約 1,073,075 件
https://w.atwiki.jp/pipohamu049/pages/27.html
コースリスト・「リッジレーサーレボリューション」収録コース Sunset Drive 全長 4260m Crystal Coast Highway 全長 6170m EX Revolution Road 全長 6740m NAME COMMENT
https://w.atwiki.jp/seigeki/pages/368.html
作者:Elika アレックス:新兵。訓練中突如襲ってきた謎の巨大生命体に襲われた部隊の生き残りその1。 リッジ:新兵。訓練中突如襲ってきた謎の巨大生命体に襲われた部隊の生き残りその2。 メル:アレックスとリッジの主任教官。謎の巨大生命体からリッジを庇い、瀕死になる。 アレックス01「起きろ、そろそろ時間だ」 リッジ01「ん……?ああ、そうか……」 アレックス02「ったく、なにを寝ぼけてるんだお前は」 リッジ02「悪い。まだ、実感がわかなくてな……」 アレックス03「教官も言ってただろう、これは訓練ではない、って……」 リッジ03「ほんとに──現実、なんだな」 アレックス04「ああ……あそこに転がってる、『人だったもの』の中に、教官が……」 リッジ04「やめてくれよ!」 アレックス05「やっぱり……お前、本気だったんだな」 リッジ05「っ……。うるさい、見回りだろ?行ってくるよ」 アレックス06「おー、怖。じゃあ俺は少し休ませてもらうからな」 リッジ06「好きにしろ」 アレックス07「はぁ……。ったく……俺だって……っ!!」 リッジ07「……たしか、このあたりだったような」 メル01「ぅ……」 リッジ08「!!せ、生存者か?!」 メル02「その、声……リッジ……っだ、な……」 リッジ09「そ、そんな……!!」 メル03「馬鹿者……ここ、がっ…どうい、う……状きょ」 リッジ10「しゃ、しゃべらないでください!今、今助けを」 メル04「待て」 リッジ11「離してください!俺、絶対助けますから!!」 メル05「これを見ても、まだ……っ、そん、な甘いことを、いっっ……!!」 リッジ12「そんな……嫌ですよ、教官!!」 メル06「私が……っ助け、たっその…命を、っはぁ…無駄にする、つもりか…っっ」 リッジ13「あの時…あの時、俺がもっとしっかり周囲を見ていれば、こんなことにはならなかったんです…だから!! 必ず、助けます!!」 メル07「ふ……っ、新兵が、青いこt────」 (SE:怪物ちっくな咆哮) リッジ14「なっ────!?」 メル08「くそっ…………っっっぁああああああああ!!」 (SE:剣の斬撃、怪物ちっくな咆哮) リッジ15「あ……ぁあ……!!!」 メル09「全力で、走r……」 (SE:教官絶命、ばったり倒れる音) リッジ16「あ………っぁ…………ぁああ、うわああああああああああああああああああ!!!」 (SE:剣の素振り、たまにHIT、もうむちゃくちゃ打ちのめして) アレックス08「リッジ、何ご──っ!!!?」 (SE:剣HIT音、何度も刺して刺して刺し殺して死んでるのにさらに刺す) リッジ17「あああ!うわああああああ!!ぐああああああああああ!!!!」 アレックス09「もういい、もうやめろ!!もう、死んでいる!!!」 リッジ18「そうだよ、殺した、俺が!!俺が、あの人を!!2度も、殺した!!!」 アレックス10「落ち着け!」 リッジ19「まだ生きてたんだ!まだ!でもまた、俺をかばって!!俺が────!!」 アレックス11「いいから落ち着け!!」 (SE:銃声) リッジ20「どうしたんだよ……なにはずしてんだよ、撃て、撃てよ殺せよ!!俺を殺してくれ!!」 アレックス12「撃てるわけが」 リッジ21「あるだろう!俺だってバカじゃない、お前が教官を好きだったことくらい知ってる!」 アレックス13「だからどうした!!……俺たちが教官に教わった技術は、お前みたいな腑抜けを殺す為に あるわけじゃないだろう!!」 リッジ22「腑抜け、か……は、はは、ははは、あっははははははははははそうだ、俺は腑抜けだ! 惚れた女一人すら守れない腑抜けだ!!」 アレックス14「もういい、もういいから黙れ、黙ってくれ!! これ以上教官に、お前のそんな姿をさらしてくれるなよ……っっ!!」 リッジ23「……教、官……」 (SE:がっくりひざをつく音) アレックス15「仇は討ったんだ……もうここいらも安全だろう……せめて、土に還してやろう。 俺たちの仲間も、教官も……」 リッジ24「……ぅ……」 アレックス16「立てよ……俺だってつらいんだ……生きて、ここにいることが」 リッジ25「あぁ……泣くのも死ぬのも、いつだってできる……生きて、ここにいるんだ……」
https://w.atwiki.jp/sqlegenic/pages/21.html
ブリッジ この価格帯に組み込まれているのは、主にダイキャスト製で、特にイナーシャは体積が少なく軽量なのが特徴。ブリッジの駒やイナーシャの材質、重量はサスティンおよびアタック感に与える影響が大きい。それぞれスチール製の物等に変えれば、音の違いを体感できる(駒3~5000円程度、イナーシャ4000円程度から)。イナーシャにバラストを貼り付ける等も考えられる。ケースバイケースで一概には言えないが、傾向としては軽いとディケイ(サスティン持続までの一次減衰)が大きく相対的にアタック感が増し、重いとディケイが小さくフラットになり平均出力とサスティンそのものも長くなる。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6081.html
本項では『リッジレーサー』(以下便宜上、基本的に「初代」と表記)と『リッジレーサー2』を併せて紹介します。 判定はどちらも「良作」です。 リッジレーサー 【りっじれーさー】 ジャンル レース 対応機種 アーケード 使用基板 SYSTEM 22 発売・開発元 ナムコ 稼動開始日 1 1993年10月 2 1994年6月 プレイ人数 1 1人 2 1~8人 判定 良作 ポイント 元祖テクスチャマッピングゲーム美麗で滑らかな3Dグラフィック爽快なドリフト走行個性的で独創的なBGM群 リッジレーサーシリーズ 概要 ゲームの流れ 筐体の種類 評価点 問題点 賛否両論点 総評 移植 余談 概要 記念すべき『リッジレーサー』シリーズの初代系列作品。ナムコの3D向けのアーケード基板、SYSTEM22を使用した第一弾タイトルでもある(*1)。 当時としては60fpsで動く美麗な3Dグラフィックと敢えてリアリティを無視したドリフト走行による爽快感をウリにしており、結果的に大ヒット作品となった。 1994年には続編の『2』が稼動し、その翌年にはシリーズ3作目となる『レイブレーサー』が稼動した。 ゲームの流れ 初代の場合 1.まずコインを入れるとコース選択になり、そこでコースを選択する。同時にシフトレバーでBGMを選択できる(何もしていない場合は1番の「RIDGE RACER」となる)。 2.最後にシフトタイプを「AT」か「MT」を選択し、レース開始。 3.完走出来ればそのままリザルトになるが、1位でゴールすればウイニングランの映像に変わり、その後リザルトとなる。 4.完走するか途中でタイムアップ(時間切れ)になるとゲームオーバー(後者の場合でもコンティニューは不可)。また「T.T.(タイムトライアル)」コースを完走できた時のみ、タイムが筐体上ランキング内(「TODAY RANKING」と表示されている通り、電源を切る度にリセット(*2))に入ること出来たらネームエントリーができる。 『2』の場合 1.まずコインを入れると対戦エントリーを待つ画面に入る。他の台と接続されていない単独の筐体や、他の台と接続されていても通信が出来ない状況の場合(*3)はこのステップは無視され、次のステップに進む。 2.次にコースを選択する。コース自体は前作こと初代と全く同じ。 3.最後にシフトタイプを「AT」か「MT」を選択し、同時にシフトレバーでレース中BGMを選択する。通常は(仮想の)DISC1が選択出来るが、ブレーキを踏んだままにすると(仮想の)DISC2を選択する事が可能になる。何もしていない場合は全曲からランダムでセレクトされる。 DISC2の6番はNO BGMとなっており、これを選択するとBGMが流れない状態でレースが始まる。 4.完走及び途中でタイムアップになった際の処理やT.T.のネームエントリー周辺の仕様は初代と同じ。 筐体の種類 基本的に『2』と『レイブレーサー』でも共通。筐体の大部分に加えて使用基板も3作で共通して同じSYSTEM22であったこともあり、それぞれの続編に換装できるコンバージョンキット(換装用キット)も、当時は発売された。 SD筐体 通常の1人用筐体。ハンドルと上下変速式のシフトレバーが採用されている。『2』以降は2台以上繋げての通信プレイが出来るようになった。 2人用(TWIN)筐体 『2』から登場。上記のSD筐体を2台繋げた筐体で基本はSD筐体と一緒だが、看板とシートの形状やステッカーデザインがSDとは異なる。 こちらは後に同社の同ジャンルのゲーム『エースドライバー』(及び続編の『ビクトリーラップ』)にも採用された。 DX筐体 29型ブラウン管モニタ、大口径ハンドル、6速Hゲートシフトとクラッチ、可動式シートを採用したリアリティ溢れる高級筐体。 実はクラッチを踏まなくてもシフトチェンジ可能で、踏まないでシフトチェンジするとクラッチディスクが擦れる音が鳴るだけでゲーム上のペナルティは一切ない。半クラの操作も不要。 実車を再現したかのようなハンドル、ペダルの重さやシートも座り心地の良い綿入りの物を採用している等現在で見ても兎に角素晴らしい高級感。一方でハンドルが大口径かつシフトレバーがSD及びTWINと異なるので、同じゲームでありながら人によっては違和感を感じてしまい、先程の2種類の筐体とは全く別のゲームだと思って操作する必要がある点にも留意しておいた方が良い。 余談だが『R RACING EVOLUTION』で紹介されていた筐体はこれである。 3画面筐体 前述のDX筐体を3画面にした筐体。基板はモニター分の計3組が必要となる。 筐体の形状としては1989年にナムコから発売されたアーケードゲーム『ユーノスロードスター・ドライビングシミュレーター』を簡略化したようなものとなっており、実車の部品を使った箇所が汎用品に変更されているなど、ゲーム性にさほど影響しない点の変更点が多い。 スーパーDX(50インチ)筐体 『2』から登場。操作デバイスやシートなど、基本はDXだがモニターが50インチのプロジェクターに変更されている(*4)。場所は取るものの前述の3画面とは異なり画面と基板は1組しか必要ない為、そちらよりは稼働の敷居が幾分かは低い。 フルスケール筐体 「マツダ・ユーノスロードスター」を使用した筐体。「ユーノスロードスター」に合わせてギアは5速となっており、グラフィックもそれに合わせて一部変更されている。スピードメーターやブレーキランプ等がゲームの操作と連動して点滅する機能も。 車体はよく見ると複数のグレードがあったようなので、中古車を改造したものだと推測される。また、エンジンなどは搭載されておらず、そこにゲーム基板が収まっていたようだ。 また、元々は1992年に東京都の二子玉川に当時オープンしたばかりのナムコの大型アミューズメント施設「ワンダーエッグ(2000年12月31日閉園)」に設置されていた『シムロード』および未稼働に終わった『シムドライブ』で採用された筐体である。ゆえにホールのような筐体で異常にスペースを取る上、プレイ料金が1プレイ300~500円とこれまた高額な為、稼働している店舗は大型店舗を中心に極少数であった。 評価点 秀逸なグラフィック 「SYSTEM22」によって出力されたグラフィック郡は稼動当時にしてはオーバースペックと断言出来る程破格の物で綺麗で細かく、それでいて60fpsで滑らかに動く優れもの。 ヘリコプターや飛行機が飛んでいる視覚的ギミックも良い方向に働いており、基板の底力を感じ取れる。 リッジレーサーの特筆すべき事で、タイヤの接地面と車体下部、影をワザと黒くし、タイヤ接地面を見せないことによって『デイトナUSA』や『サイドバイサイド』で見られる「車が浮いている様に見える」を見事に克服している。先駆者でありながら、後の競合する作品でおざなりにされた箇所にしっかりと手を入れているのは流石である。 爽快なドリフト走行 ウリであるドリフト走行も及第点で、難し過ぎず、簡単過ぎない挙動。アクセルを離してブレーキをちゃんと踏んでハンドルを切ればどんなに急なコーナーでも綺麗に曲がってくれる。ドリフト中も基本アクセルを踏みながらハンドルで調整、復帰の際にカウンターステアを取ればOKという簡略さでスピンの心配は無用。その一連の制御を練習すれば上達を実感できるのも嬉しい。 ドリフト挙動は、プログラマーの冬の北海道の初心者運転時代の経験からきている(CDライナーノーツより)。 但し『1』ではドリフト走行時の減速が以後のシリーズよりも激しく、グリップ走法の方が速く走れるコーナーも点在し、コーナーに応じたグリップとドリフトの使い分けが大事となる。この『1』でのドリフト時の減速が激しい仕様は現在の同社の主力RCG作品である『湾岸マキシ』にも受け継がれている。 『2』ではドリフト中の制約が大幅に緩和、より爽快感を重視した挙動になり、練習次第でコーナーとは逆方向へハンドルを切り、360度ターンでコーナーをクリアするという大道芸も可能に。 車種も架空でありながらも非常に格好良いデザイン。自車の「F/A RACING」とライバルカーの「RT CYBER」(*5)はそれぞれ違った個性を出している。 アツいMCボイス レース中のボイスも張り切っており、レースを盛り上げる要素となっている。『2』では更にボイスの量が増えた。 『初代』のレース中のアナウンサーはDJという設定のためか、ボイスはDJらしくシャレたものが多い。一方で『2』はカーレースらしく白熱したものが中心となった。似た様なボイスもあるが、全24種はレースゲームとしては当時を考えるとかなりの数(*6)。 レース中のボイスを増やす為にBGM用の音ネタを減らしてメモリを空けるよう上層部から指示が出て、最終的には作曲者間でサンプリングメモリの奪い合いになった逸話も。 良い意味でイカれたリッジサウンド 収録されているテクノ系のBGM6曲はどれも個性的でカッコ良く、『リッジレーサー』と言う雰囲気に合う名曲に相応しい物ばかりである。 企画からの当初の発注は「フュージョンっぽいもの」だったが、出来上がったのはバリバリドライブサウンドの「Speedster」(5曲目)だったそう。 この曲は、細江がダンスミュージックに長けているプログラマーに「どんな曲がいい?」と聞いたところ「こんな曲がいい!」と、アニメ「Speed Racer(*7)」のリサンプリング曲でジュリアナのオーラス定番曲でもあるAlpha Teamの「Speed」のテープを渡されたことで誕生した。ということでMIX名の「I Like A.T mix」のA.TはオートマではなくAlpha Teamのことである。 このプログラマーは各曲の曲名の名付け親でもある。 