約 1,210,452 件
https://w.atwiki.jp/daydawn/pages/839.html
ナタリア (ナターリア・プリクラースナヤ・ノルシュティン) 年齢:11(+38) 職業/経歴:娼婦見習い(前世軍人) 性別:女 レベル:3 メイン:聖職者 サブ:魔導博士 エクストラ:契約者 追加サブ:- 種族:人間 参戦回数:-回 タグ:簒奪/簒奪 身長 131 体重:- PL名:桑畑 「わーん!神様のバカー!ありがとう!でも死ね!」「絶対自由の身になってやるんだからー!」 外見 娼館の主に将来を嘱望されていただけあって実際美しい金髪碧眼の少女。 年齢にしては少々背は低い。 服のセンスはひらひらしたかわいい服を好んでいたが趣味が変わった。 冒険時はミリタリールックにサイズの合わないヘルメット。 人格 多少ませて冷めているが年相応の少女のものだが、前世のにより人格がかなり混乱している。 基本的には思慮深く大人になった程度だが 寝起きでボーっとしているとき流しでかみそりと石鹸を使おうとしていたり 随所にオッサンくさい行動が出てくるので必死に抑え込んでいる。 目的は「自分を買い戻して自由を得ること」 内容は前と変わっていないが手段の選択肢が増えたことはありがたいと思っている 来歴 物心つく前に親に娼館に売り飛ばされ、船内で育ったため親の顔も知らない。 見たくもないと思っている。そんな境遇の子供は船内に結構いたためそれほどつらくも思っていない。 体を売ることも嫌だがまあ仕方がない、程度に考えている。 それでも自由へのあこがれは強く、いつか金をためて自由を得るのだ、と決めていた。 そんなある日、前世で契約していた神にいきなり前世の記憶と契約を戻されてのたうちまわる羽目に。 兎にも角にも、新たに得た力で金を稼ごうとしている。 前世についてー 某国の遊撃部隊で隊長を務めていた不良軍人の男性で、らしくない死に方をしたらしい + 参加セッション + 友人関係 PickUp キャラクター情報 + キャラクターメモ ■キャラ 名前(きゃら なまえ) 《基本データ》 年齢:○○歳 性別:?? 身長:ないしょcm 体重:ひみつkg ML1 /HP10/MP10/LP5/行動値5/信仰0 筋1/知1/器1/敏1/感1/精1 《判定など》 命中2D+1/物攻2D+0/射程1~1/魔法2D+1/魔攻2D+0/回避2D+2 探索2D+2/危機2D+1/識別2D+1 ※鑑定等スキルが必要なものは除外 物理防御6/魔法防御5/結界強度2 《スキル》 [パッシブとか] [セットアップとか] [マイナーとか] [メジャーとか] [その他とか] 《所持品1/3》 携帯電話*1 《ダメージロール》 ■技能
https://w.atwiki.jp/vip_oreimo/pages/487.html
650 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/09/16(金) 09 06 16.76 ID +vJYEh1eo とある日。 なんとなく某掲示板のまとめサイトを眺めていると、とある記事が目に留まった。 「ん? ……はああああ!?」 『人気読者モデル・高坂桐乃の彼氏?とのラブラブ2ショットプリクラ流出』 桐乃に彼氏だとおおおお!? 一体どんな奴なんだ!? まさか御鏡の野郎か!? 今度会ったらぶっ飛ばしてやる! ……いや、待て。落ち着け。 『?』もついてるし、彼氏だと確定したわけではない。……きっと。 「と、とにかく見てみんことには」 意を決し、記事をクリック。 ……イライラ。 うちの回線ってこんなに遅かったっけ。 普段は何も感じない読み込み時間がやたらと長く感じられる。 「きた!」 やっと表示される記事。 そこで俺が目にした、“流出したプリクラ”とは―― 「俺じゃねえか!」 どこから流出したんだよ! まさか、またあやせか!? いや、あやせが桐乃の不利益になることをするわけがない。 「っていうか、俺が滅茶苦茶に叩かれてる……」 少し画面をスクロールして見てみると、そこには『誰この不細工』だの、『なんという地味面』だの、『氏ね』だのと、 とても辛辣な言葉が並んでいた。 「……やべえ。コスプレ写真晒された時並に辛い」 後日、そのサイトに、“例のプリクラは兄貴と判明”と訂正記事が掲載されたわけなのだが―― というか、その情報もどこから掴んだんだよ。超こえーんだけど。 それはさておき、その記事では、 『俺は信じてましたよ、お義兄さん』 『兄貴、超イケメンじゃね?』 『マスケラのコスプレ、超似合ってましたよ』 「掌返しぱねえ!」 てめえらにお義兄さんと呼ばれる義理はねえ! おまえらにぜってー桐乃は渡さんからな! 続かない
https://w.atwiki.jp/tianlang/pages/381.html
以下URLを参照。 http //www.100shiki.com/archives/2010/05/partybooth.html
https://w.atwiki.jp/fuafuamakaron/pages/20.html
シンボルアート製作日記? リリィさんほどうまく書けませんが最近SAをはじめました・w・ 日記というか作ったSA載せるだけにしますねw No.01 流夏 パーツ数 162 PSO2自キャラですタブン・・・。 後々見るとやっぱ微妙よねー首太いしww No.02 ROアークビショップ パーツ数 225 つもりで書いたけど・・・服がほとんど見えてないのでわかりませんwww 肩に十字架の装飾書けば良かったんだけどね(;w; No.03 ROソーサラー パーツ数 217 斜め書き難しかったです書いてる時に頭が右斜めにwww リリィさんにクオリティー下がった言われました(;w; No.04 ATLUSジャックフロスト美少女化?(デフォルメ) パーツ数 120 ジャックフロストといえば女神転生の悪魔そして初期プリクラのキャラですよねw 最初にプリクラを販売したのATLASなんだよねw知ってる人どれ位いるだろ・w・; No.05 ウサビッチ キリネンコ(カタカナ黒・ひらがな白) パーツ数 79 ウサビッチのキリネンコです。 「殺す」の「ス」がカタカナとひらがなの2バージョンで背景の色変更しました・w・b 結構、チームメンバーに好評でした~ No.05 流夏 ver.2.0 パーツ数 225 平日リアル忙しくて狩りとSA両立は無理であ~る 作成開始してから1週間以上かかってやっと完成・w・; 服の難易度が高かったです・・・。
https://w.atwiki.jp/tenrou/pages/5.html
今日は仕事が楽だった。でも、PC画面見っぱなで目がダルイっす。プリンセスクラウン明日発売!買おうか迷ってる。最近猫を抱いていない。女の子より猫触りたいっす。今日はこれまで。したらば。 -- (21日の司楼) 2005-09-21 22 05 18 結局、プリクラ買わんかった。23日仕事やし。これ書いてるの会社の昼休みやから。ロボ猫でもつくろうかな~。ドラえもんちゃうよ。アメショーみたいにかわいいやつな!適当に午後もがんばろうかな~。 -- (22と23日の司楼) 2005-09-23 12 42 26 めっさ忘れてた・・・。日記やねーからええけど。最近、金曜買ったプリクラかスパロボJしかやってへん。いい年してやべーなー。さっさとクリアして車探しにいかなな。金がほしーべさ。-- (27日の司楼) 2005-09-27 12 41 56 仕事ダルイ。何か間違えてるっぽいし…。訂正したほうがええんかなー。頭痛ーて、やる気ねえってばよ。明日休みやけれど何も予定ないわ。 -- (30日の司楼) 2005-09-30 12 49 54 今から出張です。眠いです。だるいです。新幹線めっさ多いです。 -- (7日の司楼) 2005-10-07 08 25 16 相変わらず暇です。市内に出たけど、ロト買って麻雀ゲームしただけやった。寂しいのう。鬱やで。帰ってプログラムの勉強しよーと。 -- (9日の司楼) 2005-10-09 17 54 16
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/938.html
