約 1,037 件
https://w.atwiki.jp/true_tears/pages/416.html
比呂美と眞一郎……そして朋与の運命の日から、数日が過ぎた。 朋与は結局、あの日から病欠ということで学校を休み、二人と顔を合わせることは無かった。 比呂美が部活でキャプテン代行を務めた以外は、普段と変わらない日常が流れ、そして日曜日がやってきた…… ………… ブラインドが開くシャッという音と、その隙間から差し込む光が、眞一郎に目覚めを強要した。 (休みなんだから……まだ寝てたっていいだろうに……) どうせ母だろうと見当をつけると、眞一郎は「ううん…」と低く唸って侵入者の要求に抗う。 昨晩は新作の下書きに夢中になって、深夜の四時まで作業をしていたのだ。 今が何時かは知らないが、まだ起きるつもりはなかった。 ………… …………パラッ………… ………… 作業机の方から、画用紙をめくる音が聞こえる。 (……ん……なんだよ……) 例え母親でも、作品に手を触れられるのは良い気分がしなかった。 眞一郎は寝返りをうって、重い瞼を開けると、机の前にいる人物に抗議の視線を送る。 「起きた?」 眞一郎の目覚めに気づき、声を掛けてきたのは母ではなかった。 ストーリー順に並べておいた下書きを、一枚一枚、ゆっくりとめくっている比呂美の姿が目に入る。 こちらを見ることもなく、できたての話を読むのに夢中になっている比呂美。 眞一郎は身体をベッドから起こし、眼の辺りを擦りながら訊いた。 「日曜に来るなんて、珍しいじゃないか」 休日は経理の仕事もないので、比呂美が朝から仲上家に顔を出すことは殆どない。 「うん、ちょっとおばさんに教えてもらいたいことがあって」 そう言いながら、比呂美は下書きをめくる手を止めない。 味噌汁のダシの取り方が何とか…と言っているが、理由は別にありそうだった。 なんだろう?と思い、眞一郎は、比呂美が口を開くのを待つ。 「…………あのね……」 「ん?」 眞一郎が小首をかしげたところで、会話は止まってしまった。 『あのこと』だろうか?と少し不安になったが、自分がしっかりしなければとも思う。 だが、二人が結ばれてから、まだ数日しか経っていない…… 『結果』が出るには早過ぎる気もする。 「……身体、調子悪いのか?」 問い掛ける眞一郎に、比呂美は少し驚いたような顔を向けてきた。 「……あぁ…違うの。そっちは平気よ。……一昨日…生理来たし……」 若干モゴモゴと口篭りながら、比呂美は新しい命が宿らなかったことを報告する。 覚悟が空振りして眞一郎は拍子抜けしたが、二人の為には、今はそれで良かったのだと思い直した。 (……?… それじゃ何なんだ?) 相変わらず比呂美は『なにか』言いたげな様子なのだが、それほど深刻に悩んでいるようにも見えない。 しばらく、迷いを含んだ視線をこちらに向けていた比呂美だったが、「やっぱりいい」と下書きに目を戻してしまう。 「この新作、猫が主人公なんだ」 「え? ……あぁ……」 一昨日に思いついた、まだ題名も決めていない話。物語の主役は、旅をする一匹の牡猫だった。 ………… そのネコは、せかいじゅうを旅していました およめさんをさがす旅です ネコは《ノラネコ》なので、なまえはありません はやくおよめさんを見つけて、じぶんをなまえで呼んでもらうことが、ネコの夢でした あるとき、ねこは海岸を旅していました そして、さみしそうに泣いているカモメの女の子にであいます 《かわいそうなカモメさん、きみに涙はにあわないよ》 ネコは涙をなめてあげましたが、カモメの女の子はなきやみません ………… 物語はそんな風に、ネコが旅先で色々な動物の女の子に恋をする、という形で進んでいく。 だが、結局ネコは、女の子が好きな相手とのキューピッド役を務めて、彼女たちの元を去っていくことになる。 そして紆余曲折の末、独りで最初の町に帰ってきたネコは、防波堤に登り、空に向かって泣く…… 「『ぼくはひとりだ ぼくはひとりなんだ だれもぼくの名前をよんでくれないんだ』……か……」 ラフスケッチの最後の一枚を読み終えた比呂美は、絵本の世界に入り込んでしまったのか、とても悲しげだった。 「……悲しいお話…… 眞一郎くんらしくない……」 作家の端くれとしては、完成していない作品を口頭で説明するのは如何なものかと思う。 だが『一番のファン』である女の子が、自分の絵本で悲しい顔をしていることに、眞一郎は耐えられなかった。 「それで終わりじゃないんだ。結末はまだこの中」 そう言って人差し指で自分の側頭部を突っつき、昨夜描ききれなくてさぁ、と眞一郎は笑う。 「…………」 「…………比呂美、どうした?」 机に視線を落とす比呂美の表情は、薄曇りのまま変わることが無かった。 そして次に比呂美の口をついて出た言葉が、眞一郎に彼女の心が感じたモノを悟らせる。 「この子、朋与の……」 「…………」 その指摘に、今度は眞一郎が口を噤む番だった。 さすがだ、と思う…… 比呂美が見抜いたとおり、ネコのモデルは朋与の愛猫・ボーだった。 話すのを止めた眞一郎の様子を知るのが怖いのか、比呂美は視線を机に向けたままでいる。 だが、重苦しくなるかと思われた空気は、眞一郎の発した言葉で吹き飛んだ。 「そう。そいつのモデルは黒部ん家のネコ。そんで……それはアイツの話」 「!」 弾けるように、比呂美は眞一郎に向き直った。 眞一郎は『何も隠す事なんか無い』という風に、晴れ晴れとした顔をしている。 ……キョトンとしている比呂美を真っ直ぐ見つめながら、眞一郎は続けた。 「アイツがくれた物、教えてくれた事、……形にして残したいって思ったんだ」 「…………朋与のために?」 その問いに眞一郎は、「アイツはそんなこと、望む奴じゃないだろ」と言って、首を横に振る。 「俺の中のケジメっていうか… 俺、バカだから、描いとかない忘れるっていうか……」 「プッ…… 何それ……フフフ…」 いつの間にか比呂美の顔は霧が晴れ、笑顔になっていた。 …………伝わったな、と思う………… それから眞一郎は困ったような顔で「笑うなよ」と抗議をしたが、暴走をはじめた比呂美の腹筋は止まらない。 やれやれ……と苦笑しながら『笑い転げる美少女』を観察していると、対象の動きが突然、ピタリと静止した。 (??) 再び眞一郎に向けられた比呂美の顔は、まるで憑き物が落ちたような、透明な微笑みをしている。 「私が怒るとか…思わなかったの?」 「うん。全然」 間髪入れずそう言い切る眞一郎を、一歩近づいてきた比呂美の両腕が、包み込むようにして抱きしめた。 もう言葉はいらないな、と感じた眞一郎は、そのまま首を伸ばして、比呂美の唇を求める。 …………ペチッ! 目を閉じてキスをねだる眞一郎の額に、弾けた比呂美の指が直撃し、絆創膏の横に小さな赤い痣を作った。 「痛っ! ……もう、なんだよ~」 「早く起きなさい。休みだからってダラダラしない!」 そう言ってフフッと笑うと、比呂美は戸口をくぐって階下へと降りていってしまう。 「ま、待てよ」 『おあずけ』を喰らった眞一郎は、新しい痛みを擦りながらベッドを飛び出し、比呂美の後を追った。 洗面所で軽くうがいをしてから居間の戸を開けると、いつもなら上座で新聞を広げている父の姿が無かった。 食卓の上にも、一人分の朝食しか用意されていない。 「母さん、比呂美の分は?」 台所の気配にそう声を掛けてみると、引き戸が反対側からスッと引かれ、その比呂美本人が顔を出した。 「今 何時だと思ってるの? 私はもうとっくに頂きました」 「あれ? お袋もいないのか?」 比呂美の話では、一時間ほど前に二人で出掛けてしまったらしい。 挨拶回りか何かか?と想像しながら、眞一郎は朝食に箸をつけ始める。 「じゃあ、私いくから。後片付け、自分でしてね」 「え!? 何だよ、それ」 お茶くらい付き合ってくれると思っていた比呂美は、すでに帰り支度を済ませて、玄関側の戸口に回っていた。 用事があるから、と素っ気無く告げ、比呂美は戸をピシャリと閉めてしまう。 (……話があるんじゃないのかよ……ったく……) どうやら本当に、母から味噌汁の味付けを習いに来ただけらしい。 恋人同士なんだから、嘘でも『あなたの顔を見に来た』くらいは言って欲しいものだと思いつつ、お碗にお茶を注ぐ。 微かな苛立ちを感じながら、眞一郎がお茶漬けを胃袋に流し込み始めたとき、閉じられた戸板が再び開いた。 「……ん?なんだ、忘れ物か?」 冷たくし過ぎたと反省したのだろうか。 肩越しに振り返って見る比呂美の様子は、どこか神妙だった。 「…………もしかして……デートとかするつもり……だった?」 「え??」 謝辞の気持ちから、想像が大きく飛躍してしまった様だ。 比呂美の脳内では『眞一郎は今日、自分をデートに誘うつもりだった』という事になっているらしい。 「いや…別に。俺も今日、用事あるし」 ……決して『お返し』という訳ではない。本当に予定があるので、眞一郎は正直にそう言った。 「………… あっそう! じゃ、私いくわ!」 一際大きく雷鳴が轟いたかと思うと、今度はドンという轟音を立てて戸が閉まる。 ……こういう面倒なところも可愛いよなぁ……などと考えながら、眞一郎は立ち上がって比呂美を追った。 「怒ったのか?」 ブーツを履いている比呂美を玄関で捕まえ、眞一郎は訊いた。 「別に。 ただ、言われた事をそのまま返してくるなんて、子供だなって思っただけよ」 比呂美はおとなしそうでいて、結構、気性が荒くて怒りっぽい。 だが、それは甘えの裏返しで、その本当の顔を見せるのは、自分と母、そして朋与くらいであるのも分かっていた。 頼られている実感は嬉しくもあるが、やはり、誤解は早く解消せねばと思う。 「用事があるのは本当なんだ」 と抗弁する眞一郎をキッと睨みつけ、「何の用事!」と問い詰めてくる比呂美。 本当は夜になってから話すつもりだったが、こうなっては仕方が無かった。 前触れもなく比呂美の上体を抱きしめ、その耳元に眞一郎は囁く。 …………これから行く場所、そしてこれから会う人たちのことを………… ………… 眞一郎の話を聞き、すっかり怒気が抜けてしまった比呂美は、「私も一緒に行く」と言い出した。 だが、眞一郎は首を縦には振らない。 「一人で行きたいんだ。 二人で行くのは……まだ早い」 それに、そっちにも約束があるんだろ?と問い掛ける眞一郎に、比呂美は短い逡巡のあとで、静かに頷いた。 比呂美が普段の落ち着きを取り戻したことを確認し、眞一郎は彼女を解放する。 「夜に……こっちの用事、何なのか話すから」 比呂美はそう告げながらブーツを履き終えると、クルリと眞一郎に向き直って瞼を閉じた。 なんだよ、と惚ける眞一郎に、「ん」と唇を突き出して『お出掛けのキス』を要求する比呂美。 「大胆だぞ、お前」 「いいじゃない。……ふたりっきりなんだしさ」 それもそうだ、と呟いて、眞一郎は比呂美の瑞々しい膨らみに、自らのそれを甘く重ねる。 従業員の少年が中庭からそれを目撃し、硬直している事に二人が気づくのは、それから二分後のことだった。 つづく
https://w.atwiki.jp/pikatyuunozinsei/pages/42.html
891 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/25(月) 00 59 24 ID ??? ディグダの穴を抜け、ハナダの北にあるというポケモンコレクターの庭を目指す。 途中、ニビシティでは人間の家の玄関や街の木々にキラキラ光る飾り付けがされていた。 そうか…確か今日はクリスマスとかいう日だったな。 「うわぁ、綺麗ね~!」「すごいですね!」「きらきら~。」ミミロップ達がはしゃぐ。 「…騒ぐな、人間共に見つかるぞ。」「あ、そうだった。ごめ~ん。」 「それにしても人が多いですね。」 こんな日のせいか夜だというのに街には人間が出歩いている。 「いつもより街が明るいわね。」 闇に紛れようにもあの光る装飾のせいで難しい。 「どうするの~?」 「むう…。」どうしたものか……。 「ねぇ、ピカチュウ。」 策を考え黙っているとミミロップが話し掛けてきた。 「何かいい案でも浮かんだか?」 「ええと、その…今日は街を通るのは難しそうだし、それに折角のクリスマスだし…」 ミミロップはもじもじしている。 「…何だ。」 「ふ、ふたり…い、いや、みんなでパーティーでもどうかなーって。」 ………。 「却ッ…」 「あ、それいいですねー。」「たのしそう~!」 ………。 「ねぇ、みんなもああ言ってるし…どうかな?」 やれやれ…。 「わかったわかった。好きにしろ。」「やった~!」 「じゃあ、仮拠点に戻ってやりましょうか。」「ムウマージ、あのキラキラしたのちょっととってくる~!」 …まあ、たまにはいいか。 メリークリスマス 892 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/25(月) 18 55 16 ID zEpMIDjJ 保守 893 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/25(月) 20 09 40 ID YgOqpR+O 「クリスマスケーキです~」 「もぐもぐ」「まいう~」 「ピカチュウ、はい、あ~ん」 「馬鹿…自分で食える///」 「またまたー」 「あ、そういえばみんな、これクリスマスプレゼント」 ミミロップは皆にプレゼントを用意していたようだ。 「はい、ロゼリアにはこれ」 「…これは?」 「それはとても珍しい光の石。お守りに持っておいて」「ありがとうございますー」 「…で、ピカチュウには…」 「…チュッ」 「ば、ばかばかばかばかばか…何をするっ!?」 「私からの最高のクリスマスプレゼント」 「お~!」 「ひゅうひゅう~」「まさにクリスマスの夜ですね~」 「ま、まったく…/// お前ら、盛り上がるのはいいが程々にしろよ。 明日は朝一番に出発するからな」 クリスマスの夜は更けていった 894 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/25(月) 20 11 08 ID ??? 895 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/25(月) 20 12 27 ID ??? 893 GJ(*´Д`) 896 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/25(月) 21 13 59 ID ??? 超GJ!! メリークリスマス 897 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/25(月) 21 42 01 ID ??? くう~、さっきは油断した!まったく…なぜ突然あ、ああああんな…を…。 「えへへ~…。」 そういえばミミロップの顔が赤い。ん…?少し酒の匂いが…。 「あはは~、お酒って美味しいれすね~。」 「ほわわわ~ん。」 ロゼリアとムウマージがシャンパンの瓶を持ってくるくる回っている。 あ れ か ! まったく…ミミロップめ、酔いに任せて…あ、あんなことを…。 ええい、さっさと忘れるとしよう! 「ロゼリア!それの中身を俺にもよこせ!」 「ピカチュウさんも飲みますかぁ~?あはは!」 …………………… 「ふぅ…。」 飲んでも忘れられない…。 ミミロップは酔い潰れたのか寝ている。ムウマージはロゼリアとまだ騒いでいるようだ。 「あれ~?ピカチュウさん顔真っ赤ですよぉ~?ど~したんでぇすか?あはははは!」 酔っ払ったロゼリアがからんでくる。 「…ちっ、何でもない、少し飲み過ぎただけだ。少し夜風にあたってくる。」 あ~!俺は今どうかしている!頭を覚まさなければ! 898 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/25(月) 21 43 28 ID ??? ディグダの穴の外に出る。ひんやりした風が頬を撫でた。 「ふ…。」 酔いは大分覚めたな。 …焼けたトキワの森を見る。 ……………。 物思いにふけっていると後ろから肩をポン、と叩かれた。 「…大丈夫?」 後ろを振り替えるとミミロップが立っていた。 「お前か…。」 「隣、いい?」 「す、好きにしろ。」 …。 「さ、さささ先程の無礼はす、すぐに忘れてやる。お前も自分のやったことを忘れるがいい!」 「…?何の事?」 どうやら覚えていないようだ。ほっ…。 「な、ならばいい…。」 899 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/25(月) 21 45 06 ID ??? 「残念だったね、森…。」 ………。 「別に…一番長くいた所、と言うだけだ。未練は無い。」 「本当にそう思ってる?」 「…ああ。」 「…ふぅん。」 …………。 「…明日は早い。先に戻れ。俺はもう少し風にあたる。」 「…無理、しないでね。」 「大丈夫だといっているだろう。」 「うん…。」 ミミロップはディグダの穴に戻っていった。 …………………。 900 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/26(火) 00 29 33 ID ??? ほしゅしゅ 901 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/26(火) 15 47 01 ID ??? 保守 902 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/26(火) 17 30 05 ID ??? ほっしゅ!ほっしゅ! 903 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/26(火) 22 16 17 ID dSqaO6+O 今1から読んだ… 皆ありがとう… よいお年を!!GJ 904 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/27(水) 12 29 51 ID ??? ぉぅぃぇっ!ほっしゅ! 905 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/28(木) 01 03 57 ID ??? クリスマス最高だぜ!GJ 906 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/28(木) 20 44 43 ID ??? 保守 次スレってどうする?? 907 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/28(木) 21 58 28 ID ??? ほしゅほしゅしゅしゅしゅすyyすhjすんhそ 908 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/29(金) 07 52 47 ID ??? 906 神作者が降臨しない限りスレが進まないだろうから 980あたりでよくない? 909 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/29(金) 11 10 05 ID ??? 908 それもそうだな 神よこい 910 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/29(金) 11 18 36 ID ??? 保守ageヒャハ! 911 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/30(土) 01 53 53 ID ??? 保守 912 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/30(土) 07 25 35 ID ??? ほっしゅほしゅ!!! 913 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/30(土) 11 05 16 ID ??? 保守ですぜ! 914 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/30(土) 12 49 38 ID ??? お祭り騒ぎはおさまり、皆は酔って寝ている。 穴に戻ってきたピカチュウは手に石を持っていた。 キラリと光るその石をミミロップの側に置いた。 「・・・。」 ピカチュウは自然と顔を赤らめていった。 ピカチュウは横になった。 そしてこれからの事、シンオウのドンカラス達のこと。そして・・。 いろいろな事を考え、眠りについた。 そして朝。 915 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/30(土) 21 29 04 ID ??? GJ! 916 :名無しさん、君に決めた! :2006/12/30(土) 23 32 01 ID ??? おつ!! 917 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/01(月) 00 17 23 ID ??? 「あけましておめでとうごぜぇます。」 「宴会の様子はまた後で書くって言ってたお!」 918 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/01(月) 00 43 27 ID ??? 皆あけおめ!! 917 期待してます 919 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/01(月) 03 39 47 ID ??? あけおめ保守 920 : 【吉】 【368円】 :2007/01/01(月) 22 20 03 ID ??? 保守ります 921 :ぐっさん :2007/01/02(火) 00 04 53 ID CPpXax9p 早くつづきよみたい 922 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/02(火) 00 44 44 ID ??? ゲンガーの人生<小ネタ・進化>第1章(最終章)「因縁の対決 VSザングース【序章】」 さて、前回は森の洋館にビリリダマを放り込もうとして失敗したゲンガーだが、 その後修行を繰り返してとうとう正月となった。しかし正月といっても暇である。 皆さんの世界では塾やら部活やらもこの日では休みだし、勿論普通の奴は 修行とかなどする気が起きない。彼もその一人である。さて、今回はそのゲンガー様のお話。 平成19年1月1日 某時刻 ロストタワー 「ケッケケ、今日は正月だぜ。今度はどうやって突撃するか…いい案あるか?」 「正面突撃はどうでしょうか?オヤビン」「お前は10万ボルトを食らいたいのか?ゲンガーさまどうします?」 んー…と、ゲンガーが考えて2分後。ゲンガーが口を開きだした。 「あいつらの事だからきっとパーティでもしてるぜ…その隙を狙って忍び込みビリリダマを!」 「流石、ゲンガーさま!」 「ビリリダマといえばあの時言いたい事があったんですが…。」「…なんだ?」 「あの時、皆でビリリダマを仕掛けにいきましたがあの時は確か12月24日でクリスマスの1日前ですよ。」 「…ウゲゲッ!しまった…どーしてそれを教えてくれなかったんだ!」 「ケケッケ、子供みたいな間違え…オヤブンは馬鹿にも程があるぜ!えっ!う゛っ。すみませんでした。」 どうやらゲンガーにつねられたようだ。可愛そうなゴーストである。 「あまりにも張り切ってたもんで…言いにくかったんです。お前もそうだろ!」 「…知らなかった。オヤビンがそんな事を間違えるなんて…」「…」 場は沈黙した。――さてゲンガーの作戦を簡単におさらいをしよう。 森の洋館に突撃し隙を狙ってビリリダマを入れてドカンという子供でも思いつく作戦である。 こんな役に使われるビリリダマは可愛そうである。彼はモンスターボールに間違えられるらしいが 大きさまるっきり違う。本当に可愛そうである。さて今回の話の本題は、 可愛そうな奴と可愛そうな奴が激突する話である。 923 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/02(火) 01 11 09 ID ??? ぼっ゙じゅ゙! 924 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/02(火) 01 21 00 ID ??? 平成19年1月1日 某時刻 森の洋館 「ゴースト共…、準備はいいかー?」「「「アイアイサー!」」」 「じゃあいくぜー!」「……」 ドアには鍵がかかっていたようだ。 「ケケケ…そうきたか。俺には(ゴースト)考えがあるぜ!俺に任せな、オヤブン!」 「あっけろ!あっけろ!さっさとあっけあっけろー!」「なるほど…騒音攻撃か。お前も中々やるぜ!お前等もやるぞ!」 ゲンガー達が騒音攻撃をしようと思った時、ヤツが出てきた。そう…ヤツである! 「さっきから五月蝿い。何様でござるか?…あの時の…!」 「テメーは……誰だったけ。」「そんな…ひどいでござる…。」 ザングースはゲンガーからも忘れられたようだ。可愛そうである。 「待て…今思い出すぜ…。」「まってください、オヤビン!」「ん…?」 「この前、オヤビン【あん?思い出せねえなら大した事じゃねえだろ。そのまま忘れとけ!】 とかいってたじゃないですか。多分大した奴じゃないっすよ!」 ゴーストにまで言われたようだ。そんなこんなで10分後、ゲンガーは思い出したようだ。 というわけでタイマン勝負の因縁の対決をする事になった。 「ケケッケ、素早さはおれさまの方が早い。また眠らせてやるぜ!」 ゲンガーが催眠術をかけようとしたその時、目の前にザングースが爪を向けた。 「残念だがそうはいかないでござる。」「そ…そのスカーフは!」 そう、こだわりスカーフである。あの時ジバコイルが落としていったのか。 「シャドークロー!」「ウゲゲッ!」 終わったか…そう思ったザングースだが簡単にやられる程ゲンガーは弱くは無い! 「ケッケケ!残念だったな…。」 「な…なぜ立ち上がれるでござるか?!」 なぜゲンガーは立ち上がれたか?後半へ続く。 925 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/02(火) 04 50 20 ID ??? 時は少し遡り十二月三十一日、シンオウのハクタイの館にて…。 洋館の食堂にドンカラス他、ハクタイの館に住むポケモン達が集まっていた。 ポケモン達はなにやら忙しそうに、料理を運んだり食堂を飾り付けたりしている。 ドンカラスは食堂のテーブルの上に乗り、その指揮をとっているようだ。 「もう少しで今年も終わりですぜ!さっさと準備しやがれってんだ!!」 「イエッサー!」 「いい匂いがするお~…。」 「そこ!つまみ食いすんじゃねえ!」 こっそり料理をつまみ食いしようとしていたビッパの額をドンカラスが嘴でガツンと突く。 「お゙っ!い、痛いお!少しくらいいいと思うお…ケチだお…。」 「少しくらい我慢しなせぇ。あ~!おい、ゴルバット!その飾りはもう少し上だ!上!」 「わ、わかったキィ。(…まったく、注文が多いオッサンだっキィ。)」 ケチをつけられたゴルバットはぶつぶつ文句を呟きながら飾りなおす。 「…おい、聞こえてやすぜ。あっしはまだ若いってんだ!」 ドンカラスは羽を拳のように器用に握り、ゴルバットの頭をゴツンと叩いた。 「あ痛っ!じ、地獄耳だっキィ…。」 何だかんだで準備は進む。 926 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/02(火) 04 51 21 ID ??? そんなこんなで準備をしていると、洋館の入り口の扉をドガッと乱暴に蹴り開ける音がした。 「ああ?なんでえ!?」 ドンカラスが様子を見に行くと、そこにはマニューラと三人のニューラの姿があった。 「ヒャハハハハ!勝手に来てやったぞ糞カラス!」 「オレたちも誘えっつーの!」「あたしらに黙ってこっそりやろうとしても無駄よ。」「カーラースくーんあーそーぼ!ギャハハ!」 「ちっ、またてめえらか糞ネコ供!クリスマスの時といい、どっから祭りの匂いを嗅ぎつけて来やがるんでえ!?」 悪態をつくドンカラスを無視しマニューラ達は勝手に上がり込みはじめる。 「それじゃ、お邪魔するぜ!ヒャハ!」 「上がらせてもらうっつーの!」「それにしても相変わらずボロい館ね…。」「やーい!お前んち、おっばーけやーしきー!ギャハハ!」 「おいっ!誰も上がっていいとは……ちっ、準備の手伝いくらいはしやがれよ糞ネコぉ!」 「へーへー。」 927 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/02(火) 11 45 25 ID ??? ネ申スレ保守(´・ω・`) 928 :名無し :2007/01/02(火) 15 33 40 ID CPpXax9p うおーーーー楽しい物語だぜしかも姉がマンガ書いてやがる!!