約 2,858,634 件
https://w.atwiki.jp/apgirlsss/pages/834.html
140文字SS:スマイルプリキュア!【1】 1.最強の敵/ドキドキ猫キュア 今、彼女達は苦戦を強いられていた。たちはだかる大量の敵に。 もうだめ~ 諦めたらアカン!みゆき!! 私達はまた同じ過ちを繰り返してしまうの? まさか油断するなんて! みなさん、頑張ってください 四人は夏休みの宿題に追われていた。 2.ウルフルンとおばあちゃんで。/makiray 「本当に俺のこと恐くねぇのか」 「はい」 「狼だぞ!?」 「だって狼に会ったのは初めてですもの」 だな。狼は随分と悪さをした。人も襲った。だから絶滅させられる。 「可愛い狼さんもいるんですね。長生きはするもんです」 「けっ」 「茄子のお漬物、いかが?」 「…しょっぺぇな」 3.日野あかねで『噂の二人』/ねぎぼう 「噂の二人いわれてもなあ……」 再来日後、降ってわいた『ロマンス』にあかねは困惑を隠せなかった。 「そらウチにとっても大事な友達や。でもなあ……そういうのんとはちょっとちゃうねんなあ」 「でもあかねちゃん、ブライアンといるときは本当にきらきらしてるよ。妬けちゃうくらい」 「何て!?」 4.ウン年後のNISSANコンビ『苦しいときもある』/ねぎぼう 「いらっしゃい、何する?」 「豚玉」 「これもやろ?」 135mLの缶ビールを置く。 「ありがと」 「おつかれさん、やったな」 「あたし、どうすればいいんだろう?」 所属するクラブの二部降格で離れていくチームメート、 そして自身にも移籍を勧める声。 「直球勝負、なんやろ?自分、何をしたいのん?」 5.[競作2015]みゆき&やよい「大切な夢」/一六◆6/pMjwqUTk 「わぁぁ、見ちゃダメぇ!」 涙目で手元を隠すと、意外にも真剣な声がした。 「そんな風に描いたらスピード感出るんだ。 やっぱりやよいちゃん凄~い!」 ピンと来た。 「みゆきちゃんも漫画描いてるの!?」 途端に真っ赤な顔で慌てる彼女。 でも教えてくれた。 絵本を描きたいという大切な夢と、その想いを。 6.[競作2015]あかね(&みゆき)「大切になった場所」/ねぎぼう みゆき、そない泣きそうな顔せんといて。 ホンマはな、最初ここ来たときめっちゃ大阪帰りたかってん。 ナントカしちゃってさーとか、絶対あかんわ思てた。 でもな、自分と友達になって、プリキュア一緒にやって…… 大阪の高校に誘われて行きます言うてんけど、こない行くのが辛なる思てなかったわ。 7.[競作2015]あかね&なお「大切なSt.バレンタイン」/一六◆6/pMjwqUTk 「あ~美味しかった。ご馳走様」 「ちょっと待ちぃ」 鉄板の上には白い皿。 その上にお好み焼き大のチョコレートケーキ。 「今日はこっちがメインや」 「メイン?デザートじゃなくて?」 「もうええ!ほな、切り分けてくるわ」 「よくないよ!あかねの気持ち、ホールで貰いたいもん」 「なっ、何言うてんねん」 8.[競作2015]スマイルプリキュア・なお「大切な家族、私の宝物」/mizuiram 「なお!あんたプリキュアだったのかい!?」 お母ちゃん!うん、実は… 「なんて事を!」 皆を守りたかったの!ほらあたし、一番上のお姉ちゃんだし 「バカ!」 え? 「上も下もあるかい!あたしにはみんな同じ、小さくて大切な宝物さ!本当にもう、なおったら…っ」 な、泣かないでよ。ね?お母ちゃん、ねぇ… ※なおの母にプリキュアの事がばれたとしたら… 9.[競作2015]なお&やよい「大切な宝物」/一六◆6/pMjwqUTk 転びそうになって懸命に踏みとどまる。 良かった、と思った瞬間、目が覚める――。 あの日から何度も見た夢。 でも、あの時抱き合ったみんなの涙と、 やよいちゃんの言葉は忘れない。 「諦めないで良かった。良かったよぉ!」 胸を張って言える。 五人でバトンを繋いだ体育祭の思い出は、 あたしの大切な宝物。 10.[競作2015]「大切なおくりもの」/ねぎぼう ボッ、ボッ、ボッ…… 古びたボールでなおはリフティングを続ける。 昔お父ちゃんが買ってくれたプロ用5号球。 サッカーに出会って、 夢中になって、 もっとうまくなりたいって思った。 でも女の子だし、 お姉ちゃんだし…… そんなとき 「本気でサッカーがやりてえんだろ」 その思いは今でも伝わってくる。
https://w.atwiki.jp/shfiguarts/pages/302.html
ダークプリキュア(Dark Precure) 「闇が光を呑み込む時がきた・・・」 商品画像 情報 登場作品:ハートキャッチプリキュア! 定価:3,990円 受注開始:2011年07月25日(金) 16 00 受注締切:2011年10月03日(月) 16 00 発送開始:2011年12月24日(土) 商品全高:約150mm 付属品 手首:×7(開き手×2、握りこぶし×2、開き構え手×1、オッドアイ開眼手×1、ダークタクト握り手×1) 武器:ダークタクト 表情:×4(通常顔、睨み顔、つぶやき顔、叫び顔) その他:交換用翼、スタンド キャラクター概要 プリキュアの名を冠しながらも砂漠の使徒であるサバーク博士に仕える悪のプリキュア。 イメージカラーは黒。金色の眼と片翼の蝙蝠のような翼が特徴。 第一話冒頭ではムーンライトを倒し彼女のプリキュアの種の片割れを奪い、またブロッサム&マリンとの初対戦時には一撃で変身解除させ敗北に追い込むなど凄まじい戦闘能力を持つ。 必殺技はダークタクトから放つ「ダークフォルテウェイブ」と「プリキュア・ダークパワー・フォルティシモ」 終盤、完全態として両目が金色となったバージョンが登場する。 商品解説 魂フィーチャーズ2で参考出品された商品の一つ。 これによりキュアフラワーやスーパーシルエットを除けばハートキャッチの主要プリキュアが全員発表されたことになる。 造形は良く出来ているものの、参考出品時代はブロッサムなどとの身長差が再現されておらず今後の改良が待たれる。 ムーンライトと身長が同等と表記されているため、表記通りなら問題ないということになる。 羽の造形などでムーンライトより値段が高くなるのでは??と予想されていたが、姉妹仲良く同額。 イースの例から一般ではないか?と言われていたが、限定販売に落ち着いた。 完全態も再現するためには多くのフェイスパーツが必要であると見込まれていたが、今回は完全態をまったく考えていない立体化となる。 いずれにしても4種類であるため、完全態バージョンを取り込んでいた場合、酷く半端な仕様になっていた可能性は否めない。 しかし表情は全て落ち着いたものばかりで、叫び顔ですら相手を蔑んだ顔なっている。 よって後半におけるムーンライトとの死闘などで見られた迫力あるものは一切取り揃えられていないようだ。 しかし今までのワンパターンだった叫び顔よりもネタ的な意味で色々使いどころが多い。 同時期発売のアンク(ロスト)と違い、完全態との差異が目以外はほぼ皆無であることもあり、完全態の立体化は絶望的と見てよいだろう。 造形のデキやアイプリント精度は個体差のあるムーンライトよりも上で歴代最高と言っても過言ではないが、下半身の可動はキュアパッションレベル。 しかし造形をしっかりしてくれたのでパッションのような批判はあまりあびていない。等身もムーンライトと同じく高い方で、しかも姉妹という関係なのか、 身長はムーンライトより若干低く、キュアベリーより若干高いと、細かい設定まで再現されている。 造形は非常に良好で表情や翼の造形などもしっかりしており、クオリティは高い。 翼保持用に魂ステージ用アームがもう一本(計二本)付属するため、大きい翼の保持にも問題は無い。 通常顔と呟き顔の差異が非常に些細なもので、実質同じ表情が二つ付属した状態に見える。 実際は呟き顔のほうは通常顔と比べ、口が少しだけだが開いており、左の目線が右に流れている。 口が開いている以上、パーツ自体はキチンと別造形なのだが、目線の差異がほとんど見られ無い所為でぱっと見ただけでは同じパーツに見えてしまう。 他のプリキュア系の例に漏れず、リボンが干渉したり、腰が細かったりと魂ステージのアームで挟むのが困難。 良い点 良好な造形。 等身の違いの再現。 翼を保持するためのアームが別途付属する。 肌がつや消しされている。 羽が二種類付属する。 悪い点 翼が取れやすく、BJ部分が破損しやすい。 可動に向かないスカートでありながら可動式ではないので足がほとんど可動しない。 通常顔と呟き顔の差異がほぼ皆無。 不具合情報 関連商品 キュアブロッサム キュアマリン キュアサンシャイン キュアムーンライト
https://w.atwiki.jp/precure891/pages/32.html
穏やかなる光の力 キュアスプリング サクラが春の妖精として覚醒したフォンテと共鳴して変身する真の春の戦士。 髪は桃色のゆるふわサイドテールで、瞳の色は赤。蝶の羽根が特徴。イヤリングは桜の花弁の形。 武器は『コスモスソード』を縛っていた『エラティリオチェーン』で、どこまでも伸びる。 属性は光。決して思いつかなかったとかではない。光の蝶を生成して使役することができる。 近年のプリキュアでは主役級の桃キュアが四人目でしかも隠しキャラという異例の事態が 技・必殺技 プリキュア・スプリングレイ 恐らく第十九話で初使用。通常技の一つで、技名はおまけ。 光の蝶を生み出し、周囲に漂わせる。イランナーや魔人が触れるとダメージ。 蝶に指向性は無いが、ある程度は思い通りに動かせるようだ。 プリキュア・プリマヴェーラバタフライ 恐らく第十九話で初使用。キュアスプリングを代表する必殺技。 光を纏って大きな蝶となりイランナーに突撃、浄化する。 某五人組のプリキュアとは何の関わりも無い。 プリキュア・フォーシーズンアタック 恐らく第三十五話で初使用。四人揃ったピリオドプリキュアの合体必殺技。 四季の力を一つにして光線を放ち、イランナーを浄化する。 その力はカンパーニの幹部すら浄化できてしまうほどで、体力を大幅に消費する。
https://w.atwiki.jp/apgirlsss/pages/1499.html
スター☆トゥインクルプリキュア レス番号 作品タイトル 作者 備考 現7-12 大切な友達のために ドキドキ猫キュア お世話になったから、お礼をするのは当たり前。というより、喜んでくれるあの子の顔を想像するのが楽しいのです――。まどかとえれな、キッチンに立つ二人の目的とは……? 競7-14 「最初の言葉」 競作スレ7-122様 思いがけないみんなとの再会。見た目はすっかり大人になって、あの頃とは変わっているのに、やっぱりひかるは変わらなくて。それを見たわたしが、まず口にした言葉は――。十五年後、再会直後のひかララです! 競7-15 雨上がりの空に、虹は輝く 一六◆6/pMjwqUTk 休暇を利用して惑星レインボーの様子を見に行くことにしたララ。久しぶりのユニとの再会に心をときめかせるが、なぜかユニの表情は冴えなくて……。出会いと交流がもたらす変化に怯えるレインボーの住人達。珍客もやってくる中、彼女達が出した答えとは? 競7-31 『孤独のグル眼』 Mitchell Carroll ったく……あたいだって、たまには時間や社会に囚われず、幸福に空腹を満たしたいっつーの。え?いつも自分勝手で自由?そんなことないっつーの!まさかのあの作品のパロディ登場。って、これじゃあたいは孤独になれないっつーのぉぉぉ! 全2-525 『逃亡者達』 Mitchell Carroll 「待つルン!」たった一人でララが追いかける者。それは……。
