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関連 → ヤンマとアカネ OLとシオカラトンボ 1 859 ◆93FwBoL6s.様 世界中のカップルは死ねばいいのに。 そうすれば、少しは気が晴れるというものだ。憎しみで人が殺せたら、と言う言葉が頭から離れない。普段は気にも留めない光景がいちいち癪に障り、八つ当たりしたくなるが辛うじて理性で押さえ込んだ。 夜に移り変わった街を行き交う雑踏の一部になりながら、ほづみは顔を強張らせて大股に歩いていた。そうでもしなければ、腹の中で煮え滾っている苛立ちが噴出して、誰彼構わず当たり散らしそうだったからだ。 あんな女のどこが良い。顔は化粧で塗り固められ、相手を選んで媚を売り、口を開けば悪口しか言わないような女なのに、女子社員全体からの評判も悪いというのに、なぜあんな女に寝取られなければならない。浮気をした挙げ句に易々と乗り換えたのだからその程度の男なのだ、と思おうとしても、悔しくてたまらない。 ほづみとその男は、社内恋愛だった。よくある話で、飲み会で打ち解けたことを切っ掛けに交際を始めた。ほづみも彼のことは前々から素敵だと思っていたし、趣味も合い、気も合い、将来のことも考え始めていた。彼自身も結婚話を仄めかしていたし、このまま行けば、と思っていた矢先に浮気されて捨てられてしまった。しかも、その相手は、入社直後から手当たり次第に男を食い散らかしていることで知られる女子社員だった。 今日、社員食堂で浮気相手を伴った彼から別れ話を持ちかけられた瞬間、怒るよりも先に呆れてしまった。ドラマのように彼とその女に水を掛けることも出来ず、文句を言うことも出来ず、気力すらも失ってしまった。それでも午後の仕事はいつも通りにこなし、同僚には明るく振る舞ったが、一人になると怒りが沸いてきた。だが、その鬱憤をぶつける相手もいなければ物もないので、ほづみは苛立ちに煽られて歩調を早めていた。 人通りの多い駅前商店街を抜け、なるべく明るい道を選びながら歩いていると、緑地公園に差し掛かった。街灯の黄色い光に映し出された公園には、数ヶ月前に突如として灰と化した木々の残骸が降り積もっていた。一見すればただの灰にしか見えないが、魔力由来の毒性があるとの話で、片付けようにも片付けられないらしい。立ち入り禁止を示す黄色いテープが貼られ、灰の飛散を防ぐためにスプリンクラーが水を吐きながら回っていた。 だが、そんなことはどうでもいい。今はとにかく早々に家に帰って、酒でも喰らって不貞寝したい気分だった。緑地公園から目を外したほづみが歩き出そうとすると、前方から振動音を伴った影がふらふらと飛んできた。びいいいいん、と独特の音を発しながら街灯に近付いてきた物体は、頭から街灯に衝突し、無様に落下した。 「あいだあっ!?」 素っ頓狂な声を上げた物体は、強かに打ち付けた部分を三本の爪で押さえ、長い腹部を反らした。 「あーもう、マジ最悪…。つか、日没マジヤベェ、方向感覚マジダメだし…」 若者言葉でぐちぐちと文句を零している物体は、よくよく見てみると、最近頻繁見かける水色のトンボ人間だった。彼はほづみの住まう安普請極まりないアパートの住人と友人なのか、週末に訪れては夕方頃に帰っていくのだ。彼よりも体格が立派で派手な外見のトンボ人間と、ケンカのようなじゃれ合いをしている様子も時折見かけていた。だから、面識はなかったが知っていた。ほづみは彼を眺めていると、視線に気付いたのか、こちらに振り向いた。 「あの、なんすか?」 「君、今いくつよ?」 「高二っすけど、それがどうかしたんすか? つか、お姉さん、俺っちになんか用っすか?」 「高二か…」 昆虫人間は外見で年齢が計れないから一応尋ねてみたが、それなら充分イケる。 「あんた、私とヤってみない?」 ほづみが躊躇いもなく言い切ると、トンボ人間は数秒間硬直し、そしてぎちぎちと顎を軋ませた。 「え、てか、なんすか、つか、それってアレっすか!?」 「それ以外に何があるってのよ。んで、するの、しないの、どっちなの?」 「つか、マジヤバくないっすか、てか、そんなん有り得るわけ?」 「大丈夫よ、人間と虫じゃ交尾しても孕まないから。どっちも後腐れなくていいでしょ」 「いや、てか、それって…」 ぎちぎちぎちと顎を鳴らしながら、トンボ人間は大きな複眼が付いた首を捻った。 「あー、でもなー、てか、そういうの、つかマジヤベェし…」 「するかしないかどっちかを答えりゃいいのよ、あんたは」 「えー…」 トンボ人間はぐりぐりと頭を捻っていたが、複眼にほづみを映した。 「ぶっちゃけ、したい、ってーか、俺っちマジ童貞だし、つかお姉さんならマジイケるし」 「そう、だったら一緒に来なさい。私の部屋に」 「へあ!?」 驚いて顎を全開にしたトンボ人間に、ほづみはにじり寄った。 「何よ」 「てか、これ、なんかの罠っすか何なんすか! 俺っち、お姉さんに喰われるんじゃないっすか?」 「そうよ。これから私があんたを喰うのよ」 ほづみはトンボ人間の上右足を掴んで引っ張り起こし、引き摺るようにして歩き出した。 「てか、お姉さん、どこの誰なんすか? まずはそれから教えてもらいたいっす、つかマジで」 ほづみに引っ張られるまま歩くトンボ人間は、上体を曲げてほづみの横に顔を出した。 「あ、俺っち、シオカラっすシオカラ」 「ああ、そうなの。私は後で教えてあげるわ」 口ではそう言ったものの、教える気など更々ない。ほづみは、シオカラと深い関係になるつもりは毛頭ない。アパートの二階に住んでいる高校生の少女や大学生の青年のように、人間以外を愛する嗜好はないからだ。少女の相手はシオカラと同じトンボ人間だから生き物だからまだ解るが、大学生の青年の相手は全身鎧だ。理解出来るわけもなく、するつもりもない。だから、シオカラを部屋に連れ込むのも、気晴らしをするためだ。 それ以外の理由もなければ意味もない。 部屋に引っ張り込むと、シオカラは途端に大人しくなった。 雑然とした六畳間の居間に正座し、四枚の透き通った羽をしゅんと下げ、顎を鳴らすどころか開きもしない。それというのも、この部屋の真上に住んでいるのは、シオカラの先輩であり兄貴分であるヤンマだからである。シオカラは、つい今し方真上の部屋から出てきたばかりであり、天井からヤンマと茜の会話が漏れ聞こえてきた。そして、斜め上からは大学生の青年、祐介とその恋人であるリビングメイルのアビゲイルの甘い会話が聞こえる。シオカラはヤンマだけでなくその隣人達とも親交が深く、特にアビゲイルには世話になりっぱなしなのだという。だから、そんな相手にこんなことを知られてはまずい、と小声で言い終えたきり、シオカラは黙り込んでしまった。 シャワーで軽く汗を流したほづみは、空きっ腹にビールを流し込みながら、正座するシオカラを睨み付けていた。確かにこのアパートは壁が薄く、二階から異種族カップルの睦み事と思しき声が聞こえることは決して少なくない。だから、別にこちらが音を立てても構わないどころか、せっかくだからやり返してやるべきだとほづみは思っていた。だが、シオカラはとてもじゃないがそうは思えないらしく、昆虫標本のように硬直したまま、微動だにしなかった。 「根性なし」 ビールを飲み干したほづみが言い捨てると、シオカラはびくっとした。 「いや、その、だって、兄貴がいるんすよ!? ヤンマの兄貴が! てか、マジヤバすぎてパネェっすよ!」 「それぐらいことで、童貞捨てるチャンスをフイにするわけ?」 「そりゃ、マジそうなんすけど…」 「じゃ、私があんたを好きにするわ。でも、出すモノは出してよね」 ほづみはビールの空き缶をテーブルに置いてから、寝間着にしているTシャツを捲り、一息で脱ぎ捨てた。うお、とシオカラは後退りかけたが踏み止まり、触覚を動かして興味深げにほづみの上半身を凝視していた。