約 440,015 件
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/461.html
その日も普通に乱闘が行われて、普通に終わるはずだった。 1位の選手が勝利のポーズを決め、2位3位4位の選手がそれに拍手をする。 それで、終わりのはずだった………… ゼロの平面 本日の乱闘、漆黒の平面戦士『Mrゲーム&ウオッチ』は運が悪かったとしか言えない。 対戦相手は『サムス』、『ミュウツー』、『ネス』。 飛び道具に優れたメンバーだが、いつもどおり、なんてことは無くランダムに決まったメンバーだった。 ステージは『神殿』。 各ステージの中でも特にただっぴろく、強攻撃でも中々吹き飛ばない固定空間。 コレもなんてことは無く、ランダムに偶然決まったステージ。 ルールは3分時間制、アイテムは無し。 そんな調子で始まった大乱闘。 裏切り協力なんでもアリだけに、大乱闘の名にふさわしい何時も通りに終わるはずだったゲーム。 ゲーム&ウォッチの不幸は、乱闘開始から2分53秒06という、あと少しでTime UPというときに、起こった。 神殿の中心からやや左端、ミュウツーのフルチャージ『シャドーボール』がうねりを上げて飛来し、 独特の軌道を画くそれを『オイルパニック』で受け止めるのは難しいと判断したゲーム&ウオッチは中央の穴に落ちてかわそうとしたのだが、 落ち行くゲーム&ウオッチに対して、対に浮き上がる緑色の光球―――― ――――ネスの『PKフラッシュ』マックスパワーが待ち伏せしていた。 ならば右側に降り立とうと、とっさに方向を変え二段ジャンプ。……したところを小さい太陽のように青く輝く サムスの狙い済ました『チャージショット』(勿論フルチャージ)が炸裂した。 表情の無い彼が「しまった!」と思ったかは分からないが、ゲーム&ウオッチが衝撃に弾け飛びそうになったところに 今更なシャドーボールとPKフラッシュがダブルで駄目押し! 瞬く間に軽くボム兵を超えるだろう大爆発=大破壊を巻き起こし、ゲーム&ウオッチは瞬く間に星の人(?)となった…… ……と思われたが、爆発がようやく引いたとき、ゲーム&ウオッチはこの世界から文字通り跡形も無く消えていたのだった。 「…………ちょっと、どーなってんの? なんで成功したはずなのに、使い魔が現れないのよ!?」 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは焦っていた。 かつて無いほどといって言いほど、心境が表情にまざまざと浮かび上がっている。 周りの目を気にする余裕も無いくらいに。 ……理由は、ほんの数分前にジョジョ風にバイツァ・ダストしてみよう。 ゼロ! ゼロ! とバカにされ続け、それでも悔しさを糧に決死の想いで集中し、紡いだ呪文は 今までとは違う爆発を起こし、白煙を撒き散らした。 そして同時に、どこからとも無く変な音が鳴り響いた。それはつまり―――― ――――成功よ! 成功を、想いが実を結んだことを意味していた。 後は白煙の中を掻き分けて出てくるはずの、美しくて知性のある使い魔に『コントラクト・サーヴァント』を済ませれば それで完了、完璧だ。 これでもう誰にも『ゼロのルイズ』だなんて言わせない!! 耳を澄まさずとも届くクラスメイトのざわめき。何時もは悔しくて憎たらしい声が、今日このときだけはやたらと心地良く感じる。 (これが……これが真の達成感というものなのね!) 優越感の間違いだ! と突っ込むものは誰一人おらず、呆然と代したギャラリー一同は ただただ『あの』ルイズが『サモン・サーヴァント』の儀式に成功した事実にどよめいていた。 しかし、問題はここからだった。 白煙を掻き分けて、もしくは破って出てくるはずの美しくて知性ある使い魔が、一向に姿を現さないのである。 ……………1分……2分……3分……4分……………………………10分経過……………… ついには視野を覆うほどあった白煙もほとんど空気に溶け込み消え失せ、 目の前には爆発によって出来た薄いクレーターと、何時もの景色だけが晴れ晴れと姿を現した。 何も、いない。つまりは―――― 「……しっ……ぱい……?」 言いながら腰が砕ける、体を支えていた足腰の力が抜け、へたり込む事に戸惑いは無かった。 さっきまで体に充満して駆け巡っていた『真の達成感』とやらは、白煙より綺麗さっぱり体の中から消え去っていた。 「クックックッ……見ろよ、ルイズの奴。自信満々だったくせに失敗してやがるぜ!」 「まぁそう言ってやるなよ~。し・ょ・せ・ん・は・『ゼロ』のルイズなんだからさぁ~」 「それもそーだなーっ。 ククッ」 「「うっく……きゃーっきゃっきゃきゃきゃきゃっッ!!!!!」」 情けなさに満ちたルイズを誰か一人が罵倒し始めると、それに悪乗りして一人、また一人と罵声を浴びせる。 尤も幸いなことに、この失敗で既に一番のダメージを受け、心に穴の開いているルイズにそれらは聞こえていない。 いや、それが幸いというべきかどうかは安易に決めてはいけないのかもしれないが。 茫然としたまま動きの無いルイズの肩を、あまりにも憐れに思ったキュルケがとり、立ち上がろうとしたとき。 …――――ジリリリリリイン! ……――ジリリリリリイン!! また、あの目を覚まさせるような変な音が響いた。 「な、なんなの……この音?」 「どいて!」 「えっ!?」 力のある手でキュルケの腕を払いのけ、ルイズは音の鳴るほうにふらふらと、それでも走っていく。 そう、爆発で起きたと思われる、あのクレーターの方へだ。 「! …………ま、まさか……」 ルイズが立ち止まり、クレーターを覗き込む。 その顔は嬉しさ2割悔しさ2割落胆6割といったところか、要するに「びみょ~」な面持ちで 『何も無い』そこを見つめているのである。 「なんだなんだ?」 「どしたどした?」 「てんやわんや?」 「ウホッ!? いいお(ry)?」 そんなルイズの反応を不思議に見るものたちは当然いるわけで、 なかでも比較的興味を持ったものや気を惹かれた者たちが引き込まれるようにふらふらと、 (一人ドサクサに紛れて良い男(?)が混じっているが)なんだかんだでギャラリーたちも覗き込むために近づいた。 「や、コレは失敗したのよ! や、やり直し!! ちょっと、見ないでって言ってるでしょ!!」 ルイズが半ばキレ気味になってまで覆い隠すクレーター。 そこにあったのは、そう、焼き焦げたように真っ黒くて紙切れのように平べったい、 身長だいたい60セントくらいの人の形をしたものだった。 一目見たギャラリーたちが一斉に身を引いた。 誰もが思ったのだ、『ルイズがとうとう失敗魔法で人を殺した!』と。例え平民であろうと人一人殺した事実は、 相手が平民であろうと分かっていてもギャラリーたちの戦意を喪失、及びちょっとした恐怖に陥れた。 やや身を引きつらせながらも、すぐさまミスタ・ゴルベールがルイズの隣に立ち、肩に優しく手を置く。 「若き身でつらいかもしれんが、罪を」 「ミスタ・コルベール! 『サモン・サーヴァント』のやり直しをさせてください!」 「――――――!!」 この発言に、コルベールは驚いた。 いくらプライドが高い彼女のといえど、いくら平民と言えど命を無造作に奪っておきながらこの開き直りはどうだろう? 発言も強く、悲しげなそぶりや罪悪感にさいなまれている様子が欠片も見られないではないか! コルベールは強く、少し怒りを込めて言う。 「ミス・ヴァリエール! あなたには――「あいつは死んでなんかいません!」――え?」 …――――ジリリリリリィン! ……――ジリリリリリィン!! コルベールが間抜けな声を上げた直後、三度(みたび)あの妙な音が鳴り響いた。 音は、やはりクレーターの真ん中……あの『まっくろくろすけ(仮)』から聞こえていたのだ! 二人してそろーりと首を向ける。 そこには絵に書いたような落書き、もとい『まっくろくろすけ(仮)』がぺらぺらの体を揺らし、 必死で起き上がろうともがいている姿だった。 一枚の真っ黒い髪……ではなく、『紙』から切り抜けして来たようなふざけた存在は、 まるまるとしている頭をやや重そうに持ち上げると、どこからか取り出した『ベル』(当然のように真っ黒)を からからと振り回した。 途端に発生する例の音―――― …――――ジリリリリリィン! ……――ジリリリリリィン!! もう疑いようも無かった。 目の前で不気味な音を鳴らしまくるこのバカげてフザけた存在が、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、 つまりは『ゼロのルイズ』の呼び出した使いまであることを、 疑うものは誰一人としていなかった。 「…………ぷっ!」 誰かが声を漏らした。 それを切っ掛けに、ギャラリーたちが連続して次々に噴出し始める。 「ぷっ!」「ぷっ!」「ぷぷぷっ!」「………くっくっ」 「「「「「「「アーッハッハッハッハッハッ!!!!!!!」」」」」」 そしてとうとう、せき止める事が出来なくなった笑いが土石流のように激しく溢れ出す。 みながみな腹を抱え、目に涙をともし、隣同士で肩を叩き合って爆笑する奴らもいた。 「ハーッハッハっ……な、なんだよ、そのガキの悪戯みたいなつか、つか、使い魔っ……ハーッハッハッ!!」 「……さ、流石ルイズっくっくっ……う、う、う、美しくて知性ある使い魔で良かったな~っ! ひゃひゃひゃっ!」 「ぷっ。お、おいよせよっククッ……あ、あんまり笑うとかわいそヒャハハハハ!!!」 「わっ、わっ、わ、わら、笑いがとまらね~! 腹痛てーッ!」 プルプルと肩を揺らすルイズ。 悔しさ故か、それとも自分に対するあまりの情けなさ故なのか、 かわいらしい顔は若干涙を堪え気味で、必死にからかいの言葉を受け止めていた。 すぐ後ろではやや引きつった顔のコルベールが、「はやくコントラクト・サーヴァントをしなさい」と 急かしているのだが、無視する。 コントラクト・サーヴァント? 冗談ではない。 なぜうる若き乙女のファーストキッスをこんなガキのラクガキにしなければならないのだ? そんなルイズの胸中いざ知らず、例の使い魔は能天気に思いっきり鐘を鳴らしまくる。 「(……わかったわよ! やってあげるわよ!! ちくしょー!!!)」 殆ど自棄気味になり、八つ当たりしているのか使い魔に近づくルイズはズンズンと聞こえそうな位足取りが重く、強かった。 そしていざ目の前に立ち、驚いたのだろうか使い魔は鐘を鳴らすのを唐突に止めた。 ルイズが早速コントラクト・サーヴァントのためキスをしようと横に回りこむのだが…… 「ハッ!?」 あろう事か、そこに立っているのは一本の黒い棒。 いや、線と例えていいほど細くて頼りない使い魔だった。 