https://w.atwiki.jp/apgirlsss/pages/998.html
140文字SS:スイートプリキュア♪【2】 1.[競作2015]【スイートプリキュア・響】君の気配(大切な親友の事ならなんだってわかる…か?)/mizuiram 「どしたにゃ?」 キョロリと辺りを見回す響にハミィが首を傾げる。 「奏の気配がする」 「「!?」」 ほんとに?とあこ。 さすが親友ね、と感激するエレン。 そして。 「みんな~!お茶にしましょ!」 … 「…もしかして」 「…気配って、ケーキの匂いの事にゃ?」 「…ある意味凄いわね」 「ん~美味し~!」 2.[競作2015]響&奏「大切だから、渡したい」/ねぎぼう 「あ~美味しかった!」 「こぉら~ひびきぃ~!今日という今日は絶対許さないから!」 相変わらず逃げ足は速い。 「……もう、大切なケーキなのに。あんまりよ……」 ふと見ると牛乳瓶に一輪の赤い薔薇と ドイツ語で『カナデ、ダイスキ』のメモ。 「響の……馬鹿。最後のチョコレートはちゃんと渡したいの」 ※響が卒業後ドイツに音楽留学が決まっているという シチュエーションで 3.[競作2015]【スイートプリキュア・響&奏】大切な絆/mizuiram 「あの…ごめんね響」 「えー何がー?」 「何が、って…さっきのは私が悪かったわ。意地を張り過ぎて…その…」 「そうだったっけ、覚えてないや」 「…え?だってあんなに怒ってたのに!?」 4.「黒川の手帳」/一六◆6/pMjwqUTk 「音吉さんの本で読んだの!こんな手帳が凄い値段で売れたって話」 「じゃあその手帳も売れるニャ?」 「エレン!売れたのは手帳じゃなくて中身だから」 慌てる奏にエレンが手帳を抱き締める。 「これは売らないわ。友達や学校の大事なメモで一杯だもの」 「ま、買う人も居ないけどね」 響が苦笑いで呟いた。 5.「Quiet session」(静かなセッション)/ゾンリー あの頃から随分伸びた髪をベットに横たわらせて、 窓から深い藍色の夜空を見上げる。 手に持った白フレームの写真立てには 小さな三人組がさい最上の笑みを浮かべている。 「スズ、奏太、元気にしてるかな……」 視線を落とすと、庭に植えられた向日葵が 煌めく星とセッションするように静かに咲いていた。
https://w.atwiki.jp/dcd10/pages/256.html
【種別】 DVD予定 【タイトル】 HERO CLUB 仮面ライダーディケイド Vol.1 クウガの世界を救え!! 【レンタル開始日】 2009年05月08日(金)レンタル 【発売日】 2009年05月21日(木)発売 【価格】 2,940円 本編、第1話、第2話、第3話を編集したダイジェスト版。。収録時間30分。 ノンテロップのオープニング収録 【関連サイト】(外部リンク) 東映ビデオ DVD 仮面ライダーディケイド 特集 東映ビデオ 東映ビデオ HERO CLUB 仮面ライダーディケイド Vol.1 東映ビデオ DVDリリース情報・商品カタログ 【関連するページ】 DVD予定
https://w.atwiki.jp/crossnovel/pages/85.html
「シロップ!急ぐナツ!」 「これで精一杯のスピードロプ!」 晴れ上がった空に、一匹の巨大な怪鳥が空を舞っていた。 オレンジ色の毛皮をした全長十メートルはあろうかという巨体だ。 怪鳥はシロップ、異世界を行き来することが出来る配達人である。 背中に作られた十人は軽く乗れるであろうスペースに居座った茶色の大型のリス、ナッツがシロップへ急かすように声を掛ける。 とは言えシロップもこれが全速力である。 無駄口を叩く暇すらなく自分の全力で飛行しているのだ。 それはナッツにも分かっている、だが急かさずにはいられなかった。 あの時に現れた銀色の怪人が復活してしまったのだ。 ―――― FINAL VENT ―――― 「ロプ……!?」 突如頭上から響いた、男の声を思わせる機械音。 シロップは周囲を見渡すが音声を発するような物は自身と背中のナッツしか存在しない。 しかし、あの音はとても空耳とは思えないほどはっきりとした音。 とは言え辺りには何もない。 どんなはっきりとした物音が聞こえようとも視界に入らないのならば、やはり空耳であろう。 今はとにかく先を急がなければいけない。 だが、シロップの左翼に一つの衝撃と激痛が走る。 「ロプゥ!?」 驚愕と痛みの悲鳴を上げるシロップ。 片翼が射ぬかれたことにより、安定した飛行を不可能とさせる。 痛みを感じ取りながら、必死に襲撃者の姿を探す。 シロップの下方に当たる位置に、銀色の影が会った。 騎士を思わせる仮面と剣を持った、水銀の人形のような男。 フュージョンは仮面ライダーディエンドの知識を元に作り出した、仮面ライダーナイトのまがい物。 だが、その能力の詳細はほぼナイトと同じ。 先程の飛翔斬によりシロップの左翼を貫いたのだ。 「シロップ!大丈夫ナツか!?」 シロップにはナッツの悲鳴が何処か他人事のように感じた。 脂汗を流しながらなんとか着地出来る場所を探すが、幸いと言うべきか目的地であるタコカフェまでたどり着けそうである。 この調子ならばあそこまでは行ける、そう確信した瞬間だった。 背の高いビルの屋上に、シロップは一つの影を見つけた。 巨大なランチャーを構えた、一つの影。 人が持つには巨大すぎるランチャーを構えた銃士の名は仮面ライダーゾルダ。 ナイトと同じく、フュージョンにより複製されたライダーのレプリカだ。 背筋に嫌な汗が走る、なんてものじゃない。 今度こそシロップは確実に死が忍び寄ってきているのを感じ取る。 「ナッツ!悪いけど、ここまでだロプ!」 シロップは急ブレーキをかけて背中を斜めに傾けて、ナッツを背中から放り投げる。 慣性の法則にしたがって、ナッツの身体を宙へと放り出される。 「ナ、ナツゥゥゥゥゥゥ……!」 もちろんシロップも何の考えもなくナッツを放り出したわけではない。 ナッツはアレでも耐久力は大したものだ、死にはしない。 なによりあの方向はタコカフェの方向。 この時間ならば恐らくキュアブラックかキュアホワイト、シャイニールミナスのグループが既に居るだろう。 あの三人ならば、ナッツを守ることが出来る。 そう思った瞬間、一人の男がタコカフェから顔を出すのが見えた。 シロップは配達業を生業としており、このように空を舞うことが多いことから目がかなり良い。 故にタコカフェに居た男を見つけることが出きたのだ。 その男をシロップは見て、自分と似ている、と思った。 シロップはキュアローズガーデンの住人、どの世界に行っても『同種』ではなかった。 それと同じ、帰る家をなくした迷子のような雰囲気を持っている。 シロップが最後に見つけた、タコカフェのアルバイトらしき男の名は門矢士。 仮面ライダーディケイドとして世界を巡り、その世界で役割を果たす男である。 その瞳はこの世界で何を映し、何を思うのか。 仮面ライダーディケイド×プリキュアオールスターズDX みんなともだち☆奇跡の全員大集合! 【対決! オールプリキュアVSレプリカライダーズ!】 「それにしても、ひかりったら遅いなぁ……せっかく友達が来てくれたっていうのに」 「ひかり?」 士はテーブルを拭きながら、女店主・藤田アカネが漏らした名前に反応を示す。 その士の疑問の言葉にアカネは「あれぇ、言ってなかったっけ?」という逆に疑問の言葉で返す。 「あたしの従妹で一緒に暮らしてるから、いつも手伝ってくれてるのよ。 今日は買出しを頼んだんだけど、帰ってくるのがみょーに遅くてさぁ」 「寄り道でもしてるんじゃないのか?」 「うーん、なぎさ達の所に行ったのかなー。今日は遠くから友達が来るから一緒に来るつもりなのかもしれないね」 アカネは心配そうに公園の外を眺める。 さっぱりとした性格なようだと思っていたが、心配性な一面もあるようだ。 そんなことを考えていると、『決めた!』とアカネは弾んだ声を出してエプロンを外しながら士へと声を掛ける。 「あー、実はちょっと買い置き切らしてるのにさっき気づいてさぁ。 悪いけどちょっと店番頼めるかな。あたし、買出し行ってくるから。 こればっかりは自分の目で確かめないと気が済まなくてね」 「ああ、こっちも仕事だから構わない。仕事の内容もだいたい分かったしな」 テーブルを拭きながら士は軽く返事をする。 実際にもう一人でやっていけると思ったから当然だ。 「んー、旨かった! じゃあ士、俺はちょっとブラーっとしてくるからなー」 「ああ、分かった。テキトーにやっておけ」 士はトレイに乗せた大量の入れざらとコップを片手に、ユウスケからお代を受け取る。 そして、屋台の中へと入る。 まだ昼前のためかお客はそう多くはない。 恐らくアカネもそれを承知したから士一人に店番を任せたのだろう。 それにしてもよく晴れた空だ、と士は思いながら空を眺める。 この世界ではいつもの事件らしきものも起きる気配すらない。 あるいは、このままここでバイトをして自由に出来る金を増やすと言うのも良いのかもしれない。 ブレイドの世界以来となる収入だ、大事にしておきたいところだ。 だが、士は忘れていた。 事件とはいつも唐突に、気配すら感じさせずに、影のように常に後ろにぴったりと引っ付いてくることを。 「……ゥゥゥ!」 「ん……なんだ……?」 何処からか響く、甲高い声。 一瞬空耳かとも思ったが、外に居る四人もキョロキョロと周囲を見渡している。 となると単なる空耳ではなく、なにかの生き物の鳴き声。 だが、何処から聞こえてくるのだ? 士が珍しく不思議そうな顔をして、もう一度空を眺めると。 「ナツゥゥゥゥゥゥ!」 「なっ!?」 ポコリ、と間抜けな音がして士の顔面に柔らかいものがぶつかった。 痛みは少ないが、驚きは大きい。 真っ暗になった視界から光を求めるように顔に張り付いた『物』をもぎ取る。 ふわふわとした感触とその奥に感じる硬い感触。 小動物だ、手のひらサイズではないがリスにしてはかなり大きい。 士の顔を覆えるほどの大きさのリスだ。 「なんだこれは……?」 「ナッツやないか!?」 士が頭をひねっていると、タコカフェに来た四人組の一人が反応する。 だが、今の声は確かに高めの声ではあったが、あの中に関西弁で喋るのは居ないはずだ。 じーっと、不審そうに見る士。 その視線に慌てたように二つ分けの少女、桃園ラブが口を開く。 「あ、あー! な、ナッツやんけー! どないしたんやぁ!?」 「そっちのペットか」 「え、あ、そ、その……え、ええ! そうなんですよー!」 「空から降ってくるのか、お前のペットは」 「ハハハハッハ! い、いやあ、居なくなったと思ったらお空を飛んでただなんてー!」 あからさまなほどの胡散臭い関西弁を操りながら、足元のフェレットを蹴飛ばす。 士は今気づいたが、先程から『何か』を風呂敷に包んだフェレットが四人組の足元に寄りそうように座っている。 士は顔面に張り付いた小動物を引き剥がし、その客へと向かって差し出す。 ナッツに顔面直撃を食らい、気が立ったのだろう。 店員から客への丁寧な言葉遣いではなく、いつもの不遜な口調で士は尋ねる。 四人組の客の一人、桃園ラブたちはその言葉遣いにむっと思う暇もなくナッツのことを誤魔化すためにシドロモドロになる。 その様子に眉をひそめながらも、別にナッツ返さない理由もないため投げつけるようにラブたちへと渡す。 (こらっ!タルト! 