約 440,018 件
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2774.html
前ページ次ページゼロの女帝 明日はトリステイン魔法学校生徒全員によるサ-ヴァント召喚の儀式があるという日。 虚無の日である今日、生徒達はある者はくつろぎ、ある者は予習と準備を行い、そして・・・ ある者は魔法の基礎を記した書物を図書館にて読んでいました。 そんな彼女にかけられたひとつの声。 「よろしいですか、ミス・ヴァリエール」 「コルベ-ル先生・・・」 陰気な表情で教本に穴を開けんばかりに読み込んでいた学園始まって以来の劣等生と 称されるルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは 気分を変えたかったのでしょう、教本を閉じて恩師に向かい合う。 「ひとりで唸っていてもどうにもなりません。明日に備えてここはひとつ、補習といきませんか?」 「先生がみてくださるのですか?」 「はい。あなたの魔法の性質や個性を見極めねばなりません。 正直貴方自身が自分でそれを見極めねば、と思い今日まで見守るに留めて来たのですが 流石に明日という日を迎えてそうも言ってられません。 ミス・ヴァリエ-ル。 貴方が宜しければ、ですが」 「嫌も応もありません!是非にお願いします!」 その鬼気迫る表情にかなり引きながらも温厚だけがとりえと陰口を叩かれる教師は 柔らかな笑顔で頷いた。 「失礼とは思いますが、流石に私の研究室でするわけにもいきませんので」 庭に置かれた机と椅子。 そしてコルベ-ルの教卓。 ただそれだけ、という補習場に、ルイズは自らの立場と評価を思い知らされる。 「失敗を正す最善の方法は、失敗の原因を理解する事です。 そしてミス・ヴァリエ-ル。あなたの系統を把握しなければ。 まずは『レビテ-ションを唱えてみてください』 ドン 「次は・・・『フライ』を」 ドドン 「ケホン、それでは『錬金』を」 ドカン 「ケ、ケホ・・・じゃあ・・・ ドドン 「次はより魔力を、気合を込めた『フライ』を」 「魔力ですか?それに何の意味が」 「貴方の爆発が『ただの失敗』なのか『なにか別の要素で爆発してしまう』のかを見るためです」 どっかん どっかぁん どんどんどどん ちゅど-ん 「・・・次は系統別に唱えてみましょう。まずは風を。 大抵の術の呪文は暗記されてますね」 当然だ。何時の日か、自由自在に魔法を使えるようになった時の為に大抵の呪文は 頭の中にある。 「『エア・ハンマ-』を」 ちゅどん 「・・・・・・『エア・ニ-ドル』」 どっかん 真っ黒焦げになりながら、手元の紙に色々と書き込むコルベ-ル。 「ここまでにしましょうか」 「せ、せんせえ!何かわかりましたか!」 愉快な髪型になりながら必死の形相で、掴みかからんばかりにコルベ-ルに詰め寄るルイズ。 しかし、残念そうな表情で首を左右に振る教師。 「・・・・・・・・」 絶望の極み、といった表情で肩を落とし、とぼとぼ、という擬音が聞こえてきそうな 雰囲気で自室へと戻っていくルイズ。 後片付けをしながら、彼女を見送るコルベ-ルは、しかし内心で彼女に喉も枯れ果てよ、と言わんばかりに謝罪をしていた。 (ミス・ルイズの魔法は・・・『火』でも『水』でも『風』でもない。 もちろん『土』でもない。 ならばおそらく・・・) 許して欲しい、ミス・ルイズ。 私は教師失格だ。 貴方の能力適正を把握しながら、貴方をより良く導こうとはしない。 貴方はわたしを恨むだろう 憎み、呪い、無能教師と蔑むだろう しかし・・・貴方の能力は他の誰でもない、貴方自身にとって危険なのだ わたしは貴方を、その特性から遠ざけ、歪め、貶めるように貴方を指導していくつもりだ 戦乱の世ならまだしも、平和な世において貴方の術は、多分貴方をよくない道へと誘うだろう ならば無能メイジとして・・・王宮で官僚あたりになって生きていくのがおそらく最も平穏なのだろう 許して欲しい、などとは言わない 理解してくれ、などと贅沢は請わない ただ・・・ いつか・・・ 前ページ次ページゼロの女帝
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4907.html
前ページ次ページゼロの女帝 翌朝 アルビオンに出立する一行は、朝霧の中準備を整えていた。 「静かにしてね、シルフィード」「きゅい」 「保存食に、旅費に着替えに」 「ああ、ヴェルダンデ、なんて可愛いんだ僕の愛しいヴェルダンデ。 一緒にいこうね、君にとても珍しいものを見せてあげよう。 なんと浮かぶ大地なんだよ」 などとやっている一行の前に、一匹のグリフォンが舞い降りる。 「やあ、愛しいルイズ。久しぶりだね」 「貴方は・・・・・・・ワルド?」 キュピーン! キュルケの「いい男センサー」が発動する。 「アレは・・・・・・トリオステインの『ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド』ね。 爵位は子爵、トリステイン王国に3つある魔法衛士隊の1つ「グリフォン隊」の隊長にまで栄達し、マザリーニ枢機卿の 覚えもめでたい将来有望な殿方と聞くわ」 「えらく詳しいね」 「ゲルマニアは勿論トリステイン、ガリアロマリアまでいい男を漏れなく記した 『ハルケギニアナイスガイ辞典』から引用よ。 