=ファン 929 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/02(火) 16 39 55 ID hDaT4GrK ポケモン初めたんだけど努力値ってあるじゃん、あれってレベル1のポケモン が努力値ため方なんだけど、どうすればいいですか?未熟なのでおしえてください 930 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/02(火) 17 39 43 ID ??? 人 (__) \(__)/ ウンコー! ( ・∀・ )  ̄ ̄ ̄ 931 :名無し :2007/01/02(火) 17 58 03 ID 6zcAj+dU 930さん。ウ○コじゃなくてせめてかがみもちにしろよ!! 932 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/02(火) 18 03 14 ID ??? ドウモ~~~ッ!!フッジッ/^o^\サーン♪フッジッサーン~~~ッ☆☆/^o^\ 私は37歳のフッジッサーンしてるのぉ~~~っ♪/#^o^#\ うーんとー、私メル友がすっごくすっごく欲しくってー、/^o^\フッジッサーン 探してたら/^o^\フッジッサーン/^o^\フッジッサーン!☆彡/^o^\☆彡/^o^\☆彡/^o^\☆彡 素敵Σ/^o^\フッジッサーン!な掲示板♪を発見!!!!/^o^\""" フッジッサーン え?くれないのぉ~?/^o^\そんなのフッジッサーン♪/^o^\フッジッサーン や~~、フッジッサ━━━/^o^\━━━ン なってくれなかったら、/^o^\ 勝フッジッサ-ン! /^o^\フッジッサーン ☆○/^o^\oフッジッサーン ぱ~んち、☆/^o^(○=/^o^\o バコ~ン!!♪/#^o^#\フッジッサーン /^o^\=◯)^o^\ /^o^\フッジッサーン ゛o/^o^ \oo/ ^o^\)o″フッジッ!! サーン!! 素敵/^o^\フッジッサーンな掲示板♪フッジッサ━━━/^o^\━━━ン を発見!!!!/ ^o^\//""" パチパチパチ /^o^\きゃ~~/^o^\フッジッサーンやられた~~/o^o^\o ドテッフッジッサーン フッジッサ━━/^o^\━━ン! /^o^\←フッジッサーン。。。。・゜゜・o/^o^\o・゜゜・。フッジッサーン /^o^\ フッジッサアアアン! Σ/^o^\フッジッサーン 933 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/02(火) 18 05 02 ID ??? 黙ってスルー 934 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/02(火) 18 30 10 ID ??? 930さん。名○しじゃなくてせめてsageにしろよ!! 935 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/02(火) 23 18 25 ID ??? 神スレほしゅ 誰か漫画化してくれないかなぁ(ボソ あ、いや、なんでもない。言ってみただけなんだ。 936 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/03(水) 00 55 36 ID ??? 保守 937 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/03(水) 08 29 57 ID ??? 保っ守 938 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/03(水) 14 53 36 ID ??? 保守 939 :L :2007/01/04(木) 00 13 06 ID 7ldLmwdU 935 同意 だが、誰が書き誰が出版する? 940 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/04(木) 04 43 53 ID ??? 誰か~ 絵が得意な方、ぜひ描いてください 941 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/04(木) 21 22 39 ID ??? 保守 942 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/04(木) 21 57 09 ID ??? ピカ「アッ イク イクーーー」 943 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/04(木) 23 39 32 ID ??? 保守 小説、絵のどちらか神が降臨するといいな 944 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/05(金) 03 47 20 ID ??? ところかわりカントーのディグダの穴。 ピカチュウ達は目的地のポケモンコレクターの家に行く旅の支度をしていた。 「折角、もうすぐ新年だってのに私達は旅に出るのね~…。」 ミミロップは袋に道具を詰めながらぶつくさ文句を言っている。 「うるさい。ついこの間、クリスマスのパーティーなどと言い、騒いだばかりだろう。」「ちぇっ。」 「こんばんは。みなさんお揃いかしら?」 そんな所にミロカロスが突然たずねて来た。 「!ミロカロス…。」「な、何しに来たのよ~?」 「ふふ、シンオウの洋館でドンカラス達が楽しそうな年越しパーティーをやろうとしていましたの。そこにあなた達もお連れしようと思いまして。」 「え~?ドンたちずるい~。」「でもどうやって行く気ですか?ここからでは遠いし絶対間に合いませんよ~?」 「それは、ひ・み・つですわ。」「何よ~!それ!」「(空間の力を使うつもりか…?)」 ピカチュウはイライラしながら言う。 「…おい、勝手に話を進めるんじゃない。まだ行くとは言っていないだろう。ただでさえ予定が狂わされているんだ、これ以上余計な時間を…」 「まあまあ、いいではありませんか。折角のイベント、楽しまなきゃ損ですわよ? さて、移動の方法を見られるわけにはいきません。少しの間、あなた達には眠っていてもらいますわね。」 ミロカロスの目が怪しく光る。 「おい、待っ…。」 …ピカチュウ達は眠ってしまった。 945 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/05(金) 03 48 51 ID ??? もどり、ハクタイの館。 パーティーの準備はもう済んでいるようだ。 「さて、後は年が明けるのを待つだけでえ。クァカカ!」 「「「かんぱ~い!」」」 ポケモン達が楽しそうに騒ぐ中、エンペルトが不安そうに、上座にどかっと座り酒を上機嫌そうに飲んでいるドンカラスに近づいていき小声で訪ねた。 「(うわ、酒臭いポチャ…。)ドン、大丈夫ポ…ごほん…か?ボス達がカントーで頑張っているのにこんなことしてて…。」 ドンカラスは上機嫌なまま答える。 「大丈夫だってんだ。こんなめでてぇ日だ、ボス達も楽しくパーティーをやってることでしょうぜ!」 「(あのせっかちで真面目なボスがそんなことやるとは思えないポチャ…。)もうどうなっても知らないポチ…よ。ボクは止めたからな。」 「大丈夫、大丈~夫!ボスも今ごろは酒によって、その勢いでミミロップの姐さんとあんなことやこんなことを…クァカカ…」 バチチィッ!バリバリィッ!突然、ドンカラスに電撃が放たれる! 「あぎゃぎゃぎゃぎゃっ!…だ、誰でぇ!」 「…き・さ・ま・らぁっ…!」 「げ、げげぇーーーっ!?ボ、ボボ、ボボボスッ!?!!?!」 946 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/05(金) 03 50 06 ID ??? 「誰が酒に酔ってミミロップと…だとぉ…!?それに何だ!?この洋館の浮かれきった状態は…!?」 ピカチュウは怒り、電気を纏いバチバチと音をたてている。 「ク、クァハ…クァハハ…いや…そのあっしは…。え~… 「「「ご、ごめんなさい!すいませんでした~!!申し訳ない…。」」」 激怒するピカチュウにドンカラス達は土下座して謝る。 「(だからボクは止めたんだポチャ…。)」 ――――― ピカチュウは大きなため息をつく。 「はぁ…もういい。呆れて何も言えん。今回は許してやろう。」 土下座していたドンカラス達が一斉に頭を上げた。 「い、いや本当にすいやせんでした。ささっ、こちらへどうぞ!」 ドンカラスは今まで自分が座っていた上座の椅子を羽でささっと払い、ピカチュウを案内する。 「情けないポチャ…。」 947 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/05(金) 03 52 14 ID ??? 「さ、さあ、姐さん達もこちらへ!」 ドンカラスは今まで座っていたポケモンをどかし、ピカチュウの座る上座に近い席を譲らせる。 「あ、ごめんね~。」「それじゃ遠慮無く…。」「ぼわ~ん。」 食堂はシーンとしている。ドンカラスが恐る恐るピカチュウに訪ねた。 「あ~、それで、その…宴会の続きは…。」 ピカチュウはやれやれといった感じで答える。 「…好きにしろ。」 「「「イヤッホォォウ!」」」 ピカチュウがそう言うと、またポケモン達は楽しく騒ぎはじめた。 「やれやれ…。」 948 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/05(金) 03 54 41 ID ??? 駄目だもう眠い…続きはまた明日…。 949 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/05(金) 18 16 39 ID ??? 神キター!! 超GJ! 950 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/05(金) 20 10 43 ID ??? GJ!! これからも宜しくな。 俺文才無いしww 951 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/05(金) 21 33 19 ID ??? 保守 952 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/05(金) 23 22 22 ID ??? 保守 953 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/06(土) 00 52 42 ID ??? 保守 954 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/06(土) 15 45 10 ID ??? 保守 955 :場所間違えた :2007/01/06(土) 22 31 12 ID ??? ゲンガーの人生<小ネタ・進化>第1章(最終章)「因縁の対決 VSザングース【後編】」 さて、何故ゲンガーは生きていたのか。こういう時には必ず解説キャラ、三沢っちが現れる。 「ケケケ、オヤブンの気合のタスキだぜ。」「流石オヤビン!」 「っく…ピンチでござる。」 「ちょちょいと眠らせてもらうぜ!ケッケッケッケ。」 ゲンガーの催眠術でザングースは眠ってしまった。 「ピカチュウの技を決めさせてやるぜ…10万ボルト!」 「ぐはあ!うが…はっぐぅ…!」 ザングースはゲンガーの10まんボルトで起きた。 得意な技じゃないためか致命傷までにはならなかった。 「これ以上ダメージを受けるのは危険だ。これで決めさせてもらうぞ!ブレイククロー!」 「ケッケケ、そんな技くらわねぇーな。シャドーボール!ってあれ?」 「っくそー!シャドークロー!」「乱れひっかき!」「したでなめてやる!」 ………私たちはついつい大事なことを忘れてしまう。ここにもまた1つ 「お雑煮が1つ余ってるお。多分作りすぎた体お。勿体無いから僕が食うお!」 ここにもまた1つ 「ぷぅ・・・テレビの中でネズミ共を待ってるのに来ないなんてネズミ共臆病者だなー。」 956 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/06(土) 23 06 49 ID ??? おぉ!!GJ! 957 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/06(土) 23 56 55 ID ??? 保守 958 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/07(日) 01 06 36 ID ??? 時々書きに来てもいいですか? 959 :L :2007/01/07(日) 01 18 50 ID ??? 958歓迎 960 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/07(日) 10 19 26 ID ??? 960 大歓迎!!! 961 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/07(日) 10 21 50 ID ??? 960→ 958 誤爆った… ピカチュウに殴られてくるわ... 962 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/07(日) 13 21 15 ID ??? 宴会も終わり翌日の朝になった。そろそろ帰るか。 「ミロカロス、元の場所に戻してくれ。」 そういえば俺たちはハナダシティのポケモンコレクターの家にいくんだったな。面倒だからミロカロスに運んでもらおう。 「――分かりましたわ。」 俺たちは森の洋館からポケモンコレクターの家についた。ちなみにあいつらは疲れて眠っている。 ミロカロスはいつのまにかどこかへ消えてしまった。…ディグダの知り合いはどんな奴だろうか。 そう思っていた頃、その家から声が聞こえてきた。 「コレを押せば元通りの体に戻れるんや…ポチっとな。」 「しまった!このスイッチは戻るときの場合外からしか押せないんや!どないしよう!」 963 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/07(日) 20 41 02 ID ??? 962じゃないけど… ――人間? ディグダの知り合いは人間なのだろうか。 人間に見つかるのは避けたい、それにこいつらも寝ている。 焦ることはない。俺は大都市ハナダシティの視察に行くことにした。 久しぶりに有名なキンタマブリッジでも見てみるか。 見に行く途中人間の声が聞こえてきた。 「何やってるんだ!そんなんだからカスミに勝てないんだぞ!!」 見てみるとトレーナーがポケモンを叱っている。しかも何とピカチュウではないか。 自分のためにポケモンを使い怒る人間、まさに俺のトレーナーと一緒だ。 一気に殺意が高まるのを覚えた。電気を溜める。 964 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/07(日) 20 41 43 ID ??? ――次の瞬間そのピカチュウから強い電撃がほとばしった。あれは、10万ボルト。 「よくやったなピカチュウ!やった!やったね!」 そのトレーナーはピカチュウを強く抱きしめていた。 そのピカチュウは、――とてもうれしそうだった。 「ご褒美のミックスオレが…ない。ちょっと取りに行くから待っててピカチュウ!」 そのトレーナーは自分の家に帰っていった。俺はそのピカチュウに話しかけてみた。 「おい、なぜ人間にあれだけ言われて我慢している。」 「彼は、とてもいいトレーナーだよ。僕たちのことをいつも気遣ってくれる。 そんな彼に答えてあげたいんだ。」 「正直に言え、人間は好きか。」 「僕は、彼がとても好きだ。」 そのピカチュウはまっすぐな目をして俺にそう言い放った。 「あ、来た。」 ――俺はトレーナーに見つからないようにその場を離れた。 俺も、そんな人間に出会えば考えが変わったのだろうか。 黒ピカの正体が分からないのでピカチュウの人間に対する見方を書いて見ますた。 却下でも良いです。 965 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/08(月) 01 26 23 ID ??? GJ 966 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/08(月) 01 26 47 ID ??? GJ! 保守 967 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/08(月) 18 42 19 ID ??? 保守 968 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/09(火) 01 03 59 ID ??? 保守 969 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/09(火) 01 21 00 ID ??? おちんチ~~~~んッ! 970 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/09(火) 07 34 02 ID ??? 保守 971 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/09(火) 19 50 16 ID ??? 保守 972 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/09(火) 23 16 42 ID ??? 保守 973 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/10(水) 00 12 50 ID ??? 保守 最近一日三回保守する癖がついたww 974 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/10(水) 12 30 25 ID ??? 保守 975 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/10(水) 14 38 18 ID ??? 「オレ達が怖いもの一つだけ、一体何だ!?」「「「こわ~い、こわ~い、ピカチュウさま~!」」」 「そーだ!じゃああそこでふんぞり返ってる奴は何だ!?」「「「神気取りのお馬さん!ギャハハハハ!」」」 「ヒャハハ!そのとーり!何も恐れることはねえ!あの神気取り野郎を地面に叩き伏せて、背中にピカチュウの旗をおっ立ててやれ!」「「「イヤッハー!!」」」 このかけあい、すごすぎ 976 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/10(水) 18 43 51 ID ??? 975 アルセウス戦か? 977 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/10(水) 22 11 44 ID ??? ほっしゅ 978 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/11(木) 11 47 57 ID ??? 保守 979 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/11(木) 11 49 17 ID ??? と( ._.)つ保守 980 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/11(木) 13 32 02 ID ??? ∧ ∧ /■\__/■\ ___ ● ̄ 「● \_ 0 / | ▼ |<ピカチュウ ● ∧ ● \ ∀ / | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | ____ |∑ ∑ |_/ | | ▲▲ / ̄ ̄ ̄ \ / ̄ ̄ VV ̄ ̄VV 981 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/11(木) 13 47 31 ID ??? 保守 982 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/11(木) 18 07 21 ID ??? 保守 983 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/11(木) 18 44 49 ID ??? 次スレマダー? 984 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/11(木) 20 27 04 ID ??? 俺はあの黒いピカチュウが言ったことを思い出した。 「…お前にこき使われる手下の気持ちを考えたことはあるか?」 先ほどの人間とピカチュウを考えてみれば、確かにそんな気もしなくはない。 しかし、俺は自分でも戦った。ドンカラス、マニューラ、そしてアルセウス。 …俺は、何を考えているんだ。こいつらは確かに手下だが人間とポケモンのような関係など… 「おはようピカチュウ。」 「おはようございます」。 「おはよう~」 「…」 「どうしたの?」「どうしたんですか?」「ムウマージ、しんぱい~」 「なんでもない、行くぞ。」 こいつらは俺のことを心配してくれる。それに、俺は絶対こいつらを裏切らない。 「ディグタの知り合いはなぜか人間の可能性がある。注意していくぞ。」 「何かあったら私がピカチュウを守るんだからっ!」 ディグダに教えてもらった家を覗いてみると、怪しげな装置に入った見たこともないポケモンがいた。 そして、そのポケモンは人間の言葉をしゃべっている。 「…あかん、もう出られへん」 ちょっとぐだぐだ感が否めないかな… 985 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/11(木) 20 46 02 ID ??? 984 GJ!! 983 次スレは 990がたてるらしい 986 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/12(金) 00 34 10 ID ??? ぐっぐっじょぶ(^ω^) 987 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/12(金) 08 04 35 ID ??? イ呆守 988 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/12(金) 08 06 29 ID ??? 保守 989 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/12(金) 08 41 38 ID ??? 保守 990 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/12(金) 10 01 57 ID ??? 前スレ http //game11.2ch.net/test/read.cgi/poke/1163338618/ この内容で誰か次スレ立ててくれ…。俺じゃ無理だった。 何か付け加えてくれると嬉しかったり。 991 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/12(金) 12 20 38 ID ??? 議論スレで決まったテンプレ案ドゾー 全世界のポケモンの支配を企むピカチュウを主人公とした小説を書くスレ。 ※本編自体は既にシンオウ編で完結しています。続編のカントー編等はパラレルワールドという扱いになっています。 ※怖いお兄さんに絡まれないように、続きを書く前に前スレ・議論スレ・保管サイトをしっかり読み、 流れとキャラの性格と口調をしっかり掴んでおきましょう。 ※シンオウ編は必見 ※小ネタ歓迎!絵も歓迎! ※荒らしはスルーが基本。神が降臨するまでまたーり行きましょう 前スレ ピカチュウの人生 小説リレー・進化 http //game11.2ch.net/test/read.cgi/poke/1163338618/l50 関連スレ ピカチュウの人生議論スレ http //game11.2ch.net/test/read.cgi/poke/1165628880/ まとめwiki http //www21.atwiki.jp/pikatyuunozinsei/ 保管サイト http //park.geocities.jp/pokepoke0830/newpage6.html 992 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/12(金) 13 21 23 ID ??? 俺も無理だった・・・ 誰かお願い 993 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/12(金) 17 32 20 ID ??? ? 俺行こうか 994 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/12(金) 18 00 08 ID ??? 995 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/12(金) 18 00 26 ID ??? ガンガレ 996 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/12(金) 18 01 56 ID ??? 保守 997 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/12(金) 18 03 02 ID ??? 保守 998 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/12(金) 18 04 09 ID ??? 保守 999 :名無しさん、君に決めた! :2007/01/12(金) 18 05 27 ID ??? 保守 1000 :75%の人 ◆q6AVR3NnIA :2007/01/12(金) 18 06 33 ID ??? 1000GET 1001 :1001 :Over 1000 Thread ここは…… れきだいの ポケモン いたの もとで…… かつやく した スレッド たちを えいえんに きろく して たたえる 1001 である! ポケモン いたでは ここに きろく される よろこびを でんどういり と よんで いる! このスレッドは はげしい かきこみの すえ 1000レス たっせいと なった! ここに スレッドの なまえと レス たちを きろく しよう! ただいま かこログに きろくして います レポートを かきおわるまで でんげんを きらないで ください
https://w.atwiki.jp/pikatyuunozinsei/pages/52.html
