約 3,690,744 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4455.html
華菜「うーむ……けっこーめんどくさそーだし。でも、こーでもしないと今のあいつには何一つ伝わらないというか……」(ペラペラ 未春「華菜ちゃん、なに読んでるのー……チョコレートの作り方?そういえば来週はバレンタインデーか。華菜ちゃんは須賀君にチョコあげるの?」 華菜「ななな、なんで私があんな奴にチョコくれてやらなきゃいけないの?こ、こここれは緋菜たちにお願いされたお菓子のレシピ探してるだけだし」 未春「あ、そーなんだ、大変だねーお姉ちゃんって」(ニヨニヨ 華菜「う、うむ。まあ、可愛い子ほど手がかかるって言うし……」 未春「へー。私はバレンタインどうしようかなー……恨み辛みを込めた胡椒風味のチョコでもあげちゃおっかな」 華菜「胡椒風味のチョコ、普通にあるし」 未春「え、ホント!?」 華菜「ホラ、ここ。他にも生姜とかいろいろ」 未春「うわー、ホントだー。うーん、それじゃ麻雀でボコボコにされた復讐にならないし……」 華菜「みはるん……華菜ちゃん、バレンタインにチョコあげないのが一番の復讐になると思う」 未春「さすがにそこまで心狭いのはどうかと思わない?」 華菜「…………正直、思う」 未春「でしょー?だから華菜ちゃんもさ、ちゃんと須賀君にあげるチョコ用意してあげなきゃダメだよー」 華菜「わかったし!…………って、だから私があのバカにチョコあげる義理なんてないから!」 未春「ハイハイ、義理なんかじゃないよねー」 華菜「ちょっ、真面目に人の話を聞いて――――」 貴子「ゴラァ!テメエらいつまでくっちゃべってやがんだ!あんまりふざけてっと、イカにチョコソースかけたの食わせて病院送りにするぞ、池田ァ!!」 華菜「ヒィッ!?なんで華菜ちゃんだけ……っていうか、なんでイカとチョコを合わせたし!?」 未春「あー、猫にイカもチョコも食べさせちゃいけないもんね……」 純代「バレンタイン……私たちが乗るべき波じゃ、ない」 星夏「ですね……悲しいながら」 美穂子「あらあら、ダメよそんな風に自分を除け者にしちゃ。バレンタインだって行事の一つなんだから、参加することに意義があるのよ?」 星夏「い、いたんですか、キャプテン」 純代「気付きませんでした」 美穂子「ウフフ、引退したけどみんなが心配で見に来ちゃいました♪」 貴子「オラァ、福路も手が空いてるならこいつら揉んでやれー!」 華菜「た、助けてほしいしっ、キャプテーン……!」 未春「なんで私までー……!」 美穂子「あらあら、大変……今助けにいくわよ、華菜ー…………でも、どうやって助けてあげればいいのかしら?」 華菜「ニャアァァァァァッ……!」 バレンタイン当日…… 華菜「ま、上がれー」 京太郎「お邪魔しまーす……」 城菜「ねーちゃんおかえり。おかーさん、ついさっきおでかけー…………あれー?にいちゃんだし……よいしょ」(ベター 緋菜「あそんであげるー!」(ベター 菜沙「ごほんよませてあげるー」(ベター 京太郎「なんかワラワラきたんだけどどーすりゃいいんだよ、池田ァ!」 華菜「呼び捨てやめろし!ほら、緋菜たちも一度そいつから離れろー。こんなのでもいちおーはお客さんだし、家に上がったら、まず手洗いうがいしなきゃいけないからな」 緋菜城「「「はーいだし」」」(チョコチョコ 緋菜「にいちゃん、せんめんじょまであんないしてあげるー」(トテチテ 菜沙「みちにまよわないよう、ちゃんと菜沙たちのうしろあるくし」(トテチテ 城菜「まいごにならないよう、てーにぎってあげるしー」(トテチテケンジャ 京太郎「助かるぜー、ありがとうなー」 城菜「どーいたましてだし」(フンス 京太郎「しが一個抜けてねーえ?」 城菜「きのせいだし」 ゾロゾロゾロ… 華菜「……あれ、私放置されてる?」 京太郎「んで……なんか放課後、急に呼び出されて家にお邪魔したわけだが……」 華菜「うむ、お前の疑問ももっともだろうし、説明してやるからよっっく聞いとけ」 緋菜「はいだし!」 菜沙「はいだしー」 城菜「はーいだし」 京太郎「…………」 華菜「お前もちゃんと返事しろ、須賀ァ!」 京太郎「いいからさっさと説明始めろ、煮干しぶつけんぞ池田ァ!」 華菜「ヒィッ!ちょ、ちょっとからかっただけなのに、怒鳴ることないだろ……」 京太郎「ハハハ」 華菜「なんでこいつ、私にはこう態度がデカイっていうか、生意気なのかな……。まあ、それは一旦置いておくとして、実はな今日うちの親が用事でいないんだ」 京太郎「ふんふむ」 華菜「そんでな、これから私は夕飯の買い物に行かなきゃいけない。で、緋菜たちには留守番しといてもらいたいんだけど、それはちょっと心配だから……」 京太郎「うん、帰るわ俺」 華菜「うわー!待てっ、ちょっと待つし!ちゃんと緋菜たちの世話してもらうための報酬は用意してあるから!」 京太郎「雀荘の一日無料券とか、風越OGとの練習試合の参加権とかか!」 華菜「フフン、聞いて驚け!華菜ちゃんお手製おやつのプリンだ!」 緋菜「なん……だと……」 菜沙「ねーちゃん、ふ、ふとっぱらだし……!」 城菜「プリン……」(キラキラ 京太郎「……やっぱ帰るわ」 華菜「なんでだよっ!?」 京太郎「自分で考えろバーカ!」 華菜「なんだと、このバカ!」 京太郎「バカって言う方がバカなんですー」 華菜「ぐあー、腹立つ!こうなったら最後の手段だ!やっちゃえ緋菜、菜沙っ、城菜!」 京太郎「!?」 緋菜城「「「にーちゃんおねがーい、いっしょにおるすばんしてほしいしー」」」(ウルウル 京太郎「……なるほど、凡夫だっ」 華菜「じゃあ、私は買い物行ってくるから、須賀ァ、緋菜たちの世話頼んだぞ!」 緋菜「いってらっしゃーい」 菜沙「おゆはん、カレーがいいし」 城菜「ハンバーグー」 華菜「とりあえずメニューはスーパーの特売見て決めるから楽しみにしてろー」 京太郎「ハァ……車に気をつけてなー」 華菜「当たり前のこと言うなよ……。あ、須賀!おやつのプリン、ちゃんとお前の分もあるからちゃんと食べろよっ、絶対だかんな!?」 京太郎「よくよく考えたら、俺の分が用意してある時点で確信犯じゃねーか、このヤロー!」 華菜「…………お前が悪いんだよ、バーーーカ!」