当然口なんて何処についてるのか分からなくなる、ルイズは顔を少し横に傾けると、 面として広がったこいつの、とりあえず口の場所を理解してそこにスッと唇を寄せた。 流石にびっくりしたのか、表情の見えない使い魔も飛び上がって地面に倒れ、 今までとは違う今度はビーッ、ビーッと鈍い音を苦しそうに吐き出し始めた。 音を出しながら、続いて体を左右にせわしなく振る。 ……まぁ必死に手足をバタつかせているのだがなにせぺらぺらなこいつのこと、 そのもがきはどう見ても風に吹き飛ばされそうになっているけど、 重石を乗せられているから強くなびくだけで飛ばない紙きれに程度しか見えなかいのだが。 やがて使い魔が動くのを止めたとき、手の甲(?)に現れたルーンをコルベールが見やる。 「珍しい使い魔だけに……珍しいルーンと言うわけですか……では皆さん、教室に戻りますよ」 何か納得を飲み込んだようにうんと頷くと、踵を返して大声で言う。 はいーという返事の変わりにそれぞれが『フライ』を使い、宙に浮く。 さて帰ろうかと全員が同じ方向に顔を向けた後、その中で何名かがくるっと振り向いてルイズの顔を にたにた笑いながら、歪んだ目で見る。 「ルイズ、お前は歩いてこいよ」 「お前は『フライ』や『レビテーション』の魔法も使えないんだからな」 「精々その使い魔におぶってもらえよ……ってそれも無理か。ハハハハハハハハッ!!」 お約束のせりふを吐き散らして嘲り笑う彼らを唇をかみ締めながら睨む。 (見てなさい! あの黒いのはきっと見た目がへぼなだけで、その実物凄い力を持っているのよ……きっと……) そう都合よく自己解釈し、睨んだままの目にやや期待を交えて振り返る。 しかし、状況が良く分かってない黒い使い魔はぼけーっと空を見上げていた。 (だめだ…………) ルイズは心底落胆した。 「こんな使い魔に、何の力があるって言うのよ――――――ッ!!!」 腹の底から叫びを上げ、使い魔は吹き抜けた風に身を飛ばされないよう必死に地面をつかんでいた。
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/2767.html
一方、ハルキゲニアだかハルケギニアだかでは、例の如くルイズが召還を失敗していた。 しかし「早くしろカス」「氏ねゼロ」「留年ケテーイ」などなど罵声が飛び交う最中、 なんと驚く事にルイズは召還に成功してしまったのである。 モクモクとした噴煙が消え、そこから現れたのは…… 「あら、ここはどこかしら。のびちゃんにご飯作ってあげなくちゃ」 野比玉子である。 「ちょ、玉子かよwwwwwwww」 「毎度毎度すげーの召還してくれるなwww」 「確かにニビジム召還したときは吹いたwwwww」 流石のコルベールも吹飯物だ、というか後ろの学生諸君と一緒に大爆笑。 「落ち着くのよ、幾ら玉子でも成功は成功……、契約しなくちゃ」 それにはルイズも切れかけたが、留年が掛かっているので耐えて契約をする。 玉子の手に浮かびあがるルーン。そして痛みにのた打ち回る玉子。嫌な予感がするルイズ。 「ちょっと……確かにルーンが浮かぶときは痛むっていうけど、まさか」 「ふむ、変わったルーンですね……ってあれ、消えてしまった、という事は……やはり死んでしまいましたか」 死を確認するコルベール。再び大爆笑する一同。そして留年するルイズであった。 【トリステイン魔法学校】 【ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール@カオスロワ】 【状態】留年 【装備】つえ 【道具】支給品一式 【思考】1:\(^o^)/ 【ジャン・コルベール@ゼロの使い魔】 【状態】爆笑 【装備】つえ 【道具】支給品一式 【思考】1:学園長にルイズの留年を伝える 【野比玉子@ドラえもん 死亡確認】死因:ルーンが浮かぶ痛みによるショック死
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/152.html
「……は?今なんて?」 「だから私のダーリンがギーシュと決闘するって言ったのよ」 「そういう事じゃなくて何で貴方の新しいダーリンとギーシュが決闘する事を私に報告するのかしら?ツェルプストー」 「そりゃあダーリンが貴方の使い魔だからじゃないの……」 どこか遠くを見るような目でそう言い放つキュルケに対し (何?さっき打たれたばかりなのに惚れたの?キュルケってもしかしてドM?) と思い、自分の友人がそっち方面であったのかもしれないと思い多少ドン引く が、アブノーマル認定されかかっている事も知らずにキュルケが多少熱を帯びた言葉を続ける。 「そりゃあ急に打たれた時は驚いたわ…今までの彼は私自身や私の家を目当てで優しくしてくれたり甘い事を言ってくれた人ばかり… でも彼は違ったわ…貴族でもないのに私を対等に扱ってくれた初めての人よ…これが燃えられずしてどうするのよ!ヴァリエールッ!!」 もう微熱どころかイタリア・ヴォルガノ島火山より燃え上がっているご様子。 そして完全に放置食らってるルイズ、半分意識が飛んでいた。 「……………って決闘ぉ~~~~!?何プロシュートが?何でギーシュと!?」 そして、数秒送れて肝心の本題に気付く。 「彼プロシュートって言うの…ステキな名前ね…」 完全に自分の世界へ入っているキュルケ嬢。なんかもうルイズの目に『ラリホ~』と言いながら周りを浮かぶ趣味の悪いピエロが見える。 「早くあいつを止めないと大変な事になる…!止めなきゃ!」 (ギャラリーが出来きるであろう決闘で召喚した時にあいつが使った妙な能力を使われたら大惨事になる) という事からプロシュートを止めるという事だったがもう一人の方は 「いいじゃない…平民が勝てないと分かっているメイジに挑む…燃えるわぁ~」 などとキュルケがのたまう。 (駄目だこいつ……!はやく何とかしないと……!!) 一瞬だがそういう思考が頭をよぎるが『決闘』という重大事にそれを後回しにする。 半分トリップキメているかのようなキュルケを後にしプロシュートを探す。 居た。というか凄まじく目立っているためほとんど探す必要も無かった。 ちょ、ちょっと!ギーシュと決闘するってどういう事!?」 「仕掛けてきたのはヤツの方だぜ」 (マズイ…!目が本気だ…!) 「人が大勢居る場所であんな物騒な事しないでって言ったばかりじゃない!」 「誰がアレを使うと言った?対処法がバレると厄介なんでな、使うつもりはねぇ」 授業をロクに聞いてはいなかったが水系統の魔法で氷が作り出せるという事は聞いていた。 グレイトフル・デッドの老化に対して唯一有効な手段である「体温を下げる」 生徒とはいえあの大人数の前で広域老化攻撃を使えばそれがバレる可能性がある。 後の事も考えればそれは避けたいとこだ。 「それじゃあアンタに勝ち目なんてあるわけないじゃない!今すぐギーシュに謝ってきて!」 「無駄だな、ヤツは完全にプッツンキてる。例えオメーが謝ったところでどうにかなるもんでもねぇ」 「ああもう、それじゃ逃げなさい!私から何とかうまく言っといてあげるから!」 「ヤツはオレに決闘を挑むという覚悟があってやってるんだぜ? 一時身を隠したとしても必ず追ってくるだろうよ。だからこっちが先に『やられる前にやる』んじゃあねーかッ!」 プロシュートがそう言い放ちルイズをその場に残し広場に向かう。 「……怪我じゃすまないかもしれないのにどうするのよ!」 だが、ルイズが思い違っている事が三つある。 一つは「グレイトフル・デッドというスタンドの存在」 二つは「プロシュートが一級の暗殺者」 そして三つめ「プロシュートにとっての『やる』は『殺る』」であった事… そして『ヴェストリの広場』 「遅かったじゃないか… 逃げ出してしまってたものかと思っていたよもっとも、逃げたところで無駄なんだけどね!」 「殴られた後が顔に出てるぜ?まぁその方が人気が出そうだがな」 「ぐッ…!平民が貴族を馬鹿にした報い受けさせてやるッ! 僕はメイジだ、だから魔法で戦う。よもや文句はあるまい!」 ギーシュが薔薇の造花を振るうと花びらが一枚離れ金属製の人形が一体出現する。 「青銅のゴーレム『ワルキューレ』僕が青銅のギーシュと呼ばれている由縁だッ!」 「その名前ならさっき頭から香水をブチ撒けられた時に聞いたな」 「いつまで減らず口を…!まぁいい、この一体だけで片付けてあげるよ!」 ワルキューレが猛然とプロシュートに突っ込んでいく。 だがプロシュートは動かない。しかし目だけはワルキューレを凝視している。 ワルキューレとプロシュートの距離が2メートルを切りワルキューレが拳を繰り出す。 だが拳が目標に当たりそれを砕く瞬間拳の軌道が瞬時に変わった。 「何ッ!?」 「今の見たか!?」 「ワルキューレの拳の軌道が急に変わったぞ!」 そうギャラリーが騒いでいる間にもワルキューレは両の拳を繰り出すが全て当たる直前に軌道を曲げられてしまう。 「こいつ…!平民のはずじゃないのか!?」 「フン…ノロいな、その程度のスピードじゃあスティッキィ・フィンガースに遠く及ばねー」 自分が最後に戦ったスタンドの名を出しながら性能をS・Fと比較する。 「確かに人間と比べては優れちゃあいるがそれだけだな、特徴としては堅さぐらいか」 そう言い終えた瞬間――ワルキューレが腕と脚と全て弾けさせ砕けた。 「確かに正面装甲は堅いが…関節部はそうでもねーな」 「な…僕のワルキューレに何をした…? 何をしたと聞いているんだ!答えろォォォオオ!!」 「…………」 無言でギーシュを見据えるプロシュート。だが自慢のワルキューレを破壊されたギーシュはそれを挑発と受け取る。 「いいだろう…言いたくないのならそれでいい!嫌でも言いたくなるようにしてやるさ!」 薔薇の造花を振るい6枚の花びらを舞わせ残り全てを出現させる。 ――ギーシュが平民相手に本気になった。そう思った観客が騒ぎ出す (ちッ…六体か) プロシュートのグレイトフル・デッドはそれ自体の拳の射程距離だけなら近距離パワー型に属する。 だがヴェネチア超特急クラスの列車丸ごとをカバーできる老化の射程距離。 これが他の近距離型スタンドとグレイトフル・デッドの差だ。 パワーそのものは近距離型に劣るとはいえある程度のものを有するもののスピードと精密動作性が致命的に劣っている。 それを埋める為の老化だが今回はそれを使っていない。―――つまり ワルキューレの内三体がプロシュートを襲う。 さっきと同じように拳の軌道が変わる、観客達はそう思った。だが結果は違っていた。 ズドォォオオ 一体ワルキューレが吹っ飛ぶ、だが残り二体がその隙を襲う。 片方の攻撃を弾くが、もう片方は間に合わない。 