約 2,757,720 件
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/47.html
六花亭に衝撃走る―― というほどでもないが、また寝てる間にエビフライを食われた常連客が突っ伏してわんわん泣いている。 いい歳した大の大人がわんわん泣いている。 キザなマスターがカキフライをサービスしてやりながら聞くことにはこうだ。 「ルシェだ。ルシェ耳が見えたと思ったら気が遠くなって、目を覚ましたらもぬけの皿だった」 わんわん。 しかし困ったことにこの六花亭、ルシェの容疑者には事欠かない。 マスターと客達の視線が、床に空いた穴にはまってジタバタしているイクラクンに向く。 「ふかふか。ボク、わるいイクラクンじゃないよ!」 諸手を上げて威嚇し、無罪を主張する。 まぁ、開店前からずっとはまっている彼女にはちょっと無理だろう。 続いて黒侍子からローストチキンを奪って勝ち名乗りを揚げているハルカラにゃん。 「ニク……」 これも違う。ハルカラにゃんは抵抗する相手からありったけの食料をもぎ取ることを至上とする肉食獣系女子だ。 たかがエビフライ一本、しかも眠る相手から奪うとは考えにくい。 カウンターでお冷やに醤油やラー油を混ぜてオリジナルカクテルを作っているナムナを見る者はいなかった。 ならば鬱姫。 鬱姫は額を打ち付けてピアノを演奏している。 そのアグレッシブなメロディに聴く者皆が涙している。 幸い、赤平さんが負傷する傍から完治させているので流血沙汰にはなっていないが。 演奏は連続3時間目に突入しており、鬱姫の躁っぷりも最高潮だ。 彼女も無理。となれば。 店内の視線が一点に集まる。 「えっ? わ、私?」 かりゆぅだ。 というか最初から皆この娘しか疑っていない。 カリユはお盆をぶんぶん振り回して否定する。 「違いますよぅ! 私今日はまだ黒侍子さんの豚角煮しか貰ってませんもん!」 「じゃあその唇の食べかすは?」 カリユは慌てて唇を擦る。 「こ、これは多分ついさっき黒侍子さんから貰った唐揚げの衣で……」 「どう思う?」 マスターがお得意様ギルドに尋ねると、システムがすかさず応じた。 「なんということだろう、犯人はまたもや可愛らしいウェイトレスだったのだ!」 「また!? またって何ですか!?」 ふかーっと耳を立てて怒るカリユだが、彼女に有利な証拠や証言は出てこなかった。 「うっうっ、酷い鬱……」 無実の罪を被ったかりゆは、ルシェ耳を垂らして鬱姫さながらの鬱オーラを店の隅で放っている。 壁に貼られた「ウェイトレスに料理を与えないこと」という貼り紙を見てポロリと涙を流す。 その周りには力尽きた鬱姫が倒れ、腹をさするハルカラにゃんが座り、イクラクンがジタバタしている。 ルシェ耳勢揃いである。 イクラクンはぽよんと穴から這い出ると、カリユの膝をなでなでして慰めた。 かりゆは撫で返して感謝の意を表すと、悲しみを怒りに変換した。 「……酷い! 酷すぎるよあの禿げ頭!」 かりゆの可愛い罵詈雑言に耳をぴこーんとさせて驚いたイクラクンは、 なだめるべくカリユの首にもふーっと抱きついた。 「こしょばいこしょばい」 ふゃはははと奇妙な笑い声でくすぐったがるカリユ可愛い。 引き剥がして「めっ」と叱ると、イクラクンは素知らぬ顔で耳を畳んだ。 そんなイクラクンをもっふり頭に乗せてかりゆはむむむと考える。 この冤罪をなんとかして晴らす必要がある。 そのためにはエビフライがどこに消えたか真実を突き止めねばならない。 しかし犯行は大胆にして狡猾。 満員の酒場で被害者にしか見られることなく、しかもその被害者もたちまち昏倒させた手練れだ。 カリユの脳内に悪夢のような光景が浮かぶ。 お客様のエビフライを50人分寄付してもらったカリユが、嬉しそうにエビフライを食べようとするたびに 謎の犯人に50回気絶させられ、1回ごとにエビフライが消えていく光景が。 「いや、まず前提の時点でマスターに叩き出されると思うよ?」 「人の夢想に侵入するのはやめようねイクラクン」 かりゆが頭の中で夢イクラクンをぺいっと外に投げ捨てると、頭上で寝ていた実イクラクンがハッと起きた。 「でも実際、どうやって犯人を見つければいいんだろ…」 肝心のハントマンは2秒でかりゆを犯人認定する有り様だ。あてにはできない。 「過去を覗いて犯行の瞬間を目撃できればなー」 「ではそうするです」 カリユの剥き出しの腹に抱き着く不届きな幼女あり。 名をファロファロちゃんという。お久しぶり。 「ファロファロちゃん、でもどうやって?」 カリユがふにっと尋ねると、ファロファロちゃんはふふんと得意気に言った。 「ルシェ耳をぴこぴこするです!」 ついに狂ったか。 ファロファロちゃんの説明によるとこうだ。 秒間数億とも言える振動で大陸間通話をも可能とするルシェ娘の特権、耳ぴこぴこ。 これによって生じる怪光線は時に時空間すら超越するという。 「マジなの?」 「夏休みの自由研究で学会にマジで認められたです」 このぴこぴこの超常的特性に友情パワーとファロ様理論を加味すれば、任意の時間に跳躍する時空の穴が開くという。 「ファロ様理論?」 「先の学会で提唱した新理論なのです。実は命名者は私ですですよ」 「だろうねぇ」 幸いにして、この場には一線級のルシェ耳ぴこぴこ使いが4人も集まっている。 4人のぴこぴこを結集すれば或いは――とのことだ。 「私とイクラクンとハルカラにゃんと鬱姫ちゃんだね」 「ござる」 「ですですよ。鬱姫さんやれるです?」 「躁!」 力尽きてもライブの熱気冷めやらぬ鬱姫は、床に顔面をめり込ませたまま垂れ耳をビビビと振動させた。 「ハルカラにゃんは?」 「ニク!」 過去の肉が食えると乗り気の様子。 「イクラちゃん!」 「ボ(略)っ!」 ふかーっと怒るイクラクンの耳の動きは速すぎて視認すらできない。 士気の高さは申し分なかった。 イクラクンを頭から落とし、犯行現場の席を4人で囲む。 カリユは厨房側だ。 空になった皿は証拠品として残してある。 被害者は床の穴にはまってジタバタしている。 「ではエビフライが消えた時間を想いながらお皿に向かって全力でピコピコするです!」 「うん!」「鬱…」「ニク!」「ふかー!」 あ、鬱姫のテンション下がった。 四者四様のとてもやわらかいルシェ耳を一斉にピコピコビビビと振動させる。 皿は振動波でたちまち微塵に砕け、破片が一点へ収束していく。 時空の穴の誕生だ。 「その調子です! もっと速く! もっと強く! もっとファロく!」 ファロファロちゃんがかりゆのお腹にぶら下がったままキリッと指示する。 だが四人は既に最大の力でピコピコしている。 過去を覗くには振動数が少し足りない。 「せめてあと一人ルシェがいれば…」 ファロファロちゃんが悔しそうに呟く。 そこに颯爽と現れるナムナ! 「ないものねだりしても仕方ないよ。私達で何とかしないと」 「左様で鬱」 「ニクニク」 「ふっかり」 「エビフライが食べれるかれないかなんだ、やってみる価値はありますぜ!」 コーンコーン。 とはいえ、どう頑張ってもこれ以上のピコピコは望めない。 ここまでか。 そう思ったとき、天井からカリユに怪光線が飛んできた! 『拝啓お姉ちゃん。こないだうちで食い散らかしたエビフライ代そろそろ払って リーコ』 という文面だ。 悪寒はピコ耳通信以上の速度でかりゆの神経を走り、筋肉を駆動させ、背後からの怪光線をひょいと避けさせる。 リーコの催促通信が、時空の穴にぶつかった。 カリユの妹のルシェ耳ピコピコ。これが弱かろうはずもない。 「ファロちゃんホール、開きますです!」 時空の穴がもにっと開き、その向こうにエビフライが一尾乗った皿が見えた。 犯行の直前だ! 皆の視線に頷き返し、カリユはその穴に頭を突っ込んだ! 勢いよく突っ込んだ頭は過去のその場所に座っていた客の頭をガツンと打ち据え、かりゆの目にも星を飛ばす。 「いたぃ」 ふにゅっと涙ぐんだカリユは、この悲しみを癒すために本能的にエビフライを発見。 さくっと捕食した。 「おいひー」 にこーっと笑顔になったカリユは、上機嫌で穴から首を抜いた。 時空の穴が閉じる。 皆がカリユの口元をじーっと見ている。 可愛く首を傾げる可愛いかりゆ可愛い。 やがて自分のやったことに気づきそのままの姿勢でだらだらと冷や汗を垂らすかりゆ可愛い。 一部始終を見ていたマスターと客も生暖かい目でカリユを眺めている。 ナムナは新作カクテルに塩を入れたのは失敗だと思った。 「……うん」 カリユはすっと目を閉じ、両手を胸の前で組み、歌うように言った。 「まさか犯人が未来からの使者だなんて思わなかったです。でも過去の私に罪はないからお仕置きは撤回ですよね?」 「なわけあるか」 「あり得ない鬱」 「サカナ」 「そうはイクラクン」 『お姉ちゃん、お金早く リーコ』 「あぅぅ」 一斉にダメ出しを食らってはさすがの打たれ強いカリユもしょんぼりせざるを得なかった。 (ところで、一連の流れの裏で自慰に耽っていた赤平さんがついに絶頂を迎えた) 皆にうっかりゆ呼ばわりされて涙ぐむカリユ可愛いよカリユ。 かりゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅ
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/8.html
