約 4,200,046 件
https://w.atwiki.jp/maid_kikaku/pages/335.html
(投稿者:トーリス・ガリ) パーソナリティ マイナ トリア ライラ リリー トリアの援護に来ました・第一回始めます ぱちぱちぱちぱち ありがとーw トリアまだキンチョーしてる? ふつおたでだいぶほぐれたw だから普通でいいって言ったじゃん まぁ、わかってはいるんだけどねw; あ、目立つの苦手なんだっけ? うん……それもある、かな?w; そっか、だから地味なんだね! ライラさん!;; あはははw あはははじゃありませんわよ、もう;; ぐす……もう地味でいいですよ とっ、トリアさん! このコーナーはトリアさんの担当! トリアさんの担当ですわよ! あなたが主役! ……あ、そっか え? 主役は読者の皆さんじゃないの? ……あ……そっか…… リリーさんは余計なこと言わないでください! トリアさん、あなたがいないと始まらないんですのよ! ファイト! ほらファイト! おたよりよむよー! え!? え! 読んでいいの!? じゃあボクが読む! 違います! なんでそうなるんですか! はやいもの勝ちだもん! ずるいぞライラ、さっきも抜け駆けしたじゃん! さっきはふたりで読んだじゃん! ちょっとお二人共! ちょっと! だから次はボクなんだよ! 聞いてませんわね…… ちがうもん! ライラが読むんだもん! プププーーーーープーーーープププーーー!!!! お二人とも黙ってください むー…… さて、トリアさ……ほらごらんなさい! あんまりトリアさんを無視して騒ぐからトリアさんが透けてきたじゃありませんか! ……もういいよ、わたしのコーナーなんてもう飛ばしていいよ……いいよ……ぐす そんなことありませんわ! えーっと、ふつおたを除いた各担当コーナーで唯一トリアさんのだけ応募数が頭一つ出ているそうですわよ!(カンペ ……ホント? 2008年9月24日現在で一人だけ沢山もらっているってほら、山本さんもほら、うんうんって頷いてますわよ!(山本さんナイスフォローですわ!) ぐす……じゃあがんばります ふぅ……それでは最初のお便り、ここからは本当にトリアさん主導でお願いしますわ は、はい P.N.雷の教育係:私はとあるメードの教育担当官をしているのですが、彼女はまだ精神的に幼稚なため人の言うことをまったく聞かず我侭放題で困っています。何か上手い調教ほうh…言うことを聞かせる方法はないでしょうか? あぁ~、子供は純粋ですからねぇ~ そうですわねぇ(良くも悪くも) わがままはダメだぞー じゃあライラはわがままだからダメだなー ライラわがままじゃないもん! ………… お願い、もうホントに喧嘩するのやめて;; だってリリーがライラのことわがままだってゆーんだもん! だってわがままじゃん! いい子にしてたら、ほら、ふつおたサンプルで言ってたお店、あそこに連れてってあげるから;; はーい! …………;; まぁ、要するに純粋ですから、ご褒美を用意しておくのはやっぱりいいですよね そうですわねぇ;; あんまり言うことを聞いてくれない時は心を鬼にする、っていうのもアリといえばアリだけど、それだけじゃダメだと思うんです わるい子はおこられるんじゃないの? さっき怒ら―― 怒ってばかりですと嫌われてしまいますからね うん、そうそう、あんまり厳しくすると、人の前では真面目に見せてそれ以外の時はっていうこともあるから。一概には言えないけど …… まさに飴と鞭でしょうか あめすきだよ あと、ご褒美だけじゃなくてたまには一緒に遊んであげたりするんです。コミュニケーションですね ふーん、教官って結構難しいんだ 親みたいなものですから じゃあウェンディも? そうですよ ふーん というわけで、キーワードは「飴と鞭」「コミュニケーション」ですね。ただ、これはその人その人のやり方があるから、あくまで一例ということで …………うんうん、うんうん マイナ? なんでもありませんわ~ じゃあ次のお便り読みます P.N.ぐろおずぬい:さいきんぼくのおともだちがいうことをきいてくれません。どうしたらいいでしょおか うーん、そうですねぇ これもあめとむち? ん、これはそうじゃないんですよ う? なんで??? さっきは先生が自分の教えてる子のことを言ってたけど、こっちはお友達のお話でしょ? そっか! わかった! 言うことを聞いてくれないと嫌だよね、それはわかりますよ? でもねぐろおずぬいさん、お友達はいつでも言うことを聞いてくれるわけじゃないの うん その人がぐろおずぬいさんのお友達なら、ぐろおずぬいさんもその人のお友達なの。だから、ぐろおずぬいさんもお友達の言うことを聞いてあげなきゃいけない時もあるんですよ? ライラさんとリリーさんも、お互いの言うことをちゃんと聞くんですのよ? ういー うーん (え!? ここまで返事悪いんですの!?) でも、たまには喧嘩してみてもいいかもね?w ほら! 別にいいじゃん! リリーがわるいんだもん! お二人は喧嘩し過ぎなんです!! ライラちゃんもリリーちゃんも仲良くするのが一番ですよ?w; それじゃあ次のお便りです P.N.兎:私、とある部隊を指揮していますが、隊員があまりにも少なくてとても仕事に困っています。誰か人手ください。 ……え;; 悩みというか、なんというか……;; ヒトデ~? 海のヒトデじゃないぞー うぇ……そんなのわかってるもん! えぇ~~~~~~~~~~~~~っと……ルフトバッフェ支援部隊でよろしければ微力ながらw; ひ、人手不足が深刻のようですわねw; まぁ、その……私も応援してます!w; あ、テキトーっぽい! リリーさん! やーいおこられたおこられたー♪ ライラさん! やーいおこられたおこられたー♪ お店行けなくなりますわよ ………… えっと…………次、いきますね;; P.N.最近毒のある食べ物に免疫が付いてきた人形遣い:一身上の都合で世界中を旅している者のですが、時折山などで遭難してしまいます。そんな時野生の植物を採って食べるのですが、時々毒のある食べ物に当たってしまいます。何かいい見分け方はないでしょうか。 ……え;;;; …………;; おみせに行ったらおかしあるよ? 遭難してるんだからお店なんてないよ えーっと、ごめんなさい、わたしそういうのには疎くて;; でも……見たことの無いものは食べないのが一番かとw; えー……うーん……あとは本を買って参考にするくらいでしょうか……? そうですね、似たようなものがあったりするといけないし じゃあじゃあ、おかしをたくさんもってけばいいよ! お菓子ばっかり持ってどうするんだよ でもお菓子もバカに出来ないみたいですよ? 一番は保存食なんだろうけど そうなの? じゃあこんどおしごと行くときおかしたくさんもってく! それとこれとは別の話ですわよ。遭難するわけじゃないんですから ぶー…… 何も無かったらお菓子もいいっていうだけだからね?w; まぁ次行ってみよ次 あ、うん P.N.壱:最近、めえどが来たというだけで大手を挙げて喜ぶ奴等が増えてきたように思われる。確かに我々が敵に対抗しうる重要戦力である事は理解はするが、それでもしかし、年々兵等の質が落ちておるように思えてならん。昔ならば女子供が戦場に出るのを煙たい顔で見た者も大勢いたし、それでこそ私もなにくそと思って戦に挑む事もできたというのに。どうにかあやつらに兵としての心構えを叩き込みたいとは思っておるが、最近の若いのは説教も聞きたがらん。