約 17,892 件
https://w.atwiki.jp/gtasacar/pages/51.html
3代目(ZVW30) Toyota Prius 2.35 MB http //www.gtainside.com/en/download.php?do=getfile id=43488 不明(オリジナル?) Toyota Prius 0.577 MB http //www.gtainside.com/en/download.php?do=getfile id=23043 ※ぱっと見は2代目/3代目であるが、ライトはオリジナル、ボンネットは95年の東京モーターショーに出典されたプロトタイプのものである。
https://w.atwiki.jp/auto/pages/23.html
RAV4をお気に入りに追加 RAV4 <メニュー> RAV4 <情報1課> RAV4 <成分解析課> RAV4 <保存課> RAV4 <外部リンク課> RAV4 <情報2課> RAV4 <情報1課> #bf RAV4 <成分解析課> RAV4の74%は記憶で出来ています。RAV4の20%は黒インクで出来ています。RAV4の3%は元気玉で出来ています。RAV4の1%は明太子で出来ています。RAV4の1%は大人の都合で出来ています。RAV4の1%は気の迷いで出来ています。 RAV4 <保存課> 使い方 サイト名 URL RAV4 <外部リンク課> ウィキペディア(Wikipedia) - RAV4 ここに相互リンクを募集しています。ご希望の方はご自身のページにくるまクチコミ情報部へのリンクを掲載いただいた後、こちらから管理者までご連絡ください。 ページ先頭へ
https://w.atwiki.jp/auto/pages/33.html
イプサムをお気に入りに追加 イプサム <メニュー> イプサム <情報1課> イプサム <成分解析課> イプサム <保存課> イプサム <外部リンク課> イプサム <情報2課> イプサム <情報1課> #bf イプサム <成分解析課> イプサムの78%は着色料で出来ています。イプサムの6%は気合で出来ています。イプサムの5%はアルコールで出来ています。イプサムの5%は信念で出来ています。イプサムの3%は言葉で出来ています。イプサムの2%はお菓子で出来ています。イプサムの1%は見栄で出来ています。 イプサム <保存課> 使い方 サイト名 URL イプサム <外部リンク課> ウィキペディア(Wikipedia) - イプサム ここに相互リンクを募集しています。ご希望の方はご自身のページにくるまクチコミ情報部へのリンクを掲載いただいた後、こちらから管理者までご連絡ください。 ページ先頭へ
https://w.atwiki.jp/auto/pages/47.html
カローラをお気に入りに追加 カローラ <メニュー> カローラ <情報1課> カローラ <成分解析課> カローラ <保存課> カローラ <外部リンク課> カローラ <情報2課> カローラ <情報1課> #bf カローラ <成分解析課> カローラの86%は陰謀で出来ています。カローラの13%は気合で出来ています。カローラの1%は税金で出来ています。 カローラ <保存課> 使い方 サイト名 URL カローラ <外部リンク課> ウィキペディア(Wikipedia) - カローラ ここに相互リンクを募集しています。ご希望の方はご自身のページにくるまクチコミ情報部へのリンクを掲載いただいた後、こちらから管理者までご連絡ください。 ページ先頭へ
https://w.atwiki.jp/auto/pages/68.html
パブリカをお気に入りに追加 パブリカ <メニュー> パブリカ <情報1課> パブリカ <成分解析課> パブリカ <保存課> パブリカ <外部リンク課> パブリカ <情報2課> パブリカ <情報1課> #bf パブリカ <成分解析課> パブリカの81%は明太子で出来ています。パブリカの5%は厳しさで出来ています。パブリカの5%は信念で出来ています。パブリカの5%はやらしさで出来ています。パブリカの4%は努力で出来ています。 パブリカ <保存課> 使い方 サイト名 URL パブリカ <外部リンク課> ウィキペディア(Wikipedia) - パブリカ ここに相互リンクを募集しています。ご希望の方はご自身のページにくるまクチコミ情報部へのリンクを掲載いただいた後、こちらから管理者までご連絡ください。 ページ先頭へ
https://w.atwiki.jp/gtasacar/pages/35.html
Toyota Kijang Innova 3.054 MB http //www.gtainside.com/en/download.php?do=getfile id=51095 thb_1371387028_gallery3.jpg Toyota Kijang Innova 2.0 G 3.315 MB http //www.gtainside.com/en/download.php?do=getfile id=45258 Toyota Kijang Innova 2.0G v2 6.43 MB http //www.gtainside.com/en/download.php?do=getfile id=46267 Toyota Kijang Innova 2.0 G v3 8.203 MB http //www.gtainside.com/en/download.php?do=getfile id=48273 Toyota Innova Lowrider 7.956 MB http //www.gtainside.com/en/download.php?do=getfile id=41895 Toyota Kijang Innova v1.0 3.203 MB http //www.gtainside.com/en/download.php?do=getfile id=41568 Toyota Kijang Innova 3.054 MB http //www.gtainside.com/en/download.php?do=getfile id=25643
https://w.atwiki.jp/gtasacar/pages/42.html
12代目(S18#) Toyota Crown 1.592 MB http //www.gtainside.com/en/download.php?do=getfile id=47791
https://w.atwiki.jp/auto/pages/72.html
