約 1,037 件
https://w.atwiki.jp/revival/pages/606.html
――人は『何かを成し遂げるため』に『生きる』のでは無い。 『生きた』からこそ『何かを成し遂げられた』のだ―― ユウナ=ロマ=ライセン ……暗闇。初めはそれだけ。 でも、世界に突然“銃声”が轟く。私が何時からか、聞き慣れてしまった音。 私は何処か、安心していたんだと思う。……あの人達は、どんな時でも還ってきてくれた。恐ろしい戦場を何処吹く風で。何時しか、それは当たり前の事の様に思えてしまった。 少しでも考えてみれば、それは明らかな間違いだと直ぐに気が付くのに。放たれた銃弾の一つ一つが、容易に私や、あの人達を壊してしまう事に。 <――ソラ、逃げて!> あの子は私にそう言った。私を引っぱたいて、私を嫌っていたはずのあの子が。そして、私はあの子もきっと大丈夫だと、何の裏付けも無しに信じていた。――私を庇って、相当な出血をしていて、それでも――。 <……アンタ、あったかいよね……冷たくならな……> ……それが、最後の言葉。その時の私には意味の解らない――私の大事な友達の、思い出のカタチ。 世界は暗闇だった。それを私は、見ない様にしていただけだったんだ……。 目を開くと、馴染みのある天井が目の前に広がっていた。窓一つ無い、ほんの少しの家具だけが置いてあるソラの部屋――リヴァイヴでのソラの個室だ。 ソラは、汗をびっしょりとかいていた。けれど、拭う気にもならない。 胸が痛い――締め付けられる様に。 (また、あの夢……。) ここ数日、ターニャ――タチアナ=アルタニャンの夢を見ない日は無い。それだけあの一件はソラの心に刻み込まれていた。彼女と過ごしたのはほんの数日――しかし、自分と彼女はもっと前から知り合っていた様な錯覚すら感じる。彼女が居ない今、その思い出も遠い日の様で、しかし決して消えない記憶となっていた。 もしあの時、自分が何かしていれば―― 自分がもしも、シンさん達の様に強かったなら―― (……ターニャは今頃、私に変わらず笑いかけてくれていた?) それは――後悔。どうにもならない思いを、どうしようもなく反芻するだけの―― 思い、悩んでも、何一つ解決する事は無い。結論は、とうの昔に出てしまったのだ。ターニャがソラを庇って死ぬ――ただ一つの、その結論が。それはソラにも解っている。 だが…… ソラは、何となく己の両手のひらをを見る。汗だくの手のひら――それがみるみるうちに赤く染め上げられていく――あの日の様に。それが幻覚だと解っていても、ソラはそれを恐れ、そして……。 「…………!」 (――ターニャ!) 口に出せば、激情が止められなくなってしまう。そんな思いが、ソラを止める。 人が命を失う瞬間。それをソラは見てしまった。感じてしまった。体温が失われ、命というものが人の体から抜け落ちる瞬間。どうしようもない、人が死体に変わる瞬間。 それにソラは立ち会ってしまったのだ。ソラという人間が信じていた世界。その外に居る者達が何故これ程までに切望するのか――何となくだが、ソラには解った気がする。 ……その瞬間を見たくないが為に、人は戦うのだ、と。 あの後、ソラとシンは二人でターニャの祖父に報告に行った。 「気が済むなら、幾らでも俺を殴ってくれ。……詫びて済むもんじゃない。」 シンは既に、大尉に――見ているソラが痛くなる位――殴られていた。けれどシンは一言も弱音を吐かなかった。むしろ、殴っている大尉の方が辛そうだった。 そして、ターニャの祖父はシンを殴らなかった。ただ、シンとソラを一瞥しただけで、こう言った。 「アンタを殴って、ターニャが還るならそうするさ……。」 シンの顔が歪んだ――百発殴られた方がマシな位に。 ……どうすれば良かったのだろう。 何一つ、救いは無い。それだけは解った――解らざるを得なかった。 その後、ソラはターニャの最後の言葉を祖父に伝え、そして知った――ターニャの言葉の意味を。 (あの子は、幼い頃妹を亡くした。一緒に寝ていた時に、な。……その時感じたのだろうさ、妹が冷えていく瞬間を。『自分の体温を分けてあげたかった。』――何時だったか、泣きながらそう言ったのを良く覚えているよ。……最後の最後に、あの子はアンタに救われたんだな。礼を言わせて貰うよ……。) 一言一句、良く覚えている。……忘れられる訳が無い。 <……アンタ、あったかいよね……冷たくならな……> 人が人を救う事が出来るのなら。人が温もりを分け与える事が出来るのなら。 そういう事が出来る者は、結局それ以上の不幸を身に染みて知っている者達だけだ。だからこそ、ターニャはソラを命を賭して救ったのだろう。――文字通りの意味で。 ターニャはもう一人の妹を作りたくなかった。……しかし。 (……ターニャ……。) ソラの心からターニャの事が離れる事は、おそらくこの先永久に無いだろう。それは、ソラという個人が命を救って貰った事への紛れもない代償。目を閉じれば、幾らでも思い出せるターニャの面影。……そしてその死。思い出す度、親しい人と会える嬉しさと、死という別れ。――それはたかが十五歳の少女が背負うには、厳しい内容だった。 ソラは泣いた。泣き続けた。……それ位しか、出来なかった。 夜のゲルハルト=ライヒの邸宅は豪奢ではあったが、同時に薄ら寒さを感じる場所だった。 (……まるで、住んでいる人間の心を移したかの様な雰囲気ね。) 黒を基調として、控えめに赤い宝石をあしらったカクテルドレスに身を包んだメイリン=ザラは、運転手にエスコートされながら送迎のリムジンを降りる。降り立ったのは、彼女一人。本来こうした席には居るはずの夫、アスラン=ザラの姿は無い。……それはそうだろう、これは夜会であって夜会ではない――ゲルハルト=ライヒ率いる治安警察幹部達の会合なのだ。 その席に、メイリンが招かれた。……ということは。 「余程、ライヒ長官は『カテゴリーS』を恐れておいでの様ね。」 メイリンは玄関から続く赤絨毯を踏みしめ、ゴシック様式で統一されたライヒの“城”に入っていく。それは現世に蘇った貴族の城であり、ライヒの何処か人間臭い虚栄心を間見た様な気になりながら、メイリンは歩んでいった。 “会合”に参加したのはライヒ、メイリンを入れて五名。そして、席次はメイリンにとって奇異を感じるものだった。細長いテーブルの上座にライヒが座り、居並ぶ様に他の者達が差し向かいに並んでいく――そこまでは奇妙でも何でもない。しかし一方の側にはメイリンだけしか座らず、残りの三人がメイリンの差し向かいに座る状況は、非常に圧迫感を感じるものであった。 (新参への嫌がらせ? 随分と姑息な事をするのね、治安警察は……。) 出てきた料理は非常に高級なもので、一口食べただけでそのシェフの技量が当代きってのものであろうと想像出来る。……しかし、この状況はとても“美味しく”頂ける状況ではない。 それはそうだろう、眼前に居並ぶ三人の人間の瞳がメイリン一人に注がれているのだ。それは好奇の瞳に間違いなかった。失礼だとか無礼だとか、そういう事を一切考慮しない、値踏みの視線。メイリン自身、男性にそういう視線で見られた事は少なくない。だが、こうも遠慮無く射すくめられるのは不快でしかない。 この状況が奇異なのは、他にも理由がある。 (席に着いた時、私は名乗った。……名乗らされた。なのに彼らは誰一人、名乗りはしない。礼法など一切守る気は無い、という事?) 目の前に居る三人は、三者三様、個性的な人間達だった。独創的と言っても良い、街中を隅から隅まで歩いても、彼らと同じ人種には会えないだろう。彼らに共通していたのは、その瞳。油断無く、好奇の様でいて――そうではない。己の命を守るために、彼らは常に誰も彼もをそうした瞳で見ているのだろう。……既に死ぬ場所を戦場と定めた、人間の瞳。 一番左の男は初老、といって良かった。体格は非常にがっしりとしており、おそらくこの夜会に集まった者達の中ではもっとも恵まれた体格の持ち主だろう。首も指も太く、ワイングラスを割れない様にそっと指二本で摘んで飲む様は何処かしらユーモラスだ。 一番右の男は――いや、女か。男装の麗人、そう言えばいいのか。この夜会の中ではもっとも若い年齢の女……というより“女の子”だ。おそらくメイリンの見立てではこの少女は十四~十五歳位だろう。礼儀作法は他の二人より余程洗練されており、良家の子女として育てられたであろう事が伺える。だが、油断無く辺りに気を配る様はとても良家出身とは思えない。 そして中央の男は、もっともメイリンに嫌悪感を与えていた。容貌や佇まいに文句は無い。未だ二十代位だろうか、相応の美形なので女性の人気もまずまずと行った所か。だが、メイリンはこの男の目が一番気に入らなかった。まるで狐の様な、細く――襲いかかる様な瞳。従順な様で、決して何者にも従わない。そういう意志が何処かしら感じられる瞳。 誰も彼もが、曰くなどダース単位でありそうな者達だった。 そして彼らは愛想も何もなく、ただ淡々と食事をする。油断無く、メイリンを見据えながら。まるでメイリンが彼等の領域に不埒にも侵入してきたかのように。……これではメイリンの方も礼法をかなぐり捨てて、彼等の瞳を受け止めるしかなかった。そして、夜会の主催者ことライヒは、その様子を楽しそうに眺めている。 メイリンは、我ながらかなり長い間その苦境に耐えたと思う。……しかし、遂にメイリンの堪忍袋も切れる時が来た。あろう事か、中央の男が「クスッ……」と、メイリンを眺めながら笑ったのだ。その瞬間、血が逆流するのをメイリンは止められなかった。 バァン! 料理が散らばるのも構わず、メイリンはテーブルを力任せに引っぱたいた。大した力では無いが、静かな食卓ではあったので部屋中に響き渡る音だった。そして――それでも出来るだけ抑えたのだろう――静かに中央の男に向かって言う。 「……非礼を詫びて頂くわ、ミスター。」 静かな、低い声。だからこその恫喝――本気で怒った自分を抑えるかの様に。 メイリンと中央の男は、しばし睨み合った。男の目は冷静で、荒事など何度と無く潜り抜けてきた――そういう凄みがある。一方、メイリンは怯みそうになる自分を押さえ込み、冷ややかな目線で男を睨み付ける。 (……私だって、もう『守られている女』じゃない。そこらの男に負ける様な女じゃない!) 緊迫した雰囲気――さすがにこの状況で食事を続行出来る者は居ない。ライヒを除いて。ライヒだけはこの状況を薄笑いすら浮かべて眺めている。まるで“微笑ましい事”を見ているかの様に。 不意に、中央の男が目を剃らした。そして、席から立って頭を下げる。 「非礼をお詫びしますよ、新しい治安警察の“実行部隊隊長殿”。」 男が唐突に非礼を詫びた――その事よりも男が言った事の方がメイリンに衝撃を与えた。 「……え?」 メイリンは、一瞬思考停止した。その間を縫う様に、更にメイリンの前に座っていた残りの二人も立ち上がる。 「エイガー=グレゴリーじゃ。水中戦ならば並ぶ者はおらんと自負しておる。」 「エルスティン=ライヒ。空間認識能力はクラスAを記録。……実戦配備出来るレベルです。」 そして、中央の男も名乗る。 「オスカー=サザーランドです。宜しく。」 立て続けの衝撃――その三人の名前にメイリンは心当たりがあった。治安警察の中でもドーベルマンに次ぐ実働部隊のエース――ライヒ子飼いの精鋭部隊の事実上の幹部達。その三人が今、メイリンに頭を垂れた。という事は……、 「よろしい。この瞬間より我が治安警察省公安部隊は、前隊長ドーベルマンよりメイリン=ザラに引き継がれる。……宜しく頼む、メイリン=ザラ“隊長”。」 ライヒの朗々とした言が、メイリンの思考を現実に引き戻す。まさか、と思った事が現実に起こっている。メイリンは混乱する頭を無理矢理クリアにして、状況を把握する。 (ドーベルマンから私に引き継ぐって……治安警察の部隊を!? 何を考えて居るの、ライヒ長官!) メイリンはライヒに向き直る。そして、メイリンが何か言うより早く、ライヒは言う。 「君の予想通り、私は『カテゴリーS』シン=アスカを恐れている。……おそらく、この地球上で誰よりも、だ。その彼を屠るのに、君という適任者を得た。これはその事への正当な評価、という事だよ。」 メイリンは喉元まで出かかった言葉を飲み込んだ。自分が言わんとする事をライヒは先回りして語った。それはきちんとメイリンという『個』を見て言っているという事だ。それほどまでにライヒはシン――『カテゴリーS』という存在を恐れているという事だ。 だが――確認しなければならない事もある。 「ドーベルマンは納得しているのですか? 私には地位争いをする意志はありません。高く評価して頂いたのは感謝致しますが……。」 思った通り、ライヒはほんの少しだけ眉根を寄せた。が、直ぐに淡々と語る。 「ドーベルマンには失脚して貰わねばならなくなった、という事だ。」 「…………?」 これは解らない。メイリンが怪訝な顔をしていると、意外な所から説明が来た。 「議会で現在、主権返上についての論議が行われています。大筋で東ユーラシア政府は主権返上に反対の立場を執っています。ですが、現状の東ユーラシア政府ではコーカサス州の治安確保に乗り出せるだけの戦力が無い事も事実です。それ故、東ユーラシア政府首脳は妥協案に出ました。『コーカサス州の治安を確保してくれるのなら、主権返上に部分的に応じても良い』――東ユーラシア政府は“名を捨て実を取る”つもりのようですね。」 何らの感情を込めない声でエルスティンが淡々と語る。その説明をオスカーが引き継ぐ。 「コーカサス州において東ユーラシア政府軍は大きく弱体化した。そのため、東ユーラシア政府は多国籍軍――オーブ軍の出撃を必要としている。現在、“世界の敵”として『カテゴリーS』――ひいてはリヴァイヴというコーカサス州のテロリストは必要な存在になるんだ。居なくなればオーブが介入する余地は少なくなる。皮肉な事だが、現状ではシン=アスカという存在は居た方がこちらにとっても都合が良いという事なのさ。」 更に、エイガーが説明を次ぐ。 「……ドーベルマンの大将は『負け犬は御免だ。』と打診してきた。なるほど、あの御仁らしいとは言える。融通の利かん、剛直な男じゃ……。」 エイガーはワインを一息に飲み込む。既に顔は赤かったが、酒は次から次へと注がれていく。彼なりにドーベルマンの行く末に思う所があるのか……。 (ドーベルマンは“負け犬”になるしか無くなってしまった。それ故に、私が“隊長”というポストに就く。なんて混迷の世界なのかしら……。) メイリンはようやく座ると、自分のグラスにワインを注いだ。気が付けば皆がワイングラスを片手に持っていたので、なし崩しに乾杯をした。せめてこの混迷の時代が長引かない様に――それだけはこの場の全員の思いであると信じて。 地中海上空、二十三時―― こんな時刻に地中海上空を飛ぶのは、余程の酔狂人か新聞記者だけだ。その両方と言って差し支えないジェス=リブルは長距離輸送機の窓から珍しそうに外を眺めている。――この男は世界を見るのに“飽きる”という事は無いようだった。その様を半ば呆れながらカイト=マディガンはジェスに今後のプランの説明をする。 「……このまま一旦俺達はコーカサス州上空を飛ぶ。エンジントラブルと見せかけて、な。その最中、“荷物が落っこちた事”にしてお前とアウトフレームを降下させる。その後、本機“ポリグラフ”と俺は近くのセヴァン湖に“修理”と称して着陸する。一週間後、お前は脱出用にハチが用意したバルーンを使って……って聞いてるのかお前は!」 「ん? ああ聞いてるよ。――見ろよカイト! あの帆船、すげぇ年代物だ!」 怒鳴るカイト、瞳を輝かせてジェス。もはや何年見たか判らないこの二人のコントにハチは画面に顔文字『……( ̄へ ̄|||)』を表示して呆れてみせる。 何処で仕入れてきたか判らない様なオンボロ貨物機ポリグラフでいつもの様に始まった二人の言い合いは――他の搭乗員にも慣れっこだったので――何時終わるとも知らず続いた……。 「……で? なんでそんな面倒な言い訳しなきゃいけないんだ? 正々堂々正面から行けば……」 そのジェスのぼやきは最後まで言えなかった。 『馬鹿野郎! お前さっき何を聞いてたんだ!』 ジェスは先程からアウトフレームのコクピットに居た。気圧の事も考えてパイロットスーツを着せられている。隣ではハチが忙しく発進準備を整えていた。カイトは輸送機のコクピットで最終調整をしているはずだ。 コーカサス州に戒厳令が敷かれたのは三週間も前の事だ。テロリストを国外に出してはいかん、というのが東ユーラシア政府の答弁。だが実際は出稼ぎで呼称『テロリスト』達――実際はその辺に居る青年達――が国外に出稼ぎに行くのは、特に寒さの厳しいコーカサス州では当然の事だった。それを敢えてやらせない所に、東ユーラシア政府側のささやかな報復がある。 当然産業に乏しいコーカサス州は反対したし、労働力を期待していた隣国からも反対された。だが戒厳令は実行され、海外からの客も激減、勿論報道も自由には出来なくなった。プロパガンダされては堪ったものでは無い、という事だろう。もはや東ユーラシア政府にとってコーカサス州は紛争地域という認識である様だった。 そんな場所に“野次馬”ジェス=リブルが行く――カイトは長い付き合いだから反対こそしなかったが、余計なトラブルにならない様に三日徹夜で今回のプランを考え出していた。 プランとは次の様なものだ――『正規の空港や空路を使わず、エンジントラブルと見せかけて領空に侵入。防空機が飛んでこない内にアウトフレームを放り出してすさかず領空から脱出。その後、取材の終わったジェスをバルーンで空中に飛ばし、ポリグラフに装備されているハーネスでアウトフレームごとジェスを回収する。』というものだ。本当はカイトもジェスに付いて行きたかったのだが、ポリグラフの方でも各方面にひたすら打診をしなければならない。要するに東ユーラシア政府やその他の場所に嘘八百を並び立てなければならないのだ。……それは、結局カイトがやるしかないのである。 『いいか、余計な事はするなよ! リヴァイヴのリーダーにインタビューをするだけだぞ! ……ハチ、しっかり見張っておけよ!』 『ガッテンだ。』 今回から追加された音声出力デバイスで、ノリノリのハチ。ジェスはそれに呆れながらも、 「そう心配するなよ、カイト。大丈夫だって……。」 『お前がそう言って大丈夫だった試しがあるのかぁぁ!!!』 カイトは、誰よりも良くジェスの事を理解していると自負している。そしてそれは決して間違いでは無い。この生まれついての“野次馬”は何処でも彼処でも“野次馬”なのだ。トラブルの絶えない訳である。 『そろそろ降下ポイントに着くぞ。ジェス、カイト準備しろ。』 ハチの的確な突っ込みが怒鳴り合うジェスとカイトを止める。……正しくは怒鳴りまくるカイトに、宥めようとして火を付けまくるジェスだが。 「カイト、そういう訳だから行ってくるぜ!」 『どんな訳だ、ったく……。』 しかし――ぼそりと『死ぬなよ』と聞こえてくる。それを言うとまたカイトが怒るな、と思いジェスも言うのを止めた。 モニタに出撃可能のランプが灯る。一瞬の内にアウトフレームは漆黒の夜空に吸い込まれていく。その中でジェスは、 「イ――――ヤッホ――――オオォォォォ!!」 ……雄叫びを上げつつ、アウトフレームを降下させていく。今、ジェスの胸は高鳴りつつあった。この瞬間が好きだからこそ、記者なのである。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/2396.html
「申し訳ありませんが。今は特定のどなたかとお付き合いする事は考えにくいものですので」 「あ…そう、ですか…」 放課後の、人気の無い校舎裏。まだ何か言いたそうにしている新入生の子に「では、失礼します」と一礼して、わたしは足早にこの場を去りました。 少し、素っ気なさ過ぎたでしょうか? でも変に期待を持たせるような言動をして、執着されても困りますし。情報統合思念体の指示で学生生活というものを始めてから何度かこういう場面がありましたが、わたしには人間の恋愛感情というものがいまいち理解できていないので、こういう時の線引きには迷います。 いっその事――いえ、これはエラーに類する考えですね。長門さんの監査役を務めるようになってからでしょうか、どうもこういう非論理的な思考の発生確率が増えてきたような気がします。統合思念体に判断を仰ぐべきでしょうか。でも余計な申告をして、処分を検討されたりしては面白くないですし。 いえ、そもそも情報端末に過ぎないわたしに、面白いも面白くないも無いのですけれど。 そんな益体も無い事を考えている内に、わたしは目的地の扉の前に立っていました。ふぅ、とひとつ息を吐き、自分が『生徒会書記モード』である事を確認して、わたしは眼前の扉をノックします。すると、すぐに「入りたまえ」という尊大な声が返ってきました。 「失礼します。すみません、遅くなりました」 生徒会室には、既にわたし以外のメンバーが揃っています。ぺこりと軽く会釈をすると、一番上座の机の上で両肘を付き、指を組み合わせた会長が、その指の向こうで眼鏡をきらんと光らせました。 「珍しいな、喜緑くんが最後とは」 「ええ、ちょっとした用事がありまして…あら、これは?」 会長の呟きをスルーして自分の席に着こうとしたわたしは、机の上に置かれていた物品に軽く驚きの声を――実際は見た瞬間にそれが何かは理解しているのですが――上げます。全員の前に湯気の立つお茶と共に置かれていたそれは、白と緑のコントラストも鮮やかな和菓子でした。 「差し入れですよ。新年度が始まって、はや半月あまり。ようやく学内も落ち着いてきましたからね。たまには息抜きって事で」 「私個人としては、あまりこういった余事にかまけるのは賛同しかねるのだがな。しかしまあ、新入生たちをつつがなく受け入れる事が出来たのは、確かにキミたちの尽力あっての事だ。 これぐらいの愉楽は認めよう。実社会においても、パワーブレックファーストのような会議形態もある事だしな」 要するに、この和菓子は副会長がお茶受けに持ち込んだ物なのですね。 それにしても普段に輪を掛けて、やたらと勿体つけた会長の物言いに、副会長と会計、庶務の方々も苦笑いを浮かべています。この人が意外と甘い物好きなのは、わたしたち生徒会執行部内では公然の秘密なんですけどね。当の本人は、まだ気付かれていないつもりなのでしょうか。 昨年度末の会議に持ち込まれたお茶受けの桜餅だって、なんだかんだ言いながら最後に残ったひとつも食べてたくせに。そういう所は割と子供っぽいんですこの人は。 と、その会長が緩みかけた場の空気を改めるように、えへんとひとつ咳払いを打ちました。 「では、会議を始めよう。食べながらで構わないから聞いてくれ。来たる5月の連休だが、例年この時期には…」 わたしが着席するなり、会長はそう話を切り出します。わたしの書記としての仕事は、最初のディスカッションが終わって要点がまとまってから、それらを議事録帳に書き連ねる事。ですので今の内にお菓子を平らげてしまうべきですね。