ボゴォ 「うごォっ!」 横からの攻撃を受け吹っ飛ぶ。そしてそれを見たギーシュが勝利を確信したかのように勝ち誇る。 「君のその妙な能力はワルキューレ一体には抗えても複数体だと無理みたいだね その弱点が分かったからには次は残り全てでやらせてもらうッ!土下座するならいまのうちだッ!」 (骨には問題ねぇが…内臓を少しやられたみてぇだな) 立ち上がりギーシュに向き直る、だがその口からは血が出ていた。 「フン、血ヘド何て吐いて神聖な決闘を何だと思っているんだい? まぁ使い魔だけあって少しだけ妙な力があるようだが魔法を使えるメイジに勝てるはずないのさ!」 だが次のプロシュートの言葉はギーシュにとって意外だったッ! 「ハァー…ハァー…それがどうした?」 「何だって…?」 「それがどうしたと言ったんだ」 「この後に及んで強がりかい?みっともないねッ!」 だがそれに構わず言葉を続ける。 「確かに魔法ってのはスゲーもんだ、オレだってそう思う だがなッ!オレが居た場所には空気そのものを凍らせるヤツやあらゆる物体を切断できるヤツなんてのが居るッ!」 ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨┣¨┣¨ (何だこいつ…!?周りの空気が急に変わったぞ!) 「オレ達チームはなッ!常にそういう連中を相手にしてきているッ! オメーらみてーなマンモーニが使う薄っぺらい魔法なんかと一緒にするんじゃあねぇッ!」 「…ハッタリのつもりかい?だとしたらメイジも甘く見られたものだ。いいだろう!もう手加減なんてのは無しだッ!」 ギーシュが武器を精製しそれぞれのワルキューレに武器を取らせる。 どれもこれもマトモに受ければ良くて重症、悪ければ死に至るものばかりだ。 「後悔する時間も与えないッ!」 残った6体のワルキューレをプロシュートを囲むようにして布陣させる。これでもう逃げ道は無い。 ギーシュの号令を待つように囲むワルキューレ達、観客の誰が見てもギーシュの勝ちは明らかだと思っている。 ルイズがそれを止めようと観客達を押しのけ間に割って入ろうとする。だが遅かった。 「行けッ!ワルキューレ!!」 そう聞こえた瞬間ルイズはその場に立ち竦み己の使い魔がなぶり殺しにされる光景が脳裏に浮かび――倒れた。 その声を合図としプロシュート目掛けワルキューレが殺到する。 だがプロシュートが取った行動は実にッ!意外だったッ! 普通4方から囲まれているなら身を守るのが当然だッ!だがプロシュートは逆に…… 『思いっきり突っ込んだッ!』 一体のワルキューレ目掛け猛然と突っ込む。その先にはギーシュが居る。 「一体だけなら対処はわけねぇからなッ!」 「ば、バカなッ…!」 固まって動かれればワルキューレの層を突破できない、だから自分を囲ませるように仕向けた。 そうして包囲網が縮まる前に一点突破を仕掛ける。それが狙いだ。 グレイトフル・デッドでワルキューレを投げ飛ばす 壊すのは時間の無駄と判断しての事だ。 「くそぉ…来るなァァァァアアア!!」 ギーシュにさっきまでのような余裕はスデに無い。狼狽しながらも魔法を使うべく杖をプロシュートに向ける。 だが当たらない、ギーシュがいくら魔法を撃っても一発たりとも当たらない。 拳銃と同じだ、落ち着いて心を決めていなければ魔法といえども当たるはずはなかった。 後ろから6体のワルキューレを引き連れたプロシュートが迫り薔薇の杖をグレイトフル・デッドでヘシ折った。 「うぁ……あ…ま、参った…」 貴族が平民に負けた、誰もがそう思った。そしてこの決闘が終わったと思った。 否、実は終わってなどいない(古谷 徹の声で) どこからか『倍プッシュだ』というような声が聞こえたが多分幻聴だ。 「参った…そんな言葉は使う必要がねーんだ… なぜならオレやオレ達の仲間が敵と戦った時の決着は」 次の言葉で観客達のほぼ全てが凍りつく 「どちらかが死んじまってるからだッ!だから使う必要がねェーーーーッ! オメーもそうだよなァ~~~~『決闘』を挑んできたんなら…分かるか?オレの言ってる事…え?」 「ひぃ…!こ…殺される…助け…」 だがその言葉は最後まで言えない、グレイトフル・デッドが首を掴みギーシュの体が中に浮く。 「ギ、ギーシュが浮いたぞ!」 「いや…違う!見ろ、首を何かに『掴まれて』いるッ!」 グレイトフル・デッドは見物人達には見えないが何かに首を掴まれている跡だけはハッキリと見えた。 ズキュン! 「何だァーーーーーッ!あれはァーーーーッ!!」 観客達が騒ぎだす。当然だ、ギーシュがあっという間に老人の姿になったのだから…! 「うわぁぁぁぁ!やっぱり…あれは夢じゃあなかったんだッ!『ゼロ』の呼んだ使い魔は…悪魔か何かなんだァーーーーッ!」 そう叫ぶのは最初に巻き込まれた連中だ。それを皮切りに他の者が次々と騒ぎ出す。 ドザァァア ほとんどミイラと化したギーシュが地面に崩れ落ち、周囲から悲鳴や怒号が上がる。 中にはプロシュートに杖を向けている物さえ居る。 だがプロシュートはあくまで冷静に言い放つッ! 「これぐらいの事で騒ぐんじゃあねぇッ!オレがいた世界ではな! 決闘を仕掛けて『参った』なんていう負け犬は居ねーんだからな…」 ピクリとも動かない元ギーシュの首に足を乗せ―― 「『ブッ殺す』と心の中で思ったならッ!その時スデに行動は終わっているんだッ!!」 その言葉と同時に広場に乾いた音が鳴り響びく。この場を見ていない者であれば枯れ木を踏んだかのよに聞こえたであろう。 そして、その瞬間その場に居た者達は理解をする。 仕掛けられた決闘とはいえ貴族を―メイジを顔色一つ変えることなく滅せる者がただの平民ではないという事を。 ギーシュ・ド・グラモン―死亡(頚椎骨折) 二つ名 「青銅」
https://w.atwiki.jp/gundamwar/pages/1261.html
ゼロの示す未来 [部分編集] ベースドブースター3 / 純白の鋼翼 COMMAND C-75 白 1-3-0 R (自軍配備フェイズ):自軍本国の上のカードを、Gが出るまで表にする。その後、その中からカード1枚を手札に移し、自軍本国をシャッフルする。 白のサーチカード。 ハッキングよりも指定国力は軽く、合計国力は重くなっている。 確実に3枚めくれるハッキングとは異なり、1枚目でいきなりGがめくれて終わる事もあれば、延々とめくり続けられる事もある。 このような効果の不安定さが短所であり、同時に長所でもある。 デッキ中にGが16枚以下であれば、期待値的には3枚以上めくれる。 しかし、一般的な白中速や白重の適正G枚数は18枚前後だとされている。つまり、そのままではこのカードは(期待値的に)ハッキング以下となってしまうのだ。 そこで「Gにもなれるコマンド」であるヴァリアブルカードの出番。これでGの枚数を減らす事で、めくれる枚数の期待値を底上げできる。前述した適正G枚数も、例えばロゴスの私兵を2枚採用する事で、「デッキ中にGが16枚以下」を満たす事ができる。 他にもタメGを採用して、デッキ内のGの枚数を減らすのも良い。 ちなみにその性質上、必ずGをサーチできるという特徴がある。ハッキングで3枚めくってもサラサ再臨で5枚めくっても無い時は無いので、とにかくGが欲しい状況では嬉しい性質である。 また、サーチ後のシャッフルも特徴。必要なカードをハッキングで本国の下に送ってしまっていたり、プラント最高評議会で本国の上に不要カードばかり送っている状態でなら、メリットになる。もちろん、逆の状況ならデメリットになってしまうが。 更に地味ながら、めくったカードと手札に移したカードが公開情報となる。上手くブラフに変換できれば良いが、そうでなければこれは純粋なデメリットだと言える。 効果はデッキの構築にも左右されるが、総じてハッキングと(期待値的に)ほぼ同性能だと言える。だからこそ、合計国力の軽いハッキングが優先される場合が遥かに多い。 指定国力の低さは混色デッキにおいては利点となるが、それがほぼ関係無い単色デッキにおいては、4枚目以降のサーチカードという立場に落ち着いている。 また現在は、同じ白中速・白重でもG6構成のデッキにおいては、非常に大きな力を発揮する。 この場合、めくれる枚数の期待値は9.6枚とサラサ再臨の2倍近くになる。 「表にしたカードの中から、どれを手札に移したか」は公開される。その後、本国がシャッフルされる際に、カードは裏向きに戻る。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4193.html
前ページ次ページゼロのエルクゥ 昨夜と同じく厨房で朝食を終えて教室に入ると、教室中の視線が一斉にこちらを向いた。 昨日と同じような、あまり良い意味のこめられた視線ではなかった。くすくすという忍び笑いも漏れ聞こえてくる。 無視して足を進めるルイズ。耕一もそれに続いた。 教室の中には、先程のキュルケもいる。その隣には、ルイズとは違う意味でキュルケとは対照的な、透き通るような蒼い髪をした小柄なメガネ少女が本を広げていた。 「貴族だの魔法だのっつっても、教室ってのは変わらないもんだなぁ……」 甲高いおしゃべりの喧騒に、高校時代を思い出す。 暫しそんな風に懐かしい気分に浸っていると、ガラリとドアが開き、明らかに生徒ではない人物が教室に入ってきた。同時に、お喋りがピタリと止む。 ゆったりした紫色のローブとマントを身に纏い、同色の、これぞ魔女、とでもいうようなトンガリ帽子を被った、恰幅のいい中年女性だ。 女性はゆっくりした足取りで教壇に昇ると、ぺこりと一礼した。 「皆さん、おはようございます。私の名前はシュヴルーズ。二つ名は『赤土』。『赤土』のシュヴルーズです。これから一年、皆さんに『土』の魔法を講義致します」 シュヴルーズは穏やかな口調で述べると、満足げな微笑みを浮かべながら、教室を見渡した。 「春の使い魔召喚の儀式は、皆さん大成功だったようですね。このシュヴルーズ、こうして春の新学期に、様々な使い魔たちを見るのがとても楽しみなのですよ」 その視線が、ある一点で止まる。 「おや、ミス・ヴァリエールはとても変わった使い魔を召喚したものですね」 シュヴルーズは、耕一とルイズを見て、とぼけた声をあげた。 その声には、何か含む所は微塵もなく、文字通りの意味しか込められていなかったが、元から含むところを持っていた人間には、十分な刺激らしかった。 「ゼロのルイズ! 『サモン・サーヴァント』の魔法を使えないからって、その辺歩いてた平民連れてくる事はないだろ!」 肩にフクロウを載せた小太りの男子がからかいの声を上げると、途端に教室中が笑いに包まれた。 ルイズは肩を震わせて俯いてしまう。