タバサ、貴方の国の男も載ってるわ。 例えば(パラパラ)コレね、『バッソ・カステルモール』 爵位は男爵。 かなりレベルの高い特殊な系統魔法を使いこなしオルレアン公にいまだ忠義を尽くす男」 「おいおい、それバレたらまずいんじゃないのかい」 「大丈夫。これがバレたら確かにこのカステルモールさん処刑だけど『いい男に不利益を与えない』 それがこの本を出版している『ハルケギニア淑女同盟』の心意気よ!」 「ちなみにボクはどう書いてあるんだい? 何で目をそらすのかな?」 「ワルド卿、なぜ貴方がここにいるのかしら?」 柔らかい目で、柔らかい口調で問いただす瀬戸。 そんな彼女にワルドは一通の書を差し出す。 「何々、『親愛なるルイズ。 勝手とは判っていますがこの作戦の成功度を上げるため、やはり本職の軍人を貴方達に同行させます。 聞けばワルド卿は貴方の婚約者なのだとか。 ならば情報の隠匿は勿論ですし信頼の置ける人物なのも間違い無いでしょう よく知らないけど そういう訳で、我が愛しき親友ルイズへ アンリエッタ』ふむふむ ?どうしたのセト」 「あの姫様・・・・・・・・こんな作戦は情報の秘匿が大事だってのに。 まあ彼女なりの努力ってことで。 この程度ならフォロー出来るし」 「それじゃあ出発しようか」 それを合言葉に出立する一行。 ちなみにワルドのグリフォンにルイズと瀬戸が、タバサのシルフィードにキュルケとギーシュが相乗りする、という状況だ。 「おや、どうしたんだい愛しいルイズ」 「いや、なんか忘れてるような気がするんです」 「忘れ物かい?」 「いえ、着替えにアレにコレに姫様からの手紙に身分証明のための水のルビー。 何も忘れてないはずなんですが・・・・・・何か忘れてるような・・・・・・」 「まあナンだ、アレだよ。 ここらで足洗ってカタギになるってのも悪くないかもね。 スケベじじぃのセクハラ我慢すればあの子達に仕送りできる位の給金貰えるし。 『拾った孤児達に仕送りしてるんです」とか言いながら嘘泣きの涙一滴たらしゃ もうちっと上げてくれっだろ」 「出るなり消されちまったり存在無視されたりした他所の俺に比べりゃマシだぁな。 この先ひょっとしたら出番あるかもしれねぇし」 駆けて行く彼女達を、窓からひっそり見つめるオールド・オスマンとマザリーニ枢機卿。 アンリエッタはお茶をすすりながら、その羽ばたきの音を聞いていた。 「あの娘ら大丈夫だろうか。 のうオスマン」 「大丈夫じゃよ枢機卿。 必ず使命を果たし、心身ともに一回りも二回りも成長して帰ってくるでしょうな」 「えらくかっておるな。 いってはナンだがたかが学生でしかないというのに」 「あの子らもだがそれ以上に、彼女を信頼しておるんじゃよ。 無限の可能性を秘めた、あの娘の傍に立つあの女性を」 「するとワシが同行させたワルド卿は無用だったか」 「・・・・・・・・・・・・無用程度ですめばよいのじゃが」 あの若き子爵の目の輝きに、言い知れぬ不安を感じるオスマンであった。 前ページ次ページゼロの女帝
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3677.html
前ページ次ページゼロの魔獣 トリステイン魔法学院から、馬車に揺られること四時間― 森の奥の開けた空き地に、それとおぼしき廃屋はあった。 早速一同は、『破壊の杖』奪還の作戦を考える。 「駄目よ! マリア 魔法の使えないあなたが偵察なんて」 真理阿の提案にルイズが反発するが、真理阿が持論を述べる。 「魔法の使えない私が後方に残っても 仲間の危険は救えないわ むしろ私が前に出て掩護を受けた方が 全体の生存率は上がる それにイザという時 前衛は逃げに徹するんだから 魔法を使えるかどうかは関係ないわ」 正論である。 なおも何か言いたげなルイズに、真理阿が続ける 「大丈夫 本当に危ないときは デルフを囮にして逃げるわ」 ヒドイ事をさらりと言う。 真理阿の背中で、デルフリンガーが泣いた。 結局、真理阿たちが先発となり中に進入、ルイズは入り口の見張り ロングビルは周辺の警戒に当たる事となった。 用心深く辺りを見回しながら奥に進む真理阿だったが、その実、あまり警戒はしていなかった。 周辺に敵はいない。 一族の能力ではなく、内在する獣の五感がそう告げている・・・。 程なく、破壊の杖らしき木箱を見つけた。 キュルケ、タバサを呼び寄せ、中身をあらためる。 「間違いない」 「・・・これが『破壊の杖』だというの?」 「? 何 これを知っているの? 真理阿?」 「これは・・・ でも 何でこちらの世界に・・・」 要領を得ない真理阿の発言に、キュルケはさらに言葉を繋ごうとするが、 「きゃあああああ!!」 ルイズの悲鳴、次いで、間をおかずに衝撃が走る。 屋根が丸ごと吹き飛び、ただでさえオンボロだった廃屋にとどめを刺す。 「ゴーレム!」 「これは・・・やはりフーケが!?」 「二人はシルフィードを!」 言いながら、真理阿はまっしぐらに駆けだしていた。 目の前に迫る土くれの巨体を相手に、ルイズは魔法を試みていた。 気が乱れ、詠唱が止まり、小規模な閃光が相手の胸元で跳ねる。 無論、効果は無い。 