約 1,370,995 件
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/2693.html
――夢を見ていた。 夢の中で、〝彼女〟は傷ついた宝石の身体を仄暗い水の底に横たえ、まどろみの中を揺蕩いながら傷を癒していた。 ガラスの壁の向こうで、「主」が険しい顔で〝彼女〟を見下ろしている。 咄嗟に口を開こうとした〝彼女〟は、しかし自分が何を言いたいのかが解らないことに気付いた。 AIへの過負荷が余程激しかったのか、思考の言語化機能にバグが生じている。 それでも何かを口にしようとしたが、肝心の声が出て来ないことに愕然とした。 尋常でないダメージだった、一体どれだけ乱暴な運用をされればこれ程の傷を負うのか思いつきもしない。 一体何があったのか、なぜ自分は今ここにいるのか、それさえも〝彼女〟は思い出せなかった……損傷が記憶野にまで及んでいるのかもしれない。 中枢システムのシャットダウンし、再び闇の中に堕ちていく〝彼女〟の意識の最後の一欠片が、小さくなっていく「主」の背中を認識した。 置いて往かないで……遠ざかる影に必死に呼びかける〝彼女〟の声無き叫びが、「主」に届くことは無かった。 ――そして、闇が全てを塗り潰す。 闇よりもなお黒々とした影が、夜天を蠢き這い回る。 その数、まさに無量大数。 双子月の表面にはまるで人の顔のような不気味な陰が浮き上がり、その「口」から掌に顔を張りつけた手首が、踵や足の裏に顔を埋め込んだ足首が、際限なく吐き出される。 敵は多元進化確率生命体反螺旋艦載機、パダ級とハスタグライ級――かつて大グレン団の漢達を苦しめた、アンチスパイラルの無人兵器。 ガンメンサイズに縮小されたその怨敵が今、時を越え次元を超えて再び地球人類の前に姿を現したのだ。 人類殲滅システム――かつて銀河を制圧したアンチスパイラルが、螺旋生命体を根絶やしにするべく星々に配備した破滅の玉手箱。 ミッドチルダ滅亡により日の目を見ることなく眠り続け、この無人の惑星ごと忘れ去られていた負の遺産。 それが超銀河ダイグレンという螺旋力の塊の出現により、永い眠りから解き放たれた。 探索艇の地上降下直後を狙った敵の襲撃にグラパール隊の指揮系統は混乱、無限とも言える敵の物量もあり危機的状況に陥っていた。 減らない敵、散っていく僚機……新兵達は未知の強敵に恐怖し、十年前の最終決戦を生き抜いた歴戦の豪傑達は記憶の奥に刻まれたトラウマに苦しめられる。 探索艇との通信は途絶え、ヴィラル達の護衛として地上に降りたグレンラガンとも連絡が取れない。 アークグレンラガン級スペースガンメンも積んでいない、また新規に造るような時間も無い。 まるで出口の無い迷宮に迷い込んだかのような救いの無い絶対的絶望が、伝染病のように刃金の軍勢を侵し蝕んでいく。 だが……恐怖に屈しない強く真っ直ぐな心を持った者も、胸に一本芯を通した者も、確かに存在した。 『あぁーっ、もう! うじゃうじゃゾロゾロとひっきりなしに……こいつら台所裏の黒いゴキかい!?』 通信ウィンドウの向こうで憤慨する少女、超銀河ダイグレンの管制として今回の旅について来た幼馴染のふくれっ面に、少年は不謹慎とは解っていながらも苦笑を隠せなかった。 『む……ナキム、今ウチのこと笑ったやろ? 馬鹿な奴やなー思いながら嘲笑に嗤ったやろ?』 「いや、マオシャ……「嘲笑」と「嗤う」は意味が重複してると思うんだけど?」 『重箱の隅つつく前にまず謝罪か否定しろや、この馬鹿ナキム!!』 スピーカーを壊さんばかりの勢いでがなり立てる幼馴染に、ナキムと呼ばれた少年は思わず両手で耳を押さえる。 その時、動きを止めた少年の機体――超電導ライフルを背負ったグラパールに、敵の群れが殺到した。 ハスタグライ級の五本指から放たれる光線が、パダ級の踵の発射口から吐き出されるミサイルが、グラパールに迫る。 『ナキム!?』 「大丈夫」 青ざめた顔で悲鳴を上げるマオシャに穏やかに笑い返し、ナキムは全方位から迫り来る敵の攻撃を真っ直ぐに見据えた。 授業のおさらいをしようか……左右の操縦桿を握り直すナキムの、まだ幼さの残る横顔には、相変わらず笑みが浮かんでいる。 だがその笑顔は幼馴染に向けたそれとは全く真逆の、獣のように獰猛で、刃物のように鋭く研ぎ澄まされた戦士の顔だった。 バックパックに背負った超伝導ライフルを引き抜き、少年のグラパールが宇宙を翔ける。 「一つ、大勢で人を虐めない」 雨のように降り注ぐ光線とミサイルの隙間を掻い潜り、すれ違いざまに螺旋弾を敵の鼻面に零距離から撃ち込む。 「二つ、人に銃を向けない」 スラスターを全開に噴かして敵に肉薄、逆手に翻した超伝導ライフルの銃床を槍のように敵の装甲に突き立てる。 「三つ、友達は大切に。無暗やたらと喧嘩しない」 超電導ライフルを再び正面に構え直し、ナキムはスコープを覗き込んだ。 二時の方向に孤立した味方がいる……ナキムは小さく息を吸い込み、吐息と共にトリガーを連続で引く。 金属の軋み擦れる音がコクピットに響き渡る、その数……三回。 超電導ライフルの銃口が三度光を放ち、撃ち出された螺旋弾が味方を襲う敵機の背中に吸い込まれ……そして撃ち抜いた。 「――ただし、」 射撃モードを「自動掃射」に切り替え、グラパールは超電導ライフルの弾倉を交換した。 身の丈を超える長銃を全身で支え、自動照準は解除……目視で十分、味方に当たりさえしなければそれで良し。 「一度決めたからには徹底的に、己の意地を貫き通す!」 怒号と共にナキムはトリガーを引き絞り――瞬間、身を揺るがす程の激しい震動と衝撃がグラパールを襲った。 フルオートで怒涛の如く吐き出される無数の螺旋弾が次々と敵を打ち砕き、喰い破り、容赦なく蹂躙する。 グラパールの腕の中で獣のように暴れ回る超伝導ライフルを、ナキムは必死に抑え込んでいた。 再装填した螺旋弾を全弾撃ち尽くすまで僅か数秒、しかし少年にとっては無限に等しい時間だった。 「――復習、終わり」 全弾撃ち尽くし、沈黙する超伝導ライフルをだらりと下ろし、ナキムは荒い息を吐きながらひとりごちた。 モニタースクリーンを見渡してみれば、一面に広がる星の海……だが、どれが地球であるのかは分からない。 随分と遠くまで来てしまった……モニタースクリーンから視線を落とし、ナキムは淋しそうに小さく笑った。 「今度のテストは満点確実かな……ヨマコ先生」 この満天の光のどれかにある故郷、そこで今も教鞭を執る恩師に、ナキムは独り思いを馳せる。 少年の呟きは、天に満ちる無限の光の中に溶けて消えた。 「はぁ!? またブラスタービット壊したんか?」 素頓狂な声を上げて背後を振り返る栗色の髪の女性に、車椅子を押す少女がばつの悪そうな顔で視線を逸らした。 「うん、今度は本体ごと……こう、中から何か生まれるみたいな勢いで、バキって――」 後半は開き直ったように身振りを交えながら状況を説明する少女に、車椅子の女性――八神はやては呆れたように嘆息を漏らす。 「……毎回術者より先にデバイスが音を上げるやなんて、一体どんだけ馬鹿魔力してんねん」 「やー、それ程でも……」 「褒めてへん、褒めてへん」 そんな馬鹿なやりとりを続けながら、少女ははやての車椅子を押して、管理局本局の広々とした廊下をゆっくりと進んでいく。 穏やかな時間だった。 ここ十数ヶ月は味わった記憶のない――そして最近はその感覚すらも忘れかけていた――のどかで平和な時間だった。 少女のデバイスは現在メンテナンスルームで修理中、ガンメンも格納庫で解体整備中である。 愛機を駆り敵陣に斬り込むか、愛杖を片手に砲撃を連発するしか能のないと豪語する少女は、その両方を取り上げられた今、久々に与えられた休暇を持て余していた。 自慢出来るようなことではないが、これまでの短い人生の大半を戦いに傾けていた少女は、一般的な余暇の過ごし方――正しい暇の潰し方というものを全く知らない。 途方に暮れる少女を見かねたはやては、自身の息抜きも兼ねて彼女を散歩に連れ出した。 そして、今に至る。 「グリフィスくんな、今度XV級新造艦の艦長やることになったんや。 名前はアースラⅡ、伝説の不沈艦アースラに肖って名付けたんやて。何や照れるわぁ。 エリオ達ライトニング隊も、クラウディアからそっちに移ることになっとる」 「へぇ」 「今年の公開陳述会、質量兵器の一部解禁とB級以上の管理外世界の管理世界への昇格が焦点になりそうや。 前者はガンメン、ちゅー限りなくグレーゾーンな兵器を主力にしてる時点で今更な気もするけどな。 当日の会場や街の警備はスターズ隊に頼もうか思うてる。ラゼンガンにも出張って貰うことになるかも知れへん」 「考えとく」 「来月頭には第97管理外世界のお偉いさん方との秘密会談、こっちの全権はクロノくんで、ウチも参加することになっとる。 議題は螺旋力関連の技術提供と地球の管理世界昇格、それを見返りに連合軍への参加と次元星戦参戦の要請。 こっちの都合で地球を巻き込むのはちと辛いけど、割り切らなあかんよね。地球出身者として、今回の悪巧みは絶対に成功させるで」 「頑張って」 一方的に喋るはやてに生返事を返しながら、少女は数ヶ月前の病室での会話を思い返していた。 XV級次元戦艦アースラの撃墜から数ヶ月が経過した。 重傷を負ったアースラクルーの殆どが職場復帰を果たし、新たな配属先で日々奮闘しているらしい。 しかし中には、その時に負った傷が元で退役や内勤への転属を余儀なくされたものも少なからず存在した。 目の前の女性――元アースラ艦長、八神はやてもその一人である。 アースラ最期の闘いとなったあの日、不沈艦が沈む最後のあの時、はやては敵の攻撃を生身で受け止め、クルーが脱出する時間を稼いだ。 艦全体を覆う巨大な防御陣を展開し、全方位から降り注ぐ敵の猛攻を耐え抜いた。 しかしその無茶によりはやての守護騎士の一人、融合騎リインフォースⅡは消滅、はやて自身も二度と空を飛べない身体になった。 わがままを押し通し、余りにも重い代償を背負わされる……世の中とは本当に、〝こんな筈じゃなかった〟現実に満ち溢れている。 退院後、管理局に復帰したはやては現場を引退、内勤職員として現場の仲間達をサポートする道を選んだ。 