約 615,196 件
https://w.atwiki.jp/kyoronosuke/pages/172.html
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/26(月) 08 08 31.23 ID ua5SZFdAO 追い付いた 誰か俺にヤンデレの定義を教えてはくれまいか 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/26(月) 08 16 53.01 ID EZDwGroDO 65 あの人が好き。 好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き…… と異常(病む)なほどに愛情が高まり壊れていく美少女を指す。 つまりデレてない娘や愛情とは関係ないところでおかしくなる娘(サイコ、電波)は狭義では異なる。 ただし、昨今では美少女がおかしくなったら皆ヤンデレとかいってる。 代表的なヤンデレ属性 言葉様、空鍋(笑)、音姫さんなんかがそう 70 :電波王 ◆denpa6Uf7Y []:2007/11/26(月) 08 18 21.40 ID Z9Xf2u6U0 68 おい楓は神だろ 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/26(月) 08 24 37.75 ID DOkroG9HO バイオレンスはヤンデレの基本コマンドだよな 77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/26(月) 08 26 39.37 ID rn8R1EqNO 76 いや、メンタル面オンリーで一人でどんどんヤンで行くってのも美味い。 78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/26(月) 08 32 05.52 ID EZDwGroDO 76 俺はストーキングから始まり、部屋侵入 →ベッドで弟の匂いを嗅ぎながらごろごろしてると弟が帰ってくる →慌ててクローゼットへ隠れる姉 →彼女を連れて帰ってきた弟が部屋でセクロス →瞬きさえせず乾ききった瞳から涙を垂れ流しその光景を凝視する姉 こんなのが一番好き まぁヤンデレなら監禁でもなんでもいいけど 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/26(月) 08 32 14.66 ID DOkroG9HO 77 ヤンデレうめー!抱き締めてぇー! 83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/26(月) 08 34 59.03 ID DOkroG9HO 78 テラ言葉様w 異常に愛されてるって状況がキュンってくるんだよな 85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/26(月) 08 36 12.93 ID rn8R1EqNO 78 いいなぁそれ そこから弟監禁か彼女殺害か、ただ一人で病みまくるか、・・・・・・ 79 庇護欲がむくむくと沸き上がって来るよなーw
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/2453.html
552 :ヤンデレ世紀:2011/11/23(水) 22 29 05 ID YknHuimg 昼休みが後少しといいところで中林が帰って来た。 「瀧斗~寂しかったよー」 中林は僕を見つけるなり抱き着いてきた。やめろ!暑苦しいし、なんか息が甘ったるい! 「……しげみ…いい度胸してるじゃん…」 土田さんが中林を駆除しようと戦闘態勢になった。手首足首を慣らしながら、軽い準備体操をしていた。 下手な不良より恐く見えるのは、僕の杞憂のはず。 「中林、離れなよ。今日はさすがに身体がもたないよ。」 「おいおい…俺様が本気を出せば女ひとりなんかに負けるわけないだろ。」 刹那、僕の視界はいつもの教室の風景に戻った。目の前では保澄君と江藤さんが熱い口付けをしている。 ディープキスか…熱々ですなお二人さん。でもね江藤さんはそろそろ保澄君から一回離れたほうが… ……保澄君が酸欠状態で苦しんでるよ。てか、どれだけ長いこと続いてんだよ。 まぁ、心の中でそう思い留めて(もし止めたら僕の命が止まりそうだし)後ろ斜めで起きている喧嘩を止めに入った。 「ご、ごめんなさい!もう逆らわないから!!」 「あらあら、女なんかに負けないんでしょ?早く立ちなさいよ、しげみ…」 前言撤回。土田さんによる一方的なリンチだった。こんな短時間で勝負が着くとは。 僕は土田さんが本当に女の子なのか再度疑問に思った。後は中林………負けるの早くない? このまま放っといたら中林が99%の確率で死ぬと思いすぐに行動にでた。 「土田さん落ち着いて。」 「あっ、佐藤君!待ってて今からゴミ野郎を排除するから。」 「たとえゴミの排除でも土田さんが汚れる姿なんて見たくないよ。」 「お前ら、俺はゴミじゃない!」 ゴミ…もとい中林が何かつっこんでいるが助けてあげてるんだから感謝してなさい。 「……そうだね。私のこの純潔な身体をこんな穢らわしいクズ野郎ごときで汚れちゃうなんて… ごめんなさい佐藤君。私の純潔な身体は初めてを奪ってくれるまで佐藤君のだよ。」 別にあなたの初めてはいりませんが、とにかく中林の生命を長引かせることに成功した。あんパン5個分の働きだね。 「クズって降格したのか?てか、俺結局はゴミかクズ扱い!?」 中林はまだゴミでクズであることに腑に落ちないらしい。 「諦めて認めればいいのに…」 「心の声が漏れてるぞ!このばか野郎!」 553 :ヤンデレ世紀:2011/11/23(水) 22 32 32 ID YknHuimg どうやら、また口に出てしまったようだ。うん、気を付けなきゃ。 予鈴が鳴り、午後の授業開始まで3分を切った。中林もそれに伴いすぐに自分の席に戻った。やっぱりクズ扱いのことは根には持ってないらしい。流石中林。 中林は戻ったがそれでもまだ僕の席から離れない土田さん。先程のこともあり、先生が来ても席から離れようとしないだろう。 やっぱり中林はゴミ野郎だ。 「土田さん、予鈴が鳴ったよ。早く授業の準備しないと。」 「何言ってるの!?佐藤君と私は今この瞬間をもって一心同体になったの!」 なんてはた迷惑なことを。さらに次の授業は最近夫(予定)に泥棒猫が盛って、超ご機嫌斜めである英語担当の緑川先生の授業だ。 なぜヤバイかというと、昨日の英語の授業でたまたま中林が問題を間違えたら… ~~~yesterday~~~ 「えーと、thatはマイクの行動を示す?」 「違います。この場合のthatはマイクの行動ではなく、アカリの…!?」 突然黙ってしまった緑川先生。しかし、10秒経ち次の言葉を続けた。 「……アカリ…生意気なメス猫の行動…?」 「先生?」 「くそっ!、あのメス猫、よりによって太一に盛りやがって……次変な行動したらこの世から消してやる!」 「いや、先生答え教えてよ。」 「うるさい!!お前も私と太一の邪魔をするのか!?」 「え?いやだから早くちゃんとしたこtってギャアアアッ!!?」 「死んでしまえ!私と太一の邪魔者が!!」 ~~~~~~ とまあ、僕たち男子生徒が止めなかったら中林は学校ではなく、どこかの川を渡っていただろう。 しかし本当に大変だった。女子達が先生を煽るは、止めに入った僕たちにも被害がくるわ、それに対して大激怒した土田さんはじめ女子が煽りから先生に攻撃するし。 あんな騒ぎが50分の授業でよく収まったと思う。最終的に先生の悩みを共感したヤンデレ女子達が残りの時間で、緑川先生の夫(被害妄想)に盛る泥棒猫退治をどうするか議論に入り、僕達男子は自習ではなく、花畑に向かった中林を救助にかかった。 勿論、隣のクラスから苦情があったけど、今日になってそれ以降昨日の苦情については追求されなかった。 554 :ヤンデレ世紀:2011/11/23(水) 22 35 51 ID YknHuimg なんとか土田さんを自分の席に戻したところで本鈴がなった。中林はまだ予習に没頭している。 またあんな思いしたくないもんな… 「あ」 やばい、予習忘れてたよ。 焦りに焦って意味もなく周りを確認すると多分予習を忘れたんだろう。男子の何人かが僕同様に動揺してる。 ………別にだじゃれじゃないからね! 「は~い、みんな席に着いてるね。」 扉が開き緑川先生が教室に入ってきた。やばいやばいよ。もし当てられて間違えたら昨日の中林の二の舞になるかもしれないのに! 頭がくらくらし、混乱してるに関わらず先生が口を開口して、 「女子のみんな!今日もアドバイスをよろしく!!!男子は自習でもしてて。」 僕達男子は自習という名の自由を手に入れた。 「俺の…俺の苦労が…」 中林が落胆する。ドンマイ中林。後でお前の予習は写させてもらうから。 自習?中に、たまに危ないNGワードが耳に入ってくるが、聞かなかったことにして、僕達は僕達で男のコミュニケーションの時間になった。その際中林が犠牲になったの話はまた別の時に。 最後の授業も終わり、帰りのHRも今終わった。やっと帰宅だ!テンション上がるね! 「佐藤君!帰ろう。」 うん!逃げれないのも予測済みだよ。 廊下には井上と都塚さんが僕達を待っていた。朝見た時の違和感も消えていて、二人の間にあった見えない壁も消えていた。あれは、気のせいだったのかな。 「ごめん待ったかなって……都塚さんは何で若干赤いの?」 5限目に中林の血を見すぎたせいかな。 「……好きな人を守るための名誉なる証。」 「結局は殺しあいしてたんだろお前は。」 「あはは、玲ちゃんやりますな~見習いたいよ。」 555 :ヤンデレ世紀:2011/11/23(水) 22 37 46 ID YknHuimg 土田さん、そこは誉めちゃ駄目だよ。井上も殺しあいなんて物騒な言葉使っちゃいけないよ。 『……こちら救助隊。重傷の少女を無事に確保しました。命に別状はありませんが、意識がありません。 至急患者をそちらに……』 乙女の闘いと言葉をにごさなきゃ。 「……怒られた。」 都塚さんは説教だけで済んだことに感謝すべきだと思う。医者も患者が増えてさぞや泣き顔になっているだろう。 医者は現代の世では神的存在。お金も昔に比べてがっぽりと稼いでいる。忙しさはその倍以上らしいけど。 僕も一度だけ医者を目指してみようかなと思ったこともあるけど、すぐに辞退しました。はい。 ちなみに本当に意外だが、中林は医者志望だったりする。頭も良いし、毎日怪我をしてるから怪我の容態もそこら辺の医者より全然詳しそうだし。適材適所ってやつかな。 その中林もいつもなら「早く帰るぞ♪」と僕の所に来るはずだけど、珍しいこともあるんだなあ。 クラスを見渡すと中林はどうやら咲橋さんと話していたそうだ。 なんだか二人の顔が赤いな。特に咲橋さんはゆで上がったタコさん並みに真っ赤ッかだ。なんか初々しいな。 和む空間になっているはずなのにどこかから怒りや憎しみ、悲しみなどの負の気配を感じた。僕は自分はニュータイプかと思い少しテンションが上がった。 「てなわけで、今日は咲橋さんも帰宅メンバーに加わったから。」 中林がまだ少しだけ顔を赤に染めながらに僕たちに言った。 「うん、わかったよ。」 「なら、望ちゃんが入ったからしげみは退場ね。」 土田さん、あなたは空気読めないの?てか、目がマジなんだけど。 「いやいや、それh「それは中林君が可哀想だよっ!!」 驚いた。咲橋さんが大きな声で中林を擁護するなんて。 「あ…あははっ、やだな~望ちゃんジョークだよジョーク。ごめんね望ちゃん。……それと中林も。」 土田さんが咲橋さんだけではなく、中林にも謝った。それほどさっきの咲橋さんの発言には力があった。 「あ…ありがとな。」 礼を言う中林。顔の赤い度が上がった。 「しげみも幸せ者じゃん。望ちゃんに好かれるなんて。」 556 :ヤンデレ世紀:2011/11/23(水) 22 39 13 ID YknHuimg 土田さんが僕の傍に寄ってそう語りかけてきた。 僕も土田さんに愛されているのは嬉しいけど、咲橋さんみたいな愛し方をしてほしいなと思いつい口が滑り、 「土田さんも咲橋さんを見習ってみれば?」 「………うん。」 これは驚いた!予想外の返事が返ってきた。これは今後僕はヤンデレ土田さんからデレデレ土田さんを期待していいんか!? それから僕たちは咲橋さんも加わり6人で下校している。 最初はみんなで雑談をしてたけど、いつの間にか僕、土田さん、井上、都塚さんと中林、咲橋さんの2グループになった。 「へえ~中林君は医者志望か。すごいね。」 「おう!まあまだまだ現実離れの夢だけど。」 「なれるよ。中林君なら。」 「マジか!サンキューな。」 「……そしたら私は看護婦にならないと……」 「え?」 「な…何でもない!!!」 リア充死ね!いや、中林死ね!花畑に帰れ! 「佐藤君…なんか顔怖いよ?」 普段からのあんたには言われたくないよ! ………ふっ、落ち着いた落ち着いた… まさか昔一時的に流行ったリア充なんて言葉が出てくるとは。そうか!さっきまでの気持ちがイチャイチャを見て憎悪に燃えるモテない男の気持ちか。 ちくしょー…土田さんもヤンデレ症候群じゃなかったらな… 僕たちは井上と都塚さん別れる所まで着き、中林は咲橋さんから離れて井上に近寄り耳元で何かを伝えた。何を言ったんだろう。わからないから、後で二人のどちらかに聞いてみよう。 中林が要件を伝え終わったところで、僕たちは井上と都塚さんと別れた。 以上井上たちと別れる帰り道までのことでした。 557 :ヤンデレ世紀:2011/11/23(水) 22 40 50 ID YknHuimg ※ 「何か用?都塚さん。」 ここは滅多に誰も来ることのない学校の忘れがちの場所。 「用がないなら呼ばないわ。」 今私の目の前にいるのは私のクラスメイトの一人で、 「なら早く要件言ってよ。早く教室に戻りたいんだけど。」 私の敵。 「うふふ…すぐに終わるわ。」 「てか都塚さんいつもとキャラ違くない?今までキャラ作ってたの?」 こいつはクラスでも目立つ方で容姿も悪くない。 「あなた、明日にはあいつに告白するって本当なの?」 「もうそんなにまわってんだ……うん、そうだけど。」 「なんで?」 「なんで?ってあんたには関係ないし、言わないといけない理由でもあんの?」 馬鹿かこいつ?あいつに関してのことだもん。言わないといけないに決まってる。 「…優しいんだよ、あいつ。いつもあんなに酷いな目に遭っているのにも関わらず、困った時にはいつも助けてくれたの。 弱音だって真剣に聞いてくれるし、中途半端な励ましはしないでしっかり叱ってもくれた。……まああいつは不器用なんだよ。けど私はそんなあいつが好きで好きで仕方ないの。」 ……… 「後、都塚さん知ってる?あいつ普段はおちゃらけたキャラやってるけど、本当はクールなんだよ。」 「…もういいっ!!!」 何でなんでナンデ?なンデ??なんであんたがあいつのこと喋ってんの?なんで楽しそうに話すの?なんで優しくしてもらったの?なんで私はしてもらえないの?なんで………なんでワタシノ、ワタシノジャマスルノ?
