約 883,589 件
https://w.atwiki.jp/makich/pages/16.html
■【JCは世界を救う!リレーラジオ】は2009/11/08(日)にDJ如月によって行われたリレーラジオ。 その19:00からの一時間枠が第4走者真姫のターン。 代走者を含め出演者はみな個性的なDJ達。 【色気-朗読-天然-声真似-親フラ-プロ-運営】 それぞれのDJが他とはかぶる事の無い素敵な個性を発揮できたこのリレーラジオ。 企画運営の如月にとっては涙なしでは語れない大成功だったようだ。 19:00からスタートの真姫枠、それはゴールデンタイム。 真姫は適度な緊張の中で前走者の放送を静かに聴く。 (このこしってる・・・) 前走者枠では3桁突破・・・ けども今の真姫にはそんな事はすでに気にならない。 なぜならば真姫はすでに3桁DJ。 ハードルの高い月イチ!リレーラジオにも出演。 それらの経験を乗り越えてきた真姫には不安などなかった・・・と言えばウソになる。 適度な緊張感が真姫のテンショを程よくあげる。 ■前走者の放送終了から真姫のターンは開始 すでに多くのリスナーに囲まれた真姫の登場を今かと待っていたリスナーども。 その仲にはやはり・・・数が増えれば味方だけではなく敵も出てくる。 つまりはアレだ・・・荒らしがいたってこった。 だがこれまでの放送で経験値を稼ぎレヴェルをあげて来た真姫にはたいした問題ではなかった。 真姫最大の武器”声マネ”の駆使”レス読み”のうまさはしだいに荒らしすらも黙らす。 かと思いきや・・・ 長文連投の強敵出現。 (スルーすればいいのにね・・・) 真正面から挑む真姫!さらに襲いかかる長文! 【早読み真姫vs長文】 この戦いがこのターンのクライマックスとなった。 真姫は結果として自分の時間内に入ったレスを全て消化、悔いはないはずだ・・・ だが上がったレヴェルに比例して上がった真姫のネガティブ思考は放送後みずからを悩ませたらしい。 ■全員のリレーが終わり最後の集合 真姫はマイクをつないだり切ったりで空気を読みながら受け答えや発言をする。 このリレーラジオは多分成功だったのだろう。 予告した時間になってもレスは一向に止まる気配はなくレス読みをバトンタッチされ困るDJ達。 すでに終了予定時間を越えたとき・・・真姫にそのバトンは渡される。 じゃあ真姫ちゃんレス読んでのお願いに答える真姫はレス読みを開始する。 真姫『なんでみんな黙るんだ!!?』 にこる『だって・・進行が・・・』 真姫(よっしゃああ任せとけ!オレの嫁!!) 真姫『おっけわかった・・』 ここから末期真姫の真骨頂が繰り広げられる・・・ すでに溜まったレスは数十以上。 ダレもが終われない夜に不安を感じていた・・・ その不安を跳ね除けるように真姫の高速レス読みはSTART!! (早口!!?じょうとおおおお 末期真姫にしてやんよおおおおおお) その高速レス読みはひとつのレスもスルーすることはなく!! なおかつ他DJに振られた話題が有っても、ふって一瞬で返さなければ真姫が変わりに返す。 次々消化されるレス だが増えるレス (れーすです。) その早い流れの仲でもレスナーからの苦情がないのは早いながらもレスを大事に扱う真姫ゆえになのだろう。 適度に自重しているリスナーの書き込みも手伝いようやく追いつく。 ダレもが数十分はかかると思われた大量のレスを5分で消化した・・・ 終わりが見えないこの夜に終わりを訪れさせた勇者(真姫) 末期真姫の名に恥じないすばらしい活躍だったらしい。 ※おまけ 全てを開放した真姫の熱はこの後収まることはなく・・・終了後まき☆らじを開始。(短時間の反省?打ち上げ?) この放送では上がったテンションで真姫は自分を自重できなくなり一夜限りの関西弁放送となった。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/26738.html
登録日: 2013/12/25(水) 01 11 30 更新日:2024/01/30 Tue 12 16 32 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 GOD_EATER GOD_EATER2 アポトーシス ゴッドイーター 終わりの始まり 終末捕喰 終末論 終末捕喰 (以下はGEBのNORNデータベースより抜粋) »終末捕喰:1 アラガミ同士が捕喰を続けることで、地球全体を飲み込むほどに成長した存在「ノヴァ」によって引き起こすとされる人類の終末理論。 科学的な根拠はなく、単なる風説に過ぎないと言われている。 とあるオカルト団体がこの理論によって人々の不安を煽り、集団自殺を引き起こした事件で広く一般に知られるようになった。 »終末捕喰:2 単なる風説とされていた人類の終末理論。 終末捕喰は地球再生のエコシステムであり、地球上の存在をアラガミによって喰らい、 一度「初期化」した上で、「生命を再分配」する現象。 恐竜の絶滅など、過去繰り返された大絶滅にも関わりがあると考えられている。 サカキ博士により10年以上前に理論上実証されていたが、 シックザール前極東支部支部長によって隠蔽されていた。 なお、本情報は極東支部外秘とする。 終末捕喰とは、 ゲーム『GOD EATER』シリーズの用語である。 ≫CONTENTS ≫概要 ≫特異点 ≫赤い雨との関係 >黒蛛病について ≫事例 ≫概要 アラガミ同士の捕喰(共食い)の果てに、地球全体を飲み込むほどに成長した存在「ノヴァ」が生まれ、それによって人類が滅亡するという終末理論。 科学的な根拠はなく、単なる風説に過ぎないとされていた。 しかし、終末捕喰は地球再生のエコシステムとして実在する現象であることが、アラガミの研究者ペイラー・榊博士によって明らかとなった。 その内容は、地球上の存在をアラガミによって喰らい尽くし、一度「初期化」した上で「生命を再分配」するというもの。恐竜の絶滅など、過去繰り返された大絶滅にも関わりがあるとされる。 また、「特異点」という超高密度の情報集積体によって起動されることも判明している。 終末捕喰が起動した場合、別の終末捕喰が起動した場合でもない限り止める事はできない。 ちなみに、終末捕喰の表現については、上記の「地球再生のエコシステム」以外に、「外的要因によって危機的状況に陥った時の再生プログラム」や「アポトーシス(プログラムされた死、死を経て再生へ至る循環)」とも表される。 いずれも、地球のシステムについて言及している点は同じである。 2060年頃に榊博士により理論上実証された現象だったが、故ヨハネス・フォン・シックザール極東支部支部長の思惑により、その事実は以後10年以上に渡り隠蔽されていた。 終末捕喰は2071年から2074年までの3年間で二度起動しており、どちらも「人為的に引き起こされた」「極東支部近郊で起こった」という共通点がある。 また、終末捕喰の詳細についての情報はフェンリル内でトップシークレットであり、特に二度に渡って終末捕喰に関わった極東支部では支部外秘扱いに指定されている項目も多い。 ≫CONTENTSに戻る ≫特異点 終末捕喰を引き起こすコアであり、超高密度の情報集積体。 特異点が大量、または高密度のオラクルの塊に触れた時、終末捕喰が起動するとされる。一方で感応能力を持つ神機使いによって起動した例もあるため、起動には複数の条件があることも考えられる。 現時点で特異点のコアを持つことが確認されている存在は、アラガミかアラガミ化した人間のみ。 ≫CONTENTSに戻る ≫赤い雨との関係 「赤い雨」とは、積乱雲に似た「赤乱雲」の発生により起こる異常な気象現象、およびそれによって降下する赤い色をした水滴を指す。 人間がこの雨に触れることにより高確率で「黒蛛病」(こくしゅびょう)を発症し、アラガミが触れると特異な能力を有する「感応種」に変化する可能性がある。 以下「GOD EATER 2」のネタバレ 携帯版は要注意! »「GOD EATER 2」のネタバレ 研究が進むにつれ、赤い雨には「特異点に酷似した偏食因子」が含まれていることが明らかになり、黒蛛病の進行は「特異点化の進行」と同義であることも判明。 更に、赤い雨は地球上から特異点が存在しなくなったことにより、地球再生のエコシステムである、終末捕喰を起動する手段を保持しようとする地球の「意志」が発現したという説も浮上した。 発生を止めるには地球上に新たな特異点が誕生するのを待つ他にない。 >黒蛛病について 赤い雨、または黒蛛病患者との接触で感染する病。 いくつかの段階があり、感染初期は風邪に似た症状として表出するが、次第に身体機能の著しい低下や吐血などの症状へと悪化する。この段階で衰弱死してしまう患者が大多数だが、更に病状が進行し最終段階を迎えると、体の表面に黒い蜘蛛のような不気味な文様が浮かぶ。 また、個人によって病状の進行速度は異なる。 赤い雨の発生当初は有効な治療法が確立されておらず、発症した場合の致死率は100%とされていた。 以下「GOD EATER 2」のネタバレ 携帯版は要注意! »「GOD EATER 2」のネタバレ 赤い雨の研究が進むにつれ、黒蛛病の進行は偏食因子による「特異点化の進行」と同義であることが明らかとなり、最終段階に至った患者の中から進行に耐えきった者が完全な特異点となることも判明。 ただし、黒蛛病の偏食因子に適合する人間は極少ないようで、ほとんどの者が特異点化が完了する前に命を落とす。 完全に特異点化した者はアラガミ化し、人間だった時の意識を失ってしまうようだ。 また、特定の神機使いが持つ強力な感応能力によって、黒蛛病の偏食因子を「統制」し取り除くことで完治が可能である。 ≫CONTENTSに戻る ≫事例 >GOD EATER 特異点:人型アラガミ「シオ」 発案者:ヨハネス・フォン・シックザール フェンリル極東支部支部長ヨハネスが、彼がエイジス島で育成していた超巨大アラガミ「ノヴァ」に、特異点である人型アラガミ「シオ」のコアを与えたことで起動した。 しかし、シオの持つヒトとしての意識が地球で終末捕喰が行われることを避け、ノヴァと共に月へと飛び去ったため、人類の滅亡は回避された。 »背景 ヨハネス支部長の起こした終末捕喰は人類の存命を考えた上でのリセットである。 彼はいずれ誕生してしまうであろうノヴァによって人類が滅亡することを憂い、その時が来る前にアラガミを駆逐した上で人類を存続させようと考えた。そのための計画が「アーク計画」である。 方舟の名を冠するその計画は、極東支部の神機使いとその血縁者を中心に選抜された人間だけをロケットなどで地球の外へ脱出させ、終末捕喰が終わった後にリセットされた地球へ帰還する、というもの。 方舟から除外され置いて行かれる側の人間は見捨て、それ以外は救済するという「大を見捨て小を救う」計画が、ペシミスト(悲観主義者)である彼の出した答えだった。 終末捕喰を行うノヴァは、マーナガルム計画の偏食因子転写実験中にアラガミ化したアイーシャ・シックザールその人であり、地球を覆うほどに強大な存在。 ヨハネスが度々ソーマやリンドウ、主人公に特務の名目で接触禁忌種のアラガミのコアを回収させていたのは、ノヴァの育成のためだった。 人類を終末捕喰から守るとされる「エイジス島」もノヴァの保育器でしかない。また、危険性の高いアラガミが極東に集中していたのはノヴァの存在に引き寄せられていたためである。 本部の命令でヨハネスの身辺を調べていたリンドウがこの真実に肉薄したことが、リンドウの暗殺未遂に繋がることになった。 発案者のヨハネス自身は助かるつもりは毛頭なく、寧ろ終末捕喰でリセットされていく地球と運命を共にするつもりでいた。 詳細は「ヨハネス・フォン・シックザール(GOD EATER)」を参照。 >GOD EATER 2 以下「GOD EATER 2」の重大なネタバレ 携帯版は要注意! »「GOD EATER 2」の重大なネタバレ 特異点:人型アラガミ「世界を拓く者」 (アラガミ化したジュリウス・ヴィスコンティ) 発案者:ラケル・クラウディウス フェンリル極致化技術開発局に属するラケル博士の策略により、同局に属する特殊部隊「ブラッド」の隊長ジュリウスが赤い雨を浴びて特異点化。