何かあやつらに喝を入れる方法はないものだろうか? 喝入れ……ですか トリアさんの性格ですとあまりそういった機会は無さそうですわね あはは……うん、その通りw; じゃあこういう話苦手? まぁ、本来はねw; トリアは地味だなーw ……今わたしが一番喋ってるのにやっぱり地味? そんなことはありませんわ。寧ろ今のところ全てのお便りにきちんと答えてますから、読者の皆様からの好感度もきっと上がっている筈ですわよ! そうだといいんだけど…… ポジティブポジティブ! ダイジョブだから! ダイジョブだぞーw ……とりあえず、お便りの話するね え、ええ、どうぞw; えっと、正直これは仕方ない部分もあると思うんですよ。時代の流れがそういう風にしちゃったっていうか。私は喜んでもらえるなら精一杯やろうって思ってるし でも確かにボク達に頼りっきりな感じのヤツもいるよね そうですわね、わたくし達がしなくてもいいことまで頼まれることも……まぁわたくしの場合あまりありませんけど、全く無いわけでもありませんし うん、それはある。ただ一人で訴えてもなかなか伝わらないのもあるし、ここはこのラジオっていう環境を使って皆さんにわたしからもお願いしたいと思います あ、なるほどw ラジオってべんりだなーw えっと、わたし達はGを撃退するのに重要な役割を果たしています。でも、それは私達メードだけでできることじゃないんです。皆さんが手を抜いているとか、そういうことを言いたいわけじゃないんですけど、わたし達も皆さんの力が必要なんです。えっと、なんか、その……わたしなんかがこんな偉そうなこと言うのもおこがましいんですけど……これからもっともっとみんなで団結して……いきましょうね?;; 最後の方若干失速したのが気になりますけど、いい事言ってくださいましたわw なんかね、言ってて途中で申し訳ない気持ちになってしまってw; ううん、よく言った! トリアかっこいい! ありがとw; このコーナーがトリアさんのコーナーだっていう感じがしましたわね。正直に感動しましたわw そうかな……なんか照れくさいなw; 地味だけどやるときはやるんだね! うんうん ………… ………… …………次のお便り行きましょうか! ぅぅ……そうですね…… P.N.あすとりっど:動き易くする為にスリットを深くしたんですが、穿いてないの?とか言われます。どうしたらいいんでしょう? ……/// ……/// サイテーだな セクハラだセクハラーwww 動きやすくするならスカートをやめてパンツにすればいいんじゃないかなw; そうですわねぇ……あ、ですけど、今から変えると逆にからかわれたりしません? あ、そっか そだねw さっきみたいにラジオで言えばいいじゃん? それはあすとりっどさんが恥ずかしいと思うw; 恥ずかしいって思うくらいならお便りなんて書かないんじゃない? それはそうだけど、無闇にやることじゃないから、ほら、ラジオって色々影響力あるから こういう立場にあるんですから、言動には慎重にならないといけないんですのよ? うーん、そっか えーっと、まぁ、こういうのはわかってくれる友達に頼るのが一番じゃないかな ともだちがからかってたら? サンプルの時も言ったけど、その時ははっきり言った方がいいと思う そのからかうヤツももう少しデリカシー持った方がいいよ ……はぁ;;(言動は慎重にと今さっき言ったばかりですのに) あ、今ので最後ですか?(カンペ なんといいますか、お疲れ様ですわw トリアがんばったなーw 結局全部ちゃんと答えてくれたもんね わたしにできるのはこれくらいだからw; なんですか山本さん? 読めばよろしいんですか? 「トリアはいい子だなぁ」って自分でいいましょうよそれくらい 山本さんありがとうございますw ホント名物ADだね山本君 もょもとくんトリアのこと好きなのかー? え!? 変なこと言わない! 山本さんも親指立てない! あははは、嬉しくはあるけどw; と、とりあえず結構時間取っちゃったし、次のライラちゃんのコーナーいってみよっかw;
https://w.atwiki.jp/hentai_tia/pages/51.html
#blognavi クラブ変態は解体されました。良くしてくれたみなさんや一緒に遊んでくれた方々、ありがとうございました。 現在はHypermetabolyというクラブを立ち上げ新しく活動しています・・・。 カテゴリ [重要なお知らせ] - trackback- 2010年05月24日 12 35 14 #blognavi
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/680.html
998 名前:SS ◆49H2QUBi7VEi [sage] 投稿日:2011/05/12(木) 21 56 21.33 ID IgWIYQuq0 983 乙ー うめついでに1つ投下 そろそろお風呂に入ろうと思って、下着やパジャマを持って浴室に向かおうとした。 しかしそこでふと思い出す。 昨日このパジャマで兄貴の涙を拭いて、その後兄貴を後ろから抱きしめた。 よく考えれば終戦後の私と兄貴の最大接近距離だ。 というか、普通中学生にもなって兄妹であんな距離で触れ合うことなんてない。 昨日のようにイベントがあれば例外だけど。 「兄妹……かぁ」 パジャマを持ったままベッドに寝転んで、そっとパジャマを抱きしめる。 いつもは何の匂いもしない、私の匂いしかしないパジャマから、 なんとなく、とても落ち着く匂いが漂っている気がした。 「兄貴の……涙……」 そっと袖に目をやる。 ほんのちょっとだけ染み跡で色が変わっていた。 兄貴の……あんな悲しい涙を見たのは初めてだ。 昨日のことを思い出しながら、私は袖を顔に近づけて…… 「あああぁぁぁーーー!!!!!なんで!?なんでこんなにわかんないの私!? 昨日あんだけ至近距離だったじゃん!!!抱きしめたじゃん!?涙拭いたじゃん?! 匂い十分ついてるはずじゃん!?ちっくしょぉぉぉおおおーーーーー!!! あれか!?お風呂入った後だったからいけないの!? あの馬鹿兄貴!!なんでお風呂入る前にいってこないかな!!! ……いや、まてよ?よく考えればこの袖は兄貴の涙……兄汁の1つがついてるんだから…… そうだ!!しばらくこれは着るんじゃなくてくわえて寝る用にすれb この書き込みは省略されました。 続きが見たい方は次スレでがんばってください。 -------------
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3498.html
