約 1,210,549 件
https://w.atwiki.jp/horserace/pages/4780.html
キングジョイをお気に入りに追加 キングジョイの情報をまとめています。リンク先には学生・未成年の方には不適切な表現内容が含まれる場合があります。またリンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。 キングジョイ <保存課> 使い方 サイト名 URL キングジョイ <情報1課> #bf キングジョイ <情報2課> #blogsearch2 キングジョイ <情報3課> #technorati キングジョイ <報道課> 大型パチンコ店『ビックマーチ東習志野店』が千葉県習志野市に近日グランドオープン - パチンコ・パチスロ情報島 良血馬対決(栗東) - スポーツ報知 ネタバレなし!『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の舞台裏をご紹介! - フロントロウ 創業120年の調味料メーカー「キング醸造」新商品「お豆グラノーラ」 - KissPRESS 70 sロックの方向性のひとつを提示したジム・クウェスキン・ジャグ・バンドの『ガーデン・オブ・ジョイ』(OKMusic) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【ジャパンC歴代指数ランキング】衝撃のタイムで駆け抜けたあの馬が1位! | 競馬まとめ - netkeiba.com - netkeiba.com 53年の時を経て、シングルマザーを静かなまなざしで見つめる感動作スクリーンに! - 映画ログプラス 松浦だるまが映画「ラストナイト・イン・ソーホー」イラスト寄稿、称賛コメントも(コミックナタリー) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 大豆と発酵食品で手軽に腸活「お豆グラノーラ」健康志向とSDGsへの貢献で新発売|秋田魁新報電子版 - 秋田魁新報 新ドラマ「御史とジョイ」テギョン(2PM)×キム・ヘユン、初回放送を前にメッセージ(WoW!Korea) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース アニャ・テイラー=ジョイが美声を披露! 映画『ラストナイト・イン・ソーホー』ミュージックビデオ&イラストポスターが公開(otocoto) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース アニャ・テイラー=ジョイの艶やかな歌声響くMV解禁『ラストナイト・イン・ソーホー』 - cinemacafe.net アニャ・テイラー=ジョイがハリウッド版映画『スーパーマリオ』のピーチ姫役に抜擢! - ハーパーズ バザー・オンライン アニャ・テイラー=ジョイ、「Dior」のグローバルアンバサダーに就任(Numero TOKYO) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 大谷翔平、シルバースラッガー賞受賞なるか!? 指名打者部門で最終候補入り(ベースボールキング) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース “狂気”のドキュメンタリー「タイガーキング」の続編決定に見る、「邪悪なもの」が売れる世界の現実 - WIRED.jp スティーブン・キングも絶賛!ジェームズ・ワンが仕掛けるホラー『マリグナント』スポット映像解禁|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS - MOVIE WALKER PRESS JRAの高田潤騎手 くも膜下出血で入院「原因わからず」「今でも激しい頭痛」 - スポニチアネックス Sponichi Annex スピッツ、アリーナツアー「SPITZ JAMBOREE TOUR 2021 “NEW MIKKE”」の劇場公開&オンライン上映が決定 - rockinon.com アニャ・テイラー=ジョイ主演『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の前日譚映画が1年公開延期に(cinemacafe.net) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「温かく見守って」Red Velvet・ジョイ&歌手Crushが交際を発表(コスモポリタン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【夕刊】ニコラス・ホルト、新作映画で出演交渉中/『ザ・フラッシュ』クルーが怪我、撮影は続行/セバスチャン・スタン、A24映画に出演 ほか - THE RIVER エドガー・ライト監督×アニャ・テイラー=ジョイ『ラストナイト・イン・ソーホー』今冬公開 - クランクイン! 大谷翔平、初の本塁打競争は初戦敗退 ナショナルズ・ソトとの激戦に敗れる(ベースボールキング) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 老舗醸造メーカーが手掛けるSDGsなスイーツとは?スタイリッシュなパッケージにも注目 - ウォーカープラス 可愛いスヌーピー柄が登場! 『JOYKING(ジョイキング)』でおもちゃを除菌しながら収納しよう (2021年6月17日) - エキサイトニュース アニャ・テイラー=ジョイがレイフ・ファインズと新作で共演へ - スクリーンオンライン 稲美町のキング醸造が醸造かすを利用した健康志向の発酵食品開発 - 加古川経済新聞 創業120年「日の出みりん」キング醸造のSDGs実現に向けた新ブランド ORYZAE JOY第3弾 「ショコラサンド」 2月15日発売 酒粕嫌いが開発した「酒粕入りエシカルスイーツ」 - PR TIMES 「日の出みりん」のキング醸造、醸造粕を使ったスイーツ&ドリンク発売 - KissPRESS えまって超かわいい、フワちゃん仕様のプリクラ機登場 - ナタリー 除菌ができるおもちゃ箱「除菌BOX JOYKING(ジョイキング)」が第90回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2020にて新製品コンテストグランプリを受賞! - アットプレス(プレスリリース) 除菌ができるおもちゃ箱「除菌BOX JOYKING(ジョイキング)」 株式会社シャインが、2020年9月下旬発売 - アットプレス(プレスリリース) 「プリント倶楽部」のセガがプリクラ市場に再参入、3秒動画も撮れる「fiz」発表 - PHILE WEB - PHILE WEB セガ、最新プリクラ機「fiz」でプリントシール機市場に20年ぶりの再参入 - ASCII.jp キングジョイ <成分解析課> キングジョイの79%は魔法で出来ています。キングジョイの7%は保存料で出来ています。キングジョイの7%は花崗岩で出来ています。キングジョイの5%は情報で出来ています。キングジョイの1%は苦労で出来ています。キングジョイの1%は不思議で出来ています。 ページ先頭へ
https://w.atwiki.jp/nanbusen_gc/pages/50.html
ゲームスタジオ新城 店舗情報 営業時間: 10 00~24 00 行き方 南口のアーケードのある通りのDomDom横の道に入って右に曲がった所にある。 フロア構成 1Fのみ メンテナンス状況 店員に言えばメンテナンスしてもらえる。 プレイ料金 1プレイ100円 ビデオゲームは100円2プレイ その他特記 稼働中のゲーム 大型筐体 音楽ゲームbeatmaniaIIDX GOLD pop n music Adventure ガンシューティングガンバリィーナ 対戦系 THE KING OF FIGHTERS 98 THE KING OF FIGHTERS 2000 ストリートファイターIII 3rd STRIKE レース湾岸MIDNIGHT MAXIMUM TUNE 3 ネットワーク対戦系麻雀格闘倶楽部 6 旧筐体×6、新筐体×4 ハーフライフ2(ミニ筐体)×4 トレーディングカード系 なし ビデオゲーム その他 闘龍門 中国龍プリティーチャンス お手並み拝見FINAL メダルゲーム メダルゲームなし スロットいろいろ(景品として抽選券が出てくる) その他ゲーム キャッチャー系なし プリクラなし
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6149.html
