約 3,690,772 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4401.html
竜華「ほんで、ええ考えってどないなん?」 浩子「そ、そうでしたな!えーっとですね、結局のところ園城寺先輩が京たろーさんに言いたいんは、色んな女の子とあんま仲良うならんといて、ちゅうことですよね?」 怜「いや、別にそこまでは言うてへんけど……」(目そらし 浩子「そういやこの前、全国で知りおうた子からプレゼント貰ってうれしかったー、て――」 怜「いや、うん、やっぱり女の子に思わせ振りすぎるのはアカンと思うんよな、私」(コロッ セーラ(手のひら、あっさりひっくり返しよったで……) 泉(玄人のつばめ返しも真っ青な翻りっぷりでしたよ……) 竜華(怜……逞しぃなって……)(ホロリ 浩子「そこは喜んでええんですかね?……まあ結論から言うてしまうと、こりゃもう既成事実を作ってしまおやないか、で一つどないです?」 怜「既成事実て、例えばどないな?」 浩子「そりゃー、京たろーさんと園城寺先輩を二人きりにしてムード盛り上げたって、なんかしんぼーたまらんようになった瞬間を写真なりに残すとか?」 竜華「ほーほー、なかなか過激な手を考えるやんか」 浩子「こんなん序の口でしょ。なんならもう、一日で行けるとこまでイッてもらうんもありでっせ」 浩子「こう――まだや……まだ終われへんで……。限度一杯までイク……倍プッシュやっ……!」(ざわ……さわ…… 竜華「怜の体力がもつか心配やけどなー」(ケラケラ 浩子「上やのうて下が心配って、知らん人が聞いたら絶対に誤解しますな」(ニヤリ 竜華「いやー、ああ見えて京ちゃんはかなりのタフマンやで、たぶん」 怜「私が病んでさえおらんかったら、そーいうんもアリかもなー」(ポッ 竜浩「怜……病んでさえいなければ……」(ニヤリ セーラ「にゃっ、にゃに、あいつらゃいきなりなんちゅー話してっ……!?」(ワタワタ セーラ「ああ、あかんあかんやろっ……許されるわけがないっ……!」 セーラ「ダメに決まっとるやろっ……!そんなの、将来の約束した相手でないと……!」(ざわ……ざわ…… 泉「あちゃー、みなさんそーいう話、江口先輩の前でしたらあきませんて。刺激強すぎますから」(苦笑 浩子「いやー、すんません。ちょい話が盛り上がってしまいましたな」 竜華「こんなん、京ちゃんおるとこじゃ絶対にできへんしなー」 怜「こんなん聞かれたら、私恥ずかして顔見られへんようになるて……」 泉「アハハ、顔赤なってますよ園城寺先輩」 怜「ほ、放っといてやっ」 竜浩泉「アッハッハッハッハ!」 セーラ「う、うぅ、こんなん絶対破廉恥やで……!」 京太郎「………………あー、部屋に入りにくいぜ」(千里山麻雀部部室前 愛宕ママ「んー?須賀君ことスーさんやんか、そんなとこで黄昏て何しとるん?」 愛宕ママ「わざわざ大阪くんだりまで練習しに来たんやから、さっさと入りーよ」 京太郎「いやー、その…………」 京太郎「女子高のノリって、やっぱり共学とはいろいろ違うんすね」 愛宕ママ「はあ?」 女子高って響きに期待してると痛い目見んで、な話。 終われ。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4460.html
【東京:白糸台高校】 《白糸台高校麻雀部》 淡「フフーン、フーン……もーいーくつ寝ーるとー全国大会だー♪」 誠子「なんなのその替え歌……」 淡「エヘヘー、全国大会が待ち遠しいなーって私の気持ちを表現してるんですよー」 誠子「小学生とか好きだよね。正月のところをクリスマスー、とか入れ替えるのさ」 尭深「ユニーク」 菫「尭深、台詞は選んでくれ。お前がそれを呟くと、いろんなところから注意を受けそうだから」 尭深「…………アトミックファイヤーブレード」(ボソ 菫「おい、喧嘩売ってるのかお前」 誠子「いや、案外そっちは大丈夫っぽいですけど。まあ、尭深よりそれっぽい人が他校にいそうだけど」 菫「だからお前らな、そういう物議を醸す話は止めろ……!」 淡「まだかなまだかなー、早く全国大会始まんないかなー」 照「……そんなに楽しみなの?」 淡「ウン!だって、全国大会に行ったらきょーたろーくんに会えるんだもん」 照「きょーたろーくん……?」 誠子「誰それ」 菫「なんだったか、前にうちの部員たちがキャイキャイ騒いでいたような気がする……」 淡「フッフッフー、聞いて驚いてください!きょーたろーくんは実は淡のお友達なんですよ」 照「(確か、須賀京太郎。長野の……清澄高校の選手)……知り合いだったんだ」 淡「チッチッチッ……ただの知り合いなんかじゃないよ、テルー。私が麻雀で有名になったら会いに行くよ、って約束してくれた子なの!」(ドヤァ 菫「ほ、ほう……幼い頃に再会の約束を交わした相手か」 誠子「あれ、意外に壮大なバックストーリーが……」 淡「しかもしかも、私に会うときに恥ずかしくないように、個人戦でがんばってくれたんだからー♪」 誠子「ごめん、何が恥ずかしいのかよくわかんない」 淡「あー、わっかんないかなー、亦野先輩にはー。相手と釣り合うように見栄張っちゃうきょーたろーくんのかわいーところ、わっかんないかー」 誠子「うわ、正直にウザイ……」 尭深「よかったね……」 淡「エヘ、エヘヘヘヘヘ、ウン!!」(フニャー 照「弛んでる」 菫「物理的にな」 淡「うーん、再会した時なんて呼んだらいいのかなー。きょーたろーくんじゃ、なんか子供っぽいしー……京ちゃん、京くん?うーん、悩ましいー」 誠子「で、実際のとこどんな奴なんですかね」 菫「どんな、とは?」 誠子「いや、あの淡ですよ?三歩歩いたら、さっき対局した相手を忘れる淡が、しっかり名前を記憶してる相手ですよ?まさかとは思いますけど……み、宮永先輩みたいなトンデモ麻雀の打ち手なんじゃ」 照「どういう意味?」(ギュルルル… 誠子「ワ、ワハハ、なんでもないです!」 菫「可能性としては低いが、ありえない話でもないか……」 尭深「オカルト使いは引かれ合う……」(ズズ… 照「みんなヒドイ……」(ショボン 誠子(私以外はみんな似たり寄ったりだと思うけどなー) 淡「きょーたろーくん、はーやく私に会いに来いっ♪」 【長野:清澄高校】 《清澄高校麻雀部》 京太郎「――――ぶぇっくし!」 咲「ぷわっ!?ちょっと京ちゃんっ、クシャミするなら手で押さえてよ!」 京太郎「わ、わりーわりー。なんか急にムズムズ来てさ……ほら、顔拭いてやっからこっち向け」(フキフキ 咲「まったくもー……ありがと」 久「ちょっとちょっと須賀君ー、一人で倒れるならいいけど、私たちにまで風邪撒き散らさないでよ?」 京太郎「ひどいっすねー。まあ、さっきのは絶対に風邪じゃないから安心してくださいよ」 久「あら、やけに自信たっぷり断言するのね」 優希「根拠はあるのか?」 京太郎「フフ、当たり前じゃねえか。さっきのクシャミはな、きっと全国で合間見えるライバルの一人が俺の噂をしてたからだよ!」 