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モンスター:ガスト族 ガスト族フレイムガスト アイシクルガスト オブシダンガスト クリムゾンガスト ヌシ・ガスト(1) ヒールガスト アブソリュートガスト インディゴガスト ガスト=アスモデウス クリムゾンガストX フレイムガストX アイシクルガストX ヌシ・ガスト(2) ガスト族 「ブリザード」や「イラプション」、「ブラックホール」などといった 強力な呪文で攻撃してくる。使う呪文は主に攻撃属性と同じ属性のものなので 装飾品で属性防御を高めておくといいだろう。 なお、呪文の詠唱は詠唱が終わるまでに一発でも当てられれば確実に妨害できる。 遠距離で詠唱されたなら、セネルの「魔神拳」やジェイの「苦無」など、 遠距離対応の術技で呪文の完成を防ごう。 ガスト フレイムガスト 種族:ガスト族 重量:重量級 レベル:34 HP:4566 攻撃力:381 防御力:59 知性:177 命中:27 回避:107 攻撃属性:火 EXP:114 ガルド:306 スカルプチャ:102 アイテム:オレンジグミ(20%)パイングミ(2,5%) 出現場所:望海の祭壇 属性耐性:火が耐性+20、氷が弱点-20 状態属性耐性:なし 備考:なし 特殊攻撃 フレイムカッター/炎の刃で切り刻む術 アイシクルガスト オブシダンガスト クリムゾンガスト ヌシ・ガスト(1) ヒールガスト アブソリュートガスト インディゴガスト ガスト=アスモデウス クリムゾンガストX フレイムガストX アイシクルガストX ヌシ・ガスト(2)
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エリーザベトフォンホーエンローエランゲンブルク(エリーザベト・フォン・ホーエンローエ=ランゲンブルク) ドイツのホーエンローエ=ランゲンブルク侯の系譜に登場する人物。 関連: カールルートヴィヒ(9) (カール・ルートヴィヒ、父) アマーリエヘンリエッテツーゾルムスバールト (アマーリエ・ヘンリエッテ・ツー・ゾルムス=バールト、母) ヴィクトルアマデウス (ヴィクトル・アマデウス、夫) 別名: エリーザベトエレオノーレシャルロッテ (エリーザベト・エレオノーレ・シャルロッテ)
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【元ネタ】旧約聖書、ユダヤ伝承 【CLASS】ランサー 【マスター】 【真名】ベナヤ 【性別】男性 【身長・体重】179cm・71kg 【属性】秩序・善 【ステータス】筋力C 耐久C 敏捷A+ 魔力B 幸運A 宝具A 【クラス別スキル】 対魔力:B 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。 【保有スキル】 気配感知 C+ 護衛として磨かれた気配感知能力。 あまり遠距離の気配を察知することはできないが、 近距離ならばAランクまでの気配遮断を無効化することができる。 変化などによる"成り代わり"も感知可能。 六芒星の指輪:A アスモデウス捕縛の際に一時的に預けられたソロモン王の宝具。 現在所有しているわけではないが、 かつて“これを持っていた”という事実だけで超常の存在に対して有利な補正を得られる。 この補正は、サーヴァントに対しても適応される。 王佐の才:A 王器を持つ者を補佐する才能。 己に相応しい王者に仕えることで、互いの欠落を補完するスキル。 カリスマの影響下にある場合のみ、あらゆる判定に有利な補正が与えられる。 単独行動:C マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。 勇猛:C 威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。 また、格闘ダメージを向上させる効果もある。 【宝具】 『覆しの黒杖(ジャイアントキリング・ベナイアー)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:2~4 最大捕捉:一人 相手の携えていた武器を以って敵の巨人を殺すという、 敬愛する主君の偉業を模した宝具。 はじめはプレーン状態の長い鉄の棒の姿だが、相手の武器と打ち合う度にその情報を奪い、 それに“成り代わる”。 終わりには対象武器は情報を失って存在が空洞化(物理的には壊れやすくなる)、 自分の持つ“敵の武器”で敵の武器を打ち砕いた瞬間を以って この宝具の成り代わりは完了する。 なお、今まで成り代わってきた武器は記憶としてとどめておける。 現在は巨人の大身の槍の形態を記憶している。 『獅子は卑獣を犠牲とす(アリエル・カブジエル)』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:一人 厳密な独自の法則(ルール)に支配された状況において、 観察と研究と干渉によって綻びを作り出し、自らをその例外とする能力。 アドニヤの身を守った「幕屋に篭もる」という戦法をヨアブ粛清においては無視し、 幕屋の中で殺人を犯して許された逸話と、 律法学者や長老会の長であったとされる伝承が宝具となったもの。 試行錯誤の必要はあるものの、不死身の加護や固有結界の法則であろうと次第にそれを克服する。 【Weapon】 『偽王告発(フォーファチュア・オブ・アスモダイ)』 セイバーのクラスでの宝具、 悪属性・怪物属性保有者の失権を司る聖剣。 地位・種族による権能とそれに由来する能力を停止させる魔王殺し。 サンヘドリンお手製の護符(抗魔力 霊格UP)とセットの宝具。 『鎖』 クラスによっては宝具となる、 魔王アスモデウスを捕まえた悪魔捕獲セット一式。 【解説】 ダビデ三十七勇士における"三十人組"の一人。 エホヤダの子、カブジエルのベナヤ。 モアブの英雄二人を倒す、洞窟に降りて行って獅子を殺す、エジプトの巨人から槍を奪って殺す、 という3つの功業により"三人組"(ダビデの勇士のトップスリー)とともに名声を得た。 三十人のうちでは有名だったが、三人には及ばなかったという。 ダビデは彼を個人的な護衛に置いた。 ダビデの統治の終わり頃にはソロモンの戴冠を手伝い、 後に王位を継承したソロモンのもとでアビシャグとの結婚を画策したアドニヤを討伐、 幕屋にて祭壇に縋っていた将軍ヨアブを粛清して将軍職を継承。 またシメイを粛清した。 列王記がアドニヤの王位僭称に靡かなかった人物を挙げる時、 彼は「勇士」とは別に個人名を言及される。またソロモンの戴冠を手伝う人物の一人として登場する。 後にソロモン王の統治下で全軍の長となる彼が特別扱いされているのが伺える。 単純な武力では勇士の頂点だった三人に敵わずとも、 二人の王の信頼を最も得、権力を預けられていたのは間違いなくベナヤであった。 ダビデとソロモンの腹心という立場からか、ラビに最も伝説化された勇士は彼であろう。 ラビによれば彼はダビデ王のもとでサンヘドリンの議長をも務めた。 シャミールを求めたソロモンの命によってアスモデウスを捕らえ、 アスモデウスが玉座をかすめ取った時には 本物のソロモンから話を聞き、日々の疑心を確信に変え、アスモデウスを剣で倒したという。 シバの女王に外見の美しさと洗練された振る舞いを賞賛された逸話もあり、TSして女騎士もいけるかも。 また、雪の日の獅子殺しは難解な研究の打開を暗示し、彼が学者の長でもあったことを示すという。 そんな無茶な。
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Blogs on 大隅智佳子 #blogsearch レパートリー ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト ジュゼッペ・ヴェルディ リヒャルト・シュトラウス ジョルジュ・ビゼー アルフレード・カタラーニ ガエターノ・ドニゼッティ ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル ヴィンチェンツォ・ベッリーニ フランチェスコ・チレア ドメニコ・チマローザ ルッジェーロ・レオンカヴァッロ ウンベルト・ジョルダーノ シャルル・グノー ギュスターヴ・シャルパンティエ フランコ・アルファーノ ジュール・マスネ アリベルト・ライマン [部分編集] ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト イドメネオイリア フィガロの結婚スザンナ 伯爵夫人 コジ・ファン・トゥッテフィオルディリージ ジュゼッペ・ヴェルディ リゴレットジルダ 椿姫ヴィオレッタ シモン・ボッカネグラアメーリア アイーダ巫女長 オテロデズデーモナ リヒャルト・シュトラウス サロメサロメ ばらの騎士ゾフィー 影のない女鷹の声 ジョルジュ・ビゼー 美しいパースの娘マブの女王 カルメンミカエラ アルフレード・カタラーニ ラ・ワリーワリー ガエターノ・ドニゼッティ アンナ・ボレーナアンナ ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー エフゲニー・オネーギンタチアーナ ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル セルセロミルダ ヴィンチェンツォ・ベッリーニ ノルマノルマ フランチェスコ・チレア アドリアーナ・ルクヴルールアドリアーナ・ルクヴルール ドメニコ・チマローザ 秘密の結婚エリゼッタ ルッジェーロ・レオンカヴァッロ 道化師ネッダ ウンベルト・ジョルダーノ マダム・サン=ジェーヌカテリーナ シャルル・グノー ロメオとジュリエットジュリエット ギュスターヴ・シャルパンティエ ルイーズルイーズ フランコ・アルファーノ シラノ・ド・ベルジュラックロクサーヌ ジュール・マスネ エロディアードサロメ アリベルト・ライマン メデアメデア Last Update 2015/02/01 21 55ページ先頭へ
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あんめいぞ・いまデウス 作品名:相州戦神館學園 八命陣 使用者:甘粕 正彦 相州戦神館學園シリーズに登場する能力。 邯鄲法における五常楽の急段。 勇気を振り絞る人間の数に応じて自身を強化する。 能力についての詳細発動条件 能力強化 使用者との関連性能力の基となった祈り 元ネタ 関連項目 関連タグ リンク 能力についての詳細 発動条件 使用者の姿に恐怖、忌避感を感じて奮起する者がいること使用者は自分の脅威と与える試練を通じて他者を正しく導こうと願っている。 急段の射程圏内に使用者の力に恐怖し、追い立てられる者がいること。 俺と甘粕、共に夢の根源にしている概念は希望であり、勇気であり、気概であり、 仁である。 それがどのような心の動きから喚起されるかが問題なんだ。 人知を超えた夢と夢、終末さながらの光景を前に彼らを如何にして鼓舞できるか。絶 望を払拭させる覚悟の根源は何になるのか。 能力強化 使用者の急段に賛同した者の数だけ人類の意志として支持者に加える中立状態でも使用者に対する恐怖、忌避感を抱いて奮起すれば使用者に傾く。 支持者が多いほど邯鄲法が強化されてゆく。取り込む勢力圏は徐々に広がる。 共に顕象させた主義の象徴がその属性を発揮して、己が無意識に支持者を取り込む ための拡大を開始する。 最初の刹那で展開された効果範囲は、両者ともに関東一円。これから徐々に勢力圏を 広げていくが、(以下略) 使用者との関連性 能力の基となった祈り 人の勇気を腐らせたくない平穏な世の中で勇気が腐らないように災厄を与える。 人を奮い起たせるために試練を与える魔王となる能力が発現した。 彼は人の勇気を愛している。何よりそれに魅せられている。だから見たくて見たく て堪らない。 安穏としたどうということもない平和の中では、勇気が真価を発揮することなどあ り得ないと思っているのだ。いや、歪み変質して堕落するとさえ断じている。 元ネタ あんめいぞ・いまデウス 隠れキリシタンのオラショに登場する句。 元々ははAmen。意味は「そうでありますように」=「斯く在れかし」。 いまデウスは隠れキリシタンにおける「神」のこと。 聖四文字 キリスト教における絶対神を表現する四文字。テトラグラマトンという。 キリスト教(旧約)における神を示す言葉であり、主(アドナイ)、神(エル、エロヒム)、全能(エル・シャダイ) ともいう。 関連項目 邯鄲法 五常楽 斯く在れかし聖四文字の能力分類。 関連タグ 相州戦神館學園シリーズ 能力 能力強化 身体能力強化 リンク Wikipedia ヤハウェ