それが彼女にとって幸せであるか否かは少女には解らない、しかし過酷な運命に屈することなく今の己の持つ全力全開で戦い続ける道を選んだはやてを、少女は尊敬している。 だがら自分ははやての代わりに、はやてから翼と大切な家族を奪った奴等を徹底的に殺し尽くす……左右で色の違う少女の瞳の奥で、暗い炎が燃えていた。 エンキの光線が虚空を斬り裂き、グレンラガンのドリルが蒼穹を貫く。 その度に破壊された敵が爆破四散し、紅蓮の炎が空を鮮やかに染め上げた。 しかし空を覆う敵の軍勢は、一向に数を減らす様子を見せない。 「くっ、次から次へと……こうも数が多いと流石に面倒だな」 (回答。ガジェット・ドローンは〝ゆりかご〟内部の製造プラントで随時製造・補充される仕組み) 疲れの滲んだ声で呟くヴィラルの〝中〟で、ユニゾンしたリインフォースⅢが口を開く。 「聖王のゆりかご……あの顔無しのデカブツか」 リインフォースⅢの応答に、ヴィラルはクラナガン跡の中央に横たわる黄金色の巨大な方舟――次元戦艦〝聖王のゆりかご〟を見下ろした。 どこにも顔の見当たらない奇妙な艦から次々と吐き出される、楕円や球体をモチーフとした艦載兵器、ガジェット・ドローン。 火力自体は大した脅威ではないが、スピンバリアー弾を無効化するバリアは並大抵の攻撃では刀の切っ先もドリルの先端すらも通らぬ鉄壁。 必殺技の連発にエンキとグレンラガンは疲弊し、劣勢とまではいかないが厳しい戦いを強いられていた。 ミッドチルダの衛星軌道上に超転移した超銀河ダイグレンを待っていたものは、地球によく似た美しい惑星と、天上を廻る二つの月。 そして螺旋反応を察知し偽装解除した人類殲滅システムと、テリトリーへの侵入者を認め再起動した〝ゆりかご〟の自動迎撃システムによる二重の歓迎だった。 〝ゆりかご〟の苛烈な対空砲撃によりヴィラル達の降下に誤差が生じ、グレンラガンとは合流出来たが探索艇の消息は未だ不明。 敵襲を警戒し、ガンメンを出撃させた状態で大気圏突入したのが逆に仇となったのだ。 ミッドチルダ螺旋族とアンチスパイラル、敵対していた二つの勢力の遺した置き土産が、今はまるで共闘するかのように宇宙から地上から調査隊を追い詰める。 グラパール隊が軌道上でアンチスパイラルの残党を相手に奮戦するその頃、地上に降りたヴィラル達もまた孤独な戦いを続けていた。 「あのデカブツを何とかするのが先決か……グレンラガン、あのデカブツと合体して艦体の制御を掌握しろ。アレが止まればガジェットも止まる」 『了解』 ヴィラルの指示に通信ウィンドウに映る赤い髪の青年――ギミーが首肯し、グレンラガンが右腕のギガドリルを構える。 だが、その時、 『光速螺旋転移反応を感知! 二人とも気をつけて、何かがここに超転移して来る。大きさは……ダイグレン級!!』 薄桃色の髪の女性、ダリーの警告に、ヴィラルとギミーの顔に緊張が走った。 次の瞬間、ガラスが割れるような音と共に空間が歪み、まるで山岳のように巨大な影が姿を現す。 『うそ、だろ……?』 『あれは、まさか……!』 ギミーとダリーの愕然とした声が、通信機から流れ出る。 二人の動揺は当然のものだろう……かく言うヴィラル自身も、あまりの衝撃に声すらも出ない有様なのだから。 髑髏を思わせる不気味な顔、まるでハンマーのような左腕、そして大地を穿ちその巨体を支えるドリル状の両脚。 それはまるで――否、大きさこそ〝あれ〟に比べて遥かに小さいものの、その姿はまさに、 「テッペリン、だと……!?」 ヴィラル達獣人のかつての根城にして生まれ故郷、螺旋王ロージェノムの居城。 人間達はデカブツと呼び、獣人達は王都と讃えるアークグレンラガン級超巨大ガンメン、テッペリンそのものだった。 (警告。あれは墓守、〝ゆりかご〟を守護する独立支援ユニット) 「あれもあの顔無しの防御システムだと言うのか」 リインフォースⅢの報告に、ヴィラルは苦々しそうに舌打ちした。 たとえよく似た別物だと理性では解っていても、本能がこの巨大ガンメンに刃を向けることを拒絶している。 だがヴィラルを余所に、重厚な駆動音を轟かせながらテッペリンもどきが動き出した。 長い戦いになりそうだな……腹を括るヴィラルの〝中〟で、リインフォースⅢも表情を引き締める。 第二ラウンドの火蓋が、切って落とされた。 思い出すのは無限の大空、どこまでも続き広がる風と雲と光の世界。 魔力色の絵具を持ち寄り、三人で挑んだ蒼穹のキャンパス……だけど完成した「絵」は、いつの間にか涙で滲んでいた。 大空を舞い踊る四基の刃金の鳥――ブラスタービットを周囲に従え、少女は手の中の愛杖をくるくると回す……その左右にはもう一つずつ、別の誰かの影があった。 右手に漆黒の戦斧を携える黄金色の髪の女性と、騎士杖を右手に握り左手に魔導書を抱えた白金色の髪の女性。 どちらも少女にとって掛け替えの無い大切な存在であり、右手に握られる魔杖の〝かつての主〟も、親友として絶対の信頼を置いていた者達。 「スターズ1、中距離火砲支援……とゆーか一番槍、いきまーす!!」 緊張感に欠ける名乗りと共に少女が虚空を踏み締め、まるで長銃でも扱うかのように杖を水平に構えた。 足元に虹色の魔法陣が展開され、光の粒子が杖の先端に集束する。 「エクセリオンバスター」 まるで龍が火炎を噴くかのように魔杖の先端から光の奔流が撃ち放たれ、雲の壁を突き破りながら真っ直ぐに蒼穹を貫いた。 空を突き進む少女の砲撃を追うように、続いて黄金色の髪の女性が動いた。 砲撃の軌跡をなぞるように高速で敵陣に突入し、掌から雷撃の槍が無数に撃ち出す。 「行って、ブラスタービット」 少女の指示を受けた魔杖の分身――ブラスタービットが敵陣に突入し、変則的な軌道でバラバラに飛びながら確実に敵を撃ち落としていく。 更に四基のブラスタービットを制御しながら、少女は魔杖本体からも魔力弾を撃ち続ける。 「おー、大したもんやなぁー」 黄金色の女性の動きを妨げることなく、五つの砲台を駆使して巧みな援護を行う少女の技量に、傍らで呪文構築中の白金色の髪の女性が感嘆したように声を上げる。 「砲撃魔法は高町家のお家芸だから。これ位出来なきゃ、ママに顔向け出来ないよ」 「でもなのはちゃん家て確か剣道家やったよね、鉄砲は専門外ちゅーか寧ろ御法度ちゃうんか?」 無関心を装うように素っ気なく、しかし照れたように頬を緩ませながら応える少女に、白金色の女性は悪戯っぽい笑みを浮かべてツッコミを入れる。 ぴしりという擬音でも聞こえてきそうな程に見事に固まる少女に小さく笑みを零し、白金色の女性は呪文の最終段階に入った。 「詠唱完了……二人とも準備はええかぁ?」 白金色の女性の音頭を受けて黄金色の女性が飛び退くように敵群から距離を開け、少女もまた気を引き締めるように杖を握り直した。 「響け終焉の笛、ラグナロク……」 白金色の女性の前面に正三角形の、足元に円形の魔法陣が展開され、魔力の粒子を集束させながらゆっくりと回転を始める。 「雷光一閃、プラズマザンバー……」 黄金色の女性の周囲に金色の光の球体が顕現し、戦斧から変形した大剣の刀身に電光が迸る。 「スターライト・エクセリオン……」 呼び戻した四基のブラスタービット、そして手元の杖それぞれの前面に一枚ずつ、合計五枚の魔法陣を展開し、少女が魔力を充填する。 ビシリ……許容量を遥かに超える過剰な魔力供給に、魔杖の表面に亀裂が入った。 泣き叫ぶ愛杖の悲鳴を全身で聴きながら、それでも少女は力を籠め続ける。 そして――、 限界を超えた魔力負荷に耐えきれなくなったブラスタービットが、音を立てて爆ぜ砕け散り、 「「「トリプルブレイカー!!!」」」 怒号と共に撃ち出された三色の破壊の光が、敵の群れを跡形も無く消し飛ばした。 「……何や、懐かしいなぁ」 敵を一掃し、静寂を取り戻した空を見渡しながら、感慨深そうに呟く白金色の女性に、少女は「え?」と顔を上げた。 「うん……昔を思い出す」 懐かしそうな声で同意する黄金色の女性に、少女は困惑の色を強める。 「ウチとフェイトちゃんと、そしてなのはちゃんと……三人一緒の空なんて、きっともう無理やって諦めてた」 「ずっと三人一緒だと思ってた子供の頃、三人揃えば何でも出来るって信じてたあの頃……ちょっとだけ、思い出しちゃった」 少しだけ淋しそうに、しかしどこか嬉しそうに笑う二人に、少女に心境は複雑だった。 この二人の眼は自分を反射しているが、決して自分を〝見て〟はいない、 自分を通して、他の誰かを見ている。 その〝誰か〟は、少女にとっても大切な人で、大好きだった人で、ずっと胸の中で生きている強い人。 魂の半分を分かち合う、大切で大好きな憧れの人……だけどそれは決して自分では、少女その人ではない。 「ヴィヴィオはなのはによく似てるよ」 金色の女性、少女にとっては第二の母親とも言える優しい人の、何気ない一言。 決定的な科白だった。 ずっと追い掛けている背中と重ねられる、そのこと自体は悪い気分ではない。 だけど自分の中の、喪ってしまった人の面影だけに目を奪われ、肝心の自分自身を見てくれないのは淋しかった。 手をのばせば誰かの温もりを感じられる場所にいながら、それでも少女は孤独だった。 零れた涙は、晴天を滑り落ちるたった一粒の雨となり、無限の蒼穹の中に消えていった。 それは涙の味のするセピア色の思い出、三人で飛んだ最初で最後の空の記憶だった。 テッペリンもどきの戦艦級巨大ガンメン――墓守の機械仕掛けの双眸に光が灯り、圧倒的な熱量を孕む光の奔流がエンキとグレンラガンへと撃ち放たれる。 迫り来る敵の光線にエンキは鋼鉄の楯を、グレンラガンはドリルの傘をそれぞれ広げ……次の瞬間、二体の背中をガジェットの光線やミサイルが突如襲った。 テッペリンもどき参戦のインパクトで押され、その存在をすっかり忘れていた本来の敵の不意打ちに体勢を崩したエンキ達を、墓守の光線が正面から直撃する。 「がぁっ!?」 『うわっ!!』『きゃあ!!』 苦悶の悲鳴を上げながら吹き飛ばされる二体に追い討ちを掛けるように墓守がハンマー状の左腕を持ち上げ、そして勢い良く振り下ろした。 速度を増しながら迫り来る墓守のハンマー、視界一面を覆い隠すその巨大な「天井」を見上げ、エンキが頭頂部のリングに光を灯し、グレンラガンが右腕のギガドリルを構える。 エンキのリングが光る、煌めく、照り輝く。 