人前では声を出さないでって言ってるでしょ!) (す、すんまへん……! でもナッツが……) 「……ん?」 だが、その瞬間に上空に銀色の陰りが見えた。 士はナッツを持ったまま目を細める。銀色の影はどんどんと近づいてくる。 また顔にぶつかるのか!?と若干顔をしかめるが、今度は顔に当たることなく士の目の前に現れる。 その影の正体は、士には見覚えのあるそれだった。 銀と黒という色合いの違いはあるものの、影は龍騎の世界で見た仮面ライダーナイトだ。 さらに同じ龍騎の世界のライダーである仮面ライダーゾルダも連れなって現れたのだ。 「ナイトにゾルダ? おいおい、ここはプリキュアの世界だろうが。それにその格好はなんなんだ」 士の呟きを無視するように銀色の銃士・仮面ライダーゾルダはカードを使用する。 ゾルダはそれだけでも強大な力を持つ銃のマガジンスロットに差し込む。 ―――― SHOOT VENT ―――― ゾルダは上空から降ってきたキャノン・ギガキャノンを肩に装備する。 話をする気が毛頭もない二人のライダーの様子に、士は僅かに舌打ちをする。 仕方ないと呟きながら、士はホルダーから『ディケイド』のカードを取り出す。 ナイトとゾルダの心情は全く察することが出来ないが、敵意があることははっきりと分かる。 ならば、士も迎え撃つしかない。 「はぁ!」 だが、変身などさせるものかと言わんばかりにゾルダが装備したギガキャノンの二つの砲口が火を噴く。 無防備な人間程度ならば一撃で殺し得る威力のギガキャノン。 士の背後の木々を巻き込んで、爆炎と煙が上がる。 「店員さん!」 ―――― KAMEN RIDE ―――― 爆風から目を守るように手を翳したラブが叫ぶと、同時に爆発の中心から機械音が響く。 低い男性を思わせる、だが何処か人間味のない声。 その機械音と同時に、コツコツと小気味いい足音が響く。 ――――― DECADE ――――― 「ったく……節操のない奴だ」 爆炎から現れたのは先程の顔立ちの整った長身の店員、門矢士ではなかった。 現れたのは、マゼンダ色と黒を基調としたスーツと装甲、そして仮面をつけた一人の戦士。 剣呑な雰囲気と飄々とした掴みどころのない雰囲気を併せ持つ、門矢士のもう一つの姿である仮面ライダーディケイドだ。 その姿を見たナッツが驚いたように声をあげる。 「ディ、ディケイド!?」 「プリプー!」 「うわ、シフォン!?」 ナッツの驚きの声に答えるように、一匹のフェレット、タルトの風呂敷の中から一人の赤ん坊が顔を出す。 と言っても、人間の赤ん坊ではない。まるで人形のような、ふわふわとした赤ん坊だ。 「でぃけいど……? ナッツさん、あの人のこと知ってるの?」 驚きに満ちたナッツの声にただならぬ気配を感じ取ったのか、祈里は説明を促す。 ナッツはコクリと頷き、冷や汗を流しながら本で得た知識を頼りに中学生にも伝わるように説明していく。 「確か古い本に詳しく書かれていたナツし、人づてにも聞いたことがあるナツ。 マゼンダ色と黒色のスーツを着た仮面の戦士……その名は世界の破壊者ディケイド。 同じように仮面をつけた戦士・仮面ライダーの世界を巡り、そのことごとく壊していくらしいナツ。 でも、本当に居るなんて……ただの作り話だと思ってたナツ!」 ナッツが説明しているうちにもディケイドはゾルダへと交戦し続ける。 ライドブッカーをガンモードへと変化させ、ゾルダを上回る機動力でポジションを変えながら銃撃戦を仕掛ける。 だが、ディケイドは若干違和感を覚えていた。 以前、龍騎の世界でゾルダの戦いを見たことがあるが、戦闘におけるポジショニングの上手さと銃撃の精密さが特徴的なライダーだった。 しかし、このゾルダは動きが鈍い上に直線的な攻撃しか行ってこない。 まるでゾルダらしくない動きだ。 恐らくこれは仮面ライダーではなく出来の悪いなにかだろうとディケイドは当たりを付ける。 「単なる出来の悪いレプリカか……なら直ぐに終わらせれてやる」 そう呟き、腿のホルダーから一枚のカードを取り出す。 赤い角と青い複眼が特徴的な、カブトムシを模しているであろうライダーのカードだ。 それを腰に巻いたディケイドライバーへと差し込む。 ―――― KAMEN RIDE KABUTO ―――― 機械音が響くと同時にディケイドが姿を変えていく。 カードに描かれていたライダーと同じ姿、仮面ライダーカブトへと姿を変えたのだ。 姿を変えた意味が分かったのか、ゾルダは焦ったようにギガキャノンを発射する。 だが、遅い。 ディケイドは一枚の『CLOCK UP』と書かれたカードをいつの間にか取り出し、トントンと指で側面を叩く。 そして、手首と肘の動きだけを使ってディケイドライバーへ投げ込むように差し込む。 ―――― ATACK RIDE CLOCK UP ――― その瞬間に、ラブたち一般人はもちろん同じライダーであるゾルダの目にすら追えないスピードでディケイドは移動する。 気づいたときには、超スピードでギガキャノンの砲撃を避けてなおかつ距離をゼロ距離まで詰めていた。 瞬きをしているだけで見逃しそうなほどのスピード。 ―――― FINAL ATACK RIDE ――― 背後を見せた堂々とした姿でディケイドはカブトの仮面を模した絵が描かれたカードを取り出す。 それをやはりディケイドライバーへと投げ込む。 ―――― KA KA KA KABUTO ――― 「はあ!!」 小気味の良い機械音が鳴り響く中で、勢い良く回し蹴りを行う。 仮面ライダーカブトの決め技であるライダーキックだ。 クロックアップにより回り込まれたゾルダがそのライダーキックを避けれる訳がなく、直撃を受け爆散する。 その戦闘を惚けた様子で眺めていたラブたちだったが、せつながいち早く事態を把握する。 とにかく敵意を感じないディケイドは今は関係ない。 それよりも敵意を剥き出しにしているナイトをどうにかしなければいけない。 「とにかく、私たちも戦いましょう!」 「ええ、分かったわ!」 「ナッツさんとタルトちゃん、シフォンちゃんは下がっていて!」 せつなの声にラブ、美希、祈里の三人が反応する。 そして携帯電話を思わせる変身アイテム・リンクルンを取り出し、鍵の形をしたもうひとつの変身アイテムであるピックルンを取り出す。 リンクルンに上部にある差込口にピックルンを差し込み、扉を開けるようにピックルンをひねる。 ピックルンによって開かれたリンクルンの中央に埋め込まれているボールを、四人全員が人差し指と中指を回転させる。 『チェインジ! プリキュア!』 『ビィート!アァ―ップ!』 その一言と共に、ピーチとベリーは前方へ走り出し、パインとパッションは下方へと落ちて行く。 光の中をそれぞれがそれぞれの方法で動いていく。 そして、その身体を包んだ光が四人の服を形作っていく。 髪、チョーカー、イヤリング、リストバンド、髪飾り、ブーツ、フリフリの服とスカート。 四人はそれぞれがそれぞれの順番で確かに『変身』していく。 変身し終わった四人が上空から落ちてきて、ブーツのかかとで地面を、トントン、と小気味の良い音を立てて四人が並ぶ。 「ピンクのハートは愛ある印!」 向かって右から二番目に立った長い髪を二つに分けたプリキュア――キュアピーチが両手の長い指でハートを作る。 そして手の皺と皺を合わせるように、パン!、と音を立ててハートを崩して手を打つ。 「もぎたてフレッシュ! キュアピーチ!」 「ブルーのハートは希望の印」 向かって左端のくるくるの青い長髪をしたプリキュア――キュアベリーが同じく長い指で胸の前にハートを作る。 そして、やはり手の皺と皺を合わせて手をたたき、踊るように一回転し。 「摘みたてフレッシュ! キュアベリー!」 「イエローハートは祈りの印!」 今度は向かって右端にいる、唯一短いオレンジ色の髪のプリキュア――キュアパインが両手で作ったハート。 それを崩しながら手を叩きながら、はしゃぐように回り始める。 「採れたてフレッシュ! キュアパイン!」 「真っ赤なハートは幸せの証!」 他の三人よりも早口で、真っ赤な服を着たプリキュア――キュアパッションが素早くハートを崩して手をたたく。 見様によっては天使の羽にも見えるボリュームのある髪が特徴的なプリキュアだ。 「熟れたてフレッシュ! キュアパッション!」 『レッツ! プリキュア!』 四ツ葉町に住み、管理国家ラビリンスと戦う四人組プリキュア。 それがラブたちの持つもうひとつの顔だ。 「こいつらがプリキュアか……雑誌に乗ってた連中だな」 ディケイドは呟き、腕を組んで試すような目をしながらタコカフェの屋台へともたれ掛かる。 仮面ライダーゾルダらしきものは龍騎の世界で見た時よりも弱かった。 士は見物に徹する。 新聞や雑誌ではイマイチ強さは分からないためディケイドとしてもプリキュアの強さが気になるのだ。 精々分かっていることなど、少女にしては勇ましいという程度だ。 バイト先のタコカフェに危害が出るようなら士が手を出せば良い。 店主が留守中にタコカフェが破壊されたとなれば、士のバイト代にも影響がある。 そう考えているうちにナイトがベルトから一枚のカードを取り出し剣、ダークバイザーの柄へと差し込む。 ―――― TRICK VENT ―――― 再び機械音が響き、ナイトの身体が四つに分かれる。 シャドーイリュージョン、機動力に優れたナイトの得意とする戦法の一つ。 これで一対一の形となった。 「はああ!」 プリキュアが勇猛果敢に攻め込む。 ピーチとパッションが直線的に進み、ベリーとパインが回りこむように左右に分かれる。 一対一ではなく四対四に持ち込むつもりなのだろう。 ディケイドの考えどおり、パッションが大きく跳躍し四人のナイトの後ろへと回り込む。 これでナイトたちは前方にピーチ、左方にベリー、右方にパイン、後方にパッションと囲まれた形となった。 それぞれのナイトがダークバイザーを持つ。 背中合わせに陣形を取り前方へと注意を向ける。 あくまで一対一に持ち込む腹なのだろう。 まず最初に動いたのはピーチだ。 ナイトの一人がピーチを迎撃するためにダークバイザーを振るう。 ピーチはそのダークバイザーを姿勢を低くすることで避け、ナイトの懐へと潜り込む。 その様子を見て、やはり動きが鈍い、とディケイドは思う。 プリキュアは確かに速いが、スピードならばナイトもそれなりのものだ。 いくら四人に増えても、これではプリキュアが勝つだろう。 「とりゃあああ!」 ピーチは肘をナイトの腹部へ叩き込む。 見兼ねたナイトの一人がピーチへと攻撃するが、陣形を崩すのはマイナスだ。 崩したナイトの前方にいたパッションが連鎖するように動き出す。 がら空きになった背後からの攻撃。 ナイトは避けきれずに直撃を受け、その瞬間だけでも四対二へと状況が変わる。 その瞬間を逃すような真似はしまい。 彼女たちもまた何度も戦闘を行ってきた戦士なのだから。 ディケイドの予想通り、隙を窺っていたベリーとパインも動き出す。 四方からの攻撃、しかも二人は体勢を崩している。 圧倒的にプリキュア側に有利な状況だ。 その有利な状況を崩さずにプリキュアたちは攻撃を開始する。 それぞれの目の前にいるナイトへと一撃を与える。 虚を突かれる形をなったナイトたちはその一撃を食らう。 そこで四人全員がナイトを一つの方向へと吹き飛ばす。 木々へとぶつかり、ナイトたちの動きが僅かに止まる。 その瞬間にリンクルンを取り出し、ボールを回転させる。 そうすることでリンクルンからそれぞれの必殺技をさらに強化させるアイテムを取り出すことが出来るのだ。 「届け! 愛のメロディ! キュアスティック! ピーチロッド!」 