890 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/24(日) 11 51 06 ID ??? ほす 891 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/25(月) 00 59 24 ID ??? ディグダの穴を抜け、ハナダの北にあるというポケモンコレクターの庭を目指す。 途中、ニビシティでは人間の家の玄関や街の木々にキラキラ光る飾り付けがされていた。 そうか…確か今日はクリスマスとかいう日だったな。 「うわぁ、綺麗ね~!」「すごいですね!」「きらきら~。」ミミロップ達がはしゃぐ。 「…騒ぐな、人間共に見つかるぞ。」「あ、そうだった。ごめ~ん。」 「それにしても人が多いですね。」 こんな日のせいか夜だというのに街には人間が出歩いている。 「いつもより街が明るいわね。」 闇に紛れようにもあの光る装飾のせいで難しい。 「どうするの~?」 「むう…。」どうしたものか……。 「ねぇ、ピカチュウ。」 策を考え黙っているとミミロップが話し掛けてきた。 「何かいい案でも浮かんだか?」 「ええと、その…今日は街を通るのは難しそうだし、それに折角のクリスマスだし…」 ミミロップはもじもじしている。 「…何だ。」 「ふ、ふたり…い、いや、みんなでパーティーでもどうかなーって。」 ………。 「却ッ…」 「あ、それいいですねー。」「たのしそう~!」 ………。 「ねぇ、みんなもああ言ってるし…どうかな?」 やれやれ…。 「わかったわかった。好きにしろ。」「やった~!」 「じゃあ、仮拠点に戻ってやりましょうか。」「ムウマージ、あのキラキラしたのちょっととってくる~!」 …まあ、たまにはいいか。 メリークリスマス 892 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/25(月) 18 55 16 ID zEpMIDjJ 保守 893 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/25(月) 20 09 40 ID YgOqpR+O 「クリスマスケーキです~」 「もぐもぐ」「まいう~」 「ピカチュウ、はい、あ~ん」 「馬鹿…自分で食える///」 「またまたー」 「あ、そういえばみんな、これクリスマスプレゼント」 ミミロップは皆にプレゼントを用意していたようだ。 「はい、ロゼリアにはこれ」 「…これは?」 「それはとても珍しい光の石。お守りに持っておいて」「ありがとうございますー」 「…で、ピカチュウには…」 「…チュッ」 「ば、ばかばかばかばかばか…何をするっ!?」 「私からの最高のクリスマスプレゼント」 「お~!」 「ひゅうひゅう~」「まさにクリスマスの夜ですね~」 「ま、まったく…/// お前ら、盛り上がるのはいいが程々にしろよ。 明日は朝一番に出発するからな」 クリスマスの夜は更けていった 894 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/25(月) 20 11 08 ID ??? 895 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/25(月) 20 12 27 ID ??? 893 GJ(*´Д`) 896 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/25(月) 21 13 59 ID ??? 超GJ!! メリークリスマス 897 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/25(月) 21 42 01 ID ??? くう~、さっきは油断した!まったく…なぜ突然あ、ああああんな…を…。 「えへへ~…。」 そういえばミミロップの顔が赤い。ん…?少し酒の匂いが…。 「あはは~、お酒って美味しいれすね~。」 「ほわわわ~ん。」 ロゼリアとムウマージがシャンパンの瓶を持ってくるくる回っている。 あ れ か ! まったく…ミミロップめ、酔いに任せて…あ、あんなことを…。 ええい、さっさと忘れるとしよう! 「ロゼリア!それの中身を俺にもよこせ!」 「ピカチュウさんも飲みますかぁ~?あはは!」 …………………… 「ふぅ…。」 飲んでも忘れられない…。 ミミロップは酔い潰れたのか寝ている。ムウマージはロゼリアとまだ騒いでいるようだ。 「あれ~?ピカチュウさん顔真っ赤ですよぉ~?ど~したんでぇすか?あはははは!」 酔っ払ったロゼリアがからんでくる。 「…ちっ、何でもない、少し飲み過ぎただけだ。少し夜風にあたってくる。」 あ~!俺は今どうかしている!頭を覚まさなければ! 898 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/25(月) 21 43 28 ID ??? ディグダの穴の外に出る。ひんやりした風が頬を撫でた。 「ふ…。」 酔いは大分覚めたな。 …焼けたトキワの森を見る。 ……………。 物思いにふけっていると後ろから肩をポン、と叩かれた。 「…大丈夫?」 後ろを振り替えるとミミロップが立っていた。 「お前か…。」 「隣、いい?」 「す、好きにしろ。」 …。 「さ、さささ先程の無礼はす、すぐに忘れてやる。お前も自分のやったことを忘れるがいい!」 「…?何の事?」 どうやら覚えていないようだ。ほっ…。 「な、ならばいい…。」 899 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/25(月) 21 45 06 ID ??? 「残念だったね、森…。」 ………。 「別に…一番長くいた所、と言うだけだ。未練は無い。」 「本当にそう思ってる?」 「…ああ。」 「…ふぅん。」 …………。 「…明日は早い。先に戻れ。俺はもう少し風にあたる。」 「…無理、しないでね。」 「大丈夫だといっているだろう。」 「うん…。」 ミミロップはディグダの穴に戻っていった。 …………………。 900 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/26(火) 00 29 33 ID ??? ほしゅしゅ 901 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/26(火) 15 47 01 ID ??? 保守 902 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/26(火) 17 30 05 ID ??? ほっしゅ!ほっしゅ! 903 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/26(火) 22 16 17 ID dSqaO6+O 今1から読んだ… 皆ありがとう… よいお年を!!GJ 904 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/27(水) 12 29 51 ID ??? ぉぅぃぇっ!ほっしゅ! 905 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/28(木) 01 03 57 ID ??? クリスマス最高だぜ!GJ 906 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/28(木) 20 44 43 ID ??? 保守 次スレってどうする?? 907 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/28(木) 21 58 28 ID ??? ほしゅほしゅしゅしゅしゅすyyすhjすんhそ 908 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/29(金) 07 52 47 ID ??? 906 神作者が降臨しない限りスレが進まないだろうから 980あたりでよくない? 909 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/29(金) 11 10 05 ID ??? 908 それもそうだな 神よこい 910 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/29(金) 11 18 36 ID ??? 保守ageヒャハ! 911 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/30(土) 01 53 53 ID ??? 保守 912 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/30(土) 07 25 35 ID ??? ほっしゅほしゅ!!! 913 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/30(土) 11 05 16 ID ??? 保守ですぜ! 914 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/30(土) 12 49 38 ID ??? お祭り騒ぎはおさまり、皆は酔って寝ている。 穴に戻ってきたピカチュウは手に石を持っていた。 キラリと光るその石をミミロップの側に置いた。 「・・・。」 ピカチュウは自然と顔を赤らめていった。 ピカチュウは横になった。 そしてこれからの事、シンオウのドンカラス達のこと。そして・・。 いろいろな事を考え、眠りについた。 そして朝。 915 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/30(土) 21 29 04 ID ??? GJ! 916 :名無しさん、君に決めた!:2006/12/30(土) 23 32 01 ID ??? おつ!! 917 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/01(月) 00 17 23 ID ??? 「あけましておめでとうごぜぇます。」 「宴会の様子はまた後で書くって言ってたお!」 918 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/01(月) 00 43 27 ID ??? 皆あけおめ!! 917 期待してます 919 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/01(月) 03 39 47 ID ??? あけおめ保守 920 : 【吉】 【368円】 :2007/01/01(月) 22 20 03 ID ??? 保守ります 921 :ぐっさん:2007/01/02(火) 00 04 53 ID CPpXax9p 早くつづきよみたい 922 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/02(火) 00 44 44 ID ??? ゲンガーの人生<小ネタ・進化>第1章(最終章)「因縁の対決 VSザングース【序章】」 さて、前回は森の洋館にビリリダマを放り込もうとして失敗したゲンガーだが、 その後修行を繰り返してとうとう正月となった。しかし正月といっても暇である。 皆さんの世界では塾やら部活やらもこの日では休みだし、勿論普通の奴は 修行とかなどする気が起きない。彼もその一人である。さて、今回はそのゲンガー様のお話。 平成19年1月1日 某時刻 ロストタワー 「ケッケケ、今日は正月だぜ。今度はどうやって突撃するか…いい案あるか?」 「正面突撃はどうでしょうか?オヤビン」「お前は10万ボルトを食らいたいのか?ゲンガーさまどうします?」 んー…と、ゲンガーが考えて2分後。ゲンガーが口を開きだした。 「あいつらの事だからきっとパーティでもしてるぜ…その隙を狙って忍び込みビリリダマを!」 「流石、ゲンガーさま!」 「ビリリダマといえばあの時言いたい事があったんですが…。」「…なんだ?」 「あの時、皆でビリリダマを仕掛けにいきましたがあの時は確か12月24日でクリスマスの1日前ですよ。」 「…ウゲゲッ!しまった…どーしてそれを教えてくれなかったんだ!」 「ケケッケ、子供みたいな間違え…オヤブンは馬鹿にも程があるぜ!えっ!う゛っ。すみませんでした。」 どうやらゲンガーにつねられたようだ。可愛そうなゴーストである。 「あまりにも張り切ってたもんで…言いにくかったんです。お前もそうだろ!」 「…知らなかった。オヤビンがそんな事を間違えるなんて…」「…」 場は沈黙した。――さてゲンガーの作戦を簡単におさらいをしよう。 森の洋館に突撃し隙を狙ってビリリダマを入れてドカンという子供でも思いつく作戦である。 こんな役に使われるビリリダマは可愛そうである。彼はモンスターボールに間違えられるらしいが 大きさまるっきり違う。本当に可愛そうである。さて今回の話の本題は、 可愛そうな奴と可愛そうな奴が激突する話である。 923 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/02(火) 01 11 09 ID ??? ぼっ゙じゅ゙! 924 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/02(火) 01 21 00 ID ??? 平成19年1月1日 某時刻 森の洋館 「ゴースト共…、準備はいいかー?」「「「アイアイサー!」」」 「じゃあいくぜー!」「……」 ドアには鍵がかかっていたようだ。 「ケケケ…そうきたか。俺には(ゴースト)考えがあるぜ!俺に任せな、オヤブン!」 「あっけろ!あっけろ!さっさとあっけあっけろー!」「なるほど…騒音攻撃か。お前も中々やるぜ!お前等もやるぞ!」 ゲンガー達が騒音攻撃をしようと思った時、ヤツが出てきた。そう…ヤツである! 「さっきから五月蝿い。何様でござるか?…あの時の…!」 「テメーは……誰だったけ。」「そんな…ひどいでござる…。」 ザングースはゲンガーからも忘れられたようだ。可愛そうである。 「待て…今思い出すぜ…。」「まってください、オヤビン!」「ん…?」 「この前、オヤビン【あん?思い出せねえなら大した事じゃねえだろ。そのまま忘れとけ!】 とかいってたじゃないですか。多分大した奴じゃないっすよ!」 ゴーストにまで言われたようだ。そんなこんなで10分後、ゲンガーは思い出したようだ。 というわけでタイマン勝負の因縁の対決をする事になった。 「ケケッケ、素早さはおれさまの方が早い。また眠らせてやるぜ!」 ゲンガーが催眠術をかけようとしたその時、目の前にザングースが爪を向けた。 「残念だがそうはいかないでござる。」「そ…そのスカーフは!」 そう、こだわりスカーフである。あの時ジバコイルが落としていったのか。 「シャドークロー!」「ウゲゲッ!」 終わったか…そう思ったザングースだが簡単にやられる程ゲンガーは弱くは無い! 「ケッケケ!残念だったな…。」 「な…なぜ立ち上がれるでござるか?!」 なぜゲンガーは立ち上がれたか?後半へ続く。 925 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/02(火) 04 50 20 ID ??? 時は少し遡り十二月三十一日、シンオウのハクタイの館にて…。 洋館の食堂にドンカラス他、ハクタイの館に住むポケモン達が集まっていた。 ポケモン達はなにやら忙しそうに、料理を運んだり食堂を飾り付けたりしている。 ドンカラスは食堂のテーブルの上に乗り、その指揮をとっているようだ。 「もう少しで今年も終わりですぜ!さっさと準備しやがれってんだ!!」 「イエッサー!」 「いい匂いがするお~…。」 「そこ!つまみ食いすんじゃねえ!」 こっそり料理をつまみ食いしようとしていたビッパの額をドンカラスが嘴でガツンと突く。 「お゙っ!い、痛いお!少しくらいいいと思うお…ケチだお…。」 「少しくらい我慢しなせぇ。あ~!おい、ゴルバット!その飾りはもう少し上だ!上!」 「わ、わかったキィ。(…まったく、注文が多いオッサンだっキィ。)」 ケチをつけられたゴルバットはぶつぶつ文句を呟きながら飾りなおす。 「…おい、聞こえてやすぜ。あっしはまだ若いってんだ!」 ドンカラスは羽を拳のように器用に握り、ゴルバットの頭をゴツンと叩いた。 「あ痛っ!じ、地獄耳だっキィ…。」 何だかんだで準備は進む。 926 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/02(火) 04 51 21 ID ??? そんなこんなで準備をしていると、洋館の入り口の扉をドガッと乱暴に蹴り開ける音がした。 「ああ?なんでえ!?」 ドンカラスが様子を見に行くと、そこにはマニューラと三人のニューラの姿があった。 「ヒャハハハハ!勝手に来てやったぞ糞カラス!」 「オレたちも誘えっつーの!」「あたしらに黙ってこっそりやろうとしても無駄よ。」「カーラースくーんあーそーぼ!ギャハハ!」 「ちっ、またてめえらか糞ネコ供!クリスマスの時といい、どっから祭りの匂いを嗅ぎつけて来やがるんでえ!?」 悪態をつくドンカラスを無視しマニューラ達は勝手に上がり込みはじめる。 「それじゃ、お邪魔するぜ!ヒャハ!」 「上がらせてもらうっつーの!」「それにしても相変わらずボロい館ね…。」「やーい!お前んち、おっばーけやーしきー!ギャハハ!」 「おいっ!誰も上がっていいとは……ちっ、準備の手伝いくらいはしやがれよ糞ネコぉ!」 「へーへー。」 927 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/02(火) 11 45 25 ID ??? ネ申スレ保守(´・ω・`) 928 :名無し:2007/01/02(火) 15 33 40 ID CPpXax9p うおーーーー楽しい物語だぜしかも姉がマンガ書いてやがる!!=ファン 929 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/02(火) 16 39 55 ID hDaT4GrK ポケモン初めたんだけど努力値ってあるじゃん、あれってレベル1のポケモン が努力値ため方なんだけど、どうすればいいですか?未熟なのでおしえてください 930 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/02(火) 17 39 43 ID ??? 人 (__) \(__)/ ウンコー! ( ・∀・ )  ̄ ̄ ̄ 931 :名無し:2007/01/02(火) 17 58 03 ID 6zcAj+dU 930さん。ウ○コじゃなくてせめてかがみもちにしろよ!! 932 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/02(火) 18 03 14 ID ??? ドウモ~~~ッ!!フッジッ/^o^\サーン♪フッジッサーン~~~ッ☆☆/^o^\ 私は37歳のフッジッサーンしてるのぉ~~~っ♪/#^o^#\ うーんとー、私メル友がすっごくすっごく欲しくってー、/^o^\フッジッサーン 探してたら/^o^\フッジッサーン/^o^\フッジッサーン!☆彡/^o^\☆彡/^o^\☆彡/^o^\☆彡 素敵Σ/^o^\フッジッサーン!な掲示板♪を発見!!!!/^o^\""" フッジッサーン え?くれないのぉ~?/^o^\そんなのフッジッサーン♪/^o^\フッジッサーン や~~、フッジッサ━━━/^o^\━━━ン なってくれなかったら、/^o^\ 勝フッジッサ-ン! /^o^\フッジッサーン ☆○/^o^\oフッジッサーン ぱ~んち、☆/^o^(○=/^o^\o バコ~ン!!♪/#^o^#\フッジッサーン /^o^\=◯)^o^\ /^o^\フッジッサーン ゛o/^o^ \oo/ ^o^\)o″フッジッ!! サーン!! 素敵/^o^\フッジッサーンな掲示板♪フッジッサ━━━/^o^\━━━ン を発見!!!!/ ^o^\//""" パチパチパチ /^o^\きゃ~~/^o^\フッジッサーンやられた~~/o^o^\o ドテッフッジッサーン フッジッサ━━/^o^\━━ン! /^o^\←フッジッサーン。。。。・゜゜・o/^o^\o・゜゜・。フッジッサーン /^o^\ フッジッサアアアン! Σ/^o^\フッジッサーン 933 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/02(火) 18 05 02 ID ??? 黙ってスルー 934 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/02(火) 18 30 10 ID ??? 930さん。名○しじゃなくてせめてsageにしろよ!! 935 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/02(火) 23 18 25 ID ??? 神スレほしゅ 誰か漫画化してくれないかなぁ(ボソ あ、いや、なんでもない。言ってみただけなんだ。 936 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/03(水) 00 55 36 ID ??? 保守 937 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/03(水) 08 29 57 ID ??? 保っ守 938 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/03(水) 14 53 36 ID ??? 保守 939 :L:2007/01/04(木) 00 13 06 ID 7ldLmwdU 935 同意 だが、誰が書き誰が出版する? 940 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/04(木) 04 43 53 ID ??? 誰か~ 絵が得意な方、ぜひ描いてください 941 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/04(木) 21 22 39 ID ??? 保守 942 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/04(木) 21 57 09 ID ??? ピカ「アッ イク イクーーー」 943 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/04(木) 23 39 32 ID ??? 保守 小説、絵のどちらか神が降臨するといいな 944 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/05(金) 03 47 20 ID ??? ところかわりカントーのディグダの穴。 ピカチュウ達は目的地のポケモンコレクターの家に行く旅の支度をしていた。 「折角、もうすぐ新年だってのに私達は旅に出るのね~…。」 ミミロップは袋に道具を詰めながらぶつくさ文句を言っている。 「うるさい。ついこの間、クリスマスのパーティーなどと言い、騒いだばかりだろう。」「ちぇっ。」 「こんばんは。みなさんお揃いかしら?」 そんな所にミロカロスが突然たずねて来た。 「!ミロカロス…。」「な、何しに来たのよ~?」 「ふふ、シンオウの洋館でドンカラス達が楽しそうな年越しパーティーをやろうとしていましたの。そこにあなた達もお連れしようと思いまして。」 「え~?ドンたちずるい~。」「でもどうやって行く気ですか?ここからでは遠いし絶対間に合いませんよ~?」 「それは、ひ・み・つですわ。」「何よ~!それ!」「(空間の力を使うつもりか…?)」 ピカチュウはイライラしながら言う。 「…おい、勝手に話を進めるんじゃない。まだ行くとは言っていないだろう。ただでさえ予定が狂わされているんだ、これ以上余計な時間を…」 「まあまあ、いいではありませんか。折角のイベント、楽しまなきゃ損ですわよ? さて、移動の方法を見られるわけにはいきません。少しの間、あなた達には眠っていてもらいますわね。」 ミロカロスの目が怪しく光る。 「おい、待っ…。」 …ピカチュウ達は眠ってしまった。 945 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/05(金) 03 48 51 ID ??? もどり、ハクタイの館。 パーティーの準備はもう済んでいるようだ。 「さて、後は年が明けるのを待つだけでえ。クァカカ!」 「「「かんぱ~い!」」」 ポケモン達が楽しそうに騒ぐ中、エンペルトが不安そうに、上座にどかっと座り酒を上機嫌そうに飲んでいるドンカラスに近づいていき小声で訪ねた。 「(うわ、酒臭いポチャ…。)ドン、大丈夫ポ…ごほん…か?ボス達がカントーで頑張っているのにこんなことしてて…。」 ドンカラスは上機嫌なまま答える。 「大丈夫だってんだ。こんなめでてぇ日だ、ボス達も楽しくパーティーをやってることでしょうぜ!」 「(あのせっかちで真面目なボスがそんなことやるとは思えないポチャ…。)もうどうなっても知らないポチ…よ。ボクは止めたからな。」 「大丈夫、大丈~夫!ボスも今ごろは酒によって、その勢いでミミロップの姐さんとあんなことやこんなことを…クァカカ…」 バチチィッ!バリバリィッ!突然、ドンカラスに電撃が放たれる! 「あぎゃぎゃぎゃぎゃっ!…だ、誰でぇ!」 「…き・さ・ま・らぁっ…!」 「げ、げげぇーーーっ!?ボ、ボボ、ボボボスッ!?!!?!」 946 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/05(金) 03 50 06 ID ??? 「誰が酒に酔ってミミロップと…だとぉ…!?それに何だ!?この洋館の浮かれきった状態は…!?」 ピカチュウは怒り、電気を纏いバチバチと音をたてている。 「ク、クァハ…クァハハ…いや…そのあっしは…。え~… 「「「ご、ごめんなさい!すいませんでした~!!申し訳ない…。」」」 激怒するピカチュウにドンカラス達は土下座して謝る。 「(だからボクは止めたんだポチャ…。)」 ――――― ピカチュウは大きなため息をつく。 「はぁ…もういい。呆れて何も言えん。今回は許してやろう。」 土下座していたドンカラス達が一斉に頭を上げた。 「い、いや本当にすいやせんでした。ささっ、こちらへどうぞ!」 ドンカラスは今まで自分が座っていた上座の椅子を羽でささっと払い、ピカチュウを案内する。 「情けないポチャ…。」 947 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/05(金) 03 52 14 ID ??? 「さ、さあ、姐さん達もこちらへ!」 ドンカラスは今まで座っていたポケモンをどかし、ピカチュウの座る上座に近い席を譲らせる。 「あ、ごめんね~。」「それじゃ遠慮無く…。」「ぼわ~ん。」 食堂はシーンとしている。ドンカラスが恐る恐るピカチュウに訪ねた。 「あ~、それで、その…宴会の続きは…。」 ピカチュウはやれやれといった感じで答える。 「…好きにしろ。」 「「「イヤッホォォウ!」」」 ピカチュウがそう言うと、またポケモン達は楽しく騒ぎはじめた。 「やれやれ…。」 948 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/05(金) 03 54 41 ID ??? 駄目だもう眠い…続きはまた明日…。 949 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/05(金) 18 16 39 ID ??? 神キター!! 超GJ! 950 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/05(金) 20 10 43 ID ??? GJ!! これからも宜しくな。 俺文才無いしww 951 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/05(金) 21 33 19 ID ??? 保守 952 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/05(金) 23 22 22 ID ??? 保守 953 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/06(土) 00 52 42 ID ??? 保守 954 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/06(土) 15 45 10 ID ??? 保守 955 :場所間違えた:2007/01/06(土) 22 31 12 ID ??? ゲンガーの人生<小ネタ・進化>第1章(最終章)「因縁の対決 VSザングース【後編】」 さて、何故ゲンガーは生きていたのか。こういう時には必ず解説キャラ、三沢っちが現れる。 「ケケケ、オヤブンの気合のタスキだぜ。」「流石オヤビン!」 「っく…ピンチでござる。」 「ちょちょいと眠らせてもらうぜ!ケッケッケッケ。」 ゲンガーの催眠術でザングースは眠ってしまった。 「ピカチュウの技を決めさせてやるぜ…10万ボルト!」 「ぐはあ!うが…はっぐぅ…!」 ザングースはゲンガーの10まんボルトで起きた。 得意な技じゃないためか致命傷までにはならなかった。 「これ以上ダメージを受けるのは危険だ。これで決めさせてもらうぞ!ブレイククロー!」 「ケッケケ、そんな技くらわねぇーな。シャドーボール!ってあれ?」 「っくそー!シャドークロー!」「乱れひっかき!」「したでなめてやる!」 ………私たちはついつい大事なことを忘れてしまう。ここにもまた1つ 「お雑煮が1つ余ってるお。多分作りすぎた体お。勿体無いから僕が食うお!」 ここにもまた1つ 「ぷぅ・・・テレビの中でネズミ共を待ってるのに来ないなんてネズミ共臆病者だなー。」 