京太郎のことを聞いてみた 桃子「京さん?」 桃子「明るくて優しくて私のヒーローみたいな人っす!」 咲「京ちゃん?」 咲「んー、ドジな私のことよく見ていてくれてとっても頼りになる人だよ」 照「京太郎?」 照「麻雀はまだまだだけど、よく出来た弟みたいな感じ。婿に欲しい」 美穂子「京太郎くん・・・ですか」 美穂子「同じものを持つもの同士でとってもいい子です」 シロ「京太郎」 シロ「私の目標・・・・・・かな」 咏「京太郎?」 咏「あー私の自慢の弟子だね、知らんけどっ」 カンッ バレンタイン編 ~全員あるよ!~ 咲「京ちゃんっ」 京太郎「おう?」 咲「毎年のことだけど今年もチョコあげるねっ」ハイッ 京太郎「お、ありがとなっ」ヒョイ 咲「ちゃんと味わって食べてね?」 京太郎「おう」 京太郎「咲のチョコって毎年ちょっとずつ美味しくなっていくよな」 咲「練習してますから」エッヘン 京太郎「咲から初めて貰ったチョコなんてとてもじゃないけど食べれたものじゃなかったぞ」 咲「 」 照「はい」 京太郎「なんです?」 照「今日はバレンタインだからチョコのプレゼント」 京太郎「それはなんとなくわかるんですけど・・・」 京太郎「なんでポッキー?」 照「わかってない・・・わかってないよ京太郎」 照「それ一本出して」 京太郎「分かりました」トリダシ 照「そっちくわえて」 京太郎「こうでふか?」 照「うん」 照「パクッ」 照「ふぉっひーふぇーむふふぁーと(ポッキーゲームスタート)」 京太郎「!!!!??」 美穂子「京太郎くん」 京太郎「なんですー?」 美穂子「どうぞっ」サシダシ 京太郎「なんですかこれ・・・すっげー可愛い包装されてるんですけど・・・」 美穂子「あ、あの・・・今日バレンタインだから・・・頑張って作ってみたの//」 美穂子「だから、食べてくれるかな?///」ウワメヅカイ 京太郎「美穂子さんの作った物を食べないわけないじゃないですかっ!!」 美穂子「ほんと?///」 京太郎「もちろんですよっ」 美穂子「じゃあ・・・・私の作った味噌汁とか・・・毎日飲んでくれる・・・かしら・・・?////」 京太郎「 」 咏「ほれ京太郎」ポイッ 京太郎「おっとっと・・・」キャッチ 京太郎「・・・チョコですか?」 咏「正解~、わっかんねーけど」 京太郎「まさか師匠にもらえるとは思わなかったっすよ」 咏「大事な弟子のためだから」 咏「一年に一度くらいは飴をあげてもいいって思ってね」 京太郎「咏さんには毎日感謝してますよ?」 京太郎「俺の麻雀を強くしてくれて」 京太郎「なんか俺には勿体無いくらいすっげー師匠っす」 咏「・・・・・」ゲシゲシ 京太郎「いっ・・・脛はダメです・・・って」 咏「ふん、師匠に生意気言うからだぜ、知らんけどー」 咏(お前こそ私には勿体無いくらいの弟子だよバーカ) シロ「・・・・」 京太郎「・・・・・」 シロ「・・・・・・・」 京太郎「・・・・・・・・・・あの」 シロ「なに?」 京太郎「今日呼び出した意味は・・・?」 シロ「あぁ、忘れてた」 シロ「はいチョコ」 京太郎「あぁ・・・今日はバレンタインでしたね」 シロ「うん」 京太郎「すっげー綺麗に包装されてるところ申し訳ないんですけど・・・開けてもいいっすか?」 シロ「うん」 京太郎「開けますね」ガサガサ 京太郎「・・・・・・・」 シロ「・・・・・・・」 京太郎「これ自分で作ったんですか・・・・・?」 シロ「そうだけど」 シロ「だるいけど頑張った」エッヘン 京太郎(あの・・・・だからってチョコで俺の像を作らなくてもいいじゃないですか・・・・・) 京太郎「おいモモーもう入っていいか?」 <イイッスヨー 京太郎(モモの家に招待されてモモの部屋の前にたどり着いたら準備があるから待ってくれって言われたから待つこと早10分) 京太郎「はいるぞー」ガチャ 桃子「京さんっ♪」 京太郎「 」 桃子「あれ? 京さん?」 京太郎(モモがメイド服を着て出迎えてくれた) 京太郎(モモのたわわに実った胸に耐え切れないのか胸の部分のボタンは外されていてあと少しでさくらんぼがこんにちわするのでは・・・) 桃子「これ、どうっすか?」 京太郎「あ、あぁ・・・・似合ってるよ///」 京太郎(直視できないくらいにな) 桃子「ならよかったっす!」 桃子「ほら京さんはここに座って」ポンポン 桃子「ほら京さん」 桃子「あーんしてくださいっす」ニコッ 京太郎(あぁ・・・天国ってここにあったのか・・・)アーン 桃子「どうっすか?」 京太郎「・・・・美味い」 桃子「えへへー練習した甲斐があったっすよー」ニコニコ 桃子「まだまだあるんで沢山食べていってくださいっす」 桃子「ご主人様っ♪」 咏さんの弟子自慢 良子「えっと…この方はどちら様ですか…?」 理沙「誰?」プンスコ 京太郎(うわぁ…やっぱり美人さんだなぁ) 京太郎(そしてすばらなおもちですっ戒能プロ!) 咏「こいつは私の愛弟子だぜー、知らんけど」アッハッハ 京太郎「咏さんの弟子の須賀京太郎です。よろしくお願いしますっ」 良子(思ったよりイケメンなんですけど…どうやって知り合ったんでしょうか…) 良子「Nice to meet youです。須賀くん」 理沙「よろしくっ」プンスコ 京太郎「テレビとかでよく見てるんでお二方のことはよくご存知ですよ」ニコッ 理沙(かっこいいっ!) 良子「それはとても光栄です」 咏「こいつ、プロになりたいんだってさ、知らんけど」 京太郎「咏さんっ」 咏「別にいつかはばれる事だしいいじゃねーか」 咏「それに私の弟子だって言っておかないといけないし」ボソボソ 咏(前に京太郎のことあの二人に言ったらすごい勢いで食いついてきたし…) 咏(この二人ならそんなこと無いだろうし…知らんけど…) 京太郎「何ボソボソ言ってるんですか咏さん?」 咏「なんでもねーよ」 良子「それで私たちに紹介した意味は…?」 咏「プロになる前に紹介しとけばプロになったときに顔見知りが一人でも多い方がこいつも安心するだろうし」 理沙「なるほど!」プンスコ 咏「それにしてもこの京太郎、なかなかカッコいいだろ?」 良子「Yes。確かに一般的に見てもカッコいいと思いますよ」 理沙「同じく!」プンスコ 京太郎(なんか容姿を褒められるのとかあんまり慣れてないから恥ずかしいな…) 咏「プロを目指してるだけあって麻雀も中々強いし」 咏「それに家事だって万能なんだぜ、知らんけど」 咏「前に別のお弁当持ってきたことあったじゃん?」 良子「確かにあのお弁当はいつもの三尋木プロのお弁当とは違いましたね」 理沙「別物っ」プンスコ 咏「あのときのお弁当は弟子が私の為に作ってくれたんだぜ」 良子「なるほど…」 良子(カッコよくて家事も出来て麻雀も強い少年……) 理沙(優良物件!) 良子(三尋木プロには悪いですが…) 良子・理沙(先に奪う!)ゴッ 京太郎「」ビクッ 京太郎(今寒気がしたんだけど…なんなんだ…?) 翌日から戒能プロと野依プロがメールや遊びに行く約束をしてくるようになったのは別の話です。 京太郎「暑いっすね」 シロ「…うん」 京太郎「打ち水しときます」 シロ「………あー」 シロ「私がやる」 京太郎「!?」 京太郎「どうしたんです?! なにかよくないことでもあったんですか?!」 シロ「京太郎は私をなんだと思ってるの」 京太郎「全部俺任せ」 シロ「……そうだった」テヘッ 京太郎「それでいきなりどうしたんです?」 シロ「まぁ見てて」 京太郎「はぁ…」 シロ「よいしょっと…」パシャパシャ 京太郎「ホースなんで気をつけて下さいねー」 シロ「うん」パシャパシャ 京太郎「ってなんで俺にかけようとするんすか!?」 シロ「チッ……かからなかったか…」 京太郎「シロさんがそういうつもりなら俺もやり返しますよっ」パシャパシャ シロ「あー冷たくてだるくない」 京太郎「いやちょっとくらいはよけて下さいよ…」 シロ「だるいから」 京太郎「シロさん……っ!?」 シロ「なに」 京太郎(白ワンピだから水で透けて身体のラインがくっきり浮かび上がってるっ!) 京太郎(しかも胸の頂点にあるあの突起物は…まさかノーブラだと!?) シロ「…………あー」 シロ「京太郎」 京太郎「はい!?」 シロ「ここ大きくなってる」 京太郎「 」 シロ「しょうがないなぁ」 シロ「私が処理してあげるからじっとしてて」 カンッ 勝者は誰? 京太郎(なんとか上がって親でオーラスまで持ってくることが出来た) 京太郎(けど、倍満クラスをツモ上がりしないと逆転なんて出来ない点差) 京太郎(けど…プロ相手だけど…男として負けたくないっ!)ゴッ 咏(…この感覚、久々だねぇ) 良子(来る…京太郎くんの) 理沙(本気っ!) 京太郎「……」キュィィィン 咏(赤くなったねぇ) 良子(あの眼…) 理沙(両目!) 京太郎「リーチ」タンッ 咏「一巡目リーチとか当たったら事故だってーの、知らんけどー」タンッ 良子「イエス。最後の最後でとんでもないことになりそうです」 理沙「でも」 理沙「負けないっ!」タンッ 京太郎(くっ…せっかく親でダブリーしたのに…)タンッ 咏「こういう時は逃げるに限るのさ」タンッ 良子「それだと京太郎くんに勝てませんよ?」タンッ 理沙「むむむ」タンッ 咏「今回の目的は京太郎の力量を見るためだろ?」 咏「だからこれで分かったじゃねぇの? 知らんけど」 京太郎(俺がプロと対局したいって言ったから咏さんがこの二人を呼んでくれた) 京太郎(俺の力はこんなもんじゃないってことを示さないと…っ)ギリッ 咏(ありゃ…) 良子(身体が) 理沙(沈むっ!?) 京太郎(もっと深く…もっと強く…) 京太郎(海底牌……俺の引力に引かれやがれ…っ) 京太郎「ツモ!」 京太郎「面前ダブリー海底三暗刻」 京太郎(頼む…ドラ乗ってくれ……)ゴッ 京太郎「…ドラ……は……っ」 京太郎「乗ったっ! ドラ3で倍満…っす……」ガクッ 咏「お、おいっ。大丈夫かっ」 京太郎「はぁ…はぁ…」 良子「すごい熱…」ピトッ 理沙「救急車っ!」プンスコ 良子「大変です、息してません」ボウヨミ 咏「なんだって!?」 咏「し、仕方ない…弟子の面倒を見るのは師匠としての勤めだしな…わっかんねーけど…」 咏「私が人工呼吸するぜぃ」キリッ 理沙「させないっ」バッ 咏「…………チッ」 良子「ではオカルトに詳しい私が…」 理沙「ダメ」 咏「意味わかんねー」 良子「…………shit」 一同「ぐぬぬ……」 カピ「キュッ」トコトコ カピ(ご主人様っ)ペロペロ 一同「あーーーー!!!」 