ピーチが持つキュアスティック、ピーチロッドは先端にハートをついた武器。 リコーダーのようについたボタン、そのボタンを指を滑らせながら押していく。 「響け! 希望のリズム! キュアスティック! ベリーソード!」 ベリーが持つキュアスティック、ベリーソードは先端にスペードがついた武器。 刀を構えるように腰だめに持ち、やはり指を滑らせてボタンを押していく。 「癒せ! 祈りのハーモニー! キュアスティック! パインフルート!」 パインが持つキュアスティック、パインフルートは先端にダイヤがついた武器。 フルートを吹くように唇へと持って行き、十の指を使ってボタンを押す。 「歌え! 幸せのラブソディ! パッションハープ!」 パッションが持つのは唯一キュアスティックではない、パッションハープという武器。 パッションは、そのハープを奏でる。 「吹き荒れよ幸せの嵐!」 その言葉と共に、ハープを天へと掲げる。 「プリキュア! ハピネスハリケーン!」 その状態で回転を始める。 そして、どんどんとハープを下ろしていく。 何度回転したか、胸元までハープが降りてきた瞬間。 彼女の回転は方向を変え、ナイトたちの方向へと突き出した。 『悪いの悪いの、飛んでいけ!』 その一方でピーチたちはキュアスティックで模様を描いていく。 「プリキュア! ヒーリングプレアー!」 「プリキュア! エスポワールシャワー!」 「プリキュア! ラブサンシャイン!」 ピーチはハートを、ベリーはスペードを、パインはダイヤを。 それぞれがキュアスティックで作った模様を目の前にあられる。 そして、その模様をキュアスティックで押し出すことで、その模様がナイトへと向かっていく。 『フレェェッシュ!』 ハート・ダイヤ・スペードと小さなハートの群れが四体のナイトに直撃する。 或いはピーチとベリーとパインのキュアスティックによる必殺技だけならば逃れることが出来たかもしれない。 だが、パッションのハピネスハリケーンがナイトの行動を阻害する。 そして、四人はそれぞれのキュアスティックとパッションハープを前へ突き出す。 円を描くように回してくことで、ナイトに直撃したハート/ダイヤ/スペードを巨大化させる。 『はあああああああ!!!』 先程の十代の半ばほどの少女が出したとは思えない、雄々しい声。 これがプリキュアの実力か、とディケイドは独りごちる。 ナイトの動きはイマイチだったが、それでも仮面ライダーだ。 それなりの実力は持っている。 一人で戦うよりも、複数で戦って実力を発揮するタイプなのだろう。 「仲間、か」 ディケイドはポツリと呟く。 共に戦い、励まし合い、困難を乗り越えていく。 言ってしまえば、仲間とはそいつの居場所だ。 「ふん……」 渡り鳥であるディケイドには、何とも言えない感情を覚える。 それがどんな感情なのかはイマイチ掴みきれない。 だが、それを考えるとどうも落ち着かない。 「駄目ナツ!」 そんな風にディケイドが考えているところを、何処からか声が響く。 方向は下方、先程ラブたちがペットだと言い張ったディケイドの顔面にダイブしてきた大型のリスだ。 そのリスは尋常ではないほどに焦り切っている。 『素晴らしい……!』 その瞬間に、プリキュアの攻撃を受けて弾かれたはずのナイトが声を挙げる。 いや、それはもうナイトではない。 水銀状の怪人へと変わっていったのだ。 「なっ……! この声!」 「そうナツ! こいつはあの時のアイツなんだナツ!」 ピーチの頭に過ぎったのは、あの時の水銀の怪人の姿。 アレはどんどんと力を吸収し、最後にはプリキュア全員でかからないと勝てないほどに強くなっていた。 まさか、キュアスティックでパワーアップした必殺技を吸収したのだろうか。 だとすると、不味い。 されるがままにピーチたちが主導権を握れていたのも、こちらに必殺技を撃たせる布石だったのだ。 『仮面ライダーカブトの力にパワーアップしたプリキュアの力……! 確かに頂いたぞ!』 興奮したような音色と共に水銀は空中へと消えていく。 このままでは大変な事になる。 あの時と、いや、下手をすればあの時以上の事件が起こってしまうかもしれない。 「早く皆と合流しないと!」 ピーチは慌てた音色で声を掛ける。 パインとパッションはうなづくが、ベリーだけが難しい言葉をして全く別の方向を見ていた。 その様子にピーチは不思議そうに小首を傾げる。 「どうしたの、ベリー?」 「……その前に、この人に話を聞いた方が良いと思うわ。ディケイド、だっけ?」 ベリーの視線の方向は腕を組んだ仮面の戦士、ディケイドが佇んでいる。 そう言えば先程襲ってきたフュージョンの姿も似たような姿だった。 「あの、貴方は……」 「ディケイドだ」 それだけで分かるか、とベリーは眉をひそめて低い音色でディケイドへと問いかける。 「貴方は何者なの? さっきの仮面の奴と、何の関係が?」 「……俺は仮面ライダーディケイド、さっきの奴は仮面ライダーナイトと仮面ライダーゾルダ」 「仮面、ライダー?」 パッションが不思議そうに呟く。 元・管理国家ラビリンスの一員として平行世界の存在を知っている彼女でいても知らない名だった。 その疑問に答えるように、ディケイドが口を開く。 「お前たちプリキュアと同じだ。様々な理由で敵と認識した者と戦う戦士……一括りで説明するのは難しいな」 「えっと、つまりディケイドさんは私たちの仲間、っていうことですか? 私たちと一緒に、さっきの仮面ライダーって言うのと戦ってくれるんですね」 仲間、パインのその言葉にディケイドはマスクの下の顔を歪める。 「やめろ、ムズ痒い。俺はただこの世界でやるべきことをやるだけだ」 「この世界でやること……?」 「プリキュアの世界に仮面ライダーが現れた……俺が現れたからか、それとも現れたものをどうにかするために来たのか。 いずれにせよ、タイミング的にも俺はその原因を探る必要があるってことだろう」 投げ捨てるように呟き、ピーチへと視線を向けた。 「他のプリキュアは何処だ、あの敵についても話してもらうぞ」 ◆ ◆ ◆ 「ふーんふふふーん♪」 赤桃色の髪をした少女が空を眺めながら、見るからにご機嫌な様子で歩いている。 その周りには同じ年頃の少女が六人、保護者らしき青年が一人だ。 彼女たちもラブたちと同じプリキュア、プリキュア5というグループだ。 先ほどの赤桃色の髪の少女が夢原のぞみ。 橙色の髪をした勝気そうな少女が夏木りん。 黄色の髪を二つにしたこの中で最も幼い容姿をした少女が春日野うらら。 緑色の髪をした落ち着いた少女が秋元こまち。 青色の髪をした年に不相応な落ち着きを持った少女が水無月かれん。 紫色の髪をした背伸びをしたような雰囲気を持つ少女が美々野くるみ。 そして、背の高い端正な顔立ちをした青年が小々田コージ。 彼女たちは傍目からでも分かるほどに、浮き足立った雰囲気が溢れている。 特に元から『抜けている』と言ってもいいほどののぞみなど見ていて危なっかしいほどだ。 「ちょっとのぞみ。あんまりはしゃがないでよ恥ずかしい」 のぞみを見てため息をつきながら、けれども嬉しそうにくるみが呟く。 諌めるというよりは軽口を叩くような、仲の近しい間柄だから口に出来る語調だった。 のぞみを特に怒るようなこともなく、笑いながら振り返る。 「ええー、だって久しぶりに皆に会えるんだよ? ナッツも一緒に来ればよかったのにー」 「ナッツなら後から来るよ、何でも休日の内にやりたい事があるって言ってたね。 大丈夫、シロップと一緒に来るから十分間に合うよ」 「そっかー! えへへ、どうせなら皆で会いたいしね! ……ってたぁ!?」 後ろ向きに歩いていた、人よりも数倍抜けているのぞみ。 そののぞみがそんな歩き方をしていたら通行人と当たってしまうのは当然と言えるだろう。 あちゃー、とのぞみの幼馴染であるりんは顔を抑える。 「こらぁ、のぞみ! すみません、友達が……」 「え、ええ、大丈夫ですよ」 のぞみがぶつかったのは髪の長い二十前後の女性。 門矢士と共に旅をしている光夏海だ。 夏海はなにか情報はないかと歩き回っているところをこうしてのぞみたちと出会ったというわけだ。 しかし、謝れると夏海としても困るところがあった。 何故なら夏海も周囲を見渡しながら歩いていたため、夏海の方にも僅かにも非があるのだ。 「すみません、この子ちょっとはしゃぎすぎちゃうところがあって……ほら、のぞみもちゃんと謝る!」 「ごめんなさい~……」 のぞみが頭を下げて、沈んだ声の調子で謝る。 夏海は、別に構いませんよ、となるべく明るめの声で答える。 そしてもう一度プリキュアのことについて探ろうと思い、七人組の横を通り過ぎて周囲を見渡す。 「……あれ?」 その周囲には、人っ子ひとり居なくなっていた。 おかしい。 確かにあまり一通りの多そうな道には見えない。 しかし、それでも車の一つも通っていないなんて事態があり得るだろうか? 夏海の頭が疑問符で占められる。 その瞬間だった。 保護者のように一番後ろで六人を眺めていた小々田が顔を歪める。 そして。 「なにか出たココ!」 そして、そんな言葉を発して、突然『ポン!』と漫画的な擬音を立てて小々田は姿を消す。 消えた!と思った瞬間、その足元に一匹の可愛らしい小動物がいた。 モフモフとした柔らかそうな大きな尻尾が特徴的だ。 「え? ええ? え?」 だが、夏海は可愛いと思うよりもさらなる混乱に陥ってしまう。 整った顔立ちをした青年が突如として可愛らしい獣へと姿を変えたのだ、混乱しない方がおかしい。 それに加えて、ココの視線を追うと何者かが立っていた。 先程、人が突如として消えたこの場に、だ。 しかもその何者かは夏海も知っている人間だった。 いや、正確に言うならば良く知っている人間に似た何かだった。 「仮面ライダーキバ!?」 そこに立っていたの特徴的なマスクと鎧を身に纏った騎士を思わせる男、仮面ライダーキバだ。 キバの様子とココの言葉、そして夏海の驚愕にただならぬものを感じたのだろう。 のぞみたちは一歩足を引き、素早く変身アイテムであるキュアモを取り出す。 「みんな、行くよ!」 『Yes!』 そして、のぞみの声と共に五人全員がキュアモのボタンを右、左、中央と押していく。 『プリキュア! メタモルフォーゼ!』 それぞれが光りに包まれ、胴、腰、腕、脚にその光が集まっていき、服を作り出す。 襟の立った二の腕までの袖の服と極端に短いスカート、その下にあるスパッツ。 それぞれが色違いに装着される。 「大いなる、希望の力! キュアドリーム!」 夢原のぞみ、大いなる希望の力・キュアドリームには白と桃を基調とした衣装。 「情熱の赤い炎! キュアルージュ!」 夏木りん、情熱の赤い炎・キュアルージュには白と橙を基調とした衣装。 「弾けるレモンの香り! キュアレモネード!」 春日野うらら、弾けるレモンの香り・キュアレモネードには白と黄色を基調とした衣装。 「安らぎの緑の大地。キュアミント!」 秋元こまち、安らぎの緑の大地・キュアミントには白と緑を基調とした衣装。 「知性の青き泉! キュアアクア!」 水無月かれん、知性の青き泉・キュアアクアには白と青を基調とした衣装。 『希望の力と奇跡の光! 華麗に羽ばたく五つの心!』 『Yes! プリキュア5!』 プリキュア5、それが凸凹な組み合わせの彼女たちが抱える共通の秘密。 そして、彼女たちと共にいる美々野くるみもただの人間でない。 何処からか取り出した、パレットのような形状をしたミルキィーノートを構える。 ピピピ、と備え付けの筆を使って右からボタンを押していく。 「スカイローズ・トランスレイト!」 大きな声と共に、くるみの身体が青い光に包まれていく。 