かう。 昨夜の頭痛は治まっていたが、頭の中に靄がかかっているようで、状況をはっきりと認識できない。 キッチンのライトをつけ、勝手に冷蔵庫を開けさせてもらう。麦茶があったので台所においてあったコップに注いで喉を潤す。 これは昨日彼の家で飲んだものと同じだ。してみると、あの麦茶も朝倉さんが作ったものなのだろう。 ただの友人がわざわざ家に来て麦茶を作って冷やしておいてくれるとは考え難い。 やっぱり、彼と朝倉さんはつき合っていて、もしかすると男女の仲なのかもしれない。 友人だの護衛だのというのは、私を安心させるために言ってくれただけなのかも。こんな私なんか…… どうも私は一度ネガティブな方向へ思考が向くと際限なく負のスパイラルに墜ち込む人間のようだ。 いけないいけない。今は彼の言葉を信じて、いつか私が昔のことを思い出したら、また彼と一緒に…… 私は何気にリビングの方を見た。そして、早朝に目覚めた自分を呪った。 リビングにあったソファーがマットレスのように展開されていて、そこに彼が寝ていた。 その隣には彼にぴたりとくっついて朝倉さんが寝ている。広がった豊かな黒髪に隠されて顔の部分は見えないが、 覗きに行く勇気は私には無かった。 やっぱりそうなんだ。嘘つき。私には色気も胸も、ついでに記憶も無い。こんな私よりも朝倉さんの方が良いに決まっている。 私は何を期待していたんだろう。私の彼氏だったなんてうまいことを言って、きっと私を何かに利用しようとしているに 違いない。どうして? 何故? また頭の中がぐるぐるしてきた。 空になったコップをキッチンの台に置くと、カタンと意外に大きな音を立ててしまった。そのせいか、朝倉さんがぴくっと 動き、素早い動作で起き上がってこちらを見る。 私は逃げようとしたが、目が合ってしまい動けなくなった。朝倉さんも、しまったという表情でこちらを見ている。 私は何か言おうとしたが、口が動かない。ついでに体も動かない。朝倉さんは立ち上がるとこちらに向かって歩いて来る。 嫌だ。来ないで。 「本当にごめんなさい」 寝室のカーペットの上に座った朝倉さんが頭を下げる。ベッドに座った私は、何も言えないままそれを見ていた。 「本当に彼との間には何も無いの。わたしが一方的に好きなだけ」 「信じられません。だって、二人はどうみても以心伝心だし、お似合いじゃないですか」 何をしていたかは質問できなかった。口にすることで自分が惨めになりそうだから。 朝倉さんはふるふると首を振った。 「そう見えるのは嬉しいけど、本当に何も無いの。でも……」 朝倉さんは眠っている彼にこっそりキスしたことまでは認めた。だが、彼に何かそういうことをしてもらったことは 無いのだとも言う。全く信じられない。 「それはね、キョン君の中にずっと佐々木さん、あなたがいたからなの」 「私が?」 「そう、キョン君は自分にだけ残されたあなたの記憶をとても大切にしていたの。わたし達がこれまで解析して 判明した彼の特殊な能力のひとつがその記憶の保持なの。わたし達の仲間に喜緑さんという主に事件の後処理担当の インターフェースがいて、彼女は極めて高い情報操作の能力を持っているのだけど、その彼女をもってしても彼の 記憶には手が出せなかったそうよ。彼はあなたが消える前に情報操作をしたと思っているけど、本当は違うの。 キョン君は自分が能力的には一般人だという信念があるから、わたし達がそうだと言っても笑って取り合ってくれない でしょうけど」 「彼の能力については理解できましたけど、もし朝倉さんのことを本当に好きではないのなら、もっとつれない態度をとる べきだと思うんです。私が見た限り、彼はあなたにとても優しいと思いますけど」 朝倉さんは淋しそうに微笑む。 「それはね、キョン君のもう一つの特殊能力のせいなの。彼はどんな属性の相手であれ、ありのままを受け入れ、 普通に接することができるのよ。涼宮さんや昔のあなたのような世界改変能力者、長門さんや私のような宇宙人、 それに未来人や超能力者でも怯えたり恐れたりせずに普通に接してくれるの。普通の人間であれば抱くであろう 感情を彼は持たないのよね。ただ、彼は女心には極めて鈍感なくせに紳士的でもあるから、彼に好意を抱いた 特殊な属性をもつ女の子達は苦労しているのよ」 朝倉さんの話は私を元気付ける内容ではなかった。私も特殊な属性を持っていたらしいが、今は認識できない。 それに彼の周囲には朝倉さんに勝るとも劣らない女性達が何人もいるようなのだ。 その中で私が選ばれた理由が分からない。記憶が戻れば分かるのかもしれないが、分かることが怖いような気もする。 「だから佐々木さん、あなたはキョン君を信じて、キョン君の傍にいてあげて。わたしのことは気にしなくていいから」 朝倉さんはにっこりと笑みを浮かべる。でも、私にはその笑みがひどく悲しいもののように思えてならなかった。 「朝倉さんは本当にそれでいいんですか?」 朝倉さんの笑みが消えた。 「佐々木さん、あなたって優し過ぎて残酷だわ」 朝倉さんはそこで言葉を切ると、目を伏せて一気に想いを吐き出し始めた。 「それでいいわけないでしょ。本当はわたしだってキョン君のこと大好きなんだから。誰にも渡したくないって思ってるん だから。せっかくこうしてキョン君と二人でいられるようになったのに、あなたが現れたらキョン君はあなただけを見て しまう。キョン君の傍にわたしの居場所はなくなってしまう。そんなのは嫌なの。わたしがそんなことを言う資格がない のは分かっているけど、でもどうしようもないの」 「……」 朝倉さんが本当に彼のことを好きなのは痛いほど分かった。