約 77,352 件
https://w.atwiki.jp/garekisai/pages/30.html
噂をすればドミノ 「」 「」 ■データ 【PC名】噂をすればドミノ(♀) 【所属国家】 【クラス】国王 【ジョブ】武人 【能力値】才覚1/魅力1/探索4/武勇3 【】全成功 ■説明 ■その他 中断卓のPC。偉大なるハンの影を追う女がまた一人。
https://w.atwiki.jp/yugio/pages/5958.html
ドミノ(OCG) 永続魔法 相手フィールド上に存在するモンスターが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、 自分フィールド上に存在するモンスター1体を墓地へ送る事で、 相手フィールド上に存在するモンスター1体を破壊する。 モンスター破壊 永続 魔法 同名カード ドミノ(アニメ)
https://w.atwiki.jp/yugio/pages/6261.html
ドミノ(アニメ) 永続魔法 相手フィールド上に存在するモンスターが破壊された時、 自分フィールド上のカードを墓地へ送る事で、 その枚数分だけ相手フィールド上に存在するモンスターを破壊する。 モンスター破壊 永続 魔法 同名カード ドミノ(OCG)
https://w.atwiki.jp/mitlocke/pages/1416.html
ドミノオンライン (Domino Online) 使用条件 条件なし 効果 この能力カードは裏に戻せない。 [全般][主要] 能力カードを1枚引く。 同じマスにいる、もしくはコンピュータ端末にいるキャラクターは以下の能力を得る。 *ドミノを置く[支援] 能力カードを1枚裏向きで供託する。 この能力カードは確認できない。 *倒す[支援] 供託された能力カードの効果を全て受ける。 発動条件・タイミングは無視する。 戦闘終了時、もしくは破棄された時、各能力カードは代わりに山に戻される。 備考 賽の河原です この能力カードへの意見 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/vocaloidchly/pages/188.html
歌名五十音順 た ただいまホーム 対人武装 大切な君へ贈る歌 対畜生鉄槌ヒト タイトル未定 退廃日和 タイムイズモネー タイムイーター タイムカプセル タイムパラドックス タイムマシン タイムリミット タイムリミットは日が沈むまで タイム・カプセル 太陽 太陽と月のロンド 太陽の踊り子 太陽の絆 タイヨウの子 大輪の花 宝箱 焚き火 タコと心中 黄昏切符 黄昏サーカス 黄昏ポートレイト タタカイのヒト 戦え!ダイエッター ただし性的な意味で 唯然う在る様に タヂウ人格 タップ アンド ビート 例えば、今此処に置かれた花に 七夕のうた 七夕の夜空に、君を想う 谷間が気になる11歳 旅路の果て、空の慟哭 旅鳥クロニクル たびにでよう! たびびと -Loneliness Wanderer- 旅人とボク 食べなくちゃ 食べられないよっ! 玉響 タメイキ タメイキと嘘の隙間 溜息の行方 絶やさないで 揺蕩う夢路 誰にも否定なんてさせない タロ 戯言 戯言スピーカー タワー 単色少女 誕生日、ペペロンチーノにやさしくされる 探偵むしめか゛ね ~ さらば怪人256面相 探偵弱音ハクの憂鬱 ターミナル ダァカァハロウィンヤムヤミギリア 第一次ウイルス抗戦_強襲編 第一次ウイルス抗戦_再起動編 第一次ウイルス抗戦_漂着編 大したことでも だいじなともだち 大丈夫だ、問題ない。 だいたんふてき ダウト ダウナー ダスト ダッツは冷凍 堕天使 打破のチャレンジャー ダブルアンコール ダブルラリアット ダミー ダミーダミー ダム職人 堕落夢想ガール だるまさんがころんだ #誰かこの痛みに名前をつけてください 誰かの歌で僕が死ぬ 誰でもいいから付き合いたい 誰よりも早くKAITO append 弾丸ロッケンガール 断罪アウターレッド ダンスミュージックテクノロジー だんだん高くなる だんだん早くなる 団地ガール 団地妻 ダージリン 小さなその手で チクリと 弔花の少女 艶花爛々 ディスティネーションゲーム 頓珍漢の宴 ~蒲公英~ 脱獄 ち 小さな蛹は繭の中 小さな聖夜の手紙 小さなはじまりの歌 小さな花 チェチェ・チェック・ワンツー! チェリーハント チェリーマジック 地下鉄エターナル 誓燈のマルシェ 地下の呼吸 違う空 地球最後の告白を 地球最後の日、この恋の続きをしよう 乳首から毛が生えてきた 遅刻の言い訳 地獄ノいろは 窒息 散ってしまえよ桜の如く 地底人が見せた抜群の生活感 千尋の海 万里の砂 チミドロスイッチ チャイナサイバー@ウォーアイニー チャイナドレス チャイルドフッド 茶番カプリシオ チャンス! チャージ (;`・ω・)チャーハン作るよ! 宙吊りダンシング 中二病 厨病激発ボーイ 中学生 蝶 調教 朝焼日記 鳥獣戯画 超常現象 鳥葬 超ツマンネ 蝶で出来た蝶 蝶と花と蜘蛛 蝶のよう 花のよう 丁半博打 鳥風月 ちょこあげる! チョコパフェに入ってるみかんについて真剣に チョコレイトの涙 チョコレート チョコレートイズラブバレット チョコレート・トレイン チョコレートは人体に対してこんなにも危険! 貯水槽の亡霊 ちょちょいのちょい! ちょっとだけメリークリスマス チョッパーガール 猪突猛進ガール 塵塵呪詛(チリチリジュソ) チルダマチルダ チルドレンレコード ちんげ in the まんげ 沈黙の凶器 チープタイムディスコ 地球をあげる つ 月の裏側 「つけるよ。」 月面の街~け゛つめんのまち~ ツイートパラダイス 追憶 てぃーたいむP/追憶 追憶の声 追憶の飛行船 追想のオルゴール ツイホウ恋歌 番凩 つきあいはじめ 月陽-ツキアカリ- 月灯りショートムービー つきうさぎ 月歌 月・影・舞・華 月影 月が降ってくる 月屑 月景色 月隠 -ツキゴモリ- 月魄 -TSUKISHIRO- 月葬 月と虎落笛のインソムニア 月乃 月の踊り子 月の雫 次の未来 月に叢雲花に風 月の妖怪 月の羅針盤 月は霞み花は散り 月見夜ラビット 月雪花 月夜シラハノヤ 月夜と黒猫 月夜にさよならを 月夜ノ命 月夜の結 月夜ノ森 月夜姫 - KaGuYa - つきをみた ツギハギエデン ツギハギ惨毒 ツギハギスタッカート つけ麺☆エクスタシー 伝えたい言葉はただひとつ つないだ手 ツナイデ ツナガル、オト つながる水面 津波てんでんこ 綱渡り 常恋ミルキー 椿の花 椿姫 翼の歌 翼の折られた園ジぇる 翼の子-Flying Child- 壷カルビ 蕾桜 -ツボミザクラ- ツマンネ ツマンネ? つみき 積み木の人形 罪と罰 罪ノ月 罪の名前 冷たい手 つよがり 強がりな弱虫 吊られた男と夢女 弦 徒然ポップネス つれてって ツンツンごっこ つんでれ ツンデ恋歌 月を探して 月夜ノ桜 梅雨明けの て 庭園にて。 帝王教育 定期便、未だ来ず。 帝国少女 テキストデータ ログ テクニシャン テストチューブプリンセス 鉄巨人 鉄のアナスタシア 鉄の鳥 テトロドトキサイザ2号 手の鳴る方へ、アルジャーノン テノヒラ てのひらセカンドワールド てのひらワンダーランド テラカゾク てるてる坊主と色々イロ テレカクシ思春期 テレキャスターと白昼夢 テレパシー てれびぞんび テレフォンライダー テロメアの産声 テロル てをつないだらさようなら 手をつないで長い道を テヲツナゴウ 天下布武 天下無双 天樂 天河恋唄 天気雨 テンキアメ 天空のアナスタシア 天空ノ王 転校前夜 天国からの没シュート 天国へ行こう 天国への手紙(うた) 点在のシンフォニー 天使だと思っていたのに 天使と悪魔の二人の双子 天使のクローバー 天使の歯車 てんしょう しょうてんしょう テンションでOK♪ 天使を見たんだ 天真爛漫 天真爛漫高襟姫 天上天下唯我独尊論 転生少女と転生少年 天と地の輪舞 天王寺ノスタルジック 展望台の少女 テンラク~纏絡~ テーブルの脚がもげた でぃすこ☆しょこらてっく ディスコティック★ラヴ ディスコミュニケーション ディストピア・ロックヒーロー ディペンデント デイアフターデイ デイジー デウス・エクス・マキナ 溺惑 出しゃばる薔薇 ですよね 出たとこトルバトゥール(吟遊詩人) デタラメ妄想トリップ デッドラインサーカス デッド・ゴッド・ワールド デッドマンズバラッド デツアーツアー デリヘル呼んだら君が来た デルニエ旅行記 デルマトーム♀ デレ化現象100% 電影ジレンマ遊戯 電脳スキル 電気羊の夢 電子の海で謳う 伝承戦争 デンドロビウム・ファレノプシス 電脳妄想お腐れガール 電波少女と空想庭園 電波中毒ガール 電波塔 データ データ データ テトラポッドな彼女 天球の行方 と ドミノ倒シ ドラマツルギー 吐息 吐息アンサンブル 東京DestinyKnight ~双子の悪魔~ 東京DestinyLight ~双璧の天使~ 東京駅 東京キャスター 東京銀河超特急 東京サマーセッション 東京テディベア 東京デイブレーク 東京の真ン中で寝転ぶ 东京ハイティーン 東京モノフォニック 東京リアルワールド 東京レトロ 桃源歌 桃源郷 投資家レコーズ 等身大のゴジラ 東京へ 闘志~TO SHE~ 逃走本能 逃走ロマンティック 逃避行 逃火項 逃避的道化師 東方見聞録 透明アンサー 透明エレジー 透明少女 透明水彩 透明な悲しみ 透明な激情 透明に染め上げて 透明人間のニヒリズム 遠い空 遠く遠く 遠音~とおね~ 遠回り 時のオルゴール 時の砂 時の歯車に乗って 時の輪 特殊ケース一般論 溶け合う鼓動の中で 時計塔のうた 時計の針は進む 時計の音 時計屋と夢 常世の気まぐれ 都市 吐心感情戦 途中半端 突然ですが、アイドル始めました 届かない手紙 届かなかった。。。 