やはりプリキュアたちと同じようにその光は服へと形を変えていく。 「青い薔薇は秘密のしるし!」 くるみは胸に手を当て、人撫でする。 すると唐突にリボンに青い薔薇が咲き誇る。 「ミルキィローズ!」 ミルキィローズ、美々野くるみがキュアローズガーデンの青い薔薇の力によって戦う力を得た姿。 単純なカタログスペックならばプリキュア5よりも高く、単独で敵組織の幹部を撃退できるほどの力を持った戦士である。 「プリ……キュア……!?」 夏海はその揃った姿を見て驚いたように呟く。 探していたプリキュアが現れた。 突然起こった目の前の出来事が信じられないのだ。 「ココ様、後ろに下がっていてください! 貴女も!」 ローズはココと夏海に後ろに下がるように言う。 ココも自分が力をもっていないことを自覚しているため、素直に後ろへ下がる。 夏海もなにがなんだか分からないまま、ココと同じように後ろに下がる。 そして、揃った姿でキバを見据える。 キバはベルトに一本の鍵を差し込むことで剣を召喚し、その右腕に鎖が巻き付いていく。 仮面ライダーキバ・ガルルフォーム。 剣を使った近接戦闘を得意とする、機動力とキック力に優れたフォームだ。 身を低くしたまま剣を構えたキバが俊足で移動する。 片手で持った剣を、まず近くに居たレモネードへと振るう。 「きゃあ!」 レモネードは驚いたように悲鳴を上げながら必死で避ける。 近接戦闘はあまり得意ではない。 元々必殺技の性能ゆえかミントと共に他のメンバーのサポートをすることの方が多いレモネードだ。 「とりゃあ!」 そこへ助け舟に入るようにドリームが飛び蹴りを入れる。 だが、ガルルフォームは機動力に優れている。 ドリームの蹴りは空振りに終わった。 とは言え失敗したわけではない、レモネードが距離を取ることが出来た。 そして、ドリームがキバとレモネードとの間の壁となる。 その瞬間にレモネードは腕を目の前で交差させる。 そうすることで胸の蝶と両手の甲の蝶が光を放ち、レモネードの周囲に数えきれないほどの黄色い蝶が現れた。 「プリキュア! プリズムチェーン!」 プリキュア・プリズムチェーン。 幾つもの蝶が鎖を形作り、相手に絡みつくレモネードの必殺技だ。 そのプリズムチェーンがドリームの後方からキバへと向かって放たれていく。 足元に巻きつかれ、キバは大きく体勢を崩す。 その隙を逃しはしない。 アクアがレモネードと同じように胸の前で腕を交差させる。 レモネードの黄色い蝶とは違い、アクアの周囲に出てきたのは水流。 「プリキュア! サファイアアロー!」 アクアがその水流で弓と矢を作り出し、素早く撃ち放つ。 キバは左手に持ったガルルセイバーを左手へと移し、鍵を取り出しベルトへと差し込む。 その瞬間、ガルルセイバーを銃へと形を作る。 銃、バッシャーマグナムでキバはサファイアアローを撃ち落とす。 「はああ!」 しかし、僅か生じた隙に後頭部へとドリームとローズが蹴りを叩き込む。 二人の体重を乗せた蹴りにキバ・バッシャーフォームは大きく身体を傾かせる。 その隙を逃さないとドリームとローズは追撃を狙うが、キバはバッシャーマグナムを連射し追撃を逃れる。 未だにプリズムチェーンで固定されたままだが、バッシャーマグナムによる牽制で距離を稼ごうとする。 「プリキュア! エメラルドソーサー!」 だが、そのバッシャーマグナムによる射撃はミントの作った薄いが固い盾に防がれる。 足をチェーンに結ばれている以上、機動力を使って移動することは不可能。 ミントのエメラルドソーサーに防がれると思いながらも、バッシャーマグナムを連射する。 「プリキュア! ファイアーストライク!」 その隙に放たれるのは、ルージュの炎のボール。 足元に作り出されたその炎球は、サッカーボールのようにルージュによって蹴り出される。 避けることが出来ない上に、バッシャーマグナムを撃っても威力が足りない。 サファイアアローを打ち落とした時のように連射出来れば迎撃も可能だが、この状況では振り向いての一発が限度。 ならば、とキバはベルトに鍵を差し込む。 バッシャーマグナムは巨大なハンマー、ドッガハンマーへと形を変える。。 それを両手で持ち、振り返りながら大きく振り切る。 ドッガハンマーがファイアーストライクにブチ当たる。 「なぁっ……!?」 そして、ドッガハンマーによりファイアーストライクが『打ち返される』。 必殺技を放った後だけあって簡単に動ける姿勢ではない。 「ルージュ!」 そこに助けに入るのはドリーム。 ファイアーストライクの破壊力は仲間であるドリームも良く知っている。 ルージュを押し倒す形で庇う。 「大丈夫!?」 「ありがとう、ドリーム!」 幸い、ファイアーストライクをかすりもしなかった。 そのことにドリームが『ふう』っと息をついた瞬間。 「きゃああ!」 レモネードの悲鳴が響く。 何が起こった、とドリームは視線を移す。 そこには脚に引っかかったプリズムチェーンを手に取り、レモネードを振り回すキバ・ドッガフォームの姿があった。 ドッガフォームは腕力と防御力に特化したフォームだ。 機動力とチームワークによる攻撃を得意とするプリキュア5には、迎え撃つのに適したドッガフォームで行くべきだと思ったのだろう。 ドリームはそれを見て立ち上がり、手の甲の蝶を光らせる。 パワーにはパワー、向こうが迎え撃つと言うのならばこちらから向かっていってやるという腹づもりなのだ。 視線を夏海とココを守るように立っているローズへと動かす。 その意味をローズは理解したのか、頷いて一歩前に出る。 ドリームが走り出す。 光はさらにまし、ドリームの目の前に巨大な蝶が現れる。 その蝶へとドリームは手を差し出し、脚を強く蹴り出して飛び出す。 「プリキュア! シューティングスター!」 それがドリームの必殺技、プリキュア・シューティングスター。 桃色の蝶と共に、宙を飛び突進する技。 だが、キバはドッガハンマーを振るいドリームのシューティングスターを打ち返した。 そのままにドリームは建物の壁へと打たれる。 「ローズ!」 「ええ、任せなさい……!」 ドリームは痛みに耐えながらも、ローズに合図を出す。 その瞬間にローズがミルキィノートを取り出す。 必殺技の用意だ。 プリキュア五人分の力を持つと言うローズの必殺技ならば、キバを一撃で葬り去ることが出来る。 「邪悪な力を包み込む、薔薇の吹雪を咲かせましょう!」 キバが一息ついた瞬間、ローズの高らかな言葉が響く。 マズイと思い距離を取ろうとするが、いつの間にかレモネードだけでなくルージュ・ミント・アクアまでもがプリズムチェーンを抑えている。 さすがに四人のプリキュアの力となるとドッガフォームと言えども上回ることは出来ない。 「ミルキィローズ・ブリザード!」 キバの身体を、一輪の巨大な青い薔薇が包み込む。 それはキバの身体を浄化して行き、砕いていった。 「えっ……?」 その瞬間、プリキュア5とキバの戦いを呆気に取られて見ていた夏海が不思議そうに呟く。 他の人は気付かなかったのだろうか、と周囲を見渡すが不審そうにしているプリキュアはいない。 夏海の目には、キバが口元に笑みを浮かべながら水銀のように溶けていくのが見えたのだ。 後編へ
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/27486.html
登録日:2014/02/11 Tue 21 21 31 更新日:2024/09/16 Mon 20 46 23NEW! 所要時間:約 18 分で読めます ▽タグ一覧 NG やさしいせかい クシャポイ プリキュア プリキュアシリーズ ルール 変革 大人の事情 忘れてはいけない 決まりごと 注意事項 禁止事項 全国の女の子たちと一部の大きなお友達に絶大なる人気を誇り、 今や誰もが知っている「美少女戦士アニメ」としてニチアサで放送されているプリキュアシリーズ。 メインターゲット層は小学校に上がる前の幼い女の子たちと設定されている。 そのため、彼女達を怖がらせたり悪い影響を与えたり、その背後にいる親御さんを怒らせないため、 その作劇上において、いくつかの自主的な『決まりごと』が存在している。 ここでは、それらの詳細を以下のようにそれぞれ分けて紹介する。 /!\ 注 意 /!\ 当記事では説明の都合上、重要なネタバレが多く含まれています。 ●目次 有名なタブー1.「正義のプリキュア同士で戦わせない」 2.「水着、パンチラといったセクシーカットを入れない」 3.「食べ物を粗末にしたり好き嫌いさせたりしない」 4.「プリキュアの頭や顔を直接攻撃させない」 5.「親を正面から悪者にしない」 タブーがある理由について 時代の流れによる変化 有名なタブー 1.「正義のプリキュア同士で戦わせない」 これは『雪空のともだち』で、プリキュアたちが洗脳されて互いに戦い合うというシチュエーションを描いたところ、観客の女の子が本気で泣き出したという保護者からのクレームが来たためと言われている。 しかし、子供たちが泣いたのはプリキュア同士が戦うというシチュエーションよりも、「洗脳されたキュアホワイトの養豚場の豚でも見るような目と声が怖かったから」じゃないのか、という説もある。 また、「子供が泣いた」という報告は当時の資料には無いとも言われる。 後述のレイズナ氏によるインタビューでは、鷲尾プロデューサーが あれは教訓として残っていますね。男の子ものでよくある設定をやってみたいと思ったんですが、 小さい女の子は友達同士が喧嘩することをとても嫌がるんだってことがわかりまして。 子どもにとっては良い印象は残らないんだなって言うことを学びました。 それは役者さんにとってもそうだろうと思います。今まで2年近くふたりでずっと手を取り合っていたのに、あれはしんどかったろうと思いまして。 それ以降はできるだけそういうことはないように考えていますね。 と答えている。 当時は30分前の特撮で正義のライダー同士がバトルロイヤルするのが流行っていた時期なので、 それにならって(?)「プリキュアバトル」をちょっとやってみたら不評を買ったということのようだ。 これ以降、正義のプリキュア同士での戦いは封印され、その代わりとして「プリキュアの力をコピーした悪の変身戦士」との戦いが導入されるようになった。 しかしながらダークドリームやダークプリキュアは「悪のコピー戦士」にもかかわらず本家と同様、一部ではそれ以上の人気を得る予想外の事態に。 特にダークプリキュアは大人のファンのみならず多くの子供たちからも支持され、キュアムーンライトとの和解・仲間入りを望む声も多かったほど。 その他、『フレッシュプリキュア!』では仲間が怪物に見えてしまうという敵の幻術に罹り、プリキュアバトルになりかけた。(*1) こちらは、あと一歩というところで無事に幻術を解かれ、結果的に同士討ちを免れている。 この時は直接プリキュア同士が殴り合う様は描かれておらず、同士討ちしている「ように見える」演出でぼかされていた。 タブー破りへの挑戦に意欲的だった作品でもある一方、以前に水着云々でやはり苦情が来たことからこれが精一杯だったのだろう。 しかし近年では傾向に変化が見え、『ハピネスチャージプリキュア!』では「正義のプリキュア」同士でのライバル関係があったり、「洗脳されて悪の戦士になった正義のプリキュア」が登場して主人公たちと激しい戦闘が繰り広げられた。さらにその敵組織の首領に至っては「憎悪に囚われて悪堕ちした元プリキュア」である。 また、レギュラープリキュアの闇堕ちイベントも『キラキラ☆プリキュアアラモード』で解禁された。