約 159,390 件
https://w.atwiki.jp/suka-dqgaesi/pages/4262.html
564 名無しさん@HOME [sage] 2010/02/20(土) 02 24 57 0 ID Be グロ過ぎるので注意。 ウトメとは同居でうまくやってたつもりでいた。 妊娠したと報告したその日、夜中トメに股間にマドラースプーンを突っ込まれた。 痛さに悲鳴あげて大騒ぎ、トメの手を無我夢中で掴んでいた為、トメ逃げられず事態が発覚。 子供を殺すつもりだったんだと認識したら途端に恐ろしさと怒りが込み上げて来た。 勢い余って私の子を殺そうとしたならトメだって殺してやる!と手近にあった菜箸を 股間に突っ込んでやろうと追いかけた。死にもの狂いで追いかけたけど、ウトと夫に 止められてトメがトメ実家に返却されることに。 それでも許せず、トメ実家に何度も訪ねた。 笑顔でニコニコとトメさんはお元気ですかとトメ妹に訪ねながら いつも鞄の脇にあからさまに件のマドラーぶら下げて訪ねた。 トメ妹にニコニコしてこれでトメが何をしたか何度も言いに行った。 トメは精神病んで入院、病院から居なくなり行方知れず。 今は健やかに暮らしてるけど、当時はまぁよくもあそこまでキ印になれたと思う。 565 名無しさん@HOME [sage] 2010/02/20(土) 02 27 47 0 ID Be 聞きにくいけどお子さんは無事に産まれましたか? 566 名無しさん@HOME [sage] 2010/02/20(土) 02 29 02 0 ID Be 564 こええええええええええええ!!!!!! でも激しくGJ!! 572 564 [sage] 2010/02/20(土) 03 06 45 0 ID Be 子供は無事生まれて来年小学校です。 手近になぜ菜箸があったのはちょっと思い出せないです。 多分話し合ってたのがキッチンの傍のリビングだったからかな…。 子供が生まれて暫くしてママブログとかから家庭板の存在を知って、 スカとかエネ系スレ読んでも最初、こんな人いるんだーこわーと 他人事で見てた自分はある意味麻痺してたと思います。 似たようなのを読んでようやく思い出した位…。 追い詰めるまでやり返した事でスカッとしてた気はしますが、 ここに書けたことで何というかきっちりすっきり出来た気がします。 GJ有難うございました。健やかに生きれるよう頑張ります。 586 名無しさん@HOME [sage] 2010/02/20(土) 11 49 10 0 ID Be 564は人のやったことというより、人の悪意に反応したんだと思う。 自分が同じ事をされたらきっと同じ事をする。 こんな悪意を形にするトメに対しては、徹底的に将来の憂いを除いた方がいいからね。 乙でした。 587 名無しさん@HOME [sage] 2010/02/20(土) 11 50 45 0 ID Be ×同じ事をされたら同じ事をする ○トメと同じ事をされたら564と同じ事をする 588 名無しさん@HOME [sage] 2010/02/20(土) 11 52 21 0 ID Be しかしトメ行方不明ってドコんい逝ったんだろう……ねwww 589 名無しさん@HOME [sage] 2010/02/20(土) 11 54 01 0 ID Be ×ドコんい逝ったんだろう ○ドコに逝ったんだろう 590 名無しさん@HOME [sage] 2010/02/20(土) 12 00 31 0 ID Be どっかで野垂れ死んでて身元が分からなかったら どこかの自治体の行旅死亡人扱いになってるかもね って書こうとしてチラ裏に誤爆ったorz 591 名無しさん@HOME [sage] 2010/02/20(土) 12 23 15 0 ID Be 人知れずあぼー(ry 次のお話→622
https://w.atwiki.jp/sin-changerowa/pages/105.html
ツンツンとした黒髪に赤いハチマキの少年がいた。 彼は、自分の手足を興味深そうにジロジロと見る。 そして支給された手鏡で自分の顔を観察し、呟いた。 「マジかよ、オレ人間になっちまったのか」 彼の名はミルモ。 人間の少女、南楓をパートナーとする、妖精族の王子である。 ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ 「うひょおおおお!チョコじゃねえか!」 リュックの中身を改めて確かめ始めたミルモが見つけたのは、これまたリュックであった。 そしてその中に入っていたのは、大量のチョコレート。 チョコが大好物であるミルモは、早速一つのチョコを取り出し、食べた。 「う……」 チョコを一口かじったミルモは、顔を俯かせて震え始めた。 味が気に入らなかった?あまりおいしくなかった? いや、そうではない。 「うっめええええええ!」 そのチョコは、物凄く美味であった。 見た目は市販のシンプルな板チョコなのに、その味は格別であった。 更に一口、もう一口と食べていく。 なんだろう。 食べるほどに、身体の底から力があふれてくるような、そんな感覚がした。 