シャワーを浴びる際にブラジャーは外したので、かすかに水気を帯びた柔らかな乳房が露わになっていた。一気に脱がないと変な照れが生まれるので、ほづみはハーフパンツごと下着も脱ぎ、Tシャツの傍に投げた。 「あんたってさ、人間にも欲情出来る質?」 シオカラの前に屈んだほづみが問うと、シオカラは声を裏返した。 「ま、まあそうっすね! てかマジイケるっすよ!」 「じゃ、あんたのチンコはどこ? 私、虫のがどこにあるかなんて知らないのよ」 「ああ、それならこっちに」 シオカラが長い腹部を曲げてほづみの前に出すと、ほづみはその腹部を掴み、先端を突いた。 「だったら、すぐに出しなさいよ」 「いや、すぐに出せって言われても、つか俺っち、出したことあるようなないような…」 「ふうん」 面倒だが、これはこれで面白いかもしれない。ほづみはぺろりと唇を舐め、シオカラの硬い顎に触れた。 「キスからしてみる?」 「あ…はい」 シオカラは戸惑いながらも頷き、ぎち、と顎を開いた。ほづみはシオカラの顎の中を見、少しだけ畏怖した。人間の頭など、簡単に噛み砕けてしまいそうだ。歯は一本も生えていないが、その代わりに顎の縁が鋭い。奥に引っ込められている細長い舌は、ほづみを探るように恐る恐る伸びてきたので、ほづみはそれを銜えた。 ほづみはシオカラの舌に自身の舌を絡めながら、唇で柔らかく噛み、吸い付き、人のそれのように扱った。何をどうすれば欲情してくれるのか解らないが、何もしないよりは良いだろうと、ほづみはシオカラを愛撫した。 ちゅぷん、とほづみの口から細長い舌を引き抜くと、シオカラはにゅるりと顎の中に舌を戻し、触覚を揺らした。ほづみは唇から顎に伝った互いの唾液を手の甲でぬぐってから、触覚を忙しなく揺らすシオカラを見上げた。 「んで、どうよ?」 「えーと…」 シオカラはぎこちなく顔を上げ、細長い腹部の先を挙げてみせると、太い針のような生殖器官が露出していた。 「言うまでもない、っつーか、てか俺っち反応良すぎってーか…」 「あら、結構立派ね。でも、ちょっと濡らした方がいいかもね。このまま突っ込んだら痛いわ、私が」 ほづみは身を屈めてシオカラの生殖器官に顔を寄せると、落ちてきた髪を掻き上げてから、銜え込んだ。だが、全部口に入るわけがなかった。外骨格なので最初から強張っていて、唾液とは違う体液の味がする。これもまた感じる部分が解らないし、人間ほど潤っていないので、ほづみは丹念に生殖器官を舐め回した。 溜めた唾液を先端に落として濡らしてから、唾液を広げるために舌で下から上に舐め上げ、穴を指で探る。生殖器官の根元にある分厚い膜に覆われた筋肉にも、唇を当てて吸い付き、感じるかどうか試してみた。 「う、くぉ」 シオカラは低く呻き、ぎちりと顎を擦り合わせた。 「なあに、感じるの?」 ほづみがにやけると、シオカラは触覚を立てた。 「感じる、っていうか、なんかこう、ぞわぞわっと変な具合に…」 「それが感じるってことよ。本当に童貞なのね、あんたは」 「じゃ、じゃあ、お姉さんの方はどうなんすか?」 「面識のない男子高校生を連れ込んで銜え込もうとしている女が処女に見える?」 「いえ、全く」 「だから、何も気にすることはないのよ。あんたは、私に乗っかられてりゃいいのよ」 ほづみは唾液で濡らした指を陰部に差し込み、自分の具合を確かめてから、シオカラの長い腹部に跨った。挿入しやすいように広げた陰部に先端をあてがい、体重を掛けて徐々に腰を下ろすと、胎内に押し入ってきた。 「あ…すご…」 人間のものとは違った異物感にほづみは身震いし、シオカラの肩を掴んだ。 「く…あ、あぁぁ…」 いきなり奥深くに至ってしまい、ほづみは背筋を這い上がる痺れを感じ、シオカラの肩を掴む手に力が入った。彼氏だった男に浮気されてからというもの、体を持て余していたからだろう、呆気なく昇り詰めてしまいそうだ。だが、すぐに終わってしまうのは勿体ない気がして、ほづみはシオカラの頭を抱き寄せてゆるゆると腰を回した。 「お、おお?」 複眼を二つの乳房に覆い尽くされ、シオカラは妙に嬉しくなった。虫とは異なる匂いが、短い触覚をくすぐった。ヤンマの恋人でありシオカラも幼馴染みである茜の匂いとも、クラスメイトの真夜の匂いとも違い、濃密だった。二人の匂いは未成熟な青さが垣間見える匂いだが、ほづみの匂いはどこをどう捉えても強い、女の匂いだった。汗を流したばかりの肌には新たな汗が滲み始めていて、ほづみが腰を振るたびに外骨格に擦り付けられていく。 「あ、はぁ、あぁ、あぁっ」 ほづみの下半身から聞こえる粘ついた異音に、熱い吐息混じりの喘ぎが重なる。 「悪く、ないわねっ、虫っ、てのも!」 一心不乱に腰を揺すりながら、ほづみはシオカラの頭部を胸元から外し、見下ろした。 「ねえっ、あんた、私のこと、どう思うっ?」 「ど、どうって、そりゃ…」 シオカラは目の前で揺れるたわわな乳房と腰を締め付けてくる太股を凝視し、言い切った。 「マジエロくてパネェっす!」 「あ、そっ、でも、まあ、いいわっ!」 ほづみはじゅぶりと腰を深く下げ、シオカラの外骨格を思い切り握り締めた。 「あ、あ、ああああぁっ!」 腰を揺する間に高まっていた快感が膨れ上がり、ほづみは仰け反り、自身の陰部が収縮するのを感じた。 「ぁ…はあ…」 達した余韻を味わいながら、ほづみは乱れた髪を掻き上げ、荒い呼吸を整えた。 「どうする? もう一回ぐらいヤる?」 「マジそうしたいっすけど、でも、もう時間が…」 門限が、と小声で付け加えたシオカラに、ほづみは変な顔をした。 「あんたはオスでしょうが」 「俺っちもマジそう思うし、親にも意見したんすけど…」 「ま、いいわ」 んぅっ、と声を漏らしながらシオカラの生殖器官を引き抜いたほづみは、下着を拾って身に付けた。 「私も気が済んだし、もう帰っていいわよ」 「え、あ、はあ」 シオカラが腰を浮かせかけると、ほづみはティッシュ箱を押し付けた。 「でも、その前にちゃんと拭いてから行きなさいよね。結構溜まってたみたいで、だらだら出ちゃったから」 「あー…そう、っすね」 シオカラはティッシュ箱を受け取ると、数枚抜き取り、生殖器官とその周辺の外骨格を拭った。 「うわーすげぇ…。マジぬるんぬるんだし」 「みなまで言わないでよ」 急に恥ずかしくなったほづみはTシャツを被ってハーフパンツを履き、肌を隠した。 「すんません」 平謝りしたシオカラは、ゴミが溢れ出しそうなゴミ箱にティッシュを押し込んでから、立ち上がった。 「じゃあ、俺っちはこれで帰らせて頂くっす」 ほづみの前を抜けて玄関に入ったシオカラは、古びたドアに爪を掛けたが、ほづみに振り返った。 「あ、そうだ。お姉さんの名前、まだ聞いてなかったっすよね。なんて言うんすか?」 シオカラの藍色の複眼に見据えられ、ほづみは言葉に詰まった。一度限りだから、言うつもりなどない。それ以前に、深い関係になりたい相手ではない。けれど、ここで言わなければ、シオカラは動かないだろう。長々とこの部屋にいられては面倒だ、と思ったほづみは、シオカラを見上げて出来る限り素っ気なく名乗った。 「ほづみよ。稲田ほづみ」 「男名前っすね」 「だから何よ、文句ある?」 「いえ、全く。格好良くてお似合いっすよ、お姉さん」 シオカラは玄関のドアを開けて外に出ると、一礼した。 「あざーっした!」 そして、シオカラは羽ばたいて飛び去ろうとしたが、完全に日が暮れているのでふらふらと左右に揺れていた。先程のように街灯や民家などの光源に惑いそうになるが、なんとか姿勢を元に戻し、夜空に吸い込まれていった。あんな状態で本当に家に帰れるのだろうか、とほづみは若干不安になりつつ、玄関のドアを閉めて鍵を掛けた。 狭い居間には、事後の湿っぽい空気が充満していた。窓を開けて空気を入れ換えながら、冷蔵庫を開けた。