和「人に噂されてクシャミが出るなんて、そんなオカルトあり得ません」 まこ「ちゅーか、なんでクシャミした原因にまで麻雀からめとるんじゃ、お前……」 久「『これはきっと、おもちの大きな美少女が俺の噂してるに違いねーぜ、グヒヘヘヘ』……って言ってた頃の須賀君はどこへいったのかしら」 まこ「そこまで酷かったかのー、もう思い出せんわ……」 咲「あ、あそうだ京ちゃん、こんどの日曜日、私と和ちゃんと優希ちゃんの三人で遊園地に行こーって話になったんだけどね、も、もしよかったら京ちゃんも一緒に来る?」 和「も、もちろん須賀君がお休み、時間があるならですが……ホ、ホラ、一年生メンバーの親睦を深めるという意味も兼ねて……」 優希「えーっと……そ、そうだじぇ!枯れ木も山のナントヤラだからな、京太郎も混ぜてやってもいいじょ!」 京太郎「あ、わっりぃ、その日は染谷先輩に頼んで、特別に雀荘のバイトやらせてもらう予定なんだ。また今度、誘ってな!」 咲「……あ、そうなんだ、がんばってねアハハ」 和「……あ、そうですか、頑張ってくださいねウフフ」 優希(アワワ、二人とも笑顔がぎこちないじょ……) 咲(前なら私が誘ったら、なんだかんだ言いながら付き合ってくれたのに……)(ズゥン… 和(こうも見事に相手にしてもらえなくなると、納得できないものがありますね……)(モヤモヤ 久「ちょっとまこ、どうすんのよあの気まずい空気……!」(ヒソヒソ まこ「しょ、しょうがないじゃろ!このご時世、麻雀打てるからバイト代は格安でええ言うてくれる後輩は貴重なんじゃ……!」(ヒソヒソ 京太郎「あー、全国大会が待ち遠しいなー。きっと今の俺じゃ歯が立たないような雀鬼がウジャウジャいるんだろーなー、クククッ、テンション上がってきたぜぇぇぇぇっ!」 久「ヤダ、なにそれ怖い」 まこ「各都道府県で一番強い連中が集まるからのー、絶対にないとは言えんが」 京太郎「さあ、テンション上げたところでさっそく練習だっ。おーい咲、和ー、麻雀しようぜー」 咲「……うん」 和「は、はい」 優希(のどちゃんと咲ちゃんの背中……泣いてるじぇ)(ホロリ… 夏の全国大会まで…………あと1ヶ月。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4402.html
京太郎「それじゃ、俺お茶淹れてくるから。てきとーにくつろいでてくれな」 咲「う、うんっ」 咲(え、えへへ、京ちゃんの部屋に来たのすっごく久しぶりだよー) 咲「高校に入ってから、よく考えたら一度もお邪魔してなかったもんね……」 咲「うーん、やっぱり男の子の部屋って感じ。結構てきとーに物とか置いてるみたいだし」 本棚「ディスウェイ……」 咲「本棚なんて、大きさからなにからバラバラだし……背表紙が後ろ向いちゃってるのもあるし」 咲「……私、気になります!」 咲「おっかたずけー、おっかたずけー♪」(少女、物色中…… 咲「あ、この作者さんの本、読んだことないや。へえ……花家圭太郎先生の葉隠れ侍口入れ屋人道楽帖シリーズに竹光半兵衛シリーズ―――京ちゃん、なかなか目が高いねっ」(マジオモロイから読んでみそ 咲「これは今日貸してもらうから避けといて……んー?」(ヨケヨケ 咲「なんだろ、本の後ろにさらに本が――――ッ!?」 えちぃ本「Hello!」 咲「ぇ、ぁ……こ、こここ、これって…………ぇ、ぇっちな本、だね」 咲「そ、そっか、本を隠すなら本の中……ですか、ソーデスカ」 咲(どどど、どうしよう、こういうのって見なかったフリしとくのがいいのかな!?) 咲(でも、こんなの見ちゃったら京ちゃんにどんな顔していいのかわかんないよぅ……!!) 咲「………………チラ?」(オソルオソル えちぃ本「Heylookme!!」 めくるめく……淫靡なる饗宴……! 少女の知らない世界……! 無理もなし……! 圧倒されるっ……!人は未知なるものにただ、圧倒されるっ……!! 咲「ひゃぅっ!?」 咲「……ハーッ、ハーッ!!」 咲「えっと……見なかったことにしよう、ウン」 咲(本の中に出てきた子……みんなオッパイ大きかったな……) 咲「……」(ペタペタ 咲「………………ちょっとご立腹です」(ムスリ 京太郎「おーす、お待たせ咲ー!龍門渕の万能執事直伝の紅茶だぜー」 咲「あ、うん……ありがと」 京太郎「どしたんだよ、なんか顔赤いぜ?」 咲「……京ちゃん、部屋ぐらいちゃん片付けた方がいいよ?」(プイ 京太郎「お、おう?」 咲「京ちゃんのバカ……」(真っ赤
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4428.html
「――――で、なんで俺が小池ーズの面倒を見なきゃなんねえわけ?」 「しょ、しょうがないし……!なんかスーパーで特売やってるから、卵とお肉買ってきてって親に頼まれちゃったんだから!」 「だからって……ないわー、コレはないわー」 「にいちゃんがあそんでくれるっておねーちゃんいってたから、オニごっこするし!」 「さいしょはかくれんぼにするしー」 「んー、とくべつしたいこともなかった」 ワラワラと纏わりついてズボンを引っ張ったり、上着の裾を引き伸ばしたり、手を握って首を傾げる小池ーズにされるがまま胡乱な眼差しを送る京太郎に、華菜がパンッと手を合わせて頭を下げる。 「スマン!買い物終わったらすぐ戻ってくるから、その間だけ!その間だけ緋菜達のこと見ててくれ!!」 「…………しゃあねえなあ」 生意気、図々しいを地で行くようなイメージのある華菜にしては珍しく殊勝な態度に、渋々とだが京太郎も折れた。 「マジで!?感謝するし!」 「そこまで頭下げられて断るほど鬼じゃねえし……」 さっさと行ってこいと、シッシと手を振るジェスチャーを送る。 「じゃあ緋菜、菜沙、城菜、おねーちゃんちょっと買い物いってくるから、ちゃんと須賀の言うこと聞いてやるんだぞ!」 「はーい、だし!」 「いわれるまでもないし」 「うん、わかったー」 「池田もちゃんと姉ちゃんやってるんだなあ」 何度もこちらを振り返りながら走っていく姉に、緋菜達がバイバイと手を振るのを見下ろし、なんだかんだで仲のいい姉妹なのだなあ、と感心しておく。 「とりあえず、何して遊んでやればいいんだ……?」 降って湧いた難問。 小さな子供の遊び相手という、ある意味で重労働な任務に挑むに当たり、京太郎がまず選んだのは―――― 「ここは一つ、城菜ちゃんに意見を求めよう」 三つ子の中で落ち着いている雰囲気を持っている彼女なら、この場で最も適切なアドバイスを出してくれる。 そう考えて意見を求めた京太郎に、暫し空い浮かぶ雲を見上げて思案してから城菜が口を開いた。 「――――とりあえずひといきいれるし」 「……あ、そっすか」 ポンッと同情するように腿の辺りを叩いてくれる城菜に、この子は将来、大物になる――――そう感じずにはいられない京太郎である。 「にいちゃんヒマだし!」 「はやくかくれんぼやろー」 「ハイハイ、これ飲んだら順番で遊んでやっからガマンしろー」 「ハーイだし」 「しょーがないから、いうこときいてあげるし!」 ベンチに座らせて、自動販売機で購入したジュースを与えておとなしくさせる。 成り行きで三つ子の面倒を見ることになったのだが、これが予想以上にしんどい。 