その後、アラガミ化した彼の意志によって終末捕喰が起動した。 一方、ジュリウスによる終末捕喰を食い止めるべく、榊博士が考案した終末捕喰相殺計画により、ブラッドと芦原ユノが中心となり黒蛛病患者の偏食因子を増幅させ、もう一つの終末捕喰を起動させる。結果、2つの終末捕喰は喰らい合い、特定の位置に留めたままの状態にすることができた。 2つの終末捕喰が起動した場所には、「螺旋の樹」という二重螺旋の塔が構築され、それと同時に、黒蛛病患者達から偏食因子が取り除かれた。 樹の内部では、2つの終末捕喰が均衡を崩さず、どちらも定常状態を保ったまま捕喰を継続している。これはそれぞれの「偏食」が一定の制御を受けているためとされる。一説ではジュリウスの意志がそれに関わっているとされるが、中心部の観測は困難であり、詳細は不明。 また、地球上で終末捕喰が実行されている状況のため、「赤い雨」の発生は止まっている。 »背景 ラケル博士は終末捕喰のトリガーとなる特異点を生み出したものの、彼女は終末捕喰起動に立ち会った訳ではない。 彼女の目的は「終末捕喰を起こすこと」だけにあり、そのためならば自分、そして他のあらゆるモノが供物となることも厭わなかった。 ラケルの内面は、幼少時に「P73偏食因子」を投与されたことで「人ならざるモノ」へと変貌しており、彼女はその時から「終末捕喰による新しい秩序の形成」に向けて動き出した。 そして、成長したラケルは生まれながらにして「あらゆる偏食因子を受け入れられる」という稀有な体質を持つ少年―ジュリウス・ヴィスコンティと出会う。 彼との出会いに運命を感じたラケルは、彼を特異点として完成させるために、自分を含むあらゆるモノを供物として捧げることを決意。そして、あらゆる犠牲の下にジュリウスを特異点として完成させたのであった。 ヨハネスの時と違う点は、ラケルが引き起こした終末捕喰はあくまで「新たな秩序をもたらすためのもの」であり、人類の存亡は微塵も考えられていなかった点にある。 詳細は「ジュリウス・ヴィスコンティ」および「ラケル・クラウディウス」の項目を参照。 ≫CONTENTSに戻る 追記・修正は月にピクニックに行ってからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 正直編集してて頭がこんがらがった…誰かもっとわかりやすく纏めてくれ… -- 名無しさん (2013-12-25 01 14 46) クリスマスに立てるなんて!!! -- 名無しさん (2013-12-25 03 01 53) こうして見ると宣伝部長って真剣に人類の事を考えてたんだなぁと痛感する。それに比べてあのゲスペチャパイと来たら…… -- 名無しさん (2013-12-25 11 03 27) >月にピクニックに行ってから ここに凄いセンスを感じる 無印と2にちなんでるし -- 名無しさん (2013-12-25 12 20 11) ↑2 だってラケルは別に人類側に立つひつようなんてないもの。人のふりしただけのアラガミなんだから。 -- 名無しさん (2013-12-25 17 54 28) ↑5 自分がやってもいいけど、編集用プラグイン一覧にあるテンプレを使ったり、シナリオの解説部分を関係する人物の項目に丸投げする関係で構成がかなり変わっちゃうけどいい? -- 名無しさん (2013-12-26 01 44 28) まあ、復元できるから気に入らなければ元の状態に戻しちゃえばいいのだけど。 -- 名無しさん (2013-12-26 01 53 59) ↑現時点での項目内容のバックアップは取ったから愛のある構成でよろしく頼む -- 名無しさん (2013-12-26 11 00 34) ↑愛のある構成か……内容が複雑なだけに愛のある表現を入れるのは難しいな…でも、編集に力は入れてみるよ。 -- 名無しさん (2013-12-26 11 58 54) かなーり変えちゃったけど……これでいいかな?一応、前あった部分はなるべく残しておいたけど… -- 名無しさん (2013-12-26 13 06 17) おおおおだいぶ見やすくなってる!ありがとう(建て主)! -- 名無しさん (2013-12-26 13 51 44) ラケルが人かアラガミかは不明だね、わたし個人としては人間だったと思う、案内理屈こねるのなんて人くらいだ -- 名無しさん (2013-12-27 12 05 04) データベースに書いてある通りアラガミ化した可能性の方が高いとは思う。まぁどう感じるかは人それぞれだが -- 名無しさん (2013-12-27 12 28 15) もっと概念的なものかと思ってたが、固有の"現象"だったんだな… -- 名無しさん (2013-12-27 14 46 34) なんで黒蛛病患者は治ったのに感応種はそのままなんだろなー -- 名無しさん (2014-02-11 16 56 17) 月にピクニックで少しクスッと来てから寂しくなった。dlcでシオ来てくれねぇかなあ・・・ -- 名無しさん (2014-03-07 01 21 26) そのうち週末ごとに終末捕食…。いや、螺旋の樹があるから毎日どこでも、か -- 名無しさん (2014-03-07 02 38 15) これから毎日、終末捕食しようぜ? -- 名無しさん (2014-03-07 05 17 26) 一週間に一回は週末捕食が起こるのか、まるでジャンプだな。 -- 名無しさん (2014-05-02 19 54 18) 二度も世界を揺るがす極東こわいホントこわい -- 名無しさん (2014-05-02 21 03 58) ↑でもそれらを解決してるのも極東支部だもんなぁ…。その気になればフェンリル乗っ取れそう。 -- 名無しさん (2014-07-02 23 31 55) 前作で支部長は終末捕食後の世界に人類を存続させようとしてたが、捕食後の世界の大気組成が変化して人類に適さない環境になる可能性もあるのではなかろうか -- 名無しさん (2014-09-16 17 34 40) ???「オラクル細胞の意思が、人類の無意識が、終末捕喰を望んでいるのだ!!」 -- 名無しさん (2014-09-16 18 05 05) ↑アラガミとして出て来そうだなアヌビスとメタトロン -- 名無しさん (2014-10-19 19 59 28) どっちかと言うと人類というより地球の意思 -- 名無しさん (2014-12-04 13 26 00) トモダチィィィィィッ!「ガイヤが俺にもっと輝けと言っている」 -- 名無しさん (2014-12-18 14 54 32) ゲームだとジュリウスが特異点として完成した時にそれに引っ張られて黒蛛病の偏食因子が取れたとしか書いてないけど、「統制」して取り除けるって何処で明かされた情報? -- 名無しさん (2015-08-24 19 55 06) 元となるアイデアはグレイ・グーなのかな -- 名無しさん (2016-08-02 19 48 49) 新作の荒廃っぷりでもしかしてこれ起こったあとの世界なんじゃないかと予想してしまう -- 名無しさん (2017-02-21 17 59 27) 聖域がある=終末捕食進行中だから新しく起こる事はないとは思う…でも2の解決策って終末捕食2つ同時に起こす事だったもんなぁ -- 名無しさん (2017-10-18 03 33 08) ↑↑灰域という触れたものを悉く灰のようなものにしてしまう現象によるものの模様。・・・相変わらず、地球の殺意たっけぇな! -- 名無しさん (2018-04-17 20 26 15) ↑ここまで地球が人類を滅ぼしたがってるなら、もういっそ地球の意思とかぶち転がしちゃってシオのいる月にでも移住しちゃうしかないんじゃないかな?と思わずにはいられない。 -- 名無しさん (2018-10-04 18 35 20) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/fetigame/pages/26.html
ストーリー進行で必ず入手するもの 第一部最初から所持オカルト研究部トモの忘れられてそうな設定 序章アングラー意味は釣り人。よかったのか? ホイホイやって来て? 一章スイマートモさんはスライムの体内を異様にすいすい泳ぐぞ 二章シュリンカー小さぁぁぁぁぁいッ説明不要!! 三章ゴーストバスターアリスでも「怖ぁぁぁぁぁいッ説明不能!!」なものが幽霊 四章チャレンジャー諦めて向かう地仁田と嬉々として向かうトモ、どうして差がついたのか…慢心、環境の違い 五章スターゲイザー星を眺める者。トモさんが眺めるのは別のものですけどね 六章ランナーお風呂場での全力疾走は大変危険なので絶対にマネしないでくださいね! 七章プロフェッサー「Welcome to Underground」 終章ストーリーマスターいやあ…フュミールは強敵でしたね…………え?だんだんぼっち?いえ、知らない子ですね 第二部一章再始動/リスタート生徒会長を助けに行かなければ!(助けるとは言ってない) 二章巨大娘/ジャイアンテスお化け屋敷では巨大化・憑依・保護者召喚等が発生し最悪の場合死に至る可能性があります 三章被食者/プレイでもキュリーのパンツならちょっと見たいかも 四章目隠鬼/チェイス(いろんな意味で)追われるものから追うものへ 五章癒術師/ヒーラーリリィ が なかま に したそうに こちらを みている! 六章水妖姫/セイレーンドキドキ☆死ーリゾート 七章反抗者/リバイバー争いは、同じ大きさの者同士でしか発生しない!! 八章生存者/サバイバー我慢大会~ロリの誘惑&灼熱地獄編~ 九章挑戦者/チャレンジャー罰ゲーム!我々の業界ではご褒美です 最終章制覇者/マスターやったねトスカちゃん!英雄になれたよ! +真章クリア 真章てのひらに、世界を。本当に、本当にありがとうございました イベントクリアで入手できるもの ゲームマスター入手場所:第一部クリア後の百合ヶ森の神社 +詳細情報 神社の女神イベントをクリアすることで入手可能。 非常に難易度が高いが、プライベートビーチで売っている不思議な果実でHPを上げていくと楽。 効果は全能力+999 アリスのパートナー入手場所:トモの自宅 +詳細情報 アリスの好感度が+10以上だと自宅のPCでマッサージができる。 調べられる箇所は頭、肩、右胸、左胸、腹、尻があり、ある程度調べると入手。 効果はHP+7、SP+6 シイの戦友入手場所:宇宙人街 +詳細情報 ペンダント必須。 宇宙人街で「宇宙デパートコスモス」(宇宙人街に着いてすぐ下の左側の建物)の食料品エリアのシイと会話、 シイが「交易品 備蓄塔」(右端の中央あたりにある建物)へ移動するのでそこでも会話、 警備プログラムのイベントをクリアして「コンサート・ホール」(左上の建物)へいく。 シイがおかしくなっているので小さくなって調べ、膣内に侵入し子宮の中へ。 BOSSのキアノの支点に勝利すると入手できる。 効果はHP+3、SP+18 保健室の常連入手場所:保健室 +詳細情報 保健室で100回休み、エリザ先生に話しかけると入手。 特にイベントは無い? 効果はHP+30、SP+70 子羊の導き手入手場所:ゲームセンター +詳細情報 ゲームセンターのリコリス・マンションを100回クリアすると入手。 クリアのカウントはリコリス・マンション内で正解の場所で眠るごとに1づつ増える。 ゲーム中にもう一人のリコリスが出てくるまで進めれば100回クリアは確実にしている。 効果はHP+20、SP+10 痴女の飼い主入手場所:第一部クリア後の商店街(夜) +詳細情報 ペンダント必須。(事前のイベントクリアのため) リリィ救出後、学校の2階階段そばの男子生徒から痴女子の話を聞き、リカの妹からも痴女子について聞き、 痴女子に会って一度ゲームオーバーになってから、朝のソラツオーベル邸で自室にいるリリィに話しかけるとアイテム入手。 痴女子イベントに選択肢が増えるのでそれを選んでイベント終了時に入手。 一度ゲームオーバーになると話しかけた時に選択肢が出て回避できるようになる。 