プラッツをお気に入りに追加 プラッツ <メニュー> プラッツ <情報1課> プラッツ <成分解析課> プラッツ <保存課> プラッツ <外部リンク課> プラッツ <情報2課> プラッツ <情報1課> #bf プラッツ <成分解析課> プラッツの68%は赤い何かで出来ています。プラッツの28%は税金で出来ています。プラッツの2%はお菓子で出来ています。プラッツの2%は犠牲で出来ています。 プラッツ <保存課> 使い方 サイト名 URL プラッツ <外部リンク課> ウィキペディア(Wikipedia) - プラッツ ここに相互リンクを募集しています。ご希望の方はご自身のページにくるまクチコミ情報部へのリンクを掲載いただいた後、こちらから管理者までご連絡ください。 ページ先頭へ
https://w.atwiki.jp/tucc2012/pages/37.html
執行部年度毎のOB名簿 既に大学と言うステージから巣立っていった人たちの名簿 追いコンとかその他イベント時なんかに ひょっこり現れるかもしれない テンプレ 名前 所属 役職(元役職) 趣味・属性 出没地域 その他(自己紹介・説明等) 「はわわ、ご主人様、敵が来ちゃいました!」 ぽそこし 痴情 裏執行部死す完 ぽそこしさんは、ツイ☆てる男の娘が大好きなんだ♪ ご飯の話してると出現する ふじわらしょうへいへ~~~い!!! 兵庫県フォーベシー 出身 #ref error :画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 H22 + ... probat 奇怪 炉墓 元コンパ 同性愛者になったらしい友人に逢わないようにすること 大阪ー徳島間 実はミーラー・・・だったのは22年度までの話さ! リリなの厨・・・フェイトちゃんprpr 大量のお金と明日のパンツがあれば生きていける! へ(^o^)ヘ オーズ!( ^o^)オーズ!(^o^ ) 三オーズ!三(へ^o^)へオーズ!(屮゜Д゜)屮カモーン!!! Schneider 花王 炉墓その2 準紳士? 俺たちがガンダムだ おい、デュエルしろよ yuka 知情 2012年度庶務 ロリ母性 初音島 読み:ゆうか やたらと縛られて生きるのが好きな変態 sashimi 痴情 シスかん 某牛丼屋で奉公は去年の話で今は色々勉強(?)中。 教祖様まんせー hotsand教信者 色々未熟者^q^q^ さとりんちゅっちゅ。 ちゅっちゅするの大好きです。 刺身教教祖 リア充疑惑あり ↑確定 えへへ yota 地上の☆ 困ったら僕に相談して魔法少女になってよ! 虚無 存在なき世界 中二病患者。 黒竜を操ることができる。 ↑昨日ニュースでやってたわ。 魚介類とは殴り合うぐらいのお友達 ヨタ狂の教祖 tanta 電電 夢の麻雀王国「センダーランド」 卓上 引っ掛けリーチ 最初に字牌は切りません!!! 将来の夢は伝説の戦士『プリキュア』になることです!! キュアパッション先輩のような立派なプリキュアになるぞ! オー! tomo 痴情 炉墓その3 手先が器用、である チャンスカード独占^^ tucc10の良心、隠しキャラ tartle 痴情 必要単位数ギリギリで進級するというエクストリームスポーツを失敗 homuranohi 電電 みんなの足 sin,cos,tan 電電(夜) とくせい「てんのめぐみ」 アンチマクド 青樹うめ先生の信者 H21 + ... az_ahuro 痴情 コンパ代表 iriya2号 妹がバリカン 脳内の妹の居場所 妹に髮の毛切ってもらってます^^^^^^ はやくアフロになれよ!! 仕事しろ! 自転車には精霊がついているらしい ratte 痴情夜間 びっぐえこー いろいろとオワッテルらしい だがしかしリア充。許せん to-fu 異学 crt・がっしゅk ふ 自転車が乗れるようになりました。 shun 痴情 副部長・ぶんれn プログラムばりばり書くよ! 豪運の持ち主 前世はきっとニュートン sumiya 痴情 「オカトモノリ」(笑) 将来有望。みんな一緒にプログラミングしようぜ! ひどいアニメ中毒者。もう助かりません アッー JR ヒカリ ガチゲーマー カタンに友達も糞もあるか!!! チーター 乱数厨 シビルドンかわいい 結局厨パが一番強くてすごいんだよね カレーパンマン 痴情 シスかん・こんぱ 自転車に乗るときに「ロン!! ツモ イーペーこー!!ふぅ~カッコよく乗ってやったぜ」と言う これから僕は孤高の戦士となる。今はただ力を求めるのみ。 18 52 (curry-panman) 中二病はステータスだっ(キリッ 海底の扱い方は僕が一番心得ていますから(キリッ 生協食堂のトイレによく出現する(守人) それがお前たちの固有結界か! 全く・・・腹の虫が疼きやがる お前たちは勘違いしている・・・俺の人格全てを・・・俺は完璧だ 宝具『無限の対子』 最近プライバシーが無視され始めてきた ↑最近ってのが余計だと気付けない ロピタル(仮) 電電 ラーメン行ったらチャーハンしか食べません(キリッ HISHI 痴情 かいけー ポケモン hotsand教信者 Elllio 痴情 部長 メガネ ラノベ厨 なんちゃって格ゲーマーなんで^^ lの数は増えたり減ったり リア充になりたい Lineinpale 知能情報工学科、略して知情 副部長 生協学生委員会にも所属・・・していたが辞めました ポケモンや非想天則をやっているが、どれも中途半端 気まぐれすぎて諦めのタイミングを間違えている Otatama 中国から来ましたっ!! ここに載ってるけど、べ・・別に一年生ってワケじゃないんだからねっ ギャルゲー大好きです!!hamaさんのお友達です。 格ゲーの挑戦大募集!!格ゲーないとか死ねる 日本の水は異物が入っていないだと・・!!おねーちゃんびっくりだぁ~ Hanahasu 機械 コンパ 麻雀・教祖様まんせー 高専からその2。べ……別に一年(ry susumu 電電 庶務(書記) Noelだとまぎらわしいのでようやく改名。HNで呼ばれたいお年頃 緋想天・非想天則を再度入手したのでリハビリ中。妖夢かわいい ほむほむ派 特撮好き ねんがんの バイクを てにいれたぞ! ポッター 痴情夜間 rikuru-to 痴情 ラノベは積む派 H20 + ... hama 生交 エロゲー大好きです!・・・きもいですねごめんなさい 部室に居すぎ、すでに主超えてそう 前期はけっこう暇らしい 俺25歳なんだからお前らちゃんと敬語使えよ^^# ←サーセンww ↑omaeより年上なんだけどちゃんと俺に対して敬語つかえるんだろうなwww(終了のお知らせ ↑ああ?