カピ(残念だったな、小娘ども) カピ(ご主人様は私が守る)キュキュ カンッ 脱衣麻雀編 照「京太郎」 京太郎「なんです?」 照「今日はちょっと変わったルールで麻雀をしよう」 京太郎「変わったルールですか…」 京太郎「紅孔雀とか…鳴きピンフありとかですか?」 照「違う」 京太郎「じゃあ、なんです?」 照「振り込んだら脱衣」 京太郎「はい?」 照「わからなかった?」 京太郎「いえ、そういうわけじゃないんですけど」 照「もう一度いうからちゃんと聞いてて」 京太郎「はぁ」 照「今日は脱衣麻雀をしよう」 京太郎「聞き間違いだと思って聞き直したらど真ん中ストレートで返されたよ!」 京太郎「いやいや脱衣麻雀って分かってます?」 照「分かってる」テルダケニ 京太郎「振り込んだら脱ぐんですよ?」 照「京太郎は私を脱がせたいの?」 京太郎「そういうこと言ってるんじゃねーからっ!」 照「…恥ずかしいけど京太郎ならいいよ?///」ポッ 京太郎「だからそういうことじゃねぇって言ってるじゃないですかっ!!」 照「うるさい」 京太郎「いやあの誰のせいだと思ってるんですか」 照「それはともかく」 咲「なーに座ってんの?」 桃子「なーに座ってんの?」 照「麻雀するから座ってんの?」 京太郎「なんでコール!?」 京太郎「そもそもそんなの何処で覚えたんだよっ」 照「さぁ覚悟を決めて」ゴッ 咲「麻雀って楽しいよねっ」ゴッ 桃子「ここからはステレスモモの独壇場っすよ!」ゴッ 京太郎(あっ………) 照「ロン」 京太郎「くっ……」ヌギヌギ 咲「まだ一枚目だから大丈夫だよ京ちゃん」 桃子「そうっすよ! まだ一枚目っす」 京太郎「なんか悪意があるような気がするんだけど気のせいだよな!?」 咲「ロンだよ京ちゃん」 京太郎「なんでその待ちしてんだよっ!」 京太郎「お前は部長みたいな悪待ちするタイプじゃないだろ?!」 照「そんなことより早く脱ぐ」 京太郎「………チッ」ヌギヌギ 桃子「靴下からっすか……先は長いっすね…」 京太郎「もう絶対振り込まない……」 桃子「ロンっすよ京さん」 京太郎「なんで俺なんだよっ!」 京太郎「もっと前に照さんが捨ててる牌じゃねぇかっ!」 照「弱い相手を狙い打ちするのは戦いの基本」 京太郎「ぐぬぬ………」 咲「脱がないの?」 京太郎「分かってるよ! 脱ぐっての!」ヌギヌギ 桃子「分かってたっすけど京さんって結構筋肉質な体してるっすよねぇ」マジマジ 照「同じく」マジマジ 咲「学園祭の準備の時も重たいものとか運んでたもんね」マジマジ 京太郎「そんなに見るなってばっ」 京太郎「一か八か、通らばリーチだっ!」タンッ 照「通らない」 咲「残念でしたー」 桃子「ロンっす」 京太郎「」 京太郎「あっ…トリロンは流局だからセーフだよなっ!!?」 照「なしとは言ってない」 咲「往生際が悪いよ京ちゃん」 桃子「さぁ三枚の衣服を脱ぐっすよ」 京太郎(三枚脱いだら全裸じゃねぇかっ…!?) 照「ほら早く」 咲「約束だもんね?」 桃子「逃がさないっすよ?」 京太郎「」 京太郎(もうお嫁にいけない……)シクシク 照「いいもの見れた」ホクホク 咲「だねー」ホクホク 桃子「またやりたいっすね」ホクホク 京太郎(もうやだ……)シクシク カンッ にゃんにゃんにゃんにゃんにゃん! 京太郎「なんでこうなった」 咲「え?」 照「なんでって」 シロ「京太郎が」 美穂子「猫が欲しいって」 咏「言ったからじゃね? 知らにゃいけどー」 シロ「嬉しくにゃいの?」ギュゥ 京太郎「うぐっ……(おもちがっぴったりくっ付いてきてるっ)」 美穂子「京太郎くん相手だからこういうことするんだから勘違いしないで欲しいですにゃんっ」ムギュ 京太郎「はあうっ…(左右からおもちがっ!!」 咲「……」ジー 照「……」ジー 咏「……」ジー 京太郎「ハッ!?」 京太郎「離れてくださいっ二人とも」 シロ「チッ」 美穂子「チッ」 京太郎「美穂子さんまで!?」 美穂子「にゃんっ」テヘペロ 京太郎「可愛いから許すっ」 照「京太郎」 京太郎「なんです?」 照「これ似合ってる?」ウワメヅカイ 京太郎「ぐっ…(可愛すぎるっ」 咲「だ、ダメだよっ」スリスリ 京太郎「……咲?」 咲「京ちゃんは皆の物にゃんんだからっ」スリスリ 咏「そんなに身体を擦り付けてたら説得力ねーぜ?」 咲「猫になりきってるからつい猫のマネしちゃったにゃんっ」テヘペロ 京太郎「あざとい」 咲「ガーン」 京太郎「更にあざといな」 咲「ガガーン」 京太郎「もう好きにしろよ…」 咲「えへへーそうするー」スリスリ シロ「そういう好きにしろって意味じゃないと思うけど…にゃん」ノソノソ 京太郎「そういいながら背中に上ろうとしない!」 シロ「えー」ヨジヨジ シロ「快適快適」 京太郎「人の話聞いてくれませんかねぇ!」 シロ「うんそれ無理」ニッコリ 京太郎「顔見えないのにすっげーいい笑顔してる気がするんですけどっ!!」 シロ「そんなことないし」 美穂子「……」オロオロ 美穂子「えいっ」ガシッ 京太郎「ちょっ…そこはっ」 美穂子「えっ……………あっ///」 京太郎(京ちゃんの目の前に美穂子さんの顔があるううううううううううう) 京太郎(こんなん我慢しろとか拷問じゃないかああああああああああああああ) 桃子「京さーん」ガチャッ 桃子「ってなんっすかこの状況!!?」 京太郎「…知らん」 桃子「そもそもその格好なんっすか」 京太郎「…知らん」 桃子「そんな猫耳スクール水着が似合う人なんてアラフォーだけっすよ!!!」 健夜「アラサーだよっ!!」バンッ 京太郎「……………健夜さんも猫耳スク水じゃないっすか……」 健夜「こ、これは……こーこちゃんが……勝手に……//////」 カンッ 京ちゃんはプロを目指すようです 京太郎「咲ー」 咲「なに?」 京太郎「俺さ、プロ目指してみようと思うんだ」 咲「えっ!?」 咲(これってそういうことなのかな!!?) ※咲は麻雀プロから推薦が来ています。 京太郎「そんなに驚くことか?」 咲「う、うん…。そのこと他の人に伝えたの…?」 京太郎「いや、まず彼女の咲に伝えようと思ってさ」 咲「!!?」 咲(やっぱりそういうことなんだよね!? 私と一緒にプロ行きたいって行ってるんだよね!!?) 京太郎「どうかしたか?」 咲「京ちゃん!」ガバッ 京太郎「お、おう」 咲「私、京ちゃんのためなら何でもするからね!」 京太郎「別になんの頼まねぇっての」 咲(私の力を頼らないでプロになって私の隣に行くって意味なんだね京ちゃん!!) 京太郎「あ、一つだけあったわ」 咲「なにかな?! なにかな?!」 京太郎「明日からお前の弁当作るからそれ食べて感想言ってくれよ」 咲「お安い御用過ぎるよ京ちゃん!!」 京太郎「じゃ、明日から頼んだぜ」 ちなみに、京ちゃんは麻雀ではなく料理のプロを目指してようですが、それが発覚した時の咲ちゃんは魔王が如く京ちゃんを調ky説得して麻雀プロを目指すようになったとさ、めでたしめでたし。 誕生日 モモ編 京太郎「モモ」 桃子「なんっすか?」 京太郎「今日の放課後時間あるか?」 桃子「もちろんっすよ」 モモは即答して胸を張る。 おお、最近また大きくなったんじゃないか? 桃子「京さんの頼みであれば例え火の中水の中っす」 京太郎「そんな危険な場所にはいかねぇっての」 桃子「例えばの話っすよ」 と言ってニヤニヤと笑うモモ。 京太郎「……なんだよ」 桃子「女の子のナイト様である京さんは女の子が危険になる場所には行かないっすもんねぇ……ってなんで髪の毛ぐしゃぐしゃするっすか!?」 ニヤニヤしてるのがうざかったので髪の毛をいじくり回してやった。 相変わらずサラサラだなこいつの髪の毛。 しばらく髪の毛をいじくり回していると観念したのかされるがままになった。 京太郎「ったく……人をからかうんじゃないってーの」 桃子「えへへ、こんなこと言えるのは京さんだけっすよ」 京太郎「はいはい、じゃあ放課後な」 桃子「了解っす」 さてと、準備に行きますか。 俺は急ぎ足で目的地に向かった。 京さんに誘われてから授業の内容が頭のなかに入らないっす。 これは責任とって結婚してもらわないといけないっすね。 そんなことを考えながらペンを回す。 いつもだったら失敗しないのに、今日に限ってはたくさん失敗したっす。 やっぱり京さんのあれのせいっす。早く婚姻届にサインするっす。 桃子「はぁ……」 授業時間がいつもより長く感じられる。 雲はゆっくり流れていて、それがまた時を引き延ばしているような気がする。 しばらくの間、外を眺めていると先生が持っている本を閉じる。 どうやらキリのいい範囲まで終ったようだ。 それを合図に日直が起立、と声をあげる。 クラス全員が立ち上がり、先生にお礼を言う。 何度も繰り返すこの行為に体が馴れてしまったようでその後も日直の号令で着席した。 そして来たのだ。 桃子(京さんに誘われた放課後が……) ついに来た。 待ち望んで止まないこの瞬間が。 横目で京太郎の姿を確認すると、彼はいそいそと教科書を鞄に詰め込んでいた。 全部詰め込み終えるた京さんと目が合う。 もちろん、私の準備も終わっている。 二人同時に立ち上がり、教室を出る。 桃子「どこに連れてってくれるっすか?」 我慢できずに聞いた。 京太郎「着いてからのお楽しみな」 振り向かずに答えてそのまま歩く京太郎の後ろをワクワク顔で付いていった。 桃子「ここって……部室の前っすよね?」 京太郎「ああ、そうだぜ」 桃子「部活だったら今日はないって話じゃ…」 京太郎「いいから入れって」 モモの背中を押して部室に入れる。 