先程まで考え事をしていたせいで、ちょうど糖分を補給したい所でしたし。 お皿の上の和菓子、俗に柏餅と呼ばれているそれを両手に取り、わたしはぱくっと齧り付きました。しゃくしゃく、もちもちと口の中に広がる歯応え。うーん? 思ったより青味が強いですね。 どちらかと言えば、もう少し味に統一性を持たせた方がわたしの好みに――。 あら? 奇妙な違和感に、わたしは顔を上げました。いつの間にか会議は止まり、皆の驚いたような視線がわたし一人に注がれています。これは一体どうした事でしょう。 「あ、あの、喜緑さん?」 副会長が遠慮がちに、心配そうな声を掛けてきますが、わたしにはその原因が分かりません。と、凍りついたように沈黙で満ちた生徒会室に、不意に快活な笑い声が響き渡りました。 「ふっははは、いや喜緑くん、キミは遅れてきた事にそんなに負い目を感じていたのかね? だが、そうまでして場を和ませようとしてくれなくとも結構だよ。いつも穏当なキミにそんなジョークを飛ばされても、我々としてはむしろ当惑するばかりだからな」 皆の耳目を集めるように、くっくっと大きく笑い続けながら、会長はさりげなく目の前の柏餅に手を伸ばします。そして緑の葉を剥がし、一口ぱくりと… 次の瞬間、わたしは、ああ、と心の内で頷いていました。なるほど、皆の奇妙な視線の理由は、それはわたしが葉っぱごと柏餅を食べていたからだったんですね――。 生徒会室は職員室の隣にあるので、洗い物にはその間の給湯室を利用させて貰うのが慣習です。会議も終わって人気もまばらな放課後、わたしは制服にエプロン姿で、全員分の皿と湯飲みを洗っていました。 今日の事は、普段おとなしく控えめな女子が思いつきでギャグをかましてみたらモロすべりしてしまった、という少々不本意な顛末でひとまず片付きましたが。それら諸々の失態に対する、これは自分自身に課した戒めのようなものです。 と、不意に給湯室の入り口の壁が、ぎしっと軋みます。 「先にお帰り下さっても結構ですよ、会長? 施錠ならわたしが…」 「いいや、生徒会室の管理は私の職分だ」 流し台の方を向いたまま話すわたしに、腕組みをして壁にもたれた会長も、事も無げにそう答えました。 「――というのは、キミと二人で話をするための方便だがな。 しかし、今日は久々に驚かされた。これまで柏餅を食べた事がなかったのかね、キミは」 「ええ。通常、それまでに経験の無い食べ物に対しては情報検索を行いますが、今回の件に関しては、先日に食べた桜餅と同様の存在かと思い込んでいましたので」 わたしの返事に、会長は、ふむ、と鼻を鳴らします。『機関』の古泉一樹と近しい彼は、わたしが情報端末である事も既知のはずなのですが。今さら何を訊ねているのでしょう。 「男子の祝い事とはいえ、端午の節句の時期ともなれば、店先等で目に付く代物だと思うのだが?」 「涼宮ハルヒが北高に入学するまではほとんど待機モードでしたし、そもそもわたしには『何かを祝う』という概念が基本的に存在しませんので。縁起物のお菓子などに、特別な興味なんてありませんでしたね」 これまでは、とわたしは胸の内で、小さく付け加えました。クリスマスやバレンタインなどのイベントを“誰かと過ごす”事に、長門さんが見い出し始めた、付加価値。その情報に対する重要度の変化が、わたしにもエラーを生じさせているのでしょうか。 そんな思索に耽るわたしの背後で、会長がぽつりと呟きます。 「ふん。存外愚かなのだな、キミは」 むっ。穏健派のわたしでも、さすがにこれはカチンと来ました。 「たかだか柏餅の食べ方ひとつで、鬼の首でも獲ったみたいに人をあげつらうのもどうかと思いますが?」 ――後になって、わたしはふと思う事があります。 もしこの時、振り返ったわたしの前で、彼が侮蔑の表情を浮かべていたなら。人間に似せて造られた人間でない者であるわたしを、彼が卑下していたなら。諸々のエラーの発生に翻弄される事もなかっただろうな、と。 けれども実際、振り返ったわたしが見たのは。むしろ寂しそうにわたしを見つめる彼の瞳で、その瞬間、わたしの胸の奥で、何かがドキリと音を立てました。 「そういう事を言っているのではない」 声にも寂寥感を漂わせながら、会長は言葉を続けます。 「かつてソクラテスという男がこう言った。『自分は何も知らない。だが、自分は何も知らないという事を知っている』と。いわゆる『無知の知』という奴だな。 対して喜緑江美里、キミはどうだ。その気になればどんな事でも知り得るが、しかし自分が何を知らないのか知らない。知ろうともしない。そんなキミが愚かでなくて何だと言うのだ?」 そう言い捨てて、会長は眼光鋭くわたしを見つめます。なるほど、単なる嗜虐心でわたしを揶揄したわけではなさそうですね。 「仰りたい事は分かりました。 確かにわたしは、統合思念体の指示に従うだけの存在。自発的に何かをする事も無い、単なるお人形に過ぎません。その意味で、わたしはまさしく愚かなのでしょう。でも、会長」 こちらを見下ろすこの長身の男を、わたしはことさら冷たい口調で問いただしていました。 「それを指摘して、どうなると言うのです? よしんばわたしが自我を持った所で、あなたには何のメリットも無いように思われますが。まさか、あなたが人道や正義を説くわけでもないですよね?」 「当然だな。人道だの何だのは所詮、大衆を酔わせる安酒に過ぎん。第一、宇宙人相手に人間の道理を押し付けるなど、それこそ愚かの極みというものだ。 そんなくだらない理由ではない。私がキミを気に掛けているのは――」 よもや、この期に及んであの新入生の子のようなセリフを並べ立てるつもりなのでしょうか? いえ、まさか。あり得ません、この自分本位の塊のような人が。 どうせ『機関』絡みの指令か何かに決まっています、ええ。ところでどうして今、私の心臓はこんなに早鐘を打っているのでしょう。 「――端的に言って、キミが有能な部下だからだ」 大真面目な顔でそう言う会長に、わたしは、はあ、と間の抜けた返事をしてしまいました。それをどう捉えたのか、会長は細い指先で眼鏡を外しながら、こう続けます。 「もちろん古泉からは、ある程度の指図は受けている。いわく、 『どうやら情報統合思念体というのは、人間のメンタルな部分にあまり理解がないようです。それにより造られたTFEI端末もまた然り、ですね。 それが原因でトラブルが起こる事もあるでしょう。あなたとしては、なるべくそれらをフォローしてあげてください。動向が知れないという点で少々厄介ではありますが、とりあえず現状で彼女らは敵ではありませんし、なるべく敵にしたくない存在ですから』 だそうだ。だが――」 話しつつ彼は眼鏡を胸ポケットにしまい、代わりに制服の裏からタバコを取り出して平然と1本、口に咥えました。どうやら眼鏡と一緒に、普段被っている生徒会長としてのペルソナも外してしまったみたいですね。 それにしても、残っている教職員はもうだいぶ少ないとはいえ、職員室のすぐ隣で大胆な事を…。いえ、何かあれば当然わたしが情報操作で対応するだろうと、この人は見越しているのでしょう。つくづく傲慢です。 「――そんな指示など、知った事じゃない。お前が何者だろうと、使い物にならなければ叩き出すまでだ。俺は何が嫌いって、無能なくせに権利だけ声高に主張するような輩が死ぬほど嫌いだからな。 だが実際問題、お前は優秀だった。どんな雑事もそつなくこなし、トラブル等への対処も迅速で的確。役職こそ書記だが事実上、キミが俺の右腕であるのは誰しもが認める所だろう。だからこそ、だ」 およそ賛辞とは思えないような賛辞の言葉を吐いて、会長はじろりとわたしをねめつけました。 「だからこそ、気に喰わん。喜緑江美里、お前が統合思念体とやらの道具に過ぎず、またその現状に甘んじているという事に、俺は無性に腹が立つ。 いいか、お前も俺の部下ならば、俺も、統合思念体も踏み台にして蹴倒すくらいの気概を抱け!」 タバコの先をこちらに向け、舌鋒鋭く言い放つ会長の向かいで、わたしは、は?とぽかんとした顔をしていました。 「意味が分かりません。有能な部下が従順で、何の不都合が?」 「めったやたらと反抗しろ、と言っている訳ではない。だが従順なだけの部下などつまらんだろうが」 さも当然とばかりに会長は胸を反らしますが、やはりわたしには理解不能です。わざわざリスクを背負いたがるなど、どう考えても論理的に破綻しているとしか思えませんが。 「何を言っている。そもそも統合思念体とやらは、自律進化の可能性を求めて涼宮ハルヒと接触しているのだろう?」 「ええ、そうですが…」 「進化とはつまり、子が親を克する事だ。親と子が互いの存在意義を賭けて相克し合う、その結果こそ進化に他ならない。ならばお前が逆心を抱いたとて、何の奇異もあるものか」 まあ確かに、朝倉涼子の独断専行、それから長門さんの暴走は統合思念体に少なからず衝撃を与えましたが、でも…。 「いいか、喜緑江美里。今のお前は家畜と同じだ。統合思念体に逆らう事を、そもそも考えてもいない」 「それは…わたしはそう造られましたから…」 「違うな、自分で自分に枷を嵌めているだけだ。可能性というものをもっと広く捉えろ。お前にはそれが出来るはずだ」 わたしが、自分に枷を嵌めている? 自分で自分を家畜のような立場に貶めている? だから会長は、それが気に喰わない、と? 「全ての物事を疑え。是非を問え。その上で、統合思念体の指示が正当だと判断したのなら、それに従えばいい」 「…もしも、正当だとは思えなかったら?」 わたしの質問に、会長は不遜な笑みで答えました。 「豚は喰われて、狼は生きる。うまそうな獲物が横腹を見せていたなら、遠慮せずに喰いちぎってしまえ」 愉快そうに彼が笑うと、タバコの煙が蛇のように揺れます。それを見ている内に、わたしの記憶の中でふと、ひとつの物語がリピートされ始めました。 それはそう、聖書と呼ばれる物語り群の中の一節。神の楽園で平和に暮らしていたイブに、一匹の蛇が 「そこのリンゴを食べてごらんなさい。あなたは今よりずっと賢くなれますよ」 と呼び掛けます。でもそれは、神に禁じられていた知恵の果実。迷いながらも禁断の実を食べてしまったイブはアダム共々、楽園から追放されてしまいます。 そうして“知恵”を身に付けてしまったがために、その後の人間たちは恥や恐怖といった感情に踊らされるようになってしまったのだとか。 愚かな話です。彼の提言もまた、非常に愚かです。たとえて言うならポーカーで、何の役も無くともブラフだけでどんな勝負にも勝てる!と豪語するようなものです。若さと野心だけに裏打ちされた、浅はかな考え方です。 情報統合思念体の何たるかも知らない、人間ごときの考えそうな事です。 でも。 ならばなぜ、わたしはその愚かな提言を一蹴できないでいるのでしょう。独善的とも言える会長の冷たい瞳に、ぞくぞくとした高揚感を覚えるのはどうしてなのでしょう。 ふぅ、とわたしは小さく息を吐き、改めて会長に向き直りました。 「あなたの意見はやはり理解しがたいものですし、わたしには統合思念体に反旗を翻すつもりなど、毛頭ありません。 でも、会長」 「うん?」 「あなたがわたしを『有能な部下』として、これからも大いに利用するつもりだという事は、よく分かりました。だからわたしも、遠慮なしにあなたを利用させて貰おうと思います」 外したエプロンを胸元で畳みながら、わたしは彼の前でにっこりと笑ってみせました。 「わたしのお願い…聞いて貰えますか?」 夕暮れに赤く染まる、北高名物の長い坂道。そしてわたしと彼。 「ふむ。宇宙人の“お願い”とやらがどれほどのものかと、私としては少々身構えていたのだがな」 再び掛け直した眼鏡を指先でついと押し上げながら、会長はそんな言葉を口にしていました。 「よもやそれが、『一緒に下校してほしい』などという嘆願だったとは」 「うふふ、ご迷惑でしたか?」 「逆だ。あまりに簡易すぎて、拍子抜けした」 少しつまらなさそうな顔をする会長の隣で、わたしは小さく笑いました。 「告白などをいちいちお断りするのも、骨が折れますからね。あなたとわたしがそれっぽい関係にあるらしい、という噂でも立てば、生半可な相手は近寄ってこないでしょう?」 「要するに、虫除け代わりというわけか、私は」 不機嫌そうに眉をひそめる会長の様子に、わたしはまたクスクスと笑います。なにせ、わたしをそそのかしたのは他ならぬあなたですもの、これくらいの苦汁はなめて頂かないと、ねえ? そう、わたしは今日、確かに禁断の実を齧ってしまったのだと思います。 もちろん統合思念体に反逆するつもりなどありません。ありませんがしかし、任務は任務として遂行しながら個のわたしとしての興味や好奇心もそれなりに感受する。そういう新しい概念を、わたしは発見してしまいましたから。 まったく、愚かしい事です。これまで通り統合思念体の指示にのみ従い、何の疑念も抱かずにいれば、わたしはつまらない諸事に思い悩まされたりする事もなかったでしょうにね。 でも、わたしは気付いてしまいました。この冷徹で計算高く、野心家で身勝手な男の言葉を、どうしても振り払えないでいる自分に。しかもそんなエラーの発生を、不思議と不快に思っていない自分に。 ならばいっその事、とことん検証してみましょう。彼の言葉によってもたらされたこの新しい概念が、是なのか否なのかを。ふふ、わたしがこんな事を考えていると知ったら…長門さんは一体どんな顔をするでしょうね? 「まあ、いい。どうせ私の方も、『機関』から優等生然とした仮面を被る事を強いられている身だ。今さらキミと仮面恋人の契約を交わしたとて、どうという事もない」 そんなセリフで我に返ると、会長があの冷たい瞳を、まっすぐわたしに向けていました。 「それより、これからまた忙しくなるぞ。 なにしろ我々は生徒会活動に加えて、あの涼宮ハルヒ率いるトンチキ集団の相手までしてやらなければならないのだ。いや、どちらかと言えばそちらが本題か。 いずれにせよ、キミには大いに働いて貰わざるを得ないな」 いかにも忌々しげな顔でそう言う彼に、くすっと微笑んで。 「仕方がありませんね。お付き合いしましょう。 どうやらわたしは、あなたの有能な部下みたいですから」 片目をつむってそうささやいたわたしは、彼に寄り添うようにして、長い坂道を歩んで行ったのでした。 禁断の果実の甘酸っぱさを、胸一杯に噛みしめながら――。 そしてイブはリンゴを齧る おわり -えれべーたー☆あくしょんにつづく
https://w.atwiki.jp/wanisita/pages/1265.html
○× 四択 連想 画像タッチ 並べ替え 文字パネル スロット タイピング キューブ エフェクト 線結び 一問多答 順番当て グループ分け 問題 ○ × 補足 次の2018年のTV番組『高校生クイズ』の出場校のうちメンバーに女性を含んでいた高校を全て選びなさい 一宮高校松本深志城東高校仙台二華米沢興譲館明石高専 岐阜高校県立船橋甲府南高校高松高校桜丘高校鹿児島ラ・サール帝京大学高校土佐高校 次のうち、『アメリカ横断ウルトラクイズ』の機内ペーパークイズで1位を獲得した出場者を全て答えなさい 永田研自岩隈政信大石禎長戸勇人田中健一道蔦岳史北川宣浩 永田喜彰佐藤光邦宗田利八郎森田敬和真木法男能勢一幸 次のうち、『クイズ世界はSHOW byショーバイ!!』のミリオンスロットにあった金額を全て選びなさい 10萬20萬30萬40萬50萬5萬 1萬60萬70萬80萬 次のうち、『クイズプレゼンバラエティーQさま!!』の学力王で優勝したことがある人物を全て選びなさい 篠原かをり水上颯 ワロドム・ジアムサクン伊沢拓司奥畑薫仲西知憲廣海渉 次のうち、『今世紀最後!アメリカ横断ウルトラクイズ』のスタジオ司会を務めたタレントを全て選びなさい 伊東四朗松本明子 みのもんた松村邦洋中山秀征優香 次のうち、『高校生クイズ』のテーマ曲や応援ソングを歌ったアーティストを全て選びなさい ゴールデンボンバーももいろクローバーZロードオブメジャー愛内里菜水樹奈々大塚愛渡り廊下走り隊7 AAAB zFUNKY MONKEY BABYSORANGE RANGEPerfumeいきものがかり福山雅治嵐 次のうち、『象印クイズヒントでピント』で男性軍のキャプテンを務めた人を全て選びなさい 笹沢左保山藤章二小林亜星浅井慎平 はらたいら加藤芳郎黒沢久雄黒鉄ヒロシ辰巳琢朗竹村健一和久峻三 次のうち1970年代に全部優勝すると「三冠王」と呼ばれたクイズ番組を全て選びなさい 『アタック25』『アップダウンクイズ』『クイズタイムショック』 『アメリカ横断ウルトラクイズ』『スーパーダイスQ』『ベルトクイズQ&Q』『三枝の国盗りゲーム』『世界一周双六ゲーム』 次のうち、1980年代後半のクイズ番組『TVプレイバック』にレギュラー出演した芸能人を全て選びなさい 向井亜紀志村けん石田純一 クロード・チアリせんだみつおビートたけし井森美幸石坂浩二中尾ミエ名高達男 次のうち、1980年代前半のクイズ番組『アイ・アイゲーム』にレギュラー出演した芸能人を全て選びなさい クロード・チアリせんだみつお高見知佳中尾ミエ名高達郎 いかりや長介ビートたけし向井亜紀三田村邦彦上岡龍太郎石坂浩二石田純一 次のうち、1981年~1988年放送のNHKの番組『クイズ面白ゼミナール』にあった賞を全て選びなさい ゼミナール賞敢闘賞優秀賞 トップ賞殊勲賞秀才賞奮闘賞 次のうち、1988年に放送を開始したクイズ番組『クイズ!年の差なんて』の司会者を全て選びなさい 桂三枝山田邦子 逸見政孝岡江久美子久本雅美今田耕司小倉智昭麻木久仁子 次のうち、1993年に放送を開始したTV番組『クイズ日本人の質問』の、ものしり博士役の初代メンバーを全て選びなさい 桂文珍高橋英樹大桃美代子矢崎滋 菊川怜桂三枝石坂浩二浅井慎平辰巳琢郎中尾彬麻木久仁子 次のうち、1998年放送の『今世紀最後!アメリカ横断ウルトラクイズ』のスタジオ司会を務めたタレントを全て選びなさい 伊東四朗松本明子 はしのえみみのもんた松村邦洋中山秀征藤原紀香 次のうち、2005年放送の『高校生クイズ』全国大会2回戦の3人バラバラクイズであったコースを全て選びなさい 京都コース知床コース東京コース 大阪コース浜松コース富山コース福岡コース 次のうち、2009年発売の任天堂のゲーム『NHK紅白クイズ合戦』でゲーム化されたクイズ番組を全て選びなさい 『クイズ面白ゼミナール』『ジェスチャー』『ためしてガッテン』『連想ゲーム』 『クイズ日本人の質問』『クイズ百点満点』『ソクラテスの人事』『どんなモンダイQテレビ』『私だけが知っている』『話の泉』 次のうち、2018年にTBSで放送された『オールスター後夜祭』で罰ゲームの際に登場したレスラーを全て選びなさい ザ・グレート・カブキ獣神サンダー・ライガー 真壁刀義蝶野正洋 次のうち、CSのクイズ番組『Knock Out~競技クイズ日本一決定戦~』準々決勝で行う形式を全て選びなさい アップダウン・セブン タイムレース上座争奪クイズ早押しボードクイズ 次のうち、CSの番組『Knock Out~競技クイズ日本一決定戦~』で優勝した人物を全て選びなさい 奥原薫鈴木淳之介 為季正幸原田尚紀水上颯田中健一徳久倫康廣海渉 次のうち、NHKのクイズ番組『連想ゲーム』で赤組のキャプテンを務めた人物を全て選びなさい 水沢アキ中田喜子坪内ミキ子天地総子藤田弓子 岡江久美子佐良直美山内美郷市毛良枝小内山美江子壇ふみ中井貴恵中島梓 次のうち、NHKの番組『連続クイズ ホールドオン!』のルールにあった回答形式を全て選びなさい スクエアストレートデュオ トリプルボックスマルチ 次のうち、SNKがリリースした業務用のクイズゲームを全て選びなさい 『クイズ大捜査線』『クイズ迷探偵ネオ&ジオ』 『クイズH.Q.』『クイズクエスト』『クイズ学問ノススメ』『クイズ宿題を忘れました』『クイズ人生劇場』『クイズ地球防衛軍』『クイズ廊下に立ってなさい!』『ゆうゆのクイズでGo!Go!』 次のうち、TBSで放送されたクイズ番組を全て選びなさい 『THE クイズ神』『ワールド クイズ クラシック』『史上最強のクイズ王決定戦』 『1億2000万人のクイズ王決定戦!』『アメリカ横断ウルトラクイズ』『クイズ実力日本一決定戦』『ブレインワールドカップ』『全国高等学校クイズ選手権』『日本No.1の頭脳王!』 次のうち、TBSのTV番組『史上最強のクイズ王決定戦』で決勝戦カプセルクイズに挑戦したことがある人物を全て選びなさい 五十嵐実斎藤喜徳水津康夫西村顕治大木一美布川尚之 永田喜彰石野まゆみ長束恭行道蔦岳史能勢一幸 次のうち、TBSのTV番組『史上最強のクイズ王決定戦』で優勝した人物を全て選びなさい 小林聖司水津康夫西村顕治 永田喜彰森田敬和石井誠郎長戸勇人田中健一能勢一幸布川尚之門田雅志 次のうち、TBSのTV番組『史上最強のクイズ王決定戦』の予選が行われたブロックを全て選びなさい 九州・沖縄ブロック西日本ブロック中部ブロック東日本ブロック北海道ブロック 中国・四国ブロック東北ブロック北陸ブロック 次のうち、TBSのクイズ番組『東大王』で、東大王チームのメンバーを全て選びなさい 伊沢拓司水上颯鶴崎修功鈴木光 河野玄斗青木寛泰 次のうち、TV番組『アメリカ横断ウルトラクイズ』の歴代チャンピオンを全て選びなさい 稲川良夫金子孝雄高橋直樹佐藤光邦松尾清三森田敬和真木法男石橋史行田中健一 永田喜彰山口由美小山鎮男小林聖司水津康夫石野まゆみ大木一美道蔦岳史布川尚之門田雅志 次のうち、TV番組『アメリカ横断ウルトラクイズ』の歴代チャンピオンを全て選びなさい 宗田利八郎瀬間康仁能勢一幸北川宣浩 西沢泰生大江成人 次のうち、TV番組『アメリカ横断ウルトラクイズ』のチェックポイントとして訪れた場所を全て選びなさい アルゼンチンイギリスオーストラリアドミニカ共和国ニュージーランドブラジルフランスメキシコ イタリアインドスペインドイツトルコ韓国南アフリカ 次のうち、TV番組『クイズ$ミリオネア』で全問正解し1000万円を獲得した人物を全て選びなさい ビートたけし坂東三津五郎徳光和夫 芦田愛菜市川海老蔵新庄剛志泉ピン子浅野ゆう子太田光馳浩東国原英夫北島三郎 次のうち、TV番組『クイズタイムショック』の歴代司会者を全て選びなさい 山口崇鹿賀丈史生島ヒロシ中山秀征田宮二郎 桂三枝山口良一児玉清小泉博西郷輝彦大橋巨泉島田紳助 次のうち、TV番組『高校生クイズ』で訪れたことがある国を全て選びなさい アメリカオーストラリアタイフランス イギリスインドネシアニュージーランドブラジルベトナム 次のうち、TV番組『高校生クイズ』の決勝戦が行われた場所を全て選びなさい 潮風公園東京ディズニーランド富士山頂有明コロシアム USJ上野公園西武球場東京ビッグサイト幕張メッセ 次のうち、TV番組『さんまのSUPERからくりTV』にレギュラー出演したタレントを全て選びなさい つるの剛士関根勤小倉優子西村知美浅田美代子中村玉緒長嶋一茂渡辺正行 久本雅美高田純次山瀬まみ所ジョージ小堺一機清水圭田中律子野沢直子 次のうち、TV番組『パネルクイズアタック25』の司会を担当したことがある人物を全て選びなさい 浦川泰幸児玉清谷原章介 伊東四朗宮根誠司板東英二 次のうち、TV番組『パネルクイズアタック25』でパーフェクトを達成した人物を全て選びなさい 貝谷英大佐原恵一松本順司清水敬子 菊地晃史石野まゆみ大村哲也國光恭幸 次のうち、TV番組『パネルクイズアタック25』に解答者として出演したことがある人物を全て選びなさい ラサール石井光浦靖子松尾貴史石坂浩二 カズレーザーはらたいら伊集院光山田五郎 次のうち、TV番組『パネルクイズアタック25』の解答席に使われている色を全て選びなさい 青赤白緑 黄金黒紫紫茶 次のうち、TV番組『オールスター激突クイズ当たってくだけろ!』