(ダダダ 京太郎「なんで俺が悪いんだよ……」 緋菜「にーちゃん、プリン、はやくプリンたべるし!」 菜沙「おゆはんたべられなくなるとこまるから、菜沙がにーちゃんのぶんもたべたげよーか?」 城菜「城菜もてつだったげるし」 緋菜「あ、ズルイ!緋菜もてつだったげる!」 京太郎「どんだけプリン好きなんだ君たち……。えーっと、プリン……これかー、ってなんか黒いぞこのプリン!?」 城菜「にーちゃん、どしたのー?」(トテトテ 京太郎「いや、なんかおやつに用意してあるプリンの色が……って、なんだ、ただのチョコプリンか」 城菜「んー?」 京太郎「どした、城菜ちゃん」 城菜「………………ふんふむ、なるほどなるほどー、じっちゃんのなにかけてなぞはぜんぶすべてスリッとまるっとゴリッとおみとおしだし」 京太郎「なぞってなんなぞ?」 城菜「にーちゃんあきれるぐらいニブニブだしー。しょうがないから城菜とマージャンしょうぶして、城菜にかてたらヒントあげるし」 京太郎「いいけど……城菜ちゃん、麻雀できるのか」 城菜「緋菜も菜沙もできるし。ねーちゃんじきでんだし」(エヘン 京太郎「そーなのかー」(ナデナデ 城菜「城菜はこころひろいから、にーちゃんがまけてもおしえてあげなくもないし」(フンス 京太郎「自信あるんだな……この京太郎、容赦はせん!」 城菜「かかってくるしー」 華菜「ただいまー…………って、どーした須賀、城菜たちにプリンなんか食べさせて」 緋菜「にーちゃん、はやくするし」 菜沙「はやくつぎー」 城菜「つぎは城菜のばんだし。にーちゃん、あーん」 京太郎「…………いやな、三人に麻雀勝負挑まれてな?池田仕込みっていうから、これはもう油断できねーって本気で打ったら――――泣いた」 華菜「なにやってんだよ、お前……」 緋菜「にーちゃんとマージャンしてもぜんぜんたのしくないし」(プンプン 菜沙「いっかいも菜沙たちにホーラさせてくれなかったし」(プリプリ 城菜「城菜のあがりパイ、ぜんぶとめるとかひどいし」(プンスカ 京太郎「城菜ちゃんに関しては、俺ぁ絶対に謝らねー」 城菜「城菜のだいさんげんとスーアンコーたんきとこくしじゅーさんめん……」 華菜「」 京太郎「まあ、とりあえずだ……」 華菜「な、なんだよ?」 京太郎「…………チョコプリン、美味しかったぜー」 華菜「お、おぉ、そっか、そりゃ……作った甲斐があるってもんだー」 京太郎「…………」(ジー 華菜「…………な、なんだよっ」 京太郎「いやー、べつにー?」 華菜「だったらこっち見んな、バカ……!」 京太郎「へいへい。さて、池田も帰ってきたことだし、俺はそろそろお暇するし」 華菜「――――お、おい須賀ァ!」 京太郎「なんだよ」 華菜「ひ、緋菜たちの世話してもらったお礼だ、つ、ついでにご飯も食べてけ……」 京太郎「…………んじゃ、お言葉に甘えるとするかな」 華菜「そ、そーしてけー」 後日…… まこ「おーい京太郎、お客さんじゃー」 京太郎「はーいっ、それじゃすぐにお茶を用意……」 華菜「…………よ、よぉ」 京太郎「ほい、水道水」 華菜「いや、お茶出せよ!?」 京太郎「ハハハ、お客様にはちゃんとお茶出すぜ俺?」 華菜「遠回しに客扱いしないって言ってるよな、それ!?ひどいし!」 <ギャーギャー 優希「なにしに来たんだじぇ、風越の人」 和「また合同で合宿するらしいですし、その打ち合わせじゃないですか?」 咲「……ホントにそれだけかな?」 優希「ハハハ、案外京太郎の奴に会いに来てたりしてな!」 華菜「あー、そういや京太郎、今度の休み暇か?緋菜たちが今度はいつお前が遊びにくるのか、ってちょーうるさいんだけど」 京太郎「つい二、三日前にお邪魔したばっかじゃなかったっけ?」 華菜「い、いいだろ別にっ。私も歓迎してやらんこともないから遊びにくるし、な?」 京太郎「素直じゃねーなあ、華菜は」 華菜「ほっとけ!」 優希「」 和「嘘から出たまこと、という奴でしょうか…………って、咲さん?」 咲「…………」 優希「いつの間にか風越の人と京太郎がいい感じになってるのを見て、ショックのあまり石化しちゃってるじょ……」 まこ「早いとこ用事済ませたいんじゃがのー」 池田華菜編……カン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4441.html
透華「あ、あの……お父様、お母様、お風呂いただきました……」 須賀父「狭い風呂で悪いね。でも、さすがにこの寒空の下、帰すのは気が引けるから……。ま、今夜は適当にくつろいでってください」 須賀母「ごめんなさいねー、私のパジャマがらいしか着るものなくて」 透華「い、いえっ、そんなことありませんわ!……ぁ、な、ないです」 須賀母「ウフフ、いいのよ別に無理して普通の喋り方しなくても。ちょっと変わってても、ウチの子で慣れてるから」 須賀母(下着、すぐ近くのお店で買ってきたものだけどサイズは大丈夫だった?) 透華(ピ、ピッタリでしたわ……悲しいぐらいに) 須賀母(ウフフ、おもちのサイズ判定は密かな特技なのよー。大きいおもちもいいけど、ちっちゃなおもちも可愛くていいのよねー、これが) 透華(……京太郎のおもちに対する執着って、もしや――――) 京太郎「ちょいウェイトだぜ、母さん!俺の喋り方のどこが変わってんの?」 須賀母「アラ、あなたよく変なこと口に出してるじゃない?ペーポンペーポンとかリーピンチャンタイーペードラドラーとか」 京太郎「それただの麻雀用語だよ……」 須賀母「あら、そうなの?ごめんなさいね、この子、最近大会で優勝したとかで、ずっと麻雀のことばかり口にしてるのよー」 透華「そ、そうですの……」 須賀父「しかし、京太郎が家にこんな可愛いお嬢さんを連れてくるとはなー。立ち振舞いも上品だし、本当にいいとこのお嬢様みたいだよ」 須賀母「あらあら、じゃあ京ちゃんには頑張って玉の輿を目指してもらわないと♪」 透華「た、玉の輿……」 京太郎「やめれ母さん!別にそーいう考えで透華さんと仲良くしてないから!」 須賀父「お、じゃあどういう考えなんだ?」 京太郎「そ、それは………………せ、切磋琢磨する麻雀仲間としてとか、イ、イロイロあんだろ」 須賀父「………………チッ、カスみたいなテンプレ回答しやがって」(ペッ 須賀母「本当に私たちの息子かと思うぐらいクズだわー」(ペッ 京太郎「やめてよっ、そんな道端のゴミ見るような目で我が子を見んなよ!」 