自分の中から、何かが生まれてくるような… ボン! 突然目の前に何かが現れた。 ミルモの目の前に現れた物、それは… 「チョコのマラカス…?」 ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ 「鐘木チョコ…うまそうな名前じゃねえか」 チョコのマラカスが目の前に現れた後、ミルモは食事をやめて再びデイバックを漁った。 そして、タブレットを取り出す。 先ほど現れたチョコのマラカス。 あれが、この肉体と関係あるものなのではないかと考えたのだ。 そして、その予想は当たった。 「お菓子の力で戦う菓子能力者(カシマスター)…さっき食ったチョコは菓子能力者専用のお菓子ってわけか」 プロフィールによれば、チョコの世界はオアズーケ王国によって施行されたお菓子禁止令というものにより人々がお菓子を食べられないらしく、チョコはレジスタンスに所属して正義の菓子能力者として仲間たちと共に打倒オアズーケ王国を目指して日々戦っているらしい。 「お菓子禁止令…オアズーケ王国許せねえ!」 プロフィールを読んだミルモは、自分事のように激怒した。 彼ら妖精族はお菓子が大好物であり、彼らの国は三食おやつに至るまでお菓子づくめなお菓子を主食としたような国である。 そんな妖精族の一員であるミルモにとって、オアズーケ王国の蛮行はとても他人事とは思えない許しがたいことであった。 「こいつの身体、返してやらねえとな…」 空に浮かぶ月を見ながら、ミルモは呟いた。 たとえ殺し合いをしなくても、3日経てば月が落ちてきて、みんな死んでしまう。 ミルモも、チョコの肉体も滅んでしまう。 そんなのはごめんだ。 ミルモ自身まだまだ生きてチョコをいっぱい食いたいし、パートナーである少女の願いだって叶えてやってない。 鐘木チョコだって、彼が元の世界に帰らなければ彼の世界はいつまでもお菓子を自由に食べられないままかもしれない。 「待ってろよチョコ!魘夢とか言う奴をぶっとばして、お前の身体、帰してやるからな!元の世界で…絶対にお菓子を取り戻せよな!」 ミルモは先ほど具現化した2本のマラカスを握る。 既にチョコのマラカスは溶けかけていて、形が崩れつつある。 魔法のマラカスではないので当然魔法も使えないが、しかし… 「鐘木チョコは剣やシールドなんかを出してたらしいけど…やっぱオレの武器は、これがしっくりくるぜ」 【ミルモ@わがまま☆フェアリー ミルモでポン!】 [身体]:鐘木チョコ@カシバトル [状態] 健康 [装備] なし [道具] 基本支給品、ランダム支給品0~2、大量の菓子能力者専用チョコ@カシバトル [思考・状況] 基本方針:魘夢をぶっ飛ばして身体を取り戻し、元の世界に戻る 66 スモール・ワールド 投下順に読む 68 鳴りやまぬ内、思いを馳せて
https://w.atwiki.jp/hyon/pages/18.html
333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/08/09(水) 10 10 01.37 ID PjQbzPoUO ドンドンドンドン 男「なんだよこんな朝っぱらから…まだ眠いっつーのに…」 ガチャ ダチ「男…」 男「ダチじゃん、どうした?」 ダチ「……」 男「?」 ダチ「いやったああああ!!俺、男に戻ってる!!」 男「なにぃ!?」 335 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/08/09(水) 10 14 30.71 ID PjQbzPoUO 男「そういえば、なんとなく体格がよくなってらっしゃる…」 ダチ「ふははははは!これでスースーするスカート生活とはおさらばだぜ!」 男「それは良かったな。それじゃ」 ダチ「ちょっと!閉めんなよ!」 男「元に戻ったら良かったじゃん。それじゃ」 ダチ「ま、待てって。そうだ!海行こう海!」 男「男と海に行く趣味はない」 ダチ「いいから!」 男「おい!」 336 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/08/09(水) 10 18 55.46 ID PjQbzPoUO 男「マジで戻ったんだな…」 ダチ「あぁ!」 男「清々しい顔がなんかムカツク…」 ダチ「あ!おい見ろよ!砂浜!海!」 男「騒ぐなよ!これが女のままだったらなぁ…」 ダチ「……なんだよ。嬉しくないみたいじゃねーか」 男「ま、お前が良ければ俺はそれでいいけどな」 ダチ「…う、うん」 男「それに、元気が空回りしてるぞ」ボソッ 338 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/08/09(水) 10 24 21.15 ID PjQbzPoUO ダチ「ババーン!」 男「うほっ!ブーメランパンツ…」 ダチ「男の主張しまくりだぜ!」 男「あれ?なんか太った?」 ダチ「はぁ?」 男「いや、たぶん気のせい」 ダチ「変な奴…さっさと泳ぐぞ。ひゃっほーい!」 