作曲者は「細江慎治(「sampling masters MEGA」「めがてん細江」)」「AYA(佐宗綾子)」「sanodg(佐野電磁)」であり、ここから一気に大ブレイクした。 佐野はこの経験を生かして、後にニンテンドーDS用DTMソフト『KORG DS-10』シリーズの開発に携わることとなる。 本当ははもっと様々なジャンルの音楽を乗せるつもりでいたが、締め切りに間に合わないということでヘルプを頼んだ結果、リッジサウンドと呼ばれるノリ重視の音楽の寄せ集めとなったとのこと 『2』ではBGMが一新され、更に新たに「J99(相原隆行)」が参加。此方の曲も勿論良曲である。 当時ユーロビート系が流行していた為か、特に2ではユーロビート色が強い曲が多い。 その中でもmegaten氏の「ROTTERDAM NATION」を筆頭にした「ロッテルダムテクノ(*8)」系統の曲は、他に類を見ないぶっ飛んだ個性もさることながらリッジ全般の代名詞的な曲として語り継がれている程。 『1』のナムコの重役相手へのお披露目の際、よりによってランダム選曲で最も異彩を放っていたこの曲が流れてしまい、ディレクターが頭を抱えるハメになったという逸話がある。 2での「RARE HERO2」ではnamcoファンのハートを掴む超反則技(褒め言葉)が仕込まれている。(*9) 目紛しくリアルなコース造形 コースは1つだけだがそれがとても良く作りこまれているのではと言える位に兎に角凄い。因みに難易度で最高速度も変化する。 SHORT…初級と中級で走るコース。バックストレートのシケインとその後のヘアピンに要注意。左カーブのトンネル前にジャンプポイントがある。 LONG…上級とT.T.で走るロングコース。初級の最終コーナー手前のストレートから左へ分岐し、道幅が狭く、めまぐるしい複合コーナーの続くコースになる。複合コーナー途中と最終コーナー手前直角コーナー前のジャンプポイントに要注意。 「2」からは対戦が導入されたせいかバックミラーが採用され、後ろに居る車の確認が容易になった。 高層ビル群やトンネルは、作者がゼネコンで働いていた時に作ったシミュレーションCGの経験が発揮されている。 問題点 『2』で改善された所 『1』は完全1人用である。その為タイムを極める人でも無い限りは飽きが来るのが早くなる可能性が他のゲーム以上に大きかった。 但し同じポリゴンを使用したレースゲームでも前年の『バーチャレーシング』や、翌年に出た競合作の『デイトナUSA』もそれぞれ、稼働初期のバージョンでは1人用であったので、本作独自の問題点ではない。加えてナムコは1作目でシングルプレイオンリー、2作目以降で対戦可能とするのが当時通例であった(*10)。 上記の通り『1』のみはドリフト時の減速が激しいので、ドリフトの爽快感をより楽しむ事を考えたら微妙なポイントだろう。 更に180°ドリフトした時点でドリフトが強制的にキャンセルされる。『2』でキャンセルされなくなった事により改善。 全体的に2Dグラフィックが安っぽい上、メーターの針も細く、見辛い。 『2』で「メーターの針が太くなった」等を筆頭にある程度改善された。 『2』で残留した所 SHORTコースにT.T.が無い。そのため同コースでタイムアタックするには初級と中級コースで敵を避けながら走行するしかない。 残念ながらプレイヤーが使える車種は「F/A RACING」のみ。 『2』ではようやく他の車も使えるようになった。因みに性能はどれも一緒。但し店舗設定でしか変更出来ないのでやはり問題ではあるが。 視点切替が無い。これは『2』も同様。これは当時競合していたセガが筐体に視点変更ボタンを実装するデザインを実用新案として申請中だったためと推測される。 同社ナムコとしては、視点切替ボタンを搭載したレースゲームは、『2』と同年の数ヶ月後に稼働開始した『エースドライバー』から。 ステアリングの反力機構が無い。こちらも『2』で残留。これに関してもおそらく、競合会社のセガがレースゲーム筐体にステアリングの反力機構を搭載しており、前述の視点変更ボタンの特許申請の件もありセガ側に配慮したためと思われる。 これも前述の視点切替と同様に、同社として『エースドライバー』から対応を開始。 当時の例に漏れず全体的に制限時間が短い。上記のリカバリの難しさを考えたら尚更だろう。 壁にヒットした時の減速が非常に激しく、最高速度付近でも90km/hまで減速してしまう為、リカバリが難しい。 走行系の効果音のみは地味で耳に残り難い。特に『2』でBGMミュートことDISC2-6のNO BGMを選んでも印象に残りにくいほど。 賛否両論点 クラッチがほぼ死に機能で踏まなくてもシフトチェンジ可能。『1』のみコーナーを攻略する時に減速を抑える用途で使用される事があったが、非常にハイリスクな技である。 『2』以降はドリフト時の減速自体が抑えられた上、上記の効果音も鳴らなくなった為、完全なお飾りと化した。 後の『F355チャレンジ』や『バトルギア4 Tuned』のPro筐体のような、「クラッチを踏まずにシフトチェンジすると強制的にニュートラルになる機構」が1993年当時の技術力では難しかった、或いは可能であっても信頼性の確保が困難だったのは勿論、操作が煩雑になることで一般層が取っつきにくくなるという商業的な事情も絡んでいる為、ある意味仕方が無いと言えるだろう。 『2』(と続編の『レイブレーサー』)ではバックミラー等の新要素が導入された反面、使用基板が同じで基板上で処理できるポリゴン数は変わらないため、一つ一つの処理を軽減させる為か、全体的にリソースが削減されている。 グラフィック面で言えば、タイヤのスリップ痕が無くなってしまっている所が一番大きいだろう。これに関しては家庭用の『RIDGE RACER V』まで続く事となってしまう。 バックミラーを見た時のグラフィックがやや崩れかけている。直接見ても微妙だが粗が見える。 総評 ドリフト走行と超美麗かつ滑らかなグラフィックをウリにしたこのゲームは見事にユーザーの興味を引かせる事に成功し、大ヒットした。 本作が当時のアーケードゲーム業界に与えた衝撃は計り知れず、これ以降は後に本作の影響を受け対抗馬として開発されたと言われるセガの『デイトナUSA』(*11)を始め、90年代半ば以降のACレースゲームにおいてほぼ同様のコンセプトを模倣した作品が競合他社から多数生み出されるようになり、結果としてACレースゲームにおける挙動設定などの基本を確立した立役者的作品となった。 個性的なBGM群やコース等、他にも評価出来る所は数多く、やり応えは抜群。ゲーム史に新たな1ページを刻んだと言っても過言では無い。 だが全体的に残存数が少なく、特に『2』に関しては僅か1年後に稼働開始した『レイブレーサー』に換装された筐体が多数となった上(*12)、さらには『1』『2』共に稼働から既に20年以上が経過しており筐体そのものの老朽化も著しい為、現在では残存している筐体のタマ数が極めて少ないレアなゲームと化している。 『リッジレーサー』に限らず、近年は当時の年代を含むレトロ系アーケードゲーム作品全てに言えることである。役目を終えた筐体及び基板の中でも状態の良好な個体はその殆どが欧米を始めとする海外市場に売り払われたり、最終的には産業廃棄物として廃棄処分されてしまうため、この手のレトロアーケードゲームは現在少なくとも日本市場においては稼働店舗・中古基板取扱い店の在庫ともにタマ数は減少の一途を辿りつつある模様。その為見掛けたら是非ともプレイして頂きたい。特にレースゲームファンや家庭用で発売されたリッジレーサーシリーズから同シリーズを好きになったファンには是非ともオススメしたいゲームである。 移植 1994年12月3日にプレイステーション(PS)に移植された。PSのローンチタイトルの1つでもある。 内容はハードのスペックの性能差の関係上、フレームレートが30fpsに半減しているなどグラフィック面ではやや劣化した点はあるものの、それ以外のプレイ感覚など良移植であり追加要素も多く評価は高い。詳しくは前述に貼った独立記事内にて。 余談 もう一つのSYSTEM 22採用タイトル 実は『リッジレーサー』稼働前の1992年にも同基板を採用したゲームが存在していた。 その名も『シムドライブ』であり、発売元はもちろんナムコである。1992年にオープンした二子玉川のアミューズメント施設「ワンダーエッグ(2000年12月31日閉店)」で稼働していた『シムロード』のグレードアップ版の位置付けとして、事前に雑誌で情報公開された。 ところが肝心のゲーム自体はお蔵入りとなってしまい、企画そのものはズバリ他ならぬ『リッジレーサー』に引き継がれることとなった。そのため、正式に発売されたゲームの中で初めて採用された中で最初のゲームは、名実共に『リッジレーサー』になるのは確かである。 ちなみにリッジレーサー企画時の仮タイトルはズバリ『ドライブゲーム』だった。 その他 『2』のBGMの1曲である「GRIP」はゲーム上において「GRID」と誤記されていた。修正されたver.もある。 ゲーム中のエンジン音は登場車種からスポーツカーと思いきや、作曲者佐宗綾子(AYA)氏が当時愛車として所有していた「トヨタ・スターレット」である。 『2』では最初のトンネルの内側に置かれていたカラーコーンが無くなった。コースレコードの表示もコース序盤と終盤のみとなった。また、ピットクルーが居なくなった。 『ポップンミュージック13 カーニバル』のゲームミュージック風楽曲に今作を強く意識したロッテルダムテクノ「violently car」という曲が収録された。作曲者は勿論細江慎治氏で、ジャンル名も「レーシング」。 …が、『頭文字D』アニメ版で定着していた「レースゲームのBGMといえばユーロビート」という風潮に加え、細江氏が同時に実装された楽曲のアーティスト2名と違い音ゲー初参戦でなかったことから、今作を意識した楽曲と気付く若い音ゲーマーは少なかった模様。 1994年放送の特撮番組「忍者戦隊カクレンジャー」の2話において、初代の筐体とプレイ画面が一瞬であるが映っている。 初代の海外版は何故かCAR No.35のトリコロールカラーの車(PS版の「#4 RT RYUKYU」)がカットされている(*13)穴埋めとして別の車種が重複して登場する。 ビクターから発売されたリッジレーサーの映像を収めたLDソフトでは『2』のBGM DISC 2-6が「2-6 VIDEO SPECIAL」というメドレー形式のスペシャルバージョンになっている。この曲は後に他のアレンジ曲と合わせて「リッジレーザー」というアルバム名でCD化されている。 「Speedstar」の曲中で使われている音ネタ "All the people on this earth are truly one." の台詞は、アポロ11号が月面着陸に成功した際にホワイトハウスから月に祝電を送ったニクソン大統領の無線音声の一部。「ROTTERDAM NATION」のラップ音声は逆走したときの警告ボイス "You re trying for a goal by going the other way around? You re crazy." を逆転再生させたもの。「Feeling over」で使われている「チッ、タッ」のヒューマンビートはソウルミュージックの大御所ジェームス・ブラウンの「Godfather Runnin The Joint」で使われている音声をピッチ編集した物。その他にも分かる人には分かる音ネタが多数仕込まれている。 ただし権利関係がないがしろにされていたため後に使用不可となり、PS2用『ナムコレクション』では音源を変更した曲が使用されている。 街路樹がヤシの木なのは、SYSTEM22基板のテクスチャ描画機能において透明色が使えず、テクスチャを透明抜きして葉っぱの形に加工することができなかった。そのため葉っぱの形を単調なヤシの木にせざるを得なかったという事情である。 セガのAM2研ロゴに対抗してRRプロジェクトではヤシの木ロゴがデザインされたが製品では採用されずポスター等でひっそりと使われた。
https://w.atwiki.jp/gwenthomecomingcard/pages/22.html
コスト別カード一覧 11 10 9 8 7 6 5 4 トップ 【リーダー】 生成:紙-1600 粉砕:紙+200 砂+120 アップグレード-400 【スケリッジ】 「クラフ・アン・クライト」初期 マリガン 4 命令:ユニット1体に1ダメージを与える(クールダウン:2) 「不具のハラルド」 マリガン 2 命令:全ての敵軍ユニットに8ダメージを無作為に分け与える。 「ブラン・テルショック」 マリガン 1 命令:カード1枚を破棄した後、カード1枚を引く。ラウンド開始時、アビリティを初期化する。あなたがカードを破棄するたび、敵軍ユニット1体に無作為に1ダメージを与える。 「アイスト・テルショック」 マリガン 3 命令:自軍墓地にある「戦士」ユニット1体をプレイする。 【コスト11】 ↑ 「海イノシシ号」4ポイント、兵器・船、スケリッジ、ゴールド、コスト11 配備|近接:ダメージを負っている全ての敵軍ユニットに2ずつダメージを与える。 生成:紙-800 粉砕:紙+200 アップ:砂-400 生成:紙-1600 粉砕:紙+200、砂+120 【コスト10】 ↑ 「シグルドリファの儀式」スペシャル、なし、スケリッジ、ゴールド、コスト10 自軍墓地にある「戦士」ユニット1体を何れかの自陣列に召喚する。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「オラフ」8ポイント、野獣、スケリッジ、ゴールド、コスト10 命令:「オラフ」が負っているダメージ量の2倍に等しいブーストを得る。 生成:紙-800 粉砕:紙+200 アップ:砂-400 生成:紙-1600 粉砕:紙+200、砂+120 「ヴァビョルン」5ポイント、人間・スヴァルブロド、スケリッジ、ゴールド、コスト10 配備|近接:ダメージを負っている敵軍ユニット1体を破壊する。 生成:紙-800 粉砕:紙+200 アップ:砂-400 生成:紙-1600 粉砕:紙+200、砂+120 「カンビ」4ポイント、野獣、スケリッジ、ゴールド、コスト10 配備:自軍手札の右端にあるカードを破棄し、対戦相手も同様に手札の右端にあるカードを破棄する。 生成:紙-800 粉砕:紙+200 アップ:砂-400 生成:紙-1600 粉砕:紙+200、砂+120 「セリス・アン・クライト」4ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ゴールド、コスト10 このユニットは墓地にある場合、あなたが自軍墓地にあるユニットをプレイするたび、無作為に選んだ自陣列に召喚される。 生成:紙-800 粉砕:紙+200 アップ:砂-400 生成:紙-1600 粉砕:紙+200、砂+120 「双剣のダグル」4ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ゴールド、コスト10 近接:敵軍ユニットがダメージを負うたび、1ブーストを得る。 生成:紙-800 粉砕:紙+200 奪われし玉座でのみ取得 「エルミオン」2ポイント、人間・ドルイド、スケリッジ、ゴールド、コスト10 配備|間接:自軍デッキにある「錬金術」カード1枚をプレイする。 