ユーリィ陵辱の欝物語です。 どこか遠くで、波の音が聞こえる。寄せては返す、単調な音。 ぼやけた視界がすこしだけ焦点を取り戻す。どこだろう、ここは。薄暗い部屋。 古ぼけた時計。 体の上に重さがある。ぎしり、ぎしりと軋むベッド。 ああ――わたしは、犯されてるんだった―― 一方的な暴力によるセックス。でももう痛みはなく、愉悦もない。 たくさんの男たちが性欲を吐き出していったそこは男たちの体液で一杯になって いて、 突き上げられるたびに白濁した粘液がごぷっという音をたてる。 波の音に身を任せているうちに、男の動きが早くなった。意味をなさない喚き声 とともに、精が放たれる。 男が身体から出て行くと、すぐに次の男がのしかかってきた。挿入されるとき、 わずかな痛み。 なんで――こうなったんだろう―― 力が入らない身体を無理矢理引き起こされ、床の上に立たされる。 股の間から、ダラダラと大量の白濁液が流れ落ちていった。太い指が股間に侵入 し、ぐいぐいと粘液を描きだしていく。痛い。 太もものあたりに、少し血の跡がこびりついている。怪我をさせられたんだろう か。 男たちはわたしの身体をベッドへと戻す手間を惜しんだのか、わたしを抱えたま ま背後から貫いた。 ぐらりと膝が崩れ、上体がかしぐ。顎をつかまれ、男の器官を口に含ませられた 。そして、激しく前後から突きたてられる。息ができない。 ――また、眠ってしまっていたようだ。わたしはベッドに横たわっていた。遠く で聞こえる波の音。 目の前に、黒い服を着た男の顔が見えた。首に巻いた黄色いマフラーには、人間 の頭をもったライオンの刺繍。 「目が覚めたかい、ユーリィさん」 霧に閉ざされた海のようなわたしの頭のなかに、霧笛が鳴った。霧笛は霧を切り 開き、あざやかな海面を浮かび上がらせる。 そうだ。そうだ、わたしはユーリィ。王者の剣のメンバー。わたしたちは非合法 な活動に従事するギルドを摘発するために―― 「まったくね、誤算だったよ。ひどい誤算だ。ネストルくんが、まだ君を抱いて いなかったとは。おかげで面倒が増えてしまった。 君はもうセックスの快楽を体で覚えていると思ったものだからね。まあいい。 今後は気をつけることにしよう」 わたしは必死で体を起こそうとするけれど、指先ひとつ動かすことができない。 黒服の男は、乳白色の巨大な棒のようなものを取り出した。月明かりの下、つや やかに光っている。 わたしは軽く息を呑んだ。ちょっと前まで経験としては知らなかったとはいえ、 彼が持っているものが男性の器官を模したものであることは、見れば分かる。 彼は私の胸の上にソレを乗せた。囁くような問いかけ。 「これが、どうやって使うものかわかるね?」。わたしは弱弱しく首を横に振る 。 「そんなに挿入されたいかい?」。わたしはもう一度、首を横に振る。 「なら、ちょっとしたナゾナゾに答えてもらおう。全問正解なら、君を帰してあ げる。でも間違えたら――わかるね?」。弱弱しく、わたしは彼の顔を睨んだ。 彼は微笑んだままだ。 「では、第1問。生まれたときは4本足、成長して2本足、さらに成長すると3 本足になる怪物は?」 子供騙しのナゾナゾだ。こんなゲームにつきあうのはイヤだったが、抵抗すると もっと酷いことになると思った私は、かすれた声で「人間」と答える。 「正解。さすがは王者の剣で一番のインテリさんだね。これがネストルなら、一 週間は悩んだだろう」 「さて、第2問だけど、これが最後の問題だ。正解すれば、約束どおり逃がして あげよう。 人間は、人間を滅ぼしてしまおうと企む怪物と戦争をしています。その怪物と は?」 彼は何がしたいのだろう? 私は躊躇いながらも、「竜」と答える。 「不正解。残念だったね。ああ、それともやっぱりコレが欲しかったのかな?」 黒服の男は、私の胸の上に置いた器具を手に取った。 信じられないくらい巨大な塊が、わたしの体を引き裂いていく。おそらくは何十 人という男を受け入れてきたわたしの体は、異物の侵入に悲鳴をあげていた。 「やっ、や、いやっ、無理、無理っ、お願い、ですっ、い、いたっ、やめ、て、 くださっ」 「無理なものか。もう半分くらい入ってるよ? 大丈夫、すぐに良くなって、自 分から腰を振るさ。みんなそうだった」 体のなかに、巨根がじとりとからみついてくる。異様な感覚に、思わず眩暈がし た。それにあわせて――わたしの中で何かが溶けていく。 「あ、あうぅ、何か――ヘン。ヘン、な、あ、ああっ」 男が私の肉芽をつついた。生まれて初めて、私の心は肉の悦びを知る。腰がガク ガクと震え、器具はさらに奥へと突き進む。 やがて、硬い異物が、体の深奥を突く。声にできない悦楽。口から垂れる、あぶ くのような涎。もう、声も出せない。 少しずつ、異物が暖かさを帯びてきた。男はわたしの体をときに激しく、ときに 柔らかに、器具を使って責め立てる。耳元に聞こえる波音が、どんどん高まって くる。 わたしはまるで獣のように、波音にあわせて腰を振る。追い詰める波がわたしの 意識を攪拌し、駆り立てる波がわたしの理性を溶かす。 そのとき、私の耳元で男の囁き声。「――になる怪物は?」 わたしは自分自身を必死でかきあつめる。「人間」 男はやさしく微笑み、ささやく。「――その怪物とは?」 視界と意識がぐるぐると回るなかで、何かがわたしをこちら側に踏みとどまらせ た。「竜」 男は陰惨な笑みを浮かべ、もう1本、器具を取り出す。彼はそれを私のお尻に押 し当てる。 わたしは涙と涎で顔をぐしゃぐしゃにしながら、新しい快楽を受け入れた。 次に意識がもどってきたとき、どれくらいの時間がたったのか、わたしにはわか らなかった。 口には件の器具がねじこまれ、下半身には2本のそれがつきたてられている。わ たしの体は天井からロープで吊り下げられていた。 ぼんやりと、黒服の男を見る。波の音にあわせてわたしの体はゆらゆらと揺れ、 そのたびに息が止まるような愉悦が駆け抜ける。 わたしの口から、器具が抜かれた。男が囁き、わたしは答える。 男がもういちど囁いた。崩壊した理性が新しい答えを見出し、わたしはその答え を口に出す。 男は、これ以上はないというくらいの笑みを浮かべた。 かすむ意識が波間に沈むその寸前、去っていく男の背中に、わたしは最後の問い を投げかける。 「ネストルは――どうなったの――?」 男はゆっくりと振り返ると、静かに告げた。「馬鹿め。ネストルは死んだわ」 ゆっくりと闇が落ちていく。遠くで聞こえる潮騒は、いまではもうわたしの頭の 中で鳴っている。わたしは、それを受け入れた。 なにもかもが、どろりと溶けていく。 ああ。それでいい。 こんな世界は、もう、イヤだ。 わたしは窓辺に置かれたベッドに座って、新しいお客を迎え入れる。わたしはこ の潮風が好きだ。友人は髪が痛むと言って嫌がるけど。 お客は、なかなか凛々しい感じのサムライさんだった。わたしの好みだ。全身い たるところに残る古傷は、彼が歴戦の戦士である証拠。きっと、あっちもすごい に違いない。 わたしはにっこりと、営業用スマイル。 けれど、サムライさんはわたしを見た途端、泣き出してしまった。 どうしたの? サムライさん。何か悲しいことでもあったの? もしかして、わたしが、昔の女のことを思い出させちゃった? それとも、故郷に残してきた女性のことを、思い出させちゃった? だったらごめんね。 そのぶん、いっぱいサービスしてあげるから。 いっぱいいっぱい、普段はしないことでもしてあげるから。 そうだ、ナカでイっちゃっても、今日だけは許してあげる。 ――イヤだ、わたしまで泣けてきちゃった。なんでだろう。 不思議ね、サムライさん。こんなの初めて。 いいわ、今日はお仕事抜きで相手してあげる。 時間なんて気にしないで、たくさんしましょ? どんな嫌なことだって、エッチすればみんな忘れられるから。 エッチしてる間は、ちゃんと、忘れていられるわよ? だから、しましょ。 ここは自由な南の島。 大丈夫、あなたの夢見た女は、いまごろ誰かと寝てるわよ。 そうだ、まだ名前、聞いてなかったわね。 うん、泣かないで? ゲンブさん、ね。いい名前じゃない。 さあ、ゲンブさん、わたしを抱いて。わたしを、あなたの好きにして。 泣かないで、ゲンブ。泣かないで。お願い。泣かないで。 あのひとのことを、忘れて。あのひとのことは、ほっておいて。 あと少しだけ、忘れさせて。 あと少しだけ、夢を見させて。
https://w.atwiki.jp/poke-doublebattle/pages/64.html
【ドラゴン・みず】 キングドラ パルキア 【ドラゴン・じめん】 ガブリアス フライゴン 【ドラゴン・ひこう】 カイリュー チルタリス ボーマンダ レックウザ 【ドラゴン・エスパー】 ラティオス ラティアス 【ドラゴン・はがね】 ディアルガ 【ドラゴン・ゴースト】 ギラティナ
https://w.atwiki.jp/7d2020-2/pages/61.html
女性N:日笠陽子 ※以下ネタばれを含みます 女性N:日笠陽子 汎用台詞 サムライスキル トリックスタースキル デストロイヤースキル サイキックスキル ハッカースキル アイドルスキル コメント欄 汎用台詞 上へ キャラクター登録時 「共に戦おう!!」 逃走時 「これで一安心」 勝利時 「私にはまだ届かないぞ」「諦めるんだな」「悪くなかったよ」 対ドラゴン戦 「私の勝ちだな、ドラゴン!」「次の獲物を捜そうか」 対帝竜戦 「」(再戦)「これで浄化は完了だ」(新規) イベント勝利時 「素直に負けを認めるんだ」(対SECT11戦)「負けられない理由があるんだ」(対イズミ・ショウジ戦)「今回は私の勝ちだな」(対SKY戦)「お前だけは許さない!」(真竜第一形態戦)「何だろうと、私は勝つ!」(真竜第二・第三形態戦)「未来は私達のものだ!」「はあぁっ!」(真竜戦勝利後イベント)「ニアラ、本当に醜い奴だ」(幻視竜王戦)「ありがと…タケハヤ」(人類戦士戦) レベルアップ時 「まだ、強くなるから」「頑張った成果だな」 パーティ加入 「うん!行こう!」 室内 「おはよう!」(CHAP0)「嫌だよ…」(CHAP0終わり際)「やあ」(CHAP1)「どうして…」(CHAP2)「すっごいなあ!」(CHAP3)「はふう…」(CHAP4)「頭が痛いな…」(CHAP4終わり際)「どうしたんだ?」(CHAP5)「私も一緒に戦うからな」(決戦前)「ありがと!」(クリア後)「何か…用かな?」(クリア後データで再クリア) 料理 「わ…私がやる…のか…」「切って、こねて、混ぜて」 ラウンジ 「ちっ、近く、いいかな?」「時間があっという間だ」「ふっ不慣れなんだこういうのは!」 サムライスキル 上へ 通常攻撃 「せいっ!」「はっ!」 エグゾースト 「はあぁぁ!」 旋風巻き 「三重の刃(やいば)!」 金翅鳥王旋風 「旋風(つむじ)の刃(やいば)!」 飛天斬り 「せいやあぁ!」 宵待ちの型 「かける!」 力閂オロシ 「攻める!」「とりゃああああぁっ!」 トンボ斬り 「そこだっ!」 影無し 「すぐ終わる」 八双大蛇突き 「はあぁぁ!」「ぜえぇぇ!」 収刀の紡ぎ収刀の紡ぎ 転 「納刀!」 崩し払い 「攻める!」「後ろ崩しだ!」 モミジ討ち 「攻める!」「炎刃修羅!」 フブキ討ち 「攻める!」「凍刃羅刹!」 不動居 「今は期を待つ!」 風林重ね 「二の太刀は任せろ」「やあ!」 十六手詰め 「攻める!」「運命(さだめ)を知れ」 抜刀の紡ぎ 「抜刀!」 抜刀の紡ぎ 転 「攻める!」「抜刀、解!」 修羅の貫付け 「先手は貰った!」 刃下のリアクト 「きっちり仕返す!」 練気手当 「大地の息吹を」 赤化の呼気 「もっと力を!」 黒鋼の呼気 「負けられないから!」 丹田法の訓 「油断しないで!」 憤怒の刃 「よくもっ…!」 乱れ散々桜 「ここがお前の死に場所だ!」「せいっ!」「飛揚乱舞!せああっ!」