男「……まさかな」 340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/08/09(水) 10 30 51.38 ID PjQbzPoUO ダチ「クロール!バタフライ!背泳ぎ~」 バチャバチャ ダチ「男に戻れて嬉しいな~楽しいな~」 バチャバチャ ダチ「楽しいな~…楽しいな……楽しくない」 バチャ… ダチ「男と一緒じゃなきゃ楽しくない…」 341 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/08/09(水) 10 34 50.34 ID PjQbzPoUO ダチ「お前なにしてんだよ~!!」 男「俺は別にいーいー」 ダチ「にゃ~んれ~!って、声が!?あれ?」 男「?」 ダチ「む、胸も!?どうしよ…海から上がれない…」 男「あいつ…やっぱり」 ダッ ダチ「男!」 男「あばよ!」 ダチ「逃げた!?」 344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/08/09(水) 10 45 29.75 ID PjQbzPoUO ダチ「ど、どうしよ。胸隠して上がるか?でも周りの目が」 男「ダァァァァチィィィィ!!」 ダチ「男!」 男「今行くぞおおお!」 ドッポ~ン ダチ「遅えよ!何してたんだよ!」 男「もしかしたらがあると思ってこれをな、持ってきてたんだ」 ダチ「女ものの…水着?」 346 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/08/09(水) 10 51 36.63 ID PjQbzPoUO 男「おいしょー」 ダチ「ちょっと!下脱がすな!」 男「あーりゃこりゃりゃ、マジで戻ってる」 ダチ「戻ったんじゃない!またなったんだよ!」 男「そういや、そうだったな」 ダチ「ひぅ!変なとこ触るなぁ…」 男「はい下穿けた~」 ダチ「自分でやる…」 男「お気になさらずに」 ダチ「あ…胸揉まないで…ん…」 男「はい上も完成」 347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/08/09(水) 10 57 29.03 ID PjQbzPoUO ダチ「まぁ…ありがと」 男「いいってことよ」 ダチ「また女になっちまったけど…」 男「いいんじゃねーか」 ダチ「うん」 ざわ… ざわ… ダチ「なんだ?みんな俺の尻の部分を…て!てててTバック!!」 男「バッチリ食い込み!」 ダチ「う、うわああああああ!」 350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/08/09(水) 11 03 23.50 ID PjQbzPoUO 男「民宿に無事帰還!」 ダチ「無事なわけあるか!公然の面々にケツを見られた…もうお婿にもお嫁に行けない…」 男「そんな大袈裟な…」 ダチ「グスッ」 男「…嫁だったら、俺が貰ってやるよ」 ダチ「えぇ?」 ぎゅっ 男「だからもう泣くな」 ダチ「男…」 男「ん?」 ダチ「てめーそうやって俺の胸の感触を…」 男「バレたか」 355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/08/09(水) 11 13 15.23 ID PjQbzPoUO ガタンゴトン ガタンゴトン ダチ「結局元に戻ったのも一瞬かぁ」 男「良かったじゃないですか、自分の特異体質のせいにできて」 ダチ「なにその他人事」 男「だって他人事だしぃ」 ダチ「こ、こいつ…」 男「それに夜、体が寂しいお前が俺の布団の中に入ってきて…」 ダチ「言うなぁ!」 男「でもなんで一回戻ったんだろうなぁ…」 ダチ「ほんと…なんだったんだろ?」 おしまいだけど……つづく?
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/958.html
288 名前: NPCさん 2005/03/23(水) 16 55 34 ID ??? シナリオから脱線して別行動とりたがる香具師にはどう対応してる? 俺の鳥取にも脱線しまくるのが1人居るんだが。仮にA。 現代物の探偵者やった時のことなんだけど 事件の調査中に突然A 「え、もうそんな時間?じゃぁ俺のキャラはバンドをやっていてそのライブがあるからそっちに行かないと~」とかぬかしてシナリオ放棄。 それだけだったらまだ良かったんだけど 俺「じゃぁ、残ったメンバーが近所の人達に聞き込みしていると…」 A(でかい声で遮って)「じゃあさ、ライブ会場は~でさぁ…バンドのメンバーはほにゃららとほにゃらら(名前失念。Aのキャラシートの裏にびっちり書いてあった謎のキャラ達)だから!」 俺「いや、だから君はバンドのライブに行っちゃってるから調査してないんだよね?」静かにしろ、の意味を込めて俺念押し。 A「そうだよ?だからさぁ、会場にお客どの位入ってるの?」 …どうやら脱線中のライブの様子を俺に描写して欲しいらしい。 俺「…じゃぁ、会場は満席だよ。立ち見もでてる。で、一方調査中の皆は…」 A「じゃ、「わりいな、厄介な仕事が入って遅れちまったぜ!」