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/62.html
埋めネタ~ヤンデレ家族~ ヤンデレ家族と傍観者の兄第一話(勘違い編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第二話(勘違い編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第三話(文化祭編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第四話(文化祭編) ヤンデレ家族と傍観者の兄パラレル編 ヤンデレ家族と傍観者の兄第五話(文化祭編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第六話(文化祭編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第七話(文化祭編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第八話(クリスマス編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第九話(死闘編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第十話(死闘編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第十一話(死闘編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第十二話(死闘編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第十三話(死闘編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第十四話(死闘編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第十五話(死闘編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第十六話(死闘編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第十七話(死闘編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第十八話(死闘編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第十九話(入院編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第二十話(入院編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第二十一話(入院編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第二十二話(入院編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第二十三話(入院編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第二十四話(清算編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第二十五話(清算編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第二十六話(清算編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第二十七話(清算編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第二十八話(清算編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第二十九話(清算編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第三十話(清算編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第三十一話(清算編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第三十二話(妹懇編) ヤンデレ家族と傍観者の兄IF ヤンデレ家族と傍観者の兄第三十三話(妹懇編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第三十四話(往生編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第三十五話(大往生編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第三十六話(大往生編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第三十七話(兄弟喧嘩編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第三十八話(兄弟喧嘩編) ヤンデレ家族と傍観者の兄IF2 ヤンデレ家族と傍観者の兄第三十九話(兄弟喧嘩編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第四十話(兄弟喧嘩編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第四十一話(兄弟喧嘩編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第四十二話(兄弟喧嘩編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第四十三話(英雄編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第四十四話(英雄編) ヤンデレ家族と傍観者の兄第四十五話(エピローグ~傍観者の兄~)
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/126.html
49 :×ヤンデレ ○ヤンドジ 1:2007/10/27(土) 17 43 46 ID GtEXSXwN 「悪いのはそっちなんだよ? 私があれだけ忠告しておいたのに、あたし以外の人を視界に入れるから」 入れずにいるのがどれほど無理な注文なのか、正しい判断能力を失った今の姉ちゃんには解らないらしい。 俺も俺で彼女の発言の意味が全く解らなかった。一つ一つの語句の意味は通る。しかし文章としてはまるで読み取れない。 俺が悪い? 何故。ただ部活中、後輩に指導をしただけじゃないか。もちろん性的な意味は含まれていない。 俺は後ろ手に縛りあげられている腕を自由にしようと必死で動かしながら、姉ちゃんを睨んだ。 「なぁ、どうしたんだよ。姉ちゃん、何言ってんだよ!」 「どうかしたのはあたしじゃない! 隆志君の方だよ!」 いつもぼんやりしていて、ちょっと……いやかなりドジだったが、優しかった俺の姉ちゃん。 その姉ちゃんの顔が見たこともない色に染まっている。怒りと絶望とで、般若の様に歪んでいた。 しかし、 「……でも、これで隆志君はずっと私の側にいてくれるわ。 ゆっくり時間をかけていけばまた私だけを見てくれるようになるわよね。ちゃんと元通りの日々に戻れるわよね」 そう言って、姉ちゃんはにっこり晴れやかに、実に嬉しそうな笑顔を浮かべた。 その表情は自然な、日常的によく見掛ける笑顔だった。でも、それはより一層状況の異常さを際立たせる。 なんでこんな状態で笑えるんだ。なんでそんなに嬉しそうなんだ。 俺は身動ぎするけどちっとも動けない。 50 :×ヤンデレ ○ヤンドジ 2:2007/10/27(土) 17 45 00 ID GtEXSXwN 「いい加減にしろよ、早くこれ外せ」 「……その後、隆志君はどうするの?」 「は?」 一転して姉ちゃんの目が暗く淀み、ゆっくりと俯いた。小さく震えている様にも見える。 「外したら私の前からいなくなっちゃうんでしょ? あの女の所に行っちゃうんでしょ!? そんなの嫌よ。絶対離さない、もう絶対に私の側からは逃がさない!」 俺の切なる願いにも姉ちゃんは動かず、寧ろ固く拒まれてしまった。 言ってる意味も訳も解らない。あの女って誰だよ。今解るのは、姉ちゃんが正気じゃないことだけだ。 姉ちゃんは悲しみと怒りの入り混じった目で俺を睨みつけながら、 「あんな女なんかより私の方がずっとずっと隆志君の事を知ってるし想ってりゅのよ。だって私は小さな頃から隆志君の側に居たんだもん。 隆志君のことなら何でも知ってるわ。すっ好きな食べ物嫌いな食べ物昨日の夜何をしていたか余すことなく全部。 ――すぅ、それに……」 ――この空気で噛むな。どもるな。ついでに息継ぎするくらいなら無理して長台詞を喋るな。 駄目だ、正気じゃなくても姉ちゃんは姉ちゃんってことか。ポンコツ過ぎる。 未だにこの人が姉であることが信じられない。自然に溜め息が出た。 51 :×ヤンデレ ○ヤンドジ 3:2007/10/27(土) 17 45 53 ID GtEXSXwN 「あのさ、姉ちゃんは何を言いたいんだ? 全然解んねえんだけど」 「隆志君とずっと一緒にいたい」 「は」 姉ちゃんの頬は赤く染まっていた。眉を寄せて俺をじっと見ている。正直どうリアクションしていいものか解らない。 俺の硬直ぶりを見つめているうちに、姉ちゃんはまた思い詰めた様子を見せ始めた。 潤んだ瞳は濁りだす。羞恥の震えは怒りに変わる。 「やっぱり、やっぱりそうなんだ。 あの女が気になるんだ。あの女の事を考えてるんでしょ? だからお姉ちゃんの話を聞いてくれないのね?」 何処をどう見てそう判断したんだ。今の俺は一字一句間違えてなるものかと必死で貴方の話を聞いていますよ。 何せ状況を掴む手段は姉ちゃんの言葉しかない。まぁ、聞いていた上で全く掴めていないのだが。 「だから、姉ちゃん!」 叫ぶ俺をスルーして、姉ちゃんはふっと踵を返す。 「……もう、駄目なんだぁ。ふふ、ふふふ……あはっ、あはははははは」 壊れたように笑って部屋を出ていく姉ちゃんの背中を見つめながら、俺はギリギリ唇を噛んだ。 何がしたいんだアイツ。会話が全く噛み合わないことに苛立ちを感じる。 ああもし今体が動かせたなら、その背中に何かかにか投げつけてやったのに! 52 :×ヤンデレ ○ヤンドジ 4:2007/10/27(土) 17 47 12 ID GtEXSXwN ともあれ俺は周りの様子を確認することから始めることにした。 見覚えの無い部屋だが、辺りにあるファンシーな家具やら教科書類から推測するにここは姉ちゃんの部屋で間違いない。 にしても、物が散乱しすぎていてかなり見苦しい。女の子の部屋がこれではがっかりだ。 半ば拉致に近い形で、かつ俺が弟だとは言え、人を招くんだったらもっと整頓しておくべきじゃないのか? 「いい子にしてた?」 扉からひょこりと顔を覗かせて、にっこり笑う姉ちゃんが居る。 悪戯っぽい声と表情にまた溜め息が出た。 「こんなに部屋を残念な状況にしている姉に比べれば、俺は相当な人格者だと思うよ姉ちゃん」 「またそういう事言うんだから。ま、そんなとこも可愛くて好きなんだけど……」 そういう事はもっと正常な状況下において発言すべきなのであって、今この瞬間には全くそぐわない。 男に可愛いと言うな。弟にそんな熱っぽい目を向けるんじゃありません。 当の姉ちゃんは全く知ったこっちゃない風で、両手を後ろに回したまま嬉々として俺に寄ってきた。 さっきまでの絶望に満ちた表情は何処へ行った? 「思ったんだ。このままじゃどうやっても隆志君は私から離れちゃうよね」 そりゃそうだ。 姉ちゃんはまず部屋を片付けたらどうかな。 「--隆志君が好きなの。大好き。誰にも渡したくない。私以外の他の誰かを好きになって欲しくない。私だけを見て欲しい」 だからそういう事はもっと-- そこまで考えた時だった。俺はふと顔を上げる。 見開かれていた姉ちゃんの目は魂が抜けた様に光を宿しておらず、瞳孔だけが大きく開いていた。 虚ろな目の焦点は俺以外の何者にも向かっていない。口許にだけは笑みが称えられていた。 そこに来て初めて俺は背筋に走る恐怖を感じた。 53 :×ヤンデレ ○ヤンドジ 5:2007/10/27(土) 17 48 39 ID GtEXSXwN 「……姉ちゃん?」 「隆志君の世界が私だけになれば何かが変わると思ったんだけど、そうでもないみたいだし」 「姉ちゃん」 「それなら」 そう言えば、さっき姉ちゃんは何処に行ってたんだろう。 後ろに回してある手には、何が握られている? 今日みた笑顔は本当に笑っていたか? 何もかもを諦めた、悟りきった笑顔だったんじゃないのか? 「こうするしか、もう方法は無いよね?」 姉ちゃんの手が、ゆっくりと俺に迫ってくる。 その手に握られていたのは-- 「は?」 「やだなぁ隆志君、知らないの?」 姉ちゃんはやたら自信満々にこう言った。 「醤油は飲み過ぎたら死んじゃうのよ」 醤油のボトルを片手ににっこり笑う姉ちゃん。 やっぱ駄目だコイツ。 その後、俺に口移しで飲ませようとして盛大に吐き出した事だけを付け足しておく。 「姉ちゃん姉ちゃん、片付けんの手伝おうか?」 「……私から離れないって約束出来る?」 「そのネタはもういいから」 「ネタじゃないもん」 「はいはい」 「もう、隆志君!」