ゴーレムの首がグルンと回り、ルイズを捉える。 鉄槌のごときその腕が、天高く振り上げられる。 「ルイイィィィズ!!」 ゴーレムが右腕を打ち下ろさんとした瞬間、驚くべき速度で真理阿が走り込んできた。 飛びつきながらルイズをかかえ、一撃をすんでのところで交わす。 勢いがついたまま、二人は緩やかな傾斜を転がっていく。 「目的は果たした! 逃げるわ! ルイズ」 「でも アイツを倒さないと・・・」 聞き分けの無いルイズに、さらに何かを言わんとする真理阿だったが、 ふと、思い直したかのように口調を変える。 「・・・落ち着いて聞いて ルイズ 相手の間合いの中にいては、あなたは魔法の力を生かすことが出来ない 戦うにしても逃げるにしても まずは敵と距離をとらなくては駄目 だから・・・」 そこで言葉を切り、真理阿はクルリと背を向ける。 「ここは 私が食い止めるわ 私がアイツを引き付けている間に後退して」 何を言っているのか分からないという風のルイズを尻目に、 真理阿は斜面を、ひょこん、ひょこんと登って行く。 そのおぼつかない足取りを見て、ルイズは全てを理解した。 「マリア! あなた 足を・・・」 駆け寄ろうとしたルイズを、真理阿は思い切り突き飛ばす。 その反動で、ルイズは更に斜面の下まで転がり落ちて行く。 ズン、ズンと足音を響かせ、ゴーレムがゆっくりと真理阿に近づいてくる。 真理阿は背中から、デルフリンガーをおもむろに引き抜き― ―横方向に、大きく投げ捨てた。 「マリア!?」「何しやがんだ! マリアッ!?」 二人の悲痛な叫びが響き渡る。 真理阿がわずかに振り向き、困ったように笑う。 悲しい笑顔だった。 「ごめんなさい 私の事は大丈夫 本当に 何の心配もいらないの・・・」 ゴーレムが背後に迫る。 真理阿の周囲が、ぽっかりと切り取られたかのように日が遮られる。 「なぜなら・・・なぜなら私は・・・」 「!! マ・・・!!」 ズンッ! と、ひときわ大きな地響きが走り― ゴーレムの巨大な足が、一息に真理阿を踏み潰した。 前ページ次ページゼロの魔獣
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2642.html
「……あんた誰よ」 「ぼくドラえもんです」 春の使い魔召喚の儀。この日、 ルイズはある意味で無敵となった。 「あんたの寝床はそこだから」 「ひどい! だんここうぎする! 『キャンピングカプセル』!」 自分の寝床として用意されたのが藁束だと知ってドラえもんが憤激したこの日、 ドラえもんの寝床は魔法学院の中庭に出現したキャンピングカプセルになった。 「そうか! きみのくやしい気持ちはよーくわかる! そうだ! いいものがある!『魔法辞典』!」 「……なによそれ?」 「ここに呪文と効果を書けば、その魔法を使えるようになるんだ! でも誰でも使えるようになるから、うっかり誰かが言ってしまわないような呪文にしてね」 『ゼロ』の異名の由来を知ってドラえもんが義憤に燃えたこの日、 ルイズは万能の魔法使いになった。 「えらい! よーし、協力しよう! 『たずねびとステッキ』!」 「何それ?」 「さがしたい相手のいる方向に、たおれるんだ。ただし、的中率は70パーセント」 「それじゃ、あてにならないわ」 「何度もたおせばいいんだよ」 土くれのフーケから『破壊の杖』を奪還するために旅立とうとしたこの日、 ドラえもんは道具のずるい使い方を知っている事が判明した。 「ミス・ロングビル! きみが土くれのフーケだったとは!」 「く、まさかこんなところでバレるとは! だが!」 「『空気砲』!」 たずねびとステッキで正体がバレたフーケが逃げようとしたこの日、 ドラえもんは意外と容赦がない事が判明した。 「よくやってくれたドラえもん君」 「いやー、それほどでも……?!」 「ちゅうちゅう」 「ギャー! ネズミ! ネズミ!」 「ああ、これはワシの使い魔でモートソグニルと……」 「『ちきゅうはかいばくだん』!」 この日○おわり。かなしきかな。 -ゼロのドラえもん:完ー
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/1301.html
ゲーム「デジモンワールド」のメガドラモン ゼロのデジタルパートナー 一話 ゼロのデジタルパートナー 二話 ゼロのデジタルパートナー 三話
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/6532.html