届かぬ想い 隣のJK 扉の向こう 扉の向こうにいるあなた-Through the door you are- 扉の向こうの空の下 頓痴気乱痴気珍呑紀行 灯~ともしび~ 鳥のうた 永久歌 永久に続く五線譜 トーキョーゲットー 慟哭トリガー 童心少女と大人世界 道徳の樹海 道路標識と理想郷 毒ガスTrip 独我論 code altered 独裁者スイッチ 毒占欲 独奏演舞 独房ステラシアタ 毒林檎とシンデレラ ドッペル押し問答 ドナーソング ドミノ ドライアード-Dryad- ドライドライフラワー ドライブ!Drive Me Flat ドラマ ドラムハート ドリィムメルティックハロウィン ドリー ドリームキラー ドリームランド ドルフ ドレミファミックス 泥に眠る底に眠る 泥棒と警備員 鈍足チェイサー ドーナツホール 時忘人 東京アクアリウム 東京マヌカン
https://w.atwiki.jp/marowiki002/pages/53.html
目次 【概要】ジャンル シナリオあらすじ 登場人物ドミノ 設定 【参考】関連項目 タグ 最終更新日時 【概要】 ジャンル ギャグ シナリオ あらすじ 戦争後20年、元魔王軍幹部の娘ドミノがクーデター計画をする。 登場人物 ドミノ ドジっ子 設定 【参考】 関連項目 項目名 関連度 備考 創作/シリーズA ★★★ タグ 構成 最終更新日時 2012-06-13 冒頭へ
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/5790.html
ドミノ・ピザ メニュー コメント アメリカの宅配ピザチェーン店。現在世界の55ヶ国で8500店舗以上を展開している。 メニュー キングラー&シザリガー:ペンネ 蟹とエビのトマトクリーム ケンタロス:クワトロ・アンガスビーフ ブロスター:ブラックタイガー 炭火焼ビーフ バシャーモ:ニューオーリンズBBQチキン ルンパッパ:トロピカル ハハコモリ:コーンポタージュ コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 草案 メニュー キノガッサ:ビッグハム マッシュルーム ゼクロム:ブラックチリ ラフレシア:プレミアムシェイクリアルストロベリー マホミル:プレミアムシェイクバニラドリーム ナマコブシ:プレミアムシェイクリッチチョコレート -- (ユリス) 2020-12-08 17 33 37 メニュー ヤドン (ガラルのすがた):スパイシー トゲチック:天使のささやき デルビル:悪魔のささやき ブロスター:エビマヨネーズ -- (公太郎) 2020-11-19 18 50 49 草案 メニュー ケンタロス:クワトロ・アンガスビーフ ブロスター:ブラックタイガー 炭火焼ビーフ バシャーモ:ニューオーリンズBBQチキン ルンパッパ:トロピカル ハハコモリ:コーンポタージュ ラブカス:恋するフォンダンショコラ ハピナス:エッグタルト アマカジ:焼きたてアップルパイ -- (ユリス) 2019-11-02 22 13 35
https://w.atwiki.jp/origin2015/pages/254.html
人は、とても簡単に死ぬ。 今これを読んでいるあなたの隣でも、毎秒数人の命が失われている。 おとぎ話。絵本。アニメ。漫画。小説。ドラマ。特撮。架空戦記。 誰かがどこかで描いたその空想がもし、他の世界での真実なのだとすれば、 あなたが絶対に知ることのできない場所で生きている沢山の命もまた、一秒でいくらでも死んでいる。 ひとつの世界でN人死んだら、億個の世界ではN億人死ぬ。 広げれば、広げれば、広げれば。一秒ごとに世界単位で命は死んでいるともいえるだろう。 これから描かれるのは、そんな世界を因り合わせて作られた世界での、死のおはなし。 ドミノ倒しみたいに、あっけなく死んでしまう人間たちの物語だ。 ////////|病院| 「ただいまー」 「おかえりなさいです」 「おかえり……ど、どうだった?」 「あー、緊急救護室が荒らされてた。やっぱりさっきのは人だったんだねェ。 相当焦ってたんだろう、銃で扉を無理やり壊すなんてサ。救急箱も無くなってたし、こりゃあ大ごとだ」 「でしたら……」 「ここも安全じゃないかもねェ」 救急箱だけ取って逃げるなんて、追われてなきゃやらない動作だしねェ――と。 見回りをしてきた鰺坂ひとみ(アースMG、元魔法少女のOL)は、コールセンターの入口扉を閉めて同行者に状況を伝えた。 同行者、ラクシュミー・バーイー(アースE、インド料理店経営)と ジェナス=イヴァリン(アースF、魔女見習い)は、伝えられた情報にごくりと唾を呑む。 起きている。 自分たちがのんびりしている間にも、殺し合いが起きていると、改めて知る。 「……隠れているのも、限界……?」 彼女たちが……いや、この“世界”に連れ去られてきた全ての参加者が、 イヤホンの説明によってバトルロワイアルを始めさせられてから、四時間が経とうとしていた。 そんな中でこの三人の女たちは、幸運なほうだったと言えるだろう。 表だって戦闘する気のない者たちで集まることも、協力関係を組むことも出来ていたし、 なによりここまで暴威にも脅威にも狂気にも晒されることがなかったのだから。 「ん。そゆことサ。ラクシュミーちゃんのナンカレーを食べるのももう限界だ。移動すんのが得策さね」 「悲しいです……」 「また安全なとこに移動できたら頼むよ。おいしかったし」 ナースコールセンター控室の机の上にはカレー皿とナンの切れ端が置かれている。 ラクシュミー・バーイーがありあわせで作ったもので、これを囲みながら和んだ時間もあった。 辛すぎて火を噴く鰺坂ひとみ、もう無理辛すぎると泣き喚くジェナス、 だんだんクセになってきた鰺坂ひとみ、無理無理言いながらも手が止まらないジェナス、 にっこり笑いながらそれを見るラクシュミーなどの光景が、確かに一時間前くらいまでは存在していた。 だがそれももう終わりだ。病院だからといって安全とは限らない。 いま鰺坂ひとみは一人で病院内を見回ってきたが、一人で広い施設を見回るなど気休めでしかない。 最初のほうに見回った場所に、最後のほうになって偶然殺人者がやって来ていたとしても、 それを検知できないということなのだから――悪ければすぐ、悪いことは起こりうる。 例えばナースコールセンターのドアが、突然がちゃりと音を立てたりもする。 「!」 「……!」 「ゼビー」『はいな』 扉外にはあからさまな人の気配。 三人は構える。 「はー……魔法少女なんてもうやだったんだけどねェ」 元魔法少女の現OLでありながら、未だ蝿型マスコット・ベルゼビューアとの契約を切っていなかった 鰺坂ひとみは、襟裏に隠していた彼に声を掛け、さび付いた魔法変身回路に魔力を流す。 「でもその衣装はカワイイと思いますです、ひとみさん」 転生したインドのジャンヌダルク、ラクシュミー・バーイーは、 生前に培って今でもキッチンで振るっている包丁(剣)の腕を存分に発揮する蝶の型を取る。 「わ、わたしも……」 病院のトイレに引きこもっていたところを発見されたほどのヒッキー魔女、ジェナスもまた、 コミュ症の自分を安心させてくれた二人を守るために脳内で呪文を詠唱し始めた。 「嬉しいこと言ってくれるじゃん。……と、来るよ」 そして扉がゆっくりと開かれる。 黒い影、比較的大柄、おそらく男――持っているのは剣? 一番最初にその陰を認めのは扉の一番近くにいた鰺坂ひとみだった。 十二年前は“最小のマスコットと最大の戦果の魔法少女”と呼ばれていた彼女は冷静に思考する。 扉の大きさから言って入ってくるのは一人。 こちらにはひとみとジェナス、2人の遠距離攻撃手がいるし、近距離に持ち込まれても剣術に長けたラクシュミーがいる。 有利は取れている、はずだ。相手がどんな規格外であろうと、フクロにすれば問題は無い―― 「――ひとみさん!!!」 突然掛けられた声に気付かされる。 自分が見ていた黒い影が、ただの残像にすぎなかったことに気付かされる。 視界の端に、“侵入者”はいつのまにかもうひとみの隣にいて、 すでに魔法少女の腹部に向けて一太刀目を浴びせようとしているところだった。 おいおいちょっと早すぎんだろう。 せめて考える時間くらいはくれてもいいものを、躊躇もなしか。 