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首なしライダー 15 「ドコマデイキマースカ?」 背中から翼の生えたアニキが4人に訪ねる 首なしライダーとその契約者 バールのような物の契約者 占い師 4人を両腕で器用に抱えながら夜の学校町をアニキは悠々と飛んでいく 「一刻も早く俺は地面に降りたいんだけどー?」 首なしライダーが震える声でアニキに向かって叫ぶ ちなみに、アニキが飛んでいるのは、地上からビル5階分くらいの高さだ。 「先輩、喧しいですよ」 首なしライダーの隣にいる朝野は呆れているようだ。 「地面に足が着いてないと落ち着かないんだよ」 「ライダーさんって高い所が苦手なんですか?」 コヅカは下の方に見える学校町を見ながらはしゃいでいる そんな三人を横目で見ながら占い師はずっと黙っていた。 「とりあえず、皆疲れているから先輩の家に行きますか」 朝野は上を見上げてアニキに指示をする アニキは頷き、ゆっくりと首なしライダーの家に向かって飛んでいった。 * 深夜 首なしライダーの家 ―――――――――― 「どうしてこうなった…」 俺は現在の状況を眺めながら呟いた。 なんだこれは コヅカはベッドを占領して眠っている 助けてきた占い師はソファーで横になって眠っている 朝野は「疲れたから帰ります」と言って家まで帰ったらしい そして俺は 「グレイトォォォォォ!!」 誰か助けてください アニキに襲われてます 「ちょっと待てやめろこの変態!」 ライダースーツを脱がされかけてちょっとどころかかなりやばい感じだ 「アナタノ首ガナクテモ、ワタシハカマワナイデース」 このアニキ、完全にヤル気である 「知るかぁぁぁ」 俺は必死に家の中を逃げる…もちろん、俺にそんな趣味はない これだけ騒がしいのにまったく起きないコヅカと占い師、頼むから起きてください 「このっ…これでも食らえ!」 俺は走って逃げながらアニキに向かって手からワイヤーを飛ばし、アニキを拘束しようとするが 「ソンナノワタシニハキキマセーン!!」 いとも簡単にワイヤーを片手ではねのけ、がっしりと俺の肩を後ろから掴むアニキ どうしてこうなった… あぁ、何故そんなに笑顔なんだアニキ… その後、真夜中に首なしライダーの家から出たアニキは とても満足した笑顔だったという * 一気に祭り三日目の早朝 ――――――――― 「おはようございますーってあれ?先輩、何で廊下で寝てるんですか?」 朝から首なしライダーの家にやってきた朝野は、家の廊下で倒れている首なしライダーを見つけた。 「…………」 顔がないので生きているのかどうが分からないのだが そんな首なしライダーを放っておいて朝野はリビングに行く リビングにあるテーブルの上には2つのメモが置いてある 一つはどうやら名刺のようだ。 きっと占い師の物だろう 名刺と共に黒い石も乗っていた。 残りはコヅカのメモだろうか メールアドレスと電話番号が書かれていた。 「なんだ、帰っちゃったんですか…あの二人」 朝野はそう呟いて廊下で倒れているいる首なしライダーの元に向かった。 「先輩ー朝ですよー」 首なしライダーの体を揺さ振ると首なしライダーは小さく呻きゆっくりと起き上がる。 「………おはよう朝野さん」 「占い師とコヅカって子帰っちゃったみたいですよ?」 「…そうか……って、そういえば夢の国はどうなった?」 「町内放送で夢の国がなんたらって言ってましたし、大丈夫なんじゃないですか?」 「……そうか…」 呟いたまま動かない首なしライダー 「まぁ、とにかく 昨日はお疲れ様でしたという事で…祭り、行きませんか?」 朝野は首なしライダーに一枚のチラシを見せる 仮装大会の案内がそこには書かれていた。 「…後一時間寝かせて…物凄く精神的にボロボロなんだよ…」 「はいはい…って先輩、何で精神的にボロボロなんですか?」 「頼むから聞かないでください!」 土下座のポーズで頼み込む首なしライダー その体は思い切り震えていた。 「…じゃあ、さっさと休んでください」 「……助かる、ありがとう」 よろよろと立ち上がり首なしライダーはベッドに横になって眠った。 前ページ次ページ連載 - 首なしライダー
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(画像挿入予定) 通名 モトヨシ 真名 始義務臣(もとよしつかさおみ) 年齢 30歳 身長 169センチ 身分 上武士最高位の軍人、一旅団団長(だいたい5千人前後の歩兵を統率、有事の際には女王ホヅカサヅチオオキミの勅命次第で1万人を動員することができる) 出身部族 ノシ族 性格の特徴 一見頑固で融通の効かない強面、動かざること山のごとし。『ヤギホ武士』『ノシの男』の理想をそのまま人間の形にしたような質実剛健、実直な男。――と言えば聞こえはいいが、ようは腰が重い上に口下手。しょっちゅうぐるぐる考えているので流れに置いていかれがち。一度決めたら最後まで貫く不言実行の根性はあり、年下の青少年たちの面倒見は良い。また、ノシ族の古い伝統を重んじる姿勢を見せながらも先進的で哲学的な問題にも取り組み将来のことを見据える考え方をもっていることから、女王ホヅカサからの信任も厚い。ただし、弟や年の近い青年たちにはたまに「兄貴はどんくさい」と馬鹿にされている。 外見の特徴 長身に筋骨隆々とした体躯で多少の威圧感があり、ひとによっては年齢に見合わぬ威厳を感じるかもしれない(が、実際のところはそんなものなどない)。太い横一文字の眉に少し厚めの唇の大きな口。左頬骨の端から左の目頭の下まで続く一文字の刀傷がある。 略歴 幼名は巌(いわを)。七部族の武家の名門・ノシ族の本家に生まれる。5人兄弟の一番上で、3人の弟と1人の妹の面倒をよく見ていた。弟のうち2人は幼少期に病死。幼い頃から体格が良く、実父である前ノシ族族長よりノシ族伝来の二刀流を授けられ、13歳で成人する頃にはひとつの完成を見る。15歳の時女王ホヅカサが設立した軍学校へ第一期生として試験的に入学させられ、持ち前の生真面目さを発揮して一般教養と兵法の類は一通り習得。学校を卒業し官位を授けられた20歳の時、ノシ族の分家の娘と結婚。同世代の青年たちと比べるとかなり遅い結婚だったが、それなりに幸福に暮らしていた。しかし、翌年の大飢饉の際に発生した流行り病で妻が急逝。遺された一人娘もその翌年、今から数えて8年前、2歳になる前に病死。