前ページ次ページゼロの伝説 あの後ルイズは体を保つために、青年のことをミスタ・コルベールには「エルフのようなもの」と誤魔化し、学院の寮の自室に連れて帰った。 その際、ミスタ・コルベールがディテクト・マジックを掛けたのだが、よく判らない反応だったのがルイズの言葉を信用させるきっかけになった。 だが一つだけ、ミスタ・コルベールには疑問があった。 青年の左手を見せてもらった時のことだった。 「これは……珍しいルーンですね」 「ルーン?」 「正三角形のルーンは見たことがありません」 「……さっきもルーンを刻んだとか言われたな。普通は両手に刻まれるのか?」 「体の一ヵ所だけです」 「それなら、その左手のはルーンじゃない。恐らくこの右手の方だろう」 言うと、青年は右手をミスタ・コルベールに見せた。 「なんと、ではその左手の模様は?」 「……話してもしょうがない」 「そうですか、それにしても、珍しいルーンだ……」 青年の連れていた馬の方は、学院の馬小屋に預けてもらうことにした。 「本当にただの人間なの?」 部屋に戻るなり開口一番、ルイズは青年に尋ねた。 「俺自身はただの人間のつもりだが」 「ディテクト・マジックでもよく判らなかったってミスタ・コルベールも言ってたのよ」 「そのディテクト何とかとやらは知らんが、仮に俺がただの人間じゃないとしたらどうだと言うんだ」 「……まあ、どうでもないわね」 「さて、まずは話を聴きたい。俺がこんなところに呼び出された理由からだ」 「あたしがサモン・サーヴァントで偶々あんたを召喚した」 「本当にか」 「本当よ。サモン・サーヴァントで望む使い魔を呼び出せるなんてことは聞いたことがないわ」 「……次。此処は何と言う国だ」 「ハルケギニアのトリステイン王国よ」 「ハイラルという国に聞き覚えは?」 「知らないわね。ずっと遠い……東方にあるのかも知れないけど」 「最後。俺は帰れるのか」 「召喚した使い魔を帰すなんて無理よ」 「そうか……そう言えば、俺はツカイマとやらだそうだな。詳しく教えてくれ」 「あ、うん、使い魔っていうのは、メイジが使役する僕のことよ。役割について、一つは、主人の目となり耳となること」 「見聞を伝えろということか」 「それもあるけど、主人は使い魔の感覚を共有することが出来るの。あんたの見ている物があたしにも見えるってこと」 「見えるのか?」 「……駄目みたい……何も見えないわ」 「ふむ。他には」 「えと、主人の望む物を持ってくること」 「例えば?」 「秘薬とかよ。……でも、あんた知らないわよねえ」 「知ってたら探せるかもな。探して欲しい時に教えてくれ」 「……ま、まだあるわ! 主人を護ること!」 「単純明快な役割だな」 「あんた結構強そうだから、それだけにしといてあげるわ」 「他には無いのか? いくら何でもしょっちゅう襲われているワケではないだろ。それでは俺が暇だ」 「え、うーん……。正直、人間を喚び出すだなんて考えてもみなかったのよね……」 「飯でも作るか」 「食事は学院が……あ、そうだわ! 掃除と洗濯!」 「それはまた随分と単純な……」 「じゃ、これ明日の朝には洗っておいて。あたしは寝るから」 そう言うなり、ルイズは上着を脱いで椅子に掛けると下着姿からあっという間に寝間着姿になり、寝台に入っていった。 人前で臆面もなく着替える彼女に青年は怪訝な顔をしたが、とりあえず自分も眠ることにした。 「……藁で寝ろってか」 溜め息をつくと、やや多く積まれてる藁を散らしてその上に仰向けになる。 窓から見える夜空に浮かぶ二つの月を見ながら青年は、ここが彼の故郷に近い場所ではないことを思った。 「……まだ、何か忘れてる気がする」 が、どうにも分からない。考える内に青年は微睡みに落ちていった。 ……。 ………………。 朝……か……。 薄暗いが、早朝には違いないだろう。 目を覚ました時、俺は昨晩の出来事が夢であったことを期待したが、見慣れぬ部屋の中と、 自分と愛馬を召喚したという少女がベッドの中で眠っているのを見て、夢ではなかったかと溜め息をついた。 ハルケギニア。ハイラルとは全く別の場所。影の世界のような、光の世界とは別の空間という意味で括れる、言うなれば異世界。 この世界で生活する術を知らない俺は、とりあえず彼女の使い魔として世話にならなければならない。 そう言えば、寝る前に洗濯物を任されていたのを思い出す。洗ってくるとしよう。 椅子に掛けられた上着を抱えると、彼女を起こさないように部屋を出た。 「すまないが、洗い場は何処だ?」 部屋を出たのはいいが、肝心の洗い場を知らなかった俺は、山のような洗濯物を抱えていた女中に場所を尋ねた。 「ひ、あ、え」 「?」 何故怯えるのだろうか。 「あ、あの、ミス・ヴァリエールのエルフの使い魔さんですか? 結構有名なんですけど」 この女中の話すところによると、俺が召喚されたことは結構な話題になっているらしい。 「あっ、洗い場でしたね。私も丁度そこへ行くので、一緒に行きましょう」 話している内に緊張が解れたのか、シエスタと名乗った彼女は気さくに話し、俺を洗い場に案内してくれた。 彼女の運んでいた洗い物も運んでやると、親切なことに俺の分の洗い物まで請け負ってくれて、洗い場で別れた。 この時、それなりに重要なことを俺は忘れていた。 この空いた時間に、俺は主の部屋に戻り、彼女を揺すり起こした。 「ん~……ん? え、エルフ!?」 ガバッ、と毛布を跳ね飛ばして俺にぶっかけるのと同時に、彼女は「そう言えば昨日召喚したんだった」 と場を紛らわすべく咳払いをすると、自分に服を着せるよう命令した。 自分で出来ないのかとも反論したが、貴族はそういうものだと言われたので仕方がなく着せる。 食堂に行くから附いてこいと言われたので共に部屋を出る。 その途中、褐色の肌に燃えるような赤髪の少女が部屋から出てきた。この主人よりも背が高く、この年代の女子としては結構高い部類に入る身長だろう。 「おはよう、ルイズ」 その少女はこちらを見ると、笑いながら主人に向かって朝の挨拶をする。 