グレンラガンのドリルが回る、周る、廻る。 身の丈の何倍にも膨張巨大化したグレンラガンのドリルが唸りを上げ、激烈な輝きを宿したエンキのリングの中心で光が弾ける。 そして――、 「エンキ・サン・アタック!!」 『『ギガドリルブレイク!!』』 気合いと共に同時に撃ち放たれたエンキの砲撃とグレンラガンの突撃が、ハンマーの天井を粉砕した。 「『俺達を誰だと――』」 爆発する墓守の左腕を背景に決め台詞を口にするヴィラルとギミー、だが二人の言葉は、横合いから鳴り響く風切り音によって掻き消された。 黒煙を突き破り、鋼鉄の三本指が二体のガンメンに迫る……あれは、墓守の右腕! 咄嗟に回避行動に移るエンキとグレンラガンだが、二体を取り囲むように隙間なく密集したガジェット達が壁のように逃げ場を塞ぐ。 横薙ぎに振り抜かれる墓守の巨大な右手が三本指を大きく広げ、進路上のガジェットを無慈悲に巻き込みながら二体に肉薄し――、 (報告。光速螺旋転移反応を確認、探索艇とパターン一致) 冷静に告げられるリインフォースⅢの報告と共に、ガジェットの壁をこじ開けながら二体の傍から突き出された〝もう一本の巨大な右腕〟が、墓守の右手を掴み引き千切った。 『おまたせ! ダイグレン、定刻通りにただ今到着よ!!』 「完全無欠の大遅刻だ!!」 通信ウィンドウに表示された厚化粧の男――リーロンの上げた名乗りに、ヴィラルは反射的に怒鳴り返した。 モニタースクリーンの側面を占領する、艦に手足を取り付けたような姿の巨大ガンメン――ダイグレン級戦艦ガンメン〝ダイグレン〟、二体と共に地上に降下し、そして消息を絶っていた探索艇である。 敵の増援を感知し、墓守が新たな動きを見せた。 髑髏を彷彿とさせる胴体部の顔が大口を開け、舌のように口内から突き出したカタパルトから艦載機が弾丸のように撃ち出される。 次々と発進するガンメン達、それらもまたヴィラル達にとって見覚えのある機体ばかりだった。 まるで毬栗のように鋭い突起に覆われたガンメン、キングキタン。 猿を模した顔に飛蝗のような脚のガンメン、キッドナックル。 バズーカ砲を背負った飛蝗型ガンメン、アインザー。 隣り合わせに繋がる双つの顔それぞれの口の中から腕を生やしたガンメン、ツインボークン。 頭頂部に髷型の飾りのある、ずんぐりとした体躯のガンメン、モーショーグン。 まるで兎の耳のような長い両腕をだらりと下ろした、ほっそりとした体躯のガンメン、ソーゾーシン。 かつて救世主シモンの駆るグレンラガンと共に地上を奪還し、十年前の最終決戦で隔絶宇宙に散った大グレン団のガンメン達が勢揃いしていた。 刃のように鋭利な手足を持つガンメン、ビャコウ。 目玉のような紋様の描かれた翼を両肩から生やしたガンメン、セイルーン。 まるで甲羅のように巨大な顔を逆さに背負ったガンメン、ゲンバー。 両足の爪で球形のバーニアユニットを握った飛行用ガンメン、シュザック。 十七年前、地上奪還のために戦う大グレン団を苦しめ、そしてグレンラガンのドリルに倒された人類掃討軍幹部のガンメン達が集結していた。 『あらあら、まるで同窓会ね』 「……いや、寧ろ夢か冥府の棺の中にでも迷い込んだような気分だな」 リーロンの皮肉に、ヴィラルはどこか開き直ったような面持ちで鼻を鳴らす。 墓守の口の奥から最後の艦載機、八重歯の鋭い真紅のガンメンが撃ち出された。 ギャンザ――かつて、それがあの機体の名前だった。 まだヴィラルが人類掃討軍として部隊を率いていた頃、小隊長機として螺旋王から賜ったカスタムガンメン。 しかし地上に出た人間達に鹵獲され、ギャンザは新しい名前と姿を得て生まれ変わった。 獣人からガンメンを奪った漢の率いる軍団の名を冠した真紅のガンメン、地上奪還の旗印。 その名は――、 「――なぁ、グレン」 ヴィラルの眼光が、モニタースクリーンに映る宿敵を射抜いた。 もしも、今この世界が夢であるならば……それは飛びきりの悪夢だろう。 「――ィオ? ……ヴィオ!」 「……へ?」 はやての声に、少女はふと我に返った。 手前の車椅子に視線を落としてみれば、はやてが心配そうな顔で自分を見上げていた。 「何や怖い顔しとるけど、どっか調子悪いんか?」 「え!? い、いや……別にそんなことないよ?」 慌てて取り繕う少女にそれ以上の追及をすることなく、はやては目の前の自動扉に視線を移した。 鋲で打たれた金属製の表札にはメンテナンスルームと書かれている、いつの間にかフロアを一周していたようだ。 「ちょーど良かった、ちぃとここに用事があったんや」 そう言って自力で車椅子の車輪を回しながら自動扉を潜り、メンテナンスルームの中に消えていくはやての背中を、少女は慌てて追いかけた。 少女のデバイスの完全修復には、もう少しだけ時間が必要らしかった。 修復ポッドに入れられた赤い宝玉を一瞥し、少女は先行するはやてを追って薄暗い部屋の中を足早に進んでいく。 メンテナンスルーム最奥部に設けられた小さな部屋、管理局の擁する一人の天才に宛がわれた個人的な工房が、はやての目的地だった。 「おや?」 客人の来訪に部屋の奥で機材を弄る白衣を着た黒髪の少年――この工房の若き支配者が、作業する手を止めて二人を振り返った。 眼鏡の奥から覗く金色の双眸が、電灯の光を受けて煌めく。 「これはこれは……ようこそ、はやて部隊長殿。そしてごきげんよう、愛しい聖王陛下――いや、今は螺旋王と呼ぶべきかな?」 仰々しい仕草で一礼する白衣の少年に、少女は聖王という単語に一瞬不愉快そうに表情を歪め、はやては苦笑しながら口を開く。 「こんにちは、スカリエッティ。首尾の方はどうや?」 「上々だ、君の案件は実に素晴らしかった……」 早速話の本題に入るはやてに、スカリエッティと呼ばれた少年はそう言って氷のような笑みを浮かべる。 「融合騎を一から創り上げるというのは、この身に刷り込まれたオリジナルの記憶を含めても初めての経験でね、中々楽しい工作の時間だったよ。 ちょうど今し方最終調整が済んだところだ、そういう意味でも君達は実にタイミング良くやって来た。完成した品はほら……あそこだ」 スカリエッティが指差した先――工房の中央に設置された作業机の上には、見覚えのある剣十字型のペンダントと、見慣れない大冊が置かれていた。 人工皮製の表紙に四本の角を生やした目玉のような趣味の悪い装飾の施された真新しい大冊は、恐らく魔導書型デバイスだろう。 そしてその傍らに置かれたペンダント、細い鎖に繋がれたあの金色の剣十字は――、 「はやてちゃん、それって……」 驚愕に目を見開きながら剣十字を指差す少女の言葉を黙殺し、はやては机上のペンダントを拾い上げた。 「待望のご対面やで……リイン」 はやての呟きに応えるように掌の中の剣十字が淡い光を放ち、まるで御伽噺の中の妖精のように小さな少女が顕現する。 これは、何かの夢だろうか……はやての掌の上に浮かぶ妖精の少女を映す己の双眸を、彼女を認識する己の脳神経を、少女は本気で疑った。 腰まで届く銀色の髪、横顔から見える大空のように澄んだ蒼い左眼――リインフォースⅡだ、リインフォースⅡがそこにいる。 容姿は死んだ筈の少女の友人、消えた筈のはやての家族が、しかし目に前で元気に動いて、飛んで、そしてはやてと喋っている! 今、ここに生きている……。 「リイン……」 呆然と呟く少女の声に反応したように、リインフォースⅡらしき少女が顔を向ける。 まるで鏡合わせのように喪った友人と瓜二つの顔に、しかし一つだけリインフォースⅡと違うところを少女は見つけた。 右眼だ――リインフォースⅡの右眼は左眼と同じ空色だったが、この少女の右眼は夕焼けのように紅い。 オッドアイ、自分と同じ……大好きな人の面影に混ざる自分との意外な共通項に驚きながら、少女は目の前の妖精が、消えた友人とは似て非なる存在であることを思い知った。 その時、リインフォースⅡによく似た少女が口を開いた。 少女の二色の瞳を真っ直ぐに見上げ、 「おはようございます、マイスターヴィヴィオ。私はリインフォースⅢ、貴方の楯」 はっきりと、そう口にした。 鳴り響く銃声が大気を振るわせ、轟く砲哮が大地を揺らす。 『うぅぅぅおおおおおおおおおおおおぉっ!!』 ギミーの気合いを共にグレンラガンの全身から無数のドリルが突出し、鼠花火のように不規則な軌道を描きながら四方八方に撃ち出される。 降り注ぐドリルの豪雨を掻い潜ったガンメン達の前に、白い影が立ち塞がる……エンキだ。 『死人は死人らしく土の中で眠っていろ!!』 ヴィラルの怒号と共に大口を開けたエンキの体内から幾つもの銃器が迫り出し、撃ち放たれた無数のミサイルが無人機の軍勢を呑み込んだ。 荒涼とした死と静寂の世界は、すでにその面影すらも消え失せていた。 吹き抜ける風は硝煙の香りに侵され、砂の海は鉄屑と鉛玉の山に埋もれている。 絶え間無く飛び交う銃弾の大群はまるで異常発生した蟲のように蒼穹を覆い隠し、ミサイルが雲のように空を流れ、光線が雨のように地上に降り注ぐ。 それはまるで宴だった。 埃塗れのおもちゃ箱から掘り起こされた絡操仕掛けのホスト共と、聖域に土足で踏み込んだ招かれざるゲスト達が全力全開でぶつかり合う、破壊と殺戮の宴だった。 襲い来る凶弾の猛威を耐え抜き、ガンメン軍団がガジェットを従えエンキ達に襲い掛かった。 数えきれない程の銃弾が、ミサイルが、光線が、たった二体の脅威を墜とす為だけに惜しみなく撃ち込まれる。 だが過剰苛烈とも言える敵の攻撃は、しかし一発とてエンキ達に届きはしなかった。 まるで天地が逆転したかのように地上から空へと降り注ぐ鋼の雨――ダイグレンの対空砲火による弾幕のカーテンが、撃ち込まれる敵の砲撃を相殺していた。 ダイグレン前面に搭載された九門の主砲、更に両肩と腰回りに設置された副砲が合計三十四門、その全てが一斉に火を噴き、空を覆うガジェットの軍勢を薙ぎ払う。 ずん……ダイグレンが一歩足を踏み出す度に、その圧倒的な質量に大地が震える。 周期的に地を揺るがすその律動は次第にその頻度を上げていき、止まぬ地鳴りに呑まれるように廃墟が次々と崩れ落ちていく。 ダイグレンは走っていた。 全身の砲門から休みなく砲弾を吐き出しながら、山岳を思わせるその巨体からは想像もつかぬ俊敏さで地を駆けていた。 『ホウチョウアンカー!!』 