ってマネージャーに言って会場に入るよ、GM(台詞言ってから、待つA)」 …どうやら脱線中のNPCも俺に操作して欲しいらしい。 俺「…「お疲れ様でした。早くスタンばって下さい」ってマネージャは言ったよ。で、一方皆は…」 A(遮って)「じゃぁさ、判定は歌唱で良いよね。(勝手にダイス振って)いえーい、クリット~!じゃ、GM、売上どれ位かな?」 …最終的には俺が「君は今この場に居ない!」ってAが何か言うたびに連呼して、Aの暴走は止まったが… 294 名前: NPCさん 2005/03/23(水) 17 07 58 ID ??? 止まったというか、ぶっちゃけそのシナリオ中、そいつのキャラを完全にハブっただけなんだがなwAは終わった後も、何でハブられたのか理解してなかったらしくまだ毎回脱線してる。 ガープスなんで、シーン制はない。シーン制って偉大だとその時ばかりは思ったよ(俺は余り好きじゃないが) Aの恐ろしい所は、とにかく声がでかいこと。悪い奴じゃないし、サークル人数少ないからPLははぶれないのがなぁ… 297 名前: NPCさん 2005/03/23(水) 17 18 45 ID ??? 294 『自分は~なキャラだから~してるんだけど何が悪いの?』な人なのかねぇ。 そうなら、メタプレイをするように促してみるとか。 荒療治としてならば、そいつが何かをやってるところで事件を起こしたりする。 戦闘とかが起これば、「他のPLがいない状況だと辛い」とか思いはじめると思うし、そうなれば自然に修正されるんじゃないかね。 299 名前: NPCさん 2005/03/23(水) 17 42 02 ID ??? あぁ、それだwしょっちゅう言ってるよ「俺、こういうキャラだから~」 ただ、そいつばっかり構ってると、周りのまじめにプレイしてる連中が可哀想でならないんだよ。 大体、そいつの脱線引き戻す為にこっちは必死なのに「わりいな、また俺主役だぜ~」とか口走るからOrz 306 名前: NPCさん 2005/03/23(水) 18 48 15 ID ??? アドバイスありがとう…もう1度はっきり話してみるわ。Aに悪意はないと思うんだがな 言葉がいまいち通じてない気はする。遠まわしには何度か注意してるんだが…「こんなプレイは迷惑なんだよな」って感じで、他人事みたいにな。 「うん、そうだよねー居るよな、そういうのー」って頷かれて終わるわけだがw …諦めた方がいいのかな…Orz スレ59
https://w.atwiki.jp/pawaparo573/pages/180.html
マイライフきずなの埋めネタ ※プロ野球選手を始めとする、実在の人物、団体とは一切関係ありません。 「おう、小浪。男なら、もう覚悟を決めろよ」 「期待してるぜ~」 ファンで観客席が埋まったホームグラウンド。ざわざわとした歓声が、球場全体を包んでいる。 三●電機製の大型映像装置には、ユニフォーム姿のプロ野球選手・小浪球児が映っている。 球場内の人という人が、小浪に注目している。ここまでなら、試合後のヒーローインタビューと似たようなものだった。 小波は喋ることは不得手だが、チームの中心選手として活躍してきたため、ヒロインには慣れていた。 「さあ、小浪選手! 心の準備はできましたか!」 が、今日はシーズンオフである。試合後でもない。マイクを向けているのは、アナウンサーではなくスタジアムDJだった。 いつもは試合を盛り上げてくれる、あの威勢のいい調子で、小浪を煽る。 「これ、球団用の電話を、特別に細工したもんだからな~。球場全体にちゃんと聞こえるぜ~」 小浪と同期入団のチームメイト・奥居が、にやにやしながら、電話の受話器を渡した。 奥居ばかりではない。監督も、コーチも、先輩も、同期も、後輩も、皆にやにやしながら小浪に注目している。 球団のマスコットは、おどけた仕草で観客を盛り上げている。 小浪からは見えないが、スコアラーや、用具係や、ブルペンスタッフや、グラウンドキーパーなど、 選手以外の球団職員も、およそ球場内にいる顔見知りは、皆小浪に注目しているに違いなかった。 「では! 頑張パワフルズファン感謝デー企画、いきなり♥ラブコール! トップバッターの小浪選手、どうぞ!」 (誰だよ、こんな企画考えたのは、通したのは……名前だけで背筋がこそばゆくなる……) 小浪は所属するプロ野球チーム、頑張パワフルズのファン感謝デーに参加していた。 その中に、選手たちには伏せられていた企画に、いきなり♥ラブコール!――既婚者の選手が、 いきなり妻に電話して愛の言葉を囁き、しかもそれをファンや球団の同僚の前で実況されるという羞恥プレイ――があり、 中心選手では最年少の既婚者であった小浪に、そのトップバッターが託されてしまった。 (ちくしょう……コーチや監督は、どうせ後で同じように電話かけさせられるから、まだ溜飲を下げられるが…… 奥居とか、独身貴族の連中には、一方的に恥ずかしい姿を見られるだけじゃないか……) 球場全体が、いつの間にか固唾を飲んで見守っていた。 小浪が自宅の電話番号を押す音が、球場内に響く。コール音が始まる。 (これ、留守電とかにつながったらどうするんだろうなぁ。企画としてはエラーどころの話じゃないよな) 小浪が他人事のような心配をしている内に、コール音が途切れた。 もしもし、小浪です――小浪にとっては聞き慣れた、愛しい妻の声が、球場内にわずかにエコーした。 元警察官で、強い意思を感じさせる、凛とした声。この時点で、観客席にどよめきが走っている。 「もしもし、小浪です――違った、球児です。電話だけど、伝えたいことがあって、さ」 「その声は、主様だな。いつもと違う番号だから、どうしたかと思ったが……メモなどは必要?」 観客席のあちこちから悲鳴が聞こえた。 たまたま運悪く、飲み物を口に含んでいたファンは、ほぼ全員が飲み物を吹き出した。 「あ、あ、あるじ、さまって、そう呼ばせてるんですか……?」 あの淀みない喋りを披露していたDJが、なんと噛んでしまった。小浪は周囲の反応を無視することにした。 「一言だけだから、ちゃんと聞いててくれればいいよ。きずな、愛してるよ。これからも、よろしく」 「あ、あい……愛って、あの」 「そう、ラブの、愛」 「……そうか、私も愛してるぞ。主様」 球場全体が悲鳴に包まれたのは言うまでもない。
https://w.atwiki.jp/erogekisei/pages/71.html
意見書 私たちは、「エロゲ販売規制問題まとめwiki」という、アダルトゲームの規制反対活動を行っているユーザーたちの集まりです。 我々はユーザーとして、昨今強まる規制の風潮と、それに対するソフ倫やメーカーの対応に不満を感じています。 メーカーの方々も大変お忙しいと思いますが、メーカーが自由な作品を作れユーザーがそれらを購入できる環境を守るためにもメーカーの方々にも明確な問題意識を持って行動していただきたいです。 そこでユーザーの立場からソフ倫及びメーカーに対して意見を述べるために今回意見書を送付させていただきます。 エロゲ販売規制問題まとめwiki http //www28.atwiki.jp/erogekisei/ 編集 河窪 陽介 1.意見の趣旨 我々ユーザーは法的規制と同様に過度な自主規制についても問題視しております。 昨今の性暴力ゲーム問題、児童ポルノ法改正問題などアダルトゲームを規制する動きの中で自主規制を行うことはやむをえない面もあるでしょうが、過度な自主規制は表現の自由を著しく制限するものであり、業界の多様性と活力を損なうことは避けられないでしょう。 また自主規制により表現が規制されれば、最も大きな犠牲を負うのは我々ユーザーであります。 さらにソフ倫の活動費の最終負担者も我々ユーザーであります。したがって、我々にはソフ倫に対して意見を述べる権利があり、ソフ倫にはユーザーの声に耳を傾ける責任があると考えます。 そして我々は、業界がここまで巨大化してしまった以上、ソフ倫の関係者がさまざまなところで述べている『嵐が過ぎるまで大人しくしている』という考えは非合理的であると考えます。 そこで我々『エロゲ販売規制問題まとめwiki』は、ソフ倫に対して安易な規制に頼らない政治活動社会活動を行うように、貴社が理事もしくは会員として働きかけるようお願いしたいです。 2.意見書本文 2-1.メーカーの方々は決して他人事のように考えず、真剣に規制問題に取り組んでいただきたい。 この問題を決して他人任せにせず、まずは社内社外問わずに情報交換と意見交換を行い、明確な問題意識の下で実際の行動につなげていただきたいです。 2-2.ソフ倫には安易な自主規制を控えるよう理事もしくは会員として働きかけていただきたい 社会から受け入れられるための手段として自主規制はやむをえないというソフ倫の見解はある程度理解できますが、社会に受け入れてもらう手段は自主規制以外にも数多く存在します。 社会に受け入れてもらうという使命は場当たり的な自主規制ではなく、戦略をもった政治活動社会活動によって達成していただきたいです。 その上で、自主規制はやむを得ぬ必要最低限度に抑え、できる限り他の手段を取っていただきたいです。 そして貴社には理事もしくは会員としてソフ倫に対してそのように働きかけて欲しいと思います。 2-3.ソフ倫には積極的な政治活動を行うよう理事もしくは会員として働きかけていただきたい 現在政治家や役所で詳しい情報を把握している者は非常に少なく、情報の少なさから要らぬ誤解を招いていることが多いです。 したがって、ソフ倫には常日頃から政治家や役所に対して正しい情報を周知することにより、社会からいらぬ誤解を受けることを防ぐ活動を行っていただきたいです。 そして貴社には理事もしくは会員としてソフ倫に対してそのように働きかけて欲しいと思います。 2-4.ソフ倫には論客を雇うよう理事もしくは会員として働きかけていただきたい ソフ倫は論客を雇うなどして、己の意見を代弁や理論武装を積極的に進めていただきたいです。 学会などには法律論だけではなく文化論、社会論などからもポルノ規制に反対している方々が沢山います。その方々の力と権威を借りるべきだと思います。 そして、貴社には理事もしくは会員としてソフ倫に対してそのように働きかけて欲しいと思います。 2-5.ソフ倫はユーザーに対し、今まで以上にその活動を周知するよう理事もしくは会員として働きかけていただきたい ソフ倫の運営費の最終負担者はユーザーです。ですから、ソフ倫はユーザーに対しその活動を説明する責任ががあると考えます。 ソフ倫の活動の詳細を最終負担者である我々ユーザーにもっと開示していただきたいです。 そして、貴社には理事もしくは会員としてソフ倫に対してそのように働きかけて欲しいと思います。