まだ開始して五分と経っていないのに、缶コーヒー片手にしみじみ実感してしまう。 「にいちゃんにいちゃん、コレみて」 「んー?」 「どれでもいいからおしてみるし」 精神的な疲れから、ぼうっと空を泳ぐ雲を眺める京太郎に、城菜が肌身離さずに持ち歩いていた玩具――デフォルメのイヌ・ネコ・ニワトリ・ウサギが描かれた四つのパネルを押すと、その動物の鳴き声がするボードを掲げて、好きなものを押してと促す。 「おお、なんか懐かしいなあこーいうオモチャ」 「――――」(ワクワク よほどお気に入りの玩具なのだろう、鳴き声がするのを今か今かと待ちわびる城菜に期待に応えて、右上のイヌの絵が描かれたパネルを指で押した。 『ワンワン』 「イヌのなきごえだし」 「おお、そうだな犬だ」 「つぎはコッチおしてみて」 次に指示されたのは、ネコのイラスト。 「ポチっとな」 『ニャーン』 「ネコだし」 「そだなー、猫だなー」 「じゃあ、こんどはこっちだしっ」 猫っぽさなら、たまに髪の毛が猫耳の形になっている――気がする華菜の方が上だがと思いながら、目を輝かせて、妙に強く勧めるニワトリのパネルに触れる。 『コケコッコー』 「これがニワトリさんのなきごえだし!」 「フフ……そうですね」 ニパー、と自慢げに教えてくれる城菜に胸の奥がほっこりしてきた。 「ラストだし」 「ハイハイ」 自慢の玩具を紹介できてご満悦の城菜に従い、京太郎が四つの中で最後に残ったウサギのイラスト付きパネルをタッチして―――― 『うさぎ』 「――――――――?」 「ウサギさんのなきごえだし」 エヘン、と胸を張って教えてくれた城菜から視線を宙に移す。 ウサギの鳴き声がどういうものだったかを思い出そうと努力するが、力及ばず。 「そっか、ウサギって『うさぎ』って鳴くのか……」 「うんー」 『コケコッコー……コケコッコー……コケコッコー』 膝の上に玩具を乗せて、エンドレスでニワトリのパネルを押す城菜を見守りながら、胸の奥で涙を流した。 (ウサギの鳴き声を知らない自分の無力さが……恨めしいっ……!) 今度、本の虫な咲か雑学に詳しい久に教えてもらおう。 そう心に決めておいた。 「かくれんぼするし!」 城菜の希望……正確には空気を呼んだ一息の後、遊びを決める順番が来た緋菜の興奮した叫びが響く。 「わかったから声、抑えるし。耳がキーンってなったから……」 子供特有の甲高い声に、耳鳴りを覚えた京太郎が顔をしかめるが、テンション上昇中の小池ーズがそれを考慮してくれるはずもない。 「かくれんぼっ、にいちゃんがオニだし!」 「オニはひゃくかぞえないとダメだしー」 「城菜たちかくれるたつじんだしー」 「そこは普通、ジャンケンで決めねえ?」 鬼をすること前提で進む話に異議ありを唱えた京太郎に、三人の声が重なった。 「「「オニはにいちゃんにやらせてあげるし」」」 「あ、そう……」 それぞれ個性はあるが、根本的なところで考え方は同じなのだなあ、と呆れ半分に感心する。 とりあえず、華菜が戻ってきたら腹いせにデコピンでも喰らわせてやろう。そう決心しておいた。 「いーちっ……にぃーいっ……さんっ……よーんっ……!」 「ちゃんとひゃくまでかぞえるし!」 「ちからいれすぎだとおもう……」 「なんかにいちゃんのまわり、ざわざわしてるし」 「かんけーないし!緋菜はぜったいみつからないから!」 ざわ…ざわ…を辺りに撒き散らしながら数を読み上げる京太郎に釘を刺して、緋菜がパタパタと逃げ出す。 それを見習って菜沙、城菜も京太郎を残して立ち去る。 一人、手で顔を覆って、ざわ…ざわ…と数字を読み上げる金髪の高校生という酷くシュールで、話の流れを知らなければ通報したくなる光景に違いなかった。 「きゅうじゅうはちっ……ククッ…………ひゃくっ……!」 きっかり百秒数え終え、顔を覆っていた手を外す。 一分と四十秒ぶりの日の光が心地良い。 「さて、探すか」 一仕事終えた風に存在しない額の汗を拭い、辺りを見渡す。 当然と言うべきか、京太郎が数を数えていた付近に緋菜達の姿はなく―――― 「ひくちっ……!」 『うさぎ』 「………………」 否、腰掛けていたベンチの裏側に一人いた。 「……城菜ちゃんみつけた」 「あー、みつかったし」 『うさぎ……コケコッコー……コケコッコー……』 灯台もと暗しを実践したまではよかったが、大事に抱えていた玩具により、かくれんぼ開始二分で身柄を拘束。 「城菜ここにいるから、にいちゃんはがんばって緋菜たちをさがしてくるし」 『ニャー……コケコッコー』 「なんて……揺るぎない子……」 自分の役目わったとばかりに、ベンチの上でおとなしく玩具で遊ぶ少女に、末恐ろしいと京太郎、戦慄。 「資質に目覚めてしまったら手に負えないぜ、たぶん」 何の資質に目覚めるのかは、てんで見当がつかなかったが、何かしらの天才には違いあるまい。 相手は三つ子。城菜がああである以上、残る二人もこちらの裏をかいてくる可能性が高い。 漠然とした危機感。このかくれんぼ、一筋縄ではいかないと、大人げなく気を引き締めて再開した小池ーズ捜索。 が、続く二人目、三人目の発見は意外と早かった。 「…………きづかれてない?」 「だいじょーぶ、きっとこのままするーするし!」 「…………」 滑り台の下。テレビの梱包にでも使っていたのだろう、それこそ『小さな供二人程度ならスッポリ覆い隠せる』大きさの段ボールが転がっている。 中から聞こえる、女の子ちょうど二人分の声にしばし耳を傾け、咳払いしてみた。 「んっんー、ゲホンゴホン」 「あぶない、菜沙しずかにするし!」 「緋菜のほうがこえおおきいし!」 「……エヘン、オホン」 「シー、ってするし!」 「りょうかいだしっ……!」 (うっわ、こいつら面白ェ……!) 見え見えバレバレの隠形の術。 それで隠れおおせていると信じられるのは、幼いからこそ。 だから、その幼さを逆手に取って、ほんの少し意地悪したいと思ってしまう京太郎であった。 「あー、誰だよこんなトコに段ボール捨ててったのはー。困んだよなー、公園汚したりするの」 「「…………」」 箱の中で二人が息を呑んだのを確認し、さらに続ける。 「ゴミはちゃんとゴミ捨て場に持っていかねえとなぁー」 「「…………!」」 ビョクリッ、と段ボールが跳ねたことに我ながらヒドイと思いつつ、ニヤニヤしてしまう。 「ど、どーするし?」 「にいちゃん菜沙たちポイしちゃうつもりだし……」 (ダメだ……まだ、まだ笑うなっ……!) 箱内の怯えまじりのヒソヒソ話に、口の端が歪むのを禁じえない。 「あー、でも中に何か入ってたら捨てちゃいけないよな」 「「!」」 天からの光明、まさに蜘蛛の糸。 「……う、うわー、みつかっちゃったしー!」 「しょ、しょーがないからかくれんぼはこれでおしまいにするし……!」 唐突に差し伸べられた手に、これ幸いと緋菜と菜沙が手を伸ばした瞬間、京太郎は…………自ら垂らした蜘蛛の糸に鋏を入れた。 「よし、こうなったら最後の手段…………しまっちゃうオジサンを呼んで片してもらうっ……!」 「きにゃーーーーーー!?」」 段ボールの中から、半泣きで飛び出す緋菜と菜沙。 ベソをかく彼女らの身柄が拘束され、城菜の待つベンチまで運ばれたのは、それから程なくのことだった。 