怒号と共に突き出されたダイグレンの舳先、まるで包丁のように鋭く幅広い衝角が、凶刃の如く墓守に迫る。 十七年前、四天王シトマンドラの駆るカスタムガンメンをその母艦ごと両断し、テッペリンの左腕を砕いてみせたダイグレンの包丁が、墓守の巨体を串刺しにした――否! 「……やるわね」 ダイグレンの艦橋がどよめきに包まれる中、リーロンが戦慄にも似た笑みと共に賞賛の言葉を呟く。 山をも切り裂くダイグレンの包丁を、墓守は食らいつくように上下の顎門で挟み受け止めていた。 包丁の表面に細かな亀裂が広がり、音を立てて砕け散る。 噛み砕かれた……物理的な意味でも精神的にもブリッジが衝撃に揺れる中、リーロンの双眸が不敵に光った。 「ミニサイズになっても、流石はあのテッペリンと言ったところかしら……でもね!」 コンソールを操作するリーロンの指先が流れるようにパネルを這い回り、入力された信号が光の速さで中枢システムに到達する。 瞬間、巨塔のようなダイグレンの両脚が大地を踏み締め、腰の捻りと共に振り出された鋼の拳が風切り音を轟かせながら墓守の左頬に突き刺さる。 体重の乗った見事な右ストレートだった。 だが墓守も負けてはいない……仰け反る身体を立て直し、途中から千切れた右腕をロケットのように垂直に打ち上げる。 カウンターで繰り出された墓守のアッパーカットがダイグレンの鼻面を抉り、真紅の巨体が破片を撒き散らしながら斜めに傾く。 踏鞴を踏み、倒れそうになる艦体を立て直したダイグレンが、両腕を矛のように墓守へと突き出した。 ダイグレンの貫手に正面から応じるように、墓守もまた壊れた両腕を正面に振り出す。 まるで力比べでもするかのように互いの手と手を正面から組み合う二体の戦艦級巨大ガンメン、そのパワーは拮抗し、互いに押しも引きも出来ぬ膠着状態に陥っていた。 だが、それで良い……リーロンの唇が薄く吊り上がる。 邪魔な墓守の動きは止めた、これで本命の〝ゆりかご〟に近付ける。 「オッケーよ、二人共! 遠慮なく征っちゃいなさい!!」 リーロンの発破に応えるように紅蓮色の閃光が空を貫き、墓守の脇を抜いて〝ゆりかご〟へと一直線に迫る。 『『グレンラガンインパクト!!』』 ギミーとダリーの怒号と共にグレンラガンの下半身がドリルに変わり、唸りを上げて高速回転しながら〝ゆりかご〟の巨大な艦体に深々と突き刺さった。 ドリルを通じて二人の気合いの力、螺旋力が〝ゆりかご〟の中に流し込まれる。 グレンラガン――正確にはその中枢であるラガン――には、合体したメカを支配する特殊機能が搭載されている。 その力は搭乗者の螺旋力に比例し、理論上では如何なる巨大なマシンであっても支配することが可能と言える。 保護プログラムの壁を次々と突破し、ラガンは順調に〝ゆりかご〟の制御システムを制圧していく。 猛毒のように〝ゆりかご〟を侵食する螺旋力が、遂に制御中枢に辿り着き――瞬間、まるで拒絶されるかのようにグレンラガンの機体が〝ゆりかご〟から弾き出された。 「そんな、ラガンの支配に打ち勝った……!?」 「こんなこと、初めてだよ……」 グレンラガンの二つのコクピットそれぞれの中で、ギミーとダリーが愕然と呟く。 ラガンの支配を撥ね退ける程の強力な〝ゆりかご〟の自己防衛プログラム……一瞬の接触ではあったが、そこには〝意思〟のようなものさえ感じられた。 もう一度だ……再びドリルを構えるグレンラガンの周囲を、墓守のガンメン軍団が取り囲む。 エンキ達の一斉射撃やダイグレンの集中砲火をまともに受け、ボロボロになりながらも未だに動き続ける鋼の巨人達は、まさに黄泉から迷い出た亡者と呼ぶに相応しい。 「こいつら……!」 邪魔な障害を纏めて薙ぎ払うべく、ギミーは操縦桿を握る両手に力を籠めた。 迸る螺旋力が血流のようにグレンラガンの全身を回り巡り、右腕のギガドリルに集束する。 「ギガドリル――」 ギガドリルを構え、必殺の一撃を放とうとするグレンラガンの前に、その時一体のガンメンが立ち塞がった。 他のカスタムガンメン達よりも一回り大きな体躯に、隣り合う双頭の口内から一本ずつ腕を生やした異形のガンメン――ツインボークン。 「あ……」 操縦桿を握る両手から――否、ギミーの全身から力が抜けていく。 記憶の蓋がこじ開けられ、溢れ出す思い出の濁流に意識が流され呑み込まれていく。 思い出すのは十年前、隔絶宇宙での敵艦隊との戦い……圧倒的な戦力差に母艦に逃げ帰ることしか出来なかった仲間達、絶望的な戦いを挑み笑いながら死んでいった先輩達。 そして傷ついた自分達二人を最後まで護り抜き、敵の砲撃の中に散っていった双子のガンメン乗り。 思い出してしまう、蘇ってしまう……彼らの最期の言葉が、自分達に託された彼らの遺志が。 ――ギミー、ダリーを守れ。 ――生きろよ、俺達の分も。 今でも耳の奥ではっきりと響く彼らの遺言、その科白の何と重いことか。 「ジョーガン、バリンボォ……」 両手が操縦桿から滑り落ち、コンソールの螺旋力ゲージが急速に落ちていく。 駄目だ……モニタースクリーンに映るツインボークンから視線を逸らし、ギミーは掌で顔を覆った。 たとえ偽物と解っていても、自分はジョーガン達と、大グレン団の皆と戦うことは出来ない。 完全に戦意を喪失し、ラガンのコクピットで力無く項垂れるギミー、その思いはグレンのパイロットシートに座るダリーも同じだった。 まるで電池の切れた玩具のように沈黙するグレンラガンを、ガンメン達の砲撃の光が呑み込んだ。 天元突破リリカルなのはSpiral 外伝「そんな、優しい夢を見ていた」(続) 前へ 目次へ
https://w.atwiki.jp/virako/pages/74.html
「見ろっ、シモン!!」 大変に元気な声とぽてぽてっという足音と共に、左脚の太股やや後方あたりに飛びついてくる、柔らかくてあったかい感触。 「見ろったってそこじゃ見えないよ。どれどれ?」 ゴロゴロ喉を鳴らしながら脚にしがみついてる生き物を、両脇の下を持ってひょい、と抱き上げる。 いつものフワフワした色の薄い金髪にぴんと立った三角形の耳、得意満面といった感じの表情。 そして首から下はといえば…… 「お、ダリーの昔の服だな」 「えっ、シモンさん憶えてたんですか!?」 少し遅れてヴィラルの後を追いかけてきていたピンクの髪の少女が、ものすごく意外そうな顔をする。 俺ってそんなに、他人のことに注意を払わない質だと思われてるのかな……ちょっとショックだ。 「これを選ぶときにロシウが凄い顔して悩んでたから印象に残っててさ。動きやすくて丈夫で、女の子らしく清楚かつ健康的な……とか何とか、ずっとブツブツ唱えながらカタログめくってたんだぜ」 自分が小さい頃の話をされるのは、たとえ話題の中心が自分本人のことでなくともやっぱり微妙な気持ちになるんだろうか、ダリーがなんとなくむず痒そうな表情をしている。 でもあの頃の──カミナシティの人口がどんどん増えて、インフラも整備され始めてきて、俺たち大グレン団の皆も今まで着の身着のままで旅をしてきた頃のようには行かなくなったあたりのロシウは、本当にあれやこれやでいっぱいいっぱいだった。早く学校を作ってギミーとダリーを通わせなくちゃ、とか毎日のように言いながら、昔の教育制度についての本を難しい顔で読んでたっけ。俺もちょっとだけ読んでみたけど、昔の基準で言ったら俺やロシウも、たぶんニアもその学校ってやつに通わなきゃいけないんじゃないのかなー、って言ったら「高等教育は基礎教育を一般化させてからです!」とか早口言葉みたいな勢いで却下された憶えがある。 結局、俺たちは学校に通ったりする機会もなく、リーロンやテッペリンのデータベースから引き出した教育カリキュラムにだいたいの知識や護身術を含む訓練なんかを叩き込まれてそういった年頃を終わってしまったけど。 ちなみに余談だけど、ニアは姫としてテッペリンにいた頃に一通りの教育を修め終わっていたみたいで、自分の修得している分野においては一緒に勉強と言うよりはむしろ先生の側だった。 まあそんな昔話はさておき、現在両手の中にいるぬくぬくぽにゃぽにゃとしたもの、うちの飼い猫であるところのヴィラルはかつてロシウが眉間にシワを寄せて選び抜いた子供服、深い赤の地に肩吊りとポケットの明るい赤がアクセントになったシンプルなラインのジャンパースカートを着て誇らしげに胸を張っている。 昔ダリーが着ていたときは淡いピンクの髪に映えて随分お洒落に見えたけど、金色の髪に合わせても結構悪くない。 スカートの裾は膝上丈で、ややもするとぽってりした子供用パンツが覗いてしまいそうでもあるが動き易さを考えたらこんなものだろうか。いや、尻尾で持ち上がってしまう背面の方を考えたら相当丸出しだな、これ。 「ダリーにおさがりをもらったんだ! にあうか、シモン?」 「うん、いつもより少しお姉さんっぽく見えるな」 お世辞でも何でもない、正直な感想だったがヴィラルはこれにいたく満足したらしい。 既に胸を張っていた姿勢から更にふんぞり返って、もうそろそろ後ろの景色が見えそうだ。 「よかったね、ヴィラル」 「れいをいうぞ、ダリー! ありがとう!」 ご機嫌な仔猫は俺の手の中からするっと抜け出して今度はダリーに飛びつく。 小柄ながらも常に厳しい訓練を受けてるだけあって、見た目よりも力のあるダリーがそれを余裕でキャッチ。 「なんだか、そうやってると姉妹みたいだなー」 女の子同士の仲が良い様子に思わず和んでしまい、つい口から出た言葉にダリーが「そうですか!?」とやたら嬉しそうな顔をする。 思えば、ダリーは長いこと大グレン団の中で一番年下扱いだったしグラパール隊にもまだダリーより若い女子の隊員はいないそうだから、ヴィラルといると妹分が出来たみたいな気持ちなのかも知れない。 「ん、どうしたヴィラル、急にぷくーっとして」 何故か俺の言葉にいきなり頬っぺたを膨らますヴィラル。 あれ、友達はいいけど妹って言われるのは嫌だったのか? 「……ダリーのいもうとになるのはいいけど……」 ぼそぼそっと口を開いたヴィラルは、何かを思い出したのか不機嫌そうに耳をぺったり倒して口を尖らせる。 「ダリーのいもうとになると、じどうてきにギミーのいもうとにもなるからそれはいやだ……」 「さっき遊びに来たとき、グラパールに乗ってみたいって言ったらギミーにお子ちゃまには無理だって言われたからちょっとケンカしちゃったんだよね」 思い出し怒りで更にふくれっ面になるヴィラルを、苦笑混じりのダリーが宥めるように頭と耳を撫でくる。 