お前どこ中だよ?? ↑rizewel(OB)とおなしとこだよwww 枠からあふれた選択必修なんてチラシの裏ほども役に立たんのじゃー kyi 痴情 ニコニコ どうしてこうなった・・・。 運転免許もうすぐ取れるお SEI☆HA 痴情 テトリス、小町 ガスト 真名は性★覇。本名は星波盛葉(ほしなみせいは) 現実?なにそれおいしいの できるけどやらない。あーあー聞こえなーい 自宅生、しかし家には帰らない 雨が降ったらお休み。風が吹いたらさぼり 何か1つのことに没頭してる。2年で飽きる ymnk 痴情 メイかわいいよメイ←ロリコン ↑なんか文句ある?^^ 絵師のたまひよ 武器はバイオリン ゲーム作りがんばれ traveler 痴情 出来るけどやりたくないことを「無理」と言う 大学の課題があるのでイベントには参加しません(キリッ だっておwwwwwwwwww ニヤニヤ 輝け!! 「ゆめねこがいる・・・なんだ幻想か」 さぁ帰るか ○○輝け(Shine)!という言葉に最近ハマってる エェッo┤*´Д`*├o hr_wupin 痴情 DDR ゲーセンでDDRしてます 赤い眼鏡をしている 口癖が「良い天気だな」。(雨の日でも) ついに東方厨と診断されました。(しかも熟女派) ムチャ振りをしてくる。(被害者はNISINとhuziyama) ねぁ! フジヤマ 化応 東方厨 雀荘フジヤマ 本名は藤原衣玖(ふじわらのいく) おぉ、ドリルドリル 東方大好きです。 雀荘 作業終盤になると寄声を発するようになる Lulu 痴情 淫テル Kuro 痴情 真面目 isa 電電 淫テル 睡眠が栄養ドリンク 文学部代表 ナカノ大先生 電電 将棋 麻雀まーまーじゃん どこが抜けてる感じがする ZAKI 痴情 戻ってきちゃいました (^^)v ジャギ ザラキ 美鈴一筋 中国って呼んだ奴は容赦しねえ!! Naoya 電電 靴を並べる メイド、いいえ女ではありません。 H19 + ... maed 機械 えろい人 ふぃぎゅ@ しゃぶれよ^^ 赤メガネ 光応用 微妙にえろい人、文連 リア充 神出鬼没 ニーサンに憧れている これは???誘っているのか? ???来いよ 菊 O← /// 赤めがね 菊 痴情 シスカン、会計 あのおばちゃん 3 hotsand邸 タイ人(タイ名:イロカズ) ぱぱぱんだ ホットサンド 機械 コンパ 機械属 まえdの近く akkun ゲーム専門学校 ゲーム攻略担当 !!!!!! 日本のどこか・・・ 砂男 伝伝 合宿 打ち込み 某掲示板 S_S_O 知能と情報を扱う特殊な学科 暴走しがちな皆を抑える抑止力←妄想乙 人 (本人が人ではないので) 寺。・・・いや神社!!! 常識人な僕はみんなについていけないときがあります 妄想癖があると診断されました どうやら誤診だったようです H18 + ... iriya 小学生がちょうどいい あんぱんまん←直った FEE 「いつもiriyaに全部任せてたからな~」「もう帰っていい?」が口癖(現執行部談) ymr 2次元住人 マル 知能情報工学科 (ry ドラ kondo- H17 + ... kaz666 らぢお これでも(元)部長なんだぜ 最強厨wwwwwwwっうぇっうぇwwwwwwwww だが私は謝らない! 伝説のプロニート とっぽ 痴情 (元)裏部長 ネ申聖VIPPER テイルズマニア Tama 知能情報工学科 (元)CRT とり、鳥南蛮、torinanban 痴情 (元)会計 紫 部室:水曜日18:30~、その他夜中。ST-Net氏ね なんちゃって絵師 くあー オシリスレッド E・HEROデッキの使い手。 武藤に憧れている 決めゼリフは「ガッチャ!」 八段と九段の間の壁は厚いらしい ジャワカレーが最強だと豪語している お尻スレッドてなんだと思っていたが、最近把握したらしい 剣(ケン) 知能情報工学科 (元)合宿・学祭・文連 攻守自在は要研究 八卦は勘弁 屍も苦手 さやえん 知能情報工学科 (元)学祭・合宿 壁||・) マビ廃人 三ツ星 化学応用工学科(夜) (元)庶務その3(オール(ry) 常に眠い 常に腹減る こぁー Ro廃人 web-spinner 知能情報工学科 (元)シスカン HN うぇb 今は時期が悪いからもう少し後で本気出す パンサ- 機械 ELL 痴情 自称変態さん 萌えっ子 あーしぇあいしてる atsam 痴情 天才と変態は表裏一体というお手本 変態という名の紳士 H16以前 + ... 主 元・部室警備担当主任 自動レベル上げBOT 晒し板住人 部室警備員の朝は早かった にゃさ 痴情 ネタをネタと(ry 車 ふぁみ 痴情 敵はローソン るい 痴情 いつかのシスカン 影ぽん 痴情 Matsuda 電電 鳴海 がっかい Jin 電電 masa_edw 痴情 mizuse 痴情 rizewel 痴情 wj 痴情 ko-da 痴情 hi 総人 薄い、細い、ぺったんこ. key 世の中は不思議でいっぱいです L_Ne 総科自然(中退) 百番 stealther 電気電子 研究員(副部長的空気) 死神属性、「拒否不可魔法:一本いっとく?」 アリアハン(圏外) 取り扱い注意Death( ゚,_ゝ゚) 2.5次元住民 れあれあ 世界が敵でもかまわない…。 サラリーマン金太郎と同じ名前 触手、魔法少女、妹、ダークネス、デレデレ、万能 私に忠誠を誓え!『みやびちゃんぷりちー!』と1日に何度も斉唱しろ! みんながpikaraにはいれば財布が潤うのですぅ こると 行きたくないでござる!! 絶対に学校に行きたくないでござる!!!!卒業できたでござる!!! バイクに乗ると性格が・・・変わりません 吉野家はトラウマ 麻雀ではリアリスト。後ろで見てても楽しくないよ! GT 俺を語るには「へたれ」の三文字のみで事足りる 脱メガネを果たす kye 電電(留年で5年在籍) 酒を飲ますな注意。
https://w.atwiki.jp/madromanticist/pages/20.html