効果はHP+60、SP-60 メイド女帝のお気に入り入手場所:第一部クリア後のソラツオーベル邸 +詳細情報 ペンダント必須。(事前のイベントクリアのため) リリィ救出後ソラツオーベル邸のゲームに永久の迷宮が追加されるのでクリアすると入手。 効果はHP+20、SP+45 バニーパブの常連入手場所:ソラツオーベル邸 +詳細情報 ペンダント必須。 ソラツオーベル邸一階の右側の、縦方向の廊下の真ん中の部屋で小さくなる。 幽霊がいるので話しかけてカウンターを抜けてバニーの控室へ行く。 空いている椅子があるので調べて写真を撮る、距離が20以下で成功。 バーに戻って幽霊に話すと入手。 効果はHP+50、SP+95 夢十夜/ナイトメア入手場所:夜のお化け屋敷 +詳細情報 夜のお化け屋敷を31回クリアする。 31回目に赤いカミソリが手に入るのでそれを入手でOK。 クリアと挑戦回数での変化は以下のようになっている。 2回目 神社奥に影追加 + おもちゃ迷路に汚れ追加 + イライラ棒部屋に人形と汚れ追加 4回目 椅子通路の外に人追加 5回目 リコリスの顔が初めて見れる 10回目 リコリス会話後の音声変更 11回目 物置部屋追加 + 銅像変化 + 椅子通路横が幽霊に 16回目 イライラ棒部屋に幽霊追加(戻って回避可) + 物置部屋に緑玉追加 + トイレ迷路部屋追加 21回目 動く像部屋追加(像は調べると消せる) 22回目 リコリスの代わりに青玉が出現(30回目まで青玉) 24回目 動く像部屋の像追加 26回目 トイレ迷路部屋に動く人型と汚れが追加 + 赤い落書き部屋追加(胃の中のようだが外に出ると…) 31回目 石膏像通路追加 + リコリス部屋追加 ちなみにクリア後は絵が飾られていて二度と入れなくなる。 効果はHP+44、SP+99 ネコカフェの常連客入手場所:第二部クリア後のネコカフェ +詳細情報 ネコカフェ内のネコ全員にねこだましをやる。 ネコが逃げネーコが怒りネコを探してくるよう言われる。 モラシティ内にいるネコ7匹を見つける、ネコは一匹ずつ出てくる。 ネコの場所は以下の順。 カフェを出てすぐ左上 展望台の下に行って檻がある所の先のベンチそば モラシティの下側、売り子ちゃんのいるところ モラシティの右上、ご神木の柵の向こう モラシティの出入り口のすぐの左 出入り口の建物内で暴れてる 展望台の天辺 全員見つけてネーコに話しかけると入手。 効果はHP+15、SP+90 戻る
https://w.atwiki.jp/arunai/pages/12.html
世界を分かろうとしたとき、私はまず体系をもって知ろうとした。 しかし、世界の分け方が分からず、長い間考えあぐねていた。 ある日私は図書館十進分類表を見て、もしかするとこれじゃないかと思った。 人類の知の縮図なんじゃあないかとある種の確信を得ていた。 しかし、図書館十進分類表にも粗はあった(どこに分類されるのか分からなかったり、シリーズものがその内容によってあちこちの棚に入れられて検索性がなくなっていたりしていた)。 それでも、きっとたくさんの人が長い時間をかけて何度も試行錯誤を重ねて考えた結果なのだろうから、 私が一から分類の仕方を考えるよりは、この素晴らしい分類を役立てたほうが、(先人が歩きやすくしてくれた道を歩き、その先を目指すことのほうが)よっぽど有意義と考えたから、私はほとんどをこの「図書館十進分類表」に頼ることにした。 図書館十進分類表は、大まかに10のカテゴリに分けた後、それぞれをまた多くて100に分けているから、1000以上のカテゴリがある。 そして、この1000のカテゴリの中で一番重要そうな000総記の棚は、大体の図書館では一番冊数が少なくて、 大体一番量があるのが900の文学の棚である。 思うに、一番重要な情報ほど、世の中にはほんの少ししか出回ってないんだろう。 どうでもいい些末な情報ほど、何度も焼き増しされて、市場に出回るが、知的レベルの高い文章は、簡単にリライトすることができないし、改訂を必要とするほど時代によって変化する内容でもないのだろうと思う。 もしくは、市民に必要とされていないか……。 英会話の本が書店にぎっしりあるのは、必要とされているよりは中身のない本が乱立しているという印象のほうが強いのだが……。 今でも分け方については考えるところがあるし、 私の一番興味のあるところは、 もしも全てを分類するときに、一番初めにはどんな分けられ方がするのだろうか、とか それはどんな基準だろうか、とか、そんなところ。 で、一番重要度の高いカテゴリの中身ってのはやっぱ薄いんだろうなと思う。 神は細部に宿るって言われるらしいけど、そういうことなんだろうか。 真理はシンプルだとも思う。 アナログ帳で世界を書き表すのは難しいなと思う。 書くほうもそうだけど、読むほうが、いちいち索引にとんだり、あちこち巻数を跨がなきゃいけないのが一番苦労だろうなと思う。 だからデジタルのリンクってのはほんとに素晴らしいし、関連付けできる能力は本当に知的なものだ。 このような知恵は大量の知識から生み出される。
https://w.atwiki.jp/sousakurobo/pages/685.html
薄暗い廊下の右奥から革靴の音が聞こえる。こんな牢獄に一体何のようなんだろう? 僕が鉄格子の向こうからそっとのぞくと茶色のローブを頭から被った人がやってきた。 そして牢の前に来ると鈍い金属音を響かせて扉が開く。 何も言わなくても誰なのか僕にはすぐ分かった。 「やぁ、久しぶりだね」 不思議と懐かしい気分になり、つい手を上げ気安く話しかけてしまう。 そういうことが出来る立場じゃないって分かっている。でも……僕にはあの頃と何も変わっていないってそ う思えたんだ。 「ああ・・・」 ローブを被った……彼女は僕を見て弱弱しく笑うと重い鉄格子の扉を開けて中に入ってきた。 「隣、良い?」 「いいよ」 僕がそういうと彼女はベットにそっと座った。この殺風景な牢屋が少しだけ華やかに感じる。 「あの・・・な?」 彼女は僕の方を向くとおもむろに口を開いた。 今の世の中の事、新しく出来たケーキ屋さんの事、そして学校のみんなの事。 どこにでもある他愛のない話を彼女はしてくれた。そんな話が僕はとても嬉しかった。 話すことが無くなったのか、一旦話が途切れた。なんとも言えない沈黙が辺りを支配する。 彼女は眉間に皺を寄せながら僕の方を見つめると軽い調子で言葉をつむいだ。 「なあ、私の下で働かないか? もちろんそれなりの給料を出そう。どうだ?」 「ありがとう。でも、僕はここから出るわけには行かないんだ」 そう、これが僕のけじめだから。 「君はよく戦った、それを評価しているのだがな」 「評価しているならますます働けないな。裏切りをするつもりはさらさらないし」 僕が否定の言葉を口にすると彼女は奥の手だといわんばかりの言葉をぶつけてきた。 「お前を売ったのが国王でもか?」 「王の命令は絶対だ、それにメディアス王は愚かじゃないよ」 僕の言葉に彼女は苦々しい顔をした。 「一つだけ聞きたい、何故そこまで出来る?」 先ほどとは打って変わって重苦しい声で話を続けてくる。 「皆が大切だから……かな?」 僕がそういうと彼女は突然僕の胸倉を掴み顔を近づけてきた。瞳からは強い憎しみを感じる。 「大切だと! ふざけるな!」 「ふざけてなんていない!」 「嘘をつくな!」 「本当だ!」 「本当なら……それが本当なら…… あたしを大切にしてよ! 愛してよ!」 彼女がそう叫ぶと僕の胸で涙を流し始めた。そしてそんな彼女に僕は何も出来なかった。 優しい声をかけてあげることも、気の利いた言葉を言ってあげることも、何一つ出来ずに。 もし、一つだけ出来ることがあるとすれば……それは……。 「マリア」 僕の声に彼女は顔を上げる。涙で濡れた彼女の頬をそっと拭うと彼女の唇に自分の唇を重ねる。 暖かくて柔らかい感触が唇から伝わる。 「ありがとう、僕を愛してくれて……」 壊れるくらい思いっきり彼女を抱きしめた。 柔らかくて温かい温もりが僕の手から、胸から伝わってくる。彼女の匂いが頭に焼きつく。 「セイヤ・・・」 また彼女が泣き出した。サヨナラしか言えないこの牢獄で。 「セイヤ、三つほど誓わせてくれ」 涙を拭った彼女が突然こんな事を言ってきた。 「僕は神父じゃないよ」 「それでもいい……。 一つ目の誓いは君の志を受け継ぐこと、二つ目の誓いは死ぬまで君に忠誠を誓うこと、 そして最後は」 彼女の唇が僕の唇に触れる。 「あなたを夫として認めること」 「くぅぅぅ……」 祐一の隣でメアリーが泣いている。 相変わらず感情の起伏が激しいなぁ。 薄暗い映画館の中で映画が続いている。 「あの…メアリー?」 「おおおぉぉぉぉ……」 祐一が声をかけるとメアリーはますます声をあげて泣いた。思わず周りを見渡してしまう祐一。 冷たい視線はないもののやはり居心地が悪い。 「ノォォォ……」 再び悲しみの嗚咽をあげるメアリー。 結局メアリーの泣き声は映画が終わるまでずっと続いていた。 二人は映画を見終わると近くにある喫茶店へと足を運んだ。 「ふぅ、映画、面白かったね」 メアリーがメロンソーダを飲みながら晴れやかな顔で言った。 「そうだね…」 メアリーの行いに苦笑いを浮かべる祐一。 悪い子じゃないんだけどやっぱり空気が読めない子だなぁ。 祐一はそう思いながらコーヒーを口に含む。 どうしてメアリーは僕と付き 合ってくれるんだろう? 腕を組みながら考え込む彼女を見ながらふとそんな事を思ってしまう。 別に彼女に不満があるわけでもない。でも普通ならもっといい人と付き合えるんじゃないのか? そう思うと不思議でしょうがなかった。付き合いを提案してきたのは他ならぬメアリーの方からだった。 何故、僕と付き合ってくれるの? と聞いてみようと思ったことがある。 しかしそれを聞くのはあまりにもメアリーに失礼だろう。 「ユウイチ!」 「うわぁ!」 そんな事を考えている祐一に顔を近づけるメアリー。突然のドアップに思わず目を見開く。 「もう、可愛い彼女がいるんだから考え事はやめてよね」 「ごめんごめん」 彼女は少し不機嫌な顔をしている、まあ仕方ないだろう。 誰だって自分が話しているのに相手が別の事を考えているというのはいい気がしないのだから。 「次はここへ行こうよ!」 そう言ってテーブルの上のパンフレットの場所を示す、ご丁寧にチェックサインが描かれていることから絶 対に行きたい場所らしい。 「うん、そうだね」 二人は席を立つと会計を済ませ、彼女が行きたい場所へ向かうことにした。 所変わって中国大陸南東部、江東州にある国防省のビル。 その会議室内では国防大臣のこめかみに血管が浮き上がっていた。 「これは何だね、ソウ将軍」 ヨウシンの目の前に分厚い書類が叩きつけられた。 これはヨウシンが希望している新型PM”黄龍”の追加予算書である。 その額はなんと三億、いくらなんでも法外すぎる予算であった。 「そのままですけれど、何かご不満な点でも?」 ヨウシンは眉を少しも上げずに目の前にいる国防大臣に言う。 「大有りだ! 新型開発費だけでは物足りず追加予算だぞ! しかも三億だ!これで納得するなというほう がおかしい!」 大臣は思い切り机を叩くと机にあるものが大きく跳ねた。鉛筆が宙を舞い、消しゴムが机の上から転がり落ちる。 「しかし、必要なことなんですが」 「必要なら前もって通告してほしい物だ」 嫌味たっぷりにヨウシンの顔を見るがヨウシンのほうは微動だにしなかった。 「とにかく、金は出せん。これ以上出したら火の車だ」 「わかりました、では私はこれで」 ヨウシンは頭を下げると大臣の部屋から出て行く。 「ふん、荒鷹も地に落ちたものだ」 そんなヨウシンに対し侮蔑の言葉を投げかけた。 「お疲れ様です」 国防省ビルから出てくるヨウシンをナタリアが迎え入れる。入り口近くに軍用車が止まっていた。 「すみませんねぇ」 ヨウシンが軍用車に乗り込むとナタリアは車を発進させた。 「どうでしたか? 追加予算はいただけましたか?」 「いいえ、逆に使いすぎだと怒られましたよ」 ヨウシンは軽くため息を付く。 「そうですか…」 そんなヨウシンにナタリアは残念そうな声をあげる。 「フフフ、ナタリア君。