ノシ族の次期族長の妻として婿をとった妹もまた妻と同じ流行り病で死亡し、婿も実家に引き揚げてしまったため、長兄のモトヨシに次期当主の座が転がり込んできたが、長女の婿が家長となるヤギホの家制度からするとかなり異例のことである。7年前、部下たちが中央大街道で密かにアガデスタ人を売買していた奴隷商人たちを捕縛。この際引き取り手のなかったアガデスタ人の少女を1人家に連れ帰っているが、真意のほどはさだかではない。同年女王ホヅカサの命により正式にノシ族族長になる。 備考 成人の儀以来帯刀しているヤギホ刀は実父である前ノシ族当主から与えられたものであり、太刀『巌峰(いわをみね)』と短刀『苔生(こけふ)』の2本で1組。ノシ族は七部族で唯一二刀流を使う家系だが、曰く『専守防衛』とのこと。その神髄はノシ族族長たる彼とその血族にしか伝えられていない。一人称:拙者(公的な場)・自分(やや親しい相手、くだけた場)・俺(家の中およびごく親しい相手)。二人称:貴殿・貴君・そこの・お前(ごく親しい相手)。 人間関係 ホカゲ族のタケハヤヒコとマオキ族のアオワカヒコは幼少期から世話係として面倒を見てきたため実の弟のように可愛がっている。タケハヤの実の父親についても察しがついているものの、どちらかと言えば女王ホヅカサの怒りよりもタケハヤの心情を思いやって口にしない。最近再婚したらしく、それもどうやら国際結婚らしいが、下々の民は詳細を知らない。
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470 名前 ◆u68XLQ0lCU  Mail sage 投稿日 2007/02/27(火) 17 09 50 ID ??? 花京院の『幽波紋(スタンド)』、『法皇の緑(ハイエロファント・グリーン)』の全体が完全に少女の表に出た。 承太郎の『幽波紋(スタンド)』、『星の白金(スタープラチナ)』に頭部を鷲掴みにされたその姿は未来人、或いは異星人のような 異様なフォルムに甲殻類が身に纏うようなプロテクターを局部に装着していた。そして鮮やかなエメラルドグリーンの、 その全身は深海生物のように発光を繰り返している。 「花京院!これがテメーのスタンドか!緑色でスジがあってまるで光ったメロンだな!」 承太郎は目の前のスタンドを睨め付ける。 「引きづり出した事……後悔するぞ……空条 承太郎……!」 脳を圧迫する苦痛に堪えながら、花京院は歯をきつく食いしばって言った。 「けっ!強がってんじゃあねー。額に指の痕がくっきり出てんだよタコ。このまま……テメーのスタンドのド頭をメロンのように潰せば テメーの頭も潰れるようだな。ちょいと締め付けさせてもらうぜ。気を失ったところでテメーをオレのジジイの所へ連れて行く…… DIOのヤローの事を洗いざらい喋ってもらうぜ。テメーが望もうと望むまいとな!」 そのときスタープラチナが目の前の異変を捉えた。 花京院のスタンド、『法皇の緑(ハイエロファント・グリーン)』手の平から緑色のオイルのような液体が絶え間なく溢れだしていた。 「花京院!妙な動きをするんじゃあねえ!!」 頭部への圧迫を強めようとスタープラチナの手に力が籠もる。 そのとき。 「かはッッ!!」 突如、承太郎の腕の中の吉田一美が口から血を吐いた。 返り血が承太郎の顔にかかる。 「!?」 その事に承太郎は一瞬、呆けたような顔になりスタンドは完全な無防備状態になる。 「くらえ。我がスタンド、『法皇の緑(ハイエロファント・グリーン)』の……」 艶めかしく動くスタンドの手の間で緑色の液体がうねるように集束していく。 それはやがて硬質な結晶と化し眩い輝きをもって弾けた。 471 名前 ◆u68XLQ0lCU  Mail sage 投稿日 2007/02/27(火) 17 15 57 ID ??? 「エメラルド・スプラッシュ!!」 「!! 前をみなさいッ!承太郎ッ!」 花京院と同時に我に返ったシャナが叫んだ。 しかし二人の声はどちらも承太郎には届かなかった。 スタンドの重ね合わせた両手から射出されたエメラルドの波に覆われる光り輝く無数の光弾。 それが棒立ちになっているスタープラチナの胸を深々と刺し貫いた。 直撃を受けたスタープラチナの胸部が抉れて膨張し引き裂かれ、そして爆散する。 衝撃で背後に弾き飛ばされたスタープラチナとその影響で引っ張られた承太郎は、 木々を何本もへし折りながら樹齢700年の大木に激突してようやく止まった。 巨木の幹から力無く崩れ落ちる承太郎の口から大量の血が吐き出される。 更に胸部にもスタンド同様裂傷が浮かび上がり生暖かい鮮血が勢いよく噴き出した。 「……な、なんて威力……私が手こずった『星の白金(スタープラチナ)』をたったの一撃で…… それにあんな複雑な構成を一瞬で編み上げるなんて……」 花京院の華麗かつ壮絶な流法に驚愕の声をあげるシャナ。 「……むぅ。この者、人の身でありながら『王』に匹敵する力を携えている……」 右腕を前方に水平に構えて差し出し威風堂々と屹立する花京院を見たアラストールは、敵とはいえどその清廉な姿に思わず声を漏らした。 「エメラルド・スプラッシュ。我がスタンド、『法皇の緑(ハイエロファント・グリーン)』の体液にみえたのは『破壊のエネルギーの象(ヴィジョン)』…… 君のスタンドの胸を貫いた……よって君自身の内蔵はズタボロだ。そして、その女生徒も」 花京院が指差した先、前方の地面に仰向けに倒れていた吉田一美が再び喀血した。 「あ……あ……!」 声にならないか細い悲鳴を上げ意味なく空に伸ばした手が、やがて糸の切れたマリオネットのように弧を描いて地面に落ちる。 土の上に口から流れ出る少女の血が染みていった。 472 名前 ◆u68XLQ0lCU  Mail sage 投稿日 2007/02/27(火) 17 19 55 ID ??? 「いったはずだ。僕の『法皇の緑(ハイエロファント・グリーン)』に攻撃を仕掛ける事は、その女生徒を傷つけることだと…… 僕のスタンドは君より遠くまで行けるが広い所はきらいでね。必ず何かの中に潜みたがるんだ……引きずり出すと怒ってしまう…… だから喉内部あたりを出るときキズつけてやったんだ……君が悪いんだぞ?空条 承太郎。君の責任だ。これは承太郎……君のせいだ。 君がやったんだ。最初から大人しく殺されていればこの女生徒は無傷で済んだんだ……」 花京院はその怜悧な美貌を歪め忌々しそうに吐き捨てる。 「くっ!おまえぇぇ!!」 あまりにも身勝手な花京院の理屈にシャナの怒りが燃え上がった。 灼眼の煌めきが増し、炎髪が鳳凰の羽ばたきのように火の粉を振り撒く。 