「クソが……ァ」 蝿でもたかるくらいにクソな展開だ、 そう思いながらも鰺坂ひとみは自分の腹部が両断されていく感覚を味わっていた。 魔法少女であっても腹部を両断されれば死ぬ。 これは無理だ、自分はすぐに死んでしまうだろうと、ひとみは逆に冷静に痛みを受け入れた。 しかしそこは歴戦の魔法少女、 斬られながらも魔法≪蝿の目≫を展開し、せめてこんな屈辱を浴びせてくれた奴の顔を見てやろうとする。 だが、それは叶わなかった。 「――ああン?」 「――◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆」 その男の頭部は、仮面に覆われていたのだから。 _///////|ビル街| 「アイドルをやらないか?」 「あは。面白いジョークですね」 三階から四階建てほどのビルの立ち並ぶ北東の街の中心部。 本来ならば車が行き交うために造られたのだろう広い通りを歩く黒髪の乙女の前に、 すたすたと歩み寄っていきなり名刺を差し出したのはプロデュース仮面(アースC、プロデュース仮面)だった。 「ジョークではない、本気だ。 様々な世界を渡り歩いて何人ものアイドルをプロデュースしてきた私だからこそ分かるが、 君には天性の強運と人を引き付けるカリスマというものがある。きっと最高のアイドルになれる。 私の仮面の裏には君が武道館で一万人のファンを救済している姿がすでに見えているぞ」 「ここが殺し合いの場だってこと、分かっていますか?」 謎の仮面を被りつつ、深く礼をして頭を下げ、まるで首を自分から差し出すかのような格好の男。 これに対し黒髪乙女はデイパックから業物を取り出して、舌をちろりと舐めてくすくすと笑った。 委員長じみた口調の彼女は女学生にして殺人鬼、剣崎渡月(アースR、人殺し)である。 彼女はアイドルとしてちやほやされるのなんかより、人を斬ってほかほかの血を浴びる方が好きだった。 獲物を探して街を歩いていたところに思わぬ形でのナンパを受けたが、 日常的に殺し合いゲームに参加していた彼女にとって、ここでやることは変わらない。 「スカウトは嬉しいですが、返事はノーです。首を斬らせていただきますね」 「待て、剣戟もできるのか? 時代劇アイドル――そういう方向性もあったか、やはり逸材!!」 手に入れた業物「三日月宗近」を振るい、 いまだ状況が分かってないらしいプロデュース仮面のいけすかない仮面を叩き割ろうとする剣崎渡月は、 「ん?」 そこで空気を切り裂くように身近に迫っている“なにか”の音を聞き、肌を粟立たせる。 まずい。 即座にバックステップ。 ワンテンポ遅れて飛来した銃弾は、プロデュース仮面の肩を上から貫き、鮮血をまき散らした。 「む……!!?? なんだこれは……胸のドキドキが急に高鳴ったと思ったら止まった……!?」 「それは多分、スナイパーに心臓を打ちぬかれたんだと思いますよ」 「おお……スナイパーか。スナイパーアイドルも……いいな……」 最期までアイドルのことを考えながらばたりと倒れて動かなくなったプロデュース仮面を後目に、 渡月はさらにジグザグにバックステップを取りながら目線を上げて銃口を探す。 そう、スナイパーだ。 スナイパーがこちらを狙っている。おそらくは消音付きのライフルで。 これまで平沢茜という悪魔の下、様々な殺し合いゲームに参加した渡月ではあるが、 「スナイパーはさすがに……二度目くらいですかね? ――っと!!」 前方視界の右端がキラリと光ったと共に、肩を打ちぬかれていた。 距離50、四階建てのビルの上から。どうやらかなりの腕とみた。 「あは、惜しかったですね。スナイパーさんの位置は今ので割れてしまいました。 位置が割られたスナイパーは、狩る側から狩られる側に回る、というのがこの世の中の摂理です」 ぐいと引き気味だった体を前へ起こして女学生はスナイパーの元へダッシュする。 彼女は逃げ惑うエサではない。むしろ獰猛なライオンだ。 殺した数は34。まだ若いからもっと殺せる。 目指すはいつだったか朝読書の時間に読んだ、自分に似た殺人鬼のスコアである45。 「では、殺人をさせていただきますね」 東雲駆や麻生叫といった人物たちにはそれでも悲しい過去があったが、彼女には全くない。 職業学生兼人殺し。 剣崎渡月という少女は殺すために生まれ殺すために生きている、天性のシリアルキラーである。 __//////|ビル屋上| (うっそやろ……あかんでしょう。 俺のスナイプ避けて、しかも位置押さえて、速攻潰しに来るて? 血の気しかないやんけ) 同時刻、ビルの屋上では近畿純一 (アースM、エセ関西弁の防衛狙撃手)が頭に手を当てて顔をしかめていた。 完全に仕留めてあげるつもりで撃ったアサルトライフルは女学生の肩口をかすめただけだった。 あの女学生、スナイパーからの避け方を知っている。 銃口を光らせた瞬間に反応速を上げてきたのが証拠だ。間違いなくカタギの人間ではない。 裏組織のエージェントか、雇われの傭兵か…… ただの女学生にしては目が据わっているとは感じていたが、厄介なものに手を出してしまった。 「んー、こりゃ辿り着かれんのも時間の問題やな。あー、欲ばるもんやなかったなぁ……」 むしろのん気に両手を挙げて欠伸すらしてしまうほどに残念な展開だ。 ああ、幸いにも使い慣れたものに似たライフル銃が支給されて調子に乗ってしまったか。 あるいは最近知り合いの恋人と遊んだバチでも当たったか。 こんな早くにピンチに追い込まれるとはなあ、と肩まで伸ばしている頭を掻く。 近畿純一は欲望のままに生きるタイプで、その点では殺人鬼・剣崎渡月に似ていた。 肉が食べたいと思えば肉を喰う。銃が撃ちたいと思えば撃てる職に就く。 眠りたいと思えば任務最中でも寝てしまうし、女を抱きたいと思えば抱く。 もちろん友人の彼女には手を出さないくらいの義理は持ち合わせているが、それも時と場合だ。 そういう男だから殺し合いに乗るのも躊躇しなかった。 候補名簿には光一やみゆきの名もあったが、同じチームでなければ殺すと決めた。 純一なら殺せる。目の良さとスナイプの腕には自信があった。 どんな敵だろうと遠目からチームを判断し、 別チームであれば即座に頭を吹っ飛ばしてあげることで、生き残るくらいはできるはずだった。 それがまさかこんなに早くスナイプに失敗して追われる側になろうとは。 「ま、計算が甘すぎたわな……しゃーない、返り血のひとつでも浴びますか」 やってしまったものは仕方がないので切り替えることにする。 純一はビル裏で拾っておいた鉄パイプと、支給された大ぶりのクナイをデイパックから取り出して、 これから屋上へ上って後ろのドアを開けてくるだろう女学生との戦いに備えて構えを取ろうと後ろを向いた。 「……あ?」 その首元に突き付けられたのは、変わった刃形状の剣である。 一般にフランベルジュと呼ばれるその剣波状の刃は、美麗な見た目に反し削り取られるような傷を人体に与える、 決闘よりは拷問道具に向いている武器であった。 「あー……どちらさま?」 屋上の扉はすでに開いていた。 スナイパーへの訪問客はひとりではなかった。 金毛の野獣が仁王立って、理性に研ぎ澄まされた瞳で純一を見下ろしていた。 「ラインハルト・ハイドリヒ。――地獄でこの名を復唱しろ、殺人者」 男はゆっくりと名乗った。それは無慈悲な宣告だった。口答えの時間は、近畿純一には残されていなかった。 ___/////|もういちど、病院| ラクシュミー・バーイーは動かなくなった鰺坂ひとみの口にナンの欠片を入れてあげた。 もう一度食べたいと言っていたからだ。 ただ、追加で作ることは出来そうになかった。ラクシュミー・バーイーもまた、片腕を失っていたからだ。 ついでに言えば片脚も喪っていたし、先ほどから頭の左後ろのほうの感覚もなかったが、 料理人のラクシュミーとしてはとにかく腕が片方なくなってしまったのがショックで、店じまいすら考えた。 扉が開く。 「オイオイ、この匂い成分は……」 「血……死体、ですね……」 二人の青年が中に入ってきたのを確認すると、ラクシュミーは力なく笑いかけた。 「あの……ラクシュミー・カレーハウス、にいらしゃい、ませ。 何も出せませんが、ごゆっくり……ど……ぞ……」 「!!」 「だ、大丈夫で――あ、頭が――!!」 泉で一戦交えたあと病院にたどり着いた青年二名、 巴竜人(アースH、三乗改造人間)と道神朱雀(アースG、四重人格神見習い)は、 営業スマイルをしてくれた褐色店員さんの後頭部が鋭利な刃物によって斬り削られ、 そこから薄血の桃色脳漿が漏れ出しているのを確認すると驚きに打ち震えた。 見れば、彼女が残ったほうの片膝でひざまくらをしているOLじみた風貌の女性も、半身しか存在していない。 もう半身は壁に叩き付けられてしまっている。部屋中に血が飛び散っていた。 部屋中には戦闘痕もあった。 ナースコールセンターは血の嵐が吹き荒れた戦場ヶ原へと変貌してしまっていた。 「誰がやった!!」 うつろな瞳で息をする褐色店員に駆け寄ると肩を揺さぶり、竜人が叫ぶ。 強く話しかけることで意識を保たせようとする。もうすぐ死んでしまうのは明らかだったからだ。 褐色店員のほうもそれに応えようと口を動かす。 