「はあああっ!」「はっ!」「安らかに眠りな」 天地絶ち 「刹那一閃…天地を断つ!」「はあぁぁぁ!」「さようなら」 トリックスタースキル 上へ 通常攻撃(短剣) 「やっ!」「りゃっ!」 通常攻撃(銃) 「たあっ!」「はっ!」 エグゾースト 「たぁあっ!」 タランテラ 「動きを止める!」 スコルピオ 「命を散らす!」 クラーケン 「あんまり見るな!」 ヴァンパイア 「喰い破れ!」 フルムーンヴァンプ 「逃がさない」「根こそぎいただき!」 ベノムアンプリフ 「逃がさない」「悶えてな!」 ベノムフェティシュ 「つけとくぞ!」 ペインイーター 「逃がさない」「往生しろ」 マインスロアーTNTスロアー 「取っときな」 ラッシュショット 「逃がさない」「当ったれぇ!」 エイミングショット 「逃がさない」「必ず…当てる!」 エア・アサルト 「たぁあ!」「始めようか」 ニーブレイク 「ドンピシャ!」 ジャンプショット 「たぁあっ!」「弾けろ跳弾!」 ゼロレンジショット 「無理を承知だ」「逃がさない」「まだまだ!」「ドンピシャ!」 ハイディング 「隠れるよ!」 ブッシュトラップ 「準備オッケー!」「ガラ空きだっ!」 チーターマン 「一斉攻撃いくよ!」 アサシンズリアクト 「止められないぞ」 アサシンアイズ 「百発百中!」 エスケイプスタンス 「せーので逃げるよ」 サプライズハント 「こちらから行く!」 トリックハンド 「効果てきめん!」 サクリファイス 「ごめん…先行くよ…!」 狂咲きバッドヘヴン 「そんなに死にたいの?」「私の全部をあんたにあげる!」「ドンピシャ!」「冥途の土産に持っていけぇ!」 磔刑ディアボリカ 「いざ、開幕!」「舞え、鋼鉄のメイデン!」「死の喜びを知れ」 デストロイヤースキル 上へ 通常攻撃 「だあっ!」「てぃっ!」 エグゾースト 「はあぁっ!」 ジャブ 「せやぁっ!」 釣瓶マッハ 「(通常攻撃ボイス・ランダム×2回)」「まだまだ!」 ダブルフック 「始めるぞ」「強めに行くぞ!」 正拳突き 「はあぁっ!」「せぇぃっ!」 崩伏連脚 「はあぁっ!」「やあぁっ!」 ランドクラッシャー 「大地を断つ!」 スピネイジブロウ 「はあぁっ!」「ピヨってろ」 介錯クリンチ 「はあぁっ!」「そこが弱いんだろう!?」 クインテッタ 「始めるぞ」「えぇぃっ!」 ドリルクロウラー 「始めるぞ」「まだまだまだまだ!」 ハンマーヘッド 「始めるぞ」「もうっ嫌ぁっ!」 迎撃スタンス 「かかってこーい!」「つけとくぞ!」 オトシ前上等! 「怒らせたなっ!」 牙折る也 「歯ごたえ十分!」「つけとくぞ!」 爪砕く也 「手合わせしようよ!」「つけとくぞ!」 吹裂く也 「さあ来ーい!」「つけとくぞ!」 凶転ず也 「おいでー、弱虫」「つけとくぞ!」 怒りの重爆 「はあぁっ!」「こんの、無礼者!」 デストロイリアクト 「何度でも行こう!」 デストロイチャージ 「胆力充填!」 先制デストロイ 「気合い十分!」 瀕死のド根性 「死んでたまるかーっ!」 パリングシールド 「構えろ!」 スカイハイメテオ 「頭上に注意しな!」「はぁぁっ!」「ぬぅっ!はぁぁっ!」「くらえ!流星落とし!」 最終承認Sバンカー 「オーダー、バンカー射出!」「これで…!」「星屑になれぇ!」 サイキックスキル 上へ 通常攻撃 「らっ!」「しぇりゃっ!」 エグゾースト 「ううぅう!」 フレイム 「焼き払って!」 イフリートベーン 「ううぅう!」「燃えカスになりな!」 ヒートボディ 「こっち・・・来るなよ!」 フリーズ 「氷漬けだ!」 アイシクルエデン 「ううぅう!」「氷攻めだ!」」 ゼロ℃ボディ 「絶対近寄んな!」 エレキ 「いっけえぇ!」 ボルトアヴェンジ 「ううぅう!」「ショックボルト!」 エアスピアーヴォルテックス 「風の刃よ!」 エナジーピラー 「私が行こう」「らっ!」 マイクロバースト 「私が行こう」「火照ってきたか?」 フロストバーン 「極めつけだ!」 半径50mの支配者 「読み通りだな!」 キュア 「顔をあげて」 リカヴァ 「私が行こう」「すぐ治すから」 リザレクション 「私が行こう」「おーい、起きろ」 プレリザレクション 「私が行こう」「挫けないでくれ」 デコイミラー 「こっ…こっちに来るな!」 マナフローター 「景気よくね!」 コンセントレート 「集中っ…!」 デッドマンズリアクト 「ううぅう!」「万全を期す!」 魔力の湧水 「私の番だ!」「いいじゃん!」 オートリカヴァ 「私が行こう」「回復しとくぞ」 黒のインヴェイジョン 「聞こえたぞ…」「アンタを呼んでる、死者の声!」「ううぅう!」「愉しいかい?」 キセキの代行者 「みんなの…為なら…!」「うっ…うあぁぁぁぁぁぁっ!」「キューンと治して!」 ハッカースキル 上へ 通常攻撃 「えいっ!」「そらっ!」 エグゾースト 「おおぉお!」 アタックゲイン 「攻め攻めで行こう」 ディフェンスゲイン 「ダメージを恐れるな」 リジェネレーター 「頼ってもいいぞ」 119ナノマシン 「おおぉお!」「戦線復帰、急げ」 Bデータイレイザー 「おおぉお!」「面倒なのは消しとくよ」 ファイアブレイク 「熱いの反対!」 アイスブレイク 「寒さをしのぐ!」 Aスキルコーラー 「おおぉお!」「自主的に動け!」 ハッキングワン 「プラグ・イン!」 ハッキングゼム 「プラグ乱れ撃ち!」 マッドストライフ.x 「いがみ合うんだ!」 スケイプゴート.x 「協力しなさーい!」 ロストパワー.x 「弱っちくなれ!」 バッドインバリッド 「おおぉお!」「ついてないね」 スリープオール 「おおぉお!」「とにかく寝てて!」 カースオール 「おおぉお!」「がおー!」 ハッキングリアクト 「おおぉお!」「ダメ押ししちゃえ!」 リアクターチアー 「おおぉお!」「偉いぞ、ガンバ!」 クイックハック 「味方にしちゃえっ!」 サバゲーナレッジ 「おおぉお!」「楽になった?」 ファイア:TROY 「準備完了!」「熱いの仕込むよ!」 アイス:TROY 「準備完了!」「冷たいの仕込むよ!」 キュア:TROY 「もうひと手間頼む!」 エンチャントファイア 「炎塗れだ!」 エンチャントアイス 「氷で攻めよう」 ラッキーゲイン 「前向きに行こう!」 禁断の秘技 「おお、心の友よ…」「開け!デバッグモード!」「当たれー!」「無敵スイッチ、オン!」 天罰ジャック2021 「本当にいいんだな?」「こんな無茶は滅多にしないんだ」「今日だけだぞ!!」 アイドルスキル 上へ 通常攻撃 「いけっ!」「そおれっ!」 エグゾースト 「でえぁぁっ!」 スターの殿堂(SS化) 「盛り上がっていこう!」 モスキートV 「いい加減にしろ!」 絶叫金切りV 「いけっ!」「あ~ああ~!」 ベルセルクV 「でえぁぁっ!」「轟け!」 シャッフルV 「天まで届け!」 アンゼリカV 「でえぁぁっ!」「毒電波!」 フォロー・ミー 「スピード勝負だ」 ドライアイス 「浮いてるみたい」 ATK☆フォーム 「攻め攻めで行こう」 DEF☆フォーム 「構えろ!」 SPD☆フォーム 「これはどう?」 CURE☆フォーム 「臨機応変に行こう」 突撃グルーヴ 「ボコボコにするぞ」 もっと突撃グルーヴ 「全員で突撃!」 進めロックンロール 「火力をぶつけろ」 進め!ロックンロール 「スキルで攻めるぞ」 伝説のロックンロール 「出し惜しみは無しだ!」 気ままにオンロード 「でえぁぁっ!」 セイブ・ザ・ソウル癒しのバラード 「大丈夫、私がいる」 ギフト・フォー・ユー 「ささやかだけど!」 プロのド根性 「負けない…!」 スルーリアクト 「こんなところで!」 オーバー・ミニッツ 「幕はまだ落ちない!」 ロケットスターター↑ 「臨戦態勢だ!」 XXXアクシデント 「なっ…何が入ってるんだ?」「五体を封じる!」「なっ…何が入ってるんだ?」「てぇーっ!」「なっ…何が入ってるんだ?」「よーし!」 ハイ・ギャランティ 「報われたいよね」 カラフル・ステージ 「信じてるから」 Sメロウタイム 「ついてるな!」 TOKYOアリーナ 「や、やらなきゃだめ?」「恥ずかしいけど、我慢、我慢!」「こうで…いいのか?」 TOKYOアリーナ極 「後悔なんてしたくない!」「今、この瞬間に全てを賭けるんだ!」「さあ、一緒に!」 アンゼリカV・マキシマム 「私に任せろ!」 コメント欄 とりあえずやっつけ。時間がとれたら全職業の新スキル含めてテンプレ作っておきます -- 名無しさん (2013-04-21 13 27 14) 女性N:日笠陽子サムライボイス。一応「収刀の紡ぎ 転」以外、完了 -- 初書き込み (2013-05-20 04 10 06) 料理のボイスは、「わ…私がやる…のか…」「切って、こねて、混ぜて」だったと思います。 -- MUVERworld (2013-05-26 22 18 44) イズミ・ショウジ戦は「負けられない理由があるんだ」と対ドラゴン戦は「私の勝ちだな!ドラゴン!」だと思います。間違えたらすいません・・ -- ami-86 (2013-08-19 16 40 01) 真竜第二de -- ami86 (2013-09-05 16 09 58) 真竜第二で、よく聞き取れなかったけど確か「なんだろうと、私は勝つ!」と言っていた気がする。 -- ami86 (2013-09-05 16 13 21) ↑×2ミスです。ごめんなさい。あと第三形態戦も同じです。 -- ami-86 (2013-09-05 16 17 07) 幻視竜王戦と対帝竜戦で「これで浄化は完了だ」確認。 -- ami-86 (2013-09-06 15 14 13) 幻視竜王戦は「ニアラ、本当に醜い奴だ」でしたよ -- 名無しさん (2013-10-04 00 19 07) 再戦「まったく、しつこいやつだ。」確認。 -- うにゅほ (2016-11-08 19 58 03) 私の長女オロチ(獣耳のほう)はこの声です。 -- うにゅほ (2017-09-13 04 26 33) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/21.html