生成:紙-800 粉砕:紙+200 アップ:砂-400 生成:紙-1600 粉砕:紙+200、砂+120 「リッピー・ガドムンド」2ポイント、人間・海賊、スケリッジ、ゴールド、コスト10 配備|間接:自軍墓地と自軍デッキを入れ替える。 生成:紙-3200 粉砕:紙+800 奪われし玉座のみ 【コスト9】 ↑ 「マッドマン・ルゴス」4ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ゴールド、コスト9 配備:ダメージを負っている敵軍ユニット数の2倍に等しいダメージを敵軍ユニット1体に与える。 生成:紙-800 粉砕:紙+200 アップ:砂-400 生成:紙-1600 粉砕:紙+200、砂+120 「コーラル」4ポイント、人間・魔術師、スケリッジ、ゴールド、コスト9 命令:カード1枚を破棄した後、カード1枚を引く。(チャージ:3) あなたがスペシャルカードを破棄するたび、敵軍ユニット1体に2ダメージを与える。 生成:紙-800 粉砕:紙+200 アップ:砂-400 生成:紙-1600 粉砕:紙+200、砂+120 「ヘムダール」4ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ゴールド、コスト9 近接:自軍「戦士」ユニットが敵軍ユニットにダメージを与えるたび、ダメージ量に等しいブーストを得る。 生成:紙-800 粉砕:紙+200 アップ:砂-400 生成:紙-1600 粉砕:紙+200、砂+120 「ハラルド・ハウンズノート」4ポイント、人間、スケリッジ、ゴールド、コスト9 配備:「ハラルドの仲間」3体を生成して自陣他列に召喚する。 命令:自軍ユニット1体に1ダメージを与える。(クールダウン:1) 「ハラルドの仲間」1ポイント、ブロンズ、遺言:敵軍ユニット1体を無作為に選んで2ダメージを与える。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「ヤルマール・アン・クライト」3ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ゴールド、コスト9 配備|近接:自軍墓地にあるユニット1体を消滅させ、その戦力値に等しいダメージを敵軍ユニット1体に与える。 生成:紙-800 粉砕:紙+200 アップ:砂-400 生成:紙-1600 粉砕:紙+200、砂+120 【コスト8】 ↑ 「オルガー・ブラックハンド」6ポイント、人間・海賊、スケリッジ、ゴールド、コスト8 あなたが「船」ユニットをプレイするたび、それに1ブーストを与える。 あなたが「海賊」ユニットをプレイするたび、敵軍ユニット1体を無作為に選んで1ダメージを与える。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「スヴァンリッジ・テルショック」6ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ゴールド、コスト8 配備|狂騒(3):5ブーストを得る。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「ビルナ・ブラン」5ポイント、人間、スケリッジ、ゴールド、コスト8 配備:カード2枚を引いた後、カード2枚を破棄する。 生成:紙-800 粉砕:紙+200 アップ:砂-400 生成:紙-1600 粉砕:紙+200、砂+120 「ブルーボーイ・ルゴス」5ポイント、人間、スケリッジ、ゴールド、コスト8 このユニットはダメージを負うたび、敵陣ユニット1体を無作為に選んで2ダメージを与える。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「モークヴァーグ」5ポイント、野獣・呪縛、スケリッジ、ゴールド、コスト8 このユニットはラウンド中に墓地に移動した場合、近接列に召喚され、破滅を得る。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「ドナール・アン・ヒンダー」4ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ゴールド、コスト8 配備:敵軍ユニット1体に2ダメージを与える。 狂騒(2):代わりに5ダメージを与える。 粉砕不可能な基礎カード 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「デラン」4ポイント、人間、スケリッジ、ゴールド、コスト8 配備|間接:自軍デッキにあるカード最大3枚を自軍墓地に移動させる。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「スヒャール」3ポイント、人間、スケリッジ、ゴールド、コスト8 配備:ダメージを負っていない敵軍ユニット1体に4ダメージを与える。射程:2 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「ヒム」1ポイント、死霊、スケリッジ、ゴールド、コスト8 配備:ダメージを負っているユニット1体を自身の戦力値を入れ替える。 生成:紙-800 粉砕:紙+200 アップ:砂-400 生成:紙-1600 粉砕:紙+200、砂+120 【コスト7】 ↑ 「王者の猛攻」スぺシャル、なし、スケリッジ、ゴールド、コスト7 ユニット1体に5ダメージを与える。 狂騒(3):代わりに破壊する。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「精神錯乱」スぺシャル、なし、スケリッジ、ゴールド、コスト7 何れかの敵陣列にある全てのユニットに6ダメージを無作為に分け与える。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「蘇生」スぺシャル、呪文、スケリッジ、ゴールド、コスト7 何れかの列にある全てのユニットを回復させる。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「ジュッタ・アン・ディムン」12ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ゴールド、コスト7 配備:ジュッタ・アン・ディムンが最高戦力値ユニットである場合、6ダメージを負う。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「デンジェ・フレット」6ポイント、人間、スケリッジ、ゴールド、コスト7 狂騒(1):敵軍ユニット1体に封印を与える。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「ヨアンナ」5ポイント、人間、スケリッジ、ゴールド、コスト7 命令:自軍ユニット1体を1回復させる。(チャージ:1) 両隣のユニットがダメージを負うたび、1チャージを得る。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「ウルフヘジン」4ポイント、野獣・呪縛、スケリッジ、ゴールド、コスト7 配備:敵陣ユニット1体にその戦力値の半分のダメージを与える。射程:2 生成:紙-800 粉砕:紙+200 アップ:砂-400 生成:紙-1600 粉砕:紙+200、砂+120 「巨大猪」3ポイント、野獣、スケリッジ、ゴールド、コスト7 配備|近接:ダメージを負っているユニット1体につき、1ブーストを得る。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「フラヤの祝福」スペシャル、なし、スケリッジ、ブロンズ、コスト7 自軍墓地にあるブロンズユニット1体をプレイする。 粉砕不可能な基礎カード 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「ドラムンドの女王近衛兵」4ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ブロンズ、コスト7 命令:このユニットはダメージを負うと、自身の同名カード1枚を生成して右隣に召喚する。 生成:紙-80 粉砕:紙+20 アップ:砂-200 生成:紙-400 粉砕:紙+20、砂+50 「アン・クライトのロングシップ」4ポイント、兵器・船、スケリッジ、ブロンズ、コスト7 対戦相手がユニットをプレイするたび、それに1ダメージを与える。射程:2 生成:紙-80 粉砕:紙+20 アップ:砂-200 生成:紙-400 粉砕:紙+20、砂+50 【コスト6】 ↑ 「ストリボグのルーン石」スペシャル、錬金術、スケリッジ、ゴールド、コスト6 ブロンズ「スケリッジ」カード1枚を入手してプレイする。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「ヘイマイの女神官」4ポイント、人間・ドルイド、スケリッジ、ゴールド、コスト6 毎ターン終了時、配置列にあるダメージを負っている全ての自軍ユニットを1回復させる。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「ドレイグ・ボン=ドウ」3ポイント、人間、スケリッジ、ゴールド、コスト6 配備:全ての自軍「戦士」ユニットに1ずつブーストを与える。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「グレミスト」3ポイント、人間・ドルイド、スケリッジ、ゴールド、コスト6 命令|間接:自軍墓地にあるブロンズ「錬金術」カード1枚をプレイする。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「ウダルリック・アン・ブロクヴァル」3ポイント、人間・呪縛、スケリッジ、ゴールド、コスト6 命令:ユニット1体に1ダメージを与える。(チャージ:3) 狂騒(2):勇躍を得る。 生成:紙-200 粉砕:紙+50 アップ:砂-300 生成:紙-800 粉砕:紙+50、砂+80 「マードローメ」スペシャル、錬金術、スケリッジ、ブロンズ、コスト6 ユニット1体に3ダメージを与えた後、9ブーストを与える。 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「怒れる熊」6ポイント、野獣、スケリッジ、ブロンズ、コスト6 配備:左隣の自軍ユニットに1ダメージを与える。左隣に自軍ユニットがない場合、代わりに自身が1ダメージを負う。 生成:紙-80 粉砕:紙+20 アップ:砂-200 生成:紙-400 粉砕:紙+20、砂+50 「ドラムンドの盾乙女」4ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ブロンズ、コスト6 次にこのユニットがダメージを負うと、自軍デッキにある自身の同名カード1枚を配置列に召喚する。 生成:紙-80 粉砕:紙+20 アップ:砂-200 生成:紙-400 粉砕:紙+20、砂+50 「アン・クライトの大剣使い」3ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ブロンズ、コスト6 反対列にある敵軍ユニットがダメージを負うたび、1ブーストを得る。 生成:紙-80 粉砕:紙+20 アップ:砂-200 生成:紙-400 粉砕:紙+20、砂+50 「テルショックの動物使い」1ポイント、人間、スケリッジ、ブロンズ、コスト6 配備:自軍「野獣」ユニット1体に2ブーストを与える。自軍墓地にある「野獣」ユニット1体につき、ブースト量を1増やす。 生成:紙-80 粉砕:紙+20 アップ:砂-200 生成:紙-400 粉砕:紙+20、砂+50 【コスト5】 ↑ 「腸抜きの斬撃」スペシャル、なし、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 ユニット1体に4ダメージを与える。 狂騒(2):代わりに6ダメージを与える。 生成:紙-80 粉砕:紙+20 アップ:砂-200 生成:紙-400 粉砕:紙+20、砂+50 「銛打ち」スペシャル、なし、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 敵軍ユニット1体を他列に移動させ、その列にあるユニット数に等しいダメージを与える。 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「テルショックの古参兵」8ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 配備:4ダメージを負う。 生成:紙-80 粉砕:紙+20 アップ:砂-200 生成:紙-400 粉砕:紙+20、砂+50 「ディムンの海賊」5ポイント、人間・海賊、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 配備:自軍デッキの一番上にあるカード1枚を自軍墓地に移動させる。 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「ディムンの軽量ロングシップ」5ポイント、兵器・船、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 命令:自身と敵軍ユニット1体に1ずつダメージを与える。(クールダウン:1)射程:2 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「ヘイマイの吟遊詩人」4ポイント、人間、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 配備:カード1枚を破棄した後、カード1枚を引く。 粉砕不可能な基礎カード 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「ドラムンドの戦争狂」4ポイント、人間・海賊、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 配備|近接|狂騒(1):敵陣アーティファクト1個を破壊する。 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「ディムンの密売人」4ポイント、人間・海賊、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 配備|近接:ユニット1体に1ダメージを与えた後、それに2ブーストを与える。 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「アン・クライトの鯨波兵」3ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 配備:敵軍ユニット1体が負っているダメージ量に等しいブーストを得る。 