あなたが落ち込む事は無いと思いますよ」 「ですが・・・」 「確かに追加予算がいただけなかったことは残念ですが仕方がないことでしょう。私自身の見通しが悪かった のも原因です」 ヨウシンは社内から窓の外を眺める。道行く人々があっという間に過ぎ去っていく。 「だからと言って落ち込んではいません。軍が使えないなら別のところからお金を引き出すだけです」 「別の所…とは?」 「軍需産業以外のところから物を持って来ようと思います。武器以外の物ならば民間企業でも十分潰しが効き ますしね」 「しかし、それは…」 「ルール違反と言いたいのでしょ?」 ヨウシンの言葉にナタリアは思わず黙る。 無理もないだろう、AUAでは基本的に軍費は徹底的に管理されているのだ。 これは軍備品や軍事機密の流出と裏金や使い込みと言った物を防ぐ為であり違反したのものはそれ相応の厳 罰を受けるのだ。最悪の場合銃殺もありうる。 その為、決められた業者以外での武器の売買は禁止されている。 しかし武器以外のものは個人の物、すなわちシャンプーやジュースと言った物に関していえば特に規定らし い規定はない。ヨウシンはそこを突こうというのだ。 「違いますよ、これは節約術です。近くのスーパーばかりに通わず他の店を回って見るのも社会経験の一つですよ」 「屁理屈ですね」 「ですが誰も反論できません」 ヨウシンは普段とは違った顔を見せる。普段の穏やかな笑みとは違い鋭い顔だ。 「それに、やっておきたいことがあるんですよ」 「やっておきたいこと?」 「現在のAUA、いえ世界と言っても良いでしょう。 世界はバイラムを軽視しすぎています」 「確かにバイラムは脅威なのでしょうが現在の所、確認されたのは一機だけですよ」 ステイツに登場以後、バイラムは南アフリカ、中東、オーストラリア、インドなどにたびたび出現し戦闘を 引き起こしては離脱する、という行動を行っていた。多数の目撃例はあってもバイラムが複数確認されたとい う報告は全くなかった。 「確かにそうですが……どうも腑に落ちないところがあるのですよ」 「どこから来てどこへ行ったのか? ですか?」 「それもありますがそれ以上に謎なのが補給や整備の問題ですね。あの小型ビームガンはある意味脅威です」 「剣のほうではないのですか?」 バイラムと言えばあの右腕についている剣だ。普段使っているせいもありインパクトも強い。 「剣に関して言えば特にいうことはありません。しかしビーム兵器に関して言えばどうでしょうか?」 ナタリアはバイラムの戦闘動画を思い出す。 「……余り使っていませんね」 確かにヨウシンの言う通りビーム兵器は極力使っていない。 一撃で仕留める場合ならまだしもビスマルク、ナイツ、そしてコウシュンが乗った玄武には接近戦を仕掛け てきた。 「そうです、何故バイラムはビーム兵器を使わないのでしょうか?」 コウシュンのデータ、ユニオンとステイツが公開した情報を分析して見るとバイラムはやたらと接近戦を好 む傾向があるとヨウシンは考えた。 無論、バイラム自身が接近戦に長けているというのもあるだろう。しかし空雷を突っ切ったことやネルソン やポーンと言った複数の戦いでは銃器を使ったがボルスやコウシュンとの一対一との戦いではほとんど使用し ていなかった。銃器を使えばかなり楽な戦いになるのだがバイラムは決してそれを行わないのがヨウシンには 疑問に感じる。 「これは私の仮説なのですがバイラムはビームが苦手なのではないでしょうか」 「ビームが苦手? しかし、ステイツではビーム兵器を搭載したナイツが負けたという話が出ていますが」 ビーム兵器は直撃したがバイラムは健在、破損らしい破損も見当たらなかった。 「ふむ、この仮説は違うようですね。しかしあまり使いたがらないことからビームガンを使うのは何らかの デメリットが発生すると思った方がいいですね」 ヨウシンはバイラムの事を思い出す。 あの小型のビーム兵器は三強が所有しているビーム兵器とは全く違うのだ。 ビスマルク、青龍、ナイツ。各機が所有するビーム兵器はかなり大型であり、使用にも手間が掛かる物だ。 しかしバイラムのビーム兵器とはこれら全く違う。 何故ビーム兵器が大型になるかというとビーム兵器が安定しないからである。 強力なエンジンやエネルギーを使うことでようやくビーム兵器を使うことが出来るのだがバイラムにはそう いった物が何一つ無い。その証拠にナイツのビーム兵器はチャージに時間がかかるのだがバイラムはトリガー を引くだけでビーム兵器を使うことが出来た。 この差は一体なんなのでしょうか? それにあそこまで小型化するのにはかなりの技術力が必要なはず。 もしも、あれだけの技術を持つ相手と戦うには黄龍の力が必要ですね……早く黄龍の開発を急がなければ……。 だがすぐ目を細め自身の焦りを嘲笑した。 いけません、予定通りと行かなかったせいか少し余裕が無くなっていますね。 軽くジョークでも考えますか。 「ところで何故私なのでしょうか? 普段ならカン中佐に任せるはず」 ナタリアの言葉にヨウシンは目を前を向く。 普段ならこの役目はコウシュンが行うのが普通であった。しかし今日に限って何故かナタリアに白羽の矢がた ったのだ。 「仕方ないでしょう、今日はカン君にとって特別な日なのですから」 「特別……ですか?」 「はい」 ヨウシンは再び窓の外を眺める。 「忘れようとすれば記憶に残り、消し去ろうをすれば艶やかに甦る。時間が流れても蒼天は変わらず、変わり 果てたのはわが身のみ、ですか」 まったくもって、世界とはなんと煩わしいのでしょう。 ヨウシンはフッ、と軽く笑うと外の人々を再び眺め始めた。 所変わって中国北東部、河北。春が来たと言ってもここではまだ寒い冬の空気が残っていた。 辺りには無数の墓標が立っておりここが死者の眠る場所であるということ教えている。 その一つの墓標の前に一人の男が立っていた。コウシュンである。 コウシュンは花を置き両手を合わせる。 「トン…向こうはいい所か?」 聞いたとしても返事がない事は理解している、だが話しかけずに入られなかった。 コウシュンは懐から白い布を取り出し墓を磨こうとすると一人の女性がやってきた。 「久しぶりだな」 「ええ、本当に……」 女性も墓の前に花を置き線香に火をつけると両手を合わせた。赤い熱から発せられる白い煙が死者を弔う。 女性はかつてコウシュンと家族で”あった”。今はもう別れている。 お互い無言のまま目の前の墓を見つめる。何かを言うべきなのだろうが何も言うべき事が無い。 重苦しい空気の中、女性が呟くように言った。 「あの子の死に際の台詞、覚えている?」 「忘れようとも忘れられん、忘れようと努力すれば返って魂に残る」 コウシュンは遠い目で空を見つめる。 この男、コウシュンには昔、一人の子供がいた。名前はトン。 子供が出来た事を二人は喜んだ。しかし、トンは短命であった。 生まれつきの病気がトンを苦しめていた。医者にもこう言われた。 十年、生きられれば良い方だ、と だがコウシュンも彼女も彼に愛情を注いだ。どうせ死ぬなら楽しい思い出を残してやろうと。 しかし、運命とは皮肉な物である。 ある日、コウシュンに緊急の仕事が入った。テロリストによる立て篭もり事件が発生、彼に出動命令が出た。 その一方で彼の子供であるトンの様態が急変、一刻の猶予もなくなっていた。 子供が死にそうなので行くべきではない、と彼女は言うが彼は制止を振り切り現場へと向かった。 その日のコウシュンは色々な意味で運が良かった。 人質の救出、爆弾の解体、犯人の確保。まるで清流のように鮮やかに物事が進み、あっという間に終わった。 事件を解決したコウシュンは病院に急ぐ……が、病室の戸を開けると絶望が待っていた。 息子は、トンは生命維持装置が備え付けられたベットに横たわっていたのだった。 「トン、私だ。聞こえるか?」 コウシュンが手を握り、声をかけると目を覚ますトン。 「うん、聞こえます。お父さん。事件はどうなりましたか?」 「全て終わった、人質も救出した、爆弾も解体した、犯人も捕まった。お前が何も心配することもないぞ」 「そうですか」 コウシュンの言葉に微笑む。まるで全てを知っていたかのように。 そして最後の力を振り絞るかのように口を開いた。 「お父さん、僕はお父さんをとても誇りに思う、多くの命を救った偉大なる父を持てて僕はとても幸せです」 この言葉を吐き出したトンは両親に笑顔を見せたままその短い生涯を閉じた。 たった十年と五ヶ月しか生きられなかった。しかし残したものは両手では掴めぬほど大きい。 この日からコウシュンは自身をさらに磨き始めた。 誰かが課したわけでもない、必要だといわれたわけでもない。 時間が過ぎ去れば忘れ行く物、そう思っていたが……。いや、忘れよう意識するから忘れられないのだろう。 この不器用な男は……。 「いくのね」 「ああ」 コウシュンは布をポケットにしまうと墓に背を向けた。 線香は既に短くなっておりその炎もゆっくり終わりそうだ。 「正直、あなたを今でも恨んでるわ」 「構わん」 「仕事の方がそんなに大事?」 「かもしれん」 「でも、そんなあなたが大好きだったのよね、トンは」 女性の言葉に対しコウシュンは無言で去っていく。 「相変わらず、自分の事は全部閉まって置く人ね」 彼女はため息と共に涙をこぼした。 今は亡き息子に彼は誓った、背中だけは父親であろうと。 それがこの男を軍人に仕立てるもの、なのかもしれない。 また所変わってアメリカ中部のケンタッキー州、街のはずれにある薄暗いバー。 そこのカウンター席に一人の男が少しも減ってないバーボンを見つめながら物思いに耽っていた。 男はケントだった。 「ふぅ」 ケントは軽くため息を付く。無理もないだろう、一向に進まないデータ解析に苛立ちを隠せなかった。 ありとあらゆる材料を検索してみるが結果はノーサイン。動画データのみの手探りが続くが感触は何も無い。 正に八方塞である。 「あら、進んでないわね」 突然後ろから一人の女性が声をかけてきた。女性はウェーブが掛かった藍色の髪を肩まで伸ばしており、紺 のスーツとタイトスカートを美しく、そして色っぽく着ている。顔には薄化粧しており唇には桜色のリップを 塗っていた。 「うん、セルじゃないか」 ケントは目の前の女性、セルを見つめる。 ケントとセルの付き合いは短いようで長い。 出会いは大学で一緒の班になったことから始まりであり、ディベートから卒業論文まで深い付き合いになった。 卒業後はそれぞれ自分の道を進んでいったがたまに会ってはこうやって一緒に酒を飲んでいた。 恋愛とも友情というのも少し違った関係。悪く言えば腐れ縁的な関係。 ケントはこの不思議な関係に思わず噴き出していしまう。 「あら、やっぱり老けた?」 「いや、美しくなった」 ケントの言葉にセルは顔をほころばせるが出てきた答えはとても手厳しいものだった。 「お世辞? ならもう少し気が利いた言葉をいうべきね」 彼女がそういうとバーデンにライムジンを頼む。 「そうか、それば勉強になったよ」 ケントは疲れ気味の笑みを浮かべると再びバーボンを見つめ始めた。 「ねえ、何か悩み事?」 そんなケントにセルは声をかける。 「いや、そういうわけじゃないよ」 ケントは否定をするがセルは軽く笑う。 「そうかしら? あなた、自分の癖を理解している?」 セルの言葉にケントは身を硬くする。ケントの癖、思いつめると一点ばかり見るしまうのだ。 「でてたかい?」 「ええ、しかも重度のね」 セルは頼んだライムジンのグラスを手に取る。 「そうか…」 ケントは再びため息を吐き出した。だがため息と共に焦りは消えていった。 「ねえ、そんなに思いつめてるなら聞かせてよ。あなたの悩み」 セルがジンを飲みながらケントを見つめる。 「言っても理解してもらえるかどうか分からないと思うよ」 ケントは先ほどとは打って変わって軽快な声を出した。 「そう…じゃあ、何か奢らせてよ。どうせ何にもそれしか頼んでないんでしょ?」 彼女はそういうとマスターにおつまみを頼む。 まったく、かなわないな。 ケントは苦笑するとやってきたソーセージにかぶりついた。 さらに所変わってユニオンの西部、旧ドイツにてビスマルクは飛行訓練をしていた。 ビスマルクの背面にはバイラムと対峙した時とは違い別のパーツが組み込まれていた。 