胃に入れるためのレトルト食品を取り出し、暖めながら、ほづみは二本目のビールを取り出して開け、傾けた。 一戦交えたおかげで気が晴れた。結婚出来そうだった男を奪われた苛立ちも、振られた悔しさも落ち着いた。シオカラは学生でほづみは社会人だから、顔を合わせる機会も少ないだろうから気まずい思いもしないはずだ。 「ケー番、聞いておけば良かったかな」 喉を濡らす苦みと刺激を味わいながら、ほづみは呟いたが、すぐに聞かないままで良かったのだと思い直した。そんなことをしたら、シオカラに甘えてしまう。特定の相手がいない寂しさを、高校生などで紛らわすべきではない。しかも、シオカラは昆虫人間なのだ。自分は至ってまともな性癖だ、とほづみは自分に言い聞かせながらビールを煽った。 他人の性癖を否定する気は全くないが、自分もそっちの世界の仲間入りをしてしまうのは好ましくないと強く思った。だから、これは今夜だけの出来事だ。人間よりも太く、堅く、奥まで至り、久々だったから気持ち良かったのは確かだが。 嫌なことが続きすぎて、かなり自棄になっていた。だから、シオカラを捕まえて誘い、自分から跨ってしまったのだ。そうでもなければ、あんなことはしない。今になって自分に嫌気が差したが、気を逸らすためにビールを飲み干した。 いつもより、苦い気がした。 → タグ … 和姦 女性上位 昆虫類 !859◆93FwBoL6s. *人外アパート
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鈴木健一郎32歳魔法使い 903 ◆AN26.8FkH6様 男が30過ぎるまで清い身体を保ったら魔法使いになるというジョークがあるが、まさか本当だとは思わなかった。 鈴木健一郎32歳は先ほどから隙間なく続く陵辱音に身を震わせた。 掠れた声で悲鳴を上げようとしたが、彼の咥内いっぱいに蛇のような細く長い舌が入り込み、彼の舌に巻きつき、歯茎をなぞり、喉奥まで犯そうと何度も突き上げられていた為、鈴木の喉から悲鳴も助けを乞う声も発せられることはなく、閉じることの出来ない口端から滂沱の涎と荒い息遣いだけが零れ落ちた。 鈴木の身体は安アパートの彼の実室で組み敷かれ、両手は頭上で柔らかくも強度と粘質のあるゲル状の固体−蜘蛛の糸にも似ていた−で固定され、彼の腹の上には目の淵を欲情で潤ませ、頬を上気させた少女が尻をつけて座り、彼の咥内を夢中で犯していた。 鈴木は身体を身じろぎさせて少女からなんとか逃れようと無駄な動作を繰り返したが、はだけられたパーカーとシャツの下に這わされた冷たい両手が彼の両乳首を撫で回し、右を軽く引っかかれながら左を摘みあげられるといった時間差攻撃に、思わず身体を震わした。 ぞくぞくと尾てい骨から背筋に寒気と感じた事のない快感が走った。 彼は、男の乳首も性感帯である事を自らの身体で思い知ったばかりだった。 元々女性に縁がなく、30過ぎまで童貞ですごしてきた彼の脳内に納められた貧弱な女性のイメージ、憧れはぼんやりと曖昧でありながらセクシャリティな妄想で占められ、その妄想の中でセックス強者であり与える側であるはずの鈴木の姿は実物とは到底かけ離れた理想化されすぎた姿であり、対する与えられる側である女性もこの世のものとは思えぬ大きな瞳と日本人離れした鮮やかな色彩の髪を振り乱しながら、彼から与えられる快楽に涙を流して打ち震え、全身で喜びを感じる、はずだった。 だがどうだ、今彼を襲った陵辱者は妄想に近いような美しい少女でありながら、彼から与えられるはずの快楽を拒否し、彼に快楽と屈辱を存分に与えているではないか。 きゅううと摘み挙げられた両乳首の感覚に彼は喘いだ。少女の股間が何度もこすり付けられた彼の股間はすでに硬く立ち上がっており、窮屈なズボンを押しのけたいと自己主張を繰り返していた。 悪魔の呼び出し方。 とあるサイトで見かけたそれを、軽い気持ちで試してみたのが鈴木の運の尽きだった。 注意!30歳以上の純潔の魔法使いにしか実行できません!貴方に従順で何でもしてくれる美少女悪魔を呼び出してみましょう!好きなタイプ、よりどりみどり! そんな煽り文句に、好きで魔法使いをやっているわけでない鈴木は無性に苛立った。 そこで、この通りに儀式をしたが悪魔は出てこない、どうしてくれる、と文句を言い立て、煽り、罵詈雑言を浴びせてこのサイトを潰してやろう。 普段は匿名掲示板で煽られても反論もろくにしない鈴木は何故かこの時、今までの彼にしては、つまり、善良で小心者には思いつかないような悪魔的思考に陥ってしまった。 もっとも現代日本である。儀式を行うための小道具、本物の雄鶏の血やら生贄やらがそうホイホイと用意できるわけもない。サイトではご丁寧に代用品−スーパーで売っている豚肉や、生贄用の金魚−等を提案してくれていたため、鈴木は着々と用意を進める事ができた。これがもし、生贄に猫でも用意しろなどと書かれていたら、彼の決意は一瞬で瓦解していたことだろう。 部屋を暗くし、模造紙に書かれたやや歪な手描きの魔法陣の上に注意深く供え物をセットし、蝋燭に火を灯して呪文をブツブツと唱え始めた。唱えている途中で何度か我に帰り、『俺は一体30にもなって何をやっているんだ』という鬱と虚脱感に襲われ、必死で儀式を止めてとっとと寝ようというもう一人の自分と戦いながら儀式の様子をデジカメで逐一撮っていくのも忘れない。 せめて、ネタとして動画サイトにでもうpれば誰かが爆笑してくれるかもしれない。 そう自分に言い聞かせながら、恥かしさに悶えつつ最後まで呪文を唱え終わった時には鈴木の精神は激しく疲労していた。 当然、何も起こらなかった。そう素人の儀式で悪魔なんぞがホイホイと召喚されたらたまらない。 鈴木はしばらく暗い部屋の中で待ってみたが、何も起こらない事に腹を立て、そしてわずかに期待していた自分に気がついて再度赤面した。 雰囲気作りの為に頭から被っていた黒いフード(ユニクロ・1,980円パーカー)をはずし、部屋の電気をつける。まだ燃えている蝋燭を消そうとして彼はふと気がついた。蝋燭がいつの間にかすべて消えていた。 「んふ」 後ろから、小さく笑い声が聞こえ、するりと細く白い腕が背中から彼を抱きしめた。 「ヒッ?!」 慌ててそれを振りほどこうとした時にはもうすでに遅く、彼の視界はグルリと逆転した。 目に見えるのは天井と………ふんわりとした真っ白な髪の少女。細い肢体を白いワンピースで包んだその少女は愛らしい顔に蕩けるような笑みを浮かべ、舌なめずりをしていた。 「んふ、美味しそうだこと」 ベロリ。囁きながら、呆然としている鈴木の唇を舐めた彼女は、耳元で囁き、耳朶を噛んだ。 「いただきます」 笑顔で宣言し、小さく開けた彼女の口の中は明らかに人ではない細く鋭い牙状の歯で埋め尽くされ、蛇のような細く長い、先が二股に分かれた異形の舌がずるりと這い出した。 鈴木は絶叫した。 「ねえ、入れたい?」 長時間咥内を犯され、ようやく開放された鈴木の顔は涙と鼻水、涎でベトベトであり、大の男としてはひどく情けなく、また哀れな姿だった。息も絶え絶えに酸素を貪り、激しく上下する胸をついばまれては小さく女の子のように声を上げ、いたぶられ続ける彼の腹の上で、少女が優しく尋ねてくる。 「オチンチン……こんなに腫らして。私の中に、入れたい?」 捲りあげられた白いワンピースの中、思わずそちらを凝視した鈴木の目に飛び込んできたのは、女性の秘所、鈴木が憧れを抱き続けてきた神秘の花園などではなく、太く、長く、ぬめりとした光沢を放つ、巨大な蛇の胴体だった。 少女の腰から下は巨大な蛇のものとなっており、足の付け根から秘唇までのなだらかなシルエットが少しばかり残っており、くぼみとなってのこってはいたものの、鱗に包まれたつややかな白い腹を見て欲情できるような鋼の精神を彼は持ち合わせておらず、鈴木は枯れかけた喉から「ヒッヒィイイイッ」と情けない悲鳴を搾り出した。