その花京院の言葉に承太郎は無言で立ち上がった。 俯いている為表情は伺えない しかし全身から血を流しながらも重い足取りでゆっくりとこちらに歩いてくる。 彼の足跡には無数の血の痕が残った。 「ほう、立ち上がる気か?愚かな……ただ殺される為だけに死力を尽くすとは。 大人しくしていればこの僕に奥の手を使わせた事に敬意を表し、楽に殺してやったものを」 シャナが紅い灼眼でキッと花京院を睨むが、すぐに敗残兵のようにボロボロな姿の承太郎に向き直って叫んだ。 「承太郎!おまえはもう戦える状態じゃない!後は私に任せなさい!この男、『法皇の緑』は私が討滅する!」 しかしシャナの声はもう承太郎には届かない。 もう誰の声も彼には届かない。 承太郎は地面の上に倒れている吉田一美の傍まで来るとそこで足を止めた。 血を流す承太郎の身体から『幽波紋(スタンド)』、『星の白金(スタープラチナ)』が静かに抜け出る。 その腕が吉田一美の華奢な身体を抱きかかえた。 473 名前 ◆u68XLQ0lCU  Mail sage 投稿日 2007/02/27(火) 17 24 07 ID ??? 歩きながら半透明のスタンドの手が口元の血を拭い、野生の花が群生している草むらにそっとその身を横たえる。 もう決して誰にも触れさせないように。 もう決して誰にも傷つけさせないように。 脳裏に少女の笑顔が甦る。 名も無き花に囲まれた少女は、本当にただ眠っているようにみえた。 彼女に一体何の「罪」があったのか? 少女はただ、承太郎の為に行動しただけだった。 彼女なりに精一杯、自分に出来る事を考え、一生懸命それを実行しただけだった。 しかし……その少女は今……いま…… ゴゴゴゴゴゴゴゴ…… ゴゴゴゴゴゴゴゴ! ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!! 空間が蠢き空気まで震えるような途轍もないプレッシャーが承太郎の全身から発せられる。 顔を伏せたまま承太郎は徐に口を開いた。 「…………このオレ、空条 承太郎は……いわゆる不良のレッテルをはられている……ケンカの相手を必要以上にブチのめし いまだ病院から出てこれねえヤツもいる……イバルだけで能なしなんで気合を入れてやった教師はもう2度と学校へ来ねえ。 料金以下のマズイ飯を食わせるレストランには代金を払わねーなんてのはしょっちゅうよ!」 承太郎は口の中に溜まった血を吐き捨てた。 ビシャッと草むらが鮮血で染まる。 474 名前 ◆u68XLQ0lCU  Mail sage 投稿日 2007/02/27(火) 17 28 03 ID ??? 「だが!こんなオレにも!吐き気のする「悪」はわかる!!」 承太郎が血塗れの手で拳を握るのと同時に横でスタープラチナも力強く拳を握る。 その拳は光に煌めき放つ光はダイヤモンドよりも気高く輝いていた。 「「悪」とは!テメー自身のためだけに!弱者を利用し踏みつけるやつのことだ!!」 承太郎がいきなり顔を上げた。 「!?」 完全にキレタその風貌は歴戦の『フレイムヘイズ』であるシャナでさえ気圧される程のものだった。 「『ましてや』女をーーーーーっ!!きさまがやったのはそれだ!!ア~~~~~ン?! テメーのスタンドは被害者自身にも見えねえし!わからねえ!だから!」 学帽の鍔に走らせた二本の指が光の軌跡を描く。 「オレが裁く!」 怒りは臨界を超え運命を司る感情、『正義』となって昇華した。 その気高い光が承太郎の瞳に宿る。 熱く。激しく。燃え尽きるほどに。 その瞳で自分を見る承太郎に花京院は穏やかな微笑で応えた。 「フッ……それはちがうな。「悪」?「悪」とは敗者のこと……「正義」とは勝者のこと……生き残った者のことだ。過程は問題じゃない。 敗けた者が「悪」なんだ。君が言っている事は弱者の遠吠えに過ぎない」 そう告げると花京院は再び先程同様、両手を艶めかしく動かした。 連動してスタンド、ハイエロファント・グリーンも同じように動く。 「さらばだ、空条 承太郎。くらえ!とどめのエメラルド・スプラッシュを!」 再びハイエロファント・グリーンの両手に緑色の光が集束する、そして開いた両手から無数の光弾が 先程以上の輝きを持って弾けた。 「スタープラチナァッ!!」 承太郎の猛りと共にスタープラチナが疾風迅雷の如く身体から飛び出した。 475 名前 ◆u68XLQ0lCU  Mail sage 投稿日 2007/02/27(火) 17 37 51 ID ??? その余波で周囲に旋風が巻き起こる。 木々を揺らし、木の葉がざわめくほどに。 スタープラチナは十字受けの構えを執り軸足を大地が陥没するほど強力な踏み切りをつけると、 カタパルトで射出されたように『エメラルド・スプラッシュ』に音速で突撃し緑の光弾を真正面から受け止めた。 スタープラチナは軸足で踏ん張ったまま流法『エメラルド・スプラッシュ』に気圧される事なくその場に立ちふさがり、 やがてエネルギーは膠着状態に陥る。 「こ、こいつ!どこにまだこんな力が!?それにこのパワー!」 花京院の顔が驚愕で引きつる。しかしすぐに動揺した自分諌めてその表情を引き締めた。 「フッ……いいだろう。真剣勝負というのも嫌いじゃない。パワーだけが『スタンド使い』の 絶対的戦力差でないという事を教えてやる!」 花京院が熟練したピアニストのように指先を動かしながら何度も腕を交差させると、ハイエロファント・グリーンの盲目の瞳が発光し、 流法『エメラルド・スプラッシュ』の後押しをするように両手から光の波が放出された。 それに対抗するように承太郎の身体からも白く輝くスタンドのエナジーが迸りスタープラチナに注入される。 二つの強力なスタンドパワー同士が真正面から激突し空間が飴細工のようにぐにゃりと歪んだ。 「うおおおおおおおおおおおおおお!!」 「はああああああああああああああ!!」 承太郎は両手をポケットにいれたまま、花京院は右腕を水平に構えたまま互いに猛る。 力が拮抗している以上勝敗を決するのは互いの精神力。 相手の気迫に一時でも気圧された方が敗北する。 空条 承太郎と花京院 典明。 特異な才能を持つ二人の『スタンド使い』の力は完全に互角だった。 しかし。 そのとき。 『起こり得ない事態がそこで起こった』 476 名前 ◆u68XLQ0lCU  Mail sage 投稿日 2007/02/27(火) 17 41 22 ID ??? ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ! ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!! 「オォォォォラァァァァアァァァァーーーーッッッッ!!!」 魂の慟哭ような咆吼を上げる承太郎。 その声に呼応するように白金色に輝く光がスタープラチナの全身から発せられた。 「うぅっ!」 「むぅ!」 光に照らされたシャナとアラストールが同時に声をあげる。 スタープラチナから発せられた光は白夜の太陽よりも明るく周囲を照らし、電磁波のようにバリバリと音を立てながら 爆ぜ激しくスパークした。 「な、何ィ!?」 花京院の放った必殺の流法『エメラルド・スプラッシュ』はその光に呑まれ徐々に力を失っていく。 「うぅ……!目…目がくらむッ!限界なく明るくなるッ!何!?この光は!?」 光に目をやられないように黒衣の袖で視界を覆ったシャナに、 「むう!馬鹿な!信じられん!彼奴の存在の力が増大している!」 胸元のアラストールが叫んだ。 「ウソでしょ!?アラストール!怒って強くなれるなら誰も苦労なんてしないわ!」 眩い光に照らされシャナの炎髪と灼眼も白く染まった。 「うむ。確かに通常の理ではそうだ。戦闘中に我を失う等愚の骨頂…… だが思い出して見ろ。彼奴は何の戦闘訓練も受けていないにも関わらずお前と互角に渡り合った。 人間の身でありながら『封絶』の中で動き、数多の『燐子』をたった一人で粉砕した。 そして現に今も、手練れの能力者を相手に全く引けをとっておらん」 477 名前 ◆u68XLQ0lCU  Mail sage 投稿日 2007/02/27(火) 17 46 38 ID ??? 「そ、それは……」 鋭敏な頭脳を持つ彼女も理から外れた事象に対しては押し黙るしかない。 「お前には黙っていたが我には初めから解っていた。彼奴の器は常人のそれではない。彼の者、 『幽血の統世王』と全く同じなのだ」 「え!?」 予期せぬ言葉。 承太郎とDIO。 光と闇。 星屑と世界。 バラバラの記号がランダムにシャナの思考の内に点灯する。 「俗な言い回しになるが今はこういうしかないだろう……『例外』或いは『特異点』と…………」 「ッオラァッッ!!」 交差した両腕をスタープラチナが音速で押し広げた。 ズン!!という重低音と共に輝くエメラルドの光弾は全て粉微塵になって消し飛んだ。 砕けたエメラルドの飛沫が煌めきながら空間に散華する。 「バ、バカな!?『エメラルド・スプラッシュ』を『パワーのみで全て消し去る』とはッ!……ハッ!?」 驚愕の表情を浮かべる花京院の目の前に白金色に輝くスタープラチナが音より速く迫っていた。 「は、疾い!うぐうッッ!?」 神速のスタープラチナの右拳がハイエロファント・グリーンの顔面に撃ち込まれる。 そのスピードが衝撃を上回った為、本体とスタンドは一刹那遅れて後方に弾き飛ばされる。 『しかしそれより疾く』再びスタープラチナが花京院の眼前に迫った。 「敗者が「悪」か!それはやっぱり!テメーの事だったようだな!花京院!」 承太郎が逆水平に構えた右手で花京院を指差し、叫ぶ。 MAXスピードに達し、最早見えなくなったスタープラチナの超速の拳が ハイエロファント・グリーンに全弾総射された。 478 名前 ◆u68XLQ0lCU  Mail sage 投稿日 2007/02/27(火) 17 52 00 ID ??? 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!!!」 白金に輝くの拳の狂嵐により『法皇の緑(ハイエロファント・グリーン)』の全身に隈無く拳型の刻印が撃ち込まれる。 「がッ!?ぐッ!?ぐはッ!?うぐッ!?ぐうッ!?」 花京院の身体にもそれに連動して刻印が刻まれていく。 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!」 承太郎の脳裏に少女の姿が浮かんだ。 淀んだ「悪」に、無惨に踏みにじられた何の罪もない少女の姿が。 それが火勢を煽りスタンドはさらに加速していく。 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!裁くのはッ!!オレのッッ!!スタンドだあぁッッッーーーーーーーー!!!!」 承太郎の決意の叫びと共に摩擦熱で火を噴いたスタープラチナの渾身の右ストレートが、撃ち下ろし気味に ハイエロファント・グリーンの左胸に撃ち込まれる。 ズギュンッ!という全身が痺れるような振動波を感じる間もなく花京院はスタンドと共に後方に神速で吹き飛んだ。 先程の承太郎をトレースするように木々を何本もへし折った花京院の身体は、梵字の刻まれた石碑に激突し亀裂の走った石面に縫いつけられると、 全身から血を噴いた。まるで磔刑にかけられた殉教者のように。 「な……なんて……凄まじい……スタンド能力……!見事……だ……空条……承太郎………………」 肉体は疎か精神と五感まで破壊された花京院は、声にならない声でそれだけ呟くと意識を闇に呑みこまれた。 承太郎はスタープラチナと同じ撃ち下ろしの構えのまま大地に屹立していた。 俯いたまま全身を朱に染め、(よく耳をすまさなければ聞こえないが)獣のように息を荒げている。 血に塗れ全身傷だらけのその無惨なる姿は、木々から漏れる陽光の下なぜかシャナの胸を打った。 まるで紅世の聖堂に飾られている一枚の絵のように美しく荘厳に感じられた。 「……あいつ……すごい……」 「おそるべし……『星の白金』……空条 承太郎……」 あらゆる感情が綯い交ぜになり言葉もないシャナの胸元でアラストールが小さく呟いた。 479 名前 ◆u68XLQ0lCU  Mail sage 投稿日 2007/02/27(火) 17 56 33 ID ??? 「シャナ。オメーに頼みがある」 血塗れの花京院を片手で軽々と抱え上げ、地面の上に降ろした承太郎がシャナに言った。 「う……う」 花京院はかろうじて死を免れたようだ。額から断続的に血を流し呼吸音も微かだが死んではいない。 「オメーが昨日やってたそのジザイホーとやらで、この女の「傷」と今の「記憶」を消せ」 花京院から少し離れた位置で意識を失っている吉田一美を承太郎は指差した。 「不可能よ」 シャナはゆっくりと首を振った。 「昨日のは封絶内だったからトーチで修復出来たの。コイツが傷を負ったのは 因果閉鎖空間ではない現実世界。トーチなんかじゃ治せない」 その答えをあらかじめ予想していたように承太郎は落ち着いた口調で言った。 「誰も残り滓を使えとは言ってねぇぜ。『オレのを』使え。