彼女は宇宙人かもしれないが、その感性と感情は人間の 女性と変わらない。いや、これほど一途に素直に自分の気持ちを吐露できる人間の方が少ないかもしれない。 私はどうなんだろう。今の私には彼との記憶がない。彼は今も私のことを愛してくれているのだろう。けれども、今の私の ぼんやりとした頭では彼に対する気持ちもぼんやりとしたままだ。 朝倉さんは袖でごしごしと涙を拭った。 「ごめんなさい。取り乱したりして。わたしはクールでさばけた性格のインターフェースとして構成されているはずなの。 だからこんなになるのはおかしいのよね。わたしってやっぱり不良品なのかな」 私は思わずベッドから降りて朝倉さんの手を取っていた。 「朝倉さん、今の私には記憶が無いから自信がないの。もし私がこのままだったり、記憶が戻っても前のように彼に 接することができないのなら、私に遠慮しなくていいわ」 朝倉さんは一瞬ポカンとしたが、すぐに厳しい視線を私に向けた。 「あなたそれ真面目にそう思ってる?」 「ええ」 私がそう答えるなり、弾くような勢いで朝倉さんは私の手を振りほどくと、睨みつけてきた。 「冗談じゃないわ。そんな簡単に諦めるなんてわたしは許さないから」 「え……」 「あなた、キョン君の気持ち考えてる? 誰もあなたのことを覚えていない、あなたに関する情報が全て消えている 絶望的な状況の中で、この二年間、ずっと大事に大事に守ってきたあなたへの気持ちを。 それなのに、あなたがそんな気持ちでいるんじゃキョン君が可哀相よ。 あなたは何が何でも記憶を取り戻さないといけないの。キョン君の気持ちに応えてあげないといけないのよ。 そういう風に思えないのなら、今度こそ完全に消えちゃってよ。できればキョン君の辛い記憶も一緒に消してあげて。 最初から諦めてダメだった時のことを考えてどうするのよ」 朝倉さんは真剣な目で私を見つめている。彼を愛するがゆえに、報われなくても彼の幸せを願っている朝倉さん。 それにひきかえ私はどうなんだろう。最初から一歩ひいてる。どうすればうまくいくかを考える前に、うまくいかなかった 時のことなんか考えて。 「……そうね。ごめんなさい。私が悪かったわ。記憶が戻るように頑張ってみる。もし、戻らなくても彼を信じてついて いけばいいのよね」 そう、記憶が戻るに越したことはないが、戻らないからといって彼を諦める必要は無い。 「そうよ、佐々木さん。わたしもできる限り応援するから頑張ってね。 あ、わたしが応援するのは、もちろんキョン君のためにだけどね」 朝倉さんの笑みがまた淋しげになった。 彼が起き出してきた時には、私達は朝食の準備をほぼ整えていた。 朝倉さんの料理の腕は大したものだ。昨夜もそうだったが、とても宇宙人とは思えない手際の良さで、次々と 魔法のように作られていく。私も手伝ったが、お世辞にも手際が良いとは言えない出来だった。 「佐々木さんにも手伝ってもらったのよ。どれが彼女の作品か分かる?」 「うーん、どれも見た目では朝倉のと区別がつかんな」 そんなに朝倉さん作の朝食を味わっているんだろうか。何も無いと言われても、どうしてもまた疑ってしまう。 彼は次々とおかずに箸をつけていく。そして、玉子焼きを頬張った瞬間に彼の顔色が変わった。素早い動作で もう一切れの玉子焼きを食べてから彼は私に顔を向けた。 「この玉子焼きは佐々木の味付けだな」 「うふふ、さすがね。正解よ」 朝倉さんがにこにこして応じた。 「佐々木、お前は覚えていないだろうが、中学の時に弁当持参のイベントがあると毎回お前が弁当を作ってきて くれてな、いつも入っていたのがこの玉子焼きだったんだ。懐かしいぜ……」 彼が急に目頭を押さえたので、私は何か変な味をつけてしまったのかとドキドキした。 「ああ、すまん……いや、何というか、見た目や声だけじゃなくて、今のお前が昔のお前だって証拠が手に入った ような気がしたんだよ」 「あら、そうなんだ。良かったじゃない」 朝倉さんはまたにこにこしているが、何となく淋しそうに見えるのは、朝の一件があったせいでそう見えるのだろうか。 いや、恐らくはこうして証拠を見つけるたびに、そして私の記憶が戻るたびに朝倉さんは辛い思いをするのだろう。 朝食が終わると彼は着替えと今日の講義の準備があると言って、一人で自分のアパートに戻って行った。 二人とも大学に行くので同じ電車に乗る約束をしている。いつもそうしているそうだ。一人でいても仕方がないので、 私も一緒についていって待つことになっている。歯を磨いた私は、後片付けを手伝おうとキッチンを覗いた。 朝倉さんが玉子焼きが載っていた皿を手にしてじっと見つめている。私が傍にいるのにも気付かない様子で、 唇をぎゅっと噛みしめて。私にああは言ったが、やはり割り切れないのだろう。 彼のこと、そして私も覚えていない彼と私の時間。 「朝倉さん、洗い物は私がしましょうか?」 私が声をかけると、朝倉さんは飛び上がらんばかりにびくっと反応した。 「え? あ、ああ、いいのよ。わたしがやるわ」 慌てて皿を洗い桶に入れる朝倉さん。皿がぶつかり合って派手な音を立てる。 自分がやると言ったのに、朝倉さんの手は止まっていた。 「朝倉さん、やっぱり彼のことを?」 「ごめんね。あんなこと言ったけど、そう簡単には諦められないわ」 暗い表情で俯く朝倉さんを見て、ここにいつまでも世話になるわけにはいかないなと私は思った。 これ以上私がここにいると朝倉さんはもっともっと辛い思いをするだろう。 今日上京して来る長門さんや古泉さん達にも相談し、なるべく早くこの家を出よう。 