ただし、こちらは前述の『フレッシュプリキュア!』と同じく同士討ちにならないよう配慮された内容になっている。 2.「水着、パンチラといったセクシーカットを入れない」 衣装のデザインもスカートの下にスパッツなど見えても良いパンツを履かせる、もこもこしたパニエで埋める、あるいはそもそもズボンスタイルにするなどして、中身が見えないように配慮されている。 『ハピネスチャージプリキュア!』以降はドロワーズを履いたプリキュア(*2)も登場し、パンツのデザインも多様化。 ミニスカからスパッツをチラ見せさせたコスチュームだったり、普段は見えないがアングルを変えるとスパッツが見える者も。(*3) そして『キラキラ☆プリキュアアラモード』にて、レギュラープリキュアでは初のレザーショートパンツ(スパッツにあらず)を着用したキュアショコラを皮切りに、短パンスタイルのプリキュアも多数登場中。 『フレッシュプリキュア!』の序盤にて、美希たんの競泳水着姿や(シルエットでの)シャワーシーンがあったが、これにも苦情が来たらしい。 ただし、DCDプリキュアオールスターズや数作品のカレンダー、漫画版の一部では、「おめかし」の一環として水着が実装・解禁されている。 なお、『スマイルプリキュア!』ではモブキャラが普通に水着で描かれていたり、プリキュア衣装のアレンジ的に水着になったりした。 『ドキドキ!プリキュア』でもワンカットながらマナと六花がスク水を着ている。 また、敵キャラではマジョリーナやマーモといったセクシー系の美女キャラクターは例外となっているものの、彼女らも通常のコスチュームは胸の谷間などが直接見えないようにデザインされ、パンチラなども無し。 『ハピネスチャージプリキュア!』でも水着は登場せず、代わりにプリカードの「マリン」が登場。 敵幹部のホッシーワの白ビキニ姿が披露されたが、横向きの1カットのみであり胸の谷間も髪で隠されていた。 上北ふたご先生は、初代の漫画版で海水浴の話を描いた時に「胸の谷間を描かないように。胸を強調しないように」とアニメ側から要請されたとのこと。 『ハートキャッチプリキュア!』の長峯達也ディレクター曰く HCPでは海で水着だー!!だって不自然じゃん!!海辺で水着じゃないってさあ!!とシナリオ、プロデューサー、その他の了承をとって臨んだけど・・・コンテのチェックで水着をやめました。だってやっぱり、キャラクターって自分の分身みたいなものじゃない。娘の肌さらすなんて出来ないよ!!ゴメン とのこと。 ただし近年では大きな地殻変動もある。 『Go!プリンセスプリキュア』はこのタブーに真っ向から挑戦しており、 「浜辺でできる遊びはもうやり尽くした(要約)」という皮肉とも取れる台詞と共に水遊びが解禁された。 ディスピアとステラの谷間がはっきり見える衣装や、プリキュアキャラクターによる露出の少ない水着姿などをあちこちに取り入れている。 しかもこれといった苦情はなく、以降水着は夏の定番要素になった。 翌年『魔法つかいプリキュア!』では特に序盤で箒に上手く乗れない設定上、スカートできわどいアングルも多少見られる。 『HUGっと!プリキュア』に至っては主人公勢の水着解禁のみならず、敵側の幹部の谷間を露出したコスチュームや水着も登場しており、 幼児には一見して分からない様なかなり迂遠かつぼかした形ではあるもののNTRを示唆する描写もあった。 3.「食べ物を粗末にしたり好き嫌いさせたりしない」 好き嫌いに関する回を描いても、最終的には「嫌いなものを克服した」という展開にもっていくことがほとんどである。 対象年齢の子供達が丁度食事に関するマナーなどを躾けられている最中であり、バランスの良い栄養が必要な年代なのを考慮したものと思われる。 「子どもにはたくさん食べて健康に育ってほしい」と思っている保護者のことを意識しており、「嫌な絵を作らない」ということを心掛けてのことである。(ただ、美墨なぎさは玉ねぎが苦手) 劇中では登場人物が殆どの場面で食べ物をとても美味しそうに食べている。特に『プリキュア5』シリーズで多い。 またプリキュアシリーズのほとんどに食いしん坊キャラや大食いキャラが登場している。 もし子どもたちがプリキュアを理想としているのなら、「プリキュアたちもたくさん食べてるから私も!」と言う風になれば嬉しいですね。 というのが鷲尾プロデューサーの見解である。 ふたご先生も食べ物に関しての注意点を伝えられている。 『フレッシュプリキュア!』では苦手な食べ物を残さず食べるシーンがあったり、 『ドキドキプリキュア!』では亜久里が人参を苦手としていることが物語の中で判明したが、多くの大切なことを学ぶことで人参の美味しさに気付くことができた。 他にもダイエットの描写もほとんどないが、例外的にプリキュア5でココのダイエット回があった。 だが、これもあくまでも原因は「偏食」であり、好き嫌いなくたくさん食べようという考え方は徹底している。 『デリシャスパーティ・プリキュア』でも敵の策略により料理を不味くさせられたりするが、作中では直接不味いとは言わず「味が変わった」と表現している。 また、今作の怪物であるウバウゾーも子供たちが食べ物を嫌いにならないように、食べ物自体をモチーフにしないというコンセプトがあることが『アニメージュ』の2022年3月号で語られた。 ただし『キラキラ☆プリキュアアラモード』序盤では菓子作りを失敗することで食材を粗末にするシーンがほぼ毎回のようにある。 4.「プリキュアの頭や顔を直接攻撃させない」 プリキュアは敵の攻撃を必ずと言ってもいいほど腕によってガードしている。 このことについて、鷲尾プロデューサーによると これは5年間全編通してなんですけど、ダメージを受ける打撃は必ずディフェンスしてくれって言ってました。 直接顔や腹を殴らない。女の子の顔や頭を殴る事は絶対にさせませんでした。 とのこと。 現在でも、基本的には敵の攻撃を防ぎつつ受けた衝撃で吹き飛ばされ、後ろの壁となるものに全身をぶつける等によりダメージを表現している。 激しい戦いでも汚れることはあっても、コスチュームが派手に破けたり流血したりといった表現は基本的には無い。 しかし近年では傾向に変化が見え、『マナ結婚!!?未来につなぐ希望のドレス』では流血シーンがある。 「散々迷ったが、演出上やむを得なかった」とのこと。 『おもちゃの国は秘密がいっぱい!?』では、キュアベリーがキュアピーチにビンタで活を入れるシーンが遠くからのアングルで描かれている。 『ハピネスチャージプリキュア!』でも敵幹部で男性のファントムがクイーンミラージュに罰としてビンタを受けるシーンがあるが、 これもSEのみで直接的な映像は流されていない。 それに加え、敵怪人のデザインもコミカルなものにされることが多く、恐怖感を与えないようにされている。 特に顔への打撃は非常に注意深くなっており、ギャグ描写で顔をはたかれるようなシーンさえ長い間皆無であった。 しかし近年では傾向に変化が見え、『Go!プリンセスプリキュア』ではギャグシーンとしてビンタやデコピンを受けて痛そうにするくらいのユーモアなら何の問題もなく多用されている。 腹殴打については、敵組織幹部本人との戦いなどシリアスさが高い局面で描写されることがある。 その場合、殴る瞬間は視点を遠ざけるor手から衝撃波を打つ描写にされる。 5.「親を正面から悪者にしない」 小さな子供をターゲットにする以上、その保護者を不快に感じさせてはいけないという配慮から。 特に親がついて行かざるを得ない劇場版で意識される模様。 例として座古監督曰く『パンプキン王国のたからもの』のパンプルル王女が初期案で”俗物の権化のような毒親に育てられた結果、善悪の存在に分かれてしまう”設定だったのを まず、お父さんとお母さんを悪者にするのは、あんまり親子向けの映画としては好ましくない。 などの理由から没にしている(他にはキュアスカーレットと被るという身もふたもない理由もある)。 また『NewStage3 永遠のともだち』は母親の暴走が発端で騒動が起こる筋書きだが、あくまで親の愛自体は否定しないようキュアラブリーのセリフなどで注意が払われている。 永富プロデューサー曰く 『子供の夢をどれくらいコントロールしていいのかは難しい』という話を子育てしている2人(脚本担当の成田と梅沢P)からたくさん聞いた。白黒はっきりできないテーマだからこそ、『プリキュアだったらどういうことが提示できるんだろう?』と議論した記憶があります。 とのこと。 ちなみにテレビ本編で親、または親として扱われた人物を敵役にする場合は『子供が敵に洗脳されていた』『親が誰かに操られている』『親に化けた敵』といった具合にやはり直接対立させないようにしている。 ただし、『スター☆トゥインクルプリキュア』に登場する香久矢まどかの父親・香久矢冬貴はプリキュア達の敵として立ちはだかることこそなかったものの、その思想は星奈ひかるの思想とは対極に位置しており、宇宙人と疑う羽衣ララを地球より放逐すべく行動し(*4)、友人を守るために父親に隠し事を貫くまどかの葛藤の原因にもなった。もっとも、冬貴が宇宙人に関する調査をしていた本当の理由は「局で成果を上げて、その中央に返り咲く」為であり、宇宙人の事も心の底から敵だと考えていたわけではなかったのだが。 タブーがある理由について これらのタブーは長い年月の間で自然に作られていったものではなく、実はプリキュアの立ち上げに関わった鷲尾天プロデューサーが第1作の時にスタッフに提示した「決まりごと」が延々と引き継がれていったものである。 これらのタブーがどうして作られたのか、そして元々は初代作だけの「決まりごと」だったものを、なぜ今でも延々と守っているのかという理由については、スタッフたちがインタビューの中で答えているものの中から見えてくるものもある。 オールスターズDX3の時期に発行された『プリキュアぴあ』には、多くの関係者インタビューが載っており、梅澤淳稔プロデューサーはこう答えた。 (「『フレッシュプリキュア!』では前半に水着やシャワーシーンもありましたね。」という言葉に対し) 実は大ブーイングでした。「コクる」「彼氏」というセリフも評判が悪かったです。 中学生だから、必然性があるから、大丈夫というわけじゃない。 両親が観せたくない作品になっては『プリキュア』じゃない、と痛感しました。 Twitterにおける川村敏江氏(5 スマイルのキャラデザ担当)と大塚隆史監督の会話では、以下のことが話された。 大塚監督は当初スマイルで水着回をやる予定だったことを明かしている。 (川村氏) カレンダーの水着絵は一応鷲尾さんにお伺いをたてまして、私が描くならむしろアリじゃないですか?っていう事でした。 (大塚監督) 子供用としての抱き枕とか、ウルフルンのおバカ仕様とかは個人的にはジョークの範疇と解釈しますけど、性的なの出したら即SD降ります。 おふざけは好きだけど悪ふざけはダメ。 他にもWebマガジン幻冬舎の『実況野郎B-TEAM 実況取材道』において、 『プリキュアシンドローム』の著者である加藤レイズナ氏に対して鷲尾天プロデューサーが留意点を語っている。 保護者も含めて大人が見た時に楽しめるストーリーになるようにしている、とのこと。 (鷲尾P) 汚い言葉を使わない、それは敵役のキャラにも言わせないようにしました。子どもはそういうところを一番真似しますから。 いわゆる子どもだましの作品は作らない。ただ、そこ(大人)に媚びるようなことはしていないですね。 