「おはよう、キュルケ」 対するヴァリエールはやや得意満面そうな顔で挨拶を返した。虚勢を張っているとも見えたが。 「あなたの使い魔って、それ?」 「人に人差し指を向けて、「それ」などと言うんじゃない」 「それ」呼ばわりされたので注意する。 「あら、ごめんなさい。でも、本当にゼロのルイズがエルフを喚び出しちゃうなんてねえ」 「ふふん、あんたとは違うのよ。これでもうゼロとは呼ばせないわ」 「その割には何度も失敗してたくせに」 「う、うるさい!」 「あたしも昨日、使い魔を召喚したのよ。勿論、一発で成功よ。フレイムー」 キュルケが何かの名前を呼ぶと、彼女が出てきた部屋から真っ赤な蜥蜴が現れた。 ……ドドンゴ? いや、あれは緑色だ。 「ふん、エルフとサラマンダーじゃ比較にならないわね。さ、行くわよ」 彼女は鼻で笑うと、俺の手を引いてさっさと歩き出した。 さっさと行ってしまうルイズを、後ろからつまらなさそうな、しかしどこか残念な顔で見るキュルケ。 俺の感想はと言うと、まあ男性にとっては当たり前の上に月並みな感想な訳で省略させていただく。 前ページ次ページゼロの伝説
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3254.html
「The Elder Scrolls IV OBLIVION」(海外ゲーム)より、アルゴニアンと闇の一党を召喚 ゼロの使い魔-闇の七人-1 ゼロの使い魔-闇の七人-2
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/93.html
呼び出しはしたものの、パピヨンとルイズの契約は難航すると皆が予測した。 何故なら妖精という種族は人間と、というより普通の生命体とはまるで違う存在である。 例えば「水の精霊」という存在がある。 彼ら、ではなく「彼」は「個にして全。全にして個」であるという。 群体に近い存在でありながら単一であるとも言える。 ばらばらにされようとその意識は一つのままなのだそうだ。 妖精はそこまで極端な存在ではないがそれでも通常の生命体を超越した存在であるのは確かで、 妖精に比べたらエルフの方がよっぽど人間に近い存在である。 まぁそんなことは希少ではあるがハーフエルフが実在する以上当たり前のことだが。 ともかく、そんな超越者である妖精との契約は熟練したメイジでも難しい。 何せ意思疎通ですら苦労を伴うのだ。 ましてや契約しようとしているのは「ゼロのルイズ」である。 これがすんなり進むと予測するメイジは誰一人としていないだろう。 だが意外にも契約はあっさりと結ばれた。 蝶々の妖精さん、パピヨンは、 「どうせ元居た場所ではやるべきこともやりたいことももうなくなった。 こんな刺激的な場所に呼んでくれた礼ぐらいはしてやる。 しばらくだが付き合ってやるよ」 と契約を承諾、そしてルイズのコントラクト・サーヴァントも一発で成功した。 こうしてパピヨンは「ゼロの使い魔」となったのである。 ゼロの蝶々 ~接触編~ [シエスタの場合] ミス・ヴァリエールに呼びつけられたその時、私はちょっとハイになっていました。 ミス・ヴァリエールがパピヨンという名前の蝶々の妖精さんを使い魔として召喚した、という噂を聞いていたからです。 蝶々の妖精さん!パピヨン!なんて可愛らしい響! きっとちっちゃくて可憐で綺麗な羽を背中に付けた可愛い妖精さんに違いない!! 是非一度見てみたい!そして許されるのなら抱きしめてみたりしたい!! 前からそう思っていましたがついにその蝶々の妖精さんと出会える機会に恵まれたのです。 (妖精さんはどうやら言葉も話せるそうだしどうにかして仲良くなって・・・頑張るのよ、シエスタ!) そう心に決めると私はミス・ヴァリエールの部屋のドアをノックしました。 「ミス・ヴァリエール、お待たせいたしました」 私の言葉を受け、部屋の中で誰かが動く気配がします。 自分の鼓動が早まっているのが自分でも感じられました。 そしてドアが開くと!! 「ふむ、中々早いな。流石は貴族に仕えるメイドといったところか」 変態が出てきました。間違いなく変態です。どこからどう見ても変態です。これ見よがしに変態です。 とっさに叫び声を上げなかった自分を褒めてあげたい、というより褒める。よくやった私。 「ああああああの、こっこここはミス・ヴァリエールの、おっお部屋では? ああああなたは、どどどどなたでありましょうか?」 「俺は彼女の使い魔の蝶々の妖精さ、名前はパピ(はあと)!ヨン(はあと)!! 所で呼んだ理由だがご主人様の下着と俺の蝶サイコーなスーツの洗濯を頼みたい」 そういいながら変態はその場でスーツ(?)を脱ぎ、黒パンツ一丁になって私に手渡しました。 私は涙を堪えながら洗濯しました。 正直触れているもの嫌でしたけど変態にどんな難癖をつけられるかわからないので何時もの五割り増し慎重に丁寧に洗いました。 「おお!蝶サイコーな仕上がりじゃないか!気に入った、これからもちょくちょく君に頼もう」 私は迷わず学園長室に乗り込んで告げました。 「仕事止めます」 「駄目じゃ」 (このファッキン爺!!)と思いながら近いうちに絶対に止めてやる、と決心しました。 [タバサの場合] 彼を見た時こう思った。 (自分に似ている、と) だがそれは正しいが同時に勘違いだったことに後で思い知らされた。 「俺に字を教えろ」 彼が最初に私に話しかけてきたのは図書館だった。 彼は本が読みたいがここの文字は理解できないから教えろ、と言ってきた。 私に要求に応える理由はない筈だ。 だが何故か彼が気になった私はこう答えた。 「基礎だけでいいなら」 そんな流れで私は彼に字を教えることとなった。 彼は極めて優秀な生徒だった。 教え始めて数日しかたっていないが既に殆ど習得し終わったと言っていいだろう。 「後は辞書があればなんとかなる」 「思ったより手間取ったな、だが助かった。 礼に頼みの一つぐらいは聞いてやるぞ」 特に頼むべきことはなかったが何となく好奇心でこう言った。 「マスク、外して」 すると彼は今までの飄々とした態度が嘘のように殺気を滲ませた。 それは今までの危険な任務を何度もこなした私が感じたことがないほど強い殺気だった。 そして私の目を覗き込みながらこう言ったのだ。 「それは出来ない。このマスクは二度と人前で外さない。 お前のソレと違ってこれは俺が俺の弱さを超越した証だ」 その言葉は深く私の心に染み込んだ。 そして(似ている)と思った理由もわかった。 私と彼は同じ『仮面をつけた者』だったのだ。 しかし何時しか身に着けていた無表情という私の『仮面』は私の弱さを覆い隠す為の物。 だが彼の『仮面』は弱い自分と決別した証なのだ。 それと同時に彼が唐突に怖くなった。 滲ませる殺気でも見せ付けられた実力の片鱗でもなく、己の弱さすら超越してみせた彼の執念が怖かった。 自分の久しく使われていなかった顔の筋肉が動くのがわかる。 鏡はないがきっと私は脅えた表情をしているのだろう。 そんな私に唐突に彼は告げる。 「貴様・・・こっちに来てから見た人間の中で一番『いい目』をしてるな」 普通に聞けば私を口説いているとしか聞こえない。 だが彼の雰囲気はとても恋をかたるそれではない。 「お前・・・何か不条理な目にあってるな。だが諦めてない。 普通は無謀で不可能だと思うような何かを成そうとしているな。 その無表情さもその為の『仮面』だ、そうだろう?」 彼の言葉は尋ねる形をとってはいるが確信に満ちている。 私は黙ってうなづく事しか出来なかった。 「少しだが気に入った。字を教えてもらった借りもある。 その『仮面』を俺と同じモノに変えらる自信ができたら来い。 高く遠くまで翔ぶ力を貸してやる」 そう言って去っていく彼の背中を見ながら決めた。 強くなる、と。 上辺だけの強さじゃない、本当の強さを手に入れ、そして高く遠くまで翔ぶ。 母を奪い返し、助けられるくらい高く遠くまで、と。 だから彼に言われたように私の『仮面』を彼のそれと同じものとするべく形から入ってみた。 具体的にはあの蝶々のマスクを被ることにした。 蝶々のマスクを作るのはちょっと手間だが幸い街で似たようなものが売っている店を見つけた。 鞭やロウソクも売られていたりして、何の店かはよくわからなかったが。 [キュルケの場合] あたしがその前日召喚したのはサラマンダーだった。 それ自体には問題は一かけらもない。それどころか大満足だった。 例年ならば使い魔品評会の優勝候補に食い込めること間違いなしの使い魔を呼んだのだから。 だが問題なのはルイズの使い魔だ。 『ルイズが蝶々の妖精さんを呼んだ!』 その話を聞いた時、そんな馬鹿な、と思うと同時に何処か納得していた。 ルイズは確かにどんな魔法であっても使おうとすると爆発ばかり起こす駄目メイジだ。 だけどその爆発の破壊力が、破壊を根本とする火のメイジであるあたしに彼女が規格外のメイジであると告げるのだ。 あたしは確信していた。どういう形であれ彼女は何時かその規格外さを周囲に見せ付ける日が来るだろう、と。 そんなわけで彼女は私の心のライバルとなったのだ。 だから彼女の召喚する使い魔がどんな使い魔なのか彼女の次に気にしていたのはきっとあたしだろう。 (しかしまさか蝶々の妖精さんとはね!) 一応確認するために遠くから見てみたがそれは間違いなく蝶々の妖精さんだった。 毎年使い魔品評会の優勝者が誰かトトカルチョが行われるのがこの学院の生徒の隠れた伝統だそうだが今年は駄目だろう。 損をするとわかりきっていて胴元をやる奴なんている筈がない。 ハルケギニア全土の中でも最高クラスの使い魔をルイズが呼んだのだから。 ルイズの自慢話を聞くことになるのは少し癪だけど私は素直にルイズを褒めることにした。 「凄いじゃない、ルイズ。あたしのフレイムも中々の使い魔だと思うけど流石にあなたの使い魔には負けるわね。 蝶々の妖精さんの使い魔だなんてもしかしたらトリステインの歴史に刻まれるかもしれないわよ?」 ルイズの反応はあたしの予想したものとはまるで違った。 その顔に浮かんだ笑みは自慢の笑みではなく・・・『自嘲』の笑みだった。 『嘲笑』ならまだわかる、ルイズらしくないとは思うけど。しかし何故『自嘲』? ずっと考え込んでいたがルイズが授業で錬金の魔法を失敗した時、唐突に理解できた。 ルイズは悩んでいるのだ、自分が蝶々の妖精さんに相応しいメイジなのか?と。 ルイズはまだ自分を認められないのだ、蝶々の妖精さんを召喚したという偉業を成したにも関わらず、だ。 その証拠に彼女は蝶々の妖精さんと模擬戦闘訓練をしたらしい。 