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「……ン~、不味(マッズ)いなァ……」 ガムテこと、輝村照は右手の親指と人差し指で輪を作り、望遠鏡のように片目で覗き込む。 そして心底うんざりしながら、溜息交じりに呟いた。 「あいつ、滅茶苦茶強くね…?」 自作の望遠鏡の先、そこには自分が見知った女。 軍服(ナチス)の馬鹿赤髪女(メンヘラ)と、それをひたすらに殲滅(ボコ)す紫の甲冑を着たチビ女が居た。 何度か漁夫るかと、虎視眈々と隙を狙ってみたが、どうにも隙が無い。 遠く離れた建物の屋上から、豆粒ほどの景色としてガムテは二人の戦いを観測しているが、これ以上下手に近づけば、奴の狩場(テリトリー)に足を踏み入れかねない。 「凄いね。お兄さんはそんな遠くまで見れるんだ」 「いや~結構、限界(ギリ)だなァ。これ以上、近づくのは危険(ヤバ)い」 赤髪の女が無力化され、その後黄色の鼠と帽子の少年、銃を持った少女との交戦にもつれ込む。 あの鼠、見た目は愛慕(キュン)だが、帽子の少年との息の合わさりようから、ガムテからしても油断ならない相手だ。 殺しはともかく、歴戦を潜り抜けた猛者だろう。プロの殺し屋として、一切の驕りもなく高い評価を下し、そしてガムテは観測を止めた。 奴等が勝つか負けるかは分からない。案外、下克上(ワンチャン)あるかもしれない。 だが、もし甲冑の女が勝てば次は自分達だ。 「行くぞ。ヘンゼル、あれと今やり合うのは面倒い」 「……僕の魔法で眠らせちゃえば?」 「間抜け(アホ)。さっき、俺に効かなかったばっかだろ」 「ちぇっ」 ガムテにとって、赤髪の女と帽子の少年。 ルサルカとサトシも、相応の実力のある敵として認識すべき参加者だった。 だが相対した甲冑の女、メリュジーヌはそれすらも捻じ伏せる桁違いの強さだ。 負ける気はないが、かといってようやく中盤に差し掛かろうというこのゲームの進行状況で当たりたい相手じゃない。 「今、ここでやり合っても良い事なんざ皆無(ねえよ)」 恐らく、これは勘だがメリュジーヌもラスボスではなく、まだその格上が居る。 ラスボスを控える中で、ここで全力を賭して倒したところで、回収(ドロップ)するものもたかが知れている。 後回しにして、経験値稼ぎ(レベリング)するのがもっともコスパが良いだろう。 ゲーム攻略として、些かベターすぎるのも気に入らないが仕方ない。 「蘇生(リセット)のない高難易度(フロムゲー)なら、慎重(ビビリ)過ぎってこともないだろしな……」 乃亜が麻薬(ヤク)の増殖に手を貸した。その魂胆も見えてくる。 そうまでしなければ、ガムテには僅かな勝ち筋すらない。それ故の憐れみということだ。 (あいつ、愚弄(ナメ)やがって……) 腸が煮えくり返りそうな程だが、事実としてこれだけの強者が居るのであれば納得せざるを得ない。 何より、それでも乃亜を恨み切れないのは。 同類(グラスチルドレン)だと、鋭敏な嗅覚で嗅ぎ分けてしまったからなのかもしれない。 ──── 「キャハッ☆!!」 ガムテの振る村正と水竜王の杖が切り結ぶ。 如何にもなローブを着た涙袋がチャーミングな少年。ガムテの見たまんま魔法使い(なろう)だったが、いざ戦闘を吹っかけて見ればこれが中々の胆力の持ち主だ。 「退いて貰えませんかね。僕達は殺し合いに乗る気はないですし、貴方にもそれはお勧めできませんよ」 魔法は専門外故、詳細な熟練度合い(ステータス)は分からない。 だが、近接戦を主とするガムテと普段の得物(ドス)ではないとはいえ、剣戟を捌き立ち回る。 この少年の練度は、1級には及ばないが、それに喰らい付けるだけの剣の技量はある。 惜しむらくは、この少年の剣術のベースになったであろう流派。 それが合っていない。 戦士としては優れていても、師としてはまるで駄目な相手から教えを受けた影響だろう。 それさえなければ、この少年は剣士として非才ではあれど、もっと高みには上れた。 「ば~か! 殺せって言われたのに、殺さないバカなんておりゅ!?」 話が通じない。 あの砂使いの少年とは別ベクトルの方向で、この少年も狂っている。 「怖いですね。Z世代(イマドキ)の子供は……」 肉体年齢で言えば、自分もその世代ではあるな。そう心の中で苦笑しながら、ルーデウスは眼前の少年を改めて観察する。 木之本桜を連れて、グレイラット邸から離れ休息を取った矢先に襲撃してきた二人組。 一人は喪服を着た銀髪の少年。魔法を扱うが、使い方は杜撰そのものだ。 「可愛いお姉さん、僕も魔法使い(なろう)なんだ」 「な、なろうって何なの?」 「さあ? ガムテのお兄さんがそう言うから」 さくらが操る風(ウインディ)とヘンゼルが放つ炎が吹き合う。 業火は女性のような風の精霊に抱き締められ、消化していく。 (なんだか、面白くないな。早くこの女の子で遊びたいのに) 腹正しい事に、まるで自分が軽くあしらわれているようだった。 何度も魔法を放っては、さくらに対処され攻撃が全然当たらない。 魔法の使い方の熟練さを身を以て痛感させられる。 「ラリホーマ」 ならばと、先ほどガムテに掛けた眠りの魔法を放つ。 「……ほぇ?」 さくらはヘンゼルの詠唱をきょとんとした顔で見つめる。 (……やっぱ、効かないか) 詳しい事はヘンゼルにも分からないが、確かにこの魔法は効く相手とそうでない相手に分かれるようだ。 特に同じ魔法使いだと、耐性があるのかもしれない。 (さくらちゃんの魔力量は相当なものだ。才能もとんでもない。あれぐらいの魔術なら、何とかなる) ガムテの剣を弾きながら、ルーデウスは二人の魔法少女と少年を一瞥する。 ヘンゼルの手にした杖は別にしても、ヘンゼルそのものは魔術のド素人だ。 戦いの勘や経験は秀でているが、魔術に関する知識は怖い程に欠落している。しかも、本人も意識していない程に。 ようは、使い慣れていない。 人を殺せない優しい性格のさくらが勝てるかは別にして、魔術戦に限っては、ヘンゼルの強化された身体能力を踏まえても、易々と後れを取る相手ではない。ルーデウスはそう判断した。 「キャハッ☆、キャハハハッ!!」 「ッ────!!」 むしろ、一番厄介なのはこのガムテープの少年。 一見とぼけた馬鹿を演じているが、その実狡猾そのもの。 ルーデウスの予見眼を発揮しても尚、その未来は無数にブレる。 速さもさることながら、幾重にも張り巡らされた戦術とガムテの直感がルーデウスの魔眼にすら匹敵する。 予見した未来を更に超えた精度で、ガムテの第六感が危機を回避する。 馬鹿みたいな口調とふざけたコミカルな動きも、油断とミスリードを誘う罠がいくつも伏せられている。 剣技も、決して鍛錬を欠かさない。研磨され尽くした技量が伴った達人(プロ)のそれ。 (こいつを片付けて、早くさくらちゃんの所へ行かないと……!) 僅かにでも読み負ければ、一瞬でルーデウスの首が飛ぶ。 しかし、ヘンゼルとの交戦を続けるさくらも長時間放っておくわけにもいかない。 例え戦いに勝利しても、さくらではあの少年の命を絶つことはできない。無力化する為の拘束も考えが及ばないかもしれない。 高い実力の魔法使いであることに違いはないが、そのメンタルは日本の平和な小学生となんら変わらないのだから。 ルーデウスも殺人は極力避けるが、いざという時に腹を決める覚悟はある。 だが、さくらにそんなものを強いるのはあまりにも酷だ。 (────なーんて、考えてるよなァ、お見通し(バレバレ)なんだよ) その焦燥を感じながら、だがガムテも攻めきれずいる。 剣技だけならば圧倒できるが、こいつの本職は魔法だ。水だか岩だかがポンポン飛び交う。 それだけならばまだ良いが、足場を崩す魔法も多く。狡賢い。 (つっても、こっちも中々攻めあぐねてるけどな……) 意識を割く対象が多く、その分ガムテが攻め込むタイミングも狭まっていく。 ガムテの油断を誘う演技にも引っかからず、外見以上に中身はおっさん臭い。 思いの他、やりづらい相手だ。 (ヘンゼルがあっちの少女漫画(なかよし)殺っちまえば、二対一で蹂躙(フルボッコ)だが……手間取りそうだな) やはり、ここで確実に自分が息の根を止めるしかないか。 村正を握る手を逆手へと持ち替え、ガムテは一呼吸置き、意識を切り替える。 こいつは殺す。ここで確実に殺す。 「……ッ、な、っ!」 空気が変わる。まるで凍ったかのように。 何か、この戦況を一変させる何かが来る。それを予感し、ルーデウスも予見眼により魔力を回す。 避けなければ、この一撃では何としても絶対に回避しなければ。 「やあ、楽しそうだね」 ルーデウスを前にして、ガムテはその構えを完全に解いた。 「────真実(マジ)ィ?」 それは一見して、無謀で愚かな愚行である。相手はガムテを殺すつもりの、腹の据わった戦士だ。 隙を見せれば、喉元を平気で食いちぎるなど造作もない。 知識や記憶ではなく、本当や勘と言った体の奥底の芯にまで染みついた当たり前の理屈だ。 特に殺し屋として、多くの命のやり取りを行ったガムテにとってはより当然の。 「人探しをしているんだ。赤い髪のルサルカという女の子を見ていないかな? 可愛いんだけど、頭の弱い娘でね……。悪い奴に虐められてないか心配なんだよ」 だから、その愚行には理由がある。優先順位が変動したのだ。 この白銀の乱入者こそ、最も警戒すべきであると。 「────?」 ルーデウスの手も止まり、新たな乱入者に視線を向けていた。 「あとは、コートを着た髪を逆立てた男の子も見てないかな?」 さくらもヘンゼルも。同じく、戦いを中断しその場の全ての視線が注がれる。 眼帯を付けた隻眼の軍服少年。 ルーデウスの前世の知識に照らし合わせれば、あれはナチスの軍服だ。 そう、オタクが好きなやつ。そう、ルーデウスは思った。 更には少女のような中性的な美貌だが、貼り付いた笑みがその本性が血に飢えた獣だと訴える。 「そう、怯えなくてもいいよ。僕は人探しをしているだけなんだから」 嘘だ。 ルーデウスもヘンゼルもガムテも。 あまりにも薄っぺらい、その言動を訝しみ。奴の最終的な到達点は、殺戮以外にあり得ないと断定した。 「る、ルサルカさんっていうのは……」 「僕の恋人なんだ。愛し合ってるんだよ」 恐る恐る。さくらだけは口を開く。 答えを聞いた筈なのに、さくらはより困惑が増すだけだった。 (なに? この嫌な感じ……) 人を好きになる事は素敵な事だ。 色んな好きの形が、きっとあるのだと思う。 さくらも小狼が好きで、小狼もさくらのことを好きでいてくれている。 すごく幸せで、心が温かくなって。もっと小狼のことが好きになる。 (この人、本当にルサルカさんが事が好きなの?) だから、分からない。 様々な愛を見たさくらにとって、シュライバーの語る愛のハリボテさは異様の極みだ。 ロボットが表面上、字面だけ真似て人間と意思疎通を図っているような歪さ。 きっとこの人は賢い。賢いから、言葉の意味は通じる。通じるが、言葉に込められた感情を理解していない。 理屈として事象として、知っているだけだ。 「だから、教えてくれないかな? アンナに早く会いたくてね」 ────あいつだ。 ────絶賛、敗北(いじめ)られてたよ。 ガムテは奴と同じ軍服と赤髪という特徴から、即見当を付け、そしてそれを悟られぬようガムテープだらけの顔の奥底に仕舞い込んだ。 こいつに、ルサルカの居場所を吐く(ゲロ)っても得はない。駆け引きにも使えない。 恐らく、殺しに変化を付ける為に縛りプレイを楽しんでいるだけで、居場所を知ってもそちらへ行くことはない。 どんな返答をしても、この場の全員皆殺しにして、ルサルカを探しに行くだけだ。 「おい、魔法使い(なろう)。 約束してやる。 今、ここでお前らは殺さない────だから」 組まないか。 ガムテの狂乱の仮面を外した冷徹な一言が、ルーデウスの耳に響く。 殺し屋として、残酷でありながら愚直なまでに高い美学を持つガムテが殺さないと言った。 つまり、本当に殺さないという意味だ。 ルーデウスも無言で頷く。 ここで小競り合いを続ける場合ではない。 ガムテの言動を鵜呑みに出来ないが。目下、最大の脅威はあの少年だからだ。 歴戦の殺し屋と、異世界へ転生し修羅場を潜り抜けた魔術師の判断は早かった。 「さくらさん」 「ヘンゼル」 お互いの同行者に声を掛け。 潰すべき対象の変更を伝える。 「フフ…ウフフフフ、アッハハハハハハハハハハ────」 殺意が三つ。一つそれに及ばない甘ったるい敵意が一つ。 温いが、まあ悪くない。やはり死人を殺めるより、生きた人間を殺す方がずっと良い。 ここが戦場であると実感できる。 