タイトルなんか自分でかんがえなさい! 最近、巷ではtwitterが流行っているそうだ。その波は学生がほとんどを占めるこの学園都市にも押し寄せてきた。授業中にも携帯電話を開いて何かを見ている生徒が多くなっていることに教師は危険を感じている。そのため、twitter自体を校内ですることを禁止した学校も多々ある。その流れなのか、twitter以外のものを探している学生が多い。能力開発の傍ら日常を語る。それが、彼らのライフスタイルである。「黒子ぉー。ちょっとパソコン借りてもいい?」「いいですわよ。お姉さまのためなら、私はこの身体m・・・」「このド変態がぁ!・・・ったく。いつになったらこの変態っぷりが収まるんだか」「悪いわね。黒子。ちょっくら使わせてもらうわ」 常盤台中学校の学生寮の一角ではいつも賑やかな声がする。いつもの事だと周りは自分の事をこなしている。このお嬢様学校は校則がとても厳しく、巷で話題のものにはあまり触れさせないことが多かった。美琴は白井のPCの電源をつけた。そして、ウェブブラウザを開いてとあるサイトを見る。慣れた手つきでIDとパスワードを入力していく。すると、そこは大手ウェブサーバーのブログサイトが出てくる。ここは携帯電話でも見ることができるのだが、PC用の様子を見たくなったのだ。「御坂美琴」という名前はばれないようにしている。ただ、デザインでわかる人はわかってしまうくらいである。「ゲコ太」がたくさんついているから。「んー。最近なんだかネタがないわね…あ!あいつの不幸ネタを使えば…でも、どうしよう。電話かけらんないよぉ」「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーどうしようーーーーーーーーーいざとなったらかけられないとかなんなのよー!」「あーーーーーーーー!えいっ!」プルルルルルルルルルッ!プルルルルルルルルルルッ!「あー、現在この番号はつかわれておr」「無視すんなやゴルァ!」「あ!てめっ!耳元でそんな大声出すんじゃねーよ。ったく。なんなんだよ。」「あ・・・あのね。・・・公園で待ってるから。来て?」「ん?わかった。今日は補講もなにもありませんし。」「やったぁ☆ありがとう!それじゃ、遅れたら罰ゲームだからね!」「罰もなにもないだろうがよ!」 ・・・勝手に切りやがった。と、上条はあきれ顔で言う。居候のシスターに食料を与えなければ死が訪れるため、急いでご飯支度をする。冷蔵庫の中には賞味期限ぎりぎりの卵と、野菜が入っている。それで、適当に貧乏な学生でも作れば豪華になってしまう料理を作った。「とうま。なんだかいいにおいがするんだよ?」「あ!起きたかインデックス。スフィンクスのミルクはここにおいてるからちゃんと世話するんだぞ?いいか?」「わかったんだよ」「よしっ!できたぞ!今日は、もやしの和え物と、もやしの野菜炒めとご飯だ!」「最近、もやしばかりでほかのがたべたいんだよ。とうま!」「そんじゃ、いただきまs」 上条がご飯を食べようとするとき、頭に急激な痛みが伴った。インデックスに噛みつかれたのだ。きれいに歯形が残る。彼は思う。不幸だと。その加害者はいろいろ文句を言いながらひとりで二人分の皿を完食した。素晴らしい胃袋の持ち主である。ここから上条の腕の見せ所。どうやってこの不幸な場所から逃れるか。上条はインデックスにうその情報を流して、そちらに目を向けさせる。家の電話にでないようにもした。こうして、上条は第1関門をクリアしたのだった。―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――「あいつ遅いわね…」といっても待ち合わせより30分も前に来てるからだ。上条は約束通りやってきた。ただ歯形が気になる。「あんたは、ほんとに不幸だわ。私の幸せを貰っててよ?」「いいんですか?」「のまえに・・・」「前に?」「一発ぶちかませろやあああああああああああああああ!」 と上条に効くわけのない電撃の槍を放つ。上条は案の定右手で打ち消す。ただ、美琴はすっきりした顔でいう。「・・・あのね。アンタ今日暇なんでしょ?」「そうだ。だからここに呼ばれたんだろ?」「うん。・・・・つきあってほしいの。だめ?かなぁ?」 上条は上目遣いで迫ってくるこの生き物は何ですかといわんばかりである。これに断る理由もないためGoサインを出してしまう。「よし、決定ね。それじゃ、行くわよ」「行くって、どこへ?」「いいじゃない。どこでも!ほら!」 美琴に連れられゲーセンについた。すると、いきなり彼女から対戦するように言われたので上条は受けて立った。全てのゲームで美琴に敗れた(わざと負けてやったのもあったが)。その罰ゲームとしてプリクラをとることにした。「何で、上条さんとプリクラを取ろうと思ったんでしょうか…」「罰ゲームだからよ」「別にお前の友達でもよかったんだろ?」「アンタがいい・・・いいにきまってるじゃない」「いまなんと・・・」「何度も恥ずかしいこと言わせんなぁ!だから、アンタと一緒にプリクラ撮りたいの!」「なんだ。そこまで言うのなら男上条はひと肌脱ぎますよ?お前に全部任せるよ」「・・・(やった♪)」 プリクラの中ではなぜか美琴が赤くなって固まってしまったため上条がいろいろと操作をし出す。だが、上条のセンスが気に入らなかったのか、美琴はすぐに復活して操作を始める。上条は美琴の後ろに立って抱きかかえた。耳元で何かを言われた瞬間それが画像として残った。 上条は撮ったものを全て美琴にあげたが、記念だからと数枚切り分けたものをもらった。美琴は気付くと上条の胸の中にいた。「えへへ・・・これをブログに載せたいなぁ」「でも、目のところはちゃんと隠せよ?すぐばれるだろ?」「うん。でも、あんたの髪型は目立つから何しても無理だと思うわよ?」「そっか・・・ならそのまんまでいいんじゃない?」 この夜、美琴は携帯でブログの更新を始める。――――――――――――――――――――――――――――――○月△日(日) たのしかったよー!今日はね、私の愛しの王子様と遊んできたの #9825;それでねそれでね!!プリクラ撮るときにあいつがなんて言ったと思う?「以外にかわいいとこあんだな」だってさ。抱きついて耳元で言われちゃいました!んで、これが愛しの王子様でーす!・・・・・――――――――――――――――――――――――――――――そこに上げた画像は先ほどプリクラで撮ったものであった。二人とも不器用な笑い方して寄り添っている姿。「これでいいか。そんじゃ、ぽちっと」その瞬間メール着信の音が鳴る。上条からのメールだった。――――――――――――――――――――――――――――――やっぱり照れくさい。でも、楽しかったな。またな!――――――――――――――――――――――――――――――黒子がこれを見て騒ぎ出すのは別の話。
https://w.atwiki.jp/seisoku-index/pages/1001.html
一方通行がお絵かきコーナーに押し込まれているころ、美琴はひとり化粧室の大きな鏡の前 で顔に両手を当てていた。幾らか熱さは引いたものの依然として顔は赤い。大丈夫、あのプリ クラを見ても当麻は何にも思わない。私はただ一人相撲してるだけ。頭を撫でてくれたのもい つもの考えなし!! そんなネガティブな事を考えて気を紛らせる。やってて少し悲しくなるが、 大分落ち着いた。 ふぅ……と息を吐き深呼吸する。思わず逃げてきてしまったが、今頃佐天たちはプリクラに 色々書いている頃だ。少し想像する。一体誰が書いているんだろうか。一番無難なのは佐天中 心にみんなで。それなら外れる事は無いだろうし、かわいいものが出来あがるはずだ。しかし それだといつも通りで面白みに欠ける。もし当麻と一方通行が書くんならどんなものが出来あ がるのだろうか。当麻は、割と慣れてそうだが、一方通行が書くとしたら…… 「ぷはっ」 想像して思わず噴き出す。あの仏頂面がカワイイ文字でカワイイ事書いてたらどうしよう。 ハートとか使ってたら、それはもう爆笑ものだ。 「ま、あり得ないけどね」 顔が元に戻ったのを鏡で確認し、化粧室を出る。出てすぐに先ほどのプリクラの機械は見え るのだが、当麻と佐天はお絵かきコーナーから出ており、代わりに一方通行の姿が見えない。 まさかと思いながら、二人に駆け寄る。お絵かきコーナーのカーテンの下からは見覚えのある 男物の靴が見えていた。 「一方通行は?」 「お前トイレ長かったなー。便秘か?」 取り敢えず当麻の頭を叩く。スパ――ンと、いい音が響いた。 「一方通行さんなら今、奮闘中ですよ」 「あ、マジでアイツが書いてるんだ」 これはかなり期待だ。無難には絶対まとまらない。美琴の口が思わず弛む。出来あがったの が変だったら思いっきり笑ってやろう。もし可愛く出来てたのならニヤニヤしながら茶化して やろう。そんな事を考えていると、お絵かきコーナーのカーテンが開き、一方通行が中から出 てくる。 「どうでした?」 「どうもこうもねェよ。三下の言った通り適当だ。つーか時間足ンねェンだよ。三枚中二枚し か書けなかったぞ」 適当に書いたのに二枚しか終わらなかった。コイツ結構楽しんでやってたなと、美琴にはそ れがまた可笑しい。歯の間から笑いが漏れる。 「ンだよ」 「な、なんでもない……フフッ」 一体どんな顔で書いてたんだろうか。これなら化粧室になどに逃げずに踏みとどまってれば 良かった。そして写メ、もしくはムービーでその映像をおさめたかった。爆笑間違いなしだ。 変な笑いのツボに入った美琴は無理やり口を閉じる。笑うのはもう少し、変なのが出来あがっ た後に。 カタンという音と共に受け取り口に出来あがったプリクラと用紙が落ちる。