良牙の『爆砕点穴』でフーケのゴーレムは爆砕されたが、谷間は土砂で埋まってしまう。 らんまたちは、逃げ込んだフーケのアジトの3階にある窓から、ようやく脱出できた。 「ぺぺぺっ、死ぬかと思ったぜ。でも、これじゃあフーケも……」 と、ぼこっと土が盛り上がり、緑色の髪が現れる。 「あ・あんたたち……本気で死ぬところだったじゃない……くっ」 土まみれでフーケが這い出てきたが、ぱたっと倒れて気絶した。生きてはいるようだ。 杖を取り上げ、ロープで縛りあげておく。それから一同はフーケのアジトの中に引き返した。 ルイズとタバサをキュルケに預け、らんまと良牙は物陰で話し合う。 知り合いに会えて嬉しいし、頼りにはなるが、良牙に帰り道が分かるはずがない。 「……おい良牙、お前どーやってここまで来たんだ? まさか、お前も銀色に光る『鏡』みたいなのを潜ったのか?」 「鏡? いや、知らんな。一週間前ぐらいに、変な事はあったが。 旅の途中でうっかり川に落ちて流されてしまい、気がついたら変な奴らに取り囲まれていた。 若い男にキスされそうになったところを必死で逃げ出して、いつしかこの山の洞窟に迷い込んだんだ。 その時はブタに変身していたが、荷物や服が一緒に流れ着いていて助かったぜ」 「ふーん。じゃあ、流されている途中で『鏡』に入ったのかもな。 その変な奴らってのは、多分他の国の魔法学院の奴らだろ」 「他の国? 魔法学院? さっきから何を言っとるんだ乱馬。あの女たち、日本語が通じていたぞ?」 言葉が通じる……ってことは、良牙のやつも、召喚されたときに結局キスされちまったのか? まあそれは置いといて、真実を告げてやらねぇとな。 「……いいか良牙、よく聞けよ、どれだけ驚いてもいいぜ。 ここは地球じゃねえ、月が二つあって、魔法使いや化け物がうろうろしている妙な異世界だ。 俺は寝ているときに、あの桃色の髪をしたルイズってやつに魔法で拉致されたんだよ。 早いとこ帰る方法を見つけねぇとな、あかねたちが心配してるだろーし」 良牙は半信半疑だが、見上げると空には確かに二つの月があった。 まあ、二人とも不可思議・奇天烈な事には結構慣れている。 「……流石の俺でも、異世界に迷い込むとは思わなかったな。とりあえず危ないところを救ってやったんだし、感謝しろ」 「うるせえっ、生き埋めにしかけやがってっ」 「お前がやれっつったんだろうがっっ」 目を覚ましたルイズたちが、言い争うらんまたちのそばにやってきた。 「キュルケから話は聞いたわ、助けてくれて有難う。あんたたち、知り合いなの?」 「まーな。俺は響良牙、乱馬のライバルだ」 「ヒビキリョーガ、か。変な名前ねえ。でもライバルって、ランマは女でしょ? ……ひょっとして、恋人? だったりして?」 「「ねーーーーよ」」(ぞぞっ) 二人はハモって否定する。いかに女の体でも、乱馬は男なのだ。 「俺には許婚もいるし、こいつは一応彼女持ちだ。 それにこいつ、本当は人間じゃねーんだぜ」 「「は?」」 らんまがアジトの奥から水を汲んできて、良牙にばしゃっとかけた。 たちまち彼は、首にバンダナを巻いた黒い仔ブタになる。 「な? こいつは『もともと黒い仔ブタで、お湯を被ると人間になる』奴なんだ。 そーだろ、『Pちゃん』?」 ぶきき~っ、と良牙が暴れる。らんまはその耳にひそひそと囁く。 「へへっ、悪ぃが、こっちでは俺は『お湯を被ると男になる女』で通してるんでな。 良牙もちょっと秘密保持に協力してくれ」 「きゃーっ、可愛い! ちょっと貸して、ランマちゃん」 Pちゃんになった良牙がキュルケの巨乳に挟まれ、鼻血を噴いた。 「……ま、フーケも捕まえたし、さっさと秘宝を持って帰ろうぜ」 「そうしましょ。さあフーケ、気がついたんならアジトを案内してもらうわよ」 フーケのアジトにある宝物庫には、沢山の金銀財宝が眠っていた。 お城の一つや二つは買えるであろう量と質だ。これを全部貴族から盗んだというのだから、大したものである。 そして、学院から盗まれた秘宝『魔剣デルフリンガー』は、ずっと奥の部屋の壁に掛けられていた。 らんまが、剣の掛けられた壁に近寄る。 「これが、盗まれたお宝か? ただの錆び付いた長剣じゃねえか」 『へん! 見る目のねえ奴にゃ、評価されたくねえよっ』 「のわっ!? け、剣が喋った?」 ルイズは大して驚かず、喋る剣にたずねる。 「ふぅん、インテリジェンス・ソード(知性ある剣)ね。あなたがデルフリンガー?」 『おうよ! この俺様こそ、始祖ブリミルの時代から存在する伝説の魔剣! 値段なんかつけられねぇお宝さ!』 「こんな錆び錆びじゃあ、くず鉄にもならねえもんな(ひょい)」 『あにおう!? ……いや、おめー「使い手」か、おでれーた! まさかこんな小娘が「ガンダールヴ」たあ思わなかったぜ。よーし、俺様を使ってくれ』 「が、『ガンダールヴ』!? それって」 驚くルイズやキュルケの背後で、縛られたフーケが呟く。 「……始祖ブリミルの、4人の使い魔の一人。しばしば時代の変わり目に現れ、 あらゆる武器を自在に操って、ブリミルの後裔たる『虚無の担い手』を守る……」 「フーケ……」 「コルベールから、そう聞いたわ。あんたが『ガンダールヴ』ってことは、 そこのルイズ・フランソワーズは『虚無の担い手』の一人ってことになるわね。 ま、私の敵じゃなかったけど。あのバンダナのガキはどうしたの?」 「知ってても教えねーよ。大人しく牢屋に入ってな」 「そうよ。貴族をあれだけコケにしたんだし、縛り首になっても文句はないでしょ」 縛り首、絞首刑。日本でも時々行われている重い刑罰だが、ここは中世ヨーロッパ風の異世界。 窃盗罪でも侮辱罪でも、縛り首になることはよくあるのだろう。 なんか、後味悪いな。まだ若いじゃねえかよ、女だし。何も死ぬこたぁねーだろ。 「……なあ、メイジは杖がなきゃ魔法が使えないんだろ? 杖だけ取り上げて、こっそり逃がしてやらねぇか? 秘宝は取り返したんだしさ」 それを聞いて、フーケが哄笑する。 「あっはははは! お優しいお嬢ちゃんだね、いいのかい? 私の杖はこれ一本とは限らないよ?」 「間接的にでも、人殺しにはなりたくねーんだ。また襲ってきたら、きっちりぶちのめしてやらー」 「ランマ……。ねぇキュルケ、タバサ、どうする?」 キュルケは、胸にPちゃんを抱いたまま、呆れて肩をすくめる。 「あのねぇ、またフーケが盗賊を始めたらどーすんの? 思いっきり、逃がした私たちの責任じゃない。 縛り首がイヤなら、手の指を切り落として逃がしてあげてもいいのよ?」 フーケが青褪める。せっかくなら、五体満足で生き延びたいのが本心だ。 「そ、そいつは勘弁しとくれよ。私だって、まだ人殺しはしちゃいないさ。 私には祖国に可愛い妹もいるんだ、家族のために仕方なくやっていたんだよ。 没落貴族の私が手っ取り早く大金を稼ぐには、盗賊か傭兵か娼婦しかなかったんだから。 逃がしてくれたら、盗賊稼業は今日を限りにきっぱりやめるよ。お礼もするし、陰の味方にもなる。 私の名誉にかけて誓うよ、これは本気さ」 「……だとよ。タバサの意見は?」 「悪党でもけじめはある。彼女は土のトライアングルで裏の情報通。利用できれば、メリットは大」 「そうねえ、ランマの故郷である『東方』の情報も必要だし。キュルケも、いい?」 キュルケが溜息をつき、しぶしぶながら承諾する。 「しょうがないわねえ。じゃ、フーケさんはこれまでどおりミス・ロングビルでいて、 私たちに協力してくれたらいいわ。秘密を守るには秘密を共有するのがいいって言うしね。 『土くれ』は追い詰めたけど逃げられたって学院に報告して、お宝の大部分を持ち帰れば、 手柄としては充分よ。あーゆーおーけい? 裏切ったら縛り首ね?」 フーケが肯き、目を伏せる。 「……秘宝目当てで就職したとは言え、あのじじいの下で働くのも、正直限界なんだけど。 居酒屋でバイトをしてたら、じじいがセクハラしてきたのが縁で学院長秘書にされたぐらいだしねぇ。 依願退職して、いくばくかのお宝を売ったお金をもとに、トリスタニアで酒場でも開こうかしら(フゥ)」 「おめーも苦労してんだな……」 翌日、トリステイン魔法学院では。 「な、なんですと!? 姫殿下が、明日ですか?」 「そうなんじゃ、ミスタ・ギトー。急に学院の視察がしたいと仰せられたそうでの。 どうする、フーケはまだ捕まらんし、わしは捕まりそうじゃし」 「あとはお任せ下さい、前学院長」 「ギトーくん、クビにしちゃろか?」 