須賀父「ゴミどころか、なあ?」 須賀母「ダメですよ、アナタ。透華ちゃんの前でそんな言葉口にしたら、彼女が卒倒しちゃうわ」 京太郎「どんだけヒドイこと言おうとしてんの!?」 透華「ゆ……ゆにーくなご両親、ですわね」 京太郎「ちが、違うんです透華さん。いつもはもう三割ほどマトモなんですけど、きょ、今日は透華さんが来てはしゃいじゃってるだけなんです……!」 透華「それって……か、歓迎していただけている、ということ……ですわよね?」 須賀父母「「ウェルカーム」」 京太郎「マジで恥ずかしいからやめてくれよ、そのノリ……」 透華「――――ウフフ……♪」 京太郎(うぅ、変な見栄張らずにイベントが被った、って言っとけばよかった……。つーか、家誘ってそのままお泊まりとか、いろいろすっ飛ばしすぎじゃねえの……?) 須賀母「―――さて、せっかくのクリスマスイヴだし、お茶とケーキでささやかにパーティーといきましょうか」 須賀父「よかったな京太郎、お前の好きな母さんお手製のイチゴケーキだぞ」 京太郎「オイ、マジでやめろよブッ飛ばすぞ、いつの頃の話してんのさ!」 須賀父「男はいつまで経っても母離れできないもんさ……」 須賀母「今度、私のケーキのレシピ教えてあげるからね透華ちゃん♪」 透華「ハ、ハイ、よろしくお願いいたしますわ、お母様!」 京太郎「うっわ、もう本気で部屋に引きこもりたくなってきた……。地味に透華さんもノリノリだし……」 須賀父「とりあえず何の話をしようか……。うん、普段学校で京太郎がどんな奇異な行動をしてるか、なんてどうだろう」 須賀母「まあ、面白そう♪透華ちゃん、いろいろ教えてちょうだいね、お礼は弾むから」 透華「お、お礼……?」 須賀母「例えば、この京ちゃんの成長を事細かに記録したアルバム(複製)とか」 須賀父「小さかった頃の京太郎の冒険譚から、当時の交遊関係まで網羅してあるよ」 透華「おまかせあれっ、ですわ!!お父様、お母様、何でも聞いてくださまし!」 京太郎「ヤメテッ!?」 そんなこんなで(京太郎を除いて)会話は弾み―――― ――AM1:07 須賀父「おっと、もうこんな時間か……」 須賀母「あらホント、もう寝ないと明日に響いちゃいそう」 透華「そ、そうですか……。できれば、その幼少の頃に出会った女の子たちについて、もっとじっくりしっかり聞いておきたかったのですが……」 須賀母「大丈夫よ透華ちゃん、それについては巻末に私のレポートを掲載してあるから」 京太郎「もういっそ殺せよ……」 須賀父「さて、それでとうかちゃんの寝る場所だが……どうしようか」 須賀母「実は客間、お掃除サボっててあまり綺麗じゃないのよねー」 須賀父「すまないんだがね、京太郎の部屋を使ってもらうということで構わないかい?」 透華「(京太郎の部屋、京太郎の部屋で一泊……!)わ、私は問題ありませんわっ!」 京太郎「まあしょうがないよな、場所ないし。それじゃ、俺はカーたんと一緒に居間で寝る―――」 須賀母「あらあら、ホントにそこでいいのかしら?」 京太郎「は?」 須賀父(そんな場所で寝て、明日から父さんと母さんの目を見て話せなくなるような、トラウマ級の大人のイチャイチャを目撃しても知らないぞ、という意味さ)(ヒソヒソ 京太郎「」 透華「?」 京太郎「この……外道どもがっ……!」 須賀母「あら心外。京ちゃんはその場の勢いで一夜の過ちを犯しちゃう子なのかしら?」 京太郎「普通、逆だろ!なんで親が同衾せざるを得ない流れ作るかなあ!?」 透華「ど、同き……え……ええぇぇぇぇえっ!?」 親のごり押しなんかには負けない! ……親には勝てなかったよ―――― 【京太郎自室】 京太郎「………………本当に、本当にウチの親がすみませんでした」 透華「い、いえ、わ、私は……たの、楽しませてもらいましたし……」 京太郎(せ、背中が当たってて、全然眠くなんねー……) 透華(ふわぁぁ……!?事情が事情とはいえ、背中合わせでいい、一緒の布団でねむ、眠るなんて……!) 京太郎「あの、ホントに無理だと思ったら言ってくださいね。すぐに俺、居間に行きますから……」 京太郎(それでトラウマ負っても……後悔なんてしないさ、ああ、しないとも) 透華「――――た、確かにこのままだと眠るのは……難しい、かもしれませんわね」 京太郎「じゃ、じゃあ……」(モソ… 透華「っ!……それでも、こ、ここで居間に行かれると……少し……いえ、とても傷つきますわよ、私……」(ギュッ 京太郎「――――ぅぅ……」 透華「…………」 京太郎「…………」 透華「あの、京太郎……?」 京太郎「な、なんですか透華さん……」 透華「お母様のお話に出ましたけど……や、やっぱり男の人というのは、その、ですわね…………た、玉の輿というのを気にしてしまいますの?」 いつの間に寝返りを打ったのか、背中にヒタリと寄り添うようにして投げ掛けられた質問。 その問い掛けの意味が分からないほど、須賀京太郎という少年の頭は鈍くない。 京太郎「俺、は――――」 トッ、トッと背中に透華の胸の鼓動を感じながら、京太郎は緊張に震える唇を静かに開いた―――― ちなみにその夜、京太郎が何と答えたか知っているのは、透華とカピバラのカーたんのみであることをここに記す。 そして、次の次の日の会話へ繋がるんだなこれが。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4403.html
そんなに咲さん咲さんって言われたら、もう書くしかないじゃない! 咲「エッチな本……だよね、これ」 咲「………………ふーん」 京太郎「おーす咲ー、お茶はいったぜー……って、おまっ、なに人の秘蔵本、全部机の上に並べてんだよ!?」 咲「うん、京ちゃんもさ、男の子だからこういうのに興味あるのは分かるよ?」 咲「でも、さ……でも、京ちゃんの隠し持ってる本の全部がオッパイの大きい子だけっておかしくないかな!?」(バンッ 京太郎「ヒイッ!?ちょっと、壁バンはやめろって、カピ――」 咲「なに?」(ゴッ! 京太郎「い、いえ、なんでもねーです」 咲「よろしい。それでね、京ちゃんには一つ言っておかなきゃいけないことがあります」 京太郎「(なんで先生口調?)ハ、ハイ」 咲「……え、えっとさ、確かに私はオッパイも小さいし、体もチンチクリンだけどさ」 咲「いちおー、それでも女の子だから…………こういう本を見ちゃうと、オッパイ大きくないとダメって言われたみたいに感じちゃうから……」 咲「どーせぇ、えっちぃ本買うなら、もーすこし満遍なく買うようにしてください!」(真っ赤! 咲「あ、あっ、でもこんなこと言ったからって、エッチな本いっぱい買っていいってわけじゃないからね!?わかった!?」 京太郎「ぉ、ぉぅ……」 京太郎(なんかちょっとキュンときた……)(voiceカータン飼い主