このパーツの名前は”Bパーツ”広域破壊用の武装である。Sパーツとの違いは接近戦闘用ではなく遠距離 戦を重視した砲戦仕様であった。腕部にガトリングガン、腰部にはレールガン、肩部には百八十ミリカノン砲 を搭載している。 腕部に仕込まれたガトリンクガンが激しく火を吹くとネルソンが次々と爆散していった。 「テスト終了、どうでしたか? Bパーツの調子は」 オペレーターがパイロットに向かって通信を送ると少し不機嫌な声が聞こえてくる。 「もうちょっと振動を抑えられない? 腕でこれなら腰の奴や肩の奴の反動が危なすぎるから」 「了解しました、技術部へ言っておきます」 オペレーターの言葉を聞くと彼女はゆっくりとビスマルクを格納庫へと運んでいった。 彼女が更衣室の椅子に座ると深呼吸をした。 SパーツとMパーツは無事ロールアウト。Bパーツは後は調整のみ、問題はXパーツだ。 Xパーツに関していえば何も聞かされていない。一体どんなパーツなのだろうか? そんな疑問を浮かべながらファルはそっとロケットを開く。 そこには優しそうに微笑む二人の人物がいる。一人はたくましい男性、もう一人は小さな女の子だ。 一人がファルでもう一人が彼女の父親、エリウッド・ミスリーアである。 エリウッドは軍人ではない。彼の職業は消防士である。 ただし、単なる消防士ではなくユニオン特別国民賞をもらったことがある凄腕の消防士であった。 レスキューの資格を持つ彼は様々な現場に赴き常にこう説いた。 「救う命は無数ある、しかしかける命はわが身一つのみ」 これは人を救うことに命をかけた男であった。 しかし、彼の娘は人の命を奪う軍人となってしまう。 彼女が軍人を目指した理由とは皮肉にもエリウッドの死が原因である。 エリウッドが命を懸けて救ったテロリストが数ヵ月後に皮肉にも彼を殺すことになったのだ。 父が死んだその日から彼女は強さを求めるようになり始めた。誰を頼ることなく強く生きる事を胸に秘めながら。 無論、彼女の才能が軍事的に向きすぎた部分も多数あった。 セオリーをベースに独自の戦術を作り出し無数の敵機を撃墜したエース。 彼女もまた父とは違った意味でユニオンの英雄となったのだった。 ファルはロケットを閉じてユニオンの軍服に着替える。 服を着るたびにロケットを見てた少女のような儚さは薄れ、軍人としてりりしい顔になっていく。 自分が選んだ道である以上後悔はしていない。復讐も考えてない。しかし、負けることだけは決して許されない。 ファルは着替えを終えるとブリーフィングルームに向かう。 扉を開けるとそこにはビスマルクを操るエリート部隊の面々がおり、ホワイトボードの前にはこの基地の司 令がいた。 ファルは前から2番目辺りの席に座ると司令はおもむろに口を開いた 「これよりブリーフィングを行う。全員楽にしてくれ」 司令はそう言うとホワイトボードに何かを書き出した。 議題であるビスマルクの意見交換をするようだ。 「まず、ビスマルクへの要望を聞いておこう、何かあるかね?」 「はい」 司令の言葉に一人の男が手を上げる。 「私は防御用に重視したDパーツが少し重すぎるような気がします。あれで機動性がかなり落ちているのでバ ランスの再調整をお願いします」 「そうか? 防御用のパーツだから装甲が厚くなって飛べなくなるだけだろ?」 別の方向からこんな声も聞こえてくる。 「いや、確かに防御用だけどバランスが悪い部分もあるぞ、あれを積んだままステップ回避をしてコケたことがあるし」 「回避するなんておかしいだろ? あれは攻撃を受けて跳ね返すものなんだから」 「でも被弾しなけりゃ――」 部屋の中がざわざわしだした。全員が腕の立つパイロットである以上、操縦の仕方も運用方法も十人十色である。 そして騒がしさが頂点に達しようとした時、司令官が大声をあげた。 「そこまでだ! Dパーツの要望は一通り意見書に書いておいてくれ、つぎにBパーツだが……」 ミスリーアの方をちらりと見る。 「はい、腕部のガドリングガンの衝撃が少し激しく感じます。火薬を使う以上振動を低くしてもらわなくては いけません。あとレールガンなのですがトリガーロスが酷く感じます。トリガーを引いてコンマ5秒は少し遅 過ぎますね」 ファルの言葉に全員が黙る。全員が感じていることなのだろう。 「そうか、他に意見は?」 司令が辺りを見渡すが誰も挙手をしない。みんな言いたい事を言ったので意見が出尽くしてしまったようだ。 「ないのか? ではこの議論を終わりにする。」 司令がそう言うと全員椅子に座りなおした。 「最後にこのビスマルク隊を指揮する隊長を紹介しておこう、入りたまえ」 司令がそう言うと一人の女性が入ってきた。 髪は長い赤毛気味のブロンド、顔は少し幼さを残しており十代に見える。そして当たり前のようにユニオン の軍服を着ていて足にはストッキングと青のハイヒールを履いている。 「げげ!」 ファルはやってきた新隊長に対し思いっきり不機嫌な顔を露にした。 「本日よりビスマルク隊を指揮してもらう、マルネ・ラザフォード大佐だ」 「よろしくお願いしまーす! 気軽にマールって呼んでね!」 敬礼をしながら彼女は可愛らしくウィンクをする。 マルネ・ラザフォード。彼女の事を知っている人物はこう評価した。 「知恵はあるけど常識がない女傑」 これは彼女の戦術理論があまりにもセオリーを無視した物だからだ。 セオリーから独自の理論を組み立てたファルとは違いマールは最初から独自の理論を持っており、才能の一 片は南アフリカ戦争で見せ付けられていた。 エピソードを一つあげるとするなら南アフリカでの撤退戦の時である。 熱い砂漠の中を闊歩している最中に突如敵の襲撃を受けた。 こちらは負傷兵が多く満足に戦えなかったが彼女は違った。 なんと、爆薬を地中に埋め、砂塵を敵にばら撒く。 目くらましかに見えたが砂の中に微量の鉄粉が入っており擬似的ではあるがチャフの効果を挙げたのだ。 しかし所詮は間に合わせ、敵が銃口をこちらに向けようとしてた時、ちょうど砂嵐が巻き起こった。 凄まじい砂嵐の為、敵は後退して行く。だがその背面を攻撃し彼女は戦果を上げたのだった。 そして何よりも重要なことがある。 それはファルの幼なじみでもあることだ。 ファルはしかめ面をしながらマールに向かって怒鳴り散らす。 「何であんたがこんな所にいるのよ!」 「だって、ここに来たがる士官が私しかいなかったんだもん」 連れてきた将校の方に向かいうんざりとした顔で挙手をした。 「……すみません、任務放棄してもいいですか?」 「ひどい! そんなだからファルちゃんのおっぱいは小さいのよ!」 頬を膨らませながらまるでこどものように駄々をこねるマールに対し、思わず自分の胸を見てしまう。 平らな平野がそこに広がっている。 「そ、そんな事を堂々と言わないでよ!」 彼女の言葉に顔を思わず赤くなる。周囲はヒソヒソ声で会話し始めた。 「やっぱり小さいと思ってたんだよな」 「少尉、気にしてたからな」 「大丈夫です。貧乳はステータスですよ、少尉」 応援なのか同意なのか分からない声がファルの背中にのしかかる。 「うるさいうるさいうるさい!」 「えー、二人ともすまんがもう少し落ち着いてくれないか?」 「すみません」 「はーい!」 ファルは謝るがマールの方はすっ呆けた声を出して返事をした。 こうしてビスマルク隊の準備は無事整った。 薄暗い牢獄から出ると眩いばかりの太陽が僕を照らしていた。 「セイヤ様!」 「セイヤ様ァ!!」 みんな僕の名前を呼んでくれる。 僕はなんて幸せ者なのだろう……何でもないことなのにとても嬉しい。 「ベクス、ありがとう。最後まで僕に付き合ってくれて……」 僕は最後まで付き添ってくれた純白の勇者に感謝する。 僕と共にこの時代を駆け抜けてくれた”友”に 「あっ……」 その時、一陣の風が吹いた。空へと突き抜ける優しい風だ。 もし今日ベクスで空を翔れるならとても気持ち良いだろう。 「良い、風だな」 僕は思わず空を見上げてしまう。きっと僕が死んでもこの空はずっとこのままだろう。 そして僕のギロチンに首を固定される。 「何か言い残すことは無いか?」 目の前の女帝、マリアは冷たくそう言い放つ。 「では一言だけ」 心からの言葉を言おう。 「生まれてきて良かった、ありがとう」 その言葉を言った瞬間、彼女の手が振り下ろされた。 「ユウイチー!早く早く!」 「メアリー、そんなに腕を引っ張らないで」 メアリーが祐一の腕を引っ張る。 二人は最後として海へと来ていた。 辺りは既に夕暮れになっており温かさを含んだ風と赤く柔らかな日差しが辺りを照らしている。 砂浜に誰も折らず二人だけの貸し切り状態であった。 「よっと!」 メアリーは靴を脱ぐとバシャバシャと波打ち際を走っていった。濡れることなど全く気にしないかのように 好き放題にはしゃぎまわっている。 「ユウイチもおいでよ! 気持ちいいよ!」 メアリーは祐一のほうに手を振ると彼はゆっくりと彼女の方へと向かっていく。 「待ってよ、メアリー」 祐一もメアリーの元へと駆けて行く。 「あははは!ここまでおいで!」 メアリーはバシャバシャと水音をたてて逃げていった。 「もう、しょうがないな…」 そんなメアリーを見ながら祐一は呆れながら砂浜に座った。 綺麗だな… 波と戯れるメアリーを見ながら祐一はふとこんな事を思い出していた。 かつて子供の頃、父親が言った言葉を…。 「綺麗だろう? 夕陽が綺麗だって感じるのは人間の心が美しいからだ。祐一、私はこの綺麗な夕陽をみんな に教えて行こうと思う。だがお前が大きくなれば夕陽を見ることも無くなるだろう。でも覚えておいて欲しい、 たとえお前が大きくなって死んだとしても夕陽の美しさは変わらないという事をな」 暖かな潮風が祐一の頬に伝わっていく。 また、来てみようかな……。 「ユウイチ~!」 メアリーが祐一の近くにやってくる。足が砂だらけだけど気にしてないようだ。 「そろそろ帰る?」 「うん!」 祐一とメアリーは手を繋いでそれぞれの帰路についた。 祐一が帰宅したのは夜遅く、時計の短針が七を示した頃だった。 「ふう、さてと夕飯を作らないとね」 祐一はテーブルにおいてあるテレビのリモコンを使ってテレビをつけると台所へと向かった。 「ニュースです。世界的テロリスト、バイラムに対しアジア統連、ユニオン、ステイツの三カ国は協力してこ の事態に対応する共同声明分を発表。そしてバイラムを確保をするために西アジアで大規模な合同演習を行う 予定です」 祐一はふと手を休めテレビのほうを向く。 「奈央さん、大丈夫なのかな?」 祐一は軽くため息を付くとテレビのスイッチを切った。 第7話「人が生み出した業」に続く
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/4074.html
今日 - 合計 - 奥寺康彦の世界を目指せ!サッカーキッズ 入門編の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 15時22分17秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
https://w.atwiki.jp/god14/pages/1072.html