――ふたりの馴れ初めはいつのことでしたか。 ――私が遡れるのはAD2012のハルマゲドンまで。 ――戦地で、ふたりは出会った。 ゆとりGKダンゲロスより 『八百万の心模様より ~親心?~』 『八百万の心模様より ~恋心?~』 『僕の名前 ~ワン・ステップ・ビフォア・ザ・タヌキ~』 『八百万の心模様より ~直心?~』 『八百万の心模様より ~下心?~』 『僕の名前 ~ボード・エニグマティック・ボード~』 『約束』 『八百万の心模様より ~親心?~』 ●その1 「――という訳です。ですので、よろしければすぐに転送できますが……」 「でも、まだ助けないといけない子がいるんです」 学校見学に来て抗争に巻き込まれたお嬢さんを追ってみれば、行き着いた先は生徒会室。 言葉の喋れない私に代わって夢追中(ゆめさこ かなめ)お嬢様に私の能力を説明して頂き、 直にでも脱出をさせてあげようかと思ったのですが……中々胆の据わった人物だったようで。 もう一人抗争に巻き込まれたお嬢さんを助けるまでは帰らないとの言葉。 一一(にのまえ はじめ)さんですか。その小さな体に宿る心は見事な大きさですね。 まあ、遠巻きにお嬢さんかと思っていましたけれど近くで確認すれば…… 事情があるのかもしれませんし、害はないでしょうから黙っておきましょう。 ――おや、お話は終わりましたか、ご主人様。 「うん。一ちゃんはまだ帰らないって言うから。……だから、社」 分かりました。私も一さんと、もう一人のお嬢さんを助けられるよう生徒会に助力しますね。 「ありがとう!――えっと、一ちゃん!これからこの社も一ちゃんに協力しますので!」 お嬢様の笑顔が見られるならば、お安い御用というものです。 ――― 「ところで社、 一ちゃんを追いかけた理由が私と同い年くらいだったからって言っていたよね?」 はい。 「一ちゃんって、私よりも年下に見えるんだけれど……」 並んでいるところを見ますと……ふーむ。ポニーテールがふたつ…… ではなくて、確かにご主人様より年若く見えますね。 「社って……もしかして初対面の頃の私の印象でずっと私の事を見てる?」 ……言われてみればそうだったのかもしれませんね。 不意に想像するご主人様の姿は未だ当時の姿……これはいけませんね。 「私もちょっとは師匠みたいに大人っぽくなっているんだから!」 そうですね。申し訳ありませんでした。 ……これはちょっとした人の親の気持ちを味わった気分です。 ●その2 「おや、あの子も生徒会の方ですかね?」 「えっ!?僕に聞かれても……ごめんなさい」 生徒会室から少し離れた廊下を歩くお嬢さんが一人。 ショートカットの髪に眼鏡、実に素朴な印象のお嬢さんですね。 現在はどこかにいるであろう一さんの探し人を我々三名で探索中のため、 見知らぬ人物に出会っても生徒会メンバーかどうか分かりません。 ご主人様、危険があるかもしれないので慎重に―― 「すみませーん!ちょっと人を探しているのですがよろしいですかー?」 ですからご主人様は全速前進過ぎるというものですよ!一さんもびっくりしてますよ! ……おや、あちらのお嬢さんも不思議そうな顔でこちらにやってきますね。 ……思えばお嬢様も一さんも高校生には見えない出で立ち。 例え相手が番長グループだとしても敵と認識されない……と良いですが。 さて、そろそろごく普通に声を掛け合う距離。何かある前に能力発動する準備を―― 「えっと、どうしました?ここは危ないからすぐに避難したほうが……きゃっ!?」 いやいきなり何を転んでるんですかお嬢さん! そして何をいきなりお嬢様ともつれ合ってとんでもない体勢で倒れているんですか! と言いますか今これ一さんが能力発動してましたよね!?何のパッシブ能力ですか! 「いたた……ご、ごめんなさい」 「(ご、ごめんなさい……僕のせいで……)」 「いえ、こちらこそごめんなさ……ひゃあっ!!??」 そしてそこのお嬢さんはなんでお嬢様を撫で回しているんですか! 今の手つき明らかに変な方向性を感じさせるものでしたよ! 「あ、ご、ごめんなさい!私、女の子を見ると指が妙に動く癖があって」 いやその癖、明らかにおかしいでしょう! ――― いいですかご主人様。ご主人様もいつまでも子供ではないのです。 ああいった手つきをする輩には十分な注意をですね―― 「でも迷い込んだ子を探してくれるって言ってたし、いい人だよきっと!」 いえ、確かに人柄は良いと思いますが――そうではなく―― 「そういえば社って、昔からそういう話のときはいつも私を大人扱いするよね」 むう…… ……これはまた、ちょっとした人の親の気持ちを味わった気分です。 ――先程の害意の無い能力発動を見てすら、これからはもう少し厳重にお嬢様の警護をしましょうかなどと思ってしまう私は、そもそも大概な親馬鹿なのかもしれませんね。 『八百万の心模様より ~恋心?~』 ●その1 「にゃー!」 「その程度か!ふんっ!」 なぜここの方々は味方同士で戦闘を繰り広げているのでしょうかね。 シャム・メルルーサさんと天刹院晶真(てんさついん しょうま)さんでしたか。 強い奴を見つけて我慢できなくなったシャムさんが天刹院さんに飛び掛って――とか、 どうしてこうなったか、言語化しても無意味なくらい勢いのみでこの状況になりましたよね。 さすが戦闘破壊学園の異名を持つ場所、で片付けて良いのでしょうか。 「わあー!あの猫さん凄い速い身のこなし!」 ご主人様、あまり近付いてはいけませんよ。巻き込まれてしまいます。 「おおー!あんな斧を軽々と扱ってる!」 魔人同士の、それもどちらも攻撃的な魔人の格闘ですから見応えがあるのは分かりますが、 あんな風に無闇に格闘をしている方々をそんなきらきらとした目で見ているのもどうかと。 「凄いなー!」 …… 「格好良いなー!」 ご主人様。私だってやろうと思えば結構なことができるのですよ。 私の能力の数々、応用技、それに複合技、ご覧に入れましょうか。 「わあ!社も凄いこと見せてくれるの?わーい!」 ……はて、どうしてこんな流れに。 ●その2 「そちらにはいませんでしたか?」 「は、はい。見つけられませんでした。お役に立てず申し訳ありません……」 いえ手伝ってもらって助かります、とにこやかに返すお嬢様。 今度は別の場所を探してみます、と若干気弱な風に応えるお嬢さん。 少し休憩しましょうか、と近くのベンチに腰をおろすお嬢様。 そうですね、と少し微笑みを浮かべてお嬢様の隣に坐るお嬢さん。 「ところで……本当にすぐに私の家に来なくてもいいんですか」 「……はい。私は番長グループのみなさんに良くしてもらっています。 ……こんな私でも番長グループの一員ですから。 その、確かに無くした記憶も気になりますけれど……ここを離れる訳にはいかないです!」 番長グループの逆砧(さかきぬた)れたいたぷたさんでしたね。 おどおどしているところもありますが、心根の優しい方のようで、人探しに協力的です。 話を聞いてみればなんでも記憶喪失で以前の自分のことをさっぱり覚えていないとか。 それを聞いたお嬢様がいたく心配しまして、沢山の魔人能力があり、 治療の可能性がある場所、つまり屋敷への転送を申し出たりと親身になっている訳ですが…… 「それにしても呪い、ですか」 「はい……その、『お前は危険』だとか……」 「あ!もしかしてキスで呪いが解けるとか!」 「えぅっ!?