プリクラは裏返 しで出てきたため、まだ中身は見れない。一方通行が二つを取り出す。 「ン? なンだこの紙」 プリクラと一緒に出てきた紙には携帯電話で読み取るQRコードが記載されていた。 「ソレ読みとったら携帯にプリクラの画像取り込めるんだよ。ま、会員しかダメなんだけどな」 「私会員に入ってるんで後でメールでみんなに画像回しますよ」 佐天さんグッジョブ! これで一方通行作のオモシロ画像を永久保存できるわ! 笑いをこら えながら、美琴は佐天に向けて親指を立てた。いきなり親指を立てられた佐天は、訳も分から ず首をかしげる。 「で、こっちがプリクラだな。さっきも言ったけど三枚中二枚しか落書きしてねェから」 一方通行が手に持ったプリクラをひっくり返そうとする。すると当麻の手が伸びそれを静止 させた。 「なンだよ?」 「どうせなら切り分けてからみんな一緒に見ようぜ。一方通行向こうで四等分に切ってきてく れよ」 「それいいですね」 めんどくせェとごちりながらも、一方通行は素直に鋏の置いてある台に向かった。もうそれ だけで笑いのツボに入った美琴には面白い。 「ほらよ」 四等分して、縦に細長くなったプリクラをちゃんと裏返しで三人に配る。もしかしたら一方 通行も初落書きのお披露目が楽しみなのかもしれない。 「よし、せーので見るぞ。……せーの!」 当麻の合図で一斉にプリクラをひっくり返す。一番上は美琴が帯電して、白い発光体になっ ている時のものだった。美琴の茶髪は不自然なほど金色に塗られていて、一方通行の手書きで あろう吹き出しには『クリリンのことか――!!』と書き込まれてていた。 「あははははははははっ!」 一方通行の全てがツボに入っている美琴は、自分が変な風に改造されたにも係わらず今まで 堪えていた分もあわせて爆笑する。それを見た一方通行は満足そうに鼻を鳴らす。流石に笑い すぎだとは思うが、滑るよりは全然いい。 「うーん。十点!」 「じゃあ私は五十点ぐらいで」 「うっせェな! 点数付けてンじゃねェよ! あと三下は低すぎンじゃねェのか!?」 ただ、佐天と当麻にはイマイチだったようで厳しい点数が返ってくる。世間は全てが上手く いくほど優しくはないのだ。 「ていうか字、綺麗だな。ちょっと意外だわ」 「そォか?自分じゃわかンねェな」 プリクラとは関係ない所で褒められる。悪い気はしない。ただもうちょっと高得点が欲しか った。 「二つ目はこれですか。一方通行さんナイスチョイスです!」 「つーか使えそうなのがコレぐらいしかなかったンだよ」 中段は当麻と美琴が抱き合っているシーンだった。これは何も書かれずに写真そのままだ。 美琴は笑い過ぎでヒーヒー言っていたが、突然「うっ」と息を詰まらし静かになった。その 目はプリクラに釘付けだ。 「なんかこうやって見るとめちゃくちゃ恥ずいな」 当麻の言葉に美琴は顔をあげる。確かにこれはかなり恥ずかしいが、ココで黙っていてはこ の状態を肯定したようで尚の事恥ずかしい。美琴は半ばやけくそ気味に牙をむく。 「は、恥ずかしいなんて言ってんじゃないわよ。アンタから抱きついて来たんだから!」 「あれは一方通行が蹴ってきたから仕方なくだっての。それに今にも電気飛ばしそうだったし、 実際俺が触らなきゃやばかっただろ?」 「じゃあ触るだけで良かったじゃない! アンタ私をギュッてした! 頭も撫でた!」 「それはお前が怒ってると思ったから落ち着かせようとしたんだろうが! ほら、ムツゴロウ さんもテレビで良くやってるじゃん! ドウドウって!!」 「アンタ、私を何だと思ってんのよ!?」 「あーもー! ちょっとハグしたぐらいで騒ぎすぎだって!!」 「ちょっとじゃないわよ! 結構強かったもん!!」 「んな訳ないね! んな訳ないね!!」 「二回も言うな!」 「というかですね!? そもそも御坂が鳩尾当ててこなけりゃ……」 「む――――ね――――!!」 また痴話喧嘩か……一方通行は呆れるが、その横で佐天はニヤニヤしていた。ところ構わず じゃれる二人を見て楽しんでいるのか、単純にじゃれる相手がいるのが羨ましいのか。 「ていうか後にしようぜ!? 今はプリクラだプリクラ!」 当麻が美琴の唇を親指と人指し指で挟んで強制的に黙らせる。このままじゃ埒が明かないし、 なにより店に申し訳ない。当麻がソロリと周りを見渡すと結構な人数の客の目を引いていた。 UFOキャッチーの陰からは店員が迷惑そうな顔でこちらを睨んでいる。 当麻が自分の唇の前に人差し指を立て、『静かに』とジェスチャーをする。美琴は口が動か せない分、頬を膨らませて抗議するが状況を察したのかすぐにコクリとうなずいた。 「さて、悪いな一方通行。早速続き見ようぜ」 「お前らは一生じゃれてろ」 「じゃれてないわよ!!」 大声を出した美琴の口を当麻が塞ぐ。またかよ……と店員が溜め息をついているのを見て、 当麻は申し訳なさそうに頭を下げた。 「私先に見ちゃいますよ? あっ最後のは結構書きこんでますね」 「一番最初に書いたからな。ってかそれに時間くっちまったンだわ」 最後の一枚は当たり前だが最初に撮った唯一まともな写真だった。例の美琴がはっちゃけ ちゃったシーンである。それには四人に被らないように『ダブルデート』と今日の日付けが 書かれている。四隅には星のスタンプが散りばめられていてカワイイ雰囲気を醸し出してい た。さらに当麻・美琴、一方通行・佐天の間にはハートのスタンプが付け加えられている。 「おー! やればできるじゃないか!! すごいプリクラっぽい! 百点!!」 「完璧ですね! 私も百点です!」 「……まァな」 結構考えながら書いたし、自信作でもあったから百点は単純に嬉しい。褒められる事に慣れ てないためか、身体がムズムズする。本当なら拳を突き上げ「ヒャッホウ!!」と飛び跳ねた いがそんなキャラじゃない。結局表情は変えずに、いつも通りの声で受け答えた。 そんな照れ隠しをしている一方通行の横で、美琴は期待通りになったはずなのに茹でダコ状 態だった。 * * * プリクラを撮った後、混雑を避けようと少し早目の昼食をとる事にした四人は地下街の一角 にある飲食店街を散策していた。飲食店街には気軽に入れるファストフード店から学生には無 縁そうな高級店まで軒を連ねている。 「どこ入ンだよ?」 昼食は一方通行の奢りとなっている。一方通行は「金は気にすンな」と言うが、真に受ける 訳にもいかないので当麻と佐天は入る店を決め切れずにいた。 「あそこで良くない? なんか空いてそうだし」 美琴が見ていたのは雑誌に何度も記載され今注目を浴びているレストランだった。ただ一般 の学生には逆立ちしても払えない様な金額をブン取る超高級レストラン……らしい。らしい、 というのは雑誌にランチやコースの料金は表記されず、なぜかネットにも上がらないため、試 しに立ち寄った学生が手痛い目にあった。という噂からしか料金を推測出来ないからだ。 「み、御坂いくら一方通行の奢りだからってそれはキツイだろ……」 「そうですよっ、あそこはランチタイムでも一人前で諭吉さんが一人財布から飛び出すって噂 のとこですよ!?」 「それ程度ならどォって事ねェな。あそこ行くか?」 あの手の店は雑誌を彩るためだけのものだと思っていたのに、科学者や教員などの大人なら いざ知らず、学生には無縁な場所だと思っていたのに、まさかこんなに近くにその認識を覆す ような人物がいたとは。これもLEVEL5の力なのかとただの学生二人は愕然とする。 「や、やめときましょうっ! ほらっ格式高そうですし!」 「ああ! 俺たちみたいな学生は門前払いだって!」 「そォか?」 「大丈夫でしょ」 「いや、でも……」 佐天が目を凝らして暗い店内を観察すると、床には大理石の上に国際的な映画祭などで良く 見る様な真っ赤な絨毯が敷かれており、天井からはいかにもなシャンデリアがいくつも下がっ ている。入口付近にはボーイが立っており席まで案内してくれるようだ。昼食には少し早い時 間とはいえ、春休みなのに中には客が一組しかいない。学生っぽい美女四人と高級レストラン には似つかわしくないジャージの男が一人。ボーイが運んで来たであろう大きな皿にはごく少 量の食べ物しか乗っておらず、ソレを美味しそうに食べる美女たちの横で、ジャージの男はし きりに財布の中身を確認していた。見栄でも張って無理してしまったのだろうか。 中の様子を見て、自分には異次元の世界だと佐天は完全に気後れする。当麻は最初から逃げ の一手だ。正直、あんな場所に入っても食事を楽しめない気がする。緊張のあまり味など分か りそうもない。 「うん! やっぱりやめましょう! あっそうだ! 私あそこが良いです! 有機野菜を使ってる ハンバーガー屋さん!」 「ナイスアイデアだな佐天さん! ちょうど俺もあそこのハンバーガー食べたかったんだ! な んせ一つ千五百円もするもんな! 一方通行ハンバーガー奢ってくれ!」 「あっ、おィ」 返事も聞かず地下街の入り口付近にある有機野菜と国産和牛を使った、チェーン店と比べ少 し値段が高めなハンバーガーショップを指差した。 