それと同時に、 ゆみ「誕生日おめでとう、モモ」 智美「おめでとうだぞ、モモ」 佳織「お誕生日おめでとう、桃子さん」 睦月「おめでとう、桃子」 クラッカーの弾ける音と共に先輩が声をかける。 モモはなにがおきているのかんからない表情で棒立ちのままだった。 ったく……仕方ない……。 モモの背中を後ろから出来るだけ強く、それでいて痛くない程度に叩いてやる。 京太郎「誕生日おめでとう」 俺のその声でモモはハッとなって周りを見渡す。 桃子「えっと……あの…あの……」 オロオロするばかりで要領をえないことを呟いているモモを通りすぎて先輩のいる位置に立つ。 ゆみ「水くさいじゃないかモモ」 ゆみ「京太郎くんがモモの誕生日を教えてくれなかったらこうして祝うことも出来なかったしな」 ゆみ「っと、喋りすぎたようだな」 智美「ユミちんは話が長いからなー」 ゆみ「年を取ると話が長くなってしまっていかんな」 智美「元々のユミちんの性格だと思うぞ」 ゆみ「なんだと!?」 佳織「どうどう」 睦月「先輩も部長も今日の主役は桃子なんですから」 先輩達がモモの気を引いている間に着替えないとな。 モモのいない間に何度か着たことあるけど……やっぱり馴れないな。 早着替えをして心の準備を整える。 桃子「あれ……京さんは?」 周りを見渡すモモ。 お前、気付くの早すぎるだろ……。 ゆみさんと部長が目を合わせて頷く。 ゆみ「では、その京太郎くんに登場してもらおう」 智美「せーのっ」 京太郎「お帰りなさいませ、お嬢様」 何度も練習した言葉と共に一礼。 頭を上げてモモの顔を見る。 桃子「…………」パクパク 口を金魚のごとくパクパクさせていた。 くっ……確かに似合わねぇとは思うが絶句されるのはちょっと辛いものがあるぜ。 モモ以外の皆に見せたときも同じ反応されたから余計に辛い。 そのくせ、俺にこういうことさせるんだから酷いと思う。 桃子「こ、これって…」 あわあわとこちらを指差して先輩の方を向く。 ゆみ「ああ、これは予選で戦った龍門渕からちょっと借りたものだ」 得意気に言うゆみさん。 桃子「な…なるほどっす」 納得するモモ。 京太郎「本日はお嬢様のご奉仕をさせていただきます」 ハギヨシー龍門渕の執事ーさんに教わった言葉を噛まずに言えた。 桃子「ご奉仕……」 桃子「って………」 桃子「………………………////」 真っ赤になって黙りんでしまった。 ああ、そうなるよな、実際俺もそんなこと女の子に言われたらそうなるさ。 でも、そういう意味じゃないからな。勘違いするな。 意味を把握したのかプルプルと震えた次の瞬間、 桃子「えぇぇぇぇぇぇ///////」 多分きっと、この時のモモの声は誰の声よりも響き渡っていたと思う。 帰り道 桃子「なーんだ、そういうことはしてくれないんっすね」 京太郎「当たり前だろっ!」 桃子「私だったら全然オッケーすよ?」 京太郎「そういうのはちゃんと順序を踏んでからじゃないと……ハッ!?」 桃子「……」ニヤニヤ 京太郎「」 桃子「順序を踏めば私とそういう関係になってくれるってことっすね」ニヤニヤ 京太郎「うっせーばーか///」 桃子「えへへー、京さんは分かりやすいっすねぇ」ニヤニヤ カンッ 弟子と買い物 京太郎「折角のオフを俺の買い物になんかに付き合わせて申し訳ないっす」 彼はそう言いながら頭を下げた。 咏「んなこと気にしなさんなってーの」 咏「好きで付き合ってるんだし、知らんけどー」 咏(まぁオフにやることなんてアラフォーと痛いお姉さんと麻雀するくらいだし) 咏(そんな生産性のないことやるより、未来ある若者と一緒にいた方がずっといい) 咏(それに私の弟子はわりと外見はいいと思うんだけどねぃ……師匠の贔屓目に見ても) 咏(こういう時のをカメラとかテレビとかに映れば外堀がいい感じに埋まっていくんだけど…) 咏(中々上手くいかないねぃ)ハァ 私が溜め息をつくと彼が振り返ってこちらを見た。 京太郎「どうかしましたか?」 咏「いんやなんでもないさ」 京太郎「もしかして退屈させちゃいました?」 やれやれ、気が利くようになったじゃないか。 咏「そんなことはないさ」 京太郎「そうだ、咏さん」 咏「ん?」 京太郎「ちょうどそこにプリクラがあるんで撮りますか」 彼が指を指した方向にはキラキラと光を放つプリクラ機があった。 京太郎「すっげーなぁ最近のプリクラって」 彼が珍しそうにプリクラ機のタッチ画面を弄っている。 私はというと……。 咏「……」 固まっていた。 ええまぁ入ってしまいましたよホイホイと。 まさかプロになってこういうことをする機会が訪れるとは思わなかった。 ましてやその相手が男性だとは夢にも思ってなかった。 悲しいことに、麻雀が強い女性は婚期が遅れると言うジンクスがあるのだ。 それを作ったのがアラフォーと牌のお姉さん。 結婚に関してはあまり興味がないのだが、ジンクスによってどれだけ遅れるか定かではなかった。 ゆえに、この年で男性とプリクラを撮れるとは露にも思わなかったのだ。 京太郎「咏さん、これでいいっすか?」 彼が振り返って聞いてくる。 咏「あ、ああ。いいと思うぜ……知らんけど……」 何をやってるか分からないのだから知らないのは当然だがつい口癖が出てしまう。 慌てて口を塞ぐ。 京太郎「ぷっ」 咏「な、なに笑ってるんだよっ」 師匠のことで笑うなんて許せない。 これは躾が必要だ。 そう思って彼に手を伸ばす。 「カメラの方を向いてね」 不意に私でも彼でもない声が聞こえてきた。 私はビックリして伸ばした手を縮める。 京太郎「変な顔で撮られちゃいますよ」 彼はそう言いながら私の横に並んだ。 不意に私の脳裏にある光景が過る。 パシャと機械的なシャッター音で現実に無理矢理連れ戻された。 京太郎「咏さん?」 咏「な、なんだ!?///」 多分私の顔はさっきの光景のせいで真っ赤になっているだろう。 京太郎「いや、ポーズ決めないから」 咏「あ、ああ……忘れた……」 咏「次はしっかりやるさ」 顔を軽く叩いて気合いを入れる。 しかしその気合いも無惨に砕けてしまうことになる。 「じゃあ仲の良い二人は抱きしめ合っちゃおう!」 Why? 今この機械はなんて言った? 抱きしめ合う? 無理無理無理。 出来るわけない。 さっきの頭に浮かんだ光景で意識しまくってるのに……。 最近のプリクラはそんなことを要求するのか。 京太郎「あはは…最近のプリクラは大胆なことさせるなぁ」 京太郎の方を向くと彼も動揺しているのか頬をポリポリ掻きながら照れ臭そうに苦笑いしていた。 京太郎「咏さん」 彼がこっちを向いた。 咏「お、おう」 京太郎「郷に入れば郷に従えってことで……やりましょう」 とキメ顔で彼が言った。 そんな彼を見て溜め息が出た。 咏(こんな機会なんて滅多にないし) 咏(だから浮かれて抱きしめても仕方ないよな、知らんけど) なんて心の中で言い訳して彼をジト目で見る。 きっと彼には私が渋々承諾したように見えているのだろう。 京太郎「失礼します」 彼はそう言って後ろから私を抱き締めてた。 そういえばドラマにこんなシーンとかあったっけ? ………。 ………………。 あ、これあすなろ抱きってやつだ。 咏「きょ、きょ京太郎っ!?///」 予想外の抱き付きだった。 嬉しいけど、なんかこれじゃない気がした。 嬉しいけど! 顔を真っ赤にしながらどうにか出来ないかとあたふたしたが抱きしめられていて上手く身動きがとれず、気がついた時には既に写真を撮られてた後だった。 「次は横の機械で写真をデコっちゃおう」 京太郎「じゃ行きますか」 そう言って彼は私から離れて箱の外に出た。 咏(あっ……) 京太郎が私から離れたせいで冷たい空気に触れて放心状態だった私を現実へと連れ戻す。 慌てて彼の後を追う。 京太郎「えっと……これをこうして…」 馴れた手つきで機械をタッチしていく。 咏(私が昔撮ったときにはこんなのなかったんだけどねぃ……) そんなことを思っているとやることが終わったのか、京太郎がこっちを見た。 京太郎「すぐ出てきますんでちょっと待ってましょうか」 訳もわからず彼の後を追う。 まるで生まれたばかりの雛鳥みたいだと思った。 自分で考えたことだがちょっと面白くて小さく笑ってしまう。 きっと今の姿を知り合いとかに見られたら滑稽なんだろうな、なんて考えていると。 健夜「あっ」 はやり「あっ」 出会ってしまった。 もっとも今出会いたくない二人組に。 溜め息を吐いて上を見上げる。 建物の中で空が見えないことなんてわかっていたがどうしてもそうしたくなった。 咏(神様はつくづく意地悪だ……わっかんねーけど) この時初めて神様をちょっとだけ恨んだ。 とまぁ出会ってしまったものは仕方ない。 なんでかわかんねーけどその出会いに抵抗したくなった。 だから私は京太郎の手を取ってアラフォーどもが現れた方向と逆方向に向かって走った。 咏(せっかくの時間をアラフォーに邪魔されてたまるかっての、知らんけど) 健夜「えと……咏ちゃん?」 はやり「男の子と一緒……?」 後ろからそんな声が聞こえたけど無視無視。 とりあえず、一刻も早くこの二人から離れないと…。 京太郎「えっ!咏さん!?」 京太郎も驚きながらしっかりと私の手を握って付いてきてくれてる。 だが、いつまでも走り続けられるほどの体力は私にはなかった。 しばらく走ったら息が切れて立ち止まってしまった。 京太郎「大丈夫ですか?」 京太郎が心配そうたこっちを見る。 私がなにも言わないでいる――正確には息が切れて喋れないのだが――と京太郎は近くのベンチに私を座らせた。 京太郎「ちょっと待っててくださいね」 そう言って京太郎は人混みに紛れてしまった。 一人っきりになった私は人混みを呆然と眺めることにした。 