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「アン・クライトの戦士」3ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 配備:敵軍ユニット1体に2ダメージを与える。墓地からプレイされた場合、代わりに4ダメージを与える。射程:1 粉砕不可能な基礎カード 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「ブロクヴァルの射手」3ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 配備|間接:ダメージを負っている敵軍ユニット数に等しいダメージを敵軍ユニット1体に与える。 生成:紙-80 粉砕:紙+20 アップ:砂-200 生成:紙-400 粉砕:紙+20、砂+50 「アン・クライトの鎧職人」3ポイント、人間、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 配備:自軍ユニット1体に1ブーストを与える。それが「戦士」ユニットの場合、代わりに3ブーストを与える。 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「ディムンの私掠団員」3ポイント、人間・海賊、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 配備:自軍手札にある「船」ユニット1体につき、ユニット1体に1ダメージを与える。射程:2 生成:紙-80 粉砕:紙+20 アップ:砂-200 生成:紙-400 粉砕:紙+20、砂+50 「獰猛な熊」2ポイント、野獣、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 【勇躍】配備:墓地にある「獰猛な熊」1体につき、1チャージを得る。 命令:ユニット1体に2ダメージを与える。(チャージ:1) 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「ヘイマイの薬草師」2ポイント、人間・ドルイド、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 配備|間接:自軍ユニット1体に2回復させた後、2ブーストを与える。 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「ディムンの軍船」1ポイント、船、スケリッジ、ブロンズ、コスト5 配備:敵陣ユニット1体に1ダメージを3回与える。射程:2 生成:紙-80 粉砕:紙+20 アップ:砂-200 生成:紙-400 粉砕:紙+20、砂+50 【コスト4】 ↑ 「ブロクヴァルの狩人」3ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ブロンズ、コスト4 命令:ユニット1体に1ダメージを与える(チャージ:1) あなたがカードを破棄するたび、1チャージを得る。 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「ディムンの海賊長」3ポイント、人間・海賊、スケリッジ、ブロンズ、コスト4 配備|狂騒(2):敵軍ユニット1体に3ダメージを与える。射程:2 生成:紙-80 粉砕:紙+20 アップ:砂-200 生成:紙-400 粉砕:紙+20、砂+50 「アン・クライトの鍛冶職人」3ポイント、人間、スケリッジ、ブロンズ、コスト4 命令:自軍ユニット1体に1ブーストを与える。(チャージ:1) あなたが「戦士」ユニットをプレイするたび、1チャージを得る。 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「ヘイマイの守護者」3ポイント、人間、スケリッジ、ブロンズ、コスト4 両隣のユニットがダメージを負うたび、1ブーストを得る。 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「ヘイマイの槍乙女」3ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ブロンズ、コスト4 配備:敵軍ユニット1体に3ダメージを与えた後、2ダメージを負う。射程:1 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「テルショックの斧兵」2ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ブロンズ、コスト4 配備|近接:戦力値がベース戦力値の半分以下である敵陣ユニット1体を破壊する。 生成:紙-80 粉砕:紙+20 アップ:砂-200 生成:紙-400 粉砕:紙+20、砂+50 「テルショックの散兵」2ポイント、人間・兵士、スケリッジ、ブロンズ、コスト4 このユニットは破棄されると、自軍墓地から近接列に召喚される。 生成:紙-30 粉砕:紙+10 アップ:砂-100 生成:紙-200 粉砕:紙+10、砂+20 「アン・クライトの賊徒」2ポイント、人間・戦士、スケリッジ、ブロンズ、コスト4 配備|近接:自身を除く全てのユニットに4ダメージを無作為に分け与える。 生成:紙-80 粉砕:紙+20 アップ:砂-200 生成:紙-400 粉砕:紙+20、砂+50 トップへ戻る↑
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3808.html
本項では『リッジレーサー』『リッジレーサーレボリューション』を併せて紹介します。 判定は全て「良作」です。 リッジレーサー 概要 特徴・評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 リッジレーサーハイスペックver. リッジレーサーレボリューション 概要(RRR) 特徴・評価点(RRR) 問題点(RRR) 総評(RRR) リッジレーサー 【りっじれーさー】 ジャンル レースゲーム 対応機種 プレイステーション 発売・開発元 ナムコ 発売日 1994年12月3日 定価 6,090円 判定 良作 リッジレーサーシリーズリンク 概要 アーケードで大人気を博した『リッジレーサー』(以下AC版初代)の家庭用移植作。 ローンチタイトルでもあり、PSのハードスペックの力強さを見せつけるキラータイトルとしても注目されていた。 なお、ゲーム開始時のタイトル画面のロード中にミニゲームとして『ギャラクシアン』を遊ぶことができる。 特徴・評価点 高レベルで再現されたAC版の魅力 美麗なグラフィックは健在。 当時最先端の技術だったポリゴン+テクスチャマッピングという技法で描かれたグラフィックはAC版(基板はSYSTEM22)と比べても解像度が落ちている以外は殆ど遜色がない。勿論当時は家庭用ハードと業界最先端を行くアーケード基板(ハード)とでは両者に(価格あたりの)性能の差がある故にフレームレートが60fpsから30fpsに半減していたり減色されていたり一部遠景の描写が遅れるなどの劣化はあるものの、それでも当時の家庭用における3D描画では次元を2つくらい超越したレベルであり、PSという新ハードの性能を存分に見せつけている(*1)。 本作の対抗馬となるのは紛れもなく4ヶ月後に発売のセガサターン版『デイトナUSA』だったが、そのグラフィック面の出来映えと言えば……(*2) ちなみにデモ中に表示されるタイトルロゴの旗は「半透明+グーローシェーディング」というSYSTEM22でも不可能なことをやってのけている。 クオリティの高かったBGMもCD音源なため、AC版をそのまま収録。 テクノ系のBGMはどれも個性的で完成度が高く評価されている。特にタイトル画面で流れるBGMが印象的というプレイヤーは多い。 その中でもmegaten氏の「ROTTERDAM NATION」は他のゲームに無い「ロッテルダムテクノ」である事と、ぶっ飛んだ個性もさることながらリッジ全般の代名詞的な曲として語り継がれている程。 標準コントローラではアクセル・ブレーキの強弱、ハンドルの角度といった細かい操作は不可能だが、別売のコントローラ「ネジコン」に対応。 これにより車のアナログ操作も周辺機器前提ながら再現できている。(発売当時は「アナログコントローラー」は未発売なため、未対応) レースゲームとしてもAC版の爽快感のあるドリフトはしっかりと再現できている。 上級コースの終盤、壁にぶつからずにアクセル全開で走り抜けた時の爽快感は筆舌に尽くしがたいものがある。現在のレースゲームでも、ここまでの爽快感を得られるものはそう無いだろう。 多彩な追加要素及び変更点 使用可能なマシンが1種だけだったAC版から大幅に増加している。店舗側の設定で使用マシンを変更できたAC版『2』では見た目だけだったが、こちらは性能も異なるため毎回新鮮な感覚でプレイしやすい。 最初に選べる4種は、バランス型・ハンドリング型・加速型・最高速型とそれぞれの特徴が分かりやすく出ている。AC版の赤いスポーツカー「F/A RACING」もバランス型初期車として健在。印象に残っているプレイヤーは多いと思われるだろう。 ギャラクシアンをクリアすると(*3)、さらに8種のマシンが追加され12種になる。それにより車を選ぶ楽しみが増す。 モードは初期状態ではAC版と同じく初級、中級、上級、T.T.(タイムトライアル)の4種類。コースも初級・中級用の「SHORT」と上級・TT用の「LONG」の2種のまま。加えて難易度(制限時間、敵の速さ)もアーケード版からかなり易しくされている。 しかし全コースをクリアすると、それぞれのコースを逆走で走るエクストラコースが出現。チェックポイントが1つだけになっていて制限時間がアーケード版と同等/或いはそれ以上に厳しくなっていたり、夜になって見通しが悪くなったり、敵が速くなったりと、AC版からやりごたえとバリエーションを増やす工夫がされている。 さらに裏技としてとある操作により各モードで左右全てが反転したミラーコースを走ることができる。コースだけでなく、看板や車に書かれている文字も反転している。 また、エクストラを解禁した状態でどちらかのTTを選ぶと黒いデビルカー「13th RACING」が乱入してくる。非常に速いが、勝利すれば最後のマシンとして使用可能に。その圧倒的な性能は必見。 AC版シリーズに先駆けて、視点切替を実装。レース中に自車を背後から見ることができる。使用マシンが増えたのとも相性が良く、使用マシンに愛着が沸きやすい(*4)。 コースサイドの看板がAC版から変更された。主に当時発売が控えていた同社のPS版ソフト(*5)の看板となっている。 一方でスターティンググリッドの観客席の上の看板はAC版と同様(*6)。 他の特徴・評価点 ゲーム中のローディングが全くないため、とても快適。 ゲーム起動時に唯一長いロードがあるものの、『ギャラクシアン』がプレイできるためそれほど不快感は感じない。まさに工夫。 ただこのギャラクシアン、原作の特徴であった敵の飛行攻撃がオミットされているので内容的にはインベーダーである。あくまでもオマケとして捉えておくべきだろう。 ゲーム起動後はデータトラックの読み込みが全くないため、音楽CDに入れ替えてBGMを変更する裏技が存在した。 車のデザインが架空ながらもどれもかっこいい。 ミュージックモードがアザーカーのフリー走行のライブ映像になっていて、発売したてのPSのポリゴン性能を存分に堪能できると共にBGVとしても使用できた。このモードは以降のシリーズでも搭載されるのが通例となった。 タイトル画面で靡いている旗がグーローシェーディング処理で非常に滑らか。この処理は非常に負荷がかかるためSYSTEM22基板のAC版でもタイトル画面の旗にしか使用されていなかった。 賛否両論点 挙動がAC版とは別物。爽快感は増したが「アーケードからの移植作」としては問題ではある。 全体的に旋回性がAC版のマシンより上だったり、ドリフトや壁に当たったときの減速が大幅に抑えられているなどプレイヤーに有利な変更が多い。しかし、それにより敷居が下がっているため一概に否定することはできない。 ただし、ドリフトした時はかなり癖がある挙動に変更されている。「終了時にいきなり進行方向が元に戻って急減速」という通常時とドリフト時が一瞬で切り替わる不自然な挙動に。慣れていないと意表を突かれてミスしやすい。 サイレントドリフトというPS版のみの裏技が存在し、成功させるとドリフト終了時に本来減速するところが逆に加速するようになる。これを駆使すると本来の最高速度を超えることができ、AC版では考えられない高速走行が可能。これによりやり込んだタイムアタックはほぼ別ゲーとなっている。 これにより、AC版のファンからはAC版準拠の移植が欲しいという声もある。残念ながらAC版シリーズはどのタイトルも完全再現の移植が現在でも行われていない。 追加された曲(オープニング、エンディング、ネーム入れ、等)も完成度は高いものの、明らかに先のAC版のBGMと比べると雰囲気が浮いており、いわゆる「リッジサウンド」になっていない。 他にもAC版と異なる点として些細な点だが、アザーカーの台数がAC版からさりげなく1台減らされている。 この仕様は先述した視点切り替えや隠し要素のミラーコースと同様に、翌年稼働開始のAC版シリーズ3作目『レイブレーサー』(のデフォルト設定時)にも逆輸入された。 問題点 あくまでAC版初代準拠の移植である。『2』の追加要素である対戦プレイとバックミラーは実装されていない。『2』の追加BGMも未収録。 TTにおける敵の「13th RACING」はわざとこちらを先行させたあと猛追してくるAIだが、バックミラーがないため意図的なブロックはほぼ無理。あれば駆け引きにもなっただけに惜しい。 それを見越してか後方視点では自車の表示位置を遠めに配置して後方から来る敵車を確認できるようにはなっているが、それでも狙ってブロックするのは難しい。 1周目で一度抜かされても再びスタートライン付近で停止して先行させてくれ、そこからノーミスでパーフェクトランすれば勝てるので、事実上のご褒美要素と言える(*7)。 実際には『2』の要素も中途半端に混じっていて、各車のナンバーや大型ビジョンのギャラクシアンやデジタル文字で表示される曲名などは『2』準拠である。 細かい点ではタコメーターの針や『1』よりも細身になったレースクイーンの姉ちゃんのデザイン、BGMがスタート直後から鳴り始める(*8)、スターティンググリッド下部のnamcoの看板デザインも『2』準拠である。 ちなみにコースのポリゴンも『2』の方が使用しているポリゴン数が少ない(*9)ことから『2』がベースである。 ドリフトの挙動も同様。AC版初代では180度で強制終了していたが、本作のは『2』の制限なしで自由自在にドリフト可能な代わりにプレイヤーで終始制御が必要な仕様となっている。 折角追加されたマシンの背後からの視点だが、実用性がよくない。 ハンドルを切っている時にカメラの追従が甘く、進行方向が見辛い。 