「そンなンでいいのかよ? あそこでもいいンだぞ?」 「大丈夫です!」 「ほら! 御坂もボーっとしてないで歩く!」 佐天は一方通行の、当麻は美琴の手を取って競歩なみのスピードで逃げるようにレストラン から遠ざかる。世の中には身分相応という言葉があるのだ。自分達にはちょっと高めのハンバ ーガーで十分だ。と、佐天と当麻の考えは一致した。 高級レストランから逃げてきた四人(実際に逃げたのは二人)は現在ハンバーガーショップの テーブルを囲っている。自分で席まで運ぶチェーン店とは違い、ココは店員が席までハンバー ガーを運んで来てくれるシステムらしい。 「コレどうやって使うンだ?」 「使い道は正直無いですよ。せいぜいケータイとかに貼り付けるぐらいですね。後は大切に保 管って感じです。プリクラは撮って落書きを楽しむものですもん」 「思い出にはなるけどな」 一方通行は先ほどのプリクラを手でいじっていた。ゲームセンターではどうでもいい様な態 度をとってみたものの内心やっぱり気になる。 「ケータイに貼ってみます?」 「俺がァ? なンか恥ずくねェか?」 「なら私も貼ります。それなら大丈夫ですよ」 「そォじゃなくてよォ」 「じゃあ俺も貼ろっかな。御坂も貼るだろ?」 「い、いや私は……」 「貼らないんですか?」 「……貼る…」 「つーか俺貼るなンて言ってねェンだけど」 「まーまー。皆貼るんだからさ」 「一番下のでいいですよね?」 「一番下ぁ!?」 「ダメですか?」 「……別に……いいけど」 「あえてクリリンでもいいけどな」 「おィ、やめろ」 店に鋏を借り、一方通行はブツブツ、美琴はゴニョゴニョ言いながら一方通行自信作の一番 下のプリクラだけを切り分ける。佐天と美琴は電池パックの蓋の裏、当麻は携帯の裏側に貼る が、やっぱり一方通行は少しずれていた。 「こンなンでいいのか?」 「え? なんでそんなとこ?」 「ダメか? どうせケータイいじる時はこっちしか見ねェンだしこっちのが良いと思ったンだ けどよ」 一方通行はなぜか文字盤の空きスペースにプリクラを貼っていた。無理やり感は否めず、斜 めに傾いている。 「んー、有りっちゃ有りですかね」 「て言うかアンタはなんで外から見えるとこに貼ってんのよ!」 変な所に貼った一方通行も、画面を開かない限りプリクラは見えない。佐天と美琴は言うに 及ばず。しかし当麻だけは携帯を裏返しただけでプリクラが見える。つまり当麻が携帯をいじ るたび、プリクラは周囲に晒される。街でも学校でも。美琴にとって、それは羞恥プレイに他 ならない。らしくない自分の姿が映っているのだし、佐天はもう仕方ないとして他の知り合い に見られでもしたら恥ずかしすぎる。 「見えなきゃ意味ないだろ」 「見えちゃダメでしょ!」 「お待たせいたしました」 またじゃれ合いが始まろうとした時、店員がハンバーガーを運んできた。その瞬間、美琴は 素早く携帯をしまう。その姿を見て佐天は美琴のこれからの生活が少し心配になったのだった。 「おぉーでっかいな」 「これどうやって食えばいいンだよ」 運ばれてきたハンバーガーは普段食べているようなチェーン店とは比べ物にならないほどと てつもなく大きい。銀の装飾が施されたプレートに乗ったハンバーガーはパティだけでも二百 グラムはありそうだし、この店自慢の有機野菜も惜しげもなく挟まれている。一応崩れないよ うに串が刺さっているものの、かなり不安定だ。付け合わせのポテトフライも大きめに切られ ており、それだけで満腹になってしまいそうなほどだ。 「ハンバーガーはかぶりついてナンボですよ!」 串を抜き、佐天が大きく口を開けかぶりつく。佐天の口にはやはり大きすぎた様で上のバン ズは無傷のままだ。 「んー! おいしい!!」 「おィ。鼻にソースついてンぞ」 「どう……も…んあっ!」 一方通行に注意されグイっと鼻を拭う。スパイスの効いたソースが鼻に入ってしまいツーン と粘膜を刺激する。佐天は涙目で鼻をゴシゴシ擦るが、効果はないようだ。 「佐天さん無茶しすぎよ」 「肉汁すご……ふがっ!」 笑いながら美琴はナイフをフォークで一口大にハンバーガーを切っていた。その横では当麻 が佐天と同じ状態になっている。一方通行は美琴を真似てハンバーガーを切っていた。美琴の よりかなり大きめに切ってはいるが。 擦り過ぎて鼻が赤くなっている佐天は苛立ちを乗せるようにフォークでポテトフライを突き 刺し口に運ぶ。ポテトフライはサクサクと香ばしくジャガイモ本来の味がしっかり感じられた。 「そうだ、一方通行さんと上条さんのアドレス教えてください。さっきのプリクラの画像送り ますんで」 言われて二人は携帯を取り出し、操作する。当麻の指の間からはチラチラとプリクラが見え 隠れしており、美琴にはやっぱりそれが気になる。 赤外線通信でアドレスを交換してすぐに佐天は三人にメールを送った。そして少しの間を持 って三種類の着信音が鳴る。どうやら無事届いたらしい。美琴の指は高速で動き、画像を携帯 と外部メモリの両方に保存、さらにフォルダにロックを掛ける。勝手に携帯をいじるような友 人はいないが、落とした時などの事を考えての事だ。あの恥ずかしいのは他人に見られたくな い。本当なら三人にも同じ様にしてほしいが、佐天はまだしも当麻と一方通行は面倒くさいと か適当に理由を付けて拒否するだろうからこの際諦め、他の人に見られない事だけを願う。 「この後どうするんだ?」 右手で携帯をいじる。当麻も画像の保存をしているのだろう。美琴のように外部メモリにま で保存して、さらにフォルダにロックを掛ける事まではしないが今日の記念として記録に残し ておきたいのだ。 「だれも行きたいとこが無いんならショッピングしない? ちょっと見たいのがあるのよね。 あー、でも佐天さんこの前行ったばっかりなんだけ?」 「全然いいですよ。ショッピングはいつ行っても楽しいですもん」 男子二人も賛成し、午後はショッピングをする事になった。美琴はあっち行ってー、こっち 行ってーと頭の中で道順を組み立てる。時刻はちょうどお昼時。店の入り口には何時の間にか 列が出来ていて飲食街は一気に活気づいたようだ。 佐天が美琴の計画に加わり話が弾んでいく。当麻と一方通行もちょくちょく加わりテーブル は飲食店街にシンクロするように賑わいでいく。 四人の傍にあるガラス窓の向こうでは腹を撫でてご機嫌な美女四人の後ろで、ジャージの男 が空の財布を持って泣いていた。 * * * 「重い……」 「今更なに言ってンだよ。それなら最初に持ってやるとか言わなかったら良かったじゃねェか」 「だってこんなに買うなんて思わなかったんですもの」 当麻の両手には大量の荷物がぶら下がっている。時折握り直すが、皮膚には買い物袋の紐の 跡がくっきり残るほどだ。美琴の提案で午後はデパートでのショッピングとなったがかれこれ 四時間、美琴と佐天は飽きもせずに商品を見て回っている。デートというよりは二人のお供と なり下がった当麻と一方通行は一歩後ろを付いて回っていた。 「見てください御坂さん! このニットワンピースめちゃくちゃカワイイですよ!」 「えー……、でもちょっと丈が短すぎないかしら」 店頭に飾られたマネキンの前で美琴と佐天は立ち止った。黒を基調に濃い灰色と薄い灰色の ボーダーが引かれていて、胸元はゆったりと空いている。この春の新作なのだろう、他の商品 と比べ、大きめのポップが掲げられている。 「こんなもんですよ。御坂さん綺麗な足してるんだから見せなきゃもったいないですって!」 「そ、そんな事ないわよ。っていうか私には絶対似合わない気がする」 佐天と美琴がマネキンの置いてある店に入って行く。最初は女の子の洋服が置いてある店に 入る事に抵抗があった当麻と一方通行だが今では自然に二人の後をついて行けるようになった。 四時間前に持っていた恥ずかしさは、すでに麻痺して消え去ったようだ。 「そんな事ありますって。ねぇ一方通行さん?」 「あァそうだな。すげェどォでもいい」 「カチンと来た。見てなさいよ一方通行、今から試着してくるから、私の美脚を目ん玉ひん剥 いて拝みなさい」 「あー、はィはィ」 「ちょっと待って御坂。また買うとか言わないですよね? 上条さんの指はもう千切れそうで すよ?」 「大丈夫よ。次買う時は一方通行に持たせるから」 「そっか。なら試着してこいよ」 「ざけンな」 一方通行を無視して美琴は試着室に入る。ハンガーにコートを掛けているのだろう、試着室 の中からカチャカチャと金属同士がが触れ合う音が聞こえてくる。そして布の擦れる音とジッ パーが下りる音。カーテンの向こうから漏れる着替えの音はなんだかエロイ。今日だけで何度 も聞いた音だが、ソレに中々慣れれない当麻は気恥しくなり試着室から目を反らす。 「お前なンも買ってねェけどいいのか?」 「一昨日、いっぱい買っちゃいまして。今月の生活費がヤバイんで今日はウィンドウショッピ ングに徹します」 「ふーン」 「御坂ー、着替え終わったかー?」 「終わった……けど脱ぐからちょっと待ってて!」 