唇を噛み締め、耐えるように。 「そうだそうだ! どんな魔法を唱えても失敗しちまう、魔法成功確率ゼロのルイズ!」 「ゼロにはお似合いの使い魔だよな!」 ―――なるほど。あのあだ名はそういう意味か。 ルイズが全身を震わせ始めた時、耕一はさっと、甲を前に向けて左手をかざした。 「あー。とりあえずこの通り、『コントラクト・サーヴァント』とやらは成功しているんだから、成功確率はゼロじゃないんじゃないかな?」 その言葉に、しーん、と教室が静まり返った。 「それに、俺自身も、変な鏡みたいなのに無理矢理吸い込まれてこんな知らないところに飛ばされてきたもんでね。『サモン・サーヴァント』というのも成功してるんじゃないかな。そこの君、どう思う? 成功確率はゼロだと思うかい?」 最初にからかった小太りの男子を指差すと、あわあわと見るからに焦り始める。 その様子を見て、太っちょ男子の隣に座っていた金髪の少年が、胸に差していたバラの切り花をキザったらしく手に持った。 「フン。平民に簡単に言い包められてどうするんだいマリコルヌ。口裏を合わせれば、そんなのどうとでも説明がつくじゃないか。その使い魔のルーンだって、絵の具で書いたのかもしれないだろう?」 バラを手繰りながら、そんな事を言う。 これでもかというぐらいにドレープの付いた飾りシャツの胸元から素肌が見えているこのバラ少年、ちょっと、いやかなり、悪趣味と言わざるを得ない。 「お、おお。さすがギーシュ! そうだな! そうに違いない!」 沈静していた勢いが再び戻るのを見て、やれやれ、と一つ嘆息。 教壇のシュヴルーズに目を向けると、ちょうど彼女が、手に持った二の腕ほどの長さの杖を振り、何がしかの呪文を唱えたところだった。 「もがっ!? もご、もごーっ!」 次の瞬間には、太っちょ男子と悪趣味男子、それに一緒になって笑ったり囃し立てたりしていた生徒の口に、土で出来たフタがかっぽりと嵌っていた。 「お友達をそんな風に言うものじゃありません。今笑った人たちも同罪です。そのままで授業を受けなさい」 見た目はコメディだが、一瞬で、何も無いところに、複数の土塊を出現させる、という現象に、耕一はかなり驚いていた。 ……口だけだからあれで済んでるけど、アレにいきなり目とか鼻とか塞がれたら、かなりやばくないか? 魔法というもののデタラメさに、耕一は少し肝が冷えたのだった。 「さて、ミス・ヴァリエール、魔法の四大系統はご存知ですね?」 「は、はい。『火』『水』『土』『風』の4つです」 「はい、ありがとうございます。以上の4つに、今は失われた系統、『虚無』をあわせて5つの魔法系統が存在する事は、皆さんもご存知の通りです」 四大属性+特殊系統が一つってホントにRPGの属性みたいだな、と耕一はにべもない事を考えた。 「その5つの系統の中で、『土』は、最も重要な位置を占めると私は考えます。まあ、『赤土』の二つ名の通り、私が『土』属性のメイジだからという身びいきは否定しきれませんが」 そう薄く笑う仕草は、上品なおばさまそのものだった。嫌味じゃないセレブってヤツだ。 「『土』は、万物の組成を司る、重要な属性です。様々な金属の製造や加工、家屋などの建築には欠かせない魔法であり、農作物の育成や収穫などにも大きな役目を果たしています。『土』系統の魔法は、皆さんの生活に密接に関係しているのです」 シュヴルーズがさっと杖を振り一句唱えると、机の上に小さな小石が3つほど現れた。 「今日は、『土』系統魔法の基本である『錬金』の魔法を覚えてもらいます。『土』属性の人達は、もう既に覚えている人も多いかもしれませんが、基本は重要です。そういう人も、もう一度おさらいをするように」 もう一度杖を振り、今度は少し長めの呪文を唱える。 すると、小さな小石がぱあっと光を放った。それが収まった時には、その石は、キラキラとした金の光沢を持っていた。 「ごご、ゴールドですか!? ミズ・シュヴルーズ!?」 キュルケが、目の色を変えて立ち上がった。 「いいえ。これは真鍮です」 シュヴルーズが答えると、なぁーんだ、と、つまらなそうに腰を下ろす。 清々しいぐらいの現金っぷりだった。 「『錬金』の魔法は、このように、一つの物質を別の物質に変えてしまう魔法です」 ―――それが基本の魔法という時点でとんでもないなあ。 さっきの口を塞いだ土もこれで作ったのだろうか。と、耕一は未知の知識に好奇心を膨らませていた。 「『錬金』という名前にもなっているように、金を作り出す事を目的として生まれたこの魔法で最も困難なのが金の製造です。可能なのは、『土』のスクウェア・メイジだけです。私はただの、トライアングルですから」 謙遜の言葉でありながら、その底には確固とした自信が垣間見えた。 スクウェア(四角形)、トライアングル(三角形)、という名前からして、レベル4とかレベル3とか、そういう意味だろうか。 「それでは、誰かにやってみてもらいましょう。そうですね、ミス・ツェルプストー。どうでしょう?」 新たな小石を出して、シュヴルーズがキュルケを指名した。 「私ですか?」 「ええ。ゴールドに興味があるようでしたので。魔法の力は意志の力。それを成したいと願い、想像する力を創造する力に変える。それが『錬金』です」 「わかりました。やってみますわ」 キュルケは席を立ち、ぷるんぷるんと胸を揺らしながら教壇まで降りていく。 ……明らかに、男子の視線がそれに集まった。この世界でも、女性の魅力の価値観というものはあまり変わらないようである。 「いや、俺は楓ちゃん一筋だからね」 「またあんたは……誰かと話してるの? あの、シグナル、ってやつで?」 「そういうわけでもないんだけど……こう、総論と各論の齟齬というか」 「意味わかんないわよ……」 ルイズにバカな説明をしている内に、教壇では今まさに、キュルケが杖を振りかぶるところだった。 「ゴールドなんて贅沢は言わないから、せめて何か宝石っ!」 実にわかりやすい呪文と共に杖を振り下ろす。 小石が光を放ち、収まり、そこにあったのは……。 「……何これ?」 鮮やかな黄色の小石であった。 「これは硫黄ですね」 「硫黄? 火の秘薬の硫黄? これが?」 「はい。使い魔を見るに、ミス・ツェルプストーは『火』の属性。イメージが抽象的なもののようでしたから、それにちなんだものが出来上がったのでしょう」 「うーん、宝石は無理だったかぁ」 「キチンと何の宝石を作るかをイメージしさえすれば、きっと出来るようになりますよ。ではもう一人、やってもらいましょうか」 再び新たな小石を出し、ぐるりとシュヴルーズが周囲を見渡して……自分の使い魔と何やらひそひそ話しているルイズを見咎めた。 「それでは、ミス・ヴァリエール。前に出てやってみてください」 そう言った瞬間、ざわ・・・と教室中がざわめいた。 「あの、先生。危険ですから、やめておいたほうがいいですわ」 「危険? どういう事です?」 教壇の側にいたキュルケがキッパリと言うと、教室の中のただ二人以外の全員が、然りと頷いた。 ちなみに、一人は耕一。もう一人は、キュルケの隣にいた、教科書を広げる振りをしながら別の本を裏で読んでいる蒼い髪の少女だった。 「ルイズを教えるのは初めてですよね?」 「ええ。あまり実技の成績が良くない事は存じていますが、座学に関しては学年首席であると、非常な努力家である事も存じております。さあ、ミス・ヴァリエール、気にせずにやってごらんなさい。数多くの失敗から、成功は生まれるものです」 「いや、あまり、どころじゃ」 「……やります」 キュルケが言葉を続けようとしたところで、ルイズはまっすぐに立ち上がった。 そのまま有無を言わせずに教壇に降りていく。キュルケは諦めたように首を振ると、自分の席に戻って机の下に隠れた。 「……何やってんだろう」 見ると、周囲の生徒全員が、まるで避難訓練か何かのように物陰に隠れ始めていた。 あの蒼い髪の少女まで、机の下に潜っている。 「さあ、ミス・ヴァリエール、作りたい金属を、強く心に思い浮かべるのです」 「はい」 こくりと頷いて、ルイズは目を閉じ、杖を掲げた。 事態が進むに連れて、教室中が戦々恐々としだす。 「ルイズの使い魔さん あなたも隠れていた方が良いわよ」 「へ?」 一体なんなんだ、暴発でもするのか、と首をひねっていた耕一に、キュルケが声をかけた。 「なあ、わけがわからないんだが……一体何がどうなってんだ?」 「爆発」 「え?」 机の下でも本を広げていた蒼髪少女がぼそりと呟いた瞬間、ルイズが裂帛の気合と共に杖を振り下ろした。 「『錬金』!」 刹那、小石がシュヴルーズやキュルケの呪文とは明らかに違う勢いで光り始め、それは見る間に視界を覆っていき――― 「ッ!!」 ずがーん、と、盛大に爆発した。 猛烈な光と煙が視界をゼロにする。耕一は、運良く最初の光の時点で目を覆っていたので大事なく済んだ。 「げほっ! げほっ! こ、こういう事か……っ!」 まさか、本当に暴発だとは。 光と煙が晴れた時、目の前にあったのは、惨状、の一言だった。 小石が乗っていた教壇は教室の端まで吹き飛んでいた。ルイズとシュヴルーズは爆発を直接くらったのか、ススだらけで倒れてぴくぴくと痙攣している。 すりばち上に配置された机もところどころが吹き飛び、その下に隠れていた生徒を瓦礫にまみれさせていた。 「…………」 使い魔召喚の儀式から初の授業という事で、大きすぎるもの以外は連れてこられていた使い魔達がぎゃあぎゃあと暴れているのを横目に、ゆっくりとルイズが立ち上がる。 無残な格好だった。魔法で保護されているという制服がボロボロになっている。ブラウスの破れ目から健康的な色をした肩やお腹が露出し、スカートは下着を隠しきれない程に傷ついていた。 ルイズはけほっとススの混じった咳をし、どこからか真っ白で清潔そうなハンカチを取り出すと、顔についたススを拭き取りながら、口を開いた。 「……ちょっと失敗したようね」 口を塞いでいた赤土がいつの間にか取れている生徒達が一斉に文句を言い始めるのを尻目に、耕一は、楓とよく見ていた吉本新喜劇を思い出したのだった。 前ページ次ページゼロのエルクゥ
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/5348.html