ドリフト時は車体の向きとカメラの向きがまるで合っておらず、操作自体が困難。 前述のネジコンだが、レースゲームとしてはやはり標準コントローラでは明らかに不可能な記録が出せてしまうのが問題である。 ハンドルの微調整が効くのは勿論の事、最大入力で標準コントローラより曲がる、ジャンプ中に曲がれるなどアナログ入力関係なしに露骨な優遇仕様がある。 以降のシリーズや他の対応ソフトでもこのような不可解な仕様があり、非公式のタイムアタック企画では公平性のために禁止されたり、別レギュレーション扱いになったりする。 エクストラコースでの夜中は、通常モードやAC版と違い意図的にゲームの視界を悪くする調整がされている。 しかし冗談抜きに目の前しか見えないレベルで描写範囲が狭くなり、コースを覚えないとマトモに走れない状態になる。 AC版同様、敵車なしで走れるモードが無い。タイムアタックを行う場合、突き詰めると敵車の動きに大きく左右され運要素が強い。 LONGコースは敵車が1~2台になるTTで走ればほとんど問題は無いが、SHORTコースにはそれがない。11台もいる敵を避けながらノーミスで走るだけでも至難の業。 ミニゲームのギャラクシアンクリアで8台のマシンが追加されるのだが、その難易度がお世辞にもクリアしやすいとは言い難い。 というのは自機ストックがないため一回の被弾でアウト、しかも制限時間内に全滅が条件でその制限時間も余裕があるとは言い難い上に原作と同様に連射もできないため、完全に一切ミスが許されない1発勝負となっている。 前述のミニゲームで手に入る隠しマシンなのだが、特定の性能に特化して個性が出ている初期マシンに比べるとそれらの中間的なものが多く性能的にはやや地味。一応中には扱いやすいものもあるが(*10)、縛りプレイ以外では使い道がないような完全下位互換のものがある。 一方「13th RACING」は、使用条件が厳しいだけあってあらゆる面で他を突き放すスペック。タイムレコードは使用マシンは記録されるものの、全マシンで共通なためタイムを追求すると他を使う意味がなくなってしまう。 スタート地点のビル群のポリゴン欠けが顕著で、近づくにつれてビルがパラパラと表示される。 ただしハードのスペック上の理由と、まだローンチという開始時期で開発技術も発展していない状況だったことを考えると仕方ない面もある。 一応この背景の描画面での違和感(問題点)は、同じPSハードで出た続編に進む都度、技術の進歩と共に少しずつ改善されていった。 総評 グラフィック・BGM・爽快感を余すことなく再現しており、また単なるAC版の家庭用移植に留まらない様々な工夫がされている良作。ローンチタイトルとしてPSの性能をアピールする役割も十分に果たしている。 AC版及び最近のゲームと比較すればさすがに画質は見劣りしてしまう上に今のゲームと比べるとボリュームこそ少ないが、今ならアーカイブスなどの廉価版で手頃に手に入る上にそのシンプルさもまたとっつきやすい要因にもなっているため、今買ってもまったく損はしない作品である。 余談 ロード中にミニゲームが遊べる機能はナムコによって特許が申請されていた。 前述したように本作はPSのローンチソフトであるが、次世代機競争のライバルだったセガと違い、ソフト面の資産のないSCEにとっては喉から手が出るほど欲しかったキラーソフトであり、ナムコとの交渉の際「『リッジレーサー』の発売日がプレイステーションの発売日です」とまで言わしめたという。実際に本作の型番は「SLPS00001」であり、名実ともに「PSソフト第1号」である。 またナムコとしてもファミコン時代、任天堂とのライセンス契約更改問題のこじれから(*11)ライセンス元に縛られない自社ハードの創出を画策するきっかけとなるが開発は遅遅として進まず、そんな矢先に絶好の移植先としてプレイステーションが見つかったこと、契約が好条件だったことで自社ハード開発は未完のままで終結することとなった。 ナムコが開発中の自社ハードを久夛良木健に見せた際、「なんで3Dのナムコが今さら2Dのハードなんて作ってるんですか」と言われて凹んだという。一応「作りたくてもナムコでは価格に見合うものが作れない」という実情があったのだが。 1993年末に「PS-X」第一報が報じられたときのナムコのコメント「今まで独自のハードを持たなかったナムコにとって、ソニーの開発したハードは、ナムコの考えていたハードが実現されたものと満足しています」には、こういう裏事情があったわけである。 本作は事実上PSのベンチマークソフトでもあり、ハードウェア・開発環境共に試作品の段階からSCEとナムコとでタッグを組んでブラッシュアップを続けて完成させたものなので出来が良いのは当然である。反面、同社から続いて発売された『サイバースレッド』『スターブレードα』(*12)はハードに頼った作りで評価は芳しくなかった。 2005年にPS2で発売されたコレクションソフト『ナムコレクション』に、5作品の1つとしてPS版を移植したものが収録されている。 他のタイトル同様に内容はPS版のほぼベタ移植で、ごく一部のバグが修正されている。ただし、本作のみ諸事情でBGMが変更されている。 諸事情というのは音ネタに著作権フリーではないサンプリング音声が使われていたため(Sybil Lynch「Let Yourself Go」のコーラス音声など)。このため曲は同じだが音源が異なるバージョンが使用されている。 ゲーム開始時にタイトル選択が必要なため起動にやや手間が掛かるが、ゲーム開始後はPS2のためロード時間は短く快適。 オマケとして各作品のイラストや設定資料が閲覧できるギャラリーが収録されているのだが、本作のものは用意されておらず、代わりに本作は「スーパープレイムービー」が収録されている。 『鉄拳』『エースコンバット2』『風のクロノア door to phantomile』『ミスタードリラー』も同時収録されているためお得感はある。 アザーカーは自車以外との接触判定を省略しているようで、通常はアザーカー同士が接近すると遅い車が道を空けるような挙動を取るが、ダンゴ状態になると車同士が接触してめり込んだり壁にめり込んだりといった現象が散見される(*13)。 カラーリングが違うだけの車種はパレットを変えているだけで同じテクスチャーを使っている。そのためCar No.が一桁の車は上の桁の「1」をパレットで消しているため残った数字が右寄りになっている。 リッジレーサーハイスペックver. 1998年12月3日に発売された『R4 リッジレーサータイプ4』に付属したボーナスディスク。ただし、廉価版やゲームアーカイブス版は付属していない。海外版は『RIDGE RACER TURBO』というタイトルになっている。 「これまでに培った3D技術を活かして、1インター以内でどこまでグレードアップできるか」というコンセプトで生まれた研究作。 実際はソニーが開発した『ランタイムライブラリ Ver.3.0』の発表会で展示用に作ったものを(看板など一部演出に変更を加えて)再収録した物。(*14) グラフィック・演出面に関する変更点 ポリゴンモデルに陰影が付き、車体の丸みや背景の影が表現されるようになった。また、一部テクスチャも綺麗になっている。コース中の路面が分かりやすい。 フレームレートが30fpsからAC版同様の60fpsになり、動きが滑らかに。 あくまで特典ディスクであり、正式なソフトではないが家庭用リッジシリーズでは初めて60fpsを実現した作品である。 一部演出がカット・簡素化されている。 スタート時のレースクイーン、ヘリコプター、時間帯進行の表現(常に昼になった)などが削除。 他にもコースサイドなどの看板が全て変更された。主に家庭用リッジシリーズの看板が採用されている。 例:スターティンググリッドの観客席上の看板が全て「リッジレーサー」に変更、第二トンネル前のサイドの看板がそれぞれレイジレーサー、R4に変更されたなど。 他ゲームに関する変更点 レースモードの種類が大きく変更された。 初級~上級+T.T.という分け方ではなくなり。「SHORT・TT」「SHORT・TA」「LONG・TT」「LONG・TA」の4モードなった。--加えてエンディング後に追加されるエクストラ(逆走)も初代同様に収録。なので実質全8種となる。 新規追加されたTAは完全に一台で走れるモード。SHORTに関しては、TTモードも新規となる。 一方、12台でレースする通常のレースモードが丸ごと削除(*15)。他にも初級の周回数と速度でSHORTを走れなくなった。(SHORTは中級相当) デビルカーこと13th RACINGは初代に引き続き登場。初代と同様にエンディング後にノーマルのLONG・TTに登場するようになる。勝利すれば入手可能なのもそのまま。 更に本作では『レボリューション』での追加マシン「WHITE ANGEL」が登場。こちらはエクストラのLONG・TTに登場、勝利で使えるようになる。 レース中のBGMは「RIDGE RACER」と「GRIP」の2曲のみ。 「GRIP」は本来は『2』及び家庭用『レボリューション』収録曲で、PS版初代では未収録。 以上のように、元となったPS版『初代』の内容全てを収録しているわけではない。 カットされた演出やモードに関しては、60fpsを実現するためのハードスペックの都合と、あくまでおまけソフトである。ということだろう。 しかし60fps以外にも強化されたグラフィックと追加マシン、タイムアタックがしやすい仕様という面は優れているためこちらをメインでプレイするのもあり。 リッジレーサーレボリューション 【りっじれーさーれぼりゅーしょん】 ジャンル レースゲーム 対応機種 プレイステーション 発売・開発元 ナムコ 発売日 1995年12月3日 定価 6,090円 判定 良作 リッジレーサーシリーズリンク 概要(RRR) プレイステーションの発売からちょうど1年後に発売されたバージョンアップ版。通称『RRR』(*16)『リッジレボ』など。 BGMについては当時アーケードで稼働していた『リッジレーサー2』の物を使用しており、起動時のミニゲームも『ギャラガ 88』に変更されている。『2』と同様にバックミラーが追加され、通信対戦も可能になった為、『2』のアレンジ移植版とも言える。 サイレントドリフトは削除された(*17)が、代わりにドリフト中にシフトダウン→アップすると加速するシフトダウンドリフトというテクニックが存在。 特徴・評価点(RRR) コースの一新 前作から変わり、リゾート地のような海岸を走るコースに。中級はそこから山岳地帯へ分岐し、上級は山岳地帯からさらに分岐…、となるため全3コース。これにより、初級と中級で別のコースになった。 初級~上級コース通して前作のコースに比べてコーナーが多い。直線も短く、アップダウンも激しいためコースの難易度はアップしている。 前作同様、これらのエクストラ(逆走)コース・ミラーコースも存在。 前作のコースは完全に消去されたわけではなく、後述の通信対戦プレイでのみ選択可能。 レースモードの追加、細分化 コースとレースモードの選択が分かれた。これにより一人プレイで選べる3つのコース全てでTTが行えるようになり、タイムアタックがやりやすくなった。 新レースモードとして、一人で何周でも走ることができる「フリーラン」が追加。残念ながらタイムレコードは保存されないが、敵車に邪魔されずコースの練習ができる。 マシンの追加要素 新規マシン「13th RACING KID」「WHITE ANGEL」が追加。 前作からの「13th RACING」と並ぶ高性能を持ちながら、見た目・性能ともに違った味付けがされている。 入手方法に関しては前作と同様。TTがコース毎に可能になったため、コースによって違う相手になる。 全てのマシンに「グレード」が追加。前作は4種類あるコース&レースモードで同じマシンでも最高速度が変化したが、それをプレイヤー側で選択可能にしたもの。 最高速度が低い方から順に、「Type S」「Type R」「Type X」「Type Z」の四種類が全車に存在。敵車もそれに応じて早くなるため、「初級コースで高速・高難易度レース」なんてことも可能になった。 ただし、コースやモードにより一部グレードは選択できない(*18)。クリア後は全コース・モードで最速の「Type Z」が解禁。 起動時のミニゲームクリアでマシン8台が追加されるのは前作同様だが、クリアがやや難しかった前作の『ギャラクシアン』とは異なり、今作の『ギャラガ 88』は原作の敵が一切攻撃してこないチャレンジングステージのうち序盤のまだ簡単な1ステージがノルマとなっており、当然動きのパターンも毎回固定の為、被弾を気にする必要がなくなり、敵の動きを覚えて逃さず全滅させれば良いだけになったおかげでかなりクリアしやすくなった。しかしクリアだけなら簡単だが、実は1発も無駄撃ちしない命中率100%というかなり困難な条件で全滅させると.....?? AC版『2』の追加要素を実装 PS本体2台を別売の対戦ケーブル(*19)で繋げることで、通信対戦プレイが可能に。ディスクも各本体に必要になる為計2枚必要。 家庭用では初の対戦プレイながら、異なる性能のマシン同士で対戦といったPS版ならではの要素も。 対戦中は前作のコースも使用可能。初級及び中級に該当していた「SHORT」が「特別1」、上級及びTTに該当していた「LONG」が「特別2」という名称で収録されている(*20)。これにより対戦中限定ながら、家庭用『2』として遊べる。 加えて特別コース2種それぞれのエクストラコースも収録。出現させるには、「どちらか一方かが先に1人用モードを開始し、1人用でも登場する新コースのエクストラコースが遊べるようになっているデータの入ったメモリーカードをロード」するだけ。この為、起動時の『ギャラガ 88』クリアで追加される車種及びデビルカーといった各種隠し車種や、新コース3つのエクストラコースも、データが入ったメモリーカードさえあればそのまま対戦で使用できる。 また、初代リッジの「LONG」コースで対戦が可能になったの本作が初(*21)。 バックミラーが導入。AC版『2』及び『レイブレーサー』同様に処理の関係か、画面に自車が映らない一人称視点でのみ表示される(次回作以降も同様)。 「13th RACING」をはじめ、自分より速い敵車をブロックする戦略が生まれた。他にもミスのリカバリーがしやすくなった。対戦プレイとの相性の良さは言わずもがな。 問題点(RRR) 目玉要素として追加された通信対戦プレイだが、当時は実現のハードルが高かった。 プレイするには別売の対戦ケーブルの他にソフト・PS本体(*22)・テレビ及びモニターがそれぞれ2つずつ(つまり1人の時の一式に加えてもう一つ)必要になる。ブラウン管テレビ主流の時代のため、お金やスペース的にどれだけのユーザーが実現できたのやら....恐らく「2台目のテレビ以外は用意できたが、その2台目のテレビたった一つだけが場所が足りず置けない」というユーザーも多かったはず。 さらに特別コースこと前作のコースが収録されているにもかかわらず、通信対戦でしかプレイができない嫌がらせのような仕様。せめて条件クリアか裏技でソロプレイができるようにしておいてほしかった(*23)。 結局あまり普及しなかったのか『レイジ』は完全一人用に戻った。『R4』は画面分割対戦が実装され、通信対戦は説明書にも載っていない隠しモードとなった。 余談だが本作よりも前に発売された『サイバースレッド』(*24)『エースコンバット』は画面分割による二人対戦モードを搭載している。 似たような(*25)ゲームにPS2の湾岸ミッドナイトRがある。 総評(RRR) 新コースをはじめ家庭用オリジナルの部分をさらに発展させ、本格的にAC版とは異なる作品に歩み始めた一作。 バックミラー・対戦プレイなど限られたハードスペックの中から『2』の改善点も取り入れており、より完成度は高まったといえる。 コースの関係で前作より難易度が上がってはいるものの、前作同様今からプレイできる分にもおすすめできる。