なんと、アンリエッタ王女殿下が、急遽魔法学院の視察に見えるというのだ。 学院中が準備にてんやわんやの中、風竜シルフィードに乗ってらんま一行が帰ってきた。 ミス・ロングビルが進み出て、学院長に『報告』する。 「オールド・オスマン学院長、ただいま戻りました。実はかくかくしかじかで、 フーケは取り逃がしたものの、アジトから多数の盗品を押収いたしました。 これが盗まれた魔剣『デルフリンガー』です!」 『よおーお、オールド・オスマンのじじい、久し振りだな! 俺様はあんなとこにいるのも飽き飽きしてたんだ、このおさげの姉ちゃんに使ってもらうことにしたぜ!』 オールド・オスマンは、ほっ、と安堵した。 「お、おお、それはお手柄じゃった! 姫殿下も喜ばれようぞ!」 「姫殿下?」 「ああ。明日の朝から、アンリエッタ姫殿下が学院のご視察に来られるそうでな。 授業は休みじゃし、ついでに夜は歓迎祝賀パーティーも兼ねて、ぱーっと『舞踏会』を催そうと思っておる。 デルフリンガーはまあ、褒美としてランマちゃんに差し上げよう」 「まあ、素敵! 張り切っておめかししなくっちゃ!」 教師のギトーはじろっと、はしゃぐキュルケを睨む。 「姫殿下は、いずれ王位を継承される大事なお方。粗相があってはならんぞ、諸君」 「はあい、ミスタ・ギトー。でもフーケを撃退した私たちだって、主賓席に連なるだけの資格はあるんじゃない? さあルイズ、タバサ、ランマちゃん、一緒にドレスを選びましょう!」 (続く)
https://w.atwiki.jp/fujitaka/pages/27.html
こんなの売れました・売ってます表 紫鯖露店価格 青鯖露店価格
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/1782.html
前ページ次ページゼロのアルケミスト 異世界の錬金術師クラリス・パラケルススと、トリステイン魔法学院の学院長であるオールドオスマンの戦いは熾烈を極めた。 最初は魔法体系に対する両者の違いを舌戦で、徐々にヒートアップしてきて実戦へ。 オールドオスマンがその隠された力を数十年ぶりに解放し、マッド・アルケミストの真の力を遺憾なく発揮したクラリスの人造人間の群れが暴れまわる。 結果的にトリステイン魔法学院は甚大な被害を受け、西と東に両者を置いた冷戦状態に突入した…… 「いや~クラリス殿は真にお綺麗で」 「何を仰るウサギさん~私ったら140歳なのよ?」 「なんのなんの! ワシは軽くその倍は生きておる。若いもんじゃて」 「キャ~! 若いなんて言われたら120年ぶりかしら? ありがと、オスマン♪」 ……なんてことは一切無く、酷く和やかなムードで話は進み、お茶の席はいつの間にかお酒の席になっていた。 接待用の机とソファーの周りにはワインのビンが何本も散乱している オスマンは自分のセクハラを華麗に流しつつ、スキンシップを忘れない妙齢な美女が大層気に入ったらしい。 クラリスはある程度人当たりを計算して問答をしていたのだが、これほど気に入られるとは想定外だったらしく何時も高いテンションがさらに倍! 二人して顔を赤くして理由もなく笑いながら何度目か解らない乾杯をしている。 世界ではこういう奴らを「酔っ払い」と言う。 「ミスタ・コルベール」 「なんでしょう? ミス・ロングビル」 「貴方は私に会談が前に『大事になるかもしれません!』と仰っていませんでしたか?」 「言いましたな……」 「これが『オオゴト』ですか?」 少し離れた位置から二人の酔っ払いを観察していたコルベールと、オスマンの秘書であるロングビルは完全に気が抜けた会話を交えていた。 中身の無さでは酔っ払いどもに匹敵するが、テンションが大きく離されていた。 「じゃあ私はその離れを自由に使って良いのね? 中々広くて良い作りのようだけど」 「もちろんじゃて! 遠い異国の貴人に肩身の狭い思いをさせる訳にはいかんからな」 完全に出来上がる前に指定された自分の居住となる離れを思い出して、クラリスは改めて問う。 幾つもある中庭の一つにヒッソリと立っているソレは石造りの小屋とでも表現できる。 物置として使用されるはずだったのだが、本搭から遠いことから余り使用されずに放置されていたのだ。 現在はメイド達に中を掃除させ、クラリス唯一の持ち物である机をその上の不思議な品ごと運び込んでいる最中であろう。 「それとルイズちゃんの使い魔はホムンクルスと言う事で問題なし?」 「む~聞いたところ異国の人造生命を作る術は此方に比べて汚い術でもないしの。 良いじゃなぁい? これでヴァリエールの三女も安心して眠れるじゃろうて」 あれだけコルベールが渋った人造生命を使い魔にすることも、オスマンからすれば大したことではないらしい。 それはクラリスの『作品』がこちらに伝わるものほど外道な方法で作られたものではなかったからだ。 だが彼とて唯のバカではない。由緒あるトリステイン魔法学院を統括し、歴史に名を残す大メイジ……何時もはただのセクハラ爺だが。 「しかしな……その術は他言無用。貴方がその知識を持っていることは決して間違いではないし、問題も無い。 ですがこの国には決して無かった技術。余程の事が無ければそんなモノを受け入れる側は大混乱に陥るからの」 「解っているわ。そのために私に破格の待遇を用意してくれたんでしょ? 私の技術を否定はしない事を見せ付ける為に、簡単にホムンクルスを使い魔にする事も認めた。違うかしら、オールドオスマン?」 「「っ!?」」 オスマンの眼光がタカのように鋭くなり、クラリスの微笑から暖かいものが消える。そこでようやく二人の観客は二人の酔っ払いの真意を理解した。 無条件で何でも許そうという姿勢を見せることで油断を誘おうとしたオスマンと、その戦略に合えて乗る事で有利な条件を勝ち取ったクラリス。 自分たちはそんなことも気付かずに酔っ払いなどと…… 「まっ! そんなとこじゃて! さ~もう一回乾杯と行きますかの?」 「そうね~WIZ-DOMの栄光に!」 「トリステインの輝かしい未来に~」 「「カンパ~イ」」 やはり酔っ払いだ。 異世界での楽しいお酒でつい飲みすぎて二日酔い……なんて事はクラリスには起こりえない事態だ。 『常駐実験!』を心がけるマッドがステキな朝日を逃すなんて事はありえない。 朝も早くから古いがしっかりとしたベッドから身を起こし、身だしなみを整えたクラリスが最初に行ったのは現在手元にある品の確認だ。 この世界で色々とやりたいことは有るが、それも材料や薬品、資料が無ければならない。 「む~さすがに心許ないわね」 目の前に並べられた物を見てクラリスは困ったように首を傾げる。ホムンクルスならば数体は製造可能な薬品があるが培養槽も無い。 基本的な知識は全て脳内に入っているが、難しい儀式魔法を正確に行うには専門の書物が必要になる しかし自分の机の上にソレ等を完備しているなんて事は無く、どうでも良い本が多々ある。 例えば興味本位で手に入れたロリ精霊が宿るとか言う魔道書や、なぜあるのか解らない十年前のボ○ボンなどだ。 「とりあえず一体作ってみましょうか」 問題点は直ぐに楽しい利点に変換したクラリスは直ぐに実行可能な実験に着手する。 本来の試料・方法によって異世界で創られたホムンクルスがどのような変化を遂げるか?と言う事を知る為のモノ。 純粋に彼女を守る手駒が少ないと言うのも最初に簡単なモノを選択した理由でもある。 「一万年と二千年前から哀してた~」 どこかで聴いたアクエリアンエイジと似た響きを持つアニメの主題歌を口走りながら、クラリスが薬品を混ぜる手は澱み無い。 