おおギミーよ、お前年の割にはしっかりしていると思っていたのに幼児とケンカするとはなにごとだ。 「実機は隊員以外の人は乗れないようになってるからだめだけど、今度訓練用のシミュレーターに乗せてあげるね」 「うん! わたしがりっぱなガンメンのりだということをしょうめいしてギミーをぎゃふんといわせてやるぞ!」 「その意気その意気!」 俺が遠い目をしている間に、何やら物騒な決意を固めたヴィラルをダリーが気軽に焚き付けている。 またこれで負けて帰ってきたら、しばらくはぷりぷりしてるんじゃないかと思うとあまり推奨も出来ないんだけど。 「しかし、グラパールか……」 女の子なのにガンメンに乗りたがるってあたりはまあ想定内として、何だか急に具体的な将来の進路希望を呈示されたような気がして複雑な気分になる。 ヴィラルは成長速度が人間や普通の獣人と違うから一般の学校には通わせてやれないけど、グラパール隊なら訓練と同時にそれぞれの特性に合わせた個別カリキュラムを受けることもできるし、ダリーのような友達ももっと沢山作れるかもしれない。 他より危険な職業だという心配はあるが、もしヴィラルが本気でその道を選びたいというのなら止める事なんてできないだろう。 今はまだ小さくて俺の保護下にあるとはいえ、ヴィラルはれっきとした一個の人間──いや猫?──であって、俺が寂しいからずっと側にいてほしいなんて馬鹿げた理由でその一生を拘束できるはずがない。 「むずかしいかおしてどうしたんだ、シモン? わたしがしゅれみーたーにのるのはだめなのか?」 「あの、もちろんちゃんと安全面には気を付けて監督しますから……」 などと考え込んでいる間に、その沈黙を否定のニュアンスに取ったのものか、ヴィラルとダリーが心配そうにこちらを見上げている。 「……あ、いや、そうじゃないよ。ただ、ヴィラルもなんか大きくなったんだなあ、って思って」 流石に今しがたのしみったれた思考過程を開陳するのも憚られて、つい無難に、なんとなく年頃の娘を持った親みたいなコメントを出してしまった。 すると、くりくりとした目でじっとこちらを見つめていたヴィラルが突然の破顔一笑。 「うん、わたしはもっとどんどんおおきくてつよくなって、シモンのことをずっとまもってあげるんだからとうぜんだぞ!」 「え……っ?」 間抜けにも、ぽかんと開いた口が塞がらない。 これはちょっと不意打ちすぎるんじゃないか? 顔が勝手に真っ赤になりかかっているのが薄々と感じられて、目の奥が少しばかりじんわりする。 「あ、でもね、ヴィラル。グラパール隊に入ったら、同じ隊の仲間と一緒に寮ってところで暮らさないといけない規則だから、今はまだシモンさんといっしょにいてあげて、もう少し大きくなってから入隊試験を受けても遅くないよ。大丈夫、優秀な後輩はいつでも大歓迎だから!」 「わかった! そのときはよろしくたのむぞ、せんぱい!」 一人で動揺している俺をよそに、えらく体育会系的なエールを交わしたダリーとヴィラルはさっさと次回に遊ぶ約束を取り決め、これから夕方のシフトのミーティングがあるらしいダリーは元気に手を振ってもと来た方へと走って行った。 「シモン、わたしたちもおうちにかえろう!」 「ああ、ついでにちょっと買い物に寄って行こうな」 冷蔵庫の中身や消耗品の類で残り少なくなっているものを頭の中で検討しつつ、いつものようにヴィラルを肩車しようと手を差し出すと、何故かいきなりずい、と突き出された肉球つきの手の平にNoサインを出される。 「わたしはすこしおねえさんになったので、いっしょにあるいておかいものにいけるぞ!」 そう宣言してまたもやジャンパースカートの胸を張る、可愛くも頼もしい仔猫の姿にどういうわけかさっき必死で堪えたものがうっかりまたこぼれ出そうになったので、慌てて進行方向へ向き直り、努めて張り切った声を(ちょっと鼻声になってはいた)上げた。 「よし、フォーメーションBだ、行くぞヴィラル!」 「りょうかいだ!」 * * * なお後日、グラパール隊の実戦シミュレーターで部隊創設以来の高成績を叩き出した奴がいると警備局が大騒ぎになり、プレイヤーであるところのゲスト用IDの主を捜している、という話がリーロン伝いに総司令執務室まで持ち込まれたが俺はとりあえず知らないフリをした。
https://w.atwiki.jp/karensenki/pages/710.html
ペリン・タラッサ (-) 身長 370㎝ 体重 865㎏ 悪魔。「シンカイ組」の特攻隊長。 グソクムシ族の悪魔。「ダンゴムシ」と呼ぶと激怒する。上半身に3対、下半身に2対の脚を持つ複雑な体型をしている。ユラ曰く「えげつない猫背」。 ガスマスクのような顔面、黒光りする甲殻、淡い青の光を帯びた八本の刀状の爪を持つ。背面は完全に甲殻で覆われている。 黒のマントを着用している。眼は紅い。興奮すると触角が青い光を帯びる。 十本ある脚のうち二列目と三列目の脚が腕のように進化しており、二本の爪がそれぞれ刀の様になっている。爪は光を帯びており、触れる物全てを切断する。 武士道精神の持ち主で常に懐には辞世の句をしたためてある。「武士たるもの戦場で死ぬべし」が信条。正々堂々一対一の戦いを好む。 波動エネルギーを自在に操る能力の持ち主。眼から光線状にして放ったり、刀に纏わせ威力を底上げしたりとその使い方は多彩。 神器は無い。 「特攻隊長・ペリン!いざ参る!」 「今誰かダンゴムシと呼んだか…?」 「ユラ殿の為ならば、このペリン、身命を賭す所存にござる!」
https://w.atwiki.jp/best300/pages/500.html
log/ドリーブ/バレエ《コッペリア》あなたのオススメ盤は何ですか?記入例)カラヤン上等記入例)カラス命
https://w.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/68.html
シモン、あなたはどうしていますか? ◆XzvibY6nJE ニアが目を覚ましたのは、緑あふれるキャンプ場の近くだった。 「綺麗なところ……ここは一体どこでしょう? テッペリンの中ではなさそうですけど」 彼女がかつて住んでいたテッペリン宮殿にも緑のある場所はあったが、そことは違う。 まるで見たこともない草花が、月明かりの下に美しく咲いている。 「それに、なぜ私はここにいるのでしょう?」 ニアは首をかしげる。 さっきまでダイグレン(足の生えた地上戦艦)の中で、大グレン団のみんなにお昼ご飯を作っていたはずだった。 それが気がついたらここにいた。 「早く帰らないと……シモンや他の皆さんがおなかを減らして待っているわ」 そう呟いて立ち上がると、ニアはダイグレンを探して周囲を見渡した。 だが、ダイグレンのあの特徴的なフォルムは、(暗いからでもあるが)どこを見ても見当たらない。 しばらく待っていれば皆が探しに来てくれるかと思い、じっと待ってみるが、辺りは静かで誰も来る気配がない。 そうしているうちに、ニアは首の辺りの違和感に気がついた。 『それ』は、首輪だった。 「……もしかして、あれは夢ではなかったのですか?」 実の父である螺旋王ロージェノムが、大勢の人を集めて殺し合いを強要するシーンが思い返される。 首輪に気づくまで、ニアはそれを夢だと思っていた。 なぜなら、ニアはとっくの昔にロージェノムに捨てられて、今はシモンたちと行動を共にしているはずだったから。 しかし。この首輪こそが、先ほどの光景が夢ではなかったことの証だった。 これが現実だと気づいたニアは、まずシモンの心配をした。 「シモンも同じように殺し合いをさせられているのでしょうか?」 ニアは思う。 シモンは強い。だが、それは心の話であって、肉体的には普通の少年とあまり変わらない。 強い心と気合以外、特殊な能力など持ってはいない。 そしてニア自身はと言えば、多少人より運動ができるというだけの、ただの子供だ。 意味もなく他人と争うのはイヤだし、まして殺し合いなどできるはずもなかった。 「……お父様をどうにかして止めないと。でも私ひとりではどうにもならないし、とりあえずシモンを探そうかしら」 ニアは再びキョロキョロと辺りを見回すと、夜の森の中を歩き始めた。 ※ ふいに、背後の茂みがガサガサと動いたかと思うと、何かが飛び出してきた。 そしてニアは、瞬く間に押さえつけられてしまう。 「!? な、なんですか!?」 「おっと、動くんじゃないよ」 聞こえてきたのは、やけに迫力のある女の声。 その女はニアの背中にしっかりと跨っているようで、身動きひとつできないうえに凄く重い。 「あ、あの……重いです……」 「動くなって言ってるだろ。お前、名前は?」 「は、はい。私、ニアと申します」 「ニアか、悪くない名前だ。さてと……」 女はニアに跨ったまま、その身体を器用にまさぐり始めた。 「きゃあ! な、なにを……!?」 「よーし、危険な物は持ってないようだね」 それは別に変な目的があったわけではなく、武器を持っていないか探るためだったようだ。 女はニアの身体をまさぐっていた手をどけると、さっきよりは少し優しく声をかけてきた。 「いいかい? 痛い目見たくなかったら抵抗するんじゃないよ。わかったね」 「は、はい」 ニアは素直に頷いた。 なにしろ、誰か探そうとしてた丁度その時に、その『誰か』に会えたのだ。 脅すような言動をする相手とは言え、とりあえずは顔を見てみたい。 「よし、いい子だ。今どいてやるよ」 重量級の肉体が背中から離れ、ニアは大きく息を吐いた。 ※ 声だけでなく、見た目もやけに迫力のある初老の女は、ドーラと名乗った。 その手に持った刀をニアに向けたまま、彼女が持っていた荷物を奪って中を調べるドーラ。 中に入っていたのは、基本的な支給品の他に小さなカプセルが3つ入った袋と、釘を打ち付けたバットだった。 「この棍棒はともかく、こっちのカプセルはなんだい?」 勝手に荷物をあさり、中身を調べ始めるドーラに、ニアは言葉も出ない。 「ん、説明書きがあるね。『毒入り。飲むと死にます』……か。