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/128.html
71 :×ヤンデレ ○ヤンドジ 1 [sage] :2007/10/29(月) 17 11 07 ID C/e57nKc 「ふふふふふ……ふふっ、あはははははは! そうよ、これで誰も邪魔出来ないわ。隆志君は私のもの。ずっとずっと私のもの! もう絶対離さない……邪魔者は一人もいないわ。これで私だけを見てくれるわよね。これで私のことを――痛っ!」 ああ、また指でも切ったか。 悲鳴と同時に読み途中の本を閉じ、ソファーから重い腰を上げる。 最近の姉ちゃんの癖は、高笑いと妄言と怪我を繰り返しながらの料理だった。 聞いてて胸が痛いからそろそろ飽きてくれ。ご近所からの苦情も来て然るべき頃だろうな。 俺は癖になりつつある溜め息をついてから、のろのろと台所へ向かった。 「あ……隆志君だぁ」 そりゃ俺だろうさ。何せ俺しかいないからな。 「見て。お姉ちゃん怪我しちゃったの」 「聞いてたから知ってる。ほら」 いい加減相手にするのも面倒なので絆創膏を投げてやる。 しかし、姉ちゃんは実に不服そうに俺を見つめていた。 「……舐めて消毒して?」 「は? 何バカなこと言って――」 「舐めてくれなきゃ絆創膏貼らない」 どんな脅しだよ。突っ込みたいが、姉ちゃんはぐいぐいと手を押し付けてくる。 連日繰り返される怪我によって絆創膏まみれになっているその手を仕方なく取り、嫌々ながら見た。 ……なんだ、大したことないじゃないか。ただちょっと皮が切れたくらいだ。 「舐めて」 「姉ちゃんこれ全然大したことないから大丈b」 「舐めて」 「いやだからさ」 「舐めて」 「大したことn」 「舐 め て ?」 「……慎んで舐めさせて頂きます」 虚ろな目で睨まれ、背中がぞくぞくする。嫌々手を取り、恐る恐る舌を伸ばした。 ここ数日こんなやりとりが続いているせいで頭痛が収まらない。何が悲しくて姉にこんなことをしなくちゃいけないんだ。 72 :×ヤンデレ ○ヤンドジ 2 [sage] :2007/10/29(月) 17 12 00 ID C/e57nKc 溜め息の代わりに肩を落とし、傷口をなぞるように舌を滑らせる。 「ふぁっ」 弟相手にいかがわしい声を出すな。恥ずかしい。 鉄のような血の味を舌先に感じながら、ぐりぐりとそこに押し付ける。 「ひ……あ、やんっ」 ああこら太ももを擦り合わせるな、もじもじしてるんじゃない! 俺は指をそのまま口に含み、軽く吸い上げる。すると姉ちゃんは悩ましい声を出しながらぷるぷる震えて――って、待て! 何をしてるんだ俺は。今何をしようとした。ああ姉ちゃんよ俺を見るな。まだ血迷いたくは無いんだ。 慌てて姉ちゃんの指を解放する。不思議そうな目で此方を見ているが、今はそんな事にかまってなどいられない。 「……ほ、ほら! これで良いだろ」 手を引き剥がし、再び絆創膏を押し付ける。 まずい。非常にまずい。何がまずいって、今俺は姉を相手にとんでもないことをやらかしかけた。 俺は姉ちゃんに洗脳されつつあるのだろうか。いやまさか。俺は正常のはずだ。 バクバクと嫌な音を立てる心臓を落ち着かせる。冷や汗が流れ出ていた。 姉ちゃんは何処か恍惚とした笑みを浮かべながら、 「美味しかった? 私の血肉の味……」 直ぐ様うがいをしたのは言うまでもない。 ああ、ここが台所で本当に良かった。不機嫌そうな姉ちゃん? 知ったこっちゃないな。 73 :×ヤンデレ ○ヤンドジ 3 [sage] :2007/10/29(月) 17 12 35 ID C/e57nKc 「今日はカレーなんだな」 「うん。隆志君カレー好きでしょ? だから作ったの」 「へぇ」 大きな鍋で煮込まれているカレーを見る。この量だと2日は続くな。 「隆志君が喜んでくれるなら私……なんだって作ってあげるよ。なんでもしてあげる。それにね? 私――」 姉ちゃんが何か言ってる様な気がしたが無視することにした。蓋を開けてちらちら中身を覗く。早く完成しねーかな。 「隆志君!」 うるさいな、聞いてないよそんな恥ずかしい演説なんて。 適当にあしらいながら、何か飲もうと思って冷蔵庫を開ける。と、そこには大量の濃口醤油のボトルが―― 冷蔵庫を開けた手を瞬時に翻し、適度に角度を付けて振り下ろす。目標地点だった姉の額に見事クリーンヒットした。 「アホかお前は!」 「痛いー! 今チョップしたわね? お姉ちゃんを叩いたわね? 確かに隆志君になら殴られても嬉しいけど」 「黙れ! 醤油は常温保存で良い、こんなに大量の醤油買うな使いきれないだろ、濃口醤油は塩分濃度が薄口より低い! ついでに変態発言かますな気持ち悪い!」 言いたい事を一気に言って冷蔵庫から黒いボトルを追い出していく。姉ちゃんは不服そうに頬を膨らませていた。 言っとくけどな、最近の醤油は飲み過ぎても死なないように改良されてるんだぞ。 「嘘! ええー、じゃあどうすれば……そうよ、塩水なら」 「飲まないからな」 「はうっ」 74 :×ヤンデレ ○ヤンドジ 4 [sage] :2007/10/29(月) 17 14 55 ID C/e57nKc 俺はやっとの思いで麦茶を取り出し、コップにそれを注ぐ。 俺を殺そうとしているのはこの際諦めよう。しかし何でまたそんなしょうもない方法で殺そうとするんだ。 嫌だぞ、死因が醤油や塩水の飲み過ぎなんて。米で圧死並みに嫌すぎる。 「だって、毒は手に入らないから」 「じゃあ刺すなり絞めるなりすればいいじゃねーか」 「そんなの隆志君が汚くなっちゃうよ。綺麗なままで手に入れたいの」 「醤油まみれもそう変わんねーだろ! ……もう止めれば? 殺すとか殺さないとか」 「やだ。隆志君を私だけの物にするためだもの」 ならもっとこう普通の手段で……と言いかけて止めた。 なんでまた俺を殺そうとする、かつ弟に異様な愛着を示す変態にそれを促すアドバイスをしなきゃいけないんだ。 姉ちゃんは相も変わらず熱っぽい目を俺に向けていた。とりあえず視線を逸らしておく事にする。 暫くは静かだった。静かすぎるくらいだった。ふと姉ちゃんに視線を向けた瞬間、俺はぎょっとした。 姉ちゃんはまた虚ろな目をして、かつ今回は包丁を握り締めていたのだ。 「ね……姉ちゃん?」 「そうだ。そういう手段もあったのよね」 「おい」 「あの泥棒猫を殺せば良いんだ」 物騒な事を言いながらも、姉ちゃんは笑顔だった。 ぐつぐつと煮込まれているカレー鍋の音。野菜を切り立てだからか、やや水に濡れて光る包丁。うん、見事に台無しだ。 「危なっかしい事言うなよ」 「……そんなにあの子が殺されるのは嫌?」 「あのなぁ」 ガリガリと頭を掻いた。 よく話を聞いてないだの何だのと言ってきやがるが、姉ちゃんの方がよっぽど話を聞いてないじゃないか。 75 :×ヤンデレ ○ヤンドジ 5 [sage] :2007/10/29(月) 17 15 41 ID C/e57nKc 「あの女って誰のことだよ」 「そうやって庇うんだ。騙されてるだけなのにどうしてそこまでするの? 大丈夫、隆志君はお姉ちゃんが守ってあげる。だから任せて? 邪魔する人は私が全部消して……」 「姉ちゃん!」 俺が叫ぼうとした瞬間、鬼のような目付きをした姉ちゃんの姿が目に入った。 こんな人は知らない。誰だよ。こんな怖い女は知らないぞ。 姉ちゃんは包丁を握り締め、 「殺すったら殺すわ。死んで当然でしょ? 私と隆志君の世界を邪魔したんだもの。あの野良猫が私は殺すの! 邪魔よ、邪魔なのよ。私の……私だけの隆志君をたぶらかした淫売大王なんて邪魔なの。 隆志君だけいればいいの。二人きりでいれればそれでいいの。他の誰かなんていらにゃいのおおおお!」 「最後の文法がおかしい。あと大王とか子供みたいな表現するな、響きが可愛くなってるだろ。 それと呂律が回ってないのに叫ぶなみっともない!」 姉ちゃんは表情こそ怒り狂っているが、台詞の突っ込み所が多すぎて恐怖を感じられない。相当テンパってるとみた。 ……所詮姉ちゃんは姉ちゃんか。たまに発狂してもポンコツには変わりない。 この姉が持ってるってだけで刃物も何だか怖くなくなった。実はそれ、先が引っ込むようになってんじゃないのか。 姉ちゃんがカタカタと震え始めた。俯いているため顔色は伺えない。うん、危ないから包丁は置け。 76 :×ヤンデレ ○ヤンドジ 6 [sage] :2007/10/29(月) 17 17 32 ID C/e57nKc 「隆志君、最近私に冷たいよ。やっぱりあの女が好きなの? 騙されてる、隆志君は騙されてるんだよ。 あんな薄汚い野良猫にも普通に接するくらい優しいところは大好きよ。優しさは隆志君のいいところだよね。 優しくするのは許してあげる。でも私、あいつなんかを好きになっていいなんて言ってないよ? お姉ちゃんはもう嫌い? どうして? 私はこんなに好きなのに……」 珍しく噛まずに長台詞を言い切った姉を見据える。 視線の端に姉ちゃんが準備したと思われる薬物を認めると、俺は思わず数歩後退りした。 暗黒色に淀んで光を失った瞳は、真っ直ぐに俺を居抜く。 「……姉ちゃん」 俺は何を投げつけられても、刃物を振り回されても届かないであろうギリギリの距離に着いてから、一言だけ言ってやった。 「今のポーションに青色一号は入ってないぞ」 「嘘!?」 「ついでに青色一号は発ガン性物質であって即効性のある毒じゃない」 「で、でも寧ろダメージを受ける味だって誰かが……」 「今回のは前と比べて大分まともな味になってるぞ」 「ま、またそうやって私を騙すのね? 隆志君の意地悪! ……でも、そんな所も好き」 「はいはい」 妙に美麗な顔になってしまった大作RPGの主人公が印刷された缶を眺めながら、俺は本日何度目か解らない溜め息をついた。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/8814.html