すでに数えられない程に繰り返してきた擬似生命体誕生儀式の序章である。 回数を重ねて慣れたとて、その興奮は決して薄れない。自分の手で命を作るのだ。 神より与えられたシステムを用いずに、自ら編み出した方法で仮初めとは言え神にしか作れないとされた命を創る。 クラリスにはそれがどうしようもなく楽しい作業だった。 「あの……ミス・パラケルスス?」 楽しい作業過ぎて時間を盛大に無視して作業をしていたクラリスはドアを叩く控えめなノックと、小さな声に意識を引き戻す。 何時もはノホホンとしている彼女も伝説の錬金術師パラケルススの子孫であり、現代一の呼び声高い最凶のマッド・アルケミストだ。 その趣味(主に実験)に費やす集中力は半端ではない。日常で周りが見えず知らず知らずに災厄の元凶になるのは一族の血のせいではない。 これはクラリスと言う個人の問題である。 「は~い、開いているわよ」 「しっ! 失礼します!!」 ゆっくりと開いたドアの向こうから覗くのは、この辺りでは珍しい黒髪のメイド。 メイド シエスタは掴みどころの無い微笑を浮かべる異国のメイジに緊張した口調を維持したまま告げた。 「朝食の準備が出来ましたので、食堂の方へとご案内するように仰せつかっております。 ご一緒して頂ければ幸いです」 「クスッ……そんなに緊張しちゃって可愛いわね」 「こっ光栄です!」 言葉をその通りに受け取って、ガチガチのまま自分を先導するメイドのバランスの取れた体を見ていたクラリスはふと違った欲求が浮かんできた。 「ねえ、アナタ」 「はっはい~!」 「改造させて」 「えっ?」 改造……クラリスの得意技の一つ。切った貼ったな魔道的外科手術。 人間に行えば当然改造人間になる。能力向上を目的に行うが、彼女は造形にも拘りたい派。 とりあえず悪友の黒魔術師にカニのハサミを付けるのが当面の目標。 「不思議ね~メイジでも無い小娘だもの。簡単に篭絡させられると思ったのに」 クラリスは盛大に首を傾げて、過去の自分の精神攻撃に問題があったかを吟味していた。 改造と言うのは冗談でも何でもない。クラリスはやる気満々であり、ソレを行う相手として選んだのは唯のメイド。 将来有望な魔女見習いすら数十秒で堕とせるクラリスの精神攻撃(巧みな話術など)を五分間も受け続けてシエスタは首を縦に振らなかった。 無理やり改造してしまうのも彼女の趣味的には問題無いのだが、契約魔術が履行できないのでその効果が半減してしまう。 故に改造を『快諾する契約』を結ばせたかったわけだが、全く動かない。陶酔した目にも成らなかったし、頬を赤く染めることも無かった。 もちろん物凄く焦ってはいたし、驚いていたがそれは普通の反応である。これはクラリスにとってある種由々しき事態だった。 「メイジではない何かがあると言う事かしら……」 そう考えてしまうとクラリスは驚きや焦りよりも興味や関心が先行する。 ちなみに現在「適当に騙してあのメイドを検査したいな~」と今日だけで何度目か解らない興味の噴出を楽しんでいる彼女が居る場所は二年生達と同じ教室。 使い魔を召喚して最初の授業は基本的に使い魔披露の意味合いが強くなるのだが、いま室内に居る者達の最大の興味はやはりクラリスである。 これは今しがた入ってきた中年の女性教師 赤土のシュヴルーズも同じらしい。 「このシュヴルーズ、春の新学期に新しい使い魔を見るのをとても楽しみにしています。 それに今年は……珍しい異国からの客人をお出迎えした生徒も居るようで」 『長距離瞬間拉致って話も有りますけど~』と言うヤジにルイズが『ヒッ!』と悲鳴を上げて小さくなったのは多分仕方がないことだ。 名前を言われた訳でも無いがそんな人物は自分しか居ないと理解しているクラリスは立ち上がり、小さく一礼。 「初めまして、ミス・シュヴルーズ。私はクラリス・パラケルスス、真理の探究を趣味とする歯牙無い錬金術師よ」 「錬金術師? それはつまり土系統の魔法と関係が!?」 「込み入った話は授業が終了してからに致しません?」 「あらっ! 私ったら大人気なく。それでは……」 そこから始まる新学期恒例とも言える基本の確認は、その場に居た誰よりもクラリスにとって有益だった。 この世界の魔術体形を理解する事はこれから生きていくのには必ず必要になる事柄だった。 そしてクラリスの関心を引いたのは『メイジの子はメイジである』という事。 これはハルケギニアの魔法が血統、人間的の肉体的要因に深く関与している事を示している。 つまり……対象者の肉体由来の物質から生産するホムンクルスは…… 「その……ミス・パラケルスス?」 「はい?」 「できれば貴女様の国の魔法を見せていただきたいと……」 「えぇ、もちろん構わないわ」 クラリスは思考を中断して席を立ち、シュヴルーズの隣まで移動。 見せるという位だからこの場に居る誰にも見えなければならないという判断だが、その行動を見知らぬ異国で行なえると言う事に、まず小さな歓声が上がった。 「何を見せようかしら? 炎を出したり飛んだりするのはこちらにもあるようだし…… あっ……コレにしましょう」 最高のイタズラを思いついた子供のように輝く笑みでクラリスが懐から取り出したのはコルクで蓋をされた大き目の試験管。 ソレはあの召喚の現場に居た誰もが知っている。ルイズが貰った物と同じ人造生命 ホムンクルスが入っているのだ。 「魔法と言うほど魔法でないのだけれど……」 そこまで言ってクラリスはおっとりとした口調が凛としたものへ変じた。ザワリと空気が震える。 「汝はホムンクルス、パラケルススが仔。パラケルススの血が末席、クラリスが命じる。目覚めよ」 空中に放られた試験管が地面で砕ける瞬間、地面に描かれたのは円の中に五方星と言うスタンダートな魔法陣。 立ち上がった光の柱が消えればそこに立っているのは美女だった。 長くて美しい光沢を示す白髪に、表情を廃した顔の造形は作り物のような美しさ。 女性らしい凹凸を示しつつも、戦士としての均等を失わない体を惜しげもなく晒し、白い粉雪のような肌にはルーンが光る。 「おはよう、私のカワイイ子」 「おはようございます、クラリス様」 クラリスはまるで本当の子供にするように話しかけ、それにホムンクルスと呼ばれる美女が抑揚の無い声だが返事をした。 それに教室内は大きなどよめきに包まれた。『本当の完成には遠い』と言われていた人造生命体が喋ったのだ。 「ミス・パラケルスス! その……人?は喋れるのですか!?」 「もちろんよ。色々とお仕事を頼むのに会話が最も簡単なコミュニケーションだもの。 漫才だってできるのよ? じゃんけんだって、ポ○モンのタッグバトルだってできるわ」 「そんな訳あるかい……」 弱々しいが確かにクラリスのボケにホムンクルスがツッコミを入れた。 実はクラリスが専用精神チャンネルで命令しただけなのだが、そんな事を知らない観客たちは大盛り上がり。 一部は裸の美人が注視できる事に喜んでいる気もするが、そんな不埒なモノは極僅かだ。 「ルイズちゃん、貴女もやってみれば? 大きくしないと契約は出来ないでしょ?」 「えっと……良いですか? ミス・シュヴルーズ」 いきなり話を振られて焦りつつもルイズは興奮していた。私もいまの呪文を唱えれば小さなホムンクルスを大きくでき、契約を結ぶ事ができるのだから。 興奮を隠して一応は授業中と言う事もあり、教師である人物にお伺いを立ててみる。 「えぇ、構いませんよ。このシュヴルーズ、余りのステキな光景に涙が止まりません」 色々と感極まることがあったらしい土のメイジはハンカチで感動の涙を拭っており、あっさりと許可をくれた。 