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4406.html
優希「というわけで、来たじぇ京太郎の家に!」 京太郎「なにが、というわけで、だ」 優希「ふふーん、照れるな照れるな!」 京太郎「照れてねーし。あー、俺はお茶とか取ってくっから、適当に部屋でおとなしくしてろー」 優希「おぉっ、犬にしては気が利いてるじょ!!」 京太郎「へえへえ」 優希「ぐふふふ、ここが京太郎の部屋だな……さて、何が出てくるか楽しみだじぇ」(ベッド下ガサゴソ 優希「ほほう、これはこれは。犬のくせに発情するとは生意気だじぇ……!」 優希「うーむ、どいつもこいつも大きいじぇ……」(ある一点注視 優希「………………ふ、ふんっ、女の魅力はココだけで決まるもんじゃないじょ!」(スカスカ 優希「それを今から、あの犬の体にたっぷり教え込んでやるじぇー」(ニヒヒ 京太郎「おーっす、茶が入ったぞー」 優希「京太郎……」(半裸オンザベッド 京太郎「……なにをやっとるかお前は」 優希「ベ、ベッドの下にあった本読んでたらドキドキして……私、私ぃ」(潤んだ瞳 京太郎「はいはい、風邪でもひいたんじゃねーのー?」(お茶準備 優希「い、いくらなんでもその反応はヒドクないか!?この私が、せっかくお前に女の魅力を教えてやろーとしてるのに!?」 京太郎「女の魅力……ねえ」(マジマジ 優希「ぅ……あ、あんまジックリ見ないでほしいじぇ」(モジ 京太郎「…………フッ、お前じゃオモチ不足も甚だしいぜ」(嘲笑 優希「――――この犬ぅ……貴様は今、全国数十万の発症者……じゃなかった、優希ちゃんのファンを敵に回したじぇ!いっぺん死ねぇ……ホアチャアアア!!」 京太郎「おまっ、いきなり殴りかかんのは――――ニーサンッ!?」 翌日―― 優希「聞いてほしいじょ、咲ちゃんにのどちゃんー!」 咲「ど、どーしたの優希ちゃん?」 和「お気に入りのタコスのお店でも潰れたんですか?」 優希「いきなりご挨拶だじぇ、のどちゃん。それじゃまるで、私がタコスを主食にしてるみたいだじょ」 和「違ったんですか?」(驚き 咲(え、違うかったの?)(桃木 優希「違うじぇ!私にとってタコスはそうでも空気!!タコスなしに生存不可能なモノだじょ!」(二十世紀! 咲和「えぇー……」 優希「それはさて置き、実は昨日な……私、京太郎の奴に口に出すのも憚られる辱しめを受けたんだじぇ……」(モジ 咲「……………………ぇ?」 和「い、いきなり何を言い出してるんですか、優希?」(カタカタ 優希「ウソじゃないじょ。ベッドの上で半裸の私を冷たく見下ろして……」 優希「お前なんかの胸じゃ、ピクリとも反応しねえぜ……って」(ヨヨヨ 和「そんな……須賀君がそんなことを?」 咲「京ちゃん、ひどいよ……優希ちゃんが可哀想だよ!」 優希「おお、やっぱり咲ちゃんは分かってくれるか!?」 咲「当たり前だよ!」 和(なんだか宮永さんの感情移入っぷりが凄いですね……) 優希「絶対に犬を見返してやろーじぇ、咲ちゃん!」 咲「うん、もちろんだよ優希ちゃん!」 和「……とりあえず、変なテンションで盛り上がってる二人に期待するのは止めておくとして」 和「須賀君が来たら、詳しい話を聞くとしましょうか……」 和(もし優希に対して、ほんとうにいかがわしいことをしたのなら、私も少し考えがありますしね)(主にズドン 京太郎「……ぶえっくし!なんだ、も、もしかして和が俺のことでも考えてくれてるとか!?」(ナハハ 久「はいはーい、妄想はいいからさっさと荷物運んでねー」 京太郎「へーい」 まこ「相変わらず京太郎使いが荒いのう、部長は」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4434.html
龍門渕高校―― 京太郎「…………」 ガードマン「やあー、京太郎じゃないか!久しぶりだね、君の県大会での活躍、僕もテレビでばっちり見させてもらったよ!!」(ムキムキ 京太郎「そ、そうっすか」 ガードマン「もう痺れたね!あんなスゴイ勝負、僕は初めて見たよ!」(ビッキビキ 京太郎「ア、アハハ~……できればポージングしながら近寄るのやめてくれませんか……」 ガードマン「おーっと、僕としたことが。県大会の有名人が知り合いなことに、つい興奮しちゃったみたいだ!」(キラッ 京太郎「そんな満面の笑みで知り合い発言されても……その、困る」 ガードマン「細かいことを気にしちゃいけないよ?さあ、お嬢様もお待ちだ、ここを通ってくれたまえ!」(敬礼 京太郎(だんだんと馴れ馴れしさが増してきてるなあ、このガードマン……。制服着てても分かるマッチョに肩抱かれるとか、軽くホラーなんだけど……んー?) 龍門渕生徒A「ほら、あちらの方……」(ヒソヒソ 龍門渕生徒B「まっ、こ、こっちを見ましたわよ!?」(ボソボソ 龍門渕生徒C「生で見ますと、テレビで見るよりも一層……」(ポー 龍門渕生徒A「私、マージャン雑誌で読みましたわよ!なんでもあの方は、振り向いて欲しい方のために怪我を押してまで大会の決勝戦に挑んだとか……!」(ヒソヒソ 龍門渕生徒B「まあー、まあまあ、それはホントですね!?だとしたら、その振り向いて欲しい方というのはとても幸せ者ですわね!殿方にそこまで好いていただけるのですから!!」(ボソボソ 龍門渕生徒C「ロマンチックで羨ましいですわ~。私もそんな風に、身を賭して想いを伝えてくださる方と出会えれば……」(ポー 京太郎「…………な、なんかスゲー、一挙手一投足を観察されてる気がすんだけど」 龍門渕生徒A「……これはあくまでただの噂なのですけれども」(ヒソヒソ 龍門渕生徒B「あなた、なにか知っていますの!?」