登録日:2009/06/18 Thu 16 13 05 更新日:2024/09/06 Fri 10 59 39NEW! 所要時間:約 17 分で読めます ▽タグ一覧 love_or_death おにいちゃ〜ん どうしてこうなった もはや害悪にしかならない献身 やべーやつ やべーやつら キモウト グロ注意 ヒドイン ホラー メンヘラ ヤンデレ ヤンデレCD レイプ目 上級者向け 天城越え 属性 恍惚のヤンデレポーズ 愛さなきゃヤバい 愛すべきバカ達 推奨BGM 悲しみの向こうへ 救いようのない 検索してはいけない←むしろ検索すべき 歪んだ愛のある項目 残念な人の思考法 狂しいほど愛しい 狂人 狂気 病み化 究極の愛 空鍋 萌え属性 行き過ぎた純情 部屋とYシャツと私 闇化 黒化 「病み」と「デレ」の合成語で、愛する人を想うがあまりに精神が病んでしまった人間のことを指す。 ヤンデレ化することを「闇化(病み化)」「黒化」といい、そのキャラを「ヒドイン」と呼んだりもする。 概要 ヤンデレ自体は昔からあり、昼ドラや精神病がその代表例。 一説によると、歴史上の事件の殆どはヤンデレの暴走だと言われている。 フィクションの中では、おそらく『源氏物語』の六条御息所が日本最古であろう。 光源氏に懸想するあまり、他の女への嫉妬の念で生霊と化し、彼の恋人を次々と祟り殺した物騒な御方である。 ただ、この現象は彼女自身でもコントロールできておらず、人を殺してしまった自責の念に苛まれる良心も持ち合わせていた。 神話の領域ともなれば、もはや東西を問わず、枚挙にいとまがない。 そもそも多神教の神様は激情家が多く、恋愛感情も過激なものになるのは自然な成り行きといえよう。 「ヤンデレ」という語句自体は『School Days』が発祥であり、同年のアニメの空鍋で多くの人に知れ渡ることとなった。 萌え文化から発祥した言葉なので基本的に女性キャラに対してのみ用いられるが、近年では下記のキャラ一覧にあるように男性や両性でも見られたりする。 ヤンデレと言う言葉だけを先に知った人の大半はヤンキー+デレの略と勘違いしがちだが、 オニデレやヤンデレ彼女のような作品以外でこちらを指すことはまずない。 定義 ツンデレと同様に、明確なヤンデレの定義は決まってない。 が、最も一般的なのは、「好意を抱いた相手に異常なまでに依存し、常軌を逸した行動をとる」ものだろう。 その行動は、 私たちの間を邪魔する奴はみんな殺す(自分たち以外誰もいらない病的な依存) 愛する人のためならばどんなことでもやってしまう(たとえ愛する人がそれを拒否しても) と言ったものがメジャーだろう。 基本的に行動の終着点が歪んでおり、そこに至るまでの過程も歪み切っている。 しかし、ヤンデレキャラは本質的には愛する人だけを見つめ続けようとする、究極なまでの愛情を向けてくれる純愛の中の純愛。 そんなヤンデレを本来の正しい方向を導くか、少なくとも飼い慣らす事さえ出来れば、そこは二人だけの理想郷である。 病んでいる為異常な行動を取るものの、その行為と恋愛感情に関連性が無かったり希薄だったりするキャラはデレが見られないため、 ヤンデレでは無いとする場合が多い(例えば竜宮レナ)。 勘違いされがちだが、ヤンデレ化したキャラはハイライトのない濁った目(通称 レイプ目)になるが、だからといって目だけで判断してはいけない。 定義が非常に曖昧なのもあるのだが、包丁+レイプ目+血=ヤンデレ……と思われがちである。 また、「ヤンデレってメンヘラってどう違うの?」と言う質問がたびたび見られ、違いが分からない人も少なくないのだが、 メンヘラは「自分のみの愛」、ヤンデレは「相手のみへの愛」と言う感じだと思えばいい。 また発祥としては、ヤンデレは萌え要素として発展してきたのに対して、メンヘラの由来は2ch(現5ch)のメンタルヘルス板略称からで、 そこから転じてその板の住民を指すようになったという経緯があり、後者は少なくとも当初は現実の人々を指していた言葉であったという点が異なる。 しかし現在では、両者ともに現実の人物・創作キャラ双方に対して使われうる言葉となっている。 極端にたとえるなら、 ヤンデレ:自分の事を好きになってくれないなら自分以外の人を見れないように周りを殺せばいい メンヘラ:自分の事を好きになってくれないなら死んでやる。自殺を試みて気を引いて、必死に止めてもらおう というのが、両者の分かりやすい特徴(思考回路)と互いとの相違点であろうか。 非オタクの人には大体こんな感じで伝わる筈なので、詳しく説明するのが面倒ならこう言ってみよう。 ヤンデレとメンヘラについての考察 [部分編集] これは編集者の私見かもしれないが、相手を追いかけたいのがヤンデレ、追いかけられたいのがメンヘラ、 もっと言うならヤンデレ的恋愛姿勢を『自分がやりたい』のがヤンデレ、『相手にやらせたい』のがメンヘラではなかろうか。 自分が他人を愛するために手段を選ばないのがヤンデレ、他人に自分を愛させるために手段を選ばないのがメンヘラと言えるかもしれない。 ヤンデレのような恋愛観に基づいた行動というのは、当然のこととして相当な時間的、精神的、体力的な負荷がかかるものである。 常時特定の誰かを想い続け、好みを把握し、消耗を厭わず尽くして尽くして尽くし続けることを望むなど、 誰でも出来るものではないし、相手が誰でもやりたいと思う様なものでもないだろう。 病むレベルの激烈な感情抜きならば基本、やる方だって面倒くさいものなのだ。 そこに来て『この相手にならやりたいと思う、思ってしまう』からこそヤンデレはそういう行動に出るし、 相手がたとえ自分と同じ様なスタンスでなくとも、それどころか、相手が自分に対し何もしなくても構わず愛を注ぎ続ける。 つまりは、相手が何も対価を返してくれなくとも、愛情に応えてくれなくともさほど気にしないのである(勿論程度や例外はあるだろうが)。 相手が自分に分かりやすくゾッコンにならなくてもいいどころか、怯える姿勢さえ可愛いとか言っちゃえるのがヤンデレなのだ。 ヤンデレの愛情とは、ある意味無償の愛の極致とさえ呼べるものなのである。 他方、メンヘラというのは寧ろその反対で、相手が無条件で自分にゾッコンな姿勢を見せ続けることを望む傾向、 つまり、他人が自分にヤンデレることを望む傾向が強い。 そしてこの時、相手に一方的に何かを望んでいることを受け容れられないが故か、 自分自身こそがヤンデレという萌え属性の持ち主だと思い込んでしまう傾向も見られる。 しかし、相手がメンヘラ側が望む様なヤンデレにはなれないまともな人間である場合は勿論、 仮にそういうヤンデレになれる素養(ゆがみ)を持った存在だったとしても、彼ら彼女らの理想が成就する可能性は極めて低いであろう。 ヤンデレとは恥だの外聞だの合理性だのではなく自分の愛にこそ殉じる生命体。愛のためなら万難を蹴散らして邁進する人種。 そういった属性に覚醒した者が、自分にお前の愛を寄越せと脅し付けられたとして、それが効果を発揮するだろうか? 少なくとも編集者は絶望的と言わざるを得ないと感じる。 ヤンデレは好きな相手なら何をやろうがやるまいがお構いなく自分からフルスロットルで突っ込んでいくが、そういう相手でもない限りは何をやっても振り向いてはもらえないのである。 ここまで読んでいまひとつ分からない人は「ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れないCD」をオススメしたい。 狂気に至るまでの過程がややあっさりしているが、ヤンデレの基礎が詰まっている。 明らかにアブノーマルだが意外にも人気があり、近年ではヤンデレキャラやそれをテーマにした作品が増えている。 ヒロイン全ヤンデレの「止マナイ雨ニ病ミナガラ」とか「ハーレム天国だと思ったらヤンデレ地獄だった。」と言った作品も登場。 ちょっと前では「未来日記」の我妻由乃なども有名である。 日本のアニメ等の影響により、海外でも「ヤンデレ」という概念と言葉が認知されているらしく、 Yandere Simulator(ヤンデレシミュレーター)なるヤンデレ女子高生を主人公としたアメリカ製のインディーズゲームも存在している。 ■ヤンデレキャラ一覧 キャラ 作品 備考 麻里愛 こちら葛飾区亀有公園前派出所 アニメでは両津が他の女性とお見合いしていたり、麗子にプロポーズしてただけで嫉妬して攻撃行動に走るなどヤンデレ感が強い傾向 山岸由花子 ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない ヤンデレという概念が生まれるより前にいた、ヤンデレの先駆け的存在 ユベル 遊戯王デュエルモンスターズGX 江迎怒江 めだかボックス 三堂三姫 異常者の愛 パルム パルムの樹 花邑ひなこ きたない君がいちばんかわいい 神宮寺くえす おまもりひまり ヴィンセント=ナイトレイ PandoraHearts サイトヒメア いつか天魔の黒ウサギ カオス そらのおとしもの ジャイボ ライチ☆光クラブ ダマ ジャングルはいつもハレのちグゥ 姫路瑞希 バカとテストと召喚獣 クトゥグア 這いよれ!ニャル子さん 麦野沈利 とある魔術の禁書目録とある科学の超電磁砲 九条美海 鉄のラインバレル 原作漫画版のみ 矢霧波江 デュラララ!! 贄川春菜 マオ コードギアス 反逆のルルーシュ ロロ・ランペルージ コードギアス 反逆のルルーシュR2 エルザ・デ・シーカ GUNSLINGER GIRL 雪華綺晶 ローゼンメイデン 薔薇水晶 藤崎真子 極黒のブリュンヒルデ ベラルーシ Axis Powers ヘタリア ファイナ・S・篠崎 無限のリヴァイアス カテジナ・ルース 機動戦士Vガンダム クインシィ・イッサー/伊左未依衣子 ブレンパワード 藤乃静留 舞-HiME リルビエート 武装神姫 ヤンキーデレ 千代田こよみ NOeSIS-嘘を吐いた記憶の物語 鷹白千夜 鹿倉憂姫 宮間夕菜 まぶらほ アルシオーネ 魔法騎士レイアース ノヴァ ミカサ・アッカーマン 進撃の巨人 公式パロディ漫画『進撃!巨人中学校』で描かれている 加藤樹莉 デジモンテイマーズ 丸井ひとは みつどもえ 中原岬 NHKにようこそ! 我妻由乃 未来日記 ヤンデレ四天王 恍惚のヤンデレポーズも参照 名取羽美 かってに改蔵 姫宮千歌音 神無月の巫女 木津千里 さよなら絶望先生 常月まとい 森宮蒼乃 sola 園崎詩音 ひぐらしのなく頃に ヤンデレ四天王 崩月夕乃 紅 杉崎林檎 生徒会の一存 玖渚友 戯言シリーズ 葵井巫女子 戦場ヶ原ひたぎ 化物語 千石撫子 朝倉美羽 “文学少女”シリーズ 御園マユ 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 長瀬透 小早川妙子 小早川伸木の恋 アルベルト・スコルファノ あの夏のルカ 藤沢なぎさ 白衣性恋愛症候群 石田三成 戦国BASARA お市 yuri Doki Doki Literature Club! リヴァ 太鼓の達人 ちびドラゴンと不思議なオーブ ピサロ ドラゴンクエストⅣ 王異 真・三國無双 トシロー・カシマ Vermilion -Bind of blood- アイザック・フォレスト アリヤ・タカジョウ カチュア・パウエル タクティクスオウガ シグマ ロックマンXシリーズ レヴィアタン ロックマンゼロシリーズ 原素子 高機動幻想ガンパレード・マーチ 忍 四八(仮) 彌紗・アルトセルク・リューン アルトネリコ 当真未亜 DUEL SAVIOR 赤坂美月 ダブルキャスト アリオーシュ ドラッグオンドラグーン Ayano Aishi Yandere Simulator 通称Yandere-chan Ryoba Aishi ↑の母親 間桐桜 Fate/stay night パッションリップ Fate/EXTRA CCC メルトリリス 沙条愛歌 Fate/Prototype 清姫 Fate/Grand Order 白木恵理 パワプロクンポケット5 ルイリー 鬼哭街 劉豪軍 朽無みそぎ 止マナイ雨ニ病ミナガラ 雨宮しとね 犬哭キリコ 首館あやめ 芙蓉楓 SHUFFLE! ヤンデレ四天王(アニメ版のみ) 桂言葉 School Days ヤンデレ四天王 西園寺世界 登場人物のほぼ全員 ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れないCD 木之坂霧乃 Gift〜ギフト〜 アニメのみ 神北小毬 リトルバスターズ! 広瀬優衣 Sentinel 佐藤良美 つよきす 東葉月 ヤミと帽子と本の旅人 穂村愛美 君が望む永遠 朝倉音夢 D.C. 佐々井夕菜 銀色 吾妻梨花 3days ~満ちてゆく刻の彼方で~ 水奈瀬ゆか 11eyes -罪と罰と贖いの少女- 月島美夏 狂った果実 エロゲー史上最狂最悪 支倉曜子 CROSS†CHANNEL 桐原冬子 ユカ ゴア・スクリーミング・ショウ 神無紗奈 しまいま。 遠野秋葉 月姫 凶月咲耶 神咒神威神楽 夏海里伽子 パルフェ 原昌示 戦国ランス 秋月那美 魂響 雨宮綾音 fortissimo/Akkord Bsusvier オーディン 樹青葉 そして明日の世界より―― シロツメグサ R.U.R.U.R~ル・ル・ル・ル~このこのために、せめてきれいな星空を 草加雅人 仮面ライダー555 バブみも併発している 鈴木深央 仮面ライダーキバ 本命と結ばれたいが為に婚約者を殺そうとするヤンデレとしては珍しいタイプ アラン 仮面ライダーゴースト 薄皮太夫 侍戦隊シンケンジャー 山之辺健吾 ザ・クイズショウ 本間俊雄 アンジェリーク・ブシャール ダーク・シャドウ シャルロッタ・スコポフスカヤ ヘブンバーンズレッド 小日向未来 戦姫絶唱シンフォギア ヤンデレ予備軍 明確になっていない、または特定の個人が絡むとその傾向を出すキャラ キャラ 作品 備考 姫柊雪菜 ストライク・ザ・ブラッド 上条当麻 とある魔術の禁書目録 インデックスに関することになるとその傾向がある 遠山キンジ 緋弾のアリア 上原歩夢 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 カオナシ 千と千尋の神隠し 佐久間まゆ アイドルマスター シンデレラガールズ プロデューサーが絡まないと良い子だと他のアイドルから評される。