にクイズ王として出演した人物を全て選びなさい 西村顕治石野まゆみ道蔦岳史能勢一幸馬場洋子 永田喜彰寺島美智子松尾清三水津康夫斉藤喜徳長戸勇人布川尚之和田美音 次のうち、朝日放送の乾浩明アナウンサーが司会を務めたクイズ番組を全て選びなさい 『世界一周双六ゲーム』『夫婦でドンピシャ!』 『クイズ!!ひらめきパスワード』『クイズGoGoZ』『クイズMr.ロンリー』『クイズマガジン82』『ザ・チャンス』『霊感ヤマカン第六感』 次のうち、カプコンが発売したクイズゲームを全て選びなさい 『クイズ三國志 知略の覇者』『クイズ殿様の野望』『なないろDREAMS虹色町の奇跡』『ハテナ?の大冒険』 『クイズクエスト』『クイズ学問ノススメ』『クイズ大捜査線』『ゆうゆのクイズでGo!Go!』『苦胃頭捕物帳』『子育てクイズマイエンジェル』 次のうち、クイズ番組『100万円クイズハンター』の解答席の色にあったものを全て選びなさい 黄青赤緑 オレンジ黒茶白 次のうち、クイズ番組『アップダウンクイズ』で司会を務めた人物を全て選びなさい 小池清西郷輝彦 桂三枝西川きよし大橋巨泉徳光和夫 次のうち、クイズ番組『クイズ$ミリオネア』に登場したライフラインを全て選びなさい 50:50オーディエンステレフォン アタックチャンスゴールデンハンマースーパーひとし君ディクショナリィディベートハーフタイム影武者南蛮商人 次のうち、クイズ番組『クイズ$ミリオネア』で1000万円を獲得した人物を全て選びなさい 永田喜彰能勢一幸 小林聖司西村顕治石野まゆみ長戸勇人道蔦岳史日高大介 次のうち、クイズ番組『クイズ$ミリオネア』に挑戦したことがある人物を全て選びなさい ビートたけし石原慎太郎堀江貴文 イチロー小泉純一郎木村拓哉 次のうち、クイズ番組『三枝の国盗りゲーム』で都道府県に隠されていたものを全て選びなさい ダイヤモンド玉手箱小判 つづら金塊饅頭 次のうち、クイズ番組『世界一周双六ゲーム』にあった特別な都市を全て選びなさい ガックリ都市ラッキー都市 アンラッキー都市スーパー都市スペシャル都市ワープ都市 次のうち、クイズ番組『霊感ヤマカン第六感』の司会を務めたタレントを全て選びなさい フランキー堺野末陳平 E・H・エリック乾浩明大橋巨泉土居まさる 次のうち、クイズ番組『わくわく動物ランド』にレギュラー出演していたタレントを全て選びなさい 榊原郁恵小林亜星松本典子田中義剛島田紳助 クロード・チアリケント・ギルバートビートたけし黒柳徹子中尾ミエ 次のうち、クイズ番組『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』で全問正解が達成された時のジャンルを全て選びなさい ガトーショコラ古田敦也十代目 柳家小三治切手路線図 カーリング機関車トーマス桜 次のうち、クイズ番組を『世界まるごとHOWマッチ』にレギュラー出演した芸能人を全て選びなさい ケント・ギルバートチャック・ウィルソンビートたけし 向井亜紀榊原郁恵小林亜星石田純一島田紳助名高達郎 次のうち、クイズ番組を全て選びなさい 『世界・ふしぎ発見!』『世界まるごとHOWマッチ』 『世界の車窓から』『世界まる見えテレビ特捜部』『世界遺産』 次のうち、児玉清が司会を務めたクイズ番組を全て選びなさい 『クイズ・イエス・ノー』『パネルクイズアタック25』 『象印クイズ ヒントでピント』 次のうち、コナミが発売したクイズゲームを全て選びなさい 『クイズドレミファグランプリ』『クイズ学問ノススメ』 『クイズDNAの反乱』『クイズクエスト』『クイズココロジー』『クイズタイムアタック』『クイズ人生劇場』『クイズ殿様の野望』 次のうち、視聴者参加型のクイズ番組を全て選びなさい 『クイズ!早くイッてよ』『クイズMr.ロンリー』『クイズ百点満点』『ザ・チャンス!』『スーパーダイスQ』『ベルトクイズQ&Q』『三枝の国盗りゲーム』『世界一周双六ゲーム』 『TVプレイバック』『クイズ!年の差なんて』『クイズ面白ゼミナール』『ダウトをさがせ!』『どうぶつ奇想天外!』『象印クイズ ヒントでピント』『超次元タイムボンバー』『霊感ヤマカン第六感』 次のうち、視聴者参加型のクイズ番組を全て選びなさい 『100万円クイズハンター』『アップダウンクイズ』『アメリカ横断ウルトラクイズ』『クイズ100人に聞きました』『パネルクイズアタック25』 『クイズ!ヘキサゴン』『サルヂエ』『なるほど!ザ・ワールド』『マジカル頭脳パワー!!』『わくわく動物ランド』『世界ふしぎ発見!』『脳内エステ IQサプリ』『平成教育委員会』 次のうち、タイトーがリリースした業務用のクイズゲームを全て選びなさい 『アメリカ横断ウルトラクイズ』『クイズH.Q.』『クイズクエスト』『クイズ人生劇場』『クイズ地球防衛軍』『ゆうゆのクイズでGo!Go!』『苦胃頭捕物帳』 『クイズ三國志 知略の覇者』『クイズ宿題を忘れました』『クイズ大捜査線』『クイズ廊下に立ってなさい!』『ハテナ?の大冒険』『子育てクイズ マイエンジェル』『爆裂クイズ魔Q大冒険』 次のうち、チーム戦で戦うクイズ番組を全て選びなさい 『クイズ100人に聞きました』『クイズバトンタッチ』『クイズ天国と地獄』『人生ゲーム ハイ&ロー』 『アップダウンクイズ』『クイズ!!マガジン82』『スーパーダイスQ』『桂三枝の連続クイズ』 次のうち、中部日本放送のTV番組『天才クイズ』にあった賞を全て選びなさい 秀才賞天才賞奮闘賞 トップ賞敢闘賞優秀賞 次のうち、テレビ朝日の番組『クイズ!スピードキング』でスピードキングを演じたクイズ王を全て選びなさい 日高大介 永田喜彰古川洋平長戸勇人 次のうち、テレビ朝日の番組『くりぃむクイズ ミラクル9』にレギュラー出演しているタレントを全て選びなさい 吉村崇宮崎美子具志堅用高高橋茂雄三浦奈保子大家志津香 やくみつる宇治原史規高山一実三浦奈保子石原良純東貴博藤森慎吾 次のうち、テレビ東京系列のクイズ番組『和風総本家』にレギュラー出演した人物を全て選びなさい 地井武男東貴博萬田久子 DAIGO関根勤具志堅用高劇団ひとり高畑淳子所ジョージ谷原章介中村玉緒 次のうち、土居まさるが司会を務めたクイズ番組を全て選びなさい 『クイズ・キングにまかせろ!』『象印クイズ ヒントでピント』 『クイズタイムショック』『ベルトクイズQ&Q』『人生ゲームハイ&ロー』 次のうち、懐かしのクイズ番組『クイズグランプリ』にあった6つの問題のジャンルを全て選びなさい スポーツノンセクション科学芸能・音楽社会文学・歴史 雑学時事政治・経済伝統・芸術漫画・アニメ理系 次のうち、ナムコがリリースした業務用のクイズゲームを全て選びなさい 『子育てクイズ マイエンジェル』『熱闘!激闘!クイズ島』『爆裂クイズ魔Q大冒険』 『アメリカ横断ウルトラクイズ』『クイズ学園パラダイス』『クイズ三國志 知略の覇者』『クイズ大捜査線』『クイズ地球防衛軍』『クイズ廊下に立ってなさい!』『ゆうゆのクイズでGo!Go!』『苦胃頭捕物帳』 次のうち、日本テレビで放送されたクイズ番組を全て選びなさい 『アメリカ横断ウルトラクイズ』『全国高等学校クイズ選手権』『日本No.1の頭脳王!』 『1億2000万人のクイズ王決定戦!』『THE クイズ神』『ブレインワールドカップ』『ワールド クイズ クラシック』『史上最強のクイズ王決定戦』 次のうち、日本テレビのクイズ番組『頭脳王』の優勝者を全て選びなさい 井上良亀谷航平水上颯 次のうち、日本テレビの番組『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』にレギュラー出演した人物を全て選びなさい 井森美幸久本雅美高田純次山城新伍山瀬まみ清水圭野沢直子 ビートたけし所ジョージ石坂浩二板東英二俵孝太郎明石家さんま 次のうち、日本テレビの番組『マジカル頭脳パワー!!』にレギュラー出演した人物を全て選びなさい 加藤紀子間寛平今田耕司所ジョージ千堂あきほ田中律子俵孝太郎 井森美幸高田純次山城新伍清水圭西村知美浅田美代子野沢直子 次のうち、日本テレビの番組『高校生クイズ』の歴代司会者を全て選びなさい ラルフ鈴木福留功男福澤朗桝太一 羽鳥慎一上重聡辻岡義堂 次のうち、日本テレビの番組『全国高等学校クイズ選手権』で優勝したことがある高校を全て選びなさい ラ・サール高校旭川東高校栄光学園高校開成高校水戸第一高校東大寺学園高校米子東高校 金沢泉丘高校熊本高校仙台第一高校早稲田高校大阪星光学院高校智辯学園和歌山高校灘高校洛南高校 次のうち、日本テレビの番組『全国高等学校クイズ選手権』で連覇したことがある高校を全て選びなさい 浦和高校開成高校 ラ・サール高校東大寺学園高校 次のうち、フジテレビ系列で放映されていたクイズ番組を全て選びなさい 『ウィーケストリンク』『カルトQ』『クイズ!ヘキサゴン』『クイズ!年の差なんて』『クイズ・ドレミファドン』『なるほど!ザ・ワールド』『平成教育委員会』 『100万円クイズハンター』『アップダウンクイズ』『アメリカ横断ウルトラクイズ』『クイズ100人に聞きました』『クイズダービー』『クイズ赤恥青恥』『マジカル頭脳パワー!!』『世界まるごとHOWマッチ』 次のうち、フジテレビのクイズ番組『カルトQ』のテーマにあったものを全て選びなさい スニーカーブラックミュージックポップアート東急ハンズ ボードゲーム昆虫週刊少年ジャンプ中日ドラゴンズ 次のうち、フジテレビのクイズ番組『カルトQ』のテーマにあったものを全て選びなさい NBAサンダーバードジャンクフードデヴィッド・リンチファミリーレストランホーキングマッキントッシュヤクザ映画ルアーフィッシング東横線 UFOアインシュタインサイバーパンクサザンオールスターズルーブル美術館雑誌小津安二郎村上春樹 次のうち、ペアで参加したクイズ番組を全て選びなさい 『クイズ!早くイッてよ』『クイズDEデート』『逆転クイズジャック』 『クイズ!!マガジン82』『スーパーダイスQ』『ベルトクイズQ&Q』『桂三枝の連続クイズ』『三枝の国盗りゲーム』 次のうち、毎日放送の野村啓司アナウンサーが司会を務めたクイズ番組を全て選びなさい 『クイズ!!ひらめきパスワード』『クイズGoGoZ』 『クイズMr.ロンリー』『クイズ天国と地獄』『世界一周双六ゲーム』『夫婦でドンピシャ!』『霊感ヤマカン第六感』 次のうち、牧原俊幸アナウンサーが出題を担当したクイズ番組を全て選びなさい 『カルトQ』『クイズ!ヘキサゴンII』『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』 『クイズ$ミリオネア』『なるほど!ザ・ワールド』『ネプリーグ』『平成教育委員会』 次のうち山下毅雄がテーマ曲を手がけたクイズ番組を全て選びなさい 『クイズタイムショック』『パネルクイズアタック25』『霊感ヤマカン第六感』 『アップダウンクイズ』『スーパーダイスQ』『ベルトクイズQ&Q』『三枝の国盗りゲーム』『世界一周双六ゲーム』 次のうち、矢島正明が出題を担当したクイズ番組を全て選びなさい 『クイズタイムショック』『チャンスだピンチだ』『ベルトクイズQ&Q』 『100万円クイズハンター』『アップダウンクイズ』『クイズグランプリ』『クイズマガジン 82』『スーパーダイスQ』『逆転クイズジャック』 次のうち、山城新伍が司会を務めたクイズ番組を全て選びなさい 『アイ・アイゲーム』『クイズ!!ひらめきパスワード』『クイズ天国と地獄』 『クイズ・キングにまかせろ!』『ザ・チャンス!』『スーパーダイスQ』『なるほど!ザ・ワールド』『象印クイズ ヒントでピント!』『人生ゲームハイ&ロー』 次のクイズ王のうち立命館大学クイズソサエティに所属したことがある人物を全て選びなさい 稲川良夫永田喜彰小林聖司瀬間康仁長戸勇人 水津康夫西村顕治石野まゆみ田中健一道蔦岳史能勢一幸 次のクイズ番組のうち出場者が早押しクイズで競い合うものを全て選びなさい 『100万円クイズハンター』『アップダウンクイズ』『カルトQ』『クイズグランプリ』『パネルクイズアタック25』『世界一周双六ゲーム』 『クイズ$ミリオネア』『クイズMr.ロンリー』『クイズダービー』『クイズタイムショック』『クイズ面白ゼミナール』『世界・ふしぎ発見!』
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4175.html
前ページ次ページいぬかみっな使い魔 いぬかみっな使い魔 第11話(実質10話) 川平家初代当主、川平 慧海。 彼は、いつも笑っているような、それも自分の言った下品な冗談に 自分で笑うような、ちょっとエッチでお馬鹿な人であったらしい。 彼は本当に困った人が、魂の底から助けを求めるようなときには、 『そこに居てくれる』『呼べば来てくれる』人だったという。 彼は、大妖孤との戦いの最中に、犬神達のもとにふらりと現れたのだそうだ。 その戦い方は独特で、自らが戦うよりも、多くの配下を見事に束ね、 自在に指揮することによって強さを発揮する、指揮官タイプだったらしい。 もう、300年ほども昔の話である。 ヴァリエール別邸に移動した啓太達は、すぐにルイズ達と合流した。 ヴァリエール別邸、つまり領地の本城とは別に王都での社交や政治のために 使用されるセカンドハウス・・・は、250メルテ四方ほどの敷地を誇る。 狭い王都において、個人が所有する屋敷としては破格である。 実にシャン・ド・マルスの錬兵場に匹敵する広さ(2万が集結可能)だ。 やろうと思えば、一軍を敷地内に集結させることすら可能である。 さて、その広い別邸は大騒ぎだった。なにしろ、塀の向こう側で トライアングルクラスのゴーレムが暴れていたのである。 老年に差し掛かりつつあるヴァリエール公爵自身が庭に出て いざというときは魔法を行使しようとしていた。 そこに来たのが(出来が悪いが故に)かわいい娘のルイズ達である。 自ら駆けつけて来た。 「ルイズ! お前か! まさかあの騒ぎに巻き込まれたのか?」 渋みがかったバリトン。年のころは50過ぎ、白くなり始めたブロンドの 髪と口ひげを揺らし、王侯もかくやのの豪華な衣装に身を包んでいる。 左目にはグラスがはまり、鋭い眼光をこの瞬間だけわずかに緩める。 「はい、お父様。ちょうど王立銀行脇を通った時に巨大なゴーレムが 立ち上がったのですわ。そのようなわけですので突然来た事をお許しください。」 そういってルイズはぺこりと頭を下げる。つられて他の皆も頭を下げた。 「ふむ、王都に来てこのような目に会うとは災難だったな。」 王立銀行のほうを見る。まだ土煙が舞っている。 「はい、お父様。あ、紹介しますわ。こちらは私の友人達です。」 ルイズは、皆を紹介した。 「ふむ、災難であったな。さぞ恐ろしかったであろう。しばし休んでいかれよ。」 みなが、一斉にお礼を言う。ルイズは馬車の世話を従僕に命じると、 ヴァリエール公爵に続いて屋敷に向かった。 啓太達はルイズとは別室を用意され、くつろいでいる。 ルイズは久しぶりに会った父と親子水入らずの時を満喫しているのだろう。 啓太はこの時、ギーシュ達からフーケや王立銀行について 聞き込みを行っていた。 「そうか、ナイエフルト店長が悪名高い、ってのはやはりそういうことか。」 「ああ、賄賂請求に不正融資に流用、何でもござれって事らしいが 証拠が無いんだよね。あくまで単なる噂なんだ。」 「それでナイエフルト店長の派閥は? わからない? 土くれのフーケについては・・・そっちも、あまりわからないか。」 執事が来て香草水や最近流行しだした香草入り麦茶(実は啓太作)を出す。 豪華なお菓子類も並べられる。 啓太は、これ幸いと聞き込み先をそちらに変えた。 「ありがとう、おかげで欲しい情報が手に入った。そうか、やはりフーケは 魔法のアイテムを貴族限定で盗んでいるのか。そしてナイエフルト店長の 派閥は領地がフリースラントにあるだけあってフリースラント公爵か。 王家には今ひとつ批判的、かつヴァリエール公爵と対立する。なるほどな。」 (エドワード・ヴァン・ヘイレン・ド・レーワルデン・ル・フリースラント公爵) (オランダのフリースラント州レーワルデンから。ナイエフルトは同州の地名) 啓太はぶつぶつ呟いた後、物騒な笑みを浮かべた。 「啓太様、どうなされたのですか?」 「うむ、なにかたくらんでる顔だな。」 「そうね。たくらんでるわ。」 「ま、それは後のお楽しみ。一旦終わりだ。それよりも。」 啓太が、顔を引き締めて姿勢を正す。 「姫様に献上するポーションの問題だが。」 皆も姿勢を正して相談に参加した。 その話も一段落した頃、啓太はふと傍らに立てかけてあったデルフリンガーに 目をやった。トイレに行くといって席を立ち、そこで密かに聞く。 「おい、デルフリンガー。おもちゃ屋で俺の事を使い手といったよな? それはもしかしてガンダールヴのことか? お前は虚無にかかわりがあるのか?」 見せるのは左手のルーンである。 「ガンダールヴ!? 聞き覚えがある。聞き覚えがあるぞ? それに、虚無? …だめだ、わからねえ。知っていたのは確かなんだが。 長いこと生きてるからな。忘れちまったんだろう。」 啓太は、つくづくと錆びた剣を見つめた。 普通の鞘では引き抜くのが難しいほど長い片刃の大剣。 剣先1/3を除いてⅤ字型の覆いと外れないように押さえる留め金だけの鞘。 いかにも古めかしく、だが強い力を感じさせるインテリジェンスソード。 学院の図書館でも情報の少ない始祖の虚無についての手がかりが、 なぜか向こうから転がり込んできた。 随分と都合のいいことであるが、自分はそういう星回りなのだろうか。 啓太は、初代、川平慧海に思いをはせた。 部屋に戻ると、公爵とルイズが来ていた。 上座に座っていた公爵が立ち上がって啓太を歓迎する。 「おお、ミスタ・ケェタァ・カゥワーヒェラ殿! 先ほどは失礼した! 娘がサモン・サーヴァントで異国の貴族を呼んで大変な迷惑をかけてしまった、 とは知っていたのだが、何分手紙では発音が一致せんでな! いやはや、娘が迷惑をかけてしまったね。謝罪と礼を言わせてくれ。」 そういって、公爵は心持ち、体を前に傾けた。皆が息を呑む。 どうやら、公爵が平貴族にするものとしては滅多にない事らしい。 あわてて恐縮する啓太である。 「いやいや、この程度は当然だ。それだけ迷惑をかけてしまった にもかかわらずカトレアの薬まで作ってくれたそうじゃないか。 カトレアは、ここのところ発作が少ないそうだ。 その上ルイズの魔法を目覚めさせてくれた上にフーケのゴーレムから 逃げ出すときにはしんがりを勤めてくれたとか! まったくもって感謝の言葉も無い。この恩と迷惑の代償として、 何か出来ることは無いだろうか? できない事も無論あるが、 私はぜひ君にお礼がしたいのだよ。」 公爵はすさまじく上機嫌だ。魔法的に徹底的に無能と思っていたルイズが、 コモンルーンとはいえいくつもの魔法を危なげなく成功させて見せたのである。 これで上機嫌にならなければ親といえないだろう。 「公爵様にそのようなもったいなきお言葉を賜り、ケータ・カワヒラ、 大変恐縮に存じます。」 歯が浮くなあ、こういった言い方はどうにも苦手だ、と思いつつ 事実のみを語ろうと考える啓太である。 「生国はサハラ砂漠の東の端からおおよそ東へ1万リーグ程、 生家は国境から北東へ約900リーグといった場所にございます。」 嘘ではない。 地球のサハラ砂漠とハルケギニアのサハラが別物だと言っていないだけである。 「カワヒラ家は代々霊能者、こちらで言うメイジとして(中略) 何分迎えが来るまで何年かかるかわからず、帰れたとしても継承順位は2位、 こちらでの栄達を視野に入れて活動をしております。 つきましては、王宮に討伐任務の口利きをお願いいたしたく思います。」 「討伐任務?」 「は、聞きますところによると、ハルケギニアにはモンスターの群れに襲われ、 開拓民が逃げ出し、放棄された村が掃いて捨てるほどあるとか。 それらはモンスターとの戦争によって領主から奪われた領土。 これらを討伐し、勝ち得たものには当然領主としての権利が発生します。 これらがまとまっている地域も少なくありません。 そこに難民を呼び、住まわせ、保護してやれば立派な領地となりましょう。 現在薬草クラブの次男三男派の仲間に調べてもらっておりますが、 困難ではあれど実現の可能性は高いとの事。ぜひとも奏上し、 計画を実行に移したいと考えております。なにとぞ便宜を図っていただきたく。」 「ほう! 確かにな。奏上せずに勝手に討伐するのも可能だろうが、 王宮に話を通しておけば格段に軋轢が減る。面白い。だが、困難な計画だぞ。 領地の維持にかかる手間も桁違いだ。それでもやりたいのかね。」 「もちろんにございます。」 公爵は、自分の腹はまったく痛まないので快諾した。 「良かろう、それら全ての後押しは任せて置け。昔自分の領地だったから、 と言って権利を主張するやからも多いだろうが、なに、わしが保護してやる。 ヴァリエール公爵領の飛び地として登録すれば、誰も文句は言えぬ。」 つまりは、魔法学院の名門子弟たちを自分の派閥に大量に囲い込む かわりに保護してやるという意味だ。わずかとはいえ上納金も期待できる。 最初は持ち出しも多かろうが、勢力拡大の葱しょったカモが来たのだ。 「公爵様のご厚情、大変ありがたく存じます。早速皆に諮りたいと存じます。」 話してみるけど、派閥や血筋の問題もあるからダメだったときはごめん。 という意味である。これでヴァリエール家に来た目的のうち、 公爵との顔つなぎ、後見になってもらう、領地獲得=爵位獲得の後援願い、 については達成できた。 「うむうむ、ケータ殿の活動に触発されて同じ事を狙うものも増えようが、 なに、あらかじめ主だった場所を知らせてくれておれば手は打つ。」 あらかじめまとまった範囲=領地候補の優先権を確保してくれるというのだ。 「ありがとうございます。他の領主も同じ事をすれば、我々だけでは とても手の回らぬほど広範囲の農地が解放されましょう。 農地が無料で与えられると聞けば国外からの移住者も増えましょう。 農家の次男三男達にも門戸を開けばより感謝され、治安もよくなりましょう。 さらに討伐に熱心になる以上領主軍の軍事訓練となって錬度が増します。 基本的な国力が大きく上がる事が期待できます。