・今回エロなしです。 固有名詞一覧 ・ジェリコ 本作の語り手。ルシェヒーラー。スケコマシ。 ・ナムナ ルシェサムライ。このターン空気。 ・ロザリー 赤毛ヒーラー。採掘特化。通称、ロザ姐さん。 ・カリユ 六花亭ウェイトレス。カリユ可愛い。 (名前は公式ちびキャラトークより) 「――ってな事がありましてねぇ、いやぁ、大変でした」 「がははっ、そりゃ災難だったなルシェの兄ちゃん!」 歓楽街で身も心もすっきりしたあと、私は六花亭で食事を摂っていた。 カウンター席には、いい感じに出来上がってるオッサンが一人。 お互い顔見知りだが、酒場の常連という以上の情報は名前さえ知らない。 (まあ、こっちも名乗ってないから『ルシェの兄ちゃん』呼ばわりなワケだが) ところで私はパッと見の外見や丁寧なしゃべり方から、 むっつりスケベだと思われがちなのだが、別に全然そういうことはなく、 「いやぁ、それがですね。アレはアレで結果的に適度な焦らしプレイになりましてねえ、 お店でしてもらったとき、実にいい感じで一本抜いてもらえました」 酒場の酔客たちとフツーに猥談をかませる程度のオープンスケベである。 「がははっ、災い転じて巫女とナースってか?!」 「……はて、ナースなら存じてますけど、ミコってなんでしょうか?」 看護士さんなら、治癒術の研修してたときに一度お相手したことがあるのだが。 「あー、知らねぇか? アイゼンの一地方で神につかえる乙女をそう呼ぶんだよ」 「聖職者の一種ですか。しかし少々マイナーすぎやしませんかね?」 「服が流行ってんだよ、服だけが。ほれ、例のモタ=ボナールの工房は知ってんだろ」 「そりゃまあ」 知らないほうがおかしい。モタ工房といったらドリス大統領をはじめとして 熱心なファンの多いハントマン向けの服飾ブランドだ。 かく言う私も何着か持っているし、ショップにはナムナが毎日のように通いつめているはずだ。 「あそこのデザイナーが趣味で作ってる奴なんだがな。紅白で、ひらひらの」 「ああ、あの紅白ですか。モノはマネキンに着せてるのを見たことあります」 「おうよ、アレが一部の『お店』で人気でな。清い物をけがす感じがイイってよ」 「シスタープレイみたいなもんですか」 「そうそう、ンな感じだ。あの服、腋がごっそりあいてるからな、 着せたまま一物を腋で挟んでしごいてもらうと、好きな奴はたまらんらしい」 「腋コキ、そういうのもあるのか!」 今度ナムナで試してみよう。 それはさておき。 我々も別に意味なく助兵衛トークを繰り広げているわけではない。 自衛の為である。 緑色の髪と獣耳をした小悪魔的ウェイトレスから自身の食事を守る為に。 「カリユさーん。エビフライまだですか?」 その小悪魔的に可愛いウェイトレスに注文品の催促をする。 注文から10分、普段だったらもう出てきてもいいはずだ。 「………………」 しかし華麗に無視なさる。 彼女はウェイトレスとしてあろう事か、目を床に向け、獣耳を意志の力でぱたりと伏せ、 視力と聴力を自ら制限することで世界のすべてを拒絶しようとしていた。 酒場にあふれる有害情報――助兵衛トークから一心に身を守っているのだ。 私たちだけではなく、六花亭のそこここで男性客が猥談を展開していた。 やむなく私はカリユに近づき、伏せたケモミミ(ふかふか)を指でつまんで持ち上げ、 「カ・リ・ユ・さ・ん」 音節ごとに区切って彼女の名を呼びかける。ついでに耳孔に息をふーっと吹きかければ、 「ひゃ、ひゃいっ!」 びくんと身体を震わせてやっと返事をかえしてきた。 念のため言っておくと、ボーっとしていたカリユの覚醒を促したかっただけで、 決して性的いたずら的な意図はない。ないったらない。 「エビフライ。出来てたら持ってきてください」 「あっ……はい、ただいま!」 カリユは持ってくるなり、またもや目を伏せ耳を伏せての自閉モードへと回帰する。 そして私のテーブルに乗せられたのは、七本のエビフライ。 ――客席に七本すべてがやってくる。かつてそれは奇跡に等しい出来事だった。 このエビフライは六花亭名物……いや、カザン名物と言っても過言ではない至高の一品である。 だが、六花亭マスター(キザ)の手を離れたときには七本だったエビフライは 客の口に届くときにはその本数を大きく減じているのが普通であった。 原因はこのルシェ娘――カリユである。 彼女はエビ大好きな上に常時はらぺこで、チップとしてエビフライを要求してきやがるのだ。 て言うか『あ、エビフライありがとう、もらうね!』と、こっちが何も言わないうちから喰らうのだ。 なんでそんなのをウェイトレスとして雇ってるんだという、根本的な疑問はさておき、 かわいいは正義なのでとがめる者も少なく、カリユは我が世の春を謳歌していた。 だが当然、客だって七本全部食いたいと言うのが本音である。 マスター(キザ)にチクったり、自前で厨房から取りに行ったりとさまざまな対策手段が講じられたが、 彼女の食欲の前に打ち破られ、数多くのエビフライ注文者たちが涙を呑んだのであった。 その連綿と続く客とカリユの戦いに終止符を打ったのが――何を隠そうこの私、ジェリコである。 今までの注文者たちは己のエビを守るのに腐心して、カリユと真っ向から戦う意思を持たなかった。 あえて言おう、愚策であったと。攻撃こそ最大の防御であったのだと。 私も常々カリユの暴虐に苦しめられてきた一人であったのだが、一つの突破口を見出したのであった。 カリユがウブな処女である事に気付いた私は、彼女が性表現への耐性を持たないであろうことに着目し、 数人の仲間達と助兵衛トークをくりひろげてみたのだ。 結果は大成功。 カリユは酒場に充満する有害情報から身を守る為に全力を尽くさねばならぬようになり、 つまみ食いという名の攻勢に移ることがほぼ不可能となったのであった。 現在では酒場の男性客ほぼすべてが、私にならっておおっぴらに猥談を行うようになり、 ここにカリユの封じ込めが実現したのであった。 「………………」 ケモ耳をぺったんとふさいで、助兵衛トークを聞いてないアピールするカリユ可愛いよカリユ。 しかし、どれほど必死に耳を伏せようとも、ルシェの優れた聴力は完全にはカットできまい。 くっくっくっ、思い知るがいいカリユ。どんどん耳年増に調教してあげるからね。 事ほど左様に食い物の恨みは恐ろしいのだ。 つまりこれは正当な復讐であって、単なるセクハラではない。断じて違う。 いや、彼女はおなかぷよぷよで常々ダイエットに頭を悩ませているというから 食事量を制限して差し上げるコレは人助けですらある。 客はエビを存分に喰らい、カリユは減量に成功し、私は猥談に赤面したカリユの艶姿を楽しむ。 まさに三方一両得の妙案であった。 この作戦、酒場の雰囲気が悪くなることを嫌う六花亭マスター(キザ)の存在が一応のネックではあるのだが、 カリユを恐れなくてすむようになった客たちが遠慮なく注文するので 売上が微増する事などが理由なのだろう。 他の女性客がいないときに限って『ま、コレはコレでカリユの薬になるか』と、黙認していただいている。 ……などと過去の激闘に思いをはせつつ、私はエビフライをぱくり一口。 旨い。 ふわっとしててかりっ。 火を通し切らずエビの中心部にはあえて火の通ってない部分が残されており、 エビの甘味がまったく損なわれていないばかりか増幅されている。 道を極めた達人のみに出せる匠の技であった。 「いやー、やっぱりタンパク質の摂取はエビに限りますねえ」 エビをほおばりつつ酒場の常連氏に語りかければ、 「がははっ、そりゃぁ抜いて出しちまったモンは補充しなきゃなぁっ!」 陽気な返事が戻ってくる。 「ええ、今晩ウチの彼女に『埋め合わせ』をさせるつもりですので じゅうぶんに溜めておきませんと」 「かーっ! 若い若い! 若いってのはいいねえっ! 昼間イッパツ抜いてるってのに、 まったくお盛んだァ、今夜もズボズ――――がっ、うががっ……」 こきゃっ、と珍妙な音がして。 常連氏の首が突然真横を向き――そのままグラリ倒れてカウンターへと突っ伏した。 「なっ、なんですっ?!」 「はーい、うごかないでねー。動くとキミも首ひねっちゃうよー?」 思わず慌てふためく私の耳に背後から、軽ぅい感じの女性の声で実に物騒な脅しがかけられたのであった。 ……いや、女性だって? おかしい、マスターの指示でカリユ以外の女性が店内にいないことは確認してるのだが。 と言うか、この声どっかで聞き覚えがあるような……。 「そこのウェイトレスさんからセクハラ野郎どもの討伐依頼が出てんのよ――って、 ありゃりゃりゃ? キミ、ジェリ坊?」 「ロザ姐さんっ?!」 「ははっ、やっぱジェリ坊だ!」 余裕で知り合いだった。 赤い髪に赤い服に赤いメガネ。上から下まで赤づくめ、派手めの女性が視界内へと現れた。 そうか、ロザ姐さんなら存在に気付かなかった理由がつく。インビジビリティで気配を消していたのか。 「ね、姐さんがなんでここにっ?!」 だがネバンプレス在住のはずの姐さんが何でカザンに? 「いやー、買ったヤマに竜が沸いちゃってねー。掘るに掘れなくなっちまったのよ。 んで、借金取りからほとぼり冷ますために逃げてんだけど、 ひとまずヒーラーの技術を生かしてハントマンでもやろっかなーって。 ……ところで、ジェリ坊こそなんでそんな荒事向きのカッコしてんのさ? ケンカは嫌いだったっしょ」 「いやまあ色々ありまして……て言うか坊はやめてください坊は。貴女は一応、同い年でしょう?」 「だったらキミも姐さん呼ばわりはやめなよ」 「……無理です。ロザ姐さんはなんて言うか姐さんだから」 「はっはぁ、お互い年食ったってのに、ジェリ坊は変なトコだけお子様のままかぁ」 そうかもしれない。アレから精神的にはほとんど成長できてない気がする。 ロザ姐さんとはネバンプレス大学でぶらぶらしてた時、治癒術の講義などで知り合った。 実は良いところのお嬢さんらしく、ロザリーなんちゃらと言う長ったらしい本名が あるのだが、同級生ばかりか先輩達や教授連中までもが『ロザ姐さん』という通称で呼んでいた。 気風良し、気前良し、器量良し。そして何よりケンカが強い。 度胸もあって面倒見もいい、男前オブ男前な彼女が『姐さん』の称号を周囲から授けられたのは、 入学からわずか一ヵ月後のことだった。 生物学的な意味では東の大陸の人間なのだが、ルシェ以上にルシェらしいその性格によって、 ルシェ氏族の一員として認められているほどである。 彼女は治癒術も一応修めてはいるのだが、本来は地質学のエキスパート……いや、ぶっちゃけると山師で 最新の機材顔負けの精度で鉱脈を探し当て、何でわかるのかと訪ねると『勘』と一言だけが返ってくる。 学生時代から文字通りの意味で『一山当てて』ものすごい金額を稼いだかと思えば、 『ああ、アレ? 別のヤマ買ったら無くなっちゃった』と、ああっという間にその金を使い果たし、 気付けばすっからかんで周りに食事をたかる様な真似さえしていた……と、言うか私もたかられた。 とはいえ、その山も『当たり』だったらしく、後から豪勢なメシをおごってもらったりもしたのだが。 