前ページ次ページゼロの社長 アテムと遊戯の戦いの儀より数ヶ月 天を貫かんが如く、天高くそびえ立つ高層ビル、海馬コーポレーション本社ビル 突風が吹きすさぶこのビルの屋上で、対峙する二人の決闘者(デュエリスト)がいた。 「僕のターン!手札より、レッドガジェットを召喚!レッドガジェットの効果により、 手札にイエローガジェットを加える!」 歯車から手足が生えた機械の戦士が対峙する決闘者の一人、武藤遊戯の前に召還 される。 今はいない、彼自身であり最大のライバルであるもうひとりの自分 『アテム』と 戦った時に、ともに闘った3色の歯車の戦士の一人、レッドガジェット。 「さらに、僕はカードを2枚伏せ、ターンエンド」 ガジェットの後ろに、2枚の伏せカードが現れる。 そして、遊戯に対峙するのは、このビルの主であり現在世界で屈指のデュエリストとなった、 海馬瀬人であった。 「俺のターン!ドロー!手札より、魔法カード大嵐を発動する!」 ソリッドビジョンにより現れた大きな竜巻が、遊戯の場の伏せカード2枚を破壊していく。 破壊されたカードは、聖なるバリア-ミラーフォース-、そして、起動砦ストロングホールド。 「しまった!!」 「ふん!雑魚モンスターをあえて攻撃表示で残す事で、こちらの攻撃を誘い、 罠カードで反撃する目論見だったようだが、甘いぞ遊戯! その程度の戦略でこの俺を倒せると思うな! 手札より、古のルールを発動!」 デュエルディスクにカードを挿入すると、フィールド上に巻物が現れ消える。 そして、後に現れる強大な力を秘めたモンスターの登場を恐れるかのように、 場を嵐が吹きすさぶ。 「このカードの効果により、手札からモンスターを生け贄無しで通常召喚することができる。」 海馬の手札が輝いたように見えたのは、決して気のせいではないだろう。 デュエルモンスターズの世界にいまや3枚しか存在しない究極のレアカード、 そして、海馬瀬人の最も信頼するモンスターがフィールドに召喚される。 「出でよ、青眼の白龍!」 フィールドに咆哮を放ち、全身純白にして美しい蒼き瞳を持つ龍がフィールドへと召喚される。 「青眼の…白龍!海馬君の最強のモンスターが、1ターンで出てくるなんて…」 遊戯は自分の予想の甘さを反省した。 こんなにも早く、相手の最強のモンスターを場に出させてしまうなんて。 「己の愚昧な策略を呪うがいい!青眼の白龍の攻撃!滅びのバーストストリーム!!!」 攻撃力3000を誇る青眼の白龍の必殺技が、遊戯の場のレッドガジェットを 塵も残さず粉砕した。もっとも、青眼の白龍の攻撃を受けて倒れないモンスターなど、 殆ど存在しないが。 「うわぁぁぁぁぁ!」LP4000→2300 あっという間に遊戯のライフが半分近くまで削られる。 それほどまでに、青眼の白龍の攻撃は強靭であり、最強であり、そして無敵であった。 しかし、もくもくと上がる煙が晴れようとしたそのとき、異変は起こった。 「ぬっ!?何だこれは?」 海馬の目前に、今までそこには無かった"光る鏡"が現れたのだ。 あまりにも突然の出現に、海馬だけでなく、向かい側にいた遊戯までも思わず身構える。 ソリッドビジョンではありえないそこにあるという感覚。 だが、糸もなしに鏡がふわふわと浮かぶなど現実にはありえない。 海馬が思わず手を伸ばし、その鏡に触れた瞬間、その場は閃光に包まれた。 「なにぃっ!?ぬああああああ!!」 まばゆい光の中で、遊戯は海馬の声を聞いた。しかし、目の前は閃光で埋め尽くされ 海馬の姿はおろか、周りを見ることすら出来ない。 「!?海馬君!?いったいなにが!?」 閃光が収まり、辺りが元通りになったとき、遊戯はすぐに気が付いた。 いきなり現れた不思議な鏡とともに、今まで目の前にいた、海馬瀬人の姿がなくなっていることに。 こうして、ゲートをくぐりぬけた海馬瀬人は、世界を越えてハルキゲニアの土を踏む事となった。 前ページ次ページゼロの社長
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4181.html
前ページ次ページゼロのエルクゥ 「むぐ……」 水の底から浮かんでいくような意識の中、耕一がまず感じたのは、眩しさだった。 「……つぁ」 次いで、固くなった体の軋み。 講義中に突っ伏して寝てしまった時の感覚に似ていた。 「ふあああぁ……」 無意識に体を伸ばすと、がたん、と座っていた椅子が音を立てた。 覚醒していく意識を、コキコキ、と肩を上下させる事で補助しながら、耕一は大あくびを一つ。 「あー……しかし、椅子寝なんて久々だったなぁ」 去年、ゼミの課題が終わらなかった時以来だろうか。 エルクゥとして目覚めている以上、椅子寝だろうが床寝だろうが体調的には何の問題もないはずなのだが、20年ほど普通の人間やってた記憶からか、横になって寝れないと、どうしても、一日を終えて休んだという気がしないのだった ああ、楓ちゃんを抱き枕にしてゆっくり眠りたいなぁ。いい匂いのする髪に顔を埋めて思いっきりぎゅってしたいなぁ……。 「……朝っぱらから何考えてるんだ俺は」 いかん、結構重症だ俺。と、耕一は頭を振って、邪念を振り払う。 「お役目通り洗濯にでも行きますかね」 もう一度大きく伸びをして、忘れないようにとテーブルの上に畳んで置いておいたルイズの制服と下着を手に取った。 ルイズは、まだあどけなく寝息を立てていた。 貴族である学院の教師や生徒達はまだ寝ていても、奉公する平民達の朝は早い。 授業開始前の朝食の時間までに学院に住む人々全ての朝食を作らねばならない厨房をはじめ、日の出の前から既に仕事を始めている。 外に出れば、ぱたぱたと駆け回るメイド達をすぐに見つける事が出来た。 洗濯なんてメイドに預けてしまおうか、とも考えたが、なんとなーく自分でやらないとまたルイズの機嫌がナナメに傾いてしまうと思ったので、洗濯道具と干す場所を借りるだけにしておいた。 「うほー冷て。眼は覚めるけどなぁ……」 水汲み場から冷たい水をタライに張り、洗濯板でゴシゴシ。 水を切って干し場に干したところで、ちらほらと食堂に向かう生徒達の姿が現れ始めたので、軽い急ぎ足で部屋まで戻った。 「ルイズちゃん、朝だよ」 「う、うぅーん……」 寝入っているルイズの肩を揺らすと、軽いうめき声。 「……寝てると初音ちゃんに似てるなぁ。起きてると梓だが」 柏木4姉妹が次女の耳に入れば即座に回し蹴りが飛んできそうな事を口走りつつ、肩を揺らし続けると、徐々にルイズの反応が良くなってくる。 「ふえぇ……?」 「起きた?」 「あんた、誰……?」 寝ぼけ眼を擦り擦り、幽鬼のように上半身を起こしたルイズの目には、生気が宿っていなかった。質感の良さそうな桃色の髪が、ピンピンと所々ハネている。 どうやら、ルイズは低血圧らしい。 「ルイズちゃーん、起きてるかーい。耕一お兄ちゃんですよー」 「……誰がお兄ちゃんよ。使い魔」 耕一がおどけてみせると、ルイズの瞳に光が戻った。 「はぁ。おはよう、コーイチ。ま、時間通りみたいね」 窓の外の太陽の角度をさっと見て、のろのろと起き出す。 「服取って。そこのクローゼットに入ってるわ」 「はいはい」 「下着。クローゼットの一番下」 「ほいほい」 言われた通りのものを取り出してルイズの側に置き、後ろを向く。 柏木家の女達は、皆自分で出来ることは自分でやる性質だ。こんな風に世話を焼くのは新鮮な経験だった。 いや、どちらかと言うと、世話を焼かれっぱなしだった。居候の分際で。 「何後ろ向いてるのよ。着せて」 「……はいぃ?」 おそるおそる後ろを振り向くと、ルイズはネグリジェ姿のままだった。 「従者がいる時には、貴族は自分で服なんて着ないのよ」 ……元の世界でも、昔の支配階級はそんな文化を持っていた、と、ゼミ仲間の由美子さんから聞いた知識を唐突に思い出した。 「はぁ。わかったよ。ほら、腕をあげて」 子供を着替えさせるだけだ。気にするな。気にしない。俺ロリコンじゃないから平気。そう。初音ちゃんだと思え。あの天使に不純な劣情を抱く事など出来ようか。(反語的な意味で 「ん。よし。じゃあ行くわよ」 自己暗示は辛くも成功したようで、意外と平気に着替えさせる事が出来た。うむ。大人の男はこんな事では動揺しないのである。 「俺もか?」 「使い魔召喚の儀式から初めての授業には、先生方へのお披露目という意味で、使い魔を連れてくるのが義務付けられているの。それに、私が居なくちゃ食堂でご飯が食べられないわよ?」 なるほどそれは重要だ、と頷き、戸締りを確かめて部屋を出ようとドアに手を掛ける。 「はーい、ルイズ。おはよう」 しかしてドアを開けると、一人の人影があった。 「……おはよう、キュルケ」 フランクに片手をあげて笑顔を浮かべたのは、よく日に焼けた褐色の肌と、燃えてうねるような赤く長い髪を持つ女性だった。 ルイズは、いかにも『何で朝っぱらからこんなヤツと』という面白くない顔を隠さないまま挨拶を返す。 ―――しかし……なんというか、目のやり場に困る。 キュルケ、と呼ばれた赤い女性、これがなんとも色っぽい。 ルイズのものと同じデザインの二回りほどは大きいサイズの制服を着ていながら、メロンやスイカを思わせるそのつるんと丸っこい大きなバストは、ボタンを2つ外してなおきつそうに服に収まっている。 ……あれは、明らかに梓を越えている。 快活で大らかな笑みを浮かべるその様子は、ナイーブな面が強そうなルイズとは、どこからどこまでも対照的であった。 「後ろのその人が、あなたの使い魔ね?」 「……そうよ。見てたから知ってるでしょ?」 「ええ。何処の平民を連れてきたのかしらと思ったけれど、なかなかどうして面白そうなのを喚んだじゃない? さすがゼロのルイズ、と言ったところかしら?」 ゼロのルイズ。何か聞いたことあるな、と耕一は顎に手を当てた。 「うるさいわね。わざわざそんな事を言いにここで待ってたの? ツェルプストーは体だけでなく、お暇ももてあましていらっしゃいますのね」 「あら、部屋はお隣ですもの。偶然鉢合わせる事もあるでしょう」 「どう見ても先にあんたが居たでしょうがっ!」 ―――おお、そうだ。確か、あの召喚されてすぐの時、回りの子供達がルイズを囃し立てていた、そのフレーズだ。 何か悪口のようなものなのだろうか。しかし耕一には、目の前の赤い女性に悪意は感じられなかった。 「偶然よ。ね、フレイム? あなたもそう思うでしょう?」 ガア、と、キュルケの足元にいたとんでもなく大きなトカゲが、ぼうっと火を吹きながら返事をした。 テレビで見た、世界で最も大きなトカゲというコモドオオトカゲに匹敵する大きさだ。人間的な感覚で見ると、正直ちょっと怖い。 「自分の使い魔にアリバイ証言させて、誰が信じるのよそんなものっ!」 「ねえあなた、ホントに召喚されたの? どっかから連れてこられたとかじゃなぁい?」 「無視するんじゃないわよっっっ!!!」 ……そう、あれだ。千鶴さんが梓をからかっている時のような、あんな感じ。 あれより随分と剣呑ではあるが、根底にあるのは同じもののような気がした。 「いや、まあ、連れて来られたといえば問答無用で連れて来られたのは間違いないな。