地獄があるとするならば、それはきっと今この瞬間だ。 疲弊した体に鞭打って走りながら、京太郎はそう断言した。 「まってー」 トテテ、とマイペースに走る城菜から、手を伸ばしてギリギリ届かない距離を維持して走り続ける。 「にいちゃんいそぐし!城菜においつかれるし!」 「つかまったら、こんどは緋菜がオニー」 「ぜー、はー……ぜー、はー……!!」 荒い呼吸を繰り返す京太郎の両脇に抱えられた緋菜と菜沙が、手足をバタつかせながら頑張れと急かす。 「やめ、バランス崩れっ……あ、右手ピキッて……やめろォッ!?」 純粋ゆえに子供は残酷と言うが、まさしくその通りだと思った。 「つかまえたー」 ペースが落ちたせいで、城菜の伸ばした手が足に触れる。 「こうたいするしー」 「うー、しかたないからかわってあげる!」 「こんどは菜沙、みぎがわだし」 「ちょっ……タンマ…………ゼー、ゼー……!」 独自に決めたルールに従い、右脇に抱えられていた緋菜が地面に降りて、菜沙が右脇、城菜が左脇で万歳して、抱えられる準備を整える。 「にいちゃん、はやくするし」 「城菜も緋菜たちみたいにはこんでー」 ピョンコピョンコと跳びはねながら要求する方の気楽さに反比例して、京太郎の目は艱難辛苦に涙が浮かんでいた。 「た、たの……お願い、します……休もう、すこしっ……!」 待ったの声をどうにか絞り出しす様子は、疲労困憊。息も絶え絶え、青色吐息という奴である。 「な、なあ、三人は……ケッホ、おぇ……!ハァ……ゼヒッ…………な、なんの、遊び……して、おられるのですか?」 一抹の不安を抱いての質問。 何故か口調が改まっているが、それは彼の感じている脅威の表れである。 緋菜達から返ってきたのは、実に単純明快で、これ以上なく分かりやすく、それ故に恐ろしい答えだった。 「「「オニごっこだし?」」」 「ぉ……俺の知、ってる……鬼ごっこと、ちがう……」 これが異文化コミュニケーション、あるいはカルチャーショックか。 さも当然とばかりに返された答えに、京太郎の背後をざわ…ざわ…が飛び交う。 二人の幼児を小脇に抱え、鬼役の子から延々逃げ続ける……。 京太郎がタッチされた場合、鬼役は右脇の子が行い、左脇にいた子は右脇に、タッチした鬼役の子が今度は左脇に入ってゲーム再開……という、掘った穴を埋めて、また掘るようなエンドレス。 かつてこのような、一人だけが過酷な鬼ごっこがあっただろうか。 「なあ……もうやめにしないか……?」 「こんなにたのしーこと、まだまだおわらせないし……!」 「まあ、お前らはそーだろーな」 「ばいブッシ……だし!」 「倍プッシュ、倍プッシュだから……!」 けんもほろろな返答に、がっくりうなだれる。 「おねーちゃんかえってくるまでガマンするしっ」 「池田が戻ってくるまで続けろ、ってことすね」 最後の頼みの綱である城菜が、ウズウズしながら激励してきた時点で京太郎 考えるのをやめた。 「やってやるさ……もう、地獄の淵が見えるまでっ……!」 「あっ、まてだし!まて……お、おいつけな…………グスッ……ま、まってー……」 「あぅあぅあぅあぅ……!」 「にいちゃんのししつがかくせいしたしっ……」 「うおぁぁぁぁぁああああああああああっ……!」 追い付けなくてベソをかき始めた緋菜や、あまりの振動に喋れなくなる菜沙、目を丸くして驚く城菜の声を掻き消して、京太郎の咆哮が公園に響き渡る。 彼の闘いは……まだ始まったばかりだ。 「――――――――お、お疲れ?」 買い物を終えて戻ってきた華菜が目にしたのは、公園のベンチに座ってグッタリとうなだれる京太郎と、そんな彼の膝に頭を乗せたり、抱きついて寝息を立てている小池ーズの姿。 「…………ああ、もう……無理……ゴメン、勘弁して」 「そ、そーか」 「子守りって、大変なんだな……」 顔を上げる気力も残っていないのか、俯いたままポツポツと面倒を見ていた時の緋菜達の様子を語る。 「満月の時の衣さんばりに止まんねーの、テンション上がりっぱなしのはしゃぎ通しで……なんなの、あの体力……」 結局、鬼ごっこを始めてから二時間丸々走り続けた京太郎であった。 「…………」 寝息を立てる緋菜や菜沙、城菜をひっつかせてぼやきつつも、声の節々に苦笑いの色を滲ませる京太郎を、華菜はただじーっと呆れの眼差しでながめている。 「―――フツーに適当なとこで切り上げればよかったと思うぞ?」 ある意味、真理ともいえる華菜の言葉。 しかし、京太郎はそれを一笑に付す。 「フフ……合理性はあくまで俺達(大人)の世界でのルール。大抵の人間にはそれが通用したんだろうが……残念ながら、その縄じゃ子供は縛れねえよ……」 「いやいや、カッコつけて言われても困るし」 ざわ…ざわ…を辺りに形成させ、無駄に言い切る京太郎から華菜は悟った。 「須賀……お前、頭悪いな!」 「いい笑顔で言ってんじゃねーよ!?」 「……にいちゃんうっさいし」 「菜沙たちおねむだし……」 「んー……んんっ!」 「す、すみません……」 寝ぼけ眼の緋菜達に非難され、城菜に至っては腿に平手打ちしてくる始末。 「とりあえずなんだー、須賀……ジュース飲むか?」 「――――貰う」 休日に子供と遭遇するとロクな目に遭わない。 一つ賢くなった京太郎であった。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4400.html
怜「はぁ……アンニュイやー」 竜華「ほんまにアンニュイな人は、お煎餅片手に膝枕してもらったりせえへんでー」 怜「アムアム……やっぱここんお煎餅おいしいなあ」 竜華「あ、怜、怜、うちにもちょーだいな」 怜「ほい」(アーン 竜華「あーん……ウーン、美味美味!」 怜「そんでなー、なんで私が湿気ったお煎餅みたいな気持ちになってるかゆーとなー」 竜華「湿気ったお煎餅かー、そらあかんなー」 浩子「えー?でも湿気ったお煎餅、あれはあれでおもろい思いますけど」 セーラ「ハア?やっぱ煎餅は固くてなんぼやろ」 泉「なんほなんでも限度はありますけどなー」 怜「ちょう、私は真面目に話しよ思うとるのに、なんでみんなしてお煎餅の話しとるの?」(プンスカ 竜浩セ泉「え、ちゃうの(ちゃうんですか)?」 怜「まったくもー、真剣に聞いてくれな困るでしかし」(プリプリ 浩セ泉「ええー……」 竜華「はいはい、悪かった悪かった。機嫌直してーや、怜ぃー」(ナデナデ 竜華「ほんでまあ、今日はどないしたんよ?」 怜「えっとなー、今日はちょう京ちゃんについて相談したいことがな、あんねん」 浩子「おっーと、うちおばちゃ……監督からのっぴきならん用事頼まれとったんですわー」 セーラ「え!?ちょ、待てや……!えっと、えっと、お、俺はちょっと新しい洋服を買いに――」 泉「先輩、いくら逃げるための口実でも、そら無理がありすぎまっせ!!」 セーラ「ちょー!バラすなや!?」 怜「…………なあ、ひょっとして私、イジメられとんの?」 竜華「うーん、そーいうんとちょっと違うんやけどなー」 竜華「まあ、あそこで三人が醜い足の引っ張りあいしとんのは放っといて……須賀はがどないしたんよ?」 怜「やっぱり竜華は優しいなあ……。