その、『オレ自身の存在の力』とやらをな」 「バ、バカ!そんな事したらおまえ!」 自らの存在の力を消費する事は体力の消耗というよりも怪我に似た形で現れる。 体調が万全の状態でもその「痛み」は相当なものだ。 それなのに負傷したこんな状態でそれを行えば、後の事は想像するのも恐ろしい。 「うむ。確かに貴様自身の存在の力を使えば不可能ではない」 「アラストール!?」 信じられない、と言った口調のシャナの代わりに胸元のアラストールが応えた。 「しかし『フレイムヘイズ』でない者がそんな事を行えばどうなるか我にも解らぬ。貴様、死ぬかもしれんぞ」 「ナメんなよ。ンな事でビビり上がるようなシャバイ気合いじゃ、「不良」はやってられねーぜ」 微塵の動揺もなく承太郎は言い放った。 480 名前 ◆u68XLQ0lCU  Mail sage 投稿日 2007/02/27(火) 18 00 42 ID ??? 「記憶の操作もまた問題だ。自在法はそう都合良くは出来ていない。この娘の記憶を弄るという事になると、 『反作用によって貴様の存在はこの娘から完全に消える事になる』。貴様を軸にして起こった出来事を消すという事だからな。 良いのか?それで?」 「好都合だ。やりな」 これにも承太郎は即答した。 あまりにも明確な答えに微かな異和感を感じたアラストールがムゥと小さく呻く。 承太郎の胆力と覚悟の程を試す為に多少事実を誇張して言ってはみたが、予想に反して承太郎が全てをあっさりと受け入れ 全てをあっさりと差しだしてくるので、不意に老婆心に近い感情が『紅世の王』、『天壌の劫火』の心の内に沸いた。 「……貴様?本当にそれで良いのか?『この娘にとってそちらの方が残酷だとは、」 「同じ事を二度いう必要はねーぜ……」 アラストールの言葉が終わる前に承太郎は学帽で目元を覆いながら言葉を遮った。 「オレの傍にいれば必ずまた同じ目に会う。ロクでもねぇ事に関わって死ぬこたぁねー」 傍を渇いた風が通りすぎシャナの黒衣の裾を揺らす。 承太郎の目元は学帽の鍔で覆われているのでその表情は伺えない。 だが感情も目も言葉もいらなかった。 その存在だけでアラストールには充分だった。 承太郎の全てが伝わった。 その想いも、何もかも。 無言の男の詩と共に。 「……うむ。ならばもう何もいうまい。貴様がそれで良いというのなら……」 明らかに含みのある言葉でアラストールが言った。 『男同士にだけ』解る事があるのだろう。 シャナは胸元のアラストールを見つめる。 アラストールには一体何が解っているのだろう? 481 名前 ◆u68XLQ0lCU  Mail sage 投稿日 2007/02/27(火) 18 07 45 ID ??? シャナは承太郎の前に立ってその凛々しい灼眼で承太郎のライトグリーンの瞳をみた。 「いいのね?言っとくけど半端じゃなく痛いわよ」 「痛い」という部分を強調してシャナが言う。 「くどい……とっとと始めろ」 「手ぇ出して」 「…………」 シャナは差し出された承太郎の血に塗れた手に、少し赤くなって自分の小さな手を重ねて繋ぐと 瞳を閉じて自在式を編む為に精神を研ぎ澄ました。 「はああぁぁ」 鋭い声と共にシャナの足下に封絶の時とは違う火線で描かれた紋章が浮かび上がる。 それと同時に繋がれた手から承太郎の白金色に輝く存在の力が流れ出した。 「!」 自分を……体などではなく、自分そのものを削るような薄ら寒い喪失感。 その感覚が全身の傷の至る所に絡みつきやがて悲鳴を上げ始める。 全身を蝕むようなその痛み。 まるで同じ箇所を何度も何度も切り刻まれているようだった。 「……う……ぐぅ……」 全身を生き物のように這い回る苦痛に思わず呻き声が漏れそうになるが、承太郎は耐えた。 耐えなければならない理由があった。 目の前で横たわる少女はもっと苦しかったはずだから。もっと辛かったはずだから。 シャナが振り子のように何度も指を振り翳すのと同時に、承太郎から抜け出た白金色の光が煌めきながら 吉田一美の華奢な身体を螺旋状に包んでいく。 優しく、そっと、スタープラチナの腕がそうしたように。 そして、やがて、靡きながら消えていく。 制服の血糊も、身体の傷も、涙の痕も、悪夢の記憶も、承太郎への想いも、全て。 輝く白金の光に包まれて…… 482 名前 ◆u68XLQ0lCU  Mail sage 投稿日 2007/02/27(火) 18 08 54 ID ??? 「空条……君……」 漏れ出る光が消え去る寸前、吉田一美の口から声が漏れた。 閉じた瞳から涙が一筋流れ落ちる。 最後の涙。 承太郎の存在が宿った最後の雫。 その声に承太郎が、本当に小さく呟いた。 風に消え去りそうな、小さな声で。 あばよ、と。 その独り言がシャナには聞こえた。 シャナにだけ、聞こえていた。 ←To Be Continued……
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全般編 初心者編 引継ぎ編 村編 街編 Wiiスピーク編 USBボード編 Wi-Fi通信編 お金編 アイテム編 USBキーボード編 質問 答え Q.USBキーボードは使えますか? A.市販のUSBキーボードを使って文字を入力することができます。動作は各個人でね Q.USBキーボードが なくてもチャットはできますか? A.できます。「ふつうのキーボード」と「けいたいタイプ」の2種類を用意してある Q.USBポートが足りない A.3つ以上のUSB機器を同時に接続するには市販のUSBハブを使用ください Q.スピークとキーボード同時に使える? A.使えます。しゃべりながら文字打てるのは朝飯前 Q.どんな言葉が定型文で入ってるの? A.簡単チャット登録文章はこちら 街へいこうよ どうぶつの森で使えるキーボード一覧(公式ではロジクール製をすすめてるがバッファローも対応してる) メーカー ブランド Wii対応 値段 Wiiで使うときの仕様 Arvel パンタグラフUSBミニキーボードブラック ○ 2544円 Arvel パンタグラフUSBミニキーボードホワイト ○ 3280円 Buffalo USB+PS/2接続フルキーボード ○ 2880円 USB接続時のみ対応します。 Buffalo 有線キーボードUSB接続日本語109Aキーブラック ○ 在庫なし Buffalo 有線キーボードUSB接続日本語109Aキーホワイト ○ 在庫なし Buffalo USB接続フルキーボードBKA ○ 在庫なし Buffalo USB接続フルキーボードLGA ○ 在庫なし Buffalo 有線キーボードUSB接続日本語77キーブラック ○ 3343円 接続時はNumLockをON→OFFにしてください。 