私はキャンパスのベンチに座って、二人が講義を終えて出てくるのを待っていた。 五月もそろそろ終わりで、陽射しは既に夏の色を帯びているのだが、幸い今日は薄曇で気温も高くない。 行き交う学生達を眺めながら、もし私がそのまま彼と一緒にいたら、今頃は学生としてこのキャンパスにいたかもしれない などと想像してみたりする。 私の服は朝倉さんが貸してくれたものだ。サイズがちょっと大きかったが、情報操作でフィットするように直してくれた。 こういう時には便利な能力だ。私が着ていた服は二年前の流行のものだから、こういうところで着て歩くには気が引けるし、 彼が買ってくれたものはいわゆる部屋着の類なので、今日の午後にまた買出しに行く約束だった。 お茶のペットボトルを傍らに置き、彼が貸してくれた文庫本を開いていると、何度も声をかけられた。ジャニーズ気取りだが どうみてもお笑い芸人にしか見えない人達にナンパされたり、怪しい宗教勧誘に声をかけられたり、妙なバイトの話を持ち かけられたり。どれも撃退するのは簡単だったが、いろんな人がいて大学というのは面白いところだ。 そういえば、これから私はどうすればいいんだろう。両親が私のことを覚えていてくれれば家に帰ることもできるだろうが、 彼の話を聞く限りそれは難しいようだ。私は存在しないことになっているのだから。できればどこかの高校に編入あるいは 高卒認定をとって大学に入りたい。敷居は高いが、ここに入れればベストだろう。彼と同じ大学に通えたらいい。 あ、私は二年後輩になるのか。生まれたのは18年前だけど、実年齢は16歳だから。 いや、もっと大切なことを忘れていた。私はどうやって生活費、そして学費を稼げばいいんだろう。 存在しないはずの人間がつける仕事など高が知れている。彼に全面的に頼るわけにもいかない。 彼も学生だから学業が本分なのだ。これ以上迷惑をかけるわけにもいかないだろう。 自分がいかに無力でちっぽけかを思い知らされる。体一つで異世界に放り出されたようなものだ。 幸い頼れる人達がいるだけマシだけど。 文庫本はさっきから全然ページが進んでいなかった。私は小さく溜息をつく。ああ、いけない、暇そうにしていると 声をかけられてしまうから、文庫本に集中しているふりをしていろと言われていたのだっけ。 「すまん、待たせたな」 彼の声がしたので私は顔を上げた。彼の隣に朝倉さんが寄り添うように立っている。同じ講義だと言っていたから 一緒にいるのは当然なのだろうが、並んでいる姿はとてもお似合いだ。教室でも並んで講義を受けていたのだろうと 思うと、ちょっと妬けてしまう。 お昼は学校の近くの定食屋に連れて行ってもらった。学生風の男女で溢れかえっている店は賑やかだ。 おすすめのものを教えてもらい注文するとすぐに出てきた。値段と量と出てくる早さが命で、味は二の次なのだと彼が言う。 それでも十分においしかったが、小食の私は結構残してしまった。すると残ったものを彼が食べてしまう。 私が唖然としていると、 「いや、すまんすまん、つい昔の癖でな」 中学の頃、給食で私が食べきれない分をいつも彼にあげていたのだそうだ。 朝倉さんの方をちらっと伺うと、また淋しそうな顔をしている。 「お、キョン、珍しいな。今日は奥さん以外に連れがいるのかよ」 レジに並んでいると彼と同じくらいの年恰好の男子学生が声をかけてきた。『奥さん』というのは朝倉さんのことだ。 事情が事情だけに仕方ないのだろうが、いつも朝倉さんと一緒にいるから夫婦呼ばわりされるのだろう。 「ああ、ちょっと知り合いの娘さんに大学を案内しているんだよ。この子は試験休みなんだ」 彼は適当な話をして誤魔化す。 「へえ、奥さん以外にもこんなに可愛い子が知り合いにいるなんて羨ましいぜ。お嬢さん、是非ウチに来て下さいよ」 男子学生は軽口を叩いて店の奥に行ってしまった。 店を出ると今度は眼鏡をかけた女子学生が声をかけてくる。 「涼子、寝坊でもしたの? お昼が外食なんて珍しいじゃない。いつも愛妻弁当なのに」 朝倉さんがうろたえた表情で口をパクパクしているのをニヤニヤしながら見ていた女子学生はそこで私に気付いた。 「あ、お連れさんがいたのね。こりゃ失礼。じゃあね~♪」 なるほど、普段は朝倉さんと二人仲良く彼女が作ったお弁当を食べているのだと把握した。 何でこうもモヤモヤした気分になるのだろう。自分では分かっているつもりだったのに、いざ彼と朝倉さんが仲良く している証拠を見せつけられると不安になってしまう。 「おーい、佐々木、待てよ」 待ってあげない。私はキャンパスの通路をずんずんと歩いて行く。どうせ私なんかあなたの相手に相応しくないんだ。 朝倉さんみたいに細やかな神経を持った尽くすタイプがお似合いじゃないの? 「おい、何を拗ねてんだ。ガキじゃあるまいし」 「どうせガキですよーだ。私はまだ十六なんだから」 「あ……そうか、すまんすまん、今のお前はまだ高二だったんだよな。すっかり同級生のつもりでいたぜ」 彼は照れ隠しに頭を掻いた。なるほど、そういうことか。彼は私を同い年として扱い、私は彼を年上の男性として 意識していたのだ。彼の遠慮のなさは同級生の気の置けない相手に対するそれだったのか。私はそれを子供扱いだと 思い込んでいたようだ。でも、どっちが正しいのだろう。今でも違和感があるのに、記憶が戻ったときのことを考えると頭が痛い。 「ここで待ってろよ。次の講義は大教室なんで出席とったらすぐに出てくるから」 彼はそう言い残してまた朝倉さんと一緒に教室棟に入って行く。