「なんで脱ぐんですか? 見せてくださいよっ」 佐天が頭だけ試着室のカーテンに突っ込む。その時少しだけ翻ったカーテンの隙間から美琴 の雪のように白い足がチラリと覗いた。一方通行は首のない佐天を見てボーっとしているが当 麻はそうもいかない。チラリズムとは、男の友で天敵なのだ。今美琴が来ている服と同じもの を着せられているマネキンは、マネキンのくせになんだかエロイ。ゆったりとしている胸元に 大きく突き出しているものがそう思わせるのか、やけに短い丈がそう思わせるのか。当麻の頭 の中ではマネキンと美琴を合体させた煩悩が膨らんでいく。 「ほらー、やっぱり似合いますよ」 「そんな事ないってばっ! なんか胸元ダルダルだしやっぱり丈は短いし……」 「何いってるんですか。制服のスカートもそのくらいにしてるじゃないですか」 「せ、制服の時は中に短パン履いてるから大丈夫なの! やっぱダメ! 脱ぐ! もう脱ぐ!!」 「まぁまぁ。それじゃ、お披露目ー」 「ち、ちょっと佐天さんっ!」 美琴の制止もお構いなしにカーテンを引く。当麻と一方通行に普段は着ない様な服を着てい るのを見られたのが恥ずかしいのか、美琴は身を縮込ませてモジモジしていた。 「……」 「……」 「な、……なんか言いなさいよ」 短い裾から伸びる足は白く、肌はきめ細かく、露出している太ももは光るようだ。ゆったり とした胸元はサイズが大きいのか美琴が華奢なのか、鎖骨が丸見えになっている。顔はほんの り赤く染まっていてそれがまたイジラシイ。普段より何倍も女の子っぽく見える美琴を前に、 当麻は少し戸惑う。 カワイイ。凄く似合っている。素直にそう思えた。いつも自分をおっかけ回しては即死の電 撃を飛ばし、街の不良どもも一蹴する学園都市の第三位、最強の電撃使いの御坂美琴はココに はいない。目の前に居るのは、ただのカワイイ女の子だ。 「いや、えーっとだな……」 美琴の荷物を手にぶら下げたまま対面する。何か言えと言われても、困る。なんて言ってい いのか分からない。素直にカワイイと言えばいいのだろうが、なぜか言えない。さっきまでの 二人の空気と違う事に、佐天も戸惑う。予定では当麻が普通に「カワイイ」と言って美琴が照 れて、いつも通りじゃれ合いが始まるとばかり思ってたのに。 そんな変な空気の中、一方通行が口を開いた。 「お前、それ中にちゃんと下着着てンの? 裸にしか見えねェンだけど。それともそういう服な のか?」 爆弾投下。 「あー、そう言われたらそんな気も……」 さっきまで純粋にカワイイとしか思えなかった服装も、そんな事を言われるとそう見えてくる から不思議だ。可愛かった服も、今はもうエロイ。 「なんか痴女って感じ?」 当麻は核爆弾投下。照れ隠しが、異常なまでに下手なのだ。 美琴の顔はみるみるウチに赤く染まって行く。今日はよく笑い、よく照れて、そしてよく怒る 日だ。 「なんて事考えるのよ! この変態どもがぁぁあぁぁ!! 着てるわよ!! ちゃんと下着着てる わよぉおぉぉぉぉお!!」 ブーツを当麻と一方通行に全力で投げつけて試着室に戻りカーテンを乱暴に閉める。一方通 行は片手でブーツを受け止めるが、両手が荷物で塞がっている当麻は顔面でブーツの硬いソー ルを受け止める形になった。 カーテンの向こうからは「だあぁああぁぁぁ! ばかあぁぁぁぁああぁぁ もうやだあぁあぁ あぁぁぁあ!!」と美琴の怒号が響く。一刻も早くココから離れたいのだろう。ガチャガチャ と乱暴にハンガーを扱う音も聞こえる。ニットワンピースに着替える時の何倍ものスピードで 元の服に着替えた美琴は、レールが壊れそうなほどの勢いでカーテンを開け、大股で店を出て 行った。 「御坂さーん」 美琴の後を佐天が小走りで追う。当麻は美琴が去り際に押しつけたニットワンピースを頭から 被ったままソレを見送る。 「どォすンだあれ。お前のせいだろ」 「何言ってんだよ。最初に裸とか言いだしたのお前じゃないか」 重い荷物を一度床に置き、ニットワンピースを畳む。まだ少し美琴の体温が残っているのか ほんのり温かい。 「はァ……どォ考えてもお前に言われたからじゃねェか」 「えっ? 俺そんなに御坂に嫌われてんの? それはちょっとショックなんだけど」 コイツは本気で言っているんだろうか。今日一日一緒に行動しただけの自分でもなんとなく はわかるのに。佐天だって分かってるから色々茶化してたのに。当の本人だけが分かってない なんて、流石の一方通行も美琴が哀れになる。「はァ……」ともう一つ溜め息を重ね、一方通 行は佐天たちが出て行った方向に歩き出す。 「どっちにしろあのまま放っとくのはダメだろ。なンとかしろよ」 「あっ、おい待てって」 当麻の言う事など聞かずに一方通行は店を出て行った。女性物の洋品店には大量の美琴の荷 物と当麻だけが残される。 「御坂さーん、出て来て下さいよー」 困った事になった。女性用化粧室の個室から美琴が出てこない。それも多分自分のせいで。 調子に乗り過ぎてしまったと佐天は反省する。自分が当麻と美琴がじゃれるのを見たいがため に無理やりカーテンを開けてしまわなかったら、美琴は痴女呼ばわりされる事も個室に立て篭 もる事もなかったのに。 「あなたは完全に包囲されてますよー」 いつも通りを装っているが、気が気でない。自分のせいで楽しい今日が終わってしまったら どうしよう。なにより当麻と美琴の間に軋轢が生まれてしまったらどうしよう。胸が押しつぶ されるような不安に襲われる。 「どうせ……だもん……」 「え?」 個室から聞きとるのも難しいほど小さい声が漏れる。思わず佐天は聞き返してしまった。 「どうせ私、痴女だもん!! だから痴女は痴女らしく痴女便所で痴女痴女してるもん!!だ から痴女じゃない佐天さんは痴女たる私のいる痴女個室から離れときなさいよぉぉおぉぉ!!」 「ちょっ! 御坂さん落ち着いてください! 痴女とか発言しちゃダメですよっ!!」 「もォ――――!!!痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女 痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女痴女!! 私はヤリマンだぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁああぁぁああぁ!!!!」 いくら化粧室に人影が無いからといってもこれはマズイ。学園都市有数のお嬢様学校である 常盤台中学のしかもエースが……というより女の子が三十六の痴女連発に、一発のヤリマン発 言。聞く人が聞いたらとんでもない事になる。誰も聞いてなくても、とんでもない。 喉が千切れるほどの魂の咆哮の後、化粧室にはまた静寂が流れる。佐天はもーと、手をワタ ワタ振る事しか出来なかった。 「佐天さーん。ちょっといいかな」 化粧室の入り口から、今回の騒動の主役である当麻の声が聞こえてくる。ちなみに主犯は佐 天、補佐は一方通行。詰まる所、全員悪い。 「すみません……私のせいで……」 なによりも、佐天はまず謝った。完全に自分一人のせいだと思っているようだ。 「別に佐天さんのせいじゃないだろ。俺の痴女発言のせいだし、一方通行の裸発言のせいでも あるし」 「いや、お前の痴女発言のせいだな。アイツお前ンこと好きみたいだし」 「へ?」 「あっ」 「一方通行さん……」 つい口がすべったと一方通行はバツの悪い顔をする。本人が気付く前に言ってしまうなんて。 これでは流石の当麻の理解出来るだろう。「スマン」と一方通行は心の中で美琴に謝罪を入れ る。 「なに言ってんだお前。御坂が俺の事好きな訳ないだろ。好きな奴に致死の電撃飛ばす奴なん ていねぇよ。せいぜいヒマつぶしの玩具だろ」 当麻は真顔でそんな事を言う。本当に気付いていないのか、照れ隠しなのか、一方通行には 分からない。分からないがなんとなく前者な気がする。「ドンマイ」と一方通行は心の中で美 琴にエールを送った。佐天は何か可哀想なものを見る目で当麻を見ている。 「今、中にだれかいる?」 そんな二人を気にする事もなく当麻は一方通行に美琴の荷物を預ける。一つだけ、小さな紙 袋は残して。 「いえ、今は御坂さんしかいませんけど……」 「そっか。なら誰も入ってこない様に二人で見張っててくれ」 「上条さん?」 それだけ言い残し、当麻はなんの躊躇もなく化粧室に入って行く。いきなりの行動に佐天も 一方通行も動けない。 「御坂ー、どこだー?」 「なによ」 一番奥の個室から低い声で返事が返ってくる。顔なんか見なくても、その声だけで怒ってい るのはわかる。当麻は美琴がいる個室の前まで行くと一つ深呼吸をした。 「さっきはゴメン。痴女とか言っちゃって」 「……」 少し待ったが、美琴からは何の返事もない。当麻はそのまま話を続けた。 「お前が可愛くてビックリしちゃったんだ。なんというか……上手く言えないけど何時も見慣 れてる服とは違ったから新鮮だったし、でも凄く似合ってた。お前恥ずかしがってたろ? 