まさにグレートワーカー。浮き沈みの激しい人生である。 「ま、再会にかんぱーい」 「ええ、乾杯」 とりあえず、私たちは数年ぶりの再会を祝して杯を酌み交わしていた。 「んで、いきなり説教で悪いんだけどさ。ダメだよー、セクハラは。 クエストオフィスに依頼がくるとかよっぽどだよ?」 どうやらカリユは私の排除を依頼し、それを受けたのがロザ姐さんだと、そういうことらしい。 「いや、コレには事情が」 「その事情にかこつけてエロい事すんのがキミの目的でしょーが。昔っから」 「……う、そのぉ」 否定できない。昔を知ってる人間の、なんとやりづらいことか。 「大体ジェリ坊はエロい気持ちばっかり先行しててさー、いざコトとなったら すっごい自分勝手なセックスばっかりだったよねー。どうよ、ちったぁ上手くなったの?」 「姐さん、姐さん……人目があるんでちょっとお手柔らかに頼みます」 で、その。 彼女とはヤってるヤってないで言うなら、ヤってる関係である。両手両足で数えられるぐらいの回数。 ……だが『恋人だったのか』と問われれば、かなり微妙なところなのだが。 姐さんには常時7~8人の男がいて、私もまたその一人に過ぎなかったからだ。 「うっふっふっふ。キミに女扱いのイロハを教えてやったのはわたしだからねー。 師匠としちゃあ弟子のその後が気になったりするわけさァ」 彼女から教授されたテクニックの数々は実際その後の人生で大いに役立ったので、どうにも頭が上がらない。 「他にも気になる『お弟子さん』はいらっしゃるでしょうに」 「でも、テクこそイマイチだったけど、将来性をかんがみると あの頃付き合ってた子の中じゃキミが一番だったよ」 「ああ……そりゃどうも」 今更言われても、という話ではあるのだが多少は嬉しかったり。いやぁ、男って単純だ。 「うん、アレの大きさと太さと硬さの総合力で一番だった」 「そんな基準ですかいっ!」 だけどさっき以上にいわれて嬉しい話だったり。いやぁ、男ってホンっと単純ですよね。 「んー、だけどね、コレまで300本以上喰ってきたけどさァ、 キミのは歴代でも4位に入るからそこだけは自信を持っていいと思うよ。そこだけは」 ……300て。私も結構遊んでる部類に入ると思うんだが、流石にゼロ一個足りない。 「『だけ』を強調しないでください、『だけ』を…… ちなみに一位ってどんな人だったんです?」 自分以上がいると聞き、妙なところで対抗意識と好奇心が沸き起こる。 「んん、興味ある?」 「そりゃまあ」 「ジェリ坊も名前だけは知ってると思うよー……あ、でも、この話ってしてもいいのかな」 ロザ姐さんが言いよどむとは珍しい。大学の教授連中か誰かなのだろうか? 「そんなに出しづらい名前なんですか。言いたくなければ結構ですよ」 「ま、いっか。ビビってるって思われんのもシャクだし言っちゃう。 一位はね、ドリスだいとうりょ――」 「ストーォォォップ!! ロザ姐さんストーップ!!」 こんなオープンな場所で出していい名前じゃないだろ! そもそも、どういう縁でそうなったんですか! 「いやぁ、後にも先にもベッドの上で完全に小娘あつかいされたのはアレ一回だけだわね。 ホンっと凄かったわぁ、ドリスだいとうりょ――」 「喋んなつってんだろ、このヤリマン!」 ……いかん、激昂するあまりつい口汚く罵ってしまった。 「違うわ。ヤリマンじゃなくて性豪って呼んでちょうだい」 そしたら姐さん、ち、ち、ち、と立てた人差し指を左右に振りながら、そんな事をおっしゃいます。 サマになってるけど妙にムカつくのは何故なんだろう。 そこに横から口を挟んできたのは、六花亭のマスター(キザ)だった。 「ぎゃぁぎゃぁ騒ぐな若造。アゴートの奴の女好きは、昔っからこの辺住んでる奴なら誰でも知ってる」 「……はぁ、そーだったんですか」 まあ、英雄色を好むっていうしなあ……。 「それと嬢ちゃんよ。ウチの店でその手の話すんなとは言わねぇけどよ、アゴートの名前を気軽に出すのは 勘弁してくれや……なんせ奴さんが雲隠れしてからもう3年になるんでな。ピリピリしてる奴も多いわけよ。 メナスの若造あたりに聞きとがめられたら、どうなるかわかったモンじゃねぇんでな」 「……ぁ、そうですね、わたしが不注意でした。すみません」 やーい怒られてやんの。しかしマスターにかかれば姐さんもまだまだ嬢ちゃん呼ばわりか。 「まあ、アゴートの奴のことだから、あんがい政務をおっぽりだしてどっかの女のところに シケこんでるだけかもしれねえんだけどなァ」 そう言ったマスターはなんとも妙な表情を浮かべたかと思うと、厨房の奥へと戻っていった。 「まあ、キミも童貞小僧じゃあるまいし、この程度のことでイチイチ目くじら立てる物じゃないってことね」 「そーですね……」 姐さんはもーちょっと自重するべきだと思いますけどね。色々と。 「あ、童貞小僧で思い出したけど、キミの童貞切ってやったときのことおぼえてる?」 「それは絶対にほかの誰かと間違えてますっ!」 青春の思い出の一ページにかけて否定しておくが、私の初体験はロザ姐さんではない。 「んん、グリオン君あたりと勘違いしてたかなぁ」 「彼にまで手ェつけてたんですか……従兄弟と穴兄弟とか嫌すぎるんですけど」 だいたいそんな勘違いするぐらいって、いったい何人童貞切ってんですか。 「あー、そかそか、思い出したわ。ジェリ坊のはじめてって確か、近所の幼馴染の――」 「――待った、何で知ってんですか、その話」 おかしい、他人にはほとんど語ったことがないはずなんだが。 「山師の情報網を甘く見ないで。あの当時、ジェリ坊がわたし含めて4股ぐらいかけてるのは 気付いてたからさァ。ヘンな病気うつされたらヤだし、キミの女関係は一通り調べてあったのよ」 「……バ、バレてましたか」 それを知った上で私との関係を続けてたのかこの人。度量が広すぎる。 「ふふん、あったりめぇよぉ。おどろいたぁ?」 「それはもう……あの、怒ってます?」 何年も前のことを今更って気もするが、聞かずにはいられなかった。 「んー、わたしも男関係は人のコト言えなかったし、それに……」 「それに……?」 「あの頃のジェリ坊の本命ってわたしだったっしょ? それなら放置でもいいかなーって」 「な、な、な、何でそんなことまで……」 その本命だった本人に言われて、思いっきりキョドってしまうわたくし。何でそこまでわかるんだ。 「勘よ……と、言いたいトコだけど、一応根拠はあるかな」 「……はぁ」 「コレよコレ」 と、言って姐さんは自分の顔を指差して、 「……メガネ、ですか」 「そ。キミが贈ってくれた奴。見てのとーり今でも重宝してるよぉ」 それは、かつての私が姐さんの気を惹きたくて、必死になって作った奴だった。 赤が大好きな彼女のために、最高級のサンゴを調達し、細工師としての持てる技術のすべてを使って 削り出し、各部には微細な彫刻を施したものだった。 「キミが付き合ってた他の3人のコにはさ、こーゆー手作りの奴はプレゼントしてなかったっしょ。 だから、わたしが一番なんだなーって確信できた」 「その通り……完敗です」 「それにキミが他のコと付き合ってた目論見もだいたいわかってたし」 「……え?」 「よその女の子とたっぷりセックスして経験値つんでテク磨いて 『いつか姐さんをひぃひぃ言わせてやるんだ!』とか、そんなトコだったんでしょ?」 「うぅっ、ぐっ……!」 「ふっふっふ。図星だったかぁ。もー、かわいいなあ」 読心術師か、この人はっ!! 「でも良いタイミングでジェリ坊と再会できたもんだわ」 「何がですか?」 「いま逃亡生活で男切らしててさァ。せっかくだから一発ヤろうよ」 「タバコ切らしてるのと同じ感覚で言わないでくださいよ!」 「失礼ね。タバコは吸っても身体に有害なだけだけど、 ちんこは吸ったら良性のタンパク質が摂取できるんだから」 ……この女、そんなにタンパク質を摂取したいんだったら『あのね』をタイトルに冠する 同人誌シリーズでいっぺん酷い目にあってくれば良いのに。触手系とかで。 「そういやさ、精液のタンパク質組成ってエビとかの甲殻類に近いって知ってた?」 「エビ食ってるときにやめてくださいよ!!」 ダメだこのひと早く何とかしないと。 さっきまであんなに美味しかった絶品エビフライが今はもう台無しである。 「味とかさ、匂いも生のエビに近い――」 ろくでもない講釈を続けるロザ姐さんに、おもわず『ぶち殺すぞ、人間(ヒューマン)ッ!!』と、 怒鳴りつけそうになったのだが…… ごっすん。「ふぎゃっ?!」 私が大声をあげるよりも先に、いつの間にかカリユが私たちの背後に立っていて、 お盆をロザ姐さんの頭に振り下ろしていた。しかもヨコじゃなくてタテだった。 見事なまでの、おぼんチョップであった。 ケモ耳の先までぶるぶる震わせ、怒りに満ちたカリユが咆哮する。 「なんでっ……なんでセクハラ止めにきた人が一緒になってセクハラトークしてるんですかぁっ!!」 そういえばすっかり忘れていたが、姐さんの今日の仕事はカリユへのセクハラを止めに来ていたのであった。 カリユのお盆が再び猛威をふるう。 ごっすん。「みぎゃっ?!」 普段おとなしい子のこーゆー姿を見ると思う。ルシェというのはやはり戦闘民族なのだなぁ、と。 「そもそもっ、エビをっ……エビを侮辱するなぁッ!!」 ごっすん。「ひぎゃっ?!」 「エビを食べる時はねっ、誰にも邪魔されず自由でなんというか救われてなきゃあダメのにっ……!」 ごっすん。「めぎゃっ?!」 ああ、いけないいけない。姐さんの頭から煙とか出始めている。そろそろ止めねば。 「カリユさん」 「なぁにっ?! エビを冒涜するなら貴方もぶつよッ!?」 うーむ、カリユの瞳が王蟲のごとき攻撃色。対応を一手間違えれば私もごっすんの餌食だろう。 「マスターがこっち見てます。お客さんに手ェ出すのはそろそろ自重したらどうです?」 「……あうっ」 「まあ私も少々やりすぎました、すみません。こちらを差し上げますので、 とりあえずコレで手打ちということにしませんか?」 ――と、食べ残しのエビフライを差し出せば、 「わぁい、ほんとにっ? ありがとうございますっ♪」 ああっという間にさくさくかりかりと音を立ててカリユの胃袋へとおさまった。 それにしてもあんな話を聞かされたあとで、よくもエビなんて食えるものだ。 ……ははぁん、やっぱり彼女はガチ処女か。精液の味を知ってたらこんな真似は出来まい。 「じゃ、ゆっくりしていってね!」 しかし一発で機嫌が回復している。この子もずいぶん安上がりだなぁ。 「うぅ……頭痛がする」 「頭痛ってこういうときに使う単語でしたっけ……」 ロザ姐さんが頭を押さえながら、ゆらりと身体を起こした。 