(ボソボソ 龍門渕生徒C「なら、是非ともお聞かせ願いたいですわ……!」(コソコソ 龍門渕生徒A「ええ、ええ、もちろんですとも!それで、その噂なのですが……そもあの方が県大会に出場したのは、この学園の理事長のお孫さま……龍門渕透華様のお見合いを阻止するためだったとか!」(ヒソヒソ 龍門渕生徒B「その話、私も耳にした覚えがありますわ!と、ということは、もしや――!?」(ボソボソ 龍門渕生徒C「ハッ……お二人とも、あちらをご覧になって!噂をすれば影ですわよ!!」(コソコソ 京太郎「なんなんだ、あの人達。マジで気味悪いし……金持ちって暇なのかな――――あ、透華さん?」 透華「ぁ……あ、あんまり来るのが遅いので、その、む……迎えにきてあげましたわ!」 京太郎「そんなわざわざ悪いですよ……。っていうか、もうすぐ部室に着きますってメールで連絡しておきましたよね?」 透華「それでも、ですわ!た、ただでさえ、この学校であなたは目立つようになっているのですから……あの、だから……有象無象に囲まれていないか心配してあげたのです!!」(クワッ 京太郎「いやいや、バンナソカナ。一回雑誌に出たぐらいで、話もしたことない女の子に興味持ってもらえるなんて、そんなウマイ話――」 透華「ウマイ!?京太郎、あなたまさかこれ幸いと手当たり次第に女の子と仲良くなるつもりでは……!」(ワナワナ 京太郎「だから、ないですって。俺から声掛けたとこで、何言ってるのこの人~、とか思われるのが関の山ですよ」(ケラケラ 透華「――――そうは思えないから心配していますのに」(ボソッ 京太郎「と、とりあえず迎えにきてくれてありがとうございます。それじゃ、部室に行きましょうか。衣さんとか、早く麻雀したいってざわ…ざわ…してますよ、きっと」 透華「あの子にざわ…ざわ…を覚えさせたのは誰ですの、まったく……」(プリプリ 京太郎「面目次第もございません」 透華「フン、自覚しているのなら許しますわ、自覚しているのなら。さ、行きますわよ!」(グイッ 京太郎「うわ、っと?」(腕抱かれ 透華「――――い、言っておきますけどっ……!京太郎にチョッカイかけたら……その、酷いですわよ!?どう酷いのかというと……な、鳴きますわよ、目の前で!!」 京太郎「あ、あの、透華さん?どこに向かって叫んでるんですか……?」 透華「京太郎には関係ありません!」(プイッ 京太郎「ワケガワカラナイヨ……」 龍門渕生徒A「…………さきほどの透華さんの言葉、聞きました?」(ヒソヒソ 龍門渕生徒B「ええ、ええっ、聞きましたとも!この耳で、バッチリと!」(ボソボソ 龍門渕生徒C「ハアァ~~……普通では叶わぬ庶民とのあんな関係……憧れてしまいそうですわ~♪」(ポー 世間知らずのお金持ちの箱入り娘も、恋の話とかそーいうのが大好物。そんあお話。 終われ
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4438.html
京太郎「例によって例のごとく、ネット麻雀で大敗して常敗無勝の名を高めた休日昼下がり、一人寂しく散歩する俺、ルールルルー……んー?」 貴子「…………」(コソコソ 京太郎「おんやー?あれって風越の鬼コーチじゃねーえ?なにやってんだ、こんなとこで」 貴子「………………よし、誰も見てねーな」(キョロキョロ…サササッ 京太郎「ところがどっこいっ……見てます、見られてるざんすっ……!」 京太郎「いかにも怪しんでくださいなあの動き……尾行(つけ)るよな、尾行るっきゃねーよなっ!」(サササッ 特定の個人をなんらかの意図を持ってつけ回すして赦されるのは漫画やアニメの世界だけ! 京太郎「さてさてー、風越のコーチさんはー、っといたいた」(対面inヤブ ネコ「ニャオーン」 貴子「…………おー、なんだ慰めてくれてんのかー?」(ダキヨセ ネコ「ナー」(モゾモゾ 貴子「私だって自分にできる精一杯でやってるのになー。部員たちには怖がられるし、OG連中にはグダグダネチネチ言われるし……。とっくに麻雀やめた奴らが偉そーに部員どものこと下手とか言ってんじゃねーよ、なー?」 ネコ「ンニャー?」(クビカシゲ 貴子「野良……じゃないんだよなあ、首輪してるし。野良なら即お持ち帰りなのにな、まったくー」(カイグリカイグリ ネコ「ニャー」(ペロペロ 貴子「フフ、もー、くすぐったいだろー?」(ギュー 京太郎「…………エ、アレダレ?」 貴子「ほーら、これ見ろこれ」(エノコログサ ネコ「ニャ……!?」(ビョクッ 貴子「フッフッフッ……そーれ、それっ、それ!」(満面の笑み ネコ「ンニャ、フーッ、ニニャーー!」(ピョンコピョンコ 貴子「アハハッ、そらガンバレー♪」(ヒョイヒョコヒョイ 京太郎(…………え、えらいとこ見ちまったー。どうするよ、俺?) 京太郎 そっとしておこう(ピッ 写メ、写メっと…… 貴子「アハハ、まったくもー、お前はホントーに可愛いなあ」 京太郎「そーと、バレないよーに……」 ???「今です!」 小枝「雑音はまかせろー」(パキッ! 京太郎「げえ!?」(コウメイ!? 貴子「ハハハ、それそれー………………エ」 ネコ「フーッ、、フー……ニャーンニャー」(モットアソンデー 京太郎「は、はは……ははは…………ど、ども」(ガサガサ 貴子「ちょ、おま……な、なんでヤブの中から……?つか、も、もももしかして、ず、ずっと見……!?」(カーッ 京太郎「え、えー……っと、強いて言うなら、はい」 貴子「な、あ……は?えっ、ちょっと待って……え、う、ウソでしょ……?」(カタカタ 京太郎「だ、大丈夫大丈夫っ……えと、ちょ、ちょーかわいかったですから!」(サムズアップ 貴子「き……き…………!」(プルプル 京太郎「き……きゃー?」 貴子「綺麗に死ねると思うなよ、須賀アアァァァァッ!!」 京太郎「キャアアアアアアアアッ!?」(ビョクッ ネコ「フキャアアアアアアアッ!?」(ビョビョク 【池田】× 【ネコ】は可愛いなあ……とかまあ、そんなお話。 華菜「フンフフフーン……おー?須賀じゃないか、こんなとこでなにやってんだー…………あ?」 京太郎「逃げてー!池田ァ、ちょー逃げてー!!」(ダダダ 貴子「テメーもいやがったのか、池田ァ!!」(ゴルァ! 華菜「ちょ、えっ、な、なにごとだし!?」 京太郎「いーから逃げるぞ、こっち来い!」(グィッ 華菜「にゃ、い、いきなり手ぇ引っ張んなし……って!?」 貴子「いちゃつきながら私から逃げられると思ってんのか、ゴルアァァッ!?」 \ヤァァァァァァァッ……!?/