見るからにカップルだったり、親子だったり、友人同士だったり。 咏(私と京太郎だったらどう見えてるんだろうかねぃ……知らんけど……) 京太郎「咏さんっ」 咏「ひゃぅっ!?」 声をかけられて飛び退いた。 そりゃそうだろ……。 頬に冷たい物を押し付けられたら誰だってビックリする。 京太郎「すいません、ちょっとした茶目っ気出しちゃいました」 申し訳なさそうに頭に手を添える。 茶目っ気で師匠を驚かせる奴がどこにいるんだよ。 ジト目で抗議しながら、差し出されたジュースを手にとって蓋を上げる。 咏「ありがと」 そう言ってジュースを喉に入れる。 渇いた喉が潤っていく。 これがビールだったらもっといいんだけどねぃ……ま、昼間っから飲むのは主義じゃないし 京太郎「落ち着きました?」 咏「まぁね」 切れていた息も元通りになっていた。 京太郎「じゃ買い物しますか」 咏「あっ」 プリクラ撮ったりあの二人に出会ったり衝撃的なことがありすぎて目的を忘れていた。 プリクラ……あっ。 咏「そういやプリクラは……」 京太郎「もちろん回収済みっす」 そう言って二人でとってプリクラをペラペラと見せてくれた。 咏「流石私の弟子だ」 京太郎「とりあえじ半分こしますか」 咏「そう……だな」 京太郎がプリクラを綺麗に半分にする。 え、ハサミも使わずに出来るもんなの? 京太郎「最近のプリクラってハサミ使わなくても半分に出来るようになってるんっすよ」 咏「へぇ、便利になったもんだねぃ」 京太郎「前にプリクラ撮った時に教えてもらったんすけどね」 咏「む……」 なんだか胸がムカムカとした。 なんだろうこの気持ち……。 京太郎「はい、これが咏さんの分です」 そう言って京太郎がプリクラを手渡ししてくれる。 これ、さっきのあれのなんだよなぁ……。 京太郎「どうかしました?」 中々私が受け取らないからか京太郎は不思議そうに私を見る。 咏(ったく……人の気も知らないで……) プリクラを受け取って着物の袖に隠した。 咏(今見たら絶対に恥ずかしくて死んじまいってーのっ) 京太郎「じゃあ買い物に行きましょうか」 咏「おう」 咏「そういや買い物って何を買うんだ?」 京太郎「あれ?言ってませんでしたっけ?」 咏「聞いてない」 すると京太郎は少しニヤけた。 京太郎「今日は自分の牌を買いに来たんです」 京太郎は笑顔でそう言った。 あぁ、これはきっとロクでもないことが起きるってことなんだろうなぁ。 なんて他人事のように京太郎の言葉を聞いたのだった。 京太郎の後を着いていくこと数分。 あっという間に目的地に着いた。 健夜「やっほー」 はやり「ちゃお☆」 ですよねー。 男っ気のないこの二人がお洒落なところに居るわけもなく、こうやって自分達が語れるものの場所に集まるのはある意味必然的だった。 京太郎「どもっす」 こんなのに頭下げなくてもいいってーの。 はやり「咏ちゃん?」 咏「……どもっす。健夜さん」 健夜「今日はどうしたの?」 咏「…………」 どうしたものかねぃ……。 正直に話したって面白くないし、それに二人っきりのところを2回も邪魔されたんだ。 ちょっとくらい意地悪したっていいよな? 咏「こいつとデートだよ」 京太郎の腕に抱き付いてそう言ってやった。 先輩雀士の二人はビシッと音を立てる固まってしまった。 京太郎はどうしたらいいのか分からなくてオロオロしていた。 咏「というわけで、お二人方お元気で」 そのまま腕を引っ張って踵を返して歩き出す。 さっきしたのは逃げだけど、今したのは全く別物だ。 これは私なりの宣戦布告だよ。 覚悟してくれよな、京太郎。 健夜「えっと……なんかごめんね?」 はやり「邪魔するつもりはないんだぞ?」 京太郎「ははは……」 そういえば京太郎も麻雀バカだったっけ……知らんけど。 咏「どうせこんなことだと思ってたし! 知らんけど!」
https://w.atwiki.jp/wiki13_ridatu/pages/91.html
詳細情報 589@1156172442 06/08/23(水) 【ハンドル名】 きゃる ◆ID.DhijxQA (←何も出来なかった人 ◆ID.DhijxQA) 【パートナー・ガイド】 無し 【初成功までの訓練期間】 2日目 【離脱回数/頻度】 一回だけ 【離脱方法】 大の字。 イメージもほとんどしてなかった。 途中で何かくる、と思った瞬間に、離脱したいと何度もとなえた。 んでYボタン押したら、急に熱い何かに吸い込まる感じがして、 ドンッ(ベッドから落ちる音) 【離脱直後の状態】 部屋を出るまで目が見えなかった。 【集中開始から離脱までの時間】 5分くらい? 【禁則事項】 【離脱前後の状態】 [精神面] うはwwwmjskwwwwwww [肉体面] 特に無し。 【備考】 金縛りが無かった。 ■きゃるの離脱日記 http //ridatukyo.blog50.fc2.com/ 590 :何も出来なかった人 ◆ID.DhijxQA :2006/08/23(水) 12 07 19.64 ID jyaXCNnw0 5時間程寝た後、起きてからすぐ二度寝。 頭ん中で適当に色んな事を考えていたら、意識が無くなりそうに なったが、そこで寝ずに必死でイメージ。 また意識が無くなりそうになるが、また必死にイメージ・・と何度も繰り返した。 途中、あ、なんかくる、と思い起き上がる自分をイメージしたりもしたら、急に熱い何かに吸い込まれる感じがした。 そこで「離脱したいんじゃああああああ」などと心の中で叫びまくると ベッドから落ちた。 「うはwwwwwまじ落ちたwwwwww」などと思いながら 落ち着いて部屋から脱出。目も見えないし足もあまり自由にきかなかったが、 苦労する事も無く出れた。 手を見たが、至って普通だった。 自分の体をつねると、痛かった。 (略) 部屋から出たら親にバッタリ逢って、 いつものように色々と煩く言われたから殴ってやったら、黙りこんでた。 途中廊下で3匹の赤くて丸い生き物に逢った。なんとなくダルマに似ていた。 「君達がパートナーなの?」と聞くと、「違う」と返された。 家から出ると、逢いたいと思っていた二次元キャラに逢った。 ・・・が、話するだけで終わった。 ここから記憶曖昧 その後、家族で海の見える場所に向かった。 見知らぬ中年のおばさんに話しかけられ、「友達居ないんでしょ」なんて事を言われ酷くムカついたので、なぜか持っても居ないプリクラ帳を見せた。 プリクラ帳の中身は鮮明に覚えていて、中学時代の同級生とうつっていたり 見た事も無いやつとうつっていたのもあった。 海の景色を見ながらそんな事をやっていると、急にパチリと目をあけた。 皆の体験談とは違い、自分はうまくいかない事が多かった。 壁も抜けられなかったし、セクロスも出来なかった。空を飛ぶ事なんてとても。 夢じゃないかとも考えたが、夢以上にリアルだった物の方が多かった。 興奮してるからか文章まとまってないな、スマソ 102 :きゃる ◆ID.DhijxQA :2006/08/24(木) 23 15 05.48 ID xtMaODXc0 そしてハンドル名変更
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/1548.html
そばかすのかわいいおんなのこ【登録タグ VOCALOID kiichi そ 初音ミク 曲】 作詞:kiichi(なんとかP) 作曲:kiichi(なんとかP) 編曲:kiichi(なんとかP) 唄:初音ミク 曲紹介 ファミコン風のピコピコ音が気持ちいい曲。 「そばかすの可愛い女の子についての曲。」(マイリスの作者コメントより) 歌詞 セロハンのヘチマの花びらが 髪飾り 風に揺られて揺れてるよ 新しいスニーカーの素材は 大好きな 可愛い可愛いカンガルー ボンタンのアロマテラピー(テラピー) それだけで私は夢ゆめ心地 ああもうすぐ 宝塚が始まっちゃうよ 阪急に乗って 今すぐ行かなくちゃ そばかすの可愛い女の子 誰よりも恋に対して生真面目で プリクラも好きな人とだけって決めてるの 阪急に乗り遅れちゃう さあ皆さん手を取りあって歌いましょう(×4) コメント 好きだ。 -- きりん (2014-10-14 16 41 34) この曲大好き -- カタストロフィー (2018-10-13 10 16 56) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kitayobi/pages/139.html
プロフィール 性別 男 出身大学 龍谷大学 授業評価 わかりやすさ Zzz😴 おもしろさ Zzz😴 授業スピード Zzz😴 怒りっぽさ C😴 テキストに対して怒りっぽさ S😡 雑談 1コマ当たり1分 肺活量 SS 〜北予備が世界に誇る最強の催眠術師〜 “あなたを深い眠りの旅へ招待します” 眼光は鋭い 前の方で寝るとブチギレる 授業内容が早く終わると、問題を出してくれる 授業中にたまに面白い話をすることがあり、何回かに1回は爆笑が生まれる。 テキストのミスに気づくことが多く、その度に嘆いている。 生徒に乗る電車と降りる駅がバレてしまった過去を持つ。 常松先生曰く、過去に、富崎先生、片山先生と鹿児島でプリクラを撮っていたらしい。 口癖は「では、いきます」「困ったなぁ~」「おつかれさん」 一問解き終わると、深呼吸をする。 質問対応がとても丁寧で、理解するまで優しく教えてくれる。 テキストの問題が多すぎてキレた😡
https://w.atwiki.jp/yukisaka/pages/115.html