956 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/06(土) 23 06 49 ID ??? おぉ!!GJ! 957 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/06(土) 23 56 55 ID ??? 保守 958 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/07(日) 01 06 36 ID ??? 時々書きに来てもいいですか? 959 :L:2007/01/07(日) 01 18 50 ID ??? 958歓迎 960 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/07(日) 10 19 26 ID ??? 960 大歓迎!!! 961 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/07(日) 10 21 50 ID ??? 960→ 958 誤爆った… ピカチュウに殴られてくるわ... 962 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/07(日) 13 21 15 ID ??? 宴会も終わり翌日の朝になった。そろそろ帰るか。 「ミロカロス、元の場所に戻してくれ。」 そういえば俺たちはハナダシティのポケモンコレクターの家にいくんだったな。面倒だからミロカロスに運んでもらおう。 「――分かりましたわ。」 俺たちは森の洋館からポケモンコレクターの家についた。ちなみにあいつらは疲れて眠っている。 ミロカロスはいつのまにかどこかへ消えてしまった。…ディグダの知り合いはどんな奴だろうか。 そう思っていた頃、その家から声が聞こえてきた。 「コレを押せば元通りの体に戻れるんや…ポチっとな。」 「しまった!このスイッチは戻るときの場合外からしか押せないんや!どないしよう!」 963 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/07(日) 20 41 02 ID ??? 962じゃないけど… ――人間? ディグダの知り合いは人間なのだろうか。 人間に見つかるのは避けたい、それにこいつらも寝ている。 焦ることはない。俺は大都市ハナダシティの視察に行くことにした。 久しぶりに有名なキンタマブリッジでも見てみるか。 見に行く途中人間の声が聞こえてきた。 「何やってるんだ!そんなんだからカスミに勝てないんだぞ!!」 見てみるとトレーナーがポケモンを叱っている。しかも何とピカチュウではないか。 自分のためにポケモンを使い怒る人間、まさに俺のトレーナーと一緒だ。 一気に殺意が高まるのを覚えた。電気を溜める。 964 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/07(日) 20 41 43 ID ??? ――次の瞬間そのピカチュウから強い電撃がほとばしった。あれは、10万ボルト。 「よくやったなピカチュウ!やった!やったね!」 そのトレーナーはピカチュウを強く抱きしめていた。 そのピカチュウは、――とてもうれしそうだった。 「ご褒美のミックスオレが…ない。ちょっと取りに行くから待っててピカチュウ!」 そのトレーナーは自分の家に帰っていった。俺はそのピカチュウに話しかけてみた。 「おい、なぜ人間にあれだけ言われて我慢している。」 「彼は、とてもいいトレーナーだよ。僕たちのことをいつも気遣ってくれる。 そんな彼に答えてあげたいんだ。」 「正直に言え、人間は好きか。」 「僕は、彼がとても好きだ。」 そのピカチュウはまっすぐな目をして俺にそう言い放った。 「あ、来た。」 ――俺はトレーナーに見つからないようにその場を離れた。 俺も、そんな人間に出会えば考えが変わったのだろうか。 黒ピカの正体が分からないのでピカチュウの人間に対する見方を書いて見ますた。 却下でも良いです。 965 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/08(月) 01 26 23 ID ??? GJ 966 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/08(月) 01 26 47 ID ??? GJ! 保守 967 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/08(月) 18 42 19 ID ??? 保守 968 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/09(火) 01 03 59 ID ??? 保守 969 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/09(火) 01 21 00 ID ??? おちんチ~~~~んッ! 970 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/09(火) 07 34 02 ID ??? 保守 971 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/09(火) 19 50 16 ID ??? 保守 972 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/09(火) 23 16 42 ID ??? 保守 973 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/10(水) 00 12 50 ID ??? 保守 最近一日三回保守する癖がついたww 974 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/10(水) 12 30 25 ID ??? 保守 975 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/10(水) 14 38 18 ID ??? 「オレ達が怖いもの一つだけ、一体何だ!?」「「「こわ~い、こわ~い、ピカチュウさま~!」」」 「そーだ!じゃああそこでふんぞり返ってる奴は何だ!?」「「「神気取りのお馬さん!ギャハハハハ!」」」 「ヒャハハ!そのとーり!何も恐れることはねえ!あの神気取り野郎を地面に叩き伏せて、背中にピカチュウの旗をおっ立ててやれ!」「「「イヤッハー!!」」」 このかけあい、すごすぎ 976 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/10(水) 18 43 51 ID ??? 975 アルセウス戦か? 977 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/10(水) 22 11 44 ID ??? ほっしゅ 978 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/11(木) 11 47 57 ID ??? 保守 979 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/11(木) 11 49 17 ID ??? と( ._.)つ保守 980 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/11(木) 13 32 02 ID ??? ∧ ∧ /■\__/■\ ___ ● ̄ 「● \_ 0 / | ▼ |<ピカチュウ ● ∧ ● \ ∀ / | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | ____ |∑ ∑ |_/ | | ▲▲ / ̄ ̄ ̄ \ / ̄ ̄ VV ̄ ̄VV 981 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/11(木) 13 47 31 ID ??? 保守 982 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/11(木) 18 07 21 ID ??? 保守 983 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/11(木) 18 44 49 ID ??? 次スレマダー? 984 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/11(木) 20 27 04 ID ??? 俺はあの黒いピカチュウが言ったことを思い出した。 「…お前にこき使われる手下の気持ちを考えたことはあるか?」 先ほどの人間とピカチュウを考えてみれば、確かにそんな気もしなくはない。 しかし、俺は自分でも戦った。ドンカラス、マニューラ、そしてアルセウス。 …俺は、何を考えているんだ。こいつらは確かに手下だが人間とポケモンのような関係など… 「おはようピカチュウ。」 「おはようございます」。 「おはよう~」 「…」 「どうしたの?」「どうしたんですか?」「ムウマージ、しんぱい~」 「なんでもない、行くぞ。」 こいつらは俺のことを心配してくれる。それに、俺は絶対こいつらを裏切らない。 「ディグタの知り合いはなぜか人間の可能性がある。注意していくぞ。」 「何かあったら私がピカチュウを守るんだからっ!」 ディグダに教えてもらった家を覗いてみると、怪しげな装置に入った見たこともないポケモンがいた。 そして、そのポケモンは人間の言葉をしゃべっている。 「…あかん、もう出られへん」 ちょっとぐだぐだ感が否めないかな… 985 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/11(木) 20 46 02 ID ??? 984 GJ!! 983 次スレは 990がたてるらしい 986 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/12(金) 00 34 10 ID ??? ぐっぐっじょぶ(^ω^) 987 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/12(金) 08 04 35 ID ??? イ呆守 988 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/12(金) 08 06 29 ID ??? 保守 989 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/12(金) 08 41 38 ID ??? 保守 990 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/12(金) 10 01 57 ID ??? 前スレ http //game11.2ch.net/test/read.cgi/poke/1163338618/ この内容で誰か次スレ立ててくれ…。俺じゃ無理だった。 何か付け加えてくれると嬉しかったり。 991 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/12(金) 12 20 38 ID ??? 議論スレで決まったテンプレ案ドゾー 全世界のポケモンの支配を企むピカチュウを主人公とした小説を書くスレ。 ※本編自体は既にシンオウ編で完結しています。続編のカントー編等はパラレルワールドという扱いになっています。 ※怖いお兄さんに絡まれないように、続きを書く前に前スレ・議論スレ・保管サイトをしっかり読み、 流れとキャラの性格と口調をしっかり掴んでおきましょう。 ※シンオウ編は必見 ※小ネタ歓迎!絵も歓迎! ※荒らしはスルーが基本。神が降臨するまでまたーり行きましょう 前スレ ピカチュウの人生 小説リレー・進化 http //game11.2ch.net/test/read.cgi/poke/1163338618/l50 関連スレ ピカチュウの人生議論スレ http //game11.2ch.net/test/read.cgi/poke/1165628880/ まとめwiki http //www21.atwiki.jp/pikatyuunozinsei/ 保管サイト http //park.geocities.jp/pokepoke0830/newpage6.html 992 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/12(金) 13 21 23 ID ??? 俺も無理だった・・・ 誰かお願い 993 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/12(金) 17 32 20 ID ??? BE 230094465-2BP(1531) 俺行こうか 994 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/12(金) 18 00 08 ID ??? 995 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/12(金) 18 00 26 ID ??? ガンガレ 996 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/12(金) 18 01 56 ID ??? 保守 997 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/12(金) 18 03 02 ID ??? 保守 998 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/12(金) 18 04 09 ID ??? 保守 999 :名無しさん、君に決めた!:2007/01/12(金) 18 05 27 ID ??? 保守 1000 :75%の人 ◆q6AVR3NnIA :2007/01/12(金) 18 06 33 ID ??? 1000GET 1001 :1001:Over 1000 Thread ここは…… れきだいの ポケモン いたの もとで…… かつやく した スレッド たちを えいえんに きろく して たたえる 1001 である! ポケモン いたでは ここに きろく される よろこびを でんどういり と よんで いる! このスレッドは はげしい かきこみの すえ 1000レス たっせいと なった! ここに スレッドの なまえと レス たちを きろく しよう! ただいま かこログに きろくして います レポートを かきおわるまで でんげんを きらないで ください
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3563.html
新桃太郎伝説 【しんももたろうでんせつ】 ジャンル ロールプレイング 高解像度で見る裏を見る 対応機種 スーパーファミコン メディア 16MbitROMカートリッジ 発売・開発元 ハドソン 発売日 1993年12月24日 定価 9,800円 書換 ニンテンドウパワー1997年9月30日/1,000円/F×4・B×4 プレイ人数 1人 セーブデータ 3個(バッテリーバックアップ) 判定 良作 ポイント 打って変わったシリアスな桃太郎伝説サウンド、グラフィックをはじめ、ゲームとしての完成度が高いバランスは少々難あり 桃太郎シリーズリンク 概要 ストーリー 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 ハドソンの看板シリーズである桃太郎伝説シリーズの一つ。 本作はFC版『桃太郎伝説』のリメイク作としてPCエンジンで発売された『桃太郎伝説ターボ』の続編である『桃太郎伝説II』のシナリオやゲーム性を練り直したリメイク作品だが、内容は大幅に変更され、ストーリーの大筋は踏襲しつつ大きく趣の異なる作風に変化している。 ストーリーこそFC版初代のストーリーの続き(*1)となっているが、先に述べた通り、「第1作目のリメイク版の続編のリメイク作」という位置づけなので、厳密にはFC版の直接の続編ではない。(*2)。 ストーリー 桃太郎がえんま大王をこらしめてから6年の月日が流れた。 平和が永遠に続くと思われていたある時。鬼族の総大将・伐折羅王の腹心である鬼カルラの暗躍により、愛と勇気に目覚め人と鬼の共存を訴えていたえんま大王が失脚し、奈落の底に幽閉されるという事件が起きた。人間世界の侵略をもくろむ伐折羅王は、カルラの進言に従い、人間の希望の象徴であるかぐや姫を手中に収めんと魔の手を伸ばす。かぐや姫に危機が迫っていることを知った桃太郎はすぐさま月の宮殿へと向かうが、立ちはだかる伐折羅王の息子、ダイダ王子との戦いに敗れさり、全ての力を奪われて月から叩き出されてしまう。 生家で目覚めた主人公は、かぐや姫を救い、再び伸びる鬼族の魔の手から世界を守るべく、決意を新たに旅立つのだった。 評価点 シナリオ それまでの桃太郎伝説シリーズの持ち味だった牧歌的な雰囲気やギャグ要素が尽く廃された、これまでからは考えられないほど重くシリアスな展開が持ち味。昔話をモチーフにしているのは変わらないが、根底にあるのは「上座部仏教と大乗仏教の対立」である。これは公式攻略本にも明記されている。 「上座部仏教」とは「厳しい戒律と修行の果てに自己の救済を目指す」という仏教思想で、対する「大乗仏教」は「自己の解脱よりも他者の救済を重んじる」という仏教思想であり、それぞれ『実力主義と封建社会の厳しさの中で生きる鬼たち』と、『人助けと融和を重んじる桃太郎たち』になぞらえられている。 話の展開上、「鬼の支配(上座部仏教)」を「桃太郎たちが解放する(大乗仏教)」ことになっているが、もちろん現実の世界でこれらの思想に善悪のくくりがあるわけではない。(*3) 特にその物語に華を添えるのが、リメイク元の『II』には居なかった悪役『カルラ』の存在。鬼族の王である伐折羅王 (『II』での地獄王に相当)の腰巾着であり、行く先々で桃太郎たちの前に現れて様々な嫌がらせを仕掛けたり、何かあるたびに伐折羅王に虚偽の報告をしていたりする、裏の主役とも言える存在である。 その所業はネタバレとなるため詳しい記述は避けるが、作中で今までのシリーズからは想像もできないような暴悪で残忍な悪行を幾度となく行い、桃太郎シリーズはおろかRPG史上でも屈指の外道悪役として今でも名を馳せている。 作中のある場所で語られる鬼族の世界観やカルラの生い立ちの中にはそうならざるを得なかった事情もある(*4)にはあることが読み取れ、プレイヤーに複雑な感情を抱かせた。開発日記いわく「悪いけど哀れな奴」とのこと。 『ファイナルファンタジーVI』のキャラクターであるケフカとは劇中での立ち位置など共通点が多い。なお、偶然とはいえゲームの発売時期もかなり近い。 システム面 RPGとして、以下のような意欲的なシステムが盛り込まれている。 『絶好調』 フィールドを歩いていると一定確率でキャラクターが絶好調になり、戦闘中のステータスが大幅に上昇する。一定時間で元に戻ってしまうが、上手くボス戦に持ち込むことができれば大幅に有利となる。(ただしボス戦では恩恵が通常戦闘より小さくなるように設定されている。) これは、後の桃太郎電鉄シリーズや、PS版『桃太郎伝説』にて復活することとなった。 『タクティカル・ウェザー・バトル』 フィールドでの敵キャラとの戦闘には「天気」という概念がある。各キャラや一部の術に得意な天気 苦手な天気が割り振られており、天気によって戦況が変化するというもの。味方だけでなく敵にも得意な天気が設定されていて、その天気に変更する能力を持っていたりする。 一例をあげると、最序盤から出現する『カエル』という敵は、雨ごいを行って天気を雨に変えるが、雨になると攻撃力と防御力が2倍になる。また『ひとだま』という火の化身のような敵は、怒りで燃え上がる事で攻撃力と防御力を2倍にするが、雨(雷雨)が降っていると次のターンに元に戻ってしまう……といった、天気に絡んだ特徴がある。 どの天気になるかは毎回ランダムだが、南国は日照りになりやすい、海では時化が発生するなどの特徴分けがなされている。 現在の天気が得意である場合、毎ターン体力が回復する、ステータスが増加する、術の消費技量が半分になるといった効果が発生。逆に苦手な天気の場合体力が自然減少したり、術の消費量が増加する。中には全く動けなくなったり、戦闘から逃げ出してしまうという極端な仲間も。術の威力も天気によって増加したり減少したりする。 回復役として重要な浦島は苦手な天気が4つと多い。元々の体力が低いところに体力減少が加わってしまうので、戦闘の際には注意が必要となる。 なお、天気は一部のアイテムや術などで意図的に変化させることも可能。 『人気度』 桃太郎が人々からどれくらい支持されているかを示すステータス。 このステータスが高いと、店で割引をしてもらえる、利用できる施設が増えるなどの利点が生じる。逆に低いと店に高い値段を吹っ掛けられたり、お供が命令を聞かなくなってしまう。 この人気度がある程度以上高くないと入れない場所や、一定以上無いと仲間になってくれないキャラも存在するが、普通にクリアするだけなら無視しても問題はない。 人気度は困っている人の手助けをする、ボスキャラをこらしめるなどで上昇し、敵の甘言に乗せられる、嘘をつく、仲間を戦闘不能にするなどで減少する。 『II』でも“桃太郎らしくない行動”に対するペナルティはあったが、本作は悪行に対するペナルティと善行に対するご褒美をより明確にしたものと言える。 『各仙人との修行』 桃太郎はレベルアップで術を覚えないため(*5)、フィールド各地の庵に住む仙人を訪ねて術を伝授してもらう必要がある。そしてその修行がバリエーション豊富。 桃太郎一人で仙人と戦い勝利する、指定された敵キャラを一定数討伐する等定番のものから、仙人がしたオナラの数を数えるといった修行とは言い難いものまで様々。 個性的なキャラ 仲間キャラの総数は当時のRPGとしては破格の多さ。またキャラごとに癖や使い勝手も大きく異なるので、個性が大きく出ている。 重要イベントの際に特定のキャラをつれていると、仲間や敵のセリフが変化するようになっており、パターンも豊富。 また、フィールドを歩くときに仲間が好き勝手に歩く『アクティブ・ウォーキング』など、細かいところにも独自性が見られる。 敵キャラもそれぞれ独自のトリッキーな技を使うものが多く、敵との戦闘では毎回細心の注意を払う必要がある。 様々な伝承・民話や仏教用語に由来する敵が多数登場しており、雪女や海坊主のような著名どころから、「うわん」や「いつまで」のようなマイナーな妖怪まで敵の種類は実に幅広い。不喜、悪杖、はちずまびんなど変わった名前の敵は十六小地獄の名称に由来していたりする。 「一体の敵に必ず一つ以上の特殊能力を」という意気込みで作られたため、ザコからボスに至るまで皆非常に個性的。そのぶん、ややゲームバランスが犠牲になっている側面もあるが……。 シリーズ恒例のギャグ敵も健在。 パロディ表現への厳しさや作風のシリアスさゆえか、時事ネタやパロディは鳴りを潜めてしまっているが、相変わらずのコミカルなノリでシリアスな雰囲気を適度にほぐしてくれる。 その他 格調高い純和風のBGM群 作曲は旧作でおなじみのサザンオールスターズの関口和之が担当し、いずれも名曲揃いである。 中でもボス戦、ダイダ王子戦、風神 雷神戦、嵐の海戦、そしてラスボス戦のBGMは特に評価が高い。 また、効果音も非常に秀逸なものが揃っている。戦闘開始時や鹿角の術、痛恨の一撃などは印象的で、プレイヤーの思い出(またはトラウマ)を呼び起こすような、良くも悪くも一度聞いたら忘れられなくなること請け合いである。 戦闘勝利時やレベルアップ時のジングルなど、旧作でお馴染みだったものが新規の者に入れ替えられているなど、ゲーム全体の雰囲気に合わせた重厚かつシリアスな曲調で統一されている。 細かなところや妙なところへのこだわりよう、力の入れようも凄い。 本作の題字『新桃太郎伝説』は今井凌雪氏(黒澤明監督の映画の題字を手がけたことでも有名な、本職の書家)にわざわざ依頼して書いてもらっている。 桃太郎シリーズのお約束である女湯イベントなど、細々としたイベントやミニゲームにも力が入っている。 賛否両論点 旧作と比較して顕著なシリアス要素と死亡描写 『敵を殺すのではなく懲らしめる』という根底こそ貫いている(*6)が、ストーリー展開上、登場人物の殺害シーンなどのショッキングな展開が多く、殺伐とした雰囲気が顕著。 ギャグ基調から重厚かつシリアスなストーリーへの転換を好意的に受け止めて評価しているプレイヤーは多いが、ほのぼの感あふれる作風を特徴として他作品と差別化していたシリーズだけに、旧作からのファンの中には否定的に見る層も存在している。 夜店の難易度と景品のバランスが悪い 金太郎の村を解放すると夜店が出現し、4種類のミニゲームを遊ぶことができる。そして稼いだ得点に応じて景品が貰える仕組みとなっている。 一番簡単なのは「桃カルトクイズ」で、問題の種類も少なく100点を取るのも容易。更に景品のびっくり玉は序盤としてはそこそこ高値で売れる(*7)ため、一種のバランスブレイカーとなっている。 「ポコポコジャンケン」は100点を稼ぐのは難しいがその分景品も豪華で、ランダムでレアアイテムに化けるギヤマンの玉と難易度に見合った物が用意されている。 一方で「桃まとあて」はジャンケンと同等かそれ以上の難易度を誇るにもかかわらず、100点の景品が簡単に入手可能な仙人のかすみと明らかに苦労に見合っていない。 ちなみに「ポコポコジャンケン」の景品の中には仙人のかすみの上位種である仙人の桃も含まれている。あんまりにもあんまりである。 「桃ふくわらい」に至ってはドット単位で減点されるため、人力で100点を取るのはほぼ不可能(*8)。そして仮に100点を取れた場合は万能丹が貰えるのだが、このアイテムは同じ金太郎の村の薬屋で少々値が張るとはいえ普通に販売している。 これに関しては上3つのミニゲームに比べて極端に難易度が高いことから、攻略上の有用性を敢えて下げることで寄り道のやり込み要素に特化させたとも解釈できなくもない。 裏技やバグ技が非常に多い 小ネタ程度のものから中にはゲームバランスを著しく損なうものまで多種多様。ただしこれら裏技自体もやり込み要素の1つと捉える事もでき、一概に否定はできない。 代表的な例を挙げると…… 桃太郎の技数の最大値を863~865まで強化すると鹿角の術の技消費量が0になる「無限鹿角」 えんま様の1回目のコマンド入力後、ある手順を踏むと最大99回までコマンドの回数を増やせる「えんま様無限行動」 敵の体力を半減する半分の玉をボス戦で使用すると効きめがなかったと表示されるが実際には効いている「半分の玉バグ」 風神の谷でぬけだしの術を使用すると風神との戦闘をスキップできてしまう「ぬけだしバグ」 問題点 レスポンスが遅い。 特にフィールド画面が顕著である。メニュー画面を開く、仲間同士でアイテムを交換するなどの動作でイライラさせられやすい。 操作性が悪い。 町中では歩行速度の調整ができるが、フィールドやダンジョンでは遅い速度でしか歩けないなど、微妙に不親切。町での移動速度を速くしていると、ダンジョンでのノロノロした歩みに苛立つことだろう。 かと思えば、船に乗ったときの速度は勢い余って陸地に上陸してしまうほどの異常な速さ。狭い川に入った時などはとても操作しづらい。 この移動速度の調整には紆余曲折あったらしく、本編発売前に放送されたテレビCMではフィールドやダンジョンを町中と同じ速度で高速で移動していたりする。 エンカウント率が非常に高い(*9)。特に橋の上を通ると当時のプレイヤーから「橋を通る度に敵が出た。これは何かの陰謀か?」と言われたほどに高確率で敵と遭遇する(*10)。 その上雑魚敵も全体的に強く、ダンジョンでは常にギリギリの戦いを強いられる。 ただし、こちらにも敵全体に会心の一撃を繰り出し敵をほぼ一掃出来るようになった鹿角の術など、対抗手段は決して少なくはない。また一度倒した敵と遭遇しなくなる「オニよけの術」、敵との遭遇率を下げる「かくれみの」といったものもあり、こちらは逆に強力すぎるため一応のバランスはとれており、救済措置が全くないわけではない。 「しょうけら」という敵は此方の呪いを解いてくれる他、倒すと改心の証として味方1人のHPを回復してくれる。 「黄粉坊」という敵は逃げ出しやすいが、なんと 倒したキャラの体力と技を全回復 させてくれる。 wikiや攻略本によると、本作の実質の制作期間はわずか 4ヶ月 しかなかったとの事。