さすればトリスティンも安泰。」 「ふむ!」 啓太の説明に、公爵は感心する。自分が話を通す折に使おうとしていた 利点のいくつかが一致している。政治能力もあるようだ。 これはいよいよ味方に引き込んでおいたほうが良い人材である。 「つきましては、まずは王宮との顔つなぎをしたく存じます。」 「娘に聞いたが、献上品を姫様に直接渡したいとな? 任せるが良い。 すでに王宮に使いは出した。明日は無理だがあさってには謁見できるだろう。」 「ありがとうございました。では、早速献上品の準備に取りかかりたいと 存じます。時間や手順、場所などの仔細を学院までお願いできましょうか?」 「うむ、返事が来次第知らせよう。」 「お願いいたします。時に公爵。」 「うむ?」 「先ほどフーケが国立銀行を襲った一件についてでございますが。 気になる点がいくつかございまして。いま少しだけお時間をいただけますか?」 「ほう。聞こう。」 啓太は、歯が浮き舌をかみそうになるのをこらえながら もったいぶった口調を必死で続けている。偉い奴をおだてて使うには これが最も効率的だからだ。そう考えると小気味いい。 「は。恐縮でございます。では。件のフーケと思われるゴーレムの 国立銀行襲撃ですが、いくつかの不審な点がございます。」 「まず一つ目はフーケの狙いが通常マジックアイテムである点。 現金を直接狙うは不自然です。二つ目は、今までは貴族個人の所有物を 狙っていた点。公共機関を狙うは不自然です。3つはあまりにも これ見よがしな犯行。あれでは、まるで現金よりも銀行が襲われたことを 知らしめる事が目的に思えます。これだけならまだ問題はございません。」 「問題なのは、これに国立銀行店長、ナイエフルト子爵の悪名が加わる事です。 さすれば恐ろしい可能性が見えてまいります。店長は賄賂請求に 不正融資に予算流用、何でもござれと噂されています。 しかし、証拠が無い。そのため強硬な捜査もされず、地位を保っています。」 公爵の眉が、ぴくりと動いた。面白い話だ、というように。 「もし、フーケの襲撃が自作自演であったら? フーケとナイエフルト子爵に つながりがあり、公金に手をつけたのをごまかすために強盗されて奪われた、 という体裁をつけるために一芝居打ったのであれば? 自ら立ち向かい、負傷したとあっては、誰も疑うものは居ないでしょう。 あれだけの巨大ゴーレムを前の蛮勇も、それで説明がつきます。」 「ナイエフルト子爵の後見であるフリースラント公爵は今ひとつ王家には 批判的とか。その一派に膨大な金が流れ込んでいた可能性を考えますと、 緊急に徹底捜査し、不正を暴く必要があるかと存じます。口実は、そうですな、 襲われた銀行の被害実態把握ならびに証拠品探索とすればよろしいかと。 いかがでしょう、この推理は?」 「くくくく!」 公爵は含み笑いをしている。啓太は、これを好機と敵対派閥を叩け、 とたきつけているのである。 「よかろう、すぐに手を打とう。ジェイムス! 出かける支度をせよ! 王太后陛下に急ぎ奏上せねばならない事がある! それと王立銀行に人をやれ! 後始末の応援にやっていた者たちに伝える事がある。重大な犯罪への(後略)」 矢突き早に指示を出していく公爵に、啓太はもう一つたきつけた。 「悪事が明るみに出た場合は、無論領地没収や爵位降格、人事刷新等が 必要でしょうな。その際には、公爵が能力・人格・ともに信頼できる 高潔な人物を推挙なさる必要があるかと。再発防止には良い人物の 就任が必要でございます。さすれば事業を始める者や“軍事”で緊急に 金を必要とするものに円滑な融資が行われ、国力は増しましょう。」 ようするに、公爵に都合のいい奴を店長にしろ、その時は融資ヨロシク、 という意味である。公爵は呵呵大笑すると快諾した。 かくして、啓太はヴァリエール公爵というトリスティン第3の権力者に いくつもの恩を売り、実益を与え、そのかわりに強力な後援者としたのである。 しかも、知らずとはいえレコンキスタに渡っていた金の出所の一つを叩き潰し、 後の戦争時に必要とされる戦費の賄いで売りに出す領地の確保にも一役買う。 まあ、今は関係ない、未来の話ではあるが。 「面白いな、君は。時に、モンスターの討伐となると、どうしても実力を備えた 戦力が必要だ。魔法学院の坊ちゃん共で大丈夫なのかね?」 出かける間際に聞く公爵に、啓太は、ニヤリと笑って豪語した。 「現在、特訓中にございます。才能のあるもの、基礎の出来ているものから 投入するのであれば、半月以内に計画を開始出来ましょう。 その頃には、全ての手続きは終わっていると考えてよろしゅうございますか?」 「無論だ。しかし、どんな訓練をしているのかね?」 ギーシュとルイズが、そっと顔を背けたのには、公爵は気付かなかった。 「なに。普通の訓練をしているだけにございます。」 啓太は特訓風景を思い出していた。 その日。ついに念動と浮遊を成功させ、いよいよ教導できる、 その気のある奴は放課後集まれ、と呼びかけた啓太は、薬草採取も調合も ともはね達にまかせてヴェストリ広場に立った。 ずらりと並んだ絹の制服姿の男子生徒達の前を、のしのしと練り歩く。 最前列には、武器戦闘の基本を指導していたルイズの姿も当然ある。 マリコルヌ、ギーシュ、ギムリ。おもだった男子は全員そろっている。 啓太が声を張り上げる。 「俺が訓練教官を勤めるケータ・カワヒラである! 訓練である以上手加減はせん! 手加減しては訓練の意味が無い! よってお前達はこれから地獄を見る! 死ぬほうがましな地獄だ! 途中で抜けることは許さん! 落ちこぼれを排除する権利があるのは俺だけだ! わかったか、貴様ら!」 「「「は、はい!?」」」 全員、顔が青ざめている。もしかしなくてもまずい人に指導を頼んじゃったかも、 との思いがありありと見て取れる。当然ながら返事はか細いものだった。 「ふざけるな! 大声だせ! タマ落としたか! 」 「「「は、はい!?」」」「ていうかなんだよこの態度の豹変は!?」 「返事がなっとらん! 話しかけられたとき以外は口を開くな! 口でクソたれる前と後に“サー”と言え! 分かったか、ウジ虫ども!」 「「「サ、サー・イエス・サー!」」」 「ふざけるな! 大声だせ! タマ落としたか! 」 「「「サー・イエス・サー!」」」 全員、たった一人で十数人をなぎ倒したこの間の決闘を覚えている。 逆らうに逆らえない。 「よし、まあ最初としては上出来だ。もう一度言うがお前達は これから地獄を見る! だがその地獄の先には―――栄光がある! 貴様ら雌豚どもが俺の訓練に生き残れたら―――各人が兵器となる。 平民の影に隠れてこそこそ魔法を撃つ事しか出来ない臆病マラではなく、 最前列に立ち、領地を荒らす盗賊や怪物を殺す兵器となる! その時、お前達は始めて貴族としての義務を果たせる体となる! この地獄の特訓を耐え抜いた暁には、貴様らに討伐任務を与えてやる! モンスターの群れに襲われ、開拓民が逃げ出し、放棄された村は無数にある! モンスターのしかけた戦争によってよって奪われた領地を討伐するのだ! 勝利の暁には当然領主としての権利が発生する! そこに難民を呼び、住まわせ、保護してやれば立派な領地だ! モンスターの徘徊するエリアゆえに統治は困難だろうが、 貴様ら自らの手で勝ち得る領土の領主となるのだ! 栄光ある初代! 実力で勝ち得た領地! 家名の創始者! 金、女、権力、名誉! 全ては一繋がりとなってお前達の手に入るだろう!」 「「「「「う、うおおおおおお!!!!!」」」」」 話を聞いていた男子達が、雄たけびを上げた。 「その日まではウジ虫だ! ハルケギニアで最下等の生命体だ! 平民が汗水たらして稼いだ金を横取りして生きる寄生虫だ! 義務を果たしてはじめて権利を主張できる。義務を果たすその日まで、 貴様らは貴族ではない。両生動物のクソをかき集めた値打ちしかない! 女にモテたいと、部屋住みの厄介者になりたくないと思う奴は付いて来い! 貴様らに実力と自信と栄光と名と金、何より女を与えてやる!」 「「「「「サー・イエス・サー!」」」」」 こうして、地獄の特訓が始まったのである。初日の軽い訓練ですら 軟弱な貴族の坊ちゃん達には全員がへたり込んで動けなるほどであり、 実に過酷なものであった。次の日からはより本格的な特訓の開始だ。 早朝に起きての柔軟運動、体操、ランニング、筋トレに始まり、 アスレチックや棒術、剣術、格闘、精神鍛錬まで含んだ総合訓練である。 領地獲得という明確なビジョンを得た男子達は、訓練に喰らい突いた。 人間は理想や奇麗事ではあまり動かない。もっとも行動の原動力となるのは、 明確で手の届くところにある実利と欲望である。 啓太は、実利と欲望をかなえる手段として特訓を位置づけた。 欲望にかられた男子達は、強いやる気を見せたのだ。 一部ルイズのように目的が違うものも居たが、熱心さに変わりはなかった。 隣で訓練をしている連中は、ともに戦う仲間であると同時に、先に手柄を 立てられていい領地を先に取られるかもしれないライバルとなった。 ライバルに負けられない。同級生に負けたくない。 単に成績の上下という名誉問題ではなく、いい領地を早く手に入れるという “明確で現実的な利益”を鼻先にぶら下げられた彼らの努力は… 傍から見ても鬼気迫るものとなったのだった。 授業にも身が入るようになった。魔法の実力を高める事が領地獲得で 手柄を得るための最短手段である事を啓太が説いたからだ。 同時に、強いストレスを特訓でかけられた男子達は、 授業を簡単で楽しい時間と見るようになったのである。 彼らもまた、急速にその心身を鍛え、実力を増していった。 そして、噂を聞き新たに特訓に加わる連中は急速に増えていったのである。 啓太の夢は、多数の犬神を指揮して戦うことであった。 たった一人の犬神とともに戦うことではなく。 今啓太は、多数のメイジを指揮して戦うという、 ちょっと妥協した夢に向かって大邁進しているのであった。 前ページ次ページいぬかみっな使い魔
https://w.atwiki.jp/themorningstar/pages/54.html
where(/where) 分類:システム 自分の現在地と、座標を調べるコマンド。/whereと発言すると実行される。 地名(マップ名) (右座標),(上座標) で表記される。 表記例 → ルーンミッドガッツ王国の首都プロンテラ(prontera) 223,80 以下、私見などがあれば追加よろしく マップ名を見れば、何番目の砦か調べることも出来る。例:ルイーナ(luina05) 座標以下略(あらかじめ覚えておくに越したことは無いけど)
https://w.atwiki.jp/eirei/pages/449.html
椎名長常(しいな つねなが)日本(越中国)????~????(16世紀)統率:C 武力:C 政治:D 知力:D 文化:D 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------越中国の国人。松倉城主。新川郡守護代。椎名康胤 の叔父に当たる。後に長尾為景に服属し、越中新川郡の統治を任されたが、新川郡守護代職は奪われた。 椎名康胤(しいな やすたね)日本(越中国)????~1576統率:C 武力:D 政治:D 知力:D 文化:D 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------越中国の国人。松倉城主。新川郡守護代。上杉家に従っていたが、上杉謙信が敵対する神保家と和睦を結んだため、武田家と通じた。これにより、謙信を激怒させ、大軍に攻められた。その後も一揆衆と抵抗したが、蓮沼城の陥落と共に自刃した。 汐崎重盛(しおざき しげもり)日本(紀伊国)????~1579統率:C 武力:D 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------紀伊の国人。熊野の修験者。勝山城を築城した。熊野新宮の宮司・堀内家善と対立して敗死した。 塩屋秋貞(しおや あきさだ)日本(飛騨国)1521~1583統率:C 武力:D 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------飛騨の土豪。塩の流通を握る商人。武田信玄が飛騨に侵攻して来ると、上杉謙信を頼り、案内役を務める。一時は、三木氏や江馬氏を統率する立場にまでなる。後に越中国の城生城主・斎藤信利を攻めた際に戦死した。 七条兼仲(しちじょう かねなか)日本(阿波国板野郡)????~1582統率:B 武力:A 政治:C 知力:D 文化:D 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------三好家臣。七条敏仲の子。七条城主。大山寺に戦勝祈願し、鏡餅を奉納した。大石を担ぐほどの怪力の持ち主だった。中富川の戦いにおいて討ち死にする。 七里頼周(しちり らいしゅう)日本1517~1576統率:C 武力:B 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------本願寺の坊官。元武士。加賀の一向門徒を指導し、『加州大将』と呼ばれ、越前侵攻では守護代・富田長繁を滅ぼす。しかし、非道で粗暴な振る舞いが目立ち、地元の門徒と対立し、柴田勝家率いる軍に敗れて降伏する。 篠原自遁(しのはら じとん)日本(阿波国)????~????(16世紀)統率:C 武力:D 政治:C 知力:C 文化:D 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------三好家臣。阿波の国人。篠原長政の子で、篠原長房の弟。木津城主。兄の長房を讒言により討ち死にさせる。十河存保の三好家相続に反対するが、敗北して従う。中富川の戦いでも十河存保に従って出陣した。 篠原長房(しのはら ながふさ)日本(阿波国)????~1573統率:B 武力:C 政治:B 知力:B 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------三好家、織田家臣。阿波の国人。篠原長政の子で、篠原自遁の兄。久米田の戦いでの畠山軍に敗北後、軍をまとめて引き上げ、教興寺の戦いで雪辱を果たした。織田信長が台頭すると織田家に降り、三好家の存続を模索した。しかし、弟の自遁の讒言によって自刃させられてしまう。 斯波義銀(しば よしかね)、斯波三松軒、津川義近日本(尾張国)1540~1600統率:C 武力:D 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------斯波武衛家20代にして最後の当主。斯波義統の嫡男。尾張守護、兵衛督、治部大輔。父の斯波義統が守護代の織田信友に襲われ、清洲城を奪われると織田信長を頼る。後に豊臣秀吉の家臣となり、御伽衆、伊達家との折衝などを行なった。秀吉の死後は豊臣秀頼に仕え、大坂の陣で戦死した。 柴田勝家(しばた かついえ)日本(尾張国)????~1583統率:A 武力:A 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------織田家臣。はじめ信行付きの家臣だったが、稲生合戦で信長に打ち負かされ、以後、信長に従い、織田家の宿老となり北陸方面軍の総大将を務める。信長の死後、秀吉と対立し、賤ヶ岳の戦いで敗北すると自刃する。篭城の際、最後の水の入った甕を割って兵の士気を高めたことから『甕割り柴田』と称された。 柴田勝豊(しばた かつとよ)日本1556~1583統率:D 武力:D 政治:D 知力:D 文化:D 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------柴田勝家の甥(姉の子)で、養子となる。北ノ庄城の支城・丸岡城を築く。清洲会議の後、長浜城の守備を任される。柴田勝家が佐久間盛政を重用したため、豊臣秀吉の調略に応じて寝返った。 新発田重家(しばた しげいえ)、五十公野治長(いじみの はるなが)日本(越後国)1547~1587統率:C 武力:C 政治:C 知力:D 文化:D 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------上杉家臣。新発田綱貞の子で、新発田長敦の弟。因幡守。川中島の戦いや関東遠征に従う。御館の乱でも上杉景勝を支持する。しかし、恩賞に不満を持ち織田信長に通じて新発田城に篭城する(新発田重家の乱)も、包囲され、自刃する。 新発田綱貞(しばた つなさだ)日本(越後国)1512~1561統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------北越後の国人。揚北衆の一人。新発田長綱の子。伯耆守。上条の乱では、長尾為景に背いて、他の国人衆と共に戦った。 新発田長敦(しばた ながあつ)日本(越後国)1538~1580統率:D 武力:C 政治:B 知力:A 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------上杉家臣。新発田綱貞の嫡男で、新発田重家の兄。尾張守。新発田城主。上条の乱の事後処理を収拾し、越後の国人統率に尽力した。御館の乱でも上杉景勝を支持し、武田家との和議を結ぶが、十分な恩賞を得られないまま不遇のうちに病没する。 芝辻清右衛門(しばつじ せいえもん)日本(紀伊国)1516~1599統率:D 武力:C 政治:C 知力:C 文化:A 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------鍛冶職人。津田算長から種子島銃の複製を依頼され、量産を成功させた、本州で最初の鉄砲鍛冶。後に堺で工房を開き、堺を鉄砲の一大生産地にすることに貢献した。 芝山宗綱(しばやま むねつな)、芝山監物日本????~????(16世紀)統率:C 武力:D 政治:D 知力:C 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------荒木家、織田家、豊臣家臣。千利休の茶の湯の弟子で、利休七哲の1人に数えられる。 島左近(しま さこん)、島清興、島勝猛日本(大和国)????~1600統率:A 武力:A 政治:C 知力:B 文化:C 魅力:A--------------------------------------------------------------------------------畠山家、筒井家、豊臣家、石田家臣。筒井三家老の一人。後に、勝猛の才能を買った石田三成が自分の禄の三分の一も与えて招いたという。名前が知られるのは関ヶ原の合戦で、黒田長政、加藤嘉明、細川忠興らを相手に奮戦し、討ち死にする。 島津家久(しまづ いえひさ)日本(薩摩国)1547~1587統率:A 武力:A 政治:C 知力:C 文化:D 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------島津家臣。島津貴久の四男。永吉島津家の祖。耳川の戦いにも参加し、龍造寺家との沖田畷の合戦、豊臣秀吉の九州征伐の戸次川の合戦などで『釣り野伏せ』の戦法で勝利に貢献した。しかし、秀吉との講和後、間もなく病死する。 島津勝久(しまづ かつひさ)日本(薩摩国)1503~1573統率:C 武力:C 政治:D 知力:C 文化:D 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------島津家14代当主。島津忠昌の三男で、忠治、忠隆の弟。政治基盤が弱くなっていたため、伊作島津氏の島津忠良の長男・島津貴久を養子に迎えた。薩州島津氏の島津実久が猛反発したが、後に実久を放逐した。隠居して実権を握ろうとしたが、貴久と対立し自らが放逐されてしまう。 島津貴久(しまづ たかひさ)日本(薩摩国)1514~1571統率:B 武力:C 政治:C 知力:C 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------薩摩の戦国大名、島津家15代当主。島津の分家、伊作家・相州家当主の島津忠良の嫡男。家督争いに勝利し、薩摩半島を平定し、守護の座に就いた。明や琉球と交易をし、種子島に鉄砲が伝わると、数年後には実戦で利用している。布教に訪れたフランシスコ・ザビエルと会見している。 島津忠隆(しまづ ただたか)日本(薩摩国)1497~1519統率:C 武力:D 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------島津家13代当主。島津忠昌の次男で、先代当主・忠治の弟。兄の死で家督を継ぐが、兄同様に争いを好まず、文学に傾倒した。 島津忠治(しまづ ただはる)日本(薩摩国)1489~1515統率:D 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------島津家12代当主。島津忠昌の長男。父の自殺により家督を継いだ。争いを好まず、鹿児島に大興寺を建立したりするが、島津家中の内乱は収まらなかった。大隅国吉田城攻めの際に陣没する。 島津忠昌(しまづ ただまさ)日本(薩摩国)1463~1508統率:A 武力:B 政治:A 知力:B 文化:A 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------島津家11代当主。島津立久の子。若くして家督を継いだため、内乱が生じ、伊東氏や相良氏からも攻められる。伊東祐国を日向国飫肥城の戦いで破り、和睦を結ぶ。桂庵玄樹を招聘して朱子学を講じ、薩南学派の基礎を築いた。また、琉球や李氏朝鮮との交易を奨励した。しかし内乱に悩み、突如自殺した。 島津忠直(しまづ ただなお)日本(信濃国)????~????(16世紀)統率:C 武力:B 政治:C 知力:C 文化:D 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------信濃の国人。武田信玄の信濃侵攻の際、村上義清らと共に上杉謙信を頼る。川中島の戦いで奮戦し、上杉家臣となる。 島津歳久(しまづ としひさ)日本(薩摩国)1537~1582統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------島津家臣。島津貴久の三男。日置島津家の祖。豊臣秀吉の九州征伐に際して、兄弟の中で一人、和平を唱えた。しかし、婿養子の島津忠隣を失うと、秀吉に反抗的になり、朝鮮出兵では病気を理由に参軍しなかった。また、多くの家臣が梅北国兼の乱に荷担した責任を取って切腹した。 