か細い声で――紡がれたのはしかし、巴竜人の脳をさらに動揺させる言葉であった。 「ひーろー、でした」 「――なっ!?」 後ろで朱雀も目を見開く。 ヒーロー? それは、巴竜人の職業にも通ずるはずの――。 「“仮面のヒーロー”と、“悪魔の剣”……ジェナスちゃんが……危ないです……」 そこまで絞り出すと褐色の少女、ラクシュミー・バーイーは不自然に前傾し、そのまま崩れ落ちた。 背中にも深い切り傷があり、そこから大量の血が流れ出ていたのが分かる。 素人でも分かる。これは剣の傷だ。それもとても大きな。 「巴さん……」 「悪魔の剣――ヒーロー……? どういう……」 「と、巴さん、あれを!」 唯一残った脳をフル回転させて思考をする竜人だったが、それは朱雀の発見に遮られる。 朱雀が指差していたのはテーブルだった。そこには三人分のカレー皿が残ったままになっていた。 すぐに竜人も察する。 ここに今つくられた死体は二つ。 襲撃者が去ったのだとしても、三つの皿が存在する以上、襲撃前には“三人”いたと考えるのが自然だ。 加えて最期にラクシュミーが喋った言葉――「ジェナスちゃんが危ない」。 「もう1人……居た? 逃げてるっていうのか?」 「た、助けにいかない――とッ!?」 「ああ! ん……道神くん、どうした?」 ヒーローとして意気よくナースコールセンターを後にし、救助者の下へ向かおうとした巴竜人は、 道神朱雀の様子が急におかしくなったのに気付く。 胸を抑え、苦しそうな表情。 ……まさか。 「ごめん、巴さん――また人格が変わるみたいだ――!」 ____////|ビル屋上| 「あは、先客がいたんですね。でも良かった。おじさま、刃ごたえのありそうなオーラが出てますね」 薄紫の空の下、女学生が日本刀を構える。 「――なぜ殺す?」 広い空を背に金毛の尋問官は無感情に問う。対峙する女学生はクールに返す。 「上に立ちたいからです」 「……」 「一番が好きでした、昔から。勉強も運動も、誰かに負けるのが嫌で嫌で。 人より上でありたい・人より下でありたくない・人を下していたい。人間の本質的な競争欲ですけれど。 私はそれを抑えなかった。抑えようとしなかった。でも、あるとき気付いてしまいました。 人を殺すということは、自分がその人より永遠に上であると示す行為であると言うことに」 仮に人生がリレーだとするならば。 殺した人からはもう抜かし返されることは絶対にありませんから。 淡々と女学生はそんなことを言った。 「なので――あなたも殺して、永遠の上位を手に入れるんですよ」 「そうか」 ラインハルトもまた淡々と頷き、再確認したとでもいう風に呟いて、フランベルジュを振るった。 「やはり、人間は無価値だ」 剣と刀の合わさる甲高い金属音は殺し合いの合図だった。 ____////|数分後のビル下| 黒いドレスの少女が走っている。かと思えば消える。 一瞬後、3mほど先に現れ、また走る。 ジェナス=イヴァリンは魔法に関してはかなりの才能を持っていた。 人付き合いの才能と反比例するくらいそれは強い才能で、彼女は齢16にして特級魔法までマスターしていた。 ファンタジー世界でもなかなかお目にかかれない、ショートワープの魔法が使えるのも才能あってこそだ。 「……ッ! ……ぅぅううッ!!」 しかしジェナスの表情からは才能ある者特有の優雅な雰囲気など一ミリも感じられない。 なりふり構わず走るその顔は涙と汗と鼻水と涎で汚れていて、生きること以外のすべてを後回しにしている。 それほどに追いつめられていた。 追われていた。命を狙われていた。殺されかけていた。 「ぅ……え!?」 そんなジェナスの目の前に現れたのは死体である。 頭がトマトめいて潰れた落下死体。 顔が原型をとどめておらず、細身の男だということくらいしか分からなくなっているそれが、 奇跡的に地面に刺さったかのように逆直立した状態でぷらぷらと手足を揺らしながらジェナスを出迎えた。 ショックを受けざるを得ない光景に足がブレーキを勝手に掛ける、 「――◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆」 その瞬間、背後に近づいていた“ヒーロー”が、言語無き鋭角な叫びを伴いながら黒の魔少女に襲いかかった。 「邪魔だ!」「邪魔です!」 そこへ、流星が落ちてくる。 ジェナスがショートワープの術式を辛うじて脳内詠唱し、発動し終えたその瞬間、 それを間に合わせず彼女の首を跳ね飛ばす予定だった刃の上に男性の皮靴裏がストンピングされる。 次いで金属音、金属音、剣戟による火花音、火花音、火花音! 高速戦舞を踊りながら、はためかせたスカートを抑えつつ、 黒髪ロングの女がその手に携えた銀の日本刀の柄で“ヒーロー”の胸板を蹴った。 完全に虚を突かれた“ヒーロー”がバランスを崩した空隙を逃さず、金毛の尋問官が追いの拳を叩きこむ。 「――◆◆◆◆◆◆!!!」 たまらず吹き飛ばされる“ヒーロー”。 ようやく着地した二名の剣士が、本当に偶然だがジェナスを守るような位置で“ヒーロー”の方を向く。 ここでジェナス=イヴァリンが遅れて状況を把握した。 金髪と黒髪の、この二人……どこかのビルの屋上から、“落ちながら戦っていた”のだ! 「おい、誰だこの野蛮人は! 君の知り合いか?」 「こんな変なコスチュームで変な剣を持った変な人は知ら……いえ、どこかで見たような……?」 ともかく強い人たちであることには間違いなさそうなので、ジェナスは声を掛ける。 「……あ、あの! あ、あなたたち……!」 「む?」 「あは、もう1人いらしたんですね。可愛いお顔ですね、お名前は? どこ住み? LINEやってる? どうしてここに?」 「ジェナス=イヴァリンです……お、追われて……! 一緒に居た人、みんな殺されて……逃げろって言われて……えぐっ」 「泣くな小娘、そんな暇があるなら戦え」 「おじさま、レディーの扱いがなってないと思いますよ。そう、殺されたの。じゃああの人が殺したの?」 「う、うん……っ」 「そうなの。それは僥倖ね。 ああ、私は剣崎渡月。こっちのおじさまはLINEアプリさん、でしたっけ?」 「ラインハルト・ハイドリヒ(アースA、ドイツ国家保安部長官)だ、覚えろ」 「覚えました」 剣崎渡月はにこりと笑った。 ぎぎぎ、と音を立てて、剣を杖のようにして立ち上がろうとする“ヒーロー”を見ながら、楽しそうに笑った。 「それと、少し思い出しました。彼は私の住んでいる町のとなり町にある学校の生徒会長です。 有名人なんですよ彼。どうしてああなってしまっているかは――たぶんあの剣のせいでしょうか」 「セイトカイチョウ?」 「生徒会長とは何だ?」 「知らないんですか? ……ふうん、面白いですね」 世界観の違いからくる常識の祖語に三人は首を傾げる。 しかしその祖語についてを論じている暇はない。 “ヒーロー”が、立ち上がったからだ。 「◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆……」 その“ヒーロー”は異形の仮面と白のマントを身に着けている。 仮面は今時の特撮ドラマに出てくる、昆虫にも似たフォルムの巨大な両目が印象的なヒーローのものだ。 ただ仮面と言っても丈夫さは皆無だ。夏祭りの屋台で売られているタイプのゴム耳止め紙マスクでしかない。 服装は白のマントに大部分が覆われているものの、見える部分は学生服のようだ。 ただこれも、マントには返り血がおびただしくこびりついているため、潔白さは失われてしまっている。 どこまでも作り物で、さらに汚れてしまっているヒーロー衣装。 物悲しくすらある。 最後に、何よりも目を惹くのが――彼が握っている、いや、“握らされている”獲物だ。 「あは……美しい剣、ですね」 それは美しい銀色の幅広剣であった。 魔の存在であることを示す蝙蝠翼の意匠があしらわれた鍔をはじめとし、 柄までが漆じみて艶のある深黒に染まっているが、それが剣身の銀色をむしろ引き立てている。 刃の中心線――樋が深く掘られた剣身はまるで血を吸いたいという意思が込められたかのように仄暗く輝いていて、 殺しに精通するものが思わず共感を覚えてしまうほどの殺戮力を備えていることが分かる。 その支給品は、実際に意思を持つ。 細かく見れば分かることだが、出来そこないのヒーロー衣装の少年の握り手が、 剣のグリップから伸び出た黒色の根のようなものに浸食されているのがその証拠だ。 生体魔剣セルク(アースF)。 落ち延びた魔族の皇子の魂が封じられた呪いの剣。 “ヒーロー”はその剣に、寄生されている。 「……あの剣……魔力……闇の魔力を感じるの。 つ、強い……間違いなく、普通じゃない力。しかも、二種類……」 「二種類?」 「うん……剣に本来宿っていた魔力と、それをブーストしてる魔力……。 頭がおかしくなりそうなの……魔法学校の先生にも、あんな化け物じみた魔力を扱ってる人、いなかった……! とくにブーストしてる魔力、おかしい……ふざけてる……絶対、勝てないよっ……に、逃げないと……!!」 「――その魔力というのは、己には見えん」 ジェナスが引っ張った袖を振り切って、ラインハルトが前に進み出る。 