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4456.html
智美「ううぅ~、う~……」 ゆみ「蒲原、そこ間違ってるぞ。ああ、そっちもだな」 智美「ゆみちん、もう少し休憩時間が欲しいぞー」 ゆみ「甘えるな。一時間おきに十分も作ってあるんだからもう少し頑張れ」 智美「あーうー……」 ゆみ「ハァ……卒業目前にして補習テスト受けなきゃいけないのは誰なんだ」 智美「ワハハ、私だなー」 ゆみ「わかってるじゃないか」 智美「頭では理解してるんだけどなー」 ゆみ「まったく、しょうのない奴だな。…………五分だけ息抜きの時間に使っていいぞ」 智美「わーい、ゆみちんは優しいなー」 智美「――――――――はぁ……」 ゆみ「珍しいな、蒲原がため息なんて」 智美「いやなー、もうすぐ……ほら、アレがあるじゃないか、二月のメインイベントの――」 ゆみ「ああ、大学入試の試験日か」 智美「違うぞー。受験生だから違わなくもないけど、そうじゃないなー」 ゆみ「じゃあなんだ、節分か」 智美「太巻き美味しいよなー……そっちでもないぞ」 ゆみ「ハァ……バレンタインデーか。それで?どうやってチョコを渡すかどうかで悩んでいるのか」 智美「…………ウン」 ゆみ「何か問題でもあるのか?」 智美「須賀君にチョコを渡すとして、その後どうするかだなー。結局、ずっと昔に会ったことあるって話せてないし……」 ゆみ「向こうは完全に忘れてるっぽいと話してたな、そういえば」 智美「何度か会ってるけど、いつも麻雀の話だけで終わっちゃうんだー」 ゆみ「…………彼の麻雀好きはもう麻雀狂いの域までいってしまったか」 智美「で、でも私は諦めないぞー。ちゃんとバレンタインにチョコ渡して、子供の時に会ってること思い出してもらうんだ!」 ゆみ「まあ、頑張れ。――――それじゃ、休憩時間は終わりだ。受験の最後の追い込み、気張っていくぞ」 智美「ワ、ワハハー……大学受験なんかに負けないぞ、私はー」 そしてバレンタイン当日―――― 智美「大学受験には勝てなかったぞー……」(ズゥン 京太郎「ハ、ハハ……お疲れ様です」 智美「いや、まだ結果が出るまで勝負はわからないから、うん」 京太郎「まあ確かに、勝負は裏ドラをめくるまでわからないですからね」 智美「そう都合よく裏ドラが乗ることなんて、あまりないと思うけど……」 京太郎「気合があれば、オーラスで裏ドラ五枚ぐらい乗るもんですよ!」 智美「それは……なんていうか、麻雀の神様的なものが憑いてくれてるなー」 京太郎「もしそうなら嬉しいことこの上ないですけどね。あ、それで蒲原さん、今日はなんの用事ですか?」 智美「お、おぉ、うっかりしてたー、今日はコレ渡そうと思って会いにきたんだ」 京太郎「なんですか?」 智美「ワハハ、今日はバレンタインだからなー。須賀君にチョコをプレゼントだ!」 京太郎「おー、マジですかありがとうございます!」 智美「喜んでもらえてこっちも嬉しいぞー。そ、それでな須賀君、実は聞いてほしいことが――――」 京太郎「あ、そうだ蒲原さん、この後時間ありますか?」 智美「へ?」 京太郎「受験、お疲れさまでしたってことで、よければ今からどこか遊びにいきません?」 智美「え、い、いいのかー?」 京太郎「ええ!蒲原さんが嫌じゃなければ!」 智美「ワハハ、嫌なんてこと絶対にないぞ!いいぞ、どこに遊びにいこうかー!」 京太郎「そんなの決まってるじゃないですか――――!!」 ――――後日 ゆみ「で、それからどうなったんだ?」 睦月「今の須賀さんの状態から考えると、雀荘に行くぐらいしか思いつかないですけど」 佳織「そうだよね~」 桃子「と見せかけて、まさかまさかのホテルなんていうのもありっすけどね。元部長さん、意外と好きな人に押されると何でも言うこと聞いちゃいそうですし」 睦月(それは東横さんも似たようなものなんじゃ……) 佳織「ね、ね、智美ちゃん、それで一緒にどこに遊びに行ったの?」 智美「――――す、須賀君のお友達って、すごく麻雀強い人ばかりなんだなー」(カタカタ ゆみ「蒲原が笑ってない……だと……」 智美「すごくおっきな料亭に連れてってもらってなー?美味しいご飯食べさせてもらった後、みんなで打ったんだけどなー……」(ポロポロ… 佳織「わわわっ、智美ちゃん!?智美ちゃん、しっかりしてよ~!?」 桃子「一体どんな人外魔境に連れてかれたんすかねー……」 睦月「私、部長の心が折れるところ初めて見ました……」 <Prrrrrrr… ゆみ「ん?蒲原、携帯が鳴ってるぞ」 智美「ホントだ……グスッ、ちょっとゴメンなー」(ピッ ゆみ「……しかし、須賀君にも困ったものだな」 桃子「最初にどんな人か聞いた時は、おもち狂いの変態さんだったはずなんすけど」 佳織「清澄の人に聞いたけど、麻雀強くなる毎におもちって口にしなくなっていったみたいだよー」 睦月「余計なものが禊がれて、雀士としての純度を上げていってるんですね……。さすがゴッドハンドです、カードの引き当てだけじゃなくて麻雀まで極めようとするなんて!」 桃子「むっちゃん先輩の麻雀せんべいカード好きは筋金入りっすね……」 智美「ワ、ワハハッ、ホントかー?じゃあ次のお休みの日、ドライブに行こうな!」 佳織「智美ちゃん、すごく楽しそうにお話してるなー。あんな風に笑う智美ちゃん、私あんまり見たことないよ」 ゆみ「…………とりあえず蒲原は幸せそうにしてるし、しばらくは見守る方向でいいんじゃないかな」 桃子「そおっすねー。あ、でも私的に先輩にはもっとガツガツ来てほしいっすけど」 睦月「変わらないね、東横さんは……」 ゆみ「対応に困るよ……」 智美「ううん、気にしないでいいぞー。須賀君を乗せてドライブするの、私大好きだからなー!じゃ、じゃあ、今度の休み楽しみにしてるから!」 ゆみ「まあ、最後の手段として……私たちが蒲原の想いを成就する手伝いをすればいいさ」 桃子「そうっすね」 睦月「部長、とてもイイ人だから幸せになってほしいですしね」 佳織「そうだよねー」 蒲原智美編……カン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4407.html