以前は部外者も入れたのだが、最近いろいろ物騒なので 教職員と学生以外を入れないために入口でカードを通すようになったのだそうだ。 大教室での講義も出席はカードでとるのでカードリーダーに通したら出てきてしまっても出席扱いになるのだと彼は言った。 大学生なので講義を受けないことによるリスクは自分でヘッジしろということだろう。朝倉さんのことだから講義の内容は 後でも分かるよう何か細工をしているだろうし。 私はまたベンチで文庫本を読んでいるふりをする作業に戻った。 「失礼ですがお一人ですか?」 また声をかけられた。正直鬱陶しい。ちらっと上目遣いで見ると、ホストみたいな恰好の人だ。 この手のナルシストじみた人は気持ち悪くて嫌いだ。無視しているとさらにしつこく話しかけてくる。 この大学にもこんな変なのがいるとは思わなかった。 「しつこいですよ。私は待ち合わせしてるだけですから、あなたとお話しする気はありません」 「へえ、待ち合わせ? もしかして相手も女の子かな?」 馴れ馴れしいのも嫌いだ。無視しているとホストみたいな人は携帯で誰かと話している。数分後、ホストの数が 三人に増えた。 「キミ高校生でしょ。こんなところで遊んでていいのかなー」 「ヒマならお兄さんたちといいことして遊ばないかい?」 「キミみたいな美人が一人淋しく待ち合わせなんて似合わないよ」 もう鬱陶しいを通り越してウザい。腕に触れようとして伸ばされた手を叩くと、一人が怒り出した。 「ガキのくせにお高くとまってるんじゃねーよ!」 私はチラッと喚いているホストまがいの方を見て、また文庫本に目を落とした。次の瞬間、強引に手を引っ張られる。 「きゃっ」 私は振りほどこうとしたが、力では全然かなわない。怖くて声も出ない。 「あなた達、わたしの可愛い後輩に何しているのかしら?」 背後で朝倉さんの氷のような声が聞こえた。 「おい、あれ政経の朝倉涼子だぜ」 「すげー、美女二人まとめてゲットだぜ」 ホストまがい達のヒソヒソ声が私の頭上で聞こえる。私たちはポケモン扱い? 「あのー朝倉さん、せっかくなので俺達につき合ってくれませんかね」 無謀な発言が飛ぶ。無知ゆえの傲慢とは良くも言ったものだ。 私は腕をつかまれたまま必死に首を回して朝倉さんの方を見る。 朝倉さんは哀れむような微笑をたたえてこちらを見ていた。圧倒的な実力差を認識している者の余裕の微笑みだろう。 「その子を離してくださる? わたしとしては穏便に済ませたいのだけど」 「その前に是非俺達と一度つき合ってもらえませんかね?」 「うん、それ無理♪」 朝倉さんが明るい口調でそう応じ、愛らしい笑顔を浮かべると、周囲の様子が一変した。 薄曇の空は極彩色が渦巻く天井に変わり、四方にもいつの間にか壁が出来ている。 「うわっ、何だこれ?」 「マジかよ」 ホストまがい達がうろたえた様子で喚きたてる。 「おい、体が動かねえぞ?」 それはお気の毒に。私は動けるので、彼らの手の中から簡単に抜け出した。 「佐々木さん、今のうちにこっちへ来て」 言われなくてもそうする。私が彼女の背後に駆け込むと、朝倉さん手の中に光の粒が集まり、昨日見た アーミーナイフが構成されていく。朝倉さんはふふっと笑うと、宙に浮き上がり三人の方へ飛んで行く。 物理法則って何それ状態の光景を見て本当にこの人は人間じゃないんだなと私はのんびり考えていた。 「うわーっ」「ひいいい」「やめろー」 彼らの悲鳴が上がる。朝倉さんが戻ってくると、動けない彼らのズボンがずり下がっていた。 いえ、正確にはズボンとその下にはいていたものもずり下がっていたわけで…… 「あらあら、レディーの前でご開帳なんてはしたないわよ」 「ひいいい」「やめろー」「化け物だー」 「失礼ね。わたしは化け物なんかじゃないわよ。さて、次はどうして欲しいか教えてくれる? 二度と悪さできない ようにその股間の矮小で不快なものを切断してあげましょうか? それともすっぱり頚動脈を切って楽にして あげましょうか? ねえ、死ぬのって怖い?」 朝倉さんは楽しそうに彼らに話しかける。この人は間違いなくサディストだ。宇宙人にも特殊な性的趣味を持つ 個体がいるということなのだろうか。 「ひいいい」「たすけてくれー」「ママー」 何か変な叫び声が聞こえたが気持ち悪いので聞かなかったことにする。朝倉さんは再び宙に浮き上がると 彼らの周囲を二周ばかり回って戻って来た。彼らの服の背中がばっさりと切り開かれる。 「今度やったらそのラインから胴体を真っ二つにしてあげる♪ あ、記憶操作するから忘れちゃうわね。ま、いいか」 音符までつけて言う内容ではないと思うが、次の瞬間周囲の風景がきらきらと光る粒に変換され、その眩しさに 思わず私は目を閉じた。 眩しさが消えたので目を開けると周囲は元のキャンパスに戻っていた。 唯一違うのは目の前に下半身を露出し、失禁して気絶している先程の三人が転がっていたことだ。 すぐに女性の悲鳴が上がり、野次馬が集まって来る。 朝倉さんは何事も無かったかのように澄ました顔で私の手を取ると、 「行きましょ」 とだけ言って教室棟の方へ歩き出した。 「おいおい、こりゃ何の騒ぎだ?」 教室棟の入口で出てきた彼と鉢合わせる。 「佐々木さんをナンパして連れ去ろうとした身の程知らずが三名ほどいたので、ちょっとお仕置きしたのよ」 「あーお前またやったのか。長門からお咎めがあっても知らないぞ」 「佐々木さんを守るためには仕方がなかったのよ。申請も通ったし問題ないわ。まあ、むしゃくしゃしてたから 少々遊ばせてもらったけどね」 「お前なあ……」 彼は呆れ顔になっていたが、不意に朝倉さんの耳元に口を寄せると何事か囁き、朝倉さんの顔が真っ赤になる。 