また、他のアイドルに対して競争意識や警戒を向けることはあるが、敵意を向けることはなく、アイドル友達も多い。 海東大樹 仮面ライダーディケイド ストーカーも併発。(役者公認)『仮面ライダージオウ』客演時はその欲望を増幅された結果ヤンデレとして完全に覚醒したが、平時は言うほどのヤンデレではなく、どちらかといえば士へのライバル意識が強すぎるといったところか。 実在人物 阿部定(芸妓、娼妓) 細川忠興(戦国武将) なんで……追記・修正してくれないの?私のこと、嫌いになっちゃったの……? ――!!! …… 君の追記・修正を受ける資格があるのは私だけなのよ! あの項目にそんな資格ない! だって私見てたもの私ずっと見てたもの君が笑うとこ、泣くとこ、ご飯食べてるとこ、お風呂入ってるとこ、勉強するとこ、寝てるとこ、追記・修正してるとこ! ……あんな………あんな項目……! 私が……!! 私だけがッ!! もう、こうなったらあの項目達を……『追記・修正する』しかない! 追記・修正してやる! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2016-04-09 15 08 34) アランがいなかったから追加すっぺ~って項目変更画面開いたら既に追加されたあとだった 最近は普通に戻りつつあるけどそれでも・・・ねぇ -- 名無しさん (2016-05-09 20 16 46) ヤンデレも随分とメジャーになったなぁ。でも病むまでの過程がカットされていたり、ただ病んでいるだけでデレがないものまであったりとちょっと疑問のある作品がときどきある -- 名無しさん (2016-05-09 20 35 14) ユベルの衝撃 -- 名無しさん (2016-05-29 22 14 35) Undertaleのフラウィー(とその正体)はある意味依存型ヤンデレの究極系といえるキャラクターかも。いくつかのルート(特にジェノサイド)での『親友』への依存具合が伺える台詞とか「主人公を何度殺して復活させてでも自分の傍に置きたい」 -- 名無しさん (2016-06-14 19 05 49) カオスチャイルドの尾上世莉架もヤンデレ・・・か? -- 名無しさん (2016-06-24 22 26 53) エロ漫画のキャラだけど、オイスターの小夜子もヤンデレだと思う -- 名無しさん (2016-07-07 01 56 43) リアルでヤンデレ女子との出会いが欲しいのですが、どこで出会えますかね? -- 名無しさん (2016-08-24 13 44 30) 悲しい事にメンヘラと混同される上にマジキチとして描かれる事が多い -- 名無しさん (2016-09-08 14 38 40) 女の子・女性が自室(一人暮らしなら自宅)に、手枷とか鎖で縛って男を監禁してたとかあんまり聞かないけど、そもそも男が女に監禁されてたとか世間が関心を持たんだろうからニュースにならないとかないのかね。男が女を監禁して大騒ぎするのパターンばっかりで。 -- 名無しさん (2016-10-06 15 06 57) いじめられっこのヤンデレ(主人公に助けられて惚れた)は多いけど、いじめっ子のヤンデレ(主人公をいじめるいじめの主犯)はあんまり見ないよなぁ… -- 名無しさん (2016-10-06 15 37 07) 男ヤンデレ(ヤンホモも含む)は、線の細い男のほうがゾクゾクする怖さがあると思うのはアタシだけか......ガタイがいいと、すぐ暴力に走りそうでつまらないのだ...... -- 名無しさん (2016-10-06 15 52 27) 最後の修正してやるのせいでイメージがカミーユになってしまった -- 名無しさん (2016-10-06 20 44 40) かつて失った大切な人(物)を、どんな代償を払っても取り戻すキャラクターも「ヤンデレ」だろうか。よく悪のボスにいるタイプだが。例を挙げるとうちはオビト、碇ゲンドウ、ケン&チャコがいる。 -- 名無しさん (2016-11-01 18 17 54) 人間男に惚れてるヤンデレ女神とか、人間より高次元の存在がヤンデレだと、抵抗できずに監禁オチになりそう......。だからか、女神ヤンデレのマンガ・アニメ・ゲームは見たことない。需要ありますよ~(泣) -- 名無しさん (2016-11-22 21 22 56) ガッシュのパティも入れていいんじゃね?あのガッシュのすざましい思い・・・。 -- 名無しさん (2016-12-04 17 47 31) ブラックキャットのクリード -- 名無しさん (2016-12-05 15 35 03) ヤンデレものって基本主人公がなすがままにひどい目にあわされることが多いから逆にヤンデレに真っ向から激突するタイプがいても面白いと思う。ヤンデレ「これであなたは私だけの(主人公「モノになるわきゃねぇだろ寝ぼけてんじゃねえぞオラァッッッッ!!!!」的な -- 名無しさん (2017-01-08 19 18 48) おそ松さんのトト子ちゃんも入れていいんじゃない? -- 名無しさん (2017-01-27 11 24 06) ダンガンロンパのサトウさんだな。ヤンデレって知らないうちに殺人を犯してもおかしくない。 -- 名無しさん (2017-01-29 18 43 34) 放送順とはいえ草加→深央の並びに悪意を感じるww -- 名無しさん (2017-01-29 18 52 58) ヤンデレを更ならヤンデレでたじろがせる的な話どっかにないかな… -- 名無しさん (2017-01-29 19 45 37) 七つの大罪のビビアンとケロロ軍曹のアリサちゃんとシャーマンキングのファウスト8世もねwww -- 名無しさん (2017-02-07 09 14 04) ↑2 ヤンデレの女の子が彼氏に浮気を問い詰めてて「◯◯くんから聞いた」と言った途端、「何で他の男と話してんの? 何でお前狙いのクソ男のいうことはすぐ信じるのに俺の言うことは信じてくれないの?」とキレるヤツがニジエにあった -- 名無しさん (2017-03-08 23 26 35) ガンダムUCのアンジェロとトライガンのレガートは境遇も似てるんだよね -- 名無しさん (2017-12-03 20 49 35) 基本的に独善的で人間のクズだよな -- 名無しさん (2017-12-03 22 05 56) ↑そりゃ病んでるからな 自己にしか注力できない -- 名無しさん (2017-12-04 19 47 41) ヘラとかいう最古にして最凶のヤンデレ -- 名無しさん (2017-12-04 20 08 54) (一覧に)シグマ隊長だ! 確かにイレハンでの動機はエックスのためだと考えれば納得ダァ… -- 部下 (2017-12-04 21 26 45) ↑2 あれは旦那も相当だからセーフ -- 名無しさん (2017-12-25 12 30 47) ディエンドはどうすかね? -- 名無しさん (2018-03-28 12 55 34) ちゃんと躾けられたヤンデレは世界で一番可愛いと思う。…だからその包丁をしまってくれ。な? -- 名無しさん (2018-03-28 14 07 55) 某作品で、『より強く愛している方が、本当に支配している側と言える』という台詞があった。ヤンデレが強力なのはやっぱりそのせいだよね -- 名無しさん (2018-08-27 10 15 31) 別の意味のヤンデレってなんだろう? -- 名無しさん (2019-05-06 15 19 07) ハッピーシュガーライフは病んだもの同士の対決が話の主軸になってるので、ヤンデレ物にありがちな「周囲が(理不尽なレベルで殺傷力高い)ヤンデレにやられっぱなし」が嫌いな人にもおすすめだぞ! -- 名無しさん (2019-07-30 19 34 56) ヤンデレはそうなってしまう程に深い深い愛情こそが持ち味なのであって、己の理想を押し付けたり、周囲に被害を出すタイプはヤンデレではなくメンヘラなんだと思うんだ。 -- 名無しさん (2019-09-26 01 43 43) いや別に理想を押しつけようが周囲に被害を出そうが、深い愛情の発露であるとしっかり表現できていればそれはヤンデレになると思うぞ。しっかり表現できていれば -- 名無しさん (2019-10-01 02 45 12) ヤンデレって漫画とかアニメだと女ばっかりだけど、三次元だと男が多い気がするの俺だけ? -- 名無しさん (2019-10-01 14 33 27) ↑三次のはただの自称してる痛い奴だろ。二次元だからいいのであって現実にいたら異常者だよ -- 名無しさん (2020-01-03 20 29 36) ツンデレがようやくアニメでも廃れてゲームくらいでしか見なくなったしこれも近いうちにそうなるといいな。ニワカが誤用してるのもだけど現実の人間に二次元用語を当て嵌められるのがすごい複雑 -- 名無しさん (2020-01-03 20 59 02) 原作で悲恋になると二次創作でヤンデレにして救済しようとするパターンがある。いや本当に救済しているかは知らないけど -- 名無しさん (2020-03-04 18 04 57) ↑ -- 名無しさん (2020-05-14 01 54 50) 「金瓶梅」(竹崎真実版)の秋菊。だけど彼女は旦那様に好意を抱いてるけど「私より奥様(金蓮)の方がふさわしい」という子だから。 -- 名無しさん (2020-07-15 21 29 14) ヤンデレってのは別に刃物振り回すのがヤンデレではないんだよね。受け取りての対応次第では普通に戻るパターンもあるからメンヘラより救いがあるタイプもいる。 -- 名無しさん (2020-07-16 02 56 41) ↑ヤンデレの根底にあるのは他者愛だからね。恋愛という手段を選ぶこと自体が倒錯しているって訳じゃないから救われる可能性は十分あると思う。メンヘラは何ていうか、他者との恋愛という誰にでも上手くやれる訳じゃない行為を自己愛や自己肯定を満たす手段として選んでしまった時点で何かが間違っているんだと思う。 -- 名無しさん (2020-07-19 00 41 40) アニメ版の芙蓉楓は空鍋の背景事情諸々を知ると、「それ本当にヤンデレなの?」って疑問が出てくるという希少なケースだと思う -- 名無しさん (2020-07-19 00 53 40) 個人的な定義は「ヤンデレは愛したい、メンヘラは愛されたい」という区分分け。暴力性はどっちにも当てはまるし -- 名無しさん (2020-08-25 13 51 31) 考察部分に書き込まれていた内容について一部削除と配置の変更をしました。理由としては、削除した部分の内容が”メンヘラは創作で悪として描かれるがそれは現実の人間を傷つけるものなのでそれを自覚するべき”という内容でしたが、メンヘラは悪! という具合に明白なカタチで攻撃する作品というものはそうそうあるものではない(というかそもそも何らかのキャラを指して劇中でメンヘラと呼ぶ作品自体、自分には心当たりがない。悪役として描かれたキャラが”受け取り手によって”メンヘラと扱われることはままある)と判断し、またそもそも”自覚”したからといって、それが何なのか? メンヘラを嫌だと感じることはメンヘラを傷つけることであり悪いことなので止めるべきというのなら、些か無理がある主張ではないか? と考えたためです。議論があればお願いします。 -- 考察部分作成者(回数制限につき別端末より) (2020-08-25 20 51 55) 何故か設定や描写的に強キャラな印象がある -- 名無しさん (2020-12-26 08 02 20) ↑3 しかし、「メンヘラ≒萌えないゴミ」扱いは違うと思うぞ。自分は女の子がありとあらゆる手段で愛されようとする行為に萌える。例えそれが狂気となっても。 -- 名無しさん (2021-02-13 22 01 09) 軌跡シリーズのレンちゃんもある意味ツンデレにしてヤンデレ? -- 名無しさん (2021-07-12 12 01 43) 「Chakuwiki」ってサイトの「ベタなヤンデレキャラの法則」って項目にヤンデレキャラの詳細が語ってあったけど、あれで正しいの? -- 名無しさん (2021-10-05 08 05 46) ヤンデレとメンヘラの違いはミッ○ーとドブネズミくらい違うものだと考えているヤンデレは本当にその人が好きで出た行動が原理でメンヘラは現実的な心の病気の延長線上が故にそうゆう好意でしか相手に好きと伝えられない -- 名無しさん (2021-10-05 08 34 30) 最近のソシャゲにはデフォルトでヤンデレ属性の娘がいる気がする -- 名無しさん (2021-10-07 18 37 03) ↑需要がね。