それを見たものがいうにはとてもメイジとその使い魔が訓練しているとは思えないほど実戦さながらの鬼気迫る光景だったそうな。 (それでこそあたしのライバルよ!!) ルイズは確かにその規格外さをもう見せ付けた。 だがこれで終わりではないだろう。 先ほどあたしはルイズがトリステインの歴史に刻まれるかもしれない、と言ったが歴史どころの話ではない。 彼女は歴史すら超えて伝説に刻まれるようなメイジになるかもしれない。 あたしは彼女に負けないように、いえ、彼女に勝てるように更なる研鑽を積むことを誓った。 ところでやっぱり素敵よね、あの蝶々の妖精さん。 特にあのスーツのセンスがたまらないわ。 他人の使い魔で妖精で・・・でも恋は障害が大きいほど燃え上がる! あたしの微熱が今情熱へと変わっていく!!覚悟してね、ダーリン♪ [(既に接触済みだが)ルイズの場合] 最近わたしは自分が貴族であるという自信がなくなってきた。 パピヨンという自称蝶々の妖精さんがいる、わたしの目にはどこからどう見ても変態よ。 反応を見る限り、学院に仕える平民達も同じらしいわ。 だが!貴族達の目にはパピヨンは蝶々の妖精さんに見えるらしい。 どうしてもからかわれているという疑いを捨てられなかったけどどうやら皆本気でそう思ってるみたい。 最初は彼らを馬鹿だと思った、だがこうまで会う人会う人皆にパピヨンを『蝶々の妖精さんだ!』と言われると、 なんだか間違っているのが自分に思えてくるわ。 先ほどなどついにあの不倶戴天の敵、キュルケまでが・・・ わたしは本当に貴族なのだろうか? もしかして魔法の使えないわたしにはわからないだけで彼は本当に蝶々の妖精さんなのだろうか? さっきの錬金にも失敗したし私はもしかしたら貴族たる資格がないのかもしれない・・・ 悩みで重くなった足を無理矢理動かしながら何とか自室に帰ると。 「戻ったか、ご主人様」 黒パンツ一丁で変態が出迎えてくれた。 うん、間違いない。狂ってるのはわたし以外のセンスだ。 こいつは疑いようもなく変態だわ。 周りからの評価がどうなろうとこいつを殺して使い魔を召喚しなおす。 今すぐに。 「というわけで死になさい」 「どういうわけかは理解出来んが止めとけご主人様。 あんたの今の力じゃ無駄な労力を使うだけだ」 失敗魔法の爆発を精神力が尽きるまで只管に放ったけど結局変態にはクネクネした動きで最後まで回避された。 何時か必ず始末してやる、と心に決めた。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/5266.html
前ページ次ページゼロの女帝 「それはこの世の真理を否定することだ!」 その叫びとともに、ワルドの遍在が掻き消える。 「あら?もう精神力が尽きたのかしら」 「違う。おそらく『遍在』による攻撃が通用しないと判断した。 通用しないなら無意味に精神力と体力を消耗するだけ」 「だろうね。『遍在』の強みは分身が見た聞いた感じた事も知る事が出来るというもの。 つまり彼は『遍在』が倒される度に四回『死』を体感してると言っていい。 死とまではいかないかもしれないが一度につき四回もマダム・セトの攻撃に貫かれる 感触を味わっているのだ」 解説役になったウェールズとタバサ。 「女ならそれは日常茶飯事ですけど、普通の殿方ならそれはつらそうですわね」 「『遍在』は作った時に魔法を唱えるだけの精神力を分け与えねばならない。 通常の数倍消耗するといっていいだろう」 「おそらく手数を減らして一撃必殺の大技に賭ける、多分」 彼女らの読みは的中していた。 ワルドは瀬戸を甘く見てはいなかった。 最強の平民であると。 「しかし!最強であっても所詮は平民! 平民である以上貴族に!メイジに敗れる以外のことは許されない! それが始祖ブリミルが定めたこの世の理なのだ! 食らうがいい!『ライトニング・クラウド』!」 通常を上回る精神力と魔法衛士隊の誇りを込めたその一撃は、範囲といい威力といい恐るべき物であり それはトライアングルであるキュルケや実戦経験豊富なタバサ、ウェールズが戦慄するほどのものであった。 普通ならその執念は正しく報われ、小生意気な平民は足元でケシズミと化していただろう。 だが彼の、ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルドの前に立っていたのは普通の平民ではなかった。 それは神木・瀬戸・樹雷。 究極神、あるいは絶対神を上回る十五次元の存在の寵愛を受けしモノ 彼女は眼前に薄く輝く光の膜を生み出した。 ワルドが放った雷光は、その膜に触れるや否や 「な、なに?なにがおきたの?」 「き・・・・・・・・消えた?」 「違う どちらかというとあの膜に吸い込まれた様に見えた」 「まるで、あそこには膜ではなく穴が空いているみたいだ」 呆然とする一同。 それでもある程度状況を(しかも正しく)把握しているのはタバサとウェールズ。