後で何を言われたか訊いてみたのだが、朝倉さんは恥ずかしいからと、どうしても教えてくれなかった。 私達は服の買出しに行くために、校門前のバス停に向かっている。 安心したら急に怖くなった私は彼の腕にずっとしがみついていた。 「あいつらは多分付属から上がってきた連中だな。まともな奴も多いが、どんなバカでもエスカレーターで 入学だけはできて、しかも金持ちのボンボンが多いからどうしようもないのもいるんだ。 だがな、佐々木、女の子一人で野郎三人に喧嘩を売るなんて無謀にも程があるぞ」 「ごめんなさい」 彼の言うとおり、相手を挑発したのは私だ。人を見る目が甘いといわれたら返す言葉がない。 「でもキョン君、彼女を一人でいさせた私達にも責任があるわ。たまたま私が良いタイミングで戻ったから 良かったけど。これから彼女の安全を確保しないといけないと思うわ」 彼は朝倉さんの発言に頷く。 「そのとおりだが、恐らくそれは古泉の仕事だな」 三人で駅ビルやらデパートやらをはしごして私の服を買い揃える。 お金は朝倉さんが出してくれた。出所は訊かないほうが良いだろう。 高校生が普段着るのに良さそうな服が大部分だが、ちょと背伸びしたのも一揃い買った。 それに下着やら小物類やらも併せて買ったので結構な荷物になった。最後にアクセサリー売り場に寄る。 彼が高校生がしていても問題ない程度のリングを買ってくれた。 「それをつけてりゃ特殊な趣味の奴はともかく良識ある奴は寄って来ないだろうからな」 彼は冗談めかして言ったが、左の薬指に指輪をしててもいいんだろうか。 「いいなあ、佐々木さん。ねえ、キョン君、わたしもリング欲しいんだけど」 朝倉さんが甘えた声で彼に言う。 「買ってやらないことはないが、お前絶対それつけて大学に来るだろ。これ以上誤解されるのは俺が耐えられんぞ」 「もう、意地悪なんだから」 朝倉さんは冗談めかしているが、本心なんだろうな。 44-99「―佐々木さんの消滅―」 44-99「―佐々木さんの消滅―ep.00 プロローグ」 44-101「―佐々木さんの消滅―ep.01 消失」 44-120「―佐々木さんの消滅―ep.02 訣別」 44-134「―佐々木さんの消滅―ep.03 二年前の少女」 44-157「―佐々木さんの消滅―ep.04 彼女の想い」 44-182「―佐々木さんの消滅―ep.05 特異点」 44-235「―佐々木さんの消滅―ep.06 二人だけの記憶」 .
https://w.atwiki.jp/sakuga/pages/151.html
佐々木 政勝 【ささき まさかつ】 佐々木正勝爆発作画集 愛知県出身。9月1日生まれ。(アリスの里より) 以前は佐々木正勝(佐々木正克も同一人物?)。美少女ゲーム界では『ささやん』として有名。 現在はSt.シルバー1st所属。 らんま1/2OVAのシャワーシーンは、アニメスタイルで長谷川眞也の「僕はこういうふうにアニメを観てきた」に取り上げられ好評だった。 一方、爆発に代表されるエフェクト作画も得意としてる。 また、リニューアルして以降のドラえもん、特に「新魔界」では、 質の高い作画を長いパート持ちで披露しており、従来のファンは勿論、新規ファンも増えて来ている。 『VIPER』や『萌・エ・ロ鬼ィちゃん』など美少女ゲームの原画でも人気があり、無駄にカッコイイ爆発が出てきたりする。 サークル「はちのこの里」から大ボリュームのエフェクト原画集が計3冊販売された。 その手の速さ、修正の質および修正量は著名アニメーターからも一目置かれている。 エロと子供向け、萌えとエフェクトを両立するスーパーアニメーター。 ■ホワッツマイケル(1988~1989) 原画 ■ピーターパンの冒険(1989) 原画 25話 ■ミスター味っ子(1987~1989) 原画 96話 98話 99話 ■おがみ松吾郎(OVA/1989) 作監補佐 ■Angel Cop(OVA/1989~1994) 原画 3話 ■らんま1/2 熱闘編(1989~1992) 原画 24話 27話 ■ふしぎの海のナディア(1990~1991) 原画 3話 8話 10話 15話 17話 21話 29話 36話 37話 ■機動警察パトレイバー NEW OVA(OVA/1990~1992) 原画 1話 ■RPG伝説ヘポイ(1990~1991) 原画 24話 ■ふしぎの海のナディア 劇場用オリジナル版(劇場/1991) 原画 ■21エモン(1991~1992) 原画 9話 12話 15話 16話 25話 29話 ■機甲警察メタルジャック(1991) 原画 19話 36話 ■らんま1/2 中国寝崑崙大決戦!掟やぶりの激闘篇!!(劇場/1991) 原画 ■モザイカ(OVA/1991) 作画監督補 4話 原画 2話 3話 4話 ■強殖装甲ガイバーII(OVA/1992) OP原画 ■21エモン 宇宙いけ!裸足のプリンセス(劇場/1992) 原画 エフェクト全般に手を入れており、宇宙船の爆破ディティールなど見どころ有 ■らんま1/2 決戦桃幻郷!花嫁を奪りもどせ!!(劇場/1992) 原画 乱馬VS桃磨 ■超電動ロボ 鉄人28号FX(1992~1993) 原画 22話 ■スーパーヅガン(1992~1993) エンディングアニメーション 原画 1話 9話 15話 ■ヤダモン(1992~1994) 原画 29話 ■魔物ハンター妖子2(OVA/1992) OP原画 ■バトルファイターズ 餓狼伝説(TVSP/1992) 作監補 ■ミラクル☆ガールズ(TV/1993) 原画 1話 ■ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!!