身 体縮込ませてモジモジしてさ、顔もちょっと赤くなってて。俺はそんなお前が可愛いって思っ たんだ。一人の女の子として。だから初めて見るお前に緊張しちゃって訳わかんなくなっちゃ ったみたいな。正直照れ隠しですよ、アレは。だけど、俺がお前を傷付けた事は変わわない。 怒って当然だとも思う」 当麻の独白が続く。いつしか、個室の壁を挟んで美琴は当麻と向き合っていた。ゴウンッと 換気扇が音を立てて回り始める。いつもは気にするようなものでもないのに、こんな時は耳障 りな程大きな音だと美琴は感じた。 「でも……」 換気扇の音を消すように当麻の声が鼓膜を揺さぶる。さっきまで自分は怒っていたのに、こ の声を聞くと何故だか安心する。嫌いで、好きな声。 「俺はお前と仲直りしたい。もっと一緒に居たい。いろんなとこに行って、いろんなもの見て 笑いたい。だから……」 個室の上の隙間に向かって当麻は唯一持って入った紙袋を放り投げた。突然現れた紙袋に驚 きながらも、美琴はなんとかキャッチする。 「なに? 仲直りしたいから物で釣ろうっての?」 「そういうつもりじゃないけど、そう取って貰っても構わない。俺は、お前と仲直りしたいだ けだから」 美琴が紙袋を開ける。そこにはさっきまで自分が着ていたニットワンピースが入っていた。 「こんなもの貰ってもどうせ私痴女になるだけだし……」 「似合ってたよ。今なら照れずに言える。凄い似合ってた」 「……これ、皆の前で着るのは恥ずかしいし……」 「なら俺の前でだけ着てくれればいい」 「……」 「今度二人でどっか遊びに行こう。仲直りのしるしに」 「電撃飛ばすかも知れないわよ?」 「何を今更って感じですよ」 「荷物いっぱい持たせちゃうかも……」 「今日で慣れたよ」 「また……ケンカになっちゃうかも…………」 「ケンカしたらまた仲直りしたらいいさ」 美琴は何も言わない。当麻も何も聞かない。化粧室には妙な沈黙が流れ、換気扇の音だけが、 静かに響く。 「ちょっと待ってなさい」 「ん?」 美琴はそれだけ言うと、後はなにも言わなかった。代わりに個室からはガサゴソと紙袋をい じるような音がかすかに聞こえてくる。 「き、今日は特別よ! あ、あああアンタが見たいって言ったんだからねっ!」 ズバン! と勢いよく個室のドアが開かれる。中にはニットワンピースを着た美琴が、やはり モジモジしながら立っていた。顔は、最初に着た時よりもさらに赤い。恥ずかしさからか少し 長めに作られている腕の袖をギュッと手で握りしめている。 「うん、やっぱり可愛いよ。似合ってる」 「ど、どうも……」 ソレを聞いて満足したのか、美琴はニットワンピースの上からコートを羽織った。元々着て いた服は、紙袋の中に詰め込んである。 「うーん」 「な、なによ! あんまジロジロ見んじゃないわよ! えろいっ!!」 「コート着たら痴女っぷリがちょっと上がったんじゃないか?」 「あ?」 美琴の全身が青白く強く光る。それはプリクラを取った時に見たものよりも、初めて会った 時、学園都市を停電に追いやったときに見たものよりも力強く、殺意の籠った閃光だった。 「えっ! あっ! 違うぞ御坂!! そうじゃない! そう言う意味じゃないですよ!?」 必死に言い訳するが、もう遅い。 「死ねやぁぁあぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁああぁぁ!!!!!!」 「落ち着いてぇぇぇええぇぇぇぇぇえええぇぇぇえ!!!!!!」 化粧室の入り口から、目映い閃光が吹き出しデパートの全ての電球が破裂した。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5628.html
「あ、あのさ、写真、撮らないか?」 「え?」 「だからさ、その、プリクラ。プリクラ撮らないかって言ってんだ」 「どうしたのよ急に。まぁいいわよ。時間がないわけじゃないし」 よかった、断ることはないとは思っていたが、やっぱりドキドキするものである。 実を言うとそんなに時間はない。ツリーを見に行き、予約しているレストランに行くとなるとあんまりダラダラとはしていられない。 とにかく、ハルヒもOKしてくれてよかった。 「それじゃ撮りましょ」 「おう、悪いな付き合わせて」 「いいのよ、今日は誘ったのはあたしだし」 ハルヒと俺はプリクラの機械が群がっているプリクラの団地みたいなコーナーにきた。 なんかいろいろプリクラの機械がある。どれに入っていいか分からないので、ハルヒが選んだ機械に入ることにした。 「撮ってどうするっていうのよ」 「なんでもいいじゃねぇか」 「まぁイヴだし、こういうのもいいわね。明日はクリスマスの上に冬休みだから、今度はSOS団のみんなと撮りましょ」 「そうだな。俺らだけで記念撮影は団員のみんなに悪いな」 「そうね」 明日も俺が暇を持て余すことはなくなった。ああ、正直言って嬉しいさ。 「あんたプリクラとか撮ったことあるの?」 「どういう意味だ?」 「女の子とプリクラ撮ったことあるって聞いてるの?」 「女子と撮ることは殆どないな。中学のとき佐々木と撮ったことは覚えている。あとは妹か?」 「ふーん。まぁそんなとこだろうとは思ったわ」 ハルヒはどうなんだ?と聞こうと思ったが、やめておいた。理由は聞かないでくれ。 「一枚目は変顔でいきましょ」 「ハハッ、変顔か。いいんじゃねぇか?」 「まぁキョンなんて普段が変顔だけどね」 正直ヘコんだ。本音じゃないとしても傷つくだろ。自分の顔に自信はないのは確かだが。 「・・・うるせぇ」 「あら?気にした?真に受けないでよね」 「気にしてねぇよ」 「あっそう。じゃあ撮りましょ」 俺は寄り目で鼻に力を入れ、上唇と下唇をずらすという自分の中で高難易度の技に出た。 ハルヒと俺の姿はカメラの右下の液晶に映されているが、俺は寄り目で確認できないので、カメラを凝視する。 「あんたがどんな変顔しているのか楽しみだわ」 『はーい!撮影完了!もう一枚撮れるよ~!』 機械音声が変顔の撮影が終わった合図をする。 「二枚目は普通に行きましょ」 「そうだな」 ハルヒは腰に手をあてる得意の団長ポーズで満面の笑みだ。 俺は普通にしようと思ったが、その普通が自然と笑顔になるのは、今がとても楽しい証拠だろう。 『はーい!撮影完了!隣の部屋でデコレーションができるよ~!』 機械音声が撮影完了の合図を発したので、俺らは隣の部屋に移動する。 隣の部屋には2つのペンと液晶がある。一枚目のデコレーションから始める。 そこに映っていたのは俺とハルヒのすさまじい変顔だった。 ハルヒは白目で舌を出し、顎の下に手のひらを置くという、 女の子らしいポーズと女の子崩壊の顔のギャップが素晴らしい変顔をしていた。 「アハハハ!キョンのかけらもないわ!すごい顔ねぇ!」 「そういうお前もすげぇぞハルヒ」 「これなら下手にデコレーションしなくても、十分面白いわ」 そういってハルヒは俺の顔の下に『アホ面キョン』と書く。 俺はハルヒの顔の下に『団長改めアホ面ハルヒ』と書く。 背景はハルヒの好きなものにまかせた結果、なぜかヤンキーな感じ漂う古い日本の日の丸という謎のチョイスをした。 二枚目は俺の予想通りなかなかよく撮れていた。 「キョンの変顔見た後だから、普通の顔見ただけで思い出し笑いしそう」 「うるせえ。にしてもいい写真だと思わないか?」 「そうね。あんたもいい笑顔じゃないの。あたしには敵わないけど」 全くその通りだ。こいつの笑顔に勝てるわけない。 入学した時はこんな笑顔俺にも見せてくれなかった。今ではクラスの連中にも笑顔で接することがあるくらいだ。 ハルヒの笑顔が増えるのことはうれしいことだ。 ハルヒは時折「フフッ」とニヤニヤしながらデコレーションする。 背景とフレームを冬の感じにしていく。こういうところは女の子だ。 谷口と国木田とかで撮るムサいデコレーションとは大違いで、かわいい感じに仕上がっている。 5種類のデコレーションができる内、1つは何もいじらず、残り4つはいろんなバリエーションのデコレーションをした。 それは単純に『Merry X’mas!!』と書かれたものや、『SOS団団長と団員その1!』などと飽きないデコレーションだった。 現像も数分かからないうちに終わり、それぞれの携帯で写真を赤外線受信したあと、プリクラ団地の近くにある机にいく。机の上にはハサミがある。 ハルヒと俺で手分けして写真を切り取っていく。俺は変顔のほうを、ハルヒは笑顔のほうを、丁寧に切り取っていく。 「何枚切り取るのよ?」 「どうだろうな。三枚くらいでいいんじゃねぇか?」 「わかったわ」 それぞれが切り取り終わり、お互いのプリクラを交換し、切り取っていない分を分けて互いがバックに入れる。 ハルヒはプリクラを剥がしてる。 「今何に貼るんだ?」 「携帯に決まっているじゃない」 正直驚いた。俺の二人のプリクラを携帯に貼ってくれるとは思ってもみなかった。 「そうか。じゃあ俺も貼るとしよう」 バックから変顔と笑顔の二種類を一枚ずつ出し、携帯に貼る。 