バランスが厳しいのもこのためであり、どうあがいても難易度調整が間に合わなかったため、これらの敵を配置してしのいだらしい。 このゲームに限らず、この時期のハドソンのRPGは(バースデイなどのデベロッパー会社なども含んで)全体的にエンカウント率が高い傾向にあるので、社内の空気と言うか方針がそんな感じだったのかも知れない。(*11) 物価が非常に高い。 特に装備品の値段が際立っており、先の村へ到達するほど価格が容赦なく上がる。 また物語後半で建造した自分の城を飛行させたり、海に潜らせるために莫大な資金が必要になる。(どちらもクリアには必須) さらに城に大砲をつけようとするとそれらを上回る金額を請求される。大砲はクリアに必須ではないが…。 お供の活躍頻度の減少。 キジ、イヌ、サルのお供たちはそれぞれ固有の特技を持っており、前作『II』では無制限に使用できたのだが、今回は特技一回につき、きび団子一つを消費するようになった。 特に、その場で即エンカウントを引き起こす効果のあるイヌの「敵を呼ぶ」は『II』において経験値・資金稼ぎをする上で非常に重宝したのだが、今作では気軽には使えない。お金が増える後半でも、やはりアイテム欄を圧迫する 買い込む作業が面倒という点で変わりはない。 代わりに同じく敵を呼ぶ効果を持ち、何回使ってもなくならない「鬼の笛」というアイテムがあり、比較的簡単に入手できるのでそちらが使われる。 特技を覚えさせるにはエサを買って食べさせないといけないのだが、これが人間用の回復アイテムの何倍も高い。しかも3種類の数値がランダムで上がり(*12)、その数値が15とか30まで上がらないと使えない特技もある。早い段階で覚える特技はほんの大道芸程度だが、後々の特技は使い勝手も上がり、またそれぞれ上限の50まで上げると貴重なアイテムが最大3x3の9個まで手に入るので、一応救いはある。もっともそこまで育てるには、かなりの根気と金が要求される。 戦闘中に食べさせると毎ターン援護してくれると言う非常に助かるシステムが存在してはいるが、桃太郎の道具袋から使わないと食べさせられない。イヌサルキジを全員参加させようと思ったらそれだけで主人公の道具袋の3/8を圧迫するのである。 またイヌやサルの特殊攻撃はボスにほとんど通用せず、かといってザコ戦へ呼び出すには前述の通りコストが高い。そのためキジだけを参戦させることになりがち。 キジは味方の支援や回復術を使うので、ことボス戦だと治療の手間を減らしてくれて都合がいい。イヌやサルは弱点を突いたり怯ませたりが得意なのだが、バランス取りのためかボスに効きにくいので呼び出す意味がほとんどない。 役に立つ仲間と役に立たない仲間の落差が激しく、結果的にメンバーが固定されやすい。 桃太郎、金太郎、浦島、夜叉姫の4人で組むのがストーリー的に妥当であるが、癖はあるがオリジナルの強力な術を使えるあしゅらはこれらのメンバーを凌ぐほどの性能を持っており、旧作よりも弱体化が激しく微妙な性能の夜叉姫(*13)を抜いてあしゅらを加えるプレイヤーも多い。 サブキャラは癖の強いピーキー性能のキャラが多く、特にデメリットがきついキャラは縛りプレイでもない限り、試しに使ってみたらお払い箱になってしまいがち。 天の邪鬼や雪だるま(どちらもランダム要素が多すぎて安定しない)、貧乏神(*14)や福の神(どちらもステータスが極めて低い)、寝太郎(ステータスは最強で攻撃時は必ずクリティカルが出るが1/16の確率でしか行動しない)、といちや(メンバーの術をほぼ全部使える等、一見すると万能だが、事あるごとに大金をせしめる)、でか太郎(これらのキャラクターの様な目立ったデメリットこそ無いが、空中の敵相手でも命中率が下がらない事以外これといった長所が無く、ステータスも標準以下)などのデメリットのせいで使えない奴は本当に使えない。 一方、敵からの通常攻撃を無効化するはらだし(*15)、鍵盤のパターンさえ覚えてしまえば他のキャラでは使えない強力な効果を生み出すことができるましら(*16)、加入するのは終盤だが高ステータス+強力な術に加えてメガガルーラもびっくりの1ターンにデメリットなしで完全2回行動が可能なえんま様(*17)の3人は、プレイ方法を練ると明らかなバランスブレイカーになってしまうほど強力。えんま様に至っては特にプレイ方法を練らず普通に使っても、上記のメインキャラクター4人やあしゅらを凌ぐほど強い。 後半で風神と雷神が仲間になる。風神はパラメータが高い肉弾戦タイプで、ある程度回復術を使用可能。一方の雷神は体力と技以外のパラメータは低めだが、覚える術にかなり強力なものが揃っている。ただし雷神は、風神がPTにいる時でないと使えない術もあるため、この2人はセットで運用しないといけないので、PTの編成選択肢が狭くなりがち。とはいえ、彼らが仲間になってしばらくは海に出る機会が多く、彼らに有利な天気である雷雨や時化に恵まれやすいため、起用する価値は十分にある。奈落の洞窟でも活躍が見込めるうえ、HPが高いことから直属の上司であるえんまを幽閉している牢獄の破壊とも相性がいい。 銀次は専用装備の包丁をそろえるのにお金がかかる他、術は使えずパラメータも平凡。しかしながら「盗む」で敵のアイテムを奪えるという強みがある。 黒河童は覚える術が個性的で、特殊攻撃技も味方に有利になるものが殆ど。しかし装備が一切できない上、戦闘中に攻撃を受けると確率で『腕が抜ける』『頭の皿の水が零れる』などが発生し、その戦闘中は攻撃力が大きく低下するデメリットがある。 なお、弱いキャラが弱いとされる要素の一つに「ろくに装備ができない」というのがあるが、何故か「鎧は着れないが足袋は履ける」連中が多い(*18)。普通に考えれば逆なのでは? 大江山の暗号やあしゅらの謎かけなど、ストーリー上避けて通れない謎解きの中に異常に難しいものがある。 どちらも多少のヒントはもらえるが、はっきり言って(本作が最もターゲット層として想定しているであろう)小学生高学年あたりまでの子どもには難しすぎる。親や友達まで巻き込んで頭をひねった人も多いことだろう。 取り返しのつかない要素 終盤になるとシナリオの都合上、フィールドマップの行き先が制限されてしまい、行ける場所が愛と勇気の国、月の一部、鬼ヶ島しかなくなってしまう。こなしていないイベント、取得していないアイテムなどを残したままイベントに突入してしまう泣きを見る羽目になる。 この点を予期させる展開が存在しないため、初見プレイ時に泣きを見たプレイヤーは多い。 また、ラスボス目前まで話を進めると、今度は月にも行けなくなってしまう。 不要になった一部の装備品は捨てられない。 本作では装備しているアイテムは所持アイテムに含まれないシステムとなっている。 しかし、えんま様の装備できる武器や防具は、なぜか売る事も捨てる事も出来ない。因みに全てつづらからの入手であり店では扱っていない。 といちやに預けられるアイテムの上限もそこまで多くない本作では、最強装備である紅蓮の独鈷と黄泉の衣以外は、最終的に邪魔になってしまう。普通に進めた場合、合わせて6個ほどアイテム欄を圧迫することになるだろう。 なお、裏ワザ・バグの範疇ではあるが装備品を買う時に「下取り」を実行した場合、通常売れない装備品でも下取りできる。武器であれば全員共通で装備できる武器が店売りされているので、「下取り」で処分することが可能。 一部レアアイテムの入手場所のヒントがゲーム中に存在しない。 「四神の刀」という、ゲーム中のある場所に持っていくことで特典が得られる四振りの刀があるのだが、そのうち「朱雀の刀」以外の三本は地面に埋まっている上、その場所についてはゲーム中一切のヒントがない。攻略本などの情報なしでは、イヌの特技「ここほれ」を使って全てのマップをしらみつぶしに探索していくしかないのである。 もちろんなくてもゲーム進行には全く影響がない。また4本のうち最強の「青龍の刀」があるダンジョンはクリア後に再訪する方法が少々わかり難く、「取り逃すと取り返しがつかない装備」と勘違いするプレイヤーも多かった(補足すると、なんとなく怪しい置き方をされたつづらの近くにある)。 これらの刀は戦闘中にアイテムとして使う事で様々な術が発動するのだが、これに関しても説明が無い。これの他に使って効果が発動する武器は他に朝凪のモリと夕凪のモリと言う一対の銛が存在しているのだが、やっぱり何の説明も無い。 四神の刀は汎用の店売り刀と同じく多くの仲間が装備出来るため、専用の最強武器を持たない仲間は青龍の刀が最強武器になる。このゲームには「ものふやしの玉」と言うどんなレアアイテムだろうが複製出来る便利な道具があり、人数分用意する事もちゃんと可能なのだが、そもそもオリジナルを手に入れられなければそれも適わない。 『桃太郎伝説ターボ』にも「うごのけん」「ふしまちのけん」といった入手場所ノーヒントのレアアイテムはあったが、こちらは決して高性能とはいい難くギャンブル性の高い武器であるため、見つけなくても何の問題もなかった。 仲間ごとに設定されている「体重」の平均が48キロでないと通れないポイントがある。だが、ここがとんだ初見殺しになっている。 + どう初見殺しかというと…… 上記の定番メンバーで挑むとすんなり通れるのだが、そこを通る際にイベントで風神によって仲間(その場のメンバーのみ)がバラバラな方向に飛ばされてしまう。 特に回復担当として重要な浦島の再加入が非常に遅く、回復を浦島に任せっきりだった場合、辛くなる。 実は、この期間中にすでに仲間に入っているあしゅらが有能(*19)で、『ランダム要素があり不安定だが、期待値的には回復量が多い』「まほろばの術」を使える上に攻撃役としても優秀。なので浦島はいなくてもそこまで問題が無いのだが、あしゅらは癖の強い術が多く、防御力が低い欠点がある(*20)ため初見では強さに気づきにくい。 たくさん居る仲間キャラを色々使ってもらうための措置だと思われるが、上記の通り使えるキャラと使えないキャラの差が激しく、加入時は全員一律で一段(レベル1)のため、特定メンバーを集中的に育てていると文字通り1から育て直すことになってしまう。 また、この場合後述のじゃこつばばあ戦の難易度が高くなる可能性が出てくる。直前に夜叉姫が人質に取られるため必然的に控えメンバーをパーティに加えて戦力を補強しなければならなくなるのだが、初めて新しい村に入った時点で、夜叉姫以外にも城に残った控えメンバーが2名ランダムに人質に取られてしまう。 この時点で戦力になるメンバーは余程偏った使い方をしていない限り金太郎、浦島(*21)、あしゅら、ましら、銀次しかおらず、この5人のうちの誰かが人質に取られてしまったら弱いメンバーを1名パーティに入れて挑まざるを得なくなる。 戦闘敗北時の仕様が従来シリーズから変更された。 旧作では「ドラゴンクエスト」シリーズ同様、「全滅時はイベント進行状況、アイテム、経験値はそのまま据え置きで続行」であったが、本作では敗北すると最後にセーブした地点からやり直しとなり、それまで進めたゲーム内容や育てたステータスがリセットされてしまう。要は「敗北」=「ゲームオーバー」である。 当時のRPGとしては決して珍しくない仕様ではあるが、本作は主人公が倒された時点で仲間が残っていても敗北になってしまう(*22)。 桃太郎は仲間の中でも高ステータスであり、その上いい装備品を付けられるのだが、敵の攻撃も熾烈なため敗北の機会は比較的多い(*23)。油断は大敵、長時間セーブをしないまま進めて桃太郎をうっかり死なせてしまいゲームオーバー…という事態も起き得るため、本作をストレス低く攻略したいのなら、こまめなセーブが推奨される。 この点は『ファイナルファンタジー』シリーズのように、イベント途中で仲間が増減する機会が多かった(特に本作ではボス戦の最中に加わる仲間もいる)ことやストーリー性重視の内容に変化したことも関係あるのかもしれない。 「人気度」システムのバランスがやや不安定。 人気度が減少する条件に、仲間の戦闘不能や戦闘からの逃走といったものが含まれている。逆に上昇する条件は少ない上に、厳しかったり面倒なものが多い。 そのため、基本戦闘では仲間を殺さず、逃げずに戦うことが求められる。しかし初見でそれを成し遂げるのは少々難しいので、どうしても人気度は下がりがちになる。 一方で、面倒ささえ乗り切ればごくごく序盤で最高値の100にすることもできる。施設の利用料が安くなることもさることながら、ご褒美に貰えるアイテムが高額で売れたりするので、逆にバランスブレイカーになってしまう。 そのため、序盤の人気度をあげられるポイントは救済措置という見方が強い。 目玉システムのタクティカル・ウェザー・バトルが空気になりがち。 戦闘機会が増えるであろうダンジョンの大半は天候の影響を受けない洞窟や塔などの屋内であり、更にストーリーが進むに連れて月面や海底など天候のないフィールドが増えていくため、折角の斬新なシステムも終盤に差し掛かる頃にはプレイヤーから忘れられがちである。 また、肝心の恩恵も全体的に受け辛い。 特に『日照り』は苦手としている仲間が多いためにデメリットのほうが大きい。炎系の術の威力が上がるが、波・雷・雪系の術の威力が10分の1にまで下がる。金太郎・夜叉姫・でか太郎・寝太郎・風神などの日照りに極端に弱いキャラ(*24)は戦闘への影響が特に大きい。また、浦島は上述通り4つの天気(雨・雷雨・日照り・雪)に弱い上に、それらは遭遇しやすい天気なのも辛いところ。 有利になる一例として、設定どおり夜叉姫は雪が得意な天気なので、消費技数が減った流れ星の術で経験値稼ぎができるなどの恩恵はある。 ただし、夜叉姫が仲間に加わる時期は雪のフィールドの終盤であり、次に雪が降る地を訪れる時には夜叉姫がイベントでパーティを離脱しているのでアイテム等で天候を変更しない限りこの恩恵を受けられる機会は非常に少ない。このことも夜叉姫が不遇と言われる理由の1つとなっている。 最も恩恵を受けられるのは『日本晴れ』。得意とする仲間が多い他、桃太郎の鹿角の術が消費技数が減った状態で打てるのがその理由である。 一部の敵の能力がかなり厄介で、苦戦する場合も多い。 雑魚敵では、序盤で味方が育ち切っていない時期に徒党を組み、痛恨の一撃を頻発してくる『馬鬼』、一番弱っているキャラに痛恨の一撃を放ってくるという『じゅむへんく』、きゅうりを持っていないとアイテムや所持金を全て盗んで逃げる『黒河童』(*25)、攻撃力、防御力がかなり高い上に後述の夜叉姫戦前にはイベントで4体で現れる『黒鬼』(*26)、その他にも通常攻撃がほとんど効かない雑魚敵など。 ボスでは、竜巻を放つことにより毎ターン固定ダメージを与えてくる+強力な術を連発し、メンバーを半壊させるボス『風神 雷神』、イベントで雑魚連続戦闘からの連戦な上に戦闘中にHPが減ると自身のパラメータを強化し全体攻撃の「流れ星の術」を放ってくる『夜叉姫』、味方が一人になるまで問答無用で動きを封じてくるボス『じゃこつばばあ』、ラスボス級の体力に加え、強力な全体攻撃を容赦なく撃ってくる『三千世界』など。 特に『風神 雷神』は3回戦うのだが、最後の3回戦目はゲーム中でも最大の山場と言われるほど難易度が高い。また、2回目も3回目と比べれば幾分か楽だが、村の中で戦うため再挑戦が容易な3回目と比べて「オニよけの術」を使わなければ1時間近くもかかるダンジョンを抜けた先で戦うため負けた場合のプレイヤーのダメージは大きい。 その一方で弱いボスもいることはいるが、シナリオで一番盛り上がる部分のボスに限って弱い。 + 弱いボスの例 まず、『酒呑童子』。序盤の山場である大江山のボスとして登場。有能な四天王を配下に持ち、戦闘前に桃太郎たちを全回復してくれたりと、大物として描かれているのだが……正直、酒を呷って連続攻撃してくる以外に特殊な攻撃や能力はなく、その連続攻撃も1ターン目に金太郎の「はり手」や浦島の「まもりの術」を使えばダメージを最小限に抑えられるため別段恐れる必要もない。更にHPも低いため、塵角を3連発すれば余程低レベルでもない限り3~4ターンで決着がつく。 ちなみに酒呑童子以降のボスはHPが大幅に跳ね上がり塵角の3連発で瞬殺する戦法は通用しなくなる。 むしろ、彼が桃太郎らの力量を測るために放った四天王達とは一対一で戦う上それぞれが厄介な能力を持っており、そっちの方が苦戦する始末。特に『とらくま童子(*27)』『ほしくま童子(*28)』は桃太郎以外で勝つのは非常に難しい。ほしくま童子に至っては桃太郎でさえ勝率は5分といった所である。また、金太郎は物理攻撃を2倍にして返してくる『かね童子』にも勝つ事が出来ず、術を吸収する特性を持つ『くま童子』以外には勝つ事が出来ない。元ネタだとこいつらと戦ったのは成人後の金太郎(正確には坂田金時)達なのに… もっと酷いのが桃太郎の宿敵である『ダイダ王子』。彼はオープニングのイベント戦闘で、桃太郎の術を吸い取り、装備品を弾き飛ばし、完膚なきまでに叩きのめす。その後も、桃太郎の前に現れては幾度も刃を交えてこちらの実力を測ってくるうえ、鬼達との会話の中でもダイダ王子の強さを物語るセリフが多く、その強大さをプレイヤーに印象付ける。 しかし、満を持しての最終決戦において彼は一切特殊行動を行わず、完全に単体物理攻撃一辺倒(しかも、その攻撃力も直前のダンジョンに出てくる雑魚敵以下)。こっちは4人パーティであるため、まず負けることはない。 その為極端な話、桃太郎とはらだしの2人パーティで挑みはらだしが毎ターン桃太郎をかばい続けるとノーダメージで完封できてしまう。 強大な力を持つライバルという立ち位置にも拘らずここまで散々引っ張っておきながらのこの弱さだけに、肩透かし感が非常に否めない。 さらに、ダイダ王子との戦いに勝つと、改心して仲間に加わる…となった瞬間に、 背後に控えていたカルラから不意打ちされて殺害される(*29)という展開になるため、とことん救いがない。 セーブデータが消えやすい その際の演出は、ドラクエシリーズと同じくおどろおどろしい呪いのジングルとともにメッセージが流れるという不気味なもの。さらに意地の悪いことに、データ選択画面に入ってデータを選ぶまで消えているかどうかがわからず、選んだ瞬間に呪いのジングルが流れ、目前でデータを抹消されるという非常にいやらしい仕様になっている。 「大変です!旅の話が消えています!」「勇気を持ってやり直して下さい!」と、太い赤文字でデカデカとメッセージが出てくるため心臓に悪い。 総評 エンカウント率を筆頭にゲームバランスには多少の難があるものの、おとぎ話を題材にした和風RPGとしての完成度は高い。 特にシナリオ面は評価が高く、ボリュームもたっぷり。特にカルラは忘れられない存在だろう。 本作を「桃太郎伝説」シリーズの最高傑作として挙げるファンも多く、長く愛されている作品で、今でも移植やリメイクを望む声は多い。 余談 作者のさくまあきら氏が発売前の雑誌インタビューで述べたところによれば、「作品に文学性を持ち込みたい」という意図があったといい、本作のシナリオには現実の人間社会が投影されているという。 まずはこの意図が先にあって、とっつきやすさを重視して桃太郎シリーズの世界観とキャラクターを流用したという。 上述の通り開発期間に追われていたこともあり、さくま氏は「いずれ完全版を作りたい」ともコメントしていたが、その後の桃太郎シリーズは電鉄シリーズにほぼ一本化され、伝説シリーズは完全版開発を迎えることなくそのまま停滞してしまった(一応、本作後にPSで一作出てはいるが「新」とは別物である)。 2012年3月1日付でハドソンがコナミデジタルエンタテインメントに吸収合併され法人格を失い、さらにはそのコナミスタッフとの軋轢があったらしく、2012年9月1日には氏のツイッターにて「これが最後の桃鉄」「もう桃太郎シリーズは作らない」という宣言が出されたこともあった。 その後、電鉄シリーズは紆余曲折を経て任天堂より発売された『2017 立ち上がれ日本!』をもって復活したものの、過去作に関しては「ハドソン側が伝説シリーズのプログラムを紛失し、電鉄シリーズも11以前のプログラムを廃棄してしまったため、旧作のリメイクや移植は不可能だ」と氏自身がホームページで言及している。 偶然の一致であるが、本作の前後にハドソンが出した『天外魔境II』、『大貝獣物語』もまた、トラウマ級の虐殺展開があることで知られている。 なお『天外魔境II』において監督・脚本をした桝田省治は、桃太郎伝説シリーズの開発にも大きく関わっているため、一方はあながち無関係でもないとも考えられる。 回復系の術を使用すると使用者の素早さに補正が入り、ターンの最初に回復できる可能性が高くなる仕様がある。 これは後のハドソンの作品である『天外魔境ZERO』や『大貝獣物語』に受け継がれた。 貧乏神のモデルが当時『ジャンプ放送局』のレイアウトを務めていたデザイナーの榎本一夫氏であることは当時から知られていたが、貧乏神の名前を氏にちなんだ「えのっぴ」「えのもと」「えのん」のいずれかにすると 「ガワンバッチョ!酷い名前なのねん!ひーん!ひーん!」 と泣き出し、パーティとして連れ歩いている際に一歩進むごとにお金を落としてしまう、という迷惑な裏技が仕込まれていた。 しかし『ジャンプ放送局』の読者を中心に前述の3つの名前を付けるプレイヤーが多かったために、結局裏技としての意外性は殆どなかったという。 読者からも『榎本社長、残念ですがついに倒産です!』などといったネタ葉書が届いたり、『えのんを探せ!』というコーナーが大人気だったり、氏をモチーフにしたネタには必ずと言っていいほどお金が絡んでたりと、すっかり『貧乏だが愛されるネタキャラ』としての地位を確立していた。 そんな榎本一夫氏だが、2022年10月に引退を宣言するまで自身の設立したデザイン会社『有限会社バナナグローブスタジオ』の代表取締役として活躍していた。HPに載っている自画像も当時のタッチのまま。 当たり前だが榎本氏本人は全く貧乏ではなく、むしろ食道楽者(グルメ)として知られている。ただし、所謂B級グルメも大好きらしく、そっちの話題になると盛り上がるらしい。 当時のファンの語り草になっているダンジョンとして『怨みの洞窟』が挙げられる。 これは攻略する前に自分が1番~3番目に嫌っている人の名前を入力すると2・3番目に嫌っている人の名前の敵が雑魚として、1番嫌っている人の名前の敵がボスとして、それぞれ出現するという身も蓋もない趣向のもので(*30)、当時の『ジャンプ放送局』にも「怨みの洞窟を愛用している」旨の内容のお便りが多数寄せられたという。 微笑みの村で開催されている『天下一ダジャレ大会』の出場者の名前には当時の『ジャンプ放送局』の常連投稿者の名前が採用されている。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3348.html
back/ 薔薇乙女も使い魔menu/ next ~対アルビオン戦争 一日前、早朝 ―――アルビオン軍事施設、ロサイス 朝日に照らされた空軍工廠。 送電線のような鉄塔型桟橋には、ずらりと軍艦が並んでいる。どれも今すぐにでも出航 可能な状態にされている。どの戦艦も、せわしなく出入りする人々、運び込まれる荷物、 整列する貴族と傭兵達で一杯だ。特に旗艦『レキシントン』号の威容は、それを見る人々 全てを圧倒している。 そしてそれ以上に、警備する人間・使い魔の数も桁違いだ。文字通りにアリが入り込む 隙間もない。軍港の内も、外も周囲数リーグに渡って、『どうしてここまで』と頭を捻り たくなるほどの警備をひいている。港に出入りする人も荷物も、これでもかと言うほどし つこく調べられていた。 警備の邪魔になる木々は全て切られ、民家は潰され、野原は灰にされ、港は荒れ地の中 にポツンと取り残されたかのようだ。その中に、様々な使い魔を引き連れたメイジ達と平 民の兵士達が立っていた。 荒れ地の中を巡回する上官に、付近のメイジと兵士が次々と敬礼していく。 「異常は?」 「はいっ!何もありません!」 「そりゃ、そうだろ・・・正直、なんでここまでしなきゃならんのだか」 「やはり、例の噂ではありませんか?」 「ああ、あれか?『ガリア王宮がトリステインの平民使い魔を怒らせて城ごと消された』 てやつか。・・・まさか偉いさん達は、こんなよた話を信じてるのかねぇ?」 「やはり、ただのデマでありますか?」 「当たり前だ。非常識にもほどがある。大方、トリステインのスパイが流した流言の類だ ろ」 「ですが、やはりこの警備は異常としか・・・」 「それは…確かにな。遠征に参加しない陸軍連中の暇つぶし、にしても変だしなぁ」 上官も部下達も、あまりに異例な警備態勢に首を傾げていた。 第五部 第2話 その炎は罪深く アルビオン首都ロンディニウム、王城ハヴィランド宮殿。この宮殿も、非常識なまでの 警備で囲まれ、守れている。 白一色に塗られた荘厳なホワイトホール。16本の円柱が取り囲み天井を支え、白い壁 は傷一つ無く輝いている。ホール中心の円卓には、明日公式に樹立が宣言される神聖アル ビオン共和国の閣僚・将軍達が着席していた。 上座に座り、後ろにシェフィールドを従えたクロムウェルは、シェフィールドから手渡 された報告書に目を通しながら、肉を刺したフォーク片手に閣議を黙って聞いていた。そ の閣議は朝食と共に、ゆったりと和やかな空気の中で進んでいく。 「・・・以上が式典の進行予定表であります」 「うむ、その通りで頼むよ。特に正午の式典最後、出陣式を兼ねた艦隊パレード。これが 一番重要だよ」 「その点は滞りなく手はずは整っております。艦隊は正午のパレードを終え次第、トリス テインへ向かいます」 「トリステイン到着は次の日の昼頃か。地上へ滑空するだけだし、もっと速くいけるかも な」 「ダータルネスからの輸送船等との合流と艦隊編成、それに船足の遅い民間船も多いです ので、昼が限界ですね」 「そうか、まぁ急ぐ事もないか。さて、あちらさんは、どう出るかな?」 「普通に考えればラ・ロシェール前の、タルブ辺りで迎撃というところだな。あそこを押 さえられたら、我らの艦隊に地上補給拠点を与える事になるからだ」 「その時はラ・ロシェールで艦隊戦、別働隊でトリスタニアだ…といっても、この程度は 向こうも考えてるだろうが」 「うむ、そして勝敗は戦う前から決まっている事も、百も承知だろうよ」 「トリステインとしては、どの程度負けた所で白旗をあげて戦力を温存させるか、少しで も有利な講和条約を結ぶか、だな」 「そうだな。正直、ここまで念入りに準備するのは、もはや外道かとすら思える。・・・ 閣下、失礼ながら、本当にこの作戦でよろしいのか?」 閣下、と呼ばれたクロムウェルはフォークも机に置いて、一心不乱に報告書を読み続け ていた。 「あ~、閣下。よろしいでしょうか?」 「…ん?・・・あ、ああ、失礼。なんだったかな?」 「え~、もともと軍事力で天地の差があるトリステインを相手に、ここまでする必要があ るのか、ということです」 「ふむふむ、続けてくれたまえ」 「はい。あまりヤツらに被害を与えると、その後の講和条約締結や占領政策に支障をきた すと思えます。我らレコン・キスタの地上拠点となるのですから、出来る限り無傷で手に 入れるべきでは? それに、この桁外れな警備の件です。この異常な警備態勢に、軍内部のみならず国民か らも不審の声が出ています。例の、トリステインの魔法人形の噂が真実では、と面白おか しく吹聴する者も」 「ふむ、そうだね、そういう噂、だね・・・」 クロムウェルは、再び報告書に視線を落とした。 「まぁ、君の言う事ももっともだ。だが、我らとしても、一刻も早くハルケギニアを統一 し、聖地を奪還しなければならない!そのために一日でも早くトリステインを降伏させ、 我らの力を広く世に知らしめる必要がある!これは、そのための作戦だよ」 「ふむ・・・確かに」 「それと、噂の件。皆、これを見て欲しい」 そう言って、クロムウェルは手に持っていた報告書を隣の席に手渡した。その報告書が 回されると、手に取った将軍と閣僚の顔色が次々と変わっていった。食事を机に置き、食 い入るように読み続ける。 「読んでの通りだ。ガリアの同志からの報告書だよ。・・・全て、真実だ。 かの少年使い魔と魔法人形達は、確かに3日前にヴェルサルテイル宮殿を襲撃。王宮で 散々ふざけた悪戯をして、最後にプチ・トロワを消し飛ばして帰ったらしいよ!誰にも姿 を見られることなく、ね。彼等は、なんと臭いすら残さなかったそうだ!鼻の効く使い魔 が追えなかったと。 唯一手がかりになりそうだった遺留品の懐中時計も、いつの間にか消えてしまったそう だよ。残ったのは落書きやら、ゴミばかり」 「まさか、そんな・・・」「魔法も使えない、平民の、それも子供が?」「これは、すぐ 箝口令を」「ガリアだって箝口令くらいひいていたろう、それでもこの有様・・・」「ガ リアからアルビオンまで、僅か2日で噂が広まるとは」「トリステインのスパイによる情 報操作では?」 先ほどまでの和やかな空気は消えた。円卓は不安と緊張感に塗り替えられている。 バンッと円卓を叩いてクロムウェルが立ち上がった。 「諸君!恐れる事はない!