発言者:天魔・宿儺 神咒神威神楽 曙之光のキャラ崩壊が著しい特典ドラマCD、打ち上げパーティで出てきた迷言の一角。 打ち上げは複数のグループで集まっており、一つは気弱なシスコン、屈指の常識人、オタクの申し子、子持ちの奥さんがいる宿儺で固まっていた。 その宿儺は現役バリバリの中二病であり、その言動は自分の世界に入って周りの話を聞かない困ったさんである。 +邪気眼 フッ、ハッハッハッハッハッ!大宇宙の意志が世界を壊せと囁いている。 その確かな兆候が今、俺の背に降り立ったー!(シャキーン 偏に是も定めか。神から過酷な運命と力を負わされ、現世に舞い降りた宇宙の破壊者ってやつのよぉ。 そう、俺こそはこのステージに呪われたシーンの最☆前☆線!卑怯な程に孤高の美!! Foooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo!!!※甲高い声 +ネタバレ クッ、観測者の意思が俺に自由という名の楽園を許さない。 やはり自滅因子の運命からは逃れられないとでも言うのかっ! 万が一此の儘不能にでも至ろうものなら、座が興亡期に入っちまうじゃねえか! ちぃぃ!全く気に入らねえ!!唸れよ、俺のエクスカリバァァァッ!!! +おしめ代えてた 何せあの時の撮影は戦の趨勢を左右するヤマだったからな。 そんな刹那に餓鬼の渇望の残滓を所構わず撒き散らされても困るってもんだろが。 そして、だからこそ俺の手腕に狂いはねえ。溢れ出る愛のダークマター、一切漏らさず包んでやったぜ。 +余談 感性自体はまともであるため、ある爆弾発言にはドン引きのあまり素に戻った。 発言の中身自体は完全なネタバレだよなぁコレ -- 名無しさん (2016-08-07 12 15 47) アラヤが俺にもっと輝けと言っている… -- 名無しさん (2016-08-07 12 39 53) その後の素に戻るのは笑えた -- 名無しさん (2016-08-07 15 15 43) 文字にすると中二感が一段階上がるな -- 名無しさん (2016-08-08 10 45 37) ナラカ「おいやめろ」 -- 名無しさん (2016-08-08 12 38 57) ↑ やーい、お前のキャラクリ中学生w -- 名無しさん (2016-08-08 13 21 44) 「※甲高い声」でもうダメだったwww -- 名無しさん (2016-08-08 18 07 03) 餓鬼の渇望の残滓はうまいこと言ったなと普通に感心した -- 名無しさん (2016-08-08 21 48 47) 十年砲 -- 名無しさん (2017-01-07 13 13 05) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sdora/pages/1595.html
wave1 wave2 wave3 wave4 コメント #ref error :画像URLまたは、画像ファイル名を指定してください。 ※概要 http //crw.lionsfilm.co.jp/news/detail.php?id=373 k=2 wave1 wave2 wave3 wave4 コメント 名前
https://w.atwiki.jp/yaruo-schop/pages/709.html
スレッド名 タグ 備考 開始日時 最終レス 【安価】レミリアは世界を旅するようです 26【シスコン】 選択安価、ダイス 2015/05/29 2015/06/02 【安価】レミリアは世界を旅するようです 27【門番】 選択安価、ダイス 2015/06/02 2015/06/10 【安価】レミリアは世界を旅するようです 28【魔の国】 選択安価、ダイス 2015/06/10 2015/06/17 【安価】レミリアは世界を旅するようです 29【聖杯】 選択安価、ダイス 2015/06/17 2015/06/24 【安価】レミリアは世界を旅するようです 30【賢者】 安価、選択安価、ダイス 2015/06/24 2015/07/01 【安価】レミリアは世界を旅するようです 31【居酒屋】 安価、選択安価、ダイス 2015/07/01 2015/07/07 【安価】レミリアは世界を旅するようです 32【婚活】 安価、選択安価、ダイス 2015/07/07 2015/07/15 【安価】レミリアは世界を旅するようです 33【祭り】 選択安価、ダイス 2015/07/15 2015/07/22 【安価】レミリアは世界を旅するようです 34【光と影】 安価、選択安価、ダイス 2015/07/22 2015/07/29 【安価】レミリアは世界を旅するようです 35【育成】 選択安価、ダイス 2015/07/29 2015/08/03 【安価】レミリアは世界を旅するようです 36【学校】 選択安価、ダイス 2015/08/03 2015/08/10 【安価】レミリアは世界を旅するようです 37【ワイン】 選択安価、ダイス 2015/08/10 2015/08/18 【安価】レミリアは世界を旅するようです 38【肉】 安価、選択安価、ダイス 2015/08/18 2015/08/24 【安価】レミリアは世界を旅するようです 39【金髪】 安価、選択安価、ダイス 2015/08/24 2015/08/31 【安価】レミリアは世界を旅するようです 40【地の国】 選択安価、ダイス 2015/08/31 2015/09/08 【安価】レミリアは世界を旅するようです 41【仕事】 選択安価、ダイス 2015/09/08 2015/09/14 【安価】レミリアは世界を旅するようです 42【くっ殺】 選択安価、ダイス 2015/09/14 2015/09/22 【安価】レミリアは世界を旅するようです 43【最強】 選択安価、ダイス 2015/09/22 2015/09/26 【安価】レミリアは世界を旅するようです 44【ナイトメア】 選択安価、ダイス 2015/09/26 2015/10/03 【安価】レミリアは世界を旅するようです 45【金】 安価、選択安価、ダイス 2015/10/03 2015/10/08 【安価】レミリアは世界を旅するようです 46【法廷】 選択安価、ダイス 2015/10/08 2015/10/15 【安価】レミリアは世界を旅するようです 47【特上】 選択安価、ダイス 2015/10/15 2015/10/20 【安価】レミリアは世界を旅するようです 48【義眼】 選択安価、ダイス 2015/10/20 2015/10/25 【安価】レミリアは世界を旅するようです 49【犬笛】 選択安価、ダイス 2015/10/25 2015/10/29 【安価】レミリアは世界を旅するようです 50【決戦】 安価、選択安価、ダイス 2015/10/29 2015/11/02 同作者の作品一覧 レミリアは世界を旅するようです 不幸の催眠 射命丸文は童話を救うようです 小悪魔は聖杯戦争を開催するようです 小悪魔は聖杯戦争を開催するようです 南国編 小悪魔は聖杯戦争を開催するようです 王国編 純狐は魔術学園を卒業したいようです 小悪魔は聖杯大戦を開催するようです
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/5277.html
前ページ次ページルイズが世界を征服するようです 唐突だが、キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーは、同級生であるルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールのことが嫌いだ。 それはツェルプストーとヴァリエールの確執などという問題ではなく、純粋に、キュルケ個人として、ルイズ個人のことが、だ。 嫌っていた、という表現では、少々生温いかもしれない。 憎悪していた、というのはややニュアンスが違う。 忌み嫌っていた、というべきか。 キュルケは、常々こう思っていた。 一言で彼女のことを言い表すならば。 まさしく、『邪悪』だと。 この言葉を聞いたキュルケの親友、タバサは、無言で頷いたという。 幼きある日、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは、自宅の池に浮かべた小舟の上で考えていた。 先ほどのメイドの言葉を思い出す。 小腹が空いた、何かつまもうとキッチンに入り、たまたま聞いてしまった陰口。 『貴族の癖に、魔法が使えないなんて――』 もっともな言葉だと、ルイズは歪んだ笑みを浮かべた。 貴族とは即ちメイジであり、魔法が使える。 当たり前の認識だ。 その常識に照らし合わせれば、なるほど、確かに自分は落ちこぼれのクズだろう。 しかも、ここは名家も名家、誰もが畏れるヴァリエール伯爵家なのだ。 姉や父が怒るのもわかろうというもの。 だが、彼女はそれをまったく、これっぽっちも気にしていなかった。 ある予感がするのだ。 いや、確信と言ってもいい。 ――自分はおそらく、貴族だとか平民だとか、そういう下らない次元ではなく、もっと遥かに大きな概念で括られる存在になるのだ、と。 ルイズは、そんなひどく傲慢な確信を抱いていた。 ……しかし、ゴチャゴチャとうるさくさえずる輩を、このまま放置しておくのも癪だ。 ここらでひとつ、黙らせておく必要があるだろう。 それには、魔法を成功させるのが一番だ。 今やってもどうせ失敗するだろうが、しかし、試さずして魔法が成功することなどありはしまい。 魔法が使えない、と言っても研鑽を怠っているわけではない。 専属の教師を雇い、多くの書物を読み漁って、彼女は既に一人前の魔法使いたるに十分な程の知識を蓄えていた。 どの魔法を試してみようか。 魔法に成功した、ということが一目でわかるようなものが良いだろう。 仮に『ライトニング・クラウド』に今成功したとしても、誰にも見られず空しく散るのがオチだ。 となれば、錬金。いや、使い魔召喚が妥当か。 本来ならば魔法学院の進級試験になる筈のものだが、構うまい。 先に召喚していたとしても、さして問題があるわけでも無いだろう。 そうして彼女は、詠唱を始めた。 成功する、とは思っていない。失敗して元々。成功したら――むしろ驚く。 「5つの力を司るペンタゴン――」 驚いた。 「なんだ……ここは……?」 舞い上がる水飛沫の向こう、現れたものを見て、ルイズは更に目を見張った。 おまけに喋った。ということは、あれは――人間なのか? 身を包んでいるのは紫のローブ。手にしているのは先端に竜の頭部を象った杖。 しかし、その姿は人間とはかけ離れている。亜人、だろうか。 そして、何よりも異常なのが、こうして面を向かい合わせているだけで伝わってくる凄まじく強大な魔力と、その邪悪さである。 一瞬にして理解した。理解する間もなく思い知らされた。 これは、巨悪なのだと。 「……小娘。これを引き起こしたのは貴様か? 何なのだ、これは」 こちらを睨めつけてくる。 ひるんではならない。こいつは、私の、使い魔なのだ。 「小娘じゃない。私は、ルイズ。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 お前の、主よ」 「……主、だと?」 圧迫感が更に強くなる。 怯える心に鞭を入れ、ルイズは笑った。引くな。笑え。傲岸不遜であれ。 それが、主だ。 「そうよ。アンタは私の使い魔召喚に応じた。 使い魔ならば、主である私に従うのが道理でしょう」 次々と重ねられる問いに、ルイズは答えていった。 召喚の儀式。使い魔。主。ハルケギニア。トリステイン。ヴァリエール。魔法。貴族。 やがて、その応答も尽きた頃。そいつは、突如として笑い始めた。 「ク……ハハハハハハハハハハ! 窮地に突然現れたものに、飛び込んでみれば……別の世界とはな! これぞ、精霊のお導きだろうよ! 感謝するぞ!」 「…………」 ルイズにはわかっていた。 精霊だと? そんなもの、こいつが信じているわけがない。 こいつは、自らこそ神と称するような者。 精霊など、鼻で笑い飛ばして無視するような輩だ。 ――だが。 それでこそ、私の使い魔に相応しい。 「よかろう。小娘よ、貴様と契約してやる。 この世界は、少々我とは馴染まぬようでな。力が出てこん。 貴様と繋がれば、我は十二分に元の力を発揮できるだろうよ」 これで、まだ不調だというのか。 だとすれば、一体、こいつはどれだけの力を持っているというのだろう。 「結構。でも、小娘ではないわ。あんたは使い魔。私に従属する者よ。わかる? 私のことは、主と呼びなさい」 「クククク! 承知した、我が主」 膝を着き、頭を下げる使い魔を見下ろしながらルイズは考える。 こいつは、決して素直に従うような奴ではないだろう。 『使う』のには、ひどく苦労する筈だ。 だが、そのデメリットを補って余りある力。 そう、この力だ。これさえあれば、――国を手に入れることすら、不可能ではあるまい。 「主よ。我にはわかる。貴様も、おそらく我と近しい者。 躊躇無く世界を踏みにじる種類の人間だ。 我は待っていた。