「お揃いだな。」 「・・・バカキョン」 ちなみにさっきUFOキャッチャーで取ったキーホルダーも携帯に付いている。表情の種類は違うものの、こちらもお揃いだ。 俺もプリクラを貼り終わり、なんだかんだでもう7時だ。 プリクラとキーホルダーのおかげか、ツリーを見に行こうという誘いはすんなり出た。 「ハルヒ、小耳にはさんだんだが、ここのモール中庭があって、今そこにとんでもなくデカいクリスマスツリーがあるらしいんだ。一緒に見に行かないか?」 「ふーん。なんか面白そうじゃない。行きましょうよ、そこ」 「おう。また付き合ってもらって悪いな」 「・・・」 ゲーセンから数分とかからない場所に中庭はあった。 イヴの日曜というだけあり、今日は一昨日見に来た時よりカップルが多い。 「ほら、ハルヒ、あれだ」 そのツリーはイルミネーションこそ多いが、ちゃんとモミの木らしきものに飾られている。 「・・・綺麗」 長門並に小さな声で言う。ツリーの上を見上げている。 「あたし、最近のイルミネーションだけのツリーより、こういうツリーのほうが趣があって好きなのよね」 「俺もだな。なんかあったかいよな」 「そうね」 ハルヒの顔を見ると瞳にイルミネーションの青が輝いている。 俺は迷った。告白の場所は予め決めておいたのだが、ここで告白してもいいような気がした。 だが俺は告白のシチュエーションには拘りたいので、ここはぐっとこらえる。 この場所以外に適当な告白の場所ってのも無いのかもしれないが。俺には考えがあったのだ。 「キョン、あそこ!なんか面白そうよ」 「ん?なんだ?」 ハルヒに連れてかれた先はクリスマスツリーのすぐ下だった。 見るとそこにはモールの関係者であろうか、なにやら紙を配っている。 『おや、お譲ちゃんたちもやるかい?』 「おじさん、なにそれ?」 『まぁ七夕の短冊みたいなものだよ。このクリスマスカードに願いを書いて、このツリーにつるす。どうだい?』 「もちろんよ!2枚ちょうだい」 ハルヒは紙を受け取る。ハルヒは何かと七夕に縁があるみたいだな。 「キョン!あんた真面目に書きなさいよ!」 「わかってる。そういうお前こそ、『世界征服』とかは書くなよ?」 「あ、バレた?」 俺はなんて書こうか。いろいろありすぎて思いつかない。 間違っても『金くれ』とか『犬を洗えそうな庭付き一戸建てをよこせ』とかは書いてはダメだろう。 ハルヒに『俗物ね』と言われたくはないので、俺は、 『いつまでもこの楽しい日々が続きますように』と書いた。 直球には書かなかったが、言わずとも意味は分かるだろう? 「できたぞ、ハルヒ」 「あたしもできたわよ」 「見せろよ」 「い、いやよ!あんたこそ見せなさいよ。どーせろくでもないことでも書いてるんでしょ?」 「お前が見せないなら俺も見せない。それにろくでもないことはお前も同じだろ」 「うるさいわね。じゃあ今日の言葉はお互いの胸にしまっておきましょ」 「そうかい、じゃあしまっておきますとも」 ハルヒが何を書いたのかものすごく気になる。 「これでよしっと」 ハルヒと俺はモミの木にカードを結びつける。 「そろそろ帰りましょうか」 今は7時20分。レストランの予約は8時なのでなんとか間に合いそうだ。時間も時間だし、OKしてくれるといいんだが。 「なぁハルヒ、夕飯食べに行かないか?」 「いいけど、どこのレストランよ?」 よかった。ママに電話してみる、とか、ドキドキさせる展開があるかと思ったがよかった。 「・・・実は予約してる店があんだ」 「予約!?あんた、あたしがオッケーしなかったらどうしたつもりよ?」 「どうしたって、キャンセルすればいい話なんだがな」 「・・・まぁいいわ、それでなんのお店?」 俺が予約した店は洋食屋だったが、昼間がイタメシだったのでハルヒが文句を言わないか不安だ。 「普通に洋食屋だ。だけどクリスマス限定の特別コースがあるらしい」 「ふーん。ベターな選択だけど失敗はなさそうね。それじゃあ早く行きましょ。あたしお腹ぺこぺこ」 「だな。行こうぜ」 「ハルヒ、もう着くぞ」 俺は眠るハルヒに声をかける。楽しくて疲れたのか、こいつは俺の肩に頭を乗っけて寝ちまった。 俺も寝たかったが、俺が寝ちまったら間違いなく終点まで行くバッドエンドの方向になるのでこらえた。 前まではなんともなかったが、今の俺は当然ドキドキしたさ。 「ハルヒ~起きろ~」 「・・・ん」 ファーッ ハルヒは人目を気にせずデカいあくびをする。 「みっともないぞハルヒ」 「うーん、うるさいわね。駅からどのくらいなの?」 「歩いて数分だ。そんなに遠くはない」 「あらそう・・・」 急行に運良く乗れたおかげでそこまで急ぐ必要はなさそうだ。 『次は、北口駅、北口駅です』 「ほらハルヒ、目覚ませ」 俺が階段につまずき、ハルヒが大爆笑した後はハルヒの眠気も殆ど覚めたらしい。 レストランは駅前から遠くなく、長門と来る図書館のすぐ近くだった。 「ふーん、あんたが選ぶにしては、随分おしゃれなお店じゃない?」 「そりゃどうも」 「あんたをほめてないわ」 「そうかい」 お店の中は俺が来るには十年早いような雰囲気が漂っている。 『いらっしゃいませ』 「あのーこの時間に予約していた者ですが」 『あぁあなた方ですか。ではご予約席へどうぞ』 この店もあのアクセサリー店並に不用心だ。名前の確認はどうした。 『ご予約のコースはクリスマス限定コースでよろしかったでしょうか?』 「はい」 『ではお飲み物をお伺いします』 「ハル」 「あたしコーラね」 「じゃあ俺はジンジャーエールを」 『かしこまりました。ご予約のコース以外にご注文はございますか?』 「俺はいいけど、ハ」 「ないです。追加あったら後で言うわ」 『かしこまりました。少々お待ち下さい』 ちょっと彼氏気どりをしてみようと思ったが、早かったか。 飲み物のすぐ後に運ばれてきたメニューはいかにもお高そうなメニューだった。 「うわぁーっ!あんたお財布大丈夫なの?」 「いつも奢らせてるのに今更心配するのか」 「いつものなんて大したことないじゃない」 「あれだけ罰金払わされてりゃ、十分大したことある」 「つべこべ言わない。遅刻するあんたが悪いんでしょ。いいから食べましょ」 「そうだな」 前菜はなんだかよく分からない魚によくわからんナッツと、これまたよくわからんソースがかかっている。 「おいしいっ!あんたも早く食べなさいよ!」 「あぁ」 そう言われて一口持っていく。 前菜にも関わらず、ハルヒの料理に負けず劣らずのおいしさだった。 「・・・これはうまいな」 ハルヒはとっくのとうに食べ終わり、俺も食べ終わったところで今度は肉料理が運ばれてくる。 この店のコースは随分特殊な形態をとっているようだ。 運ばれてきたものは、鶏肉のローストにこれまた見たことないソースがかかっている。 「おいしいわ!まさにクリスマスっていう感じ」 食べるたびに見せるハルヒの笑顔が可愛い。その笑顔を見ているときは、正直料理の味なんてどーでもよくなった。 「ちょっと鏡見てくるわ」 「おう」 恐らくお化粧直しであろうか。ハルヒはバッグを持ってトイレに行く。 数分経ちハルヒが戻る。 「お待たせっ!」そんなに大きくは変わっていないようだが、心なしか口元が変わっている気がした。 ウェイターがやってくる。 『お飲み物の追加はよろしいでしょうか』 「じゃあ俺はコーヒーを」 「あたしもコーヒー。砂糖入れてね」 『かしこまりました』 それからすぐに運ばれてきたのはデザートのケーキだ。木の丸太みたいな形をしている。 「面白いケーキだな」 「あんた知らないの?これは『ブッシュ・ド・ノエル』っていうのよ。クリスマスにはよくあるケーキよ」 「ほう。知らなかった」 「うん、おいしいわ!甘すぎないし」 フルコースではなかったが、一つ一つのメニューの量が満足のいくものだったので俺はそろそろ腹が膨れてたが、 デザートは別腹、という言葉の通り、食べたいという気持ちが失せることはなかった。 「あんた食べないの?」 「食べるよ」 確かに甘すぎず、むしろほろ苦さもある。俺の好みな味だ。 携帯が震える。古泉からだ。 ───────────────── メール0001 From 古泉一樹 To ****@docomo.ne.jp Sub ───────────────── どうでしたか?うまく行った でしょうか?? ───────────────── ったくいいときに邪魔しやがって。 『バカ。まだ夕食だ。それに結果は今日言うつもりはない。明日団活があるらしいからその時だ。』 「隙あり!」 「おいっ!」 「へへーっ。ボーっとしている方がいけないの。食事は戦争よ」 またも携帯が震える。 ───────────────── メール0001 From 古泉一樹 To ****@docomo.ne.jp Sub Re ───────────────── わかりました。楽しみにし ていますよ(^^) ───────────────── お前は絵文字なんぞ使わなくていい。 「ったくよ。一口で持って行くなんて大したヤツだ」 俺はまだ一口しか食べていなかったが、ハルヒのいじわるな顔も見れたことだし許すとしよう。 もちろんそんなことは、口が裂けても言えないのだが。 店を出る。図書館で見た雑誌に『KansaiWalkerを見た』と言えば割引になると言っていたので、安くはなったものの、それでも高校生の俺にしては結構な出費だった。 まぁハルヒのたくさんの笑顔と、楽しい話が出来たし言うことはなにもない。 その上料理も美味かったと考えたら安いもんだ。 「キョン、時間も時間だし、そろそろ帰るわ。楽しかったわよ。 明日の時間とかは追って連絡するわ」 俺はそろそろ今日一番の勇気を出さなきゃいけないようだ。 俺は告白を光陽園駅前の公園ですると考えていた。 俺はいつもの何気ない雰囲気で告白するのが一番だと思ったのだ。 変に気取るのは俺の性にあっていないからな。 それに、ここはSOS団としていろんな思い出があるからな。ハルヒとの思い出もここで作りたいと思った。 またも誘うのにためらいはほとんどなかった。どうしたものか。 今日は何もかも順調すぎる。ハルヒが望んだのか、としか思えないくらいだ。 「・・・ハルヒ、待ってくれ」 「えっ?」 俺はハルヒの手を握る。ハルヒも少し驚いたようだ。 「・・・ハルヒ。一緒に行きたいところがあるんだ。」 ・第八章