あ、え、き、キス……ですか」 「そ……そんなに恥ずかしがられますと……お、思わず言ってしまった私も……」 「あ、あぅ……す、すみません」 何やら随分と微笑ましい光景を見せてくれるじゃないですか。 なんでしょうね。その肩の触れ合いそうな距離での会話といい、内容といい…… 「あ、あと『鍵は名前にかけておいた』とも……」 「名前ですか……えーと、さかきぬた……漢字はこれで?」 「はい。れたいたぷたは全てひらがなです」 「逆さ……砧……れたいたぷた……んん?」 「何か……分かりましたか?」 「えーっと、れ・い……えーっと……」 「どうか……しました?あの、大丈夫ですか?お顔が少し赤く……」 「だ、大丈夫です!……いえ、その、名前ですか!何なんでしょうね!」 「本当に何なのでしょう……」 本当に何なのでしょう。笑いあったり、顔を赤らめあったり、見ているこちらとしては…… すごく、もどかしいです。 全く、何なのでしょうね。この気持ちは……。 『僕の名前 ~ワン・ステップ・ビフォア・ザ・タヌキ~』 『一三五は疑わる』の展開によって一 三五が番長Gに所属する理由が明らかとなった。 「これで一家との関係もわかったし、三五ちゃん……みーちゃんを疑う必要もないね! 血の絆はなんとやらとも言うし、やっぱり最終的には家族を大事にするのが道徳というか、 あれ……? ゲコーッ。とにかく、みーちゃんはいい人だよ!」 揺らぎ、刻々とカエル意見に自分で戸惑う蛇淵かわず。 「まあとにかく、これで番長グループも謎が解けて、みんな仲良くできるって ことだ! ねーっ! ……ゲコーッ。」 「そ、そうだね」 ハイテンションにギターを振るかわずに、逆砧れたいたぷたは笑顔で同意した。 喜ばしい事だ。これで番長Gに大きな謎はない! 怪しい人物などいない。 淫らな夢魔や、やたら口数の少ない用務員さんはいるが、皆それなりに上手くやっている。 なお、逆砧れたいたぷたは出自のハッキリしない人物である。 どう見ても手芸部の関係者としか思えないニンジャは危険にも見えるが案外話が通じる。 一見女の子に見えるEA02は実はメカであるが、言動は暢気で棘もない。 なお、逆砧れたいたぷたはとりあえず1年生として通学しているが自分の年齢すら知らない。 歩峰鴿子は常に体からバサバサ音がして怪しいが、そのマジックは見事だ。 なお、逆砧れたいたぷたは何故か女の子に指を這わせる事があり、その手際には夢魔も 驚いたというのに、自分でも原因がわからないと言う。 なお、 (わ、私がいま一番アヤシイんじゃ……!?) 逆砧れたいたぷたは困惑とともにその結論に、いま至ったのであった。 ――― 「……はあ」 ため息をついて購買でカルピスを飲む、れたいたぷた。彼女は若干粘性のある乳酸菌飲料 などを好んで飲む。それすら元々そうだったのかもわからないが…… 自分は、何なのだろう。考えるほど深みに嵌まりそうになる。 と――表情に影を落とすそんな彼女に、声をかける者があった。 「どうしたんですか?」 「あ、えっと――夢追さん」 以前、番長小屋の近辺で見かけた少女であった。あの時ちょっと教育上よろしくない部位を 撫でてしまった事は、今でも申し訳ないと思っている。 その後相談に乗ってくれた事もあり、今では多少打ち解けた仲となっていた。 「なんだか暗い顔をしていたので。この間は人探しのお手伝いもして頂いたし、 何か力になれる事があれば!」 夢追は明るく言った。積極的でいい子だなあ、とれたいたぷたは思った。 れたいたぷたが自分の境遇を相談した時も、ファンタジーじみた内容にも関わらず 興味深そうに聞いてくれた。うっかり目まで輝いていた。それはそれでどうなんだ。 「やっぱり名前が気になるんですね……」 「はい、どうしても、、」 「そんな時は、突撃インタビューですよ!」 「……インタビュー?」 後に報道部員となる夢追の、その性格の片鱗であった。ヒントを持っている人がいないか 聞き取り調査を行えば良いと彼女は言う。――いや、夢追は「答え」には気づきつつは あるのだが。あるいは、れたいたぷたの気を紛らわせようという、ささやかな優しさか。 「私も一緒に行きますから、ね!」 「ええ、なんか悪いですよ……」 「うーん、じゃあこうしましょう。代わりに、あなたの能力を見せてください!」 「えっ。でも私の能力は、人に対して使わないとあんまり意味が……」 「もし危険なものじゃなければ……(声をひそめて)私に使っていいですから」 ――― 「す、すごい! 私いま、ドラゴンですよ! 宇宙からやって来たんです! むむむ胸はその、あんまりないですけど機械で出来ていて、相撲も得意なんです! 斧さえあれば無敵のニンジャでもあるんですから実際強い! ああ……お姉ちゃん、かわいいっ! か、勝手に手が、ヒャッハァー! ご主人様! 金ならいくらでも出すからちょっと襲わせやがれー、うわわわわ!」 勝手に動く自らの手に引っ張られて、れたいたぷたに突進する夢追! それもそのはず、彼女は今「金をいくらでも出すドラゴン宇宙百合メカ貧乳力士モヒカン 触手メイド妹斧忍者」なのだ! 百合かつ触手で、モヒカンでもあるのだから女の子がいたらそりゃ襲う。 「えっ、き、きゃぁー!」 どがしゃーん あっさりと押し倒されるれたいたぷた。その指がもぞりと蠢いた。 日頃は彼女の精神的フートンに押し込められている謎の衝動は、女の子を見ると加速する。 ふざけて抱きつく女子とは往々に居るものではあるが、これは一線を越えてはいないか? 砂埃を巻きあげて2人は地面を転がった。ポイント倍点! 巨大な鳥類が割って入り、無理矢理2人が引き剥がされる事になるのは数秒後の事であった。 『八百万の心模様より ~直心?~』 ●その1 結局、お嬢様をこちらにも転送するにあたってお目付け役に詳しく調べてもらいましたが…… 「ゆとり粒子」は魔人能力の産物だったわけですね。しかも能力者は死亡済み、と。 最近まで平和だった希望崎学園もその人物の死後に治安が悪化、ハルマゲドンに至る、と。 粒子の密度も日を追って低下しているそうで、集めても役には立たないのでしょうかね。 まあ、折角ここまで来て、抗争にも巻き込まれた訳ですし、 それにどうやら問題の能力者の残留思念も漂っていますから、そこに呼びかけて、 出来る限り集めてみましょうかね。 「社?どうしたの?」 ああ、ご主人様。少々、当初の目的が果たせそうにない状況になりまして……。 「私を護るための能力探し、だったっけ?」 しかしご安心ください。例え今回は目的の物が見つからずとも、 ご主人様の身を護るという私の最大の目的は常に完遂致しますので。 「うん、ありがとう。頼りにしてるよ」 私はご主人様のために、いつでも己が使命を100%果たして見せます。 