「ただ、“お前が嘘をついていない”ということは己には分かる。 長年の勘でな。嘘をついている人間の目はだいたい見分けられる。全く煩わしいことだがな。 ……なるほど目の前の彼は化け物だ。およそ人間では培えない、魔力とやらも持っているのであろう。 だがだからといって敵前逃亡の選択肢を取るのは、少し早いと己は思う。 見たところ彼は狂っている。剣がどれだけ強かろうと――使う頭がなければ無用の長物だ」 「それにこちらは3人ですしね、おじさま」 「お前は先まで己と殺し合ってたのを忘れたのか……仕方ない。今だけ共闘の許可を出す。 他人、しかも犯罪者と共闘など虫唾が走るが、責務遂行のためには時には信念を折ることも必要だ」 しかめ面のラインハルトの横にうきうきとした表情で渡月が並び立つ。 軍官の横に黒髪ロングのブレザー女学生が並び立つさまはまことに滑稽だ。 ついでに言えばその後ろには黒ドレスの魔少女すら控えているし、 対峙するのは凶刃に囚われた“ヒーロー”だと言うのだから混沌とした取り合わせに限りがない。 「◆◆◆◆◆◆◆◆!!」 それでも――キャストがいかな色物だろうと舞台は止まらず、参加者たちは踊らされ続ける。 「全く……アカネとやらは己たちに何をさせようとしているのだろうな!」 「殺し合いでしょう?」 「……もうやだぁ……」 魔剣と日本刀とフランベルジュの輪舞曲の開始だ! ____////|ビル街を飛びゆく影二つ| 「悪ぃねぇ、巴(とも)やん。主人格である朱雀くんならうちらの能力、わりと自由に使えるんやけど」 同時刻――ビルとビルの壁を垂直に蹴って、 空の改造人間スカイザルバーとなった巴竜人に追いすがる機動を見せる朱雀少年の姿があった。 その瞳は少々細められ、纏う雰囲気は知的で落ち着いたものになっている。 神様見習い、道神朱雀の中に入っている四つの人格――そのひとつ、玄武の人格だ。 「青竜の『炎』、白虎の『加速』に比べると、 うちの『重力操作』は使い勝手も悪いし、こんな時に出てきてしもうてホント申し訳ありまへんわあ。 あとほら四聖獣ものでも玄武ってかませなことが多いやん? うち、ホンマは戦いたくないんやけどねえ……どうして出てくる羽目になったのやら。ああ、怖いこと、怖いこと」 「……とりあえず、道神くんの容姿で女言葉で話されるとこう、驚くよな」 「まあ。でも以外と女装似合うんよ? この子。次の戦場を無事に切り抜けられたら見せてあげましょか?」 「いや、別に見たくはないかな……」 確かに四つの人格が全部男であるとは言われていなかったが、 玄武が思い切り関西方面の言葉遣いのおなごであったので巴竜人は複雑な気分になっている。 それにこの知的でミステリアスな感じは、彼の師匠である女性にどことなく似ていたのだ。 (そういえば……『先生』も、相手によって態度と口調がわりと変わる、多重人格みたいな人ではあったな……) 回想に入ろうとして、しかしその思考を振り切る。 今は昔の思い出に浸る時ではない。現実問題として一人の命が危機なのだ、ヒーローとして助けにいかなくては。 朱雀の人格が変わってしまったときにはヒヤリとしたが、幸い戦火を交えた凶暴な青竜ではなかったので良かった。 間にあえば、巴竜人はヒーローを全うできる。間に合えば。 (いや、たらればじゃない。間に合わせる――!) ……ヒーローと言っていた。魔剣を振るい病院を血に染めたそいつは、ヒーローだったと。 ヒーローとして生きている竜人にとっては、ヒーローを貶めるような行為を取るそいつは許せなかった。 しかし、可能性は低いが、自分や朱雀のように“暴走”しているだけだったり、 操られてしまっているという場合も竜人は想定している。 その場合はかの襲撃者に追われているジェナスという子だけではなく――襲撃者自身も救う必要がある。 自身の状態にも嫌なフラグを抱えながら。 だれより多くの悲劇をくぐりぬけ、それでも人間で在り続けるヒーロー巴竜人は、悲劇の回避を切に願う。 聴覚を強化された彼の改造耳にはすでにただならぬ剣戟の音がかすかだが響いていた。 そう遠くない。 (頼む、待っててくれ……! 俺が、全員救う――!!) ヒーローはスカイザルバーの翼により力を籠め、玄武と共に現場へ急行する。 そんなヒーローを横目に、玄武はぽつりとつぶやいた。 「……ヒーロー、なあ。その思想は、崇高やけど……使命に呑まれんように、ほどほどにするんやで、巴やん」 神見習いの亀の言葉が何を案じているのか、神ならばあるいは、知っているのだろうか。 042.偏愛の輪舞曲 投下順で読む 043.ドミノ†(終点) 040.欝くしき人々のうた 時系列順で読む 043.ドミノ†(終点) GAME START 鰺坂ひとみ 043.ドミノ†(終点) GAME START ラクシュミー・バーイー 043.ドミノ†(終点) GAME START プロデュース仮面 043.ドミノ†(終点) GAME START 大空蓮 043.ドミノ†(終点) GAME START 剣崎渡月 043.ドミノ†(終点) GAME START ジェナス=イヴァリン 043.ドミノ†(終点) GAME START 近畿純一 043.ドミノ†(終点) GAME START ラインハルト・ハイドリヒ 043.ドミノ†(終点) 025.変身VS変心 道神朱雀 043.ドミノ†(終点) 025.変身VS変心 巴竜人 043.ドミノ†(終点)
https://w.atwiki.jp/origin2015/pages/255.html
____////|はじまり| 大空蓮(アースR、生徒会長)は、遊びに全力な、頼りになる兄ちゃんという言葉が似合う少年である。 過去に親友がいじめられていたのを諌めた経験から、彼は自分をヒーローの役に置くことを決めていた。 荒事が起きれば自作の仮面とベルトを装着して現場に向かい、 虐げられている者を救い、虐げていたものに制裁を加える。 体力テストで全て最高点を取れる持ち前の運動神経と身体能力は、彼の学園の平和のために存分に使われていた。 だからこの殺し合いに呼ばれたとき、彼は主催者に尋常ならざる怒りを覚えたし、 その次に考えたことはといえば、親しいものや弱きものがこの場でいたぶられ、殺されるのを止めることだった。 支給品は三つ。 身を軽くする魔法のマント(アースH)、屋台のヒーロー仮面(いつも使ってるのと同じもの)、 まさかの仮面の本人支給に嬉しがりながらまず二つを装着すると、本当に自分がヒーローになった気分になった。 (よし、沢山の人を救おう。きっとツバキも応援してくれる) かけがえのない親友である愛島ツバキのことを思いながら、 大空蓮は最後の一つの支給品である、黒い柄をした銀色の剣に手を伸ばした。 どんなわるいやつでもやっつけるつもりで。 主催者が用意した中でも有数のハズレ支給品かつ最悪の支給品であるそれを、握って、しまったのだ。 ____////|おわり| 「◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆!!!!!」 ――加速。 「◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆!!!!!!」 ――加速。 「◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆!!!!!!!」 ――加速、加速、加速、加速。 呪いを鍋で煮詰めたかのようなおぞましい叫び声と共に戦場の速度は上がり続けていた。 剣が振るわれる速度が、刃が鳴り火花を散らす速度が、 地面を足で蹴る速度が汗を流す速度が傷を負う速度が思考速度が限界を超えてなお上がり続けていた。 速度。 それは意思なき呪いのみで動く魔剣が、思考することができる人間に勝利するための知恵。 シンプルな浅知恵にして、効果的な戦略。 ラインハルトも渡月も、気づいたときには遅かった。 魔剣のがむしゃらで隙だらけの太刀筋も、人の思考速度を無視して振るい、 その隙を突く暇を与えずに重ねて重ねて重ね続けることでガードを破り、肉を裂き、骨を割る。 一撃の重さもかなりある。速度の乗ったそれは、いずれ命すら穿つ。 「やりますね……!」 「殺人鬼が防戦一方とは、面白い光景だな」 「尋問官さまにだけは言われたくありませんけど!」 「全く、君は早く死んでくれないかね!」 こうなってしまえば人間は、人間である以上後手に回らざるを得ない。 幸運は接近戦に長けた者がこの場に二人おり、相手の手数を事実上半分ずつ引き受けられることだろうか。 早々に鰺坂ひとみを失ったラクシュミーもこの二人に劣らぬ剣術の心得はあったが、 ラクシュミーが五分と持たなかったのに対し、 ラインハルトと渡月がある程度魔剣の攻撃を捌けているのは、つまりは単純な手数の違いだった。 そしてそんな数の不利をあざ笑うかのように魔剣の速度はさらに上がっていく。 「あ、あんなの……宿主の身体が持たなくなるんじゃ……」 後方から時折闇属性の攻撃でサポートするジェナスがおどつきながら懸念するもその懸念はハズレだ。 ある程度の動体視力があれば見えることだが、 大空蓮に絡みつく魔剣の枝触手は、戦闘開始から今までその数と面積を増やし続けている。 