「ウォルフガング・シュライバー」 名乗る。 (シュライバー……日番谷隊長が言ってた……) 己が英雄であることを知らしめるように。 「……破壊の八極道、輝村照(ガムテ)」 それに名乗り返したのはただ一人。 どいつもこいつも、礼儀作法(マナー)がなっていないようだと、ガムテは呆れ果てた。 (もっとも、お前も…別に気まぐれで名乗ってるだけで、美学(ルール)なんぞ皆無だろうけどさ。 にしたって、あの中性的な見た目……) 何処かで見たような。まるで、鏡に自分を写し出されているかのようだ。 (ああ、お前もか────) 壊れている。 最早割れたのを通り越し、粉々に砕け散っている。 心を殺されたんだな。 ガムテが見た中でも、もっとも最大で最狂の割れた子供かもしれない。 だからこそ、勝つしかない。勝たなければならない。 「ハハハハハハハハ────」 吹き荒れる嵐のように。狂気の嬌声と共に魔弾が隙間なく敷き詰められ、カーテンのように四方八方へ荒れ狂う。 執拗なまでに使い込んだ二丁の拳銃、通常では考えられぬ連射性能とそれを可能にする魔人の神業。 薬(ヤク)決めた極道はおろか、忍者すらも超越した化け物だ。 「ッッ!!?」 シュライバーの足元がぐらついた。 不自然に足場が柔らかく変質していた。 先程まで、固くシュライバーを支えていた大地が一瞬にして、底なしの沼へと変貌したのだ。 これこそが、ルーデウスが後の通り名としても定着した泥沼の魔術。 直接的な殺傷力はないが。足場を沈め、行動不能に陥らせるか。そうでなくとも数秒の隙を生み出す。 「キャハフヒホ~~ッッ☆」 魔弾の嵐を、生身のままガムテは単身突撃する。 その手にある刀は稀代の名刀であり、高い神秘を兼ね備えている。 シュライバーの魔弾は、聖遺物には遠く及ばない。 一発の弾丸と一振りの名刀であれば、その格は後者が上回る。ガムテは持ち前の動体視力で弾を弾き落とし、傷一つ付きはしない。 だが、その数が数百を超えるのであれば別だ。 数という圧倒的な質量を前にすれば、ミツバチの大群に殺されるスズメバチのように、村正も限界を迎える。 「直撃(ちょく)で受ければな」 飛び交う弾丸を瞬時に、己に着弾する軌道上のものだけを全て計算に入れる。 瞬時に最低限の動きで、最大限の効率を重視した身のこなしで刀を振るう。 数百を超えた魔弾を受け────村正は未だ健在。 傷一つなく、刃こぼれすらしていない。まるで弾丸など、最初からなかったかのように。 「じゃね~☆」 弾幕をガムテは生身一つ、無傷で突破しシュライバーへと肉薄する。 ガムテはただの殺戮者ではない。プロの殺し屋だ。 こと、殺す事においてガムテの右に出る者などいない。例えそれが首領副首領を除く、黒円卓、最速最強の白騎士であろうとも。 その魔弾の威力を技術(わざ)で殺し、村正への負担を最小限に留めた。 忍者の馬鹿げた膂力すら、涼しい顔で受け流し、あしらうガムテにとっては赤子の手を捻るにも等しい芸当。 完璧に殺った。 ガムテもルーデウスも即席とは思えぬ連携を発揮した。 それは、かの黒円卓の魔人を相手にしても通じる高度な領域の水準で (────いやッ、こいつは) しかし、ガムテの第六感が告げる。 (眼が……!) ルーデウスの予見眼がブレる。 今までにない程、脳が直接シェイクされるかのような嘔吐感が込み上がる。 これは────。 「やるね」 シュライバーは驚嘆し素直な賞賛を送る。 一秒もしない内に、その刃は自身を切り裂きその命を絶つと分かっていながら。 沈み行く底なし沼に沈み、何の抵抗も出来ぬと理解しながら。 その余裕を崩さずに。 「危険(ッブ)ねェ……」 前進しかけたガムテは、あらゆる理屈を押し退けた直感に従い後退した。 シュライバーを殺す絶好の機会を、何の躊躇いもなく捨て去った。 その約一秒未満の後、ガムテの目と鼻の先に巨大なクレーターがこじ開けられる。 隕石が落ちたのと同じ理屈に過ぎない。 「────まだまだァ!!」 ただ、それを人間を行っているかどうかの違いだ。 簡単だ。一人の人間が跳躍し、そのまま降り落ち、莫大な破壊痕を刻み込んだ。 別にそれは良い。忍者でも極道でも、馬鹿力でぶん殴ってそれぐらいのことはする。 ガムテにとって目を疑うのはそんなことではない。 奴は、絶対に沼に嵌っていた。そこへ沈む運命だった。 跳躍など不可能だった。 「目視不可(みえね)ェ」 確か人間は高所から落下した時、下が水面であろうともコンクリートのように固くなると聞いたことがある。 つまり、シュライバーは同じことを再現したと推測した。 本来、人の身では数え切れぬほどの高所から落下した時に発生するであろう落下速度を、沼に触れた瞬間、ただ蹴り上げるだけでそのスピードを再現。 沼に沈む前に、それがコンクリートのような硬度を発揮する程の速さで蹴れば、シュライバーにとって沼と平地になんら違いはない。 (そうか、あいつの自慢は────) 速さ。 何者にも触れられぬ。最狂の絶速。 目にも止まらぬ速さから降り注ぐ魔弾の雨は、シュライバー以外の全ての生命を刈り取ろうとする。 「「樹(ウッド)」!!」 さくらの叫びと共に、巨大な大木がさくら達を包み込むように覆う。 分厚い樹の幹はシュライバーの魔弾すら通さぬ鉄壁だった。 「ルーデウスさん」 「さくらさんは防御を」 十以上の岩の砲弾を生成し、それらを散弾のように拡散し射出する。 詠唱を破棄し、瞬時に構築した魔術は物質世界に顕現するまで、コンマのズレもラグも生じない。 「ハハァッ────」 影を捉えたと思った次の瞬間には、シュライバーはルーデウスへの死角へと回り込んでいる。 岩(ストーンキャノン)でシュライバーの撃墜を試みるが。 空も地上も、縦横無尽に駆け巡るシュライバーを捉えきれない。 本来、無詠唱魔術を可能とするルーデウスは魔術の早打ちに関しても折り紙付きだが、相手のスピードが埒外過ぎる。 (先読みが役に立たない……!!) 予見眼も、その速さに最早効果が意味を成さない。 ありとあらゆる角度から、シュライバーは切り返せる。1秒後の未来でシュライバーは百以上の動きを可能としている。 その全ての情報を脳に流し込まれれば、銃弾に触れるより先にルーデウスが情報を処理しきれず死ぬ。 元から、速すぎる相手、強すぎる相手にはキャパシティを超えて大きな反動を受ける能力だったが、ここまで極端に使い物にならないのは初めてだ。 予見眼に回す魔力を最小限にし、脳への負担を軽減するなど本末転倒だった。 (どうなってんだ。あのガキ、いくら何でも────) 威力など二の次だ。 より速く、もっと速く。何を差し置いても速さだけを特化させ、魔術を放っても。 シュライバーの影すら踏めない。 龍神オルステッドとの交戦ですら、通用はしないが攻撃は当たった。 単に避けなかっただけかもしれない。本気をまるで出していないだけかもしれないが。 (クソッ、もう少しプロレスぐらいできないのかよ!!) 奴の強さは分かったがその上で、徹底してこちらの攻撃を避けている。 明かに、こちらを格下と舐め腐っているのに。その一点に関して、油断も隙も無い。 オルステッドでも、もう少し戦いに付き合ってくれた。 「見た目に合わない醜悪な中身を、引き摺りだしてやろうかァ!!」 (こいつ、俺の……!?) シュライバーの手元から二つの火花が弾け、鉛の牙が撃ち出された。 狙いも精密にして的確。樹の大木の盾をすり抜けるよう、絶妙な角度へと計算された連続射撃。 ただの罵倒に意味はないのか。それともまさか、自分の正体に一目で気付いたのか。 刹那の間、刺激されたコンプレックスに苛まれる暇すらなかったのは、不幸中の幸いだったのかもしれない。 「────」 迫る弾丸の対処に、冷静さを崩さずにいられた。 予見眼に魔力を回し、その機能を再起動させる。 シュライバーはその未来を自らの手で変動させるが、銃弾は違う。 これらは意思を持たない道具であり、シュライバーから離脱した時点でその運命が定められている。 全方位を囲う魔弾の雨の中、それらが向かう運命の最終地点へと意識を飛ばす。 (間に、合うか────) 豪風を巻き起こし、魔弾へと叩き付ける。 使用するのはエアバースト。 風を一点に集中させ、敷き詰められた魔弾の幕の中から僅かな隙間をこじ開けた。 更には自身にも風をブーストさせ、その隙間から吹き飛んでいく。 「ぐ、が……ァ」 地べたを転がりながら、脳が焼き切れる寸前まで酷使した影響か吐き気を催す。 体の外側と内側、両方から激痛に苛まれながらルーデウスは受け身を取る。 鼓膜を響かせる銃声は続くが、大木の影に遮られ着弾には至らない。 これも計算通り。さくらの樹の防御下に行けるよう角度も調整した。 (ふざけ、やがって……こんなの、何度もやってられるか……!!) 死に物狂いで死地を脱したというのに、とうのシュライバーは涼しい顔で未だに走り回り、飛び回っている。 シュライバーにとって、あの銃の連射など児戯に過ぎないのだろう。 あの程度、避けれて当たり前だ。 馬鹿げた話だった。 予見眼を限界まで稼働し、大きなリスクを負ってようやく生還したこの死地が、シュライバーには遊びなのだから。 (どうする……なにか、なにか方法は……) このままでは死ぬ。 オルステッドの時に植え付けられたトラウマが脳裏を過り、ルーデウスの背筋に悪寒を走らせた。 「メラゾーマ」 同じく、乱雑に業火を打ち上げるヘンゼルも苛立っていた。 魔弾そのものはさしたる脅威はない。数発なら地獄の回数券で強化された肉体ならば耐えられるし、致命打に繋がるものではない。 やはり問題はその数だ。 数百数千と打ち込まれれば話は変わってくる。 (この子確かに速いけど……なんで銃を使うんだろう?) 銃は便利だ。ヘンゼルは斧を好んで使うが、銃はより簡単に人を殺せる。 痛い事をする大人が居たら、すぐに黙らせられる。 だから銃を使うのは分かる。分かるのだが、この少年に必要なものなのか。 だって銃を撃つより、自分で殺しに来た方がずっと速くて、ずっと速いじゃないか。 何故、自分から殴りに来ないのか。 「ラリホーマ」 だから分かった。 この子は触れるのを嫌う程、弱いのだと。 闇の世界を聡く生き延びたヘンゼルだから、相手の仕草に鋭敏だった。 これだけ、馬鹿げたスピードを発揮しながら、直接殴れば既に決した勝負なのに。 あらゆる攻撃を絶対に避けようとし、まだ自分達を殺し切れていない。 ルーデウスのスピードの特化した岩など、今のヘンゼルからすれば避けるまでもないのに。 玉砕覚悟で肉薄しても、お釣りがくるほどだ。 そんな弱い攻撃を丁寧にシュライバーは避け続けている。 だからたった一撃でも、当ててしまえば簡単に屠れる。 彼は、肉体的にはとても弱いから。 「おやすみ。お兄さん」 速い。速いが、それは物理的な法則には逆らっていない。 概念的な力には、その速さは及ぶのか。 「ッッ────!!?」 止まった。影すら掴めなかった狂乱の白騎士が動きを止めた。 「チィ……劣等がァ…!」 眠気。 人間が逆らえぬ欲求の一つ。それを強制する魔法は、制限により疲労という概念が付加されたシュライバーにも通じた。 数ある可能性の分岐の中で、シュライバーは本来の能力を完全に開放した上で。 相手の体力を吸い上げるという、格下の放った創造の効果が適用されたことがある。 シュライバーは物理的な回避に長けたその速さの反面、概念的な攻撃の防御手段は少ない。 それはルサルカにも戦争屋としては一流でも、魔術戦はからっきしだとも指摘された。 制限さえなければ、その格の違いで一喝したか。 または、孫悟飯と日番谷冬獅郎との連戦と、そしてセリム・ブラッドレイの命を賭した自爆から避ける為に疲弊した消耗さえなければ、無効化していたかもしれない。 いずれにしろ。ヘンゼルの高い洞察力と偶然が重なることで、シュライバーは止まった。 「そして、さようなら」 迂闊には近づかない。 シュライバーは眩暈を覚えているが、眠るまでには至らないと予想。 多分ガムテと同じで、頭が壊れて眠りと言った欲求に鈍い。 だけど、銃撃はまだ難しいだろう。 動けもせず、銃撃も叶わず。そうシュライバーは詰んだ。自分が詰ました。 ヘンゼルはそう強く確信した。 「────こんなもので、僕をやれると思ったのか。 劣等一匹殺すのに、指一本動かす必要もないんだよォ!!」 銃撃がなかろうとも。 体が動かなかろうとも。 「がっ────?」 強い衝撃が全身を叩きつけた。 地獄への回数券で、強化された肉体すらも軋む程の強烈な殴打。 怪獣のような巨体を持つな犬のような骸骨が、シュライバーのも差し迫る程の速さで突進してきた。 「ぐ、ゴホッ……!!」 活動と形成の中間。 藤木に対して遊びで放ったオーラの具現化を使い魔のように操作しヘンゼルへとぶつける。 「……やっぱりか。 あっちのテープの子もだけど、肉体に何か”細工”してるね」 「ッ────!?」 