それにご主人様がご自身の目的を果たされるとき―― 当然、ご主人様ならお一人で全て目的を果たされるでしょうが―― 私はそこにもう1%助力して、完璧のさらに1歩先まで、ご主人様を運んでみせます。 「100%のその先かぁ。ね! それじゃあ、オウワシもいつも一緒だから、私はいつでも100%の二歩先が見られるね」 む……まあ、確かにあの鳥も……オウワシも私に欠けるものを補っておりますからね。 そうですね。私と、オウワシと、いつでもご主人様をお助け致しますよ。 「ありがとう! あ!今回はそれに一ちゃんと、もう一人の女の子も護ってね!」 そうですね、そちらも出来る限り善処致しましょう。 ――ご主人様のお体だけでなく、その笑顔も護れてこその私ですからね。 ●その2 「うーん、じゃあこうしましょう。代わりに、あなたの能力を見せてください!」 「えっ。でも私の能力は、人に対して使わないとあんまり意味が……」 ご主人様……人型の私が近くにいなくとも根付の私はちゃんと待機しているのですから、 そんなに危ないことはさせられませんよ。お帰りいただきますからね。 「(そんな!お願い!危なくないって逆砧さんも言ってますし!)」 ご主人様が生徒会室の面々に混じって行動しているところは、 恐らく番長グループの方々に知られているでしょうし、危険度が高いです。 「(でも!まだ見ぬ魔人能力が!目の前にあるのに!)」 逆砧さんとは抗争が決着した後にでもゆっくりと能力を見せてもらえばいいじゃないですか。 「(私には……待つこと……なんて)」 …… ご主人様の笑顔を曇らせる訳には……参りました。 例え危険な目に遭われても、フォローはしっかりとさせていただきます。 「(……ありがとう)」 いえいえ。 ――― 「す、すごい! 私いま、ドラゴンですよ! 宇宙からやって来たんです! むむむ胸はその、あんまりないですけど機械で出来ていて、相撲も得意なんです! 斧さえあれば無敵のニンジャでもあるんですから実際強い! ああ……お姉ちゃん、かわいいっ! か、勝手に手が、ヒャッハァー! ご主人様! 金ならいくらでも出すからちょっと襲わせやがれー、うわわわわ!」 止めれば良かった!全力で止めれば良かった! ぐ……しかしお嬢様が活き活きしているのもまた事実!危険も確かにないようですし…… ぐぐ……止めたいですが……しかし……お嬢様の笑顔のために…… ぐぐぐ……ああ、そんなにもつれ合ってしまわれては……そろそろ我慢の限界が…… 「ちょおおおっとまったあああぁぁぁーーー!!!」 ああ!そこの鳥!オウワシ!私がお嬢様の気持ちを汲んで耐えていたところに! 何を颯爽と駆けつけて、というか急降下して乱入しているんですか! その行動見過ごせませんよ! お嬢様の窮地を一番に助けるのはこの私です! ――― すったもんだとはこのことですね。 なんとか先程の場は治まりましたが……。 まったく……私の心はとても収まりそうにありませんね。 『八百万の心模様より ~下心?~』 ●その1 「くっはー!さみー!にゃー!」 「それでしたらもう少し厚着をしては……」 「なにをー!馬鹿言ってんじゃねーよ!そんなことしたら動きにくいだろーが!」 「ああ……お気持ちはわかります」 シャムさん、猫なのにこの寒い時期に薄着でずいぶんと元気ですね。 まあお嬢様も和装でなければ動きやすさ重視の服装でいることが多いですけれど…… しかし流石にシャムさんの服装はもう少し……こう……節操といいますか…… 「おっ!話がわかるじゃねーか!そんならお前もそんなひらひらしたもの脱いじまえよ!」 「あ、いえ、これは防御力重視といいますか、実用的理由がありまして……」 ご主人様。駄目ですよ。衣服の私を纏っていただいたのは危険を少しでも減らすためです。 それは駆けっこや跳ね回るのには不便な服装かもしれませんが、我慢してくださいね。 「あー?その服着てなきゃなんねーの?」 「はい。この服が私を護ってくれているんです」 「ならよ!裾とか袖とか切っちまえよ!まあ大体残ってりゃ問題ねーだろ?」 「うーん……言われてみればたしかに……」 ご主人様!駄目!絶対!そもそも丈の短い和装はご主人様だって好みじゃないでしょう? それにそんな格好になっては節操がないです!動きやすさも大事でしょうが見目も大事です! 「なんなら俺が爪で切ってやろーか?」 「あ、いえ、やっぱり服装はこのままでいいですので。お気持ちだけいただいておきます」 ……思い止まっていただけてなによりです。 まったく、裾や袖を切るだなどと…… そんなことをされては私がお嬢様の肌に触れられる箇所が減ってしまうではないですか。 ●その2 ガリガリガガガガリガリギャギャギャ…… 甲高い掘削音と舞い散る火花。 お嬢様が愛用の鋼鉄製メモになにやら走り書きをしていますね。 ガリガリガガガガリガリギャギャギャ…… よしと一声、作業を終えて、火花から目を保護するために掛けている伊達眼鏡を外し、 これまた火花から鼻や口を保護するために深々と巻いていたマフラーを外し、 人型の私に向かってこれをお願いと、先程まで削っていたメモ板を差し出すお嬢様。 「これ……逆砧さんのところに届けてくれる?」 おや、また逆砧さんですか。 もちろんお引き受けしますが、これは……なるほど、名前の謎解きのヒントですか。 ご主人様……ご自分で直接伝えるのが恥ずかしいのですね。 「う……」 何某かの呪いを掛けられるということは、解呪したら危険が及ぶかもしれませんし、 それにそこまで義理立てするほどの間柄というわけでもないでしょう。 呪いを解く術は幾通りもあるでしょうし、これを伝えて呪いが解ける保障もありません。 伝えるのが恥ずかしいのなら尚更考え物です。それでも、これを届けて宜しいのでしょうか。 「うん……解けなかったらまた何か考えればいいし…… 今のところ名前にヒントがあるっていうなら、『それ』がまず試すことだろうし……」 ご主人様はお優しい。 ……それでは行ってまいりますね。 ――― 「えっ、ええと、これを……私に?ド、ドーモ」 私から差し出された鉄板を前に困惑する逆砧さん。 受け取った板を見てこれは何かと困っていますね。 まあ、一目でそれがメモだと分かる人も少ないでしょう。 「あ……星座が掘り込まれてる……綺麗」 お嬢様の趣味でメモには一枚一枚星座の意匠が施されていますからね。 ……まあ、それ、裏面なのですが。 「おーい、鍋が出来たぞ。逆砧、一緒に食べようではないか」 そこにやってきたのは巫女装束のお嬢さん。番長グループの方でしょうね。 「お、なんじゃ?鍋敷きとは用意が良いのう。机に置いてくれ」 「えっ?あ、はい!ちょっと待ってください三五さん! ……あ、あの、夢追さんに綺麗なコースターをありがとうって伝えてください!」 ……まあ、うっかり藪を突いて蛇を出すような真似も控えたほうが良いですね。はい。 食事が終わればメモの裏面にも気付くでしょうし、私はこれで退散といたしましょう。 これは危機管理であってそれ以外の他意はない行動ですね。危機管理、危機管理、と。 逆砧さんが初対面にしては妙に素早く仲良くなったとか、 初対面から妙にお嬢様とのスキンシップが多いとか……別にその辺りは関係のないことです。 『僕の名前 ~ボード・エニグマティック・ボード~』 鍋パーティーを終えた番長グループの面々は片付けを行う者とくつろぐ者に分かれていた。 食後の一服に煙を吐く狂白ユウ。 隣で武器のメンテをするフルアーマー純子からも並んで煙が。 「カニカニカニカニカカニカニ、ふぐふぐふぐぐふぐ」 蛇淵かわずはいつものように歌っている。 ちなみにもちろん、今日の鍋にはカニもふぐも入っていなかった。 「ファハハハ……アカチャン!」「アイエエエエ!?」 運悪く夢魔の今宵の相手に選ばれてしまった影平が襲われ嬌声を響かせるが、周りは 慣れたもので動じる者はいない。 「ヨタさん、これもお願い」 「承知しました」 番長小屋奥の簡易台所では、掃除婦のヨタが残像が見えるほどの速度で次々に皿を 洗っては片付けている。ヨタの元に皿を運んでいるのはれたいたぷただ。 大きな鍋をどかすと、三五が鍋敷きの模様に気がついた。 生徒会SSスレの27で夢追から渡されたものである。 「綺麗な模様じゃな……ん? 裏にも何か描いてあるぞ」 「レッサーパンダだーっ」 かわずが即答した。確かに、しっぽがしましまの動物の絵が彫られている。 「あっほんとだ、そんな絵も描いてあったんですねー」 れたいたぷたは働きながら、横目でその絵を確認した。近づいて見ようとする。 「あ、番長ー、お茶ー」 しかしそこで、動き回るれたいたぷたを目に留めた鶉かなめがぶっきらぼうに声をかけた。 「それいいな、アタシも」狂白。 「あ、頼む」純子。 「すまんがワシも頼む」峰内。 「俺は……コーヒーがいい。ブラックで」紫乃守。 「助けてくれえー!」影平。 「あ、はーい!」 これは一般にパシリと呼ばれる行為で、普通は番長が言いつけるものである。 ひととおり食器を運び終えたれたいたぷたは、嫌味のひとつもなく笑顔で小銭を抱えて 外に出た。影平を助けるのは無理なので見なかったことにした。 ――― 自販機の前で大量の缶を抱えながら、れたいたぷたは見知った顔を見つけた。 「夢追さん、素敵な鍋敷きありがとうございました」 「あっ、な、鍋……?」 一瞬混乱した夢追だがすぐに思い当たる。自分が渡した金属板が鍋敷きになるとは。 しかし、ということは。れたいたぷたは、そこに描かれた内容を見たのだろうか? 「ど、どうでした!?」 「どう……えっと、とっても可愛かったです! レッサーパンダ!」 果たしていかなる変化が? 意を決して聞いてみた夢追に、 れたいたぷたは一切罪のない微笑で応えた。……いや、なんにも応えられてない。 嗚呼、レッサーパンダ……。夢追は文字で伝えなかった事を後悔した。 どう伝えたものか、夢追は思案に暮れる事となる―― 『約束』 ハルマゲドン開戦を目前に控え、静まり返った希望崎学園校舎内。 殺伐とした緊張感が立ち込めるそんな場所を、並んで歩くふたつの人影。 大量の缶を抱えた眼鏡少女と和服の袖を揺らす黒髪少女。 希望崎学園番長、逆砧れたいたぷた。 希望崎学園部外者、夢追中。 この物語は、周囲の張り詰めた空気など気にも留めずに緩い雰囲気を撒き散らす二人の、 ゆとりGKダンゲロス・ハルマゲドン開戦前に行われた最後のやり取りを記したものである。 ――忘れ得ぬ感触―― 「私も半分、缶をお持ちしますよ」 「いえ、一人で持てますから。これでも体は丈夫なんですよ」 逆砧は夢追とそんな他愛もない会話をしながら、廊下を歩いていた。 逆砧は番長としてグループメンバーの飲み物を買いに自販機へとやってきて、 そこに居合わせた夢追が私も一緒に番長グループの所へ行きますと言いだし、 その結果、こうして二人並んで歩いているという状況が生まれたわけである。 「突撃インタビューの件がうやむやになっていましたし、今度こそはやっちゃいましょう! ……それでも有力情報が得られなければ……えーと……私も覚悟を決めて……ゴニョゴニョ」 「あ、そういえばそうでしたね。私のこと、気にかけてくれてありがとうございます」 夢追の言葉に、逆砧は軽く微笑み、お礼を返す。――と同時に、 夢追との間にインタビューの話が出た際の騒動を思い出し、逆砧も不意に頬を染めた。 そもそも初対面で教育上よろしくない部位を撫でてしまったというのに、その上、 あの時は自分の能力が原因で酷い揉み合いになってしまったのであった。かなり揉み合った。 「その、あのときはあんなことをしてしまって……ごめんなさい」 逆砧の指は女の子を見ると何かの衝動を吐き出すかのように蠢くという癖(?)がある。 逆砧の能力によってモヒカンや触手の属性を付与された夢追に押し倒されたあの時、 抑えきれぬ内なる衝動によって数秒の間に行ってしまった数々の行為を脳裏に浮かべ、 赤面しつつも謝罪を述べた逆砧に対し、 「いえそんな謝られなくてもいいですよ!なんだか凄く気持ちよかったですし!」 夢追がとんでもない発言を返してきた。 「えっ!?き、気持ち!?」 思わず抱えた缶を周囲にぶちまけそうになる逆砧。 なんとか堪えたものの、思わぬ返答に茹だる脳内は抑えようもない。 どうしよう、私はひとりのいたいけな少女の道を踏み誤らせてしまったのだろうか。 足を止め、夢追の顔をまじまじと見つめ返し、 悶々とあらぬ妄想で脳内にお花畑を形成する逆砧に対し、 爆弾発言を放ってなお笑顔を向ける夢追は言った。 「こう、モヒカン的思考っていうんですか?頭の中がからっぽになったような、 自分が色々なものに変身したような、スカッと爽快で凄く心が沸き立つような感じでした! 凄かったです!凄い体験ができました!逆砧さんの能力!リバティー・ヒルでしたっけ!」 ――能力の話かよ! 逆砧は盛大にずっこけた。手に持つ缶も盛大にぶちまけた。 ――忘れ得ぬ夢―― 「大丈夫ですか!?」 そう、差し伸べられた手を見て―― 尻餅をついた逆砧はその手を握ろうと自分の手を伸ばし―― 手と手が触れ合うその直前に、不意に逆砧は硬直したように動きを止めた。 「?」 少しだけ不思議そうな表情を浮かべ、それでも差し出した手をそのままにする夢追。 そんな夢追を見返しながら、なぜ自分は動きを止めたのか分からず、逆砧は首を捻る。 何か自分は大切なことを忘れているような、いや記憶喪失なのだから当然なのだが、 何か手を握るという行為に特別な思い入れがあったような―― 逆砧の頭に、形の見えぬ、捉え所のない思いがちらついては消えていく。 