坪内孝則(つぼうちたかのり) 3年前、瑞姫の家庭教師を務めていた男性。当時都内の大学に通っていた。 アイドルの仕事のために中々学校に行けなかった瑞姫のために彼女の両親が雇っていた。 瑞姫は彼の事を「孝則さん」と呼んでいた。 アイドルの仕事で忙しく、寂しい思いをしていた瑞姫の相談に応じているうちに彼女と親密になり、休みの日に親に内緒で一緒に出かけたりしていた。その際に撮ったプリクラがどういう経路を辿ってかネット上に流出し、後々まで彼女を苛む事件にまで発展する。 事件発生後、瑞姫の両親によって解雇され、謝罪のメールを最後に彼女の前から姿を消す。以後現在に至るまで彼女とは音信不通となっている。 瑞姫は彼の事を「年の離れた兄のように思っていた」と語るが、彼が瑞姫の事をどう思っていたかは不明である。
https://w.atwiki.jp/to-love-ru-eroparo/pages/139.html
(えーと、確かこの辺りよね……) 目の前には見覚えのある景色が広がっていた。しかしそこから自信は生まれない。やはり、自信が無いのに届け物なんて止めておけば良かったのかもしれない。 今更ながら後悔し、唯は小さくため息をついた。 鞄の中に入った二枚のプリント。六時間目に配られた宿題のプリントだ。それを届ける事が唯のここに居る理由だった。 さかのぼる事数時間前。昼休みが始まってすぐ、ララさんと結城君は二人してどこかへ行ってしまった。 どこに行ったかは分からない。ただ、意気揚々とした様子のララさんに対し、結城君がララさんに襟首を掴まれ無理矢理引っ張られながら「助けてくれー!」などと叫んでいた事から、いい事ではないという事は容易に理解できる。 あの娘が転校してきてから、私もよくトラブルに巻き込まれる。けれど私など、まだましな方だ。一番の被害者は、ララさんの一番近くの人間、結城リト。 トラブルに巻き込まれた後の彼のやつれた表情には毎度同情させられる。 (あ、あれだ) それらしき建物を見つけ、唯はその建物に走り寄る。表札を確認すると、表札には結城の二文字。間違いない。 ようやく目的地についたと安心した唯は、一息つくとチャイムを鳴らした。 「はーい、今出ます!」 ドアの向こうから聞こえた声は女性のもの。少なくともララさんのものとは違う。誰だろうか。まさか結城君の彼女?色々思考を巡らせるが、考えれば考える程不安が募るばかり。 扉の向こうから出てきたのが、小学生くらいの女の子だった事に安心した。 この子には見覚えがある。結城君の妹で、名前は確か…… 「美柑ちゃん……だったかしら。結城君か、ララさんはいないの?」 美柑は一瞬呆けた表情を浮かべたけれど、すぐに記憶の存在と一致したのだろう。次の瞬間、晴れやかな笑顔を浮かべて言った。 「あぁ、リトとララさんのお友達ですね。今はまだ二人とも帰ってきてませんけど、何かあったんですか?」 「ええ、昼休みに二人してどこかへ行ったっきり、帰って来ないのよ」 「そうなんですか」 私の説明に、美柑はふぅと呆れたようなため息をつく。最早このようなトラブル日常茶飯事なのだろう。 呆れこそすれ、驚くや心配するなどの感情はもうないようだ。 「あの、とりあえず上がって待っていてください。二人とも、多分もうすぐ返って来ますので」 その言葉に驚いたのは私の方。私はプリントを届けに来ただけだ。家に上がる気なんて更々……いや、少しは興味あるけど……でもやはり、家にあがる訳にはいかない。 「いいのよそんな、私はただプリントを届けに来ただけで、そんなに気を使ってくれなくても」 「わざわざ家にまで来てもらったのに、何のお構いもしないで返すなんて失礼です。ゆっくりしていってください。飲み物とお菓子くらいしか出せませんが」 そこまで言われてはお邪魔しない方が失礼だ。お言葉に甘えて家にあがる事にする。 美柑は私をリビングに通してソファーに座らせてすぐにキッチンへと向かった。早速飲み物とお菓子を用意しに行ったのだろう。 手持ちぶさたになり、辺りをキョロキョロと見回す。綺麗に片付いていて、居心地がいい。ここには一度来た事がある。 あの時も、ララさんの事でトラブルに巻き込まれたんだったな。確かあれは…… 「お待たせしました」 過去に思考を飛ばしていたところに美柑の声。その声の方向に視線を向けると、お盆にジュースとお菓子を乗せた美柑の姿。 「ありがとう。ごめんね、何も手伝えなくて」 「いいえ、お客さまはゆっくりしていてください」 そう言いながら、てきぱきと準備をする。テーブルに並べられるジュースにお菓子。 本当に出来た子だと感心する。 「あの、お名前は?」 「あぁ、古手川唯よ。唯でいいわ」 「はい、唯さん。あの……いつもリトが迷惑をかけてしまって、すみません」 「え?」 先程までの笑顔が消え、代わりに浮かんだ落ち込んだ表情に困惑する。 「リトの学校での素行はよく知りませんが、酷いんでしょう?人畜無害そうな顔をして実は有害生物ですから、アイツ」 人畜無害そうな有害生物。確かに結城君はその条件に当てはまる。 今まで何度心を許しかけ、今まで何度それを裏切られた事か。 でもそれはそれ。美柑の責任ではないのだから、美柑が謝る事ではない。 私は俯きかげんの美柑の頭を撫でる。それに驚いたのか、美柑は顔を上げ、目を丸くした。 「どうしてあなたが謝るの?悪いのは全部結城君よ。あなたは何も悪くないわ。それにね、結城君にはいいところだってあって、決して悪いばかりじゃないの。たまにはかっこよかったりするし……」 そう。結城君は悪い人ではない。弱いくせに不良や怪物から私を守ってくれたり、いいところだってたくさんある。 結城君は優しくて、素敵な人。結城君は酷い人なんかじゃない。 「そっか、唯さんは……」「え?何?」 「いいえ。なんでもありません」 美柑の表情は、もう落ち込んだものではなかった。その代わり、なんだろう。笑顔なのだけれど、不自然というか、含みのあるような笑顔。 何かを知って、それに喜んでいるような。 「唯さん?」 「あっ、いいえ。なんでもないわ」 疑うのは良くないわよね。とにかく、美柑ちゃんの笑顔が戻ったのだから、それで良かったとしなきゃ。 それから色々な話をした。美柑は学校の様子を知りたがったし、私は家での結城君の様子を知りたがった。ダメな兄をもつ妹という境遇でも話が弾んだ。とても楽しい時間が過ぎていく。 気付けば、私が結城君の家にあがってから三十分近くの時間が経過していた。すぐに帰るつもりが、ついつい長居してしまったらしい。二人はまだ帰って来ない。 「二人とも、帰って来ませんね」 「そうね。今頃何してるのかしら」 探しに行きたくとも、どこに行ったのか分からない。ララさんは宇宙人なのだ。宇宙にまで行かれてしまってはそれこそ探しようがない。 待つだけというのは歯がゆい。なくなったお菓子を見て、私は小さくため息をついた。 「そうだ!唯さん、リトの部屋、見たくありませんか!」 「へっ?」 それは美柑ちゃんの突然の思いつき。あまりにも突拍子のない事ですっとんきょうな声をあげてしまった。 ***** 「ゆっくり見ていて構いませんよ。もう少ししたら、飲み物とかお菓子持ってきます」 その言葉と共に背後の扉が閉められる。私はその背中にかけられた声に反応する事もできず、その場にただ立ち尽くしていた。 「結局来ちゃった……」 ここが結城君の部屋らしい。もっと不潔な感じだと思っていたけれど、思っていたよりも清潔で綺麗。整理整頓もきちんとされていて、私の愚兄の部屋とは似ても似つかない。 部屋全体を見回す視線は一ヶ所に留まる。結城君の勉強机。教科書や辞書が整頓されて並んでいる。少しだけ散らばった消しカスが生活感を感じさせた。 結城君は、いつもここで勉強してるんだ。 授業中の真剣な横顔を思い出す。きっとここで勉強する時も、あんな真剣な表情をしているんだろうな。 次に視線が向かったのは本棚。漫画本がところ狭しと並んでいる。本屋に行くと良く目にするタイトルや、全く見覚えのないタイトルまで様々だ。 結城君、こんな本読むんだ。一冊手に取って、パラパラとめくってみる。どうやらバトルものの様だ。こういうのが面白いのかな?男の子の趣味は理解できないけど、機会があれば読んでみようかな。 漫画本を本棚に戻し、もう一度辺りを見回すと、視線がある一点に止まった。まるで縫い付けられたかのようにそこから目が話せなくなる。 視線の先には、結城君のものなのだろうベッド。 試しに座ってみる。柔らかくて座り心地がいい。寝心地も良さそうだ。 結城君はいつもここで寝てるんだ。少し布団に寄っていたしわを正す。布団に手を当てると、結城君がここから離れて随分経つというのに、優しい体温を感じた気がした。 ここが結城君の生活の場所。生活の基盤。結城君の空間。机、椅子に、本に、鉛筆の一本にまで、色々な場所に結城君を感じては、胸が温かくなる。 いつ生まれたのかしれないこの気持ちに戸惑うばかりの私だったけれど、この想いはこんな幸せな気持ちを与えてくれる。 「これはなんだろ?」 次に手に取ったのは目覚まし時計。それに、シールのようなものが貼られていた。 「これ……」 目覚まし時計に貼られていたのはプリクラ。疲れきった表情の結城君に対し、満面の笑顔のララさんが二人で写っている。とても二人らしい写真だ。 そうだ。そういえば、ララさんと結城君は同居しているんだ。 美柑ちゃんが言っていた。今でも、三日に一度はララさんが結城君の部屋で一緒に寝ている、と。 もしかして結城君……ララさんと……。 「そんな筈ないっ!」 思わず声に出して否定してしまった。全く、何を考えているのよ私は。ハレンチだわ。 