変な鏡みたいなのに吸い込まれて、気付いたらああだったんだし」 「ふぅん……あなた、お名前は?」 「柏木耕一」 キュルケは、さっと視線を耕一の左手に滑らせて、頷く。 「変わった名前ね……どうやらホントみたい」 「だ、だからそう言ってるじゃないっ」 「うん、おめでと。よかったじゃない、ルイズ。ちゃんと召喚できたみたいで」 今にも噛み付きそうだったルイズの顔が、ぽかん、と呆けた。 「……な、なによキュルケ。気持ち悪いわね」 「あら心外ね。私だって褒める時には褒めますわよ? ゼロとイチの違いはとてつもなく大きいんですもの。たとえ、たとえ召喚できたのが平民、冴えない顔の平民の男だとしても、それはとてもめでたい事ではなくって?」 あくまでも軽いその声に、毒気を抜かれかけたルイズの顔がやっぱり真っ赤に染まった。 冴えない顔、と言われた耕一は、苦笑を顔に貼り付けている。 「キュルケーっ!!!」 「おほほほほ。それでは、ごめんあそばせ」 ルイズをいなしつつ、耕一に向かって悪戯っぽくウィンクする。 そのすれ違いざま、 『ダシにしちゃってごめんなさいね』 と、耕一だけにそっと囁くと、キュルケはお供のトカゲを引き連れて、悠々と去っていった。 「な゙ん゙な゙の゙あ゙の゙お゙ん゙な゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!!」 「ま、まあ落ち着けってルイズちゃん」 こっちは、とてもじゃないが悠々と、とはいかなかった。 千鶴と梓ならもう少し勝負にもなるが、この二人の場合はルイズが圧倒的に不利のようだ。キュルケの方が余裕過ぎるのか、ルイズの余裕が無さ過ぎるのか。 「自分が火竜山脈のサラマンダーを召喚したからって! ああもうくやしいいいいい!!!」 地団駄を踏むルイズ。 「胸だけでかけりゃいいってもんじゃないのよ! む、胸! 胸だけの女のクセに! 胸ーっ!」 ……しばらく収拾がつきそうになかった。よっぽどコンプレックスであるらしい。 耕一は、やれやれ、と肩をすくめて、ご主人様のため、そして、このままでは食いっぱぐれそうな朝食のため―――少しだけ、鬼氣を解放した。 「―――そんなに悔しいなら、そのサラマンダーというあれ、潰してきてやろうか?」 「……えっ?」 「君の喚び出した使い魔の方が遥かに上だと証明して見せよう。どうだ?」 「えっ? えっ? な、何、言ってるの、コーイチ」 「言葉通りの意味だが。あのトカゲの頭を一瞬で捻り潰してこよう、と言っている」 「なっ―――!」 ルイズの顔が、驚愕に青くなる。 その目をまっすぐに見つめて、言葉を続けた。 「どうした? 馬鹿にされて悔しいんだろう? 君の方が上なのだとあの女に見せつけるチャンスじゃないか。さあ、命令をくれ。使い魔に一つ命令を下すだけで、あのご立派なサラマンダーはただの肉塊に変わる。君はもう馬鹿にされる事なんてなくなるぞ」 「あ、あう」 眼が泳ぐ。そんな事考えもしなかった、という顔だった。 ―――うん。やっぱり優しい子だ。 「……落ち着いたかい、ルイズちゃん?」 「―――へ」 にっこり。 柏木家は末娘の『天使の笑顔』を真似するつもりで笑ってみる耕一。 驚愕と緊張に強張っていたルイズの顔が、ぽへ、と抜けた。 「あ、あああ、あんた」 「頼まれたってそんな事しないから、安心して。ごめんな、変な事言って」 ルイズは口をぱくぱくさせていた。頭の中の感情を言葉にしようとして言葉にならず、うにゅにゅにゅにゅ、と不明瞭な音だけが漏れ出てくる。 「ほら、主人はでんと構えて。さっきのは冗談。君の友達の使い魔を殺すなんてしないから。な?」 「……ツェルプストーが友達なんて、ぞっとしない話ね。はあ。まったく、冗談に聞こえなかったわよ……」 「聞こえないように言ったからね」 行き場のない感情を何とか飲み込めたのか、肩を落としてため息をつくルイズ。 「馬鹿にされて悔しいのはわかるけど、気にしない方がいい。ルイズちゃんのそういう反応が楽しくてしてくるんだから」 「わかってるわよ! わかってるけど……悔しいものはしょうがないじゃない!」 結構根は深いみたいだなあ、と、ふるふる震えるルイズを見ながら思う耕一。 まあ、さっきの言葉に戸惑いを見せるぐらいならまだ大丈夫だろう、と耕一は気楽に構えた。少なくとも、実害を加えてやろうという憎しみまでには至っていないのだから。 「ま、美味しいご飯を食べれば忘れるさ。早く行こうぜ」 「……そうね」 あんたは悩みが無さそうで良いわね、というルイズの視線は、大人の余裕で黙殺しておいた。 前ページ次ページゼロのエルクゥ
https://w.atwiki.jp/mangaroyale/pages/426.html
シエスタ@ゼロの使い魔 トリステイン魔法学院で働く平民の17歳のメイド。 ゼロの使い魔に出てくるメインキャラの女子では珍しく貴族以外のキャラである。 曽祖父が日本人であるため、1/8だけ日本の血が流れている。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2686.html
前ページ次ページゼロの雷帝 緊張と恐怖で腕が震える。 それも当然、これが失敗すれば今までの成績が成績だけに酷い処分になるのはほぼ確定している。 よくて留年、悪くて退学…! 加えて自分の魔法成功確率は…その、ぜ、ゼゼゼゼ0…………に限りなく近いのだ。 そう、「限りなく近い」のよ!ゼロじゃないもん!きっと私が覚えてないだけで成功したことが過去に一度くら 「ミス・ヴァリエール、さあ、召喚の呪文を」 「は、はひっ!」 教師、コルベールにきちんと答えたつもりが、声が見事に裏返る。 落ち着いて、落ち着くのよルイズ。 今日から私は変わるの、そうよ蝶サイコーな使い魔を召喚してゼロを脱却し、名実ともに完全な貴族になるの! 「ゼロのルイズだぜ、無理に決まってる!」 「爆発に巻き込まれないように避難しとかなきゃな!」 うるさい外野、黙れ。 (見てなさいよ、誰もが羨むようなすっっっっっっっっごい使い魔を召喚してみせるんだから…!) 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール!」 決意も新たに呪文を告げる。 「五つの力を司るペンタゴン!我の運命に従いし、『使い魔』を召喚せよ!」 魔力が迸り、白光が辺りを包む。 そして…彼女の目の前には光輝く盾のようなゲートが発生していた。 「お、おい、嘘だろ!? 成功したぞ!?」 「んな馬鹿な!?」 「落ち着け、落ち着くんだ。まだ慌てるような時間じゃない」 「そうだぜ、ちゃんと使い魔がアレをくぐってこないと成功じゃないさ!」 周囲の雑音もこの時彼女の耳には入らなかった。 呆然としていたのもつかの間、彼女の脳裏に強靭!無敵!!最強ォ!!なうつくしい使い魔像がイメージされる。 (やった…やったのよ!きっと凄いのに違いないわ、ドラゴンとかグリフォンとか!) ゲートが再び光り輝く。 何者かがゲートを通過してこの地に召喚されたのだろう。 眩しさに一瞬眼をつむり、そして召喚された我が使い魔に眼を向けると――― そこには子供が倒れていた。 「……は?」 頭が一瞬でフリーズした。 ドラゴンは?グリフォンは?…子供?きっとこれは夢だ、夢に違いない。 さっきの発光で自分は感激のあまり気絶してしまったのだろう。 さあ頬をつねって今すぐ夢の世界から眼を覚まそう――― 「……………………………………………………………………………………痛い」 痛かった、どうしようもなく痛かった。しかし一向に眼は覚めない、状況が万歳三唱していた…これが紛れもない現実であると。 天国から地獄への急降下にルイズはマジ泣き一歩手前である。 「さすがゼロのルイズだ!平民を召喚したぞ!」 「しかも子供だ!さすが期待を裏切らない!」 無責任に盛り上がる生徒一同。 グサグサと突き刺さる周囲の言葉に虚ろな瞳で子供を見て――― 「―――あ!」 子供が非常に痛ましい姿をしている事にようやく気付いた。子供は酷い大怪我をしていた、これは火傷だろうか? 全身がくまなく爛れており、着用している白いマントも被害を受けている。 盛り上がっていた周囲もそれに気付き、次第に動揺が広がっていく。 「ミ、ミスタ・コルベール!この子、凄い大怪我を…は、はやく治さなきゃ…!」 自分の状態も忘れて彼女は子供の身を案じた。 平民の子供が召喚されるという前代未聞の事態にコルベールも固まっていたが、ルイズの声に自分を取り戻す。 「た、確かに…これは…火で?いや、これは違う…恐らく電撃によるもの… この重態で動かすのも危険ですから誰か水のメイジの方はこの子に治療を。応急処置程度で構いません」 「は、はい!わかりました」 モンモランシーを始めとした幾人かのメイジが子供に治療を施す。 「終わりましたか、ではミス・ヴァリエール。この子供とコントラクト・サーヴァントを」 「え…?え、えええええええええええええええええええええええええええええええ!?」 子供が自分に召喚されたのだという事をすっかり忘れてしまっていたルイズは思い切り叫ぶ。 「ちょ、ちょ、ちょっと待ってください!やり直しをお願いします!それにこの子ケガしてるのにそんな事…!」 「この儀式は神聖なもの、やり直しは認められません。君の運命に従いし者としてこの子供が選ばれた以上、この子供と契約する以外ないのです。この子供の立場も明確にしておく必要があります」 「うううう…………」 呻いて自分の運命に涙する。 ああ、なんでこうなってしまったんだろう… 倒れている子供の前に立ち、顔を近づける。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 五つの力を司《つかさ》るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」 呪文を唱え、口付ける。 契約の儀式が終わり、子供の左手にルーンが刻まれていく。 驚いた事にこの子供は全く反応しなかった、ルーンを刻む際には火傷のような痛みが走るはずであるのに。 「終わりましたね、おめでとうミス・ヴァリエール。ではこの子供は私が医務室に運びます、ミス・ヴァリエールも後ほど来て下さい」 「はい…」 眼前に重体の子供がいるからか、「成功したのはそいつが平民だからだ」等と騒ぐ者はいなかったが…ルイズの気分は果てしなく低空路線を辿っていた。 子供はそんな周囲に気付きもせず、ただ眠っていた。 外傷が治った事を身体が認識し、意識が覚醒状態へとのぼっていく。 眼を覚ました子供は周囲を見渡し、自分がベッドの上に寝かされている事を認識した。 「…ここは?」 時間的にはそう経っていないようだが、場所がさっぱりわからない。 