高いからね。 -- 名無しさん (2021-11-07 18 47 53) 昭和の『花のよたろう』で、「主人公(少年)の転校を阻止するため、主人公を拉致監禁するも急病で弱ったため正気に返り何とか解放した舎弟(病弱で主人公との無茶な冒険が切っ掛けで手術が出来た過去をもつ)」ってのがあるんだが、これってヤンデレなのか単なる依存なのかどうだろうか。 -- 名無しさん (2022-01-26 13 10 36) ヤンデレが好きになった相手は、100年の恋も冷める程の人格破綻者(DVモラハラとか)だったってのは無いのかな?…と思ったけど、ヤンデレはそれぐらいで根を上げるとは思えん -- 名無しさん (2022-01-26 14 04 24) 渇望し続けるのがメンヘラなのは重々承知だが満たされて「この人は自分を見捨てない→絶対離さない」でヤンデレにジョブチェンジする可能性とかあるんだろうか -- 名無しさん (2022-02-08 10 24 56) 精神科医が書いたヤンデレものを見てみたい -- 名無しさん (2022-02-08 12 15 36) 「私は誰よりも彼を愛しているからね♩だから☆憎いのかも知れないね♩」 -- 名無しさん (2022-03-01 18 40 45) 六条御息所の場合は、単に光源氏の日頃のフォローが足りなかっただけで、彼女自身の性癖の責任とはいえないんじゃないかな。 -- 名無しさん (2022-04-17 17 13 51) じいさんばあさん若返るのヨネさんが理想的なマイルドヤンデレ像かな(普段はラブラブ、但しちょっかい出す奴は覇気で威圧する貫禄持ち) -- 名無しさん (2022-04-17 19 30 14) 最近知ったダークギャザリングって言う漫画のヒロインがいい感じにヤンデレだった。 -- 名無しさん (2022-11-22 20 45 24) たまにゲームや漫画でどう見てもヤンデレ気質なんだが、主人公も相手を好きなのでただのラブラブバカップルにしかなってない平和パターンあるよね。ああいうの好きだわ。 -- 名無しさん (2022-12-04 19 53 34) ダークギャザリングの詠子はいちいち発狂しないしむしろ他の女でも助けるし相手を第一に考えられるからマジで光のヤンデレ -- 名無しさん (2023-11-12 23 35 01) 『無限のリヴァイアス』の登場人物はヤンデレが9割・・・ -- 名無しさん (2024-01-03 22 02 44) フィクションのヤンデレ:一途。絶対に裏切らない。 -- 名無しさん (2024-01-28 22 52 08) 現実のヤンデレ:普通に浮気する。が、相手の浮気は絶対に許さない。 -- 名無しさん (2024-01-28 22 52 34) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/1093.html
90 :ヤンデレウイルスβ2 ◆iIldyn3TfQ [sage] :2009/01/16(金) 00 11 15 ID OWRYLE9i TIPS 金城康二 保菌形態β 主人公 金城さとる 保菌形態α ヤンデレ好きのキ▲ガイ科学者。 金城篝 αの感染者。 佐藤亜麻 βの感染者。 蒲公英 該当情報、皆無。 外見的にちょっと背が伸びて精神年齢↑なとらドラの大河・・・ロングヘアーが好きなだけですサーセン。 誰だってハレムの夢を抱くことが、ある/あった/あるかもしれない。 だが、このウイルスの保菌者は墓穴を掘ることになりかねない。 俺だって好きで何股してる訳じゃないんだ。 人は問うだろう。「ならば何故なんだ」と。 単純明快。ハーレムを築きたいから。 感染者を一人でも放置プレイすることは、悲惨な結末を招くからだ。 異性とは彼にとって爆弾。感染者の扱いはさながら無数のリード線。 ただ爆発を解除することができず遅延させるだけの効果しか意味を成さない。 それしか期待できないのは、映画と違い皮肉ではあったが。 『運命に、邂逅する夜』英訳の如く結末が転がりかねる状況で彼は生きる。 「え?結末ってデッドエンドのことですよ。」 金城康二のとある独白。 91 :ヤンデレウイルスβ2 ◆iIldyn3TfQ [sage] :2009/01/16(金) 00 12 10 ID OWRYLE9i 「はははぁー、やぁ蒲公英ちゃん。お久しぶり」 「・・・どうも」 金城夫妻の家にして、悟の研究所であり、康二の実家。 研究室を彷彿させる長方形型な白の建物の目前には、悟と篝二人、それと年頃の女性がいた。 たんぽぽ、タンポポ、蒲公英。 可憐だとか、飾り気のない栗色の髪は色艶やかなものではなく、 むしろ粗暴な様を際立だった顔立ちに、肩口に掛かったくせっ毛の少女だ。 「しかし、蒲公英さんも変わりましたね」微笑む金城篝。 「・・・いつまでも子供では要られませんから」ぷいっと顔をそらす蒲公英。 目は吊り上っており、そこはかとなく猫か虎を連想させた。 全体的な体つきはパーカーによって遮られるが至って平均的に見える。 「ささっ、とりあえず入ってよ」手招きする悟。 「ぇ? 」吃驚した様子で開口したままの蒲公英。 「ささ、どうぞ」篝に背を押され、仕方なく玄関へと。 おっとりとした容姿と雰囲気の篝だが、 意外にも押しが強いことを今更ながら蒲公英の脳裏に浮かび上がる。 「あ、ちょっ・・・えっ?」 「ははは、いっつもギャップで驚かれるんだよねー」 白のコントラストな病院ちっくな外見とは打って変わって和風な作り。 彼女が悟を訝しげな表情で睨めば篝がお盆を持って開口一言。 「ふふ、悟さん。でもこれ以上感染させたら八つ裂きにしますよ」 「ははは、母さんや。果物ナイフが首に当たってるんですけど?」 「当ててるんですよ」「さよですか・・・あ、一応定員にはなってるけど」 92 :ヤンデレウイルスβ2 ◆iIldyn3TfQ [sage] :2009/01/16(金) 00 13 25 ID OWRYLE9i まったく顔の笑ってはいない伴侶に、苦笑いしつつも悟はコーヒーを啜った。 「なら、今回勘弁してあげますね、あなた」 「さて、こんかい呼んだのはだね・・・」 かなり使い込んだ様子の大学ノートを取り出す悟。 その表面にはでかでかと"にっき。かねしろこうじ"と明記してある。 「実は、我が息子に面白いことを発見してねっ。まぁノートなのだけれども」 「古ぼけた日記帳じゃないですか?それがどうしたと?」 したり顔で悟は少女の眼前でプラプラと左右に振らした。 案の定に蒲公英は顔こそ伏せれど、目はノートを追っている。 「昔、うちの息子が君を不用意に傷つけたことはなかったかい? 遠ざけたことは? 嫌悪したことは? 無視したことは?」 思い当たる節があるのだろう、彼女の瞳は意識的にとある方向へと向く。 眸には明らかな困惑と、一握りの焦燥の色が浮かべられた。 半ば奪い取ろうとする蒲公英の手から逃れると、 悟はさらにはもったいぶるような素振りで。 「その事実は、ここに入っている。 もっとも、私が知ってはいるのだけれども君が見たほうが面白いだろしね」 「も~悟さんったら悪趣味ですね~♪」 万年バカップルの二人を見やって蒲公英は訝しげな表情。 「精々面白い展開に発することを祈るよ。そろそろ、かn」 「あいつ、・・・いや、そんなわけ、・・・でも・・・」 沈黙が場を制すること数分、少女の顔には驚愕、焦燥、恥辱、安心、様々なモノが入り混じっていた。 93 :ヤンデレウイルスβ2 ◆iIldyn3TfQ [sage] :2009/01/16(金) 00 14 33 ID OWRYLE9i 「さて・・・」 悟が眼鏡を掛け直し、口を開いた瞬間。 蒲公英は茶渋の立たない茶に眸を写すと呆然とした少女の顔が浮かんだ。 湯飲みを包み込むと振動を表す波動が起きていた。 上方を見上げようとして顔を上げると勢い良く和室の戸が開く。 バタンッと地を振るわす轟音が和室に響く。 「おいっ、親父。なんなんだっ、バイト先に電話までして呼び出して!! 今日給料日だってのにッ!」 「おお、当事者が来たことだし、失礼するよ」 ノートの持ち主が現れたのだ。 当の本人は息子の心情などそ知らぬ様子で離れへと移動する。 息が荒くなった青年は、久しい幼馴染を視線の端に捕捉して。 「っ!? お前、それは俺の」なにやら拙い事だけは理解し。 「ふぅ~ん、そんなに見られたくないのか」 長らく顔を合わせなかった彼方の顔が驚愕のあまり目を見開く。 その様子に満足してか見せびらかして蒲公英はニヤつく。 「ッ!!!てめぇ、人んちに入って何をしているっ!?」 彼は、蒲公英に近寄って手ごとノートを掴む。 蒲公英の手からノートを弾いたことに安堵して前のめりで畳みにぶつかる。 足を払われたことに気づくのは世界[しかい]が九十度変わってから。 畳の上に無様な受身を取る康二に対して、蒲公英はすぐ馬乗りになって彼の両手を塞いだ。 こころなしか、彼方の表情が崩れ、朱色に染まっている。 94 :ヤンデレウイルスβ2 ◆iIldyn3TfQ [sage] :2009/01/16(金) 00 14 58 ID OWRYLE9i 彼の心臓は、ドクッ、と少し異常な速度で鼓動を早めた。 ドクッ、ドクッ、ドクッと異常動作を繰り返す臓器に、 ハッと我に返って康二は蒲公英を振り払おうとする。 幾ら中肉中背の青年とはいえ、馬乗りになって両手を封じる少女に。 否、少女の真実を知りたいという決意に、青年は勝てないのだ。 「この感覚っ!! たんぽぽっ、どけっ!」 自らの体[たいえき]がうごめくような感触。 わだかまる不可思議な感触、感覚を、彼は理解っている。 ヤンデレ、ウイルス、タイプβ だが突き放そうとするも、鍛える筈の身体でも暴力幼馴染の方が腕力で勝っていた。 「おいっ、これ以上近寄るなよっ!!」 「なんだって、こーじ君? え、どけたらいいじゃ、ぐすっ、ないか」 彼女から雨が降ってきた、ぽつり、ぽつりと。 次第に、どしゃ降りへと変わり、康二自身は辿りそれが何なのかを知る。 「お前、泣い――――」 「―――泣いてなんかないっ!」 「大体、なんなんだよっ! あの日記。 お前はあの時も、オレ様の思いを踏みにじってっ!!」 「仕方ないじゃないかっ!」 「人の想いを切り捨てることが仕方ないっていうのかよ、テメェは!?」 (あの時は愛おしかった君が歪むのを恐れて。 でも、不器用な助け方しか俺にはできなかっんだよっ) 金城康二の事情を知らない。だからこそ、よりあの行為は最低最低だった。 96 :ヤンデレウイルスβ2 ◆iIldyn3TfQ [sage] :2009/01/16(金) 00 19 04 ID OWRYLE9i いつの間にか彼女の手からノートが零れ落ちていた。 『○月△日、キチガイからおしえられた。 ぼくのからだはへんだって。だれかをふこうにするって。 たんぽぽをきづつける? いやだ、いやだ。そんなの。 それぐらいならっ』 「なぁ、オレ様がどんな思いしたと思ってんだッ!? どれだけお前のことを考えていたと思ってるんだ!? 幾星霜の月日がお前への告白で埋め尽くされたっ! オレ様がどんな思いでお前からの告白を、 待ち望んで、渇望して、あの日をになったと思う!? 思いもしなかったさ! 拒絶をこめたものだなんてよっ!」 目を逸らそうとした俺に覆いかぶさるようにしながら。 蒲公英は一度言葉を切り、口調を変え―――否、戻した。 それは、青年が過去に知っていた、少女そのものの貌。 興奮した様子の少女は、むしろ幅を狭めるように。 近づく唇、高鳴る鼓動、うごめくウイルス。 馬乗りになった幼馴染を俺は、 振り払うことなんて出来るはずもなかった。 「ボクは君の事とても好きだったよ。今でも愛しています。 君が遠ざけた理由なんてもうどうでもいい。 君がたとえ亜修羅の道を、悪道の道を進もうとも、 私はあなたのためだけに、尽くし続けます。 だから、ボクに誓いの口付けをさせて下さい」 97 :ヤンデレウイルスβ2 ◆iIldyn3TfQ [sage] :2009/01/16(金) 00 20 41 ID OWRYLE9i そして少女からは自らの花言葉を篭めて永久の誓言となる、 青年からは好いているからこそ危惧した最悪の口づけを交わした。 無垢な生娘のぎこちない仕草のまま、 だけども濃厚で、淫妖に貪るように。 接吻を終え、たらり引いた銀糸を拭うと彼は独白するように、口を滑らす。 「俺は、お前をまきこみたくなかったのに・・・」 「なんで? ボクなら君のウィルスに掛かってもいいよ。 ねぇ? 