「ひっぱりますよー」 そんな逆砧の中空で固まった手を、暢気な声と共に夢追がすっと握った。 はっと我に返った逆砧は、自分の体が引き起こされたこと、 そして自分の手が夢追の手に握られ、互いの体温を相手に伝え合っていることを実感し―― 「えっ!?逆砧さん!?だ、大丈夫ですか!?何処か傷めました!?」 ほろり、涙が零れていた。 「え……あ、これは、違うんです……痛いとかじゃなくて…… ど、どうしよう……す、すみません……すみません……」 慌てて眼鏡をずらし、涙を拭おうとする逆砧であったが、 溢れる涙と正体の知れない情動は収まらない。 突然目の前の相手に泣き出された夢追は大いに慌てふためき、 なんとかしようと必死に頭を働かせ、人を泣き止ませる手段を記憶の中から探り、 「し、失礼しますっ!」 がばっと逆砧の体を抱き締めた。 「ゆ、夢追さん!?」 「そ、そのですね、私も涙が止まらないことって、何度もあって、それで、 そんなときに師匠……あ、私の面倒を見てくれている人が、ぎゅっと抱き締めてくれて、 それで、私は泣き止むことができて…… あ、あの、私じゃちょっと包み込むみたいにとか、できませんし、 あ、いや、それよりも私じゃ力不足かもしれませんけれど、 えーと……そう!逆砧さんがご自身に能力で妹属性を付与すれば恥ずかしくないですよ!」 恥ずかしいのか緊張しているのか、はたまた突然の事態に混乱しているのか、 真っ赤になりながら早口でまくしたてる夢追の声を聞きながら、 早鐘のように鳴っている夢追の鼓動を自分の胸に感じながら―― 気付けば、逆砧の涙は止まっていた。 「夢追さん……ありがとうございます」 「い、いえ!どういたしまして!」 夢追の背中に手を回し、お礼を述べる逆砧。それに応える夢追。 抱き合ったまま、二人は言葉を交わす。 「思い出せませんが……何だか一つ、夢追さんのお陰で夢が叶った気がするんです」 「えっと……それは、どうも?」 思い出すことは出来ずとも、忘れることの出来ない夢が自分にはあった。 それが思わず形になって、溢れて溶けた。きっとこれはそんなことなんだ。 逆砧は夢追の肩の上で残った涙を拭い去った。 しばし、無言で抱き合う形となった二人であるが、おもむろに逆砧が口を開く。 「あの……もう、大丈夫ですので」 「本当に大丈夫ですか?」 「はい……と言いますか、あの、そろそろ手が我慢の限界で……」 「ひゃあああ!?」 ――忘れ得ぬ約束―― 廊下に散らばった缶を二人で手分けして集める逆砧と夢追。 半分持ちますよ、と夢追が言い、それじゃあお願いします、と逆砧が笑顔で応える。 「さあ、それじゃあ今度こそ突撃インタビューですね!」 持ちやすいようにと缶を積み重ねながら、そう意気込む夢追を見て、 同じく缶を積み重ねていた逆砧は、ふとその手を止めて、表情に影を落とした。 「夢追さん……やっぱり、私、インタビューは……」 逆砧の様子に気付いた夢追はいぶかしげな表情を浮かべ、どうかしたのかと逆砧に訊ねた。 「私……番長グループのみなさんからとても良くしてもらってますし、 蛇淵さんや一さんともお友達になれましたし……、 自分の正体は……確かに気になるんですけれど、やっぱり怖いんです。 手の癖もそうですし、お前は危険だっていう言葉も…… それに、さっきみたいに、自分が覚えてもいないことで自分の心が動くのを実感すると、 ……自分にも本当に過去があったんだって実感すると……怖いんです」 怯えるような表情で、かすかに震えながらそう心情を吐露する逆砧を見て、 夢追は何も言えず、ただ黙ってその言葉に耳を傾けていた。 が―― 「あっ!」 突如、黙っていた夢追が声をあげ、 「ど、どうかしました?」 逆砧もそれに驚いて反応した。 夢追は慌てて立ち上がると、逆砧にいきなりすみませんと一言詫びを入れた。 「社が今、探していた女の子を見つけたそうです! ただ、見た目が見た目なので逃げられてしまっているそうで、私がちょっとそこへ…… ああ、あっちの社は今転送能力が使えないんだっけ……ちょっと行ってきます!」 ついに探し人を見つけたと聞き、うだうだしている場合ではないと気持ちを切り替え、 逆砧も立ち上がる。一度人探しの手伝いを頼まれた身であるからには目的を果たさなければ。 「校舎内なら私のほうが詳しいですから、どんな場所か言ってもらえれば案内します!」 逆砧の提案に、ありがとうございますと笑顔で返し、探し人の居る場所の様子を伝える夢追。 そこならこっちが近道です、急ぎましょうと駆け出す逆砧。 しかし、 「あ、すみません!この格好だと……走り辛くて……」 和装の夢追がやや出遅れる。 そんな夢追を見て、逆砧は少しの逡巡をした後――その手を握り、一緒に走り出した。 「わあ……あ、ありがとうございます!」 もう涙は出ない。 代わりに、ふわり、笑顔が零れた。 ―――――― ハルマゲドン開戦を目前に控え、静まり返った希望崎学園校舎内。 殺伐とした緊張感が立ち込めるそんな場所を、並んで走るふたつの人影。 素朴な風貌の眼鏡少女と和服の裾をはためかす黒髪少女。 ふたつの影は、お互いの手でひとつに結ばれ、颯爽と駆けて行く。 その遠ざかり行く人影から声が聞こえる。 「私は、逆砧さんの正体がなんであろうと、きっとお友達になれると思います! 逆砧さんなら、過去がどんなものであろうと、間違いなく、優しい人ですよ! だから、約束します!私は逆砧さんが過去を思い出しても、必ず友達になります! ……そうだ!逆砧さんにひとつ、伝えることがあるんです! 逆砧さんの名前のことで……もしかしたら、これで呪いが解けるかも……! あの……ちょっと口に出すのが恥ずかしいんですけれど……たぶん…………」 言葉を交わす二人は廊下の角を曲がり、見えなくなる。 最後に見えた二人の横顔は、眩しいほどの笑顔であった。 ―――――― ……その後、二人の間に何が起こったのか、いかなるやり取りが為されたのか。 逆砧の呪いは解かれたのか。抗争中の希望崎学園に迷い込んだ少女は助け出されたのか。 残念ながら、それらを語る資料は残されていない。 直後に開戦したであろうハルマゲドンの戦火によって紛失したのか、 何か記録することも憚られるような事態が起きてしまったのか、 あるいは頼んだ飲み物がやってこない事に業を煮やした何者かが資料を破棄したのか。 希望崎の混沌も一層の苛烈さを増し、隔月毎に起こるハルマゲドンや、 学外でも二大勢力の衝突による長期戦争の幕開けを予感させる紛争など、 混乱の極みにある情勢の今となっては、二人のその後を追うこともままならない。 ゆえに、我々は、願う。ただ、願う。どうか――皆の愛につつまれてあれと。