えっとやね、京ちゃんなんやけどなー……」 怜「―――――――私の気のせいやと思いたいんやけど、色んな女の子と仲が良すぎるねん」 竜華「……ほう」 怜「同じ学校のリンシャン使いの子ぉとか、タコスの子はまだええとして……龍門渕の金髪のお嬢様とか、姫松ん連中とか……なんや話するたんびに親密度が上がっとんのよ」 竜華「あぁー、確かにそーかもなー」 竜華「龍門渕んお嬢様なんかは、特に仲ええって雰囲気やでな」 怜「最初に京ちゃんの力、引き出したったんはあそこの人らなんは分かっとるけど、やっぱりなあ?」 怜「金髪のお嬢様なんか、私が京ちゃんと話してるとこに割り込んできたりしよるし……」(ムスー 竜華「向こうさんも必死なんやて」 怜「まあ、悪い意味で親近感は湧くんやけどな」 怜「放っといたら仲のええ子、なんぼでも作ってしまいそうやしなー」 竜華「人たらし、ちゅー奴やねー」 怜「最近はプロん人にも麻雀教えてもらえるんですよー、てうれしそーになー」 怜「子供みたいで可愛いかったんやけど、もうちょいなあ、私にも気ぃ遣てほしいねんよ」 竜華「そーやなー、怜と話してんのにちゃう女の子の話とか出すんはアカンよな」 怜「まあな?私、病弱やし……京ちゃんの好きなオモチも小さいし、見た目も……なんや貧相やし」 怜「麻雀とかオモチとか、全部上位互換がおるとかめげるで、ほんま……」(ジー 竜華「怜、そんな薄暗い目ぇでうちの胸見上げんのは止めてや……」 怜「……ええなっ!」 竜華「やからって、そない目ぇ輝かせて言われても困るで……」 浩子「京たろーさんも罪なことしますなあ」 セーラ「確かに言われてみたら、あいついっつもちゃう女とおるよーな。男の友達、おらへんのかいな?」 泉「龍門渕の……なんや、オハギとか萩の月みたいな名前ん執事さんとは、仲ええみたいですけど」 怜「なーなー、竜華ー。どないしたら京ちゃん、私んものになってくれるんー?」 竜華「怜、そない無邪気に京ちゃんもの扱いされたら反応に困るわ」 竜華「しかしまあ、ライバル多い、しかもキャラ性能が軒並み上級なんばっかやしなー……どないしよか」 浩子「フフフ、そんなこともあろーかと、ですわ」 セーラ「……なんや、アイツまたなんかいらんこと企てとったんか」(ヒソヒソ 泉「前、それで失敗して病んだ園城寺先輩に無言で見つめられ続けて泣いたん、忘れてもうたんですかね?」(コショコショ 浩子「そこ聞こえてんで!今回は、今回こそ完璧。京たろーさんも陥落間違いなしの計画なんよ!」 竜華「おおー」(パチパチ 怜「それが……フナQの最期の言葉になるなんて、そん時の私達には知るよしもなかったんや……」 浩子「勝手に死亡フラグ立てんといてくれますか!?」 セーラ「んでー?ええ考えあるみたいやけど、今度はなにやらすつもりなん」 泉「この間みたいに、猫耳カチューシャに首輪とかやらせたら、今度こそ刺されまっせー」 竜華「あれはなー、普通に考えてリアルん友達がんな格好で甘えてきたらドン引きやでな」 怜「……あん時の京ちゃんの、『ぅっわ、ど、どないしよ……』って顔、まーだ忘れられへんやけど」(ジトー セーラ「憔悴しきった顔で帰ってくるなりなー、部屋の隅まで浩子追い詰めて――」 泉「口の端に髪一本くわえて、幽霊みたい怨念こもった目ぇでジーーーー、と」 セーラ「最終的に浩子が言ったんが……」 セ泉「ずびまぜんでじだーーーー!」 浩子「人ん恥ずかしい記憶を掘り返さんといてくりますか!?」(真っ赤 セーラ「ウッシャッシャッシャッ!」(爆笑 怜「いや、あん時いっちゃん恥ずかしい思いしたのうちやん」 泉「ですよねー。あー、でもあの後、電話もろて、『俺、園城寺さんのこと大切な友達だって思ってますから……なにかお願い事があるなら、はっきり言ってほしいです。自分にできることなら、全力で叶えてみせますよ』って言われたーて、ごっついにやけ面であちこち言い回ってましたよね」(虫酸ダッシュ! セーラ「せやったなー。『なあなあ、これってもしかして遠回しなアレなんかなー?私がそーいう関係なりたい言うたら叶えてくれるってことなんかなー?』て、しつこかったよなー」(虫酸ダダッシュ! 怜「そ、そんな梅干し食べたみたいな顔せんでもええやん!」(ハップップー 竜華「いやぁ……容量限界まで『これはもう……告白いくしかないかな?でも、どーせなら京ちゃんの方から、なんて――』みたいなこと書いたメール届いた時はどないしようかと……」(遠い目 怜「あ、あん時はホンマに私、どーかしとったから……」 浩子(この流れで、実はうちも京たろーさんに慰めてもろてたとか言ったら……ヤバいやろなー) 浩子(まさか、園城寺先輩んことで相談に乗ったお礼に買いもん行くことになるとはなー……) 怜「………………窓ん外見てどないしたん、フナQ?」(ジー 浩子「い、いいいいええっ、ちょっと、て、天気ええなーって」 怜「今日は朝からどしゃ降りの雨やでー?」(ニッコリ 浩子「げっ……あ、ああ、いやいや、うち雨ん日が好きなもんでして」 怜「そうかー?私は雨降ると体重うなるから苦手やわー」(うーん 竜華「基本、あんたはいつも体重たそうにしとるやろ」 怜「それもそやった」(ケロリ 浩子「……ホッ」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4391.html
龍門渕さんの人達とも交流しよう! 純 龍門渕さんの人達とも交流しよう! 智紀 龍門渕さんの人達とも交流しよう! 一 龍門渕さんの人達とも交流しよう! 衣 龍門渕さんの人達とも交流しよう! 透華 阿知賀1 憩とデート 清澄1 千里山1 怜外伝 京太郎の秘蔵のえちぃ本が見つかったら 咲 京太郎の秘蔵のえちぃ本が見つかったら 咲さん 京太郎の秘蔵のえちぃ本が見つかったら 和 京太郎の秘蔵のえちぃ本が見つかったら まこ 京太郎の秘蔵のえちぃ本が見つかったら 優希 京太郎の秘蔵のえちぃ本が見つかったら 久 京太郎の秘蔵のえちぃ本が見つかったら 久アフター もし全国大会個人戦二位の彼女が京太たろーの『マネジメント』を読んだら 愛宕姉妹と開拓……開拓? ミッション 許嫁 優勝インタビュー 憩とロッカーに閉じ込められたった 対姫松レギュラー戦について 劔山 コーヒーブレイクという名の息抜き 代行とイチャイチャデートでかわいい嫉妬ネキ 代行とイチャイチャデートwith末原ちゃん バット 怜と透華と荒川さんの修羅場に巻き込まれる末原先輩 龍門渕の龍門渕による透華のための祭り 瑞原はやりちゃん その頃の恭子ちゃん あと、怜のオモチが膨らんでヤバイと聞いたので 麻雀TODAYに出たけれど 休日の過ごし方~公園編~ みつごとね 京太郎「まったく、小さいオモチは最高だぜ!!」~清澄編~ シミュレーションソフト 桃、膝枕 雀荘 楽屋裏ネタ 麻雀TODAYに出たけれど2 麻雀TODAYに出たけれど3 アルバイト 麻雀TODAYに出たけれど4 池田は可愛いいなあ! 咲とクリスマスデート? クリスマス小ネタ・透華編 クリスマス小ネタのネタ・クリスマス(イヴ)の夜に ワハハクリスマス フライング新年 穏乃 フライング新年 松実姉妹 麻雀どうでしょうとは! 巨乳勢の現在の京太郎に向ける思い 松実旅館へようこそ1 巨乳勢の現在の京太郎に向ける思い 松実旅館へようこそ2 巨乳勢の現在の京太郎に向ける思い 名前で呼んでもいいですか? 末原さんが愛宕姉さんに嫉妬 バレンタインデー 優希 バレンタインデー まこ バレンタインデー 和 バレンタインデー 久 バレンタインデー 咲 バレンタインデー 池田 バレンタインデー 智美 バレンタインデー 穏乃 バレンタインデー 宥 バレンタインデー 透華 7月第1週