だが少女は容赦なく、鈴木の腰から器用にズボンを脱がしていき、むき出しになった鈴木のペニスに口付けした。 ちゅるり。 先端に浮かんだ透明な先走りの汁を音高く吸い上げる。 「うふ、しょっぱい」 ベロリ。長すぎる舌で嘗め回すと、少女はいまだ皮を被っているその先端をぐにぐにと手で弄んでいたが、ぱくりと先端を咥えた。舌先でチロチロと先端を執拗に嬲られ、先別れした異形の舌が尿道に潜り込んでくる。 「うっヒッァアアッ!や、やめ…っ!!」 味わった事のない快楽に腰が揺れた。ぐしょぐしょの顔をさらに歪めて彼女の口から逃れようと喚きながらもがき続ける鈴木の身体が揺れ、「ぃヒいいいいいッ」と奇声が漏れた。 少女の口の中で器用に皮を剥かれ、むき出しとなった彼自身の亀頭に軽く尖った歯が当てられ、つぷりと突き立てられたのだ。 「可愛いのね、マスター。それにとっても美味しい……」 先端のみをチロチロと嘗め回され、達したくても達せないもどかしさと、時折加えられる鋭い牙がやんわりと表面に当てられては引かれる、ゾクゾクするような痛みと一体の快楽に、生まれてから今までの32年間、全くと言っていいほど女性との接触がなかった鈴木が耐えられるはずもない。 「…い……たい……」 「え、なあに?」 顔を歪めて泣きながら切れ切れの声で懇願する男の口元を、少女の異形の舌が撫で回した。 「聞こえないわマスター。もっと大きい声で言って?」 「入れたい!入れたいんです!」 「うふふ、どこに入れたいの?はっきり言ってくれないと、わかんない」 少女は、己の異形の下半身を見せ付けた。足の付け根からなだらかな丘、無毛の窪みからは何か透明な液体が滴り落ちていた。 指でそこを押し広げ、鈴木に見せ付ける。 白い鱗の生えた異形の腹の、そこだけが桃色の肉を備え付けた女の形をしていた。 ゴクリ、と鈴木の喉がなる。 幾重にも包まれた肉ヒダの、指で広げられた淫らな唇は鈴木を誘うようにねっとりと涎を流し、口を開けて待ち構えていた。唇の上部には、小さな豆が充血してぷっくりと膨らんでいるのが見える。 男根の先端を軽く引っかいていた手が、鈴木の性器を掴んだまま、自らの性器に押し当てた。 「ほらぁ、マスター……早く言ってよ、どこに入れたいのか」 少女が蕩けるような甘い声で、ペニスの先端を己のクリトリスに押し当て、ねちゃねちゃと擦りながら笑った。もう一方の手が鈴木の太腿をさすり、ゆっくりと睾丸まで伸びて、袋を軽く弄んだ。 「ま、マンコに……そのマンコに入れさせてくれ、ください!!お願いです!!」 その言葉が終わらないうちに、鈴木のペニスは少女の秘所に飲み込まれた。 「ヒッ…!あうッはっあああッ」 「ああん、良いのね?良いのね、私の中。そんな卑猥な言葉を使ってまで、入れたかったのよね?」 吸い付くような肉ヒダが鈴木を擦りあげ、締め付けてきては緩く離し、少女の蛇の下半身が鈴木の全身を抱くように巻きついていった。 「くはァッ!!」 ふいにビクンと鈴木が跳ねる。ガクガクと腰が揺れた。 「ふふ、童貞喪失、お・め・で・と」 鈴木の乳首を舐めあげ、祝いの言葉を囁きながら、少女はなおも腰を振った。 緩やかに肉が締め付け、擦りながら耐え切れないほどの快楽の波がまた鈴木のペニスを襲ってきた。 「でも……まだまだ始まったばかりよ?もっと楽しみましょうマスター」 ただでさえ、両手を拘束され、身動きの取れない鈴木の腰だけがビクビクと動き、もはや自分の意思なのかこのキメラ少女に犯されているせいなのか判別は付かなかった。 少女は自身も激しく腰を振りながら鈴木のペニスを咥え、抜けるギリギリまで引き抜いては勢いよく腰を落とし、その度に接合部からは粘着質な愛液が飛び散った。 陸に打ち上げられ、酸素を求めて激しく飛び跳ねる魚のように鈴木の身体がビクビクともがき、パクパクと酸素を求めてもがく唇は何度も少女に犯され、もはやどこまでが自分でどこまでが少女なのかもわからなかった。 このまま、犯し殺されるのだろうか。ぐじゅぐじゅと耳に響く音すらも、鈴木を犯してくるようだった。 ー悪魔は本当に居たのだー ペニスを咥えて離さない蜜壺がまた、きつく鈴木を締め付け上げてくる。飛びそうになる意識の片隅で鈴木はぼんやりと思った。 あのサイト。 あれはきっと罠なのだ。呼び出した人間を贄とする、こいつ等自身の罠なのだ。 それにのうのうと引っかかって………… ビュルッビュルルルルルルrッありえない勢いと量が、鈴木の奥底からこみ上げ、魂さえ蕩けるような苦痛の快楽として弾けた。 幾度目かの精を蛇身に放ち、鈴木の意識は闇に溶けた。 その後、『生気もいただいたし、契りの儀式もすんだし、これで私マスターの使い魔としてバッチリ毎晩お世話しちゃうから期待してねウフフ』などと言われてさらに卒倒する鈴木であったが、今日より5年後、希代の魔獣使いとして魔術界に名をはすことになるのは、また別のお話。 ↑ 名前 コメント すべてのコメントを見る タグ … 人間♂ 女性上位 強姦 悪魔 蛇 魔獣 鱗 !903◆AN26.8FkH6 *人外アパート
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163 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/05/27(火) 07 05 40 ID ??? データッキーで思い出したんだけど、ガープス好きなAはガープスで組み方で強さが どのくらい変わるか教えるって名目で、新人が250cpで作ったキャラとAが150cpで 作ったキャラをタイマンさせるってのを毎回新人が入る毎に強制して、それが原因で 鳥取ではガープスは敬遠されてた。 そして、ある年に入った新人がA以上のデータッキーでタイマンに余裕で勝った上に Aの自慢の150cpのキャラの無駄な点と改良方法を提示した上に120cpのキャラで倒した。 これがショックでAはガープスとデータッキーを引退したが、鳥取内のガープスの 評価が人外魔境になって誰もやらなくなった。 スレ180
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初心者用ねじれランダム人外の騙り方 騙りのための5つの基本を知っておこうじゃあな以下 以下はあくまで基本、これを踏まえて好きに騙るといい。仁狼で超絶有能役職COに挑戦だ。 自分の能力に則した役職を騙る 村人役職の中で自分の能力に似た役職を騙るという基本中の基本。対抗役職を騙る。 役職説明のリンクを参考にするのがベター。 素占い師を騙る 基本中の基本。腐ることのない騙り。 何かしらの占い系を騙る 真占いとの信用勝負には持ち込み難いが、真占いを噛みやすくなる。いつ真を噛めるかが鍵 一般役職は避ける事 普通の役職が出ない云々以前の問題で、普通役職COは村としても吊り候補から除外するというメリットが薄い。 例えば村人COは人外目が高過ぎるので残したくない。有能を吊るすより無能を吊る方が村は安牌なので、人狼の無能COは自殺に等しい。 人数に含めない役職は避ける事 絶対チェッカー上で破綻がでるし、そもそも人数外は飽和回避のために柱にされやすい。 仲間に合わせて騙る(囲いや能力ライン) ラインが見えてしまうが、村にとって真を切り難いラインならかなりの有効打となる。 例え負けても一泡吹かせる、それが玄人狼だm9 +20 空想科学少女 タレイア 2017/04/08 05 36 49 俺は最後まで自分の勝ちを諦めずにやれるだけのことはやった +5 空想科学少女 タレイア 2017/04/08 05 38 58 俺が生き残ってたら最後まで土下座した 27 空想科学少女 タレイア 2017/04/08 05 43 16 俺達はやれるだけのことはやった そうだろ?