この作戦はもともと、トリステインの秘密兵器をも計算に入れ て立案してある!そのために『レキシントン』号のみならず、多数の民間船を接収して改 造したのだから!」 おお…と円卓に感嘆のどよめきがあがる。 「確かにヤツらは謎だ!恐るべき戦力だ!しかし、所詮は大海に浮かぶ小舟!聖地回復運 動という大きな歴史の流れに、使い魔一匹ごときが逆らえるものか!なんのことはない、 あの使い魔がどこか一つの戦場で暴れ回るというのなら、それ以外の戦場を全てレコン・ キスタの旗で埋め尽くしてしまえばいい!やつらは、しょせん主と使い魔の二人だけでし かないのだから! 無論、艦隊にそれなりの被害は出るだろう。だが、それも聖地回復という大義の前には 些細な事でしかない!! それに、その報告書が正しければ…ヤツらには、致命的弱点があるのだよ!」 円卓を覆おうとしていた暗雲はどこかへ消え去り、閣議は終了した。朝食を追えた一同 はクロムウェルへ一礼し、皆ホールを後にした。 ―――トリステイン魔法学院、昼前。 分厚いカーテンのひかれたルイズの部屋には、キュルケとタバサがいた。二人が見つめ る鏡台の鏡が輝き、真紅・ルイズ・デルフリンガーを背に担いだジュン・翠星石が這い出 してきた。 「おっでれーたなぁ。あんな警備、見た事ないぜぇ」 「ううう、悔しいですぅ~。おんのれぇえ~~おくびょーもの共めぇええ」 「どうなってんの!?どうみても僕らがガリアの宮殿で暴れたのを知ってるとしか思えな いよ!ガリアからアルビオンまで、情報が渡ったぁ!?あっという間にぃ!?」 「そうね。この様子じゃ港や宮殿内部へのルートを見つけてもダメね」 「あー!ムカツクわねえー!あたしのエクスプロージョンで、艦隊丸ごと吹っ飛ばしてや ろうと思ったのにぃー!」 悔しさを露わにするルイズ達に、キュルケとタバサも様子を聞くまでもなく状況は理解 出来た。 話を聞いていたキュルケも腕組みして溜め息を吐く。 「はぁ~…ホントにレコン・キスタの情報網は凄いわねぇ。それかホントに裏でつながっ てるのかしら?とにかく、昼食にしましょ」 「あ、ゴメン。僕、トイレ行ってるから、先に行ってて」 と言って部屋を出ようとしたジュンの襟を、ルイズががしっと捕まえた。顔は笑顔、で も目が笑っていない。 「あの・・・ルイズさん、何?」 「ねぇ~ジュう~ん~、どーこいっくの?」 「だ、だから、トイレ・・・」 「ふぅ~~~~~ん」 真紅と翠星石も、笑顔なのに目が笑ってない。三人に取り囲まれ、ジュンも冷や汗。 キュルケはそんなルイズ達をニヤニヤと笑っている。タバサはやっぱり無表情だが、首 を傾げている。 「スぅイぃ~、ジュンを見張っててくれるかしらぁ~?」 「まっかせるですよー」 「な、なんで!?トイレくらい一人で」 「いーから来るですぅ!お前を一人で行かせるわけにはいかねーですぅ!!」 ジュンは、翠星石を頭に乗っけたままトイレに行かされた。 そんな様子を見て、首を傾げたタバサがキュルケをチラと見上げた。 「ああ、ジュンちゃんったらねぇ~。昨日、警護のオネーサン達やぁ、メイドさんやぁ、 近くの村に避難してきたイケナイお店のお嬢様達とねぇ…とぉ~っても仲良くしてたんで すってぇ!」 「うっさいわよキュルケぇ!」「お黙りなさいっ!」 ルイズと真紅がハモりながら、キュルケを睨み付けるのであった。 「・・・第一、どうしてお前等が昨日の僕の事、そんなに詳しく知ってるんだよぉ!?」 ジュンは頭の上の翠星石にブツブツ文句を言いながら石畳を歩いていた。 「あ、まさかデル公!?」 「ちっちげーよ!俺ッちはンな事いわねーよぉ!」 「ふっふーん!教えてあげるですよぉ~」 翠星石がジュンの頭の上で、腰に手を当ててふんぞり返る。 「かーんたんですぅ!お前の背中にスィドリームつけといたですぅ~」 「なーっ!なんでそんな事をー!」 「あーんなフツーの人間達に、お前の護衛を任せてらんねーからですぅ!そしたら、お前 と来たら、おおまえと来たラあァー!ち、ちちち!チビ人間のクセにぃ!!!」 ポコポコと翠星石が頭を踏みつける。 「ぶぅえっ、べぇっ!別に僕は悪くないだろお!?」 「うっせーコンチキショーですぅっ!お前に悪い虫が付かないようにするのも、あたし達 の役目ですぅーだ!」 「人権侵害だあー!」 ジュンがフトウなタイグウに抗議していると、警備の女性武官数人とすれ違った。皆、 ジュンを見るとニッコリ笑って手を振り、ジュンも少し赤くなってペコリと礼をする。 ぎゅうぅにいいいい~~~ ジュンの頭の上から、翠星石がほっぺたを思いっきりつねりあげる。 「お・ま・え・と…いうやつわぁああああ」 「ひぃっひたひ!ひゃめれえーっ!」 「お・・・おでれーた、女は怖いねぇ」 遠くから眺める女官達も、朝食に向かう女学生達も、二人の姿をクスクス笑っていた。 昼食中、ジュンと真紅と翠星石は、いつものように入り口横のテーブルで食事をしてい た。ただ最近は、ルイズも一緒。 そして少女達三人は、ジトォ~とジュンを睨んでいた。 「あの、さぁ・・・お前ら、いい加減にしろよなぁ」 「そーれはこっちのセリフですぅ!ねー、ルイズ?」 「そーよねー、ジュンったらこう見えて、イロオトコですもん。ねー、シンク?」 「そうね、さすが私のミーディアムね。本当に、誇らしいったらないわ」 アルヴィーズの食堂では、他の生徒も教員も食事している。メイドなどの平民や、警護 もいる。ただし、そのほとんどが女性。男性はほとんどみんな軍へ志願し、残っているの はコルベールやジュンなど、ごく少数。 ジュンはトリステインの戦力としても、数少ない男性としても、目立っていた。なので 周囲の視線も集まってくる。ジュンがちょっと視線をずらせば、自然に周囲の女性と目が 合う。 その度にジュンは、真紅と翠星石にバターやパンを投げつけられ、ルイズに足を踏んづ けられた。 「・・・なんで、こんな目に・・・」 そんなジュンのつぶやきも、冷たく睨み付けてくる三組の目に潰されてしまった…。 ―――夕刻、トリステイン王宮会議室。 「・・・城下の避難、完了致しました」 「艦隊は既に臨戦態勢にあります」 「全軍、予定通りに展開しております。明日には陣の形成を完了致します」 「よろしい。それでは、あとはアルビオン艦隊が来るのを待つばかりですね」 会議室では、上座のマリアンヌと、隣に座るマザリーニが全軍の配置と市民の避難状況 などについて報告を受けていた。 豪華な夕食と貴重な年代物ワインも並べられていく。同時に、扉からはヴァリエール公 爵やラ・ラメー伯爵、その他将軍達も次々と入室し、席に着いていく。その表情は暗くは ない、だが陽気でも無かった。皆、悲壮な決意を秘めてこの晩餐に臨んでいた。 全ての将軍や大臣達が机を囲んだ後、最後に入ってきたのはアンリエッタとウェールズ だ。二人は手を取り合い、末席に肩を寄せ合って着席した。 居並ぶ重臣達を見渡したマリアンヌが、ワインを手に立ち上がった。 「皆、よくぞこれまでトリステインを支えて下さいました。まずその事に感謝します。 そして、このトリステイン存亡の危機に臆することなく、この晩餐にも席を並べて下さっ た事、誇りに思います」 「女王陛下!何を弱気な事を言われますか!?」 そう言って立ち上がったのは、デムリ財務卿だ。 「このデムリ、武官でありませんので前線には立てません。ですが必ずや陛下を、王家を お守り致します!金勘定しか出来ない非力な身ではありますが、なればこそ!軍資金につ いてはお任せ下さい!」 「よくぞ言われた!デムリ殿!」 今度は魔法衛士隊マンティコア隊隊長ド・ゼッサールが立ち上がる。 「不肖、私も衛士隊隊長として、陛下の盾となる所存にございます。王家に降りかかるあ らゆる魔法から、陛下も姫もお守りして見せましょう」 そんな二人の後に続くように、居並ぶ重臣達も次々とワイン片手に立ち上がり、気勢を 上げる。 「全くですぞ陛下!確かに空軍力では劣りますが、なあに!ヤツらもいずれは地上に降り なければ占領が出来ンのです!そこからが本番ですぞ」 「そうそう!第一、あやつらは聖地回復などと掲げてはおりますが、しょせん烏合の衆! 利権目当てに集まったダニ共に過ぎません!」 「その通り、我らが地上で粘り続ければ、やつらは内部分裂を起こし、瓦解して自滅しま す。我らはその時を待てばよいのです」 「何よりここは我らの国!やつらが土足で踏み込んだ所で、この国の民がヤツらの支配を 良しとはしません。民衆と共に、各地で解放の旗を上げるとしましょう!」 「これこれ諸君、まずは艦隊戦ですぞ。まだ我が艦隊が、負けると決まったわけではあり ません」 そういって苦笑いと共に皆を制したのは、艦隊司令長官ラ・ラメー伯爵だ。 マザリーニが手を挙げて、皆を一旦着席させる。 「・・・諸君、ともかく決戦の時は刻一刻と近づいておる。我らはその時まで牙を研ぎ、 力を蓄えよう。そしてなによりこの一戦において、トリステインは弱国ではないこと、他 国の侵略には一丸となって立ち向かうという意思と誇りと力、何より王家への忠誠を示し ましょうぞ」 おおっ!という喊声と共に、一同はワイングラスを高く掲げた。 そんな晩餐の中、アンリエッタとウェールズは静かに微笑みあっている。 「ウェールズ様…明日、行かれるのですね」 「うむ、アルビオンから来てくれた貴族達も、既に大勢が『イーグル』号に乗り込んでい る。 ニューカッスルで死に損ねたこの身だが、生きて姫と共に過ごして、目が覚めた。アル ビオン王家の誇りを示す、なんて言わない。ただ姫を守るため、明日は全てを賭けて戦う とするよ」 「どうか、どうか生きてお戻り下さい。このアンリエッタを、再び一人にしないで下さい まし」 「分かっている。必ず、必ず生きて帰る。二度とそなたを一人にするものか」 二人は机の下で、固く手を握り合っていた。 ―――シャン・ド・マルス練兵場、深夜。 トリスタニアの中ほどにある、この練兵場には、数多くの連隊が駐屯していた。 戦いを前にたき火を囲んで気勢を上げたり、武器を磨いたり、詠唱の練習をしたり、馬 や使い魔を撫でながら語りかけたり、皆思い思いに夜を迎えている。 そんな練兵場の隅に、若い貴族の姿があった。薔薇の造花をキザッたらしく口にくわえ たギーシュが、じっと地面を見つめて意識を集中している。 ぽこっぼこぼこ 彼の足下の地面が盛り上がり、大きなモグラが顔を出した。 「お疲れ様、僕のヴェルダンデ。本当によく頑張ったねぇ。これで君のお仕事は終わりだ よ。さぁ、遠くへお行き。トリスタニアは危ないからね」 ギーシュは優しく自分の使い魔の頬を撫で、労をねぎらった。だが、遠くへ行けと命じ られたジャイアントモールは、動こうとしない。ただ円らで愛らしい瞳が、主をジッと見 上げている。 「ダメだよ。君はとてもとても素晴らしい使い魔だけど、戦場では役に立たないんだ。君 は、もっと素晴らしい働きを、既にしてくれたんだよ。 さぁ行くんだ!短い間だったけど、君を召喚出来て本当に僕は幸せだったよ!僕は世界 一の幸せ者だったよ!」 それでもモグラは去ろうとしない。潤んだ瞳が、若い主を見上げ続けた。 「ヴェルダンデ・・・ああ、ありがとう!僕の一番の友達よ!」 ギーシュは膝をつき、モグラの頭を抱きしめて涙を流した。 そんな主と使い魔の姿も、城下に駐屯する数万の軍勢の中では、よくあるワンシーンの 一つでしかなかった。 平民も貴族も人間も動物も、等しく夜の闇に包まれる。 アルビオン~トリステイン戦争 開戦初日 アルビオン首都ロンディニウム、ハヴィランド宮殿前大通りは、朝から群衆で埋め尽く されていた。 石造りの整然とした町並みの中に色とりどりの旗が翻っている。楽隊の勇壮な演奏の中 を、人々の歓声を受けて華やかな騎士隊の隊列が進んでいく。宮殿内でオリヴァー・クロ ムウェルの初代神聖皇帝戴冠式も滞りなく、神妙に執り行われていた。 正午、宮殿テラスからクロムウェルが姿を現し、民衆へ手を振る。同時に大歓声がわき 起こり、皇帝自身の口から神聖アルビオン共和国樹立とトリステインへの遠征が宣言され た。 そして宮殿奥、ホワイトホールでは、遠見の鏡から式典の進行を眺める人物の姿があっ た。それは本物のクロムウェルだ。 「ふむ…さすがに影武者で戴冠式をするのはやり過ぎかとも思ったけど、まぁいいか。念 には念を、とも言うしな」 ほどなくして鏡には、上空を悠然と進むアルビオン艦隊が映された。数多くの竜騎兵に 周囲を警護された艦隊は、ゆっくりとトリステインへ船首を向ける。 港町ロサイスとロンディニウムを繋ぐ交通の要衝、サウスゴータ。 そのサウスゴータの森の中、ロサイスから北東に50リーグほど離れたウエストウッド 村には、丸太と漆喰で作られた民家があった。村といっても、ある篤志家の援助で作られ た孤児院みたいなものだったが。 そしてその篤志家と、その友人と、村を運営する女性が、孤児達と共に昼食を囲んでい た。 「あー!見てみてぇー!」 一人の子供が上空を見上げると、アルビオン艦隊が竜騎士を引き連れて通過する所だっ た。 「うわぁー!すっごおーい!」 「今度はどこいくのかなぁ?」 「しらねーのかよ、トリステインだってさ」 子供達は、無邪気に艦隊を珍しがり、その後を追って駆け出した。 「こらあー!みんなー、まだ食事中よー!」 「はーい!」 「ごめんよテファ姉ちゃん!」 テファと呼ばれた耳の長い少女に止められ、子供達はみんな食卓へ戻ってきた。 「まったく、あのティファニアといい、子供達といい、平和なものだな」 そう言って麦酒を口にしたのは、篤志家の友人であるワルドだった。マントを外して衛 士隊の制服も脱ぎ、今はただの村人にしかみえない――その鋭い眼光と鍛え抜かれた肉体 を除いて、だが。 「本当だねぇ・・・内戦直後のトリステイン遠征で、高い税金やら焼け出された民衆やら で貴族への恨みがつのっているって言うのに。 杖で民衆を脅しての戴冠式典に艦隊パレードを兼ねた出陣式、ほ~んとにご苦労なこっ たよ」 ぼやき混じりにパンを頬張っているのは、土くれこと篤志家のフーケ。 「で・・・あんたはどうすんだい?」 「どう、とは?」 「しらばっくれてんじゃないよ。今朝はずっと、あれの横でじぃ~っと考え込んでたじゃ ないか」 そう言ってフーケが指さした先には、体を丸めてうたた寝するグリフォンがいた。その 大きくてフカフカの体の上では、小さな女の子も一緒に昼寝している。 「今の俺は、ただの子守だよ。子供達と遊ぶのに精一杯さ」 「ぬけぬけとまぁ、よく言うねぇ!子育てにグリフォンなんか連れてくるもんか!まった く、あんなでっかくて目立つのをここまで連れてくるのに、どんだけ苦労したと思ってる んだい!?」 「意外だな、お前からそんな事を言ってくるとは。こういう平和で穏やかな生活は嫌い か?」 「そっ!そんなことはないけど、ねぇ・・・って、からかうんじゃないよ!」 「んもぉ~、マチルダ姉さんもワルドさんも、子供達の前でケンカしちゃだめです!」 「いや、別にケンカしてるワケじゃ」「ふふ、すまんなティファニア」 ティファニアに怒られ、二人とも黙って昼食を済ませる事にした。 昼食をモゴモゴと食べながらも、ワルドの目は遠くを見つめていた。 ―――夜、ルイズの部屋 薔薇乙女達がトランクで眠りについた頃、ベッドの上ではルイズが寝返りをうち続けて いた。 ・・・寝れないなぁ・・・ もう何度も何度もコロコロ寝返りをうってるが、目が冴えて全然寝付けない。 ぼんやりと天井を見つめても、いつもの天井があるばかり。 「弱ったなぁ、グッスリ寝なきゃいけないのに」 ふと床を見れば、わら束の上にひいた毛布にくるまるジュンの背が見える。 「おーい」 返事なし。 「こらー、ジューン」 やっぱり返事はない。 「・・・女ったらし」 「…誰がだよ」 「やっぱり起きてるじゃない」 ジュンは背を向けたまま、小声で抗議した。 「ジュンも寝れないの?」 「う…ん、まあね」 「床で寝てるのがまずいんじゃない?」 「もう慣れたよ。他に寝る所なんて無いし」 「あるわよ」 「どこに?」 「ここに」 ヒョイとジュンが頭を上げると、ルイズがベッドの、自分の隣を指さしている。 「・・・冗談はよせよ」 慌てて毛布にくるまりなおすジュンの顔は、一瞬で真っ赤になっていた。 「あら、冗談じゃないわよ」 ルイズは悪戯っぽく微笑みながら、ジュンの背を見つめている。 「明日は大事な日だもの。ぐっすり寝てくれないと、こっちだって困るわ」 「そりゃお互い様。バカ言ってないで、早く寝ようぜ」 「ふーん、来てくれないんだぁ」 「あ、あったり前だろ」 「じゃあ~、オネーサンがジュンのトコに行ったげようかなぁ~?」 「かーっからかうなよ!」 「うふふ、ゴメンね。それじゃ、お休みなさい」 「ああ、お休み」 ルイズはジュンに背を向けて布団にくるまる。 ほどなくして、二人は夢の世界に旅立っていった。 「やれやれまったく…ジュンはやっぱ、まだまだお子様だねぇ・・・」 壁に立てかけられたデルフリンガーの言葉も、聞く者はもういなかった。 back/ 薔薇乙女も使い魔menu/ next
https://w.atwiki.jp/gundamfamily/pages/837.html
967 名前:朝食その1投稿日:2007/11/05(月) 15 13 29 ID ??? ども、922です。 残りレス少ないですが、暖めていたSSの中から一つ短めの小ネタをUPさせていただきます。 シンとシュウトも無理やり出演させました。 見れるような作品じゃありませんが、暇つぶし程度に楽しんでいただけたら、ありがたいです。 では、前置きもこのくらいで… 本編スタト! 朝の6時… 家族の朝食を用意するロラン。 今日の朝食は、代表的な朝食「納豆」であった。 一人用のパックに入っている納豆を各々の席に置いていき、それに入れる為の薬味を用意する。 薬味の用意が終わると味噌汁やご飯などをお椀に盛りテーブルに運ぶ。 丁度その頃、ドモンが朝のランニングから帰ってきた。 「お?今日の朝食は納豆か!」 ドモンの大好物である。 「もう少しで出来ますからね」 「うむ、顔を洗ってくる!」 ドモンがキッチンから離れると、朝刊を片手にギンガナムが家に入ってきた。 「おはよう!」 「おはよう御座います」 すでに我が家のように振舞うギンガナムに、いちいち突っ込んでいられないロラン。 もう家族同然である。 「今日の朝食は、白シャリに豆腐の味噌汁、漬物盛り合わせに………ほほぅ…納豆か!」 「はい」 「キング・オブ・朝食!大好物である!!」 「皆が揃うまで待っていてくださいね」 「うむ!」 ギンガナムは自分の席(上座)にすわり、持ってきた朝刊を読む。 そしてアムロが部屋からやってきた。 「おはよう」 「おはようございます」 「おっはーである!」 「ギンガナム…おっはーってなんだ?」 「黒歴史時代、日本という国で流行った挨拶なのである!」 「あっそう…」 アムロはギンガナムの脇に座る。 「なあ、ギンガナム…朝刊見てもいいか?」 「構わないぞ。小生は番組覧だけが目的であるからなぁ!」 「ありがと」 番組覧だけを抜き、残りをアムロに渡すギンガナム。 「おはよう」 シローが起きてきた。 シローはギンガナムの脇(アムロの対面)に座り、テレビを点ける。 「シロー兄さん、今日は休暇なんでしょ?」 ロランがキッチンから出てきてシローに話しかける。 「ああ、休暇だよ」 「だったら、隣町に買い物に行きません?あの駅前のスーパー得売りしてるんですよ」 「悪いロラン!今日はアイナと約束してるんだ」 「そうですか…わかりました」 ちょっと残念そうな顔でキッチンに戻るロラン。 968 名前:朝食その2投稿日:2007/11/05(月) 15 16 30 ID ??? そして静かにカミーユ、シーブック、ヒイロ、キラ、シンが降りてきた。 その直後、騒がしい一団、コウ、アル、ジュドー、ガロード、ウッソ、シュウトが降りてきた。 ジュドー「おはよー!」 ガロード「今日の朝飯は、なにかな?…納豆だ!!」 カミーユ「納豆か…苦手なんだよなぁ」 シーブック「俺もだよ…」 ヒイロ「………」 ジュドー「じゃあ、俺にくれよ!」 ガロード「俺にも俺にも!!」 キラ「シン…お前に俺の納豆やろうか?」 シン「いや、俺も要らない…」 アル「ぅわー!納豆だー!!」 コウ「アル、お前納豆好きだよな」 ウッソ「久しぶりの納豆だな…あの粘り気がなんとも」 シュウト「いっぱい粘り出すぞー!」 十五人+一人が勢ぞろいし、朝食が始まった。 「「いただきまーす!!」」 一斉にパックの蓋を開ける。 そして皆一目散にかき混ぜ始めた。 ヒイロはパックの蓋を開けると箸を斜めに突き刺し、マイペースにかき混ぜていく。 程よい粘りが出た時点で、ロラン特性のダシとネギを入れ数回かき混ぜる。 そしてどんぶりにドバッとかけると静かに食べていった。 まさに見本のような食べ方… しかし他は騒がしいものだ。 ジュドーとガロードに至っては、カミーユ、シーブックの納豆も入れているから量が半端ではない。 勢い良く回す度に、納豆が飛び散っていく。 ギンガナムも負けてはいなかった。 キラとシンから貰った(奪い取った?)納豆も混ぜ、通常の三倍の量になっている。 其処でドモンとギンガナムが動いた! テーブルの中央にある練り辛子を二人が同時に掴んだのだ。 その手を離せとばかりに睨み合う二人… ドモン「ギンガナム……その手を離せ…」 ギンガナム「貴様こそ手を離さんか!」 ロラン「はいはい、ケンカはいけませんよ。もう一つ練り辛子ありますからね~」 ロランの仲裁で練り辛子を手にしたドモンとギンガナムは納豆目掛け大量にかける。 その脇でシローは、ロランが特別に調合した秘伝の七味を大量にかける。 それに続くように、ウッソはゴマとシソの葉を納豆にかけ、アルは卵を割り、納豆にかけた。 シュウト「なんか…皆、納豆にかけてるね…美味しいの?」 ウッソ「ゴマとシソは美味しいよ。後はこれにポン酢をかける!」 アル「卵を入れるとまろやかになるんだよ。大人の味さ!」 ロラン「ちりめんやカツオ節。シンプルに塩で頂くのも美味しいですよ」 ギンガナム「いや!そんなものを入れるのは子供のやる事!!納豆には練り辛子である!坊主も大人になればわかるぞ!!」 ドモン「その通り!あの鼻にクル風味…程よくしびれる舌!香ばしさも相成って最高の一品となる!!」 ギンガナム「ドモン!お前、中々に通だな!!」 ドモン「ギンガナム…貴様もな!!」 シロー「いやいや、この七味こそが至高の薬味!!なんせロラン秘伝の七味だからな!!」 ギンガナム「なんだと!?」 コウ「俺は普通に、ダシ醤油だけで…」 シロー、ドモン、ギンガナム「「「この、お子様がぁ!!」」」 コウ「な、なんだよぅ…いいじゃないか、ノーマルでも」 ドモン「だから、お前はガキなのだー!!」 ギンガナム「貴様にも大人の味を教えてやる!!」 そう言うと、ギンガナムは手に持っている練り辛子をコウの納豆目掛け大量にぶっかけた。 コウ「あー!?俺の…俺の納豆が!!」 シロー「これを食えばお前も大人の仲間入りだ…観念しろ」 969 名前:朝食その3投稿日:2007/11/05(月) 15 19 39 ID ??? ジュドー「辛子?七味?甘い…甘すぎるね!」 シロー「なに!?」 ガロード「そんなオーソドックスの調味料なんざ、当の昔に卒業さ!!」 ドモン「なんだと!?」 ジュドー「俺達は納豆に対し色々と研究していった…」 ガロード「そして終に最強の調味料と付け合せを発見した!!」 ギンガナム「最強の調味料と付け合せだと!?」 ジュドー「これこそが最強の調味料…子供から大人まで誰もが大好きな味!!」 ガロード「これを発見した時は盲点だったよ…当たり前すぎて誰も試さなかった!」 ガロードがテーブルにドンッ!と出したそれは、マヨネーズ!! ギンガナム「マヨネーズだと!?」 ガロード「しかも唐辛子入り!!」 ギンガナム「…なるほど…そうきたか!黒歴史時代に文明人が開発した究極とも言える調味料… その何にでも合う万能さと味の美味さからマヨラーなどと言う人種も存在したと聞く…」 ジュドー「フハハハハッ!我々の勝利だ!!」 シン「なにがやねん…」 キラ「盛り上がってるなぁ」 カミーユ「俺達にとばっちりが来る前に、学校行くか…」 シーブック「そうだな」 ヒイロ「…朝食……美味かった…」 ロラン「はい、お粗末様でした。気をつけていってらっしゃい」 何時の間にかヒイロ、カミーユ、シーブックはそそくさと朝食を終え、学校に出勤。 ウッソとアルとシュウトはワクワクしながら事の成り行きを見とどけている。 ガロード「でも今回の納豆にはマヨネーズだけじゃないんだよな…」 シロー「なんだと!?」 ガロード「焼肉のタレもかけるんだよ!!」 ドモン「マヨネーズだけじゃなく…焼肉のタレもだと!?」 ガロード「マヨネーズと焼肉のタレ。こいつはベストマッチだぜ!」 シロー「確かにマヨネーズと焼肉のタレは絶妙に合う……だからって納豆に合うとは限らないだろ?」 ジュドー「更に俺達は冒険をする!!」 ジュドーがあるものをテーブルに出した。 モズクとオクラである! ギンガナム「モズクと…オクラ?」 ドモン「それは…どう言う意味だ?」 ジュドー「食べ物の粘々は体にイイとあるTV番組で知った…だったら他の粘々も混ぜてみようと思ったわけさ!」 シロー「お前等、考え極端過ぎ…」 ジュドーとガロードは、納豆に刻んだオクラとモズクをぶっかけた。 ドモン「なあ、ロラン…あのモズクって」 ロラン「あれは、三杯酢で味付けされたモズクですよ…」 ドモン「その事、あいつ等知ってて混ぜてんのか?」 ロラン「さあ?………でも、あの二人には最後までしっかり食べてもらいますけど……ニィ…」 そう小さく呟いたロランの言葉はドモンの耳には届かなかった。 971 名前:朝食その4投稿日:2007/11/05(月) 15 33 09 ID ??? オクラとモズク入りの納豆を勢い良くかき混ぜるジュドー。 物凄い粘り気が器を支配する。 それにガロードが唐辛子入りマヨネーズと焼肉のタレをぶっかけた。 高速でかき回すジュドー。 あまりの高回転に、中身が遠心力で飛んでいく。 そしてかき回す事、一分… この世のものとは思えない物体が完成した。 ガロード「ジュドー…これ、想像以上にやばくね?」 ジュドー「だ、大丈夫!………たぶん…」 明らかに食べ物とかけ離れたソレを只見つめるだけのジュドーとガロード… 其処にロランがやってきた。 ロラン「自分が作ったものは責任を持って食べてくださいね」 おふざけが過ぎたジュドー達にロランがそっと話しかける。 ロランの口調は何時も通りの優しい口調だったが、雰囲気からは恐ろしげな殺気が感じられる。 ドモン(ぬう、ロランの殺気…中々に凄まじい…!) ジュドー「食うしかない…」 ガロード「マジか!」 ジュドー「じゃないと、ロラン兄に殺されるぞ」 ガロード「確かに…食べ物を粗末にした時のロラン兄の怒りようは恐ろしいからな……仕方ない…食うか!」 ジュドー「そうだな!もしかしたら当たりかもしんないし!!」 ガロード「そ、そうだよな!マヨネーズに焼肉のタレかけてるんだ!不味い訳がない!」 シロー「単体ならな…」 ジュドーとガロードはご飯にそれをぶっかけ、箸とどんぶりを手にした。 ドモン「食べるのか!?それを!!…いや、食べざるを得ないか…」 アムロ「当然だ!」 朝食を食べ終えたアムロが爪楊枝をくわえ不機嫌そうな顔でジュドー達を見ている。 ジュドー「いくぞ、ガロード!」 ガロード「覚悟は出来てるぜ、ジュドー!!」 そしてジュドーとガロードはソレを勢い良く食べた! 972 名前:朝食ラスト投稿日:2007/11/05(月) 15 36 51 ID ??? ロラン「もしもし、ジュドーとガロードの兄、ロランと申します。ハマーン先生は…あ、ご無沙汰していますハマーン先生。実は、ジュドーとガロードの事なんですけど、今日は学校をお休みにさせて頂きたいと……… 今日の朝変なものを食べてしまって……はい、そうなんですよ。………はい、分かりました。 本当、ご迷惑をおかけして……はい、それでは失礼します」 ガチャン… ロラン「ウッソ、アル、シュウト。食べ物は大切に食べてくださいね」 ウッソ、アル、シュウト「は~い」 食べ物は大切にしましょう(^^ 駄文でスンマセン。 誤字、脱字は大目に見てくださいwww 納豆ネタ好きの皆さんスンマセン (´・ω・`) また、その内投下させていただきます 兄弟スレの活性化を願って… link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。このページにつけられたタグ ガロード・ラン ガンダム一家 ギム・ギンガナム ジュドー・アーシタ ドモン・カッシュ 朝食
https://w.atwiki.jp/tetuarei/pages/13.html