子ども向けだからこの程度でいいよねって言う手の抜き方は絶対にしていません。 同じくWebマガジン幻冬舎の『お前の目玉は節穴か』において、ふたご先生は制作上の方針やルールがあることを明かしている。 (ふたご先生) 意味のない露出やローアングルとか、気持ち悪い表現にはならないように気をつけたいです。 また、女の子が蔑まれたり、弄ばれたり、暴力の犠牲になるような表現は極力避けたいと思っています。 稲上さんから「たとえスパッツを履いていても、ブルームのスカートの中は隠れるようにしてください」と言われて、ハッとしました。 幼女向けアニメであろうと、性的で好奇な視線に対するガード、配慮の必要性があることに驚くと同時に、キャラクターを大切に守る正しい姿勢に感動しました。 そして、同コーナーでは大塚監督も大切なことを述べている。 (大塚監督) スタッフが一生懸命考えて作っていく作品であって欲しいと思います。 中途半端なブランドになったり、ファンに媚びるような作りになったら、作品自体が終わるべきだと思います。 僕は大人のファンに向けてプリキュアを作っているつもりは一切ないんです。 それに、媚びだした瞬間、大人のファンにも見向きされなくなると思います。 小さい子に向けて一生懸命に作っているから、見てくれていると思うんですよ。 2014年2月頃にネットに掲載された『WEB Rooftop』の鷲尾プロデューサーへのインタビューでも、ここまでに述べたことの多くを改めて述べている。 そこでは他にも「武器を使うのは絶対に嫌(※)」というのは周りと一致していたことや、 男性キャラクターが戦闘に参加しないサポートキャラであることについて「自分たちで解決するのがかっこいい、アクションに絡めないスタンスのほうがスッキリする」という話をしていたこと等が挙げられた。 ※「武器の形状をもったもので相手を傷つける」のが嫌という意味だと思われる。 「相手を傷つけない形で武器を使う」(剣の刀身で相手のエネルギー弾を受け流すなど)は普通にある。 また、ビーム的なものが出るアイテムならプリキュアではむしろ定番ではあるが、武器には見えない形をしている。 …ちなみにこれは2014年2月に掲載されたインタビューだが、よりによってその2月から放映されたプリキュアの主人公は武器を使って攻撃したりしている。 これは後述する「スタッフの入れ替わりによるプリキュアの変化」のわかりやすい例だろう。 …だが、しかし。 実際は、これらのタブーは永遠に守られるべき普遍的なものとして捉えられているわけではない。 シリーズが進むにつれて緩和されるところもあれば、より厳格になっている部分もある。 ここから先は、最近のプリキュアシリーズを見てないという人にこそ知ってもらいたいことである。 プリキュアシリーズは、10年目を迎えた前後あたりからいろいろと変わろうという流れがあるのだ。 時代の流れによる変化 プリキュアが登場した最初の頃である2000年代、女児アニメはプリキュアがほぼ独占的な地位を占めていた。 特に長期に何年もシリーズ化されていたものはプリキュアしかなかった。 だが、2010年代になってから女児アニメは戦国時代に突入。 『ジュエルペット』『アイカツ!』『プリパラ』などがシリーズとしてブランドが確立し、競合相手となる。 それは競争力を高めるという意味で歓迎すべきことだったが、これらのアニメはもちろん子供への配慮はしていても、プリキュアほど明文化された「決まりごと」があるわけではない。 そして、そんなアニメであっても、小さな女の子も保護者も別に何の苦情もなく普通に楽しみ、人気を博している状況が、可視化されてしまったのだ。 プリキュアは本来はその時代の子供たちに向けた作品である。だが、プリキュアタブーの多くは鷲尾Pの考えを踏襲したもの。 つまり10年以上前の子供たちのためのものである。 今の子供たちは、プリキュア初期作の頃の子供たちとは違う時代に生まれ、違う考え方と感性を持っている。 2012年度の『スマイルプリキュア!』を最後に梅澤プロデューサーがTVシリーズから引退し、柴田宏明プロデューサーに交代。現場スタッフも全体的に大幅な若返りをした。 それをきっかけにして、プリキュアシリーズはいろんなことを少しずつ「考え直す」ことをすすめている。 上述したリストの中に「近年での例外」があることを示しているが、この近年とは具体的には10作目(2013年度)の『ドキドキ!プリキュア』以降のことなのである。 この変化は、ゆっくりとだが着実にすすんでいる。 2013年度の『ドキドキ!プリキュア』ではそれまでのプリキュアでは見られなかった新しい要素を次々導入。 2014年度の『ハピネスチャージプリキュア!』ではプリキュアが「あえてやらなかったこと」である中学生らしい恋愛要素(「コクる」や「彼氏」も普通にあります)や正義のプリキュア同士の戦いなどに挑戦した。(*5) そして2015年度の『Go!プリンセスプリキュア』から4代目プロデューサーを担当することになった神木優は、 今回、シリーズをもう一度根本から見直そうという部分が大きい」 ということを明確に語っている。 そして、「”今、そういう判断をするんだ”と印象的だったところ」として、今までプリキュアタブーの象徴だった水着回を解禁したことに触れていた。 更にそのうえで、 小さな女の子が不快に思わないようにするには、どうすればいいのか。シリーズならではの蓄積があり、それを踏まえなくてはいけない それは例えば、過去のシリーズを知らない演出家が描くとまた違う描き方になる として、視聴する子供たちと作り手の大人たちの世代交代による変化を受け入れ、かつ伝統をないがしろにはしないあり方でないといけないと温故知新を理想と語っていた。 ちなみに、このときの水着回は別にお色気を出すためのものではなく、海水浴をするというシチュエーションでないと描けないことをするために水着を着せたにすぎない。 上述したように女児アニメ戦国時代において他の女児アニメは性的なものを感じさせないようにうまく水着とかを描いているのに、 プリキュアだけかたくなに水着を避けているのは「ただ海で泳ぐだけのことに、性的なものを意識しすぎているのではないか」とみられかねない。 神木Pの判断は「今の時代」においては自然なことだろう。 神木Pが女性だというのも、今までの男性Pとは別の感覚を持っていたのもあるかも知れない。 大人の視聴者にとって、表現に対していろいろと言いたいことや、やってもらいたいこともあるかもしれない。 タブーなんてくだらないと思う人もいれば、逆に近年のプリキュアシリーズの変化を嘆き鷲尾Pの頃の決まりごとを厳格に守るべきと思う人もいるかもしれない。 しかし、作品に対する制作側の姿勢や思いを感じ取り、「今の時代の子供」と同じ目線で作品を楽しむことも大切ではないだろうか。 追記・修正は大人の事情と視聴者の事情、双方を理解した上でお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ※企業や作品、キャラクターやファンやユーザー等への批判や煽り行為、文句や愚痴、誹謗中傷等のコメントは違反行為ですのでやめましょう。 これらが続くとコメント欄撤去やIP規制がされます。 ▷ コメント欄 [部分編集] 依頼によりコメ欄リセット&警告追加 -- 名無しさん (2018-03-29 15 34 52) これも宗教の規律みたいなのと似たようなもんで作られた当時はそれを必要とされたが今ではナンセンスというようなモノだったり、やっぱり今でも必要であったり適時見極めていかなければとは思うわ。おそらく制作側や視聴者側も原理主義、近代主義みたいに派閥がわかれてくんだろうけど -- 名無しさん (2018-04-12 11 06 50) 制作側がそうとは思えないけど…勝手に十戒みたいなものと思って勝手に製作者側が厳守してるものと思いこんで違うじゃないか!と勝手にタブー破りしたと思い込んでるんじゃないだろうか -- 名無しさん (2018-04-12 16 08 46) 荒らしの書き込みを削除 -- 名無しさん (2018-04-19 19 34 41) 自由度を狭めているように感じるのは俺だけ?今の世の中、保護者の意見は強いとしても「なんかなぁ」……と思ってしまう -- 名無しさん (2018-04-19 19 45 32) ↑企業側からすればなんかなぁって程度なら無視したほうが懸命 -- 名無しさん (2018-04-19 20 02 24) ↑そこまでやばいのか?2と4はまだしも(それでも水着規制はどうなの?)1と3はうーん…と思ってしまう。5は朝じゃ微妙なライン。土曜日だったらまたありだった気がする -- 名無しさん (2018-04-19 20 18 04) ↑そもそもここの記事は情報が古い。勝手に今も同等にやっているんだろうと思うんじゃないよ -- 名無しさん (2018-04-19 20 22 19) ↑理解しました -- 名無しさん (2018-04-19 20 34 35) 玩具を売らないといけないわけだから、子どもはもちろん実際にお金を出す保護者に嫌われるのは避けなければいけないだろう。保護者の意見は多かれ少なかれ絶対意識していると思う。 -- 名無しさん (2018-04-19 20 47 55) プリキュアバトルは一度TVシリーズで挑戦してみて欲しいなぁ。ライダーバトルがこれだけ定着出来たんだからプリキュアでも… -- 名無しさん (2018-06-22 15 28 21) ↑いっそのことプリキュア版アマゾンズ+龍騎ぐらいのつもりでだな -- 名無しさん (2018-07-14 18 35 27) そろそろ男女恋愛もタブーに入るんだろうな、幼女アニメは男は悪、レズは正義だから -- 名無しさん (2018-07-28 01 32 10) ↑それむしろ深夜の美少女動物園だろ -- 名無しさん (2018-08-04 13 03 21) 「戦わなければ生き残れない」って感じじゃなく、スポーツのライバルチームみたいな感じならプリキュアバトルもいけないかな。あくまでも直接的なバトルではなく、競技とかに近い感じで -- 名無しさん (2018-08-14 21 17 28) 龍騎やりたいなら深夜枠のプリキュアにしないと。でもそれ(深夜枠)ってプリキュアといえるのかな? -- 名無しさん (2018-11-16 15 38 57) 正直子供向けアニメでは当たり前の内容過ぎて、プリキュア特別のタブーとはあまり思えない -- 名無しさん (2018-11-16 20 26 07) プリパラは親を悪くする展開はなかったけどなぁ -- 名無しさん (2019-06-09 17 17 40) 暗黙のうちに自然に生まれたタブーとして「敵幹部を救済せずに撃退する」というのが挙げられそう。まほプリの時とか必要以上に「容赦ない」だの言われてたイメージがあるし、古い作品でも初代や5が残酷だとかドライだとか言われるし……(おまけに、マーブルスクリューが敵を殺す技で無いと説明されてる事は得てして無視される)なんというか、なろう小説の主人公敗北並みに悪手になってるイメージ -- 名無しさん (2019-06-29 15 43 09) ↑撃退していいのは悪とか不浄とかの概念が具現化した存在だけで、人間or人型人外として生まれ育った悪人は救済される、というのはずっと一貫している。キリヤの復活が不明瞭なのは感情が「人」になれたのかが不明だからだろうし、近年では幹部でなくボスだけどディスピアとデウスマストが消滅させられてる。