Buffalo 有線キーボードUSB接続日本語77キーホワイト ○ 3343円 接続時はNumLockをON→OFFにしてください。 Buffalo キーボードUSB接続タッチパッド付92キーブラック ○ 8969円 タッチパッドは動作しません。 Buffalo 2.4GHz無線キーボード+マウスセット ○ 6748円 付属マウスは動作しません。 Buffalo 無線キーボードUSB接続日本語109Aキーシルバー ○ 2923円 Buffalo キーボード&マウス無線セット109キーシルバー ○ 2957円 付属マウスは動作しません。 Arvel USBフルキーボードブラック ○ 1923円 Arvel USBフルキーボードアイボリー ○ 693円 Arvel 薄型メンブレンUSBミニキーボードシルバーDPKM7 ○ 1625円 Arvel 薄型メンブレンUSBミニキーボードホワイト ○ 1445円 Arvel パンタグラフUSBフルキーボードブラック ○ 2170円 Arvel パンタグラフUSBフルキーボードホワイト ○ 2241円 Buffalo USB&PS/2接続パンタグラフフルキーボード ○ USB接続時のみ対応します。 マルチメディアキーは動作しません。 ロジクール ワイヤレス Wii キーボード ○ 4032円 ELECOM USBフルキーボード TK-U08FYSV ○ 728円 299 名前:なまえをいれてください[sage] 投稿日:2008/11/21(金) 11 23 06 ID K59kzRxM980円でかったバファローのキーボードですがかなり幸せです Wii対応って書いてあったから買ってもーた もっといいやつのがよかったのかな? 304 名前:なまえをいれてください[sage] 投稿日:2008/11/21(金) 11 24 31 ID YtjFQLEy 299 バッファローでも大丈夫なんだね。 公式だとロジクール製のを薦めているから・・・。 wii対応って何で見たのですか? 311 名前:なまえをいれてください[sage] 投稿日:2008/11/21(金) 11 28 18 ID zQpuooqJ 307 ほい 一応バッファローの対応表
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■樽 酒・しょうゆ等を入れておく、ふたのある丸い(大形の)木製の容器。 ワインの歴史があり、そこで古代ギリシャでは、ワインが アンフォーラと呼ばれる素焼きの壷で貯蔵、運搬されていた。 ガリアでビール醸造に用いられていたオーク樽と出会い、以後、ワインの貯蔵 にはオーク樽が使われるようになった。 樽は、紀元前から存在し、紀元前1世紀では、モミ, トウヒ,松の針葉樹で作られており 紀元後、ブナ、クリが作られ、紀元後2世紀にブナ、クリに代わりオークが使用されるようになり 紀元後3世紀にオークに統一されたと言われている。 ■根拠ログ 窓に顔を近づけたのは半巨人のヌマヅさんである。手には樽を改造したジョッキを持っていた。 (スルガ編 第二十七話)
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統一パンノニア王国 王立国防省 偵察から数時間後 ヴィシリマ偵察機がパルエに帰還後、偵察写真はすぐさま王立国防省に届けられた。ヴィシリマ偵察機は無事に洋上のパンノニア領の飛行場に降り立ち、写真はデータ通信で送られている。 「こちらが、ヴィシリマ偵察機が捉えた写真です」 プロジェクターに写真が映し出された。撮影されたのは、メルパゼル航宙軍が何かの積み込み作業をしている様子。その物体に注目が集まる。 「これの分析結果は?」 「何かの機械である事は間違いありません。そして、この金属の材質をデータ化した結果なのですが、この物体は旧文明関連遺物の可能性が出てきました」 会議場の面々も、前からその可能性を考えていた。なので決して動揺はしなかったが、別の意味で会議室がざわついた。 「つまり、旧文明のオブジェクトがいつの間にかメルパに取られていた、と言うことかね?」 そう、会議室の面々はそれに警戒感を示しているのである。 メルパゼルとパンノニアは長年のライバルであると同時に、仮想敵同士だ。両国の軍事バランスはパンノニアの有利で固められ、第一次冷戦もその国力差で勝者の座についた。 しかし、旧文明の遺産はそのバランスを簡単に揺るがす代物ばかりだ。例えば山一つ吹き飛ばすリコゼイ砲だったり、あらゆる現代装甲を貫通するストレイツェル砲だったり。 その遺産の正体が不明にせよ、それがメルパゼルに渡ったと言う事実は非常に警戒するべき事象だ。もしそれが大量破壊兵器の類で、バダダハリダ弾道兵器を用いてパンノニア本土に打ち込まれたりしたら……と思うと悪寒が背筋を蝕む。 「早急に手を打つべきだ。何かそのオブジェクトを奪取、もしくは破壊する方法を」 1人の将校がそう言うと、他のメンバーも一部が頷いた。中々に過激な意見であるが、先ほどの理由もあるので彼らは焦っている。 「待て、何もそこまでしなくても良いじゃないか」 「それで戦争になったらどうするんだ?大陸連盟が黙ってないぞ?」 しかし反対の声もある。幾らパンノニアが大国で強力な軍備を備えているとはいえ、メルパゼルはそんじょそこらの小国とは違う。彼らは有力な有人宇宙艦隊を整備しており、艦艇の技術力では一部追い抜かされている。そんな相手に戦争をするのは得策ではないし、こちらの犠牲も無視できないだろう。 それに、大陸連盟の意見は幾ら大国パンノニアでも無視する事はできない。今までソナ星系で戦争が起きなかったのは、新冷戦において大陸連盟が全ての国家よりも上の超法的大国として位置付けられていたからである。逆らう事は国際立場を失うことに等しい。 「じゃあどうするんだ?奴らが遺物を解析して技術を増幅させるのを黙って見ているのか?」 「そうだ、黙って見ていられない。それに宇宙での小競り合いなら、冷戦初期から何度も起きているじゃないか。それくらいなら圧力をかけられるだろう?」 彼らの言う通り、黙って見ている事はできないだろう。パンノニアとしては最も関係が悪いメルパゼルの動きを放っておくわけにはいかない。どうしても過激な意見が出てしまう。 その上、大陸連盟の発言力の問題もある。