https://w.atwiki.jp/rocnove/pages/67.html
Prologue.... 古代人が建造したと言われる星、ヘヴン。 その全管理を務めるマザー・セラが地上に封印され、勢力、武力共に落ちていた。 そこに残って忠実に職務を務める者は、脳の大半を地上でのマザーの戦いについてで占めていた。 しかし、最近起こったその重大事件に紛れ、職員の間ではある伝説が語り継がれている。 それは過去に起こったヘヴンの歴史的事件でも、最強を名乗る歴代のロックマンでもない。 その頃には何でもない、何処にでもいそうな一人のロックマンの伝説である。 それが伝説である以上、事実かどうかは解らない。 しかし、今もストーリーは続いている・・・。 1話 「ハァ・・・」 リッジは溜息を吐いた。 窮屈な椅子と席につき、かれこれ5時間はこのコンピュータ・ディスプレイと向かい合っている。 画面 -と言っても空中に映し出される3D映像だが- では複雑な緑の線が渦を巻き、 赤や青の点が不規則的に動き回っていた。 そのバックでは講師が手袋型の画面操作機を上下左右に振る。 その動きに合わせて画面も変化した。 リッジを時折睡魔が襲い、頭脳が揺らぎ視界が薄くなるが、その度に立て直す。 彼は再び溜息をつき、口喧しい教習員に悟られぬよう、さりげなく当たりを見回した。 ドーム状の部屋には数百人の訓練生が自分と同じような席についている。 リッジは昔から学習というものが嫌いだった。いくら造られた存在であっても、自分たちには人格があるし 体力や精神力の限界もある。 辞典の数冊を30分で丸暗記できるとはいえ、関係はなかった。 「・・・このNTS22でD5-77陣を組んだ。このときF17-CP8タイプの勢力に対しての適切な手段とは?」 講師が再び新しい画面を出し、 -先と同じくデジタル画像で表したポリゴン地形のホログラムだ- 戦略を課題とした問題を出してきた。 他の訓練生はまるでを目の前にした中学生のように、必死の思考と諦めの狭間で苦しみだした。 しかし、リッジだけは -どういうわけか- 戦いについては天性の才能を持っていた。 躊躇もせず -幾何学パズルを解くように- 画面をいじると、講師は『またか。』と言うような顔で こちらを見た。 数秒後に自動的に全訓練生に送信された回答は、リッジのそれと完全に一致していた。 唯一の正答者は特に得意な顔もせず、ただ講義の終わりを待っていた。 2話 『・・・やはり彼が選ばれましたか・・・。』 リッジは数週間前、暇つぶしに上層部コンピュータにハッキングしたときに、 ヘヴンの監視カメラが捉えた担任の教習員と、一人のロックマンとの会話を聞いてしまった。 ロックマン・・・それはこのヘヴンの守護者であり、リッジもこの守護者になるべく「造られ」、 「育てられた」のだ。 そんな人物がこのヘヴンに何万人いることか。 その中から、真に戦いに秀でた者だけに憧れの階級が与えられる。 では、選ばれなかった者は? 戦えない戦士を待つ運命くらい、リッジも知っていた。 だが、彼は焦りもしなければ、必死で戦士になろうとするような努力もしなかった。 しかし、彼は選ばれた。 その類い希なる才能で。 そんな生き物になったのは、自分の意志か神の意志か。 リッジには分からなかった。 恐らく一生分かることはあるまい。 リッジはヘヴンの武器を制作している工房へ足を運んだ。 そこの窓口であり工場を仕切っているトライスと言う名の老人 -ゆうに150歳を越えているが、 ヘヴンでは別に珍しいことではない- が、リッジの良き理解者だった。 年の割に若々しい顔と体つきをしているのが特徴だ。 老人はドアを開けて入ってきたリッジを目敏く見つけ、声をかけた。 「おお、リッジじゃないか。久しぶりだな。」 そういえば2ヶ月程会っていない。 「よお、爺さん・・・まだ生きてるのか?」 いつもの軽いジョークでジャブを打つ。 「失敬な、まだまだ体力は持つ。戦いの腕ならマザー・セラにも負けんよ。」 彼の言葉は半分が真実で半分が嘘だった。 確かにマザーに敵う者はヘヴンには存在しない。 しかしこの老人はボス級リーバードの30体くらいなら一度にねじ伏せるだろう。 その気になれば50体程はいけるかもしれない。 ヘヴンとはそう言うところだ。誰もが生み出された頃から暗黙の内に理解している。 「これでも昔はロックマンの補佐をしていたんだ。110年くらい前か。あの時は・・・」 得意げに話し始める老人を後目に、リッジはサンプルの武器を漁り始めた。 200m四方はあるかと思われる展示室には、今まで製造された全ての武器が並べてある。 勿論ツイン・クローのようなレアな武器はレプリカがある程度だが。 どうしようもなくやることの無いときは、ここに来ては武器を眺めたものだ。 勿論部屋の隅には武器リストのホログラム起動装置が置いてあるが、リッジはあえてそれを使わず 現物を見ることを常としていた。 しかし、今は幼少の頃と違って、暇な時間が少なくなった。 未だに全てを見尽くしたわけではない。 3話 「・・・ん?」 暫く歩く内、リッジの目は一つの武器の写真に釘付けになった。 どうやら太刀のようだ。全体に青みを帯びている。横にはその設計図と思しき絵があるが、 それには前者の刀と対照的に赤い刀も一緒に描かれていた。 リッジが気になったのは、この陳列室で唯一「写真」だったこと。 先に述べたように、ここにあるのはホログラム、実物、あるいはレプリカのみ・・・の筈だった。 もう一つ気になったのは、非常に目立たない所にあったこと。 武器と武器の間にわずかに覗いている程度だった。 「これは・・・」 「ああ、それか。」 不思議がっているところへあの老人が声をかけてきた。 ・・・何時の間に後ろに? 油断も隙も無いな。 気にしないふりをしながら、リッジは疑問を口にした。 「・・・爺さん、これは一体何だ?なんだって、こんな写真に・・・」 「話せば少し長くなるが・・・聞きたいか?」 リッジは間髪入れず言葉を返す。 「いいか、その台詞は人間の知的好奇心、及び記憶中枢神経細胞を刺激し・・・」 「はいはい、わかったよ。」 老人はリッジの遠回しの返事を遮り、話し始めた。 リッジは自室にいた。 ベッドに横になり、散らかっているとも片づいているとも取れる部屋を呆然と見つめた。 何も考えずにいると、さっきの老人との会話が蘇ってきた。 持ち前の記憶力で、一語一句間違いなく、頭に並べる。 『いいか、リッジ。その剣は、お前のようなロックマン候補生の依頼で特別制作した物だ。』 彼はとても老人とは思えない口調で話し始めた。 『その剣は二本で一組だ。しかし一人で二本持つことは出来ない。我々はもう一人の「持ち主」 となる人物の協力が必要だ、と言ったら、心配いらないと答えた。 何と言っても候補生だから、それ以上の追求も疑問も抱かずに我々 -と言っても仲間の一人が- は刀を制作した。 もう一度言うが、特別な品だ。並大抵の技術では造れない。その写真にある刀が完成したとき、 彼には直ぐににもう一本を造るほどの体力は残っていなかった。 そのロックマン候補生はその直後に、刀を制作したわしらの仲間を殺し刀を奪った後姿を消した。』 リッジは振り向き、今一度写真に目を凝らした。 一昔前の機械で録ったのが原因のようだ、あまり鮮明ではないが、刀の柄に文字が書いてあるのが見えた。 『この文字は?』 『・・・KILLING THE COLD・・・ そのロックマン候補生がつけた刀の名だ。 外見のイメージでも分かると思うが、物質を瞬時に冷却、凍結させる能力を持っている。 だが、その他にもう一つの力がある。』 リッジは、その刀に鍔に埋め込まれたヘヴンでも珍しい小型の視覚偽証装置に目を向けた。 これの質の悪い物を、ネオ・イレギュラーは幾つも持っていると聞く。 『・・・ステルスか。』 『そうだ。奴はその力を使い、今もこのヘヴンの何処かに居る。 H/B,S,P,(Heaven/Best Search Party-ヘブン最高捜索隊)でさえ、未だに彼を捜し出してはいない。』 『そいつは物騒な話だ。そのロックマン候補生が俺の朝食をシャーベットにする前に捕まえるように 捜索本部に活を入れとけ。』 『茶化すな、リッジ。』 老人はリッジの背中を張り飛ばすと、思い出したように言った。 『そうだ、リッジ。お前にもう一つ話がある。』 4話 リッジはベッドから降りると部屋を出た。 廊下では丁度H/B,S,P,のメンバーと、右胸に衛星のマーク -ヘヴンを模した物だ- を付けた 巡回シャルクルスの一個小隊が通り過ぎたところだった。 奴を捜しているのだな、とリッジは思った。 『お前、この剣を持ってみないか?』 老人は設計図に描かれている赤い方の刀を指差した。 『・・・それがもう一つの話か?』 『ああ。剣は二つで一つ。奴の剣があるだけではいずれヘヴンの脅威になるだろう。 そうなる前に始末する必要がある。』 『確かに決して悪い話ではないが・・・やめておくよ。』 老人は少し戸惑ったようだ、一瞬言葉を詰まらせた。 『・・・何故だ。』 リッジは自分の腰に付いている刀を見下ろした。 『立てるようになってから持たされ、今までの生涯を共にしてきた武器は簡単に手放せない。』 『・・・しかし、そんな弱い剣ではロックマンとしてやっていけないぞ。』 老人の言い分ももっともだった。実際、こんな剣ではネオ・イレギュラーの10人も追い返せない。 『ああ・・・考えておく。その気になったら連絡するよ。』 リッジは部屋を出ようとして、一番目立つところに飾ってあるツイン・クローの複製に目を向けた。 『そう言えば、爺さん。』 『何だ、まだ何かあるのか。』 『かつてロックマン最強を名乗っていたロックマン・ロイがこの前死んだよな。あの武器はどうなるんだ?』 リッジはレプリカを顎で示す。 『心配せんでいい。直に特別区間で養成された戦士が着くよ。何でもなかなかの腕利きらしい。』 『特別区間?聞いてないぞ。くそ、俺達と差別しやがって・・・。』 リッジはボヤきながら部屋を出た。だれもそんな愚痴を聞く者はいないが。 暫く歩き、曲がり角で担任の講師に遭った。 このヘヴンの広さと彼の様子を見ると、偶然というワケではなさそうだ。 『おいリッジ、探したぞ。』 声をかける彼の目は特に表情が無く、それ以上何かを読みとることは難しい。 『何ですか、いきなり。』 『これから着任式をするから、1時間後にマザー・セラ様の多目的エリアに行くように。 式を終えれば、お前は晴れてロックマンだ。おめでとう。』 やっぱりか。 リッジは監視カメラの映像が真実であることを改めて思い知った。 『分かりました。有り難う御座います。』 講師は少し変な顔をした。リッジの反応が意外だったのだろう。 しかし、追求はしなかった。 彼はもと来た方向に歩き出し、十数秒で廊下の闇にとけ込んだ。 5話 リッジは歩き始めた。 とうとうロックマンになる。 生きるための目標であった。 「俺がヘヴンの守護者に、か・・・。」 呟いたとき、かつてのロックマン、ロイの顔が浮かんだ。 まさに戦うために生まれた男だった。 マザー・セラと一、二を争う程の感情の無さで、「了解」「任務完了」「問題ありません」 の言葉意外は、一切話さなかった。 彼は確か、攻めてきたネオ・イレギュラーの大軍をほぼ一人で撃滅、 逃げようとしたイレギュラーの船に乗り込み、 中から爆発させ全滅させたのだ。自らを犠牲として。 自らを・・・犠牲に。 ・・・。 自分に出来るだろうか。 リッジの心の中を、数秒の間不安が満たした。 俺は、自分の命を放り出してまで、ヘヴンを守ることが出来るのだろうか。 リッジはマイナスの感情を振り払った。 そうだ、俺はロックマンだ。 年に数人しか出ない候補生の中から選ばれた戦士なのだ。 ただ重かった足取りが、急に力強くなるのを彼は感じた。 多目的エリアのドアは、もう目の前にある・・・ リッジはドアを開けると、恭しく進み出て跪く。 「マザー・セラ。ロックマン候補生、リッジ・オズベルト、只今参りました。」 「よし・・・予定より早いが、早速着任式を始める。」 マザー・セラはガガを従えて前に出てきた。 ヘヴン・システムの頂点に立つ彼女は、少女の外見を持ちながら、威圧感は相当のものだった。 リッジは、マザーから手渡された有機物質と機械で造られているチップを左腕に差し込んだ。 直ぐにチップは肉体と一体化する。このチップはロックマンの証であり、同時に各ロックマンを管理する役目を持っていた。 「では、リッジ・オズベルト。貴公は、ヘヴンの平和と秩序を守るため、正義の名の下に戦うことを誓うか。」 「誓います。」 チップの露出部のランプが一つ輝いた。 「そして、上層部及び司令部の命令に服従し、如何なる手段を持ってしても命令を達成することを誓うか。」 「誓います。」 続けて二つ目。 「同時に、時には自らを犠牲にしてででも、我々に尽くすことを誓うか。」 リッジは返答に悩んだ。誓ったことは実行せねばならない。 しかし、今更引き返すこともできない・・・。 答えるべきか・・・断るべきか。 今までの努力を意味ある物にする為には、行くべき道を行くしかあるまい。 「・・・誓います。」 最期のランプが光り、その直後チップは完全に体内に潜り込んだ。 「・・・よし。では早速、最初の任務を与える。」 やれやれ・・・到底楽しい人生を送れるわけはないか・・・。 「任務はある人物の捜索だ。対象者の名はクォーク。」 マザーが指令を出し始めると、空中に3Dスクリーンが現れた。 それには、その「クォーク」らしき人物の全身像と頭部、その他のデータ画面が映し出されている。 「彼はかつてのロックマン候補生だが、精神に異常を来したらしい。 武器製造員を殺害し、武器を奪って逃げているという。」 あいつか。 先に老人から聞いた話の人物らしい。 やるべき事は決まったようだ・・・。 「見つけ次第処分して構わない。 詳しい情報は工場長から訊くか、データバンクにアクセスするといい。 健闘を祈る。」 マザーはそう言うと、ガガと共に部屋の奥へと消えた。 着任式は、終えてみると何でもない。あまりにあっけなかった。 数分間そのままでいたが、意を決して部屋を出た。 彼の足は、ほんの一時間前に居た場所に向かっていた。 6話 老人トライスは窓口にいた。 24時間365日、殆ど離れないこの席に、老人は今も座っていた。 彼はリッジの事を考えていた。 ヘヴン・システムのメインコンピュータによるアナウンスで、 今さっきリッジがロックマンになったことを知った。 喜ぶべき事のはずだが、特にその事実に対する感情を見出せない。 それはリッジ自身とて同じ事だろう。 彼はこれからどうする気なのだろうか。 予想することは出来ないが、薄々感づいていた。 彼はここに来る。 