最悪だ。こいつ狂っているが、冴えてる。 (地獄への回数券にに気付いたのか!?) こういうタイプが一番厄介極まりない。 ガムテの中でシュライバーの警戒が上限を更に飛び越えた瞬間だった。 「退避(にげろ)ォ。ヘンゼル!!」 雄叫びと共に降り注ぐ銃弾の威力を殺し、ガムテは前に行く。 いずれは殺す。ヘンゼルは必ず殺す。でもそれは今じゃない。だから、死なせない。ここで無駄に死なせるつもりはない。 「頸椎の隙間を走る。0.5ミリの一線(ライン)って、ところかな」 シュライバーが、呪文のように口にしたその意味をガムテは誰よりも理解していた。 地獄への回数券による超人化(まほう)の種が既に割れている。 奴は、骸骨に突撃させたその僅かな接触の中でヘンゼルのダメージ具合を把握し、唯一地獄への回数券では強化できぬ弱点を暴き出した。 間違いない。莫大な数の人間を殺したからこそ、人間の構造を熟知し尽くしている。 だからこそ、肉体に異常を起こす地獄への回数券にも目ざとく気が付いた。 「くっ、ッ────」 ガムテが弾幕を切り抜けた時、シュライバーはもう片方の銃で精密に横並びに銃弾を並べて射撃していた。 先程口にした頸椎の隙間を走る。0.5ミリの一線を切断(なぞ)るように。 「無駄無駄ァ!!」 「ッ────」 近づくガムテからシュライバーは離れ、発された魔弾は最早射撃主にも制御不能。 ヘンゼルの首輪とその隙間を狙う精密な弾丸は、ガムテでも追い付けない程の近距離に縮まっていた。 「樹!!」 大木の枝が意思を持ち、さくらの意のままにヘンゼルの盾となる。 弾は一列に樹の枝に減り込み勢いを殺された。 「邪魔な雑草だ。先にそっちから狩り尽くそうか!!」 シュライバーの叫びに応え、骸骨が一息に走り、砲弾のように樹へと体当たりをぶち当てる。 地震が起きたかのような轟音と振動が空間を木霊させた。 「潰れろォ!!」 声帯を持たない、骸骨の犬が雄叫びをあげる。 それはシュライバーに取り込まれ囚われた人間の怨念のように。 「まだ……まだ、諦めないから…絶対大丈夫……!」 殺意が高まれば高まる程、樹の幹を押す力はより高まり樹の幹に亀裂が走る。 「ルーデウスさん!! 二人も早く!!」 ヘンゼルとガムテにも声を掛け、さくらは樹の耐久の限界ギリギリを見測らう。 懐から頼みの一枚のカードを掴む。 「させる訳ないだろ! 劣等ォ!!」 爆ぜるようにシュライバーが駆ける。 樹の亀裂はより深刻に、あと数秒も持たない。 だがその数秒すらシュライバーが待つ道理はない。 骸骨と共にミサイルのように突っ込んだシュライバーの突撃。 世界が吹き飛ぶような錯覚を覚える程、莫大な破壊を齎し、限界を迎えた樹は消し飛んでいく。 「────盾(シールド)!!」 だが、その中央にありながら。 さくらを薄い透明の幕が包み込む。 「盾」のさくらカード。 その力はありとあらゆる物から、使用者を守る。絶対防御。 「非実在(アリエネ)ェ~~!!?」 はっきり言えば死んだと、ガムテも観念しかけていた。 さくらの声を聞き、一か八かその後ろに回り込んでは見たが何をするのか。 シュライバーの突撃は、その速さの分だけ破壊力に直結している。 低く見積もって、マッハ規模の速さ。戦闘機がただの一個人相手に、神風(メガンテ)を仕掛けるようなものだ。 それを防ぐ、この防御はなろうもびっくりの超規格外(チート)だった。 「さくらさん……」 ルーデウスの知る魔術の概念からも、この防御は飛び抜けている。 シュライバーであっても、これを突破する術はない。 「────素人目にも凄い魔術だ。 アンナが見たら、嫉妬しそうだよ」 だが、シュライバーはあっけからんと笑ってみていた。 シュライバーがこれ見よがしに持ち上げたその物体を目にした時、ルーデウスとさくらは絶句した。 「……ヘンゼル」 ガムテが漏らしたその名の主が、シュライバーに髪を握られ持ち上げられていたからだ。 さくらの呼びかけに、近くにいたルーデウスと、シュライバーの攻撃を捌いてダメージを抑えたガムテは即座に反応できた。 しかし、ヘンゼルは攻撃が直撃し動きが鈍ったのと、さくらもルーデウスもガムテすら、シュライバーの突撃前にヘンゼルを連れる余裕がなかった。 その為、盾の防御範囲に包まれる前に、シュライバーに捕まってしまっていた、 「その盾は、外部からの干渉に強いみたいだ」 わざと理解させるようにシュライバーは銃弾を撃ち込む。そして、その全てが弾かれる。 これを破るのはシュライバーでも至難の業だ。 「だから、君達から出てきてもらうように、心代わりを誘ってみるとしようか」 意地の悪い、いじめっ子のような無邪気さと邪悪さを織り交ぜた無垢な笑みのまま。 そう言って、ゴミを放るようにヘンゼルを投げた。 「が、ぎゃああああああ────!!」 そして足の膝を的確に撃ち抜く。 「肉体の再生力も高いようだし、そう簡単には死なない。考える時間はたっぷりある」 シュライバーは狩人だ。 獣を狩るハンターは、その獣の性質を良く知っている。 同じようにシュライバーも人を狩り、その性質を熟知していた。 これからするのはそれと同じだ。人間の習性に働きかけ、そして誘き出す。 「ぐ、が、があああああああ!!!」 数発、死にはしないが効率よく痛みを与えられる箇所に弾を撃ち込む。 不思議な事に、目の前で誰かが傷つけば耐えられず、自ら犠牲になる人間はかなりの数が居る。 「これから、僕はこの男の子をたっぷり甚振るよ。君達はそこで見物してると良い。 誰か出てきたら、やめてあげるよ」 考えうる限り、残虐で苦しくて長く痛みを与え続けられる方法で拷問をする。 怯えて出てこないか、罪悪感で自らのこの小首を差し出すかは分からないが。 結界に遮られた留飲を下げるには、十分な発散方法だ。 「ああ、いや……違うね。元、男かな?」 ふと、痛みに藻掻くヘンゼルにシュライバーは視線を落とす。 奇妙だと思ってはいたのだ。 あの顔にテープを貼った少年もだが。顔つきが中性的過ぎる。 「なるほど、君もか────」 ホルモンのバランスが崩れているのだと、すぐに見当がついた。 「僕も似たような事してたんだよ。 邪魔だからさ。こう、僕はお母さんに……ブチブチッと、男性器(だいじなとこ)を取られちゃったんだ」 懐かしい過去を振り返るように。 思い出話のようにシュライバーは語りだす。 ヘンゼルを死なない程度に射撃し、地獄への回数券で高まった再生力で塞がる前の傷口に靴先をねじ込み、甚振りながら。 「なに、言って……」 さくらが絞り出した言葉は、何に対しての言及だったのか。 シュライバーが語るその先の全てを耳にし、さくらは自分の信じる世界が崩れ去るようだった。 親から虐待を受けただの。それはまだいい。理解出来ないが、ニュース位でさくらも見たことがある。 だが、体を売ってただの。父親に犯されただの。そんなものが家業だの。 視界から入る情報すら、本当に空間で息をして生きている同じ人間なのか信じ難く。 口にするシュライバーの断片的な人生の背景も、世界の裏側を突き付けられているようだ。 「ん~? 何って」 目の前の事態に気が動転し漏れた声を、シュライバーは目ざとく聞きつけた。 「君、お父さんと強姦(ファック)したことないの?」 言っている意味が分からなかった。 「なに、言っ、て……」 聞いているだけで心が痛い。辛い。苦しい。 あまりにも惨くて、残酷すぎて。 でも、なんで。そんな事をする人が居るのか分からない。 しかも、親に。 どうして? 昔、雪兎さんに言われたことがあった。 ────もしお母さんなら、さくらちゃんを危ない目に合わせたりするかな。 あの子はお母さんにお父さんに、本当にそんなことをされたの? そんな酷い事を……。 どうして、あの人はあんな楽しそうに話してるの? あんなに辛そうなことを、知って、どうしてそれを今度は人にやってしまえるの? 「し、死なないよ…ぼ、くは……」 全身を赤く染めて、ヘンゼルは声を張り上げる。 「だって、一杯殺してきたんだ」 自らの信じる信仰を正しいと証明する為に。 「だから、ぼ、くは……それだけ生きることができるのよ。命を増やせるの」 「……」 ガムテは動けなかった。 情けないが、シュライバーは強い。 純粋な強さだけなら、今まであってきた中でぶっちぎりの化け物だ。 勝ち筋を全く見いだせない訳ではないが、ここで迂闊に飛び出せば死ぬ。 だが、ここで死んだらようやく手に入るかもしれない願いが。 殺すしかなかった自分達を、変えられるかもしれないものが。 創り出せるかもしれない希望が。 潰えてしまう。 「……」 奴に地獄への回数券を与えたせいか。 強くなった肉体に驕り、ヘンゼルは油断をしたのではないか。 「……クソッ」 あいつには誰も味方が居ない。だから、誰よりもガムテが味方にならねばならない。 他の割れた子供達同様、誰よりも狂ってイカれていなければ。 なのに、どうして、何もしてやらない。手を差し伸べてやらない。 ――――地獄行きの誘導(てつだい)をしてる自覚、ある? 世界に見限られたあいつを、今度は自分が見捨てるのか。 「チッ」 駄目だ。落ち着け。 シュライバーと渡り合う自信はある。銃弾を避け、奴の徒手空拳も威力を殺して捌ききれる。 だが、勝ち筋がない。奴を確実に殺す術が見つからない。 (奴を殺すなら、一撃で絶対に殺す────でないと、“何か”がある) 第六感が告げている。 半端な一撃ならば、シュライバーには決して触れるなと。 だから、動けない。 絶対に殺せると確信したその瞬間まで。 「……ルーデウスさんと君も一緒に上手く逃げて」 「あ? 何言って……」 隙を探す為に神経を集中させていたガムテに、さくらは声を掛けた。 「さくらさ────」 ルーデウスが止めるよりも早く、さくらは盾の結界から飛び出していく。 「その子から離れて」 怖い。 いつもは傍に居るケルベロスも知世も小狼も月も居ない。 それに、クロウカードやエリオルとも違う。明確な殺意を持った敵と戦うなんて、桜にはあまりない経験だ。 ────魔法は誰かを不幸にする為じゃなくて、幸せにするものだって私、信じてるもん! だけど。 あの時、言った自分の言葉に嘘は吐きたくなかったから。 ────……とても、素敵な 今は怖がられてしまったけど。 魔法少女(じぶん)を好きになってくれるかもしれない女の子に。 もう一度、胸を張って会いたいから。その時に、あの人が大好きなものは絶対に間違ってないよって言ってあげたいから。 そして。 「ぼく、は……し、な……」 この人たちがどんな世界で生きてきたかなんて分からない。 「私が、助けるから……」 本当はずっと苦しくて。誰よりも辛いのに。 「だから────」 一度も、助けを求めて来なかった。 きっと、誰も聞いてくれなかったんだ 「絶対、大丈夫だから」 そんな誰も手を差し伸べなかったこの人達に。 「良いねぇ────戦争再開だ」 だけど、世界はそんなものだけじゃないって教えてあげたいから。 ──── 魔術の腕はあるが、戦争屋としてはド素人も良いとこだ。 さくらに対するシュライバーの下した評価だった。 付随する魔術に価値はあるが、所詮は平和ボケした劣等の猿。 自分が殺した中で、この島で言えば悟飯の近くに居た塵芥と、インセクター羽蛾の次にマシといったところだろう。 「「闘(ファイト)」!」 「ッ────?」 シュライバーの放つ魔弾をさくらは身を屈め避けた。 速射と連射が合わさる事で魔人の域に達した攻撃手段へと昇華しとはいえ。 魔力で生成したとはいえ、所詮は銃弾の規模を出ないが。 本来はただの人間にとっては、過剰なまでの脅威だ。 さくらも子供に割には動けるようだが、だとしてもマシンガンを避けるような経験はない筈。 (なんとか、なんとか避けられる…けど────) さくらが使用したのは、「闘」のカード。 ケルベロス曰く格闘戦専用のカードと話していたのをさくらは聞いていた。 恐らく、使用者を武術の達人にする効果がある。 一か八かだった。 武術の達人であれば、銃弾の対処方法もあるのではないか。 ガムテはシュライバーの弾幕を、さくらから見れば刀を振り回して何とか対処し、時には避けてもいた。 きっとあれだって、何かの格闘技や武術のはずだ。 賭けに近かったが、さくらの期待通り「闘」はその能力を発揮した。 別世界ではあるが、銃弾を避ける空手家も少なからずいる。優れた武術家は銃弾を避ける。 さくら自身、どうやっているのか分からないが、身のこなしは武術を極めた達人のように軽やかに動く。 「小細工だけはよくやるよ」 唇が頬に触れそうなほどの距離、肉薄したシュライバーの手刀が迫る。 「「跳(ジャンプ)」!!」 闘により高められたさくらの反応速度は辛うじて、シュライバーの接近を察知した。 足に小さな翼が生え、さくらが跳躍する。 