島津豊久(しまづ とよひさ)日本(薩摩国)1570~1600統率:B 武力:B 政治:C 知力:C 文化:D 魅力:A--------------------------------------------------------------------------------島津家臣。日向佐土原城主。島津家久の子で、義久、義弘の甥に当たる。豊臣秀吉に従い、小田原征伐や朝鮮出兵に従軍する。関ヶ原の戦いで西軍に付く。伯父の義弘が退却を決意すると、殿を務め、義弘の身代わりとなって討ち死にした。 清水宗治(しみず むねはる)日本(備中国)1537~1582統率:A 武力:A 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------三村家、毛利家臣。備中高松城主。織田信長の命によって羽柴秀吉が中国攻めに来ると、備中高松城に篭城した。黒田官兵衛の水攻めによって落城寸前に追い込まれる。本能寺の変の直後、講和により、城兵の助命を条件に、7万人の観衆の中、水上で自刃した。 清水康英(しみず やすひで)日本(伊豆国)1532~1591統率:C 武力:C 政治:B 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------北条家臣。伊豆衆の筆頭で、評定衆も務め、伊豆水軍を率いた。清水家は南伊豆を支配した。豊臣秀吉の小田原征伐では、伊豆の下田城に篭城したが、長宗我部元親、脇坂安治、九鬼嘉隆の水軍に降伏して開城した。 下津一通(しもづ かずみち)日本????~1580統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------細川家、織田家臣。淀城攻めで三好三人衆の岩成友通を討ち取る。 下柘植木猿(しもつげ きさる)、上月佐助日本(伊賀国阿山郡下柘植郷)????~????(16世紀)統率:C 武力:C 政治:D 知力:C 文化:D 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------忍者。伊賀忍者の下忍。『万川集海』に登場する十一名人の一人。講談『真田十勇士』の猿飛佐助のモデル。口伝の「浮足」と言う秘術を扱ったという。 下柘植小猿(しもつげ こさる)日本(伊賀国阿山郡下柘植郷)????~????(16世紀)統率:C 武力:C 政治:E 知力:D 文化:D 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------忍者。伊賀忍者の下忍。『万川集海』に登場する十一名人の一人。猿のような動物の鳴き真似が上手かった。 下間真頼(しもつま しんらい)日本1513~1552統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------本願寺の坊官。下間頼慶の子で、下間光頼の弟。母が円如の乳母だったため、教団内でも発言力が強かった。兄の死後、上座の代行を務める。 下間頼次(しもつま らいじ)、下間兵庫日本????~????(16世紀)統率:C 武力:D 政治:B 知力:A 文化:A 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------本願寺の坊官。下間頼宗の兄。境の町衆と親交を持ち、津田宗及の茶会にも招かれた程の文化人。 下間頼慶(しもつま らいけい)、下間蓮秀日本????~1541統率:D 武力:D 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------本願寺の坊官。下間頼善の子。法眼。実如に仕え、本願寺の奏者を務めた。甥の下間頼秀などと不仲になったため、一時、本願寺を離れるが、後に最出仕する。美濃の土岐家、近江の六角家との交渉役も務めた。 下間頼秀(しもつま らいしゅう)、下間実英日本????~1541統率:C 武力:B 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------本願寺の坊官。下間頼善の子。証如の執奏役を務めた。山科本願寺を焼き討ちした細川晴元、法華門徒と戦い、後に、細川晴元との和睦交渉の途中で失脚した。 下間頼宗(しもつま らいしゅう)、下間丹後日本????~????(16世紀)統率:C 武力:C 政治:C 知力:A 文化:A 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------本願寺の坊官。下間頼次の弟。境の町衆と親交を持ち、津田宗及の茶会にも招かれた程の文化人。また、本願寺が織田信長に最初に送った使者でもある。 下間頼純(しもつま らいじゅん)日本1554~1597統率:C 武力:C 政治:B 知力:C 文化:C 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------本願寺の坊官。下間頼資の子。顕如の命を受けて加賀国に赴き、七里頼周と加賀門徒との仲裁に当たり、後に加賀方面の指揮官として織田軍と戦った。後に准如の補佐を務めた。 下間頼照(しもつま らいしょう)、筑後法橋日本1516~1575統率:B 武力:C 政治:C 知力:B 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------本願寺の坊官。下間頼清の子。筑後守。顕如によって一向一揆の指導者として越前に派遣される。越前守護の前波吉継や朝倉景鏡を討ち倒し、実質、守護の権力を握る。しかし、現地の門徒との折り合いがつかなくなり、織田軍に観音丸城を落とされ、逃亡中に討たれる。 下間頼旦(しもつま らいたん)日本????~1574統率:B 武力:B 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------本願寺の坊官。伊勢国長島の願証寺に派遣され、長島一向一揆を指導した一人。織田信興や氏家卜全を敗死させるが、織田の猛攻に降伏するが、開城した時に虐殺された。 下間頼亮(しもつま らいりょう)日本????~1574統率:B 武力:B 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------本願寺の坊官。下間頼廉の長男。興正寺顕尊に従い、石山合戦では門徒に顕尊の命令を伝え補佐を務めた。後に西本願寺に出仕した。 寿桂尼(じゅけいに)日本)????~1568統率:C 武力:C 政治:A 知力:B 文化:B 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------今川氏親の正室。権大納言・中御門宣胤の娘で、中御門宣秀の妹。今川氏輝、彦五郎、義元の母。氏親を補佐し、政務にも携わった。氏輝、彦五郎が死ぬと、義元を還俗させたため、花倉の乱が起きた。 新開実綱(しんかい さねつな)日本(阿波国)????~1582統率:B 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------三好家、長宗我部家臣。阿波の国人。新開元実の子。牛岐城主。長宗我部氏の勢力拡大に抵抗したが、香宗我部親泰の軍に降伏した。しかし、降伏後も三好家と連絡を取っていたため、謀反を疑われて丈六寺において暗殺された。 進藤貞治(しんどう さだはる)日本(近江国)1497~1551統率:C 武力:C 政治:B 知力:A 文化:B 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------六角家臣。進藤長久の子。木浜城主。後藤賢豊と共に『六角氏の両藤』と呼ばれて重用された。外交手腕に優れ、将軍・足利義晴と細川晴元の和睦を仲介した。 神保氏張(じんぼう うじはる)日本(越中国)1528~1592統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------越中の国人。神保氏重の子。宗家の神保長職に仕えていたが、織田家に内通する。一時、上杉謙信に敗れて臣従するが、謙信死後、信長の越中、能登平定に尽力する。後に徳川家臣となり、現在の東京神保町の辺りに屋敷を構えた。安芸守。越中国守山城主。 神保長城(じんぼう ながしろ)日本(越中国)????~????(16世紀)統率:D 武力:C 政治:D 知力:C 文化:D 魅力:D--------------------------------------------------------------------------------神保家当主。神保長職の次男で、神保長住の弟。兄の神保長住が追放されたことで家督を継ぐが、家中の分裂で、反上杉の立場をとり、上杉謙信に攻め滅ぼされる。 神保長住(じんぼう ながずみ)日本(越中国)????~????(16世紀)統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:D 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------神保家当主。神保長職の長男。越中守。武田氏や加賀一向一揆との同盟を主張して追放され、織田信長に仕えた。後に佐々成政の指揮下で富山城を奪還した。 神保長職(じんぼう ながもと)日本(越中国)????~1572統率:A 武力:C 政治:B 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------神保家当主。越中守護代。富山城主。神保慶宗の子。富山城を築城し、椎名長常と争い、越中大乱を戦い、神保家を越中最大の勢力に築いた。その後も椎名家と争いを続け、戦いの中で没した。
https://w.atwiki.jp/wiki6_piro/pages/5790.html
2011年9月1日(木) 金沢 ひがし茶屋街、金沢城 旅行記一覧 > 2011年9月金沢(9/1 2 3 4) 2011年度旅行記■2011年4月黒部バスツアー2011-04-162011-04-17■2011年5月南紀2011-04-302011-05-012011-05-022011-05-03■2011年5月道志2011-05-072011-05-08■2011年6月奥多摩トレイルライド2011-06-19■2011年6月毛呂山トレイルライド2011-06-26■2011年7月伊勢バスツアー2011-07-162011-07-17■2011年8月山梨2011-08-252011-08-26■2011年9月金沢2011-09-012011-09-022011-09-032011-09-04■2011年10月箱根・熱海2011-10-012011-10-02■2011年11月犬山2011-11-222011-11-23■旅行記一覧 2011年度日記4/7(木) き作亭で夕食、外濠夜桜散歩4/8(金) 播磨坂、茗荷谷で飲み4/9(土) 梅岩寺、日の出町4/10(日) 日の出町、千鳥ヶ淵花見4/16(土) 黒部バスツアー 高遠城址公園、光前寺4/17(日) 黒部バスツアー 立山黒部アルペンルート4/19(火) 病院。有鉤骨の骨折、くっついていない。パン家のどん助4/21(木) 高七で夕食4/22(金) とん加゛亭で夕食4/30(土) 南紀ツーリング 熊野→丸山千枚田5/1(日) 南紀ツーリング 丸山千枚田→新宮5/2(月) 南紀ツーリング 新宮→串本5/3(火) 南紀ツーリング 串本→白浜5/4(水) 有楽町5/5(木) 川崎5/6(金) とん加゛亭で夕食5/7(土) 道志キャンプツーリング 御殿場→道志5/8(日) 道志キャンプツーリング 道志→橋本5/11(水) ピエールエルメのケーキ5/14(土) どん助のパンで昼食、サイクリング、とん加゛亭で夕食5/19(木) サンサールで夕食5/28(土) 菊うらで昼食、新宿で買物5/29(日) 誕生日、コメドールエルカミーノで夕食5/30(月) 病院、JSバーガーズカフェで昼食、歯医者6/3(金) 高七で夕食、夜ストリート6/4(土) 新宿→日の出町 多摩川サイクリングロード6/5(日) 日の出町→新宿 多摩川サイクリングロード6/15(水) ハーゲンダッツ、あるでん亭で夕食6/19(日) 奥多摩トレイルライド6/26(日) 毛呂山トレイルライド、樹庵で昼食6/27(月) 仮歯が折れて歯医者。ぱんがで昼食。サイクリング7/2(土) 軽井沢7/3(日) 軽井沢7/9(土) 予備耐震診断、お菓子の家7/15(金) I-Kousyaで昼食、新宿で買物、サイクリング7/16(土) 伊勢バスツアー 伊勢神宮奉納花火大会7/17(日) 伊勢バスツアー 伊勢神宮7/22(金) 菊うらで昼食、まんぷく食堂で高校友人飲み7/24(日) 丹三郎、夜ストリート7/25(月) 夕方ロード7/30(土) 水天宮、予備耐震診断結果報告、みそ泊まる7/31(日) みそ飲み、みそ泊まる8/1(月) 食べ物 荒城の月8/4(木) 職場飲み会8/5(金) CUCC東京飲み8/6(土) 歯医者、日の出町8/7(日) 安藤飲み8/8(月) 食べ物 明石屋かるかん饅頭8/10(水) さらまんじぇで昼食、墨繪で夕食8/11(木) 食べ物 マスカットサイダー8/13(土) 高七で夕食8/15(月) 朝ストリートで腰痛、病院(有鉤骨)8/17(水)8/18(木) ギャラリークープシューで昼食、ペダルデイ8/20(土) 横田基地、日の出町8/25(木) 山梨ツーリング 甲府→昇仙峡→明野8/26(金) 山梨ツーリング 明野→下部温泉9/1(木) 金沢 ひがし茶屋街、金沢城9/2(金) 金沢 兼六園、長町9/3(土) 金沢 尾崎神社、尾山神社、近江町市場、歴史博物館9/4(日) 金沢 尾張町、百番街9/6(火) 歯医者、蕾で昼食、食べ物 甘納豆かわむら9/11(日) 西千葉ストリート9/23(金) エッグスンシングス、明治神宮10/8(土) 北條家10/23(日) カナルカフェで昼食10/25(火) 歯医者、サイクリング11/3(木) 川崎 民家園11/13(日) アフタヌーンティー、筑土八幡神社、ジィオのジェラート11/22(火) 犬山11/23(水) 犬山11/27(日) 高峰山ダウンヒル ←2011-08-26 | 2011-09-02→ 天気:曇り 時々 雨 すべての写真(フォト蔵) 上野から長岡まで上越新幹線。 長岡から金沢まで特急北越。 懐かしい車両だなあ。 ほんとは、越後湯沢乗換えで特急はくたかに乗っていきたかったんだけど、満席だったので遠回りのルート。 狭軌最速の列車、乗りたかったなあ。北陸新幹線が開通すると廃止が濃厚らしいし。 金沢駅に到着。やたら豪華な駅前空間。 近江町市場までバス移動。 近江町市場は一部が再開発事業が行われたが、雰囲気は昔のまま。 近江町市場にある山さん寿司本店で海鮮丼どーーん! お昼ごはん後は、今日の宿がある主計町まで荷物を預けに行く。 国道159号…を歩いていく。この道は江戸時代の北国街道で、このあたりの近江町一帯は経済の中心だったところ。 通り沿いに歴史的建築が残っている。 銀行建築が三つあった。江戸時代は両替商だったんだろうか。 伝統的な町家。 つし二階(二階が低い)ものや、二階のもの、三階を増築したものがあって、歴史の積み重ねが見える。 薬屋さんなど、おそらく建てられた当時と同じ用途で現役で使われてる。 昭和初期の鉄筋コンクリート建築も。 マンションが建っているところがちょこちょこあるものの、全体としては古い建築が残っているのは、金沢の商業の中心地が香林坊に移っていったからだろうな。 尾張町の東の端、橋場交差点にあった東内惣構跡。 金沢城の周囲を惣構…の堀が二重に囲んでいたが、今はほとんど暗渠になっている。 主計町。重要伝統的建造物群保存地区。 その町並みの中にある木津屋旅館が今日の宿。 荷物を預けて出発。 路地へ。 この先がくらがり坂。茶屋へ通う旦那衆が通ったという。 浅野川大橋を渡る。北国街道沿いに町屋が連なる。 三階建ての綿谷小作薬局が圧巻。 手前の建物は元銀行。今はレストランになっている。 そのレストランの右脇を通るのが観音町通り。 珠姫(加賀藩三代利常の正室)の発願で造営された観音院の参道。 ちょうど今の大河ドラマ江でも珠姫が出てきた。 経田屋米穀店。明治時代の建築。 ひがし茶屋街へ。 重要伝統的建造物群保存地区に選定された町並み。 ひがし茶屋街のメインストリート、二番丁。 江戸時代後期から明治時代あたりにかけての伝統的茶屋建築が多く残っている。 三階が増築されたものも少しあるが、主計町のようにたくさんはない。 江戸から明治にかけての景観に修景されて統一感のある町並みとなっている。 お茶屋はもう数件しかなく、観光客向けの飲食店や土産物店が増え、街の本来の機能は失われつつある。 朝顔は日本の町並みによくあう。 ひがし茶屋街を見下ろしたくて、観音院の参道を登る。 暑い中汗だくで登ったけど、観音院からは見えなかった。 そうだ、昔行ったのは宝泉寺だった、間違えた。 高さは同じくらいだけど、観音院と宝泉寺を結ぶ道がないので、いったん下る。 下ったところにある七稲地蔵。 宝泉寺への上り。急。 宝泉寺に到着。汗だく。でも風が気持ちいい。 眺め。 ひがし茶屋街。 金沢の町は、黒い瓦が特徴。 ひがし茶屋街の建物も黒い瓦が葺かれている。ただ、元々は瓦葺ではなく石置き板葺だった。そのため、普通の瓦葺の屋根に比べて勾配がゆるい。 浅野川大橋と主計町。 金沢城も見えた。左が石川門、右が橋爪門。 五本松 宝泉寺本堂。 鳥居で蝉が元気に鳴いていた。 再びひがし茶屋街に降りてきた。三番丁。 二番丁の茶屋を利用した金箔の専門店、箔座ひかり藏。蔵が金ぴか。 志摩。 ひがし茶屋街が作られた当時からある最も古い建築。重要文化財。 現在は茶屋として使われていないが、内装も江戸時代のままとなっている内部を見学できる。 入ってすぐ階段があり、二階にあがると三つの座敷がある。 通り沿いの座敷。 座敷の隣にひかえの間。 客が床の間を背に上座に客が座ると、正面にひかえの間がくるようになっている。 通りに面して張り出した縁側。 中庭に面した座敷のひかえの間。 奥の座敷は他の二つと違って、派手さが抑えられていた。 細部まで凝っている。七宝焼きの引き手。 釘隠し。 石室 台所 茶屋で用意するのは場所と飲み物で、料理は仕出し屋からとり、芸妓は芸妓置屋から呼ぶ。 帳場。会計は後日払いだったらしい。 円長寺にあった方形屋根の蔵造りの建物。 めずらしい形だと思って調べたら、転輪蔵というもの。 経典が回転式の書庫に収められていてそれをまわすと読んだのと同じ利益が得られるとされているらしい。だから正方形の平面なのか。 ひがし茶屋街を離れ、金沢城跡へ向う。 北国街道沿いの米澤茶店。階高が高く立派な町屋。 浅野川大橋詰火の見櫓 国登録有形文化財 北国街道が浅野川を越える浅野川大橋。 国登録有形文化財 大樋美術館。松が見事。すばらしい。 北国街道から路地に入る。大きな屋敷に洋風の離れがある。 寺島蔵人邸跡 いろんな様式の住宅がおもしろい。やはり歴史の積み重ねを感じる。 尾坂門から金沢城に入る。 金沢城の大手(正門)はこちらで、石川門は搦手(裏門)。だが、門が現存し兼六園に近い石川門に比べ人は少ない。 大きな櫓台があるが、櫓や櫓門は当時から無く、木戸だけが設けられていた。 尾坂門を入ると新丸。その先に一段上の三の丸があり、門や櫓が見える。 新丸は当初重臣の屋敷があり、その後武器の修理製造を行う細工所となったが、江戸時代後期1759年の大火の後は広場になった。 現在も広大な芝生広場。 新丸と三の丸の間の河北門。 去年の四月に復元された。 三の丸。右が入ってきた河北門。 二の丸へ通ずる橋爪門とそれに続く五十間櫓。どちらも復元。 橋爪門は、その枡形復元のための発掘調査中で通れなかった。 左から迂回して鶴の丸へ。 鶴の丸土塀の構造が展示されていた。 平瓦を貼り付けて目地に漆喰を盛った海鼠壁と、木に鉛をかぶせた鉛瓦を用いているのが金沢城の特徴。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (x=[[180]]).. 石垣の積み方の種類の見本。 左から野面積み、打込み矧ぎ、切込み矧ぎで、石材の加工度が上がっている。 鶴の丸と東の丸の間の段にある鶴丸倉庫。現存で重要文化財。 金沢城は明治以降は陸軍、戦後は金沢大学に使われていた。 城の多くの建物は壊されたが、この倉庫は陸軍の被服庫、大学の資料保管庫として使われて残った。 東の丸の北東の角にある丑寅櫓台。 1592年の築造と推定される城内最古の石垣。 丑寅櫓台からの眺め。 向かい側に兼六園が見える。 東の丸南東の角、辰巳櫓台からの眺め。 下に鯉喉櫓台といもり堀が見える。 東の丸と本丸はうっそうと茂った森になっている。 本丸の北西部の戌亥櫓台から、調査中の橋爪門。 本丸と本丸付段の間の鉄門。 本丸付段にある三十軒長屋。現存で重要文化財。 三十間長屋の基礎の石垣。切込み矧ぎだがわざと内側を荒く残す金場取り残し積み。凝ってる。 二の丸の端にある旧陸軍第六旅団司令部庁舎。 陸軍関係の建物で、現在も金沢城内に残っているのはこれだけ。 切手門。 現存だが、元は切手門ではなく、他の門を移築したもの。 二の丸と三の丸の間の内堀。 菱櫓と五十間長屋。戻ってきた。 搦手の石川門から退城。 現存で重要文化財。 両脇の太鼓塀も合わせて現存。重要文化財。 兼六園側から見た石川門。 左側の塀などが修復工事中だった。 百間掘沿いの兼六園側を歩く。高く斜めに伸びた松の添え木、長っ。 金沢城の東側から。右端が東の丸の辰巳櫓台。 さっきはあんなところにいたのか。 旧石川県庁のしいのき迎賓館。 金沢城南側のこのあたりは官公庁が多い。向かい側には金沢市役所。 隣は旧第四高等中学校本館。明治時代に建てられた煉瓦造の建築。重要文化財。 守衛所。 前の通りを流れる辰巳用水。 金沢21世紀美術館の周囲をふらっと。アルミ製のスツール。 「アリーナのためのクランクフェルト・ナンバー3」という作品。 このラッパはどれかに通じてる。 アレだった。けっこう遠いけど普通に会話できる。 金沢城の惣構の跡。 夕ごはんは、居酒屋いたる本店。お通しの梅貝。 梅貝は日本海の貝で、金沢ではおでんにも入ってるらしい。 白海老の唐揚げ。 富山湾で獲れるえび。殻が薄くてえびっぽい香りも薄くてあっさり。 金時草おひたし。 加賀野菜の金時草。裏が紫の葉が特徴だけど、これは緑だった。 紫の色素は水に溶けるので、おひたしにすると緑になるらしい。 ネバネバツルツルした食感。 見た目と違って全然クセがない。 のどぐろの塩焼き 高級魚。