貴様のような者が現れるのをな」 「随分と言ってくれるわね。私はそんな、あんたみたいな悪じゃないわよ。 で、何が言いたいの?」 そいつは立ち上がると、ルイズの目を見て笑った。 どこまでも邪悪でありながら、赤子のように無垢な笑い。 「もし我の味方になれば――世界の半分をお前にやろう」 こうして。 後に歴史書に『魔王』と記される、主と使い魔は出会った。 2人は、幼い子供でも笑い飛ばすような目的を叶えるための行動を、ここに開始する。 即ち。 世界征服である。 「乗ったわ」 使い魔――りゅうおうの額に、ルーンが刻まれた。 ――ルイズが世界を征服するようです―― 進級試験でもある召喚の儀式は、滞り無く終わった。 そして大半の予想を裏切り、あのルイズは召喚に成功した。 『ゼロ』の異名を持ち、今まで一度も魔法を成功させたことの無い、あのルイズが成功したのだ。 それに驚かなかったのは、学院生徒では僅か2名。 キュルケ。そして、タバサである。 儀式を終え、夕暮れ時。学院の廊下を並んで歩きながら、キュルケが漏らす。 「――茶番ね」 「おそらくそう」 普段は寡黙なタバサが、珍しく言葉を続けた。 「彼女が召喚したあの小さな黒竜。 あれはおそらく、既に前から使い魔だった。でもなくとも、彼女と何らかの繋がりがあったと思われる」 「そう思う理由は?」 熱にうかされたように、タバサは喋り続ける。 「ヴァリエールは魔力を使っていなかった。詠唱の真似事をしていただけ。 あそこであの竜が現れたのは、おそらくは竜自身の能力に拠るもの。 転移時の爆発で砂埃を起こし、それを皆の目から隠した」 「……私も同意見よ。問題は、どうしてそうしたのかってことね」 キュルケが眉根を寄せ、タバサが応じた。 「たった今召喚したように見せかけたのは、あの竜を今まで隠匿していたため。 あれは、普通の竜ではない」 「……まさか、韻竜、ってこと?」 韻竜。 極めて高い知性を持ち、先住魔法すら操るとされる、伝説の存在である。 「違う。……おそらくは、それをも越える存在」 「どうして、わかるわけ?」 タバサが立ち止まる。 ちょうど、彼女の自室の前だった。 「それを今から見せる。が、他言はしないで欲しい」 「了解よ。ツェルプストーの名にかけるわ」 キュルケは即答した。 この時間の短さこそが、揺るがぬ信頼の証であり、 つまるところ彼女達の関係を如実に示すものだった。 タバサがドアを開く。 窓から夕焼けの陽光が差し込み、赤く染まった部屋。 その隅で、巨大な何かが蹲っていた。 「……さっきあんたが召喚した風竜じゃない。どうしたの? こんなとこに蹲って」 タバサは問いに答えることなく使い魔に近づいていく。 竜の背にそっと手をやった途端、竜が痙攣するように跳ねた。 身を縮め、更に部屋の隅へと体を押し込めていく。 「ヴァリエールがあれを召喚してから――したように見せかけてから、ずっと怯えている」 ぶつぶつと、何かを呟く声が聞こえる。 はじめ、キュルケは誰が喋っているのかと部屋を見回し――やがて、その顔に理解の色が浮かんだ。 「まさか……」 「そう。私が召喚したのは、韻竜だった」 キュルケが目をひん剥いた。 「す、凄いじゃないアンタ! 韻竜を使い魔にするなんて、聞いたこt」 「今はそれを問題にしている時ではない」 興奮するキュルケの言葉を遮り、タバサは続けた。 「この竜はずっとこう繰り返している。 『あのお方が来た。あのお方が。あのお方がいらっしゃった』。 ……極度に怯えてしまっていて、会話は難しい状況。 何とか聞き出せたのは、あの黒竜が、竜を統べる『王』のような存在であることだけ」 キュルケの顔が歪む。 「伝説の韻竜をそこまで怯えさせる、『王』……。 一体、なんなのよそれ」 タバサは頷いた。 その顔は、夕日に照らされていてもはっきりとわかるほどに青白かった。 「ヴァリエールが今まで魔法が使えない『フリをしていた』のは、皆を油断させるためではないかと私は思う。 今ここでその偽装を止めて、黒竜を皆の目に晒した。 おそらく彼女は、本格的に『目的』に向かって動き出す筈。 あの黒竜が、どれだけの力を持っているのか。……私は、恐ろしい」 ――そして、沈黙。 部屋には、怯える風竜の呟きだけが響いていた。 「どうしたの? リュウオウ」 儀式から数日後、食事の場。 肩に乗せた小竜が妙な素振りをしていることに気付き、ルイズは小声で話しかけた。 「まさか、あの騒ぎが気になるわけ? 放っておきなさい、あんなの」 ルイズが目を向けた先では、金髪の少年――ギーシュが黒髪のメイドを怒鳴りつけていた。 関わる意味も価値も無い、どうでも良いことだ。 だが。 「あの髪……目……いや、まさか」 「リュウオウ? どうしたの?」 「バカな、まさか、そんな筈は。 だが、あの瞳、忌々しい輝きの瞳、間違える筈も」 ルイズは顔をしかめた。 幼い頃からの付き合いで、動じた所など1度も見せたことのないリュウオウが、どうしたというのだ? 「こんなところに、かの血を受け継ぐ者が居る筈がっ……!」 「リュウオウ!」 声量を抑え、使い魔を怒鳴りつける。本当にどうしたのだ。まったくもってらしくない。 リュウオウは沈黙し、……やがて、掠れた声を出した。 「……主よ。あのメイドは理不尽な謝罪を要求されている。 助けてやるべきではないのか?」 「……アンタ、頭腐ったの?」 「あのメイドに恩を売っておけ。なんとしても、あやつを敵に回してはいかん。 あれは――我らの『運命の敵』だ」 「はははは! ルイズ! 『ゼロ』の君の使い魔が、僕と決闘だなんてね! 確かに竜種は強力さ! だけど、手のひらサイズのそれじゃあね! 僕の敵じゃない!」 言葉と同時に、青銅の戦乙女が組み上げられる。その数、7。 それを鼻で笑い飛ばし、ルイズは己の使い魔に念話を伝えた。 『リュウオウ。――蹴散らしなさい』 『承知した、我が主』 異世界の魔法、『ギラ』。 初歩の魔法である筈のそれ。 だが、魔王の手によるものとあれば――最早、別の魔法と言っても過言ではない威力を持つ。 小さき黒竜から放たれた閃光は鋭く、ただの一瞬ですべてのゴーレムを溶かし尽くした。 「な!? ぼ、僕のワルキューレが!」 「……『大嵐の聖剣』?」 「うむ。城の宝物庫に収められていたのだがな。 昨夜の騒ぎで、それが盗まれた。かの大悪党、『土くれのフーケ』じゃ」 どうでもいいわ、と鼻をほじるルイズに、使い魔からの念話が届く。 『主よ。この討伐、引き受けよ。他の者に譲り渡してはいかん』 『リュウオウ?』 ほじった鼻××を飛ばす主に顔をしかめながら、りゅうおうは笑った。竜のくせに器用な顔である。 『最早、驚くことも出来ぬ――この世界と我の世界とは、想像以上に縁深きようだ』 「『エクスプロージョン』!」 ルイズから放たれる、『虚無』の魔法。 りゅうおうの指導を受け、自らの属性に目覚めてから幾数年。 使い魔からあふれ出る魔力のバックアップをも受け、ルイズの力は凄まじいレベルに達していた。 一撃で巨大なゴーレムを砕き、無数の残骸へと散らす。 「がっ、ぐっ……な、なんだその魔法は……」 地に叩きつけられ、動きを止めるフーケ。 その傍らから、ルイズは奪われた物を拾い上げる。 「これが、『大嵐の聖剣』……?」 光差さぬ森の中で、自ら光を放つように輝く一振りの長剣。 それと対を成すように、小さき黒竜が闇に包まれる。 闇から現れたのは、紫のローブを纏った亜人。彼本来の姿である。 「ク……ハハハハハハハハハ! 愚か者どもめ! 『大嵐の聖剣』だと!? ああ、確かにその剣は、念じれば強力な風の刃を生み出す! 我らが扱う魔法の一つ、『バギクロス』をな! なるほどなるほど、強力な魔法だが……その剣の本質は、そんなものではない!」 おかしくてたまらない、というように腹を抱えて笑うりゅうおう。 そう、この剣の強さは、そんなものではない。 それは、希望。 それは、光。 それは、正義。 それは、絶望と悲しみの暗闇の中を、燦然と照らす一条の光。 それは、夜が暗ければ暗いほど、闇が深ければ深いほどに輝きだす白銀。 それは、例えすべてを無くしても、尚この胸より生まれ出る最強の力。 それははじめ、ただの強力な剣だった。 だがそれは、時を経るにつれ、人々の希望を、意志を、夢を、その剣身に集めていった。 折れるわけにはいかないから、折れなくなった。 曲がるわけにはいかないから、曲がらなくなった。 故に最強。最強であれ、と望まれた――それ故に最強の、勇気ある者のための剣。 それは、絶望を知りながら、それでも尚闇に抗う人々の希望を担った、伝説の剣。 それは、人々の歓声を一身に受け、血を吐いて泥に塗れながらも強大な魔王へ立ち向かう、勇者の剣! 「この剣に相応しき名は2つ! 『王者の剣』! そして……『ロトの剣』だ!」 ルイズは悟った。 ああ――この剣を持つ者こそが、私たちの『敵』なのだ。 剣は、りゅうおうが魔法でどこぞに転送してしまった。 「この剣を破壊することは出来ぬ。よって、封印した」 ということらしい。 「さて。――じゃあ、こいつね」 ルイズはそう言うと、土くれのフーケへと顔を向けた。 「ひっ!」 フーケは先ほどから、りゅうおうの出す凄まじい邪悪な気配に怯え切っていた。 腰が抜けており、それでも何とか逃げようと、手を使って後ずさる。 「怯える必要は無いわ。私たちは、アンタに危害を加えるつもり無いから」 りゅうおうがククク、と笑う。 ルイズは満面の笑みを浮かべ、尻をついているフーケに手を差し伸べた。 「先ほどのゴーレム。見事だったわ。 私達は、力のある人材を求めてるの。 ああ、アンタなら、十分にその資格がある」 フーケは、理解できないものを見る目でルイズを見つめ、震える声で尋ねた。 「な、なに、を……?」 「もし、私たちの味方になれば――そうね、世界の2%くらいはくれてやってもいいわ」 捜索の甲斐無く、奪われた『大嵐の聖剣』は、戻らなかった。 騒ぎの後、ミス・ロングビルが突然の辞職願いを残し、実家に帰ったという。 「……ふぅ。疲れた。頭の中花畑な奴の相手は疲れるわ」 「クク。そんなことを言ってよいのか、主? あやつはこの国の王族であろう?」 「は。だから花畑だってのよ。王女のくせに、その責務すら理解していない。 あれ、放っておくとその内この国を滅ぼすわね」 アンリエッタが、寮の自室を去った後。 ルイズは寝台に寝転がって愚痴を漏らしていた。 テーブルの上に乗っている小竜は、ルイズに問いかける。 「しかし、主よ。先ほどの話、どうするのだ?」 「ああ、アルビオンの話? 受けるに決まってるじゃない。 そもそも、あいつを傀儡にしてこの国から手に入れる計画なんだから、 繋がりは強くしておかないとね。何をきっかけに近づこうかは悩みの種だったし、渡りに船ってやつよ」 「クハハ! あの王女も、まさか親友がそんなことを考えておるとは、夢にも思うまい!」 堪え切れぬ笑いを漏らす使い魔に、ルイズは輝くような笑顔を向けた。 「知ってるかしら、リュウオウ? ――親友ってのはね、お互いそう思ってるから親友なのよ」 「そこまでよ、ワルド」 今まさにウェールズを刺し殺さんとするワルドの背後。 ルイズは、突如としてそこに出現していた。 「これ便利ね。『トヘロス』だっけ?」 「ああ。自らより弱き者に、気配を悟られぬようにする魔法だ。 今の我らならば、気付かれる心配は皆無だろうよ」 「そんな便利な魔法あるならもっと早く使いなさいよ、バカ竜」 「な……!」 突然現れたかと思えば、肩に乗せた使い魔との会話を始める婚約者。 ワルドは、絶句していた。 「ミ、ミス・ヴァリエール! こ、このワルドは裏切り――」 「ああ、アンタ黙ってて」 使い魔が何事かを呟くと、ウェールズは瞬時に昏倒した。 ……どうやら、眠っているらしいことをワルドは見てとる。 「る、る、ルイズ……? 一体、何なのかな……これ……?」 恐る恐る尋ねるワルドに、ルイズはようやく顔を向けた。 「ワルド。あなたが、『レコン・キスタ』の尖兵だってことは、もう知ってるわ」 「――――!」 瞬時にその場から飛びのき、距離をとる。 考える。悟られていた。ならばこれは? 王女の罠か? あの腐れビッチ、愚鈍なのはまさか演技なのか? いや、ならば何故ルイズを選んだ? 戦闘力も皆無な筈なのに? 