その時、ドアが開いた。 早速か。 リッジは老人に告げた。 「・・・あの武器を造ってくれ。」 勿論だとも。 「了解。」 意気揚々と言葉を返した。 トライスは設計図をスキャナに通し、画面に映した。 暗い部屋が青白い光に照らされる。 「さて、今一度この刀の説明をしよう。」 「ああ、頼む。」 2人はスクリーンを映し出しているホログラム起動装置が付いた机に腕をつき、体重を預けた。 「この刀の威力は、持ち主の意志の力に反映する。弱い心を持つ者が使えば、ただのガラクタと同じだ。 だが、逆に強い心を持つ者が手にすれば、天井知らずのパワーを持つ。 それがメリットなのだが、戦いの最中弱い心を少しでも見せれば、まず負けると思っていい。 この刀の性質の構造はまだ解明されてない。 造るのは私達だが、本当の制作者は持ち主なんだ。」 「・・・なるほど。だから一人で二つは持てないのか。」 「ああ。精神が崩壊する危険があるし、下手をすれば死ぬ。」 「だが、俺には要るんだ、その剣が。奴に対抗する唯一の手段なんだ。」 「分かっている。では、早速始めるか。」 老人は製造室のドアを開け、中に入った。 「しかし、この武器と別れるのも惜しいな・・・。」 呟きながら暫く佇む。 すると老人がドアの向こうから顔を出した。 「何してるんだ、リッジ。その剣をベースにして造るんだから、早くよこせ。」 早く言えよ。 リッジは乱暴に放り投げた。 老人は受け損なうとバランスを崩し、工具の山に突っ込んだ。 7話 リッジは剣が造られる過程を、一部始終見守っていた。 目の前の製造器の中には、ベースの剣と設計図通りに調合した合金が入れられている。 老人は最期の製造プロセスを終えると、しつこく服に絡みついていた工具の最後の一つをようやく外した。 彼も神経をすり減らしたのだろう、先に居た部屋に引き返した。 リッジは合金と刀が一つになるのを感じた。 刀は一回り二回り大きくなったようだ。あの青い剣に匹敵する太刀だろう。そう願った。 暫くして、ようやく完成するのを感じた。 機械がさっきまでとは違う音を奏でだした。 中では複雑な動きがあった後、刀が製造器の上にせり上がってきた。 全ての光を完全に反射するかの如く光輝く刀身と、赤みを帯びた柄に、リッジは暫し見とれた。 全体で自分の身長程の長さがある。3分の2が刀身で、残りは長くて細い握りやすいグリップ・・・。 太刀を握り、一振りしてみる。 風が唸り、剣の10mも先にあったガラクタの山が切り裂かれた。 まさかここまでとは・・・。 リッジは切ろうとしたつもりも無かっただけに驚いた。 鞘も無いので、スーツのマグネット・ジョイントに付けておく。 すると、まるでその為にあったのかのように、刀は丁度装着された。 「爺さん、出来たぜ。」 リッジは、ぐったりと椅子に身を預ける老人に報告した。 「おお、出来たか。・・・うむ、流石だ。光り方が違う。裏切り者と、そいつに殺されるような 馬鹿が造った刀とはまるで別物だ。」 「爺さん、口がきつい。」 「・・・で、名前はどうする?」 「は?」 唐突な質問だったので、思わず間の抜けた声が出た。 「『は?』じゃないだろ。名前だよ、名前。刀の名は何にする?」 そう言えばクォークの刀にも名前があったな。 「ちょっと待てよ、今考える・・・。」 名付けか。こういうの苦手なんだよな・・・。 「考え過ぎだぞ、リッジ。」 「・・・だめだ。どうも思いつかない・・・。 悪いが後にするよ。その内パッと浮かぶこともあるかもしれない。」 「そうか。だが早めに越したことはないぞ。」 「ああ、分かったよ。じゃあ、早速行って来る。」 リッジは狭いドアを刀を擦らないように通り抜け、廊下に走り出た。 ようやく任務が始まったのだ。 先ずすべきことは何か。 廊下を歩きながら、彼は講師の教えを思い出した。 『武器を扱うのなら、その武器との調和を保たねばならない。』 トライスの話によると、刀と刀は引き合う性質を持っている。 どんなに隠れても、刀がその場所を知っている。 しかし、リッジはまだ刀と調和していない。 この武器について知り尽くし、使いこなすまでは何も出来ない。 刀が自分を持ち主だと認めない以上、刀が語りかけることはないのだ。 リッジはもう一つ、講師の教えを思い出した。 『自分にとっての試練と向き合ったとき、命運を決するのは才能ではなくそれまでの修行だ。』 つまり、それが答えだ。 技を体得するのに修行が必要な事は、多少頭が弱くても分かる。 自分が満足出来るまでは、 -少なくとも1ヶ月は- マザー・プログラムの下で 対ホログラム戦を繰り返さねばならないだろう。 その前にゆっくり休んでおくか。 リッジはゆっくりと自室に引き返すと、刀を壁に立てかけ、自分はベットに転がった。 薄暗いネジウム・ライトの光りを浴びて光る太刀は、先程より輝いて見えた。 8話 リッジは栄養ドリンク剤にレービング・ソーダを注いだ。 このドリンクは対象者の現在の体調に見合った内容で出してくれる。 「今日の特訓は辛かったな・・・。」 そう言うと、カップの中身を一気に飲み干した。 暖かいアルコールが喉を満たす。この飲み物は披露回復にはもってこいだ。 修行は、もう2,5週間は続いていた。 コンピュータならではの驚異的な学習能力で、マザー・プログラムは刀の能力を見つけ、それを最大限に引き出した。 毎日の修行は大抵メニューがあり、ある程度の法則をもって繰り返される。 先ずは体をほぐす軽い準備運動。ロックマン・エリート(過去のロックマンの個体ホログラム)20人をなぎ倒す。 次に筋力トレーニング。部屋を20Gの重力に上げ、跳躍での部屋の往復を2万回、逆立ちをしながら瞑想を2時間。 メインのソード・トレーニングでは、数々の剣豪の戦いを参考にした「カレスチズ・セフ」と、「エクセリジェント・ローグ」 の型を練習、続いて、先と同じく人工重力の設定を変え、0~30G間でソードマスター・ホロと戦う。 また、物質操作の応用で肉体の状態も変える訓練も受ける。 これにより体内の気圧を変える等して、数分間は無着用で宇宙空間での行動も可能になる。 また、心臓や脳波も自由に変えられるので、一時的な仮死状態にもなれる。 ただし、爆発などの瞬間的作用には対抗できない。 これを15時間休み無しで続ける。 ただし、これは「現在の」メニュー。初めの頃は、準備運動だけでへばったものだ。 候補生時代では、ロックマン・エリートの一人でさえかすり傷も付けられなかっただろう。 彼は下等なリーバードに手こずった恥ずべき記憶を思い出した。 あんな物はもう素手で倒せる。たとえパーフェクト・シャルクルス100体が相手でもだ。 たった18日間でこれだけ腕が上がるとは、自分でも驚きである。 リッジは改めてヘヴン・システムとマザー・プログラムの凄さ -決して過小評価していたわけではない- を思い知った。 若きロックマンは、2~3回頭を振った。 もうやめよう。15時間も訓練をして、残りの時間も戦いのために頭をつかうなんて。 特別休息エリアでの夕食を何にしようかと思案していると、不意に右腕の通信機から、ピッという短い受信音がした。 この受信装置は、ヘヴンでの大体の活動を知らせてくれる。今度は何だ、と思い起動してみた。 小型で少し画質の悪いホログラムが、空中に映し出される。 『テストにより不良、又は不適切と見なしたロックマン訓練生750名の処分を、今から18時間15分00秒後に開始。』 決まりかけていた夕食のメニューが、束の間頭から消えた。 だが、ほんの束の間だ。 暫く、メッセージ終了と共に動かなくなったホロを見つめた。 少し前までは共に学び、共に活動した訓練生が頭に浮かぶ。 殆ど交流は無かったものの、取り敢えずは仲間だった。 リッジは少なからずショックを受けた。 しかし、ロックマンと候補生とは次元が別だ。もう俺とは関係ない。 自分自身に言い聞かせて、気持ちを落ち着かせた。 そう、関係は無い。 9話 リッジは相手の繰り出した危険なプラズマ・ブレードを、刀を右から左に軽く払い偏向しながら懐に飛び込んだ。 そしてすかさずバック・ハンドで切り返し、近くの3人まとめて斬り裂いた。 真っ二つになったホログラムは、一瞬動きが止まり、その後粉雪のように砕け散った。 リッジはその攻撃結果を確認もせず直ぐに振り返ると、後ろから跳躍してきた的をその勢いで斜めに叩き降ろした。 その個体ホログラムもリアルにバウンドすると空中で消えた。 直後に左右から襲いかかる二本の刃を持った相手の攻撃を受ける。 二人の二刀流を一つの刃で相手にするには特別な戦法と技術が要る。 論理的には可能だが「不可能」とされた対二刀流戦法は、あまりに難解な上人間の限界を超えた技術力が必要なのだ。 しかし、リッジは「人間」ではない。 造り出された生物であって、人間の体と心を持つリーバードに近い。 その身体能力が、この秘剣法を成し遂げた。 勿論この戦法はマザー・プログラムに記録されていた物で、自分はその初めての継承者である。 恐ろしく素早い動きも手に入るこの技は、あらゆる攻撃の防御、偏向の応用にもなる。 火花が散る程の激しい攻防の最中、一人に隙が出来たのを見逃さず、相手の片腕を蹴り上げると すかさず刃を突き刺した。 ホログラムが消える -息絶える- 前に剣を一振りして、もう一人に投げる。 不意を突かれて瀕死の仲間にぶつかったホログラムは、二人合わせて吹き飛んだ。 そして彼等が地面に落ちるより早く、リッジは両方胴体から切り捨てた。 同時に着地点にいた敵の武器も跳ね飛ばす。無防備になった敵はなす術無くリッジに捕まった。 リッジはホロの首を掴んだまま、残りの5人の敵が固まっている所へ走り出した。 彼等は慌てて撃ち始めたが、リッジは捕まえたホログラムを盾にして突撃した。 数十発も一度に喰らって消えるホロを後目に、リッジは刀を一閃させた。 5人のホログラムの首が飛ぶ。 そして、一瞬後には全てが消えていた。残ったのは発汗一つしていない、若きロックマンだけだ。 今日の「準備運動」は2分で終わった。日毎にタイムが縮んできている。 「さてと・・・次は跳躍トレーニングだな・・・」 リッジは深呼吸しながら言うと、パネルとコンテナのある部屋の一角を目指した。 部屋の重力を上げるためにプログラムを呼び出そうとした矢先、その相手が向こうから現れた。 スイッチを押そうとした瞬間だけあって、多少驚いた。しかし、何か用があるに違いない。 「・・・何か問題でも?マザー・プログラム」 10話 プログラムは少し早口で話し出した。 「事件だ。処分の決定していたロックマン訓練生750名が地球に脱走した。 彼等の処分を遂行する職員20名も殺されたようだ。」 「!」 昨日のメッセージだな。 「しかし、処分の決まった彼等のメモリーはプログラムで規制したため、脱走を企てる筈がない。 第三者が、訓練生とは別の自らの意志で実行に移したものと思われる。 事実カメラが、職員が一瞬の内に凍り付き『斬り』殺される映像や、意識のない訓練生を何者かが誘導する映像を記録した。 問題は、そのカメラもヘヴン内のセンサーも、犯人を感知していないことだ。」 マザー・プログラムは、その映像と、同時刻のセンサーの記録を映した。 確かに、「見えない何か」が職員を斬り殺し、同じく「見えない何か」が訓練生をシャトル・ベイに誘導している。 ここまできてやっと、リッジはプログラムの言わんまいとすることが解った。 「・・・犯人はクォークですね。」 「その可能性があまりに強い。処分予定訓練生の追跡、捕獲、処分は別のロックマンに任せた。 とにかく、犠牲者がでた以上、訓練を引き延ばしている余裕はない。 今すぐに犯人を捜索せよ。」 来るときが来たな。 リッジは最初の任務の完了の近さを感じながら、 「了解。」 そう言った。 リッジは一人静かな訓練室の中央に立つと、刀を右手で地面に立たせた。 この刀を使いこなせるようになった今なら、もう一つの刀を見つけられる。そして、その持ち主も。 リッジは今まで戦うために使ってきた全意識を、全て刀との調和と知覚のみに使った。 体中が、軽い静電気に包まれたような感覚になる。 リッジはゆっくりと目を閉じた。 初めはいつも通りの暗闇の世界だったが、突然目の前で光りが弾けた。 一瞬、目を開けそうになったが、辛うじてとどまった。 光りが薄れてくると、刀を持って精神統一している現在の自分が見えた。 これが刀の「眼」なのだろう、とリッジは思った。何とも不思議な感じだ。 その「眼」はやがて部屋を出て、見慣れた無機質な廊下を映しだした。 と、突然視界が走り出した。交差点では忙しく当たりを見回し、また走り出す。 時々リーバードや職員等と擦れ違うが、彼等は気付いていないようだ。 つまり、今しているのはいわゆる「透視」というやつだろう。 刀の「眼」も時々何かを感じようとするように止まる。 何度も交差点を曲がり、何時の間にかドーム状の部屋に来ていた。 「(そうだ、ここは自分の講習室だ・・・)」 今でも講義をしているようだ、講師がホログラムを操作している。 そして、ドーナツ状に並ぶ席の奥に薄く見える人影がある。 講師、その他の訓練生は、その人影の存在に気付いていない。 その人影の形は次第にはっきりしてきた。 明らかに訓練生とは違う雰囲気を漂わせる彼は、青味を帯びた太刀を背負い、数週間前は自分の座っていた席を 見下ろしている・・・・・・・ そこで再び光りが弾けた。 リッジは思わず眼を開けた。目の前には、いつもの訓練室の光景が広がっている。 本当に見えた・・・。 しかし、今は感動している余裕は無い。 どうやらクォークは現在あの講習室にいるらしい。 居場所が分かった以上、グズグズしていられない。 急がなくては。 リッジは扉を無造作に開けると、素早く飛び出し、走り出した。 ・・・急がなくては。 11話 リッジは講習室の前まで来ると、直ぐに刀を持ち透視をした。 今度は先程よりも短時間で簡単に出来た物の、結果はかんばしくなかった。 奴は既に居なかったのだ。 一体何処へ? 透視体勢のまま当たりを見回す。 すると、数百メートル続く廊下の交差点の一つを、黒い影が横切った。少し透明感を帯びている。 奴だ!! 今度こそ逃がさない! リッジは眼を開けて走った。 不思議なことに、まだ奴の姿がはっきりと見えている。 刀の眼と一体になったのだろうか。 しかしそれより重要なのは、とんでもなく早く走るクォークを何処に追いつめるかだった。 前を走るクォークを見失わないようにしながら、リッジは思考を巡らした。 しかし、逃げている筈のクォークが訓練用の実戦室に入ったとき、そんなことを考える必要は無くなった。 あの実戦室は袋小路だ。何回か入った事がある。 しかし、新たな問題が出た。何故ここに逃げ込んだのか? 奴も候補生だったのなら、俺と同じく実戦訓練をしたことがある。 この部屋が行き止まりだということは解っていた筈。 ということは、出て来る答えは一つ。 奴は俺をここへ誘き寄せたのだ。 どんな罠があるか解らない。充分注意しなくては。 リッジは大きく深呼吸をした後ゆっくりと太刀を外して慎重に構え、何時でも攻撃 -と言うよりは優先的に防御- 出来るようにして、扉の前に立った。 造成時と新任時に埋められた2つの有機体チップの微弱な電波を感知した扉がシュッという 気圧スライド式の音を立てて、わずか0,5秒で開いた。 リッジにはその0,5秒が長く感じられた。 かなりの速度で動く物も見極めることが出来る彼にとって、この時間は実際に長かったのかもしれない。 