知ってる、ボクの、蒲公英の花言葉って」 「どーでもいいっ、お前はコレの凶悪さを知らないからいえるんだよ」 生を享けてから、四捨五入して二十年。 彼はウイルスを自意識である程度抑えることは可能になった。 だが、自意識を制御できない条件下、それも粘膜接触となれば感染を免れない。 頭が蕩けたように、視線が定まらない表情で蒲公英は虚空を見つめていた。 目が濁ったように、どろどろした何かを以って少女は彼方を睨んでいた。 「はーい。おめでとー。」クラッカーを鳴らす馬鹿が登場する。 『カップル誕生おめでとー☆』と掲げる母親、篝もいた。 「ッ!? ・・・糞親父ぃーーー!」 「あらあら、大変わねーあなた。でも、お腹を痛めた子と旦那がするなんて母さんうれし泣きしちゃうわ」 どうにも今回の主犯格だと確信し、蒲公英を押しのけて。 「蒲公英良く聴け。ここ、数日。多分胸が心理的に締付けられるような感覚になるが、気にするな。 それはまやかしだ。いつわりだ。何一ついい事などない」 だが、遅かった。 すでに彼女の胸には感染が相乗して、恋慕が募り、そして―――. 98 :ヤンデレウイルスβ2 ◆iIldyn3TfQ [sage] :2009/01/16(金) 00 21 45 ID OWRYLE9i ヤンデレウイルスとは感染者にとってみれば麻薬そのものだ。 母さんたち慢性的な感染者になれば異なるが初期の感染は重い。 躯の芯まで蕩ける快感、保菌者への緊縛する一筋の喪失感。 一度感染すれば保菌者との接触を是が非でもしたくなる。 だが、感染者が一定期間距離を保つことで死滅させることができる。 だが一定期間保菌者との接触を行えば定期的な菌の育成が出来てしまう。 次第に、想いは黒く冥く、濁った想いが拡張させていくのだ。 そこが恋患いと違う最大の点である。 金城さとるの効果は十人というリミッターが掛かるが、 金城康二の場合は無尽蔵に感染を広めていくことが可能だ。 先天性遺伝子 ・・・固体値によった誤差。 金城康二が安全に暮らすには感染を最小限に留めておきたいのだ。 それだから洗脳ともいえる選択肢の誘導や心理学で亜麻を左右させた。 善悪を置いてなお、彼が生き残るためには仕方の無いことであろう。 少なくとも行動を起こすのは彼の目の届く範囲だけと確約させている。 むしろだからこそ亜麻一同のようなに過激行為を起こす場合があるのだが。 「あなたの体の一部ホルマリン漬けにさせて」とか 「私の体(もしくは体液)入りのご飯食べて」とか 「あの、・・・その、私いじめられたいから切り裂いてください」 とか 自己主張をやんわりと趣向を改悪して、正して。 とりあえず血液の見ない方向へ回避している事実はあったりなかったり。 99 :ヤンデレウイルスβ2 ◆iIldyn3TfQ [sage] :2009/01/16(金) 00 22 13 ID OWRYLE9i 感染が一次症状となった幼馴染を押しのけて。 白衣姿の父親を鷲掴みにして外へと連れ出した。 「てめぇ、好い加減にしろよ」 「お父さんに向かっててめぇはないでしょぉ♪」 「・・・もう一度繰り返す、好い加減にしろ」 「なーんのことっかなー♪」 「とぼけるな。何故だっ!てめぇ、あんなモノ模造しやがった!」 金城康二に日記を綴るメルヘン染みた趣味はない。 ならば、だ。巫山戯たことを仕出かす人間に検討が付く。 「何故、お前があんなもの書きやがった」 「おやおや、僕は嘘をついた覚えは無いよ? 蒲公英ちゃんには『ここに事実が入っている』とはいったケド、 でもしかし康二自身が書いた日記だとは言ってない」 「それが僕お手製の悪戯でもネ」すっ呆けた様子の実父。 「はハHA、葉刃派ハhaは。ふざけ」 渾身の一撃を見舞おうとして康二が躯を捻ると、 的確な掌底が水月へと間髪なく打ち込まれる。 「かハッ!?」肺から消費するはずだった空気が吐き出され膝を突く。 「やっぱり君は理解してないね・・・」 「はぁっ、何がだ、糞親父」強がる位みせるのが男の意地だ。 達観した眼差しで、眼鏡を押し上げる 光が乱射する硝子の向こうで覗くのは漆黒の眸。 「君は我が愛しのヤンデレ篝との息子だ。 だが、それと同時に君は永遠の研究材料なんだよ」 否。漆黒と云うには違和感がある。 濁り。 精神を摩耗しきったような、 濁りきった濁流のようなその眸――――深淵[ふかみ]に覗きこまれ。 それはそう、実験対象を見る冷静な/冷徹な/冷酷な瞳で。 にこやかな表情とは裏腹に感情の篭ることを知らない。 100 :ヤンデレウイルスβ2 ◆iIldyn3TfQ [sage] :2009/01/16(金) 00 22 52 ID OWRYLE9i 背筋に伝う冷気と、何かを感じた康二は悪態をつく。 「ほざいてろ、キチガイマッド」 「うん、ありがと~♪ 天才とキチガイは紙一重なのだよー」 自らが望むのは振り切れた所だ、と称すキチガイ。 燦然たる夕日から逃げる吸血鬼のように、 混濁とした闇黒へ生者を誘うかのように、 白衣を翻して玄関の戸をゆっくりと開ける。 悟の背中からは何も察することはできない。 「本当にね、人間って二種類しかいないんだよ。 異常を許容するか、それとも異物と知りながら奥底に仕舞うか」 世界一大嫌いで、異物である筈の親父の背中が、 扉の向こう側へと消えていった実父のそれが、 何故か少しだけ寂しく感じ取れたのだった。 金城康二、つまり俺は已むに得ない状況で、遺憾なくヤンデレウイルス送信中。 なお公共電波では感知できないので無視してよろしい。 拝啓、天国に逝って欲しいお父様、蒲公英は真心の愛を意味するらしいです。
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/1437.html
297 :名無しさん@ピンキー [sage] :2009/12/13(日) 17 28 03 ID 6ERlRzmA ヤンデレコマンドー 男とのラブラブ生活に過去、蹴落としてきた雌猫共が襲来。 「お前は殺したはずじゃ…」「残念ね。トリックよ」 「男君は私が可愛がってあげるから」「面白い豚ね、気に入ったわ。殺すのは最後にしてあげる」 「(男に)良いトコ見せましょ」 「ターゲットは緑のTシャツ、鉈を持った眼が腐ったドロドロヘドロの雌豚だ」
https://w.atwiki.jp/legendworld/pages/273.html
あはははは!!あははははははははははははh!!!1111 ヤンデレ(-やんでれ)とは、愛する人を思うがあまり精神が病んでしまった人のことを指すキャラ付け記号のことである。 概要 一見普通のキャラクターのように見えるが、主人公(または行為を抱いているキャラ)にはデレであり、話が進むにつれて何らかの要員(主人公や他キャラへの嫉妬、精神的ショック)などにより、病んでしまう(ヤン)キャラクター、またはその状態を指す。 例として挙げられる行動として、監禁(相手を自分の側だけに置いておきたい)や、ストーキング行為(相手のことを四六時中見ていたい)、調教(相手を自分好みに仕立て上げたい)等の行為が行われる。挙句の果てには、殺害(相手を完全に自分のものにしたい、自分を裏切った罰)や、心中(相手を殺して自分も死ぬ)という強硬手段に出る場合もある。更に、ヤンデレになった本人は、自分の行為が相手を困らせたり、自分が「悪」であることにはまったく気がつかない。所詮は「愛する故の過ち」や「愛があれば、何をやっても許される」と思っている。 また、相手を痛めつけるだけでは無く自分を痛めつけ自分を食べてもらうということもある だが、愛情を包み隠さず、かなりストレートに表現することがヤンデレの魅力とされている。 なお、現実世界でヤンデレに付き纏われた場合は直ちに警察・自衛隊へ連絡すること。 ところで、「よく考えれば誰でも好きな人には優しく、嫌いな人には厳しくするものだから、世の中の人間全員がヤンデレじゃね?」とか「順番的に「ヤンデレ」じゃなくて「デレヤン」じゃね?と考えたら負けである。 ヤンデレのタイプ 全部は書けきれるはずが無いので、手っ取り早くこちらをご覧いただきたい。 ヤンデレとメンヘラ・電波・ツンデレ・黒デレの違い(一部、アンサイクロペディアからの引用) メンヘラとヤンデレの違い メンヘラは鬱世界の住人であり、他人との意思疎通を恐れ外界との接触を拒んでいる。その一方で寂しがり屋の一面を持ち、この鬱世界からの突破口を相手に委ねている。 それに対し、ヤンデレの世界観は自分と相手だけであり、それ以外の存在は背景でしかない。自分たちの関係は絶対的なものであり、その関係を邪魔する事は許されない行為としている。 相手に愛情を求める点はどちらも類似しているが、第三者への対応が大きく異なる。 * メンヘラは皆から愛してもらいたい寂しがり屋さん。 * ヤンデレは相手の事が大好き!愛したい! 愛してあげる!あなたには私以外の人は要らないんだよ? * メンヘラ - かまってかまって! * ヤンデレ - 私以外の人に構うのなら…。 電波とヤンデレの違い 電波は、発想や思想が奇抜で独自の言語表現や理論展開を得意とし、行動もまた常人に理解し難い。そのため、電波はファースト・コンタクトの時点で違和感を感じることが多い。 ヤンデレの場合、相手に対する感情や行動以外は常人と大して変わらない。脳内全体が壊れているのが電波、脳内が部分的に壊れているのがヤンデレ。但しハイブリッド型も存在する。 * 電波はイミフで基地外と思われる宗教・言語などを多用する。 * ヤンデレは人間関係に関しては理解できない思考回路を持つ。 * 電波 - 私の神様に毎日お祈りしていればあのヒトと結ばれる♪ * ヤンデレ - 好きなら私だけのものにしちゃおう♪→監禁・殺害など ツンデレとヤンデレの違い ツンデレは日常はツンツンしており、ある程度親しくなるとデレデレする。ヤンデレは普段デレデレとしている(したがっている)が、依存を満たせない状況をきっかけに病んだ行動に走る。 * ツンデレは素直になれない → ツンツンする。 * ヤンデレは素直すぎる → 監禁・殺害する。 ただし、日常ツンツン二人きりヤンデレというものも存在する 正直グッとくr…何でもない 黒デレとヤンデレの違い 黒デレは心が病む程に好意を持つ相手に依存していない。そして病んでいない。ヤンデレは病む程に好意を持つ相手に依存している。依存を満たせない状況で完全に闇化、病み化。 * 黒デレは好きな相手を状況に流されず、理知的に手に入れようとする。→自立心の方が高い。 * ヤンデレは好きな相手を状況に流されて、感情的に手に入れようとする。→依存心の方が高い。 総論 まぁ一言で言えば「やっかいさん」 関連リンク ツンデレ 桂言葉 三大ヤンデレキャラの王者 園崎詩音 三大ヤンデレキャラの一人 芙蓉楓(アニメ) 三大ヤンデレキャラの一人(アニメのみ) 洋平 はとろじーsが壊れた日 リヴァイア 猫 上の解説でも解らない人向け こちら
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/177.html