確かに大陸連盟は『超法的大国』ではあるが、その発言力は冷戦が始まってから低下する一方だ。結局新冷戦における小競り合いや領宙侵犯などは止められていない。 ならば戦争にならない程度で殺ってしまえばいいじゃないか、と言う考えは新冷戦において既に各国に染み付いてしまっていた。 「どうせお互い、軍事費のほとんどは宇宙に注ぎ込んでいるんです。地上には軍隊がほとんどいません。これは好機では?宇宙空間だけでカタをつければいいのですよ」 「そうは言っても、正当な建前がなければならない。何を言うんだ?」 彼らの議論は白熱するが、まとまった答えは出ない。時間を浪費するだけだと思った将校が、それを制して会議を進める。 「静粛に……とにかく、これを受けて何をするかは政府が決めることだ。一旦上に持ち上げて、軍人の我々はそれに従おうじゃないか」 将校はそう言うが、納得していない軍人も多くいた。 「お待ちください。一つご提案が」 「なんだ、言ってみろ?」 その空気を察してか、1人の将校が手を挙げ発言を求める。その人物は女性軍人で、宇宙軍の腕章を片腕に付けていた。 「こちらに正当性を持たせたまま、メルパゼルの積荷を追求する手段として、我が軍のパトロール艦を使うのはどうでしょう?」 「ほう、どうするのかね?」 「まず、適当ないちゃもんをつけて積荷を検査します。宇宙法上の何某と言えば、メルパゼルもカーゴを開かざるを得ません」 女性将校はよほど自信があるのか、胸を張って説明を続ける。 「そして、積荷を検査し旧文明の遺産を積んでいると確信を得たならば、大陸連盟にこの件を持ちかけ国際問題に発展させます。そうすれば、メルパゼルの遺産研究を邪魔できます」 その言葉に頷く将校は少なかったが、意外な意見に「なるほど」という反応は多かった。 実際問題、旧文明の遺産は大陸連盟が進んで管理をしている。それを一国が独占するとなれば、確かに国際問題だ。 「ならばやってみるか?君、今すぐ派遣できるパトロール艦は?」 「今すぐの派遣は難しそうです。まず、相手の予想航路を割り出す必要があります」 「ならばそれを今すぐやってくれ。我々は一旦、この件を上に棚上げしておこう」 そうした会議の末、その日の夜には宇宙軍パトロール部隊が動き始めた。 まずは出港したであろうメルパゼル航宙軍輸送艦隊を捕捉するべく、パトロール部隊が索敵行動を開始。メルパゼル航宙軍の艦艇を、片っ端から臨検するという虱潰し作戦だ。 ──────────────────────────────────────────────────────────────── メルパゼル航宙軍 第二戦隊 パトロール部隊の行動開始から3日後 重巡宙艦〈アマヅチ〉はオブジェクトを積み込み、僚艦と共に輸送作戦を開始した。メオミーへ向かう航路を加速し、何もない宇宙空間を航行し続ける。 航海開始から既に3日が経っていた。今のところ追跡部隊などの追手は確認されていない。順調である。 「戻ったわ」 「艦長がブリッジへ」 ナズナ艦長は航海中の仮眠を終え、戦闘艦橋へ戻って来た。現在、〈アマヅチ〉と〈ユイマ〉の二隻の乗員は、ローテーションを組んで休憩をしている。 航海も3日が過ぎたが、残りはまだ半分。全方位への警戒を怠らないよう、適度な緊張感が保たれていた。 「艦長、上層部より電文が届いています」 「分かったわ、見せて」 通信士のハラサキ大尉の報告を聞き入れ、ナズナ艦長は自分の頭より上に設置された艦橋ディスプレイに注目した。他の士官もそれに注目する。 「読み上げます。『偵察機についての進展なし、引き続き輸送任務を続行せよ』との事です」 「……そう、分かったわ。返信を用意して」 「了解です」 3日前の出港の日、第一番宇宙基地にて空間戦闘機のスクランブル事件が発生した。どうやら何者かの偵察機が、オブジェクトの積み込み作業を監視していたようでありる。 航空隊が隠れていた偵察機を見つけ出したものの、反撃で3機のシンセイが撃墜されている。相手の所属は不明なままだ。 上層部は作戦がバレた事を警戒していたが、このままオブジェクトを第一番宇宙基地に置く方が危険であると、輸送作戦の続行を命じた。そして今に至る。 「3日経っても進展なしで犯人は解らず……大丈夫なんでしょうかね?」 砲術長のアガノ少佐が不安を口に漏らす。それは艦長とて一緒の気分であるが、情報部とて賢明な活動を続けて捜索をしているであろう。専門外のことには批判しないでおく。 「分からないけれど、彼らも仕事をしているはずよ。それに、今回の件は数日で判明するような事柄じゃないわ」 艦長がそう言うなら……と他の士官たちも不安を押し殺し、ひとまず賛同してくれた。そして艦橋の士官たちがそれぞれの仕事に戻ったその瞬間、電子音が鳴り響く。 「電探に感あり、距離550ゲイアスにて小型反応を探知」 電探員のリカコ大尉の報告と共に、レーダーフリップに新たな反応が現れた。小惑星か、はたまたデブリかは分からないが、第二戦隊に向かって接近している。 「目標は、こちらへまっすぐ接近してきます」 「艦影か小惑星か、識別を開始して」 「了解です」 宇宙艦も空間戦闘機と同じで、基本は霧の中で戦っている。なので空間戦闘機と同様、レーダーで探知した目標を識別する必要があるのだ。 空間戦闘機と違うのは、宇宙艦は空間戦闘機より遥かに高度なセンサー類を搭載しており、識別が容易という事だ。特に巨大な宇宙艦同士ならば尚更。 「反応より熱反応を検知。エンジン反応です」 「こんな所に艦影……?」 〈アマヅチ〉ら第二戦隊は、普段通らないような航路をとっている。この航路は少なくとも民間船の航路は完全に避け、途中の中継基地なども通らないメオミーへの直行ルート。軍艦の性能でしか通れない特別なルートである。 しかしそんな航路に宇宙船の反応が現れた。ならば民間船ではない、相手は宇宙艦である。 「艦長、相手艦から微弱なレーザー反応があります」 「レーザー?攻撃ではなく?」 「はい、レーザー照準ではありません。これは……レーザー通信かと思われます」 相手艦が何者なのかは不明だが、いきなり攻撃ではなくレーザー通信を使ってくる相手だ。何か意図があるのかも知れないと、艦長は通信を繋ぐよう命令した。 「通信を繋いで」 「了解です」 ハラサキ大尉の操作が完了し、レーザー通信の回路が開いた。するとすぐさま、相手側の低い音声が艦内に響く。 『こちらはパンノニア王立宇宙軍、パトロール艦〈ヤネーリエ〉。現在、前方のメルパ艦隊に向けレーザー通信を行なっている』 「パンノニア?」 