久「なんかゴメンねー、急にお邪魔しちゃって」 京太郎「いやー、気にしないでください。わざわざ休みの日に買い出しし忘れてたものを教えにきてくれたんですから」 久「たまたま図書館に行った帰りにねー」 久「須賀君の家が近いの思い出して、メールで済ますのもなんだかなーって」 京太郎「ハハッ……あ、じゃあ俺、お茶とか用意するんで、部長は――」 久「さてさーて、須賀君のお部屋訪問といきますかー♪」 京太郎「ア、ハイ、ソデスネ。俺の部屋で寛いでてください……」 久「りょうかーい♪」 京太郎「…………嫌な予感しかしねえ」 京太郎「頼むっ……カーたん!部長をっ、お前の愛らしさで足止めしてくれっ……!」 京太郎、祈るっ……! が、ダメっ……!! カーたん「キュー♪」(パコッ、パコッ 久「フッ……他愛なし!」(ナデクリナデクリ 陥落っ……! 京太郎の自室の物色を阻むガーディアン、容易く攻略っ……! 久「さてさて、どの辺りに隠してるかなー、っと」(手ワキワキ 久「定番は本の中、ベッドの下、机の後ろなんだろーけど……」 久「あいにくと、悪待ちの私にそんな定石は通らないなぁ」(ニヤリ 久「…………そこか!」(枕の中 カーたん「カ……カピッ!?」(ざわっ……! エロ本「何故バレたし……!?」 久「ふーん、思った通り巨乳ものかー……あ、でもタイトル――」 エロ本「いけない巨乳生徒会長……この言葉の響きに、君はある種の憧れと禁忌、そしてロマンを感じずにはいられないはずだ」(キリッ 久「いや、まあ私は生徒議会長だからノーカンっ……ノーカンよっ……!」(ざわ……ざわ…… 京太郎「どーもー、部長お待たせしました、お茶アァァァァァァァァァッ!?」 久「ヒヤホゥッ!?」(ビョクッ 京太郎「ぇ、ちょっと待って、なんで部長がソレを……!ま、まさか枕の中に隠していたのに気付いて……!?」 久「ア、アハハ……ゴメン、私悪待ちの方が勝てちゃうから……」 京太郎「意味がわかんねえ!」 久「え、えと……そんなことより須賀君ー?この本のタイトルはなんなのかなー」(ニヤニヤ 京太郎「うぐ」 久「なーに、もしかして生徒議会長の私のことも、こーいう目で見ちゃってたとか?」 久「こういうのに興味津々なのは分かるけど、さすがにちょっとねー」 京太郎「あ、あんまからかわないでくださいよ……」 久「クスクス……イヤって言ったら?」(ベッドに腰掛け 手玉に取るっ……悪女っ! その様、まさしく傾国の美女っ……! 京太郎「ぐくっ、ぐぐぐ……………………ぁ?」 ここで京太郎、一つの策を思い立つ……! 逆転の一手……窮鼠猫を噛むとはこのことっ……! 京太郎「――――だ、だったら……どうするんですか?」 開き直るっ……いっそ、その通りだとっ……肯定するっ……!! 久「……へ?」 京太郎「実は俺……巨乳だけじゃなくて、生徒会長――いいえ、生徒議会長萌えなんですっ……!」(キリッ 久「ぇ……えっ?」(ドキッ 京太郎「…………ダメ、ですか?」 一つ「あ、あれ、ちょっと、すす、須賀君?な、なーに、ヤダ……そんなマジメナ顔しちゃって……♪」(ひきつり笑顔 京太郎「…………」 久「な、なにか言ってくれないと困っちゃう……じゃない。ね、ねえ、須賀く――」(オドオド 京太郎「……名前で、呼んでくれませんか」(真摯な瞳 久「ぅ…………きょ、きょ……京太郎――君?」 京太郎(想像以上にダメージを与えてるな、コレ……)(ニヤニヤ やり返すっ……いっそいけるところまでっ……! 少年ゆえに悪のりするっ……! 京太郎「いつもの髪型もいいですけど、おさげもちょっとした子供っぽさがあって可愛いですよね……」(髪触る 久「ひゃっ……!?」(コテン 京太郎「……もしかして、緊張してます?」 久「にゃ、そ、そんなわけ……!」(目そらし 京太郎「部長のこと……名前で呼んで、いいですか?」 久「う……うん……」(目きつく瞑り 京太郎「えーっと、ひ、久?」 久「――――っ!!」(体強張り 京太郎「………………」 久「――――」(プルプルプルプル 京太郎(ヤベェ……こっからどーすりゃ冗談でしたー、で終わらせられんのかな?)
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4457.html
穏乃「今日は二月にしてはいー天気だねー!」 憧「そーね。私も、あんたのそのジャージ姿を見てなかったら、まだあったかいって思える程度にはね」 穏乃「ん~?このジャージは冬用だからあったかいよ?」 憧「見てるこっちが寒いのよ!なんでこの季節に生足出してんのよ、あんたは!それ見て宥姉が気を失ったの忘れたの!?」 穏乃「な、なんだよー、ジャージ差別すんなよー、ジャージはどこにでも着ていける万能服なんだからさー」 憧「んなわけないでしょ!ったく、そんなんだから京太郎にも相手にされないんじゃないの、しずは!?」 穏乃「なっ、こ、ここで京太郎は関係ないでしょ!?」(カァー! 憧「そーやってムキになってる時点でバレバレだっての」 穏乃「ぅ……」 憧「そういえば、もうすぐバレンタインデーだけどどうするの?長野まで行ってチョコ渡すの?」 穏乃「チョ、チョコ渡したいなーとは思ってるけど……長野までいくのはお小遣い足りないし、なんていうか、め、迷惑かもしれないし……」 憧「まー、本州の真ん中から北側までチョコ持ってこられたら、なんていうかイロイロと断りにくいわね」 穏乃「そーいうことして嫌われたらイヤだし……でも、宅配便で送るのもなんだかなーって感じだし……」(ションボリ 憧(しずはしずなりに悩んでるのねー) 憧「じゃあ、バレンタインにチョコ渡すのは諦めるって方向でいいのね」 穏乃「――――それは……」(ベソ… 憧「いや、そこで半泣きになられても困るんだけど」 穏乃「だ、だってしょーがないじゃん、男の子にチョコあげたいなんて思ったの初めてなんだし!」 憧「あの穏乃がね~」 穏乃「な、なんだよー、私だって女の子なんだぞー、バカにすんなよー!」 憧「ハイハイ、拗ねない拗ねない。ったく、しょうがないわね~……」 穏乃「憧、携帯なんて取り出してなにするの……?」 