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4427.html
「――――また勝てなかった」 大会後、初めての休日。 いつものようにネット麻雀に興じ、例によって例の如く、手痛い敗北を喫して床に倒れ込む。 「今日は珍しく赤木さん達に遭遇しなかったから、どうにかなるって思ったんだけどなあ……【K】とか【堂嶋】ってのにとことん毟られた……」 頬に感じる床の冷たさにまったりしながら、理不尽すぎる和了りを繰り返した対局相手に不平を漏らす。 「なんで倍満、三倍満が連発すんのよ……?国士と四暗刻も連発したし……」 麻雀の役満とはあんなにも出やすいものだったか。 一、二度しか和了った記憶のない役満の直撃は、何度繰り返しても堪える。 「きゅわー?」 「ああ、ありがとなカーたん」 「パコッ……パコッ……!」 落ち込む主人を心配したのか、近くまで這ってきて顔を覗き込むペットのカーたんの背中をくすぐり、労ってやる。 「さすがにもう、ネト麻やる気にはなれんし……散歩にでも行ってくるか」 ムクリと体を起して、ベッドの上に放り出していた携帯電話と財布を手に取る。 「どこに行くかなあ」 ぼー、と天井を眺めて思案。 暇をしているなら、咲でも誘ってどこかに出掛けるという手もあったが、あいにく今はそんな気分でもない。 「公園にでも行って、まったりするか」 なんとなく決めて、立ち上がる。 たまには童心に返るのも面白い……そんな、気軽な考えからの行動だった。 京太郎が訪れたのは、自宅からそれなりに離れた場所にある公園。 自分のことを知っている近所の人がいるような公園だと、先日の県予選の話を聞かれたり、世間話に付き合わされたりしそうで嫌だったのだ。 「というわけで――――来たぜ……」 ざわ…ざわ…と、久しぶりに空気をざわつかせながら訪れた自然公園には、休日にも関わらず人の数は少なかった。 ざっと見渡した感じ、家族連れが幾組。あとは、木陰のベンチに座ってファッション誌らしき本を読んでいる、ハンチング帽を被った少女が一人。 これならゆっくり、まったりできそうだ。 「まだ右手も治りきってないし、休めるだけ休む……!」 にんまりと、ファッション誌を読み耽っている少女が座るベンチの向かい側にあるベンチに腰を下ろし、一息つく。 「そういや、飲むもの買ってなかったな……近くにコンビニってあったっけ?」 「んー?自動販売機なら、こっち行ったところにあるし」 風に揺れる梢のざわめきに耳を傾けながら、そういえば飲み物を買っておくのを忘れた――――と腰を上げた京太郎に反応したのか、雑誌に視線を落したまま、少女が自動販売機の場所を教えてくれた。 「あ、こりゃどうも御親切に」 「別に構わないし。困った時はお互い・様さ」 「――――ん?」 「どうかしたし?」 ハンチング帽の少女の声、そして口調に聞き覚えがあって中腰の姿勢のまま、首を傾げた京太郎に、ようやく少女が視線を起こす。 「…………あ、池田?」 「…………あ、須賀ナントカ?」 お互いに数秒、マジマジと相手の顔を穴があくほど見つめてから名を口にする。 「ちょっ、なんでお前がここにいるし!?」 「なんでって……」 ベンチから飛びのく勢いで距離を取って指差してくる池田、こと華菜に言い淀んだ後、京太郎は―――― 「んと、うん、俺俺。ってなんだよ池田、俺、須賀京太郎はここにいるぜ?」 「誰も捜してねーし!つか、清澄に通ってる奴が、なんで私の家の近くの公園にいるんだ――――ハッ、まさかストーカー!?ウィークリー麻雀TODAYに書いてあった相手って、まさか私だったし!?」 「おい待てコラ、全力で訴訟も辞さねえぞ」 雑誌のゴシップを真に受けられては困る。 アセアセと顔を赤らめながら髪を整える華菜に、半ば本気で否定。 「あんな面白おかしく書かれた記事を真に受けてんじゃねーよ、だからお前は池田なんだよ、池田ァ!」 「意味わかんねーし!じゃあなんでお前がこんなとこにいるのか、華菜ちゃんに説明してみろ!!」 真っ向から全否定されると、年頃の乙女としてそれはそれで納得いかないのは自然の妙理。 憮然とした表情で京太郎に、清澄のある学区から離れた公園を訪れた理由を問う華菜。 「散歩だよ、散歩。休みに出歩いたらダメなのかよ」 「散歩ねえ……まったくもってこれっぽっちも似合わないし!つーか須賀、お前、私より一個下なんだからちゃんと敬語使えー」 「ハッ!年上らしさの欠片も感じられねー」 帽子の下から猫耳のように髪を尖らせせつつ――無論、それは京太郎の幻視に過ぎないのだろうが――エヘンと偉ぶる華菜に、京太郎が冷めた目でペィッと手を振って拒絶する。 「っ……ホンット、生意気だし……!」 「お前にゃ負けるし……!」 ギリギリとお互い、妙な対抗意識を持って公園の遊歩道中央で睨み合う。 漫画やアニメであれば、バチバチと二人の間で火花や電撃が弾けているであろうガンのつけ合い。 それを中断させたのは――――小さくも強大な幼子の声三つ。 「あ!なんかにいちゃんいるし!」 「おねーちゃんとにらめっこしてるし!」 「なかよしさんだしー」 砂遊びでもしてきたのか、全身に砂と泥を纏わりつかせた状態で小池ーズ……緋菜、菜沙、城菜の三人が駆け寄り――――飛びついた。 「にいちゃんもいっしょにあそぶしー!!」 「ブランコののりかたおしえてあげるし!」 「みてみて、城菜のおきにいりオモチャー」 「ちょっ、げふぅぅぅぅっ!?」 ずどーーーーん、と勢い任せに飛び込んできた小池ーズの直撃に、京太郎がもんどりうって地面に倒れ込む。 「あぁっ、須賀……須賀ァァァァァァァァッ!?」 「く、くそ、不幸だ……やっぱり家でおとなしく、カーたんの相手でもしとけばよかった……!!」 そんなこんなで、京太郎の休日は騒がしくなることが確定した。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4426.html