「「翔(フライ)」!!」 背中からより巨大な翼を生やし、さくらはより高く飛翔する。 シュライバーの武器がその速さなのは分かっていた。身体能力も恐ろしい程に高い。 だが、空を飛ぶ能力はなかった。 (空からなら、私の方が────) 「有利────なんて、考えちゃってるのかな?」 さくらの観察通り、シュライバーは空を飛べない。少なくとも活動位階では。 だが、ただ跳び上がるだけで優にさくらの飛翔距離を上回ってしまえるのだ。 遥か上空から浴びせられた声と、狂乱の微笑みがさくらを捉える。 突き付けられた二丁の拳銃は容赦なく弾丸を射出した。 「「風」!!」 襲い来る魔弾を人型の姿を模した風が腕を広げ、疾風の盾となり遮る。 「アハハハハハ!!!」 射撃を続けながら、シュライバーは空を切り一気に滑空する。 「風」の腹部へと蹴りを入れ、そのまま後方のさくらを吹き飛ばす。 「きゃああああああ!!?」 腹をぶち抜いて、臓物を吹き出すところを「風」が庇い防御したのだろう。 急激な速度で落下し、地面に触れる寸前、「風」が柔く抱きとめるようにさくらを受け止める。 「あ、ありがと…カードさ────」 落下の衝撃は皆無で、傷も痛みも何もない。 だが、まだ安心するには早い。 「闘」で鋭敏になった直感が更なる追撃を予感させ、さくらは横方に転がるように飛び退く。 次の瞬間、そこに降下したシュライバーの足跡が刻まれた。 「君があの子を助けるんじゃなかったけ?」 「────ッ!!」 眼前に迫る拳をさくらは星の杖を翳して受ける。 ガムテが行った相手の力を殺す技量を、闘の力で再現したものだ。 それは中国拳法の化勁の技術を応用したもの。 武術であるのなら、闘のカードの効果の範疇にある。 普段のさくらなら粉微塵になるところを、威力を受け流し────そしてさくらは吹き飛ばされた。 「ガハッ……!」 最高位の魔導士クロウ・リードの後継者として、さくらが使った闘は高名な武術家としてガムテの技を再現はした。 だが、ガムテが0から身に着け昇華した技量を完全にトレースすることは、例え「闘」でもできない。 「闘」はダメージを最小限に留める為、さくらの意識も追いつかぬ程の反応で自ら後方へ飛び、受け身を取る。 それでも、地面に打ち付けられ全身に衝撃が走る。 「が、ァ……げ、ほ……ォ…!」 痛い。苦しい。怖い。逃げたい。助けて。 その痛みと苦痛は、愛や優しさに満ちた世界で生きてきたさくらにとっては大きすぎた。 「だ、め……わた、し…が……」 ただ、それでも。 戦わなくちゃ、助けなくちゃ。 星の杖は、凄い衝撃だったけど折れてない。全然軋んでもない。 闘のカードのお陰だ。 だから、まだ戦えるんだ。 「は、ァ……は……」 立ち上がる。今までもカード集めで戦うこともあったけど、こんなに息が上がったのは初めてだ。 一歩でも間違えれば、死んでしまう。そんな緊張感も初めてだった。 (……怖い) 体が震えている。 (逃げたい……) 今すぐに、何もかも放り出してここから走り去っていきたい。 「駄目、諦めない……諦めたら、みんな……」 全員がここで死んでしまうかもしれないから。 皆を死なせない為に、自分が戦わなくちゃ。 「助けてみなよ」 嘲笑うように、冷たくシュライバーは言い放つ。 さくらが痛む体に鞭を入れ、立ち上がるとシュライバーは目の前には居なかった。 「今からこの子を殺すからさ」 「なっ────」 さくらから距離を空けた場所。 ヘンゼルが倒れている横で、シュライバーは口許を釣り上げる。 全身が血だらけで、虫の息になったヘンゼルの胸元を掴む。 空いた片手は銃を握っておらず、手刀の形を作っていた。 「やめて……!」 星の杖を振り、カードから「風」を呼び出しシュライバーへと放つ。 何度もカードに無理をさせてしまっていたのは、分かっていた。だけれど、今はこれしかさくらにやれることはなく。 「風」もまたさくらに想いに応えるように、より速くシュライバーへと迸る。 「ストーンキャノン!!」 ヘンゼルを助ける義理はルーデウスにはないが。 これ以上、さくら一人に戦闘を任せられない。 一定の体力の回復を感じてから、ルーデウスも「盾」から飛び出し、「風」と挟み撃ちにするよう回り込み岩の砲弾を縦横無尽に展開する。 「ふふ、うふふふ……」 風の鎖と岩の砲弾、その包囲網の中央からシュライバーはヘンゼルごと消えた。 「アハハハハハハハハハハハハハ!!!」 一瞬で。 さくらの眼前へと現れる。 「が、ッ……!」 ヘンゼルの胸をシュライバーの手が貫いた。 「ぁ、っ……」 背中から生えた腕と、そこから吹き出す鮮血がさくらの顔を濡らす。 飾り付けられたバトルコスチュームも赤く染まり、鼻腔に血の生臭さがこびり付く。 口の中を切ったり、鼻血を出したり、血の匂いや味を感じた事はあった。 だが、他人の。それもこんな多量の血に触れるのは、さくらにとっては初めてだ。 「あぁ……」 唖然とし、恐怖と衝撃と混乱で悲鳴も上げられず固まるさくらとは対照的に。 シュライバーは余韻に浸っていた。 生きた人間の血の温かさと心臓の鼓動。 ここに来てから銃殺が主で、羽蛾に至っては少し虐めた後に勢い余って首を刎ねて即殺してしまったが、これでようやく生きた人間を殺す醍醐味を味わえるというもの。 「っ、ォ、マ……」 「おっと」 ヘンゼルの右腕から先が消し飛ぶ。 「また変な手品を見せてくれようとしたみたいだけど。 もう飽きちゃったんだよ」 シュライバーの使役する骸骨の犬が、食いちぎっていた。 喰われた右腕ごと、神鳥の杖は骸骨の牙に砕かれる。 「心臓を貫いたのにまだ生きてるとはねぇ。どんな方法で肉体を強化したかしらないが、時代が時代なら、軍事利用してたろう────」 その言葉は最後まで紡がれぬまま、シュライバーは突如として現れた刃に驚嘆する。 「ウヒッ☆キャハハハハハ!!!」 ヘンゼルの背から、刀を突き刺し、その切っ先は真っ直ぐにシュライバーへと向かう。 一度は手を組んだ相手を、何の躊躇いもなく刺す。 狂気の笑みでガムテはそれをやってのけた。 「そう…だよ……ガムテ、の…お兄さん」 ヘンゼルもまた安堵したように笑う。 だって、これで助かるから。 ガムテは殺す。 何があろうと、必ず刺す。 何をしてでも、必ず敵を刺して殺す。 数時間にも満たない僅かな付き合いでも。その殺しへの執念には信頼を置けた。 殺せば、その分だけ自分は生きられる。だから、死なない。 ガムテがこいつを殺せば、自分は。 「僕は────」 「死ぬよ」 届かない。 「劣等は劣等さ。死ぬんだよ。君ら、簡単に死ぬんだ」 刀は、僅か数㎝先、シュライバーへと届かない。 (回避(さ)けられた────) 狩人が獲物を狩る。その瞬間こそが隙だった。 ガムテが唯一見付けたシュライバーの隙。 ヘンゼルが命を落とす、その間際まで。 あれだけ、静観(けんぶつ)決め込んで、見つけたのがたったのこれだけだ。 だが、大きな致命的な隙。 気配を殺し、殺気を殺し、距離を殺し、そしてヘンゼルという特大の死角からの急襲を仕掛けた。 「流石だよ。殺しにおいては、僕の右に出る者は居ないと自負していたんだが、暗殺って点じゃ君は僕より上かもしれない」 だが読まれた。気付かれた。 それもコンマ一秒、ほんの僅かの時間気付くのが遅れれば、ガムテはシュライバーを殺せていた。 「けど、結局殺せない。僕は不死身の英雄(エインフェリア)なんだよォ!!」 刀を抜く、いや手放して────駄目だ、奴の銃撃か徒手空拳か、いずれにしろシュライバーの方が速い。 「ルサルカって女を見た」 苦し紛れに。ガムテは叫ぶ。 シュウライバーに動揺を誘発する為に。温存した最後の切札を切る、 「残念。そういうのには、乗らないぞ」 だが、シュライバーは素っ気なく、呟くだけだった。 (……分かってた) 別にシュライバーはルサルカに特別な感情を抱いているわけではない。 いや抱いてはいるのだろうが、最終的には殺害に直結する。 全てが殺戮に辿り着くのなら、それは全てを平等に殺してることに他ならない。 だから、奴に駆け引きは通じないし、探してるというルサルカの名を出しても動揺を誘う事もできない。 いずれ殺すのだから、その価値は平等だ。動じる必要すらない。 そんなもの、一目で察した。同じ割れた子供達だからこそ、ガムテにはその思想がよく分かる。 (第六感(カン)が告げてたんだ) この奇襲は失敗(しくじ)る。 分かっていた事だった。 ヘンゼルを殺した時の隙も、致命的なものではない。避けられると分かっていた。 分かっていたが、行くしかない。 死ぬ間際、ヘンゼルの信仰を肯定してやるために。 信仰の通りに奴を殺さなくてはならない。 その信仰に意味がないと、分かっていても。 ガムテだけはそれを肯定しなくてはならないから、この時だけは第六感に逆らってでも進むしかなかった。 「────ッッ」 腹に凄まじい衝撃を覚え、ガムテは蹴り飛ばされる。 地獄への回数券の強化と、化勁を応用した攻撃の威力を殺して。 ようやく原形を留める程度にまでダメージを抑えたが、刀ではなく、生身にモロで喰らうとなると、ガムテでも再起に時間を有する。 「…………ッ…」 残された希望(ガムテ)が落ちていく。 自分よりもイカれていたかもしれない。そんな男でも、太刀打ちできない。 「……くッ、」 ヘンゼルの胸から、血が止まらない。 「永遠(ネバーダイ)なんだ…っ────僕らは、私たちは……永遠なのよ」 「君のそれは、ただの妄想だ」 白の死神は無慈悲に切り捨てる。 「うッ。うッ……う………」 体が冷たくなっていく。怖い怖い、寒い。 痛みすら遠のいて、段々何も感じなくなる。 「君如きが永遠を語るなよ」 「うえっ、えっ……うええっ……」 しゃくりを上げて息を吸うのもままならなくなり。 息を吐き出したまま、更に声が喉を通って息苦しくなる。 涙は止まらない。 「身の程を知れ」 シュライバーにとって、永遠というものがあるのだとすれば。 それはただ一つ。 「劣等」 黄金の齎す祝福に他ならないのだから。 「うっく、う……」 「うふふ……」 死んでいくヘンゼルを見下ろし侮蔑し蔑み。 「くくく……」 笑う。 「うえっ………う。‥‥‥‥」 「アハハハハハハハハハハハハハ!!」 楽しくて楽しくて仕方ないと言わんばかりに。 「うおおおおおォォォ!!」 ルーデウスの杖先から、火球が収束する。兼ね備えた莫大な魔力に、モノを言わせた広範囲攻撃。 皮肉にも溜めの時間は二人が稼いだ。 後に辿る正史の未来で、一瞬にして魔物の群れを一掃する業火の魔術。 シュライバーがかわしきれないほどの、広範囲を焼き尽くしさえすればどんな速さだろうと意味を成さない。 「ハハッ────」 杖を振りかざす寸前、背後から凶獣の嘲笑が木霊する。 制限下のシュライバーであれば、ルーデウスの戦術は有効だ。 現状のシュライバーは速いだけ。 絶対回避の創造(ルール)は未だ復帰の兆しを見せない。 元の世界で、三隊長の中で相性が悪いとされるザミエルも世界を焼き尽くす事で、シュライバーに攻撃が必中するという理屈だ。 それを小規模ながら再現するのは理にかなっている。 「く、ッ────」 だが、決定的な違いは。 ルーデウスの魔術では、ルーデウスより背後という安置が存在する。 そしてシュライバーならば魔術の発動より先に、その安置へ移動するなど造作もない。 「ルーデウスさ────」 ヘンゼルの血を浴び、抜けた腰を起こそうとしてさくらは体勢を崩して転ぶ。 カードを掴み、杖の先に当てようとする。 「闘」の効果は切れ、シュライバーの動きは完全に見えないが。 その嘲笑を聞いた瞬間、ルーデウスが危ないのだけは分かった。 (助けない、と……私が……!) ここまでずっと、自分を気に掛けてくれた男の子が危ない。 大丈夫。 (私、が……!!) 絶対、大丈夫────。 「間に合わないさ」 嘲笑う。 その罵りが、さくらの腕から力を奪っていく。 「諦め。 君ら劣等が大好きな言葉だろ」 (違う、私は────) ────助けてよ。 瞳から、光が消えたヘンゼルと目が合った。 もう声を発さない少年の唇が動いた気がした。 「っ、や……」 いつも、ずっと、どんな時も。 さくらを支えていた無敵の魔法が、否定(きえ)ていく。 自分に出来ることと出来ないこと。 理想と現実のギャップを弁え、理解させられる。 「諦観(ぜつぼう)、これが君らを死に向かわせる病だ」 ルーデウスが振り返る。 「こ、の────」 額には銃口が突き付けられていた。 あとは、トリガーが引かれれば頭蓋を弾丸が貫き、ルーデウスは死ぬ。 (エ…リ、ス……) ロキシーを殺した奴も探せず、エリスを故郷に帰す事もできない。 オルステッドのように、運良く生き残るのも無理だ。 今なら、よく分かる。まだオルステッドには良心があった方だった。 (せめて、さくらちゃんは────) 思考だけは素早く回転するのに、視界に写る光景はルーデウスは一向に進まない。 これは走馬灯だ。 足掻きようがない程に、ルーデウスは死へと近づいている。 打つ手がない。命と引き換えにシュライバーを道連れにするなんて、カッコつける手段もない。 だから、詰んだ。ルーデウスが死に、少し遅れてさくらも殺される。 全員、殺されてこの戦いは終わり、シュライバーは次の狩場へと行く。そして同じことを延々と繰り返す。 この島の己以外の全ての生命を刈り取るまで。 (誰か────) 神様でも、邪神でも、ヒトガミでも竜神でも。 何でも良かった。 エリスと、ここで会ったさくらを。二人の女の子だけは、せめて……。 「ザケル!!」 白銀の死神が放つ死を齎す鉛は、金色の雷光により、掻き消された。 まるで、テレビの特撮ヒーローのように都合良く────。 (これ、は……?) ルーデウスの知識に照らし合わせれば、上級相当の魔術。 恐らくは、雷に関してだけ言えば。 ルーデウスの見た中で、最も強い使い手だ。 「安心するのだ。お主ら」 何より、今のルーデウスにとって最も救いなのが。 「私は殺し合いには乗っておらぬ。お主らの助太刀だ」 この雷の少年が、自分達の味方であるということ。 「なんだ、君?」 シュライバーは雷撃から飛びのく。 そして、雷の主へと向き直った。 「我が名は、ガッシュ────」 紺色のマントを羽織った金髪の少年。 「ガッシュ・ベル!!」 一目見て、気に食わない髪の色だった。 ──── 「お主、何をしておるのだ」 「戦争さ。英雄には、戦場が付き物じゃないか」 何を当たり前の事を。 馬鹿な劣等だと、シュライバーは嘲る。 「英雄だと?」 ここが何の場か理解すらしていない。 「"One murder makes a villain; millions a hero. Numbers sanctify" 一人を殺せば人殺しだけど、数千人殺せば英雄である。中々の皮肉ね」 もう一人、金髪の横にいる白髪。 赤く輝く本を抱えた聡明そうな少女。 こっちの方が、話は早そうだ。 「何が英雄だ」 ガッシュは辺りを一瞥し、怒りの籠った声を震わせる。 シュライバーの殺されたと思わしき子供の遺体。それも損傷が酷く、生前に凄惨な拷問を受けたのは明らかだ。 「スマヌのだ。もう少し、早く来ていれば……本当にスマヌ」 そして血を浴び、絶望に染まった少女と今しがた殺されかけたもう一人の少年。 向こうの方で倒れているガムテープを巻いた子供もボロボロだ。 「……何も守らぬ。人を傷つけるだけの、お主の何処が英雄だ!!」 「すぐに分かるさ」 口許をより吊り上げ、隻眼は狂熱で煮える。 「もっとも、その頃には君らは轍になってるだろうけどね」 新たな殺戮対象の追加に歓喜していた。 その狂喜の笑みは、ガッシュが見た中で最も人の悪意に溢れたもの。 ともすれば、クリア・ノートですら純粋な悪意ではシュライバーに劣るかもしれない。 この世のありとあらゆる汚物と憎悪と災厄を巻き込み、人の形に無理矢理整えたような不吉さ。 「一姫、この者は倒さなくてはならぬ」 だが、ガッシュは退かない。より己の決意を強める。 先程見たサトシと梨花の遺体。 未来ある少年少女達の命を、悪戯に刈り取るような輩を野放しにはできない。 もう二度と、あのような悲しい思いをする者を出してはならない。 「この者は英雄などでは断じてない!!」 ガッシュの知る中で、無敵の英雄を名乗る仲間がいた。 その者は、決して暴力を振るわなかった。 情けなくても、時に馬鹿にされながらも。高貴な信念を貫き、心の闇に囚われたパートナーをも導いた。 多くの者を守り通した本物の英雄だった。 「……分かったわ。避けては行けないようね」 風見一姫も溜息を吐きながら、魔本を改めて構え直しページを開く。 いずれにしろ。シュライバーを放っておけば多くの被害が生まれ、その中に雄二が含まれない可能性は否定しきれない。 厄ネタが潰せるうちに潰すのがベストだ。 「良かった良かった。意見も纏まったようだし……」 金髪の雷撃少年と(ライトニングブロンド)と狂乱の白騎士(アルベド)。 「さあ、二度目の怪物狩りの始まりだァ────!!」 「ザケル────!!」 金色の雷と白銀の暴風が、ここに激突する。 ──── 良い一撃を喰(も)らった。しばらく動けなる程の痛打(ダメージ)。 身動き出来ないまま、目の前でヘンゼルが死んでいく。 嘲笑われ、蔑まれ、惨めに。 最初に泣き声がしなくなり、それから微動だにせず。 頬を伝え涙が、冷たくなり。 ヘンゼルは死んだ。 俺の目の前で死んだんだ。 ほんの、数十秒の差だった。 それだけ早く来ていれば、ヘンゼルは死なずに済んだ。 ────やっぱりな。 割れた子供達(おれたち)はいつだって、運命から嫌われる。 魔法使い(なろう)の危機には、あんなアニメのヒーローみたいに駆け付けても。 どうしたって、零れ落ちる奴等は出てきてしまう。 無理もない話だ。あいつらだって、完璧じゃないんだ。救えない奴等だっているさ。 でも、と思う。 どうして、もっと早くに来れなかったんだ。 ほんの少しで良いから。あと少し、早く来ていれば。何かが変われた、そんな奴等を山ほど見てきた。 忍者も正義の味方も、来るのはいつも手遅れになってからだ。 そして殺す。人を殺しただけの、オレ達が殺される。そんな、殺戮劇(ヒーローショー)は珍しくもない。 真っ当に生きられた幸運者(シアワセモノ)の味方にしかならない。 ────ザケル!! 「……閃光(マブ)しいんだよ」 あいつの口から吐かれた雷撃のせいで、その背中はより眩く見えた。 【ヘンゼル@BLACK LAGOON 死亡】 【神鳥の杖@ドラゴンクエスト8 破壊】 【G-3/1日目/午前】 【輝村照(ガムテ)@忍者と極道】 [状態]:全身にダメージ(中、腹部に大きなダメージ再生中)、疲労(中) [装備]:地獄の回数券(バイバイン適用)@忍者と極道、 破戒すべき全ての符@Fate/Grand Order、妖刀村正@名探偵コナン、 [道具]:基本支給品、魔力髄液×10@Fate/Grand Order、地獄の回数券@忍者と極道×2 [思考・状況]基本方針:皆殺し 0:ヘンゼル……。 1:村正に慣れる。短刀(ドス)も探す。 2:ノリマキアナゴ(うずまきナルト)は最悪の病気にして殺す。 3:この島にある異能力について情報を集めたい。 4:シュライバーを殺す隙を見つける。 [備考] 原作十二話以前より参戦です。 地獄の回数券は一回の服薬で三時間ほど効果があります。 悟空VSカオスのかめはめ波とアポロン、日番谷VSシュライバーの千年氷牢を遠目から目撃しました。 メリュジーヌとルサルカの交戦も遠目で目撃しました。 【ルーデウス・グレイラット@無職転生 ~異世界行ったら本気だす~】 [状態]:疲労(中)、ロキシーが死んだ動揺(極大) [装備]:傲慢なる水竜王(アクアハーティア)@無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ [道具]:基本支給品一式、石毛の首輪、ランダム品0~2 [思考・状況] 基本方針:殺し合いから脱出する 0:シュライバーへ対処 1:さくらに同行してエリスを探す。(身内の中で、エリスが一番殺し合いに呼ばれた可能性が高いと推測したので) 2:首輪の解析をする。 3:カニパン野郎(ハンディ・ハンディ)を警戒。 4:ボレアス・グレイラット邸に行く。 5:ロキシーや滅茶苦茶強いロリババア、ショタジジイの居る可能性も考慮する。 6:そういえば、あの鳥(ピジョット)…どっかで見た気が……まあ今はどうでもいい。 7:ロキシーを殺した奴を……。 [備考] ※アニメ版21話終了後、22話以前からの参戦です ※一回放送はしっかり聞き取り全内容を暗記しました。 【木之本桜@カードキャプターさくら】 [状態]:疲労(大)、封印されたカードのバトルコスチューム、我愛羅に対する恐怖と困惑(大)、ヘンゼルの血塗れ、ヘンゼルの死へのショック(極大)、シュライバーへの恐怖(極大) [装備]:星の杖&さくらカード×8枚(「風」「翔」「跳」「剣」「盾」「樹」「闘」は確定)@カードキャプターさくら [道具]:基本支給品一式、ランダム品1~3(さくらカードなし)、さくらの私服 [思考・状況] 基本方針:殺し合いはしたくない 0:……。 1:ルーデウスに同行して小狼君、知世ちゃん、友達や知り合いを探す。 2:紗寿叶さんにはもう一度、魔法少女を好きになって欲しい。その時にちゃんと仲良しになりたい。 3:ロキシーって人、たしか……。 [備考] ※さくらカード編終了後からの参戦です。 【ウォルフガング・シュライバー@Dies Irae】 [状態]:疲労(中)ダメージ(中 魂を消費して回復中)、形成使用不可(日中まで)、創造使用不可(真夜中まで)、欲求不満(大) [装備]:ルガーP08@Dies irae、モーゼルC96@Dies irae、修羅化身グランシャリオ@アカメが斬る! [道具]:基本支給品 [思考・状況]基本方針:皆殺し。 0:ガッシュを殺し、この場の劣等を全員殺す。 1:敵討ちをしたいのでルサルカ(アンナ)を殺す。 2:いずれ、悟飯と決着を着ける。その前に大勢を殺す。 3:ブラックを探し回る。途中で見付けた参加者も皆殺し。 [備考] ※マリィルートで、ルサルカを殺害して以降からの参戦です。 ※殺し合いが破綻しないよう力を制限されています。 ※形成は一度の使用で12時間使用不可、創造は24時間使用不可 ※グランシャリオの鎧越しであれば、相手に触れられたとは認識しません。 【ガッシュ・ベル@金色のガッシュ!】 [状態]全身にダメージ(小)、シュライバーへの怒り(大) [装備]赤の魔本 [道具]基本支給品、ランダム支給品0~2、サトシのピカチュウ(休息中、戦闘不可)&サトシの帽子@アニメポケットモンスター [思考・状況]基本方針:殺し合いを止める。 0:シュライバーを倒し、ここに居る者達を守る。 1:マサオという者と赤ん坊は気になるが、今はグレイラット邸へ向かう。 2:戦えぬ者達を守る。 3:シャルティアとゼオンは、必ず止める。 4:絶望王(ブラック)とメリュジーヌと沙都子も強く警戒。 [備考] ※クリア・ノートとの最終決戦直前より参戦です。 ※魔本がなくとも呪文を唱えられますが、パートナーとなる人間が唱えた方が威力は向上します。 ※魔本を燃やしても魔界へ強制送還はできません。 【風見一姫@グリザイアの果実シリーズ(アニメ版)】 [状態]:疲労(小) [装備]:なし [道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3、首輪(サトシと梨花)×2 [思考・状況]基本方針:殺し合いから抜け出し、雄二の元へ帰る。 0:グレイラット邸へ向かう。その前にシュライバーを倒す。 1:首輪のサンプルの確保もする。解析に使えそうな物も探す。 2:北条沙都子を強く警戒。殺し合いに乗っている証拠も掴みたい。場合によっては、殺害もやむを得ない。 3:1回放送後、一時間以内にボレアス・グレイラット邸に戻りフリーレン達と再合流する。 4:可能な限り早くに雄二を見つけ出す。 [備考] ※参戦時期は楽園、終了後です。 ※梨花視点でのひぐらし卒までの世界観を把握しました。 ※フリーレンから魔法の知識をある程度知りました。 ※絶対違うなと思いつつも沙都子が、皆殺し編のカケラから呼ばれている可能性も考慮はしています。 085 Frieren the Slayer 投下順に読む 087 ドロップアイテム 087 ドロップアイテム 時系列順に読む 088 悪の不在証明 074 ここに神は見当たらない ウォルフガング・シュライバー 089 その涙の理由を変える者 071 ターニングポイント ルーデウス・グレイラット 木之本桜 084 或る相棒の死 風見一姫 ガッシュ・ベル 066 明日なき暴走 輝村照(ガムテ) ヘンゼル GAME OVER