「まあ、おかげで助かったわ。お礼にキミがどれだけ成長したかみてあげる。ベッドの上で」 「……結局そっちの方向に話をもってきたいんですね」 「ありゃりゃ? ジェリ坊のクセに食いつき悪いなー。どったのよ?」 「だって私は今お付き合いしてる人いますから」 そしたら姐さん、目がまんまるな驚いた顔をして、 「どしたの、なんか悪い物でも食べたの? て言うか本物のジェリ坊? 偽者じゃないよね」 「なんですかその反応は」 「だって『バレなければ浮気じゃない』と豪語していたあのジェリ坊がだよ、 彼女がいるという程度の事で、目の前の据え膳をはねつけるなんて信じらんない」 「…………」 失礼な。と言いたいところだったが、確かにかつての私はそんな感じだったので否定できない。 「しっかし……そーなんだぁ。ふーん、へーえ、なるほどねぇ……」 「なんですか今度は……」 「そっかー、浮気が申し訳ないって思うレベルで好きなんだぁ。 愛されちゃってるなぁ、その彼女さん」 「……むぅ」 ああ、マズい。図星突かれて少々赤面しちゃってるかも。 「ははっ、そんな顔しなさんなって。ね、どんな子なの?」 言えるわけねー。 身体も性格も見るからにお子様だなんて。 「元気な子です。明るくて、一緒にいるだけで気分が晴れやかになるような」 やむなく、要点はぼかして当り障りのない回答をする。 「へー。ルシェなの、人間なの?」 「ルシェです」 「ほうほうほう、惚れたきっかけはなんなのかなー?」 「彼女――サムライでしてね。お仕事を手伝ってるうちに惹かれあっていったというか。 まあ、状況が状況だけに、吊り橋効果みたいなのもあるんでしょうけどね」 「ああ、それでキミまでハントマンのカッコなんてしてるんだ。 ところでカラダの相性は?」 聞くか。それを。 「……その、まだ最後までしてませんので」 この手の話を嘘ついても、この人の前じゃ即行バレる。正直にゲロっちゃうのが一番だろう。 「嘘ッ?! 『会ったその場でズブリ』が信条だったキミがっ?!」 「そんな信条を持ったことはありませんっ!」 とは言え、似たよーなことは5,6回やったことはあるのだが。 「まあその……経験も足りないし、カラダも硬い子なんで少しづつ慣れさせてる最中なんですよ」 「はっはぁん、まだ処女かー。大事にしちゃってんなぁ、このこのぉ!!」 姐さん、肘でぐりぐりしてくる。うーむ、むずがゆいったらない。 「いや、ははははは……」 「こりゃぁ、わたしが悪かった。キミにそんな好きなコがいるんだったら あんな軽ぅい気持ちで『一発やらない?』なーんて持ちかけたわたしがバカだったわ」 「やれやれ、やっとわかってくれましたか……」 「うん、よーくわかったわかった――」 「――本気で落としに行かなきゃダメってことをね」 忘れていた。 女が魔物だという事を。 魔物の中でもこの女性は最強の一体だという事を。 いつの間にか私の手の甲に、姐さんの掌が重ねられていた。 「……ロ、ロザ姐さんっ?!」 「ね、あらためて聞くけど、これからわたしとセックスしない……?」 言葉の一言一言が実に蠱惑的。 その響きは甘やかに男の――私の脳を揺さぶってくる。 さっきまでのどこかとぼけた雰囲気は完全に消えうせ、 そこには熱っぽい視線で男を狙う一体の女豹がいた。 「いや、だからその、私にはっ……」 恋人がいるから。なんてセリフは既に意味がないと気付いて言い留まる。 「うふ。人のモンとわかると余計に食いたくなんのよねぇ……」 人としてそれはどうかと思うが、私もちょっとそういう傾向があるので うっかり気持ちを理解できてしまう。 「今日は坊やにまた一つ教えたげる。罪悪感の伴うセックスってすっごく気持ち良いのよ。 ……どう、試してみたくならない?」 坊や扱いされても不思議と腹が立たない。まるで二周り以上年上の女性を相手にしてるようだ。 重ねあった手の指と指が絡められ、要所は爪の先で突かれたり引っかかれたり。 それだけで、もう気持ちがいい。やはり男のカラダを熟知している。 「坊やも忘れたわけじゃないんでしょ? わたしのカラダのき・も・ち・よ・さ」 思い出してしまう。 その肉は極上。 数多くの女性と関係してきたが、未だこの人を超える身体の持ち主には出会ったことがない。 アレから数年の熟成を重ねたその身体は、まだ若さが残っていたあの頃とは また違った味わいになっているのだろう。 「んふ……キミ、勃ちはじめてるよぉ。私とのえっち思い出しちゃったのかなぁ?」 ずい、と迫られ顔と顔の距離が近づく。 潤んだ瞳は男を誘い、軽くアルコール臭の混じった吐息が鼻腔を犯す。 そう言えば私はさっきからクチ一つきけてない。まるでヘビににらまれたカエルだ。 「それに坊やにはちゃぁんと教えたよね。女にあんまり恥かかすなって」 何も抵抗できないまま、つう、と伸びた姐さんの手が私のおとがいをねちっこく捉えて固定し、 「……ここで逃げないって事は肯定とみなすよ?」 濡れた紅い唇がゆっくりと近づいてきて―― 「店ン中でサカるな、ガキども!!」 ごごごっすん。「ふぎゃっ!?」 ごごごっすん。「げふあっ!?」 上空から飛来した二枚のお盆が、私と姐さんにそれぞれ強烈な一撃を加えたのであった。 「いててててて」 「あたたたたた」 頭を押さえつつ上体を起こせば、そこにはお盆を構えたマスターが。 どうやらカリユのお盆チョップはマスター直伝らしい。 「助かった……」 私はといえば、空気クラッシュしてくれたマスターにただただ感謝するばかりである。 「お前らもうちょっと場所考えろ」 「ひっどぉぉい、マスター。あとちょっとでこの子落とせたのにぃ」 流石は姐さん。この状態のマスターに口答えするとか度胸がありすぎる。 「あのな、嬢ちゃん。まわり見てみろよ。お前ら二人が面白すぎるから、 客どもが見入っちまって、酒は飲まねぇ、つまみは食わねぇ、こっちはさっきから商売上がったりだ」 マスターに言われて気付けば、四方八方の周囲の席から視線がぐさぐさ突き刺さっていた。 「あ、見物料をもらったほうがよかったかな?」 しかしその視線をものともせず、姐さんはマイペースに言葉をつむぐ。 「バカ言え。こっちがカネもらいたいぐらいだ――だいたい、そういうことは上でやれ上で」 しかしマスターは上層(つまり宿屋・六剣亭だ)を指差して…… 「おい、ルシェの若造。お前上に部屋とってただろ。嬢ちゃん連れてってやんな」 「と、止めてくれないんですかっ?!」 ダメだ。私の味方が誰もいない。 「止めるかよ。何で俺がそんな野暮をしなきゃならん。だいたい嬢ちゃんも言ってたが女に恥をかかすな」 そこからの姐さんの行動は迅速だった。 「んじゃっ、コレ、おもちかえりさせてもらっちゃいまーす♪」 姐さんはがっしり私の腕をホールドして立ち上がる。 「ロ、ロザ姐さんっ?!」 振りほどけない。腕の力が強すぎる。 いつぞやのナムナの一件以来、少々トレーニングしてはいるのだが、 同じヒーラーとは言え鉱山で鍛えたロザ姐さんと、元々がもやしっ子の私では地力の違いがありすぎる。 「マスター、コレお会計ねっ、足りる?」 「ふん。足りるというか……余るな」 言って姐さんが取り出したのは、金のインゴットだった。こんなん持ってるならそっから借金返せよ。 「じゃ、余った分は今日の迷惑代ってことで、周りの皆におごらせてちょうだい」 姐さんはこーゆーところがホンっと男前なんだよなぁ……。 「毎度あり――おう、客ども! 嬢ちゃんのおごりだ、飲んで、食え!!」 周囲の席から歓声が湧き起こる。たちまちのうちに宴会が始まった。 酒場から宿の方へずりずり引っ張られながら、私は一つため息をついた。 「どうした若人! こーんなきれいかわいい女の子とえっちできるってのにテンション低いぞー!」 貴女はテンション高すぎだ。 『きれいかわいい』に関しては異論はないが、『女の子』と言うには賞味期限をすぎてるんじゃないかと思うが、それを口にしない程度の分別は私にだってある。だいたい言ったら頭蓋骨ヘコまされるぐらいの目にはあう。 「……自分の無力を噛み締めてたんですよ」 「まーまーまーまー、元気だしなよっ。あっちのほうが元気になってくれないと私もちょっち困るしっ! ――ま、どんな状態からでも勃たせる自信があるけどね。例え死体からでも」 怖いんだかいやらしいんだかカッコいいんだか。 「よーし、おねーさん、ジェリ坊が元気出るように、ツンデレサービスしちゃうぞぉ」 「……もう勝手にしてください」 「べっ、別にアンタの気持ちなんてどうでもいいんだからねっ、アンタの身体だけが目的なんだからねっ!!」 「それは100パーセント本音ですよねっ?!!」 「あはははははは」 まったくなんて人だ。 どうやらもうどうしようもないらしい、私も腹をくくる必要があるようだ。 「あのー、姐さん、一つだけお願いが……」 「んん、なぁに?」 「今日はこれからパイズリとか頼んじゃってもよろしいんでしょうか」 「おっけーおっけー、おねーさん頑張ってはさんじゃうぞっ♪」 ああ、ナムナ。どうか無力な私を許して欲しい。 どうしようもないから。本心じゃないんだ。本心じゃないんだけど、 これから他の女性と関係を持ってしまう私を許して欲しい。 ――だけど、どうせだから。ついでだから。 たまにはナムナの身体では試せないプレイを試みたいと考えるのも別に間違ってはいないよね? ♂♀ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
https://w.atwiki.jp/dbwarsm/pages/26.html
各シナリオごとに7つ存在。入手することで使用可能になるキャラクターが増える。 フィールドに隠されているものは3つ(ニ、三、六星球) リザルトスコア、ターン数によって入手できるものが4つ(一、四、五、七星球) アイテムと同じく、一度入手したらそのシナリオではもう入手できない。 ※ランダムで配置されているらしいので場所を教えてもそこにない可能性もある。 一度クリアしただけでは7つ揃わない。プレイヤーの腕にもよるが最低でも3~4周はかかる。 ドラゴンレーダーがないと正直キツイ。 ※ドラゴンレーダーは天下一バトルで4級に到達すると入手可能。装備したキャラクターを出撃させ、道具で使用すると位置表示される。 げーむ -- あきら (2014-11-27 09 21 24) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/www-iris/pages/1394.html