「インタビューなんて受けるんじゃなかったよなー……」 「おいおい、なんだその発言?一躍、時の人になったリア充野郎の勝利宣言か……死ね」 「目立ちたくないなんて理由で三日間、引きこもってた男は言うことが違うねー……ハゲろ」 「残念だよ、須賀君。君は麻雀がヘボだったからこそ、可愛い女の子しかいない清澄麻雀部に所属していてもフラグは立たないだろうと見逃されていたのに……全裸不可能男って呼ぶぞ」 頬杖をついて、黄昏た様子で窓の外を見つめる京太郎を取り囲み、ゲシゲシとローキックをかましてくるクラスメイト。 痛くはないが、ウザいことこの上ない。 「いいよな、お前はよ。全国誌の宣伝効果で、美少女雀士に顔と名前を覚えてもらえたかもしれないとか…………ちょっと窓から跳んでこいよ」 「もうイジメだろ、これ」 「やだなー、友達だろ俺達?ジョーク、軽いジョークだよ」 馴れ馴れしく肩を抱いてくる男友達に顔をしかめる。 なんとなくだが、相手の魂胆が見えたからだ。 「で、なにが目的なんだよ、おめーら」 「お願いします、俺達に知り合いのレベルの高い女の子を紹介してください!」 「…………必死すぎて引くわー」 数人並んで足元に這いつくばるように土下座する光景に、京太郎がしみじみと感想を述べた。 「なんとでも言え!出会いのためなら、俺達は裏切り者の貴様の靴さえ舐められるぜ!?」 「裏切り者!?つーか、そこは誇んな!?」 ある意味、男らしい発言に椅子ごと体を引いてしまう。 「だいたい、レベルの高い子を紹介しろ、つってもなあ……」 面識のある少女達の顔を思い浮かべては却下していく。 「スマン、あまり力になれそうにない」 「なんでさァァァッ!?」 「さては貴様、独占するつもり……ハーレムか!?ハーレムを築くつもりなのか!?」 「ゆ、許されんぞ、そんな羨まけしからんことは!!」 非難轟々、紛糾する騒ぎの中、京太郎が心底悔しそうに答えた。 「だってさ、レベルって……オモチのことだろ?」 クラスメイトの言うレベル=オモチだと認識している彼には、少し酷な質問だったのかもしれない。 和や智紀、竜華、漫以外でオモチが大きいと言える知り合いの少なさに、言い知れぬ哀しみさえ覚える。 「どうして世界って、オモチで満たされてねえのかな?」 暗く沈んだ顔の京太郎に、周りの男子が「ああ……」と納得する。 「……ああ、そういや須賀って生粋のオモチ派だったな」 「正直、んな『どうして世界から戦争がなくならないのか……』みたいな顔で呟かれても、その、困るわ」 「前から言ってるけどさ、オモチに執着するとか不毛な行為だぜ?もっと世の中の色んな所に目を向けようよ。ふくらはぎとか、うなじとか鎖骨とか」 「そうそう、やっぱり女の子は尻だよ。オモチなんて二の次だね、二の次」 「おう、ちょっと待てよテメー……今、オモチを二の次って言ったか?」 「ふ……言ったが、それがどうした?」 嘲笑を浴びせかけるクラスメイトに、椅子を蹴倒す勢いで京太郎は立ち上がった。 「テメエは俺を怒らせた……!」 「来いよ須賀ァ!麻雀なんか捨ててかかってこい!」 「野郎、ぶっ倒してやるァッ……!!」 実に醜い争いが始まる。 ドタバタとやかましくどつき合い(殴り合いでない、ココ重要)を始めた、京太郎を始めとする男子を、教室入り口から白い目で眺める少女が一人。 「まるで成長しとらん……」 久からの伝言を携えて、わざわざ下級生の教室まで足を運んだまこが、頭痛を堪えながら呻く。 「オモチがない子でいいから紹介しろください!ほら、宮永さんとか片岡さんとかさぁー!?」 「お前らみたいなのを部の仲間に近付けられるかー!紹介してほしけりゃ、俺に麻雀で勝ってから頼めバーカ!」 「ひ、卑怯な!?県の個人戦チャンピオンだろ、お前!」 「バカって言う奴がバカなんだよ、バーカ、バーカ!!」 「んだと、この野郎……!?」 飛び交う言葉こそ険悪だが、その実、ドタバタとどつき合いに興じる京太郎達は楽しそうですらある。 「男子っちゅうんは、変なとこで盛り上がるもんじゃのう……」 とりあえず、あの馬鹿騒ぎが沈静化するのを待とうと入り口柱に体を預けていたまこだが、ふと思い出した事柄に眉根を寄せた。 「ほうじゃ、京太郎の奴、まだ右手の骨くっついとらんはず――――」 丁度、そのタイミングを見計らったように京太郎の悲鳴が響く。 「イッテーーーー!?手が、手がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」 「うぉぉぉぉい、大丈夫か須賀!なんで包帯巻いてる手でコークスクリュー打ってくるかなぁ!?」 「い、いつものノリで、つい……」 「ほれ、言わんこっちゃない」 懸念が的中し、やれやれとかぶりを振るまこ。 「わしは知らんぞ、自業自得じゃ」 とある少女の顔を思い浮かべ、苦笑する。 手洗いから戻ってきたのか、あるいは図書室に本でも借りに行っていたのか。程なくして顔を出した少女の悲鳴が教室に響き渡る。 「ちょっと京ちゃん、ど、どうしたの!?」 「や、咲さんが気にされるほどのことでは……」 「嘘だよ!そんなに汗浮かべて……保健室、それとも救急車!?ヤダよ、死なないで京ちゃん……!!」 「右手を握りしめないでぇぇぇぇっぇぇっ!?」 「やれやれ……そろそろ助け舟、出してやらんと駄目かの」 涙を浮かべて右手を取る――もとい、握り潰さんばかりに掴む咲に、京太郎の口から絶叫が迸る。 これで怪我の治りが遅くならなければいいが。 「ま、そん時は咲や他ん連中に世話焼かれるだけか」 口元をニヤリと歪め、のんびりとした足取りで、まこが京太郎達のところへ向かう。 時は県予選終了直後の平日。 全国大会までに残された、幾ばくかの時間のコマが動き始めた――――
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4424.html
時間は、京太郎達が故郷長野に向けう新幹線に乗り込んだ頃まで遡る。 洋榎「よっしゃー、今日もみんな喜ぶ太陽さんさん朝日さんの力こぶバシバシ打ってくでー!」 姫松部員『はい、主将!』 恭子「…………ハァ、今頃帰りの新幹線中かな」(ぼー 漫「末原先輩、朝からずーっと上の空ですね。なんやプリクラのシートとか見てましたし」 由子「昨日の用事がなんだったのか、手に取るよーに分かるのよー」 恭子「――あ、メールや。『これから長野に帰ります。全国で待っててください!』……か、フフ」(苦笑 漫「なんでしょーか、嬉しそうでありながら反応に困ってもいる複雑な表情を浮かべてますよ」 由子「あれは――――『須賀君、えらい大きなこと言って。気ぃ抜いて足元すくわれても知らんよ?でも、頑張ってね……待ってるから』みたいな、心配と期待がない混ぜになった乙女の笑顔なのよー」(エヘン 漫「おおー、すごいです真瀬先輩、まるで雷電みたいですよ!」(パチパチ 由子「それはあまり嬉しくないのよー」 郁乃「うーふーふーふーふー♪」(ふららー 漫由「あっ」 郁乃「末原ちゃーん、どーしたのー?」(抱きー 恭子「ヒャアアッ!?」 洋榎「な、なんやなんや、どないしたんや!?」(ワタワタ 絹恵「なんか末原先輩が監督に捕まってゆで、お姉ちゃん!」(アタフタ 郁乃「昨日ー、部活サボってどこ行ってたんー?私にも教えてー♪」(ゴソゴソ 恭子「ひぁ、ちょ、ちょっと……ぁぅ、ど、どこ触って…………って、あ、ダメですそれは……!」 郁乃「――――うふふー、めっけたー、末原ちゃんのデートの証拠品ー♪」(プリクラシート掲げ 恭子「ぁ、あぁぁ……!?」 由子「……漫ちゃん、耳塞ぐのよー」 漫「え――――!?」 洋絹「――えええええええええええええええええええええええっ!?」(ざわ…… 姫松部員『――すすすすす、末原先輩がデデデデデートォォォォッ!?』(ざわ……ざわ…… 恭子「はぅ、はわぁぁぁぁぁぁっ……!」