高いだけあってさすがにうまい! 脂が乗りつつも上品な味。 イカ墨塩辛、かにみそ、ホタルイカ あわせて北陸の日本酒を飲む。 能登の竹葉、南砺の成政、白山の天狗舞。 鯛の昆布じめ 分厚い!うまい。 最後は治部煮。 やっぱり金沢の代表的な郷土料理だから食べておかないと。 酒醤油みりんの味付けは普通の煮物だが、鴨に小麦粉をはたいてとろみをつけているのと、金沢特有のすだれ麩が入ること、わさびが添えられるのが特徴。 俺治部煮好きだなあ。 夜の金沢21世紀美術館。 屋外の展示を鑑賞。「カラー・アクティヴィティ・ハウス」 「ラッピング」 主計町まで歩いて帰る。 夜の本丸石垣。 夜の石川門。 主計町の木津屋旅館に到着。 部屋は三階の角部屋だった。一番いい位置! 今日は初日から飛ばして歩きまくって疲れた。 それもそのはず、後で測ったら10km以上歩いていた。 お風呂に入って部屋でくつろぐ。 でも、さらにその後、夜のひがし茶屋街へ。 10時過ぎのひがし茶屋街。人通りがほとんどなくて良かった。 浅野川大橋からの、浅野川と主計町。 本日の歩行距離約12km。 旅行記一覧 > 2011年9月金沢(9/1 2 3 4) 2011年度旅行記■2011年4月黒部バスツアー2011-04-162011-04-17■2011年5月南紀2011-04-302011-05-012011-05-022011-05-03■2011年5月道志2011-05-072011-05-08■2011年6月奥多摩トレイルライド2011-06-19■2011年6月毛呂山トレイルライド2011-06-26■2011年7月伊勢バスツアー2011-07-162011-07-17■2011年8月山梨2011-08-252011-08-26■2011年9月金沢2011-09-012011-09-022011-09-032011-09-04■2011年10月箱根・熱海2011-10-012011-10-02■2011年11月犬山2011-11-222011-11-23■旅行記一覧 2011年度日記4/7(木) き作亭で夕食、外濠夜桜散歩4/8(金) 播磨坂、茗荷谷で飲み4/9(土) 梅岩寺、日の出町4/10(日) 日の出町、千鳥ヶ淵花見4/16(土) 黒部バスツアー 高遠城址公園、光前寺4/17(日) 黒部バスツアー 立山黒部アルペンルート4/19(火) 病院。有鉤骨の骨折、くっついていない。パン家のどん助4/21(木) 高七で夕食4/22(金) とん加゛亭で夕食4/30(土) 南紀ツーリング 熊野→丸山千枚田5/1(日) 南紀ツーリング 丸山千枚田→新宮5/2(月) 南紀ツーリング 新宮→串本5/3(火) 南紀ツーリング 串本→白浜5/4(水) 有楽町5/5(木) 川崎5/6(金) とん加゛亭で夕食5/7(土) 道志キャンプツーリング 御殿場→道志5/8(日) 道志キャンプツーリング 道志→橋本5/11(水) ピエールエルメのケーキ5/14(土) どん助のパンで昼食、サイクリング、とん加゛亭で夕食5/19(木) サンサールで夕食5/28(土) 菊うらで昼食、新宿で買物5/29(日) 誕生日、コメドールエルカミーノで夕食5/30(月) 病院、JSバーガーズカフェで昼食、歯医者6/3(金) 高七で夕食、夜ストリート6/4(土) 新宿→日の出町 多摩川サイクリングロード6/5(日) 日の出町→新宿 多摩川サイクリングロード6/15(水) ハーゲンダッツ、あるでん亭で夕食6/19(日) 奥多摩トレイルライド6/26(日) 毛呂山トレイルライド、樹庵で昼食6/27(月) 仮歯が折れて歯医者。ぱんがで昼食。サイクリング7/2(土) 軽井沢7/3(日) 軽井沢7/9(土) 予備耐震診断、お菓子の家7/15(金) I-Kousyaで昼食、新宿で買物、サイクリング7/16(土) 伊勢バスツアー 伊勢神宮奉納花火大会7/17(日) 伊勢バスツアー 伊勢神宮7/22(金) 菊うらで昼食、まんぷく食堂で高校友人飲み7/24(日) 丹三郎、夜ストリート7/25(月) 夕方ロード7/30(土) 水天宮、予備耐震診断結果報告、みそ泊まる7/31(日) みそ飲み、みそ泊まる8/1(月) 食べ物 荒城の月8/4(木) 職場飲み会8/5(金) CUCC東京飲み8/6(土) 歯医者、日の出町8/7(日) 安藤飲み8/8(月) 食べ物 明石屋かるかん饅頭8/10(水) さらまんじぇで昼食、墨繪で夕食8/11(木) 食べ物 マスカットサイダー8/13(土) 高七で夕食8/15(月) 朝ストリートで腰痛、病院(有鉤骨)8/17(水)8/18(木) ギャラリークープシューで昼食、ペダルデイ8/20(土) 横田基地、日の出町8/25(木) 山梨ツーリング 甲府→昇仙峡→明野8/26(金) 山梨ツーリング 明野→下部温泉9/1(木) 金沢 ひがし茶屋街、金沢城9/2(金) 金沢 兼六園、長町9/3(土) 金沢 尾崎神社、尾山神社、近江町市場、歴史博物館9/4(日) 金沢 尾張町、百番街9/6(火) 歯医者、蕾で昼食、食べ物 甘納豆かわむら9/11(日) 西千葉ストリート9/23(金) エッグスンシングス、明治神宮10/8(土) 北條家10/23(日) カナルカフェで昼食10/25(火) 歯医者、サイクリング11/3(木) 川崎 民家園11/13(日) アフタヌーンティー、筑土八幡神社、ジィオのジェラート11/22(火) 犬山11/23(水) 犬山11/27(日) 高峰山ダウンヒル ←2011-08-26 | 2011-09-02→ 関連項目 2011-09-02 2011-09-03 2011-09-04 2011年9月金沢 2011年度 プルダウン2011年度日記 主計町 宿泊地一覧 山さん寿司本店 旅行記一覧 珍景 近江町市場 この項目のタグ 2011年 2011年9月 2011年9月1日 旅行記 石川県 金沢市 タグ「2011年9月」がついた項目 2011-09-01 / 2011-09-02 / 2011年9月金沢 / I-Kousya / 近江町市場 / 金沢市 / 金沢市足軽資料館 / 金城霊沢 / 渋谷区 / すみよしや旅館 / 成巽閣 / 町民文化館 / どじょうの蒲焼 / 原宿駅 / ベルク / 峰屋 / 明治神宮 / 山さん寿司本店 / ヤマト醤油味噌東山直売所 タグ「旅行記」「石川県」がついた項目 2002年8月26日 / 2002年8月27日 / 2002年8月28日 / 2005年8月20日 / 2005年8月25日 / 2005年8月26日 / 2011-09-01 / 2011-09-02 / 2011-09-03 / 2011-09-04
https://w.atwiki.jp/qqqnoq/pages/216.html
STU(エスティーユー)は、STU実行委員会が主催(10thまでは鳥居翔平氏が個人で主催)する学生向けオープン大会。 問題傾向とレギュレーションはabcに準じている(新型コロナウイルスの影響で2020~21年度の開催が見送られたため、XXIV以降は「abcの基準を外れて2年以内の者」も出場可能とする)。 概要 元々は鳥居氏がabc対策のオープン例会として開催していた企画で、2011年3月に開催された1stは東日本大震災発生の2日後という時期にもかかわらず40名以上の参加者があった。 その後3rd、4thで参加者が大幅に増えたことにより、同年11月開催の「5th」より正式にオープン大会となる。 それに伴い、大会名が「Sugoi Taisaku of Ultimate-battle」の略から「Sugoi Taikai of Ultimate-battle」の略に変更された。 問題は全て鳥居氏1人で作成しているにもかからわず、基本的に年2~3回開催とかなりのハイペースで開催されている。 2017年度以降は夏と冬の開催となり、1Rと2Rの間にEQIDENをアレンジした団体戦「στυ(シグマ・タウ・ウプシロン)」も開催される。 「ABC」同様の社会人限定大会である「stu」も開催されている。 姉妹大会 「UNION」1チーム5名による団体戦。 「VWX」abc基準の学生+クイズ歴5年以下の者に参加資格のある大会。 「BNS(Brand-New Stars)」これまでのSTU・abcでペーパークイズを通過したことがない者限定の大会。 「PQR」高校生以下限定の大会。2019年5月に第1回を開催。 「πϙρ(パイ・コッパ・ロー)」高校生以下限定の団体戦。先述のPQRと同時開催。 FRKシリーズオンライン開催の大会。団体戦の「FRKteam」、個人戦の「FResh Kewl」などがある。 企画内容 全て一問一答形式。またペーパー以外は全て早押しで行われる。 開始当初はabc対策会という名目上abcと同一のルールで行われていたが、fifthにて大幅なリニューアルが施された。 1R:ペーパークイズ (全体→48) XXIVより 4択100問+筆記100問のペーパークイズ。制限時間は各20分。 まず、筆記100問の採点対象として、4択100問の上位150名&150位と同点の者に絞る。 そこからさらに、筆記100問の正解数48名が2R進出となる(同点の場合は4択の順位で決着)。 XXIIIまで 100問の筆記クイズ。制限時間は20分。 同点の場合は「1問目からの連続正解数→抽選」で決着。 2R:連誤答ディスアドバンテージつき5○3×クイズ ((12→5)×4) ペーパー1位~4位は3○、5位~12位は2○、13位~24位は1○を持った状態からの5○3×。 誤答すると起立し、起立した状態で誤答すると2×がつく(すなわち事実上の即失格である)。起立時に正解すれば着席できる。 3R:コース別「Choose One」 ((5→2)×4) 以下の4コースによるコース別。行われる順番は、司会者がその場でくじ引きにより決定する。 出場者は会場内所定の場所に優先順位(2R勝ち抜け順→その中でのペーパー順)の高い順に整列。 形式が決定した後、30秒の間に参加するかどうかを決定し、参加する場合はネームプレートを掲げる。 プレートを掲げている者のうち優先順位の高い順に5名が参加。5名に満たない場合は掲げていない者のうち優先順位の低い順に補充。 4つのコースは共通して15分間限定で行われ、勝ち抜け2名が出ていない場合は形式ごとの基準により勝者を決める。 Square 20 2変数αとβの積が得点となる。はじめαとβはともに1で、奇数問目を正解するとαが+1、偶数問目を正解するとβが+1。誤答すると、奇数問目の場合はαが0に、偶数問目の場合はβが0になる。αとβの積が20以上になれば勝ち抜け。また、誤答は3回で失格。 XXVより「最初はαからスタート。正解か誤答の度にα・βが切り替わる。スルーでは切り替わらない」と変更。 10○10× 10問正解で勝ち抜け。10問誤答で失格。 XXVIIIでは後述のSpiral 10に置き換えられる予定だったが、結局据え置きとなった。 Unstable10(XXVIIIより) 正解+1○、10○で勝ち抜け。 誤答すると1×がつき、0・1○で1休、2・3○で2休、4・5○で3休、6・7○で4休、8・9○で5休。5×で失格。 当初のルールではN○時に誤答すると1×かつ(N+1)休みだった。 10divide10(seventhより) 全員10Ptsからスタート。正解すると+10。n回目の誤答で得点がn分の1倍(小数点以下切り捨て)になる。この際に、1Pt未満になると失格。100ポイント以上で勝ち抜け。(*1) Spiral10(XXVIII予定) 正解+1○、10○で勝ち抜け。 誤答は連続で2×、3×となり、10×で失格。連続誤答は自分の正解でのみ止まる。 XXVIIIでは当初は10○10×の代わりにこちらを使用する予定だったが、結局従前通り10○10×となった。 10points Ahead(XXVIIまで) m連答で+mPt。n回目の誤答はn回休み。「全体の3位」の人の点数よりも10Pt以上高い点数になれば勝ち抜け。ここでいう「全体の3位」とは、例えば1人が抜けてプレイヤーが4人になった場合、既に抜けたプレイヤーを1位扱いするため、「全体の3位」として扱われるのは、残っているプレイヤー内で2位の得点である。 Pass Gate(sixthまで) 正解で+1P、誤答で-1P(0Pで誤答すると1×がつき、3×で失格となる)。4P取ると通過席に移動し、続く問題にも正解すれば勝ち抜け。ただし、誤答するか、2P以上を持つ他のプレイヤーに正解されてしまうと通過失敗となり、1Pを持った状態で通常席に戻る。 敗者復活:Revival Duel(全敗者→1) XVIIまで 3段階に分けて行う。 1st stepは1R敗退者を対象にした2○1×。2nd stepは2R敗退者を合流させ、6組に分かれて行う2○1×。各組2人ずつが勝抜け。 Final stepは、sixth以前は5○1×、seventh以降は「2Combo-Hit Pass-Gate」。 2Combo-Hit Pass-Gate 1○で起立、2○で通過権発動。 通過権発動時に正解すれば敗者復活だが、1○の選手に正解された場合は通過権を失い1○の状態に戻る(0○の選手に正解された場合は通過権は発動したまま。マンオブ風通過クイズの要領)。 誤答は1回で失格。 XVIII以降(*2) 2段階に分けて行う。 1st stepはこれまでの敗退者全員を対象とした15問限定読み上げ筆記クイズ。 1問誤答で失格となるサバイバル方式で残り人数が12人以下になるまで行う。 まず10問終了後に解答をまとめて発表し、残り5問は1問ずつ出題と解答発表を行う。 15問出題しても残り人数が13人以上いた場合は、近似値問題で12人に絞る。 2nd stepは従来通り2Combo-Hit Pass-Gateを行う。 Semi-Final(9→3) XX以降は1年おきにルールが変更されている。 Triple Threat(XXVI-) 3セット制で各セット1名が勝ち抜け。 正解時のポイントはセットにより異なる。誤答は一律1×。 ポイント・×ともにセットが変わっても持ち越し。 各セットの正解ごとのポイント・勝ち抜けポイント・失格になる通算×数は以下の通り。 セット 正解P 勝ち抜けP 失格× 第1セット 1P 7P 4× 第2セット 2P 14P 5× 第3セット 3P 28P 6× 第2セットは最大7名、第3セットは最大4名しか進めない。勝ち抜け者が出た時点でこの人数より多く残っている場合、ポイントの多い順→×の少ない順→1○1×サドンデス。 Highscore(XXIV-XXV) 3セット制で各セット1名が勝ち抜け。 正解1○、誤答1×かつセットごとに設定された問題数休み。 ○・×ともにセットが変わっても持ち越しとなり、休みも持ち越し。通算5×で失格。 各セットの誤答時の休み回数と勝ち抜けポイントは以下の通り。 セット 誤答時の休み 勝ち抜け○ 第1セット 3問休み 8○ 第2セット 2問休み 10○ 第3セット 1問休み 13○ 第2セットは最大7名、第3セットは最大4名しか進めない。勝ち抜け者が出た時点でこの人数より多く残っている場合、○の多い順→×の少ない順→1○1×サドンデス。 Survive on the Edge(XXII-XXIII) はじめに全プレイヤーにライフを3つ与える。 2◯2×クイズを複数セット行い、セットごとに規定人数の「敗者」を決める。敗者はライフを1つ減らされる。 ライフが0になったプレイヤーから失格となる。 規定敗退人数は、各セットに参加しているプレイヤー人数によって決まり、7~9人参加:3人敗退、5~6人参加:2人敗退、4人参加:1人敗退である。 Reach for the Stars(XX-XXI) 12分・10分・8分の3セットで行われ、1セットごとに1名の勝者を決める。 各選手は「☆」と「ポイント」を持っており。1問正解すると☆を獲得する。誰かが☆を3つ獲得すると、全員の☆をポイントに換算する(☆3=4ポイント、☆2=2ポイント、☆1=1ポイント)。6ポイントを持った状態で☆を3つ獲得した選手が勝ち抜けとなり、セット終了となる。 誤答はセットに応じた休みが課せられ、各セット内誤答3回でそのセットの解答権剥奪。 制限時間終了時に勝ち抜け者が発生しなかった場合、先述のレートに従い全員の☆をポイントに換算して、ポイントの最も高い選手が勝ち抜けとなる。 XX 各セットの開始時は、全員☆0・0ポイントとなる。 XXI 各セット終了時、ポイント最下位の選手が失格。 ポイントはセット間で持ち越す。 第2セット以降は、「(セット開始時の最高ポイント+6)ポイントを持った状態で☆3つ獲得」が勝ち抜け条件となる。 Rapid Heart Beat(XI-XIX) 8分×3セットで行われ、1セットごとに1名の勝者を決める。 各セット開始時に、まず全員20P(*3)を持ってスタート。正解で自分は+1&それ以外は-1。誤答はそれぞれのセットごとに-2、-3、-4。所持ポイントが0以下になると、そのセットの解答権が消失する。最後まで残った1名か、制限時間終了時点で残りポイントの最も多い選手が勝ち抜け。 誤答は、3セット通して5回で失格(セット内失格ではないので、その瞬間に勝ち抜けの機会を失う)。 Head of the Stage(tenthまで) 8分×3セットで行われる上座クイズ。最初の席順は、3R通過順→1R順位順を基準に並び、敗者復活者は最後尾の席となる。 正解すると、2つ上の席に移動することができる。 fifth 最上位の席で正解すると1P。 3Pで勝ち抜け。 誤答は3つ下位の席に移動。さらに、一番下の席で誤答すると3回休み、下から2番目の席で誤答すると2回休み、下から3番目の席で誤答すると1回休み。 sixth 上から2番目の席で正解すると+1P 1つ上位に移動。最上位席で正解すると+2P。 5Pで勝ち抜け。 誤答は一番下の席に移動となる上に1×(一番下の席で誤答すると2×)。5×で失格。 seventh~ 上から3番目の席で正解すると+1P&2つ上位に移動。上から2番目の席で正解すると+2P 1つ上位に移動、最上位の席で正解すると+4P。 10Pで勝ち抜け。 誤答はsixthと同様。 Final:The Trinity(3→1) 出場者1名につき2名まで「セコンド」を一緒にステージに上げさせることができる。セコンドは各セット終了ごとに20~30秒間サポートを行える。 セット獲得制の早押しクイズ。7種類のルールが用意されており、各セットごとに1人がセットを獲得する。セット獲得者が次のセットのルールを選択する(第1セットのルールは準決勝1位通過者が選択。同一内容は二度と選択できない)。3セット獲得した選手が優勝となる。 XXVIIIからは第1セットは7○3×でスタートし、2セット目以降はセット獲得者が7○(1・2・4・5・6・7)×の中から選択。 5○1× 5○7× 7○3× 5○5休 変則4○3× 誤答するたびに、勝利するための正解ノルマが2問増える(1×→6○、2×→8○) 7Attack Survival 7Pからスタート。正解で自分以外-1。誤答すると自分のみ-2。 3combo shot(sixthより) 3連答1回か、2連答3回で勝利。誤答は3回で失格。 2Hits Combo(fifthまで) 2連答1回で勝利。N回目の誤答はN回休み。 鳥居マーク 過去の大会の実績によってプレイヤーに与えられる指標。abcの「スター」に該当する。ペーパー最高位49~100位は「稲荷」とする。 abc関連用語の「スタープレイヤー」の項目を参照のこと。 結果 STU オープン例会時代 大会名 開催日 会場 参加者数 優勝者 ペーパー1位 STU the first 2011年3月13日 市川駅南公民館 43名 伊沢拓司 STU the second 2011年3月21日 池上会館 24名 古川洋平 STU the third 2011年6月19日 池上会館 94名 青木寛泰 青木寛泰 STU the fourth 2011年8月7日 エポックなかはら 85名 青木寛泰 青木寛泰 STU the fourth(関西再放送) 2011年8月9日 大阪大学 55名 山口尚希 伊沢拓司 オープン化以降 大会名 開催日 会場 参加者数 優勝者 決勝進出者 ペーパー1位 STU the fifth 2011年11月13日 池上会館 112名 青木寛泰(開成高1) 島田翔平(開成高2)伊沢拓司(開成高2) 伊沢拓司(開成高2) STU the sixth 2012年3月20日 大田区消費者生活センター 135名 大川修司(東京海洋大) 青木寛泰(開成高1)佐谷政裕(早稲田高3) 森田大貴(中央大3) STU the seventh 2012年12月16日 エポックなかはら 137名 佐谷政裕(早稲田大1) 杉原優樹(立命館大4)伊藤倫(早稲田大4) 森田大貴(中央大4) STU the eighth 2013年3月30日 武蔵浦和コミュニティセンター 173名 森田大貴(中央大4) 伊藤倫(早稲田大4)五十嵐渉(横須賀高2) 佐谷政裕(早稲田大1) STU the ninth 2013年6月16日 大田区民センター 205名 武藤大貴(名古屋市立大2) 竹内玲(慶應義塾大4)池内敦(開成高1) 武藤大貴(名古屋市立大2) STU the tenth 2014年2月9日 大田区民センター 188名 武富康朗(東京大4) 山口尚希(奈良県立医科大4)竹内玲(慶応義塾大4) 武富康朗(東京大4) STU XI~新たなる1ページ~ 2014年6月1日 大田区民センター 196名 鈴木淳之介(東京大2) 池内敦(開成高2)武藤大貴(名古屋市大3) 鈴木淳之介(東京大学2) STU XII~語り継がれし歴史~ 2014年8月24日 大田区民センター 219名 佐谷政裕(早稲田大3) 佐藤顕司(慶應義塾大2)武藤大貴(名古屋市立大3) 青木寛泰(東京大1) STU XIII~英傑の集う闘技場~ 2014年12月23日 江戸川区東部区民館 200名 佐谷政裕(早稲田大3) 鈴木淳之介(東京大2)小林智彦(慶應義塾大3) 青木寛泰(東京大1) STU XIV~次世代への前奏曲(プレリュード)~ 2015年5月31日 江戸川区小松川区民館 167名 岩渕圭一郎(早稲田大3) 長井和也(早稲田大4)浅間匠(慶應義塾大3) 松田健見(千葉大3) STU XV~広げられた翼~ 2015年8月23日 小岩アーバンプラザ 205名 佐藤顕司(慶應義塾大3) 浅間匠(慶應義塾大3)鈴木淳之介(東京大3) 鈴木淳之介(東京大3) STU XVI~復活の夜明け(デイブレイク)~ 2016年2月14日 江戸川区小松川区民館 173名 佐谷政裕(早稲田大4) 水野一希(慶應義塾大2)佐藤顕司(慶應義塾大3) 原滉明(千葉大3) STU XVII~灼熱の謝肉祭(カーニバル)~ 2016年8月20日 朝霞市民会館ゆめぱれす 249名 佐藤顕司(慶應義塾大4) 鈴木淳之介(東京大4)宮崎裕太(開成高2) 原滉明(千葉大3) STU XVIII~賢者の鼓動〜 2017年8月19日 小岩アーバンプラザ 284名 加瀬主税(東京医科歯科大2) 池内敦(東京大2)佐野章佳(京都大3) 水野一希(慶応義塾大4) STU XIX~2/17のHybridも全力で乗り越えるで!