「呪文は先程の者と同じでいいでしょうか?」 「う~ん、途中を『パラケルススの弟子』とでもすれば大丈夫なはずよ」 「じゃっじゃあ! 早速!!」 「ちょっと待った!!」 ルイズの興奮とシンクロして授業とかそう言ったモノを放り出した教室のテンションがストップ高を刻みそうになった瞬間、水が差された。 誰であろうその声の主はルイズのライバル、キュルケである。その構図にカチンとキタのかルイズが怒鳴る。 「なによ、ツェルプストー! 邪魔する気なら……」 「ミス・パラケルスス、それは魔法なんですよね?」 「えぇ……簡単なモノだけどね?」 ルイズの怒りを遮り、どこか冷静にクラリスに質問していたキュルケが、再び彼女と視線を合わせる。 口から漏れたのはそこに居た誰もが知っていることなのに、見知らぬ魔法の興奮に流されていた重大な事。 「ルイズ……貴女はゼロなのよ?」 「「「「「……シマッタアァ!!……」」」」」 「「?」」 キュルケの爆弾発言にルイズを含む大部分の生徒が過ちに気がついて絶叫し、意味が解らないクラリスとシュヴルーズが首を傾げる。 皆さんにはご理解頂けただろうか? 何処のルイズを見渡してもサモン・サーヴァントとコントラクト・サーヴァントは成功する。 逆に言えばその二つだけが初期のルイズが成功した魔法なのだ。もちろん『ホムンクルスを呼び起こす魔法』は含まれて居ない。 「つまり……ルイズが唱えて失敗したら……」 「あの美人が小さな体のまま……」 「試験管ごと……」 「「「木っ端微塵!?」」」 残酷描写である。 「まさか~こんな魔法失敗するなんてありえないわ。どんな魔法使いだって起こすだけならできるもの」 「ミス・パラケルスス……貴女はゼロのルイズを甘く見ている」 「思い起こせば一年前……」 「マリコルヌが爆発豚にされたのが去年の夏」 「せっかく降った白い雪が消し飛んだ新年の始まり」 せっかくの興奮が強制冷却されてしまい陰鬱な口調で語る生徒達。 ソレを聞きながら恥ずかしさで真っ赤になったり、絶望で真っ青になったりするルイズ。 そして何故かその失敗談を心底嬉しそうに聴くクラリス。 温度とかそう言ったものが色々違う三層が教室内に作られていた。 「人生オワタ……」 「そっ、そうよ、ルイズ! 起こすのだけミス・パラケルススにやってもらえば……」 いくらホムンクルスを爆死させないためとは言え、自分の注意で『私なんて生きていてもダメだ。むしろ世界の為に死ね、ワタシ』みたいな顔をしているライバルを見かねてキュルケが出す助け舟。 『それだ!』 『名案だ!』 『あの感動を再び!』と過冷却気味だった周りの生徒達もヒートアップして……また冷まされた。 「でもね~起こすのは一種の契約なの。 それを創造者である私がやってしまうと、絆が強くなりすぎてコントラクト・サーヴァントって言うのに支障をきたすかもね?」 つまり呼び起こす呪文をルイズが完成させられれば、コントラクト・サーヴァントの成功率も上がる。 だが残念な事にルイズはゼロである。どちらの魔法も失敗する可能性は極めて高い。 「まあ、やってみれば? 実験に失敗はつきものよ」 自分の子と言い切ったホムンクルスが爆散するかもしれないと言うのに、クラリスは物騒な事を笑顔で宣言する。 だがルイズはと言うとそんな余裕など何処にも無い。 「私は……」 失敗などしないと言い切れない自分が死ぬほど恨めしい。 手の内でうっすらと開いた瞼の向こうから見つめる瞳が無くなってしまうのが怖い。 使い魔の儀式は二つの魔法が成功して完結する。つまり『呼ぶ』サモン・サーヴァントと『結ぶ』コントラクト・サーヴァント。 ルイズは呼ぶ方は何とか成った。人から貰った特殊な使い魔だが確かに呼び、手の内にある。 だが結ぶ事ができないのでは意味が無い。 「私は!!」 『オォ!』とルイズの気迫に後押しされ、教室の空気が熱くなる。 ここで行わずして何が貴族だ! 退かない者を貴族と呼ぶのではないのか!? 勇気を振り絞ってルイズは叫んだ。 「今日は止めておきます!!」 教室の空気が死んだ。 前ページ次ページゼロのアルケミスト
https://w.atwiki.jp/class8/pages/14.html
アイコ 職業:普通の女学生 主人公。つかヒロイン。小動物的な外見で 仲間に可愛がられている。でも主人公 魔人にモラハラされたり 仲間にセクハラされそうになったり 電波に巻き込まれたりと けっこう苦労してるような気もするが 本人はいつでもにこにこぽややん。 魅力ステータス上昇でアイテムを 安くしてもらえる。 アカヤ 職業:勇者 武器:剣 髪色:赤 目の色:赤 ヘタレ。ヘタレなヘタレ。 つまりヘタレ。 ヘタレは勇者に目覚めた 果たしてヘタレは皆を救うことができるのか!? トモキ 職業:呪術師 武器:魔導書 髪色:紫 目の色:黒 ドS魔王様。つかドSってレベルじゃねーぞ! かなりキツい性格だが根はいい奴。多分。 一部のアイテム屋のアイテムをタダ同然にまで 値切ることが出来る。店主涙目 攻撃は主に黒魔法。 ショウリ 職業: 武器:スパイク 髪色:群青 目の色:青色 クールビューティで漢前!ある意味一番王子様? おいしいところを持っていきます。 最初は放送室から出てくれないので 重要アイテム「先輩の台本」を渡すと仲間になる ミサト 職業: 武器:メガホン 髪色:青 目の色:浅葱色 明朗快活。 特殊アイテム「CD」使用可能。 唯一ミチルの電波に対抗することが 出来る人物。きゅいんきゅいん。 キリアキ 職業:オヤジ 武器:ナックル(装備変更不可) 髪色:黒 目の色:黒 オヤジはみんなのオヤジ 拳で語るぜ! ユサ 職業:召還人 髪色:松葉色 目の色:緑 「ユサッ☆」と唱えるとどこからともなく参上 でもツッコミ。すごいツッコミするよ! 口癖は「なんでだー!」 KYじゃないもん空気じゃないもん 「変身」アビリティで 「でっていう」に変身。 エイジ 職業:白魔導師 武器:魔導書 髪色:ワインレッド 目の色:紫 みんなのリーダー、常識人。苦悩する大人。 人選や采配、勘定などが上手いので、 ステージごとのパーティ決めは彼にアドバイスしてもらおう。 エリオット 職業:侍 武器:日本刀 髪色:金 目の色:山吹色 うほっ いい(ry ゲーム内で最も「やらないか」の台詞が似合う人 つまり(検閲により削除されました) だけど、彼には秘密が・・・。 アビリティで戦国武将や家臣を召還できる。 ミチル 職業:電波 攻撃:電波 存在:電波 全て:電波 髪色:黄土色 目の色:蜂蜜色 不思議系ってレベルじゃねーぞ! 電波電波ー超電波ー 「お菓子美味しいな☆」 わー電波がとんできたーにげろーわー 電波は電波ーある意味最強電波ー ツンデレアイドルヒバリちゃんを こよなく愛する。 ナツキ 職業: 武器:医療器具 髪色:水色 目の色:水色 病弱。電波の力を借りて覚☆醒 粉砕☆玉砕☆大喝采☆ 点滴台ぶんぶんぶん。 血液パック? (自分に)輸血してやんよ! 1週目でミチルとエリオットの好感度を 5分の3以上にしておくと2週目から仲間になる カズヒト 職業: 武器:ハリセン 髪色:キャラメル色 目の色:こげ茶色 ふぇろもんたいりょう ボケには超敏感 自慢の武器・ハリセンを持ってどっぎゅーん☆ ユウキ 職業: 武器:辞書 髪色:黄緑 目の色:ライム色 国語力、英語力はトップクラス 辞書片手に跳ぶ!跳ねる!殴るッ! 素早さは低いが攻撃力がそこそこ高い。 ジーニアス舐めんな!