ま、これなら女の子でも人を殺せるかもしれないね」 毒入りカプセルを手の中でもてあそびながら、ドーラはニアをじろりと睨む。 「さて、ニアって言ったね。お前はこの『ゲーム』に乗っている……ようには見えないね。聞くだけ無駄か」 それまではおろおろしていたニアだったが、ドーラの問いに対しては臆することなく、毅然とした態度で答えた。 「はい。殺し合いなどするつもりはありません」 「こうやって殺されそうになってもかい?」 刀を突きつけてくるドーラ。しかしニアは怯まない。 「はい。私はお父様を止めなければなりません!」 この状況で全く怯えていないその態度と、なにより発言の内容が、ドーラのニアに対する興味を駆り立てた。 「お父様を止める? 何のことだい?」 「螺旋王ロージェノム……あの人は、私のお父様です」 「な、なんだって!?」 ドーラの顔があまりの驚愕に歪む。 無理もない。ただの小娘にしか見えない少女が、敵の娘だというのだから。 それでも、ドーラにはニアが嘘をついているとは思えなかった。 伊達に50年生きているわけではない。嘘をついているかどうかはすぐに分かる。 ドーラの頭の中に、ニアを人質にしてロージェノムを脅し、ここから脱出する算段が即座に浮かぶ。 そして、次の瞬間にはそれを自ら否定した。 実の娘を殺し合いに放り込むような親だ。交渉の余地などないだろう。 ドーラは目の前のニアを見つめ直す。王の娘を名乗るだけあって、確かに高貴な雰囲気が感じられた。 「螺旋王、とかいうあの男の娘か。じゃあ王女様なんだね?」 「はい。でも今は違います……私はお父様に捨てられましたから」 少し悲しげな瞳で答えるニア。 「捨てられた?」 「はい。私は眠ったまま、箱に詰められてゴミ捨て場のようなところに捨てられていたそうです」 それを聞いたドーラは大きくため息をつくと、ニアに哀れむような眼差しを向ける。 「ふん、ちょいと同情するよ。あたしら海賊でさえ家族を大事にするって言うのにねぇ」 だがニアは、ゆっくりと首を振る。 「ありがとうございます。でも、大丈夫です。今の私には、大切な仲間がいますから」 しっかりとした口調で、真っ直ぐな瞳で答えるニア。 その様子にドーラは少し感心する。 よほど信頼している人物がいるのだろう、その人物がどうにかならない限りこの子は大丈夫だろう、そう思った。 「それにしても、殺し合いに参加させるほど実の娘が憎いかねぇ? 捨てるだけじゃ足りないってのかい?」 「お父様は何か目的があると言っていました。私が参加させられたのも、意味があってのことなのでしょう」 「(そう言えば、螺旋がどうとか言っていたねぇ。意味はよく分からなかったがね)」 「……ですが、その手段が殺し合いというのは間違っています。私が止めなくてはいけません!」 ニアのその決意に、ドーラは大きく頷いた。 声には出さなかったが、心の中でニアを少し気に入り始めていた。 ドーラは海賊だから、金品を奪うために殺しをしたことはもちろんあった。 しかしそれは、あくまでも『金品を奪う』というはっきりとした目的があってのことだ。 意味も分からず殺し合えと言われて素直に従うつもりはない。 それに親が子を殺し合いに参加させるというのは胸糞が悪かった。 だがそんな事よりももっとドーラの心を動かしたのは、ニアの言動から感じ取れた芯の強さだ。 それはシータに感じたものと近いものであったのかもしれない。 「お前、あたしと一緒に来るかい? お前みたいな女の子が独りでいたんじゃあ何かと物騒だろう」 「よろしいんですか? 私がいたら、ドーラさんの邪魔になるのではないですか?」 「なに、あたしの目的はこんな腐った『ゲーム』から脱出することだ。だがそのためには、この首輪を どうにかしなけりゃならない。それには少しでも情報や人手があった方がいいからね」 それに、螺旋王の娘であるこの少女は、何かの鍵になるかもしれない。 言葉には出さないものの、ドーラは心の中でそう付け加える。 「ありがとうございます。ドーラさんっていい人ですね!」 ペコリとお辞儀をしながらのニアの言葉に、ドーラは笑って答えた。 「いい人はやめておくれ。体がくすぐったくなる」 ※ 二人で行動を共にすることが決まったので、ドーラはニアに荷物を返してくれた。 そして、その場に腰を下ろして話し合う。 「ところでお前は、誰か探したい人はいないのかい?」 月明かりを頼りに名簿を見ていたニアは、知り合いの名前を見つけると嬉しそうに話し始める。 「えーと、シモンという男の人と、ヨーコさんという女の人を探しています。シモンはこの位の背で、穴掘りが得意です」 「穴掘り? なんだいそりゃ」 「本当に上手なんですよ。故郷では『穴掘りシモン』って呼ばれてたそうです」 そんな特徴を説明されても困る、と言わんばかりのドーラだったが、ニアはそれに気づかず説明を続ける。 「ヨーコさんはシモンより少し背が高くて、その、ぷろぽーしょん、って言うんですか? ……が素晴らしいです」 「ふん、あたしだって若い頃はね……」 と、昔語りを始めそうになるドーラに構わずにニアは名簿を見続けていたが、やがて顔を上げる。 「あとは……いませんね。その二人だけです」 実はもうひとり、気になる名前があった。 ――カミナ 「(この『カミナ』という名前、確かシモンが言っていたアニキさんの名前だわ。同名の別人でしょうか?)」 そのカミナは死んだはずなので別人の可能性が高いが、万が一という事もある。 どちらにしても、今はまだはっきりとしないことなので、ニアは黙っておくことにした。 一方のドーラも、どこからか眼鏡を取り出して知った名前がないか探し始める。 「シャルルたちはいないようだねぇ。全く、どいつもこいつも肝心な時に役に立たない、情けない子たちだよ。 おや、シータとパズーがいるのかい。それに……それにムスカだって?」 「その三人がお知り合いの方ですか?」 「あぁ。あ、いや。シータとパズーは知り合いと言うか身内みたいなもんだね。だがこのムスカって奴は……」 ドーラは三人について簡単に説明した。 シータとパズーの特徴。そしてムスカについては少し詳しく。 シータを狙っていたこと。ラピュタを支配しようとしていたことなども付け加えた。 「まぁ、あたしらもお宝を拝借しようとしてはいたがね、ムスカはもっとろくでもない目的があったようだよ」 「では、そのムスカという方は、悪い人なのですか?」 「海賊のあたしが言うのも変だが、かなりの悪人だね。でも外面は良さそうだから、騙される奴もいるかもしれないねぇ」 「そうですか……」 シモンが騙されたりしないか少し心配なニアだったが、彼女は基本的にシモンを全面的に信頼しているので、 「シモンなら大丈夫」と小さく呟いて頷くと、それだけで気持ちは落ち着いた。 ドーラは「さて」と言って立ち上がると、コンパスと地図で方向を確かめ始めた。 幸い、すぐ近くにキャンプ場の看板が見えたので、現在位置は特定できる。 「とりあえずは互いの知り合いを探すことにしようかね」 ニアもスカートの裾を払いながら立ち上がると、ドーラの後ろから地図を覗き込んだ。 「……よし、それじゃあ出発するよ」 「はい!」 ※ 出発した二人は、ドーラの提案でまず街の方へ向かうことにした。 なにか役立つものが手に入るかもしれないし、街の方が人が多いだろうというのがその理由だ。 もちろん危険も増すが、危険を恐れて人気のないところに隠れていても事態は好転しないだろう。 「あの、それでひとつ聞いてもいいですか? 先ほどはムスカさんの事が気になって訊けなかったのですけど……」 「なんだい?」 「ラピュタって一体なんですか?」 「ん? そうだねぇ。簡単に言えば、空に浮かぶ島だね」 「空に浮かぶ……島、ですか?」 ニアが思い浮かべたのは、ロージェノム配下の四天王のひとりが所有する空中戦艦。 島と言うからにはもっと大きいのだろうが、ニアには想像もできなかった。 「詳しい話は後だ。歩きながら話してもいいんだが、お前の甲高い声は辺りに響くからねぇ」 「す、すみません。私、あまり喋らない方がいいですか?」 「そうだね。いつ襲われるか分からないよ。あたしは簡単にやられるつもりはないがね」 そう言って、ドーラは手に持った刀を振るってみせる。 その姿はなかなか様になっていて、ニアは少し安心する。 ニアもまた釘バットを握り締めると、空に輝く月を見上げ、どこにいるかも分からないシモンへ心の中で語りかけた。 「(私はドーラさんという親切な人と出会えました。シモン、あなたはどうしていますか?)」 【G-7/キャンプ場の近く/1日目/深夜】 【ニア@天元突破グレンラガン】 [状態]:健康 [装備]:釘バット [道具]:支給品一式 毒入りカプセル×3@金田一少年の事件簿 [思考]:1.ドーラと行動を共にする。まずは街へ行って、落ち着いたら情報交換 2.シモン、ヨーコ、シータ、パズーを探す 3.カミナの名前が気になる(シモンの言うアニキさんと同一人物?) 4.お父様(ロージェノム)を止める ※テッペリン攻略前から呼ばれています。髪はショート。ダイグレンの調理主任の時期です。 【ドーラ@天空の城ラピュタ】 [状態]:健康 [装備]:カミナの刀@天元突破グレンラガン [道具]:支給品一式 不明支給品×1~2 [思考]:1.ニアを連れて行く。まずは街へ行って、落ち着いたら情報交換 2.シータ、パズー、シモン、ヨーコを探す 3.ムスカを警戒 4.ゲームには乗らない。ニアに付き合うが、同時に脱出手段も探したい ※シータ、パズーを仲間に入れた後~ラピュタ崩壊前のどこかから呼ばれています 詳しい時期は後の人にお任せします。 ※※シータとムスカは、正式な名前ではなく普段の名前で名簿に記載されています。 毒入りカプセル 服用した場合、常人ならほぼ即死。また、毒に耐性があっても重傷は免れない。 どうやって飲ませるかが課題。 カミナの刀 カミナが故郷の村長から奪った刀。日本刀に似ている。 特殊な能力などはないが、わりとよく斬れる。 時系列順で読む Back 嗚呼川の流れのように Next それが我の名だ 投下順で読む Back 人の名前を変えんじゃねえ!!(後編) Next それが我の名だ ニア 069 この呼び方では迷惑ですか? ドーラ 069 この呼び方では迷惑ですか?