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人魚と魔術師見習い 2 859 ◆93FwBoL6s.様 夢にまで見た、大学生活が始まる。 浮かれすぎて寝付けなかったせいで、妙に頭が冴えている。広海は前日に必要な教科書やノートを詰めたショルダーバッグを提げ、寝室にした六畳間の襖を開けて居間に入った。カーテン越しに差し込む薄い日差しに照らされているビニールプールの中では、人魚、ミチルが上半身を起こしていた。退屈そうだったが、広海が起きてきても横目に窺うだけだった。広海は一応挨拶をしたが、ミチルは反応しなかった。いつものことだけど寂しいな、と広海は思いつつ、カーテンを開けてから窓を開き、空気を入れ換えた。朝の冷たい空気にミチルは眉根を歪めたが、文句は言わなかった。 広海は朝食の支度をするべく居間に隣接した台所の冷蔵庫を開けた。大学に入学する前の二週間で他の住人達とも親しくなり、そのおかげでアビゲイルからお裾分けを頂けるようになった。課題やら何やらでろくに料理をする時間がない新一年生にとってはありがたい。昨夜の余りである白飯と在り合わせで作った味噌汁をよそり、アビゲイルの作ったアスパラのお浸しと肉じゃがを出した。それを食べながらミチルを窺うが、やはりミチルは黙り込んでいて、目線すらも向けてくれなかった。広海は一通り食べ終えてから、ミチルに話し掛けた。 「食べる?」 「何を」 「だから、朝飯」 「なんで?」 ようやく口を開いたミチルは、長い髪を掻き上げながら振り向いた。 「そんなもの、食べたいわけがないじゃない」 「じゃあ、何がいいのさ」 「生魚」 「でも、絞めてあるのはダメなんだろ? この辺で売ってる魚は全部そうだから、まず無理だよ」 「釣ればいいじゃない」 「大学に行かなきゃならないんだけど」 「だったら、何もいらない」 「解ったよ」 広海は苦笑いしつつ、食器を片付けた。地元であれば、ミチルは常に海で泳いでいたから生魚は調達するまでもなく、ミチルが自分で捕まえて食べていたから何の問題もなかったし、海で生きる彼女に陸のものを食べさせようとは思ったこともなかった。口に合わなかったらからと怒られては困るからだ。だが、魚を釣るにしても、どこに行けばいいのやら。身支度を終えて出発した広海は、大学に向かう道中で近場で釣りが出来るポイントと釣りに出る日取りを考え込んだ。 考え込みすぎて、私鉄の乗り換えを一本間違えそうになった。 言った傍から後悔して、ビニールプールからずり落ちかけた。 広海の足音がアパートから遠のいたことを確かめてから、ミチルはばんばんとビニールシートを敷いた畳を叩いた。どうして、一緒に同じものを食べたい、とすら言えないのだろうか。そんなことを言って広海を振り回したところで、彼の勉強を妨げてしまうだけだ。大体、そんなことを言っただけで泡になるのだろうか。だけど願望は願望だし、もしもこれで泡になっちゃったら、と思えば思うほどにドツボに填り、ミチルは頭を抱えて髪を掻き乱した。 「どうしてこうなるのぉっ!」 泡にさえならなければ、いくらだってなんだって言ってやるのに。ミチルは情けなさのあまりに泣きたくなってしまい、水面に顔を付けて上半身を没していった。ごぼごぼと泡を吐き出していると、庭先から掃き出し窓をノックされた。濡れた長い髪を顔に貼り付けながら顔を上げると、銀色の女性型全身鎧、アビゲイルが立っていた。ミチルは上半身を伸ばして掃き出し窓に手を掛けて開けると、アビゲイルが丁寧に挨拶してきた。 「おはようございます」 「ええ、ああ、おはようございます」 予想もしていなかった事態に戸惑いつつもミチルが返すと、アビゲイルは笑った。 「まあ、素敵な人魚さん。綺麗な尻尾をお持ちですね」 「それはどうも」 褒められれば悪い気はしないのでミチルは笑みを浮かべようとするが、広海の前ではなるべく表情を動かさないようにしているので表情筋の動きはぎこちなかった。アビゲイルはお情けのような幅の縁側に腰掛け、膝の上で手を揃えた。 「お名前はなんて仰るの?」 「ミチルです。あなたは確か、アビゲイルさんって」 「そうです。二階で祐介さんのお部屋に住まわせて頂いているの。でも、どうして私を御存知なのかしら?」 「だって、昨日の夜、うちにお裾分けにいらしたじゃないですか」 「あら、そうだったわね。私のお料理、広海さんには喜んで頂けたかしら」 「ええ、とても」 ミチルは当たり障りのないことを答えていたが、次第に自分に苛立った。アビゲイルは優しく、人当たりが良く、おまけに料理が上手いと来ている。何も出来ずに水に浸かっているだけの自分と比較する以前の問題だ。だが、陸に上がった人魚が何も出来ないのは覆しようがない事実なのだ。 「どうかなさったの?」 アビゲイルはミチルの様子を窺ってきたが、ミチルは表情を変えないように努めた。 「いえ、なんでも」 「大学が始まってしまったものね」 アビゲイルは庭木すらない狭い庭を見渡すように、ヘルムを上げた。 「祐介さんも春休みが終わったから大学に行くようになったし、ヤンマさんは御仕事で茜ちゃんも高校だしで、昼間が寂しくなってしまって。だから、ミチルさんとお話し出来たらなぁって思って来てしまったんだけど、迷惑だったかしら」 「そんなことはありません。私も退屈していたところでしたから」 「そう、だったら良かった」 アビゲイルは嬉しそうに頷き、かすかに首関節を軋ませた。この愛想の十分の一でも自分に備わっていたら、とミチルは羨まずにはいられなかった。そうすれば、広海に対して少しでも優しくなれるかもしれない。広海に本心を知られたくないのは、思いを伝えたら泡になって消えてしまう時に彼を傷付けてしまいたくないからだ。ミチルの一方的な感情ではあるだろうが、好かれていたことを知ったら何かしらの思いは湧くだろう。恋人同士になれなくてもいい、傍にいるだけで充分だ、とミチルは思おうとしたが、アビゲイルの世間話に入り混じる惚気を聞いてしまうと胸が痛んだ。 隣の芝生は青いどころか、花が咲き乱れていた。 大学初日は、さすがに疲れてしまった。 やるべきことをやるだけで一杯一杯で、回りを見渡す余裕もなかった。同じ講義を取り、近くの席に座っていた面々とは一応友達らしい関係にはなれたが、まだまだこれからだ。サークルに入ることもあるだろう、ゼミに参加することもあるだろう。人付き合いは得意な方ではないが良い機会だから明日からも頑張ろう、と意気込みながら、広海は大股に歩いてアパートもえぎのを目指した。が、途中で立ち止まり、ミチルが食べたがっていた生魚のことを思い出した。人魚はれっきとした生き物なのだから、何も食べないわけにはいかないだろう。かといって、近所のスーパーで買った魚ではもっと機嫌を損ねてしまう。広海はその場で立ち止まってしばらく考え込んだが、ミチルだってとにかく腹が減れば陸のものも食べるだろう、と思い直した。 102号室に戻り、鍵を開けて部屋に入った広海は、実家の台所を思い起こさせる暖かな料理の匂いが立ち込めていることに気付いた。ミチルか、と一瞬思ったが、直立歩行出来ない彼女は台所には立てないはずだ。 「お帰りなさい、広海さん」 居間から顔を出したのは、新妻じみたエプロン姿のアビゲイルだった。 「…あの、なんで僕の部屋に?」 広海が疑問をぶつけると、ビニールプールでくつろぐミチルがぞんざいに答えた。 「見りゃ解るでしょ、夕飯を見繕いに来てくれたのよ」 「そろそろお帰りになるって思って、お料理を温めておいたんです」 アビゲイルがにこにこすると、広海は呆気に取られつつも礼を言った。 「どうも、ありがとうございます。でも、玄関の鍵は」 「窓からよ」 ミチルが掃き出し窓を示すと、アビゲイルは会釈してから、その掃き出し窓に手を掛けた。 「それじゃ、私は祐介さんのお部屋に戻りますね。御邪魔してしまってすみませんでした」 「ああ、いえ、ありがとうございました」 広海は訳が解らないまま、アビゲイルを見送った。程なくして階段を昇る足音が聞こえ、二階の202号室の鍵を開ける音も聞こえてきた。広海は様々な疑問が去来したが、重たいバッグを下ろしてからミチルに尋ねた。 「ミチル、アビーさんといつのまに仲良くなったんだ?」 「今朝よ。暇潰しに話し込んじゃってね」 ミチルはビニールプールから身を乗り出し、テーブルで湯気を昇らせるカレイの煮付けと菜の花の芥子和えを指した。 「冷める前に食べたいんだけど」 「え?」 あれだけ嫌がっていた陸のものを食べるのか、でも魚だからいいのか、と広海が悩むと、ミチルは唇を曲げた。 「食べたくないの?」 「いや、うん、そんなことないよ、ちょっと待ってて」 広海は慌てて六畳間に入り、上着を脱ぎ、荷物を置き、部屋着にした高校時代のジャージに着替えながら、胸が高鳴った。