見たところ医務室のようだが、この戦いに敗者をそのように治療する決まりはなかった筈なのだが。 「…ん?何だこの女は」 ベッドの近く、つまるところ自分の近くで桃色の髪をした少女が顔を伏せて眠っていた。 見たところこの少女と自分以外に誰もいないらしい。 (つまり、この女からしか情報を得られないという事か) 「おい…起きろ、女。おい」 「むにゅ…ふふふ…どう私の使い魔ぁ…キュルケ、アンタのなんか比べ物にならないんだからぁ…」 なにやら幸せそうな顔で寝言をほざいており、一向に起きる気配がない。 ため息をつくと、彼は彼女の耳元で手を激しく打ち合わせた。 パァァァン!!!! 「うにゃああああ!?」 手を打ち合わせただけとは思えぬ、非常に大きな音が彼女の耳元で炸裂し、彼女は珍妙な悲鳴を上げて現実世界に帰還した。 「やっと起きたか。おい、女。状況を説明しろ」 「あ、あれ?私の白き龍はどこに?え、え、え、え?」 「…まだ寝惚けてるのか、さっさと状況を説明しろと言っている」 「え、あ……」 目前の少女はしばらく彼の顔を呆然と見ていたが、いきなり落ち込み始めた。 どうでもいいが非常に失礼な対応である、未だ嘗てこの顔を見てそんな反応をした奴はいなかった。 「ふ、ふふふふ…そうよね、私結局平民召喚しちゃったのよね…あのまま夢の中にいたかった…私、ルイズはやっぱりゼロのまま…」 「…貴様が現実逃避したがるのは勝手だが、その前にオレの質問に答えてもらおうか。三度目だ、状況を説明しろ」 「む、何よアンタ。やけに偉そうね、ちゃんと礼儀を尽くしなさいよ」 ようやく頭が追いついたのか、少女、ルイズは偉そうな態度をとる子供に不機嫌そうな眼を向けた。 しかし彼女の不機嫌度はこの子供の傍若無人な態度によって更にヒートアップする事となる。 「何故オレが貴様などに礼儀を尽くさねばならん?身の程を知れ。とにかく説明しろ」 「は、腹立つ~~~!アンタ、ご主人様に向かってその態度は何よ!」 「ご主人様?…もういい、勝手に読み取る。頭を貸せ」 「ちょ、な…!」 子供とは思えない力で引っ張られ、頭の上に手を乗せられる。 彼は眼を閉じて考え事のような事をしているようだが、この状態は非常に屈辱的である。 「ア、アンタね…!人の頭に」 「…何?何だコレは?」 叫ぼうとしたところで頭を離された。 子供は非常に驚いており、丸い眼を更に丸くしている。 タイミングを逸してしまい、彼女は怒声を引っ込めたが、次の言葉を考える前に子供がまた質問してくる。 「質問だ、この世界の王は誰だ?」 「はあ?世界の王?そんなのいないわよ、各国の王様ならいるけど」 「…次だ。魔界と人間界…この言葉はわかるか?」 「何となくわかるけど…魔界なんて想像上のものでしょ。それよりアンタいい加減に」 「最後だ。100人の子供、この言葉で何を思い浮かべる?」 「ああもう!100人の子供は100人の子供でしょ、子供が100人いるってだけじゃない!それがどーしたっていうのよ!」 「…………」 今度はダンマリである。 子供のあまりの態度にルイズの大して長くはない導火線が完全に焼失しようとしたその時。 「バカな…!そんなハズが…!」 「ちょ、ちょっとアンタどこ行くのよ!」 突如として子供が跳ね起き、医務室から出て行く。 凄まじい早業で一瞬のうちに出て行かれ、ルイズはとうとう癇癪を爆発させる。 「あーーーーーーーーーーもーーーーーーーーーーーー!何だって言うのよーーーーーーーーーーーーー!!」 癇癪を爆発させた後、ルイズは子供がどこぞへ行ってしまったのを自覚し、探しに出た。 あの勢いではすぐには見つからないと思ったが、予想外にもすぐに見つかった。 子供はすぐ外で空を見上げて呆然としていたのである。 「何よ、勢いよく出て行ったかと思えば今度は呆然と空見上げて。情緒不安定にもほどがあるわよ」 「月が…二つ…だと…?」 「?月が二つあるのは当然じゃない、全くさっきから変な質問ばっかりして!」 「ここは、やはり魔界ではないのか…第三世界…?」 こちらを完全に無視して自分の世界に閉じこもる子供にまた血圧が上がりかけるルイズ。 しかし上がりきる前に沈静化した、バカらしくなったのである。 この子供を看病するのにも疲れていたのだし。 「とにかく戻るわよ、アンタが今どーいう立場かちゃんと説明してあげるから」 「…オレはどういう立場だ?」 ようやく応じる気になったのか、子供が答える。 「使い魔。私の使い魔よ。自分が見たモノを私に見せたり、秘薬とってきたり、私の身を護ったりするの」 「…使い魔、だと?このオレが!?ふざけるな!そんなものオレのプライドが許さねえ」 「うるさいわね!私だってアンタなんて使い魔にしたくなんてないわよ!」 「ならするな!簡単な話だろうが!」 「仕方ないでしょ、変更きかないんだから!ああもう傷治すのに治療代かかるし、当の使い魔はこんな子供だしでもう~~~!!」 口論を繰り広げていた子供の動きがルイズの言葉でピタリ、と止まる。 「傷を治す?」 「そうよ、アンタが負ってた大怪我の治療費を私がもったの。安くなかったんだから!…え?」 愚痴をこぼしていると子供が何も言い返してこない事に気付き、見てみると青筋を浮かべて何やら非常に悩んでいる。 声をかける事が躊躇われるほどである、暫くすると子供が重々しく口を開いた。 「…………………………………………………わかった。非常に不本意だが、貴様の使い魔をやってやる」 「え?何でまた急に…あ、そうか!傷治したからって事でしょ!」 「…………………フン」 図星なのか子供は顔を背け、鼻を鳴らす。 さっきの悩みは恐らく自分のプライドと格闘していたのだろう。 恩の方が辛うじてプライドに勝ったという事だ。 (何だ、ただの礼儀知らずのムカつく子供ってわけでもないのね) 「言っとくけど使い魔やるのなんて当たり前なんだからね、そんなので恩を返せるなんて思わないでよ」 少しこの子供に対して好感を持ったが、待遇はそれとは別である。 きっちりと主人と使い魔の立場の違いをわからせなければ。 「フン、言ってろ。ゼロめ」 「ぶ…っ!あ、アアアアアンタなんでそれ」 「読み取った。大体貴様の事はわかっているから自己紹介はいらん、行くぞ教室爆発女」 「あ、アンタねええええええええ…!」 (訂正、コイツ絶対嫌な奴…!何で昼間の事まで知ってんのよ!) 錬金を使おうとして教室を爆破してしまった事をこの子供は知っている。 しかしここで感情を爆発しても意味はない。 むしろコイツにさんざん言われるだけだろう、自制しなければ。 深呼吸を繰り返し、平静を取り戻すともう子供は随分先まで行ってしまっていた。 (あの子供はぁ…!) 「待ちなさいよ!アンタは!アンタの方の名前は何なのよ!自己紹介要らないってアンタ名乗ってないじゃない!」 子供は言葉に振り向くと、自らの名を告げた。 紫電の眼光、白銀の髪――― 「オレはゼオン。ゼオン・ベルだ」 雷帝ゼオン。 前ページ次ページゼロの雷帝
https://w.atwiki.jp/hinoriewiki/pages/16.html
編集 ゼロの使い魔 on the radio ~トリステイン魔法学院へようこそ~ ゼロの使い魔のインターネットラジオ 釘宮理恵(ルイズ)×日野聡(サイト)が贈る、もう一つの『ゼロの使い魔』。 二人の "ボケ・ツッコミ"、"S M"トークが炸裂しまくる(?!)あっという間の30分間プログラム! パーソナリティ:釘宮理恵(ルイズ役)×日野聡(サイト役) メディファクラジオにて配信 ゼロラジへの投稿フォームはこちら 各コーナーについて ゼロラジ内容 インターネットラジオ更新間隔 各話タイトル ゲスト出演回 その他のゼロの使い魔 on the radioキャララジオ出張版 雑誌付録 DVD特典 ゼロの使い魔 on the radio CD モバイル [部分編集] 更新間隔 期間 回 更新間隔 2006年06月09日 - 2006年09月29日 第1回 - 第17回 毎週金曜日配信 第一期放送 2006年12月27日 第18回 第2シーズン記念版・2006年冬スペシャル 2007年01月27日 - 2007年06月27日 第19回 - 第24回 毎月27日配信(月1回) 2007年07月06日 - 2007年9月28日 第25回 - 第37回 毎週金曜日配信 第二期放送 2007年10月25日 - 2008年06月27日 第38回 - 第47回 毎月1回配信 2008年07月04日 - 2008年09月26日 第48回 - 第60回 毎週金曜日配信 第三期放送 2008年10月31日 - 2009年03月27日 第61回 - 第66回 毎月1回配信 2009年10月30日 第67回 2009年 秋の特番 復活スペシャル 2010年1月29日 第68回 2010年 冬のスペシャル 各話タイトル 回 更新日時 タイトル ゲスト 第1回 2006年6月9日 いよいよ番組スタート! 第2回 2006年6月16日 新コーナー「ルイズのお部屋」大奮発! 第3回 2006年6月23日 「日野ちゃまについて知ろ~う」のコーナー特別開催 第4回 2006年6月30日 「ルイズ」が「エンディングテーマ曲」について解説 第5回 2006年7月7日 「ヴェストリの広場」(お便りコーナー)新スタート 第6回 2006年7月14日 2人とも「言ったこと忘れてた」? 第7回 2006年7月21日 日野ちゃま、とうとう部屋にエアコンを「つける」?? 第8回 2006年7月28日 続「エアコンつける発言」で追い詰められる日野ちゃま 第9回 2006年8月4日 日野ちゃまの誕生日! ICHIKO(オープニングテーマの歌手) 第10回 2006年8月11日 「番組挨拶」はどうなるのか? 第11回 2006年8月18日 ゲスト「キュルケ役」井上奈々子さん登場! 井上奈々子(キュルケ役) 第12回 2006年8月25日 日野ちゃまを”かませたい”対決メール 第13回 2006年9月1日 またまた日野ちゃまを「かませる」メールでいっぱい! 第14回 2006年9月8日 かみかみ現象「小芝居コーナー」にも波及・・・ 第15回 2006年9月15日 もうこれしか書かないヨ「がんばれ!日野ちゃま!」 第16回 2006年9月22日 消え物コーナー日野ちゃま「バ○ナ+マ○ネーズ」 第17回 2006年9月29日 とうとう最終回!「オープニング小芝居」は凄いぞ 第18回 2006年12月27日 ゼロラジオが”冬”スペシャルで帰ってきた!! 第19回 2007年1月27日 復活2回目!息のあった(?)トークをお聴き逃し無く! 第20回 2007年2月27日 早口言葉。