https://w.atwiki.jp/dansemacabre/pages/154.html
1~2部のネーミング元ネタ?一覧 各ネーミングとも殆どがアナグラムになっています。 左側が作中の名前でアナグラムされたもの、右側が元の名前と思われるものです。 大グレン団 シモン>下 カミナ>上 ヨーコ>横 ニア>傍(near) リーロン>理論or孤独(lonely) ブータ>豚 ダヤッカ>おだやか キタン>短気 キヨウ>陽気 キノン>のん気 キヤル>やる気 ロシウ>後 ギミー>右 ダリー>左 ココ爺>此処 ゾーシィ>騒々しい キッド>喜怒 アイラック>哀楽 ジョーガン>頑丈 バリンボー>暴れん坊 マッケン>研磨or負けん気 テツカン>完徹 アーテンボロー>慌てん坊 ガバル>頑張る レイテ>手入れ ラガン>羅顔 獣人 螺旋王ロージェノム>ゲノム(遺伝子) の王(Lord) 怒涛のチミルフ>チミン+シルフ 流麗のアディーネ>アデニン+ウンディーネ 不動のグアーム>グアニン+ノーム 神速のシトマンドラ>シトシン+サラマンダー ヴィラル>ライバル(のアナグラムから由来) ラゼンガン>螺旋+全裸or前ラガンor羅善巌(ムックより) ビャコウ>白虎 セイルーン>青龍 ゲンバー>玄武 シュザック>朱雀 エンキ>塩基 エンキドゥ>エンキ+ドゥ(フランス語で2)orシュメールの神話の半獣半人 注:エンキ、エンキドゥはトリプルミーニング、ダブルミーニングの可能性有り エンキドゥドゥ>シュメール初期王朝時代・ウルク王ルガルキニシェドゥドゥ(?) エンキ+操縦者・ヴィラル=エンキ・ビラル フランスの漫画家…なのは偶然。インタビューで言及された 脇役、その他 シャク村長>癪+シャクレ? ←ジーハ村村長(現ステーキ店店長) マギン>欺瞞 ←アダイ村の司祭 ウコム>向こうor子産む ←アダイ村の三つ子の父親 ケダ>武田プロデューサー ←リットナー村の死者 ガイア>赤井元プロデューサー ←リットナー村の死者 マイシー>今石監督 ←リットナー村の死者 ナシカ>脚本の中島かずき氏 ←リットナー村の死者 バーチョーン>番長 ←14話の援軍 パシリア>走り屋 ←14話の援軍 ソーボー>暴走 ←14話の援軍 ツイン・テル子>ツインテール ←総集片のEDの少女 メガ・ネッ子>眼鏡っ子 ←総集片のEDの少女 シモンの父親・タキシム>下向き(したむき) シモンの母親・シータ> 下(した) カミナの父親・ジョー>上(じょう) カミナの母親・ウェニー>上に(うえに) 村、場所 ジーハ村>端or始まり リットナー村>隣 アダイ村>間(あいだ) 王都テッペリン>てっぺん リンカーネ刑務所>練馬鑑別所orリーインカーネーション(転生) コレハナ島>離れ小島 ←21話でヨーコが先生をしていた島 バチカ村>近場 ←黒の兄弟の出身地 カイト村>都会 ←ギンブレーの出身地 クトー村>遠く ←シベラの出身地 カナイ村>田舎 ←ゾーシィの出身地 ジョーキン村>近所 ←マッケンの出身地 コイーガ村>郊外 ←キッドとアイラックの出身地 ドッカー村>どっか(何処か) ←ガバルの出身地 コアチッチ村>あっちこっち ←アーテンボローの出身地 バクサ村>砂漠 ←ジョーガン&バリンボーの出身地 ドッカナイ村>ド田舎 ←バーチョーンの出身地 ハテサイ村>最果て ←パシリアの出身地 ゲコン地域>高原or荒原or広原 ←20話で避難確認していた地域 サクンガ地域>山岳 ←20話で避難確認していた地域 べハマ地域>浜辺 ←20話で避難確認していた地域 3部以降のネーミング元ネタ?一覧 カミナシティの住人 アンネ>安寧(ダヤッカとキヨウの娘) ギンブレー>慇懃無礼 シベラ>調べる コーザ>雑魚 シュリ>修理 ←マッケンとレイテの娘 ゾッカ>勝つぞor改造? ←マッケンとレイテの息子 シオナ>直し ←マッケンとレイテの子供 その他の住人 ヨマコ>真横 ←ヨーコが先生をしていた時の偽名 クンパ>わんぱく ←ヨーコが先生をしていた学校の生徒 ナキム>泣き虫 ←ヨーコが先生をしていた学校の生徒 マオシャ>おしゃま ←ヨーコが先生をしていた学校の生徒 機体 グラパール>「グ」レン「ラ」ガンがいっ「ぱ」 い「ある」 アークグレン&アークグレンラガン>ノアズ・アーク(ノアの箱舟)&ゲッターロボアーク カテドラル・テラ>大聖堂(カテドラル)+地球(テラ)=地球大聖堂 グランゼボーマ>「グ」レン「ラ」ガ「ンぜ」つ「ぼうマ」シーン ←最終話のアンチスパイラルの機体 敵(反螺旋族) ムガン(カオナシ)>無顔 クウムガン(最上級ムガン)>空無 キョムガン(最上級ムガン)>虚無 あくまでスレ内での意見を総合したものでありソースがある訳ではないので悪しからず
https://w.atwiki.jp/atenza/pages/178.html
【作品名】天元突破グレンラガン 【ジャンル】アニメ 【設定】 螺旋力:簡単に言うと「気合で強くなる力」みたいなモノ。この世界の人間のDNAの螺旋の中に含まれてるらしい。 ガンメン:この世界の機動兵器。戦艦などもガンメンと呼ばれる。 螺旋力しだいでは同じ大きさのただの機械のロボットよりは強くなると思われる。 【名前】ロージェノムwithデカブツ 【属性】螺旋王in超巨大ガンメン 【大きさ】全長数kmのいびつな人型(デカブツ)の玉座に座っているマッチョなオヤジ(ロージェノム) 【攻撃力】無数のビーム砲:100m級の戦艦を一撃で破壊可能。射程は数km以上と思われる。百発以上同時発射で絶え間なく撃てる。 ガンメン部隊:数百機以上の機動部隊を同時発進可能。それぞれが100m級の戦艦と相打ちにできる。 ハンマーアーム:自身の胴体ほどにでかい腕で攻撃。螺旋力の効果で大きさ相応のロボット以上の力と思われる。 ロージェノム自身は、最高クラスの螺旋力を持つ人間が搭乗する、スペシャル級のガンメン(大きさは人間並み)と 生身で殴りあい、破壊できる力を持っている。 【防御力】螺旋力の効果で大きさ相応のロボット以上の硬さと思われる。 腕の先端部からバリア展開可能。ロージェノムの螺旋力がパワーの源なので、やたら長持ちするはず。 バリア:同サイズの戦艦と接触し爆発しても無傷な数百m級の戦艦を破壊できるドリルの一撃が全く効かない。 腕を上方に突き出して展開した場合、上半身くらいはカバーできる様子。 ちなみにビーム砲は胴体下部辺りから発射されるので、下方に向けてバリアを張らない限りは影響を受けないと思われる。 【素早さ】特に速い描写はないので大きさ相応の人並み。 反応は達人以上。戦闘機からの無数のミサイルを、ガンメンを操縦して全て避けきる人間よりも反応が速い人間よりも速い。 数百mの距離から接近する、上記のミサイルより速いガンメンに反応してデカブツの腕を伸ばし、中間くらいの距離で接触できる。 【特殊能力】なし 【長所】それなりにでかい。 【短所】でも微妙。あと螺旋王の機体であるラゼンガンの能力がよく分からないのでテンプレに入れてない。 【戦法】ガンメン部隊を出撃させ、ひたすら砲撃。可能ならバリアも使う。 【備考】地上を支配する(人間は地下に住んでいる)螺旋王ロージェノムの居城、王都テッペリンに偽装していた超巨大ガンメン。 1スレ目 612 名前: 格無しさん 投稿日: 2009/01/01(木) 15 15 02 ロージェノム考察 ○νガンダム ビーム勝ち ○アムシペ ビーム勝ち ×ゼオライマー メイオウ負け △ガンダム~ダンガイオー 倒せない倒されない ×マジンカイザー Z負け ゼオライマー>ロージェノム>アムシペ 613 名前: 格無しさん [sage] 投稿日: 2009/01/01(木) 20 37 07 612 ロージェノムのビームでアムシペの装甲破れるのか? 地球貫通するビームで表面の装甲がはがれるだけなのに 614 名前: 格無しさん [sage] 投稿日: 2009/01/01(木) 21 02 28 ロージェノムはこっちの方がはるかに強いからこっちに変えた方が良さそうだな http //www32.atwiki.jp/atenza/pages/114.html 612 ガイキングとかダリウスってグレンラガンに時空追放されたら帰って来れなくて負けるんじゃないか? vol.5 638 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/09/05(土) 01 12 20 ID mH8u6FDm ロージェノム総当り △ベヘモス 倒せない倒されない ○プロ ビーム連射勝ち △ロックマン 倒せない倒されない ○6 緋緋色~ゾンバイオ ビーム連射勝ち △ヴァヴェル 倒せない倒されない ○3 ビーム連射勝ち △2ヤソマガツ~邪鬼王 倒せない倒されない △大先行者 倒せない倒されない vol.6 545 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2010/01/03(日) 21 32 33 ID 4qNFoRT2 スペースキングキタン、グランゼボーマ、ロージェノム、ラゼンガンオーバーロード、超銀河、天元突破 おい、グレンラガンから6体参戦しとるぞ どれか除外しないと 546 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2010/01/03(日) 21 42 43 ID WEZ1sdNY 一番低いやつじゃね? 549 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2010/01/03(日) 22 22 08 ID V+4E16y+ 545 ロージェノムが一番弱いんじゃね ラゼンガンオーバーロードもあるしデカブツある意味が無い
https://w.atwiki.jp/nobunaganoyabou12/pages/39.html