(頭抱え 漫「…………あーぁ」(合掌 由子「終わった……のよー」(南無 洋榎「なんやなんや、いつの間に男なんかこさえたんや恭子ー!?水臭いなー、そーいうんは誰よりも先に洋榎さんに教えてくれんとー」 絹恵「あ、相手どんな人なんですか……」(覗き覗き 郁乃「えっとなー、この子ー。須賀君いうてなー、どこやったかなー、地方の学校の一年生ー♪」 絹恵「おお、ちょあと軽そうやけど……まあまあですね!」 恭子「む、むわぁー、わぁぁーーー!?」(ジタバタ 郁乃「もー、暴れたら危ないよー、末原ちゃーん?てゆーか、いい加減スパッツやめてスカート履いたらー?そっちのが誘惑するとき楽…………んー、スパッツはスパッツでマニアックかなー?」(サワサワ…… 恭子「ヒンッ……!?ぁ、ん……は、ちょ、て、手つき……!?」(プルプル 姫松部員「え、遠距離……しししかも、と、年下……だと!?」(ざわ…… 姫松部員「なんかこの子、なんでも言うこと聞いてくれそーな顔してんなー」(ざわ……ざわ…… 姫松部員「…………金髪のせいでパッと見、チンピラやけど――ちょっと童顔っぽいとこ……ええねぇ」(ジュルリ 恭子「いいやゃゃぁぁー!もう見んといてぇぇぇっ!!ちゅうか、もう返してよぉ……!?」(真っ赤 洋榎「照れるな、照れるなー!前々からそのスパッツには男誘惑する魔力がある思ってたんよ……ついに、ついにやったんやな……。とりあえず恭子が大人になるまでの詳しい話、聞かせてもらおうやないの。なあ、みんなー!?」 姫松部員『その通りです主将!!あとスパッツ姿、地味にエロいです末原先輩!!』 恭子「あんたら……心の底から私をいじり倒す気やろっ……!ス、スパッツ……そんな目で見られたら恥ずかしいよ……」(モジモジ 洋榎「クックックッ、心配しいなって。うちと絹と……せやな、適当に一人と打って恭子が跳ばずに済んだら、この話はここで終わりにしたるって。まあ、恭子にできればの話やけどなー」(ニヤニヤ 恭子「じょ、上等やよ、誰でも相手したげふから……!須賀君のお陰で麻雀楽しめるようになったんや……そう簡単に私をハコにできるとか思わんといてよ……!」(ゴッ……!! 洋榎「ヒッ、ゴメンナサイ!?」(ビョクッ 絹恵「ぇ……か、監督?なんか末原先輩がいつもの三倍ぐらい気合い入ってんですけど……」(はわわ…… 郁乃「うふふー、やっぱり乙女は片手で竜を捻れるようになってからが勝負やでなー♪」 恭子「な、なんで……なんでみんなに須賀君と一緒にたこ焼き食べたとか、ゲームセンターで遊んだとか教えたらなあかんのよ、答えてみて……!!」(真っ赤 洋榎「ヒッ……え、あの、ごめんやで恭子……っていうか、もうほとんど自分で言うてるよーな…………ヒッグ、グスッ……」(半泣き 漫「す、末原先輩……恥ずかしすぎてネジが飛んだっぽいですね」 由子「まあ、私も同じことされたら監督を殴り倒すぐらいはする……ていうか主将、打たれ弱すぎなのよー」 恭子「うぅぅぅぅ……もぉーーーー!全員相手したげるから掛かってきいよーーー!!」(ゴオッ……! ――――恭子、覚醒……! 由子「単純にヤケクソになっただけなのよー」(糸目 漫「ですねー」(遠い目 郁乃「うーふーふーふー、早く全国で須賀君と再会させたげたいなー♪」 終われ
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4437.html
大阪・姫松―――― 洋榎「ふーんふんすふーん……おー?」(ペラペラ 恭子(よし、テンパイ。これ和了したら、倍満ツモで他家三つ跳び終了や……!) 洋榎「恭子~、恭~~子~、こいつアレちゃうん、あんたの彼氏ー」 恭子「ふひゃあ!?」(ガシャーン 姫松モブA「うわぁ!?」 姫松モブB「ど、どないしたんですか先輩!」 姫松モブC「うわー、場が全部ふっとんでもうた~…………ヨッシャコレデウヤムヤニナッタデ」 洋榎「お、おー……どーしたんや恭子……。倍満張ってたのにちゃぶ台返しはアカンで自分……」 恭子「――――――――」(ブルブル 洋榎「なんやー、お腹痛いんか?陀羅尼助丸持ってきたろか、陀羅尼助丸」 恭子「ちゃいます……!ひ、人が集中してる時にいきなりなに言いだしてんですか!?」 洋榎「あー、ゴメンやでー。コレ読んでたら、前に恭子と監督が話とった奴が雑誌に出てたから、ついな!」 恭子「前に話してたって……須賀君のことですか?」 洋榎「そやそや、そいつ!ホラ、ここ見てみーや、ここ!」(ペシペシ 恭子「ここ……」 『心に秘めた熱き夢!届くか、少年雀士の想い!?長野県男子個人戦一位の心を射止めた少女はこの中にいる――――!!』 恭子「ファッ!?」(ビョクリ 洋榎「ヒャアッ!?」(ビョクッ 恭子「ちょ、ちょお主将、それ……貸してくださいっ」(ズイッ 洋榎「ひゃ、ひゃい!」(オズオズ 恭子「…………これ、特別増刊号か。アカン、チェックし忘れてた」 洋榎「え、えーっと、昨日出たばっかやから、本屋行けばまだ売ってるはずやでー」 恭子「そ、そうですか、ありがとうございます」 洋榎「お、おお……」 恭子「――――――――」(ジー 洋榎(めっちゃ真剣に読み込んでる……。記事の内容までは読んでへんかったんやけど、そ、そんなにおもろいこと書いてんやろかー)(ソー 恭子「そ、そーなんや……須賀君、好きな子おるんや……ふ、ふ~ん?」(ソワソワ 洋榎(全国予選の決勝出た学校、チェックしとる……) 郁乃「みんな~、練習しとる~?」(フララ~ 洋榎「お、監督。おつかれさんさんさんころり~」 郁乃「ころころり~♪」 恭子「誰なんよ、書いてへんやん……。私ちゃうんは確実なんやろーか……凡人やし……」(グス… 姫松モブA(主将と監督が揃うと一気に空気が緩なんなー……) 姫松モブB(てか末原先輩、半泣きになってんで……) 姫松モブC(そりゃ、あとあと金取れそうな記事なんやから煽るだけ煽ってボカすに決まっとるやん……。あ、でも須賀ナントカいう人をNTRされた末原先輩――――ウヘヒッ♪) 郁乃「なんなん~、末原ちゃんは私のこと無視して本読んでるし、モブCちゃんはな~んか怖いこと考えてそーやし~」 洋榎「えっとやな、うちが麻雀TODAYの増刊号の記事見せたらああなってもーたんよ」 郁乃「ふんふむ~……そっか、須賀君そういえばインタビュー受けてたな~」 洋榎「ん、もしかして知ってたんか」 郁乃「一応、麻雀TODAYはぜ~んぶ集めてるからね~」(ブイサイン 洋榎「ほ~……あ、そしたら、その須賀ーとかいう奴の惚れとる相手、誰か分かってたりするん?」 郁乃「ん~ふ~ふ~……ナーイショ♪」 洋榎「そか……」 郁乃(たぶん、惚れてる惚れてへん以前の問題やろしな~。ちゅ~か、あの子……全国大会来て大丈夫なんかな~?)(ウーン 洋榎(須賀なー……恭子とか監督と仲ええってことは、そこそこオモロイ奴なんやろーか)(ウーン 姫松モブC(あー、ええわ~……この行きつく先にゲームオーバーとかフェリーの画像が出てきそうなこの流れ――――みんなバッドエンドに染まるしかないじゃない!!)(ワクワク 姫松モブA「モブCちゃん……なんか怖い」 姫松モブB「とりあえず麻雀させてーや……」