https://w.atwiki.jp/negiijime2/pages/339.html
ピーーーーーー!! 古の応援も空しく、試合終了のホイッスルが鳴った。日本の優勝だ。 古「うっ・・・・ううぅ・・・・うわああああっ!!」 その場に崩れ落ち、肩を震わせて泣く古。 4-Aの生徒はその古の姿に何も出来ず、何も言えなくなっていた。 急に麻薬が切れたかの様だった。先ほどまでお祭り騒ぎで、敵である、中国人である古になら何をしてもいい。 そんな空気が当たり前の様に流れていた。しかし、いざ日本が完勝してしまえば、そこに残るのは罪悪感と空しさ。 誰もが自分が、自分だけが悪いのではない。と責任を押し付け、無関心を装いたくなる重苦しい雰囲気。 古「うぅっ・・・悔しいアル・・・やっぱり自分の国が負けるのは悔しいヨ・・・・」 一同「・・・・・・・・」 古「・・・でも、最後に中国を応援できて良かたね。おかげで素直に日本の優勝を喜べるよ」 アジア杯は終わった。だが、中国の反日感情は治まったわけではないし、 今まで無知、無関心であった日本国民も中国を見る目が少なからず変わっただろう。 それでも、4-Aは以前の姿に戻った。 古は無視されたり物を投げられる事はなくなり、また彼女の方もクラス全員に以前と同じように明るく、お馬鹿に振舞う。 クラスメイトは皆まだ、古に対する後ろめたさを感じていたが、彼女の方から何事も無かったように接してくれるなら 自分たちもそうした方が良いと、思いを内に秘めたまま、古と笑いあった。 古「にょほほ」 そんな古を遠巻きに見つめるのどか、ゆえ、パルの三人がいた。 パル「・・・・あの子・・・元気だね。クラス全員からあんなに酷いイジメ受けてたのに・・・・」 ゆえ「私だったら・・・もうこのクラスの人間と普通に接するのは無理です・・・・」 のどか「・・・普通に接してるフリをしてるだけだよ」 パル「・・・・やっぱそうかね」 ゆえ「それが互いのため・・・・というのはバカでもわかりますからね」 のどか「昔いじめっ子といじめられっ子だった人たちが、今は仲良くしてる・・・って割とあるよね。 なんだか良い話に思えるけど、実情は違うんだよ。・・・・いじめられた方は決していじめた方を許してない。 今がどうであろうと、いじめられた過去と心に負った傷は消えないから。 でも、いじめられるよりだったらいじめないでいてもらえる方が100倍マシだから表面上だけはいじめっ子と仲良くする。 私をいじめたあなたを絶対許さない。と言いたくてもそんな勇気ないから」 ゆえ「・・・・・経験者は語るですね」 パル「まぁ、うちらも他人事じゃないけどね・・・・」 その時、3人の背後に一人の少女が近づいてきた。 このか「なんか面白そうな話しとるな~。ウチも混ぜてぇな」 のどか「い・・・・いえ、なんでもない・・・・です」 このか「そうやよね~、そんな勇気ない。って今自分で言うてたもんな~。 あと、忘れんでな~あんた等3人はウチと一緒におるから虐められずにすんでるんやえ~」 パル「・・・はい」 ゆえ「はいです・・・」 古はその日、日本に戻ってきた超の屋台で久しぶりに彼女の中華まんを食べていた。 超「・・・・相当酷い目にあったみたいネ」 古「まァ・・・仕方ないよ」 超「仕方なくは無いと思うね。古がこの国に何をしたってわけじゃないのに」 古「・・・今回の件は正直、中国人として恥ずかしく、申し訳なく感じたね。 だから、私にぶつけてみんなの気が晴れるならそれでもいいと思たよ」 超「以前から思てたけど・・・・きみはじつにばかだな」 古「でも、バカのいい所は嫌なこともすぐ忘れる所ヨ!」 完
https://w.atwiki.jp/kimo-sisters/pages/1042.html
549 名無しさん@ピンキー sage 2010/04/24(土) 21 13 28 ID LirD6WJ0 ブラザーコンプレックス、俗に言うブラコンというのをご存じだろうか? 兄弟に対して恋愛じみた感情を抱く事らしい。正確には違うのかも知れないが、本筋ではないから 間違っていてもお許し願いたい。 ブラコンといっても読者の幸運なる99.9%にとっては、架空世界の出来事かせいぜいうわさ話、要するに 他人事だろう。だが残念なことに僕は、残り0.1%に属している。一つ下の妹が少々…いや、かなり病的な レベルのブラコン故に。 小さい頃から、よく僕について歩く妹ではあった。女の子なのに一人称が僕なのも、僕の真似をしたのが 始まりかも知れない。しかし、長じてからの妹の行動は、そんな可愛いものでは済まなくなってきた。 姉妹のいる男性諸君。