ミチルと食卓を共に出来るだけでも嬉しすぎる。これまでは一緒に食べようとすらせず、広海の目に付かないところでミチルは食事を取っていた。それなのに、同じ食卓で同じものを食べてくれるとは。広海は顔がだらしなくにやけてきたが、そのせいでまた不機嫌になられては困るので、気合いを入れて表情を固めた。 その頃、居間のミチルは気のないふりをしながらも広海が気になって仕方なかった。不慣れな箸を持つ練習をしながら、広海が出てくるのを今か今かと待ち侘びていた。以前から陸のものは食べていたし、広海の手前では素直になれないので誤魔化していたが、ずっと前から一緒に同じものを食べたかった。出来れば自分で作ってやりたかったが、下半身が魚では台所に立つことも出来ないし、料理などしたことがない。だから、アビゲイルに夕飯の支度を頼んでみたら快諾してくれた。ますます彼女の優しさと自分の情けなさが身に染みてきたが、背に腹は代えられない。 襖が開き、ジャージ姿の広海が戻ってきた。広海は外気温と室温との気温差で白く曇ったメガネをジャージの袖で拭いてから、ミチルに向いた。ミチルは驚いたのか、手にしていた箸を滑らせてテーブルの下に落としてしまったが、いつものような気のない表情で広海を見上げた。その冷たい眼差しに広海は期待がいくらか萎んだが、テーブルの下から箸を拾って渡した。 「ミチルの食器、アビーさんが出してくれたのか?」 「そうよ」 そっぽを向きながら箸を受け取ったミチルは、テーブルを掴んでビニールプールに引き寄せた。広海は既に温まっている味噌汁と炊きたての白飯をよそったが、ミチルの茶碗と汁椀を用意していて良かったとつくづく思った。彼女はいらないと言い張ったが、自分のものと混ぜて買ってきた。二人分の椀を盆に載せて運び、食卓に並べてから、広海は腰を下ろした。 二人揃って食べ始めたが、案の定ミチルは箸を使うのが下手だった。水掻きが張った指では持ちにくいらしく、指の間から何度も滑らせては床に転がしたり、ビニールプールの中に落としてしまった。そんなことを繰り返せば、当然ミチルは機嫌が悪くなり、眉間に刻まれるシワが深くなった。見るに見かねた広海は、自分の箸を置いて手を伸ばした。 「こうすればいいんだよ」 ミチルの右手を掴むと、広海の指に予想以上の冷たさが訪れた。普段は意識したことはなかったが、人魚は人間よりも遙かに体温が低い。まともに彼女の肌に触れられた嬉しさで本題を忘れかけたが、広海はミチルの指を曲げさせて箸をきちんと持たせてやり、手本を見せるために自分の箸を動かした。 「ほら」 「ん…」 ミチルは形だけはそれらしく箸を持ち、ぎこちなく箸を開閉させた。 「こう?」 「そうそう、すぐに慣れるから大丈夫だよ」 広海が頷くと、ミチルは自分の茶碗を持って顔を背けた。 「馬鹿にしないでくれる」 「そんなつもりじゃないんだけどな」 口の中で呟きつつ、広海はカレイの煮付けに箸を入れた。ミチルは水色の小さな魚の模様が付いた茶碗を抱え、暖かな白飯を食べていたが、広海に握られた右手に残る暖かさを意識しすぎて味が解らなくなってしまった。程良い甘辛さの煮付けもまろやかな芥子和えも、ひたすら噛んで嚥下するだけだった。早く食べ終えなければ居心地の悪い食事が終わらない、しかし、食べ終えればせっかくの時間が終わってしまう、とミチルは相反する気持ちの狭間でぐらついていたが、そのうちに茶碗の中身が空になり、汁椀も空になり、おかずが盛られた器も空になり、つつがなく夕食が終わった。 二人の会話は、ほとんどなかった。 広海が風呂に行くと、途端に寂しくなった。 ミチルは水を入れ替えたビニールプールの中で横たわり、下半身を両腕で抱えていた。見えるのはビニールプールの薄い壁と蛍光灯に照らされた水面だけで、身動きするたびに起きる薄い波が肌を舐めている。音がないと物寂しいので付けたままのテレビの音が、両側頭部に付いたヒレの下で露出している鼓膜を震わせたが、内容はほとんど解らなかった。広海が入っている浴室の物音が気になって仕方ないからだ。広海が風呂に入ると、いつもそうだ。目的は違うとはいえ、同じ水の中に入っているのだから、つい意識してしまう。出来ることなら同じ浴槽に入りたいし、構ってもらいたいが、人間用の風呂の温度は人魚には熱すぎてのぼせてしまう。かといって、人魚に合わせた温度では、人間には水風呂にも等しい温度になってしまうので、元より無理な話だ。だが、それでも、同じ風呂に入って構ってもらうことを考えずにはいられず、ミチルは顔を伏せて気泡を零した。 「お風呂…」 ため息の代わりにエラに深く吸い込んだ水を吐き出し、ミチルは人間で言うところの膝に当たる部分に額を当てた。 「一緒に入りたいよぉ」 だが、そんなことを広海に言えば、今まで保ってきた体面が崩れてしまう。それどころか、面倒な女だと思われてしまうかもしれない。欲望と躊躇いの狭間で思い悩み、ミチルは何度か底の浅い水中から顔を上げようとしたが、いざ出ようとすると今度は恥ずかしくなってきた。人魚は人間のように服を着る習慣がないので、常に素肌を曝している状態ではあるのだが、訳もなく羞恥心が湧いてきた。恥ずかしすぎて目眩がしたミチルは、結局体を起こせず、ごぼごぼと荒く水を吸っては吐いた。 両手で抱えていた下半身を伸ばしたミチルは、広海の気配が浴室の中にあることを確かめてから、そろりと指を伸ばした。荒れ狂う海も泳ぎ切れる筋力を備えた下半身を包むウロコを探り、人間で言うところの股関節よりも少し下に隠れている小さな穴、産卵管に指の先を差し込んだ。小さな泡が一粒だけ上がり、弾けると、ミチルは片方の手で口元を押さえながら産卵管を掻き混ぜた。本来なら、卵を産み落とすためだけの器官であり何も感じるはずのない場所だが、人間の真似事をしている間に快感のようなものを感じるようになっていた。人魚の交尾は他の魚類に違わず、海中に産み落とした卵に精子を掛けるので、基本的に性交は行わない。だから、人間の繁殖方法を知った時は無駄だとしか思わなかったし、快楽を伴う繁殖も無益だとしか思えなかったが、今では人間の繁殖方法は素敵だと考えている。だからいずれ自分も広海と、とは思うが、そんなことを言い出せるはずもない。だから、自分を慰めるしかなかった。 水よりも少し粘り気の強い体液が滲み、産卵管の内壁を擦る指の滑りが良くなった。探るうちに見つけ出した弱い部分を擦り、抉ると、得も言われぬ感覚が脊髄から脳に昇り、尾ビレの先が勝手に揺らいでさざ波が立った。触り始めた時は何も感じなかったのに、繰り返しているうちに心地良さを感じるようになった。卵を産み落とすためだけの管なのに、その管の内に本来は入るはずもないモノを差し込まれたら、などと考えてしまったら尚更で、ミチルの指がきゅっと締め付けられた。特に弱い部分を押すようにしてなぞると、上り詰めた快感が弾け、ミチルは普段よりも激しい給排水を行いながら弛緩した。 つぷり、と自分の内から指を抜くと、粘り気のある体液が水に溶けた。それを見つめていると快感の波が遠ざかり、今度は空しくなってきた。こんなことをするくらいなら、真っ向から広海を求めたい。自分の指などでは、心身の寂しさが埋まるどころか深まるばかりだ。かといって、体を差し出して性欲を処理されるだけの人形には成り下がりたくない。 呆れるほど我が侭な恋だ。 また、意味もなく風呂が長くなった。 広海はのぼせ気味の頭をタオルで拭ってから、湿り気で曇りかけているメガネを取って掛けた。風呂の水音に紛れさせてはいるが、自慰を気付かれていないか不安になる。襖一枚隔てただけの寝室ではすぐに感付かれるだろうし、そんなことになれば汚いだの馬鹿だの何だのと言われて半殺しにされるかもしれない。広海は風呂による上気とは異なる熱と強張りが残っている下半身を下着に収め、嘆息した。人魚は服を着ないのが普通だとはいえ、年がら年中素肌を曝されていては気にならないわけがない。増して、それが好きな女の子では。だが、服を着てくれ、と言ったが最後、二度とあの形の良い乳房も素肌も見られなくなったら、と考えてしまうため、言うに言えないままここまで来てしまった。 「色んな意味で死にたい…」 凄まじい羞恥心に襲われ、広海は洗面台に縋って突っ伏した。好きなら好きだと言えばいいのに、何も言えないものだからすっかりミチルが性欲処理の材料になってしまっている。地元にいた頃は多少は物理的な距離が離れていたので、ここまで罪悪感は感じなかったが、今は同じ空間で寝起きを共にしているのだから感じざるを得ない。根本的な原因は広海自身が情けないからなのだが、かといって真っ向から迫るのもどうかと思う。変態だの何だのと罵られて引っかかれたら、と思うが、それはそれで、とも思った。