(劇場/1993) 原画 ■砂の薔薇 雪の黙示録(OVA/1993) 原画 ■宝魔ハンターライム(PC/1993~1994) 原画 1話 6話 9話 12話 1:全部 9:全部 12:バース、ココナ変身原画 ■クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王(劇場/1993) 原画 ■あにまーじゃんV3(PC/1993) 原画 ■らんま1/2(OVA/1993~1994) 原画 1話 2話 3話 4話 1:シャワーシーン ■ダーティペアFLASH(OVA/1994) 原画 1話 3話 5話 ■勇者警察ジェイデッカー(1994~1995) 原画 OP ■新キューティーハニー(OVA/1994~1995) 原画 1話 2話 4話 5話 6話 8話 ED2 ■ドラミちゃん 青いストローハット(劇場/1994) 原画 ■うる星やつら-Dear My Friends-(MCD/1994) 原画 ■七都市物語(OVA/1994) 原画 2話 ■魔法陣グルグル(1994~1995) 原画 ■宝魔ハンターライム(PS/1994~1995) 原画 OP 1話 4話 7話 8話(PC版6話) ■プリンセス・ロード 薔薇と髑髏の紋章(OVA/1994) キャラクターデザイン ■2112年 ドラえもん誕生(劇場/1995) 原画 ■こどものおもちゃ(イベント上映/1995) 原画 ■ドラミ&ドラえもんズ ロボット学校七不思議!?(劇場/1996) 原画 ■それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ(OVA/1996) 原画 1話 3話 ■劇場版 魔法陣グルグル(劇場/1996) 原画 ■るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-(1996~1998) 原画 11話 16話 31話 11 逆刃刀で顔殴られて歯が折れたりするあたり 16:自害するのを止めたあたり ■映画 忍たま乱太郎(劇場/1996) 原画 ■スレイヤーズ RETURN(劇場/1996) 原画 ■銀河お嬢様伝説ユナ 深闇のフェアリィ(OVA/1996~1997) 作画監督 3話 原画 1話 2話 3話 3:全編にわたってエフェクト作画が堪能できる。 ■銀河英雄伝説 第4期(OVA/1996~1997) 原画 105話 ■宝魔ハンターライム with Paint Maker(PS/1997) ED原画 ■ザ☆ドラえもんズ 怪盗ドラパン謎の挑戦状!(劇場/1997) 原画 ■スレイヤーズ ぐれえと(劇場/1997) 原画 ■それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコII(OVA/1997) 原画・エンディング 3話 ■ザ☆ドラえもんズ ムシムシぴょんぴょん大作戦!(劇場/1998) 原画 ■ガイナロックR(PC/1998) 原画 3Dグラフィック ■ブレンパワード(1998) 原画 3話 ■超機動伝説ダイナギガ(OVA/1998) 原画 1話 ■スレイヤーズ ごうじゃす(劇場/1998) 原画 ■影技 SHADOW SKILL(TV/1998) 原画 9話 15話 24話 15:冒頭 ■封神領域エルツヴァーユ(PS/1999) オープニング原画 ■旭日の艦隊(OVA/1997~2002) 原画 5話 ■ザ☆ドラえもんズ おかしなお菓子なオカシナナ?(劇場/1999) 原画 冒頭 ■ヱデンズボゥイ 原画 1話 11話 18話 23話 11:冒頭 ■それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ(TV/1999) 原画 2話 5話 ■エースコンバット3 エクストロスフィア(PS/1999) 原画 ■てなもんやボイジャーズ(OVA/1999) 原画 1話 ■BLACK/MATRIX AD(DC/1999) 原画 ■未来少年コナンII タイガアドベンチャー(TV/1999~2000) 原画 1話 ■六門天外モンコレナイト(2000) 原画 OP1 OP2 1話 2話 3話 6話 17話 20話 23話 32話 36話 37話 40話 43話 46話 48話 51話 ■ザ☆ドラえもんズ ドキドキ機関車大爆走!(劇場/2000) 原画 ■HUNTER×HUNTER(TV/1999~2001) 原画 20話 全編にわたってメカ・エフェクト作画が堪能できる。 ■ヘキサムーン・ガーディアンズ(PS/2000) 原画 ■タイムボカン2000 怪盗きらめきマン(2000) 原画 5話 ■劇場版 六門天外モンコレナイト 伝説のファイアドラゴン 原画 ■Tales of Eternia THE ANIMATION(2001) 原画 9話 ■ドラミ&ドラえもんズ 宇宙ランド危機イッパツ!(劇場/2001) 原画 ■スターオーシャンEX(2001) 原画 2話 24話 ■逮捕しちゃうぞ 2nd Season 原画 13話 ■魔法戦士リウイ(2001) 原画 17話 ■Cosmic Baton Girl コメットさん☆(2001~2002) 原画 28話 ■サイボーグ009 原画 1話 25話 ■スレイヤーズぷれみあむ(劇場/2001) 原画 ■ザ☆ドラえもんズ ゴール!