頭を思いきり振り、不浄極まりない考えを追い払う。 思考がようやく落ち着いた頃、私はベッドに大の字に寝転んだ。 「全く、私、何してるんだろ……」 結城君の一挙一動に怒ったり、喜んだり、ドキドキしたり。結城君の事で一喜一憂してしまう私は私らしくない。本当にどうにかしてしまったんじゃなかろうかと思うくらい。 こんな感情初めてで、どう付き合えばいいのか分からない。 私はいつだって、問題をすぐに解決してきた。宿題は出された当日にやったし、分からない問題があれば先生に聞いたり参考書を見たりして理解する努力をした。 委員会やクラス決めにも率先して参加して、早期の解決に積極的に取り組んだ。 でも、この問題は難しすぎる。どの参考書を読めば解決法が載っているのか、どんな先生に聞けば答えを教えてくれるのかすら分からない。 解決法の分からない問題程、難しいものはない。 その時、扉の開く音がした。美柑がお菓子とお茶を持ってくると言っていた事も同時に思い出す。きっと美柑ちゃんだろう。 「あっ、美柑ちゃ……」 「古手川?」 しかし、そこにいたのは美柑ではなかった。そこにいたのは結城君。手にはお菓子と飲み物の乗ったお盆を持っていて、呆然とした表情を浮かべている。 先程までずっと思考を支配していた相手が目の前にいる。それだけで恥ずかしさが込み上げる。鼓動が速まり、顔が紅潮する。 紅く染まった顔を見られたくないとか、急に込み上げた恥ずかしさを紛れさせるとか、一瞬の間に色々な考えが脳内で巡り巡って、気付けば私は結城君に枕を投げつけていた。 「きゃあーっ!」 「ぶっ!」 その枕は結城君が手に持っていたお盆に命中し、お盆の中の物が散らばる。お菓子は小袋入りの物だったから床に散らばってもそんなに被害はなかったけれど、結城君の顔には、コップの中身が思いきりかかってしまった。 「あ……」 ***** 「ご……ごめんなさい……私……」 「まぁ、終わった事だし、もういいよ。理由は聞かないでおく」 片付けが一通り終わった後の二人きりの空間で、私はいたたまれない思いでいた。 明らかに私のせいで結城君に迷惑をかけてしまった。結城君はもういいというけれど、私は何度謝っても謝り足りない。 「本当にごめんなさい……」 「もういいって。だからさ、そんなに落ち込んだ顔するなよ。らしくないぞ」 分かってる。今の私は私らしくない。私はいつも勝ち気で、間違った事を間違っているとはっきり指摘する。しかし、だからこそ、私は私自身の間違いをなかなか許せない。 「でも……」 「本当にもういいからさ、そういえばどうしてここにきたんだよ。帰ってきたら、美柑が客がいるからって言って菓子と飲み物が乗った盆持たされてさ。そんで来てみたら古手川で。びっくりしたよ」 その言葉に、ようやくここに来た理由を思い出す。私が今日ここに来た理由を戸惑いながらも説明し二人分のプリントを渡すと、結城君は笑ってお礼を言ってくれた。 その仕草に鼓動が速まると同時に、不思議と気が晴れる思いがして私はやっと結城君の前で笑顔を浮かべる事ができた。 それからの時間は楽しいものだった。お互いに気を許して色々な話をした。実は、異性の部屋に訪問するなんて小学生の時以来の事だったのだけれど、こんなに気兼ねなく話せたのはきっと相手が結城君だから。 結城君の笑顔が目の前にある。私だけに向ける笑顔。私が話を始めれば真剣に聞いてくれて、要所要所で相槌を打ってくれる。話が弾んで、漫画本を貸してもらう約束まで取りつけてしまった。 ふいに視線を逸らした時、ある物が目に入った。それは、ララさんと結城君のプリクラが貼ってある目覚まし時計。それを見て浮かんだ疑問を素直にぶつける。 「ねぇ、どうしてこんなところにプリクラなんて貼ってるの?」 ああ、と結城君は納得したように呟く。 「朝起きたら、まず目覚まし時計止めるだろ。そんときに必ず時計を見るじゃんか。だからララが『朝一番にリトに私を見てほしい』なんて事言ってそこに貼ったってわけ」 あいつも変な事考えるよな、と、結城君は笑う。私はララさんの乙女の部分を垣間見て、少し戸惑っていた。 そっか。ララさん、結城君の事が好きなんだよね。そんなこと皆知ってる。ララさんの行動、言動の随所に結城君を想う気持ちがにじみ出ている。 それらが空回りしている感は否めないけれど、彼女は真っ直ぐに好きな人に気持ちを示している。ひねくれ者の私とは正反対。 プリクラに写るララさんはとても幸せそうで、見ているこっちまで笑顔になってしまう。好きな人と好きな時間を過ごせると、こんな表情ができるのかな。なんだか…… 「……羨ましいな」 「え?」 ボソリと呟くような声だったけれど、この狭い空間。結城君には聞こえてしまったよう。 私は失言を口走った口をおさえるけれど、もう手遅れ。 「羨ましい?」 「ちっ、違うわよっ!別に、羨ましいとか、そんな……」 慌てて弁解するけれど、いい言葉が出て来ない。羞恥にまた顔が紅く染まる。私の言動に不思議そうな顔をしてなにやら考えていた結城君は、納得したように頷いて言った。 「プリクラ好きなのか?」「別にっ…そんな事っ…!」 プリクラに興味なんてない。ただ、結城君と写ってるララさんがなんだか羨ましくて……。なんて、こんな事、言える筈ない。 言ったら笑われちゃうのが関の山だもの。 それ以上の弁解も出来ず、私は黙りこむ。その様子に、結城君は勝手に解釈して納得したようだった。 「じゃあ、今度一緒にプリクラ撮ろうな」 「えっ!?」 それって、もしかしてデートの誘い?そんな、いきなりそんな事言われても、どう答えたらいいか……。 「そういえば古手川も入れて遊びに行く事、あまりなかったからな。今度皆で遊びに行こう。猿山にララに、春菜ちゃんも入れたいな。それから……」 「ち、違う!そうじゃないの!私は二人で……!」 指を折りながら考え事をする結城君に、思いきり声を荒げて否定してしまった。次の瞬間、しまったと両手で口をおさえる。 結城君は面食らった顔をして私を見つめていた。 「こ…古手川?」 いきなり声を荒げて叫ばれたのだ。戸惑うのは当たり前だ。けれど戸惑っているのは私も同じ。 咄嗟に言ってしまった本心。結城君はその続きを求めている。もう後戻りはできない。言うしかない。言うしかないんだ。 「ふ…二人で…」 「二人で?」 心臓の音がうるさい。顔が熱い。結城君の顔が真っ直ぐ見れない。口がカラカラに乾く。これが勇気を振り絞るという事? 不良に注意する時より、全校集会で壇上に上がる時よりも緊張する。 「二人でプリクラ撮りたいって言ってるの!」 結局口をついて出たのは、本心とは違う事。全くの……という程ではないけれど、でまかせ。 「ああ、そうだな。二人で撮ろう」 結城君は私の言葉に納得したようだった。そしてもう一度、遊びに行く計画を組み立てる。 あー、もう!私のバカ!こんな事が言いたいんじゃないのに。本当は二人きりでお出掛けしたかった。二人きりで待ち合わせして、お買い物して、映画を見て、ご飯を食べて。 けどそんな大胆な事言えなくて、誤魔化してしまった。素直になれない自分が心底嫌になる。 「古手川」 「ん?何よ」 「楽しみだなっ」 私の心中なんて全然分かっていないような、気楽な笑顔。それは心底楽しそうな笑顔で、顔と胸が熱くなる。 そうよ。別に悲観する事はない。二人きりではないにしろ、一緒に遊びに行く約束は取りつけたも同然。 今までトラブルに巻き込まれるという形で皆と一緒に行動するという事はあったけれど、考えて見れば普通に皆と出かける事は少なかった。 おめかししていこう。服も新調しなきゃ。結城君、どんな服が好みなのかな?色々な事を考える。それが凄く幸せ。 それよりもまずは…… 「ええ、凄く楽しみね」 にっこり笑って結城君に言う。そう。少しずつでも、素直になる事から始めよう。 方程式のない難問があるなら、その方程式すら自分の力で見つけてしまえばいい。 参考書がなくたって、教えてくれる先生がいなくたって構わない。 素直になれる方程式、いつか自分の力で解き明かしてみせる。 ―End―
https://w.atwiki.jp/2zigen_hideyoshi/pages/14.html
遠征オフで何処へ行きたいですか? 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 原宿 3 (43%) 2 新百合ヶ丘 3 (43%) 3 池袋 1 (14%) 4 下北沢 0 (0%) 5 千歳船橋 0 (0%) 6 新宿 0 (0%) 7 横浜 0 (0%) 8 渋谷 0 (0%) 9 秋葉原 0 (0%) 10 経堂 0 (0%) その他 投票総数 7 オフではどんなことをしたいですか?複数回答おk 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 カラオケ 5 (33%) 2 アニメイトによる 4 (27%) 3 プリクラ 3 (20%) 4 みんなで昼飯を食べる 1 (7%) 5 ゲームセンターに行く 1 (7%) 6 服を見る 1 (7%) 7 ピクニック 0 (0%) 8 本屋に行く 0 (0%) その他 投票総数 15 ❁一人で何回も投票することはご遠慮ください。❁ 間違えてしまった場合は管理人へご連絡いただけると助かります。 ✝今回のアンケートは終了しました。ご協力ありがとうございました ✱その他意見がありましたら✱ 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/83452/pages/12541.html