婚約者ならば情で落とせると思ったのか? ――混乱する頭ではじき出された、最初の言葉はこれだった。 「る、ルイズ。……何で、私、呼び捨て?」 片言であった。 「……ぷ、ははははは! いいわ、ご希望なら今まで通り、ワルド様と呼びましょうか?」 「ああ、頼む」 「頼むのか」 使い魔が突っ込んだ。珍しい光景である。 「さて、ワルド」 「様をつけてくれ」 「こだわるのね。――あなたが先に勧誘した『土くれのフーケ』は、私たちの仲間よ」 「……そういうことか」 先日、『レコン・キスタ』に加わった大盗賊、『土くれのフーケ』。 ……間諜だったか、とワルドは失敗を悔いる。 「けどね。私たちは、別にトリステインに仕えているわけではない。 これがアンリエッタの罠だとか想像しているかもしれないけど、大外れ。 安心なさい。あの王女は、見かけ通りよ」 「なに?」 困惑するワルドを前に、ルイズは笑った。高らかに笑った。 「聖地奪還? 下らない。ああ、下らないわ。小さいわね、ワルド。 仮にも、私の婚約者ならば――世界征服くらいは言って欲しいものよ」 「様を」 「貴様、しつこいぞ」 魔王は突っ込み役に回っていた。他に居ないのだから仕方が無い。 ルイズは腕を広げ、演説を続ける。 「私達は、世界を欲している。 『偏在』をはじめとした強力な魔法を駆使するスクウェア・メイジ。 おまけに騎士としても極めて優秀なあなたならば、私たちの仲間たるに十分な力よ。 このりゅうおうが居れば、更なる力をあなたに与えるのも容易。 ねぇ、ワルド。あなたが、必要なのよ」 そうして、ルイズはワルドに手を差し伸べた。 「あのクロムウェルにいつまで従属しているつもりかしら? あれはただの小物。あなたが付き従う価値など、欠片も無いような男なのに? さぁ――この手をとりなさい、ワルド。そして、一緒に世界を踏み躙りましょう? もし、私たちの味方になれば――うーん、えー、世界の1%くらいは、あげなくもないというか、善処するわ」 ワルドはしばらく黙考する。今の状況。レコン・キスタ。クロムウェル。ルイズ。そして、この使い魔。 「……君の目的は、何だ?」 「ククク。物分りの悪い男だ。 世界征服だと、先ほどから言っておろう」 ……本気なのか、とワルドは額に汗を浮かべる。 世界征服。聖地奪還どころの話ではない。 人間やエルフ、この世界に住む全てを敵に回すつもりなのか。 「……クロムウェルは、伝説の『虚無』の使い手だ。 『レコン・キスタ』を敵に回せば、いずれ相対することになる。勝算は、あるのか?」 「ああ。あれ、嘘よ」 「は?」 ワルドの口があんぐり開いた。 「う、嘘? ……………………嘘ぉ?」 「あいつが使ってるのは、水の秘宝で……ってああもう、面倒ね」 ルイズは嘆息すると、おもむろに杖を腰から引き抜いた。 ワルドに突きつける。 「言葉で納得できないなら、力で示すわ。 かかってきなさい、ワルド。力とは何なのか、教えてあげる」 「……いいだろう。私も、口先だけでは納得できない。 そこまで言うなら、お手並み拝見といこう。 君たちが、あのクロムウェル卿をも上回る力を持っていると、納得させてくれれば―― その時は、君の下につく」 ワルドは自らの愛杖を抜くと、詠唱を始めた。 「ユビキタス・デル・ウィンデ――」 手加減をしている余裕など無いだろう。 最初から、全力でいく。 「ユビキタス。『偏在』せよ!」 5人にその数を増やしたワルド達が、ルイズに殺到する! 「リュウオウ」 「承知した、我が主」 『ベギラマ』。中級閃熱呪文。 魔王の手によって放たれたそれは、4人のワルドを瞬時に消し飛ばした。 「な――!」 慌てて動きを止める、残り物。 ワンアクションで、分身全てを消し去るほどの威力。 しかも、あいつは今――わざと、本体を避けた。 つまり、本体がどれか、ということも、一瞬で把握したのであり―― 「……なるほど。わかったよ、ルイズ。確かにこの使い魔の力は、君が言うだけのことはある。 使い方次第では、まさしく世界を征服し得る力だろう。 わかった。君に、従う」 「それは重畳。じゃ、こいつはさよならね」 黒竜から放たれた、初級爆裂呪文『イオ』。 眠るウェールズ・テューダーは、無数の肉片へと散った。 「姫様。……ウェールズ皇太子は、裏切り者の手により、その胸を刺し貫かれて――」 「我が力及ばず、申し訳ありません」 アンリエッタの前、平伏するルイズとワルド。 「……そう」 平静を装うアンリエッタだが、その顔は蒼白。 「ご苦労様でした。……もう、下がって下さい」 「これで、よかったのかい? ルイズ?」 王宮の廊下を並んで歩きながらの問いかけに、ルイズは微笑む。 「ええ。これでアルビオン貴族派への憎悪は煽った。 あとは、きっかけがあれば――トリステインは、アルビオンへと侵攻する」 ワルドは肩をすくめた。 「やれやれ。可愛い婚約者が、こんな酷いことを考えるようになっていたとはね。 君の仕業かな、リュウオウ?」 使い魔は念話で低い笑いを漏らした。 『ククク。何を言うか。主は、我と出会った時よりこの有様であったぞ。 それを見抜けなかったのは、貴様の目が腐っておることの証であろう』 「おや。手厳しいね」 2人と1匹は、声を揃えて笑った。 「タバサ。いえ、シャルロット・エレーヌ・オルレアンと呼ぶべきかしら?」 学院裏庭の片隅。 突然かけられた言葉に、タバサは一瞬にして迎撃体勢を整える。 「見事ね。流石はシュヴァリエ。 その恵まれない体格でありながら、よくもそこまで磨き上げたものだわ」 拍手をしながら姿を見せたのは、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 タバサは無表情のまま、杖を握り締める。 「緊張する必要は無いわ。私に、あなたを害するつもりは無い。 私の用は、ただ一つ。勧誘よ」 ククク、と肩の上の黒竜が哂う。 「……私に、あなたに与する意志は無い」 断言するタバサ。 この邪悪に、手を貸すことなど決して無いと、目が告げていた。 「ああ、知っている。知ってるわ。 あなたとキュルケが、何やらコソコソ動いていたのはね。 ――でもね、シャルロット。この言葉を聞けば、あなたはきっと、私の味方。 私の信頼する仲間になってくれるわ」 「その名前で、私を呼ぶな」 敵意をむき出しにするタバサを前に、ルイズは笑った。 それは、絶対的な優位に在る者の傲慢。 抵抗を可愛く受け止める、強者の微笑み。 「こんなのはどうかしら。 もし、私の仲間になれば――あなたに、母を返してあげる」 タバサの顔が、凍った。 「どうしたっていうのよ、いきなり!」 「これ以上の協力は、出来ない」 突然態度を変えたタバサに、キュルケは苛立ちを隠せない。 あのルイズが裏で、何をしているのか。 それに関する調査もようやく進んできたというのに、一体どうしたのか。 「何があったの!? あいつに、何かされたわけ!?」 「これ以上は、言えない」 目を伏せ、視線を合わせないタバサ。 それを見て、キュルケは嘆息した。 「……そう。あんたなりの、思いやりってわけ?」 「関わらない方がいい」 ふん、とキュルケは鼻を鳴らした。 「冗談。あいつは、私の敵よ。あの邪悪を、放っておくことは出来ないわ」 「許して欲しいとは言わない。が、これ以上は言えない。 もう一度言う。関わらない方がいい」 「くどいわ」 タバサが顔を上げ、キュルケを見上げる。 ――一瞬だけ。2人の、視線が交わされた。 それで、十分。 まるで違う性格でありながら、それでも親友だった2人。 幾つもの死線を潜り抜け、互いの背中を任せあった2人。 その2人にとっては、その一瞬で十分だったのだ。 「じゃあね、タバサ。楽しかったわ」 「今まで、ありがとう。さようなら」 それは。 親友同士の、決別の瞬間だった。 「……知っていたんですか」 自室の扉を開け放ち、突然現れた黒髪のメイド。 ルイズは驚き、音を立てて椅子を離れる。 「シエスタ!」 「……知っていたんですか、アルビオンが、タルブに侵攻するのを!」 シエスタは叫ぶ。握り締めた拳を震わせていた。 『……話を聞かれたか。少々、無用心だったようだな』 使い魔の念話に、ルイズは硬い表情で頷きを返した。 「……まぁね。あっちには、何人か間諜を忍ばせてあるから」 「なんで、なんで、それを前に――」 「必要だったからよ」 返された答えに、メイドは戸惑う。 「必要――?」 「そう。トリステインがアルビオンに侵攻するための、口実としてね。 バカが向こうから来てくれたおかげで、やりやすくなったわ。 これでこちらとしては、何の憂いも無くアルビオンを叩き潰せる」 シエスタが目を伏せる。 握り締めた拳から、一筋の血が垂れた。 「そんな理由で、見捨てたんですか。 タルブを。私の、故郷を。お父さんも、お母さんも、弟も、みんな、死んだ」 「見捨てたわ。――どうでもよかったから」 視線を上げ、ルイズを睨みつけるシエスタ。 その瞳の輝きに、りゅうおうは体を震わせた。 ――ああ、あの瞳、あの瞳の輝きこそが、かの血脈の証。 幾度倒されても決して折れぬ意志の現れ。 人々の希望を背負う、一筋の光。 正にあれこそ――勇者たるものだ。 「……優しい人だと思ってた。 名前を覚えてくれたり、私を助けてくれたり。 今、この時より。あなたは、私の敵です」 『……厄介なことになったな』 メイドが去った後。 また盗み聞きされるのを警戒してか、念話でりゅうおうは話しかける。 『ま、なってしまったものは仕方が無いわね。 いずれ敵対するのならば、それがいつであっても大差は無いわ』 「……参ったわね。ちょっと、水の指輪を舐めてた」 「あれほどの力を持つとはな。少々、計算が崩れた」 小高い丘の上。本来の亜人の姿に戻ったりゅうおうと、ルイズは語り合う。 「よいのか? 今まで隠匿していた力、ここで晒してしまって? 7万の敵が相手となれば、流石に隠し通すことは不可能であろう」 「仕方無いわね。ここでトリステインの兵力を失うのはまずい。 ま、もう政府の8割がたは掌握したし、国内は力押しで何とかなるでしょう」 7万の敵を単騎で食い止める、決死の任務。 ルイズとその使い魔は、自ら志願してここに立っていた。 「お、来たわね。よくもまぁ、あんなに群れちゃって」 「数こそが人間の力。主よ、侮るでないぞ」 「わかってるわ」 遠目に見える丘の向こう、見え始めた敵の先頭集団。 それに向かい、ルイズは意識を集中させた。 「最初から全開でいくわよ。叩き潰すわ」 「承知した、わが主」 制御できる限界スレスレの出力で放たれた『エクスプロージョン』と、最上級爆裂呪文『イオナズン』。 初撃は、数千の敵を消し飛ばした。 「がっ――!」 「リュウオウ!」 ルイズは目を疑った。 本来の姿を取り戻したリュウオウが、あのリュウオウが――圧倒されている。 アルビオンの片隅にある、小さな村。 こんな所に、何故こんな使い手が! 「くっ……何者だ、貴様!」 言葉と共に、『ベギラマ』を放つりゅうおう。 しかしその閃光は、敵の左手にある大剣に吸収されてしまう。 この世界のものとは思えぬ奇妙な服装に、黒い髪の若い男。 何かのルーンが浮かび、光り輝く左手には大剣。魔法を吸収する、対魔法使いのためと思われる兵装。 そして、その右手には―― 「何で、その剣がここに――!」 ルイズの疑問ももっともだった。 その剣は封印した筈。あのリュウオウが封印したのだ、そう簡単に破れるわけもない。 だというのに、何故、ここにあるのか。 『大嵐の聖剣』。いや―― 「『王者の剣』。……『ロトの、剣』――!」 「か、カカカカカカカカ! クハハハハハハハ!」 戦闘中、しかも劣勢だというのに、りゅうおうは笑い出した。 魔法を放ち、剣を杖で防ぎながら、堪えきれぬ笑いに身をよじらせる。 「そうか。――そうか! ついに現れたか! この世界にも、やはりいたか! だとすれば、その剣を持っているのも不思議ではない、必然だろうよ! 運命、だからな!」 そう。その剣は、必ずやある者の手に渡る。 闇に抗う者。 勇気ある者。 人でありながら、ただ自身の努力と意志だけで人を超えた存在。 「現れたか! 我が愛しい怨敵! 我が愛すべき天敵! ――『勇者』よ!」 ここに、物語の主人公は降臨した。 前ページ次ページルイズが世界を征服するようです