こうも徹底的に嫌われていると、嫌われ慣れすぎて彼女が可愛く思えるのは恋心の成せる業だ。だが、広海がミチルに抱いている感情は恋と言うにはいくらか歪んでいる。自分が好きだから、というだけで、ミチルの自由を奪い、陸の世界に縛り付け、こうして海のない都会に連れてきてしまった。本当に好きなら、ミチルを上京先のアパートには召喚せずに海の世界で暮らさせているはずだ。それなのに、広海の我が侭でミチルを馴染み深く広大な海から引き離し、消毒された淡水を入れた狭いビニールプールに押し込めている。文字通り、飼い殺ししている。 自己嫌悪をぐっと堪え、寝間着に着替えた広海が居間に戻ると、ミチルは眠っていた。ビニールプールの円形に添って体を丸め、長い髪を水底に広げ、下半身を内壁に沿わせている。顔は完全に水中に没し、エラが僅かに開閉していた。 「ミチル」 水に手を差し入れた広海は、水温と同じ温度のミチルの頬を丁寧になぞった。 「ごめんな」 言うべき言葉は、他にもあったはずだ。だが、それ以外に言えることもなく、広海は彼女が没する水から手を抜き、指から滴る雫を一つ二つと舐め取った。何の夢を見ているのか、ミチルの寝顔は険しかった。それが余計に罪悪感を煽り立ててきたので、広海は寝室に入って襖を閉め、教科書や専門書に囲まれたテーブルに広げたままの課題に取り掛かった。 一日でも早く、一人前の魔術師になればミチルを解放してやれる。彼女と交わした主従の契約を解除するために必要な魔法は、広海が有する生まれつきの魔力量では到底不可能な高度な魔法だった。だから、技術と知識を磨き、小手先の魔法だけではなく本物の魔法を操る魔術師となり、ミチルを元在る世界に戻してやるのだ。そのためには、もっともっと勉強しなければ。 それが、ミチルへの愛の証だ。 → タグ … !859◆93FwBoL6s. *人外アパート
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関連 → ヤンマとアカネ 魔女と聖騎士 859 ◆93FwBoL6s.様 ただひたすらに、緩やかな時間だった。 膝の上には真夜が座っているため、人間椅子と化したアーサーは真夜の頭越しに意味もなくテレビを見ていた。風呂上がりなので真夜の肌は全体的にほんのりと上気していて、艶やかな黒髪は整えられて背に流されていた。全身鎧の膝の上では尻が痛まないのだろうか、といつも思うが、当の真夜は平然とした顔で雑誌をめくっている。胸には真夜の背が預けられており、時折、長い黒髪の毛先が金色の装甲に触れてかすかな摩擦音を立てていた。CMばかりが騒がしいテレビを見ているふりをしつつ、アーサーは真夜の変化を一つも逃さぬように気を向けていた。というより、真夜が気になって他に気が向けられないのだ。この時ばかりは、聖剣エクスカリバーも手元にはない。 「真夜」 アーサーが呟くと、真夜はティーンズ向けのファッション雑誌から顔を上げた。 「なあに?」 「明日も早いのだろう。眠らなくて良いのか」 「眠くないのよ」 真夜はまた雑誌に目を戻し、ページをめくった。 「それとも何、私に早く寝てほしいの?」 「そういうわけではない。だが、いつぞやのように、寝過ごしてしまっては困ると思ってだな」 「あの時は、魔術師試験に必要な召喚獣を召喚するのに手間取っちゃったのよ。だから、魔力も体力も消費して疲れちゃったから寝過ごしたの」 「だが、真夜が寝過ごしたのはその時だけではないぞ。このような慢性的な夜更かしが原因ではないのか?」 「夜を楽しまない魔女なんて、魔女じゃないのよ」 真夜はぱちんと指先を弾いて一塊の炎を作り出し、すぐに吹き消した。 「それに、ちょっとは私の気持ちも考えなさいよね」 雑誌を閉じてテーブルに放り投げた真夜は、アーサーに体重を掛けて寄り掛かり、上目に見上げてきた。 「そうだな」 アーサーは少し笑い、金色の指先で真夜の頬をなぞった。 「我が聖女よ」 「もう、その呼び方はやめてって言ったでしょ」 真夜は気恥ずかしげに眉を下げたが、本気で嫌がっているわけではなかった。 「今宵もまた、その麗しき肌に触れさせておくれ」 アーサーは真夜の首筋にマスクを当て、口付けを落とすかのように押し付けると、真夜は僅かに声を漏らした。少し目線を上げると、真下にはパジャマの襟元から覗く胸元が見え、真夜の早めの呼吸に合わせて上下していた。その襟元に右手を差し込み、魔法金属製の手で片方の乳房を握ると、真夜は顔を背けてアーサーの腕を握り締めた。 「ん…」 「最後に君を慰めたのは、五日も前のことであったか」 アーサーは手のひらに少し余る大きさの乳房を優しく掴みながら囁くと、真夜は頬を染めた。 「べ、別に溜まってるってわけじゃなくて…。眠りたくなかったのも、ただ、アーサーと一緒にいたかったからで…」 「それにしては、抗わぬな」 「だ、だって、嫌じゃないし…」 真夜は次第に言葉を上擦らせ、アーサーの上腕に額を当てた。 「あぁ、うぁ…。ちょっと、それは…」 「強すぎたかね」 「ううん、違う、そうじゃなくて」 真夜が首を横に振ると、アーサーはパジャマの上から真夜の陰部をなぞった。 「では、もう良いということか?」 「んぁっ!」 予期せぬ刺激に真夜が驚くと、アーサーは左手の人差し指で布越しに真夜の裂け目を抉った。 「答えずとも良い、我が聖女よ。私自身で確かめてくれるとも」 「あ、やぁん、アーサーぁ…」 真夜はアーサーに縋り、太股を閉じかけたが、アーサーの左腕によって遮られた。 「して、今宵はどちらを望む? 我が指か、それとも我が剣か?」 「う、えっと…」 真夜は答えられず、唇を結んだ。どちらにすべきか大分迷っているらしく、真夜は声を殺しながら俯いた。その様が愛らしく、アーサーはパジャマのズボンを下ろさせて下半身を下着一枚にさせると、クロッチをずらした。控えめながら確かな水音が聞こえたので、アーサーは躊躇いもなく中指を没し、体温よりも高い胎内を混ぜた。 「くぁあ、あ、あ、あ」 真夜は強張らせていた太股を緩め、アーサーの首に手を回してきた。 「あっちのは、アーサーも気持ちいいの? 私だけじゃなくて?」 「無論だとも。我が剣は生身にはあらずとも、真夜の全てを感じ取ることが出来る」 「じゃ、また作ってあげる」 真夜はアーサーのマスクにキスしてから、上と下を責めていた両手を外させ、アーサーの足元に膝立ちになった。真夜はアーサーの股間付近に落ちた自身の体液を見、赤面したが、髪を掻き上げてから股間に顔を埋めてきた。最初にキスをし、次に魔法を成すための呪文を紡いでから、真夜は股間部に魔力を注ぐために舌を這わせ始めた。施術対象への魔力の充填は手でも良いのだが、雰囲気が出るので、アーサーも真夜もこちらの方が好きだった。 初めてアーサーが剣を得た時はどちらも興味本位で、その時は真夜も体を交えることに不慣れで痛いだけだった。体の下に組み敷いた真夜は、甘い声どころか悲鳴にも似た声を上げ、脂汗を滲ませていて、哀れでならなかった。魔法の産物とはいえ、自分自身の男根で真夜を貫けたことは嬉しかったが、それ以上に罪悪感に駆られてしまった。だから、その後は今まで以上に時間を掛けて真夜をとろかせ、アーサーを楽に受け入れられるように慣らしてやった。おかげで、今では苦もなく繋がることが出来る。金属製で簡単には萎れないので、長く頑張れるからというのもあるが。 「これで良いかな」 真夜は唾液に濡れた口元を拭ってから、アーサーの股間から屹立した金色の男根を撫でた。 「これ、本当の大きさよね? 理想の大きさってわけじゃないわよね?」 「私は聖騎士だ。そのような稚拙な嘘を」 「はいはい、解りました。それじゃ、行くわね」 真夜は立ち上がると、汗と体液が染みたショーツを脱ぎ捨て、アーサーの上に跨った。 「くぅ、あっ、はあああっ」 一息で根本まで飲み込んだ真夜は、アーサーのヘルムに唇を当てた。 「ね、私が動いていい?」 「好きにしたまえ。私は、君が満たされてくれればそれで良いのだから」 「プライド高いんだから」 真夜はくすりと笑い、アーサーの両肩に手を添えると、ゆっくりと腰を上下させ始めた。 「そう、これぇっ…」 悩ましげに眉根を顰めて唇の端を緩めた真夜は、一心にアーサーの男根と自身の柔らかく熱い性器を擦り合わせた。次第に分泌される愛液が増え、じゅぶじゅぶと艶めかしい異音が零れ出し、真夜の汗に混じった数滴が滴り落ちた。細身だが女性らしく肉が付いた体が揺れるたびにアーサーの関節もぎしぎしと軋んで、真夜の重みを感じさせてくれた。 生前にこの鎧に包まれたまま絶命し、リビングメイルとして蘇ってからは、アーサーは魔剣に対する感覚以外は鈍った。視覚と聴覚は聖剣エクスカリバーの加護のおかげでかなり鋭敏だが、触覚と嗅覚が弱まり、感じられるものは少ない。