基本スペック ※「王様」になる前(ブラックめがね、ブラメガ、ぶらめが、フレッシュ社会人)→http //www25.atwiki.jp/futsu_netradio/pages/88.html 王様という名前の由来は、正社員になる事が決定後のバイト先の送別会で上座に座らされ「王様、王様」と呼ばれてオモテナシを受けたはいいものの、「王様、王様ってしつけぇなあ」という気持ちを名前を変更するにあたってぶつけた名前らしい。※王位を継承したからという説も有る スカイプID:tetuareiの由来 目の前に有った鉄アレイから。 プロフィール 名前 王様 現生息地 東京都調布市(23区じゃない!割と田舎!)実家が狭かった反動か「狭い家は嫌だ」と頑なに1LDK以上を選び家賃現在約6万円! 年齢 34歳、1981年12月27日誕生(バレンタインデーセックスの子) 出身地 群馬県(グンマー) 職業 自称倉庫作業員 |~|BGCOLOR(#DCDCDC) 自己紹介|顔:http //ousamama.sblo.jp/article/165727957.html http //ousamama.sakura.ne.jp/sblo_files/ousamama/image/robo.jpg https //www.youtube.com/user/ousama1227/videos http //www.dotup.org/uploda/www.dotup.org5002077.jpg 性別:♂身長:171cm体重:83.9kgウエスト:100cm血液型:B型年収:189万に届かない程度→230万前後薬物依存:酒・タバコ(MildSeven?)・ステロイド・バブ・牛脂・バイアグラ| 味覚【好き】ビックボーイのハンバーグ、ラーメン二郎、うな重(ウナギ無しのタレご飯でいい派)、焼き鳥(タレかかっててナンボ派・塩も一応食べれる)、ポテチ(ノリ塩)、求肥の中にチョコ入って系お菓子【嫌い】イナゴの佃煮、魚の皮、豚レバー| 来歴 198X年、世界は核の炎に包まれた。破壊され、荒野と化した地球に生き残った人類は、再び暴力に支配された。一滴の水さえも奪い合う時代が到来し、弱者は虐げられるだけの過酷な運命を負わされた。そんな、ある日。一人の赤子が産み落とされた・・・ 尾崎豊に影響されて高校中退、モ○バーガーでバイト三昧の生活を送りつつ大検取得。そこでM美と出会う。しかし一身上の都合で上京し専門学校へ進学 彼女にフラれて寂しさを紛らわすためにねとらじデビュー カラオケ店などアルバイトしメガネ屋の正社員としてMAX手取り16万3000円(バイト時代のほうが生活は潤っていた) 仕事が忙しくなった事と、最寄り駅を特定された事やラジオのマンネリ化によりセミリタイア 「一ヶ月に一回やるようにすると言いつつ」三ヶ月ぐらい全くラジオをしなかったが、iphoneのねとらじ放送アプリより久し振りに放送。メガネ屋を辞めて倉庫で働いている事などを明かす。徐々に放送頻度を以前ほどに戻して行くが、以前の様に「倉庫勤務」以上は語らず、月収や借金額に関しても「個人情報は出さない事にした」とレスで聞かれても答えなくなった。「引越したかもしれないけど、個人情報だから教えられない」という事も言うようになった}} あんて先生と居酒屋で飲んで語った事をきっかけ(?)に、「今までの俺ならネットの人間とか怖くて有り得なかったけど、オフ会を開いてみようと思うコレが最初で最後になるかもしれない。俺のラジオを聞いているリスナーの顔を見てみたい」と語る。同時に「厳正審査をする」「一番遅く来て参加者全員にハグをする」「刺しそうなヤツは追放する」「俺だけ先に帰ってお前らは俺が帰った後に帰れ。追跡はするな」などトンチンカンな事も発言。 2014年11月9日、吉祥寺の居酒屋にて王様ラジオオフ会開催。ラジオで中継もされる。参加者2名。オフ会開催前は他DJが参加表明をしたり、変態めいたリスナーが参加するようなそぶりを見せていたが、結果としては普通に男3人が居酒屋で普通に楽しんで終わる。 特徴 カマキリっぽい、糸目、デブ、巨乳、手足が短い、邪悪、どす黒い乳首、何か入れてるんじゃないかってぐらい丸々としたお腹、紫色というか土気色の唇、水虫の足 オカマっぽい(妙に可愛さアピールをする見た目が見た目なのでただ可愛くはなく気持ち悪い) 女子受けを狙ってるつもりがやってる事がホモ臭い(無駄なチンコアピールなど) ファッションセンスが悪い(本人曰く「お兄系」、「お前らが素直じゃないだけでかっこいい」) 似ている人物:辛抱治郎、(良くて)なべやかん、えびっさん、なべやかん(それでもイケメンを自称したり、イケメンの顔を見ても「俺と変わらない」と言ったり「俺の方がかっこいい」と言う。目が腐ってる) 漢字どころかひらがなもカタカナも読み間違える!ぶっちゃけレスをちゃんと読んでない!もちろん英語もわからない! レスをちゃんと読まない・読み間違えによっておかしな脳内変換をして自分で勝手に内容を歪曲したり自爆する有様。文章によっては理解出来ない 時々シンガーソングライターになる 女の真似をすると全部ラリった頭のおかしい女になる 暴力が格好いいと思っている。20歳までかめはめ波は打てると信じて練習をしていたというほどの中二病。本人は今は中二病ではないと言うが34歳の社会人とは思えないぐらいに重度の中二病。 レスによくいじられるほど印象的な黒ずんだ乳首。 自称「妻夫木聡似のイケメン」だが、実際は糸目の太ったなべやかん。 すぐ流行りに乗っかる口だけ3日坊主男子。「俺ホームページ作ったよ」「医者になりたい」「作家になりたい」「会社を興したい」「アフィで大儲け」 このwikiも作ったものの、あんまり編集に関わってない。 fc2liveに移動してからはコメント書き込みは基本的に無視。お金をくれるコテハンリスナーと女性(ネカマっぽいのも含む)コテハンリスナーの書き込みだけは真剣に目を通す。 性格 ヤリチンでフリーセックス派(ブサイクでもてないからほとんど経験はない) ※テンガにはコンドームを付ける 約束が守れない 飽きっぽい(例外がギャンブルと出会い系) 遅刻魔 たまに威勢のいい事を言うが、根は人見知りで極度の心配性。住民税の督促状が来ると差し押さえが怖いからと借金してまで全額払う 怖がりだが、怖い話や陰謀論、アンダーグラウンドの話は大好き。 2chやまとめサイトはこまめにチェックするが、「ネットはネットと割り切ってる」「ネットの人間を普通の人間と同じく見る・信じる事が出来ない」「ネットの人間と会うのは抵抗が有る」などの発言から、ネット依存症ではない模様 以上のことから仕事場では怒られてばかり 趣味 自分より成功している人の悪口を言う イケメンだと思い込む 出会い系(食った女は数知れず)、しかし何かを学んだのか、「単発セックスなんて糞だよ。愛あるセックスがしたい(2011/09/15 23 00頃)」との発言が。 女の趣味はロリコンではない事を強調している。19~20代前半狙い。 近年では30歳を過ぎても年齢より若く見えるロリババアがストライクゾーン オナニー スポーツ(サッカー)観戦 アニメ鑑賞(※イカ娘とけいおんぐらい) 漫画・DVD鑑賞 ネットサーフィン!2ch(VIPとニュー速)!エロ画像!エロ動画! パチスロ セクハラ カラオケ(オープニングが王様のカラオケであるほど、はい!) ドーピング 神社・寺院・パワースポット巡り 怖い話・民話・陰謀論・アングラ話探し ピンサロ 禁煙 王様の思い出のアイテム 女子の上履き(匂い) 女子のブルマ(匂い) 妹のパンツ(被りプレイ) 使用済みナプキン(中学生の頃女子トイレから盗んだもの) 王様のオナニー歴 獣姦(猫)は途中で断念 コンニャク TENGA セブンティーン アナニー イメージ無し ※よくオナホールを貫通させて壊すらしい 次挑戦するもの 片栗粉X アットフィフティーン イメージ無し 王様のラジオについて 時間帯は王様が寝る直前の23時~1時前後の場合が多い。サッカー実況をする時は19時あたりから始めることも コテハン非推奨 名前欄をコロコロ変える。支離滅裂なスレタイが多く、スパム広告も多い。広告は書き込み元IPを見てBANしたりNGワードを設定したりせず、書き込まれるたびに王様が手動で消している。それどころかスパムスレをそのまま利用する事も 毎回何らかのテーマや企画をしていた。今は昔ほどの情熱は無い模様。 今欲しがってるもの http //www.amazon.co.jp/registry/wishlist/1RFPSEF7A5ZKE/ref=cm_wl_sortbar_v_p_page_1?_encoding=UTF8 page=1 祝・乞食デビュー 現金!WEBマネー可! 女! PC!ハイスペックな奴! WEBカメラ 王様のPCのスペック eMachines J2928(稼動中) 名称 解説 CPU IntelⓇ CeleronⓇ D 340 (2.93GHz/L2 256KB)/シングルコア 史上最悪のCPU、Pentium4(90nmのプレスコットコア)の更に選別落ち! メモリ DDR333 256MB(+1GB増設) 合計で1,280MBしかない。ラジオ配信してブラウザ立ち上げるだけで辛い! チップセット IntelⓇ 865GV 865Gの廉価版!廉価版だけど865Gと大差ない!凄い! GPU チップセット内蔵 youtubeやニコニコで重さを感じるレベル! HDD 7,200rpm ATA100 80GB 容量が少ない! ODD DVDスーパーマルチ エロDVD以外再生しない!すごい! PSU 300W eMachines品質! OS Windows XP まだまだ現役!Vista厨涙目! eMachines J4516(故障中)、電源を交換するも起動せず。マザーボード交換を目論んでいる。 名称 説明 CPU IntelⓇ Core 2 DuoⓇ E7200 (2.5GHz/L2 3MB/デュアルコア) そんな悪くない!でも動かない! メモリ DDR2-667 2GB(最大4GB) なんとか使えるレベル!でも動かない! チップセット IntelⓇ G33 Express 微妙!良くも悪くも無い!でも動かない! GPU GMA 3100 (チップセット内蔵) あくまでもオマケなのでゲームは出来ない!そもそも動かないけどね! HDD 7,200rpm SATA 320GB 凡庸過ぎる!動かないけどね! ODD DVDスーパーマルチ DL対応 エロ動画のバックアップもバッチリ!動かないがな! PSU 不明 電源のスペックわからないとか怖くね? OS Windows Vista Home Premium Vista厨涙目! HP DC7800 詳細不明。中古で一万二千円。 名称 説明 CPU Core™2Duoの何か 今更デュアル… メモリ PC2-6400 3GB 標準1GB、2GB増設、しょぼい。DDR3が標準の今ではDDR2はむしろ高く付く! チップセット インテル® Q35 Express そろそろ経年劣化的に寿命。 GPU GMA3100 チップセット内蔵。動画が見れれば御の字 HDD 7,200rpmの何か まぁ、普通だよね ODD 多分DVDドライブ AV再生に必須、でもBDは見れない!残念! PSU 多分マウスコンピュータよりマシ。でも中古だしなぁ OS XPかVista どっちにしろサポート期限切れ間近!オワコン! 王様の乗り物のスペック 49ccの原付スクーター、ホンダ スーパーDio (A-AF27)を個人売買で3,000円で購入。しかし前輪ブレーキ固着中、ステアリングが異常に重い!2ストロークエンジンなので白煙をモクモク上げて空気を汚しながら走る。現在は売却した為存在しない。ちなみに3,200円で売れたらしい。 EKワゴン。リスナーのおさがり。アクセルとブレーキを踏み間違えて破損し、車検が通るか微妙。 王様の家電 PS3(HDD160GB)。ウィイレばかりしている。2コンは持ってない! PCが死んでるからゲーム実況もできない! タワー型扇風機。自慢の一品。でも普通の丸い扇風機のほうが風力強い!無駄買い! ref(画像入れろ豚) 焼肉マシーン。頻繁に焼肉ばかりして、体重は増えて健康面も不安になって部屋中焼肉臭いらしい。
https://w.atwiki.jp/halbkatze/pages/51.html
キライになれないと自覚すればするほど、抱いてはいけない感情にのめりこむ。 対象が摩り替わり、アブノーマルな愛情が、ノーマルなそれになれば、もう、何の歯止めも存在しないとわかっていて。 醜い感情 4人での別荘での休暇が終わると、溜め込まれていただろう仕事が一斉にやってきた。ベアトリス特務総監からは、山のような書類が送られてきて、それを僕とアーニャが苦戦しながら片付けていく。 その傍らで、ジノとヴィクトリアは、さらりと書類を書き上げて、何度も書き直しを指示される自分たちを尻目に、二人でナイトメアの調整に出かけていた。 ジノのエスコートを当然のように受け入れるヴィクトリア。 傍らに立ち、リードすることを自分の立ち位置と自認するジノ。 その二人の姿を、廊下の端に見つける度に、もやもやとした納得できない感情が心を満たすのだった。 「やぁ、久しぶりだね。スザク君」 「シュナイゼル殿下! お久しぶりです」 ラウンズのロビーで仕事をしていると、先触れも何もなく、多忙なはずの第二皇子が現れた。 慌てて騎士の礼をとると、 ぴろりろり~ん。 出かけていく二人の背をいつまでも視線で追う自分に、無機質無感動な携帯のカメラが音をたてる。 「アーニャ、いきなりは…」 「気にしないよ。パパラッチに比べれば、まだ可愛いものだ。アールストレイム卿は、相変わらずだね」 にこにことアーニャの行動を受け流すシュナイゼルに、首をかしげた。 「殿下は、アーニャとは…」 「アールストレイム卿は、ヴィクトリアの古い友人だからね。長い付き合いになる」 写真の写り具合を確認して、アーニャがようやく顔をあげる。 「ヴィッキィなら、ジノと留守」 ぶっきらぼうにも聞こえる言い方だが、それにも第二皇子は鷹揚に答えた。 「そうか、それは残念だ。せっかくラウンズの皆を夜会に招待しようと思ったんだが…」 「殿下が主催ですか?」 「いや、主催は一応、兄上なのだがね。ヴィクトリアは、直接話を通さないと、いつも来てくれないから。皇籍を返上したとはいえ、兄妹なのだから、夜会に出るくらい構わないと思うのに」 曖昧に笑う。 そういえば、ヴィクトリアが皇族と接するところをみたことがない。本宮にいるのだから、皇族の一人や二人、出会いそうなものなのに。 「スザク君。招待状を預かってもらえないかな?」 「自分が、ですか?」 「ダメだろうか?」 「いえ。でも、お預かりしても、ヴィクトリア様が出席される保障までは……」 「そう思ってね。君たちの分も用意してあるんだ」 用意がいい。というよりも、読んでいる。 綺麗なカリグラフィーで宛名の書かれた封書が4通。 僕と、ヴィクトリア、それからアーニャとジノの分。 「本来なら、ラウンズ全員に用意したかったんだが、警備上、本宮から根こそぎラウンズを連れ出すというのもさすがに兄上主催でもまずいのでね」 「本当に、自分たちも行ってよろしいのですか?」 「勿論だよ」 穏やかな笑み。 だから気がつかなかったのだ。彼が何を考えていたのか、を。 「あまり平時にジノの前で呼び出すな、ビスマルク」 後にも先にもないであろう、禁色を許されたラウンズのマントを翻し、人払いされた区画へと入る。 そこにいたのは、膝を折るナイトオブワン。 自分と同じラウンズの騎士。 自分と似て非なる、皇帝の駒。 「姫様のご様子を確認するのが、私に与えられた任務のひとつでもありますので」 「確認?監視の間違いだろう。私がルルーシュのように飛び出さないように、ブリタニアがこれ以上巫女を失わない為に」 酷薄に笑ってやると、ビスマルクは眉をひそめた。 「皇族として、巫女として、姫様の双肩に今の情勢がかかっております。安定した“盾”の力を姫様がお持ちだからこそ、我らラウンズが外へと力を伸ばせるのです」 「わかっている。そのことは。今更だ。お前に言われることではない」 用意されていた空の椅子につくと、真っ先にビスマルクを見下ろした。 絶対的な支配の色で、格下にいる彼を見下す。 個対個であれば、どのような関係なのか、はっきりと示すために。 「それで、何か言われて来たのだろう?御父様に。伝言か?」 「はっ。枢木の状況と、姫様ご自身のお力の具合をお聞きしたく」 足を組み、肘を突いて、またそれかとため息をつく。 「数日前にも報告したはずだ。私の力に揺るぎは無い。そして、今のスザクは使えない。自らを“剣”と思い込んでいるようでは、こちら側の戦力にはならない。これは一朝一夕で変わるものではないぞ」 「皇帝陛下は、姫様の半身に傾倒する故自らの力を誤認したのではないかとお考えのようですが…」 「あれも自らの力を履き違えている節があるからな。が、あれは無意識に力を暴走させることがある。そこを想定せずに放逐したのは、御父様のミスだ。私に押し付けられても困る」 「陛下の失策であったとしても、なんとしても姫様には枢木の力を制御していただかなければなりません。それが、姫様自身の為です」 「わかっている…」 父の代理人でしかないナイトオブワン。 その父ですら、最早ブリタニアという国にどれほど関心があるか。 そして、この円卓の一の騎士でさえ、父のやりたいことをどれほど理解しているか。 常々の疑問は残るが、確実に思うことはひとつ。 「ビスマルク。御父様にこう伝えられよ。シュナイゼル兄上が薄々気取っている。全てが決する“そのとき”まで、努々“俗世”をお忘れなきように、と」 「承知仕りました」 要件を済ませれば、関心など無いようにワンは立ち上がり、さっさとどこかへ去っていく。 空虚な椅子の上で、両の手のひらを開いて眺めやる。 『父やビスマルクがどう動こうと、私はブリタニアに殉ずるのみ…』 それしかないのだ。 いかに父やその騎士たちが、破壊を望んでいたとしても、自分はこの国に縛られている。 「そのとき、か…」 全てが終わるそのときまで、自分はこの手で、迷い無く全てを守っていけるだろうか…… 「スーザクぅ!すごいな、人が大勢いるぞ!!」 「……あんまりはしゃがないでくれないか、ジノ」 「スザクは慣れてるのか?こういうとこ」 「そういうわけじゃないけど、僕の対応が普通だろう」 ジノがあちこちはしゃぎ回るので、静止をかけるのが段々面倒になってくる。 入り口でヴィクトリアが別室に案内されてしまい、ジノの手綱をとれるのが僕しかいなくなっていた。 「そうなのか…」 しゅんとなるジノに、 「君、貴族だろう。僕より場数踏んでるんじゃないのか?」 と問い返す。 はしゃぎまわられて、名前を連呼されて、馬鹿さ加減を宣伝して回られるよりは、相手にしている方が何十倍も楽だった。 「ん~、俺は四男だし、こういう場所は兄上たちが行くものだとずっと思っていたから。姫も主催することはほとんどなかったし、あればあるで、ずっと姫の護衛だからね。参加する側なのは、珍しいぞ」 「そう、なんだ」 「スザクはどうなんだ?ユーフェミア様はこういうところによく来たのか?」 逆に問われて、自分自身に驚く。 何故だろう、騎士として仕えたはずなのに、彼女との経験が全く頭に登っていなかった。ましてや、ジノのそれと比較しようなどとは。 「……ユーフェミア様と本国に来る事はなかったからね。向こうで小さな夜会に出ることは、何度か」 「そうか。いいなぁ…俺も姫をエスコートして夜会に来たかっ……」 そこまで言って、ジノの動きが止まる。 纏っていた、どちらかといえば愛玩犬に似た雰囲気が、闘犬のような鋭い眼によって一気に切り替わる。 「なんで気がつかなかったんだ……」 「ジノ?」 「スザク、姫は今どこだろう!?」 「はぁ?」 「ヴィッキィなら、もう来る」 いつぞやの白いドレスを持ち出してきたアーニャが、いつのまにか側にいた。 「着付けてもらうの終わったんだ。似合ってるよ」 「ありがとう」 「なー、アーニャ。姫は?」 「控え室で捕まって、ドレスに着替えてる」 「はぁっ!?」 ジノが盛大に驚いたところで、ファンファーレが鳴る。 長く踊り場の多い階段をパーティ会場にしたそこで、一番下座に当たる入り口から、 「第二皇子シュナイゼル殿下、ナイトオブラウンズ第二席、ナイトオブツー、ヴィクトリア様、御到着です」 と声が張り上げられる。 上座で主賓として、椅子に座ったまま談笑していた第一皇子オデュッセウス殿下が立ち上がるのが視界の片隅で見えた。 階段の下に、悠然と立つシュナイゼル殿下。その傍らに、髪を結い上げて着飾ったヴィクトリアがいた。 その瞬間、心に暗い感情が沸きたった。 貴族たちが、自分をみて口々に何かを言っている。内容まで聞く気はなかったが、あまりの注目度に改めて小さくため息をつく。 「恨みますよ、殿下。陛下のお耳に入ったら何と仰るか…」 「つれないね。こういう場所でも、兄妹として振舞ってはくれないとは」 ドレスになったのは何年ぶりか。 兄の誘いで来ざるを得なかったここに、まさかこんな罠が待っているとは思わなかった。 到着後、着付けてもらうアーニャに着いていったら、そのまま自分まで着替えさせられてしまった。それも、一度も着たこともないドレス。恐ろしいことに、サイズはぴったりだった。 どこから服のサイズが漏れたのか、後できっちり調査の必要がありそうだ。 『本当に、こんな場所に来ていることがわかれば、ビスマルクになんと告げ口されるか…』 スザクやジノがだしに使われ、時間も時間で逃げることも叶わず、こんな場所までやってきてしまった。 視界の端でジノの長身が、こちらをみている。 大きなため息をつきそうになるのを堪えながら、じっと前を見て兄のエスコートに任せて歩を進める。 「やぁシュナイゼル。それにヴィクトリアも。よく来てくれたね」 視線を集めながら階段を登っていくと、兄の一人であるオデュッセウスが笑顔で待っていた。 シュナイゼルとは別の意味で、苦手な人物だ。 「オデュッセウス殿下、この度はお招きいただき、恐悦至極にございます」 騎士の礼をとるにはドレスが邪魔なので、とりあえず、貴婦人の礼を尽くす。 「兄上も言ってやってください。私にも臣下の礼をとるのですよ」 「久々に会った兄妹じゃないか、堅苦しくそういう態度をとる必要はないよ。今日は寛いでいっておくれ」 答えることが出来るはずもなく、礼を解かずに待ち構える。 苦笑されながらも、妹として接することがないようにと、空気を一枚そこに挟むことを忘れなかった。 「気になる?」 突然隣から振って沸いた問いに、どう答えていいかわからなくなる。 「最近ずっとヴィッキィを見て、スザクが怖い顔をする」 「そう…ですか?」 いつのまにかジノはどこかへ消えていて、アーニャが僕の側に取り残されていた。 「ヴィッキィが誰かと一緒にいるのが嫌なら、側にいれば?」 アーニャの言葉がわからない。 「ジノは、怖い顔しないように、一緒にいる」 見上げると、兄二人からヴィクトリアを掻っ攫うジノがいた。 先ほどまでの人懐っこい子犬のような雰囲気など忘れたように、完全に騎士のスイッチが入ったらしい彼は、二人の皇子からヴィクトリアを救い出している。 周囲の人々が二人の関係を口々に囁き合う。 永遠の忠節。 報われぬ片思い。 純愛を利用する小娘。 ひとつの風景を、角度を変えた様々な憶測。 ただでさえ浮き立つラウンズ。そして皇族。 本人の覚悟とは別に、彼女は今も皇族として周りに認知されていて、それでもラウンズの称号を得ていて。ずれが生み出す立場の乱用の如き周囲との関係が、美しいものに非難の影を落とす。 光の加減でブルーパープルの光沢が、すべるように白いドレスの上を滑る。 ジノのマントのなか、彼の手で肩を抱かれて、階段を下りてくるその姿が、錯覚ではない彼に見えた。 その自然な二人の姿に、醜い感情がわいた。
https://w.atwiki.jp/justicerowa/pages/22.html
LEVEL JUSTICE 正義とは、なにか? ありとあらゆる人間が考え、ありとあらゆる人間が名乗った言葉。 その明確な答えは主として「正義の反対はまた別の正義」などと言われる。 だが、それは賢者と思われたい人間のお茶を濁した、今以上の探求を諦めた愚者の負け惜しみに過ぎない。 正義と定められたそれが本当に正義なのか。悪と定められたそれは本当に悪なのか。 天使とは神の命により生けるものを無慈悲に選別する存在であり、悪魔とは迫害された異教の神々の総称である。 混沌の時代は有史以来途切れることなく、未だに続いている。 世界には全ての犯罪者へと死の裁きを与える殺人鬼・キラが暗躍する。 キラの存在は犯罪者の減少と治安の向上を促す劇薬となっている。 そのキラの影響による犯罪者の減少からか、アメリカでは政府非公認のヒーローを犯罪者とするキーン条例が可決。 だが、それでも悪の姿は減ることはなく、ヒーローたちは姿を再び見せることとなる。 ヒーローにして悪という、ダークヒーローという言葉が明確に生まれるようになる。 ヨーロッパに於いてもキラの裁きにより犯罪者の減少のため、イギリスの全体主義を強める結果となった。 政府の基板に逆らうものは死に、イギリス・ロンドンでは全体主義の名のもとに人々が自分をなくした顔で歩き廻っている。 魔術組織の総本山であるロンドン時計塔は全体主義から抜け出し、神秘の秘匿のため静かに外部との交流を絶ち、ただ真理の探求を続ける。 それに倣うようにローマの聖堂教会も信者以外の介入を拒絶するように門を閉じた。 門を閉ざしたのは、ショッカーを追うように現れた仮面ライダーとショッカー・ヨーロッパ支部の戦いの影響もあるのだろう。 結果としてエジプトの錬金術士集団・アトラス院とも疎遠になり、現代に蘇った吸血鬼・DIOへの対応を遅らせることとなった。 ドイツにおいても忌まわしい壁を取り払おうとも、怪物的頭脳にカリスマを持つ少年の業は消えるどころか強まるばかりである。 また錬金術士の成果の大きな一つとなる、武装錬金とホムンクルスもまた世界の問題の火種となっている。 魔術師にとって倫理など存在しないも同然であるが、ホムンクルスの創造者はその魔術師の間でもさらに飛び抜けていた。 まるで破壊衝動に目覚めたばかりの幼児のように、より強いホムンクルスの創造だけに努める。 結果、尻拭いとして武装錬金を持った錬金術士の集団・錬金戦団が創立されることになる。 穏やかな国と呼ばれる、日本。 だが、それはあまりにも混沌の極地であるヨーロッパとアメリカを比した上での言葉である。 この国にもヒーローは存在し、世界征服を目論む組織が至る所に支部を作っている。 突如復活した笑いながら人を殺す価値観の違いすぎる、古代からの人間の天敵・グロンギ。 穏やかな片田舎の杜王町を舞台に繰り広げられるスタンド使いたちの日常と、正体不明の殺人鬼との戦い。 ある街では次の『神』を決める、未来を見通す日記を武器にしてバトル・ロワイアルが繰り広げられる。 どこかで一人の美青年が少年時代のトラウマと毒ガスの影響で世界に通用する大ピカレスクへと成長していった。 どれだけ危険が増そうとも決して衰えない、キレた若者たちのための眠らない街・池袋。 箱庭学園では天才が何故天才であるか、天才を生み出すことが出来るかを調べる実験が行われる。 冬木市には聖杯戦争と呼ばれる、真理を求める魔術師たちの戦いが一定の周期で行われている。 さらにヒーローも悪も関係なく、ただの人間が持つ恨みと怒りと欲望によって殺人事件は行われている。 これらの問題は今日に突然現れたものではない。 ジョーカー、V、キラ、グロンギ、ショッカー、冥闘士、そして、ただの人間の負の感情。 人の敵として呼ばれたこれらの存在と、ヒーローの戦い。 ありとあらゆる時代に、ありとあらゆる世界に、ありとあらゆる闘争が行われている。 知恵と戦術の女神<アテーナー>と冥府の王<ハーデス>の神々の争いにしても決着のつかないまま未来永劫続いていくだろう。 魔法という科学技術が発達していてもなお、人々は手を取り合うことはせずに【ここではないどこか】へと犯罪の場所を移すだけだ。 人々は定かでない何かを求め母なる星を旅立つ、入れ替わるように現れた外宇宙からの来訪者の存在を置いたままに。 異界・パルミエ王国に伝わる、国に侵略者が現れ危機が訪れたときに現れる五人の伝説の戦士・プリキュアは戦い続ける。 霊長を名乗る人間の横暴に怒りを覚え現れた海からの侵略者の存在も確認されている。 いつだって世界を回すのは破滅的な才能を持つものであり、努力とは才能を持つものだけに許されたトレーニングである。 才能を持たない、選ばれなかった人間はただ舞台装置のように使い捨てにされていく。 ありとあらゆる場所で世界の危機が溢れかえり、結局のところ世界は無事を保っている。 世界はいつも崖っぷちで、才能持つ者同士が血を血で洗う死闘を繰り広げ、それでも人々は街と共に眠ることなく騒ぎ続ける。 眠らない街では、華やかにコーティングされた眩しすぎる夢が空を舞い、絶望は陽の当たらない闇から誘うような声をあげる。 ————希望と絶望が一つの陽だまりに同居し、それを人々が傍から眺める混沌の時代。 ————今、現在、正義の定義は何一つとして定まっていない。 ◆ ◆ ◆ . 黒のスーツに緑のネクタイをつけた中年の男、ブンビーは満面の笑みを浮かべながら歩いていた。 いつもより丁寧にセットした金髪のオールバックもガラスから当たる陽の光で輝いているように見える。 転職後の初仕事で久々の雑務以外の会議への出席だ。 ブンビーは今にもスキップをしだしそうな軽い足取りで、腕には先日渡されたファイルを抱えている。 実を言うとブンビーも転職を果たしたこの会社の詳しい実情は知り得ていない。 