〜 2018年1月6日 江戸川区東部区民館 190名 加瀬主税(東京医科歯科大2) 中江一統(京都大3)谷口貴紀(東京大2) 水野一希(慶應義塾大4) STU XX 2018年8月28日 エポックなかはら 390名 飯塚亮成(東京大3) 加瀬主税(東京医科歯科大3)小林逸人(東京大4) 小林逸人(東京大4) STU XXI 2019年2月24日 江戸川区小松川区民館 216名 加瀬主税(東京医科歯科大3) 谷口貴紀(東京大3)飯塚亮成(東京大3) 中江一統(京都大4) STU XXII 2019年8月17日 サンピアンかわさき 608名 吉原主税(京都大2) 寺内一記(東京大3)上山航生(早稲田大3) 吉原主税(京都大2) STU XXIII 2020年1月12日 川崎市産業振興会館 306名 加瀬主税(東京医科歯科大4) 飯塚亮成(東京大4)吉原主税(京都大2) 吉原主税(京都大2) STU XXIV 2022年8月20日 八千代市市民会館 339名 寺内一記(東京大AL2) 片山智(京都大AL2)伊藤高虎(静岡大AL2) 片山智(京都大AL2) STU XXV 2023年1月8日 サンピアンかわさき 291名 寺内一記(東京大AL2) 吉原主税(京都大AL1)結城右京(東京大4) 吉原主税(京都大AL1) STU XXVI 2023年8月12日 八千代市市民会館 348名 上野李王(東京大4) 油田尊(東京大2)江上大介(東京大AL2) 松﨑颯樹(京都大1) STU XXVII 2024年2月18日 川崎市民プラザ 295名 吉野裕(千葉大AL1) 田中律輝(灘高2)堀籠怜哉(慶應義塾大4) 植木陽平(早稲田大AL1) STU XXVIII 2024年8月17日 江戸川区葛西区民館 294名 植木陽平(早稲田大AL2) 東問(東京都立大AL1)青池聡一郎(東京大AL1) 高橋響(早稲田大AL1) STU XXIX 2025年2月16日 川崎市幸市民館 名 STU XXX 2025年8月24日 川崎市民プラザ 名 XXIV以降において、abc基準の学生から外れる者は「AL」と表記する。「AL○」は「abc基準から外れて○年目」であることを表す。 stu 大会名 開催日 会場 参加者数 優勝者 ペーパー1位 stu the first 2014年1月4日 国立オリンピック記念青少年総合センター 81名 古川洋平 山田晋也 stu the second 2018年11月25日 江戸川区鹿骨区民館 90名 徳久倫康 徳久倫康 PQR 大会名 開催日 会場 参加者数 優勝者 ペーパー1位 PQR 2019年5月5日 サンピアンかわさき 176名 木村秀太(大阪星光学院高3) 高橋響(渋谷教育渋谷高3) πϙρ 大会名 開催日 会場 参加チーム数 優勝チーム πϙρ 2019年5月5日 サンピアンかわさき 20チーム 佐々木は共学 外部リンク STU/VWX/UNION実行委員会のページ Twitter
https://w.atwiki.jp/srwkdm/pages/187.html
29代目 2009/06/18(木) 【レシタール家】 レイナ「ねえ、いい加減コタツしまわない?」 ルアフ「え~、やだ~」 レイナ「母さんからもなんかいってやってよ!」 セレーナ「いいんじゃないの。お父さん、トシだから冷えるのよ」 レイナ「ヘンなところで理解示さないでよ!」 ルアフ「だってさぁ~、梅雨は冷えるじゃないかぁ~」 エルマ「梅雨にしては気温も低いですしね」 レイナ「だからって、いつまでもコタツ出してちゃ体裁が悪いじゃない!」 ルアフ「べつにいいじゃん。家の中のことだけだし」 レイナ「みっともないじゃない、その、人呼んだりするとき」 レイナ「誰か呼ぶ予定でもあるの?」 エルマ「バランガさんだったら、嬉々としてコタツに入るじゃないですか」 セレーナ「体裁気にするような相手でも呼びたいのぉ~?」 ルアフ「ダメダメ、コタツは絶対片付けない!」 レイナ「ああもう! そういうんじゃなくて、とにかく困るったら困るの!」 ルアフ「わかったよ、もう、片付けるよ」 レイナ「文句いわずにさっさと片付ければいいのよ」 ルアフ「でも、ただ片付けるんじゃつまんないなあ」 レイナ「いらない。ヘンな創意工夫、いらないから!」 【翌日 学校】 ルアフ「本日! 僕んちで我慢大会を開催する!」 レイナ「これだよ」 トウキ「せんせーい、大会やるにしても、なんか賞品とかあるんですかー?」 ルアフ「う~ん、単位上げるとかはワンパターンだからやめるとして。 そうだ! 優勝者には、僕んちでお泊まり会を開く権利を与えよう!」 ミナト「お疲れっしたー」 トウキ「せんせーさよーならー」 レイナ「興味ゼロなの!?」 トウキ「だって、ルアフ先生んちって、ようするにレイナんちだろ?」 ミナト「わざわざ我慢大会なんかしなくても、ガキのころよく行ったじゃん」 トウキ「あ~、そういや一時期、誰かの家でお泊まり会するの流行ったよなあ」 ミナト「そうそう、レイナんちじゃ、エルマさんがラザニア作ってくれて」 トウキ「おお! あれ、美味かったよな!」 レイナ「あたしの家がどうこうより、ラザニアが重要!?」 ミナト「せんせーい、ラザニア出るんなら」 ルアフ「ラザニアは出さない!」 トウキ「じゃあいいや」 ミナト「お疲れやんしたー!」 ガサゴソ レイナ「なんであんたまで普通に帰り支度してんのよ!」 ヴィレアム「だって、ラザニア出ないんだろ?」 レイナ「そしてあんたまでラザニアに注目!?」 ゼラド「レイナレイナ、わたしはもちろん参加するよ!」 レイナ「あんたはやる気出さなくても、フツーにうちに泊まりに来るじゃない!」 ゼラド「だって美味しかったもん、エルマさんのラザニア!」 レイナ「だから、ラザニアは出ないっていってるでしょ!」 ゼラド「あ、そうだっけ」 ハザリア「ラザニアなら、俺が作ってやらんでもない」 レイナ「なに、あんた、まさか参加するつもりなんじゃないでしょうね」 ハザリア「なに、少し、貴様の部屋に興味があってな」 レイナ「は?」 ハザリア「聞くところによると貴様、 ルアフ教諭から贈られた希覯本のホームズ全集を、ケータイ小説の山の中に埋めてあるそうだな!」 レイナ「ああ、あれ、そういえばまだ捨ててなかったかしら」 ルアフ「ふふふ、僕の書斎への侵入を果たせば、 ホームズ連載当時の『ストランド・マガジン』がいくつか見つかるかもね」 ハザリア「フハハハハハ! うなじ洗って待っておれ!」 レイナ「洗ってたまりますか!」 レイナ「ねえ! ちょっと、あんた、聞いた!? ヘタすると、ハザリアがあたしの部屋に泊まっちゃうのよ!?」 ヴィレアム「いいんじゃないのか? 本だって、大事にしてくれるひとのものになった方が幸せだろ」 レイナ「誰がホームズ全集の心配をしてるのよ!」 ヴィレアム「お泊まり会っていったって、親御さんだっているんだろ? べつにヘンなことにはならないじゃないか。 せいぜいルアフ先生の晩酌に付き合って終わりだよ」 ミズル「ねえねえ、先生。 ルアフ先生んちってことは、ルアフ先生の書斎に入ってもいいの?」 ルアフ「うん? べつに構わないよ?」 ミズル「ねっ、ねっ! ルアフ先生の書斎ってさ!」 ルアフ「あるよぉ~、出版社からもらったアレとか、 原作者からパチってきた生原稿とか離婚届とか」 ミズル「うわ! おれ、出る! 参加する!」 レイナ「みんなしてラザニアとかあのオッサンとかに食い付きすぎよぉ~!」 克夜「泣いてはいけないよレシタールさん。 なにしろ、僕が参加するんだからね!」 レイナ「ますます泣けてきた」 克夜「僕が優勝した暁には、君の邪道な乳揺れが身体に与える害を懇々と説明し、 その上で清く正しい乳揺れ法をみっちり伝授しようじゃないか!」 レイナ「お願い、月に帰れーっ!」 【レシタール家】 レイナ「まったく、うちを会場にしちゃうなんて」 セレーナ「あたしも長年乳揺らしてきたんだけど、最近歳のせいか乳の付け根が痛んでねえ」 克夜「いいえ奥さん、乳揺れに年齢など関係ありません。 重要なのは姿勢! 姿勢なんです! このハンドブックに載っている紫雲家式呼吸法を1日10分、1日10続けるだけで! 血行促進、新陳代謝増進、お肌はスベスベ、末永く健やかな乳揺れを維持することができるんです! いまでしたらこのハンドブックを、なんと特別価格で!」 レイナ「もはやうさんくさい通販番組みたいになってるから!」 【司会席】 トウキ『さあ、始まりました! もう梅雨もあけるんじゃないというこの季節に入って、 なおもコタツを出し続けるレシタール家を会場にした大我慢大会! 司会はおなじみ! マイクがないと手が震えます! 俺は病気だ! 俺の病名は司会者だ! 司会のトウキがお送りいたします! それでは、全選手入場!』 トウキ『地球の考古学的遺産はすべてハザリア卿のコレクションに! 古い上に若干わかりにくいコスプレをして登場だ、ハザリア・カイツーっ!』 トウキ『特に理由はない! 子供がルアフ先生好きなのは当たり前! デスピニスさんにはナイショだ、ミズル・グレーデン!』 トウキ『ハーレム建設はどーしたッ! 乳揺れへの情熱、消える気配なし! 揺らしはするが揉めそうはない! 紫雲克夜だ!!』 トウキ『メニューがなんであっても構わない! 思い切り噛んで思い切り飲み込むだけ! 我慢大会と大食い大会を若干勘違いしているぞゼラド・バランガー!』 トウキ『ここは自分ちだからここにいる! レシタール家長女! 茶の間を守るため、レイナ・レシタール自ら出場だーッ!』 トウキ『どうして自分はここにいるんだろうと釈然としない顔をしているッ! その長ったらしい前髪を、どこかで誰かが待っている! ヴィレアム・イェーガーの登場だーッ!』 トウキ『なお、オブザーバー選手として、 『ラザニアが出てきたら適当に食って適当にリタイアするわ』 というテンションのミナト・カノウがあっちでDSやってます!』 トウキ『さあ、それでは開始です。 会場はレシタール家の茶の間。 畳敷きで8畳、南向き。上座には観音開きの家具調テレビが鎮座ましまし、 白木造りのタンスの上には、なんかシャケ咥えてる木彫りの熊さんが置かれ、 長女の成長を記録したのでしょう、柱には何本かの傷が刻まれています。 この家の国籍はどうなっているんだろうと思うような、ニホンの原風景的な茶の間です。 当然! 中央ではコタツがさすがの存在感を放ち! すべての扉は閉め切られ、4隅ではナショナルがしつっこく回収CM打ってるような、 古いタイプのストーブがガンガン焚かれています! もはや熱さがどうこうより、一酸化炭素が心配です! 畳の上に無造作に転がっている加湿器からはガンガン湯気が上がっています! さあ、各選手に毛糸のマフラー、腹巻き、靴下、ドテラなどが支給されます! 現在、あの茶の間の不快度指数はどんなことになっているのかーっ!?』 【茶の間】 ガラッ セレーナ「はーい、みなさん、鍋焼きうどんができたわよー」 ゼラド「わぁーい!」 レイナ「なんで若干協力的なのよ!」 ヴィレアム「食べるのか? それを」 【司会席】 トウキ『さあ、第1関門、鍋焼きうどん対決の火ぶたが切って落とされました! 各自、はふはふ息をしながらウドンをすすっていきます! おぉっと! バランガ選手、早い! 早い! おかわり! またもおかわり! 明らかに規定量を超えた量のウドンを平らげております!』 ハザリア「どうもあやつは、我慢大会と大食い大会を間違えておるきらいがある」 トウキ「ちょっと待て。ついさっきまで出場選手の中にいたお前が、 なんで突然解説席にいるんだよ」 ハザリア「俺はなあ、今度のことで、つくづく理解した」 トウキ「なんだ?」 ハザリア「俺になあ! 忍耐力などあるはずないだろう!」 トウキ『リタイアです! 忍耐力のカケラもないハザリア選手! 目にも止まらぬスピードでリタイアーッ!』 ハザリア「ホームズ全集とか、創元推理文庫でよいわ」 トウキ『もはや清々しさすら感じられる根性のなさです!』 ハザリア「しかし、この司会席は、いったいどこから茶の間を中継しておるのだろうな」 トウキ『そこはまあ、スパイさんの家ですから!』 【茶の間】 ミズル「うん、フツーに美味しいよ」つるつる 克夜「月では冷えた食べ物ばかりだったから、こういう温かいのは新鮮だよ」つるつる レイナ「ほら、さっさと食べなさいよ」 ヴィレアム「・・・・・・なんだろう、このやらされてる感」ずるずる ゼラド「ヴィレアムくん、絶対負けないんだから!」 ヴィレアム「・・・・・・俺、なんでゼラドに対抗意識燃やされてるんだろう」 【司会席】 トウキ『さすが、このレベルでは各自難なくこなしていきます』 ハザリア「この程度で音を上げているようではお話にならぬわ」 トウキ『お話にならないひとは黙っててください』 ハザリア「フム、紫雲めは単純に地球の食べ物を楽しんでいるようだ」 トウキ『意外にもグレーデン選手はケロリとしていますね』 ハザリア「あやつはランディ1/2にくっついて、 鳥取砂丘や、山陰海岸国立公園や、浜坂砂丘などに行っておるからな」 トウキ『全部鳥取砂丘じゃないですか』 ハザリア「ああ見えて、気温の変動には強いのだろう」 トウキ『その理論で行くと、世界各地をフラフラしてるあなたも相当環境の変化に強いはずなんですが?』 ハザリア「あやつの場合、単にニブいだけなのかもしれん」 トウキ『おそらく単にニブいだけなのでしょう、ミズル・グレーデン!』 【茶の間】 セレーナ「さぁー、次は鉄板焼きよー」 ミズル「あ、パス」 ゼラド「それって、リタイアってこと?」 ミズル「う~ん、それでいいや」 克夜「なんだ、もう音を上げるのかい?」 ミズル「ピーマン、きらい!」 【司会席】 トウキ『好き嫌いだぁーっ! 中学2年生、ミズル・グレーデン、まさかの好き嫌いでリタイアー!』 ミズル「だって、ピーマンて噛むと苦い汁出るじゃん」 マーズ「ムリしてキライなモン食うこたーねーよ。 ニンゲンなんざー脳細胞が欲するモンだけ食ってりゃーいーんだよ」 デスピニス「いけませんよ、ミズルさん。 この間はピーマン食べられたじゃないですか」 ミズル「デスピニスさんが作ってくれた肉詰めピーマンじゃないと食べらんなーい!」 デスピニス「まったくもう、この子ったら」 トウキ『甘やかされています! グッズグズに甘やかされています!』 ハザリア「将来、ロクなもんにならんな」 【茶の間】 レイナ「人数が絞れて来たわね」 克夜「そろそろリタイアしたい頃なんじゃないかな?」 ヴィレアム「うん、それじゃあ」 むぎゅっ ヴィレアム(ドテラから手を離せよ) レイナ(だって、手ぇ離すとあんた、リタイアするじゃない) ヴィレアム(だって俺、なんで自分が参加してるのかイマイチよくわかってないし、 だいたい熱いのも蒸すのも苦手なんだよ) レイナ(あんたは! あたしの家がお泊まり会の会場になったって構わないの?) ヴィレアム(べつに、お泊まり会なんて小さいころよくやってたじゃないか。 あ、そうだ、あのときのエルマさんのラザニア、美味しかったよなあ) レイナ(ラザニアの話をするな!) セレーナ「情けないわねえ、ひょっとしてウチの娘はモテないのかしら」 レイナ「会話に入ってこないでよ母さん!」 克夜「まあ、浮いた話はあまり聞きません」 ゼラド「レイナはちゃんとしてるから!」 セレーナ「じゃあモテないわね」 レイナ「やめてぇ~、同級生と母親が会話してるのって、妙な緊張感がある~!」 セレーナ「レイナ? 女はね、ちょっとヌケてるくらいに見せたほうがモテるのよ?」 レイナ「聞きたくないわよそんなアドヴァイス!」 セレーナ「まったくもう、母さんがあんたくらいの歳のころはね、 5股6股当たり前で、靴箱にラヴレター入れまくったわよ!」 ゼラド「恋多き女なのか奥手なのかわかんない!」 克夜「やっぱり、母娘だね」 セレーナ「さ、次のメニューよ」 じゅう~ じゅう~ じゅう~ 克夜「うへっ! 焼き肉とは恐れ入った!」 ゼラド「うん、これはなかなかいい肉だね」 ヴィレアム「うん、肉だな。いかにも肉って肉だ」 レイナ「これは、カルビね。うん、美味い」 ヴィレアム「そういえば、克夜ってカルヴィナさんとこの子とは付き合いないのか?」 克夜「う~ん、小さいころ何度か会ったような気がするけど、 あんまり覚えがないなあ」 【司会席】 トウキ『焼き肉だぁ~! 全員、なんだか黙々と肉をつつき始めたぁ~!』 ハザリア「ごくっ! このワザとらしいメロン味!」 トウキ『やめてください! 集団での『孤独のグルメ』ごっこは、 単なるウザい客の集まりです!』 【茶の間】 ゼラド「真っ昼間から友達んちで焼き肉なんて食べるの、初めて!」 レイナ「そうね。あたしは自分ちで我慢大会開催されるのが初めてよ」 ヴィレアム「畳とかに、匂い付いちゃわないか?」 克夜「焼き肉とお泊まり会って、考えてみればものすごいダイレクトだよね」 レイナ「黙んなさい」 ゼラド「あっ、またネギ焦がしちゃった」 レイナ「もう、野菜焼くの苦手なんだから。貸しなさい」 ゼラド「でもこうなると、白いご飯が恋しいなあ」 ヴィレアム「白いご飯はないんですか?」 セレーナ「白いご飯はないのよ」 ゼラド「うぅ~ん、そうなると、ますます白いご飯が恋しいなあ」 克夜「ソースって、ザブングルの味だよね」 レイナ「あんたさっきからなにいってんの」 ゼラド「ああ、白いご飯・・・・・・。 ここに白いご飯と、お新香のひとつもあれば・・・・・・!」 がたっ! レイナ「ゼラド?」 ゼラド「ゴメンレイナ! わたし、やっぱり白いご飯がガマンできないのー!」 レイナ「待ちなさいよ狩猟民族の子ーっ!」 【司会席】 トウキ『おっと、ここでバランガ選手、 白いご飯白いご飯と叫びながら自宅に戻って行ってしまいました』 ハザリア「やはり、白いご飯に勝る食材などないからな」 トウキ『さあこれで、残るはレシタール選手、イェーガー選手、紫雲選手の3名!』 ハザリア「しかし、ヴィレアムめは意外ともっておるようだな」 トウキ『ええ、ドテラの端を、何者かにガッシリとつかまれているかのように動きません!』 【お茶の間】 ヴィレアム(なあ、いい加減ドテラ離してくれないか?) レイナ(イヤよ) ヴィレアム(熱いし腹いっぱいだし、俺もう限界だよ) レイナ(あのねえ!) 克夜「ふふふ、イェーガーくん、これで事実上の一騎打ちになったね」 レイナ「なんかこいつはやる気になっちゃってるし」 克夜「イェーガーくん、君はそろそろ視点を切り替えるべきじゃないかな」 ヴィレアム「なにいってるんだ?」 克夜「幼馴染み同士の恋なんてねえ、成立するわけないじゃないか!」 レイナ「あんたの家の常識を世間に当てはめようとすんのやめなさい!」 克夜「よしんば幼馴染みでなくても、御婦人に悲しい恋をさせるなんて言語道断。 僕は騎士として、君を屈服させなければならない!」 ヴィレアム「お前のいう騎士道っていうのは、イマイチわからないなあ」 セレーナ「さあさ、みんな、次のメニューよ」 【司会席】 トウキ『厚揚げ豆腐だぁーっ! 噛むと同時に、煮えたぎる熱湯が口に中に襲いかかる、ガマン大会の最終兵器ーっ! 果たして、この難関を突破できる勇者はいるのかーっ!?』 ハザリア「というか、日本料理のレパートリーハンパないな、レシタール母」 トウキ『意外な夫婦関係がうかがえます!』 【茶の間】 レイナ「アチッ! アチッ!」 克夜「そろそろ限界なんじゃないかい?」 ヴィレアム「うん、まあ、とっくに限界なんだけどさあ」 克夜(フフフ、不思議だね。 目の前に座っているのは憎い仇のはずなのに、不思議と胸が躍っている。 こんな気分になるのは、生まれて初めてかもしれないよ。 やっぱり、地球に来てよかった。 でもねイェーガーくん、僕は君を認めないよ。 僕は、月で様々な男たちを見てきた。 元総代騎士グ=ランドン、我が師アル=ヴァン、 あと、よくうちの前の道を奇声上げながら歩いてたジュア=ム。 考えてみると、ほんと月にはロクな男性がいなかったよ。 そりゃ、うちのお父さんがモテるはずだ。 でも、それだけじゃない。 僕のお父さんは、紫雲統夜は、強かった、正しかった、優しかった。 ゆえに、3人もの花嫁を迎えて幸せな家庭を築くことができたんだ。 優秀な男性は、より多くの愛を獲得してしかるべきだ! イェーガーくん、その点で、僕は君を認めない。 単純な能力だけでいえば、そこそこかもしれない。 しかし、気概が足りない! 姿勢が足りない! 御婦人は言葉を求めている! 御婦人は態度を求めている! 御婦人を省みずよそ見をしている君は、騎士失格だ!) ヴィレアム「・・・・・・熱っ」 克夜「・・・・・・!」 克夜(なんだ・・・・・・? イェーガーくんの、あの表情、あの手つき、あの姿勢! いかにもイヤイヤ、仕方なしに厚揚げ豆腐を口に運んでいる! わかる。伝わってくるぞ。 本当なら、いますぐにこのサウナじみた茶の間から飛び出していきたい! ドテラなんか脱ぎ捨てて、冷えたコーラをがぶ飲みしたい! でも、しない! 座して、厚揚げ豆腐を咀嚼し続けている! なんなんだ、あれは。 まるで、ドテラの端をガッチリつかまれて立てずにいるような・・・・・・! イェーガーくん、まさか、そうか? そうなのか? その姿こそが、君のレシタールさんへの気持ちだということなのか!? 口に出さず、態度にすら出さず! ただひたすらに厚揚げ豆腐を食べ続ける! これは、諦観? 忍耐? 虚勢という名の擬態? 意志からも理性からも離れた場所に、 レシタールさんへの気持ちがあるというのか、イェーガーくん!) 克夜「降参だ」ガクッ ヴィレアム「え?」 【司会席】 トウキ『降参だぁーっ! 明らかにお前考えすぎなんじゃねえかという顔を数秒間続けたあと、 紫雲克夜、突然の降参宣言ーっ!』 ハザリア「ヴィレアムめはもう意識朦朧、ほとんど機械的に厚揚げ豆腐を食っていただけなのだから、 あと数秒粘れば勝てたというものを、解せない男だ」 【茶の間】 レイナ「ふぅ~、ようやく凌いだ」 ヴィレアム「あ~・・・・・・、う~・・・・・・」 レイナ「ヴィレアムももう限界みたいだし、あとはあたしがさっさとリタイアすれば」 ガラッ エルマ「皆さーん、ラザニアをお持ちしましたよぉ~」 ヴィレアム「えっ、ラザニア!?」ガバッ レイナ「復活した!」 ゼラド「えぇっ、エルマさんのラザニア!」ガラッ レイナ「戻って来ちゃった!」 ミナト「そういうことなら話は別だぜ!」ガラッ レイナ「入って来ちゃった!」 ハザリア「う~む、この香ばしいチーズ、 ホウレン草のくきくきした歯ごたえ、固くて臭くて、まるで道ばたの草を食っているようだが、 マズくない! けっしてマズくないぞ! ああ、美味い! なんとなつかしい味だ!」 レイナ「食べてるし!」 ミズル「そっかぁ。これ、子供のころキライだった味だ」 レイナ「いま現在でも好き嫌いいってる子供がなにいってんの!」 克夜「そうか、このラザニアが、このラザニアが2人の・・・・・・!」 レイナ「あんたはなんで泣いてるの!?」 【司会席】 トウキ『あ~っと! ここでラザニアが! ラザニアが投入されたぁ~! しかも、エルマさん特性のラザニア! 仲間内では、小さいころ何度も味わったことがある思い出の味! ほんのりと焦げ目のついたホワイトソース! リコッタチーズ! モッツァレラチーズ! パルメザンチーズ! 3種類のチーズが奏でる魅惑的なワルツ! しかもホウレン草と卵をふんだんに使った! 野菜嫌いなお子様でも美味しくお召し上がりいただける気配り仕様ーっ! その味を知っている幼馴染み連中以外も、次々と食い付いていくーっ! あぁっ! 申し訳ありませんみなさん! 私も! この司会のトウキすらも! あのラザニアからの誘惑には耐えきれません! ラザニアウッヒョー!』 エルマ「皆さんがあんまりラザニアラザニアいうから、久しぶりに腕を振るっちゃいましたよ」 ミナト「うおっ! そうそう、この味だよ!」 トウキ「くわーっ! なんかもう、涙出てきた!」 デスピニス「あの、レシピを教えていただけませんか?」 ハザリア「このラザニアのためなら、何億光年の彼方からでも宇宙船サジタリウスに乗って戻って来ようというもの」 レイナ「なにこれ」 ゼラド「やっぱり、エルマさんのラザニアが一等賞だね!」 レイナ「なんの話よ!」