https://w.atwiki.jp/mbgrms/pages/278.html
157 : 非通知さん@アプリ起動中[sage] 投稿日:2016/06/13(月) 23 04 29.09 ID J4kmVwi6 リアルUSMN 高校→オタ趣味ではありながらリア充生活。処女は高校の時の彼氏に初エッチで捧げる 声優専門学校時代→理想とは違って声優は狭き門だった。 専門学校の新歓で流れに流されて未成年飲酒、気がついたらKMOTの先輩にパコられていたのを後悔し、以後彼氏を欲しなくなる 卒業→声優のオーディションに落ちまくり、受かっても端役。 オタ趣味の経費もあり、親の仕送りだけでは食べていけずにメイド喫茶に入店。 職場の仲間に「もっと稼げるバイトがある」と言われ風俗店に入店。ロリ巨乳を生かしたマットのローションパイズリでNO1指名を得る。 その後若かりしKEDにセクハラされまくっていたTKUCPがウサ晴らしのためにたまたまUSMNを指名しアイドルに勧誘して終了
https://w.atwiki.jp/madosayawiki/pages/2229.html
541 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/10/21(月) 18 15 14.37 ID KW8y6h/F0 [6/11] さやかちゃんにはまどっちが何を考えてるのかまるわかり! 542 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/10/21(月) 18 20 28.91 ID UxkjT+oYP [8/14] さやか「ずばりセクハラされたいと思ってるね」 まどか「ギクリ」 544 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/10/21(月) 18 41 58.98 ID qimEh0AHO [6/7] 顔が喜びすぎ 545 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/10/21(月) 18 57 52.08 ID UxkjT+oYP [9/14] まどか「だってさやかちゃんなんだもん・・」 546 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/10/21(月) 19 18 03.42 ID XQAM6gEJ0 [13/16] まどかちゃん「今日からポーカーフェイスを覚えるよさやかちゃんに何されても表情変えないよ」 547 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/10/21(月) 19 24 19.41 ID uthDib4G0 [1/3] 仁美「ふふっさやかさん困惑しているようですわね・・・そう、まどかさんは、心を閉ざす事ができるのです」 さやか「なら熱いスキンシップでまどかの心をあけて見せる!!」 仁美(あっどっちみちセクハラするんですね) まどか「FAS(フェイク&セクハラ受け)」 549 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/10/21(月) 19 33 29.88 ID m2lExfHd0 [3/5] さやかちゃん「あたしの熱いファンサービスでまどかの心を取り戻してあげる!」
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/9415.html
前ページDeep River 「ふむ。その噂が真であるならば非常に困った事になるのう。しかし、当人に如何にしてそれを伝えるべきか……」 本塔最上階にある学院長室で、ミス・ロングビルは学院長のオールド・オスマンに、ルイズの召喚した使い魔とロマリアで起きた聖堂騎士大量殺戮事件との関連性を語っていた。 粗方聞き終わったオスマン氏は神経質そうに髭を弄りながら今後の対策を語り出す。 「いずれにしてもじゃ、ミス・ヴァリエールが召喚した生き物がロマリアで事件を起こした生き物と同種であるという確たる物証は今のところ一つとしてない。 あるのは噂という不確定性極まりない状況証拠のみじゃ。ただそれだけの理由で神聖な儀式によって召喚された個人の使い魔を殺処分するなぞ言語道断にして愚の骨頂じゃ。」 「しかしオールド・オスマン。火竜はどのような環境でどう育てようと火竜のままです。今回の事態はそれと同じだと思うのですが……」 「時として虫も殺さぬほどに大人しい火竜が生まれる事もあるそうじゃが、君はそういった事例を知らんかね?確立に賭けるのであれば、わしは少しでも自分に希望を生み出すほうに私財を賭ける性格なのでな。 もし暴れてロマリアの一件と同じ事が起きるのであれば、その時はその使い魔を殺すまでじゃが、仮にその前に同種の生き物であるとの事実確認がなされた際には、何らかの予防策を講じ遂行すれば良い。 我々は人間じゃ。困難に遭遇した際、早々と諦めて何もせずに逃げる諸動物とは違うのじゃ。試行錯誤し、物を作り出し、自分の力以上の物に進んで立ち向かう。それが人間じゃ。 ミスタ・コルベール、ミスタ・エラブル、そしてミス・ロングビル。生徒の上に立つ教師が、かように短絡的な結論しか出せないのでは困るぞい。 それとミス・ロングビル。ミス・ヴァリエールの使い魔がそんなに危険というのであれば、ロマリアの噂話を精査し、似顔絵の一つや二つでも描いて実地調査を行うことじゃ。 それからミスタ・エラブル。君は確か任期満了に近かったかの?」 エラブル氏はコルベール氏と同い年ぐらいではあったが魔法生物学の任期である十五年が後三日で来るといった状況だった。エラブル氏は少し残念そうに「はい」と短く答える。 「安心せい。ミスタ・コルベール、君はミスタ・エラブルの代わりに使い魔の動向と生態を観察し、気になる事があったら逐一漏らさずノートに書き留めておくようにしたらどうかね?」 コルベール氏は、「成程。ミス・ロングビルとの行動とも連動出来る。」と考え「ははあ」と深く頭を下げる。ついでに今度はコルベール氏が質問をした。 「して学院長。この一件、王宮やアカデミーに報告するのですか?」 次の瞬間、彼はそんな質問をしなければ良かったと酷く後悔した。オスマン氏が冷ややかな目と声でその質問に的確な答え方をしたからだ。 「王宮に報告して何とする?ロマリアの一件が事実だと分かったら、暇を持て余した貴族連中にとってこれほど都合の良い戦争道具はありゃせんぞ。 アカデミーなぞ尚更拙い。どんな実験をされる事になるやら分かったものではないからの。君とて生徒の悲しむ顔というものは見たくあるまい?」 コルベール氏は気弱そうに「はあ」と言ったきり黙ってしまったが、内心はオスマン氏の深謀にいたく感心していた。 これでセクハラ癖さえなければ完璧なのだが。まあ人は誰でも短所というものを持ちうるものである。 「ともかくこの件に関しては短いようじゃがこれで終わりとする。ミス・ヴァリエールにはくれぐれも噂を悟られんように伝えるのじゃぞ。」 オスマン氏の厳命に、三人は気を引き締めた返事で対応した。 ルイズは寮内にあるトイレの前で困っていた。どう困っていたかというと使い魔の少女、サフィーの扱いに困っていたのである。 別にサフィーが面倒事を引き起こしたわけではない。ルイズはこれまでの人生において、当然ながら子育てという物を全くしたことが無かったので、今後どうすればいいかさっぱり見当がつかないのだ。 まず自分の名前と主人の名前をおぼろげながらも言えるようになった。それは人間の基準に照らし合わせて考えれば信じられないほどの早さであった。 しかしサフィーは亜人である。そういった事は人間の域に止まらないのかもしれない。 取り敢えず、次に覚えさせるは日常生活における身の回りの変化に自分で対応させていくという事だ。 部屋の中でルイズが徐にサフィーのスカートを捲くってみると、誰かは分からないが急にもよおす事になっても困らないように、きちんと処置が施されていた。 