https://w.atwiki.jp/fezgimel/pages/359.html
キャラクター名 春の青空 Pスキル ★☆☆☆☆ 厨房度 ★☆☆☆☆ リア充度 ★★★★★ 所属国 ゲブ 所属部隊 タグ キャラ ゲブ 戦闘スタイル 前線カレス厨 春にゃんStyle 名言:『お手製○○カレスを喰らいにゃ~!』★Gaze&MaSa★のリア嫁。Skypeで二人のプリクラを載せるという偉業を成し遂げた。密かにファンが増加中()笑。 本人より 妄想するのやめてください^0^\ これは…潜入せざるを得ない(キリッ -- 名無しさん (2009-11-08 16 58 17) 何この半端なコメの消し方。 -- 名無しさん (2009-11-08 22 06 41) 春様こんなんだったかwwwww -- 名無しさん (2009-11-09 01 38 56) 消えたとこ修正しといてあげたお^^ -- 名無しさん (2009-11-09 02 22 17) リア充とかしねばいいのに -- 名無しさん (2009-11-11 01 03 32) オフ会しませんか>< -- 名無しさん (2009-11-11 23 38 30) ↑オフ会しませんかっていうやつに限ってキモイんだよな・・ -- 名無しさん (2009-11-12 01 47 31) これはちがうだろwww -- 名無しさん (2009-11-12 13 09 57) さすがにこれはない 貼った奴の神経を疑う -- 名無しさん (2009-11-12 13 13 37) ついにSNSにリアル顔うpフラグ? -- 名無しさん (2009-11-12 15 27 00) デブスギャル2となんちゃってブサお兄ね -- 名無しさん (2009-11-12 15 51 26) 俺もSkypeするんでコンタクトください>< -- 名無しさん (2009-11-12 15 59 46) ならID晒せよw -- 名無しさん (2009-11-12 16 02 24) お前らおちつけwww -- 名無しさん (2009-11-12 16 58 28) 首都でのファン対応お疲れ様です。 -- 名無しさん (2009-11-17 13 38 04) SNS見たよー たまにはC鯖かえっておいでw -- 名無しさん (2009-11-23 18 23 56) オカズにしたいんでプリクラくださいw -- 名無しさん (2009-11-27 08 56 55) 銀賞おめ~ 特定はなしで -- 名無しさん (2009-12-04 09 22 59) プリクラください。 -- 名無しさん (2009-12-04 16 38 23) 銀行いつもお疲れ様です。 -- 名無しさん (2009-12-11 08 56 42) そんなどこぞのブスよりSkypeの写真貼れよ -- 名無しさん (2009-12-13 21 25 31) ここでgdgdいってないでさっさと潜入してこいカスが -- 名無しさん (2009-12-14 00 56 50) 部隊にスネークすればいくね まささんちーーーーーっすwww -- 名無しさん (2009-12-14 03 03 21) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/moshimo_rishamiya/pages/236.html
222. 名無し募集中。。。 2009/09/25(金) 04 05 35.76 0 図書館で明日の予習をしていると携帯が震えてメールをチェック 『お待たせしました☆ 今部活終わって校門のところ♪』 みやからのメールを見て勉強道具をすぐさま片付けて図書館を出る 校門のところまで行くとみやが自転車の後ろの荷台をタオルで拭いていて その姿がちょっと可愛らしかった あたしはみやの背中を眺めながら 『後ろにいます』 ってメールを送ると少し離れたみやが携帯を見たかと思うと びっくりしたように後ろを振りむいた 234. 名無し募集中。。。 2009/09/25(金) 16 51 49.57 O みやの自転車の荷台に乗って街を走る みやはすっごい美人だしこの街ではちょっとした有名人だから道行く人が振り返る その瞬間があたしはちょっと好きだったりする 自慢というか優越感というか… あたしはぎゅっとみやの背中に抱きつく 前にみやが言ってくれたあの言葉 “うちさ、愛理以外ここ乗せないよ” まだ付き合ってなかったあの日、あの言葉で「あぁ、この人が好きだ」って思ったっけ 一人思い出に浸っているとみやが着いたよーってゲーセンの前で自転車をとめる 今日はどんなプリクラ撮る?なんて話しながらあたしたちは中に入った 260. 名無し募集中。。。 2009/09/26(土) 11 09 21.42 O 「あー、みやのこの顔変ー!!」 「愛理の方が変だし」 二人のお気に入りのカフェでさっき撮ったプリクラを見る ニコニコしながらプリクラを見ている愛理は文句なしに可愛い なかなか告白できなくて悩んだ時期もあったけど今こうやって付き合えてあの時勇気を出してよかった なんて思ったり 「みや、なにぃ?あたしの顔じっと見て」 「えー、愛理可愛いなぁって思って」 「もー!何言っちゃってんの?」 「だってホントだし」 そう言うと愛理はうちが今日UFOキャッチャーで取ったカッパを抱きしめて上目遣いで睨んできた 「もうそろそろ行く?」 時間を見るともう八時近く もうちょっと愛理と話していたいけどおうちの人が心配する 「え・・・?あ、うん・・・」 促すと愛理はちょっと戸惑ったような何かいいたげな表情をしながらも立ち上がった 276. 名無し募集中。。。 2009/09/26(土) 23 03 57.26 O みやはもう遅いからってあたしを家の前まで送ってくれる 門のところで自転車をとめて向き合う 「愛理、今日は楽しかった ありがとう」 「うん、あたしも。 カッパありがとう。大事にするね プリクラ、みやもちゃんと手帳に貼ってね」 「うん」 そしてお互い沈黙・・・ 「あのさ・・・」 「うん?」 「あの・・・キス・・・していい?」 「あ、うん」 うなずくとみやは周りを確認するとあたしの肩をつかんでそっと顔を近づけてくる あたしはそれを見て目を閉じるとみやの唇があたしのそれに軽く触れた 306. 名無し募集中。。。 2009/09/27(日) 12 25 26.81 0 そっとお互いの唇が離れ見つめ合う 「・・・」 「・・・」 「・・・な、なんか喋ってよ・・・」 「・・・あ、・・・えっと・・・やっぱり緊張するね」 そう言ってはにかむみや 「も、もう何度もしてるじゃん・・・」 あたしだってみやとのキスはいつだって緊張する だけど・・・もう付き合ってそれなりの日が経つ あたしたち・・・もうそろそろ先に進んでもいいんじゃないかって 雑誌とか見るとあたしの年でもその・・・経験済みって子がたくさんいる みやのことが好きだから・・・だから・・・あたし・・・ 「何度でも緊張するよ・・・愛理のこと・・・好きだから」 そんなことを考えているとみやがあたしの両手を握ってくれる 「・・・そろそろ慣れてっ!」 でもやっぱりあたしだってみやがこうやって手を握ってくれるだけで赤くなっちゃうから それを隠すようにわざとふくれっ面を作ってみた 「それじゃあ・・・また明日、いつものところで」 「うん」 「おやすみ」 「!!!え・・・」 突然みやが近づいてきたかと思ったらあたしのおでこに唇が触れる 「ちょっとカッコつけてみた・・・へへへ・・・バイバイ」 みやはいたずらっぽく笑うと自転車に乗って帰っていった