だから、今、体の上でアーサーを貪っている真夜の濃厚な女の匂いや、その白い肌の柔らかさが上手く感じ取れない。けれど、疑似生殖器だけは、真夜の魔法によって感覚を補助されているのか真夜の体温やぬめりを強く感じ取っていた。おかげで、空虚な体の内から熱いものが迫り上がってくるが、出すものも出せる穴もないので消化不良気味ではあったが。 「あっ、ん、あぁっ!」 真夜の喘ぎが高まり、疑似生殖器を締め付ける力が増しそうになったので、アーサーは彼女の腰を浮かせ、抜いた。 「え、あ、何するの…?」 良いところで止められたので真夜が不満を示すと、アーサーは真夜を俯せに寝かせた。 「君が満たされる姿は実に美しい。だが、真夜、私は君を制したくもあるのだ」 「あん、いやぁっ」 いきなり腰を高く持ち上げられ、真夜は恥じらったが、アーサーは白濁した愛液を滴らせる陰部を力強く貫いた。 「ああああああぁっ!?」 中途半端だった快感が一気に押し寄せ、真夜は仰け反るほど喘いだ。 「君は私の聖女だ。だが、魔女には違いない」 真夜の体重だけでは届かなかった最深部を責め立てながら、アーサーは真夜の背に覆い被さり、その顎を持ち上げた。 「死するその時まで神に心身を捧げていた私を穢し、このような堕落へと誘ったのだからな」 「アーサー、もうダメぇっ、止めないでぇえっ」 ソファーの肘掛けに爪を立てながら真夜が首を振ると、アーサーは微笑んだ。 「無論だ」 「あ、ああ、ああああんっ!」 絶叫と共に手足を突っ張った真夜は、声が弱ると同時に力を抜き、涙混じりの顔をクッションに埋めた。 「あ、はぁ…」 「真夜。一旦抜くか」 アーサーが声を掛けると、真夜は体を起こし、快感のあまりに滲んだ涙を拭った。 「もうちょっと、このままがいい。でも、あんまり動かないでね」 「何故に」 「…知ってるくせに」 真夜はアーサーと繋がったまま起き上がり、アーサーに寄り掛かった。 「私として、気持ちいい?」 「良くなければ、私は真夜に溺れぬ」 アーサーは満足げに笑んだ真夜を抱き締め、内心で笑みを返した。精液は出ないが、それでも満たされるものはある。だが、出てほしいと思ってしまうことはある。しかしそれは、魔剣との戦いで国ごと滅びた一族の再興を願ってのことではない。あくまでも、一人の男として真夜を孕ませたい。愛する少女との間に自分の血を次ぐ者が生まれれば、どれほど幸せか。けれど、それは叶わぬ願いだ。アーサーは潤んだ瞳で見上げてきた真夜を引き寄せ、その薄い唇とマスクを重ね合わせた。唇を離すと、真夜は今し方までの乱れようからは懸け離れた恥じらいを見せ、パジャマの裾を引っ張って足を隠そうとした。その様がやたらと可愛らしく思えたアーサーは真夜を抱き締める腕に力を込めると、叶わぬが故に強い願いを振り払った。 子は成せずとも、真夜さえいれば充分なのだから。 いつものように、二人で友人達の元に向かった。 時代の流れに取り残されたかのような古びたアパートを訪れ、二階の一室のアラームを鳴らすと、すぐさま返事があった。ドアを開けたのは、真夜のクラスメイトである茜だった。余程待ちかねていたらしく、ドアを開けた瞬間から明るい笑顔だった。茜の背後に見える居間では、茜の恋人であり同棲相手である昆虫人間、ヤンマが少々面倒臭そうに首を回して振り向いた。 「いらっしゃーい!」 茜に元気よく出迎えられ、真夜は笑みを返しつつケーキ箱を差し出した。 「これ、お土産。ザッハトルテよ」 「おおー! さすがは真夜ちゃん、ヤンマの次に愛してるぅ!」 茜は目を輝かせて喜び、受け取ったケーキ箱を手狭な台所に運んだ。 「大きいケーキだから、祐介兄ちゃんとほづみさんにもお裾分けしようかな。いいよね、真夜ちゃん?」 「もちろんよ。そのつもりで一番大きいのを買ってきたんだから」 真夜はヤンマに小さく会釈して挨拶してから、ザッハトルテを切り分けるべく包丁を取り出した茜の傍に向かった。アーサーは玄関マットで入念に足の裏を拭ってから部屋に上がり、居間に入ると、ヤンマがぞんざいに上右足を上げた。 「おう」 「少しは歓迎してくれぬか、ヤンマ。そう浅い付き合いではないのだから」 ヤンマの傍でアーサーが胡座を掻くと、ヤンマは触覚を曲げた。 「気が向いたらな。しかし、お前、風呂に入った方が良いぞ」 「何故に」 アーサーが訝ると、ヤンマはアーサーの首根っこを掴んで引き寄せ、胸郭から小さな声を発した。 「女の匂いが凄ぇんだよ。お前さ、真夜と頑張るのはいいが、せめて匂いぐらいは落とせよ」 「無礼な! 私は抜かりなく…」 「ちょっと拭いただけじゃ、匂いまでは落ちねぇんだよ。人間の嗅覚じゃ解らないだろうが、俺みたいなのには丸解りなんだよ。おかげでやりづらくってどうしようもねぇ」 眉を下げるかのように触覚を下げたヤンマに、アーサーは少し身を離した。 「そうだったのか…」 「アビーはちょいちょい風呂に入ってるみてぇだから感じないけどな。次からはちゃんとしろよ、聖騎士どの」 ヤンマは複眼の端で、真夜と一緒にザッハトルテを切り分けている茜を捉え、ぎちりと顎を鳴らした。 「じゃねぇと、色々と困るんだよ」 「改善に努めよう」 さすがに居たたまれなくなったアーサーが謝ると、当たり前だ馬鹿野郎、とヤンマが小声ながら痛烈に罵倒してきた。自分では気付かないどころか、気にも留めなかった。風呂に入れば鎧の体が錆びてしまう、とばかり思っていたからだ。それ以前に、生前はあまり風呂に入る習慣がなかった。疫病が蔓延した影響で、水に触れることが恐れられたせいだ。だが、これからは考えを改めよう。真夜のように毎日ではないにしても、二三日に一度は洗って埃も匂いも落とさねば。 真夜は持参した紅茶の葉をブレンドし、湯を沸かす傍ら、茜と他愛もない話題がさも重要であるかのように会話していた。表情が多彩な茜はリアクションがやたらと良いので、傍目に見ていると真夜の話が余程面白いかのように見えてしまう。アーサーに見せる笑みとは違った笑みを見せる真夜を眺めていると、ヤンマも同じように茜を複眼の全てに映していた。揃って全く同じ行動を取っていることに気付いた二人は、顔を見合わせてしまったが、またすぐに己の思い人に向いた。 今日もまた、楽しい休日になることだろう。 ↑ 名前 コメント すべてのコメントを見る タグ … 人間♀ 和姦 鎧 騎士 !859◆93FwBoL6s. *人外アパート
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私はよく初日に誘導しますが、誘導した時によく。 「初日誘導は人外目」 と、言われます。 大体言う人は初心者なのですが、どうしてこのような考えになるのか考えてみました。 終了後、理由を聞くと。 「誘導というのは人外がするものだと思ってるから」 この理由から、誘導≠推理ということだと思っている。ということでしょう 大抵の村では、占いが即抜かれ、その後狩人の護衛が霊能に固定され、そして狼は狐やGJを恐れて霊能を噛まない。 霊能が指定役になるわけです。そしてグレー吊りの日、霊能が自分達の推理を聞き、そして指定する。 つまり結局吊り先を決めるのは霊能者だから、自分達はどこが怪しいと言えばいいだけ。 だから誘導という吊り先を自分で決めようとする行為は、人外が特定の人を釣りたいように見える。 間違っている点としては、特定の人を釣りたいと思うのは人外だけではない。ということです。 大切なところは誘導に賛成できるか?、できないか?であって。誘導そのものは何も臭くはありません。
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人外正義の会 シンセカが会長をしている、じんがい村の平和を守る会。「ゴミ拾いから鬼退治まで平和のためなら無料でする」というのが掟。 会員 会長 シンセカ 副会長 アクマ 一般会員 ウィルア・キキ・侍ピーター・スター・ストー・チウ・ピーター・フィナーレ・ミオ・リフア
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小さい生き物が女の子によって集るシーン 不気味なモノに寄生されて虜になる娘? 人間以外の女の子 ロボット、アンドロイド? 幽霊、妖怪、オカルト娘? 天使が悪魔に負けて陵辱される 人外への変身? 触手・怪物に犯される 女の子が化け物に捕食? 亜人の少年少女 獣人・亜人・異形 猫耳少女と召使いの物語 死神 吸血鬼
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めちゃくちゃ真剣に粘土であれ作ってみた(非公開) https //youtu.be/V3rVH5e_tO8 https //youtu.be/Nb7iIh8_jdU