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/635.html
前へ / トップへ / 次へ 老人が落下していく。 残月と戦っていた中年男が、必死に落下する老人を追う。 信じられぬ高さまで飛び、その身体を受け止めた。 「ぐはぁ!」 受け止めた老人が、口から血を吐く。 「う……効いたわぃ。さすがは、バビル2世……」 「しっかりしろ!傷は浅い!」 草木を撒き散らし、煙を立てて着陸する男。グッとロプロスを見上げる。 「やはりあれはロプロスか!」 「間違いない……。我々の要注意観察対象No.1900701。すなわちバビル2世の忠実なるしもべ…」 地面に降ろされた老人がよろよろと立ち上がる。 「だが、われわれの力ならば、あの攻撃も避けることはできたろう。なのになぜ!?」 まともに食らったのだ、と問いかける男。老人は目を閉じ、顔を伏せた。 「わからぬ。なぜか、身体がまったく動かなかったのだ。そう、この少年を攻撃してはならぬと、本能が告げたような…」 「本能だと?」 バカらしい、と鼻で笑う中年男。 「我々は人造人間だぞ?我々に本能などあるものか。あるとすれば、それは『宇宙にとって危険な文明を排除せよ』というプログラムにすぎん!」 「じゃが、すくなくともわしの身体はバビル2世と戦うことを拒否した…。」 老人が、ロプロスを見上げた。 「マーズが狂ったようにわしの身体にもなにかバグが発生したのかもしれん。」 中年の男は、ロプロスを見上げながら、老人の言葉を黙って聞いていた。 ポセイドンの巨体が、地響きを立てて着地した。 「うわあ!」 「なんだ、このゴーレムは!?」 突如現れたポセイドンにより、アルビオンの兵隊は一時的にパニックに陥った。 「おちつけ!いくら巨大と言ってもしょせんゴーレム!魔法で倒せぬわけがない!」 士官らしいメイジが杖を振り上げ、兵を静める。 「わしが手本を見せてやる!マジック・ミサイル!」 魔法の矢がポセイドンの膝や足首めがけて放たれた。ゴーレムはその巨体ゆえ、下半身を攻撃されると非常にもろい。すこしヒビが入っただけでも 自重で傷を広げ、亀裂となり、ついには自壊する。 何十個もの花火を同時に打ち上げたような爆裂音が炸裂する。 「どうだ!」 土煙が上がり、ポセイドンの姿が視界から掻き消える。次の瞬間―― 「う、うわー!」 どうん、とマジックアローを放ったメイジが踏み潰された。まったく効いていない。 「くそ!同時にかかれ!」 叫び声と同時に、わっとメイジたちが杖を振り下ろした。魔術の塊が、尾を引いてポセイドンへ襲来していく。 ばん、ぼん、ばん。ポセイドンにぶつかり、魔法が炸裂する。しかしまったく効果なく、ポセイドンは平然と進んでいく。 ポセイドンが前にならえをするように、腕を持ち上げた。 タタタタタタタン、という連射音と共に終結していたメイジたちの身体がミンチになった。 顔の上半分が消えたもの、上半身が吹っ飛んだもの、身体がバラバラになったもの。それが吹っ飛んでアルビオン軍に降りかかる。 「うわあ、ミンチよりひでえや!」 血肉の雨が降りかかり、パニックに陥るアルビオン兵。そこにさらに追撃が。 5本の指先から、青白い光の矢が放たれた。 レーザー光線だ。 音もなく、身体を切断されて人間が転がっていく。逃げ惑うアルビオンを踏み潰しながら、着陸している強襲揚陸艦へ進んでいく ポセイドン。ポセイドンが着地してわずか1分足らずの間に、アルビオンは兵の2割を失っていた。 「いいぞ、ポセイドン!」 バビル2世が操縦かんを引いて、機体を上空に持ち上げる。 ロプロスの顔横をかすめ、機体がどんどん昇っていく。 「ロプロス、右だ!」 空中に待機していたアルビオン空軍の戦艦が、突如現れた化け物のような鳥めがけ、狂ったように砲弾を放ちはじめた。 ロプロスがまともにその砲弾を受ける。が、ミサイルでもびくともしないロプロスの装甲には、蚊が刺したほども効き目がない。 「ロプロス、敵の大砲を狙うんだ!」 命令に応えて、ロプロスのくちばしが大きく開かれた。 口からロケット弾が連続発射され、戦艦の大砲に襲い掛かった。 一瞬で戦艦が炎に包まれ、火薬に引火し大爆発を起こす。反応する間もなく、空で藻屑となって消えた。 残る艦船から次々と何かが飛び出してきた。竜騎士だ。 「おのれ!いくら化け物といえどもたかが一匹!全員でかく乱しつつ攻撃すれば……っ」 竜騎士が、隊列を組んで、一斉にロプロスへ襲い掛かった。 三方向に分かれ、上下正面からロプロスの首を狙う作戦だ。 きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃン。 耳には聞こえぬが、身体を震わす音。 叫び声をあげる間もなく、竜騎士が竜ともども風に飛ばされる砂細工のように消え去った。 超音波攻撃。その威力は分子を直接振動させ、あらゆる物体をバラバラにしてしまうのだ。 まともに浴びなくても、周囲にいるだけで、気が狂いそうになってしまう。次々と竜騎士と竜が気絶し、草原めがけ落ちていく。 「こ、こっちに来たぞ!」 竜騎士が発進した艦の中で、比較的突出していた戦艦めがけ、ロプロスが体当たりを食らわせた。ロプロスの全長は並みの戦艦以上である。 おまけに装甲と速度は圧倒的。木片と鉄くずになって消えた。 ルイズはバビル2世の後ろで『敵に回したくないわね…』と考えていた。 「報告します!バビル2世です!バビル2世が現れました!」 血相を変えて飛び込んできた士官が、そう告げた途端、司令部の空気が張り詰めた。 「敵は北23度から飛来。ポセイドンとロプロスの攻撃で、すでに戦艦2、メイジを含む600以上の兵が死傷!被害はなおも拡大中!」 「映像をモニターに!」 上座に座っていた男、ヨミが指令を下す。 ただちにモニターに暴れまわるポセイドンとロプロスの姿が映される。 「間違いない。3つのしもべだ。」 ギリ……と奥歯を噛み鳴らすヨミ。 「よし、V2計画の最終段階を始動させる。V2ドラゴンを切り離せ。そしてサンダーのコントロールをオンにして、改めて人工知能に命令を行え。」 「はっ。」 戦艦レキシントンに吊り下げられた怪物を縛る結界が、ゆっくりと外された。 「いいぞ、ロプロス!ヨミの野望を食い止めるんだ!ポセイドンも負けるな!」 すでに戦艦6を落とし、アルビオンの降下部隊3000のうち半数以上が何らかの理由で戦闘不能と化していた。 司令官であったサー・ジョンストンからしてわれ先に逃げ出し、軍の統制は明後日に逃げ出していた。 そこへ襲い掛かったのがトリステインの兵2000である。 甲冑をならし、剣で頭を叩き潰し、魔法で吹き飛ばす。怒号を上げながら、敵を蹴散らすポセイドンを追いかける。 「みなのもの!あれは我らに勝利をもたらさんと、始祖が遣わした戦の神に違いない!空飛ぶ鳥は、伝説の鳥、クィーン・フェニックスであろう!この 戦、我らの勝ちぞ!」 マザリーニが兵を叱咤激励しながら、杖をふるって指揮を執る。兵は目を血走らせて、すでに敗残寸前となったアルビオン兵に襲いかかる。マグマの ような奔流にアルビオン兵は飲み込まれ、のたうち、悶え苦しむ。 「枢機卿……始祖の遣わした使者とはまことですか?わたしは聞いたことがありませんが」 そっと尋ねるアンリエッタに、マザリーニがいたずらっぽく笑った。 「真っ赤な嘘ですよ。しかし、今は誰もが判断力を失っておる。こういうときはこんな神話のほうが帰って現実味があるもの。使えるものはなんでも使 う。政治と戦の基本ですぞ。覚えておきなさい、殿下。」 アンリエッタが頷く。枢機卿のいう通りだ。今は、考えるのは後回しである。戦争に勝つことだけを考えればいい。 「ですが、まだ敵には旗艦レキシントンが…」 不安げに呟くアンリエッタ。それを制止するマザリーニ。 「殿下。不安を顔に出してはいけませぬ。今は勝利を確信し、悠然とすべきときです。」 そのとき、ラ・ロシェールの方向から、巨大な戦艦が姿を現した。 快進撃を続けてきたトリステインの兵の足がピッタリと止まり、慌てて退避し始める。なぜならば、戦艦にいくつも光が現れたからだ。 タルブ草原でいくつも爆発が起こる。逃げるのが間に合わずに、何十人も兵が吹っ飛ぶ。 「あれは!」 「ロイヤル・ソヴリンだ!」残月が叫ぶ。 衝撃波でズタズタにされた傷はすでに治り始めているではないか。おそるべきバビル2世の血である。 「アルビオン空軍の切り札…。叛乱の始まりの船…。」 苦々しげに呟く残月。その顔は残月ではなく、亡国の皇太子、ウェールズ以外のなにものでもなかった。 「ロプロス!」 バビル2世の命令で、ロプロスがレキシントン目がけ飛んで行く。 ロプロスはすれ違いざまに口からロケット弾を吐き、レキシントンを炎上させる。 「そうだ、その調子だ、ロプロス!」 無人の野を行くように、縦横無尽に暴れまわるロプロスにガッツポーズをするバビル2世。 「あ……あのねぇ……」 「ぐえっ!」 バビル2世の喉を、後ろから杖が押さえ込んだ。 「さっきから……なんて動きしてるのよ……」 真っ青な顔で、ルイズがバビル2世を締め上げる。それは発射5秒前、というか、貴族でなくても女性にしては致命的な…つまり口からのリバース寸前の 顔だ。 「く、苦しい……。わ、わかった、わかった」 ルイズが杖を外す。ゲホゲホと咳き込むバビル2世。 「あのねぇ、わたしが乗ってるってこと忘れてない!?」 「ああ、忘れてた。」 ガツン、と杖が頭へ振り下ろされた。 「す、すまない。今度から気をつけるよ…」 目から火花を散らして、頭を押さえるバビル2世。 「もっと丁寧に操りなさいよ!」と頬を膨らせるルイズ。 「むちゃを言わないでくれ」と言い掛けたバビル2世の目に、異様な光景が映りこんだ。 レキシントンめがけ突撃したロプロスの周りを、無数の飛行物体が囲んでいるのだ。 「なによ、あれ?」 ルイズも気づく。見るとそれはまるでドラゴンのような、怪鳥のような、真っ黒なロボットであった。 「ふふふ。V2号よ、おまえたちの力を見せてやれ。」 ヨミが不敵に笑う。 十数体のドラゴンが、一斉にロプロスに襲い掛かった。体当たりをまともにうけて、さすがのロプロスも吹っ飛ぶ。 「ああ、ロプロス!」 そのまま大地にしたたかに身体を激突させた。よろよろと、ロプロスが身体を起こそうとしている。 そこへ、超高熱線が襲い掛かった。ロプロスの周囲があっという間に炎に包まれた。 「まさか、これは…」 バビル2世はこれと同じような兵器を覚えていた。そうだ、間違いない。宇宙ビールスによりパワーアップしたヨミが3つのしもべに対抗すべく作り出した 怪鳥ロボットだ。 「ヨミめ。さてはあのロボットを量産化したな。」 ロプロスの装甲は、今は効き目がないように見えるが、このままくらい続ければどうなるかわからない。バビル2世は慌てて、 「逃げろ、ロプロス!」 ロプロスが大空高く飛び上がった。V2号は熱線を放ちつつ、ロプロスを追いかける。 そして近づいては体当たり。離れては熱線を繰り返して、執拗にロプロスを痛めつける。 「ふはははは。バビル2世よ。さすがのきさまもなにもできまい。」 モニターに映し出されたゼロ戦を見ながらヨミが勝ち誇る。 「そこで3つのしもべがなすすべなく敗れるさまを見ているがいい。3つのしもべを破壊した後で、きさまの命は奪ってやろう。」 視線を別のモニターに移すと、そこにはポセイドンの姿が… 「ちょっと、あれ!下、下!」 なにかに気づいたルイズがバビル2世の肩を揺さぶりながら叫ぶ。言われて視線を下げたバビル2世は叫び声を上げた。 「ああ!?」 いつのまにかポセイドンはギリシャ神話の兵士のような姿をしたロボットに取り囲まれていた。 ロボットはポセイドンより少し小さいが、これだけ数がいればその程度の大きさは問題ではないだろう。 「ポセイドン、レーザーだ!」 慌てて命令をするが、敵ロボットはレーザー光線を弾き返すではないか。 「くそ!ヨミのやつ、こんなものまで作っていたのか。」 ロボットはポセイドンに取り付き、組み伏せようとする。両腕を押さえ込み、胴体や頭を殴りつける。 「いくらポセイドンとロプロスが頑丈だといっても、これではいつか破壊されてしまう。」 ポセイドンが攻撃に抗い、ロボットを投げ飛ばす。だがすぐに別のロボットがとりついてくる。 「くそ。これじゃあきりがない。」 地上と空をせわしく見比べながらバビル2世が叫ぶ。 「ロプロス!ポセイドン!一体一体でいいから倒していくんだ!」 ポセイドンが腕を振りほどき、目の前のロボットに手刀を叩き込んだ。 ロプロスが高熱線を浴びながら、カウンターで敵の頭部へ体当たりをした。 破壊した瞬間、V2号は両者とも大爆発を起こした。 「げぇっ!」 ロプロスが切りもみしながら落下していく。ポセイドンが爆発で吹っ飛び、地面にたたきつけられた。 「くっ。ヨミめ、破壊されると爆発するようにしているのか!これじゃあうかつに破壊できない!」 忌々しげにバビル2世が言う。 「おまけにあの動きは人工知能が搭載されているのだな。たとえレキシントンを沈めても、しもべを破壊するまで動きつづけるのだろう。」 空を覆い尽くすようなレキシントンを睨みつける。それはまるで空に浮かぶ島のようであった。アルビオンが大陸ならば、これはその人工島なのだ。不沈 空母なのだ。 「ふむ。やはり3つのしもべはしぶといな。」 いくら攻撃をうけてもまいったそぶりのないしもべに感心したように頷くヨミ。 「どうでしょう、ヨミさま。ここはひとつしもべでバビル2世を攻撃しては……」 ワルドが車椅子の上から提案をした。背後にはあいかわらずフーケが控えている。 「ふふふ。わしも今それを考えていた。よし、ドラゴンの攻撃目標をゼロ戦に変更しろ。ロプロスよ、小僧を倒せ!」 「むむ?」 とつぜんロプロスへの攻撃をやめ、こちらにドラゴンが向かってくる。ロプロスが一瞬空中で固まり、遅れてこちらへ向かってくる。 「あの動きは……まさか」 ロプロスと、V2号の編隊が一斉にバビル2世めがけ攻撃をしてきた。 「やはり、ヨミがそこにいるな!ロプロス!」 ヨミに操られたと判断したバビル2世が、あわててロプロスに支持を下す。 ふたたびロプロスの体が硬直し、方向転換する。 「小僧め、気がついたか。だが、それならばこっちには策がある。ポセイドン!」 ロボットに囲まれながら必死の抵抗をしていたポセイドンの動きが止まる。 「トリステインの連中を攻撃しろ!」 地上でロボットの軍団が組みつくのをやめ、ポセイドンを解放した。 「む。まさか!?」 ポセイドンが指先を森に向けた。 「ポセイドン!」 あわててポセイドンに指示をする。ポセイドンが腕を下ろした。 「ロプロス!」 ヨミが叫ぶ。 ロプロスがバビル2世に襲い掛かる。それを必死の旋回でかわすバビル2世。 「くそっ、ヨミめ。ぼくがあやつるしもべを絞らせない気だな。」 V2号から放たれた高熱線を必殺竜鳥飛びで避ける。 「そして集中力を乱し、その隙を狙ってしとめるつもりか。」 ブルーインパルスのような動きでV2号の体当たりをかわす。 「……そういえばルイズは?」 普通の人間なら気を失うような動きの中で考える。 「もっと丁寧に操りなさいよ!」と怒っていたルイズを。気絶でもしたのだろうか。 だが後ろを振り返ることはできない。振り返っている暇はない。 ゼロ戦がいまのところ落ちずに済んでいるのは奇跡でしかない。普通の人間ならばとっくの昔に消し炭になっているはずだ。 その奇跡を起こしているのは何なのか。バビル2世は、自分の左手で光るルーンに気づいていない。気づく余裕がなかった。 「ちょっと、ごめん!」 突然、後ろで透き通るような声が響いた。ルイズの声だ。 「ルイズ、気絶していなかったのか!?」 「してないわよ。うっさいわね。」 ごそごそと座席の後ろから、隙間をくぐって前に出てくる。 「うわっ。あ、危ないぞ。」 ルイズは器用に前へ移動して、バビル2世の前に座った。その手には水のルビーが嵌められ、しっかりと始祖の祈祷書が握られている。 「ちょっと、これをあの戦艦に近づけられる?」 その言葉を聞き、しばらく黙っていたバビル2世が口を開く。 「エクスプロージョン、か。」 一瞬目を丸くしたルイズが、こくりと頷いた。 「そういやあんた心が読めるんだったわね。わかるでしょ。」 「だがあの戦艦を落として、こいつらが動きを止めるかどうかわからない。それにその魔法の威力も不明じゃないか。」 「大丈夫よ!」 ルイズが叫んだ。 「こういうときは、最後に一発逆転の必殺技が出るものなのよ!」 「そうだろうか?」 「そういうものよ!」 根拠のない自信を主張するルイズ。ルイズの頭の中は伝説で一杯だ。伝説の魔法。伝説の虚無。伝説のブリミル…。 その威力を疑う余地はないのだ。 「たしかに、今はほかに方法はない。それに賭けてみよう。」 覚悟を決めるバビル2世。そして機首をレキシントンに向けた。 「ロプロス!おまえはポセイドンを捕まえて、向こうに行け!」 ゼロ戦を追うそぶりを見せていたロプロスが急ブレーキをかけ、あわててポセイドンへ向かった。 そしてポセイドンを捕まえて、遠くへ逃げるように飛んでいく。 「バビル2世め。とうとうしもべによる攻撃を諦めたな。」 逃げ出したロプロスとポセイドンを見て満足そうに微笑むヨミ。 「よし、ドラゴンとサンダーの攻撃目標をゼロ戦に変更しろ!全精力をかけてバビル2世をやっつけるのだ!」 拳を握り締め、叫んだ。 「バビル2世さえ倒せば恐れるものはない!わしが世界に号令するときがやってくるのだ!」 掴みかかるサンダーの腕を避ける。 風石の力により浮遊したサンダー軍団が加わって、バビル2世を追いかける。 それを必死にかわすゼロ戦。ドラゴンは速度が速すぎたおかげでレシプロのゼロ戦を捕まえるには至らなかった。 だが、サンダーの速度はゼロ戦とほぼ同レベル。むしろやっかいな相手といえた。 ギリギリの操縦をするバビル2世の後ろで、ルイズは詠唱を行っていた。 エオルー・スーヌ・フィル・ヤルンサクサ 普通なら舌をかみそうなものだ。かまなくても振り落とされかねないのだ。たいしたものだと舌を巻く。 オス・スーヌ・ウリュ・ル・ラド レキシントンを盾にして、V2号から逃げるゼロ戦。だが、レキシントンからは散弾砲が雨霰とあびせられる。 「精神動力だ!」 散弾が全て明後日の方向へ飛んでいく。だが散弾は次から次へと襲い掛かってくる。使いすぎればどうなるかわからないのだ。 ベオーズス・ユル・スヴェエル・カノ・オシュラ 精神動力をフルに使った結果、なんとか散弾の嵐の中を抜け切った。だが、その先にはドラゴンが炎を吐き出さんと待ち構えている。 慌てて操縦かんを倒すバビル2世。ゼロ戦が唸りをあげて横滑りしていく。 ジュラ・イサ・ウンジュー・ハガル・ベオークン・イル…… 長い詠唱の後、ついに呪文が完成した。 その瞬間、ルイズは己の呪文を理解していた。 あらゆる人間を、ものを、巻き込む強力な呪文を。 選択は二つ。殺すか、殺されるか。破壊すべきは何か―――。 ルイズは、己の衝動に従い、宙の一点めがけ、杖を振り下ろした。 「なんだ……あの光は……」 樊瑞はよろよろと身体を起こす。背中には血が滲んでいるが、それを服で縛って無理矢理止血している。 「まるで……太陽ではないか。」 現れたそれを見て、樊瑞は呟く。 なにかとてつもなく神聖なものを見た気がして、気がつくと樊瑞は再び、地面に跪いていた。 「むう。これは……!?」 残月が叫んだ。突如現れたそれは、ロイヤル・ソヴリンをつつみ込んでいくのだ。 「核……いや、だが、違う……」 ショウタロウが全てを焼き尽くすという、広島と長崎に落ちた恐怖の名を呟く。 「……きれい」 狂気に満ちた瞳で、シエスタは笑った。怖いよ、君。 アニエスは、それを見ながら思い出していた。 「あなたにはしばらく後、祝いの日を迎えんとするとき、転機が訪れるでしょう。南へと向かうことになるはずです。南の地で、光を見るときに、恐れ退く ことがなければ、あなたの悲願を叶える道は開けるでしょう。」 孔明と名乗った男は、たしかにそう言った。 祝いの日……結婚式。 南……タルブ草原。 その予言はことごとく的中していた。 そして、その最後のキーワードが目の前に現れたのだ。 「ダングルテール……」 ギリッと唇をかみ締め、呟く。その顔には、喜びとも怒りとも取れる表情が浮かんでいた。 アンリエッタは信じられない光景を目の当たりにした。突如現れた竜、巨人、そして戦艦レキシントンが光の玉に包まれていく。 上空に突如現れた光の球。まるで太陽のようなそれは、膨れ上がって敵を飲み込んでいく。 ユニコーンがおびえ、首を振る。 「大丈夫よ、大丈夫…」 ドレスを握り締め、呟く。それはユニコーンを落ち着けるためではなく、自分に言い聞かせたような…そんな声であった。 「ぬぅ!」 「あ、あれは……」 ラ・ロシェールに向かう山中。ここまで逃げてきていた二人が同時に唸る。 「見たか。」 「うむ。」 中年は咥えていたものを地面に落とし、足で踏みにじる。出ていた煙が消える。 「間違いない。あれは全エネルギー停止現象……。」 「アンチ・シズマ・フィールドの光……。」 「なぜあのようなものが……。」 うぬぬ、と老人が光の球を睨みつける。 男たちの表情は、光ではなく闇を見たように――冷たく険しいものであった。 前へ / トップへ / 次へ