【該当チップ】 ヒートドラゴン、エレキドラゴン、アクアドラゴン、ウッドドラゴン 【読み方】 ひーとどらごん、えれきどらごん、あくあどらごん、うっどどらごん 【アイコン】 ヒートドラゴン:エレキドラゴン:アクアドラゴン:ウッドドラゴン: 【種類】 スタンダード 【属性】 炎属性、電気属性、水属性、木属性 【入手方法】 ツボリュウ系ウイルスを倒すなど 【P.A】 なし 【登場作品】 「6」 【英語名】 ヒートドラゴン:HeatDrgn(HeatDragon)エレキドラゴン:ElecDrgn(ElecDragon)アクアドラゴン:AquaDrgn(AquaDragon)ウッドドラゴン:WoodDrgn(WoodDragon) 【詳細】 使用時に、最も近い敵のいる縦列の一番上からツボリュウ系ウイルスが出現、 出現した縦列と、その右の縦列をU字の形に貫通、突進攻撃を行う。 対象が最後列にいる場合はその左の列から出てくる。 ランクごとに出現するウイルスの属性が異なり、バトルチップの名前もその属性に応じて前文字が変わる。 ツボリュウのヒートドラゴン以外は通過した箇所のパネルを塗り替える追加効果を持っており、ライリュウのエレキドラゴンはヒビパネルに、スイリュウのアクアドラゴンはアイスパネルに、モクリュウのウッドドラゴンはクサムラパネルに変化する。 ただし、通過箇所が穴パネルだった場合は塗り替えは発生しない。 「2」で登場したマグマドラゴンは、ヒートドラゴンと名前が似ているが、効果が全く異なる。 ちなみに敵性ウイルスとして出るライリュウは、パネル変化を行わない代わりにロックマンが触れるとマヒ状態にする追加効果を持つ。 通過箇所をヒビパネルに変えるのは、本来はレアウイルスのハクリュウの方である。 データライブラリNo. 作品 前のチップ ← No. → 次のチップ 「6」 No.122 バンブーランス ← 123 ヒートドラゴン 124 エレキドラゴン 125 アクアドラゴン 126 ウッドドラゴン → No.127 ゴーレムパンチ1
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/96.html
私はその日、辛く厳しいウェイトレスの仕事を終えて家路についていました。 日付も変わり、繁華街はともかく住宅街は静まり返っていました。 お耳をそばだてても聞こえるのは庭の植物が爆発的に成長する音だけです。 なのに何だか視線を感じたんです。 赤平さん? いいえ、あの人はランチタイムに補導されていたので違います。 振り替えると、道端の樽から白いルシェ耳が覗いていました。 その耳はだんだんせり上がってきて、眠たそうな目までが見えました。 その生き物は世にも柔らかい声でこう鳴きました。 「ふかー」 あ、今の私の声すごく似てました。 ええ、イクラクンです。 彼女はふかふか鳴きながらどんどんせり上がり、ついには短い足までが見え、 その下にまた別のイクラクンの頭が見えてきました。 「わわわ、増えるイクラちゃん」 今思えば不用意な発言でした。 「ボク、イクラちゃんじゃなくてイクラクンだよ!」 怒声は時間帯を配慮して私への直接ぴこ耳通話で浴びせられました。 私はお耳を震わせて一目散に逃げ出しました。 「ぎゃー」とか叫んでたかもしれません。 私、怒られるのがすっごい嫌いなんです。 随分走った後、目の前に誰かの後ろ姿が見えました。 白くてまるっとして小さいルシェでした。 私は人心地ついてその子に駆け寄りました。 「助けてイクラクン! イクラクンに怒られてるの!」 するとその子は背を向けたまま呟いたんです。 「お嬢さん、そのイクラクンは……こんな顔じゃあありませんでしたか?」 くるりと振り返ったその顔は――間違いなく、イクラクンでした。 私はお嬢さんと呼ばれたのが嬉しくて耳をピコピコしてましたが、ハッと正気に戻って「ちょっとふかーって鳴いてごらん」と言いました。 果たして、その鳴き声はイクラクンの柔らかボイスでした……! 私は死に物狂いで目の前のイクラクンの脳天のツボを適切な強さで突きました。 こうするとイクラクンは詠唱ポーズで30秒間静止するんです。 (※過去スレ参照のこと) その隙に私はとことこ逃げました。 きゃーきゃーって。 50kmぐらい走ったでしょうか。 うっかりゆミロスに着いて引き返したからそれぐらいだと思います。 その間中イクラクンの温かな視線が背中に降り注いでいました。 カザンに着いた私はお耳を激しく振動させて警戒にあたりましたが、効果は疑わしいものでした。 その時です。 「道行く可愛いカリユ、何かお困りゆかな?」 声のした方を見ると、赤いマフラーとかっこいいベルトを装備したイクラクンが塀の上でポーズをとっていました。 「あのねイクラクン、実は痴漢が」 「おっと、ボクはイクラクンじゃなくてイクラマンなんだよね」 よく見ればベルトの中では一粒のイクラがぐるぐる回っていました。 ちょっと塀からはたき落としたい気持ちを抑え、私は言い直しました。 「あのねイクラマン、」 「ボク、イクラマンじゃなくてイクラクンだよっ!」 「うわぁこの子面倒くさい」 思わず口に出るぐらい面倒くさかったことを覚えています。 イクラマンはマフラーを耳にしまい、ベルトをカボチャズボンにしまい、ふかーっと怒りました。 なんとその姿は 「げぇっ、イクラクン!」 「ふふふ、気づいてしまったようだね」 何やら得意げなイクラクンを塀からはたき落として向こう側のヒラタケ農園に沈めると、私は無我夢中で家に逃げ帰りました。 後ろ手にドアを閉め、ほっと一息ついたときでした。 台所から何かを揚げる音がしていました。 恐る恐る懐のイクラクンにEX発動してもらい照明を得、台所を照らしました。 そこでは踏み台に立ったイクラクンが油揚げを作っていたのです……! 歯の根が合わなかったのでピコ耳通話で尋ねました。 「イ、イクラクンは何で油揚げを……?」 イクラクンはゆらりと振り返り、背後の火に照らされながらふかりと無表情に笑っていました。 そして背筋のむず痒くなる声でこう言ったのです。 「ふふふ、お前に食べさせるためさぁ」 「ぎゃー!」 私は悲鳴を上げてスッ転びました。 「ぎゃー!」 手元のイクラクンが巻き込まれて悲鳴をあげました。 「ぎゃー!」 お料理イクラクンが油揚げを焦がして悲鳴をあげました。 そして私はすやすやと気絶しました。 目を覚ましたのは次の日の昼でした。 あれは悪夢だったのかと耳を傾げても答えは出ません。 むくりと起きると、お腹にすっごい丸文字のメモが置いてありました。 『ボク達が心を込めて運びました』 「うむむーぅ」 暗号解読に明るい私にも理解できず耳を90度傾げていると、なんだか体がくすぐったくなってきました。 それもそのはず。 私の脚の間やパジャマのお腹の内側や首元で、恐ろしいイクラクン達が丸まってすやすや眠っていたのです。 「こしょばい!」 私はそんな恐怖の悲鳴をあげ、ぴょーいとベッドから跳ね起きました。 振り払われたイクラクンは私の体温が残る箇所に集まると、ふかふかと二度寝を始めました。 テーブルの上には狐色を通り越した色の油揚げ。 その横にはものすごい丸文字で『焦がしちゃってごめんなさい』と書き置きがありました。 一口で食べたそれは、ちょっと苦かったです。 ああ怖かった。 おしまい。 * * * * 「――どう? 怖かったでしょ!?」 カリユは半べそで怪談を語り終え、酒場の客達を見回した。 薄暗くしてある店内を埋めていたハントメーンは一様に青ざめ、ぶるぶると震えていた。 途端に得意げになったカリユは「これでみんな夜一人で油揚げを作れないねっ」と朗らかに笑った。 ひどいかわいさだ。 キザなマスターまでも油揚げ用の豆腐をそっとしまい、イクラクンに至っては油揚げを豆腐に戻して自らの頭に乗っけた。 「それじゃあ今夜の六花亭ホラー劇場はこれにて……」 「たのもー!」 バターンと扉を開けて入店するはナムナ、その手にはお冷やのつまみにしようというのか大量の油揚げ! 「お冷やと無料の漬物を所望するでござ」 「「「「ぎゃーー!!」」」鬱」 カリユが、マスターが、エメル様が、大量のハントマンが、一斉に悲鳴をあげた。 「!?」 ナムナはさっと油揚げを盾のように構える。 それを見てさらに強まる悲鳴の渦。 半泣きでおろおろするナムナ。 ふにゅっと気絶する可愛いかりゆ。 それを心を込めて運ぶイクラクン。 コーンコーン。 かりゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅ
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/61.html
で、まだ誰も書いてないそうなので、大好きな金髪ヒーラーちゃんの話書きましたよー。 相手の男はご自由に。 先陣を飾るにふさわしくない、だいぶアレな話になっちゃって あなたの中のヒーラー像を著しく傷つける可能性がございますので ヒーラーは清純派だと心に決めている人、エロよりストーリー性を重視する人には心底おすすめできません。 か弱い女の子に見下されながら丁寧語で罵倒されたい羞恥系Mの人に捧げます。 今回も挿入とかないです。ついでにいうとシグルってもないです。 こんばんは。来ちゃいました。 って、さっきまでもずっと一緒にいたのに、 今更こんばんはなんて挨拶するのも変ですよね。あはっ。 中、入れてもらってもいいですか? それじゃあ、失礼します。 今日は大変でしたよね。お疲れ様でした。 ほんと、一時はどうなるかと思いましたよ。 でも、みんなでちゃんと無事に帰れて……本当に良かったですよね。 だから今夜は……ご褒美です。 ……どうしました? いいんですよ、もう始めちゃって。わかってますから。 自分でしてるところ、私に見てて欲しいんですよね? ふふ、そんなに血走らせた目をしちゃって。 遠慮しなくてもいいんですよ? 思う存分、いやらしい姿を私に晒しちゃってください。 ちゃあんと、全部ここでしっかり見ててあげますからね。 ほぉら、邪魔な服は脱いじゃって……ね? ああ、もー。 だからってそんなに焦らなくていいのに。 よっぽど見て欲しかったんですね。ほんとは。 ……あらら、もうそんなにしちゃって。 そりゃ、遠慮しなくてもいいとは言いましたよ? でもね、何かする前から勝手にそんながちがちにしちゃって。 恥ずかしくないんですか? ま、別にいいですけどね。 もっとよく見て欲しいですか? じゃあこっちに来てくださいよ。 わざわざ見てあげてるのに、私の方から来いだなんて図々しいにも程がありますよ。 ふふっ、いやらしいおちんちんですねー。 