そして 判った 判ってしまった 理解できてしまった 自分の能力では彼女には何がどうまかり間違っても勝てないと それはメイジとか平民とかいったチンケなものではない、もっと根源的なモノ さしずめ上は下よりも上なのだ、といったほどの現実 エンジン音を聞いただけでブルドーザーなのだと判ってしまうレベル 彼女へ攻撃を届かせようと思ったら、天空の月に置いた的に当てるほどの飛距離と 精度を兼ね備えた一撃を放たねばならないのだと 「これほどの・・・・・・」 「これほどの力を持っていながらなぜここまで動こうとしなかった! わたしやルイズを・・・・・・力無き輩がもがく様はさぞたのしかったろうなぁ!」 「それはちがうわ、ワルドちゃん」 「何が違う!」 「あたしに力ずく、あるいは理屈で諭されたからといって貴方は己の野望を封じたり、捨てたりできた? 出来はしないわ。 それは全ての殿方の悪い癖。 だから貴方にぎりぎりまで望んでいたの。 普通に、平穏に幸せになれる道を選ぶことを」 「普通?平穏?そんなもの欲しくない! わたしが望んだのは「ソレは他人の幸せを踏みにじってでも手にする価値があるの?」 ぐっ」 「他人の幸せを、そしてルイズちゃんの心を踏みにじって手にした以上、貴方は他人に踏みにじられても 文句は言えないわ。 いわゆる『覇道』とはそういうモノ。 貴方にはその道を歩む覚悟があるの? 『踏みにじられる』覚悟が。 それに大体貴方の言う『聖地』とはそれほどの価値があるの? っていうか『聖地』の事どの位知ってるの?」 「えっ とぉ その、だから、あのぉ 「呆れた 何にも知らないの? 知らずに騒いでたの?」 愕然とするワルド。 自分は何も知らずに求めてたのだ そもそも『聖地』とはいったい何なのだ エルフがのんびり畑耕してるだけかもしれないではないか がっくりと膝をつく 「わ・・・・・・・・・・わたしは・・・・・・・」 前ページ次ページゼロの女帝
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/3118.html
Finale ゼロの使い魔コンプリートイラストコレクション 兎塚エイジ アートワークス 発売日:3月25日 全500点以上のイラストを収録した『ゼロの使い魔』画集が登場! 13年の時を経て、ついに完結を迎えた伝説のライトノベル『ゼロの使い魔』――。 そんな『ゼロの使い魔』の世界を彩ってきた、兎塚エイジ先生による全イラストを収録した、 『ゼロの使い魔』のもう一つの集大成となる画集が登場! 2007年7月放送開始。ゼロの使い魔の続編。Amazonインスタントビデオが配信開始。 第3期にゼロの使い魔~三美姫の輪舞~がある。 http //www.zero-tsukaima.com/ 監督 紅優 原作 ヤマグチノボル シリーズ構成 河原ゆうじ キャラクター原案 兎塚エイジ キャラクターデザイン・総作画監督 藤井昌宏 プロップデザイン 藤井昌宏 美術監督 廣瀬義憲 色彩設計 石川恭介 撮影監督 福世晋吾 2DCG 向井吉秀 編集 後藤正浩 音響監督 高橋剛 効果 今野康之 調整 小原吉男 録音 安部雅博 音楽 光宗信吉 アニメーション制作 J.C.STAFF プロデュース ジェンコ 脚本 河原ゆうじ 北条千夏 杉浦真夕 絵コンテ 鈴木洋平 中村守 藤原良二 上原秀明 三宅和男 佐々木皓一 福田道生 高田耕一 紅優 演出 鈴木洋平 高島大輔 橋本敏一 上原秀明 小林公二 佐々木皓一 秋田谷典昭 作画監督 藤井昌宏 棚澤隆 冷水由紀絵 冨岡寛 谷川政輝 清水裕美 山本篤史 大河原晴男 長谷川眞也 川上哲也 川田剛 宮下雄次 伊藤奈美 木野下澄江 Amazonインスタントビデオ ゼロの使い魔 双月の騎士 Ep. 1 "女王陛下のゼロ" 監督 紅優 再生時間 0時間23分 初公開日/初回放送日 2007年7月9日 提供 ゼロの使い魔製作委員会 ■関連タイトル ゼロの使い魔~双月の騎士~Blu-ray BOX スペシャルCD2枚付 Finale ゼロの使い魔コンプリートイラストコレクション 兎塚エイジ アートワークス ゼロの使い魔 ~Last Song from ZERO~ ゼロの使い魔 主題歌集 TVアニメ「ゼロの使い魔~双月の騎士~」サウンドトラック ゼロの使い魔 ルイズBEST 限定盤DVD付 「ゼロの使い魔~双月の騎士~」感じるCD ~ルイズ・キュルケ・タバサ~ ゼロの使い魔 双月の騎士 ルイズ水着Ver. 宮沢模型流通限定 ルイズ写真集 ゼロの使い魔 ~双月の騎士~ ゼロの使い魔ビジュアルコレクション 画集 兎塚エイジZeroゼロの使い魔イラストコレクション ねんどろいど ルイズ フィギュア・ホビー:ゼロの使い魔 原作小説 ヤマグチノボル/ゼロの使い魔 1巻 rakuten_design= slide ;rakuten_affiliateId= 053df7e0.7c451bd1.0c852203.190c5695 ;rakuten_items= ctsmatch ;rakuten_genreId=0;rakuten_size= 468x160 ;rakuten_target= _blank ;rakuten_theme= gray ;rakuten_border= on ;rakuten_auto_mode= on ;rakuten_genre_title= off ;rakuten_recommend= on ; javascript plugin Error このプラグインで利用できない命令または文字列が入っています。