ゴール!ゴール!!(劇場/2002) 原画 作画監督の高倉佳彦との2人原画 ■SAMURAI DEEPER KYO 原画 OP 15話 19話 ■わがままフェアリー ミルモでポン! 原画 15話 21話 ■汝子校戰艦シンフォニア バストラーダデザイン ■Pa-Pa-Pa ザ★ムービー パーマン(劇場/2003) 原画 ■マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ 原画 ED1 1話 5話 ED1:1人原画 ■魔探偵ロキRAGNAROK 原画 11話 14話 ■神魂合体ゴーダンナー!! 原画 3話 4話 4:ABパート共に戦闘シーンかなりの量 ■Pa-Pa-Pa ザ★ムービー パーマン タコDEポン!アシHAポン!(劇場/2004) 原画 海岸の3人のあたりとか顔見られてシーツ被ってるあたりとか船艦が撃ってるあたりとか ■今日からマ王! 原画 2話 ■鋼の錬金術師 原画 30話 36話 42話 30:キンブリーが爆発から出てくるところ(推測) 36:A列車を避ける所 Bエドが車のスイッチを入れて暴走する所 42:冒頭のスロウス戦一連(推測) ■ジパング 原画 OP 1話 2話 OP 砲撃、ミサイル、爆発 ■アカネマニアックス(OVA/2004~2005) 作画監督 1話(共同) メカ作画監督 OP 3話 原画 OP 1話 2話 3話 1 アバン(推測) 2 ロボットバトルシーン(推測) ■魔法少女リリカルなのは 傀儡兵デザイン 12話 13話 ■クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃 原画 ■劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者 原画 エドと竜みたいな奴が戦うアクションシーン ■ドラえもん のび太の恐竜2006 原画 タイムマシーン空間で黒マスクと戦う所と、谷で翼竜に襲われる所。CMの爆発でお馴染みのアソコだヲ ■舞-乙HiME 原画 26話 ■Fate/stay night(2006) 原画 23話 ■奏光のストレイン 原画 3話 ■武装錬金 原画 23話 23:最後の戦艦の納豆ミサイル~爆発まで。 ■ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い(劇場/2007) 原画 クライマックス。 桝田浩史と仕事を分け合いエフェクト合戦を展開している。 ■ハヤテのごとく! ショートアニメDVD 原画 ■映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ歌うケツだけ爆弾!(劇場/2007) 原画 ■スパイダーライダーズ〜よみがえる太陽〜 原画 5話 9話 ■桃華月憚 原画 12話 ■アイドルマスター XENOGLOSSIA 原画 15話 デコさん達がインベルの暴走を止めるところ。 ■レイトン教授と悪魔の箱(NDS/2007) 原画 ■スターオーシャン1 First Departure(PSP/2007) 原画 OP イベント ■ドラえもん のび太と緑の巨人伝 原画 ■RD 潜脳調査室(2008) 原画 4話 ■咲-Saki- (2009) キャラクターデザイン 総作画監督 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話 17話 18話 19話 20話 21話 22話 23話 24話 作画監督 OP1 OP2 ED1 ED2 ED3 1話 25話 原画 1話 ■咲 -Saki- ピクチャードラマ(2009~2010) 作画監督 1~7話 ■異妻母淫-いなづまぼいん-(2010) キャラクターデザイン 原画 ■迷い猫オーバーラン!(2010) 原画 8話 ■BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT(PS3/2010) 原画 ■セキレイ Pure Engagement(2010) 原画 0話A・B(DVD・BD特典) A・B:エフェクトカット兼用 B:全裸で追いかけっこしてるあたり ■ドラえもん 新のび太と鉄人兵団 はばたけ天使たち(劇場/2011) 原画 ザンダクロスのバク転(桝田浩史氏のTwitterより) ■Aチャンネル(2011) キャラクターデザイン 総作画監督 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 作画監督 OP ED 1話 12話 原画 1話 ■+Aチャンネル(2011) 総作画監督 5話 作画監督 1話 2話 6話 ■Aチャンネル+smile(OVA/2012~2017) キャラクターデザイン 総作画監督 1話 2話 3話 作画監督 OP ED ■咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A(2012~2013) キャラクターデザイン 総作画監督 1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 作画監督 OP ED1 ED2 16話 原画 16話 エンドカード 12話 16話:EDが流れるシーンを小野学と共同(小野学氏のTwitterより) ■ガールズ パンツァー(2012) 原画 OP 戦車砲撃と上官の縦PAN ■ビビッドレッド・オペレーション(2013) 作画監督 3話(共同) ■咲-Saki- 全国編(2014) キャラクターデザイン 総作画監督 1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 作画監督 OP ED1 ED2 1話 ■結城友奈は勇者である(2014) 原画 5話 ■アイカツ! -アイドルカツドウ!