扉が完全に開くと、広く薄暗い実戦訓練室の全体がやっと見渡せた。 奥行き1㎞、幅500m、対熱線コーティングと衝撃加工のしてある、見るからに丈夫そうな壁、 実戦用バトルリーバード投入口・・・。 何とか通路の光の届くところに、腕を組んで立つ人物が居た。 白と黒の髪、長目の前髪に隠れた眼。 黒で統一した戦闘服は角度によって煌めき、その場所は部屋の向こう側を映し出す。 体全体が輪郭を残して消え去っているかのようだ。 そして、その人物は教習所と同じ不敵な笑みを浮かべていた。 ヘヴンとその全てに関する存在を否定する、邪悪で、不敵な笑みを。 12話 「貴様がクォークか。」 リッジは敵の不可思議な姿とあまりの無防備さにすこし動揺しながらも、それを表に出さないよう努め、 同時に奴と回りを交互に、油断無く見回しながら部屋に入った。 突然、チップの電波の受信圏内にいるにも関わらず、後ろの扉が閉まった。 リッジはチラリと後ろを見たが、また向き直る。 「君が、この僕をやっきになって捜し回っているというリッジだね。 そんなにキョロキョロすることは無いんじゃないか? ・・・ついでに言うが、その扉は開かないよ。」 クォークが、敵にしては、と言うよりはこれから戦うにしてはあまりに普通な口調で話してきた。 自分の事を知っていたのは、おおかたシステム・データバンクに侵入したのだろう。 「その扉のシステムに、自作のウイルスを感染させた。無理にシステムに侵入しようとすれば、 たちまち扉の開閉用回路を食い潰してしまうだろう。 扉を壊そうにも、この部屋は特別丈夫に造られている。並の攻撃じゃビクともしない。」 本当に、とんでもないことを平気で話す奴だ。 だが、その道では自分も負けない。 「・・・で?」 構えを解き、同じく通常の口調で言ったリッジに対してクォークは言い放つ。 「つまり、この部屋からお前が出るためには、このウイルス・キラーを私から奪い取らなくてはならない。」 クォークは銀色のタバコ箱サイズの直方体を見せながら続ける。 「ただし、私がこれをお前に渡すのは、私が死んだときのみだと思え。」 やれやれだ。リッジは思った。 俺の第一の任務の標的が、こんなに遊び好きとは知らなかったよ。 「奪うか奪わないかは関係ない。ただ、貴様を殺すのは賛成だな。」 言うなり、リッジは剣を振りかざし飛びかかった。 クォークは剣を鞘から引き出す途中だったが、突然のリッジの攻撃を難なく受け止めた。 リッジは直ぐに次の攻撃に移った。 カレスチズ・セフの基本形、マシンズ・ライという素早い連続攻撃を仕掛ける。 しかし、クォークは全ての技を太刀で微妙に偏向しながら避け、攻撃中心のこの技で隙の出来たリッジに 肉体的とは違う力を込めて一撃を繰り出した。 リッジは後ろに飛び退いて、あの鋭い刃をかわした。しかし、反射的にガードの姿勢に移して前に出た 左腕が、一瞬の内に氷に包まれた。 とっさに肉体操作をして、超低温に耐えられるようにする。 凍り付いた右腕を少し見つめた後、クォークを睨みつけた。 「・・・私の刀の能力は知っていた筈だが、忘れたのかい? それとも君は相手の情報を集めても対策を立てられないバカなのか?」 挑発だ。 しかし、リッジは言った。 「貴様が俺の訓練を、毎日欠かさずこっそり見に来てたのなら、そんなことは言えないはずだ。」 この言葉に、クォークは微妙な困惑の表情を浮かべた。 どうやら奴は予想通り、自分の訓練を毎回監視していたわけではなさそうだ。 リッジは太刀を一振りすると、刃を凍った自分の右腕に当てた。 部屋が一瞬明るくなった。 リッジの剣を当てた右腕は、大きな炎に包まれていた。 氷が溶け、水に変わり、それをさらに火が蒸発させる。 微妙な肉体操作を続ける。そして、刀を離しその炎を消したときには、腕は元通りだった。 「そう・・・氷に対抗するのは火しか無い。これが、俺の対策だ。」 13話 クォークは自分と同じ種の剣の存在にショックを受けたようだ。 だが、無理をして言い返す。 「ふん・・・いいだろう。そうこなくては面白くない。」 敵の心中がグラついていることが、リッジにはよく解った。 あともう一突きすれば崩れ落ちるだろう。 「そうかい。じゃあ、どんどん行くぜ。」 リッジは剣を構え直した。 同時に、刀身が炎に包まれる。 そのまま火花を散らしながら、先制攻撃を放った。 クォークも同じように剣を構え、冷気に包まれた剣を繰り出した。 二つの剣が交わる。燃えさかる火と渦巻く冷気が合わさり、物凄い分裂反応の音を出しながらスパークした。 二人とも休まず攻撃を続けた。 相手の攻撃は避けれない。自分の剣で受けて相殺しなければ、代わりにその報いを受けることになるのだ。 二人は一度大きく右に振りかぶり、剣を打ち合うと同時に飛び退いた。 今だ。 「喰らえ!Dragon Fram!!」 リッジは飛び退きながら相手の動きが止まるのを見て、空中で技を繰り出した。 確かに龍と捉えられる火柱が、火花 -それが火花と呼べるほど小さな物なら- をまき散らしながら、 不規則な渦を巻いてクォークに向かっていった。 明るい炎の光で、一瞬視界が鈍る。 眼を凝らすと、クォークが冷気で体を包みながら横に飛び退くところだった。 炎が過ぎ去り、両方が姿勢を立て直す。 数秒の静寂を、クォークが破った。 「火龍・・・か。だが、私に言わせればDrag on fram -だらだらと長引く炎- だったぞ。」 クォークは、あの攻撃を避けたことで多少の自身を取り戻したようだ。 ・・・やはりあんな技じゃ無理か。 リッジは二度目の挑発を無視して言った。 「・・・一つ訊いておきたい。お前は何故もうすぐ手に入った筈のロックマンの称号を捨て去り、 ヘヴンに反逆するような真似をした?」 なんとなく気になっていたことだった。 そもそも、こいつの気まぐれが変な任務になったのだ。その理由ぐらい聞いてみたい。 クォークは感情を少し高ぶらせて言った。 「決まっているだろう。ヘヴンに仕えるため、そのためだけに造り出され、やりたくもない戦いと 戦略の学習の日々。そんな努力をして目指す物がロックマン・・・命まで武器にして戦うクズどもなのだ。 しかも、いくら経っても腕の上がらない訓練生は、処分と題されて殺される。 まさにその運命を目の前にした者を救ったことの何が悪い!」 どうやら彼の怒りは最高に達したようだ。 「そしてもっともらしい事を言い、遠回しに『死ね』と呼びかける。 自らの身を守るためなら何でもする偽善者集団・・・これが、そいつらの『天国』、ここヘヴンの正体であり、真相だ。」 説得して何とかなる相手じゃないな。 リッジは直感的に思った。 「真相 -lowdown- と言ったが・・・」 そう言って続ける。 「貴様の姿が見えてもいない職員を殺したお前のやり方は、卑劣 -low-down- としか言えない。」 14話 クォークの精神は再びもろくなり始めている。 それを、リッジは更に一突きした。 「元ロックマン・候補生、クォーク・ディティール、貴様をネオ・イレギュラーと認定し、処分する。 ・・・ヘヴンシステムの価値も解ろうとせず、自らの望みのみを追求しようとする下等な人間と同ランクの存在は 全ての滅亡を招く。 750人の不適切者も同じだ。」 クォークの顔色が変わった。 動揺、怒り、不安・・・あらゆる負の感情が入り交じった顔に。 「・・・黙れ!」 突然クォークは叫んだ。 「貴様に何が解る・・・あまり俺に生意気な口をきくんじゃない! いいかげんにしないと、ここから脱出する唯一の手段をコナゴナに破壊するぞ!!」 哀れな奴だ。だが、仕方がない。 「唯一の手段・・・ってのはコレか?」 リッジは組んだ後ろ手を崩すと、右手に銀色に光る物を持ってかざす。 ウイルス・キラーのデータだ。 クォークは慌てて懐を探った。 「き・・・貴様、何時の間に・・・」 「お前は知らぬ間にコレを奪われるほど未熟なんだ。ヘヴンに盾突こうなんて5000年早い。」 リッジは相手の言葉を遮って続けた。 「しかも、手間をかけてこんな物を作るということは、貴様はあの扉を破れないということだな。」 そう言うと、リッジはデータ・ボックスを握り潰し、背を向けて扉に歩み寄った。 唖然としてその行動を見守っていたクォークは、その隙に攻撃しようなど夢にも思わなかった。 リッジは扉の前まで来ると、剣を構えた。 先の戦いの最中とは段違いの密度の炎が刀身を包み込む。 彼はそれを確認すると、刃を一気に扉に突き立てた。 「!!」 クォークは息を呑んだ。 有り得ない。こんな筈はない。 しかし、現に扉はクォークの目の前で溶け始めている。 数秒後には、人が楽に通り抜けられる大きさの穴になっていた。 「結局お前は並の攻撃しか持たないんだな。 お前がウイルス・キラーを俺に見せつけたところで、既に勝負はついていた。 ・・・これがロックマンと候補生の絶望的な差だ。」 リッジは刀を引き抜きながら言い放った。 15話 クォークは暫く俯いていたが、やがてゆっくりと顔を上げた。 「・・・これから貴様を捕らえ、監房主に引き渡す。その後の決定はマザーが・・・」 リッジは言いながら近づこうとしたが、突然クォークが剣を振り上げたのを見て足を止めた。 案の定、クォークは再び襲いかかってきた。 ・・・だが、最期の足掻きだ。 リッジは、クォークの必殺の一撃の振り -本人にとってはそうなのだろう- を素手で受け止めた。 『この刀の威力は、持ち主の意志の力に反映する。弱い心を持つ者が使えば、ただのガラクタだ。』 トライスの言葉を、リッジは覚えていた。 「戦いには学習も大切だな。・・・今回の戦いで俺が学んだ教訓だ。」 リッジは腕に力を込めた。 「ガラクタ」同然の相手の刀は、苦もなく -本当に簡単に- 折れた。 クォークは刀に注いでいた全力が抜けたことで、前につんのめった。 リッジはすかさず刀で斬りつけた。 孤独なネオ・イレギュラーは、その力で50m以上吹っ飛んだ。 リッジは後を追って跳躍し、斬って、斬って斬り続けた。 最初は逆らうように動いていた相手の手足も、人形同然の動きになった。 恐らく最初の一撃で既に致命傷だったのだろう。 部屋の奥に来るまで斬り続け、完全に死体となったクォークを上に斬り上げて飛ばした。 屍は高く、高く上がり、やがて落ちてくる。 「・・・受けるんだな、裁きの十字架を・・・」 リッジは剣に一段と炎を纏わせて跳躍した。 そして、落ちてくるクォークと上昇するリッジの高さが重なった。 「Cross Fire!!」 叫ぶと同時に放った必殺の剣の動きに合わせて、炎が十字に飛ぶ。 その炎は標的を的確に捉え、壁に叩きつけた。 十文字の炎は落ちもせず、消えもせず、屍を壁に両手を広げた状態で止めている。 まさに、炎の十字架だった。 リッジは着地した後それを見届けると、 「俺にはヘヴンを守る義務がある。例え幾つかの点でお前と同意見だとしてもだ。」 そう言って、踵を返すと出口へ向かった。 十字を背にしたリッジの姿は、何処か悲しげだった。 炎の十文字で必要もないのに攻撃をしたのは、かつての救世主に見立てた彼なりの情だったのだろうか。 クォークにとっては、それが唯一の慰めとなったに違いない。 しかし、真実を語る者はいない。 一人は死に、もう一人は一生この任務について他人に話すようなことはないからだ。 16話 翌日。 リッジはマザーに報告ともつかない報告を済ませた後集合をかけられ、特別休息エリアの職務関係室で待機していた。 どうやら、最強のロックマンとしてツイン・クローを持つことを許されたという強者が初めて現役のロックマン達の前に姿を表すらしい。 しかし、待機の間は特にすることもない。 ・・・そう言えば、刀の名前、まだ考えてなかったよな。 敵 -それも兄弟剣- と戦った後なら、何か考えれそうな気がする。 しかし、リッジの命名センスというのは特に変わっていないらしい。数分経ってもまだ考え付けずにいた。 不意に、ザワザワとしていた部屋が静かになる。と同時に入り口の扉が開いた。 リッジはそんなことはそっちのけで、上の空で剣の名前を思案している。 後ろにいたリッジの友人であるロックマンの一人が肩を叩き、「おい、来たぞ」と耳打ちしたのでリッジはようやく顔を上げた。 すると、丁度その人物がが入室するところだった。 黒い防弾着コートを纏い、情報端末らしきサングラス型ディスプレイをかけた人物が。 彼は半円状に並ぶロックマン達の中央に静かに立つと、愛想のない声で言った。 「ロックマン・トリッガーです。以後、宜しく・・・」 Epilogue..... その後、全システムが特殊なウイルスに感染してフリーズした実戦訓練所が隔離され、閉鎖の道をたどることになる。 この作業についての発見報告や処理をした者は駐在職員1名及びその仲間とされていたが、実際はそうではないだろう。 一時、講師見習いにより『実際にこの作業をしたのはロックマンの一人で"R"である』と書かれた調査報告書が出回った。 もっともな理論と根拠による結論だったが、特に上層部に相手をされることもなく、いつの間にかこの話題は消え去っていた。 リッジとトリッガーはその後共同の任務に就き、それがきっかけで親友と呼べる仲になった。 二人は最強のコンビとなり、この二人が協力すればあらゆる不可能を可能にすると、多少誇大な噂も流れるようになる。 リッジはその後ネオ・イレギュラーが滅亡した「エリアLの戦い」で、命を落とす。 間もなくトリッガーとマザーの対立により、ヘヴンは混乱に陥る。 トリッガーはマザーとの戦いで深手を負った。ユニットのリセットで回復するものの、その人格はもう死んだと言っていい。 マザー・セラが地上に封印され、ヘヴン内に残るのは一部の職員とリーバードを残すのみとなり、 地上の遺跡の守護をしていた意外のロックマンは、ヘヴンから姿を消した。 そして、そのヘヴンの一部では一つの伝説が語り継がれている。 あるロックマンが裁いたと言われる、一人のネオ・イレギュラーの炎の磔。 今も、その火は燃え盛っているという。 この伝説が終わりを迎えない限り、その炎も永遠に絶えることはないだろう。 しかし、それが伝説である以上、事実かどうかは解らないのだ。 ・・・今もストーリーは続いている。 数十年の時を越えて、まだ続いている。 結末は解らない。 物語の結末は、誰にも解らない。 Fin.
https://w.atwiki.jp/sevenlives/pages/834.html
フラッディング アドレス・テーブル ポート リピータ ルータ マルチポート・ブリッジ
https://w.atwiki.jp/tool_encode/pages/289.html
2010-12-13 16 30 05 (Mon) ブリッジ 2011年01月~03月 2010年10月~12月 2010年07月~09月 ■2011年01月~03月 みつどもえ 増量中! ■2010年10月~12月 ■2010年07月~09月 みつどもえ
https://w.atwiki.jp/we11/pages/98.html
国籍:イングランド 名前:ウェイン・ブリッジ ユニネーム:BRIDGE 年齢:1980-08-05 身長:179cm 体重:81kg ポジション:左サイド sb/smf/wb 利き足:左 成長タイプ:普通・持続 能力 74/66/76/87/83/80/71/78/75/75/74/75/82/84/68/75/69/71/75/67/75/74/75/77/50/80/6/5/3/C 特殊 マンマーク