あなたの姉妹が自慰する姿を見たことはあるだろうか? ある人はごく少数だろうし、 あっても大抵は不幸な偶然の産物だろう。僕の妹は違う。僕の帰宅時間に僕の部屋、僕のベッドの上で、 全裸で僕の下着を抱えて悶えているのだから。帰宅した僕の面前で、絶頂する姿を見せつけたのだから。 僕が驚きのあまり硬直していると、妹はベッドから起き上がると、自らの愛液にまみれた腕で僕に抱きつき、 耳元で囁くように愛を告白した。 やりたい盛りの筈の僕だが、裸の女の子に抱きつかれても「その気」にはならなかった。本能は近親を避ける というのは本当だったようだ…いや、反例が僕に抱きついているか。 かといって冷静を保てた訳じゃない。「ぼ、僕たちはきょうだいだよ…」と芸のないセリフを口にして 妹の体に毛布をかぶせ、自分の部屋に戻らせるのがやっとだった。 そして妹のリミッターは吹き飛んだ。 風呂やベッドに乱入してくるのは当たり前。僕の留守中には部屋に入り込んであちこち探し回ったり、僕のベッドで ……していたり。恋愛感情という次元を明らかに超えていた。兄妹という問題を除いても、これではストーカー そのものだ。 そして限界点がやってきた。僕がクラスの女の子と付き合っていると誤解(ああ、幸か不幸か誤解だ)した妹が、 刃傷沙汰に及ぼうとしたのだ。何とか誤解を解いて未然に防げたが、妹が刃を収めたのは、「誤解」だと納得したから でしかない。本当に僕に恋人が出来たら、そうでなくても事が起きる前に誤解を解くことが出来なければ…流血は必至だ。 事ここに至り、僕は両親に全てを話した。 驚愕した両親だが、僕の必死の訴えと、何より妹自身が実にあっさりと自らの異常な思慕を認めたため、事の次第を 信じるしかなかった。故に僕の提案を割合あっさりと受け容れてくれた。 提案とは、僕が妹の前から姿を消すという単純なものだ。僕は遠くにある全寮制の男子校に入学し、卒業まで 家には帰らない。両親は僕の居所を、絶対に妹には教えない。万一知られても、男子校に入ってはこれまい。 3年間の冷却期間を置けば、妹の心境も変わるだろう。 僕は親元を離れた。 そして…騒がしくも平穏な男子校での一年が過ぎ、春が訪れた。 入学式を終えた新入生が、列をなして寮に向かってくる。卒業した先輩に代わる、僕の新しいルームメイトも あの中にいるはずだ。どんな奴かな? 先輩が僕にしてくれたように、出来るだけ親切に、そして仲良くやって 行きたいものだ。 などと思っていると、ドアがノックされた。ドアを開けると真新しい制服に身を包んだやけに華奢な一年生が ……いや、お前は…… ルームメイトは顔を上げると微笑んだ。 「探したよ…お兄ちゃん」 -----「妹・ルームメイト」 FIN-----
https://w.atwiki.jp/lovetrick/pages/166.html
不老不死 by 初代名無し さん 2 奈緒子は、近所の公園にいた。 1月1日の午前中、元旦である。 公園には子供やヤンママの姿もなく、奈緒子1人きりだ。 寂しげにブランコを揺らすその姿は、 まるで誰かの迎えを待っている子供のようだ。 友達が母親の声に、夕焼けの紅に帰路を急かされ帰っていく中、 誰も迎えに来てくれない事を知っていながら、 淡い期待を抱いてブランコを揺らす子供のようだ。 事実、奈緒子は孤独を感じていた。 振り返れば上田がいる、 そんなうっとうしくも幸せな生活を送っているにもかかわらず。 奈緒子は昨日の事を思いだしていた。 12月31日、大晦日である。 上田は喜々として落ち着かない。 まるでプレゼントをお預けされている子供のようだ。 「YOU、まだ準備できないのか? そろそろ出かけるぞ。」 準備万端の上田に対して、 奈緒子は出かける準備など全く出来ていない。 する様子もない。 「上田さんって毎年こんな事してるんですか?」 そんな奈緒子に、 上田は吐き捨てるように言い返す。 「あぁー、イヤだイヤだ。 これだから心の貧しい者はイヤなんだ。」 いいか、除夜の鐘と言うのはだな、 一年の節目であり、区切りとなる重要な行事なんだ。 百八つの煩悩を取り除く、実に重要な儀式なのだ。」 「あぁー、だから上田さんは毎年行くんですね。」 ムッとする上田をよそに、奈緒子は全く行く気がなさそうだ。 だが、上田はどうしても行きたい。 "習慣は人間に日々の正確さを与える"が信条であるし、 彼は、信心深く迷信深い純日本人だからである。 「うるさい。黙れ。 そもそもだな、我が上田家は先祖代々、熱心な仏教徒なのだ。 お婆ちゃまの命日には墓参りを欠かした事はないし、 除夜の鐘だけじゃない。 初詣にも必ず行ってるんだッ。」 「それって仏教か・・・?」 やはり奈緒子は全く興味が湧かない。 しかし、嫌がっても、結局上田に連れて行かれるのは分かっている。 奈緒子は渋々出かける準備をして、上田と出かけることにした。 時計の針が12時を回り、 日付だけでなく、年も2002年から2003年に変わった。 新しい1年の始まりである。 上田と奈緒子は新年を除夜の鐘を突きながら迎え、 マンションに帰ってきたのは1時を少し過ぎた頃だった。 「いやぁー、突いた突いたァ。 まさか、除夜の鐘があんなに燃えるものだったとは。 