投入。 失敗。 投入、失敗。投入失敗。 純「うん、まあまあかな。次は取れるよ」 一人熱くなっている純を横目で見ながら、――ふと気付いた。 梓「律先輩?」 **************************************** 律「かあー! 太鼓の達人最高!」 唯「りっちゃん、上手いね。さすがドラムやっているだけはあるよ!」 律「へへ。だろ?」 唯「私もやってみていい?」 律「おう、どうぞ」 律は唯にバチを渡す。ちなみに澪と紬は、ゲームセンターに入ってすぐ横にあるプリント倶楽部の中にいる。 唯「よーし、やるぞー!」 レベルを選択し、曲を選んだ唯は、バチを振り上げ、ゲームが始まるのを待った。 梓「ああ、やっぱり律先輩です。それに唯先輩も」 ちょうど、ゲームが始まったときに、そう声をかけられた。 律「梓! どうして私たちの場所が分かった!?」 梓「? 大声出していたから、いやでも目立ちますよ」 律「あ、そ、そうか。それより、梓。ここでデートしているのか?」 梓「え?」 律「違うのか?」 梓「あ、はい! そうです。奇遇ですねえ」 意地の悪い笑みを浮かべる律。 律「ふーん、ほーお? 純ちゃんと遊んでいるのに?」 律「マフラーと手袋買ってイチャコラしていただけなのに?」 梓「え? な、なんでそのことを……」 律「ネタばらしをしてやろう! 私たち軽音部は梓を尾行していたのだ!」 驚いたかー! と言わんばかりに腕を広げる。 梓「……はあ、なんでまた?」 さして驚いた様子も見せず、梓が切りだす。 律「彼氏とやらと梓が何をするか――ナニをするかを観察するためだ!」 梓(おっさんみたいだなあ、そういう下ネタ) 律「な・の・に! 彼氏は一向に現れず純ちゃんとやらとのイチャコラしか起きないとはこれいかに!」 梓「いや、べ、別にいいじゃないですか。クリスマスをどう過ごそうと」 律「何で軽音部との約束を優先せず、プライベートに走るのかを聞いているんだー!」 梓「それは……」 律「私たちは高3でな? もうこのメンバーでは遊べなくなるわけだよ。だから最後のクリスマスくらいは、軽音部のメンバーで一緒に過ごそうって思っていたのに……」 梓「…………」 律「…………」 嫌な沈黙だな、と律は思った。唯を横目で見る。太鼓を必死に叩いていた。思わず、ため息。 そのため息に影響されてか、梓が口を開いた。 梓「……ごめんなさい。彼氏とか、嘘だったんです」 ただ純粋に、と梓は言う。 梓「純とクリスマスを過ごしたかっただけなんです」 梓「去年も、純と約束したんですよ。クリスマス一緒に遊ぼうって」 滔々と独白が続く。 梓「でも、軽音部との先約があったから、守れなかったんです、純との約束」 梓「だから、今年は守ろうって」 律「……………………」 梓「律先輩たちと遊べなかったことは謝ります。だから、純と、あと少しだけ付き合ってもいいでしょうか?」 それに、と梓は続ける。 梓「私、純のこと好きなんです」 梓「今はまだ片思いだけど、いつかきっと相思相愛になろうと思っていて」 梓「そのためにも――、一日でも長く純と一緒にいたいんです」 律は数秒押し黙って。 律「…………………………………………か?」 梓「はい?」 律「正月は軽音部みんなで、集まるって約束してくれるか?」 梓「――はい」 律「よし」 唯「いやー、やっと高得点取れたよ。あれ? あずにゃん?」 律「帰るぞ、唯」 唯「え? いきなり何で?」 律「梓に悪いと思ってな。それに、澪達と遊ぶ時間もなくなるだろう?」 唯「ああ、憂に料理を作ってもらってるんだった!」 律「早く帰らないと冷めちまうじゃん」 唯「澪ちゃん達はどこ?」 律「プリクラだろ」 唯「早く迎えに行こうよ!」 律「ああ。それと唯、何かバカみたいなことに付き合わせてごめんな」 唯「いいから早く!」 律「唯、ひっぱるなって」 そのとき。 梓は律と眼があった。 口パクで、律が何事かを言う。 五文字の言葉。 がんばれよ、と言っているのだとわかった。 いい先輩だな、と梓は思った。 **************************************** 純「ほら、取れたよ! キティ! 3400円の価値があるキティ!」 梓「おお、17回のチャレンジでやっと取れたんだ」 純「私もやればできるんだよ」 梓「すごいね。純」 純「へへー」 梓「ねえ、ここ出ない? 何かうるさいしさ」 純「そうしようか。私の財布もピンチだし」 外。 梓「うう、まだ耳がキーんってなる」 純「私も。でもすぐになおるよ」 二人の吐く息は白い。人通りの多い街中はクリスマスイブの夜のはずなのに、何故かいつもより静かに感じられた。 純「ああ、そうだ。この人形、梓にあげるよ」 梓「……いいの?」 純「うん。大事にしてよ」 梓「わかってるよ。あと、ありがと」 手渡された人形をぎゅう、と抱きしめた。 純「そういえばさ」 梓「うん?」 純「私たち、来年は高校三年生だね」 梓「……うん」 純「ついこないだまで、中学生だったのにな」 梓「時間が流れるのって早いね」 純「だね」 満点とは言えないけれど、そこそこの星空が、夜を彩っている。 二人並んで、夜空を仰いだ。 純「そうだ、マフラー付けない?」 梓「え?」 純「さっき買った二人用マフラー。使わない?」 梓の返事を聞くより早く、純は自分の首にマフラーを巻きはじめた。 純「ああ、やっぱ長いね。二人用って」 純「ほら、梓。マフラー付けなよ」 梓「……うん」 促されたとおり、首に巻く。 純「こうやってしているとさ」 梓「していると?」 純「恋人みたいだね」 頬が急激に赤くなるのが分かった。 梓「そ、そうだね」 恋人。コイビト。 いい響きだと、梓は思った。 純「なーに本気にしてるの。冗談だよ、冗談」 お茶らけるように笑う純。 梓「あ、ああ、冗談だなんて最初っからわかってたよ」 純「ほーう。じゃあなんでそんなに梓は顔を赤くしているのかな?」 梓「さ、寒いからだって」 やられっぱなしじゃ悔しいから、梓も何か、言ってやることにした。 梓「ねぇ、手繋がない? 恋人みたいにさ」 純「――え?」 純が一瞬動揺したのを、梓は見逃さなかった。 梓「ああ、恋人見たいにってのは冗談だよ。だけど、手を繋ごうってのは本気」 梓「だってほら、寒いでしょ?」 梓が手を差し出す。 純「じゃあ、そうしよっか」 純がその手を握る。 梓(今はまだ、これでいい) 梓は心の中で呟く。 好きだ、なんて告白できなくてもいい。 友だちとして笑い合うことが出来ればそれでいい。 今はまだ、純の手の温かさを感じているだけで構わない。 そして梓は、純の手を握り返した。 同じ足取りで、二人は夜の街を歩く。 終わり 番外編 イブの夜 平沢家で、クリスマスパーティが開かれた。 今は、その帰り。澪と律は二人、並んで帰路についていた。 律「あー、食った食った。憂ちゃんの作ったケーキは最高だなー」 澪「……うう、また太る」 律「そんなこと気にするなって、食いたい時に食う、それが一番じゃないか」 澪「そんなこといっても……」 律「それにさ、今年で最後じゃないか。こうやってみんなで集まってどんちゃん騒ぎ出来るの」 澪「まあ……そうなんだけどさ」 そういえば、と澪が続ける。 澪「何で尾行やめたんだ?」 律「クリスマスくらいゆっくり二人で過ごさせようっていう先輩の配慮だ」 澪「配慮って、提案したのはどこの誰だよ」 律「私は過去にとらわれない主義なんだ」 澪は苦笑した。 律「なあ、さっきゲーセンで撮ってたプリクラある? 見てみたいな」 澪「ああ、あったな。そんなの」 澪はポケットから、プリクラの張られた縦長の台紙を取り出した。 変顔をしている紬と、それを見て笑っている澪が映っていた。 律「おお、澪、写真うつりいいな」 澪「そうか? ありがと」 律(……羨ましいな) 律(私と一緒にいるときじゃあ、絶対に浮かべない表情だ) 律「ああ、本当によく撮れてる」 私が嫉妬してしまうくらいに、とは言わなかった。 澪「一枚あげるか?」 律「いいの? サンキュー」 手の甲に貼ってもらった。 そのプリクラを眺めながら、律は思う。 律(私と梓は、少し似ているのかもしれない) 律(大切な人に、好きだと言えない――という一点で、私も梓も一致している) 律(だからあの時、私は梓の願いを否定しなかったのかな) 澪「どうした? 律」 律「あ、あ? あー、悪い、考え事してた」 澪「何か悩みでもあるのか?」 律「いや、大したことじゃないって」 それよりさ、と律は語を継いだ。 律「クリスマスプレゼント欲しくないか?」 澪「え? でも、私何も用意していないぞ?」 律「プリクラくれたじゃん。そのお返し」 澪「ああ、そういうことか。で、何くれるんだ?」 律「じゃあ、澪、目をつぶって」 澪「ん」 その言葉に従って、澪は目を瞑る。 律「では、クリスマスプレゼントでーす!」 そう言って、律は澪に詰め寄ると、背伸びして、そして。 唇を重ねた。 澪「きゃっ」 澪はとっさに後退した。 律「何だよー、そんなに驚かなくてもいいじゃん」 澪「だ、だって律がいきなり……」 律「いきなり?」 澪「……キス……をしてくるから」 律「だから、キスがクリスマスプレゼントなんだって。豪華だろ?」 澪「まったく……」 呆れたように息を吐きながら、澪は律の眼前まで歩み寄ってくる。 律「あれ? 澪さん? おこってらっしゃる?」 その律の問いに答えず、澪は腰をかがめると、間髪いれず、律の口元に――。 再び、律と澪の唇が重なる。 律「んなああ!」 今度は律が驚く番だった。 澪「私からもお返しだ」 澪は薄く笑んだ。 自分の頬が熱くなるのを感じながら、律は、こういう夜も悪くないなと思った。 終わり 戻る