作品名 ああああ 勢力 +... 勢力 大名 拠点 出典 紅魔館 レミリア 紅魔館(北肥前) 東方project Fヘイズ シャナ 御崎市(羽前) 灼眼のシャナ 修智館学院 千堂伊織 修智館学院(薩摩) FORTUNE ARTERIAL 神撫論説部 黒河雲母 神撫学園(下野) 輝光翼戦記 天空のユミナ 風新新聞 天野咲妃 風新専売所(南肥後) かなめも 美術部 白塚真一 美術部室(常陸) …… 榊野学園 伊藤誠 榊野町(南肥前) School Days トゥハート2 河野貴明 河野邸(陸中) Toheart2 直江津高校 阿良々木暦 直江津高校(播磨) 化物語 博麗神社 博麗霊夢 博麗神社(北肥後) 東方project 闘争代行人 カナン 上海(豊前) …… 桜高軽音部 田井中律 桜が丘高校(備前備中) けいおん! 鴨橋小学校 矢部智 鴨橋小学校(上野) …… 若葉病院 秋庭里香 伊勢市(伊勢) 半分の月がのぼる空 魏 曹操華琳 許昌城(下総) 恋姫†無双 水薙学園 卯花之姫 水薙学園(甲斐) …… 六波羅幕府 足利護氏 普陀楽城(相模伊豆) …… 桃月学園 宮本レベッカ 桃月(山城) ぱにぽに 武月学園 皆川巧 武月学園(摂津) …… 黒のレギオン 黒雪姫 杉並(能登) …… 大橋高校 高須竜児 大橋高校(紀伊) とらドラ! トリステイン アンリエッタ トリスタニア(筑前筑後) ゼロの使い魔 バルマスケ 坂井悠二 星黎殿(西陸奥) 灼眼のシャナ 超電磁砲 御坂美琴 常盤台中学(伊賀大和) とある科学の超電磁砲 蜀 劉備桃香 成都城(武蔵) 恋姫†無双 オアシス レスター エルタリア(磐城) …… 光坂高校 岡崎朋也 光坂高校(河内和泉) CLANNAD 蒼栄高校 路万健康 蒼栄高校(尾張) …… 福祉公社 ロレンツォ 福祉公社(西土佐) …… 車輪の国 森田賢一 車輪の国(丹波) 車輪の国、向日葵の少女 合衆国日本 ルルーシュ 蓬莱島(加賀) コードギアス 反逆のルルーシュ みなみけ 南春香 南邸(三河遠江) みなみけ 瑞穂坂学園 小日向雄真 瑞穂坂(信濃) …… 風見学園 朝倉音夢 風見市(陸前) D.C. ~ダ・カーポ~ 夜知家 夜知春亮 夜知邸(南近江) …… 結姫女子学園 瓜生新吾 各務台(東陸奥) …… 自由ヶ咲学園 浅井京介 富万別市(安芸備後) G線上の魔王 風間家 風間翔一 島津寮(南越後) 真剣で私に恋しなさい! 雛見沢 園崎魅音 雛見沢村(飛騨) ひぐらしのなく頃に IM@S 天海春香 765プロ(周防長門) THE IDOLM@STER 陵桜学園 泉こなた 陵桜学園(大隅) らき☆すた 絶望先生 糸色望 2年へ組(日向) さよなら絶望先生 瀬戸内組 瀬戸燦 瀬戸内組(讃岐阿波) 瀬戸の花嫁 グレン団 カミナ テッペリン(越前若狭) 天元突破グレンラガン ソレスタルB スメラギ ラグランジュ(豊後) …… 神薙神社 御厨仁 神薙町(因幡但馬) かんなぎ リトバス 直枝理樹 学生寮(丹後) リトルバスターズ! 月光ステート ホランド 月光号(蝦夷) 交響詩篇エウレカセブン 翠明学園 西條拓巳 基地(羽後) CHAOS;HEAD SOS団 涼宮ハルヒ 北高校(北近江) 涼宮ハルヒの憂鬱 ウィッチーズ ミーナ ブリタニア(北伊予) ストライクウィッチーズ 高町家 高町なのは 海鳴市(出雲石見) …… 麦端高校 仲上眞一郎 麦端町(越中) …… 常磐高校 高坂潤平 常磐高校(北越後) にゃんこい! 狼牙軍団 斬真狼牙 闘京(岩代) 大番長 衛宮家 衛宮士郎 冬木市(美濃) …… 舞殿宮派 湊斗景明 八幡宮(駿河) …… ミスリル テスタロッサ デ・ダナン(東土佐) フルメタル・パニック! 呉 孫策雪連 建業城(安房上総) 恋姫†無双 如月寮 門倉甲 清城市(南伊予) …… 特徴 初出はpart8の 356 ttp //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1244238988/356 356 :名無し曰く、:2009/06/27(土) 15 07 59 ID DRwd0fAD わーいてきとうなしなりおできたよー ttp //www1.axfc.net/uploader/Sc/so/12563 ttp //www1.axfc.net/uploader/Ar/so/5612 気が向いたら削除するし! その後、頻繁にバージョンアップを行い、現在の最新版はpart9の 806(2009/12/18) バージョン毎に登場勢力が増え、さらに改造度合いもますます進んでいる。 Sグラ、Lグラ用の画像選択センスにも定評がある。 また、所謂「一人シナリオ」の先駆者でもある。 一部セリフが変更、芸が細かい お勧め デフォシナリオの場合北はバルマスケが、南は修智館学院が非常に強く拡大速度も速い。 のんびりやりたいならその二つが、逆に弱小プレイを楽しみたいなら常磐高校、陵桜学園辺りがお勧め。 カウンター 今日 - 昨日 - 合計 - 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yaruoperformer/pages/364.html
/ \ / / ヽ / / | / / | \ i // / | ヽ l / / __| │| | | ′ /´7 |ヽ ,j │| │| | / / l__/ | / |===L | |/ | │ / | l 坐ミト、 l | 大⌒ヽ__| | | | │ ││「 ヒ気 | ∨_\ | | | | │ ││^ {Yソ\_| ア込ミト、 | \ / | | l } │ーz ノ K匁fミト \ \/ | | | │ |\__ 〈 上(ツ ノ癶_}\___\__ l | | l | ーz__ / / ̄/ l| | /| ハ / / / l{ {′| __{∧ ⌒ヽ / / / / ! _-=====- __ ゜ \_, /___/ / /| l _-==========|  ̄ ノ| / / / | l _-===========-____ - ´ l/ / /| | l ( ̄ ̄\======‐〈 / | | __/ / /l l | l __r―、 ̄\ ヽ==‐i  ̄/ l 厂|/ ̄ ̄ / / /__|_|__|_ l. ( \ \==| |‐i | / //厂| / / / /__ \ l. _-=(\ \ ヽ| | | |/ // | ∧ __//| / // \| !. _-=== ヽ \ \ | | |__/ | │ } / / // /´ | l. 〈-======\ |‐ヘ | // ノ ∧__/__/ / / / │ l ========} |/ ∧ | / Oノ /__((ソ´ / / / | l. ‐==ノ | / \」 { /((ソ / / / / | ! | | // | /((ソ ノ´ / / / / {\ l ! __|/ | __((ゾ´ ==ミ |/ / / | | | ! /´∧ __((ソ'" / \| }/ | | l!. 〉 / / ((ソ / j/ | | l l / ∧ ∨ 」冗L / /l l |│. // ∨ \ [‐凵‐] / /│ │ | l. / ∨ ヽ \_/ / / | l | | / ∨ \ / ̄ ̄ ̄\ / | | | | 名前:食蜂操祈(しょくほう みさき) 性別:女 原作:とある科学の超電磁砲 一人称:私 二人称:あなた/苗字呼び 口調:語尾に「~カ」を付ける AA:とある魔術の禁書目録/食蜂操祈 学園都市の超能力者(レベル5)第5位「心理掌握(メンタルアウト)」。 金髪の巨乳美女だが実は常盤台中学の2年生であり、御坂美琴の同級生。(*1) 最上位の精神干渉能力を持ち、精神に関する事柄ならば大概のことができ、応用性も高い。 能力の強さに反比例するかのように、彼女自身は運動音痴で少し走ったくらいでも息切れしてしまう。 彼女が率いる派閥のメンバーからは「女王」と呼ばれている。 陰湿で悪戯好き、倫理観に欠けるような発言・行動も多々。 精神操作について悪びれることもなく、「持ち物を好きに使う程度」の感覚だが、操った相手は最後まで面倒を見るのが信条。 キャラ紹介 やる夫Wiki Wikipedia 禁書wiki MUGENWiki アニヲタWiki ニコ百 ピクペ 登場作品リスト タイトル 原作 役柄 頻度 リンク 備考 あんこ時々安価でクトゥルフ神話TRPG クトゥルフ神話TRPG シナリオ「眠り姫は箱庭の夢を見る」に登場する、美津門学園に通う高校生 常 登場回 Wiki R-18G 安価あんこ 完結 ウェイク・イン・アビス~剣と奈落と眠り姫~ ソードワールド2.5 PTの1人、人間の神官 常 まとめ 安価 完結 性剣の刀鍛冶 聖剣の刀鍛冶 リンカーコア 常 まとめ R-18 ハリポタ世界と鉄血のオッサム J・K・ローリング「ハリー・ポッター」 ドラコ・マルフォイ役 常 まとめ 完結 ホグワーツがレガシーでハリーのポッターが大盛況なので ホグワーツ・レガシー 人類を嫌悪しているヴィーラ主人公スペスに執着してしまう 常 第1話 あんこ やらない夫はVにガチ恋するようです オリジナル やらない夫の同級生 常 まとめ rss エター やる夫とおっぱいゴーレム オリジナル やる夫のメイデン 常 まとめ R-18 エター やる夫の野望・創造 戦国立志(笑)伝 信長の野望・創造 蒲生賢秀の庶妹。やる夫に嫁ぐ 常 R-18 あんこ ASUNAちゃんは告らせたい! やはり天才か…たちの恋愛忍法帳 NARUTO 山中いの役 準 まとめ 完結 黒鉄アルトは家の誉れを取り戻すために魔法学校で命を賭すようです オリジナル 洗脳能力者。後に後輩として学園に入学 準 まとめ R-18 安価あんこ 白頭と灰かぶりの魔女 オリジナル 「愛憎」の魔女 準 まとめ rssやる夫Wiki R-18 ねらう緒は、聖杯戦争に乱入するようです Fateシリーズ キャスターのマスター 準 まとめ 完結 やる夫は男娼のようです オリジナル 精神操作系魔法使い 準 まとめ R-18 完結 やる夫は能力者ですが、そんな事より腹が減ったようです オリジナル やる夫の同居人 準 まとめ エター 異世界に転生したカズマは悪徳領主になるようです オリジナル 準男爵夫人。アタランテの母 脇 まとめ rss あんこ 完結 キル子が怪談をつづるようです オリジナル 骨女、上条当麻に取り憑いた幽霊 脇 まとめ 予備 完結 凡骨王ギルガメッシュ 遊戯王 ギルガメッシュの幼馴染兼彼女ただしギルにとっては謎の存在 脇 まとめ rss あんこ 完結 ヤルオとDioは逃げるようです オリジナル テッペリン連合国軍所属の精神操作系魔法使い 脇 まとめ エター 短編 タイトル 原作 役柄 リンク 備考
https://w.atwiki.jp/bitacolle7/pages/757.html
名称:コッペリア(ハロウィンVer) レアリティ:☆10 属性 火 一覧番号 1972 入手先 入手先1:入手先2:入手先3: レベル 1(99) HP 8472(16457) 攻撃力 1495(2556) 治癒力 493(957) コスト 10 売却価格 ??? 進化必要素材 進化先 必殺技:エナジードレイン 必要ターン数 18(8) 効果(Lv1) 敵単体に、敵の現HP から 5%のダメージを与えて、与えた分のHPを回復する。 効果(Max) 敵単体に、敵の現HP から 10%のダメージを与えて、与えた分のHPを回復する。 リーダースキル:ハロウィンヴァンパイア 火属性攻撃力5倍、HPと治癒力2.25倍。敵が特殊攻撃発動中、15%でチェリー成立。回復図柄停止時、味方攻撃力+750%。