生体魔剣セルクは宿主の戦闘欲や加虐欲に働きかけ、 それを増大させると共に、より自らとのシンクロ率を高める“浸蝕”も同時に行っている。 じきに人から魔剣へと、彼の身体の構成物は置き換わってしまうのだ。 そうなればもう最悪、魔剣は魔剣のまま人の身体を手に入れ、魔王へと昇華される。 さらにひどいことに、本来ならば年端のいかぬ少女でも抑えられるはずのその呪いじみた浸蝕力は、 主催側に居る老齢にして醜悪な錬金術師の魔術により、ブーストされてしまっている。 「◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆!!!」 泣き声にも似た叫び声は、浸蝕の痛みによってあえぐ大空蓮自身の声なのかもしれなかった。 “大空蓮”は消滅し、その身体が魔王セルクへと変貌するまでどれほどなのか。 少なくとももう、腕を通り越して肩まで、黒の枝は到達しようとしている。 一秒に六回繰り出される剣戟を捌きながら、ラインハルトがため息を吐くのも致し方ないことだった。 「……協力など、何十年ぶりか」 「?」 「後ろの黒の小娘。落ちながら己は見ていたぞ。お前は、瞬間移動じみた技を使えるだろう」 「え……は、はい……」 「今から口頭で作戦を伝える。全て覚えてその通りに動け。敵を無力化する」 「……は、はいっ」 「それと舌悪な殺人鬼」 「丁寧語を使っているのに舌悪って言われたのは初めてですよおじさま」 渡月は頬を膨らませる。 その仕草には年頃の少女のような可愛げがあったが、ラインハルトは無視して続けた。 「今から、己は最も得意とする剣術スタイルに戦闘方式を変える。 ゆえに〆はお前が担当しろ。お前は人間のクズどころの騒ぎではない汚物存在だが、その剣の腕だけは本物だ」 「その言い方で人が素直に言うことを聞くと思っているなら、なかなかあなたもクレイジーですね」 「せいぜい良い働きを見せろ」 「無視は悲しいですよ」 ラインハルトは構えを変えた。 腰を低く落とし、足を前後に開く。剣は地面に平衡に、突きの構えを取る。 金毛の尋問官が最も愛している剣術は――フェンシングだ。 「――Prêts?(準備はいいか?)」 作戦の説明は手短に済ませ、 ラインハルトはドイツ人らしからぬ流暢な仏語にて開始の合図を化け物に問うた。 化け物は意味のない叫びで返すのみだった。 ラインハルトは思う。 人間は無価値な憎むべき生き物だが……思考することすらできぬ化け物は、ただただ哀れだと。 ただただ、哀れでしかないと。そう思った。 「Allez!(始めるぞ!)」 合図と共に動く。 まず剣崎渡月が一旦魔剣から離れ、側部へ、そして後方へと移動を試みる。 魔剣は剣であるがゆえに、視覚情報などを人間部分に頼っている可能性があった。 挟み撃ちを強いることで人間部分の対応力を越えることができれば、さらなる隙へと繋げることが可能かもしれない。 「◆◆◆◆!!」 「お前の相手は、己だ」 魔剣は追って渡月へと斬りかかろうとしたが――そこへラインハルト。 空気を切り裂く鞭のような音。 踏み込むと同時に飛び離れるような高速の剣さばき、突きと返しの閃き、フェンシング。 ラインハルトはフェンシング仕込みの鋭い突きでヒット・アンド・アウェイを繰り返す。 ヒット時は極限まで迫っているのに、離れればそれはもう生体魔剣の間合いの外。おそるべき脚力だ。 つまり手数が何だ、当たらなければどうということはない、ということである。 牽制のフェンシングで与えられる傷はかすり傷にすぎないが、じわじわと削る上に、 いざとなれば心臓を突くことも可能なフランベルジュという武器選択。無視はできないいやらしい攻撃。 そしてラインハルトのほうにばかり気を取られれば、後ろに回った渡月の格好の的……。 「――――◆◆◆◆◆、◆◆◆◆◆……!」 魔剣は自分の今までのやり方に“対策”されたことを感じ取ったらしい。 動揺した……というよりは、ルーチンを組み直しているかのような、若干の挙動硬直がみられた。 シークエンス・プログラムされた機械のように、無感情にこちらの対応に対応を返そうとしている。 そしてこの隙はおそらく、剣で踏み込むべきではない。 機械的であるがゆえに人間の対応力よりはるかに早い切り替えの後に首を跳ね飛ばされるのがオチだ。 しかし銃弾ならば一手早い。 「やれ!」 「……当ったれぇえええええええええええッ!!!!!」 ビルの屋上から黒き小さな魔女の、喉全開の叫びが轟く。 彼女の魔法、3mのショートワープは横方向よりもむしろ縦方向でその真価を発揮する。 ラインハルトが近畿純一を殺し切るくらいの時間がかかってしまうはずのビル屋上への移動を圧倒的速度で成し遂げ、 ジェナス=イヴァリンはアースFにはあまりない狙撃手の忘れ形見を、即興の知識で仲間の仇へと撃ち放った。 彼女には実際、ラインハルトと渡月に割り込まれ命を拾った瞬間に逃げるという選択肢もあった、 でも引きこもりの彼女と少しの時間だったけれど一緒に過ごしてくれた仲間二人の仇を、取りたいというエゴくらいは持っていた。 瞬間的な思考硬直の隙を突いた完全な一撃。 銃弾は反射神経などでは避けられぬ速度で、魔剣の化け物へと迫る! 「◆◆◆、◆!!!」 魔剣は辛うじて、大剣の剣身を盾とし、その銃弾を弾くことに成功した。 それが詰めへの最終手順になっていると気付いていながらも、そうせざるを得ない。 完全に無防備になった背面へと迫るは日本刀、殺人鬼、剣崎渡月。 女学生は慣れた手付きで大空蓮の身体を切断しにかかった――その右腕を!! 「――――――◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆!!!!!」 「ああ……久しぶりの、感触です♪」 赤い靴を踊らされ続けた少女がその足を斬られてしまったように。 銀の剣で斬らされ続けた少年はその腕を斬られることで、正気に戻すことができる。 黒の右腕が宙を舞う。 魔剣と魔剣に浸蝕されていた腕はしばらくはびたびたと跳ねていたが、 エネルギー不足か、すぐに動かなくなった。 「これで終わり、ですね」 腕だけを斬るこの作戦に違和感を感じる人もいるかもしれない。 人間嫌いのラインハルトが、人間を魔剣から助けたという形になったこの結末――。 ただ感情論で言えばこれは慈悲にもなるが、実際はラインハルトの冷酷な判断によるものだ。 おそらくここで、完全な無防備の形からなら渡月には少年の殺害も可能だった。 それをしなかったのは、寄生されている以上宿主が死んでも動く可能性を考慮する必要があったからだ。 確実な“無力化”ならば必然的に腕を跳ね飛ばすのが一番合理的という結論になる。 それだけの、ことである。 「あ……」 だからラインハルトは、正気を取り戻して、 ヒーローの仮面を取り落した少年の、嬉しそうで、でもいまにも泣き出しそうな表情を見ても何も思わない。 何も感じない。 ただただ、職務をまっとうするためにフランベルジュを持って歩み寄るのみ。 ジェナスの様子を見ていれば分かる、魔剣に寄生されていたとはいえ、少年は殺人を犯した。 ラインハルト・ハイドリヒの倫理では――人を殺した者は、殺されなければならない。 「ありが、とう……ござい、ます……」 「感謝を述べるな、反吐が出る」 その感謝が嘘ではないことが分かってしまうラインハルトにとって、 少年の胸に突き立てようと振りかざすフランベルジュは、珍しく重みを感じるものだった。 「そうそう、ありがとうだなんて言わない方がいいですよ」 だからだろう。 ラインハルトは、少し遅れてしまった。 少年を一撃で逝かせる攻撃を執行したのは、ラインハルトではなく剣崎渡月であった。 少年の首が、跳んだ。 「だって私もそこの人も、“ヒーロー”なんかじゃない。自分のエゴを貫いただけですから」 ねぇ、そうでしょう、おじさま? 変わりない笑顔を向ける剣崎渡月は、大空蓮の首を刎ねたというのに顔色一つ変えていない。 驚くべきことかどうなのか、彼女は三日月宗近はもう持っていない。 剣崎渡月がその手に携えている業物は、先ほど自らが斬り飛ばした、生体魔剣セルクへと変わっていた。 生体魔剣は、殺人鬼の手に。 「え……あ、あの……何を、して……?」 「……やはりな」 スナイプの役割を果たしてラインハルトたちの元へと帰還したジェナスが口をあんぐりと空けて固まる。 一方でラインハルトは、この状況を予見していたようで、目を細めつつため息。 「最初からその魔剣狙いだったんだろう、殺人鬼。 先ほどまで殺し合っていた己に協力を持ちかけたのも、そこの小娘に優しく話しかけたのすら。 お前自身がその剣を手にし、己を殺すための布石。――知っていたのか? その剣のことを」 「ええ。私はこう見えても、大衆向け・マニア向けを気にしない乱読家ですので。 『ハイルドラン・クエスト』、けっこう面白いんですよ。地獄に売ってるかは分かりませんが、見かけたら読んでみてください。 ちなみに私の推しは城門飛ばしのアステル・ウォランス青年です、イケメンなんですよ彼」 「う、嘘……さ、さっきまで、仲間だったじゃ……」 「黒の小娘。