触られてもいないのにこんなにおっきくしちゃって。 …………いや、そんなに大きくもないかなあ? んー。失礼ですけど……なんていうか結構……お粗末、ですよね。 わ。今なんだか、びくん、ってなりましたよ? お粗末って言われて興奮しちゃったんですか? 年下の女の子におちんちんの大きさを馬鹿にされて、ですか? サイテーですね。 ほらまた。びくんって。気持ち悪いなぁ。 そのお粗末なおちんちんの先っちょから、汚らしいおつゆがいっぱい溢れてきちゃってるじゃないですか。 息までそんなに荒げちゃって。男の尊厳はないんですか? え? 触って欲しい? 冗談ですよね? なんで私がそんなことしてあげないといけないんですか? 自分でしてくださいよ。 約束は守ります。ここで見ててあげますから。 ……そうそう、最初から素直にしてればいいんですよ。 あなたなんて、そうやってハァハァいいながら自分で慰めてるのがお似合いなんですから。 気持ちいいですか? 気持ちいいですよねー。 女の子に見られてながら、自分の小汚いおちんちん一生懸命こすっちゃってるんですもんね。 本当は、いつも想像してたんでしょ? こうやって私にじっくり見られながら思う存分おちんちん扱いてみたいって。 それともあれですか? 私のこと、いつも頭の中で犯しちゃってたりしてたんですか? 私が組み敷かれて泣き叫んでるのを想像して興奮して、その粗末なものを扱いてたりしてたんですか? ……ふふふっ、からかってごめんなさい。 そんなのは違いますよね。 女の子を犯すなんてとんでもない……あなたは、自分が虐げられたいだけ。そうですよね? こうやって罵られれば罵られるほど興奮する、ただのド変態なマゾ野郎なんですもんね。 今日、あれだけ頑張って戦ったのだって、全部この瞬間のためなんですよね? そうすれば、あとで私からご褒美が貰えますもんね。 あーあ、他のみんなが知ったらどう思うのかなあ。 知ってます? 最近ギルドに入ったあの子。 あなたのことに憧れているんですよ。 でも、リーダーがこんなにド変態で、しかもこんなに小汚くて情けないおちんちんの持ち主だってことがバレたら。 あの子どころか、他のだーれも口聞いてくれなくなりますね。 イヤですか? それとも、それまでご褒美になっちゃいますか? 救いようがないですね。この変態。 ……もう、びっちょびっちょじゃないですか。 おちんちん扱くとき、部屋中響くような音でぐちょぐちょ言わせちゃって。 先走り液のにおいを撒き散らして。 なんでそんなに興奮してるのか意味わかんないんですけど…… あれれ、もう出ちゃいそうなんですか? おちんちん扱いてるの見られて、罵られて、それだけでイっちゃいそうなんですか? ちょっと早すぎません? 短小の上に早漏ですか? ま、お似合いですけどね……ぷぷっ。 ……え? 服を脱いで欲しい、ですか? そんなことを私がしてあげると本気で思ってるんですか? 調子に乗らないでくださいよ。 ……といいたいところですけど、まあいいでしょう。 年下の女にお願いしてる間にも必死になって汚らしいおちんちんを扱いてるその姿、 いくらなんでもみっともなさすぎるんですもん。哀れんじゃいます。 ……さ、これでいいですか。 ほおら、あなたが見たい見たいとおちんちんから涎をたらして みっともなく懇願したロリな体ですよ。 満足しました? こんな、発展途上でぺったんこな胸と、 毛も生え揃ってないようなすじまんこに欲情する男なんて……普通はいませんよね。 いたら男として、いや、人としてちょっとどうかなって思っちゃいます。 なのにあなたときたら……なんですかその目は。 理性のカケラすら見てとれません…… おちんちんだって、ますます硬くしちゃって。 生まれてきて恥かしくないんですか。 ご両親に申し訳ないと思わないんですか? いくらなんでも気持ち悪すぎすぎですよ。 って言っても、悦ぶだけなんですよね、あなたは。 無敵ですね、ある意味。 え、今度は腕をあげて欲しいんですか? ……ほら、これでいいですか。 もう……そんなに凝視して…… つるつるの腋なんて見て、なにか楽しいですか? わかんないなぁ、ド変態の腐れちんぽの考えることは。 もう我慢の限界ですか? イくのは勝手ですけど、そのまんま私の腋にその汚らしいおちんちんを向けたまま射精しないでくださいね。 あなたの汚らわしいザーメンで私の体が……… ………あ! 駄目だっていったのに、なにしてるんですか! あー、もー! どれだけ出せば気が済むんですか! まだドクンドクン出しちゃってるじゃないですか…… うわ、腋もお腹も……体中べったべた…… それにこのにおい…… くっさい……死んでください、このバカちんぽ。 はぁ……ここまで屑じゃしょうがないですね。もう言葉も出ないです。 責任とって早く綺麗にして下さい。 どうやるかなんてわかりきってるでしょ? あなたが汚したんですよ、全部舐め取って下さい。自分で。 ……で、躊躇しないですぐに舐められるんですね、自分のザーメンを。 信じられないです。 それでも人間ですか? まるで獣ですね。 なんていったら動物に失礼かもしれませんけど。 自分のザーメンを悦んで舐めとるなんて、世界中の生き物探してもあなたしかいないんですよ。 聞いてますか? この屑。 ……あはははっ、くすぐったい! 余計な部分を舐めなくていいです、自分の出した汚いザーメンを綺麗に舐め取ることだけに専念してください。 ほら、そこだけじゃないでしょ。 足の方まで垂れちゃってるじゃないですか。 そう……指の間まで全部ですよ。一本一本口に含んで丹念に……ね。 ついでに足の裏も……ほら。 どうせ舐めたいとも思ってたんでしょ? 靴とソックスをはいて一日中歩き回ったあとの足を。 あなたはそういう人ですもんね。 で、ちっちゃなおちんちんをそうやってまた目いっぱい硬くしちゃってるんですよね。 さっきだしたばっかりなのに。 あなた、種馬ですか? いや、そんなに雄々しいものじゃないですね。 あなたなんて、いいとこ豚です。 そう、種豚。 ぶひぶひいいながらちっちゃなおちんちんのついた腰をぴょこぴょこさせてるのがお似合いってトコですよ。 私の中にそのキモいおちんちん入れて、かきまわして、放出して、 その情けない遺伝子が入った汚らしい精子を着床させたいですか? ……させるわけないでしょ? 私、処女なんですよ。夢見る乙女なんです。 初体験は、格好よくて優しくて、心の通じ合った人と愛し合って……って心に決めてるんです。 それがよりによって、あなたみたいな種豚のおちんちんをなんで受け入れなきゃいけないんですか。 身の程を知ってください。 せめて、もう一回出したい? 好きにしてください……もういい加減に呆れました。 その代わり、さっさとしてくださいね。 そろそろ眠くなってきたので、部屋に帰って寝たいんです。 もっとも、あなたに限ってその心配はいらないんでしょうね。 どうせまたすぐにイっちゃうんでしょ? その短小早漏ちんぽ。 ほら、もっと踏んであげますよ。 精液と涎でべっとりの足で、あなたの顔を。 嬉しいでしょ? おちんちんがますます破裂しそうになってますもんね。 ……ま、最後だからちょっとだけサービスしてあげますよ。 横になってください。 ……手でなんてしてあげませんよ、お口でなんてもってのほかです。 でも、人並み外れたド変態の種豚野郎なあなたならもっと悦ぶんでしょうね、きっと。 大好きな足でしてあげます。 ほらほら、どうですか? そうやって下から見あげると、私のロリまんこ丸見えですよね。 その状態でおちんちん、足でグリグリされてますよ? あー、気持ち悪すぎです。 さっさとイってください、この種豚。 うるさいなあ、そんなに喘ぎ声だしちゃって。 他のみんなに、聞こえちゃいますよ? 本当は年下の女の子に言われるままなされるがままで、 足コキでイカされちゃうようなド変態だってバレちゃいますよ? ほおら、そう言われただけでますます硬くなった。 変態、へんたい、ヘンタイ、へんたい、変態!!! 変態! 変態!!! 変態!!!!! …………出しちゃいましたね、ぴゅっぴゅっ、って。 二回目なのにさっきより飛んだんじゃないですか? あーあ、自分の顔までザーメン飛ばしちゃって。傑作ですね。 似合ってますよ、その姿。 とっても素敵です。みんなを呼んできちゃいたいなぁ。 ……なんか、足の裏のがまた硬くなってきてるんですけど? いい加減、本気でウザいです。 あなたを悦ばせないようなお仕置きします。 前から試してみたかったんですよね。 おちんちんについてる玉、本気で潰したらどうなるのかって。 冗談じゃないですよ? ほら……こうやって思いっきり……えいっ! ……………… うわ……なんか、ぐちゃっていいましたね。 なんとも言えない感触が足の裏に…… そっか、こんな感じなんだ……本当に弱点だったんですね、男の人のここって。 ちょっと感激です……聞いてます? なんかそれどころじゃないみたいですけど…… 心配しないでくださいね、すぐに治してあげますよ。 私のお仕事、忘れちゃったんですか? 良かったですね、私で。 腕力や知力じゃどうにもならないこと、世の中には沢山ありますもんね。 起こしてあげますよ、奇跡ってものを。 ふふっ、やっすい奇跡ですよね。神様が怒るかな? こんなことに奇跡の力をつかっちゃったら。 ……本当に大丈夫ですか? なんか泡ふいちゃってますけど。 お喋りが長すぎましたか。 それじゃ、いきますね。 さあ、これで…………… …………………あれ? もう一回………… ………………………………あれれ? あ! そっか! 今日はお昼にもう起こしちゃってましたね、奇跡。 神様、ごめんなさい…… やっぱり奇跡なんて、そうそう起きるものじゃないんですよね…… 一日に4度も5度も起こせるもんじゃないんです。 奇跡は一日3度まで。うっかりしてました。 ……というわけでごめんなさい、今日は無理みたいです。 帰って寝ますね。 大丈夫。一晩休んだらまた起こせますから、奇跡。 そうしたらすぐに来て、治してあげますよ。 ……あー、完全に白目剥いちゃってますね……ちょっとだけやりすぎちゃったかなぁ…… ま、平気ですよね。うん、大丈夫、大丈夫! それじゃあ、おやすみなさいませ。 あなたに、神のご加護があらんことを。 (おしまい)
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/98.html
完結したSS 連載中のSS 知られざる13班(サムライ♂×ルシェ♀) 左側の部屋シリーズ◆Y62mw7fowc 左側の部屋で(ルシェ) 左側の部屋で+1(ルシェ、イズミ)