あの、はらわたに染みる感じが堪らないですね。 ねえ、上田さん。」 行くときは渋々だったが、 よっぽど除夜の鐘が気に入ったらしく、 奈緒子は興奮覚めやらぬ様子だ。 「・・・バカか、YOUは。 除夜の鐘はな、百八つって決まってるんだ。 それを、百八つ越えてもガンガン叩きやがって。 おかげで、私が住職さんに怒られたじゃないか。 はぁーナンマンダブナンマンダブ・・・。」 何か見えるのだろうか? 上田は天井を仰ぎ、手を合わせて拝んでいる。 住職に怒られたのが、よっぽど堪えたのだろうか。 しかし、奈緒子は全く他人事のようだ。 「まぁ、いいじゃないですか。 これで1年の区切りがついたんでしょ? だったら、イヤなことはサッパリ忘れて、 新しい気持ちで新年を迎えましょうよ。」 「・・・確かに。それも一理ある。」 奈緒子に上手く丸め込まれてしまった感の上田であるが、 まだ奈緒子に伝えなければならない事があった。 「これで2002年の行事は全て消化した。 では早速だが、今からは2003年最初の行事を執り行うぞ。」 奈緒子には見当が付かない。 「何ですか、最初の行事って?」 上田は拳で天を突き言い放つ。 「一年の計は元旦に有り! 姫始めだっ!!」 奈緒子は固まったつぶやいた。 「コイツ、 やっぱりバカだ・・・。」 ~ つ づ く ~ NEXT>>
https://w.atwiki.jp/legends/pages/3057.html
ビルの屋上に立ち、街を見下ろし 彼女は、口元に笑みを浮かべて両手を広げた まるで、タクトを手にした指揮者のように 「さぁさ、始めましょうか…」 さぁ、見ているがいい、H-No.360 我々の邪魔をした報いを受けるがいい 学園祭の準備で、どうしても帰りが遅くなってしまう やや早足で帰路についていた佳奈美 …しかし 目の前に現れたそれに、思わず足を止める 「え…な、何?」 それは、蛇 巨大な、蛇に見えた どれくらい巨大か? ……大口を開ければ、佳奈美などあっさり丸呑みにできそうなくらいの、大きさだ そして、蛇の種類に詳しい者が見たならば…その蛇が、恐ろしい毒を持っている種類の蛇である事が、わかっただろう 蛇は、その巨大な口を開き その口から覗く鋭い牙が、佳奈美に襲い掛かり………----- くんっ、と 佳奈美の体が、後方に引っ張られる その結果、蛇の牙は佳奈美の体に届かず …代わりに 蛇の、体に…黒い細い何かが、無数に絡み付いて 次の瞬間、蛇の巨体はバラバラに引き裂かれた 「ぁ……」 「佳奈美、無事かっ!?」 「ひ、宏也さん…」 佳奈美を救ったのは、黒服H-No.360…広瀬 宏也 佳奈美の体を片腕で抱きしめながら、宏也は自分がバラバラにした蛇の残骸を睨み付けた …復活してくる様子は、ない (…巨大化した生物…しかも、この蛇、確か…) …宏也自身は、直接見たのは今回が初めてだが だが……辰也から、話を聞いたことがある 確か、この都市伝説を使うのは…… …囲まれたか ヘンリエッタは、小さく舌打ちした まぁ、この程度、自分の相手になどならないが 「じゃが、数が多いのは面倒じゃのぅ…一般人が、通りかかるとも限らん」 自分を囲む、人間大の大きさの蛇の群れ その全てが、毒蛇だ だが、こんな巨大な毒蛇など、通常存在しているはずがない …都市伝説の、力 「……H-No.2か。何を考えておるか、動き出したか…」 ゆっくりと、蛇達はヘンリエッタを追い詰めるように、包囲網を縮めてくる ………ニヤリ ヘンリエッタは、その形の良い可愛らしい唇を、笑みの形に歪めた 「…じゃが……どちらにせよ、甘く見られたものよ。たとえこの時間帯とは言え、妾をこの程度で殺せるとでも?」 ざわり 殺意をまとう、ヘンリエッタ その気配に、蛇達は…まるで、自分達に睨まれた蛙のように、震え上がった 走る 走り続ける 逃げる 逃げ続ける 自分を追うそれから、春風 愛華は逃げ続けていた 巨大な、蛇 恐らくは、都市伝説の影響を受けている、それ 直接的な戦闘能力の低い自分では、それをどうにかすることができない こちらが先に気付いてさえいれば、歌い始めてしまえばいいだけだが……相手が先にこちらに気付き、襲い掛かってきたならば、歌っている暇などない 歌えなければ、彼女の都市伝説は発動できない だから、ただ逃げていた 自分を担当している黒服に連絡しようにも、相手はその隙さえ与えてはくれないのだ 彼女はただ、逃げることしかできない 「-----っ、あ……!」 …しかし とうとう、脚に限界が来た 足がもつれて、転びそうになる 一瞬、脚が止まり その隙を逃さぬように、蛇が彼女に飛び掛る 直撃は、避けた しかし、その牙は、愛華の肌をかすって 「……………ぇ」 その、瞬間 全身の力が、抜けた 思考が、薄まっていく 掠った傷口から、毒が入り込んだのだと、どこか他人事のように、理解して 薄れゆく意識の中、愛華が最後に見たものは 今度こそ愛華を飲み込もうと、蛇が大口を開けて迫ってきている姿だった to be … ? 前ページ次ページ連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者