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――大質量同士が拮抗する、悲鳴のような金切り音。 空気を引き裂く残響は、スピーカーを通り越し、コクピットの中にまで直接届いた。 更に空気を揺らす、重く、低い駆動音。 機体前面部に儲けられた口のような機構を大きく開けながら、 炎を纏う鉄塊は、まるで生物のようなおぞましい咆哮を上げた。 各部から噴出する炎は怪物の狂気を反映するかのようになおも燃え盛り、 こちらの装甲を、じりじりと黒く焦がしてゆく。 「アイリーン。あれはただ直進して破壊することに特化した強襲機だ。 単純な押し合いなら、正直アスモデウスでもジリ貧なんだぞ」 「……解ってるわ、そんなことくらい」 ムスタングの冷静な指摘に、私は静かに頷いた。 だからこそアームホーン製の槍で、一刻も早いアームキルを狙っているのに。 なのに―― ――がぎん、という不吉な金属音。 グリディイーターの進撃を押し留め続けていた左腕部の装甲が負荷によって砕け散り、銀色の破片となって周囲に散らばった。 剥き出しになったバイオニクルフレームの不快感をシンクロで感じながら、 私ななおもアスモデウスの出力を上げ、必死に押し留める。 「――内部構造のせい、か」 私は記憶を頼りに、アームキルが中々発生しない原因に辿り着いた。 グリディイーターは操縦者を取り込む怪物のような性質とは裏腹に、その構造はバイオニクルフレームの割合が少ない、ほぼ機械の怪物だ。 ……槍が、フレームに届いていないのだ。 「ちょっと厄介だな。コクピット位置とか覚えてるか、アイリーン」 「……確か、機体の下側、後方寄りの部分だった。でも……」 「離せば、電車は粉々か。おまけに位置が位置だから狙いにくい」 ――冷徹とさえ言えるほどの的確な指摘に、 私はぎり、と奥歯を噛みしめて、操縦桿を握り直した。 ――静かに、私は声を封じる。 グリディイーターの噴き出す炎に装甲を焼かれる感覚を味わいながらも、 私は機体出力を最大限に維持したまま、思考を巡らせた。 ……相手の目的はひたすらに電車の破壊。 ……対するこちらは力負け、かつ槍が効きにくい。となれば。 ――思考に意識を置きすぎていたことが災いした。 ほぼ密着状態で押し合う状態から、 突如グリディイーターの前面部から槍がパイルバンカーのように射出された。 ……反応できずに、アスモデウスの頭部右側が、貫かれた。 「――がっ――!」 自分の頭部が貫かれたような激痛。 咄嗟にシンクロをあえて数割カットして抑えるも、その苦痛はなおも私の思考を焼いた。 「アイリーン!」 ムスタングによって叫ばれた自分の名前を頼りに、思考を無理矢理繋ぎ止める。 「――あ」 ……皮肉というべきか、僥倖というべきか。 正直な話、おかげさまで煮詰まりかけていた思考回路がリセットされ、答えは出てしまった。 普通に考えて出ろ、と自分の頭に言いたくなったが、とりあえずそれは後にした。 テトラダイ出力を司るレバーを、一気に引き下ろす。 その操作に従順に、アスモデウスの周囲を覆っていた覚醒壁が途端に霧散。 グリディイーターの超弩級の圧力が、斥力消滅によって更に肥大化して迫る。 ――衝突と同時に、こちらのバーニアの1つが遠くへと飛んでいった。 ……そうとも。私はエクジコウだ。 この世の色彩を描き出した、始まりの白い帳だ。 自分で描いた絵が気に入らないなら、描き直せばいい。 「――敵性テトラダイ粒子、パターン確認完了。 パターンリセレクト……粒子を再構築……範囲半径2km以内……」 軋むコクピット。みるみる大きくなっていく摩擦音。 炎から伝わった熱すら感じる空間の中で、私はレバーをもう一度入れなおした。 「――パターン、リフォメーション」 ――既に放出されていたテトラダイまでもが、その組成パターンを自ら組み替える。 新たに取ったパターンは、目の前の怪物と、全く同じもの。 干渉しあっていたはずの境界が消え、 黄金色の粒子はそのパターンを変えて、アスモデウスとグリディイーターを包む巨大なひとつの覚醒壁へとなる。 もはや互いに、どちらがどちらの粒子だったのかも解らない。 「×××――!!!」 何が起こっているのかも解らないであろう異形が、言葉にできない唸り声を上げる。 バーニアを失い、左腕装甲もなくなったことでパワーアシストも失ったアスモデウスが、多きく押される。 ――背後を振り返る。 いつの間にか、本当にすぐ背後にまで電車が迫っていた。 時間を稼いだことで電車から脱出した者もそこそこいるが、 まだ電車内から逃げ切れていない者、 負傷や火傷で満足にその場から離れることもできない者が、まだ多く残っている。 ――舌打ちをして、私は前に向き直った。 その時、 グリディイーターの機体前面に搭載された無数の槍が更に一斉射出され、 ゼロ距離でこちらの装甲を突き破り、頭部と胸部、左腕のフレームを蜂の巣のように貫いた。 ――がくん、と力が抜け落ちる喪失感。 ――自分の人工脳が、弾けた気がした。 「――っあああ!」 元々アスモデウスは私の分身体だ。 無数に貫かれる激痛は、多少カットされているとはいえこの身に焼き付くように走った。 「……」 ムスタングの赤色の瞳が、こちらに向けられる。 ――ほんの、ほんの僅かに憂いるような色を乗せた瞳に、私は視線で「大丈夫」とだけ返した。 「……それに……」 激痛に震えながら、私はそれでもコクピットのインジケーター部、 テトラダイ粒子の出力や散布状況をモニタリングするディスプレイを視た。 既にモニタリングも、粒子が完全に混ざり合ったことで巨大なひとつの覚醒壁として認識している。 ……粒子パターン、リセレクト。 アスモデウスに内蔵されたOSが、正確にシミュレーションを算出する。 粒子再構成の為のプログラムが書き換えられて完成し、出力エリア領域へとポートインされる。 機体の粒子出力稼働システムが、待機状態に突入した。 「――私、どうも舐められてるみたいだし。 私を倒したいなら、世界の渦中に飛び込んでなお歯向かってくるような、筋金入りの阿呆でないとダメだわ」 ……そうとも。 こんな怪物程度に負けるようなら、 私は正直なところ、邪神としてのメンツすら保てない。 そんな情けないプライドと共に、私はプログラムスタートスイッチを押した。 ――途端。 グリディイーターが、すさまじい悲鳴を上げた。 グリディイーターのそれと同化していた粒子達が、再書き換えによって違うパターンへと変化していく。 先程のようにテトラダイ同士が衝突する斥力発生―しだした次の瞬間、 私達の周囲を包む粒子濃度が爆発的に増加し、また絶叫するグリディイーターの全身から黄金の火花が血飛沫のように噴きだした。 「――×××!!!×××××!!!!!!!!!」 空気を叩き割るかのような怒号を狂ったように叫びながら。 全身をがくがくと痙攣させて各部の装甲を軋ませながら。 鋼鉄の怪物はまるでダニに集られた甲虫のように、 全身をがくがくと痙攣させて、黄金の火花に全身を貪り喰われていた。 「テトラダイ・スナッチか。なるほど、お前にしか出来ない芸当だ」 ムスタングが感心したような声音で呟くが、そんな単語は私も聞いたことがない。 しかし思いの外しっくり来るネーミングだったこともあって、私は特にその言葉に拒否反応は出なかった。 ――元々、テトラダイ粒子は私の肉体の一部だ。 もう遥かな昔。 人間がヘブンに出現するより以前の時代に、私が現界する為に用意した依代の破片がテトラダイだ。 そしてそれが「私」である以上、私は自身のテトラダイパターンを自在に変えることが出来る。 ……だから、それを利用した。 テトラダイのパターン操作が有効なのは、不便なことに私自身の機体が発した粒子だけだ。 だが、一旦こちらの粒子パターンを敵機体のそれと同じパターンに変えて浸透させることで「境界」を曖昧にし、 そこからパターン操作することで、適用範囲を相手が放出していた粒子にまで拡張してしまえる。 当然、テトラダイをも駆動エネルギーとする敵機体はそれを取り込む。 だが、それこそが致命的な毒酒なのだ。 装甲の更に奥、機体のバイオニクルフレーム内にまで循環したところで、 こちらが粒子パターンを違うものに設定すれば、どうなるか。 答えなど、もはや言うまでもない。 ――全身のフレームからテトラダイ拒絶反応が起き。 機体は免れる術もなく、確実にアームキルされる。 それは文字通りの「テトラダイ・スナッチ」。 それこそが、私が神様として行使できる最大のズルだ。 ……そしてその割に、何故か尽く小生意気な民草達に破られてきたおかしな御業だ。 「――×××――!!!!!」 それはきっと、最期の悪あがきか。 一際大きな咆哮と共に身を低く構えたグリディイーターは、 どこにそんな余力があったのかと思うような突進を繰り出し、衝突したアスモデウスの前面部を大きくひしゃげさせた。 ……衝撃に思わず怯んだ、その時だった。 「……111……」 ――それは。 本能的な忌避感を催す、異様な呻き。 明らかに先ほどの怪物のものではない、違う“何か”の残響。 ――無意識のうちに表情が凍る私の耳に、 それは確かに響いてきた。 「――1111……222……33*……22222……111……」 かつて多くの命を文字通りの挽き肉と化した殺戮機械は、 ついにこの場にいる誰一人挽き肉にすることも叶わず、二度と動かなくなった。 ――ただ、ひとつ。 先程までの、理性の欠片もない咆哮とは明らかに異なる、 あまりに奇妙で、不吉なその響きだけを残して。
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登録日:2021/10/19 Tue 21 37 20 更新日:2023/04/16 Sun 23 40 30NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 だいたいこいつのせい イケボ イケメン オルーバ グラデーションヘア プリキュア プリキュアの敵 傲慢 全ての元凶 冷酷 悪役 杉山紀彰 残忍なイケメン 眼鏡 節穴 終わりなき混沌 美形悪役 腹黒 青髪 魔法つかいプリキュア! 黄髪 ボク達には知る必要がある。プリキュア…その力の正体について… オルーバは『魔法つかいプリキュア!』に登場するキャラクター。 CV:杉山紀彰 【概要】 終わりなき混沌・デウスマストの眷属である魔人の1人。 見た目は青白い肌、黄色地に毛先が青の髪、2本の角をもった優男風の美青年。 黒いショールを肩に掛けた青い洋服を着こなし、メガネを着用することもあるなど、地味に今作では初の正統派美形悪役だったりする。 【人物】 一人称は「ボク」。 読書を好むなど理性的で落ち着いた性格だが、冷徹に使命を遂行する。 人間を露骨に見下す傾向にあるデウスマストの眷属の中では珍しく、人間に興味関心を抱いている変わり種。 登場当初はチクルンを「友達」と称して連れていたが、実際はチクルンの弱みを握って強引に協力させていただけであった。 実はラブーやシャーキンスやベニーギョよりも先に復活していたが、自分の興味を優先して独自に行動。その後、復活したシャーキンス達に合流。合流後はチクルンからの報告でモフルンに興味を抱くようになる。 穏和で人間に興味を示すなど一見和解の余地がありそうに見えるが、彼の語る「友達」とは、自分の知的好奇心を満たすために役立ってくれる道具にすぎない。 「友達」が自身の使役するドンヨクバールの攻撃に巻き込まれようが、その攻撃で友好的に接しようとしていたモフルンの大切なものが壊れようが全く意に介していないなど、本性は他の眷属達と同様に冷酷。 激昂すると穏やかで余裕ぶった態度は消え失せ、他者を「虫ケラ共」「下等な生き物」と吐き捨て徹底的に蔑み見下すデウスマストの眷属特有の傲慢さが顔を出す。 真の姿は髪が逆立ち、手脚の爪は鋭く伸び、尾っぽのようなものが生え、背からは悪魔と天使を思わせる白黒2色の翼が生えた悪魔や堕天使じみた姿。 体の一部には目玉を模した刺青状の模様が現れている他、表情も荒々しく肉体もスマートながら非常に屈強なものと化す。 実は彼こそが闇の魔法を創造した張本人。 闇の魔法の正体とは自分たちが操るムホーを人間でも扱えるよう改良したものである。 オルーバは自分たちが封印される直前、いつの日か自分たちを復活させるための布石として、ムホーに関する情報を断片的に残した上でわざと魔法界に拡散。 才能ある者が強大なムホーの力に魅せられ、ばら撒いた情報を全て集めて解析し、ムホーの力を得ることを期待。 人間が解析したムホーの力を利用して地上を闇の力でのみ込む形で封印を弱め、デウスマストの眷属を復活させるのに利用していた。 つまりはオルーバこそがクシィが闇の道に堕ちドクロクシーへと成り果てた元凶である。 【末路】 闇の魔法を利用してドクロクシーの使い魔たちを復活させ手駒とした後は、他の未だ封印された眷属たちを復活させるべく 眷属たちを復活させる儀式の場にプリキュアを引き摺り込んだ上で遂に真っ向勝負を挑む。 しかしドクロクシーの使い魔たちが反発したため、ガメッツとスパルダを一蹴したが、何と自分が繰り出したドンヨクバールも道具として見下していたバッティが生み出したモットヨクバールに打ち倒されることに。 動揺を隠せず激昂し、自分の傲慢な本性と真の姿を晒したオルーバであったが、『プリキュア・エクストリーム・レインボー』を受け消滅した。 ……が、技を食らう直前、敗北の寸前に自身の残された力全てを魔導書へと注ぎ込み、自らを生贄と捧げることで目的であった儀式を完遂。 ちょっとお遊びが過ぎたかな…。あんな連中のお陰で計画が台無しにされてしまうなんてね! 仕方ない!リンクルストーンの力は手に入らなかったけどその代わり!捧げよう…ボクの残った力の全てを! さぁ、闇よ…拡がれ!混沌の日はもうすぐだ…!精々抗い、飲み込まれるがいい! 己の力が他の眷属が復活する糧となることをほくそ笑みながらこの世から消え失せた。 その後デウスマストの降臨に伴い復活。 デウスマストの意思を伝える役目を担う眷属の中の1体となった。 が、今作のプリキュア及び力の源を作ったマザー・ラパーパはこの事態を見越して準備を整えており、こちらの攻撃を悉くいなされカウンターでダメージを与えられてしまいプリキュア達に碌にダメージを与えることが出来ずに速攻で浄化されてしまい、今度こそ完全に消滅した。 このように”他の眷属に比べれば”頭が回り小細工が出来るものの、自分達は強大な存在だから人間をはじめとした虫けらに負けるはずはないという混沌達の傾向としてありがちな慢心はオルーバにもしっかりと根付いてしまっており、プリキュア達の心の隙をついて仲違いさせ精神的に追い込むような搦め手は皆無。 また、プリキュアのポテンシャルを見抜けず侮った結果戦闘形態でアッサリ圧倒されて浄化される、更にはプリキュア側が更に力を温存しているという可能性を見抜けなかったため最終決戦では漸く復活させたデウスマストがラスボス(笑)ぶりを晒してしまう等々、歴代のこの手の策士系幹部と比べて色々抜けてるのは否めずあまり強敵という感じは出せなかった。 お疲れ様。僕も丁度見つけたところさ。これからの追記・修正に必要な探し物をね △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 策士系キャラにしてはプリキュアの仲を揺さぶるとかの搦め手は使ってこないし、観察眼も節穴だったためプリキュアのポテンシャルを箇所評価してあっけなく負けたので、あまり大したことはなかったな -- 名無しさん (2021-10-19 21 50 36) ルージュ、ドリーム、フェリーチェ、ブロッサム「何故だか他人のような気がしない」(中の人的な意味で) -- 名無しさん (2021-10-19 22 20 47) オルーバ様自体、策士であるとはいえムホーの力に溺れてるキャラだから退場回の策はないけど誇りのために闇の魔法で戦ったバッティ君への対比みたいなところあると思う -- 名無しさん (2021-10-19 22 24 49) シャギーアみたいな名前の兄弟はいない -- 名無しさん (2021-10-19 22 28 50) ↑3ブンビー「もしかしてうちは(ry」 -- 名無しさん (2021-10-20 06 40 39) その美形ぶりにイケメン無罪になりかねないかとハラハラして観てたが、きっちりそれ相応の報いを受けて退場してくれて良かった -- 名無しさん (2021-10-20 07 55 43) 「イケメン幹部」と「退場しても惜しまれない」をちゃんと両立して描写されてたよな -- 名無しさん (2021-10-20 21 57 01) 搦め手と言ったって、おそらくムホーはその手の用途には向いてないし、リコ・ことははともかくみらいに「仲間と引き離される」以外の手は効きそうにない(魔法をけなしたラブーのように、下手につついてもキレられるだけ)。だからこそ、物語のカードとして重要なところで使わなければならない。オルーバには過ぎた代物だった -- Black (2021-10-24 03 05 42) ↑2 後半からの登場だった上に、その頃にはすでに闇の魔法つかいは全滅、ラブーも飛ばされた後だった。プリキュアと話が通じると期待した人は、ほぼいなかっただろう -- Black (2021-10-24 03 26 11) とりあえずスキャンはして「死にかけている」という情報だけは手に入れられた(しかしそれでも自分たちに手は負えないと気付かなかった)ダイの大冒険のマキシマムよりもさらに節穴だよなぁwwwオルーバは完全にプリキュアの戦力を過小評価し自分たちを過大評価しすぎた -- 名無しさん (2022-05-28 10 56 43) 名前 コメント
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帝国の創設の時から更に遡った起源を持つ、死せる者とそれを偲ぶ者達の都。 皇帝と貴族を始めとする、逝きし古き人々が眠りに就く霊廟都市。 森と霧に包まれた、年を重ねた木と石でのみ組み立てられた静謐の地。 その街の事を、帝国に住む人々は“上都”と呼ぶ。 内戦が勃発し、帝国の天と地は炎と血で紅く染まりつつあった だがその戦争音楽ですら“上都”の静謐を脅かす事は出来ていない。 『流血に酔って殺戮と略奪に明け暮れても、先祖の頭上で戦をする度胸(あるいは理性の放棄)はない者が多い』 この“上都”の管理者ヴァレリウス一門の家長の言葉だ。 内戦によってこの街で追悼され葬られる死者の数が急速に増えていた事を考えれば、この言葉は確かに真実の一面を衝いていた。 ただしある種の人々にしてみると、それは“上都”に纏わる神秘性と噂をわざと過小評価しているものだったが。 例えば帝国各地の骸布派教会及び紫衣の魔導師達から送られる亡骸ないし位牌は急速に増えていた。 にも関わらず、“上都”での葬礼は手順の省略や簡略化など一切無く静けさとある種の神聖さを持って執り行われていた。 急速に増大する需要に対応したように数を増やして現れた葬務官が今まで一体どこにいたのか? “上都”での葬礼が帝国の他の地でのそれに比べて異例なまでに厳格に死者への敬意を保って行われている事を考えると、密やかな噂が“上都”の外で囁かれたとしても不思議は無かった。特にその人々が、葬送儀典に従って頭から典礼衣で身を包んだ上に大半が魔術により暗闇の中に顔を隠しているとあっては尚更だ。 また他にも、財宝目当てに霊廟に侵入した結果死より怖ろしい目に遭った盗賊や、帝国の危機に現世に帰還した英雄が目覚めて戦うといった民間信仰じみた噂話にも、この“上都”では事欠かない。 そして最後に、そういった噂話を“上都”の住人自身は一切しない点こそ、この都市を秘密めいたものにしてる最大の要因なのかもしれない。だがそうした噂や人々が勝手に感じる神秘性によって覆い隠されているものこそ、この“上都”の真の秘密である。そう知っているものは帝国でも多くは無い。 カメリア・シリヤスクス・シルディールはその少数派の一人だった。 この“上都”そのものがある種の結界である事は、帝国歴代の皇帝への法事やコンスタンス帝の葬儀などで既に体験していた。 人々の精神にある種の働きかけを行い、礼を持って葬送と追悼を行う為の結界。 帝国の魔術関係者であるならこの都市がそういう場所である事は既知の事実だったし、実際に訪れた際にそれが強制的に精神を操作するようなものではなかった事を覚えている。 帝国の創設時よりこの“上都”を管理するヴァレリウス一門は徹頭徹尾、人々が死者を追悼して悲しみを克服する為の都市としてかつての古代魔導帝国の帝都跡を改造していた。 そしてカメリアはそれ以上“上都”の中へ踏み込む事はしなかった。 そのような行動は教会であろうと魔導師であろうと一種の禁忌にして自殺願望の表れとみなされていた。 弟を通して皇家に属する事になった彼女は他の魔術関係者よりもこの都市に近しい存在であったが、それでも超えてはならぬ一線を常々感じていた。 それが果たして皇家内部の空気の賜物なのか、外部から誘導されたものなのか、生存本能による自発的な意思なのか、それすらも分からぬ点が不可思議であり不気味でもあった。 だが今はその一線を越えねばならぬ時であった。 自分がこれから向かう先にあるものについてリランディアから聞いた時、彼女は即座にその重大性を悟った。 『“上都”の真の宝は地下にあり』とは魔術関係者ならば耳にする言葉だが、本当にそれが眠っていたなら宝どころの話ではない。 リランディアの話が事実なら、“上都”の霊廟奥深くに眠る機神「デウス・エクス・マキーナ」は内戦を終わらせるどころか帝国ごと世界を破滅させられる可能性を秘める、最終世代の機神という事になる。 当然それが反対派の手に渡るなどあってはならないが、実はその点についてカメリアはそれほど心配しているわけではなかった。 霊廟破りなどという畏れ多い事を考える者がいるとして、“上都”地下奥深くの霊廟までたどり着ける者が「あの」ヴァレリウス一門と“上都”の人々を敵に回した上でどれほどいるのか? またトライアヌス帝ですら主と認めず、最低でもここ百年は起動しなかったらしい「デウス・エクス・マキーナ」を、そこらの貴族や魔術師程度が従わせられるのか? カメリアはそうだとは考えていない。 彼女と弟の目的は、この「デウス・エクス・マキーナ」を抑える事で教会と魔導師ギルドの間で長年続いている暗闘を終わらせ魔導についての一切を自分達で掌握する事だった。 そのために「デウス・エクス・マキーナ」を教会やギルドより先に確保する事が絶対に必要だったのだ。 本来なら皇帝であるリランディアが“上都”を訪れ、この機神を抑えれば話はすぐに済む。 ヴァレリウス一門は皇帝家の葬典祭祀が第一の職務である葬務官の家柄だ。機神に認められたリランディアが一言告げれば彼らは静かにかつ断固と忠誠を再誓するだろう。 だが、リランディアはその魔法的特性が「デウス・エクス・マキーナ」とは最悪の相性になるだろう。カメリアはそう考えたし、弟も同じだった。 あの特異点という性質がリランディアが孤独に封印されていた理由だ。万が一の事態が起きれば取り返しがつかない。ならば自分が行って「デウス・エクス・マキーナ」に主と認めさせる。最も枢要かつ危険な点だからこそ自分が行かねばならない。 カメリアには弟がそう考えるのが目前にいて手に取るようにわかった。そして即座に向かう準備を始めようとした弟を制して、彼女はこの“上都”へやってきたのだった。 事前に使者で意思を伝えたとはいえ、相手がそう簡単には霊廟の奥へ入れてくれないのではないか、そんな危惧を抱きつつも、退くつもりは全く無く。 だが“上都”の正門を通り過ぎた時、意思と覚悟を固めていたにもかかわらず彼女は息を呑み立ち止まった。 「“上都”モリアへようこそ、カメリア・シリヤスクス・シルディール閣下。」 普段ならば葬礼に参加する人々が静かに歩む筈の道を誰も通らない点を不思議には感じていたが。 「私はユニウス・ヴァレリウス・ロムルス・フェリックス。この死を敬う都を預かるものです。」 生きながらにして伝説の存在と化しつつあるヴァレリウス一門の当主が街を包む霧の中から姿を表し。 「そこより先の道は、貴方が御霊の方々に認められるか、還れぬかのどちらかとなりましょう。」 彼女の目の前には、彼を始めとした“上都”の葬務を担う者達が音も無く立ち並んでいた。
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目次 【時事】ニュース渡航 ノベル RSS渡航 ノベル 口コミ渡航 ノベル 【参考】ブックマーク 関連項目 タグ 最終更新日時 【時事】 ニュース 渡航 ノベル 「NYコミコン」で話題。なぜNASAがイベント初参加を決めたのか? - まぐまぐニュース! TVアニメ『真の仲間』原作者ざっぽん先生に聞く、一大ジャンル「追放系」誕生の瞬間(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 秋アニメ「無職転生」第2期スタート! ルーデウスは、お腹をすかせた謎の少女と出会う… 第12話先行カット - アニメ!アニメ!Anime Anime RSS 渡航 ノベル 「NYコミコン」で話題。なぜNASAがイベント初参加を決めたのか? - まぐまぐニュース! TVアニメ『真の仲間』原作者ざっぽん先生に聞く、一大ジャンル「追放系」誕生の瞬間(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 秋アニメ「無職転生」第2期スタート! ルーデウスは、お腹をすかせた謎の少女と出会う… 第12話先行カット - アニメ!アニメ!Anime Anime 口コミ 渡航 ノベル #bf 【参考】 ブックマーク サイト名 関連度 備考 Wikipedia ★★ 関連項目 項目名 関連度 備考 参考/やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 ★★★ 作品 タグ 人物 最終更新日時 2013-07-30 冒頭へ