憧「奥手なしずに代わって、私が一肌脱いでやるっつってんのよ――――あ、もしもし京太郎?」 穏乃「」 そしてバレンタイン当日―――― 京太郎「阿知賀子供麻雀クラブの面子で集まって麻雀大会すると聞いて!」(バーン 憧「ああ、それ嘘だから」 京太郎「よくもだましたアアアア!!だましてくれたなアアアアア!!」 憧「ちょっ、なにもそこまでキレることないじゃん!?」 京太郎「憧ォ、テメエは俺を怒らせた……!この罪、どうやって償ってくれるんだ……!?」 憧「ぇ、あ、ゴメンなさい……まさか、ホントにそこまで楽しみにしてるなんて思わなくて……。な、なんでも言うこと聞くから許してよ……」(カタカタ 京太郎「……いや、なんでもとか言うのは止めようぜ。そーいうの言質に取られてなんかヒデーことされたらどうすんだよ」 憧「ひ、酷いことってなにするの……?け、毛虫ぶつけたりするのはナシだからね!?」 京太郎「…………そのままの憧でいればいいと思うぜ、ウン」(ナデナデ 憧「よ、ちょっと、頭撫でないでよ……!」(カーッ 京太郎「いやー、悪ぃ悪ぃ。奈良まで来て麻雀できないのかと思って、つい」 憧「うー、ちょっと見ないうちに麻雀バカに磨きがかかってるわね……」 京太郎「ハハハ!言うほど麻雀バカになっちゃいねーって!」 憧「どーだか」 穏乃「――――――――仲良いね、憧と京太郎って……」 憧「ハッ!?し、しず、これは別にあんたが考えてるようなものじゃないから!」 京太郎「考えてるようなものって、どんなの?」(ナデナデ 憧「あんたは口を挟まなくていいの!っていうか、いつまで頭撫でてんのよ!?」 京太郎「いやー、なんか触り心地良くてつい」 憧「あうぅぅぅー……!?」 穏乃「ヒドイよ……こんなのってないよ……!」 憧「ちょっ、拗ねないでよしず!もうっ、京太郎が悪いんだからね!?」 京太郎「俺ですか!?」 憧「そ、そーに決まってるでしょ!」 京太郎「なんでキレられてんのかわっかんねー……」 憧「ま、まあいいわ、今日あんたを読んだのには訳があるのよ」 京太郎「訳……?」 憧「そーよ。さあしずっ、準備はいーい!?」 穏乃「お、おー!」 京太郎「準備?」 憧「今日の日のための特別イベントよ!」 京太郎「――――で、なんで俺は阿知賀麻雀部の部室でチョコフォンデュを食べてるの?」 憧「今日はバレンタインでしょ。チョコ貰えそうにない京太郎のために、しずがわざわざ用意してあげたのよ!」 穏乃「え、えと、チョコ渡すだけよか、こーやってみんなで楽しめる形にした方が、きょ、京太郎も面倒臭くなくていいかなーて思って……!」 京太郎「面倒臭くなくて、ってどーいう意味だよ……」 穏乃「え?い、いや、だってほら、私みたいなのにチョコ貰っても、こ、困るじゃん、なんかさ……」 京太郎「なんでだよ。チョコ貰って喜ばねー男はいねーっての」 穏乃「ホ、ホント?」 京太郎「当たり前だろ。しかも、穏乃みたいな子が、わざわざチョコ用意してくれてるとか、男冥利に尽きるってもんだぜ?」 穏乃「そ…………そーなんだ、アハ、アハハハ」 憧(ホラ、なにやってんのよっ、京太郎も満更でもなさそーなんだし、ここで勢いに任せてチョコ渡しちゃいなさいよ!) 穏乃(チョ、チョコフォンデュ食べてる状況でチョコなんて渡せるわけないじゃん!チョコにチョコが重なっちゃうでしょ!?) 憧(そこはホラ、チョコの七対子とか対々みたいな感じでさ!) 穏乃(訳がわからないよ!) 京太郎(なんか穏乃と憧が揉めてるなー。にしても……バレンタインのチョコ代わりのチョコフォンデュか、なーんかちょびっとだけ悲しいなー。義理チョコでもいいから、穏乃とか憧から貰いたかったんだけど……) 憧「いいからさっさと渡しなさいよー!」 穏乃「そ、そんな大声で言わないでよ!?恥ずかしいじゃん!」 憧「恥ずかしい恥ずかしいって、あんたの恋路見守ってるこっちの方が恥ずかしいのよー!」 穏乃「こっ、恋路とかじゃないもん!も、もう少し仲良くなりたいなーってだけだし、と、友達として!」 憧「じゃあ、京太郎が誰かと付き合ってもいいんだ!?」 穏乃「そっ、そんなの絶対にヤダ!!」 憧「ホラッ、見たことか!」 穏乃「ちっ、違うもんっ、こ、これは友達が取られるの嫌って意味でのヤダだもん!」(バタバタ 憧「あ~~~っ、もうジレったいなー、この子は……!!」 京太郎「あ、マシュマロにチョコつけて食べるのウマイな……。こっちの苺もなかなか――――」 高鴨穏乃編……カン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4415.html
恭子「そういや須賀君、ちびっと聞きたいことあるんやけど」 京太郎「え、なんですか?」 恭子「私らと対局した時、やたらとチャンタ和了りしてたでな。漫ちゃんに振り込んだ時も、ヤオ九牌の一盃口の九待ちやったし」 京太郎「はい、そうでしたね」 恭子「な、なあ、それってもしかして赤木プロのチャンタ戦法リスペクトなん?実はな、私も前に験かつぎに真似してみたことあってな、もし須賀君もなんやったらお揃いやでな……!」(ワクワク! 京太郎(気のせいだよな、なんか末原さんに犬の耳とか尻尾が見えるなんて……) 京太郎「とりあえず違いますよ……あの人のやり方なんて、俺には真似できません……」 恭子「あ……そうなん。やっぱ違うんな……」(´・ω・`)ショボン 京太郎(……なんかキュンと来たCVカッパのカーたん飼い主)ざわ……ざわ…… 恭子「じゃあ、ヤオ九牌の和了り多いんは偶然なん?」 京太郎「うーん……偶然かどうかって聞かれると…………半ば必然だったんじゃって気もしますけど」 恭子「ん……どういう意味?」 京太郎「だってほら、俺も雀士の端くれですから」 恭子「うん?」 京太郎「えっと……雀士とかけてチャンタ戦法と解きます」 恭子「その心は?」 京太郎「は…………端(一・九)くれ……なんちゃってー」 恭子「メゲるわ……」 京太郎「…………すみませんでした」 京恭「ハイ、ありがとうございましたー!」 絹恵「アハハハハッ、端くれでヤオ九牌くれとか、アハハッ、アハハハハッ!」 洋榎「おもんないぞー、ひっこめー!」 漫(なんか主将の野次に感情こもってる気がする……) 由子(いろいろと難しい年頃なのよー)