今「消滅させられる敵幹部」をやろうとしたら、親からではなく無から生まれるところを見せなきゃ難しいかもね。 -- 名無しさん (2019-08-16 01 57 06) あと変化球かもしれないけど、ジコチュートリオの「消滅せず救済もされず改心もせず一万年眠る」てのがあったな… -- 名無しさん (2019-08-16 01 59 07) 「女性の敵幹部がプリキュアになることはあってもマッチョマンの敵幹部がプリキュアになることはない」とかちょっと思いついてしまった -- 名無しさん (2019-10-27 17 40 06) 一番これを忠実に守ってたのがスマプリだったんかな -- 名無しさん (2019-11-05 19 39 48) 「ぼくドラえもんです」や「のび太のくせに」といったセリフは「子ども向けの番組で汚い言葉は使いたくない」という声優さんの考えで生まれたというし、多かれ少なかれこの手の物は他の作品にもあるんじゃないかな -- 名無しさん (2019-11-05 20 04 26) 闇の力を持ったまま味方にプリキュアもそろそろ出ていいと思うんだよね。忍者みたいなキャラであれば相当かっこよくなるだろうに… -- 名無しさん (2019-11-17 21 36 29) セーラームーンやウルトラマンでよく見る「十字架に磔にされて大ピンチ」のシーンもプリキュアには無いよね。見たい気もするけど無理かなー -- 名無しさん (2020-03-04 20 00 00) 「くそ!」や「アホ!」もNGなの? -- 名無しさん (2020-03-04 20 21 13) ↑2ハピプリの封印シーンが一番近いかな -- 名無しさん (2020-03-04 20 40 23) 一応対象年齢が近いはずのライダーで当たり前にやってることがタブーなのはなんとなく疑問符が浮かぶ。罵詈雑言を真似するようになって欲しくないっていうならニチアサ全体でやらないとって思ったのは俺だけか? -- 名無しさん (2020-04-28 13 56 17) ↑親についてもライダーだと蛮野とか檀正宗とか「子を利用価値でしか見ない完全な悪役」ってタイプがいるしね…… -- 名無しさん (2020-09-12 00 41 30) ↑まぁ、ぶっ通しで見ている大きいお友達と基本プリキュアや特撮で分かれてる子供を同じ目線で見ても違うような気はするけどね -- 名無しさん (2020-09-12 00 53 05) ねずみ男みたいな、目先の損得で立場を変えるキャラもアウトなのかな -- 名無しさん (2020-10-24 13 24 39) 母親は悪者にはしないけど父親は悪者にしていいのか?(まどかパパ) -- 名無しさん (2021-04-24 21 53 12) ↑4だけど、「小中学生の女の子」にとっての親は「寄り添ってくれる存在」で「二十歳前後の男性」にとっての親は「独立し超えていく存在」だからその点でも違って当たり前なのかも -- 名無しさん (2021-06-11 19 42 06) 親御さんからしてみれば「この描写は大きいお友達向けを意識しているのでは?」と思ってしまった時点で(どれだけ冷静になったとしても)裏切られた気持ちになってしまうのが本音だろう。親世代のオタク化が進めば進むほどそうならざるをえない。 -- 名無しさん (2022-09-08 22 13 37) 報告にあった荒らしコメントを削除しました。 -- 名無しさん (2022-09-14 21 56 05) 規制に縛られ過ぎて半分教育アニメと化してる部分はあるな、ただそれはそれで子供の成長を促す事になるからいいかもしれんが。 -- 名無しさん (2022-11-12 14 23 08) 表現を無制限に自由にしたら分かりやすくてインスタントさに過激化・画一化するだけだからな 規制はむしろ差別化のための表現の多様性を生む -- 名無しさん (2022-11-12 14 36 31) ただ上でも少し触れられている通り、ここはやや情報が古いというか、実際にはここで触れられているモノ以外でも徐々に緩和が進んでいっている部分はある。もう変わり始めたドキプリからすら10年も経ってるからね……() -- 名無しさん (2023-09-16 15 28 12) あと記事中でも触れられてるけど、実際2010年代からの女児向け作品は、それまでプリキュアでタブーとされてきた、実際苦情があったような内容をごく普通にやって、しかも苦情が来る・泣かれるなんてこともなく親子ともに人気を博しているって現実があったのよ。さすがに放映終了後とはいえ、公式で水着のビッグクッションカバー()を出した作品は(大友からも)批判されてたけどw -- 名無しさん (2023-09-16 15 35 27) 今の子供は敵の人質作戦に心折れる主人公を好いてくれるのだろうか?そういうところもしっかりさせてほしい。 -- 名無しさん (2023-11-26 22 26 56) ダークスカイはタブーギリギリ攻めてたけどすぐ戻ってくれてよかった -- 名無しさん (2024-01-21 13 03 50) プリキュア同士で戦わせない云々、スーパー戦隊最強バトルとかやってた戦隊とは本当真逆の方針だよなと思う。 -- 名無しさん (2024-02-01 22 31 46) 今も有効とは限らんでしょう。20年やってるんだぞ -- 名無しさん (2024-02-01 22 55 50) プリキュアバトルで思うのですが、「幼女先輩が喜ぶor嫌がらない、友達同士の喧嘩」って、例えばどういったものがありそうですかね? 模擬戦とか競技ではなく、あくまでも喧嘩で。 -- 名無しさん (2024-02-01 23 37 19) 「自分の子供の肌出すのは嫌」って、一時期のぶりぶりざえもん並の大人のエゴだよなぁ。↑あくまで互いを分かり合う為の喧嘩ならOKなんじゃない? -- 名無しさん (2024-06-17 12 45 26) 男性キャラと女性キャラが一緒に戦うってのもタブーになってたけど、ここ最近は変わったよね -- 名無しさん (2024-06-17 13 24 09) 実際ここに書いてあることは原理原則とか十戒ではなし、心がけ程度だから時代が推移すれば変わるもの。 -- 名無しさん (2024-06-17 13 28 38) わんぷりみたいな(ほぼ)完全にバトル排除がありだとするのなら、カブタックやロボタックみたいなのもいけないかな。あの方式ならライバルのプリキュアチームと戦うのもありだし。 -- 名無しさん (2024-06-27 23 12 45) ↑ でも女児~少女層はかつてなかよしにて、あの地獄少女(コミカライズ)すら受け入れられたわけだから、こういうので骨抜きにされた結果産業レベルで衰退しているという皮肉があるな。そもそもこれまで池袋の夏のイベントまでには全メンバーが揃っていたのに、ひろがるでは初めてマジェスティが遅刻しているし今年のは初期メンだけでの開催になっている。…明らかに刺激にならす事をサボった、その怠惰のツケが回って来ているという -- 名無しさん (2024-07-11 23 57 44) ようつべに「ヲタファの秘密基地」という内容の玩具紹介系動画があるけれど、元少女の大友が「こういう」(作品の)玩具を紹介する動画を上げるようつばーがいないというのも、結局はそういう事なのではないか?と思えてならない -- 名無しさん (2024-07-24 18 18 28) 女の子って難しいんだな -- 名無しさん (2024-08-07 18 48 23) 衰退してるかっつーと特段衰退らしい衰退はしてないでしょ。それはオタクのバイアス入ってね -- 名無しさん (2024-09-04 00 59 39) 240b c010さん、コメントの連投は場合によっては履歴流しと捉えかねないのでご注意ください -- 名無しさん (2024-09-05 11 36 00) 女の子だって暴れたいから始まって、女子学生が殴り合いをするというアウトローなことをやっていた作品が次第に優等生として模範のある行動を求められるようになったのも皮肉なもんだと思う。日曜の朝にやってる子供向け番組だから必要以上に過激なことはできないという理由もあるだろうけど、制作側が過度に自主規制していた部分もあるから雁字搦めになってたところもあるのかもしれない。とはいっても20年続いているシリーズだから今後も段階的に表現は変わってきてその時その時のプリキュア像が出来上がってくるのだろう。 -- 名無しさん (2024-09-13 13 51 14) なんか女の子向けアニメの衰退を語ってる人おるけど、そもそもアニメ自体が視聴者の多い時間帯の枠がほとんど残ってなくね?元気に生き残ってるのって老舗アニメくらいじゃん。 -- 名無しさん (2024-09-13 14 55 28) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/maidensnow_eve/pages/85.html
ディケイド 登場ダンジョン 吹きすさぶ木立 朽ちゆく廃軌道 泥濘の水脈 閉ざされた大路 眠れぬ墓所 ◎ さざめく納骨堂 ◎ ステータス HP 140 正確さ 10 MP 5 回避 5 攻撃力 18 防御力 10 命中 78 敏捷性 10 体力 18 抵抗力 5 魔力 5 経験値 20 行動パターン 移動タイプ 地上 接近 移動速度 1 行動速度 1 属性相性 種族 死靈:+100% 霊格 属性相性 弱点 耐性 無効 物理属性 斬撃:+50% 一般属性 炎:+50% 聖:+100% 氷:-50% 攻撃タイプ 精神:-?% ステート耐性 弱点 耐性 スタン 無効 スキル 名前 初心 普通 魔境 射程 分類 属性 備考 毒攻撃 ○ ○ ○ 1 近接 格闘 通常攻撃。低確率で毒付加 ドロップアイテム アイテム種別 アイテム名・備考 確率 エッセンス C:バイタル U:パワー ?:ポイズン 1/50 食料 なまチョコ 不明 食料 ホワイトデーの贈り物 不明 単体でも出現するが、基本はグールのおとも。 特筆すべき点は特にない。個人的には凌辱攻撃の頻度がやや高い気がする。
https://w.atwiki.jp/maidensnoweve/pages/113.html
ディケイド 登場ダンジョン 吹きすさぶ木立 朽ちゆく廃軌道 泥濘の水脈 閉ざされた大路 眠れぬ墓所 ◎ さざめく納骨堂 ◎ ステータス HP 140 正確さ 10 MP 5 回避 5 攻撃力 18 防御力 10 命中 78 敏捷性 10 体力 18 抵抗力 5 魔力 5 経験値 20 行動パターン 移動タイプ 地上 接近 移動速度 1 行動速度 1 属性相性 種族 死靈:+100% 霊格 属性相性 弱点 耐性 無効 物理属性 斬撃:+50% 一般属性 炎:+50% 聖:+100% 氷:-50% 攻撃タイプ 精神:-?% ステート耐性 弱点 耐性 スタン 無効 スキル 名前 初心 普通 魔境 射程 分類 属性 備考 毒攻撃 ○ ○ ○ 1 近接 格闘 通常攻撃。低確率で毒付加 ドロップアイテム アイテム種別 アイテム名・備考 確率 エッセンス C:バイタル U:パワー ?:ポイズン 1/50 食料 なまチョコ 不明 食料 ホワイトデーの贈り物 不明 単体でも出現するが、基本はグールのおとも。 特筆すべき点は特にない。個人的には凌辱攻撃の頻度がやや高い気がする。