-(2012~2016) 原画 119話 ■THE ROLLING GIRLS-ローリングガールズ-(TV/2015) 作画監督補佐 7話(共同) ■ドラえもん のび太の宇宙英雄記(劇場/2015) 原画 ■それが声優!(TV/2015) キャラクターデザイン 作画監督 OP 1話 原画 ED ■紅殻のパンドラ(TV/2016) 原画 7話 ■デジモンアドベンチャーtri.(劇場/2016) ED作画 2章 作画監督 6章(共同) 作画監督協力 3章 原画 3章 4章 ■AKIBA S TRIP -THE ANIMATION-(TV/2017) 「それが声優!」作画監督 2話 原画 OP 8話 8:ステージの花火エフェクトのみ(8話作画監督のTwitterより) ■One Room(TV/2017) エフェクト作画監督 11話 原画 ED ED:一人原画 ■ひなこのーと(TV/2017) 作画監督 1話(共同) 10話(共同) ■Room Mate(TV/2017) 原画 ED ED:一人原画 ■捏造トラップ(TV/2017) 原画 OP ■賭ケグルイ(TV/2017) 原画 3話 ■戦刻ナイトブラッド(TV/2017) 原画 ED ■デュエル・マスターズ(TV/2017~2018) 原画 45話 ■フルメタル・パニック! Invisible Victory(TV/2018) 原画 2話 ■メルヘン・メドヘン(TV/2018) 作画監督 9話 2019年に配信された作画リメイク版に作画監督として単独クレジット。 そのリメイク9話は他に複数のスタッフが第二原画としてクレジットされているが、原画や第一原画という表記のスタッフが存在しない。公式ツイッターが原画で力をお借りしましたと言及していることから、実質的に原画にあたる作業までおこなったと思われる(公式ツイッターをまとめたモーメントより)。 ■宇宙戦艦ティラミス(TV/2018) 原画 9話 10話 ■白夜玲瓏(WEBアニメ/2018) 怪物デザイン 作画監督 1話 4話 原画 OP 1話 テンセントで配信されている中国アニメに、同音の作画監督がローマ字でクレジット(テンセントの配信ページより) ■デュエル・マスターズ!(TV/2018~2019) 原画 27話 ■ぼくたちは勉強ができない(TV/2019) キャラクターデザイン・総作画監督 作画監督 OP ED アイキャッチ 1話 2話 ■ぼくたちは勉強ができない!(TV/2019) キャラクターデザイン・総作画監督 総作画監督(共同) OP ED 作画監督 アイキャッチ ■群れなせ!シートン学園(TV/2020) キャラクターデザイン ■トニカクカワイイ(TV/2020) 作画監督 OP ED 1話 5話 8話 12話 ■蜘蛛ですが、なにか?(TV/2021) 作画監督 2話(共同) 原画 2話 第二原画 2話 ■シャドーハウス(TV/2021) 原画 11話 ■アークナイツ 【黎明前奏/PRELUDE TO DAWN】(TV/2022) 作画監督 4話(共同) ■16bitセンセーション ANOTHER LAYER(TV/2023) キャラクターデザイン 作画監督 OP 1話 6話(共同) エンドカード 9話 ■戦隊大失格(TV/2024) 原画 ED 1話 ■ブルーアーカイブ The Animation(TV/2024) 作画監督 9話 11話 アクション・エフェクト作画監督 3話(共同) 6話
https://w.atwiki.jp/sasaki_ss/pages/1873.html
でも佐々木さん好きです結婚して下さい あなたはキョンですか YES→祝福します NO→諦めてください 俺はキョンなんてけったいなあだ名認めたことは一度だってないはずなんだがな。 それに、祝福したって無駄だと思うぞ。あいつは恋愛は精神病の一種だって言う ハルヒ的思考を持つ性別超越女なんだからな。 奴の言い分を聞けば、あの妙な男言葉は自分を異性だと相手に意識させない 為らしいしぜ。告白しちまったら、嫌でも異性と意識しちまうだろ? それくらいは俺の傾けりゃ中身が転がる音がする気がするような頭でも 理解できるってもんだ。 つまり、俺は勝率0%のゲームをするつもりはないんだよ。ハルヒの 迷惑パワーでもあれば話は別なんだがな。 一般的にキョンというあだ名で呼ばれていますか? YES→こないだあたしが告白した時は、「私はヘテロだから」って断られたのです……。だからさっさと告白してくるのdeath!⌒(`Д´)⌒ NO→新しい恋を探してください。そうdeathね、北高の涼宮ハルヒさんなんてどうでしょう?大丈夫、0%と表示されていても、実は小数点以下の確率で(ry さて、どうだかな お前が断られたのは、そりゃ、傷つけないようにした佐々木なりの気遣いなりじゃないのか? 恋愛感情は精神病の一種だってのは、あいつの弁だぜ。俺がやったって同じさ。 そして、Noでハルヒの名前がでるのはなぜだ。大丈夫の意味も分かりかねるぞ。 やれやれ、ああだこうだと理屈をこねて決心を避け続ける自分にため息がでるね。