671 :リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] :2007/12/10(月) 19 38 37 ID zUmWkgcA 「ヤンデレ観測者」 大人になってからは時間の流れが速くなるとは言うが、よもや自分がそれを経験する日が 来るとは思っていなかった。 気がつけば私ももう二十代後半を過ぎ、更に季節はもうクリスマスに程近くなっている。 一人身にとっては心身ともに大変辛い季節だ、だからこそ早く家に帰りたかった、それに 家に帰ればモニターの中で…こんな私でも微笑んで手をとってくれる少女たちがいるからだ。 いつからだろうか、現実の女性に興味をもてなくなったのは…高校一年の夏、ようやく告白 が実って付き合い始めた女の子に、実はキープ扱いされて手ひどく振られた日からだろうか? それとも職場恋愛で結婚寸前まで持ちかけられた同僚を出張中に上司に寝取られた日からだろうか?。 それでも、そんな日でも…少女たちはモニターの中で微笑を絶やさないで私に愛をささやいてくれた あるものは恋敵を殺し…またあるものは邪魔になれば肉親すらも殺し…あるときは私の分身である少 年を監禁し、そして私を殺して…捕食までしてくれた。 怖くはないのか?怖いわけがない…こんな私をそこまで思ってくれるのだ、愛のある殺意の どこにおびえればいいのだ…そんな考えが普通に浮かぶ。 まあ自分でいうのもあれだが、私は精神を少々病みながらも…ヤンデレというものの魅力に 完全に取り付かれていたのだ。 そんな事を考えながら自宅である安アパートに向かう。急ぎ足で入り組んだ路地を抜けて アパート近くのバス停前にたどり着いたとき…私は変なもの…いや、人を目撃した。 その女性は深夜、こんなに遅い時間に大荷物を持ってバス停に腰をかけているのだ… 間違いなくバスを待っているということはないだろう、しかもその服装ときたら… メイド服ときているのだ。 異常だ、明らかに何かおかしい、でも…ゲームとの天秤が揺らぐくらいに興味を引かれた のは事実だった。 672 :リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] :2007/12/10(月) 19 43 45 ID zUmWkgcA 「こんばんは…バスを待っているんですか?」 私は彼女に話しかけてみることにした、こういうことは仕事柄よくなれている。 空ろな目をした彼女はいきなり話しかけられたことに対して動揺したようだったが それから作り笑いを絵に描いたような表情を浮かべるとこう切り替えした。 「いえ、少し疲れたので…眠っていたんです」 「そうですか…ああ、それじゃあこれをどうぞ…体が温まりますよ」 「あ…はい、ありがとうございます」 そういって彼女は私が手渡したコーヒー缶を受け取ると、念入りに缶の 尻の部分を観察して…それからプルタブをひねってコーヒーを飲み始めた。 「…あったかい、ありがとうございます」 「いえいえ、この程度…しかしあれですねぇ、どうしてまたこんなところで こんな格好を?」 私はどうしても気になっていたことを尋ねてみた、よくよく見れば臭いこそし ないが…そのメイド服と、大荷物である巨大なスポルディングバッグには、どう見ても 血にしか見えないシミがところどころについていたのだ。 「…私のお話、信じてくださいますか?」 「ええ、どんな話でも信じますよ…たとえば…そうですね、そういえばこの前は 彼氏の生首を持って海外逃亡をする、なんていってる血まみれの女の子がここに座っ てましてね…私、不憫になったのでいくばくかお金と食料を上げちゃいまして…まあ そんな感じなので大丈夫ですよ、それに誰にも絶対言いませんし…何でも言ってください、 どんな話でも信じますから」 「ふふ…お優しいんですね、大変失礼ですが…馬鹿なくらいに…」 「まあ、そうですねえ・・・」 そういって彼女は少し笑う、どうやら私の話を信じていないようだ。 実際私はその彼氏の生首を見せられたと言うのに、それにそんな経験は一度や二度ではないと 言うのに…。 そもそもこの街はなんだか治安がよろしくない、そのせいなのか何なのかこのアパート周辺だけでも かなり変な人が多い分…わたしはこのバス停で幾度となく、そんな少女や女性たちの話を伺う羽目にな っていたのだ。 あるときは彼氏だと言うミイラを背負った少女に出会い、明らかに変質的な馴れ初め話しを聞かされ た、またあるときは彼氏を殺してしまい、泣きながら包丁を持っている少女と対話して、彼氏の事を悔いる少女を諭した事もあった…酷いときには明け方まで監禁した彼氏の写メを見せて自慢話をしてくる 少女もいたくらいだ…そして三度目くらいにわたしはこう仮定した、どうやらここには何かヤンデレを 集めるオーラか何かがあって、わたしはそれらから上手く話を聞きだせる条件を有している、と…どう せ暇人だし、命もあんまり惜しくはない…それになにより彼女たちは愛する人がいる分…絶対にほれら れる事もない。 そんな少々悲しい仮定をして大体月に一度、わたしはこうしてヤンデレてしまった人たちの観測を 行っていた。 「…私、出身は東北の貧しい魚村の出でして…」 少々押し黙った後、彼女はそういって語り始めた。 「家は六人兄弟で…十歳のときに父が事故で死んでからますます生活が苦しくなって…とうとう 奴隷として売りに出されそうになったときに…偶然拾われたんです、ご主人様に…」 そういう彼女の目は空ろだったが、顔は必死に作り笑いを浮かべていた…そしてその視線の 先は、大きな大きなスポルディングバッグに…いや、違う、コレはどこからどう見ても…死体袋じゃないか …ストラップついてるから気づかなかったなぁ…に向けられていた。 「ご主人様はさる貴族の末裔の大金持ちだそうで…たまたま村の再開発部分を視察しに来たときに私をみて …一目で気に入ってくれたらしくて…そのまま私をメイドとしてお雇いになってくれたんです…勿論、凄く うれしかったですよ、私…ふふふ」 「一目ぼれ…だったんですか?」 「ええ…でもそれはあの人も同じだったみたいですね…暇なときに私を呼びつけてはよくお話してい ましたよ…私は早逝された妹さんにそっくりだとかで…ふふ、きっと恥ずかしかったんでしょうね そんな事をいって照れ隠ししていたんですよ…」 私は頷きつつもそのご主人様とやらに少し嫉妬した。 111 :リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] :2007/12/13(木) 01 55 35 ID Ehhjl25M ヤンデレ観測者③ やはり世の中は金と地位なんだろうか…暗がりでもよく生える聡明そうな顔のメイドさん…こんな人を そんな簡単にも雇えるなんて…なんてうらやましいんだ、と私は不謹慎にもそんなことを考えていた…。 「二人でいるときは本当に幸せでした、私ってドン臭いからよく先輩メイドさんに苛められたりもしましたけど …そんなのも全然苦にならなくて…でも」 少し彼女の声のトーンが落ちる、どうやら話は核心に迫ってきたようだ。 「幸せは長くは…続かなかったんです」 「あの日、私が雇われて一年ぐらいして…ようやくご主人様は私を…夜に、部屋に呼んでくれたんです…私…うれしくて …初めては、とても痛かったですけど…それでも、私…嬉しかったんです」 話終わると同時にぐう、と彼女のお腹がなった、恥ずかしがる彼女に私は無言で夕飯用に買っておいたタマゴサンドを差し出した。 「…はむ…ありがとうございます…」 「いえいえ、お気になさらずどうぞ…」 しばし彼女は食事を続け、一息をつくと話を続けた。 「でも、その日からだんだんご主人様はやつれ始めて…日に日に痩せこけていったんです…元々病弱な人だった分、心配はしていた のですが…最後には仕事も出来なくなって、山奥のお屋敷で、私と数人の使用人を引き連れて隠居生活をするようになって…」 彼女はぽろぽろと涙を流す、散々世知辛い人生を生きていた分、せっかく手に入れた幸せが壊れたと言う事は…未を引き裂かれる事 よりも辛かったのだろう。 「最後に彼はずっとわたしに謝ってました、妹と君を重ねてしまってすまなかった、って……ご主人様の初恋の人は血の繋がっていない 妹さんで…禁断の恋が妹さんの早逝で実らなかった分、容姿の似た私を、せめてもと思って、抱いていたって…ふふふ、あはははは、そんなこと 言わなくても、よかったのに……はははははは」 聞いていてとても辛い話だった、久々に胃が痛くなる…しかし、多分彼女がここまで私にこの話をしてくれていると言う事は…私にこのことを 話すことでなにかをはらす事になるのかもしれない…そう、私が一生好かれることはないであろう。人を愛する事で一線を飛び越えた少女たちの… その叫びを聞いてあげることで彼女たちが癒されるのなら、何かの踏ん切りがつくのなら…ある意味この観測も意味があるのではないか…なら、ここで 更にその話しの続きを聞いてあげるべきだ、胃の痛みをこらえて私は必死にそう思った。 112 :リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] :2007/12/13(木) 01 58 55 ID Ehhjl25M ヤンデレ観測者④ 「それでその後は…どうしたんですか?」 「色々調べました…ご主人様の死因と、ご主人様の周りを取り囲む状況を…結果、死因は毒殺で… 犯人はメイド長と…ご主人様の両親と、ご主人様の遺産と保険金目当ての親戚筋である事が解りまして… 私、やるせなくなって…ご主人様の、いいえ…彼の墓を掘り起こしたんです…だって酷いじゃないですか? そんな人たちが作った墓の中で、偽りの涙を流されて冷たい土の中に閉じ込められてるんですよ?そんなところ にいるのなら…私が助けなくちゃ、って…私と同じ、あんな金ごときで…家族に捨てられて、命も奪われた 可愛そうな彼を、せめて私が助けなくちゃって…」 「そうして彼を助け出して…今はこうして、きちんと防腐処理して、剥製にした彼と二人で復讐の旅に出てるんです… うふふ…もうこれで、永遠に、墓穴の中でも二人は一緒なんですよ」 そう言うと彼女はいとおしそうに…その、彼の入っているであろう死体袋を撫で回した。 113 :リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] :2007/12/13(木) 02 08 16 ID Ehhjl25M ヤンデレ観測者⑥ そうか、それで血まみれだったのか…私は頷くと、自分の分である缶コーヒーを飲んで一息ついた。 「それで…首尾の方は」 「ええ…もうそれは、常にできるだけ急所ををはずして、苦しめて惨めに殺してやったのですが… あと残り一人がどうにも…警戒を強めているようで…」 そういうと彼女はポケットに入れていたものを見せた。彼女の手に握られていたのは古びたコルト ウッズマンのロングバレルバージョンだった…。 「大勢のボディーガードを相手に…これ一丁でどこまでいけるのか…」 装備は拳銃一つのみ…確かにそれのみで大勢のボディーガードに囲まれた復讐相手を殺すのは大変 なうえに、精神的にも不安なのだろう。 …なら仕方ないな、協力してあげるとするか。 「コレ、少ないですけど使ってください…」 そういうと私はバッグのポケットから柄付手榴弾を二つほど取り出して渡した、この前やはりここで 知り合った「魔物と戦える、彼氏を食べてしまった少女」が私にくれたものだ。 何でくれたのかわからない上にちょうど持て余していたのだが、必要な人がいるのならその人にあげ るのが一番だろう。 「…いいん、ですか?」 「ええ…これはあなたにとって必要なものでしょうし…それに、貴方が死んでしまったら…またその 彼氏と…今度こそ永遠に引き剥がされてしまいますからね」 「…ありがとうございます、ありがとうございます…」 彼女はぽろぽろと涙を零すと何度も何度もお辞儀をした。 僕の手を握る彼女の手は冷たく、血なまぐさく…そしてかさかさに荒れていた。 本来ならとめてあげたかった、引き止めてあげたかった。 でも彼女はもうその未来を、死体袋に入った剥製と、握った拳銃と共に放棄し てしまったんだろう…それが何より悲しかった。 僕はそれからもう少し彼女と話をすると、その場所を後にした。 彼女は僕の姿が見えなくなるまで、手を振っていてくれるような気がした。 114 :リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] :2007/12/13(木) 02 21 24 ID Ehhjl25M ヤンデレ観測者⑦ 数日後、急いでアパートに帰ると玄関先に彼女の持っていたウッズマンが、ホールドオープンしたままの状態で置いてあった。 きっともう、使う必要はなくなったから…多分そういう意味なのだと僕は思った。 文鎮代わりのそれの下に置かれた…南の島の写真と、ありがとう、二人はここにいます…そのうち、生きていればまた…と書かれた 文を見て、私は…そこまで思われているそのご主人様がとてもうらやましかった…。 ああ、いつか私もそんな目にあってみたいものだと。 そして、彼とやっと安住の地にたどり着いて、幸せそうに微笑む彼女の姿を想像して…私は少しだけ泣いた。 そしてそれから一年が過ぎたが、まだ私の前に私を愛してくれる素敵な女性は現れてはいない、しかし相変わらず アパートの前のバス亭には、一線を越えた女性達が現れて続けていた…。 「と、いうわけで…あの人を振り向かせるために、このバトルロワイアルゲームに参加したんです…なのに ゆーくんは振り向いてくれなくて…大変だったんですよ、40メートルもあるロボットに乗ってエイリアンと、ほかの子達と 戦うのって…しかもあと二人倒せば全ては終わるっていうのに…あの妹、あの妹…絶対いつか殺してやる殺してやる殺して やる!!!」 「あなたは…そう、とっても素敵ですねえ…自分の命も、人の命もかけて彼のために戦えるなんて…その彼氏がうらやま しいくらいだ…」 たとえそのロボットの攻撃で、私のアパートがぶち壊されても…バス停だけは偶然に残り…そして何故か、そこに私が住み 着いていても…彼女たちが途絶える事はなかった。 ああ誰か、早く素敵なヤンデレ女性に出会いたい…。 FIN