今回の日野ちゃまは冴えているゾ! 第21回 2007年3月27日 ゲストは原作者ヤマグチ先生。オープニングは必聴! ヤマグチノボル(原作者) 第22回 2007年4月27日 ゼロラジオにとって「スペシャル」な発表があります 第23回 2007年5月27日 理恵ちゃんへの「サプライズ」。さてさて、その訳は? 第24回 2007年6月20日 人気コーナー復活!魔法学院宝物庫 ”リターンズ” 第25回 2007年7月6日 魔法学院広報室で7/25発「ラジオCD」の詳細を紹介! 第26回 2007年7月13日 7/7(土)に行われた”初”公開録音の模様を放送! 第27回 2007年7月20日 今回からオープニングを衣替え。心機一転だ~!! 第28回 2007年7月27日 ゲストはICHIKOさん。公開録音を振り返ります! ICHIKO(オープニングテーマの歌手) 第29回 2007年8月3日 日野ちゃま誕生日リターンズ!山Pからの贈り物は? 第30回 2007年8月10日 ルイズと理恵ちゃんで、スキ?キライ?スキ!!!のCD解説! 第31回 2007年8月17日 ネタバレ注意!!ゼロラジオCDを聞いた方のメールを紹介 第32回 2007年8月24日 ゲストが来たよ!ヤマグチ先生 お忙しい中、再登場! ヤマグチノボル(原作者) 第33回 2007年8月31日 釘「ティーパック」→日野「Tバック」=暑さのせい? 第34回 2007年9月7日 いつも以上に笑う2人。番組はマターリとマターリと・・・ 第35回 2007年9月14日 うう~っ、番組から重大発表...ホタ~ルの...ン? 第36回 2007年9月21日 今回は発売予定のゲームの情報を詳しくお伝えします 第37回 2007年9月28日 次回より月一更新。でも10月はキャララジマンスリーだ! 第38回 2007年10月25日 お久しぶり!明日のキャララジもあるから連日更新だ~! 第39回 2007年11月22日 「ゼロ使」ゲームのテスト版を体験プレイしちゃいました! 第40回 2007年12月21日 年末を締めくくる「懺悔室」にて、ルイズ様にバッサリと。 第41回 2008年1月25日 新年を迎えた最初の更新。さて、2人の今年の目標は? 第42回 2008年2月22日 あれ?サイトから消えた??発表、盛りだくさん!来た~! 第43回 2008年3月27日 新コーナー発表!え、でも一度だけの募集って?何故? 第44回 2008年4月11日 3/30(日)TAFで行われた公開録音(2回目)の模様を放送! 川澄綾子(アンリエッタ役)能登麻美子(ティファニア役) 第45回 2008年4月26日 今回は「魔法学院校舎裏スペシャル!」ニヤニヤ度MAX! 第46回 2008年5月27日 webラジオCD第2弾のタイトルが決定!!詳細はいかに! 第47回 2008年6月27日 お・ま・た・せしました!来週から待望の「毎週更新」だ~! 第48回 2008年7月4日 第3期もよろしく!!今週は色々な情報をお届けします。 第49回 2008年7月11日 ゲスト登場!OP曲を歌っているichikoさん! ICHIKO(オープニングテーマの歌手) 第50回 2008年7月18日 お陰様で、放送50回!感謝を込めて、プレゼント大放出! 第51回 2008年7月25日 メール沢山送ってくれてありがとう!ほんとスッゴイ数です 第52回 2008年8月1日 日野ちゃま、30歳の誕生日おめでとう!やっぱ贈り物は? 第53回 2008年8月8日 鯖缶30個のおかげ?で今日の日野ちゃまは、お・と・な? 第54回 2008年8月15日 髭○爵ギャグで動揺した理恵ちゃん。その理由は? 第55回 2008年8月22日 ゼロラジCD第2弾がまもなく発売!今日は内容詳細紹介! 第56回 2008年8月29日 今日の声って調子いい?何故?耳がいいから。耳って何? 第57回 2008年9月5日 夏と言えばゼロ!9月に入りましたが、夏はどうでしたか? 第58回 2008年9月12日 「楽しそうね!」「楽しくないの?」の後を聞き逃すな! 第59回 2008年9月19日 「魔法学院実験室」は聞き逃すな!理恵ちゃん約束果たす!? 第60回 2008年9月26日 とうとう60回を迎えました!でも、今後の更新間隔が... 第61回 2008年10月31日 重大?発表あり! 惜しまれつつ今回で全コーナー打止め 第62回 2008年11月28日 新コーナー開始!驚くほど沢山のメールありがとう! 第63回 2008年12月26日 ヤマグチ先生 久々の登場 一日遅れのメリークリスマス! ヤマグチノボル(原作者) 第64回 2009年1月30日 Hop→Step1→Step2→Jump!やる時はやるゼ!by 山森P 第65回 2009年2月27日 Hop→Step1→Step2→Jump!次のMissionは・・・by 山森P 第66回 2009年3月27日 次のMission。それはラジオよりの卒業。3年間ありがとう! ヤマグチノボル(原作者) 第67回 2009年10月30日 2009年 秋の特番 復活スペシャル!!! 第68回 2010年1月29日 簡単にゼロラジは終わらない!またまた復活スペシャル! ゲスト出演回 登場回(更新日時) ゲスト 第9回(2006年8月4日) ICHIKO(オープニングテーマの歌手) 第11回(2006年8月18日) 井上奈々子(キュルケ役) 第21回(2007年3月27日) ヤマグチノボル(原作者) 第28回(2007年7月27日) ICHIKO(オープニングテーマの歌手) 第32回(2007年8月24日) ヤマグチノボル(原作者) 第44回(2008年4月11日) 川澄綾子(アンリエッタ役)、能登麻美子(ティファニア役) 第49回(2008年7月11日) ICHIKO(オープニングテーマの歌手) 第63回(2008年12月26日) ヤマグチノボル(原作者) 第66回(2009年3月27日) ヤマグチノボル(原作者) キャララジオ出張版 キャララジオ出張版についてはこちらへ 雑誌付録 「ゼロの使い魔 on the radio」スペシャルCDメガミマガジン特別版『メガミにルイズが降臨しちゃったぞCD』 メガミマガジン2007年8月号(Vol.87)読者プレゼント 抽選で1000名にプレゼントされた。 + 詳細内容 詳細内容 1.オープニングアクト 2 15 2.オープニング 2 57 3.魔法学院・懺悔室 8 49 4.メガミマガジンセレクション 名ゼリフベストセレクション 10 00 5.告知 0 51 6.エンディング 2 05 ゼロの使い魔 on the radio ~アニメージュ特別版~ 2008年6月10日 アニメージュ2008年7月号の付録(アニメージュ30周年特別付録 スペシャルラジオCD) + 詳細内容 詳細内容 1.オープニング 2.オープニングアクト 3.オープニングトーク 4.魔法学院相談室 5.言葉の魔法 6.ホントノキモチ 7.エンディング DVD特典 ゼロの使い魔 on the radio~ア、アンタのためだけにラジオをやる訳じゃないんだから!~ 2009年3月6日 録り下ろしラジオCD(約30分) ゼロの使い魔 第1シリーズ DVD-BOXの特典 ゼロの使い魔~双月の騎士~DVD-BOX 2009年12月4日 第2シリーズのDVDBOXの特典に「ゼロの使い魔 on the radio」録り下ろしラジオCD (約30分) ゼロの使い魔~三美姫の輪舞~DVD-BOX 2010年3月5日 第3シリーズのDVDBOXの特典に「ゼロの使い魔 on the radio」録り下ろしラジオCD (約30分) ゼロの使い魔 on the radio CD ゼロラジCDはエンハンスドCDです。 新録音分のオーディオパートとバックナンバーがmp3形式で収録されています。 ゼロの使い魔 on the radio スペシャルCD~聞かないと、許さないんだから!~ 2007年7月25日 ゼロラジCD第1弾 【オーディオCDパート】ゼロの使い魔 on the radio スペシャルCD~聴かないと、許さないんだから! 【データCDパート】第1~17回までの17回分をmp3化させたデータを放送時よりさらにハイクオリティな状態にして約510分収録! クイズ!正解は釘宮理恵!超高級料理対決(赤坂璃宮) ゼロの使い魔 on the radio ~南国に行けないって どっ、どういうことなのよーっ!~ 2007年8月27日 ゼロラジCD第2弾 【オーディオCDパート】 ゼロの使い魔 on the radio スペシャルCD ~南国に行けないって どっ、どういうことなのよーっ!~ 【データCDパート】 第18~29回までの12回分を配信版より高品質にしてmp3で収録(約360分) クックベリーパイを二人で作る ゼロの使い魔 on the radio ~南国は一切無視!?アンタ達全員、バカ犬よぉー!~ 2008年12月25日 ゼロラジCD第3弾 【オーディオCDパート】ゼロの使い魔 on the radio ~南国は一切無視!?アンタ達全員、バカ犬よぉー!~(新録音30分) 【データCDパート】第30回~41回までの12回分(約360分)を配信より高品質にして収録 ゼロの使い魔on the radio デラックス~ラジオなのに沖縄ロケ?南国に行ってきました!~ 2009年3月25日 ゼロラジCD第4弾 【オーディオCDパート】ゼロの使い魔 on the radio ~ラジオなのに沖縄ロケ?南国に行ってきました!~(新録音30分) 【データCDパート】第42回~53回までの12回分のmp3化させたデータを配信より高品質にして約360分収録! ラジオCD初!沖縄ロケ敢行!!沖縄での2人の2ショットを多数収録した、36Pに及ぶ豪華ブックレット付き!! ゼロの使い魔 on the radio スペシャルCD 今までありがとう!そして、また逢う日まで! 2010年3月25日 ゼロラジCD第5弾 【オーディオCDパート】ゼロの使い魔 on the radio ~今までありがとう!そして、また逢う日まで!~(新録音30分) 【データCDパート】第54回~66回(最終回)+秋と冬のスペシャルの15回分のmp3化させたデータを配信より高品質にして約560分収録! ゼロの使い魔 on the radio モバイル限定版 2010年2月12日 2010年2月12日 ~ 2010年3月12日までの期間限定配信 ゼロの使い魔 on the radio モバイルでもやっちゃうんだからスペシャル