邪魔だ、失せろ」 ラインハルトがうろたえるジェナスに厳しく言葉を刺した。 「結局、当初のこの殺人鬼との殺し合いが再開するだけの話だ。 所詮人間など、このような下賤な生き物であると……それだけの、話だ。 巻き込まれて死にたくはないだろう。自慢の逃げ技(ワープ)で逃げろ、この女もそのくらいは待つ」 「あは、信頼して頂けているみたいで」 「お前は一方的より拮抗した殺し合いを望むのだろう。見抜くまでもない」 「分かって頂けてるみたいで嬉しいです♪」 「……あ……え……」 「いいから、行け」 ふらふらとラインハルトの近くまで歩み寄って来ていたジェナスは、 そこでラインハルトの皮靴により、蹴り飛ばされる。 「任務ご苦労だった――――お前はもう必要ない」 「あ……う……うわあああああああん!!」 走り、ワープし、ジェナスはその場から去る。 改めてその場には、血に濡れた空気と二人の殺人者だけが残った。 「さて、空気が戻ったな」 「どうして私が正気を保っているか聞かないんですか?」 「大方、その剣の殺戮衝動と同調できる者なら意識を奪われないといった所だろう。聞くまでもない」 「あ、正解です。じゃあ始めましょう」 と、唐突に。 雑談を途中で切って、二人の刃が交わる音が再開する。 かと思いきや、ラインハルト・ハイドリヒと剣崎渡月は交戦しながら雑談を始めた。 達人レベルの剣の嵐の中で、言葉と言葉もまた交錯する。 「あは、楽しいですね、おじさま!」 「そうか」 「おじさまが楽しくなさそうなのが少し残念ですけどね。どうしてそんなしかめ面なんですかね? 人生、もっと楽しんだほうが得だと思うのですが、何に悩んでいるんですか?」 「そうだな、何だろうな」 「はぐらかさないでくださいよ、斬りますよ?」 「斬れるものならやってみろ」 「そう簡単にはいきませんね。まだまだ私は人間ですので」 剣崎渡月は魔剣の浸蝕を抑えることに成功している。 剣の寄生を拒むと言うことは人間の反応速度に収まるということで、 生体魔剣セルクというチート武器を手にした剣崎渡月ではあるが、危険度も練度もそう上昇したわけではなかった。 ではなぜ彼女が魔剣入手にこだわっていたかというと、これは単純に、エゴである。 「いい挑発ですね、乗りたくなってしまいます。でも本当、生きたいように生きればいいと思いますよ? 私なんてほら、ちょっとこの剣で人を斬ったら楽しそうだなー、 って思いつきだけでさっきの流れまで演じたんですし? いや本当に、美しい剣ですよね」 「……生きたいように生きる、か」 「あは、大人だからできないとかですか?」 「そうじゃない。そういう部分では悩んでさえいない」 ラインハルトの袈裟切りが首をこてりと傾けてカワイイポーズをとっていた渡月の服をかすめる。 服二枚を貫通して柔肌に赤い線。 意に介さず、渡月は魔剣を振るい、ラインハルトの胸先から憲章のようなバッジを弾き飛ばす。 雑談をしながらもその剣舞はメリーゴーランドではなくジェットコースターだった。 「己は」 ラインハルトがフェイントを交えた剣を繰り出しながら叫ぶ。 「己もまた、自らが憎む人間であり、殺人者であることに自己矛盾を抱えているだけにすぎない」 それは普段から冷酷無比鉄面皮の尋問官からは想像できない、感情の吐露だ。 「人間を無価値だとしか思えない己こそが無価値な人間なのではないのか?」 斬りかかる。 「本当に尋問され、死に至らしめられるべきは己ではないのか?」 斬りかかる。 「人の嘘が、心が分かってしまうようになってから、 醜さを把握できるようになってから、ずっとそう思っていたのだ」 斬りかかり、受けられる。 渡月の反応速が上がった。 生体魔剣セルクと殺人鬼との協力的な調和が、徐々に深まりつつある。 「お前は思わぬのか。自分の信念が抱える脆弱性を。 例えばそうだな、誰すらも越えて一番になりたいという話だったが、 自分より優れている部分がある者を越えぬうちに殺してしまったらどうなる。 越えていないのに殺してしまったら、もうその部分は越えられないのではないのかね」 「それは――」 問いかけは、相手と魔剣の調和を崩す意味でも放った言葉。 しかし返ってきたのは、ラインハルトのフランベルジュにひびが入る音だった。 セキュリティホールの穴を付くかのような、 動揺していてはとても不可能な、精密な攻撃。 手が痺れる。辛うじて取り落さずに持ち続ける。渡月はあっけらかんと言う。 「それはもちろん。死んだ方が悪いんですよ♪ 私に殺された人は、どんなスキルとかどんな強さとか、 どんなカリスマとかどんな優しさとかどんな複雑な立場とかを持ってても、殺された時点で私より下で、決定なんです。 私に殺されてしまう時点で、私より劣っているんですよ、その人は」 剣崎渡月は、止まらない。 ラインハルトのいかなる言葉でも、彼女を揺らがせることはできない。 ラインハルトが嘘を見抜けてしまうがゆえに。 この少女は一点の曇りも負い目もないただの殺人鬼であるということがラインハルトには分かってしまう。 悩むことを忘れた殺人鬼。 ある意味ではそれは、ラインハルトにはまぶしく思えた。 「おじさまは、私に殺されたいんですよね?」 渡月もまた、ラインハルトの深くまで斬り込む。 「おじさまがその長い人生で終ぞ会えていなかった、 “人間なんて無価値である”と認めた上で好きなように生きている私が、 枯れかけのおじさんからすると少し羨ましいとかそんな感じですかね?」 「……何を」 「じゃなきゃ、不利になると分かっていながら私にやすやすと魔剣を渡さないのではないですか? あは、……人間に絶望しながら人間として生きるのは、さぞお辛いでしょう。 安心してください、私の腕なら一瞬ですよ。抵抗せずに首でも差し出してくれれば、一瞬です」 さあ! 踏み込み、ヒビをさらに深めるように打ちあった渡月は、すべてを見透かしたかのような笑顔を見せた。 だがラインハルトは冷酷な無表情のままだった。 無感動の、ままだった。 「……生憎むざむざと死ぬつもりはないし、死にたいなどと言うのもお前の誤解だ」 「強がり?」 「強がりではない。己は本当に、強いからな」 理解、協調、速度の上昇――魔剣とのシンクロが深まるほどに精緻さと手数を増す剣崎渡月の斬撃は、 しかしラインハルトを決定的に傷つけることができない。 魔剣に操られるのではなく、渡月が操っているが故の弱体化? それもあるが、先ほどの戦闘とは違い一対一だし、ラインハルトは事実上二倍の手数を捌かなければならないのに。 上がるギアに、上げるピッチに、ラインハルトはついてくる。 冷や汗かかずについてくる。 「……あは?」 剣崎渡月もさすがに口の端を釣り上げて苦笑だ。 馴れて、きている。 機械めいたシークエンスに人間が勝利する方法のもう一つ。それは学習。 慣れること。慣れてしまうこと。ラインハルト・ハイドリヒは、魔剣の速度に、慣れてきていた。 それだけではない。剣崎渡月の剣のクセも、すでにラインハルトの頭の中だ。 「残念だが殺人鬼……お前は己とダンスを踊りすぎた」 「……嘘ですよね? わ、私を泳がせたのが……単純にあとからでも、私に対応できるからだなんて……!」 「嘘かどうか、見抜ける目を持っていれば分かったろうにな」 斬りかかる。 その一撃で完全にガードを外し、 不可避の二の太刀を袈裟に叩き込む。 それはあまりにも綺麗な流れで。思わず渡月も、笑ってしまった。 「お前の論理に則れば。お前を殺す己は、お前より永遠に上と言うことだが、気分はどうだ」 「あは……あはははは……っ♪」 「悩むことのない、眩しいほどに阿呆な太刀だった。本能のみでお気楽に生きるのはさぞ楽だったろうが。 己が唾棄する“人”からすら外れてしまったお前は獣――ただ哀れみの対象でしかなかったよ、最初からな」 「あははっ、う、ううううふふふあはは……!」 涎を垂らしながら命の危機に興奮する渡月は、結局は狂ったシリアルキラーだった。 「ラインハルト・ハイドリヒ。――地獄でこの名を復唱し続けろ、殺人鬼」 「あは……あはははは……た、楽しかったです……!!」 フランベルジュが致命的に肉を裂く。 飛散する鮮血。 ぐるんと白目を向いた女学生が、その意識をこの世から手放した。 死んだ。 同時にフランベルジュは折れて役割を失った。 生体魔剣セルクが、死体を動かしてでも挑んでくるか、ラインハルトは残心しておいたが……それもなかった。 この魔剣はあくまで持ち手の生の感情に付け込んで悪魔にする剣のようだった。 誰かに使われないように自分で持とうかとも考えたが、やめた。 懐から支給品のマッチを取り出す。火をつけ、渡月に放り投げた。 助燃物はなかったが、どうもこのマッチはよく燃えるらしく、すぐに一人と一振りは炎に包まれた。 そう、魔剣ごと燃やして消してしまうのが、ここでは最もマシな解決策だろう。 燃え盛る殺人鬼に背を向けて、 尋問官はもう一本マッチを取り出すと、胸ポケットに入れておいた煙草に火を点けた。 「まだまだ」 紫煙くゆらせながら、目的なき断罪官は歩む。 「まだまだ――まだまだだ……己の死に場所は、ここじゃない……」 そしてアサルトライフルの乾いた発砲音が響き、人間嫌いの断罪官のこめかみを貫いた。 _______/|エピローグ| 「みんな、死んじゃった。ヒーローマスクの変な人も、殺人鬼のお姉さんも、金髪のおじさんも」 街は燃えていた。 ヒーローと神様がその街にたどり着いた時には、その区画は燃えていた。 ビル十棟ほどが並ぶ大通り、いったい何がどうなってここまで延焼したのか、 まるで殺戮が起きた場所の全てを覆い隠して炎上するかのように、そこにはもう誰も入れない。 救いの手さえオコトワリだ。 「おじさんは、わたしが……必要と、してくれなかったから、殺しちゃった」 炎のすぐそばで壊れたように笑っていた黒の少女を、 その場から引き離そうと駆け寄った巴竜人は、淡々とした少女の独白を聞く。 殺してしまったと言う。 汚れてしまったと言う。 その声は後悔に血塗られて、確かに濁っていた。 だが波長を解析すれば、もともとは小さくも澄んだ声だったと言うのが、竜人にはありありと分かった。 「助けてくれた人なのに……突き放されたのが、辛すぎて……へへ、えへへへ、や、やっちゃった」 「お、おい待て! 落ち着け! 待て!」 「もういいの」 ジェナス=イヴァリンは歩き出す。 竜人はそれを助けたい。 「わたしを助けないで、ヒーローさん」 炎に向かって、歩き出す。 竜人はそれを、止めたかった。 「わたし、もう……汚れちゃったから。生きてるの、つらいから。 多分わたしなんかより……ずっとあなたに助けてもらいたいって思ってる人が、いると思うから」 「待てよ馬鹿野郎! 早まるな! 汚れた? そんなもん洗えばいいんだ! どれだけ汚れようが、人間はやりなおせるんだよ! 俺はなあ……俺だって!!」 「……馬鹿だって……わたしも、思うけど。 助けられといて、こんなのって、怒られると、思うけどさ……もう、無理だ……」 道神の玄武が見守る中で。 黒の少女を、巴竜人は無理にでも引き戻そうと、 即座にスピードに優れたガイアライナーに変形し、その機動力で追いすがる。 服の裾を、掴もうとした。 でもそれは、叶わなかった。 ジェナス=イヴァリンはショートワープを使い、巴竜人から3m遠ざかった。 「ごめんなさい」 「……」 「ありがとう、ヒーローさん。――さようなら」 力なく笑って、殺人者は炎の中へと消えた。 一度倒れてしまったドミノは全て倒れ終えるまで止まらない。 強く固く、死ぬと決めてしまった少女を、 ヒーローが救うことは、できない。 「……ちくしょう……」 ここには大きい水源もない。 いずれ鎮火はするだろうが、アクアガイナーで消火をするには火の手は強すぎた。 燃える町を悔しそうに見つめ、竜人は地面に拳を殴りつけようとする。 「ちく、しょ……う!?」 しかし玄武が重力を操って、竜人の拳をふわりと浮かした。 「ダメやで、それは」 驚いて振り返る。物悲しそうな顔で玄武は竜人を見て、首を振った。 辛い感情を地面に叩き付けるのはダメだ。それでは、逃げになってしまう。 ヒーローは。ヒーローだからこそ。 救えなかった者の思いも全て、背負わなければならない。 ……巴竜人は三回深呼吸をして、立ち上がった。 「玄武さん」 「……なんだい、少年」 「俺たちがもっと早く着いていれば――誰か一人くらいは、救えたんじゃないか? 間違えていたかもしれない“ヒーロー”も、間違えてしまった今の女の子も、病院で死んでしまったやつらも。 こんなあっけなく死ぬべきやつらじゃなかっただろ。もっと、生きて、よかったはずだろ」 「……そうやもしれんね」 「過ぎたことをとやかく言うつもりはないし……俺たちの行動に問題があったとも思えない。 ただただ、タイミングだけが遅すぎて。それで死んでしまう。それで、最悪な方向に、転んでしまう。 こういうことが、今までにも無かった訳じゃないけど……そのたびに思うんだ」 「……」 「こんな機械の身体になっても、俺たちは無力なときは無力だって」 どれだけ個の力があろうと。 幾度の改造を受け、あるいは幾柱もの神がその中に入っていようと。 彼らは、ヒーローは、救えるものしか救えない。 救えない者は救えない。 「巴やん」 「でも俺は……僕はさ……死ぬのが救いになるだなんて、 “自分を無くす”のが救いだなんて、信じたくないんだ。こんな身体だからかもしれないけれど。 もちろん、誰もが強くはあれないし、逃げたい気持ちも分かるし、悩んだことだってある。 巴竜人の“ヒーロー”は悪への反抗でしかなくて、正義なんかじゃないのかも、とか、色々さ」 「……」 「でも……悩んだからって、立ち止まっちゃ、いけねえんだよな」 それでも巴竜人はヒーローで在り続ける。 危うく消えてしまう所だった自分と言う存在の意味を、証明し続けるため。 あるいは自分を救ってくれた、最高のヒーローの存在を、肯定し続けるために。 悪の改造を施された身体を、正義のために使い続ける。 「次の現場を探そう。……俺たちが。俺たちで、救える命を探そう」 涙を流す機能は、機械の身体にはついていなかったけれど。 巴竜人は手で眼を拭って歩き出した。 どれだけの命をその手から取りこぼしてしまおうとも、 どれだけその身の内に、危険を抱えていようとも。 ヒーローは、止まらない。 ヒーローは、続かなければならない。 ヒーローという名のドミノ倒しは、永遠に倒れ終わっては、いけないのだ。 【鰺坂ひとみ@アースMG 死亡確認】 【プロデュース仮面@アースC 死亡確認】 【近畿純一@アースM 死亡確認】 【ラクシュミー・バーイー@アースE 死亡確認】 【大空蓮@アースR 死亡確認】 【剣崎渡月@アースR 死亡確認】 【ラインハルト・ハイドリヒ@アースA 死亡確認】 【ジェナス=イヴァリン@アースF 死亡確認】 ________|end| 【F-1/ビル街/1日目/早朝】 【巴竜人@アースH】 [状態]:健康 [服装]:グレーのジャケット [装備]:なし [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3 [思考] 基本:殺し合いを破綻させ、主催者を倒す。 1:次の現場を探す。 2:自身の身体の異変をなんとかしたい。 3:クレアに出会った場合には― [備考] ※首輪の制限により、長時間変身すると体が制御不能になります。 【道神朱雀@アースG】 [状態]:健康、玄武の人格 [服装]:学生服 [装備]:なし [道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3 [思考] 基本:殺し合いを止めさせる。 1:竜人とともに付近を捜索する。 2:他人格に警戒、特に青竜。 (青竜) 基本:自分以外を皆殺しにし、殺し合いに優勝する (玄武) 基本:若者の行く末を見守る [備考] ※人格が入れ替わるタイミング、他能力については後続の書き手さんにお任せします。 ※F-1の大通り付近のビル街で火事が発生しました。 辺りの死体や支給品などを焼きつくし、放送後には鎮火します。 ※でも魔剣は消えないかもしれません。 【生体魔剣セルク@アースF】 参加者候補の一人リロゥ・ツツガに寄生している魔剣。製作にはヘイス・アーゴイルも関わった。 悪魔との戦争で瀕死で落ち延びた魔王の息子、セルクの無念と憎しみと怒りを込めた魂が宿っている。 正しい者が持てばその中に潜む闘争心を引き出して乗っ取り、暴れさせる。 正しくない者、特に戦闘する意思がある者と利害が一致した場合は、乗っ取らずに持ち手にある程度は任せる。 ロワに持ってこられるにあたりサン・ジェルミ伯爵の手によって強化されている。戦闘スタイルは単純で、手数で押し切るタイプ。 043.ドミノ†(始点) 投下順で読む 044.438年ぶり2回目 043.ドミノ†(始点) 時系列順で読む 044.438年ぶり2回目 043.ドミノ†(始点) 鰺坂ひとみ GAME OVER 043.ドミノ†(始点) ラクシュミー・バーイー GAME OVER 043.ドミノ†(始点) プロデュース仮面 GAME OVER 043.ドミノ†(始点) 大空蓮 GAME OVER 043.ドミノ†(始点) 剣崎渡月 GAME OVER 043.ドミノ†(始点) ジェナス=イヴァリン GAME OVER 043.ドミノ†(始点) 近畿純一 GAME OVER 043.ドミノ†(始点) ラインハルト・ハイドリヒ GAME OVER 043.ドミノ†(始点) 道神朱雀 051.人でなし達の宴 043.ドミノ†(始点) 巴竜人 051.人でなし達の宴
https://w.atwiki.jp/yamamura2/pages/11767.html
【TOP】【←prev】【PlayStation】【next→】 ドミノ君をとめないで。 タイトル ドミノ君をとめないで。 機種 プレイステーション 型番 SLPS-01095 ジャンル アクション 発売元 アートディンク 発売日 1998-1-8 価格 5800円(税別) タイトル ドミノ君をとめないで。 ARTDINK BEST CHOICE 機種 プレイステーション 型番 SLPS-02536 ジャンル アクション 発売元 アートディンク 発売日 2000-1-6 価格 2800円(税別) 駿河屋で購入 プレイステーション