新しく発足したイベント企画を立てる会社、ということだけだ。 ただ、給金の良さにとにかく惹かれてしまった、待遇に関してはこの際どうでもいい。 (いやぁ、このご時世に簡単に転職が成功して良かったなぁ。これも日頃の行いのおかげか) ニコニコとした笑顔を崩さずにブンビーは会議室へと向かう。 段取りは既に渡されたマニュアルで察している、実に面白い企画だと思った。 面接官が言っていた、『正義』やら『悪』やらも関係しているのかも知れない。 まあ、一社員に過ぎないブンビーにとってその真意などどうでもよく、ただ企画が成功すればいいだけだ。 恐らくこの企画は入社試験か、もしくは規模の割に会社としては大した企画ではないかのどちらかだろう。 この狂った世界の壊れた時代にはそれほど物珍しい企画ではない。 ランランと擬音がつきそうな軽い足取り、もはやスキップしてしまったブンビーは勢いよく会議室の扉を開ける。 「みぃなぁさぁーん! 大変ながらくお待たせいたしましたー! 今回のイベントの司会・進行を務めさせていただきますブンビーでーす!」 ブンビーの開いた会議室の中には六十人の人影と、人数と同数の席を持つ巨大すぎる円卓があった。 そして、その上座にはブンビーのために用意された懐かしきふかふかの座椅子。 ブンビーはゆっくりと座椅子まで歩いて行き、笑顔のまま『参加者』の顔を眺める。 『参加者』の顔つきは様々だ。 不機嫌そうに顔をしかめているものも居れば、楽しそうにブンビーを値踏みする目で見るものも居る。 だが、ブンビーにとって見ていて気持ちいいのはこちらに縋るような目を向けてくる参加者たちの存在だ。 (自分で言うのもなんだけど、やっぱり私は見下される方よりこーいうのを眺める方が性にあってるんだよねぇ) やはり風上に立つのは楽しいなぁ、と思いつつブンビーは手元のファイルを開く。 段取りは既に頭に入っているが、なんとなく偉そうなポーズを取りたかっただけだ。 そして、チラリと中身を一瞥すると直ぐに顔を上げて口を開いた。 「えー、皆さんにお集まりいただきましたのは……あらー!? これはこれはプリキュアさんではないですかー!」 わざわざ自分が指定して円卓の上座、つまりブンビーに最も近い席においた少女へと芝居がかった声をかける。 肩にかかるほどの長さの髪とドーナツ状にくくった左右対象の二房が特徴的な少女、夢原のぞみ。 この少女こそが伝説の戦士プリキュアであり、ブンビーにとって疫病神としか言いようのない存在だ。 ブンビーの私怨以外の何者でもないが、やはり嫌いな人間の悔しがってる顔は何者にも耐え難いものだ。 歯をむき出しにしてなにかを叫ぼうとしているが、一向に声が出ない。 それどころか椅子から立ち上がることが出来ない。 「声が出ないんですねぇ。それが皆さんの着けていただきました首輪の効果の一つですからねぇ。 声帯を……なんだっけな? まあ、いいや。とにかく、皆さんにはイベントの説明が終わるまで声を出すのは禁止しまーすっと。 あ、ちなみに体を動かせないのは首輪とは別の方法で縛ってるらしいですよー。私は詳しくは知りませんけど」 嬉しそうに手元の機器を操作して円卓に座った参加者たちの前に、三次元立体映像で首輪を映し出す。 映像には三種類の首輪が映されている。 白・黒・灰色の三種類の首輪だ。 「これがこのイベントにおけるもっとも重要なファクターである『首輪』ですよー。これが一番重要ですからねー。 ところで、ねえ、どんな気持ち? 大人しく聞いてるしか出来ないってどんな気持ち? ねえ、ねえってばさぁ?」 ニヤニヤと何も言うことが出来ない参加者の顔を眺めながら、ブンビーは勿体ぶるように軽口をはさむ。 悔しがるのぞみの顔を嬉しそうに眺め、説明を続ける。 「えー、首輪には白・黒・灰色の三色があるのが分かりますね? これは貴方たち、六十人の参加者をグループ分けしたものです。 グループ内の人数は白・黒・灰色から順に、十七人・十七人・二十六人づつ分けています。 灰の人数が多いのは、ゲームの勝利条件を面白くするアクセントとなっております、はい」 ブンビーはそこまで言うと、嬉しそうに唇の端を歪める。 ここからが本番だ、と言わんばかりの表情で、幾人かの参加者の顔に緊張が走る。 相変わらず怯えた表情のままのものもいるし、夢原のぞみなどは今にも食いかかりそうなほどに身体をゆすらせているが。 「そしてまず、勝利条件よりも先に覚えておいていただきたいことが一つ。 この手のゲームでは必ずチップを用いますよね。テーブルゲームを思い浮かべていただければ結構です。 麻雀などのチップが用意されているものよりかは、将棋やチェスのような駒自体をチップとして扱うゲームを思い浮かべてくだされば幸い至極。 これはまさに将棋やチェスの異種のようなものですよ、ええ。 あなた達は駒に、自分の意志で動く駒になっていただきます」 そこで言葉を切り、ブンビーは神妙な顔を作りゆっくりとした足取りで歩きまわる。 勿体ぶるような、かつ下にいる人間をなじる言動が好きなブンビーとしてはこれ以上の舞台はない。 参加者たちの表情を伺い、何が起こるかの不安があまりの先延ばしに対する怒りに変わるちょうど直前に口を開き直す。 「駒としての役割を果たせなくなる、ということは、イコール自らの命が失われる、ということ。 ————これから貴方たちには命の奪い合い、つまり、『殺し合い』をしてもらいます」 殺し合い、という言葉をゆっくりと言い切る。 僅かなタイムラグと共に参加者たちの表情が変わっていく様子が面白くてたまらない。 あからさまな怒りに顔を染める者、血が抜かれたのかと勘違いするほど顔を真っ青にする者、状況を把握できずに顔をしかめる者。 狂った笑いをあげようとしたが、声を上げらないことを思い出して顔をしかめている参加者も何人か存在する。 まさに十人十色と言うにふさわしいだろう。 「白グループは黒グループの全滅、黒グループは白グループ、もしくは灰色グループどちからの全滅。 灰色グループは白か黒の勝利が決定するまで生き残ることが条件です。 黒が灰色を滅ぼすと白の負けが決定し、白グループの方々には……残念ですが死んでもらいます。 ちなみに白を滅ぼした場合は、灰色の生き残りは決定しますから、黒グループの方で白も灰も殺したいならば、灰グループを全滅させましょう、ということですね。 白が生き延びたければ、灰を守りつつ黒を殺すのが条件ですな。 ちなみに、灰色だから人を殺してはいけない、なんてルールはないのでご安心を。 つまり、簡単に三つのグループの勝利条件を表しますと、こうなりますな」 ブンビーは手元の機械を操作して、今度はそれぞれの席の前へと立体映像を映し出す。 ・白は黒から灰色を守りつつ、黒グループの全員を殺す。 ・黒は白グループ、もしくは灰色グループの皆殺しが勝利条件。 ・灰色は黒から逃げつつ、白に保護してもらう。黒が勝ちそうだと思ったら、白の全滅に努めるのもアリ。 今度は映像というよりは、文章が浮かび上がったものだ。 ブンビーの言葉を端的にまとめたもので、皆がその文章を目で追っている。 「ちなみに殺害人数、『殺害スコア』を一定数稼いだ参加者にはこちらから『ボーナス』を受ける権利をお送りします。 ボーナスを受けるための『殺害スコア』の目安は、ちょうど三人、+3となっております。 三人殺した方は、『新たな武器の支給』『身体的損傷の回復』のふたつから選択できます。 そして、このルールでは、この『+3』の内訳には白・黒・灰色の区別が一切ないことです。 つまり、同じ色の参加者を殺しても一向にかまわない、ということですね」 ・人を一人殺すことで、その参加者の『殺害スコア』が+1となる。 ・『殺害スコア』が+3となった瞬間、ボーナスの『新たな武器の支給』『身体的損傷の回復』を施行できる権利が発生する。 ・ただし、ボーナスを受ける権利は一定時間が過ぎると消滅するが、その場合、『殺害スコア』は+3のままとなる。 ・なので、次に三人を殺し+6となった際にボーナスを一度に両方、もしくは二つの武器の支給を要求しても良い。 ・首輪は白・黒・灰色の三つの種類があるように見えるが、実際は首輪の機能により色を変えているだけで全て同じもの。 ・その機能により『殺害スコア』を−1することで、自身の首輪の色を変えることができる。 「これらのルールはイベントを上手く立ち回るためには超重要なルールですよー。 特に『首輪の色の変更』のルールにいたっては、勝利条件に大きく関わってきますからねー。 なお、ボーナスを発生させる条件は簡単です。 首輪のちょうど中心、実際に装着すれば喉仏にあたる場所に、わかります? そこがセンサーとなっており、自分の指で指したあとに『変更したい首輪の色』を言ってもらえれば結構ですので。 ボーナスの際は『武器』『治療』、もしくは『見送り』のどれかを言ってくださいねー。わかりましたかー?」 何人かが考え込む仕草をしている。 恐らくルールの穴がないかを探しているのか、もしくはどうすれば有利にゲームを勝ち残れるかを考えているのだろう。 その一部を無視してブンビーは新たなルールの説明に移る。 「ちなみにイベントの制限時間は四十八時間、ちょうど二日となっております。 その時になってもまだイベントが終了していない場合は……残念ながら勝者なしということで全員が敗者になります。 身も蓋もない言い方をするならば、皆さん全員に死んでいただく、ということになりますねー。あはは。 まあイベントの進行具合次第では延長が入るかもしれませんが、よほどでなければ四十八時間がタイムリミットと思ってください。 ああ、それから六時間ごとに死亡者の発表などこちらが参加者の皆さんにアクションを起こしますから忘れないでくださいねー」 あとは何があったかな、とブンビーは手元のファイルへと目を落とす。 その上で残っていたものを確認したあとはパタンとファイルを閉じて顔を上げる。 「ああ、もちろん素手で殺し合え、などというわけではありません。 こちらからは二日生き延びるには必要な食料と水、イベント会場についたときに迷わないための地図とコンパスとライト、そして情報をまとめるためのメモ。 そして、こちらがランダムに入れさせていただきました様々なものが、二つ三つ、人によっては一つかもしれませんが、あります。 武器か防具か、不思議な道具かもしれなければ全く役の立たない日用品の可能性もあります。 まあ、中には武器など必要がない!という方もいるかも知れませんが。ねえ、プリキュアさん」 「〜〜!」 のぞみは出ない声を上げてなにかを発しようとするが、ブンビーには届かない。 それを見届けたブンビーは嬉しそうに腹を抑えながら声を上げて笑う。 ひとしきり馬鹿にする笑いを上げたあと、目に浮かんだ涙をぬぐいながら言葉を続ける。 「ん〜、あ、それとグループ分けにはある程度の基準があります。まあ、ある程度、に過ぎませんが。 そして、ここがある意味最も重要なことです! いいですか、今から重要なこといいますよ〜、私!」 ブンビーは、おほん、と軽い咳払いを入れ拳に力を入れて熱弁を始める。 これを聞いたときはブンビーも驚いたものだ。 とは言え、今の時代、この世界におけると常識なんて馬鹿らしいものかも知れないが 「参加者はバリエーション豊かに選ばれております! 様々な人々、十人十色と言いますがそんなのがバカな言葉に思えるほどの変人奇人一般人を及びしております! そしてなによりぃ〜!」 ブンビーは一瞬タメを入れ、力を込めて言葉を放った。 「なんと! 過去に存在した人間や、死の国から強制的に出向いていただきました! きゃー!パチパチー!」 小さく腕を折りたたんで胸の前でぱちぱちと手を叩く、中年の男がするにはあまりにも気持ち悪い動作をしながらブンビーははしゃぎだす。 だが、ブンビーに向けられるのは一部の相変わらずの冷たい視線と、異常者を見るような怯えた視線だけだ。 はあ、と軽くため息をついて三度目となる手元の機械を弄る。 そして、勝利条件の文面が消え、代わりに参加者たちの立体映像が現れる。 写真はあまり大きくないが、知っている人間なら見つかるほどの大きさの写真だ。 「はい、これがグループでは分けていない、適当に並べた参加者たちの顔ですよー。死んだはずの知ってる人がいるでしょう? 映像と違って席順はグループ別で分けてますから、気付かなかったかもしれませんけど」 『…………!?』 ブンビーの言葉に全員が、特に白のグループが、身体を硬くする。 黒のグループは面白そうに笑っているのが大半だ。 出来れば部下になりたくないタイプだな、とブンビーは感じた。 (確か白と黒は面倒くさいの多いから当てない方がいいんだよな……灰色の人、灰色の人っと) 「ではまずは……松田桃太さん。なにかご質問はありますか?」 「え、ぼ、僕?」 僅かにためらったように口を開いたが、隣の二十前後の女性の姿を見ると顔を引き締めた。 そして、顎に手を当て考え込む仕草をした後、ゆっくりと口を開いた。 「えっと、これに警察や政府の……」 「許可はありません、それだけですか?」 「は、え、は、はい……」 松田の発言に、その知り合い達が顔を多大な失望と少量の怒りを込めた表情をしたのが、ブンビーには面白かった。 が、それがブンビー自身に向けられる視線と似ていることを思い出すとちょっと腹がたった。 その嫌な気分を振りほどくように、次の質問者を探す。 「えー、では次は、マキリ……?慎二さん」 正式には『マトウ』なのだが、ブンビーは半分おちょくりを入れて間違えた名前を言った。 が、間桐慎二なる少年はそんなブンビーを無視するように半ば叫ぶように声を上げた。 「お、お前、『魔法使い』なんだろう!?」 「はい?」 半狂乱の少年は脂汗を掻きながらブンビーに言葉を投げつけ、ブンビーは不思議そうに首を捻って少年の次の言葉を待つ。 少年はその醒めた態度が気に食わなかったのか、ヒステリックに叫んだ。 「『魔法使い』なんだろう、お前は!? か、過去から人を連れてくるなんて、魔術師でも出来ないんだ! なら、お前は『魔法使い』なんだろう!? そうに、そうに決まってるじゃないか!」 「ん〜……まあ、一言だけ答えるとするなら、少なくとも私は魔法使いでも魔王でも社長でもなんでもない一社員ですよー。 出来るなら定年まで働いていたいというささやかな夢を持つ、善良な一社員にございます」 「なっ……」 「はい、マキリさんの質問終わり!」 「〜! ……〜!?」 間桐慎二は何かを言おうとするが、直ぐに声が出なくなる。 「では、最後に……我妻由乃さんにしときましょうかね」 前の二つと同じようにブンビーの言葉に反応して、腰まで届くほど長い髪をした少女へと光が当たる。 少女・我妻由乃は、コホン、と確かめるように咳払いを入れて、顔をうつ向かせて考えこむ。 「人を殺すと『殺害スコア』がプラスされる……」 「ええ。ですです、はい」 「なら、その『殺害スコア』を他人に譲ることは可能? 例えば、+2持っている人が+1の怪我人にスコアを譲って、その怪我人にボーナスを使わせる、といった展開は?」 「ははん……それはそれは……」 また面倒くさいのに奴を当てちゃったなー、と思いながらブンビーは耳に手を当てて直属の雇い主の判断を促す。 どういう原理かは知らないが、向こうは何時でもブンビーに直接指示を出せるようになっている。 過保護な雇い主だとは思うが、責任なんて可能ならば負いたくない社会人であるブンビーにはありがたい限りである。 指示が来ないようなら不可で構わないだろう。 そんなことは考えていると、直ぐに指示が入った。 一拍をおいて与えられた指示は『可』、ブンビーはひどく参加者に譲歩する企画者と思ったがその後に条件がついた。 「可能です。 ただし、殺害スコアを譲る際には両者の合意、そして、手をつなぐなどの身体的接触が絶対条件ですよ」 「……」 ブンビーの言葉を聞くと、自由に動く首を動かして隣の少年に笑いかける。 やせ細った、ともすれば不健康にも見える少年は愛想笑いのような不恰好な笑みを返すだけだ。 「さて、それじゃ三人の質問も受けましたし、そろそろ会場への移動としましょうか。 会場に着くと、足元に必要道具をまとめたデイパックがありますから中身を確認しておいてくださいねー。 ルールが詳細に書かれた『マニュアル』が入ってますから」 まだ、言いたいことはある、と顔をしかめるものが多数でるが、その一切を無視する。 その一言と共に、ブンビーが幾度目かになる機器を弄る。 その瞬間、椅子の下が、パカリ、とバラエティ番組さながらのノリで開かれ、落下していく。 「気づくと会場に居ますからねー、それじゃ、頑張ってくださーい」 主催 【?@?】 司会・進行 【ブンビー@Yes!プリキュア5シリーズ】 ルール 白グループは黒グループから灰色グループを守りつつ、黒グループの全員を殺す。 黒グループは白グループか灰色グループの皆殺しが勝利条件。 灰色グループは黒グループから逃げつつ、白グループに保護してもらう。 黒グループが勝ちそうだと思ったら、白グループの全滅に努めるのもアリ。 同色の参加者同士が殺してもいい。 人を一人殺すことで、その参加者の『殺害スコア』が+1となる。 『殺害スコア』が+3となった瞬間、ボーナスの『新たな武器の支給』『身体的損傷の回復』を施行できる権利が発生する。 ただし、ボーナスを受ける権利は一定時間が過ぎると消滅するが、その場合、『殺害スコア』は+3のままとなる。 なので、次に三人を殺し+6となった際にボーナスを一度に両方、もしくは二つの武器の支給を要求しても良い。 首輪は白・黒・灰色の三つの種類があるように見えるが、実際は首輪の機能により色を変えているだけで全て同じもの。 その機能により『殺害スコア』を−1することで、自身の首輪の色を変えることができる。 殺害スコアを利用する際には、喉元のセンサーで指紋認証を行う。 首輪の色の変更の場合は変更先の色を言う、ボーナスを使う場合は『支給品』『治療』『見送り』のどれか。 殺害スコアは他人に譲渡できる。ただし、両者の合意と身体的接触が絶対条件。
https://w.atwiki.jp/teikokuss/pages/1154.html
陸遜シグムント (4) 陸遜シグムント 面会 改作 疲れた足を引きずって、互いに抱えあうようにして、人の列は進む。 道すらない森の中を、幾筋もの列は進んでゆく。進んだとしても、その先に安らえるところなどない。 それらの列は、どこまでも続いていて、鞍の上から見ても、尽きる先がうかがえない。すべてがバルタスの民だ。うしろめたさが胸を締め付ける。その列を横目に見つつ、シグムントは森の道に馬を進める。母の分の馬も得られたのは、幸いだったが、それに安堵している己もまたうしろめたい。 フィンゴルド大公姫ヒルデガルドは、母だけでなく、シグムントにも馬を与えた。そして付き従ってくるようにといった。今もみちびくように先を行く。軽やかな早足のすぐ後ろには、側仕えの壮年の男がやはり騎乗でぴたりとついている。そしてシグムントも追って進む。 先にはフィンゴルド軍の陣営があった。 「・・・・・・」 フィンゴルド軍は、早いうちからこの周囲に先遣隊を送り込んでいたらしい。それがヒルデガルド大公姫らの一団であったらしい。 このあたりに避難してきた最初のバルタス民は、フィンゴルド側ともつながりのある漁民たちで、用心深く漁具や船などを動かしていたらしい。 もっとも、先にある封じはヒルデガルド大公姫の先遣隊よりももっと大きなものであるらしい。 封じの衛士が腕を上げた。止まれの合図だ。明らかに大公姫であると判るものを止めさせる。またヒルデガルド大公姫も、従い馬の足を止める。 騎乗のまま誰何は短く済み、ふたたびヒルデガルドは進み始める。シグムントには嫌も応もない。ただ付き従って進むだけだ。 両脇の森には、一機ずつの機装甲が片膝をついて潜ませてあるのもわかる。フィンゴルドの機装甲は初めて見た。左の肩に大盾をつけているのは、目新しく見える。 機装甲の背後に少し離れて、森の中に柵が立てられている。再び封じが大公姫を止め、今度は卒ではなく、士格らしいものと話をしている。その封じも滞りなく抜ける。 柵の背後には軍勢の営地となっていて、天幕が立てられ、士卒が思い思いに休んでいる。フィンゴルド大公は武功で知られる人であったし、フィンゴルドもまた従う武人武侠の集う国だと聞かされていた。フィンゴルド軍の陣営は、確かにそれらしく見えた。天幕は立てられているが、装具が散らかっている様子は無い。良く鍛えられているからなのだろうし、ここは一時の営地に過ぎぬからなのだろう。 そして士卒らは、ヒルデガルド大公姫の姿に気付くと立ち上がり、敬意の礼を示す。 徒歩組の背後には、機装甲らが片膝をつき、休んでいる。機装甲は隊ごとに同じ色に塗られているらしい。道の右には青、左には黒の機が集っている。さらに正面には、白の機装甲らがある。そこが本陣であるらしい。 「・・・・・・」 シグムントは大きく息をつく。フィンゴルド軍がここに動いてきたということは、やはりバルタスは見捨てられたのだ。あの空飛ぶ物の怪は、ゴーラの船を次々に沈めていた。ヨーテルボリ海峡を渡る時にも、流れてくる板子や膨れ上がった兵士の遺体を見た。 ハルムスタッド将軍の軍勢のみでなく、スヴェルスガルド将軍の軍勢のものだとも聞いた。ゴルム皇帝の旗本の二将軍が送り込まれてもなお、帝國軍と戦い、勝つことができなかった。あの空飛ぶ物の怪のせいだ。日差しを浴びてきらめくその姿は美しくはあったけれど、やはり物の怪なのだとシグムントには思えた。 ハルムスタッド将軍勢がバルタス上陸の際、すでに少なからぬ兵を失っていたことは、父からの書状で知っていた。 「・・・・・・」 再び封じがあり、白の印をつけた旗本らしい士格が大公姫を止める。今度は大公姫は馬を下りた。壮年の側仕えもだ。彼は馬を下りた後、シグムントへと振り返り、下馬するように示す。降りた馬の轡は、封じからやってきた従卒がとった。 「・・・・・・」 本当に、フィンゴルド大公に引き会されるのだ。それがヒルデガルド大公姫のやり方だと判っていても、やはり驚きもする。そのヒルデガルドへ向けて、士格の者が歩み寄り、何かを耳打ちする。珍しくヒルデガルドは驚いたようだった。すぐに振り返る。 「アノー卿、急いだ方がよさそうだ」 ヒルデガルドの足は速く、シグムントでも半ば小走りになってゆかねばならぬほどだった。目指す先はすぐにわかった。ひときわ大きな天幕だ。それが大公のものなのだろう。思っていたよりずっと質素なものだ。 外に衛士が立ち、大公姫を前にしてさえ、槍の封じを行う。けれどそれは、どうやら常のことではないらしい。 先までの一言二言のやり取りでは通れぬ様子だった。ヒルデガルドが言う。 「構わぬ。わたしが連れ行くと決めたのだ」 言ってヒルデガルドは振り返り、衛士もまたシグムントを見る。 それにまた少し驚いた。封じられたのは大公姫ではなく、シグムントであったらしい。 やむなく、といった風に衛士は槍の封じを解き、ヒルデガルドは天幕を進む。明り取りが開かれているらしく、中はそれほど暗くは無い。何人もの将格、准将格の姿が詰めかけている。謁見の間に似ていた。 そして実際、謁見に似た事が行われていた。口上が聞こえる。 「・・・・・・よってゴルム陛下の御命令により、我らがスヴェルスガルド将軍が軍勢、ケックスホルン港城塞を退くこととあいなりました」 一瞬、耳を疑った。ケックスホルン砦と言えば、大港を守る城だ。そこから先に退くところなど無い。スヴェルスガルド将軍の軍勢が、バルタス王国を見捨てて退こうとしている。 踏み出そうとしたところを、肩と背中が阻む。まるで肩を打ち当てるようにだ。ヒルデガルド大公姫の側仕えの男だ。 「・・・・・・」 肩越しにわずかに振り向き、その青の瞳でシグムントを射るように見る。その目は鎮まれと言っていた。 「承知した」 上座に設えられた、たった一つの席に座る人影が太い声で応じる。座についてもまた、まっすぐに背を伸ばす壮年の男だった。白髪は混じっているけれど、豊かな頬髯と顎髭を蓄えていた。赤ら顔だけれど元は色白なのかもしれない。そこはヒルデガルドに似ているのだろうか。 シグムントにも、その人こそフィンゴルド大公ハーラルなのだとわかった。 ハーラル大公は言う。 「このハーラル、確かに承知した。スヴェルスガルド将軍にもお伝え願いたい。ゴーラの大義の任、まことに御苦労であったと」 使者は右の拳を左掌に包み、眼前に合わせる武人の礼を行う。 「使者の任、ご苦労であった。休むがよい」 使者の装束はそれなりに整えられていたようだったけれど、振り返るその面は、やはり疲れ切って黒くすら見えた。あれが敗戦の将兵の顔なのだろうか。父はどうしたのだろうか。生きているなら、スヴェルスガルド将軍の軍勢と共に退いたのだろうか。ゴーラ北岸の本国へだろうか。 「アノー殿」 声にシグムントは顔を上げた。ヒルデガルド大公姫だった。 「大公殿下への御報告の折に、アノー殿を大公殿下にお引き合わせする。忌憚なく語られよ。大公殿下は率直な報告こそお求めになる」 応じる暇も有らばこそ、ヒルデガルドは振り返り、進み出る。 「右府将軍ヒルデガルドより大公殿下に申し上げます」 「右府将軍、申せ」 「はっ」 許しと共にヒルデガルド大公姫は、ハーラル大公の座の前に進み出ると、片膝をつき、武人の礼を行う。これが大公とその娘のやり取りなのだろうか。家臣の見る前であるからなのだろうか、ヒルデガルド大公姫は、臣下のものとしての言いようをする。 バルタス難民の多くが行き場もなく留まっていること。その数は数万に達していること。それらはフィンゴルド軍背後へと移しつつあるが、女子供も多く、進んでいないこと。 「また難民らは、暮らしに関わるものをほとんど携えておらず、飢えたるもの、病みたるもの、増えつつあります」 うむ、とハーラル大公は応じる。ヒルデガルド大公姫はさらに続ける。 「それらのもの、いかにかの手、差し伸べられずんば、このフィンゴルドもまたバルタスの民の墓場になりかねぬところございます」 さらにヒルデガルド大公姫は、顔を上げ、シグムントへと振り向く。 「あれにあられるは、バルタス王国アノー伯レズリー殿が御子息シグムント殿。御母堂、郎党らと共に何を逃れられたとのこと。難民らの中にあって、御郎党らは難民らの集まりにあって秩然を保ちおられます」 うむ、と応じ、ハーラル大公は赤ら顔をシグムントへと向け、まっすぐに見る。大きなその瞳はヒルデガルドにどこか似ていたが、瞳の色は違う、黒曜石のような黒だった。 「苦難の道、大義であったことだろう。アノー殿」 もう引き下がれない。シグムントは踏み出した。 「ありがたきお言葉、感に堪えませぬ。アノー郎党、またバルタスよりの流着の民として、大公殿下に御礼申し上げます」 あえて、また、と言葉を続ける。 「また、大公殿下の御厚情給われればとここにお願い申し上げるものにございます」 「フィンゴルドとバルタスとはおなじゴーラの同胞である。バルタスに苦難あれば、ゴーラの紐帯により、これ助けるはやぶさかではない。だがまずは、バルタスに起きたることにつき、貴兄の口より語られるが良かろう」 胸には父よりの書状がある。道中に、何度も何度も、そらんじられるほどに読みふけった。それが目前の苦難からシグムントを解き放ってくれていた。 「・・・・・・」 その父の言葉を、今、勅使と大公の前に語らねばならない。 「申し上げます」 父ならば行っただろう。父ならば、バルタスの民のため、母や妹のため、それを語っただろう。 「わたくしの知りうるのは、父より報せのあったゼーガペイン王城落城前までのことにございます」 父の代わりに語れよと、父はシグムントに書き送ったのだから。 ボルタヴァ会戦 その1に合わせて改作したのは、時系列を考えたらアレだったなあ、と思ったからw 時系列はたぶんこんな感じ。 大北方戦争、バルタス王国での時系列。 帝國軍越境攻撃開始。 国境突破。 バルタス王国軍、国境会戦に敗北。 ハルムスタッド将軍船団、発条音に攻撃される。 ハルムスタッド軍、帝國軍と会戦、敗北、ハルムスタッド将軍、戦死 残存軍、後退。 スヴェルスガルド将軍、上陸。 もちろん発条音の攻撃を受けている。 スヴェルスガルド軍、帝國軍と交戦、敗北。 このころ、シグムントら、バルタス王国脱出。 スヴェルスガルド軍、王都ゼーガペイン籠城。 シグムントら、フィンゴルド到着。 フィンゴルド軍、すでに対岸に展開。 スヴェルスガルド軍、王都脱出 ケックスホルン港城砦籠城 スヴェルスガルド軍、バルタス王国脱出 スヴェルスガルド将軍、ミラクゴルド帰還 ヴェストラ大将軍出陣決断。 というわけで、調整し直した感じ。 フィンゴルド軍は初めから対岸に布陣したのではなく、 ヒルデガルド軍が先遣として移動した後、本隊は状況に合わせてバルタス王国を増援渡洋する予定だったのだけれど、たぶん、マル子の鑓の機神はこちらも偵察していたはず。 フィンゴルド軍だって攻撃を受けていたんじゃないかとは思っている。というか、ヒルデガルド軍を輸送した船団は一定の損害を受けてたんじゃないかと思う。ただフィンゴルド軍の船団の自由度は、ハルムスタッド軍より高かったはずなので、分散して上陸後、集結したんだろう。 ハーラル本隊は、途中で報せを受けてヘルシンボイ島東北の湾に中途上陸せざるを得なかったんだろう。 つまりバルタス増援は行えず、対岸展開ということになったんだろう。 そういう感じで。