通信に現れたのは、パンノニア人らしい低い声だった。そして所属もパンノニアだと名乗っている。 『前方のメルパ艦隊へ。現在非常事態につき、本艦は貴艦隊の臨検を行う。直ちに停船せよ』 ナズナ艦長はその言葉を聞き、眉を顰め不都合を感じた。作戦会議でも言われていたが、他国の臨検は何とかして避けなければならなかった。積荷が積荷だからである。だからこそメオミーへ直行するという、他船を避けるルートを取ったのだ。 しかし何故かパンノニア艦が目の前にいる。そして国際法上、パトロール艦からこのような文言で臨検を申し出された場合、断ることはできない。 「やられたわね」 ナズナ艦長はそう呟いた。やはりあの偵察機から情報が漏れていたのだ。覗き見していたのはパンノニアの偵察機で、彼らもオブジェクトを狙っていたのだろう。 「艦長、どうしますか?」 「……一旦反論するわよ。通信、自己紹介と隣県の拒否を伝えるわ。内容は……」 ナズナ艦長は手短に臨検を断る内容の通信を返す。しかし、パンノニア艦はそんな反論を気にせずこのように言った。 『そのような例外は認められない。繰り返す、直ちに停船し本艦の臨検を受けよ』 まるで話を聞かないので、もう一度断ってみる。 『もう一度繰り返す、直ちに停船し本艦の臨検を受けよ。さもなくば強硬手段を視野に入れるぞ』 「まるで恫喝ね……」 最近のパンノニアらしいと言えばらしいと、ナズナ艦長は思った。しかしここまで恫喝されたところで、それに答える道理はない。 「どうします艦長?」 「臨検を受けるわけには行かないわ、振り切るしかなさそうね……でもパトロール艦程度なら速力で振り切れるわ」 ナズナ艦長はそう言うと、確認として〈ユイマ〉に連絡を取る。 「〈ユイマ〉艦長も、逃げる事に賛同しています」 「よし、ならタイミングを合わせて加速を開始するわ。それから、総員を第一種戦闘配置に」 「了解。総員、第一種戦闘配置。繰り返す、総員第一種戦闘配置」 ナズナ艦長の指示を受け、休んでいた乗員全員が戦闘配置に着いた。もしもの場合、パトロール艦との戦闘になるかもしれないからである。 『繰り返す、これが最後の警告だ。直ちに停船し……』 「無視して加速を開始。最大船速」 「了解、加速開始」 その合図が機関室に伝達され、メインエンジンを燃焼させる。最大出力での加速に乗員達は座席に押しつけられる感覚を味わう。 同時に〈ユイマ〉も加速を開始。小さい船体であるが、エンジン出力は〈アマヅチ〉とほぼ同等なのでかなりの速さで加速をする。 二隻の急な加速にパトロール艦も焦ったのか、両艦に対してレーダー照射を開始した。本当に最後の警告だと言いたいのだろう。 「パトロール艦との距離、200ゲイアス」 「このまま突っ切るわよ」 加速が進み、相対速度が開いた今頃になってからレーダー照射をしても、そもそも照準が追いつかない。この加速度ならパトロール艦を簡単に振り切れる。 そう思った瞬間…… パトロール艦を一瞬の閃光が横切った。 「なっ!?」 艦橋の誰もがそう思った瞬間、閃光は突然の爆発に変貌。パトロール艦はエンジンに損傷を受け、大爆発を起こした。 「誰が攻撃した!?」 「違います!本艦ではありません!」 「〈ユイマ〉でもありません!別方向です!」 艦橋が混乱する中、〈アマヅチ〉と〈ユイマ〉は加速を続け、パトロール艦とすれ違う軌道に入る。 光学映像から見るパトロール艦は爆沈こそしていないものの、エンジン部分から煙を吹いて熱反応が増大していた。 火災は常に熱処理問題が付き纏う宇宙空間では致命傷である。内部ではすぐに消化剤がばら撒かれ、白い煙がパトロール艦を覆っていた。 「新たな反応を探知!ポイント2-32-45に微弱な熱反応!」 この距離でいきなり熱反応が?と疑問を投げかける前に、危機的な報告がそれを遮った。 「っ!熱反応よりレーザー照射です!」 「最大マニューバで回避運動!!」 〈アマヅチ〉がスラスターを吹かし、強力な加速の中で回頭を始める。強力な加速Gが発生し、乗員が座席に押しつけられる衝撃。 しかし、レーザー兵器をこの距離で避けるのは容易ではない。 次の瞬間、不明反応のレーザーが〈アマヅチ〉の格納庫を正確に貫いた。その中には、積み込んだオブジェクトがある。 格納庫を貫いたレーザーがオブジェクトのエネルギーを増幅させ、光が〈アマヅチ〉を包み込む。
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メーカー別 プロポ一覧? プロポ JR PROPO FUTABA DMSJ DMSS FASST? FASSTest? S-FHSS? 外部リンク ラジコン用発振器標準規格適合証明概要-RCK by管理人
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よく行くゲーセンのグラクロでgjp5000枚出たようです。しかもそのステいつもsjpなのにorz 行かなくて良かった良かったww さらにやらないステwwwwwwwww まぁ順位的に年齢制限ww -
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時間 名前 殺害者 死亡作品 死因 凶器 深夜 トムじいさん ガイ(アポロガイスト) 003 わしは全宇宙でもっとも押されたい存在なのじゃ 溺死 素手 深夜 國木田 イシヅカンダーV 010 ガーディアン 焼殺 光線 深夜 朱拠 呂布 011 三国最強 呂奉先 内臓破裂 烈火大斬刀 深夜 森さん 呂布 011 三国最強 呂奉先 斬殺 烈火大斬刀 深夜 ジュクの秀(小島秀範) 高良みゆき 013 罪と罰 射殺 バッド・カンパニー 深夜 朝比奈みくる うおのめ 015 ドジッ子ってリアルでやられるとうざいんだよね 爆死 メガンテ 深夜 うおのめ うおのめ 015 ドジッ子ってリアルでやられるとうざいんだよね 自爆 メガンテ 深夜 アレルヤ(呂布子曹操) 傭兵将軍ドットーレ 020 龍我 粉砕 ドラゴンライダーキック 殺害数 順位 該当者 人数 このキャラに殺された人 生存状況 スタンス 1位 呂布 2人 朱拠、森さん 生存 無差別 1位 うおのめ 2人 朝比奈みくる、うおのめ 死亡 対主催 3位 ガイ(アポロガイスト) 1人 トムじいさん 生存 無差別 3位 イシヅカンダーV 1人 國木田 生存 奉仕(石塚) 3位 高良みゆき 1人 ジュクの秀(小島秀範) 生存 対主催 3位 傭兵将軍ドットーレ 1人 アレルヤ(呂布子曹操) 生存 対主催