だが早くこれを外せるようにならないと、後々嫌な噂を立てられることになるだろう。 この際使い魔としての責務とかは後回しにしたって問題は無い。まずは日常生活で困らない程度に基本的な事は覚えさせておかねばならない。それにこのくらいの事は他の者もやっていることだろう。 そういった経緯でここまでやって来たのだが、厄介な事に名前を言う時以外では、サフィーは基本的に「みゅう」しか言わない、というか言えない。 理解したのかしていないのかも分からない、全くの手探り状態で始めることにルイズは不安を感じていた時、後ろからコルベール氏の声がかかった。 「ミス・ヴァリエール!こちらにいましたか!」 「ミスタ・コルベール……あの何か私に御用ですか?」 「実は君の使い魔についてなんだが……今、少しでも時間は取れますかね?」 「え?ええ、少しなら構いませんけど。何かサフィーについて分かった事があるんですか?」 サフィー?ああ、使い魔の名前ですかと思ってコルベール氏はルイズの使い魔を見やる。 すると亜人の少女はびくっと大きく震えてルイズの後ろにさっと隠れた。どうやらとんでもなく人見知りの激しい性格のようである。 「ははどうやら私はその子に嫌われてしまったようですな。」 「すみません。でも多分サフィーは時間をかけて接しないと相手に心を開かないみたいなんです。実際に私も最初は怖がられましたから。」 「そうなのか……君もいろいろと大変なのですな。さてミス・ヴァリエール。話があるのはその亜人についてなのですが……」 その瞬間にルイズの表情に墨のような暗く黒い影がさっと走った。部屋にいる時にちらとでも疑った事がもし本当になるのだとしたら暗澹たる気持ちになったからだ。 ルイズは一言一句を確かめるように話し出す。 「ミスタ・コルベール。サフィーはその、亜人は亜人でも何の亜人なのかは分からないんですね?」 「え?ううむ、確かにどの書籍にもミス・サフィーと同じ特徴を持つ生物は載っていなかった。学院長もご存知ではないそうです。」 「じゃあ、人の手に負えない生き物だとか、災いをもたらすような生き物ではないんですね?」 「まあ、それに関しては未だ調査中です。断定的に言える事は今のところ何もありませんよ。だからあんし……」 「もしそうならサフィーは殺されちゃう。そんなの駄目よ。私にとって魔法が成功した証、いいえ!私の大事な大事な使い魔なのよ!」 「もし?ミス・ヴァリエール?」 心配するミスタ・コルベールを余所にルイズはサフィーをひしと抱きしめて囁くように言った。 「大丈夫よ、サフィー。世界中の人達があなたを狙っても私だけは守ってあげる。怖がらなくてもいいの。私が……命にかけても守るから……」 「ミス・ヴァリエール!」 遠のきかけていたルイズの意識は、そこで一瞬にして戻って来た。 傍にいるサフィーを見ると最初の時と同じ様に酷く脅えていた。まるで雨の日に外へ捨てられた犬の様だと言えば妥当だろうか。 ルイズが落ち着きを取り戻したのを確かめたコルベール氏は溜め息一つ吐いて対応する。 「我々はミス・サフィーを殺すような事はしません。ええ、始祖ブリミルに誓っても良いくらいです。 ただこれまで確認された事の無い亜人ですので、宜しければ我々がミス・サフィーの動向や生態といった物を調査するのに協力していただけないかと。」 その依頼にルイズは少し考え込んでしまう。 それはつまり、サフィーが毎日何時に起きて何時に眠るかとか、何を食べたり、見知らぬ事物についてどんな反応を示すかというのを逐一観察される、或いは自分が先生に報告するという趣旨の物であるという事だ。 大まかな所は教えてもいいが、どこと無く自分の生活におけるプライベートな内容がばれそうになるのが怖い。それに正直言えばそういう事は女の先生に切り出してほしい物だ。 「コルベール先生。調べる人を変えさせてもらうわけにはいかないでしょうか?」 「調べる人?ああ、確かに私では君達も気まずいという事だね。では、ミセス・シュヴルーズあたりに手配してみよう。 彼女なら女性としてきちんと対応してくれるだろうし、君がもしミス・サフィーを養育するにあたって困った事が出てきた時に何かと相談に乗ってくれるかもしれませんしね。」 それの方がよっぽど有り難い。ルイズは小さく「それで良いです。」と答え、ほっとした様に一息を吐く。 「ところでミス・ヴァリエール。もう夜も遅いですよ。消灯時間も近付いているのに何をしてたんですか?」 随分とデリカシーの無い質問ね、とルイズは呟きかけた。 いくら彼もある程度の経緯は知らないとはいえ、この場所、トイレの前で女が二人、しかも片方はまるっきし赤ん坊の様な振る舞いしか出来ないときたら、これから何をするのか察してさっさと退散してくれたっていいじゃないか。 だがそんな感情はおくびにも出さず、ルイズはコルベール氏に悪い印象を与えないようあくまでにこやかに応対する。 「サフィーはまだ日常生活が出来ないんです。だから私が手伝って、それから慣れさせて一日も早く立派な使い魔にしないといけないんです!」 「そうか……なるほど、人並みの知能を持った亜人にとって、主人が率先してやるべき動作を教えるというのは良い教育方法です。 良い心がけですね。感心しますよ。ですがそういうものには大抵思わぬ落とし穴が待っているものですよ。」 「どういう事ですか?」 「急がず焦らずじっくり挑んだ方が良いという時もあるということです。 子供が成長することは、親にとってこれ異常ないほどの喜びであることは古今東西変わりはありませんが、あまりにあれもこれもと詰め込もうとすると、子供はパニックを起こして親に反抗するようになってしまうものです。 それにあの人の子供で何々がうまくいったから自分も、と思い違いをして功を焦ろうとすると上手くいかない、という時もあります。要は自分流を模索しながら気長にやってみる事です。 あー……練習もいいですけど、明日の生活に支障が無い程度にしておきなさい。それじゃ、お休み。」 コルベール氏は踵を返し寮塔から出て行った。 ルイズは暫くの間ぼうっとそこに立ちつくしていたが、傍で自分の服を引っ張るサフィーに気づき直ぐに元に戻った。 「ごめんね、サフィー。さ、練習しましょうか。」 同じ頃、ロマリアの大聖堂の巨大な一室では、一人の男性が鬼気迫る表情をしている拘束された少女に対しとある術をかけていた。 厳密に言えばそれは人間の少女とは違う。なぜならば彼女は頭に一対の角を持っていたからだ。 『ナウシド・イサ・エイワーズ・ハガラズ・ユル・ベオグ……』 まるで詩を詠うかのように美しく繊細な声が部屋いっぱいに反響する。 『ニード・イス・アルジーズ・ベルカナ・マン・ラグー!』 声が一頻り大きく響き、部屋の空気が陽炎の様にゆらっと揺れた後、術をかけられた少女の表情は一気にとろんと眠りそうなものになる。 そして男性は、今度は教会にある組み鐘が出すよう様な光沢のある声ではっきりと言った。 「君は今日一日何もしていない。そして君は心の内奥から聞こえてくる声を全く知らない。それが何時、そして何故起きるのか。どんな意味合いがあるのか何もかも。」 男性の言葉は、事情を知らないものが聞けば更にショッキングな物となっていく。 「君はここに来る前の事は何一つ知らない。すべて忘れている。どこでどんな人達とどんな風に過ごしたのか。何もかも。分かったかな?分かったなら『はい』とだけ返事をしたまえ。」 「はい……」 亜人の少女は虚ろな声で男性の声に答える。どう見ても一筋の疑問も持たずに。 男性はそれを見ると穏やかに微笑み、自分の配下の者に彼女を拘束から放つよう指示した。 自由の身となった少女は、生まれたての小鹿のようにふらふらと男性に向かって歩く。 それを見た男性は誰にも聞こえないよう小さく嘆息した。 「やれやれ……試験では何とか十日程は持つようになりましたが、安全のためにはまだまだこの処置を毎日続けなければならないとは……骨の折れる物ですね。」 少女は尚も前に向かって歩く。 彼女に偽りのアイデンティティーを与えた見目麗しき男性に向かって。 前ページDeep River